第193回国会 予算委員会 第8号
平成二十九年二月七日(火曜日)
    午前八時五十八分開議
 出席委員
   委員長 浜田 靖一君
   理事 石田 真敏君 理事 菅原 一秀君
   理事 西村 康稔君 理事 葉梨 康弘君
   理事 宮下 一郎君 理事 武藤 容治君
   理事 大西 健介君 理事 長妻  昭君
   理事 赤羽 一嘉君
      青山 周平君    赤澤 亮正君
      伊藤 達也君    石崎  徹君
      石破  茂君    岩屋  毅君
      江藤  拓君    衛藤征士郎君
      小倉 將信君    大串 正樹君
      大隈 和英君    大西 英男君
      大見  正君    奥野 信亮君
      加藤 鮎子君    加藤 寛治君
      勝沼 栄明君    門  博文君
      金子万寿夫君    神田 憲次君
      菅家 一郎君    木内  均君
      黄川田仁志君    工藤 彰三君
      國場幸之助君    今野 智博君
      佐田玄一郎君    鈴木 俊一君
      田所 嘉徳君    中村 裕之君
      根本  匠君    野田  毅君
      野中  厚君    原田 義昭君
      平口  洋君    星野 剛士君
      牧原 秀樹君    三ッ林裕巳君
      保岡 興治君    山下 貴司君
      若狭  勝君    渡辺 博道君
      青柳陽一郎君    井坂 信彦君
      石関 貴史君    今井 雅人君
      江田 憲司君    小川 淳也君
      緒方林太郎君    金子 恵美君
      神山 洋介君    後藤 祐一君
      玉木雄一郎君    辻元 清美君
      中島 克仁君    福島 伸享君
      前原 誠司君    升田世喜男君
      水戸 将史君    柚木 道義君
      伊藤  渉君    國重  徹君
      高木美智代君    真山 祐一君
      塩川 鉄也君    高橋千鶴子君
      宮本 岳志君    井上 英孝君
      伊東 信久君    浦野 靖人君
      椎木  保君
    …………………………………
   内閣総理大臣       安倍 晋三君
   財務大臣         麻生 太郎君
   法務大臣         金田 勝年君
   文部科学大臣       松野 博一君
   農林水産大臣       山本 有二君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)            松本  純君
   国務大臣
   (経済再生担当)     石原 伸晃君
   国務大臣
   (行政改革担当)
   (国家公務員制度担当)  山本 幸三君
   財務副大臣        木原  稔君
   政府参考人
   (内閣官房働き方改革実現推進室次長)       小林 洋司君
   政府参考人
   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       三輪 和夫君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房サイバーセキュリティ・政策評価審議官)        中川 健朗君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            常盤  豊君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       吉田  学君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  鈴木 俊彦君
   参考人
   (前文部科学事務次官)  前川 喜平君
   参考人
   (文部科学省元大臣官房人事課長)         小松親次郎君
   参考人
   (文部科学省元大臣官房人事課長)         常盤  豊君
   参考人
   (文部科学省元大臣官房人事課長)         関  靖直君
   参考人
   (文部科学省元大臣官房人事課長)         中岡  司君
   参考人
   (文部科学省元大臣官房人事課長)         伯井 美徳君
   参考人
   (文部科学省元大臣官房人事課長)         藤原 章夫君
   参考人
   (文部科学省元大臣官房人事課長)         藤江 陽子君
   参考人
   (文部科学省前大臣官房人事課長)         豊岡 宏規君
   参考人
   (文部科学省元大臣官房人事課企画官)       嶋貫 和男君
   参考人
   (再就職等監視委員会委員長)           大橋 寛明君
   参考人
   (年金積立金管理運用独立行政法人理事長)     高橋 則広君
   参考人
   (文部科学省大臣官房人事課長)          千原 由幸君
   予算委員会専門員     柏  尚志君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月七日
 辞任         補欠選任
  石破  茂君     赤澤 亮正君
  岩屋  毅君     大見  正君
  江藤  拓君     神田 憲次君
  衛藤征士郎君     今野 智博君
  鈴木 俊一君     勝沼 栄明君
  長坂 康正君     青山 周平君
  野中  厚君     加藤 鮎子君
  星野 剛士君     牧原 秀樹君
  保岡 興治君     金子万寿夫君
  井坂 信彦君     水戸 将史君
  今井 雅人君     青柳陽一郎君
  小川 淳也君     升田世喜男君
  緒方林太郎君     神山 洋介君
  後藤 祐一君     柚木 道義君
  辻元 清美君     金子 恵美君
  福島 伸享君     江田 憲司君
  前原 誠司君     石関 貴史君
  國重  徹君     高木美智代君
  赤嶺 政賢君     宮本 岳志君
  高橋千鶴子君     塩川 鉄也君
  井上 英孝君     椎木  保君
  伊東 信久君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     長坂 康正君
  赤澤 亮正君     田所 嘉徳君
  大見  正君     大隈 和英君
  加藤 鮎子君     野中  厚君
  勝沼 栄明君     工藤 彰三君
  金子万寿夫君     保岡 興治君
  神田 憲次君     木内  均君
  今野 智博君     加藤 寛治君
  牧原 秀樹君     星野 剛士君
  青柳陽一郎君     今井 雅人君
  石関 貴史君     中島 克仁君
  江田 憲司君     福島 伸享君
  金子 恵美君     辻元 清美君
  神山 洋介君     緒方林太郎君
  升田世喜男君     小川 淳也君
  水戸 将史君     井坂 信彦君
  柚木 道義君     後藤 祐一君
  高木美智代君     國重  徹君
  塩川 鉄也君     高橋千鶴子君
  宮本 岳志君     赤嶺 政賢君
  浦野 靖人君     伊東 信久君
  椎木  保君     井上 英孝君
同日
 辞任         補欠選任
  大隈 和英君     中村 裕之君
  加藤 寛治君     三ッ林裕巳君
  木内  均君     江藤  拓君
  工藤 彰三君     鈴木 俊一君
  田所 嘉徳君     若狭  勝君
  中島 克仁君     前原 誠司君
同日
 辞任         補欠選任
  中村 裕之君     岩屋  毅君
  三ッ林裕巳君     大西 英男君
  若狭  勝君     石破  茂君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 英男君     菅家 一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  菅家 一郎君     衛藤征士郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 平成二十九年度一般会計予算
 平成二十九年度特別会計予算
 平成二十九年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
○浜田委員長 これより会議を開きます。
 平成二十九年度一般会計予算、平成二十九年度特別会計予算、平成二十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、参考人として前文部科学事務次官前川喜平君、文部科学省元大臣官房人事課企画官嶋貫和男君、文部科学省元大臣官房人事課長小松親次郎君、同常盤豊君、同関靖直君、同中岡司君、同伯井美徳君、同藤原章夫君、同藤江陽子君、文部科学省前大臣官房人事課長豊岡宏規君、文部科学省大臣官房人事課長千原由幸君、再就職等監視委員会委員長大橋寛明君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房働き方改革実現推進室次長小林洋司君、内閣官房内閣人事局人事政策統括官三輪和夫君、文部科学省大臣官房サイバーセキュリティ・政策評価審議官中川健朗君、文部科学省高等教育局長常盤豊君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長吉田学君、厚生労働省年金局長鈴木俊彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浜田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○浜田委員長 本日は、公務員の再就職のあり方と行革等についての集中審議を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。牧原秀樹君。
○牧原委員 おはようございます。自由民主党の牧原秀樹でございます。
 自由民主党・無所属の会を代表し、本日、議題であります公務員の再就職のあり方と行革等について質問いたします。
 私は、もともと日米の弁護士をしておりましたが、海外で留学、活動した後、経済産業省に任期つき公務員として勤務をいたしました。そうした経験もあり、平成十九年の公務員制度の大改正にも深く携わりました。
 そこで、本日、そのような経緯も踏まえて質問をいたします。
 まず、政府の姿勢について総理にお伺いをいたします。
 任期つき公務員であったとき、私は、公募の面接で、当時は幹事長代理であった安倍総理に主任面接員として面接をいただいて、出馬することに至りました。
 あれから十二年、私自身は四回の選挙とも非常に厳しい選挙となりましたけれども、特に平成二十一年の政権交代選挙では、自由民主党であるというだけで罵声を浴びたり、ポスターも千枚以上破られるなどの苦難を味わって、落選をいたしました。しかし、そんなときにも、さいたま市の地元の皆様やあるいは支持者の皆様の励ましやお支えがあり、今日まで活動させていただいております。
 あのとき、全国の自民党、公明党の皆様が、さまざまな形で同じような苦しさ、つらさを経験いたしました。総理御自身も、大変な御苦難を御経験になりながらも、何足も靴をだめにするぐらい御地元を歩き、来るべき出番に備えられたというふうに伺っております。
 私たちは、あのつらさ、苦しさを忘れてはならないと思います。そして、決しておごらず、高ぶらず、謙虚に、何事も国家国民のためという姿勢を貫かなければならない、こう思います。
 その意味で、今回の再就職等規制違反事件においても、これを鬼の首をとったかのようにかさにかかる、こういう態度とは一線を画し、まずは、政府として謙虚に受けとめ、国民の皆様に対し責任を感じ、反省もあるべきと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 第一次政権の際に、公務員制度改革を行いました。天下りの根絶、これをしっかりと実施していくことによって公務員制度に対する国民の信頼を得ていく、行政も政治も信頼を回復しなければならない、この決意のもとに公務員制度改革を貫徹したところでございます。
 しかし、その中におきまして、文部科学省における再就職規制違反事案については、昨日の報告において、二十一年七月ごろから特定OBによる再就職のあっせん行為がなされたことが明らかにされました。その後、二十五年ごろまでには組織的な再就職のあっせん体制が構築されるに至ったものと報告では推測されています。
 文部科学省の人事当局も関与して行われた、まさに組織ぐるみと言われても仕方がない事案であり、国民の信頼を揺るがすものであり、あってはならないものであります。まずは、文部科学省において徹底した調査を行い、再発防止策を講じさせる。
 また、今回の事案については、その重大さに鑑み、内閣人事局長である萩生田官房副長官から各省の事務次官等に直接、再就職規制の遵守の徹底を指示したところであります。私からも直接、山本国家公務員制度担当大臣に対し、同様の事案がないかどうか、各省庁について徹底的な調査を行うよう指示したところであります。
 公務員制度改革を行ったときの総理大臣としての責任感をしっかりと持ち、今回の事案に、深い反省とともにしっかりと徹底的な追及をし、二度と再発をしない、この決意で臨んでまいりたいと思います。
○牧原委員 やはり、こうした問題、私たちは今、政府・与党、これは責任を感じて、まずはそこからスタートすべきだということでございます。
 次に、公務員制度改革について、総論の質問をいたします。
 次のパネルをごらんください。
 公務員制度改革というのは、古くは中曽根内閣のころから、そしてこの十年は、与野党がかわりましたけれども、ずっと大きな課題であり、特に天下り問題はその中心でした。
 天下り問題は、何が問題か。
 今回も、例えば文教フォーラムという再就職あっせんのためだけにあるような団体の家賃の年間三百万円という額を、文教協会という補助金を多額に受けている団体に肩がわりさせていた、こんなことが明らかになっております。
 中央官庁の感覚では三百万円は大した金額ではないかもしれませんけれども、日々必死に生活をしながら税金を払っている国民の皆様から見れば大変な金額です。
 私たち政治家や公務員は、税金は、このように、子育てをしながら、年金生活をしながら、必死に働きながら、あるいは先祖代々の土地を泣く泣く手放して支払われている、まさに血税だということを胸に刻まなくてはいけません。そうした血税の大切さをあざ笑うかのような天下りを行っていた点で、本件は厳しく糾弾されるべきものです。と同時に、公務員制度に対する国民の信頼回復のためにも、これは与野党を超えて再発防止策も考えていかなければならない、こう思います。
 その前提として、やはり、過去ずっと議論されてきた経緯もきちんと理解をしなければならないので、今整理させていただきます。
 まず、今回の問題を摘発された再就職等監視委員会についてでありますけれども、これは第一次安倍総理のときの平成十九年改正で平成二十年十二月三十一日に設置をされましたけれども、その後、国会の同意人事が否決をされたり、あるいは提出されなかったりして、最終的に委員長、委員が設置されたのは平成二十四年三月二十一日と、およそ四年後ぐらいでございました。
 このことについて、平成二十四年、当時野党であった河野議員は、民主党政権になってから、これでは天下りはやり放題だ、資源エネルギー庁長官が東京電力に直接天下るというようなことまで起きているという懸念を示されております。
 また、この予算委員会でも罰則規定の導入について議論がありましたが、逆に、当時、民主党政権の仙谷担当大臣の方から、罰則が果たして不可欠で適切な措置なのかは疑問があり、慎重に対応する必要がある、こういう答弁をされております。
 また、OBあっせんという問題、今回もさまざま指摘がございますけれども、元国税庁長官の損保協会副会長就任に対して、答弁書では、これは府省庁が退職後の職員を企業、団体等に再就職させることをいうが、こうした、OBがOBを紹介するようなお尋ねの人事については、府省庁によるあっせんを受けずになされたものであり、天下りに当たらない、こういう話がございます。
 そして、例えば事前規制の話もございました。
 当時は二年間、利害関係のある営利企業への再就職はできなかったものを行為規制に直しましたが、やはり民主党政権時代にこれについて議論がありまして、当時の仙谷大臣の方は、今までの事前規制での規定期間を過ぎた再就職でも、例えば公務員OBのわたりなど、国民の疑念を抱かせる再就職があった、こうしたことを踏まえて、やはり厳格に監視し、そして実効性を高めるという考え方に立ってということが正しいんだ、こういう説明をされております。
 そして、今回もわたりというようなことも問題になっておりますが、当時野党でありました西村議員の方から、官僚の先輩OBが後輩を推薦し、そしてまた後輩をあっせんしていくということは、民主党政権の言うわたりには当たるかという質問を受けて、仙谷担当大臣は、これはあっせんに伴うわたりではないというふうに明確におっしゃっております。
 また、退職管理基本方針というのが平成二十二年に決められておりますけれども、これは、原則、退職させないで現役出向させるというようなことを決めたものでございますが、これについて、当時、江田憲司議員が、私からすれば、これは天下りの全面解禁だ、表向き天下りを禁止したと言いながら、実際は形を変えた天下りにしていこう、これが裏の意図だ、そして完全に従前の天下りが実質的にできるようにしている、こういう批判を厳しくされているわけでございます。
 このように、私は、いろいろ今回、予算委員会での主張もありますけれども、与党、野党がかわっていた間のこともきちんと冷静に踏まえて、与野党を超えて真摯な議論をすべきだ、こういうふうに思います。
 以上を踏まえて、安倍総理、総理は、この最初の表にあったように、二度にわたって、法改正まで伴う公務員制度の抜本改革をなし遂げていらっしゃいます。改めて、本件のようなあっせんを初めて違反とした平成十九年の法改正のときのあの大変さや、この十年間のさまざまな経緯を踏まえて、本件事案に対する対処方針と再発防止への意欲をお聞かせください。
○安倍内閣総理大臣 ただいま牧原委員から、今までの経緯について大変わかりやすく説明をしていただいたと思います。
 この問題については、今まで、与党、野党が入れかわります、その間の議論も踏まえながら、ではなぜできなかったのか、あるいはまたどういうことをやってきたか、そしてそれはどういう効果があるのかということを冷静に議論していく必要がある、このように改めて感じたような次第でございます。
 平成十九年の公務員法改正以前は、国家公務員は、離職後二年間、その離職前五年間の在職機関と密接な関係にある営利企業への再就職が禁止されていました。これは、安倍政権になってあの公務員制度改革を行う前のことであります。
 他方、当時は各省庁において、組織の新陳代謝のために、人事当局による勧奨退職と再就職のあっせんが人事の一環として行われていたわけであります。
 このような再就職は、個々の職員と再就職先の間に必ずしも密接な利害関係が存在しないものであっても、官庁が組織的にあっせんを行うため、いわば官庁が丸ごと人事の一環として行うため、結果的に、当該官庁が有する予算や権限を背景に民間に押しつける形で行われることが多かったのが事実でありまして、これが公務員OBによる口ききなど官民癒着につながっていたというのが問題の核心でありました。
 第一次安倍政権では、このような官民癒着の温床を根源から排除するため、営利企業はもとより、非営利法人への再就職についても、官庁によるあっせんを一律禁止することといたしました。
 一方、法令に違反することなく再就職し、公務部門で培ってきた能力や経験を活用して社会に貢献することには意味があるのは当然のことであります。
 このため、密接な関係のある営利企業への離職後二年間の再就職の原則禁止にかえて、平成十九年の国家公務員法改正により、それまで禁止されていなかった各府省による再就職のあっせんの禁止等、厳格な規制を導入することにしたのであります。
 その際、規制を実効性のあるものにする観点から、離職後二年以内に再就職した場合にはこれを公表するということにしました。いわばこれは公開の原則であります。極めて独立性が高く、かつ強力な調査権限を有した再就職等監視委員会を設置し、厳しく監視することとしたわけでありまして、御指摘のように、平成十九年の改正以前の制度では、今回のようなあっせんについては問題にならなかったわけであります。
 そして、大切なのは今後でございます。
 現行制度による厳格な監視が機能したからこそ、今般の文部科学省事案が明らかになったものではありますが、本事案で生じた国民の疑念を払拭する必要があります。今後、まずはしっかりと調査を行い、その結果を明らかにすることにより国民の疑念払拭に努めていく、その際には必要なことは何でもやるとの考えで、国民の信頼を確保していく考えでございます。
○牧原委員 ぜひ、こうした今の総理のかたい決意、与野党を超えたさまざまな提案もなされておりますので、みんなで公務員制度の信頼回復を図っていきたい、こういうふうに思うところでございます。
 続きまして、本件の文部科学省の案件について質問いたします。
 まず、今総理も御説明されました平成十九年法の規制について、簡潔に説明をいたします。
 大きく分けて、三類型について規制がなされました。一つ目は再就職のあっせん規制でございまして、これは、人事課が典型的ですけれども、職員が、ほかの職員やOBを再就職させるために企業や団体に要求したり依頼をしたり、あるいはOB情報の提供をしてはいけない、こういうことでございます。二番目は、職員みずからが、自分と利害関係のある企業、団体に再就職させることの要求をしたり自己情報の提供をしてはいけない。そして三番目は、実際にどこかの団体や企業に行ったOBの方が、自分のいた組織に職務上の行為を要求、依頼してはいけない。この三類型でございます。
 本件についてはまだ調査中の案件もありますが、今のところ明らかになったのは、大きく二つの案件でございます。
 一つは、吉田前高等教育局長が早稲田大学にという話でございますけれども、これは、局長がみずから、在職中に大学という利害関係のあるところに自分の退職後の求職をするための情報を提供した、そして人事課もそうした情報を提供した、こういうことに違反が見られたわけでございます。これについては違反行為の隠蔽も行われていたということで、この点は本当に激しく糾弾をされるべきだ、こう思います。
 もう一つの案件は、昨日明らかになった報告書でも、まさに組織ぐるみではないかという報道がけさもなされておりますけれども、退職をされた人事課職員、Rと書いておりますが、きょうお越しでございます嶋貫参考人だということも明らかになっておりますが、この嶋貫参考人を中心として人事課の方で情報を提供し、そして嶋貫さんが中心となってさまざまあっせんを行っていた、これについて、文部科学審議官でありました前川元事務次官が企業等に情報を提供したこと、そして人事課が情報を提供したこと、これについて違反が認定をされているという事案でございます。
 まずは大臣にお伺いしますけれども、昨日公表された調査内容は途中経過だというふうに理解をしておりますが、今後、三月末の全容解明に向けて、何が明らかになって、何が明らかになっていないのかをまず御整理ください。
○松野国務大臣 冒頭、今回の文部科学省の再就職規制違反、またそれに係る隠蔽行為、これらの一連の行為によりまして、文部科学省は国民の皆様の信頼を著しく損なうこととなりました。これは省を挙げて猛省し、国民の皆様の信頼回復に努めていく決意でございます。それに当たりましては、何よりも徹底した事実の解明が必要だと考えております。そういった思いで今後の事実解明に向けて取り組んでまいります。
 今回の現時点での整理においては、再就職等問題調査班の調査項目として、これまで四つ挙げさせていただいております。一つ目が組織的なあっせん構造に関する調査、二つ目が再就職等監視委員会の報告に基づく職員の関与した事例の調査、三つ目が全職員への調査、そして四つ目が退職者への調査でございます。このうち、一の組織的なあっせん構造に関する調査について、現時点で把握できた範囲の事実を整理したものでございます。
 今後、再就職等問題調査班の調査項目についてさらに調査を進め、二月下旬に中間まとめを取りまとめた上、三月末の最終的な調査結果において個別案件も含めた全体の事実関係を明らかにし、全容を解明していきたいと考えております。
○牧原委員 ぜひ徹底した調査をお願い申し上げます。
 きょうは、歴代の人事課長の皆さん、そして前事務次官でございました前川参考人がお越しでございますが、それぞれの皆様にお伺いをします。
 昨日公表された報告書では、平成二十一年の、法が施行をされたのが翌年の十二月三十一日でございましたが、その改正後も人事課も関与してあっせんが行われていたというようなことが書かれておりますけれども、このように、本省の人事課も関与してあっせんをしていたことを組織的だというふうに定義づけるとすれば、今回の事案は皆さんの認識では組織的なものだったのでしょうか。
 それぞれ、前川前事務次官から、そして人事課長でございました小松参考人、常盤参考人、関参考人、中岡参考人、伯井参考人、藤原参考人、藤江参考人、豊岡参考人まで、簡潔に、組織的だったか、それとも個人的なものだったか、お答えをいただきたいと思います。
○前川参考人 まず、今回の文部科学省におきます再就職規制違反及びその隠蔽に関する事案につきましては、事務方のトップである事務次官の職にあった者といたしまして、責任を痛感しているところでございます。
 また、このことに関しまして、国民の皆様の文部科学省ひいては政府に対する信頼を大きく損ねたということにつきましても、深くおわび申し上げる次第でございます。
 お尋ねの、特定のOBによる再就職あっせんの活動についてでございますけれども、これにつきましては、再就職監視委員会から、組織的なあっせんについての枠組みが存在した、これについて文部科学省の人事課が深く関与していた、そういう事実認定がされているところでございまして、そのまま、私どもとしては、事実として受けとめる必要があるというふうに考えております。
○小松参考人 お答えいたします。
 冒頭に、このたびの再就職規制違反をめぐる問題等によりまして、文教行政あるいは国民の皆様方の行政一般に対する信頼を著しく損ねましたことにつきまして、深くおわびを申し上げたいと存じます。
 私は、平成十九年七月から平成二十一年七月まで人事課長の職にございました。
 お尋ねの法改正につきましては、約半年ほどが、法改正の最初の部分として、私の在任のときでございます。
 この時点におきましては、旧法から新法に著しく変わったということがございまして、人事課としては、職員の再就職支援にかかわることは全くできなくなったものというふうに認識をしておりましたので、そのような組織的な形でかかわりがあってそうした活動が行われるという認識はございませんでした。
○常盤参考人 お答え申し上げます。
 私は、平成二十一年の七月から一年間、人事課長でございました。
 人事課長当時のことについての現在の私の認識ということでございますが、私としては、当時から、あっせんの仕組みが組織的だったという認識はございません。
 ただ、今回、こうした重大な結果を招いたことを受けまして、結果として、こうした事態に立ち至ることのないように当初の段階での人事課長としての私がしっかりと指導監督すべきだったという大きな反省がございます。申しわけございません。
○関参考人 私は、平成二十二年七月三十日から平成二十四年一月五日まで人事課長として在任いたしました。
 このたび、再就職規制に関する問題で国民の皆様の信頼を損ねることとなり、人事を担当した者として深くおわび申し上げます。
 人事課OBの嶋貫氏が法人等からの相談を受けたり、文部科学省OBや退職予定者の再就職の相談、紹介をしているということは承知しておりました。
 再就職の規制によりまして現役の職員はあっせん行為をできないので、人事課の経験のあるOBが自発的に人脈や経験を生かして相談、紹介されているものと受けとめていました。
 調査官が時々、嶋貫氏と打ち合わせをしていることがあったことは認識しておりましたが、調査官や任用計画官が嶋貫氏との間で具体的にどのようなやりとりをしたのか、資料の情報の提供を含め、承知しておりません。
 また、調査官から時々、退職予定者や文部科学省OBの再就職に関する情報を整理した資料につきまして報告、説明を受けました。その資料は、調査官がさまざまに把握している情報を整理したものでございまして、その中には嶋貫氏から聞いた情報も含まれているものと認識しておりました。
 この資料につきましては、事務次官にも適宜報告、説明をしておりました。その時点の動向に関する情報として、情報共有ということでございまして、承認とか調整という意識はございませんでした。
 当時、あっせん行為はOBである嶋貫氏が行っており、現役の職員が行うものではなく、再就職規制に触れるものではないと考えており、違法という認識はございませんでした。
 昨日公表されました調査班の事実等の整理によりますと、私が人事課長であったときには、嶋貫氏からの依頼に応じて資料を提供していたことになります。
 このような情報のやりとりがその後の時間の経過の中で積み重なることによりまして、人事課の関与もふえ、このたびの再就職等監視委員会の指摘を受けるような事態につながっていったことにつきまして、人事課長の職にあった者といたしまして責任を痛感し、反省しております。
○中岡参考人 このたび、文部科学省における再就職に関します国家公務員法違反行為等につきましては、国民の皆様の文部科学行政に対する信頼を損ねましたこと、心よりおわび申し上げます。
 私は、平成二十四年一月六日から二十五年七月七日まで人事課長の職についておりました。
 先ほどのお尋ねの私の認識でございますけれども、特定のOBがそういった再就職のお世話をしているという認識はございましたけれども、そういったことに対しまして、人事課職員が資料を提供して組織的にあっせんが行われていたというような認識はございません。
 しかしながら、その過程におきまして私が人事課長の職にあったということでございますので、こういったことが実際私は認識できずに、反省をし、責任を痛感しているところでございます。
○伯井参考人 お答え申し上げます。
 私は、平成二十五年七月から一年間、人事課長の職にございました。
 OBの再就職につきまして、特定のOBを介して行っていたということは承知しておりました。
 こうした特定OBを介した再就職のあっせん行為は客観的に見れば組織的な法の潜脱行為であるという御指摘を受けているわけでございますが、私は、そのとおりというふうに認識しておりまして、当時の人事課長として深く反省、自戒しているところでございます。
○藤原参考人 まず初めに、このたびの再就職のあっせんに関連いたしまして、国民の皆様の信頼を大きく損なう結果となりましたこと、心よりおわび申し上げたいと存じます。
 この再就職の仕組みが組織的であったかどうかというお尋ねでございますけれども、私は、平成二十六年の七月から平成二十七年の八月まで、一年余りの間、人事課長の職にあったわけでございます。
 私が着任をしたときには、仕組みといたしまして、基本的に、嶋貫当時文教フォーラム代表という職でございましたけれども、その嶋貫代表のところに情報が集められ、そして嶋貫氏から私の部下である調査官に情報が伝達され、また調査官から課長と次官に情報が提供されるといったような体制であったと思っております。
 こうした状況は客観的に見れば組織的なものであったというふうに認識をしており、大変申しわけなく思っておる次第でございます。
○藤江参考人 まずは、このたびのことで大変国民の皆様方の信頼を損ねたこと、本当に、人事課長の職にあった者として心よりおわび申し上げます。
 私は、平成二十七年八月から二十八年六月まで人事課長の職にございました。特定OBがOBの相談に乗りつつ再就職の調整、あっせんを行っていたという状況は知っております。
 私のおりました時期におきましては、その特定OBに対して退職予定者に関する詳細な情報等が伝達されたり、あるいはその状況について私の方に報告があったりということでございまして、監視委員会からの指摘にもございますように、組織的あるいは潜脱的なあっせん行為だったという指摘を受けておりますことを大変反省しております。
○豊岡参考人 私は、昨年の六月二十一日からことしの一月十九日まで文部科学省大臣官房人事課長の職にございました。
 文部科学省人事課は法が定める再就職等規制違反を潜脱する目的を持って当該枠組みを構築して運用していたという再就職等監視委員会の調査結果報告をそのまま、また重く受けとめますとともに、この問題によりまして国民の皆様の信頼を損ねることになり、人事課長を務めておりました者としてまことに申しわけなく、おわびを申し上げたいと思います。
 お尋ねの、組織的かということに関してでございます。
 私も、嶋貫氏など特定OBが退職者の再就職の支援あるいはあっせんといったことを行っておられたことは承知しておりました。OBの世界の中で調整が行われていたというふうに認識をしておったわけでございますけれども、今般、再就職等監視委員会からの御指摘もございましたけれども、人事課職員が特定OBにさまざまな人事情報を提供していたということにつきましては、今般の再就職等監視委員会の調査が進展する中で承知をいたしました。
○牧原委員 以上、歴代の人事課長のお話を伺っておりますと、関さんのころから、次の中岡さんはちょっとわからなかったというふうにおっしゃっておりましたけれども、ずっとこのようなことが徐々に形づくられていったということでございまして、まさに組織ぐるみだったという御認識がかなりあったということでございます。
 この時代、振り返ると、当時は民主党政権、高木義明さんの時代からずっと続いてきたということでございまして、政権交代前からのことで、やはり非常に根が深いということでございます。
 昨日の公表資料の中で、組織的な文書で、けさも報道がたくさんございます文書が明らかになりました。これは平成二十五年の九月十一日付の再就職支援業務ということで、ここで、嶋貫さんに週何日かで保険会社の顧問になっていただく、そして家賃等は文教協会が負担をしたりというようなことが、枠組みが決められております。
 このときに人事課長であったのが伯井さんでございましたが、改めて、これは誰がつくったものなのか、そして、これはどこまで報告が上にされていたものなのか、伯井参考人にお聞きします。
○伯井参考人 お答えいたします。
 この、昨日公表されました二十五年九月十一日の文書でございます。
 この内容につきましては、私も報告を受け、人事課職員から相談されたという記憶がございます。この文書であったかどうかというのは記憶が定かでございませんが、こうしたことの内容につきましては報告を受けたということでございます。
 恐らく、この文書の作成につきましては、人事課の職員がつくったものというふうに考えておりますが、その中身につきましては、嶋貫さんと人事課の職員が相談しながらこうしたことを考え、私に報告し、そして、私かあるいは当時の人事課の調査官から、当時の次官にもこうした内容のポイントについては報告したものと記憶しております。
