第190回国会 安全保障委員会 第1号
本国会召集日(平成二十八年一月四日)(月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。
   委員長 北村 誠吾君
   理事 小野寺五典君 理事 門山 宏哲君
   理事 金子万寿夫君 理事 武田 良太君
   理事 大串 博志君 理事 佐藤 茂樹君
      今津  寛君    江渡 聡徳君
      小田原 潔君    大塚  拓君
      大西 宏幸君    熊田 裕通君
      左藤  章君    笹川 博義君
      薗浦健太郎君    中谷 真一君
      原田 憲治君    藤丸  敏君
      山口  壯君    青柳陽一郎君
      小川 淳也君    玉木雄一郎君
      津村 啓介君    伊佐 進一君
      赤嶺 政賢君    下地 幹郎君
      照屋 寛徳君    武藤 貴也君
      吉田 豊史君
    ―――――――――――――
一月四日
 北村誠吾君委員長辞任につき、その補欠として左藤章君が議院において、委員長に選任された。
平成二十八年一月十三日(水曜日)
    午後四時開議
 出席委員
   委員長 左藤  章君
   理事 江渡 聡徳君 理事 小野寺五典君
   理事 大塚  拓君 理事 門山 宏哲君
   理事 金子万寿夫君 理事 武田 良太君
   理事 山口  壯君 理事 青柳陽一郎君
   理事 玉木雄一郎君 理事 伊佐 進一君
   理事 佐藤 茂樹君
      今津  寛君    小田原 潔君
      大西 宏幸君    北村 誠吾君
      熊田 裕通君    笹川 博義君
      薗浦健太郎君    中谷 真一君
      原田 憲治君    藤丸  敏君
      泉  健太君    辻元 清美君
      長妻  昭君    横路 孝弘君
      赤嶺 政賢君    下地 幹郎君
      照屋 寛徳君    武藤 貴也君
      吉田 豊史君
    …………………………………
   防衛大臣         中谷  元君
   外務大臣政務官      黄川田仁志君
   防衛大臣政務官      熊田 裕通君
   防衛大臣政務官      藤丸  敏君
   政府参考人
   (内閣官房内閣人事局内閣審議官)         堀江 宏之君
   政府参考人
   (人事院事務総局給与局給与第一課長)       幸  清聡君
   政府参考人
   (内閣府国際平和協力本部事務局長)        山本 条太君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 垂  秀夫君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 大菅 岳史君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 飯島 俊郎君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 西田 安範君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  前田  哲君
   政府参考人
   (防衛省整備計画局長)  真部  朗君
   政府参考人
   (防衛省人事教育局長)  深山 延暁君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局長)  中島 明彦君
   政府参考人
   (防衛装備庁技術戦略部長)            野間 俊人君
   安全保障委員会専門員   林山 泰彦君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月四日
 辞任         補欠選任
  小川 淳也君     辻元 清美君
  大串 博志君     長妻  昭君
  津村 啓介君     横路 孝弘君
同月十三日
 辞任         補欠選任
  辻元 清美君     泉  健太君
同日
 辞任         補欠選任
  泉  健太君     辻元 清美君
同日
 青柳陽一郎君が理事に当選した。
同日
 理事新藤義孝君平成二十七年十二月二十四日委員辞任につき、その補欠として江渡聡徳君が理事に当選した。
同日
 理事大串博志君同月四日委員辞任につき、その補欠として玉木雄一郎君が理事に当選した。
同日
 理事門山宏哲君、金子万寿夫君及び佐藤茂樹君同日理事辞任につき、その補欠として山口壯君、大塚拓君及び伊佐進一君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
一月十二日
 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 国政調査承認要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
     ――――◇―――――
○左藤委員長 これより会議を開きます。
 この際、一言御挨拶を申し上げます。
 このたび、安全保障委員会委員長を拝命いたしました左藤章でございます。まことに光栄に存じますとともに、その職務の重さを痛切に感じている次第であります。
 我が国を取り巻く安全保障環境は、周辺国による軍事力の強化や軍事活動の活発化を初め、国際テロ組織の拡散、サイバー攻撃の高度化、複雑化などにより、一層厳しさを増しております。
 このような国際情勢のもと、我が国の平和と安全を確保するため、当委員会に課せられた使命はまことに重大であり、委員各位の御協力を賜りまして、公正かつ円滑なる委員会運営に努めてまいる所存でございます。
 何とぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。(拍手)
     ――――◇―――――
○左藤委員長 去る四日の議院運営委員会における理事の各会派割当基準の変更等に伴い、理事の辞任及び補欠選任を行います。
 まず、理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事門山宏哲君、金子万寿夫君及び佐藤茂樹君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任及び委員の異動に伴い、現在理事が六名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に
      江渡 聡徳君    大塚  拓君
      山口  壯君    青柳陽一郎君
      玉木雄一郎君 及び 伊佐 進一君
を指名いたします。
     ――――◇―――――
○左藤委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 国の安全保障に関する事項について、本会期中国政に関する調査を行うため、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
○左藤委員長 次に、内閣提出、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。中谷防衛大臣。
    ―――――――――――――
 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○中谷国務大臣 ただいま議題となりました防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
 防衛省職員の給与について、平成二十七年度の官民較差に基づく改定を実施するため、所要の措置を講じる必要があります。
 以上が、この法律案の提案理由であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、一般職の職員の例に準じて、自衛隊教官及び自衛官の俸給月額について引き上げることといたしております。
 第二に、防衛大学校及び防衛医科大学校の学生に係る学生手当及び期末手当等について引き上げることとしております。
 このほか、附則において、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置等について規定しております。
 なお、事務官等の俸給月額の改定及び勤勉手当の支給割合の引き上げ等につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の改正によって、一般職の職員と同様の改定が防衛省職員についても行われることとなります。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○左藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
○左藤委員長 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣人事局内閣審議官堀江宏之君、人事院事務総局給与局給与第一課長幸清聡君、内閣府国際平和協力本部事務局長山本条太君、外務省大臣官房審議官垂秀夫君、外務省大臣官房審議官大菅岳史君、外務省大臣官房参事官飯島俊郎君、防衛省大臣官房審議官西田安範君、防衛省防衛政策局長前田哲君、防衛省整備計画局長真部朗君、防衛省人事教育局長深山延暁君、防衛省地方協力局長中島明彦君、防衛装備庁技術戦略部長野間俊人君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○左藤委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大塚拓君。
○大塚(拓)委員 自由民主党の大塚拓でございます。
 まず、法案審議に先立ちまして、今般北朝鮮が実施をした核実験に対して、満身の怒りを込めて非難をするとともに、このような暴挙を繰り返すことは北朝鮮の体制維持には全くつながらず、破滅への道を突き進むのみであるということを強く指摘をしておきたいと存じます。
 一方で、経験の浅いトップがこのような核・ミサイル開発に突き進んでいるというこの状況は我が国にとって大変リスクである、重大な脅威であるということは言わざるを得ないと存じます。
 そこで、関連して二、三質問をさせていただきます。
 まず、米国政府、韓国政府、あるいはほとんどの専門家が、今回の実験は水爆ではあり得ない、実験は失敗であったか、より技術レベルの低い実験であったというふうに指摘をしております。それにもかかわらず、北朝鮮は繰り返し、水爆を手にしたのであると主張をしているわけでございます。
 例えば、一月十一日の労働新聞、飛ばして読みますけれども、水爆実験ではなくブースト型核分裂弾実験だなどと言って青筋を立てている、しかし、これは気の抜けた者らのたわ言にすぎないものである、このようなことを書いているわけでございます。これに対して、防衛省の現時点での評価をお聞かせいただければと存じます。
○中谷国務大臣 政府としましては、気象庁が探知した地震波など関連するさまざまな情報を総合的に勘案した結果、北朝鮮が核実験を実施したものと判断をいたしております。
 水爆実験を成功させたとの北朝鮮の発表につきましては、米国、韓国を初め関係国と密接に連携をいたしましてその分析、評価に努めていく必要がありますが、地震の規模から考えますと、一般的な水爆実験を行ったとは考えにくいものであると認識をいたしております。
 他方で、今回の核実験が四回目になることから、核兵器の開発につきましては技術的な成熟が見込まれるということ、また、今回の核実験におきましては、試験のため、通常の水爆よりも爆発の規模を小さく抑えた可能性は否定できないことなどから、さらに分析を進めていく必要があると考えます。
 いずれにしましても、今回の核実験につきましては、北朝鮮の核兵器開発をより一層進展させたものでありまして、極めて強く懸念すべきものでございます。こういった北朝鮮の核兵器の開発、これは、弾道ミサイルの能力とあわせ考えれば、我が国の安全に対する重要な脅威であると認識をいたしております。
○大塚(拓)委員 次に、関係国との情報共有について伺います。
 現在、日米韓三カ国の枠組みで取り決めがなされておりますけれども、日韓の間で直接の情報共有はされていないという状況が続いております。これでは、秒単位、分単位を争う事態の対処には不十分だという指摘もされているところでございます。
 本日、朴槿恵大統領は、談話で、THAADの導入を検討するということをおっしゃっているようでございます。あるいは、年末から日韓関係の改善の動きがある。この機を捉えて、日韓のGSOMIA、この締結をしっかりと図っていくべきであるというふうに考えておりますけれども、大臣の御見解を伺います。
○中谷国務大臣 今回の核実験は、朝鮮半島のみならず、地域全体の平和と安定に対する深刻な脅威でありまして、日米韓三カ国、これが認識を一つにして連携をしていくということが必要であります。
 このような考え方から、防衛省は、日米韓情報共有取り決め、これを活用いたしまして、米国、韓国とも緊密に情報の共有そして情報交換を行っているところでございます。
 この取り決めに伴う情報の共有というのは、米国を経由することが必要であるほか、北朝鮮の特殊部隊の動向といった、核、ミサイル以外の重要な分野においては活用できないものでございます。
 私自身も、昨年十月、韓国に参りまして、日韓の防衛相会談に臨みまして、韓民求国防部長官に、日韓のGSOMIAの締結が重要であって、協議を行いたいという旨を述べたところでございます。
