第190回国会 内閣委員会 第6号
平成二十八年三月十六日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 西村 康稔君
   理事 亀岡 偉民君 理事 平  将明君
   理事 武井 俊輔君 理事 中根 一幸君
   理事 平井たくや君 理事 緒方林太郎君
   理事 柿沢 未途君 理事 佐藤 茂樹君
      青山 周平君    池田 佳隆君
      石川 昭政君    石崎  徹君
      岩田 和親君    大隈 和英君
      岡下 昌平君    勝沼 栄明君
      神谷  昇君    木内  均君
      北村 茂男君    小林 鷹之君
      高木 宏壽君    武部  新君
      中川 郁子君    中村 裕之君
      中山 展宏君    長尾  敬君
      ふくだ峰之君    古川  康君
      堀井  学君    宮崎 政久君
      若狭  勝君    阿部 知子君
      大串 博志君    岸本 周平君
      小宮山泰子君    後藤 祐一君
      高井 崇志君    津村 啓介君
      江田 康幸君    濱村  進君
      池内さおり君    島津 幸広君
      河野 正美君    鈴木 義弘君
    …………………………………
   議員           古屋 圭司君
   国務大臣
   (内閣官房長官)
   (沖縄基地負担軽減担当) 菅  義偉君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (行政改革担当)
   (国家公務員制度担当)
   (消費者及び食品安全担当)
   (規制改革担当)     河野 太郎君
   国務大臣
   (海洋政策・領土問題担当)
   (クールジャパン戦略担当)            島尻安伊子君
   国務大臣
   (経済再生担当)
   (社会保障・税一体改革担当)
   (経済財政政策担当)   石原 伸晃君
   国務大臣
   (少子化対策担当)    加藤 勝信君
   内閣府副大臣       高鳥 修一君
   内閣府副大臣       冨岡  勉君
   内閣府大臣政務官     高木 宏壽君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  土生 栄二君
   政府参考人
   (内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官)  高原  剛君
   政府参考人
   (内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官)  岡西 康博君
   政府参考人
   (内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局セキュリティ推進統括官)           石田 高久君
   政府参考人
   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       三輪 和夫君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 福井 仁史君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進室次長)           末宗 徹郎君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   森本 浩一君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    沖田 芳樹君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 金子  修君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官)    岩本 健吾君
   政府参考人
   (スポーツ庁審議官)   木村 徹也君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (観光庁観光地域振興部長)            加藤 庸之君
   内閣委員会専門員     室井 純子君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十六日
 辞任         補欠選任
  池田 佳隆君     堀井  学君
  武部  新君     中川 郁子君
  牧島かれん君     石川 昭政君
  松本 洋平君     勝沼 栄明君
  宮崎 政久君     中村 裕之君
  若狭  勝君     古川  康君
  古本伸一郎君     津村 啓介君
同日
 辞任         補欠選任
  石川 昭政君     牧島かれん君
  勝沼 栄明君     小林 鷹之君
  中川 郁子君     武部  新君
  中村 裕之君     宮崎 政久君
  古川  康君     若狭  勝君
  堀井  学君     池田 佳隆君
  津村 啓介君     古本伸一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  小林 鷹之君     松本 洋平君
    ―――――――――――――
三月十五日
 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案(内閣提出第二〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律案(第百八十九回国会衆法第二四号)(参議院送付)
 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案(内閣提出第二〇号)
 内閣の重要政策に関する件
 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件
 栄典及び公式制度に関する件
 男女共同参画社会の形成の促進に関する件
 国民生活の安定及び向上に関する件
 警察に関する件
     ――――◇―――――
○西村委員長 これより会議を開きます。
 内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官土生栄二君、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官高原剛君、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官岡西康博君、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局セキュリティ推進統括官石田高久君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官三輪和夫君、内閣府大臣官房審議官福井仁史君、内閣府地方創生推進室次長末宗徹郎君、内閣府政策統括官森本浩一君、警察庁警備局長沖田芳樹君、法務省大臣官房審議官金子修君、文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官岩本健吾君、スポーツ庁審議官木村徹也君、厚生労働省大臣官房審議官浜谷浩樹君、観光庁観光地域振興部長加藤庸之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○西村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木義弘君。
○鈴木(義)委員 おはようございます。改革結集の会、鈴木義弘です。
 時間が限られておりますので、質問に入りたいと思います。
 第一次安倍内閣のときには、教育バウチャー制度を取り入れて、試みを今までとは違う形でスタートしたというふうに記憶しているんですけれども、戦後七十年たって、基本的には、いろいろな、教育だとか福祉も含めて、直接国民に給付をする制度が多いんだと思うんです。でも、なかなかそれでは、税収が二十八年度は上がっているから三十兆ぐらいの国債の発行額で何とかなっているんだと思うんですけれども、これから先、右肩上がりでずっと経済が成長していくとは限らないんだと思うんですね。
 そこで、現金支給を主体にするような考え方から、現物支給をしていく。個人的に困窮をしている方には、行政サービスをする前に、直接業者側にいろいろな補助金を出してサービスを受けさせるという形をとるんじゃなくて、供給側に補助金を出すだけじゃなくて、消費者に補助をして業者を競争させるというのが、これはいろいろあるんだと思うんですけれども、国全体で一つの制度でがっと動くような、教育だとか福祉のあり方を見直す時期に来ているんじゃないかと思うんです。
 教育や福祉バウチャー制度を導入する考えはおありかどうか、まず初めにお尋ねしたいと思います。
○菅国務大臣 教育・福祉分野の支援についてでありますけれども、限られている財源、そして教育・福祉分野というのはそうした支援策というのがどんどんと必要になってくる、そういう分野であります。そういう中で、やはり現金給付と現物給付、そのバランスを考えて行っていくことがまず大事だというふうに思っております。
 具体的には、例えば学校教育、保育サービス、介護サービスについては、地方公共団体や事業者等に対する費用負担などを通じて国民の皆さんに対して現物サービスを提供する一方、高校生向けの奨学金、児童手当、さらには年金など、個人に着目して現金給付を行っているところでありますので、こうした中で、やはり教育分野におけるバウチャーについては、国民の行政サービスに対する選択肢をふやしていくという観点から、ここは大事なことだというふうに思っています。
 また、福祉分野におけるバウチャーについては、利用者の選択の幅を広げるといった効果が見られる一方で、サービスの質の確保、こうしたことに留意する必要があるだろうというふうに思います。
 いずれにしろ、冒頭申し上げましたけれども、こうした政策を通じて、効率的で、国民の皆さんにより効果的なサービスを行っていく、このことが大事であるという観点からこの考え方を進めていく必要があるというふうに思っています。
