第192回国会 消費者問題に関する特別委員会 第3号
平成二十八年十一月二十二日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 原田 義昭君
   理事 穴見 陽一君 理事 伊藤信太郎君
   理事 勝俣 孝明君 理事 河野 太郎君
   理事 豊田真由子君 理事 中島 克仁君
   理事 中根 康浩君 理事 濱村  進君
      青山 周平君    井上 貴博君
      岩田 和親君    江崎 鐵磨君
      小倉 將信君    大西 宏幸君
      岡下 昌平君    加藤 鮎子君
      金子万寿夫君    鴨下 一郎君
      木村 弥生君    工藤 彰三君
      小島 敏文君    後藤田正純君
      高橋ひなこ君  とかしきなおみ君
      前川  恵君    前田 一男君
      山田 美樹君    井坂 信彦君
      大西 健介君    鈴木 義弘君
      田島 一成君    柚木 道義君
      浜地 雅一君    吉田 宣弘君
      梅村さえこ君    清水 忠史君
      吉田 豊史君
    …………………………………
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)            松本  純君
   内閣府副大臣       松本 洋平君
   内閣府大臣政務官     務台 俊介君
   政府参考人
   (内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長) 奈良 俊哉君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局参事官)            松尾 元信君
   政府参考人
   (消費者庁次長)     川口 康裕君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    東出 浩一君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    吉井  巧君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    福岡  徹君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   茶谷 栄治君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           森  和彦君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    堀江  裕君
   衆議院調査局第一特別調査室長           大野雄一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月二十二日
 辞任         補欠選任
  井上 貴博君     工藤 彰三君
  小林 史明君     岩田 和親君
  田畑 裕明君     高橋ひなこ君
  前川  恵君     青山 周平君
  西村智奈美君     鈴木 義弘君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     前川  恵君
  岩田 和親君     小林 史明君
  工藤 彰三君     井上 貴博君
  高橋ひなこ君     金子万寿夫君
  鈴木 義弘君     西村智奈美君
同日
 辞任         補欠選任
  金子万寿夫君     田畑 裕明君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 消費者の利益の擁護及び増進等に関する総合的な対策に関する件
     ――――◇―――――
○原田委員長 これより会議を開きます。
 消費者の利益の擁護及び増進等に関する総合的な対策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長奈良俊哉君、金融庁総務企画局参事官松尾元信君、消費者庁次長川口康裕君、消費者庁審議官東出浩一君、消費者庁審議官吉井巧君、消費者庁審議官福岡徹君、財務省主計局次長茶谷栄治君、厚生労働省大臣官房審議官森和彦君及び厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長堀江裕君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○原田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小倉將信君。
○小倉委員 自由民主党・無所属の会の小倉將信です。
 本日は、質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
 前回私が消費者特委で質問させていただいたのが昨年の五月でありまして、そのときには、その前の月にスタートしたばかりの機能性表示食品制度と、あと遺伝子検査のあり方について質問させていただきました。
 今回は、機能性表示食品制度がスタートしてから一年半が経過したということもございまして、そのフォローアップも兼ねて、再度質問させていただきたいなというふうに思います。
 一年半が経過したということで、せっかくの機会ですので、機能性表示制度が始まってよかった点について幾つか御紹介をまずさせてもらいたいなと思います。
 まず一つは、地方創生にとってプラスであるという点であります。
 この制度と特保の大きな違いは、費用とそれにかかる期間についてでありまして、特保は審査に年単位を要しますし、費用も億を超える、一方で、機能性表示制度は届け出制でございますので、期間も短く、また費用についても特保と二桁違う、このような違いがございます。その点、資力のある大企業だけではなくて地方の中小企業にとってもチャンスがある、機能性表示食品制度はこのようないい点があるんじゃないかというふうに言われておりました。
 実際に、一年半たちまして、機能性表示食品制度のもとで公表された件数が五百九件。その中で、地域別に見ますと、東京が二百三件、大阪で九十八件、愛知で三十二件。ただ、それ以外の地域も百七十六件となっておりまして、この数字を見る限り、地方もしっかりとこの機能性表示食品制度のもとで申請をしていただけているんじゃないのかなと思います。
 また、別な観点を申し上げますと、この機能性表示食品制度は、加工食品だけではなくて、生鮮食品も対象になっておるという点でございます。実際に、初めてこの制度のもとで申請をいたしました静岡の三ケ日ミカンについては、骨の健康を維持するのに資するというような表示を行った結果、以前より高い値段がついたというふうに聞いております。
 この生鮮食品に関する機能性表示制度にはまだ改善すべき点も多いと聞いておりますけれども、この制度が、成長戦略の柱の一つ、攻めの農業の展開へとつながっていくことも期待をいたしております。
 ただ一方で、課題や問題点もあろうかと思います。
 例えば、政府は、機能性表示食品制度を、消費者の自主的かつ合理的な商品選択に資する制度と説明しております。また、企業の責任のもとで表示をする制度とも説明しております。
 しかし、現行の制度のまま果たして消費者が自主的かつ合理的な商品選択ができるのか、あるいは企業が果たして表示に関する責任を最後まで負い切れるのか、疑義が残るところがございますので、この点、今回の機会で議論させてもらいたいと思います。
 まず最初の質問です。機能性表示食品制度の認知度についてお伺いしたいと思います。
 この制度について、まず、一体どれぐらいの消費者が知っているのか、消費者庁にお答えをいただきたいと思います。
○吉井政府参考人 お答えをいたします。
 機能性表示食品制度につきましては、先生御指摘のとおり、事業者の責任において、一定の科学的根拠のもとに食品の機能性を表示することができる制度でございます。
 本年三月に消費者庁において実施をいたしました一般消費者を対象とする調査によれば、機能性表示食品の認知度は、どのようなものか知っている者は一三・二%、名前を聞いたことはあるが、どのようなものか知らないという者が五二・七%ということでございます。
 制度の詳細まで把握している消費者は少なく、依然として、機能性表示食品が正しく認知されているとは必ずしも言えない状況というふうに認識をしております。
○小倉委員 どうもありがとうございます。
 やはり、数字としてかなり心もとないなと思います。私も手元に民間団体の調査を幾つか持っておりますけれども、どれも同じような数字でございました。
 まずは、この機能性表示食品制度が、特保と違って、国のお墨つきを与えた商品ではないということを消費者にわかってもらうところから始めなければいけないというふうに思います。
 と申しますのも、例えば、難消化性デキストリンという成分が、これは特保でも機能性表示制度でも認められておりまして、その表現の仕方も、血糖値や中性脂肪を抑えるということで、似通ったものとなっております。果たして、同じ成分の同じような表現でも、消費者は特保と機能性表示で違うものと認識できているのか。また、特保で認められなかった成分が、機能性表示では認められたとの事例もございました。これでは、制度の詳細を知らない消費者にとっては、混乱や混同のもととなってしまうというふうに思います。
 ですから、まずは、消費者庁には、この機能性表示食品制度がどういったものであるのか、特に特保との違いを強調しながら、認知度の向上に努めていただきたいというふうに思っております。
 この制度は、企業が申請をした届け出情報の内容をホームページに掲載することを通じて、一般の消費者も商品選択の判断ができるように、消費者による自己チェックを期待したものであります。ただ、仮に消費者がこの制度の概要を知ったとしても、消費者が、企業の提出した論文を精査し、どれがよくてどれが不十分か果たして判断できるのかどうか、この点についても疑問が残ります。
 この点、一部の民間団体や企業においては、販売されている機能性表示食品について、格付等、内容も簡潔にまとめて、消費者目線に立った情報発信を行っているようであります。消費者が実際に手にとっている商品が機能性表示食品の中でもすぐれた商品なのか不十分なものなのか、ここがわからないと、企業にとって、よりきちんと説明しようというインセンティブも出てこないと思いますし、そうすると制度の信頼にもつながっていかないというふうに思います。
 そういった意味で、このような消費者にとって有益な取り組みをする民間団体や企業を政府が支援することはできないんでしょうか。この点についてお伺いしたいと思います。
○吉井政府参考人 お答えをいたします。
 機能性表示食品制度の届け出論文の形式評価や製品の安全性等につきましては、独自に調査をしてランクづけをしている民間団体が存在するということにつきましては承知をしているところでございます。
 機能性表示食品制度につきましては、届け出後の事後チェック制度、これをしっかりと機能させることが前提となっております。安全性や機能性の科学的根拠に関する情報を公開しておりますが、これらをもとに、寄せられる疑義情報も活用いたしまして、科学的根拠等につきまして、的確な事後確認をしているところでございます。この際、民間団体の調査につきましても、疑義情報の一つといたしまして活用させていただきたいというふうに考えているところでございます。
 届け出後の事後チェック制度をしっかり機能させるためには、民間団体の関係者の方々に、ガイドラインなどの制度につきましてさらに理解を深めていただくとともに、説明会やパンフレット作成などを通じまして、消費者にもわかりやすい形で、個別の品目に関する届け出情報の周知、あるいは制度全般の内容の普及啓発を充実させていく必要があると考えているところでございます。
 なお、消費者行政の充実強化に取り組む地方公共団体が、地方消費者行政推進交付金を活用いたしまして、民間団体と連携するなどをいたしまして、消費者の安全、安心を目的とした機能性表示食品制度に係る啓発活動を実施するといったようなことは可能であるというふうに考えておりまして、こうした交付金も活用しながら、民間団体の支援を、直接ではございませんけれども、間接的に支援していくということは可能であるかなというふうに考えているところでございます。
 こうした取り組みを通じまして、民間団体との取り組みがさらに進むことを期待したいというふうに考えております。
○小倉委員 御丁寧な答弁をいただきまして、どうもありがとうございます。
 消費者庁としては、民間団体とか企業の取り組みを後押しするさまざまな仕掛けを検討していらっしゃるというようなことはよくわかりました。
 私も、消費者庁のホームページを通じて、実際にどのような論文が提出されているのか拝見をいたしましたけれども、企業によっては、三十ページ程度のものから百数十ページにも及ぶような分厚い資料を提出しているところもあります。分量ですらこれだけ違うわけですから、その提出している論文の中身も大きく違うんだろうと思います。また、論文だけじゃなくて、人による実験も行っているような企業も全体の一割あるというふうに聞いております。
 このように、機能性表示食品制度といっても、それの裏づけとなる根拠は商品によってかなりばらつきがあるということですから、そのばらつきをまずは消費者にしっかりと認識をしていただいて、どの商品がどの程度のばらつきを持っているかということもあわせて消費者に伝わるような取り組みを消費者庁としても進めていただきたいというふうに思います。
 今、答弁の中に事後チェックというような話がありました。事後チェックという観点からは、特保でも同じような問題があるやに聞いておりますけれども、機能性表示食品制度として申請した後に、果たして申請したときと同じようなものを販売しているのかどうか、同じような表現をしているのかどうか、こういったことから事後チェックが私は重要だと思うんです。
 こういった、不正表示であったり、あるいは当初申請していた成分を下回ったり、あるいはばらつきがあったりとか、そういったものをしっかりと市場から除外していくための取り組みが重要だというふうに思っております。
 実際に特保で取り消しの事件がありました。これも二年間にわたって企業側が特保の基準に合わないことを知りながら流通させたというふうな事例でありまして、こういった事例を受けて、消費者庁も、特保だけじゃなくて、機能性表示食品制度のもとでの商品についても買い上げ調査を一部実施し始めたというふうに聞いておりますけれども、今どのような状況かについてお伺いしたいと思います。
○吉井政府参考人 お答えをいたします。
 消費者庁では、御指摘のとおり、事後チェックといたしまして、平成二十七年度につきましては、買い上げ調査によります機能性関与成分に関する検証、あるいは研究レビューによる機能性に関する検証に係る調査事業を実施させていただいたところでございます。
 今年度は、引き続き買い上げ調査を実施しているとともに、新たに機能性表示食品の安全性に関する科学的根拠に係る調査事業を実施することとしております。
 こうした調査事業に加えまして、安全性や機能性の科学的根拠に関する情報を公開することで寄せられる疑義情報、これも活用いたしまして、消費者庁において内容を確認の上、仮に科学的根拠に基づかないことが明らかとなった場合には、当該届け出食品は機能性表示食品としての要件を満たさないということとなるために、事業者に対して撤回届の提出を促すこととさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
 その上で、引き続き事業者が当該食品を販売した場合、食品表示基準違反となることから、必要に応じ、食品表示法に基づき、指示、命令等の行政措置を行うこととさせていただきたいということになっております。
 以上のような対応をとることによりまして、事後チェック制度を適切に運用いたしまして、制度の信頼性を高めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○小倉委員 どうもありがとうございます。
 適切な対応をお願いしたいと思うんですけれども、この機能性表示食品制度は、基本的に企業の責任において表示をする制度であります。ですから、企業の良心によるところが多い制度だと思いますけれども、機能性表示食品制度のもとで申請をする企業や商品が多くなれば多くなるほど、中には不届き者の企業やあるいは商品がまざることもないとは言えないと思います。
 ですから、企業の良心にだけ従った制度ではなくて、もし、まずい商品が機能性表示食品制度のもとで届け出を受けて受理された場合に、それを流通している市場からしっかりと取り除くような仕掛けも必要だと思います。
 今の御答弁だと、そういったものが見つかった場合には、基本的には、撤回を要請して、それにも従わないような場合は食品表示法上の行政処分を科すということでありますけれども、これは私はスピード感が重要だと思うんですね。もたもたしていると、結局、制度のもとでそぐわないような商品が流通し続けるということですから、ぜひ、仕掛けを用意するだけではなくて、スピード感を持った対応ができるように、消費者庁の皆様方には気をつけていただきたいなというふうに思います。
 次の質問に移りたいと思うんですけれども、これは重要な点だと思います。現在、機能性表示食品の新規届け出申請書類の処理が追いついていないというふうに聞いておりますけれども、申請数と処理数、及びその引き算であります未処理件数についてお伺いしたいと思います。
○吉井政府参考人 お答えをいたします。
 現時点におきまして、これまで消費者庁に提出をされた届け出書類の件数は約千三百件でございます。既に公表させていただいております件数は約五百件ございます。届け出者への差し戻しなどによりまして公表に至っていない件数、差し引きをいたしまして八百件というふうになっております。
 こうしたことは、機能性表示食品制度が施行されてまだ間もないということもございまして、これまで、事業者が作成する届け出資料に若干の誤り等も見受けられたということによるものでございます。こうした不備の修正や届け出内容の再考を促すために、多くの事業者との間で届け出書類の修正依頼、再提出のやりとり等を行っておりまして、形式的な確認ではあるものの、確認作業に多くの時間を要してしまうという場合がございます。
