第189回国会 予算委員会第七分科会 第1号
本分科会は平成二十七年三月五日(木曜日)委員会において、設置することに決した。
三月九日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      秋元  司君    平口  洋君
      宮崎 謙介君    山本 幸三君
      岸本 周平君    高橋千鶴子君
三月九日
 平口洋君が委員長の指名で、主査に選任された。
平成二十七年三月十日(火曜日)
    午前八時開議
 出席分科員
   主査 平口  洋君
      秋元  司君    秋本 真利君
      石川 昭政君    佐々木 紀君
      笹川 博義君    武村 展英君
      中谷 真一君    宮崎 謙介君
      山本 幸三君    大西 健介君
      菅  直人君    岸本 周平君
      小宮山泰子君    鷲尾英一郎君
      島津 幸広君    高橋千鶴子君
      畠山 和也君
   兼務 阿部 知子君 兼務 馬淵 澄夫君
   兼務 小熊 慎司君 兼務 落合 貴之君
   兼務 高井 崇志君 兼務 水戸 将史君
   兼務 伊佐 進一君 兼務 稲津  久君
   兼務 輿水 恵一君
    …………………………………
   経済産業大臣       宮沢 洋一君
   経済産業副大臣      山際大志郎君
   経済産業副大臣      高木 陽介君
   復興大臣政務官      小泉進次郎君
   経済産業大臣政務官    関  芳弘君
   経済産業大臣政務官    岩井 茂樹君
   環境大臣政務官      高橋ひなこ君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君
   政府参考人
   (内閣官房行政改革推進本部事務局次長)      山下 哲夫君
   政府参考人
   (内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局参事官)            星野 岳穂君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進室次長)           麦島 健志君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 兵谷 芳康君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 山本 哲也君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進室参事官)          小林  出君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長)   原  敏弘君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 中村 吉利君
   政府参考人
   (財務省大臣官房総括審議官)           迫田 英典君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           田口  康君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局次長)           小林 祐一君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房地域経済産業審議官)     井上 宏司君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務流通保安審議官)     寺澤 達也君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           松永  明君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           平井 裕秀君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           三又 裕生君
   政府参考人
   (経済産業省経済産業政策局長)          菅原 郁郎君
   政府参考人
   (経済産業省産業技術環境局長)          片瀬 裕文君
   政府参考人
   (経済産業省製造産業局長)            黒田 篤郎君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局長)          富田 健介君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官) 上田 隆之君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監)    糟谷 敏秀君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            木村 陽一君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        住田 孝之君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      多田 明弘君
   政府参考人
   (特許庁総務部長)    堂ノ上武夫君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    北川 慎介君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            佐藤 悦緒君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            丸山  進君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           宮城 直樹君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 奥主 喜美君
   政府参考人
   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   鎌形 浩史君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策局長)            小林 正明君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房原子力安全技術総括官)   竹内 大二君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制部長)          櫻田 道夫君
   経済産業委員会専門員   乾  敏一君
   予算委員会専門員     石崎 貴俊君
    ―――――――――――――
分科員の異動
三月十日
 辞任         補欠選任
  秋元  司君     石川 昭政君
  山本 幸三君     中谷 真一君
  岸本 周平君     鷲尾英一郎君
  高橋千鶴子君     宮本 岳志君
同日
 辞任         補欠選任
  石川 昭政君     笹川 博義君
  中谷 真一君     武村 展英君
  鷲尾英一郎君     小宮山泰子君
  宮本 岳志君     畠山 和也君
同日
 辞任         補欠選任
  笹川 博義君     佐々木 紀君
  武村 展英君     山本 幸三君
  小宮山泰子君     大西 健介君
  畠山 和也君     堀内 照文君
同日
 辞任         補欠選任
  佐々木 紀君     秋本 真利君
  大西 健介君     菅  直人君
  堀内 照文君     島津 幸広君
同日
 辞任         補欠選任
  秋本 真利君     秋元  司君
  菅  直人君     鷲尾英一郎君
  島津 幸広君     清水 忠史君
同日
 辞任         補欠選任
  鷲尾英一郎君     大西 健介君
  清水 忠史君     田村 貴昭君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 健介君     岸本 周平君
  田村 貴昭君     藤野 保史君
同日
 辞任         補欠選任
  藤野 保史君     高橋千鶴子君
同日
 第一分科員阿部知子君、第二分科員落合貴之君、高井崇志君、第五分科員伊佐進一君、第六分科員稲津久君、輿水恵一君、第八分科員馬淵澄夫君、小熊慎司君及び水戸将史君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成二十七年度一般会計予算
 平成二十七年度特別会計予算
 平成二十七年度政府関係機関予算
 (経済産業省所管)
     ――――◇―――――
○平口主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりましたので、よろしくお願いいたします。
 本分科会は、経済産業省所管について審査を行うことになっております。
 平成二十七年度一般会計予算、平成二十七年度特別会計予算及び平成二十七年度政府関係機関予算中経済産業省所管について審査を進めます。
 政府から説明を聴取いたします。宮沢経済産業大臣。
○宮沢国務大臣 平成二十七年度の経済産業省関係予算案について御説明申し上げます。
 安倍内閣では、これまで三本の矢の経済政策を一体的に推進してまいりました。その結果、経済の好循環が確実に生まれつつあります。昨年の賃上げ率は、連合の集計によれば、二・〇七%と過去十五年で最高となりました。設備投資も、平成二十五年度の国民経済計算では、前年度から四・九%増加し、また、日銀短観十二月調査によれば、平成二十六年度もさらなる増加が見込まれています。
 この経済の好循環をさらに加速させていくため、平成二十七年度の経済産業省予算は、一般会計三千三百八十三億円、エネルギー対策特別会計七千九百六十五億円、合計一兆一千三百四十七億円を計上しております。このほか、貿易再保険特別会計二千百九十六億円、特許特別会計千四百四億円を計上し、また、復興庁計上の東日本大震災復興特別会計のうち九百八十二億円が経済産業省関連予算として計上されております。
 平成二十七年度当初予算案には、五つの柱があります。
 第一の柱は、福島、被災地の復興加速です。
 震災から四年がたとうとしている今なお避難を余儀なくされている方々に寄り添い、被災地の復興、再生に全力で取り組んでまいります。また、経済産業省では、グループ補助金や企業立地補助金などを効果的に活用し、被災した施設設備の復旧や、新規の企業立地と雇用創出を着実に進めてまいります。
 第二の柱は、地域経済、中小企業、小規模事業者の活性化です。
 経済産業省としては、まち・ひと・しごと創生本部のもと、関係府省と連携しつつ、積極的に施策を展開してまいります。特に、地域の中核企業による新分野進出支援、ベンチャー企業の創出、サービス産業の生産性向上などによる雇用の創出や、地方都市の活性化に向けた都市のコンパクト化や商店街支援など、それぞれの地域の特性に即した地域課題の解決、活性化に取り組んでまいります。
 中小企業、小規模事業者への支援としては、革新的なものづくり、サービス創出に向けた研究開発などの支援を充実させるほか、資金繰り対策などについても万全を期してまいります。さらに、昨年六月に成立した小規模企業振興基本法に基づき、事業計画に沿った経営の推進や需要開拓に向けた支援など、小規模事業者支援策を抜本的に強化してまいります。
 第三の柱は、イノベーションの促進です。
 我が国のイノベーションシステムの強化に向けて、産総研やNEDOによる、技術シーズと事業化との橋渡し機能の抜本的な強化や戦略的な標準化の推進、世界最速かつ最高品質の特許審査の実現などに取り組んでまいります。
 また、ロボット技術については、人工知能など次世代の技術開発や、現場で真に求められる機能に絞った安価で使いやすいロボットの研究開発を実施してまいります。
 第四の柱は、海外市場の獲得、投資の呼び込みです。
 世界に経済連携の網を張りめぐらせるとともに、新興国などの成長市場を戦略的に獲得してまいります。具体的には、ジェトロを活用した海外販路開拓、インフラシステム輸出、クールジャパンの推進などに官民一体で取り組むとともに、グローバル企業の対内直接投資を呼び込む体制を整備することで、アウトバウンドとインバウンドの好循環を、地方を含めて実現します。
 第五の柱は、エネルギー対策です。
 東日本大震災以降の化石燃料の需要増大や、エネルギーを取り巻く国際的な地政学的リスクの高まりなどを踏まえ、昨年四月に閣議決定した第四次エネルギー基本計画の実現に向けた取り組みを確実に実施してまいります。
 特に、徹底した省エネルギーの推進や、再生可能エネルギーの最大限の導入を強力に進めるとともに、燃料電池自動車の普及拡大などによる水素社会の実現、メタンハイドレートなどの国内資源開発の推進、資源外交を通じた石油、天然ガスなどの権益の獲得や供給源の多角化などに幅広く取り組みます。
 以上、平成二十七年度予算でただいま申し上げた各般の措置を講じることにより、我が国が直面する諸課題を解決し、経済の好循環を確実なものにしてまいります。
 委員各位におかれましては、よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。
○平口主査 以上をもちまして経済産業省所管についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――
○平口主査 この際、質疑に入るに先立ちまして、分科員各位にお願いを申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石川昭政君。
○石川分科員 おはようございます。自由民主党の石川昭政でございます。
 本日は、平成二十七年、経産省所管の予算案について質問をさせていただきます。
 先ほど宮沢大臣から、五つの柱ということで御説明をいただきました。私は、第二の柱、地域経済と、それから第五の柱、エネルギー関係、これに的を絞ってきょうは質問をさせていただきたいというふうに思います。
 アベノミクス三本の矢が世に放たれて三年目に入るわけですけれども、依然として地方経済というのはなかなか浮上していかない、こういう実感を私は抱いておるところでございます。
 また、安倍総理は、アベノミクス第二章ということで、農業改革、それから女性活躍の推進、そして電力、ガスシステムの改革等々、成長戦略を矢継ぎ早に打ち出しているところでございます。
 そんな中、景気回復の恩恵を地方にいかに届けていくかということで、地方創生という仕組みも立ち上がりました。そんな中で、メーンプレーヤーとして経済産業省にはぜひ大きな役割を担ってもらいたい、こういう期待を私は持っております。
 そこで、大臣にお伺いします。
 このアベノミクスをいかに地方そして中小零細に届けていくのか。これは、ある意味、経済産業省の得意分野ではあろうかと思いますけれども、現時点の大臣のお考え、おつもりをお伺いしたいと思います。
○宮沢国務大臣 アベノミクスの第三弾、成長戦略というのは大変大事なことでありまして、まさに成長を実現していくことがデフレを克服する道だと思っております。
 そして、私は、成長戦略というのは、日本の経済のエンジンをかえるような作業だと思っておりまして、薄利多売型のかつての経営から高付加価値、少量生産というふうに変えていく。ということは、少量生産ということですから、大企業にも頑張っていただかなきゃいけませんけれども、やはり中堅・中小企業の役割というのがこの成長戦略で大変大きなものだと思っております。
 したがって、第二のトヨタをつくるのではなくて、富士山のような高い山を一つつくるのではなくて、小さな山をまさに全国津々浦々に、中小企業を中心につくっていただく、そのお手伝いを我々がしっかりしていくというのが最も大事なことだと思っておりまして、そうした意味でいうと、まさにこの成長戦略の担い手は中小企業でございますので、我々としてもしっかり応援していかなきゃいけない。
 そういう観点から、まだ中堅企業、中小企業の方はこの辺に気がついていない方も多いものですから、見える化を図ろうと思っておりまして、この春をめどに、成功例、また失敗例等々、こういうケースがあるということでお示しをする。やる気になってくださった方々には、それを応援するプラットホーム、例えば、資金の面もあるし、研究開発のお手伝いをするということもあるし、また、海外の、特にアジアの富裕層はそれぞれの地域でどんなものを欲しがっているんだ、こういうものなら売れるよという情報もあるでしょう、そういうものをしっかり整えて、まさに地方の中小企業の方に頑張っていただくスキームをつくっていきたいと思っております。
○石川分科員 ありがとうございます。
 実は、私の地元は製造業が非常に分厚い町でございまして、中小企業の経営者の皆さんといろいろお話をする中で、一番困っていることは、やはりエネルギーコスト、つまり電気代の上昇なんですね。製造業ですから、非常に電気を使って高付加価値の製品、部品をつくっていくわけでございます。これがもし従来の電気料金であるならば、恐らくこのアベノミクスというのも私の地元あるいは製造業には届き始めていたのではないかなと、私自身は話を聞いて考えているところでございます。
 それと、もう一つ、今、原子力発電所がとまっている関係で、こういうエネルギーコストを国民全体で負担しなければならないという状況になっているわけでございますけれども、もし仮に原子力発電所が通常どおり運転をしていたならば、アベノミクスというものはもっと早く地方にも中小企業にも届いているのではないかという私は問題意識というか危惧をしているわけですけれども、このあたりの政府のお考え、受けとめはいかがでしょうか。
○関大臣政務官 その懸念項目を私どもも石川議員と共有するところでございまして、本当に、震災以降は、家庭向けの電気料金は約二割、また産業向けにつきましては、電気料金は約三割ほどその値段が上がっておりまして、中小企業や、また電力多消費型の産業の収益を圧迫しているというのは事実だと思います。
 こうした影響の緩和を少しでもやっていこう、そのように、平成二十六年度の補正予算におきましては、最新型の省エネ機器の導入によりまして、補助制度などを措置しているところでございます。
 また、原子力規制委員会により求められております安全性が確認されました原発につきましては、再稼働を実施していきまして、これも電気料金の抑制に資するものと考えております。
 中長期的に考えますと、電力システム改革、また北米からのシェールガスやLNGの輸入の実施等を通じまして、供給源の多角化ということにも取り組んでまいりたいと考えております。
 いずれにしましても、電気料金が産業界また国民生活に影響を及ぼしているのは事実だと思いますので、その点につきまして、引き続き注視をしてまいりたいと思います。
○石川分科員 ありがとうございます。
 産業にとってはもう死活問題でございますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 そして、地方創生でもうたわれております、まず一極集中から分散しようという今の考え、方針でございますけれども、それだけではなく、都会にある企業が地方に移るだけでは全体のパイは広がらないわけでございますので、いかにして新しい創業、ベンチャーに支援をふやしていくかが私は非常に重要ではないかというふうに考えているところでございますけれども、今の政府のお取り組み、考え方はいかがになっているでしょうか。
○関大臣政務官 確かに、その点は重要な点と思っております。
 先ほど大臣からも御答弁ございましたように、地域で生産拠点をいろいろつくっていくということは大事だと思います。そういう点につきまして、今、いろいろな製造業の方が、海外に出ていったところも地域の方に帰ってきているような動きも見られておりまして、そういうふうな、海外に出ているところが日本に帰ってくる、その理由はいろいろあるんですが、円安が今進んでいることとか、そういうこともいろいろ、今現状で、理由で考えられるところでございます。
 成長する海外市場、今いろいろな拠点が考えられますので、それをにらんで生産拠点を海外に移した企業がいろいろありましたけれども、そういうふうなところが円安の影響で一部帰ってきているというのは、今いろいろマスコミでも流れておりますが、これはアベノミクスによりまして国内立地環境改善が進んでいる、そういうふうな影響、環境がその原因にもあります。
 また、今、企業にいろいろアンケート調査をとりますと、海外から帰ってくるというその理由に、生産拠点にはいろいろな理由がありますので、この工場には、こういう意味でこの工場を海外につくっていこう、この工場は国内につくっていこう、そういうふうな工場の理由づけ、いわゆる意味合いづけの違いを明確にしようというふうな意味合いから、企業も国内の方に帰ってきているような傾向も見受けられるところでございます。
 こういうふうな動き全体が地方の雇用にも非常に貢献するものであると我々も受けとめておりまして、さらに、法人税の改革やEPAの推進などを通じまして、国内の立地環境の整備は引き続き進めてまいりたいと考えております。
○石川分科員 ぜひ、海外に進出した企業の国内Uターンを政府としても積極的にやってもらいたいというふうに思います。やはりこれだけ円安水準が続きますので、国内優位性が出てきているわけですから、潮目が変わったということで、ぜひこれは取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 次の質問に移ります。
 昨年四月、第四次エネルギー基本計画が閣議決定をされたところでございます。その上で、エネルギーベストミックスを今策定している途中だと思います。国内エネルギー構成については、よく言われていますスリーEプラスSを念頭に、経産省内で検討が進んでいると承知しておりますけれども、現在の検討状況をお伺いいたします。
○上田政府参考人 お答え申し上げます。
 エネルギーミックスに関する検討状況でございますけれども、昨年四月のエネルギー基本計画を踏まえまして、ことしの一月三十日から、各分野の専門家あるいは消費者代表等から成ります総合資源エネルギー調査会基本政策分科会長期エネルギー需給見通しの小委員会というものを設けまして、ここで具体的な検討を進めているところでございます。
 過去三回行いまして、第一回におきましては、先生まさにおっしゃいましたスリーEプラスSといったエネルギー政策の基本的な視点というのを議論するとともに、第二回、第三回の小委員会では、エネルギーの需要の見通しが今後中長期的にどうなっていくのか、あるいは省エネルギー対策をどう進めていくのか、こういったことにつきまして御議論をいただいているところであります。
 実は本日、これから第四回の長期エネルギー見通し小委員会を開催する予定でございまして、その場では、例えば再生可能エネルギーといったことについても御議論をいただくという予定になっているところでございます。
○石川分科員 ありがとうございます。
 年内には恐らくベストミックスの構成が公表されるのではないかと思うわけでございますけれども、これはCOP21、地球温暖化対策にも非常に重要にかかわってくる面でございます。また、先ほど政務官からも省エネ対策を一層進めていくということでございますけれども、日本はそういう意味ではかなり先進国なわけでございまして、これ以上やっても削減幅というのはなかなかふえていかないわけですので、これはグローバルに連携をしまして、これから途上国はどんどん排出していくわけですから、そういうところとの連携も一応念頭に置いて対策を組んでいただきたいというふうに思います。
 次の質問でございますが、我が国は唯一の原子力研究の機関を持っております。日本原子力研究開発機構、いわゆるJAEAというところでございますが、ここはエネルギー政策の基礎研究を日々行っている重要な機関だと私は思います。
 御承知のとおり、バックエンドの研究開発、それから高レベル放射性廃棄物のガラス固化や地層処分、こういった問題、技術開発にもこれから大きな役割を果たしてもらわなきゃならないというふうに考えております。しかし、現時点では、残念ながら予算も人員も今減少傾向にあるというのが現実でございます。
 また、使用済み燃料を再処理する東海再処理施設については、JAEAでは廃止をするというようなことを今検討していると聞いております。
 今後、こういったバックエンドの問題、技術支援的な観点からも非常に重要だと思うんですが、こういったJAEAの措置をどのように政府として受けとめているか、その辺をお伺いしたいと思います。
○田口政府参考人 原子力機構につきましては、二十五年五月に文部科学大臣を本部長とする日本原子力研究開発機構改革本部を設置いたしまして、同年八月には日本原子力研究開発機構の改革の基本的方向を取りまとめるなど、その改革を主導してきたところでございます。
 これを受けまして、日本原子力研究開発機構は、同年九月にみずから改革計画を策定いたしまして、同年十月一日より一年間の集中改革に取り組み、平成二十六年九月末、文部科学省は日本原子力研究開発機構より取り組みの報告を受けております。
 日本原子力研究開発機構におきましては、みずからの改革において、理事長によるトップマネジメントを支援するための機能強化等の組織再編及び業務運営の見直し、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応等の重要分野への重点化など、事業の合理化等に取り組みました。特に、改革の発端の一つとなった高速増殖原型炉「もんじゅ」につきましては、理事長直轄で運転及び保守に専念する組織に再編するなど、体制の改革等を実施しております。
 文部科学省といたしましては、日本原子力研究開発機構が、国内唯一の原子力の総合研究開発機関として、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応や、原子力安全の確保あるいは安全性の向上といった研究開発に取り組むとともに、みずから安全を最優先とした業務運営を行い、国民の信頼を回復できるように、今後とも指導してまいりたいと考えてございます。
○石川分科員 ありがとうございます。
 要するに、再処理したもの、プルトニウムの使用、このバランス、こういった問題にもかかわってくる事業の見直しでございますので、ぜひ積極的にこれは指導していただきたいというふうに考えております。
 我が国の原子力政策は、米国からの技術移転がスタート、東海村がスタートということでございます。八八年の改定から、間もなく三十年を迎えようとしております。次回の改定は二〇一八年の七月に行われるものというふうに承知をしております。
 現時点として、政府として日米原子力協定の延長についてどのような方針を持っていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
○中村政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘の日米原子力協定でございますが、有効期間は三十年。具体的に申し上げますと、二〇一八年七月十六日までということになっております。
 その後につきましては、いずれか一方の政府が六カ月前に終了の通告を行わない限り存続をするということになっております。すなわち、日米の原子力協定は、二〇一八年七月に自動的に失効をするというものではなくて、日米いずれかが終了通告を行わない限り存続をするというような規定ぶりになっております。
 現時点についてでございますけれども、この二〇一八年七月以降、協定をどのように取り扱っていくのかについて、米国と協議を行っているというところではございません。
 いずれにいたしましても、日米間の原子力協力と申しますのは、先生御指摘のとおり、我が国の原子力活動にとって極めて重要でございますので、政府といたしましては、日米二国間委員会など、さまざまな場を通じまして、今後とも日米間における円滑かつ緊密な原子力協力を確保すべく努めてまいりたいというように考えているところでございます。
○石川分科員 ありがとうございます。
 この問題は、核燃料サイクル政策にも非常に重要にかかわってくる問題でございます。原子力発電所が稼働すれば、当然、使用済み燃料が出てくる。その中からプルトニウムを取り出して、MOX燃料にしてというプロセスの中で、この日米原子力協定が円満に進むというのが大前提でございますので、これは政府は、垣根を越えて、ぜひ取り組んでいっていただきたいというふうに考えております。
 最後の質問でございますが、原子力政策と防災対策は車の両輪だというふうに私は考えているところであります。どちらかといえば、原子力防災対策の方が先行していて、その後に再稼働等、原子力の活用というものがついていくのが本来あるべき姿だと私は考えているところでございます。
 今、十三の原発の立地自治体で地域防災計画の策定が進んでいるというふうに承知をしております。これに対して国は、ワーキングチームが側面支援をしているというふうに聞いておるところでございます。
 あわせて、これらの自治体に対しまして財政支援というものが行われています。原子力発電施設緊急安全対策交付金百二十一億円、それから原子力防災対策施設整備補助金が二百億円。これを十三で割ると、それぞれ十億から十五億ずつ配られるということでございます。果たしてこれで足りているのか。この辺のこともあわせてお伺いしたい。
 最後に、我が自民党の原子力規制PTで、原子力防災に関する提言をこの二月に行いました。それには、日本版FEMA、いわゆる緊急事態管理庁の創設にも言及しているわけでございますけれども、これについての政府の検討状況もあわせてお伺いします。
○山本政府参考人 まず、御指摘がありました防災対策の予算の関連については、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。
 先生御指摘の緊急時対策交付金につきましては、これは各自治体に対する財政支援を行っております。具体的には、防災資機材の整備、あるいは訓練、研修の実施、そういったものに対します費用について支援を行っているということでございます。
 それで、対象となりますのは、今先生御指摘がありましたように、福島第一原子力発電所の事故の前は半径十キロ圏の範囲だったんですが、それを今現在三十キロ圏に拡大してございますので、その三十キロ圏内にあります市町村を含む自治体、これらに対する支援を行っているということでございます。
 それから、予算額につきましては、今御指摘がありましたように、これは昔の旧原子力安全・保安院時代の平成二十三年度はわずか二十六億円しかありませんでしたけれども、二十六年度、今年度は約百二十一億円が措置をされておりまして、それから、平成二十七年度の予算案につきましても百二十二億円を計上しているという状況でございます。そういう意味では、金額的には充実強化をしているというところでございます。
 それから、地域防災計画につきましては、先ほど先生御指摘いただきましたように、それぞれの発電所があります地域ごとにワーキングチームを設置してございます。これは、関係の自治体、それから私どもを含め関係省庁から構成するものでございまして、いわゆる避難計画がきちっと充実したものになるように、さまざまな面での支援をしているというところでございます。
 このような形で、地域におけます防災対策がきちっと取り組みが進められるよう、予算面も含めて引き続き支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
○兵谷政府参考人 日本版FEMAの設置につきましての御質問にお答えをいたします。
 ことし二月に、自民党から政府に対しまして、原子力防災体制の充実強化に関する提言が行われております。この中で、大規模複合災害の対策強化として、緊急事態管理庁の設置について、しっかりと検討を行い取りまとめを行うこととの御提言をいただいております。
 政府の危機管理組織体制のあり方につきましては、この御提言の中でもございますが、内閣府副大臣を座長とする関係省庁の副大臣等による検討が昨年八月から開始されておりまして、十二月には中間的な整理を行ったところでございます。
 すなわち、現在の災害対応については、被災自治体との調整機能の確保や、複合災害対応も想定した緊急時の体制確保など、さまざまな改善すべき点があるとしつつ、その一方で、現状の組織体制には一定程度合理性があり、現段階においては抜本的な組織体制の見直しを行うべき積極的な必要性は直ちには見出しがたいとされたところでございます。
 今後、主要各国における危機管理体制の調査結果なども盛り込みつつ、本年度内を目途に成案を得るべく引き続き検討を進めてまいります。
○石川分科員 ありがとうございました。
 私の持ち時間は以上で終わりましたので、きょう一日、分科会、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
 どうもありがとうございました。
○平口主査 これにて石川昭政君の質疑は終了いたしました。
 次に、輿水恵一君。
○輿水分科員 おはようございます。公明党の輿水恵一でございます。
 本日、私の方からは、再生可能エネルギーの現状と今後について質問をさせていただきたいと思います。
 再生可能エネルギーといいますと、まず頭に思い浮かぶのがやはり温室効果ガスの削減、そういった観点がございますが、また一方、きょうは、私の方からは、エネルギーの自給率、第一次エネルギーの自給率の向上という観点でもこの再生可能エネルギー、しっかりと取り組むべき、そのような観点で質問をさせていただきたいと思います。
 日本の第一次エネルギーの自給率は、おおむね五%前後と極めて低い状況にある、このように認識をしております。この第一次エネルギーの自給率五%というのは、もしも国際社会の中で何か変動があった場合には、本当に、日本のエネルギー、すぐにというわけではないですけれども、非常に危険な状況に陥りかねない、そういった状況にあるのかなというふうに感じているわけでございます。そういった意味からして、このエネルギー自給率の向上というのは、将来にわたる日本の安定的な繁栄と発展のためには、国家として総力を挙げて取り組むべき課題である、このように感じているわけでございます。
 私は、この第一次エネルギーの自給率を向上させるために、再生可能エネルギーの普及拡大、これを積極的に強力に進めるべきだ、このように考えております。現在、化石エネルギーの枯渇が予想される中、また当然、温室効果ガスの削減等も含めて、世界じゅうの多くの国々が、再生可能エネルギーの、そういった自給率向上を図って取り組みを進めております。
 日本においても、昨年閣議決定されたエネルギー基本計画において、再生可能エネルギーの自立に向けての導入というのがうたわれているわけでございますが、そこでまず、政府として、日本のエネルギー自給率の現状をどのように御認識され、そして今後どのようにしようとしているのか、お聞かせ願えますでしょうか。
○上田政府参考人 お答え申し上げます。
 エネルギー自給率に関するお尋ねでございますけれども、委員御指摘のとおりでございまして、我が国のエネルギーの自給率は非常に低いわけでございます。今五%とおっしゃいましたけれども、現在、わずか六・三%という状況にありまして、他の先進国と比べましても非常に低いわけであります。OECD諸国三十四カ国、先進国があるわけでございますが、最下位がルクセンブルクでございます。それに次ぐ下から二番目という状況にございます。
 このエネルギーの自給率、エネルギー自身が国民生活あるいは経済活動の基礎であるということから、スリーEプラスSを基本としながら、バランスのとれたエネルギー需給構造を図っていかなければならないと考えております。
 その中で、これもまた委員御指摘のとおりでございますが、自給率の向上のためには基本的には国産エネルギーということでございまして、そのための再生可能エネルギー、それから準国産エネルギーとしての原子力、さらには、メタンハイドレートなど我が国の排他的経済水域内に眠る資源、こういったものを活用しながら自給率の向上を図っていくということは不可欠なことであると考えております。
○輿水分科員 ありがとうございます。
 まさに、自給率の向上というものをしっかりと戦略的に進めていくべきだと。
 そのような中で、今、特に、再生可能エネルギーといいますと、太陽光発電というのが一番大きく見えてくるわけでございますが、日本における太陽光発電量は、二〇一二年の七月に再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度がスタートして以降急激にふえているわけでございます。そして、二〇一四年の四月末現在で太陽光発電設備の認定量は、何と累計で約六千八百万キロワットまで達している。これは、東京電力の全発電所の最大出力約六千五百万キロワットを超えている、そういった規模になっていると伺っております。
 しかし、この認定設備のうち運転を開始しているのは現在約九百五十万キロワットと、その認定量の一四%程度にとどまっている、こういった現実であります。ここで、これから稼働する予定の約五千八百五十万キロワットという認定済みの設備に対して、今電力系統への接続の問題等も浮上している、そんな状況でございます。
 こういった状況を踏まえながらも、日本における太陽光発電、そういったものの現状をどのように捉えて、今後どのような形で普及を図ろうとしているのかについて、お聞かせ願えますでしょうか。
○関大臣政務官 輿水委員より、太陽光発電の現状と今後の展開につきまして御質問をいただきました。
 太陽光発電でございますが、再生可能エネルギーの中でも、昼間のピーク需要を補うという特徴を有しておりまして、資源の乏しい我が国におきましては、将来の電源の中核を担い得る重要なエネルギー源としての位置づけをしていると我々は認識をいたしております。
 固定価格買い取り制度につきましては、これは太陽光発電を中心に再生可能エネルギーの導入拡大に大きく寄与しておるわけでございますが、制度の開始後、約二年半で約七割増加という、国際的に見ましても極めて速いスピードで導入が進んでおる状況でございます。現在の全国各地の認定量、導入量の推移を見ましても、このペースは当分の間継続していくものと考えられております。
 今般顕在化いたしました電力会社による接続保留の問題につきましては、これは解消しないといけないということで、時間単位でのきめ細かな出力制御の仕組みを導入しますとともに、三十日を超える無補償での出力抑制を受け入れていただくことで、再生可能エネルギーの系統への受け入れを再開いたしたところでございます。
 太陽光発電は、昼間しか発電しないですとか、稼働率が低いですとか、コストが高い、このような課題があるわけでございますけれども、立地の場所を比較的選ばず、電力のピークの需要にも適合しました供給力を生み出せる貴重な電源であることには間違いございません。
 今後は、系統の受け入れ可能の拡大に努めてまいりまして、その分散型エネルギーとしての特徴をしっかりと生かして、地産地消のエネルギー需要を担うものとの位置づけによりまして、導入を推進してまいりたいと考えております。
○輿水分科員 ありがとうございます。
 確かに、地域のエネルギーの重要な役割を今後太陽光発電は担っていくもの、そういうふうに感じるわけです。
 ここで一つ心配なことというか、気になること。この太陽光発電が、先ほどの東京電力の総発電量を上回る、そういった今認定がされて、今後そういった形で進められるものと思いますが、こういった重要なエネルギー源になった場合に、その施設が適切に改修されたり、しっかり更新をされて、ある程度恒久的な設備として存続させること、これがやはり重要なことと考えますが、この点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。
○関大臣政務官 輿水委員の御心配、本当にごもっともなところだと思います。
 今導入されて、ある程度、投資家といいますか、設置をした人が一斉にみんなで期限が来たらやめてしまうとかいうふうなことは非常にもったいないことですね。おっしゃるとおりだと思います。
 先ほども申し上げたとおりでございますが、太陽光発電につきましては、再生可能エネルギーの中でも昼間のピークの需要を補うということで、その特徴から、資源の乏しい我が国におきましては非常に重要なエネルギー源と認識しておりますので、一旦固定価格買い取り制度によりまして導入されました太陽光発電設備につきましては、委員もおっしゃるとおり、できるだけ長期にわたりまして、定期的な点検や設備の更新を行いまして、発電インフラとしましての重要な役割を担い続けていっていただこう、これが重要であると我々も認識をいたしております。
 このために、経済産業省では、長期にわたります設備運転のために必要なメンテナンスや設計、施工の適正性を検討していこうとすべく、外部有識者によります検討会を設置いたしたところでございます。これは二十七年の二月、ことしの二月でございます。事例の調査やヒアリングを実施いたしまして、太陽光発電設備の長期的な健全性の評価というところについてガイドラインを策定することも視野に、議論を行っているところでございます。
 さらに加えまして、太陽光発電の設備が大量に廃棄される時期の到来に備えまして、適正な処理も行われますようにリサイクル技術の開発を実施しまして、廃棄されました設備の扱いにつきましても実態調査を今行っているところでございます。
○輿水分科員 どうもありがとうございます。
 まさに、急激に太陽光発電導入が進められるということは、更新とかそういった時期もまたまとまって来る。それをどう平準化したり計画的に進めるか、今から取り組みをしていただけるということで、ぜひよろしくお願いを申し上げます。
 先ほど来、太陽光発電は昼間の発電がメーンだということで、その一方で、私が今注目しているのが風力発電でございます。エネルギー基本計画においても、風力発電の位置づけというのが、大規模に開発すれば発電コストが火力並みであることから、経済性も確保できる可能性のあるエネルギー源であるとして、期待をしているところでございます。
 ここで、英国では、二〇二〇年までに七千基以上のそういった洋上風力タービン、風車を設置して、英国全消費電力の三分の一である約四千万キロワットを賄おう、そして、この計画の中で、世界じゅうの風力発電企業の研究施設やあるいは製造拠点を集結させながら一大産業に発展させよう、そんな計画で取り組んでいるというふうなことを伺っております。
 特に、英国が進めている洋上風力発電、これは、設置場所が限られる陸上風力発電とは異なり、広大で未使用の海域が比較的自由に使えることや、洋上は風況がよく風の乱れも少ないと言われています。また、周辺の住民などへの影響を気にすることなく風車を大型化できるなど、より効率的なシステムを構築することが可能と言われております。
 そこで、英国と同じ島国である日本でも、洋上風力発電の資源というのは膨大なものがあり、積極的に展開すべきであると考えますが、その現状と今後についてお聞かせ願えますでしょうか。
○関大臣政務官 風力発電についての御質問でございますけれども、欧米では、再生可能エネルギーの導入拡大の中心といいますのは陸上の風力でございます。ドイツでは約三千四百万キロワット、スペインでは二千三百万キロワット、先ほどお話があった英国では約七百万キロワットが今導入されている状況でございます。
 さらに、英国では、陸上の風力に加えまして、世界で最も多い約三百七十万キロワットの、先ほど委員のおっしゃられました洋上風力が導入されているという状況でございます。
 これと比べまして、我が国の説明をさせていただきますが、我が国はもう御存じのとおりで、山がちな風土で、風力の適地はなかなか少ないのが現状でございまして、狭い国土に人口が密集しているというふうなところもございまして、風車が立地する地元との調整また理解の促進や、環境アセスも必要になりますことから、現在、導入に向けました取り組みが進んでおりますのは北海道そして東北の一部でございまして、二十六年九月、昨年の九月末の状況では、アセス中のこの案件は約八五%が北海道と東北に集中しているような状況でございます。
 このような風力発電を導入していくための課題を解決いたしますために、一つには風力専用の送電網の整備実証、二つには環境アセスメントの手続の迅速化等を今行っているところでございます。
 先ほどもお話がございました洋上の風力発電ですが、北九州におきまして、着床式の洋上風力の実用化に向けました実証事業を現在進めております。福島におきましても、世界に先駆けまして、これは世界最大級の浮体式の洋上風力の実証事業を進めております。また、昨年には陸上の風力発電とは別個の買い取り区分を設けまして、固定価格買い取り制度におきまして積極的に後押ししていこうということで商用化への道筋を考えたいと考えておりますが、これらを通じまして、今後とも風力発電の導入拡大には一層取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○輿水分科員 ありがとうございます。
 この風力発電、着床式の風力発電と浮体式という形で、今、両方の開発研究がなされていると思うんですけれども、日本というのはやはり英国と異なり、浅瀬の海岸が少ないという形の中で、深く複雑な海岸の環境になっている。さらに、強い潮流もあって、着床式というのはなかなか建設も難しい、またコストもかかってくる。そういった現状の中にあって、先ほど福島の方で世界最大級の浮体式の風力発電の研究開発が行われているというふうにお聞きいたしました。
 まさに、日本としては、この浮体式の洋上風力発電というものを積極的に研究、検討をしながら、新しいビジネスとしても、また東北の復興の新たな目玉としても積極的に進めていくべきだというふうに感じるわけでございますけれども、この浮体式洋上風力発電の検討状況等について、もう少し詳しくお聞かせ願えますでしょうか。
○木村政府参考人 お尋ねの浮体式洋上風力発電でございます。
 福島沖、この沖合の十八キロ、水深百二十メートルというところでございますけれども、現在、産学官の協同によりまして、日本を代表する企業に御参画をいただきまして、世界初の本格的な事業化を目指した浮体式洋上風力発電の実証事業を実施してございます。平成二十五年十一月に、二メガワットの洋上風車一基の設置を既にしております。平成二十五年十二月からは運転を開始して、実際に発電もしているということでございます。
 平成二十七年度以降でございますけれども、世界最大となります高さ二百メートルを超える七メガワットの洋上風車、これを設置いたしまして、本格的な実証実験を進めてまいりたいと考えてございます。現在、小名浜港におきまして、浮体、浮かべます土台になるものでございますけれども、そこにタワーを搭載する工事を行っておりまして、本年夏ごろまでには風車の組み立てを行いまして、実証海域に設置をしていきたいというふうに考えてございます。さらに、三基目につきましても、来年度中に設置をする予定で事業を進めているということでございます。
 こうした福島沖におきます実証事業の着実な実施によりまして、浮体式洋上風力システムを商業化していくための技術的な基盤をしっかり確立したいということと、それから、やはり、周辺の海域を使われる特に漁民の皆様方との共生、漁業との共生ということで、これは非常に重要な課題でございまして、そのあり方のモデルをここでつくりまして、福島におきましても、御地元の同意を前提に、二〇一八年ごろまでの商業化を目指してまいりたいというふうに考えてございます。
 さらに、福島沖よりも水深の浅い海域で、より軽量化された風車でございますとか、あるいは浮体を用いた実証事業にも別途取り組んでおります。
 こうしたことを通じまして、浮体式洋上風力発電のさらなるコスト低減、それによる普及の見通しをつけていくということを進めてまいりたいと考えてございます。
○輿水分科員 ありがとうございます。
 今、浮体式の洋上風力発電、いろいろな形で研究が進められているということを伺いました。
 まさに、先ほども申し上げましたとおり、大規模化すれば火力発電並みの発電コストという形の可能性がある、そういった設備の中で、やはり、せっかく今こうやって風力発電も導入をしてさまざまな取り組みもしている、太陽光とはまた別の、一日のうちの安定した電源としての期待もされてくるわけです。しかし、物事というのは、中途半端だと、せっかくかけた研究費とかいろいろやってきた取り組みが、ある意味水の泡になりかねない、そういったことが世の中、現状としてはよくある話であると思います。
 先ほど申し上げましたとおり、特に、我が党は、新しい原発はつくらない、そういった中で原発ゼロを目指すという中にあって、やはり再生可能エネルギーの日本の技術をしっかりと引き上げながら、国の未来を担う大きな産業として育てていきたい、このような思いもあるわけでございます。
 そういった中で、この日本の第一次エネルギー自給率をしっかりと向上させる意味からも、また当然、日本の温室効果ガスの排出量を削減する、そういった意味からも、そして、新たな産業を生み出していく、そういった視点でも、洋上風力発電を国家戦略として積極的に進めるべき、このように思うわけでございます。
 先ほど御指摘がございました、洋上風力発電、やはり海域の利用者と連携をとりながら、漁業とか船舶の航行等の障害にならないような観点も持ちながらこの風力発電をしっかりと進めていくためには、どういった日本の地域で、風況もよく、そして障害も少ない、そういった地域をまずエリアとしてきちっと設定をしていく、そういった形でまず進めていくことも大事だと思います。
 また、再生可能エネルギーの欠点というのは、発電量が安定しないという意味では、先ほどの太陽光発電の接続の問題もそうかと思いますけれども、大量の導入が可能となるように、現行の電力会社の管轄エリア等、そういったいろいろな問題がある中で、需給調整能力がもうちょっと大きく展開できるような形の送電網の連系というものも、やはりここは日本の大事なインフラとして今からきちっと整備をしていく、そのことによって、将来、さまざまな再生可能エネルギーが、日本の適したところで導入をする、そういった基盤となっていくといった意味では、適切な計画的な取り組みも必要であると思います。
 さらに、低コスト、高効率、そういった浮体式洋上風力発電システム、あるいは洋上の風況観測システム技術もしっかりと整えていく。これは日本の技術イノベーションの得意な分野で、そこに力を入れていくべきだと考えております。例えば、炭素繊維など、そういった新素材を活用した高耐久と軽量化を両立させるブレードやベアリングなどをしっかりと開発していく、さらに、効率的な発電機、タービン、そういったものもしっかり開発をしながら、さまざまな要素技術開発を積極的に進めていく、そういったことも必要である、このように思うわけでございます。
 さらに、洋上風力発電の設備の製作や施工を行うためには、先ほど小名浜にそういった、港の中でいろいろな設備をつくっていると言われましたけれども、やはり大規模な風力発電というのは、多分、専用の拠点となる港の整備、さらに設置するための専用の船、あるいはメンテナンス船、そういった船団も用意しながら、全体としての仕組みをきちっとつくっていく。
 また、そのことによって、安定した継続的なエネルギーとしての活用も可能になるわけで、そういった総合的な視点に立ちながら、積極的に進め、この日本のエネルギー自給率をしっかり向上に向けていく、また、世界トップレベルの温室効果ガス削減に向けた取り組みを進めていく、こういったことも必要であるかなというふうに考えるわけでございます。
 最後に、宮沢大臣にお伺いしたいところでございますが、こういった再生可能エネルギー、自給率の目標を明確にして、そして風力発電、特に洋上風力について、せっかくここまでいろいろな技術検討をしている、取り組んできた、それが中途半端で終わったらもったいない、やるからにはもう徹底的に進めていただいて、新たな日本の大きな産業として育てていただきたい、このように感じるわけでございますが、大臣の見解、あるいはまた決意をお聞かせ願えればと思います。よろしくお願いいたします。
○宮沢国務大臣 委員のこの再生可能エネルギーについての大変な情熱、熱意を本当に感じながら、今伺っておりました。
 固定価格買い取り制度を導入して、再生可能エネルギーの導入はかなり進んだわけでありますけれども、これまでの答弁にありましたように、やはり太陽光発電に大変偏ってきてしまっているという問題点が間違いなくございます。
 そうした点からいいますと、例えば、地熱発電でありますとか、この風力発電というもの、おっしゃるように、特に大型風力というのは発電コスト的にも低くなる可能性のあるものでございますから、やはりこういうものを積極的に私も導入していかなければいけないと考えております。
 そして、エネルギー基本計画においては、「中長期的には、陸上風力の導入可能な適地が限定的な我が国において、洋上風力発電の導入拡大は不可欠である。」と書いてありまして、やはり洋上風力といったものが大変大事な役割を果たしていくんだろうと私も思っております。
 今お話がいろいろありましたように、漁業関係者等の地元や海域利用者の理解促進とか、それから港湾インフラの活用、また高コスト等の課題を克服していかなければいけない。そういった意味で、現在、着床式洋上風力の実証とか、また浮体式洋上風力の実証をやっているわけでありますけれども、こういう実証を見ながら、日本の環境に適合した低コストな洋上風力発電の基盤を確立していくということが大事でありますし、また、海域利用者との共生といったことについてもしっかり配慮していかなければいけないと思っております。
 そして、今後、再生可能エネルギー、また風力発電等々をどう位置づけていくかということは、エネルギーミックスの中で取り上げていくことになりますけれども、これがまとめられた際には、洋上風力導入拡大実現のために必要な施策につきまして、再生可能エネルギー等関係閣僚会議などの場を通じて関係省庁との連携を図りつつ、検討を進めていきたいと思っております。
 最初に申し上げましたように、やはり、風力、特に大規模の風力の導入というのは、我々の今後のエネルギー政策のために大変大事なことであります。
 ありがとうございました。
○輿水分科員 どうもありがとうございました。
 先ほど、第一次エネルギーの自給率六・三%と。こういった状況の中で、まさに自給率をしっかり押し上げる意味でも、大規模風力発電、今、大臣からも御答弁いただきました。我々も全力で応援をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 本日はありがとうございました。以上で終わらせていただきます。
○平口主査 これにて輿水恵一君の質疑は終了いたしました。
 次に、鷲尾英一郎君。
○鷲尾分科員 おはようございます。民主党の鷲尾でございます。
 経済産業委員会で経産大臣に質問したいところですが、その前に予算委員会の分科会で質問する機会をいただきまして、大変ありがたいと思っております。早速ですが、質問させていただきたいと思います。
 きょう話題にしたいのは、一つは下請法というか、下請いじめの問題であります。
 この下請いじめの問題というのは、中小企業庁も公正取引委員会も根を詰めてやっているとは思いますけれども、現場の状況から考えて、改善すべき点もあろうかと思います。その点についてただしていきたいと思います。
 まず、この下請法の趣旨ですけれども、簡単にお願いします。
○原政府参考人 御説明申し上げます。
 下請法は、親事業者の下請事業者に対する取引を公正なものとするとともに、下請事業者の利益を保護するために独占禁止法の補完法として制定されたものであり、取引当事者の資本金区分と取引内容により適用対象を明確化するとともに、違反行為の類型を具体的に法定することにより、迅速かつ効果的に下請取引の公正化及び下請事業者の利益保護を図ろうとするものでございます。
○鷲尾分科員 ということなので、法の趣旨にのっとれば、当然にして、下請法違反、あるいは指導事例、勧告事例、公正取引委員会も発表していますけれども、中小企業庁も指導していますけれども、こういったものがどんどんとなくなってこなきゃいけない。その方が公平公正な社会だろう、それを守るための法律だろうということでございます。
 この窓口の対応についてですけれども、そうはいっても、現場ではどういうことが起こっているかというと、私の地元でもそうなんですけれども、弁護士さんと相談しながら、これはちょっと下請法違反なんじゃないか、これは親事業者というか、取引先の事業者が随分優越的な地位でかさにかかって来ているんじゃないか、そういった事案があったときに地元の窓口に相談する。そうするとどうなるか。いや、これは中小企業庁に問い合わせをすべきであるという地元の窓口が、中小企業庁に問い合わせる。中小企業庁に問い合わせてみると、いや、それは公取の問題ですねという話になる。公取に問い合わせると、また中小企業庁の問題ですねという話になる。
 こういうことが行われているんじゃないですか。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生がおっしゃったように、相談者がいわゆるたらい回しに遭っていると感じるようなことがあれば、非常に大きな問題であると思っております。
 それで、私ども、下請かけこみ寺をやっておりますが、その相談員が相談者の話をよく聞いて、誠意ある助言対応が行えるように、年二回実施する相談員の研修会や、所管経済産業局と下請かけこみ寺との連絡会議等で、よく話を聞くように指導を徹底しているところでございます。
 ただ、たらい回しに遭うというようなことがありましたらそれは非常に大きな問題でありますので、こういった研修会や連絡会議等でより徹底をしたいというふうに考えております。
 今後とも、中小企業、小規模事業者からの相談に親身に対応するよう、あらゆる機会を捉えて相談員に対し徹底してまいりたいと思っております。
○鷲尾分科員 今言いましたからね、徹底するということを。これはまた同じことがあったら大変ですよ、徹底すると言ったんだから。ちゃんとやってくださいね。
 公正取引委員会も、中小企業庁に回すなんということをしちゃいけない。ちゃんとそこで承らなきゃいけない、公正取引委員会だって窓口なんだから。お願いしますよ。
 それで、では、これは具体的に、年間の指導件数、勧告件数はどれぐらいの件数があるか。ちょっと複数年度、できれば過去の年度から三、四年、ふえているのか減っているのかも含めてお話しください。
○原政府参考人 お答えいたします。
 まず、平成二十三年度におきましては、勧告が十八件、指導が四千三百二十六件でございます。平成二十四年度では、勧告が十六件、指導が四千五百五十件。それから、平成二十五年度におきましては、勧告が十件、指導が四千九百四十九件でございます。
○鷲尾分科員 中小企業庁さん、指導件数をお願いします。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 指導件数でございますが、二十三年度が一万五百三十五件、二十四年度が九千四百五十一件、二十五年度が一万二百七十四件であります。
○鷲尾分科員 二つ言えると思うんですね。一つは、指導件数、余り減っていないなと。指導件数が時系列的に見て余り減っていないというのと、もう一つは、指導件数に対して勧告の件数が物すごい少ないわけですよ。これは二つ、何でですか。
○原政府参考人 お答えいたします。
 まず、指導件数に比べて勧告件数が少ない点につきましてでございますけれども、私ども、多数ある中で全数を勧告していくというのは現実的ではないということで、迅速的な処理という観点で、下請法違反行為によって下請事業者が受ける不利益が重大と認められる事案や、過去に下請法違反行為を繰り返し行っている事業者に対して、下請法に基づいて勧告を行っており、それ以外につきましては指導を行っております。
 数的に格差が多いものの原因としては、違反行為のうちの多数につきましては、発注に際しまして書面を交付していないとか、書面の記載が不十分であるとか、発注に係る記録を保存していないといったいわゆる手続規定の違反がかなりの部分を占めております。これらの違反につきましては、法律で勧告の対象にはなっていないということで、これらの行為につきまして、勧告ではなくて指導をしているということで、かなりの格差があるかと思います。
 それから、年々指導件数がふえているということにつきましては、現実にこういった行為がふえているかどうかというような点等々というのは調査をしてつまびらかでございませんけれども、感じるところにおきますと、年々下請法の認識というのはかなり進んできておりまして、こういった点から、毎年書面調査を行っておりまして、書面調査による、言えば回答というのがふえているということではないかというふうに推察されます。
○鷲尾分科員 幾つか突っ込みたいわけでありますけれども、まず一つ目は、違反は軽微な手続的な瑕疵である、したがって指導にとどめている。それは、文書が具備されていないとかそういうものである。これは大部分であるということでありますが、もう少し具体的に、約五千件あるうちのどれぐらいがその割合なのか。それを言ってもらわないと、勧告との格差というものがそれこそ明らかにならないと思いますので、もう少しこれは具体的に、そこまで言うなら具体的に言ってください。まずそこから行きましょうか。
○原政府参考人 お答えをいたします。
 事業者別というところのデータはございませんけれども、それは事業者が幾つかの違反行為をやっておりますので、そういった意味で、違反行為を足し合わせた数字、違反行為の中に占める手続規定の割合でございますが、これは約七割程度ございます。
○鷲尾分科員 約七割ですと、五千件としたら三千五百件が軽微な手続であって、指導で十分済ませるだろう、定型的に処理できるものだという判断なんだと思います。残りの約千五百件のうちの十八件とか約二十件ぐらいしか勧告していない。これも、言ってみたら開きがあるなと。
 先ほど、ちょっと気になったのは、非常に重大であって累積しているということであれば、それは当然やっている、これはそうなんでしょうけれども、迅速な処理を進めるために現実的かどうかという話がありました。
 これは、確かに、後で言いますけれども、自発的な申し出があれば、勧告処分ではなくて指導処分でおしまいだよということが言われているわけですよね、うたわれているわけですよね、実際に。そこと相まって、ちょっと幾つか問題をはらんでいるんじゃないかというふうに思っているわけでございます。
 というのは、勧告処分を、つまり公表されるということを回避するためにあえて指導に従うというケースも私はあると思うんですね。その後の事情を鑑みてみれば、非常にその下請の事業者にとってみたら悪質なことが行われたとしても、まずは勧告によって会社の名前が公にならないということをもってよしとして、指導に前倒しで従うということで、逆に違反に近いことを繰り返す悪質な業者も中にはいると思うんです。
 そういった会社に対する見解といいましょうか、そういった事案というのはあるんでしょうか。ぜひお聞かせください。
○原政府参考人 お答えをいたします。
 私ども、調査をする前に自発的に申し出て、それで原状回復をする場合につきましては、勧告をせずに指導にとどめるという形で公表しております。
 しかしながら、私どもが調査に着手した後で例えば原状回復をするとかいうようなところも、少なくございません。ただ、こういったようなものにつきましても私どもはしっかりと調べた上で、重大な事案であれば、私どもが勧告する前に原状回復をする、例えば勧告回避の目的かもしれませんが、そういったようなもので回避をするというような場合というのも当然ないわけではございません、こういったようなものに対しても、そういったものの情状というのを勘案するわけではなくて、そういったものにつきましても勧告、公表をしております。
 私どもとしては、先生御指摘のようなことが起こらないように、調査、検査に当たってはしっかりと調べた上で、そういう重大、悪質なものについてはしっかりと勧告をして、事業者名の公表ということをしてまいりたいと存じます。
○鷲尾分科員 そこで、今おっしゃったような形で、しっかり見ていくし、勧告処分をするんだという話ですけれども、それで勧告処分に至らないような、悪質性であったり、あるいは重大な悪質性、軽微な悪質性かもしれないけれども、それは、やはり下請の業者さんの立場に立って公取さんなり中小企業庁さんなりが対応してもらわなきゃ困るということなんですよ。
