第193回国会 外務委員会 第18号
平成二十九年九月五日(火曜日)
    午前十時三十分開議
 出席委員
   委員長 三ッ矢憲生君
   理事 黄川田仁志君 理事 新藤 義孝君
   理事 土屋 品子君 理事 中山 泰秀君
   理事 長尾  敬君 理事 小熊 慎司君
   理事 寺田  学君 理事 遠山 清彦君
      小田原 潔君    熊田 裕通君
      島田 佳和君    鈴木 憲和君
      鈴木 隼人君    武井 俊輔君
      辻  清人君    堀井  学君
      前川  恵君    宮路 拓馬君
      八木 哲也君    山田 美樹君
      石関 貴史君    篠原  豪君
      中川 正春君    原口 一博君
      渡辺  周君    輿水 恵一君
      笠井  亮君    足立 康史君
      玉城デニー君
    …………………………………
   外務大臣         河野 太郎君
   外務副大臣        佐藤 正久君
   防衛副大臣       山本ともひろ君
   外務大臣政務官      堀井  学君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  増田 和夫君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  横田 真二君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  菅原 隆拓君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  田中 勝也君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  三角 育生君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   下川眞樹太君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 飯島 俊郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 相木 俊宏君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 松浦 博司君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    森  健良君
   政府参考人
   (気象庁地震火山部長)  上垣内 修君
   政府参考人
   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制部長)          山田 知穂君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 岡  真臣君
   外務委員会専門員     辻本 頼昭君
    ―――――――――――――
委員の異動
八月三日
 辞任         補欠選任
  佐々木 紀君     河井 克行君
同月七日
 辞任         補欠選任
  大野敬太郎君     堀井  学君
  岡本 三成君     吉田 宣弘君
同日
 辞任         補欠選任
  吉田 宣弘君     岡本 三成君
九月四日
 辞任         補欠選任
  浜地 雅一君     遠山 清彦君
同月五日
 辞任         補欠選任
  今津  寛君     鈴木 憲和君
  小渕 優子君     八木 哲也君
  河井 克行君     宮路 拓馬君
  松島みどり君     前川  恵君
  吉良 州司君     篠原  豪君
  岡本 三成君     輿水 恵一君
同日
 辞任         補欠選任
  鈴木 憲和君     今津  寛君
  前川  恵君     松島みどり君
  宮路 拓馬君     河井 克行君
  八木 哲也君     小渕 優子君
  篠原  豪君     吉良 州司君
  輿水 恵一君     岡本 三成君
同日
 理事岡本三成君八月七日委員辞任につき、その補欠として遠山清彦君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
六月十六日
 一、国際情勢に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 国際情勢に関する件
 北朝鮮による六度目の核実験に対する抗議決議の件
     ――――◇―――――
○三ッ矢委員長 これより会議を開きます。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三ッ矢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に遠山清彦君を指名いたします。
     ――――◇―――――
○三ッ矢委員長 次に、国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長下川眞樹太君、大臣官房審議官飯島俊郎君、大臣官房審議官相木俊宏君、大臣官房参事官志水史雄君、大臣官房参事官松浦博司君、北米局長森健良君、内閣官房内閣審議官増田和夫君、内閣審議官横田真二君、内閣審議官菅原隆拓君、内閣審議官田中勝也君、内閣審議官三角育生君、気象庁地震火山部長上垣内修君、原子力規制委員会委員長田中俊一君、原子力規制庁原子力規制部長山田知穂君及び防衛省防衛政策局次長岡真臣君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三ッ矢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○三ッ矢委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中山泰秀君。
○中山(泰)委員 おはようございます。
 自由民主党を代表し、質問に立たせていただきます。
 まず、世界で唯一冷戦構造が色濃く残っているのが朝鮮半島であります。その朝鮮半島の三十八度線から以北をソビエトに武装解除、そしてまた以南を米軍に武装解除、この朝鮮半島の分断は、まさにヤルタ会談でチャーチルとルーズベルトとスターリンが決断をし、朝鮮半島の分断というものが行われました。それ以来、二十世紀の負の遺産とでも申しましょうか、これが二十一世紀にまで継続されているというのが、不幸にも朝鮮半島の現在に至る歴史であります。
 その中で、北朝鮮が愚かな行動を頻繁に行っている昨今、この衆議院の委員会が持たれたということでございます。
 また、国民の皆様方、今、閉会中で地元を歩かせていただいていると、中には勇ましい議論も正直聞かれるところもありますし、いろいろな御意見をいただきます。もっと強く対北朝鮮政策を練るべきじゃないか、実際に行動を起こすべきじゃないか、もしくは核保有の議論、そういったものまで聞こえてくる中で、我々、政治として、その最終手段に至る手前のしっかりとした外交というものを安定的に安倍政権で運んでいっていただかなければならない、そんなふうに強く思う次第でございます。
 佐藤外務副大臣はそもそも武人でおありになられて、自衛官という存在が最も戦争を回避したい、そう願っていることを私は信じておりますし、それをいかに回避するのかというのが世界のトレンドである中で北朝鮮が暴挙を行っている。まさに私がまず第一問にお伺いしたいのは、制裁の実効性をいかに高めていくのか、また、いけるのかということをお伺いしていきたいと思っています。
 北朝鮮が二〇〇六年に初めて核実験を行って以降、国連安保理は八本もの対北朝鮮制裁決議を採択しておりますが、制裁決議を重ねても包囲網を狭めても、常に制裁逃れをする北朝鮮の暴走をとめることができなかったというのが現実であります。
 今回、北朝鮮は、大陸間弾道ミサイル、ICBMに搭載可能な水素爆弾実験を成功させたと彼らは主張しています。
 米国においては、ジェームズ・マティス国防長官は、NSCの後、巨大な軍事行動で反応すると警告しております。米国は、グアムを含む米領、要するに自国と、同盟国である日韓両国を防衛する意思と意欲は鉄のように強固だと、コミットメントを申し述べております。北朝鮮という国を全滅させようとしているわけではないが北朝鮮の非核化を期待すると表明をしておりました。
 トランプ大統領はまたツイッターで、米国は、他の選択肢に加えて、北朝鮮と商取引をしている全ての国との貿易停止を検討していると表明を重ねております。なお、北朝鮮は、貿易の約九割を中国に依存していると言われます。また、原油の禁輸措置、こういったものも国連の安全保障理事会で検討されるやに聞いております。
 他方で、米国が強い調子で北朝鮮を脅しても、北朝鮮が世界的な非難を浴びていても、北朝鮮は、核開発活動を停止させるような気配も、それを制限する気配のみじんも感じられないというのが、正直、私たちの思うところです。しかも、核開発の速度は加速し続けているように思われます。
 日本も、対話と圧力、行動対行動との対北朝鮮に関する外交方針は明確ではありますが、これまでに行われた各種制裁や軍事的な威圧等では北朝鮮政府を動かすことは不可能であったという現実もあります。
 問題はこれからです。世界は、これまで北朝鮮による核開発をとめさせる方向で尽力はしてきておりますが、今後は、現実的に既に核保有国となっている北朝鮮と一体どのように共存していけるのか。また、朝鮮半島における非核化はもちろんのこと、核抑止や核の移動等に関する封じ込めなど、核保有国となった北朝鮮に対する戦略を各国と政策調整していかざるを得ない側面を持つと思いますが、政府はその点に関しどのような考え方で臨もうとしているのか、お伺いをしたい。
 対北朝鮮政策で重要な意味を持つ国が、現在世界じゅうで軍備拡大傾向を強めている中華人民共和国であることは、世界じゅうが認めている、これも現実であります。六者協議の枠組みで言う北朝鮮以外の国々が北朝鮮の悪行を非難しているものの、肝心の中国が、国連制裁以上の制裁や現実的に効果のある対応を容認する姿勢はいまだに見せていないという現実も、他方で存在しています。そういった中国に対するアクションを、日本として、政府として、いかに起こしていけるのか、お伺いをしたいと思います。
○佐藤副大臣 このたび外務副大臣を拝命しました参議院議員の佐藤正久です。どうぞよろしくお願いします。
 中山委員にお答え申し上げます。
 朝鮮半島の非核化、これは我が国にとっても譲れない共通目標、ほかの国と同じ目標だというふうに思っております。そういう中で、今回の核実験につきましては、その分析、データ等を見ると、やはりこれまでよりも規模が大きい、我が国にとってもこれまでにない現実的な脅威というふうな認識を持っているところであります。
 そういう中で、そもそも北朝鮮は、二〇〇五年の六者会合における共同声明において、全ての核兵器そして既存の核計画を放棄するということを約束しておりますし、また、関連の安保理決議も、累次、北朝鮮からの核の放棄というものを求めているという状況です。