○鈴木(義)委員 バランスをとると言えばそれで終わってしまう話なんですけれども、例えば生活保護の方がどんどん年々ふえていっているわけですね。今、現金給付で、場所によって、地区ごとに物価が違うからお支払いをする給付金の額が違うんですけれども、結局、それが飲食の方に回ってしまうとかですね。
 例えば、医療にかかったときに、これは薬剤師さんから聞いた話ですけれども、働いている人ほどジェネリックでいいと言うんですけれども、生活保護を受けている人ほど新薬を調合してくれ、こういうふうに言うんだそうです。でも、生活保護というのはある一定のレベルを国が保障しましょうという考え方になるわけですから、それは現物支給でもいいじゃないかという考え方です。
 例えば、年金をほとんど掛けていなくて、持ち家は持っているんですけれども、生活保護を受けなければ生活ができないという方がいらっしゃったときに、今の制度でいけば、家屋敷を全部売らないと生活保護の対象にならないんです。そうすると、どこかで宿を探さなくちゃいけないという考え方ですね。
 でも、今持っている宿があれば、生活をする食費代だとか衣料費とかを支給してあげればそこで生活ができるんですから、新たな投資をする必要もないし、市営住宅や県営住宅をどんどん建てていく必要もないんですね。ましてや、全国で八百万戸の家が空き家になっている。これも国を挙げて対策をとっていると思うんですけれども、そういったものを活用しながら、今まで住んでいた家なりマンションなりアパートなりで生活できるようにしてあげられれば、別に、あっちに行きこっちに行き、自分の財産を売る必要もないんだと思うんです。
 その辺のところを考える時期に来ているんじゃないかと私は思うんですけれども、もう一度御答弁をお願いしたい。
○菅国務大臣 今、委員から御指摘をいただいたこと、そのとおりの部分ということも現実にあることは否定しません。
 私も市会議員をやっていました。当時からこの生活保護の問題はそうした指摘があったわけでありますし、その改善のために今、ジェネリックでお願いするとか、いろいろな対応策をとっているということも事実であります。当時よく言われたのは、現金給付しますと例えばパチンコに使われてしまうんじゃないかというのも、大きな問題としてかつてありました。
 ただ、メリット、デメリット、それぞれあるということも事実でありますので、現実にそれぞれのメリット、デメリットを組み合わせながら限られた財源で効率的に行っていく、そこがやはり基本だというふうに思います。そして、余りにもデメリットが多くなった場合には、そこは是正をしていく。
 いずれにしろ、この問題は、長年私も取り組んできた問題でありますし、なかなか結論を出すことは難しいですけれども、委員の御指摘を踏まえまして、しっかりと対応していきたいというふうに思っています。
○鈴木(義)委員 ありがとうございます。
 人口減少社会に入ってきて、四人で一人を支える時代から、三人で一人、二人で一人ということになれば、先般も質問申し上げたかもわかりませんけれども、人口が減る以上に生産労働人口が減るということが一番。そこが稼いでいるわけですから、幾ら消費税を上げたとしても、生産性がない、六十五歳以上で年金生活の方々は、幾ら消費を喚起させるといっても、実際に年金の金額がどんどん上がっていけば別ですけれども、実質は働く人が消費をしていって税金を納めていくというふうにしなければやはり世の中は回っていかないんだと思うのです。
 ぜひそこのところは、制度を早急のうちにというふうに言っていいかどうかわかりませんけれども、やはり団塊の世代の先輩方があと三十年たてば他界をされていく平均年齢になっていきますから、それまでの三十年間の制度設計をどうするかという時代に来ているんだと思います。ぜひ御検討いただければと思います。
 次に、これは事例を挙げた方がよろしいかと思うんですけれども、例えば風営法のパチンコだとか、あと個人情報保護法なんかが該当するんじゃないかと思うんですけれども、現代社会を見渡すと、実態に合わない法律が悪いのに、政府は法律に実態を合わせようとしているところもあるんじゃないかという考え方です。過剰なコンプライアンスで社会がどんどん息苦しくなってきている。これから中国と経済的に対抗していかなければいけない時代にもかかわらず、新しいことをやる間口が狭まってきているんじゃないかという考え方です。
 建前と実態のギャップに民意が入ってきて、力ずくでギャップを埋めようとするんですね。何が何でも建前に合わせるべきだと称して、実際のところは、非科学的で不合理な施策が行われたり、目をつけられた人だけが血祭りにされたりといった恣意的な運用があおられる危険が常にあると言われている。
 今後の日本社会のリスクだと述べられる方がおられますが、私も同感する一人なんですが、大臣に御所見をお伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 どんな法律にも、それぞれ制定された趣旨、目的というのがあるはずでございます。社会情勢が変わっていけば、法律が規定する内容について適切な見直しをするというのは当然のことだろうというふうに思っております。
 行政コストを下げるという意味でも、国民の利便性を考えるという意味でも、もし現実に社会情勢と法律の趣旨がずれてくるならば、それは社会情勢を直すんじゃなくて法律を直すのが当然のことだと思いますので、もしそうしたものがあればきちっと対応してまいりたいと思います。
○鈴木(義)委員 どうぞよろしくお願いいたします。
 時間があと五分ぐらいしかないので、もう一点お尋ねしたいと思います。
 所管が本来は農水なのか厚生労働なのかわかりませんけれども、先般行われた大臣所信の中にも、食の安全ということがうたわれています。
 ここで必ず話が出てきて、国内の基準と国際基準が違うんですね。ある一つの一定の農薬の残留基準といったときに、国内では認めている農薬があったり、海外ではだめだとか、国によっていろいろ扱いが違って、物がどんどん入ってくるし、こっちからも出すという話になったときに、食の安全について、日本はどちらを選択していこうというふうに考えるのかということです。
 国民にその情報を的確に出していかなければ、先般も、予算委員会の質疑を聞いていた中で、結局安全なんだから情報は出す必要がないだろうというふうに受け取られるような答弁をされているんです。一つの基準を出したときに、その基準より下回っているんだから、それはこういう農薬を使っていました、成長ホルモンを使っていましたという話になったときに、そこの基準に達していないんだから大丈夫なんですと。では、それは何に使われているか国民には知らされていないんです。
 これから、TPPを含めてどういうふうに展開していくかは別としても、農産物がどんどん入ってくる可能性があるといったときに、どうしても、食の安全という話になったときに、基準をきちっとつける。基準はなぜ設けなくちゃいけないのかというのも含めて、開示をしなくちゃいけない。
 例えば、成長ホルモンを使ったときに、昭和二十年代、戦後、アメリカで鳥に成長ホルモンを与えてやったときに、女性の子供の初潮が早くなったとかいうデータが出たんですけれども、そのときには、データをうやむやというか調査することなく、そのままお蔵入りしてしまったんです。その後、そのホルモン剤は使っていないという話になるわけです。
 では、それを食べちゃった人はどうなんだという話になりますから、そこの、GM食品だとか成長ホルモンを使用しているなど、やはり食品の表示を義務づけしていく時代に入ってきたんじゃないかと思うんです。それで消費者が選択をするということであれば自己責任ということになるんだと思うんですが、そこら辺の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○河野国務大臣 食品の安全というのは恐らく最優先されるべきものだろうというふうに思っておりますし、私も、消費者問題あるいは食品安全担当大臣として、そこはしっかりやってまいりたいと思います。
 国内のルールと国外のルールに差があった場合にどちらをとるかといえば、それは明確に国内のルールをとるわけでございます。SPS協定においても、きちんとした科学的な根拠があれば国内ルールと国際ルールが違ってもいいということになっておりますので、違いがあれば国内ルールをとるというのは当然のことでございます。
 先日私が申し上げました成長ホルモンは、別に出さなくてもいいと言ったつもりはございません。きちんと表示をさせるときには、その表示が正しいかどうか検証ができなければいかぬということを申し上げているわけで、例えば成長ホルモンなんというのは動物が代謝してどんどん排出されてしまいますので、これは使っていませんといったときに、本当に使っていないのか、あるいは検出限界にひっかからないだけなのかということがわからなければ、うその表示がまかり通ることになりかねない。そういう表示は認められないということを申し上げているわけでございます。
○鈴木(義)委員 ぜひ、情報の公開の仕方を工夫していただくのが国民、消費者にとっては一番有益なことになると思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
○西村委員長 次に、高井崇志君。
○高井委員 岡山から参りました高井崇志でございます。
 前国会に引き続いて内閣委員会に所属させていただき、今回が初めての内閣委員会での質問でありますが、よろしくお願いいたします。
 それでは、早速お尋ねをいたしますけれども、今資料をお配りさせていただきましたが、資料一に、国家公務員制度改革基本法、平成二十年から施行でございますが、第五条三項というところに、政府は、政官関係の透明化を含め、次に掲げる措置を講ずるものとすると。それで第一号で、職員が国会議員と接触した場合における当該接触に関する記録の作成、保存、管理、そして公開するために必要な措置を講ずるとございます。
 ところが、先般、新聞社が情報公開請求して、この政官の接触の記録というのは、各省庁、十一省庁に何件あるんだというのを問いただしたところ、一件も記録が残っていないということでございますが、その理由はなぜなんでしょうか。
○菅国務大臣 国家公務員制度改革基本法は、いわゆる口ききと言われるような政の官に対する圧力等を排除する趣旨で、職員が国会議員と接触した場合には、記録の作成、保存その他の管理をすることとしております。
 この趣旨を踏まえて、平成二十四年の閣僚懇談会で申し合わせました「政・官の在り方」において、国会議員等の接触のうち、個別の行政執行に関する要請、働きかけであって、政府の方針と著しく異なった等のため、施策の推進における公平中立性が確保されないおそれがあり、対応が極めて困難なものについては、大臣等に報告した上で記録を保存する、こういうことにしております。