 そこで、いや、自分たちはもうこれ以上できませんという話ではなくて、勧告回避のための行為というのは実際にあるし、見ているし、その中で、ではその後の状況というのをちゃんとその下請業者さんの立場に立ってやはり見ていってあげるということが、弱い立場にある人を守る、あるいは法の趣旨を達成するために私は必要だと思うわけですよ。
 勧告処分までいかないけれども、しかし、やはりそういうのを見てこれは問題ありそうだというところをちゃんと、寄り添ってあげるというんですか、寄り添うというか、これはできませんでそれでおしまいという話じゃなくて、一応指導しましたからおしまいという話じゃなくて、その後どうなんですかという話も含めて、私はそういうことの対応の方が非常に大事だと思うんですよね。
 そこまでして、終わった後までちゃんと見られるんだと、一度違反してしまうと、指導を受けるとその後も見られるんだというプレッシャーがなければ、本当の意味でこれは改善していかないと思うんですよ。どう思いますか。
○原政府参考人 お答えをいたします。
 先生の御指摘はごもっともでございまして、私どもとしても、書面調査ということで、それが多くの端緒になっているわけでございますが、そういったことを毎年やっておりまして、一回指導をしたら翌年は調査をしないということではなくて、毎年調査票を親事業者、下請事業者に発送しております。
 そういった意味で、私どもとしては、毎年そこのところはウオッチをして、当然に、また問題があれば今度は再犯、繰り返しやっているというようなことになりますので、厳正に対処をしているところでございます。
○鷲尾分科員 問題のありやなしやの認識も含めて、細かくやっていただきたいですね。問題があるという認識は法律的な側面だけじゃないですよ、下請業者さんにとってみたら。有形無形の圧力があるんだから。そこまでやって本物だと申し上げたい。
 それで、ちょっと中小企業庁さんに聞きたいんですけれども、さっき一万五千件程度の指導件数、一万件から一万五千件ですけれども、これは公取さんに措置請求されていると思いますが、その件数並びにどういう基準で措置請求しているのかもお話しください。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 措置請求の件数でございますが、二十二年度は四件、二十三年度は四件、二十四年度が一件、二十五年度が一件でございます。
 それで、措置請求を行う基準でございますが、措置請求は、先生御案内のように、勧告を行うよう公正取引委員会に求めるものでございますが、最近では、措置請求を行った事案は全て公正取引委員会が勧告を行っているところであります。
 そのため、先ほど公正取引委員会から答弁がありましたように、措置請求と勧告の基準はほぼ同一でありまして、下請代金法違反行為により下請事業者が受ける不利益が重大と認められる事案や、過去に下請代金法違反行為を繰り返して行っている事業者に対して、私たちも措置請求を行っているところであります。
○鷲尾分科員 中小企業庁さんが指導している件数の中で、今おっしゃったように公取さんと基準が一緒であるということでありますけれども、実際扱っている件数も大分違うわけですし、中小企業庁が扱っている案件の中で、認識といいましょうか、もしかしたらそういう相違があるかもしれない。そこはお互いしっかり連携してやっていただきたいというわけでありますが、それはそういうふうに申し上げておきます。
 ちょっと時間がないので、次に移らせていただきたいと思います。
 下請法とそれから独禁法の関係にちょっと一言触れたいと思いますけれども、何を申し上げたいかというと、結局は、とにかく実効性のある制裁をどう制度として担保していくか。優越的地位の濫用についてです。
 独禁法の改正によりまして、制裁という意味では独禁法の方が非常に強いわけであります。迅速という意味でいけば当然下請法なんだろう。ただ、下請法よりも、独禁法の規制、規制というか実効ある措置が、独禁法の方が非常に強いということで、そこのその運用なんですね。
 悪質な部分について、勧告処分のみならず、それこそ独禁法の規制を使うということも考えられると思いますけれども、そこの運用の状況について一言お聞かせください。
○原政府参考人 お答えをいたします。
 下請法と独占禁止法につきましては、先生御指摘のようにそれぞれ異なることでございますが、当然に、独占禁止法の場合には、排除措置命令ということで命令と、また課徴金という形のものが生じるわけでございますが、下請法につきましては、迅速な対応ということで勧告、それからまた違反行為も形式的な形で明確化されておりますので、実際に優越的にあるのかどうなのかとか、実際に不利益なのかどうなのかということを具体的に判断せずに対応できるという意味での迅速性がございます。
 さらに、独占禁止法では、課徴金というのは国庫に納付をするということでございますが、下請法の勧告というのは、減額した額について下請業者に戻す、返還するようにということを勧告できるという意味で、それぞれの持ち味があるかと思います。
 そういった面で、私ども、下請法の運用については一定の成果を得てきたものでございます。
 ただし、独占禁止法の関係におきましては、下請法第八条におきまして、親事業者が勧告に従ったときに限り独占禁止法を適用しないという規定がありますので、勧告に従わない場合には、当然に独占禁止法の適用を検討するということになります。
○鷲尾分科員 それでは、最後に一言申し上げておきますが、やはり現場では、弱い立場の下請さんが非常に厳しい立場に置かれることが多いわけですから、できる限りあらゆる措置を、有形無形の、本当に悪質な業者もいますから、そこをしっかり取り締まってほしいというか、下請業者さんの立場に立ってやっていただきたい。あるいは窓口の対応にせよ、あるいは指導、勧告の基準にせよ、お互い連携をして、しっかり下請さんにもわかるような形で明確化していっていただきたい。
 それがやはり実効ある制裁措置に少しでもつながっていくし、ある意味、抑止力として機能するのかなと思っておりますので、きょう申し上げたことをぜひ徹底していただきたいというふうに思います。
 それで、次の質問に移りたいと思います。
 クールジャパンについて少し話をしたいと思いますけれども、国が出資をしているわけでありますけれども、この投資基準、国が出資して、事業に投資をしていくということです。補助金とは違うわけですね。この出資をしている意味というのは特にあると思いますので、クールジャパンの国が出資する意味であるとか投資基準について、簡単に説明をしていただけますか。
○富田政府参考人 クールジャパン機構についてお尋ねがございました。
 先生も御案内かと存じますが、クールジャパン、いわゆるファッションですとか日本食であるとかコンテンツ、そういったものの海外展開に関する取り組みに関しまして、リスクマネーを供給する官民ファンドとして一昨年十一月に設立をされたところでございます。
 これまでのところ、例えば日本のコンテンツを二十四時間三百六十五日放送するようなジャパン・チャンネル事業など、これまでに十件の支援決定を進めさせていただいているところでございます。
 これらの支援はいずれも、単なる個別事業支援にとどまるものではございませんで、多くの事業者にとっての海外展開のプラットホームになるような政策的な意義の高いものに絞って支援をしてきているところでございます。
 あわせて、支援基準についてのお尋ねもございました。
 私どもとしましては、法律に基づきまして、クールジャパン機構が支援決定を行うに当たって従うべき基準というものを定めてございまして、具体的には三点ございます。一つは政策的な意義があること、それから第二番目が収益性が見込めること、第三番目が波及効果があること、こういった観点から投資案件を審査するということでございます。
 また、こういった基準に加えまして、官民ファンド活用推進に関する閣僚会議での議論等を踏まえまして、官民ファンドは民業補完に徹するということ、それから、機構の株主等を含めて、不当な利益供与にならないようにしっかり徹底すること、こういった基準を遵守しながら支援決定を行っているところでございます。
 私どもとしても、しっかり監督をしてまいりたいというふうに思っております。
○鷲尾分科員 政策的意義の高さ、それから収益性、波及効果ということをおっしゃっていましたけれども、収益性、ここが少し難しいと私は思っていまして、そもそもリスクマネーの供給が政策目的である、一方で収益性をどう見ていくかという話なんです。
 海外で事業展開をしようという事業者さんは、当然、わからない中で、でもできる限り手探りの中で、今までの国内におけるビジネスの蓄積の延長で何とか進出していこうというおつもりで行かれることと思うんですね。わからない中で何とか協力してくれという話になる。そのわからない中で協力してくれという話になったときに、お金がついてこないということはよくあります。
 そのときに、もしそこで収益性の見込みがある程度確実にわかって、それで、これは自分としてもいけるんじゃないかなと思ったときに、そこにやはりある程度お金をつけてほしいわけですよね、事業者さんとしては。しかし金融機関が、どうだろう、こういう話になる。そのときにクールジャパン機構なんかが、それこそリスクマネーの供給というのが政策目的の第一にあるのであれば、お手伝いするということは私はありだと思います。
 しかし、一方で言ってみれば、金融機関ではちょっとどうかなという案件というようなことなのかもしれません。それは、金融機関から見た収益性はちょっと微妙かもしれないけれども、政府の出資であればいいよと。政府としては、ではその収益性をどこまでどう見るんですかという話になりますよね。ここなんですよ。リスクマネーである、しかし、リターン、収益性を考えるということであるならばどうなるんだろうな、リスクマネーという意味が失われてくるんじゃないかなと。あるいは、もう一つ、おっしゃっておられなかったけれども、エグジットの確保までしっかりと確実に計画してもらわなきゃ困るというところまで言っています。
 ここまで立派な計画だったら普通の金融機関だってというようなレベルのものをクールジャパン機構が援助するようでは、その政策趣旨は達成できないんじゃないかなと思いますが、いかがですか。
○富田政府参考人 お答え申し上げます。
 大変重要な御指摘だと思っておりまして、私ども、クールジャパン機構が今まで支援決定に至った案件をそれぞれ精査してまいりますと、やはり事業者の方々は最初に金融機関等とは御相談をされておられるわけですね。ところが、事業者さんから見ても、確実に収益が見込めるというところまで、やはり不透明性があって、金融機関から見ると、民間の金融機関としてはなかなかリスクを負い切れない。こういった案件が、やはりいろいろその上でお困りになって、何とか国としての支援が得られないか、そういうステップで御相談に来られているケースが基本的に多いわけでございます。
 そういった意味で、やはり私ども、先ほど民業補完ということを申し上げましたけれども、民間の金融機関等で対応できるような案件、これは大いに民間の資金調達を活用して事業を進めていただければいい。しかしながら、どうしてもリスクが一定程度大きなものがあって確実に収益が見込めるとはなかなか言いがたいような、しかしながら、国として政策的意義があってこれを後押ししていきたいといったものについて、やはり国としてしっかり支援していくというのが基本的な考え方だと思っております。
○鷲尾分科員 最後の質問になりますが、補助金とは違って、補助金であれば当然リスクがあるところに手当てをするということで、それでおしまいということなんでしょうけれども、今回はリターンを求めるというところで、しかし、リスクとの関係があるから、そこは今おっしゃったようにしっかり見きわめていただきたいというふうに思いますが、投資先で、共同プロジェクトあるいは個社がやること、いろいろな類型があると思います。
 これは私の個人的な考えですけれども、共同で、大臣、ここがポイントだと思うんですけれども、共同でやりますよといった場合、別に予断を持っていただかなくてもいいですけれども、共同でやりますよといった場合、何か始めますよといった場合、始めるのも撤退するのも共同ですから、その間のリターンをどうするとか、どういうふうになったら撤退をする、あるいはエグジットを考える、共同であればあるほど、私はそこら辺がなかなか機動的ではないと思う。
 一方で、個社でも海外で取り組もうという事業者がいた場合、それは、当然自分の金も使って、そこから出資を受けてということですから、相当当事者意識を持ってやると思うんです。
 ですから、個社のプロジェクトということにも、かなり採択に力を入れていくべきだと私は思いますけれども、この点、どうお考えですか。
○宮沢国務大臣 幾つかの会社また業種が集まって投資事業を行うということは、いろいろな業界が集まったりということを考えますと、それなりに波及効果が高い案件はあるんだろうと思います。
 ただ、まさにおっしゃるように、責任体制ということが大変大事でありまして、幾つかの会社が集まった場合でも、主たる事業者が誰かということ、それは出資比率で見てわかるわけですけれども、そういう責任体制というものをやはりしっかりしてもらわなきゃいけないし、そういうことは我々が判断した上で出資をするということだろうと思っております。(鷲尾分科員「個社について、個社プロジェクトについて」と呼ぶ)
○富田政府参考人 先ほど大臣がお答えを申し上げましたとおり、複数の事業者が共同してやるというものは波及効果が見込める場合が多うございますので、そういったものはもちろん対象になっておりますが、決して複数の事業者が共同したものだけが対象になっているわけではございません。個社であっても、例えば発信力が非常に大きな、日本としてクールジャパンを世界に大きく発信できるような事業については個社支援でも対応いたしておりますので、そういった意味では、ケース・バイ・ケースだと思います。
 それぞれ、クールジャパンとしての発信の意義、そういったものを十分見きわめながら、共同の場合でも個社の場合でも、すぐれた案件を採択していきたいということでございます。
○鷲尾分科員 リスクマネーの供給という部分で、全体でやるということも確かに波及効果を含めて意義があると思いますけれども、個社でやるというところも、本当にやる気のある事業者さんを海外展開していくという意味で大事ですから、そういうところにもぜひ光を当てていただきたいなと思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。
○平口主査 これにて鷲尾英一郎君の質疑は終了いたしました。
 次に、落合貴之君。
○落合分科員 昨年末の衆議院選挙で初当選いたしました維新の党の落合貴之でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、本日は、政策金融の改革についてお尋ねをいたします。
 政策金融改革につきましては、小泉内閣の終盤の平成十八年に制度設計が行われまして、翌年、第一次安倍内閣のもとで関連法案が出されています。その中で、なぜ政策投資銀行、商工中金は民営化することになったのか、また、日本政策公庫はなぜ政府系に残ることとなったのか、確認させていただければと思います。
    〔主査退席、宮崎(謙)主査代理着席〕
○山下政府参考人 お答えいたします。
 政策金融改革につきましては、平成十七年の閣議決定におきまして、まず、基本原則として、政策金融の機能は以下の三つ、すなわち、中小零細企業、個人の資金調達支援、二つ目は、国策上重要な海外資源確保、国際競争力確保に不可欠な金融、三つ目は円借款、この三つに限定をいたしまして、それ以外は撤退する。それから、金融危機、大災害、その他の危機について、民間金融機関も活用した危機対応体制を整備するという基本原則が定められました。
 この基本原則のもと、この閣議決定におきまして、お尋ねの日本政策投資銀行については、その業務が大企業、中堅企業向けであり、国全体として資金不足であった高度成長期と異なり、民間市場からさまざまな形態での資金の取り入れが可能となっているため、政策金融から撤退し、一体として完全民営化する。
 また、商工中金につきましては、その業務が民間金融機関と同様のフルバンキング機能であるとともに、所属団体向け組合金融であることから、政策金融である必要はなく、所属団体中小企業向けの金融機関として完全民営化すると整理されたところでございます。
 一方で、国民公庫、中小公庫など五つの政策金融機関につきましては、冒頭申し上げた三つの機能を担うものであるため、一つの機関に統合して政策金融として残すこととされたものでございます。
○落合分科員 ちょっと重なりますが、中小企業金融公庫、それから国民生活金融公庫は、中小企業、零細企業相手に金融機能を発揮するという点で置かれておりまして、そういう意味で、日本政策金融公庫に束ねられましたが、商工中金も同じような機能を果たしていたわけですが、そこに一緒にならなかった理由というのをもう一度お願いいたします。
    〔宮崎(謙)主査代理退席、主査着席〕
○山下政府参考人 重ねてのお答えとなりますけれども、商工中金につきましては、その業務が預金、手形割引など民間金融機関と同様のフルバンキング機能であるとともに、所属団体向け組合金融であるということで、政策金融である必要はないということで、完全民営化するという方針になったものでございます。
○落合分科員 今、政府系金融機関には危機対応業務が課されています。その危機対応の予算規模、それから財政投融資の金額、昨年はどれぐらいだったのか、お尋ねいたします。
○北川政府参考人 お答え申し上げます。
 危機対応に投じました予算、そして財政投融資の金額でございます。
 日本政策金融公庫及び商工中金におきまして、主に中小企業向けの危機対応を行っているわけでございますけれども、これにつきまして、まず一つは、セーフティーネット貸し付けと呼ばれる制度を実施しておりまして、平成二十五年度におきましては、七百六十一億円の予算を投じ金利引き下げを行った上で、三兆九千四百九十一億円の貸し付けを行っております。
 また、東日本大震災の被災中小企業向けに対しては、特に東日本大震災復興特別貸し付けを実施しておりまして、これは平成二十五年度においては、九百六十七億円の予算を投じまして、一千九百六十一億円の貸し付けを行っているところでございます。
 また、その原資といたしまして、日本政策金融公庫におきましては、貸し付けの原資として、七〇%を財政投融資による借り入れ、五%を財投機関債の発行、二五%をその他自己資金により貸し付けに必要な資金を調達しております。
 一方、商工中金でございます。基本的に預金の引き受け、商工債の発行により九兆円以上の所要の資金を市場から調達しておりますが、危機対応につきましては、財投からの直接の調達はございませんけれども、一部、日本政策金融公庫からの中小企業向けツーステップローンを利用しまして、平成二十五年度においては百四十九億円を調達しております。
 以上でございます。
○落合分科員 民営化が決まっている商工中金が、法律で危機対応を行わされているという状況です。
 民営化が決まっている商工中金に、なぜ今の時点で民間企業が引き受けようとしない危機対応を行わせているんでしょうか。こういった状況を続けてしまったら、不良債権がどんどんふえてしまって、資産の中身が悪化をして、民営化できる状況ではない状態に商工中金の資産がなってしまうと一般的には考えられると思うんですが、いかがでしょうか。
○北川政府参考人 お答えいたします。
 商工中金が危機対応を行っております理由でございます。中小企業、小規模事業者は全国に三百八十五万存在してございます。大変大きな数でございます。こういった方々が景気変動あるいは自然災害、こういった危機に対応していくためには、大変広範な手だてをとっていかねばならないという現実でございます。
 また、リーマン・ショック、東日本大震災という過去二回の危機におきまして、残念ながら民間金融機関においては十分な対応が行われなかった、こういう事実がございましたものですから、商工中金に今後も危機対応を行っていただくということを考えているわけでございます。
 委員御指摘の財務内容は大丈夫かという点でございます。注意を要する債権、これが民間の普通の金融機関の三倍ぐらいはございますけれども、経営自体にはまだ問題はないというふうに認識をしております。
○落合分科員 商工中金ですとか公庫、そういった金融機関の直接の貸し出しのほかに、国が金融にかかわる手段として、信用保証制度というのがこれまでありました。この信用保証制度というのは、危機対応に当たってどういう役割を担っているんでしょうか。
○北川政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の信用補完制度、これにつきましては、民間金融機関から中小企業、小規模事業者の方が融資を受ける際に、信用保証協会がその融資額を保証するということで、信用力を補完するという制度でございます。通常は八〇%を保証してございますけれども、危機時には一〇〇%を保証するセーフティーネット保証としてございます。
 委員御指摘の、どのような性格かという点につきましては、危機時におきまして、一つは金融機関における資金の流れ、資金の流動性が低下するということが発生するとともに、借り手の中小企業、小規模事業者側では信用力が低下するということになります。
 この流動性の問題につきましては、政府系金融機関等が量的に補完するという考え方でございますし、中小企業側の信用力低下につきましては、この信用補完制度によって対応する、このような考え方だと考えております。
○落合分科員 信用力の補完のために信用保証制度があるということですが、今、政府系の金融機関が担っている流動性を確保するという役割も信用保証制度において代替することはできないんでしょうか。
○北川政府参考人 お答えいたします。
 これは、定性的にはいろいろ考えられると思うんですけれども、私ども、リーマン・ショックなどの状況を見ますと、一〇〇%保証を準備しておったんですけれども、それでも資金供給が民間からなされなかったという現実がございました。
 民間金融機関にいろいろお伺いしますと、仮に一〇〇%保証があったとしても、その時々の金融機関側の状況、あるいはさまざまな取引先との関係、こういったものを考えますと、新たに申し込みがあったような、危機時の資金供給でなかなか対応できないという現実があるということをお伺いしております。
 実際に、リーマン・ショック以降、商工中金におきましては、このように民間金融機関から十分に支援を受けられなかったという方が約一万六千企業ございますが、この一万六千の企業の背景には雇用が九十五万人いらっしゃったというふうに伺っておりますので、このような現実から鑑みるに、信用補完だけでは十分対応できなかったのではないかというふうに考えております。
○落合分科員 信用保証制度だけでは危機対応機能を代替できないということですが、今、商工中金ですとか民営化が決まっている金融機関以外にも、政策金融公庫が企業に直接貸し出しする金融機関として残っていますが、そこの政策金融公庫が危機対応機能をもっと拡充して、直接貸し出しできるようにする、流動性も信用補完もできるようにするというような拡充、工夫はやってきたのかということと、これからもっとやっていくことは検討できないんでしょうか。
○北川政府参考人 お答えいたします。
 危機時に公庫あるいは信用保証でもっと何とかならないのかという点でございます。
 公庫は、全国百五十二の支店がございます。これをどのように運営するか、それぞれ、公庫の方では所管官庁と御相談しながら運営を図っていただいておりますけれども、これは一方で、政策金融がどこまで広がるのがいいのかという論点も別にあろうかというふうに思います。
 また、信用保証につきましては、セーフティーネットというものを適宜拡大しながら対応してきておりますけれども、これは一方で、民間金融機関の貸し出しがそれでいいのかという、また別途の問題もございます。
 こういった観点から、商工中金におきましては、フルバンキング機能、これを組合金融ということで、全国二万二千の組合、その構成員二百五十万者、こういったところとの関係を円滑にしながら、いわゆるリレーションシップを大事にしながら融資をしてきたということでございます。一方で、公庫がなかなかお貸しできないような、地域中核企業のような、大企業と中小企業の間ぐらいの企業にも対応しながら今日に至っているところでございます。
○落合分科員 危機対応というのは民間企業も行うことになっていると。ただ、今、引き受け手がいない、一社も民間の銀行で引き受けてくれないということですが、一社も引き受けないということは、この仕組み自体に問題があるのではないかということも考えられると思います。
 民間の銀行が危機対応を今の仕組みだと引き受けない、こういった中で、引き受けるような工夫ですとかインセンティブは設けるべきじゃないでしょうか。
○迫田政府参考人 お答えをいたします。
 危機対応の制度でございますけれども、これは、指定金融機関がみずからの経営判断において貸し付けを行う仕組みを整備するという考え方が基本となっておりまして、現状としては、そういった経営判断の結果として民間金融機関による危機対応の参加がないという状況でございます。
 こうした状況等を踏まえまして、今国会に提出しております法案におきましては、当分の間、政投銀、商工中金を指定金融機関として確保しつつ、民間による対応状況等を勘案しながら必要な見直しを行うということで、適時見直すための検討条項を盛り込んでいるわけでございます。
 なお、今回の法改正に伴いまして、幾つかの運用改善を考えておりまして、現行の指定金融機関を活用した危機対応制度のもとで民間金融機関が指定金融機関になるための申請手続の簡素化、あるいは業務内容の一層の明確化といったような運用改善も進めることとしておりまして、こうした改善を行った上で民間金融機関による参加等の動きを見きわめていきたいと考えております。
○落合分科員 大臣、政治家の立場としてもお伺いしたいんですが、民間金融機関が危機対応を行わない、それは、今おっしゃっていたように経営判断によるところが大きいと思います。
 商工中金は、この先できるだけ早く民営化するということが決まっている中で、民間銀行が引き受けると財務が悪化したりデメリットがある、そういう危機対応を無理やりさせている。これは、先ほど申し上げたように、公庫や保証協会がその役割の多くを担うべきだと私は思っています。
 いつまで商工中金に危機対応をさせるのか。あと、できるだけ早期に民営化するということになっていますが、この早期というのは、日本語のニュアンスとして、できるだけとにかく早くやりたいということなのか、もしくはできるだけ引き延ばしたいのか、このニュアンスを、お役所の方ですとニュアンスは伝えられないと思いますので、そこのところを大臣としてお答えいただければと思います。
○宮沢国務大臣 七年前のリーマン・ショック、また四年前の大震災ということで、大変大きな景気変動とか大きな自然災害を受けて、やはり、政投銀とか商工中金の役割というものが、政策金融機関全般を含めて、ある意味で見直されたのだろうと思っております。
 そして一方で、今、政策金融公庫、信用保証協会で十分ではないかというお話がありましたけれども、もちろん、支店の数もある程度限られておりまして、やはり商工中金の百の支店というのはかなり助けになるということに加えて、政策金融公庫と保証協会の制度と比べまして、商工中金というのはやはりメーンバンクになり得る、なっているというところが恐らく大きな違いがあって、メーンバンクとしての機能を果たしながらこういう業務をやっていけるということは、やはり中小企業にとっては大変頼りになる存在だろうというふうに思っております。
 そして、いつまでに、できるだけ早期にということですけれども、今、財務省の方から話がありましたように、決して民間金融機関にやってほしくないと思っているわけでは全くなくて、いろいろな制度改善をしながら、民間金融機関にもぜひ入ってきていただきたい。
 ですから、できるだけ早期にというのは、本当にできるだけ早期に民間にも入ってきていただきたいという意味で使っております。
○落合分科員 できるだけ早期に民間企業に危機対応をというのにプラスして、商工中金の完全民営化というのは、できるだけ早期にというのは、できるだけ早くという意味なのか、できるだけ引き延ばしたいという意味なのか、どっちなんでしょうか。
○宮沢国務大臣 完全民営化を引き延ばしたいと思っているわけではありません。したがって、民間金融機関が危機対応業務を行う状況が実現するということが、早く実現していただきたいと思っているということであります。
○落合分科員 ありがとうございます。
 この件につきましては、また経産委員会などでも質問をさせていただければと考えております。
 続きまして、電力自由化についてお伺いします。
 施政方針演説で安倍総理は、「電力市場の基盤インフラである送配電ネットワークを、発電、小売から分離し、誰もが公平にアクセスできるようにします。」と述べられました。また、「再生可能エネルギーの最大限の導入を進めてまいります。」と述べております。
 そして、先日、電気事業法の改正案が閣議決定されました。この電事法により、先ほど述べました、安倍総理のおっしゃった、誰もが公平に送配電ネットワークにアクセスできるようになって、そして再生可能エネルギーが最大限導入される、進むと考えてよろしいんでしょうか。
○関大臣政務官 今国会に提出いたしました電気事業法の改正法案におきまして、既存の電力会社の送配電部門を別会社化するとともに、中立性の確保を徹底するために、人事や会計などにつきまして、送配電事業者が、グループ内の競争部門、この競争部門といいますのは発電部門であり小売部門でございますが、この競争部門を優遇することがないよう、行為規制を行う措置を行います。
 これによりまして、既存の電力会社の送配電部門が、自社の発電部門を他社の発電部門よりも有利に取り扱うことがないということが制度上もしっかりと担保されることでございまして、再生可能エネルギーも含むさまざまな発電事業者にとりまして、送配電網を公平に利用できる環境が整うことによって、結果的に再生可能エネルギーの最大限の導入に資するものと考えているところでございます。
○落合分科員 今回の電事法の改正によって、独立性も担保されていて、公平にアクセスできるようになるというようなことですが、安倍総理は施政方針演説で、「電力システム改革も、いよいよ最終段階に入ります。」ということで、最終段階という言葉を使われております。
 電力自由化に向けたこの法の改正は、これが最終段階ということは最後なんでしょうか。
○関大臣政務官 今回の電事法の改正案で終わりなのかという御質問をいただいたわけでございますが、いわゆる電力システムの改革につきましては、これまでこの改革を段階的に進めるための法案を順次提出してきたところでございます。
 一昨年、二年前の十一月には、改革の第一段階でございます広域系統の運用の拡大を実現するとともに、電力システム改革の全体像を明らかにしようということで、改革プログラムを定めた電気事業法の改正法が成立したところでございます。
 この改革プログラムに基づきまして、昨年の通常国会では、改革の第二弾ということで、小売及び発電の全面自由化を実現するための電気事業法の改正法案を提出いたしました。この法案は同年の六月に成立したところでございます。
 今通常国会に提出いたしました電気事業法の改正法案は、第一段階の電気事業法改正法の改革プログラムに基づいて法的分離の方式によります送配電部門の中立性の一層の確保を実現するためのものでございまして、委員御指摘のとおりでございまして、三段階から成る電力システム改革の総仕上げの位置づけでございます。
 現在、経済産業省におきましては、小売の全面自由化の実施に向けました政省令等の詳細制度設計を行っております。今回の法改正の成立後に、引き続きまして、法的分離の実現に向けました政省令の詳細制度設計もしっかりと行ってまいりたいと考えているところでございます。
○落合分科員 これが最終段階で、電力自由化は達成できるようにするということですが、電力会社の送電部門の法的分離についてお伺いします。
 今回の法的分離で、総理は、二月十六日の代表質問に対する答弁で、法的分離は独立性が明確であるというふうに述べています。
 今回の改正案を見ますと、第二十二条の二ですとか二十七条の十一の二で兼業規制をうたっています。その中で、持ち株会社方式または子会社方式にすることで送配電部門を分離するというふうに書いてありますね。
 ただ、この持ち株会社方式というのは本当に独立性を持つことができるんでしょうか。金融機関もそうですが、グループ会社が協力できるようにするために持ち株会社というのが考えられたと思うんですが、持ち株会社が経営の司令塔になって、下にぶら下がっている会社に指示していくことで連携して動いていくというのが本来の持ち株会社の意義だと思います。
 それから、親会社、子会社の方式にするというのは、子会社が送電会社をやれば、経営の力は親会社の方があるわけでして、これでどうして独立性があるというふうに言えるんでしょうか。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。
 法的分離方式で中立性が十分なのか、こういうお尋ねでございました。
 御指摘のとおり、私ども、今回の法案の改正の中では、送配電事業者がグループ内の小売電気事業者や発電事業者と資本関係を有することを排除しない、いわゆる法的分離という方式を採用させていただいてございます。
 こういった点につきましては、別途、中立性を確保するという観点からは、例えばグループ経営を認めない所有権分離という考え方がございます。
 ただ、この点につきましては、資金調達への支障あるいは財産権の侵害のおそれ、こういった点を考慮いたしまして、私どもといたしましては、所有権分離という方法はとらず、法的分離という方法をとらせていただきました。
 もちろん、先生御指摘のとおり、法的分離では中立性の確保が不十分ではないかという御指摘もあるわけでございますが、この点につきましては、先ほど関大臣政務官の方からも御答弁させていただきましたとおり、人事面、会計面、その他の行為規制もあわせて講じる。こういったことによりまして、送配電部門の中立性の確保というものに十分可能な対応となっていると考えております。
○落合分科員 これがしっかりと機能しているかというのは、監視委員会をつくるというふうに今回の改正案にも盛り込まれています。六十六条のあたりで、意見を聴取して、それから勧告を行うというふうにもこの監視委員会の権限が規定されているんですが、勧告を行うというぐらいで、この機関の独立性、実効性は担保されるんでしょうか。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の新しい規制組織でございます。こちらにつきましては、例えば立入検査などを通じまして、行為規制の遵守状況をみずから監視いたしまして、違反行為があれば事業者に対して直接勧告を行って是正を促す、こういった単独でも強力な権限を行使することとなっております。
 また、この場合の勧告は罰則がつかないわけでございますけれども、罰則がつく業務改善命令、こういった行政処分が必要な場合には、経済産業大臣にその旨を勧告する、こういったこともできるわけでございます。
 なお、勧告だけで十分か、こういった御指摘でございましたけれども、この委員会の勧告をするといった判断が実効的なものとなりますように、経済産業大臣に対します勧告あるいは意見、こういった内容につきましては遅滞なく公表するということを義務づけております。また、勧告に基づいてとられました措置につきまして報告を求めることができる、このようなことも条文の中で明記をいたしておりまして、経済産業大臣が委員会の判断を最大限受けとめていただく、こういったことを法律上も担保しているところでございます。
○落合分科員 もう時間が迫っていますので、質問ではなくて意見とさせていただきますが、この監視委員会、政令も含めて、かなりしっかりと規定しなければ、この法的分離も電力自由化において機能を発揮することはなくなってしまうというふうに思います。
 それから、監視委員会、委員はこういう人というふうに大体決められていますが、事務局がどうなるか、これがかなり重要な問題だと思います。ここも私もしっかりと見させていただきたいと考えています。
 この電事法改正が電力自由化の完成につながる、総理が国民に対して言っているわけですので、私も今後ともこの法の中身についていろいろと監視していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 本日はありがとうございました。
○平口主査 これにて落合貴之君の質疑は終了いたしました。
 次に、馬淵澄夫君。
○馬淵分科員 民主党の馬淵でございます。
 一月二十九日に、大臣にはエネルギーの問題に関しまして質疑をさせていただきました。その後、エネルギーミックスの議論、あるいはコスト検証ということで私が質疑に取り上げた問題に関しましては、コスト検証のワーキンググループに新たに二名の委員の選任をいただいたということで、これは私の問題意識に対して対応いただいたということで、大変敬意を表しております。ありがとうございました。
 いずれにしましても、このコスト検証を初め、今後の我が国のエネルギー政策を決めていく重要な局面に今立っております。その上で、私は、原発の問題、このことに着目をしながら話をしてきたわけでもありますが、一方で、当然ながら表裏一体となる再生可能エネルギーの導入に関して、今後の経産省の方針も含めて、きょうはお尋ねをしていきたいというふうに思っております。
 そこで、まず再生可能エネルギーの導入に関してなんですが、当然、この再生可能エネルギー、いろいろ取り上げられておりますが、一つ鍵を握るのは、導入ポテンシャルがあり、かつコストが比較的安価であると言われている風力の導入促進というのは極めて重要だと思っております。
 我々政権時代の革新的エネルギー・環境戦略におきましても、再生可能エネルギーの拡大のイメージとしては、第一ランナーとしては設置が非常に簡便な太陽光、そして第二ランナーとして風力というものを位置づけておりました。この第二走者としての風力発電をどのように加速していくかということは極めて重要であります。
 そこで、まずは冒頭に大臣に、再生可能エネルギー、風力発電の導入加速は極めて重要な鍵であるという認識を政府としてお持ちいただいているかということ、まず簡潔にお願いいたします。
○宮沢国務大臣 固定価格買い取り制度は民主党政権時代に入れていただいたわけですけれども、再生可能エネルギーを導入するといった意味では大変効果があったと思っております。
 ただ一方で、今、第一ランナー、第二ランナーとおっしゃったわけですが、第一ランナーがかなり張り切っておりまして、第二ランナー、第三ランナーがなかなか出てこない、こういう問題があって、やはり、今おっしゃった大規模な風力発電とか地熱といったものをしっかり育てていくということは、我々がこれから最大限再生可能エネルギーを導入していくといった中で一番のキーになるんだろうなという認識であります。
○馬淵分科員 大臣も同じ認識をお持ちいただいているということを確認させていただきました。そして、第二走者である風力の導入促進、これに対しては、第一走者、太陽光が頑張っておられる。これは接続保留の問題もございますが。
 ただ一方で、風力、地熱もあるとお話にありましたが、風力発電の導入の促進がなかなか思うように進んでいないという、私、問題意識を持っておりまして、その現状の中で、原因として、私はいわゆる送電インフラが未整備であるということが重要な要因ではないかというふうに思っておりますが、この送電インフラ、送配電網の整備に関しての問題意識ということについては、大臣も同様の意識を持っておられますか。お答えください。
○宮沢国務大臣 送配電インフラをつくろうということで予算措置等々やっておりますけれども、正直いろいろな問題があって進んでいないということがかなり大きなネックになっているというような認識は持っております。
○馬淵分科員 ありがとうございます。ここまでは共通の認識を持っていただいているということであります。
 そこで具体的なことをお尋ねしてまいりますが、普及がおくれております風力発電、これは、先ほど申し上げましたように民主党政権下で全面的に進めていくということで、特に、二〇一二年九月の経産省の概算要求で、再生可能エネルギーの関連系統整備事業補助金として、当時、概算要求レベルで二百五十億の要求をいたしております。
 この二百五十億円の予算が成立をしていくわけですが、再生可能エネルギーの関連系統整備事業補助金、これがその後、名称が変更されていきます。風力発電のための送電網整備実証事業、このように名が変わっていくわけであります。
 今申し上げた一二年の概算要求が予算成立をしていく。そして、それは一三年度ですね、一四年度の予算額並びに一五年度の予算案における予算額、これはそれぞれ幾らとなっているか。事務方で結構ですので、お答えいただけますでしょうか。
○上田政府参考人 予算額でございます。平成二十六年度は予算額百五十・五億円、二十七年度におきましては百五億円となっているところでございます。
○馬淵分科員 ありがとうございます。
 今お話ありましたように、第二走者である風力発電、順次導入を促進していくという中で、予算額が年々減少しているという状況に陥っています。予算が減少しているという状況について、なぜこのような状況が起きているか、これについてお答えいただけますでしょうか。
○上田政府参考人 この実証実験は大変事業規模が大きい予算でございまして、また、送電網の敷設に当たりましては送電ルートの可能性調査を行う、そういうことが必要でございますので、事業の遂行に一定の時間を要するということでございます。実需というものを離れて予算をつけるということは、かえって巨額の不用を生むということにもなりかねませんので、そういった事業の進捗状況を踏まえながら、適切な予算額を確保していると考えております。
○馬淵分科員 もう一点お尋ねします。
 では、この予算は毎年度全額執行されていますでしょうか。事務方で結構です。
○上田政府参考人 平成二十五年度、予算額二百五十億円に対しまして、執行額は二億円でございます。平成二十六年度は、予算額百五十・五億円に対しまして、執行額は三億円となっているところでございます。
○馬淵分科員 規模の大きな予算を組んでいただいているということでありました。
 それが、実際には、環境影響評価なども行いながら、かつ、実需の部分については今具体的なことはおっしゃいませんでしたが、お尋ねしなかったのでお答えいただいていませんが、土地取得や鉄塔建設等々、いわゆるインフラの工事の部分です。これについての費用がかかるような段階に至っていない、こういうことだと思います。その上で、執行額が非常に小さい状況に陥っている。
 重ねてお尋ねします。
 これは事実関係を確認という意味でお尋ねしますが、今、執行額は、先ほど申し上げた二百五十億に対しては二億、そして百五十億に対しては三億ということでありましたが、この執行額の状況の中で、今後、送電網の整備というのは当然具体的に実需が発生していくということになります。土地取得や送電線の工事、これは具体的なスケジュールというのはどうなっておりますでしょうか。これも事務方にお願いします。
○上田政府参考人 送電網整備実証事業のための北海道、東北におきます土地取得などのスケジュールでございますが、現在実施されております開発可能性調査の結果をもとにいたしまして、今後詳細が決まることになります。
 現時点では、一定の想定ではございますけれども、平成二十七年度から実際に用地の交渉、用地の取得というものを開始いたしまして、その後に鉄塔の建設、それから実際の送電線の敷設、こういうことを行う予定になっているところでございます。
○馬淵分科員 済みません、重ねてお尋ねしますが、そうなりますと、二十七年度予算でいわゆる実需が発生する。先ほども申し上げたように、年々減っていく状況の中で、執行段階に至っていないということでありましたが、これは百億円程度で足りるんでしょうか。これに関してはいかがでしょうか。
○上田政府参考人 来年度の予算額につきましては、実需の状況を踏まえつつ、事業者とも相談の上で予算要求をさせていただいておりますので、平成二十七年度に必要な予算額というのは確保されていると考えております。
○馬淵分科員 長官、済みません、では重ねてお尋ねですが、執行されなかった部分については繰り越されているんでしょうか、いないんでしょうか。そこはいかがでしょうか。
○上田政府参考人 二百五十億円につきましては繰り越しをしております。百五十億円につきましては現在検討中ということです。
○馬淵分科員 予算規模は大規模に組んでいただいた。我々が政権のときに概算要求を出した。そして、安倍政権において成立をしていただいた。その後、執行がおくれているけれども、それは繰り越しているということですね。満額かどうかはわかりません、百五十億は検討中ということでありましたが。
 いずれにしても、政府の姿勢は変わらずで、実需が発生する今年度においてはそれも含めて進めていこう、そういう方向で進めていただいているということだと今の御答弁では解されます。
 その上で、実は、平成二十六年度の経済産業省の行政事業レビューというのがございます。これは資料を用意しておりませんが、もう役所の方には通告をしております。事業番号〇四七四として、先ほど申し上げた風力発電のための送電網整備実証事業費補助金ということで、この二百五十億の実施状況について行政事業レビューに記されております。
 そこでは、方向としては縮減ということがその事業レビューの中で提言されているわけですね、予算を縮減すべき方向だと。この事業レビューシートの中には、増減理由として、いわゆる減理由として、「東北地域において、送電実証を速やかに開始するため、初年度に土地、送電線の取得と変電所の建設工事を行っている。一方、全体の亘長が短いため、二年目以降は土地、送電線の取得費用が減少する計画であるため、事業費が二十六年度と比較して減少となった。」との記載があります。
 先ほどの御答弁とこれは食い違うんですね。これにつきまして、どちらが正しいんでしょうか。これも事務方で結構です。
○上田政府参考人 行政事業レビューと実際は食い違っているのではないかという御指摘でございます。これは大変申しわけがございません。
 行政事業レビューにつきましては、平成二十六年度中に土地、送電線の取得と変電所の建設工事を行うということを想定し、「建設工事を行うこととしている。」と記載すべきところを、誤って「建設工事を行っている。」と書いたものでございます。
 しかしながら、実際上、用地買収の交渉等の状況等によりまして本事業が予定どおりに進んでおらず、結果といたしましては、平成二十六年度中に土地、送電線の取得と変電所の建設工事を行うということは困難な状況でございます。
 これにつきましては、実は、まさに委員の事務所からの御指摘をいただきましてこの誤りが判明したものでございまして、指摘を踏まえまして速やかに修正を行ったところでございます。大変申しわけございません。
○馬淵分科員 私は、文言一つ一つ、それこそ間違っているからどうだと重箱の隅をつつく気は一切ありません。御訂正いただいたということで、誤りだということを認めていただきました。ただ、大臣、ここは重要なポイントなんですが、私は、この再生可能エネルギーの導入促進というのが、どうも、ある意味阻害されていないかということを非常に懸念しております。
 昨年の八月の行政事業レビュー、概算要求をつくる段階で、これは誤記だったということであります。責任者どうこう言いませんが。しかし、土地取得であったり、あるいは建設工事、これは間違うような内容じゃないです。こうした中で、縮減という結論ありきのために行政事業レビューが行われてしまってはいないかということを私は非常に懸念いたします。
 もうこの問題についてのとやかくではありませんが、こうした誤りが生じているような状況、再生可能エネルギーの導入に対して、さまざまな関係各位の方々からのいろいろなプレッシャーがあることは私も承知をしております。その上で、こうした誤りが発生して、縮減の方向性というものだけがただ淡々と進められていくことを私は懸念しておりますが、これに関しては、大臣、所感で結構です、お答えいただけますでしょうか。
○宮沢国務大臣 最初に申し上げましたように、やはり大規模な風力発電を推進していくということは大変大事な政策であります。したがって、今長官からもお話ししましたように、まさにこれから実需が出てくる、そしてその実需に見合う額はしっかりと確保するということはこれからもやってまいります。
○馬淵分科員 どこでどう誤記、記載、転載になってしまったのかわかりませんが、ただ、こういう間違いが起きるようなことがないようにということであれば、より事業者と緊密な連携をとらなければならないはずなんですね。これは予算ですから。縮減という方向性が示されて、そして予算がそこで概算要求レベルで上がってくるわけですから、通常は物すごく厳しくチェックがかかるはずのところなんです。
 私は、それが見過ごされてしまっているというような状況は、再生可能エネルギーに対する政府の方針というものに実は非常に大きくかかわってくるものではないかということを改めて申し上げたいと思います。
 その上で、こうした単年度の予算額のことをちょっと申し上げましたが、重要なのは、今後の送電網を整備する中での総事業費に対する考え方です。
 そこで、大臣にちょっとお尋ねします。
 北海道、東北。風力に関しましては、そのポテンシャル、可能性を考えると、北海道そして東北の北東地域ということになります。北側の地域、日本海側は非常に風が強いということで、ここが非常にポテンシャルが高いというふうに見込まれているわけであります。東北、北海道、この地域の風力発電の総事業費、これを幾らと見込んで、そしてどの程度の規模を今後措置していくか。総事業費をどの程度見込んでいるのか。
 では、このお尋ねにします。総事業費をどの程度と見込んでおられるか。大臣にお願いします。
○宮沢国務大臣 たしか千五百億円から二千億円と見込んでいると思います。
○馬淵分科員 一千五百億から二千億の規模ということであります。
 この一千五百億から二千億の総事業費で、実際に行われる設備容量すなわち発電容量というのは、どの程度をお考えいただいていますか。
○上田政府参考人 今大臣から申し上げました事業費によりまして、十年程度の期間をかけながら、これは事業者の計画でございますけれども、約三百二十から三百五十万キロワット程度の導入量になると考えているところでございます。
○馬淵分科員 三百二十万キロワットから三百五十万キロワット、総事業費千五百億から二千億の規模であります。
 これは当然、事業費ですから、国の負担は二分の一、この補助を行うということでありますが、十年程度で千五百億から二千億の総事業費、すなわち、二分の一の国負担ということで七百五十億から一千億円の補助を行っていくということになります。
 そこで、改めてお尋ねをしたいんですが、二〇一二年四月、これは我々の政権時代であります。その当時、経産省では地域間連系線等の強化に関するマスタープラン研究会なるものを設置し、中間報告を発表いたしました。
 この中間報告では、北海道と東北地域の風力発電のポテンシャルをどの程度と推計し、概算費用を見積もっておられましたでしょうか。これもエネ庁長官でお願いします。
○上田政府参考人 御指摘の、平成二十四年四月に地域間連系線等の強化に関するマスタープラン研究会がまとめました中間報告というのがございます。その中におきまして、特に風況の良好な地域を風力発電の重点整備地域に定めまして、地域内で系統の整備を支援すべきというふうな指摘があるところでございます。
 報告書におきましては、風力発電の開発可能性というものについて試算が行われているところでございまして、北海道地域におきましては、約二千九百億円程度、地域内系統の強化に対して投資を行うことによりまして、約三百九十三万キロワットの開発ポテンシャルを見込んでおります。また、東北地域では、選定した青森県の一部の地域におきまして、約二百億円の投資をすることによりまして、約二百二十二万キロワットのポテンシャルを見積もっているわけでございます。
 これを合計いたしますと、地域間連系線を除きまして、合計約三千百億円の投資を行うことで、合計約六百十五万キロワット分のポテンシャルというものを見積もっているところでございます。
○馬淵分科員 大臣、これは、今説明がありましたように規模が三分の二に縮小されているんですね。半分かもしれません、一千五百億。今長官から、ポテンシャルは六百十五万キロワット、これはトータルです。したがって、その追加の部分でいいますと五百十六・五万キロワットとなります。
 総事業費三千百億が一千五百から二千億に減じてしまって、かつ、ポテンシャル、五百十六・五万キロです、追加の部分は。それに対して、三百二十万から三百五十万しか引き出さないという状況になっている。
 つまり、大臣に冒頭私お尋ねしました、エネルギー基本計画でも定められている再生可能エネルギーの導入というのは、政府として全力を挙げて取り組んでいく課題である、このような趣旨をおっしゃった。しかし、現実的には、政権は違いますが、政府として定めていたそのポテンシャルを引き出せない状況にある。これに対して大臣はどのようなお考えをお持ちですか。今後、今申し上げた足らず前のポテンシャルも引き出すという支援を行っていかれるのでしょうか、いかがでしょうか。
○宮沢国務大臣 民主党時代のポテンシャルとの違いにつきましては、これはもう委員御承知のとおりだと思いますけれども、対象が、今回のものは一般公募を経て採択された四事業者が開発されているポテンシャルを想定したということですから、民主党が考えられたものの一部を先取りしているという形でございます。
 したがって、この一般公募を経て採択された案件というものをともかくまず成功させなきゃいけないと思っております。そして、その次の段階、さらなるポテンシャルがあるかどうかということは、常に考えて政策を打っていく必要があろうかと思います。
○馬淵分科員 今、次の段階というふうにおっしゃっていただきましたが、公募で五件の応募がありました。うち、これにつきましては二事業者を選ばれた。すなわち、二事業者の持てる力量、能力に応じた部分が今おっしゃった部分である、こう理解をしています。実際にたえ得る、今後調査を行って整備を行っていくという能力を有する事業者であるということから、その容量になっているんだというのは理解をします。
 次の段階でというふうなお話がありましたが、すなわち、今の二事業者以外も含めて、今申し上げたポテンシャルまで本来引き出せるはずなんです。そこに対する取り組みはなされるということでよろしいでしょうか、いかがでしょうか。大臣、お答えください。
○宮沢国務大臣 先ほど申し上げましたように、東北で二業者ですけれども、まず、これについて、用地取得が二十七年度から始まる等々といった問題がありまして、これをともかく成功裏に導くということが何よりまず第一だと思っておりますし、そして、その後のことということは、当然これで終わるものではないと思っておりますので、そのポテンシャルを引き出すための努力はしていかなければいけないと思っております。
○馬淵分科員 このポテンシャルを引き出すことが私は極めて重要だと思っております。
 実は、当時、電力会社が、事業者が、非常にそこは、表現はいろいろあるかもしれませんが、ありていに申し上げれば、協力的ではなかったということが実態としてございました。北海道・東北地域においては、事業者が、本来みずからが行ってきた電力を発電している立場でありますから、再エネという、みずからがかかわるところではない事業者が行おうとしている送電網の整備を含めて、それらに直接的にかかわるというのは、インセンティブとしては非常に難しかったんだろうとは思います。
 しかし、そのような状況の中でもスタートを切ったわけです。なぜこうしたスタートを切ることができたかというと、実は、このときに、我々政権内のときには、これはエネルギー基本計画にも書いてありますが、「再生可能エネルギーを受け入れるための地域内送電線や地域間連系線が必要となることから、まず、風力発電事業者からの送電線利用料による地域内送電線整備に係る投資回収を目指す特別目的会社の育成を図っていく。」と書かれています。
 つまり、SPC。このSPCスキームを当時導入して、誰が負担をするかということを、国だけの負担でもないということで、電力事業者も含めてSPCというスキームで風力発電を導入促進するという仕組みをつくりました。そして、安倍政権下におけるエネルギー基本計画でも、この育成を図っていくと方針を示されています。
 私はこれは極めて重要な部分だと思ってはいるんです。しかし、SPCの仕組みを進めていくといっても、電力事業者そのものが前向きかというと、先ほど申し上げたようになかなかインセンティブが働かないんですね。
 例えば、これは事実ですから申し上げますが、東北電力さん、これはプレスリリースで、平成二十六年、昨年の十一月二十七日に、「「風力発電のための送電網整備実証事業」への参画について」という記事でありますが、ここでも、「今回の当社の協力はFSに関するものであり、事業化に移行することになった場合の参画については、あらためて判断することとしております。」このようにおっしゃっているんです。今回は協力します、しかし、事業化の段階においては改めて判断と。
 繰り返し申し上げますが、電力会社においてはインセンティブを持ちにくいんです。このような状況で、SPCは展開を図っていく、育成を図っていくという方針がありますが、では、実態上、そのような方向性を進めていく、さらにはこれらの成果を横展開していく、そういった考えは大臣はお持ちでしょうか。エネルギー基本計画には育成を図ると書かれていますが、いかがでしょう。
○宮沢国務大臣 当然、育成していくということ、また、うまくいったものについて横展開をしていくということは大変大事なことだと思っております。
○馬淵分科員 非常に前向きな御答弁をいただきました。
 私も、このSPCスキーム、これは我々の政権時につくりました。これがベストだった。今また改めて考えなければならないところに来ているのかもしれません。当然ながら、民間の事業者がSPCとしてかかわるわけですから、みずからの利益を求める、つまり、部分最適になってしまいがちであり、全体最適をそこで目指すことはできないかもしれません。ただし、これはエネ基に書いてあるんですから、進めなければなりません。
 その一方で、私は、一つ御提案として、検討に上がるものではないかということも含めて、これも大臣にお尋ねをしたいんですが、今申し上げたように、SPCスキームそのものを否定するわけではありません。しかし、その課題も一方である中で、この四月に、新たに電力システム改革の中の第一段階として決定をしてきた広域的運営推進機関が発足をいたします。
 例えば、広域的運営の推進機関を使って、非常に後ろ向きである電力会社を巻き込んで、それこそ風力というものを推進していくということをこれら機関にもしっかりと責任を持たせて進めるというのも、現段階においては、二年前には我々は想定はし得なかったけれども、少なくとも二年前には、動かすタイミングとしてはSPCしかなかったと思っておりますが、今申し上げたような、この四月発足の広域的運営推進機関を使う、電力会社を巻き込んだ形での再エネ推進のための送電網整備を進めていくことというのは私は検討に値すると思っていますが、大臣、いかがでしょうか。
○宮沢国務大臣 ことしの四月から広域的運営推進機関が発足するわけでありますけれども、この機関におきまして、広域運用の観点から設備増強計画を策定する予定でございます。
 その際、広域的運営推進機関は、エネルギーミックス等、国の政策方針も踏まえ、当然ながら再生可能エネルギーの最大限導入ということも入ってくるわけでありますけれども、設備増強計画の検討を行う仕組みとなっておりますので、委員おっしゃるような方向で、やはり再生可能エネルギーを最大限導入するという方向を念頭に入れた上で当然運営がされるものだと思っております。
○馬淵分科員 ありがとうございます。これも一つの私は選択肢になり得ると思います。
 ただ、繰り返し申し上げますが、SPCスキームをやめろと言っているのではありません。なぜならば、この広域的運営推進機関も電力会社の方々がそこに多数入っておられます。結局は再生可能エネルギーはやっぱりだめだねという結論を安易に導かないように、これも十分監視をしなければなりません。ただ、SPCの課題もあるということを今申し上げて、一つの考え方として御提示をさせていただきました。大臣も今それに関しては御了解いただいて、その方向性も十分にあり得るということで御答弁いただけたというふうに理解をいたします。
 いずれにしましても、電力会社をしっかり巻き込まなければならない、あるいは、それこそ国を挙げて再生可能エネルギーの導入促進を図らなければならないという状況であることは間違いないと思います。
 最後に、時間もありませんので、きょうは地方創生の担当の方に来ていただいていますが、地方創生の中で、自治体からさまざまな意見を集め、応募を募っていると聞いております。三月六日に締め切られたと承知しておりますが、その中で、今申し上げたように、いわゆる再生可能エネルギーを推進するパッケージのような形で地方創生本部にそれが提示されているのか。そして、今まだそれが集計中でわからないということであるならば、そのような再生可能エネルギー、インフラ整備というものが地方創生の先行型交付金の対象事業となり得るのか、これについて簡潔にお答えください。
○麦島政府参考人 お答えを申し上げます。
 交付金についてのお尋ねでございます。
 議員御指摘のように、基本的に今回の交付金はソフト事業を中心にということでお願いをしてございますが、あくまでもソフト事業の効果を上げるために組み合わせでハードを整備するという場合には、適用になるという場合があり得ると思ってございます。
 例えば、今の再生可能エネルギーの件に関しましては、今地方にお願いしてございます地方版の総合戦略で、風力とかバイオマスなどの再生可能エネルギーの推進によりまして雇用の創出という位置づけをしていただいた上で、再生可能エネルギーの事業者の方の誘致を公共団体が行う、また、発電の事業者によります施設整備とか、木質チップ等の燃料製造事業者による施設整備というものを補助で行うといったような、ソフト、ハードの組み合わせによりまして雇用の創出という指標というものを達成しようという場合には、なり得る場合があろうかと思ってございます。
 それで、三月六日期限ということで、交付金の実施に係ります実施計画を期限を設定して出していただいておりまして、現在、実施計画の確認とか集計作業を行わせていただいてございます。現時点におきましてどのような計画が出ているか、まだ確認中ということでございますので、月末には交付決定を行うべく、その時点で全体の概要はまとめさせていただきたいと思ってございます。
○馬淵分科員 ありがとうございます。
 ハードそのものの整備に用意した交付金ではないけれども、自治体の活性化のためにソフトも含めた全体パッケージとしてならば可能性がある、このような答弁をいただいています。縦割りではなく、まさに国を挙げてでありますので、ぜひ、これらの利用も含めた取り組みということでよろしくお願い申し上げたい。そのことを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○平口主査 これにて馬淵澄夫君の質疑は終了いたしました。
 次に、畠山和也君。
○畠山分科員 日本共産党の畠山和也です。
 先月の十二日に、北海道苫小牧市が昨年秋から整備している公園の工事現場の土中から、砒素と鉛が検出されたと発表いたしました。これは市が二〇一三年に土地交換を行いました王子製紙の苫小牧工場社宅跡地です。
 北海道では、同様の事例が、二〇一三年に室蘭市において、市有地から土壌汚染対策法の基準を超える有害物質が検出されて、ここも旧新日鉄室蘭が鉱滓や土砂など百七十万トンを当時自社所有地だったこの土地へ埋設したとされています。
 この問題については、昨年の十月十六日に、参議院環境委員会の方で市田忠義委員が質問をしております。
 私は、これらの事案を通して浮かび上がる企業の社会的責任、CSRについて、これを中心に質問したいと思います。
 まず伺いますが、二〇一三年五月に経産省企業会計室が、このような「CSR政策の方向性」という文書で発表しているものがあります。この基本的考え方について挙げている四点をまず確認してください。
○平井政府参考人 お答え申し上げます。
 CSRについての基本的な考え方でございますけれども、企業が事業活動に取り組むに当たりまして、みずからが環境、社会に与える影響を認識し、幅広いステークホルダーの期待に配慮しつつ、企業がその社会的責任を果たしていくことは重要なことと認識しております。
