第193回国会 環境委員会 第12号
平成二十九年四月十八日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 平  将明君
   理事 石川 昭政君 理事 北川 知克君
   理事 高橋ひなこ君 理事 冨岡  勉君
   理事 福山  守君 理事 太田 和美君
   理事 福田 昭夫君 理事 江田 康幸君
      井上 貴博君    井林 辰憲君
      伊藤信太郎君    木村 弥生君
      小島 敏文君    助田 重義君
      田中 和徳君    田中 英之君
      長尾  敬君    比嘉奈津美君
      藤原  崇君    堀井  学君
      菅  直人君    田島 一成君
      細野 豪志君    松田 直久君
      斉藤 鉄夫君    塩川 鉄也君
      小沢 鋭仁君    河野 正美君
      玉城デニー君
    …………………………………
   環境大臣         山本 公一君
   環境副大臣        関  芳弘君
   環境大臣政務官      比嘉奈津美君
   環境大臣政務官      井林 辰憲君
   政府参考人
   (消防庁審議官)     猿渡 知之君
   政府参考人
   (林野庁林政部長)    三浦 正充君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房物流審議官)         重田 雅史君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           石田  優君
   政府参考人
   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   中井徳太郎君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策局長)            奥主 喜美君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  鎌形 浩史君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  亀澤 玲治君
   環境委員会専門員     関  武志君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十八日
 辞任         補欠選任
  前川  恵君     長尾  敬君
同日
 辞任         補欠選任
  長尾  敬君     田中 英之君
同日
 辞任         補欠選任
  田中 英之君     前川  恵君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三三号)
 環境の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
○平委員長 これより会議を開きます。
 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として消防庁審議官猿渡知之君、林野庁林政部長三浦正充君、国土交通省大臣官房物流審議官重田雅史君、国土交通省大臣官房審議官石田優君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長中井徳太郎君、環境省総合環境政策局長奥主喜美君、環境省地球環境局長鎌形浩史君、環境省自然環境局長亀澤玲治君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○平委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。斉藤鉄夫君。
○斉藤(鉄)委員 おはようございます。公明党の斉藤鉄夫でございます。
 では、早速質問に入らせていただきますが、きょうは、テーマは二つございます。一つは環境カウンセラー制度について、もう一つは、先日発表になりました二〇一五年度の温室効果ガス排出量の確報値について、この二点について質問させていただきます。
 まず初めに、環境カウンセラー登録制度について質問をさせていただきます。
 環境保全の活動に対して、政府、また地方自治体が、地方公共団体が主体的に行う、これは当然のことでございますが、実効あるものにするために、地域の皆さん、市民の皆さん、そして事業者の皆さん、一緒になって活動しなければ実効性がない、これは当然でございます。
 そういう意味で、地域の住民の皆さんや事業者の皆さんと一緒になって、問題提起をし、活動していく経験と知識が豊富な方、これらを手助けする必要がございます。また、そういう人材を育てていく必要があるということで、環境省においては、このような方々を支援して育成していくために、地域の優秀な人材を活用する制度として環境カウンセラー登録制度というものがある、このように聞いております。
 いろいろなカウンセラー、各分野でカウンセラーがあるんですが、ほかの分野ではかなり有名なカウンセラー制度もございますが、この環境カウンセラーについては余り耳にすることがないということでございますので、この点をきょうはちょっと質問させていただきたいと思います。
 最初に、復習の意味も兼ねて、環境カウンセラー登録制度が具体的にはどのようなものであるか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○奥主政府参考人 お答えいたします。
 環境カウンセラー登録制度は、事業者や市民に対して環境保全活動等に関する知識の提供、助言や指導をするため、環境に関する専門的な知識と豊富な経験を有する方に登録していただく制度です。
 この制度は、社会を構成するいろいろな主体の環境問題に対する理解を増進するとともに、その自主的な取り組みを促進することを目的といたしまして、平成八年九月に創設されたものでございます。
 この制度におきましては、幅広いニーズに応じた助言や指導を行うために、主に事業者等を対象とする事業者部門と、主に地域や学校等の市民を対象とする市民部門の二部門を分けております。
 環境カウンセラーとして登録を希望する方は、規程に基づいて実施する年一回の公募に申請を行っていただきます。申請者は、環境保全活動等に関しまして豊富な経験や専門的な知識を有するなど、一定の基準を満たす者であることについて、書面審査及び面接審査を受けて、これに合格する必要があるものでございます。
○斉藤(鉄)委員 平成八年から、もう二十年にわたる制度であるということと、それから、豊富な経験や専門的な知識を有する方を審査して、その審査に合格した人を登録するということがわかりました。
 では、その登録者数の傾向など、制度の現状としては、この二十年の歴史を踏まえて、制度は現状はどうなっているのかについてお伺いします。
○奥主政府参考人 お答えいたします。
 環境保全活動等について豊富な経験と専門的な知識を有する環境カウンセラーは、市民や事業者に対する支援を通じまして、地方公共団体による環境行政の推進にも寄与することができる人材であると考えております。
 一方で、環境カウンセラーの登録者数は、平成二十年度の約四千六百人をピークに、現在に至るまで減少傾向にありまして、平成二十九年三月末現在においては約三千五百人となっております。その主たる要因といたしましては、例えば登録者の高齢化等が考えられ、環境省としては、若い世代をいかにして取り込んでいくかが課題であると認識しております。
○斉藤(鉄)委員 四千六百人をピークに、これは平成何年でしたっけ、(奥主政府参考人「平成二十年です」と呼ぶ)平成二十年の四千六百人をピークに、今三千五百人に減少していると。
 これは更新制なんですか、それとも、一旦登録すれば終身続いている。そこら辺の概要についてもちょっと知らせてください。
○奥主政府参考人 お答えいたします。
 環境カウンセラーの登録の有効期間は三年間でございます。最初の登録から三年以内に研修を受講すること、活動実績を毎年提出すること等が義務づけられておりまして、それをした者に対しまして更新をするというふうな仕組みになっております。
○斉藤(鉄)委員 わかりました。
 それで、今減少傾向にある、更新する人も少なくなっているということですね。
 今、高齢化もありというような御説明もあったんですが、環境カウンセラーを若い世代の方々にも広げていくことは大変重要である、また、ふやしていくということも非常に重要であると思いますが、ぜひ積極的な取り組みをお願いしたいと思います。
 次に、現在で三千五百人の環境カウンセラーの方がいらっしゃるんですが、その方々をどのように活用しているか、活用という言葉がいいかどうかわかりませんが、失礼な言葉かもしれませんが、活躍していただいているか。
 冒頭にも述べましたとおり、我々が抱えている環境問題、地球環境問題から地域の環境、廃棄物の問題までいろいろな課題があるわけですが、それを解決する上で環境カウンセラーの活用が有効であるというふうに考えますけれども、環境省としてこの点どう認識しているのか、お伺いします。
○奥主政府参考人 お答えいたします。
 環境カウンセラーとして登録されている方の中には、市民活動のリーダーをやられておられる方や、大学教授、研究者等の有識者、あるいは民間企業社員、行政機関職員など、さまざまな経歴を有している方がいらっしゃいます。このようなさまざまな経歴を有する環境カウンセラーの方々は、多岐にわたる環境分野をカバーし得る有用な地域人材であると環境省として認識しております。
 このような環境カウンセラーと、地域において環境保全活動に従事されている方々との間で連携が図られれば、活動の質の向上や取り組みの広がりが期待されます。このため、両者の接点をふやすための情報発信の工夫が必要であると認識しております。
 また、現状といたしまして、地方公共団体の環境行政担当部局におきます環境カウンセラーの制度の認知度はいまだ十分とは言えないというふうに認識しておりまして、その活用を地方公共団体等に働きかけていく必要があると認識しております。
○斉藤(鉄)委員 地域の市民や事業者、地域の方々が環境保全活動をしようというときに、知識、経験の不足というのは大きな妨げになると思います。先ほどお話ありましたように、行政や学識や、またビジネスの世界で環境保全にかかわってこられた方々に、そういうさまざまなバックグラウンドをお持ちの方に、環境保全活動についてその経験や知識を生かしていただいて、その地域の活動を進めていくというのは非常に有意義だと私は思います。
 ぜひこの環境カウンセラーの方々の役割がもっともっと認識されて、活躍の場がふえるようにというふうに考えるわけですけれども、環境カウンセラーの皆さんのお話を聞いてみますと、環境保全活動に貢献すべく、地域に協会や協議会をつくる、各都道府県単位ということが多いみたいですが、市民や事業者が環境カウンセラーを利用しやすい環境づくりに努めているというふうに聞いています。
 しかし、最近、環境カウンセラーの減少に伴って、これらの地域協会や協議会の中には、規模の縮小あるいは活動を休止せざるを得ない団体もあると聞いているところでございます。
 このような危機的な現状を打破するための手だてを講ずる必要があるのではないか、もうその段階に来ているのではないか、二十年たって当初の意気込みが少し薄れてきているのではないか、このように感じるんですが、この現状を打破するための手だてを講じるべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
○奥主政府参考人 お答えいたします。
 平成二十九年四月一日現在におきまして、環境カウンセラー全国連合会に加盟している地域協会、協議会は、全国二十六都道府県に三十一団体となっております。
 環境カウンセラーの登録者が大都市地域に集中し、地域協会、協議会が減少していることは、環境省としても承知しているところでございます。このため、大都市以外の地域の環境カウンセラーの登録者数をふやすべく、現在東京と大阪の二カ所としている面接審査の会場をふやすことや、面接審査の休日実施についても検討しております。
 また、環境カウンセラーの活用の機会を拡大し、その活動を活性化していくためには、環境カウンセラーの登録者数だけでなく、そのカウンセリングの質の向上も必要不可欠であると考えております。このため、例えば、いかに興味を持ってもらい、いかにわかりやすく地域の人たちに伝えていくかといった教え方の手法も含めまして、研修のさらなる充実も図っていきたいと考えております。
○斉藤(鉄)委員 今さまざまな努力をされているということはよくわかりましたが、その努力にもかかわらず減っているということですので、なお一層の御努力をお願いしたいと思うんですが、会員数の少ない大都市圏以外の地域において会員登録を行いやすい環境整備を進めることなどによって、会員数の少ない地方の協議会の活動を下支えしていくとのことでございました。
 また、環境カウンセラーの質の向上は、環境カウンセラーに対するニーズを高める好循環をも生み出すものであり、それは、数をふやすということを主眼にして質が落ちてはいけないと思います。質の向上もあって制度そのものの信頼性も高まるものでございますので、この辺のバランスというのが非常に大事だと思いますけれども、よろしく御努力をいただきたいと思います。
 環境カウンセラーの登録者数をふやしたり質の向上を図ることが重要であることは疑いはないわけでございますが、やはり何といっても、環境カウンセラーの方が活躍される場をふやしていくということも必要ではないかと思いまして、これはやはり国や地方公共団体が積極的に、意識的に行っていかなくては、なかなかその活躍の場はふえない。
 環境カウンセラーという、これは資格と言っていいですね、この環境カウンセラーの資格が活用される場をふやす必要があると思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○奥主政府参考人 お答えいたします。
 環境省といたしましては、ホームページ等を活用して環境カウンセラー制度の周知を行っていますが、委員御指摘のとおり、これに加えまして、その活躍の機会を提供していくことが重要であると考えております。
 現在、市民やNPO、企業といった各主体間の環境保全活動のためのパートナーシップの形成促進を目的といたしまして環境省が全国に設置しております地方環境パートナーシップオフィス、あるいは、ESD、持続可能な開発のための教育の普及促進を目的として全国に設置を予定しております地方ESD活動支援センターとの連携を促進することにより、環境カウンセラーの活躍の機会を拡大していくことができるものと考えておりまして、そうした方策を検討してまいりたいというふうに考えております。
○斉藤(鉄)委員 ありがとうございます。
 繰り返しになりますけれども、制度の活性化を図る上で、活躍する場、機会の確保は非常に重要であると思いますので、ぜひお願いをしたいと思います。
 最後に、大臣にこの環境カウンセラー登録制度についてお伺いしたいと思いますけれども、このように、まだまだ社会的に認知が進んでいない、しかし、非常に環境保全の方向性からも重要な役割を担っていらっしゃる、この制度、ぜひ、二十年たったわけですが、これから次の二十年、三十年に向けて、なお一層拡充していく必要があると私は考えますが、大臣のお考えと御決意をお伺いしたいと思います。