○牧原委員 今のは大変重要なことでございまして、こうした、一般国民から見ればかなりびっくり仰天のひどい内容のものが事務次官まで報告をされたということですから、これほど組織的なことはないということでございます。
 嶋貫さんにお聞きしますけれども、嶋貫参考人は、まさにこうした裏の人事課長ともいうべきOBあっせんの中心だというふうに認定をされておりますけれども、これは事実でしょうか。
○嶋貫参考人 初めに、このたび監視委員会から組織的という御指摘を受けるに至りましたこと、かかわった者の一人として大変申しわけなく思っております。
 私としては、民間人の立場で、許される範囲のものと考えまして、人助けという思いで行ってきたところでございますが、このたびの監視委員会の御報告を受けとめまして、組織的な関与が指摘されるということ、この点で、私自身の認識不足ということを恥じてもおります。悔いてもございます。
 今お尋ねがございました件について直接の答えになっているかどうか恐縮でございますが、私自身、あっせんといいましょうか、私の意識としては再就職の御紹介というか、そういうことだったわけでありますけれども、当時、私が国家公務員を退職した時期というのは平成二十一年でございました。
 この時期というのは、規制に関する新しい制度がスタートして間もないというころでもございました。そういう中で、文科省の人々にとっても大変、これからどうなるのかというある意味戸惑いを感じておられたであろうことは、私なりに察してもおりました。そして、何より、これから退職を迎えるであろう職員にとっても不安の中にあったであろうというようなことも考えておりました。
 ただ、私自身は、何らすべを持つ立場でもございませんでしたので、当時、私の記憶でいいますと、例えば再就職のための官民交流センターのような組織が活用されていくのかなとか、あるいは先輩がいろいろ相談に乗っていくということもあるのかな、そういう漠然としたイメージがございました。
 そういう中で、私がもし何か後輩から相談を受けるようなことがあれば、あるいはお役に立つことができるのかもしれないなというような、そういう思いで当時はございました。まさに手探りの状態だったんだろうと私は記憶をしてございます。
 その後、時間の経過によりまして、口コミと申し上げましょうか、幾つか再就職に関する情報や、あるいは個別に御相談なんかがふえてきたなという感じも事実として受けとめてございます。
 そういう中で、私がそういうお世話をする、そういう立場で、立場というか、そういう私の思いでやってきたことが、このたび監視委員会から組織的という御指摘を受けるに至ったわけでございまして、そのことにつきましては、申し上げましたように、改めておわびを申し上げたい、こういうぐあいに考えております。
 以上でございます。
○牧原委員 今のをお伺いすると、かなり一般的な国民の認識、常識とずれているなと思うところでございます。
 やはり、先ほど御指摘した文書では、例えば保険会社の顧問を週一日か二日やって一千万ぐらいの給料をもらいながら、あとはあっせんをやったらどうかとか、それから家賃を負担させたらどうかとか秘書給与はこっちの団体から負担させたらどうかとか、これはまさに、税金をないがしろにして、国民の血税を無駄にするものと断ぜざるを得ません。こうしたことは、やはり今ぐらいの認識であっては困る、ぜひ文部科学省はこの認識を抜本的に改めなきゃいけない、こう思う次第でございます。
 そして、今、ボランティアでやったというようなことがございますけれども、この委員会でも、嶋貫さんが株式会社第一成和という損保代理店顧問として、そして、それが唯一、文科省における物品販売等許可を得ていたとかいう指摘もなされております。また、嶋貫さんが学校法人滋慶学園の特別顧問に就任をされておりますけれども、関連するグループの滋慶医療科学大学院大学というものの開設が平成二十三年四月と、その在任中になされております。
 私は、文部科学省としては、単にボランティアではなく、嶋貫氏などOBがこうした不当な働きかけを文部科学省にしていたのではないか、こういう関与をきちんと調査し確認すべきだと思いますけれども、文部科学大臣、いかがでしょうか。
○松野国務大臣 まず、この問題の全容に関しましては、今、前次官から始まりまして各人事課長の話を聞いた上で、文部科学省の相当程度の関与で今回の枠組みが進められていたということはもう明らかであろうかと思います。その解明に向けると同時に、それがどういった形であらわれているのか、このことに関しても国民目線でしっかりと解明をしていきたいと思います。
 御指摘の学校法人滋慶学園のグループの学校法人である大阪滋慶学園からは、これまで、大学院大学の設置と大学の設置、二つの学校について四回の申請が行われております。
 まず、平成二十一年三月に滋慶医療科学大学院大学を新設する申請があり、同年四月に大学設置・学校法人審議会に諮問がなされ、審査が行われましたが、同年八月十七日に申請者から申請の取り下げがあり、審査を中止いたしました。さらに、平成二十二年三月末に、同じく滋慶医療科学大学院大学を新設する申請があり、同年四月に大学設置・学校法人審議会に諮問がなされ、審査が行われた上で、同年十月二十六日に審議会より認可を可とする答申が行われ、同年十月二十九日に大学院大学の設置を認可いたしました。
 その後、平成二十六年三月末及び同年十月末の二度にわたり滋慶大学を新設する申請があり、それぞれ大学設置・学校法人審議会に諮問がなされ、審査が行われましたが、いずれも申請者からの申請の取り下げがあり、審査を中止しました。
 いずれの申請についても、大学設置・学校法人審議会において、学問的、専門的な観点から厳正な審査を行ったものと考えております。
 しかし、委員から御指摘があったとおり、一連のこの再就職違反の問題の中で、それが不正につながったのではないかという国民の皆様の疑念にしっかりと応えられるように、引き続き徹底した調査を進めてまいりたいと考えております。
○牧原委員 この点、非常に大事なので、徹底的にやっていただきたいというふうに思います。
 今のお話を伺っていると、文部科学省から大学等に行っている人は全てこうした違法のあっせんを受けた人じゃないかという疑念も生じますので、ぜひ徹底的に調査して疑念を払拭していただきたいと思います。
 最後に、本件の根底にある問題について、総理にお伺いをします。
 私は、この少子高齢化の時代、やはり先輩たちが六十で定年をしてしまう、こういうようなことも問題だと思います。
○浜田委員長 時間が来ていますので、終わってください。
○牧原委員 しかし、人生の先輩たちの本当に豊富な経験を引き継ぐ必要があると思います。
 この点、働き方改革について、総理にお伺いをします。
○浜田委員長 総理、簡潔に願います。
○安倍内閣総理大臣 昨年六月に閣議決定をいたしましたニッポン一億総活躍プランに基づき、六十五歳までの定年延長や六十五歳以降の継続雇用延長を行う企業等に対する支援の充実など、将来的に継続雇用年齢等の引き上げを進めていくための環境整備を行っているところでございますが、六十五歳を超えても働きたいという方が働くことができる社会を目指していきたいと思います。
○牧原委員 ありがとうございました。
○浜田委員長 これにて牧原君の質疑は終了いたしました。
 次に、高木美智代君。
○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。
 二〇〇九年から公務員制度改革推進委員長を務めております。
 昨日、文部科学省の再就職あっせん問題を受け省内に設けられた調査班による第一弾の調査結果が公表されました。
 調査結果では、文科省が組織ぐるみで再就職あっせんをしてきた、しかも、あっせんを禁止した平成二十年の改正国家公務員法施行時から行われてきたというではありませんか。私は、怒りを通り越し、唖然とさせられました。
 今回の調査報告は、公明党の提案によって文科省内の調査班に弁護士など第三者を入れた調査が行われ、明らかになったものです。
 私は、まず最初に、文科省の旧態依然とした体質を断じて許さず、徹底して真相究明を行い、処分をして、うみを出すべきだと強く申し上げます。
 国の未来を決めるのは教育です。教育行政をつかさどる文科省において組織的な再就職あっせんが行われてきた、違法行為が行われてきたということは、教育行政の信頼にかかわる重大問題でございます。
 今後どのようにして自治体の教育委員会や教育長を指導していくのか、残業しながら懸命に働いている教職員、また保護者や子供たち、そして地域で子供たちの育成を支えてくださっている方たちに申し開きできるのか。これは文科省挙げて全職員がおわびをし、文科省を解散するほどの決意を持って出直しをしないと、文科省への信頼は到底戻らないと思っております。
 公明党は、国家公務員再就職問題調査委員会を二月二日に立ち上げ、翌日、第一回会合を開催しました。結党以来、教科書の無償配付を初め、教育のための社会を目指し一貫して取り組んできた公明党にとって、ふんまんやる方ない思いでいっぱいでございます。本来ならこの委員会で、公明党が推進して実現する給付型奨学金制度の創設や、発達障害のあるお子さんたちを支える通級の拡充などを議論したかったと思っております。本当に残念で残念でなりません。
 まず、今回の問題について、また昨日の調査報告書を受けての、総理、文科大臣がどのようにお受けとめになられているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 今回の事案でございますが、文部科学省の人事当局も関与して行われた、まさに組織ぐるみと言われても仕方がない事案であります。国民の信頼を揺るがすものであり、そしてまさに国民の教育政策を担う文部科学省がこういうことを行っていた。大変残念でならないわけであります。
 まずは、文部科学省において徹底した調査を行い、再発防止策を講じてまいります。
 また、今回の事案については、その重大性に鑑み、内閣人事局長である萩生田官房副長官から各省の事務次官等に直接、再就職規制の遵守の徹底を指示したところであります。私からも直接、山本国家公務員制度担当大臣に対し、同様の事案がないかどうか、各省庁について徹底的な調査を行うように指示したところでございます。
 今回の報告からも明らかなとおり、平成二十一年の七月ごろから特定のOBによる再就職のあっせん行為が行われていたことが明らかにされました。その後、二十五年ごろまでには組織的な再就職のあっせん体制が構築されるに至ったものであります。
 大変長い期間において行われてきたものでありますから、その根は大変深いんだろうと思います。しっかりと徹底的な調査を行ってまいります。
○松野国務大臣 高木委員からいただいた御指摘またお怒りは、まさに国民の皆様のお怒りだと考えております。
 教育をつかさどり法を遵守すべき立場にある文部科学省の職員が国家公務員法における再就職等規制違反行為を行ったと認定を受けたこと、さらにはその隠蔽を図ったことは、国民の皆様の文部科学行政に対する信頼を著しく損ねたものであり、心よりおわびを申し上げる次第であります。
 今般、私のもとに設置をいたしました再就職等問題調査班は、第三者である特別班員四名の指導、判断のもと、組織的なあっせん構造に関する調査を優先して関係者へのヒアリングを行い、昨日までに把握できた事実関係等を現時点の整理として公表したところであります。
 今後とも、私が責任を持って、平成二十年十二月三十一日の再就職等規制が始まった時点までさかのぼり、再就職等規制違反の有無について徹底した調査を行い全容を解明し、またその結果に応じて厳正な処分を行いたいと考えております。省を挙げて信頼回復に取り組んでまいります。
○高木(美)委員 なぜ公務員の再就職規制違反を許さないのか、総理の見解を伺いたいと思います。
 これを国民の皆様に明快にお示しいただきまして、その御見解を今後の安倍政権の見解として国家公務員は共有すべきと考えております。いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 第一次安倍政権のとき、公務員制度改革を行いました。
 公務員制度改革を行った国家公務員法改正以前は、組織の新陳代謝の必要もあり、各府省において職員に対する退職の勧奨と再就職のあっせんが人事の一環として行われていたわけであります。省庁において、あなたはそろそろやめなさい、そのかわり役所としてあなたの再就職を面倒見ますよということで、人事の一環としてこのあっせんが行われていたということであります。
 このような再就職は、個々の職員と再就職先の間には必ずしも密接な利害関係が存在しないものであっても、官庁が組織的にあっせんを行うため、結果的には、当該官庁が有する予算や権限を背景に民間にその人事を押しつける形で行われていたのは事実でありました。
 このようなあっせん行為は、退職するときのみならず公務員OBに対しても行われていたことから、実質的には公務員を退職した後も長きにわたり親元官庁の人事の管理下に置かれることとなり、OBと官庁との間の強い結びつきが維持されることにつながっていました。このような関係が、結果的に、OBによる口ききなど官民の癒着を生じさせる原因となったと考えております。
 第一次安倍政権で再就職のあっせんを全面的に禁止したのは、まさにこのような官民癒着の温床を根絶し、例えば、組織ぐるみで人事の一環として押しつけを行います、そこに行ったOBはまだ関係が切れておりませんから、その中で切れていないということを利用して、例えば補助金だとか、さまざま便宜を図るということがある。これがまさに官民癒着であり、こうした組織ぐるみのあっせんをなくしていこうというのがあの公務員制度改革であったわけでありまして、このような官民癒着の温床を根絶し、国家公務員に対する国民の不信を払拭し、ひいては真面目に額に汗して働く人たちがばかを見ることのないような社会を実現していくことが求められている、このように考えております。
○高木(美)委員 私は、一部のエリートが甘い汁を吸って、真面目に汗して働く方々がばかを見るような社会にしてはならないと考えております。
 信なくば立たずですので、国民に政治への信頼がなくなれば、幾ら総理お一人がどんなに頑張られても、政治は機能不全に陥ってしまうではありませんか。まして、国の未来を決めるのは教育です。教育行政をつかさどる、子供たちのお手本になるべき官庁が泥まみれになっている。私は、恥を知るべきだと申し上げたいと思います。
 そこで、前川参考人、国民にどのように弁明をするんでしょうか。
○前川参考人 このたびの文部科学省におきます再就職規制違反及びその隠蔽に関する事案につきましては、事務方トップの事務次官の職にありました者といたしましてその責任を痛感しているところでございまして、大変申しわけなく思っているところでございます。
 特に、教育をつかさどる文部科学省におきましてこのような事態を招いたということにつきましては、国民の皆様の教育行政に対する信頼を大きく損なうものであり、大変申しわけなく思っておりますし、深くおわびを申し上げる次第でございます。
○高木(美)委員 私には全く心が伝わってきません。文科トップの次官が辞任をして、調査にも応じているんだから事足れりじゃないか、そんな考えがみじんでもあったら大間違いだと思います。あなたが法律違反をとめられなかったんですよ。大罪なんですよ、これは。その認識をはっきりと持っていただきたいと思います。
 退職金を返納するお考えはありますか。
○前川参考人 私に関しましては、監視委員会からの事実認定がございまして、監督責任及び私が直接かかわったとされる案件もございます。これを受けまして、去る一月二十日付をもちまして、松野文部科学大臣から減給十分の一、二カ月という懲戒処分を頂戴したところでございます。
 私に関しましては、当面、このような処分を受けたということでございまして、これを受けまして、私といたしましてはこのまま事務次官の職を続けることはできないと判断いたしまして、辞職させていただいたということでございます。
 まだ、この事案につきましては、残った調査の事案もございます。その事案の調査の結果を踏まえましてまた大臣としても御判断になることもあるかと存じますが、その際にはまた私としても検討することがあるかもしれないと考えております。
○高木(美)委員 総理、我が国の国家公務員の、しかも今の答弁を聞いておりましても、本当に、エリートとして何を守り、またどのようにして国民に奉仕をしていくのか、その哲学といいますか、理想といいますか、倫理といいますか、どうもそこが薄いように思います。
 総理、ぜひ考え方を、総理のお考えをしっかりと、訓示でも何でも構いませんので明快にそれをまとめていただいて、私はこの際お出しいただくべきだと思います。いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 まず、これは文部科学省だけではないかもしれませんので、各省庁においてしっかりと徹底的に調査をいたしまして、そしてそれを受けまして、当然、政府としての考え方、総理大臣としての考え方をお示ししたい、このように考えております。
○高木(美)委員 それでは、嶋貫参考人、文科省OBとして後輩たちを結局違法行為に巻き込んできたその立場として、どのように申し開きをされるんでしょうか。
 先ほど答弁がありましたが、嶋貫参考人が退職されたのは平成二十一年七月、改正法の施行はその前年の平成二十年十二月です。違法行為としての認識はあったはずと私は考えます。どうですか。
○嶋貫参考人 先ほど申し上げたような形で私が再就職のお世話をしてまいったのは事実でございます。その過程において、例えば来年の春退職する人はどういう人がいるのかなといったようなことで、文科省の職員に尋ねたこともございます。これにつきましては、当時はその情報自体が特別の人事情報という意識もなく、市販の書籍で確認できる範囲のものであったと私なりに考えていたところもございまして、そういうお願いを軽率に、まさに軽率にお願いをしてしまったということがございます。
 しかし、今立ち返って考えますと、そういうお願いの行為自体が監視委員会の御指摘ということにもなってございまして、結果として人事課の職員にも御迷惑をおかけするようになったということでございまして、私としては、断腸の思いというか、まことに申しわけないことをしたという気持ちでございます。
○高木(美)委員 報告書によりますと、平成二十年、国家公務員法が改正されるまでは、非営利法人である学校法人に再就職することは規制の対象外でした。そこで、再就職のあっせんを大臣官房人事課において業務として行っていました。ところが、改正されてからは規制の対象となってしまった。そこで、報告書には、嶋貫氏を初めとする退職者に再就職のあっせんを行ってもらうしかないという状況であった、このように記載されております。
 これは、法の趣旨を潜脱するもの、いわゆるくぐり抜けるものであり、なりふり構わず再就職先を確保しようとするさまは自己保身以外の何物でもありません。
 一体、文科省は、改正国家公務員法の趣旨をどのように理解し、法改正が行われた経緯をどのように考えているのか。文科大臣の見解を求めます。
○松野国務大臣 再就職等規制にかかわる法改正につきましては、御指摘のとおり、それまでの営利企業への再就職の事前規制から、再就職のあっせん禁止や職員OBからの働きかけ禁止等へ変わったものです。これは、公務の公正性及びそれに対する国民の信頼を確保するために設けられたものと承知をしております。
 しかしながら、今回の問題については、省全体として再就職等規制の理解が不十分であったこと及び関係法令の遵守意識が不足をしていたことが背景の一つであったと考えております。
 今般の事案を受け、再就職等規制に対する文部科学省の体制を一新するため、人事課から再就職等規制機能を分離し、総務課に再就職等問題担当室を設けたところであります。
 また、大臣訓示におきまして、周知徹底に向けた研修を実施するとともに、職員一人一人がみずからの行為を振り返り、公務の公正性に対する国民からの信頼回復に向け、一つ一つの業務の遂行に当たって、全ての国民のために業務を行う崇高な使命を改めて意識するように徹底をしてまいります。
○高木(美)委員 そもそも、嶋貫参考人は、先ほど、なぜこのようなことをやり始めたのかということに対して、人助けの思いであった、そして当初は市販の名簿等で済んだ、そういうお話もされていましたが、市販のもので済むのであればわざわざ依頼する必要がないわけで、その先、その後、誰からどのように依頼を受け、どのようにあっせんをしていたのでしょうか。
 嶋貫参考人、誰からどのように依頼を受け、どのようにあっせんをしたのか、お答えください。
○嶋貫参考人 私が公務員を退職いたしました平成二十一年というのは、公務員の再就職規制がスタートして間もない時期であったのは申し上げたとおりでございますが、その時期に文部科学省が今後のことについてどのようにお考えであったのかというのは私自身承知する立場にはないところでございますが、ただ、もと人事にかかわったこともある人間として、文科省の方々も恐らく今後どうしていったらいいものかというようなことで戸惑っていたのではないかな、そういうことは私なりにも察してもおりました。そういう中で、退職を控えた職員が不安を感じていたということも私なりに思ってもございました。
 そういう中で、私にできる、限られた範囲のことではございましたけれども、御相談に乗れるものがあるならばということでやってきたというか、かかわってまいったというものでございまして、私の意識としては、私の思いといたしましては、具体的に誰かに何かを要請されてとか、あるいは指示を受けてとか、そういう立場ではございませんので、一人の民間人として、当時、私がもし相談を受けたならばというような思いでかかわってきたところでございます。
 ただ、結果的にこのような形で組織的という御批判、御指摘を受けるに至りましたこと、重ねて申しわけない思いでございますし、そのこと自体、私の認識の不足であったというぐあいに思っております。
○高木(美)委員 報告書によりますと、近年、嶋貫氏が求人情報を人事課にもたらし、人事課からの候補者の案を求め、人事課がそれに応じて提案を行い、嶋貫氏が調整をする、こういうシステムが構築されていたとされております。
 嶋貫参考人があっせんを行う際に文科省に頻繁に出入りしていたという話もありますが、文科省とどのように連絡をとって、文科省からどのような協力を得ていたのでしょうか。人事課長とはどのように連絡をとっていたのでしょうか。
○嶋貫参考人 私がお世話を申し上げたものの一つ一つにつきましては、私なりに、例えば私学の方からこういう分野で誰かいい人がいないだろうかというような相談を受け、またそういう中で退職者などを見渡して、こういう方はどうでしょうかということを私なりの判断で御紹介申し上げてきたところでございます。
 ただ、その紹介をしていく中で、私学の方にできるだけ望まれるような、ふさわしいような方を私なりに御紹介申し上げたい、そういう思いもございまして、紹介申し上げる人物についていろいろ、先輩や、かつての同僚といいましょうか、既にOBになっている方々にその人となりを確認したい、そういったこともございました。その一環として、私の御紹介申し上げるに当たっての下調べというようなことで確認をしたということはございます。文科省の方にもそういうことがございました。
 ただ、私の思いとしては、基本的には申し上げましたようなことで、再就職を期待しているというんでしょうか、間もなく職を終えるという方と、いい人材を得たいという方々の中で、より適当な方を御紹介申し上げたいということでかかわってきたものでございます。
 文科省に私が足を運んでいたというのは何度かございましたことではございますけれども、再就職の関係以外のこともございまして、折々、私なりの勉強の機会と思ってお尋ねをしたりとか、そういうことでございまして、必ずしも全て再就職のお世話のためというものではございませんでした。
○高木(美)委員 どのように連絡をとり合っていたのかというところを聞きたいところですが。
 嶋貫参考人、長年文科省のOBとして携わってこられたのはよく理解できますが、あなたが何か文科省の傷をこれ以上大きくしたくないとか、変に守ることはかえって文科省のためにならないということを私は申し上げたいと思います。この際、徹底的にきれいにしていかなければ、国民の信頼は戻らないんです。
 あなたが民間人として、ボランティアで、人助けで、そんなことを誰が信頼しますか。あなたの気持ちは最初はそうかもしれません。だけれども、ではこのマッチングの案は誰に相談したんですか。勝手に決められるはずないじゃないですか、局長をどこに行かせる、次官がどこに行くのがいい、そういう求人情報、またそれに対するマッチングの案、それを。当然携わっていたはずじゃないですか。
 そういう指示を誰から受けていたのか、どのように連絡をとり合っていたのか。もう一度、嶋貫参考人、はっきりとこの場でおっしゃってください。
○嶋貫参考人 私が御紹介申し上げた方々につきましてでございますが、私の意識の中で申し上げますと、多くは私なりの判断で、私学の方に適材と思って御紹介をしたものでございます。
 ただ、そういう中で、時には、私の知人という立場の方とかあるいはかつての先輩、そういった方々に広くお尋ねをしてその人物などを確認したりというようなことをしたことはございます。
 しかし、多くは私なりの判断、私が人事にかかわっていたということで、現役職員についての私なりの評価ということもございましたので、その中でやってきたものと理解をしてございます。
 以上でございます。
○高木(美)委員 今、嶋貫参考人が答弁された知人、先輩というのはどういう人ですか。名前をここで挙げていただきたいと思います。
○嶋貫参考人 知人といいますのは、例えば文科省の中にいろいろな分野、会計とか局とかいろいろな分野がございまして、その人が長く勤務していた分野で、また長く仕事にかかわっていたようないろいろな先輩もございますので、そういう人にその人物、人となり、能力等をお聞きしたりとかいうことでございまして、いろいろな人に私なりに折に触れ聞いたりしたということでございます。
○高木(美)委員 今回出てきた報告書の十九ページですが、ここに、平成二十五年九月十一日、この日付で「再就職支援業務について」という紙が新たに今回の調査で出てきたわけです。これは人事課の担当者が作成したというふうに聞いておりますけれども、再就職支援業務、この方針は誰が立てたものなんでしょうか。
 これは、平成二十五年、嶋貫参考人が審議役を務めていた教職員生涯福祉財団において、嶋貫参考人が再就職支援業務を継続することが困難となった、そのときに継続するためにどのような方策が考えられるかをまとめたと聞いております。まずこれに間違いないかどうか。
 そして、これを人事課が作成したと聞いていますが、つくらせたのは嶋貫参考人ですか。この案は誰とどのように相談してつくったものですか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 私は、第三者の指導、判断のもと本件調査を進めております再就職等問題調査班の班長を務めておりますので、その立場で答弁させていただきます。
 御質問は、昨日公表いたしましたいわゆる現時点での整理の最後のページ、参考資料に添付されております「再就職支援業務について」という平成二十五年九月十一日付資料、これについての御質問と存じます。
 この資料につきましては、当時の文部科学省人事課職員から清水元文部科学次官に送信されました電子メール、ここから入手したものでございます。
 なお、この資料につきましては、資料の作成者、作成経緯等の事実関係につきまして現時点ではっきりしておらず、第三者を含みます私ども調査班といたしましても、このさらなる調査によって解明していくこと、これは極めて重要だとの認識でございまして、今後さらに調査を進めてまいる予定でございます。
○高木(美)委員 嶋貫参考人にお伺いしたいんですが、今の中川班長かもしれませんが、十九ページの下の部分のところに、九月十三日に國分理事長から井上前放送大学教育振興会会長に相談するというふうにあります。
 國分氏は平成二年七月から平成四年七月まで事務次官、井上氏は平成八年一月から平成九年七月まで事務次官。嶋貫参考人はこの人物たちとはどのように関与してきたのでしょうか。このOBの事務次官経験者が組織的に関与していたのではありませんか。まず嶋貫参考人から。
○嶋貫参考人 私が教職員生涯福祉財団の審議役を務めておりましたときの理事長が、退任の時点で國分理事長ということでございます。私が教職員財団に就任したときの理事長は違う方でございましたが、その後に就任されたのが國分理事長、こういうことでございます。井上元次官につきましては、私が現職時代にお仕えをした上司でございます。
 それから、先ほどの資料についてでございますけれども、これも私なりの受けとめ方になるわけでございますが、二十五年の秋ごろだったと記憶をしておりますけれども、私が教職員財団の退職を私なりに決めた、心の中で決めた時期でございますけれども、その時期にいろいろ、先輩やいろいろな方々が私のことを恐らく心配してくれていたのかな、そういう記憶はございます。
 その中で、私自身が従前から、教育関係の仕事を自立的にやってみたい、そういう思いもございました。そういう立場でやってみたいということも考えておりました。そういう意味では、どこかに活動の拠点のようなものをつくっていく必要があるのかなというようなことも、漠然とではございましたけれども頭の中では考えてもございました。そのような思いを当時、人事課の職員にも語ったこともございます。
 今お話しの資料というのはそういったことも受けとめながらまとめられたものなのかなというぐあいに、これは私なりの理解でございますけれども、そのように感じてございます。
○高木(美)委員 嶋貫参考人に伺います。
 この紙の中に、嶋貫氏には主たる事業のほかにサロン運営もあわせて行っていただきとありますが、この本省局長級OB用サロンというのは何を目的にして、どこにあるのか。お答え願います。
○嶋貫参考人 ただいまの資料は、恐らく、これも想像でございますけれども、そのペーパーをおつくりになられた方々がいろいろ検討されている途中段階のものかなというぐあいに私なりに受けとめているのでございますけれども、今お話がございましたサロンというのは、少なくとも私が承知している限りではそういう場はございません。
 恐らく、私の当時の記憶で申し上げれば、そういういろいろな人たちがいろいろ意見交換をしたりというようなことが、そういう場があってもいいのかな、教育を語るような場があってもいいのかなというような、それは、私の申し上げました、私の自立的な教育活動の中での一つのイメージでもございました。
 しかし、今は、そのようなものはございません。
    〔委員長退席、葉梨委員長代理着席〕
○高木(美)委員 文科大臣に申し上げます。
 このサロンはなかったと、今、嶋貫参考人は答弁しました。しかし、文科省は今この調査の内容を改正法が施行された平成二十年までさかのぼるとしていますが、あっせん構造解明のためには、もっとその先、平成二十年より前の歴代事務次官等がOBとしてどのように関与してきたのか、聞き取りを行っていただきまして、明らかにすべきだと思います。
 私は、嶋貫参考人一人に矮小化すべきではないと考えます。いかがでしょうか。
○松野国務大臣 今回の再就職等監視委員会の調査、また文部科学省内に置きました調査班においても、元次官のお名前が挙がるケースがございます。そういったことも踏まえて、調査班の外部指導者、有識者の方々からも今後そういった方々に対するヒアリングが必要だという御意見もありまして、ぜひそういった方々も含めてヒアリング調査を実施して、全容解明に努めてまいりたいと考えております。
○高木(美)委員 あともう一問、文科大臣に。
 これは通告していないのですが、どうも人事村というのが形成されているのではないかという懸念があります。要するに同じ人事畑。ですから、異動するにしても人事課の中で本当に細かい異動をしていく、しかし長く人事に携わっていく。こうしたいわゆる人事村といいますか、人事族といいますか、そうした存在があるのではないか。
 こうした人事のあり方というところを大臣はどのようにお考えか。お願いいたします。
○松野国務大臣 委員御指摘のとおり、人事に関する仕事といいますのは、その専門性でありますとか人脈等の関係もあって、これまでの傾向として、人事職に関与が長い職員が生じるという形になってきた傾向はあるかと思います。しかし、今回の事案の中においても、そういった人間関係がもたらした面もあるかと思います。
 文科省の今回の対応として、本来人事課の中にあった再就職に対するチェック機能というのを総務の方に移したというのもそういう懸念から行ったことでありますけれども、今後、人事課を中心とした職員のローテーション、配置等に関してもしっかりと検討させていただきたいと思います。
○高木(美)委員 最後に申し上げたいと思います。
 今までの質疑を伺っておりまして、民進党は大臣の責任問題だと批判をされているわけですが、第一次安倍政権の平成十九年六月、官僚の猛烈な反対を押し切って改正公務員法が成立をしました。事前規制から事後規制、行為規制へと変えたわけです。ところが、平成二十年十二月、再就職等監視委員会は設置されましたが、委員長等に係る国会同意人事に何度も民主党が反対をしたため監視委員会が機能できず、三年以上、平成二十四年三月まで、こうしたチェック機能が働かない空白期間が生じました。
 その間に、天下りの根絶に取り組まれたはずの民主党政権は、再就職あっせん規制について、平成二十一年十一月六日、議院運営委員会に対し、官僚OBによるあっせんは含まれないという見解を正式に出しました。後に微修正はされましたけれども、先般の民進党議員の質疑の中で、当時、行為規制とすることでOBを抜け駆けに活用する事態になるだけではないかという主張もさんざんした、十年たって野党が言っていたとおりとなった、このようにおっしゃっていますが、OBによるあっせんはいいと明快に言い切ったのは民主党政権です。ここは反省していただきたいと思います。
 さらに、平成二十一年十月、日本郵政社長、副社長人事をめぐって天下り、わたりとの批判があり、これに対して当時の鳩山総理は適材適所だとおっしゃいました。国交省でまた天下りの事案があったとき、副大臣が中心となった独自の調査委員会で二度にわたって違反ではないと認定をしましたが、その後、再就職等監視委員会ができた後、調査したら違法行為だと明らかになったわけです。
 御自分たちの主張にこだわり、説得力のある法案も出せず、すき間の三年間のうちに新たな天下りの枠組みが構築されたのではないか。
 さまざまな課題が今指摘されておりますけれども、早期退職勧奨、キャリア等々、こうした多くの課題につきましては、与野党問わず、公務員をどのように活用していくのか、そうした視点で議論をすべきと申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○葉梨委員長代理 これにて高木君の質疑は終了いたしました。
 次に、江田憲司君。
○江田(憲)委員 民進党の江田憲司でございます。
 前川参考人、あなたとこういう形で相まみえるとは本当に思いませんでした。あなたは村山富市内閣の文部大臣秘書官、私は通産大臣秘書官ということでお知り合いになった以来の関係でございます。
 当時、思い起こせば、金融接待スキャンダル、大蔵接待疑惑、官僚への風当たりが非常に厳しい、私も官僚でしたね、秘書官として。あなたもそうでした。そういった官僚バッシングの嵐の中にいた者として、こういった国家公務員法違反の天下りに手を染めていたということがどんなに重大で罪深いことか、あなた自身が一番よくおわかりだと思いますよ。