 そういう中で、御指摘の中国ということにつきましては、極めて大きな役割を非核化に向けて果たすということは、委員と認識を共有するものであります。特に、中国は、安保理の常任理事国だけではなく、六者会合の議長国でもあります。また、北朝鮮の貿易額の約九割を占めるというふうにも言われております。
 そういう中で、今回の核実験を受けまして、中国政府の方も、断固たる反対と強い非難を表明する外交部声明を出しました。また、中国側の発表によれば、四日には、中国外交部は、駐中国北朝鮮の大使館の責任者を招致し、厳格な申し入れを行ったというふうに伺っております。
 我が国としても、引き続き、中国の取り組みを注視するとともに、日中間で連携しながら、北朝鮮に対する圧力を強化し、対話というステージに北朝鮮に出てもらうという環境をつくっていく、具体的な行動を強く求めていきたいと思っております。
○中山(泰)委員 また、国民保護の観点から申し上げたいと思いますが、シンガポール、スイス、イスラエル等ではシェルターが積極的に導入されています。飛来してくる飛翔体に対するイスラエルの防衛システム、アイアンドームなど、具体的な導入の検討を進めるべきだと私は考えます。政府は、この点について現時点でどのような考えや戦略を有しているのか。
 例えば、イスラエルでは、ホテルの地下駐車場がブラスター用の鉄扉を閉めますと二千床の病院に早変わりしたり、シンガポールにおいては、地下鉄の駅の構内がそのまま核シェルターになります。
 ミサイル等の飛翔体に対する攻撃以外にも、サイバー攻撃の開発にも進歩が見られる北朝鮮、バングラデシュ銀行から九十億以上のお金を巻き上げたことでもよく知られています、こういった攻撃に対して、本当の意味での国民保護をどのようにお考えでしょうか。
○佐藤副大臣 御指摘のように、イスラエル、私も訪問をし、シェルターの状況やアイアンドーム、これらを実際に見てまいりました。
 やはり、国民保護という観点につきましては、ミサイル防衛だけではなく、そういったシェルターとかいろいろな対応の要素が必要だというのは、委員御指摘のとおりだと思います。
 シェルターあるいは防衛システムの導入といった国民保護の観点については、やはり関係省庁全体がまとまって検討していくというふうに思っています。
 さらに、ミサイル防衛につきましても、多層的なミサイル防衛というものを目指していく。シェルターを含め、関係省庁全体として連携しながら対応してまいります。
○中山(泰)委員 ありがとうございました。
 以上で質問を終わります。
○三ッ矢委員長 次に、遠山清彦君。
○遠山委員 公明党の遠山清彦でございます。
 佐藤外務副大臣、御就任おめでとうございます。
 時間がないので早速でございますが、まず、九月三日、北朝鮮が六回目となる核実験を強行したことは言語道断の暴挙でありまして、また、累次の国連決議違反、日本のみならず、アジア太平洋地域全体、ひいては世界全体の平和と安定への重大かつ新たな段階の脅威であるということは明らかでありまして、公明党といたしましても、既に声明は出しておりますけれども、北朝鮮に対して党として断固非難、抗議をするとともに、北朝鮮に対して今すぐ暴走をとめるように強く求めたいと思っております。
 これに関して、私は、先週一週間、超党派の若手中堅議員で構成いたしております日中次世代交流委員会第五次訪中団の団長として中国を訪問し、北京におきまして中国共産党並びに中国政府の要人と会見をしてまいりました。核実験の前ではありましたけれども、八月二十九日の北海道上空を通過した弾道ミサイルの発射の直後でありましたので、全ての中国側との会談で北朝鮮問題を取り上げ、意見交換をさせていただきました。この会談相手には孔鉉佑外交部部長助理・北朝鮮特使も含まれております。
 時間がないので、詳細は省きます。
 中国側が主張していた注目すべきポイントは、次の三点でございます。
 まず一つは、中国は北朝鮮の核兵器開発と弾道ミサイル発射に一貫して反対であり、国連安保理決議の履行も求める立場であること。二つ、北朝鮮は中国との国境からわずか九十キロメートルしか離れていないところで核実験を行っており、中国も日本と危機感を共有している。三番、北朝鮮に対し圧力を強めることは賛成だが、圧力だけでは解決しない問題なので、対話をしっかりすることが重要だと考えている。このように中国は言っております。
 特に三点目につきましては、中国は具体的な提案として、いわゆるダブルフリーズ案を出しております。これは、米韓軍事演習を一年間停止すると同時に、その同じ期間に北朝鮮も核実験とミサイル発射を凍結するという案でありまして、その一年間の間に、ダブルフリーズをしている間に対話をしようという提案でございます。
 私のこの中国側との会談の四日後に今回の核実験の強行がありました。状況は甚だしく悪化をしているわけでありますので、中国が今どういう立場か私は推しはかるしかないわけでありますが、ただ、日本としても、この北朝鮮問題を軍事的解決よりも外交的解決を図る方向に持っていった方がいいことは明らかでありますので、今後、圧力を強化、これは中国側もいいと言っているんです、圧力を強化してその実効性を担保することをやりながら、出口戦略を念頭に置いた対話とか交渉のあり方、この中には、政府間の交渉だけではなくて、トラック2とか国連を使うとか、そういうことも検討するべきだと私は思っておりますが、外務省として今どういうお立場か、教えていただきたいと思います。
○佐藤副大臣 遠山委員にお答えいたします。
 中国に行かれまして、日本の立場あるいは中国の考え方、議員外交で披露していただき、ありがとうございます。
 その上で、御指摘のように、あくまでも外交あるいは対話によってこの問題を解決するという方向性は、国際社会も、アメリカも日本も同じであります。
 ただ、八月五日の二三七一の、これまでにない国連決議で制裁を科しても北朝鮮は核実験をやったという事実は隠しようもないという状況ならば、今は、やはり、対話をするためにはもう一段圧力をかけるという必要があるというふうに我々は考えておりまして、ここは、国連の場あるいは二国間、中国との間でも話をしながら、どういう形で対話をするための圧力をかけていくか、これについては引き続き力を尽くしていきたいというふうに思います。
 御指摘のように、対話のための対話ではなく、もっとしっかり、向こうが結果を出すための対話というものを求めていくということに力を尽くしてまいります。
○遠山委員 私の質疑時間は終わりましたので、答弁は要りません、一言だけ申し上げたいと思いますが、かなり今深刻な事態に至っているというふうに私は認識をしております。もしかすると、もう一回、近いうちにミサイルを撃つかもしれないという状況であります。
 河野外務大臣初め外務省の皆さん、頑張っていらっしゃると思いますが、こういう深刻な事態ですから、例えば、国連事務総長が直接北朝鮮の指導者に会って、こういったことをやめるように申し入れるなど、ありとあらゆる外交手段で、これ以上のエスカレーションをとめるべく努力をしていただきたいということを申し上げて、私の質疑を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○三ッ矢委員長 次に、原口一博君。
○原口委員 おはようございます。民進党の原口一博でございます。
 両副大臣、御就任おめでとうございます。
 きょうは大臣が電話会談ということで、質疑はできませんが、ぜひ、私たちが求めている憲法五十三条に基づく臨時国会、これを早く開いていただいて、差し迫った脅威に対する議論を詰めたい、まずこのように思います。
 また、民進党としても、北朝鮮の相次ぐ安保理決議違反、日朝平壌宣言違反の核実験、ミサイル発射を最大限の言葉で非難したい。これはまさに、世界の平和と安定に対する重大な脅威であり、挑戦であるというふうに思います。我が国にとっても、とても見逃すことはできません。
 ちょっと、まず、脅威の同定をしたいと思います。
 新たに核弾頭を小型化することに成功したのではないか、そのように考えていますが、小型化、弾頭化、核兵器のこの認識、どうですか、副大臣。
○佐藤副大臣 原口委員にお答えいたします。
 核兵器の弾頭の小型化、これについては、確たる確証はございませんが、これまでの六回の核実験という実績を踏まえれば、小型化が相当程度進んでいるという可能性も否定できない。
 ただ、我々としては、予断を持って判断するのではなく、いろいろなケースを考えながら対応していきたいというふうに思っております。
○原口委員 今お答えになったように、弾頭化、小型化に成功しているというふうに見る方が正しいんじゃないかと私は思います。その上で、委員長、資料をお配りさせていただいて。
 最初の方、これは制裁です。北朝鮮の累次の制裁を図にしたものでありますけれども、資料二をごらんになってください。これは、北朝鮮に関する安保理決議に基づく資産凍結等の措置の対象となるものでございます。これの一番と四十番をここに挙げてきました。
 一番、これはどういうものなのか。これは、北朝鮮の武器のいわゆるディールの中心となっているところじゃないか。そして、四十番、これはバージン諸島とか中国に拠点があるわけです。これはどういうものか。フロント企業なんじゃないですか。こういったものをしっかりと制裁をすることが必要だと思いますが、制裁の実効性はどこまで上がっているのか。
 それから、原油ですね。
 私は、さきの通常国会で、原油について当時の岸田外相にただしました。原油は中国から五十万トン輸入との説を当時の岸田外務大臣は私に示しましたけれども、中国の数字には上がっていないんですよ。また、ロシアの数字にも上がっていない。原油はどこかからか入っていなきゃおかしいわけです。これに対して、日本政府はただしているのか。
 それから、今、国連安保理が開かれていますけれども、原油禁輸をこの国連決議の中に盛り込む意向があるのか、日本政府として提案したのか。
 それから、さらに、北朝鮮は武器輸出でも外貨を得ていると言われています。この二月に、国連の制裁パネルの中で幾つかの国が挙がっていると思いますけれども、これは資料で結構ですから、本委員会に後で提示をしてください。
 まさかこれらの国に我が国の兵器を輸出したりという検討はないと信じますけれども、支援がないことをあわせて確認します。北朝鮮のミサイルの部品の九割が日本製という情報もありますけれども、信じがたいことであります。
 別に北朝鮮を支援しているものがいなければ。佐藤副大臣、北朝鮮というのは日本の小さな県ぐらいのGDPしかないんですよ。そのGDPの国がこれだけのことができるというのは、それを支援しているものがいるはずです。
 私は一貫して、朝銀に入れた公的資金一・四兆円を問題にしてきました。RCCは朝鮮総連の不良債権を回収できたんですか。できていないでしょう。であるにもかかわらず、巨額の不良債権、あれは五百億以上だったと思いますけれども、朝鮮総連は他の支援なしにどうやって運用しているんですか。
 私はこういった、やれることをやっていないんじゃないかと思うわけですけれども、お答えください。
 きょうは時間が限られていますので、今、制裁のところで幾つか質問をしました。
 次に、今度は守りですね。