 政府としては、これらの規定にのっとって、各大臣の指揮監督のもとに、記録の作成や管理は適切に行っているというふうに思っています。
 その結果として、今委員から御指摘ありましたけれども、保存が必要な事例がなかったというふうに考えています。
○高井委員 今官房長官から御説明いただいたのは、資料の二に「政・官の在り方」という閣僚懇談会申し合わせがございまして、その二ページ目、二の「対応方針」というところの(一)を見ると、確かに、個別の行政執行に関する要請、働きかけであって、政府の方針と著しく異なるなど、公正中立が確保されないおそれがあり、対応が極めて困難なものと。これだけ条件をつけると、さすがに役所の皆さんも、いや、そんな無理難題を国会議員から言われたことはないといって大臣に報告するものとするというのはこの(一)なんですね。
 ところが、その次の(二)を見ると、国家公務員制度改革基本法及び公文書等の管理に関する法律等に基づいて、政官が接触した場合の記録の作成、保存、管理及び適切な公開について、大臣等の指揮監督下において適切に対処すると。今官房長官は、(一)に基づいて記録がないんだと。しかし、これは大臣に報告するということを(一)は書いているのであって、私は、この(二)と(一)は別の規定であって、(二)でいけば、しかも、国家公務員制度改革基本法だけじゃなくて公文書管理法に基づいて記録の作成をすべきだというふうに書いているんですが、この(二)に基づいても記録が残っていないというのは極めて不自然だと思いますが、官房長官、いかがですか。
○菅国務大臣 まず、国家公務員制度改革基本法は、いわゆる口ききと言われるような政の官に対する圧力等を排除する趣旨で、職員が国会議員と接した場合において、記録の作成、保存、こうしたものを管理することとしております。
 また、公文書管理法においても、行政機関の職員は、各行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程及び実績を合理的に裏づけ、または検証することができるよう文書作成が求められております。
 今委員の御指摘の「政・官の在り方」の「対応方針」の(二)について、国家公務員制度改革基本法の趣旨を踏まえて、政と官の接触に関する記録等については大臣等の指揮監督下に適切に対処する旨を規定したものであって、法の趣旨を超えて、いわゆる口ききに当たらない政官の接触記録や意思決定に至る過程等を合理的に跡づけるものには当たらない記録の作成を義務づけているものではないというふうに考えております。
 ただ、いずれにしろ、政府としては、これらの規定にのっとって、各大臣の指揮監督のもとに記録の作成や管理は適切に実施されているというふうに思いますし、実施していかなければならないというふうに思います。
○高井委員 今、国家公務員制度改革基本法は口きき防止が趣旨だとおっしゃいましたけれども、きょう、この資料一しかつけていないので、全文つければよかったんですけれども、全文を見ても、目的とかに書いていないです。
 官房長官、これは、事務方はずっとそう言い続けているのは、官房長官も御承知なのかもしれませんが、制定のときの議員修正があって、その議員修正のときに、確かに民主党が答弁をして、この法律の趣旨というのは口ききの防止が趣旨である、しかし、それは別に、全ての趣旨がそうだということではなくて、それも一つの趣旨だ、かつ、職員に膨大な事務を強要するものではない、むしろ、膨大な事務を強要するものではないから、そういう一定の条件もあるんだよということを一国会で答弁したことをもってこの法律の目的だというふうにずっとおっしゃるんですけれども、私は、それはかなり無理があると思います。
 しかし、この議論をずっとしていてもそれだけで終わってしまうので、もう一つの論点であります公文書管理法。
 先ほどの閣僚申し合わせは、公文書管理法にも基づいて記録を作成しなさいとありますので、では、公文書管理法にはどう書いているかというと、資料の三をつけております。
 第一条は、やはり、こういった歴史的事実の記録の公文書を国民が利用し得るものであることに鑑みて、行政文書を適切に管理、保存して、現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的として定めており、第四条で、今の第一条の目的の達成に資するため、当該行政機関における経緯も含めた意思決定に係る過程を検証することができるように、軽微なものを除いては、次に掲げる事項その他の事項について文書を作成しなければならないと。
 この後、一から五まで例示があります。法令の制定、改廃や閣議に関すること。しかし、これはあくまでも例示です。一から五、その他の事項とありますから、およそ行政のこういった政策決定の過程の議論というのは文書に残しなさいと。第四条で作成を義務づけ、第五条で、整理しなさい、第六条では、保存しなさい、そういう法律であるわけです。
 公文書管理法の所掌は河野大臣に今度なるんだと思いますが、ここで義務づけられているのは、当然、国会議員と何か接触をした、やりとりをしたということも含まれると思いますが、いかがでしょうか。
○河野国務大臣 公文書管理法の第四条でございますが、行政機関の職員は、当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程及び実績を合理的に跡づけ、または検証することができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、文書を作成するということとされております。
 この行政機関の職員と国会議員との接触に係る文書について、一概にはお答えできませんが、どのような脈略、内容での接触であったかなど、個々の状況を勘案し、各行政機関の意思決定に至る過程や実績を合理的に跡づけ、検証することができるようにするために必要であると各行政機関において判断される場合には、公文書管理法上、作成すべき行政文書と言えると思います。
○高井委員 常識的に考えて、さまざまな政策の決定を行うに当たって立法府たる国会議員といろいろな意見交換をするということは、当然、最終的には国会で審議をするわけですけれども、特に与党の皆さんは、政府とは綿密にそういった連携をとるわけでありますし、いろいろ党の中で部会とかそういうものがあれば、役所の皆さんが来て説明をしたり、あるいは個別に議員会館に来てもらったりということがあって、それは当然、文書として残すべき、この公文書管理法の趣旨からいけば、役所同士のやりとりもさることながら、この国会議員とのやりとりというのは非常に重要だと私は思います。
 こういう趣旨で、では、行政文書は一体幾ら残っているんですかというのを本当は聞きたいんですけれども、恐らくそれを集計するのには大変な時間がかかると思いますので、きょうは全省庁を呼ぶわけにもいきませんから、河野大臣がいらっしゃっていますので、河野大臣の所管をする所掌の分野において、つまり、河野大臣が就任以来でいいです、去年の十月に就任して以来、部下の職員が国会議員と接触した記録というのは何件残っているんでしょうか。
○河野国務大臣 莫大な文書をひっくり返さなきゃいけませんので、残念ながらお答えできません。
○高井委員 そんなに莫大に残っているということですかね。
 件数が言えないということは、今のお答えからすると相当数の文書が残っているということでありますけれども、大臣、莫大なといっても去年の十月からまだ半年もたっていない期間でございますので、これはどのくらい時間があったら出していただけますか。
○河野国務大臣 それはちょっとわかりません。
○高井委員 憲法六十二条の国政調査権で、国会は、委員会は、この記録の提出を要求することができますので、委員長、今言った、本当は全省庁出してほしいですけれども、膨大な作業を私も求めるつもりはないので、河野大臣就任以来、河野大臣の所掌の事務で国会議員と接触している記録が何件あるか、これをこの委員会に提出していただくことを求めますが、お取り計らいをお願いします。
○西村委員長 理事会で協議したいと思います。
○高井委員 実は、今この問題は、甘利前大臣の疑惑の件で、我々維新の党と民主党と共同で法案も提出したらどうか、今の国家公務員制度改革基本法ではなかなか抜け道があって不十分だと。その議論の中で、膨大な記録になるんじゃないかというおそれもいろいろ検討はしているんですけれども、しかし、そんなに皆さん、しょっちゅうしょっちゅう官僚の皆さんと日々日々話しているわけでもない。
 確かに、では、ちょっと廊下で会ったのはどうするのかとか、いろいろありますけれども、しかし、そこはそれぞれの職員の判断で行えばいいということでありますので、やはり私は、記録をできるだけ、職員の負担にならない形で残すべきだと。
 私も役所に勤めていましたから、自分の経験上、間違いなくメモはつくっていますので、つくったものをすぐに、文書管理システムのようなものをしっかり整備して残せばいいと思うんですけれども、そういう仕組みをつくるということは、これは公文書管理法の担当だと国家公務員制度改革基本法の担当も河野大臣なので、そういったお考えはありませんか。
○河野国務大臣 公文書管理法においては、政官の接触に係る文書全般について類型的に作成や保存が義務づけられているものではないが、行政機関の職員には、各行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程及び実績を合理的に跡づけ、または検証することができるよう文書の作成が求められ、作成された文書については、各行政機関において保存期間が満了するまでの間、適正に保存することが義務づけられているわけでございます。
 したがって、政官の接触に係る文書についても、公文書管理法に基づき、各行政機関の意思決定に至る過程や実績を合理的に跡づけ、検証ができるようにするための必要な範囲内で作成され、適正に保存されるべきだと思います。
○高井委員 これは、各大臣それから各職員にそれぞれ責任が負わされている法律なんですね。しかし、職員は、やはりそういった指針を大臣が示さないとなかなかうまく機能しないと思いますので、これはちょっと菅長官、直接通告はしていないんですけれども、この閣僚懇の申し合わせの担当でもありますし、あと、第一次安倍政権のとき、菅長官が総務大臣だったときに、この国家公務員制度改革基本法の議論がずっと行われてきて、事前に総理の懇談会で、実は、堺屋太一さんが、イギリスなんかは政官の接触は原則禁止をしている、もう全部、紙、文書でやりとりするんだ、だから日本もやったらどうだということで、当時、安倍政権はかなりそれを前向きに検討したというふうに聞いております。