 経済産業省としましても、CSRを取り巻く国際的な議論の動向、先進的な取り組み事例の紹介等を行ってきておりまして、こうした情報も参考にしながら、企業が自主性を持ちましてその社会的責任を果たしていくことを期待しておるものでございます。
 この一環といたしまして、昨年五月にその報告書を出させていただいたというところでございます。
○畠山分科員 今、四点のことについては直接述べませんでしたが、冒頭に、CSRは企業にとって環境、社会の持続的発展にも通じる広い意味での投資と書かれているわけです。
 これを確認いたしまして、同じ文書に、欧州ではCSRの定義を変更したことも紹介されています。どのように変更していますか。
○平井政府参考人 EUにおきましては、リスボン戦略以来、CSR戦略に積極的に取り組んでおりますが、二〇一一年から一四年までの行動計画として、欧州委員会は八つの分野を示しております。
 CSRの見える化の強化、グッドプラクティスの普及。ビジネスにおける信頼性レベルの改善。自主規制、共同規制のプロセス改善。CSRに対する市場からの報酬拡大。社会、環境に対する企業情報開示の改善。CSRの教育、訓練拡充。国家及び地域のCSR政策。CSRに対する欧州、国際的アプローチの調整ということを示しております。
 さらに加えまして、欧州委員会におきましては、中小企業向けに人権に関する入門ガイドラインを策定、また、指導原則の使用を促進するための三つの業界に向けたガイダンスを策定しておるところでございます。
 さらに、二〇一一年以降、欧州委員会では、CSRを企業が社会において及ぼす影響に対する責任と定義いたしまして、前回のCSRは自発的取り組みという定義を変更したというところでございます。
○畠山分科員 今、最後にありましたけれども、こちらに、社会への影響に対する企業の責任に変更というふうに経産省の文書でもきちんと書かれているわけです。国内的にも、国際的にも、企業が環境や社会への責任を果たすことは一般的には確認されているわけです。
 そこで、冒頭に述べた事案ですが、これは環境省に確認します。
 室蘭の事案は、昨年の市田議員の質問に対して、昭和四十六年に施行された廃棄物処理法以前に埋め立てが行われた場合は法の適用を受けないと答弁がありました。しかし、この市有地、八丁平という地域ですが、ここでは基準の一千四百十倍の砒素、そして二十三倍の鉛が検出されている。
 そこで、市田議員から、適法かどうかは重要だが、現に住んでいる住民や公園その他が汚染されているとすれば極めて重大なのだから、政治的な判断が必要ではないかとの質問に、望月環境大臣は、遡及することはないけれども、社会的責任を感じてしっかり対応すると、そういう意味ではそこを見守るといいますか指導するといいますか、そういう形はあるという答弁をいたしております。
 この答弁に基づいて、その後の環境省の検討や実行できたことはあったのか、なかったのか、ない場合はなぜできなかったのか、お答えください。
○鎌形政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の室蘭市八丁平の事案についてでございますけれども、本事案につきましては、北海道庁及び室蘭市において対応が進められております。私どももそうした状況を逐次お聞きしているところでございます。これまで道庁及び室蘭市によって、事実関係の把握に努め、対応を検討してきたと承知してございます。
 これまでのところでございますが、北海道庁、室蘭市においては、廃棄物処理法に基づく対応は困難であるものの、土壌汚染対策法に基づきまして、区域の指定でありますとか、あるいは道庁による措置の指示といったことがなされまして、汚染拡大の防止の措置を講ずることとされて、今必要な対応が行われているということを私どもとしても承知してございます。
 環境省といたしましては、引き続き、北海道庁や室蘭市の対応状況を注視しながら、相談があれば、助言するなど適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○畠山分科員 法に基づいて対応するというのはもちろんなんですけれども、結局、望月環境大臣が述べたようなことはされていないんじゃないか。施行前だから、当時は適正な埋め立てだったというふうに、室蘭市でさえもそう言っているということもありまして、それがなかなかできていない。
 あわせて、この汚染原因について言えば、室蘭市の方は市民説明会で産業廃棄物と特定している説明を行っているわけです。本来でいえば、廃棄した事業者の責任と一般的にはなるはずですけれども、このように、責任が問われないケースが現実に生まれているわけです。
 大臣に伺いたいんですが、排出事業者が明確なのに法の施行前では適正だったからと、汚染対策は国や自治体任せになったとすれば、これは企業のモラルハザードということが起きないのでしょうか。
○宮沢国務大臣 今のやりとりを聞いて、またお話を聞きながら考えておりましたけれども、法律というものがあって、法律にのっとって行動するということは当然のことであります。
 一方で、モラル云々ということについていいますと、私が聞いている限りは、新日鉄は、私有地については、平成二十六年十二月に必要な措置を完了したということでございますので、恐らく四十六年以前のものについても対応したということでありまして、それなりの社会的責任を果たされているのかなという気がしております。
○畠山分科員 それなりの責任が果たされているという今の御答弁だったんですけれども、一番こういう汚染にかかわって被害を受ける市民の声を聞くと、やはり不安感は払拭されていないわけです。例えば、市民からは、知らされていれば子供たちを公園で遊ばせなかったとか、土地を購入したばかりだった、買い取ってほしい、健康影響調査は希望者全員に受けさせてほしい等、たくさんの不安が出されています。
 それで、新日鉄さんの方は、全て市に話しているという立場で、直接市民へ説明する機会を持たないできたということもあるわけです。室蘭市の方も、事業内容の公開は企業利益の侵害に当たるおそれがあるといいまして、会議回数ですとか文書の記録などの開示もされていないといいます。これでは、やはり市民の不安が払拭されないのも当然だと思います。
 重ねて伺いますが、このような直接の説明が果たされていない状況で、企業の社会的責任が果たされていると大臣はもう一度お考えになられますでしょうか。
○宮沢国務大臣 話を承っておりますと、国として何かを言うという話よりは、室蘭市がどう対応するのか、また室蘭市と新日鉄住金がどういう話をして、市民に対して対応するのかということが大変大事な話だと思います。
○畠山分科員 もちろん、市の方に対しても、日本共産党も、議員もそうですし、議会の方で求めてはいるわけですが、そもそも一般的な汚染でなく、先ほど述べたように、一千四百十倍もの基準を超える砒素が出たとなれば、市民が不安でいっぱいになるのは当然ですし、それを払拭するだけの説明というのは、それなりに必要なことはあると思うわけです。ですから、事業者としても市民説明会をするとか、あるいは情報を公開して不安の払拭を図ることは当然だというふうに思うわけです。
 冒頭に述べましたけれども、同じく先月発生した苫小牧の事案についても、同じように、これは事業者の土地だったわけです。先日、私も王子製紙の役員の方々とお会いしまして、直接話も伺いました。こちらの方は、良質な土砂に入れかえをして、そして再調査も行って、事業者として誠実な対応をするというお話をされていたんです。もちろん、今後の推移は見守らなければいけないとは思うんですけれども、市民の不安を払拭するための検討というのも行っているんだという話もあわせて伺いました。
 一方で、室蘭の事案の方は、土砂を入れかえるのではなく、盛り土で対応することになっています。土壌汚染対策法上でもそうなっているんだというふうになっているからです。その措置を、市の方は、来年の春に公園が開放できるようにと、間に合わせるため、費用も五億数千万円をかけて市が丸々負担して行うことになっています。市有地だからということが理由です。この五億数千万というのは、一般会計の一%を超える額になるわけで、室蘭市にとって、そう軽い負担ではないと思います。
 大臣に重ねて伺いますけれども、先ほど説明責任をきちんと市民に向けて、社会的責任を自覚して行うべきだというふうに私は伺いました。これも改めて伺いたいし、このように、現に自治体にとっても、生まれている巨額な費用負担に対しても応分の責任を求めたいというふうに私は思うんですね。
 説明責任、あるいは費用負担の応分な責任についても、社会的な責任の角度から果たされるべきだというふうに思いますが、大臣、いかがに思いますか。
○宮沢国務大臣 まさに、市と事業者が話し合われた結果がそういうことなんだと思いますので、私の立場で何か申し上げる話ではないような気がいたします。
○畠山分科員 いろいろと、市と事業者の関係というのは、さまざまな事情ですとか、そういうものがあるというのは大臣も承知していることはあると思うし、私も承知はしているわけです。
 ただ、今述べたように、今回の事案でいえば、かなり基準値を超えるような砒素や鉛が出る中での大きな市民の不安があるわけでして、そういう意味では、先ほど、最初に望月環境大臣の、環境大臣としての立場で御答弁いただいていますが、きちんと国として果たせることを果たしながら、市民、国民の不安を払拭するということは大事だというふうに思います。
 市民団体が範囲を広げて検査をしたら、基準値を超える鉛がほかのところでも検出されているといいます。どこまで汚染が広がっているのかと不安を持つ市民の気持ちを考えたら、企業の社会的責任、CSRを推進する経産省として、一定の指導を進めることが必要ではないかと思います。重ねて、情報公開や市民説明会などの説明責任を果たされることや、費用負担についての社会的責任も果たさせるよう、指摘しておきたいというふうに思います。
 それで、今回の事案のように、法律でさかのぼれないで、責任がうやむやになってしまうことがあっては、これは放ってはおけないわけです。真剣に検討すべき課題であると考えます。
 このような事態を打開する上で、米国で一九八〇年に制定したスーパーファンド法、スーパーファンドプログラムは参考になると思います。
 御存じだとも思いますが、これは、一九七八年に学校内と近隣地の土壌から有毒化学廃棄物が発見されて、六百家庭の住民が強制転居することになったラブカナル事件を受けて立法に至ったものです。
 きょうは、資料を準備しておりますが、この資料もあわせてごらんください。
 背景は、先ほど述べたように、有害物質汚染災害への国民的関心の高まりもあった。対象としても、国内で最も汚染が深刻なサイトは一千二百カ所あった。責任原則というのを定めまして、汚染物質の排出者だけでなく、運搬、貯蔵、処理者等関係があった者が全て潜在的責任当事者となる極めて厳しいものになっております。重ねて、厳格責任、全ての関与者に責任、連帯責任、あるいは遡及的責任、さかのぼった責任までも負うとしています。
 対策プロセス等については、書かれているように、EPA、連邦環境保護庁が中心的役割を果たしまして、財源の手当ては特定産業等からの目的税と一般歳出とで予算化して、遊休地や放棄された土地を処理してきたわけです。産業界や関係業界の連帯責任ですとか、遡及的責任を明記しているというのが大きな特徴だと思います。
 ただ、当時米国でも、さまざまな産業界からの意見ですとか、では、連帯の範囲をどこまでにするのかという数々の議論があったことは私も承知しておりますし、この間のこの法律、プログラムの経過がどういうふうに至っているかということももちろん私は承知をしているわけです。
 しかし、先ほど紹介したように、今、現に住民の健康不安が存在し、自治体でも、負担が重くて解決が困難であっても、土壌汚染を放置していいことにはもちろんならないわけでして、こういうことはさまざまな関係する省庁で対策を本格的に行う必要があるというふうに思います。
 このままでいいとは、もちろん大臣も思わないと思うわけでありまして、こういう新たな枠組みづくりなども経産省もかかわって必要ではないか、少なくもそういう認識はないかということを大臣に伺います。
○岩井大臣政務官 畠山委員にお答えをいたします。
 遡及のお話もありましたが、経済産業省といたしまして、まず、企業の社会的責任ということをどう捉えているかというようなお話を少しさせていただければと思います。
 土壌汚染に関する企業の法的責任につきましては、委員も御承知のとおり、環境基本法の原因者負担の考え方に従いまして、土壌汚染対策法において規定をされております。
 一方、企業の社会的責任、いわゆるCSRでありますけれども、これは企業が自主的にやはり取り組むべきものだと経産省としては考えております。
 政府といたしましても、地方公共団体が実施をいたします環境の保全に関する施策への協力の慫慂や、各企業が発表している、これは環境報告書ということでいろいろな事例をホームページにアップしたりしているんですけれども、そのような提供等を通じて、各企業のさらなる取り組みを促しているところであります。
 今後とも、このような形で、環境にかかわる企業の社会的責任に関する取り組みについて、積極的に経産省としては支援をしていきたいと考えております。
○畠山分科員 大臣も手を挙げられましたので、ぜひ、あわせて御答弁を。
 こういう現状で、実際に起きているケースがあるわけですから、このままではもちろんいいと思わない。大臣の認識もお伺いします。
○宮沢国務大臣 この米国のスーパーファンドプログラムというのは初めて見させていただきました。勉強になりました。
 ただ、見ていますと、これは、やはり英米法の国だからこういう法律ができたんだろうなと。実定法の国の日本の法律の枠組みだと、これは余りにもほかの法律との整合性がとれなくなるなというのが正直な印象でありました。
 我が国の場合、今政務官からお話ししましたように、土壌汚染対策法によって対応しているわけでありますけれども、何か、まださらにやらなければいけないというようなことがあるとすれば、この法律をどう改正していくかという議論の中でやっていく話だろうというふうに思っております。
○畠山分科員 なぜ経産省に、この分科会でこの問題を取り上げてイニシアチブを求めているかといえば、企業の行動指針についての認識の広がりが、国際的な流れとして広がっているから私は取り上げているわけです。
 OECDが、二〇一一年に多国籍企業行動指針を改定しております。新たに盛り込まれた規定があります。リスク管理の一環として、企業は自企業が引き起こす、または一因となる実際の及び潜在的な悪影響を特定し、防止し、緩和するため、リスクに基づいたデューデリジェンスを実施すべきという規定が盛り込まれました。もちろん、予防原則にかかわることでもありますが、しかし、一般方針の部分にかかわっても、悪影響が生じた場合の対処の必要性も触れてあるわけです。もちろん、これは一般的には皆合意できる中身だとは思うんですが、今申し上げたように、このような国際的な企業指針としての広がりがある。
 今紹介したのは多国籍企業の他国に出ていく上での企業行動指針でありますけれども、こういうような形で、世界で責任ある企業行動をとろうと取り決めをしているのに、国内で責任ある企業行動がとられないとなれば、これは残念なことになると思うわけです。
 OECDが改定した二〇一一年に、冒頭に答弁してもらった欧州委員会、欧州でのCSRの定義を確認しましたが、ここでも、企業の社会への影響に対する責任と定義が変えられたわけです。その具体的な柱の一つに、企業の潜在的悪影響の特定、防止、軽減が同様に据えられています。さまざまなこういう問題が起きて、場当たり的な対応をするのじゃなくて、社会や環境に積極的にコミットする、関与するということが国際的な企業としての指針にきちんと盛り込まれているわけです。
 ですから、こういう国際的な流れに照らしても、経産省としてイニシアチブを発揮してほしいということを私は言っているわけです。企業が自主的に社会的責任として取り組むということはもちろん承知しているんですが、先ほど事案を通して紹介をしましたように、現実にこのような汚染などの問題が発生して、しかし、なかなかさかのぼれない、だけれども、法律をあしたすぐつくりましょうという提案を今私がしているわけではありませんで、少なくとも、こういう世界の流れや、現状起きている問題に照らし合わせたときに、経産省もイニシアチブを発揮して、新たな枠組みづくりの検討は必要ではないかというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。
○平井政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど欧州の定義変更のところを御紹介申し上げましたが、同じように、欧州の転向されたものにつきましては、ステークホルダーとともに事業運営や戦略への取り組みを行うべきという概念も示しているところでございます。
 すなわち、企業を取り巻くさまざまなステークホルダーとともに、そうした企業活動に取り組むべきということでおっしゃっているところでございまして、その意味におきましては、ありとあらゆる企業を取り巻くステークホルダーの懸念を、取り組むというところの自主性につながっていこうかと思います。
○畠山分科員 いや、ステークホルダーの話は、書いてあるのはもちろん承知しているんですけれども、先ほど言った国際的な流れと、今、日本国内で現に起こっている中で、世界に冠たる多国籍企業が一貫した立場を貫くということは大事だと思うんですよ。そういう社会的責任を果たすのは企業の自主的な取り組みだというんだけれども、国が大きな方向性を示すことはもちろん大事だと思うんですね。
 それで、先ほど言った事態が生まれる中で、やはり新たな検討が必要だということを改めて問いたいんですが、大臣、最後に御答弁ください。
○宮沢国務大臣 企業に社会的責任があるということは当然のことであります。株主に対する責任とか従業員に対する責任とかいろいろありますけれども、やはり社会的な責任を果たすということは企業にとっては大事なことでありまして、特にアメリカの企業等と比べますと、日本の企業は、そういった意味では、社会的責任についてかなり気を配ってきている企業が多いんだろうと思います。
 また、例えばそれこそ我々が、ある意味ではおせっかいで、政労使の会合などをやって、従業員の給料まで上げてくださいと言って口を出しているような、そういう国でありまして、一般的には、日本の企業は社会的責任というものをかなり意識しているというふうに私は思っております。
 一方で、OECDの話もございました、またヨーロッパの話もございました。企業が社会的責任をどういう形で果たしていくかということについて、必要だという観点から、昨年、我が省でも調査報告をまとめたわけでありますけれども、さらに足りないところがあるというのであれば、やはり世界的なものをもう少し勉強したり、省内で少し検討はしてみたいと思っております。
○畠山分科員 ぜひ検討を進めていただきたいというふうに思います。
 二〇〇四年に経産省が公表したCSRに関する中間報告書というのがありまして、ここには、我が国のCSRの歴史という項目がありまして、古来より我が国商工業の底流に流れているものとして、近江の商人が、売り手よし、買い手よし、世間よしという三方よしの理念で商売していたことですとか、二宮尊徳の道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言であるという言葉まで引用して、企業の社会的責任は日本のよき伝統であるかのように書いているわけですよ。
 大臣は、今、日本の企業は頑張っているというような答弁をしましたけれども、先ほど述べたように、現実的にさまざまな事案があったり、法律で遡及する前には責任が実際問われなくて、市民に対する説明責任も現状では果たされていないようなことがある中で、やるべきことはまだ多く、たくさんあろうかというふうに思うんです。
 ぜひ、そういう立場で大臣がイニシアチブを発揮してほしいと思いますし、きょうの問題提起を受けて、さらに経済産業省として検討を関係省庁と進めていただきたいということを強く申し上げて、私の質問を終わります。
○平口主査 これにて畠山和也君の質疑は終了いたしました。
 次に、小熊慎司君。
○小熊分科員 維新の党の小熊慎司です。おはようございます。
 まず初めに、キャリア教育の件についてお聞きをいたします。
 これは、経産省だけではなくて、厚労省、文科省、それぞれ所管もしているわけでありますけれども、経産省においては、二〇一〇年、キャリア教育アワードというものをやって、いろいろな各地域、各団体の取り組みを表彰しているところです。
 そのはえある第一回のキャリア教育アワードは、私の地元の、私も所属していますけれども、商工会議所青年部のジュニアエコノミーカレッジという、小学生に模擬企業をやらせて、いろいろ競わせて、その中で就労観を高めていくという取り組みが優秀賞を受賞させていただいて、それが契機となって、その後、全国にこの取り組みが広がって、今やNPOにもなって、いろいろ展開をしているところであります。
 これは、いろいろこの間の経過を聞くと、やはり縦割りだったんですけれども、ことしに入ってから大分経産省が変わって、省庁の垣根を越えるようになってきている。というのは、これはやはり教育なんですね。今、地方創生ということを言っていますけれども、地方創生の中でもやはり一番の肝の一つであるのは、地域の人材教育であるわけです。
 これは、学校教育もありますけれども、社会に出てどうだというところであれば、これまでやはり日本はキャリア教育という取り組みが大変おくれていた国であるというふうに私は思っています。
 四年前にアメリカの国務省の招待で、若手交流プログラムで超党派で行った際にも、このキャリア教育のレクチャーをちょっと受けてきたんですけれども、あと、日本でも本屋に行って洋書コーナーに行くと、キャリア教育というところだけで一つの棚になっているんですね。列じゃないです、棚一つがキャリア教育というので、いろいろな出版本がある。片や、日本の本屋に行くと、キャリア教育といったって一つの列さえも埋められていないという状況で、まだまだキャリア教育未開国であると思います。
 しかし、これから非常に重要でありますし、よく大臣も御承知のとおり、高校生が卒業しても大学生が卒業しても、ほとんどが一年、二年以内に転職をしてしまっているという状況を考えれば、やはり就労観を高めていくキャリア教育をどうしていくか。まして、この地方創生の中で、その地域、ふるさとで残って働いていくということを考えると、学校教育以外のところでのまさにキャリア教育の取り組みが必要になってくると思いますけれども、改めてこの取り組みについての意気込みをまずお聞かせいただきたいと思います。
○宮沢国務大臣 それこそ、日本では教育というと読み書きそろばんとか言っていたわけで、まさに読む、書く、そろばん。仕事をするために必要なものを教えるということで言ったんだと思いますが、なかなかこの読み書きそろばんだけでは今の仕事というのは間に合わなくなってきている。それは全く事実だと思います。
 おっしゃるように、キャリア教育、小さいときから仕事というものを意識してもらって、そして、そういうものを常に頭に入れながらいろいろ勉強してもらう等々ということは大変大事なことだと思っております。
 経産省としても、キャリア教育コーディネーターの育成とか、先ほどおっしゃったような、キャリア教育についてのすぐれた取り組みを行う企業の表彰などを行っておりまして、これからの次代を背負う子供たち、若者にしっかりと仕事というものを意識してもらうような取り組みというものは、どうしてもやはり積極的に進めていかなければいけないと思っております。
○小熊分科員 そこで、先ほど言ったとおり、これまでは実は、その後もうちの地元のその商工会議所青年部も経産省といろいろ取り組みをさせていただいている中で、やはり省庁の壁というのは非常にあったんですけれども、今年度に入ってから急に経産省も変わったというので、これはよかったなと思うんですけれども、つい一年以上前は教育なんという言葉は使っていなかったんですよ、経産省の職員の皆さん。でも、今年度に入ったら教育ということになってきましたので、今大臣おっしゃったとおり。
 その重要性というのは大臣は認識しているということですが、でも、これは教育の分野にも入っていかなきゃいけないんですよね。これは小学校だけでもだめなわけですよ。中学校は中学校のキャリア教育のあり方、高校は高校の教育のあり方、大学は大学のキャリア教育のあり方というのがありますから、常にこれは、いつの年代にどういうことを取り組んでいくかというのが非常に重要なことになってきます。
 となると、やはり文科省との連携というのが必要になってくる。時には厚労省との連携というのも必要になってくるんですけれども、この垣根を越えるということが非常に重要な鍵になってきます。今年度から経産省も変わったということでありますが、この連携についてもう一言お願いいたします。
○平井政府参考人 委員にお答え申し上げます。
 キャリア教育。我が省におきましても、多分、教育という言葉も使いまして、本件に取り組ませていただいておるところでございます。
 まさに御指摘のところでございました職業意識の醸成、地域産業の魅力を知ることがその地域の活性化につながるという自覚のもとで取り組ませていただいているところでございますが、これに当たりましては、文部科学省ともお話を密にさせていただきまして、まさに御指摘のありましたキャリア教育コーディネーターもしかりでございますし、アワードもしかりでございます。
 さらには、御指摘のあったように、小中学生を超えて、今度は本当に職業体験を行うインターンシップといったようなところの推進につきましては、文部科学省さらには厚生労働省といったところとタイアップをいたしまして、その実のある施策の実行ということに努めているところでございます。
 さらには、ベンチャーというところの企業経営者に出前講師をお願いする起業家教育といったようなところは、まさに、文部科学省とのタイアップといったようなことで、その場面場面に応じまして関係省庁と協力して、この問題、大変重要な課題であるということの認識のもとに取り組ませていただいているところでございますし、これからも、なお一層の協力のもとで進めていきたいというふうに思っているところでございます。
 以上でございます。
○小熊分科員 今、職場体験というのもありました。これは本当に私的な所見ですけれども、親の背中を見て育つとよく言うんですが、昨今、それがなかなかかなわない。
 昔は、家業があったり、農業であったり、一次産業とか、また商店の皆さんなどというのであれば親の姿を見るんですけれども、今、サラリーマン化していて、親が何をしているかわからない。
 私は、たまさか、両親は共働きでしたけれども、子供のころから、どっちの職場も結構、夏休みとかに連れられて見ているというのがあったんですが、諸外国だと、親の職場に行かせるという学校の授業があったりもしています。
 そうした、親と子供の関係性をしっかり見せていくということも、ある意味では真っ先の職場体験というので重要で、私の子供のころを覚えているんですが、同級生でも、お父さんは何をやっているのと言うと、仕事はわからないと言ったり、うちに遊びに来る私の子供の同級生に、お父さんは何をやっているのと言うと、会社員ですと言うんです。サラリーマンですと言うけれども、何をやっているのと言うと、わからないと言うようなのが昨今ですから。
 実は、幾ら学校で職場に連れていっても、自分の親の働く姿をやはり見せていくということも、でもこれは、学校の授業にしなきゃいけなかったり、親の理解もあったりしますから。そういうのもよりよく、今後、連携をぜひ密にしていただいて、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 今までキャリア教育アワードという言葉を使っていましたというけれども、だから、中身が伴っていなかったんです。ただ、今年度に入ってから本当にころっと変わったというふうに私も地元で聞いていますので、ぜひさらにそれを充実させてやっていただく。
 これが、ひいては地方創生にもつながってくるわけですよ。地域の人材教育ということが必要ですし、地域で働くということに、この就労観を高めていくというのは、そういうことにつながってくるわけですから、厚労省、文科省だけではなくて、地方創生という観点からも、ぜひキャリア教育のあり方というのをどんどんどんどん打ち出していっていただきたいというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 これは、この間の予算委員会もちょっと時間がなかったのでやれなかったんですが、改めて、福島の東電の第一原発の、これは廃炉になっていくわけでありますけれども、この炉心の溶融物は今現状がわかりませんから、どうなるかはまだ決められません。
 今、ロボット開発とか現状把握に努めていますけれども、ロボット開発といっても十年後です。地元のさまざまの学校関係を連携させていただいてやるということが決まりましたけれども、これは非常にいいことだと思いますが、でも実際は、そのロボット完成は十年後。なるべく早く、前倒しはしていくんでしょうけれども、状況をはっきり把握した上でこれをどうするかというのが決まらない。なおかつ、四号機の燃料棒はプールにしっかり今管理をしていますが、これで終わりなわけじゃないですね、これをどうしていくか。
 過日、経産省の担当者の方に聞いたら、五年後、二〇二〇年に、事故の起きた、災害の起きた燃料棒であるので、すぐ再処理には回せないと。状況を把握して、それが再処理に回せるのか回せないのかを見なきゃいけないです。といっても、これは二者択一なんですね。
 では、再処理に回せる場合、どうなるんですかと言ったら、やはり通常の使用済み核燃料ではないので、六ケ所の再処理工場にすぐには持っていけませんと。あの再処理工場は、ちゃんとやれば四十年稼働させるわけですよね。だから、一番最後になると言われているんですよ。四十年で終わるとすれば、三十九年目に持っていくのか、三十八年目に持っていくのか、その辺は。一番最後に持っていくというわけです。
 そうすると、では、あそこにずっと置くんですかと聞いたら、いや、むつにキャスクがあるんですと。では、そこに持っていくのと言ったら、いや、それも決まっていないし、地元説明も一切していませんと言うわけですよ。これは大丈夫だといっても、むつのキャスクでも、ほかの原発が廃炉になって、その使用済み核燃料をむつに持っていくというのは想定されることですけれども、福島のものを持っていかれますよといったときに、地元の住民理解があるのかどうかというのもまだ見えていないわけです。
 となると、では、あそこにずっと置くのか、キャスクに置いておいて四十年を待つのか。選択肢はもう幾つかしかないんですけれども、ここについて、三百六十度いろいろな方向性があるわけじゃないですから、二つ、三つの選択肢なんですけれども、これはしっかり地元説明、受け入れ側の青森県側も含め、されていませんよね。まず、確認させてください。
○糟谷政府参考人 四号機を初めとして、水素爆発を起こしました建屋の中の使用済み燃料は、爆発によって飛び散ったコンクリートがプールの中に入っております。これでプールの中の冷却水がアルカリ性になって、なおかつ、海水を入れておりますので塩素の影響もあります。
 先ほど御質問にありましたように、再処理できるかどうか、そういうこともこれから調査検討しなきゃいけませんし、それから、いろいろな、普通の燃料とは状況が異なる環境にあったものですから、そういうものを安全に運ぶためにどういうことが必要なのか、そういうことをまずは調査をいたしまして、技術的に検討いたしまして、二〇二〇年度ごろに、その後どういうふうに取り扱うかということについては、方向性を固めてまいりたいというふうに考えております。
 現段階で、確かに、三百六十度、あらゆる可能性があるかと言われると、そういうことでもないんですけれども、まだ技術的な検討をやっておる最中でありますので、まだ方向性が見えていない中で御説明を開始するに至っていないということでありまして、現段階では、具体的な今後の取り扱いの方法とか時期について、ちょっとお示しできる段階ではないというふうに考えております。
○小熊分科員 いや、私、福島県の人間として言えば、それを説明しておけばいいんですよ。全く目に見えないという形じゃなくて、持ち出せるか、持ち出せない可能性もありますよと今のうちから言っておかないと。二〇二〇年になって、安全に運ぶ技術がないので持ち出せません。ということも言わないと、また五年後にそんな説明を聞いて、持ち出せませんと聞いたときの県民の気持ちを考えてくださいよ。
 それは、真面目に答えれば、今わからないことは説明できませんですけれども、持ち出せるか持ち出せないかは二者択一ですよ。持ち出せない可能性もあるんです、持ち出せる可能性もあります。今、県民は持ち出せると思っていますからね。そこで持ち出せませんでしたと聞いたときの気持ちがわかりますか。
 国としては、持ち出せないということを、持ち出せるか持ち出せないかは二つに一つなんですから。持ち出せるのであれば、青森県側の人に、福島のものを持っていきますからと、ある程度言っておかなきゃいけない。そこでわあっと騒いで、いや、福島のものはちょっと怖いからだめと言ったら、また頓挫するわけですよ。ちゃんと根回ししなきゃいけないわけですよ。
 なおかつ、では、持ち出せないと置くのであれば、とりあえず燃料プール、とりあえずのものはとりあえずのまま、丈夫な建物だから大丈夫と言うのか、もっと厳重に保管するものをつくるのか、あわせてシミュレーションしておかなきゃいけないんですよ。皆さん優秀だから簡単なことだと思うんですけれども、どうですか、それは。
○糟谷政府参考人 共用燃料プールは、安定的に保管、冷却ができるものだというふうに考えております。
 その上で、二〇二〇年のときに、初めて方向性が示されたそのときに、地元の方がどう思われるか、そういう御指摘でありますが、他方で、まだはっきりしていないものについて、そういう可能性があると言うのは、その可能性はあるわけでありますけれども、殊さらに、いかにも持ち出せないということを前提に検討しておるというような誤解も与えないようにする必要があります。
 いずれにしましても、どういう形で今後使用済み燃料を取り扱っていくのかということについて、二〇二〇年ごろに決定するということも含めて、今後、中長期ロードマップを改定していきますので、そういうプロセスの中で、先般大臣からも御答弁ありました廃炉・汚染水に関する福島評議会、この中で、中長期ロードマップの改定についてもるる御説明して御意見を伺うことになると思いますので、その中で、御地元の御関心に応じて、言える範囲の中ではございますけれども、お示しをしていきたいと思います。
○小熊分科員 これは、確かに、不要な不安をあおらないというのも重要なんですが、大臣も広島だからわかると思いますよ。我々の知り得ない一九四五年以降のまた苦難の道、いろいろな差別というか風評被害、人間に対する誤解というのもあったと思いますけれども、これは今、国は帰還させると言っているんですけれども、私は、とにかく時間を失うことがよくないと思っていますから、十年、二十年待って帰還するよりも、新しい土地で早く生活を始めさせた方がいいというふうに思っていますよ、時間は取り返せませんから。
 そんな中で、これは所管ではないんですけれども、除染等で生じた除去土壌等を、今、中間貯蔵、できていないけれども、その敷地は確保しているからそこにとりあえずやっていって、これもおくれているわけですよ、汚染水処理もおくれているけれども。それは三十年後に県外に出すというんですけれども、私は出せると思いませんが、大臣、広島で引き受けてくれるというのなら、そんな政治家は一人もいないですからね。いないんですよ。出す出すと言ったって、それは無理、まあ、それは環境省の所管だけれども、無理だと思っているんです、はっきり言って、三十年後に。三十年後まで待たせるんでしょうけれども、国としては。
 では、仮に、それは私も県外に持っていけるんだったら持っていってもらいたいんだけれども、持っていけたとして、でも、それより濃い、この事故の起きた使用済み核燃料、溶融物、そっちの方が行き先が決まらないんですよ、より危険なものの方が。その近くに帰ってくださいと。くすぶった溶融物、くすぶったという表現がいいかどうかわかりませんけれども、そういうえたいの知れないものを保管していて、行き先が決まらず、とりあえずあの原発施設内に、敷地内におさめなきゃいけない。その近く、除染を済ませました、帰還しましょう、そういう心理はどうですかということなんです。
 仮に、除去土壌の中間貯蔵施設が、最終処分場に行って福島県からなくなりました、そういうことは私はもう現実に無理だとは思うんですが、あったとしても、より濃いところが決まらないんですよ。先行きも見えていない。この不安に対する解消をどうしていくかというのは、そういう優等生みたいな回答では解消できないんですね。より丁寧な説明、根回しというのが必要になってくるんですよ。これはもう官僚の世界じゃないんです、実は。政治が責任をとらなきゃいけないんですし、国が前面に立つといいながら、立っていないんです、実は。
 昨今の世論調査でも、我々、悔しいけれども、日本が安定するならいいんですが、安倍首相の支持率は高どまりですよ。だけれども、この復興に関して評価しないというのは過半数を超えているわけですよ。そういうことなんですよ。
 官僚は慎重な物言いしかできないでしょう、慎重な物言いしか。でも、それを飛び越えて人の心にしっかりと入り込んでいく、そういう説明をするというのは政治家の役割ですよ。大臣、どうですか。
○宮沢国務大臣 使用済み燃料棒につきましては、今、糟谷対策監からいろいろ、るる説明いたしましたけれども、まだまだ、さらに技術進歩等々、これからやらなきゃいけないことがある中で、まさに住まわれていた方たち、また帰還をする予定の方たちに前広にいろいろな状況をお話しするということはやはり必要なんだろうというふうに思っております。
 政治家の役割が大事だということは、私もそう思っておりまして、したがって、この福島の件につきましては、経産省としては、高木副大臣が週に一、二回必ず参りまして、いろいろな意見交換をさせていただいているということで、やはり政治家が正面に立つということは一番大事なことだと思っております。
○小熊分科員 これは、先行きが見えないのが県民、被災者の不安になっていますから、経産省の方ともしゃべって、例えば、再処理できるといっても、再処理だって、国際的には、核保有国以外で再処理工場を大っぴらに持っていますというのは日本だけですし、再処理して、それをまた再利用のサイクルがちゃんとされていない中で、再処理工場をばんばん稼働させていること自体が日本は批判を浴びているわけですから、プルトニウムを持ち過ぎといって。それを考えると、そんな容易ではないんですね。
 最大限の努力をしながらも、最低限の結果で終わったときのこともあわせて考えて、地元説明をしっかりしてください。言いにくいことです。でも、言いにくいことを先々言っておく、先に立って言っておくということは、大臣だって政治家だからわかるでしょう。後になってから、ああ、済みませんと言うよりも、最初から謝っていた方がそのリカバリーがきいてくるんですよ。そういうことを言っているんです。そういうことがないと信頼が醸成されないということです。信頼の問題は、政治家がきちっとやらなきゃいけない問題です。
 大臣、それを踏まえて今後対応をしっかりしていただきたいというふうに思いますし、これは、通常のキャスクに、青森のキャスクに持っていけない、再処理工場に持っていけないという状況。まあ、溶融物がどうなるかというのは、大臣が政治家でいるうちに決まるかどうかもわからない、すごい先の話になっちゃいますからね。でも、これはしっかり今後ともやっていただきたい。
 ちょっと時間がないので汚染水の方に行きますけれども、汚染水の問題、技術的な問題はいろいろあります。凍土遮水壁もどうなんだということにもなってきました。総理のアンダー・ザ・コントロールの言葉も、いろいろ信頼性を失っている。
 なおかつ、汚染水処理、これも本当は今年度内ですか、終わる予定が、今年度内じゃなくなった。でも、今年度内と言っているのは、幾つかの処理施設を通りますから、ストロンチウムを取り除いただけで処理が終わったなんという言い方も東電はし始めている。汚染水処理というのは、残念ながら今の技術では取り除けないトリチウムだけが残ったものが処理を終わったと言えるのに、その前段階で、ストロンチウムを取っただけで、処理は終わっていますよみたいな説明を東電がし始めている。今年度中に処理が終わるからみたいなことを総理大臣に言っちゃいましたからね、何年か前に。こういう言葉を糊塗していくことがだめなんですよ。
 ちょっとあわせて聞きますけれども、風評被害も、これは地域経済にとってはすごい打撃なんです。経産省としても、地元の企業を応援してもらうためにも、風評被害対策も、これは消費者庁だけじゃなくて経産大臣もきちっとやってもらわなきゃいけないんですが、安全と安心が別だから風評被害が起きるんですよ。これは本当は一致していなきゃいけないんですね。安全だと言えば安心できるのに、安全と安心が乖離している。乖離したものをしっかりつなげていくのは信頼なんですよ。
 でも、これまでの情報発信、これは経産省も大変ばかにされた話で、この間の汚染水、ずっと報告されなかったというのは、高木さんが東電にちゃんと厳しく言っていますが、これはずっとじゃないですか、経産省もわかっているとおり。何回もですよね。私、委員会でも言いましたが、もう十年前から、福島県はそれで何回も何回も、ああ間違っていました、ああ報告を忘れていました。
 我が党でも、この間、東電から説明を受けました。そうしたら、でき得なかった理由みたいなことを言うんですね、報告でき得なかったという。報告しなくて済みませんと話しに素直に来ないんですよ。この言葉遣い一つでも、隠そう隠そうという企業体質が見えるわけです。こういうことが風評被害にもつながってくるんですね、信頼が失われていくわけですから。
 これはちょっともう時間がないので、あわせて、汚染水の報告を受けていなかった件と、情報開示されていなかった件と、これに対してどう対応していくかということと、信頼醸成、風評被害対策まで、大臣、お願いします。
○宮沢国務大臣 たくさんの質問をいただいたわけですけれども。
 まず、K排水路からの汚染水の問題につきましては、もう経緯は御説明をいたしませんけれども、十二月になって言ってきて、そして二月にああいう形で表に出たわけでありますが、ともかく、今おっしゃった話につながるんですけれども、やはり、しっかりと問題点は全て総点検をする、洗いざらい総点検をして、ある意味では公表するというところから始めなければいけないと思っております。しかも、東電任せにするのではなくて、総点検には経産省からも人をしっかり出して、ある意味では先頭に立って総点検を行って、問題点を洗いざらいお示しするということをまずやらなければいけないと思っております。
 そしてその後、それぞれの問題点についてしっかりと対応していく、その過程過程で関係者の方に報告をする、御相談をするというプロセスをしっかりと繰り返していくことによって、信頼関係というものを醸成しないといけないことだろうというふうに思っております。
 それから、風評被害の話でありますけれども、十二月に試案というものをお示しして、商工会関係の方等々からいろいろな御意見をいただいて、そしてまた、これから、じゃ、どういう形に持っていくかということについて、今、再度検討をしているということでございます。
 風評被害というのは、まさにおっしゃったように、正直、例えばお米でいえば、福島のお米が日本じゅうで一番安全なお米であることは間違いないわけですけれども、なかなかそれが安心につながっていかないといったような問題がある。また、会津において、なかなか修学旅行が来てくれないという問題がある。さらに言えば、給食で福島県内のものを使おうとすると、少しそれに対して反対をする父兄がいるというのも事実のようでありまして、本当にこれは根の深い話であります。
 いろいろなパフォーマンスに終わることなく、やはり本当に、安全性というものをしっかり発信していくということは我々の仕事でもありますので、それこそ委員からいろいろな知恵をおかりしながら、我々も先頭に立ってやっていきたいと思っております。
○小熊分科員 時間が来ましたので、最後に指摘にとどめますけれども、東電はもはや自己改革、自己浄化はできない企業ですから、過去の経緯を見れば。それを踏まえて、本来であれば、グッド東電、バッド東電を分けて、処理機構をつくって、第三者の技術者をきちっと入れてやっていくというのが私はいいとは思うんですけれども、自己改革ができない、自己浄化できない企業という前提を踏まえて、今後東電に対応していただきたいというふうに思いますし、風評被害対策、営業損害のもの、この間、日曜日で、竹下大臣でしたけれども、一義的には東電ですからと言ったんですよ、営業損害のことはと。
 そういう言葉が信頼を失っていくんです。一義的には東電かもしれないけれども、最大の株主が政府であるということも踏まえて政府は対応してもらわないと、結局は前面に立っていない。だからこそ、安倍内閣の震災対応が過半数以上評価されていないということにつながっていますから、しっかりと、本当の意味で政治が先頭に立つ、前面に立つということが何なのかということを、ぜひ大臣、よろしくお願いします。
 平井さんに聞きたかったけれども、済みません。頑張ってください。
 ありがとうございました。
○平口主査 これにて小熊慎司君の質疑は終了いたしました。
 次に、水戸将史君。
○水戸分科員 午前中最後でありますので、お疲れのところ、これが終わりましたらお昼休みになりますから、最後まで真摯な御答弁をよろしくお願いしたいと思っております。
 私は、再生可能エネルギーにつきまして、特に買い取り価格制度、FIT、その制度につきまして何点かお尋ねをしたいと思っております。
 もう御案内のとおり、昨年の秋、九電ショックということもあります、太陽光を中心として、発電設備の接続申請が相次ぎまして、電力の需給バランスが崩れるおそれがあるという形で、九州電力初め電力会社五社が再生エネルギーの新規受け入れを保留しているということがありました。
 それを受けて、いろいろな制度を手直ししていこうという動きが始まりまして、ことしの一月二十二日ですか、この再生可能エネルギー特別措置法施行規則の一部を改正するというような形での省令と関連告示を公布した、こういうものがあります。
 まず、冒頭、この改正の具体的な内容を簡潔にお答えください。
○木村政府参考人 委員の御質問にお答えいたします。
 固定価格買い取り制度の導入以降二年余りで、再生可能エネルギー導入は七割程度増加をしておるということでございます。再生可能エネルギーの導入にとって非常に意義のある制度でありますけれども、やはり太陽光発電に突出した導入が進んでいる、あるいは低圧分割で大量の認定申請があるといった、当初考えられていなかったような設計との乖離が生じまして、そういう中で、電力会社による接続申し込みへの回答保留という事態が生じたと考えてございます。
 したがいまして、こうした状況、保留の解除を一日も早く実現したいということでございまして、昨年末に制度の運用見直しを発表し、多くは一月から施行をさせていただいております。
 具体的には、まず地熱、水力を原則受け入れとするということで、太陽光に偏らないバランスのとれた導入を図る。
 それから、従来、太陽光と風力につきまして、電力会社は年間三十日を上限として無補償で出力制御を行うことが可能だったわけでございますが、新たに指定電気事業者に幾つかの電力会社を指定いたしまして、それによって、上限を超えた無補償での出力制御を発電事業者に受け入れていただくことを前提といたしまして、接続ができるようにしたというものでございます。
 また、太陽光と風力につきましては、日単位でこれまで制御をしていたものを時間単位で行うことに改める、あるいは出力制御の対象を五百キロワット未満の設備に拡大するといったようなことで、きめ細かな出力制御を通じて導入量を最大化させることを目指したものでございます。
○水戸分科員 丁重な説明、ありがとうございました。
 そして、この改正をしたことによる具体的な内容を今お話しいただいたんですけれども、実際、これを改正したことによって、その効果はどういう効果を狙っているのかということを私から説明させていただくと、このいただいた資料に書いてありますが、こうした新しいルールに基づき、きめ細かな出力制御を行うことによって、再生エネルギー電源の最大限の導入を進め、安定供給と再生エネルギーの導入拡大との両立を図っていくということをうたっているわけでありますが、私はこれを見て、ちょっとおかしいなという気がするんですね。
 再生可能エネルギーの出力の制御を行う、これは無制限に行うというのが今回のルールでありながら、なぜ安定供給と再エネの導入拡大の両立を図ることができるのか。要するに、特にこの再生エネルギーの導入拡大ということにつながっていくのかということについて、非常に私は素朴な疑問を持っているんです。
 これについてはどういうような御見識ですか。
○木村政府参考人 再生可能エネルギーの最大限導入というのは当然目指さなければならない点でございますけれども、現行の固定価格買い取りの制度の中でも、電力の安定供給を犠牲にしてまでそれを行うということを予定しているものではございません。今般、太陽光発電の大量導入が将来的に見込まれるということが確実になった電力会社におきましては、それに対する備えというのを今から講じておかなければならないということでございます。
 したがいまして、今般の措置は、電力の安定供給あるいは国民負担の抑制、全体を配慮しながら、引き続き多くの再生可能エネルギーを受け入れていく、そういうある種の土台をつくるようなものではないかなと。
 事業者様にとりましても、従前よりも条件は変わるわけでございますけれども、系統への接続というのは引き続き可能とする、そういう趣旨に立つものであるというふうに考えてございます。
○水戸分科員 そもそも、この仕組みの一つの基礎となっている考え方として、電力の需給のバランスを図っていくことは当然でありますけれども、再生エネルギーの受け入れを各電力会社がする、その容量の上限を決めるという話ですよね。そして、それを超えるかどうかに関しましても、今般のこういう改正によって、無制限、無補償でも対応することを可能にした。電力会社が、再生エネルギーを発電する業者に対してそれを通告するということになるんですね。
 結局、こういうことの基本的な考え方の中において、そもそも、各社とも、やはり原発の稼働率を七割から八割と高く設定している。今まさに原発が再稼働するかどうかということがまだまだ不確定な部分もありますけれども、原発が稼働することを前提とするよりも、原発がもう稼働していることを前提として、これをベースロード電源と位置づけて、そして、それはそれとして確保していこう、それ以外の部分で足りない部分は、こういうような、火力発電所も含めてですけれども、再生可能エネルギーを受け入れていこうということを言っているわけでありますが、今、現状とは合わないんじゃないですか、この考え方は。
○高木副大臣 今、委員の方から御指摘のありました原子力との問題でございますが、まず、昨年エネルギー基本計画を策定させていただいた段階で、電力の安定供給のためには、原子力と水力と地熱といった、コストが安く昼夜を問わず安定的に発電できる、いわゆるベースロード電源を一定量確保することが必要である。その上で、太陽光発電や風力発電は、日照や風の状況に左右されるといった不安定な面がございます。ベースロード電源を代替できるものではないということにまず留意しなければならない。したがって、出力が大きく変動する太陽光などの再生可能エネルギーを、火力や原子力などの他の電源とバランスよく組み合わせることが重要である、このように考えております。
 なお、再生可能エネルギーにつきましても、エネルギー安全保障の強化や地球温暖化対策等の観点から、重要な電源である、このようにも認識をしております。一方で、発電コストが相対的に高いために、再生可能エネルギー特別措置法に基づく固定価格買い取り制度、いわゆるFITによって投資回収にしっかりとした見通しを与えることなどによって、導入を積極的に推進してきている。
 実際に、この固定価格の買い取り制度の開始後二年で、先ほども御指摘がありました、いわゆる再生可能エネルギーの導入量は約七割増加している。
 引き続き、低コスト、高効率化のための技術開発、また環境アセスメントの期間短縮化等の規制緩和などの取り組みを進めつつ、再生可能エネルギーの最大限の導入拡大を図っていきたい、このように考えております。
○水戸分科員 いろいろな理屈はつくと思うんですが、そのことについてはまた後ほど、私も反論を交えてお話をさせていただきます。
 あと、今回の改正とは若干違うことでありますけれども、固定価格買い取り制度を利用している電気を販売する際に、再生エネルギーによってつくられたという表示をすることをなくすという形で議論をしてきた向きもあったと聞いておりますが、こういう形で、いわゆる表示のあり方ですね。これは再生可能エネルギーですよというようなことを表示としてうたう、そしてそれを、電力を、電気を利用する側にお伝えする、お示しするということについては非常に後ろ向きであるという話を聞いていますが、今どういうふうになっているんですか。
○木村政府参考人 再生可能エネルギーで発電された電気を小売電気事業者がどのような形で表示をするかということでございますけれども、まず、FITを利用いたしまして、それで、みずからが例えば経営努力によって安く再生可能エネルギーを調達したかのように、ある意味、装うと言うとちょっと言葉が強いですけれども、そういうような形で販売するというのは、実際その環境価値を負担していない小売電気事業者が、ある意味、環境価値を二重に販売するような、そういうことにもなってくるということで、余り適切ではないというふうに考えております。
 他方、FITを活用しない形で再生可能エネルギーを調達されたような場合というのは、まさに環境価値がその中にしっかり入っているものでございますので、そういったものについて、再生可能エネルギー電源であるということをうたって、表示して販売するということは差し支えないだろうというふうに考えております。
 具体的にどのような表示が好ましくない表示であるのかということの細かいガイドライン等の策定等につきましては、今後の検討課題ということで、今作業を進めているというふうに承知しております。
○水戸分科員 ちょっとわかりづらいんです。もう一度わかりやすくお願いします。
 結局、不当に表示をするような業者があらわれるというようなことを言いたいのか、来年からもう電力の小売も自由化するということで、やはりある程度消費者がどの電気を選択していくのかというようなことに道を開いていくわけでありますから、いろいろな不当表示で、やりもしないことをさもやっているようなふりをして再生可能エネルギーでつくられた電気ですなんと言うことはもちろんもってのほかでありますけれども、今の考え方をもう一回ちょっと聞かせていただきたいんですが、どの部分がやっていいことで、どの部分がやっていけないことなんですかということを、今経産省はどう考えているんですか。
○上田政府参考人 お答え申し上げます。
 今般、電力システム改革によりまして、電力の小売が完全に自由化されるということを予定しているわけでございます。
 その中で、小売電気事業者が、これは再生可能エネルギーの電気であるということで、例えば風力電気事業者あるいは地熱の事業者等から再生可能エネルギーの電気を買って、それを再生可能エネルギーの電気であるという表示をしつつ販売することは可能でございます。むしろ、再生可能エネルギーの電気が消費者側にとっても買えるようになるという意味では可能であるということをまず申し上げたいと思います。
 その上で、しかしながら、再生可能エネルギーの電気がいわゆる固定価格買い取り制度を利用している場合に、小売電気事業者が、固定価格買い取り制度を利用した電気を買い取って、さらにそれを再生可能エネルギーであるという表示をしつつ売ることが可能であるかどうかという論点がございます。
 今、木村省エネルギー・新エネルギー部長が説明した論点というのはまさにその点にかかっているわけでありまして、固定価格買い取り制度を利用した場合には、その再生可能エネルギーの価値というもの、環境価値が代表例でございますが、そういったものは国民全体の電気料金の中で負担しているわけでございます。
 小売電気事業者が、みずから再生可能エネルギーのコストを負担して、それを再生可能エネルギーの電気として販売する、これはこれで大変結構なことだと思うんですが、小売電気事業者が、再生可能エネルギーのコストを負担せず、FITの中で、国民全体でそのコストを負担してもらいながら、それをみずからの再生可能エネルギー、この環境価値等々は消費者に属しているわけでございます、全ての電力料金に賦課金という形で賦課させていただいているので、その環境価値等は全ての国民一般に属しているわけでございます。
 そういう状況下において、小売電気事業者があたかもみずから再生可能エネルギーについて高いコストを払ってそれを再生可能エネルギーという電気として表示をするというところにつきましては、これは不適当なのではないかということでございます。
 その運用基準については、現在、具体的に検討している、こういうことでございます。
○水戸分科員 いずれにいたしましても、電気を購入する側にとってわかりやすくそういうものを区分けしていただいて、お示ししていただくことを強く要求したいと思っております。
 先ほど若干触れました、そもそも、結局、自然エネルギーも含めて再生可能エネルギーは、今後どのような形で導入を拡大していけばいいか。今回のエネルギー基本計画におきましても具体的な、明確な数値目標はないということが、私は最大の欠落点ではないかと思っているんですね。
 大臣、このエネルギー基本計画における再生可能エネルギーのあり方、今後の展望について、もっともっと具体的な数値を設けてこれをお示しする必要があると私は思っているんですが、その必要性について、大臣、どういう考えでいらっしゃいますか。
○高木副大臣 先ほどエネルギー基本計画について御答弁申し上げましたけれども、具体的な割合の部分は、エネルギーミックスという形で、ことしの年明けから、長期エネルギー需給見通しの小委員会において今具体的な検討を進めているところでございます。
 その上に立ちまして、もう一度確認をさせていただきますと、昨年のこのエネルギー基本計画においては、再生可能エネルギーの位置づけ、これは、現時点では安定供給面、コスト面でさまざまな課題が存在するけれども、温室効果ガスを排出せず、国内で生産できることから、エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で、重要な低炭素の国産エネルギー源、このように位置づけています。
 ですから、政府としても、二〇一三年から三年程度、最大限の導入拡大を図り、その後も積極的に推進していく、こういう方針で、これまでのエネルギー基本計画を踏まえて示した水準、二〇三〇年の発電電力量の約二割をさらに上回る水準の導入を目指す、このように位置づけています。
 ただ、委員指摘のように、具体的な、ではどれぐらいという細かい数字になっていきますと、まさにこれはベストミックスの検討となりますので、先ほど申し上げたこの審議会で、具体的な検討を進めている。
 この検討の過程においては、今申し上げたエネルギー基本計画の方針を踏まえたものになるものと考えておりますし、今後も、各エネルギー源の特性またバランスを十分考慮しつつ、できるだけ速やかに、エネルギーミックスについては明確に示していきたいと考えています。
○水戸分科員 では、もう一度確認しますが、数値的な目標、いわゆる数値もお示しになるという理解でよろしいですか。
○高木副大臣 基本的には、エネルギー源という形で、先ほどから申し上げておりますように、再生可能エネルギーの中にも、太陽光もございますし、また地熱、また風力等々もございます。また、原子力、火力、火力の場合にもガスで発電する場合、石炭で発電する場合、さまざまございますので、そういった部分のバランスをどうとるかということで、数字的な割合、これを検討して公表してまいりたいと考えております。
○水戸分科員 よりわかりやすく、あくまでも実現可能なものを求めていくと思いますけれども、やはりある程度の目標ラインがなければ、何となくうやむやになってしまう部分もありますし、結果責任もなかなか問われにくくなってしまうということで、結局、いいことをやろうとしているわけでありますので、やはりこの再生可能エネルギーにはいろいろな経済的な利点もありますし、環境に対するものもあります。
 いずれにいたしましても、そういう利点を最大限有効に活用できるような、そうした環境をぜひこれから広げるための数値目標は私はあるべきだと思っていますので、よろしくお願いしたいと思っています。
 先ほどお話をいたしました、今回の改正によりまして、先ほどの御説明の中にもございましたが、指定電気事業者制度というものの活用による接続拡大を果たしているんですね。
 この指定電気事業者制度というものは、指定された電力会社は、接続可能量を超えても接続を求める自然エネルギー業者に対して、無制限かつ無補償の出力抑制を行うことができる、そういうような業者のことをいうんですね。ある意味、電気をつくる側からすれば、非常に電力会社マターな話かなという話になるわけですね。
 この適用拡大が非常に進められようとしているわけでありますけれども、この指定電気事業者制度について何点かちょっとお尋ねしたいんです。
 いわゆる接続可能量、自然エネルギーをつくる側がそれを電力会社に接続するその可能量に対して、待ったをかけるというか、それに対して無制限、無補償の出力抑制を行うという話になるんですけれども、そもそも、この接続可能量の算定が妥当であるかどうかというものについて、誰がどういう形でこれをチェックしたりそれを検証したりするんですか。
○木村政府参考人 今お尋ねございました接続可能量でございますけれども、今般、太陽光発電の大量の接続申し込みというのがありまして、それに対して、再生可能エネルギーの最大限の導入と電力の安定供給の両立という観点から、現在の制度あるいは需要、あるいは電源構成といったものを前提として算定をしたものでございます。
 まず、固定価格買い取り制度では、二十年という長期にわたって電気の買い取りを保証するものでございます。したがいまして、原子力、水力、地熱といった電源につきましては、各電力会社ごとの震災前過去三十年間の平均稼働率、これに設備容量を乗じて出力を想定してございます。
 それから、再生可能エネルギーを優先的に受け入れ、かつ安定的に受け入れていくという必要がございますので、火力発電がどうしても一定程度必要なわけでございますけれども、安定供給上必要な最低出力まで絞り込むということを前提に運転することを想定してございます。また、需要をつくるということも非常に重要でございまして、揚水式水力の揚水運転でございますとか、あるいは現時点で見通し得る地域間連系線の活用といったものを盛り込んで、算定をしてございます。
 また、接続可能量ぎりぎりまでふやすために、従来の制度で認められておりました年間三十日を上限とした出力制御をしっかり活用するということも織り込んで、接続可能量を算定しているということでございます。
 系統ワーキンググループというのを、私ども、資源エネルギー調査会のもとにございます新エネルギー小委員会の下に設けまして、第三者の専門家によりまして検証を受けたものであるということで考えてございます。
○水戸分科員 第三者的な立場でそれをチェック、検証するということが本当にできるのかどうかについては、私もこれからのその推移を見きわめていきたいと思っております。
 また、この指定電気事業者制度は、電力会社側の、胸先三寸と言ったら語弊があるかもしれませんけれども、もしかしたら恣意的なものとして出力抑制を行うのではないかということも懸念をされるんですね。そういう過剰な形で出力抑制が行われないようにするためにも、もちろんチェック機能が必要だと思うんですね。
 先ほどの話と若干リンクしますけれども、この過剰な出力抑制が行われないように監視する仕組みは、どういう形でとるんですか。
○木村政府参考人 まず、出力抑制、出力制御の具体的な見通しにつきましては、今般の省令改正によりまして、電力会社がしっかりと事前に公表するということをまず義務づけておりまして、これを透明性の高い方法によりまして公表していくということが考えられております。
 あわせまして、最終的にどのような形で出力制御がなされたかということを事後的にチェックするということが非常に大事かなというふうに思っております。