 北朝鮮の情勢を見ますと、日米韓の情報共有の必要性がますます高まっていることを踏まえまして、日韓のGSOMIA、これの締結実現に向けて、今後も機会を捉えてさらに働きかけをしてまいりたいと考えております。
○大塚(拓)委員 もう一つ関連で、核の小型化なども進んでいる可能性が十分にあるということを考えますと、弾道ミサイルへの対処体制、我が国自身の体制というものもしっかり整備を進めていく必要があろうというふうに考えております。
 現在開発中のSM3ブロック2Aなどに加えまして、警戒監視あるいは早期警戒といった用途のための長期滞空型の高高度無人機の研究開発、あるいは迎撃用のハイパワーレーザーといったような研究開発、こういったこともしっかりと進めていく必要があるのではないかというふうに考えておりますけれども、御見解をお伺いしたいと存じます。
○熊田大臣政務官 北朝鮮の核兵器の現状につきましては、断定的なことは申し上げられないものの、これまでの北朝鮮の言動等を踏まえれば、北朝鮮が核兵器の小型化、弾頭化の実現に至っている可能性も排除できないものと考えております。
 弾道ミサイルの脅威に対しては、防衛大綱において、我が国全域を防護し得る能力を強化するため、即応態勢、同時対処能力及び継続的に対処できる能力を強化することとしております。
 具体的には、先ほど御指摘いただきましたが、現中期防において、保有するイージス艦の能力向上及び増勢、SM3ブロック2Aの日米共同開発、能力向上型迎撃ミサイル、PAC3MSEの導入、固定式警戒管制レーダー、FPS7の整備、能力向上等の取り組みによって、これらの能力の強化を図ることとしております。
 また、研究開発の分野については、例えば、将来的な技術として、無人航空機に小型赤外線センサーを搭載して発射段階の弾道ミサイルを探知する技術、即応性にすぐれた高出力レーザーを目標に精密に照準し破壊する技術などの研究を実施しております。
 防衛省としては、弾道ミサイルの脅威から国民の生命財産を守るべく万全を期すため、引き続き防衛大綱に基づき種々の取り組みを行ってまいります。
 以上です。
○大塚(拓)委員 研究開発は将来の脅威に対処するために非常に重要ですので、しっかり取り組んでいただきたいと存じます。
 最後に、防衛省職員給与法改正案について御質問をいたします。
 本改正は人事院勧告に基づいて毎年行われるものでございますが、今回の改正が自衛隊員の士気にどのような影響を与えると考えておられるのか。
 あわせまして、昨今、安全保障環境が大変厳しい中、任務も多様化、複雑化をしております。こうした中、隊員が誇りを持って職務に専念できるよう、手当の拡充あるいは栄典、礼遇に関する施策といったものも同時に推進をしていく必要があるというふうに考えておりますけれども、現在の取り組み、今後の対応についてお伺いをしたいと存じます。
○中谷国務大臣 今回の給与法の改定は、一般職の国家公務員の例に準じて平成二十七年度における自衛官の俸給等の引き上げを行うものでございます。これは、平成二十六年度の給与改定に引き続きまして二年連続で自衛隊員の給与処遇の改善がなされるものでありまして、職務に精励している防衛省の職員にとりましては、士気の一層の向上につながるものであると考えております。
 また、手当の充実、そして栄典、礼遇等につきましては、自衛隊員が高い志を持って任務を遂行するための重要な施策でありまして、防衛省としては、特殊作戦群及び西方普通科連隊に所属する隊員に対する特殊作戦隊員手当の支給範囲の拡大、また防衛功労章の充実など施策の充実に努めているところでございます。
 この手当とか、また栄典、礼遇につきましては、部隊の士気にかかわる重要な事項であるために、現場における自衛隊員の活動を十分精査の上、その任務にふさわしい処遇になるように今後とも検討を続けてまいりたいと考えております。
○大塚(拓)委員 ありがとうございました。終わります。
○左藤委員長 次に、伊佐進一君。
○伊佐委員 公明党の伊佐進一です。今国会でも、引き続き、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、私も冒頭、法案審議の前に一言、北朝鮮の核実験について申し上げたいと思います。
 北朝鮮が核実験を行った一月の六日、この日に我々公明党でも声明を発表させていただきました。
 私が申し上げたいのは、なぜ北朝鮮が核実験をするかという点です。この根本的な原因はそもそも何かというと、核兵器自体がいまだ安全保障の世界で大きな役割を占めているというところにある、ここが大きな問題だというふうに思っております。核兵器の安全保障の世界での役割をいかに軽減していくか、また動機をいかに減らしていくかということが非常に重要だというふうに思っております。
 これは、我が国が国連に提出しております核兵器廃絶の決議の中にも含まれておりまして、こうした機会に、本当に日本がより一層、役割の軽減というものを主導して行っていくべきだということをまず冒頭、申し上げたいというふうに思います。
 それでは、法案について質問させていただきます。
 自衛隊の協力諸団体というものがございまして、先日、そこの新年互礼会にも顔を出させていただきました。その中で、現役の自衛官の方々もいらっしゃって、いろいろな意見交換をさせていただきましたが、よく声を耳にしたのは、景気がよくなるほどいい人材を確保していくのが難しくなるというようなお話を伺っております。つまり、景気が上向いていけばいくほど、その中でこそ、より自衛官の処遇もしっかりと確保していく必要があるというふうに思っております。
 そういう観点で、今回の法改正というのは非常に重要な法案だと思っておりますが、一方、私が今危惧を持っておりますのは、即応予備自衛官あるいは予備自衛官の状況です。あわせて予備自衛官と申し上げますが、平時は別の仕事をされている、その中で訓練もされて、いざとなったら、事が起これば招集されて事に当たるという方々です。東日本大震災でも、三千人近くの即応予備自衛官あるいは予備自衛官の方々が招集されて現場での復旧復興に当たられたというふうに伺っております。
 ところが、この即応予備自衛官の充足率が非常に低い。平成二十六年末で五九・六%。あるいは、予備自衛官も非常に低い。六七・六%。いざとなったら足らないというような状況になっております。これをどうやっていくかというのは、また一つ大事な課題ではないかというふうに思っております。
 昨年は、防衛省からも税制の改正要望があって、税制改正にも挑戦されました。予備自衛官を企業が雇用した場合に、新しく雇用した人一人当たりについて法人税額四十万円控除しようというようなもの、与党間でも協議を行いましたが、残念ながら、昨年実現には至りませんでした。私自身も非常に残念だというふうに思っております。
 こうした即応予備自衛官あるいは予備自衛官に対するさまざまな取り組み、充足率向上に向けて防衛省はどのように考えておられるか、伺いたいと思います。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生から御指摘ありましたとおり、予備自衛官、即応予備自衛官の充足率は、残念ながら七割、六割というレベルにとどまっておるところでございます。
 これらの予備自衛官の充足向上は非常に大きな課題だと考えておるところでございまして、現在の大綱においても、予備自衛官等の充足向上のための施策を実施することとされておりますし、中期防におきましても、予備自衛官等本人、そして予備自衛官等の雇用企業のインセンティブを高める施策などを実施するとされておるところでございます。
 まず、現在行うことを開始したものといたしまして、本年度、二十七年度におきましては、予備自衛官制度に対する社会的な関心と理解を深めることを目的といたしまして、予備自衛官等を雇用し、訓練に出頭しやすい環境づくりなどの協力に努めた事業所を評価、認定する予備自衛官等協力事業所表示制度を導入いたしました。これは、パネルのものを準備いたしまして、ぜひそういう事業所の事務所とか店頭に飾っていただくということで、我々としても、インセンティブを高めていただこうというものでございます。
 また、税制、二十八年度税制要望を私どももいたしましたが、それについてのお話もございました。残念ながら、今回は税制改正が認められるに至りませんでしたが、こうした施策も含めまして、予備自衛官等の充足向上のための施策について、各種施策のあり方、具体的な制度設計、そしてこれらの施策により得られる効果などといった課題についてさらに我々検討を深めまして、税制の点も含めまして、次回には御理解を賜れるように、さらに一層努力してまいりたいと考えております。
○伊佐委員 ありがとうございます。
 予備自衛官、即応予備自衛官になられる方、その方に対して、あるいはその方を雇用する企業に対するインセンティブをどうやって与えていくかということは非常に大事な課題だと思っておりますので、ぜひ引き続き取り組みをよろしくお願い申し上げます。
 限られた時間でありますので、先に、大臣に一問通告させていただいておりました点について質問させていただきます。
 大臣は平和安全法制の担当の大臣でもいらっしゃったわけですが、昨今、議論になって、さまざま報道でもされております南シナ海の問題ですが、今、米国が航行の自由作戦というものをしております。ここに日本も参加するのかどうか、あるいは、こうした警戒監視活動に日本も乗り出していくのかどうかというところ、さまざま声があるわけです。
 先般の一月七日の本会議で、総理ははっきりとこうおっしゃっております。つまり、航行の自由作戦、米国のこの作戦には参加しない、また、警戒監視活動も現在日本は行っていないし、そのような具体的な計画もないというふうに明言をされておりました。
 私、いろいろな方の話を聞いておりまして、ちょっと誤解があるなと思うところがあります。それは、今回の平和安全法制がこうした自衛隊の警戒監視の活動、任務に対して大きく道を開いたんじゃないかというような話をされる方がいらっしゃいます。平和安全法制ができたことで、例えば今回の南シナ海であったり、あるいは日本から離れたその他の地域、そういう場所で、より日本が積極的、前のめりになって、警戒監視でどんどん行くことができる、こういうふうになったんじゃないかという思いを抱いていらっしゃる方々の声を伺いました。
 果たして、大臣、警戒監視という任務は、平和安全法制の成立によって、そもそもその根拠が拡大したのかどうか。私は、そもそもこの判断も、また根拠も今までと何も変わっていないというふうに思っておりますが、大臣、いかがでしょうか。
○中谷国務大臣 委員御指摘のように、全く変わっておりません。
 この警戒監視活動につきましては、防衛省の所掌事務を規定いたしました防衛省設置法第四条第十八号、所掌事務の遂行に必要な調査研究を行うこと、これを法的根拠として実施をしているところでありますが、平和安全法制が成立した後においても、当該の規定については何ら変更がありません。
 いずれにせよ、総理が発言をされたように、現在、自衛隊は南シナ海において常時継続的な警戒監視活動は行っておらず、また、その具体的な計画を有しているわけではないわけでございます。
○伊佐委員 大臣、ありがとうございます。
 最後に一問だけ質問させていただきます。
 安倍政権での新三本の矢、経済と、もう一つは希望出生率一・八を目指す、あるいは介護離職ゼロを目指す。これは、全国に自衛官が二十四万人いらっしゃいますが、この二十四万人の自衛官に対しても、自衛官それぞれが希望出生率一・八あるいは介護離職ゼロを目指すということを目指すのかどうか、また具体的に何か行っていく思いがあるかどうか、伺いたいと思います。
○深山政府参考人 自衛隊員に対しましても、今御指摘のありました希望出生率一・八等の施策、こうした趣旨に基づきまして我々も勤務体制の管理を行っていきたいと考えているところでございます。
 具体的に申し上げますと、我々も、公務員全体にある制度ではございますが、育児休業、介護休暇等の各種制度の利用促進、固定的な役割分担意識の解消に関する意識啓発、こうしたことに取り組んでいきたいと思います。また、同様でございますが、テレワーク、これは在宅における勤務を可能とする方式でございますが、こうしたことの推進、フレックス制の導入、こうしたものに向けた検討をしていきたいと思います。
 そして、自衛隊に特有のものといたしまして、庁内、職場内託児施設の整備。これは、万が一の災害派遣等の場合にもお子さんを預けていけるような体制をふだんから整備しておくということでございます。緊急登庁の際の子供一時預かり、これも同様でございます。こうしたことの整備、そうしたことをしていきたいと思います。
 失礼しました。前者は事業所内保育所の整備ということで、これもあわせて行っているところでございます。
 こうした施策を推進いたしまして、多様な働き方ができるという体制を組んでいきたいと考えているところでございます。
○伊佐委員 ありがとうございます。
 今回の給与法案というのは自衛官の処遇についての法案でありますが、私が常々思っておりますのは、自衛官は現場の本当に極度の緊張の中で仕事をされている。そして、その中で使命感とか責任感というのをずっと保ちながら仕事をされている。こうした現場の自衛官の思いというのをしっかりと我々は受けとめて今国会でも議論してまいりたいと決意を申し述べまして、質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
○左藤委員長 次に、玉木雄一郎君。
○玉木委員 民主党の玉木雄一郎です。
 私は、まず冒頭、北朝鮮の核実験について伺います。
 そもそも二年前に、拉致問題に関して特別調査委員会ができた、このことをもって我が国独自の制裁を解除いたしました。この件について、私は、他の委員会でも何度も取り上げておりますけれども、結果が出ていない以上、制裁を復活すべきではないかということを従来から申し上げております。
