第189回国会 厚生労働委員会 第10号
平成二十七年四月二十二日(水曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 渡辺 博道君
   理事 赤枝 恒雄君 理事 後藤 茂之君
   理事 高鳥 修一君 理事 とかしきなおみ君
   理事 松野 博一君 理事 西村智奈美君
   理事 浦野 靖人君 理事 古屋 範子君
      大岡 敏孝君    大串 正樹君
      鬼木  誠君    加藤 鮎子君
      木村 弥生君    小松  裕君
      白須賀貴樹君    新谷 正義君
      田中 英之君    田畑 裕明君
      谷川 とむ君    豊田真由子君
      中川 俊直君    長尾  敬君
      丹羽 雄哉君    橋本  岳君
      比嘉奈津美君    堀内 詔子君
      牧原 秀樹君    松本  純君
      松本 文明君    三ッ林裕巳君
      村井 英樹君    阿部 知子君
      泉  健太君    小川 淳也君
      大西 健介君    逢坂 誠二君
      岡本 充功君    中島 克仁君
      長妻  昭君    山井 和則君
      井坂 信彦君    伊東 信久君
      鈴木 義弘君    牧  義夫君
      伊佐 進一君    輿水 恵一君
      角田 秀穂君    高橋千鶴子君
      堀内 照文君
    …………………………………
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   内閣府副大臣       赤澤 亮正君
   厚生労働副大臣      永岡 桂子君
   厚生労働大臣政務官    橋本  岳君
   国土交通大臣政務官    鈴木 馨祐君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 高野 修一君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 青木 信之君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房情報政策・政策評価審議官)  安藤 英作君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  二川 一男君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  新村 和哉君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    藤井 康弘君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  唐澤  剛君
   参考人
   (独立行政法人国立病院機構理事長)        桐野 高明君
   参考人
   (国立研究開発法人国立国際医療研究センター理事長)            春日 雅人君
   厚生労働委員会専門員   中尾 淳子君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十二日
 辞任         補欠選任
  大岡 敏孝君     鬼木  誠君
  岡本 充功君     逢坂 誠二君
  長妻  昭君     泉  健太君
  足立 康史君     伊東 信久君
  井坂 信彦君     鈴木 義弘君
同日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     大岡 敏孝君
  泉  健太君     小川 淳也君
  逢坂 誠二君     岡本 充功君
  伊東 信久君     足立 康史君
  鈴木 義弘君     井坂 信彦君
同日
 辞任         補欠選任
  小川 淳也君     長妻  昭君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二八号)
     ――――◇―――――
○渡辺委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として独立行政法人国立病院機構理事長桐野高明君、国立研究開発法人国立国際医療研究センター理事長春日雅人君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として総務省大臣官房審議官高野修一君、大臣官房審議官青木信之君、厚生労働省大臣官房情報政策・政策評価審議官安藤英作君、医政局長二川一男君、健康局長新村和哉君、社会・援護局障害保健福祉部長藤井康弘君、保険局長唐澤剛君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○渡辺委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田畑裕明君。
○田畑委員 おはようございます。自民党の田畑裕明でございます。
 きょうは、こうして質問の機会をいただきまして、委員長初め理事の先生方、また委員の先生方に感謝申し上げて、質問を始めさせていただきたいと思います。
 まず最初に、がん連携の拠点病院のことについて、ちょっと一問、質問させていただきたいと思います。
 昨年の一月に、新たながん診療の連携拠点病院等の整備についてのガイドラインが示されたところであります。特定領域がん診療拠点病院の新設であったり、未設置の空白の二次医療圏の是正など、がん患者が、その居住する地域にかかわらず、ひとしく質の高い医療を受けられるように、拠点病院のあり方等を検討し、その機能をさらに充実するといったようなことのガイドラインでありまして、もちろん、その趣旨に賛同するものであります。
 それを踏まえて指定要件等が改正をされたわけでありますが、本年四月一日に指定の更新等が行われたところでございます。
 更新できなかった病院数は九施設と聞いているわけでありますが、今後のがん診療提供体制に支障が出ないよう、こういった施設の再申請に当たり助言等を行うべきでなかろうかと思いますが、政府の御見解をお聞きしたいと思います。
○永岡副大臣 先生にお答えいたします。
 がんの診療連携拠点病院といいますのは、全国どこでも質の高いがん医療の提供をすることを目的といたしまして、平成十三年より、全ての二次医療圏につきまして、原則一カ所指定をすることを目指しまして整備を進めてきたところでございます。
 しかしながら、拠点病院間での実績というものが格差がありますこととか、また、いまだに拠点病院が整備をされていない二次医療圏があることなどの課題が指摘されておりました。そこで、昨年の一月に指定要件の改正を行ったところでございます。
 具体的には、手術の件数ですとか、あとは化学療法、放射線治療の患者数の要件を定めるとともに、また、医師などの診療従事者に関する基準というものも厳格化をいたしました。
 また、新たな指定要件に基づきまして、ことしの四月一日、先生おっしゃいますとおりに、新規の指定または指定の更新などが行われたところでございます。
 その結果、おっしゃるとおり、診療実績が足らない拠点病院の指定更新を行わない、そういうこともございましたけれども、拠点病院のない二次医療圏に対しまして、地域がん診療病院などの指定を行いまして、空白の二次医療圏が、百四カ所ございましたところ、八十三カ所まで減少しているところでございます。
 今回、指定更新ができなかった病院につきましても、通常のがん診療業務というものは継続することができますし、それに加えまして、診療実績などの要件を満たせば、毎年、都道府県を通じまして申請することが可能でございます。
 今後、再申請を検討する病院に対しましては、必要に応じまして、都道府県を通じて助言などを行うこととともに、引き続きまして、都道府県と連携をしまして、質の高いがん医療の提供体制の確保に努めてまいります。
○田畑委員 答弁ありがとうございます。
 特に、指定を外れたというか、そういうところに対してのフォローもしっかり行っていくよという御答弁でありましたので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案について、質問に入らせていただきたいと思います。
 前回の質問でも、多岐にわたっていろいろ質問があったわけでありますので、そこを重複しないことを前提にいろいろ質問を組んできたつもりでありますので、よろしくお願いを申し上げます。
 まず、国保の安定化について質問をさせていただきたいと思います。
 これまでも国保の抱える構造的な課題について、数次にわたり財政強化策がとられてきたわけであります。二十六年度に実施した低所得者向けの保険料軽減措置の拡充に加え、今回は、抜本的に保険者支援として、消費税を財源として、二十七年度から約一千七百億円の財政支援拡充等がなされ、財政基盤の強化が進められることが盛り込まれているわけであります。
 一方、地方自治体による法定外一般会計繰り入れ総額が、直近のデータを見ますと、繰入額約三千五百三十四億円、収支が五百七十三億円とも聞いているわけでありますが、国保において、赤字補填のための法定外一般会計繰り入れの額には、地域によってはばらつきがあろうかと思います。
 国保の追加財政支援を行う際には、赤字補填的なこうした繰り入れの額は注目することではないと考えるべきでありますが、どのような財政支援策を実施するのか、お伺いをさせていただきたいと思います。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。
 国保の財政安定化というか赤字補填のために一般会計の繰り入れ等が行われていることは多いわけですけれども、そもそもを言えば、例えば、保険料を見直すとか、あるいは給付の方を適正化するとか、いろいろな努力の仕方がある中で、そういう方法も一つの方法としてあるということでございます。
 ですから、今回の改革で、国保の厳しい財政状況に鑑み、毎年約三千四百億円の追加的な財政支援を行うこととしておりますけれども、法定外一般会計繰り入れの額のみによってとか、あるいは、赤字を抱える自治体に対してそのまま赤字額に応じた財政支援を行うということをするのではなくて、予防、健康づくりを初めとする医療費の適正化等に取り組む自治体だとか、子供さんの多い自治体等に対する支援など、その自治体の実情を踏まえた効果的、効率的な財政支援を行うということにしたいと考えております。
○田畑委員 ありがとうございます。
 もちろん、そうした自治体の取り組み、現状を踏まえてということでありますから、当然そうした方向でお願いをしたいと思いますし、さまざまな実情について、保険者の努力支援ということも制度として盛り込むようでございますので、しっかり現状把握をした上で、適切に配分をお願いしたいと思う次第であります。
 こうした保険者の努力支援制度についてちょっとお聞きをしたいと思いますが、保険料の収納努力、医療費の適正化等、やはり努力をしっかり評価するべきだと思うわけでありますが、関連した指標を評価する際には、努力による変化のみに着目するわけではなくて、これまでも当然、努力の結果があって今日の体制が整っている自治体も多いのではなかろうかと思うわけであります。
 日ごろの努力で維持している水準についても着目すべきだと思いますが、このことについて政府参考人に見解を問いたいと思います。
○唐澤政府参考人 保険者努力支援制度、予防、健康づくりなどの医療費適正化を推進していただくわけでございますけれども、私どもの方が今現在想定をしておりますのは、被保険者の健康の保持増進に対する努力といたしまして特定健診や特定保健指導の実施状況、それから、医療の効率的な提供の推進ということで後発品の使用割合、さらに、国保が抱える課題に対する努力として収納率の向上等を指標として用いることを検討しているわけでございます。
 ただいま御指摘のように、これはもちろん、現在の状況からどのくらい改善したかということも大きな努力の評価でございますけれども、もともと先駆的にもう高い水準を達成して非常に御努力いただいているという保険者がございますので、当然、そういうところの皆様も評価をしていかなければならないと考えております。
 どういう指標を用いてどのような評価をしていくかということは、これから地方、都道府県、市町村とも十分協議しながら決めてまいりますが、先生の御指摘も十分踏まえて対応させていただきたいと考えております。
○田畑委員 ありがとうございます。
 これまでの質問、答弁の中でも、国保を県が一体的に行うことによって都道府県の役割と市町村の役割をしっかり明確にできるのか等々の質問も、懸念もあったわけでありますので、努力した自治体が、今度は県域で行うことにより、プラスマイナス、マイナスをしっかり少なくして取り組んでいただきたいと思うわけであります。
 この法改正によって、都道府県が財政運営の責任を中心的に担うことになるということであろうかと思いますが、国保の運営方針も都道府県が定め、事務の標準化、効率化、広域化を進めるということであろうかと思います。
 ここで、基金を造成して市町村とのやりとりに充当するということもこれまで答弁等でもお聞きをしていたわけでありますが、この財源は被用者保険から捻出をする大変貴重なものであるということでありますので、財政安定化の基金についても慎重な運営を行う必要が当然あろうかと思うわけでありますが、そのことについて、役割も含めまして、改めてその見解をお聞きしたいと思います。
○唐澤政府参考人 財政安定化基金、これは国の公費で造成をさせていただくわけでございまして、これを貴重な財源として活用していくことは重要な御指摘でございます。
 具体的に、私どもは財政安定化基金を活用するケースは二つを考えておりまして、一つは、当初予想していなかった給付増、医療費がふえたということが発生した場合に、この基金を活用いたしまして都道府県がその給付に必要な費用を確保する。それから、もう一つは、予期せぬような事情で保険料の収納不足が生じた場合、これは財源が足りなくなるわけでございますけれども、そういう場合に貸し付けや交付を行うことができることとしているわけでございます。
 特に、収納不足が生じた場合に、補填ということになりますけれども、どこまで交付していくかということにつきましては、地方団体の方からも御意見もございまして、全額そのまま補填しちゃっては、一生懸命やったところとそうでないところで、モラルハザードが起こってはいけないというような御意見もいただいております。
 それで、ただいま想定しておりますのは、例えば災害などの事情があればこれはやむを得ないだろうというようなことで、こういう点は大体意見が一致しておるんですけれども、その他については、これから、どのくらいまでがそういうことをしないで合意していただけるかというようなことで、先生の御指摘も踏まえまして、地方団体と十分協議をしてまいりたいと考えております。
○田畑委員 くれぐれも、そうした安定化の基金があるからということが打ち出の小づちのような捉え方をされて収納率の低下が進んでいくとか、そういうことがないように、責任の明確化をしっかり行いながら、ケースをしっかり定めて、地方自治体等とも話を進めていただきたいと思います。
 一方、この法案の中でも、七十五歳の住所地特例のことを一点ちょっと触れたいと思います。
 今、政府でも、都会の高齢者が地方に移り住んだりですとか、健康状態に応じた継続的なケア環境のもとで自立した社会生活を送ることができるような地域の共同体、俗に日本版CCRCと呼ばれておりますが、これについて、地方移転の推進として、まち・ひと・しごと創生の総合戦略に位置づけられているわけでありまして、今後、全国展開ということも想定されるのではなかろうかと思います。
 後期高齢者医療制度加入時の住所地特例の見直しによって、国保の住所地特例を受けている被保険者は七十五歳到達時に前住所の広域連合が保険者となるということになるわけでありますが、この見直しの狙いについてお聞きをしたいと思います。
○唐澤政府参考人 住所地特例でございますけれども、国民健康保険や高齢者医療、介護保険でも同じでございますけれども、被保険者の適用を住所地によって、どこに住んでいらっしゃるかということで行っているわけでございます。ただ、病院に入院されたり、介護施設に入所をされた方につきましては、そのままですと施設の所在地の保険者の負担が大きくなってしまいますので、過大にならないようにということで、従前の住所地の被保険者とするという住所地特例を設けているところでございます。
 現行の制度では、国保で住所地特例を受けている方が七十五歳に到達をされた場合などは後期高齢者医療に加入をすることになるわけでございますが、その場合、現行では、この特例が引き継がれずに、施設所在地の方の被保険者になることになっているという問題がございます。
 この点につきまして、地方団体の関係者の方から、国保の住所地特例が高齢者医療に移っても継続して引き継げるようにすべきだという御意見をいただいているところでございまして、これを踏まえまして、今回の改正におきまして、後期高齢者に加入した場合、既に住所地特例を受けている方は国保の住所地特例を継続する、そういうような改正をさせていただきまして、施設所在地の保険者の負担が過大とならないような対応をさせていただきたいと考えております。
○田畑委員 今回の法改正によって、国保の財政単位が県単位ということ、後期高齢者医療制度と県単位でそろうということになるわけでありますが、現時点で結構でありますが、将来的な高齢者医療と国保制度のあり方についての見解をお聞きしたいと思います。
○橋本大臣政務官 御案内のとおり、今回の国保改革におきましては、平成三十年度から、都道府県が国保の財政運営の責任主体となり、国保運営に中心的な役割を果たしていただくことにより制度を安定化させるということでございますが、市町村国保の制度が随分長年続いておりまして、そこに、都道府県を初めて国保の保険者の一角に位置づけるというのは、相当大きな改革でございます。
 まずは、平成三十年度からの施行に向けて、都道府県への財政運営の移行等の実務に混乱が生じることのないよう、まだまだ地方団体等の御意見を伺ってしっかりここは考えていきますというような答弁のところもあるわけですから、そこをまずちゃんとやっていくというのが当面大事なことなのかなというふうに思っております。
 ただ、御指摘のとおり、都道府県ごとの広域連合が運営をする後期高齢者医療制度というのもあるわけで、たまたまそことエリアは重なるということにはなります。こちらの方は、もう創設から七年が経過をしておりまして、現在では十分定着をし、安定的な制度運営がなされていると認識をしております。
 ですから、現時点では、まずは国保の、都道府県にちゃんと参加をしていただくということをきちんとやるというのが先決ですので、直ちに運営主体を変更しようとかいうようなことを考えているわけではございませんが、将来的にはもちろん、後期高齢者医療と国保のあり方について、今後とも関係者の御意見や国保改革の実施状況などを踏まえ、考えていく必要も出てくることもあるのかなとは思っております。
 以上でございます。
○田畑委員 ありがとうございます。
 もちろん、三十年度からということでありますから、クリアすべき課題ですとか、協議、調整、まだまだかかると思いますので、そこは抜かりなく取り組んでいただきまして、将来的な課題についても見越して対応していただきたいと思います。
 それでは、一問、ちょっとマイナンバー、番号制度の活用について質問させていただきたいと思います。
 現状、マイナンバーを行政機関が行政事務に用いることを前提に利用が進められる予定であります。来年の一月からは、税、社会保障、災害対策の三分野に限って、個人情報の管理に活用することが決まっております。今国会では、医療分野における利用範囲の拡充として、メタボ健診等の情報連携、また予防接種履歴共有を盛り込んだ改正案が提出される予定でもあります。
 そこで、医療等分野での番号を活用することによって、医療情報連携ネットワークによる診療情報連携が効率的に行われるのではないかと当然考えるわけでありますが、医療等分野の番号に関する検討状況についてお聞かせをいただきたいと思います。
○安藤政府参考人 お答え申し上げます。
 医療等分野での番号の活用につきましては、厚生労働省の研究会におきまして、医療関係者、保険者、有識者等で御議論をいただきまして、昨年十二月に中間取りまとめを行ってございます。
 御質問にございました医療情報連携ネットワークにつきましては、この議論の過程におきまして、医療等分野での番号がございましたら、地域ごとのネットワークを超えた医療機関あるいは介護事業者等の連携の推進が期待できるのではないかというような御意見がございました。
 また、医療等分野の番号のあり方につきましては、二重投資を避けつつ、番号の一意性を確保する観点から、マイナンバー制度のインフラを活用する必要がある、あるいは医療情報の機微性を考慮し、他の分野とは安易に結びつけるべきではないというような御意見がございました。
 この中間取りまとめを踏まえまして、厚生労働省といたしましては、まずは、行政機関や保険者におきますマイナンバーの利用をさらに進め、自治体間の予防接種履歴の情報連携や、あるいは保険者間の健診データの連携の実現を図るとともに、医療保険のオンライン確認システムの導入に向けまして、さらに検討に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
 さらに、こうした基盤を活用いたしまして、利用機関間の情報連携等で活用いたします番号の仕組みを検討していきたいと考えてございます。
○田畑委員 ありがとうございます。
 引き続き、負担の公平化、大病院の紹介状のことについて質問したいと思います。
 医療保険制度だけでも、外来機能を分化するために、診療報酬の措置でやったりですとか、選定療養などを行ってきているわけであります。これからも、このフリーアクセスの基本は守りつつ、大病院の外来は紹介患者中心、一般的な外来診療はかかりつけ医に相談を基本とするシステムを、より普及させていかなければならないわけであります。
 今回、特定機能病院等において、紹介状なしで受診した患者から定額負担を求めることを義務化するということでありますが、ここで言う特定機能病院等の等とは、どのような病院を指す予定でありましょうか。
 また、病院の誰が、どのように患者に説明することを想定しているのか。定額負担を徴収する際に患者に説明するに当たって、今でさえ医療現場は大変厳しく忙しいわけでありますが、過度な負担が生じないようにすべきだと考えるわけでありますが、人的措置や、それのための財源措置等も考えているのかどうかについて、お考えをお聞きしたいと思います。
○唐澤政府参考人 ただいま御指摘いただきました大病院の外来の問題でございますけれども、先生の御指摘いただきましたように、特定機能病院、これはほとんど大学病院でございますけれども、ここでもなお六割の方が、紹介状がなくて外来を受診していただいているような実情でございます。
 この特定機能病院等におきまして、紹介状なしの外来受診をした場合の定額負担をお願いさせていただきたいというふうに考えておるわけでございますが、等をどこまで含めるかということは、これは今後、中医協で十分御議論させていただきたいと思います。例えば大きな病床で切るというような考え方もあるでしょうけれども、果たしてそれが本当に合理的かどうかという御意見もございますので、この辺のところも踏まえまして、今後、十分御議論させていただきたいと思います。
 それから、この定額の負担につきましては、外来の機能分化のいろいろな対策の一環として、先ほどお話ございましたように、かかりつけ医の評価とか主治医制とか、そういうものとあわせて実施していくものでございますので、患者さんには丁寧に御説明をするということが必要だと思っております。
 ただ、それと同時に、御指摘のように、できる限り現場の御負担にならないような工夫というものもしてまいらなければならないと考えておりまして、この辺につきましても十分検討させていただきたいと考えております。
○田畑委員 病院の範囲について、さまざまな数量での区切り等々も検討されるわけでありますので、しっかり、実情に合わせた議論をお願いしたいと思います。
 今ほど御答弁にありましたが、地域での外来の機能分化、これはやはり、どのような機能分化をしているのかですとか、地域同士の医療機関の連携をしっかりつくっていくこと、また、当然、住民においても、その連携がなされていることが理解できる、醸成されている雰囲気をしっかりつくっていくことも大事であるし、そういった情報発信をしっかりやっていっていただきたいと思いますし、仮にこの制度が運用、動いていった後のいろいろな事後的な検証もしっかり行っていただきたいなと思うわけであります。
 紹介状なしでこういった大病院への受診をした場合の定額の導入、地方においては、やはり、地方の公的病院と地域のクリニックとのバランスも、偏在性のある地域もたくさんあるのではなかろうかと思いますので、特に、地方自治体によって運営をされている公的病院を利用する場合の、住民感情に配慮した手当て等が必要ではなかろうかと思いますが、丁寧な説明等についてどのようなお考えでありますか、お聞きをしたいと思います。
○永岡副大臣 これは、病院の運営主体が民間であるか、また地方自治体であるかにかかわらず、今回の改革におきましては、紹介状なしで大きな病院を受けた場合には、一律に定額の負担を求めるということになっております。
 しかしながら、これはもう先ほど局長の方からお話しいただきましたように、何といいましても、やはり、かかりつけ医と大病院との連携ですね。大病院の勤務医の負担を何とか軽減したいということからまいりますので、そこのところはしっかりと、まずはフリーアクセス、つまり、大病院でも受診は受けられるということを前提といたしまして、医療が受けられなくなるということではないということ、それから、国民の方々にいろいろな御懸念を抱かれないよう、丁寧な説明をしてまいります。
○田畑委員 よろしくお願いします。
 最後、ちょっと大臣にお聞きをしたいと思いますが、先週十八日に、大臣は、尾道市、呉市を訪問されまして、健保組合であったりですとか、医療保険者、医療関係者の皆さんとの意見交換等をなされたとも仄聞をしております。その中で、データを駆使したエビデンスに基づいた予防事業が大変効果的である等の御発言もなさったともお聞きをしているわけであります。
 今回の法案の中でも、データヘルスの関係についてもしっかり行っていくということが盛り込まれているわけでありますが、今後、どのように推進をしていこうとお考えになっていらっしゃるのか、大臣の御見解をお聞きさせていただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 今、田畑先生から御指摘いただきましたように、十八日に、尾道そして呉と行ってまいりました。尾道は、いわゆる尾道医師会方式という、今回、地域包括ケアシステムを構築しようと全国で頑張っていただいていますが、これの原型みたいなものを頑張っていらっしゃる片山先生という方にお話を主に聞いてまいりました。
 今のデータヘルスの関係でございますけれども、この呉市で、私ども、健保組合を含めてさまざまな方々からお話を聞きましたが、メーンは協会けんぽの広島支部そして呉市の国民健康保険、ここからお話を聞きましたけれども、さまざまなデータを駆使したエビデンスに基づく予防事業が大変効果的だということを学ばせていただきました。
 特に、人工透析への移行リスクをリスクごとに管理をきちっとして、そして糖尿病患者の重症化予防を図るというところを非常に効果的にやっているということが印象深かったわけで、一兆五千億円ぐらいかかっていると言われている人工透析の四割以上が糖尿病由来と言われていますので、糖尿病が悪化しないように、きちっと保険者が責任を果たしながら管理をすることでそのリスクを回避しているということに成功しているなというふうに思いました。
 今回、保険者努力支援制度を創設するなど、予防、健康づくりに対する保険者へのインセンティブを高める、保険者機能を高めるということも今回の大きな改革の一つでありますけれども、今のような保健事業の言ってみれば成果を評価の指標として使うことも含めて、今後とも考えていかなきゃいけないというふうに思っておりますし、今、私の私的懇談会で「保健医療二〇三五」というのをやっておりますけれども、ここでも保健投資やあるいは保険者機能の強化、これを重要な柱にして、データヘルスの推進を通じた健康長寿社会の実現と医療費の適正化に官民一体となって取り組んでまいりたい、こう考えております。
○田畑委員 ありがとうございます。
 特に、もちろんデータヘルスでありますから、データを科学的にしっかり活用して、効果を検証もしながら効率、効果を上げていただきたいなと思う次第でございます。
 以上で質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、輿水恵一君。
○輿水委員 公明党の輿水恵一でございます。
 本日は、貴重な質問の時間をいただきまして、まことにありがとうございます。
 私も、今、日本というのは、全国民が健康保険に加入をして、必要な医療が必要なときに適切に受けられる、そういったすばらしい国であるというふうに思います。しかし今、もう一方で、世界でも類を見ない高齢化が進む、また人口減少が進んでいく、こういったときに、この保険制度をどうやって持続可能なものにしていくのか、本当に大きな岐路に立たされている、そういったときであると思います。
 本日は、この国民健康保険法等の一部を改正する法律案に関連しまして、この医療保険制度をいかに持続可能なものにしていくのか、そういった観点で何点か質問をさせていただきたいと思います。
 初めに、国民健康保険の改革についてでございます。
 まず、今回の改正で各市町村の国保財政運営を都道府県に移行することとなりますが、現在市町村ごとになっている保険料について、いきなり都道府県ごとに整理するというのは当然難しいことであると思います。
 実際、大病院を中心に医療体制が整っている地域、あるいは近くに医療機関がない医療過疎の地域、あるいはまだ若い世代が多い地域や高齢化が進んでいる地域など、一人当たりの年間の医療費、あるいは全体の給付総額、市町村によってさまざまであると思います。
 さらに、市町村によって、保険料の上昇を抑えるために一般会計から繰り入れをしている、そして補填をしながらさまざまな形で保険料が設定されている、そういった現状があると思います。
 ここで、今後、都道府県においてこの国保の財政面の管理がなされる中で、市町村ごとに行われていた一般会計の繰り入れ、三千四百億と言われているこの繰り入れも含め、各市町村の保険料はどのように調整がなされるのか。各市町村の低所得者数に応じて財政を支援してきた保険者支援制度のあり方も含めて、考え方をお聞かせ願えますでしょうか。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。
 まず、今回の改革によりまして市町村ごとの保険料水準はどのようになるかということですけれども、国保の財政運営の責任の主体となる都道府県は、市町村ごとの医療費水準、所得水準に応じて各市町村が負担する納付金を決定するとともに、納付金の納付に必要となる市町村ごとの標準保険料率を示すこととしておりまして、市町村が、都道府県が示す標準保険料率を参考に、それぞれの保険料率を決定するということになっております。
 要するに、都道府県でいきなり一律にするという話ではなくて、その市町村ごとの状況などを見計らって、都道府県が標準的にはこうでしょうというのを示して、最終的には市町村が決定する、こういうような仕組みで保険料率は決められます。
 その際、多くの市町村が赤字補填のために行っております一般会計繰り入れにつきましてですけれども、国保の健全な財政運営のため、これまでも計画的、段階的に解消するようにお願いをしてきたところでございまして、今後とも、収納率の向上や医療費適正化の取り組みにあわせ、保険料の適正な設定などにより赤字の解消に取り組んでいただきたい、このように考えております。
 また、今回の国保改革では、国保の厳しい財政状況に鑑み、毎年約三千四百億円の追加的な財政支援を行うこととしておりますけれども、具体的には、平成二十七年度から、消費税財源を活用し、国保保険料の軽減対象となる低所得者の数に応じた財政支援である保険者支援制度を約一千七百億円拡充するということ、これは御質問のあったところでございますが、このように拡充をさせていただくということ。
 あと、ほかにも、平成三十年度以降、子供の多い自治体や医療費適正化等の取り組みを進める自治体に対する財政支援をさらに行うということで、国保の財政基盤の強化を図るとともに、保険料の伸びの抑制などの負担軽減につなげていきたい、このように考えているところでございます。
○輿水委員 ありがとうございます。
 まさに、市町村ごとでやっていたものを、指針は出したとしても、急激に保険料が上がるというのはなかなか難しいわけで、丁寧に、また現場と連携をとりながら、慎重に進めていただけるものと期待をしております。
 次に、あらゆる所得階層の皆様が、医療が必要になった方々のためにその負担を互いに支え合う健康保険制度の持続性を維持するためには、受益や能力に応じた保険料負担の適正化も重要な課題であると思います。このとき、国民の納得が得られる、そういった保険料の設定がいかになされるのか、ここが非常に大事であるというふうに考えております。
 そこで、高所得者の上限の設定のあり方あるいは低所得者に対する軽減策など、全体観に立っての保険料のきめ細かい設定について、その取り組みの現状と今後についてお聞かせ願えますでしょうか。
○唐澤政府参考人 国民健康保険の保険料でございますけれども、先生の御指摘ございましたように、各市町村ごとに所得の水準などもかなり違うような実情もございます。
 そういうことで、私どもはこれまでも、保険料負担の公平性を確保して、そしてできるだけ御納得いただけるようにということで、負担能力のある方につきましては国保保険料の賦課限度額の段階的な引き上げということをお願いしてまいりました。これはいわゆる上限ということでございます。
 それから、他方で、非常に国保の場合は低所得者の方が多い、年金だけの収入の方も多いというようなこともございます。こういう方々につきましては、直近の平成二十六年度にも応益割保険料の軽減の対象者を約四百万人拡大するというような措置を講じまして、これは消費税財源を活用しているわけでございますけれども、低所得者対策の拡充を行ってきたところでございます。
 今回の改革におきましても、この国保保険料の賦課限度額につきましては、各市町村の御意見を踏まえながら、段階的な引き上げを検討してまいりたいと考えております。
 また、低所得者の方につきましては、平成二十七年度から、先ほど御指摘ございましたように一千七百億円の財政支援の拡充ということを行ってまいりますので、今後とも引き続き負担能力に応じた負担ということをお願いしてまいりたいと考えております。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
 まさにこの保険料の設定についても、一人一人国民に丁寧に説明をしていただきながら、納得の上で支え合いの保険制度を守り抜く、そういった道筋をしっかりとつけていただければと思います。
 続きまして、ここから、先ほどもいろいろ話題になってきた、私も一番大事にしていきたいところで、先ほどの質問にもあったと思いますが、今後の市町村による疾病予防や健康増進の取り組みについて伺いたいと思います。
 高齢化の進行に対して特に重要なのは、やはり一人一人の疾病予防と健康増進であると思います。今後は、都道府県が財政管理、あるいは保険料等の指針をもって調整を行い、市町村が予防や健康増進への取り組みを担いながら、互いが車の両輪となって、国保の持続に向けてさまざまな取り組みが進められるものと思います。
 特に、市町村ごとの生活習慣病予防の活動が積極的に進められ、国民の健康寿命を延ばせるかどうか、ここが大事であり、そこで、市町村によってもう積極的に取り組まれているところもあるんですけれども、高齢化のそれぞれの実態もしっかり加味しながら、そういうものを適切に評価し、保険料等の減免など、市町村の疾病予防や健康増進への努力が報われるような施策を積極的に推進すべきと考えますが、お考えをお聞かせ願えますでしょうか。
○永岡副大臣 お答えいたします。
 保険に入っていらっしゃる方の健康の保持増進、それに努めるということは大変重要な課題でございます。
 今回の国保改革後も、市町村におきましては、地域住民の方との身近な関係の中で、きめ細やかで効果的な保健事業に取り組んでいただきたい、そういうふうに考えております。
 市町村によります保健事業に対しましては、これまでも一定の財政支援を行ってきたわけでございますが、これに加えまして、今回の国保改革では、保険者努力支援制度を創設いたしまして、予防、健康づくりを初めとしまして医療費の適正化などに積極的に取り組んでいただきます自治体への財政支援を行うこととしております。
 なお、財政支援におきます評価指標、それを検討するに当たりましては、後期高齢者支援金の加算・減算制度で用いられております指標に関する今後の検討状況も参考にしてまいります。
○輿水委員 ありがとうございます。
 まさに、この指標というものをしっかりと定めることによって、国民がどういった方向で疾病予防や健康増進に向かうか、そういった方向性がある程度決まってくるのかなと。それを明確にすることが大事なのかなと私は思います。
 先ほど大臣の方からもありました、糖尿病のそういった課題が今現場に起こっていると。私も、まさにその糖尿病というものに着目をしていくことも有意義ではないかな、こういうふうに考えるわけでございます。
 ここで、厚労省が実施した国民健康・栄養調査によりますと、糖尿病が強く疑われる人は約九百万人、また、糖尿病の可能性を否定できない人は約一千三百万人。したがって、糖尿病と推定される方は全国で二千百万人、こういう数字がかつて出ました。そして、この中で問題になるのは、この糖尿病が疑われる人の中で約四割がほとんど治療を受けたことがない、こういった現実でございました。
 糖尿病を治療せずに長期間放置してしまいますと、糖尿病性の神経障害や網膜症、また、先ほどの、糖尿病性の腎症などを発症する。特に、糖尿病性腎症は、糖尿病によって腎臓の働きが低下する病気であり、そのまま放置しておくと、人工透析、そういったことが必要になってしまう。
 先ほど大臣の方から言われましたが、人工透析になると、一人当たりの年間の医療費が四百万円を超えるとも言われている。
 しかし、医療費の問題だけではありません。人工透析は、本当に、定期的な透析が必要になるということで、一人一人のそういった活動に対しても大きく制限がなされてしまう、そういった問題があります。
 そこで、生活習慣が起因する、国民病とも言えるこの糖尿病にしっかりと着目をして、ここに、予防や健康増進への取り組み、その中身を評価しながら、国民を糖尿病から守るための事業、こういったものを積極的に強力に進めること、これは大変有意義なことであるのかなと思うんですけれども、その点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。
○永岡副大臣 患者数が増加傾向にありまして、腎不全などの重大な合併症を引き起こすおそれのあります糖尿病への対策、これは本当に国民の健康寿命を延ばすためにも大変重要な課題でございます。
 これまでも、糖尿病を含む生活習慣病の予防対策といたしまして、保険者による特定健診ですとか、あとは保健指導を進めてきたところでございます。
 今後は、特定健診、保健指導をさらに進めるとともに、レセプトですとか健診の情報を活用いたしました保険者のデータヘルスを進める中で、糖尿病の重症化予防などの取り組みも進めていくこととしております。
 大臣がこの間訪問いたしました呉市、または東京の荒川区などは、大変取り組みが進んでいるということも聞いております。
 国におきましても、平成二十六年から始まっておりますけれども、ことしの予算の中では、保険者が糖尿病の重症化予防を行った場合の支援を行うこととしておりまして、こうした取り組みを通じまして、糖尿病の発症予防から重症化の予防に至るまで、糖尿病対策を進めてまいります。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
 まさに、この糖尿病、そして糖尿病に着目していろいろな取り組みを進めるということは、糖尿病は生活習慣病でございますので、生活習慣が改善されてくる。ということは、高血圧症だとか高脂質、そういった血液の問題にも適切に反映されるという部分で、本当に国民の疾病予防、健康増進の底上げがなされるということで、一つの指標として持ちながら、そして具体的に取り組める、そういったいい内容だと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 次に、具体的に、いろいろなデータヘルスでこういう実態がわかりました、では、それをどういうふうな形で改善していくのかという現場に目を向けたときに、やはり一つ重要になるのが、私たちが毎日とっている食にちゃんと着目をして、そこをどういうふうにやっていくかということが大事になるのかなと。問題があったけれども問題が放置されていたのでは何もならない。具体的には、日々の食生活というものをどのような形でしっかりとしたものにしていくのか、ここが重要な問題があるのかなというふうに思うわけでございます。