 四月一日に広域的運営推進機関が発足いたしますけれども、ここで優先給電のルールにのっとってしっかり運用がなされているかどうかということのチェック等は行われるということになりますので、まずはこうしたところを上手に使いながら、具体的な、公平な出力制御のあり方でございますとか、そういったルールのあり方については、私どもとしても不断に検討、検証を続けていきたいというふうに考えてございます。
○水戸分科員 本当にチェック体制はちゃんと必要なものですから、恣意的に電力会社が必要以上に出力抑制を起こさないようなことをぜひチェックしていっていただきたいと思っております。
 最後の質問になりますけれども、そもそもこのFITの制度について、どういう方向性でこれから進んでいくのかなというものですね。いろいろな問題点もありましたし、その都度その都度改良の手を加えていることは私もよく理解するところでありますが、そもそも価格決定の時期が一年ごとなんですね。
 これを短縮してもいいんじゃないかという話もありますし、この基準とする価格決定の基礎となる費用計算につきましても、今、平均的な費用から最も安い業者のそうした費用に合わせれば、もっともっとこの買い取り価格というものの価格設定も下げることができるんじゃないかと思うんですけれども、こういう改正についてはどうでしょうか。
○木村政府参考人 固定価格買い取り制度のあり方につきましては、さまざまな議論があるところでございます。
 買い取り価格の見直しの頻度、これをもうちょっとふやすことによりまして、例えば、今は一年に一回、特に太陽光につきましては、やはり価格が下がるということを見通して年度末に駆け込みのようなものが起こったりというようなこともございます。そういったことを緩和する効果のようなものがあるかもしれない。あるいは、実際に一番進んでいるような事業者のコストの水準に合わせるといったようなことも必要になってくるかもしれないというふうに思っております。
 いずれにしても、今、FIT制度、非常に有効で、かつ再生可能エネルギーの拡大に大きな原動力になっている制度だとは思いますけれども、さまざまな課題が生じていることも事実でございますので、新エネルギー小委員会の場での議論等を通じまして、しっかり見直しをしていきたいというふうに考えてございます。
○水戸分科員 改善の手というのは、今言ったように、価格を決める期間の設定の時期とか価格そのものを決めるときの基準の数値というものについて、もっともっと手を加える必要があるということと、やはり、安い再生可能エネルギーから導入できるような入札による制度というものもこれから志向していく必要があると思っています。
 また、こういうものを導入し普及することによって、やはり他の化石燃料を輸入してやるよりも、もっともっと再生可能エネルギーに対して、もちろん国民負担はありますけれども、そちらの方がコスト面でも有利であるというような比較ですね。
 結局、化石燃料、いわゆる火力発電等々含めて、そういうものを発電した電気コストと、それによる価格変動リスクもありますけれども、こうしたものをやめて再生可能エネルギーにした場合に、確かに固定価格で一定の電気料金の上乗せはしますけれども、しかし、どちらが有利かということについてもっともっと国民にわかりやすく私は提示すべきだと思うんですが、こういう考え方はどうですか。
○木村政府参考人 御指摘のとおり、再生可能エネルギーの導入が拡大いたしますと、化石燃料の削減でございますとか、あるいは再生可能エネルギー関連の投資とかビジネス、そういったものが活性化して、雇用創出でございますとか経済活性化にも資する、そういったもろもろもしっかり私どもとしても試算をし、それを世の中に問うていくということは必要かなというふうに思っております。
 一例でございますけれども、例えば太陽光発電、平成二十二年に、関連産業を含めまして、約五千億円の市場規模で三万人の総雇用者数ということでございましたけれども、平成二十五年度には約二・五兆円に成長をし、総雇用者数は二十一万人というレベルに達しております。
 こういったことも踏まえまして、しっかりと再生可能エネルギーの意義を世の中に対して浸透させていきたいというふうに考えてございます。
○水戸分科員 最後は大臣にちょっとお答えいただきたいんですが、そもそも、このFITの制度、確かに法律上、接続義務というのは明記されている。義務がありながらも、さっき言ったような、こうした電力会社向けの無制限かつ無補償ということに対してもこれは導入してしまっているということで、これはドイツとかヨーロッパで見られるように、そもそも、こうした再生可能エネルギーについては優先接続、優先給電ということも触れて、やはりこれから再生可能エネルギーを普及拡大していくんだということに道をさらに一層開くために、こういうこともちゃんと私は明記すべきだと思うんですが、これについて、最後、大臣の御所見をいただきたいと思います。
○宮沢国務大臣 この制度自体、委員御指摘のとおり、まず認定という作業が経産省にありますけれども、これは極めて形式的なもので、制度上、接続するかしないかという最後のところで実は需給を調整するというシステムになっておりまして、若干その辺がよくわかっていない誤解があって、大変接続希望者がふえてきてしまっているという中で、九州電力等々で混乱があったわけでございます。
 そういう中で、少し、私どもも、接続可能量をチェックする等々のことをやりまして接続を再開したわけでありますけれども、一方で、今後の問題といたしまして、まさに、例えば広域連系をさらにすることによって、さらに接続可能量がふやせるといったようなことは、これは広域連系機関が四月から発足しますから、そこでしっかり検討してもらわなきゃいけないと思います。
 また、いろいろ枠が出てきたところにつきまして、まさにどういうところから接続するかということにつきましても、優先的にどういうところをつなぐかということにつきましても、やはり今後、委員おっしゃるように、検討していかなければいけない課題だと思っております。
○水戸分科員 私の質問を終わりといたします。ありがとうございました。
○平口主査 これにて水戸将史君の質疑は終了いたしました。
 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時四分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議
○平口主査 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。笹川博義君。
○笹川分科員 自由民主党の笹川博義であります。
 それでは、それぞれの通告に従って質問をさせていただきたいと思います。
 まず、税制改正の中の車体課税について、幾つかお尋ねをしたいと思います。
 住宅と自動車は日本経済を支えるかなめでありますので、その中で足元の自動車の消費を喚起する、それは景気回復に資するということで今回の改正ということだというふうに思います。
 特に大臣におかれましては、本来ですと党税調の、守備側の方におられた方でありますので、今回は経産大臣として攻め込む側でありましたので、改めて今回の税制改正について、特に車体課税の改正について、大臣としての御所見をぜひお聞かせいただければと思います。
○宮沢国務大臣 自動車産業は、まさにおっしゃるように住宅産業と並んで日本経済を支えている産業であります。直接、間接の雇用でいいますと五百四十七万人。
 そして、何よりもこの影響の大きさがわかったのはリーマン・ショックのときでありまして、二〇〇八年の秋にリーマン・ショックが起こったときには、これは金融の問題であり、アメリカ、ヨーロッパの銀行の問題であって、日本にはほとんど影響がないんじゃないかと実は我々は思っておりましたけれども、半年後にはアメリカとヨーロッパで車が売れなくなって、最終的には日本経済に与える影響が世界じゅうで一番大きかったような、それだけ大きな産業であるということを実感したわけであります。
 そして、駆け込み需要があって一時よかったわけですが、その後、底がたいとはいいながら決して自動車の売れ行きがよくないという中で、今回の税制改正が行われました。
 私は、おっしゃるように昨年までは党税調の取りまとめ役でありまして、笹川委員におかれましても積極的に参加していただいて、随分ほかの議員とは違う角度からの発言をされて、本当にすばらしい発言をたくさん聞かせていただきました。
 昨年の動き、二十六年改正でも自動車はかなり大きく動かしましたけれども、あのときは、実は総務省がいま一つ頭の整理ができていないとか、また一方、自動車業界も各社によってメリット、デメリットがさまざまでありまして、かなり取りまとめに苦労したというのが経験でございました。
 ことしの税制改正について申し上げますと、新基準、二〇二〇年度基準にかわるということは、実は一昨年末には決まっておりました。その過程の中で、税を持っている財務省であり総務省は、全てを二〇二〇年基準にかえて本当に燃費のいい車だけを対象にするんだという主張をしていたわけですけれども、なかなかそういうわけにもいかないだろうということで、私どもは交渉をいたしました。
 最終的には、二〇二〇年度基準に加えて一部二〇一五年度基準を使うという形になった結果、新車販売、もちろん一部増税になる車があるとか、また減税幅が減るという問題はありますけれども、新車販売の八五%から九〇%ぐらい、ほぼその程度の車種がこの減税の対象になるということで、でき上がりとしてはいい形になったのかなというふうに思っております。
 したがって、足元の自動車需要の喚起にそれなりに配慮した税制改正だったなというのが私の印象であります。
○笹川分科員 確かに、総務省、財務省、我々から見ますと、ただ税源を確保するという点に執着し、自動車産業の振興という観点からすると、私は少し厳しい点をつけなければならないのかなというふうに思っています。
 政権がかわり、安倍総理のもとで果敢な、さまざまな政策を打っていただきましたので、もちろん、私の地元も自動車産業でありますので、その効果というものはもう歴然としておるわけであります。
 しかし、細かく内容を見れば、まだまだ厳しいと言わざるを得ません。それは、もちろん、それぞれの各会社ともに主力としている車種がありますので、これを一つにまとめていくというのは難しい点もあろうかというふうには思っております。
 ただ、実は、自動車業界にとって今回の改正がどういう形で影響が出るのかというふうに思っていますが、余りにも環境性能面に非常に重心を置いたような感じがいたしておりますので、バランス的にどうなのかなというふうに思っております。
 本来は、自動車ということでありますので、特に内燃機関を主力としているわけですね。そう考えたときに、環境面だけ重視の税制でいいのかどうかということで、今回の税制改正の中でちょっと疑問があるんですが、その点についてはいかがですか。
○宮沢国務大臣 委員の地元の会社とか私の地元の会社は割合、内燃機関を重視している会社でありまして、一方で、ハイブリッド等々という新たな技術というのも大事でありますけれども、例えば、ヨーロッパにおきましては内燃機関のエンジンというのが大宗を占めているというような状況を考える、また、化石燃料も相当程度今後も使われていくということになりますと、内燃機関の車というものも、世界戦略的にいっても大変大事な車だろうと私は思っておりまして、今回、二〇一五年度基準を一部使うといった点も、実はそういうところにも配慮した結果でありました。
○笹川分科員 その辺のところについては、正直申し上げて、踏みとどまってくれたなというふうには思っております。
 ただ、現況の市場を見ますと、軽自動車の市場の占有率が初めて四〇%を超したということであります。今回の改正においても、軽自動車については、いわゆる軽課措置を新たに導入したということでありますので、軽自動車、HV、電気自動車、いわゆるその二極化に対して何か誘導をしているような感もあるというふうに思っております。
 そうしたときに、日本の市場で、確かに、将来性を考えたときの、電気であれ何であれ、一気に針が振れてその道に真っすぐ行かれても、そういうふうになったときに、今大臣がおっしゃったように、外国市場でいう、いわゆる欧州、北米、中国市場、これについては、正直申し上げて、まだまだ日本のようなわけにはいかない。特に軽自動車については、これは日本特有の車種でありますので、いわゆる外国に対する競争力の点といえば、皆無に等しいと言っても過言ではないというふうに思うわけですね。
 ですので、今回の改正においてそういう点の影響が出るのではないかなと実はちょっと心配しておりますが、いかがでしょうか。
○宮沢国務大臣 軽自動車につきましても、私は昨年の秋で立場が実はがらっと変わっておりまして、今は、軽自動車というのはまさに国民の足、特に地方に行くと、三台目、四台目は軽自動車ということで、大変大事なもので、やはりしっかりと育てていかなければいけないと思っております。
 ただ一方で、二十六年度改正のときに私は税調側におりましたけれども、軽自動車に対する自動車税が、かつて、軽自動車が二百五十cc、パブリカが千ccのときに四分の一だったものが、六百六十ccになっても変わらないということはやはりおかしいのではないかという立場に立って、七千二百円から一万八百円に上げたということをやったわけであります。
 軽自動車につきまして、そういった意味では、二十六年度改正でかなり大なたが振るわれた。そのときに、私自身が書きましたけれども、軽自動車につきましても、ターボなどをつけて馬力が高い割に燃費がよくないという車が結構あったものですから、軽自動車についても環境性能といったものはやはり入れなきゃいけないということで、ことしそれが実現したということであります。
○笹川分科員 ただ、そもそも、軽自動車と言われるものが導入された社会的環境と現在の社会的環境というのは全く違うと言っていいと思うんですね。それはもう少子高齢化ということでありますので。
 これから、免許証の保有者と言われる比率でいうと、高齢者も非常に多くなってまいります。その中で、免許保有者の年齢が高くなったときに必ず生じる現象は、やはり大きい車の運転が難儀になって、小さい車へというふうに進むわけですね。そうなったときに、今のような形の軽自動車という位置づけというものが、もともとでいう軽自動車をつくったときとは全く違うわけであります。
 正直申し上げて、軽自動車というのは、普通乗用車と比べてもまさに利益幅は狭いわけであります。それから、下請についてもそれほどメリットが広がるわけではありません。ですから、そう考えたときに、普通乗用車から一気に軽の方にシフトがえされても困るわけですね。その中の間を埋めるものというものが本来はコンパクトカーなんですよね。
 欧州では、やはりコンパクトカーというのは非常な人気で、いろいろなバリエーションのある車種がそろっております。しかし、日本の場合には、なぜかそこのコンパクトカーを飛び越して、軽の方に高齢者の方は行きます。
 軽自動車が別に悪いというわけではありません。軽自動車は、日本の社会に、今言われたように、国民の足ということの配慮というのは間違いなく必要だというふうに思います。ただ、市場占有率でいったときに、今の四〇%を超す状況というのが果たして是か非かということは我々は考えなきゃならないというふうに思っていますので、そう考えたときに、コンパクトカーと言われるものが、やはりこれからの高齢化社会の中の、自動車の世界の中の位置づけとして、僕は、もう少しウエートが大きくなってもいいのではないかというふうに思っております。
 そういう意味での自動車産業の振興と、それから高齢者、いわゆるそれぞれの年齢構成、人口数が違いますので、その点についての配慮というものが今後必要だというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○宮沢国務大臣 コンパクトカーにつきましては、一昨年の秋の税制改正の手続の中で、実は割合衝撃的な資料が総務省から出されておりまして、ちょうど千ccから二千ccという、ある意味では世界戦略車の部分の国内における保有割合というのは極端に小さくなってきている、こういう資料があって、当初、幹部会でしか発表されなかったんですけれども、一般の方の小委員会でも説明するようにいたしました。
 そうした意味では、千ccから二千ccという、まさに国際的に競争している車に、やはり我々も相当応援していかなければいけないという状況になっていることは間違いがないと思います。
 ただ一方で、軽自動車について申し上げますと、おっしゃるように、私の地元でも、お年寄りはかなり軽自動車に乗っている、おじいちゃん、おばあちゃんは軽自動車というのが多いわけですけれども、そういった意味でいうと、ある意味では、今後ますますその重要性が増してくるといったような主張も当然あるわけでありまして、一概に軽自動車悪しというわけではないんだろうと思います。
○笹川分科員 ぜひ、その観点を強くまた押し出していただきたいというふうに思っております。
 また、この質問の最後になりますけれども、いずれにしても、内燃機関の自動車、これはまさに、そういう意味では、自動車産業を支える上で必要不可欠なんですね。
 将来的に、電気自動車と言われるものが脚光を浴びておりますが、それはやはり、部品点数からいっても、日本の中小企業、ものづくりの産業が大きく変化を伴うということになるわけですね。その電気自動車の恩恵をこうむれる部品メーカーと、こうむれない部品メーカーがあります。そのときに、経産省として、どういった形で恩恵にあずかれない中小企業の皆さん方に手を差し伸べることができるのか、新しいものづくりを、どういうふうにステージを提供していくのかというのは大きな課題だというふうに思っておりますので、引き続いて御指導いただきたいというふうに思っております。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 まずは、法人実効税率の引き下げということでございますが、経済の好循環の実現を力強く後押しするためだということで、税率引き下げを先行させるということであります。
 やはり、この問題については、どうしても大企業ばかりじゃないのかということは、私自身も選挙区に帰りますと、中小企業が多うございますので、今でもその声はお聞きをいたします。大事なことは、中小企業の皆さん方がこのことに対して実感できる状況をどうやってつくっていくかということだというふうに思っております。そのために、政府としては、法人税の引き下げというものを決意したわけで、また実行に移すわけでありますので。
 ただ、その恩恵を受けるであろう大企業、メーカーに対して、政府として具体的にどのような施策を実施してもらいたいのかというふうに、どうお考えなのか、御所見をお聞かせください。
○関大臣政務官 笹川委員から御質問をいただいた件は、本当に、非常に重要で、かつ大事な件だと思いますし、また、地元の中小企業の方からいろいろな声を実際に委員自身が聞かれて問題意識を持たれているんだろうなと思う次第でございます。
 大企業に対して何を実施していくのかということでございますが、まず、背景から申し上げますと、平成二十七年度の税制改正におきまして、法人実効税率は、初年度には二・五一%引き下がりまして、また、二十八年度におきましては三・二九%まで引き下がることが決定されたわけでございます。
 その中で、先行減税を確保することによりまして、経済の好循環の実現に向けた環境を整備しようというところでございますが、それは、政労使の連携といった取り組み等と相まって、賃上げや取引条件の改善などにつながっていくものと考えている、そこがポイントだと思います。
 少し詳し目に申し上げますと、昨年末に開催されました政労使会議の取りまとめ文書におきまして、政府の環境整備の取り組みのもとで、経済界は、賃金の引き上げに向けました最大限の努力を図るということを一つ挙げてくれております。と同時に、取引企業の仕入れ価格の上昇等を踏まえた価格転嫁や支援、協力について総合的に取り組む、この点は非常に重要だと思うんですが、非常に前向きな内容が盛り込まれているところでございまして、経済産業省としましても、経済界に対して協力要請を実施しているところでございます。
 実際に、このような状況の中、取引条件の改善につきまして、企業によりましては非常に前向きな動きも見られてきております。
 例えば、足元では、トヨタ自動車なんですが、二〇一四年度の下期、二〇一五年度上期の二期連続で、原価の低減の成果が取引先に帰属されるよう、取引先への値下げ要請を行わないという方針を決定しました。そして、系列企業の一部がこれに追従するという動きまで見られるところでございます。
 また、中小企業、小規模事業者におきましても、原材料価格の上昇分を十分に転嫁できていないというおそれがありますことから、我々経済産業省では、昨年の十月に、取引条件の改善のために、下請代金法に基づく立入検査等から成ります価格転嫁対策の政策パッケージを打ち出しました。
 また、各省の関連の業界団体に、七百四十五団体あるわけなんですが、下請代金法上の親事業者は二十万社ほどございます。この二十万社に対しまして、取引適正化を要請いたしてまいりました。
 さらには、本年一月二十三日には、さらなる対策を二つほどとりました。
 まず一つは、業種ごとの下請取引ガイドラインに、模範となります事例を追加するなどの改定を、年度内をめどにして実行しようというところが一つでございます。このガイドラインに沿って取引の適正化に取り組むように業種ごとに要請をしてまいりまして、その状況につきましては、改めましてフォローアップすることとしております。
 そして、二つ目は、下請代金法に基づきまして、昨年十月以降、本年度の末までに、合計約五百社の大企業に対しまして集中的な立入検査を行おう、これも実施していこうと。
 この二つを一月二十三日に対策として取りまとめました。
 経済産業省としましても、今後とも、こういうような取り組みを含めまして、賃上げや取引条件の改善等につきまして全力で取り組んでいき、好循環を実現してまいりたいと思います。
○笹川分科員 ありがとうございました。
 トヨタさんについては、いわゆる部品の値下げ要請を見送るということであります。しかし、トヨタさんがすごいのは、一年に二回も要望するんですね、価格交渉する。これはもう本当にすごい会社だなと思いました。
 今御指摘のあったトヨタだけじゃなくて、実は富士重工もコストダウンの率の緩和ということを表明いたしました。また、特にトヨタさんは、若手の賃金を手厚くして人材確保や待遇改善をするというようなことでございます。
 しかし、今、取引先の条件の改善なりを経産省としてしっかり見守っていくということでありますが、経済の好循環ということになりますと、確かに今言った利益の還元、それから設備投資ということがあると思います。さらにもう一つは、やはりどうしても労働分配率の改善なんですよね。
 労働分配率の改善というのは、メーカーさんと一次下請ぐらいまでは何とかできる。だけれども、二次、三次までと言われたときには、これを求めるのは実はまだ酷じゃないのかなと僕は思うんです。
 それは、正直申し上げて、何か今、賃上げしないのが悪みたいなこと、そういう風潮が広がるのもよろしくないんですが、なぜかといったら、今の状況が中長期的に続くのかという確信が持てないんですよね。はっきり言って、二次、三次の中小企業から言わせれば、親会社は突如として豹変しますから、その上、ベースアップしたときにどうなるんだと。ということは、基本的には一時金対応しかないんじゃないかなというふうに思うんですね。
 ですから、経産省とすると、確かに大企業に目を向けることも大事でありますが、それと同じ目線で中小企業を見て賃上げ云々というのは、少し私はいかがなものかなとは実はちょっと思っておるんですが、その点についての御所見をぜひお聞かせください。
○関大臣政務官 確かに、下請の企業におきましては、大企業から仕事を受けて、経済環境がいろいろ変化することによって、大企業からいろいろな言い分が、取引条件がまた急遽変わったりする、そういう不安があるのは事実だと思いますし、我々もそういう点を地元の企業なんかからもよく聞いてまいっております。
 しかし、さりとて、やはり今、例えばGDPを考えますと、GDPは、投資プラス消費プラス政府支出プラス輸出マイナス輸入だと思うんですけれども、こういう中で消費というところが六割を占める、こういうふうな中におきまして消費喚起をやっていくということは、大きな割合の中で非常に大事だと思いますし、やはり消費がずっと大きくなっていくためには、それに関連する項目が全部大きくならないといけないんです。
 そのためには、やはりいろいろな観点から考えましても、中小企業のところにおきましても、ある程度、いろいろな意味で給料が上がっていくというのは経済全体についてはプラスになっていくと思いますので、無理のない範囲で、できるだけで結構なんですけれども、何とかお願いしたい。これは経済全体にとっていい影響が必ず出てくると思いますので、ぜひその点もまた御理解いただけたらと思う次第でございます。
○笹川分科員 いずれにしても、中小企業に対してはぜひ温かい目で、余りベースアップ、ベースアップでもないし、一時金でも私は構わないと思うし、もう一つは、やはり中小企業にとって大事なのは、利益のあるときにキャッシュフローもしっかりしなきゃならない、内部留保金もしっかりしなきゃならないということもございますので、ぜひ御配慮いただいた上で、また引き続き頑張っていただきたいと思います。
 続いて、技能実習制度についてお伺いをしたいというふうに思います。
 いずれにしても、技能実習制度の現状と、そして今後改正をするわけでありますが、その点につきまして、産業界から見た御所見をぜひお聞かせください。
○平井政府参考人 技能実習制度についてのお尋ねをいただきました。
 本件につきましては、昨年六月に閣議決定されました再興戦略改訂二〇一四に基づきまして、法務省、厚生労働省の合同有識者懇談会にて、本年一月末に報告書が取りまとめられました。これを受けて、先週、関連法案が国会に提出されたものということで理解しております。
 この見直しにつきましては、新たな制度管理運用機関の設置など、管理監督体制を強化するとともに、それにあわせまして、制度の拡充を図る。その内容といたしましては、優良な場合には、実習期間の延長、現行最大三年から五年へといったものや、実習実施企業における受け入れ人数枠の拡大といったもの、さらには、移転すべき技能として制度上適切なものについては、二年目以降の実習が可能な対象職種に随時追加をしていく、さらには、地域ごとの産業特性も踏まえた業種追加なども可能とするといったような、充実した内容となっていると承知しております。
 当省といたしましても、各産業や地域からの対象職種拡大の御要望等をよくお伺いしながら、こうした制度見直しの趣旨を十分に生かしていけるよう、法務省、厚生労働省と連携して、しっかりと対応してまいりたいと考えている次第でございます。
○笹川分科員 ちょっと時間の方がだんだんなくなってきたので、実は私の地元でも、外国人労働者というのは歴史が古うございまして、特にブラジルの二世、三世の方が多く住んで、今、地域社会の中で共生しております。
 先日の産経新聞に、外国人の技能実習生四千八百五十一人が失踪している、背景に厳しい労働環境があると。これは私は、正直申し上げて、他の厚生労働省や法務省とか、そういうかかわっている所管だけではなくて、産業界をしっかりと指導している監督官庁として、産業界に対して、技能実習制度は安価な労働力を手に入れるための制度じゃないんだということをぜひ徹底してもらいたいんですね。
 これを広く告知してもらって、基本的に外国人労働者の方に来てもらって、いい職場で、いい環境の中で働いてもらって、そして母国に帰ってもらって、さらにそのことによって日本に対する理解、それから日本製品に対する理解、いわゆる大事なお客様になってもらえる、そういう観点が必要だというふうに私は思っておりますので、ぜひ、その点についてしっかりと認識した上で、それぞれの団体に経済産業省としての御指導をいただきたいというふうに思います。
 それでは、最後になりますけれども、商店街の活性化について引き続いて質問させていただきます。
 いわゆる商店街と言われるものは、残念ながら、日本各所で大変疲弊をしております、いわゆるシャッター通りということになっております。しかし、国も県も市町村も、長年にわたって予算をつぎ込んで、そして対策を施してきた。
 確かに、資料をいただいた中で、非常に優秀で頑張っている地域もあります。しかし、全体的に見たときに、この現象に歯どめがかかったかどうかというのは疑問なんですね。そうしたときに、これだけ長年つぎ込んだものに対してのやはり費用対効果というものは、もうそろそろ客観的に見て冷静に判断すべき時期に来ているんじゃないのかな。計画を立てました、予算をつけました、はい、イベントをやりました。それだったら、自己満足の世界になってしまう。これは実は、私も県議会のときに、県議会の中でもずっと問題点を持ちながらやってきました。
 その点について、国としても、額が非常に大きいわけですから、その辺のところの問題点をぜひもう一度認識していただいての対応をしなければならないんじゃないのかと思うんですが、ちょっと御所見をお聞かせください。
○北川政府参考人 お答えいたします。
 商店街は全国大変厳しい状況にある、そのとおりでございます。さまざまな予算を投入しておりますが、頑張って前に進んでいるところとそうでもないところがあり、さまざまでございます。
 私どもといたしましては、予算を投じましても、一過性で終わるということではなく、継続的に発展をしてもらうということが大事だと考えておりまして、そのために地域それぞれのお取り組みを最重点にしながら進めているところでございます。
 効果の測定につきましては、それぞれの予算事業等について、人通りですとか売り上げですとかをやってございますけれども、そういう補助事業採択物だけではなくて、全体についてさらに検討してまいりたいと考えております。
○笹川分科員 時間の方が来ましたので、いずれにしても、商店街の効果については、商店街全体で売り上げが伸びたのか、空き店舗率が改善したのか、それから個々の平均の売り上げが伸びたのか、やはり予算をつけたところについては、中長期でもいい、中期でいいですよ、きちっとモニタリングしていかないと意味ない話ですよ。その一年はよかった、だけれども、三年、四年になったら、シャッター通りになった。
 根本的な原因を考えて、そこに予算を注入していくことが私は大事だというふうに思いますので、自己満足の世界だけでぜひやらないでいただきたい。もう少し地方の今の環境をぜひ冷静に分析をしてもらえるようにやはりやらなきゃいけないし、県民視線、市民目線というのは大事ですけれども、逆に、第三者としての冷静な客観的な視線も私は大事だというふうに思っていますので、ぜひよろしくお願いを申し上げて、きょうは御丁寧に答弁をしていただきまして、大変ありがとうございました。長時間、大変お疲れさまでございます。頑張ってください。
 以上で終わります。
○平口主査 これにて笹川博義君の質疑は終了いたしました。
 次に、小宮山泰子君。
○小宮山分科員 民主党の小宮山泰子でございます。
 本日は、伝統的産品そして自然エネルギーに関しまして質問させていただきます。
 まずもって、私自身は、日本というもののすばらしさというのは、自然とともに生きてきて、そして畏敬の念も持ち、また、自然を生かすことによって生活の彩りをふやしてきた、そういった文化というものが、今、世界から見直され、そして、日本の根本的な精神性というものに対しても大きな影響を及ぼしているんだと思っております。
 だからこそ、クールジャパンという独自の発想のもの、どちらかというとアニメコンテンツとかサブカルチャー的なものの方が経済産業省においては大きく取り上げられることがあるわけですけれども、私としては、それよりもまず基本がきちんとできていなければ、そんなサブカルチャー、クールジャパンと言われるようなコンテンツ産業もおかしな方向に進んでしまう。やはり基本をきちんとさせるという意味において、きょうは質問させていただきたいと思っております。
 まず能楽から始まって、最近では和紙、和食というものもユネスコの無形文化遺産に登録されました。本当にこれは私どもにとって誇りでもあり、そして守るべきものであり、これを生かすことによって遺産ではなくするということも使命なのではないかなというふうに思っているところであります。
 全国各地には、着物、和装や藍染め、扇子や和紙、和菓子、また、しっくいやコンニャクや漬物、それぞれの地域の特色となるような産品というものができ上がっております。日本人の生活と密接にかかわる衣食住さまざまな分野での伝統的産品があり、土地や地域の名称が与えられ、私たちの日常に彩りを与えているということは、共通の認識であると思います。
 しかし、生活様式の変化や大量生産、大量消費という時代の流れの中で、手仕事による時間をかけてつくり上げられた様式や、そして製法、技法というものに根差した道具も含めまして、コスト面でも生産規模においても不利な面は否めないですし、また、技術の伝承者も含めて減少の一途をたどっているという現実があるかと思います。
 ビジット・ジャパン・キャンペーンでは、訪日外国人観光客は二千万人を目指すというのも現実味を帯びてまいりました。十年近く前に私も予算委員会で質問したときは一千万人でも多いような時代から考えると、本当に隔世の感はありますし、それだけ日本が魅力的であるということで、加速度的に今進んでいるのだというふうにも思っています。
 各地の文化に触れることが、景色や建物を見る楽しむとともに大きな魅力となっておりますし、この文化また地域の伝統的産品というものを育てるということが、ひいては日本の経済の活性化というものにつながるんだと思っております。
 大分古いデータしかちょっと私とれなかったんですが、海外での文化産業の市場規模は、経産省のまとめによると、これは二〇〇九年のしか見つけられなかったんですが、四百六十兆円ほどになると。そのうち日本の文化産業は約三兆円という試算が当時出ておりました。その後もさまざまな試算を出され、クールジャパン、そういった施策につながっていったと認識しております。
 しかし、伝統的産品の決定、また、今経産省で指定をしているそういったものは、ともすれば、希少だからこそ守ろうということが高じて、結局芸術品となってしまって、一部高級品につられる形で特別なものになってしまうために、日本独自のオンリーワンの文化産業となる機会を世界の中では逃してしまっているのではないかと危惧をしているところでもあります。また、高級品となるがために、日常品として生産できる産業構造、技能者というものも失われてしまうのではないかという危機感が私にはございます。
 その中で、まず、例えば着物、和服ですね。こちらの方は日常着として着用されなくなって久しくなっております。需要の減少に伴って、着物の市場は、当然、高価なものまたは高級なものへと今シフトしていると聞いております。一般消費者から見れば、着物は特別な日に着るものだと思われているようでもあります。
 私も、何度も、本会議またさまざまなとき、季節の変わり目とか、そういったときに着物を着るようにはしておりますけれども、ほかの議員からは大変珍しいようなお声をかけていただきます。きょうは何かあったのかと聞かれるのが大抵でございます。
 また、レンタルの着物を着てこられる議員の方々が、同じ紋を何人も何人もつけているということにお気づきになっていないという意味において、やはり日常にないからこそ日本の和装文化のしきたりというものにも疎くなる。また、恐らく御自身の家の紋とは違うものをつけていても余り気にならないという意味においては、特別なものになってしまったので、やはりそういった意味の需要喚起からは離れてしまっているんだというふうに、特に開会日には感じるものであります。
 そこで、和装振興への取り組みの考え方、また、ほかの伝統産品にもある意味水平展開すると思われますが、どのような取り組みが、経産省におきまして新しい産業としての和装振興というものを捉えていらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
 呉服の小売市場の規模でございますけれども、昭和五十七年の一・七兆円から、平成二十五年には三千億円にまで減少しております。
 先生御指摘のとおり、和装振興のためには、特別な日に着る晴れ着としての着物だけではなく、より身近で日常的に着る着物が必要だと考えております。また、和装振興は、単なる伝統的衣服の振興だけではなくて、その素材、製造技術、文様等がほかの製品の付加価値の源泉ともなる取り組みでございます。さらに、和装を使った情報発信は、地方振興にも資するものと考えております。
 こうしたことから、経済産業省では、本年一月、和装振興研究会を設置いたしまして、ユーザー目線を念頭に置いた着物産業のあり方や、着物を有効に活用して我が国や地域の魅力向上につなげていくための方策について検討を開始したところでございます。
 具体的には、着物市場の裾野拡大による、若者を中心とした新規需要の拡大、あるいは着物を活用したイベントによる地方振興の方策などについて検討を進めております。さらに、これも御指摘いただきました、増加するインバウンド需要を取り込むために、クールジャパンやビジット・ジャパン事業との連携等についても検討を行いたいと存じます。
 以上でございます。
○小宮山分科員 全国では、商工会議所などを中心に、または任意団体等できものの日の制定をしたり、また、京都などを含めて、町の中で着物を着て行くと割引があるとか特典がつくというようなことをすることによって、地域の和装または織物の産業の支援というものを随分しているようであります。なかなか全体像というのは把握はできていないんですけれども、これらの支援というものが大変重要かと思っております。
 この点、何か、どんなことをしているか、質問通告はしていないんですが、あれば、ぜひ一言いただければと思います。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
 和装振興研究会で御紹介したあれでございますけれども、例えば、京都にキモノでジャックというイベントがございまして、SNSで呼びかけまして、着物姿で集まって集合写真を撮るというようなこと。その他でもどんどん広がっているということでございます。
 それから、浴衣でモエ・エ・シャンドン、これはシャンパンメーカーが着物でシャンパンパーティーをやろうじゃないかと。これは全国各地で行っている。
 こういうものがだんだん広がっておりまして、特に最近、若い方が着物に対する関心が非常に高いので、そこをついた、かつ、SNSという新しいコミュニティーツールを使ったものが広がっているというふうに認識をしてございます。
○小宮山分科員 要望ではありますけれども、全国で着物の、また織物の振興をされているところに関しましては、ぜひさまざまな振興策、要望等、また需要喚起に対してのヒアリングも含めまして、していただければと思っております。
 また、場合によっては、国会も含めてですけれども、大臣みずから、やはり繊維産業の支援ということも含めて、着物で国会答弁に立っていただくなんということも御検討いただければと思います。大きくにこやかにうなずいていただいて、大臣、ありがとうございます。
 さて、着物でもそうですが、縫いの方、また洗い張りであったり、紋をつける、そういったところにはさまざまな技術がございます。日本の伝統文化の特徴といたしましては、やはり分業をしているということかと思います。
 今でいえばワークシェアリングという言葉も多少は当てはまるかもしれませんが、さまざまな方がプロとして一つの製品をつくり上げていく、そういった方法というのは、いろいろな方々に職を与え、そして多くの方が食べていける。そういった道をつくるという意味においては、日本型の手工芸というんでしょうか。こういった形というのは大変勉強になるし、また復活させた方がいいのではないかと思うことも私自身ございます。
 しかし、例えば、おけとか、たるですが、しょうゆ屋さんから私も伺ったんですけれども、大きなおけをつくる技術者というのは全国にも既に数社しかない。その上、しょうゆだるでいいますと、寿命は大体百年ほどもつというスパンでございますので、しょっちゅう取りかえるものではない。しかも、大きさは二千リットルから一万リットルと巨大でもあります。全国で数千本まだあるそうですし、私のいる埼玉県内でも百から二百はまだ現存しているのではないか。私の町のしょうゆ屋さんも、木だるを実際に二百年以上使っての製造をされております。
 なのですが、結局のところ、今、これも減少しているのは、保健所からの衛生上の指導等があったり、また、先般テレビで陸前高田のしょうゆ屋さんの復興の話をされておりまして、ここも大変長い、二百年以上の歴史があるところでもありますが、津波によって流されたために、今、既に木だるはなく、ステンレスでの再生をされていらっしゃる。いずれは、私も、テレビを見ながら、ビデオを見ながら、木だるでの新しい商品をつくっていただきたいなと思うところではあります。
 たがを外すという言葉、御存じかと思いますが、おけを束ねる枠のところですね。この大きなたる、しょうゆをつくれるような、みそをつくれるような大きなたるのたがをつくれる職人が、もう既に一人しかいないということであります。
 そのために、小豆島のヤマロク醤油さんが立ち上がりまして、今、大阪の方で、工務店や有志の方と、その方たちに弟子入りしたりして、その技術を学ぶように今努力をされている。木おけの保存会というものをつくられているそうであります。これはホームページにも載っております。
 どんなにいい製品、世界じゅうで日本食のブームがあっても、やはり本来の、木の、自然とともに育まれた、その土地土地の味というものがつくれなくなる状況というのは、大変見過ごせないことでもあります。
 この点に関しまして、伝統的な工法を利用して、現在、その技術継承者が極端に減少している技術というものを把握されているのか、この点に関してお聞かせいただきたいと思います。
○富田政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘いただきました伝統的工芸品産業は、近年、生活様式が大きく変わってきておりまして、一つには、その需要がかなり減ってきたということで、生産そのものも減少をしております。それから、委員からまさに御指摘ございましたとおり、伝統的な工法を支えるような、例えば道具であるとか部品であるとか、そういったものをおつくりになる職人の方々も大変不足をいたしておりまして、昔ながらの商品をつくることが非常に難しい状況になっているということを私ども認識をいたしております。
 どのように状況の把握をしているかというお尋ねでございますけれども、経済産業省では、伝統的工芸品産業の振興に関する法律というのがございまして、これに基づいて指定された二百十九の産地がございます。この中には、着物もございますし、陶器ですとか、あるいは漆器でありますとか、それから委員御指摘がありました杉だるも含まれてございますけれども、こういった関係者の方々と最低でも年二回、定期的な全体会議をやりまして、そこでいろいろさまざまな御意見を伺う。それから、個別の施策の説明会などでも、地域ごとにいろいろな御要望なり現状の把握に努めているところでございます。
 また、特に御要望がある場合には、例えば、御指摘ございましたような、道具とか部品がなくなってしまったのでこれをどうするかというような問題について、個別的に調査あるいは診断を行うという事業もあわせて行ってございまして、これまで九十六の産地で取り組みを行ってございます。来年は、この調査をさらに強化いたしまして、内容を充実させていきたいと思っております。
 今後とも、そういった現状把握にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○小宮山分科員 ぜひ現状の把握をしっかりしていただきたいのとともに、レクのときに気になったのは、担当の箇所それぞれはいろいろ情報を得ているかもしれないけれども、それが一カ所にまとまっていない、これがきちんと引き継がれない、これでまた情報の伝達ができないような状況に今あるのではないかと推測する面が多々ございました。
 そうでなければ、どこかが漏れてしまえば、どこか一つの部品がつくれなくなったら、結局のところ全体ができなくなるというのが分業体制の実際であり、また、需要喚起できなかった現実だと思います。
 やはりこれは、大量生産、大量消費だけがいいのではないということも含めて、ぜひ早急にこの点はまとめていただきたいと思います。
 さらに、今、伝統的工芸品産業の振興ということでありますが、結局、余りにも対象が工芸的にすぐれたものに、評価できるものばかりが選定をされております。ここのところも問題があるんだと思いますので、もう少し日常品となる産品についても伝承のためには門戸を広げるべきではないかと思いますが、この点はどうされるのか、伺えないでしょうか。
○富田政府参考人 お答えを申し上げます。
 先ほど私の御答弁がちょっと言葉足らずでございましたが、伝統的工芸品産業の振興に関する法律に基づいて伝統的工芸品というものを指定するわけでございますが、そのときの要件は、第一が日常生活で使用する工芸品であることというのがまず要件になってございます。ですから、単なる芸術品とかそういったものは伝統的工芸品のジャンルに入ってまいりません。
 そういった意味で、まさに日本人の生活に密着した、一般家庭で使われるようなそういう工芸品を対象にした制度だというふうにぜひ御理解をいただければと思います。
○小宮山分科員 現在の法律がそういう枠組みになっているのは存じ上げております。だからこそ、日常にまで枠を広げない限りは、伝統の味や着物などを含めた製品というものが次世代に残せない、また、それを活用できない。
 海外のセレブが日本の生地を使ったというニュースを見たことがあります。ファッションの中でも大変すばらしい製品をつくっている。その機械自体は、三十年、四十年前のものを使っていたという状況もあります。
 そういう意味においては、しっかりと日本の伝統を守るという意味においても、さまざまな道具も含めて広げていただきたいと思っております。
 先般、先ほどの陸前高田のしょうゆ屋さんの八木澤商店さんなんですけれども、テレビ放映のビデオを見たときに、彼が中小企業として頑張ろうと思った、それまでは、若いころは、もうけなければ企業ではないという発想だったのが、変わったのが、震災で亡くなられた宮城県中小企業家同友会の前事務局長の方の言葉でした。強い者だけが勝ち残る世の中をつくるより、みんなが安心して暮らせる世の中をつくる方がよっぽど難しいだろう、それをやる人は青臭いと言われ、指をさされて笑われるだろう、でも、これができるのが日本の中小企業なんだという言葉でありました。私もこの言葉に大変感銘を受けました。
 中小企業庁も持っております経済産業大臣、ぜひ、こういった日常のもの、日本の伝統的産業に関しまして、どのように進めていくのか、守っていくのか、そしてさらには育んでいくのか、御見解をお聞かせいただければと思います。
○宮沢国務大臣 委員が最初におっしゃいました、本当に、日本人の、長い間この国土に住んできた結果持っている感性というものは大変すばらしいものだと私も思っております。
 そうした観点で、今、クールジャパンということをかなり力を入れて進めておりますけれども、私は、間違いなく、日本の伝統産品、また伝統工芸品といったもの、決して高級品だけではなくて、全体、クールジャパンの中で大きな役割を果たしてくれるものだと思います。
 かつて、日本はガラパゴス化したとかいろいろ言われていますけれども、ガラパゴス化した、まさに世界標準からすると、感性が研ぎ澄まされ過ぎているとか付加価値が高過ぎる、その割に高いといったものが、ある意味では、これから、世界のそういうものがわかる目ききの人たちには大変受けるんだろうと思っておりまして、経産省としても、クールジャパンの中で伝統品、伝統産品というのは大きな位置づけとしてこれから取り扱っていこうと思っております。
 また、技能の伝承がなかなか難しいという話を今承っておりまして、経産省としては、伝統的工芸品産業支援補助金を通じて、後継者の育成とか新商品開発のための事業に対する支援を行っておりますけれども、そういう細かいところまでしっかり気配りをしていかなければいけないなという思いで伺っておりました。
○小宮山分科員 ぜひ、大臣には小さいところまで気配りをしていただきたいと思います。日本を支えているのは九七%以上の中小零細、個人企業だと思っておりますので、このことをぜひ基本にお考えいただければと、策をとっていただくことをお願いいたします。
 さて、あしたは、東日本大震災から四年がたちます。相変わらず、福島第一原発からの汚染水の問題は、連日のように深刻な報道がされております。一たび原子力事故が起きれば、本当に取り返しのつかない、また、収束は先が見えないというような事態に陥るということは実感をしたものでもあります。
 私自身も、昨年九月に現場の方に入らせていただき、本当に大変な事故であるし、また、今作業している方々の本当に御苦労も理解はいたしますが、だからこそ、原発に頼るのではなく、やはり自然とともに生きる日本としては、その自然の力というものを最大限生かすということは重要かと思います。
 昨日も、メルケル・ドイツ首相が来られて、やはり脱原発ということでドイツは先に進まれておりますので、日本もそうあってほしいということを、まず冒頭につけ加えさせていただきます。
 地震災害から逃れられないのも日本でございます。まず、再生可能エネルギーの投資額というものは、二〇一三年国連環境計画の中では、日本国内では二兆九千百七十二億円と試算されております。世界では、二十一兆円を超す、二十二兆円近くが投資額としてはされている、大変大きなマーケット市場でもあると言いかえることは可能だと思います。
 そこで、日本同様の火山大国であるアイスランドでは、地熱発電は電力の約三割近くをもう担っております。一方、日本国内での地熱発電は、電力の〇・三%にとどまっております。
 この点に関しまして、温泉大国でもあり、また火山大国でもある日本というのは、エネルギーを有効に使うということが大変重要なポイントに今後なるかと思っております。地熱発電への評価、また地熱発電推進への取り組みなどにつきまして、現状をお伝えください。
○住田政府参考人 御指摘のとおりアイスランドも火山大国でございまして、地熱発電の設備容量は今五十七万キロワットぐらいというふうに伺っております。我が国の場合は現時点では五十二万キロワットぐらいでございますので、設備容量的にはそんなに大きな差があるわけではないんですけれども、御指摘のとおり、アイスランドでは電力の二七%ぐらいが地熱発電で賄われている、我が国の場合は非常に少ないということでございます。
 地熱発電は、御指摘のとおり重要な電源でございまして、安定的に発電が可能なベースロード電源であるということもございますし、我が国の地熱の資源量は世界で第三位でございます。したがいまして、私どもとしても、積極的に導入すべき電源であるというふうに認識をしております。
 他方、導入に当たりましては、やはり地域の皆様方の理解というのが非常に大事でございまして、温泉事業者の方々、あるいは自然保護の関係の方々、こういった幅広い方々の御理解を得ることも大事でございます。
 また同時に、地熱発電の場合は、開発から発電所の稼働までに十年を超えるような期間がかかるといったような課題がございますので、近年、特にこうした課題の解決のために経産省としても意欲的に取り組んでおるところでございます。
 例えば、地域の理解の促進のために、地熱を利用したハウス栽培の事業、あるいは道路の融雪事業といったようなもの、そのほか、地域の方々が地熱発電に対する理解を深めるためのセミナーなどについても、そうした促進事業として支援をしているところでございます。
 また、開発期間の短縮のためには、環境アセスメントの期間を短くしたいということもございます。環境省とも協力しまして、国の審査期間を短縮するとともに、実地での環境影響調査を前倒しで進める場合の課題の特定、解決を図るための実証事業なども実施しておるところでございます。
○小宮山分科員 ぜひ推進をお願いいたします。
 最後になりますけれども、廃棄物利用のバイオマス発電への取り組みについて簡潔にお伺いしたいと思います。
 昔であれば捨てていた、廃棄していたような、うどんの製麺後のかすや残り物を活用した発電とか、ミカンジュースの搾りかすを使った発電、そういう意味においては、同世代なら特にわかるんでしょうが、某アメリカ映画で、車に生活のかすを入れて、エンジンを積んで、車が動き出すというようなのが現実に近くなってきたんだなと最近は思うところであります。このような技術を実施することによって、今までごみとして処理をしていた、業者にとっては廃棄物処理の費用もなくなる、そして発電もできるという一石二鳥。もっとあるかもしれません。そういう技術がどんどんできているんだと思っております。
 廃棄物処分の新しい道として注目されるバイオマス発電につきましてはどのような取り組みをエネルギー庁はしているのか、お教えください。
○木村政府参考人 廃棄物利用バイオマス発電についてでございますけれども、地域に存在いたします食品の残渣あるいは農作物の残渣、そういったものの廃棄物を有効利用するバイオマス発電は、エネルギー基本計画でも「安定的に発電を行うことが可能な電源となりうる、地域活性化にも資するエネルギー源である。」ということで高く評価されております。
 経産省では、まず、固定価格買い取り制度におきまして、食品残渣由来のメタン発酵ガスの発電につきましては三十九円という値段をつけまして高い買い取り価格を設定しておりますし、食品残渣を直接燃焼するようなタイプの発電も十七円ということで買い取りの対象にしてございます。
 また、食品工場等で自家消費向けのバイオマス発電を設置する場合の予算措置でございますとか、あるいは、関係省庁と連携いたしまして、バイオマス産業都市の指定、あるいは地域でエネルギーを自立的に賄うようなモデルをつくる、そういったための実証の支援等の施策を講じております。
 そういった取り組みを通じまして、地域の取り組みを支援してまいりたいと考えております。
○小宮山分科員 最後になりますが、私自身は、原発を輸出するよりも、経済産業省はこのような新たなエネルギーを世界に率先して進めていただくことが何よりも日本のためにもなると思っております。
 最後に大臣の決意を伺わせていただいて、終わりたいと思います。
○宮沢国務大臣 もう時間もないようでございますので、原発についてはもう申し上げませんけれども、再生可能エネルギーを最大限導入していくという方針のもとに進めております。
 一方で、固定価格買い取り制度の中で幾つか問題が出てきておりまして、やはり太陽光発電に偏り過ぎているという問題点がございます。
 そうした意味からいいましても、バイオマスであり地熱でありというものは積極的に導入していかなければいけないと思っておりまして、しっかり対応してまいりたいと思っております。
○小宮山分科員 ありがとうございました。
○平口主査 これにて小宮山泰子君の質疑は終了いたしました。
 次に、大西健介君。
○大西(健)分科員 民主党の大西健介でございます。
 きょうは、第七分科会ということで、経済産業省所管の問題について質疑の機会をいただきました。
 私の地元は日本一のものづくり産業県の愛知県でありますので、きょうはものづくりという観点で、宮沢大臣を初めとする皆さんにいろいろとお聞きをさせていただきたいというふうに思っております。
 まず最初に、自動車関連諸税についてお聞きをしたいというふうに思います。
 先日の予算委員会で、たしか松本剛明議員からも大臣に御質問があったかというふうに思いますけれども、改めて、確認の意味ですけれども、皆さんのお手元に資料を配付させていただいております。
 国内乗用車の受注、販売動向ということですけれども、ちょっとこれは写りが悪いんですけれども、下の方の折れ線グラフ、これが登録車と軽自動車を分けた受注、販売動向ですけれども、十一月時点の数字ということでありますが、特に登録車、これは受注でいうとマイナス二三・四%、販売でいうとマイナス一五・九%ということで、いわゆる駆け込みの反動減、初めは、駆け込み反動減があっても夏のボーナス商戦で盛り返して、秋ぐらいには正常に戻っていくんじゃないか、こういう楽観的なシナリオもあったんですけれども、実際問題は、駆け込み反動減にとどまらず、その後も落ち込みが残念ながら続いてしまっているというのがこのグラフからわかるのではないかというふうに思います。
 そういう状況の中で、今回、平成二十七年度の税制改正があったわけですけれども、これも釈迦に説法ですけれども、三ページ目に経産省さんの資料をつけさせていただいています。
 車体課税の見直しについてということで、これは、上の方の枠の文章の中には、まさに今のような状況を踏まえて、景気回復を最優先し、自動車の需要を喚起する観点から、エコカー減税の拡充というふうに書いてありますし、この表の中には、一番右の減税規模のところですけれども、自動車取得税で二百三十億円、そして自動車重量税では四百二十億円の減税をやりましたよ、景気回復のために、自動車需要の喚起のためにこれだけ減税したんですよと誇らしげに書いてあるんです。
 私はこの表を初めに見たとき、よくわからなかったんですね。よくよく説明を受けて、なるほど、そういうことかというふうに思ったので、この表に、後でちょっと囲みで、うちの事務所で書き込みをさせていただいています。
 ちょうど矢印の下の部分と、それから先ほどの二百三十億、四百二十億の横の部分に書き込みをしているんですけれども、この資料というのは、実は二〇一五年度燃費基準が今回二〇二〇年度燃費基準に変わっている、ハードルが上がった。それを何もしなければ、ここに書いてあるように、取得税で六百億円の負担増になるんです。重量税で七百六十億円の負担増になるんです。それを、バス、トラックじゃなくて、乗用車に限っていえば、取得税で百五十億円分だけ押し戻しましたよ、そして重量税でいえば、乗用車に限っていえば、三百七十億円分押し戻しましたよというだけのことなんですね。だけのことというとちょっと失礼ですけれども、何もないよりかは本当にありがたいことなんです。
 やはり、燃費基準の切りかえ、これを負担増と受けとめるか、受けとめないかという考え方はありますが、しかし、ユーザー側からすれば、間違いなく燃費基準が切りかわることによって負担増になっているんです。それを一部こうやって押し戻してはいただいていますが、先ほど確認させていただいたような受注、販売状況を見ると、私は、誇らしげに、いや、自動車需要の喚起のために、景気回復優先でこれだけやらせていただいたんですと言うにはいささか不十分だというふうに思うんですが、改めて大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○宮沢国務大臣 まず、販売動向でございますけれども、なるほど、十一月でマイナス一五とかマイナス二三という数字がございますけれども、一年前を見ますと、十一月、十二月というのは、実は駆け込みがかなり大きかったときでありまして、それだけ伸びたとき、前年に比べてでありますから、そんなに極端に悪いというわけでは恐らくないんだろうと思います。たしか内閣府の月例経済報告でも、自動車については、底がたい動きというような表現になっていたかと思っております。
 ただ、おっしゃるように、自動車産業というのは、我が国にとって最も大事な産業でありますし、五百万を超える雇用を支える産業でありまして、やはりここが元気が出るということは、間違いなく日本の経済にとっていいことでありますので、しっかり応援をしていかなければいけないというふうに思っております。
 そして、おっしゃられたエコカー減税についてでありますけれども、エコカー減税の趣旨自体が環境性能の高い自動車の普及を目指すということでありますので、やはり環境性能の高い車を買っていただきたい、またつくっていただきたいということを目指したものでありまして、基本的に、五年置きに環境性能が高くなる、きつくなる、厳しくなるに沿って、この減税についても見直しを行ってきているという中で、例年の改定ですと、実は二〇二〇年度基準一本にされてしまうところだったわけですが、先ほど言ったような見地も必要でありますし、そういうわけにはいかないだろう。
 また、ハイブリッド等々というのは、プラグインハイブリッドなんかは全部免税とかいうことになって、しっかりと減税の対象になっておりますけれども、一方で、在来型のエンジンといいますか、内燃機関のエンジンの車というのはヨーロッパなどでは主流でありますし、今後しばらくそういう時代も続く、こういうものの性能もやはり高めていく必要があるだろうというような観点から、税当局と私どもは交渉して、何とか二〇一五年度基準も下にくっつけることによって対応を広げたということであります。
 今出ている新車の八割超の車は政策的な減税の対象となるということでございまして、それなりの結果が税制改正できたのかなというふうに思っております。
○大西(健)分科員 まず最初の大臣の答弁の中で、十一月、十二月は駆け込みがあったと。これは、車は登録に時間がかかりますから、それこそ二月、三月だと納車までに間に合わないという話がありますから、当然、十一月、十二月に駆け込みが来るんだと私も思います。
 それから、今のお話、後半の方にあったように、確かに、エコカー減税の本来の趣旨がちょっとゆがんできている部分が私もあるんだろうなというのは感じております。そういう意味で、今大臣がおっしゃったとおりで、確かに、私も、何度も言いますが、何もないよりかはよかったと思うんです。単純な燃費基準の切りかえよりかはずっとよかった。
 資料の最後のページにつけていますけれども、これを見ると非常にわかりやすいと思うんですよね。この真ん中ちょっと下ぐらいから下、これが、単純な燃費基準の切りかえだったら対象にならない車。トヨタの車でいうと、うちの地元はトヨタの企業城下町のようなところですから、例えばヴォクシーとかノアとか、あるいはさらにはエスティマとかアルファード、こういう人気の車種が入らないことになっちゃう。ところが、二〇一五年プラス一〇%とか五%ということをやっていただいたので、ここが入った。これはありがたいことだというふうに思うんですね。
 ただ、一方で、おっしゃるとおりで、例えば、一般の感覚からいうと、アルファードがエコカーかということになっちゃっているし、あるいは、二〇二〇年基準を本来適用すべきところを、何か二〇一五年プラス一〇%とかというのが混在しているというのは、極めて変なことになってしまっているわけですね。
 それに対して、一ページ目の裏面、税制改正大綱ですけれども、ここでは、「エコカー減税の対象範囲を、平成三十二年度燃費基準の下で、政策インセンティブ機能を回復する観点から見直すとともに、基本構造を恒久化する。」という記述があるわけです。
 まさに、今のエコカー減税というのは、本来、エコカーかなと思うようなところまで対象にしてしまっていたり、八割の車がエコカーになっていると、全然インセンティブ効果が発揮されていないんじゃないかというのが多分財務当局の御指摘だと思うんですね。そういう御指摘を経済産業省としてはどう受けとめておられるのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○山際副大臣 委員御指摘のように、エコカー減税という枠で考えたときには、今大臣からお答え申し上げましたように、やはり中身といいましょうか、政策インセンティブについてさらにしっかり検討を進めることが必要だというふうに考えてございます。
 経済産業省といたしましては、それ以外にも、自動車税制そのものを、余りに複雑になっている部分がございます、これを簡素化させていくという観点、それから、もちろん今のエコカーのこともありますが、グリーン化をさらにどのような形で進めていくかという観点、また、そもそも、複雑過ぎるということだけではなくて、税のユーザー負担そのものを下げていくという観点から、減税というものを累次にわたって財務当局と議論をさせていただいてきたわけでございます。
 そういう観点からいたしますと、経済産業省としては、エコカー減税にかかわらず、自動車税全体としてさらに議論を進めさせていただきたい、このように考えてございます。
○大西(健)分科員 私は、今、山際副大臣、大変いい御答弁をいただいたと思っています。まさにそのとおりで、本来、エコカー減税みたいな政策というのは一時的にやるものだと思うんですね。ところが、これを繰り返し繰り返しやってしまっていることによって、複雑になってしまって、ゆがんでしまっている。本来は抜本見直しをちゃんとやらなきゃいけないんですけれども、それを先送りする中で、エコカー減税でその場しのぎ的にやってしまっていることにもう限界が来ているんじゃないか。本来の簡素化、ユーザー負担の軽減という大原則に沿って、自動車関連諸税等については抜本的な見直しを図っていただきたいということを、改めてこの機会にお願いをしておきたいというふうに思います。