 しかし、伝えられるところによりますと、おやめになった直後、取材を受けられて、当時は違法の認識がなかったとか、監視委から指摘されればそれはそう受けとめざるを得ないとか、そういった御発言をされているようでございますが、そういった発言からすると、今回おやりになったことをそんなに重大な問題とは認識されていないように見受けられるんですけれども、もう一度、前川参考人の今回の事態を招いたことについての御自身の御認識を問いたいと思います。
○前川参考人 お答え申し上げます。
 今回の文部科学省におきます再就職規制違反の事案は極めて重大なものと受けとめておりますし、私の責任は極めて重いと認識しておる次第でございます。
 このような形で文部科学省、ひいては政府に対する国民の信頼を揺るがしたということにつきましては、万死に値する責任があるというふうに考えているところでございます。
○江田(憲)委員 違法の認識は当時あったんですか、なかったんですか。
○前川参考人 私及び人事課の職員も含めまして、違法性の認識及び遵法意識の欠如があったということについては深く反省しなければならないというふうに考えております。
○江田(憲)委員 認識はなかったということでよろしいですか。
○前川参考人 監視委員会の報告でも指摘されているところでございますけれども、OBによる再就職あっせんについては再就職規制に当たらないと軽信していたという面があることは事実でございます。
○江田(憲)委員 後でまたやります。
 この事案が発覚をしたのがたしか一月十八日、報道ベース。そして、十九日にはもう事務次官を退任されるという情報が流れ、二十日ですか、依願退職をされた。極めて短時日のうちに辞職を決断された。それはあなたの御決断ですか、それとも大臣あるいは官邸からの意向だったんでしょうか。
    〔葉梨委員長代理退席、委員長着席〕
○前川参考人 この件に関しましては、私は、自分自身の責任を深く痛感したところでございます。私自身がこの先、事務次官としての職務を全うすることはできないと判断いたしましたが、それにつきまして大臣あるいは官邸にも御相談した上で決まったことでございます。
○江田(憲)委員 大臣、官邸にも相談した上で決めたということですが、責任のとり方はいろいろあると思います。
 しかし、これだけの事案を引き起こした以上、当事者ですから、例えば大臣官房付に残ってしっかり調査に協力する、国会で説明責任を果たす、そういった道もあったと思いますけれども、そういったことはお考えになりませんでしたか。
○前川参考人 一月二十日付で辞職はいたしましたけれども、今後の調査には全面的に協力したいというふうに考えております。
○江田(憲)委員 ぜひ、きょうに限らず国会にまた出てきていただいて、しっかり説明責任を果たしていただきたいと思います。
 委員長、今の発言は重いと思いますから、頭に留意していただければ幸いでございます。
 さて、今回の監視委の指摘で、前川参考人が関与したというものに二件、違法の事案がある。
 一件につきましては、もう既に松野大臣も答弁されている文教協会の代表理事をめぐる直接のあっせん違反事案。もう一つというのが、昨日監視委の報告書もいただきましたが、黒塗りでよくわからないんですけれども、これも監視委が、明白な違反だ、国家公務員法百六条の二の明白な違反だ、OBを通じたあっせんだけれども、監視委の言葉をそのまま引くと、そのOBを道具としてやったことなので、これはもう前川参考人自身がやったと同一視できる、だから明白な違反だと断じている。
 この二件目の違反事実について、前川さん自身でこの場で御説明いただけませんか。
○前川参考人 お答え申し上げます。
 今御指摘の件でございますが、これにつきましては、私の記憶をたどってみますと、まず、昨年の一月ごろだったと思いますけれども、ある私立大学の関係者から、大学改革を進めていきたい、ついては、文部科学省のOBに限るという話ではなかったと思いますけれども、それを一緒にやってくれる適切な人材が欲しい、こういう御相談がございました。
 私は、それに対しまして、文部科学省のOBということになると私どもがあっせんすることはできないというふうに申し上げまして、その情報は嶋貫さんにお伝えしたわけであります。嶋貫さんがOBの再就職に関する活動をしておられるということは承知しておりましたので、そのような行為をしたということでございます。
 一方で、適当な人材がいるかなということは私も考えましたので、ある法人に現役出向している職員で思い当たる者がいるということがございましたので、その者に対しまして、こういう話があるけれども関心があるかということを打診したことはございます。関心がある、そういう返事がございました。これに関しましては、それをさらに私に御相談のあった私立大学の関係者に私が伝えるということは、これは再就職規制に反すると考えましたので、この現役出向職員の関心を持っているという情報につきまして、また嶋貫さんにお伝えしたということでございます。
 この事案が再就職等監視委員会からは、私が先方の私立大学に嶋貫さんを道具として伝えた、そういうふうに事実認定されたわけでございまして、私はそれをそのとおり受けとめるしかないというふうに考えている次第でございます。
○江田(憲)委員 それでは、そのある私立大学の関係者の方から、まず文科省OBを紹介してくれないかという要請があったわけですね、前川参考人に。
○前川参考人 私にそのような御相談があったことは事実でございます。
○江田(憲)委員 早稲田大学の事案はもう公になっているわけでありますね。しかも、こういう違反事案、明確に違反だと断じられている案件ですから、その私立大学、それからOBがいらっしゃった法人の名前も明らかにされた方がいいと思うんですが。
○前川参考人 この件の相手方の法人の名前につきましては、これは監視委員会の報告の中でも伏せられておりますので、私から申し上げることは差し控えさせていただきたいと存じます。
○江田(憲)委員 では、監視委員長、きょう来られていますか。これは非常にバランスを欠くんですね。早稲田大学の案件は、もう明々白々、公になっている。同じように監視委が違反事実と断定をされているここだけ伏せ字だというのは、やはり権衡上、バランス上おかしいと思いますから、ここまで違反を認定されているんですから、監視委の方から私立大学あるいは法人の名前を明らかにしていただきたいと思います。
○大橋参考人 お答え申し上げます。
 監視委員会の報告書の一部分を非開示にしておりますけれども、これは、これまで繰り返し申し上げたとおり、私どもが調査しましたうちで、個人情報にかかわるものあるいはこれからの調査の支障になると思われるものを現時点では伏せ字にしておるものでございまして、伏せ字にしてお出ししたものについては、現段階で私どもから明らかにするということは差し控えさせていただきます。
○江田(憲)委員 それでは、文科大臣、文教協会の代表理事の問題は大臣答弁で明らかになっておりますから、前川参考人が直接手を染めた案件として、二件のうち一件は松野大臣の答弁で文教協会代表理事の問題だということで明らかになっておりますので、ぜひ大臣の方から、権衡上、バランスを欠きますので、このぐらいはしっかり明らかにしていただきたいと思います。
○松野国務大臣 今回再就職等監視委員会から出た報告書のマスキングに関しましては、今委員会の方からお話がありましたとおり、関係法令でありますとか今後の調査に支障が出るという委員会の御判断においてマスキングをされたものと承知しております。
 この案件に関しましては、作成者である監視委員会の方の御判断ということで、私たちの方から現時点において公表することは差し控えさせていただきたいと考えています。
○江田(憲)委員 それでは、ちょっと委員長、委員会として出すように言ってください。だって、前川参考人の違反事案は二件ある、一件の方は文教協会の代表理事をめぐる問題で詳細はもう出ているわけですから、もう一件を出さないという理由は全くわかりませんので、委員長、検討していただけませんか。
○浜田委員長 理事会で協議いたします。
○江田(憲)委員 それでは、今回の監視委員会で、文科関係で指摘されているのは、疑わしいものを含めると二〇一三年から二〇一六年で計三十七件あるんだと指摘されております。
 前川参考人、この二件以外にあなたが関与したような案件、ございますか、ありませんか。
○前川参考人 私自身、監視委員会から四度事情聴取を受けたわけでございますけれども、その中で、今御指摘の二件以外の件につきましてもいろいろな御質問がございましたので、この報告書の中にもほかの部分で私の名前が出てくるところはあるというふうに考えております。
○江田(憲)委員 ということは、疑わしいことも含めて前川参考人が関与した事例があるということですね。
 監視委員長、それで結構ですね。
○大橋参考人 お答え申し上げます。
 OBを介した再就職あっせんの過程で前川文部科学審議官に報告があったという事例を複数確認しているということは、昨日も申し上げたとおりでございます。
○江田(憲)委員 この嶋貫さんを中心にするOBを介したマッチングシステムというものは、昨日の文科省の報告書でも、二〇〇九年ごろから運用が始まり、二〇一三年ごろに完成をしたということで、このマッチングシステムを通じていろいろな再就職案件を処理していたということなんですが、前川参考人、このマッチングシステムはいつごろから御存じでしたか。
○前川参考人 御指摘のようなマッチングシステムという言葉で認識したことはございませんが、嶋貫さんがOBの再就職に関するあっせんの活動をしておられるということは認識しておりましたし、また、ほかのOBがそれを支えている実態があるということも認識していた次第でございます。(江田(憲)委員「いつごろからですか」と呼ぶ)
 これは、いつという時点をはっきりさせることは難しいんですけれども、私自身が人事にかかわる仕事を引き継ぎましたのが一昨年の八月、山中元次官がやめた後でございまして、その時点では既に認識をしておりました。
○江田(憲)委員 前川さん、官房長をやられていますね、二〇一二年一月から一三年。この時期にはもう認識はされているんじゃないですか。
○前川参考人 官房長の時期におきましては、十分な認識を持っていたとは言えません。嶋貫さんだけではなくて、OBの方々がOBの再就職のあっせん活動をしておられるという漠然とした認識は持っておりましたけれども、嶋貫さんと人事課の間で密接な関係が形成されているというところまでは承知しておりませんでした。
○江田(憲)委員 それでは、官房総務課長もやられている、人事課の隣だと思いますけれども、その官房総務課長あたりから、何となくそういうことが行われているんだろうなという漠然とした認識はあったということでよろしいですか。
○前川参考人 私が大臣官房総務課長の任にあったのは平成十八年から十九年にかけてだったと承知しておりますけれども、そのときには、私はこういったOBによる再就職についての認識は持ち合わせておりませんでした。
○江田(憲)委員 それでは、今回、この文科省事案で悪質なのは、隠蔽工作が行われていた、想定問答づくり等々ですね。このときは、前川参考人は事務次官でしたね。この隠蔽工作には関与されていましたか。
○前川参考人 吉田元高等教育局長の早稲田への再就職に関する件につきまして、監視委員会に対して虚偽の説明をしたといういわゆる隠蔽工作につきましては、私は一切関与しておりません。
○江田(憲)委員 関与していないということですが、それはまた引き続き調査の過程で精査すべき話だと思います。
 前川参考人、少なくとも現時点で二件の違反事案が監視委から指摘をされている、それから、こういったOBを介したマッチングシステムについての認識もあったという中で、私は、官僚の皆さんも一生懸命働いておられる方は多いと思いますね。
 前回も言いましたけれども、九〇年代は、本当にトップエリート官庁の大蔵省までが接待スキャンダルで、東京地検特捜部が大蔵省にガサ入れする、次官を嘱望された方が続々と辞表を出さざるを得ない、そういった中で、綱紀粛正が叫ばれ、倫理規範ができ、そして公務員制度改革法ができて、徐々にではありますけれども、一時の官僚バッシングの嵐から官僚への信頼も多少国民の中に戻りつつある中で、またぞろこういう旧態依然とした組織ぐるみの、しかも国家公務員法違反のことを、監視委の報告書にも書いてありましたが、事務次官、文科審議官というトップを頂点に、省の中枢である人事課が絡んで、本当にこういった多数の公務員法違反の天下りあっせんをやっていた。組織ぐるみで、しかも隠蔽工作までやっている。
 まさに、先ほど前川さんがおっしゃったとおり、万死に値するとみずからおっしゃるのであれば、やはり退職金はこの場で、あなたにはそれに足る矜持がまだあると私は思いますから、あなたのためにも、そして一生懸命真面目に働いている官僚のためにも、たった一〇%二カ月の減給か、依願退職で五千六百万円も退職金をもらうのか、後輩を思う気持ちがあるのであれば、ここで、少なくとも、退職金は返上しますというお答えをしていただきたいんです。
○前川参考人 私に関する事案につきましては、全体の組織の監督者としての責任、また個別の二つの再就職規制違反、こういう事実認定が監視委員会からされているところでございまして、一月二十日付で松野文部科学大臣から、先ほど江田委員のおっしゃいました十分の一減給二カ月という懲戒処分を頂戴したところでございます。
 これを受けまして、私といたしましては、責任をとるために辞職を申し出、承認をいただいた、こういう経緯でございまして、今後、さらなる調査の中で私に関しまして何らか責任がまた生ずるということがあれば、またその際に考えさせていただくこともあろうかと存じております。
○江田(憲)委員 そういう答えは求めていないんですよ。大臣は関係ないんですよ。大臣は政治家なんです。これは官僚組織の問題ですよ。役所の問題として自浄作用が果たせるかどうか。大臣に言われるまでもなく、政治家に言われるまでもなく、マスコミに言われるまでもなく、まさに自浄作用を果たさなければ、本当に官僚組織への信頼は決して戻りませんよ。
 過去、大蔵スキャンダルで続々やめた官僚の中にも、一灯の良心があり、返上された方も結構いらっしゃいましたから、それはまちまち、自己判断、自己責任ですが、私はあなたを知る者として、あなたなら最低限、これは税金ですから、今後の調査の推移を見つつとか大臣がどうのこうの、私はこれは関係ないと思う。霞が関組織がこれから立ち行くかどうかの瀬戸際に立っているんですよ。
 どうかどうか、事務次官という位をきわめた人として、私は、あなたを評価している、立派な役人だと思ってきたから、それが裏切られたという思いが今あるんだけれども、ぜひそこでけじめをつけていただきたい。もう一度答弁を求めます。
○前川参考人 私に関しましては、先ほど申し上げたとおり、既に処分をいただいたところでございまして、それを受けとめているところでございます。
 今後、何らかのまた責任を問うということがあるのであれば、またその際にはそれにお応えするという用意はあるということを申し上げておきたいと存じます。
○江田(憲)委員 非常に残念です。小出し、後出しという言葉がいいのかどうか、そういう対処の仕方を国民が見て、やはり役人は特別なんだな、別世界に生きているんだ、甘いんだな、そういうことになるんだろうと思います。法律に違反しているわけです、法律に。しかも組織ぐるみなんです。トップなんです。しかも教育政策に責任を持つトップなんですよ。本当に残念でなりません。
 さて、総理、この問題を教訓にして再発を防止するためには、まさに監視委が、OBを道具として使って実際上は現職の役人が手を染めるあっせんシステム、こういった組織的な裏あっせんシステム、受け皿をつくって、そして脱法行為、潜脱と監視委は言っていますけれども、脱法行為を働くような抜け道を塞ぐためには、やはり、こういったOBを介したあっせんについても法律で明確に禁止すべきだと思います。
 先般の答弁で、安倍総理も山本大臣も、いや、文科大臣でしたか、OBへの資料提供やポストの情報提供、そういったものはやめるとおっしゃった。そうであるならば、こういった抜け道、脱法行為、潜脱行為をしっかり禁止する法律改正というものを検討する、これは最低限の政府の務めだと思いますけれども、総理の見解を求めます。
○山本(幸)国務大臣 今回の事案についてOBがあっせんに関与をしていたことは、再就職等監視委員会の公表資料によりまして指摘されておりますが、ただ、これはOBが単独で行っていたものではなくて、文部科学省がOBを利用して再就職のあっせんを行う枠組みを構築していたものとされております。したがいまして、現職職員が規制を遵守してOBを介して情報提供しなければ発生しなかった事案であると考えております。
 今後、国家公務員法に違反するような役所からOBへの組織的な情報提供は一切やらせないという考えでありますが、全省庁調査をしっかりやって、その結果を見て、実効性のある対策というものがどういうものかということについてはまた改めて考えていきたいと思います。
○江田(憲)委員 総理に御答弁いただく前に、これはもう本当に以前から指摘されていたんです。こういうあっせん行為の禁止をすれば、現職じゃないOB、OBというのは、これは本当に各役所とも、やはりOBの親睦会だ何だ、いろいろなことがあるんですよ。それから、事務次官経験者が一番その省に影響力を及ぼしていますから、そういう人たちが実際上、天下りが許されていたころはやっていたことも事実なんですね。ですから、そういう素地がある、素地がある中でこういった事案が起こった。
 だから、ある意味では、いろいろな要件をそれは検討せないけませんよ、禁止をするためには。しかし、まさに象徴的なこの文科省のようなマッチングシステム、OBを使って、実質的にそれが現職職員によるあっせんと同視できるような場合はしっかり禁止するという措置ぐらい、今回事案はもう出ているわけですから、ぜひ総理の御決断を求めたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 他の職員またはOBを営利企業等の地位につかせることを目的として当該職員またはOBに関する情報を提供することが現行法で禁止されているのは、御承知のとおりであります。
 改めて再就職規制の遵守を徹底することにより、国民の疑念払拭に努めてまいりたいと思いますし、また、あっせん規制違反になるようなOBへの情報提供はやらせないという考えであります。
 現在、山本大臣には、文部科学省の事案と同様の事案がないかどうか、全省庁について徹底的な調査を行ってもらっておりますが、調査の結果を踏まえ、必要な施策をしっかりと講じ、国民の信頼を確保していきたい、できることは全てやるという考え方のもとに臨んでいきたいと思っております。
○江田(憲)委員 それでは、今時点では考えていないということですか。こういう文科省のやっているような裏あっせんシステム、OBを介したそういったことについては禁止は考えていないということでいいんですか。
○山本(幸)国務大臣 今回の文科省の事案は、OBが単独でやっているというよりは、まさに文科省自体がOBを使って潜脱的にやっているということでありまして、現職の職員がしっかりと情報管理等をやっていれば起こらなかった事案だったろうと考えております。したがいまして、これはゆゆしき事案でありますので、あってはならないことだと思っております。
 ただ、そういう事案等について、全省庁調査の結果どういうことが出てくるか、それを踏まえて実効性のある再発防止策というものを考えていきたいと思います。
○江田(憲)委員 よくわからないんですけれども、要は、調査の結果、文科省類似のようなOBを介した組織的なあっせんシステムというのがあるということがわかれば、しっかり法律で禁止するということで、総理、よろしいんですか。何でもやるとおっしゃるんですから、このぐらいのことはやりましょう。
○安倍内閣総理大臣 現行法において、既に起こったことについて、どれぐらいしっかりと禁止をしていくことができるかどうかということも含めて検討しながら、そして、先ほど申し上げましたように、できることは全てやって、そして、しっかりとこうした再発防止に取り組んでいきたいと思っております。
○江田(憲)委員 これだけのことが起こったんですから、安倍内閣として、再発防止策を何もしないということにはならないと思うんですよね。
 その意味で、当然、法改正も含む法的対応というものをしなければいけないということになると思いますが、法的対応も含めて検討すると、総理、おっしゃっていただけませんか。
○山本(幸)国務大臣 今回の文科省の事例のように、現職職員が情報を出さなければ起こらなかった事案であります。それが本当にOBだけでできるようなものであるのかどうか、それはそう簡単な話じゃないと思っておりまして、その辺はしっかりこれから調査をして、そして、その結果に応じて必要な対応策を考えていきたいと思います。
○江田(憲)委員 何を言ってもあれですが、要は、OBとの力関係というのは当然あるわけですね。今回もそうじゃないですか。嶋貫さんと人事課現職の職員にはやはり上下関係があって、つながりもあるわけです。それはもう全部普遍的にあるわけですよ。
 特にキャリアの場合は、事務次官だ局長だと偉くなった人というのはOB集団をつくって当然人事に影響力を及ぼしている、こんなのは当たり前なんですね、私も役所におりましたから。だから、容易に想像されることが今回起こったんですね、今回起こったんですよ。ですから、ぜひ法的対応も含めて検討していただきたいというふうに思いますが、これ以上また答弁を求めても同じ答弁なのであれですが。
 もう一つ、やはりこれも当時から議論があった、天下りあっせんに刑事罰がかからない、刑事罰がかからないから結局懲戒処分に終わってしまう、だから、やめちゃったら、もうやめた人に懲戒処分をかけるわけにいかないから、先ほどの前川参考人のように、これからの推移を見守ります程度のことしかできない。
 ですから、やはりこれは、刑事罰をかけるという議論もございましたし、それから、天下りを、そういう違法な再就職を認識して受け入れた受け入れ先も何らかの制裁措置を受ける。例えば、補助金が出ているなら補助金を減額する、停止する。例えば、入札談合をすれば、その談合した企業には入札停止処分が出るわけですから。
 そういった再就職のあっせんに刑事罰をかける、そして、その違法性を認識して受け入れた者にも何らかの制裁をつける、こういった法律改正も必要だと私は思いますけれども、総理の見解を求めます。
○山本(幸)国務大臣 現行の国家公務員法では、あっせん規制に違反する行為は、現職については懲戒処分の対象となり、職務上不正な行為をすること等の見返りとして他の職員の再就職を要求した職員については、既に刑事罰が設けられております。
 御指摘のあっせん規制違反への刑事罰については、再就職等監視委員会等による監視や再就職状況の公表など、刑事罰以外の手段をもってあっせんの抑止を図ることが本当にできないのか、また他の刑事罰との均衡はとれているかといった点も踏まえて、慎重な検討が必要であると考えております。
 また、天下りを受け入れた者に対する補助金停止処分等の制裁を導入すべきとのお尋ねについては、公務の公正性を確保することが目的である再就職規制において、公務外の者に対して補助金の停止等何らかの制裁を科することが適当なのかどうかについては、慎重な検討が必要であると考えております。
○江田(憲)委員 やはり、検査であれば手心を加えてほしいとか、許認可であれば何か便宜を図ってほしいとかいう思惑のもとに役所に働きかける。今回の事例もそうだったじゃないですか。某私立大学の関係者が前川参考人に、誰かいませんかと言って働きかける。そういう行為が端緒になってこういったことも起こってくるわけですから、余りしゃくし定規にそういうことを考えずに、やはり、こういう天下りを根絶させると安倍総理はおっしゃってきたわけですから、根絶するには余りにも抜け穴が多過ぎるというのが現行法なんですね。
 それで、疑わしき案件、人事局が発表しているおびただしい数の再就職事例の中で、離職当日にもう再就職している、離職翌日に再就職している案件がきのうの山本大臣答弁で千二百八十五件ある、全体の大体一〇%超、千二百八十五件あるという答弁でしたけれども、この千二百八十五件のうち、利害関係企業等に行っている件数と案件をぜひ明らかにしてほしいと思いますが、いかがでしょうか。
○山本(幸)国務大臣 御指摘のように、昨日の答弁で、離職当日や翌日の再就職が全体の一割超、千二百八十五件あるということを申し上げました。
 ただ、この再就職先が離職時の職員の職務に対して利害関係企業等の要件に該当するか否かについては、当該職務内容に応じて異なるものでありまして、それぞれの離職時の府省において判断されるものだと考えております。
○江田(憲)委員 それじゃ調査できないでしょう。全省庁調査というのは何をやっているんですか。当たり前でしょう。こういったことを、しっかり疑わしき母集団を特定してやらないと、何万件もあるのを一件一件調べてもしようがないじゃないですか。
 離職当日にもう再就職している、翌日である、しかも利害関係だとなれば、これは在職中に求職活動をしているとか役所があっせんしていると推測できるわけですから、これを重点的に調査すると言ってもらわないと、国民は何の信頼もできませんよ。
○山本(幸)国務大臣 調査の対象あるいは方法については、不適切な対応策をとられるというおそれもありますので、ここでは明らかにできませんけれども、御指摘の点は重々理解できます。そういうところにも留意してしっかりとやっていきたいと思います。
○江田(憲)委員 ちょっとまたやりますけれども、このパネルをごらんいただくと、もう一つの疑わしきパターンが、税関と地方の財務局の職員が、二十七年七月一日に退職した、六十人いらっしゃる、そのうち四十人の方が同じ日の九月一日に再就職しているんですね。しかも、この表をごらんのように、税関職員が大体、物流とか貨物運送、直接の監督対象のところに再就職している。それから、下の方は、財務局の金融検査をやっていたような人が、地方の信用組合や地方銀行、金融機関に再就職している。それで判を押したように、これはそれぞれ地域が違うのに、七月一日に退職して九月一日に再就職している。
 これはやはり役所の組織的なあっせんがあったと推測されますけれども、この点についての財務大臣の見解を求めます。
○麻生国務大臣 財務省として把握をしております組織的ないわゆる再就職のあっせんの事実はないと思っております。
 その再就職日は、御存じのように、これは再就職者と民間企業との間の個別の事情によってそれぞれ異なるのは当然のことなので、財務省では必ずしも個別の事情を把握しているわけではありません。
 しかし、いずれにしても、退職者の再就職のルールというのがありますので、そのルールにのっとって適切に対応していくべきもの、そう考えております。
○江田(憲)委員 財務省には任せられませんから、監視委員長、そして行革担当山本大臣、この点についてしっかり調査してください。答弁を求めます。
○山本(幸)国務大臣 この点については、再就職等の現職職員が利害関係企業等に求職活動する場合には届け出を出すことになっておりまして、その届け出が出た場合には、各府省において個別の内容をしっかり確認して、再就職規制違反が疑われる事例がないようにやってもらうように、既に内閣人事局の統括官から各府省官房長等にお願いの通達も出しております。
 したがいまして、そういうことについては今後もしっかりと周知徹底を図っていきたいと思います。
○江田(憲)委員 いや、全部各省任せのお手盛り調査というのがはっきりしたじゃないですか。
 ですから、本当に、全省庁調査、いつまでやるかも言わない、どうやってやるかも言わない、それで、だらだらだらだら時間稼ぎで、予算が通るまで一切公表しない、そういう魂胆でやっているのは明々白々なので、こんな調査に国民の信頼は一切ないということを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○浜田委員長 この際、小川淳也君から関連質疑の申し出があります。江田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。小川淳也君。
○小川委員 民進党の小川淳也です。
 再就職問題等についてお聞きをいたしますが、その前に、金田法務大臣、昨日、共謀罪に関する国会審議、国会質問をあたかも封じ込めるかのような、ちょっと許しがたい文書が記者会見場に、記者の皆さんに配付されたようであります。
 既に撤回されたとお聞きはしておりますけれども、改めてこの場で撤回をし、そして、こうした文書を配付することは誤りであったと、撤回、謝罪を求めたいと思います。
○金田国務大臣 委員の御質問にお答えをいたします。
 昨日、法務省におきまして、法務省の記者クラブである法曹記者クラブの記者に対しまして、「予算委員会における「テロ等準備罪」に関する質疑について」と題する文書を配付いたしました。
 しかし、当該文書は、国会に対しましてその審議のあり方を示唆するものと受けとめられかねないものでございましたので、不適切であることから、当該文書を撤回させていただきますとともに、このような事態を招きましたことについて深くおわびを申し上げます。
○小川委員 この文書の作成、配付の指示は、大臣がみずから行われたんですね。
○金田国務大臣 私の指示によりまして作成、配付をしたものでございます。
○小川委員 大臣、極めて判断を誤られていると思いますよ。
 後の会見も拝見しましたが、口頭でもよかったと思うと。ですから、文書は撤回しても、実は、大臣の本音、本当のお考えはこの文書のとおりじゃないか。
 私ども、改めて、共謀罪について、法案提出後、審議をするのは当たり前です。しかし、共謀罪について、法案の生成に向けてどういう基本的な考え方で臨まれるのかということをこの場でお聞きしていくのもこれまた当然でありまして、こういったことについてこのような判断をされ指示されたという大臣の責任は極めて重い。今後、私どもの党としても厳正に対処させていただくことを申し上げて、質問に入りたいと思います。
 どうぞ、法務大臣はもう結構です。
 それでは、再就職問題について、きょうは、重要な参考人の皆様にお越しをいただいております。私自身も、広い意味で霞が関の後輩です。今回の事態に対しては、大変憤りや怒りを感じると同時に、なぜこのようなことを繰り返さざるを得ないのかという、ある種の悲しみといいますか、そういった感情も交えながら、しかし、厳しく質問させていただきたいと思っております。誠意を持ってぜひお答えいただきたいと思います。
 まず、さきの江田議員の質問に関連してお尋ねしますが、前川前事務次官は吉田元局長の早稲田事案に関与されたのではありませんか。
○前川参考人 お答え申し上げます。
 吉田前高等教育局長の早稲田大学への再就職に関しましては、私は事後的に知ったということでございまして、この経緯については関与しておりません。
○小川委員 監視委員会の報告の中で、山中事務次官がこの吉田元局長の早稲田大学への就職に前向きな回答をした、これは、処分を受けた藤原当時の人事課長があっせん行為を行い、そしてその関係で処分を受けた、そして山中次官には報告したとあります。
 藤原参考人にお聞きします。この件は、前川当時の文部科学審議官だと思いますが、には報告されていないんですね。
○藤原参考人 お答えいたします。
 私から前川当時文部科学審議官に報告をしたということはございません。
○小川委員 それではそのように受けとめたいと思いますが、このOBを含めたあっせんルートは実態がどうであったのかということに関連して、さらに正直にお答えをいただきたいと思います。
 よく資料を見、またきょうもお話をお聞きするにつけ、このあっせんの仕組みについては、まさに二十一年七月のあっせんが始まった初期段階、嶋貫参考人が教職員生涯福祉団体に再就職をされた、あっせんが拡大をした時期、二十六年以降、文教フォーラムの設置、あっせんのシステムがいわば完成した時期、この三つの時期に大きく分けられるのではないかというふうに理解をしております。
 まず、初期段階についてお聞きしますが、嶋貫参考人は、極めてボランティア精神で、後輩のために何らか役に立ちたいという動機で事実上のあっせん行為を始めたということでありました。当時の人事課長常盤さんを含めて、まだまだこの段階ではあっせんが組織的という認識はない、しかし、例えば関さんに至っては嶋貫さんの関与は知っていたという、先立つ質疑の中での答弁でありました。
 監視委員会の報告あるいは文部科学省の内部調査でどう書いているか。人事課は嶋貫氏にあっせんを期待していたと書いています。人事課の課長補佐は、二十一年七月ごろから退職者リストを嶋貫氏に渡していたと証言しています。しかし、当時の人事課長、これは常盤さんのことだと思われますが、嶋貫氏からの情報の要求に人事課の職員が応じていたという認識はなかったとある。ここに若干認識のずれがあるんです。
 嶋貫さんにお聞きします。嶋貫さんが善意で再就職を支援しようとしていたそのあっせん行為を、当時、人事課としては期待をしていたが、人事課長は知らなかった、この証言は、嶋貫参考人、うなずけるものですか、納得できる証言ですか。
○嶋貫参考人 私が公務員を退職した二十一年の夏の時期というのは、私の記憶の中のことではございますけれども、新しい規制がスタートして間もないころということで、文科省の人たちも、それまでと違うルールの中で、どう取り組んでいったらいいのかな、あるいは取り組めないなというようなことをいろいろ考えておられたんだろうなということは、私なりに察するところはございました。それともう一つは、近く退職時期を迎えるであろう人たちにとっては、それぞれ不安な日々であったことも承知をしてございます。
 そういう中で、私自身は、何かを明確に文科省から要請を受けてとか、そういう意識はございません。ございませんし、仮にそうであったとしても、私自身は、何ができる立場でもないということは私の中にはございました。
 ただ、何かそういう話が、私学とかから人を求めるような話がもし私の耳に達すれば、それは人助けのようなつもりで、誰かいい人がいれば紹介するというぐらいのことはできるかもしれないな、そういう気持ちはございました。
 そういう中で、退職後、まさにボランティアとして、そういうつもりで考えてきたところでございます。
○小川委員 人事課長が知らないと言っていますが、それは納得できるんですね。それを聞いているんです。
○嶋貫参考人 私の、これも当時の理解でございますけれども、何かそういう明確な仕組みがあってというよりは、さまざまな人が、私以外のOBもいたのかもしれませんし、さまざまな人がさまざまな形でお役に立てればということでやっておられたのかなという感じは、これははっきり確認をとっているわけではございませんが、そういう中でのことでございまして、そのことを時の文科省の方々、人事課長とかそういう方々がどのように受けとめていたかというのは私自身は承知をしていないところでございます。あくまでも私の気持ちとしてかかわってきたところでございます。
○小川委員 初期段階はそういった関係性があり得たのかもしれません。ただ、心配しているのは、これは嶋貫参考人にも大いに反省してもらわなければいけないんですが、トカゲの尻尾切りに終わらせてはいけないんですよね。
 この文科省の報告書を見ると、きのうも指摘しましたが、人事課長は知らない、確かに認識していたとは言えないという、あたかも歴代の人事課長を守るような証言が多い。これは本当にそうだったのかということに関して、一部報道で言われていますが、前川前次官にお聞きします、いわゆるキャリア組をあっせんするのは人事課ルート、そしていわゆるノンキャリアをあっせんするのはOBルートという報道がありましたが、こういう事実関係について心当たりはありませんか。