 我々も健康診断をやります。そして、高血圧症、糖尿病、あるいは特に多いのが脂質異常症などだと思うんですけれども、あっても、さあ、きょうお昼御飯は何を食べようかなといったときに、体にいいものといっても、こう見ると、余り、どれがいいのかどれが悪いのか、よくわからない。
 それで普通に食べて、また来年も同じ結果が出てしまったら、それは情けない話になりますので、どうやって健康にいいものを選択できる環境をつくるのか。まず病気を治したい、そして次に、現場に行ったときに、これを食べると体にいいのかな、これを食べると来年の健康診断は改善ができるのかもしれない、そういったものに取り組める環境づくりもやはり必要なのかな、こういうふうに考えるわけでございます。
 そして、以前、そういった観点から、国民が健康を意識した際に、よい食を選択できる環境整備に関する取り組みについて質問をさせていただきました。そのときに、厚労省の方では、そういった問題について検討を進めていくという御答弁をいただいたんですけれども、この進捗状況をまずお聞かせ願えますでしょうか。
○新村政府参考人 お答えいたします。
 厚生労働省といたしましては、健康寿命の延伸を目指しまして、若いときから食事の内容を整えるということが重要であると考えております。
 そのため、第二次健康日本21におきまして、主食、主菜、副菜を組み合わせた食事を食べるなどの目標を設定しております。
 その実現を図るためには、今先生から御指摘がありましたように、食の選択を通じていい食を選ぶというような、食環境の整備も大変重要なことと考えております。
 このため、平成二十五年六月に、日本人の長寿を支える「健康な食事」のあり方に関する検討会を立ち上げまして、平成二十六年十月に報告書を取りまとめたところでございます。
 この中で、健康の維持増進に必要とされる栄養バランスの確保の観点から、消費者が、市販された料理、すなわち調理済みの食品ですが、この中で主食、主菜、副菜を組み合わせた食事をとることができるよう、食事パターンの内容が示されているところでございます。
 現在、この報告書を踏まえまして、多方面の意見を聞きながら、国民の健康に資する方策を検討しているところでございまして、こうした取り組みを通じて食環境の整備の推進を図ってまいりたいと考えております。
○輿水委員 ありがとうございます。
 まさに、高齢者の医療が年々、年齢を重ねるごとに医療費が膨らんでくるんですけれども、高齢者になってから対策を打つのではなくて、若い時代から食生活というものをきちっと保ちながら健康管理をしていく、そのことが基本ではないのかなというふうに考えるわけでございます。
 私たち公明党も、今後、高齢化社会の中にあって、地域の活力をいかに保つか、その視点で、今まで健康寿命、そういった言葉があったんですけれども、それから一歩進んで、活動寿命をいかに延ばすか、そういった観点からも日々の食というのは非常に大事になるのかな、このように感じております。
 また、今の加工された食品に対して、どういった表示をしながら、選択ができる環境をつくるか。
 具体的には、加工された食品だと、スーパーやお弁当屋さん、レストランなんかも、日々の生活の中でそういったものが目に入るようになりますと、これは、食だけではなくていろいろな部分で健康に気を使うようになる。そうすると、運動もしようかな、ちゃんと休養もとって、やはり健康づくりというのは大事だな、そういう健康づくりに対しての国民の意識改革にもつながる、そういったものであるかなというふうに感じておりまして、しっかりと進めていただければと思います。
 ここで、最近、自分の健康に責任を持ち、それを管理するセルフメディケーション、そういったものが注目されていますが、まさに健康というのは、行政もいろいろな施策をやるんですけれども、最終的にはやはり個人の意識、個人の取り組みというのが結構重要になると思うわけでございます。
 そして、そんな中、個人の健康管理や疾病予防などの自助努力とその成果によってポイントがたまり、また、たまったポイントをさらに健康づくりのために使っていただこうというヘルスポイント制度とか、あとは、日々の運動や食事などの生活改善や、健康診断の受診、健康講座やスポーツ教室、ボランティア活動などへの参加、これは市町村が指定した健康づくりメニューだと思うんですけれども、そういったものに参加することによってさまざまな特典を受けられる健康マイレージ制度などを導入している地域がふえていると聞いております。
 国としてもこのような個人の取り組みを積極的に支援していく、こういった取り組みを全国展開を図ることも非常に重要ではないかと思うんですけれども、その点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。
○永岡副大臣 委員御指摘のとおり、予防、健康づくりに取り組む加入者に対しまして、ポイントを付与したり、また健康グッズなどと交換できるようにするなど、予防、健康づくりのインセンティブを提供する取り組みにつきましては、既に一部の健保組合または市町村で保健事業として実施されております。
 このように、保険者が加入者に対して予防、健康づくりのインセンティブを提供する取り組みは大変重要と考えております。また、今回の改革案につきましても、保険者の努力義務として位置づけているところでございます。
 今後、保険者が保健事業の中で実施する場合の具体的なガイドライン、これを国が策定することによりまして、予防、健康づくりに向けた取り組みをより一層推進させていただきたいと考えております。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
 保険制度の改革から健康増進の取り組み、そして個人の取り組み、また現場の食への取り組みと、いろいろるるお伺いしました。
 ここで、最後に、塩崎厚生労働大臣に全体的に伺いたいんです。
 今回の持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部改正、これは、今後の改革の第一歩というか、まだまだいろいろなことをやらなければいけない、そういうものであると私は思います。互いが互いを支え合う健康保険制度は、国民がいざというときに必要な医療が適切に受けられる、生活の安心の基盤であると思います。
 ここで、平成二十四年度の保険者ごとの加入者の平均年齢と一人当たりの年間医療費、ちょっとデータを見させてもらったんですけれども、年間の平均が、組合健保が三十四歳で約十四万円、協会けんぽは平均年齢三十六歳で約十六万円、これが、国保になりますと平均年齢五十歳で約三十二万円、そして後期高齢者医療制度では平均年齢が八十二歳、当然ですけれども、八十二歳で九十二万円と、やはり、基本的には年齢を重ねるに従って一人当たりの年間医療費も反り上がっている、そういった現実がございます。
 今後、高齢化がさらに進む中で日本の健康保険制度を守るためには、保険料や自己負担のあり方などの適正化だけではなく、まさに、高齢化の進行に対して、若い世代からの健康づくりを適切に進めながら、いつまでも元気で自立した生活が送れる社会の構築が必要であると思います。
 そこで、大臣に、少子高齢化あるいは人口減少社会の進行に対して今後どのように対応し、日本の健康保険制度を守ろうと考えているのか、またその御決意について、お声を一言いただけますでしょうか。
○塩崎国務大臣 輿水先生からいろいろな大変建設的な御指摘を頂戴いたしました。
 今回の改革は、皆保険制度がスタートした一九六一年から見れば半世紀ぶりの大改革であり、国民健康保険については都道府県単位で財政運営もやってもらおうということでありますが、こういった財政的なものとか制度的なものを改革することはあくまでも手段であって、先ほど来お話が出ているように、どうやって健康であり続けるか、活動年齢という言葉がありましたが、健康長寿をいかに長くしていくのかということが一番大事であり、また同時に、助け合いの仕組みとしての国民負担をどう持続可能なものにしていくかという観点が非常に大事。
 ということになれば、どうやって、健康を実現していくことによって、医療にお世話にならなくてもいい、あるいはそのずっと手前で医療の観点から健康づくりに資する手だてを打っていくか、そして、その責任を今まで以上に、保険をやっていらっしゃる、保険者の皆さん方に担ってもらうか、こういうことだろうと思うんです。
 そのためには、データをきっちり分析して、その上でデータに基づいた健康づくり、予防というのをやっていくということが大事で、この間、呉で拝見させていただいたのもそうでありますし、きょうは出ませんでしたが、きょうは糖尿とあと高血圧とかは出ましたが、例えば骨粗鬆症なんというのも物すごく、実は一千万人を超える患者さんがおられるわけで、これを防ぐことによって、どれだけ将来の、介護に至るまでのコストと、生活水準の御本人にとってのマイナスというものを防げるかということもございます。
 今回の保険者努力支援制度などに代表されるようなインセンティブを強化する中で健康づくりを進めていく、予防を進めるということで、国民の健康をさらに増進していくということがこの保険制度を通じてできるようにやっていきたいなというふうに思っての改革でございますので、また御理解と御協力をよろしくお願いいたしたい、こう思います。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
 まさにさまざまなその実態を、まだまだレセプトデータをもとにしっかりと管理しながら、そこに具体的にどういった手が打てて、国民が健康で、先ほどの活動寿命じゃないですけれども、そういった寿命を延ばせるか、ここが勝負だと思いまして、そういった点、また今後さらに力強く進めていただければというふうに思います。
 きょうはこれで質問を終わらせていただきます。大変にありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、中島克仁君。
○中島委員 民主党の中島克仁です。
 本日、持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案の質疑でございまして、一時間いただいておりますので、それぞれについて御質問をさせていただきたいと思います。
 本改正案の内容は、国保の再建、被用者制度内の負担の見直し、医療費のスリム化に向けた体質改善、負担の公平化と患者選択肢の拡大と、大きく四つのカテゴリーというか分野に分けられておりますが、どれも大変重要な内容であって、一昨年の社会保障制度改革プログラム法、そして昨年の地域医療介護総合確保推進法同様、多岐にわたる内容を一括して盛り込んでいるということに対しては、やはり前回、前々回同様、大変違和感を感じております。
 喫緊の課題である事項と、関連する、今回は医療というくくりで一括しておるわけですが、全て効率化、重点化、適正化という言葉で、前々回から質問しております介護報酬と同じような観点で、国民生活に直結した大変重要な内容である、やはり一括してこれを一つ一つ審議していくのは大変無理があるんじゃないかなと。今後喫緊の課題だからこそ、一つ一つ丁寧に、かつ慎重に進めていくことが必要だということをまず御指摘させていただいて、質問に入りたいと思います。
 まず、国保の安定化について。
 従来の市町村主体から、財政基盤を強化しつつ、財政運営の責任主体を都道府県に移管していくこと、現在、国保の加入者には、失業者、非正規雇用など所得水準が低い被保険者が多く加入していることによって、財政支援することは必要だというふうに私も理解をいたします。
 きょうは、一時間、長い時間ですので、まずそのことを踏まえた上で、一点ちょっと確認しておきたいことがございまして、現在、我が国では、高齢化に伴う医療費の増大、労働市場の変化などで、国保または高齢者に公費投入が集中をしているということが現実じゃないかなと思います。ただ、その公費を投入する客観的根拠が極めて不明瞭と言わざるを得ないのかなと。
 何度も言うようですが、今回の国保への財政支援というのはやむを得ないとは思いますが、今後、国民全員が納得できる公費投入のあり方、国保の根本的課題解決も含めて、客観的な明確な基準というようなものが必要になるんじゃないかと思うわけですが、それについて大臣の御見解をいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 何度もこれは申し上げておりますけれども、保険制度、特にこの医療保険制度というのは、国民の間での助け合い、支え合いというのを基本として、必要な給付費は主に保険料を財源とするというのが原則のはずでございます。
 一方で、低所得者も医療保険にしっかり加入できるように、保険料の負担水準を引き下げる、同時に、各医療保険制度の給付と負担の不均衡というものをできるだけ是正するという観点から、保険料のほかに公費というものを投入するということで、この組み合わせでもって国民皆保険というのをこれまでやってまいりました。
 何度も申し上げますけれども、これまでいろいろな、高齢化に伴って大きな改革をやろうといったときに、さまざまな提案がなされましたけれども、今の形になっていて、この公費負担を見ますと、国保あるいは後期高齢者医療制度を見ますと、給付費の五〇%、低所得者の保険料軽減措置などへの配慮ということで公費の負担が行われているわけであります。一方で、協会けんぽは給付費の一六・四%ということで、かなり違うというのは先生の御指摘のとおりであります。
 こういう考え方のもとで公費を投入しているわけでありますけれども、公費投入の水準自体については、持続可能な医療保険制度を構築するということで、各医療保険制度を取り巻く状況とか、あるいはこれまでの経緯とか、社会経済情勢のさまざまな与えられた条件あるいはその変化、国民の意識あるいは負担の状況など、いろいろ考えた上で検討していくべきことでございまして、一律に客観的な基準を設けるというのは、気持ちは考え得ることではありますけれども、なかなか難しいということで、現実的に今、今回御提起させていただいているようなスキームを改めてお願い申し上げているということでございます。
○中島委員 これも何度も答えていただいて、確認ということになったわけですけれども、今現在もやはり世代間、制度間、そして、もしくは制度内での不公平さというものが今後も広がってくることも懸念されるわけであります。
 今も言ったように、国保で公費投入五〇%あれば協会けんぽにもということで、やはり国保の構造的課題ですね、そういったもの、大改革だということではありますけれども、やはりその構造的課題について今後どうしていくのか、しっかりと道筋を立てるべきだというふうにも思います。
 保険方式の公的医療制度、これは日本もそうでありまして、支え合い、助け合いという中でのことでありますけれども、財源を公費に求める国は、日本ばかりではなくて、ドイツやフランスなどでも見られるわけです。
 日本と違うのは、そこに明確な根拠が示されている。ドイツやフランスでは、保険料の抑制や効率化に、保険になじまない給付、出産手当金とか傷病手当とか、そういったものの財源確保に公費が投入されておる。
 その恩恵は家計や企業を問わず国全体に公費の投入の影響が及ぶというふうな国のやり方もあるということを考えますと、やはり客観的な根拠を示すのはなかなか難しいと思うんですが、安易なと言ったら変ですが、その場しのぎ、つけ焼き刃のような公費の投入、今回でいえば国保がかえって財政規律を弱める、モラルハザードに資するというか、そういう一面が今後起きないとも限らない、保険者のモラルハザードも起きかねない、そのような懸念に対しては、大臣、どうお考えになりますでしょうか。
○塩崎国務大臣 今回、確かに毎年三千四百億円の追加的な財政支援を国民健康保険に対して行うということになっておりまして、当然、先ほども申し上げているように、低所得者とか高齢者が多いという構造的な問題のためにこういうことをやるわけでありますけれども、問題は、先生御指摘のように、モラルハザードが起きるんじゃないかということであります。
 私どもとしては、やはり財政支援を拡充するに当たっては、単純に赤字を抱える自治体に対してそのまま赤字補填をするというようなことをやるのはふさわしくないわけであって、低所得者が多い保険者をどう支援するのか、あるいは逆に、医療費の適正化に取り組んだ保険者に対しては効果的、効率的な財政支援にとどめ置くというようなことなどを考えているわけで、国民皆保険を支える国民に対して、絶えずやはりこれは、繰り返し申し上げますけれども、助け合いの仕組みですから、国民負担として納得可能なものとして提示をしないといけないということで、医療保険者の財政規律が緩むような、先生が御指摘のモラルハザードが起きるような仕組みというものは許されないことだというふうに思うわけでございます。
    〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕
○中島委員 今回は国保へ、あえてその今回の対応については理解をしながらも、今後の公平性、制度内、制度間、そして、さまざまな部分でのそういう公費の投入のあり方というのはやはりしっかりと明確にするべきだというふうに思います、大変難しいことだとは思いますが。
 今回、後期高齢者医療制度、これは公費ではございませんが、被用者保険からの支援金、総報酬割、これも客観的な根拠を明確にしていく必要があるんじゃないかというふうに思います。
 あるところから単純に取るということが支え合いと言えるのかどうか。そういったことになると、それぞれの取り組み、例えば組合健保等に関して言えば、予防活動をしても意味がないとか、取り組み自体に何のインセンティブも持てなくなってしまう、保険者機能の低下を招く可能性もあるということは指摘をさせていただきたいと思います。場当たり的な延命治療じゃなくて、やはり、国保の構造的課題について、しっかりと今後の道筋を立てていただく必要があるというふうに思います。
 また、今回、国保の財政運営の責任主体が市町村から都道府県になることが盛り込まれております。
 保険事務などは引き続き市町村が行うなど、両者の間で責任の所在が一段と曖昧になる、これも何度かほかの委員の方から御質問がありました。保険者が市町村なのか都道府県なのか。最終的には都道府県というふうにお答えにもなっておりましたが、最終的な保険料率の決定や保険料の徴収、被保険者と直接向き合う保険事務は引き続き市町村がやはり担うわけで、つまり、保険事務の責任は市町村ということになって、都道府県と市町村の間で責任の所在が、答弁を聞いていても、ちょっとやはり曖昧だなというふうに思うんです。
 これは、押しつけ合い、そっちのせいだ、こっちのせいだというふうに本当にならないのか、現場は本当に理解しているのか。この整理でいいのかどうか、もう一度確認をさせていただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 都道府県と市町村のデマケ、責任の分担、このことについてのお尋ねでございますが、今回の改革では、都道府県は、財政運営の責任主体、そして、市町村が負担をする納付金の額を決めて、市町村ごとの標準保険料率を示すということとともに、都道府県内の給付に必要な費用は全額市町村に渡す、支払うということになっているわけであります。
 市町村は、その一方で、地域住民との身近な関係の中で、今お話があったように、保険料の賦課そして徴収、保健事業等の地域におけるきめ細かな事業をするということで、法律にも第三条に、都道府県は、当該都道府県内の市町村とともに国民健康保険を行うというふうに書いてございますので、保険者はどっちだと言われれば、都道府県が市町村とともに担うというのが、法律もそうだし、事実上そういうことだというふうに思っています。
 ですから、今回の改正法案で、今申し上げたようなことに表現としてなっておりますから、責任の所在も明確ではないかというふうに私は思っております。
 その上で、都道府県は、新たに、市町村の意見を聞いた上で域内の統一的な国保の運営方針というのを定めて、医療費の適正化に向けた取り組みや、それから保険料の納付状況の改善のための取り組み等を推進することとしておりまして、こうした取り組みを通じて、先ほど申し上げたように、都道府県と市町村が連携しつつ、それぞれが果たすべき役割を担って、保険者機能を発揮してもらいたいというふうに考えているわけでございます。
○中島委員 やはり、たてつけ上や整理上はそういうことになると思うんですが、現場で実際に徴収をする市町村の方々や県の方は、でも、実際はやるのはこっちなんだから、その結果が俺らの責任かどうかということも、現場が理解し切れているかなということを問題意識として持っておるというふうに理解していただきたいと思います。
 ちなみに、社会保障制度改革プログラム法では、国保の財政基盤の安定化に関して、国保の運営について、財政支援の拡充等により、国保の財政上の構造的な問題を解決することとした上で、財政運営を初めとして都道府県が担うことを基本としつつと。その後続くわけでありますが、この読み方は、ちょっとうがった見方をすると、国保の構造的問題が解決されない限り、都道府県は責任を負わなくてもいい、例えばこういう読み方もできたりするわけです。
 今言ったように、今回、移管することに対しては理解をいたしますが、これで責任のなすり合いというか押しつけ合い、そういったことにならないように、これも先ほど申し上げたように、国保そのもの自体の構造的課題についてしっかりと見直すことも並行して進めないと、やはり問題解決には至らないんじゃないか、そのようなことも御指摘をさせていただきたいと思います。
 次に、負担の公平化について御質問いたします。
 今回の改正案において、五百床以上の大学病院、特定機能病院などに紹介状なしでの受診について、定額の負担を求めることとされております。
 選定医療の義務化ということになりますが、現在でも、二百床以上の病院を紹介状なしで受診した場合、定額で負担を請求できることになっております。設定している病院数は初診で四五%ぐらいということでございますが、初診において、緊急等の場合を除くとされていて、どの程度の救急医療が対象となるのか。事後的に判断していくのか。
 そもそも救急車であった場合、本人の意思とは関係なく、そういう大きな病院へ連れていかれる場合もあるわけであって、夜間救急もしくは休日などの場合、もろもろのそういった救急の場合、この除くという範囲をどのように設定されておるのか、お尋ねいたします。
○唐澤政府参考人 ただいま御指摘いただきました大病院の外来の定額負担でございますけれども、先生の御指摘いただきましたように、現行の選定療養、これは二百床以上でやっておるわけでございますが、これにつきましては、緊急その他やむを得ない事情というふうに記述をしております。ただし、これは、具体的な例を通知などでは記載していないというのが今の事情でございます。
 これで、今御指摘のように、私どもも、救急の場合などはこの負担をお願いするのは適当でないと考えておるわけでございますが、では、どこまでが救急なのかということで、これは今後、中医協で御議論いただかなければいけないと思いますけれども、先生今いろいろ御指摘いただきましたようなケースで、どのようなケースがこの例外に該当するのか、それから、誰が判断するのかというようなことも出てまいりますので、こういうようなことも含めまして今後御議論いただきたいと思います。
 いずれにしても、今はざっくりと書いてあるだけでございますので、もう少し、現場で患者さんとの間で混乱しないように、私どもも検討してまいらなければいけないと考えております。
○中島委員 今までは任意ということで、四五%の病院が設定している。今法案で義務化ということでありまして、これも地域によってさまざまだと思います。もちろん、大きな病院は受診したくないんだけれども、地域によっては、その専門科が大きな病院にしかない場合、もしくは休日、夜間もそうですけれども、電話等で対応したら、そこへ行ってくれと電話で案内された、いたし方なく行ってしまった場合、そういったものをどういうふうに判断するのか。
 先ほど言ったように、例えば、患者さんは何かあったらどうしようという意識で病院を受診するわけでして、その場合、痛風発作だって大変痛いと思います。要するに、今のお話を聞いていると、やはり事後的に判断せざるを得ない、そういったことになるのかもしれませんが、その地域事情、その体制自体、そのようなことも勘案して今後議論していただいて、トラブルにならないようにしていただきたいと思います。
 また、負担額、今、設定は五千円から一万円ぐらいで検討しておるということですけれども、現在、選定医療の自己負担額の平均は二千百円ぐらいだったと承知しておりますが、これは細かいことかもしれませんが、この場合の、選定医療費の自己負担分の金額を決めるに当たっての基準というか根拠というものが何かあるんでしょうか。
○唐澤政府参考人 この金額につきましても、これから丁寧に御議論をして決めていただくことになると思いますけれども、私ども、まだ五千円とか一万円とかいうことを決めているわけではございません。
 これまでの議論の経過で申しますと、まず、現在の二百床以上の料金の徴収状況でございますけれども、初診は、およそ千百余りの病院で、最高が八千四百円、最低が百五円というような水準、平均が二千百円くらいの水準でございます。再診になりますと、もう少し下がりまして、最高が五千円余り、最低が二百十円くらいということで、平均千円というような水準でございます。
 それから、私どもの方で大学の研究者の方にお願いをいたしまして、軽症患者の方の受診行動が変化する可能性ということで研究をいただきましたときは、五千円以上の定額負担の導入ということも考えられるのではないかというような研究もいただいております。
 いずれにいたしましても、これは外来機能の分化の措置の一環でございますので、そういう趣旨を踏まえて、大きな金額を経済的に負担していただくということを狙いにしているわけではございませんので、外来機能の分化の一環ということを十分踏まえて御議論させていただきたいと考えております。
○中島委員 まさにそのとおりだと思います。
 今お答えいただいたように、負担額の請求、お金の問題ではなくて、受診行動の適正化、外来の機能分化の徹底ということだと思います。そういった意味で、まあ、どうでもいいことなのかもしれませんが、まさに金額の問題ではないと思うんですね。
 なぜ患者さんが突然大きな病院を受診するのか。先ほども言ったように、皆さん、もしかしたら大変な病気かもしれないと考えて、もしかしたらあの大きな病院だったら信頼あるんじゃないか、実際はともかくですけれども、そういう受診行動に移るということなんだと思います。
 外来受診の適正化、機能分化に取り組んでいくことは当然ながら必要なことであって、悪いことではないわけですが、やはり今回、お金の設定というのは、本来の意味での受診行動の適正化、根本的な課題の問題ではないような。もちろん、私も、二千百円いただくところの病院に聞いてみますと、ある程度ちょっと制限はされたということで一定の効果はあるとは思うんですが、これは、ややもすると、お金のある人はいつでも大きな病院を受診するし、そうじゃない人は受けられないというまた格差になってしまう可能性もある。
 先ほども言ったように、なぜいきなり大病院を受診してしまうのか。先ほど触れたように、地域の事情もあるでしょうが、それ以外にやはり一番大きいのは、まず受診する、相談と言ったらいいんでしょうか、そういう信用できる医療機関がない。はっきり言えば、かかりつけ医を持っていないという患者さんの行動が、いきなり大きな病院を受診してしまうということになるんだというふうにも思います。
 先ほどまさにそのことを言っていただいたわけですが、今後、受診行動の適正化、機能分化を進めて医療費の効率化また重点化を図るのであれば、かかりつけ医のしっかりとした確立、国民の多くが必ず自分が何かあったとき相談できる医師を持つことは、今後、大変重要と考えます。
 まさに医療費、これだけ、年間大体二、三%の割合で伸び続けている医療費、これを効率化を図る。今回の法律案も、持続可能にしていくためということでありますから、やはり医療費の伸びを改善、効率化していくためにも、医療の最も入り口の部分、かかりつけ医機能の強化、向上が大前提ではないかと思うわけですが、大臣の御見解をいただきたいと思います。
    〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕
○塩崎国務大臣 先ほどの五千円か一万円かは別にして、機能分化をしっかり図っていくことで、まずはやはり自分のことを一番よく知ってくれている先生に診ていただいて、御判断をいただいた上でどうするかを決める、こういうことが理想的であろうと思いますし、中島先生は小淵沢でまさにこういうかかりつけ医的な地域の医療を熱心にやっておられたというふうに聞いているわけでありまして、まさに方向性としては先生の御指摘のとおりだと私も思っています。
 これまでもう既に二十六年度の診療報酬改定で、診療所等の医師の主治医機能について新たな評価を設けてございます。フリーアクセスはもちろん我々は基本だと思っているわけで、日本の皆保険制度の一つのいい面はフリーアクセスが守られているということなので、そういう中にあって、しかし、一般的な外来受診の中で、かかりつけ医、今そう言われておりますが、総合診療専門医というのも想定されているわけでありますが、これに相談をした上で、大病院では紹介患者を中心とするという、こういうデマケを行っていくべきだろうというふうに思います。
 そうすると、今先生おっしゃったように、かかりつけ医、まず相談に行く先生、ここを充実するために私どもは何をすべきなのかということも大事なことであって、これについては診療報酬でももう配慮しておりますが、一方で、地域医療介護総合確保基金の対象事業として、かかりつけ医の普及定着事業というのを実施しているところでございまして、こういうような医療保険上のインセンティブについては、これまでの取り組みの効果をよく見ながら、さらに必要な手だてを打っていきたいというふうに思っているところでございます。
○中島委員 かかりつけ医が重要、相談できたり、入り口のところの部分が非常に重要だということは多分認識されていて今の答弁だと思いますが、なぜこういう受診行動をとってしまうかというのは、今現在、かかりつけ医の強化というか、機能が十分に発揮されていないんだと私は思っています。
 大臣もそのような認識で、診療報酬上でそのようなインセンティブを持たせているということではございますが、やはり医療というものの、さっき入り口と言いましたけれども、ほとんど多くの方に聞けば、医療、医師は何をする人だといえば、病気を治す人と答える人が多いんじゃないかと思うんです。しかし、本当にそうなのか。
 例えば、一次医療、二次医療、三次医療と分かれているわけですけれども、では、プライマリーを診る医者の役割というのは本来何なんだろうかということになると、先ほど大臣、前の質疑者のときにもお答えになりました。これから健康長寿社会をしっかりとつくっていく、予防活動は非常に大事だという話になるわけですが、やはり一次医療、まず入り口の部分を診ていく医者の最も重要なのは初期診断ということになると思いますし、一方では、自分が診ている患者さんたちに対する予防啓発活動、そして、病気にならないよう未病に防ぐということが重要になってきます。
 そして、二次医療と言ったら余りよくないかもしれませんが、次のステップは、診断して見つけた病気をしっかりと治療していくという医療になってくると思います。一方では、研究開発という分野もありますし、私は、最後の部分の緩和ケア、みとりの部分も立派な医療、医師の仕事だというふうに思っておりますし、やはり、本来の効率化、適正化を図るという意味は、そのめり張りをしっかりつけていく、そういったことが非常に重要じゃないかなと私は思うわけです。
 先ほど言ったように、主治医なのか、かかりつけ医なのか、総合診療医なのか、誰がどういう役目を果たすのか、全く曖昧なままだというふうに思うわけですね。
 資料の二枚目、これは医師会の資料です。かかりつけ医とはというふうに定義づけをしてあるわけですが、定義でいけば、「何でも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師。」本当に理想的な医師だというふうに思います。その下は、かかりつけ医機能ということになるわけですが、これが今回、先ほど言った大病院への受診行動と、本来のかかりつけ医が本当にその役目を果たし切れているのかどうか。
 私は、その本質は、やはりかかりつけ医という定義づけが曖昧なままで、本来必要な、そういうプライマリーを診る医者を養成するシステムがはっきりと構築されていないことが原因だというふうにも思います。プライマリーケアに特化した医師、まさにゼネラリストの育成ですね、それを生み出す養成機関というかシステムがはっきり今後必要になってくるんじゃないかというふうに思います。
 先ほどお話しいただいたように、総合診療医が二十九年から三十二年の間に専門医になっていくということでありますが、これは、私、大変いいことだというふうに思っています。ただ、現状では、総合診療科があるのは大病院です。総合診療医が働く入り口の部分は、やはり地域の開業医の入り口ではなくて大病院になってしまうわけですね。
 私は、ここは厚生労働省の今後のビジョンとして確認をしておきたいのは、総合診療科、総合診療医が専門医に入ります、そして、そこで研修する医師たち、若い先生方も出てくるわけですが、将来ビジョンとして、そういうゼネラリストがまさに地域で配置されて、活躍して、ある意味、本来の意味でのかかりつけ医機能を発揮するような入り口の部分を担う、そういった医療体制をビジョンとして、グランドデザインとして描いていてのことなのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
○塩崎国務大臣 今、私のもとで「保健医療二〇三五」というのを検討していただいておりますが、その中の大きなテーマの一つはプライマリーケアの強化、そして、やはり地域での医療のあり方の見直しと強化ということが大変大きな柱になっていると思います。
 そういう意味では、総合診療専門医の養成については、二十九年度から養成を開始、三年ですから、おっしゃるように、三十二年からプラクティスをされるようになるということでございますが、総合的な診療能力を有する医師を新たに専門医として生み出していくということは、これは大事なことだと思います。
 しかし、今先生おっしゃったように、大病院に偏っていませんか、こういう御指摘がありました。
 まさに、さっき申し上げたように、地域医療が、これからは地域包括ケアシステムといって、みとりを含めて地域でというのが大きな流れだと思いますし、認知症も、地域の中でごく自然に暮らしていけるようにということでありますので、そういうことになると、やはり地域を診る医師としての視点というのが総合診療医には絶対に必要になってくる。
 そうして見ると、この間、さっき申し上げたように、尾道に行って片山先生とお話をしても、では、地域医療というものを医学部で講座でちゃんと教えているところがどれだけあるのかというと、とても寂しい状況であって、片山先生は、実際、岡山大学に教えに行っているとおっしゃっていましたが、そういうコースが用意されていないということでありますので、これは、総合診療医の専門医としての養成のプログラムだけじゃなくて、やはり地域医療そのものをちゃんと医師の卵にはしっかりと勉強していただいた上で、それぞれの専門を目指していただくということが大事かなというふうに思っています。
 日本専門医機構が検討しております総合診療専門医の研修基準においても、研修内容に診療所や地域の病院での研修を必ず含むとともに、診療所や地域の病院が研修プログラムの基幹施設になることもできるというふうに計画をされているわけでございまして、地域で活躍する総合診療専門医の育成をするとともに、やはり全国でプライマリーケアが強化されるための、医学教育から始まって、全部の体制づくりをしっかり組み直していくことが必要かなというふうに私は思っているところでございます。
○中島委員 いろいろ取り組まれていることは承知しています。そして、取り組んだ結果、なかなかかかりつけ医機能が発揮されない。そこで、今回、総合診療医が専門医に入って、私は、もちろんこれは第一歩だということで、ただ、その先のビジョンをしっかり示す必要がある。
 私、何か口ごもって言っているようですが、さきの臨時国会の冒頭にも、塩崎大臣に私は、家庭医の創設、しっかりと確立していくべきと。これは、登録制、包括報酬制、一次医療の部分ですね。今回の、持続可能な医療保険制度という話でもありますが、どうやって本当に適正化、効率化を図るのか。先ほど言ったように、入り口の部分が非常に大事で、入り口をそのままに、入ってきたものをいきなり効率化、適正化しようと思ってもなかなか難しいわけですね。
 そういう医療体制のもとに、医療保険制度、国保もあったり、これは介護保険もそうなんですが、そこの部分をどう構造的な課題に立ち向かっていくかということでは、やはり、この社会背景も含めて、医療の構造的な問題についてこれから抜本的に議論を始めていただく。そして着地点には、ゲートキーパーが、緩やかなゲートキーパーから入って、ある程度の選定をしていきながら一次医療を担っていくという、それを制度として確立する目標を立てないと、いろいろやっても、かかりつけ医機能が十分に発揮されない。そういう現状の中で今回も患者受診行動の適正化といっても、なかなかこれは結びつかないんじゃないかというふうにも思います。
 先ほど言ったゲートキーパー、世界に誇る国民皆保険の一つの特徴でもあると思います。ただ、今の国民皆保険の特徴の一つのフリーアクセスと患者受診行動の適正化というのは、ある意味、相反するような気もしないでもないんです。
 そこを解決へ導けるのが、家庭医の創設。これは、これから効率化、適正化を図っていく上で、いつも大臣はおっしゃいますが、質の向上は保ちつつ、医療の財源論、そのスリム化も図ったり効率化をしていくためには、私、まさに家庭医はぴったりはまるんじゃないかというふうに思います。
 もちろん諸課題はありますが、だからこそ、次の世代に引き継ぐ制度としてやはりそういったもの、今回の総合診療医、それから、将来に向けて、まさに地域医療を担って、ゼネラリストとしてプライマリーを診て、その結果、ターミナルのケアにも、在宅医療にも普及していくということだというふうに思いますので、ぜひこれは具体的な制度化に向かって議論をスタートしていただきたい、そのように私は思うわけですが、大臣、一言お願いいたします。
○塩崎国務大臣 先日、尾道に行ったときに改めてびっくりしたのが、主治医が、診療所の先生方が皆、どこかの少し大きな急性期の病院などに全部登録をされていて、自分の患者さんが入院をされたときには、そこの病院に行って患者さんに会って、そしてカルテも、そこのカルテを見ることもでき、書き込みもできるというところまで今統合されて、かかりつけ医というか地域のお医者さんと急性期の病院もそれだけ連携をしながら、両方で責任体制を持って、そしてまた今度地域へ帰ってくるときは、ケアカンファレンスをやって、どうするかということを主治医を中心にいろいろ決めるというようなことでもございます。
 そうなると、先生がおっしゃるように、プライマリーケアがもっと強化をされながら、今度、医療の機能分化をそれぞれの地域でどう図っていくかということについては、確かに、制度的にも担保するものがあった方が好ましいなという感じも私もするわけでございまして、どういう制度にしたらいいのかというのは、これはまた、さっきの「二〇三五」でも議論してもらっていますけれども、皆さん方からまたいろいろな知恵を出してもらって、いい制度にするということを、これからも不断の試みでやっていくべきではないかなというふうに思います。
○中島委員 私も実は、友人の医者と、遠隔地のある集落、そこを、一人千円ずついただいて、まさに包括の中で、電話はいつでもしていいとか、対応しますよということを考えたときがあったんです。ただ、ある団体にとめられて、できませんでした。
 やはりそういう発想と考え方というのは非常に大事で、例えば、私はもう一個考えたことがあって、駅前に、コーヒー一杯五百円でいいです、それで、いつも仕事帰りの、十一時や十二時に帰ってくるサラリーマンの方がコーヒーを一杯飲みながら医療相談をしていく、そういう中で、これだったら市販の風邪薬で様子を見てくれ、だめだったら病院にかかりましょうとか、そういう受診行動、これがいいか悪いかは別ですが、そういう発想も必要なんじゃないか。
 要するに、一次医療を担うということは、さっき予防と言いましたが、こう言うとまた誤解があったらいけないんですが、本当に最前線にいる医者が、一生懸命予防した、そういう未病を防ぐために啓発活動した、やった結果どうなるかというと、患者さんが減っちゃうわけですよ。