 次に、ことしのえとはひつじです。ひつじという字は未来の未という字でありますけれども、トヨタ自動車が燃料電池車、FCV、ミライというのを発売しました。非常に受注も好調で、当初の予測を大幅に超えている状況だというふうに聞いています。
 当たり前のことですけれども、このFCVを普及させていくためには水素ステーション、今、ガソリン車が走っていますけれども、ガソリンスタンドがあるように、FCVが普及するためには水素ステーションが整備をされていかなければならないということであります。
 そして、これについては、私の地元の愛知県では独自の目標というのを設定していただいておりまして、平成二十七年度末で二十基、そして平成三十七年度末に百基という目標を設定しています。私の選挙区の刈谷市というところにも、ことしじゅうに水素ステーションが併設されたセブンイレブンができるということになっています。
 国においても、平成二十七年度に百基という目標を立てて、そして水素供給設備整備事業補助金、こういう補助金を出して、水素ステーションの建設を後押ししているということでありますが、ただ、今のペースでいくと、二十七年度末で百基という目標達成というのは大丈夫なのかなという声が一部にあるんですけれども、これが大丈夫なのかということが一つ。
 それから一方で、今、簡易型とか移動式の水素ステーションみたいなものにも補助がつくようになっているので、従来に比べると建設コストが少し圧縮されてきている。それから、国もこうやって補助金を出していただいていますけれども、県や市で独自の補助金を出すような動きも見られるということから、専門家の中からは、もはや建設費というのが一番のハードルではなくなってきているんじゃないか、こんな声もあるんですけれども、そうであるならば、では、建設費以外にどんなハードルがあるというふうにお考えになっているのか。
 この二点についてお答えいただきたいと思います。
○木村政府参考人 水素ステーションについてでございますが、平成二十七年度中に百カ所程度の水素ステーションを整備するという目標を達成すべく、現在、整備に対する予算措置を通じて支援を行っております。現在まで四十五カ所分の交付決定を行っております。
 平成二十六年度の補正予算で九十六億円の予算措置を講じまして、百カ所整備の目標を目指して取り組みを進めていくということでございます。
 確かに、御指摘のとおり、この目標は高いハードルでございます。とにかく頑張るということでございますが、現在の交付決定が四十五カ所にとどまっておりますのは、まず、燃料電池自動車の普及初期においては、やはりどうしても稼働率が低くなりますので、水素ステーションの運営が厳しいということ、それから、都心部に適地を確保することが困難であるというようなことが事情として挙げられるというふうに考えております。
 今後、水素ステーションの普及に向けましては、水素ステーションの整備のコストの低減は、それはそれで大事なことだと思っておりまして、研究開発でございますとか、それから、整備に加えまして、ステーションで新たな需要を創出するためのさまざまな活動に対する支援でございますとか、まさに委員御指摘の、立地制約を克服するためのステーションのコンパクト化でございます。パッケージ型でございますとか移動式でございますとか、そういったものの強力な後押し、それから必要な規制改革といったようなことを並行して積極的に進めていきたいと考えてございます。
○大西(健)分科員 ぜひお願いしたいと思いますが、高い目標と今御答弁がありましたけれども、愛知県はさらに高い目標を置いていて、平成二十七年度で二十基で、三十七年度に百基という目標を立てているわけです。
 国の今の補助金は、二十五年からの三年間ということですから、とりあえず二十七年度に百基というところまでしか考えていないというか、その先はこれから考えますということなのかもしれませんけれども、愛知県はその先の三十七年度の百基まで考えているわけです。
 ですから、愛知県からは、では、二十八年度以降、補助金がなくなったら大変なことになる、二十八年度以降もちゃんと補助金を出してくれるんですよねというお話があるんです。
 まずは政府は二十七年度百基なんだということかもしれませんが、愛知県はさらに十年後、愛知県だけで百基まで言っているわけですから、こういう頑張っているところがあるわけですから、二十八年度以降もしっかりと補助金を確保していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○関大臣政務官 ただいま大西委員の方から、水素ステーションの整備への補助についてどうなるのかという御質問をいただいたわけでございますが、先ほど委員御自身もおっしゃられておりましたように、平成二十七年度中には百カ所程度の水素ステーションを整備するという目標を目指しまして、この二十六年度の補正予算で計上しましたのが九十六億円、これが補助金で、官民を挙げて取り組みを進めておるわけでございます。
 平成二十八年度以降の措置について確定的なことを今申し上げるのは非常に困難であるわけなんですけれども、二十七年度における燃料電池自動車の普及状況や、また水素ステーションの整備状況等を踏まえて適切に対応してまいりたいとしか言いようがないんですが、例えばトヨタ自動車では、平成二十七年度に年間で二千台の車をつくろう、また、二十八年度には一年間で三千台つくろう、そういうふうに予定されておりまして、さらに、ホンダ自動車がそれに加わっていく。
 そういうふうな状況、全体的なところを鑑みながら、補助金制度のところにつきましては、適正な数値をそのときにまた再度検討させていただきたいと思います。
○大西(健)分科員 何度も言いますけれども、愛知県はもう三十七年の目標を立てているわけですから、国も負けないでいただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 次に、FCV、ミライとともに、我が愛知から夢を乗せて羽ばたくのがMRJということであります。このMRJは、YS11以来五十年ぶりの国産ジェット旅客機のプロジェクトということで大変注目を浴びておりますけれども、YS11が失敗だったと言っていいのかどうなのか、これはいろいろな議論がありますが、ただ、人によっては、いや、YS11は優秀だったんだけれども、ビジネス的に失敗したんだというような言い方をしている人がいるけれども、その失敗を認めていないこと自体が反省すべきじゃないか、こういうことを言う人もいます。
 このある種国家的プロジェクト、YS11が、私は失敗を認めるべきだと思いますが、この反省に立って、その教訓をこのMRJでどう生かしていこうとされているのか、大臣の御決意を聞かせていただきたいと思います。
○宮沢国務大臣 YS11、私も、子供のときに、いよいよ日本がまた飛行機をつくり出すというので、大変期待をしていたことをよく思い出しますけれども、最初の飛行機納入後十年足らずで、合計百八十二機、ある意味で、しか売れなかった、こういうことでありまして、やはり事業責任の曖昧さ、また市場ニーズに合わなかったというような点が問題点として指摘されていると承知をしております。
 MRJにつきましては、まさに我が国初の国産ジェット旅客機でありまして、燃費性能、環境性能、快適性といった点で既存の競合機を大きく上回って、既に四百七機受注しているという状況でございます。
 これまでも、YS11の教訓を踏まえて、事業責任をまさに明確化する、三菱重工が責任を負うということで明確化する、また、燃費性能などのグローバルな市場のニーズを踏まえた設計、開発を行う、こういうことの結果、既に四百七機受注に成功したものだと思っております。
 まだまだこれでも足りないわけでありますので、経済産業省としても、しっかりと支援をしてまいりたいと考えております。
○大西(健)分科員 今大臣の御答弁の中にあったように、やはりこれは売れなきゃ、残念ながらビジネスとしては失敗ということになってしまいますので、やはり売っていくためには、ジェット機のビジネスというのは非常に熾烈な国際競争があるということですので、その中で政治的なトップセールス、これも重要だというふうに思います。
 昨年十月に、MRJのロールアウトの式典が名古屋で行われましたけれども、ちょうど小渕経産大臣に政治と金の問題が持ち上がって、急遽欠席ということになったというのは非常に残念だというふうに思います。
 ぜひトップセールス、これについて、先ほどのFCVなんかも、例えば愛知県もそうですし、うちの地元の刈谷市もやはり買っているんですね。市長が公用車として使いますというようなことなんですよね。
 ですから、政府専用機の選定は、もちろん経産省の所管外の話ですが、例えば政府専用機、今はジャンボしかないですけれども、小型のこのMRJを使っていただいて、近距離のアジアの出張、少人数の出張とかではMRJで行っていただいて、きょうはこのMRJに乗ってきたんですと言って向こうに売り込みをしていただく、こんなトップセールスをやはりしていただきたい。
 このトップセールスについて、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○宮沢国務大臣 航空機産業というのは、我々はしっかりと育てていかなければいけない産業だと思っております。
 今までは国際共同開発を中心とした形で参加してきましたけれども、今回はしっかりと国産ジェット機をつくるということですので、高いレベルでのシステム設計、開発への展開といったようなことができるようになりまして、やはり日本のこれからの航空機産業のために大変大事なMRJだと思っております。
 トップセールスというお話がございましたが、総理や経産大臣によりまして、ベトナムなどには既にアピールを行っておりまして、引き続き、私もしっかりと対応していきたいと思っております。
 政府専用機につきましては、なかなか私どもが云々と言える話ではないんですけれども、本当に、今おっしゃったような、近隣諸国に我々が、総理がそれに乗って、おり立つというようなことがあると、それはすばらしいことだなという思いがいたします。
○大西(健)分科員 ありがとうございます。ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 それでは、ちょっと時間も押していますので、次の課題、FCV、MRJに続けて、ロボットについてお聞きしたいんですけれども、政府は、ロボットによる産業革命、すごい、産業革命という言葉を使われていますが、ことし一月にロボット新戦略をまとめられています。
 私の地元の愛知県は、昨年十一月にあいちロボット産業クラスター推進協議会というのを設立しまして、既に三つのワーキンググループを立ち上げているということであります。
 また、愛知県は、福岡、山梨を抑えて、ロボット製造業の製造品出荷額、全国一位をキープしています。
 ぜひ、私は、航空機産業も、それはあっちにもこっちにも拠点ができればいいとは思うんですけれども、今の時代、やはり選択と集中で、ここはやはり愛知だろうというふうに思うんですけれども、その愛知のクラスターとしての可能性。
 それから、ちょっと時間がありませんので、あわせてお伺いしますけれども、ロボット新戦略の中でも、世界一のロボット活用社会を目指して、ロボットが日常にあるロボットショーケース化というのをうたっておられるんですね。
 この点においては、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック、これは世界からたくさんの人が来られる。例えば、会場にロボットの案内係がいるとか、介護ロボットが使われるとか、いろいろなところにロボットを使えば、まさにこれはショーケースになるというふうに思うんですけれども、ぜひ、この点についても、経産大臣から、経産省から、オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に、オリンピック・パラリンピックをロボットショーケースにするんだということを申し入れていただきたい、この二点についてお伺いします。
○山際副大臣 愛知県のクラスターのことに関しましてはもちろん承知をしてございます。
 また、私は神奈川県ですけれども、神奈川県は神奈川県でロボット特区というのをとってございまして、そこでしっかりロボット開発等々に取り組んでいるという事情もございます。
 委員御指摘のとおり、やる気のある地域地域で、そこの地域の持っている特性というものを生かして、ロボットを戦略的に経済の発展につなげていくということは大変重要なものであるという認識を持ってございまして、それを全国津々浦々でやるということではないと思いますから、それは幾つか手を挙げるところ、愛知だったり神奈川だったりというところもありますが、そういうところが中心になるんでしょう。(発言する者あり)福島もございますね。失礼いたしました。そこに対して、これからも支援をしていきたいと思っております。
 実際に、平成二十六年の補正予算でも導入実証事業をやるということは決まっておりますし、二十七年度の予算案にもこの研究開発事業等を計上してございます。
 また、ショーケースのことについてでございますけれども、もちろん、二〇二〇年には日本全体が最も世界でロボットを活用している、そういう国であるということを打ち出してまいりたいというのが新戦略の中にきちんと書かれておりますので、日本全体として、ショーケースとして見せていきたいと思ってございます。
 あわせまして、その称号といいましょうか、ロボットオリンピック等々も、二〇二〇年に合わせて開催をしていく予定でございます。
○大西(健)分科員 ぜひよろしくお願いします。
 それでは、もう一つ、ものづくりについて。
 昨年末、愛知では技能五輪の全国大会をやったんですね。日本一のものづくり県、愛知では、今度は技能五輪の世界大会を誘致しようじゃないか、こういうことも考えているんです。開催地立候補のためには、五年前までに会場を明記した開発計画を提出する必要がある。
 愛知県は、平成二十七年度の県予算で技能五輪国際大会の開催に必要な施設のあり方を含む調査費を計上しています。日本最大となる十万平方メートル規模の屋内展示場の建設を視野に置いて、それを会場にしようじゃないかということを考えている。
 東京モーターショーの行われる東京ビッグサイト、これが八万一千平方メートル。ただ、これは日本で最大でありますけれども、世界では六十八位ということであります。
 二〇二七年には、中央リニアが開通すると、東京―名古屋間が四十分になる。そして、先ほど山際副大臣からは神奈川県の話が出ましたけれども、愛知県は製造品出荷額が四十兆円を超えて、全国断トツ一位なんです。二位が神奈川なんですけれども、二位の神奈川県の二倍以上あるんです。断トツなんです。
 ですから、ぜひ愛知に東京ビッグサイトを超える屋内展示場をつくって、そこで技能五輪の世界大会をする、これは私はあながち的外れな話ではないと思います。これは愛知県だけじゃなくて、国も協力してやっていただきたいというふうに思いますが、この点についていかがでしょうか。
○宮沢国務大臣 現在、名古屋における展示会場の整備につきましては、愛知県と名古屋市がそれぞれ構想を検討中ということでありますから、まずは、一緒になってどういうものにするかということを考えていただくのが大事だろうと思っております。
 その上で、愛知県として、名古屋市、地元産業界の意向なども、そろってそういう方向でまとまったということであれば、関係省庁とも連携しながら、具体的な支援のあり方について検討していきたいと思っております。
○大西(健)分科員 最後に、時間ですから、質問ではなくて、要望にとどめますけれども、あしたで四年目の三月十一日がやってくるということで、復興の道のりは長く険しいものでありますけれども、全国からさまざまな形での被災地支援というのが行われています。
 その一つに、遊休機械無償マッチング支援プロジェクトというのがあって、私の地元の刈谷商工会議所でも重機等を何度も東北に送っている。協力事業所の数では、全国の商工会議所の中でも最多ということであります。
 この日本商工会議所が中心になって行っているプロジェクトですけれども、提供した機械等は、税法上、帳簿価格を広告宣伝費として損金算入できる、これはありがたいことだなというふうに思います。
 それから、輸送費については、全国の商工会議所から寄せられた義援金が県連に配分されて、東北六県の商工会議所が支出をするということになっているんですけれども、設備機械とか重機とか、機械はなかなか重いですから、これは輸送が本当に大変です。
 それから、運ぶのには特殊な設備や技術も必要になるということで、輸送コストもかさむということですから、ぜひ輸送面、あるいは、先ほどの損金算入のことをまだまだ知らない方もいらっしゃるということですから、その点の周知、こういった部分について、日本商工会議所の取り組みを、経産省、中小企業庁としてもぜひ応援をしていただきたい、このことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○平口主査 これにて大西健介君の質疑は終了いたしました。
 次に、伊佐進一君。
○伊佐分科員 公明党、伊佐進一です。
 本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございます。
 早速質問に入らせていただきたいと思いますが、まず一点目は、地域の商店街の支援という点について伺います。
 商店街の機能というのが最近見直されておりまして、つまり、地域のきずなを結んでいくというような機能が最近見直されていると思います。つまり、単なる経済活動の場所ではなくて、例えば介護予防を地域でやりましょうとか、認知症の方々の見守りであったり子育てを地域でやっていく、あるいは商店街を拠点として防災時の協力をやっていくというような、さまざまな商店街の多面的機能というものが注目されていると思います。
 私の地元に千林商店街というのがありまして、大阪の三大商店街の一つだというふうに言われておりますけれども、ここはかつてダイエーの一号店があった場所なんです。例えば大阪のローカル番組で、では大阪のおばちゃんの意見を聞きに行こうというと、大体どこへ行くかというと、この千林商店街に来られて、テレビの撮影をして、つかまえてインタビューする。こういう本当に親しみのある、活気のある商店街で有名です。
 ところが、こういう大きな最大手の商店街でさえも、近年のいろいろな大型の商業施設に押されて、空き店舗がふえているというのが実情です。この千林商店街の周り、今市商店街、旭通り商店街とか新森商店街、こういう商店街群になっているわけですが、既にこの周りというのは、昼間でもシャッターあるいは空き店舗が目立つというような状況になっております。
 こうした千林商店街みたいな、地域で非常に知名度があるところでさえもこういう状況ですので、その他の商店街は今はもっと大変な状況にあるんだろうなと思っております。
 そこで、質問は、この商店街というのは、今申し上げたように、経済活動の場だけではなくて多面的な機能があるんだ、つまり地域において重要な資産なんだという観点で、国としてこの活性化を行っていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。
    〔主査退席、宮崎(謙)主査代理着席〕
○山際副大臣 一言で申し上げればそういうことだと思ってございまして、そうは申し上げましても、やはり商店街でございますから、第一義的には経済的な意味合いというものが大変強うございます。実際に、日本全体の小売の額の中で四割は商店街で売られているものでございますし、雇用という意味でいっても三百万人の雇用を確保している存在だということで、経済的な意味合いというのは、説明するまでもございませんけれども、やはり大切です。
 その上で、委員御指摘のように、多面的な機能を持っている、なかんずく地域コミュニティーを守っていく中核的な存在であるという問題意識は委員のおっしゃるとおりでございまして、それに従いまして、一例でございますけれども、地域商店街活性化法という法律に基づいてさまざまな、先ほどおっしゃったような介護施設であるとか子育ての施設であるとか、そういうものを新たにつくっていくというときについての予算措置等々もしながら応援をしているところでございます。
○伊佐分科員 経済産業省としてもさまざま、御努力をこれまでもいただいたところだと伺っております。
 例えば、地元も本当に喜んだのは、四百八十億円、平成二十四年度から積んでいただきました基金、これは、私のまた地元に土居地区商店街という商店街がありまして、このいただいた補助金で、空き店舗を利用したりとかさまざまな取り組みを実際にやって、かなり効果を上げております。
 例えば、まず発信をしっかりしていこうというので、土居地区商店街としてスタジオをつくった、ドイノミクススタジオというのをつくって、インターネット放送をしていこうという取り組みをしたりとか、これは地域で好評を博しております。
 また、商店街の文化というものは日本の文化だということで、これを世界に発信しよう、国際的に、いろいろな留学生を呼んで、地域の大学生とかあるいは日本語学校の学生を呼んで、そしてツアーをする。直近では、三十一カ国、百四十人の留学生が集まって、皆さんが着物に着がえて商店街をそぞろ歩きする、こういうイベントをしたり、あるいはスポーツとの融合ということで、地元のサッカーチーム、ガンバ大阪とコラボして応援イベントをするとか、この土居地区商店街、この基金を活用したさまざまな取り組みで、一般紙でも各紙に取り上げていただきました。
 では、いよいよ次はどうするかという点になると思います。これまでの四百八十億円、ソフト、ハードにわたっていろいろ御支援いただきましたけれども、では次のステップとして、この商店街の活性化に向けて何が必要で、どういう取り組みをされるか、質問したいと思います。
○北川政府参考人 お答えいたします。
 商店街対策でございます。
 先ほど御指摘がありましたとおり、平成二十四年度、二十五年度の補正予算におきまして、緊急の経済対策といたしまして、ソフト、ハード両面で取り組みを支援したところでございまして、全国約一万三千ぐらい商店街があると言われておりますけれども、八千ほどに支援をいたしました。
 それぞれの商店街の状況は、地域によって大変さまざまでございます。地域、商店街みずからが御判断されて活性化に取り組むということを基本としておりますけれども、今般、さまざまな予算措置を講じましたけれども、将来の発展に向けて、地域それぞれでお考えになってお取り組みされるということがまず大事だと考えております。その中では、やはり地方自治体も一緒になって考えていただくということだろうと思っております。
 この結果、国として二つ考えてございまして、一つは、国として引き続きモデル性の高い先進的な事例を支援して全国展開を図るということとともに、地域と一体となって地方自治体が考えていただくということで、今般、二十六年度補正予算におきまして、地方創生の交付金というものができております。これを地域地域で御活用いただいて、それぞれの地域に応じた取り組みを進めていただくことが重要かと考えております。
○伊佐分科員 ありがとうございます。
 次のステップとして私が大事だと思いますのは、基金も大事だったんですが、これはあくまで体力づくり。その上で、一発物で終わらせるのではなくて、これを持続的に回していくような制度をどうやってつくるかということじゃないかと思います。
 実は、地元でおもしろい発想で取り組みを進めている方々がいらっしゃいます。私の地元は、もともとパナソニックとか旧三洋とか、そういうところがあって、ものづくりの中小企業がたくさんあるところです。この地元の守口門真工業クラブというのがあって、ものづくりの中小企業の皆さんが集まっていらっしゃっていまして、そこで、各工場工場の持っている技術を持ち寄って電気自動車をつくったんです。実は、日本全国で最初にアシスト式の電動自転車をつくった企業が中心になって、中小企業を集めてやったそうです。
 この電気自動車というのをもう何台もつくっているんですが、何に使っているかといいますと、決して営利目的のためにつくったわけじゃない。この電気自動車をいろいろな町おこしのイベントに持っていって、子供たちに乗ってもらったり、おじいちゃん、おばあちゃんに乗ってもらったり、ここで地域の町おこしのイベントと融合してさまざまな取り組みをしている。
 彼らの思いというのは、家電の町であった、この家電の町から家電の車を普及させていくんだという思いで、例えば介護施設の間を、おじいちゃん、おばあちゃんの移動のためにこの電気自動車を使うとか、こういう取り組みをしておりまして、本当に中小企業は今経営が厳しい中でも、みずからこうして汗をかいて、地域や町おこしのために努力していただいているという状況です。
 一つ、この電気自動車をどう使うか。商店街の活性化とあわせて使おうということで、おじいちゃん、おばあちゃんの買い物を助ける電気機関車を商店街に走らせよう、こういう取り組みをしようとしています。
 おじいちゃん、おばあちゃんにとって、今ふえている大型な商業施設に買い物に行くというのはちょっと骨が折れる、大変だ、できれば地域の商店街に行きたいんだけれども、なかなか足腰が大変でと。こういうところでこの電気機関車を走らせて、地域のおじいちゃん、おばあちゃんに使っていただこう。
 これは、大体、時速わずか四キロといいますので、恐らくシニアカーと同じ扱い、道交法上もそんなに問題はないんじゃないかと思うんですが、ただ、こういったことをひとつやろうと思いましても、資金面だけじゃなくて、先ほど申し上げた、道交法はどうなるかとか、いろいろな規制があるわけです。この規制が壁になる場合もある。
 地域の皆さんのこうした町おこしの努力というのをしっかりと後押しを、パッケージとして、単に財政的な支援だけじゃなくて、規制も含めてパッケージでやっていく必要があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○星野政府参考人 お答え申し上げます。
 人口減少の克服あるいは地方創生というものを進めるに当たりましては、まさに御指摘のとおりでございまして、財政的支援あるいは人的な支援というもののみならず、御指摘ありました規制改革あるいは社会保障制度の改革などあらゆる制度の見直しも視野に入れまして、効果的、効率的な社会経済システムを新たに構築していく、こういう基本的な考え方のもとで検討が行われていくということが必要であると認識しておりまして、そうした考え方のもとで、昨年末、まち・ひと・しごと創生総合戦略というものを閣議決定して、その中で政策のパッケージもお示しを申し上げているところでございます。
 地域の活性化の取り組み、例えば、今お話しいただきました、商店街の魅力を向上させるといった地域の中長期的な発展に貢献する取り組みを後押しするためには、地域の特性に応じてさまざまな支援策を組み合わせて講じていくということが必要でございまして、政府といたしましても、地域、地方と一体となりまして、地域を活性化するための施策を講じてまいりたいと思っております。
○伊佐分科員 ありがとうございます。
 組み合わせてということをおっしゃっていただきました。確かに、地域とも連携し、組み合わせたパッケージでお願いしたいと思います。
 この中小企業、ものづくり企業への支援という点で一点質問させていただきたいのは、補助金申請の際の書類の簡素化という点でございます。
 ある中小企業を先日訪れましたときに、この話を言われました。この中小企業は、中小企業ながら宇宙開発に取り組む中小企業でして、有名な「まいど一号」、ここを主導的に引っ張った会社です。その会社が、今、この中小企業の技術で次の宇宙開発、何をやろうとしているかといいますと、今度、ロボットを月に送ろうという壮大なプロジェクトに取り組んでいらっしゃいます。
 こうした企業から伺いますのは、補助金の申請書類、なかなか人もいない中で大変だと伺います。特にまた言われますのは、今、精算払いの補助金が多いと。つまり、支払って、事業が進んでからやっともらえる。だから、当面、まず自分で金融機関から借りて立てかえる。当然、その間の利子は事業者が負担しなきゃいけないわけですから、利子も金融機関に払わなきゃいけない。これを何とか精算払いじゃなくて概算払いにできないのかという声もいただきます。
 こういう点も含めまして、補助金の申請時の書類の簡素化、また概算払い化ということについて、経産省のお考えを伺いたいと思います。
○関大臣政務官 伊佐委員から、本当に大事な点を御指摘いただいたと思います。
 中小企業、小規模事業者の方々が補助金を活用しやすいようにということで、補助金の申請書の作成等の事務手続簡素化を図ることは本当に我々も重要だと認識をしております。
 平成二十五年度の補正予算の事業のときから、中小企業庁の予算事業につきましては可能な限り申請書類の共通化をしまして、さらには事業者が作成する書類を、申請者の情報というのが一枚、事業内容というのが一枚、そして補助経費の明細書というのが一枚で、原則三枚以内にまとめるように見直しを図ったところでございます。平成二十六年度の補正予算、また二十七年度予算案についても、この方針を引き継ぐところでございます。
 先ほど御自身もおっしゃっていましたけれども、中小企業庁以外のところはどうなんだというところでございます。それにつきましては、最新の省エネ設備に関する導入の補助金につきましても、平成二十六年度補正予算につきましては申請手続を大幅に簡素化すべく、省エネ設備の導入前後のエネルギー使用量の提出、これは難しい資料になるんですが、それはもう提出を省こうという措置を行うこととしております。
 また、さらには、これは三枚まではいっておりませんけれども、平成二十五年度の補正予算で実施しました研究開発型新事業創出支援プラットホーム事業、これはNEDO事業になるんですが、これにつきましては、以前は三十枚もあったんですね。この三十枚を七枚に削減していった。こういうふうな方針を今一生懸命とろうとしておるところでございます。
 もう一点御質問のありました補助金の支払いでございますが、原則は事業完了後に補助金が出されるということになっておるんですが、経済産業省としましては、もう本当に委員御指摘のとおりだと思います。中小企業の資金繰り等の事情を勘案しまして、広く概算払いを実施しておりまして、二十四年度では一千六百億円程度、二十五年度では百五十九億円と、年によっていろいろな要望が出てからそれを実施するんですが、一回一回財務大臣に協議という形になっているんですが、それを本当に積極的にやりまして、できるだけ使いやすいようにという形でやっております。今後も柔軟な運用に努めてまいりたいと思います。
○伊佐分科員 経産省も本当にさまざま努力いただいて、三枚以内におさめるであったり、三十枚あったものも七枚にするとか、いろいろな努力をいただいております。こういったものをぜひ、さらにさらに、地域の皆さん、中小企業の皆さんの声を受けて、よりこの取り組みが、裾野が広がって、幅が広がって使いやすい申請、補助金になるように、御努力を引き続き行っていただければと思います。
 次に、地下タンクの防止対策、ガソリンスタンド、給油取引所、サービスステーションの地下タンクの危険防止について伺いたいと思います。
 このサービスステーション、高度成長期にたくさん設置されまして、今まさしく老朽化が進んでおりまして、これを補修、修繕する必要があるという状況になっております。特に、地下に埋設されたタンクというのは目に見えませんので、経年劣化の中で何らかの対策を講じる必要があった。
 そこで、経産省は規制を強化されました。つまり、具体的には、タンクの腐食を防ぐ防食の設備の義務づけ、あるいは、早期に漏れを検知するための油面計、こういうもので常時監視するということを事業者に義務づけました。義務づけるだけではなくて、当然お金のかかる話ですから、この新たな規制に適合するために、総額二百八十五億円の予算措置をしていただきました。
 ところが、この予算措置の中で、実は不公平というふうに指摘されるものもございました。つまり、同じように新たな規制がかかる、厳しい規制がかかる。ところが、一部のサービスステーションにはこの補助金が配られないという事態となりました。
 具体的に申し上げますと、揮発油、ガソリン、ここを取り扱うサービスステーションには配る。ところが、地域によっては、ガソリンじゃなくて、例えば軽油だけを取り扱っているようなところもあるわけです。例えば過疎地だと、農業用の機械とか、あるいは漁船の燃料とか、こういう軽油、重油、あるいは灯油を扱っているところ、必ずしもガソリンを扱っていないようなところに対しては、同じようにこの規制はかかるわけです。設備はつくらなきゃいけない。ところが、この補助金の対象からは外されてしまったという経緯がございます。
 結局、そういうところは自費でやりなさいということになったわけでして、私も昨年来、この補助金の執行の際に何度かお願いをさせていただきましたが、なかなか難しいという状況だったんです。
 伺いたいのは、今回、例えば軽油だけのサービスステーション、ガソリンはやっていないというところがこの補助金交付要綱から外されてしまった、その理由について伺いたいと思います。
○住田政府参考人 御指摘のとおり、平成二十二年に改正されました消防法令に基づきまして、これは平成二十三年の二月に施行されまして、今御指摘をされたような規制が新たに入ったわけでございます。すなわち、腐食のおそれが高いガソリン等の地下タンクにつきましてのタンクの改修、あるいは、今御指摘ございました油面計の精密なもの、これを設置するようにということで、これらによって流出防止措置をとりなさいということが義務づけられたわけでございます。
 これに関しまして、これも今御指摘のとおり、経済産業省におきましては、平成二十三年度から平成二十五年度にかけまして、総額で二百八十五億円の予算を確保して、タンクの改修、油面計の設置の支援措置を講じました。その際に、対象といたしましては、給油取扱所のみを対象としたわけでございます。
 この給油取扱所といいますのが、いわゆるガソリンスタンドでございまして、このガソリンスタンドにおきましては、ガソリン以外に軽油、灯油を含めまして複数の油種を取り扱っている、そういう性質がございますので、そういう観点から、平時だけではなく、災害時においても幅広く燃料を安定的に供給することに資するということで、この給油取扱所について予算による支援の対象としたということでございます。
○伊佐分科員 なかなか、私は実はその説明では納得できておりませんで、といいますのは、ガソリンだけじゃなくて、軽油を扱っているサービスステーションだって、地域災害時、緊急時になったら非常用電源を動かす、このための、地域にしっかり供給しますよというような地域貢献、協定を日ごろから結んで、されていらっしゃるわけです。同じように規制がかかるにもかかわらず、予算だけもらえない。
 実は、この二百八十五億円の予算、結局、三十数%しか使われなかったと伺っております。残りの七割近くは財務省に返した。三次、四次と公募をかけたけれども、実は使い切れなかった。それぐらいであれば、同じように規制がかかって、設備投資が必要で、まさしく下さいと言っているこういうところも、この補助金の対象にしてあげるべきだったんじゃないかと。これは財務省との関係ももちろんあると思うんですが。
 そもそも、ガソリンを扱っていない事業所というのは全国で数%ぐらいじゃないかと思います。ほんの少しです。そこまで対象を広げたといって別に大きな出費になるというわけではないと私は思っております。
 事業者の皆さんと話をすると、こういう声も聞くんです。ガソリンというのは国税ですね、軽油というのは地方税です、だから、国は税金を納めるところには補助金を出すけれども、地方税だから出さないんじゃないですか、こういう声も聞くわけです。
 そこでちょっと伺いたいのは、現在審議しております予算の中で、地域エネルギー供給拠点整備事業というものがございます。まさしくこれはサービスステーションのためのいろいろな予算が積んであるわけです、三十三・九億円。そのうち三億円は、まだこの新しい規制に対応できないところのためです、施設整備のために配ります、そこまでおっしゃっていただいているんです。
 それであれば、前回も余ったわけですから、今回こそ、この軽油のステーションに対しても、補助金交付要綱で除外しないように、ぜひ対象にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○山際副大臣 これは、委員が御指摘されていることはもちろん一理あるというふうに考えてございます。
 しかし、一方で、もともと考えたときには、消防法令が改正をされる、二年間の猶予がありましたから、平成二十五年の二月までには、これらの四十年以上のタンクを中心として直していかなきゃいけないという部分もあって、その中で、限られた予算の中で、より効果の高いところに支援を集中するしかないだろうというところで始めたものであることは間違いがないんです。
 おっしゃるように、その予算の執行率が三十数%だというところはございます。ですから、これからその対象を広げるということに関して議論の余地がないかといえば、あろうと思いますが、平成二十七年度の当初予算に関しては、これはもう議論が煮詰まっているという部分もございまして、残念ながらそこに関してそれを対応することは、今の段階では考えていないと答えざるを得ないところでございます。
○伊佐分科員 ありがとうございます。
 議論が煮詰まっているというところでございましたが、これは別に法律が必要なわけでもなく、政令でも省令でもなくて、あくまで交付要綱で決める話ですので、ぜひ善処をいただければと思います。
 次に、関西特許庁構想について、大臣に質問させていただきます。
 これはどういうことかと申し上げますと、昨年十二月に、まち・ひと・しごと創生長期ビジョン、また総合戦略、これが閣議決定をされました。この総合戦略の中で書いていますのは、企業に対して、本社機能を地方に移転する、こういう取り組みを促していこうということが書かれておりますが、同時に、まずは隗より始めよということで、まず政府機関を地方に移転しよう、これを一つの柱と掲げて記載をしていただいております。
 その中で、では一体どういう機関が地方に移管されるのか。私がかねてから提案しておりますのは、関西特許庁。これは、関西にぜひ知財のブランチをつくってほしいという趣旨でございます。
 関西は、現在、イノベーション国際戦略総合特区というものに指定されまして、まさしくイノベーションの中核拠点というものを目指しております。知財の観点から申しますと、現在、国内の特許出願数の三割は関西から、まさしく知財戦略の要衝となっているのが関西じゃないかと思っております。
 残念ながら、今、特許庁にはブランチというのはありませんので、関西のものづくり企業はどうしているかというと、原則、東京まで審査を受けに来る。もし関西にブランチがあって、気軽に相談できて、また申請できるというようなことになれば、出願件数というのも増加していくでしょうし、また、イノベーションも加速していくんじゃないかと思っております。
 現在、特許庁でも実は同じ認識を持っていただいていまして、今できる範囲の中で努力をしていただいているのも伺っております。審査の過程で面接があるんですが、その面接をテレビ電話でやりましょうという取り組みをしていただいたりとか。
 ところが、さまざまな取り組みの中で、私、このテレビ面接も、活用されていますかと中小企業の皆さんと話をすると、どういう答えが返ってくるかといいますと、大体、特にものづくりの企業は、物を持っていって目の前で見てもらって、ここのカーブが実はこうなっていてとか、この側面のこの肌ざわりがこうだとか、これを見てもらわないとだめなんだ、カメラの向こう、平面で向こうとやっていても、なかなか話が伝わらないと。結局、中小企業の皆さんは東京に行ってしまうらしいんですね。こういうような話を伺っております。
 今、さらに特許庁で新しく始められたのは、出張面接、いろいろ出張で相談していただく。ただ、これも、中小企業の方からすれば、わざわざアポをとって、そして審査官に大阪まで出張に来ていただいて、そこで見ていただく。なかなかハードルが高い。関西にもともと拠点があって、いつでも気軽に相談に行けるというのとは、やはり敷居の高さが全然違うんじゃないかと思います。
 そういう意味では、まさしく知財戦略の一環として、また地方創生の一つの目玉として、特許庁のブランチ、関西特許庁、この実現に向けて一歩踏み出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○宮沢国務大臣 地方創生の中で国の機関の地方移転ということが書かれていることは、よく承知しております。
 ただ、恐らく、特許庁そのものが行くようなイメージで、地方支分部局をふやすということではないんだろうなと。また、地方支分部局をふやすこと自体は、やはり行政改革等々の観点から、正直言ってなかなか難しいところがあります。
 ただ、一方で、関西において特許の申請件数が大変多い地域であるということはよくわかっておりまして、近畿経済産業局には特許関係で十名と、ほかの局に比べると多目の配置をしております。
 そして、今おっしゃったように、出張面接とかテレビ面接審査、インターネットということをやっておりますけれども、例えば、出張面接審査というのは年間で五百件ぐらい実は全国でやっておりまして、特に多い関西のものを例えば定例日化するとか、中小企業の方が、あの日ならやっているよねみたいなことがわかるシステムとかいうようなことを工夫することは、これは事務方とは相談しておりませんけれども、できるのかなと思っておりまして、いろいろ知恵を出してみたいと思っております。
○伊佐分科員 ありがとうございます。
 大臣がおっしゃるとおりで、いきなり全部同じものをどんとつくるというのは確かに難しいかもしれませんが、一つ、私は参考になるなと思いますのは、PMDA、創薬とか医療機器については、審査する機関というのは、厚労省は一歩踏み出していただいて関西にブランチをつくっていただきました。一昨年十月からオープンして、非常に好評を博しておりますので、そういった取り組みもぜひ参考にしていただきたいと思っております。
 時間も最後になりましたので、一問飛ばしまして、最後に一問だけ、家電リサイクルについて簡単に一言質問させていただきます。
 平成十年に家電リサイクル法が公布されて、一般家庭とか事業者からの家電リサイクルは着実に増加をしてきているわけですが、ただ、今、違法な業者というのも問題になっております。軽トラックで回りながら、要らなくなった家電はありませんかと宣伝して走っている。あるいは、違法なリサイクル業者が各戸にチラシを配布して、こんなに安く家電を引き取りますよ、こういうような違法な業者の動きも散見されます。
 本来であれば、廃棄物の収集とか回収あるいは処分というものは、廃棄物処理法で許可を受けた者しかできないということになっております。ところが、こうした違法でやっている方々というのは、正規の業者よりも低価格で引き取る。だから、きちんとした処理を行わないままに、時に不法投棄してしまう、こういうような状況もあると伺っております。
 こうした取り締まり、もっとしっかりと強化していくべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○奥主政府参考人 お答えいたします。
 廃棄物処理法上の許可なく、廃棄物となった使用済み家電製品を収集、運搬する行為は、家電リサイクル制度等に基づきます適正なリサイクルの阻害につながる重大な問題であるというふうに認識しております。
 環境省におきましては、地方自治体が無許可の廃棄物収集運搬業者の取り締まりを積極的に行うことができるよう、通知等を通じて周知を図っているところでございます。
 具体的には、収集運搬対象の使用済み家電製品について、年式が古いでありますとか通電しない等、リユース品として市場性が認められない場合には、廃棄物に該当すると判断して差し支えない旨周知しているところでございます。
 また、使用済み家電製品の廃棄物該当性の判断に関します具体的な運用事例につきましては、自治体の幹部の皆様を対象とした説明会をするでありますとか担当職員向けのセミナーを開催する等、地方自治体に情報発信することで、自治体の違法な事業者の取り締まりをより一層支援していく予定であります。
 現在、先ほど述べました通知に基づきまして自治体が対応しているところでございますけれども、通知の判断基準に基づきまして、逮捕事例も出ているところでございます。
 引き続き、通知の周知に努めるとともに、消費者の皆様が無許可の廃棄物収集運搬業者を利用しないよう、普及啓発や収集運搬体制の充実によりまして地方自治体の適切な対応を促してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○伊佐分科員 時間となりましたので、終わります。ありがとうございました。
○宮崎(謙)主査代理 これにて伊佐進一君の質疑は終了いたしました。
 次に、島津幸広君。
○島津分科員 日本共産党の島津幸広です。
 私は、比例東海ブロックから、浜岡原発の再稼働反対をオール静岡、オール東海の声にと訴えて国会に来ました。
 あすは、東日本大震災から四年目を迎えます。福島第一原発事故はいまだに収束されず、十二万人が避難生活を続けています。
 福島第一原発事故の後、経済産業大臣が中部電力社長に浜岡原発の運転停止を指示しました。全国の原発の中でも大地震の発生の確率が高く、特別の対策が必要だと判断したわけです。
 経済産業大臣に伺います。この認識は、今も変わりありませんね。
○宮沢国務大臣 民主党政権時代の認識ですか。(島津分科員「そうです」と呼ぶ)
 二十三年五月の民主党政権当時に、当時の海江田経済産業大臣が、津波に対する防護対策等が完了し、原子力安全・保安院の評価、確認を得るまでの間は浜岡原発について運転を停止するよう求める旨を要請し、これを受け、中部電力が取締役会で意思決定を行った上で、浜岡原発の運転を停止したという事実は承知しております。
 一方で、我々の政権におきましては、原発については、いかなる事情よりも安全性を最優先し、その安全性については、関係法令に基づき、原子力規制委員会が新規制基準のもとで判断していくこととしております。浜岡原発についても、このような法令上の手続に従って、ほかの原発と同様に、原子力規制委員会によって厳格に対応されるものであると承知しております。
○島津分科員 きょうお配りした資料の中に、その当時の文書が入っています。この中に、今大臣もおっしゃっていましたけれども、「三十年以内にマグニチュード八程度の想定東海地震が発生する可能性が八七%と極めて切迫している」、このようにしています。そして、現在ではマグニチュード八から九クラスの南海トラフ沿いの連動地震が想定され、三十年以内の発生確率は七〇%と、やはり切迫しているわけです。
 冒頭でも述べたように、あすで東日本大震災から丸四年になります。あの被害の実態は、本当に今でも忘れることができません。東日本大震災で亡くなられた方は一万五千八百九十人、行方不明の方は二千五百九十人、建物の全壊は十二万七千八百二十九戸、半壊は二十七万五千七百八十五戸に上ります。
 では、南海トラフ地震が起きたときの被害予測はどうなっているんでしょうか。簡潔にお答えください。
○兵谷政府参考人 お答えいたします。
 中央防災会議の南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループにおいて想定した南海トラフ巨大地震における被害につきましては、発生時間を含め、地震、津波のさまざまなケースを想定しているため、算出された被害についても幅がございます。
 例えば、死者・行方不明者では約三万二千人から最大で三十二万三千人、全壊棟数では約九十四万棟から二百三十八万六千棟、発災一週間後の避難者数では約四百四十万人から最大で九百五十万人になるものと想定をしております。
○島津分科員 死者が最大で三十二万人、避難生活者は九百五十万人。想像を絶する被害が想定されています。
 二〇〇九年八月十一日に、駿河湾を震源地とする地震が起きました。早朝でしたので、多くの人がまさか東海地震ではと寝床から飛び起きたという話を聞きました。私も静岡市に家がありますから、かなり揺れて、別の部屋で寝ていた娘がおびえて私の部屋に来たことを今でも覚えています。
 このとき、浜岡原発がある御前崎市の揺れは震度六弱、マグニチュード六・五と聞いています。
 では、このときの浜岡原発の三、四、五号機での揺れと、そのときに発生したふぐあい、トラブルはどれほどだったのでしょうか。お答えください。
○櫻田政府参考人 お答え申し上げます。
 二〇〇九年八月十一日の駿河湾地震、この際に、浜岡原子力発電所の各号機、原子炉建屋の地下二階でございますが、ここで水平方向の加速値が観測されております。
 これにつきましては、中部電力から当時の原子力安全・保安院が受けた報告によりますと、三号機で百四十七ガル、四号機が百六十三ガル、五号機が四百二十六ガルとなってございます。
 それから、地震の後に中部電力はプラントの点検をしてございまして、その後、原子力安全・保安院に報告を提出してございます。
 三号機のふぐあいの件数でございますけれども、地震発生後の点検において、三号機では四件のふぐあい等が確認されております。それから、四号機につきましては、同様の点検で十六件の不適合が確認されております。それから、五号機につきましては、損傷等などの異常が四十二件確認されたとしています。そして、この四十二件につきましては、地震の影響によるものが三十三件、地震の影響ではないものが九件であったということであります。
 これらの異常につきましては、中部電力が原因究明、追加点検や補修、手入れ等を実施して復旧が完了しているということを、平成二十二年、翌年の六月に当時の原子力安全・保安院が確認しているということでございます。
○島津分科員 南海トラフ地震のエネルギーは、マグニチュード八から九、巨大なものになります。広い範囲で震度七から六強の揺れが想定されています。
 それに比べてはるかに小規模な地震だった駿河湾地震で、浜岡原発の揺れは設計時の想定を上回り、機器の異常が多発しました。しかも、同じ敷地内で五号機だけが突出した揺れに見舞われています。この五号機の揺れの原因は解明されたんでしょうか。
○櫻田政府参考人 浜岡原子力発電所で五号機だけ揺れが大きかった原因ということでございますが、これも、当時の旧原子力安全・保安院が中部電力から受領した報告書によりますと、この浜岡原子力発電所五号機での地震動が増幅した、大きくなった要因は、五号機の地下の浅部の構造によるものとされております。
 なお、原子力規制委員会としては、中部電力浜岡原子力発電所については、昨年二月から新規制基準に対する適合性審査を行っているところでございまして、現在、この点についても慎重に確認を進めているところでございます。
○島津分科員 中部電力の報告によると、この五号機の増幅の原因は、五号機の直下に、今もお話がありましたけれども、ここに分布している低速度層と呼ばれる脆弱層がある、この低速度層というのは凸レンズ状のもので、地震が発生した方向にその低速度層があって、それが揺れを増幅させる、簡単に言えばこういうことだったと思うんです。
 それでは、この低速度層の詳しい分布というのは明らかにされているんでしょうか。
○櫻田政府参考人 先ほどお答えしましたように、ただいまのところ、行っております新規制基準適合性審査、中部電力の浜岡原子力発電所に対する審査の中で、まさにこの点は大事なポイントですので、時間をかけて審査をしているところでございます。
 その中で、さまざまなデータが中部電力から提供されておりますが、まさに今審査をしている最中ということなので、明らかになったのかとか、それで正しいのかとかというところの結論までは至ってございません。
 また審査の結果がまとまったところで審査結果としてお示しすることになると思います。
○島津分科員 まだ審査中だということです。まだはっきりしていない。
 浜岡原発が震源域の真ん中にあるというのはもう周知のことです。
 これまでの質疑の中でも、安全だという保証は全く見られないし、むしろ今のように未解明なところも多くあって、その分危険性が浮き彫りになっています。だからこそ、福島第一原発事故後、静岡県民を初め多くの方々が、浜岡原発は本当に大丈夫なんだろうか、こういう強い不安を募らせています。
 私が調べたところ、二〇一一年三月十一日以降に、静岡県内三十五ある市町のうち二十六の市町の議会で、安全対策などを求める意見書、決議が上げられています。四分の三の自治体に当たります。そのうち、再稼働に反対している自治体は六、永久停止、廃炉まで求めている自治体は十三、合わせれば、県内の半数以上の市町に当たります。お配りした資料二に地図化をいたしました。
 そして、資料三は、そのうち、原発から二十キロ圏内にある吉田町議会の決議と意見書を掲載した議会だよりです。震源域にある浜岡原発の危険性を挙げ、町民の安全、安心、そして町民の生命財産を守ることを最優先に考え、再稼働せず、速やかに廃炉にすべき、このように訴えているわけです。
 静岡県内だけではありません。県外でも、愛知、山梨、長野、東京、一都三県で、私が調べただけでも十二の自治体が永久停止を求める意見書を上げています。
 大臣にお伺いします。なぜこれほどの意見書が上がっているとお考えでしょうか。お答えください。
○宮沢国務大臣 浜岡原発につきましては、今申し上げていましたように、今、規制委員会で審査中であります。そして、恐らく、委員がおっしゃったような点もいろいろ含めた上で審査をされているんだろうと思います。
 その結果は、我々は予断を持っておりませんけれども、もしも再稼働に求められる安全性があるというふうに認められた場合には、再稼働を進めるという方針を政府としては持っております。もちろん、その過程で、住民の方の理解を得る活動というものはしっかりやっていかなければいけないと思っております。
 恐らく、今の御質問は、なぜこれだけ反対が多いかということだろうと思いますけれども、おっしゃったようなまさに心配があるということで、心配をされている。しかし、それについて今科学的に調査をしている、審査をしている、こういうことだろうと思います。
○島津分科員 お渡ししたこの地図を見ていただければわかるんですけれども、浜岡原発の周辺もそうなんですけれども、伊豆半島の方に、永久停止を求める赤い色が多くあります。
 この伊豆半島の中にある松崎町だとか東伊豆町、南伊豆町などは永久停止、廃炉を求める意見書を採択しているんですけれども、原発のある地域というのは西風が非常に強いところなんです。ですから、万一事故が起きたときに、浜岡原発から出た放射性物質が西風に乗って駿河湾をずっと通って伊豆半島まで行く、こういう心配をされているわけです。
 伊豆半島は、御承知のように、風光明媚で自然が豊か。私も家族旅行で何度も行った観光地です。一旦原発事故があれば、なりわいそのものが成り立たなくなってしまいます。
 大臣、このような地元の人々の不安をどう受けとめているんでしょうか。
○宮沢国務大臣 まず、今、先ほども申し上げましたように、原子力規制委員会におきまして、申請を受けて、新規制基準に適合しているかどうかの審査中であります。したがって、今私の方から何か申し上げるということではありませんけれども、もし適合していると認められたとすれば、そういう仮定であれば、私どもとしても、まさに新しい基準に適合しているという状況であるということをしっかりと関係者に御説明をしていかなければいけないと思っております。
○島津分科員 このように住民の不安が増大する、そういう中でも、現に原発があるわけです。そして、大地震の発生がかなり高い確率で迫っている、こういうことも予想されている。こういうもとで、住民の命と安全を守るために、避難計画を速やかに策定して、そして、計画をつくるだけじゃなくて、それを実践的にも住民の皆さんが身につけていくことが必要です。
 お聞きしたいんですが、そもそも、原発災害の場合の避難計画は、誰のために、何のためにつくるんでしょうか、あるんでしょうか。簡潔にお答えください。
○山本政府参考人 お答えいたします。
 避難計画につきましては、万が一原子力発電所で災害や事故が起きた場合に、大量の放射性物質が放出された場合、その放射線によります影響を避けるために発電所から避難をいたしまして放射線の影響を低減する、そのための計画であるというふうに考えております。すなわち、住民の方々の生命などを守るためのものというふうに考えておるところでございます。
○島津分科員 それでは、今、全国の原発立地自治体、周辺地域で計画作成が進められていますけれども、現時点での避難計画の策定状況はどこまで進んでいるんでしょうか。
○山本政府参考人 全国でございますけれども、福島地域を除きまして、百二十二の市町村が今、対象になります。そのうちの八十三の市町村が、避難計画が策定済みというふうになっております。
 具体的に申し上げますと、発電所のある地域で申し上げますと、泊、東通、志賀、福井、福井というのは四つのサイトがございますけれども、それから島根、伊方、玄海、川内、この八つの地域の市町村において全て策定済みでございまして、残りはまだ現在策定中である、こういう状況でございます。
○島津分科員 今お答えになったように、女川、東海、浜岡、この三つの地域はまだ策定がゼロ、こういう状況になっています。
 私は、この間、地元静岡県や浜岡原発の周辺自治体に足を運んで実情をお聞きしてきました。率直に言って、県や市町の皆さんは本当に困っています。
 浜岡地域の場合、避難対象地域に十一市町がある。九十四万六千百二十二人もの人が避難の対象となります。静岡県のシミュレーションでは、混乱が起きないように、一斉避難、二段階避難、多段階避難、このようにいろいろな形で、二十八通りのパターンで試算をする、段階的に避難する計画を立てるなど、さまざまな工夫をしています。それでも、避難時間は最長で三十九時間二十五分、避難する車の一台ごとの走行時間を短縮しても二十八時間十五分かかると推計しています。県の担当者のお話では、今直面しているのが、避難先を確保するための他県との調整、これで相当御苦労されているそうです。
 お聞きしたいんですけれども、国は、こうした関係自治体の取り組みに対してどのような援助を行っているんでしょうか。
○山本政府参考人 御指摘の浜岡地域については、今御指摘ありましたようにさまざまな課題がありまして、それを解決するように取り組んでいるところでありますが、ほかの地域も含めまして、私ども内閣府といたしましては、各地域ごとにワーキングチームというのを設置いたしまして、これは関係の自治体と関係省庁から構成するメンバーでございます。それで、今先生御指摘のようなさまざまな課題、地域ごとで異なってまいりますので、その課題を整理し、その解決方法を国と地方が一緒になって検討するという形で進めさせていただいているところでございます。
○島津分科員 浜岡原発がある御前崎市の隣、牧之原市では、静岡県のシミュレーションに基づいて独自で避難計画をつくり、市民への説明会を開催、実際に訓練も実施しています。静岡県内でも進んでいるところです。それだけに、避難そのものの問題点がかなり浮き彫りになっています。
 資料をお配りしました。四番目をごらんください。これは牧之原市が昨年七月に出した市の広報、現物はこれなんですけれども、資料の一番最後の方にあります。
 この二枚目に、静岡県の、先ほど二十八時間十五分、シミュレーションを検討した結果、今回の試算では、地震による道路の損壊は想定されていない、たった三十センチの段差ができただけでも車は立ち往生、緊急車両も来る、津波で車両が流出する場合もある、自家用車を持たない世帯もある、要支援者などの避難手段もある、多くの問題点が挙げられています。
 そして、この広報の中で結論として言っているのは、「これだけの人口を抱えた当地域において住民を安全に避難させることには、大きな困難がある」、これは市民向けの広報ですから、抑えた表現になっているんです。私が実際に行って、市の防災担当の方からお話を聞きましたら、大地震と原発災害が同時に発生する複合災害のときの避難はできない、無理だときっぱり言っていました。
 このように、計画を考えて実際に行動してみると、とても実効性のある避難計画はつくれない、これが実情なんです。ですから、牧之原市は、市長を先頭に、永久停止を求めているんです。
 そこで伺います。
 避難計画は規制基準の適合性審査に含まれているんでしょうか。
○櫻田政府参考人 今お尋ねがございました新規制基準、これは原子炉等規制法に基づいて原子炉設置許可等の審査をするときの基準でありまして、この新規制基準では避難計画の策定を求めておりません。
 したがいまして、避難計画は、新規制基準適合性審査の対象には含まれていないということでございます。
○島津分科員 牧之原市で聞きましたら、避難の場合、当然、被曝を少なくすることが必要なんです。ですから、避難は風上に逃げるのが原則です。ところが、牧之原市の避難ルートが決まっているんですけれども、季節によると風下になる場合があるそうです。ですから、その場合には被曝を避けるためにルートを変えなきゃいけないんですけれども、できないそうなんです。どんな風が吹こうと避難ルートが決まっている。原因は、一時間置きに約三千台ずつ計画的に避難させるという県の避難シミュレーションがある、この避難統制がかかっているから、こういうことで困っている。
 ですから、避難計画をつくっていくと、こういう問題が次々と出てくるんです。ところが、原発再稼働の条件となるには、避難計画ができている、実効性のあるものがあるかどうかというのがはっきりしていない、こんなことで本当にいいんでしょうか。
 このように、現実の避難計画はさまざまな問題が含まれています。これほど無責任なことはない、私は本当にそう思うんです。国民の命と安全が全く保障できないではありませんか。国がこんなことで本当に責任を果たすことができるんでしょうか。
 経産大臣、お伺いします。
 こういう状況ですから、浜岡原発は再稼働せずにきっぱりと廃炉にすべきではありませんか。見解をお聞かせください。
○宮沢国務大臣 これは最初に御答弁したことと同じでありますけれども、原発については、その安全性について、関係法令に基づき、原子力規制委員会が新規制基準のもとで判断していくこととしております。
 浜岡原発についても、このような法令上の手続に従って、他の原発と同様に、原子力規制委員会によって厳格に対応されるものであると承知をしております。
○島津分科員 今まで議論してきたように、問題だらけです。避難計画もできていない、そして原発も東海地震の震源域に建っている、こういう危険なことで疑問も多い、解明されていない問題も多い、こういう状況なのに、なぜ中部電力は浜岡原発の再稼働に固執しているんでしょうか。
 原発を持っていない沖縄を除くと、全国の電力会社の中でも、中国電力に次いで原発に依存する割合が低いのが、これが中部電力なんです。
 再生可能エネルギーの普及を進めるために、経済産業省資源エネルギー庁は、次世代エネルギーパークという取り組みを進めています。この次世代エネルギーパークの中で、静岡県が二〇一三年に、ふじのくにしずおか次世代エネルギーパーク、これを申請して認定されました。資源エネルギー庁のホームページを見てみましたら、その概要が書いてありました。「全国トップの日照環境と豊富な水・森林資源に恵まれる静岡県全域をエネパと位置付ける」、このように説明されていました。
 二〇一二年の気象庁の全国天気表でも、年間の日照時間は、浜岡原発のある御前崎市が全国第一位、浜松市が第三位など、静岡県の観測点が上位にランクされています。
 このように、静岡県は全国の中でも再生可能・自然エネルギーの資源が豊富なところなんです。原発からの撤退を決断してこそ、再生可能・自然エネルギーの本格的な普及が進みます。
 ぜひ大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、浜岡原発の再稼働を進めるより、こうした豊かな資源を活用して再生可能・自然エネルギーの普及に本腰を入れるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○上田政府参考人 原子力発電につきましては、中部電力の申請によりまして、先ほどの原子力規制委員会によりまして、新規制基準の適合性の判断がされるということでございます。
 再生可能エネルギーにつきましては、静岡につきまして、さまざまな自然エネルギーのポテンシャルがあると御指摘をいただきました。
 特に、確かに一時、この再生可能エネルギーにつきましては系統の接続保留ということが問題となりましたけれども、中部電力を含む中三社と私ども言っておりますけれども、そこにおきましては、現時点では再生可能エネルギーの系統への接続の状況というものに比較的余裕があると考えております。
 したがって、接続可能量の設定というのは行われていないわけでございますので、引き続き、こういった地域において、固定価格買い取り制度を含めましてさまざまな施策を講じることによりまして、再生可能エネルギーの最大限の導入に努力をしてまいりたいと考えます。