○前川参考人 確かに、そのような報道があったのは承知しております。ノンキャリアがOBルートで、キャリアは人事課ルートというような表現があったかと存じますが、そもそも人事課ルートというものはあってはならない話でございますし、OBがOBの世界で完結する形で善意でやるということはあるかもしれませんが、人事課の職員が直接再就職あっせんを行うということは、そもそもこれは違法であることは私どもも初めから認識しておりましたので、そのようなことがあるとは思っておりません。
○小川委員 あってはならないことであり、違法なことはわかっているんです。しかし、前川さんは文教協会理事長ルートを、みずからあっせん行為に乗り出したじゃないですか。だから聞いているんですよ。
 そして、嶋貫さんの関与と人事課の関与との間に、お互い知っている、知らないという言いわけをし得るその溝があるのであれば、人事課はまさに上司である文科審議官や事務次官と相談しながらみずからの幹部であるキャリア組のルートをあっせんし続けていた、そして、いわゆるノンキャリと言われる方々の再就職については嶋貫さんが一手に引き受けていたというストーリー、シナリオが成り立ち得るから聞いているわけであります。
 そういった初期の段階から、時間もありませんから、では、そのあっせんが拡大した時期についてお尋ねします。
 この時期は、嶋貫参考人はまさに生涯福祉財団の審議役として、あっせん活動を本格化させた時期であります。この報告書によりますと、当時の生涯福祉財団の理事長は、嶋貫氏のあっせん行為があたかも生涯福祉財団の業務であるかの誤解を受けることがある、したがって、これ以上の拡大に財団の理事長が難色を示し、財団から切り離す必要が生じたという報告があります。
 具体的に、嶋貫参考人は、この時期、どういう形であっせん行為を拡大していったんですか。この生涯福祉財団の審議役としてここに勤務し、この場所であっせん行為を行っていたんですか。その際、この生涯福祉財団審議役を名乗って関係各所との連絡調整に当たっていたという理解でよろしいですか。
○嶋貫参考人 私が生涯福祉財団に審議役としてお世話になったのは平成二十一年の七月でございますが、そのころから、一つ、二つというんでしょうか、ぽつらぽつらと退職者から相談を受けたりということはございました。
 そういう中で、口コミということなのかもしれませんが、私学の方とかあるいは先輩からも、こういう話があるけれども誰かいい人いませんかというようなお話をお聞きしたこともございます。そういう中で徐々にその数がふえていったという側面はあったのかもしれません。そのやりとりというのは、主に電話でそういうお話をお聞きして、電話でお伝えしてというようなことが中心でございまして、それは、生涯福祉財団における業務以外のところでの私のボランティア活動という意識でございました。
○小川委員 財団の中ではやっていないんですね。
○嶋貫参考人 私自身が財団の中では非常勤の位置づけ、職員でございましたものですから、その空き時間に、財団の業務時間以外のところでそういうやりとりもあったかと思います。あとは、いろいろ外でお会いしたりとかいうこともございました。
○小川委員 当時の理事長が財団の業務であるかの誤解を受けることに難色を示したわけですから、相当一体でやっていたんでしょう。だから、昼休みなども含めて、財団の中でやっていたということで理解していいですか。
○嶋貫参考人 非常勤ということでございましたので、私の頭の中ではその時間を避けるような気持ちはございましたけれども、外形的にというか、外から見たときにはその区別がつきにくいというんでしょうか、そういう面はあったのかと思います。
○小川委員 では、この時期の人事課との関係について聞きます。
 報告書によれば、この時期は少し表現が変わってきているんですね。この嶋貫氏のあっせん拡大に関して、人事課の任用計画官は認識しているが、人事課長が確かに認識しているものではなかったとあります。
 そこで、当時の人事課長関さんと中岡さんにお聞きします。あっせんが拡大していった時期、舞台は生涯福祉財団です、実行者は嶋貫さん、当時の人事課長である関さんと中岡さんは、確かには認識していなかったかもしれないが、薄々は理解していたという理解でよろしいですか。
○関参考人 嶋貫さんの行為につきましては、国家公務員法の再就職規制により現役の職員はあっせん行為をできないので、人事課の経験のあるOBが自発的に人脈や経験を生かして相談、紹介をされているものと受けとめておりました。
 私は、調査官が時々嶋貫氏と打ち合わせをしていることがあったことは認識しておりましたが、調査官や任用計画官が嶋貫氏との間で具体的にどのようなやりとりをしたのか、資料、情報の提供を含め承知しておりませんでした。
 また、調査官から時々、退職予定者や文部科学省OBの再就職に関する情報を整理した資料につきまして報告、説明を受けました。その資料は調査官がさまざまに把握している情報を整理したものでございまして、その中には調査官が嶋貫氏から聞いた情報も含まれているものと認識をしておりました。
○中岡参考人 お答えいたします。
 私が人事課長でおりましたときにも、先ほどの嶋貫氏からの話がございましたけれども、国家公務員法の改正によりまして現役の職員がOBのあっせん行為はできないということを受けて、嶋貫さんがそういう業務に携わっておられるということは聞いておりましたが、現職の人事課の職員が嶋貫氏に対して情報を提供しているということの認識はございませんでした。
○小川委員 徐々に距離は縮まりつつあるが、決定的ではない時期であったというふうに理解します。
 しかし、その後、完成期を迎えるわけですが、決定的だったのは、報告書によれば、生涯福祉財団から切り離さなければならなくなったということ。
 そして、資料をごらんいただきたいと思いますが、昨日の文科省の報告書で、午前中から審議の対象になっておりますけれども、いよいよこの二十五年の九月に入りますと、先ほどの質疑の中で、これは人事課の職員がつくった資料だと伯井当時の人事課長が答弁しておられます。それから、監視委員会の方から、これは清水事務次官に送信されたメールに添付されていたということですから、公文書という前提で議論するに値する文書だと思います。
 日付は二十五年の九月十一日、「再就職支援業務について」。赤線部でありますが、文部科学省の方向性とあります。嶋貫氏は週二日程度の保険会社顧問に就任し、残りの三日間で再就職支援業務をボランティアベースで行う、一定の資金が必要になることから、NPOをつくり、出版事業等を展開し、秘書給与及び執務室賃料等については教職員生涯福祉財団等に負担していただけないか、文部科学省が申し入れをしています。
 教職員生涯福祉財団の見解。嶋貫氏が週二日程度の保険会社顧問に就任し、NPOをつくり再就職支援業務を行うという案はよい方法かもしれない、下の方にありますが、九月十三日、國分理事長からとあります。この國分さんは元事務次官であります。そして、井上前放送大学教育振興会会長に相談するとありますが、この井上さんも元文科省の次官であります。
 右上をごらんいただきたいと思いますが、この井上前会長に提案する対応案まででき上がっています。内容としてはNPOの設置等でありますが、さらに注意深くこの赤線部をごらんいただきたいと思うんですが、嶋貫氏を保険会社に再就職させる前提として、保険会社顧問ポスト案とあります。工藤さんとおっしゃる方が第一生命の顧問に就任をしており、週一日勤務で一千万円の報酬。そして、工藤氏は、次の職場だと思われますが、再就職口への心当たりがあると記述があります。そして、公立共済枠、何か枠があるんでしょうね、組織ごとに確保した。さらに下、遠藤さんでありますが、明治安田生命の顧問で、月二日間の勤務で一千万円の報酬。ここに据える場合にはという趣旨だと思いますが、下、遠藤氏の再就職先が必要と。
 これは、まず法外の報酬と勤務条件だと思いますし、全てが組織ぐるみであっせんの対象となっていますし、そしてその構造は、事務次官はおろか、前事務次官、前々事務次官、前々々事務次官まで根回しをし、了承を得てこうしたあっせん行為を行っていたということで間違いありませんね。まず前川前次官にお聞きします。
○前川参考人 御指摘の資料につきましては、私は、再就職等監視委員会の事情聴取を受けた際に、監視委員会が人事課から入手した資料として見せられたというのが初めてでございます。私は、この文書に書いてある中身につきましては説明できる立場にはございません。
○小川委員 この文書は、一つの文科省内の組織文化であり、つくられた仕組みの素案段階です。
 前川さんが文科審議官に就任をし、そして事務次官に就任したのはこの後のことなんですね。文教協会理事長のあっせんにはみずから乗り出しているわけです。そうしたことについても、前の次官、前の前の次官等に相談をした上でやっていたのではありませんか。
○前川参考人 再就職等監視委員会から、私につきまして、具体的に違法行為として御指摘がございました。
 文教協会の当時代表理事でございました雨宮さんに面会いたしまして御退任の意思があるかどうかということを確かめた、この行為は事実でございます。
 これは、嶋貫さんから依頼を受けまして、雨宮さんの御退任の意思があるかどうかを確かめてくれということでございましたので、私がその依頼を受けて行ったということでございまして、私の意図といたしまして、具体的なOBを後任に据えるという意図を持っていたわけではございません。
○小川委員 それは容易に想像がつくじゃないですか。そんな言い逃れをこの場でされるのでは、ますます疑惑は深まりますよ。何のために出てこられているんですか。後々、あなたの後輩も含めて、同じような思いをする人を二度と出しちゃいけないんじゃないですか。本当のことをきちんと真摯に語っていただくために御出席いただいたんだ。見え透いた建前論はこの際必要ありません。
 嶋貫さんにもお聞きいたします。実際にここでドラフトされていた明治安田生命への顧問就任が実現しているわけでありますけれども、実際に勤務形態はこういう形だったんですか、月二日勤務で報酬は一千万円。嶋貫さん、お答えください。
○嶋貫参考人 資料ではそのようになってございますけれども、確かに社の方へ出向く回数は基本的にそういうことでございました。ただ、それ以外に、折に触れてもちろん行くこともございました。あとは、社以外のところで、つまり、今でいえば文教フォーラムとかそういうところでお会いをしていろいろ相談に乗るということもございました。金額はそのとおりでございます。
○小川委員 本当に、個人的なことにもかかわるでしょうから、お聞きしにくいことでありますが、しかし、やはり国民感情から見て法外だという認識はおありだったと思うんですよね。
 さきの起案文書にもあったとおり、まさに報酬を確保することを通して、あなたの本業はあっせんだった。逆に言えば、裏稼業であるあっせんを実行させるために、一応表稼業の職を用意して、法外な報酬と極めて軽微な、ほとんど無と言ってもいいんだと思いますが、そういう勤務条件を与えた。これは、もはや倫理規程違反とかじゃ済まないような気すらいたします。
 文教フォーラムの設置について伺います。
 先ほど、サロンは実現しなかったという御答弁がございましたが、文教協会との関連で、報告書にはこうあるんですね。二十六年四月の公益法人化に向けた事業拡大の一環として、分室を設け参与を置いた。そこに嶋貫さんは参与として就任するわけです。ほぼ同時期に文教フォーラムを設置しているんですが、この文教フォーラムはあっせんを専業で行うための団体だったという理解でいいですね。
○嶋貫参考人 文教フォーラムにつきましては、私が教職員生涯福祉財団を退職する時期に、今後のみずからの進み方ということでいろいろ考えていく中で、やはり教育に関する仕事をやっていきたい、かかわっていきたい、そういうことで、二十六年の一月でございますけれども、それは任意の活動として始めたところでございます。それをその後、二十八年の四月になって一般社団法人化したものでございますが、これは、私の意識の中では、あくまでも教育に関するさまざまな活動ということを目的としたものとしてやってまいりましたし、今もそのつもりでございます。
 そのことと今お話のございました再就職のお世話というのは私の中では厳然と切り分けてきたつもりでございますが、これまでの監視委員会の認定、あるいはその後のいろいろなお話をお聞きしながら、私なりに胸に手を当てながらずっと今に至るまで考えておるわけでございますが、そこのところが、ある意味、外から見たときにわかりにくいような形になっていたのかもしれない、混然一体となっていたところがあったのかもしれない、そういう点で、私なりに反省も今しておるところでございます。
○小川委員 文教フォーラムについては、先般の質疑でも指摘しましたが、資料にあるとおり、ホームページを見ると、この時点では嶋貫さんはお顔と名前は伏せていたんですね。ホームページはこれ一枚なんですよ。とても活動の実態があると思えない。だからこそ、私はおかしいと思って文教協会を調べたわけです。
 文教協会の方にもお話をお聞きしました。嶋貫さんに関しては勤務実態がほとんどない、そういう苦言も聞こえてきましたよ。ですから、ほとんど実態のないところで、この部屋はあっせんを専ら行うために設けられたと思われても仕方のない実態でした。
 この文教フォーラムの扱い、今後どうなるんですか。それも一応お聞きしておきます。文教協会は解散するということでありますから、既に不動産契約も切りかわりましたよね、独自の契約に。そんな資金調達できるんですか、文教フォーラムは解散しないんですか、嶋貫さん。
○嶋貫参考人 文教協会の分室としての解散が昨年の十二月ということでございましたので、この一月から一般社団文教フォーラムとして賃貸借契約を行ってきたところでございますが、このたび、このような形で文教フォーラムそのものの存在意義について疑念を持たれるということになりましたことを受けとめまして、これ以上この法人を存続することは適当ではないと私なりに考えてございます。今現在、この年度内での解散に向けて準備を進めているところでございます。
○小川委員 適正な御判断だと思いますが、きのうも指摘があったとおり、この法人の解散が隠蔽行為につながることがないように、これは松野文科大臣にもお願いを申し上げておきたいと思います。
 大臣、この資料、先般も指摘した資料ですが、これだけの、生命保険会社の顧問とか、生計の心配をさんざんしているわけですよ、文科省は。しかし、これは、我が党の勉強会に対して、一月二十四日ですよ、監視委員会からの指摘があった後に、下線部をごらんいただきたいんですが、R氏、これは嶋貫さんのことです、下、「R氏がどのようにして生計を維持していたかについては、文部科学省として関知しておりません。」と、しゃあしゃあと答弁しているんですからね。そういう体質ですから、内部調査には限界がある。しかも、内容も大事だが、スピード感を持って答えてもらわなきゃいけないということをさんざん野党は主張してきたわけです。
 そこで、総理大臣に、きょうは総理大臣御出席の場ですから、お聞きしたいと思います。
 昨日も麻生財務大臣から、今回の本予算の中で公益法人に流れる予定の予算は、まず総額三千億円近いという御答弁がありました。これは、どういう形で誰に流れて、今回のような巧妙な仕組みも含めて、どういう形で使われるか、非常に予断を許さない予算だと思います。この予算の成立なり執行前に天下りの構造、問題については全容を解明すると、山本大臣も期限を全く明言されないんですね。
 ここはぜひ総理大臣のリーダーシップで、予算の審議中に、全省庁調査について、少なくとも中間的な報告、その概要を国会に報告したいと思うと、総理大臣、力強い答弁をぜひともお願いしたいと思います。
○山本(幸)国務大臣 今般の文部科学省事案で生じた国民の疑念を払拭するため、安倍内閣総理大臣から私に対して、同様の事案がないかどうか、全省庁について徹底的な調査を行うよう指示がありました。
 この全省庁調査について大事なことは、しっかりとした調査を厳正に徹底的に行うことでありまして、最初からスケジュールありきではないと考えております。一方で、調査結果が出次第、速やかに結果を明らかにしていくことも重要であり、私の指揮のもと、スピード感を持って進めてまいりたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 平成二十九年度予算において、公務員OBの在籍の有無を問わず、公益法人等全体で申し上げれば、主として公益法人等への支出が見込まれる補助金、委託費等の総額は二千九百八十七億円でありますが、予算は、支出先が公益法人等であるか否かにかかわらず、事業の必要性等を精査した上で所要額を適切に計上しています。
 また、その執行は、予算の配賦を受けた各省各庁の長の責任のもと、関係法令にのっとって適切に行われるものと承知をしておりますが、我々としては、この調査については、今申し上げましたように、しっかりと徹底的な調査を行いたい、それは、期限ありきではなくて、徹底的な調査を行い、調査結果が判明次第、報告をさせていただきたいと考えております。
○小川委員 ぜひ、国会審議が盛んに行われている時期にこそ、きちんと実態を明らかにしていただきたい。
 もう一点、前川参考人初め、きょうは御出席に感謝を申し上げたいと思いますが、今後もぜひともお聞きしたいことがありますので、今後とも御出席をいただくようにお願い申し上げまして、質疑を終わります。
 ありがとうございました。
○浜田委員長 この際、後藤祐一君から関連質疑の申し出があります。江田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。後藤祐一君。
○後藤(祐)委員 民進党の後藤祐一でございます。
 まず、本日二月七日は北方領土の日でございます。ロシアによる択捉、国後における地対艦ミサイルの配備、これに強く抗議するとともに、平和条約を締結して北方領土を取り戻す、このことをお誓い申し上げて、審議を始めたいと思います。
 まず冒頭、今、小川委員の質疑の中で、嶋貫氏と前川前次官の関係が非常に近いんだなということを感じさせていただきました。特に、前川前次官が文教協会の前の理事長に、いつやめるんですか、おやめくださいというお話をしに行くということは、嶋貫氏の指示に従って行ったと。どっちが偉いんだか、よくわからないようなやりとりでございました。全体の人事をかなり嶋貫さんがセットされていたように、いろいろな資料を見ても思います。
 前川前次官にお伺いしたいと思いますが、嶋貫氏とは結構頻繁にお会いになられていたんでしょうか。そして、嶋貫氏がアレンジしたような人事に関して、それがセットされてしまう前にどのぐらいお話として伺っていたんでしょうか。
 つまり、関与するという言葉で言うと、自分が決めたというようなものだけに限定されてしまいがちですが、こんな感じでやろうと思いますがいいですよねというような上げ方もあるわけです。実際に人事が実行されてしまう前に、前次官ですから、関与を強いることもあるかもしれないわけですね。
 嶋貫さんから、こんな人事案なんですけれどもという御説明はどのぐらいいただいていたんでしょうか。あわせてお願いします。
○前川参考人 お答え申し上げます。
 文教協会の代表理事雨宮さんの代表理事退任の御意思の確認ということにつきましては、先ほど御指摘がございましたとおり、嶋貫さんからの依頼に応じて雨宮さんと面談したということでございまして、私と雨宮さんがかつて上司、部下の関係にあったということもあり、親しい間柄だということもあって、そういう問題について本人の意思を確認するには最も適切な人物だというふうに思われたのではないかと想像いたします。
 嶋貫さんとの関係というのは、私自身は人事課長をやったこともございませんので、嶋貫さんの人事課在任中から、頻繁にお会いする、あるいは職務上、上下関係で仕事をするといったことはございませんでしたけれども、しかし、文部科学省の職員として仕事をしてまいったわけでございますから、嶋貫さんのことは十分存じ上げておりますし、また特に、私が一昨年の八月以降、おやめになった山中次官の後を受けて事務系の職員の人事についての業務を引き受けることになったわけでございますけれども、そのころからは、嶋貫さんは人事課のOBとしてさまざまな知見も持っておられるということもございますので、時々私のところをお訪ねになっていろいろとお話をしていかれるということはございました。
 しかし、OBの世界で完結しているOBの再就職のあっせんの問題について、私に御相談になったり、私の了解を求めたりということはなかったわけでございます。
○後藤(祐)委員 今後ともこのあたりはしっかりと解明をしていただきたいと思いますが、特定OBを介した再就職のあっせんについての解明については、文科大臣、きのうの報告で一通りの文科省としての考え方が示されたということでいいんでしょうか。今後、事例調査ですとか全職員調査ですとか退職者調査はこれから行うということでございますが、この特定OBを介した再就職あっせんの構造については、これで一通りの文科省としての結論だと見ていいんでしょうか。
 そして、嶋貫氏が行っていたようなあっせんというのは、嶋貫氏を道具のように用いてやる部分については一部違法な部分が認定されておりますが、それを除けば嶋貫氏自身の行為というのは適法だったという理解なんでしょうか。
○松野国務大臣 まず、昨日の発表した文書に関してでございますが、この文書は、OB、そして文科省、文科省関係団体の枠組みについて調査をということでございますが、昨日の時点でわかっている事実関係を整理したものでございます。
 ですから、当然この枠組みの調査に関しても引き続き調査がさらに必要なものと理解をしておりますし、それがまとまり次第、しっかりと公表してまいりたいと考えております。
 二つ目の嶋貫氏の行動に関してということでございますが、現行の法制度におきましては、違法行為となりますのは、現職の職員が嶋貫氏に情報を提供したということが違法行為に当たるというふうに認識をしておりますので、私が承知をしている範囲におきましては、嶋貫氏の行動が現行法上違法に当たるという認識は今持っておりません。
○後藤(祐)委員 本当にそうですか。
 嶋貫氏にお聞きしたいと思いますが、嶋貫氏の行っていたことは求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすることではありませんか。だとすれば、職業安定法第三十三条の無料職業紹介事業に該当します。これを行おうとする者は厚生労働大臣の許可が必要です。
 許可を受けておられましたか。
○嶋貫参考人 私が行ってきた御紹介というのは、受動的というんでしょうか、偶発的というんでしょうか、お話をお聞きして、ふさわしい方がおられれば御紹介をするという程度のものでございまして、私の意識の中では、今お話しのものに該当するものではない、こういう理解でございましたので、そのような手続はとってございません。
○後藤(祐)委員 職業安定法上は、業としてとかは書いていないんですよ。無料の職業紹介事業を行おうとする者は厚生労働大臣の許可を受けなければならない、ただこう書いてあるんですね。
 これは法律違反ではありませんか、文科大臣。
○松野国務大臣 今委員の方から御指摘をいただいた法律に関しましては私は所管外でございまして、私が今その判断を申し上げる立場にないと承知をしております。
○後藤(祐)委員 これは罰則がついているんです。職業安定法第六十四条によって一年以下の懲役または百万円以下の罰金に処するんです、無許可ですと。
 そして、大臣、刑事訴訟法二百三十九条の二項において違法を知り得た方は告発しなきゃいけないと書いてあるんですよ。大臣、これは告発すべきじゃありませんか。
○松野国務大臣 先ほど申し上げましたが、まず、その両法案に関しまして私が所管外であるということと、きょう委員からその事案に関して初めて御指摘をいただきました。現状において、その行動に関して違法性があるかどうか、今私が判断できるだけの材料を持っておりませんので、そのことに関しての発言は差し控えさせていただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 今は差し控えますけれども、これからきちっと、これが違法かどうか、よく厚生労働省なんかとも相談して、確認して、違法だったら告発すると約束していただけませんか。今即答できなくてもいいですが、よく調べた上で、違法性がある場合には告発するということでよろしいですか、大臣。
○松野国務大臣 委員から御指摘をいただいた件でございますから確認をさせていただきますが、まず、現状において違法かどうかという認識については判断できないということと、それを委員がおっしゃるところの告発ということになりますと、それが私がその立場に立つべきことかどうかというものに関しても、あわせて研究させていただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 これは実は警察が判断することなんですよ、罰則がついているんですから、本当に違法かどうかは、最終的には。だから、そういう意味では、よく相談していただきたいと思います。
 違法性に関してはもう一つあります。それは、個人情報保護法違反ではないかということであります。
 文科省が現職職員、特に人事課職員しか知り得ないような個人情報を大量に嶋貫氏に送信していたということが監視委員会の資料十四ページに書いてありますし、文科省の資料でも個人情報を外に出すという感覚ではなかったと書いてあるということは、個人情報を外に出していたわけであります。しかも、この文科省の資料七ページには、嶋貫氏の指示に基づいて特定の職員が作成しており、年々資料が充実されてきたとあります。
 組織として大量な個人情報を漏えいしているとすれば、これは個人情報保護法に違反するところがあります。
 この個人情報は二種類になっていて、個人情報保護法二条四項一号の個人情報ファイル、具体的に言いますと、一定の事務の目的を達成するために氏名、生年月日、その他の記述等により特定の保有個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものに該当する場合は、行政機関の職員または職員であった者が、であった者も含むんですが、この個人情報ファイルを提供したときは二年以下の懲役または百万円以下の罰金に処するとなっていて、この個人情報ファイルに該当しなくても、その業務に関して知り得た保有個人情報を自己もしくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、または盗用したときは一年以下の懲役または五十万円以下の罰金に処するとなっているんですね。
 この個人情報保護法違反は、嶋貫氏本人がこれに該当することもあり得ますし、文科省として人事課周辺の方が嶋貫氏に大量に文書を提供していたことはもう判明しているわけですから、この両方あるいはどちらかが個人情報保護法違反に当たることはありませんか、大臣。
○松野国務大臣 まず、人事課の職員がそういった再就職に関する情報を提供しているということが国家公務員法に違反していることはもう明らかであろうというふうに思います。
 あわせて、個人情報保護法の構成要件について、今ちょっと私は手持ちをしておりませんし、今回の案件がそれに当たるものであるのかどうか、その条件等も含めて、委員から御指摘をいただきましたので、そこの点に関しては検討させていただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 先ほどと同じように、きちっと調べてこの委員会に報告していただけませんか、個人情報保護法違反があったかどうか。嶋貫氏及び文科省の中の人、両方含めて御報告いただけませんか、大臣。
○松野国務大臣 まず調査をしっかりとさせていただきまして、その結果、委員会の御判断で、調査の内容に関しての報告の方法に関しては、委員会の御判断に従って述べさせていただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 委員会は関係なく、出すということをおっしゃっていただけませんか。刑罰のついた違法の可能性があるんですよ、大臣。これは告発義務があるんですよ。
○松野国務大臣 繰り返しになりますけれども、きょう委員から御指摘をいただきましたその案件について、今は材料がございませんので、調査、検討させていただきたいと思います。
 報告の方法に関しては、この委員会において私の答弁という形で報告をさせていただくのか、また資料等の提出によって報告をさせていただくのかに関しては、委員会の方の御判断で、その御判断に従わせていただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 まずは資料を出していただけませんか、その認識に関して。その後で委員会として、理事会としていろいろ御判断があると思いますが、この二つの法律違反について調査した結果を文書でまず提出していただけませんか、大臣。
○松野国務大臣 調査をいたしまして、その結果に関しましては、どういった提出方法がいいのか、委員長の御指示どおりに提出させていただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 委員長、御配慮いただきたいと思います。
○浜田委員長 理事会で協議させていただきます。
○後藤(祐)委員 もう一つ、法律との関係が気になるのは証人喚問であります。
 証人喚問を何回か行っておりますが、きょう再就職等監視委員会の委員長にお越しいただいておりますけれども、委員会の報告書四ページにおいて、平成二十八年十一月十八日と十一月二十四日に少なくともそれぞれ一人ずつ証人喚問を行っておりますし、その他、五ページ目には十七人の方に対して本人質問及び証人喚問等を行いとなっていて、このうちどの程度証人喚問を行ったかはちょっとわかりません。十二ページにも二回の証人喚問ということが記述されております。
 委員長、合計何回の証人喚問を行ったんでしょうか。そして、この中で偽証の陳述はなかったでしょうか、虚偽の陳述はなかったでしょうか。
○大橋参考人 お答えをいたします。
 私ども、証人喚問はかなりの人数を行っておりますけれども、何人ということについて、調査の内訳をここで申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。
 それから、偽証があったかどうかという点については、私ども、まだ全容の解明が終わっておりませんので、今お答えすることはこれもできないことを御理解いただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 全容が明らかになるにつれ、何が虚偽であったかが事後的にわかってくると思います。これが判明した段階で、虚偽の陳述があった場合には三年以下の懲役であります。どこかの段階でこの委員会に資料を提出していただくということでよろしいでしょうか、委員長。
○大橋参考人 お答えいたします。
 仮定のことになりますので、確かなことは申し上げられませんが、必要に応じてそのようなことも検討させていただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 午前中の質問時間が来ましたのでこれで終わりにしますが、安倍総理、法律違反の案件が今だけで三つ絡んできているわけであります。大臣は調べて報告するということでございましたが、これは文科省だけじゃないんです。総理は監視委員会が機能したということを盛んにおっしゃられます。そうです、ある程度機能したんです。そして、この証人喚問をやったから、うそだということがわかった面もあるかもしれないんです。
 ぜひ、ほかの役所でも嶋貫さんと同じようなことをやっていた場合には、これは無料職業紹介に当たる可能性がありますし、ほかの役所に対しても、少なくとも嶋貫氏と同じようなことをやっていないか、これを調べるということをお約束いただけますか。
○山本(幸)国務大臣 まさに、総理の指示を受けて全府省庁に対して今調査を行っているところであります。そして、その中で疑義が生じるような事案が出れば、再就職等監視委員会に連絡をとって、連携してやっていく所存であります。
○後藤(祐)委員 午前中は終わります。
○浜田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時二分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議
○浜田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。後藤祐一君。
○後藤(祐)委員 民進党の後藤祐一でございます。
 午前中の審議の中で、一つ、不可解なやりとりがありました。自民党の議員のときなんですが、大阪滋慶医療科学大学院大学の設置をめぐる御説明が文科大臣からあったんです。
 この滋慶学園というところには嶋貫氏が平成二十二年一月一日に再就職されているんですが、この大学院大学、実は、嶋貫さんが行かれる前の二十一年三月に設置認可申請をしましたが、だめでした、二十一年八月に取り下げになりました。その後、二十二年の一月一日に嶋貫さんはここの特別顧問になられたんですが、二十二年の三月にもう一度申請があって、四月に諮問されて、二十二年の十月に設置認可になったという説明が先ほど大臣からありました。
 これは、一回大学院大学をつくろうとして失敗したところが、嶋貫さんを受け入れて今度はうまくいったという事例ですよね。これはまさに、権限を背景にした天下りのあっせん、押しつけ型の天下りそのものじゃないですか。
 このときの高等局の審議官、きょう偶然来られています小松親次郎さんだと思うんですが、小松当時審議官、これは嶋貫氏を再就職で受け入れたことで事情が変わったんじゃないですか。前の年はだめで次の年はオーケーになったことと、嶋貫氏の再就職の関係について述べてください。
○小松参考人 お答えをいたします。
 その件については、私の方は全く記憶がございません。
○後藤(祐)委員 何か二十世紀みたいな国会になってまいりましたけれども、全く記憶にないんですか。こんな、大学院の設置認可ですよ。審議官に上がっていないで、勝手に決めたんですか、課以下で。
 同じことを聞いても、何か意味のあることを答えるんだったらもう一回あれしますけれども。意味があることを答えますか。では、もう一度。
○小松参考人 失礼いたします。
 平成二十二年のその時期といいますと、私は高等教育局の審議官をしておりました。
 ただ、その案件について、特段の何か変わったことがあったという記憶は全くありませんので、その点について覚えていないということを申し上げました。
○後藤(祐)委員 全く説明がなかったんですか、審議官に対しては、これについては。
○小松参考人 お答え申し上げます。
 通常、大学の設置認可につきましては、大体一覧の形で上がってきまして、そして特に行政的に判断を要するというものがあれば相談がありますけれども、ただ、一般的には、設置審議会は専門家の集まりで、その中で合議制で物が決まりますので、私どもの方でそれを個別に見て、こちらがどうだ、あちらがどうだという判断はできないものでございます。
 したがいまして、例えば何か大きな瑕疵があるとか、そういった場合は上がってきますけれども、その中身等について問題のないものについて伺いを立てるというような形で上がってくることはない性質のものでございます。
○後藤(祐)委員 嶋貫氏はこの間に天下っているわけですが、勝手知ったる文科省に、こういうところが足りないから、こういうところをもうちょっと補強したら次は通るんじゃないかとか、そういうやりとりをしたんじゃありませんか。
 直接間接も含めて、嶋貫さん、この大学院大学の設置認可に関連して何らかの情報交換を文科省とされましたか。