 もちろん、拉致とミサイル、核、これは三点セットで解決をしていかなければなりませんけれども、ただ、結果がない中で制裁を緩めるということは、ミサイル開発そして核開発を許してしまう、あるいはその余地を与えてしまうというおそれがあるわけであります。
 あわせて、日韓関係についても、両国間でいろいろなことがあります。好き嫌いも含めて、さまざまな感情的なことも含めてありますけれども、対北朝鮮政策、とりわけ安全保障のことを考えれば、日韓、そして米国を含めた日米韓の緊密な連携、先ほどもありましたけれども、情報の共有も含めた緊密な連携というのは不可欠だと思います。その意味では、最近の日韓関係の改善というのは、安全保障の観点からは大変評価をいたしております。
 ただ、冒頭申し上げたような制裁の問題について、今回の核実験、これは、水爆なのかどうなのか、先ほど大臣からもあったように、いろいろな可能性があるんだということではありますけれども、我が国の安全保障にとっては極めて重大な問題であることは変わりがないということであれば、従来かけていた我が国独自の制裁の復活も含めた制裁の強化について、これは速やかに行うべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。
○黄川田大臣政務官 お答えします。
 北朝鮮による核実験は、我が国の安全に対する重大な脅威であると認識しております。
 つきましては、我が国としては、国連安保理非常任理事国として、新たな安保理決議に実効的な措置を盛り込むよう国際社会と連携するとともに、我が国独自の厳しい措置についても検討し、毅然かつ断固たる対応をとってまいります。
 同時に、拉致問題を解決するための対話の窓口を我が国から閉ざすことはいたしません。
 対話と圧力、行動対行動の原則のもと、北朝鮮に対して厳しい圧力をかけながら、対話の窓口を我が国から閉ざすことなく、拉致問題の解決に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○玉木委員 関係各国とも緊密に連携をして、しかるべき対応をとっていただきたいと思いますし、我が国独自でもとるべき、とり得る措置を速やかに講じていただきたいと思います。
 もう一点、北朝鮮に関して質問します。
 SLBM、潜水艦発射ミサイルの開発についても、プロパガンダも含めてさまざまな情報が出ておりますけれども、SLBMの開発がなされれば、我が国を取り巻く安全保障環境というのは激変すると思っています。
 水爆の開発をした、できると盛んに喧伝していると同時に、潜水艦からのミサイル発射技術についても開発が進んでいる、そういったプレゼンテーションも北朝鮮はしていると思いますけれども、現時点において、北朝鮮の潜水艦発射ミサイルの開発について、現状どのように把握をしており、どこまで開発が進んでいるのか、その点について説明をいただければと思います。
○前田政府参考人 お答えいたします。
 今先生、SLBMの話を御指摘になりました。
 北朝鮮は八日に映像を公表いたしておりまして、その中で、潜水艦発射の弾道ミサイル、SLBMの射出試験の映像を公開いたしております。こういったことも含めて、防衛省として重大な関心を持って分析を進めております。
 北朝鮮は昨年の五月にもSLBMの試験発射に成功した旨を発表いたしておりまして、こういったことを考え合わせますと、引き続きSLBMに関連する発射活動を継続中である、このように考えてございます。
 ただ、一般的に、少しお話をいたしますと、水中で発射した後、空中に射出をされて、自後、空中を飛翔し続けるということで、一般のミサイルよりもやや技術的には難しい面がございます。水中にミサイルを射出した後に点火をするシステム、これはコールドローンチと申します。水中で点火するのではなくて、空中に出してから点火をするコールドローンチというシステム、こういったシステムを採用するなど、発射のプラットホームとなる潜水艦の損傷を避けるための措置といったことも必要になってまいります。
 こういったこともありまして、開発にはより高度な技術が必要とされるところでありますが、いずれにしても、防衛省としては、北朝鮮によるこうした動きが弾道ミサイル能力を増強させるものとすれば、我が国の安全保障上、強く懸念すべきであるという認識でございまして、引き続き、北朝鮮の軍事動向等について重大な関心を持って注視してまいりたい、このように考えてございます。
○玉木委員 ちょっと確認だけしますけれども、映像を公開されましたけれども、あれは確実に成功した映像だと認識しているのか、映像そのものに何か加工を加えて、半分プレゼンテーション用のもの、そういった開発が進んでいると見せかけるものなのか、その点についてはどういった分析をされていますか。
○前田政府参考人 お答えいたします。
 この映像につきましては、先ほど申しましたように、重大な関心を持って分析を進めてございます。
 ただ、現段階で、この映像の信憑性を含めまして事実関係、分析を今やっておりますところですので、ちょっと予断を持って現時点でコメントすることは適当でないということで、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
○玉木委員 引き続き調査研究を進めていただければと思います。
 北朝鮮に関して、最後に一点。
 今回、水爆の実験ということでありましたけれども、これまでも原子爆弾の実験を何度もしているということですが、水爆というものが仮に開発されてしまったら、ただでさえ非常に脅威である北朝鮮の存在、これがまた飛躍的に脅威の度合いが高まると思うんです。
 仮に水爆実験に成功したということになれば、我が国を取り巻く安全保障環境はどのようにさらに厳しさを増すのか、変化をするのか、あるいは、それに備えて我が方側の対応はどのように変わらなければいけないのか、変えなければいけないのか、その点について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○中谷国務大臣 今回の核実験は、北朝鮮の核兵器の開発、これを一層推進させたものでございます。
 水爆について、いろいろな情報をもとに今検討しているところでございますけれども、やはり、北朝鮮が水爆を保有したとすれば、我が国を取り巻く安全保障環境、これはさらに厳しくなるものだと認識をいたしております。
 現在、防衛大綱に従いまして我が国の防衛力の整備を推進いたしておりますけれども、核兵器の脅威につきましても、核抑止を中心とする米国の拡大抑止、これは不可欠でありまして、その信頼性を維持強化させていくという意味でも、米国との関係を緊密に、協力していくということ、そして、韓国ではTHAADミサイルの検討をするということでございますが、弾道ミサイルの防衛、また国民保護を含む我が国自身の取り組みも、より適切に対応するための検討を進めてまいりたいと考えております。
○玉木委員 この点においても、関係国、とりわけ日米韓、この三カ国の連携をしっかりと固めていくということが大切だと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 次に、安保法制の関連で二点お伺いしたいと思います。
 安保法制、いろいろなことがあって、ああいう形で成立をしておりますが、きょう、先ほど衆議院で、二十七年度補正予算が委員会で採決をされました。
 早急に対応しなければならないということで整備をした安保法制でありますけれども、それに対応して、まさに緊要に対応しなければならない予算を組んでいる二十七年度補正予算、そして二十八年度当初予算、この二つの予算にいわゆる安保法制関連の予算はどのようなものが計上されていますか。
○中谷国務大臣 平成二十七年度の補正予算並びに平成二十八年度の予算案におきましては、平和安全法制の施行を前提とした経費、これは計上いたしておりません。
○玉木委員 私は、大臣、これはおかしいなと思うんですよね。あれだけ急いで、緊急に対応しなければいけないということで通した法案でありますから、それに対して、二十七年度補正も二十八年度当初も一切関連予算がないというのは、ちょっとこれは、なかなか国民の皆さんも納得されないのではないかなと思うんですね。ないことがおかしいと思うし、ないんだったら急ぐ必要はなかったんじゃないのかなと。
 いつ何が起こるかわからないのが、予測できないのが安全保障の世界なので、とにかく法整備はきちんとしておこうというのであれば、それに伴う予算もやはりきちんとやっておくべきなのではないか、それが責任ある対応だと私は思います。何かあればまた補正とか予備費で対応ということなのかもしれませんが、法的な裏づけができた以上は、それに伴う予算があるのは当然ではないかなと思うわけであります。
 それに関連して具体的にお聞きしますけれども、南スーダンのPKO活動の例の駆けつけ警護の問題であります。
 私は、駆けつけ警護は早急にやるべきだと思いますし、そのためのしっかりとした武器使用基準であるとかさまざまなルールの整備といったようなこと、もちろん訓練、そういったことをやるべきだと思うんです。この駆けつけ警護の任務を付与するということについては、早ければ、次の交代のときが五月か六月ですよね、そこで私はやるべきではないかと思うし、それに向けた備え、これは法的にもルールを整備したり予算をつけたりということもやるべきだと思うんですけれども、では、それはやらないということでよろしいんでしょうか。
○中谷国務大臣 平和安全法制の議論におきましては、玉木議員を初め各党各会派の皆様方から衆参二百時間を超える御審議をいただきましたけれども、さまざまな御議論をいただきました。
 その中で、自衛隊の海外派遣につきましては、大きく三つの原則を言われる方がありまして、まず一つは国際的な正当性、そして国内の統制、そして派遣される自衛隊員の安全確保、これはしっかりしなければならないという意見でございます。
 こういった皆様方の御意見をもとに、現在、新たに付与される任務等につきまして、施行に向けて準備をしておりますけれども、自衛隊の部隊の運用構想、どういった部隊をどう対応するのか、そして内部の規則類の検討、整備、こういった実施のための準備を今行っております。やはり、所要の訓練を行う前にこういった基本的なことを確立させておく、そして、訓練を実施して、フィードバックをしましてさらに検討するということで、派遣のために慎重を期して任務遂行のための能力を高めていくということでございます。
 現在、南スーダンにおきましては、第九次要員が昨年の十二月に任務を引き継いで実施をいたしておりますけれども、この部隊は、今行っている検討、整備、これの準備を踏まえた国内での準備訓練は実施しておらず、現時点におきましては、法の施行後も駆けつけ警護等の業務を新たに付与するということは考えておりません。
 引き続きまして、しっかりと任務を遂行し、部隊の安全確保が図れるように、部内でしっかりと検討を続けてまいりたいと考えております。
○玉木委員 そうであれば、最短で、駆けつけ警護ができるようになるのはいつごろになりそうですか。各種規定を整備して、訓練をしてということになると、一番早くていつごろできるようになるんでしょうか。
○中谷国務大臣 これは、改正PKO法の施行の後、南スーダンに派遣している部隊にいかなる業務を新たに付与するか等につきましては、要否も含めまして今後政府部内で慎重に検討を進めてまいるわけでございまして、現在におきまして、その要否も含めて検討しているということでございます。
○玉木委員 要否を含めてと、これは必要ですよね。野党の中にはいろいろな意見があるかもしれませんけれども、政府としては、駆けつけ警護は必要なんだ、やるんだということではないかと思いますし、もちろん、閣議決定をこれは経なければいけませんから、その閣議決定にどう規定するのか、どう書くのかというのはあるかもしれませんけれども、そもそも、要否、必要かどうかから、根っこから議論するんですか。これはどうですか、大臣。
○中谷国務大臣 現在におきましては現行法でPKO業務を行っているわけでございますが、これは、派遣をした先の状況、また国連との関係、そして近隣の相手国等の関係、一番大事なのは、現地での情報把握をいかにしっかりして適時適切に判断できるか、こういったことも必要でございますので、こういった条件整備、環境整備等も含めまして、今慎重に検討しているところでございます。
○玉木委員 もう繰り返しませんけれども、法律をつくるときは相当急ぎましたよね。今の大臣のお話を聞いていると、言葉は悪いですけれども、随分のんびりした感じがして、あのスピード感と緊張感で速やかにやるべきことはやるべきじゃないですか。
 これはいろいろな批判もあると思いますけれども、駆けつけ警護というところに踏み出したのであれば、早急に、堂々と国民に、日本が国際社会の中で果たすべきこういう役割があるんだ、現行憲法下でここまでできるし、やるんだということをちゃんと示して、予算もつけて、訓練もやって、速やかに日本のそういった海外での活動をきちんとできるように整備をしていくのが政府の責任ではないですか。
 余りうがった見方はしませんけれども、参議院選挙があるから余り荒立てないとかではなくて、必要であれば堂々と語ればいいんですよ。説明すればいいんですよ。そのことをせずに、法律だけ急いで、あとはもう少ししてからというのは、私は納得できません。
 次に、給与法の話に移りたいと思いますが、その前に、一点確認したいと思います。大変痛ましい事件であります。
 二〇一三年の九月に、海上自衛隊の呉基地で停泊中の潜水艦内で、男性自衛官が拳銃自殺未遂をしたという事件が報じられていますけれども、これは事実ですか。
○中谷国務大臣 高い志を持って自衛官になられた前途有為な隊員に対して、上司から暴力を伴う不適切な指導があり、同隊員を自殺未遂に至らしめてしまったことは、まことに申しわけなく、防衛大臣として心からおわびを申し上げたいと思っております。