 消費者庁といたしましては、確認作業の迅速化のために、届け出資料作成に当たっての留意事項を整理するなど、事業者のミスを減らしまして手戻りが少なくなるようにするということとともに、消費者庁における資料確認体制の強化を図っているところでございます。特に、消費者庁内の確認体制につきましては、今年度補正予算におきまして確認体制の強化に必要な予算を措置いたしまして、本年度十一月より六名の調査員を増員したところでございます。
 さらに確認方法を合理化いたしまして、着実に届け出書類の確認が進むよう努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○小倉委員 御答弁どうもありがとうございました。
 現時点で八百件もの未処理件数があるということであります。企業側にとってみれば、これは届け出制だということで、届け出をしたら速やかに受理されるだろう、そういったもとで商品の販売計画を立てているにもかかわらずなかなか処理をされないということで、フラストレーションもたまっているんだろうと思います。
 その一方で、人員の強化も含めて措置は講じていただいているということでありますけれども、これはさらに体制を強化していかなければいけないというふうに私は思うんですね。なぜかというと、消費者庁内で、届け出を審査して受理する部門の人と、実際に買い上げ調査を含めて申請された後のものを事後チェックする人たちの部署とが同じなんです。
 ですから、当然、申請に対する処理を増強しても、処理した商品数がふえればふえるほど、今度はそれを調査する側の人間の人員も必要になるということで、処理のところばかり気をつけると、今度はふえていく申請済みの商品の事後チェックのところがおろそかになってしまいますので、それとあわせた人員とか体制の整備も今後きちっと考えてもらわなければならないというふうに思っております。
 もうそろそろ時間になってまいりましたので、ちょっと一問飛ばさせていただいて、最後、大臣、いらっしゃっていただきましてどうもありがとうございます、今の議論を踏まえて、いいところもありますけれども、まだまだ改善すべき課題もあると思います、ぜひ、この機能性表示食品制度のさらなる改善と国民に対する普及に向けて、御決意を聞かせていただきたいと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 機能性表示食品制度は、施行から約一年半が経過し、各地域から五百以上の届け出が出されております。また、生鮮食品も届け出られているところでございまして、本制度は、企業等の責任において特定の保健の目的が期待できる旨の表示を行うものであり、消費者の選択の幅を広げるとともに各地域の経済活性化にも大きな役割を果たしていると考えております。
 消費者庁といたしましては、本制度がますます信頼性の高い制度となるよう、届け出資料の円滑な確認や事後チェック体制の充実などを通じて、適切な制度運用に努めてまいりたいと存じます。
 また、今後とも、消費者の自主的かつ合理的な食品選択に資するようなものとなるよう、機能性表示食品に対する消費者の理解を深め、適切な利用を促進するための普及啓発を引き続き行ってまいりたいと存じます。
○小倉委員 どうもありがとうございました。
 以上で質問を終わります。
○原田委員長 次に、加藤鮎子君。
○加藤(鮎)委員 自由民主党、山形三区の加藤鮎子です。
 本日は、質問のお時間をいただき、ありがとうございます。
 特にけさは、五時五十九分に、マグニチュード七・三、福島、茨城、栃木各県で震度五弱を観測する地震がありました。その後も揺れが続きまして、宮城の仙台港では一・四メートルの津波が観測され、また、福島第二原発では、一時、冷却装置が停止することもありました。
 気象庁は、今、津波警報を発表しておりますけれども、該当範囲の地域の皆様には引き続き注意を呼びかけさせていただくとともに、防災担当大臣も兼任されていらっしゃる松本大臣に、早急な対応を済ませた上でここにお越しいただき、お時間をいただいていることに感謝を申し上げたいと思います。大臣、副大臣、政務官また各省の政府参考人の皆さんにもお時間をいただき、感謝申し上げます。よろしくお願いいたします。
 質問に入ります。
 まずは、今消費者庁と農水省が共同で進めている有識者検討会で検討中の食品の原料原産地表示についてです。
 我が国は、食品表示法に基づいて、平成十三年から原料原産地表示の一部義務づけがスタートをいたしました。例えば、生鮮食品については原産地を表示、国内で製造された加工食品の一部については原料原産地名、輸入品については原産国名を表示するように義務づけられています。
 スーパーで買い物をするとき、その食品の原料が何で、どこでどういうふうに生産されたものかを知ることができるのは、消費者にとっては満足な選択をするために非常に有益であります。また、日本の消費者は国内で産出された原材料により安心感を覚える傾向がありますので、原料原産地表示は国内の一次産業を応援することにもつながります。
 ところが、今表示義務の対象となっている商品群は、実に平成十六年からごく最近までのこの十年間でほぼその数が横ばいで、ほぼふえてはいないという状況で、しかも、加工食品の中のわずか一割ほどしか対象範囲とはされていない状況です。
 義務づけの対象品目が広がるほどに消費者の安心や国内の生産者の応援につながることは言うまでもありません。そういう意味においては、今回、この有識者検討会において、国内で製造される全ての加工食品に原料原産地表示を義務づける案が検討されているということは、私はすばらしいことだと思います。
 ただ、この原産地表示の問題は、ここ一、二年間の間では、TPPの発効を見据えての関連政策の一部として議論されている側面もありました。TPPの発効が不透明になりつつあるという背景も踏まえた上で、改めて、この原料原産地表示の義務づけについて、消費者庁としての今後の具体的な検討の方向性などをお聞かせください。
○松本副大臣 今委員から、原料原産地の表示の拡大の方向性ということでお尋ねがございました。
 食品の表示は食品の選択をする際の重要な判断材料となるというのは、まさに委員の指摘のとおりだと思っております。消費者が求める情報が適切に表示されることで、安心して食品が購入できるものと考えております。
 現在、加工食品の原料原産地表示の義務対象品目は、おっしゃるとおり、一部の加工品にとどまっております。義務表示対象の商品の全体に占める割合は、一店舗内の商品ベースで一割程度という調査結果もあるところでありまして、消費者庁では農林水産省と共同で本年一月より有識者検討会を開催しておりまして、十一月二日の第十回検討会におきまして、取りまとめの基本方向についての合意を得ることができました。
 具体的には、全ての加工食品について、重量割合上位一位の原料の原産地を義務表示の対象とすること、また、義務表示の方法といたしまして、国別重量順表示を原則としつつ、消費者の誤認を防止するための方法を明確にした上で、実行可能な表示方法を整備することなどについて合意が得られたところであります。
 また、例外的な表示方法につきましても、国産と輸入は区別した表示となり、消費者は、原料が国産か輸入か、国産の重量割合が多いのか少ないのか、国内で製造した原料なのかなどの情報を得ることが可能となりまして、その情報に基づきまして加工食品を選択できるようになると考えております。
 今後、有識者検討会の取りまとめを踏まえまして、新しい原料原産地表示制度の具体化のための検討を進め、消費者の自主的かつ合理的な選択機会の確保に資する制度としていきたいと考えております。
○加藤(鮎)委員 検討会で有意義な検討の深掘りがされることを期待しております。ありがとうございます。
 この原料原産地の義務づけの対象範囲の拡大は、さきに申し上げたように、消費者や国内生産者にとって大きなメリットがあるということはあります。一方で、食品メーカー側にとって実行可能なものでなければ継続することもできず、この実行可能性を担保するために、今さまざまな例外を設ける方向だということも聞いております。
 その例外というのが、例えば、原産地が複数ある場合は輸入または国産と書いてもよいですとか、原産国は海外であったとしても、国内で製造したものであれば国内製造品とだけ記せばいいといったものがあります。
 実行可能性の確保という意味では大いに効果がありそうなんですけれども、しかし一方で、この例外表示についてさまざまな指摘があることも事実です。輸入または国産と書いては、何も書いていないのと同じじゃないかという指摘もあれば、アメリカ産の小麦を使っているのに国内製造品とだけしか書かれていないのであれば、国産の小麦しか使っていないと消費者が誤解をしてしまうという指摘も聞かれます。
 こういった指摘にあるような消費者の誤認を防止するために、目下、政府として、検討会等含め検討している方策などありましたらお聞かせください。
○松本国務大臣 有識者検討会では、消費者にできる限り充実した産地情報を提供するため、全ての加工食品に原料原産地表示を導入し、消費者の誤認を防止するための方法を明確にした上で、事業者の実行可能な例外的な表示方法を整備するとされたところでございます。この際、消費者の誤認防止のため、表示方法の工夫に加えて消費者啓発が必要との指摘がなされたところでもございます。
 今後、有識者検討会の取りまとめを踏まえ、制度を具体化するに当たり、消費者の誤認を防止するための具体的な方法として、例えば、使用割合が極めて少ない産地については○○産と表示しない、過去の使用実績等に基づく表示であることを容器包装に注意書きするなどの方法を講じることを検討してまいりたいと存じます。
 さらに、新しい制度を十分御理解いただけるよう、パンフレットの作成や説明会を実施することなどによりまして、消費者への啓発活動も積極的に行ってまいりたいと思います。
○加藤(鮎)委員 ぜひ、枠外の注意書きなども含めて、消費者がごらんいただいたときに安心できる制度になるように、引き続き消費者目線の御検討をいただけることと、それから、今おっしゃられた、認知を広げるという活動をぜひ継続でお願いしたいというふうに思います。ありがとうございます。
 今し方、食品の原料原産地表示の質問をさせていただきましたが、食品表示といえば、特定保健用食品、いわゆる特保の効能表示も、消費者にとって公正で安心できるものでなければなりません。
 先ほど小倉委員から機能性表示食品制度についても御指摘がありましたが、機能性表示食品よりもさらに審査のハードルが高く、本来信頼性が高いはずの特保ですら、今の制度で大丈夫なのかという不安の声が上がっております。
 ことしの九月、消費者庁が、通販会社日本サプリメントの特保六商品の表示許可を取り消すという出来事がありました。血糖値が気になり始めた方に適した食品とうたった商品に、一部の表示成分が全く含まれていなかったということなどがあったこの事案ですが、社内の検査では、昨年の四月までに問題が既に把握されていたにもかかわらず、不適切な成分表示のままで一年間以上も販売を続けていました。その結果、六商品で一千五百万袋が販売をされ、多くの消費者の方々が、その効能に働く成分が入っていないにもかかわらず、だまされて購入をしてしまいました。なぜ一年以上も見過ごされてしまったのでしょうか。
 そもそも特保制度は一九九一年から始まりましたけれども、二〇〇九年に厚労省から消費者庁に管轄が移ってからは、商品の独自調査が行われていなかったと聞いております。一度認めてしまったらその後は企業にお任せということでは、消費者は今後も、うその効能をうたった商品を買わされてしまうかもしれません。また、ルールを守らないごく一部の企業のために、多くの善良な食品メーカーが製造した特保の効能表示までもが消費者から疑われてしまうようなことがあってはなりません。
 成分表示に問題のある特保商品への今後の指導監督は、政府としてどのように御対応していかれるのか、大臣にお伺いをいたします。
○松本国務大臣 本年九月に、特定保健用食品の関与成分が規定値を下回っていることが判明し、許可を取り消した事案を受けまして、特定保健用食品の関与成分に関する調査を実施いたしました。十一月一日に結果を公表いたしまして、分析中の七品目を除き、現在販売されている商品については、関与成分の含有量について特段問題はなかったと報告を受けております。
 さきの事案により損なわれた特定保健用食品に対する消費者の信頼を取り戻すことが重要と考えており、平成二十九年度に買い上げ調査を実施する予定としているところでございます。
 なお、具体的な再発防止策については、十一月末までに報告されることになっている残り七品目の分析結果を受けて検討し、公表することとしたいと存じます。
○加藤(鮎)委員 ありがとうございます。
 引き続き、調査結果の周知など、消費者の皆様の安心につながる取り組みを求めていきたいと思います。
 四つ目の質問ですが、次に、話題はがらっとかわりまして、スマートフォンのオンラインゲームをめぐる消費者問題について質問をさせていただきます。
 最近は、電車や公共の場でスマートフォンで手軽にできるオンラインゲームに没頭している人を見るのは、もはや当たり前のような光景になってきました。
 このスマホのオンラインゲームというのは、分別のある大人が自分の責任範囲において楽しむ分には大きな問題には発展しませんけれども、よく起こるのが、小さな子供が親のカード情報やパスワードの保存されたスマホを使ってオンラインゲームで有料のアイテムを購入し、それを知らなかった親がいつの間にか多額の支払いを求められてびっくり仰天してしまうという、そういったトラブルが起こっていると聞いております。
 また、大人の中にも、大変射幸性の高い、ガチャなどと呼ばれる電子くじにはまって、トラブルとなるケースもございます。
 例えば、三日間で二十万円もつぎ込んだものの、求めていた、希望していたアイテムがなかなか当たらなくて、おかしいと思ってネットでよくよく調べてみたところ、予告なしにその電子くじから希望のアイテムが削除されていた、お金を幾らかけても当たるはずがないというようなことが判明したというケースもございました。
 オンラインゲームに関するこういった消費者からの相談件数はここ数年減少しているようではありますけれども、一件当たりの平均既払い額はふえているというのが現状でございます。
 私は、消費者の方々がトラブルに巻き込まれないように、国としても、政府としても一定の関与を持って注意喚起を行っていくことが必要だと考えますが、これに関し、業界や消費者庁は今どのような取り組みをしているのでしょうか、これもお伺いをいたします。
○務台大臣政務官 オンラインゲームにおける高額課金の防止について、業界団体や事業者におきましては自主的な取り組みを実施しているものと認識しております。
 例えば、有料でアイテム等を提供する際のゲーム画面に表示すべき内容、具体的にはアイテムの提供割合とかアイテムの取得にかかる推定金額に関する表示、これらに関する自主ルールを運用したり、未成年者がゲーム内で利用可能な金額上限の設定などを実施しているというふうに認識しております。
 こうした業界団体の自主的な取り組みに加えて、未成年者の保護者の取り組みもとても大事だと思っております。具体的には、未成年者が保護者のクレジットカードを利用して高額請求をされるといったトラブルを防止するために、未成年者本人に加え、保護者によるクレジットカードの適切な管理等が求められるというふうに考えております。
 そのため、消費者庁、国民生活センター及び業界団体等においては、クレジットカードの取り扱いや保護者による利用機能制限の実施等、未成年者やその保護者を対象とした注意喚起、啓発資料の公表等を実施しております。
 今後とも引き続き、消費者庁等において、情報発信等を行うとともに、業界における自主規制の取り組み状況を注視する等、取り組んでまいりたいと考えております。
○加藤(鮎)委員 ありがとうございます。
 これまでの取り組みの成果で相談件数が減ってきたことと同様に、ぜひ、そのような取り組みの結果で一件当たりの金額も下がっていくような形になることを求めていきたいと思います。
 最後の質問になります。いわゆる劇場型詐欺による消費者被害に対する消費者庁の対応についての質問です。
 オリンピックを四年後に控えたこの夏、オリンピック財団と称して、高齢者から多額のお金をだまし取るという事案が相次ぎました。これは、複数の登場人物が巧妙な手口で、あなたの名前でチケットの申し込みがあった、あなたの名前が犯罪に利用されている、弁護士の私が相談に乗るから送金をしなさいなどといった言葉で高齢者から大金をだまし取るという大変悪質な詐欺行為であります。
 この劇場型詐欺に対して、高齢者の方々を中心に消費者に広く注意喚起などが必要かと思われますけれども、消費者庁としては、これまでどのような対応をこの件についてされているのでしょうか、お聞かせください。
○務台大臣政務官 消費者庁では、悪質事業者の詐欺的行為による消費者被害の発生または拡大の防止を図るため、当該事業者の手口を公表して消費者に対する注意喚起を行っている、これが大変有効だと考えております。
 また、あわせて、金融機関に対し悪質事業者の金銭回収口座の情報を提供し、預金口座を凍結する際の判断材料として使っていただくなど、関係機関等に対して消費者被害の発生または拡大に資する情報提供を行ってきております。
 今後とも、消費者保護の立場から、消費者相談の情報に的確、機敏に対応し、悪質業者に対する厳正な対処、不正な勧誘などに対する消費者への注意喚起を行うなど、消費者被害の防止に努めてまいりたいと考えております。
○加藤(鮎)委員 ありがとうございます。
 引き続き、消費者庁からの注意喚起、また悪質業者に対する対応などを求めていきたいと思っております。ありがとうございます。
 私も、地域の方々や高齢者、また小さなお子様を持っている方々に、消費者としてどういった注意が必要かということは、委員としても求めてまいりたいということをお誓い申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。
 きょうはありがとうございました。
○原田委員長 次に、濱村進君。
○濱村委員 公明党の濱村進でございます。
 本日は、オンラインゲームについてお話をさせていただければと思います。
 先ほど加藤鮎子先生からもオンラインゲームについてはございましたが、私も、この業界、非常に大事な業界であろうと思っております。
 というのは、これは市場規模が今非常に大きくなっているということでございまして、実は、オンラインゲームの市場規模は既に一・一兆円。