○嶋貫参考人 私が滋慶学園の顧問になったのは二十二年の一月でございますけれども、これは、滋慶学園そのものが専門学校を中心とした学校法人ということでございまして、職業教育を中心にずっと法人運営をやってきた。私自身が現役のころに、初中局の立場でございますけれども、職業教育にかかわっていたということもございまして、お誘いがあったときに、そういう経験が生かせるならばということで顧問になったものであります。
 そのころ、顧問のときに、設置の話は聞いておりましたが、当時の大学設置については、大阪に準備室が設けられておりまして、そこで必要なスタッフが集まって準備を進めておられた。状況についてお聞きしたことはございますが、私が二十二年の一月に顧問に就任した時点というのはそれまでに内容的な詰めがほとんど済んでいた時期だろうと思っておりまして、その後は先ほどのような形で申請が進められていったものと理解をしております。
○後藤(祐)委員 お聞きしたことはございましたがというのは、文科省に対して進捗状況等をお聞きしたということですか。
○嶋貫参考人 学園の方から、学校法人の方から、今申請に向けて取り組んでいますというお話はお聞きをしております。
○後藤(祐)委員 文科省に対して何らかの情報を聞いたかどうかを聞いております。
○嶋貫参考人 記憶のちょっとはっきりしないところがあって恐縮なのでございますが、一般的に大学の設置に向けてどういう点が大事なのかとかいうことについては、これは私の勉強のつもりもあったんですが、私の知り合いの範囲といいましょうか、そういうことでお尋ねしたことはございます。
○後藤(祐)委員 これは、再就職した後の親元への働きかけ、明確な刑罰を伴う違法行為であります。
 どういう形でそれを聞いたのか、一般論だとか、知り合いに対してとか。具体的に、いつ誰に対して、どういう内容を文科省に対して。文科省の中は高等局に限りません。この大学院大学の設立認可に関して、文科省に対しての接触全てを文書にして提出していただくようお約束いただけますか、嶋貫さん。
○嶋貫参考人 把握できる範囲のものをお示しできればとは思っております。
○後藤(祐)委員 次に行きたいと思います、ちょっと時間を食ってしまったので。
 これは、再就職監視委員会の報告書の中に記述された幾つかの事例、事案のうち、違反だと認定された事案が幾つかあるんですが、その中の幾つかを掲げたものでございます。
 この中で、まずパネルの三の事案、これは、依頼に応じて、文科省OB四名を候補者として、コメントを付してメールにて情報提供した。これで違法になっているわけですね。事例の八、三も八も求職情報ですね、ある法人に再就職している文科省OBに対し、後任採用候補者の電話番号、メールアドレスなどの情報を提供した。これはともに職を求める情報の提供で、しかも、マッチングまでまだ至っていない情報なんですね。これを提供するだけでも違法であるということが示されたのは非常に大きなことだと思います。
 そして、二十一という事例、これは四角がいっぱいあって非常に読みにくいんですが、同何々が抱える何々での何々予算をふやすためにアドバイザーとして適任者を紹介してほしいという依頼を受けて、最終的には何々氏を紹介したとあります。これは逆に求人情報ですね。こういった形で提供すると違法になるということが示されたのはいいんですが、ちょっと聞き捨てならない表現がありますね。同何々が抱える何々での何々予算をふやすためにアドバイザーをと。これはまさに、予算をふやすために天下りが欲しいと言っているというストレートな例じゃないですか。
 これは四角が多過ぎてわからないんですね。それで、まず、これは嶋貫さんが全部知っている人だと思いますので、この中の何々氏というのは、幾つか出てくるんですが、そのうちのどれかは嶋貫さんと思われるんですね。嶋貫さん、この事案について、どの予算をふやすためにどの大学なり法人等がこのお願いをしたのか、わかっている範囲でお答えください。
○嶋貫参考人 私もよく内容を承知していないところでございますので、これから文部科学省の方において調査が行われるかと思っておりますので、その結果を私としては待たなければならないのかなと思ってございます。
○後藤(祐)委員 これはかかわっている人が多いのでそういう面もあると思いますが、このとき、これはちょっと日付もよくわからない、同年というのが、恐らく二十七年と思われるんですが、二十七年だとした場合は、このときの人事課長は藤江人事課長ではないかと思われます。よろしいですか。藤江人事課長であるならば、この予算はどんな予算で、どの法人なり大学なりにかかわる話なんでしょうか。ちなみに、当時の藤江人事課長は今、高等教育局の審議官ですよね。初中局、失礼しました。そうすると、これと直接権限があるわけじゃありませんね、大変失礼しました。その当時の人事課長としてのお話で結構ですので、わかる範囲で教えてください。
○藤江参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のありました件については、私としては承知しておりません。
○後藤(祐)委員 では、大臣に聞くしかないですね。
 この監視委員会の報告書は、黒塗りを全部取った形で文部科学省にのみ提供されています。我々はわからないんです。わからないのは非常に問題で、というのは、こういう違反と認定された具体的な事案から判例ができていくんです。
 三だとか八だとか二十一だとかというのは、四角はあるけれども、どんなことをやっちゃいけないかというのは多少はわかりますが、二十七はちょっと後でやりますけれども、二十一のどういう予算をふやすためにというところも、大学の話と因果関係があるのかどうかというのは、これからの調査にも非常にかかわってくる話ですよね。これはどんな予算なのか、そしてどんな大学なり法人等なのか。大臣、これは見ているはずですから、教えていただけますか。
○松野国務大臣 まず、マスキングをした箇所の情報等に関しては、監視委員会が法令にのっとって、また今後の調査に支障が出ることがないようにという判断でマスキングをしたものでありますので、私の方からその内容に関してお話をさせていただくというのは控えたいと思いますが、監視委員会の方から指摘をされた具体的な案件だとこの案件は承知をしておりますので、今回、一回目の報告として、いわゆる文科省とOBを使った違反を潜脱する目的での枠組みをということで報告書を出させていただきました。
 その枠組みに対しての調査を続けると同時に、監視委員会から指摘をいただいている個々の事例に関して先行して調査をし、その結果に関して、まとまり次第、また公表させていただきたいと考えております。
○後藤(祐)委員 では、文科省としては、この予算がどんな予算であり、どの大学なり法人等であり、そこの四角を外すことについては問題ないと考えてよろしいですか。最終的な判断は委員会の報告書ですから委員会の方かもしれませんが、文科省としては問題ないということでよろしいですか。
○松野国務大臣 繰り返しになりますが、このマスキングに関しては、監視委員会の法令にのっとった御判断ということでございます。
 文部科学省としては、ここが今マスキングされていることに関しては監視委員会の方の御判断によるものということで、文科省自体の判断でマスキングがないものを公表するというのは現時点においては差し控えさせていただきたいと考えておりますが、この案件に関してもしっかりと調査をするようにという指示もいただいておりますし、次の優先して調査すべき事項だと認識をしておりますので、しっかりと、この案件に関して、できるだけ早い時点で結果を公表させていただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 せめて、この予算が何の予算に関してかと言わないと。今、予算の審議をしているんですよ、平成二十九年度予算案を審議しているんですよ。この予算が、今の平成二十九年度予算、これですよ、この中に入っているかどうか。入っているんだとしたら、その予算がどういうふうに使われているかどうか、まさに不正に使われている可能性がある話じゃないですか。
 この予算がどの予算であるかどうかも示せないで、予算案の審議なんかできないですよ。これでも出さないんですか、大臣。
○松野国務大臣 先ほど申し上げたとおりでございますけれども、この案件に関しては、監視委員会の方から、しっかりと文科省の調査班において調査を進め、事実を報告するようにという御指示をいただいておりますので、その指示にのっとってしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
○浜田委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○浜田委員長 速記を起こしてください。
 大臣、再度答弁願います。松野文科大臣。
○松野国務大臣 先ほど申し上げたとおりでございますけれども、このマスキングに関しては監視委員会の方の御判断ということでございますし、この分析の内容に関しては、再就職等監視委員会の調査によって分析をされたものというふうに考えておりますので、現時点において、私どもの調査が済んだ後に、しっかりと文科省としての、調査班としての調査結果を報告させていただきたいと考えております。
○浜田委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○浜田委員長 速記を起こしてください。
 大橋委員長。
○大橋参考人 再就職等監視委員会がここの部分を非開示にしている趣旨についてはこれまでも何度か御説明したとおりでありまして、個人情報であるとか今後の調査の妨げになるようなことについて現段階では明らかにするのは適当でないというふうに、私どもの方から情報を提供するのは適当でないというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 では、これはどんな予算に関してなのかということを、この黒を剥がすのではなくて、別途文科省が説明するということはお許しいただけますか、委員長。委員会として問題ありませんか。
○大橋参考人 お答えいたします。
 今の点について、私どもの方からいいとか悪いとかいうことをお答えする立場にないというふうに思っております。
○後藤(祐)委員 だめだとは言っていませんので、文科大臣、この黒を剥がせとは言いません、どういう予算に関してなんですか。私、この後、だって、この予算について聞きたいですよ。予算の審議ができないんですよ。答弁してください。
○松野国務大臣 この案件に関して、マスキングをされた形で監視委員会が公表されているというのは監視委員会の方の判断によるものであろうかと思います。私が今この内容に関してお話を申し上げるという形になりますと、委員会の方のマスキングをされて公表しているという意図と反するということもございまして、私どもは個々の案件に関してはしっかりと調査をして早急に公表するというふうに申し上げておりまして、全くこれに関して隠し立てするつもりはありませんが、現時点における判断としては、監視委員会のマスキングをして出してきているという判断に従いたいと考えております。
○浜田委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○浜田委員長 速記を起こしてください。
 委員長から申し上げます。
 今のお話、大橋委員長と松野大臣から答弁をいただきましたが、質疑者の意図とは少々答弁が違っておりますので、その辺のところも含めて、このまま議論していても前に進みませんので、最後、松野文部科学大臣から答弁をして、それで先に質疑を進めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 松野文部科学大臣。
○松野国務大臣 このマスキングに関しては、繰り返しになりますが、監視委員会の方から、文部科学省に関して指定された事案についてしっかりと調査をして、その結果を報告するようにという御指示をいただいております。その指示に従って、今、優先順位、先行させながらこの事案について調査を進めさせていただきたいと考えておりますし、その内容につき結果がまとまり次第、しっかりと報告をさせていただきたいと考えております。
○後藤(祐)委員 これでは質問できないですよ。だって、予算案の審議なんですよ。予算と天下りの関係がどうなっているかということを議論するのが天下り集中審議なんじゃないんですか。まさにこの予算を審議するのが予算委員会での天下り集中審議なんじゃないんですか、大臣。
 マスキングを剥がせとは言いません。何に関する予算なのか、大臣、もう一度お答えください。
○松野国務大臣 マスキングされている内容について御説明申し上げるということは、それは監視委員会のマスキングをし公表したということに関しての意図とは違うことになると思います。しかし、この事案に関して、しっかりと先行して公表して、そしてしっかりと報告をさせていただきたいと考えております。
○浜田委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○浜田委員長 速記を起こしてください。
 委員長から大橋委員長に質問させていただきます。
 今のマスキングについては、これはだめだということでいいんですかね。大橋委員長、それをまず確認してから行きたいと思います。
○大橋参考人 お答えいたします。
 私ども再就職等監視委員会としては、ここの部分は現時点では私どもが開示することはふさわしくないというふうに考えております。
 以上です。
○浜田委員長 もう一度委員長に確認しますが、要するに、マスキングの部分に関しては、これは開示しないということですよね。それで、そのことについて要するに文科省が調査をすることになるわけですから。
 もう一度確認して、委員会のことだけではなくて、これが表へ出ては困るということを言っているのかどうなのかも含めて言っていただきたいと思います。
○大橋参考人 再就職等監視委員会の立場ではこれを明らかにできないということを申し上げているわけでありまして、それ以外のことについてお答えする立場にないというふうに考えております。
○浜田委員長 松野文科大臣、再度答弁願います。
○松野国務大臣 文部科学省に設置をしております調査班は法定された調査班でございまして、その内容は、監視委員会の指導のもと、また監視委員会に報告することをもって進めるということになっております。
 調査の方針として、現時点において、このマスキングされた部分を公表することが今後の調査に関して支障を生ずる可能性があるということに関しての監視委員会の御判断に、私どもは、その中においてしっかりと調査を進め、できる限り早くこの案件について報告をさせていただきたいと思います。
○浜田委員長 後藤君、時間が来ておりますので、質疑を進めてください。
○後藤(祐)委員 では、ちょっと質問をかえましょう。
 文科大臣、この予算はこの予算書の中に入っていますか。この予算の中に含まれている予算ですか。
○松野国務大臣 どういうふうなお答えをしていいか。文科省全体の二十九年度の予算に関しては、その予算書の中に計上してあるものでございますので、当該予算が文科省にかかわる予算ということであれば、それはこの二十九年度の予算の中にも計上されている可能性があるということでございます。
○後藤(祐)委員 そうすると、予算の審議ができないなという話になるんですが。
 これはぜひちょっと理事会で、この後どうするのかというのを議論いただきたいと思います。
 この後、文科省の調査がどう続くのかということを、これは文科省の示した調査スケジュールというものなんですが、この上から二つ目の丸、まさに監視委員会の報告に基づく職員の関与した事例、今の案件がそうですね、こういったものを二月の下旬に中間まとめでまとめてということになっているんです。
 つまり、この衆議院の予算委員会が採決を迎えようとするころ、あるいは採決が終わったときかもしれません、そんなときに、今の話も含めて、今調査していますからと言ってずっと時間を稼いで、こういった場で審議ができない。この二十九年度予算の中に入っている予算だと今認めたんですよ。どうやってこの審議をすればいいんですか。
○浜田委員長 時間が来ておりますので、簡潔に願います。時間が来ていますよ。
○後藤(祐)委員 もう一つ、この下の案件があります。この三十七番案件は全部真っ黒なんです。これも違法なんです。これがどういったものであるかということもわからないと、天下りがどういう形で行われているか、どういったものが違法なのかわからないですね。
 ぜひ、委員会の後、早急にすり合わせをして、こういう形だったら出せる、例えば固有名詞だけはちょっと時間がかかるとか、それは理解しますよ、多少は。だけれども、固有名詞だけはちょっと残るけれども、それ以外の予算の、どんな予算かなんて余り関係ないじゃないですか。そこら辺を考えた上で、あすにでもあさってにでも固有名詞以外のところはすぐ出していただいて、固有名詞も含めて、この衆議院の予算委員会で実質的な審議が行えるタイミングで、この真っ黒になっちゃっているものも含めて出していただけるよう、文部科学大臣、約束いただけますか。
○浜田委員長 松野文部科学大臣、時間が来ておりますので、簡潔に願います。
○松野国務大臣 このマスキングをしている部分に関しては監視委員会の方で御判断をいただきたいと考えておりますが、私どもの二月下旬に公表を予定している調査に関しては、できる限り早く公表させていただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 時間が来ましたので終わりますが、疑惑は非常に深まりました。予算との関係、そして午前中の審議で法律違反という可能性も大いにあると。こういったものも含めて、資料を早急に提出していただいた上で、天下りの集中審議はもう一回必要だと思いますので、お取り計らいを願いたいと思います。
○浜田委員長 理事会で協議いたします。
○後藤(祐)委員 終わります。
○浜田委員長 この際、今井雅人君から関連質疑の申し出があります。江田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。今井雅人君。
○今井委員 民進党の今井雅人でございます。
 私の方からも今一言申し上げたいと思いますが、今お聞きいただいてわかるように、今の話は天下りと予算がどう絡んでいるかという話ですから、この問題が解決しないと衆議院で予算の採決はできませんよ。それは自然にそういうことになりますから、そのことだけは私の方からも申し上げておきたいと思います。
 それと、あと、午前中の質疑を聞いておりまして、どうしても聞きたいことがありまして、文科大臣にお伺いしたいと思います。
 前川参考人、きょう来られていますが、先ほど御本人が減給二カ月十分の一というふうにおっしゃっておられましたが、これは実際、金額は幾らで、そしてちゃんと返納されたかどうか、それをちょっと教えてください。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 具体的な個々の金額については、個人のプライバシー保護の観点からお答えは差し控えさせていただきますが、しかし、事務次官級ということで、勤続年数等を勘案いたしますと、この俸給月額の十分の一、これを二カ月分ということになりますので、二十三万五千円という額でございます。
 減給につきましては、前川前次官の場合、処分直後の給与支給日の属する月から行うこととされております。また、減給期間中に離職する場合には、最後の給与の支給日の減額をもって打ち切るということとされております。前川前事務次官の場合は、二月と三月の給与分から一〇%減給するということになりますが、一月に退職しております。そもそも、二月と三月の給与については全額支払われないということになっております。
○今井委員 聞いていただいてわかりますか。処分されたと言いますが、その金額は二十三万五千円です。しかも、すぐやめられておりますから減給になっていません。つまり、一円も処分を受けていないんです、実際は。
 前川参考人、私は、先ほどの話でちょっとお伺いしたいんですけれども、先ほどのお話でこうおっしゃっていました。私は監督責任がまずあります、もう一つ、個人でかかわった案件が二件ございます、そのことに対して、二カ月十分の一の減給を受けたと承知しております、新しいことが出てきた場合にはさらなる対応を考えたい、そういうこともあり得ると思います、こうおっしゃいました。
 ということは、この管理責任と、それから事務次官という職にある方が二件の自分がかかわる違反を起こした、それが二十三万五千円の減給で、しかも払わなくていい、それが妥当だと思っていらっしゃいますか。
○前川参考人 懲戒処分につきましては、任命権者が行うということでございます。
 私は、今御指摘の再就職等規制違反の事案につきまして責任を問われたわけでございまして、それにつきまして、今おっしゃいました十分の一、二カ月という減給処分をいただいたということでございますが、これは先ほど中川審議官からも御説明があったように、その後もらうはずの給料から差し引かれる、こういう処分でございますが、私は一月二十日付をもちまして辞職いたしましたので、その後の給与が支払われておりません。
 したがって、払われていないものから減給することはできないということで、この処分というのは、結果としては、減給という形ではなく、給与が支払われないという形になっているということになっております。
○今井委員 いや、それは御自分がおやめになったからで、お金をもらえなかったからもっともらわなかったんだという、そんなのは理屈にならないですね。
 今おっしゃいました。文科大臣にお伺いしたいんですけれども、懲戒権者というのは文科大臣ですね。文科大臣がこの処分をお決めになったと思うんですけれども、今回のこの前川元事務次官のいろいろ行ったことに対して、この程度の処分が妥当だというふうに文科大臣がお考えになっているということで、それでよろしいんですか。
○松野国務大臣 まず、今回の処分に関しましては、監視委員会で事実関係がまず認定されている者に対してしたということでございます。
 その処分をどのように決めたかということでございますけれども、これは過去の同様の事案に照らして、再就職規制違反というものに関して過去二件ございますが、個人の、自分自身の求職活動をされた方が減給三カ月、給与の十分の二ということでございまして、考え方からしますと、自身の求職活動をしたよりも、あっせん活動の方が処分としては軽い処分を行うということでございますが、しかし、指針等に書かれている責任者としての影響力等を考慮して、今回の事案に関して、給料を、減給二カ月十分の一ということを判断させていただいたということでございます。
○今井委員 資料の最後から二番目に最高裁の四十七年の判決がありますけれども、これは、どれぐらいの処分をするかというのは懲戒権者の裁量に任されている、いろいろな状況を見て決めていいということなんです。
 ですから、過去の事例とかと今おっしゃいましたけれども、今回の社会的な影響ははるかに、はかり知れないですよ。そうじゃないですか。先ほど前川さんもそう自分でおっしゃっていました。それぐらいの事案なのに、これは国民の皆さんがどう感じるかです。二十三万五千円の減給で済んで、しかもそれも払わずに終わっている、この処分が果たして妥当かどうか。ここに文科省の本気度があらわれています。
 それ以上私は申し上げませんが、国民は見ていますよ、皆さん。どれぐらい本気か、その程度で許されるのか。このままで終わったら、本当に文科省、やる気がないと思われますよ。ぜひ、どうやったらいいか、さらなる対応を考えていただきたい。そのことを私の方からお願いしておきたいと思います。
 さて、きょうは天下りの集中ということでありますが、天下りは一体何が悪いのか。それは、一番悪いことは、天下ったところに無駄な補助金が行ったりして税金の無駄遣いになる。これを何とか防がなきゃいけない、そのために今、皆さんいろいろ質疑をしているわけであります。
 もう一つ、私は、天下りも関連していますが、重要なことがあると思っておりまして、それは政府と外部の機関との関係です。
 というのは、人間関係が余り、過去の上下関係とかがあって、それがほかの機関に行ったりしたときに、政府の裁量というか圧力というか、こういうものがかかって、本来やるべき政策がゆがんでしまうんじゃないか、そういうおそれがあるということをとても危惧しております。もちろん、合法的な天下りであったとしても、そういうことは本当に気をつけてやらなきゃいけないと思うんですね。
 それに関しまして、最近、本当に私はこのことで心配している件がございまして、それをちょっと……(発言する者あり)いやいや、合法的というのは、合法なんですよ。(発言する者あり)ああ、再就職ですね。再就職、言い直しましょう。まあ、天下りは天下りなんで。
 これは、公的、準公的資金運用団体というのは、実は今、四つぐらいあります。皆さんよく知っている年金積立金管理運用、これはGPIFですね、それからKKRという国家公務員共済組合連合会、それから地方公務員の共済組合連合会、それから私学の共済事業団。これはそれぞれ、GPIFが百三十三、四兆だと思いますけれども、それから国家が七兆円ぐらいですね、地方公務員のところが約二十兆、それから私学が四兆円ぐらいの運用資金があります。
 ごらんになっていただけるように、それぞれ役人が、現役の場合もありますし、退職して天下りをしている場合もありますけれども、それぞれが行っております。そして、それぞれ、GPIFは厚労省、そして国家公務員は財務省、地方公務員は総務省、それから日本私学は文科省、ここが所管をしておりまして、理事長はそれぞれの担当大臣が任命する、任命権を持っています。ですから、ある程度コントロールができる立場にあるということをまずよく覚えておいていただきたいと思います。
 その上で、先日、我が党の大串委員が質問したことを総理にもう一度お伺いします。
 ここに二月三日の朝日新聞がございますが、今度二月十日に総理が行かれる日米首脳会談で、アメリカに七十万人雇用を創出するということがタイトルに出ていますが、その横のところに事細かに、趣旨、具体的な政策、こういうのがもう本当に細かく書いてあります。
 これはちょっと当てずっぽうで書いたというわけでなく、何かをもとに書いたとしか思えないんですが、そこのところに、いわゆるGPIF、公的資金を活用するということも記事の中に載っています。
 総理、もう一度お伺いしますけれども、火のないところに煙は立たないといいます。これだけの細かいものが出ているこの記事……(発言する者あり)朝日でも日経でも十分信用できる新聞社じゃないですか。それがこういう記事を出している。総理、これはいかがですか、このことに対して。
○安倍内閣総理大臣 今井さんもそういうのを言うんだったら、新聞の記事があるからとか週刊誌の記事があるからとかいって政府を追及されても困るんですよ。違うって言ったじゃないですか。
 そもそも、GPIFに私は指図できません。指図できないのに……(発言する者あり)大新聞ではありますけれども、でも、新聞も間違えますよね。間違えていないですか、今まで。大きな間違いがあるじゃないですか。吉田所長の記事、全然間違っていましたよね。全然違いますよ。(今井委員「答弁してください」と呼ぶ)いや、だから、今それがあなたが絶対に正しいと言っているから、その論点を今崩そうと思っているわけ。(今井委員「絶対正しいなんて言っていないです」と呼ぶ)絶対正しいとは言っていないんでしょう。絶対正しいと言っていないんだから、絶対正しいと言えないものは絶対正しいとは言えないわけだから。
 ですから、私はもう前回も違うと言っているんですから、今回も違うと言っている。
 であるならば、では、その根拠として、もしかしたら、GPIFに天下っているから、その人を使って何か意図を伝えるんじゃないかという、これは大きな妄想でしかないわけでありますから。前も言ったように、指図できないものに対して指図できますよと言って米国に持っていったら、これは詐欺ですから。そんな詐欺行為を、私、ここまで言っているんですから。ここまで言っているのに、あなたが言っているのは、それはうそだと言うんだったら、よっぽど根拠を持ってきてくださいよ。
○今井委員 いや、うそなんて言っていません、確認をしているだけですから。
 実は私、ずっと金融界におりましたけれども、一九九二年のときに、株価が下がっているときに、郵貯と簡保が株式の持ち合いの比率の制限を撤廃して、大臣はよく覚えていると思いますけれども、PKO、プライス・キーピング・オペレーションといって、株価の支えをして、郵貯が株を買いました。しかし、政府は、それは郵貯、簡保が自主的にやったことだという態度は崩しておりません。それはそういう態度なんですけれども、現実的には、政府がそういう規制を緩めて、その結果、郵貯や簡保が株を買ったということは間違いないわけです。
 そして、これも私は正しいと言うわけではありませんが、事象だけ申し上げますけれども、安倍政権が、最初に、第二次のときですね、あのときに大胆な金融緩和をしましたけれども、そのとき、麻生大臣の部下です、財務省の高官が、運用機関、郵貯もそうですが、金融機関を回って、これからドルが上がるから買ったらどうですかと言って回っていました。
 しかし、それを聞いても、それは単なる意見交換だとおっしゃいます。それはそういう立場しかありません。しかし、現実は、いろいろな講演の場でもおっしゃっていますから。これからドルは上がるんじゃないでしょうかと、さもドルを買った方がいいというような発言をいろいろなところでされておりました。こういうことは本来やってはいけないことですけれども、実際にはそれらしきことが起きている。
 だから、安倍総理も、それはないとおっしゃいますけれども、それは僕はうそだとは言いませんよ。しかし、今まで起きてきていることを見ると、果たして本当なんだろうかと思われるようなこともあるから私は申し上げているんですね。
 これだけ細かい記事が出るので、何かやはり出元があるんじゃないかと思って、私も探しました。それで見つけました。ただ、これは資料は出しませんので、口頭でだけ御紹介をしたいと思います。タイトルは、日米成長雇用イニシアチブ。
 趣旨、一、日米のお互いの強みを生かし、日米協力による政策プロジェクトパッケージを推進することにより、日米両国に成長と雇用をもたらし、両国のきずなをさらに強化。インフラ共同投資を含めた五本柱の政策パッケージを日米連携で展開することにより、トータルで四千五百億ドルの市場を創出するとともに、七十万人の雇用を生み出す。これは趣旨です。
 そして、その次のタイトル、見出し、米国内のインフラを再びグレートに、世界最先端のインフラを実現、これが一番最初のタイトルで、その中身に、外為資金、GPIF資金を活用し、インフラ投資を支えるプロジェクトボンドに投資、こう書いてあります。
 これは何枚かあるんですけれども、中身をちょっと見て、ううんと思ったのは、先日の茂木政調会長の発言なんですけれども、茂木政調会長はこういうふうに発言されておられます。
 日米がこれから協力をしていく分野、AIであったりロボット、こうした新技術もあると思います、エネルギーの分野もあります、そして、アメリカは今、東海岸で高速鉄道を計画しておりますが、これには日本の技術が必要です、こういったインフラ投資の分野、狭い貿易ではなくて、日米がより幅広い枠組みで協力をしていく、こういったことが重要なんだと思います、こうおっしゃっていますね。
 このペーパーを見ますと、ちょうどインフラのところにはこう書いてあります。大高速鉄道プロジェクト、括弧、米国北東部、テキサス、カリフォルニアを日本の技術と長期低利融資で推進。茂木さんが同じことを言っていますね。全く同じことを言っています。
 AIであったりロボット、こうした新技術もあると思います。タイトルがあります。ロボティクス・プラス・AI、日米共同RアンドDというタイトルがあります。全く同じですね。
 それから、エネルギーの分野もありますとありますが、書いてあります。アジアのLNG市場を拡大させ、十年間で米からのLNG輸出を四百三十ドル分拡大し、三万人の雇用を創出する。
 ちょっと次が僕は問題だと思うんですが、原子力発電の共同売り込みにより十年間で五百億ドルの市場を開拓。(発言する者あり)いや、ですから、こういうペーパーがありますということで口頭で説明しただけですから……(発言する者あり)
○浜田委員長 静粛に願います。
○今井委員 いやいや、ちょっと待ってくださいよ。紹介する分にはいいじゃないですか。紹介する分にはいいですよね。紹介する分にはいいですよ。総理も、紹介する分にはいいとおっしゃっていました。
 このペーパーはごらんになったことはないし、全くこれは間違いであるということを確認しておきたい。
 今こういうペーパーがあって、茂木政調会長がおっしゃっているのと同じことが書いてありますから、これは少なくとも、茂木政調会長がこれを見たのか、政調会長がこのペーパーをつくるのにかかわられたのか、どちらかだなと私は普通に考えたんですけれども、そう考えると、このGPIFのものは検討の俎上にのっていたんじゃないかというふうに思われますけれども、どうなんですか。
○安倍内閣総理大臣 高速鉄道とか、もう既にこれは企画としてありますから。ニューヨーク―ワシントン、あと、ダラス―ヒューストン、サンフランシスコ―ロサンゼルスと、これは既に計画としてありますよね。AI等々はもう既に、これはここにいる方々が思いついても、今のはいろいろ出てくると思いますよ。それは優秀な方々ですから。
 ですから、それは大体問題ないと思いますけれども、GPIFというのは、まさにそれは誰か素人が書いたんですね、私が言ったように、できないんですから。これは明確に申し上げておきます。これはできない。できないというのは、私が指図できないから約束できないということです。
 しかし、GPIFがいわば政策判断、GPIFの中で、これは年金受給者のために役立つということで判断するということは別途ありますよ。別途というのは、完全に断ち切られた、彼らが独立して判断するということは、これは当然ありますよ。だって、世界じゅうにプロジェクトがたくさんあって、アメリカだけがだめということはあり得ないじゃないですか。あり得ないでしょう、これは。何かありますか。いいですか。そこで、それは……(発言する者あり)いや、民進党だから、タウンミーティング的にやるのかなと思ったんです。
 そこで、もう一回明らかにしておきますけれども……(発言する者あり)いや、皆さんの意見を聞こうと思いながらやろうと思って、広くね、広く。
○浜田委員長 静粛に願います。
○安倍内閣総理大臣 そもそも、静粛にしない方が悪いんですよ。
 そこで、いわば、今言ったさまざまなプロジェクトについては、ウイン・ウインのプロジェクトというのはたくさんありますから、それは当然考えられます。でも、ファイナンスについて、我々がGPIFをそれに充てるということは言えるはずがないということは今まで申し上げてきたとおりでありまして、だから、その論理は根底から私はおかしいと言っているわけであって。
 今我々が申し上げているのは、さまざまなウイン・ウインの形で、私たちが別にアメリカに何か持っていくということではなくて、まさに新幹線の技術をアメリカに売り込む。これは中国も売り込んでいるかもしれませんよ。そういう競争の中において、我々はこういうパッケージがあります、そしてその中において私たちはアメリカの雇用もこうやってつくっていくことができます、これは運用も安全ですという大きなパッケージの中で持っていきます。
 そういう中で、私がファイナンスにおいてGPIFを充てるということは約束できないということは、これは明確にしておきたいし、そんなことはですからあり得ないということでございます。