○島津分科員 ぜひ、再生可能エネルギーが普及して、原発に頼らなくてもいいような状況を一日も早くつくっていただきたいと思います。
 浜岡原発をめぐって、地震予知連絡会の元会長の茂木清夫さんは、原発というのはそもそも、アメリカでも地震が起きないところ、つくっている場合でも、本当に地震が起きる可能性が低いところにつくっている。ヨーロッパでも同じであります。地震国日本、この日本に原発をつくる危険性を茂木さんは訴えて、とりわけ、特に浜岡原発は立地そのものがおかしい、このように述べています。
 予想される巨大地震の震源域の真ん中に建つ、まさに世界一危険な浜岡原発、とめたまま廃炉にするのが最も現実的で、最も責任ある道です。
 今、静岡県では、浜岡原発の再稼働反対の一点での共同が広がっています。そして、県知事に、再稼働を認めるな、これを求める署名、百万人の目標で進められています。
 こうした運動と力を合わせて浜岡原発の再稼働を許さず、そして、原発に頼らない、原発ゼロの日本をつくるために奮闘する決意を述べるとともに、三・一一以降、福島第一原発のあの事故を受けて政治判断でとめた原発なんです。世界一危険なこの浜岡原発、政治判断で廃炉にしていく最初の原発にすることを改めて強く求めて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○宮崎(謙)主査代理 これにて島津幸広君の質疑は終了いたしました。
 次に、阿部知子君。
○阿部分科員 民主党の阿部知子です。
 きょうは宮沢大臣に、主に原発問題、あわせて再生可能エネルギー問題などについて質疑をさせていただきます。
 この間、予算委員会でも宮沢大臣御自身が何度か御答弁をされている問題なのですが、いわゆる再生可能エネルギーの買い取りの一時凍結あるいは出力抑制問題でございます。
 この問題に関しましては、ちょうど三月の上旬、三月の四日、九州電力が示した試算では、約三六%出力抑制を再エネに求めるような試算であり、翌日の五日に太陽光発電協会が出した試算であると、全原発が稼働するという同じ条件を用いましても抑制は一五%ほどで済むだろう、あるいは、他のいろいろな試算等々で、原発依存度を二〇から四〇%低減させると五から八%の抑制で済むと。すなわち、所与の条件、初期条件を変えるとかなり抑制の必要量が変わってくるということが、いろいろなところから出されていると思います。
 今後、この出力抑制問題を考えていく場合に、電力会社の方が出されているデータそのままというわけではなく、きちんと、多様な意見、現実に即した検証を行っていかれるというふうに理解してよろしいか。一問目です。
    〔宮崎(謙)主査代理退席、主査着席〕
○木村政府参考人 三月四日に開催されました専門家による作業部会、先生御指摘の系統ワーキンググループでございますけれども、そこで、接続可能量を超過して再生可能エネルギーを受け入れることとなる電力会社から、太陽光発電設備の出力制御の見通しの試算について、暫定版としての報告がございました。
 再生可能エネルギーの出力制御の見通しにつきましては、電力会社任せとしないで、今後、この専門家による作業部会において、電力会社から報告のあった見通しの算定方法につきましてもしっかり検証を行っていく方針でございます。
 出力制御の見通しそのものは、先般行いました接続可能量と同様に、需要でございますとかあるいは電源構成等の変化によって変わり得るものであるということでございます。並行して進んでおりますベストミックスの議論の帰趨なども見きわめながら、また、各方面の意見もよく聞きながら、厳しく検証を行っていきたいと考えてございます。
○阿部分科員 細かに専門的にお答えいただきましたが、国民から見れば、その試算が現実的な妥当性がどうかというところにあると思うんです。
 例えば、いまだ原子力規制委員会の審査は通っていない大間の原発は既に稼働の方に計算されており、あるいは、もう運転を停止している玄海の一号についてもまだこれから稼働するというような前提で、逆に、それらは、大間についてはまだ稼働していないじゃない、玄海についてはもし四十年原則だったらもう稼働しないとも考えられるという中で、稼働していないものも稼働に入れ、稼働が終わる見込みのものも稼働に入れといったら、原発の占める比率というのが極めて大きくなってくると思います。
 まして、ここは大臣に伺いたいですが、六十年運転ということは法律上延長はされて可能でございますが、これも、先ほど申しました、大間は動いていないのに動いていることにする、玄海は四十年でとめる、でもこれから先二十年も動かすことも考える計算というのは、根底に六十年全部動くというふうに考えないとこれは論理に合わないと思いますが、そのようなお考えなのでしょうか。
○宮沢国務大臣 固定価格買い取り制度は、結局、接続後二十年間固定価格で買い取るということをお約束するわけでありまして、これが、途中でやめていいということであれば制度としては違う制度になり得るわけですけれども、二十年間固定価格で買い取るということによって、再生可能エネルギーの導入を進めるということがこの制度であります。
 そうなりますと、今のお話にあります、ある意味ではベースロード電源等々といった意味で、例えば原子力発電所について言えば、法律的には四十年プラス二十年ということが認められているわけでございますから、そういうことを見込む。また、大間のような二十年以内に稼働する予定の原子力発電所にも見込むということで計算をした上で、もし廃炉ということが、恐らくそう遠くないときに幾つか廃炉になるんだろうと思いますけれども、そういうものが生じたときにはその枠が生じてきて接続可能量がふえていくというようなことでやるのが、固定価格買い取り制度で二十年間を保証するといった意味では、ある意味では必要なことなんだろうと思っております。
○阿部分科員 そういうふうに御答弁されると思いましたが、それは最大見積量で、さっき申しましたように、動いていないのも動いている、これから動かなくなるかもしれないのも動くという考え方で、逆に言うと、そのあたりが、ああ、政府は何が何でも原発でいくんだなと国民に思わせてしまうもとにもなっていると思うんですね。
 では、国民に対して向けられたメッセージといたしまして、総合資源エネルギー調査会の小委員会で進められているエネルギーミックスの検討ですけれども、ここでは、小委員長の坂根さんがおっしゃる言葉、三・一一以前に比べて、まずは省エネ、再エネがどこまで実現できるか、省エネ、再エネで生み出した余力を、原発比重を下げること、化石燃料を下げることに回すというのが、これは坂根小委員長の言葉であります。まずは省エネ、再エネを伸ばす、この省エネ分と再エネ分を、原発を減らすと。
 今大臣がおっしゃったのは、原発は最大限に見積もっておいて残るところに再エネを入れるという発想になって、そごが生じていると思いますが、いかがですか。これは、済みません、基本認識で、私優しく聞きましたから、大臣にお願いします。
○岩井大臣政務官 阿部知子委員にお答えをいたします。
 阿部委員が御指摘というか質問の中で触れられたとおり、確かに、エネルギーミックスの検討を進めている長期エネルギー需給見通し小委員会において坂根小委員長が、省エネ、再エネで生み出した余力を原発比重を下げることと化石燃料比重を下げることに回すという御指摘もいただいております。
 あわせまして、エネルギー基本計画におきましても、原子力というのはエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源であると位置づけつつ、その上で、原発依存度は、徹底した省エネルギーと再生可能エネルギーの最大限の導入を進めつつ、可能な限り低減させるということも言われております。
 ただ、確かに、委員言われるように、再エネの導入をふやすということは重要なんですが、同時に、これは電力の安定供給ということを実現しなければいけない。この両方を両立することが重要でありまして、その考えのもとに、今回の接続可能量の試算の件でありますが、これは、現段階ではベストミックスにおける原子力発電比率に確定的なものがないという中で、長期にわたる電気の買い取りを保証する、これはFITの制度上の問題でありますが、その中でベースロード電源の長期的な稼働傾向を……(阿部分科員「短くしてください。質問の趣旨とずれていますから、もう結構です」と呼ぶ)検討するということになっております。
 そういうことを踏まえまして、政府の方針と先生の御指摘、そごがあるというのは当たらないと考えております。
○阿部分科員 自分で平易に考えてごらんなさいな。言葉をひねくり回しているけれども、省エネして再エネしてその分を原発を減らしましょうと言っている基本方針と、今は原発を最大限入れて残りを省エネにしましょうと言っているのでは違うでしょうという単純なことを伺ったんですよ。そこに持ち出した論理が、安いベースロードだと。私は今そのことを言っていません、それも後で言いますけれども。
 いいですか。小委員長のおっしゃった、省エネ、再エネが一と二だ、その分を原発を減らすんだというのと、原発は最大限に見積もってそこから再エネを入れるというのは違うじゃないですか。今あなたは違う論理を引っ張ってきたんですよ。違う論理をひねくり回してそこから最終結論に持ってきたら、これは論理がかみ合わなくなるに決まっているじゃないですか。
 坂根委員長の言葉について、大臣、どうお考えですか。
○宮沢国務大臣 坂根委員長がどういう趣旨でこういうことをおっしゃったかどうかわかりませんけれども、ベストミックスを策定するときの考え方として当然のことながらおっしゃったわけであります。
 そして、一方、今の固定価格買い取り制度の方につきましては、まさに固定価格買い取り制度という制度の趣旨からして、その固定価格を二十年間維持するという観点からそういう方向で検討しているということで、少し違う時点の話だろうと思います。
○阿部分科員 固定価格制度も毎年見直しがなされるわけですから、今大臣がおっしゃったことも、ちょっと私は正直言ってずれていると思うんですね。
 では、ベースロード電源というのは何だろうというお話を少し大臣とさせていただきたいんですが、ベースロードですから、常にそこにあって安定的で安価である、これがいつも挙げられますね。ただ、今、御承知のように事故がありましたから、常にそこにあるはずの原発はなく、火力をたき増すから高くなりとなっていますね。
 やはり私は、原発をベースロード電源とするという考え方自身が三・一一以前のものなんだと思うのです。恐らく、宮沢大臣も、そして私も原発は反対しておりましたけれども、あれほど過酷な事故が起きて、その後、ふるさとに帰れない人、漁業も農業もできない、こういう状態がこれだけ続こうということは、残念ながら想像力の中にはなかった。そして、その結果、四年間ほぼ原発は動いていません。
 いつもそこにあって安価で安定していてという実態とは違うということが、私は、みんなが、誰もがまず認めなきゃいけない共通認識なんだと思うんです。これから、安全性に配慮しながらというのはもちろんもう当たり前で、安全性なんか関係ないという論理は成り立たないです。
 であっても、果たしてこの四年間、ベースロードが消えてしまっている、火力でたき増しているからそれだということかもしれませんが、火力のたき増しは、例えば再生可能エネルギーで、風力とか太陽光で発電して、その足らざるを火力をたき増すということもあって、今とまっている原発だけの状態からきているというふうには一概に考えられない。
 すなわち、事故の前後で何が変わったのですか、ベースロードという考え方について。全く同じですか。大臣、いかがでしょう。
○宮沢国務大臣 事故の前後で何が変わったかといいますと、それまでは、まさに電力についてはスリーEということを言ってまいりましたけれども、それを、一番大前提としてSがついたということだろうと思います。
 そして、これは民主党政権時代にできた枠組みでありますけれども、原子力規制委員会で新しい規制基準に適合していると、それを審査するというまず第一段階があって、そして、認められたものにつきましては、政府としては再稼働を進めていくということ。
 では、なぜ再稼働が必要かといいますと、それは、まず第一には、エネルギー安全保障といった問題で、既に輸入比率が九四%というような状況になって、それが全て化石燃料という中、しかも中東からの依存度が高まっているという中で、極めて日本のエネルギーの需給構造というのが脆弱になってきているというのが一点。
 それから、もう一つは、今後のCOP21、地球温暖化対策に対してやはり日本としてもそれなりの貢献をしていくということになりますと、例えば電力でいいますと、石炭火力といったものはベースロード的電源でありますから、それをふやしていくということはあり得るわけですけれども、やはり地球温暖化ということからいうとなかなかそういうことはしてはいけないことなんだろう。さらに、もちろん、コストといった意味で中小企業等々は大変な負担になっているというようなことを考えて、再稼働を進めていくということにしております。
 そういう中で、原子力につきましては、エネルギー基本計画でベースロード電源と位置づけたところであります。
○阿部分科員 大臣、私は今一言も再稼働は聞いていません。大臣に、今私は再稼働は全く質問していません。
 ベースロードという考え方はもちろん震災前からあったでしょう。だって、大量の電気をつくってそれを分配していく、それは日本の戦後の産業構造の中で、産業を支え、いっとき必要だったものでもあると思います。
 しかし、事故を経て、一旦事故があると、ヘッジできないリスクあるいは四年も動かない、果たしてそれでベースかなということをお尋ね申し上げ、そのコストが高いか安いかについては、私はそれなりの論議をするつもりであります。再稼働についても論議をするつもりであります。このベースロードという考え方が、既に原発においては、事故の大きさゆえにとれなくなってきていると私は思います。
 それから一方で、ドイツなど、再エネが発展してまいりますと、逆に、ベースロード電源という考え方自身が消えていく、パートタイマーだと。たき増し分はパートタイマー。今まではベースにあって岩盤、今は、たき増す分はパートタイマーという言い方をされるほどに、電源構成によってはこれは変わってくるものでございます。
 私が伺いたかったのは、やはり日本が事故を経験した、きょうちょうどメルケルさんが来ておられますが、ドイツでは、あの日本の事故を考え、事故をかなたに見て、脱原発にかじを切っていかれた。ヘッジできないリスクだと思われたからだと思います。
 その一点においても、私は、先ほどの原発の方を最大限に見積もるというのは問題だと思いますが、さっきの大臣の御答弁で、コストの論議に入っていくとすると、今政府では原発のコストの試算を行っておられますが、ここにおいても、私は、あたかも事故がなかったかのようなコスト試算だと思います。
 どういうことかというと、新しく原発をつくって、そのコストと他の電源コストを比較しておりますが、逆に、もう五十基ある原発、それを維持しながら使っていくことにかかわるコスト、積み上げ方式では算出をされておりません。あくまでも、新しい原発をつくって、そして、十万年に一回あるいは二千年に一回、ここにも幅がありますが、事故が起こると想定したときのコストを出しておられますが、逆に、今我が国における原発は既にして不良債権のようなものになってしまっていて、それを抱えてどうするかというときにかかるコスト計算でございます。
 フェアに見ないと、リアルに見ないと、本当の国民益を損ねると思いますが、大臣は、私は非常に短絡的に言いましたけれども、新規の原発を想定したコストと、今そこにたまってしまった、それは廃炉の費用の償却もまだ済んでいない、そして、老朽化したり、あるいは事故の経験でいろいろな安全のための投資をしなきゃいけないというものを比べて、本当にこれで国民の納得し得るコスト計算になるとお思いでしょうか。いかがでしょう。
○宮沢国務大臣 先日の予算委員会で馬淵委員から質問を受けまして、その質問は、事故の確率について、確率が大変低い見積もりをするのではないかというような質問であったものですから、私は、今回のコスト検証委員会において議論をお願いしているわけでありますけれども、メンバーもかなりの割合で前回計算された方たちが入っていて、前回と基本的に同じような考え方に立って計算されるのではないですかと申し上げて、御納得をいただいたところであります。
 ですから、これはもちろん民主党時代の計算の方法でございますので、今民主党にいらっしゃる阿部議員から突然そう言われても、若干戸惑っております。
○阿部分科員 大臣、私がお伺いしたかったのは、新しい原発を想定してその事故の確率を幾らに見積もっても、現実とは違うだろうと思うんです。地震のリスクもそうかもしれません。私どもはもう既に持ってしまっているんですね、五十基。これをお守りしながら動かすのに一体どのくらいのコストがかかっていくのか、それが原発のコストじゃないですかと私は伺ったんですね。
 確かに、民主党政権時代も、後ろに菅元総理おられますけれども、これを新規原発で比べているのはそのとおりだと思います。でも、新たに考え直すとすると、本当に、今ある原発を動かす、だって新しいものをつくるわけじゃないでしょう、大臣。
 お伺いしますが、リプレースとか新規増設なさるんですか。いかがでしょう。
○宮沢国務大臣 今は既存の原発のまさに再稼働というようなことで安全確認が進められているところでありますので、従来より申し上げておりますけれども、現段階において、新増設、リプレースは想定をしておりません。
○阿部分科員 そうですよね。新増設とかリプレースしないんだったら、今ある五十基を動かすとした場合のコストを各炉ごとに出したって私はいいと思います。それがリアルな、要するに国民側から見て、だって当面新しいものをつくらないと今おっしゃいましたよね。そこにかかるコスト、今五十基抱えちゃってどうにもしようがないものと、動かすかどうかのコストがイコールであるわけがないんですね。
 だからリアリティーがないと申し上げていますし、それが幾ら民主党政権が計算したから民主党のとおりにやりますよと言われても、私の立ち位置は国民から見てどうかなということでありますから、以前の試算が足らざれば、それをよりリアルに戻していくというのが私は当たり前だと思うんですね。
 大臣にもう一つ伺いたいんですが、先ほどの再エネの問題で、再エネにすると、これから系統なども新たに、例えば北本連系の補強とかいろいろしなきゃいけない、これは一例ですけれども。系統に係る費用は、よもや再エネに上乗せしたコスト試算にするんじゃないですよね。だってどんな電気も系統が必要ですものね。この一点、確認させてください。
○上田政府参考人 現在、新たにコストの検証というものを行っているところでございます。
 前回のコスト検証委員会におきましては、個別のモデルプラントの発電コストの試算におきましては、系統安定化費用は上乗せしないということでありまして、エネルギーミックスに応じてコスト全体を試算するという際に考慮するということでございます。
 今般、現在まさに発電コスト検証ワーキンググループにおいて御議論をいただいているところでございまして、それにつきまして予断を持って申し上げることは控えたいと思いますが、事務局から提出した資料では、この系統安定化費用につきましては、個別の発電コストに上乗せをしないという従来からの整理は変えずに検証を進める考え方をお示ししたというところでございます。
○阿部分科員 また難しく言ってくださいましたが、大臣に確認です。その点は、民主党がなさった試算と同じでいいんですね。要するに、系統に係る費用は個別の電源に乗せても意味が違ってまいりますから、それとしてよろしいですか。確認です。
○宮沢国務大臣 あくまで私が申し上げておりますのは、今検討していただくわけでございまして、私どもが結論を出すわけではないわけですが、少なくとも、メンバー選定においては相当の割合が前回の作業に携わった方でありますので、基本的な考え方に大きな相違はないのではないかと考えているということであります。
○阿部分科員 大臣が先ほど例に引きました民主党の試算という中では、事故費用を算入したりバックエンドコストを入れたりということで、私はそれなりに意味があると思いますし、今の系統に係る費用も別建てできちんと、系統をきちんと整備していくというのは日本の国にとって極めて重要なエネルギー供給体制ですから、そのように方向が向かっているということを確認した上で、もう一つ、コストについて一つだけお伺いしておきたいです。
 アメリカは既に、コマーシャルベースで見て原発の新増設は非常に初期投資も高いしリスクがヘッジできないというので、ほとんど新しいものはつくらない。イギリスにおいては、日本で言うところの固定価格買い取り制度に似た、原発がつくった電気をある価格で価格保証して買い取りましょうという制度をもってしても、彼らは温暖化対策のためという論理ですが、原発を新規につくっていこうという立場です。
 日本はよもや、例えて原発固定価格買い取り制度的なものはお考えではないですよね。大臣、これは簡単なことですから、私は極めて省略して言っていますから。専門的なお答えはいいですから、大臣にお願いします。
○宮沢国務大臣 CfDという制度、私もたしか国会で質問を受けたことがありますけれども、審議会で、参考の資料としてイギリスにおける制度を紹介したことはあると聞いておりますけれども、それ以上の検討をしていることはないと思っております。
○阿部分科員 私は、コスト計算というのは、電力料金というのは産業のベースですから、本当に国民にとってより納得できて、透明性があって、現実に即したものであるというコストの計算を望んでおりますので、この点についても、大臣にはぜひこれから、説明責任も含めてよろしくお願いしたいと思います。
 最後の質問であります。
 先ほどの坂根委員長のお話にもありましたが、まず一に省エネ、これは、例えば原発を残したいと思う方、推進したいと思う方であっても、省エネというのは、一つは地球温暖化との問題、エネルギーを効率的に使うというのはどんな立場であれ前向きになるものだと私は思っておりますが、日本の場合は、逆に、この省エネの切り込みが不十分なのではないか。私は、この間経産省が、二〇一〇年比で、一次エネルギーで二〇三〇年が一〇%とたしかお出しになったのも含めて、切り込み不十分だと思います。
 経済産業省という省庁は、住宅にしろ産業部門にしろ、一番省エネができる、やればできる省庁なんだと思います。住宅改装、産業の排出抑制、あるいは効率的に使う、あるいはディマンドレスポンス、いろいろあると思いますが、大臣のこの分野にかける決意のほどを伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○宮沢国務大臣 これはおっしゃるとおり、どういう立場に立つ人間であっても、やはり省エネというものは本当に徹底的に進めていかなければいけないと思っております。
 細かいそれぞれの政策については申し上げませんけれども、一昨日、自民党大会がありまして、名古屋大学の天野教授が短い講演をしてくださいました。その中でおっしゃっていたのが、LED照明化を徹底的に進めることによって七%ぐらい消費量を減らすことができる、さらに、これは技術的にはまだだけれども、LEDの原料を使って電力のうまい制御システムみたいなものができる可能性があって、それが可能になるとプラス九%も省エネができる、こういうお話がありまして、やはりあらゆるものをともかく動員して省エネを進めていくということを、もちろん経産省挙げて、内閣挙げてやっていかなければいけないと思っております。
○阿部分科員 私が御紹介した二〇一〇年度比で二〇三〇年一〇%というのは、余りにも欲がない。本当に意欲的に取り組んで、それが一番の国民益だと思いますし、産業の発展にも資する。そして、世界の競争にも、私は、アベノミクスの成否は、まさにこの省エネ分野にかかっていると思います、産業のベースも広いですし。
 ぜひ、大臣のさらなるお取り組みを求めて、原発に回帰するのではない、より安全な社会を求めて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
○平口主査 これにて阿部知子君の質疑は終了いたしました。
 次に、菅直人君。
○菅(直)分科員 あすが三月十一日ということで、東日本大震災からちょうど四年目。地震、津波、それに加えて福島原発事故と大変な事故が起き、今日に至るまで、多くの皆さんに大変、被害がまだ継続している。私も、当時の総理として今なお責任も感じておりますし、現政権も全力を挙げて取り組んではおられると思いますが、きょうは、そういう中でも原発のことについて、宮沢大臣とそれから原子力規制委員長、お二人に幾つかの御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、宮沢大臣。大臣は、たしか二月二十七日の閣議後の記者会見の中で、汚染水について質問を受けて、政権は汚染水は完全にブロックされていると、そういう状況認識は変わらないのですかと、若干略しましたが、こういう質問を受けたことに対して、宮沢大臣は、その認識は変わりがございません、つまり、汚染水は完全にブロックされているという認識は変わりない、こうお答えになっておりますが、今でもその認識には変わりありませんか。
○宮沢国務大臣 K排水路につきまして、雨天時には告示濃度限度よりも高い濃度が排水路出口付近において検出されており、現在、東京電力において、その対策や原因の調査を進めているところであります。
 一方で、海洋のモニタリングにおいては、港湾外の放射性物質濃度が検出限界値未満か告示濃度限度よりも十分低い値であり、汚染水の影響は港湾内でブロックされているものと認識しております。
 そして、恐らく、私も読み返して、閣議後の記者会見のものを見せていただきましたけれども、記者が、汚染水は完全にブロックされていると、コントロールしているということなのですが、そういう状況だという認識は変わらないのですか、こういう質問を受けまして、私は、政権の認識が変わらないという意味で、実はその認識が変わりませんということを申し上げて、この記者の質問の方に、汚染水の影響の影響が抜けているということに正直言って気がついておりませんでした。
 そういう意味で、汚染水の影響が港湾内でブロックされているという認識でございます。
○菅(直)分科員 宮沢大臣、素直にお答えになった方がいいですよ。
 今、宮沢大臣みずからが、告示濃度を超えた排水が排水管から出ていたということは認められましたよね。ということは、告示濃度というのは上限ですから、それを超えていたということを認めながら、なぜブロックされたことになるんですか。
 つまり、出てしまって海の中に入れば、当然薄まりますから、告示濃度より下がる、これは当たり前です。太平洋の真ん中に幾ら濃度の高いものを入れても、それが薄まれば告示濃度より下がるのは、誰が考えたって当たり前なんです。
 K排水路から出る段階で告示濃度より高いということを今認められたんでしょう。ということは、完全にブロックはできていない。素直にそれを認められた方がいいんじゃないですか。
○宮沢国務大臣 港湾外でずっとモニタリングをしてきております。たしかK排水路の出口に一番近いところは百三十メートルほど離れた地点だと思っておりますけれども、それらの地点を含めて、告示濃度より高いものは検出されていないということで、汚染水の影響は港湾内でブロックされているということをこれまで政権として申し上げてきております。
○菅(直)分科員 言葉も今ややこしくなっていますね。湾内とか湾外とか。もともとこれは湾外に出ているんですから、ですから排出の基準なんですよ、告示濃度というのは。薄まったときの基準なんていうのは、どの程度薄まるかによって変わるわけですから。みずからが、告示濃度より高いものが出ていると。
 もう一度聞きます。排水口から出るものは告示濃度より高かったということは認められるんですね。
○宮沢国務大臣 排水口から出たものは告示濃度より高かったことはございます。
○菅(直)分科員 ということは、安全基準を超えているということですね。
○宮沢国務大臣 港湾外のモニタリングを、多数の、百三十六カ所ほどでやっておりますけれども、そこにおいて告示濃度限度額より高いものは出ておりませんので、こういうことを申し上げております。
○菅(直)分科員 ちょっと言葉は気をつけてください。
 出ているものは告示濃度より高い、多くの水の中で薄まったところで、薄まったレベルが低かった、そういうことじゃないんですか。
○宮沢国務大臣 もちろん、希釈化ということは当然あると思っておりますけれども、IAEAからも、周辺海域や外洋では放射性物質濃度は上昇しておらず、WHOの飲料水ガイドラインの範囲内にあり、公衆の安全は確保されているということを言われております。
○菅(直)分科員 聞いていることを答えてください。
 排出口から出た濃度は告示濃度より高い、つまり安全基準を超えていたと認められるんですね。出たところですよ、海に入る前。
○宮沢国務大臣 私どもは、港湾外の、まさに百三十メートルのポストを含めてモニタリングをしているわけでございまして、そのモニタリングの結果から、告示濃度限度より高いものは出ていないわけでございます。
○菅(直)分科員 ちょっと委員長、聞いていることは委員長も聞かれていてわかると思うんですよ。
 K排水路から出ているんですよ。出たときの濃度が海に入れば薄くなるのは当たり前で、出たときの濃度が告示濃度より高いということを先ほど大臣は認められたと思いましたが、もう一回聞きます。出るところですよ。モニタリングしている百メートル先じゃないですよ。出るところ、つまり海に入る前は、告示濃度より高いんですか、高くないんですか。
○宮沢国務大臣 東電がはかっているのは、出る直前で高かったわけですから、出たものは告示濃度限度よりは高かったわけでございます。
○菅(直)分科員 そうでしょう。だから、出たものは高いんですよ。出たものが高いということは、まさに安全基準を超えたものが出ているんですよ。
 ここに資料、これは皆さんがつくった資料ですよ。いろいろな表現がありますけれども、告示濃度に比べて最大二十二倍というのが敷地内の放射性物質で汚染された雨水、これが説明文書ですよ、皆さんからの。それでも完全にブロックされていたというんですか。
 つまり、日本語として、完全にブロックされているというのは、出ていないときに言う言葉です。告示濃度より低いものしか出ていないときにそう言われるのは、まだわかります。告示濃度より高いものが出たら、完全にブロックはされていないじゃないですか。私は影響を聞いているんじゃないんです。完全にブロックされているかどうかを聞いているんです。
○宮沢国務大臣 汚染水の影響は港湾内でブロックされているという認識であります。
○菅(直)分科員 ブロックされているというのに対して、私は影響とは聞いていません。
 排水そのものが告示濃度よりも高いもの、安全基準より超えたものが出ている、つまり、出ているという意味で、海水中に入ったという意味で、ブロックされていないじゃないか、そう言っているんです。
 余り言葉で逃げない方がいいですよ。それは、安倍総理が怖いのか何かわかりませんが、安倍総理や菅官房長官がブロック、ブロックと言うから、それを否定すると何かそういうところからお目玉を食うのかもしれませんが、少なくとも、これを聞いている人は、何度も私は、そこから出たものが告示濃度より高いということを認めたんだから、安全基準を超えているじゃないですかと言っているのに、答えは、海に溶けたら薄くなって告示濃度より低くなる、そんなばかなことの答弁を聞いて納得する国民がいると思いますか。
 もう一回、素直に答えてください。
○宮沢国務大臣 もう一度申し上げますけれども、私どもは、モニタリングをずっと続けてきておりまして、モニタリングの結果は告示濃度限度よりは十分低い値でありますので、汚染水の影響は港湾内でブロックされていると認識しております。
○菅(直)分科員 繰り返し過ぎましたので、もう一度だけ言いますけれども、私は、海水中のモニタリングの数字を聞いているんじゃないんです。
 排出したものが告示濃度より高いと認めたじゃないですか。ということは、ブロックされていないということではないですか。このことだけ。余り言葉で逃げない方がいいですよ、もうちょっと、宮沢さんも将来のある人だからね。
 次に、原発の輸出について少しお尋ねをします。
 先日、イギリスのウェールズのウィルファ原子力発電所、これはアングルシーという島の中にあるんですが、そこにいろいろなグループに要請され、招待されて行ってまいりました。
 現在、安倍政権が、インフラ輸出の一環として、新幹線とかいろいろなインフラと同時に、原発の輸出に力を入れている。実は、私が総理のときもそうでした。ただ、私は、三・一一以降は原発の売り込みはやめました。
 そして、今売り込もうとしている原発について、日立がGEとともに売り込もうとしているわけですが、現時点で国内では、同じ型の原発が新規制基準を満たしているという認定は出ていないはずです。つまり、全ての原発は、再稼働の条件、つまり新規制基準を完全に満たしたという認定は出ていないわけです。
 つまり、日本国内でいわば安全性がまだ少なくとも現時点では確認されていない原発を、現実に現地に行きましたら、ホライズンという日立の買った会社の現地のコンサルタントは、安全だ安全だといって市議会で発言をしておりました。
 こういう形で、国内で安全性が確認されていないものを外国に売り込む、それを政府が支援する。私は道義的に問題があると思いますが、大臣としての見解を伺います。
○宮沢国務大臣 まず、イギリスにおいてどのような原子力発電所を建設するのかどうか、それを許可するのかどうかというのは、これはまさにイギリス当局が今後どう判断されるか、こういうことだろうと思います。
 一方で、日立のBWRは、まだ原子力規制委員会で新規制基準への適合性が確認されてはおりませんが、今、確認の作業が進められているところだと思っておりまして、逆に、現時点において、安全性について否定されているものではないと考えております。
 また、政府がイギリスに対して支援をしたということではなくて、イギリスの場合は、我々が支援している案件ではないと思っております。
○菅(直)分科員 私は否定されたなどと言っていませんよ。
 規制委員会が、まさに大臣が言われたように、現時点ではまだ一基も認めていない。つまり、安全性が確認されていない。それにもかかわらず、外国に行って、安全だ安全だといって、もう四基も国内でもつくっています、実績がありますといって売り込もうとしている。
 冒頭に申し上げたように、政府はそういうことに対して、イギリスの場合はもっと前からの経緯ですが、例えばトルコとかベトナムの場合は、私も三・一一の前はやりましたけれども、トップセールスで、ぜひ、安全だから、導入するなら日本のを導入してくれと、それと同じことを安倍総理はやっているじゃないですか。そういう政府としての支援を一般的にやっている。イギリスで具体的にどういうやり方をしているかは私も知りませんが、少なくとも一般的にはやっている。
 そういうときに、問題がないのか。つまり、国内で安全性が、事故を起こしたんですからね、起こしていないならいいですよ、起こした後、まだ一基も動いていない中で、現在、新規制基準に基づいては動いていない中で安全だといって売り込むこと、それ自体も道義的に問題があるし、それを政府が推すということは、政治的な、外交的な責任を政府が負うことになる、日本が負うことになる、私はそう思います。
 それについて、私は問題が多いと思いますが、いかがですか。
○宮沢国務大臣 例えば、日立のこのABWRにつきましては、イギリスまたリトアニアなどからかなり強い関心が示されていると聞いております。
 そうした意味では、まだ日本で日立の炉について再稼働が認められたわけではありませんけれども、この日立の炉につきましては、各国において、ある意味では震災の知見もある程度入った上の改良型というようなことがあって、非常に注目を浴びている炉でもありますし、私としては、そういう炉につきまして、菅総理も前やっておられたように、政府もトップセールスをしていくということは問題がないんだろうというふうに思っております。
○菅(直)分科員 震災の知見が入っていると。具体的に言ってください。
○宮沢国務大臣 福島の経験を反映して、水密性の強化等の追加的安全策を講じる予定であると聞いております。
○菅(直)分科員 それは新規制基準にも入っているんじゃないですか。
○田中政府特別補佐人 おっしゃるとおり、新規制基準では水密性を求めております。
○菅(直)分科員 ですから、日本の新規制基準にもそれはちゃんと入っています。ただ、まだ規制委員会でその審査が終わっていません、通っていません。それなのに、イギリスではもう知見が入っているからいいというのはおかしいじゃないですか。
 まさにこれは、外交的な、政治的な責任として、日本の中で、例えば車でも、同じ型の車を売るときに、日本でまだ安全性が確認されていないものを外国に行って安全だ安全だと売れば、最終的にはそれぞれの国が検査をして、それを合格するかしないかということは当然ですけれども、主権国家ですから。しかし、少なくとも、同じものを使うような場合に、そういうやり方そのものが、また、そういうやり方を前提として政府が後押しすることはおかしいんじゃないですか。まさに、大臣に政治的な判断として聞いているんです。
○宮沢国務大臣 やはり、各国からいいますと、日本が福島で経験した結果が、ある程度改良されているということについて、ある意味では改良型ということで、いろいろ興味があって注目を浴びているということで、それが日本でまだその適合性が認められていないということとは、恐らく直接には関係しない話だろうというふうに思います。
 また、日本で認められていないから海外ではおかしいというお話でありますけれども、基本的には、イギリスならイギリスの規制当局が最終的に判断をされるということだろうと思いますし、例えば医療機器などにつきましても、日本でまだ認可される前にアメリカでとるというようなことも実際はあるわけでありますから、そういった意味で、私としては、トップセールスをだからするべきではないという立場には立ち得ないと思っております。
○菅(直)分科員 本当に、大臣、もうちょっと素直にお答えになった方が将来のためになりますよ。
 このABWRという、今、実績があるというのは、三・一一前に動いていたわけですよ。三・一一前に動いていたんですよ。三・一一後にできたものではないんですよ。ですから、どんな知見があろうとも、少なくとも、現に日本で存在するものについては三・一一前のものなんですよ。だから新規制基準は通っていません。
 ですから、そういうことがありながら、そういうものが入っているからと。入ってはいません。今から入れるとしたら初めてです。まだそうなっていないんです。
 ですから、そういう段階にあるものを、経産省というか政府が、安全だ安全だと。それは、言っているのは日立の現地法人かもしれません、ホライズンかもしれませんが、それを認めているというのは道義的に問題があるんじゃないですか。もう一度だけ聞きます。やはり、これは政治家として一つの見解を述べられた方がいいですよ。
○宮沢国務大臣 繰り返しになりますけれども、これはまさに、イギリスの規制当局においてしっかりと御判断いただくこと以外ないんだろうと思います。日立の、イギリスの例について言えば、そういうことだろうと思っております。
○菅(直)分科員 大臣としては大変失望したということだけ申し上げておきます。
 規制委員長においでをいただきました。
 まず、もともと原発立地審査指針というものがあったわけですけれども、現在これがどうなっているのか。廃止はしていないけれども適用されていないというような説明もありますが、簡単に言えばどういう状態にあるのか、法律的な位置づけをお聞かせください。
○田中政府特別補佐人 立地指針は、廃止ということではありませんけれども、従来、立地指針の適用というのは、重大事故とか仮想事故とかということを、事故の想定をしまして、それが敷地外に過大な影響を及ぼさないという線量の基準等を定めてやっていたんですが、実際には、福島の事故では、それを上回るような事故が起こりました。
 ですから、これを適用するということではなくて、今回の指針では、重大事故、いわゆる過酷、シビアアクシデントにいろいろ想定しまして、それについて対策も求めまして、そういうことで対処していますので、立地指針そのものは適用されていないというのが現在の適合性審査の状況でございます。
○菅(直)分科員 適用しないでもいいということですか、法律的に。
○田中政府特別補佐人 従来の、今までの立地指針を適用するということが実態に合わない、要するに福島のようなことになりますので、そういうことではなくて、今回のシビアアクシデントを想定した場合に、きちっとそれに対する対策とかさまざまな対策を求めましたので、そういった立地指針に基づいて規制をするのはかえって現実に合わないし、決してより安全な対策ということにはなりません。
○菅(直)分科員 失礼ですが、聞いていることをお答えください。
 つまり、実態に合わないということはわかりました。普通、実態に合わなくなった法律は、少なくとも廃止するかするわけです。しかし、それを残したまま、実態に合わないから適用しないといったら、では、法律でどういう規定があっても、それは実態に合わないから、法律には書いてあるけれども、もうそれは関係ないんだ、そんなことを勝手に、例えば委員長が言う権限があるんですか。
○田中政府特別補佐人 現在の審査では、重大事故等と対策の有効性を確認するとしたところでありまして、現行の審査基準では当該指針をその中に位置づけていないということであります。
○菅(直)分科員 ですから、そういうことを委員長の判断でやっていいということですか。指針がある、しかし適用しない。それは委員長の権限なんですか。
○田中政府特別補佐人 審査指針というのは、法律的な位置づけではなくて、審査をするガイドラインのようなものですので、そういう意味で指針を改定したということであります。
○菅(直)分科員 指針を改定したんですか。先ほどは、そのままだと言われたんですよ。改定したんですか。
○田中政府特別補佐人 改定したというか、実質的に、審査の中での適用の考え方を変えたということでございます。
○菅(直)分科員 今後の扱いをよく気をつけてください。私は、はっきりした方がいいと思いますよ。
 つまりは、あるけれども適用しない。では、それは委員長の権限かと言ったら、それもはっきりしない。
 しかも、この指針は、ある意味では非常に重要な指針なんですね。従来、重要であったというだけではなくて、例えば、「原子炉の周囲は、原子炉からある距離の範囲内は非居住区域であること。」ここに言うある範囲というのは、重大事故の場合に、その距離だけ離れた地点に人がい続けるならば、その人に放射線障害を与えるかもしれないと判断される距離までの範囲とするという規定がありますよね。
 つまり、こういう形で数十年前にできた指針が、その後、例えば住宅がふえたりして、この指針に合わなくなっているわけですよ、現実は。今後どうするかですよ。
 今後どうするかというときに、指針が合わなくなったから、指針は残すけれどもそのままにするのか、それとも、こういう条件が満たされないところには原発を置かないのか、そういう判断になるわけですよ。そうじゃないですか。
○田中政府特別補佐人 従来の立地指針では、いわゆる重大事故が起きても全身に対して二百五十ミリシーベルト、それから仮想事故が起きても全身に対して二百五十ミリシーベルト、甲状腺は少し違うわけですけれども、そういった基準を定めて、それが敷地内、境界で担保できるということで、今まではそういった立地指針の適用がされてきました。
 しかし、今回の福島の事故では、そういったことができないということがわかりましたので、その指針に基づかないで適合性審査をするというふうに切りかえています。
 ですから、審査指針をどういうふうに適用していくかということについては委員会として決定すればいいわけですので、今回は新しい審査指針に基づいて審査を行っているということでございます。
○菅(直)分科員 これ以上は繰り返しませんが、指針はちゃんと改定したというのならいいですよ、それで。しかし、指針はそのままにして、新規制基準がこうなっているからそれはほっておくんだというのは、少なくとも国民的に見たら、一体どうなっているんだと。
 今でも、たしかホームページなんかではこの指針のことがちゃんと出ていますからね。それが適用除外になったということが、ちゃんとどこか、法律的な手続があったとは聞いていません。
 時間がないので、あと短い時間、川内原発の審査書について、二枚の資料をお配りしておきました。
 委員長はこの道のプロですから、これを見られたらわかると思いますが、この審査書の中で、実際に大きな事故が起きてから約四十九分の間に、常設電動注入ポンプによって格納容器にスプレーを開始するというような段取りが示されています。
 実際にこれが可能ですか。突然の事故のときに、こんな短時間にこうしたことが可能ですか、委員長。
○平口主査 申し合わせの時間が既に経過しておりますので、質問はまとめるような方向でお願いします。
○菅(直)分科員 はい、最後でいいです。わかりました。
○田中政府特別補佐人 その可能性、有効性、きちっとした判断をしてできるようなことについては確認させていただいております。
 ただ、事故が起きてすぐにその判断が、ここで三十分、今御指摘の三十分に至るわけではありませんので、全電源喪失が起きて、それから非常用電源の起動失敗とか、今先生が出されている資料というのは、私どもが検討している各種過酷事故の中でも一番厳しい場合のことです。
○菅(直)分科員 終わりますけれども、最後に一言だけ。
 まさに一番厳しいときであると同時に、現実に起きたんですからね。架空じゃないんですから、現実に起きたんですから。こんなスピードではもちろん何もできませんでした、四年前に。
 ですから、そういうふうに現実に起きて、現実に対応できなかったことについて、今度はできるんだということを保証するというのが、規制委員会がこういうことを審査書で言っているわけですから。
 今言われたのは、できるかどうかわからないというふうにも聞こえます。どうか、これからもまた委員会の方でも質疑をさせていただきますが、国民がちゃんと安心できるような審査を最後にお願いして、私の質問を終わります。
○平口主査 これにて菅直人君の質疑は終了いたしました。
 次に、中谷真一君。
○中谷(真)分科員 自由民主党の中谷真一でございます。
 きょうは発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。本当に、きょう発言の機会をいただきましたことに対しましては、関係者の皆様に心から感謝を申し上げる次第であります。
 三十分という短い時間ですので、早速質問に移らせていただきたいというふうに思います。
 まず、最初の質問でありますけれども、国際展示場というのがございます。この重要性と、また、この地方誘致における国の支援策、こういったことについてお聞きをしたいというふうに思います。地方経済の活性化という観点で本日は質問していきたいなというふうに思っているんです。
 私の地元には、今度、リニア新幹線が通る予定がございます。この新駅が甲府というところにできるわけでありますけれども、その新駅のすぐ隣にある中央市という都市がございます。ここで国際展示場をどうだという話がありまして、私は非常にいい案だなというふうに思ったわけであります。品川と甲府間が二十分になるわけでありまして、物流の革命だというふうに思っているわけであります。ただ、通過駅にしてしまうとだめだということで、どうやっておりていただくかということを考えていかなければいけないところであります。
 そこで、東京ビッグサイトが展示場としてありますけれども、これは大体八万平米でありまして、東京ビッグサイトと比べると、五十万平米ぐらいのものをつくろうということを言っております。ハノーバーという世界で一番でかいのが四十六万平米でありまして、それより大きいものをということを今言っております。私は、これはやはり、なかなか都会にできない、土地のある地方にしかできない、いい施策だなというふうに思っておりまして、これについてお伺いをしていきたいというふうに思っています。
 日本は非常に展示場が少ないというふうに言われておりまして、全部合わせて大体三十五万平米ぐらいですね。これに対して、アメリカは六百万を超えていますし、中国についても四百万を超えているわけであります。経済規模からすると全然足りないんじゃないかなというふうに私は思うわけであります。
 また、先ほどの東京ビッグサイトについても、八万平米でありますけれども、これは世界ランキングでいうと七十一番目、日本では一番大きいんですけれども、そういう状況であります。でも、国際展示場については私は非常に重要だと。
 以前、安倍総理も、予算委員会において、一三年の三月八日でありますけれども、鈴木克昌議員の質問に対してこう答えているんですね。世界から投資を呼び込む、また世界からビジネスチャンスを求めて日本にやってくる、その際に、日本の技術、製品、商品を紹介する場をつくる、日本をアジアのゲートウエーにしたい、よって、大きな機能的な国際見本市会場を日本につくるというのは重要なことだというふうに御答弁されたわけであります。
 それから何か進んだかというとまだ進んでいないという状況でありまして、これを、私は、国際展示場、こういったものをつくっていくということが非常に重要ではないかなというふうに思っているわけであります。
 そこでお伺いをしたいんですけれども、そう言うと国交省のマターではないかというふうに言われるんですけれども、そうではなくて、国際展示場というものはやはり経済に大きな影響を及ぼすものでありますから、私は、ぜひ経済産業省さんにここは強力に先導していただきたいというふうに思うわけであります。それで、ここで経済産業省の御見解をお聞かせいただければというふうに思います。
○富田政府参考人 お答えをさせていただきます。
 委員御指摘をいただきましたように、国際的に発信力のある国際展示場の整備といいますのは、我が国の産業の発展、それから御指摘いただいた地域経済の活性化、それからビジネスの環境整備という観点から大変重要なものだというふうに認識をいたしております。
 今委員が御紹介いただきました御地元のことも含めまして、昨今、幾つかの地域におきまして国際展示場の誘致に向けた検討に着手されているというふうに私どもも認識をいたしておりまして、私どもとしては、地方自治体、それから地元産業界、関係者の皆様方がよく連携をされて、まずはしっかり御検討を進めていただくということが大事なのかなというふうに思っております。
 その上で、経済産業省といたしましても、今後誘致を御希望される地域の御意向であるとか、それから、何より展示会場を整備するという利用の需要見通しですとか、そういったこともしっかり検討していくことが必要だと思います。そういった状況などをぜひ私どもとしてもお伺いをさせていただいて、関係省庁ともよく連携をしながら、私ども国としての取り組みのあり方をしっかりと検討していきたいというふうに思っております。
○中谷(真)分科員 ありがとうございます。
 需要見通しというお話がございました。施設単体、それで収益をというふうになると、なかなか難しい面もあるのかなというふうに思うんですけれども、ただ、経済波及効果も含めて、例えば宿泊であったりとか会場設営であったりとか交通、こういったものを含めていくと、かなりの波及効果がある、また雇用も大変生まれるというふうに言われております。
 そういった意味では、それによって及ぼす都市に対しての経済波及効果、また税収とか、こういったものも含めた御検討をぜひよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
 また、建設費が、五十万平米とかというと百八十億ぐらいかかるというふうに言われているんですね。中央市というのは三万人の都市でありまして、百七十億円ぐらいの年間予算というところもありまして、地方においてこういうことをやろうとすると、全てこういったことがひっかかってくるというところであります。こういったところも何か支援策を考えていただいて、誘致に際してはぜひお力添えいただければというふうに思います。
 それでは、次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。
 二つ目の質問でありますけれども、またこれも私の地元の話になるんですけれども、経済活性化の観点から、リニアを私は早期に開通させるべきというふうに思っているわけでございます。これについての御見解をいただきたいなというふうに思っております。
 東京オリンピックは二〇二〇年にあるわけでありまして、私はこの間に、やはり日本の技術の粋であるリニアを世界から来た方々に見ていただくということは非常に重要なことではないかなというふうに思っております。日本は世界に冠たる技術大国であるということをぜひ見ていただきたいというのと同時に、やはり、そこで乗っていただいた方々にそのことを持って帰っていただいて、今後のインフラ輸出といったことにもつながるのではないかなというふうに思うわけであります。
 有名なお話がございます。前回の東京オリンピックの際、九日前に、工期を大きく短縮して新幹線を通したということが、私は、やはり日本の技術大国としての地位を確立せしめた、また、そのときに世界じゅうから来ていただいた方々に新幹線に乗っていただいて、そして今、世界じゅうで新幹線が走るようになった、そういうふうに思うわけであります。
 ですから、私も、今回も何とか早期に、オリンピックまでに通すということ、これは国交省のマターのようでありますけれども、先ほど申し上げました、技術を見ていただくとか、またインフラ輸出という面でも、経済産業省さんにもぜひ応援をしていただきたいというふうに思います。
 東京―名古屋間というとかなり難しいので、部分開通という意味では東京―甲府間とか相模原―甲府間でもいいので開通をさせる、運行させるということを私はぜひやっていただきたいなと思うんですけれども、これに対する御所見をいただきたいというふうに思います。
○井上政府参考人 お答えを申し上げます。
 今委員御指摘のありましたリニア中央新幹線の開業時期ということでございますけれども、これにつきましては、委員御案内のとおり、JR東海と関係省庁によって検討されるべきものでございますので、産業への効果ということの一般論のお答えになります。
 今委員が御指摘になりましたような、海外に日本の技術を見せるといったようなことによる波及効果のほか、移動時間の短縮化等によりまして、企業間の、あるいは企業と大学や研究機関との広域的な連携の強化でありますとか、あるいは観光需要の増加によります地域産業の活性化といったような効果が見込まれるところでございまして、こうしたインフラ整備の波及効果に期待をしているところでございます。
○中谷(真)分科員 これは国交省のことだと言われるとそれで終わってしまうんですけれども、私は、やはり技術を見ていただくとか、また、先ほど言われたようなインフラ輸出、観光、こういったことで地域経済に及ぼす影響というのは非常に大きい、また、国としても経済的に非常にいい影響を及ぼす、そういった意味でぜひ応援をしていただければというふうに思います。
 それでは、三つ目の質問に移らせていただきたいというふうに思います。
 三つ目は、よく私の地元から聞こえてくるのは、やはり中小企業への経済波及効果が非常に弱いということを言われるわけであります。
 大企業から地方の中小企業にいかに利益を分配していただくかというところが私は非常に重要なんだろうと。特に、これはアベノミクスと言われている政策の鍵を、お金の好循環ですから、鍵を握っているのではないかというふうに思うわけであります。中小企業がよくならなければ絶対に地方はよくならないということで、これをぜひ進めていかなければいけないというふうに思うわけでございます。
 大企業は、円安によって業績が回復してきているところが非常に多いというふうにお聞きをしております。また、昨年、大臣は税制のスペシャリストでございますけれども、法人税を引き下げるという議論もいたしました。これで官邸が主導して引き下げるという形になったわけであります。
 そういった意味では、大企業に対しては、かなり行動しやすく活動しやすい環境がだんだんできてきているというふうに思うんですけれども、これに対して中小企業は、円安に振れて原材料が上がったりとか、こういったことで非常に厳しい側面もあるというところであります。大企業によってダンピングがあったりとか、受けている利益を内部留保してしまうとか、こういったことがあっては、なかなかこの政策は進んでいかないというところであります。
 そこでお伺いしたいのは、大企業から中小企業へ分配がしっかり行われているのか、その現況についてお伺いをしたいというふうに思います。
○平井政府参考人 お答え申し上げます。
 いわゆる内部留保についてのお尋ねをいただきました。
 内部留保につきましては、バランスシート上の利益剰余金を指しているということで、毎期の利益が積み重なっていくものということでございます。企業の判断によりまして、このお金は、設備投資やMアンドAを含む株式保有、現預金といったようなものに振り分けられる原資になるわけでございますが、二〇一三年度時点における大企業の利益剰余金は二百六兆円でございます。ちなみに、中小企業は百二十二兆円というサイズでございます。
 一方で、内部留保のため込みに係る指摘をお聞きすることがよくあるわけでございますが、この観点から申し上げますと、現預金等といったところを見る方が適切だというふうに考えられます。現預金等について見てみますと、二〇一三年度におきましては大企業で八十八兆円ということでございまして、一社当たりの残高を見ますと売上高の約一・三カ月分ということになっておりまして、中小企業の場合には売上高の二・二カ月分の百十三兆円ということになっております。
 これは、おおむね運転資金程度の積み上がり方ではないかという見方もされておりまして、こうした状況も踏まえますと、内部留保の水準について一概に評価することは困難だろうというふうに理解をしております。
 いずれにいたしましても、委員御指摘のように、企業収益を設備投資や賃上げ、それから雇用環境の改善、取引状況の改善といったようなことを通じまして経済の好循環につなげること、そして景気回復の恩恵が広く地方にまで及ぶようなこと、そうしたことに向けて各種施策を着実に実施していくことが重要であるというふうに理解をしておるところでございます。
○中谷(真)分科員 今おっしゃった内容でいくと、これは適正だということで理解をしたのでございますけれども、ただ、中小企業に対してはまだまだ波及効果が弱いということを地元から言われることも多い、また、肌感覚で感じるわけでございまして、本当にそうなのかな、しっかり行われているのかなというふうに思うわけでございます。
 私は、またさらに利益を膨らませていくことが経済対策の成果でもあるんですけれども、その際に、さらに分配をしていっていただくということをしていかなければいけないというふうに思っております。
 そこで、中小企業に対して分配することに対してのインセンティブを与えたりとか、また、ダンピングに対しては厳しく罰則をかけるとか、また、過度に内部留保をさせないような税制を行ったりとか、こういったことも私は必要ではないかなというふうに思うわけでございまして、今経済産業省の皆さんが考えておられる施策についてお聞かせを願えればというふうに思います。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。
 今の中小企業に対する対策という点でございますけれども、経済産業省が行っております調査によりますと、中小企業、小規模事業者の仕入れの単価あるいは採算に関する認識でございますけれども、昨年十月から十二月期ということで、仕入れ単価は高い水準にある、一方で採算は悪化をしている、こういうことがうかがわれるところでございます。したがいまして、原材料価格等の上昇分が十分には転嫁できていないおそれがある、こういうふうに考えてございます。
 このため、今先生からの御指摘もありましたが、中小企業、小規模事業者の多い特に地方におきましては、残念ながら景気回復の実感がいまだ得られる状況に至っていないということが現状かと思ってございます。
 こうした状況を踏まえまして、経済産業省では、取引条件の改善ということにつきまして、昨年十月に転嫁対策の政策パッケージというものを打ち出してございます。この中身は、各公的金融機関における返済条件の変更への対応、あるいは下請代金法に基づく立入検査等から成るものでございます。
 さらに、これに引き続きまして、本年の一月二十三日にさらなる対策の取りまとめも行ってございます。
 具体的に申しますと、業種ごとの下請取引ガイドラインに、模範となる事例を追加するなどの改定を、年度内を目途にしまして実行したいというふうに考えてございます。また、このガイドラインに沿った取引適正化に取り組むよう業種ごとに要請をし、改めてフォローアップをしてまいりたいと考えてございます。さらに、下請代金法に基づきまして、昨年十月以降、本年度末までに、合計五百社の主なる大企業に対して集中的な立入検査も行うということにしてございます。
 こうした取り組みを通じまして、取引上立場の弱い中小企業、小規模事業者の方々にしわ寄せが行かないような転嫁対策ということに取り組んでまいりたいと考えてございます。
○中谷(真)分科員 ぜひお願いをしたいところであります。私は、ここが地方にいかにアベノミクスの経済波及効果をもたらすかという重要な鍵であるというふうに思いますので、ぜひ強力に推進をお願いしたいというふうに思います。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 地域活性化ということで、企業誘致をしようということを地方は声高に言っているわけでございますけれども、ただ、よくよく地元の声を聞いていくと、どういうことを言うかというと、実は人が足らなくなってきているという状況もあるわけであります。
 また、この間、東京のある社長さんとお話をする機会がございまして、御社の業種であれば山梨に開業することができるんじゃないですか、一つぐらい工場を出してくださいというようなお話を言ったところ、そうはいっても中谷君、来いと言うけれども人がいないじゃないかということを言われるわけでありまして、人が先なのか仕事が先なのかというような、鶏と卵のような話があるわけであります。
 そこで、よくよく考えると、企業が来て工場だけ出していただいてもなかなか難しいというところもありまして、そのときに一緒に人も連れてきていただくということが、実は地方において必要ではないかなというふうに思うわけであります。
 地方に対して、企業誘致のための税制とかを今後やられる、税制優遇するとか、こういったことは聞いているところでございますけれども、人も一緒に連れてきたときの優遇策とか、こういったことも私は必要だというふうに思うわけであります。これに対しての御見解をお伺いしたいというふうに思います。
○井上政府参考人 お答え申し上げます。
 地方に仕事をつくる、あるいは地方へ人の流れをつくる。これは昨年の末に閣議決定いたしましたまち・ひと・しごと創生総合戦略の中でも重要なテーマで、これについてのさまざまな対策を盛り込んでいるところでございます。
 この中で、今委員から御質問のございました税制の関係では、平成二十七年度の税制改正におきまして、企業が本社機能の移転等を行う場合の減税措置を設けることとしたところでございます。
 具体的には、本社機能を有するオフィスをつくる場合に、設備投資減税に加えまして、やはり人の問題が重要であろうということで、厚生労働省と連携をいたしまして、こういう場合に従来の雇用促進税制を拡充するという措置を設けているところでございます。
 この税制でございますけれども、例えば、東京から地方に企業が本社機能を移転する場合と、もともと地方に存在をする企業が拠点を拡充するような場合、両方が対象になりますけれども、このうち東京二十三区から地方に本社機能を移転するような場合につきましては、先ほど申し上げました後者の、地方にもともといる企業が増設等を行う場合に比べてより強いインセンティブの措置を設けてございます。例えば、さまざまな要件を全て満たして最大の場合には、東京二十三区から地方に移転する場合に雇用者一人当たり百四十万円の減税といったような措置を設けることとしたところでございます。
○中谷(真)分科員 その二十七年度税制については、私も一生懸命応援をさせていただきたいというふうに思います。