○山本(公)国務大臣 今、斉藤委員とそして局長とのやりとりを聞いておりまして、大変いい制度でありながら十分に活用されていないということにいささか危惧を覚えました。というのが、平成八年にでき上がった制度が、今まさに環境の時代と言われるときにそれがだんだんと会員数も減少しているということは、まさに時代の流れに逆行するというような感じを抱きました。
 したがいまして、大変権威づけられたこの環境カウンセラーという、面接もあったり、書類審査もあったり、そして三年ごとに厳しい更新の手続もあります、そういう環境カウンセラーでありながら、社会的認知度も多分低いんだろうと思っております。
 それはまさに、環境省のある意味からいったら怠慢といいますか、少しやり方がまずいんじゃないかという気もいたしておりまして、改めて、きょうの先生の御指摘を受けまして、この環境カウンセラー制度、制度全体を、そしてまた認知度を高めていくために、私も考えてみたいと思っております。
○斉藤(鉄)委員 大臣、大臣の今の御答弁をお聞きして、私も大変うれしく思い、感動いたしました。ぜひ、また新たな環境の世紀に向けて、この環境カウンセラー登録制度が大きく機能するように、御努力どうかよろしくお願いをいたします。
 次に、テーマを、先日、四月十三日に確報値が出ました、温室効果ガス、二〇一五年度の排出量についてお伺いをしたいと思います。
 大臣、改めまして、この環境委員会の場では初めてだと思いますので、この四月十三日の、二〇一五年度温室効果ガス排出量について御報告をいただければと思います。
○山本(公)国務大臣 先週、四月十三日に、二〇一五年度の温室効果ガス排出量の確報値を公表いたしました。
 我が国の二〇一五年度の温室効果ガス排出量は十三億二千五百万トンで、前年度比二・九%減、二〇一三年度比で六%減となりました。
 これは、省エネの進展や再エネの導入拡大等、各種対策の効果があらわれつつあるものと考えております。
○斉藤(鉄)委員 ありがとうございます。
 これまでの対策の効果ということでしたが、その点をもう少し詳しく、これは政府参考人で結構ですので、お答えいただきたいと思います。
○鎌形政府参考人 お答え申し上げます。
 二〇一五年度の温室効果ガス排出量が前年度と比べて減少した要因でございますが、まず、省エネや冷夏、暖冬などによって電力消費量の減少が見られました。また、再生可能エネルギーの導入拡大や原発の再稼働などによって電力の排出原単位の改善がございました。そういうことで、電力由来のCO2排出量が、電力消費量の減少や原単位の改善で減少してきたということでございます。これにより、エネルギー起源のCO2排出量が減少したということなどが排出量の減少の要因として挙げられようかと思います。
 以上でございます。
○斉藤(鉄)委員 今、要因を言っていただきました。省エネの進展や冷夏、暖冬による影響、それから再エネの導入拡大、原発の再稼働が一部にあったということでございます。
 森林吸収源については、この排出量の中でどのような数字だったか、それからその傾向はどうなのかということについてお伺いします。
○鎌形政府参考人 お答え申し上げます。
 二〇一五年度の我が国の吸収源活動による排出・吸収量は、五千八百八十万トン、CO2換算でございますが、となりました。この中には、森林吸収源対策による吸収量五千十万トン、農地管理、牧草地管理、都市緑化活動による吸収量八百六十万トンが含まれてございます。
 引き続き、地球温暖化対策計画に掲げている吸収量の目標が達成できるように、森林等の吸収源対策を着実に進めていくことが重要と考えてございます。
 また、国際的には、パリ協定のもとでの吸収量の計上方法について、我が国の吸収量がしっかりと認められるよう対応してまいりたいと考えてございます。
○斉藤(鉄)委員 傾向についてはどうなんでしょうか。京都議定書、二〇一〇年のときには三・八%、これは基準が一九九〇年でしたけれども、三・八%という森林吸収源が認められるということでしたが、この三・八という数字は、上がっているんでしょうか、下がっているんでしょうか。
○鎌形政府参考人 現時点で、先ほど申しました森林吸収源の五千十万トンというものは、京都議定書でカウントされていたものよりも多い状況でございますが、傾向的には、今後下がっていくという傾向がございます。
 目標といたしましては、二〇二〇年度目標が森林吸収源三千八百万トン、二〇三〇年度は二千七百八十万トンということでございますが、こういった目標を減少傾向の中でしっかりと達成するために対応していく必要がある、このように考えてございます。
○斉藤(鉄)委員 今回はちょっとふえたけれども、長期的には森林吸収源が減少傾向にある。これを何とか、余り減らないように、できればふやすようにしていかなくてはいけないと思います。
 そういう意味で、森林環境税ということがあるわけですけれども、昨年の税制改正大綱にも、今年度しっかりこの森林環境税について具体策をきちんと出す、これを実現するということでございましたので、大臣には、この森林環境税のところも後でまとめてちょっと御答弁をいただきたいと思います。
 それから、排出量については、前年度比二・九%減、二〇一三年度比六・〇%減ということでございましたが、このそれぞれの期間に対応する経済の状況はどうであったか。GDPは前年度比幾らなのか、二〇一三年度比幾らなのか、あえてこれをお聞きします。
○鎌形政府参考人 お答え申し上げます。
 内閣府の国民経済計算によりますと、我が国の二〇一五年度のGDPは、実質で五百十七兆円でございます。前年度比で一・三%増、二〇一三年度比で〇・九%増となってございます。
○斉藤(鉄)委員 前年度比で、経済は一・三%増、しかし温室効果ガス排出量は二・九%減、それから、二〇一三年度比で比べますと、経済は〇・九%増、温室効果ガスは六・〇%減ということで、これまで、経済、GDPの伸びや減少と、この温室効果ガスの排出量の伸びや減少はほぼ同期しておりました。ところが、今回、経済は伸びているんだけれども温室効果ガスは減っている。よく言う経済成長率と温室効果ガス排出量のデカップリングが始まったというのが今回の排出量確報値の大きなポイントではないか、私はこのように思います。
 先ほど、要因ということで幾つか挙げられましたけれども、あの要因だけ聞いていると、日本の経済構造が環境経済の方向に変わってきたとはなかなか言えるような要因ではなかったんですが、その奥に、経済構造の変化、これまでの、環境と相矛盾する経済成長という概念から、経済成長と地球環境問題は相矛盾しないし、もっといけば、環境政策を進めることが経済対策にもなるといういわゆる環境経済の方向に少しですがかじを切った、今回、大きなポイントの確報値なのではないか、このように思います。
 大臣に、経済と環境のデカップリングのことではないかということと、先ほどの、済みません、まとめて質問して申しわけないんですが、最後に決意を聞きますので、そこまではまだ結構でございますが、森林環境税についてのお考えと、御答弁をいただきたいと思います。
○山本(公)国務大臣 まず、デカップリングのことでございますけれども、少なくとも言えますことは、今回の確報値で、いわゆる経済と我々がやっている環境政策は矛盾するものではないということだけははっきりしてきたのではないか、かように思っております。そういう意味で、一定の評価を今回私もいたしております。
 これから、そういう意味において、気候変動対策と経済成長などのいわゆる同時解決の視点に立っていろいろなことを進めていく必要があるのではなかろうかと私どもは気を強くいたしております。
 そして、森林環境税のことでございますが、私もずっと関心を持ってきておりますので、後ほどまたお話しすることもあろうかと思っております。
○斉藤(鉄)委員 後ほどというのはどういう意味でしょうか。最後の、私の質問の中のうち……(山本(公)国務大臣「はい」と呼ぶ)はい、ありがとうございました。
 では、最後に大臣に、二〇三〇年目標に向けての御決意をお伺いいたします。
○山本(公)国務大臣 とりあえず、とりあえずという表現がいいかどうかわかりません、二〇三〇年度、大変なハードルの高い目標を我々は掲げておるわけでございまして、このためにあらゆる政策を総動員しなければいけない。いわゆる中期目標という中期の目標に対するやり方。そして、その先に二〇五〇年度の八〇%削減という、これは長期の目標。改めて私どもは、最終的にはやはり二〇五〇年に向かって全てのことを積み上げていく必要があろうかというふうに思っております。その中間過程において二〇三〇年があるんだ、私はかように思っております。
 そういう中で、先生さっき御指摘がありました森林吸収源、我が国にとりましては非常に大きな要素をなすものでございまして、私もずっと森林環境税のことに携わってまいりましたけれども、いろいろな向きが、それぞれの御意見があったことも承知をいたしておりますが、ここへ来て、昨年あたりから少し流れが変わってきたなという思いを私も抱いておりますので。
 いつも申し上げますけれども、目的は何ぞやといったときに、私は、いろいろな目的があろうかと思うんですけれども、一つには、やはり大都市の方にも、山を守っていただく、森を守っていただくという意識を持っていただく、そのための一つの税という形だというふうにも思っております。
 そういうこと等々を含めて、山という現場は財源も必要としている向きも結構あります、そういうことを含めて、昨年の税調、先生御活躍いただきました税調でかなりの前進を見たなということを私も意を強くいたしておりますので、ぜひ、森を守るためといいますか、そのためにもやはり環境税というものが必要だというふうに、私もこれから一生懸命頑張っていきたいなと思っております。
○斉藤(鉄)委員 私も、森林環境税についての考え方は全く大臣と同じでございます。ともに頑張っていきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。
○平委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也でございます。
 きょうは、一般質疑で質問させていただきます。
 環境省は、物流分野における低炭素化に取り組んでおります。電子商取引やEコマース市場の伸びで宅配便の取扱実績も急速に増加をする、過去五年間で一五%の増加を見ている、そういう中で物流拠点も大規模化、高度化が進んでいるわけであります。環境省としては、他府省とも連携をしながら、こういう物流分野における低炭素化にも取り組んでおるところですが、例えば物流拠点の低炭素化事業などにも取り組んでおります。
 最初に環境省にお尋ねしますが、物流拠点の低炭素化事業、この概要と実績、効果について御説明ください。
○鎌形政府参考人 御指摘の物流拠点の低炭素化促進事業でございますが、物流の中核となる営業倉庫や公共トラックターミナルにおきまして、物流拠点の低炭素化及び効率化を図るため、太陽光発電設備、天井LED照明器具、変圧器、運搬機器等の設備の導入を補助する事業でございます。
 平成二十五年度から始めてございまして、平成二十八年度までの間で約百二十件、約十一億円の支援を行っております。これによりまして、物流拠点の低炭素化、効率化に寄与してきたというところでございます。
 物流システムは我が国の経済社会の維持発展に不可欠な基盤的システムの一つでございますので、引き続き、物流拠点の低炭素化、効率化をこのような事業を通じて図ってまいりたいと考えております。
○塩川委員 物流拠点が非常に自動化が進んでいく、規模も拡大をしていく、そういう中での一連の低炭素化についての支援策を挙げられているわけなんですが、私、前回この委員会でも取り上げました埼玉県三芳町におけるアスクルの倉庫火災、非常に大規模な倉庫の火災ということ自身も大きな影響を与えましたし、今の物流構造が大きく変化をしているということも感じさせるものでありました。
 低炭素物流、クールチョイス協力企業にもアスクルもあるというふうに承知をしておりますが、このアスクルの倉庫火災を通じて、こういう物流分野における問題をきょう少し議論したいと思っています。
 アスクルの倉庫火災について、総務省消防庁と国交省に、この間の検討会等での議論の内容について確認をしたいと思います。
 最初に総務省消防庁に、出火原因は何だったのか、出火の場所の段ボール端材室の端材の集積状況などどうなっていたのか、この点について確認したいと思います。
○猿渡政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、出火原因は調査中でございますけれども、出火場所につきましては、廃段ボール置き場である一階の端材室と考えられておりまして、その端材室天井部分の開口部から二階へ延焼したのではないかと考えております。
 出火当時、廃段ボールは約七メートルの高さの天井の半分ぐらいまで積み上がったところがあったというふうに伺っております。
○塩川委員 非常に大きな段ボールの端材が積み上げられていた場所というのが、二階部分があいている、上から落としてくる場所ですから、ちょうど煙突があるような状況で、一度火がつくと上にどんどんどんどん延びていく。ですから、一階部分はほとんど延焼がなかったのに、二階、三階部分がほとんど焼失をするというような状況だったわけであります。
 出火原因については調査中ということであります。フォークリフトのタイヤから煙が出た云々という話も報道もされているところですけれども、事故原因の解明に当たる重要な点ですので、この点についての原因の究明にぜひ取り組んでいただきたいと思っています。
 あわせて、初期消火の体制がどうなっていたのかという問題です。
 例えば、自衛消防とかというのはあるわけですけれども、倉庫内においてたくさんの方が働いておられました。その場合に、例えば指揮命令系統が違うような請負会社が請け負うような場合があったのかなかったのか、そういった自衛消防とこういった現場における指揮命令系統の関係に課題がなかったのか、その点についてわかることを説明していただけますか。
○猿渡政府参考人 お答え申し上げます。
 当該倉庫の管理運営は、アスクル株式会社の関連会社であるアスクルロジスト株式会社一社で行われているというふうに伺っております。
 なお、出火時の自衛消防組織三十一名は、全てこのアスクルロジスト株式会社の職員であったというふうに伺っております。
○塩川委員 アスクルの一〇〇%子会社のアスクルロジストの従業員の方が現場で従事をし、自衛消防でもその任に当たっていたということであります。今後、その実態についても明らかにされるところだと思います。
 次に、設備面なんですけれども、防火シャッターが閉まらなかったということも大きく報道されました。全ての防火シャッターのうち六割が完全には閉鎖をしなかった、その機能を果たせなかったわけであります。
 国交省にお尋ねしますが、防火シャッターが閉まらなかったその要因と検討すべき課題は何なのか、この点についてお答えください。
○石田政府参考人 お答えさせていただきます。
 現在、消防庁と共同で有識者による検討会を設置して、御指摘の火災の原因等についての調査を行わせていただいております。
 その中で、先生御指摘のとおり、約六割のシャッターが正常に作動していなかったということでございますが、この原因については、火災による一部の電線のショートによりまして多数のシャッターが作動しなかったということと、あと、防火シャッターと連動して、防火シャッターがおりてまいりますが、その閉鎖を妨げないようにベルトコンベヤーの一部が動く装置がございますが、それが作動不良をしていた、また、おりてくる場所に物品が放置されていたといったことによって完全にシャッターが閉鎖をされなかったというようなことが原因ということで、今考えられているところでございます。