 一・一兆円と言われると、どの程度かという話なんですが、音楽コンテンツでいえば三千億円なんですね。雑誌は八千億円。そういった規模からいうと、非常に大きさがわかっていただけるんじゃないかと思うわけでございますが、新聞でいえば一・三兆円でございますし、テレビは一・八兆円。これは業界の皆様の数字でございましたが、経産省が出している数字でいうと、デジタルコンテンツ白書二〇一六年のものであれば、これも、オンラインゲーム、携帯のゲームも含めて一・一兆円、そしてまた雑誌が一・一兆円でございますし、新聞も一・五兆円、音楽ソフトは〇・四兆円とか、そういうような状況なんですね。
 非常に大きい市場規模を持っていながら、我々国会議員はなかなかオンラインゲームをやらないんですね。やらないので、なじみがないというところでございます。そういう意味においても、非常にここについては、比較的、私も国会議員としては若い方ではございますので、しっかりと若い人間がやらなければいけないだろうと思いつつ、なかなか深く理解ができないなというふうに思っているわけでございます。
 その上で申し上げますと、この業界、非常に多くの皆様が楽しんでおられるということなので、健全に、しっかり業界自体を育成していかなければいけない、このように私は思っているわけでございますが、彼らも、業界の皆様も非常に努力をなされているということを実は理解しているわけでございます。
 どういうことかと申し上げますと、実は、国会内にもオンラインゲーム議連というものがございます。この議連に私も所属させていただいておりますが、彼らは、業界をどのように発展させるべきかということをしっかりと考えて、法規制としてどう当てはめるべきかということをいろいろ考えているわけなんですね。どう当てはめればいいかの対話のために業界団体を立ち上げ、しっかりと消費者庁あるいは経産省と話をしている、こうした状況であるわけでございます。
 実は、三つほど団体がございまして、一般社団法人日本オンラインゲーム協会、JOGAさんと言われます。一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会、CESAさんと言われます。一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム、MCFというような三団体がおおよそあるであろうというふうに言われているわけでございますけれども、これは非常に、業界、自主的な取り組みを行っておられるということで、私は評価するべきじゃないかというふうに思っているものでございます。
 その上で、このオンラインゲームに対する規制についてちょっとお伺いをしたいと思います。
 実は、年頭ですね、さまざまありました。コンプリートガチャと言われるような、景品表示法に基づいていいますとちょっとこれはどうなのかというものがございました。そうしたものへの対応、あるいは、有料でゲームでアイテムを得られるというようなもの、こうしたものについての表示、設定、監査、こうしたところについて、しっかりと対応をしてきているというふうに思うわけでございます。
 そしてまた、資金決済法に基づいて、サービス終了、つまり、このゲームをもうやめます、あるいは、会社が倒産するのでゲーム自体もうやめますよというようなこともあるわけでございまして、そうしたサービス終了時にどのように対応するのかということも大事なわけでございますが、こうしたところに対する対応。
 業界がこれまで対応してきたことについて、消費者庁としてどのように評価されておられるのか、所見を確認したいと思います。
○務台大臣政務官 オンラインゲームの業界団体においては、各団体の会員事業者に対して、景品表示法を初めとする関係法令を遵守することを要請しているものと認識しております。
 また、例えば有料でアイテム等を提供する際にゲーム画面に表示すべき内容等について規定した自主的なガイドラインを遵守すること、こういったことも要請しているものと認識しております。
 加えまして、各団体は、例えば団体のウエブサイトに消費者からの情報提供を受け付ける窓口を設けることにより、会員事業者による当該ガイドラインの遵守状況等をしっかりと把握するとともに、ガイドラインの実効性の確保に努めている、このように認識しております。
○濱村委員 今、政務官からもございましたが、自主的ルールということなんですね。つまり、法規制で網を張るというものではございませんが、彼らとしては、自主的ルールをしっかりとつくって健全に市場を形成していきたい、そういう考え方なのであろうというふうに私は捉えております。
 これは非常にすばらしいのは、やはり、今までなかった業態でございますので、そういうところに対して即座に法的対応を行うべきかというと、伸びていく市場に対して法規制をしてしまうというのは産業の芽を摘むようなことにもなりますので、そうしたことはなかなかあってはいけないと思うわけでございますが、一方で、しっかりと対話をしていく、消費者庁、経産省、しっかりと対話をしながら、どうあるべきかというのを彼らはやっているわけでございますので、私は非常にすばらしいと。
 実は、こうした取り組みをやっている団体、ほかのところでもあって、例えばフィンテック、こうしたものについても、金融庁としてどう対応するべきかと思っていたところに、業界の皆さんが我々は相談をどこにしたらいいんだろうということで、経産省と金融庁に対して相談窓口というか相談できる部署を設置して、それで適正な市場形成に今つながっているんじゃないかというふうに思うわけですが、これは、これからの時代、非常に大事になってくるんじゃないか。まだ形がないような産業が興ってきたときに、その市場、産業をどう形成していくのか、こうしたときに非常に役立つのであろうというふうに思うわけでございますので、こうした取り組みをぜひとも支えていっていただきたい、このように思うわけでございます。
 その上で、本来は遵法というのは当然であるわけでございます。ただ、それについてどのように当てはめていくのかというのは非常に難しいところもあるわけでございます。そういう意味でいえば、ガイドラインを作成して、セミナー開催あるいは相談対応などをしている。それを実は、団体、先ほど申し上げたのは三つあるわけでございますが、この三つが共同で、どのように対応していくのかということを一緒に活動しているわけでございます。実は、自主的なガイドラインをつくって、それを遵守しているかどうか、これを調査してみたり、あるいは法律に対してはセミナーをやる、そうした取り組みをしてきているわけでございますけれども、こうした取り組み、時には国民生活センターと共同で消費者に対して啓蒙活動を行っているというわけでございます。
 こうした業界の自浄努力についてどのように評価なされているのか、確認をしたいと思います。
○松本国務大臣 オンラインゲームの業界団体においては、ふだんから、関係法令の解釈や消費者保護対策のあり方などについて、消費者庁を含みます関係省庁と協議等をしていると認識をしております。
 また、業界団体は、ルール遵守の必要性等に関する業界横断的な啓発活動として、例えば、オンラインゲーム事業者を対象として、関係法令や自主的なガイドラインの内容等に関するセミナーなどを開催しているものと認識をしております。
 さらに、消費者が安全に安心してオンラインゲームを楽しむことができるよう、業界団体は、国民生活センター等とも連携しつつ、消費者やその保護者等を対象とした注意喚起や情報提供、啓発等の取り組みを実施しているものと認識をしているところでございます。
 こうした業界の横断的な啓発等の取り組みや自主規制の取り組みといった自浄努力については、オンラインゲームの利用者が安全に安心して楽しむことのできる環境整備の促進にもつながるという観点から、望ましいものであると考えております。引き続き、業界におけるこれらの取り組みが積極的に推進されることを期待したいと思います。
○濱村委員 今大臣からあったとおりでございます。本当に努力をなされているというところに対して積極的に評価をされておられるということでございますので、私も、引き続き、なお一層、こうした業界との対話について、消費者庁の皆様にもぜひともお取り組みをお願いしたいというふうに思う次第でございます。
 その上で申し上げます。
 かといって、課題が何にもないのかといいますと、そうではないということも一方で指摘をしておかなければいけないのであろうというふうに思うわけでございます。
 どういうことかというと、オンラインゲームの大部分がスマホによるゲームなんですね。
 オンラインゲームといえば、一くくりに言うとオンラインゲームというのは何があるのという話になるんですが、インターネットを介してダウンロードをしてそれでゲームを行うというものは一部でございまして、そうしたダウンロードもできるようなゲームについては、実は大体パッケージ化をされてソフトとして販売されている、これが通常であろうかというふうに思うわけでございます。
 ソフト化されている場合は、大体CEROという年齢別のレーティングがなされているわけでございますが、スマホゲームだと年齢別のレーティングというものはどのように対応なされているのか、これを確認したいと思います。
○福岡政府参考人 お答えいたします。
 委員の御指摘のございましたスマートフォン向けオンラインゲームの多くは、世界共通のプラットホームを通じて配信されているところでございます。
 御指摘の年齢別のレーティングにつきましては、プラットホーム事業者によって実施されていると承知しております。例えばグーグルは、自身の運営するアプリ提供サイトにおいて提供されるスマホ向けアプリにつきましてレーティングを実施しているというふうに承知しております。
○濱村委員 今ございましたとおり、プラットホーム事業者が実はレーティングを行うというわけでございますが、これはなかなかゲーム側の事業者さんが年齢のレーティングができない、あるいは、先ほど質疑でもございましたが、例えば、ゲームをやっている中で、アイテムが欲しい、そして課金をする、こうしたところの課金に対して上限を設けるといったようなことがなかなか進まないわけでございますね。
 これをやるべき主体が、第一義的にはプラットホーム事業者がやるべき主体者になっている。でも、コンテンツといいますか、ゲームなりアプリなり、そうしたものを提供している事業者がそれを自主的にやれるかというとそうではないというところが、今少しねじれている状況なわけですね。提供したい人たち、そしてまた健全に提供したいと思っているにもかかわらず、なかなかそれをできないという状況が生まれている、これが今の現状なのであろうかというふうに思うわけでございます。
 国際的にいえば、スマホゲームについてはレーティングの制度が実はあるんですね。これは、インターナショナル・エージ・レーティング・コアリション、IARCというものがございます。こうしたところに日本は未加入であったりするわけでございますが、これに加入したとて、プラットホームの事業者の皆様がどうあるべきかというところに対して対応しない限り、なかなか難しいということがございます。
 今、例でいえば、グーグルの話が出ました。グーグルはプラットホームとしてアンドロイドを提供しているわけでございますので、第一義的に、それに対して規制をする、レギュレーションを設けるというような立場にいるわけでございますが、一方で、アップルもございます。iOSを提供しておって、そのアップルも、どのようにレーティングを行うか、こうしたところにある一定責任があるのであろうというふうに思うわけでございますが、今現在でいえば、返金の仕組みであったりレギュレーションというところは定まっていないというのが現状であるということでございます。
 これはただ、日本の事業者かと言われますと、そうではありません。ですので、どのように話をしていくべきなのか、これも対話が必要なのであろうというふうに思うわけでございますので、ぜひ政府としてもお取り組みをいただきたいというふうに思う次第でございます。
 先ほど少し申し上げましたが、国際的には、スマホゲームというものにIARCによってレーティング制度があるようなんですけれども、日本の加入についてはどのような状況になっているのか、現状を確認したいと思います。
○福岡政府参考人 委員の御質問がございました点でございますが、国際の年齢レーティング連盟、IARCというものがございます。これは、北米、欧州等のレーティング組織の団体でございますが、この団体につきまして、日本のオンラインゲーム業界は、現時点では御指摘のように加盟していないと承知しております。
 日本のオンラインゲーム業界としましては、スマートフォン向けのゲームのレーティングは、ゲーム事業者じゃなくプラットホーム事業者によって実施されていること等の状況を踏まえて、IARCへの加盟について、現在は慎重に検討している状況であるというふうに理解してございます。
○濱村委員 質問を終わりますが、ぜひともここも、どのように市場を育成していくべきかという観点で政府にお取り組みをしていただきたいということをお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○原田委員長 次に、中島克仁君。
○中島委員 民進党の中島克仁です。
 本日、大臣所信に対する質疑ということで時間をいただきましたので、私からも質問させていただきたいと思うわけですが、先ほど、他の委員からも御指摘がございました。
 けさ方、五時五十九分ごろですか、福島県沖を震源とするマグニチュード七・四と推定される地震が起きて、今現在、福島県沿岸に津波警報が出されておるということで、これは先ほども指摘がございましたが、松本大臣は防災大臣も兼務されておるということで、先ほど、対応を指示した後にこの委員会に出席されておるということでございましたが、私も、先ほど来、いろいろ情報を仕入れながら、どういう状況になっておるのかということが大変気になります。
 そういう状況の中で、大臣、どのような対応をされたのか、そして今どういう状況にあるのかということを、これはけさ方のことですので、通告は当然しておりませんが、ぜひお答えいただきたいと思います。
○松本国務大臣 本日五時五十九分ごろ、福島県沖を震源とするマグニチュード七・四の地震があり、福島県、茨城県及び栃木県で最大震度五弱を観測しております。
 この地震によりまして、福島県、宮城県で津波警報、太平洋沿岸の広い範囲で津波注意報が発表されており、これまでに、宮城県仙台港、福島県相馬港など、各地で津波を観測しております。
 津波警報等が発表されている地域の皆様は、直ちに安全な場所に避難をしてほしいということ、また、津波は何度も繰り返し襲ってきますので、後から来る津波の方が高くなることもありますので、津波警報等が解除されるまで安全な場所を離れないでほしいということなど、国民の皆様に対して発信をさせていただきました。
 この地震により、これまで重大な人的被害などは報告をされておりません。
 こういった状況を踏まえ、総理からは、本日六時十七分に、国民に対し、津波、避難等に関する情報提供を適時的確に行うこと、二つ、早急に被害状況を把握すること、三つ、自治体とも緊密に連携し、政府一体となって被災者の救命救助等の災害応急対策に全力で取り組むこととの指示が出たところでございます。
 政府は、直ちに官邸対策室を設置し、官邸危機管理センターに関係省庁の局長級による緊急参集チームを招集するなど、被害状況の把握に全力を挙げているところでございまして、今後も引き続き情報の把握を進めて、自治体と緊密に連携を図りながら、災害応急対策に全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○中島委員 今、どういう対応をされたかということをお尋ねさせていただいて、お答えいただいたわけでありますが、現段階で被害の状況、まあ避難状況もまだ現在進行形ということで、私は責めているわけではなくて、恐らくこの委員会にいても、松本大臣は心ここにあらずと言ったら失礼ですが、私も、スマホ、さっきのスマホのゲームではなくてニュースを見ながら、どういう状況になっているかと大変気になるわけです。
 そもそも、松本大臣は、今国会においても、食の安全も担当されておったり、さらには国家公安委員長、そしてこの消費者委員会、そして防災大臣と、非常に多岐にわたる業務、さらに、今回の地震もそうでありますが、防災は、一度大きな災害が起こってしまったら大変そこに集中しなければいけないということで、さきの国会でも、熊本地震のとき、まあ今国会においては消費者委員会では法案等はございませんが、やはりそういったことから考えますと、そもそも、そういう大変重要な役割を兼務されるということが政府として本当に大丈夫なのかということは御指摘をさせていただきたいというふうに思います。また、今後も、その対応においては迅速かつ丁寧に進めていただきたいということを言わせていただきたいと思います。
 それでは、質問に入りたいと思います。
 大臣におかれましては、所信の中で、多岐にわたる消費者行政それぞれの課題につきまして、取り組み、その決意というのをお聞かせをさせていただいたと思っております。消費者行政は本当に多岐にわたるわけでありますが、所信と繰り返しになるかもしれません、改めて、消費者庁の理念に沿って、大臣が最大の目標、目的と考えられるもの、また、任期の中でこれだけはなし遂げたい消費者庁の看板というか、そういったことがございましたら、まずお答えをいただきたいと思います。
○松本国務大臣 消費者庁の創設時の理念は、消費者を主役とする政府のかじ取り役として、消費者の不安と不信を招いた個々の事件への政府全体の対応力の向上を目指すのみならず、明治以来の日本の政府機能の見直しを目指すものでありました。
 すなわち、各府省庁縦割りの仕組みの中で、事業者優先の発想のもとで行われてきた過去の我が国の行政を改め、消費者、生活者が主役となる社会を実現する国民本位の行政に転換するための拠点となることが期待されていたものと認識をしているところでございます。
 中でも、消費者の生命、身体、財産の安全、安心の確保は消費者行政の最重要分野であり、消費者庁設立の理念の根幹をなすものと考えております。
 創設時の基本理念を常に念頭に置きまして、消費者庁が司令塔となって関係省庁との連携を図りながら、消費者の安全、安心の確保に努め、誰もが安心できる社会の実現に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○中島委員 所信の中でも、大臣の政治信条でもある誰もが安心できる社会の実現に取り組みたい、世界一暮らしやすい国、世界一安全な国ということ、そして、創設時の消費者庁の理念として、縦割り行政の中で、そのかじ取り役、消費者主体の、そういったものに取り組みたいということで、国民の財産であり、安全であり、そして健康を守るということだというふうに思います。