 今回のミサイルで、一説によると、大規模な電磁波も観測されたのではないのか。つまり、アメリカのシンクタンク、ヘリテージ財団等はEMP攻撃、電磁パルス攻撃ですね、このパルス攻撃が壊滅的な被害を与えるとして、ペンタゴン、防衛省ともにその備えを急いでいます。しかるに、今までの北朝鮮のミサイルの兆候をどのように観測し、検討しているのか。これは山本副大臣。
 電磁パルス攻撃、EMP攻撃には、特段の大気圏突入の技術は要らないわけです、空中高く爆発させればいいわけで。そうやったときに、では、今の日本の備えは大丈夫かということで、資料の一番最後をごらんになってください。
 きょう、田中委員長にも来ていただいています。これは、本来だったら、ずっと原発の安全性を議論してきた河野大臣とやりたかったところですけれども。
 資料六をごらんください。本委員会での、私に対する当時の岸田外務大臣と田中委員長の答えです。本当にこれで大丈夫ですか。武力攻撃事態を認定し、初めて原発をとめていたのでは、間に合うはずがない。
 今回のミサイルの時系列、資料に出しています。この時系列でどうやってとめるんですか。今も、一説によると東京駅が停電しているらしいですね。停電したりパソコンが動かなくなったりしたら、制御を失うわけです。全電源喪失したら、まさに私たちは多くのコントロールを失う。そのときに、こういう悠長なことで本当にいいのか。
 これは副大臣と田中委員長に聞きたいんですが、この答弁後、政府でどのような検討を、原子力規制庁あるいは委員長には何か御指示や情報提供があったのか、政府の中で検討があったのか。これをごらんになってください、岸田外務大臣は検討を続けると約束をしているわけですけれども、その有無についてお尋ねをいたします。
 以上、二点大まかに、細かいことも聞きましたけれども、あわせてお尋ねをいたします。
○佐藤副大臣 原口委員にお答えいたします。
 まず、最初の資料で提出されました、団体の一番と四十番でございますけれども、このコリア・マイニング・デベロップメント・コーポレーション、これは北朝鮮の主要な武器ディーラーであり、弾道ミサイル及び通常兵器に関する物品、装備品の主要な輸出をしているものであります。
 また、四十番のディー・シー・ビー・ファイナンス・リミテッド、これは安保理決議二三二一号に基づく制裁対象に指定された団体でありまして、加えて安保理決議第二二七〇号に基づく制裁対象にも指定されたデドン・クレジット・バンクのフロントカンパニーであり、イギリス領のバージン諸島、中華人民共和国大連市に所在するというふうにされております。
 さらに、石油関係でございますけれども、中国あるいはロシアが北朝鮮の方に石油等あるいは原油関係を輸出しているのではないかという関係、これにつきましては、韓国の大韓貿易投資振興公社が発表したものによりますと、二〇一六年、北朝鮮への原油の輸出というものは約五十万トンの水準、そして石油製品は二十七万トン、原油が五十万トン、石油製品が二十七万トンとされております。
 また、ロシアの関税庁統計によれば、二〇一七年の一月から六月期の原油の輸出は七・六万トン、石油の輸出は〇・四万とされております。
 この情報に基づきまして、中国あるいはロシアとも連携しながら、どういう形で北朝鮮の核・ミサイル化をとめていくか、いろいろな面で調整をしていきたいと思っています。
 また、北朝鮮から武器を輸入している国についても御質問をいただきました。
 国連の安保理の北朝鮮制裁委員会専門家パネルによりますと、北朝鮮から武器や軍事通信機器を購入した国として、アンゴラ、コンゴ民主共和国、スリランカ、スーダン、モザンビークといった国が挙げられます。
 いずれにせよ、各国に全面的な安保理決議の履行を促して、このような北朝鮮の武器の輸出というものをとめるべく、安保理決議の実効性を確保してまいりたいと思います。
 また、北朝鮮へのいろいろな技術、資金流入についても御指摘がございました。
 これにつきましても、国連の制裁あるいは日本独自の制裁というものを通じまして、技術、資金、そしてまたそういうものに関連するものにつきまして、少しでも技術の移転や外貨収入を減少させるために、各国と連携をしながら、しっかりと安保理決議の厳格な履行を求めていきたいというふうに思っております。
○山本副大臣 委員御指摘のEMP兵器でございますが、そもそもEMP兵器とは、核爆発などにより瞬時に強力な電磁波を発生させ、電子機器に過負荷をかけ、誤作動させたり破壊したりするものと承知をしております。
 また、北朝鮮が今月の三日に、広大な地域に対する超強力EMP攻撃を加えることができると発表していることも承知をしております。そのような兵器の開発の動向を含め、北朝鮮の軍事動向については、防衛省として平素から重大な関心を持って情報収集、分析に努めておりますが、個々の具体的な情報の内容については、我が国の情報収集能力が明らかになりかねませんので、お答えは差し控えさせていただきます。
 他方、我々としましては、自衛隊施設について、中期防において、各種事態に効果的に対応し得るよう運用基盤を維持する観点から、駐屯地、基地等の抗堪性を高める、これはEMPに対する抗堪性を高めると規定をさせていただきました。EMPに関するものも含め、さまざまな攻撃に対する抗堪性の強化が重要だと認識をしています。
 例えば、陸上総隊総司令部や海上作戦センター等の指揮中枢である施設については地下化を図る、あるいは空自のレーダーサイトで収集した情報を……(原口委員「委員長、質問に答えていません。違うことを答えています。防衛省の対応を聞いているんじゃないんです。よく質問を聞いておいて」と呼ぶ)
 失礼しました。では、以上です。(原口委員「ちょっと委員長、ひどいですよ、今の」と呼ぶ)
○三ッ矢委員長 ちょっと、よく確認して答えてください。
 次に、原子力規制委員会田中委員長。
○田中(俊)政府参考人 外務省からの指示があったかどうかということですが、御質問がありましたので確認させていただきましたが、いろいろ情報交換は綿密に行っておりますけれども、EMPについて具体的に要請を受けたことはありません。
○原口委員 政府として検討すると言って、規制委員会の方にも何の指示もないと。とんでもない話で、防衛副大臣は全然違う答弁。あなたに聞いたのは、そういうことじゃないですよ。
 答弁漏れがあるので。
 原油禁輸を今回の国連決議の中で働きかけているのかと。先ほどダブルフリーズの話がありましたが、ダブルフリーズを中ロで提案をしている、それは私も知っています。しかし、その一方で、その国々が油を北朝鮮に流しているというのでは説得力がないんじゃないか。私は、平和への動きというのは歓迎しますよ。しかし、他方で制裁逃れをやっているようであれば、それは説得力がないんじゃないかと私は思うわけです。
 佐藤大臣に再質問をいたします。
 原油禁輸を国連決議に働きかける意向があるのか。それから、あわせて、トランプ大統領は、あらゆるオプションがテーブルにあるとしていますが、休戦が破られた場合に、我が国に及ぶと予想される被害のシミュレーション、その有無を含めて提示をされたい。韓国は、米国が武力行使に移行する場合に事前の同意を了承させたと発表していると承知をしています。しからば、我が国はどのようになっているのか。
 そのことについて、以上三問伺いましたけれども、明確にお答えください。
○佐藤副大臣 お答えいたします。
 まず、ロシア、中国への、原油に関しての質問でございますけれども、先ほど私、答弁の中で、ロシアの関税庁統計によれば二〇一七年の一月から六月の上半期の原油の輸出は約七・六万トンと答えましたけれども、七・六万ドルの間違いでございますので、これは訂正をさせていただきたいと思います。
 まず、国連安保理の方における、新たな制裁における石油関連あるいは原油につきましては、これは今、ほかの制裁手段も含めまして各国で議論しているところであります。ただ、原油あるいは石油製品というものについては制裁対象になる一つの選択肢ということになる、これは間違いないと思います。
 済みません。二問目、三問目の質問につきまして、ちょっと今失念しましたので、もう一度簡潔に、二問目、三問目につきましてお願いします。
○原口委員 時間がないので。初めてですからあれですけれども。
 一問目についても、原油を国連決議の中で働きかけたかと。これは我が国のことですから。我が国が働きかけるべきだと私は申し上げているわけで、働きかけたかどうか教えてください。
 二番目は、先ほど田中委員長が、EMP攻撃について全く政府からも聞いていないと。備えについて。今、どうなっているか。
 佐藤副大臣もよく御存じのとおり、EMP攻撃があった、我が国の武力攻撃事態と認められた場合は、それは政府が原発をとめることになるでしょうけれども、そういう形で間に合うのか。先ほど山本副大臣がお答えになりましたけれども、北朝鮮が実際にEMP攻撃について言及をしている。この段階で備えがなくて、ではEMP攻撃が今あった、そうしたら全電源喪失して日本の原発はまたメルトダウンになったなんという話は絶対にだめだと思うから、そのことについての検討の内容を教えてください。
 三番目は、武力行使に米国が移行した場合のシミュレーションと、そして被害のシミュレーションがあるのかどうか。そのことについて韓国はアメリカに、事前に同意をとってくれと言っているわけです。前回の核危機のときは、金泳三さんがそれはやめてくれということでとまったというふうに私は承知しています。
 では、今回、我が国も韓国並みに事前に、軍事オプション、これ、全てをテーブルに出すと言っているわけですから、そのテーブルの中の軍事オプションを選んだときに、我が国として事前にアメリカから同意を求められる立場にあるのか、そのことについて言ったのかということを聞いているわけです。
 以上三問、明確にお答えください。
○佐藤副大臣 大変失礼いたしました。
 まず最初の、国連安保理決議、原油関係を含めてどういう働きかけを行ったかということにつきましては、先ほど答弁いたしましたように、原油以外にもいろいろな制裁手段があるというのは委員も御理解しているとおりだと思います。
 ただ、その中で、石油製品関係、これは極めて有効だということでございますので、我々としても、それも選択肢の一つとして、今、国連の方と安保理会議の場で調整をしているという状況でございます。
 また、EMP攻撃、これについて政府としてどういうふうに対応するかということについては、今私手元の方にその回答は持ち合わせておりませんので、後ほどまた改めて説明をさせていただきたいと思います。
 最後に、北朝鮮危機の場合のシミュレーションということについてでございますけれども、これは我が国の安全保障にかかわる事項でございますので、この場で細部を明らかにするということは差し控えたいと思います。いろいろな形で日本に対する影響というものについては考えているというところでございますが、ただ、韓国の立場あるいは米国政府の立場についてはお答えする立場にはないというのが、今我々のここで答えられる立場でございます。
○原口委員 いや、ちょっと余りにもひどいので。通告していますから。EMP攻撃については今初めて言ったんじゃないんですよ。