○今井委員 まさに、建前上はGPIFの自己の判断である、政府の立場はずっとそうで、それはわかりますけれども、先ほど私が申し上げたとおり、現実はそういうふうに本当にファイアウオールがきちっとされているかどうかという問題はあるということを申し上げたいわけです。
 それで、きょうは高橋理事長がいらっしゃっておられます。
 一月の十九日にロイターのインタビューで、これからインフラ投資をどんどんふやしていくというふうにおっしゃっておられますけれども、この背景と、現在インフラに投資をされている案件ですけれども、その金額はたしか八百十億円とおっしゃっていましたが、その中にはアメリカへのインフラも入っていると思いますけれども、お答えできる程度で結構ですが、どの程度入っていらっしゃいますか。
○高橋参考人 お尋ねの八百十四億円のインフラ投資の中の詳細につきましては、契約等もありますのでお答え申し上げ……(今井委員「入っているかどうか」と呼ぶ)足元の投資の中には、アメリカの案件は一件も入っておりません。
○今井委員 ちょっと済みません、今、インフラをこれからふやしていくということについては、どういう発言ですか。
○高橋参考人 済みません。
 当該記事につきましては、私の方がマスメディアに問われる形で、足元の不透明な内外の経済情勢なり市場の状況を説明する中で、さまざまな選択肢があり得るということを申し上げたものでありまして、GPIFとして一定の投資判断なり投資行動を申し上げたものではございません。
 いずれにしても、GPIFとしましては、今後とも被保険者の利益を考えて、それのみを考えて運用していきたいというふうに考えております。
○今井委員 では、ちょっとお伺いします。
 今の投資なんですけれども、運用には、委託運用、金融機関にお預けして運用してもらう場合と、自家運用、GPIFさんが自分で判断をして運用される場合があると思いますけれども、これはどちらに、自家運用ということでよろしいかということと、その場合、運用の方針を最終的に決められるのは、理事長の専決事項じゃないかなと思いますが、それをちょっと確認してよろしいですか。
○高橋参考人 運用の決定につきましては、当然のことながら、重要なものにつきましては、外部有識者の運用委員で審議をした上で、決裁は私が行っております。それにつきましても、慎重な審議を経た上で行うというふうに考えております。
○今井委員 それで、GPIFさんは五年間の中期計画で投資をしておられると思いますけれども、平成二十七年から三十二年の中期計画で、オルタナティブの投資、こういうインフラに投資している部分ですね、これは、この間に幾らまで投資ができるという規定になっていますか。四年間の間に幾らまでふやせるか。
○高橋参考人 お問い合わせのありました限度につきましては、五%までということでありますので、現在の残高で逆算いたしますと、約七兆円までというふうになっております。
○今井委員 ということは、平成二十七年から三十二年ですからあと四年ぐらい残っていますが、四年間で七兆円はふやすことができるというのが中期計画の中に含まれているということを今確認させていただきました。
 それで、今投資している案件は、実はカナダのOMERSというところと一緒にやっているスキームで、先ほど、まだここはアメリカは入っていないということですが、先進国のインフラに投資をする、そういうスキームになっています。GPIFさんは受益証券を買うということで参加をしておられますが、この受益証券を買ったときには、インフラに投資をするスキームだということを認識して買っておられますから、そもそも投資したときには、インフラに投資するということで意思決定をされておられます。
 それで、お伺いしたいんですけれども、この案件とは別に、例えば、では同じスキームでも結構ですので、アメリカのインフラに投資をするという目的の同じようなスキームで受益証券を買うということは、理論的には可能ですね。
○高橋参考人 今後のインフラ投資に関する御指摘につきましては、当法人の判断に関するものでもありますので、この場でのお答えは差し控えたいと思いますが、お問い合わせがありました、あくまで理屈といいますか一般論としてのお問い合わせでありますれば、オルタナティブ投資の仕組みはいろいろありますので、その中で、新たな投資をするという場合、先ほど申し上げましたとおり、GPIF自身の体制、管理の能力、それを踏まえた上で、運用委員会できちんと議論していただいた上で行っていくということに一般論としてはなるかと思います。
○今井委員 きょうは、年金局の方、来ていらっしゃると思いますけれども、今、政府の方で、LPS、投資事業組合を通じたオルタナティブができるように政令を改正しようというふうにしておられると思いますけれども、これは、どういうところに投資をするという目的で今、政令を変えようというふうに考えておられますか。
○鈴木政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま御指摘のございましたオルタナティブの投資でございますけれども、これは、現在、投資信託証券の取得を通じた投資のみがGPIFに認められているという状況でございます。
 この点に関しまして、海外の年金運用機関では多様な手法が可能となっておりますので、例えばこうした機関との共同投資を進めていくということになりますと、現在の仕組みが障壁となっている。あるいは、加えて、こうした投資信託を活用いたします仕組みは、機関投資家によるオルタナティブ投資としては特殊な手法でございまして、大変高額な手数料が生じてしまいます。こういったような課題が指摘されていたところでございます。
 そこで、国民からお預かりしています大事な年金積立金をできるだけ効率的に運用する、こういう観点から、ただいま御指摘ございましたLPS、リミテッドパートナーシップ、これを活用することにつきまして、GPIFの外部有識者から成ります運用委員会から、これを活用できるようにすべきだという御要望がございました。
 こうした点なども受けまして、社会保障審議会の年金部会でこれまた検討をしていただいたところでございまして、昨年の七月に関係政令の改正について了承されたところでございまして、現在その整理を行っているところでございます。
○今井委員 済みません、どういうところに投資をしたいからということでつくるスキームですか。
○鈴木政府参考人 これは、ただいま申し上げましたように、投資についてのやり方、効率性の観点から道を開いたものでございまして、その投資先について、予断を持ってこういう方面にということがあるわけではございません。
○今井委員 いただいた資料には、インフラ投資に今の状態では手数料も高いし使い勝手が悪いのでこれをつくるんだというふうに書いてありますし、途中での議論のところにもそう書いてありますから、これは政府が決める問題です。今、政府の中の審議会で、インフラ投資にもっとGPIFが投資できるようなスキームを政令でこれから決めるんです。ですから、政府がインフラに投資しやすいようにGPIFに、政令を変えて誘導しているわけですよ。そういう政策、要するにそういう門戸を開いているわけです。それは間違いないですね。
 それで、私は何が問題と思っているかというと、今回のこのGPIFの改革、これはもともと、もとをたどれば、二〇一三年の六月に公的・準公的資金の運用・リスク管理等の高度化等に関する有識者会議というのを総理が肝いりでつくられて、そこにリスクをとった方がいいという考えの伊藤隆敏さんという方を座長にして、ほとんどの方が、どんどん積極的にした方がいいという方を集めて、どんどんリスクをとりましょうということを有識者会議でまず結論を持っていったわけです。
 そして、翌年の一月、ダボス会議で総理はこうおっしゃいました。一兆二千億ドルの運用資産を持つGPIFについては、そのポートフォリオの見直しを初め、フォワードルッキングな、ちょっと意味がわからないんですけれども、フォワードルッキングな改革を行います、成長への投資に貢献することになるでしょうということを言っているわけです。
 これは、一連の流れが、アベノミクスでこういう成長戦略をやっていこうということで話をされていて、実際に成長への投資に貢献するとおっしゃっていますが、今、GPIFさんは被保険者のために安全に運用するんだとおっしゃっていましたが、総理は、成長戦略だ、成長への投資のためにこうやってGPIFの改革をするんだとおっしゃっているわけですよ。
 ここからスタートをして、そして運用委員会をつくったんですけれども、運用委員会の方に今度は落とされて、そこで議論がされましたけれども、この運用委員会のメンバーも、この座長にいた米沢さんという早稲田大学の教授ですけれども、この方を含め三名が運用委員会の中に入って、そしてその場でオルタナティブの投資をすることを決めました。これも、メンバーを決めたのは政府です。
 つまり、有識者会議も、もう安倍さんのいつもの手ですよ、自分がやりたい方向で、その考えを持っている人たちに集まってもらって有識者会議を開いて、もう結論ありきの議論をして、十分結論を出しましたと。しかも、運用委員会の中に落として、具体的なことをやるのにも、そこに人を送り込んで、それでまたそこでそのオルタナティブができるようなふうに変えたということなんです。
 ちょっと見ていただきたいんですけれども、日本再興戦略の一四年改訂版にこういうことが書いてあります。これは政府の資料ですね。
 公的年金資金の運用を見直しました、こんないいことになりました。しかも、ここに載っているのは、インフラに投資したファンド、こんな新しいことを始めましたよということを政府がわざわざ紹介しているんです。ポートフォリオの見直しは財政検証を踏まえたポートフォリオの見直しです、それに加えて、新たなベンチマークの追加や投資対象の多様化を推進ということですから、このオルタナティブを入れた目的は、財政検証を踏まえたポートフォリオの見直しではありません。それとは別に、さらにリスクをとっていきましょうということを政府が決めて、例えばGPIFさんにこんなインフラ投資をしてもらいましたよということを紹介しているわけです、みずから。
 ですから、これは政府が自分で出しているペーパーですよ、GPIFがやっているのに。こういうことをしているから、またGPIFを政府が暗に使ってもっとアメリカにインフラ投資しろということが行われるんじゃないかという疑義が出るわけです。出ますよ。だって、政府が取り組みを紹介しているんです、再興戦略の中で紹介しているんですよ。だから、それは私は問題だと思います。
 最後、ちょっと、もう一分しかありませんから、麻生副総理、一つだけお伺いします。
 大臣、国家公務員の共済組合がありますね。ここに、GPIFはリスクの五%までオルタナティブに投資できます。国家公務員の共済年金は何%までできますか。
○麻生国務大臣 勘違いをされているんだか、もしくは基礎的知識がどこか外れられているんだと思いますけれども、五%で一%ということになっているのが言いたいんだと思いますけれども、これは、でき上がった利益は全部プールされて、突っ込みで配当されるというのが事実ですから、そこのところだけはわかっておいてください。
○安倍内閣総理大臣 先ほど、時系列で重大な違いがありますので。
 ダボス会議の私の発言と伊藤さんたちが決めたことについては、私がダボス会議で発言したのは平成二十六年の一月の時点でありまして、その段階では既に二十五年の九月からGPIFの基本ポートフォリオが決まったわけでありまして、それを受けて、その基本的な方針の中において、そこにフォワードルッキングな改革を行っていくということは既に決まって、フォワードルッキングというのは、先を見据えた投資を行っていくという方針が決まっていたので、まさに、私が決めて彼らが何かやったんじゃなくて、彼らが決めたことにのっとってそれを私が、これは成長戦略にも役立つ、事実、結果としてはそうなっているわけでございます。
 それと、私たちのこの四年間では三十兆円を超える利益が出ているということは申し上げておきたい、このように思います。
○今井委員 済みません、もう次の人の時間ですのでやめますけれども、麻生副総理、ごまかしちゃだめですよ。オルタナティブ投資は、国民の年金のところは全体の五%までできるようになっていますが、国家公務員の方は一%までしかできるようになっていないんです。そのことをちょっと申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○浜田委員長 この際、井坂信彦君から関連質疑の申し出があります。江田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。井坂信彦君。
○井坂委員 神戸から参りました井坂信彦です。
 本日は、集中審議でお時間をいただきまして、ありがとうございます。
 なぜ天下りを撲滅しなければならないか。公務員だけ再就職してずるいだとか、あるいは押しつけられた企業、団体の側が困るだとか、そういうこともあります。しかし、最大の問題は、役所と天下り先の企業、団体が癒着をして、血税の無駄遣い、また補助金の不公平、規制や取り締まりの見逃し、さらには間違った政策の推進、こういったことにつながる、さらには、全国津々浦々で実際に天下り再就職が行われている中、どうせ天下りで癒着しているんだろうと疑われて、役所に対する国民の信頼が根底から揺らぐ、だから天下りを撲滅しなければいけないと考えております。
 今回の調査結果によっては、予算の修正や来年度の政策変更が必要になります。予算が通った後に、天下りによる無駄予算や間違った政策がありました、これでは済まないわけであります。衆議院予算委員会が終わる前に一定の調査結果を出していただきたい。
 本日は、役所と天下り先の癒着があってはならない、こういう立場から、私がふだん担当しております厚労省と消費者庁についてお伺いをいたします。
 先ほど今井委員の方から議論がありましたけれども、私も、先週末、この土日、地元に戻って集会をしていたら、やはり皆さんから大分言われました。何で日本の年金を使ってアメリカの雇用をふやすんだ、トランプ大統領への手土産だったら自腹で買ってくれ、国民が預けている年金を使わないでくれ、まさかメキシコ国境のトランプの壁にも日本の年金が使われるわけではあるまいな、株のときもそうだったけれども、国民に相談せず年金を勝手に投資に使うなと、いろいろなことを言われたわけであります。
 先週末に日経新聞や共同通信、また朝日新聞などが報じたこの問題について、政府の答弁、パネル資料の二番目をごらんください。
 政府、総理は、年金を米国のインフラ投資にして手土産にするようなことは全く考えていないと断言をされました。また、GPIFは、この年金運用法人は、政府と独立をして、独自の判断で運用しているんだと。この独立をしてというあたりが、先ほど今井委員との議論の中で、本当に独立性があるのか、本当に切れているのかという議論があったわけであります。そして、先ほど安倍総理もおっしゃいましたけれども、そもそも政府は、この年金運用法人、GPIFに指図する権限がないんだ、こういうことであります。
 今現在も、政府からGPIF、この年金運用法人には天下り再就職一名、それから現役出向が七名行っているわけであります。
 そのGPIFの方も、どういう答弁をしているかというと、専ら被保険者、国民の利益のために運用をしますと。これであれば大変ありがたいことでありますけれども、しかし一方で、先ほども紹介がありましたように、一月十九日、GPIFの理事長がロイター通信のインタビューに答える形で、ことしは海外、先進国の道路や鉄道などインフラへの投資をふやす計画である、こういうことをはっきりおっしゃっているわけであります。
 それで、先ほど理事長の答弁では、そういう選択肢もあるねという一般的なことを申し上げただけでというふうにおっしゃっていますが、記事を見ると、かなりはっきり書いてあります。
 これはインタビューですから、ぜひ答弁いただきたいと思いますけれども、GPIFの理事長は、春までにコンサルタントを一人、できれば夏までにゲートキーパーと呼ばれる専門家を複数採用して、年内にファンド・オブ・ファンズに投資したいと語ったと。もう年間計画、具体的なスケジュールまではっきりと答えて、語っておられるわけであります。
 理事長、お答えいただきたいんですけれども、やはりことしは年金運用をアメリカの道路や鉄道などインフラ投資に回す、この割合、金額を大きくふやす、そのための具体的な計画も今頭の中にある、こういうことでよろしいでしょうか。
○高橋参考人 繰り返しになりますが、今後の具体的なインフラの投資に関する御質問につきましては、GPIFの投資行動、投資判断に関することでありますので、大変恐縮ですが、市場への影響を考えますと、この場でのお答えは差し控えたいというふうに思います。
 いずれにしましても、GPIFといたしましては、被保険者の利益だけを考えて運用を行う中で、そこにいろいろな政治判断が入る余地はないというふうに考えております。
○井坂委員 いやいや、理事長、マスコミのインタビューには物すごく、何月に何をする、しかも何を何人とか、こんな具体的な計画をしゃべっておられるわけで、多分ロイターに言う方が影響は大きいと思いますよ。
 ぜひここでも、ことし、こういう計画でアメリカへのインフラ投資をふやしたいんだと思っておられるんだったら言っていただきたいし、そうでないならそうでないと言っていただきたいと思います。
○高橋参考人 大変恐縮ですが、繰り返しになりますけれども、今、この場での投資行動等についての発言につきましては、市場への影響を考えますと、お答えを差し控えたいというふうに考えております。
○井坂委員 具体的な、もうこれは全世界に出ておりますから、これが別に誤報ということもないでしょうから、こういう計画をGPIFとしてはお持ちなんだというふうに思います。
 加えて、理事長にお伺いしたいんです。先ほど、今井委員と具体的な投資の方法、どういう法人をつくってやるんだという話がありましたが、きょうは余りそういう難しい話をしてもあれなので、一点だけお伺いをしたいですけれども、年金運用法人、GPIFは、年金をふやすためだということになれば、アメリカの道路あるいは鉄道、こういうアメリカのインフラに限ってそういうファンドに投資をする、こういうことも別に問題なくできるわけですよね。
○高橋参考人 またこれも繰り返しになりますが、現在行っておりますGPIFのインフラ投資の仕組みにおきまして、投資対象に契約上アメリカを含むということはあり得ますが、先ほど申し上げましたとおり、現実の投資としては今行われていないということであります。
○井坂委員 今御答弁があったように、前回も、結果として米国に投資が向かうこともあり得ると。あり得るけれども、別にそうなるかどうかはわからないんだ、こういう答弁であります。
 ちょっと次の資料をごらんいただきたいんですけれども、私は、これは、結果として米国に投資が向かうこともあり得るというような話じゃないというふうに思います。
 今現在八百億円、こういういわゆるオルタナティブ、代替投資、これまでの伝統的な国債とか株式ではない運用、海外、欧米先進国の鉄道や道路などのインフラあるいは不動産、こういったものへの投資は現在八百億円程度でありますけれども、これを今後最大七兆円までふやすことができる枠組みが既にあって、そして理事長は、この場ではなぜかおっしゃらないですけれども、具体的に何月はどういう人を何人ふやすというところまで作戦を立てて、ことしはこの投資をふやしたいんだというふうにおっしゃっている。
 GPIFとしては余り個別の、例えばここのこの鉄道に投資するとか、ここのこの空港に投資するとか、そういうことはしないし、できない仕組みになっておりますけれども、しかし、いろいろあるファンドの中で、バランスよくいろいろな投資先をファンドは選んでいくわけで、大体どうなるかというと、右側のグラフをごらんいただきたいんですけれども、これは欧米先進国、アメリカ、カナダそしてEU、この国の中で、例えばGDPでいえば、アメリカの占める割合はちょうど今五〇%です。経済規模でいえば、アメリカは欧米先進国の中のちょうど五〇%のボリュームを占めている。
 これをさらに詳しく見ていくと、鉄道と道路の投資額、これはOECDのデータベースに各国別に出ておりましたので、これを足し算しますと、欧米先進国の中で二〇一四年にアメリカの鉄道と道路に投資された割合は四一%にも上るわけであります。
 ファンドがバランスよく普通にいろいろなところに投資をしていれば、ざっくり考えて大体四、五割はアメリカに投資をされることになるというふうに思うわけでありますけれども、そういう感じの投資になるんでしょうか、このオルタナティブ投資というのは。理事長にお伺いをいたします。
○高橋参考人 済みません。私の説明が拙くて申しわけありません。
 オルタナティブ投資としてインフラ投資を行っておりますので、今たまたまインフラ投資ということでいろいろ御質疑いただいておりますが、GPIFといたしますと、あくまで大きなオルタナティブ投資の中の一つとしてインフラのファンドも行いたいということでありますが、その点につきましては、委員御指摘のとおり、GPIF自身の体制をきちんと整備しなくてはいけませんので、そこについては、きちんと計画を立てて人員の体制を整備した上で行っていくということであります。
 あくまで五%につきましては上限でありまして、体制ができなければ投資はできません。したがいまして、足元は〇・〇五%という非常に小さい金額で行っているということであります。
 これからも、あくまで、きちんとした運用体制ができたらそれに応じた上で被保険者のために投資を行っていくということでありまして、それにつきましても、新たな仕組みを行うときには、運用委員会等きちんと意思決定の手順を踏んできちんと投資をしていきたいということであります。
○井坂委員 お聞きしたことに全く答えておられないんですけれども、投資先は、このオルタナティブ投資をやれば、大体四、五割はアメリカ向けになりますねということをお伺いしております。
○高橋参考人 そのときの体制によってそのときの最善な投資を行っていきますので、結果として何%になるかということについては、大変恐縮ですが、お答えできません。
○井坂委員 もちろん、そのときそのときで、例えば思ったほどアメリカに投資をしないような市場環境というのもあるかもしれません。逆に、同じぐらいの割合で、ほとんどアメリカに投資しようというようなこともあるかもしれません。だから、こういうざっくりした、少なくとも、ちょっと行く可能性がありますよぐらいのレベルの話ではなくて、普通にやれば半分ぐらいはアメリカ向けの投資になりますよということであります。
 この問題はちょっと安倍総理にもお伺いをしたいんですけれども、今の話、指図はできないと。安倍総理は、GPIFに、ここに投資しなさいとか、ここはやめなさいとか指図はできないというふうにおっしゃいます。今、そんなことは私はお尋ねしませんので。
 今の話、オルタナティブ投資を、要は、株とか国債と違う、不動産やら鉄道、道路、こういった投資をGPIFはふやそうとしている、ふやすための体制を整えようとしている、今八百億だけれども、最大の上限は七兆円までそういう投資ができる枠が既にあって、体制がないからできないので、今体制をつくるんだ、こういう答弁がありました。
 こういう新しいタイプの投資がふえていけば、当然、アメリカ向けの投資も比例して物すごい勢いでふえるんだというふうに私は思いますけれども、安倍総理は、今のやりとりを伺っていて、どうなるだろうなと思われますか。
○安倍内閣総理大臣 先ほど、井坂委員が地元の人から、総理大臣がトランプさんにGPIFのお金を持っていく、何で持っていくんだろうねというお話を伺ったんですかね。実は、私の支持者からは、何でGPIFの大切なお金を総理が持っていくだなんというデマを民進党の人たちは言うんですかと。せっかく交渉しに行こうというときに、それはまさに足を引っ張っているんじゃないかということを私に言ってくる人がいるんですよ。だから、そういうことを言っているから、そう信じてしまったことを言っているわけですね。
 そこで……(発言する者あり)ちょっと落ちついてくださいよ。私が言っているんじゃなくて、私の支持者が言っているんですよ。そういうふうに思われているんですよ。これは私が言っているんではなくて、私の支持者が言っているわけでありまして、事実、井坂さんの支持者がそう思ったんでしょう。そう思ったというのは、皆さんがそういうことをここで言ったからですよ。それは大きな、全くの誹謗中傷なんですよ。だから、極めて私は、はっきり言って不愉快ですよ。極めて私は不愉快なんですよ、私が初めてあの記事を見て、GPIFの記述を。
 だって、ここで、井坂さん、井坂さんも私が指示できないということを認めているんでしょう。法的にできないじゃないですか。できないんですよ。できないことをまるでできるかのごとくに言うというのは、これはデマというんですよ。できないのにできるかのごとくに言って、私がGPIFの金を向こうに持っていくかのごとくの議論というのを、これをデマというんですよ、これを。(発言する者あり)
○浜田委員長 静粛に願います。
○安倍内閣総理大臣 だから、これは国の信用にかかわるから、私ははっきり言っておく。だって、今まで皆さんの議論は全くそうだったじゃないですか。この、何か知らないけれども……(発言する者あり)
○浜田委員長 静粛に願います。
○安倍内閣総理大臣 だから、私は、事実として……(発言する者あり)聞いていることに答えろよという場外からの、それは失礼ですよ、ちょっと。聞いていることに答えろよ……(発言する者あり)
○浜田委員長 静粛に願います。委員外の不規則発言はやめてください。
○安倍内閣総理大臣 今、私も総理大臣としてここに立って答えているんですから、聞いていることに答えろよ、これは余りにも、民進党の人たち、下品じゃないですか。これは私も驚いた。こんなやじは自民党は飛ばさなかったですよ。委員じゃない人が、そんなにどんどん審議を妨害する、しかも事実ではないことをさんざん言う。これから首脳会談をやろうというときに、事実ではないことでどんどんどんどん足を引っ張られたら、私だって言わざるを得ないんですよ。これは国の名誉がかかっているんですから。法律で禁じられていることを私がやろうとしているかのごとくのことを言って……(発言する者あり)だって、先ほど紹介したじゃないですか。先ほど井坂さんが支持者の話として紹介されましたよね。これはちょっとひどいんじゃないかということで私は申し上げているわけであります。
 そこで、先ほどGPIFの理事長からも御紹介があったように、最善の道をとっていくわけですよ。これは、年金受給者の利益の最大化を図っていくために、その時々に最大化を行っていく。そして、このオルタナティブ投資というのも、これは私が決めたことではないですよ、全く。しかも、随分前にこれは決まったことじゃないですか。安倍政権で決めたことと安倍政権下で決まったことは、全部私が決めたことではないんですよ。
 ちゃんとGPIFが、何が最適かということを考えて判断をするわけでありまして、まるで私が、私の都合のいいように何かこのプロジェクトに投資しろとか言っているかのごとくの話じゃないですか、今まで、イメージとしては。ぎりぎりそういうイメージをつくろうとしているというのは真面目な議論とは言えないんですよ、全く事実と違いますから。こんなくだらない議論は延々とやっても構いませんよ。でも、これは全然事実と違うということをまずははっきりと申し上げておきたいと思います。
 それに加えて、先ほど理事長からはっきりと申し上げましたように、しっかりと、GPIFにおいてちゃんと、政府の指図は受けない中において最適な判断をしていく。最適な判断で、どういう具体的な判断をしていくということを今言えと言われても言えないのは、私は聞いていて、それは当然のことであろうな、こんなように思った次第であります。
○浜田委員長 ちょっと待ってください。
 冷静な議論をぜひお願いしたいと思いますので、不適当な発言もまじってまいりますとまずいので、それは双方ともにお話をしているわけでございますので、冷静な議論をよろしくお願いいたします。
○井坂委員 総理、ちょっとさすがに、余りふだん申し上げないですけれども、さっきの御答弁は大人げなかったというふうに私は思いますよ。
 だって、私は、後で議事録も見ていただきたいですけれども、別に総理が指示してそんなことをさせようとしているなんていうことは一言も申し上げていないですし、そういうことはお聞きしませんよと。GPIFが今から投資を最大百倍までふやすような枠を持って、実際にそれに必要な人を何月に何人というふうにそろえると言っていると。実際それだけ、別に枠いっぱいまでふえるかどうか、これはまさに投資判断ですからわかりませんが、しかし、これからふえるんでしょう、ふやすとおっしゃっているんだから。
 ふえたときにアメリカにも可能性としては行くかもしれませんねみたいな、そんなレベルの話じゃなくて、普通にやれば半分近くアメリカに行くんじゃないですか、これは普通に、GDPとか……(発言する者あり)いや、妄想じゃなくて……
○浜田委員長 静粛に願います。
○井坂委員 普通に統計的に考えれば、GDPを見たって、この間のインフラ投資の実績を見たって四、五割は、それぐらいの規模があるでしょうと、ただそれだけお聞きしただけなんですよ。それに対して何か妄想、妄想と与党の先輩方がおっしゃるんですけれども、私は、あそこまで過剰反応されたら、逆に被害妄想ちゃうかなというふうに思ってしまうんですよ。
 もう総理は今十分お話しされたと思いますから、またちょっとGPIF、年金運用法人にお伺いをしたいんです。
 今回、あれだけ複数の新聞社からかなりはっきり細かいところまで報道されて、総理はあれは誤報だ、ガセだというふうにおっしゃるわけでありますが、しかし、実際としては、さっきのGPIFの答弁ですと、これからアメリカの鉄道とか道路に対する年金積立金の投資は私はふえてくるというふうに思います。(安倍内閣総理大臣「それはそうですよ」と呼ぶ)総理もそれはそうだとおっしゃいましたけれども、まさにそういう認識の共有をしたかっただけなんですよ。ふえてくると思うんですよ。アメリカに対する投資が今後ふえてくる。
 ああいう記事も出て、さらには、今回の日米の中で、何か手土産なんじゃないかみたいな話も出ている中で、私は別にそこまでは言わないですよ。(安倍内閣総理大臣「いや、言っている」と呼ぶ)違う違う。そういう話も出ている中で……(発言する者あり)
○浜田委員長 静粛に願います。不規則発言はやめてください。
○井坂委員 本当にお願いします。
 私が気になるのは、心配している人もいる中で、では、実際どれだけGPIFがアメリカに対する投資をトランプ政権の間にふやしたんだろうか、ふやすんだろうか、こういうことはその都度検証できる仕組みになっているんでしょうか。理事長にお伺いいたします。
○高橋参考人 基本的には、ディスクローズにつきましては、毎年の業務方法書の中できちんとディスクローズをしているつもりでありますし、昨年の七月からは、保有いたしております全銘柄につきまして全て開示をさせていただいております。それは、株式も債券もオルタナティブ投資についても同じであります。
 そうしたディスクローズの中で、国民の皆様に理解をしていただきたいというふうに考えております。
○井坂委員 お聞きしたことにわざわざ答えていただいていないんじゃないかというふうに思うんですけれども、銘柄別は株とか出していると思いますよ。でも、それはファンド別に出てきたって、ファンドの名前が出たって、では、そのファンドがどこに投資しているかなんてわからないんですよ。
 そうじゃなくて、国別あるいはインフラとか不動産とか、そういう大まかなカテゴリー別でどんな感じなのかというものまで、それぐらい、逆にそういう大ざっぱな開示はされるんですか。
○高橋参考人 基本的には、現在行っておりますインフラ投資案件につきましては、その契約の対象範囲がOECD諸国のインフラというふうにされておりまして、先ほど申し上げましたとおり、アメリカのインフラに対する投資は行われてはおりません。
 開示につきましては、この投資スキームが御指摘のとおり投資信託を通じた間接的なものでありますので、銘柄名の開示ということでは、個別の投資案件についてはなかなか直接把握できないという御指摘かというふうに思っております。
 したがいまして、現在も業務報告書では、案件が少のうございますのでかなり詳しく説明しておりますが、この件につきましては、共同投資でありますから、共同投資の相手方とも相談しながら、国別、地域別等、レベルを少し下げてきちんと公表する方向で、外部有識者から成ります運用委員会にも相談しながら進めていきたいというふうに考えております。
○井坂委員 ありがとうございます。
 今、いい御答弁をいただいたと思いますけれども、現状はやはり、どこの会社のどんなファンドに投資していますよというところまではわかっても、そのファンドが、特に今やっているみたいなカナダの公務員年金と共同でやっているとか、そういうのだと、そこから先、どこの国のどんな事業に投資しているというのはわからないんです。
 総理はガセだとおっしゃいますし、私は、複数の新聞が報じたので、それなりに何かあるんじゃないかというふうに思ってお聞きをしてはおりますけれども、これは結局疑念があるので、やはり、今理事長が言っていただいたように、最低限ちゃんと検証ができるようにはしていただきたいというふうに思います。
 きょう、もう一点、総理大臣が大分熱弁を振るっていただいたおかげで時間が大分過ぎてしまったんですけれども、消費者庁についても二、三お伺いをしたいというふうに思います。
 消費者庁は小さな役所であるにもかかわらず、この間、既にもう二件も違法な天下りを認定されてしまっています。この左側の青い方は、長官みずからが二〇一四年の在職中にメグミルクへの就職を約束して、本当にその九月に就職をして、翌年は取締役にもなられた。その後で、二〇一五年、違法が公表をされた。
 それから、その隣の今度は課長補佐。これも、ただの課長補佐ではなくて、企業のこういう不正を取り締まる部署の課長補佐。こういう方が、まさに取り締まり対象であるような会社に、二〇一四年、在職中に、もうすぐ自分も定年なんや、雇ってくれというような求職活動をした。これが違法認定されて、しかし、その求職活動のかいあって法律顧問に就任をして、その後で、二〇一六年に、あれは違法だったんじゃないかということで認定をされた。
 消費者庁の長官にお伺いをいたしますけれども、お二人とも、もろに違法な天下りをしてしまったんですが、しかし、認定はされたけれども、結局、もうやめられた後ですので懲戒処分も何もできなかったと思うんですね。結果的におとがめなしということになってしまったのではないでしょうか。お伺いいたします。
○松本国務大臣 消費者庁における過去二件の再就職等規制違反の事案に関し、違反認定当時、今お話のありましたように違反者は既に国家公務員を退職していたということから、処分はできませんでした。
 しかしながら、違反の認定を受けまして、違反者及び再就職先にこの違反の事実を伝達したところ、その結果、元課長補佐級の違反事案に係る違反者については再就職先を辞任したと聞いております。
○井坂委員 この課長補佐の方は二〇一六年に退職をされた、確かにそういうふうに伺っております。基本的には、そういう天下りをされた方、またはそれを受け入れた企業、団体の側の自発的な何かがない限りはおとがめなしになってしまう。私は、構造的な問題がこういう件に関してはあるというふうに思っております。
 ちょっと総理に短くお伺いをしたいと思うんですけれども、午前中から各党の議員が、再発防止、あるいは、さらにもうこういうことが起こらないようにということでさまざまな提案をしておられますが、やはり違法な天下り、しかし、見つかるころにはもう天下り後、民間に行ってしまった後、大体のケースがこうなるというふうに思います。これはやはり刑事罰というようなことを考えない限りは、悪いと認定をしたのに本人は、もう居座ってしまえば、ずっとそこでやることができてしまう。