 患者さんが減ったら、正直言うと病院はやっていけなくなるわけですから、そういう予防活動とかそういったものに対して、今のままだとなかなか、もちろん、そういう先生方ではないからあれなんですけれども、ただ、登録制にして、包括報酬制にして、自分が診ている患者さんがいつも健康でいることは、やはり、かかりつけ医として本来果たすべき役割を果たすというインセンティブになるわけです。
 そうやっていけば、私も今も、先ほどやっていたと言われましたが、私はまだ毎週土曜日、外来もやっておりますし、患者さんたちから外来以外で、例えば、きょうここで大臣と、大臣が最近鼻がむずむずする、これは風邪なのか花粉症なのか、どっちだろうと。そうしたら、私は症状を何となく聞きますよね。そんな中で、とりあえず市販のアレルギーの薬を飲んでいてくださいといったことが、場所が変わって診察室になれば、初診料、再診料がかかるわけです。
 そういったことの中から、家庭医というのは、ふだん診ている患者さんをしっかりとフォローしていきながら、もしかしたら、軽度な疾患に関しては保険適用外でも市販の薬で対応可能と。
 そういう意味からいくと、登録したくない人はしなくてもいいんです。しかし、家庭医というもの、これは、内科から精神科から皮膚科から、まさに総合診療医ですから、あらゆる部門の入り口の部分のゼネラリストということになるわけでして、そうなってきたときに、やはりそういう登録制、したい人からしていただく。
 そうしていけば、必ず患者さんの方もふだんから何かあったときに相談できる、そして受診行動の適正化にもつながる、さらには予防啓発活動にもつながったりしていくということで、これは、昨年ヨーロッパにこの厚生労働委員会での視察で行ったときに、私の希望で家庭医という医療体制について見させていただいたら、大変、ある意味ショッキングだったわけですが、ある意味、今後、日本の医療もそういう部分は必要かなというふうに思ったわけです。
 資料の一枚目になりますが、これは医療指標の国際比較ということで、一番左側は千人当たりの医師数、これはもう御承知のとおりで、いつも言われておりますが、千人当たり二・一五、日本は少ないじゃないかと言われている指標です。その隣が家庭医の数です。これはさまざま、家庭医制度そのものは各国によって多少違いますけれども、日本は設定されておりませんから表記できない。隣の韓国でも三七%。カナダ、アメリカは、四八%、一二%というふうになっています。
 そういった意味で、今回は、選定療養の中で大病院への受診を制限していくということですが、本来の目的は、外来受診の適正化、そういったことをして医療の効率化を図っていくということであれば、今後、今の日本の医療のさまざまな原則があると思うんです、先ほど言ったフリーアクセスもそうですし、診療報酬でいえば出来高払いの法則、さらには開業自由原則、自由標榜原則、そして医療機器導入自由原則、これは勝手に私がつけた名前ですけれども、さまざまな部分が、やはり本来の改革というのであれば、そういったところにしっかりと、決してフリーアクセスを制限しろという意味ではなくて、家庭医を創設して制度化していくことによって、そこの優位性というのは国民の皆さんにも十分理解できると思います。
 そうした上で、自然にフリーアクセスが狭まってくるというか、そういう緩やかな制度に変えていくために、ぜひ、実現に向けてしっかりとした議論、制度化に向けて明確な議論を進めていただきたい。
 国保に関してもそうですけれども、医療制度をつけ焼き刃で何とかしていくというよりも、今の医療の現状に合った医療体制に変えていく、それが本来の改革の趣旨じゃないかということを私からは指摘させていただきたいと思います。
 次に、患者申し出療養制度について御質問をいたします。
 患者申し出療養制度、これも各議員の先生方からも質問をされておりますが、改めて確認の意味で、今回の患者申し出療養制度は、混合診療の実質的な解禁と考えているのか、あくまでも保険外療養制度の一つとして限定的なものなのか、明確に、端的にお答えください。
○唐澤政府参考人 今回の患者申し出療養は、保険外併用療法の拡大でございまして、無制限に混合診療を解禁するものではございません。
○中島委員 そういうことだというふうに理解をいたします。
 現在の日本の医療は、基本的には、一貫して、疾病の治療に必要な医療はすべからく保険で見るという理念に基づいております。逆に言うと、だからこそ混合診療は禁止というわけになるわけですが、もちろん、運用として見切れていない部分があるのも事実だと思います。例えば、先進的な治療法や手術法などで一部保険適用されていないものもありますし、少なくとも考え方としてはすべからく保険で見ようというのが、そういった中でも原則だというふうに理解をいたします。
 ただ、なかなか、その入り口の部分、これも先ほどの家庭医と同じように、今回の法律案を見ていきますと、やはり患者申し出、患者からの主導ということを大原則に掲げていて、本当に医師の誘導がないのか。そして今回の中で、かかりつけ医も入って、巻き込まれると言うと変ですが、関連してくる。そして、六週間の中で審議会の中で審議していく。そこには国の関与、厚生労働大臣が、その審議官というか審査する人を指定するということになるわけですが、かかわる人がふえればふえるほど、どの段階で何か起こったときに、誰の責任なんだということがやはり疑問になるわけですね。
 資料の四枚目、これは大きく出ておりました記事ですが、「医師に謝礼 一千万円超百八十四人」と。
 この審査をする審議会の中で、選定する、特定機能病院の先生であり、研究に従事する先生方ですね、そういった中で、本当に患者に対して医師による誘導がないのか、そして、そこで審議する審議官がどういう人になるかわかりませんが、研究している先生、治験の段階で研究段階の医師がやるわけですが、本当に恣意的にそういったことが行われないのか。そのようなことが、やはり今回の患者申し出療養の中ではなかなか払拭し切れないんじゃないかと思うわけですが、その件について。
○唐澤政府参考人 患者申し出療養について幾つか御質問をいただきましたので、端的にお話をさせていただきます。
 まず、患者さんが十分納得した上で申し出を行うということが必要だろうということで、私どもは、これは大原則だというふうに考えております。
 それで、かかりつけ医の先生は、もちろんそれ全部が御専門ではないかもしれませんけれども、これはいろいろな関係団体の皆さんにも御協力をお願いしたいと考えておりますけれども、まず最初そこに行って、そして特定機能病院はどこにあるかとか、どういうところにあるのかというようなことも御相談できるようにさせていただきたいと考えておりますし、患者さんの申し出であることを示す書類も添付させていただきたいと考えております。
 それから、こちらの方で、患者申し出療養の方に行って、保険収載をきちんとしない、保険収載を目指さないということでは困りますので、保険収載までのロードマップを実施計画ということで提出していただく、そして一年に一回は必ず報告をしていただく、こういうことにさせていただきたいと考えております。
 また、有害な事象などが起こった場合でございますけれども、こちらは、現在、治験や先進医療につきましても、依頼者と実施機関の間できちんと契約書を締結するということになっておりますし、また、健康被害が生じたときには、あらかじめ保険の加入などの措置を講ずるということになっておりますので、こうしたことを参考にさせていただきながら決めさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
○中島委員 これから決めるというところもあると思いますが、先ほど言った、現状ではすべからく保険で見るという原則の中で、その安全性と有効性という部分と、保険適用されていく前提の薬がどういうふうな使われ方をするのかということが、やはり国民の皆さんと、医療者であり、そして企業側であり、さまざまな分野に非常に関係することだと思います。
 例えば例を挙げれば、大臣、必ず治る、必ず効くんだという、寿命が延びるような、魔法のような薬が出ましたと。それに対して、今の制度であれば、本来であればすべからく保険で見るという原則になるわけですが、日本じゅうの患者さんが使えるような制度に取り組んでいくには保険適用していくという段階になるんですが、今現在まだ保険適用になっていない、申請段階だったとして、悪い製薬会社と言ったらあれですが、あえて悪い製薬会社というふうに言います。悪い製薬会社が、絶対に寿命が延びる、治る抗がん剤を仮に高額で売りたいという思惑が働いた。
 このときに、これで悪い医者がいたとします。悪い医者がいたとして、患者申し出療養制度を使って混合診療を始めました。そして、今回の患者申し出制度で承認をされました。そして、一回使われてしまったら、次回からはまたかかりつけ医のもとでもできるようになる。そうなってきたときに、ここでは言い値になるわけですから、もしかしたら、治験段階だったかもしれない申請をしていたものをわざと取り下げるということも可能なわけですよね。
 そうしたら、例えば難病の皆さんに使われる薬であれば、もともと範囲が狭く、患者さんも少ないということであれば、患者申し出療養でやった方がむしろ高額で売れるんじゃないかと。そうしたことによって、厚生労働省に出していた申請をわざと取り下げて、患者申し出療養制度の中での医療として固定されてしまう。そういうようなことも危惧されるんですが、そのようなことを防止するためにどのようなことを、今段階でいいですが、考えておられるのか。
○唐澤政府参考人 御指摘のようなものは、患者申し出療養に限らず、先進医療でもそうした危惧というのはあり得るかと思います。
 私ども、保険に入っていない段階のものを強制する制度的な枠組みはもちろんございませんけれども、先生の今御指摘のようなことが起きれば、これは国民皆保険へのイノベーションの導入ということがとまってしまいますので、これはもう根本的な原理原則にかかわることでございますので、私どもは、厚生労働省といたしまして、当然、早期に保険導入の努力をするよう求めていくということにさせていただきたいと考えております。
○中島委員 では、六週間以内に、選定された審議官の方が、最初ですね、これを患者申し出として認証しましょうといった時点で、例えば、仮に治験段階になっていた薬であればそれはもう取り下げもできないとか、しっかりとした歯どめになるような、そこはしっかりと埋め込まないと、そうはならないと言っていても、確かに先進医療の中ではそういう方式もありますので、今回そういうものをちゃんと組み込まれるのかどうか、そこはしっかりと踏まえていただきたいというふうに思います。
 ちょっともう時間がないのであれなんですが、まだまだこれは不明瞭なところがたくさんあるわけですね。先ほども言ったように、医療側であり、患者さん側であり、企業側であり、審議する側であり、これはさまざまな人の話をしっかりと聞く。国民の皆さんはやはり不安に思うわけですよ。そういったことを踏まえると、この法案の中に埋め込んで何となくこれを通してしまおうというのは非常に乱暴だというふうに思います。それこそ参考人の方を呼んで、それぞれの立場での意見、そういったものをしっかりと聞く必要があるというふうに思いますし、この法案は別建てでしっかりと議論するべきだと私は考えますが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 今回、この患者申し出療養というのは、もちろん閣議決定された日本再興戦略の中でも出てきている話でもございますし、先ほど申し上げたように、今回の保険改革は、単に保険にとどまらずに、医療全体のあり方についても、先ほど来先生からいろいろな問題提起を頂戴しておりますけれども、そういうことを含めた大きな改革だというふうに私は思っております。
 そんな中で、どのように人の命を守り、そして、それも皆保険の中でどう守っていくのかということを考えた上で、今回、患者申し出のこの新しい制度を入れ込んでいるわけでありますので、ぜひ、御審議をいただいているこの委員会で議論を深めていただいて、御審議を賜れればというふうに思います。
○中島委員 時間がないのであれですが、ちょっと今のお答えはしっくりいきません。
 なぜかというと、先般から質問している介護報酬の件もそうなんですが、今回も持続可能な医療制度ということですが、介護保険も、今の高齢化社会の、まさにそのサービスは命綱になっているわけです。
 それを、今回の介護報酬もそうです、全体を下げておいて、私、さきの週末、土日も七軒、小規模のデイサービスを回ってきました。そして、七軒とも、赤字です、もうやっていけませんとはっきり言っております。そういった実態調査をしっかりしないうちに、さきの質問のときにも、今、命が大事だというふうなことをおっしゃっておりましたが、まさに先ほど言ったように、これは高齢化社会の命綱です。私は在宅医療をやっていて、在宅医療は医者だけでやるものではないんです。
 一方では、地域包括ケアシステムの中で、在宅医療、そういったものを進めますと言っておきながら、今回の介護報酬の改定で、まさにそういう地域に密着した、二〇〇〇年、介護保険ができ上がったときから地道にこつこつとやってきた事業所が、本当に今回の介護報酬の改定でなくなってしまうかもしれないわけです。
 これは別に、私、何度も言っているように、介護事業所を守れ守れと言っているわけじゃないんです。結局、その結果どうなるかというと、それを命綱にしている利用者さんたちが被害をこうむるということなんです。
 東日本大震災のときにも話もしましたが、ふだんから見ていてくれている介護事業所がなくなって、知らない介護施設、遠くの方へ行ってしまった結果、認知症が進行してしまう、もしくは病状が悪化しちゃう。うちで見られたはずなのが、施設に入らなきゃいけない。そういった現状が、まさにこの一年間の間に広がってしまうかもしれないというふうに思うわけです。
 さきの質問でも言ったように、介護崩壊はもう既に始まっているんじゃないかという質問に対し、塩崎大臣、虐待の問題とか待機高齢者の数だとかは、虐待防止法であり、施設の待機高齢者の数であれば各自治体がそれぞれで取り組むべき課題というふうにおっしゃいましたが、介護人材の足りない施設と充足されている施設では虐待の数が倍も違うという現実があったり、実際に、今回の介護報酬の改定で、計画されていた介護施設が取りやめになってしまったり、これは別々の問題ではないですよ。一連の中で、まさに介護人材が足りない、だからこそそういう社会的問題が発生しているという認識が大臣は大変薄いと私は思います。
 そのことについて、大臣、一言お願いします。
○塩崎国務大臣 先ほど申し上げたように、地域での医療のあり方というのは介護と一体不離の問題だと思いますし、この間、尾道に行ってみて、よくそれはわかりました。
 ケアカンファレンス一つとってみても、主治医が中心となりながら、急性期の病院の先生、あるいは訪問看護をする介護事業所の方、それからPT、あるいは歯科医、そしてまた薬剤師、その地域で、まさに一人の患者さんないしはその家族を支える関係者がみんな一堂に集まって行われているわけでありまして、それも、プランA、プランB、いろいろなケースに分けてまで考えた上で、地域に帰っていただく、ないしは施設に入っていただくというようなことを決めていくわけであります。
 私どもとしても、今回の介護報酬の改定については、もう何度も申し上げておりますけれども、これは、必ず必要な収支差が残るという観点をしっかりと持ちながらあらゆるサービスについての検討をしてきているわけでございますので、我々としては、一方で、これからのニーズとしてさらに必要になってくる認知症とか、あるいは、何度も言いますけれども、中重度の方々がふえている中で、そういったところについて質の高いサービスを提供するところはさらに評価を高めるということで、決して、一律の引き下げでみんなが大変なことになるようなことを考えているわけではないわけでございます。
 我々としては、そもそもこれは四月から始まったばかりでございますので、何度も申し上げますけれども、このデータも含めてしっかりと把握をし、フォローをし、そして、今回の改定がどういう変化をもたらすかということはよく注意をしながら見てまいりたいと思っているところでございまして、むしろ、これからは地域での包括ケアを進めるということは、地域での医療と介護はますますもって一体でないとならないというふうに考えているところでございます。
○中島委員 時間ですのでやめますが、やはりこの問題は、今回は持続可能な医療制度、一方では介護報酬のマイナス改定をして、まさに地域医療の現場は医療と介護が一体でないと全く成り立ちません。そういう中で、医療費の伸び、社会保障費の伸びの中で、やはり医療費と介護の部分、介護は二〇二五年までに十二兆円ふえてしまうと言われている中で、効率化を図らなきゃいけないことは確かだと思います。ただ、どうして介護の現場がこういう疲弊を受けているかは、一番の原因は、介護人材が少ない、確保できていないということに尽きるわけです。
 一方で、介護従事者の処遇改善と言っていますが、先日の三浦局長の話を聞いていても、一体どのくらいの方の処遇が改善されて、経営実態調査の収支差率を見ていけば、もしかしたら赤字に転落する各事業所が四〇から五〇%になってしまう、もしかしたら届け出を出せば給与水準を下げてもいいかもしれない、そういった中で……
○渡辺委員長 中島君に申し上げます。
 申し合わせの時間が過ぎておりますので、終了してください。
○中島委員 その問題については、また私からしつこく質問をさせていただきたいと思います。
 質問を終わります。
○渡辺委員長 次に、大西健介君。
○大西(健)委員 民主党の大西健介でございます。
 本法案について二回目の質問の機会をいただきました。ありがとうございます。
 先週、私は、全面総報酬割の導入に絞って質問をさせていただきました。そのときに、被用者保険の関係者の理解が大前提になるということを申し上げましたけれども、その点においては、どんどんふえていく現役世代の負担について、やはり、もし医療費の無駄があるならばそこはきちんと正していく、これがまた理解を得ることの大きな柱になっていくというふうに私は思います。
 そういう意味で、きょうは、医療費の適正化、この問題についていろいろと聞いていきたいというふうに思っております。
 医療費がどんどん膨らんでいくことの一番大きな要因は間違いなく高齢化でありますけれども、もう一つは、医療が進歩すれば進歩するほど、高額の医療費請求というのもふえてまいります。
 健保連が毎年、高額レセプトの概要という資料を発表しております。この資料を見ますと、一カ月の医療費が一千万円以上のものが、平成二十五年度は三百三十六件、過去最高となりました。資料をお配りしているんですけれども、資料の一という上の方の棒グラフを見ていただきますと、一千万円以上の高額レセプトは十年前の大体三倍ぐらいにふえてきていて、ずっと増加の一途をたどっております。
 下の方の表を見ていただきますと、平成二十五年度の最高額というのは約六千二百万円、それから平成二十三年度だと何と一億一千五百万円、こういう高額の医療費請求が出ているということであります。
 まず大臣にお聞きしたいのは、高額レセプトがふえている、また、お一人で一億円を超える、こういうレセプトがある、この現実をごらんになって大臣はどう受けとめられているのか、このことについて率直な御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 ちょっと委員部から資料が配られていなかったのであれですけれども、事前にいただいたものの一番最後についているのを見ますと、今お話しいただいた健保連のデータで、高額レセプトの資料が載っております。
 今御指摘のように、月額一千万円以上の高額レセプトの件数を見ますと、平成二十五年度で、健保組合については三百三十六件、国保については八百五件というふうになっておりますが、傾向としては、十年前は、健康保険組合で約百件、それが三百三十六件になって、そして国保の方では、約四百件だったのが八百五件と、十年間で倍以上、健保では三倍以上ということになっているわけであります。
 中身を調べてみると、血友病とか心筋症の患者が多くなっているというふうに理解をしておりますが、こうした高額の医療費がかかる方についても、高額療養費制度によって自己負担には上限を設けていて、国民の生命と健康を守る医療保険制度の役割は果たしているわけでありますけれども、実際、高額の医療費がかかっているという事実は先生御指摘のとおりだというふうに思っております。
 もちろん、こういうケースが起きないようにするためには、先ほど申し上げたように、血友病の場合にはなかなか難しいかもわかりませんけれども、心筋症の場合には、重症化予防というもので、こういうふうにならないように済むケースが多々あるのではないか。もちろん、先ほど申し上げたように、人工透析、これは四割は糖尿病ですから、糖尿病をどう管理するかということで、こういうようなケースが減るということに十分なり得るわけでありますので、そういったことを今度は保険者が今まで以上に頑張っていただくようにするためにどうするかということに我々としては特に力を入れていきたいというふうに思っておるわけでございます。
○大西(健)委員 大臣がおっしゃるとおりで、やはり重症化する前に予防することというのが一つ大切だと思いますし、また、本当に医薬品の高額化というのも進んでいますので、そういうところをどう考えていくのかというのも課題だと思います。
 ただ、おっしゃるとおりで、例えば一億円を超える方、これは血友病の患者さんですけれども、その方に別に罪があるわけではなくて、誰もが、いきなり、急に重病になるリスクを抱えている、だからこそ保険というものがあって、そして、高額であるからゆえ個人で負担することはできないわけですから、こういうときこそ公的保険の出番なんだなということは言えるというふうに思います。
 ただ、保険財政は、当たり前ですけれども、限りがありますから、では、そういう高額の部分がふえているんだったら、どこかを削らなきゃいけないということになってくる。そのときに、我々もできることなら削りたくないんですけれども、では、軽症の部分、軽症で自分で何とかできる部分についてはやはり少し制限をしていかざるを得ないということは一定程度仕方がない考え方なのかなというふうに私は思っています。
 この点において、二〇一二年度の診療報酬改定では、単なる栄養補給の目的でのビタミン薬の処方については保険適用外にする、それから二〇一四年度の診療報酬改定では、うがい薬を保険適用外にしました。
 現在、規制改革会議等から、湿布薬について保険適用から外したらどうかというような提案が出ております。
 資料の二枚目に新聞記事をつけておきましたけれども、仮にこの湿布薬、どういう範囲にするかというのもあるんでしょうけれども、保険適用外にした場合にどれぐらい財政効果があるのか。それから、こういう提案について、現時点で、政府として、大臣として、どういうふうに対応していく方針なのかを教えていただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 今お話しのように、ビタミン薬あるいはうがい薬、こういったものについては適用が外れてきたわけでございますけれども、湿布薬を保険給付の対象外とすることによります財政効果というのは、湿布薬にかえて塗り薬などの他の医薬品が使用される可能性もあるために、財政効果というのはなかなか難しいわけでありますけれども、今、規制改革会議でこの議論がされているわけで、我々としては、厚生労働省としては、やはり有効性、安全性が確認をされて、治療に必要な医薬品は保険適用することが基本と考えておりますけれども、必要な医療が行われなくならないか、患者の負担がどのように増加をするかなどといった観点も留意をしながら、規制改革会議において、議論を私どもとしてもしっかりしていかなければならないなというふうに考えております。
○大西(健)委員 今の答弁だと、大臣としてどうしたいのかというのは全く感じなかったんですけれども、今後しっかり議論をしていただきたいと思います。
 何でこういう話が出てくるかというと、おじいちゃん、おばあちゃんの家に行くと使い残した湿布がいっぱいあって、行った孫が、部活をやっている孫が余っているからもらっていくみたいな、こんな話があるからこういう話が出てくるんだと思うんです。
 そういう点においては、次の資料の三、これは先ほどの中島委員の資料の中にも同じ記事が入っておりましたけれども、まさに使い残しとか飲み残しの薬の問題、こういう問題があります。
 この記事によれば、残薬の総額というのは、年間で四百七十五億円、大体五百億円ぐらいあるんじゃないかと言われています。こうした状況に対して、福岡市の薬剤師会が節薬バッグ運動というのを展開していると。これで二千枚の無料バッグを配付して、残薬を持ってきてくださいと呼びかけたところ、三カ月で二百五十二人が約八十万円相当の残薬を持ってきた、そのうち、薬剤師さんが確認すると、七十万円分の薬はまだ使えるということで使ってもらったということであります。
 同様のこういう取り組みを全国規模で行えば、こういう残薬というのを減らして、そして薬剤費の節約ができるんじゃないかと期待をされるところでありますが、大臣、この点についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 先ほどの話にちょっとだけ戻りますと、保険適用するかしないか、湿布の話もどっちを向いているかわからないじゃないかということですが、議論をいろいろクリアしなきゃいけないところがあるという意味で申し上げたので、例えばコスト、患者の負担、これは三割負担でいくか、定額でお店で買うかというのは随分大きな違いで、ですから、実際、外して、市販の十割分払っていただくということになったときに、皆さんがどういうふうに考えるかということもちょっと考えなきゃいけないんじゃないかというような課題もあるという意味で申し上げました。
 残薬については、この問題についても規制改革会議でお話がされているわけでありますけれども、当然、医療費の適正化という観点からは重要な問題であり、患者がどの程度飲み残しているかを正確に把握がなかなか難しいということもあって、御指摘の残薬に関する財政効果とか試算というのがなかなか難しいわけではありますけれども、残薬の解消に向けた取り組みは、今の節薬バッグというのが御紹介されましたけれども、薬局薬剤師が飲み残しの有無を確認し、処方医と連携して患者に必要な指導などを行うことによってその改善を図ってきてはいるわけでありますが、全く不十分じゃないかという御指摘もあるのは事実だというふうに思っております。
 今後とも、当然のことながら、残薬は減らしていく、そして、医療の質の向上と効率化を図るために、本来のあるべき医薬分業の中で、地域の薬剤師さん、薬局の役割をしっかりと促すために何をすべきかということを我々はしっかり議論しなければいけないというふうに思っております。つまり、本来の医薬分業で薬剤師さんに活躍をしてもらって、医療費も節約でき、なおかつ健康も増進をするというために何をするかということだと思います。
○大西(健)委員 間違って古い薬を飲んじゃったりとか、あるいは何種類、何十種類という薬を飲んでいるみたいな例もあるわけですから、そこにぜひ薬剤師さんの役割をしっかり入れていただきたいと思います。
 次に、バイオシミラーの切りかえによる薬剤費の削減。
 資料の四というのをごらんいただきたいんですけれども、小児慢性特定疾患にも指定されている成長ホルモン分泌不全性の低身長症に対して投与される、一般名ソマトロピンという成長ホルモン製剤があるそうですけれども、これは六つの会社のものが出ている。一番高いもの、ここで言うとN社というところの薬剤と、最も安いS社のバイオシミラー、これを比べると、年間の薬剤費がこの試算だと約百八十万円ぐらい違う。しかし、下の方の円グラフを見ていただくと、こういう安いM社とかS社のシェアが三・六%しかないんです。例えばですけれども、これを全部安い成長ホルモン製剤に変えれば相当節約ができるんじゃないか。
 次のページ、資料の五ですけれども、ある試算によると、バイオシミラーに成長ホルモン製剤を切りかえるだけで月額で七億円以上節約できるんじゃないか、こういう研究発表もあるわけです。
 特に内分泌疾患については、こういう安価なバイオシミラーへの切りかえを積極的に進めれば薬剤費を大幅に削減できるのではないか、こういう提案がありますけれども、これに対する大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 今先生から御紹介いただいたように、バイオ後続品、バイオシミラーというのは、国内で既に承認されたバイオテクノロジー応用医薬品と同等、同質の有効性、安全性を有することが治験によって確認されている医薬品を指すわけでありますが、このバイオシミラー、後続品についても、先発品に比べて価格が、今御紹介もいただきましたが、かなり安いということから、使用促進が我々も重要だというふうに考えておりまして、臨床上の必要性に応じて、これは医師が判断をすることが重要でありますけれども、この判断のもとで適切に使用を進めて医療費の効率化を図っていかなければならないというふうに考えます。
○大西(健)委員 ぜひこれも積極的に進めていただきたいというふうに思います。
 次に、末梢動脈疾患、PADというのがあるんですけれども、先ほども高額医療費の部分のところで、大臣からも重症化する前の予防が大切だというお話をいただきましたけれども、PADの早期発見について、足首と上腕の血圧の比率をはかるABI検査という検査があって、この簡単な検査をすれば、無症候、つまり、症状が出ていない末梢動脈疾患の疑いのある患者を早期発見することができるというふうに言われております。
 ただ、このPADというのは、私も初めは知らなかったんですけれども、認知度が低くて、診断や治療が十分に行われていない。ただ、五年生存率が大体六九%、これは大腸がんと変わらないそうです。重症化して死に至る場合の死因の七割は脳卒中や心筋梗塞、年間約五千件の方が下肢切断に至っているというものであります。
 脳卒中等で寝たきりになったりとか下肢切断になったりとか、それから介護が必要になったことを考えると、そのときの費用を考えると、このABI検査という簡単な検査を例えば健康診断の中に加えていただくということで、こういうPADの疑いがある人を早期発見して、予防等に努めることができるんじゃないかと思います。
 資料の六というのを見ていただきたいんですけれども、これは、ある会社がタクシー会社に協力をしてもらって、タクシー乗務員の健康診断でABI検査をやった、そうすると、一六%の運転手にPADの可能性があるということが判明した、そういう調査結果であります。
 血管系の疾患の重症化を予防する上で、このABI検査を積極的に進めることがいいのではないかと私は思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 脂質異常などを放置しておきますと、末梢動脈疾患や心筋梗塞などの血管障害を来すことがあって、こうした疾患を予防することが重要だということは、今先生から御指摘があって、タクシーの運転手さんなんかにも結構おられるということでありますが、これも糖尿病と無縁ではないというふうに聞いておりまして、そういう意味で、生活習慣病との関連性からいくと、今御指摘のような点、考え方自体は重要な視点だと思います。
 検診を含む二次予防を徹底することは、これらの循環器病の重症化予防に資するというふうに考えるわけであって、健康寿命の延伸を実現しようと言っているときには、これは大変大事な論点であるなというふうに改めて思うところでございます。
 検診制度においては、科学的なエビデンスに基づいて、検査の有効性や想定される対象者数、疾病の発症リスクなどを勘案しながら、個別の検査の導入の是非というのを今判断してきているわけでありますけれども、御指摘のABI検査というのは、まだ検診として実施した場合の有効性などは証明されるところまでは至っていないようでありまして、まずは科学的知見の集積というものを急いでいくというのが必要かなというふうに思います。
 今後、学会などにおける知見収集の御努力に期待をするところでありまして、例えば骨粗鬆症もまだたしか検診に十分入っていないとか、そんなこともありますので、これについても、さっきの生存率を考えてみるとかなり重要な問題でもあるというふうに思いますので、しっかりやっていきたいというふうに思います。
○大西(健)委員 この間、何か週末のテレビを見ていると、会社の健康診断で、五十歳になっても一年に三回も身長をはかっているんですけれども、こんなの意味があるんですかねという話がありましたけれども、まさに健康診断の内容も、そういう科学的エビデンスが得られたものから、どんどん有効なものに私は入れかえていくべきだというふうに思っております。
 時間がないので次に進みますけれども、一昨日も、運転手が意識を失って歩道に突っ込んで人をはねるという事故がありましたけれども、最近では、資料の七のような形で、運転手が運転中に急な病変で重大事故を起こすということが多発しています。
 過去には、愛知県で、小学校一年生の児童四十人を乗せたバスがガードレールを突き破って崖下の雑木林に落ちるという事故があったんですけれども、この事故も、原因は、運転手がクモ膜下出血を発症して意識を失ったことによるものであります。
 クモ膜下出血というのは、多くの場合は脳動脈瘤の破裂が原因。脳動脈瘤というのは、あっても自覚症状はほとんどない。ただ、これはMRI検査をやれば簡単に早期発見できる。一方で、我が国は、人口百万人当たりのMRIの普及率というのは米国を抜いて先進国トップであるということでありますから、せっかくあるMRIを有効活用しない手はないんじゃないかというふうに思います。
 先ほどタクシー運転手のABI検査という話をしましたけれども、運転手の体調急変による重大事故、これは起こってからでは遅いわけでありますから、バスとかトラック、タクシーの運転手さんに一定の要件のもとでMRIの定期的な検査を義務づけることを私は将来的には考えるべきではないかというふうに思っていますが、ただ、すぐに義務づけというのはなかなか難しいと思いますので、まずは、事業者に対して運転手のMRI検査を推奨していただくことが必要ではないかというふうに思っております。
 本日、国交省に来ていただいていますので、鈴木政務官の方から、今の私の提案について御答弁いただきたいと思います。
○鈴木大臣政務官 大西先生の今の御指摘のとおり、事業用の自動車の運転者の健康起因の事故をどう未然に防ぐかは、極めて大事な問題だろうと思います。
 そういった中で、国交省といたしましては、運転者の体調急変に伴う事故を防止するために、平成二十六年の四月に、事業用自動車の運転者の健康管理マニュアルを改定いたしました。そして、その中で、先ほど御指摘ありましたMRIの検査を含む脳疾患やあるいは心疾患等の主要疾病に関するスクリーニング検査について、これを推奨項目として受診の拡大を進めていく、そういった取り組みを進めているところであります。
 今後とも、この浸透をさらに進めていけるように、国交省としてもしっかり全力を尽くしてまいります。
○大西(健)委員 鈴木政務官、ありがとうございます。御予定があると思いますので、どうぞ退席していただいて結構です。
 時間がありませんので、最後に、保険医療費を考えるときに、毎年八百億円近くかかっている審査支払い事務、これをいかに効率化するか、これは私は避けては通れない問題だというふうに思っています。
 そういう中で、社会保険診療報酬支払基金、一般に支払基金と呼ばれていますけれども、ここにも厳しい目が向けられております。
 支払基金も、資料に八というのをつけておきましたけれども、いろいろな努力をされている。支払基金サービス向上計画というのを立てられて、例えば、五年間で六百人以上の職員数を削減したり、手数料についても目標を上回る削減をしている。
 ただ、この目標の中で、左のところに線を引いておきましたけれども、コンピューターによるチェックの寄与率、これを四割から七割に上げるという目標を立てているんですけれども、これについては、実は、残念ながら、次のページですけれども、五六%とか五五・九%とか、足踏みをしてしまっているんですね。もう計画年度最後ですけれども、私は、このままではちょっと達成は難しいんじゃないかなと。
 よく言われることなんですけれども、お隣の韓国の健康保険審査評価院、HIRA、ここは、大体九割のレセプトは全部コンピューターチェックしている。だから、非常に効率的で、費用も安く済んでいるんじゃないか。
 韓国と単純に比べることができないのは私も承知していますけれども、やはりコンピューターチェックの率を上げていく。レセプトの電子化ももうほぼ、九八%ぐらいまでいっていますし、ITの技術もどんどん進んでいるわけですから、コンピューターチェックを上げていけば効率をもっとよくすることができるんじゃないかというふうに思っています。
 本当はこれは質問しようと思っていたんですけれども、時間がないので、ぜひこれは、必ず上げていっていただきたい。上げていけば、今、この支払基金というのは四十七都道府県に支部があるんです。そんなのは、私は、コンピューターチェックを上げていけば四十七都道府県の支部は要らなくなるんじゃないかというふうに思っていますので、ぜひともコンピューターチェックの寄与率を上げていく、これはしっかりやらなきゃいけないというふうに思っています。
 支払基金に関して、もう一つ、支払基金と国保連のレセプト審査事務を統合したらいいじゃないか。どっちもレセプトの審査を、国保連も支払基金もやっている。では、それを統合すればいいじゃないか。
 これは、実は、次の資料ですけれども、平成二十三年の十二月の衆議院の決算行政監視委員会で決議が行われています。ここに書いてあるように、審査事務の統合を検討すべきだというふうに言われているんですけれども、これはこの後どうなっているのか、現状、どうなっているのか。国会の決議ですから、これはしっかり、重く受けとめていただいて対応していただく必要があるというふうに思っていますが、大臣、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 これまで、支払基金と国保連においては、審査の質の向上と業務の効率化に向けて、ITを活用したコンピューターチェックの充実、そして審査支払い手数料の引き下げ、職員数の削減などを実施してきているわけであります。
 今の基金と国保連の統合問題については、国保連の設立当事者である市町村は、国保連から審査支払い業務を切り離して支払基金と統合させることは、市町村の負担が増加するおそれがあることから容認できないという立場をとっておられるようでございまして、慎重な検討がここは必要なのかなというふうに思います。
 今後、この支払基金と国保連の統合を含む審査支払い機関のあり方については、当事者である保険者等の御意見が一番重要であるわけでありますけれども、それを踏まえて、必要に応じて、社会保障審議会の医療保険部会で議論をすることとなっているところでございます。
○大西(健)委員 二十三年に決議が行われて、議論をしますということですけれども、やるのかやらないのか、これもよくわからないということなんですけれども、そういう形でこの話が中途半端に宙ぶらりんになっている一方で、現在、希望する健保組合がレセプトの事前点検をできるようにする仕組みというのを導入しようということが検討されています。こっちの方は、具体的なやり方について今協議がずっと進んでいるということですけれども、このこと自体は、健保が支払基金に払う手数料を下げることにつながるということで、私は基本的にはいいことだと思っています。
 ただ、規制改革会議においてこのことが議論されている過程に非常に問題があるというふうに私は思っています。
 この事前点検は、昨年の十二月五日の規制改革会議の健康・医療ワーキンググループでも議論が行われています。そのときの議事録の抜粋を資料の最後につけておきました。
 この中で、滝口専門委員という方の発言に注目をしていただきたいんです。この滝口さんは、保険者の事前点検に、点検を請け負う民間の事業者を入れるべきだということを発言されているんです。
 次のページをまた見ていただきたいんですけれども、資料の最後のページです。この専門委員の滝口さん、日本メディカルビジネス株式会社代表取締役。では、この日本メディカルビジネスというのはどんな会社なのか。下にホームページのコピーをつけておきましたけれども、この日本メディカルビジネスというのはレセプトの点検審査事業をやっている会社なんです。
 自分がやっている事業がもうかるような、そういう規制緩和を規制改革会議のワーキンググループでいけしゃあしゃあと提案されるというのは、これはいわゆる我田引水というんじゃないですか。こういうのはおかしいんじゃないか。
 私は、今までいろいろな安倍政権の規制改革を見ていると、産業競争力会議の委員である竹中平蔵さん、今、民間の大手派遣会社の会長ですよ。そういう人がそういうことを言うんです。これは同じことじゃないか。規制改革会議で言っていることが、自分の会社をもうけさせるために我々民間事業者を入れろと。こんなふざけたことがあっていいんですかね。
 きょう、内閣府に来ていただいています。赤澤副大臣、これはおかしくないですか、いいんですか、こんなことで。