 新藤大臣もおられますけれども、私たちは、これは超党派でいろいろな議論をしてきました。おたくが、政府が検討するというからその検討内容を教えてくれと言っているのに、手元に資料がないから答えられないというんだったら、とめてください。
 それから、二番目。韓国の立場を聞いているんじゃないんですよ。よく聞いてくださいね。日本がアメリカに、アメリカが武力オプションを選択したときに日本にあらかじめ同意を求めるということを言っていますか、アメリカはそれにうんと言っていますか。
 安保条約じゃないですよ。日本の基地を使うときの同意じゃないですよ。そうじゃなくて、アメリカが軍事オプションを使うときに日本に対して同意を求めるように言っていますかと、日本のことを聞いているんです。正確にお答えください。これは通告していますから。
○佐藤副大臣 EMPにつきましては、私、事務方から伺っている範囲では、質問通告というのは来ていないというふうに承知をしております。
 二番目の、アメリカの軍事オプションに対しての日本への事前通知がどうかということにつきましては、これも先ほどお答えいたしましたが、今アメリカとはいろいろ外交交渉をやっているさなかでございまして、特に、事前の了承等を含めまして、我が国の安全保障に係る問題でございますので、明らかにすることは差し控えたいというふうに思います。(原口委員「ちょっと無理。それは無理だわ。だって、細かく通告しているんだから」と呼ぶ)
○三ッ矢委員長 原口君に申し上げます。
 時間の関係もございまして、この件につきましては、改めてよく調整、確認した上で対応させるということにしたいと思います。よろしゅうございますか。
○原口委員 それはどういう意味ですか。今答えられるでしょう。
○三ッ矢委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○三ッ矢委員長 速記を起こしてください。
 佐藤副大臣。
○佐藤副大臣 事務方にも今再度確認しましたが、EMP攻撃については、外務省としては通告を受けたという認識はございません。
 また、米国が軍事行動を行う場合に日本に対して事前の承認を得るということにつきましては、アメリカとはさまざまな連携をとっておりますけれども、実際、その具体的な内容ということについてはお答えを差し控えたいと思いますが、いずれにせよ、我が国の防衛や地域の平和、安全の確保には日米同盟の強い抑止力が必要ということは言うまでもありません。
 このような立場から、アメリカとは、首脳間レベル、外相レベル含めてさまざまな連携をとっているということでございます。
○原口委員 本当に遺憾ですよ。だって、紙で出しているんですから。委員長に差し上げますか。両筆頭にお渡ししますか。通告をしていないと、あなた方がそうやって言うから。
 私たちが政権をとっていたときは、通告は、外交についてとか安全保障についてだけだったんですよ。その中を私たちはずっと答えていたんですよ。
 私は、EMP攻撃について、あなた方がさきの国会で検討するとおっしゃっているから、そのことについてどう検討したんですかと。通告していなければ、田中委員長だって答えないでしょう。(発言する者あり)通告していないなんというのを答弁の言いわけにしちゃいかぬですよ。だったら、事前のレクをしている意味がないじゃないですか。
 私は、皆さんが答えやすいようにといって、全部ペーパーで。後ろの秘書官は持っているでしょう、私の質問の中身。いいかげんにしてくださいよ。ちょっと訂正してください。
○三ッ矢委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○三ッ矢委員長 速記を起こしてください。
 佐藤副大臣。
○佐藤副大臣 大変失礼しました。
 この質問の通告の有無については、今、再度確認しておりますけれども、外務省に対する質問という形で事務方が受け取らなかったということもあるようでございます。それについては、細部をちょっと確認させていただきたいと思います。
 また、その上で、我が国へのEMP攻撃に対する対応につきましては、今手元に細部の資料はございませんけれども、御指摘のとおり、攻撃がなされた場合は極めて大きな影響を与えるというのは我々も認識しておりますので、それに対する対応については政府全体としてまた考えていきたいというふうに思います。
○原口委員 ちょっと外務大臣、見えているでしょう。
 河野外務大臣、ずっと核の問題について議論してきました。きょう、私は、EMP攻撃について先ほど質問したわけです。前の外務大臣が、これは規制委員会と政府の間でボールのやりとりをしていたのではだめじゃないかという私の質問に対して、今お手元の資料の六のように答えています。その後の検討がどうだったかということを私はきのうからずっと聞いているわけですけれども答えがない、大変遺憾であるということを申し上げているわけです。
 大臣、御所見があったらお答えください。
○河野国務大臣 適切に対応しようと思います。
○原口委員 終わります。
○三ッ矢委員長 次に、渡辺周君。
○渡辺(周)委員 引き続き、もう時間がありませんので、要点を伺います。
 先月二十九日に北海道を越えるミサイルが発射されました。その際、安倍総理は、発射から完全に把握をしていた、だから破壊措置行動はとらなかったということでございました。韓国の議会では韓国国防省が、これは昨日の報道ですけれども、また新たなミサイル発射の兆候があると。次回もしまたミサイルが発射された場合、今度はJアラートの中で、我が国の領土、領海への着弾の有無、これは発出するのでしょうか。
○横田政府参考人 お答えいたします。
 Jアラートによる情報伝達におきましては、弾道ミサイルが我が国に飛来する可能性がある場合に、まず発射された旨の情報伝達、それから避難の呼びかけを行うことにしております。
 今回、八月二十九日に発射された……(渡辺(周)委員「説明はいいから、次どうするのか」と呼ぶ)はい。今回は通過でしたので、通過ということで情報発信しましたが、万が一、我が国に落下する可能性がある場合には、ミサイルが我が国に落下する可能性がある旨の情報の伝達及び直ちに避難することの呼びかけを行うことといたしております。
○渡辺(周)委員 それを、先日、我が党の部会で各省庁の方々に来ていただきました。そしたら、着弾の有無については、北朝鮮にその手のうちを見せることになるのでというような答弁があったんですね。驚きました。
 つまり、国民にとって大事なことは、まず、北朝鮮から先ほどミサイルが発射された、何分以内にどこに一体飛来するのかということなんですね。それを具体的にJアラートで、対象となる地域に対して、例えば今回なら北海道だったわけですけれども、それについては発射の直後に直ちに発出できる、そして内容もできるだけ具体的にそうしたことができる、それでよろしいですか。
○横田政府参考人 お答えいたします。
 Jアラートは、即時にその情報を伝達するという、即時性といいますか、それがまず一番大事だというふうに考えておりまして、発射されてすぐ、どこに落下するかとか、そういうことを発信するというのはなかなか難しゅうございますが、今のようにいろいろ御意見がございますので、今回のことを検証して、改善すべきところがあれば改善をしてまいりたいと考えております。
○渡辺(周)委員 いや、そんな頼りない答弁じゃなくて、実際、現実の問題としてまた次のミサイルが飛ぶかもしれないという現状の中で、できるだけ早く改良をして、悠長なことは言っていられないので、まずは国民の不安を取り除くための最善の方策をとっていただきたい、そのことを強くお願いします。
 河野外務大臣に伺います。
 ミサイルが飛んで、核実験、九月九日にまた北朝鮮は建国記念日があります。昨年はここで核実験を行いました。先ほど申し上げましたように、さらに別の坑道で核実験の可能性、あるいはまた新たなミサイルの発射の可能性ということがあるんですが、国際社会に対して、ロシア、中国は石油の禁輸に対しては非常に慎重です。
 即効性のある最大級の圧力のオプション、一昨日、韓国の康京和外務大臣と電話協議で、北朝鮮に最大級の圧力をかける時期、そのように大臣がおっしゃったと報道されておりますけれども、その即効性があって、なおかつ最大級の圧力のオプションが必要と思いますが、それは、大臣、何だとお考えでしょうか。
○河野国務大臣 北朝鮮が非核化の意思を明確にして具体的な行動をとる、それがはっきりすれば、我々としても対話ということを考えられるわけでございます。
 北朝鮮が非核化の意思を明確にするために今我々がやらなければいけないことは、北朝鮮が核あるいはミサイルの開発のために使っている資金の流れというものをとめる必要があるんだろうと思います。
 一番即効性がありますのは、これまでの安保理決議、これが完全に履行されれば十億ドル以上の資金の流入を断つことができますので、まずこれを各国が完全に履行する、そして抜け穴を塞いでいくということになると思います。これにつきましては、先般のASEANの会合あるいはTICADの場でそれぞれの国々に、抜け穴のないよう、また、国連に対して決議の履行をどのようにやっているかという報告書を提出していただくように求めてまいりました。
 これをきちんとやった上で、今、安保理でさらなる安保理決議の議論が行われておりますので、その中で必要な対応をとってまいりたいと思います。
○渡辺(周)委員 その幾つかあるオプションの中で、私は岸田外務大臣のときにも質問をしました。
 それは、日本とロシアの経済協力において、実はロシアにたくさんの北朝鮮の労働者が働いている。ロシアのみならず、中国もそう、モンゴルもそう、あと中東も相当な数の北朝鮮の労働者が行っているわけなんですね。
 このオプションの中の一つに、就労ビザを発給しないこと。日本と関係のある中東の国々等に対して、やはり北朝鮮の労働者が結果的には外貨資金の、外貨を稼ぐ有効な手だてになっている。当然、北朝鮮という国が家族を人質にとって労働者を派遣して、相当な、七割とも八割とも言われる金を搾取しているわけですよね。これがミサイルあるいは核開発の資金になる。
 ということで、私は、やはり北朝鮮の海外派遣、労働者の派遣というものに対してイニシアチブを持って取り組むべきだと思うんですけれども、日本政府の取り組みはいかがですか。これは岸田外務大臣のときは明確なお答えがなかったんですけれども、いかがですか。
○河野国務大臣 おっしゃるように、中東には千人単位で北朝鮮の労働者を受け入れている国がございます。
 今、どこまで確定的な数字がとれるかというのは別として、それぞれ中東各国にどれぐらい北朝鮮から労働者が出ているかというのを外務省で調べておりまして、これは、これから行われる日本とアラブの政治対話、あるいは外相の会談の中でこの問題を提起していこうというふうに考えているところでございます。
○渡辺(周)委員 あと、日本とロシアの経済協力においても、北朝鮮の労働者を使っている企業であるとか自治体とは契約を結ばない、それを絶対に履行していただきたいと思うんですが、その点はいかがですか。
○河野国務大臣 具体的に、今、安保理で新たな制裁決議の内容を議論しているところでございますから、その中身がどうなるかというのをここで私が述べるわけにはまいりませんが、必要な措置を、この労働者の問題に限らず、安保理の決議に沿ってしっかりと履行してまいりたいと思います。