 大臣は、私も同じでありますが、同じ医療にかかわるお仕事をされていたということで、消費者問題、さまざまあるわけでありますが、私は、その全て行き着くところというとなんですが、やはり、大看板として、消費者行政は国民の命を守るんだ、そういうことを大前提としてさまざまな課題に取り組んでいただきたいというふうに思っておりますし、大臣もそのことは十二分に承知をされて取り組まれることというふうに理解をしておるところでございます。
 以上、命を大前提に守っていくという観点から質問を続けさせていただきたいわけでありますが、私からは、危険ドラッグについて御質問させていただきたいと思います。
 危険ドラッグというと、二年ほど前、これは資料の一枚目にもございます。平成二十四年から二十六年にかけて、死亡事件、交通死亡事件を初めさまざまな事件が勃発をして社会問題化しました。その状況から、政府も緊急対策を強化され、一方では、議員立法で危険ドラッグ禁止法、これは医薬品医療機器法の改正でございますが、これも私、携わらせていただき、そのような成果から、消費者庁を初め厚労省、警察庁、連携強化され、現在ではかなり下火というか、減ってきているというのが一般的な皆さんの思いではないかなと。
 ただ、先日も某芸能人の夫がまた危険ドラッグ所持、そして、七月の終わりに障害者施設で起きた事件に関しても、危険ドラッグを常習していたんじゃないかとか、たびたびそのようなことが指摘されておるところであります。
 改めてお尋ねいたしますが、かなり危険ドラッグは整備されてきた、取り締まりも強化され下火になってきたという印象はありますが、改めて危険ドラッグに対する消費者庁としての現在の取り組み状況と現状分析などについてお尋ねしたいのと、もしそれに対して課題があるとすれば何なのか、お答えいただきたいと思います。
○松本副大臣 危険ドラッグにつきまして、消費者庁としての取り組みということで御質問をいただきました。
 危険ドラッグにつきましては、政府として、平成二十六年七月に危険ドラッグの乱用の根絶のための緊急対策の取りまとめをさせていただき、啓発強化、取り締まりの徹底、規制のあり方の見直しに取り組んできたところであります。
 その中で、消費者庁といたしましても、この緊急対策に基づきまして、消費者に対する危険ドラッグの危険性に関する啓発、関係機関の相談窓口の周知を行うとともに、特定商取引法の表示義務に違反しているおそれのある危険ドラッグの通信販売サイトの運営業者に対しまして表示是正の要請をした上で、平成二十七年三月までに是正がされなかった五つのサイトに対しまして、同月に行政処分を行うなどの対応を行ってきたところであります。
 危険ドラッグは非常に危険な薬物であるということを国民に正しく認識していただき、これを根づかせていくことが課題と考えております。この問題は、消費者庁だけではなくて、当然、国を挙げて各省庁と連携をしてやっていかなければならない対策と考えております。今後とも、関係省庁と連携をしつつ、危険ドラッグ対策に取り組んでまいりたいと思います。
○中島委員 今お答えいただいたように、消費者庁としては、危険ドラッグ対策とすると、インターネット通販サイトの表示義務、その違反の取り締まりであったりとか啓発活動、さらには厚労省、警察庁との連携、そのかじ取り役と、先ほど言った理念の中にもありますような、そういう役割なんだというふうに思います。
 今御答弁いただいたように、危険ドラッグは今までの薬物とは全く違う特徴が多々あります。大きく言うと、まず一つ、入手の問題で、従来のコカインであり大麻であり覚醒剤等々は反社会的勢力とのつながりがなければ手に入らないのに対して、危険ドラッグは、インターネット、さらには、当初、脱法ドラッグというふうに言われておったように、合法と称して堂々と店舗で売られている、そしてインターネットでも簡単に手に入ってしまった。
 一方で、もう一つの大きな特徴は、規制と規制逃れとの俗に言うイタチごっこでありますが、これを繰り返した結果、売っている方もやる方も、何者か全くわからない、ある意味モンスタードラッグと化してしまった。
 こういう、非常に今までの薬物の問題とは、特殊というよりは新たな販売ルートであったり、入手経路であったり、そして、その薬物そのものもどういったものか全くわからなくなってしまったという特徴があるわけであります。
 先ほど御答弁いただいたように、消費者庁とすれば、インターネット通販サイトの表示義務、これは二年前のときも、政府の緊急対策、池袋での交通死亡事件、これを受けて、当時、七十七サイトあったサイトに是正指示をして、そのほとんどが閉鎖または販売を中止したということです。
 資料の二枚目は、これはインターネットではありませんが、店舗型。店舗型に関しては、これも先ほど申し上げた、危険ドラッグ禁止法と呼ばれる旧薬事法の改正によって怪しいものまでもが販売中止にできるということで、七月の時点で店舗型はゼロになったということであります。それで、消費者庁としての通信販売サイトへの取り組みということで、種々取り組みをされ、七十七サイト、まあほとんどが中止をしたわけです。
 これは資料の三枚目になりますが、一方で、平成二十七年、昨年の三月になりますが、その表示是正に応えなかった五サイトに関して、これは主に海外、カナダと言われておりますが、ここにも書いてありますが、行政処分が初めて行われたわけです。これは特商法上の行政処分なんですが、当時、民法の九十八条一項に基づくということで裁判所の力をかりてこれをえいやとやった。その理由は、誰が見ても悪質じゃないかということで、この五サイトに関しては国内で初めて特商法の行政処分を公示送達という形で行ったということでございます。
 この件に関して、私は昨年の五月に消費者特で質問をさせていただいたわけですが、これはやはり、危険ドラッグの教訓を生かしていくなら、裁判所に頼らずに公示送達をできるように、特商法の改正が必要じゃないかということを指摘させていただいたわけであります。
 その結果、さきの通常国会で特商法の改正がされまして、これは資料の四枚目になりますが、二ポツのところですね、「所在不明の違反事業者への対応」ということで、民法ではなくて特商法の中で公示送達をやれるようになったということでございます。
 このことは大変評価できることだというふうに私も思っておりますが、改めて、私、実はさきの通常国会、消費者特委員会ではなかったので、恐らくこのような議論ももしかしたらされたかもしれませんが、特商法の改正によって公示送達の規定が盛り込まれた意義と、今後、施行に向けて運用を高めていく上でどのように取り組んでいくつもりなのか、お答えいただきたいと思います。
○東出政府参考人 先生御指摘の特定商取引法上の公示送達の規定の関係ですけれども、特定商取引法上の行政処分は、実務上、処分書を処分の名宛て人に交付するというやり方で行っております。近年、御指摘のとおり、特にインターネットの通販におきまして、違反事業者の所在が不明であるというようなことによりまして処分書を交付することができず、行政処分の円滑な実施に支障が生じた事例がございました。
 これまでも、先生の御指摘のように、民法の規定を活用して簡易裁判所に申し立てをするということは可能でありまして、現実に御指摘の五サイトについて行ったところなんですけれども、さきの通常国会で特定商取引法の改正をお認めいただきまして、事業者の所在が不明な場合等に主務大臣が公示送達によって行政処分を行うことができるという規定を設けていただいたところであります。
 これによりまして、所在不明の違反事業者に対する行政処分を消費者庁が従来以上に迅速かつ円滑に行うことができるようになったというふうに考えております。
 さきの通常国会でお認めいただけました改正法は来年十二月二日までの政令で定める日に施行されるということになっておりまして、現在、施行令等、施行に向けての準備中でございますけれども、改正法の施行後は、特定商取引法に基づく公示送達の制度を有効に活用して、危険ドラッグの通信販売サイトなども含めまして厳正に対処してまいりたいというふうに考えております。
○中島委員 今お答えいただいたように、まだ施行はされていないわけですね。それまでの間どういうふうにやっていくのかということも非常な課題だと思いますし、先ほども言ったように、この特商法の改正、私の言うことを聞いていただいたのか、以前から検討されていたのかわかりませんが、そのような御指摘にそのように対応していただいたということで、私は大変いいことだなというふうに思っているわけですが、やはり実際に運用がちゃんとうまくいかなければ、何度も言うようですが、危険ドラッグの教訓を生かせないということにもなるということです。
 店舗型も確かにゼロにはなりましたし、私も日ごろから怪しいサイトがないかということでチェックをしているわけですが、確かに、そのような危険ドラッグというキーワードでは、そういうサイトは大分減ってきたというふうにも思います。ただ、本当にこれは大丈夫なのかなという不安もないわけではないんですね。
 もう時間がないので飛ばしますが、これは資料の六枚目になります。「危険ドラッグの入手状況」ですが、入手先別で見ると、インターネットでの入手方法、やはり前年比でいくと一六・八ポイントふえているということ。
 やはり、店舗型や直接的な取り締まりは非常に強化されておるんですが、先ほど御指摘したように、危険ドラッグというキーワードではかなり減りました。しかし、新たにアロマであったりとか従来からのハーブであったりとかそういうキーワードで、違うところで違う形態で売られている可能性も否定できないんじゃないか。
 そして、薬物依存の回復支援をやっている山梨ダルク、全国にダルクがあるわけですが、やはり、相談件数は減ったけれども、従来から危険ドラッグ、先ほど言った特徴があります。常習性、依存性も非常に強いということで、本来、薬物依存、依存ですから、危険ドラッグをやっていた方々が今どこへ行ってしまっているのか。一方で、薬物依存患者が事件、事故を起こしている、大麻において起こされている方がふえているということであります。
 これは、もちろん厚生労働省や警察庁、サイバーパトロール等々で監視をしているわけですが、厚生労働省は指定薬物であったり、警察庁も指定されている違反の薬物に関してはしっかりと管理をするということになりますが、表示の部分、そういったものが今インターネット上でどういう状況になっているのか、これはやはり消費者庁が先頭に立って情報を収集しながら取り組むべきだというふうに思っています。
 それで、前回の、二年前のときにも私は質問したんですが、これは消費者庁として取り組んで監視をしていくに当たって、その人員体制等々もきょう一応確認のために聞こうと思ったんですが、今人員体制がどうなっているかということをお聞きするのと同時に、やはりこれは、国が監視するものと、一方で、プロバイダーを介して販売をするもの、これはプロバイダーにしっかり管理義務を法規定する必要があるんじゃないかというふうに私は以前から思っているわけであります。
 プロバイダーにこういった違法の、違法という怪しきもの、そういったものをしっかりと管理する、その義務づけを法的規定する必要があると私は思うわけですが、それに対するお考えをお聞きしたいと思います。
○東出政府参考人 御質問の、まずインターネットの通販の関係につきましての監視の体制でございますけれども、消費者庁では、インターネット通信販売の広告等につきまして、民間団体の業務委託というのも行いつつ、特定商取引法の遵守状況の調査を行っているという状況でございます。委託もやっておりますので、具体的に何人かというところについてはちょっと正確なところは申し上げるデータがございません。
 そのような端緒を利用いたしまして、違反のおそれがあると認められたものにつきましては、消費者庁の方で事業者に対して改善指導を行った上で、必要に応じて行政処分ということで対応しているというところでございます。
 それから、サイトの管理業者の方の関係でありますけれども、私どもの方で違反が認められたというものにつきましては、現状では任意でサイトの閉鎖というようなことを相手に求めておりまして、基本的に御対応いただけているという状況であります。
 現行法のもとで引き続きそのような対応をとってまいりたいと思っておりますし、状況を見まして、先生の御指摘についても検討してまいりたいというふうに考えております。
○中島委員 これは前も指摘して、これは消費者庁だけではないと思うんですね。さまざまな乗り越えなきゃいけない壁があると思うんですが、やはり消費者庁の監視体制だけで全てをチェックしていくというのは現実的に難しいというふうに思います。国内サイトのみならず国外サイトも監視していくということなので、やはりプロバイダーにそういう賠責の面も考慮しながら法的規制をしていくことが危険ドラッグの教訓を生かすことになるのではないかというふうに思います。
 時間がなくなったので終わりますが、最後の、資料七ページですね。
 危険ドラッグの教訓というキーワードでいくと、当初、香りを楽しむもの、先ほど言ったインターネットを今検索しますと、従来のハーブであったりお香であったり、そういったものが怪しげなサイトとして売られているケースがあります。それに対する表示義務、成分表示の義務、これも法的規制する必要があるんじゃないかということを以前も指摘させていただいたわけですが、この件に関しましては、また次回のとき御質問をさせていただければと思います。
 ありがとうございました。
○原田委員長 次に、大西健介君。
○大西(健)委員 民進党の大西健介でございます。
 本日は、質問の機会を賜りまして、ありがとうございます。
 早速質問に入りたいというふうに思いますが、本委員会の理事である河野理事が大臣のときにやられた消費者庁及び国民生活センター等の徳島県への移転試行結果について、まずは質問させていただきたいというふうに思っております。
 これに関しましては、消費者庁それから国センそれぞれから、八月二十三日付で試行結果の報告というのが出ております。私もこれを読ませていただきましたけれども、ずっと読んでいくと、いろいろと気になる記述があるんです。
 まず消費者庁の方ですけれども、例えば「法執行業務」に関しては、「立入検査は、事業者の所在地(大半が東京圏)に出向くことが必要。」「事業者からの聴取は、画面外の相手方の状況が不明、相手方の同意が得にくいなどテレビ会議は不適切。」「法執行担当課を徳島県に移転させ、出張で対応すると効率が低下。」こういった記述が見られます。
 また、他の業務、例えば「司令塔機能」については、官邸や関係機関との「日常的な関係構築は、職員が徳島に常駐していては不可能。」
 「企画立案業務」については、関係団体への説明は帰京して対応、少し飛ばしますが、「長官を含め、出席自体が取りやめとなった会合もある。」「会見後の記者への補足説明など在京記者へのフォローが困難。」
 「専門的人材の確保・育成」については、「弁護士や消費生活相談員等の資格保有者の絶対数が不足。」など、移転が困難であることの証左になるような事実が、挙げれば切りがないほど、オンパレードのように書かれているわけです。
 また、国民生活センターの方についても、まず研修についてですけれども、「受講者アンケートでは、仮に国民生活センターが徳島県へ移転した場合は、回答者の約三分の二が負担が「重くなる」「やや重くなる」と回答。」「受講回数について、回答者の約六割が「減少する」「やや減少する」と回答。」派遣元自治体アンケートでは、「約三割が「減少する」、約四割が「参加できない」と回答。」「移転した場合の負担について、四分の三が「重くなる」「やや重くなる」と回答。」しています。
 また、研修だけじゃなくて、商品テスト、これについても、設備が「今回使用した施設にはないため、相模原施設で実施した。」「保秘の点で問題があった。」「事業者・事業者団体への説明会を徳島県で開催したところ、アクセスが悪く参加できないとの意見が多く寄せられた。」商品テスト分析・評価委員へのアンケート調査では、「九割が、開催場所が徳島県になった場合「出席できない」「出席が困難になる」と回答。」
 国センの方も、徳島県では業務遂行はできない、こういうような事実が並べられております。
 この報告書を、私は、素直に読めば、もう結論は、移転は困難、こうなるはずだというふうに思うんですけれども、この報告書を読んで、なぜ結論が移転困難にならないのか。大臣、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 七月の徳島県の試行におきましては、徳島県における消費者教育、倫理的消費に関する熱心な取り組みや、知事のリーダーシップのもと、消費者庁の取り組みに協力する強い意欲が確認されました。また、徳島県からの移転の意義として説明されている、徳島県との連携により、先駆的な施策推進を図るための実証フィールドを確保することについても、このような徳島県の意欲を生かし、行政、事業者、学術機関等の継続的な協力を得ることにより、実証に基づいた政策の分析、研究機能の強化に寄与する可能性が見られたと受けとめております。
 この試行の結果も踏まえまして、九月一日のまち・ひと・しごと創生本部決定におきまして、徳島県に、仮称ではありますが、消費者行政新未来創造オフィスを置き、実証に基づいた政策の分析、研究機能をベースとした新しい消費者行政の発展、創造の拠点としつつ、同時に地方創生への貢献を目指すことといたしました。
 一方、試行により現状ではさまざまな課題も見られたところであり、まずは、消費者行政新未来創造オフィスの構想を進めつつ、三年後を目途に、今後の徳島県を中心とする交通・通信網、消費者行政を支える人的資源とそのネットワーク及び政府内の各府省庁共通のテレビ会議システムなどの整備状況のほか、同オフィスの設置が消費者行政の進化や地方創生にどの程度貢献したかの実績を踏まえて検証、見直しを行うこととしたものでございます。
○大西(健)委員 松本大臣、私は厚労委員会等でも御一緒させていただいていて期待をしておりますので、答弁書を棒読みするのではなくて、ぜひ自分の言葉で答えていただきたいなというふうに思うんです。
 というのは、私が先ほど申し上げたように、いいところもあったと思いますよ、多少は。あるいは、徳島が意欲があると。でも、意欲とかじゃなくて、もうできない証拠がこれだけ並んでいるのに、これを読んで何で徳島に新オフィスを設けるという結論になるんですか。おかしいじゃないですか。
 私は、今の御答弁で、それではあえて申し上げたいんですけれども、確認したいんですけれども、今三年後の見直しということをおっしゃいましたけれども、では、三年後の検証、見直しの対象になるものは一体何なのか。それは、今度設置することになる徳島の新オフィスをそのまま存続させるのか、三年やってみたけれども、ああ、もうこれは必要ないなということでやめるかという、その徳島新オフィスの存続の是非を三年後に検証するのか、それとも、今の御答弁だとそういうことなのかなと思いますけれども、消費者庁、国民生活センターを全面移転することも含めたことをもう一回三年後に判断するのか、これはどちらなんでしょう。