○赤澤副大臣 大西委員には、改革の方向性については御評価をいただきまして、まことにありがとうございます。
 滝口委員の件でございますけれども、これは先生も御案内の御発言だと思いますが、今回の改革については、保険者によるレセプトの事前点検の仕組みの構築ということで、従来、事後に審査機関を経てからやっていた点検を前にもできるようにするという仕組みであります。昨年六月に閣議決定された規制改革実施計画に盛り込まれたもので、現在、健康・医療ワーキングにおいてフォローアップ。
 本改革については、点検を前に行うか、後に行うかという話であって、一言で言えば、レセプトの数がふえるものではありませんので、保険者からレセプト点検審査の事業を受託する事業者の売り上げがふえるとか、そういう類いの効率化を議論しているものではありません。
 したがって、滝口専門委員が行っている事業に影響はないと考えておりますし、御指摘のような、一部の専門委員の利害に基づく審議が行われているという事実はないものと考えております。
○渡辺委員長 大西健介君、時間が来ております。
○大西(健)委員 時間になりましたから終わりますけれども、健保組合の中でも、例えば日立健保さんみたいな、すごく電子化、データベース化していて、自分のところである程度事前点検、チェックする能力を持っているところもある。でも、持っていないところは、結局、民間事業者に委託をすることになるんじゃないか。
 初めは規制改革会議でも国保連との統合という話が進んでいたのに、それが途中でとまってしまって、滝口さんが委員になった途端にこの事前点検の話になってきて、しかも、事前点検に民間事業者を入れろという話が出てきているんですよ。
 やはりこれは、普通に見ると、国民の目から見ると、我田引水、自分たちの商売を拡大するためにこういうことをやっているんじゃないかと見られてしまうんじゃないかと私は思いますので、そこはぜひしっかりと、この指摘を真摯に受けとめていただきたい。このことを申し上げて、質問を終わります。
○渡辺委員長 次に、西村智奈美君。
○西村(智)委員 西村でございます。
 国民健康保険法等一部改正案の質疑で、二回目に立たせていただきます。
 きょうは、まず、紹介状なしで大病院を受診する場合の定額負担の導入についてから伺いたいと思っております。
 今回は、紹介状なしで特定機能病院等を受診する場合などには原則として定額負担を患者に求めることとすると、選定療養の義務化が含まれているわけでありますけれども、私は、このことについて、また直接的に後に伺うとしても、やはり患者さんが安心して受診行動を変えられるように、本当の家庭医といいましょうか、かかりつけ医、先ほど中島委員の質問にもありましたけれども、そういったものの整備が必要なのではないかというふうに考えております。
 初期医療、それから主治医機能、また適切な専門医の紹介ができる、こういういわゆる家庭医を地域で育成していかなければ、患者さんは安心して診療行動を変えることは難しいのではないかというふうに考えておりますけれども、政府としては、この家庭医の育成についてどういうふうにお考えでしょうか。
○塩崎国務大臣 家庭医の問題については、先ほど中島先生のときの御議論で、さまざまな御提案を頂戴いたしました。
 私どもとしては、地域におけるプライマリーケアというか、かかりつけ医的な存在による、言ってみれば、一次のとりでというか、そこで御判断をいただいた上で次に行く、そういうステップは大変重要だというふうに思っております。
 これから、卒後二年間の臨床研修において、将来専門とする分野にかかわらず基本的な診療能力を習得するということになっているとともに、今申し上げた総合診療専門医、総合的な診療能力を有する医師を新たな専門医の一つに位置づけて、平成二十九年から三年の養成期間を経て誕生するということで、三十二年に初めて世に出てきていただくわけでありますけれども、ぜひ、これらの新しい方々にも地域での活躍を我々としては期待をしているわけであります。
 大事なことは、この育成についてでありまして、先ほど申し上げたように、地域医療の教育というのがなかなか医学部で十分行われていないということもございまして、そこのところをしっかりやらなきゃいけないと思いますので、そういうところでの議論もこれからやっていきたいと私は思っております。地域医療介護総合確保基金の対象事業としても、かかりつけ医の育成については位置づけておりまして、地域におけるかかりつけ医の普及、定着の推進を図っているわけでございます。
 いずれにしても、先生今お話がありましたが、かかりつけ医あるいは総合診療専門医の充実、つまりプライマリーケアの充実というものは極めて大事だと思っております。
○西村(智)委員 総合診療専門医が世に出てくるのは、平成三十二年からということでしょうか。
 今回、定額負担の導入が平成二十八年度から、また、この後また質問しますけれども、患者申し出療養については平成二十八年度からということですので、そんなにのんびりしていられないんじゃないかというふうには思います。スピードをぜひその他のところでも速めていただかないと、これは、枠だけつくって、それが機能しないということになりかねないと思っていますので、そこのところは要望したいというふうに思います。
 紹介状なしで大病院を受診する場合ということなんですけれども、医療機関の役割分担を一層推進していくためには私はやむを得ないと言わざるを得ないのではないか、大変複雑な気持ちなんですけれども、そういうふうに考えています。
 ただし、今回政府から提案している法案の中身を見ても、具体的にどうなるのかというのが全く見えません。
 例えば、大病院しかない地域があるとすれば、おとといも他党の委員の方が質問されておられましたけれども、御自分が住んでいらっしゃる地域で、近くに大病院しかないというところもあるのではないか。これは他党の方もおっしゃっておられましたし、また、そういったことであれば、患者さんにとってはすごく不利益になるわけですよね。では、わざわざ例えば家庭医とかかかりつけのところに行って紹介をしてもらうのかということにもなりかねませんし、地域に本当に診療所がない、大病院以外にないということであれば、これは大変大きな問題だと思うんです。
 今回の要件に当てはまる大病院というのも、実は法案の中から全く読めないんですね。特定機能病院等というふうに書いてある。大病院と呼ばれているけれども、どのレベルのものを言うのか全くわからない。その要件に当てはまる大病院があるとすれば、その大病院で、例えば半径三キロとか四キロに診療所がないというところはどのくらいあるんでしょうか。
○塩崎国務大臣 実際、例えば千葉県なんかでも、一つの大病院があって、あと周りにはほとんどなくて、紹介をしようと思っても紹介する先がないというようなことで非常に困っていらっしゃって、紹介率で点数が決まってくる診療報酬もあるわけで、そういうところについての悩みというものを我々も既に聞いているわけであります。
 事ほどさように、先生御指摘のように、大病院は全部だめということになると困ってしまうところが出てくることは間違いないのでありますので、そういうところについては、先ほど来局長などが申し上げているように、平成二十八年の四月の施行までに、法案成立後、関係の審議会で御意見を聞いた上で、具体的なルールはつくっておこうと思っています。
 今の三キロ、四キロとか、そういうデータについては、事前に聞いていないものですから、今、手持ちではわかりませんので、もし必要とあらば、そういうデータがあるかどうかも含めて調べてみたいと思います。
○西村(智)委員 私は、三キロとか四キロ、つまり、普通の人が何とか歩いて行ける範囲内であるところについて質問をしますというふうにきちんと通告をしています。では、そこは事務方から伝わっていないんでしょうか。今回の法案の審議に対して、厚生労働省の姿勢が問われる出来事だなというふうに私は思いました。
 こういう状況であっても、質問時間はいただいていますので質問は続けていかなければいけないわけですけれども、大病院以外に、診療科によって、最近よく言われているのは、例えば産科、お産ができる病院がない、自分たちの町にないというようなことが言われていますけれども、診療科によっては、大病院以外に医療機関がないという地域があるのではないかと思うんです。そういう地域でも定額負担を求めるんですか。
○塩崎国務大臣 まず第一に、距離で、しゃくし定規に、半径何キロ以内とか、そういうことでやろうという考え方は余り持っておりませんで、どちらかというと、紹介率を基本にするというような考え方にしようと思っています。
 今、産科の話を特にお取り上げいただきましたが、さっき申し上げた千葉の病院も、やはり一番真っ先に問題に上がってくるのが産科でございます。
 したがって、そういうことにおいても、全国でそういうお困りになるようなケースが出ないような基準というか考え方を整理した上でこれを実行に移していきたいと思っておりますので、審議会でしっかりさまざまな意見をいただきたいというふうに思っております。
○西村(智)委員 この後の審議会ということですと、今、どういう条件でその定額負担を求められるのか、求められないのか、わからない状況の中での法案審議をせざるを得ないということなんですね。
 やはりここは審議の中である程度は明確にしていただかないとならないと思っています。これはきちんと議事録に残っていますし、この後開催される審議会にも、いろいろな形での問題提起になっていくというふうに思います。
 例えば、私たちもいろいろな団体からこの法案についてヒアリングをいたしますと、難治性の疾患の場合は、やはり最初、原因がわからない。原因がわからないために、多くの患者さんは、診断が確定するまで複数の病院を回ることが多いというふうにおっしゃっておられます。その都度、紹介状を書いてもらうためにかかりつけ医などにかからなきゃいけないんですけれども、そういったかかりつけ医にその都度かかるというのもなかなか難しくなってくる、そういうケースがある。
 こういう実態の中で、やはりその患者さんが受診の機会を奪われないようにする、そういう配慮は、ここはもう絶対にしなきゃいけない、欠かせないことだと思っています。そうした難病の、難治性の疾患の方についてはどういうふうになるのか。
 それから、夜間など、ここも、考え方の中では、救急等の場合を除いて定額負担を求めるというふうに書いてあるんですけれども、では、救急等と書いてあるだけで、どういうケースで定額負担を求めないということにするのか、それについても全く明確になっていない。
 例えば、夜間なんかで、低所得者の方が、病院に行けばお金がかかるというふうなことを考えて受診抑制につながらないように、定額負担を求めないというケースについては最低限明らかにしていただきたい、条件については明らかにしていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○塩崎国務大臣 先ほど来申し上げているように、いろいろなケースがあり得るので、我々としては、救急の場合とか、今御指摘があった難病とか、それは何かというと、周囲に他の診療科とか医療機関が存在しないというような場合などを想定しているわけでございまして、それに当てはまるケースはどういうものかということをより具体的に決め込んでいこうということです。
 困らないようにしようというのが我々の一番大事な、定性的な御説明であって、ではどういう場合に困るのかということについて、さらに今申し上げた以上の詳しさでもって決め込んでいくというのは、我々が今考えているようなところよりもさらに気がつかないような問題もあるかもわからないので、そこをきちっと議論して決め込んでいきたいということでございます。
○西村(智)委員 今の大臣のお話は、私たちが厚生労働省から最初に法案ヒアリングを受けたときに提出をされている説明資料の文言を、全くその域を脱していない。この国会の審議というのは、まさにここからスタートをして、さらにその内容を深めていく、ここからは読み解けないものについて明らかにしていくというものだと思うんですけれども、ちょっとこれでは、なかなかその中身について、はい、わかりましたというふうには申し上げられないということでございます。
 時間に限りがありますので、先に進みます。
 この法案、こんなに厚いんですね、この参考資料。この法案の附則の第二条に、検討項目として、医療保険の保険給付の範囲について、ちょっと途中略しますけれども、今後「検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」というふうに附則に書かれてあります。
 ただ、ちょっと振り返ってみますと、二〇〇二年の健康保険法等の一部改正法、これも附則だったんですが、第二条にこのように書かれています。受診者の給付割合を「将来にわたり百分の七十を維持する」というふうに書かれているんですね。私は、これは尊重すべき附則だというふうに思っています。
 今回の定額負担の問題についても、当初、社保審の医療保険部会では給付範囲を縮小するというパターンが示されていたんですが、この附則を満たすことができないために選定療養の義務化で対応することになった、こういう経過だと私は理解をしております。
 こういったことを踏まえますと、医療保険の給付範囲を今後検討を加えて見直すというような附則があるんですけれども、私はこれは削除すべきだ、相入れないから削除すべきだというふうに思います。また、二〇〇二年のこの改正法の附則第二条が今後も守られていく、つまり、百分の七十という給付割合は維持するということを大臣から明言していただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 医療保険の負担と給付のあり方を考えるに当たって、御指摘の、平成十四年、これは小泉内閣でありますが、このときの改正法附則が設けられた際の経緯や考え方は、政府としても踏まえるべきものと認識をしております。
 一方で、国民皆保険を堅持するためには、医療保険制度の安定化と持続可能性を高めるための施策のあり方について不断の検討を行うことが必要だということは考えておりますけれども、今回の法案では、その趣旨を検討規定に規定したものでございます。
 平成十四年の改正法の附則は、療養に要した費用に対する給付の割合について七割を維持するということを規定したものであって、保険でどこまでの費用をカバーするかという保険給付の範囲について規定をしたものではないと思っております。この七割を維持ということについては、何ら考えは変わっていないということでございます。
○西村(智)委員 ちょっと時間が限られていますので、先に進みます。
 患者申し出療養制度についてです。
 これも非常に難しい問題なんですけれども、患者さんにとっては、最後の望みをつなぐという意味で、未承認の薬にかけてリスクをとるという場合もあろうかと思います。
 しかし、だからといって、広範な副作用被害、副反応の被害や、医療事故などの有害事象が発生した場合に、患者申し出が起点であるからということを理由に、その責任の多くが患者さんに負わせられることがあってはならないと私は思います。やはり審査を行う国が本来は責任を負うべきであるし、実施する医療機関、また、本来なら治験を進める企業も責任を負うべきであると思っております。
 患者さんが安心して医療を選択できるように、国と、医療機関と、企業と、そして、もし何かあるのであれば患者の側の責任を、それぞれどういうものがあるのか、きちんと説明をしていただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 患者申し出療養の、一つは審査期間についてのお話もありましたが、むしろ有害事象の話に今重点があったかと思いますので、その点について申し上げます。
 有害事象が生じた場合の責任や補償のあり方については、先ほど来事務方の方からも御説明申し上げておりますけれども、現行の治験とか先進医療におけるそういった不測のことが起きた場合の対応も踏まえて、これは並びで検討していかなければならないというふうに思っているわけでございます。
 薬事法では、治験の依頼者と実施機関、病院ですね、これは、厚生労働大臣が定める基準に従って治験を実施しなければならないとされておりまして、この基準で、治験の依頼者と実施機関は、被験者との間で健康被害の補償に関する事項等を定めた契約を締結する、そして、治験の依頼者は、被験者に生じた健康被害の補償のために、あらかじめ保険その他の必要な措置を講じなければならない、こうなっているわけであります。
 そういうことでございます。
○西村(智)委員 一つは、保険収載の問題ですね。先ほどもどなたかが質問されておられた、中島委員だったかと思いますが、やはり、先進医療の実績から見て、患者申し出療養の対象となる医薬品等が短期間で保険収載をされるのかどうか。そこは、専門家の御意見などをいろいろ伺っておりますと、なかなかそういう保証はできないのではないかというふうに聞かされております。
 もう一つは、安全性と有効性の審査について、そこはやはり国がきっちりと責任を持った体制をしくべきだというふうに思います。
 安全性それから透明性ということであるわけなんですけれども、そういった審査体制などが求められている中で、国立がん研究センターが、先般、英国の学術雑誌のランセット・オンコロジーですか、ここの三月号で、海外承認済み、国内未承認の抗がん剤の実態についての報告を掲載しています。
 また、それに伴って、国立がん研究センターのホームページ上で、「国内で薬事法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト」というのを公開しています。ここを見ますと、患者申し出療養の対象になると予想される抗がん剤は、二〇一五年の一月末時点で四十七剤あるということなんです。その対象がん種は、血液がん、悪性黒色腫、前立腺がんが主なものだったということなんですけれども、四十二種類のこのリストを見ますと、やはり非常に費用が多額にかかるものだということでして、一ドル百円ぐらいで換算しますと、一サイクル当たり大体三百万円とか五百九十万円とか四百八十万円とか、全コースやると一千九百万円ぐらいかかりそうだとか、こういったリストが国立がん研究センターのホームページに出ているんです。
 質問は、この四十二種類、本当に多種多様にわたる抗がん剤なんだと思うんです。これを本当に申し出療養制度の言うところの六週間で適切に審査が行えるのかどうか。私は、これはかなり厳しいんじゃないかというふうに思うんですけれども、そのあたりについて大臣はどうお考えですか。
○塩崎国務大臣 さっき四十七とおっしゃいましたが、たしか四十二だと思います。
 患者申し出療養の保険収載については、もともとこの制度自体が、本当に命が危機的状況というときに特に患者から申し出るという、患者からの申し出が起点でということで行われているものでございますが、この保険収載を将来的にはできるようにしていくということが前提の上での今回の患者申し出療養ということでございます。この実施計画の作成などを医療機関に求めて、保険収載に必要なデータやエビデンスを集積することで、安全性とか有効性とかの確認をした上で、将来的な保険適用につなげていくというのが基本的なスキームであります。
 そこで、今、六週間でできるのか、こういうお話でございました。
 今、四十二種類のお話がありましたけれども、この医薬品について、患者申し出療養の申請が行われた際、国において原則六週間ということで審査を今想定しておりまして、安全性、有効性等が認められた場合には患者申し出療養として実施をされることになるということでありますけれども、医学的な判断が分かれる場合などがやはりあると思うんですね。
 そういう場合には、六週間でなきゃいけないといって、六週間で時間切れでも実行してしまうようなことではなく、やはり安全性、有効性をしっかり確保しながら、そういう場合は必ずしも期間にとらわれずに議論を行う、そういう審査を進めてまいりたいと思っております。
 しかし、私どもとしては、やはり、これをできる限り有効な制度として機能していくためには、臨床研究中核病院という最も知見に富んだ病院でもってこれをしっかり見てもらうということを考えているところでございます。
○西村(智)委員 六週間で判断できない場合は全体会議を開催して審議するということなんですけれども、これは持ち回りで開催をできるということなんだそうです。そうしますと、やはり私は、国の関与の度合いはちょっと弱まっちゃうんじゃないかというふうに心配をしています。
 やはり、今回の患者申し出療養制度の創設に際しては、いろいろな医療機関が出てきます。例えば、かかりつけ医に最初に相談するということ。それから、特定機能病院やそれ以外の身近な医療機関を協力医療機関として申請可能とすること。それから、既に前例がある医療の場合は、身近な医療機関に申し出をするというふうにされていること。何かいろいろな種類の、身近な医療機関とか、かかりつけ医とかいうのが出てくるんですけれども、一つ一つ、私はそれらの施設基準について明確にしていただきたいというふうに思います。それがまず質問の第一点目。
 それから、さっきも言いましたけれども、既に前例がある医療の場合なんです。これは、おっしゃったように、臨床研究中核病院が審査を行うというふうにされています。前例が既にある場合は、国の関与は全くないという状況で、臨床研究中核病院が審査を行うというふうになっているわけなんですけれども、この場合、国の責任はどういうふうになるのか。私は、やはり、前例があるというケースについて国の関与がないということへは懸念を持っているんですけれども、この懸念については大臣はどう考えますか。
○塩崎国務大臣 まず、身近なという言葉でいろいろあるという話がございました。
 患者が申し出を行う身近な医療機関は、患者申し出療養として前例がある治療について申し出を行うことのできる医療機関であって、患者に身近なかかりつけ医などを想定していて、患者が治療を受ける方の身近なというのは、臨床研究中核病院に認められた協力医療機関でなければならない。そして、個々の治療の内容によって身近な医療機関の範囲は異なることになりますけれども、安全性が確保できる中で、できるだけ地域の医療機関で治療を受けられるようにしていきたいというふうに考えております。
 これは、両方に身近なという言葉が入っているものですから、私もちょっと紛らわしいんじゃないかということを正直に言ったところであって、治療を受ける方は、やはりわざわざ北海道の方が東京まで行かなきゃいけないというようなことがないようにという意味での身近というふうに考えていただければ、つまり、大体の県には幾つかそれが受けられるところがあるというふうに思っています。
 国の関与の話がございました。特に、原則二週間でいけるという前例がある医療についてでありますけれども、これは、やはり原則六週間の、初めての医療を実施する場合に、しっかり国も関与しながら個々の安全性を確認していくということで、関与をすることに寄っていくということでございますので、そこのところの国の関与が全くないというのは必ずしも正確ではないというふうに思います。
○西村(智)委員 大臣も同じ問題意識は持ってくださっているということはわかったんですけれども、では施設基準はどういうものなのですかということについては、やはり明確ではないというふうに思います。
 この患者申し出療養の創設については、やはり責任が患者さんに負わせられるおそれがあるということですとか、あるいは情報の非対称性、これがあることで、患者さんが適切な医薬品や治療方法を申し出ることができるのかどうか疑問があるということ等々、大変大きな問題があると思っています。
 そのことは最後に指摘をして、時間ですので終わらせていただきます。
○渡辺委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時四分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議
○渡辺委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。鈴木義弘君。
○鈴木(義)委員 維新の党、鈴木義弘です。
 厚生労働委員会で初めての質問に立ちますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 そもそもの話から入らせていただきたいと思います。
 二〇一一年に、全日本病院協会が、病院のあり方に関する報告書で次のように述べています。
 医療従事者にも、患者や国民にも、医療は特殊であるという神話がある。両者とも、医療は特殊であるという根拠として、イ、生命を扱う、ロ、許認可、規制が厳しい、ハ、情報の非対称性があるが挙げられています。しかし、イとロは、医療だけでなく他の産業にも該当するものがあると言われています。ハの情報の非対称性は、専門性の本質でもあって、情報量、判断力、能力、技術の差があるから専門家であって、非対称性に問題があるわけではなく、それにいかに対応するか、つまり説明責任、情報公開が問われている。双方が医療の特殊性を強調する限り、問題は解決しないということであります。
 いろいろな制度を見直す前に、まず取り組まなければならないと考えていますが、大臣に御所見を伺います。
○塩崎国務大臣 御指摘の報告書では、今お読み上げをいただいたとおりでございますけれども、確かに、情報の非対称性自体に問題があるわけではなくて、医療界からの情報提供とわかりやすい説明が重要であるというふうに書かれているわけでございます。
 報告書にもございますとおり、医療については高度な専門性に基づいて行われるものでございますので、医師と患者との間には疾病やその治療方法に関する知識において格差が存在をする。しかし、情報の非対称性自体に問題があるわけではないわけで、情報の非対称性を前提としながら、いかに患者の立場に立った医療提供を行えるかが重要であるというふうに考えております。
 こうした観点から、私ども厚労省としては、患者が必要な情報を得た上で医療サービスをみずから適切に選択ができるように、インフォームド・コンセントとかあるいはセカンドオピニオンに関して、診療情報の提供等に関する指針に基づいた対応や診療報酬による評価などの取り組みを推進してまいっておりまして、制度改革とあわせ、こうした取り組みについても引き続いて取り組まなければならないというふうに思っております。
○鈴木(義)委員 今回の法律の改正案で、持続可能な医療保険制度を構築するためというふうにうたっているわけでありますから、ですから、患者側の要求もさることながら、患者側は、どちらかというと医療だとか医学的な知見というのはプロの立場から見ればそんなに多くないわけですね、高いわけじゃないわけですから、そこで非対称性という言い方が出てくるんだと思うんです。ですから、その次にも、国家財政の破綻の責任が医療にあるがごときの論調が多いというふうによく言われていて、国民が求める医療の内容に相応の医療費負担が必要であるという当然のことを理解しなくてはならないと。
 市場原理を求めておきながら、他方では公共性という名のもとに、さらに、医療は特殊であるとして、原価を超えた、経済原則に合わない高度かつ良質な医療の提供を求めている。これは患者側の立場の言い分だと思うんです。営利、非営利を問わず、再生産可能な仕組みが必要であって、低い負担で、いつでもどこでも誰でも最高の医療を求めている、このことを当然としていることが問題であるというふうにこの中でも指摘されているんです。
 市場原理に重要なことは透明性と公正性であって、公正とは、あらかじめ合意した同じルール、基準、規則、法令に基づいて同じ土俵で運営することであって、しかし、現実には、公という名目で特別会計からの繰り入れが行われている。これはまさしく国保のことを指しているんだと思うんです。採算性度外視の運営が黙視をされていて、他方、民間には、同じ医療の提供を求めながら、経済原則に従い効率化させることを要求するという矛盾があるというふうにも言われているんです。
 まさしく今の社会を言い当てているし、今回の法改正でそこのところを改善しない限り、持続可能な保険制度になっていかないんじゃないかと思うんですけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○塩崎国務大臣 例えば、市場の原理が医療の世界ではどこまで貫徹をされているのかということは、なかなか組み合わせでもってそうすっきり説明ができることでもないわけだと思います。
 例えば、公的病院というのもあります。それから、私的な病院、あるいは個人の診療所というのもあって、そういう中で、できる限り効率的で、しかし安全で安心できる医療を提供していく。そういうときに、どういう公と民との組み合わせをつくっていくのかということが大事なことだろうというふうに思います。
 病院自体も、欧米では、例えば、教会がもともと病院をつくっていたのがそのままになっている。ところが、日本の場合には、個人の医師の診療から始まって病院になって、それがいつの間にか大きなものになるのと、あと公的病院があるというようなものがある。
 ですから、医療の世界は、それぞれの生い立ちの中で、さまざまな経済原理も共存をしているというように私どもは考えておるところでございます。
○鈴木(義)委員 私の方で、これは私が指摘しているんじゃなくて、この本に書いてあった報告書の中身なんですね。
 ですから、再度同じことを繰り返して御質問申し上げるんですけれども、営利、非営利を問わず、再生産可能な仕組みが必要であって、低い負担で、いつでもどこでも誰でも最高の医療を求めている、このことを当然としていること自体が問題なんだというふうにここでうたっているんです。
 ですから、私たち政治に携わる者もそうですし、行政の方も、いつでもどこでも誰でもというのを口癖のようにおっしゃられるんですけれども、どだいそれは無理なんだという。この後にまた御質問させてもらいたいと思うんですけれども。
 あるネットの記事に、医師が次のように述べているんです。
 命には限りがある。医療は、原因を発見して、治療して治すことと国民の皆さんは思っているけれども、医療にも限界がある。特に高齢社会になると、治療して治すだけが医療ではない、穏やかな死を迎えるようにすることも、広い意味で医療であるという認識を国民が持たなければならないということなんです。
 このことを踏まえて、例示の中で次のように考えを示しています。
 一、従来の方法に加えて新しい技術が二つできたとすると、これら三つを比較して、どこかにカットオフ値、限界値を設けた方がいいということなんだと思います。二番目、どんなに高齢でも手術を行うのかということです。八十でも九十でも百でも手術をするのかというのを問いかけているわけですね。それと、人工透析は年齢を問わず新規導入が可能なのかどうか。三番目、同じ技術であっても、その費用対効果評価を考える際、適用年齢も考慮しなければならない。四番目、今後策定する地域医療構想において、医療費の支出計画をまともに立てるのであれば、生産性に対する貢献も指標に加える必要があるというのが現場の医師の声なんです。
 個人名を挙げていいかどうかわかりませんから挙げませんけれども、このような問題の解決策を大臣はどう考えるかということですね。これはなかなか御答弁が難しいと思うんですけれども、でも、あえてそれを問いかけていかなければ、国民皆保険制度自体がこれから行き詰まってしまうんじゃないかというのは、今後、後段でもう少し御質問させてもらいたいんですけれども、御答弁をお願いしたいと思います。
○塩崎国務大臣 もちろん、いろいろな考え方があると思います。
 しかしながら、今、比較的多くの方々から御同意をいただいている我が国の皆保険制度というのは、先ほど、いつでもどこでも誰でもというのは無理じゃないかというお話がありましたが、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジという言葉がございますけれども、これは、いつでも誰でもどこでも、言ってみれば手ごろな価格で医療サービスが入手可能であるということを指していることが多いわけでございまして、これは、世界の保険にかかわる方々が、やはりこれを世界で実現しなければいけないということを言っているわけでありまして、我が国の安倍総理も、このユニバーサル・ヘルス・カバレッジを我が国の保険外交の一つの柱にすると。
 それは、日本では、保険制度でもって、いつでもどこでも誰でも手ごろな価格で良質な医療サービスが手に入るということを実現しているということを、世界の中でも貢献をして、税の方式でやるか保険方式でやるか、それはそれでいろいろだし、どこまでやるかというのもいろいろでありますけれども、それをやっていこうということだと思います。
 日本では、今申し上げたように皆保険制度ですから、必要かつ適切な医療というのは基本的に保険診療でやるということでやっています。その上で、今御指摘にありました費用対効果につきましては、医薬品、医療機器等の診療報酬上の評価に当たっては、費用対効果の観点を平成二十八年度に試行的に導入することを目指して、中央社会保険医療協議会、中医協で議論を今進めておるところでございます。
 他方で、人工透析に年齢制限を設けることとか、あるいは、医療費適正化計画の中に患者の生産性に対する治療の貢献度を指標として位置づけることについては、なかなか倫理的な課題などもあるということで、現時点では検討はされていないということでございます。
 いずれにしても、少子高齢化が進展する中で、将来にわたって国民皆保険制度を堅持して、医療費の適正化は一方で重要な課題であって、引き続き、予防、健康づくりの推進、後発医薬品の普及促進等の医療費適正化に取り組んでまいりたいというふうに思いますし、これまでポジティブに評価をされてきた医療制度については、さらに伸ばしていくべきかなというふうに思っております。
○鈴木(義)委員 これは何回も繰り返すようになってしまうんですけれども、お医者さんの立場でこのように述べているというのは前段で触れたと思うんですね。ですから、治療して治すだけが医療ではないだろうというのを問いかけているわけですよね。それを国民にわかってほしいということなんだと思うんです。
 国民の私たちも、ある程度のところでコンセンサスはとらなければならないというのはわかっているんですけれども、倫理観というふうに今大臣はおっしゃられたんですけれども、倫理観はその人によって個人差がありますから、一億三千万人口があれば、一億三千万の倫理観があるんだと思うんです。
 でも、国が主導して皆保険制度を推進していこうということであれば、一番最初にお尋ねした一のところで、新しい技術が二つできたというのは、三つの選択肢のうち、新しい技術がどんどんどんどん、医療技術が進んでいくわけですね、検査技術もふえていくんですけれども。そうなったときに、どこかはやはりそこで終わりという、カットオフ値というのはそういうことだと思うんです。
 それを示さなければ、医療費はどんどんどんどん、年間一兆円を超えるお金がふえていくというふうにも言われている時代の中で、誰が負担するんだという話にやはりなっていかざるを得ないと思うんですよね。そこのところ、もう一度御答弁いただければと思います。
○塩崎国務大臣 皆保険制度で来たのが日本の医療制度でありまして、それでユニバーサル・ヘルス・カバレッジを達成してきたわけでありますけれども、技術の進歩をどう評価して、それをどう医療に取り込んで、どうやって負担をしていくのかという今の御指摘でありますが、医療の高度化自体、実際、医療費の伸びの大体三割ぐらいを占めていると言われています、特にがんの高度化などによりますと。しかし、技術の進歩自体は、安全が確保されている限りは医療に取り込んでいかなければいけない、それが健康の確保につながるわけでありますから。
 それを、では保険としてどうするのかということについては、またその次のステップの問題としてあって、保険としてカバーするということになれば、これは保険料と税とそして窓口負担で、あとは保険間のどういう調整をするかということになってまいりますから、そこのところをどうするかということは、これは一つ一つ議論して決めていかなければいけないというふうに思います。
○鈴木(義)委員 ありがとうございます。
 これも十年前の報告書を目にしたんですけれども、医療制度研究会というのがあって、そこで大学の先生が次のように指摘しているんです。要約して、必要なところだけお尋ねしたいと思うんですけれども。
 医療の内容の特徴、日本の場合ですね、十年前ですから今とは随分違っているというところもあると思うんですけれども、一つ目は、手術の頻度が入院していて意外と低い、薬剤の比率が高いとか、診療パターンや診療成果に地域的なばらつきが目立つ、この二つを指摘しているんです。このことは、医療技術評価などによる医療の標準化が行われていないことが原因と考えられていると。十年前のことですから、今はそれがちゃんとクリアになっているかはわかりませんけれども。
 そこで、一番最初にお尋ねした非対称性のところに戻ってくるんですけれども、透明性や公平性のないブラックボックス化した医療からは脱却する必要があるというふうにこの先生は述べられているんです。
 当時、十年前に、医療技術評価の標準化というのを提唱しているんですけれども、既にそれが現実に行われているのかどうか、それをお尋ねしたいと思います。
○二川政府参考人 医療の標準化の現状についてのお尋ねでございます。
 まず、科学的根拠に基づく標準的な医療技術の普及、これは大変重要なことだというふうに考えておりまして、厚生労働省におきましては、国際的な評価基準を活用した国内外の診療ガイドラインの科学的評価を推進してきているところでございます。
 具体的に申し上げますと、厚生労働省の委託事業といたしまして、公益財団法人日本医療機能評価機構へ委託事業というふうな形で行っております。
 医療機能評価機構におきましては、国際的な評価基準に基づく診療ガイドラインの科学的評価を行いまして、一定の水準を満たした診療ガイドラインをこの機構のホームページを経て公表しているわけでございます。具体的には、各学会でさらに詰めていただいて、そういったもので、きちっとしたものになったといった段階でホームページに公表する、こういったものでございます。
 現在、そういった取り組みを順次進めているところでございます。
○鈴木(義)委員 そうしますと、先ほどお尋ねしたように、結局、従来の方法に加えて新しい技術ができたときには、どこかで、古い技術はもうこれはこれで結構ですよといって、そこのところは少し費用を下げてもいいじゃないかとか、いろいろ、透析の話も今大臣から御答弁いただいたんですけれども、では、年齢が幾つになったらこれはもう手術してもしようがないじゃないかといったときに、こういう医療技術の標準化をすることによってカバーできているのかどうかということなんです。
 あるところでは、元気なお年寄りなんだから、八十になっても九十になっても手術してもいいじゃないかというところもあれば、そうじゃなくて、一応最低ラインはここなんですよというのを最低の技術評価とするのであれば、そこをスタンダードにしたらどうだろうかという考え方ですよね。
 今の御答弁、政府参考人の方からですと、学会で評価されて、それで順次やっていきますよという話なんですけれども、だから、そういったものをきちっと事業評価の標準として今後も取り入れて、先ほどお尋ねしたように、患者側にもきちっとそれを示していくかどうかということなんだと思うんです。
 それと、診療を受けたときに、選択肢を示してくれるお医者さんの方が少ないんだと思うんですね、こういう方法でどうですかと。これとこれとこれ、A、B、Cという選択肢があるけれども、それを示しているという話は聞いたことがないんです。
 だから、きちっとしたスタンダードな評価基準がないと、それを示すことができないんじゃないかということなんですけれども、そこのところをもう一度、どなたでも結構ですから。
○二川政府参考人 医療技術の標準化とあわせまして、先生御指摘のとおり、どういった治療法があるかということについてのインフォームド・コンセント、これは大変重要なことでございまして、これにつきましてもガイドラインの方をお示ししておるところでございまして、医療者と患者の信頼関係を十分築きながら、どういった医療を進めていくかといったことが大変重要と考えておりまして、その点につきましても、私ども、関係の医療機関に、そういった指針に基づいて医療を進めていただくように指導しているところでございます。
○鈴木(義)委員 ありがとうございます。
 私は埼玉県の出身でありますので、埼玉のことを一つの事例に挙げさせてもらいたいと思います。
 埼玉県内の市町村国保には、一人当たりの医療費が高くて、所得の低い高齢者が多く、非正規就業者や無職者が多いといった構造的な問題が存在している。このため、医療給付が保険税収入を上回り多額の赤字が生じている。これは埼玉だけの話じゃなくて、どこの都道府県でも同じだと思うんですね。
 その中で、地元の埼玉からも毎年要望をさせていただいているんですけれども、一番目が、保険税の徴収などに対する市町村の努力がみずからに還元されるインセンティブが働く仕組みがとれないだろうかということですね。
 保険税の徴収をするに当たって、多いところは、一〇〇%という市町村はほとんどないんです、九八ぐらいがいいところだったと思います。少ないところは八〇%台の徴収率しかないんです。