 今後、これらの原因を踏まえました再発防止策につきまして、検討会において六月中をめどに結論を取りまとめていただき、消防庁と連携しながら必要な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○塩川委員 防火シャッターというのはやはり火災時に非常に大きな役割で、何よりも、その中におられる方々の避難を確保する、一気に広がらないようにきちっとシャッターでとめるというのは大きな意義があるところで、当然のことながら類焼の拡大を防ぐという点でも大きな役割を果たすものですが、その六割が機能しなかったという点は極めて重大で、今説明がありましたように、主に三つのことを述べられました。
 一つは、そもそも防火シャッターがおりる部分に荷物が置かれていて閉まらなかった。それ自身が消防法令上にも問題がある扱いになるわけですし、二つ目には、倉庫ですから、物が流れてきます、ベルトコンベヤーなどがたくさんある。それは、商品が流れる場合もありますし、段ボールの端材などを流すというベルトコンベヤーもあるわけですが、そういう連続するベルトコンベヤーのどこかにシャッターをおろさなくちゃいけないといった場合に、そこのシャッターがおりる部分について、ちゃんと受ける措置が必要なのに、それがやはり火災の影響か正常に機能しなくて、シャッターがそこでとまってしまったという問題もあったわけですし、それにもかかわるんですけれども、火災で電線がショートをしたためにそもそも作動しなかった。
 火災のために備えている防火シャッターが火災によって動かなくなるというのはそもそも根本的に問題があるわけで、こういう点でも、火災の感知器が火災によって機能しなくなったということも含めて、燃えないような配線を行うですとか、当然そういう具体的な取り組みというのは、単にアスクルの問題だけではない、全国に共通するそういう倉庫火災などで考えなくちゃいけない課題だと思うんですが、そういう検討というのは今後行っていくんでしょうか。
○石田政府参考人 お答えさせていただきます。
 先ほど申し上げました検討会は、今回のアスクルの件を契機として設置しておりますが、大規模倉庫における防火対策及び消防活動のあり方全般について御検討いただくということで、今回の案件以外にも、大規模な倉庫関係について、今調査をまとめたものも含めていろいろ検討いただいているところでございます。その辺を踏まえまして必要な対策を取りまとめていただき、措置をしていきたいと考えております。
○塩川委員 あと、このアスクルの倉庫の商品の中に引火性の液体が入ったスプレー缶があった、いわゆる危険物に相当するものが指定数量以上保管されていたという報道もあったわけですけれども、このような報道については事実でしょうか。
○猿渡政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の倉庫では、別棟に、消防法第十一条の規定に基づき、入間東部地区消防組合管理者の許可を受けた危険物倉庫が設置されておりまして、危険物につきましては、主にこの危険物倉庫で保管し、発送に必要な危険物を出火した倉庫に移すという運用であったというふうに伺っております。
 また、倉庫の収容物に危険物に該当する物品が含まれる場合には、消防法の指定数量未満であっても、指定数量の五分の一以上であれば、火災予防条例により管轄消防本部に届け出ることになっておりますけれども、管轄する入間東部地区消防組合消防本部に確認いたしましたところ、そのような届けはないというふうに伺っております。
 しかしながら、危険物の保管実態につきましては、管轄の消防本部と連携して把握に努めてまいりたいと考えているところであります。
○塩川委員 もともと七万二千平米という大規模倉庫であります。多量のOA関係の物品等、在庫があったわけです。
 そういった中に、消防法に基づく届け出義務があるような案件について、それがなされていないようなことがあれば当然問題であり、そういう意味でも、消防法に基づくような実際の運用の問題、ソフトの問題と、建築基準法に基づくさまざまな防火設備のハードの面という点でも課題が挙げられているところですので、原因究明とともに、このような課題についての法令上の不備などを明らかにしていく必要があると思っております。
 それで、今回の火災を契機に、総務省消防庁と国交省は大規模倉庫の実態調査を実施いたしました。その内容についてお聞きしたいと思います。
 最初に、倉庫の用途に供する部分の床面積が五万平米以上の建築物の調査を行ったわけですが、この五万平米以上の大規模倉庫というのは全国で幾つに上ったか、その数をまず確認したいと思います。
○猿渡政府参考人 お答え申し上げます。
 延べ面積五万平米以上の倉庫は二百十九棟というふうに把握しております。
○塩川委員 これまで消防庁が把握をしていた単体の倉庫、五万平米以上というのは百五十ぐらいだったわけですけれども、今度は、他の用途に使うような施設を含む倉庫を含めると、その数が二百十九と大きくふえたわけであります。それが現状の実態ということになるわけです。
 そこで、この二百十九の大規模倉庫の調査の中で明らかとなった点をお聞きしますが、最初に、消防法令の違反の状況というのはどうだったのか、この点について総務省消防庁にお聞きします。
○猿渡政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の実態調査の結果、対象となる二百十九棟の大規模倉庫のうち、二八・八%に当たります六十三棟で消防用設備等の違反が報告されております。
 具体的には、消火器を置くべきところに棚等が置かれていた、あるいは、屋内消火栓の前に操作障害になるような物品が置かれていた、自動火災報知機に係る感知器の一部設置漏れがあった、誘導灯のバッテリー切れがあったなどが見られたところであります。これらにつきましては、現在、管轄消防本部による是正指導が行われているところであります。
○塩川委員 このように、三割の施設で消防法上の違反の事例があったということが挙げられております。非常に違反の事例が少なくないということが見えてくるわけです。
 次に、国交省に、防火設備の閉鎖障害の状況についての調査内容を御説明ください。
○石田政府参考人 お答えさせていただきます。
 先ほどの二百十九件のうち、現在までに判明しております二百三件について御報告させていただきます。
 このうち、閉鎖の障害を引き起こす可能性があったものが約三分の一、七十三件でございます。
 具体的には、重複はございますけれども、コンベヤーが設置されていた事案六件を含めまして、固定されていた物品のために閉鎖障害の懸念があるものが二十三件、一一%余りでございます。また、荷物など固定されていない物品が放置されていたというものが二十九件、一四%余り。また、防火設備そのものが劣化、損傷していたというものが三十件、一五%弱。また、シャッターではございませんが、防火扉があいたままの状態で固定されてしまっていたという事案が三十件、やはり一五%弱あったところでございます。
○塩川委員 ですから、防火設備で実際それが本来の機能を果たせないような状況にあるということについては、常閉防火扉、常に閉めておくような防火扉が固定されて閉鎖しない、つまり、日ごろ使っているものだからストッパーか何かであけたままにしているような事例というのも散見されるわけですけれども、そういった話と同時に、防火シャッターそのものについて劣化とか損傷で機能しないというのも極めて重大ですし、荷物が置かれていて閉まらないというのも、アスクルの例にもあったように、消防法にも反するような状況でもありますし、あと、コンベヤーなど、そもそも固定された物品が置かれていることによって防火シャッターが閉まらない。
 そもそも、建築確認の時点では当然防火シャッターが機能するということになっているのに、後づけで設備が導入されたのか、固定されたコンベヤーなど物品によって防火シャッターが閉まらない。何でこんなことが起こるんでしょうか。
○石田政府参考人 お答えさせていただきます。
 我々の方でやっております建築確認は、建築物の構造、建築設備が法令の規定に該当するかどうかを事前にチェックするというものでございます。
 防火シャッター等の防火設備や電気設備などは、建築物の一部ということで、あらかじめ建築物に設置されておりますので、建築確認の審査対象としております。
 一方、コンベヤーは、建物を建てた後に利用状況に応じて設置されることが非常に多いものでありまして、建築物の一部として整備されるものではないことから、建築確認の対象とはなっておりません。
 実際上、建築物が竣工した段階におきまして、完了検査というのがございます。その段階で既にコンベヤーが設置されていた場合には、そのコンベヤーが設置された状態で、防火シャッター、これは建築物の一部でございます、その防火シャッターが適切に作動するかどうか、これを検査しているところでございますが、実際上、建築物建築後にコンベヤーが設置されることが多いものでございますから、その段階では、建築確認及びその後の完了検査のタイミングでは、その状況を把握できていない、そういう状況になっております。
○塩川委員 ですから、建築確認や完了検査の時点でないものが新たに付加された場合はチェックする体制がないと。
 そうすると、要するに、防火シャッターがちゃんと機能しないという状態が容認されたままになっているということですか。
○石田政府参考人 お答えさせていただきます。
 建築基準法に基づきまして、建築主自身には、その建築設備について適法な状態を維持する責務がございます。
 ただ、それを役所等が具体的にチェックする体制が、人的その他の問題もあって、竣工検査が終わった、実際に利活用されている段階では、現段階ではその部分が十分できているかと言われると実際できていない状態でございます。
○塩川委員 事業者には適法に維持することが求められているんだけれども、それがチェックできない仕組みと。これはどうするんですか。
○石田政府参考人 お答えさせていただきます。
 完了検査後に、先ほど申し上げましたように、利用状況に応じて設置されるコンベヤーが設置されたとしても引き続き防火シャッターなどが適切に作動する状態を維持させるための方策、これは、今回の件を踏まえまして、今後の非常に大きな検討課題だというふうに受けとめております。
 今後また、委員会の方の御議論を踏まえて、対応について考えていきたいと思っているところでございます。
○塩川委員 消防法令の違反の事例も少なくない。また、防火設備におけるこのような不備も明らかになっているわけですので、適切な対応を求めたいと思っております。
 それで、こういった大規模倉庫の特徴なんですけれども、全国を調べての明らかになった点を確認したいんですが、この大規模倉庫の延べ面積の特徴について説明いただけますか。
○猿渡政府参考人 お答え申し上げます。
 五万平方メートル以上の倉庫二百十九棟の延べ面積の内訳でございますが、二一%の四十六棟が五万平米以上六万平米未満、一八%、三十九棟が六万平米以上七万平方メートル未満、一七%、三十八棟が七万平米以上八万平米未満となっておりまして、残りの四四%、九十六棟が八万平方メートル以上ということになってございます。
○塩川委員 アスクルの倉庫が七万平米余りということで、これは二百メートル掛ける百メートルで三階建てだとそのぐらいの面積になるわけですけれども、そういった七万平米以上というのが五万平米以上を切り取ってみても六一%ということですから、大宗が大規模な倉庫になっている。非常に、アスクル倉庫と同等かそれを超える延べ面積の大規模倉庫が多数あるというのが今の特徴であります。
 そういった大規模倉庫における、中で作業している方、収容人員というのはどういうふうになっているでしょうか。
○猿渡政府参考人 お答え申し上げます。
 延べ面積五万平方メートル以上の倉庫二百十九棟の中で、収容人員が多い区分といいますのは、六百人以上七百人未満が四十六棟、二一%、次いで七百人以上八百人未満が四十一棟で一八%、次いで五百人以上六百人未満が三十一棟で一四%という形になってございます。
○塩川委員 アスクルの倉庫の場合には四百二十一名ですか、実際には、五百人以上八百人未満のそういう倉庫というのが五四%ということで、半数以上になっているわけです。ですから、非常にたくさんの方が作業しておられるというのが今の倉庫の特徴なんですね。大きなものがどんどんどんと置かれている状況じゃない、つまり、中で作業するような、そういう場所に今なってきているというのが大規模倉庫の特徴です。
 そこで、総務省消防庁と国交省にそれぞれお聞きしますけれども、このアスクル倉庫におきましても、大規模倉庫の実態調査を見ても、消防法や建築基準法に違反する事例が多数ありました。また、現行法令で対処できない事例もありました。これまでに比べて大規模な倉庫が多数建設をされ、そこで勤務する方も多数に上る、こういった実態を踏まえた法制度の整備が必要ではないかと思いますが、それぞれお答えいただきたいと思います。
○猿渡政府参考人 お答え申し上げます。
 今後の対応につきましては、現在、消防庁と国土交通省が共同で有識者を委員とする検討会を組織いたしまして、三月十四日第一回、四月十二日に第二回会議を開催したところでございます。
 検討会では、延べ面積が大きなものや収容人員が多いものが多く存在するとの今回の実態調査の結果も活用いたしまして、まず、倉庫の利用形態を踏まえて確実に初期消火の、拡大防止を図るための方策、次に、大規模倉庫火災において効率的な消火活動を実施するための方策などにつきまして、倉庫、物流団体や消防本部など当事者の御意見も伺いながら検討を進め、本年六月中に方針を取りまとめるという予定でございます。
○石田政府参考人 お答えさせていただきます。
 先ほどの、消防庁の方からもお答えありました検討会、国交省と消防庁と一緒にやらせていただいております。防火シャッターの状況も含めまして、火災が拡大した原因、この調査結果を踏まえつつ、六月中をめどにいただく結論、これを踏まえて、消防庁と連携しながら、必要な取り組みを建築行政の面でも図っていきたいと考えております。
○塩川委員 しっかりとした対策を求めたいと思います。
 このように、やはり物流構造が大きく変わる中での大規模物流倉庫の実態だろうと思います。
 そこで、今回の調査で大規模倉庫の分布状況を見た場合に、都道府県別に見るとどうなるのか。延べ面積五万平米以上の二百十九倉庫のうち、上位の五都道府県を挙げるとどこになるでしょうか。その数は幾つかについて、まず御説明ください。
○猿渡政府参考人 お答え申し上げます。
 対象となる大規模倉庫が多い都道府県というものを、ちょっと北の方からということで、埼玉県二十七棟、千葉県四十棟、東京都二十三棟、神奈川県三十七棟、大阪府二十七棟、これはいずれも単体倉庫という意味でございます。
○塩川委員 複合している倉庫の数もお願いできますか。
○猿渡政府参考人 失礼いたしました。
 複合しているものも含めたということで、もう一度申し上げますと、埼玉県が三十、千葉県が四十二、東京都が二十八、神奈川県が四十五、そして大阪府が二十九ということでございます。失礼いたしました。
○塩川委員 首都圏と大阪圏に多数位置しているわけです。首都圏の一都三県だけで百四十五に上るということで、全体の約三分の二に当たります。