○松本国務大臣 このまち・ひと・しごと創生本部の決定でございますが、この取り組みは、徳島における同オフィスの恒常的な設置、規模の拡大に向けた試行としても位置づけられているところでございまして、検証、見直しの結果についてはさまざまな可能性が考えられております。
 委員御指摘のオフィスの存続の是非と消費者庁、国民生活センターの全面移転の可否のこの両方ともが、その検証、見直しの対象となっていると受けとめております。
○大西(健)委員 今、はっきりとした答弁で、三年後に全面移転についてももう一回判断するということなんですけれども、ただ、先ほど私がるる御紹介したさまざまな徳島移転が困難だという話のほとんどは、では、三年たったら解決する問題なんでしょうか。
 河野前大臣も、三年あるとどうなるかわからないというような発言をされているということなんですけれども、ただ、このいろいろな問題の根本的なところは、やはり徳島のアクセスが悪いということなんですよ。
 では、三年たったら徳島県へのアクセスがよくなるんですか。例えば、徳島空港に行く飛行機の便が三年たったらふえる、こういう見込みがあるのかといえば、そんなのあるわけありませんよね。あるいは、きょうも大臣初め政務三役が御出席ですけれども、ほかにも政府参考人の方々が出席をしていただいていますけれども、例えば、きのう通告して、きょう委員会に出席してください、これは、今こういう委員会の審議というのはテレビ会議を前提にしていない。では、これは三年後にテレビ会議で委員会ができるようになるんですか。なるわけないじゃないですか。
 ですから、ここに並んでいるさまざまな困難事由というのは、三年たったら解決する問題じゃないんですよ。基本的には三年たっても一緒なので、今判断しようが三年後判断しようがこれは変わらない。
 ですから、申し上げますけれども、今言っている困難事案が三年後に解決できるなんて、どうしてそんなことが言えるんですか。いかがですか。
○松本国務大臣 徳島県における七月の試行的滞在では幾つかの課題が見られて、先生の御指摘もいろいろといただいたところでございますが、この徳島県を中心とする交通・通信網のこと、また人的資源とそのネットワーク、また各府省庁共通のテレビ会議システムなど、整備状況はやはり確認を今後もしていきたいと思っております。また、それがどれほど今後発展するのか、どう生かされるのかなどについても含めて検証、見直しの対象としていくということで対応させていただきたいと思っております。
○大西(健)委員 私は愛知・名古屋なんですけれども、例えば、二〇二七年に中央リニアができたら東京―名古屋間は四十分になります、これはわかっていたら、アクセスは改善するわけですよ。でも、三年たったら徳島空港に飛ぶ飛行機はふえますなんてあり得ない話ですよ。あるいは、先ほど言ったように、検査の対象になる事業者はほとんど東京圏だとか、有識者もほとんど東京圏にいるとか、あるいは国会だってここでやるとかということを考えると、三年後にそれが解決する見込みはないですよ。ですから、これはやはりすごくおかしい結論だというふうに私は思います。
 まち・ひと・しごと創生本部の決定なんですけれども、皆さんのお手元に資料を配付しています。
 九月の一日、先ほど御答弁の中にもありましたけれども、「政府関係機関の地方移転にかかる今後の取組について」ということで、その消費者庁関係部分を抜粋しています。「二、今後の方向性 (一)基本的考え方」というところの最後のところですけれども、下線を引きました。「これまで行ってきた迅速な対応を要する業務、対外調整プロセスが重要な業務(国会対応、危機管理、法執行、司令塔機能、制度整備等)」ほとんどなんですけれども、「は東京で行う。」と書いてあるんですよ。
 だから、例えば、では仮に三年後に徳島移転が決まったとしても、でも、こういった業務は東京で行うということは、徳島と東京が併存するということじゃないですか。これは世間では私は焼け太りと言うんだというふうに思うんですけれども、まち・ひと・しごと創生本部は、現時点で東京に残すと言っているんだから、だから、たとえ徳島に全面移転したって、徳島と東京は残るということなんじゃないですか。いかがですか。
○奈良政府参考人 お答えいたします。
 まずは、徳島におけるオフィスの恒常的な設置、規模の拡大に向けた試行としても位置づけられているこの消費者行政新未来創造オフィス、仮称でございますが、この構想を進めながら、三年後をめどにさまざまな観点からの検討、検証、またこの三年間の実績等を踏まえて検証、見直しを行っていくもの、このように認識してございます。
 その際には、行革の視点も踏まえることは言うまでもございません。政府関係機関移転基本方針に基づきまして、過度の費用の増大や組織の肥大化にならないように検討を進めていくもの、このような認識でございます。
 いわゆる焼け太りといった指摘を招かないように、政府として今後適切に検討を進めてまいりたい、こういうことでございます。
○大西(健)委員 今の答弁は全く意味がわからないですよね。だって、今一つのところでやっているものを二つに分ければ、これは、その二つの、例えば出張しなきゃいけない、あるいは連絡調整をするためのさまざまな設備を整えなければいけない、当然ながら、これは行革になるわけがないじゃないですか。一つでやっているところを二つに分けて、しかもそこが遠く離れていてアクセスが悪いのに、何で行革になるんですか、そこをちゃんと答えてください、もう一度。
○奈良政府参考人 行革の視点と申し上げました。過度の費用の増大や組織の肥大化にならないようということでございまして、そういった観点からきちんと検討していきたい、こういう立場でございます。
○大西(健)委員 この答弁を聞いていただければわかるように、全く意味不明なんですよ。だって、一つのところが二つになるだけで、これは明らかに行革にならないと思いますよ。だったら、では、人がふえないとか予算がふえないと本当に保証できるんですか。後ほど申し上げますけれども、新オフィスの設置だけで来年度の概算要求に七・二億円計上されているんですよ、これだけで十分行革じゃないじゃないですか、全然おかしい答弁だというふうに思いますよ。
 もう一つ申し上げたいんですけれども、これは、私は焼け太りを示す話じゃないかと思うんですけれども、国民生活センターの方の報告書を読むと、そこにもこういう話が出てくるんですよ。「「徳島独自の研修」を創造していく可能性が示唆された。」あるいは、「相模原施設では実施できなかった先駆的な商品テストのプロジェクトを実施し、」というような、こういう記述が出てくるんです。
 これは、わざわざ徳島オフィスを残すために、徳島独自研修というのを考えましょうとか、あるいは徳島でしかできない、相模原じゃないテストをやりましょうとか、結局、徳島オフィスを残すために新しい仕事をつくろうみたいな話をしているわけですよ。これはまさに私は焼け太りだというふうに思います。
 そもそも、相模原ではできなくて徳島でしかできない研修やテストというのがあり得るんだろうか。先ほども言いましたけれども、相模原では実施できなかった先駆的な商品テストというのは、では、一体、具体的には何なんですか。そんなものがあるのかどうなのか、お答えいただきたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、消費者庁及び国民生活センターが行った徳島県における業務の試行を通じまして、徳島県の熱心な取り組みあるいは消費者庁の取り組みに対する強い意欲を確認することができたところでございます。
 これによりまして、国民生活センターの業務につきましても、徳島県の協力のもと、実証フィールドにおける分析、研究、あるいは実証実験を通じた取り組みを展開していくことができ、それが消費者行政の進化に資すると考えているところでございます。
 御質問いただきました二点でございますが、徳島県独自の研修といたしましては、まず、私ども、二度の試行において確認をしました点でございますけれども、徳島県において現在大変熱心に取り組んでおられる消費者教育等の取り組みを活用した研修というのが考えられます。これにつきましては、倫理的消費ということについて大変先進的な取り組みもなされているというところでございます。
 それから、来年度から予定しております消費者行政新未来創造オフィスの活動の中で分析、研究、あるいは実証実験等のプロジェクトの成果が出てくるわけでございますので、そうした成果を活用した研修というものも、この三年間の間には可能になると考えております。
 また、先駆的な商品テストのプロジェクトでございますが、これも、事故というのは人の要素というものがあるわけでございまして、これにつきまして、徳島県内の消費者へのヒアリングの実施、こうした点においては県の協力が大変重要になってくるわけでございます。
 また、徳島県周辺も含めた大学、医療機関、研究施設等との連携といった地域の協力を得ながら、例えば、相模原事務所では今まで実施できていなかった地震による家具、家電等の転倒の危険性及びその防止策に関する商品テスト、あるいは高齢者事故等の提言、これは徳島県は高齢問題について課題先進県と言われて取り組まれているわけでございますが、こうしたものに関する商品テストのプロジェクトを実施するということを今考えているところでございます。
○大西(健)委員 徳島新オフィスの研究成果を利用した研修と言うんですけれども、でも、それを何で徳島でやらなきゃいけないんですか、相模原でやればいいじゃないですか。あるいは、テストのさまざまな施設も相模原には既にあるわけですから、必要なものはそれに増設するなり補強するなりすればいいけれども、徳島はそのための設備をまた新たに建てるわけでしょう。これのどこが行革なんですか。
 いずれにしろ、徳島じゃなきゃできないという話がないんですよ。だから、さっきから言われているような徳島県の意欲とか、そんなふわっとした話で予算をつけることがいいんですか、そういうことをやるんですかということをきょう問うているわけです。
 そこで、きょうは財務省にも来ていただいていますので、財務省にも申し上げたいと思いますけれども、試行にかかった費用、消費者庁が約二千七百六十万円、国民生活センターが約六百八十万円。これは、試行してみて、いろいろ問題点を明らかにして、その結果判断するというやり方は、ある意味、理にかなっていると思いますよ。それで結論が出て、いや、徳島はやはり難しいねといってここで終わるならこのお金が決して無駄とは言いませんけれども、ここで結論を出さないで、三年後また考えますと言っておいて、そして、その三年間、新しいオフィスを徳島に置く、そのための費用が七・二億円も計上されているんですよ。
 あえて申し上げますけれども、私は河野大臣をいろいろな意味で政治家として尊敬しているんですけれども、自民党行革推進本部長として無駄撲滅プロジェクトというのをやられているんですが、これが一番の無駄ですよ、これをぜひ取り上げていただきたいと思います。
 徳島が意欲があるからとか、全然論理的でない、せっかく試行した結果も全く踏まえない、こんなことで、七・二億円の概算要求、今後査定が入って年末の予算編成が行われるわけですけれども、こんなものに予算をつけたら、私は、財務省の主計局は後世にばか査定だとそしりを受けても仕方がないんじゃないかと思いますけれども、財務省、これに予算をつけるんですか、こんないいかげんな根拠で。
○茶谷政府参考人 お答え申し上げます。
 消費者庁の徳島新オフィスにつきましては、内閣総理大臣を本部長とするまち・ひと・しごと創生本部の決定におきまして、「徳島における同オフィスの恒常的な設置、規模の拡大に向けた試行としても位置づけ、三年後を目途に検証・見直しを行って、結論を得る。」とされているところでございますが、同じく、まち・ひと・しごと創生本部の決定であります政府関係機関移転基本方針では、中央省庁等の移転に関して、過度な費用の増大や組織の肥大化にならないかとの移転費用の視点が掲げられているところでございます。
 財務省としましては、こうした点も踏まえつつ、徳島新オフィスの要求内容につきましては、今後の予算編成過程の中で関係省庁としっかりと協議を行って、適切に検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○大西(健)委員 ぜひ、これから査定をされるわけですから、今まさにきょう何度も、行革の観点とか、焼け太りにならないようにするとおっしゃったわけですから、しっかりそれはきょうの会議録にも残っていますから、しっかりと財務省としてもきっちり厳しく見ていただきたいと思いますし、論理的にちゃんと根拠がある予算づけをしていただきたいと思います。
 次に、加工食品の原料原産地表示の問題、これについて聞いていきたいんですけれども、長年の課題であったこの問題について、全商品について加工食品の原料原産地表示に踏み出すということは、私は率直に言って評価できるものというふうに思っています。
 ただ、もちろん、さまざまな残された問題点、あるいは例外があることによって、本当に十分な情報を消費者に提供できるのかどうか、こういう点も残っているというふうに思います。
 まず、表示の義務づけ対象、これは、製品に占める重量割合上位一位の原材料というふうになっています。ただ、重量割合一位といっても、その一位が全体の重量の何%を一体占めているのか。例えば、極端な例ですけれども、五%でもそれが一位だったら、それだけ書けばいいのか、それで本当に十分な情報提供だと言えるんだろうか。私は、やはり、少なくとも例えば全重量の二〇%とか三〇%とかカバーしていないと、これは情報提供としては意味をなさないんじゃないかというふうに思います。
 また、別の言い方で言いますと、例えば、お隣の韓国では、上位一位、二位のものを書くということになっているんですね。それから、生活クラブ生協さんでは重量上位三位までを書くということで、もう既にこういう取り組みをされているということですので、ぜひ、こういった、上位一位だけではなくて二位まで書くとか、あるいは、ある程度の全重量のカバーするところまでは表示するということが必要ではないかというふうに思いますが、この点、大臣、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 今般、有識者検討会におきまして合意が得られた取りまとめ、基本的な方向でございますが、義務表示の対象となる加工食品について、国内で製造された全ての加工食品について、重量割合上位一位の原料の原産地を義務表示の対象とすることが適当とされたところであります。
 消費者への情報提供の観点からはできるだけ多くの原材料を義務表示の対象とすることが望ましいのですが、有識者検討会では、原料原産地表示制度の拡大を進めるため、事業者の実行性も勘案し、まずは、製品に占める重量割合上位一位の原材料を義務表示の対象とすることが適当であるとされたところでございます。
 重量割合上位一位が五%の食品について、実際にそのような食品が存在するかわかりませんが、仮にそのような食品があったとしても、重量割合上位一位の原材料が義務表示の対象となるということになると思います。
 なお、事業者が自主的に重量割合上位二位以降の原材料についても原料原産地表示を行うことを妨げるものではありませんで、事業者には引き続き積極的な情報開示を促していきたいと存じます。
○大西(健)委員 実行可能性の観点から、まずはということはわかりますけれども、やはりぜひ一位、二位と広げていくことを検討していただきたいと思います。
 それから、資料の二枚目に、この表示の資料をつけていますけれども、これは幾つかの例外があって、例えばここに書いてあるように、例外一として、可能性表示というのが認められています。ここにも書いていますけれども、過去実績または計画に基づく表示でもよい、だから、実際使っていない国であっても、過去に使っていたら、その国の名前が書けてしまうと。例えば、実際、国産が今入っていなくても、過去に使っているとか、今後使う予定があるというふうになっていれば、例えば、実際、国産が使われていなくても、または国産という表示ができてしまうんですね。
 あるいは、例外二の大ぐくり表示、これは特定の国の表示を隠すために使われる可能性も私はあるんじゃないかと思います。
 それから、例外三にある大ぐくり表示プラス可能性表示、これを使うと、例えば輸入または国産という意味不明な表示、輸入または国産というのは何なんですか、輸入または国産というのは地球という意味ですか、そういうブラックジョークまであるぐらいになってしまっている。
 あるいは、こういうことがどんどん広がっていけば、結局は、消費者の誤認、国産が入っていなくても、または国産と入っているから国産が入っているのかなと思っちゃったりとか、あるいは正確な表示ができない。国産または輸入というのは一体何なんだというような表示になる。
 この例外が余り拡大し過ぎるのは、本来の趣旨にそぐわないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 議員御指摘の可能性表示や大くくり表示プラス可能性表示は、消費者の誤認が生じないよう、過去の使用実績等に基づく表示であることを容器包装に注意書きするなど、明確な根拠を持った表示である旨の注意書きを付記させることを条件とさせていただいています。
 また、可能性表示は、可能性のない国名は表示されず、一定の期間を通じて使用割合が高いと見込まれる原産国名が上位に表示されることから、消費者の食品選択に当たり、有意な情報を提供する方法であると考えております。
 大くくり表示プラス可能性表示は、一定の期間を通じて見ると国産と輸入の使用割合が逆転すること、輸入国数が三カ国以上であることを示すものであり、消費者の選択に資する一定の情報を提供することができると考えております。
 なお、今後、有識者検討会の取りまとめを踏まえた制度を具体化するに当たり、新しい制度を十分御理解いただけるよう、パンフレット作成や説明会を実施することなどによりまして、消費者への啓発活動を積極的に行ってまいりたいと存じます。
    〔委員長退席、河野(太)委員長代理着席〕
○大西(健)委員 今言われたように、本当に例外を限定するんだったら、これは農水省が言っているのは、輸入または国産のようになる事例というのは例えば小麦とか油だと言っているんですけれども、だったら小麦、油にもう限定してしまうとか、そういうことをすべきだというふうに思います。
 それからもう一つ、例外四というのが書かれているんですけれども、これは対象原材料が中間加工原料の場合には、製造地表示というのが認められています。国産が一切使われていなくても、国内製造と書けちゃうんですよ。国内製造と書いてあると、消費者としては、何か、国産なのかなと誤認するんじゃないかと。