 ところが、先ほど申し上げたとおり、この法律が出たときに、議員修正で、やはり、政官の接触が禁止されてしまったら、なかなか立法もスムーズにいかない、立法府としての役割も果たせないから、それであれば、透明化のために国家公務員制度改革基本法というのをつくろうということで始まったのが趣旨でありますので、本来のこの法律の趣旨を考えると、私は、今御提案申し上げているとおり、政治家、国会議員との接触の文書もできるだけ残すという仕組みを前向きに考えていただきたいと思うんですが、官房長官、お考えはいかがでしょうか。
○菅国務大臣 委員もたしか総務省の官僚だったというふうに思っています。そういう中で、さまざまな、内閣とか、今日のあり方について日ごろから疑問に思ってきたことを今質問されているんだろうというふうに思います。
 政府としても、必要なものはやはりしっかり対応するというのは、これは基本方針であります。ただ、現在のところ、公文書管理法に基づいて、支障を来している分というのは、正直言って、現在のところはないというふうに思っています。そうした中で、そうした意見も今後参考にさせていただきたいと思います。
○高井委員 でも、国会議員との接触記録が一件も残っていないというのはやはり不自然で、残っているのかもしれないけれども、情報公開請求してもなかなか出てこなかったり何件あるかもわからないというのは、これはもう公文書管理法の趣旨を逸脱していると思います。
 これは、確かに私たちは党内でも今議論をしていて、例えば、忙しい課長が一日に三十人も四十人も国会議員の部屋をレクして回るなんということもあるわけですね。それを一個一個全部記録するのは大変だ、それはわかります。そこまで別に求めていません。しかし、やはり何か重要な示唆があったりとか、そういったものについては上司に報告するために必ずメモをとっていますから、それをきちんと保存するということは必要ですし、また、私は官僚の皆さんもぜひ前向きに考えていただきたいのは、官僚の皆さんを守るためでもあると。変な口ききとか無理難題を言われたらやはり残しておけばいいし、それがまた抑止力になって、口ききのまさに防止になるわけですから。やはり、規定だけつくって実際中身は一件も保存されていないなんというのでは、そもそも法律をつくっている意味もないと思いますので。
 我が党は今、民主党と一緒に法案提出に向けて準備していますので、またこれを提出した暁にはぜひ前向きに御検討いただいて、賛成いただきたいと思います。
 それでは、ちょっともう一つ関連して大きなテーマなんですけれども、内閣法制局長官にきょうはお越しをいただいておりますが、この間ずっと話題になって、予算委員会などでもたびたび取り上げられている二〇一四年六月三十日の、集団的自衛権の閣議決定について文書は残っているのかという質問。
 民主党の岡田代表が質問主意書を出して、ことしの一月十九日の回答は、集団的自衛権行使容認を閣議決定したときの意見はないという一言の決裁文書と、プラスして与党協議会で配付されたものと、あとこれは安保懇かな、外部の会議の資料の三点だけであるというふうに答えておられるんですが、先ほど申し上げたとおり、公文書管理法を見ると、第四条で、経緯も含めた意思決定に至る過程を跡づけて検証できるように、先ほど河野大臣も何度もそういう答弁をされています。そういう経緯から考えると、この三点では極めて不十分だと思いますけれども、内閣法制局長官のお考えはいかがですか。
○横畠政府特別補佐人 御指摘の質問主意書でお答えしたとおり、平成二十六年七月一日の閣議決定に関して当局が行った業務に関し作成または取得した文書につきましては、公文書管理法に従って適正に管理しております。
 御指摘の公文書管理法第四条の趣旨にも適合する、その範囲のものを適正に管理していると考えております。
○高井委員 もうこれ以上は水かけ論、時間がもったいないのでやめますが、それでは、文書が残っていないのは百歩譲って、きょうのところはこれ以上追及しませんが、やはり、どういうやりとりが行われたのかは、公文書管理法の趣旨からしてもぜひ御紹介いただきたいと思うんです。
 実は私、去年の六月十日の安全特で質問に立って、内閣法制局長官に、法制局の中でこの閣議決定に対する反対の意見はなかったんですかと聞いたら、なかったと答弁されて、かなり驚いたし、結構委員会がどよどよと、本当かよ、そんなので法制局はいいのかというような空気に包まれたのですが、その後いろいろ、新聞社の取材などで法制局の参事官が答えたりしていますけれども、部内で検討はあらかじめ行っていたと。法制局長官と次長と第一部長と、あと担当参事官ぐらいで議論を行っていたというような記事をちょっと読んだんです。
 これは、もう一度長官から、誰とどういうような議論をしていたのかというのは、少しこの場で御紹介いただけませんか。
○横畠政府特別補佐人 反対意見はなかったと昨年お答えしましたけれども、まさにそのとおりでございます。
 その趣旨は、武力行使のいわゆる新三要件と申しますのは、集団的自衛権の行使一般を認めるものではなくて、あくまでも、我が国と国民の危機の状態において、我が国と国民を守るための必要やむを得ない、必要最小限度の自衛の措置をとることを許容するということでございまして、それについて憲法上疑義があるという考え方、意見は、部内においては全くございませんでした。
○高井委員 私も総務省にいたとき、法制局に何度も通ったりしましたけれども、こういう非常に大きなテーマを議論するときに、何か全参事官も入った会議の場とか、そういったものはないんですか。もう個々に、個別に、先ほど申し上げた長官、次長、第一部長、それから担当参事官、この四人ぐらいで議論をしただけということでよろしいですか。
○横畠政府特別補佐人 正確に申し上げますと、参事官を補佐する参事官補が一人ついておりまして、そのラインで議論、検討するということでございます。
○高井委員 法制局内の議論は、ちょっと納得はできませんが、もっと公開してほしいと思います。
 それでは、法制局長官は、与党の幹部の皆さんともこの閣議決定の前にかなり頻繁に会っておられると思います。これは朝日新聞の記事ですけれども、別に記事が全部正しいと言っているわけではありませんが、しかし、かなり詳細に、六月二日の初会合を皮切りに、七月一日の閣議決定までの一カ月間で九回、五人組と書いていますけれども、横畠長官と高村自民党副総裁、北側公明党副代表、それから官房副長官補の兼原さん、高見澤さん、この五人が頻繁に打ち合わせをして、かなり綿密に、途中の経過もいろいろ書いていまして、かんかんがくがく議論をして、最終的な閣議決定に至ったということであります。
 こういった会合が行われたというか、長官がこういった五人で会われたというのは事実ですか。
○横畠政府特別補佐人 朝日新聞の報道をベースのお尋ねだと思います。
 御指摘のとおり、報道が全て正しいわけではございません。その上で、与党協議に関連して、与党の幹部と接触していたのではないかということでございますが、具体的にお答えすることは差し控えます。
 なぜかといいますと、これは与党協議の関連の事柄でございまして、まさに与党間で誰が、いつ、どこで、どのような議論をしたか、協議をしたかということでございます。その内容につきまして、たまたま私が何か知っているといたしましても、私の立場からその中身を申し上げるということは差し控えるべきであろうかと思います。
 なお、私からは、与野党を問わず、お尋ねがあれば、特に憲法九条の関係を含めて、憲法上の問題点、考え方については御説明をさせていただくということはもちろんございました。内閣法制局の考え方も聞いてやろうということであれば、これは私どもとしても大変歓迎すべきことでございまして、いわゆる口ききとか圧力とかそういう問題とは全く異なることでございますので、そこは十分に協力させていただいたということはもちろんございます。
○高井委員 全く、お会いしたことをとがめているものではありません。どんどん会っていただければいいと思います。しかし問題は、こういった非常に重要な決定が実質的にこの場で行われている可能性が高いわけでありますから、やはりそこの過程を国民は知りたい。
 今回の集団的自衛権の容認というのは、やはり非常に大きな歴史的大転換で、本当にこれから五十年後、百年後に、このときどういう議論が行われたかというのは、本でも出したら物すごい数になる、多くの国民が知りたい中身でありますから、公文書管理法の趣旨を考えたら、当然記録に残すべきだと私は思います。
 法制局長官は、与党の協議の立場でということで、だから残せないとおっしゃるので、百歩譲ってそうだとすれば、長官、これも通告していなくて申しわけありませんが、長官の部下である兼原官房副長官補や高見澤副長官補が出席をされているわけですけれども、こういったことについての報告は受けておられましたか。
○菅国務大臣 詳細の報告というよりも、全体としての、与党協議がどんな状況であったとかそういうことは、全体は掌握しておりました。
○高井委員 それでは、重ねてお尋ねしますが、法制局からは出しにくい、文書もつくりにくいということでございますので、これは官房長官の方で兼原さんや高見澤さんに指示をして、当時の記録は絶対残っていると思いますが、万一残っていないのであれば、今から思い出してでもつくって、やはり歴史にしっかりと資料を残すというこの公文書管理法の趣旨に照らして、そういったことの作成を指示すべきだと思いますが、いかがですか。
○菅国務大臣 要は、政府というよりも、与党の考え方に対してのそうした質問だったというふうに思います。
○高井委員 ぜひ、この公文書管理法の趣旨や国家公務員制度改革基本法の趣旨を考えていただきたいんですが、与党の協議であれ、そこに役所の皆さんが出席をしていろいろやりとりをしたものは残しましょうというのがこの法律の趣旨でありますから、例えば、与党の部会とか野党の部会でも、来ていただいて、そこでのやりとりというのはきちんと残しましょうということです。
 これは、内閣法制局の内部規程、文書管理規程をいただいたんですけれども、かなり分厚い資料で、その中に、何年間保存するかという規定があって、その中にも「閣議の決定又は了解及びその経緯」という項目があって、答弁案の作成の過程が記録された文書は三十年残しなさいと。
 まさにこういう文書は残しなさいというふうに規則にまであるわけですから、これはやはり法制局でも、高見澤さんや兼原さんも同じ立場、政府の一員として与党の協議に参加したのであれば、その記録を残すべきだと思いますが、もう一度、法制局長官、いかがですか。