 今後は、このような暴力を伴う不適切な指導が起こらぬように、一層服務規律を厳正にし、再発防止に努めてまいりたいと思います。
 本事案の事実関係といたしましては、平成二十五年九月二日、海上自衛隊呉基地停泊中の潜水艦「そうりゅう」の士官室内におきまして、当直士官でありました二等海尉による九ミリ拳銃及び弾薬を使用した自殺未遂事案でありまして、調査の結果、当時、二等海尉は、上司から暴力を伴う不適切な指導を継続して受けており、また、過去に勤務をしていた潜水艦「もちしお」においても、暴力を伴う不適切な指導を受けていたということが判明をしたものでございます。
 今後、このようなことが起こることがないように、一層の服務指導を徹底いたしまして、再発防止に万全を期してまいりたいと思っております。
○玉木委員 大変痛ましい事件ですね。しかも、潜水艦内で拳銃自殺未遂というのは、ただならぬことだと思います。
 今大臣から概要の御説明がありましたけれども、これは、平成二十五年、二〇一三年、三年前ですね。二年半ぐらいですか。事件が発生してから相当時間がたっておりますけれども、調査委員会を立ち上げて調査をするなり、そしてその結果を公表するなり、関係者の処分あるいはその公表、こういったことがとられてこなかったと思うんですけれども、事件が起こってから今日に至るまで、公表あるいは説明といったことはされてきましたか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 本件事件が起きました後、海上幕僚監部におきまして、海上自衛隊におきまして事故調査委員会を立ち上げまして、調査を開始いたしたところでございます。これにつきましては、御家族の方々にも御報告をしながら進めてまいったところでございます。
 そして、最終的には、昨年秋に、昨年十月に、関係者、停職二名、戒告一名、そのほかにも訓令上の処分を科した者はございますが、そうした処分を科したところでございます。これについても御家族には御報告いたしておったところでございます。
 一方、公表しなかった事由につきましては、我々は処分をいたしますと公表をいたすことが例でございますけれども、御家族の中で、公表につきまして、一部の御家族は公表を望まれていないという時間がございましたので、引き続き調整を行っておりまして、今日までその処分の結果等については公表をさせていただかなかったというのが現状でございます。
 以上でございます。
○玉木委員 済みません、一部の家族というのは、自殺未遂をされた方の御家族なのか、処分を受けられた方の家族なのか、どちらですか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 これは自殺未遂をされた隊員の方の御家族でございます。いわば被害を受けた方の御家族が望まれない場合につきましては、プライバシーの問題もありますので、私どもは公表しない場合もございます。そうした点で今まで処分の結果につきましては公表を控えておったところでございます。
○玉木委員 そこがちょっとよくわからないんですけれども、これは御家族の方が国を提訴することを決めたやに報道もありますけれども、その事実関係はいかがですか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 御家族の方が国を提訴する意思を固められたという報道は承知しております。その一方で、まだ具体的な訴状、訴訟内容等については承知をしておりませんので、現在におきましては、その点については報道で承知をしておるというところでございます。
 以上でございます。
○玉木委員 ちょっとよくわからないですね。
 自殺未遂をされた方の御家族が公表を差し控えてくれということで処分の発表がなかったと。一方で、同じ家族の方が国を提訴しようとしているということですけれども、これは本当に家族が控えてくれと言ったから控えたんですか。
 では、そういった場合、家族が控えてくれという場合には公表しない。これは、原則、処分は公表することになっていませんか、ルールで。
○深山政府参考人 先生御指摘のとおり、一部の軽微な処分を除きまして、処分につきましては公表することを原則といたしております。
 今回の件につきましては、先ほど私、御家族の一部の方と申し上げましたが、これまで、具体的には海上自衛隊の方から御家族に御説明し、お話もしてまいりましたが、その中で、御家族の中で公表してもよいという方もいらっしゃったと承知しておりますが、一部の方はやはり公表は控えてほしいという御希望を申されていたというのが我々の認識でございまして、そうしたこともありまして、公表につきましては行ってまいりませんでした。
 ただ、御案内のような、まだ私どもは正式に訴状をいただいておりませんが、今般、そうした情報も得まして、先方に御確認したところ、既に御家族の方としても、もはや公表して差し支えないという御意向であるというのを承りましたので、これについては、処分内容等についても、今後といいますか、公表をさせていただくことといたしたいと考えておるところでございます。
○玉木委員 よくわからないです。
 訴状は確認していないから、提訴することはまだわかっていませんよね。
 では、なぜ、もう一回確認して、もう一回確認したら、この段になったらもう公表していいと家族の方が言われるようになって、それで公表することにしたんですか。
 その前に、まず一点。事実関係ですけれども、この事案の正式な公表はいつしたんですか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、今回の経緯につきましては、報道に……(玉木委員「いつ公表したか」と呼ぶ)これは、公表することといたしましたことにつきましては、ちょっと申し上げますと、我々といたしましては……(玉木委員「いつ」と呼ぶ)昨日、報道を聞きまして、まだ訴訟内容については確認をいたしておりませんが、もう一度海上自衛隊から御家族に御連絡をとりまして、もう公表して差し支えないということでございましたので、今後、処分につきましてお尋ねがあった場合には公表する方針でおります。そういうことでございます。
 まだ、ピンナップ等はいたしておりません。
○玉木委員 今この委員会が、公式にこの事案があったことを世の中に発表した最初の機会なんですか。これは、報道があり、私が質問したから、こういうことがありましたと冒頭大臣にお答えいただきましたけれども、プレスリリース等、役所として正式に、今のこの委員会まで何も公式にはやっていなかったというような理解でいいんですね。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 今申し上げたような状況でございましたので、昨日以降、問い合わせには答えておりますけれども、具体的に、ピンナップ、発表、そうしたことはこれまで行ってきておりませんでした。
○玉木委員 大臣、これは問題じゃないですか。報道があって、それで、提訴するかもしれないといって、もう一回家族に多分確認されたんでしょう。そうしたら、公表してもいいと言われた。というか、訴訟するんですから、公表してもいいも何も、オープンにしてやろうという意思の表明が提訴じゃないですか、それは。
 いや、私はこのことを責めているわけではなくて、再発防止をきちんとしていくためにも、こういう事故調査をしました、原因と関係者の処分がこういうふうになりました、二度と同じことが起こらないためにこういった対応をしていきますということを、きちんと組織としてやったことを公表することで二度とこういうことが起こらないようになるわけですよね。
 実際、これまでは処分についてはきちんとルールに基づいて公表しているのに、今回に関しては、きのうの夜ですか、問い合わせがあったから個々のメディアにそれぞれに対応したけれども、外に向かってきちんと説明することを今の今までしてきていないというのは問題ではないですか。再発防止という観点からも、今のような対応自体が非常に問題ではないですか。いかがですか。これは大臣、どうですか。
○中谷国務大臣 この公表につきましては、二等海尉の御家族の方から公表を望まないという要望がありまして、懲戒処分等も含めまして、事故の内容を、公表の例外に該当するということで、公表いたしておりませんでした。
 昨夜でございますが、提訴されるという知らせが入りまして、本日夕刻に正式に訴訟を決定、発表するということでございます。
 当方といたしましては、この先方の御家族の訴訟の公表を受けて概要を発表するという計画でおりました。
○玉木委員 では、訴状が出たら公表してオープンにするということなんですね。
 この調査委員会の報告書というのはあるんですか。あるなら当委員会に提出をいただきたいと思いますけれども、何かありますか。
○深山政府参考人 報告書はございます。ございますので、これにつきましては、一部、個人情報等にかかわる部分については公表させていただくに際して配慮が必要と考えますけれども、そうした上で、御要望がありますれば、公表させていただくことを検討したいと思います。
○玉木委員 要望があるというよりも、この委員会にしっかりと提出をしていただきたいということをお願いしたいと思います。
 委員長、お取り計らいをお願いします。
○左藤委員長 ただいまの件につきましては、理事会にて協議させていただきます。
○玉木委員 それでは、給与法の問題をお伺いします。
 先ほども話がありましたけれども、任務の専門性、特殊性という観点から、自衛官の皆さんの待遇をしっかりと改善していくということは常に考えていかなければいけないと思っております。
 その意味で、平成十五年に防衛出動手当が導入されてもう十年以上たっておりますが、具体的な手当額を政令以下に落としているので、それを決めていないので、今、空振り規定になっています。
 今回、新たな自衛隊の活動ということが広がっていく中で、この防衛出動手当について、しっかりと政令の整備を進めていくべきだと思うんですけれども、これはいつまでに結論を得て、いつまでに整備をする方針なのか、お答えいただけますか。
○中谷国務大臣 防衛出動手当ということで、武力攻撃事態、また存立危機事態、この場合に防衛出動が下令をされるわけであります。この給与に関する法律の第十五条の規定によりまして、政令で定める額ということで支給をされるわけでございますが、この行動が、危険性、困難性、発生する事態の態様によってさまざまな強度があるものと考えられまして、現時点において、いかなる額が適当なのか、当該の危険性等について適切に評価をすることが難しいために、手当の額等については引き続き慎重に検討することが適当であると考えております。
 現実といたしましては、防衛出動を必要とする時期が近づいて、そして、勤務の危険性等について適切に評価できるようになった段階で判断をしていくというふうに考えております。
○玉木委員 防衛出動の機会が近づいてきて初めてこの政令の議論を始めるということですか。それはちょっとのんびりし過ぎていませんかね。
 というのは、今度、海外における防衛出動が下令されるということもあり得るわけですよね。ですから、同じ防衛出動という状態でも、かなりさまざまな形態が予想されると思うんですよ。ですから、いざ防衛出動が出ますよというところから議論を始めるんじゃなくて、せっかく防衛出動手当ということで、要は頑張る自衛官の皆さんを応援しようということで手当が創設されているわけですから、これをいつまでも空振りにしておくんじゃなくて、ちゃんと、しっかりとした活動に報いていくような手当をそれこそ前もって整備していくべきだと私は思います。
 これは直接この給与法とは関係しませんけれども、自衛隊の皆さんが誇りを持って、また高い動機づけの中で働いていけるためにも、早急に整備をしていただきたいなと思っております。
 最後に一点お伺いします。
 円安が進んでおります。これは防衛省と外務省が特にそうなんですけれども、大体国内を相手にする官庁は計上する予算が余り為替の影響を受けないんですけれども、海外から調達したり海外との関係がある役所の予算というのは、特段何か装備をふやしたり政策を拡大しているわけでもないのに、円安の影響によってふえていく部分があると思うんですね。特にここ数年、円安が進んでおりますので、防衛省予算というのも、五兆円を超えたといっていろいろな報道がされますけれども、円安によって、円建てで見たときにふえている部分も結構あると思うんです。
 この点について、具体的に、例えば、安倍政権になってからでもいいんですが、ここ二、三年で、円安によって防衛省の予算が円建てで見てどれぐらい膨れているのか、そういう試算は何かございますか。
○西田政府参考人 お答え申し上げます。
 円安の影響による予算への影響ということでございますが、二十五年度以降、御指摘のように、予算積算上の為替レートが円安方向となってございまして、二十四年度当初予算では、ドルについてですが、一ドル八十一円でしたが、二十五年度が八十二円、二十六年度が九十七円、二十七年度が百十円、二十八年度が百二十円というふうにそれぞれなっているところでございます。
 このため、ドルを含めた全通貨ベースで見ますと、二十五年度は当初予算で二十七億円、補正予算で百九億円、二十六年度は当初予算で四百十九億円、補正予算で百六十三億円、二十七年度は当初予算で三百八十三億円、補正予算で三百六十一億円、それから二十八年度当初、これはまだ精査中の見込みでございますが、二百五十二億円程度、それぞれ各年度の物件費の歳出予算の所要額がふえているところでございます。
○玉木委員 これはよく商社なんかでやるんですけれども、一円円安になったらコストがこれだけふえますとか、これだけ利益がふえますというのをよくやります。
 今おっしゃったようなものを単純に計算すると、例えば当初予算だけでいうと、平成二十五年から円安で追加的にふえたものをずっと累計で足していくと三年間で八百二十九億円になって、この間レートが二十八円安くなっていますから、そうすると、一円安くなると大体三十億円ぐらい、それぐらい円建てでふえるというようなイメージですね。オスプレイ一機とかイージス艦一隻も多分同じような計算ができる。