 例えば、以前、マクドナルドのマックナゲットに中国から仕入れた期限切れの鶏肉が使われていたという問題で、大きな問題になりましたけれども、例えばチキンナゲット国内製造と書けるんですよね。でも、これは、消費者が知りたいのは、チキンナゲット国内製造と書いてあるけれども、その肉が中国産なのか、ベトナム産なのか、国産なのかを知りたいんですよ。だから、国内製造なんて書いたって、これは消費者が知りたい情報を提供していることにはならないのではないかというふうに思いますけれども、これはいかがでしょうか。
○川口政府参考人 申しわけございません。
 今、事実関係で私、一点申し上げさせていただきたいと思いますが、チキンナゲット国内製造という御質問でございますけれども、今回のものは、加工食品の製造地が海外であれば、そのまま原産国を表示する、これは現在でもそういう制度になっております。それで、国内製造というものは、加工食品全体が国内製造という意味でございまして、現在検討しております原料原産地を表示させるというのは、チキンナゲットの産地を表示させるわけではなくて、チキンナゲットの原料のところが加工食品の場合に国内製造と書くという話でございますので、その点だけ、ちょっと一点だけ補足させていただきます。
○河野(太)委員長代理 大西君、質疑時間が終了しております。終了してください。
○大西(健)委員 はい。
 今言ったみたいな話もありますけれども、例えば練り梅なんていうのもこれはそうなるし、結局、やはり例外が多過ぎるんですよ。
 私は、ぜひ、例外を少なくして、本来の趣旨に沿うようにしていただきたいと思いますし、こういう重要な問題、国民生活にかかわる、あるいは広範多岐な問題がありますから、だから、私は、消費者行政を強化すべきであって、それを、ただでさえ脆弱さが指摘される消費者行政が弱くなるような徳島県移転というのは断固反対であるということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○河野(太)委員長代理 次に、鈴木義弘君。
○鈴木(義)委員 民進党の鈴木義弘です。
 この土日で、地元で産業フェスタが行われているところに顔を出してきたんですけれども、商工会に加盟している業者さんの中で、子供向けのおもちゃを販売していたところがあったんです。わざわざパッケージの上に日本製というシールを張って、それでおもちゃを販売しているんですね。袋の裏を見ると、メード・イン・ジャパンと書いてあるのもありますし、中にはメード・イン・チャイナと書いてあるのもあるんです。でも、あえて袋のところに日本製というシールを張っているということは、やはりそれだけ差別化をしたいんだということになるんだと思うんです。
 消費者庁のホームページを見ますと、十一月四日付で、繊維製品品質表示規程の改正についてというお知らせが掲載されていたんです。参ったなと思って、私、今背広の内側のタグを見たんです。新しい洗濯表示がことしの十二月一日から変更になるというホームページだったんです。しかし、経過措置として、当面の間、製品が混在することがありますと。
 私は、洗濯物はほとんど地元でお世話になっているプロのクリーニング屋さんに出しますから、わからなくてもいいのかもしれませんけれども、個人で洗濯する人というのは、消費者は戸惑うんじゃないかと思うんです。
 マークが変わって、消費者庁のホームページでお出しになる、クリーニング屋さんの入り口にはそういったポスターを張るんだと思うんですけれども、洗濯表示だけで、数はちょっと数えていないんですけれども、きょうは本当は資料でお出しすればよかったんでしょうけれども、たしか四十ぐらいマークが変わっているんです、洗濯の表示だけでですね。
 世の中にどのぐらいの品質表示が規定されているマークが存在しているのか、まず初めにお尋ねしたいと思います。
○松本副大臣 洗濯記号の従来の数に対してのお尋ねがありました。
 従来は二十二種類であると認識をしております。
○鈴木(義)委員 洗濯表示だけじゃなくて、世の中にどのぐらいの品質表示が出回っているのかということです。
 通告はちゃんと出していますから。私は抜き打ち、闇討ちするのは好きじゃないから、きちっと通告書は出していると思うんですけれども。大体で結構ですから。
○東出政府参考人 品質表示のマークの数でございますけれども、総数については、正確なところは、申しわけありません、ちょっと把握しかねるところでございます。
 例えば、工業製品につきましてはJISマークというのがございますし、食品につきましてはJASマークというのがございます。工業製品のうちでも、家電製品等につきまして、安全面での技術基準に適合したことを示すPSEマークというのもございますし、委員先ほど御指摘のありました玩具等につきましてはSTマークというようなものもございます。
 総数につきましては、繰り返しになりますけれども、正確なところはちょっと把握しかねております。
○鈴木(義)委員 でも、消費者庁だから世の中にどれだけのマークが、例えば国民生活センターのホームページ、これも誰でも見られるんですけれども、「知っておきたい くらしの中のマーク」で、クイズ形式でわかりやすく掲載されているんです。
 日本国内で製造された製品だけでも、今御答弁いただきましたように、JISだとかJASを初め、各業界、各検査機関によってマークがばらばら。ましてや、グローバル社会で外国製品が大量に輸入される時代で、大臣が所信で、国民の安全を守る大切な役職につかせていただいたと考えているというふうにお述べになっているんですね。この氾濫するマークはどうにかしないとしようがないんじゃないかと思うんです。
 消費者庁でマークの管理をする、今、全然把握されていないんですね、また、系統をある程度集約するような形をとっていかないと、外国との差別化もできない。先ほど私の前任者が質問していたように、表示がされていなくて中身がよくわからないのに、消費者に国産でいいものなんだから買ってくださいよというふうに、マークもその一つだと思うんです。
 混乱を起こすと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○松本国務大臣 委員御指摘のとおり、製品に記載されたマークが消費者の混乱を生じさせるような事態を防止するということは極めて重要だと思っております。
 消費者が日常の消費生活で目にするマークにはさまざまなものがありまして、一般的には、一定の品質や安全性等を保証する目的で、特定の認定機関や民間の業界団体等によって付与されるものと承知をしているところでございます。
 マークには、例えば工業製品、品質、互換性、安全性の確保を示すJISマークですとか、食品の品位、成分、性能等の確保を示すJASマーク、家電製品等で安全面の技術基準に適合したことを示すものとしてPSEマークなど、さまざまなマークがございます。このマークごとに対象商品、意味等が異なっているということから、それ相応の事情があるものと考えられ、消費者庁としては、委員御指摘の問題意識を踏まえ、消費者の混乱を防ぐ観点から、関係機関ともよく連携して対応してまいりたいと思いますが、それぞれの意味、目的、相応の事情といったようなことから、これだけの多岐にわたったものになっているというところと受けとめております。
    〔河野(太)委員長代理退席、委員長着席〕
○鈴木(義)委員 消費者庁というのは、やはり業界に寄る立場の役所じゃないんだと思うんですよね。消費者の立場に立つ役所だと思うんですよ。
 ですから、業界におもんぱかってもしようがないし、消費者がわかりやすいような形で、きちっと表示を認識してもらうということが大事だと思うんです。
 一例を挙げると、アメリカでは、米国の農務省が、オーガニック認証マークの認知が八〇%を超えるという調査結果もあるんです。では、日本では、オーガニック、有機認証を知らない人が五五%、名前は知っているが内容がよくわからないという人が四一%。約九〇%の方が有機JASとは何かはよく知らないという調査結果が出ているんです。
 この状況で幾ら認証制度や表示義務を課しても、消費者が理解できなければ、適正な評価、比較ができないと思うんです。それなのに、次から次にいろいろなマークが出てくるんです。ほとんどわからない。これが今の日本の国内の実態なんだと思うんですけれども、その点について、もう一度大臣にお尋ねしたいと思うんです。
○松本国務大臣 御指摘のとおり、商品に記載されたマークについて消費者の理解増進を図っていくことは、認証制度や表示制度が適切に機能する上で大変重要でございます。
 これまでも、国民生活センターにおきましては、消費者が目にするようなさまざまなマークについて、消費者が知っておくべきポイントを整理してウエブサイトで特集するなど、消費者の正しい理解を促すため周知活動を行ってきたところでございまして、今後とも、御指摘の問題意識を踏まえた上で、制度の認知度をより一層高めるための方策について検討してまいりたいと思います。
○鈴木(義)委員 結局、縦割り行政がそのままマークになっているんだと思うんです。やはり、きちっと束ねるのは、消費者に立つ消費者庁がコントロールもしくはリーダーシップをとっていかないと、この問題はずっと先まで続くと思うんですね。
 検討すると御答弁いただくんですけれども、結局、では、いつまで検討して、いつ結果を出すのかといったときに、その辺はどういう目標がありますか。もし大臣の今のお考えがあったら、お答えいただきたいと思うんです。
○松本国務大臣 今現在も国民生活センターで「マークあれこれ」というようなことでいろいろ取り組みもやっているところでありまして、そういった中でもいろいろ検討する場というのは得ることができると思います。
 いろいろ、それに触れて対応していくように努力をしていきたいと思います。
○鈴木(義)委員 ぜひ、時間をかけないで、方向だけはやはり出していくべきだと思いますので、対応の方をよろしくお願いしたいと思います。
 ちょっと質問を飛ばしますけれども、ことしの七月の二日、新聞の記事で見て目を疑ったんです。TPPの話をすると、別の委員会というより、衆議院はもう済んでしまっているので、今、参議院の方でTPPの話はされていると思うんですけれども、遺伝子組み換え食品、アメリカで初の表示義務化という記事だったんです。全米で初めてバーモント州でGMOを使った食品の表示義務が始まり、消費者団体などは歓迎するが、連邦議会が州による規制を無効にする法案を検討しており、早くも問題に直面しているという記事だったんです。
 日本では、特に衆議院ではTPPの特別委員会で採択をされてしまった後の話なんですけれども、昨年の十月にTPPを日本とアメリカで妥結した後のことしの七月に、バーモント州で、GM食品は表示義務を課しなさいよ、こういう法律ができているんです、でも、連邦議会としてそれを無効にする、そういった記事が出ていたんです。業界団体の反対が強かった米国でも、消費者の安全への意識の高まりで他州でも表示義務の動きが広がる、食品大手のケロッグやキャンベルスープなどがGMOの表示指針を示すなどメーカーによる自主的な取り組みも広がっているというふうに記事に書いてあるんです。
 その後、四カ月がたったんですけれども、状況の進展があったのか、そういった情報を日本は入手しているのか、大臣にお尋ねしたいと思います。
○松本国務大臣 米国におきましては、二〇一六年七月末に、連邦政府は遺伝子組み換え食品の定義やその表示方法を定めた新たな連邦法を制定したと承知をしております。この連邦法は、米国農務省が今後二年以内に詳細な表示基準を制定するものであると承知しております。
 なお、この連邦法により無効にはなっておりますが、バーモント州では、その二年前の二〇一四年に、遺伝子組み換え表示を義務づける州法が制定されております。また、先生御指摘のとおり、米国を代表する食品大手のケロッグやキャンベルスープが遺伝子組み換え食品の表示を自主的に行うなどの動きも出てきたと承知をしております。
 米国の状況はただいま申し上げたとおりでございますが、我が国の食品表示制度にTPP協定は何ら変更を及ぼすものではなく、我が国が必要と考える食品表示制度の変更に新たに制約が加わるものではありません。
 いずれにいたしましても、遺伝子組み換え表示のあり方については制度の見直しに向けて必要な調査を実施しているところでございまして、今後、諸外国の状況も見つつ、必要な検討を行ってまいりたいと存じます。
○鈴木(義)委員 私がお尋ねしたのは、バーモント州でそういう法律が二年前に制定されていて、連邦議会で無効にしようという動きがあったんだというような記事が出ているわけですね。だから、連邦議会としては、この記事が出てもう四カ月たっていますから、どういう動きがあったのかどうかということをお尋ねしているんです。わからなければわからないで結構です。
○松本国務大臣 委員の御質問のことにつきましては、米国におきまして米国農務省が今後二年以内にという、先ほど御説明した冒頭のところで受けとめたつもりでございますが。
○鈴木(義)委員 大臣とにらめっこしていてもしようがないんですけれども。
 もし政府参考人の方で御答弁できれば、お願いします。
○川口政府参考人 時間関係でございますが、基本的に、バーモント州の方で、まず二〇一四年に遺伝子組み換え表示を義務づける州法が制定されていたということでございます。その後、二年後の二〇一六年七月に連邦法が制定されまして、その結果、バーモント州の法律は無効になっているということでございますので、現時点では、消費者庁としては、連邦政府の法律が今後どういうふうに具体化されていくか、ここを注視しているということでございます。
○鈴木(義)委員 私が勘違いしていたんですかね。
 そもそもGMOの問題点が大分前から指摘されているんです。では、消費者保護の観点からその問題をクリアにするような対応を国としてとってきたのかということなんですね。これだけ騒いで、GMOの食品は日本は嫌だよと言ってきて、だから、表示義務をしなさい、アメリカとTPPの交渉をするときにそれも交渉の中に入れてくださいというのが私たちの考え方だったと思うんです。
 それにも付随して、抗生物質や成長ホルモンが投与された家畜や養殖魚についても同様にお聞きしたいんです。人体への影響、長期間身体に投与を続けたとき、摂取したとき、その危険性、安全性審査、作物そのものの摂取試験や表示制度がEUよりも不十分だという指摘があるんです。三番目、遺伝子組み換え技術は未完成で制御が困難だ、これも指摘されているんです。四番目、生態系、環境を破壊する危険性が内包されているんじゃないか。五番目、多国籍企業による種子の支配。
 結局、例えばお米でいえば、カリフォルニア米みたいなものはF1と言われているものですから、日本にそのF1のお米が入ってきたときに、食べる分にはいいんですけれども、それを作付したとしても発芽しない。こういったハイブリッド米が世の中にどんどん出回ってしまったときには、毎年毎年、種苗会社からお米の種を買わなくちゃいけない。それはトウモロコシでも大豆でもみんな一緒です。だから騒いでいるわけなんです。
 この五つの懸念というふうに言われたものに対して対策を今までとってきたのか、お尋ねしたいと思います。
○松本国務大臣 食品の安全につきましては、国際的な基準や食品安全委員会によるリスク評価など科学的知見を踏まえまして、厚生労働省が、食品衛生法に基づき、遺伝子組み換え食品の安全性審査や、抗生物質、成長ホルモン等の基準を設定しているところでございます。この基準のもとで、輸入検疫を実施するなど厳正に対応していると承知しておりまして、安全性が確保されたものでなければ流通は許されない、また、消費者の不安に対しましては、これまでも消費者庁の総合調整のもと、食の安全に関する情報について意見交換会を実施してきたところでございます。
 今後は、これに加えまして、正確な情報提供や消費者の不安払拭のため、食の安全に関する情報をわかりやすく整理し、ウエブサイト等を通じた情報提供に努めてまいりたいと存じます。
○鈴木(義)委員 結局、技術というのは、一つの基準を設けて、いろいろな知見を積み上げた中で、ここは安全です、これから下だったら安全ですという形でアッパーを決めているんだと思うんですね。でも、そうじゃないところを二十年も三十年も四十年も自分で摂取し続けたときに、もしかしたら何か起きるんじゃないかということを今まで研究してきたのかということなんです。ですから、ある一部では、やはり、それを低レベルだから大丈夫だろうという知見でずっとやってきているんですけれども、それがもしかしたらこのアッパーの部分をもっと低くしなくちゃいけなかったかもしれないということなんです。
 だから、不安を払拭するためには研究だけはきちっとやらないと、今、厚生労働省や農林水産省で出しているのは、出荷する前の段階で検査しているから大丈夫だ、内閣府の担当大臣をされていた河野先生が、私が質問したときに答弁をされたときも同じような答弁をされていました。
 でも、その基準が本当に正しいか正しくないかは誰もわからないということなんです。低レベルの放射能をずっと長い間浴び続けたときの知見がないから、みんな不安に思うんです。それと同じように、自分たちの口に入れるものは、低レベルであったとしても、その知見がないからみんな不安に思うから、GMOの食品は摂取したくない、こういう話になっていくんです。
 だから、国として、そこを安全が確立されるまではきちっとやはり研究開発するべきだと思うんですけれども、その辺の考えをお尋ねしたいと思います。
○松本国務大臣 いろいろと科学が進歩することによって、今までわからなかったことがわかるといったような状況が生まれてくるということはそのとおりだと思います。
 安全性というものについては、現段階で、厚労省の薬事・食品衛生審議会などで大変細かい数字まで含めて調査研究をしていただいて、確認をしていただいていると承知をしているところでございまして、こういった科学的な実績に基づいて対応するということでこれからも歩んでいくということになると思いますが、当然でありますが、新しい科学技術ができ上がって、それで対応できるということが証明されるというような環境になると、それについては、またそれを受け入れた上での研究ということになると思います。
○鈴木(義)委員 ヨーロッパと日本と、物の考え方のベースが違うんだと思うんですね。危ないか危なくないかわからないものは使わないとか食べないとかというのがヨーロッパの人の考え方です。日本は、危ないか危なくないかわからないんだったら食べちゃっていい、そういうことなんです。