○横畠政府特別補佐人 その事務は、当時を振り返れば、まさに与党間の協議の場、それの一環ということで、参考のために、お尋ねがあった憲法についての考え方について御説明をするというのが私どもの立場でございまして、与党協議の記録係として参加していたということではございません。
○高井委員 公文書管理法を所管する河野大臣にお聞きします。
 それで公文書管理法の趣旨はいいんですか。与党協議だから、そこに呼ばれて役所の人がいろいろ意見交換をした記録は残さなくていいというふうに、今、菅長官と横畠長官の答弁では聞こえるんですが、私は、それは公文書法の趣旨とは違うんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
○河野国務大臣 公文書管理法上、各行政機関の意思決定に至る過程や実績を合理的に跡づけ、検証することができるようにするために必要であると判断するのは各行政機関でございますから、それは各行政機関の判断だと思います。
○高井委員 いや、各行政機関の判断ですが……(発言する者あり)まあ、そうですね。行政機関がやはり適切に判断を、でも、各行政機関が適切に判断しているかどうかというのを判断するのは、河野大臣、法律を所管する立場、つまり、法律に違反しているかどうかというのは、では、どこでそれは担保するんですか。
○河野国務大臣 それは各行政機関の判断ですから、各行政機関にしっかり判断していただくということだと思います。
○高井委員 そう答えられると、非常にこの公文書管理法というのが、それぞれの大臣の判断ではあるんですけれども。まあ、わかりました。そこはちょっと、改めて別な聞き方をしたいと思います。
 それでは、閣議決定の話を今してきましたけれども、去年の安保関連法案。これを法制局では当然審査をずっとされてきて、さすがにこの資料は残っていると。事務方にも聞いたら、膨大、段ボール何箱も残っていますよということなんですが、では、この法制局審査、去年の安保関連法案をしたときに、集団的自衛権行使容認について憲法との関係というのも、当然、法制局というのは真っ先に憲法と法律の整合性を審査する部署だと思いますが、憲法との関係を審査した文書というのは残っているんでしょうか。
○横畠政府特別補佐人 憲法との関係を審査した文書という御指摘の趣旨がちょっとわかりかねるのでございますけれども、法令案の審査といいますのは、憲法との関係も含めてあらゆる観点から、その条文が何を言っているのか、ちゃんとわかるかどうかとか、いわゆる明確性の問題でありますとか、整合性の問題でありますとか、そういう観点から総合的に審査をするわけでございまして、憲法に特化して何か審査をするということではございません。
 むしろ、今回の安保法制の審査におきまして、憲法についての考え方のベースとなったものは、まさに平成二十六年七月一日の閣議決定で示された憲法九条についての考え方そのものということであろうかと思います。
○高井委員 官房長官、もうすぐ退室ということなので、最後に一問聞いて、これに答えていただいたら退室していただいて結構です。
 法制局長官の上司は官房長官でありますので、今まさに憲法の問題は閣議決定のときに議論したんだとおっしゃいましたが、その閣議決定のときの議論が、先ほど言った三点しか資料が残っていなくて不十分だということであります。
 そのときじゃなくて、では、安保関連法制の審議のときの資料でも結構ですが、いずれにしても、今までずっと七二年見解以来踏襲してきた憲法の解釈を今回変えた、だから、変えたことがいいか悪いかの価値判断は別にして、なぜ、どういう理由で、どういう議論を経て変えたのかということを国民はやはり知りたいわけで、そこは文書をもしつくっていないのであれば、まだ一年ちょっと、二年ですから、やはりそこをしっかりと資料に残すべきだと私は本当にそう思うんですけれども、長官、官房長官から内閣法制局長官に指示をして、これをつくらせるというお考えはありませんか。
○菅国務大臣 なぜそういう方向になったかということは、あれだけ国会で長い時間かけて議論をされた、私はそのことに尽きるんだろうというふうに思います。
 それと同時に、今法制局において、閣議決定について、そこは公文書管理法に基づいて適正に対応しているというふうに考えています。
○高井委員 まさに国会で議論したというのは法制局長官も答弁しているんですけれども、やはり公文書管理法の趣旨は、私は、国会の議事録が残っていればいいということではない、それを言ったら公文書管理法はそもそも要らないじゃないかということにもなりますから、これはぜひ作成いただいて、国民の皆さんの情報公開請求には応えていただきたいというふうに思います。
 官房長官、もう結構でございます。
 もう時間はほとんどありませんが、最後にお聞きしたいのは、これはちょっと通告していなくて申しわけないんですが、法制局長官は、歴代の法制局長官のOBの方とも定期的に、何か参与会というような会合を持っておられると聞いています。その中でどういう意見があったのか、あるいはその議論を文書として作成しているのかどうかについてお答えください。
○横畠政府特別補佐人 参与会というのがございまして、主として学者の先生がメーンでございます。長官OBも、参与をお願いしているということで、法制上のさまざまな問題について意見を伺うということがございます。
 安保法制に関しては、議題として意見を聞いたということはございません。
○高井委員 全くないんですか。
 では、済みません、質問をかえます。
 議題にはなっていないけれども、安保法制、集団的自衛権の解釈変更が話題に上ったことはありますか。
○横畠政府特別補佐人 ちょっと日にちは覚えていませんが、閣議決定の後だと思いますけれども、こういうことになりましたということで説明をしたことがあります。
○高井委員 その文書は作成はされているんですか。
○横畠政府特別補佐人 閣議決定を配って、事実上、若干のやりとりはありましたけれども、そのやりとりの文書はありません。
○高井委員 それもぜひ作成いただきたいと思います。
 新聞のインタビューなどで、阪田第六十一代長官は、憲法の規定はそのままなのに、時の内閣がそれまでとは全く異なる解釈をする、こんなことをやっていては、日本は法治国家だとか立憲主義国家だと言うのは大変恥ずかしいことだと思いますと。
 それから、宮崎長官は、憲法の解釈を変えたケースはこれまでもある、ただ、集団的自衛権の問題はそういうものと違い、歴代内閣が繰り返し、できないと言ってきた、憲法解釈によりできた法律は、法律自体が裁判所で、あるいは別の内閣ができたときに、違憲だとひっくり返るかもしれず、法的安定性を欠くことになる、ここは憲法を改正するかどうかの問題で、部分的だからいいでしょうという理屈は、幾ら考えてもないと。
 こういう厳しいことを恐らく参与会でも言っていると思いますので、本人を前には少しトーンが下がったかもしれませんが、私は、ぜひこれは作成し公開をすべきだということを強く求めまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○西村委員長 正午から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前九時五十七分休憩
     ――――◇―――――
    正午開議
○西村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。河野正美君。
○河野(正)委員 おおさか維新の会の河野正美でございます。
 内閣委員会は御承知のように所管される大臣がたくさんおられまして、質問順が随分ずれたりとかはありますけれども、通告してから一週間待たされて、ようやく最後に質問をさせていただくことになりました。三十五分間、よろしくお願い申し上げます。
 まず、先日の予算委員会第一分科会でも取り上げさせていただきましたが、東京オリンピック・パラリンピックに関しまして質問させていただきます。
 先般読売新聞が行った世論調査で、開催に向けて国や関係団体は今後特にどのようなことに力を入れるべきかという質問に対して、テロ対策の強化が五四%に及んでおります。オリンピックというスポーツの祭典に当たって治安への不安が最も注目を集めるというところに、複雑な思いも生じるところであります。
 しかし、過去の例を見ましても、避けて通ることはできない問題かと思います。
 記憶に残っている方も少なくないかと思いますが、一九七二年、ミュンヘン・オリンピック、当時は西ドイツでありますけれども、選手村に武装組織が侵入し、アスリート十一名を含む十七名が亡くなっています。
 国民が抱える治安への不安に対して政府全体としてどのように取り組んでいかれるか、お聞きしたいと思います。
○石田政府参考人 お答えいたします。
 国際テロの脅威が高まる中、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功のためには、万全のセキュリティーによる安全、安心の確保が必要不可欠であります。
 他方で、大会がスポーツの祭典であることとの調和を図り、広く関係者の理解と協力を得ながら各種の対策を実施することも大変重要であり、昨年十一月に閣議決定されました、大会の準備、運営に関する基本方針にもその旨が記載されているところでございます。
 大会のテロ対策につきましては、関係府省庁連絡会議のもとに設けられたセキュリティ幹事会のテロ対策ワーキングチーム等を活用し、関係機関が緊密に連携して、情報の共有、対策の検討等を推進しているところでございます。
○河野(正)委員 昨今の国際情勢を鑑みますと、四年後の国際環境というのがどのようになっているかを想定することは極めて難しいと思いますが、警備に力を入れる余り、世界各地から来られる観衆がさまざまな競技を十分に楽しめないということであってはいけないと思います。
 こういったジレンマをどのように乗り越えていくのか、治安当局のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○沖田政府参考人 オリンピック・パラリンピック競技大会は国際的に最高度の注目を集める行事でございまして、開催国として治安責任を果たす必要がございます。それと同時に、委員御指摘のとおり、多くの観客の方々が自由な雰囲気で競技を観戦し、楽しむことができるということも重要なことであると認識いたしております。