○渡辺(周)委員 それから、ちょっと別の質問で、もう時間がありませんので。
 一つ、先ほど申し上げた九月九日建国記念日、もしまたこの日に何らかの挑発行為がある、北朝鮮という国は言ったことはやる国だという識者の指摘もございます、そうすると、やはりグアム近海にまで飛ばすことがあり得るのか。だからこそ、我が国も中国地方や四国にPAC3を配備しているわけでありますけれども、もし次に日本列島を飛び越えるようなことがあった場合に、これは私は重要影響事態じゃないかと思うんですね。重要影響事態に相当することになるのではないか。その日本の重要影響事態として判断するレッドラインというのはどこに置いているのか、政府は答えられますか。
○菅原政府参考人 お答え申し上げます。
 ある事態が重要影響事態に該当するか否かということについては、その事態の個別具体的な状況に即しまして、政府が全ての情報を総合して客観的、合理的に判断するということとなるために、一概に現段階で申し上げるということは困難であるということを御理解いただきたいと思います。
○渡辺(周)委員 では、次に日本列島を越えるようなミサイルがもう一回飛んだ場合には、それは否定はできないということで考えていいですか。可能性はあるということですか。
○菅原政府参考人 繰り返しになりますけれども、重要影響事態に該当するか否かについては、その事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して客観的、合理的に判断するということとなるため、一概に申し上げることは困難であるということは御理解いただきたいと思います。
○渡辺(周)委員 そういう答えを何回繰り返しても、時間の浪費です。
 しかし、北海道、我が国を飛び越えるようなミサイルが発射された、そしてまた核実験が行われ、そして今度はまた引き続きの挑発が続くようだ。これをそのまま放置しておいたら、我が国の安全保障上、実際、EEZまでは飛んできているわけですからね、もうその中距離ミサイルを飛ばしてきているわけですから、この時点で我が国にとって、地球上で、核実験をやりながらミサイルを近隣国に向けて飛ばしている国なんというのは世界じゅうでこの国だけですよ、その隣国である我々からすれば、これはやはり重要影響事態と認定せざるを得ないじゃないか。
 ぜひその可能性について、ここで答弁しろとはもう言いませんけれども、そこに向けての、その場合には我が国のどういう体制になるのか、ある意味、凖軍事的体制をとらなければいけないのかどうなのか、準有事の体制をとらなければいけないのかどうかというところまで含めて、やはりしっかり検討を、シミュレーションしていくべきだと思います。
 最後に、河野大臣、アメリカが対話をする可能性はあるのでしょうか。アメリカが対話をするということを引き出すということは北朝鮮の勝利でありまして、核でおどかして、核保有国として独裁体制を認めさせ、体制保証させて、そのかわり、例えばICBMは開発を凍結するような、何かそういう条件を出してアメリカに対話をのませるというようなことがあっては、我々にとっても大変な悪夢でありますけれども、アメリカが対話に応じる可能性というのはあるんですか。あるいは、韓国が、よもやと思いますが日本が、対話をアメリカに促すということはあるんでしょうか。いかがですか。
○河野国務大臣 どの国も対話を否定しているわけではございません。
 我々が今申し上げているのは、対話のための対話をしても意味がない。それは、北朝鮮が核やミサイルを開発する時間を稼いでいるだけに終わるわけですから、少なくとも、北朝鮮が非核化に向けての明白な意思を示し具体的な行動をとるようになった場合に対話をする、そういう方針でございますので、北朝鮮がそういう方向に動いたときは、アメリカのみならず国際社会で北朝鮮を交えた対話というのが行われると思っております。
○渡辺(周)委員 今、トランプ政権はアジアの専門家あるいは朝鮮半島の専門家というのがどれぐらいのスタッフとしているのかということについては、大変不安視をしております。それは河野外務大臣もよくおわかりのことと思います。北朝鮮の専門家やあるいはアジアについての見識を持っているスタッフがどれぐらいそろっているのか。その上で、トランプ大統領あるいは主要な政治判断をする方々がさまざまな判断をしていく。
 そういう意味では、この北朝鮮と隣り合わせで、朝鮮半島と隣り合わせできた我が国がしっかりと主体的に日米の連携の主導権を握ると言えるぐらいのことをやはり自負して、ぜひトランプ政権の政策判断にコミットしていただきたい、そのことをお願いします。いかがですか、河野大臣。
○河野国務大臣 トランプ政権の中で、まだポリティカルアポインティーが任命されていないポジションがありますけれども、そのポジションの代行を務めている方々は、今、前政権の中でそれぞれ重要なポジションを占めていた、あるいはアジアについてもよく知っている専門家でありますから、そうした方々と我々はしっかり緊密に連携をとってまいりたいと思います。
○渡辺(周)委員 終わります。
○三ッ矢委員長 次に、小熊慎司君。
○小熊委員 民進党の小熊慎司です。
 今回、たび重なる北朝鮮のミサイル発射実験、また核実験に関しては、これは許しがたい暴挙であると言わざるを得ないということを冒頭お伝えいたしたいと思います。
 また、河野大臣にお聞きいたしますが、退席中でありましたが、同じ委員の遠山清彦代議士が御紹介しましたけれども、先週、我々、公明党の遠山団長と、超党派の中堅、若手で組織する日中次世代交流委員会の第五次訪中団として中国に行ってまいりました。
 その際に、ミサイル発射実験の後、中国の政府要人また共産党要人と会談をしてまいりましたが、それは先ほど遠山委員からも御紹介があったとおりであり、その中で、孔鉉佑外交部部長助理との会談の三点、遠山委員はまとめておられました。
 一つには、朝鮮半島の非核化は共有をしている、国際社会として中国も共有するものだ。二つ目には、核実験の場所が中国に近いということで、北朝鮮に対する脅威、危機感、これは中国も皆さんと一緒に共有しているという話がありました。
 その中で、ここが肝です、中国側の提案は、これは圧力をかけ続けながらも対話を求めていかなければいけない、そのために二つの凍結をすべきだと。一つには米韓合同演習を凍結、それを担保にして北朝鮮の核実験の凍結、一年間の凍結を約束させて、その中で対話を進めていくという提案がありました。
 しかしながら、それに先立って、孔鉉佑さんの会見の前に王亜軍中連部部長助理と会談をして、これは昼食の会談だったんですけれども、昼食だったので、王亜軍さんが一人一人と、テーブルを回っていただいて、私も十分間会談をしました。
 それで北朝鮮の話をしたときに、一貫して、北朝鮮が約束を違反しているのは、さまざまな合意事項の細かな中にアメリカが履行していないものがあるということを言うんですね。それは何だと言ったら、合同演習もそうだ、あと、マカオの銀行の金融凍結もそうだという話をします。でも、では、それをやらせたところで、アメリカ側にのませたところで北朝鮮の暴走がとまるということをあなたたちは保証しますかと言ったら、何の答弁もなかったです。
 遠山委員が、孔鉉佑さんからの提案を受けて、では、それをやったときに、それですら暴走がとまらなかったら最終的な軍事オプションしかないよと言ったら、彼も、遠山さんの問いかけに明確な答えがなかったんです。
 対話と圧力を続けていく、いろいろな条件を引き出していっても、やはり、北朝鮮がそれを守る、その合意事項を履行するという担保がなければ何もなりません。この点について大臣はどうお考えですか。
○河野国務大臣 まず、お話がありましたダブルフリーズについては、国際法の枠組みにも沿って事前通告をした上で行われている米韓の軍事演習と、さまざまな安保理決議、六者会合の合意あるいは日朝平壌宣言にも違反をしている今回のミサイルの発射や核実験を同じテーブルの上にのせるということはできないと思います。
 我々としては、対話を全く拒否しているわけではなくて、おっしゃるように、北朝鮮が明確に非核化の意思を示して具体的な行動をとってくれれば対話をする用意があるということは繰り返し申し上げているところでございますので、北朝鮮がそれに向けてきちんと歩み始めることができるように、今、国際社会として協調して圧力をかけていく、その必要があると思っております。
○小熊委員 そのためには、いわゆる国交を結んでいる国が数多くあります、先ほど渡辺委員の指摘にあって大臣も答弁したとおり、水も漏らさぬように国際社会としてしっかり対応していかなければいけない。
 さはさりながら、この後、委員会で決議をまとめるところでもありますけれども、アメリカと韓国との連携、そしてその上で中国、ロシアへの連携をしっかりしていく。しかし、中国、ロシアはやはり背景が違います。中国は、非核化は望んでいながら、朝鮮半島が統一されて親米政権、自由主義陣営がそこに打ち立てられるということは避けたがっている節もあります。
 そうした思いの違いの中でしっかりとした一致行動というのは非常に難しいわけでありますけれども、外交努力がまだ、全てなされているとも私も思っていませんので、引き続き、そうした厳しい状況の中でもしっかり中国を引き込んでいくことが重要だというふうに思いますし、石油の禁輸措置も、中国は反対していますけれども、これもしっかりやらせる。
 ただ、やったとしても、石油の禁輸措置があったとしても、全てのオプションに関してそうです、全てのオプション、理想的なオプションがなされたとしても、それすらも破って北朝鮮が暴挙を働いた場合という可能性もしっかりこれは踏まえて対応をとっていくということが、緊張感を持ってやっていくということが重要だというふうに思います。今後の中国、ロシアへのさらなる連携強化、厳しい物言いもしていかなければなりません。これが大きな鍵を握ると思います。
 一言あれば、大臣、よろしくお願いします。
○河野国務大臣 今回の北朝鮮の核実験を受けて、中国及びロシアはこれまでにない強い非難声明を出しております。朝鮮半島の非核化がゴールであるというところは、王毅外務大臣あるいはラブロフ外務大臣との電話会談でもゴールは同じ認識でございますので、日本といたしましては、米韓と緊密に連携をしながら、ロシア、中国にしっかりとその役割を果たしてもらうように求めてまいりたい。
 また、委員おっしゃるように、北朝鮮と国交を結んでいる国というのが少なからずございます。そういう国々に対しましても、これまでの安保理決議をしっかり守ってもらうようにさまざまな場面で要請をしているところでございますし、ほとんどの国が安保理決議を完全に履行するということを約束してくれておりますので、しっかりと外交努力を続けてまいりたいと思います。
○小熊委員 決して甘い状況ではありません。
 最後にもう一度言いますけれども、中国要人との会談の中では、北朝鮮が約束を履行することを中国政府は保証するのかという言葉には何の答弁もなかった、そういう状況でありますから、しっかり状況を踏まえて対応をとっていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○三ッ矢委員長 次に、笠井亮君。