 だから、そこの考え方を、例えば、薬害エイズのときもそうだし、ダイオキシンのときもそうです。一部の人たちはわかっていた。でも、それを世の中に出して問うてしまうと業界の人たちが困るから、これはクローズしておいた方がいいじゃないかといって大騒ぎになっていくわけです。
 だから、わからないことはやめようという考え方を持った方がいいじゃないかという考え方なんです。ぜひ、大臣のリーダーシップを期待したいと思います。
 時間がないので、もう一つだけ、ちょっと早口でお尋ねしたいと思います。
 大臣は、消費者担当大臣である私のリーダーシップのもと、消費者庁、消費者委員会、国民生活センターの緊密な連携を図り、それぞれの役割を最大限発揮させながら消費者行政を推進してまいりたいというふうに述べられているんです。
 これは、地元の消費者行政の関係者の声なんです。
 一つ目、地方消費者行政活性化基金は、新たな積み増しを行わず、活用期間で最大で平成二十九年度までとされ、活用用途が大幅に制限されたんだそうです。これを、基金の拡大、活用期限を延長すべきと考えるがいかがか、これが一点目です。
 二点目、消費者団体訴訟制度が我が国社会になじんでいくよう所要の取り組みを行ってまいりますというふうに述べられているんですけれども、ぜひ、制度を担う適格消費者団体及び特定適格消費者団体の育成に財政的支援を行っていただきたいと考えるんですが、いかがでしょうか。
 三番目、不当表示は新たなITを使った広告など多様化、複雑化しており、不当表示が後を絶たない現状があります。減少させていくすべをお尋ねしたいと思います。
 四番目、悪質な勧誘を行う訪問販売業者等が都道府県をまたいで行っています。広域化しているということです。それに伴う対応を早急にとるべきだというふうに言うんですけれども、いかがでしょうか。
 もう一つ、五番目、特定商取引法、この間、経産委員会で質問もしたんですけれども、役員や同等の支配力を有すると認められる者も違反行為の対象者になったんですけれども、従業員が違反行為をしても、会社を移ったり会社を設立しても、同じ違反を繰り返しても取り締まれないような状況になっているんです。それに対してどう対応するのか。
 五点、お尋ねしたいと思います。
○川口政府参考人 私から二点お答え申し上げたいと思います。
 一点目の、地方消費者行政活性化基金への積み増し、使用期限の点、活用期間についてお尋ねがございました。
 この点につきましては、平成二十六年六月の閣議決定、骨太二〇一四の中で、既存基金への積み増しについては財政規律の観点から厳に抑制するという方針が出たことに伴う対応でございまして、以降は、単年度の交付金によって支援を行ってきたところでございます。
 他方、この基金につきましては、地方消費者行政強化作戦で定めた、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制の全国的な整備に向けた取り組みの一層の推進を図るためということで、特例的に、直ちに基金の返納を求めるのではなく、翌年度、二十七年度以降三年間の活用を認めることとしたところでございます。二十九年が三年目に当たるということでございます。
 このため、消費者庁としては、この基金の延長ということではなくて、地方消費者行政推進交付金の活用により、地方公共団体における計画的、安定的な取り組みを推進してまいりたいと考えております。
 次に、適格消費者団体の支援につきまして御質問をいただきました。
 私どもも、この適格消費者団体及び特定適格消費者団体を育成することは重要というふうに考えておりまして、例えば財政的支援においては、先ほど御質問いただきました地方消費者行政推進交付金の中で、先駆的プログラムの政策テーマの一つとしてこの育成支援を掲げ、都道府県を通じた支援を実施してきたところでございます。
 今後は、このプログラムを活用する観点から、実際の取り組み事例、成功事例を周知するということとあわせまして、適格消費者団体に対する寄附が増進するよう、消費者団体訴訟制度を周知するということとともに、認定NPO法人制度の活用を促していくということを考えていきたいと思っております。
 私からは二点、以上であります。
○東出政府参考人 残りの三点について、私からお答えをさせていただきます。
 まず、不当表示を減らしていくということでございますけれども、一般消費者に誤認される不当表示というのは景品表示法の違反ということがございますので、まず、違反行為に対しまして、措置命令や指導等、事案に応じてということでございますけれども、迅速的確に対応していくということがまず第一だというふうに思っております。
 それから、それと両輪ということになるわけですけれども、未然防止も大事だと思っております。
 委員御指摘のITの関係につきまして申し上げれば、例えば、電子商取引表示調査員というのを私どもの方で委託をしておりまして、ネットでの広告について監視をしていただいております。
 その中で、多少なりとも疑義のある情報については連絡をいただきまして、私どもの方で精査をした上で、違反になるかもしれないなというものにつきましては、未然防止の観点から、啓発メールを送って違反につながらないようにしているというような活動を行っておるところでございます。
 引き続き、景品表示法につきましては厳正、的確に運用していきたいと思っておりますし、ことしの四月から不当表示につきましては課徴金というのも入りましたので、この制度の運用にも万全を期してまいりたいというふうに考えております。
 それから、悪質な訪問販売業者が都道府県をまたがってという点ですけれども、このような事業者の活動が広域化しているということにつきましては、都道府県と国との連携というのが重要だというふうに思っておりまして、事案につきまして国と都道府県との間で情報共有を進めまして、事案によりますけれども、国と都道府県で共同で処分をするということによりまして、都道府県単位ではなくもうちょっと広い単位、あるいは全国の範囲で、悪質な事業者に今後業務停止をかけるというようなことで対応していくことを考えております。
 それから、先般の特商法の改正で認めていただきました、業務停止命令を受けた事業者の役員などがほかの会社を起こすというのを禁ずるということでございますけれども、委員御指摘のとおり、役員ですとか一定の従業員に範囲が限られるということになっております。ですので、その対象に当たらない従業員につきましては、別の会社を起こしてということが法律で禁止されているわけではございませんけれども、仮にそういうような新しい事業者の方が特定商取引法に違反するというようなことが起きますれば、それにつきましては、しかるべく調査をして、違反が認められれば業務停止命令等をかけるということで対応していくことになろうというふうに考えております。
○鈴木(義)委員 時間が来ましたので質問は終わりにしますが、ぜひ消費者の立場に立った行政をお願いしたいと思います。
 終わります。
○原田委員長 次に、吉田豊史君。
○吉田(豊)委員 日本維新の会の吉田豊史です。よろしくお願いいたします。
 きょうは、食品表示についてというところでお聞きしたいと思います。
 本日の大西委員そして鈴木委員のやりとりの中に思いましたところは、やはり食品表示というものは、非常に消費者のサイドに立った表示というものも必要であり、また、生産者、販売者、その方々の立場、それも考慮した上で、本当に必要なニーズを、どこに落としどころを置いていくのかという、これが難しいところでもあり、求められていることだろうというふうに思いながら、今質問させていただきたいと思います。
 まず、食品表示によって一番影響を受けるであろう、あるいはさまざまな考えをお持ちになるであろう消費者、この消費者が今食品について求めている内容というものは、消費者ニーズというものが当然その背景にはあるわけで、これをベースにさまざまな食品表示の改良を行っていくという、この考えだと思いますけれども、もともとの消費者ニーズ、これについての最近の傾向をどのように把握しているか、これを確認させていただきます。
○松本副大臣 消費者が食品について求める表示内容についての消費者ニーズというお尋ねをいただきましたので、お答えをさせていただきます。
 消費者庁は、加工食品の原料原産地表示制度の検討を行うに当たりまして、これに対する消費者の意識を把握するため、本年三月、消費者に対する調査というものを実施させていただきました。
 調査結果におきましては、加工食品を購入する際、原料原産地名を参考にしている消費者は約七七%を占めているというところがわかったところであります。さらに、原料が国産のものを選びたい消費者は六五%、原料が特定の原産国のものを選びたいまたは選びたくないといった消費者は三九%に上っておりまして、原料原産地表示は、消費者にとって商品選択をする際、重要な情報であるというふうに考えているところであります。
○吉田(豊)委員 調査なされたとおりで、ここがやはり今求められているベースになるわけですね。
 そして、それが現時点においては、検討が行われる前は、品目、そして全体の品数の中でのバランスと言えばいいか、実施されているところからすると、非常に心もとない状況にあった。これを、今回の検討、そして改正によって、全てのという、そこに行くという話が非常に私は重要なことだろうと思います。しかし一方で、全てにということになったときに、さまざまな負担あるいは難しさというのが生じてくる、ここのところだと思うわけです。
 改めて、消費者ニーズというものについては、今、まず原材料がどこに由来するものであるかということを知りたいというその思いですよね。知りたいということなんですが、今、国産品あるいは特定の国、これを求めてくるという、このベースにある消費者の思いというのは、改めて簡単に言うと、どういうことが原因なんでしょうか。
○松本国務大臣 消費者は表示による情報を通じて食品を選択しておりまして、消費者利益の観点からは、加工食品の原材料につきましてもできるだけ情報を提供する必要があると思います。また、食品表示は、事業者の実行可能性を考慮しつつ、わかりやすさが求められており、全ての加工食品に共通する表示制度として、そのような視点も踏まえて検討してきたところでございます。
 今後でございますが、例外表示を含む新しい原料原産地表示制度の具体化に当たりましては、新しい制度を十分御理解いただけるよう、パンフレット作成や説明会を実施することなどによりまして、消費者への啓発活動を積極的に行ってまいりたいと存じます。
○吉田(豊)委員 今ほど大臣に答弁いただきました。
 ちょっと戻りますけれども、副大臣にお答えいただいたところなんですね。国産それからそれぞれ特定の国ということについての関心が高いという意味は、消費者がやはり一つの判断基準というのを持っているということだと思うわけです。それは何かということを改めてもう一度お答えいただきたいと思うんですけれども、それは、なぜこういう傾向になるかということをお聞きしたいわけですね。お願いします。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 食品につきまして、消費者の関心、原産地について大変関心があるということは、一般的に私どもも把握しているところでございますが、その背景はさまざまであろうというふうに思っておりまして、例えば、食品の安全、安心ということから個々の消費者が判断基準をお持ちで、産地に関心がある。それから、やはり生産者のことを考えて、応援をしたいというお気持ちの方もいらっしゃると思います。これは、地産地消的なお考えということかと思います。
 他方、私ども消費者庁が所管している制度でございますが、現在、食品表示法では、生鮮食品は原産地がもう義務づけられております。また、輸入された加工食品の加工された原産国、これも全て義務づけられているところでございます。
 他方、加工食品が国内で加工された食品の原料、これについては、産地の表示について一部にとどまっているということでございますので、現在、国内で製造された加工食品の原料の原産地をできるだけ多く表示するという方向で検討を行っているというところでございます。
○吉田(豊)委員 今ほどの答弁の中で私が非常に重要だと思いますのは、国産あるいはその原産地を明らかにしてほしいという消費者のニーズというところがどこにあるかというと、やはり安心、安全だということは間違いないわけですね。
 だけれども、その安心、安全というものがあるときに、では、それをどうやって担保していくのか、あるいは確認していくのか、購入者としてどういう行動をしていくのか、ここをわかりやすくするための食品表示の改善であるというふうに、やはりここは大事なところだろうと思うわけです。
 また一方で、この表示というもの自身が、先ほど申し上げましたように、消費者のためのみではなくて、今、特にTPP関係もありまして、国内という、日本の国という、自国という意識が非常に高まっているわけですね。そうすると、生産についても、消費についても、非常に自分の国でということを両方が意識しているという状況が高まりつつあるというのが私の考えなんですけれども、そう思っています。
 そうすると、先ほどおっしゃった地産地消というこの言葉一つをとっても、それは食品の表示の改正というところによって、よりさまざまなこの観点がわかりやすくなることによって、生産者にとっても実はプラスになる部分があるんじゃないかな、こういうふうに思うわけです。
 これは、先ほど私、農水委員会の方にもおりましたものですから、そこでも確認してまいりました。実際に、今回の加工食品の原料原産地表示の制度、これは消費者庁と農水省と両方で力を合わせて進めておる政策だというところなんです。
 ですから、今回の表示の改正、そして、よりわかりやすくしていくこと、これは、消費者にとって、実は消費者のニーズを満たすことのみならず、生産者も当然それで刺激されて、そして、さまざまなところでよりよい安心、安全、あるいは地産地消という考え方を認識していく、そういうふうな考えとしてぜひ前向きに大きく捉えていくということを望みたいと思うんですけれども、大臣、これはいかがでしょうか。
○松本国務大臣 御指摘のとおりだと存じます。
○吉田(豊)委員 ありがとうございます。
 そして、改めて、特に今回は加工食品というところに入るわけですけれども、加工食品の場合に、もちろん、原料が国内産であるか、あるいは加工ということが国内で行われているかどうか、そういうふうな部分、その商品一つ一つ、食品が一つ一つ出てくるところにあって、背景とすれば、いろいろな意味での国内産、国産という要素があるわけです。
 このことについて、今回の制度の中ではどのように検討が加えられているのか、改めて確認させていただきたいと思います。
○松本国務大臣 有識者検討会において合意が得られた取りまとめの基本的方向は、全ての加工食品について、重量割合が上位一位の原料の原産地を義務表示の対象とすること、義務表示の方法として、国別重量順表示を原則としつつ、消費者の誤認を防止するための方法を明確にした上で、実行可能な例外的な表示方法を整備することであります。
 例外的な表示方法であっても、国産と輸入は区別した表示となることから、原料が国産か輸入か、国産の重量割合が多いか少ないか、国内で製造した原料なのかなどの情報を得ることが可能となり、その観点から消費者は加工食品を選択できるようになると考えております。
○吉田(豊)委員 結局、この新しい案については例外表示が認められている。ここのところは先ほどの大西委員とのやりとりのところをお聞きしていましてそのとおりだと思うんですが、ちょっともう一度改めて、例外表示を認めていくことになる経緯、そして、この形でスタートするというところの理由を確認させていただきたいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の検討におきましては、これまで大変一部に限られていた原料原産地表示から大きく制度を変更いたしまして、全ての加工食品にその原料の原産地を表示させよう、そういう考え方で検討しております。
 そうしますと、ヒアリングをいたしましたけれども、事業者のさまざまな事情がございます。そういう中で実行可能性を担保していくという面では幾つかの課題がございます。一つ目は、頻繁な原材料産地への切りかえ、これにどう対応するか、あるいは、表示のスペースというものがございますので、物理的スペースの制約という問題、それから、原料原産地情報のわからない中間加工品、原料自体が加工品であるという場合、そういう場合への対応などの課題がございます。
 これを受けまして、大きく三つでございますが、一つ目は、複数国の原料を使用する可能性がありまして、原則にのっとった表示では、産地切りかえなどのたびに容器包装の変更が生じ、表示が困難であると見込まれる場合、こうした場合には、使用が見込まれる重量順の高いものから順にA国またはB国と表示する、これは可能性表示でございます。
 二つ目でございますが、三つ以上の外国の産地表示に関して、産地切りかえなどのたびに容器包装の変更が生じ、原則にのっとった表示では困難であると見込まれる場合、こうした場合には、輸入と表示する大くくり表示を認める。
 また、三番目でございますが、中間加工原材料を使用しているということで、生鮮原材料までさかのぼって産地を特定することが困難な場合ということですが、これは、製造地、国名を書いて製造と表示する製造地表示を認めるということにしたものでございます。
○吉田(豊)委員 実際、そういう形の例外を表示することにする、こういうスタートを切るわけですけれども、当然、消費者側とすれば、これは、先ほど具体な例もありましたように、見て、そして混乱する、意味不明ということも生じるわけですね。それは私でも、消費者とすればそうなるだろうなと想像がつくわけです。
 ですから、当然、表示制度というものを変えていく過渡期に当たってはさまざまな混乱も予測されるということだと思いますが、その混乱があって、そして、その先に予測しておかなくちゃいけないと思うわけです。
 まず、改めてもう一回、消費者庁、確認させてもらいますけれども、こういう過渡期については幾らかの混乱があるということが想像されているのかということ、それから、それについてどのような対策を打とうとしているかということをもう一度確認したいと思います。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 混乱という御指摘には二通りの可能性があろうかと思います。
 一つは、事業者の方が義務違反をしないということでしっかり対応していただくということでございまして、これについては、十分な周知期間を設けるとともに、私ども、農水省と協力をして、実際に表示をする事業者に丁寧な御説明を繰り返すということでございます。