 こういった上位五都府県における過去十年間の大規模倉庫数と現在数の推移を確認したいと思います。
○猿渡政府参考人 このたびの実態調査の結果と、平成十八年三月が約十年前になりまして、これが単体倉庫でございますので、単体倉庫ごとに比較させていただきます。
 埼玉県では六棟が二十七棟、千葉県では八棟が四十棟、東京都では十四棟が二十三棟、神奈川県では四棟が三十七棟、大阪府では四棟が二十七棟という形でございます。
○塩川委員 全国の全体でも五十二が百九十五にふえている、単体倉庫のカウントですので、この十年間で約四倍にふえているわけです。そんな中でも、今御説明にありましたように、首都圏を中心に大きくふえているわけですね。こういったように、特に首都圏で、一都三県で大きく大規模倉庫がふえている。
 国交省にお尋ねしますが、そういう立地地域の特徴とその理由はどんなものかはわかりますか。
○重田政府参考人 お答え申し上げます。
 物流の活動につきましては、委員御指摘のとおり、小口化、多頻度化、そして定時輸送のニーズが非常に強くなってございます。したがって、いろいろ分散しております物流拠点というものを、効率的省人化を図るためには一カ所に大きく大規模展開するというのが最近の傾向でございます。これによって物流コストの削減と物流ニーズの高度化に対応している。
 したがいまして、東京、大阪、名古屋、こういった大都市においての周辺、これはもちろん、私どもの方の道路整備も含めましたインフラの強化というのも相まって、先ほど消防庁の方からお答えのありましたような大規模物流拠点が急激に整備されているという背景かと思っております。
○塩川委員 大都市近郊の高速道路沿いに多数立地をする。今お話ありましたインフラの強化があるでしょうし、アマゾンを初めとした通販需要の拡大、また流通加工業務の一元化を図る、さらにドライバー不足ということもあって、大規模物流倉庫が非常に拡大をしている傾向にあるんだろうと思います。
 そうしますと、こういった実態、今ちょっと整理しましたけれども、通販需要の拡大や流通加工業務の一元化、ドライバー不足、こういったのが全体として大規模物流拠点がふえている背景だと思うんですが、では、その認識はよろしいでしょうか。
○重田政府参考人 御指摘のとおりでございます。
○塩川委員 ですから、そういったように、大消費地に近く、まとまった土地が確保でき、また労働者の確保しやすい、首都圏でいえば圏央道沿線など、郊外の高速道路近傍への立地が非常に多いわけです。
 そういったときに、国交省が取り組んでいるものですけれども、国交省は、高速道路のインターチェンジや港湾等の近傍に立地をする大規模かつ高機能な物流センターの整備を促進しております。
 今後、大規模物流施設や大型商業施設、工業団地など、企業側の提案によって、高速道路と施設の直結を図るスマートインターチェンジの整備を推奨していると思うんですけれども、こういった取り組みというのがいわば大規模物流倉庫の拡大にもつながっていくのではないかと思うんですが、その辺の認識はどうでしょうか。
○重田政府参考人 今委員御指摘のとおり、物流の立地につきまして、私どもの方で今、一体的に進めておりますのは、昨年の十月から施行されました、物流効率化法を改正させていただきました。その際、物流拠点の、先ほど申し上げました統合に伴ういろいろな立地を促進していこう、これは財政、税制で応援していくという考え方でございますが、その点だけではなくて、いわゆるモーダルシフトを含めました輸送、配送、こういったものとの連携によって、単に物流施設が高度化すればいいということではなく、周辺の交通環境も含めまして円滑化を図れるような、物流全体としてのネットワークとしての円滑化が図れるよう、こういうこともあわせて支援させていただきたいと思っております。
○塩川委員 こういった物流拠点の高度化というのが、財政や税制の支援や、また制度面での緩和措置等々を含めて行われているわけであります。
 大臣にお尋ねいたしますけれども、私、冒頭、環境省にお尋ねしましたように、物流拠点の低炭素化促進事業、これは個々の、単体の物流拠点に対しての支援策であるわけですけれども、全国的に見ますと、このように大規模物流拠点が多数立地をする。それに当然国が支援を行っている中で生み出されているものであるわけですね。
 そういったときに、環境省の低炭素化物流とか、物流拠点の低炭素化という施策がありますけれども、全体としてのこういう物流分野における産業構造の変化、それに伴う大規模開発、ここについて、それを前提にした、容認したままで個々の施設の省エネ対策を図ったとしても、全体で見た場合には、結果として、環境負荷が逆に大きくなってしまうことになりはしないのかという懸念を持つわけですけれども、大臣としてのお考えをお聞かせいただけないでしょうか。
○山本(公)国務大臣 今、塩川委員がるる御指摘された物流という世界を考えてみますときに、やはり、いろいろな意味において時代の要請があるんだろうと思っております。
 私ども、若いときから物流に携わってきた人間でございます。そういうことを考えていきますときに、全く考えもしなかったのが、宅配事業という、物流の大宗をなすような状況が生まれてきた。それは個々の、個人のところに物が運ばれていくということは、私ども、若いときは全然考えておりませんでした。
 私どもは、駅までチッキというのを持っていきまして、東京駅まで宇和島駅から運んでいただきまして、東京駅に自分がとりに行って、自分の下宿まで自分の手で持って帰るというのが当たり前の物流でございましたが、今は全く、自宅まで全て運んでくれる。ゴルフ道具にしたって、スキー道具にしたって、持っていかなくても全部物流で運んでくれるという時代になってまいりました。
 いろいろな意味において、さっき、先生、環境への負荷もお尋ねございましたけれども、そういうこと等々を考えた上で、私どもは、環境への負荷をどうやったら減らしていけるか、物流という世界の中でということをこれから研究していかなきゃいけないし、私の環境省としては、やはり、物流というものの中で環境負荷を低減させていくためにはかくあるべしということで、一つのキャンペーンを始めたわけでございます。
 それは、再配達に頼らない、一回で受け取りましょうよというキャンペーンを始めたわけでございまして、これも、環境省としては、やれる範囲の物流の環境負荷を減らしていく一つの手だてだと考えてやっているようなわけでございまして、やはり、冒頭申し上げましたように、物流というものが時代の流れとともに変化していっているということも、我々認識した上で対処していく必要があるのではなかろうかというふうに考えております。
○塩川委員 再配達を減らす、そういった個々の対応にとどまらず、やはり、物流構造が大きく変わっている中でのトータルにおける環境負荷の低減をどうするのか、こういう見地での取り組みは極めて重要だと思っておりますので、そのことを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○平委員長 次に、福田昭夫君。
○福田(昭)委員 民進党の福田昭夫でございます。
 本日は一般質疑だということなので、先日不十分な答えしか返ってこなかった木質バイオマス発電計画と、混迷する放射性指定廃棄物の最終処分場の諸問題などについて政府の考えをただしてまいりたいと思いますので、それぞれ簡潔にお答えいただきたいと思います。
 まず、栃木県が進める木質バイオマス発電計画の問題点についてであります。
 先日、林野庁はほとんど答えができませんでしたけれども、林野庁がつくった森林整備加速化・林業再生基金事業実施要領の、第六、達成状況報告等、第九、事業の透明性・客観性の確保、第十、基金事業の運営にかかわる基金事業の検査等が定められておりますので、この実施要領に基づいて林野庁は厳正に対処すべきだと思います。そのことをまず指摘をした上で私の質問をさせていただきます。特に今回は、事実関係をしっかり確認するという形での質問にさせていただきます。
 一つ目は、栃木県が平成二十七年三月十七日付で作成した平成二十六年度歳出予算の事故繰り越しの理由として書いてあった「別の熱利用施設・ボード工業等」は、その時点であったのかどうか。あったらどこなのか、具体的にお答えをいただきたいと思います。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の内容につきまして栃木県から聞き取りましたところ、事故繰り越しを行った時点で別の利用施設などがあった、施設の具体名については、公開することにより、当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあることから回答できないとの回答でございました。
 本事業の実施要綱、要領におきまして、事故繰り越しは県の裁量により実施されるものとしていることから、現時点では、施設の具体名の開示等、県に対するさらなる要請は難しいと考えておりまして、御理解をいただければと思います。
○福田(昭)委員 全く理解できません。
 その時点であったというなら、むしろ公表した方がその事業者の利益になりますよ。公表しないことは逆に不利益になりますよ。これはもしかしたら公文書偽造じゃないか、そう疑われているんですよ。公文書偽造の疑いがある、そうなると、県庁の職員まで処分される可能性もある。もしなかったら、これは、事業主はまさに補助金を目的外使用でだまして受け取った、こういうことにもなってしまう。だから、そんな疑われているのに、別な熱利用施設、ボード工業等、公表した方が事業者の利益になるんじゃないですか。どうなんですか、違いますか。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 栃木県からは、先ほど御答弁申し上げましたようなことで、公開しない方がいいという御判断ですので、そこにつきまして、事業の実施要綱、要領等についてさらに問い合わせをするということはちょっと難しいということでございます。
○福田(昭)委員 部長、先ほど最初に私が申し上げたように、皆さんがつくった実施要領の中にきちっと基金事業の検査等というのがあるんですから、きちっとこの要領に基づいて検査をしてください。どうですか。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 補助事業ですので、当然、補助金を支出した以上は、一定の目的を達成していただく必要がございます。そういったことがもし達成されないというような、そういうおそれがあるような場合には、きちんと事実を把握したいと思います。
○福田(昭)委員 部長、だって、もう既に二十七年度に事業は完了しているわけですから、しっかり検査する必要がありますよ。
 その後の質問、二つ目に行きますけれども、栃木県は、その時点で別の熱利用施設、ボード工業等がないのに、なぜチップ工場を着手させたのか。先ほどは、あったということでありますけれども、ですから、どうしてもこれを、あったということを証明しない限り、疑いは晴れないわけです。
 私は、実は、この回議書を見た時点で、平成二十七年からですけれども、現場の県西の事務所、環境森林部の現場の所長、担当部長等から聞き取りをいたしましたけれども、現場の所長も担当部長も全く、別な熱利用施設、ボード工業等があるということを知りませんでした。
 ですから、多分、その事故繰り越しの回議書を書いたのは、県庁の、本庁の林業振興課の職員なので、そうかなと思いましたけれども、きっとそのとき、この林業振興課の回議書を書いた職員も、上司に言われて多分書いたんだと思うんですよ。本人がこんな無責任なことを書くはずがない。だから、その辺もぜひ検査をすべきだと思いますが、どうですか、部長。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 別の熱利用施設、ボード工業等につきまして、県の方で今の時点で、要は、公開できるものがないということでありますと、我々の方といたしまして、今時点でさらなる情報公開の要請というのはちょっと難しいところがございますが、先ほど申し上げましたとおり、補助金でございますので、その執行状況等につきましてきちんとした把握というのは、必要があればやる考えでございます。
○福田(昭)委員 部長、このチップ工場は、平成二十六年度から始まって、二十七年度に事故繰り越しをして、二十七年の九月三十日に完成しました。それから、三つ目の質問に入りますけれども、栃木県は、その時点で別な熱利用施設、ボード工業等がないのに、原木集めにも補助金を支出しました。
 ですから、もしかすると、この時点で、既に株式会社トーセンは、日光バイオマスは、バイオマス発電所の事業の中断の申請をして、それを栃木県は受けて、平成二十六年中に白紙撤回しているんですよ、発電所については。ですから、利用目的もない原木に補助金を出したということになるんですよ。二十六年の十一月に、もう発電所はできません、東電から接続許可がおりませんので諦めますということで、事業の中断を申し出て、県がそれを取り消した、白紙撤回したんですよ。
 ですから、集めた原木に補助金を出して、これはどこへ持っていくんですか、チップにして。持っていく場所ないじゃないですか。あるというのなら、それを示さない限りは証明できないんですよ。どうですか。
○三浦政府参考人 議員から御質問いただきまして、改めて私ども、栃木県から聞き取りを行いましたけれども、事故繰り越しを行った時点では供給を見込める別の熱利用施設などが確かに存在したことから事業を実施したというのが栃木県の回答でございます。
○福田(昭)委員 それはおかしいでしょう。
 では、もし、確かに別な熱利用施設、ボード工業等があったなら、原木集め、当初の補助決定、二億二千万ですよ、何で全部出してやらないんですか。一年分しか出さなかったんですよ、一億一千三百万しか。
 ですから、もし本当に別な熱利用施設、ボード工業等があったら、二億二千万分までちゃんと出してやったらいいじゃないですか。ないから出せないんじゃないですか。どうですか。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 補助金を幾らにするかというところは、現場のいろいろな需給等の状況に応じまして、県の方で判断されたものと考えております。
○福田(昭)委員 おかしいじゃないですか。だって、発電所をやるという計画をおろしていないんですよ、事業の中断はしたけれども。事業の中断はしたけれども、発電所そのものは、どうしても計画はいずれやるんですとおろさないのに、そうしたら、ちゃんと補助決定した分、二億二千万出すというのが普通じゃないですか。それが何で一年でこれをやめちゃうんですか。やはりこれは、何かやましいことがあるからやめているんじゃないですか。それがなければ全額出すはずだと思いますよ。ここもしっかりぜひ検査をしてください。
 次、四番目でありますが、チップ工場等は、先ほども申し上げましたが、平成二十七年の九月三十日に完成しているんですよ。しかし、いまだに、供給先があるというのに稼働していないんですよ。何でこれは稼働していないんですか。一年半も稼働していません。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の内容につきまして、栃木県から聞き取りましたところ、事業者が地元の理解を得ようとしている結果、稼働していないとの回答でございました。