 私、何が言いたいかというと、これから必要な防衛費についても確保していかなきゃいけませんけれども、これからしばらく円安が続くという中では、そういう要因で結構シーリングとかがきつくなってくる。
 例えば外為特会という、日本にもドル建てで持っている資産があって、それをうまく使って、そもそもドルで支払うのは持っているドルでやればいい。全部円に換算して、お金が足りないからといって補正を組んだり、追加で苦しいシーリングの中でやるというのもどうかなと思うので、円安時代に突入していく中では、そういった予算のありよう、特に外貨建てで支払わなければいけないものについては、外為特会も含めてさまざまな工夫があってもいいのかなというふうに思います。その点、ちょっと指摘を申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○左藤委員長 次に、青柳陽一郎君。
○青柳委員 維新の党の青柳陽一郎でございます。
 この国会から安全保障委員会の委員になりましたので、どうぞよろしくお願いします。また、本日は、早速質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
 まずは、公務員給与法の事実関係から伺ってまいりたいと思います。
 今回の人事院勧告に基づいていけば、公務員の給料は上がりますし、それは、月給そしてボーナスとも二年連続で上がるということになるそうです。こうした月給もボーナスも二年連続で上がるという状況はいつ以来で、そしてそのときはどういう背景だったかについて御説明いただければありがたいと思います。
○幸政府参考人 お答えいたします。
 月例給、ボーナスともに二年連続の引き上げとなる勧告を行ったのは、平成三年以来、二十四年ぶりとなるところでございます。バブル期の平成三年でございます。(青柳委員「そのときの経済状況と背景を説明してください」と呼ぶ)人事院におきましては、民間企業の給与実態を把握して、その民間の水準に合わせるという方法でございますので、民間の水準が上がっていたということでございます。
○青柳委員 ありがとうございます。二十四年ぶりのことが今回勧告されたということですね。
 もう一点伺います。
 国税庁の調査でいけば、最新が平成二十六年だそうですが、二十六年の民間の平均給与、これは四百十五万ということですね。一方、国家公務員は六百六十二万ということで、逆に、逆官民較差状態というのが、これが国民の率直な肌感覚だろう。地元を回っていても、そういう感覚の意見が多くあります。しかし、今回の人事院勧告では、民間の給与に沿って引き上げられるんだというのが説明です。
 この国税庁の調査の数字と人事院勧告の調査の数字はどうしてここまで差があるのかについてもお伺いしたいと思います。
○幸政府参考人 お答えいたします。
 給与につきましては、一般的に、職種のほか、役職段階、勤務地域、学歴、年齢等が異なることにより水準が異なることとなります。したがいまして、公務員給与と民間給与の比較を行う際には、単純な平均値で比較することは適当ではなく、職種、役職段階等の主な給与決定要素を同じくするものを対比させるラスパイレス方式により正確に比較を行うことが適切であると考えております。
 国税庁の民間給与実態統計調査につきましては、勤務時間の少ないパートタイム労働者やアルバイト等の非正規労働者が含まれていること、公務に類似する職員がいない現場作業員、販売員等の従業員が含まれていること、一般的な給与決定要素であります年齢、学歴等の違いが考慮されていない単純平均であることなどの点で人事院の職種別民間給与実態調査とは異なっております。
 また、国税調査における民間の給与水準は国家公務員の給与水準と比べて一見低くなってはおりますが、民間の給与所得者は平均勤続年数が短いこと、また、民間の給与所得者は給与水準の男女差が大きくなっていることもこの差が生じる要因となっているところでございます。
 これらを踏まえますと、国税庁調査の結果を事務、技術関係の常勤の国家公務員の給与と単純に比較することは適当ではないと考えているところでございます。
○青柳委員 つまり、簡単に言えば、国民の今の実態とはかけ離れている調査とも言えると思いますよ。
 もう一点伺います。
 これまで人事院勧告どおりに給料が引き上げられなかった事例は、いつ、どういう理由であったのか、御説明いただきたいと思います。
○堀江政府参考人 お答えいたします。
 過去において人事院勧告全体について不実施といたしましたのは、昭和五十七年の例がございます。このときは、政府は、人事院勧告を尊重するという基本方針は堅持しつつも、前年度に二兆五千億円の歳入欠陥を生じ、当該年度においても六兆円の歳入不足が見込まれる状況であったことから、同年度に限ってやむを得ない臨時の措置として行ったものでございます。
 なお、五十八年、五十九年には、五十七年の不実施分を回復する過程で、当該年の勧告の一部実施という形になっているところでございます。
 このほかには、いわゆる不実施とは異なるものとして整理しておりますけれども、平成九年と平成十九年に、指定職職員に限って勧告の実施時期を一年おくらせたり、実施を見送った例などがございます。
 以上でございます。
○青柳委員 つまり、国の財政状況によっては人事院勧告どおり引き上げない年もあった、それが五十七年。その当時よりも単純に今の方が財政状況は悪いんだろうと思います。
 中谷大臣に感想を伺いたいと思うんですけれども、まず、今の事実関係を整理すれば、二年連続で月給、ボーナスが上がるのは、今回、二十四年ぶりのことです。そして、今の現状は、官民較差、国民の給料の実態からいえば、その差はむしろ公務員の側に有利に広がっているというのが現状です。さらに言えば、人事院勧告どおりに引き上げられない事例も過去には幾つかあるということが確認された。
 今の国家財政は、もう大臣御案内のとおり、国の借金の総額は一千百六十七兆円という見込みで、先ほどの人事院勧告を凍結した昭和五十七年よりもはるかに財政状況というのは悪い。民間の今の給与、実質所得、実質賃金というのは上がっていないのが現状です。
 こういう状況の中で、公務員の給料が今回のように月給、ボーナスとも上がっていくという、この勧告どおりに引き上げるということについて大臣はどう思われるか、御感想を聞きたいと思います。
○中谷国務大臣 政府といたしましては、長年続いておりました人事院勧告制度、これは尊重する基本姿勢に立っておりまして、さまざまな観点でこういった勧告がございますけれども、これは民間の準拠を基本とする一般公務員の給与のあり方について勧告をいただいたものでありまして、これに従って対応するというのがごく標準的な考えではないかと思います。
 公務員の暮らしがどうなのか、これはさまざまな見方がございますけれども、防衛省に関しまして、いまだに昭和三十年代、四十年代につくられた官舎で居住をしている隊員もおりますし、ぜいたくができるような状況ではなくて、非常に質素で、そして堅実に生活をしているというのが現実ではないかと思っております。
○青柳委員 大臣は公務が多忙なので、地元や一般の国民の方の感覚を最近余り感じていないのかもしれませんけれども、一般国民の感覚は、今そういう感覚ではないと私は思いますよ。(発言する者あり)自衛官の問題については後ほど少し取り上げたいと思います。私が今取り上げているのは、一般公務員の給与の感想について伺っているところでございます。
○左藤委員長 ちょっと、不規則発言、静粛にしてください。
○青柳委員 もう一点伺いたいと思います。
 今回、公務員の特別職の給与も一緒に上がります。この特別職の給与について、人事院勧告との関係についてお答えいただきたいと思います。つまり、人事院勧告で引き上げられると特別職も引き上げられるというこの関係について、法的根拠についてお伺いしたいと思います。
○堀江政府参考人 お答えいたします。
 特別職給与法の対象職員でございますけれども、大臣等のほか、宮内庁長官、法制局長官、公取委員長、審議会の委員、大使、公使等、さまざまな職員が含まれております。
 これらの特別職の職員については、特別職の官職相互間及び一般職の給与とのバランスを図り、公務員全体の給与体系を維持するなどの観点から、法律に明示的に決まっているものではございませんが、従来から一般職の幹部職員である指定職職員に準じて改定しているところでございます。今回も同様に措置しようとしているところでございます。
○青柳委員 つまり、人事院勧告で引き上げられるから特別職も引き上げなきゃいけないという規定はどこにもないということでよろしいですね。
○堀江政府参考人 繰り返しのお答えになりますけれども、法律上の何か明示的な根拠ということではなく、従来から一般職の指定職職員に準じて改定してきているということでございます。
○青柳委員 つまり、人勧が勧告したとおりに引き上げなきゃいけないという法律上の規定はないということが確認されました。
 もう一点、大臣に感想を伺いたいと思いますが、二〇一二年に、当時民主党政権のときに、税と社会保障の一体改革というのを、自民、民主、公明の三党合意が合意された。これは覚えていらっしゃると思いますけれども、その際は、消費税増税と同時に行政改革と政治改革を行うんだという合意をされたということです。
 御案内のとおり、もう既に消費税は二〇一四年に八%に引き上げられました。今の安倍総理の説明によれば、来年の四月にもう一度増税する、消費税を一〇%に引き上げられるということになる予定です。今の段階では、国民の給料、実質所得が上がっていない状況で、まずはもう一度国民に増税を押しつける形になる。そこで、二〇一二年に約束した政治改革、議員定数の削減、議員歳費の削減というのは残念ながら全く進んでいないというのが現在の状況ですね。事実としてはそうです。
 こういう状況の中で、今回の法案は、特別職の給料、つまり、総理や閣僚、中谷大臣も含まれています、副大臣、政務官、政務秘書官まで一斉に上がっていくんです。こうした制度について、国民の理解が得られるというふうにお考えかどうかの感想をお伺いしたいと思います。
○中谷国務大臣 特別職の職員の給与に関しましては、現在この法案を審議いただいているわけでございますが、これが成立をしますと、国務大臣の給与については増額になるわけでありますけれども、閣僚は、懇談会の申し合わせによりまして、月額の給与、期末手当、この二〇%に相当する額を返納いたしております。
 このように、現在の財政に応じて対応しなければならないということでございまして、委員御指摘のように、国民の税金によって給与を受けているということは十分に認識をいたしまして、防衛大臣としての職務を全力で果たしてまいりたいと考えております。
○青柳委員 今大臣御答弁いただいたように、返納されているわけですよ。つまり、おかしいと思っているわけです。ですから、この人事院勧告制度というのが、やはり大臣もおかしいと感じているんじゃないかと思いますよ。国民の感覚とは違う。国の財政状況が大赤字なのに、公務員だけが上がっていく。
 私は、下げろと言っているわけじゃないです。下げろと言っているわけじゃないんですよ。二十四年ぶりに二期連続上がるというこの感覚が、はい、そうですかというふうに、人事院勧告だから尊重して上がっていくというこの制度自体が少し違和感があると思うんです。だからこそ大臣も二〇%返納するんだろうというふうに考えていますけれども、この人事院勧告制度について、大臣、おかしい、変えるべきだというふうにお考えになりませんか、感想で結構ですが。
○中谷国務大臣 官民の間でバランスをとって考えていくということは重要なことではないかと思っております。
 毎年、そういう意味で、政府で統一をいたしましてこの制度で給与を算定いたしておりまして、こういう意味で、国会でも御議論いただいておりますけれども、国家公務員といたしましても、非常に自由を束縛されている、規律の中で非常に厳正に仕事をしている。そういう中で家族があり、また個人の活動もあり、そういう中で人生というものもありますので、公務員の中でもこういった個人としての生活の充実や庶民としての暮らしを維持していくという意味におきましては、私としましては、よく考えられた制度であるというふうに思っております。
○青柳委員 返納はするけれども、制度は余りおかしいと思われないというのも、ちょっとよくわかりませんでしたけれども。
 やはり今のこの国の財政状況が非常に悪い中で、下げろと言っているんではなくて、上げるのは少し理解を得られないんじゃないかということを言っているわけでございます。
 内閣人事局にお伺いしたいと思いますが、例えば、せめてこの勧告の中に国家の財政状況を考慮する仕組みを導入するということについて、私は必要なんじゃないかなと思いますが、こういう検討をされたことはあるのか、あるいはされるおつもりがあるのかについて、内閣人事局の見解を聞きたいと思います。
○堀江政府参考人 現在の仕組みでございますが、まず、人事院が民間の状況を調べまして官民比較を行いまして、勧告が出てまいります。それを受けました内閣、政府におきまして、人事院勧告制度を尊重するという基本姿勢に立った上で、財政事情を含め国政全般の状況につきまして検討を行った上で取り扱いを決定し、必要な法案を提出させていただいているというところでございます。
○青柳委員 時間の関係もあるので、次に移りたいと思います。
 防衛省に設置されている防衛人事審議会についてお伺いしたいと思います。
 この防衛人事審議会の設置されている理由と役割、あるいは分科会にどのようなものがあるか、そして直近の会議はいつ開かれて何を議論されているのかについて、まずは御説明をいただきたいと思います。