 もう一つは、消費者の誤認ということでございまして、これまでよりも明らかに情報が大きくふえるわけでございますが、その情報の、表示の意味を消費者に正しく御理解いただくべく、さまざまな啓発が必要だろう。これは有識者検討会でも御指摘をいただいているところでございます。
 ここにつきましては、消費者庁が中心になりましてしっかりとさまざまな啓発活動ということに努めてまいりたいというふうに思っておりまして、両者相まって、表示に込められた情報が消費者に的確に伝わるように努めてまいりたいということでございます。
○吉田(豊)委員 おっしゃるとおりで、両方がやはり理解をして、必要だということで協力していくということだと思います。
 質問を終わります。ありがとうございます。
○原田委員長 次に、清水忠史君。
○清水委員 日本共産党の清水忠史です。
 本日最後の質疑者となります。きょうも元気よく、テンポよくいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 最初に、法施行から十年を迎えました公益通報者保護制度について伺います。
 この法律は、労働者が公益のための通報を行ったこと、例えば、みずからが勤める企業が有害な物質が含まれる食品を販売していたとか、あるいはリコールに関連する情報を隠蔽しているようだということを通報した、このことを理由として解雇するなどの不利益な取り扱いを受けることのないよう、どこへどのような内容の通報を行えば保護されるのかという制度的なルールを明確にしたものでございます。
 施行五年後に見直すとされていたにもかかわらず、十年を迎えました。スピード感が問われていると思います。四年前には実態調査も行ったとのことなんですが、通報者の保護という本来の役割、この実効性を向上させるという観点から、今、消費者庁は何が課題だと認識されているでしょうか。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 この公益通報者保護制度、平成十八年に施行されまして十年になるわけでございますが、公益通報者の保護と事業者の法令遵守を図ることを通じまして国民生活の安全、安心を図るということでございます。大変重要な制度でございます。
 いろいろ課題がございます。まず、この制度自体について、中小企業あるいは地方自治体というところになりますと、なかなか十分御理解が進んでいないということがございまして、こういう実効性を確保していくということについては、まず周知をする、さらに、ガイドラインが国や大企業中心の対応になっているということがありますので、ガイドラインを整備していくということが必要だということで、民間事業者向けあるいは地方自治体向けのガイドラインを整備するということを考えております。
 さらに、法律そのものについての見直しも課題になっておりますので、現在、検討会を持ちまして、法律の専門家から成るワーキンググループを設置しまして、法改正の必要性あるいは方向性、課題等について検討していただいているところでございます。
○清水委員 ワーキンググループや検討会でさまざま見直しが行われているということです。
 例えば、現在は通報する対象者が労働者だけになっているんですが、この範囲に退職者あるいは役員、こうした方を加えるべきではないか。あるいは、通報内容を裏づける資料の持ち出し行為、これはよく訴訟で問われることがありますので、その免責のルール化などは必要なことだと思います。
 しかし、何が大事かということなんですけれども、現行法は、解雇されるなどの不利益行為を受けたときに訴訟を起こして、労働者がそれを無効にするものなんです。事業者による不法行為、不利益行為そのものを防止するというものではありません。しかも、提訴する責任は通報者、労働者に求められているわけで、さらに言うと、公益通報を理由としない解雇、つまり、企業は、企業内弁護士などと相談して、いわゆるこの公益通報者保護制度の網目をくぐり抜けて、通報したことを理由としない形で解雇に追い込んでいくというようなことも行われているわけであります。さらに言えば、パワハラ、セクハラ、企業が継続的に陰湿な嫌がらせを通報者に行い、退職に追い込む。これを防止させるということが、本来この法制度の一番のかなめだというふうに私は思っております。
 公益通報者保護制度が労働者の身分の回復を保障するものだけにとどまらないで、事業者が公益通報者に決して不利益扱いを行わない、いや、行えないという動機づけ、これを法制化するということが最も重要だと思うんですが、大臣、所見をお聞かせください。
○松本国務大臣 業者が通報者に対する不利益取り扱いをしない動機づけとしては、まず、違法行為に関する通報に対し、隠蔽するのではなく、適切に取り扱って違法行為の是正を図ることが当該事業者の信頼性の確保につながることを明確化することが考えられます。
 そのため、本年三月に取りまとめられた有識者検討会の第一次報告書においては、内部通報制度の実効性の向上に向けた事業者による自主的な取り組みを促進するため、民間事業者向けのガイドラインの改正や認証制度の創設等によるインセンティブの導入などが提言されております。
 また、先般取りまとめられました有識者検討会のワーキンググループ報告書におきましては、通報者に対する不利益取り扱いを抑止するために何らかの行政措置を設ける方向で検討する必要があることや、内部通報先に守秘義務を設けるべきことなどが提言されたところであります。
 今後、法改正に向けてさらに検討を進めていくということとされておりまして、以上のように、運用、制度の両面において総合的な取り組みを進めることにより、事業者の通報者に対する不利益取り扱いをしない動機づけを与えつつ、通報者保護の実効性をさらに高めてまいりたいと存じます。
○清水委員 今、行政措置やあるいは刑事罰等、不利益行為を抑止するというふうにおっしゃられたんですが、私が先ほどから紹介しておりますように、それをすり抜けて、違法とならないような形で労働者を追い込んでいくという事例がこれまで報告されているわけなんですね。
 内部通報者というのは、解雇されるかもしれない、あるいは減給、あるいは飛ばされるというんですかね、そういうことを思いながら、決死の覚悟で通報するわけなんですね。ぜひ、松本大臣におかれましても、事業者の立場に配慮するということにとどまらず、不利益行為を抑止する本当に効果的な、こういう法改正をすれば、それこそ網の目をくぐり抜けることもできないし、通報者に対して決して不利益なことは及ばないというような実効性ある法改正を強く求めて、それこそ決死の覚悟で挑んでいただきたいというふうに思います。
 次に、多重債務とギャンブル依存症の問題について質問したいと思います。
 グレーゾーン金利を撤廃した貸金業法改正、これもちょうど十年を迎えるんですね。
 六年前に行われた金融庁主催の貸金業制度に関するプロジェクトチーム第十二回事務局会議の議事概要には、ヒアリング聴取の中で、多重債務者は依存症が大きな原因である、ギャンブル依存症と呼ばれる症状を持つ人たちを例に例えると、多額のお金をかけごとにつぎ込んでしまうため、多くの場合は借金の問題を抱えていると考えられるという意見がありました。
 多重債務とギャンブル依存症との関連性について、金融庁は、現行、どのような認識を持っておられるでしょうか。
○松尾政府参考人 お答え申し上げます。
 多重債務問題につきましては、金融庁は、関係省庁と連携の上、相談体制の充実など、さまざまな対策に取り組んでいるところでございます。
 多重債務についての相談状況によりますと、ギャンブルが借金の契機となったとする多重債務に関する相談が一定程度寄せられておりまして、ギャンブルは多重債務問題の一つのきっかけになっていると認識しておりますが、多重債務のきっかけは収入の低下等さまざまでございまして、総合的に考えていく必要があるというふうに考えております。
○清水委員 済みません、金融庁さんにもう一度確認したいんですが、基本的に、この多重債務とギャンブル依存の問題、これをやはりフォローアップしていくということを目的にこれらの会議なり検討会をやっておられたと思うんですが、今現行で、金融庁として、多重債務とギャンブル依存の関連性についてフォーカスをした、焦点を当てた取り組みや議論というのは行われていますか。この五、六年。どうですか。
○松尾政府参考人 多重債務問題懇談会は、多重債務者対策につきまして、これまでの多重債務者対策の成果を維持しつつ、新たな課題への対応を含めた今後取り組むべき施策等について検討するため、平成二十四年九月に設置されておりまして、その懇談会の議題につきましては、相談内容等、多重債務をめぐる情勢や懇談会における議論等を踏まえ、委員と御相談の上で決定しておるところでございます。
○清水委員 答えになっていないんですけれども、もう時間がないから次に行きます。
 結局、やっていないということですよ、金融庁さんとして、ギャンブル依存と多重債務の関連性について焦点を当てた検討については。
 それで、資料の一をごらんください。
 これは「平成二十五年度下半期及び平成二十六年度上半期における財務局等への相談者の分布」というものであり、金融庁の資料より作成させていただきましたが、相談者の借金をしたきっかけというところに、明らかにギャンブルというものが指摘をされているわけであります。ギャンブルを理由にした多重債務者が生まれているということは、これは紛れもない事実だと思うんですね。
 消費者庁にお伺いします。
 去年一年間に国内で自殺された方の数と、そのうち多重債務を苦にして自殺された方の数を教えてください。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十七年中の全自殺者数は二万四千二十五人と承知しておりますが、このうち多重債務が原因と見られる自殺者数は六百六十七人というふうに承知しております。
○清水委員 資料の二枚目をごらんください。
 これは多重債務が原因と見られる自殺者数の推移です。貸金業法改正後は減少傾向にあるわけですが、二〇一三年、一四年、一五年と、それぞれ多重債務が原因と見られる自殺者数は六百八十八人、六百七十七人、六百六十七人と下げどまり傾向にある。
 先ほど金融庁さんの資料にもありましたように、多重債務の一つの原因にギャンブル依存があるということはもう明らかだというふうに思うんですが、松本大臣に改めて確認したいと思います。
 ギャンブル依存症がいわゆる多重債務問題を引き起こす、あるいは多重債務によってみずから死を選ばなければならない、その一つの要因にギャンブル依存がなっているかどうか、そういう認識はお持ちかどうか、この一点だけ、イエスかノーかでお答えください。
○松本国務大臣 平成二十三年三月に閣議決定された消費者基本計画におきまして、取り組むべき政策の内容として、関係省庁連携して多重債務問題に対応しているところであります。
 その中で、自殺対策を強化するということでの取り組みをしておりますが、ギャンブル依存症につきましては、医療政策の観点から対策が講ぜられるべきものという認識をさせていただいております。
○清水委員 そういうことは、つまりは、医療対策が必要であり、多重債務とギャンブル依存の問題、あるいは自殺者数の要因の一つになっているということは否定されませんでした。
 我が国は、パチンコ、パチスロ、競馬、競艇、競輪など、日常的に賭博のできるギャンブル大国です。厚生労働省研究班の調査、よく使われておりますが、ギャンブル依存の疑いがある国民が成人全体の四・八%、人数にして五百三十六万人と推計されております。
 厚生労働省にお伺いします。
 ギャンブル依存症とは、負けても負けてもパチンコに行く、負けても負けても馬券を買う、これを繰り返し、そして、うそと借金を重ね、多重債務、失業、最悪の場合は犯罪だとか自殺につながるものだというふうに思うんですね。
 これは個人の意志の弱さによるものなのか、それともギャンブル依存症は病気なのか。病気だとすれば、決まった治療方法が確立しているのか。お答えください。
○堀江政府参考人 お答え申し上げます。
 ギャンブル依存症は精神疾患という認識でございまして、WHOの診断基準、ICD10、あるいは米国の精神医学会が作成しました診断基準においてもそのように位置づけられております。
 今おっしゃられたように、性格なのか、そういう中で見ていくと、例えば、ちょっと損害が出ちゃったなというので引き返せるようなものは疾患ではない、ただのギャンブル好きということだと思いますし、それから、やはりどうしてもやめられないというのは依存症ということで、精神疾患という認識だと思います。
 治療法につきましては、その方の考え方や行動をみずから分析いたしまして、行動変容を促すような認知行動療法、それから、依存症の方が集団で問題を共有して、みんなで回復を目指していく集団療法、それから、みずからの問題を見詰めさせて、自分の存在価値と責任を自覚させる内観療法など、さまざまなものが医療現場において行われておりまして、現在、そういうものの治療法の効果を判定する標準的な指標などを開発しております。
○清水委員 私の質問は、国内で、このギャンブル依存症という病的賭博、今、疾病だと認められました、これの治療法が確立しているのかという質問なんです。きのう、私、レクで伺っておりますので、それをお答えください。
○堀江政府参考人 お答え申し上げます。
 今御紹介いたしましたような幾つかの療法がございますということでございますけれども、それを統一したような形での画一した治療法というところまでは行ってございません。
○清水委員 結局、大変深刻なんですよ。ギャンブル依存症は病気だと認められましたが、国内においてこれを明確に治療する治療法というのは確立していないと。先ほど、回復プログラムだとか、あるいは投薬による治療もあるそうですが、これらは病的賭博を完治させるものではなくて抑制するものなんですよね。症状が出ないようにするものであり、いつ再発するかわからないという点では、このギャンブル依存症というのは本当に深刻な病気なんですね。
 それで、私は、そうである以上、この五百三十六万人と推計されている方の治療法が確立されていないもとで、何が必要か。それは治療法を開発する、確立するために努力するということは当然ですが、これ以上新たに病的賭博にかかる人をつくらない、予防していくということが一番大事だと思うんですね。
 資料の三ページから四ページ、五ページとごらんください。
 たばこにつきましては、具体的な警告表示というのがなされております。「喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなります。」とか「人により程度は異なりますが、ニコチンにより喫煙への依存が生じます。」とか、あるいは、二十本入りのたばこパッケージの包装用紙に占める警告表示の面積、これも三〇%以上と決まっているわけですよね。これは、日本は三割ですけれども、EUとかカナダ、オーストラリアは六五%、七五%と、いかにたばこを吸うことがリスクを伴うかということを消費者に対して情報をしっかりと提供しているということなんです。
 三枚目、めくっていただきましたら、広告の規制ですね。例えば、地下鉄のつり革広告にパチンコの新機種の広告があるなんていうことは、諸外国ではありません。
 それで、松本大臣にお伺いしたいと思うんですが、やはりギャンブルが病的賭博という疾病をつくり出すその要因の一つとなっており、多重債務だとか自殺につながるということであるならば、ギャンブルはあなたにとって病的賭博を発症させる危険がありますとか、ギャンブル依存症は多重債務の要因の一つとなり、犯罪や自殺を誘発する危険性を伴いますとか、そういう警告があってしかりなのに、今本当に野放し状態だと思うんですね。
 ぜひ、松本大臣、消費者保護の観点からも、ギャンブル業界に対しても警告義務、広告規制をさらにかけるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 先に、ごめんなさい、失礼をいたしますが、先ほど平成二十三年三月と申し上げましたが、二十七年三月の間違いで、訂正させていただきます。
 ただいまの、ギャンブルというサービスに内在する危険性に対しての注意喚起についてでございますが、これは、厚生労働省の方から御答弁のあったとおり、精神疾患と位置づけられているものに対しまして、医療の専門的な立場から適切かつ体系的な対策を講じるということがまずあるべきと考えているところでございます。
○清水委員 それはちょっと無責任ですよ。消費者庁というのは消費者の被害を防ぐところでしょう。例えば、競馬を所管している農水省、競艇をつかさどっている国土交通、競輪、オートレースは経産省ですし、パチンコ、パチスロは警察庁ですね。こういうところがみずから警告表示だとか広告規制に取り組んでいればいいですよ。不十分じゃないですか。これはやはり、消費者に対してしっかりと情報を提示するというのは、消費者庁がこの縦割りをしっかりと指導するべき仕事だということを厳しく指摘しておきたいと思います。
 時間が来ましたので、最後に。
 先日、IR議連の総会が行われました。これは賭博であるカジノを解禁、推進するという議員連盟なんですが、そのときに配られた資料の中に、いわゆるIR議連の名簿の中に、何と松本純消費者担当大臣の名前が入っておりました。
 私、この短い間で議論させていただきましたけれども、賭博、ギャンブルが疾病である依存症を生み出し、そして多重債務や自殺につながるということを明らかにしてまいりましたが、新たな依存症を生み出す可能性の高いカジノの推進議連に消費者担当大臣が名を連ねているというのは、私は問題だと思うんです。
 私は松本大臣の政治信条だとか政策まで口出しするつもりはありませんが、大臣就任中に当たりましては、せめてこの議連の方から名前を外されるというところは重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 まず、このカジノの問題なのでございますが、政府といたしましては、平成二十六年六月二十四日に閣議決定された「日本再興戦略」改訂二〇一四で、統合型リゾートが成長戦略の施策の一つとされたことに基づきまして、IR推進法の状況やIRに関する国民的な議論を踏まえて、関係省庁で検討を進めることとしているところでございます。
 私自身も、その全体の成長戦略の施策の一つという位置づけでの取り組みを以前してきたということでございます。
○清水委員 やめないのかと聞いて、やめられない、続けられると。
 ギャンブル依存症を新たに生み出すカジノを推進する、それが消費者担当大臣なんというのは、私はこれは大臣の資質が問われる問題だと思いますので、また機会があれば質問したいと思います。
 ありがとうございました。
○原田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時五分散会