 これはやはり直す必要があると思いますけれども、こういう違法な天下りに対して、懲戒処分だけではなくて刑事罰を科すことを検討していただけませんか。
○山本(幸)国務大臣 現行の国家公務員法では、あっせん規制や求職活動規制に違反する行為は、現職については懲戒処分の対象と職務上なります。
 それから、職務上不正な行為をすること等の見返りとして他の職員または自身の再就職を要求した職員については、既に刑事罰が設けられております。
 御指摘の刑事罰の強化につきましては、再就職等監視委員会による監視や再就職状況の公表など、刑事罰以外の手段をもって規制違反の抑止を図ることが本当にできないのか、あるいは他の刑事罰との均衡はとれているかといった点も踏まえて、慎重な検討が必要であると考えております。
○井坂委員 総理にお伺いをいたしますが、今大臣はこういう御認識でありましたけれども、この議論、別にこの消費者庁に限らず、文科省の件もそうですが、やはり刑事罰を検討する必要があると思いますが、御検討いただけませんか。
○安倍内閣総理大臣 再就職等監視委員会によって、例えば国交省におけるいわば天下り事案も摘発をされたわけでございます。そして、今回の事案もそうでございますが、その際、相当の処分もなされているわけでございます。
 それが再発防止にどれぐらいの効果があるかどうかということだろうと思いますが、ただいま山本大臣からも答弁をさせていただきましたように、他の処罰との均衡等のこともあり、慎重に検討していくべきことだろう、このように考えております。
○井坂委員 この二件を今回議題に上げましたのは、再就職をした後も、本当にこれでいいのかなというようなことがそれぞれ起こっているんです。
 例えば、この左側の長官の方は、昨年末はPCデポという会社のアドバイザーに就任をされました。PCデポ、どこかで聞いたなと思いましたら、昨年秋にまさに消費者トラブルでネット上で大問題になった会社でして、これは当時の新聞記事を引用しますけれども、岡村消費者庁長官は、パソコンのサポート契約、勧められて契約をしたが、後日解約を申し出たところ、高額な契約解除料を請求されたなどの消費生活相談が寄せられていることは事実、消費者庁としては引き続きこの相談状況を注視してまいりたい、わざわざこういうコメントを出して、記事になっているようなところなんですね。
 もともと消費者庁の長官までされた方が、こういうところにまた再就職をしておられる。もちろん、いろいろなケースがあると思いますよ。問題がある会社が、心機一転、心を入れ直して、消費者庁の一番偉かった長官を迎え入れて真っ白に生まれ変わろう、こういうことならいいんですけれども、しかし、どうなのか。むしろ、受けとめとしては、何か用心棒みたいに入れたんちゃうかみたいな受けとめもあるようですので、これは一つ、いいのかというふうに思います。
 もう一つ、右側の課長補佐の方なんですけれども、このジャパンライフという会社、これはもともとこの課長補佐が取り締まりの対象としていた会社でありますけれども、まさにその案件で、これも昨年末です、このジャパンライフ社に業務停止命令が出された。こちらに関しても、立入検査から実際の停止命令までやたら時間が、何でこんなにかかったんだとか、あるいは非常に消費者相談の件数が多いところだったんですけれども、何か消費相談の件数が多い、あるいは、これは平均一千数百万のレンタル商品で、契約者の八割の方が高齢の方々であった、こういうような案件にもかかわらず、一番短い三カ月の業務停止命令だったのはどうなのかとか、業界紙複数に書かれてしまっているような状況なんです。中には、まさにこの課長補佐が天下り再就職をしたがゆえに何か手心が加えられていたんじゃないのか、だとしたら問題ですよね、こういう論調まであるわけであります。
 そこで、お伺いをいたしますけれども、今は、違法かどうかというのは、その公務員の方が在職中に就職活動をしたかどうかとか、あるいは今回の文科省みたいに何か組織的にあっせんをしたのかどうか、こういう求職とかあっせんとか、そこだけで違法かどうか決まりますけれども、私は、やはり最初に申し上げたように、天下り問題の本質は、こうやって役所から天下る、天下った先の企業に対する規制や取り締まりが甘くなったりとか何かが優遇されたりとか、この癒着構造が最大の問題だと思います。
 もう時間がないので、最後、総理にお伺いをいたします。単に求職活動の有無とか、こういう違法の有無だけでなく、本来の業務がねじ曲げられたことはなかったのか、こういう観点からもこの天下り事案というのはしっかり検証する必要があると思いますが、きっちりやっていただけますか。
○山本(幸)国務大臣 今回の文科省の事案は、まことに言語道断でありました。そしてまた、消費者庁の事案については、その後のこと云々については詳細を存じておりませんのでコメントは差し控えたいと思いますが、いずれにしても、全府省を徹底的に調査して、そして再発防止をどのようにしたらできるかどうかについてはしっかりと考えていきたいと思います。
○井坂委員 もう時間ですけれども、総理、やはり、できることは何でもするといつも力強くおっしゃっておられるわけです。ところが、きょうに限らないですけれども、この天下りの問題、我々が、ここはこういうふうに直したらどうですかとか、あるいはこういうふうにしたらどうですかと提案をしても、それは全部答弁を大臣に振られて、検討しますとか、それは確かにそう思うとか、私はそれぐらい言っていただきたいと思います。
 最後、一言あれば、総理、お願いをいたします。
○安倍内閣総理大臣 まずは、全省庁において徹底的に調査をし、その検証を行い、そして、今後、やるべきことがあれば、やるべきことは全てやるという考え方で臨んでいきたいと考えております。
○井坂委員 テレビをごらんになっていた方がいま一つやる気を感じないなというふうに思われていないことを祈りつつ、私の質疑を終えたいと思います。
 どうもありがとうございました。
○浜田委員長 この際、玉木雄一郎君から関連質疑の申し出があります。江田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。玉木雄一郎君。
○玉木委員 最近、国会の議論が随分荒れているように思います。
 きのうも予算委員会で私は質問しましたけれども、金田大臣と共謀罪の議論をしました。前とは全然違う新しいものをつくるといいながら、どこが新しくなるんですか、どこが違うんですかと聞いたら、法律を出していないから答えられないと言って、全くお答えいただけません。
 総理、きょう、金田大臣が我々の議論を封じるような紙をつくって、それをメディアに流して、予算委員会でのテーマを大臣が指示するような、これはやめろというようなことを言うような、そういう紙をつくってやったこと、撤回はされましたけれども、きのう事務方も、来てもらって説明を受けたら、全く答えないんですよ。いろいろな役所からいろいろな説明を我々は聞きましたけれども、全く答えないというのは初めてでありました。
 総理、今回の金田大臣の、撤回はされましたけれども、これは総理も不適切だと思っていますか。もし不適切なら、こんなことをするなと、しっかり丁寧な議論を国会で法案提出前であってもやるべきだということを、法務大臣そして法務省にしっかりと厳しく指導いただくことをお願いできませんか。
    〔委員長退席、宮下委員長代理着席〕
○安倍内閣総理大臣 御指摘の文書については、金田大臣において当該文書を撤回し、謝罪したものと承知をしています。
 いずれにせよ、国会審議に当たっては、建設的な議論ができるようお互いが努めていくことが求められているんだろう、このように考えております。
○玉木委員 法務省にもしっかりと言ってください。刑事局の参事官が来てもまともに説明しないというのでは、閣法で出すわけですから、立法府に対してお願いする立場の側はやはり丁寧に説明するのが私は筋だと思いますから、総理、よろしくお願いします。よろしいですね。うなずかないところがなかなか安倍総理らしいんですが。
 それでは、天下りの話をしたいと思います。
 何回もきょう同僚議員からありましたけれども、なぜ天下りのことを議論するのか。これは、テレビをごらんの皆さんにも改めて申し上げますと、予算とか権限に基づく天下りが行くことで税金の使われ方がゆがんでしまうということがやはり大きいんだと思います。
 今回、監視委員会はよくやったと思いますが、三十七件の違法行為が認定をされています。この中に、午前中、後藤委員からもありましたけれども、来年度予算に関係するものが入っているかもしれませんね。あるいは、大学等の設置にかかわるものも入っているかもしれない。
 その天下りが行ったことによって、本来ならその額が行かないかもしれないところに行っているかもしれないし、本来なら設置されないような大学が設置される、あるいは組織ができるというようなことがあるとすれば、まさにこの二十九年度本予算の審議にかかわってくるわけでありますから、今は黒で塗り潰されていますけれども、この三十七件のうち、予算に関して、後藤委員から一部ありましたけれども、予算をふやせとか、予算を獲得するために天下りを受け入れたというものがあれば、あのまま、黒をあけろとは言いません、それをきちんと整理した上で、予算、権限にかかわるものはしっかりこの委員会に、衆議院でのこの予算の審議、採決する前にしっかりと提出いただくことを約束してもらえませんか、文科大臣。
○松野国務大臣 調査班の調査結果に関しましては、まず第一弾として、現在整理されているものを報告させていただきました。
 次に、さらに全体の、いわゆる法律を潜脱することを目的としたOBと文科省と関係団体の枠組みについての調査を進めるとともに、委員会の方から指摘されております残りの具体的個別案件に関して優先的に調査を進め、二月下旬ということでやっておりますけれども、できるだけ早い時期において中間報告をまとめさせていただき、公表させていただきます。
○玉木委員 いや、我々は、予算の充実した審議に資するという目的で提出をお願いしているので。なぜ出せないんですか。
 全てを全省調査しろとか、文科省の中でも全部疑いのあるものを調査しろと言っているんじゃありません。監視委員会が法律に違反したと既に認定して、皆さんの処分の前提になった三十七件だけに限定していいです。その中で予算、権限にかかわるものがあったら出してくれとお願いしているんですが、出せませんか。
○松野国務大臣 監視委員会の方から違反、違法行為だというふうに認定をされたものは、早稲田案件を含めて、高等局長の天下り案件を含めて既に処分をさせていただいております。
 他の案件に関しては、これは違反の疑いがあるのでこの点に関してさらに文科省の中に調査班を置いて調査を進めるようにという御指示をいただいておりますので、その御指示に従って、できるだけ早くその内容について調査をし、公表させていただきたいと思います。
○玉木委員 ちょっと、もう一回言いますよ。ごめんなさい、正確に言います。
 違法は九件ですね、違法の疑いがあるのが二十八件で、合わせて三十七件なんですが、違法と認定が明確になっていなくても、監視委員会からですよ、同じ政府の組織ですよ、そこから違法の疑いがあると言われているものがあるんですから、その中にもし来年度予算にかかわるものがあったら、そこだけでいいから出してほしいとお願いしているんです。
 なぜ出せないんですか、大臣。
○松野国務大臣 出すというものが、一体何を指摘されて出すと表現されているかわかりませんが、私たちは、その残りの疑いがある案件に関しても調査を進めるようにという御指示をいただいておりまして、その調査の案件に関して、これから優先的、先行して進めさせていただきます。それを二月の下旬という目標を挙げさせていただきましたけれども、その中においても、できるだけ早く結果をまとめて御報告させていただきたいと思います。
○玉木委員 大臣、ちょっと問題意識が甘過ぎると思いますよ。二十九年度予算に関するものが、違法行為にかかわるものが予算計上されていたら、それは減らすか、やめるかしかないじゃないですか。そのことを我々は確認したいんです。
 二十一の案件では、予算をふやすために何とかを申請できる機構となるためのアドバイザーとして適任者を紹介してほしいという依頼を受けたとある。でも、ほかのこの真っ黒のところは何が何だかわからないんですよ、予算の話なのか何なのか。
 だから、違法の疑いもあるものも含めて三十七件については、その中で予算や権限にかかわるものがあればそれは整理して出してほしいと言っているんですけれども、これは当たり前です。なぜ出せないんですか。大臣、出してください。衆議院での予算の審議が終わるまでに出してください。
○松野国務大臣 繰り返しになりますけれども、疑いがあるものに関して調査を進めるようにという御指示をいただいておりますので、調査をした結果をしっかりと公表させていただくということで、別に、出さないとか隠すとかということでは全くございません。責任を持ってしっかりと調査をさせていただいた中で、公表、報告をさせていただくということでございます。
○玉木委員 では、違法が明確になった九件について出してください。なぜ出せませんか。
○松野国務大臣 九件に関しても、監視委員会の方からさらに検討を進めるようにという御指示をいただいておりますので、申し上げましたとおり、二月の下旬ということを目途にしっかりと、監視委員会の方にも調査内容に関して報告をさせていただかなければなりませんし、こちらの委員会に関しても報告をさせていただく形になると思います。
○玉木委員 もう何回も。大臣、真相を究明する気はありますか。極めて後ろ向きですよ。
 我々は今、予算委員会です。国民の皆さんがお支払いいただいた税金の使い方が、来年度、四月からどのように使われるのか。そのお金の流れの中に違法行為に基づいて本来ならついてはいけないところについているものがあれば、そのものについては我々の責任として減額するなり削除するなりして二十九年度予算をしっかりとつくっていくというのは、これは与野党を超えて我々の責任だと思います。
 私、理解ができません。調査はすればいいんですが、ただ、違法が……(発言する者あり)やじはやめてください。静かにしてください。よろしいですか。麻生大臣も静かにしてください、お願いします。いや、大臣、税金の話をしているんですから、財務大臣がへらへら笑っちゃだめです。だめです、大臣。
 それで、九件に関して、もう既に監視委員会は事実関係を認定していますね。
○大橋参考人 お答えいたします。
 私どもは、調査の過程で認定をした事実の範囲内で、違法であると判断できるものを列挙いたしました。その上で、まだ認定の途上にあるもの、これがたくさん含まれておりますので、全容の解明を、さらに調査をしていただきたいということで要求したものでございます。(玉木委員「九件については」と呼ぶ)
 九件については、私どもが認定した範囲でも、違法であるとの判断ができたということでございます。
○玉木委員 もう違法だと監視委員会が認定したものがあるわけですね。そこに予算に絡むもの、権限に絡むものがあれば、松野大臣、これは出してください。出さないと予算の審議はできません、これは税金の話ですから。税金の使われ方の話ですから、これは大臣の判断で出すことをここで明言してください。お願いします。
○松野国務大臣 調査に関しては、責任を持って全容解明をしていきたいと思います。
 現状の監視委員会の調査によって違法が認定されている九件というものに関しても、その事案が違法認定で完結をしているということではなしに、さらに調査班において調査を進めるようにということでございます。現状においてそれを公表することが調査に関しての妨げになる可能性がございますので、これは早期に調査報告をまとめて公表させていただくと申し上げていますけれども、それが、これはさまざま案件、数がありますので、一生懸命これから進めますが、当初は二月の下旬ということで時期を設定させていただきましたが、できるだけ早く委員会の方にも報告をさせていただきたいと考えております。
○玉木委員 大臣、調査をすると言って、今回、第一弾の調査は出されましたね。例えば、監視委員会が黒で塗っているから出せないというのは一つの理由かもしれませんが、ただ、監視委員会が出した資料では黒く塗られているけれども、文科省が出した資料はそれ以上に開示しているものもあるんです。
 例えば、嶋貫さんの経歴がその一つ。もう一つは、問題になっている再就職支援業務という平成二十五年九月につくられたものは、監視委員会の資料では黒く塗られているところが多いんですが、これは全部出していただいていますよ。つまり、文科省、文科大臣の判断で出せるものはあるんです。
 九つの違法だと認定されたところに、来年度、今我々が議論している二十九年度の予算案に関係するものがあれば出してくださいと言っているのに、なぜ出せないんですか。
○松野国務大臣 昨日出させていただいたものに関しては、監視委員会の御指示をいただいて調査班においてさらに調査をして、それが判断としてこういうような事実関係であったということが調査班において判明したことを新たに出させていただいているということでございます。
○宮下委員長代理 何が不十分なのか御質問ください。
○玉木委員 これから予算の議論をしたいんですけれども、予算についてのお約束を、どういう予算が違法だと認定された案件に絡んでいるかがわからないと、予算の審議ができません。これ以上質問できません。
○宮下委員長代理 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
    〔宮下委員長代理退席、委員長着席〕
○浜田委員長 速記を起こしてください。
 松野文科大臣。
○松野国務大臣 既に監視委員会において違法行為がある、含まれているということが認定されている九件に関しても、その時点で案件が完結をしているというものではございませんので、さらに文科省の調査班において調査を進めるようにということになっております。
 昨日発表した資料のように、文科省の調査班としてしっかりと調査をしたものに関してしっかりと公表させていただきたいと思いますし、この九件に関して、残りの案件の中でも、より先行して調査班の中において事実関係の調査を進めて、でき上がり次第、しっかりと公表させていただきたいと思います。
○浜田委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○浜田委員長 速記を起こしてください。
 松野文科大臣。
○松野国務大臣 調査の方向性、内容に関して、私どもの方は監視委員会の方の御指示に基づいて進めさせていただいておりますし、その調査方針に関しては、外部有識者のもとに、方向を決めて今進めさせていただいております。
 第一弾の事実の整理については昨日発表させていただきましたが、御指摘がありました九件に関しても、先行してそれについて私どもの方で調査を進めさせていただいて、できるだけ早い段階で、調査した事実を加え、こちらの委員会の方に報告をさせていただきたいと思います。
○玉木委員 九つの案件の違法が認定されたものの中の、二十九年度予算に関するものがあれば出してほしいし、ないならないということを教えてほしいんですが、そのことを出していただけないんですか。なぜ出せないんですか。
○松野国務大臣 その案件に関して、今公表させていただいていないということは、今後の調査に関して支障が出る可能性があるということで公表させていただいていないわけでありますが、この方向性、また公表に関しても、外部から入っていただいている有識者の方々の御指導をいただきながら、しっかりと対応させていただきながら、できるだけ早い時期に公表させていただきたいと思います。
○玉木委員 では、ちょっと違う言い方をしますね。
 この監視委員会の報告書に出てくる案件のうち、この中に予算あるいは設置等のそういった言葉が出てくるものについては、それを全部抽出して出していただきたいんですけれども、それはできますね。
○松野国務大臣 案件に関して公表をしていない事例として、文科省側のかかわり方において事実関係が判明しているものもありますが、逆に、当該の例えば相手先の団体等に対してこの事実がまだ知らされていないという調査案件もございます。
 それを公表するという形になりますと今後の調査に関しても支障が出るということで、今監視委員会からもマスキング等がされておりますし、情報の管理に関してはしっかりと慎重を期すようにという指導もいただいているところでありますが、いずれにしても、私どもも全然、隠し立てをするという気は全くありませんので、この御指摘いただいたもの九件から先行して調査をさせていただいて、そしてその結果がきちっと確定したものについて、できるだけ早期にこちらの委員会にも報告をさせていただきたいと考えております。
○浜田委員長 委員長から一言申し上げます。
 文科大臣、できるだけ早くそれを出すことを、こちらから、委員長からも一言申し添えます。よろしくお願いいたします。
○玉木委員 出すと調査に支障が出ると言いますが、出さないと予算審議に支障が出ますよ。
 だって、来年度の予算に、今審議しているんですよ、そこにもし違法に絡む予算が含まれていたらどうするんですか。菅原理事、静かにしてください。(発言する者あり)質問せいということはないでしょう。
○浜田委員長 静粛に願います。不規則発言はやめてください。
○玉木委員 では、大臣、いつまでに出せますか。今週中に出していただけますか、九件に関して。
○松野国務大臣 九件の案件に関して、今委員長の方からできるだけ早く出すようにという御指示もいただいておりますので、文科省としても、誠心誠意しっかりと対応しながら、できるだけ早い段階で報告をさせていただきたいと思います。
○玉木委員 隠蔽体質ですね、大臣も。安倍政権ぐるみの隠蔽ですか、これは。
 だって、予算に関係して、予算委員会で税金の使われ方を審議しているのに、その中に違法行為に基づく予算案が入っていたら本当にこれはどうするんですか。そういうことがないようにしっかりチェックするのが、この立法府での、予算委員会での議論なんじゃないんですか。
 もう既に違法行為として認定されるものがあるわけですね。黒く塗っていますけれども、文科省、文科大臣だけには全部、黒くしないものを全部見せているんです、監視委員会は。その中をさっと見て、五分もあれば全部見られると思います、何とかの予算をふやすためにどうだこうだというのがあればそれは出してもらいたいし、二十九年度予算に関係する何とか事業とかですね。項だ目だ、細かいところまで一致するものを出せとは言っていません。そのことを出していただけないということは、まさに役所ぐるみのというか、組織を挙げた、政権を挙げた隠蔽だと言われますよ。
 では、委員長、これはぜひちょっと理事会でもお諮りいただいて、九件、予算に関するものですから、しっかりとこれは整理をして、速やかに、できれば今週中に出していただくことをぜひ検討ください。
○浜田委員長 理事会で協議する前に、委員長の方から今申し上げたとおりでありますので、理事会でも当然、出せるものというか、調べるものはしっかり調べようということでやっておりますので、それは御安心ください。
○玉木委員 院の権威、予算委員会の権威にかかわることでありますから、委員長、よろしくお願いいたします。
 それでは、天下りの話に戻りたいと思うんですが、嶋貫参考人、きょうも午前中からいろいろ御説明をいただきました。
 最初に始めた二十一年の七月、人助けあるいはボランティアでということだったんですが、ボランティア、人助けということで本当に徹底しているのであれば、後輩を思う気持ち、先輩を思う気持ち、その中で、合法的な中で何かをやろうとした、その思いはわかります。
 ただ、人助け、ボランティアであれば、少なくとも二つの条件が満たされなければならないと思います。それは、まず、情報とお金に関して本省、文科省、特に人事課から独立していることです。
 まず、情報について伺います。
 この監視委員会の報告書の中には、いろいろな求職、求人情報について集めて、それを人事課の部下に清書させて資料をつくっていたということだし、人事課の後輩はそのことを受けて嶋貫参考人のためにきれいな資料をきちんとつくったということが監視委員会の報告書の中に出てきますけれども、事実ですか。
○嶋貫参考人 私が仕事をやっていく中で幾つか、仕事以外のことで再就職に絡むようなお話をお聞きしたものがございます。それは、私学の方から、いい人をとかいうことがございました。それらを、その折々にお聞きをしておったのでございますが、それを自分のメモにしていたんですが、記録用にといいましょうか、そういうことで、それを一度整理するというような意味でお願いをしたことがございます。
○玉木委員 ボランティアで自分でメモをつくるのではなくて、報告書の十九ページにありますけれども、人事課の何とかの職にある者に対し指示をして、再就職ポストの状況などの資料を清書させて、浄書させて提出させたほか、現在の役職員及び役職員であった者の情報を再就職の観点で整理させて提出させ、把握をしていたということですね。これは当初から人事課と一体としてやっていますね。
 もう一つ、前川前次官にもお伺いしたいと思いますが、同じ報告書の中の記述に、歴代次官と思います、が職務上知り得た情報も嶋貫氏は入手して、それに基づいて人事課職員が作成した資料を再修正させるなどして文科省OBの再就職マッチングを実施していると認められると書いていますね。
 職務上知り得た人事に関する情報も嶋貫参考人に渡していましたか。
○前川参考人 お答え申し上げます。
 私も含めまして、文部科学省の職員が折々さまざまな団体や大学とおつき合いする中で、人材が欲しい、そういう情報に接することはございます。
 私どもが直接そのあっせんをするということは法に触れると考えておりましたので、OBである嶋貫さんにその情報を渡すということはしておりました。
○玉木委員 あわせて、嶋貫参考人にお伺いします。
 そうしたマッチングした情報についてこういう形でいいですかと、つまり、この退職予定者はこの法人に行くんだと、幾つかマッチングして合わせたと思います。そのうち、全てそこで終わるのではなくて、もう一度人事課あるいは本省の幹部に戻して、場合によっては前川参考人にも戻して了承を得るというようなプロセスをとったことはありますか。
○嶋貫参考人 私の意識としては、報告をしたことはございますが、了承というつもりのものはないと記憶してございます。
○玉木委員 なぜ報告するんですか。
○嶋貫参考人 退職する人の再就職先について、かつての上司が気にしているかもしれないなとか、そういうことを個別に思ったりしたときに、そういうことで報告をしたことはございます。全てではございません。
○玉木委員 資料を人事課の後輩に清書させて、ワープロ打ちができないからさせたということがたしか文科省の報告書の中に出てきますけれども、現職の職員を使って資料をつくらせ、しかも、現職の次官、参事官、審議官、そうした方々が職務上知り得た人事情報も入手してマッチングをし、またマッチング結果を本省の幹部に報告、これは事実上了承も含んでいるんでしょう。そういったことを行っているという意味では、人助けのつもり、ボランティアでという説明は、少なくとも、この人事情報のやりとりからすると、これは人事課、文科省本省と一体となっているやりとりだと言わざるを得ないと私は思います。
 もう一つ、お金の面について聞きます。
 これは報告書の中にも出てくるんですが、こういう記述があります。これらの事実等から、嶋貫氏が自身の、まあ、人助けのつもりということで、無償で再就職あっせんを行っているとの説明には無理がありとあります。もう一回言います。無償で再就職あっせんを行っているとの説明には無理があるとあります。
 伺います。
 これまで、まず二十一年七月、退職直後に再就職された教職員生涯福祉財団、あわせて就職されておられます第一成和事務所顧問として、それぞれ、年間どれぐらいの報酬を受け取り、どのような勤務形態でありましたか。週何日間等、もし具体的なことを示せるのであれば教えてください。
○嶋貫参考人 教職員生涯福祉財団につきましては、非常勤の立場で週三日から三日半ぐらいだったでしょうか、その時々の状況によってでございますが、そのぐらいの労働だったと記憶しております。報酬につきましては、これはどのぐらいだったでしょう、ちょっと正確な数字が今、記憶していないのでございますが。七百ぐらいだったでしょうか、ちょっと不正確かもしれません、そのぐらいだったかと記憶しています。
 それから、第一成和につきましては、折々、何か先方から相談事があったり、あるいは私の方からアドバイスするようなことがあったときにお会いして、そういうことをやってきたということでございます。こちらにつきましては五百万ぐらいだったと思いますが、いずれにいたしましても、こちらにつきましては一月の末をもって辞職を申し出て、了解を得たところでございます。
 以上でございます。
○玉木委員 教職員生涯福祉財団で七百万、第一成和事務所で五百万で一千二百万ですね。教職員生涯福祉財団は、いろいろここで再就職活動をするのはまずいということで、前の理事長さんから言われてかわって、かわりに先ほどあったように明治安田生命保険の顧問になるので、ここで月二日で一千万。これでいうと、一千二百万から一千五百万ぐらいの保険会社等を絡めた収入を、そういったところから顧問等でもらっているということであります。
 先ほどもありましたけれども、例えば明治安田生命保険の顧問でありますけれども、先ほど資料にもありましたが、月二日で一千万ですから、一日四十一万円以上なんですね、一日四十一万円以上。こういうものは国民感覚からしたらなかなか納得が得られないと思います。
 そこで、この再就職支援業務という文科省から出していただいた資料によると、第一生命保険の顧問は週一日で一千万、当時の資料だと工藤さんという方が、工藤智規さん、当時六十七歳、ついておられて、もう一つは、月二日で一千万、遠藤昭雄さんと出ていますけれども、これは公開資料ですから。この工藤さん、遠藤さんという方は、文科省の関係の方ですか。
○松野国務大臣 文部科学省のOBでございます。
○玉木委員 驚くのは、生命保険会社の顧問の地位をまるで人事の一環として、この人の後に割り振るからこの人はどこに行ってもらおうとか、これは公立共済枠なので何とかさんに相談しなきゃいけないとか、あたかも人事の一環のように生命保険会社の顧問のポストを人事課が管理して配分するようなことをしているんですけれども、生命保険会社の顧問等の職は人事課が人事の一環として管理されているんですか。
○松野国務大臣 現在、関係する団体、企業、顧問についている企業等との関係も含めて調査班の中において調査を進めているところでございますので、関係が判明し次第、報告をさせていただきたいと思います。
○玉木委員 これは文科省の調査の報告書の一部抜粋でありますけれども、この一番上を見てください。こういう記述が監視委員会の報告書にあります。また、これは我々が入れました、嶋貫氏が行う再就職あっせんに対して直接の報酬が支払われなくても、七年間にもわたって有機的に継続して実行し続けてきたのは、嶋貫氏に対して、保険会社顧問などの実務負担が軽く年収の大きな、いわゆるキャリアポストと目される再就職先などを複数あてがうことで、OBを介した再就職あっせんを今後も継続し続けさせたいという文科省人事課及び事務次官等、そして文科省幹部OBによる了承行為が存在したと、監視委員会の報告書が明確に認定をしています。
 その下にも、これは文科省の「再就職支援業務について」という二枚紙のペーパーですけれども、こういうことを書いていますね。再就職支援業務が財団から切り離されるのであれば、表向きの事業をやっていただいてと。
 表向きの事業というのは保険等のことでしょうか。実際にはあっせんの仕事。ということは、あっせんの仕事というのは裏の仕事という明確な意識がここにある、出ているということなんだと思いますが、それで、いろいろな金銭的な支援をしなきゃいけないということで、先ほど申し上げました、週一日で一千万とか、月二日で一千万とか、今既にこれは文科省関係者がついているんだけれども、ここをうまくやりくりして、こういうポストで資金的なバックアップができないかということを人事課が主導してやっているということです。
 ボランティア、人助けのつもりということで御説明をいただきましたけれども、先ほどやったように、情報のやりとりに関しても人事課と一体としてやっております。
 そして、一見、職務権限、監督権限が、財務省ならあるかもしれませんが、文科省には直接はありませんけれども、多くの職員を抱えて、共済組合があって、そこでたくさんの傷害保険や火災保険や生命保険を扱います。だからこそ、その意味では、そういう保険会社との関係が密接にある、そこの顧問のポストをうまく利用しながらあっせんの活動を財政的に人事課が省を挙げて支える仕組みがここに色濃く認定されているのではないですか、大臣。
○松野国務大臣 まず、委員御指摘のとおり、今回、嶋貫さんを中心としたOBと文科省と関係団体等の再就職違反を潜脱する目的の枠組み、これを実行するに当たって、文科省から直接的な何らかの手当が嶋貫さんの方に出ていなくても、仕事をやっていただく環境づくりに大きく文科省が関与してきたというのは事実であろうというふうに思います。
 ただ、先ほどさらに調査を進めさせていただくと申し上げましたのは、生命保険会社の顧問の役職について、それを一種、差配するといいますか、指定をする力というか、機能がOB間の中にあるのか、またそれが人事課の中にあるのか、そういったことも含めてさらに調査を進めなければいけないという意味で申し上げました。
 いずれにしても、この関係というのは今回の枠組みの全容解明をしていく上においてポイントとなる一つだと考えておりますので、しっかりと調査に取り組んでまいります。
○玉木委員 大臣、この報告書の中にこういう記述がありますね。無償で再就職あっせんを行っているとの説明には無理がありと。今のスキームを見ると無理がありますよね。その後、こういうふうに書いています。文科省人事課が全面的なバックアップをしているだけにとどまらず、文科省の事務次官を頂点とする人事ラインの中枢事務機関として人事課が主導して、再就職規制を潜脱するために嶋貫氏を利用、経由して組織的あっせんを行っている疑いも生じたと。
 こうありますから、徹底した真相究明と、そして、このスキームは二十一年七月から始めた、最初はボランティアであったという説明も私は疑義がありますから、その当時の省全体の体制から含めてしっかりと調査していただくこと、あわせて予算に関するものは速やかに出していただくことをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○浜田委員長 これにて江田君、小川君、後藤君、今井君、井坂君、玉木君の質疑は終了いたしました。
 次に、宮本岳志君。
○宮本(岳)委員 日本共産党の宮本岳志です。
 まず冒頭、法務大臣にお伺いをいたします。
 昨日、法務省の記者クラブに「予算委員会における「テロ等準備罪」に関する質疑について」という文書が配られました。
 この文書には、基本的な政策判断にかかわるものであれ、具体的な法律論にかかわるものであれ、成案を得た後に議論を行うことが審議の実を高める、成案を得て国会に提出した後、所管の法務委員会においてしっかりと議論を重ねていくべきものなどと書かれてございます。
 予算委員会は、それこそ基本的な政策判断について政府の見解あるいは姿勢をただす場であり、具体的な法律論であっても、国民の生活と権利に重大なかかわりを持つあらゆることを議論する場であります。それを、法案が出てくるまでは審議をするな、予算委員会でなく法務委員会で行え、こう言わんばかりの、あからさまな国会審議へのあり方に関する介入だと言わざるを得ません。