 このため、警察といたしましては、こうした点にも十分配慮しつつ、一方で、大会における安全確保は、大会の成功のみならず、観客の方々御自身の安全にも直結するものであるという観点から、その御理解と御協力を求めつつ、自由と安全という両者の調和が図られるよう、組織委員会や関係機関と緊密に連携し、具体的な警備手法等につきまして今後検討してまいりたいと存じます。
○河野(正)委員 しっかりとお願いいたします。
 ことし伊勢志摩で開催されるサミットのように大規模な警備を必要とする出来事があると、警備に必要となる予算も多額になるのではないかなというふうに思います。
 平成二十八年度の警察庁予算案を見ますと、伊勢志摩サミット警戒警備等の実施のために百四十二億円もの予算が計上されております。その一方、警察基盤の充実強化のための費用が三億円、生活の安全を脅かす犯罪対策の推進が二億円、安全かつ快適な交通の確保が六億円と、それぞれ前年度予算より減っております。
 私の地元は福岡県でありますけれども、現在、全県を挙げて暴力団対策に力を尽くしているところでございます。最近では、全国各地で暴力団同士の対立が激しくなっているというふうにも感じられ、抗争と思われるような事件が多発しております。また、振り込め詐欺であるとかDV、児童虐待など、生活の身近に潜んでいる犯罪の不安も尽きません。
 サミット開催のような大規模警備に予算が割かれ、日常生活の安全、安心のために求められる治安対策が滞ってしまうようなことがあれば、看過できないことであるというふうに考えます。
 この点について、河野国家公安委員会委員長の見解を伺いたいと思います。
○河野国務大臣 テロ対策といったものは大変大事ではございますが、おっしゃるように、国民の生活に密接に関係をするDV事案、ストーカー事案、あるいは最近では、おっしゃるように、山口組の分裂抗争といったものも盛んに取り沙汰されるようになっております。もちろん、そこに手を抜くわけにはいきませんし、警察はそうしたことに万全の対応をしてまいりたいというふうに思っております。
 今回、地方警察官の増員を九百九十四人、そのうち五百十五人はストーカー、DV事案等に対応するということで増員をお願いしているところでございますし、被害者の一時避難に係る経費、あるいはストーカー事案その他の資機材の整備といったことにそれぞれ五千万円ずつ予算を振り分けております。また、昨今は刑法犯の数が非常に減ってきておりますので、そうしたものに当たっていた警察官の人員をほかの生活事案にも振り分けることもできるようになるところでございます。
 今後とも、関係省庁や地方公共団体、あるいは地域の住民の方々としっかり連携をして、国民生活に不安を与えないよう、治安の維持に万全を尽くしてまいるよう警察を指導していきたいと思います。
○河野(正)委員 ありがとうございます。
 しっかりと、少ない予算でも適正に配分をして頑張っていただきたいと思います。
 四年後に迫る東京オリンピック・パラリンピックは、サミットよりも開催期間も長くなり、より多額の予算が必要になるというふうに思われます。また、事前キャンプといったことで滞在する地域も含めますと、東京近郊に限らず、極めて広範囲で警備の必要が生じるのではないかというふうに思うところでございます。
 オリンピック・パラリンピックの開催に伴う警備、治安対策に係る費用をどのように考えられているか、伺いたいと思います。
○沖田政府参考人 大会の安全かつ円滑な開催に万全を期すためには、警察におきましても、相応の警備体制と、それに応じた予算が必要とされるところでございます。
 こうした警察活動に要する費用が実際にどれぐらいになるのかということにつきましては、今後、同大会の開催計画が具体化されるに合わせまして警戒警備や交通対策に要する経費について検討を進めていく作業が必要でございますことから、現時点でその費用を具体的にお示しすることは困難であることを御理解いただきたいと存じます。
○河野(正)委員 オリンピック・パラリンピックを開催した後、東京という都市、日本全体にどのようなオリンピックの足跡を残していけるのか、いわゆるレガシーについての議論も重要ではないかと思います。
 ことし四月、我が国では障害者差別解消法が施行されます。障害を理由として、正当な理由なくサービスの提供を拒んだり、制約や条件をつけたりすることが禁じられることになります。また、障害者から配慮を求められた場合は、負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁を取り除くための合理的配慮を行わなければなりません。
 オリンピック・パラリンピックの開催までの四年間で、開催都市である東京はもちろんのこと、先ほどお話ししたように、事前のキャンプ地となる地方都市も含めて社会的障壁をできるだけ取り除いていくことが重要であり、そうした取り組みこそ、オリンピック・パラリンピック開催後に残る大きなレガシーになっていくものと思います。
 具体的な取り組みについて、考え方をお知らせください。
○岡西政府参考人 お答えいたします。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に当たりましては、空港などからのアクセス経路や競技会場などにおけるユニバーサルデザインや接遇方法について、国際パラリンピック委員会の承認を受けた「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」に沿って整備、実施されることとなります。
 このため、現在、組織委員会や東京都とともに、障害者団体の皆様方などから意見を伺いながら「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」の策定作業を進めているところであります。
 さらに、二〇二〇年東京大会の競技会場やアクセス経路などにとどまることなく、全国においても町づくりにおけるユニバーサルデザインやいわゆる心のバリアフリーを展開し、これらを東京大会の最も重要なレガシーの一つとして残していきたいと考えております。
 このため、遠藤東京オリパラ大臣を議長として、関係省庁の局長級で構成されますユニバーサルデザイン二〇二〇関係府省等連絡会議を設置し、先月二十二日に第一回を開催したところであります。
 今後とも、二〇二〇年東京大会をきっかけに、誰もが相互に人格と個性を尊重し、支え合い、活躍できる共生社会を実現し、次世代に誇れるレガシーとするため、引き続き関係者とともに取り組んでまいります。
○河野(正)委員 二〇〇二年に日韓共催で行われたサッカーワールドカップでは、出場国と事前キャンプ地との間での国際交流も盛んに行われたというふうに記憶しております。二〇〇八年に開催された北京オリンピック・パラリンピックでも、我が国で事前にキャンプをしていく国が数多くあったというふうに思います。
 これらの国と地域の間で、現在も交流が続いているところがあります。地方都市との国際交流の継続は、まさに地方創生のヒントがあるようにも思うところでございます。
 また、私の地元の福岡県でありますけれども、福岡市は、全国に先駆けてスウェーデンからの選手団の受け入れが内定しております。福岡では、二〇一九年のラグビーワールドカップ、二〇二一年の世界水泳大会と、スポーツの世界大会が相次いで開催される予定がございます。出場国と交流を深め、世界最高水準のスポーツを体感できる場をつくる絶好のチャンスだろうというふうに思うわけであります。
 オリンピック・パラリンピック開催に当たって、こうした事前キャンプ地の誘致活動や、実際に受け入れが決まった自治体に対する支援体制はどのようになっているか、教えていただきたいと思います。
○高原政府参考人 お答えいたします。
 事前キャンプの誘致に関しては、リオ大会に向けて大会組織委員会が事前合宿候補地ガイドの作成を進めており、現在、申請登録を受け付けております。また、全国知事会が中心となって、スポーツキャンプ・ジャパンというスポーツ施設のデータベースサイトを昨年秋に立ち上げたところであります。
 政府としても、こうした動きを全国の自治体や各国の大使館に情報提供するなど、キャンプ受け入れが円滑に進んでいくよう取り組みを進めてまいります。
 さらに、政府では、事前キャンプ等を通じ大会参加国・地域と交流を行う地方公共団体をホストタウンとして支援する取り組みを推進しております。ホストタウンとして政府に登録された地方公共団体が行う事前キャンプの受け入れや住民と選手との交流等に要する経費につきましては、地方交付税措置を講ずることとしております。委員から御紹介がございましたスウェーデンと交流する福岡県も、ホストタウンに登録されているところでございます。
 こうした取り組みを通じ、地域性豊かで多様性に富んだ我が国の文化を世界に発信していくとともに、それぞれの地域における人材育成やユニバーサルデザインの推進、外国人旅行者の受け入れ体制の整備など、ソフト、ハード両面でのレガシーづくりにつながるよう支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○河野(正)委員 知的障害のある方々がさまざまなスポーツトレーニングを重ね、その成果を発表する競技会を年間を通じて提供しているスペシャルオリンピックスというものがございます。
 オリンピック・パラリンピックというものとはまた別に、こういう知的障害者のためのオリンピック、スペシャルオリンピックスなどにもしっかりと政府として支援すべきだというふうに考えますが、認識を伺いたいと思います。
○木村政府参考人 お答えいたします。
 スペシャルオリンピックスは、国内大会や世界大会の開催などの知的障害者のスポーツ活動であり、知的障害者のスポーツへの参画の推進に大きな意義を有するものと認識しております。
 このため、文部科学省においては、スペシャルオリンピックス世界大会に係る選手派遣への財政的支援や、各種大会への文部科学省からの幹部出席などの支援を行っているところでございます。
 なお、二〇一七年三月にオーストリアで開催が予定されておりますスペシャルオリンピックス冬季世界大会への選手派遣等の費用を補助するため、約五千万円を来年度予算案に計上しております。
 文部科学省といたしましては、スペシャルオリンピックスへの支援を初め障害者スポーツの推進を今後とも図ってまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 よろしくお願いいたします。
 オリンピック・パラリンピックというのは有名ですけれども、知的障害者の方々がしっかりと本当に頑張っておられるそういったスペシャルオリンピックスというのもありますので、御認識いただきたいと思います。