○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。
 北朝鮮は九月三日、昨年九月に続く六回目の核実験を強行いたしました。ICBM搭載の水素爆弾の実験を成功させたと北朝鮮は主張しております。
 北朝鮮の核実験は、ことしだけでも十三回行った弾道ミサイル発射とともに、世界と地域の平和と安定にとって重大な脅威であり、累次の国連安保理決議、六カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙であります。それは、国際社会が追求している対話による解決に逆行する行為であり、核兵器禁止条約の採択など、核兵器のない世界を求める世界の大勢に逆らうものだと言わなければなりません。
 日本共産党は、強い憤りを持って、この暴挙を糾弾し、抗議するものであります。
 そこで、河野大臣に伺います。
 日本国民の生命と安全を守っていく、そのために、最大の危険が今どこにあるかを見定める必要があると思います。私たちは、米朝両国の軍事的緊張がエスカレートするもとで、当事者たちの意図にも反して、偶発的な事態や誤算などによって軍事衝突が引き起こされる、そこにまさに現実的な危険があって、それが強まっていると見ております。
 大臣の御認識はどうでしょうか、現在の危険。
○河野国務大臣 北朝鮮のミサイル発射あるいは六回目になります核実験というのは、もう国際社会に対する正面からの挑戦と言わざるを得ないだろうと思いますし、我が国のみならず国際社会に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威でございます。この北朝鮮の暴挙をとめるというのが我が国の国民の安全のために一番大切だと思っております。
 アメリカは、トランプ大統領あるいはティラソン国務長官、マティス国防長官、繰り返し日本に対する拡大抑止を含む抑止力をコミットし続けてくれております。我々は、これを最大限に尊重してやっていきたい、アメリカ、韓国としっかりと連携をしながら、中国、ロシアにその役割を、北朝鮮を動かすという役割を果たしてもらう、これを、国連の安保理を初めさまざまな場面で追求してまいりたいと思っております。
○笠井委員 北朝鮮の暴挙とそれから彼らが挑発を繰り返しているのに対して、米国のマティス国防長官は、九月三日に、米国やグアムを含む米領、そして同盟国に対するいかなる脅威も、大規模な軍事的対応、効果的かつ圧倒的な対応に直面するだろう、我々には数多くの軍事的選択肢があると明言しているわけですね。
 そうした、結局、米朝間の軍事的緊張がエスカレートするという事態が現実にある、そのことによって万が一にも軍事衝突が引き起こされたら、その被害は日本にも深刻な形で及ぶことになる。おびただしい犠牲をもたらす軍事衝突というのは、大臣、絶対にこれは避けなければいけない、そういうことではないんですか。そこはどうですか、その点について。
○河野国務大臣 緊張を一方的にエスカレートさせているのは北朝鮮でございます。アメリカは、その北朝鮮の暴挙に対して日本を守るための拡大抑止を含む最大限の抑止力を提供してくれております。
○笠井委員 北朝鮮の暴挙に対して抑止力というのは、いざというとき使うぞとおどかす話であります。まさに、そういう形によって、軍事的選択肢がたくさんあるとアメリカの軍事当局者が言う、そういう形でトランプ大統領が言う全ての選択肢、これには大規模な軍事的対応が含まれるということでありまして、それも含めて、まさに、北朝鮮がけしからぬことをやるのに対してそういう対応をしたら軍事的緊張がエスカレートする、これは危険だというふうには思いませんか。
○河野国務大臣 現在の国際社会の平和と安全に対して、一方的に暴挙を繰り返しているのが北朝鮮でございます。この北朝鮮の繰り返されている暴挙が緊張をエスカレートしているわけでございます。
 我々は、アメリカと日米同盟をもって、アメリカの拡大抑止を含む抑止力をもって、この北朝鮮の暴発を防ごうとしているわけで、北朝鮮が明白に非核化の意思を出し具体的な行動をとれば、国際社会は北朝鮮と対話を始めることになりますが、一方的に国際社会を脅かす核の実験あるいはミサイルの発射を繰り返す北朝鮮が一方的に国際的な緊張を増長している、そう見ざるを得ないと思います。
○笠井委員 北朝鮮がそういう緊張を激化させることに対して、対応として、アメリカの側も、軍事的対応を強める、そういう選択肢があるんだ、そしてあらゆる形でそういうことをやっていくんだということも含めて言うということが、まさに危険な状況を生むんだということだと思うんです。かつてキューバ危機がありました。
 八月二十九日の国連安保理の議長声明は、その状況への平和的、外交的、政治的関与を表明して、対話を通じた平和的で包括的な解決を促進する国連安保理メンバー国やその他の国の努力を歓迎するというふうに述べております。現在の危機打開のために、やはり、米朝の直接対話というのがいよいよ緊急で、議長声明の立場に立っても切実な課題となっていると思うんですけれども、そうは思いませんか。
○河野国務大臣 軍事力を使って恫喝をしているのは北朝鮮であります。北朝鮮が一方的に核実験やミサイルの発射を繰り返しているのが国際社会の平和と安全に対する脅威になっているわけで、それを防ぐために抑止力を提供してくれているのが日米同盟に基づいた米国でございます。
 アメリカも我が国も国際社会も、北朝鮮が明確に非核化へ進むという意思を表明し具体的な行動をとれば、対話をする用意がございます。今ニューヨークの安保理で行われている協議は、そのためにどういう圧力を北朝鮮にかけるかということを国際社会で議論しているのであって、今回この国際社会に緊張をもたらしているのは北朝鮮の一方的な行為だということを申し上げたいと思います。
○笠井委員 軍事に対して軍事でやっていくというエスカレーションが今進んでいる。そういうもとで偶発的事態や誤算によって軍事衝突になったら、一番の被害を受ける国の一つが日本であり、その国民だということをやはりきちっと肝に銘ずるべきだと私は思います。
 八月二十九日の国連安保理議長声明で、安保理は、全ての加盟国に対し、ことしの二三五六、二三七一を含む、関連する全ての安保理決議を厳格、完全、迅速に実施することを要求するとしております。
 その決議二三五六号の第四項、そして二三七一号の第二十八項には、いずれもこのようにうたわれております。「朝鮮半島及び北東アジア全体における平和と安定の維持が重要であることを改めて表明し、事態の平和的、外交的かつ政治的解決の約束を表明し、対話を通じた平和的かつ包括的な解決を容易にするための理事国及びその他の国による努力を歓迎するとともに、朝鮮半島内外の緊張を緩和するための取組の重要性を強調する。」。
 このようにはっきり書かれてありますが、これは間違いありませんね。
○河野国務大臣 北朝鮮が核やミサイルをもって韓国や日本を恫喝するようなことがないように、米国が拡大抑止を含む抑止力を提供しているわけでございます。
 国際社会は、単なる対話のための対話を繰り返すことではなく、北朝鮮が非核化の明確な意思をあらわし具体的な行動をとるということになった場合には、対話に応じ、この状況を解決するわけでございますが、対話のための対話を繰り返した結果、北朝鮮が核やミサイルを開発することになったということに鑑み、対話のための対話ではなく、北朝鮮が明確な意思と確たる行動をとった場合に国際社会として対話に応じていく、そういう方針でございます。
○笠井委員 経済制裁の厳格な実施強化が必要なんですけれども、それと一体に、対話に踏み切っていくことがどうしても必要な局面に来ていると思うんです。
 拡大抑止を含む抑止ということで、アメリカがそれを提供していると言いますけれども、これは、国連の核兵器禁止条約の会議でもさんざん議論になって、核による威嚇というのも禁止だ、国際社会はそういう形で、条約という形でその中に盛り込むぐらい、そういうことの危険性を、今警鐘を乱打されているわけであります。
 北朝鮮によるこれ以上の軍事挑発も、それに対して米国が軍事的選択肢をとることも、朝鮮半島内外の緊張を激化させるということになるだけでありまして、国連安保理の決議の完全履行が大事と政府はさんざん言われますけれども、そう言われるなら、きちっとうたわれているさっきの項目について、緊張を激化させる行動をとってはならないとなぜ言えないのかという問題になると思います。
 軍事的衝突を真剣に懸念して、米朝対話を求める声は世界から今相次いでおります。
 ことし六月の段階でありますけれども、アメリカのペリー元国防長官、シュルツ元国務長官、ガルーチ元国務省北朝鮮問題担当特使らが連名でトランプ大統領に宛てた書簡がありますが、その中で、米朝間の軍事衝突の危険を指摘して、直接対話を要求しております。
 そこでは、米朝間の協議こそが、現在の高い緊張状態から生じる危険を減らし、北朝鮮が現在進めている核兵器開発及びその使用の可能性を防ぐための唯一現実的な選択肢だと強調しております。そして、この協議は、さらに言っているんですけれども、北朝鮮に対する報酬や譲歩ではなく、北朝鮮の核武装を容認するシグナルでもないということで、制裁だけで問題を解決することはできないと指摘をしております。
 河野大臣、北朝鮮に対して、これ以上の軍事的な挑発を中止する、これを厳格に求めていく、厳重に求める、同時に、米朝両国に対して、やはり強く自制を求めて、現在の危機を打開するために今こそ直接対話に踏み出す、これを呼びかける、これこそ本当に必要だと思うんですけれども、そういう真剣な検討をぜひ行うべきだと思うんですが、そういうお気持ちはないんですか。
○河野国務大臣 朝鮮半島の緊張を一方的に高めているのは、北朝鮮の一方的な行動であります。
 さきの国連安保理の議長声明は、安保理は、さらに北朝鮮による非常識な行動を非難するとともに、北朝鮮に対し直ちに全てのこのような行動を停止することを要求する、安保理はこれらの北朝鮮による行動が地域のみならず全ての国連加盟国への脅威であることを強調する、議長声明はこう述べております。
 今国際社会に脅威をもたらしているのはこうした北朝鮮による非常識な行動であるというのが、国際社会の一致した認識でございます。
○笠井委員 北朝鮮の暴挙は絶対許されない、これは言うまでもないんです、私は冒頭から繰り返し言っているわけであります。
 そうした暴挙を食いとめて、そして、ゴールでいえば、さっき大臣も強調されましたが、北朝鮮の非核化に向かっていくということが必要なんだけれども、結局、そういう北朝鮮の暴挙に対して、軍事的選択肢があるんだよ、あらゆる選択肢なんだという形でアメリカが実際にそういうことも言っていくと、そのことによって米朝間の緊張がエスカレートして、挑発に対して挑発、それでまた北朝鮮、挑発ということになったら、まさにそのエスカレーションの中で、当事者の意思にも反して、意図にも反して偶発的な事態や誤算、これが絶対起こらないと、大臣、じゃ、はっきり言えますか。そんなことはありませんと言えますか。