 企業に来ていただくというのは非常に重要なことでありまして、特に製造業に来ていただきたいなと。サービス業は、人口ということでいうとやはり地方には限界がございまして、私の地元、山梨県は八十四万人でありまして、サービス業を膨らますというのは非常に難しいわけであります。そういった意味では、ぜひ製造業が地方に来ていただけるように、またぜひさまざまな施策をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 これも私の地元のことについてでありますけれども、大学の研究成果というのがございます。これを企業に技術移転する際に、私は、中小企業へもしっかりと技術移転をするようなシステムをやはりつくっていかなければいけないというふうに思うわけであります。そういったことについて御見解をいただきたいなというふうに思うんです。
 私の地元には山梨大学というのがございまして、NEDOさん初め皆様には大変御支援をいただいて、水素燃料電池車の先進的な技術を研究開発させていただいているところでございます。車も走り始めましたけれども、非常にキーになる技術を今回開発したわけであります。ところが、その技術というのはどこに行っているかというと、余り個名を出すべきではないと思うんですけれども、やはり自動車の大手、こういったところに行っていまして、地元の、地元というのはほとんど中小企業でありますから、ここにはほとんど落ちないという状況があるわけであります。
 これでは、国からも御支援いただいていましたけれども、県としても、知事公舎を貸し出したりとか、また財政支援をやったりとか、さまざまな支援をやったんですけれども、その果実を県に落とすことができていないんじゃないかということを非常に感じるわけであります。地方はどこも抱えている問題じゃないかなというふうに思います。
 そこで、私は中小企業にやはりそういった技術を落としていかなければいけないというふうに思うんですが、ドイツでは、三〇%と記憶しておるんですけれども、大学が研究開発した技術のうちの三〇%は中小企業に落としなさいとか、そういった制度があるやに聞いております。
 私も、やはりそういったことをやっていかなければいけないし、それをするには、例えば、中小企業から人を出して研究室に入るとか、こういったことに対する支援であるとか。また、なかなか試験が難しいんですね、お金がかかって。つくったものを試験する施設をつくってあげるとか、こういった支援も必要ではないかなというふうに思うわけであります。
 この点について御見解を伺いたいというふうに思います。
○片瀬政府参考人 お答えを申し上げます。
 大学のすぐれた技術が中小企業に活用される、これは中小企業の競争力の強化にとって非常に重要だということと同時に、やはり中小企業の方が大企業よりも新しい技術を小さなマーケットに機動的、迅速に投入する可能性が高いという側面もございますので、日本のイノベーション全体の観点からも、中小企業と大学の関係の強化は極めて重要な課題であるというふうに認識しております。
 こういう中で、私どもはさまざまな支援策を講じていきたいと考えておりまして、まず、予算案におきまして、革新的ものづくり産業創出連携促進事業、これはいわゆるサポイン事業と言われているものですけれども、中小企業が大学等の研究成果を活用して製品開発を行う、そのための技術開発を行う、そういった場合にこれを助成する予算を、百二十八億七千万円ですけれども盛り込んでいるところでございます。
 また、研究開発税制ということで、企業の研究開発投資を促進しているわけでございますけれども、平成二十七年度税制改正におきまして、中小企業を含めた企業が大学に対して委託研究とか共同研究をやる場合につきましては、控除率を従来の一二%から三〇%に大幅に拡充する、そういう内容の改正を盛り込んでいるところでございます。
 委員御指摘のように、こういう共同研究、委託研究をしながら人をさまざまな形で流動化するということも重要でございまして、そういう観点からは、文部科学省と経産省で、昨年末に、クロスアポイントメント制度というものについての考え方を明確化いたしました。それによって、大学の先生が中小企業に例えば五〇%ぐらいの時間で勤務をする、その逆に、中小企業の社員の方が大学に五〇%の時間で勤務をする、そういう中で大学と研究開発をするということも可能になったところでございます。
 御指摘のように、中小企業と大学の間の連携強化の重要性を十分認識いたしまして、今後とも多様な政策を進めてまいりたいというふうに考えております。
○中谷(真)分科員 ぜひ強力に進めていただきたいというふうに思います。
 最後になりますけれども、ちょっとこれは毛色が違うんですけれども、企業の営業秘密防衛をいかに強化するかという点について端的にお伺いをしたいと思います。
 今回、罰金最大十億円ということで産業スパイに対しての罰則を強化したというところでございますけれども、やはりこれだけではだめだというふうに思うわけでありまして、アメリカが去年は百六件、韓国が百四十件、産業スパイを見つけているんですよね。日本は何件かというと五件なんですよね。これは、日本において少ないのかというと、そうではなくて、見つけられていないんだ、見つける能力がないのではないかというふうに私は思うわけでございます。
 そういった意味では、私はもともと自衛隊にいたんですけれども、日本人というのは非常に情報に疎くて、余り情報を扱うところにいい人材を置かないとか、また、日本人というのはみんなに教えちゃうんですね、みんなで一緒にやろうということで。そういった特性もありまして、なかなか防衛しにくいというところもございます。そういった意味では、私は、企業防衛というのは、国がやはりまずは先頭を切って引っ張っていかなければいけないというふうに思うわけであります。
 そういった意味で、どのような組織をつくってどのように防いでいくかという点についてお伺いをしたいというふうに思います。
○宮沢国務大臣 営業秘密の保護の強化につきましては、今回の国会に法案を提案したいと思っております。今おっしゃったように、法定刑の引き上げですとか、賠償請求などの容易化とか、侵害品の譲渡、輸出入禁止とか、また、未遂行為を罰する、さらに情報の転売行為も罰するというようなことで、世界標準とまでは言いませんけれども、かなり強化をさせていただこうというふうに思っております。
 まさにおっしゃるように、実態がどういうふうになっているか。それこそ日本はスパイ天国だということをおっしゃる方もいらっしゃるし、現実に大手製鉄メーカーの技術が韓国に渡り、そこからさらに中国に行っているみたいなことがあって、やはり相当これは強力に防止をしていかなければいけない。
 一方で、法律上の抑止力はもちろん高めますけれども、企業自身がやはり相当、そういう情報について、まさに管理を徹底していただくということ、まさにそれが管理された情報でない限り法律の枠組みにも入ってこない、こういうことでありますから、しっかり管理をするというようなことを徹底していくということを、あらゆる機会を通じまして、例えば、ガイドラインを作成するとか、相談体制を整備するとか、また官民連携のための会議を開催するとか、そういうことで徹底していきたいと思っております。
○中谷(真)分科員 最後は大臣にお答えをいただきまして、ありがとうございました。
 質問を終わります。ありがとうございました。
○平口主査 これにて中谷真一君の質疑は終了いたしました。
 次に、佐々木紀君。
○佐々木(紀)分科員 自由民主党の石川二区選出の佐々木紀でございます。
 きょうは、質疑の時間を賜りまして、ありがとうございます。
 それでは、早速質疑に入らせていただきたいというふうに思います。
 いよいよ北陸新幹線が、今週末、三月十四日土曜日に金沢まで開業を迎えるわけであります。東京と金沢の間が二時間二十八分で結ばれる、人の流れが大きく変わるということで、これからいかに地方創生に取り組んでいくか、いかに交流人口や定住人口をふやしていくかというところに各地方は思いをめぐらせているわけでありますので、この新幹線の開業への期待は大変大きなものがございます。
 私も、最近はこの北陸新幹線「かがやき」をPRすべく、「かがやき」にあやかって、きらきらと輝く青色のネクタイをつけてPRをしているところでもあります。
 ちなみに、新幹線開業後は、東京の往復は新幹線と飛行機とどっちを使うことになりますかという質問をよく受けるわけでありますけれども、実は私の選挙区は小松や加賀でありまして、金沢よりも福井寄りなわけでありまして、まだ新幹線が来ないわけであります。したがって、これまでどおり、小松空港を使って飛行機で上京するということになろうかと思いますけれども、一日も早い金沢以西の開業を求めていきたいなというふうに考えています。これがこの地域の一番の地方創生につながるというふうに考えていますので、まずはよろしくお願い申し上げたいと思います。
 きょうは、地方創生をキーワードに、企業支援について質疑を行わせていただきたいと思います。
 今、国を挙げて地方創生という大きなテーマに取り組んでいるわけでありますけれども、いかに人口減少を食いとめて東京一極集中を是正するか。人口減少の主な要因は、地方で生まれ育った若年層が首都圏へ流出をして、それがさらに自然減をもたらしている。
 なぜ若年層が都市部に集まるかといいますと、相対的に良好な雇用機会が地方には少ないためであるというふうに考えます。つまり、地方に雇用の場をつくることが地方創生には不可欠なわけであります。事実、石川県を例にとると、石川県内高校生の約六割は県外に進学をし、そのうち四割は県外で就職をするわけでありまして、戻ってこないわけであります。結果的に人口も減っていくということになります。
 そこで、魅力的な雇用の場をつくるという意味においても、いかに企業を誘致するかといったことにどこの地域も知恵を絞っているわけであります。今、政府は、地方移転促進税制、地方拠点強化税制を創設して、企業の地方移転にインセンティブを与える取り組みを導入しようとしておるわけでありますけれども、ここは大変評価をしたいなというふうに思います。
 それでは、一つ目の質問に移らせていただきたいと思うんです。
 地方拠点強化税制は、地方自治体が今まで以上に企業誘致に積極的に取り組むきっかけとなって、企業側も地方への移転を真剣に考え始めるきっかけになっているというふうに思います。企業誘致による地方創生を進める上で大変効果的であるというふうに私は考えているんですけれども、政府の見解をお伺いしたいというふうに思います。
○小林(出)政府参考人 東京一極集中を是正し、地方において良質な雇用を確保することは、人口減少に対応し、我が国の経済活力を維持するために大変重要なことと考えてございます。
 また、企業側におきましても、優秀な人材を採りたい、それから、研究所を工場と併設することで効率化をしたい、あるいは、防災の観点から本社機能を分散したい等の理由によって、地方の拠点を強化する動きが見られます。
 このため、今国会におきまして、地域再生法の改正案を提出いたしまして、各地域の計画的、戦略的な企業誘致の取り組みとあわせまして、企業の地方拠点の強化を支援する枠組みを整備することといたしております。
 その一環といたしまして、事務所、研修施設等の本社機能の移転あるいは新増設を行う事業者に対しまして、オフィス設備等に関する設備投資減税、あるいは雇用促進税制の特例等の措置を講じることとさせていただいておるところでございます。
 国としては、本措置を通じました支援を行うとともに、自治体においても生活環境整備等を進めていただくことを通じまして、企業の東京からの移転を促し、東京から地方への新しい人の流れを生み出すこととしていくところでございます。
○佐々木(紀)分科員 ありがとうございました。
 企業の地方への移転、これは大変地方創生に役立つわけでありますけれども、ただ、どこにでもいいから地方に行ってくださいというわけではないと思います。企業もその行き先を選んでいるわけでありますけれども、その移転する先は、ふるさとへ帰る、例えば創業地に帰るとか、あるいは御縁のあるところ、もう既に工場があるとか協力会社があるとか、そういう御縁やえにしのあるところに移るということが一つのキーワードではないかなというふうに思います。人も企業もふるさとやえにしに戻すことが地方創生の第一歩ではないかというふうに私は考えております。
 ちょっと話題はかわりますけれども、石川県白山市で、ジャパンディスプレイという会社が新工場を建設するという報道が最近ございました。投資額が約一千七百億円、石川県内への工場投資としては過去最大であります。
 これほどの規模の立地は、若者の県外流出を防ぎ、またUターンを促進するなど、雇用面で大きな貢献をすることは間違いありませんし、地方創生を大きく後押しするもの。ちなみに、この誘致はえにし型であります。もう既に近隣の市、町に工場があるわけでありまして、御縁があるということで来ていただいたのかなというふうに考えています。
 ジャパンディスプレイ社自体も、産業競争力強化法によってできた会社でありまして、安倍内閣の経済政策の一つの成果と言えるかというふうに思います。
 この会社が地方、石川県に進出を決めた理由というのは大変興味深いものがありましたので、御紹介をしたいというふうに思います。今後、いろいろな地域で企業誘致合戦が起こるわけでありますけれども、その際にも大変大きな示唆を与えるものだと考えますので、述べさせていただきたいと思います。
 五つありまして、一つはアクセスがよいということ、二つ目に電気料金が安いということ、三つ目に工業用水が豊富にあるということ、四つ目に自然災害が少ないということ、五つ目に良質の労働力が確保できるということです。これは、企業様が述べられたわけではなくて、新聞の論説やいろいろな方の分析、私の見解も入っておりますけれども、主にこの五つが移転を決めた、進出を決めた理由だというふうに考えています。
 一つ一つ見ていきたいというふうに思うんですけれども、アクセスがよいということ、これは企業が経済活動をする上で大変重要な要素であります。
 鉄道や空港、港湾、道路などのアクセスのよさは、営業や物流などの効率がよくなるというわけで、一番大事な要素であります。計画的に社会資本を整備するということは大切でありまして、道路でいえば、ミッシングリンクを解消し、早く全線整備するということだと思います。
 社会資本整備には多くの予算と時間がかかるわけで、一朝一夕に、一度にできるわけではないわけで、長期的な視点を持ちながら、計画性を持って、ある程度のスピード感も持ちながら、進めていく必要があります。住民にとって、今は必要性を感じないインフラでも、整備ができて企業等が来れば、ああ、整備していてよかったなというわけになります。
 最近、YKKという会社も、地方拠点強化税制の第一号となるだろうと目されているわけでありますけれども、これも北陸新幹線開業が後押しをしたであろうというふうに私は考えています。
 インフラの整備というのは、本当に計画性を持って着実に進めていくことが、企業誘致という観点において大事だというふうに思います。
 二番目に、電気料金が安いということが進出の理由だということであります。
 企業にとっては、電気料金というのはコストに直結するわけでありまして、競争力に影響するわけであります。家庭においても、電気料金が安くなれば、その分、他の消費に回すことができて、生活も充実します。北陸は、震災後も電力料金の値上げが行われなかったわけでありまして、料金が安いということが進出企業にとっては魅力だったんだろうなということが推察されます。
 そこで、質問に入りたいと思うんですけれども、東日本大震災を契機に原子力発電所が停止をし、震災前と後では、電気料金が大幅に上がりましたけれども、どれだけ上がったか、教えていただきたいと思います。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねの、震災の前後で電気料金はどうなったかということでございますが、御案内のとおり、震災以降、原子力発電所がとまりまして、火力発電所の稼働率が上昇する、こういったことに伴いまして、火力燃料の消費量が上がった。それから、燃料価格それ自体も上がったということで、全国でならして見ますと、家庭向けの電気料金は約二割程度、そして、産業向けの電気料金は約三割上昇する、こんなような状況にございます。
 先生御指摘の北陸電力さんにおかれましては、御指摘のように、値上げもしないということで、平成二十七年三月分というところでも、全国で見て、標準家庭で比べますと、一番低い水準となっているところでございます。
○佐々木(紀)分科員 ありがとうございました。
 家庭で二割、産業用で三割上がっているということであります。したがって、新規制基準の適合性審査に合格した原発は速やかに再稼働させるべきだというふうに考えます。
 原発の再稼働は、産業界の強い要望でもあるわけであります。特に、電力多消費産業の業界団体は、新聞や経済誌等に意見広告を出すなど、再稼働の必要性を訴えているわけでありまして、企業にとってはまさに死活問題であります。再稼働で電力料金が下がれば、国民の家計も助かる、消費に回す分もふえる、一番の景気対策ということも言えるわけでありまして、速やかな原発の再稼働をお願い申し上げたいというふうに思います。
 次の質問に入りたいと思います。
 現在、電力システム改革が進行中でありますけれども、この改革の目的は、電力の安定供給を確保しながら、電力料金を抑制し、なおかつ需要者の選択肢や供給者の事業機会を拡大すること、つまり、新産業や新たな電力ビジネスの創出というのも一つの目的なわけであります。その新ビジネスとして、ディマンドレスポンス、ネガワット取引への取り組み状況についてお伺いをしたいというふうに思います。
○山際副大臣 委員御指摘のディマンドレスポンスですけれども、電力は、需要が一番低いところから需要が一番高いところまで、差が当然ありますね、ベースからピークまであるわけですけれども。今までのやり方というのは、必要である分は全部電気をつくるという計算方法でやってきたわけですね。すなわち、それはピーク、一番必要なときに合わせてさまざまな電力をつくるための設備等々をつくっておかなくてはいけないということであって、これから電力改革を進める中で、そこをほんの一時だけ、必要なピークに合わせて全てのインフラを整備するというのはいかがなものか、そういう議論も当然ありますし、また、もっと効率よくという話から、新しいビジネスモデルとしてディマンドレスポンス、いわゆるネガワットの取引というようなものが進められているというふうに承知してございます。
 そういう前置きを置いておいて、経済産業省といたしましては、ネガワット取引を行っていくためには、どうしても、ネガワットですから、ピークがどれぐらいかというのをわかっていないと、そこから、企業の方なら企業の方に、契約時に、ピークをどれだけカットしますよということを契約していただく。そうすると、その差額部分に関してがビジネスになるわけですね。しかし、ピークがどれぐらいかというのは、ある意味いかようにでも計算しようと思えばし得るわけです。
 ですから、企業の側が高くピークをしておけば、差が大きくなりますから、その分だけ多くのお金が支払われることになりますし、あるいは、電力を供給する側からすれば、低く抑えておいた方が差が小さくなるからということになりますね。
 結局のところ、そこの部分の明確な指標がないということで、その取引に対するガイドラインというものをこの三月中につくらせていただいてございます。また、三月中にガイドラインをつくりまして、そのガイドラインに従いまして、今度は実証をしてみるということを平成二十六年度の補正予算を使ってやらせていただくことになってございます。
 そういったことを重ねながら、この国会で提出をしております電気事業法の改正法案を通していただいたらということでございますが、その中にも入っておりますけれども、二〇一七年中にはネガワット取引についての実証が終わって、それから実際に動かせるようにすることを目途に、それをやっていこうということを今やっているところでございます。
    〔主査退席、宮崎(謙)主査代理着席〕
○佐々木(紀)分科員 ありがとうございます。
 副大臣、御答弁いただきました。ありがとうございました。
 確かに御説明のとおりだというふうに思います。ただ、このネガワット取引は、北米や欧州、またオーストラリアとか韓国等で既に導入されている制度でありますので、ぜひそういった先進事例を参考にしていただきたいというふうに思いますし、今から実証実験というお話でしたけれども、早く商業ベースに乗せるような仕組みづくりということも必要だというふうに思いますので、速やかに着手をしていただきたいというふうに思います。
 あと、原発はベースロード電源でありまして、ディマンドレスポンスはあくまでもピークカットだということでありますので、競合しないということを確認させていただきたいというふうに思います。
 いずれにしましても、企業を育成したり、誘致をした際には、やはり電力料金というのは大変大きな要素になるということを指摘しておきたいというふうに思います。
 三つ目の企業進出の動機として、豊富な地下水ということが挙げられておりました。
 工業用水である地下水の涵養に果たす農業の多面的機能や、それを保持するための土地改良事業は、工業用水である地下水を確保し、企業誘致、企業の立地競争力を高めるという点でも大変重要だというふうに考えておりますけれども、農水省の見解をお伺いしたいというふうに思います。
○小林(祐)政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、食料生産の基盤であります農地につきましては、農業生産活動が持続的に行われることによりまして、河川からの導水あるいは雨水、こういったものを貯留し、地下水を涵養する機能を果たしております。
 こういったことから、農水省といたしましては、農地の確保とその生産条件の維持向上、あるいは農業用水を河川等から農地に送排水する用排水路網等の適切な保全管理あるいは整備、そして多面的機能の発揮を促進するために地域コミュニティーが取り組む共同活動に係る支援、こういった施策を推進してきているところでございます。
 農林水産省といたしましては、今後とも、食料の安定供給と地下水の涵養等といった多面的機能の発揮に資するよう、このような施策を通じまして、農地、農業用水の確保と農業水利施設の整備保全に取り組んでまいる、こういう考えでございます。
○佐々木(紀)分科員 ありがとうございます。
 企業誘致とは全く関係ないように思える農林業の施策というのも大変大事だということがわかっていただけたかなというふうに思いますし、ぜひ、土地改良事業等の予算もしっかりと確保していただきたいというふうに思います。
 それでは、四つ目の進出理由として考えられるのは、災害が少ないということであります。
 東日本大震災以来、太平洋側の津波に対するリスクというのが明らかになりました。首都直下型地震や南海トラフ地震も予想されるなど、地震や津波への対策が急がれるわけであります。また、近年は、ゲリラ豪雨や豪雪の被害といった自然災害も頻発をしています。北陸は、これらの災害が少ない地域と言われておりますので、企業立地にも大変適しているのかなというふうに考えます。
 太平洋側のリスクを分散させるという観点からいえば、冒頭触れました北陸新幹線は、東海道新幹線の代替補完機能をあわせ持つというふうに考えられますので、早く大阪までフル規格で整備すべしだというふうに考えています。
 国土強靱化への取り組みは、企業活動をするためにも、企業誘致の際にも大変重要なポイントとなっていますので、ぜひ、国土強靱化への取り組みも引き続きお願いを申し上げたいというふうに思います。
 五番目の理由として、勤勉な労働力の確保ということが挙げられております。
 北陸は、加賀百万石の栄華を支えた伝統工芸や芸術文化が豊かな地域であります。九谷焼や山中漆器、輪島塗など、細やかで妥協を許さないものづくりへのこだわりというのが地域のDNAとして受け継がれているのではないかなと考えています。また、ものづくり企業が集積をしているということも、ものづくりに適した勤勉な働き手を確保しやすいということも要因とあります。
 一方で、地方ならではのよさも理解をされつつあります。いわゆるコマツ・モデルと言われていることです。建設機械製造のコマツは、本社機能移転で地方活性化を提唱し、地方創生のモデルケースとして注目をされております。
 ちなみに、このコマツという社名も創業地の小松市に由来をしておるわけでありまして、これはふるさと型の移転であります。
 コマツの坂根相談役いわく、地方は東京よりも住宅事情がよくて、物価も相対的に安い、通勤時間も短い、生活コストが都会よりかからない分、体力的にも金銭的にも余裕ができる。そして、勤務地が出身地であればなおさらのこと、三世代で同居ができ、女性がばりばり働きながら子育てをする環境も整っている。家事や子育ての負担を分担、軽減できるということであります。同じ会社でも、都会の社員より地方の社員の方が出生率が高いというデータもあります。
 つまり、都会と同じ待遇で、地方、特に出身地、ふるさとに社員を配属させるということは、生産性も上がり、社員の生活の質も向上し、企業側も働く側も得をするということが地方の利点ではないかというふうに考えています。
 そこで質問ですけれども、政府は、これまでも経済の好循環をつくり出すために、政労使会議を活用して、賃上げや円安でもうかった分の価格転嫁などを要請し、成果を上げてきました。ぜひ、地方創生を実現するために、社員の配属についても提案をしてみたらどうかというふうに思います。
 つまり、社員、特に若い社員の採用、配属には、現地人材の採用のみならず、都会で採用した場合でも、一定の研修を終えた後は、都会での勤務条件と同じ待遇で出身地で勤務できるよう配慮してもらうことを促してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。
○山際副大臣 一々もっともなお話だと思います。
 よく、人材は地方でつくられて都会で働いているということが言われます。地方に行くたびに、私も副大臣として、地方創生のために地方に伺いますけれども、地方に行くと、ある意味恨み節のように、我々が人材を育成しているのに東京に行っちゃうんだよね、こういう話はよく聞きます。ですから、それをどうするかというのは、まさしく地方創生にとって大変重要なポイントであることは間違いがありません。
 しかし、現実問題としては、地方に会社の拠点がなければ、そこに人材を東京から派遣する、あるいは東京からそこに転勤させるといっても、なかなか難しいことでもあるので、ですから両方を、足並みをそろえて、徐々に、地方に拠点ができるということと、できれば当然そこに人材も移ってもらうということもできると思いますので、それらをあわせてやれるように、経団連とも相談するというのはやった方がいいかなと私は思っております。
○佐々木(紀)分科員 ありがとうございます。
 もしかして、ちょっと突然な質問だったかもしれませんけれども、的確に御回答をいただきました。本当にありがとうございました。
 以上のように、地方創生の観点から地方への企業移転を促進する施策についてお伺いをしたわけでありますけれども、これは既に立地をしている企業の育成、支援にもつながる視点であります。継続、計画的な社会資本の整備や、廉価で安定した電力供給、工業用水の確保、国土強靱化、労働生産性の向上など、経済産業省の取り組みだけでなくて、それぞれの省庁の取り組みが全体として調和し、初めて企業誘致や企業支援につながるということを述べさせていただきたいというふうに思います。
 少しお時間もあるようですので、ちょっと企業誘致以外の御質問をさせていただきたいと思います。
 中核企業の支援、育成ということについて、最後にお伺いしたいというふうに思います。
 地域経済を下支えし、雇用を守っているのは、地方に本社を置く中核企業であるというふうに私は考えています。こういった企業は、地域外から仕事を受注し、地域内に仕事を供給するということで、地域経済に貢献しているゆえにコネクターハブ企業とも呼ばれています。地方に本社を持つこれらの会社がもうかれば、法人税も地域に入る。
 しかし、これらの企業は、業種によって規模もまちまちではありますけれども、私が注目しているのは、資本金数十億、二桁億で、売り上げ数百億、三桁億の企業であります。
 これらの企業は、法律上は中小企業ではなく大企業でありますが、経団連に名を連ねるような売り上げ何兆円の巨大企業に比べると中小に近いわけであります。でも、法律上は大企業でありますから、中小企業の支援メニューというものは使えないわけであります。しかし、グローバルな市場で海外の大企業と戦っているわけでありまして、どうしても支援が薄くなるのではないかというふうに思います。
 地方創生を進める上でも、中核企業であるコネクターハブ企業の支援、育成はすごく大事だというふうに考えますけれども、政府の見解をお伺いしたいと思います。
○井上政府参考人 委員御指摘のとおり、地域の中核企業支援というのは大変重要な課題と考えておりまして、年末に閣議決定しましたまち・ひと・しごと創生総合戦略の中でも、地域の中堅企業並びに中小企業といった中核企業の支援についての対策を盛り込ませていただいているところでございます。
 その中では、例えば、プロジェクトマネジャーと称しておりますけれども、地域の核となるような中堅・中小企業が行うプロジェクトについて、プロジェクトマネジャーという、市場動向であるとか地域の企業に精通をしている方が伴走する形で、最初の事業の戦略をつくるところから販路開拓のところまで、一貫してマンツーマンで張りつく形で対応させていただきながら、さまざまな政府の研究開発への支援でありますとか、あるいは販路開拓への支援でありますとか、支援メニューとしてはいろいろなメニューがございますので、こういうものをこういうプロジェクトマネジャーがコーディネートしながら、一貫して支援ができるような形で進めてまいりたいと思います。
○佐々木(紀)分科員 どうもありがとうございました。
 時間が参りましたので、質疑を終えたいと思います。ありがとうございました。
○宮崎(謙)主査代理 これにて佐々木紀君の質疑は終了いたしました。
 次に、武村展英君。
○武村分科員 自由民主党の武村展英でございます。
 質疑の機会をまことにありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。
 今回の質疑におきましては、これまでの安倍政権の成長戦略の進捗状況を確認するとともに、さらに実効性あるものにしていくためには何が必要かという観点から質疑をさせていただきます。
 まず初めに、これまで衆議院の経済産業委員会におきましては、安倍政権の成長戦略の中核とも言える法律を幾つか審議してきたところです。中でも、二〇一三年の通常国会で成立しました産業競争力強化法、そしてまた二〇一三年秋の臨時国会で成立させることができました小規模企業支援法、この二つの法律は大変重要な法律であるというふうに考えています。
 そこで、この二つの法律に関しまして、これまでの成果や進捗状況についてお答えいただきたいと思います。
○山際副大臣 委員御指摘いただいたように、安倍政権における、今までの政権がやってきたやり方と最も違う点は、当たり前の話かもしれませんけれども、一つ一つの施策につきましてきちんとPDCAを回すということでございます。その中において、一つの施策を行ってそれをチェックするというのは大変重要なことでございまして、そういう観点からも、産業競争力強化法は成長戦略の文脈の中でつくろうといった政策でございまして、それが施行されてから一年たちますから、ここで見直しをするのは大変重要だと考えております。
 それでは、具体的な例につきまして幾つか御説明申し上げます。
 まず、設備投資、それから事業再編の促進、規制改革の推進等について産業競争力強化法の中では定められております。
 設備投資につきましては、生産性の高い先端の機械装置等への投資に対して税制上の支援措置を行ってございます。その措置を利用した申請が既に十四万件を超えてございます。さらに、リース手法を活用した先端設備等の導入促進事業においても、既に二百三件、五百三十億円の設備投資を支援してございます。
 次に、事業再編の促進につきましてですが、企業の負担を軽減する税制措置や、長期かつ低利の融資制度を設けてございます。これも強化法の施行後、十六件の事業再編に係る計画を認定してございまして、強化法の支援措置を活用した事業再編が着実に進んでいると承知しております。
 さらに、規制改革の推進については、企業単位で規制の特例措置を講じる企業実証特例制度、今のところ七件利用実績がございます。これは私自身はまだまだふやせると思っておりまして、これからさらに新たな事業活動を促進してもらいたいと考えております。
 さらに、小規模事業者支援法のお話がございましたが、これにつきましては、九月に施行されたばかりでございまして、現在、三月末で最初の、第一回の経営発達支援計画の認定というものを行う運びでございまして、これはまだ審査しているところでございますので、結果がこうだというふうには申し上げられないんですが、年に二回程度はこの認定というものを進めながら、着実に進めようと考えております。
○武村分科員 ありがとうございました。
 安倍政権の成長戦略ということで、PDCAを回していくということの中でチェックをしっかりやっていただいているという現状は大変すばらしいというふうに思いますので、今後もチェックは続けていただきたいと思います。
 そうした中で、企業の設備投資につきましては、おおむね期待どおりの成果を上げているということだろうと思います。一方で、規制緩和の突破口として期待されている企業実証特例制度につきまして、まだまだ実績が少ないように感じます。
 そこで、この企業実証特例制度につきまして、今後の取り組みについてお伺いをしたいと思います。
○菅原政府参考人 山際副大臣からもありましたように、企業実証特例制度は、これまで一年間で七件の実績がございます。
 ただ、規制改革のもう一つの手段として、グレーゾーン解消制度というものをやっておりますけれども、どういうふうになっておるかといいますと、勝手にできないと思い込んでいる例が結構ございまして、事業者から問い合わせがありますと、それは実を言うとできますよというところは、グレーゾーン解消制度の方に流し込んで明確にしようというのを、監督官庁からちゃんと通知を出してもらうというようなことも考え合わせてやりますと、グレーゾーン解消制度はもう既に二十七件来ておりますので、実証特例と合わせて三十四件が今既に動き始めているというところでございます。
 ただ、副大臣も申し上げたように、まだまだこれは、宣伝、普及していくことが非常に重要だと思っていまして、我々もいろいろ努力しておりますけれども、最近になってようやくこういうふうに実際に動き始めたものですから、新聞、テレビでも取り上げられる事例が結構出てきまして、こういったメディアはもちろんですけれども、商工会議所、商工会、それと地元の金融機関の協力も仰ぎながら、事業者の活用をより促すべく、さらなる宣伝、広報に努めてまいりたいというふうに思ってございます。
○武村分科員 ありがとうございました。
 ぜひ、今御指摘をいただきましたグレーゾーン解消制度とあわせて周知を進めることによりまして、規制緩和あるいは需要の創出につながるよう、一層の取り組みをお願いしたいと思います。
 次に、不公正な取引の是正についてお伺いをいたします。
 これまでの日本の産業政策というものは、とりわけ規制緩和の必要性につきましては大きな焦点が当たっておりましたけれども、一方で、取引先との力関係が異なるような場合、中小零細企業にしわ寄せが行ってしまうというような問題、つまり、公正な競争環境の整備については対応が不十分であったというふうに考えます。
 そこで、例えばトラック事業者を例に挙げたいと思いますが、トラック事業者における燃料価格高騰分の転嫁につきまして、これまでの取り組みと、取り組みを行ったことによる効果、そして今後の対応について、国土交通省にお答えをお願いいたします。
○宮城政府参考人 お答え申し上げます。
 国土交通省といたしましては、燃料価格の高騰分を荷主に適正に転嫁する、こういうことが大事だと考えてございます。
 そこで、平成二十年に公正取引委員会と連名で緊急措置を講じまして、これに基づき、ガイドラインを発出するなどによりまして、燃料サーチャージの導入の促進を図ってきたところでございます。
 最近では、平成二十五年四月に公正取引委員会と協議の上、業界団体の取り組みを喚起する通達を発出しております。
 また、平成二十五年五月には、経済産業省と連携いたしまして、経団連、日商などの荷主団体、これに対しまして、燃料サーチャージの導入への理解、協力を求めるなどの取り組みを行ってまいりました。
 これらによりまして、サーチャージの導入事業者数は若干増加をしてございます。しかし、残念ながら、いまだ事業者数でいきますと八%、車両数でいきますと四〇%、こういった数字にとどまってございます。
 これに関しまして、昨年夏に調査を実施いたしました。これによりますと、トラック事業者に対する燃料価格転嫁の状況の調査でございますが、トラック事業者が元請の事業者に対してそもそもきちんと要請をする、こういったことが非常に大事だということが示されたところでございます。
 そこで、これを踏まえまして、トラック事業者が交渉に取り組みやすい環境の整備のために、地方運輸局あるいは支局、こういったところが出張の説明会を実施するなど、トラック事業者の要望にきめ細かく対応してまいりたい、このように考えてございます。
○武村分科員 ありがとうございました。
 それでは、公正取引委員会にあわせてお伺いをいたします。
 燃料サーチャージ制度の導入を渋るような荷主に対しましては、優越的地位の濫用に該当するケースも多いと思われます。こうしたケースにつきましては積極的な取り締まりが必要だというふうに考えますが、公正取引委員会の今後の対応についてお伺いいたします。
○原政府参考人 お答えさせていただきます。
 燃料価格が高騰したにもかかわらず、取引上優越した地位にある荷主が一方的に運賃を据え置くような行為は、独占禁止法で禁止されております優越的地位の濫用に該当をいたします。
 公正取引委員会といたしましては、優越的地位の濫用として独占禁止法に違反する行為に接した場合には、厳正に対処していく所存でございます。
○武村分科員 ありがとうございました。
 成長戦略の恩恵を中小事業者の方々にも感じていただくためには、やはり公正な取引環境の整備が不可欠であるというふうに考えますので、より一層のお取り組みをお願いいたします。
 次の質問に移らせていただきます。
 中小企業施策全般につきまして、以下、中小企業庁にお伺いをいたします。
 平成二十七年度予算におきましては、中小企業に対する多くの支援策が盛り込まれているところです。毎年こうした多くの施策を国の中で準備していただく一方で、こうした制度が十分活用されていないというのが現在の中小企業施策の最も大きな課題であるというふうに考えます。施策が事業者の皆様に利用されない限りは、アベノミクスの効果を感じていただくことは不可能です。
 そこで、こうした支援策を活用していただくための取り組みについてお答えいただきたいと思います。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。
 中小企業、小規模事業者の支援策でございますけれども、平成二十六年度補正予算で約三千億円、それから平成二十七年度予算案におきましても約一千八百億円の計上をさせていただいているところでございます。
 御指摘ありましたように、これらの予算を全国三百八十五万の中小企業あるいは小規模事業者の方々に有効に活用していただくということのために、これは国だけではなくて、商工会、商工会議所を初めといたします関係機関と連携をしながら、そうした情報をきめ細かくお届けするということが非常に重要だろうというふうに考えてございます。
 このため、経済産業省といたしましてもさまざまな取り組みを実施しているところでございます。
 まず、中小企業庁が運営をいたしております支援ポータルサイト、これはミラサポという名前をつけさせていただいておりますが、この中に施策マップというコーナーを設けさせていただいてございます。ここでは、中小企業庁の施策のみならず、他省庁あるいは都道府県、市町村の施策を分野ごとあるいは業種ごとに簡便に検索していただくことが可能となってございます。これはぜひ施策の入り口として多くの事業者の方々に御活用いただければと考えているところでございます。
 また、誰に相談していいかわからない、あるいはどういう支援が受けられるかわからないという事業者の方はたくさんおられるかと思います。適切な支援の施策の紹介ですとかあるいは活用に向けたアドバイスということができる相談窓口というのが非常に重要かというふうに考えてございます。
 このため、昨年の六月でございますけれども、地域の支援機関の方々と連携をしながらさまざまな経営相談に対応する、よろず支援拠点、これを各都道府県ごとに整備いたしております。この拠点におきましては、各省庁あるいは商工会、商工会議所、地域金融機関などを初めとします認定支援機関の方々などとも連携をしながら、適切な支援の紹介あるいはアドバイスなどを行うワンストップサービスを実施しているところでございます。
 その他、事業者の方々への説明ですとかあるいは施策紹介のパンフレットの配布等も実施をいたしているところでございまして、御指摘のような広報ということを一層充実させて施策の周知、普及に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○武村分科員 ありがとうございました。
 ミラサポというサイトから入って施策マップをまずごらんいただく、このことによって、国だけでなく、市町や県の幅広い施策を概観していただくところが入り口になる。もう一つは、よろず支援拠点に御相談に行くと。
 私も、とにかくやはり相談に行くというのが非常に重要だというふうに思いますので、この二つにつきましては、私自身も選挙区の事業者の皆様に発信をしていきたいというふうに思います。
 制度の普及には行政だけでは限界があります。自治体や商工会議所、商工会、そしてまた認定支援機関、まさに全員野球で取り組まなければなりませんので、私自身も汗をかいてまいる所存でございますので、今後も御指導をいただきたいと思います。
 次に、補助金の申請について御質問させていただきます。
 補助金を申請するに当たりましては、申請書を作成することになれていない、そういった事業者の方々も多いと聞いています。その結果、補助金申請の支援をするコンサルティング会社が利益を上げている、そうした実態もあります。
 そこで、申請をサポートすることにつきましてどのような取り組みをされているのか、お伺いをいたします。
○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。
 中小企業の方々は、大変すばらしい事業のアイデアを持っておられる方が多くおられるかと思います。他方で、補助金申請など、御指摘のありましたような事務の手続といったようなことがボトルネックになり、政府の支援が受けられないというようなことになりますれば、これは大きな問題かなというふうに考えてございます。
 また、これも御指摘もありましたように、一部の事業者の方々におかれましては、コンサルティング料を払い、申請書のブラッシュアップを受けるということも可能であろうかと思いますが、その一方で、資金面で余裕のない小規模事業者の方々が申請書の作成で不利になることのないように、さまざまな申請のサポートを行ってまいりたいというふうに考えてございます。
 具体的に申し上げますと、中小企業庁では、予算事業の申請書につきまして、既に昨年からでございますけれども、原則三枚以内ということで簡素化も図らせていただいているところでございます。
 それから、特に小規模事業者の方々向けということでございますが、ものづくり補助金あるいは創業補助金ということにつきましては、今般、無料相談を受けられるサービスということも開始をしたいということで進めているところでございます。このサービスを御利用されたい方々につきましては、補助金申請サポートセンターという窓口を設けまして、そこにまた御相談をいただければというふうに考えているところでございます。
 それからまた、先ほど御紹介いたしましたよろず支援拠点、これがワンストップ相談の窓口でございますので、ここへの御相談もぜひいただければということでございます。
 それから、先ほど申し上げましたミラサポでございますけれども、この中に、別の情報といたしまして、申請書記入に当たってのノウハウということで、これは補助金虎の巻というふうに称するコーナーがございまして、ここをごらんいただきますと、申請書記入のコツを説明したりですとか、あるいは採択事例というものを、動画を見ていただいてそれを御紹介するといったようなコーナーもございます。誰でもここをわかりやすく見ていただけるというコンテンツでございますので、こうしたものも活用していただければというふうに考えてございます。
 こうした取り組みによりまして、申請が円滑に行われるように引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○武村分科員 ありがとうございました。
 補助金の申請をサポートする、例えば認定支援機関などにおきましては、必ずしも懇切丁寧なサポートができているわけではない実態もあるというふうに聞いていますので、今おっしゃいました小規模事業者向けの補助金申請サポート、こうしたものはぜひ活用していただきたいと思いますので、より一層の普及をお願いいたします。
 続きまして、補助金採択後の事業者の事務負担が多いというお話を時折耳にします。補助金採択後の事業者の方々に対するサポートにつきましてどのような取り組みをされているのか、お伺いをいたします。
○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。
 事業者の方々が補助金に採択された後も、例えば、国との契約の手続ですとか、あるいは、事業を実施した後、確定検査といったようなものもございます。こうしたさまざまな事務作業が発生をするということがございます。
 こうした作業が中小企業あるいは小規模事業者の方々の経営に過度な負担とならないようにするということは、大変大事なことだと考えてございまして、現在、確定検査に必要な書類の見直しということも行っているところでございます。
 それから、こうした取り組みに加えまして、平成二十六年度補正でのものづくり・サービス補助金では、事業の申請に際しまして、あらかじめ認定支援機関の確認を受けるということになってございますが、この認定支援機関が、採択後も当該事業の円滑な実施に向けた支援を行うという仕組みにしているところでございます。
 また、同じく二十六年度補正でございますけれども、小規模事業者持続化補助金、これにつきましては、商工会、商工会議所が事業計画の策定段階から支援をされるという仕組みでございますけれども、やはり採択後のサポートもお願いをするという仕組みで動かさせていただいているところでございます。
 こうした中小企業、小規模事業者の皆様方に対する伴走型での支援ということが非常に重要だろうと思いますので、各支援機関の方々と連携をしながら、きめ細かいサポートをさせていただきたいと考えてございます。
○武村分科員 ありがとうございました。
 補助金の採択後のサポートにつきましては、今後の大きな課題だというふうに認識をしています。より一層のお取り組みをお願いしたいと思います。
 続きまして、中小企業施策の効果についてお伺いをいたします。
 近年、多くの事業者の方々に利用していただいている補助金といたしまして、ものづくり補助金それからサポイン事業、こうしたものが挙げられますが、これまでの施策の実効性、総括をどのように考えておられるか、お伺いをいたします。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。
 ものづくり補助金につきましては、平成二十四年度、平成二十五年度補正でございますけれども、合計で二万四千九百四十七件、それから、いわゆるサポイン事業につきましては、これは平成十八年度から進めておりますけれども、平成二十六年度までの九年間で合計一千五百三十一件の採択をさせていただいてございます。
 両補助金とも、一定のリスクを伴う高いレベルの技術開発を行うということを支援させていただいておりますので、その成果の目標といたしましては、補助期間終了後五年以内に事業化達成率が半数を超えるということを目標にさせていただいてございます。
 これは、今わかっております成果ということで申し上げますと、サポイン事業につきましては、補助期間の終了から五年が経過をした案件ということがこれまで七十件ございます。このうち、事業化を達成したものが三十八件ということで、事業化の達成率は五四%というふうになっているところでございます。
 それから、ものづくり補助金につきましては、まだ始めてから間もないということもございますけれども、平成二十四年度補正予算が、補助期間は昨年九月までで終了いたしました。このときの補助金の受給者九千七百四十七件に対しまして調査を行っておりますけれども、中途段階というふうに御理解をいただければと思いますが、事業化を達成した企業が二一%、それから、技術開発が完了して事業化に向けて取り組んでいるという方が四二%というような進捗状況になってございます。
 こうしたイノベーションの支援というものに加えまして、事業化に向けての支援ということで、販路拡大に向けての機会の提供などもこれから行ってまいりたいというふうに考えてございまして、そうしたことも含めて、中小企業、小規模事業者の方々のイノベーションというものについての機運の盛り上げを進めてまいりたいと考えてございます。
○武村分科員 ありがとうございました。
 こうした補助金、今大変人気がある補助金ですので、その使われ方についても事後的なチェックがやはり重要だというふうに思いますので、これからも効果の検証につきまして対応をしていただきたいというふうに思います。
 続きまして、小規模企業支援法の運用についてお伺いをさせていただきます。
 現在、小規模企業支援法、施行され、発達支援計画の認定がこれから始まるところでありますが、これに関連しまして、商工会議所や商工会におきまして経営指導員の育成というものが大変重要であるというふうに考えます。経営指導員を育成するための支援策につきまして、お答えをいただきたいと思います。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど副大臣からもお答えを申し上げましたが、小規模事業者支援法の改正というのをさきの通常国会でさせていただきました。この中で、商工会、商工会議所による経営発達支援計画の認定制度というのが創設をされたところでございます。
 こうしたことに加えまして、御指摘のありましたような経営指導員の方、この方々が実際には小規模事業者の支援あるいはアドバイスに当たられるということで、いわばその支援スキルの向上というのが大変重要な課題であろうかと思っております。
 例えば、これは先生の御地元でございますけれども、滋賀県では、商工会連合会におかれまして、簿記あるいは中小企業診断士の資格取得を支援するというような研修を実施されているというふうに聞いておりまして、こうした基礎的な支援能力の向上というのは大変有効な取り組みであろうというふうに考えてございます。
 政府といたしましても、小規模企業振興基本法あるいは小規模事業者支援法の改正ということを踏まえまして、従来、記帳指導ということが中心であったかと思いますが、そうしたことにとどまらず、小規模事業者の経営や事業を伸ばすということでの経営指導員の方々向けの研修というのを今年度から全国で開始をさせていただいたところでございます。
 研修後のアンケートなどもとらせていただいておりますが、ほとんどの方から、これは役に立つというような御回答もいただいておりますので、来年度予算でも拡充をして、続けさせていただければというふうに考えているところでございます。
 今申し上げましたような国による研修、あるいは、滋賀県の事例を申し上げましたが、各地元において率先して取り組まれておられます取り組みがございますので、そうしたものを通じまして全国の経営指導員の方々の能力の向上を図って、小規模事業者の方々の持続的発展ということにつなげていければと考えているところでございます。
○武村分科員 ありがとうございました。国における研修の仕組み、そしてまた、地域において商工会などで行うこうした研修の仕組みも参考にしていただいて、充実をさせていただきたいというふうに思います。
 最後になりますが、今後の地域における施策の展開についてお伺いをいたします。
 平成二十六年版中小企業白書におきましても、地域産業構造分析システムが取り上げられています。このシステムは、地域経済の現状を的確に把握することができる画期的なシステムであると考えます。このシステムの活用方法につきまして、具体的な事例を挙げてお答えいただきたいと思います。
○井上政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねの地域経済分析システムでございますけれども、本年の四月中に運用を開始できるように現在開発を進めておりまして、運用開始後は、地方自治体等の施策の立案、実施に当たって御活用いただくことを考えてございます。
 大きく四つのタイプのデータで構成をされておりまして、一つが産業マップと称しておりますもの、二つ目が観光マップと称しておりますもの、三つ目が人口マップ、四つ目が自治体比較マップというものでございます。
 この中で、例えば産業マップについて申し上げさせていただきますと、ある特定の業種について、日本国内のどの地域にどのくらいどういう企業が分布をしているかというようなことが、例えば日本地図上で見ることができます。したがいまして、これから各地域において、自分の地域の特性あるいはポテンシャルに応じて独自の産業振興戦略をつくっていただくときに、どういうところが自分の地域の強みかといったようなことを考えていただく際の参考の材料としてお使いをいただけると思います。
 また、企業同士の取引情報もこのシステムの中で見られるようになっておりまして、例えば都道府県さらに市町村の単位で、その中に、ある業種のどういう企業があって、その企業が地域の中のどういう企業から仕入れをし、地域の外のどういうところに販売をしているかといったような取引の流れというのも見られることになっておりまして、自治体におきまして、どういう企業を支援していくと波及効果が大きいのかといったようなことを考えていただくときの材料として使っていただけるものと考えてございます。
 また、観光マップの例で申し上げますと、ある日ある時間に観光客の方がどの場所にどれくらいいるのかというのが、五百メートルのメッシュ、政令指定都市ですと二百五十メートル四方の単位で把握ができる仕組みでございまして、また、この観光客の方がどの時間帯にどこに移動したかということも見られるような仕組みになっております。
 したがいまして、これから地域の振興の中で重要な役割を果たします観光について、各地域において、例えばどこと広域的に連携をして、観光客の方にとって魅力あるプランをつくるかといったようなときの参考にしていただけるものと考えてございます。
 さらに、このシステムは、時系列で一年後、二年後、三年後、四年後、五年後ということでも、どうなったかというのが見られますので、行った施策が効果が出たのか出なかったのかということも見ることができますし、先ほど申し上げました四つ目の自治体比較マップということで照らし合わせてみますと、同じような人口規模の自治体同士を比較したときに、パフォーマンスがどう違うかといったようなところも見ることができまして、先ほどの、例えば中小企業施策についての全体を見られるミラサポなんかと重ね合わせてみますと、うまくいっているところはこういう施策を例えば自治体がとっているとかいないとか、こういうことも比較検証できるような、こんな仕組みでございます。
○武村分科員 ありがとうございました。
 先ほど中小企業庁の方から御紹介をいただきました施策マップですけれども、ある程度、今、市町でも入力が進んでいるところです。この施策マップを実際に拝見していまして、まだまだ市町村独自の施策というものが乏しいなという感想を持ちました。
 今お話をいただきました地域産業構造分析システム、こうしたツールを使って、市町独自の施策をこれからますます展開していただきたいというふうに思いますので、こうした周知をこれからもお願いしたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○宮崎(謙)主査代理 これにて武村展英君の質疑は終了いたしました。
 次に、秋本真利君。
○秋本分科員 自民党の秋本真利です。
 再エネの出力抑制についてですけれども、正直言って、昨今、報道ベースで載ってきている抑制率について驚いているところでございます。思っていた以上の数字が出てきたなというふうに思っております。
 そして、これを審議する自民党の中の部会がありまして、私はたまたまそこの事務局長を務めておりますので、当時それを議論したときの議事録がうちの事務所にございます。その中に、木村部長あるいは長官の発言で、今回の措置は緊急的なものであり、接続可能量を拡大するための方策を引き続き検討します、エネルギーミックスの検討状況や電力需給の状況等を踏まえて接続可能量の再検証を継続的に行います、再生可能エネルギーの最大限導入を着実に進めていきますと。あくまでも緊急的な措置なので、何とか通してください、認めてくださいという説明がありました。
 そして、平場での議論で、ほかの議員さんからの指摘で、こういうことが本当に起きるのか、現行の八%ルールでさえ欧米に比べれば過大ではないかという指摘があって、ヨーロッパ等では一、二%の出力抑制しか起きていない中で、本当に八%で十分じゃないか、無補償、無制限というのはやり過ぎじゃないかというものに対しての答弁が、当面、出力抑制が起こるということは私たちも想定していませんが、長期的にそういう可能性があるときに、できるだけ今の段階から対応策を考えていく必要がある、なのでお願いをいたしますという話でした。
 ところが、ふたをあけてみれば、二シグマという、ちょっと想定し得ないような条件のもとかもしれませんけれども、五〇、六〇という抑制の数字が出てきて、低いところでも二、三〇という数字が出てきてしまっている。これはちょっと、私は、正直言って後ろから殴られたような気持ちでございます。部会の中での想定の条件と、出てきた実際の状況が余りにも違うのではないかというふうに思っているわけでございます。
 このことについてはどういう所見をお持ちか、エネ庁に問い合わせたいというふうに思います。
○上田政府参考人 この接続可能量の試算でございますけれども、三月四日に開催されました専門家によります系統ワーキンググループの場におきまして、接続可能量を超過して再生可能エネルギーを受け入れることとなる電力会社から、太陽光発電設備の出力制御の見通しの試算について御報告をいただいたところであると考えております。
 この出力制御の見通しでございますけれども、これにつきましては、今後、電力会社任せということではなくて、この専門家による作業部会におきまして、見通しの算定方法等について検証を行っていく予定にしております。
○秋本分科員 今、一般電気事業者任せではなくてということがありましたので、そこを、例えば自然エネルギーに関連するような団体の意見もしっかり聞いて、実際に、あの数字が出た後すぐ次の日に、太陽光発電協会さんがすぐに、うちの数字はこうです、一般電気事業者さんの数字はちょっと過大過ぎませんかということで記者会見もし、ブリーフィングもして、資料も出てきているわけであります。その数字と大分乖離があるなというふうに思いますので、ぜひ、両方のさまざまな意見をしっかりと聞いて、不断に見直しをかけていっていただきたいというふうに思っているわけであります。
 計算式等も、いろいろと、さまざまな意見をエネ庁の方も頂戴しているというふうに思います。例えば、出力抑制の計算式の中に、そもそも全ての原発が稼働するということを条件で、残っている、余っているところへ自然エネルギーを入れていこう、そういう計算のもとに立ったときにこのぐらい入りますよねという式になっているのが、そもそも全基動くということがあり得るんですかと。そもそも、設置許可も出ていないような、新設と言われるような、例えば大間のような原発まで計算式の中に入っている、あるいは福島も入っているということが、ちょっと過大なんじゃないかという指摘もあるわけでございます。
 再稼働の状況等も見直しながら、不断にいろいろと見直しをかけていきますと。たしか、私の記憶が正しければ、木村部長の口から、おおよそ一年以内をめどに見直しをかけていきたいというような発言もあったというふうに思いますけれども、見直しをかけていただきたいということで、具体的にそれはいつごろになりそうかということについてお伺いをしたいというふうに思います。
○木村政府参考人 見直しの頻度でございますけれども、御指摘のとおり、接続可能量につきましては定期的に検証を行うべきだと考えております。需要やあるいは電源構成等の変化を反映させていくこととしたいと考えております。
 検証の頻度につきましては、電源構成でございますとか需要の変化の状況あるいは程度、そういうものをよく見定めながら、今後、適切に判断していきたいというふうに考えておりますけれども、おおむね一年に一回程度はやっていきたいというふうに考えてございます。
○秋本分科員 しっかりと再生可能エネルギーの普及拡大に向けて努力を続けていただきたいというふうに思っております。
 政府も、そして我が党も再エネを最大限導入していくというのを公約に掲げているわけでございますから、あの数字がひとり歩きしてしまうと、やはりインパクトが大きいんですよね。現実に、九州電力管内では相当数の事業者が、ちょっともうこれはできないんじゃないのという形で事業を諦めてしまっているということも、報道ベースですけれども数字も出てきております。大変危惧をしているところであります。
 ちょっと、二シグマという部分での、あり得ない想定の数字がひとり歩きしているというところもあるようなことをエネ庁さんも言っていましたが、報道に対するブリーフの仕方というのがあると思うんですよね。あれだけがもうセンセーショナルに取り上げられて数字がぼんと出てしまえば、当然、あれを報道ベースで見た、事業者もそうですけれども、一般の国民に対しても誤ったメッセージを送ってしまいます。自民党は本当に再エネに本気なのか、秋本さんはエネルギー、エネルギーと言って一生懸命やっているけれども、自民党は本当に自然エネルギーを本気でやる気があるのかというふうに、ああいう記事ベースで、私自身も地元で問い詰められることも実際にございます。
 ですから、そうじゃないんだということを私は一生懸命説明をしていますが、やはりブリーフの仕方、表に対するリリースの仕方というのがあると思うんですよね。ですから、ああいうところだけをセンセーショナルにつまむというのは、メディア側の報道の仕方というのもありますけれども、出し方というのもやはりあると思うんですよ。だから、そこをやはり少し慎重にしていっていただきたいなというふうに思います。
 それと、一つ、再生可能エネルギーというのは、これから地方創生という形の中で、これから地域のエネルギーは地域で消費をして、雇用も生まれて、産業もというような話が出てきたときに、それって一体どのくらい経済効果があるのとなったときに、では数字を出しましょうというと、やはり一番納得のいく、説得力のある数字というのは産業連関表だと思うんですよね。あの表の中に今再生可能エネルギーというのが含まれていない中では、先々、そういうものを産業連関表の中に入れていって、実際に算定をしやすくするという方法がやはり私は必要だというふうに思っております。
 そういうことも踏まえて検討していただいて、再生可能エネルギーの普及拡大に、ぜひエネ庁としてもこれからも邁進していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
 福島第一原発の汚染水処理でございますけれども、おととしの九月に、東電の社長が安倍総理に、今年度、この三月までに処理を終えますというふうに約束をいたしました。あの当時はALPSしかなかったわけですから、ALPSでの処理が前提であったというふうに思うわけであります。国際的公約になってしまった、オリンピックがあったわけですから、そういう一面もあると思います。
 そうした中で、東電が、一国の総理である安倍総理と今年度中にというふうに約束をしたにもかかわらず、その約束が遵守されなかった。そして、五月ということがまた数字として出てきましたが、この三月までに期日を守れなかった、あるいは五月というものが守れなかったときに、この責任というのは一体誰がとるのでしょうか。誰のもとでこの汚染水の処理がされているのかということがやはり明確でないような気がしてなりません。