○深山政府参考人 防衛人事審議会につきましては、人事に関する事項を審議していただくために設けておりまして、中に分科会が三つ設けられております。それぞれ、公正審査分科会、再就職等監視分科会、職員処遇問題部会が置かれておりまして、公正審査分科会につきましては、隊員から提起された懲戒処分等に対する不服申し立て事案の審査、そして、再就職等監視分科会につきましては、再就職等規制違反行為に関する調査、官民交流実施計画等の審査、そして、職員処遇問題部会につきましては、防衛省職員給与法に定める一定の事項に関する政令案等についての意見陳述、そして隊員の人事管理に関する基準のうち能率に関するものについて調査審議を行うものとされておるところでございます。
 直近に開催されたものについては、申しわけありませんが、手元に今資料がございませんので、直ちにちょっと調べてお答えしたいと思います。
○青柳委員 設置された理由は何ですか。そもそも何でこの人事審議会というものが設置されたんでしょうか。
○深山政府参考人 これは、今申し上げました三つの分科会に分かれておりますが、こうした問題につきまして部外の方から意見を求めて公正公平な判断を行うために設けられたものでございます。
○青柳委員 部外の方から人事について、あるいは処遇の問題について公正公平な判断をいただくために設置されたというのが御答弁ですね。
 昨年、安保法制国会で、中谷大臣は国会答弁で、この安保法制の改正により拡充される任務に従事する自衛隊員に対し、その任務にふさわしい補償を実施すると述べられております。安保法制については三月末あるいは四月から改正法が施行されるわけですけれども、現在の隊員の栄典や補償の検討状況について御説明いただきたいと思います。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 自衛官が、生命または身体に対する高度の危険が予測される状況のもとにおいて職務に従事し、そのために障害の状態となった場合または死亡した場合には、通常の補償額に五割を加算した額を支給するというのが、現在、他の行動類型に関する考え方としておるところでございます。
 平和安全法制により拡充された任務につきましても、当該補償の対象とすることについて現在鋭意検討をしておるところでございます。
○青柳委員 もう法の施行が目前に迫っているわけですけれども、いつまでに検討結果を出されるんですか。
○深山政府参考人 今申し上げました事項は政令改正を要するものでありますが、私ども事務方といたしましては、平和安全法制の施行までに政令改正ができますように関係部局と調整を完了したいと考えておるところでございます。まだ終わっておりません。
○青柳委員 防衛人事審議会に話を戻しますけれども、今回、防衛省の職員、自衛官とも給与法が改正されるということになりますし、今説明のありましたとおり、安保法制改正に向けて補償も見直しているという状況ですが、こうした局面で防衛人事審議会は、直近の会議をいつ開催したかもわからないという御答弁がありましたけれども、何も役割を果たさないのでしょうか。こうした状況の中で何も役割を果たさないのであれば、そもそもこの会議の意味はどこにあるのか。
 処遇の問題を外部から検討するという話がありました。まさに今こそ検討して意見をもらうべき局面じゃないんですか。安保法制が変わって処遇が変わるというタイミングで、会議がいつ開かれたかもわからないという会議の意味は何なんでしょうか。
○中谷国務大臣 積極的な御意見として受けとめさせていただきます。
 今設置されております人事審議会の職員処遇問題部会、これは法律に定められて置いているわけでございまして、この部会は、防衛省職員の給与等に関する法律に定める一定の事項に係る政令、防衛省令の制定、改廃を行うときに防衛大臣に対して意見を述べること等を所管事務としておりまして、御指摘の平和安全法制に係る自衛官の処遇改善につきましてはこれまで意見を求めてこなかったわけでございますが、この御意見を外部から承るということは非常に有意義であると考えることから、今後、この職員処遇問題部会も活用しつつ検討を進めてまいりたいと考えております。
○青柳委員 せっかく立派な審議会があるので、こういう局面で使われたらいいんじゃないかなというふうに私は思いました。
 また、私が先ほど来申し上げているのは、この人事院勧告制度そのものが、いわゆる世間の感覚、国民の感覚ともう合っていないんじゃないかというのを申し上げているわけであって、何も、頑張っている、汗をかいている自衛官の給料が高過ぎると言っているつもりは全くありませんし、給料を下げろと言っているわけではないということは改めて指摘しておきたいと思います。
 給与法についてはこの辺にしまして、次に、残された時間で、昨今の問題についてお伺いしたいと思います。
 まず、日韓関係、慰安婦問題の合意について伺いたいと思います。
 今回の日韓の合意というのは、私は、安倍外交の大変大きな成果であると思っていますし、率直に評価しているところであります。この合意どおり、そして日韓両大臣の説明どおりきちんと物事が履行されていけば、本当にすばらしい合意になるなというふうに期待しているところでございますが、その上で何点か確認をさせていただきたいと思います。
 今回の合意というのは共同文書になっておりませんけれども、文書にしなかった理由というのを教えていただきたいと思います。
○黄川田大臣政務官 今回の日韓両政府の合意によって、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることとなりました。
 この点は、昨年十二月二十八日の外相会談で岸田大臣が尹炳世長官とまさに膝詰めで協議をしたものでございまして、直接、韓国政府として確約を取りつけたものと認識しております。しかも、これは同日の両首脳の電話会談でも確認された合意であることを強調いたします。尹長官は、外相会談後の共同記者会見の場でも、この合意を両国の眼前で、また国際社会に対して強く明言いたしました。
 したがって、政府としては、最終的かつ不可逆的に解決されることについて、韓国政府の明確かつ十分な確約を得たものと受けとめております。
 以上です。
○青柳委員 今、政務官から丁寧に経緯を説明していただきました。
 もう一点伺いますけれども、今回の合意が、今政務官からも御説明ありました、最終的かつ不可逆的だとする根拠を教えていただきたいんです。
 というのも、これまで、日韓請求権協定、アジア女性基金でさまざまな賠償や補償、支援を行ってきましたけれども、ことごとく蒸し返されてきているというのが客観的な事実だろうと思います。しかし、今回の合意では、最終的だ、不可逆的だというふうに御説明されておりますけれども、なぜ今回のは今までと違って最終的かつ不可逆的だと言えるんでしょうか、教えていただきたいと思います。
○黄川田大臣政務官 今回の合意が今までの慰安婦問題についての取り組みと決定的に違うのは、史上初めて、日韓両政府が一緒になって、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認した点であります。このことは、昨年末の日韓外相会談の終了後の共同記者会見において、岸田大臣と尹炳世外交部長官が、両国民のみならず、全世界に向けて明確に表明しております。
 安倍総理も、朴槿恵大統領との首脳電話会談で、最終的かつ不可逆的に解決されることの確約を確認したのでありまして、これは首脳間の合意でもあります。
 重要なことは、日韓それぞれがこの合意を着実に実施し、この問題を次の世代に決して引きずらせないことであります。
 以上です。
○青柳委員 今政務官から、この合意を着実に実施することという発言がありました。
 それでは、日本側が約束している十億円の拠出のタイミングについてお伺いします。
 韓国側が、これは約束なのかどうかという点もありますけれども、ソウルの日本大使館前の慰安婦像の撤去については、韓国側の声明では、適切に解決されるよう努力すると、努力義務になっているわけでございますが、十億円を拠出するタイミングというのは慰安婦像が撤去された後なのかどうか、この点について教えていただきたいと思います。
○黄川田大臣政務官 今回の合意は、岸田大臣と尹炳世長官が共同記者会見の場で発表した内容に尽きるのであり、それ以上でもそれ以下でもございません。
○青柳委員 済みません、今のお答えは正直何もわかりませんので、もう少しわかりやすく御答弁いただけるとありがたいと思いますが。
 その前の御答弁では、合意を着実に実施することが重要だ、だから今回のは最終的かつ不可逆的なんだというふうに御説明をされました。では、この合意にある慰安婦像、しかも、この慰安婦像の問題はソウルの日本大使館前だけの話ですよね、この撤去については努力にとどまっているわけですが、日本が求めているこの唯一の事項について努力義務だということなんですが、十億円出すタイミングについて、もう一度、ちょっとわかりやすく御説明いただきたいと思います。
○黄川田大臣政務官 これは、どれが先でどれが後ということではなくて、日韓それぞれがこの合意を着実に実施することとなっています。
 拠出のタイミングについては、韓国政府による財団の設立や日本政府による予算措置に関する調整状況などを踏まえて、今後、外交当局間で調整してまいります。
○青柳委員 外務省に、韓国内の慰安婦像は大使館前以外にどのぐらいあるんですかということを把握されているんでしょうかということをお伺いしましたら、確認しないとわからないというお答えでした。その確認に結構な時間を要したわけです。
 日本側が要求したのは大使館前だけ。でも、実際、韓国には約二十と、約になっているわけです。つまり、どれだけ慰安婦像が韓国内に設置されているか把握していない状況で交渉し、大分大幅に譲ったとも言えますけれども、大使館前のはせめて撤去してくださいよということだったと思います。
 また、海外にも、アメリカ、カナダに九つ、慰安婦碑、慰安婦像が設置されている。これについては何も問題にされるおつもりはないということでしょうか。
○黄川田大臣政務官 おっしゃるとおり、この少女像については、大使館前に限らず、韓国政府に対して、日本側の懸念を韓国側も承知しているということとなっておりまして、適切に解決されるよう努力するという表明がありました。
 また、海外のものについては、韓国政府として海外の少女像を設置するような動きを支援することはないという認識が十二月二十八日に行われた日韓外相会談で、岸田大臣がその懸念についても提起して、韓国側においてしっかり対応していただけると考えております。
○青柳委員 この合意が、今政務官の御答弁がありましたとおり、お互いしっかり、日本側はしっかりやるというのは私も確信を持っていますが、韓国側もしっかり合意を着実に実行していただきたいということを改めてこの場で指摘しておきたいと思います。
 最後に、時間が少し残りましたので、一問か二問、北朝鮮問題について私もお伺いしたいと思います。
 きょうのこの委員会でもいろいろ御質疑がありましたので、私から数点お伺いしたいのは、これまで北朝鮮は、何度も核実験を行ってきているわけですし、弾道ミサイルの発射、あるいは潜水艦からミサイルを発射するという実験も行ってきている。その都度、国連の決議、制裁を加えてきたわけですけれども、結局、開発はとまっていない、何も有効な手が打てていないんじゃないかというふうに思います。
 水爆かどうかは別として、いずれにしても、威力のある兵器を開発し、それを所有しているのは事実だろうと思いますので、今回の実験に対して、もう本格的に、これまでとは違った制裁あるいは国際社会の連携をしていかないと、結局何の解決にも至らないんじゃないかと思いますが、その点、今後どのように本当に対応していくのか、その方針をお伺いしたいと思います。これまでと同じなのか、これからは違った方針でいくのか、それについてお伺いしたいと思います。
○黄川田大臣政務官 おっしゃるとおり、国際社会による働きかけにもかかわらず、北朝鮮が核実験を強行いたしました。そのことを踏まえて、我が国としては、北朝鮮に対する制裁をより実効的なものとする、さらなる措置を含む強い内容の決議を速やかに採択すべく、米国を初めとする関係国と密接に、緊密に連携し、安保理での作業に積極的に対応する考えでございます。
○青柳委員 最後に一問お伺いしますが、日本独自の制裁を科すということについての検討状況と、その独自制裁を科した場合には、一昨年の日朝ストックホルム合意を破棄することにつながるのかどうかについての見解をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○黄川田大臣政務官 先ほど玉木議員にお答えしたように、北朝鮮による核実験は、我が国の安全に対する重大な脅威であります。
 我が国としては、国連安保理非常任理事国として、新たな安保理決議に実効的な措置を盛り込むよう国際社会と連携するとともに、我が国独自の厳しい措置についても検討し、毅然かつ断固たる対応をとってまいります。
 同時に、拉致問題を解決するための対話の窓口を我が国から閉ざすことはいたしません。
 対話と圧力、行動対行動の原則のもと、北朝鮮に対して厳しい圧力をかけながら、対話の窓口を我が国から閉ざすことなく、拉致問題の解決に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○青柳委員 終わります。ありがとうございました。
○左藤委員長 次に、赤嶺政賢君。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
 法案については賛成であります。
 きのうの総理の答弁について伺いますが、昨日の予算委員会で沖縄の選挙結果と辺野古の新基地建設との関係について質問があったのに対して、総理は、安全保障にかかわることについては国全体で決めることであり、一地域の選挙で決定するものではないと述べました。