 それでも医療提供は同じようにやるんだ、それが今の皆保険制度だということなんですけれども、でも、お金を払わなくても、みんなが応分の負担をしてもらって、同じように保険の対象になっているんだったらこういった話は出ないと思うんですけれども、今回の法改正によって市町村のインセンティブが働くような仕組みが聞こえてこないんですね。それはあくまでも、都道府県に、保険者だから後は任せるよという話にしか聞こえてこないんですけれども、市町村のインセンティブをどう働かせていくか、御答弁いただければと思います。
○唐澤政府参考人 市町村のインセンティブを十分尊重するという御指摘は、大変重要な点でございます。
 御指摘のように、今まで余り、なかなかインセンティブを働かせにくいところがございましたけれども、これは財源の問題もございますけれども、今回の改正では、新たな財源を活用いたしまして、保険者努力支援制度というようなものを創設させていただきたいと考えております。
 これは例えば、今までは、健康づくりをして医療費を下げれば、それは医療費負担分は減るけれどもほかには別に何もない、下がっただけというだけになりますけれども、今度の新しい保険者努力支援制度では、医療費の適正化の努力が、下がったのとは別にまた国の方から財政支援を考えたいとか、あるいは、御指摘のような、保険料の収納で努力をして収納率を一生懸命上げていただいたところについては、その上がった分とはまた別にさらに財政支援をさせていただきたいというような制度を新たに設けさせていただくことによりまして、保険者の努力が報われるような仕組みにさせていただきたいと考えております。
○鈴木(義)委員 それは、この法改正が済んだ後に直ちにスタートするということでよろしいんですか。
○唐澤政府参考人 今申しました保険者努力支援制度につきましては、平成二十九年度に全面総報酬割が高齢者医療の支援金で導入をされますので、その財源を活用いたしまして、平成三十年度に都道府県が保険者、財政責任を担うのと一緒に、この新たなインセンティブが働く制度をスタートさせたいと考えております。
 具体的な仕組みについては、都道府県とかあるいは市長会、町村会、市町村の方などからさらにいろいろな御提案もあると思いますので、それを、私ども、国民健康保険に関する国と地方の協議会というのをこれまでやってまいりましたけれども、早期にこれを再開させて、そこでいろいろな御提案をいただきながら、実施方法を詰めてまいりたいと考えております。
○鈴木(義)委員 二百七十億ぐらい、埼玉県は一般財源から市町村国保に出しているわけですね。
 払わないで済んじゃうんだったらそれが一番いい話なんですよ、利用者側からすれば。でも、それじゃ、まともに払っている人は報われないじゃないかという話なんです。そこで、足らない、努力している市町村のところに国から新たな財源をやりますよと言ったら、では、払わない人はずっと払わないんです。それでいいのかという話なんです。
 だって、国民皆保険とおっしゃっているわけですよ、大臣も。それを堅持していこうということなんでしょう。持続可能な保険制度にしていこうということであれば、払わなくていい人は、たしか五年で時効があるから、大体そこで、議会に上程して、もうそれは、不良債権とは言わなくても、債権放棄をどんどんしていくわけです、議会で承認をもらって。それをずっと繰り返していたら、皆保険制度はもう成り立たないじゃないかという考え方です。
 もう一度御答弁いただきたい。
○唐澤政府参考人 先生のお話のように、払える資産があるのに払っていないというような方がそのままであっては保険制度が成り立たないじゃないか、また公平という観点からも問題があるのではないかという御指摘だと思いますが、まことにそのとおりだと考えております。
 それで、先ほど申し上げましたのは、例えば収納率が低ければ、集まらなければ、その分を全部国で埋めてやるというようなことをするわけではございませんで、一生懸命市町村で、お金を持っているのに払っていただけないような方、そういう方からはきちんと徴収をするという努力をした市町村に支援をする。だから、それは、しない市町村よりはした市町村の方にたくさん支援をする、そういうような仕組みに、今までそういう仕組みが全くありませんでしたので、そういうような仕組みを導入させていただきたいということを申し上げているところでございます。
○鈴木(義)委員 続きまして、これは日本になじむかどうかはこれからなんですけれども、欧米で、保険者は収支のバランスをとるために、医療機関を選択して、直接医療機関に対して診療報酬を交渉する権利も与えているんだそうです。
 保険者が今度は都道府県になっていくと思うんですけれども、独自に医療機関を指定できる制度を取り入れていこうとするのかどうかということです。
○唐澤政府参考人 これは確かに、特にアメリカでございますけれども、アメリカは、民間保険に入っている方が多い、企業が提供していますけれども、その保険の種類ごとに、どの医療機関でその保険が使えるかというのが違っております。
 日本の場合は、どの保険に入っておりましても、例えばこちらの大学病院は使えるけれども向こうの大学病院は使えないというような仕組みになっておりませんで、基本的には、保険の医療機関として指定を受けたところであれば受診ができるというような仕組みをとっております。
 これがありますので、フリーアクセスということで、例えば東京から北海道に行って病気になっても、そちらの医療機関で受診できるというような形になっているわけでございますけれども、そういう仕組みをとっておりますので、アメリカのような、医療機関と保険者が直接交渉して、どこで使えるかというのを限定するような仕組みのところまでは、まだ私ども検討はしていないというのが実情でございます。
○鈴木(義)委員 別にアメリカと同じようにしてくれということじゃないんですね。ただ、どうしてもやはり収支バランスを今後考えていかなければならないということが起きてきますから、だから、医療技術評価の基準というのはやはり全国的にきちっとコンセンサスをとったものを患者側にも提示をしていただかなければ、これは、過度な医療と言ったらおかしいのかな。
 私のお世話になっている人が、もう八十過ぎの高齢者の女性の人なんですけれども、いっぱい医者に行くと、あそこが痛い、ここが痛いと全部薬をもらうんだそうです。おばあちゃん、それ全部飲むのと言ったら、半分飲み残しちゃうんだそうです。おばあちゃん元気だね、そうなんだよね、半分残しちゃうんだけれども、私、元気なんだよと。
 では、それはどこでチェックをするのかという話になっていくと思うんですよね。それが今問われてきているんじゃないかと思うんです。
 次に、ちょっと飛ばさせていただきたいんですけれども、定額負担の導入についてのところでお尋ねしたいんですけれども、大学病院受診時の定額負担の導入とあるんです。
 日本の医療は、先ほどから、国民皆保険で、ある意味入院費が安いこと、業務の内容で診療所との区別が明確でないこと、診療報酬体系が入院に不利な設定になっているため、入院診療の穴を外来で埋めるという病院の経営形態がある、入院部門の赤字を外来部門の薬剤や検査で補填するなど、いびつな経営構造や、良心的な医療を行えば行うほど赤字が出る構造になっている、こういうふうに指摘する先生もいらっしゃるんです。
 この根本的な制度を変えない限り、やはり、私もたまに病院に行きますけれども、外来で入っていくわけですね。必要があれば入院してくれということなんです。
 一次医療、二次医療、三次医療というふうに、随分前からそういう医療圏をきちっと分けて、高度医療を受けるのは三次医療圏の拠点病院に行ってくれというんですけれども、そこでも誰でも入れちゃうんですよね。たかが五千円や一万円、紹介状がないから、お金を払えば受けてもいいんですよといったときに、患者の心理からすれば、やはり、クリニックよりは、大きな、高度医療をやっているような病院の方が何となく気持ち的には安心するから、そこにみんな行きたがるんだと思うんですよね。
 だから、もとの構造的な、保険医療制度というんですかね、それを直さない限り、小手先だけで、五千円や一万円払ってもらえばいいですよというのではやはり変わらないと思うんですけれども、その辺、どうでしょうか。
○唐澤政府参考人 先生の御指摘のとおりに、外来の機能分化、これは、病院では専門の外来、それから、診療所あるいは小さな中小の病院では一般の外来ということで、そういう分担をしていただきたいということを、あるいはそういうものを進めていく必要があるという考え方に私ども立っております。
 ただ、御指摘のように、今回の定額負担だけでこれが全部できるのかというと、それはなかなかそういうわけにはいきませんので、これは外来の機能分化のための必要な措置の一環ということで、一つだというふうに考えております。
 そのためには、先生の御指摘のように、先ほどの御指摘があってから入院については大分重点的にやってきたんですけれども、病院そのものが、高度な病院、あるいは一般の急性期の病院、それからリハビリテーションの病院というような形で、それぞれどんなふうに機能分化をしていただくか、それにあわせてどういう外来機能を持っていただくかということもやっていただかなければいけません。これは地域医療ビジョンの中で検討していかなければいけないと考えております。
 それから、そもそもの、かかりつけ医と申しますか主治医の仕組みといいますか、そういうものがなかなか我が国は十分な定着をしていないという面もございまして、そういうものを評価していくということが必要だと思っております。
 これは、総合診療医というようなものを新たにきちんと医療の中で専門の学会とともに評価をしていくということも必要でございますし、私どもの方も、診療報酬の中でも地域包括診療料というような、まだ数はたくさん出ていないんですけれども、高齢の方を専門に一カ月きちんと診ていただいて、そして二十四時間対応していただくというようなお医者さんを、診療報酬上で高く評価をするというようなことを始めておりますので、そうしたいろいろな措置とあわせて外来機能を分化していくことが、日本の外来医療の将来にとっても重要だと考えております。
○鈴木(義)委員 私がお世話になっている埼玉県に小児医療センターというのがあるのは御存じだと思うんですね。なかなか小児の拠点病院ができないので、そこの小児医療センターを救急の指定にしているんです。ほとんど土日だとか夜間の外来で来る、せき込んだとか熱が出たとかと言って、一次医療圏で何とかなるような症状の子供さんも、親御さんの心理が働くんだと思います、八割方、一次診療でも間に合うような患者さんが来られるんです。そのために、高度医療を受けなければならない、それを施してくれるドクターが疲弊してしまって、みんなやめていっちゃうんです。
 だから、病院と診療所、クリニックのきちっとした区分けを今後していかないと、幾ら救急指定したとしても、そこにいるドクターが務まらなくなっちゃうんです、現実の話として。だから、やはりどこかできちっとすみ分けをしていかないと、ただ定額負担の導入だけをしていたのではドクターが参ってしまうんじゃないかと思います。
 次に、ちょっと時間がないので、質問をかえさせていただきたいと思います。
 標準月額の引き上げについて、過去何回も行ってきたんですね、法の改正に伴って。誰も何にも文句を言わないんですけれども、税金も累進性で、保険も累進性で、サービスを受けるときは高額な個人負担で、国民皆保険制度も、地域間の格差があったり、医療費の増大で現役世代の負担の増加というふうに言われていて、もうそろそろやはり限界が見えてきたんじゃないかというふうに思われるところもあるんです。
 これは何年か前に一つ提案があったんだと思うんですけれども、医療口座の制度を導入すべきじゃないかということに関して、大臣の方から御答弁いただければと思います。
○塩崎国務大臣 アメリカの制度のお尋ねかと思いますが、高額の免責額が設定をされた民間保険に加入した場合に、免責額までの医療費など自己負担分の支払いに充てるための特別の個人口座、これを医療貯蓄口座と呼ぶようでありますが、を開設すれば、その口座に税制優遇を与える制度があるというふうに聞いているわけでございます。
 一方、我が国の制度では、個人の責任あるいは自助努力では対応できない病気やけがなどに対して、国民が相互に連帯し合う国民皆保険制度を達成しておりまして、自己負担割合は原則三割とした上で、高額な医療に対しては高額療養費を支給し、自己負担に上限を設けているというのが日本の制度であります。
 したがって、米国のような民間保険中心の医療保険とは前提が異なっておって、我が国の現状において医療貯蓄口座のような制度を導入する必要性は乏しいのかなというふうに考えておるところでございます。
○鈴木(義)委員 今でもその制度をやっているかどうかわかりません、これは医療とはちょっと違うんですけれども、十三年ぐらい前に、島根県の西伯町というところで、いろいろな福祉だとか手伝いをしたときにお金とは違う課金制度をして、八千人ぐらいの町だったものですから、そこの中で、自分がまたサービスを受けるときは自分がクレジットで積んだものを使わせてもらう、新たな試みをやっているところの視察に行ったことがあったんです。
 ですから、やはり、全部がお金で何かをするといったときに、違う、今の皆保険制度をもっと進化するようなことも考えていかないと、結局、これからの若い世代では、肩車の時代が目の前まで来ているのに、誰がお金を払うんだという話に必ずなっていくと思うんですね。
 だから、抜本的なというよりも、大きく、一段、二段、制度を改善していかなければ、改革していかなければならない時代が目の前に来ていると思いますので、ぜひ早急な御検討をいただければと思います。
 それと、医療費の適正化の見直しについて御質問したいんです。
 これはインターネットのホームページからしか私もデータをとれなかったんですけれども、平成十一年、これも古い話です、十六年前に、医療技術評価推進検討会というのが厚生労働省の中にあったんだと思うんですけれども、この報告書を提出されているんですね。提出されているんですけれども、これに関して、その後の検討があったのかどうか。
○渡辺委員長 申し合わせの時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
○二川政府参考人 平成十一年の報告書のその後でございますけれども、これも先ほど御答弁申し上げましたが、根拠に基づく医療を推進する、そのための医療の標準化を行うということでございます。
 医療の標準化を行うということで、私ども、具体的に、委託事業といたしまして医療機能評価機構に委託をし、順次医療の標準化を進めているところでございまして、これにつきまして、逐次充実するように努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○鈴木(義)委員 最後に、何もしないという治療があるんだという本が二年ぐらい前に売れたんだそうですね、爆発的に。ですから、やはり、先ほども質問の中に入れさせてもらった医療の限界だとか、何もしない医療とかいうのも少し考える時期に来ているんじゃないかと思うのでありますので、ぜひ御検討いただければと思います。
 以上で終わります。
○渡辺委員長 次に、伊東信久君。
○伊東(信)委員 維新の党の伊東信久です。
 この場に立たせていただきますのは、昨年の四月十一日以来でございます。厚労委員会というのは現役の医師の私にとって大変神聖なる場でございますので、実りある質疑にしたいと思っています。
 一年ぶりに立たせていただいておりますのは、希望して財務金融委員会に所属させてもらっているからでございまして、日本の財政危機の大きな要因の一つに社会保障費の増大があるからと考えておりまして、財政学の観点から社会保障費の抑制について検討すべく、財務金融委員会に所属しております。
 しかしながら、財務金融委員会でも、社会保障、特に医療分野の質疑をしますので、麻生大臣初め財務省の皆様にはけげんそうな顔をされていますので、本日は伸び伸びと質疑させていただきます。
 さて、本日の議題であります法律案ですけれども、年明けから骨子案が明らかになりまして、ずっと注目しております。医療の現場に立って二十年以上経過しておりますけれども、医療保険制度の中にもやはり無駄だらけ、穴だらけな場面も散見しているのも否めません。
 平成二十五年十二月に成立した社会保障と税の一体改革により、消費税の引き上げ分は全額社会保障の充実と安定化に使われる、社会保障制度は全ての世代が安心、納得できる全世代型に改革されるということになりまして、あくまでも単純計算ですけれども、消費税を一%上げると税収は二兆円ふえる、消費税を八%から一〇%に上げると四兆円の増収になります。
 だけれども、社会保障費は年々一兆円規模で増加して、たった四年しか穴埋めすることができません。残念ながら、どうも自転車操業にしか感じられませんで、足りなくなった分を国民に負担をお願いして穴埋めするだけでは、社会保障費の根本的な政策ではありません。
 本改正案についても残念ながら同じ印象を受けておるんですけれども、負担のツケ回しをしているだけであったりとか、取りやすいところから取っているだけという印象も、朝からの質疑を聞いていましても、そういったところに終始しているようです。
 まず冒頭、本改正案の趣旨についてもう一度確認したいので、よろしくお願いいたします。
○唐澤政府参考人 今回の国民健康保険改革の趣旨でございますけれども、まず一つは、国保につきましても医療費が伸びておりまして、その中で、どうしても年金受給者の方を含めまして低所得の方が多いということで、非常に厳しい財政状況にございます。このために、今回の改革によりまして、今年度から千七百億円、二十九年度からは新たに千七百億円、合わせて三千四百億円、それ以降は追加的な財政支援というものを毎年行うことによりまして、国保の財政基盤の強化を図りたいというのが一つ目でございます。
 また、小規模な保険者が非常に多くなっておりますので、財政運営の責任主体というものを市町村から都道府県に移行する、そして高額な医療費の発生などが都道府県全体で分散されて、財政基盤を強化していこうというのが二つ目の大きな理由でございます。あわせて、その際に、県内で、都道府県が国保の運営方針というものを定めまして、事務やシステムの合理化、効率化などを進めてまいりたいと考えております。
 さらに、三つ目には、医療提供体制との関係で、地域医療構想というものを都道府県が策定することになりますけれども、都道府県に、医療提供体制の面それから医療保険という財政的な面の両面を見ながら地域の医療の充実かつ効率化に取り組んでいただきたいというのが、今回の改正の趣旨でございます。
○伊東(信)委員 ありがとうございます。
 やはり柱となっておりますのは、自営業や定年後の会社員が加入する国民健康保険の立て直しというところだと思うんですけれども、その財源の確保は、負担のツケ回しに終始しているんじゃないかと強く感じております。
 私は外科医ですので手術に例えますと、やはりできるだけ血を流さないようにする手術が医者の技術ですね。血が出たんだったら根本的な止血をする必要がありまして、今回はどうしても輸血に頼るというか、輸血すること自体、技術的には悪いことじゃないんですけれども、輸血者をかえているだけのような感じに伺えます。
 この国民健康保険制度を初めとする社会保険制度を改革したくて私も国会議員を目指したわけなんですけれども、社会保障費の無駄遣いというのはやはりたくさんあるんじゃないかと、医療現場にいますと痛感します。
 先ほどの我が党の鈴木議員の質疑じゃありませんけれども、医療はやはり聖域ではありませんので、もっともっと深く切り込むべきであります。余り言い過ぎると医師会及び医者仲間から嫌われてしまうことになると思いますけれども、現役の医師がこれを言わないと誰も聖域に手を出すことができませんので。
 具体的に、例えば安価なジェネリック医薬品の普及に努める自治体には優先的に公費を配分する保険者努力支援制度を創設し、医療費を抑制するとあるんですけれども、現在四〇%程度の数量であるシェアを六〇%にするというような、ざくっとした目標はあるんですけれども、数量というよりも、やはり現実のコストだと思うんです。
 そのコストの多くを占めていると言われていますバイオ医薬品の話なんですけれども、政府の想定するジェネリック医薬品の普及の中に、バイオ医薬品の後続品であるバイオシミラーが含まれているのか、教えていただきたいんです。
○二川政府参考人 バイオ医薬品の後続品でございますいわゆるバイオシミラーが後発医薬品の使用促進のロードマップに含まれているかどうか、こういうお尋ねでございますけれども、数量シェア目標六〇%、この目標の中に含まれているということでございます。
○伊東(信)委員 数量のシェア六〇%ということなんですけれども、そもそも、海外の後続品のシェアは九〇%ということなんですけれども、この六〇%という数値自体、どのようにして出てきたんでしょうか。
○二川政府参考人 ジェネリック医薬品の使用促進は、従来から進めているところでございます。
 従来は全医薬品の中の三割といったことを目標にしておりましたけれども、ところが、実際にはジェネリック医薬品がそもそも存在しない、まだ特許がきいている薬も含めての三割ということでは目標として必ずしも適切ではないだろうということで、六割といったことを目標にしたわけでございますが、これは、先進国の状況を見ながら、六割ぐらいをまず当面の目標にしようといったことでロードマップに定めたものでございます。
○伊東(信)委員 後発医薬品の使用促進自体に積極的に取り組んでいるのは、重々承知しています。しかしながら、予算委員会も含め常々質問させていただいているんですけれども、もっともっと踏み込めるはずですし、もっと踏み込めば医療費の抑制につながると思います。都道府県によってもジェネリック医薬品の普及率に差があることは承知しておりまして、本改正案を契機にしてさらなるジェネリック医薬品の普及につなげるべきだと考えておりますので、本当にこの六〇%が適正なのか否かということも考えていただきたいわけです。
 私自身がバイオシミラー議連の事務局長をしているからではないんですけれども、三月二日の予算委員会において塩崎大臣に質問させていただきましたが、医療費抑制に直結するであろうジェネリック医薬品と同様に、例えば韓国のように、国家を挙げてバイオシミラーの使用促進に取り組むべきではないのかと考えておりますけれども、塩崎大臣、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 韓国で、バイオ後続品、バイオシミラーに関する産業政策として、バイオシミラーグローバル輸出産業化戦略というのを策定し、企業の投資を積極的に促しているというふうに聞いているところでございます。
 これは、先般、予算委員会で御質問がございましたけれども、バイオシミラーについては、先発品に比べて価格が低いということから、我が国においても使用促進が重要だともちろん考えておりまして、臨床上の必要性に応じて医師の御判断で適切に使用を進めて、医療費の効率化を図ってまいりたいというふうに考えております。
○伊東(信)委員 ちょっと予算委員会のときの確認になって申しわけないんですけれども。
 先ほどの答弁の中で、医師の御判断というところがあったんですけれども、バイオシミラー医薬品に関して医師の判断に委ねるところが大きいという理由について、どなたでも構わないんですけれども、どのように捉えているでしょうか。
○橋本大臣政務官 以前、委員とはほかの委員会でやりとりをさせていただきましたので、その流れでお答えをさせていただきますけれども、ジェネリックの医薬品というのは、前の先発品と成分が全く同じということであります。しかしながら、バイオシミラーというのは、大きなたんぱく質でございまして、つながりは同じであっても構造が違うみたいなところがありまして、全く同じというものではありません。
 したがいまして、先発品を使うのと同じように使ってよいのかどうかということは、きちんと、医師の御判断と患者の方の反応、そういうものを見て検討されるべきだろうということもあるので、やはり医師の方の御判断をいただきながら使用されていくというのがいいんだろうというふうに考えており、そういうことで先ほどの大臣の答弁になったんだというふうに思っております。
○伊東(信)委員 ありがとうございます。
 厳密に言いますとジェネリックも同じ分子構造ではないわけなんですけれども、御答弁いただきましたように、バイオ医薬品の方が高分子でありますので、その辺のところは慎重でなければいけないというのもあるんですけれども、ほとんどが生命にかかわる製品であることが多いこと、プラス、注射製剤であることが多いということで、医師の裁量にかかわってくるということを御確認いただければ幸いです。
 医師の裁量というところで、これもまた我が党の鈴木議員の質問の続きになるとは思うんですけれども、この医師の裁量の判断、そして厚労省との関係、このあたりについてちょっと踏み込んでいきたいんです。
 先日、聖マリアンナ医科大学で精神保健指定医の不正取得が明らかになったのは、皆様の御記憶にも新しいところだと思います。
 精神保健指定医は全国に一万四千六百三十人、二〇一三年末現在の統計ですけれども、精神科医の大半が認定を受けておりまして、精神保健指定医は、通院患者の初診では一般の精神科医よりも一・五倍高い報酬が設定されております。すなわち、診療報酬の優遇を受けています。また、二名の指定医の診察が一致すると精神障害者を強制入院させることのできる緊急措置入院を実行することができ、非常に大きな権限がございます。
 同じ医師として、誤解を受けていただくと困りますけれども、この措置入院に関して、法律でも決まっておることですし、その必要性からこの措置入院というのがあるというのをまず御理解いただいて、しかしながら、不正に取得した未熟な指定医が誤った判断により患者さんの体を拘束し、強制入院させたとなれば、これは人権上も大きな問題があるとは思います。
 さらに、病院サイドが診療報酬の優遇措置を受けやすい指定医をふやすことにより診療報酬を増額していたならば、病院サイドにも大きな問題があるように感じますけれども、まずは、今回の聖マリアンナ医科大学での問題に対する感想を大臣にお聞きします。
○塩崎国務大臣 今回、聖マリアンナ医科大学病院で精神保健指定医の一連の取り消しが起きたわけでございまして、精神保健指定医制度の根幹に、この信頼をなくすような、大変重大な事案だというふうに私は思っております。したがって、大変残念で、遺憾であるわけでありまして、厚労省としても、実態解明後に厳正な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。
 今回、どうしてこのようなことが起きてしまったのか。事の重大性については今先生からお話をいただきましたけれども、まず、病院のレベルでのチェック体制、ガバナンスの問題というのにも課題があったのではないか。それと、その病院自体を監督する厚生労働省のチェックの機能にも問題がないだろうか。それから、これは指定をするわけですから、関係審議会におけるチェックの仕組みというか、その機能にも課題があったのではないか、そういう疑いを持たれるわけであります。
 再発防止対策を徹底するためには、まずは原因をきちっと、現状と原因を探るということをやった上で、精神保健指定医制度に対する国民の信頼を回復できるような対策を打っていかなければいけないというふうに思っております。
○伊東(信)委員 大臣、ありがとうございます。
 大臣の方から、病院のチェック、厚労省のチェック、審議会のチェックと、三点のチェックが必要ではなかったかという御答弁をいただきました。
 この不正というのはどういった不正かといいますと、こういった専門医制度というのは、いわゆる症例数、経験数を報告することが必要なんですけれども、その症例を使い回したわけですね。つまり、同じ患者さんがそこにダブっているわけです。それをこの三つの機関が見抜けなかった。つまり、症例であれば、コピー・アンド・ペーストをしている、コピペしているわけですから容易に見抜けたのではないかと、どうしても疑いの念がとれません。
 いずれにしても、厚労省は、同じ病院で多くの医師が不正を続けていたにもかかわらず、それを見抜けなかったのは事実であります。
 さて、他の病院で同じようなケースがあるかどうか、これは可能性の問題となるんですけれども、その可能性も否めないのも事実です。何も精神保健指定医だけの問題ではないとは思うんですが、この精神保健指定医の不正取得について、厚労省は今後、調査とか、そういった施策をするのかどうか、教えていただけますでしょうか。
○藤井政府参考人 お答えいたします。
 今回の精神保健指定医取り消しの事案を受けまして、私ども、先生御指摘のようなケースレポート、過去の事例を使っている、そういうケースレポートについてのチェック体制を整えなければいけないというふうに考えておりまして、同様な不適切な事例がほかにも発生していないかどうか、これはケースレポートの各症例をデータベース化することによりまして調査を行うこととしたいと考えております。
 こうしたチェック体制の強化をしっかりやることによりまして、精神保健指定医制度に対する国民の信頼回復に努めてまいりたいというふうに考えております。
○伊東(信)委員 対策としてはおっしゃるとおりなんですけれども、いわゆる学位論文もしくは論文に対する不正に関して、つい最近、東京大学のベンチャー企業が、その論文自体に不正がないかを発見するアプリを開発している、そういった報道もございましたけれども、ケースレポートに関して、そんなにマンパワーの要るチェック機能ではないと思うんですね。同じ文章が同じ医師で続けば、それはおかしいと思うのが当然なんです。
 お聞きしたいのは、今後、精神保健指定医の不正取得について調査するのか否か、それか、今おっしゃっただけの再発予防で済ますのかをお聞きしたいわけです。
○藤井政府参考人 先ほど申し上げました、チェック体制を整えることによりまして、一定期間にはなりますけれども、過去の事例につきましてもきっちりと調査をしてまいりたいというふうに考えております。
○伊東(信)委員 補足ですけれども、私自身も各専門医を持っていまして、専門医を取る前は各他科を回っています。
 精神病院のいわゆる祝日、日曜日の終日当直をしていまして、精神科医でもないのに、医師免許を持っていれば精神科の患者さんを診察することはできるわけですね。診させていただいて、入院患者さんの診察を依頼されまして、脱水があったから診察したわけなんです。どうされましたと。脱水だから、要は体がだるい、そういった主症状の患者さんだったんですけれども、患者さんの言葉は、から揚げ、宇宙、先生はどこから来たの、これは言葉のサラダというんですけれども、単語を並べただけなんですよ。もう全くコミュニケーションがとれずに、私の経験を超えた患者さんでした。
 つまるところ、やはり専門家というのは医療の分野の中でも非常に大事なものですので、この精神保健指定医というのは社会にとって大事であるから、この取得義務を厳しくしてほしいという趣旨で、そのあたりをよろしくお願いしたいということ。
 加えて、もう一例ですけれども、昨年十一月に設立された神戸国際フロンティアメディカルセンター、KIFMECというんですけれども、三月末までに生体肝移植を受けた国内外の患者七名のうち四名が手術後一カ月以内に死亡していたことが明らかになりました。
 手術というのは、患者さんの生命というのは、やはりケース・バイ・ケースですので、この先生方がどうのこうのというのではなくて、ここからなんですけれども、肝移植医らでつくる日本肝移植研究会、京大の上本教授が会長なんですけれども、診察に問題がないかを調査し、移植医療の専門家からは、非常に高い死亡率なので手術をやめなさい、手術をやめて検証すべきだとの声が上がっております。
 一方で、これは新聞報道の報道ベースですけれども、塩崎厚生労働大臣は、研究会が検証を行うと思う、内容がわかったところで考えたいと述べられたようです。
 同センターで移植手術にかかわる常勤医は五人だそうです。手術には外部の医師の協力が必要だった、そういった状況も記述されていましたけれども、ここは先進医療を提供する専門病院なんですね。このような専門病院において、施設の基準やスタッフの人数などを定める基準があるのか、また、それはどこの機関によって決めているのか、まず教えてください。
○唐澤政府参考人 いわゆる先進的なあるいは先端的な医療を提供する病院でございますけれども、大きく分けて三つほどございます。
 一つには、医療法に基づきまして、これは施行規則の中で、適正な医療を実施する医療機関が有すべき構造設備と人員についての基準を定めております。具体的には、急性期病院、それから療養病床、精神病床というような形で違っておりますし、さらに、医療法の中で、大学病院のような特定機能病院につきましては、医師や看護師の配置につきまして、特別に手厚い人員配置を求めているところでございます。
 さらに、診療報酬におきましては、先端的な、先進的な医療の中でも、例えばICU、集中治療室につきましては診療報酬としての基準を定めておりまして、例えば、専任の医師が常時、特定集中治療室内に勤務していなければいけないとか、常時、看護配置が二対一以上というようなことで、特別に厚い要件を定めているところでございます。
 そのほか、先進医療につきましては、先進医療の内容につきまして、それぞれごとにその専門医の配置などを求めているものがございます。
 こうしたものは、最終的には厚生労働省の省令なり告示なりで決まっておりますけれども、決めていくに当たりましては、社会保障審議会の中の医療の関係の部会でございますとか、あるいは中医協などで御審議をいただいて決めているというような状況でございます。
○伊東(信)委員 ただいま基準についてお尋ねさせていただきましたけれども、やはりどうも、決定方法、決定機関、決定までのプロセスに不透明な部分が多いように感じます。
 私は、椎間板ヘルニアのレーザー治療、経皮的レーザー椎間板減圧術というのをやっていますけれども、平成二十四年の先進医療の専門家会議で外れております。それまでは、先進医療技術名八番の中に入れておりました。私自身がやっているのは、あくまでも自費診療です。混合診療じゃありません。
 患者申し出制度にもかかわってくることなんですけれども、やはりこの技術なり安全性の担保というのは非常に大事なものだということは共通認識であると思うんですけれども、PLDD、椎間板ヘルニアのレーザー治療に関して申し上げますと、例えば症例数、十例でいい。私、思うんですけれども、脊椎の手術、わずか十例でいいというのは少な過ぎると思うんですね。私自身も、自分で自分の話になりますけれども、千例以上やって、やっと自信がついて開業しているところでございます。
 案の定、この認定施設が三病院あったんですけれども、三病院の中で、現実に患者さんとトラブルになって、患者さん自身、ほかの手術を受けざるを得ない患者さんがおられまして、私、その手術をした先生に、認定を受けた先生に直接聞きました、どこで手技を受けましたかと。大阪の某病院、僕も働いていた病院です、そこの病院で一回手術を見ただけだとおっしゃっておりました。
 つまりは、こういった先進医療を進めていく、これは、積み重なる医療費の抑制プラス国民皆保険を守るためにも、バランスをとりさえすれば非常に有用だと考えておりますけれども、どこの機関がどのように決定しているか、この辺をクリアにしないと、進むものも進まないと私は思います。
 今回の肝移植の件で、塩崎厚生労働大臣は、研究会の調査結果を待つとコメントされております。研究会というのは、何々学会ができる前の段階です。いわゆる、言葉は悪いですけれども、ややお家元制度のような感もまだ否めません。
 さて、先進医療の安全性や効果の担保について、大臣はどのように考えておられるか、お聞きしたいのですが。
○塩崎国務大臣 御指摘の、神戸の神戸国際フロンティアメディカルセンターにおける生体肝移植を受けた患者の死亡例、これが多く存在していたという事案でございますけれども、現在、肝臓移植の専門家によって組織をされている日本肝移植研究会、今先生御指摘になられましたが、ここで調査を進めているというふうに私どもは聞いているわけでございます。
 医療が安全に提供される体制については、当然のことながら、厚生労働省とそれから都道府県などが実施をする立入検査などによって確認を行うことになるわけでありますが、本件については、まず、この日本肝移植研究会の調査が今行われているということでありますので、その調査結果の取りまとめを待って、そこから適切な対応をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○伊東(信)委員 肝移植を受けられる患者様というのは、そもそも全身状態が悪いのかもしれない、他の合併症、他の病気を持っておられるのかもしれない。しかしながら、医師の未熟さによるものであれば、これは許されるべきものではないと考えております。しかしながら、この時点では、真実がどうなのかというのはわかりませんし、肝移植によって助かる患者さんもたくさんおられます。
 ですので、こういった先端の医療をとめたいという趣旨ではございません。しかしながら、このあたりのコントロール、ガバナンスと、あと、私自身も外科医ですし、医師でありますので、逆に厚生局とか厚労省から私自身が言われたら、それはもちろん耳も痛いし、嫌です。しかしながら、やはり、たび重なる医療費の増大と、医師の裁量と、そして厚労省のあり方について、いま一度本当に議論を深めていただければ幸いということを加えさせていただいて、この件に関してはおいておきます。
 がらっと、もう時間もあと五分ほどしかないので、最後の質問に移りたいと思うんです。
 四月十四日の衆議院本会議におきまして、我が党の牧議員の電子レセプトに関する質疑に対し、塩崎大臣は、六十五歳以上の医師がいる診療所については例外的に紙レセプトを認めることにしていますが、現在では九七・三%が電子請求により行われていると回答されました。
 私の認識では、私の医療法人はもちろん電子請求、電子レセプトなんですけれども、歯科診療所や大病院を除く開業医に係っての電子レセプトの普及割合はたしか五〇%前後だったような気がするんですね。
 さて、真実はどうなのか。レセプトの電子請求の普及率について、病院の規模や、医科、歯科別に教えていただければ幸いです。
○唐澤政府参考人 レセプト電子化の推進状況、十八年度から進めてきておりますけれども、これは毎月のレセプト請求のデータで出てまいりますので、本会議でお話ししたときよりも一月新しくなって、平成二十七年の二月現在でございますけれども、病院で九九・九%でございます。ほぼ全部と考えていただける。それから、医科の診療所で九七・二%、それから歯科は九一・三%、薬局はもとから高くて九九・九%というような状況でございます。
 これは、歯科の電子化というのが実は順番として一番最後になっておりまして、レセプトコンピューターのリースの時期に合わせて実施をしていただきたいということをお願いしてまいりまして、それで、今日では九一%まで上がってきたというような状況でございます。
○伊東(信)委員 それでは、この電子レセプト請求、オンラインと電子媒体の請求に分けられると思うんですけれども、オンラインの請求はその九九%いっているのでしょうか。
○唐澤政府参考人 御指摘のように、これ全部がオンラインではございませんで、九七%くらいの電子レセプトの請求のうち、オンラインは七三%でございます。それから、電子媒体の請求が二五%弱ぐらいというような状況になっております。
○伊東(信)委員 済みません。歯科のオンラインは何%いっていますか。
○唐澤政府参考人 今すぐちょっと数字は出ないんですけれども、歯科のオンラインは、二十七年の直近の状況で見てまいりますと、恐らく二〇%くらいではないかというふうに考えております。
○伊東(信)委員 そうですね。これもまた誤解を招いていただくと困りますけれども、責めているんじゃないんですよ。責めているんじゃないんです、決して。だけれども、やはりそういうところははっきりさせましょう。
 私自身は、オンライン請求しています。それはやはり、きちっとしたレセプト請求をしたいからです。先ほど、私、自費診療のクリニックと言いましたけれども、自費診療のクリニックと保険のクリニックと、広域医療法人なので県をまたいで違っています。そこはきちっとオンライン請求しています。
 だから、このオンライン請求がなぜ歯科の先生もしくは診療所の先生に普及しないと厚労省は考えておられますか。この原因は何でしょうか。
○唐澤政府参考人 先ほど先生から、高齢の方、六十五歳以上の方という例外の話をさせていただきました。これは、ずっと六十五歳以上の方ということではございませんで、医科では二十二年七月一日、歯科は二十三年四月一日、薬局は、もうほとんど全部やっていますが、二十一年四月一日ということで、前の時点で高齢だった方ということでございます。
 それで、オンラインの請求を普及するという観点から、病院はもうほぼ電子カルテになっておりまして、しかも医療情報のやりとりというようなものも始まっている地域もかなり多くなってきておりますので、病院は、これは当然オンラインで実施をするということも考えられる。