 この汚染水の処理というのは国民的関心事でもありますし、この汚染水をコントロールして、本当の意味で国民の方々にもアンダーコントロールだというふうに納得していただけるのではないかというふうに思います。この汚染水のオペレーションがうまくいかないということが、やはり東電は福島第一原発をコントロールできていないんじゃないのというふうに思われる大きな要因だと、私自身は非常に危惧をしております。
 きょうも、大変大きな汚染水の漏れというか、汚染水と言っていいのかわかりませんけれども、タンクの堰からの大きな水の漏れがあったというふうな報道ベースがなされております。そういったことも踏まえて、あの敷地内での雨水や排水路を流れているような水、あるいは汚染水といった、そういう水をコントロールして初めてアンダーコントロールというふうに、本当の意味で国民の皆様にも思っていただけるのではないかというふうに思うわけであります。
 そういった中では、東電の社長の責任なのか、それとも政府側のどなたかの責任のもとでしっかりと行うということなのか。このことについて、誰の責任でこの汚染水のオペレーションがなされているのか、これを完遂できなかったときに誰が責任をとるのかということについて、お伺いをしたいというふうに思います。
○上田政府参考人 汚染水の年度内の浄化につきましては、東京電力がまさに総理の前で自主的に設定した目標ということでございます。そういう意味では、この汚染水の浄化の処理につきましては、東京電力が実施主体として責任を持って行うということでございます。
 もちろん国も、廃炉・汚染水機構を初めとしてさまざまな対策を講じ、また指導をしているところでございまして、私どもといたしましては、この汚染水を浄化処理することによりまして、汚染水の持っているリスクというものを着実かつできる限り早期に低減していくことが重要である、そういう観点から指導をしてまいりたいと考えております。
○秋本分科員 先ほど述べたとおり、当初、おととしの九月の約束の時点ではALPSしかなかったわけですから、あのときの東電の社長の処理というのは、当然、誰が考えてもALPSを指していたというふうに思います。これがいつの時点か、汚染水の処理というものの処理の定義が変わってしまって、ストロンチウム除去装置でも、四種類ある中で一つでも通れば処理とみなすんだよというような形で、定義が変わってしまったということがあるわけでございます。
 この汚染水の処理の定義が変わって、今度五月というふうになったわけでございますけれども、そもそものALPSでの処理というのは、自民党の部会ではおおよそさらに一年ぐらいかかりますよ、来年の五月ぐらいだという答弁がありましたけれども、この来年の五月ということで間違いがないか、お伺いをしたいというふうに思います。
○上田政府参考人 汚染水の浄化のタイミングであります。
 もともと、この汚染水の年度内の浄化は東京電力が自主的に設定された目標でございまして、定義について私どもがどうこうという問題ではありません。
 東京電力は、この多核種除去設備、あるいは高性能ALPSと言われる除去設備に加えまして、ストロンチウムの除去設備等、全部で今七種類、先生よく御存じのとおりでございますが、あるわけですが、こういったものにつきまして除去をするということが五月程度ということでございます。
 さらに、このストロンチウム除去設備により処理をした水、これを多核種除去設備により再度浄化処理をするということを考えておりますけれども、こういうことにつきましては、ストロンチウム除去設備による処理を終えた後、一年程度を要する見通しであると東京電力の方から聞いているところでございます。
○秋本分科員 東電が勝手に決めた定義だよね、だから、その定義が変わったってというような答弁に私は聞こえましたけれども、それはおかしいんじゃないですか。
 先ほど述べたとおり、当時はALPSしかなかったわけですから、ALPSでの処理が前提であって、国民誰もがそう思っていたと思います。これがどこかの時点でストロンチウム除去装置も含めた処理だというふうに変わったんだというふうに思いますけれども、総理との約束ですよ。これがほごになっているにもかかわらず、それでいいんだというふうに、それは東電が決めたことだから東電の目標設定でやってもらえればいいんですというのでは、これはおかしいんじゃないですか。
 この定義が変わったということについて、経産大臣はどのようにお考えですか。
○上田政府参考人 汚染水の浄化設備につきましては、おっしゃるようにALPSの処理設備というのが最大であるわけでございますが、さまざまな段階からストロンチウムの除去設備というものも含めて検討が行われているところでございまして、正直なところ、浄化という行為について、それがALPSを使ったものなのか、そうでないものかということについては、必ずしも明確でなかったというふうに考えております。
 私どもとしましては、いずれにいたしましても、このストロンチウム除去設備によりまして処理を行った水につきましては、再度、ALPSといいますか多核種除去設備により処理をしたいと考えておりまして、それが先ほど申し上げた、一年程度を要する、こういうことでございます。
○秋本分科員 ちょっと納得はいきませんけれども、既設ALPSについてお伺いします。
 既設ALPSは、六十二核種取るというふれ込みですけれども、実際、四核種、思うように性能が発揮できていないはずであります。特に沃素については、告示濃度よりも相当高いものが出てきているというふうに思います。私自身も六十二核種取れるというふうにずっと思っていました。しかし、あるときに、この四核種取らないんだということに気づいたわけであります。
 宮沢経済産業大臣は、この六十二核種取れますと言っているALPSの中で、四核種ちょっと性能が発揮できていないよねというふうに報告を受けた、あるいは御自身が気づいたというのは、一体いつごろの時期だったというふうに御記憶がありますか。
 経産大臣の認識について伺っておりますから、経産大臣個人の、大臣の見解を伺っております。大臣がいつ気づいたのかということについて伺っておりますので、大臣にお答えいただきたいというふうに思います。
○上田政府参考人 ALPSの性能の問題でございますので、非常に技術的な話という側面もございます。私自身いつのタイミングで大臣に申し上げたか、今この瞬間はっきりとしたことを申し上げられませんけれども、確かに、既設ALPSにより処理した水につきまして、特に早期に処理をしたものについては、コバルト60、沃素129等々の一部の核種が、相当程度その濃度は低減するものの、一部核種について残っているという部分があるわけでございます。
 これらの水の処理をどういうふうにしていくのかということにつきましては、東京電力とも十分今後相談していきたいと考えております。
○秋本分科員 大臣に通告もしております。通告をしているにもかかわらずお答えもいただけない。在席していて目の前で質問を聞いているのにお答えいただけないというのは、私ちょっと心外なんですけれども。
 通告もしております。した上で、難しいことではなくて、大臣がいつお気づきになりましたかという質問であるにもかかわらずお答えいただけないというのはなぜなのかについて、お答えをいただきたいというふうに思います。
○宮沢国務大臣 極めて技術的なことでありますので、事務方から答弁をさせました。
 聞いていて答えないというわけではなくて、たしかこれは与党の、自民党の質問だったよなと思いながら、少しあっけにとられていたものですから、事務方から答弁させました。
○秋本分科員 ではぜひ、秋本真利とお見知りおきいただきたいというふうに思いますけれども。
 御存じなかったというふうに思います。それであれば、既設ALPSについては、先ほど長官から特に初期のものについてはという発言がありましたが、既設ALPSについても、もう一度高性能や増設ALPSを通した方がいいのではないかという、党内の部会での指摘やあるいは識者からの指摘等もございます。
 このことについて、既設ALPSの水をもう一度増設ALPSや高性能ALPSに通すのかどうかということについて、確認をしたいと思います。自民党の部会では通すという答弁がございましたけれども、改めて確認をしたいと思います。
○上田政府参考人 既設ALPSにより処理した水の一部につきまして、一部核種が残っているというのは事実でございます。
 そういったものにつきまして再度ALPSを通すのかどうかということにつきましては、ALPSで処理しても残るトリチウムの処理というのをどうしていくのかといったことともかかわりますので、この点につきましては、しっかりと、十分に低い放射性物質濃度となるような観点から、どのように取り扱うということを検討してまいりたいと考えております。
○秋本分科員 大臣、聞いていてわかっていただけたと思いますが、六十二核種取れますというふれ込みだったんですが、どうも思うように四核種が取れていないというのが既設ALPSの現状でございます。
 そうした中では、やはり地元の、特に漁業を営んでいる方々や地元の方々との信頼関係の構築というものも、今いろいろとK排水路の問題等で揺らいでいるところもございます。そういった中では、特にこの初期のものかもしれませんけれども、既設ALPSの水についても、やはりもう一度しっかりと除去できるALPSを通していくんだという姿勢を示すことが、やはり地元との信頼関係の構築ということにつながっていくんだろうというふうに私自身も思っているところでございます。
 ぜひ鋭意検討していただきたいし、自民党の部会の答弁では、木村部長の方から通しますという答弁をいただいているところですから、経産省としては、政府としては、そういう方向でぜひ東電と話をしていただきたいというふうに思います。
 汚染水の処理タンクですけれども、今、あれは空っぽになったらどうするのというのをあちこちで私自身も質問されたりするわけですけれども、あの処理についてはどのような考え方をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
    〔宮崎(謙)主査代理退席、主査着席〕
○上田政府参考人 御案内のとおり、福島第一原発におきます貯水タンクにつきましては、汚染水のために、溶接型のタンクの増設を進めているところでございます。これは、ボルト締め型タンクのリプレースという形を想定しているわけでございます。
 このボルト締め型のタンクのリプレースということが進んだ場合でございますが、これにつきましては、解体をして撤去を行います。切断をして減容化をした上で、当面は福島第一原発の敷地内に保管するということを検討している、そういうことを東京電力と相談しているところでございます。
○秋本分科員 会計検査院から、東電の除染費に関する求償がちょっと思ったより進んでいないんじゃないの、もう少ししっかり求償していって、この数字を高めていく必要があるんじゃないかということを指摘されております。
 そして、実際の数字をいただきましたところ、直近で、環境省は二千百五十五億円の求償に対し支払い額が九百四十六、四四%。内閣府の方は、執行額が約二千億円ぐらいあるんですが、求償そのものが百三十五億程度しかなされていない。もうちょっとこの求償率も上げていく必要があるんだろうというふうに思うわけでございます。
 この辺について、しっかりと進めていかなければ、内閣府のものについては予備費から出しているわけですから、国庫に穴をあけてしまうわけであります。そして、環境省の方については復興債という財源から支出をしている。そこにお金が戻ってこないということになると、やはり国民から見たときに、東電の除染を進めるのはいいよね、復興を進めていくのはいいよね、だけれども、そこに出したお金というのは戻ってこないんじゃないのとなっていったときに、本当にこれが、二年、三年、五年、十年、そしてもっとかかるであろうと言っている復興というそのもののスキームを、いつの時点かで、いや、それって、もう出したって返ってこないんだからというようなことの世論が少しずつでも高まってきたときに、復興が進まなくなるのではないか、復興を進めるに当たって多少なりとも支障が出てくるのではないかというふうに危惧をしております。
 しっかりと求償をして応諾率を上げていく、出したものについてはちゃんと返していただく、そして、国としてもそれなりの厳しい姿勢で臨んでいくという姿勢を見せていかなければならないというふうに思っています。
 そういった意味では、復興という観点から見たときにそこに支障が出るということで、復興に支障が出てはならないなと私自身は思っていて危惧をしているところですけれども、復興政務官の御見解をお伺いしたいというふうに思います。
○小泉大臣政務官 これは、国と東電という関係にとどまらず、借りたお金を返すのは当たり前のことですから、今回は、借りたといいますか、立てかえてもらったお金は速やかに返してもらいたい、これは当然のことです。
 先ほどいろいろと数字の方もおっしゃいましたが、二十七年の一月の時点だと、二千百八十八億円を求償して千四十九億円、つまり未払い率が五二%、こういった状況です。
 ちなみに、放射性物質汚染対処特措法の中にも、「速やかに支払うよう努めなければならない。」当然のことではありますが、そうなっていますので、復興庁としても、もちろんこれは世の中の常識だと思いますので、そこは関係省庁に対してもしっかりと取り組んでいただきたい、そう思っています。
○秋本分科員 正直、政務官、私がヒアリングで呼んだときに、復興庁はちょっと他人事なんですよね。内閣府と環境省でやっていますから、我々は実際お金を動かして事業をしていますからみたいな話で、その取り立てというか回収の方は環境省と内閣府でみたいな話で、実は答弁を、政務官と限らず復興庁から答弁をもらおうと思っただけで、いや、復興庁は、復興庁はという感じで、ちょっと他人事だなというふうに私は思ったんですね。
 それで、何度も、こういうことが本当に数字が出てこないと、復興に支障が出てくる可能性があるでしょう、それはまずいよね、そういう観点から、復興庁として当事者意識をもうちょっと持って、省庁間で連携をして、力を合わせてやはりこの数字というのは上げていかなきゃいけないんじゃないのという指摘をさせていただいたところであります。
 政務官からの答弁をいただきましたので、ぜひほかの省庁とも力を合わせて数字を上げていっていただきたい、そして復興を進めていっていただきたいというふうに思うわけでございます。
 RETFに進みます。
 RETFというのは、平成十二年に竣工いたしまして、「もんじゅ」の使用済み燃料を処理するための施設でございますから、「もんじゅ」が完成していない中、当然使用方法がございません。会計検査院にも指摘をされて、いや、もう一千億円近くお金を使って建てたんだから、もう十何年たって活用方法がなければほかの用途に使ったらどうかという指摘までされて、私も国会で質問をしたことがございます。
 そもそも、これは今課税をされて、累計で十三、四億円までお金を取られてしまっている中で、やはり、国民のお金を使ってそれを建てて、さらに、建てた後に使ってもいないのにもう十四億円ぐらい税金を払っているという中で、会計検査院からまで何か利活用方式を検討しなさいと言われている中で、国会でも指摘をされ、私は本気で真剣に考えなければならないんだろうと思っております。
 それで、文科省に問い合わせたところ、検討しています、検討していますということだったので、どういうふうに検討しているのかというふうに確認をとりましたら、原子力機構内の職員で検討をし、提案をいたします、なお、議論については原子力機構内の関係者が日々の業務の中で行いますという答弁を頂戴しました。
 これはないんじゃないでしょうか。一千億円もの金額を使って、国民からの血税でこの施設を建てて、税金も払って、これだけのものを建ててしまった以上、「もんじゅ」ができないんだったらほかのことにというふうになったときに、もっと真剣に議論をするべきではないでしょうか。
 高レベル放射性廃棄物の詰めかえに使いますというふうにおっしゃっていますけれども、「もんじゅ」もいつできるかわからない、高レベル放射性廃棄物の捨て場だっていつ見つかるかわからないという中で、捨て場に捨てに行く前の詰めかえの場所として使いますというのでは、また、それって一体いつになったら使うんですかというような話の繰り返しですよね。それをJAEAの中の内部の議論で、日々の業務の中だけで議論してそういう結論を出しましたというのは、これは本当に国民に受け入れられる回答なんでしょうか。
 もっと組織を挙げて、あるいは文科省の中だけで話していたら文科省の壁から出た議論というのは出てこないと思うんですよね。やはり、経産省やほかの省庁、あるいは一般の識者の方にも入っていただいて、本当にあれってほかに使い道がないのという議論を真剣にする必要があるんじゃないかというふうに思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○田口政府参考人 お答えいたします。
 RETF、リサイクル機器試験施設の当面の利活用方策につきましては、会計検査院等からの御指摘を踏まえ、原子力機構が昨年九月、日本原子力研究開発機構改革報告書というのをまとめてございますが、その中で、当面、ガラス固化体を最終処分場に輸送するための容器に詰める施設としての活用を図ることとして、具体的検討を進めることとしてございます。
 この利活用方策の検討に当たりましては、担当の理事をヘッドとして、機構の内部のみならず、同施設の建設メーカー等の専門家にも御意見をいただきつつ、必要性、社会的影響、適時性、経済性等を考慮したところでございます。
 文部科学省といたしましては、この改革報告書の方針に沿って、原子力機構において検討を具体的に進めることが重要であると考えております。
○秋本分科員 とにかく、私、ペーパーをもらいましたけれども、内部でだけ議論をして、日々の業務の中で議論をしていますというのは、さっきも言ったとおり一千億円からの施設ですから、もっと実際、議論の幅を広げていただきたい。そういう中では、先ほども申し上げたとおり、広く、省庁の中だけあるいはJAEAの組織の中だけではなくて、大きな議論をもっとしていただきたいというふうに思います。
 六ケ所村の余裕深度処分地で、性能確認試験というものが経産省の事業として行われています。これは、余裕深度処分をしよう、俗に言うL1をそこに捨てていこうという捨て場を試験しているわけですけれども、L1の規制、今までなかったわけですよね。
 今回、L1を高いものと低いものに分けて、低いものについては今規制基準を年度内にということで進めているということを聞いています。L1の高い方の部分についても議論をしっかりと進めていかないと、廃炉をします、廃炉をしたいというふうになっても、炉心、線量の高いところを壊していくときに、それを捨てていく規制基準もありませんとなってしまっては、廃炉が進まないということもあります。
 このL1の高い方についても規制基準を早急に定める必要があるというふうに思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○竹内政府参考人 御指摘の廃棄物の規制基準に関しましては、廃棄物の埋設施設の廃止までには放射能の減衰が見込まれない廃棄物の基準、これは対象となる廃棄物の量が少のうございますので、まずそれ以外の、放射能の減衰が見込まれる廃棄物について、年内に考えをまとめまして、それ以外の高い部分につきましては、地層処分の規制基準等との整合性に配慮しつつ、将来のいずれかの時点で検討を行いたいと思っております。
○秋本分科員 早急に策定をしていただく必要があるというふうに思います。
 それと、RFSという、むつに中間貯蔵施設というものが建設をされて、一期工事三千トンの部分が終わりました。しかし、東京電力と原電の燃料しか運び込めませんから、当分の間燃料の搬入というものが起こらないだろうということが容易に想定できます。
 そうすると、その間のランニングコストいうものは、これは当然総括原価に乗ってくるんだろうというふうに思いますが、東電と原電のユーザーが電気料金として払い続けるのかもしれませんし、その部分というのは、相当程度搬入が起こらないであろうといえばさっきのRETFと同じで、何か考えなきゃいけないんじゃないかというふうに思うわけであります。
 そのまま置いておけばいいということではなくて、ぜひこの辺について鋭意検討を重ねていって、総括原価で無駄な電気料金を払っているよね、俺たちこんな電気料金払いたいと思っていないよということを多くの国民から思われたり言われたりしないように、しっかりとこういったところについて目を光らせて、こういったものが一つでも二つでも少なくなっていくように、これからも努力を重ねていただきたいというふうに思います。
 これで質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○平口主査 これにて秋本真利君の質疑は終了いたしました。
 次に、高井崇志君。
○高井分科員 維新の党の高井崇志でございます。
 先日の予算委員会の集中審議に引き続きまして、再生可能エネルギー、固定価格買い取り制度の質問をしたいと思います。
 大臣には、朝八時から長時間お疲れさまでございます。恐らく同じ質問が何度も来ているんじゃないかと思いますし、与党の議員から厳しい追及があって大変御同情申し上げますが、あと二人でございますので、頑張っていただきたいと思います。
 それでは、先日、三月三日、予算委員会でも質問した、そのお答えをさらに深めてきょうは質問したいと思うんです。
 まず最初に、前回の予算委員会でも申し上げたんですけれども、本来、この指定電気事業者制度は、私は、この間も申し上げたんですけれども、もともとこの再エネ法ができたときには想定していなかった、接続義務の原則と例外が逆転した制度で、告示で指定しているわけですけれども、法の趣旨を根本から覆す制度ではないかと思います。
 再エネ法の五条では、電気事業者は次に掲げる場合を除き接続を拒んではならないといって、拒否が認められるのはあくまでも例外で、その例外を省令で書いているわけです。法制定時の資源エネルギー庁長官の経済産業委員会での答弁でも、あくまでも限定的なものだと。そして、省令の中でもまさに限定的である実をあらわしたものにしていきたいという答弁をされています。
 その例外として二〇一三年の七月に指定電気事業者制度ができて、そのときもエネルギー庁長官は、北海道電力だけが省令改正の対象になるんだ、あくまでも例外だということをおっしゃっており、さらに、その北海道電力でさえ、まだ一度も出力抑制はしていない。にもかかわらず、今回、一気に七社が指定をされる。しかも、北陸電力、中国電力は、現時点ではまだ接続可能量を超えていないのではないか。こういう制度でありますから、先般もお聞きしたとおり、やはり法の趣旨を大きく逸脱する省令、告示ではないか。
 これは、ある意味、最高裁でも、別の省の省令ですけれども、立法時の認識と違う省令は、やはり法の授権の範囲を超えているという判例が出たこともございます。そういう意味で、違法ではないかということまで疑いがあるわけですけれども、この点につきまして、大臣、御見解いかがですか。
○宮沢国務大臣 今、委員おっしゃいますように、要するに、法律に根拠がないわけではなくて、しっかりとした根拠がある制度、法律にのっとり省令を定め、そして告示を行っている、こういう制度でありまして、当初と違うじゃないか、こういうお話があるわけですけれども、正直申し上げまして、この固定価格買い取り制度、FITを導入しまして、再生可能エネルギーはある意味で順調に伸びてきたわけですが、一方で、当初の考えていたこととかなり違った様相を示したのは、太陽光発電がともかく圧倒的なシェアを占めたということ。
 特に、また最近におきましては九州電力で接続保留の話がありましたけれども、あれも年度末にかけて、いわゆる低圧分割という、ある意味では脱法的と言っていいような大量の申し込みがあったという、なかなか当初思っていたとおりいっていないというような状況の中で、二十年間まさに買い取り価格を保証するという制度でございますから、途中で、ではもう接続しませんよというわけにはいかないという中で、やはり、接続できる人はかなり多く接続させてあげたいと思った中でこういう指定をしたわけであります。
 いわゆる供給がピークになるときには少し接続ができないという状況ができますけれども、ピークでないときには、新たにまさにそういう条件で参加された方も十分に電力を供給できるということで、ある意味ではワークシェアリング的な制度、参加事業者の数は多くなる、しかし、供給がピークになるときには少し接続を抑えるということであります。
 一方で、北海道でもまだやっていないじゃないかと言われるのは、恐らくそのとおりでありまして、当然、もともとの計算からいきましても、原発が再稼働された場合には、これはつながれてくるということ、再稼働されない、廃炉になったときにはその分落ちるということ等々を計算しておりますから、まだ一基も再稼働していないという状況においては、正直、余裕がある状況が続いているということは確かだろうと思います。
○高井分科員 法にのっとった省令だということなんですが、その法の趣旨が、そもそも接続を拒んではならないという規定があって、そこの例外を定めているわけですが、例外の方がもう圧倒的に多くなってしまうということでは、では、そもそもの接続を拒んではならないというのはどうなんだということになるのではないかと思います。
 それともう一つは、やはり、ワークシェアなんだ、数がふえるんだとおっしゃいますが、先般も指摘したとおり、実際にこの制度のもとでは融資が受けられないという事例がかなりあって、小規模な、もう大企業はいいですよ、大企業とか資金調達できる会社ならいいですけれども、本来、この再エネ事業者というのは、そういう地域のところ、小さな会社まで含めて広くやっていこうというのも、これもまた法の趣旨ではなかったのかと思います。そういう意味では、法制的には問題ないのかもしれませんけれども、実態としてかなり問題が出ているということは恐らく大臣もお感じになりながら、しかし、苦しい答弁をしていただいていると思うんですが。
 であれば、私も少し前向きな提案をさせていただきたいと思っていまして、なぜ今回、三十日のルールという、その三十日がいきなり無制限、無補償というところまで拡大してしまったのか。無制限、無補償だから、銀行も、そんな不安定な、いつとめられるかわからないところじゃ融資できないよということなので、だったら、では三十日じゃなくて四十日とか五十日とか、そういう決め方もあったんじゃないかと思うんですが、そういったことを検討はされなかったんでしょうか。
○木村政府参考人 出力制御の上限が三十日からいきなり無制限というのはおかしいという御指摘でございます。
 確かに、委員御指摘のように、接続可能量に達しました後は、具体的な無補償での出力制御の日数をより細かく設定していくということは技術的にはあり得るかなというふうには思っております。
 ただ、この場合、例えば、九州電力を例にとって、もちろん、彼らの現在の接続可能量の試算を前提にした考え方でございますけれども、個々の再エネ事業者に対しましては出力制御というのは三十日を上限とする、これはルール上決められておるわけでございますけれども、実際、電力会社にしてみますと、再エネ事業者全員が一斉に同じ日に出力制御を受けるわけではないわけでございまして、当然、需給が厳しい日から比較的緩やかな日まであるということでございます。したがいまして、事業者に順繰りに出力制御をかけていくということになるわけでございます。
 現在、三十日ルールのもとで最大限接続することを旨として算定をしておりますものですから、例えば九電のケースでは、延べ日数でいいますと九十二日の出力制御というのが実際には必要になってくる。したがって、その九十二日分というのは、何らかの、どなたかの三十日ルールのもとで事業者様が出力制御を実際にお受けになられているということになるわけでございまして、その後におつなぎになる事業者様にとりましては、その日に発電するというのはちょっとあり得ない話になってくるだろうということでございます。
 そういたしますと、やはり、仮に日数に上限を設けるといたしましても、かなり大きな数字、御提案のような、例えば四十日、五十日といったような数字にはなかなかならないのかなというふうに思っております。
 あと、仮にこういう多段階の設定を行った場合に、一定数の再エネ事業者は、当然この上限日数内で出力制御が保証されるということで、よりビジネス環境が安定するとは思うんですけれども、ただ、やはり、その後にさらに接続される再エネ事業者の出力制御日数というのがまた非常に大きくなってしまう、あるいは再エネ事業者間に不公平感のようなものが生まれてくるのかなということも懸念はしておりまして、引き続き私どもとしても検討はしたいと思いますけれども、あらかじめ多段階で日数設定を行うというのは必ずしも適切とまでは言い切れないのかなというのが現在の考え方でございます。
○高井分科員 おっしゃることもわかるんですが、しかし、現実に融資が受けられないと事業を断念せざるを得なくなる事業者が、どのくらい把握されているのかというのはちょっとお聞きしたいところですけれども、ぜひそれは把握していただきたいと思うんですね。
 民間金融機関がどれだけ融資を拒んでいるかなんというのはなかなか調べづらいとは思いますけれども、例えば困った再エネ事業者からの相談窓口を設けるとか、そういう手段もあると思います。そういった融資を受けられない再エネ事業者がどのくらいいるかは多分わからないんだと思いますけれども、そういった方々に対する対策みたいなものは考えておられますか。
○木村政府参考人 融資を受けられない事業者様に対しての対策ということでございます。
 指定電気事業者制度のもとでは、やはり追加的な受け入れが困難な状況ということで、再生可能エネルギーの出力制御のリスクを御理解していただいた上で、発電事業を開始するかどうかというのは御判断をいただくということにならざるを得ない、まことに残念ではございますけれども、そういう事態だということでございます。
 そういうビジネス上の判断の参考にということで、金融関係者も含めて判断ができるように、今般改正しました省令の中で、出力制御の見込み、見通しにつきましては適切な情報提供を行っていくということは考えてございます。
 あわせまして、実際それがどの程度いらっしゃるのかというようなことにつきましては、私どもとしては、それをしっかり網羅的に把握するための手段といいますか権限もなかなかないわけでございますけれども、ただ、指定電気事業者制度がもたらす影響につきましては、引き続き各方面の意見をしっかり聞いてまいりたいというふうに考えてございます。
○高井分科員 網羅的に把握するのは難しいかもしれませんけれども、ちょっと申し上げたとおり、相談窓口を設けるとか、それぞれの経済産業局で少し把握する努力はしていただきたいと思います。やはり、ある意味社会問題になりかねない。先般、石破地方創生担当大臣にもお聞きしましたけれども、石破大臣も、地方創生の観点からも関係省庁とよく連携していきたいという答弁をいただいておりますので、そういった地方創生という観点からも極めて大事なことではないかなと思っています。
 もう今回指定してしまったものはしようがないのでありますけれども、先般の集中審議、三月三日の予算委員会で大臣から、解除という規定はないけれども解除はできないのかという私の質問に、論理的には解除があり得るという御答弁をいただいております。
 論理的に解除があり得るというのは、解除があり得るということなんでしょうけれども、具体的にどういうケースで解除というのがあり得るのか。その論理的に解除があり得るという意味について、大臣、お聞かせください。
○宮沢国務大臣 私が申し上げましたのは、指定の要件というのは、上限を超えて出力制御を行わなければ再生可能エネルギーの追加的な受け入れができなくなると見込まれるという指定の条件があるわけでございますので、この条件を満たさなくなるという状況になれば、これは当然指定の解除が行われることになる、こういうことを論理的に申し上げたわけであります。
 一方で、具体的にという話をされますと、現在の設備認定量というのが、七千万キロワット近いというようなものがある。また、接続申し込み量の多さというものを考えますと、当分、出力抑制の上限を超えることなく追加的な受け入れができる、状況が解消するということは、正直、現実的にはなかなか難しい話だろうというふうに思っております。
○高井分科員 聞かない方がよかったかもしれない。この間、解除というのがあると聞いて、再エネ事業者は喜んだんじゃないかと思いますが。
 しかし、そうはおっしゃいましても、前回の予算委員会でもお聞きしましたとおり、接続可能量についても今後定期的に見直していくんだという御答弁もいただいておりますので、その見直しが行われた際に、では具体的に、その対象外になるかどうかというのはどこで判断するか。恐らく今回、告示で七社を指定するに当たっては、系統ワーキンググループで検討した結果に基づいて経産省が告示で決めているんだと思いますけれども、やはり同じようにこの系統ワーキンググループでそういう検討をしていただけるという理解でよろしいですか。
○木村政府参考人 今委員御指摘のとおりでございまして、私ども、接続可能量の検証、さらに再検証をしていくというときには、系統ワーキンググループの力をかりるということを想定してございます。
○高井分科員 ありがとうございます。
 系統ワーキンググループにその力があるやなしやというところもあるんですけれども、まずはそこがはっきりしたということで、次の質問に行きたいと思います。
 先般、宮沢大臣は、一年程度で見直しと。これは馬淵委員のときにも答えられ、私のときにも一年程度での見直しというのをおっしゃっていただきました。ただ、実際は、融資を受けられない再エネ事業者にとっては、一年間待って、しかもそこからまた待たされるということになると、相当やはり厳しいのではないかと思います。
 ぜひ、これは一年と言わずに、もう少し前倒しというか随時、今これだけの社会問題になり、またいろいろな指摘がなされ、待ち期間、系統連系の話や、原発を全て稼働しているというような質問もさせていただきました。いろいろな指摘がある中で、もう少しこの見直しというのを前倒ししていただけないか。それについてはいかがでしょうか。
○木村政府参考人 見直しの頻度の御指摘でございますが、太陽光発電の接続可能量の検証、電源構成でございますとか需要の変化、そういったものが非常に大きな影響を及ぼすわけでございます。その状況とか程度というのをよく見きわめていく必要があるだろう。
 他方、系統はやはり、今回明らかになったように、有限な資源とも言えるわけでございまして、あと、太陽光以外に重要な再生可能エネルギー源で、接続に当たって非常な困難に直面しているような電源もございます。より費用対効果の高い電源もあるわけでございます。
 そういったものを含めた、再生可能エネルギー全体のバランスのとれた導入というのを考えていかなければならないというふうに思ってもおりまして、事業環境を整えるという観点から、余りに小刻みな見直しというのは適切でないとも考えております。
 今の時点では、検証頻度につきましては、おおむね一年に一回程度はやらせていただきたいなということで、御容赦いただけないかと思います。
○高井分科員 定期的な見直しは一年ぐらいの単位でもいいと思うんですが、今回これだけの、想定している以上のいろいろな問題が起き、あるいはいろいろな指摘があるということを踏まえると、最初の見直しはもう少し早くしていただけないかということはちょっとお願いをしておきたいと思います。
 それと、今回、前回の予算委員会集中審議でもお聞きしましたが、やはり接続可能量の数値の算定というところに疑問がないとは言えない。特に、原発を全て再稼働を前提にしている、あるいは、四十年の廃炉は前提とせず、リプレースを前提としているというあたりに大きな疑問があるんです。
 先般、三月六日の朝日新聞の記事に、太陽光発電協会が、新たに受け入れる太陽光発電についての出力抑制量が、電力会社の試算では発電可能量の最大五割と最も高かった九州電力でも、原発が減るなどすれば一割で済むとの試算がある、七%になると。五〇%近い九州電力の試算が実は七%で済むという試算を出しております。
 これは通告させていただいていると思うんですけれども、これについての経済産業省の見解はいかがでしょうか。
○木村政府参考人 今御指摘いただきました太陽光発電協会の試算の件でございます。
 基本的には、やはり前提が違うということだろうと思っておりまして、ベースロード電源につきまして、これまでの長期的な稼働の傾向でございますとか、あるいは電源の代替性、本当にそういうベースロード電源を太陽光で置きかえるのかというような点についての考慮というのが、太陽光協会さんの試算ではなされてはおりません。ベースロード電源の容量につきまして、複数の場合を想定した試算は行われておられるということでございます。
 したがいまして、系統ワーキンググループに報告された電力会社の暫定的な試算でございますけれども、その前提とはかなり異なっておりまして、それが結果の違いを生んでいるというふうに考えてございます。
 いずれにいたしましても、今般の接続可能量の検証自身、私どもが行っておりますけれども、現在の状況のもとで検証が行われたものでございまして、電源構成の変化あるいは需要の変化等を踏まえて、先ほども御答弁申し上げましたけれども、定期的に見直すこととしております。
○高井分科員 先般の環境省のと言うと、環境省は言わないでくれと言うかもしません。三菱総研が試算をした数値もそうですけれども、もちろん前提が違うというのはわかりますが、では、どっちの前提が正しいんだというところを、やはりもうちょっとしっかり冷静に検証していかなきゃいけないのではないかと思います。
 先般、宮沢大臣はこう答弁されています。接続連系につきましては、今の系統ワーキンググループの前提は、各電力会社間のルールを前提にしておりますけれどもと。ですから、系統ワーキング、メンバーはわかりますけれども、どういう議論が行われているかまでは詳しく承知していませんけれども、やはり電力会社の申告に基づくといいましょうか、ルールを前提にして検討をしているのではないか。それに対して、宮沢大臣はこうも答えていただいています。今後は、四月から広域的運営推進機関が設立されますので、そこでしっかり検討していかなければならないと。
 特に、この地域間系統連系などは、今後、今の系統ワーキングでの議論に加えて、こういった広域的運営推進機関、これもどういう体制になるのかというのはちょっと不安なんですけれども、こういったところでも加えて定期的に検証を行っていくというふうに御答弁いただいておりますけれども、このあたり、どういう体制で今後見直していくのか。
 つまり、今の系統ワーキングの数字ではいろいろな疑義があるわけでございまして、そこに対して、どういう体制で今後検討していくかということをお聞きいたします。
○上田政府参考人 先般の系統ワーキンググループで検証いたしました接続可能量でございますが、この算出に当たりましては、地域間連系線の活用につきまして、現行ルールのもとで各社が自主的な取り組みによって最大限計上できる活用量を計上しているわけでございます。
 今後、接続可能量の見直しを行っていくに際しましては、地域間連系線の利用ルールを見直したい、これをこの四月から行いたいと思っておりまして、例えば、地域間連系線の運用容量につきましては、今までは年度を通じて固定していたものを三十分ごとにきめ細かく算定していく等々の見直しということを予定しておりまして、そうしたことを通じまして、地域間連系線のさらなる活用を図りたいと考えております。
 これによりまして、接続可能量を拡大できる可能性があると私どもは考えておりますけれども、そういった場合におきましても、この接続可能量そのものにつきましては、専門家による、先ほど申し上げましたワーキンググループでの検証というのを行っていきたいと考えております。
○高井分科員 そういったさまざまなルールの見直しというか、やっていくと、接続可能量が変更になる可能性もあるという御答弁ですので、繰り返しになりますけれども、接続可能量の数値が変わった際には、やはり指定電気事業者の指定、告示、これについてもぜひ見直していただきたい。
 いずれにしても、今回、最大限電力会社は見込んでいるんだとおっしゃいますが、本当にそこは最大限なのかというところが、やはり我々にとっては疑問であり、またブラックボックスになっているところもあると思います。この法律の趣旨からすれば、もっと電力会社に対して、受け入れ可能量をふやすための措置というものを、義務づけと言うと少し言い過ぎかもしれませんけれども、協力を要請するとか、そういったことは考えられないんでしょうか。
○関大臣政務官 再生可能エネルギーの接続保留問題を解決するためには、電力会社任せにせずに、接続可能量について技術的な観点から手法について厳しく検証するとともに、接続可能量の拡大方策を検討するために、第三者の専門家から構成されます系統ワーキンググループを設置したところでございます。
 この接続可能量の検証に当たりましては、再生可能エネルギー最大限導入の観点から、貯水池式の水力や、調整池式の水力の活用や、また一定程度天候の影響を反映するべきだ、そういうふうな御意見を委員からもいただいておりまして、算定の結果には反映することといたしております。
 加えまして、各電力会社に対しましては、接続承諾済みでありますが、契約の締結に向けました具体的な動きのない案件につきましては、今後の見通しを速やかに確認するとともに、事業化の見通しがないと判断される案件につきましては、接続枠の解除に向けた手続をするように指導をいたしております。
 なお、接続可能量の拡大方策の検討に当たりましては、出力制御の時間制への移行や蓄電池の活用、また地域間連系線の活用といったオプションを示しておるところでございます。
 これを踏まえまして、政府といたしましても、電力系統への大型蓄電池の設置ですとか、また、電力系統の運用技術の高度化等の実証事業に予算措置を講じますとともに、地域間連系線の利用ルールの見直しなども行いまして、再生可能エネルギーを最大限導入できますような環境整備に取り組んでまいりたいと思います。
○高井分科員 これは最後の質問なので、大臣、ぜひ決意をお聞きしたいんです。
 先般、予算委員会、集中審議でしたか、総理はこう答弁されています。再生可能エネルギーをしっかり生かしていくというのは新たな試みですから、当然、進めていく中において新しい課題が発生してくるわけで、そうした課題を克服して、再生可能エネルギーを最大限導入すべく全力を挙げてまいりたいと。
 まさに総理の決意をお聞きしたわけですが、なかなか、事務方の皆さんは、電力会社からの申告、あるいはいろいろな角度から言ってくる方の声、そして再エネ事業者の立場、いろいろなものを勘案しなければならなくて、ここはやはり、私は、政治家、大臣のリーダーシップでこの問題を、いろいろなバランスが大変だと思いますけれども、解決していただかないと、この再生可能エネルギーを最大限導入するという総理の方針に反することになってしまいやしないかと危惧をいたしますので、最後に大臣の決意をお聞かせください。
○宮沢国務大臣 この固定価格買い取り制度は大変役に立った制度だったわけですけれども、一方で、これも何度か申し上げたと思いますけれども、法律の立て方が、まず認定という行為があって、これは経済産業省がやりますけれども、極めて形式的な行為。
 そして一方で、量のコントロールは、当初から、しなきゃいけないケースがあるということは想定されていたわけですが、接続するときにする、こういう仕組みになってしまっていて、ある意味では、認定されて期待感が出てきたところで最後のときに接続できないというようなことが起こってくるという、制度として本当に一から考えたときに、よかったのかなという気が正直言って私はしております。
 そして、再生可能エネルギーを最大限導入するというのは政府としての方針であります。一方、今後ベストミックスというものが検討されてまいりますけれども、少なくとも二割以上の再生可能エネルギーの導入ということを目指すこととしておりますので、その場合、やはり今後、相当再生可能エネルギーが普及してくれなければ困るといったところ。
 一方で、我々として、割合安定的な再生可能エネルギーというのは、やはり地熱であり、バイオマスもそうですし、また、コストといった意味でいえば、大型の風力といったものもコスト的にはかなり低くできる可能性がある。そういうところを特にどうやって伸ばしていくかということを考えながら、一方で、今申し上げたような現在の固定価格買い取り制度の問題点をどうクリアしていくのか。
 業者の方の、まさに事業性といった意味で不安な状況にあることは、やはり事実は事実だと思っておりますが、そういうものを、やはりもう少し先の見通しが立てられるような制度にしていくというようなことをこれからしっかり検討し、対応していかなければいけないと思っております。
○高井分科員 大臣のリーダーシップで大胆に見直しを進めていただければ皆さんが喜ぶと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
○平口主査 これにて高井崇志君の質疑は終了いたしました。
 次に、稲津久君。
○稲津分科員 公明党の稲津久でございます。
 大変お疲れさまです。この分科会、私が最後の質問者になりますので、お疲れのところ恐縮ですけれども、よろしくお願いをさせていただきたいと思います。
 それで、先に質問なされた各議員の皆さんと一部重なるところがあるかもしれませんけれども、確認の意味も含めてということで質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初の質問は、風力発電導入における環境アセスメントについてということで、まず、アセスメント中の風力発電所はどの程度あるのか、こういうことを具体的にお述べいただきたいと思うんです。
 風力発電は、一九九七年に開始された設置導入支援、それから二〇〇三年度のRPS法の施行以来、導入量が増加をしてきております。それから、固定価格買い取り制度が二〇一二年から導入されまして、この年の十月にはいわゆる環境アセスメント法が改正されまして、大規模風力発電もこのアセスメントの対象となった、このように承知をしております。
 このため、風力発電の年間の増加量は、そんなに高い水準ではないですけれどもふえてきていると認識しておりますが、風力発電における環境アセスメント、現在アセスメント中の風力発電所はどの程度あるのか、規模ごとの件数、それから合計のキロワット数について、まずこの点からお伺いをさせていただきたいと思います。
○寺澤政府参考人 お答えします。
 現時点で、合計九十二件、約六百六十三万キロワットの風力発電所が環境アセスの手続中でございます。
 内訳でございますけれども、七千五百キロワット以上一万キロワット未満のものが二件、一万キロワット以上五万キロワット未満の発電所が五十四件、五万キロワット以上の発電所が三十六件となっています。
 なお、出力七千五百キロワット未満の風力発電所は、環境アセス手続の対象外となっております。
○稲津分科員 ありがとうございました。
 次に、具体的に、環境アセスメントの短縮に向けた取り組みについてお伺いをしておきたいと思います。
 風力発電における環境アセスというのは、騒音とか低周波音、それから風車に鳥などがぶつかるバードストライク、そういうことなど影響を考えれば、当然これは必要であるというふうに思っております。
 しかし、そうはいっても、代替エネルギーとして実用的な技術レベルにもう達してきているということ、それから、太陽光等に比べて発電コストの比較的低い大規模風力発電をいかに速やかに導入していくのかということもあわせて大事な視点である、私はこのように思っております。
 現在、経済産業省は環境省と連携して風力発電のアセス実証事業をやっている、このように承知をしておりますが、どのような成果を見込んでおり、それから実証終了後、具体的にその成果をどのように展開していこうと考えているのか、この点、経産省にお伺いしたいと思います。
○関大臣政務官 平成二十四年十月から、環境影響評価法の対象事業に風力発電所の設置等の事業が位置づけられました。
 原則七千五百キロワット以上の風力発電所の設置につきましては、委員も御存じのとおり環境アセスメント手続を得ることが必要となったわけでございますが、この風力発電の設置に当たりましては、通常、環境アセスメントの手続に、もう委員もよくよく御存じだと思います、三、四年という長い期間がかかっておりました。
 これをできるだけ迅速化するということは重要な課題と我々も思っておりまして、環境アセスメントの部分で大きな割合を占めます環境影響調査を前倒しいたしまして、事業計画の策定や方法書の手続などと並行して実施をすることが有効であると考えております。そのためには、二十六年度から予算を計上しまして、環境影響調査を前倒ししまして行う場合の課題を特定して、その解決策を見出す実証事業を実施しているところでございます。
 そして、これをやることによりまして、従来は三、四年かかっておりました分が十六カ月から二十二カ月、一・五年から二年程度に短縮できたらということで、非常に今前向きに進めているところでございます。
 もう一つ質問をいただきました、この実証事業によりますその後の有効活用ということでございますが、これら環境アセスで得られました知見や情報につきましてはデータベース化を図りまして、それをいろいろな事業者がいろいろな分野でまた活用できますように、広く拡大を図っていこうというところでございます。
○稲津分科員 きょうは環境省からも政務官にお越しをいただいておりまして、同じ質問を環境省の立場でお答えいただきたいというふうに思っておるんです。
 実証事業を速やかに実施していく、それから、アセスの手続を前倒しして実施するマニュアルの確立と、先ほど関政務官からもお話ございましたようにデータベース化をしていくということ、きちんとアセスをしながら手続の短縮で風力発電導入の迅速化を図っていきたい。このことは私は十分可能であると考えていますけれども、環境省としてはこの点についてどのようにお考えになっているのか、見解を伺いたいと思います。
○高橋大臣政務官 お答え申し上げます。
 風力発電は、再生可能エネルギーの中でも導入ポテンシャルが最も大きく、低炭素社会の実現のために重要であるため、自然環境や生活環境への影響を回避、低減しながら可能な限りその導入を促進する必要があると認識をしております。このため、風力発電の環境影響評価手続について、通常三年程度を要する環境影響評価の期間を最大で半減することを目指して、迅速化に取り組んでいるところです。
 具体的には、審査期間の短縮。経済産業省と連携をしまして、環境情報のデータベース化を通じた、事業者による調査期間の短縮に取り組んでおります。さらに、地方公共団体の主導により、関係者と合意形成を図りながら、風力発電の適地を効率的に抽出する手法の構築に取り組むこととしております。
 環境省としては、風力発電に対する支援を今後も続けてまいりたいと考えております。よろしくお願いします。
○稲津分科員 今、環境省としても期間短縮に前向きに取り組んでいきたいというお話がございましたので、ぜひ、経産省とよく連携をとっていただいて、環境アセスについての取り組みをやっていただきたい、このことをお願いさせていただきます。
 次は、送電網の整備といわゆる北本連系線の活用ということでお伺いしてまいります。
 まず一点目は、送電網整備の実証事業の進捗状況と、今後の見通しはどうなのかということを伺っていきたいと思っております。
 大規模風力発電の発電コストは、既存電源と比べても十分競争できるレベルに来ているんだろう、このように私は思っています。ただ、その意味においては、これからいかにして量的な拡大をしていくのかということが鍵である。それから、我が国の場合、立地可能な地域というのが、全国で見て、やはり北海道それから東北の一部に、言葉はあれですけれども偏在している。そのために、では、そこをどうしようかとなると、やはり送電網の強化が不可欠である、このように思います。
 政府は、平成二十五年度から、今後十年間を目途に、風力発電のための送電網整備実証事業をスタートさせています。もちろん、スタートからまだ二年ですからどうかということもありますけれども、この時点で、この二年間における進捗状況、それから今後の見通しについてお答えいただきたいと思います。
○木村政府参考人 風力発電のための送電網整備実証事業についてのお尋ねでございます。
 まさに委員御指摘のとおり、風力発電は低炭素の国産エネルギーということで、再生可能エネルギーの導入拡大を図る上で非常に重要な役割を果たすものだと考えてございます。
 他方で、これも御指摘にございましたけれども、我が国の場合、やはり風況がよくて大規模な風車の立地が可能な場所は、北海道あるいは東北の一部にやや限られているところでございます。こうした適地はもともと電力需要が少のうございまして、もともと太い送電網がつくられていない、そういう課題がございます。
 このため、政府といたしましては、北海道や東北など風力の適地における送電網の整備及び、例えば電圧の変動の制御でございますとか、あるいは落雷に対応する技術でございますとか、そういった技術的課題の検討もあわせて行うために、こうした地域におきまして送電網整備に取り組む事業者への支援を行っているということでございます。
 具体的には、地元企業あるいは電力会社などの出資から成ります特別目的会社をおつくりいただき、ここに対しまして当該送電網整備事業費用の二分の一を国が補助するというスキームになってございます。現在、北海道で二つの事業、東北地方で青森県で一事業、秋田県で一事業がそれぞれ採択をされてございます。
 現在、各社、具体的なルートの選定に向けた調査などを行っておりまして、今後、土地の取得でございますとか、そのための用地の交渉でございますとか、最終的には鉄塔建設といった、送電網整備の取り組みに向けて動きを加速するというふうに考えてございまして、私どもとしても引き続き支援を行っていく予定にしてございます。
○稲津分科員 ありがとうございました。
 次は、北本連系線の有効活用について、これは大臣にお答えいただきたいと思います。
 北海道の風力発電導入を促進させていく、最もポテンシャルの高い地域でもありますし、そのためには北本連系線の緊急用として確保してあるいわゆるマージン枠を使うべきである、このことを以前から私なりに申しているところなんですけれども、このことについて、大臣の見解を伺いたいと思います。
○宮沢国務大臣 委員おっしゃいますように、北海道で大型の風力発電所の整備を進めるということは、今後の再生可能エネルギーを最大限導入するという我が国の立場にとりましては大変大事なことでありまして、今ありましたように、送電網整備実証事業なども国の補助事業としてやってきているわけでございます。
 そういう中で、今後のことを考えますと、おっしゃるとおりでありまして、地域間連系線のさらなる活用というものは大変大事になってまいります。北海道からしっかりと本州に電力が送れるような体制がないと、ある意味では発電しても無駄になってしまうということでありますから。
 そうした意味では連系線のさらなる活用を図ることは大事ということで、まず、現在、原則として年度を通じて固定している運用容量を今後は三十分ごとにきめ細かく算定することや、さらに、小売事業者に加えまして、発電設備設置者も地域間連系線の利用予約ができることにするというようなことを、ことし四月に広域的運営推進機関が発足しますので、そこで新たな利用ルールの運用を開始していただきたいと思っております。
 それに加えて、今委員がおっしゃいましたいわゆるマージン、一般電気事業者が確保している枠のマージンにつきましても、具体的な運用改善のあり方について、この運用機関で検討していっていただきたい、こういうふうに思っております。
○稲津分科員 ありがとうございました。
 先般、大臣、たしか六日の日ですか、閣議の後に記者会見をなされて、そのときに、この北本連系の運用見直しに前向きな趣旨の発言をなされているというふうに承知をしておりまして、これは私のところの地元紙にも掲載されまして、非常に明るい材料として受けとめました。関係者の方も恐らく、大臣のそうした御判断に対してエールを送っている方も大勢いらっしゃると思っております。
 北本連系は、もう御存じのとおり、北海道においては北海道電力が二〇一九年に増強工事を図っていく中で、現在の六十万キロワットから九十万キロワットに送電容量をふやすということで既に発表がありました。そうすると、そのマージン枠をどうするかとか、また大変大事な議論になりますので、今、大臣に御答弁いただいたことをしっかり進めていただきたい、このことを重ねて要請させていただきます。
 次の質問は、大型蓄電池の実証事業の概要と進捗状況についてということでございます。
 再生可能エネルギーによって発電される電力のうち、いわゆる過剰に供給される余剰分をどうするかということが非常に大きな問題で、このためには、費用も随分かかるんですけれども、蓄電池を用いて成形して、そして連系線につないでいくということが今いろいろ検討されておりますし、再生可能エネルギーの連系可能量の拡大がこのことによって大きくなっていくんだろう、私はこう思っております。
 そこで、現在、政府においては、再生可能エネルギー導入拡大に向けた大型蓄電池の実証実験を行っておられますけれども、具体的にどのような事業になっているのか、それから現在の進捗状況はどうなっているのか、この点について御答弁いただきたいと思います。
○関大臣政務官 稲津委員から、今、大型蓄電池の実証事業についてどのような状況かと御質問いただきました。
 本当におっしゃるとおりで、風力発電とか太陽光発電につきましては、天候や風の状況によりまして、系統に実際に供給される電力量の調整は非常に大きな課題でございまして、蓄電池技術の有効な活用というのは本当に大きな課題だと思いますが、先ほど委員からもお話ありましたとおり、コストが高いんですね、どうしても。今のところ、揚水水力発電とか火力発電と比べましたら格段に高いというところでございまして、また、電池の寿命等の問題もございます。
 そこで、今、実証事業がされているわけでございますが、経済産業省の方では、現在、平成二十四年度の予備費を活用しまして、北海道、東北の電力会社の変電所に大型蓄電池を設置いたしまして、蓄電池の制御そして運転技術の確立に向けました実証事業を行っております。
 東北電力の方では、ことしの二月から蓄電池の運転を開始いたしました。北海道電力では、ことし十二月から運転を開始する予定となっております。
 再生可能エネルギーの導入の拡大に向けまして、大型蓄電池は、本実証事業の結果を広く用いていきたいと思っております。
○稲津分科員 ここまで、再生可能エネルギー、風力発電の導入ということで、るる質問をさせていただいてまいりました。
 次は、石炭火力発電についてということでお伺いしておきたいと思います。石炭火力発電の位置づけ、それから二酸化炭素の排出抑制に向けた取り組み、このことをお聞きしたいと思っております。
 昨日の日本経済新聞に、石炭火力についての社説が掲載をされておりました。石炭火力発電所のいわゆる新増設計画が相次いでいる、国内で約四十件、発電能力は合計一千五百万キロワット、これは原子力発電の十五基分に相当するんだ、こういうことでございました。
 もちろん、老朽化が進んだ大型発電所の更新計画も含まれておりますけれども、半分近くは環境アセスメントを受ける必要のない出力十一万二千五百キロワット未満の小規模発電所、このように承知をしております。
 私は、この石炭による火力発電をどういう位置づけをしていくかということを、ずっと実は国会に送っていただいてから今日まで、あるいはその前からもこのことに着目して、国会でもいろいろな議論をさせていただいているんですけれども、今まさに、福島の第一原発の事故の後、現段階では全ての原発が停止している中で、石炭火力というのは電力安定供給のかなり大きなところを担ってきたんだろう、こう思っております。
 ただ、燃料の調達先が大変多様化してきているということ、それから中東への依存度を下げる、こういうことから考えてみても、石炭は大いに利用価値があるだろう、今後も安定的な電源として期待する、こういう記述もありました。
 もちろん、今、オーストラリアを初め、日本のもう九九%ぐらい石炭は輸入に頼っているところなんですが、まだまだ国が安定供給もできるということで、経産省さんも毎年、本腰を入れてずっとやってきていただいていることですが、これから我が国の電源構成のベストミックスを考えていく上においても、特に再生可能エネルギーがふえてくると、きちんと偏在性を是正するという意味では、石炭火力発電というのは大いに意味があるんだろう、こう思っております。
 ただ、やはり石炭火力には二酸化炭素の排出量の増加、そういうウイークポイントもあるということで、IGCCといった日本が世界に冠たる技術を誇る、それもまた導入の促進が一層望まれるところだろう、こう思っています。
 私も磯子の石炭火力発電所を数年前に拝見させていただいて、その技術力の高さ、それから中国を初め各国からも随分視察に来ているのも承知しました。そういう意味では、我が国にとって、これは非常に高い技術力を持っているわけですから、今後もさらにそうしたものを進めていく必要があるだろう、こう思っています。
 そこでお伺いしたいのは、我が国における石炭火力発電の位置づけ、それから二酸化炭素排出抑制に向けた取り組みについて、経済産業省にお伺いしておきたいと思います。
○多田政府参考人 お答え申し上げます。
 石炭火力の位置づけでございます。
 御案内のとおり、昨年の四月に政府としてはエネルギー基本計画を定めまして、その中で各電源の位置づけなどについて評価をさせていただいております。その中で石炭につきましては、先生御指摘のとおりでございますけれども、温室効果ガスの排出量が大きいという問題があるけれども、地政学的リスクが化石燃料の中で最も低く、熱量当たりの単価も化石燃料の中で最も安いことから、安定供給性や経済性にすぐれた重要なベースロード電源の燃料として再評価されている、このように記述がございます。これを受けまして、高効率石炭火力発電の有効利用などによりまして、環境負荷を低減しつつ活用していくエネルギー源だ、このような位置づけがございます。
 私ども、こうした認識に従いまして、石炭につきましては、やはりCO2の削減が大事だということでございまして、いかにして効率を上げていくか、こういうことに技術開発という面から徹底的に取り組まなければならない、このように考えております。
 具体的には、石炭火力を超超臨界圧、六百度まで高温にするわけでありますが、これを七百度以上の高温にするという、いわゆる先進超超臨界圧、こういった技術に今取り組んでおりまして、この開発が進みますと、現在の発電効率が七ポイント程度上がっていく、こんなようなことが望まれるわけであります。
 他方で、技術開発だけではなくて、先ほど風力でお話がありました環境のアセスメント、こちらにつきましても、環境省にも御協力をいただきながら、従来三年程度かかる石炭火力発電所のリプレースを一年強程度に短縮できるというふうなことを決めまして、これによりまして、今お話がありました、老朽火力にかわって高効率の石炭火力の導入が円滑に進む、こういったことに取り組んでいるところでございます。
○稲津分科員 ありがとうございました。
 私はさっき、石炭はほぼ九九%ぐらいは海外から輸入、一%は、大臣御存じだと思うんですけれども我が国で生産している。いわゆる石炭産業というのは、国内的にはまだなくなっていないんですね。
 それは、北海道の釧路のコールマインというところと、あとそれから露頭炭、いわゆる露天掘りが七社ありまして、これでその約一%程度を生産しているんですね。そして、海外炭と、混炭といいますけれども、まぜて、カロリー調整をして、それを使っていわゆる石炭火力発電を担っているということで、我が国においてはそういう意味では残された貴重な資源である、まだまだ十分これからも安定的に生産できるというのも承知していますし、むしろ海外からの輸入炭よりも少し安いという話も聞いております。
 そういう意味で、そういったことも着目しながら、しかしながら、やはり石炭火力発電所のリニューアルとかいうところについては、これはぜひ今後とも、もちろん国のいわゆるベストミックスという考え方に基づくわけですけれども、しかしながら、ぜひそういったところにも着目していただいて、経産省としてもぜひ支援をしていただきたい。このことを申し上げまして、以上で質問を終わります。
 ありがとうございました。
○平口主査 これにて稲津久君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして経済産業省所管についての質疑は終了いたしました。
 これにて本分科会の審査は全て終了いたしました。
 この際、一言御挨拶を申し上げます。
 分科員各位の御協力により、本分科会の議事を終了することができました。ここに厚く御礼を申し上げます。
 これにて散会いたします。
    午後七時三十二分散会