 二〇二〇年の開催まで四年と少しとなりました。政府としては、あと四年しかないという認識で取り組むとのことでございました。単なる国際大会というだけではなく、日本という国のあり方をも変え得る大きなチャンスにもなるかと思います。
 残念ながら、新国立競技場や大会エンブレムの問題など、不手際が相次いでいるといった報道もあります。そしてまた、新国立競技場の聖火台の設置場所が決まっていなかったという問題も出てまいりました。
 さきに紹介した読売新聞の世論調査におきましても、開催準備は順調に進んでいると思いますかという問いに対して、進んでいると答えた方はわずか一七%、そうは思わないという方が八〇%ということでございました。
 このように、これまでの準備状況に大きな不安を感じている国民は少なくないというふうに思います。
 この間の経緯をどのように評価し、今後どのように取り組んでいかれるか、内閣のかなめである内閣官房長官の見解を伺いたいと思います。
○菅国務大臣 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックというものは、まさに我が国のあり方、そしてまた我が国の歴史、伝統文化、そうしたものを海外に発信できる非常に最高の機会だというふうに思っております。
 基本的に、この大会については、主催者であります組織委員会、また東京都が主体となって取り組んでいるところでありますけれども、政府としても全面的に支援をさせていただいているところであります。そのために、東京での大会が決定して速やかにオリンピック・パラリンピック担当大臣を任命し、昨年十一月にオリパラ基本方針というものを閣議決定しました。そして、その中で、セキュリティー対策も含めて政府として講ずるべき施策、そういうものに取り組んでいるところであります。
 例えば、テロ対策、やはりここは政府が全力で支援をしたいというふうに思っていますし、そのために内閣危機管理監を座長とするセキュリティ幹事会というものを設置し、サイバーセキュリティー、テロ対策など、まさに分野別のワーキングチームが既にこの対策に着手をしております。
 今委員から御指摘がありましたように、四年しかないという認識のもとに、この大会を成功させるべく政府としても全面的な支援をさせていただきたい、こう思っております。
○河野(正)委員 オリパラ担当の方からも何か答弁をいただけるということですので、よろしくお願いいたします。
○冨岡副大臣 河野委員にお答えいたします。
 今、菅官房長官が説明されましたように、二〇二〇年オリパラ大会の確実な成功に向け、昨年十一月、オリパラ基本方針を閣議決定したところであります。大会の関連施策の立案と実行に当たっての基本的な考え方や、施策の方向について明らかにしたところであります。
 オリパラ基本方針の中では、例えばセキュリティー対策については、世界一安全な日本の創造に向けた政府を挙げての戦略的、総合的な取り組みを進めるほか、関係府省庁連絡会議のもとに開催されるセキュリティ幹事会等を活用し、セキュリティーの確保に関する機関が緊密に連携して、情報の共有、対策の検討、実施、訓練等を推進することにしております。
 また、オリパラ基本方針では、セキュリティー対策のほかにも、被災地の復興、地域の魅力、科学技術を世界にアピールし、地方創生、地域活性化等につなげるとともに、文化の発信、ユニバーサルデザイン化等に取り組むことにより、大会を通じた新しい日本の創造を進めることとしております。
 今後についても、政府として、必要な施策について進捗と効果をしっかりと点検し、進捗状況を定期的に公表する等、国民の皆様に御心配をおかけしないようにしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○河野(正)委員 官房長官にも御答弁いただきました。しっかりと内閣を挙げてやっていただきたいと思います。
 次の話題に移りたいと思います。プレミアムつき商品券事業についてでございます。
 まず、この事業の目的、実施によって得られる効果をどのように見込んでいるのか、伺いたいと思います。
○末宗政府参考人 お答えいたします。
 地域消費喚起・生活支援型交付金についてでございますが、消費喚起を目的といたしまして、地方公共団体が実施するプレミアムつき商品券、ふるさと名物商品・旅行券事業の消費喚起策に対して国が支援をするというものでございます。
 効果についてでございますけれども、これは自治体によりましてプレミアム率が異なりますし、また商品券の方と旅行券のどちらに重きを置くかなどは自治体の裁量に委ねておりますので、最初の時点から目標額を設定することはしておらないところでございますけれども、既に三月に自治体向けに効果検証についての調査を依頼したところでございますので、その自治体からのデータをもとにして効果額をこれから検証してまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 また、この交付金等があって、発行されたプレミアムつき商品券が完売せず売れ残った場合、自治体は受け取った交付金を国に返却する必要があるというふうに聞いておりますが、どの程度生じると予想されているか、伺いたいと思います。
○末宗政府参考人 お答えいたします。
 商品券等はほぼ完売しているように聞いておりますが、一部には、ふるさと名物商品券等の売り上げが伸びずに、使い切れないようなケースもあるように聞いております。
 利用できなかった場合には国庫に返納していただくということになるわけでございますが、まだ自治体では最後の最後まで人気のある商品に振り向けるなどの努力をしていただいております。先ほど申し上げました調査の一環の中で、返納額がどれぐらいになるかを調べていきたいと考えております。
○河野(正)委員 幾つか不適切と思われる事例があると思います。先着順の販売としたため多くの方が行列して混乱を生じたり、販売を委託された機関が内部で職員に売ってしまったりといったことをお聞きしております。
 不適切と思われる事例をどのように把握されているか、伺いたいと思います。
○末宗政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のように、商品券等の販売を受託した事業者の関係者が優先的に商品を入手したなど、明らかに不適切と考えられる事例が若干ございました。これにつきましては、自治体の方からその都度報告を求めております。
 こういった不適切な事例がございますと、地域の方々の間で不公平を招くということになりますので、そうした行為を行わないようにこれまでも周知してまいりましたし、また是正措置を求めて厳正に対処してきているところでございます。
○河野(正)委員 不公平感を生じたり、幾つかのそういった事例があったと思いますし、いろいろな問題もあると思いますので、しっかりと検証しておいていただきたいと思います。
 時間もありませんので、先に行きたいと思います。
 この事業は、基本的に一回限りで、事務負担も一過性のものでございます。先ほどおっしゃったように、多くの混乱が起こり、国民の間に不公平感を生じさせることとなりました。
 このような税金の使われ方が厳しい財政状況にある我が国に本当に必要だったのかどうか、少なくとも、この事業によってどの程度消費が喚起されて、地域の経済活動にどのような影響があったのか、事実を丁寧に検証していく必要があるというふうに考えられます。
 内閣府行政改革担当大臣のお考えを伺いたいと思います。
○河野国務大臣 五千に及ぶ国の事業は、一つ一つレビューシートを記入していただいております。この地域消費喚起・生活支援型交付金も、平成二十七年度、内閣府の、〇〇三四番だったと思いますが、レビューシートがございます。
 これは今年度に終了する事業でございますので、来年度、この四月以降、各府省においてまず事業の総点検をやっていただきますので、その中でしっかりと効率性あるいは効果といったものの点検が行われることになると思います。そこで余りはかばかしくない状況であるならば秋の事業レビューにも当然取り上げることになると思いますが、まず各府省にしっかりと点検をしてもらうということになると思います。
○河野(正)委員 この点は河野大臣の御専門分野だと思いますので、しっかりとやっていただきたいと思います。
 地方創生に関するさまざまな事業を見て、国が本当になすべき事業なのかと感じることも少なくありません。地方創生というテーマのもと、国が事業の大枠をつくって、その枠の範囲内で自治体に事業をさせる、そうした事業の仕組みが果たして本当に自治というふうに言えるんだろうかと思うところでございます。
 私たちおおさか維新の会は、個人、地域、国家の自立を目指す国政政党であります。道州制を初めとした統治機構改革を目指して行動しているところであります。お金と権限をより国民に身近な自治体に任せる方が、責任の所在も明確となり、事業の効果も上がるのではないかと考えるところであります。もっと地方に任せるべきではないか。
 行政改革担当大臣の見解を伺いたいと思います。
○河野国務大臣 政府は今、安倍総理を本部長とする地方分権推進本部のもとで、石破大臣を中心に、地方の発意による地方のための改革を推進しているところでございます。
 地方自治体は住民に身近な行政をできる限り担い、国は国家の本来的任務を重点的に担うという役割分担がやはりあるというふうに思っておりますので、行革担当大臣としては、こうした役割分担のあり方を念頭に置きながら、個々の事業や関連する行政課題をしっかりと分析し検証してまいりたいと思います。
○河野(正)委員 最後の話題に移りたいと思います。
 私の地元は福岡ですけれども、アジアのゲートウエーとして、外国、特に東アジア地域からの観光客を多く迎え入れております。平成二十七年は年間で二百八万人と、前年より約八十八万人、七割を超える急増というふうになりました。
 福岡空港と博多港から入国し、そのうち三分の二は韓国、台湾、中国、香港からのお客様であります。いわゆる爆買いによって地域経済にプラスの影響をもたらす一方で、ツアー客の移動のために、船が着きますと三千人ぐらい来ますので、一度に百台ぐらいの大型バスが福岡市に出ていく。福岡市は観光する場所とか買い物する場所が決まっていますので、大量に一気にそれが集まるということで、非常に交通渋滞が発生するなど、駐車スペースもないという問題が生じております。
 私も現地を視察し、関係者の方々からさまざまなお話を伺ってまいりました。その中で、不法な観光案内人により観光客が被害を受けるという事例を耳にしました。私が聞いた例では、どこかのお店に連れていかれて怪しげなサプリメントを非常に高額で売りつけられる、買わざるを得ないような状況になるという苦情でございました。