 それから、歯科の先生方がオンラインになかなかならないのは、このオンラインの期限が少し遅くなっていたということもございますけれども、オンラインとそれからICTの活用によって歯科診療にどういう具体的なメリットをもたらされるかということにつきまして、私ども政府も、もうちょっと歯科の先生方ともお話をして、活用についてもお話をしていくことが必要なのではないかと考えております。
○伊東(信)委員 医療法人というのは、そこの地域で一年以上開業している実績がなければ医療法人に移行しないので、まずクリニックを立ち上げて、それで医療法人にしたわけですね。クリニックを立ち上げた時点で、私も、電子レセプトにするべく、電子カルテを入れたわけなんです。電子カルテと電子レセプトは連動していますから、便利だと。だけれども、電子カルテというのはライセンス契約ですよね。五年たつとライセンスは切れますよね。そうなると、つい最近見積もりしてもらったんですけれども、ライセンスの更新は五百万なんですね。それは、普通のクリニックはもたないですよ、歯科の先生はもたないですよ。そういった現状もあるということ。
 私自身、マイナンバー法案も含めまして、医療費の抑制のために、このオンライン化というのは非常に大事だと思います。だけれども、こういった現状もあることを厚労省はわかっていただきたいのと、数字はやはり正直に出してください、私自身は本当に責めているわけじゃないので。
 ということを最後の言葉にして、私の質疑を終わらせていただきます。
 以上です。
○渡辺委員長 次に、牧義夫君。
○牧委員 この法案については、さきに本会議で質問させていただいて、二度目の質問になりますけれども、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 本会議での私の質問の中でも、これはしょせん保険者間の調整だけのびほう策じゃないかというように申し上げました。
 今回、この中身を見ると、やはりびほう策だなと思うんです。健保連全体の負担増が千五百億、組合中の六五%が負担増になる。協会けんぽの支払いが二千四百億円軽減されるけれども、その分、協会けんぽへの国庫補助を削って、千七百億円を国保に回す。健保連は、健保による国庫負担の肩がわりだと反発している。政府は残る七百億円を健保に還元するが、財政難の組合支援のみということであります。国の補助を国保に三千四百億投ずる中で、千七百億は消費税増税分、残りは健保と公務員らの共済組合で負担するということで、これはいわば財政調整ですよね、強いところから弱いところへ。
 これは、調整するのはよくわかります。しょせん、社会保障全般、医療に限らず、これは負担と給付で成り立っているわけですから。それで、負担するのは、窓口負担であり、または税金による負担であったり、あるいは保険料であったり。給付を受けるのも国民ですし、負担をするのも国民にほかならないわけで、結果として、何が言いたいかというと、みんなが持ち寄って制度を支えているわけですから、その中で、割り勘負けを俺はしているんじゃないかというような思いを抱く人が余りいるとまずいのかな、そこを微調整することが必要なわけですから、しょせん今回の法改正というのはそういうことなのかなと。
 びほう策という言い方はちょっと失礼だったのかもしれないですけれども、びほう策を繰り返すしかないのかなと、そういう意味では思います。
 ただ、この質問を通じて、やはりできるだけ、これから先、人口構成が変わったり、これからまたいろいろ改正していく必要もあると思います。本当に面倒くさい仕事だと思います。私には多分できないだろうなと。非常に明晰な頭脳と、利害関係の中でいろいろな怨嗟の声にも耐え得るだけの胆力を持つ人じゃないと、こういう仕事はできないなと、唐澤局長なんか私は尊敬するわけですけれども。そういう仕事をこれから繰り返すのはわかるんだけれども、しかしながら、やはり将来に向けてある程度予見のできる制度設計をしてもらいたいという観点から、ちょっと質問をさせていただきたいと思います。
 その給付と負担の関係でいうと、さっきもちょっと申し上げたし、前回、私はここで一般質疑のときも少し触れましたけれども、逆進性の高い消費税を所得の再分配をやる社会保障に充てるのはちょっとおかしくないかという話をしました。今回はそのことを突っ込むつもりはありませんけれども、ただ、消費税のあり方、医療提供者と保険者と患者、被保険者の消費税の負担のあり方について、ちょっと突っ込んで聞いてみたいと思います。
 現在どういうふうになっているでしょうか。窓口では患者さんからは消費税を取っていないわけですけれども、現在どういうふうになっているか、教えてください。
○唐澤政府参考人 医療に関する消費税でございますけれども、今現実に、先生御指摘のように、窓口で、この分、消費税分というようなものは入っていないわけでございます。しかし、医療の中には、例えば薬剤は物でございますので、これは当然消費税がかかっておりますし、転嫁もされている。それから、医療機器とか委託費とか光熱水費とかいうものには消費税がかかってまいりますので、そういうものは、医療は非課税とはいっても、消費税が全くその負担がないということではございません。
 それで、これまでにつきましては、この消費税分につきまして、診療報酬の中で、どういうふうにつけるかということは何回かのときでそれぞれ違っておりますけれども、個別の点数によって手当てをいたしまして、この消費税の手当てをしているわけでございます。したがって、医療にかかっている消費税、総額の費用の中には入ってきておりますから、保険料にも消費税の御負担をお願いしていることになりますし、公費は当然ですけれども、患者さんの負担の中にも消費税の負担をお願いしているということになっているわけでございます。
○牧委員 今の説明で、すっきりわかったわけではないんですけれども、方向性はわかりました。
 今後また消費税が一〇%に引き上げられる、この今後のことも踏まえて、ずっとこういうやり方でいくのかどうか、ちょっと大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○塩崎国務大臣 この問題については、当初、非課税ということでスタートしているわけでございますが、今は、与党の税調の税制改正大綱の取りまとめにおいても、そしてまた、いろいろな医療関係の方々の中にも、課税の上で別途特別な扱いを考えるというような考え方もあって、まだ収れんをしているわけではないわけであります。
 特に、今回、年末に診療報酬についての議論をして方向性を出さなきゃいけないわけであります。したがって、これは、自民党、公明党の与党の税制調査会でこれから鋭意詰めて、消費税の、損税という指摘はずっとされているわけでありますけれども、ではそれをどういう形でやるのかということについては、前政権のときにも議論が一体改革の中でございました。そこに方向性は可能性を幾つか指し示してありますけれども、そういうことで、これから議論が深まっていくというふうに私は理解をしております。
○牧委員 しかるべき方向性を出していただければと思いますし、ここで私が方向性を押しつける立場にはございませんけれども、やはり、負担と給付の関係というのは簡素でわかりやすいにこしたことはないと思います。そういった意味で、これからも診療報酬で手当てするというやり方が果たして妥当なのかどうなのかという、そのことについての疑問は呈させていただきたいと思います。
 これは、今さっき局長から説明があった医薬品ですとか医療機械の購入だとかいろいろ、これは普通の、例えばメーカーでいえば仕入れにかかってくるものですよね。仕入れにかかる消費税分をどうするかという話ですから、単純に言えば、その分について還付請求をして還付できるようにすればいいんじゃないかなと思うんです。
 例えばの話、これは保険料にはね返ってきますから、診療報酬ということは保険料にはね返ってくるわけだから、保険者が負担する、あるいは患者が負担するという結果になるわけですから、私はそういうやり方がしかるべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 そういうやり方をするという意見もございますので、それは一つの考え方であります。
 しかし、いろいろな考え方があって、要は、医療を受ける患者にとって、そしてまた医療を提供する側の医療機関にとって、どの答えが一番いいのか、そして全体としてのバランスとして、負担の問題もございますから、それをどう考えるのか、消費税の逆進性の問題も含めて考えなきゃいけないということだろうと思います。
○牧委員 では、次に進みます。
 持続可能性をしっかり確保するための法改正ですけれども、この持続可能性を担保するために何をしなきゃいけないか。せんだって我が党の足立議員の質問の中にも、次から次へとまた財政支援、財政支援という形をとっていくつもりなのかどうなのかというような質問もありましたけれども、やはり医療費を抑制するための根本的な策が必要だというのは共通認識だと思います。
 それをするために、患者さんの側というよりも、ちょっと私は絞って医療提供者の側から見て、医療費を抑制させるために、例えば診療報酬でどういうやり方をするのかとか、どういうインセンティブを働かせるのかという部分について、具体策があればお聞かせいただきたいと思います。
○唐澤政府参考人 どういうふうに盛り込むかというのはなかなか難しいところがあるわけでございますけれども、例えば、先ほど、医療の前の予防の段階での糖尿病の重症化予防対策ということを申しましたけれども、医療にかかっていただく段階、大分手前の方は予防対策でいいんですけれども、お医者さんにきちんと行っていただかなきゃいけない方は受診をしていただいて、その際に、重症化予防について特別の、糖尿病透析予防指導管理料というような、三百五十点という月一回の点数なども設定をしております。また、後発医薬品なんかの処方箋料への加算などもしているところでございます。
 そのほか、全体として、医療提供体制の問題としてはやはり入院の問題が非常に大きな問題でございますので、それぞれの病院が御自身の地域の中でどういう病院を目指していくか。急性期なのか、高度な方を目指すのか、急性期とあるいは慢性期、回復期を合わせたケアミックスのようなものを目指していくのか、そういうものをきちんとできるようにしていくことが、全体としては医療費の効率化にも役立ちますし、医師や看護師の確保にも役立つのではないかというふうに考えております。
○牧委員 ありがとうございます。
 医療費抑制に医療提供者もそういう取り組みをしなきゃいけないし、同時に、保険者の側もよくそこを考えていただかなければいけないというのは、当然の話であります。
 そこで、前回ここで私が質問したことをもう一回繰り返しさせていただきたいんですけれども、前回、私が一般質疑の中で質問をしたんですが、ちょうど大臣が参議院の方に行かれた後だったものですから、お答えになる方が、しかるべき方がいなくて、ちょっと尻切れトンボになっちゃったんです。
 実は、消費税、今現在八%ですけれども、八%のうちの一・七%が地方消費税、六・三%が国税という形で、その一・七%を都道府県にまた配分をするわけですけれども、配分をするときの算出の方法が今年度から少し変わったと。
 ちょっと総務省から、簡単にお答えいただきたいと思います。どういうふうに変わったか。
○青木政府参考人 お答え申し上げます。
 地方消費税は、最終消費の行われた都道府県に税収を帰属させる必要がございます。そこで、国が配分するのではなくて、各都道府県の間で、消費に相当する額という客観基準により清算をすることとしております。
 この消費に相当する額は、法令の規定によりまして、基幹統計のうち最近に公表された消費に関連する統計データにより算定されるものとされておりますが、これまで用いてきたサービス業基本調査が廃止され、これにかわる調査として経済センサス活動調査が公表されたことから、この調査の方に置きかえることとしたところ、この経済センサス活動調査では医療、福祉の調査範囲が拡大していることから、統計の置きかえの結果として医療、福祉の比率が高まっている、こういうことでございます。
○牧委員 つまりは、医療ですとか介護、そういったサービスにかかった費用が算定基準の中に今まで以上に大幅に組み入れられるという解釈でいいと思うんですけれども、そうすると、たくさん医療費をかけた県が地方消費税をたくさん配分されるということになるんですね、平たく言うと。
 そうすると、厚労省の方針として、保険者、これから国保も都道府県が担うという形になってくるわけですけれども、地方消費税の配分が、医療費をたくさん使ったところに配分されるというのは、同じ政府の中で、やっていることが真逆じゃないか、私は最初そう捉えたんですけれども、そうじゃないのであれば、そうじゃないというふうにおっしゃっていただきたいし、その説明を受けて大臣がどう思われたか、お聞かせをいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 地方消費税の配分方法については、今、考え方は総務省の方から御説明があったわけでございますが、厚労省としては、医療費適正化というのは省としても重要な課題だというふうに思っておりまして、今回の改正法案の中においても、医療費適正化計画の見直しをする、それから、国民健康保険における保険者努力支援制度というのを新たに導入して、保険者に頑張ってもらって医療費を適正化する。それから、予防、健康づくりに関するインセンティブの導入は先ほど局長から少しお話し申し上げましたけれども、こういった取り組みを行おうとしているわけです。
 他方で、地方消費税には地方消費税としての政策目的があって、私ども、消費税のあり方について、医療費の適正化といった観点から意見をする立場にはないのかなというふうに考えているところでございます。
○牧委員 いずれにしても、その辺のそごがないように、くれぐれもきちっとした指導を各都道府県にしていただけますようにお願いをいたしたいと思います。私は、逆のインセンティブが働くのではないかという懸念を持っておりますので、その点については、今後の推移もやはりしっかり見守っていただきたいということだけ申し上げておきたいと思います。
 前の本会議での質問のときにも、我が党の方針としてなんですけれども、医療機関に株式会社の参入もいいんじゃないかというお話をしたところ、大臣の御答弁は、株式会社は、利潤の最大化のために必ずしも患者に適正な医療を提供しないおそれがあることなどの理由により、原則として認めていませんという御答弁がありました。
 ただ、私はやはり、今、企業というのは非常に厳しいコンプライアンスの中で仕事をしているわけですし、企業にとってのお客様の利益というものを最大限に考えなければ企業そのものが社会からも認められない、そういう時代だと思いますので、ちょっとこの答弁は不適切なのかなというふうにも思います。時間の関係で、ここは余り突っ込んで申し上げませんけれども。
 ただ、利潤を最大化するというのは当然だと思います。利潤を最大化するためにも、きちっと適正な医療を提供しなければならないということになれば、私は、それはそれで、株式会社が参入することにも意味があると思います。
 あえてこれについての御意見は伺いませんが、ただ、何が言いたいかというと、株式会社じゃなくても、先ほど来いろいろお話ししているように、例えば診療報酬の点数そのものもやはり医療提供者に対していろいろなインセンティブを与えるわけですから、そういった意味では、株式会社であろうと、医療法人であろうと、社会福祉法人であろうと、やはりそういったインセンティブというのが働くということだけは私は言えると思います。
 その上で、ちょっと一つだけ申し上げたいんですけれども、昨年の診療報酬の改定で、大変現場で混乱が生じているようであります。私のところにも、具体的に、困った、このままでは経営が立ち行かないという医療機関も相談に来ております、もう医療費の人件費を払えないと。
 これは訪問診療をする診療機関、それからまた訪問診療を受ける介護施設、あるいはサービスつきの高齢者住宅なんかの経営者からも言われているんですけれども、結局は、訪問診療に来てくれなくなってしまう。みずから通院できない入居者は、別の施設を探すか、あるいは救急車を呼ぶほかない。同じ建物への訪問診療料が大幅に、劇的に引き下げられて、七〇%あるいは七二%引き下げられた。
 こういう事例の中で、私が知っている、あるエリアを本当にカバーしている診療機関もあるんですね。お医者さんがもう本当に二十四時間体制で駆けつけていくという医療施設があるんですけれども、そこは、地域のニーズに応じて新たに医師を雇い入れ、そしてまた新たなクリニックも建設をして対応しようとしていたところ、こういうことがいきなり起こって、福祉医療機構から借り入れたお金もどうやって返したらいいかわからない、もうこのままでは全く立ち行かないという状況になっているんです。
 これはやはり、地域医療というものをどう考えるか、これから先、どういうビジョンを持って、どういう医療を提供する体制を地域でつくっていくのかということが、余りにふらふらしているんじゃないかなと思うんですね。病床の規制にしてもそうですけれども、最初に私が申し上げたように、これはある程度びほう策はしようがないけれども、やはり将来に向けての一定の予見可能な制度設計をしてもらわないと、現場でこういう混乱が生じますよということなんです。
 これは、来年の診療報酬改定に向けて、多分、私が落選中にもこういう質問が出たと思うんですね。そのときに、議事録を見ると、田村前大臣は、その見直しも含めて検討するというようなことをおっしゃっていたようでありますけれども、大臣のお考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 高齢者向けの住宅などにおける、医療機関が紹介料を支払って患者の紹介を受けて、通院できる患者も含めて多くの患者に訪問診療を行うというような、いささか不適切な事例というのが指摘されたことなどもございまして、それで、平成二十六年度の診療報酬改定では、同一建物居住者への訪問診療の評価を、診療報酬を下げた。こういうことで、今、先生、非常に利用者が減っているようなお話もあるんだという御指摘でございました。
 ただし、この際、重症の患者などに訪問診療を行う医療機関が運営に支障を来さないようにということで、緊急の往診を行った場合とか、一人一人の患者に個別に訪問を行った場合などには、従来どおり高い点数が算定できることといたしております。
 この改定の影響を検証するための調査を実施いたしました。その中で、改定の前後でどういうことになっているのかということを調べたわけでございますが、高齢者向けの住宅などに訪問診療を行う医療機関の数とか、訪問診療を利用する方の人数、これ自体は、減少するといった傾向は見られなかったというのがこの調査結果でございました。
 この結果を踏まえて、在宅医療を推進するための評価のあり方について、中医協において、次期診療報酬改定に向けて、今、先生お話あったように、さらに検討を進めていくということとされたわけでございます。
 私の地元なんかでも、かなり手広く在宅医療をやっていらっしゃる医療機関があります。こういう形で訪問診療をまとめてやるということも間々あるかもわからない、そういう方々が多いわけでありますけれども、しかし、そこからも、今のような、訪問診療の利用者が減ってしまったとか、そういうことになっているという話はまだ私は聞いておりませんけれども、なお先生が御懸念のようなことがあるのかないのか、これはあと半年余りございますから、この間によく耳を大きくして聞いた上で、いずれにしても、方向性としては、これからは在宅というのが診療においても力を入れていかなきゃいけないので、それについての影響はよく考えて対処してまいりたいというふうに思います。
○牧委員 方向性としては在宅ということを今はっきりおっしゃっていただいたので、それはその方向できちっとビジョンを描いていただきたいなというふうに思います。
 それと、先ほど大臣のお話の中にあった、診療報酬からキックバックをもらっていたような事例ですとか、そういったことは、ほんの一握りの人たち、悪質な人たちだけの話だというふうに私は聞いているんですけれども、厚労省は何か実態は掌握しているんでしょうか。
○唐澤政府参考人 全部、統計のようなものまではもちろん私どもも承知をしておりませんけれども、これは前回の改定までの間に何度も新聞報道があったりいたしました。ただ、私どもも、ふだんからいろいろな在宅医療を実施している方のお話をお伺いしておりますけれども、それはもう大変御苦労して、誠実に取り組んでいただいているというふうに考えております。
○牧委員 わかりました。
 さっき私が申し上げたような、これからの地域医療のために設備投資をして、今困っているところの救済も含めて、もちろん診療報酬の見直しも含めて、しっかりと検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 最後に、入院時の食事療養費の見直しについてお聞かせをいただきたいと思うんです。
 結局、また負担をふやすという形で、二百億ぐらいですか、それぐらいの財源をつくっていくというお話なんでしょうけれども、この入院時の食事というのは治療の一環だったんじゃないでしょうか。厚労省もそういう指導をしていたと思うんですね。
 これは四百六十円で、低所得者はこうじゃないんだからいいじゃないかというような話もあるかもしれないですけれども、病院というのは中に、最近はきれいなレストランもあったり、あるいはコンビニもあったり、この四百六十円という金額は非常に微妙な金額で、今、牛丼が一杯幾らかわかりませんけれども、昼なんか普通に食事ができる金額なわけですよね。
 このときに、入院時の食事療養は、厚労省の告示の中にも、入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養は、管理栄養士または栄養士によって行われること、患者の年齢、病状によって適切な栄養量及び内容の入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養が適時に、かつ適温で行われることというふうにうたっているわけです。まさにこれに逆行するような話じゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 今回、入院時の食事代をなぜ見直すかということでありますけれども、一つは、入院と在宅療養の公平性の問題、それから、療養病床あるいは介護保険のもとでの扱いの公平性、こういったことを考えてみると、今まで入院時の食事代というのは食材費相当の一食二百六十円を負担していただいていたわけでありますけれども、在宅療養や療養病床あるいは介護保険で、調理費相当についても既に御負担をいただいている。このバランスをどうとるのかということで、今回は、弱い立場の方々に関しては、小児慢性特定疾患とかあるいは難病、低所得者、これらには据え置きということで負担をふやすことはありませんけれども、その他については、段階的にこのバランスをとる形で取らせていただこうということでございます。
 これは、先生がおっしゃったように、療養の一環で行われているんだということで、治療の一環だということでありますから、そういう患者の病状に応じた療養上の配慮の必要性というのは当然大事なことであり、また衛生上の観点などから、基本的には医療機関の管理のもとで行われるということであります。
 牛丼の話が出ましたが、それはちょっと困るので、御指摘のような事態が起きないように、入院中の食事の趣旨について医療機関において患者に対して説明をきっちりとしていただいて、国においても、今回の制度改正の趣旨とあわせて国民の理解を賜ってまいりたいというふうに思います。
○牧委員 この件については栄養士会なんかも非常に強い懸念を持っているように聞いておりますし、やはり、経済的に強い弱いに関係なく、この金額になってしまうとちょっと臨界点を超えているのかなという気がします。もう外の方へ流れていってしまうんじゃないかなという懸念を強く持つものでありますから、また今後の推移をしっかり見守っていただければとお願いをして、きょうの質問は終わります。
 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。
 本法案の最大の目玉が、国保の財政基盤の強化とそれから県管理化であろうかと思います。今年度は千七百億円、平成三十年、二〇一八年度からは三千四百億円の公費を投入する。これは国保の保険料総額の一割を超える規模であり、被保険者一人当たり一万円の財政改善効果と銘打っているわけであります。
 そこで伺いますが、国保の財政基盤の安定化を狙うものであるなら、財政支援という形ではなく、定率の国庫負担、今は給付費の三二%でありますけれども、これを増額するという立場に立つべきではなかったでしょうか。大臣に伺います。
○塩崎国務大臣 国民健康保険というのはさまざまな構造的な課題を抱えているわけでございまして、厳しい財政状況にあることから、保険給付費等に対する五〇%の財政支援を維持していくとともに、低所得者が多い自治体に対する財政支援や高額な医療費への財政支援というのを行っていく。これまでも累次の財政支援策を、今申し上げたようなことをずっと講じてきたわけでございます。
 今回の改革におきましては、単に定率の国庫負担を増額するということではなくて、自治体の実情を踏まえて、効果的、効率的な財政支援を行おうということが今回の眼目であるわけであります。
 具体的には、低所得者が多く加入いたしております保険者への財政支援の拡充、あるいは子供の多い自治体、こういったところに対して支援を行うほか、今回、保険者の努力というものをしっかり支援していこうということで保険者努力支援制度というのを創設しますが、これによって、予防、健康づくりを初めとする医療費適正化等に積極的に取り組む自治体を支援していこうということにしているわけでございます。
 こうした効果的、効率的な財政支援によって、国保の財政基盤の強化を図り、政策的にもバックアップしていくものを明確にしながら、国民皆保険を支える国民健康保険の安定化を図ってまいりたいというふうに考えております。
○高橋(千)委員 今の答弁も、またこの間のやりとりを聞いていましても、財政支援という言葉を繰り返されるんですね。それが非常に気になります。なぜ支援なんだろうか、そういう立場でよいのだろうかということなんですね。
 国保法の第一条には、「この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もつて社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする。」とあります。社会保障なわけですよね。単なる保険ではない。やはりそこをきちんと押さえる必要があると思うんですね。
 大正の時代から始まった働く人の健康保険法とは違い、国保の創設は、昭和十三年、一九三八年ですけれども、戦争と戦後の混乱期で事業不振あるいは休止に追い込まれる中、強制加入という形で国民全体が加入して国保が始まったのは昭和三十六年、一九六一年まで待たなければなりませんでした。
 国保には事業主がないわけですから、いわば国や市町村が事業主にかわる負担をしなければ成り立ち得ない。だから、支援、支援と呼ぶのはどうも違うのではないかということを改めて言いたいと思うんです。
 それから、五割の問題なんですけれども、これも、我が党はよく、国保は国庫負担を五割にするべきだと言ってきました。それに対して、今でも五割ですと厚労省は答えるんです。大臣は今もおっしゃいました。でも、それは、あくまでも医療給付費の五割という意味なんですね。
 これは、昭和五十九年、一九八四年の改正前までは、医療費の、給付費ではなく医療費です、医療費の四五%だった国民負担が給付費の五割に変更されて、その後、その一部が都道府県調整交付金九%、合わせて四五%。その後、三四、三二と段階的に引き下げられてきているわけですね。
 だから、いわゆる給付費ではなく、医療費に対する国庫負担という考え方で見た場合にどうなるんだろうかということをまず確認したいと思うんですが、この医療費に対する負担を、三二%、今の割合で見たときにどうなるのか、もとの四五%にした場合にどうなるのか、お答えください。
○唐澤政府参考人 平成二十五年度の医療費の総額は十一兆二千億円でございますが、二十七年度の直近の予算ベースでは十一兆六千億円と見込んでおります。
 これに以前の四五%を乗じますと五兆二千億円という計算をしておりまして、三二%ということにいたしますと約三兆七千億円という計算になっております。
○高橋(千)委員 そうすると、今、幾らふえるかと聞けばよかったんですが、総額で言ったからちょっとイメージが湧かなかったと思うんですが、二十七年度の予算ベースでは給付費総額が十一兆五千億円である、三二%の定率国庫負担は二兆四千二百億。
 だから、言ってみれば、イメージとしては、本来の医療費の四五%くらいになると倍くらいの負担になって、三二%の割合だとしても七千億から一兆円くらいの国庫負担増になるのかなというイメージですけれども、間違いないでしょうか。
○唐澤政府参考人 現在、医療費の総額につきましては、国費ということで申しますと、給付分、定率国庫負担分だけで申しますと二兆四千億円くらいでございますので、先ほどの三・七兆と五兆二千億との間に一兆円ないしは二兆円以上の差がある。これは定率国庫負担分という比較でございますけれども、そういう状況でございます。
○高橋(千)委員 最近、医療費という出し方をしていないようですので、きのう相当無理を言って数字を出していただきました。申しわけありません。だけれども、給付費の五割ということで、五割やっているんだという答弁を何度も繰り返されてきたので、そうではないんだということをはっきり言いたいと思うんです。
 今回、三千四百億円を支援するんだと。一回にではないですよ、今年度はその半分ですからね。それを随分すごいことのようにおっしゃるわけですよ。
 確かに、市町村からしてみると、これまでにない額である。さっきお部屋に戻ったら市長会からの国保の要請書が来ておりまして、国庫負担をふやしてもらった、支援をふやしてもらったという感謝の言葉が書いてありましたよ。でも、それは、前はずっとずっと国庫負担をふやしてくれと言ってきたわけですよ。それがずっとナシのつぶてで、今回こういう形で返ってきたというので、今までになく多かったということでおっしゃっているんだろう。とても謙虚だといいますか、ということなんですよ。
 だけれども、その財源というのはほとんどは消費税増税分ですし、実は自分たちだって負担しているということをちゃんと言っておかないと、何か、国だけがそんなにお金を出して、随分支援しましたよなんていう話じゃないんだということを言っていきたいと思うんですね。
 これは一枚目を見ていただきたいと思うんですが、今局長も説明されましたように、定率国庫負担だけではないわけですね。さまざま出しているものがあります。
 例えば高額医療費共同事業。一件八十万円を超える高額な医療費に対する、共同事業で支える仕組みですよね。これも国と都道府県が四分の一ずつ負担をしているわけです。保険者支援制度も、低所得者数に応じ、保険料額の一定割合を公費で支援。これは二千六百四十億円ですが、国は二分の一で、都道府県は四分の一、市町村も四分の一。ですから、漏れなく自治体負担というのがついてくるということをまず確認しなければならないと思うんですね。
 ですから、右側に負担の合計額が書いてありますけれども、国が三兆四千三百億円に対して、都道府県も一兆一千八百億円、市町村も一千八百億円という形で負担をしているわけなんです。
 次に、二枚目を見ていただきたい。
 これは、財源別国民医療費と書いてありますけれども、国保だけではなく、国民医療費全体の数字を示しております。左側が平成二十四年度、真ん中が二十三年度で、一年間の伸びを見ているんですけれども、国民医療費が三十九兆二千百十七億円で、対前年度比一・六%伸びているわけですね。
 国民医療費が伸び過ぎている、ふえ過ぎている、だから適正化も必要だとか応分の負担が必要だとこれまでも随分言われてきたわけなんです。
 そこで、その内訳を見ますと、三八・六%が公費なんですけれども、アンダーラインの上と下、国庫と地方を見ていただきたいと思うんですね。これでは、国庫の伸び率が八百三十一億円で〇・八%に対して、地方が二千五百四十九億円、五・三%。ですから、医療費の伸び率と比べても、非常に地方の負担がふえているということがわかるかと思うんです。
 それから、医療費がふえている、ふえていると言うと、まるで国だけが負担をふやしているように言いますけれども、一番負担をしているのは国民なわけです。これは足し算をしていますけれども、被保険者と患者負担を足し算しますと四割を超えている。国民負担というのがこうやってあるわけですね。そのこともちゃんと言わなければいけない。
 実質的には国が支援している部分が多いとは言えない、地方負担だって伸びているじゃないか、このことをどうお考えですか。というか、事実をちゃんと認めてください。
○唐澤政府参考人 まず、先生の御指摘の数字につきましては、そのとおりでございます。
 それで、平成二十四年度、国が余り伸びていない、〇・八%にとどまっているということでございますけれども、これは、平成二十四年の国民健康保険法の改正によりまして、都道府県調整交付金の割合を七%から九%に引き上げました。これで都道府県の調整交付金がふえたわけでございますけれども、その分、国の定率負担が減っておりますので、これは全体としては大きな地方財政措置の中の事柄でございますけれども、こういう部分に伴いまして国の方は余り伸びていないという実情でございます。
○高橋(千)委員 そのとおりです。まずは事実をきちんと受けとめていただきたかったわけです。
 五割、五割と言うけれども、その五割の中の負担を割合をつけかえて、国の負担は実は減っているんだということで、ちょうど地方の負担が七から九になってふえたというところの表がございましたので、示させていただいたということであります。
 次に、都道府県は、第八十二条の二、国保の運営方針を策定するわけです。
 しかし、運営方針って何だろうと。だって、保険者ではなかったわけですよね、都道府県は。言ってみれば素人じゃないですか、国保の運営に関しては。それぞれ市町村がこれまで積み上げてきた実績があります、それぞれ特徴があります。それに対して共通した運営方針をつくるというのは、大変至難のわざだと思うんですね。
 何を盛り込み、また、どのようにしてつくっていくのか、簡潔に説明してください。
○唐澤政府参考人 御指摘のように、いろいろな違いがございますので、よく意見を聞いてということになりますけれども、具体的にこの国保の運営方針に盛り込むものにつきましては、一つは、保険料の関係の、徴収の適正な実施に関する事項、それから保険給付の適正な実施に関する事項などを大きな柱として定めることにしているわけでございます。
 具体的にどんなものを定めていくかは、これから国と地方の協議会で御相談、御議論をいただきたいと思いますけれども、さらに、具体的に都道府県でこれを定める場合には、市町村の御意見を聞くということが一つ、それから、都道府県に今度設置することにしております国保の運営協議会での議論をいただきまして、地域の実情に応じてこの運営方針を定めていただくことになると考えております。
○高橋(千)委員 これ一つだけでも延々と質問ができそうな中身なんですけれども。
 資料の三枚目に、わかりやすい比較をつけておきました。改革の方向性。
 この間、保険者はどっちかという議論がありましたが、これを最後まで曖昧にしている。条文上は一応、都道府県が保険者ということになっていますけれども、あえてそう書かないで、都道府県が当該都道府県内の市町村とともに国保の運営を担うというふうな書きぶりになっています。
 ですから、これは、国保の財政が厳しいから県で一括してくれと言っていた市町村と、絶対嫌だという知事会との間をとった中身である。だから、いろいろな意味で矛盾があると思うんですね。
 それで、今、運営方針の中身を、いきなり、適正なというそこだけを述べたわけですけれども、ここに書いてあるように、医療に要する費用や財政の見通しや、保険料の標準的な算定方法ですとか徴収の適正な実施に関する事項とか、保険給付の適正な実施、そういうことの運営方針をつくるということになっているわけです。それが一番にあって、資格管理などは市町村がやるというふうなことで書いているわけですね。
 その運営方針の中身で、今おっしゃったところをもう少し聞いていきたいと思うんですけれども、最初におっしゃった、保険料の徴収の適正な実施に関する事項とは何を意味するのか。
 適正な実施。つまり、今、資格証明書ですとか短期証を発行している自治体、あるいは発行していない自治体、さまざまあります。また、短期証の基準も自治体によってばらばらです。先週十七日の質疑でも、我が党の堀内議員が指摘したとおりです。その中で、適正な実施に関する事項を国が基準を示すわけですよね。どういう考え方を示すんでしょうか。
    〔委員長退席、とかしき委員長代理着席〕
○唐澤政府参考人 保険料の徴収の適正な実施に関する事項でございますけれども、今先生から御指摘がありました、例えば短期証でございますとか資格証明書をどのような形にするかというようなところの具体的なところまで、まだ私どもはもちろん決めていないわけでございます。そしてまた、こういうものは特に、地域別に、地域の御事情がかなり違うところがございますので、どういうふうにしていくかということについては丁寧に御意見を聞いていただく必要があると思っております。
 私どもは、特に、今度の保険料の徴収の適正な実施に関するような事柄では、例えば、収納担当の職員の人が、大きな自治体と小さなところで、なかなか研修も受けにくいというようなこともございますので、そういう研修を共同実施していただくとか、こういうような事柄で、なかなか職員の皆さんがそろわなかったり知識を得られないというようなところにつきましては、県が主力になりまして知識のレベルアップを図っていただくような事柄につきまして少なくとも定めていただきたいと考えております。
 具体的な事柄につきましては、これは保険料の徴収につきましてはかなり丁寧に御議論をいただかなきゃいけないと思いますので、国と地方の協議会の中でまた御意見をいただきながら、最終的には、御同意をいただいた上で、国でガイドラインを示したいというような方向で考えているところでございます。
○高橋(千)委員 国はガイドラインを示すわけですけれども、これは非常に国の責任が大きいと思うんですね。どういう基準を示すかによって、市町村の対応が決まるわけですよ。だって、県は、一本化にして運営方針をつくるわけでしょう。
 市町村がばらばらないろいろな対応を今までしてきた。でも、本当は、国は、市町村に収納率向上を競わせて、短期証を出していない自治体、どこどこが出している、出していない、そういうのを絶えず担当課長会議で名指しするなど、号令をかけてきたわけでしょう。だから、市町村だって、行き過ぎた差し押さえや窓口対応をやってきたわけですよ。
 国はよく、短期証は納付相談で窓口に来てもらうためだと説明します。何度も私はそういう答弁を聞きました。でも、分納の相談に行っても、あなたの場合は悪質なので一括しか認めないと言い放ち、三万円も持っていったのに受け取りもしなかった窓口もあるんですよ、これは総理の足元ですけれども。
 お店をやっている方なんですね。そのお店の外で、お客さんが入るのを待っているんですよ。要するに、お客さんが入らないとお金が入らないから、入るのを待っているんです。それで、ある程度たまったなというのを見計らって入ってくる。売掛金を差し押さえする。棚の上のボトルキープさえも持っていこうとして、慌てて、それはお客さんのだと言ったら、では財布の中身を広げてみろと、一枚一枚お札をテーブルの上に置かせて持っていった。そういう事例もあるんです。だけれども、それだって次の支払いのためのお金なんですよ。
 大臣に伺いたいんですけれども、ひどい実態、この間も出されました。何度も指摘されています。そのたびに、ぬくもりのある対応なんて言っている場合じゃないんですよ。だって、そうなったら、国は、そういうことをやっちゃいけないとちゃんと基準を示さなきゃならないんです。それは今度は大臣の仕事なんですよ。どういうふうにやりますか。
○塩崎国務大臣 国民健康保険料については、負担の公平の観点から必ずこれは納付をしていただかないといけない、そういう必要があるわけでございまして、保険料をお支払いできる財産があるにもかかわらず保険料を滞納している場合、こういう場合は、最終的には差し押さえによって徴収を行うことも必要であると考えているわけでございます。
 また、滞納者に対しては、市町村において、通常よりも有効期間が短い、先ほど来出ております短期被保険者証などを活用して、納付相談によって分割納付などのきめ細かな対応を行わなければならないとともに、滞納者の個別具体的な状況を踏まえて、生活を著しく困窮させるおそれがある場合には滞納処分の執行を停止する仕組みがあるところでもありまして、今回の改革後においても、個々の滞納者の実情をより把握した上で、適切に対応していただくべきものでないかというふうに考えているところでございます。
○高橋(千)委員 執行停止もあるし個別具体的に対応する、それはこの間も聞きました。それが、本当に誤解のないように、現場で結局過度の解釈にならないように言わなければ、明確にしなければならないわけなんですね。