 本事業の実施要綱、要領等におきまして、事業主体は、補助事業により取得し、または効用の増加した施設などがそれぞれ処分制限期間及び転用制限期間内に補助金交付の目的を達することができなくなった場合は、速やかに都道府県知事に協議し、その指示に従って、要した補助金を都道府県知事に納付しなければならないというふうにされております。
 チップ工場につきましては、二十七年度に完成したと承知しておりまして、林野庁としましては、栃木県に対して、補助金交付の目的の達成に向けて、県としてどのように取り組む方針なのか、速やかに聴取を行いたいと考えております。
○福田(昭)委員 そこで、一つだけ正しいのは、仮に稼働するにしても、株式会社トーセンが提出した、先日もお見せしましたけれども、誓約書にあるように、栗原自治会、日光市、株式会社トーセンの三者による環境保全協定を締結しなければ、実は稼働できないんですね。そのことは確認していますか。どうですか、部長。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 ちょっとそこのところは、地元調査のところまでは確認しておりません。
○福田(昭)委員 先日の質問でも申し上げましたけれども、地元の信頼を失っちゃったから、地元と全く協議できないんですよ。先日も申し上げましたが、昨年、日光市がトーセンとの間に入って、ぜひ原木の放射能をはからせてくれと言っても、もしやった場合の騒音もはからせてくれと言っても、全部拒否してきたのはトーセンですよ。ですから、そんな状況でどうして話し合いになるんですか。話し合いにならないじゃないですか。ですから、トーセンという会社の信用力は全くないんですよ、全くなくなっちゃったんですよ。ですから、話し合いの余地がないというのが現状です。
 次、五つ目でありますが、平成二十九年の二月六日付で、実はそういう全く信用のないトーセンから、その代理人から、ことしに入りまして、二月の六日付で、本年中できるだけ早い時期に丸太のチップ化作業の取り組みを開始すると栗原自治会に通告してきましたけれども、先ほど、何かチップの供給先はあるんだと言うんですが、どこへ供給するんですか。栃木県から聞いていますか。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の内容につきまして、栃木県から聞き取りましたところ、供給先はあると聞いているが、チップの具体的な供給先については、民民契約の話でもあり、県としては公表する立場にないとの回答でございました。
 ただ、先ほど申し上げましたとおり、本事業の要綱、要領等におきまして、整備した施設などが補助金交付の目的を達することができなくなった場合には、速やかに事業主体は知事に協議をして、その指示に従って補助金を知事に納付しなければならないということになっておりますので、この目的達成に向けてどうするのかということは、県に対し、速やかに聴取を行いたいと考えております。
○福田(昭)委員 部長、トーセンは、実は、補助金をいただいて集めた原木について、古くなったものは、現在、県と協議をして、どこかの施設にチップを供給しております。それで、補助金をいただいて、いただいたものを減らしちゃった分についてはトーセンの責任において補填をする、補充をする、そういう約束を県と取り交わして一部チップ化をやっています。しかし、その供給先は全く公表しません。情報公開で請求したらば黒塗りで、どこへ供給しているか全くわかりません。全くわかりません。
 ですから、今回、このウエスタン村跡地で始めるチップ化作業、このチップ化したものがまた同じように、同じようなやり方でやられるのかどうか、本当に別な熱利用施設、ボード工業等でやるのか、その辺、全くはっきりしません。その辺も県からよく聞き取りをしてほしいと思いますが、いかがですか。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 民民の話をどこまで公開するかというのは、確かに県の判断というのはありますが、私どもはやはり、補助金を交付した官庁として、その執行状況、その目的が達成したかというところはよく見なきゃいけませんので、今御指摘の点も踏まえまして、改めて栃木県に聞きたいと思います。
○福田(昭)委員 部長、トーセンはあくまでも発電所をつくるということにずっとこだわってきましたから、ですから、一日も早く、発電所の計画を本当に実施するのかしないのか、これをやはり決めないとだめだと思うんですよ。
 私が林野庁から以前に聞き取った話では、当初の課長補佐は、別な熱利用施設とボード工業等も、別な熱利用施設に八割、ボード工業等に二割程度なら何とか目的内の使用になりますかね、こう言っておった。ところが、林野庁もだんだんトーンがダウンしてきた。その後かわって来た課長補佐は、今度は、いや、五割、五割ですかねと。
 これはやはり心配になってきたんじゃないか、林野庁も、本当にあるのかないのか。そういうふうに変わってきた。しかし、そうした状況にあるのがこの問題だということをぜひ部長も認識して、検査をしっかりやってほしいと思います。
 六つ目でありますが、東京電力から木質バイオマス発電所の接続許可が、昨年、平成二十八年十二月三十一日までに出ていると思います。ルールですから、必ず許可がおりているわけです。その内容はどのような内容だか、栃木県から聞きましたか。
○三浦政府参考人 御指摘の内容につきまして栃木県から聞き取りましたところ、一企業の接続状況については、県として公表可能な情報を有しておらず、お答えできない、栃木県としても、チップ製造施設が補助目的を達成できるよう、補助目的の遂行に必要な範囲内で、供給先となる発電所の状況を注視していきたいという回答でございました。
 今後どうするかということにつきましては、また栃木県から聞きたいと思っております。
○福田(昭)委員 部長、先ほども申し上げましたが、これは、発電所をやるかやらないかは、この問題の、この補助金を出したことの、これが本当に適正だったかそうでないかという決定的なことになるんですよ。
 ちなみに、平成二十八年五月十九日、東京電力のパワーグリッド株式会社が発電事業者に送った重要書類、電源接続案件募集プロセスにおける接続検討回答以降のスケジュール見直しというのがあったんです。栃木県北部・中部エリアによると、平成二十八年十二月までには電源接続案件募集プロセスの結果公表をしていると通知をしているんですよ。
 私も、経産省、資エネ庁に確認をいたしましたが、東京電力はそれまでに申し込みを受けているものについては全て結果をお知らせしている、こういう回答をいただいています。ですから、必ず行っているはずです、回答は。それは許可になったか不許可になったかは内容はわかりません。しかし、必ず許可は行っています。
 ですから、既に許可が出ていると思うので、そのことを確認しなかったら、まさにこの補助金が完全に不正に使われるということになっちゃうんですよ、部長。ですから、これは絶対検査をしなくちゃいけないと思うんですが、いかがですか。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 栃木県からの回答は、先ほども申し上げましたけれども、このチップ製造施設が補助目的を達成できるよう、補助目的の遂行に必要な範囲内で、供給先となる発電所の状況を注視していきたいということでございますので、あとはちょっと、その詳細等につきまして、また改めて聞きたいと思っております。
○福田(昭)委員 ですから、都合が悪いからそういう答えになっちゃうんでしょうけれども、これは公表する方がむしろ、だって、それで商売を邪魔する同業者がいますか、多分、公表した方がその業者の利益ですよ、どう考えても。
 七つ目でありますけれども、東京電力の許可に基づいて、株式会社日光バイオマスは、工事負担金契約を含む、これは、鉄塔を建てたり、送電線で東電がここへ接続しろというところへ持っていかなくちゃならないんですよ、これは億単位の負担金がかかると言われています。ですから、そうした工事負担金契約を含む接続契約を締結したかどうか、これもぜひ確認してほしいと思いますが、いかがですか。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 お尋ねの件につきましても、栃木県から聞き取りましたが、先ほど同様、一企業の接続状況については、県としての公表可能な情報を有しておらず、お答えできないということでございます。
 公表可能かどうかというところはひとえに県の御判断ですので、今の時点では、これ以上、さらなる要請は難しいと考えておりますけれども、補助金の適正な執行という観点での県からの聴取というものは速やかに行いたいと考えております。
○福田(昭)委員 部長、御存じだと思いますけれども、再生可能エネルギーについては、ことし、平成二十九年四月一日から特措法が改正、施行されて、認定制度や買い取り価格の決定方式などが変更されました。
 新認定制度の施行に伴って、認定の経過措置が定められていますけれども、株式会社日光バイオマスの場合はどの場合に属するのか、ぜひ確認する必要があると思いますが、いかがですか。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 今御質問にありました再生可能エネルギー買い取り制度との関連につきましても、栃木県に照会をしたいと思います。
○福田(昭)委員 これは、きょう、残念ながら資料を出しはぐっちゃったんだけれども、これは資エネ庁がつくった資料ですね。この資料、再生可能エネルギーの導入状況と今後の取り組みについてということで、ことしの三月十六日につくっておりますけれども、これは何ページかな、後で、林野庁も当然持っていると思うけれども、九ページに、参考ということで、認定の経過措置というのが載っております。
 私の想像では、これは確認しなくちゃなりませんけれども、これは多分、電力会社との系統入札プロセスに入っている場合かなというふうに、それは昨年の二月一日に接続申し込みをしたと私どもの方に回答がトーセンからありましたので、昨年二月一日に申し込みをしているはずです。したがって、必ず許可がおりているということになると、この電力会社との系統入札プロセスに入っているという場合に該当するのかなと思っていますけれども、そうすると、このプロセス終了から六カ月の猶予期間とされています。したがって、九月末日までにきちっと東京電力と、負担金も含めて接続契約を結ばないと、これは取り消しになっちゃうんですよ、基本的に。
 ですから、そういったことを考えれば、早急にやはりトーセンが、日光バイオマス株式会社でありますが、しっかり発電計画を、どんなふうな、何キロワット以上でどういうふうにやるのかというものをつくって、負担金もきちっと納めますよということを決めて、東京電力と接続契約を結ばないと、これは無効になっちゃうんですよ。こういうことを承知していますか。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 FIT法改正の内容につきましては、まさに先生今御質問にあったとおりでございまして、このことと今回の私どもの補助金でやっている事業とがどういう関係になっているかということにつきましては、栃木県からよく聞き取りたいと思います。
○福田(昭)委員 ですから、部長、別な熱利用施設、ボード工業等がない、さらにバイオマス発電計画も実現できないとなったら、完全にこれは補助金の不正支出になっちゃいますよ、目的外使用で。
 ですから、ここは厳重に、厳正に、やはり早急に栃木県を指導して、栃木県は全く指導力ないんだから。もしかすると、栃木県の誰かとトーセンが約束してこんなことをしちゃったかもわからないんだ。そうすると、犯罪にもなっちゃうかもしれない。
 だから、そこはやはりしっかりやって、目的外使用で補助金の決定を取り消して、補助金を返してもらって、この事業は中止をしろと。そこまでやれば、これは多分、誰も法的措置をとるなんて人は出てこないと思いますよ。しかし、もしこのままうやむやにしてやっちゃうということになると、法的措置をとる人も出てきかねない。
 私も、できるだけ、まさか犯罪者なんかつくりたいとは思っていないので、ここはやはり林野庁がしっかり栃木県を指導して、このお金が、税金が適正に使われるように、ぜひ指導すべきだと思います。
 だから、ぜひ、この補助金の実施要領に基づいて厳正に早急に取り組む、その決意を、いつまでにということで、ぜひ答えてください。
○三浦政府参考人 お答えいたします。
 るる議員から御質問いただきまして、栃木県に対しても、この事業を今後どうするのか、速やかに整理をしてこちらに報告するようにというふうに申し上げております。県の方でちょっと人事異動とかありまして、少し時間をということですが、彼らも準備が整い次第報告に上がるということですので、よく把握してまいりたいと思います。
○福田(昭)委員 きょうはここまででとめておきますので、部長も意識が変わったようでありますから、前回は全く問題にならないなと思いましたが、意識が変わったようでありますので、ぜひ事の深刻さをしっかり認識して取り組んでいただきたいと思います。
 それでは次に、二つ目の、五県の放射性指定廃棄物の現状と今後の対応についてであります。
 五県の指定廃棄物の放射能濃度に関する将来推計についてであります。皆さんのお手元に、環境省のつくった資料、これが一番最新だそうでありますが、ごらんいただきたいと思います。
 これを見ていただきますと、八千ベクレルを超えるもの、十年後、量が相当減るということになるのかなと思っています。特に茨城県などは〇・四トンになるということは、本当に、ほぼなくなるに等しいような状況でございます。そのほかの県はごらんのとおりで、残念ながら私どもの栃木県が一番たくさん残るということで、大変な状況であります。こうしたことを踏まえて質問をさせていただきたいと思います。
 まず、茨城県と群馬県の、一カ所に集約することについてであります。
 茨城県と群馬県は、長期的な災害リスクの観点から、県内一カ所に集約して管理することが望ましいと、八千ベクレルを超えるものでありますが、これはどういう意味ですか。
 例えば、今までですと、県内に一カ所最終処分場をつくる、改め長期保管施設とも環境省は言っているようでありますが、そうした一カ所をつくるという意味なのか、それとも、一カ所に集約して置いておいて、最終的に八千ベクレル以下になるまで集約したまま保存しておくという意味なのか。どういう意味なのか、お答えをいただきたいと思います。
○中井政府参考人 お答え申し上げます。
 茨城県では昨年二月、群馬県では昨年十二月に、現地保管を継続し、段階的に処理を進める方針を決定いたしました。この方針を踏まえまして、個々の保管場所ごとに、必要に応じた保管強化等の対策を実施しているところでございます。
 一方、量は少ないものの、比較的濃度が高く、八千ベクレル・パー・キログラム以下となるのに長期間を要するものもございます。
 これにつきましては、災害リスク等の観点から、県内一カ所に集約して安全に管理することが望ましいと考えておりますが、現状ではしっかりと保管されていることから、当面は現地保管を継続しつつ、将来的にどのような保管や処理が適切か、引き続き、県や保管市町とともに検討してまいりたいと考えてございます。
○福田(昭)委員 それでは、まだ最終処分場のことまでは結論は出ていないという意味ですね。確認です。
○中井政府参考人 当面は現地保管を継続しつつ、将来的にどのような保管、処理が適切か、引き続き、県、保管市町と検討してまいりたいということでございます。