 キューバ危機だって大変だったんですよ。あそこまでぎりぎりまでいって、ぎりぎりのところで避けたという形になった。今また北朝鮮が、一方的に一方的にと言われるけれども、北朝鮮がけしからぬのは間違いありません、そういうけしからぬ北朝鮮に対してどう国際社会が立ち向かって、ゴールである非核化に向かっていくかということが大事なときに、一方的、一方的、あいつらだけ悪いんだ、だからこっちも軍事の備えをやって、そしていざというとき使うんだという話で拡大抑止、それに頼っていくという態度が本当に正しいと思われますか。
○河野国務大臣 国際社会は、この安保理の議長声明に代表されるように、北朝鮮による非常識な行動を直ちに全てやめるように要求をしているわけでございます。
 この緊張をつくり出しているのは北朝鮮でありますし、アメリカが提供している拡大抑止を含む抑止力は、この北朝鮮が核やミサイルをもって周辺国を恫喝したりすることがないように抑止力を提供しているわけでございます。
 安保理の議長声明のとおり、北朝鮮が直ちに全てのこのような行動を停止する、これが国際社会が今求めていることであり、北朝鮮が非核化の意思を明白にし、具体的な行動をとるようになれば、国際社会は対話に臨む用意がございます。
○笠井委員 北朝鮮に対して、これ以上の挑発は絶対させないと、国際社会が一致してやる必要がまずあります。
 同時に、軍事的衝突が引き起こされたら、日本がまさに、そして日本国民の生命と安全が深刻な影響を及ぼされて、そして被害が及んでくる。絶対避けなければいけない。まずは、危機打開のために直接対話のルートを開くことだと思います。
 日本政府は、事実上、今言われている中で、対話否定論に固執するというふうに私は受けとめますが、それを改めて、今こそ対話に踏み切るべきだということを米国政府に対しても説得すべきだ、このことを強く求めて、きょうの質問は終わります。
○三ッ矢委員長 次に、足立康史君。
○足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。
 きょうは本当に限られた時間でありまして、こういう大変複雑で重要な問題をこういう短時間で議論しろということ自体が私は茶番だと思いますね。河野大臣は簡潔かつ明瞭に、本音で議論をしていただいていますから、短時間でも有効な議論ができるかもしれませんが。
 河野大臣が外されている間に大変な混乱がありました。いや、外務省、防衛省はよくやっていただいていると思いますよ。私は、外務省、防衛省の職員の皆さんには、自衛隊員も含めて感謝を申し上げますが、もしこれが、先ほどの民進党のさまざまな質問がありました、これはある種の飽和攻撃ですよ、飽和攻撃。野党が政府・与党に対して飽和攻撃をしかけているわけですよ。たかが十分、十五分の質問に対して、数問、民主党は何本通告しているかわかりませんけれども、たくさんの通告をすると混乱しているわけですね。これしきの対応ができなければ、これは戦争に勝てないですよ。
 ぜひ、これは、私は国会の姿勢も、大体、私はきょう十分です、十分で大事な議論ができるわけがありません。遠藤国対委員長も決議の内容についていろいろ苦言を呈しましたけれども、ちょっと国会の姿勢も含めて、私は弱小政党ですから言うばかりですが、しっかり力をつけて、国会の姿勢も正していきたい、こう思っています。
 さて、本題に入る前に、安全保障委員会の積み残しを一点だけやっておきたいと思います。
 佐藤副大臣、PAC3の空白域の問題、これは御認識を御答弁ください。
○佐藤副大臣 足立委員にお答えさせていただきます。
 御指摘は、以前PAC3には空白地域があることを認めているが見解いかんという質問だというふうに理解しておりますけれども、本件につきましては、政府の一員たる外務副大臣として答弁することは差し控えたいというふうに思います。
 その上で申し上げれば、御指摘の質問が、五月二十三日の外交防衛委員会、ここの答弁というふうに申し上げれば、陸上配備型イージスを導入すべきだという議論の中で、現在のPAC3、イージス艦には、装備品でありますから、当然能力には限界がある、特に、PAC3もイージス艦もある場所に展開をしなければ対応できないという観点から、二十四時間三百六十五日対応できる陸上配備型イージス、これを導入すべきだという発言の中で、それぞれの議論がなされたというふうに認識をしております。
○足立委員 佐藤副大臣、佐藤副大臣がそういう答弁に終始するから、事務方は混乱するんですよ。佐藤副大臣は、自衛隊の現場を知っている立場から、いわゆる二層防衛は、国会では二層防衛が機能していると一応答弁しているけれども、現場はそうなっていないんだということを委員時代に言っているじゃないですか。
 だから、個人でいいですよ、個人の、一人の政治家として。いや、私は、別に日本の防衛に、迎撃体制に穴があるということを強調したいんじゃないんですよ。でも、地図を見たらはっきりしているじゃないですか。そういう当たり前のことを当たり前に答弁できない国会はやめた方がいいと言っているんですよ。
 十七カ所だっけ、十七カ所の四十何基ですか、PAC3が配備されている。これは、突然この間のように北朝鮮からミサイルが発射されたら、二層防衛は、二層防衛の二層目は空白域がありますねと言っているだけなんですよ。これしきのことはちゃんと答弁してください。
○佐藤副大臣 先ほど答弁いたしましたように、五月二十三日の参議院外交防衛委員会の質問は、まさに二層防衛に加えて、さらに陸上配備型イージスというものを入れて、さらにそのミサイル防衛の質を厚くするということを主に質問したわけであります。
 その中におきまして、装備品でありますから、イージス艦もあるいはPAC3も当然限界があるわけですよ。限界というものを、さらにそれを補う上でも、この陸上配備型イージス、これが必要だということを主張したというふうに理解しています。
○足立委員 話になりませんね。
 では、河野大臣、ちょっと本論に入りたいと思います。
 ことし、こうして大変なこの危機的事態、政府も大変その脅威を深刻に受けとめていらっしゃるのは、安倍総理、河野大臣あるいは小野寺大臣の御発言でわかります。それは当然です。
 でも、その理由は、北朝鮮のミサイルが、あるいは北朝鮮の核兵器が日本に届くからじゃないですね。アメリカ本土に届くわけです。アメリカ本土に届くこと、届く可能性がICBMで出てきた中で、さまざまな識者が日米同盟のデカップリングについて議論の提起をしています。
 日米同盟のデカップリングが起こるおそれ、これは、北朝鮮の出方によっては、そのおそれは潜在的にはあるんだと私は思っていますが、いかがですか。
○河野国務大臣 日米両国は、日米安全保障条約の第五条に基づきまして、我が国の施政下にある領域における、日米いずれか一方に対する武力攻撃が発生した場合に、憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動するということになっております。
 このアメリカのコミットメントは、アメリカ側が繰り返し確認をしてきておりまして、最近では八月十七日の日米2プラス2の閣僚会合、これは私と小野寺防衛大臣が行っておりますが、日本及び地域の平和と安全のための米国による拡大抑止を含むこうしたコミットメントが重要であるということが確認されています。
 また、八月二十九日の日米首脳による電話会談、日米外相会談、これは私とティラソン国務長官の間でございます、また九月三日にも日米首脳会談が行われ、さらに同日、ハガティ駐日米国大使と私の会談の中でもこうしたアメリカのコミットメントを確認しておりますので、デカップリングについて恐れることはないと思っております。
○足立委員 まさに、そうやって日米首脳間で確認をしているのは、潜在的にはおそれがあるから確認しているんじゃないんですか。潜在的なおそれはあるでしょう、いや、理論上ですよ。
 さまざまな有識者が、私は有識者も学者も信用していませんが、ここで一応、国民の皆様向けに紹介をしておくと、例えば帝京大学の志方さん、仮に北朝鮮が日本に小規模な核を一発落としたとして、米国が必ず核で報復してくれるだろうかと疑問を呈されています。それから、平和安全保障研究所の西原理事長も、米国が北朝鮮による自国への核攻撃を恐れて日本を守ることをちゅうちょすることがないように、日本も覚悟していく必要がある。同志社大学の村田先生、日米をデカップリングする心理戦の意味合いが今ある。防衛大学の倉田先生、同じように、米国の核使用の意思が揺らぐおそれがある。さまざまな議論が今行われています。
 潜在的にはそのおそれがある、だからこそ日米の首脳がそれを確認し合っている、私はそういう理解ですが、河野大臣は、潜在的にはデカップリングのおそれというのはあるということを認められませんか。
○河野国務大臣 さまざまな方がさまざまな御意見を述べるというのは、自由主義の国ですから、これは当然あると思いますが、少なくとも日米の政府間では、デカップリングのおそれはないと認識しております。
○足立委員 もう時間がないので、あと一つ。
 大臣、非核三原則という議論があります。非核三原則、もう時間がないので結論を急ぐと、私は、もし日本の国民の皆様の生命と財産を守るためにどうしても必要性があるなら、非核三原則の見直しというのが議論の俎上にのることはあり得ると考えているんですが、そもそも非核三原則というのは何のためにあるんですか。それだけ御答弁いただきたい。
○河野国務大臣 広島、長崎といった、核兵器の実際の使用を経験している我々として、こうした惨事を繰り返さないというのがこの根本にあると思っております。
○足立委員 続きはまた次回やります。また、ぜひ閉会中審査をやりましょう。こんな大事なこと、こんな十分でできません。よろしくお願いします。
 ありがとうございます。
○三ッ矢委員長 次に、玉城デニー君。
○玉城委員 自由党の玉城デニーです。
 北朝鮮をめぐる問題について、きょうは、外務大臣、それから防衛省にも質問をさせていただきます。
 まず、先般、九月四日に河野外務大臣が臨時の会見を持たれまして、いろいろ発言をなさっていらっしゃいます。そこでは、中国の臨時大使あるいはイギリスのマデン大使などと、国際社会としてこれに対応するための圧力をかけていくというふうなことを申し入れをしておりますが、改めて外務大臣から、このICBMの発射、六回目となる核実験に対する見解をお伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 これまでの一連のミサイルの発射あるいは今回の六回目の核実験は、北朝鮮による国際社会に対する正面からの挑戦であるとともに、我が国を含む地域の安全に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威でございます。
 こうした北朝鮮の暴挙をとめるために、国際社会としっかりと連携をし、日米韓が緊密に連携をとりながら、中国、ロシアにその役割を果たしてもらうことを求めつつ、しっかりと北朝鮮に対する圧力をかけ、北朝鮮が非核化の意思を明確にし具体的な行動をとる、そして国際社会との対話に出てくる、そこまでしっかりと国際社会と連携してやってまいりたいと思います。
○玉城委員 対話と圧力、これはどちらも当然大切であると思いますし、北朝鮮のこの暴挙は断固として許せないということは国際社会とも共通の認識に立てるものと思います。