 例えば、さっき、お支払いできる財産がある場合と言いましたよね。払うお金があるのに払わない人は悪質だと政府は言うわけですよ。だけれども、今私が言った事例は、払うと言って持っていったのに受け取らないんですよ、悪質だと決めてしまって。そんなのおかしいでしょう。分納相談に行っている、それを何で追い返すんですか。払える分だけとにかく頑張って払いたい、月々五千円でも計画に持ちたいと。そういうのを、絶対それに応じなければならないということをちゃんと言わなければ。
 それから、売り掛け債権を差し押さえちゃったら、もう現場はレッカー車でも何でもありですよ、だけれども、商売が潰れちゃったら全く払えなくなるじゃないですか。たった今のお金よりも、たった今のお金を例えば十万でも回収したとしても、それによってその人の商売が成り立たなくなったらもう丸潰れで、これから先、全く払えなくなるわけです。そういうことをしないということはきちんと明確にするべきだ。もう一回お願いします。
○塩崎国務大臣 今申し上げたとおり、先生が御懸念のような点についてはやはりきめ細かく対応しなければいけませんし、結果として、市町村側がアクションをとったがゆえに生活を困窮に陥れるというようなことがあってはならないわけでありますから、それは、執行については、やはりよく事情を聞いて相談に乗った上で対応をしていくというのは、先ほど申し上げたとおり、まさに丁寧にやるということがぬくもりのある対応だということを申し上げているので、その対応をしっかりと市町村でやってもらわないといかぬというのは、私たちの基本的なスタンスでございます。
○高橋(千)委員 確認をさせていただきたいと思います。
 本当にもうこれじゃ払えないから死ぬしかないと言ったときに、そう言って死んだ人はいないとか、さまざまなことが現場では言われています。柳沢大臣のときに、年金保険料の取り立ての問題、まさにそういうことがありまして、私が指摘をしたときに、苛斂誅求のそしりを受けないようにという名答弁をされまして、後で辞書を引いたんですけれども、それがちゃんと現場で生きていまして、そうした厳しい対応をしたときに、同じそういう立場の人を助けた人たちが今もその言葉を使って対応を改善させているということがございますので、ぜひこれはお願いしたいと思います。
 もう一つ確認なんですけれども、これは局長でよろしいです、お願いしたいと思うんですが、さっきの、保険証を発行していない自治体のところ、これはやはり手おくれ事例を出さないようにということで、とにかく保険証は出す、届けるとしている自治体はたくさんあります。そこに一律に、短期証を絶対出せとか、そういうことだけはしないでほしいと思うんですが、確認したいです。
○唐澤政府参考人 これは、先ほど申しましたように、さまざまな御事情が地域でございますので、その御事情を踏まえて丁寧に対応していただけるように、単に一律に対応するということにならないようにさせていただきたいと考えております。
○高橋(千)委員 確認をいたしました。
 次に、都道府県が示す標準保険料率、これをどこまで示すのかという問題です。
 応益負担と応能負担の割合も、自治体によって大変ばらつきがあるわけです。これまでの答弁の中で、市町村が保険料率を決めるんだから国は口出しをしないよねということを確認しているわけですけれども、応能が六で応益が四だとか、そう頑張っているところに対して、いやいや、あんたのところは四、六だよ、逆ですよというふうな形で目安を示すわけですよね。非常に乖離している、大きく食い違う、そういうときにやはり目安に近づけるような指導がされるんだろうか、非常に心配をするわけですが、どうなるんでしょうか。
○唐澤政府参考人 この標準保険料率、今先生から御指摘いただきましたけれども、決め方につきましては、まず都道府県が市町村ごとの納付金を決めていただかなければいけませんので、この納付金は、その市町村の医療費水準と所得水準に応じて決めていただく。その納付金をもとにいたしまして、それぞれの市町村の納付金を納めるために必要な保険料の標準的な水準というものを示すというのが、この標準保険料率でございます。
 ただし、今御指摘もございましたけれども、例えば都市部と地方によりましてもかなり算定式が違いますし、それから応能応益の割合もその地域によって違いがございます。それを、二方式、三方式、四方式というのがございますけれども、どの方式で示すのがそこの地域でよいのか。それから応能応益につきましても、例えば、私どもでも今、ぴったり五〇、五〇でやってくださいなどということはもう申し上げておりませんので、それはいろいろ地域の御事情がございますので、この辺は都道府県の中で、やはり市町村の実情を見て相互に御相談いただくことではないかと思っております。
 私どもは、まず、どういう方式を選んでいくかということ、それから市町村の規模によっても随分違いますので、その規模の評価というようなものも必要になってまいりますし、それから、どういうような事柄をいろいろ考慮してこれを決めていくのかということにつきまして、これからもまた御議論を続けさせていただきたいと思っております。
 ただ、基本的な考え方は、すぐにはできないわけでございますけれども、都道府県内の国民健康保険の被保険者、加入者の皆様が基本的には同じ所得の水準、医療費の水準ということであれば、余り違わない保険料の水準になるように、そういうものを目指していっていただきたいという考え方でやっておりますけれども、現実にはいろいろな違いがございますので、その現実を見ながら、丁寧に進めて、御議論をいただきたいと考えております。
    〔とかしき委員長代理退席、委員長着席〕
○高橋(千)委員 どうしても、県一本ということでは、いずれは保険料率が一律、同じものになるのを目指しているんだということになってくるので、そこがとても皆さん心配をしているところなんですよね。それで、低い方にならすんだったら構わないんですけれども、せっかく努力して何とか払える水準にしてきたところを、がんと乖離したものが示されるということがあってはならないと思います。
 ただ、それは独自の努力、一応今は市町村で決めますよと言うけれども、結局それは納付金という形で払わなきゃいけないし、そこに反映されなければならないわけですから、そこは、いきなり飛び抜けたことには、まさかとは思いますけれども、あってはならないということは重ねて指摘をしたいなと思っております。
 それで、もう一つ、国保の運営方針は都道府県医療費適正化計画との整合性の確保が図られたものでなければならないと書いています。
 そこで、大臣に伺うんですけれども、この医療費適正化計画というのは、何で、高齢者医療確保法、高齢者の医療の確保に関する法律の中で規定されているんでしょうか。そもそも医療費適正化計画というのは国民全体を対象としているのに、高齢者医療の中で書かれているというのは非常におかしいと思うんですが、なぜでしょうか。
○塩崎国務大臣 医療費適正化計画というのは、高齢者医療確保法第一条の目的規定に定められているとおり、国民の高齢期における適切な医療の確保を図るため、作成することとされているものでございます。
 医療費適正化計画においては、国民の健康の保持の推進、そして医療の効率的な提供の推進に関する事項等を定めて、高齢期を見据えた医療に要する費用の適正化や、高齢者医療制度を含む医療保険制度の持続可能性を図るものでございます。
 その際、生活習慣病対策とか平均在院日数の短縮といった医療費適正化の対象となる医療費は、高齢者を中心としつつ、これらの対策を若年世代から講じるなど、若年者も含めた医療費全体を対象とするものでございまして、決して高齢者を狙い撃ちするといったようなことではないことは、先生御案内のとおりでございます。
○高橋(千)委員 言われる前に大臣がおっしゃっておられます。
 そうなんですよね。もっともらしくおっしゃいましたけれども、言ってみれば、大臣は、みんないずれは高齢者になるんだから、医療費がそれまでかからないように若いうちに予防しておこうみたいな言い方をしたのかもしれませんけれども、高齢者医療制度をつくった趣旨というのはやはりそうじゃないと思うんですね。
 高齢者がふえて医療費が増大するからということを何度も何度も何度も刷り込んで、高齢者だけを集めた医療制度をつくり、一割の保険料と、四割の国費、県、市町村一割ずつと、現役世代からの支援金四割。あえて高齢者を切り分けて、現役世代にこんなに負担をさせていると描いて抑制効果を狙うのが制度の目的だと。これは、昔も今も変わらないと思うんです。
 だからこそ、今、自分たちのことじゃないのに支援金をこんなに、いわゆる被用者保険の人たちが半分も支援金を取られるのは納得いかないという声が上がっているのは、そのせいじゃないですか。
 だけれども、老人保健のときだって本当は負担金という形で仕組みはあったんですから、それをあえてこういう制度にしたことによって、まさに狙い撃ちというか、そういうふうに分断されるようにしたんだと思うんです。
 しかも、現役世代のうちに保健予防に力を入れて、高齢者になっても医療費がかからないようにということで、保険者努力が実れば高齢者の支援金を減らす、これはまさにそのものずばりじゃないですか。高齢者に支援金をやるのが嫌だ、それを、努力が実れば支援金を減らしますよ、その逆はふやしますよと、加算、減算という形でとことん高齢者に肩身の狭い思いをさせる、そういうつくりになっている。だから、今回はそこから国保が抜けた、そういう形でしょう。局長、違いますか。
○唐澤政府参考人 加減算のお話でございますけれども、これは第一期の計画で実施をしてきたわけでございます。健診、保健指導というものをメーンにして評価をしてきたわけでございますが、なかなかやはり、保険制度の形態によりまして、この受診率みたいなものも難しい、国保やあるいは協会けんぽの御家族、被扶養者の方は低いというようなことがございます。
 そういうことで、制度を別にして、それぞれ評価の仕方を考えていこうということに今後はさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
○高橋(千)委員 違う保険なのに、加算、減算という形でおかしいじゃないかと言ってきたことを、今、見直しましたという答弁だったなと思っております。
 それで、念のために言いますけれども、医療費適正化、無駄をカットすること自体に異論はないんです。先ほど来議論が出ているように、不必要に多く薬を出したり、安価な薬があるのにもかかわらず、わざと高額な薬をどんどん処方するとか、そういうことはやはり見直しをどんどんしていけばいいわけであって、それから保健予防だって、本当に効果的にやること自体は悪いことではないんですね。ただ、それを、何度も言うように、インセンティブと裏返しのペナルティーということでやることに問題があるということです。
 それで、今度は、保険者努力支援制度が創設されました。医療費の適正化や保険者として努力する自治体を客観的な指標を用いて評価する。この客観的な指標、これをまた国がつくるわけなんですよね。何をやるつもりですか。
○唐澤政府参考人 これは、本当にこれから相当御議論があると思うんですけれども、私どもが現在考えております保険者努力支援制度、それぞれの国保の中のそれぞれの自治体の努力に応じて財政支援をしていくということでございます。
 現在、自治体の取り組みを評価する指標として考えておりますのは、例えば、これまで実施をしてきました特定健診、特定保健指導の実施状況というもの、それから後発医薬品の使用割合、どのぐらい後発医薬品を使用していただいているかというもの、それから収納率の向上への取り組みの状況などというようなことを今検討しておりますけれども、これは、恐らく都道府県それから市町村からも相当御意見があると思いますので、地方との協議会の中で十分御議論をいただきながら決定することになるというふうに考えているところでございます。
○高橋(千)委員 資料には、前期高齢者一人当たりの医療費などというのも書いてあったと思いますが、そこをあえて避けて読んだのかなと思っておりますが、特定健診の実施率などもあるということだったと思います。
 まだもう少し具体的なイメージが必要だと思うんですけれども、問題はこの使われ方なんですよね。これは納付金や給付金の枠組みの外の補助金なんだろうか、まず確認します。それで、七百億から八百億くらいと言われていますよね。その使途が限定されるんでしょうか。
 つまり、保険者努力が実って支援制度の助成金をもらったときに、それを、保険料の引き下げですとかあるいは子供医療費無料化ですとか、あるいは健診とかワクチンの補助とか、そういう被保険者に直接還元することも可能だということでよろしいでしょうか。
○唐澤政府参考人 事実関係だけ、私の方から申し上げさせていただきます。
 保険者努力支援制度は、御指摘のように七百億くらいの規模で考えているところでございます。それで、これはもちろん、これまでの定率分とかそういう国庫負担とは別の、上乗せといいますか、別の財源になるわけでございます。
 それから、国民健康保険特別会計、特会に入るお金になりますので、これ自体について、お金として何か使途が制限されているということはございません。
 ただ、私どもは、これは保険者努力支援制度ということで設けられているわけでございますので、その制度の趣旨に沿ってどういうような対応をしていただけるかというようなことがこれから評価の指標とあわせて御議論になると思いますけれども、制度の性格としてはそういうことでございます。
○高橋(千)委員 保険者努力ということで、企業の事例集も見せてもらったんですけれども、前の改正時に、私が、被用者保険の被扶養者の健診率、どう高めるのかという質問をしたことがありました。
 被扶養者が住んでいる自治体にお願いをすることになるので、どういう医療機関があるのかということを事前に知って契約をしていく、そういう答弁があったかなと思っているんですが、例えば富士通が、被扶養者の受診率が一〇%程度だった、それを六割を目標として、配偶者健診と銘打って、今言ったような居住地分析とサポート、受診勧奨を徹底してやって、五五・七%まで引き上げたというレポートを見ました。これによって、健診を受けている人の方が、受けていない人よりも一人当たりの医療費が年間五万五千円も低いという、大変興味あるレポートだと思います。本当にそういう形で健診が生かされていくのであれば、非常にいいかなと思っているんです。
 私が言いたいのは、そういう努力にやはりちゃんと応えてあげるのはいいと思うんですよ。ただ、さっき聞いたのは、何か当初の話では、環境整備みたいなものにとどまろうとすれば要らないものを買っちゃうとか、つまり、パソコンを使うのでソフトにしますとか、ジムをちょっと整備しました、サロンをつくりましたとか、そういう環境整備なんかは、そういうことではないんだと思うんですね。だから、ちゃんとダイレクトに生かせる形を考えるべきだと思いますが、いかがですか。
○唐澤政府参考人 先生御指摘のように、これはもともと備品に充てるような性格のお願いをしたものではございませんので、やはり、健康増進、予防、そういうものに役立てていただくという趣旨で御利用いただけるということを望んでおります。
 それで、今の富士通の取り組みは大変すばらしい取り組みで、被扶養者の方で五五%というような健診率はちょっと普通あり得ない率でございます。大体、高くても三〇%台というようなところでございます。
 これは実は、前も、制度では、加減算の仕組みの中で市町村と健保組合や協会の被用者保険が競争するというような枠組みもありまして、なかなか頼みにくいというようなこともあったんですが、やはり被扶養者の方は御地元でないとなかなか健診を受けていただけませんので、こういう取り組みも大いに参考にさせていただきたいと考えております。
○高橋(千)委員 備品は買うなという答弁がありましたが、最初の説明はそうだったので、そこをちゃんと確認させていただきたいと思います。環境整備しか使えないという説明だったので、そうではない、ダイレクトにやはり被保険者を支援する、あるいは保険者努力を支援していくという形でお願いをしたいと思っております。
 そこで、医療介護総合確保法に基づく地域医療構想と医療費適正化計画をリンクさせ、かつ費用の見込みとして示させることは、どういう意味になるでしょうか。つまり、ベッド数削減を医療費削減に換算して、金目で示すことになりますよね。
○唐澤政府参考人 これは、地域医療構想で、都道府県の構想区域ごと、二次医療圏になると思いますけれども、その区域ごとに必要病床数を客観的に推計して機能分化、連携を進めていくということでございまして、これは医療法に基づくものでございますが、これと医療費適正化計画がそのままつながって、病床数の削減ありきというようなことになるわけではもちろんございません。
 この地域医療構想は、都道府県が構想区域で病床を推計してつくっていくわけでございますけれども、都道府県が今度は、医療提供体制の主体だけではなくて、広い意味での医療保険の財政面からの主体にもなってまいりますし、それから、全体としての、市町村が中心とはいえ、先ほどの健診や保健指導を通じた予防対策にも一定の責任や役割を担っていただくようになるわけでございます。
 そういう観点で、地域医療構想を踏まえた機能分化というようなものも参考にしながら、都道府県には医療費の目標というものを計画に位置づけることとさせていただいているわけでございますけれども、こうしたものも、全体的な予防や医療問題の一環として、総合的に都道府県に取り組んでいただきたいというふうに考えているところでございます。
○高橋(千)委員 ここは、そういうアバウトな答弁ではちょっと困るんですね。だって、県は具体的に数値目標を持たなきゃならないわけですよ。それを地域医療構想との関係で示さなきゃいけない。それはもろなわけじゃないですか、具体的に言うと。
 病床機能報告制度が昨年から始まっていますが、これは私、委員会でも一度指摘をしているわけですが、最初は県が集約すると言っていたけれども、結局、みずほ総研に委託をして、全国一つのサーバーにデータをまとめているわけですよね。そうすると、地域の事情、例えば、医師がいないから、本当は病棟をやりたいんだけれども閉鎖しているとか、そういう事情なんかデータでは全然出てこないじゃないですか。全然把握できないでしょう。
 それをどう本当に人間味のある計画に移すんだということが最大の課題になっているわけですけれども、そこに数値で示せと言われたら、それは、医師確保の努力よりも、閉鎖しているんだから、それをやったら幾ら減りますよ、カットできますという方が数値で示しやすいじゃないですか。どうしたってそこに向かわざるを得なくなりませんか。
○二川政府参考人 病床機能報告制度につきましては、委員御指摘のとおり、もう既に昨年の十月に施行されておりまして、これから毎年十月に御報告をいただくわけでございます。昨年につきましては、初年度でございますので、十一月に各医療機関から医療機能を病棟ごとに御報告いただいたところでございます。
 医療機能の区分に限らず、さらに大変詳細な情報の報告もいただいているところでございます。これにつきましては、都道府県の事務軽減の観点から、国の方に直接オンラインで出してきていただいて、その事務をみずほ総研に委託しているわけでございますけれども、その情報につきましては、既に各都道府県の方に、地域にお返しをして、使えるようにしているところでございます。
 初年度のものといたしましては、高度急性期機能とか急性期機能、回復期機能、慢性期機能、それぞれの割合が示されて既に公表しているところでございますけれども、これを各県におきまして、自分の地域がどういった状況にあるかということを十分踏まえていただいた上で、またもう一方で、将来の見通し、二〇二五年にどのくらい必要になるか、これの計算式のガイドラインの方も、私ども厚生労働省の検討会の方の検討を踏まえましてお示しをしたところでございます。これを参考にしていただいて、将来の各医療機能ごとの必要数を各都道府県で構想を立てていただくということになるわけでございます。
 その構想と実情を比較して、実現するための施策を各県ごとにお考えいただくというのが、地域医療構想ということになっているわけでございます。
○高橋(千)委員 将来の医療構想、やはりこれは、病床機能を再編することによって医療費の適正化が図られる、こういう議論は、厚労省の頭越しに、経済財政諮問会議あるいは産業競争力会議の議論の中で出てきたものがやられてきた中身なので、どうしたってそうならざるを得ないじゃないか。まして、それを露骨に、適正化計画とリンクせよというわけですから、これは本当に重大な中身だなと思っています。
 これは引き続き議論していきたいと思うんですが、もう一つ、附則がついているわけですよね、第二条一項の検討規定。費用の適正化、保険給付の範囲、加入者等の負担能力に応じた医療に要する費用の負担のあり方について検討する、これは具体的に何を指しているんでしょうか。
 つまり、費用の適正化ということで、医療費総額にキャップ制、かつてありましたよね、こういうことをイメージしているんだろうか。患者申し出療養だけではなく、混合診療ですとか、かつては免責制度ですとか、足切りのようなこともいろいろな議論がされました。そういうことが保険給付の範囲ということで議論されるんだろうか。そして、さらに負担増ということを議論していこうとしているんでしょうか。大臣に伺います。
○塩崎国務大臣 これから、医療費の適正化というのは、本当にその地域地域のニーズに合った形で行われなければならないというふうに思っております。
 今後、高齢化等によって医療費が増大する中で、医療保険制度を長もちさせないといけない、持続可能なものにしなきゃいけないということで、その制度を構築するには、見直しに向けてさまざまな検討を絶えず繰り返していかなきゃいけないというふうに思います。
 こうした見直しの事項として、今回の改正法案の附則において、医療に要する費用の適正化、そして医療保険の保険給付の範囲、さらには加入者等の負担能力に応じた医療に要する費用の負担のあり方を例示として列挙しております。そこに含まれる内容につきましては、幅広いものだというふうに我々は考えておりまして、現時点において、先生御指摘で御懸念のような、医療費総額のキャップ制とかあるいは混合診療とか、こういうものは想定をしていないということでございます。
○高橋(千)委員 想定をしていないと大臣はおっしゃいました。今はあくまでも例えばで言ったんですから、イメージするのはそういうものだよと言いましたけれども、今議論されているのは、厚労省の頭越しにやられている、言ってみれば官邸主導でやっているわけですよね。そうすると、一番最初の趣旨説明の中で国民皆保険を守りますと言っているのに、向かっている先は違うじゃないですか。
 長もちと言いましたよ。持続可能なと、法律のところに名前がついています。本当に制度をきちんと維持しなければいけないんだと言っておきながら、ハイウェイ構想には幾らでもお金を出すわけでしょう。そうじゃないですか。一般の人たちがお金がなければとてもアクセスできないような最先端の医療には、ハイウェイで、国が丸抱えで支援をするわけでしょう。だけれども、日々の地域医療に対してはもうお金がなかなか出せないんだよという議論をしているんでしょう。それだとだめなんだということを何度も言っているわけです。
 昨年の九月二十九日の総理の所信表明演説では、次の国会も、さらにその次も、今後、国会が開かれるたびに、特区制度の拡充を矢継ぎ早に提案させていただくと発言をされているんですね。ですから、ドリルの刃ということを前に発言されていますけれども、一度穴をあけたら、一旦は大丈夫かなと立ちどまって検証したりするのが普通だと思うんですけれども、あけたら最後、どんどん大きな穴をあけていくというのが総理のお考えなのかなというふうに思うんですね。
 やはりそこに対してしっかりと物を言わなければ、医療、介護の適正化と、今私が指摘した病床再編、地域医療ビジョンに関する医療費支出の目標の導入、そして医療・介護情報のICT化などは、本当に官邸の中で、社会保障改革推進本部が議論をしている中身なわけですよね。そういう中で、言ってみれば、今、法案審議をやっているのと同時進行でワーキンググループの議論がされていて、だから検討規定なんだと。
 法案ができたときには想定していなかったものがどんと出てくるということになってはならないので、想定しておりませんではなく、ないように、大臣が本当に体を張って頑張っていくとか、やはり厚労省としてはそういう立場に立たなければ。そういうことの決意を最後に伺っておきたいなと思います。
○塩崎国務大臣 今回初めて取りまとめられるこの地域医療構想というのは、初めて試みられるものであって、あくまでも、この名前のとおり、地域の医療がどうあるべきかということを都道府県に考えてもらう。供給体制をどうするかとか、いろいろな形で地元というかそれぞれの地域で議論が行われることになるわけでありまして、もちろん、国家財政の問題から無縁であるわけはないので、勝手なことをばらばらにやるわけにいかないことは間違いないわけでありますけれども、あくまでもこれは、地域の医療のニーズとマッチした形のビジョンというものを責任を持って地方が考えてもらう。
 そのための大きな考え方をガイドラインとしてもう既に三月に厚労省からも示しているわけで、決して、官邸が頭ごなしに何か地方に命ずる、圧力をかけるみたいなことでやるわけではなくて、あくまで我々は、国民の健康、言ってみれば命を守るための医療をしっかりこの新しい仕組みの中でどう実現ができるかということを、この医療構想やさまざまな新しい制度、そして何よりも今御審議をいただいている新しい保険制度の中で、みんなで考えていこうと。
 都道府県だけではなく、市町村とともに都道府県が保険者となるということでありますし、そういうことはみんなでやろうということでありますので、どこか遠くから命令が来て何とかというようなことは、我が国は民主主義でありますから、決してそういうことはないということを申し上げたいと思います。
○高橋(千)委員 また続きをやりたいと思います。
 終わります。
○渡辺委員長 次に、岡本充功君。
○岡本(充)委員 きょうは、質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
 まず最初、私が配付しようと思った資料について、理事会で御意見があったというふうに承知をしています。
 大臣への質問の準備が整う前に、周りの皆さん、まだ準備されていますから、委員長にちょっと確認をとりたいんですが、今回の資料は公開するべきではないのではないかという意見が理事会であったということ、ちょっと私の説明が十分でなかった部分も反省しつつ、少しこの資料について、厚生労働大臣から、どういう経緯でこの資料ができて、どういうふうにして理事会に報告いただいたのか御回答いただいて、それを踏まえて委員長に申し入れをしたいと思います。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。
 岡本委員から、委員会の質疑の中で、こうした資料を出していただきたいということを理事会でということでお諮りをいただきまして、理事会で御協議をいただきました。それで、資料を私どもの方で作成いたしました。それを二十日までに出すということでお伝えをしておりましたけれども、それをしたわけでございます。
 その際に、今回は、各製薬会社が公開をしている情報につきまして、それを全部閲覧いたしまして、御依頼をいただきました労災病院等の病院に勤めている医師について抽出をして整理したという作業をしたわけでございますけれども、それを見る際に、閲覧をする場合には条件がついておりまして、医療機関、医療関係者または情報を公開している製薬会社に不利益、損害を与える行為、名誉、信用を毀損する行為を禁止すること、公開情報を無断で転載、転用する行為を禁止することなどに同意をすることが条件というのがついておりました。
 今回の資料の取りまとめに当たりましては、製薬協に、衆議院厚生労働委員会の先生方にお届けをする資料として了解を得て、私どもとしては、作成をしたものでございます。
 ただ、そこから先、世の中に広く公開するようなことになるというところまでの了解をとっていなかったというところがございまして、これを私どもが、今にして思えば、先に確認をしておくべきだったことかとも思い、あるいは、もしかしたら、先生や理事会にお出しをするときに、そのような条件がついておりますということを申し上げるべきだったかもしれません。そこは、私どもも反省をしなければいけないところがあろうと思います。
 ただ、改めて、今回資料として先生がお出しになられるということで理事会にお諮りになられた際、厚生労働省としてどうだろうかという説明を振られたときに、先ほどのような条件がありますので、厚生労働省といたしましては、個人を特定されないような形でお出しをしていただきたいというふうに考えているところを申し上げて、理事会の方で御判断をいただいたという経緯だというふうに存じております。
○岡本(充)委員 では、確認ですけれども、これは、ホームページ上には名前も役職も出ていますね。
○橋本大臣政務官 はい、そのとおりでございます。
○岡本(充)委員 それで、厚生労働省からいただいた利用規約への同意というところに、医療機関、医療関係者または当社に不利益もしくは損害を与える行為またはそのおそれのある行為というのは、この厚生労働委員会での議論が当たる、こういうふうに解釈をされた、そういうことでよろしいですか。
○橋本大臣政務官 委員に御提出をするに当たっては、それについての許可をとったということもありますし、それは、判断をされるのは各企業だと思いますけれども、各委員にそれをお示しするということはこれに当たらないという御判断をいただいたので、そのお許しを私たちはいただいたんだと思っております。
 ただ、資料として御提出をいただくに当たり、これは理事会で御協議をいただいて判断されたことではありますけれども、私どもが意見を求められた際には、さらに資料として提出されたものがまたある意味で国会での議論の中で公開をされたりということになりますので、ある意味で個々に出されている情報を私どもが編集、加工してお示しをするという作業になりました。そのことによってどういう影響が出るのか、そういうことにもなりかねないのではないかという懸念を申し上げたところでございます。
○岡本(充)委員 入り口論でこんなに時間をかけているのもなんなんですけれども、厚生労働委員会でこうしたいわゆる製薬企業、私は、製薬企業みずからガイドラインをつくって透明性を高めるということにされたことは、本当にすばらしいことだと思いますよ。
 世界で見ても、世界医師連盟でも同じような話があって、GCPの基準等を考えるときに、やはり利益相反ということは世界のある意味スタンダードになってきているという前提に立つと、これはどうなのかということは議論することは当然あってしかるべきだし、各企業がホームページで公開しているものです。それを名寄せすることによって名誉を著しく損なう、こういう判断に至っているのかどうかというそこの点、厚生労働省がそう考えたのかということについて、それだけはお答えいただけますか。
○橋本大臣政務官 理事会での御判断ということに最終的にはなろうと思います。
 ただ、御議論をいただいた際に意見を私どもに問われましたのでお答えをしたことは、委員にお出しをすることは許可をとっておりますし、それは問題ないという御判断をいただいたということだと思います。ただ、そこから先について、私ども、許可をとるということをしておりませんでしたので、そこについては先ほどの条件にかかるようなおそれもあり得るのではないかということでございます。
○岡本(充)委員 大臣、これは、利益相反の話をするときに、誰がどういうふうに、どういう企業からお金をもらっているかというのをやはり公のもとに、公開するということを企業みずから、七十二社集まってお決めになられた話でありまして、それに基づいて議論をすることが厚生労働省が懸念をする不利益もしくは損害を与える行為に当たるのかどうかというと、私は、そこで名誉毀損のようなことを言われることは、それは心外だろうとは思いますけれども、どなたがどのくらい、どういう企業からお金をもらわれているかということは、先ほどの観点からいえば当然議論するべき課題であって、それを厚生労働省が意見として言うということは、私はおかしいんじゃないかというふうに思っていますが、大臣の御見解はいかがですか。
○塩崎国務大臣 今初めてこの事実を知りましたが、いずれにしても、この決めは理事会でお決めになったことなので、これは私どもの決めることではございませんので、理事会の方で御判断をいただくということだろうと思います。
○岡本(充)委員 違うんです。理事会で厚生労働省がそういう意見を付したと聞いていますので、今政務官もそう言われました、厚生労働省としてそういう見解を述べたと言われているわけですから、その見解は当たらないのではないですかということ、厚生労働省の見解についての大臣の、今初めて聞かれたということですけれども、見解をお聞かせいただきたい。
 ちょっと、大臣の見解を聞きたい。
○渡辺委員長 まず、橋本大臣政務官。
○橋本大臣政務官 御指名によりますので、お答えをいたします。
 先ほど申し上げましたけれども、閲覧についての条件がついておりました。同意をすることということが、条件がついておりました。それにつきまして、私どもとしては、委員に提出をするということで同意をとったということはございます。したがいまして、それがさらに委員会の場で公開をされるということについての同意をとっていなかったということで、先ほどの条件に対して、そういうふうに許可をとっていなかったものですから、そこに対して私どもは懸念をしているということを申し上げたことでございます。
○岡本(充)委員 ちょっと、本当にどうかと思いますけれども、ウエブサイトに同意と書いてあるのは、これは、ここに書いてあることについて同意をしますかであって、ほかで議論することを同意しませんと言っているわけじゃないんですよ。議論してもらっちゃ困るなんて一言も書いてないんです。だから、議論することに同意を求めていないわけですから、それは論理のすりかえですよ。
 私は、改めて次の機会に、これはしっかり公開をした上で議論をすることを求めたいと思いますし、厚生労働省として、もう一度この見解を考え直していただきたいと思います。
 最後に大臣、もう一言だけ。
○塩崎国務大臣 経緯は、今、橋本政務官から申し上げたとおりなんだろうと思います。
 私も、つぶさには、理事会には入っておりませんので、聞いておりませんが、そこは確認をしますが、私は政務官の言っていることが筋なのかなと思いますので、今、先生の御意見は御意見として受けとめておきたいと思います。
○岡本(充)委員 委員長、では、理事会でも後刻協議をお願いしたいと思います。
○渡辺委員長 本件については、理事会で協議をいたします。
○岡本(充)委員 その上で、きょうはこの黒塗りの資料で議論をしていこうと思います。
 きょうは総務省にもお越しをいただいておりますけれども、そもそも、こうした製薬企業と、そして医師との間のいわゆる利益相反があるのではないか、こういうことが懸念をされることがある中で、今回、新聞報道等でもありましたけれども、かなりの金額が報酬等で医師に渡っているという状況でありました。
 私は、講師等の謝礼を受け取るなと言う気はさらさらないので、そこは冒頭申し述べておきたいと思いますし、適正な講師料それから謝礼を受け取ってさまざまな場で公益性のある活動をされること、それ自体を否定しているわけではありませんが、さりとて、余りに金額が大きいと、やはり社会通念上どうかということを思ってみたり、また、いわゆる独法通則法の中で、六十一条ですか、「自ら営利事業」ということになってきてしまうのではないかと思うんですが、この「自ら営利事業」とは具体的にどういうものを指すのでしょうか。
○高野政府参考人 お尋ねの点につきましては、独立行政法人通則法といいますよりも、公務員法制の問題かというふうに存じます。
 特定独立行政法人というものがございまして、その独立行政法人通則法によりまして、特定独法の職員は国家公務員の身分を有しているというふうにされております。この結果として、通則法上の読みかえ規定によりまして、国家公務員法の第百四条が適用されるということになります。具体的には、職員が兼職をするには、当該職員の勤務する独立行政法人の長の許可を要するということにされております。
 また、独立行政法人には、もう一つ、特定独法以外の独法がございますが、これらの職員につきましては、国家公務員の身分は有しておりません。
 したがって、国家公務員法の適用もございませんが、職員の兼職については、当該独法の事業内容に照らしまして、中立公正の確保、信用の維持等の観点から当該法人における就業規則等の中で定められるものということで、二類型の独立行政法人によりまして、若干、法律の適用関係が異なっております。
 みずから営むということにつきましては、直接には国家公務員法制の問題でございますので、そちらの方にお聞きをいただければというふうに存じます。
○岡本(充)委員 最後が聞き取れなかったんですけれども、もう一度お答えいただけますか。
○高野政府参考人 国家公務員法の適用関係につきましては、今申し上げたとおりでございますが、みずから営利企業を営むということにつきましては、直接には責任当局は人事院なりということになりますけれども、承知をいたしております限りで申し上げますと、国家公務員法の百三条ということになりますけれども、「職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。」ということになってございます。
 御質問の事柄につきましては、いろいろな製薬会社等からの依頼によりまして、個別に講演等の依頼があり、応えた場合がある、それ以外のものがどういうものがあるのかは私は直接承知をいたしておりませんが、そのように個別の依頼に応じて講演等を行ったというものにつきましては、必ずしも、みずから営利企業を営むということではなくて、むしろ、国家公務員法そのものといいますよりは、公務員法制の適用がある場合には、特定独法の場合のことを申しますが、国家公務員倫理法の問題がございますので、そちらの方の報酬を受け取る規定との関係が出てこようか、このように思っております。
○岡本(充)委員 さっきの語尾より相当長くなりましたね。
 「自ら営利事業」とは一体何を指すのかということ、そういう懸念を持たれることがあってはならないということをお話しされたんだと思います。
 きょうは、大変お忙しいところを申しわけありませんが、国病機構の桐野理事長、それから国際医療研究センターの春日理事長にそれぞれお越しいただいています。ありがとうございます。お忙しいところを済みませんでした。
 ただ、きょうお越しいただいたのは、ここの資料で極めて、名前は出していませんのでこの人とは言いませんけれども、それぞれの理事長の許可のもと、非常に多数回の講演に行っている方がいる。これも製薬関係だけですから、恐らく、それ以外、例えばほかの雑誌だとか、ほかの何らかの講演等を含めると、相当な回数行かれているんじゃないかということ。
 それぞれの本職というか、もともとの常勤として行っている仕事に影響が出ないということをどのようにして確認している、もしくはどういうようなボーダーラインをお引きになってみえるのか、それぞれお答えいただけますか。
○桐野参考人 兼業に関しましては、企業からの要請を受けまして、これに関して内容を精査した上で、倫理監督者または倫理管理者がこれに承認を与えるという方式を採用しております。
 その場合に、例えば、申請してきた企業が内部統制上とかさまざまな問題を抱えた企業である場合はそれを承認しないということと、それから、実際に行われる講演が勤務時間外であることを条件としておりまして、もしどうしても勤務時間内にやらざるを得ない場合には年次休暇をとっていただくということで、年次休暇が年二十日間ありますので、それを利用していただくということが条件になっております。
 また、金額などについても細かい規定がございますが、そのようにやっております。
○春日参考人 ただいまの御質問でございますけれども、私どものセンターでは、職員の兼業規程というのがございまして、それの許可基準ということで、勤務時間外に行うもので職務の遂行に支障が生じないこと、それから、我が国にいまだ専門家が少ない中で、当該職員の専門的能力により貢献するものであること、また、センターの業務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないことを確認して、そういう兼業を承認しております。
○岡本(充)委員 職務の遂行に影響が出ないと言いますけれども、年間に何十回も講演に、製薬メーカーだけで行ってみえる。恐らく、ほかのがゼロということは多分ないんだと思います。そういうふうに思うと、いささか、例えば百回も二百回も行っていても、これは時間外ならいいんだというお考えだとすれば、やはりそれは通念上どうかというふうに思うし、また、本分に影響が出ていると考えざるを得ないのじゃないか、こういうふうに思うんですね。
 もう一度だけそれぞれお答えをいただきたいですが、今後の許可に当たって、今この委員会で私が提起した点を考慮して許可をされるのか、それとも、いや、このままでよかったので、今後とも、一人何百万円、そして百回以上講演に行っても、それはそのたびごとに判をつきます、こういう話なのか、そこをお答えいただきたいと思います。