○福田(昭)委員 それでは次に、三つ目ですが、宮城県の場合は、八千ベクレル以下の汚染廃棄物に関する処理方針等を策定して、宮城県が積極的に取り組んでおりますが、その後、進展はあるんでしょうか。先日、伊藤委員の方からも質問がありましたけれども。
○中井政府参考人 お答え申し上げます。
 指定廃棄物を除く八千ベクレル・パー・キログラム以下の農林系廃棄物につきまして、宮城県では、昨年十一月の第十一回市町村長会議におきまして、一般ごみとの混焼などにより県内全ての自治体が協力して広域処理を行う処理方針案が知事から提案されました。
 その後、昨年十二月の第十二回市町村長会議におきまして、この方針案について議論され、各市町村で堆肥化やすき込みを前向きに検討し、半年後に再度市町村長会議を開催して、焼却の是非を含めて改めて議論することとなったと伺っております。
 環境省としては、引き続き、宮城県内におけます八千ベクレル・パー・キログラム以下の廃棄物の処理方針が早期に取りまとまるよう、県の取り組みを支援してまいりたいと考えてございます。
○福田(昭)委員 それでは四つ目でありますが、栃木県における一時保管者、農家等の意向確認調査をやられたということで、大変御苦労さまでした。
 この確認結果を踏まえて、環境省あるいは栃木県はどうしようとしているのか、その方向性というのはできてきているんですか。
○中井政府参考人 お答え申し上げます。
 先月末に公表させていただきました栃木県における一時保管者、農家等の意向確認結果につきましては、早く持っていってほしい、また、なるべく早く持っていってほしいとの回答が全体の八割を占めるものでございました。
 この結果も踏まえまして、昨年十月の市町村長会議におきまして提案させていただきました農家等の負担軽減策について、県や保管市町と相談をさせていただいているところでございます。
 農家等の負担軽減は一刻も早く進める必要があり、環境省としては、できるだけ早く方向性を出せるよう努力したいと考えております。
○福田(昭)委員 ぜひ栃木県も、宮城県知事のように、栃木県も知事がリーダーシップを発揮して環境省と一緒になって考えてほしいと思っていますが、その辺が非常に不安であります。
 特に塩谷町などは、コンクリートボックスに入れて一時保管をしたい、こういう要望も出しているようでありますので、茨城県や群馬県の例のように、コンクリートボックスで塩谷町が一時保管をしておくというようなこともぜひ考えてほしいと思っております。
 それでは、時間がありますので前に進みますけれども、千葉県の方はやはり全く進んでいないようでありますので、最後に、六番目の、五県の現状と対応の総括をちょっとさせていただきます。
 たくさん課題がありますけれども、やはり、知事が熱心な茨城、群馬は方針が定まった、宮城県はどうするのか検討中、知事が環境省任せの栃木県と千葉県は何だか前進がないというような状況にあります。
 環境省は何かアイデアはありますか。
○中井政府参考人 お答え申し上げます。
 五県におきましては、放射能濃度測定等の現状把握を行いながら、各県それぞれの状況を踏まえた対応を進めているところでございます。
 指定廃棄物を早期に処理することができますよう、御指摘の栃木県、千葉県も含めました各県それぞれの状況を踏まえつつ、今後の処理方針につきましては、引き続き御地元とよく相談させていただきたいと考えてございます。
○福田(昭)委員 これは多分栃木県しかやっていないのかもしれないけれども、地元紙への広告、栃木県はことしに入って何かもう五回も入っているようでありますが、新聞一面広告、指定廃棄物は適正に処理する必要がありますという広告、ことしに入って五回も入っているんですが、これはやっても無理ですよ。全く理解は深まりません。
 ですから、そうした方針転換が必要ではないかと思っております。多分、千葉県や宮城県ではやっていないんだと思いますけれども、栃木県しかやっていないんだと思いますが、やはりこうした新聞広告をしても無意味ですから、それはやめて、そろそろ方針転換が必要なのではないかということを指摘して、最後の質問の方に入りたいと思います。
 放射性物質汚染対処特措法と基本方針の見直しについてであります。
 一つ目は、特措法の見直しについてであります。
 特措法については、三つの検討事項があります。一つは、本法施行から三年後、施行状況を検討し、所要の措置をとる。これは一度検討しましたが、引き続きということになっております。二つ目は、放射性物質に関する環境法制の見直し。これはまだまだ不十分であります。三つ目は、事故の発生した原子力発電所における原子炉等についての必要な措置ですが、先日、原子炉等規制法の改正もありましたけれども、これが、現在、見直し作業はまだ十分にできていないと思いますけれども、これらについて、今後、どういうふうな考え方をしておりますか。
○中井政府参考人 今委員御指摘のように、放射性物質汚染対処特措法につきましては、平成二十七年九月に取りまとめました施行状況の点検結果におきまして、現行の除染実施計画が終了する時期を目途に、改めて施行、進捗状況の点検を行うべきとされてございます。
 環境省といたしましては、今後行う点検の結果を踏まえまして、必要な措置を検討してまいりたいと考えてございます。
○福田(昭)委員 特措法をよく読んでみますと、特措法自体にも問題があるんですね。
 例えばですけれども、関係原子力事業者の責務。誠意を持って必要な措置を実施するとともに、国または地方公共団体の施策に協力というんですね。原子炉等規制法で明らかになったように、廃炉に伴う低レベルの廃棄物は原子力事業者が最終処分の責任を負う、高レベルは国が負う、こういう決まりになっているのに、ちょっとこれは原子炉等規制法を逸脱している決め方になっております。関係原子力事業者の責務ですね。
 それから、費用の負担についてもちょっと疑問な点が出てきておりましたのは、原子力賠償法による損害にかかわるものとして、関係原子力事業者の負担のもとに実施ということになっておりましたが、しかし、先日、福島復興再生法では、帰還困難区域の復興拠点づくりについての除染は国が負担すると変わってきちゃっているんですね。ですから、まさに特措法と中身が変わってきております。
 そんなことを考えると、この特措法の見直しも、やはりこれはやらなきゃならない、そういうふうに考えておりますが、どうですか。環境省として、その辺を踏まえての見直しは、伊藤委員には、大臣から見直しを検討しなくちゃと回答があったかと思いますが。
○中井政府参考人 先ほど御答弁しました繰り返しになって恐縮でございますけれども、放射性物質汚染対処特措法につきましては、平成二十七年九月に取りまとめた施行状況の点検結果におきまして、現行除染実施計画が終了する時期を目途に、改めて施行、進捗状況の点検を行うとされております。
 この点検結果を踏まえまして、必要な措置を検討してまいりたいと考えてございます。
○福田(昭)委員 次、二つ目でありますが、基本方針の見直しであります。
 平成二十三年十一月十一日に特措法の基本方針が閣議決定されましたが、その3の(3)の「指定廃棄物の処理に関する事項」を見ますと、びっくりいたします。そこに突然、「また、指定廃棄物の処理は、当該指定廃棄物が排出された都道府県内において行うものとする。」こう出てきまして、その理由、根拠が全くわからない状態になっております。何度も私も質問しておりますけれども、福島にこれ以上負担をかけられないという理由しかないんですよね。法的な根拠は何もない。このことについても、やはりしっかり検討する必要があると思います。
 そろそろ時間が来ますので、これは答えは聞かずに、その三、さらに、平成二十四年三月三十日に出てきた指定廃棄物の今後の処理の方針、これを読むと愕然といたします。指定廃棄物及び減容化により事故由来放射性物質が濃縮され、法十七条第一項の指定廃棄物に該当することになったものは、法に基づき国が処理することとなり、これらの処理に当たっては当該廃棄物が排出された都道府県内において行うこととされていると、何の理由も根拠もないのに、いつの間にか、あたかも当然のように一般化しちゃっている。これはおかしいですね。これはやはり改める必要があると思います。
 特に、原発事故から六年、特措法施行から五年が経過しても、いずれの県も最終処分場については結論が出ず行き詰まっている。そして、放射線量は確実に下がっているということを踏まえれば、やはりこれは方針もしっかり見直す必要があるということを指摘して、大臣から一言だけいただいて、質問を終わりにします。
○山本(公)国務大臣 現状に照らしましても、県域を越えて指定廃棄物を集約して処理することの理解を得ることは困難をきわめると考えられることから、今後も県内処理の方針は堅持いたしたいと考えております。
○福田(昭)委員 終わります。
 反対です。反対です。
○平委員長 次に、太田和美君。
○太田(和)委員 民進党の太田和美でございます。
 本日は、ミレニアム開発目標、MDGsの後継であります持続可能な開発目標、いわゆるSDGsの環境分野に関する我が国の現状と課題等について質問させていただきたいと思います。
 二〇一五年の九月に、国連サミットにおきまして、全会一致で、持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダが採択され、各国はゴールに向けての行動を開始しています。SDGsは、誰も取り残さない社会の実現を目指し、経済、社会、環境をめぐる広範囲課題に統合的に取り組むとして、二〇三〇年を期限とする包括的な十七の目標、十七のゴールを設定しております。
 前身のMDGsの大きく異なるところは、MDGsは開発途上国の目標であったところ、SDGsは先進国を含む全ての国が対象となっている点であります。SDGsは、全ての国が交渉に参加し、かつ、全ての国はコンセンサスに参加する形で決定された画期的なものであります。つまり、SDGsは、途上国だけではなく先進国の直面する課題も取り入れ、世界が抱える課題を解決していくための目標であります。
 しかし、SDGsの十七のゴールには、百六十九ものターゲットがあります。そして、実施することは容易ではありません。全世界的に取り組んでいく必要があり、我が国にとっての課題は、国内の実施と言えます。
 課題の国内対応でありますけれども、アジェンダが採択されてから半年以上経過した昨年の五月に、政府、官邸におきましてSDGs推進本部が設けられました。そして、十二月にSDGs実施指針が決定されました。十七ゴール中、十二ゴールが環境分野と関連しており、大臣も十二月二十二日の記者会見におきまして、SDGsの指針には環境省の施策が多く盛り込まれており、環境省としても実施に取り組んでまいりたいというふうに御決意を表明しております。
 指針をまとめるのに一年半かかってしまったわけでありますけれども、諸外国はどうかといいますと、採択後すぐに動き出していました。我が国はややおくれをとっているのかなというふうに思われますけれども、ことしの七月には、持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラムが国連で開催されますので、そこで我が国も、SDGsの取り組みについて国際評価を受ける予定になっているわけであります。
 さて、これまでの評価がどうであったかと申し上げますと、ドイツのベルテルスマン財団というのがありまして、二〇一六年の七月時点における百四十二カ国のSDGsの達成ランキングというのを発表しています。首位はスウェーデン、二位はデンマーク、三位はノルウェーと北欧諸国が上位にランクされました。しかし、日本は、百四十二カ国中の十八位でありました。全体ではやや上位にランクされたわけですけれども、OECD加盟三十四カ国の中では、中位の十七位でありました。
 この全体の評価ランキングは悪いとは言えないんですけれども、問題なのは、達成にほど遠いというふうに評価が悪いものが、十七ゴール中七ゴールもありました。その評価の悪い七ゴールのうち、半分以上の四ゴールが環境関連分野であったということです。具体的には、クリーンエネルギー、気候変動の対策、そして、豊かな海、豊かな陸、生物多様性の四ゴールです。
 確かに、評価がなされた時点では、我が国はパリ条約にまだ批准していませんでした。その後、慌ててパリ条約は批准したと思うんですけれども、このことも原因で、気候変動への対応が達成にほど遠いというふうにされたと思います。
 また、豊かな陸、生物多様性についても、先日の質疑の際にも申し上げましたけれども、名古屋議定書から七年弱が経過しているにもかかわらず、その時点では国内整備が進んでいなかったこともあり、動植物保全に後ろ向きというふうに評価されたのだというふうに思います。
 そこで大臣に、この評価についての御認識と御感想をお聞かせいただきたいと思います。また、このクリーンエネルギーについてはどのような理由で達成にほど遠いというふうにされてしまったのか、今後どういった対策を行っていくのか、お尋ねをさせていただきたいと思います。
○山本(公)国務大臣 今御紹介いただきました、ドイツのベルテルスマン財団等の、SDGsの各国の実施状況を評価したレポートを公表したことは承知をいたしております。大変低い評価であったことも承知をいたしております。
 本レポートにおいて、日本は百四十九カ国中十八位と全てでされておりまして、私どもの範囲では、特にエネルギー等で低い評価を受けておりまして、持続可能な社会や脱炭素社会の実現に向けて一層の努力が必要と認識をいたしております。
 したがいまして、私どもは、二〇五〇年大幅削減を見据えて、我が国の豊富な再エネルギーのポテンシャルを活用するべく、まずは二〇三〇年に向けて課題と解決のあり方について検討するよう事務方に指示をいたしておりまして、この夏には第一弾のパッケージを打ち出したいと考えております。
○太田(和)委員 ありがとうございます。
 私たち民進党では、省エネルギーと再生エネルギーこそ成長戦略であり、日本の誇る高い技術力を十分に生かしながら、また、規制改革や普及促進策を組み合わせながら、省エネルギーや再生可能エネルギーの世界最高峰のモデルを構築し、国際貢献を行うことを目指しています。そして、二〇三〇年には再エネの導入目標三〇%というふうに目標をさせていただいております。
 気候変動対策分野では、世界全体で長期に大きな投資を必要とする分野であります。今後我が国が本格的に取り組むことで、温室効果ガスの大幅削減と経済成長も両立させていくことができるのではないかというふうに考えております。
 ダボス会議におきまして発表された調査レポートなんですけれども、SDGsが達成されることで、食料と農業、都市、エネルギーと資材、そして健康と福祉の四分野におきまして、二〇三〇年までに少なくとも十二兆ドルの経済価値がもたらされ、そして最大三億八千万人の雇用が創出される可能性があるというふうに指摘されています。
 このようなことからも、温室効果ガスの大幅削減と経済成長を両立させることについて、環境大臣の御認識を伺わせていただければと思います。
○山本(公)国務大臣 先ほどもどなたかの質問にお答えしましたけれども、二〇一五年の確報値を見ましても、経済成長と気候変動対策は全く矛盾するものではないということを私どもは確信いたしております。
○太田(和)委員 ありがとうございます。
 クリーンエネルギーで評価が悪かったというお話をさせていただいたんですけれども、昨年、不名誉にも化石賞を受賞してしまったように、化石燃料の問題もあるかというふうに思っております。