 そんな中で、先日、無資格で観光客を案内し、免税店から報酬を受け取っていた中国人ガイドが、出入国管理法違反容疑、資格外活動というので逮捕され、罰金の略式命令を受けたということが報じられました。
 また、私の地元は糟屋郡というところですが、この糟屋郡の志免町では、中国からのツアー客を案内していた添乗員が、立ち寄っていた飲食店の食べ放題時間が過ぎたにもかかわらず注文をし続けたためにトラブルとなり、通報で駆けつけた警官を殴る、かみつくなどして逮捕されるという事件がありました。
 こうした事件が続くと、ツアー客の無秩序な行動を助長して、地域に無用な警戒感や相互不信感を生み出しかねないと思います。
 このような無資格ガイドの問題について、その実態を把握されているかどうか、問題意識とともに伺いたいと思います。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、訪日外国人の急増に伴いまして、現地とのあつれきといいますか問題も多く出てきております。特に、中国人の観光客の方への意見、苦情などが多く出てきておりまして、こういったものの多くは、今お話がありましたように、例えば添乗員が移動中のバスの車内で特定の商品を宣伝して、引率した免税店で購入するようにしむけているとか、あるいはその商品が不当に高額で、後になって効能等がないということが判明して、だまされたといったようなものでございます。
 観光庁といたしましては、旅行の質の確保の観点から、引き続き実態把握に努めるとともに、個別の事案につきましても事実関係の確認を関係省庁と連携して行って、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 無資格ガイドが横行する背景には、低料金ツアーの増加であったりとか、そもそも受け入れるだけの有資格者が足りないというようなさまざまな要因がやはりあると思います。
 観光客の受け入れをして、爆買いをしていただいて地域経済が潤うということは非常にありがたいことなのでございますけれども、こういったツアーガイドのあり方についてしっかりと議論しなければならないと思います。
 繰り返しにもなりますが、改めて、今後の対策、取り組みの方向性を伺いたいと思います。
○加藤政府参考人 訪日外国人客の急増に伴う問題につきましては、現在、官邸の方でも、次の訪日外国人客の目標とともに、その対策をどうするかというようなことについて御議論をいただいておるところでございます。
 いずれにいたしましても、私どもとしては、関係省庁とも連携をいたしまして、我が国の旅行に関する旅行者の満足度を低下させるというようなことがないように、我が国の信頼度や印象形成にも悪影響が及ぶことがないように、こういった問題に関してしっかり取り組んでまいりたい、そういうふうに考えてございます。
○河野(正)委員 クールジャパン戦略では、日本の文化、伝統とその強みを海外に発信することに力を入れてきました。訪日する外国人が着実にふえていることはその成果でもあろうと思います。
 一方で、実際に訪れた方々が過ごす中で、文化や暮らしの違いに直面し、トラブルになることもあるのだろうというふうに思います。
 日本を海外に発信する取り組みにおいて、このようなすれ違いを埋めるような情報も取り上げていく必要があると感じます。
 これまでのクールジャパンの取り組みの成果と課題を含めて、島尻大臣の見解を伺いたいと思います。
○島尻国務大臣 今御紹介いただきましたように、クールジャパン戦略というものは、海外に我が国の魅力を発信して、我が国の商品等を海外展開するための取り組みでございます。その結果、外国の方に日本に対する興味を持ってもらって、日本ファンとなった外国人に実際に日本に訪れてもらうということを期待するものでございます。
 訪日外国人旅行者の増加につきましては、地域経済の活性化につながるということで、一般的には受け入れ側の地域にとって歓迎すべきことではありますけれども、委員御指摘のとおり、他方、外国人旅行者との間で、生活習慣あるいは文化の違いから、さまざまな摩擦が起きるおそれがあると考えられております。
 クールジャパン戦略を担当する私といたしましては、潜在的な訪日旅行者であります外国人に対して、我が国の文化や社会への理解を深めてもらえるよう、さまざまな機会を通して、正確な情報の発信に政府全体として取り組んでいきたいと思っております。
 日本政府観光局がホームページ上で、多言語による、日本人のおじぎのこととか合掌したりすることの説明を載せていたりするというふうにも認識しておりますけれども、そういったことを通じて、正確な情報の発信ということは頑張っていきたいと思います。
 さらに、旅行者のマナー向上につながる取り組みを行うことも重要だと考えております。ビジット・ジャパンを担当する観光庁と協力して、地域社会の訪日外国人旅行者の円滑な受け入れを後押しすべく努力していきたいと考えています。
○河野(正)委員 ありがとうございました。
 しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 本当に、福岡で百貨店等々に行きますと、中国語であるとか韓国語であるとか、すごく他国語によるアナウンスとかも頻繁に見られるところであります。
 また、先ほどお話ししたように、福岡では観光地というと、船が着いて、ほぼ船に泊まるか、朝来て夜帰られるらしいんですけれども、その間に行くのは太宰府天満宮であるとか商店であるとか、限られたところに百台近い大型バスが一気に行く、これを何とか分散できないかということで、地元の首長の方々ともお話をしたんです。非常に多くの観光客を受け入れていらっしゃる首長さんたちは、やはりトイレのマナーとかが違うので大変な思いをされたり、ごみの処理とかいろいろな問題もあるというふうに聞いておりますので、そういったことも含めて、日本のマナーとか日本の伝統をアピールしていって、海外に発信していただくとありがたいのかなというふうに思います。
 それでは、時間が来ましたので、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○西村委員長 これにて本日の質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
○西村委員長 次に、第百八十九回国会、本院提出、参議院送付、国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律案を議題といたします。
 本案は、前国会で本院において修正議決の上参議院に送付したものを、同院において継続審査に付し、今国会におきまして、内閣の重要政策に関する総合調整等に関する機能の強化のための国家行政組織法等の一部を改正する法律が施行されることに伴い必要となる規定の整理等の所要の修正を行って本院に送付してまいったものであります。
 したがいまして、本案の趣旨の説明は省略いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
 国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○西村委員長 本案につきましては、質疑、討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 第百八十九回国会、本院提出、参議院送付、国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○西村委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
○西村委員長 次に、内閣提出、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。加藤国務大臣。
    ―――――――――――――
 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○加藤国務大臣 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 政府においては、待機児童解消加速化プランに基づく平成二十九年度末までの保育の受け皿整備の目標を四十万人分から上積みし、五十万人分を整備すること等としております。また、従来の子ども・子育て支援に加え、夜間、休日勤務のほか短時間勤務の非正規社員など多様な働き方に対応した仕事と子育ての両立に対する支援が求められております。
 この法律案は、こうした状況を踏まえ、子ども・子育て支援の提供体制の充実を図るため、事業所内保育業務を目的とする施設等の設置者に対する助成及び援助を行う事業を創設するとともに、一般事業主から徴収する拠出金の率の上限を引き上げる等の措置を講ずるものであります。
 次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、政府は、仕事と子育てとの両立に資する子ども・子育て支援の提供体制の充実を図るため、仕事・子育て両立支援事業として、事業所内保育業務を目的とする施設等の設置者に対し、助成及び援助を行う事業を行うことができることとするとともに、全国的な事業主の団体は、仕事・子育て両立支援事業の内容に関し、内閣総理大臣に対して意見を申し出ることができることとしております。
 第二に、内閣総理大臣が策定する子ども・子育て支援のための施策を総合的に推進するための基本指針について、その記載事項に仕事・子育て両立支援事業を追加することとしております。
 第三に、一般事業主から徴収する拠出金の対象事業に仕事・子育て両立支援事業を追加するとともに、拠出金の率の上限を千分の二・五以内に引き上げること等としております。
 その他、所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律案は、平成二十八年四月一日から施行することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要でございます。
 何とぞ、慎重審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○西村委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 次回は、来る十八日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時四十一分散会