 およそ、国の外交、安全保障で国民の民意を踏まえて行うべきであるというのは、私は当然の考え方であると思います。ましてや、基地をどうするかについて、関係する自治体、住民の意向に基づいて進めていくべきことは極めて当然であります。選挙の結果など関係なく国が決めると言わんばかりの総理の発言は、絶対に許されません。
 防衛大臣は、きのうの総理の答弁について、どういう認識ですか。
○中谷国務大臣 安全保障に係る政策というのは、選挙も含む国内外の諸情勢を総合的に勘案して、政府が責任を持って決定すべきものであると考えております。昨日、総理は国会で答弁されましたけれども、この趣旨は私はこのような趣旨であると理解しておりまして、選挙を否定するというような発言であるというふうには考えておりません。
 総理が申し上げたかったのは、沖縄の普天間基地問題というのは長年時間がかかっておりまして、普天間周辺にお住まいの皆様方の心配とか危険性、これは除去されていないということでありまして、政府の責任といたしまして、早期の普天間基地の危険性の除去ということで、唯一の解決策といたしまして現在普天間から辺野古に移設を進めているということで、こういったことをもって政府として責任を果たさなければならないという思いで発言されたのではないかと思っております。
○赤嶺委員 辺野古が唯一という政府の考え方がどれだけ県民の民意から離れているかというのは、もう繰り返すことでもありません。きのうの議論の延長線上になりますから、きょうはそこは控えておきますが、ただ、国の安全保障といえども選挙の結果や民意は尊重すべきということは、防衛大臣はそういうお立場に立っているということですか。
○中谷国務大臣 国の安全保障に係る政策というのは、選挙の結果を含む国内外の諸情勢を総合的に勘案して、政府が責任を持って決定すべきものでございますが、政府の責務といたしましては、やはり、国民の命、また平和な暮らし、これを守らなければなりませんので、国の安全保障をしっかりするというようなことを総合的に判断して決断をすべきものであるというふうに認識しております。
○赤嶺委員 一方的に、国家の決意みたいなものを民意に反するようなやり方で押しつけようとすると、今のような沖縄県と政府との関係になっていきます。
 そこで、きょうは、私は石垣島への自衛隊配備について聞いていきますが、こうした自衛隊の配備についても、当然、地元の同意が得られない限り国が勝手に進めることは許されないと思いますが、防衛大臣はどういう認識ですか。
○中谷国務大臣 石垣島に対する自衛隊の配置につきましては、南西地域における自衛隊配置の空白状況、これを早期に解消する観点から、陸上自衛隊の警備部隊の新編に向けた取り組みを今進めているわけでありまして、島嶼の防衛とか、また災害対処などで適切に対応できるように、石垣島の配置について今お願いをいたしているところでございまして、市長さんを初め、地元の住民、地権者の方々の御理解と御協力をいただくべく、よく相談しながら丁寧に進めているところでございます。
○赤嶺委員 国が勝手に進めることではない、そういうことですね。
○中谷国務大臣 現在、こういったことを地元の皆様方から御理解と御協力をいただく、これが部隊配置にとりましても不可欠であると認識をいたしておりまして、速やかに部隊配置を実現できるように丁寧な説明を心がけているわけでございます。
○赤嶺委員 それでは、改めて伺いますが、去年の十一月に防衛省の若宮副大臣が石垣市を訪れ、石垣島に陸上自衛隊を配備するという方針を示しました。
 具体的にどのような部隊を配備する計画なのか、部隊の任務、装備、規模を明らかにしていただけますか。
○真部政府参考人 お答え申し上げます。
 石垣島への部隊配置につきましては、大きな趣旨といたしましては、先ほど大臣の方からもお答えがあったように南西地域の部隊の空白というものを埋めるというものでございますが、その一環として、石垣島への部隊配置につきましては、部隊の種類等につきましては、警備部隊、それから地対空誘導弾部隊、それから地対艦誘導弾部隊、これらを主要な部隊といたしまして、隊員規模といたしましては五百名から六百名程度ということで今考えておるところでございます。
○赤嶺委員 八重山毎日新聞が、去年の十二月に、防衛省が石垣島か宮古島に陸上自衛隊のヘリ部隊を配備する検討を進めていると伝えております。
 ヘリ部隊の配備も検討しているんですか。
○真部政府参考人 防衛省といたしましては、先島諸島へのヘリ部隊配置の可能性につきまして白紙的に検討している状況でございまして、現時点で特定の島あるいは特定の地域にヘリ部隊を配置する計画というものは持っているわけではございません。
○赤嶺委員 ヘリ部隊の配備の可能性は検討している、どの地域だと特定しては言えないと言いますが、やはり宮古とか八重山とか、そういうことも念頭に置いて検討しているということですよね。
○真部政府参考人 繰り返しになって恐縮でございますが、先島諸島へのヘリ部隊の配置の可能性について白紙的に検討しているという状況でございます。
○赤嶺委員 先島といったら宮古とか八重山とかしかないわけですからね。
 それで、石垣島に配備される部隊、これの防護範囲に尖閣諸島周辺は入るんですか。
○真部政府参考人 特定の防護範囲といったものを部隊ごとに何か、特に陸上自衛隊の部隊について決めているということはございません。その点につきましては、その時々の状況に応じまして必要な防衛行動をとることになろうかというふうに考えております。
○赤嶺委員 地対艦ミサイル部隊も配備するということであります。地対艦ミサイルの射程はどれだけですか。尖閣諸島周辺も射程におさめることになるんですか。
○真部政府参考人 地対艦ミサイルの射程につきましては、手のうちをさらすというような面もございますので、ちょっとそこは詳細には控えさせていただいておりますが、百キロメートル以上ということで御理解いただければと思っております。
○赤嶺委員 二〇一三年の十一月に自衛隊の統合演習がありました。そのときに、石垣島に当初、地対艦ミサイル部隊を展開させる計画でありました。これに対して、石垣市の中山市長は、違和感がある、落下物を撃ち落とすPAC3とは意味合いが違う、地対艦ミサイルは攻撃するものなので反対する、このように述べました。
 地対艦ミサイルは射程百数十キロメートル、このようにされており、尖閣諸島周辺海域も射程におさめると当時報じられていたわけです。今の局長の答弁とほぼ同じであります。
 尖閣諸島周辺海域を射程におさめる地対艦ミサイル部隊を配備する、二〇一三年の統合演習、当時防衛大臣は小野寺さんでしたが、質問いたしましたけれども、そういうことじゃないんですか、今のは。
○真部政府参考人 地対艦誘導弾の部隊の配置につきましては、基本的な機能といいましょうか役割といたしましては、島嶼防衛に当たりまして、艦艇等による島嶼部への上陸阻止、あるいは周辺海域の海上優勢の獲得、こういったことを念頭に置いているところでございます。
○赤嶺委員 防衛省のホームページを見ましたら、「八八式地対艦誘導弾システム(改)の運用イメージ」という資料が掲載されておりました。
 それを見ると、ミサイルを搭載した発射機だけではなく、射撃統制装置、指揮統制装置、捜索標定レーダー装置などを搭載した車両が幾つも描かれています。
 何のためにこうした装備が必要なのか。そして、石垣島にもこういう部隊が配備されるということですか。
○真部政府参考人 今委員御指摘の地対艦ミサイルのシステムというものにつきましては、発射機だけで構成されているわけではございませんで、平たく申しますと、その発射機をどちらに向けて、何をターゲットとして発射機からミサイルを発射するかといったようなことのために必要な、今おっしゃったレーダーの関係の部隊とか、そのレーダーからのデータをミサイルの方に伝える、発射機の方に伝えるような通信関係のシステム、そういった複数の要素から構成されているということでございます。(赤嶺委員「石垣に配備されるのは」と呼ぶ)石垣に配備される部隊につきましても、そういったシステムとして機能する部隊を考えているところでございます。
○赤嶺委員 私、このイメージを見ながら、石垣の深い山を思い出して、山の背後からミサイルを発射する光景をイメージしたときに、これは私が考えている石垣島じゃないな、みんなが愛している石垣島じゃないなという印象を強く持ったところであります。
 改めて、石垣に、八重山に自衛隊を配備するということについて。
 政府は、去年の五月に、我が国の領海、内水で無害通航に該当しない航行を行う外国軍艦への対処について閣議決定を行いました。
 そこでは、そうした航行を行う外国軍艦に対しては、海上警備行動を発令し、自衛隊の部隊が領海外への退去要求などの措置を行うことを決定しております。この点は間違いないですね。
○中谷国務大臣 仮定の事態に対して我が国の対応を明らかにするということは、手のうちを明らかにするおそれがあることでありますのでお答えは控えさせていただきますが、一般論で申し上げれば、昨年の五月十四日に閣議決定を行いまして、我が国の領海等で無害通航に該当しない航行を行う外国軍艦への対処に関して、海上警備行動を発令して、自衛隊の部隊により退去要求等の措置を行うことを基本といたしております。
 一般に、国際法上無害通航に該当しない航行とは、沿岸国の平和、秩序または安全を害する航行で、また継続的かつ迅速に行われていない航行を意味するわけでありまして、こういったところで判断をして対応するということでございます。
○赤嶺委員 退去要求などのなど、これは何ですか。
○中谷国務大臣 我が国の領海、領土、領空、こういうところに入らないように退去を要求するということでございます。
○赤嶺委員 いや、退去要求はわかるんです。などというのがついていますから、などというのはどういうことですか。
○中谷国務大臣 我が国の領海、領土、領空、これをしっかり守っていくために、通常は海上保安庁が警備をして対処しておりますけれども、それに準じる対応ということでございます。
○赤嶺委員 私たちは、尖閣諸島について言いますと、日本の領有は歴史的にも国際法上も正当だという見解を持っております。ですが、一方で、尖閣諸島の領有権をめぐって日中間で争いが起こっていることも、これも事実であります。
 そうしたもとで、十二日付の読売新聞でしたか、報道がありました。中国の軍艦が仮に尖閣諸島周辺の領海に入ってきたときに、中国側が無害通航と主張する可能性は低い、日本の領有権を認めることと同義だからだ、中国はそういうことをしないだろう、そこに海上警備行動を発令して自衛隊の艦船を派遣すれば、軍艦同士が直接対峙し、不測の事態も起こりかねない状況になるのではないかと。
 そのときに、尖閣周辺を射程におさめる部隊はどういう行動をとるのか、石垣島はどうなるのか、時間ですから的確にお答えください。
○左藤委員長 中谷防衛大臣、時間が来ておりますので簡単に。
○中谷国務大臣 仮定の質問でありますので、これへの対処を申し上げると手のうちを明らかにすることになりますけれども、先ほど申し上げましたように、昨年五月十四日、閣議決定をいたしました。この内容に従いまして対処するということでございます。
○赤嶺委員 尖閣と石垣島の部隊が連動していく、非常に危険だということを指摘して、質問を終わります。
○左藤委員長 次に、下地幹郎君。
○下地委員 三百六十五日のうちに、大臣、百二十一日、週休二日制で休日があるんですよね。それに有給休暇というのが大体二十日ぐらいありますから、百四十一日、三百六十五日のうち休みなんですよ。三七%ぐらい休みになっているんですけれども、これは大臣から見て多いですか、少ないですか。
○中谷国務大臣 この点につきましては、休みのとり方、それぞれ国民の皆様方の考えに基づいて過ごされるわけでありまして、休みだから何もしないというわけではなくて、それなりにいろいろな趣味を生かしたり勉強したりしますので、適切な日にちであるというふうに思っております。
○下地委員 これにまた育休がふえるんですよ。全然受けませんでしたね。
 局長、自衛隊員は、今、週休二日と休日で、今私が言った百四十一日、三七%と言っていますけれども、陸上、海上、航空自衛隊員というのは同じように百四十一日休めるような環境ですか、とれていますか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、自衛官の場合は、陸におきますと演習、あるいは、海におきますと訓練における航海あるいは任務における航海、航空自衛隊におきましても同様に演習あるいは諸任務における事情等で、当然、土日祝日も勤務する必要がございます。
 海の例でいいますと、航海中の土日祝日は、港に戻りました後に、できるだけ代休を消化させる、土曜、日曜、祝日に勤務した場合には代休をとれる権利というのを一応与えておりまして、それを例えば港に戻ってやるということにしておるようでございますけれども、種々の工夫をいたして代休をとらせるようにいたしましても、率直に申しますと、消化できない、つまり、今言ったような日数は休めない隊員というのが相当数出ているというのが実情だと思います。
○下地委員 防衛省の一般職の職員と、特別職の陸、海、航空の自衛隊員では、一般的には、週休二日制で休みはあるけれども、一般職はとれるけれども、自衛隊員というのは帰ってきてもいろいろな仕事があるからとれないという現実があるわけなんですね。
 それで、平成十四年から二十五年まで、勧告は、マイナスの勧告と、水準の改定の勧告なしというのがずっと十年ぐらい続いてきたわけです。この十年ぐらい続いた中で、一般職と同じように勧告を基準にしながらやるわけですけれども、陸上自衛隊とかこういう現業職で、大体どれぐらいの給料が下がっているんですか。
○深山政府参考人 人事院勧告で引き上げが出なかったときにどれくらい下がっているかというお尋ねだと思いますが、申しわけございません、現在ちょっと手元に資料はございません。