 欧米では石炭火力発電所の規制が進んでおり、我が国も先進国として石炭火力発電を推進すべきではないというふうに考えております。震災後は石炭火力の新増設計画が相次いでいましたけれども、近年になって、事業所が事業計画の見直しを発表するなどの事例も出てきていますし、気候変動対策の観点から、このような動きは大変望ましいというふうに考えております。
 先ほど大臣から答弁がありましたように、環境省としても再エネの最大限の導入に取り組むということでありますので、そのためにも、より低炭素なエネルギーが選択されるような経済社会のシステムに移行していくことが必要なのではないかなというふうに思っております。
 低炭素な経済社会システムへの移行は経済成長にも資するという指摘もあります。コロンビア大学でノーベル経済学賞を受賞したスティグリッツ教授は、我が国のほぼ四半世紀にわたる経済成長の停滞は総需要の不足が関係しており、投資を誘導し経済を立て直す政策の必要性を述べており、具体的には、温室効果ガスの原因となる炭素に価格をつける、このカーボンプライシングが必要であるというふうに指摘しています。
 そこで、大臣にお伺いをさせていただきたいんですけれども、パリ協定の目標を見据えつつ、我が国が成長していくためには、我が国の経済社会のシステムを低炭素、脱炭素の方向に転換させる必要があると考えますが、環境大臣の御認識、御見解はいかがでしょうか。
○山本(公)国務大臣 私も、スティグリッツ教授にお目にかかりまして、彼のおっしゃっていることを大変ありがたく、力強く拝聴いたしたわけでございますが、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたとおり、私どもは、経済成長と気候変動対策は必ず両立するという信念のもとで今やっているわけでございまして、そういう観点からまいりますと、カーボンプライシングというのは極めて有効なツールであると考えております。
 スティグリッツさんがおっしゃるような方向に向かうかどうかはわかりませんけれども、あの方は環境学者ではありませんし、著名な経済学者でございます。経済学者がそのようなことをおっしゃっていただいたということは、極めて我々に対して強い示唆をいただいたというふうに理解をいたしておりまして、私ども、カーボンプライシングの検討は、慎重にではございますけれども、十二分に進めていきたいというふうに思っております。
○太田(和)委員 ありがとうございます。
 先進各国は、温室効果ガスを二〇五〇年末までに八〇%削減することで合意をしています。現在の政府案では、二〇五〇年を目標に実現するのは大変困難ではないかなというふうに今危惧をしています。温暖化対策では京都で、そして生物多様性では名古屋で議長国も務め、環境分野では世界でリーダーシップを発揮してきた日本であります。環境省には、なお一層積極的な取り組みをお願いしたいと思います。
 炭素に価格をつけるということは、大臣の御答弁の中にもありましたけれども、慎重に、そして十二分に対応していくということでありましたけれども、本当にさまざまな御意見があるのは十分承知をさせていただいております。しかし、グリーン経済をつくり出すために効果的な手段ではないかというふうにも思います。特に、日本にとって重要な役割を果たすことになるかということも含めて、しっかり御検討をしていただければというふうに思っております。
 次に、SDGsのゴールを目指すに当たって、そのステークホルダーに関連して伺っていきたいと思います。
 SDGsの前身のMDGsは、先進国が、開発途上国に向けての目標が掲げられ、我が国においては、主にODAを中心に、すなわち外務省が中心に実施して一定の成果を上げました。
 しかし、SDGsは極めて広範囲なもので、ゴールに向けては、国、全省庁、全地方自治体が実施体制を組み、経済界、NGO、NPO、そして国民とともに取り組んでいかなければなりません。そして、一体的に取り組んでいくには、それぞれのステークホルダーがSDGsをまず認知し、そして理解し、対応していく必要があると思います。
 さて、その認知度がどうかと申し上げますと、プライスウォータークーパーズが、日本も含めた世界各国の企業や市民の認知度を調査しています。その中で、特に企業に対しての調査に興味深い結果が出ていました。
 日本の企業にSDGsを知っていますかというふうに聞いたところ、知らなかったと回答したのがわずか二・七%しかありませんでした。グローバル平均は七・三%のため、日本の産業界におけるSDGsの認知度は世界と比べて、この調査では高いというふうに分析されていました。
 しかし、問題なのは、SDGsを知っていると答えた企業のうち四〇%近くがSDGsに対しては何もしていないと回答して、グローバルな取り組み状況よりもおくれをとっているということでありました。
 では、SDGsを知っているにもかかわらず何もしていない理由は何か。このPwCはこのように分析しています。これは、国際社会によって合意された目標は理解しているが、それと企業活動が余りに関係がないと考えているのではないだろうか、また、そのための手段を持ち合わせていないからだろうかと。すなわち、我が国においては、SDGsに対応しても企業メリットがない、またはSDGsに対応しても評価されない、そして評価をはかるツールがないということではないかと思いますというふうに言っています。
 大臣にお伺いいたしますが、このSDGsのゴール達成には企業の取り組みが欠かせませんが、企業が取り組もうとして、企業メリットがない、評価をはかるツールがない、このような分析に対して、今後、企業のSDGsへの対応を促進するための取り組みが必要であると考えますけれども、どのような策を講じていくのでしょうか。
○山本(公)国務大臣 御指摘のレポートは、SDGsが国連総会で採択された翌月の二〇一五年十月に発行されたものでございまして、その後、徐々に日本企業の具体的な取り組みも進みつつあるものと認識をいたしております。三十八社に対するアンケートであったろうというふうに思っております。
 他方、具体的な行動については検討中の企業が多いのも事実だろうと思います。このため、環境省では、SDGsの実施が企業の持続可能性を高めるということについて、企業の理解を得ていきたいと考えております。
 私も、就任以来、何回か企業経営者の方にお目にかかりました。随分とレポートとは違う反応も受けてきております。
 SDGsに取り組む企業等の先進事例を共有していくステークホルダーズミーティングを開催いたしておりますし、まずは、これによりまして、他の企業等の取り組みを促すとともに、SDGsの浸透にも貢献していきたいと考えております。
 一つだけ先生に知っておいていただきたいと思うんですが、私の宇和島市、人口八万弱でございます。そこでSDGsをテーマに環境団体が勉強会を開いております。ぜひ知っておいていただきたいなと思います。
○太田(和)委員 ありがとうございます。
 大臣の御地元ではすばらしい取り組みをされているということであります。本当にうれしく思います。
 一部の企業ではこのように動きも出てきているようなんですけれども、やはり、多くの企業、特に中小企業などは、どのようにビジネスチャンスをこれで見出して行動していけばいいのかというのがまだまだわからないというふうに思います。今お話しいただいたような先進的な事例なども含めて、広く広めていただければというふうに思っております。
 実施すべきことの多くが環境分野に関連しておりますので、大臣を初め環境省には、このことを踏まえ、今後、重点的に取り組んでいただくことをお願い申し上げ、そしてまた、日本企業がサステーナビリティー経営を実施するための一助となっていただきますように御期待を申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○平委員長 次に、河野正美君。
○河野(正)委員 日本維新の会の河野正美です。
 十五分間ですので、早速質問に入りたいと思います。
 昨年四月二十六日の環境委員会におきまして、オーストラリアのグレートバリアリーフでのサンゴの白化、大量死について取り上げ、日本への影響について伺いました。その際は、監視を強化していくという御答弁をいただきました。
 昨年夏以降、我が国でも、沖縄県八重山諸島を中心に、大規模な白化現象が起こっているということが確認されております。
 まず、我が国での被害状況について、現状を確認したいと思いますが、かつて二〇〇七年にも白化現象が確認されたことがありますので、その際との被害の比較等も含めて、お答えいただきたいと思います。
○亀澤政府参考人 お答えいたします。
 環境省では、サンゴ礁生態系の変化を調べるため、モニタリングサイト一〇〇〇サンゴ礁調査として、全国に二十四のモニタリングサイトを設置して、平成十六年度より毎年調査を実施しております。
 本年二月に公表しました平成二十八年度の調査結果では、夏季の高水温が主な要因と考えられる白化現象が、国内の広い範囲、鹿児島南部沿岸から南西諸島に至る海域を中心に発生し、とりわけ沖縄県の宮古島周辺から石垣島、石西礁湖、西表島周辺にかけて大規模に発生をしており、白化率の高いところでは、石西礁湖のカタグァー周辺の九九・五%、全体が死亡したサンゴ群体の割合の高いところでは、同じくカタグァー周辺の六七・九%と深刻な被害が明らかになりました。あわせて、石西礁湖のサンゴの面積割合も大きく減少したことが明らかになっております。
 モニタリングサイトの調査開始以降、最も被害の大きかったのは、二〇〇七年に起きた石西礁湖を含む八重山諸島で起きた白化現象でしたが、そのときの平均の白化率が四〇%を超える程度だったので、昨年の被害はそのときの被害を大きく上回っており、これまでの調査において、過去最大級の白化でありました。
○河野(正)委員 最大級ということでございますが、事前の予防あるいは被害を抑える取り組みというのは難しいんでしょうか。見解を伺いたいと思います。
○亀澤政府参考人 サンゴの白化の主な原因は、高水温によるものとされております。
 ことし三月に科学雑誌ネイチャーに発表されたグレートバリアリーフにおける研究では、白化に対応するには気候変動の緩和が必須と指摘しています。また、海水温の上昇が継続すれば、サンゴの白化頻度が増加し、白化から回復しにくくなる可能性があると指摘した研究もあります。
 このように、サンゴの大規模な白化を防ぐためには、長期的な観点から気候変動の緩和に取り組むことが必要と考えておりまして、短期間の間に白化を事前に防ぐ有効な手段はないというふうに思っております。
○河野(正)委員 一度白化してしまったサンゴはなかなか回復できないと聞いておりますが、回復というのが今後、可能なのかどうか、また、回復のための取り組みについて改めて伺いたいと思います。
○亀澤政府参考人 白化で被害を受けたサンゴ礁の回復を図るには、気候変動の緩和以外にも、赤土や汚染水など、陸域からの環境負荷などの人為的圧力を低減することも有効と考えられます。
 このため、昨年三月に関係省庁や研究者、自治体の協力を得て策定しました、サンゴ礁生態系保全行動計画二〇一六―二〇二〇に基づく取り組みをより一層推進することが重要と考えております。
 この行動計画では、二〇二〇年度までに地域社会と結びついたサンゴ礁生態系保全の基盤が構築されることを目指して、三つの重要課題を掲げております。陸域に由来する赤土等の土砂及び栄養塩等の対策の推進、サンゴ礁生態系における持続可能なツーリズムの推進、地域の暮らしとサンゴ礁生態系のつながりの構築、こういうことを掲げまして、さまざまな関係者による総合的な取り組みが進められているところでございます。
○河野(正)委員 サンゴは、海の熱帯林とも称されるほど生命豊かな場所であり、そこが大規模に失われてしまうということは、海洋の生態系を脅かすおそれもあると思います。
 サンゴの大規模な白化が海洋生物、生態系にどのような影響を及ぼすおそれがあるのか、現時点で想定できる範囲で具体的に伺いたいと思います。
○亀澤政府参考人 世界のサンゴ礁には九万種の生物が生息をしているとされており、サンゴ礁生態系は、単位面積当たりの生物種の数が最も多い生態系の一つと言われるなど、生物多様性が大変豊かであります。
 サンゴ礁を形成する造礁サンゴの排せつ物や、サンゴの体内に共生する褐虫藻が光合成によって生産している有機物は、甲殻類や魚類の餌資源となっております。また、複雑な立体構造となっているサンゴ礁は、さまざまな生物が生息場所として利用しております。
 こうしたことから、仮に白化によってサンゴ礁が大規模に失われてしまうと、サンゴ礁に依存する多くの生物も生息基盤を失い、海洋における生物多様性は大きく損なわれるものというふうに考えております。
○河野(正)委員 時間もありませんので、次の質問に移っていきたいと思います。
 今月、沖縄にて、サンゴ大規模白化緊急対策会議が開催されるということが発表されました。関係者が一堂に会して、白化を抑えるための取り組みが前進することを願ってやまないわけでありますけれども、会議開催の意義と今後の取り組みについて政府の見解を伺いたいと思います。
○比嘉大臣政務官 サンゴの大規模白化については、昨年、環境省が行いましたモニタリングサイト一〇〇〇サンゴ礁調査により、我が国で極めて深刻な状況であることが確認されました。特に沖縄県におきましては非常に厳しい状況で、その結果を本年二月末に公表したところでございます。
 四月二十三日の会議は、こうした結果を受けて、まず、有識者や関係団体等が一堂に会し、白化の現状や対策に関する最新の知見の共有、意見交換を行うために緊急に開催することといたしました。
 この会議では、強化すべき取り組みや追加的に実施すべき取り組みなど、各主体が行動すべき事項を緊急宣言として取りまとめたいと考えております。
 緊急宣言が、関係者が一丸となった白化対策への第一歩となることを期待するとともに、環境省としても、より一層取り組みを進めてまいります。
○河野(正)委員 我々も期待しております。よろしくお願いいたします。
 それでは、次の質問ということで、再生可能エネルギーの普及について伺いたいと思います。
 四月十一日、大臣は記者会見で、二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーの普及を進めるための特別チームを設けるといったことを発表されました。その趣旨、目的を大臣にお尋ねいたしたいと思います。
○山本(公)国務大臣 先月、中長期の大幅削減の絵姿を長期低炭素ビジョンとして取りまとめました。これを踏まえて、二〇五〇年大幅削減を見据えて、我が国の豊富な再エネのポテンシャルを活用し、最大限の導入を図るためには、まずは、二〇三〇年に向けて課題の解決のあり方を検討するよう、事務方に指示をいたしました。
 具体的には、新たに推進チームを立ち上げ、全国的視点での再エネの活用という観点に加えまして、再エネによる地域活性化、需要側での導入という三つの観点から、幅広い関係者と協力して行い、この夏に第一弾のパッケージを打ち出すよう、指示をいたしたところでございます。
 そして、これを受けまして、四月十三日、事務次官を長とする省内横断の推進チームが立ち上がっており、関係者とも相談しながら、幅広く必要な施策について検討を進めてまいりたいと思っております。
○河野(正)委員 地熱発電や洋上風力発電について、特に導入がおくれているので普及を図るという発言があったかと思いますが、地熱に関しましては、私、九州・福岡でございますので、九州は大きなポテンシャルがあるというふうに思っております。