○桐野参考人 ただいまの件に関しましては、講演というものは、今、春日理事長もお答えになりましたけれども、それぞれの医師がそれぞれの専門領域のエキスパートあるいは専門家として講演を行っているということでございまして、これは、もう御存じのとおり、医療の質の向上のため、標準的な医療の普及あるいは最新の医学的知見の情報発信というのは、これは医学あるいは医療にとって本質的に重要でございまして、こういう社会的貢献という観点から活動することも重視するべきであると考えております。
 一律に額や回数などで規定するよりも、個々の案件について審査する方が現状では合理的ではないかというふうに考えております。
○春日参考人 ただいまの御質問でございますけれども、私は個々の事情の特殊性というのはあるというふうに思っております。その辺を検討することは非常に重要でありますけれども、ただいま御指摘いただきましたように、総枠といいますか、何らかの上限を設けるというのは、私個人としては一つの考え方だというふうに思っておりますので、今後ともそれらを考えながら適切に判断していきたいというふうに考えております。
○岡本(充)委員 それは、百回以上行っていて仕事にならないんじゃないですかという指摘に対して答えてもらっていない気がするんですね。回数は、では、お二人とも、青天井だというふうなお考えですか。
 それと、もう一つ。では、逆に、この一年間、許可をしなかったという事例は、誰とは言わなくていいです、こういうものについては許可をしなかったという事例についてお答えください。
○桐野参考人 回数の多い方については、例えば病院長の方で回数の多い方は何名かおいでになりますけれども、非常にアクティブな方でありまして、逆に言えば、こういうところで講演などをされるということに加えて、病院長としても非常に有能であり、その方々はこれまで赤字体質で苦しんでいた病院を黒字にするなどの成果を上げておられます。
 それから、例えば、かつて利益相反問題で少し社会的にも問題になった企業に関しては兼業を許可していない、こういう事例はございます。
○春日参考人 ただいまの御質問でございますけれども、実際に、ある特定の職員の方のそういう講演あるいはコンサルタントとしての収益がかなり高額になってまいりまして、本給に非常に近いものになってきましたので、私が、やはりいろいろなことから考えて少しまずいのではないかというふうなアドバイスといいますか、サジェスチョンをその方にしましたところ、その方は、以後、そういうものをやめられた、そういう実際の経験がございます。
○岡本(充)委員 お二人、微妙に温度差があるんですね。国病機構は、今後とも青天井、今後とも回数無制限、そういう答弁をされている。一方で、春日理事長の方は、やはりこれを踏まえて少し考え、検討してみたいという趣旨の御答弁をされている。これは差があるんですね。
 繰り返しになりますけれども、では、国病機構としては、病院長が院内で黒字にすることに成功すれば、それが本分であって、何回行こうと幾らやろうといい、こういうことを改めて言われるのであれば、それはどうぞ大臣の前でもう一回答弁していただきたい。その上で私は大臣に伺いたいと思います。
○桐野参考人 実際に行われている兼業が業務に支障を与えているということが明らかに認識された場合は、当然これは承認しないというわけでありまして、決して青天井でいいというようなことを我々が認めているということではございません。
○岡本(充)委員 では、もう少し具体的に、影響を与えているというのはどういうことを指すんですか。ちゃんとやはり、これは一定程度、社会通念上、検討するべきだと思いますよ。
 それで、これはもう一つの議論もあるんですけれども、とにかく、やはり医師個人が本来業務、常勤として、非常勤の先生はもういいです、それはいいと思います、名誉院長とか顧問だとか非常勤の先生について私は言っているわけじゃない、常勤として仕事をされている以上は、本分があるのではないか。ここで紹介されているだけでも何十回とあって、そしてそれ以外のところでも恐らくされているだろう、こういう状況の中で、幾ら時間外だからといって、毎日毎日、幾らアクティブだからといって、講演をしているというわけにはいかない。
 そういう中で、では、もう一回だけ確認します。
 理事長、具体的にとは言いませんが、こうした今回のデータ、発表を見て、少し、兼業のあり方、金額等、考えていく余地があるというふうな認識に立たれたか、それとも立たれていないか、お答えください。
○桐野参考人 当然、今御指摘されたようなことを今後検討していくことは必要だと思います。
 ただ、現時点で具体的上限をどこにするというようなことを申し上げることはちょっと難しいです。
○岡本(充)委員 今答えてくださいとは言うつもりもないし、私も今ここで何回と聞いているわけじゃないです。ただ、一定の限度がやはり必要じゃないかということをお話ししている。
 私は、こうした医師個人の講演活動、社会全般にいろいろな意味での知見を生かして貢献をしていくことを否定しているわけではありませんし、それに当然報酬があってしかるべきだろうというふうには思っておりますが、繰り返しになりますけれども、余りに回数が多い人、余りに金額が多いのはどうかということを言っているわけで、大臣、これまでの議論についてどのようにお考えですか。
○塩崎国務大臣 まず第一に、これは独立行政法人の中でも非公務員型ということでございますので、いずれの場合にも、それぞれの法人がきちっとしたルールを明らかにしながら内容を明らかにするというルールをしっかり持ってもらいたいなというふうに私は思いました。
 そうはいいながら、確かに、先生の御注文で理事会で決まった資料徴求に基づいて出てきたものを見たところ、一千万円を超えるようなものがあるというようなことは、今説明があって、医学は大変大事であり、また繰り返し呼ばれることもそれは当然あるでしょうから、それはそれで中身はいろいろだろうと思いますけれども、しかし、なかなか普通の感覚では理解がしづらいところもありますので、このところはやはりもう一回ルールというものを、世の中の常識と世界の常識、それを踏まえた上で、どういうふうにすべきか、そこは冷静に考えてもらえばいいんだろうと思います。そこのところを、先生も御指摘のとおりでありますから、冷静に考えてルールを明確にしながら今後の方針を明らかにしてもらうというのがいいのかなというふうに思いました。
○岡本(充)委員 またこれは、結果はぜひ教えていただきたい。検討した結果、どういうふうになるのか。
 これは、きょうは質問通告していませんでしたのでここでお話はしていませんが、いわゆる労福機構の話から始まった話なんですよね。そういう意味でいえば、労災病院の医師のあり方について、きょうは指摘はしていませんけれども、それも含めて検討いただけると事務方からは聞いておりますが、改めて、大臣、では、検討した結果を速やかに御報告いただけますでしょうか。
○塩崎国務大臣 今の段階でのいろいろなことは整理をされないままであることはありますけれども、しかし、私の方からもしっかり調査をするように労働者健康福祉機構の方へ再度求めていますので、その結果を受けた上でまた御報告を申し上げるということで、この間の御要望の中で、二十六年の二月から、講演等を行う場合の内容、時間、謝礼の金額等を報告させているということでありますけれども、どうも、業務に支障が本当になかったのかとか、そういうことについてはまだ明らかじゃありませんから、これらも明らかにした上で報告をしたいというふうに思います。
○岡本(充)委員 労福機構だけじゃなくて、きょう、せっかくお越しですから、国病機構もお考えいただけるということですし、それ以外の研究センターなどでも、やはり優秀な人に来てもらわなきゃいけないから、確かに一定程度の、僕は、本来は報酬がもっと高くなるような方向にして、その報酬の中で、厚生労働省の職員の方なんかはいろいろなところでお話しされるときに講演料を取っていないですよね、実際。医系技官の人はかわいそうだと思いますよ、正直。もうちょっと給料を上げてあげるべきだと、私は委員会の場でも言いますけれども。本当に、給料の体系、法令の事務官もそうだと思います。やはり、それなりの人材を確保する上での給与体系のあり方というのは、私は別途議論しなきゃいけないとは思います。
 非公務員型とは言いますけれども、公務員である医系技官がよそで、職務外でお話をされたときも、報酬を受け取らずに話している方がいらっしゃる一方でという話にもなりますが、そうした対比の部分もある。
 だから、本俸を見直すということがもう一つの重要な議論だとは思いますけれども、こうした観点を踏まえて、やはりもう一度お考えをいただきたい。アルバイトしなきゃ自分の能力に応じた報酬が得られないなんということでは、私は、本当はあるべき姿じゃないと思うんですね。だから、そういうところとあわせてお考えをいただきたい、こう思っております。
 きょうは、その他の法人も来られている、理事長もせっかく来られている、こうやって私がしゃべっていることも聞いていただいている。それを踏まえて、すぐにあしたにとか、来週持ってこいとか、こういう話じゃないですけれども、できるだけ速やかに、検討を加えて、あり方を考えていただきたい。できれば省内で議論してもらいたい。
 結局、繰り返しになりますけれども、公益性の高い仕事をされている。非公務員型といえども、国立病院機構だったり、また各研究センターの研究者の方がそういう仕事をされているわけですから、そういう意味では、そもそもそういう公益性の高い仕事をしている方が、公益性の高いことをしたことにさらに報酬が発生するという考えではなくて、そもそもの本俸の中に入るような考え方というのができないのかも含めて、多少時間がかかってもいいと思いますけれども、未来の問題を検討してもらいたいし、過去の状況についてはもっと速やかに、いわゆる時間内にどういうことがあったのかなかったのか、本分に支障があったのかなかったのか等を含めて、それは御報告いただきたいと思いますけれども、こうした点について、大臣、お約束をいただけるということであれば、御答弁いただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 先生から繰り返し言っていただいているように、やはり公務には優秀な人が来てもらわないと、困るのは国民だということに最終的にはなるということは、皆共通の認識にしておいた方がいいというふうに思います。いつもたたかれているみたいなことでは困るのでありますが、一方で、しかし、国民のために頑張っていただかなきゃいけない立場の人たちにふさわしいルールと、それに基づくディスクロージャーがあって、それに基づいてきっちり行われるということが一番大事だろうと思うので、先ほど申し上げたように、国病も含め、それぞれルールを明らかにしながら、どういうふうになっているのかという実態について御報告をいただきたいなというふうに思っておりますし、厚労省についても同じようにしたいというふうに思います。
 本俸についての話がありましたが、これは役人全体についても言えることでもあり、また、なぜ我々の司法制度改革で弁護士がふえないのかというと、やはり、これじゃ余り、いても、市井にいた方が全然いいというふうなお医者さんや弁護士さんがたくさんおられるのでは、せっかく来ていただけるのが生かされないということになりますから、そこのところも、今、問題提起をいただきましたので、それは受けとめさせていただきたいと思います。
 いずれにしても、今回これでクローズアップされた問題について、国民にも説明ができるように考えてみたいというふうに思います。
○岡本(充)委員 きょうは、お忙しい中、桐野理事長、春日理事長にお越しいただきましたけれども、この問題についてはこれで質問を終了しますので、御退席いただいて結構でございます。
 きょうは法案審査でありますけれども、大臣、この話は、お二方はお忙しいので御退席いただきましたけれども、もう一つ残っているのは、さっきの、いわゆる法人の職員が、身分との関係だとか本分がどうかとか、こういう話ではなくて、そもそもこうした費用が薬価を引き上げているのではないかということについて、やはり国民は懸念を持つと思うんですね。
 今回、法案審査に当たって、やはり持続可能な公的医療保険を維持していくんだという観点に立つのは、恐らく国会議員のほとんど全て、皆さん同じ思いだと思いますけれども、さりとて、なぜこれだけ持続可能性に厚生労働省みずからが言及しなきゃいけないのかというと、ややもすると持続可能性に懐疑的に思われる方がいるからなんじゃないか、こう思うわけなんですね。
 持続可能性に懐疑的に思われる方がどうして出てくるのか。それは、保険制度の制度的な問題もあるでしょう。これは私が本会議で指摘をした高齢者医療制度なんかがそういう話だった、国保なんかもそうだと思います。一方で、やはり医療費の適正化と言いながら、その適正化がなかなか図られないというこの実態についても、正直言って、皆さん方が、何でこんなに薬が高いんだと思われる方がいるからなのではないか、こう思っているわけなんですね。
 そもそも、いわゆる国立病院だとか公的病院以外の医師を含めても、そういうところに製薬企業から多額のお金が流れていたり、研究費に物すごいお金がかかったり、こういうようなお金がやはり薬価に反映している、そういう認識は大臣にはおありですか。
○塩崎国務大臣 薬価は薬価として、これは中医協で、厚労省とそれから政府でしっかりと決めていることでもございますが、その上で、今のような状態が、結果として高くなっているのかどうかという製薬企業側の資質の問題とリンクをさせてのお話だろうと思いますけれども、それは、製薬メーカーの企業行動の問題でありますから、別個の問題というふうに私たちは考えております。
○岡本(充)委員 ちょっと待ってください。
 薬価を決めるに当たって、やはりその薬の開発費、研究費は参考にされますよね、当然。違いますか。
○塩崎国務大臣 日本の大学でいい新薬の開発が行われていても、言ってみれば、バックアップをする製薬企業がなかなか出てこないみたいな話も一方であるわけでありまして、研究費がつかないという意味ですから、それは一体どういうふうに理解するのかということもありますので、そこのところは、接待攻勢しているから、あるいは研究費をたくさん出しているから薬価が高くなっているとするならば、それは世界共通に企業は開発をしているわけですから、どこの部分がどこの研究費にはねているのかとか、そういうこともよくわからないので、一義的に言えることではないというふうに私は思います。
○岡本(充)委員 いや、だけれども、株式会社ですからね、製薬メーカーは。かかったコストをどのようにある意味利益に変えていくか、そして結果として利益をどれだけ確保して株主に還元するか、それはやはり株式会社ですから、考える話ですよ。
 そういう中で、今の話で、大臣は、ではこういうことでいいですか、私が整理しますけれども。いわゆる研究開発費の中にこうした講師の謝礼金とかを含めていない企業があるであろう、一義的に全部含めているわけではない、そういう理解であって、いわゆる講師の謝礼金もしくはさまざまなコンサルタント料、こういったものが薬価にはねていないケースがある、こういうふうに理解をされている。一義的にはそうではないと言われているから、そのようでよろしいんでしょうか。
○塩崎国務大臣 ケースで分かれているわけではなくて、先ほど先生がおっしゃったように、企業はやはり企業一つで単体でありますし、それぞれの集まった産業としていろいろな研究開発をやっているわけで、我々は、多分御党も、研究開発に関しては支援を税制などでやりましょうと言っているわけであります。
 したがって、研究開発にかける企業のコストをどういうふうにきちっと表に出しながら、それをディスクローズしながら企業として国民の信頼を得るかどうかというのは、企業のガバナンスの問題であって、どれの場合は薬価にはねていますとかいうのは、とてもこれは一つ一つ見ていくような話でもないでしょうし、トータルとしてどうなのかということは、先ほどの御質問にありましたけれども、我々はそれぞれのルールを持って対処しなきゃいけないし、我々の決める薬価であるならば、薬価を正しく決めているということを示していくことが大事だというふうに思います。
○岡本(充)委員 長くしゃべっていただいていますけれども、中身が全然ないんですよ。本当に、端的に答えてもらいたいんです。七十分も私は質問時間がありますけれども、しかし、本題に早く入りたいので。
 今回、医療費を適正化していくという非常に大きなテーマなんです。薬価がどんどん高くなっていく。新しい薬は高いですよね。本当に高い薬がどんどん出てきます。確かに、おっしゃるとおり、研究者にいい給料を払ってあげなきゃいけない、それはそうでしょう。それから、さまざまな試薬が高くなる、それはそうでしょう。そしてまた、本当になかなかシーズが製品に結びつかない、これもそうでしょう。いろいろな問題がある。
 でも、その中の一つに、間接経費のようなものですけれども、講師謝礼金、コンサルタント料、これがどんどん膨らんでいけば、当然それが薬価にはね返ってくるという認識が大臣にあってもらわなきゃやはり困るんですよ。そこがどんどんどんどん膨れ上がっていけば、それは製薬メーカーだって、どこかで回収しなきゃいけなくなりますよ。だから、私は、やはりこれが適正な水準であることが必要なんじゃないかという立場です。ゼロにしろと言っているわけじゃない。
 私は、何も極端なことを言っているわけじゃない。ただ、これがやはり、企業が営利活動をする中において、一定のコストとして最終的には製品価格にはね返ってきていますよね。そういう認識を大臣は持っていただきたい、そういうことなんです。その認識を持っていただいているかどうかだけお答えいただけますか。長く答弁していただかなくて結構です。
○塩崎国務大臣 それは、企業がどういう活動をするかを企業としてきっちりディスクローズすることが大事であって、コストとして何があるかを一つ一つ見ていけば、例えばCEOの報酬が高過ぎるとかなんとかいうような話になるわけで、それは、国民がそういうものに対してノーと言うならば、ディスクローズを通じて企業は企業の代償を払うということになっていますから、そこを薬価と結びつける理由は私はないと思います。
 それは、結果としてそうなっているかもわからない、それはあるかもわかりませんよ。しかし、それを直接リンクして、研究費を削れだのというようなことを言う立場には我々は全くない。それぞれがきっちりとしたルールに基づいて、ディスクローズされて国民に見えることで、代償を払わなきゃいけないときは払うということだと思います。
○岡本(充)委員 大臣、それは本当にすりかわっていると思いますよ。CEOの給料とか言っている話じゃないんです。研究費を減らせとも私は言っているんじゃないんです。
 私が指摘をしている費用は、では、企業が代償として払う、最終消費者がノーと言える商品なんですか。価格を下げろと言える商品なんですか。自動車じゃないんですよ。家電製品じゃないんですよ。価格は誰が決めているんですか。量販店が決めているわけじゃないんですよ。そういうことを考えたときに、やはりこれが価格に反映しているということを、厚生労働省をつかさどるトップとしてその認識を持って、ゼロにしろなんて私は言っていませんからね、適正な水準であるべきだという認識を持ってもらいたいという意味でこの議論をしているんです。大臣、すりかえないでください。
 だから、もう一回だけ、最後に、その認識を持って、適正な水準であるべきだというお考えでよろしいですよね。ごく当たり前のことなんです。次の話に行きたいんです。お願いします。
○塩崎国務大臣 別にすりかえているわけではなくて、私もコーポレートガバナンスをやってきた人間ですから、その信念どおりを申し上げております。
 今回のことも、我々が見れたのは、データを突合できたのは、製薬協が出しているからですよね。したがって、そういう形で彼らも自分たちでディスクローズをして、それが世の中に受け入れられるかどうかというのは、そのディスクローズの仕組みを通して結果が出ることでありますから、そこのところを私たちが、リンクが直接あるないの話ではないと私は思います。それはもう、結果として、コストは、企業としてのコストですから、いろいろなものが入っているので、我々はそれをよく認識しながらやることは当然のことですけれども、今のような形でダイレクトにという話ではないと私は思います。
○岡本(充)委員 本当に驚きます。繰り返しですけれども、車じゃないんですからね。家電製品じゃないですよ。価格を決めているのは大臣ですからね。それをわかっていただいた上で、ノーと言えないんですよ。患者は、幾らこの企業がこういう企業活動をしているのを嫌だからといったって、自分の命がかかっていますからその薬を飲みますから。だから、一般の市場の消費財とは全然違うということの認識に立って、やはりこの議論があるべきだと私は思います。
 何遍言ってもきっと大臣はそうやって言い張られるんでしょうけれども、本当に、普通の人が聞いたらびっくりする話ですよ。これはごく当たり前のことなんですから。それが企業のコストになっていますよね、そうですね、それが普通の話なんです。コストになっているんですよ、それはね。
 では、もういい、次の話に行きます。もう一つ重要な話。大臣に答弁してもらいたい。ちゃんと立って、はっきり言っていただきたい。
 もう一つは、利益相反の話で重要なのは、安全性の確認もしくは薬の審査に当たって、こうしたお金が影響を及ぼすことがないようにしなきゃいけないという観点が、これまたこの商品の特殊性においてあるんだと思っています。
 したがって、その観点に立てば、当然のことながら、一部の方に偏ってお金が行くということもおかしな話なんですね。影響力があるからということでそこに行っているという話ではないと思います。
 専門家がこの人よりほかにいない、そういうふうに先ほど理事長が答弁されたこともありましたけれども、さまざまな専門家がいるはずです。その人しか診られない疾病、そういうものがあるわけではないわけですから。そういう意味では、集中という意味でもこれは課題があるという二点を私は指摘しておきたいと思います。
 ということをもって本題に入っていくんですが、大臣、もしコメントがあれば最後に、次、本当に本題に入りたいので、お願いします。
○塩崎国務大臣 何度も申し上げますけれども、製薬メーカー側も、みずからがちゃんとやらないと国民の信頼を失うかもわからぬということをわかったがゆえに、新しいディスクロージャーの仕組みをつくっている。
 それで十分かどうか、例えば臨床研究との関係で十分かどうか、それはまた別問題でありますけれども、少なくとも、彼らもそれでオープンにして、名前も金額も出すということであるわけですから、そこはそれでやっている。
 安全性の問題でも、やはりディスクローズされないと、特定の人のところに行って安全性がゆがむみたいなことが起きているということもあってはならないことでありますから、そこのところも、当然、我々もそれがわかるようにする仕組みを考えると同時に、みずから企業も考えてやるのが当たり前であって、さっき申し上げたように、繰り返しますけれども、コストとしてトータルいろいろなものが入っているということは事実ですから、今先生が御指摘しているような問題も含めてそうですけれども、しかし、それをディスクローズするのは我々の仕事以前に彼らがやらなきゃいけないことで、今やりつつあるということを言っているだけの話で、それで十分かどうか、私はまだ判断しているわけではありません。
○岡本(充)委員 大臣、本当に普通の商品と違うということを十分よく御理解いただいているとは思いますが、なお一層御理解いただけるとありがたいと思います。
 それを踏まえて、医療費適正化という話。これは通告しているので、多分そこに答弁があると思いますけれども、平成十八年に法改正されて、二十年度から二十四年度、第一期の医療費適正化計画の結果として、実際どういう効果があったのか。それはどういう項目、例えば平均在院日数の短縮でこういう効果があったとか、もしくはほかのジェネリックの使用でこういう効果があったとか、そういうふうに項目立ててお答えをいただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 十八年改正の医療費適正化計画についてのお尋ねであったと思います。
 現在の医療費適正化計画では二つあって、一つは特定健診、保健指導の実施率、それに平均在院日数の短縮、この二つについて都道府県ごとに数値目標を定めて、これらの取り組みを進めることによる医療費適正化の効果額を見込んだ計画期間中の医療費の見通しを定めているというのが現状だと思います。
 このうち、特定健診、保健指導については、国のナショナルデータベースにレセプト情報や健診情報の蓄積が進んできたことを踏まえて、このデータを活用して、医療費の適正化効果を含め、専門家の協力のもとで検証作業を進めておるところでございます。
 これまでの検証作業では、特定保健指導を受けた方と受けなかった方について、幾つかの留意点はあるものの、血糖値や血圧といった検査値が改善をしているということと、医療費についても、保健指導を受けた方がおおむね低目になっている、低くなっている、こういう中間取りまとめがなされているところでございます。
 先ほど来、随分データヘルスの話が出ておりますけれども、このナショナルデータベースを活用しながら、特定健診、保健指導の時間を経ていく中での効果の分析など、さらなる効果検証作業を進めなければならないというふうに思っております。
○岡本(充)委員 医療費適正化ですからね。血圧適正化じゃないですよ。血圧が下がったかどうか、血糖値が下がったかどうかは聞いていないんです。
 医療費が下がったのかどうか。これはやはり医療費を適正化するのが目標なんです。そういう観点に立って今回さらなる法改正をするのであれば、やはりその検討がなされていなきゃいけない。どういうふうに下がったのか。
 そして、おおむねなんて言っていますけれども、おおむねなんというのは、本当に、真に下がったのかどうか、厚生労働省にも統計部はあるわけですから、そこに検証させれば一発でわかることです。
 きちっと有意差があったということでよろしいんですか。
○塩崎国務大臣 血圧、血糖値の話は、結果として医療費につながるから申し上げているのはもう言うまでもないわけでありますけれども、医療費についても、今確認しましたが、有意な結果が、低下が出ているということを聞いております。
○岡本(充)委員 では、血圧と血糖値が下がったら医療費が下がるというデータがある、厚生労働省はそういうふうにお考えだということでよろしいんですね。
○塩崎国務大臣 いや、血圧と血糖値だけで医療費が下がると言っているわけじゃなくて、血圧、血糖値についてのデータはちゃんと下がっているというのがありますよということと、もう一つは、医療費についても結果として下がっているということが有意に示されているということを申し上げているわけです。
○岡本(充)委員 ぜひそれをちょっと、後でいいので、持ってきていただきたい。
 私が想像するに、血圧、血糖値が下がったから医療費が有意に下がったというデータになっていないと思いますよ、それは。よく確認された方がいいと思います。血圧、血糖値が下がったこととの、先ほどの一対一関係という、一義的にとかいう言葉をよく言われますけれども、こういう関係にあるデータはないはずですよ。
 そういう意味で、大臣、あるのなら後でお示しをいただきたいと思いますけれども、では、それはぜひとも次の質疑のときに続きはやりたいと思います。
 その上で、平均在院日数、それ以外の適正化計画、いろいろありましたけれども、それぞれにおいて、一体幾らずつ医療費は削減できたんでしょうか。
○塩崎国務大臣 今、平均在院日数についてのお尋ねがございましたけれども、適正化計画において設定をいたしました施策目標の達成状況と医療費への影響を定期的に分析をし、これを計画の見直し等に反映をさせることは大事なわけです。
 御指摘の平均在院日数の短縮については、入院医療費との間に高い相関関係があるということから、第一期、これは平成二十年度から二十四年度ですけれども、この第一期計画における目標として設定をいたしました。
 しかしながら、診療報酬改定などの影響もある中で、平均在院日数の短縮が医療費にどの程度影響を与えるかは必ずしも明確ではない、そして、医療費適正化効果についての定量的な分析というのは十分に実施できていないというのが実態でございます。
 今後は、計画のPDCAを強化する中で、社会保障制度改革推進本部のもとに設置されている専門調査会での御議論も踏まえながら、医療費適正化効果との関係の中でより適切な指標を検討してまいりたいというふうに考えております。
○岡本(充)委員 それは四月十七日の西村委員への答弁と違うんですよ。西村委員に対して、一定の効果があった、こう御答弁されている。読みましょうか、大臣。
 「具体的な数字を見ますと、在院日数でいきますと、目標が二十九・八というのが、若干下回って二十九・七ということで、ポツ一だけ下がっております。医療費の方は、見通しが三十八・六兆円が、実際の実績が三十八・四兆円ということで、微減ということで、少し少なくなっているわけでございます。」と。とにかく、その最後に、「一定の効果はあったのかな」、こういうふうに答えている。
 これは、私、多分答弁を間違えられているんじゃないか、こう思ったので、今確認をとろうと思ったんですね。
 平均在院日数で下がったというふうに言うのは容易ではないと大臣も言われていますが、平均在院日数が短縮したことで本当に医療費が下がるのか、下がったのか、これはやはり検証するべきで、だから答えられないんだと思うんです、正直。これは別に答弁を困らせようと思っているわけじゃなくて、ただ、前回と違いますよという指摘をしているだけです。
 その上で、平均在院日数を短縮していくことが本当に医療費適正化につながるのかどうかということについて、懐疑的な話もこの委員会で、この審議の中でありました。私は別に、短縮するなと言っているわけではないんです。ただ、本当にそうなのかどうかというのをそろそろ検証したらどうか。できるはずですよ。できるはずだ。そんな、難しいと言っているけれども、何らかの方法があるはずだ。
 だから、やはりこういうことをきちっと検証した上で一体何が効果があるのかということを考えないと、やみくもに弾を撃っていても当たらないですよ。どこに効果があるのか、やはりそれをしっかり見きわめていくという意味で、今回の法改正は、そうした検討が十分にできない中、この法改正を出したということは認めざるを得ないですよね。
○塩崎国務大臣 四月十七日の西村先生へのお答えのときにこう言っているんですね。どの程度寄与しているかまでは必ずしも明確ではないものの、一定の効果はあったと考えていると言いながら、実際の数字も私はたしか申し上げたと思いますけれども。平均在院日数が、二十九・八日が二十九・七日、ポツ一だけだと。たしかポツ一と私は言ったような気がしますね。
 ですから、それは率直に申し上げておりますし、先ほど申し上げたように、定量的な分析を十分に実施できなかったと言っているのは、一定の相関関係はあるな、だけれども明快ではないな、こういうふうに言っているので、したがって、先ほど申し上げたように、やはり医療費適正化効果との関係の中でより適切な指標を検討していかなきゃいかぬというふうに率直に申し上げたつもりであります。
 先生が御指摘のとおり、では、単純に在院日数を減らせば医療費が減るかということは、なかなかストレートにはデータでもって言えないよということは、指摘されてもまだしっかり反論ができるようになっていないということは事実なので、そこのところはちゃんとやっていきたいというふうに思っていることを先ほど申し上げたわけであります。
 決してごまかしているわけではございませんので、御理解賜りたいと思います。
○岡本(充)委員 その一方で、今回の法改正で、効果的な評価の仕組みだ、PDCAサイクルだ、計画期間終了前に暫定的な評価を行い、結果次第で次期計画に反映させるなんて言っていますけれども、本当にそんなことが五年後、六年後にできるんですか。
 ここでできると言っていただくのであれば、そのときもきっと塩崎大臣はそのままやってみえるでありましょうから、そのときの議事録をまた持ってきて御質問させていただきますが、できるんですね。
○塩崎国務大臣 在院日数が長いことが医療費の高どまりにつながっているというのは、数々、西高東低だとかなんとかいろいろなことで言われているわけでありまして、ですから、蓋然性は高いなということであります。
 だけれども、先生に今御指摘をいただいたように、しっかり明快なデータでもって証明できているようなエビデンスがあるかというと、そうではないのであって、しかし、私どもとしては、方向性としてはそうだろうということなので、今、例えば血糖値の問題も含めて、けさからずっと話をしていますけれども、これはミクロで実際の結果がデータで出ている、だからこれをマクロでもちゃんと捉えていけるようにしていくということが大事なので、それは在院日数についても同じようにやっていかなきゃいけないということでありますから、ぜひそういうふうにやってまいりたいというふうに思っております。
○岡本(充)委員 答弁は長かったですけれども、ほんわかしていて、できると言わなかったですよ。
 これはちゃんと本当に言ってください、法律に組み込むんですから。当該結果を次期計画に反映させるためには、一体何が原因で、どれが高くてという検証をしなきゃいけないんです。PDCAサイクルとはそういうことでしょう。それができない、今現時点でできていないと認めているわけです、大臣。これが本当に次期計画のときにはできるというふうに言えるんですか。やはり難しいでしょう。そのことを法律事項に盛り込むというのはどうですかというふうに聞いているんです。
○塩崎国務大臣 それはやはりちゃんと見てわかるような指標としてお出しをしていかなければならないというふうに考えます。
○岡本(充)委員 楽しみですね。次のときには見てわかるような平均在院日数と医療費適正化の関係が出てくる、そういう御答弁だと理解をさせていただきました。よろしいですね。
 特にないようですから、では、次の質問に行きます。
 そうしましたら、もう一点、大臣には、これは大臣のお考えを聞くので、通告はしていないんですけれども。
 大臣、保険者機能という言葉をよく使われますが、大臣が思う保険者機能とは一体どういう意味合いだと思われますか。
○塩崎国務大臣 今回の法律でも、都道府県と、それから市町村の役割分担の話がありましたが、「保険者」というのが第三条にございます。これは、都道府県は、当該都道府県内の市町村とともに国民健康保険を行うというふうに書いてあって、まさに保険そのものを運営していくのが保険者だと思います。(岡本(充)委員「保険者機能ですよ」と呼ぶ)保険者機能というのは、当然、保険の目的をちゃんと実現をしていく、その機能だろうというふうに私は思います。
○岡本(充)委員 実現をすることが機能ですか。もう一回確認、実現をすることが機能ですか。
○塩崎国務大臣 保険というのは、そもそも助け合いの仕組みですから、被保険者は誰か、保険料はどうするのかとか、そういうことをきちっと決めて、そして医療保険としての結果を出していくということで、リスクのプールの中で医療がちゃんと回っていけるようにするということであって、基本的には保険システムというのはファイナンスの仕組みでもあるわけですから、それを通じてどう医療を実現していくのかということであろうかというふうに思います。
○岡本(充)委員 保険者機能の強化とか言うじゃないですか。保険者機能というのは、この議論に入るある意味最も基本のワードですよ。それを後ろに聞かなきゃいけないとか、一生懸命繰らなきゃいけないというのでは、やはりこの法案、最も肝は、持続可能な保険にしていくためには保険者機能を強化していく話が入っているわけでしょう。この保険者機能とは一体何なのか。後ろから言ってもらわなきゃ、秘書官が一生懸命耳打ちしなきゃわからぬというような話ではやはり困るわけですよね。これは本当に重要なテーマですよ。
 そういう意味で、やはりこの法案の肝ですから、ぜひ金曜日には明快な御答弁がいただけるということを、優しいので、ここまでにしておきます。いや、ここでとめてもいいですよ、本当に。でも、ここでちょっと、あえて金曜日の委員会質問にこれは残しておきたいと思います。
 もう一点、金曜日までの間にどうしても聞きたいこと。これは役所に聞いていますから、恐らく手元に通告が届いていると思います。国保の財政収支の問題です。
 今回、都道府県及び知事会等が、当初はいろいろな意味で反対をされていたいわゆる国と地方の国保基盤強化協議会ですか、この中で最終的に合意に至ったということではありますが、今後、財政収支はどうなっていくのかということをやはり一定程度出すべきじゃないか。
 本会議でも聞きましたけれども、財政収支は出せないということが私に対する本会議の答弁だったと思います。でも、やはりこれを出さないと、将来の地方の、いや、後ろから指示を出さないでください。大臣、こっちを見てもらって、そんなに難しい話をしている話じゃない。これは数字を聞いているんじゃないです。私は、やはり出すべきじゃないかという議論をしたいんです。だから、細かな数字は聞きませんから、ぜひ、ここはお考えを聞きたいんです。
 だから、私が言いたいのは、国保の今後の行く末、どういう財政収支になっていくか。どれだけ団塊の世代が抜けていくかとか、今後どういうふうな新しい医療が出てくるのか、診療報酬がどう変わるか。それはわかりませんよ、そんなことを言ったら医療費の将来推計だって出ないんだから。医療費の将来推計だって、そういうものを仮定して、経済の伸びも仮定して、その仮定のもとでその数値を出して、将来の医療費推計を出しているわけでしょう。
 同じように、それは政府が出している推計のデータに基づいてという一定の前提ではあるけれども、どういった金額になっていくのか。今回の三千四百億、五百億と言われているこうしたお金がどういう金額に変わっていくのか。これは出すべきじゃないかと思うんですね。
 今ここで数字を教えてくれと言っても、ないと言われるのはわかっていますから。だけれども、出すべきじゃないかという考えについて、努力をしてみる気はありませんか。
○塩崎国務大臣 それは国民の関心事でもあろうと思いますので、そういう方向で何ができるか考えてみたいと私も思います。
 確かに、医療費については、過去の試算に基づいて、例えば平成三十七年度に十四・七兆円程度になるというようなことはもう既に出しておりますけれども、あと何が国民が最も関心があるのかということも含めて、出せるものがどれだけあるのか、そのことによってこの議論が進むということになりましょうから、できることがどこまであるのかということを考えてみたいというふうに思います。
○岡本(充)委員 では、ぜひ考えていただいて、また教えていただきたいと思います。
 もう一つ、これもぜひ聞いておきたかったのは、協会けんぽの法定準備金の超過分、法定準備金を超えて積み立てられたもののうち、一六・四%相当を翌年の国庫補助から減らすという話です。
 これは、ほかのさまざまな基金等にはねてこないか。こうやって積み上がってくれば積み上がってくるほど国庫補助が減るんだという仕組みを今回初めてつくったんじゃないですか。例えば介護保険とか、市町村は基金を積んでいますけれども、こうしたお金にはねてくるおそれはないのかということを非常に懸念するわけですが、こうした概念はほかのものにはないですよね。
○塩崎国務大臣 今回減額をされるというのは、税金によって積み上がった部分については、その割合に応じてお返しをいただく、国民のために節約をするということであろうかと思います。
 協会けんぽは、二十七年度の平均保険料率を今回一〇%にしましたけれども、財政状況はここ一、二年は改善傾向に来ていまして、短期的には保険料率の引き下げも可能ですけれども、中長期的に見れば、高齢者医療への拠出金の増加などで逼迫をするという状況になることが容易に予想されるわけであります。ということで、一〇%で保険料率は据え置いて、国もそれを認可した格好になっているわけであります。
 一方で、協会の介護保険料率については、今御懸念の御指摘がございましたけれども、その年度の介護納付金の支払いに充てるために徴収するものであって、これまで、単年度で収支が均衡し、準備金残高ができるだけ生じない水準で料率の設定を単年度でしてきておりまして、実質的には準備金が新たに積み上がっていくことはないというふうに考えているところでございます。
○岡本(充)委員 だから、結局、実質、保険料に返しているわけですよ、その話は。だから、ほかの制度は実質積み上がらないように保険料を調整していると今大臣は言われたわけですよ。今回、初めてそれが国庫補助にはねる話をつくったということになると、これはほかに影響する可能性がある。
 財務省と最後まで折衝されたという話ですけれども、そろそろ時間になりますから、金曜日に続きはやりますけれども、こうしたほかの制度にはねる可能性があるということを老健局にも私は通告していますので、改めてぜひお話を聞いていただいて、また金曜日に続きをやらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○渡辺委員長 次回は、明二十三日木曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時散会