 ただ、ちょっと申し上げておきたいのは、我々は人事院勧告に準拠してこれまでやってまいりましたので、人事院勧告が上がらないときは我々も行っておりませんけれども、その一方で、勤務環境に着目した特殊勤務手当に類するものにつきましては、これは政府部内で調整をいたしまして累次充実させてきておるという点もございますので、その点、御理解いただきたいと思います。
○下地委員 きょうもいろいろなところで話を聞くと、手当、手当とよく出てきますけれども、基本給が下がるでしょう、人事院勧告の中で基本給が下がったら、最終的には退職金にもこの計算変動は全部出てくるわけでしょう。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 俸給月額が下がりますと、退職金は最終俸給月額に連動しておりますので、下がることになります。また、この間、それとは別に、国家公務員全体といたしまして、退職手当につきまして若干の見直しが行われて、やや低下傾向になったということもございますので、そうしたことになりますと、当然のことながら、自衛官が退職時にもらう退職手当もその影響を受けるということになります。
○下地委員 大臣、私が申し上げたいのは、手当で補うといっても、それは無理がありますよと。やはり危険地に行けば手当は当たり前。当たり前なんですよ。そして、危険地に行くために物すごい訓練をしなければいけないということなんですよね。
 この十年間を見ても、東ティモールから始まって、PKOから始まって、ずっと、カンボジアから、今自衛隊というのは非常に過酷な場所で任務をやるというケースも出てくるし、インド洋でもそうですしということになっているわけなんですよね。
 しかし、人事院の給与というのは、民間の月給やボーナス、民間の月給やボーナスというのは経済指数で決まってくるわけですよね。
 きのうも国会で論議を聞いていると、軽減税率の財源をどうするかということで、上振れ分が出るから、それを恒久財源と見るのか見ないのかという、大臣も横にいらっしゃったからあの論議を聞いていたと思うんですけれども、財務大臣は、こんなにずっと上振れ分を恒久財源と見るわけにはいかないよというようなことを申し上げているように、基本的には、経済というのは浮き沈みがある。
 ことしの正月の話を聞いたら、みんな、株価も二万円を楽に超えて、円安になって、うまくいくぞ、今度はいい年だと言った瞬間に、八日間でこんなに下がるんですからね。経済というのはなかなかわからないんですよ。経済はわからない、読みにくいところなんですけれども、しかし、人事院勧告というのは、経済の民間の指数を見て、公務員とこれを当てはめて、その穴埋めをする、これが基準になっているわけですね。
 ところが、横にある自衛隊というのはどうなんでしょうかといったら、こんな経済の問題とは全く関係なく、ISの問題であったり、今、テロ、トルコでもきのうもありましたけれども、いろいろな問題があって、経済政策とは全く関係なく安全保障という問題は動いている。また、先ほどあった北朝鮮の水爆の問題もあったり、それだけでも防衛省の中では緊張が走って、ずっと徹夜でいろいろな勤務をなされている方がいると思いますよ。
 それは、働いたら手当だと言うかもしれませんけれども、私のきょうの趣旨は、そろそろ防衛省の中において、特別職の人たちの給料を一般職の人事院勧告に照らし合わせて計算していくというのを、大臣、やめる時期が来ているんじゃないかと。
 もうはっきりと特別職は特別職で、こういう安全保障に係る、警察とか消防とか自衛官とか、こういうふうな方々、国民から見ても納得できる人たちは、人事院の勧告に準じて計算するというやり方をやめて、現業職のこの三つの分野、ほかにもあるかもしれませんよ、税関とかあるかもしれませんけれども、それに関してはもう別の給与体系を考える、そういうふうなことをやる時期が来ているんじゃないか。
 これをずっと手当だとか何だとか、さっきちょっと聞こえた特殊手当とか、そういうふうなものでやるというのではない、人事院勧告ではない根本的な、そういう自衛官の見方をする時期がそろそろ来ているんじゃないかと思うので、そういうことを大臣がそろそろお考えになって提案なされる時期が来ているんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○中谷国務大臣 下地議員御指摘のように、自衛官というのは特別職国家公務員でありまして、二十四時間、制約を受けずに、常に与えられた内容の行動をしなければなりません。それに加えて、いざというときに身の危険を顧みず任務を遂行していくという使命を帯びておりますので、それなりに日ごろからの勤務のあり方も非常に厳正に対応しているというのが現状でございます。
 給与体系につきましても、ぜいたくな暮らしをしているのではなくて、非常に質素に、身の丈に合った、そういう暮らしの状況でありますが、やはりしっかりとした生活ができるように、そして、国からの名誉や、また、やりがいが感じられるような給与制度であるべきだと私も思っておりますので、今後、御提言をいただいて、部内で検討してまいりたいと思っております。
○下地委員 私たちおおさか維新の会はこれを提案したいと思っています。これは一回しっかり見直して、こういう現業部門の人たちの汗をかいている役割みたいなものをしっかりやらなきゃいけない。
 先ほど申し上げたように、百四十一日休める権利のある人と、休みの権利があっても休めない人がいて、その勧告が経済によって決まる。経済だけじゃない、経済では決まらない仕事をやっている人と同じような基準でこれを論議するというのはおかしいというふうに思っていますから、そういうことも踏まえて、給与体系の見直しがそろそろ来ているんじゃないかなというようなことを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○左藤委員長 次に、照屋寛徳君。
○照屋委員 けさの毎日新聞、東京新聞などで、海上自衛隊呉基地に停泊中の潜水艦「そうりゅう」内において、上官からの執拗な暴力行為を受けた隊員が拳銃で自殺未遂をしたと報じられております。これは事実でしょうか。事実であれば、事件発生の日時とあわせて伺います。
○中谷国務大臣 本事案の事実関係といたしましては、平成二十五年九月二日、海上自衛隊呉基地停泊中の潜水艦「そうりゅう」の士官室内におきまして、当直士官であった二等海尉による九ミリ拳銃及び弾薬を使用した自殺未遂事件でありまして、調査の結果、当時、二等海尉は、上司から暴力を伴う不適切な指導を継続して受けており、また、過去に勤務していた潜水艦「もちしお」においても、暴力を伴う不適切な指導を受けていたものが判明をしたものでございます。
 非常に高い志を持って、そして前途有為な隊員に対して、上司から暴力という不適切な指導があって同隊員を自殺未遂に至らしめたということにつきましては、まことに申しわけなく、そして、防衛大臣といたしまして心からおわびを申し上げたいと思っております。
○照屋委員 この問題は、先ほど民主党の玉木委員からも質問がありましたが、私は非常に重大な事件だと思っております。使命感を持って入隊した自衛官の人権と尊厳は何としても守られなければならぬ、私はこのように思っております。
 そこで、同事件で自殺未遂をした二等海尉は、二〇一三年六月から八月にかけて上官の暴行を受けていたようです。同事件を受けて海上自衛隊が設置をした事故調査委員会による報告書は何通作成されたのか、作成年月日とあわせて伺います。
 また、加害上官は懲戒処分に付されているようですが、懲戒処分の年月日、処分内容、その事実を公表しなかったのはなぜでしょうか。今からでも速やかに公表すべきではないでしょうか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、事故調査委員会が報告書を作成した日時についてお尋ねがございました。
 本事案の事故調査につきましては、海上幕僚監部監察官を委員長とする事故調査委員会が、事案発生日である平成二十五年九月二日から関係者からの聞き取り調査等を行いまして、平成二十六年一月二十日に事故調査報告書を、第一回目に結果としてはなるんですが、発翰いたしました。
 その後、新たな事実が発覚いたしましたことから、二回にわたり追加の調査を実施いたしました。具体的には、二十六年一月二十七日、御家族に事故調査報告書により報告を行ったところ、御家族から専門医の診断を要望されたため、部外病院にて実施した診断内容を追加する形で、二十六年三月十四日に事故調査報告書、二回目を発翰いたしました。
 その後、この自殺未遂を図られました二等海尉の方から、これは前にいた勤務場所ですが、「もちしお」における不適切な指導について新たな証言が得られましたことから、これも踏まえまして、最終的に、平成二十七年七月二十一日に事故報告書を発翰いたしました。これが現在における最新のものでございます。
 以上でございます。
○照屋委員 委員長、その作成された事故報告書を当委員会に提出するように求めます。
○左藤委員長 理事会にて協議をさせていただきます。
○照屋委員 その懲戒処分の事実を公表しなかったのはなぜでしょうか。今からでも公表すべきではありませんか。
○深山政府参考人 処分の内容につきましては、御指摘のように公表してきておりませんでしたが、その内容につきまして申し上げますと、潜水艦「そうりゅう」において私的制裁、これは暴力を伴う不適切な指導ということでございますが、を行ったとして、四十代の幹部自衛官一名を停職十日、潜水艦「もちしお」、これは以前の職場でありますが、「もちしお」において私的制裁、暴力を伴う不適切な指導を行ったとして、三十代の幹部自衛官を停職二日、潜水艦「そうりゅう」において暴力を伴う不適切な指導を認知していたにもかかわらず必要な報告を怠ったとして、四十代幹部自衛官を戒告、指揮監督の義務違反及び職務上の注意義務違反があったとして、潜水艦「そうりゅう」艦長及び潜水艦「もちしお」艦長等五名について、一名を訓戒、二名を注意、二名を口頭注意とする処分を平成二十七年十月二十六日に行いました。
 こうしたことを公表しなかったことについては、先ほど御答弁申し上げましたが、この二等海尉の方の御家族の一部から公表を望まない旨の御要望がありまして、私どもは、懲戒処分の公表基準で、公表の例外に当たる場合として被害者の関係者の方が公表を望まない場合というのを掲げておりましたために、それまで公表してこなかったことでございますけれども、今回、最終的には御家族が、もう公表してやむを得ないという御見解であるということが明らかになりましたので、今御答弁を申し上げましたとおりでございますが、公表をしたということになりますが、今後も問い合わせ等には応じて、今の内容を申し上げたいと思います。
○照屋委員 中谷大臣に伺いますが、海上自衛隊護衛艦「さわぎり」及び護衛艦「たちかぜ」における隊員のいじめ自殺事件は、いずれも高裁で遺族が勝訴し、判決が確定しております。中谷大臣は、両事件の遺族に対する謝罪の念はお持ちでしょうか。また、潜水艦「そうりゅう」における自殺未遂事件に対する大臣の見解をお示しください。
 相次ぐ海上自衛隊における暴力、いじめ事件の再発防止と根絶のため、学者、民間識者らを交えた第三者委員会を設置すべきとの声が遺族らから私のもとにたくさん寄せられておりますが、大臣の所見をお聞かせください。
○中谷国務大臣 護衛艦の「さわぎり」、また護衛艦の「たちかぜ」におきまして自殺事案が起きたことに対しまして、隊員の大変とうとい命を失ったことにつきまして、まことに申しわけなく、そして、みずからとうとい命を絶つことになった隊員の御家族の皆様方に心からおわびを申し上げたいと思っております。
 また、今回の「そうりゅう」におきまして、大変高い志を持って入隊され、そして前途有為な自衛隊員が、上司からの暴力という非常に不適切な指導によってみずから命を絶とうとしたことが起こってしまったということにつきましても、大変申しわけなく思っておりまして、心からおわびを申し上げたいと思っております。
 私といたしましては、今後、このような暴力を伴う指導がないように、一層、綱紀粛正、そして服務指導に厳重に対応をしまして、再発防止をいたしたいと考えております。
○照屋委員 防衛省に申し上げますが、私は、事件の公表、加害者の公表を怠ったというのは、これは問題だと思いますよ。これは被害者の家族の意思とは関係ない。
 護衛艦「たちかぜ」においても、当初、防衛省・自衛隊は、それを、加害者を伏しておった。そのことを僕が追及して大騒ぎになった。だから、そういうふうなことはないようにしないと私は困るということを申し上げて、終わります。
○左藤委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
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○左藤委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 内閣提出、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○左藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○左藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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    〔報告書は附録に掲載〕
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○左藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後六時三十分散会