 九州電力も、かなり地熱発電ということで一生懸命頑張っておられると思いますが、地熱発電というのは国立公園内での開発ということがほとんど、大部分になってくるのかなと思っておりまして、特に、温泉が枯渇するのではないかということで、さまざまな問題も言われていると聞いております。
 地熱発電の現状と課題、今後の取り組みなどについて政府の見解を伺いたいと思います。
○鎌形政府参考人 地熱発電についてのお尋ねでございます。
 御指摘のとおり、我が国は豊富な地熱発電のポテンシャルを有してございまして、地熱発電は安定的に発電を行うということが可能な再生可能エネルギーとして重要であると認識してございます。
 現在の導入状況でございますが、全国で設備容量五十二万キロワット、発電電力量二十六億キロワットアワー程度でございます。これを、二〇三〇年二六%削減目標の実現に向けて、設備容量は百四十万から百五十五万キロワット、発電電力量は百二億から百十三億キロワットアワーにふやす目標としているところでございます。
 他方、地熱発電には、自然環境や温泉の保護など地元に十分な配慮が必要であること、また、掘削するまで地熱資源量の把握が困難なために開発コストやリスクが高いことといった課題がございます。その解決が必要ということでございます。
 このため、環境省といたしましては、地熱や温泉熱を利用した発電、熱供給に対する支援、温泉資源の保護を図りながら地熱開発を円滑かつ公正に進めるためのガイドラインの策定、立地選定に係る自然環境情報の集約、事業者への提供などを実施しているところでございます。
 こうした取り組みを通じて、地熱を含めた再生可能エネルギーの導入拡大を推進してまいります。
○河野(正)委員 私どもの九州というのは数多くの島がありますし、大臣も、四国ということで島にはなじみがあるのかなと思いますが、離島というのは、今まで、電気、水道、交通などインフラという面で多くのハンディを背負ってきましたが、再生可能エネルギーを促進することによって、エネルギーの地産地消も不可能ではないと思いますし、より豊かで安定したエネルギーが離島の暮らしをよりよいものにするはずだと思います。
 例えば、洋上風力発電は、現在、長崎の五島で取り組みが進んでおります。私も当委員会で視察を以前させていただきましたが、これは離島の暮らしを変える大きな可能性を持っていると思います。
 例えば、洋上風力発電の固定ワイヤに海藻などが根づくことによって、地元漁師さんにとっては格好の漁場になるということもお聞きしておりますし、メンテナンスのためのエンジニアの方々が離島に居を構えることで人口もふえるということで、いろいろな利点があるのかなと思っております。
 政府の問題意識と今後の見通しについて伺いたいと思います。
○鎌形政府参考人 離島は、洋上風力を初め豊富な再生可能エネルギーのポテンシャルに恵まれている一方で、本土と系統連系されていないため電力系統も脆弱であるということがありまして、ディーゼル発電に依存しているというのが現状かと思います。
 このため、離島において、再生可能エネルギーの導入や蓄電池などの活用、そして需要側のエネルギー消費削減などとあわせて行っていく、こういった取り組みを支援する事業を現在実施しているところでございます。
 こうした取り組みを通じまして、離島における自立分散型エネルギー社会のモデルを確立するとともに、他地域への普及、展開を図ってまいりたいと考えております。
○河野(正)委員 最後に、大臣に伺いたいと思いますが、再生可能エネルギーというのは、まだまだ開発の可能性、活用の可能性があると思います。今、離島のお話もさせていただいたところでありますが、最後に、山本大臣の見解を伺いたいと思います。
○山本(公)国務大臣 日本は資源に恵まれていない国だと言われてまいりましたけれども、再生可能エネルギーに関しては、日本という国は資源に恵まれた国だと私は思っております。
 日本に生かされたこの資源を生かして、再生可能エネルギーの導入、そしてまた促進に頑張っていきたいと思っております。
○河野(正)委員 では、以上で質問を終わります。
 ありがとうございました。
○平委員長 次に、玉城デニー君。
○玉城委員 自由党の玉城デニーです。
 環境の施策に関する件で、きょうは、外来生物法、いわゆる特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律、平成十六年に制定され、平成二十六年に一番最新の改正が行われております。このいわゆる外来生物法及び関連する項目について質問をさせていただきたいと思います。
 外来生物法の特定外来生物という第二条の定義によりますと、「海外から我が国に導入されることによりその本来の生息地又は生育地の外に存することとなる生物」が影響を及ぼすということですね。我が国にその本来の生息地または生育地を有する生物とその性質が異なることにより生態系に係る被害を及ぼし、または及ぼすおそれがあるものということで、個体や器官など、生きているものに限るのではありますが、ここでそれを定義しております。そして、生態系に係る被害とは、「生態系、人の生命若しくは身体又は農林水産業に係る被害」ということで、ここでも特定外来生物による被害というものを明確に定義しております。
 では、お話を伺いたいと思いますが、環境省作成のレッドリスト、我が国に生息、生育する野生生物についてのまとめたレッドリストなんですが、絶滅危惧種が現在三千五百九十六種あります。そして、その三千五百九十六種の絶滅危惧種の影響のうち、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、維管束植物に分けて、どのような減少の要因があるかということを公表しておりますが、いずれの種類についても、やはり開発行為というのが非常に大きな影響を及ぼしています。
 そのうち、例えば昆虫類は、外来種による影響が五四・八%、両生類が二三・八%、これは哺乳類も同じように二三・八%、魚類が二五・七%、鳥類が二一・七%というふうに、外来種の影響が非常に大きく、決して見過ごすことができないというふうに私は思料いたします。
 そこで、まず幾つかの点について環境省にお伺いいたします。
 まず、この特定外来生物の指定等の現況について御報告をお聞かせいただきたいと思います。
○関副大臣 外来生物法に基づきます特定外来生物につきましては、昨年の八月にハナガメ、ナイルパーチ等の二十四種類を新たに指定いたしまして、現在、それを含めまして、アライグマ、オオクチバス等の合計百三十二種類が指定されているところでございます。
 なお、ことしのまた夏ごろに、さらにクビアカツヤカミキリ等の十四種類を指定すべく、今作業を進めているところでございます。
○玉城委員 いわゆるこの百三十二種類、さらに十四種類加わるということですから、かなりの数が、これまで原則として飼養、輸入、譲り渡しや放出が禁止されている生物が現存するということですね。
 実は、せんだっても、いわゆる特定外来生物のニュースが報道されました。
 一つは、三月七日、アライグマが急増しているということで、これは埼玉県でのニュースが報道されています。特定外来生物のアライグマ、今年度の捕獲数が既に四千頭を超え、昨年度の三千四百八十二頭を大きく上回っています。ペットとして大量に輸入されたんですが、飼育が難しいために都市圏で捨てられたり飼育施設から逃げ出したりして野生化しているということで、非常に困った状況になっているということです。
 同じように、今度は、千葉県勝浦市など房総半島で急増しているのがキョンという鹿の種類です。本来は中国や台湾にすむ小型の鹿、キョンが、勝浦市の観光施設から逃げ出して野生化したと見られ、県による推定生息数は、二〇〇二年の約一千頭から二〇一六年は約四万九千五百頭と、十四年間で五十倍にふえているということです。
 ですから、こういうことを考えると、非常にその影響ははかり知れないというふうに思いますが、きょうは、農水関連ではなく、環境省所掌の内容についてのいろいろと質問をさせていただきたいと思いますので、自然環境局長の亀澤局長に以降はお伺いしたいと思います。
 この特定外来生物による全国的な在来種に対する被害の状況について、まずお聞かせください。
○亀澤政府参考人 お答えいたします。
 外来生物法に基づく特定外来生物による生態系への被害だけを抜き出して件数を把握することは行っておりませんけれども、例えば、鹿児島県奄美大島や沖縄本島においては、特定外来生物であるマングースがヤンバルクイナ等の希少種を捕食するなど、在来の生態系に対し被害を与えている事例がございます。
 また、農作物等への被害も含めまして、外来生物法に基づく防除の確認、認定をとっている件数で捉えますと、アライグマでは三十五都道府県で四百五十三件、オオキンケイギクという植物では二十都道府県で五十四件、オオクチバス、コクチバスという、いわゆるブラックバスで八都府県で十四件等、一つの県におさまらない広域的な被害が各地で報告されているところでございます。
○玉城委員 では、続いてお伺いいたします。
 この外来生物法では、第十一条で、主務大臣、つまり環境大臣による防除というものも規定しています。外来生物法における防除についての現状をお聞かせください。
○亀澤政府参考人 お答えいたします。
 世界自然遺産やラムサール条約湿地を初めとする生物多様性の保全上重要な地域や、対馬におけるツマアカスズメバチなど侵入初期段階の種など、全国的な観点から優先度の高いものについては、環境省直轄による防除を実施しているところでございます。
 平成二十九年度における直轄防除予算額は約四億八千万円となっておりまして、世界自然遺産登録を目指している奄美大島や沖縄本島におけるマングースの防除、さらには、ラムサール条約湿地である琵琶湖におけるオオバナミズキンバイという水草の防除等を環境省直轄で実施しているところでございます。
○玉城委員 先般、奄美大島にアマミノクロウサギの生態についての視察をさせていただいたときに、マングース対策について非常に効果を上げているということで、私たちも喜んでおりますが、しかし、事沖縄に関しては、マングースを根絶というか退治するということは非常に後手に回っています。
 なぜなら、マングースが逃げ込む場所が米軍基地なんですね。そこには環境の手が及ばないという、非常にじくじたるものがあります。ある種、そのフェンスがあるがために乱獲を免れているという言われ方もするんですが、しかし、肝心のこの防除対策をとるには、全面的な対策を、網をかける必要があるというふうに思います。
 しかし、他方で、飼養、輸入、受け渡し、放出が原則禁止されているんですが、この外来生物法では第十六条で原因者負担というものを設けております。原因となった行為をした者があるときは、防除の実施が必要となった限度において、費用の全部または一部を負担させることができるという規定がありますが、この原因者負担の現状についてはどのように効果を出しているでしょうか。
○亀澤政府参考人 外来生物法の第十六条に基づく原因者負担につきましては、平成十七年六月に外来生物法が制定されて以降、適用した事例はございません。
○玉城委員 そうですね。先ほどもキョンの話をしましたけれども、動物園から逃げた、しかし、それが原因と思われるものの、それに対して強く求めることはなかなかできないと思います。
 しかし、最後の質問をさせていただきます、第三十二条では、今度は罰則の適用についてということで設けられています。懲役一年以下、三年以下という項目、あるいは罰金が三十万、五十万、百万、三百万、法人に対しては五千万、一億円というふうにこの懲役と罰金があるわけですが、この罰則の適用は、これらの特定外来生物が放棄される、飼育が放棄される、飼養が放棄されるということの抑止になっているのでしょうか。その点についてお聞かせください。
○亀澤政府参考人 外来生物法では、例えばですが、特定外来生物を販売する目的で違法に飼養等を行った場合、個人には三年以下の懲役または三百万円以下の罰金、法人には一億円以下の罰金を科すこととされております。
 適用事例としては、例えば、特定外来生物と知りながら、カミツキガメを無許可で飼育した件や、チュウゴクモクズガニ、いわゆる上海ガニですが、これを許可を受けていない者に販売した件では罰則を科した事例があり、厳しい罰則が科されることもあって、一定の抑止力になっていると考えております。
○玉城委員 質問を終わります。
 ありがとうございました。ニフェーデービタン。
     ――――◇―――――
○平委員長 次に、内閣提出、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。山本環境大臣。
    ―――――――――――――
 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○山本(公)国務大臣 ただいま議題となりました絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律では、国内希少野生動植物種を指定して捕獲等及び譲り渡し等を規制し、保全を図っているところですが、特に里地里山などに生息、生育する絶滅危惧種については、これらの厳しい規制が環境教育や調査研究等に支障を及ぼし、かえって保全につながらないことが懸念されるため、こうした種の効果的な保全を進めるための新たな制度が求められています。
 また、野生動植物種の生息、生育状況の悪化に伴い、生息域外での保護増殖が必要な種が増大しており、こうした取り組みを政府の力だけで実施していくのではなく、動物園、水族館、植物園等と緊密に連携していくことが必要不可欠です。
 加えて、ワシントン条約に基づいて国際取引が規制されている希少な野生動植物種についても、国内における違法流通等が報告されており、国際的に協力して種を保全していく観点から、違法行為を食いとめるための対策が急務となっています。
 本法律案は、こうした状況を踏まえ、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存のための施策を一層強化するための措置を講じようとするものであります。
 次に、本法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
 第一に、里地里山などに分布する種についても積極的に本法律に基づく保全対象とするため、販売または頒布を目的とする捕獲等及び譲り渡し等のみを禁止する特定第二種国内希少野生動植物種制度を創設します。
 第二に、希少種保全の観点から一定の基準を満たす動植物園等を認定する制度を導入し、認定を受けた動植物園等については希少野生動植物種の譲り渡し等の禁止の規定を適用しないこととします。
 第三に、国際希少野生動植物種の個体等の登録に関して、個体識別措置の義務づけ、有効期間の導入等を行います。
 第四に、象牙を取り扱う事業者について現行の届け出制を登録制とし、登録時の審査、登録の更新、登録の取り消し等の手続を新設するとともに、罰則を強化することにより、事業者管理の強化を図ります。
 第五に、国内希少野生動植物種等の指定等に当たっては、専門の学識経験を有する者の意見を聞かなければならないこととするとともに、希少野生動植物種保存基本方針に、国内希少野生動植物種に係る提案の募集に関する基本的な事項を追加し、国民の提案も踏まえた国内希少野生動植物種の指定等を推進します。
 以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○平委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時三十四分散会