 かつてといいますか、前の岸田外務大臣は、常に、安倍総理大臣の地球儀を俯瞰する外交というそのポリシーに基づいて、積極的に諸外国と連携を深めていくということで外交協力、外交関係を築いていくというふうにおっしゃっていらっしゃいました。その点については河野大臣も同じ思いであるというふうに受けとめてよろしいですか。
○河野国務大臣 そのとおりでございます。
○玉城委員 ありがとうございます。
 実は、この北朝鮮は、二〇一六年現在、百九十カ国余りの国連加盟国で国交のない国は二十六カ国、二十カ国余り、つまり、残りの百六十カ国以上の国々とは国交があるというふうに認識をしております。
 さらには、これは相手国の国内の情報を得るためには必要なことではありますが、在外公館、北朝鮮が外国に在外公館を置いている、自国内に大使館を置いている国が四十カ国余りあります。当然、平壌にも、例えば中国やロシアは自国の外交官、在外公館を置いています。
 ですから、そういうふうに、決して北朝鮮は孤立した国家ではない、多くの国々と国交を持っているということを認識すると、例えばドイツやイギリスは自国内に北朝鮮の大使館を置いていますし、さらには、永世中立国を標榜しておりますスイスは、せんだってロイトハルト大統領が記者会見で、朝鮮半島の危機の高まりに対話のときが来ていると述べ、この外交交渉の仲介役を務める準備がある、記者会見でそのような話をしています。そして、国際社会は北朝鮮の六回目の核実験に過剰反応すべきではないとし、国連の制裁強化も多くを変えないだろうと指摘もしています。また、トランプ・アメリカ合衆国大統領を念頭に、事態解決の手段として個人的なツイッターは適当ではなく、外務大臣級などの直接交渉が必要だというふうに強調もしています。
 ですから、こういうことを考えると、まさに、地球儀を俯瞰する日本の外交の努力は、この北朝鮮が外交を結んでいる国々とも積極的に直接的な対話をしていく、その思いをしっかり伝えていくことが重要で、必ずしも国連安保理での、例えばお互いの意思の確認とかあるいは決議の表明のみならず、日本の外交として鋭意しっかり努力をしていくということが重要であると思います。
 この中国側との朝鮮半島の非核化などの共通認識における、より強い安保理決議を要請したほかに、例えば日本と韓国との関係、あるいは日本とロシアとの関係において協力の強化をより図るための行動についてどのように考えていらっしゃるか、お聞かせください。
○河野国務大臣 日韓及び日ロ、いずれも首脳会談、電話会談あるいは外相間での電話会談というのを行ってまいりました。また、あすからの東方経済フォーラム、これはウラジオストクで開催されますが、安倍首相に私もお供をして伺う予定にしております。そこでもロシアのプーチン大統領、安倍首相の会談が予定をされておりますので、当然にこうした北朝鮮に関する問題を取り扱うことになってまいります。
 こうしたさまざまな行動及び、先ほど委員がおっしゃいました、北朝鮮が国交を持っているあるいは大使館を持っている国々、ASEANあるいはTICADの場で、あるいはこの後の日本・アラブの政治対話の場、そうしたものを使って、これまでに採択された安保理決議を完全に履行することが今何よりも大切だということを繰り返し訴えてまいりまして、北朝鮮と国交を持っている国からも、この安保理決議は厳格に履行をする、そういう答えをいただいておりますので、抜け道がないように、この安保理決議を厳密に、厳格に履行してまいりたいと思っております。
○玉城委員 その厳密に履行する安保理決議をもって初めて対話という糸口が北朝鮮側から開かれるであろうということは、私たちも意をともにするものであります。
 先ほど大臣がお答えいただいたように、例えばロシアとの会談もそうですが、そのような国際社会の場でお互いの意思の疎通を図る場を積極的に活用していくということが何よりも不可欠ではないかというふうに思料いたします。
 そこで、今度は防衛省にお伺いいたします。
 この際においてという表現が適当かどうかわかりませんが、韓国・ソウルで六日から三日間にわたって、各国の国防当局者や安全保障専門家を集めたソウル安保対話、SDDが予定されています。日本として、本邦としてはどのようなSDDの場での提言もしくは協議を求めていく用意があるでしょうか。そのSDDの内容をあわせて紹介していただきながら、お考えをお示しいただきたいと思います。
○岡政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま御質問にありました韓国国防部が主催する国際会議、ソウル・ディフェンス・ダイアログとも呼ばれておりますけれども、これは平成二十四年から開催をされておりまして、今回が六回目ということになっております。アジア太平洋地域における安全保障にかかわる諸問題につきまして、関係各国が議論を交わす貴重な場であるというふうに考えているところでございます。
 ことしの対話におきましては、アジア十四カ国を含め、欧州、中東、アフリカの各地域から三十八カ国、四つの国際機関の国防当局者、それから民間の安全保障専門家等が参加する予定であるというふうに承知をしております。
 今回の対話におきましては、北朝鮮の核・ミサイル問題を含む地域の課題、海洋安全保障、サイバー安全保障などの分野について幅広い意見交換が行われる予定であります。特に、北朝鮮が、国際社会によるたび重なる警告を無視して、今月三日に六回目となる過去最大規模の核実験を強行したことを踏まえれば、本対話において、北朝鮮の核・ミサイル問題に対して国際社会が一致した対応をとることの重要性を含め、我が国の立場を積極的に発信していくことが重要であると考えているところでございます。
○玉城委員 ありがとうございました。
 質問を終わります。ニフェーデービタン。
○三ッ矢委員長 これにて質疑は終局しましたが、しばらくそのままお待ちください。
     ――――◇―――――
○三ッ矢委員長 この際、新藤義孝君外三名から、自由民主党・無所属の会、民進党・無所属クラブ、公明党及び自由党の四派共同提案による北朝鮮による六度目の核実験に対する抗議決議を行うべしとの動議が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を求めます。寺田学君。
○寺田(学)委員 私は、提出者を代表いたしまして、ただいま議題となりました動議につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 案文の朗読をもちまして趣旨の説明にかえさせていただきます。
    北朝鮮による六度目の核実験に対する抗議決議(案)
  九月三日、北朝鮮は、六回目の核実験を強行した。これは、決議第二三七一号等を始めとする累次の国連安保理決議や六者会合共同声明、日朝平壌宣言に明確に違反する。今般の核実験は、国際社会の度重なる抗議と警告の声を無視して強行されたものであり、国際的な核不拡散体制に対する重大な挑戦であり、唯一の戦争被爆国である我が国として断じて容認できない暴挙である。
  北朝鮮は昨年の二回の核実験に加え、一昨日は過去に比類ない規模の核実験を実施し、水爆実験に「完全成功」した旨発表した。また、去る八月二十九日の北海道上空を通過したICBMの発射を始め、昨年以降三十発以上の弾道ミサイルの発射を強行するなど、北朝鮮の核・ミサイル開発は急速に進展し、我が国を含む地域の安全に対する、これまでにないより重大かつ差し迫った段階の脅威となっており、最も強い表現で断固として非難する。
  本委員会は日本国民を代表して、今般の核実験に対し重ねて厳重に抗議するとともに、北朝鮮が、これまでの諸合意に従って速やかに全ての核を放棄し、朝鮮半島の非核化に向けた具体的行動をとることを強く要求する。政府は、国際社会に対して、累次の安保理決議に基づく制裁措置を完全に履行するよう強く求めるとともに、これら安保理決議による北朝鮮に対する制裁効果の現状を踏まえ、北朝鮮が非核化への道を歩まざるを得ないような更に強い圧力をかけるべく、安保理理事国として結束した外交努力を展開し、平和的な解決を模索する中で、あらゆる選択肢を考慮し、より強力な安保理決議の採択を追求すべきである。
  同時に政府は、国民の生命と財産を守るべく、万全な警戒、情報収集分析体制を維持するとともに、地方公共団体等と連携し、緊急時における国民に対する一層正確かつ迅速な情報伝達や、広報及び訓練の実施を通じて国民の安全を守るための行動の周知を図るべきである。その上で、政府は、米国、韓国に加えて、中国、ロシアを始めとする国際社会と連携して、核・ミサイル問題と並んで我が国の最重要課題である拉致問題の早期解決を始め諸懸案の包括的な解決に向けた具体的な行動を強く求めることに総力を挙げ、もって国民の負託に応えるべきである。
  右決議する。
以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)
○三ッ矢委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○三ッ矢委員長 起立総員。よって、本件は本委員会の決議とするに決しました。
 この際、ただいまの決議につきまして外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。外務大臣河野太郎君。
○河野国務大臣 北朝鮮による六度目の核実験の実施は、先般の我が国上空を通過した弾道ミサイルの発射に続き、我が国を含む地域の安全に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威です。加えて、国際的な不拡散体制に対する深刻な挑戦でもあります。安保理決議にも明白に違反するものであり、唯一の戦争被爆国である我が国として断じて容認できません。今回の核実験を受けて、直ちに北朝鮮に対し厳重に抗議し、最も強い表現で断固として非難しました。
 また、安倍総理は、トランプ米国大統領、プーチン・ロシア大統領及び文韓国大統領と電話会談を実施し、自分も、ティラソン米国国務長官、康京和韓国外交部長官及びモゲリーニEU上級代表らと電話会談を行い、中国やロシアにもさらなる役割を求めながら、国際社会全体で北朝鮮に対して最大限の圧力をかけていく必要がある旨を伝えました。
 我が国としては、より強力な安保理決議の採択に向けて米国や韓国を初めとする関係国と緊密に連携しつつ、どのような圧力の強化が最も効果的かという観点から今後の対応を真剣に検討していきます。
 政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体しまして、北朝鮮に対して、全ての核兵器及び既存の核計画を放棄することを含め、関連する安保理決議等の厳格かつ全面的な履行を強く求め、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向け、具体的な行動をとるよう強く求めてまいります。
○三ッ矢委員長 お諮りいたします。
 ただいまの決議の議長に対する報告及び関係当局への参考送付の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三ッ矢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後零時二十一分散会