 法務大臣はこの文書については撤回されたというわけですが、これが国会審議に対する金田大臣の本音だということですね。
○金田国務大臣 お答えをいたします。
 ただいま御指摘がありましたその文書につきましては、予算委員会で私がこれまで答弁をしてまいりましたことを整理しまして、自分自身に向けた思いを法曹記者クラブの記者の皆さんに理解してもらうためにしたためたものであります。
 決して、これにつきましては、この文書をもって、国会に対し、その審議のあり方を示唆するようなものと受けとめられかねないものであるという点で不適切な点がございましたので、当該文書を撤回させていただきますとともに、おわびを申し上げる次第であります。
○宮本(岳)委員 大臣の会見での釈明文書を見ましても、あのメモは自分自身に向けたもので、私がそういう考えでいるんだということを自分自身に理解させるものだと述べているわけですね。まさに、みずからの考えだと認めているわけですよ。国会と行政府の関係もわきまえないと言わざるを得ません。法務大臣としての資質が問われる重大問題だということを指摘しておきたいと思うんです。
 加えて、このような大臣のもとで共謀罪法案を提出するなど到底許されないということをまず申し上げて、きょうの本題のテーマに入りたいと思います。
 さて、総理は国家公務員の再就職について、再就職全部がいけないわけではない、再就職した公務員OBのもとの職場への口ききや、予算や権限を背景とした再就職のあっせん、押しつけが問題なのだという答弁を繰り返してまいりました。
 しかし、今回の事件は、大学の許認可権限や補助金の交付決定の権限を持つ文科省の吉田大輔高等教育局長がわずか二カ月後に早稲田大学教授に再就職したことが事件発覚の発端となったわけであります。
 総理は、官僚がどんなに密接な利害関係のある企業等に再就職しても、あっせんや押しつけ、口ききさえなければ何の問題もない、そういう立場ですか。
○安倍内閣総理大臣 第一次安倍政権のときの公務員制度改革というのは、それまでの外形の基準をいわば行為基準に変えたものであります。
 それをなぜ変えたかといえば、それまでは、それまで五年間関係の部署にいなければ、二年を経過した後はということであったわけでございますが、我々のこの改正によって、そのときはまさに役所ぐるみで、直接その会社にかかわりのない部署にいたとしても、役所ぐるみで、権限や予算を背景として、人事の一環としていわゆる天下りを行っておりますから、そこに当然、ひもが切れていないわけでありまして、さらにその先の就職までずっと続いていくという大きな問題があったということにおいて、結果として、まさに役所とひもの切れていない人がそこに行くことによって当然役所との癒着は進んでいくという問題がありましたので、一切あっせんを禁止するという手段をとったわけでございます。
 一方、さまざまな経験や知識を生かしていただくということは私は問題がないだろうと思います。ですから、二年以内の場合は、それを全部、全てつまびらかにし、オープンにし、かつ、それを監視委員会が一つ一つちゃんとチェックして、行為上問題がないかということをチェックするという仕組みになっていたわけでございます。
 ですから、その意味におきまして、両方がそろった後は、その後も起こっていることは大変残念ではありますが、このように摘発をされている、こういうことではないかと思います。
○宮本(岳)委員 だからだめなんですね。そんな、高等教育局長、まさに大学を所管する局長が大学に天下れば、押しつけがなくても、また、もとの職場に直接口ききなどしなくても、問題があるのはもう当たり前なんですよ。
 このパネルを見ていただきたいんです。
 私立大学における経常的経費と経常費補助金の推移という、これは文部科学省のグラフでありますけれども、昭和五十五年、一九八〇年に三割だった私学助成金の補助割合は、年々減り続けまして、二〇一五年にはついに一割を切りました。
 少子化による学生数の減少が問題になる中、どんどん小さくなっていくパイをめぐって、今、各大学は生き残りをかけた熾烈な助成金の争奪戦をしております。そういうもとでは、天下りを無理やり押しつけたりしなくても、資金獲得で有利になるように大学側が文科省OBを喜んで受け入れる構図ができているんですね。
 そこで、文部科学大臣に聞くんですけれども、内閣人事局の国家公務員法等に基づく再就職状況の公表で、この制度が始まった二〇〇九年一月一日以降、昨年九月三十日までの累計で、文科省から大学への再就職は、国立大学、公立大学、私立大学、それぞれ延べで何人になりますか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 国家公務員法に基づく再就職状況の届け出件数によれば、二〇〇九年一月一日、平成二十一年の一月一日でございますが、これから平成二十八年九月三十日までの間に、文部科学省から大学等への再就職者数は、国立大学十四名、公立大学五名、私立大学等、これには短期大学、専門学校も含めますが、これが百十四名、延べ百三十三名となります。
○宮本(岳)委員 国公立で十九人、私学では百十四人にも上っております。
 我々のところで数えてみたんですけれども、天下り後の役職は、学長と副学長が八人、事務局長などが四十二人、理事、参与、顧問などが二十四人、教授、特任教授、講師などが四十二人となっております。
 さらに、国公立大学には、届け出の必要な再就職以外にも、現職の、現役のままで二百四十一人も出向していることが既に明らかになっております。これを図示するとこのパネル二のようになるわけですね。
 総理、ここに示されているのは、まさに資金獲得で有利になるように大学側が文科省OBを喜んで受け入れているという構図ではありませんか。
○松野国務大臣 大学に対する私学助成を初めとした経費また補助金等に関しては、これも一定の算出式、学生数、教授数等々を含めた算出式で出しております。また、補助金等に関しても、外部有識者による審査を経て行われておりますので、再就職と各大学、高等教育機関に対する補助が関連性があるとは承知をしておりませんが、しかし、今回の事案の上でも、国民の皆さんがそういった関係があるのではないかという疑念を持たれるのは当然かと思いますので、そのこともあわせて、しっかりと今回の調査の中において解明をしてまいりたいと考えております。
○宮本(岳)委員 なるほど、経常的経費というものは、大部分は学生数や教員数で決まっております。
 パネル三を見ていただきたい。
 これは、私学事業団が説明のために使っているイメージ図であります。基盤的資金、下の四角い部分は大体決まっております。私学助成金は早稲田で九十億円となっておりまして、大体そういう額なんですね。そこで、この屋根の部分、三角形のところ、この競争的資金をめぐって、国公私立が入り乱れて資金獲得に躍起になっております。ここに赤線を引いておきましたが、スーパーグローバル大学等事業とあることに御注意をいただきたいと思うんです。
 そこで、早稲田大学の補助金なんです。
 早稲田大学がホームページに公表している決算書を見ますと、経常費補助金、いわゆる私学助成金は、多少の上下はあっても九十億円程度で推移をしております。一方、教育事業関係補助金というものが二〇一四年度からふえて、二〇一六年度予算で九億六千万円と大きな部分を占めております。この補助金は、まさに先ほどのこの図の競争的資金、この屋根の部分に当たるものですけれども、この補助金、どういう中身であるかということについて、早稲田は、二〇一五年度決算では、スーパーグローバル大学創成支援事業による補助金等と例示をいたしております。
 文科大臣、この事業の目的はどういうものですか。
○常盤政府参考人 お答え申し上げます。
 スーパーグローバル大学創成支援事業でございますが、この事業は、我が国の高等教育の国際競争力の向上及びグローバルに活躍できる人材の育成を図るために、世界トップレベルの大学との交流、連携を実現、加速するための新たな取り組みや、人事・教務システムの改革など、国際化を徹底して進める大学を重点支援するというものでございます。
○宮本(岳)委員 では、聞きますけれども、このスーパーグローバル大学創成支援事業、これは何年何月に公募が始まり、何月何日に採択をされたか、そのときの高等教育局長は一体誰でしたか。
○常盤政府参考人 スーパーグローバル大学創成支援事業につきましては、平成二十六年の四月十五日に公募を開始いたしました。第三者による審査を実施いたしまして、その上で、同年、平成二十六年九月二十六日に採択を行っております。
 当時の高等教育局長は吉田大輔氏でございます。
○宮本(岳)委員 この事業を立ち上げたときの高等教育局長こそ、まさに吉田大輔氏でありました。
 この事業にはタイプAとタイプBというのがありまして、早稲田大学はタイプAで採択をされております。このタイプA、トップ型というのは一体どういうものか、また、このタイプAには何大学が公募し、何大学が選ばれたのか、また、公募時に、本事業において支援できる補助金の年間上限額は幾らと定められておりましたか。
○常盤政府参考人 この事業のタイプA、トップ型でございますが、世界ランキングトップ百を目指す力のある、世界レベルの教育研究を行うトップ大学を対象としたものでございます。
 国立の十三大学、公立一大学、私立の二大学の合計十六大学が応募をいたしました。国立の十一大学と私立の二大学が選ばれております。
 また、この事業において支援できる上限額でございますけれども、タイプAで年間五億円となっております。
○宮本(岳)委員 そこで、パネル四を見ていただきたいんですね。
 二〇一四年、この事業の事業申請時に各大学が提出した構想調書という書類に書き込まれた事業規模の一覧であります。早稲田大学は他大学を圧倒的にしのぐ百億円を構想しております。
 このスーパーグローバル大学創成支援事業というものは、今後十年間に世界大学ランキングトップ百に我が国の大学を十校入れる、これが目標ですから、この事業は十年間の事業なんですね。上限五億円で十年間といえば、五十億円規模になります。百億円という早稲田大学の構想は、上限目いっぱい受け取ろうという極めて野心的な構想であります。
 しかも、この制度は支援開始から四年目のことしと七年目の二〇二〇年度に中間評価が行われ、目標達成が困難と判断されれば、事業の中止、補助金の減額、こういうことがされることになっております。
 この補助金を今後も確保する上で、まさにこの制度をつくり、高等教育局長として公募し、採択時も局長だった吉田大輔氏を教員として迎えることは、早稲田大学にとっては何よりも心強いことだったんじゃないですか、大臣。
○松野国務大臣 こちらのスーパーグローバル大学創成支援事業に関しましては、その審査の経過といたしまして、日本学術振興会に依頼をして設置したプログラム委員会審査部会において、書面審査、面接審査等を実施しております。外部有識者の方々に公平に評価をいただいて選んでいただいているということでございますし、委員から御紹介いただきましたとおり、事業開始四年目、七年目に行われる中間評価においても、これは外部の評価を公平に受けた上で実施されていると承知しております。
 しかし、先ほども申し上げましたとおり、実際問題として、当時の高等局長の吉田さんが早稲田大学に再就職をしたという案件、この案件自体が違法でありますが、再就職をしていたという事実がこれらの採択に関して何らかの影響を与えたのではないかという疑念があるということも、国民の目から見て当然そういった疑惑が出るんだろうというふうに考えております。
 その点にもしっかり対応し、その再就職とこの事業がどのような関係であったか、公平性が保たれていたかについてもしっかりと解明をしてまいりたいと考えております。
○宮本(岳)委員 もちろん、この制度は吉田さん一人でつくったものじゃありません。世界と競うスーパーグローバル大学を創設し、世界大学ランキングトップ百に我が国の大学が十校以上入ることを目指すというのは、第二次安倍内閣が二〇一三年六月十四日に閣議決定した日本再興戦略に出てくる安倍内閣としての方針なんですね。
 しかし、それもまた突然降って湧いたものじゃないんです。その前段には、二〇一三年四月十五日の第六回教育再生実行会議、五月八日第七回、五月二十二日第八回と、わずか一カ月余りの間に三回の会議を開いて、大学教育とグローバル人材の育成について議論をして、第三次提言「これからの大学教育等の在り方について」、これをまとめた教育再生実行会議の動きがありました。ここには、「国際化を断行する大学(「スーパーグローバル大学」(仮称))を重点的に支援する。」、今後十年間で世界ランキングトップ百に十校以上をとはっきり出てまいります。
 そこで、聞くんですが、この会議は総理も出席をされております。また、首相官邸四階会議室で開かれてきたわけでありますから総理に確認いたしますが、教育再生実行会議の座長というのは一体どなたでしたか。
○松野国務大臣 教育再生実行会議座長は鎌田薫早稲田大学総長でございまして、座長就任期間は平成二十五年一月から現在まででございます。
 鎌田氏につきましては、人格もすばらしく、高い見識、豊かな経験をお持ちである、大学行政を初めとした教育全般に精通をしている等の理由から、教育再生実行会議発足から座長をお務めいただいております。
○宮本(岳)委員 何が人格もすばらしくですか。驚きました。
 二〇一三年、早稲田大学の鎌田薫総長は、みずから教育再生実行会議の座長としてスーパーグローバル大学構想なるものをまとめ上げました。直後にそれは日本再興戦略の中に書き込まれ、安倍総理の手で閣議決定となりました。
 翌二〇一四年一月、吉田大輔氏が高等教育局長に就任するや、吉田局長のもとでスーパーグローバル大学創成支援事業なるものが立ち上がり、早稲田大学は補助金上限いっぱいの百億円の事業規模の構想を提出いたします。吉田局長は、早稲田大学を含むタイプA、十三大学を採択し、その制度をつくり上げた上で、局長本人がまさにその早稲田大学の大学総合研究センターに天下っていく。
 総理、こんなものはどこからどう見ても癒着以外の何物でもないと言わなければならないんじゃありませんか。
○松野国務大臣 今回の事案につきまして、文部科学省が早稲田大学に対し、再就職等規制に抵触しない等の誤った説明を行い、また、委員会調査に関して隠蔽工作をお願いする等を持ちかけたことに関し、早稲田大学に多大な御迷惑をおかけしたと考えておりまして、私の方から、一月二十五日に鎌田氏に対し、おわびを申し上げたところであります。
 今回の再就職等規制違反に対する事案と教育再生実行会議における議論とは連動しない問題であると考えております。
○宮本(岳)委員 何でそんなことが言えるんですか。
 それだけじゃありません。二〇一四年一月に吉田大輔氏が高等教育局長に就任したその直後、二月一日には、鎌田総長の早稲田大学は、今回吉田氏が天下った大学総合研究センターというものを設立しております。
 この早稲田大学の大学総合研究センターというものはいかなるものか。パネル五を見ていただきたい。これは、早稲田大学がスーパーグローバル大学創成支援事業に応募、申請したときの構想調書に添付されていた、構想実現のための体制構築概念図というものであります。赤線部、スーパーグローバル大学事業推進のために助言する役割がこの大学総合研究センターに与えられております。
 吉田氏の在職中、大学総合研究センターのホームページには、吉田大輔氏の役割について、文部科学省等の各種事業関係に関する連絡調整等への関与(大学への助言)を行う、こう書かれていたんですね。
 きょうは前川前事務次官も参考人でお見えですけれども、早稲田大学で吉田前局長が文部科学省等の各種事業関係に関する連絡調整等への関与という仕事をしていたことをあなたは知っておりましたか。また、吉田氏が早稲田の大学総合研究センターに再就職して以降、あなたは吉田氏から連絡を受けたことがあるのではありませんか。
○前川参考人 吉田前高等教育局長が早稲田大学の大学総合研究センターに在籍しているということは承知しておりました。ただ、吉田前局長から、高等教育政策あるいは早稲田大学にかかわる案件について、私に直接何かお話があったということは一切ございませんでした。
○宮本(岳)委員 総理、これは再就職の仕方の問題なんかじゃないんですよ。履歴書をいつ届けようが、誰が届けようが、直接口ききなどしなくても、高等教育局長が大学に天下ることなど許されるわけがないと思うんです。
 やはり、退職した官僚がみずから所属した役所と密接な関係のある業界や団体などに再就職すること自体を禁止しなければ、癒着は決して防げないのではありませんか、総理。
○山本(幸)国務大臣 国家公務員の再就職につきましては、法令に違反することなく再就職し、公務部門で培ってきた能力や経験を活用して社会に貢献することには意味があると考えております。
 一方、公務員OBの口ききや、予算、権限を背景とした再就職のあっせん等は、官民の癒着につながりかねず、根絶しなければならないと思っているところであります。
 現行制度による厳格な監視が機能したからこそ今回の文部科学省の事案が明らかになったものではありますが、このような事案は国民の信頼を揺るがすものであり、あってはならないことであります。
 国民の疑念を払拭するため、全力を挙げて調査を行い、その結果を踏まえて、どのような対策をとればよいか、実効の上がる対策がとれるか、しっかりと検討してまいりたいと思います。
○宮本(岳)委員 二〇〇七年に総理がつくられた法律ですから、先ほど手を挙げておられましたから、総理から御答弁をいただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 いわゆる天下りの問題点というのは先ほど申し上げたわけでございまして、我々はまさに、行為規制に変える中において、二年以内に関係のある企業あるいは大学に行った場合は、その経緯等についてしっかりとつまびらかにする、かつ監視委員会がしっかりとそれを調査するということにしているわけでございます。しかし、その調査にかからなくても全てだめではないかというのが宮本委員の御指摘であろう、このように思うわけでございます。
 今回の文部科学省の再就職違反の事案により国民の疑念が生じるのは、これは当然だろう、こう思います。今後、早稲田大学を初めとして、監視委員会から指摘されている大学との関係に関し、文部科学省において徹底した調査を進めてもらう、このように考えております。
○宮本(岳)委員 高等教育局長が大学に天下れば国民が疑念を持つのは当たり前であって、再就職の仕方じゃないんですね。
 委員長、私は、この問題の真相の解明が必要だと思います。そのためには、吉田大輔前高等教育局長を当委員会に証人として招致する必要があると考えますが、ぜひ御協議を願いたいと思います。
○浜田委員長 理事会で協議いたします。
○宮本(岳)委員 私は、さらに、この問題の背景には政財官の癒着があるということを指摘しなければなりません。
 このスーパーグローバル大学事業というものの震源地は、紛れもなく財界であります。
 パネル六を見ていただきたい。この政策が、先ほどの閣議決定、日本再興戦略に決定されるまでの流れを年表にいたしました。
 二〇一二年三月二十六日、経済同友会が、産業界にとってグローバルに活躍できる人材のニーズは増加しているにもかかわらず、我が国の大学はその役割を十分に果たしているとは言えないという提言を発表いたしました。
 第二次安倍政権は成立から一カ月もたたずに産業競争力会議を設置いたしましたけれども、ここには、民間議員として、その経済同友会の長谷川閑史氏も経団連会長の榊原定征氏も入っておりました。
 そして、財界トップみずから官邸に乗り込んで、二〇一三年三月十五日、首相官邸四階会議室で開催された第四回産業競争力会議、この中に、長谷川閑史経済同友会代表幹事が一枚のペーパーを提出しております。その「人材力強化・雇用制度改革について」という長谷川ペーパーの中に、世界大学ランキングトップ百に十年で十校という、この数値目標が初めて登場するんですね。そしてそれが、先ほど論じた教育再生実行会議を経て、六月十四日にはいよいよ閣議決定、政府方針となるんです。
 総理、これはまさに、財界の言うままに、財界の要求する人材づくり、グローバル人材の育成とそのための大学改革なるものを、政治の力と補助金の誘導で大学に上から押しつけたということではありませんか。
○安倍内閣総理大臣 グローバル化への対応というのは、これは経済界だけではなくて、まさに我々もその問題意識を共有していたわけでございますし、そしてまた、教育再生実行会議の中においても随分議論になったわけでございますが、その必要性が指摘をされたわけでございます。
 グローバルな経済の中で日本も生きているわけでございまして、その中で、グローバルな経済に対応する上においてグローバルな人材を育成していくことは当然必要であろう、このように私は考えるわけでございます。その中において、経済界からも要請され、また我々も、経済界から言われたからやるというよりも、これはまさに我々もそういう意識を持っている中において経済界からも要請された。そういうことも踏まえまして、平成二十五年に閣議決定した日本再興戦略において、人材・教育システムのグローバル化による世界トップレベルの大学群の形成を柱の一つと掲げたところでございます。
○宮本(岳)委員 経済界が望んだ。しかし、それ以外、私はいろいろ話を聞きましたけれども、現場の教員の中では、英語化が押しつけられて大変だという声も、悲鳴も上がっている。あるいは、早稲田大学は、政経学部においては四万一千円も授業料が値上げされている。こういう実態もあるわけですね。
 今回の文部科学省の天下りあっせん事件の背後には、文科官僚と大学との癒着があります。しかし、その背後には、財界の求めるグローバル人材の育成とそのための大学改革というゆがんだ大学政策が横たわっていると思うんです。いわゆるOBルートももちろん問題ですけれども、一番の問題は政財官の癒着にこそあります。
 運営費交付金や私学助成など基盤的な経費を削って競争的資金に切りかえて、大学を際限ない競争に追い立てて、天下りを受け入れざるを得ないようなところへ大学を追いやっていく、そういうゆがんだ大学政策は直ちに中止すべきことを強く求めて、私の質問を終わります。
○浜田委員長 この際、塩川鉄也君から関連質疑の申し出があります。宮本君の持ち時間の範囲内でこれを許します。塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 今回の文科省の再就職あっせん、いわゆる天下りあっせん事件で、総理は、再就職等監視委員会が機能していると述べておられます。そして、国交省の天下りあっせんの事例を使って再就職等監視委員会が機能したと繰り返し強調しておりますが、国交省の天下りあっせん事件、最初に監視委員会が取り上げたというこの国交省の天下りあっせん事件というのはどういうものか、この点、まず再就職等監視委員長から説明をお願いしたいと思います。
○大橋参考人 お答えいたします。
 当時の再就職等監視委員会の調査においては、関係者からの聞き取りや証拠などから、元国土交通審議官が、海技振興センターに対して再就職者の情報を提供し、地位に関する情報の提供を依頼したこと、それから日本民営鉄道協会に対して再就職先の地位に関する情報の提供を依頼したこと、これら二件について再就職規制違反があると認定をいたしました。
○塩川委員 今委員長が答弁をしました国交省の天下りあっせんの二つの事例を調査する、その端緒というのが、二〇一一年のときの七月、十月におけます衆議院内閣委員会における国会の質疑が契機だということでよろしいですか。
○大橋参考人 再就職等監視委員会が調査をする前にそのような経緯があったということは承知しております。
○塩川委員 この二〇一一年のときの国会での指摘と総理も言っていた質問は、私が質問したものであります。私が内閣委員会でこの問題を取り上げた。それがこのパネルにあらわれているわけであります。私が指摘をした、国交省における天下りあっせんの仕組みを図式化したものであります。
 上から二つ目の横にある、棒になっているところ、これが日本民営鉄道協会理事長ポストとなるものですけれども、見ていただきたいんですが、いわゆる国交省のOBが最終官職で天下っているということが出ているわけです。左から見てわかるように、最終官職、最終の役職が、海上保安庁次長、その次には関東運輸局長、次にはまた後の関東運輸局長、その後にはまた後の関東運輸局長がつき、大臣官房の運輸安全政策審議官に引き継ぐ、こういう、民営鉄道協会の理事長職が歴代、国交省のキャリアOBで占められているということが見てとれるわけであります。このように、同一ポストに何代も天下りが続くという、固定ポストと言われているものであります。
 そして、矢印がついています。右斜め下に向いているこの矢印というのが、複数の天下り先を渡り歩く、わたりというものを示しております。
 上から四つ目の海技振興センターの常務理事のところを見ていただきたいんですが、ここのところにあらわれているように、その上に小型船舶検査機構というのがあって、そこから大臣官房付という最終官職の人が海技振興センターに常務理事でつく。その際に、それの前職だった船員中央労働委員会事務局長という最終官職の人が今度は日本冷蔵倉庫協会理事長に天下るということになるように、それぞれ渡っているわけですよね。
 加えて、こういった固定ポストとわたりというのが、二〇一一年六月、赤い破線で書いてありますけれども、そこで一斉に行われているんです。二〇一一年六月の時点、これを前後して、赤い下向きの矢印があるように、幾つものわたりが一斉に行われている。つまり、固定ポストとわたりが組み合わさった、まさに玉突き人事が一斉に行われているということがここに見てとれるわけであります。
 私が指摘をしたのは、このような固定ポスト、わたり、そしてそれらが組み合わさった玉突き人事の全体像を明らかにせよということだったわけです。それなのに、監視委員会が明らかにしたのは、赤いところに記してある日本民営鉄道協会理事長それから海技振興センター常務理事、このたった二つなんですよ。このたった二つしか監視委員会は明らかにしなかったじゃないですか。
 私が指摘をしたのは、こういう天下りの全体像を明らかにせよ、これこそ解明すべきだと要求していたのに対して、何でこういう解明を行わなかったのか。
 監視委員長に聞きますけれども、固定ポストやわたりや玉突き人事、こういった天下りの全体像を監視委員会は明らかにしたんですか。
○大橋参考人 お答えをいたします。
 この国土交通省に関する事案につきましてどのような調査を行ったというようなことにつきましては、過去の事例とはいえ、その内容をここで明らかにすることは今後の調査に支障を来しかねないというふうに思っておりますので、詳細についてはお答えを差し控えさせていただきます。
○塩川委員 こういった問題について調査しなかったのかと聞いているんですよ。二〇一一年の話だよ。何で答えられないんだ。もう一回。
○大橋参考人 事案の解明に必要な調査を行ったということを申し上げるだけで、それ以上詳しいことについてはお答えを差し控えさせていただきます。
○塩川委員 これで監視委員会が機能したと言えるのかというのが問われているんですよ。
 総理にお尋ねしますけれども、第一次安倍政権のときの公務員制度改革担当大臣が当時答弁をしておりました。大体、固定ポストになっているところは、ほとんどあっせんがあると見るのが常識だ、だから、固定ポストになっているところに請われて行ったという形をとっても、やはり外部監視機関、これは監視委員会のことですけれども、この外部監視機関はきちんとチェックの目を光らせるということですと言っていたじゃないですか。
 第一次安倍政権の公務員制度改革担当大臣がこういう答弁をしていたにもかかわらず、監視委員会は、この固定ポストさえまともに調査したということの説明もしない、わずか二件の例しか挙げない。これでどうして監視委員会が機能したと言えるのか。総理はそのことを承知していたんですか。
○安倍内閣総理大臣 この案件は、確かに委員が最初に国会で取り上げられたということは承知をしております。
 同事案については、国会での指摘に対し、当時の、これは民主党政権時代でありますが、当時の国土交通副大臣らをメンバーとする調査委員会が二度にわたって違反行為はなかったと認定したわけでございますが、しかしながら、第二次安倍内閣が発足後、平成二十五年三月に、再就職等監視委員会が調査した結果、違反行為が認定をされているわけでございます。
 つまり、その前の段階では全く摘発されていないというか、これは違反行為はなかったと認定されていたものが、調査委員会の調査によって明らかになった、こういうことでございます。
 今委員が御議論の点については、これはまさに監視委員会がお答えをするものであろう、このように思います。
○塩川委員 固定ポストがまさに天下りあっせんだというのは当時の担当大臣も言っていた。そういうことさえ調査したということも示せないのが監視委員会の実態なんですよ。まさに、天下りあっせんについて監視委員会が機能していると言えないということがこういうところにもはっきりとあらわれている。この全体像を明らかにしたのに二つしか言えなかったというところに、監視委員会がその役割を果たしていない、仕組み上がそうなっていることを示しているということを強く指摘するものであります。
 重ねて総理に聞きますけれども、文科省でも国交省でも官僚トップの事務次官が関与していたように、役所ぐるみの天下りあっせんが一度ならず二度までも行われているというのは、まさに構造的な問題です。
 第一次安倍政権の国家公務員法改正の重大な問題は、営利企業への天下り禁止という事前規制の仕組みをなくして、天下りを原則自由化したことにあります。そして、天下りあっせんだけを問題にしてチェックする仕組みをつくったけれども、その結果、まともなチェックもできなかった、そういうことになるんじゃありませんか、総理。
○山本(幸)国務大臣 先ほどの渡辺当時の行革大臣の発言は、その当時は再就職のあっせんというのが許されていたわけでありまして、その意味でそういう発言になったと思います。現在とは事情が違うと思います。
 平成十九年の公務員法改正以前は、国家公務員は、まさに離職後二年間、その離職前五年間の在職機関と密接な関係にある営利企業への再就職は禁止されていたわけであります。
 他方、当時は各省庁において、組織の新陳代謝のために、人事当局による勧奨退職と再就職先のあっせんが人事の一環として行われておりました。
 このような再就職は、個々の職員と再就職の間に必ずしも密接な利害関係が存在しないものであっても、官庁が組織的にあっせんを行うため、結果的に、当該官庁が有する予算や権限を背景に民間に押しつける形で行われることが多かった、これが公務員OBによる口ききなど官民癒着につながっていたというのが問題の核心でありました。
 第一次安倍政権では、このような官民癒着の温床を根源から排除するため、営利企業はもとより、非営利法人への再就職についても、官庁によるあっせんを一律に全面禁止することとしたものであります。
 一方、法令に違反することなく再就職し、公務部門で培ってきた能力や経験を活用して社会に貢献することには意味があります。
 このため、密接な関係のある営利企業への離職後二年間の再就職の原則禁止にかえて、平成十九年の国家公務員法改正により、それまで禁止されていなかった各府省による再就職あっせんの全面禁止等、厳格な規制を導入することにしたものであります。
 その際、規制を実効性あるものにする観点から、離職後二年以内に再就職した場合にはこれを公表するとともに、極めて独立性が高く、かつ強力な調査権限を有した再就職等監視委員会を設置して厳しく監視することとしたものであります。
 この現行制度による厳格な監視が機能したからこそ、今般の文科省事案が明らかになったものではございますが、本事案で生じた国民の疑念を払拭する必要があり、今後、しっかりとした調査を行い、その結果を明らかにすることにより国民の疑念払拭に努めてまいりたいと思います。
○塩川委員 答弁が長いのは、機能していないということを言いたいだけということです。
 総理に重ねて聞きますけれども、そもそも、監視委員会がこういう形で、機能していない。今言ったように、公益法人を対象にというのがありますけれども、そもそも、営利企業だけではなくて公益法人も天下り禁止の対象にする、範囲を広げろと要求してきたのは私たちであるわけで、そういうことこそ必要で、原則自由化、天下りの自由化を図ったというところに大もとがある。
 総理にお尋ねしますけれども、二〇一一年三月の東電の原発事故、その直前の一月に、電力会社を所管する経産省の資源エネルギー庁長官が、退職後わずか四カ月で東電顧問に天下りました。原発を推進してきた経産省と東電の癒着を示すものであり、原発事故への反省がないと厳しい批判を受け、結局辞任に追い込まれました。それ以前は二年間はまさに営利企業、関連するところに行けなかったのを、それを撤廃したために、わずか四カ月で天下りをするということが可能となった。
 これは、第一次安倍政権で天下り規制をやめて、天下りを原則自由化したから可能になったということじゃありませんか。
○安倍内閣総理大臣 それは自民党政権当時ではございませんが、民主党政権時代でございますが、まさにそのときに再就職等監視委員会のメンバーが決められていなかった、いわば発足していなかったという大きな問題があった中において、発足していれば恐らく、それは間違いなく、エネ庁の長官が東電ですから、当然指摘があったのではないかと推測されるわけでございます。
○塩川委員 私が指摘したことの一部しかやれていないんですよ。これでどうして機能したと言えるのか。
 そもそも東電への天下りというのは、歴代の自民党政権でずっと続いていたんですよ。東電への天下りというのは、通産省、経産省から五代五十年にわたっているんですよ。連綿と天下りが続いていた、固定ポストとなっていたというのが、この経産省、通産省の東電の人事だった。顧問から入って、最後は副社長に上がっていく、そういうルートさえ全部同じなんですよ、こういうのを見ても。
 まさに、こういった天下りの禁止を撤廃した、だからこそ資源エネルギー庁長官が天下ることができたというのは、第一次安倍政権がやった結果じゃありませんか。
 官業の癒着をもたらした天下りというのは、全体の奉仕者たる公務員の仕事をゆがめ、国民の利益を損なうものになる、きっぱりと断ち切るべきであり、実効性ある天下り規制は、規制対象を民間企業だけではなく公益法人や特殊法人などに拡大し、離職後二年間の規制期間を五年に延長するなど、かつて行っていた天下り規制の抜本的強化を図ることであり、公務員を定年までしっかり働けるようにする、こういう取り組みこそ必要だ、この立場に立つことを強く求めるものであります。
 それで、もう一つ指摘をしたいのが、民から官への天上がりの問題です。
 第一次安倍政権は、二〇〇七年の四月に「公務員制度改革について」を閣議決定しました。天下り原則自由化の国家公務員法改正を行うとともに、公務員制度の総合的改革を行うための国家公務員制度改革基本法の立案を決めております。その中には、「官民交流の抜本的拡大」として、「官から民、民から官の双方での官民交流の抜本的拡大に向け、早急に所要の制度整備を行う。」とあります。官と民の間を自由に行き来できるようにするという回転ドアの実現を目指すものであり、その推進役を果たしたのが第一次安倍政権であります。
 パネルを見ていただきたいんですけれども、民間企業から国への職員の受け入れ状況のグラフであります。
 営利企業から国への職員受け入れの拡大を示しています。青い棒グラフですけれども、第一次安倍政権の二〇〇七年度のときに八百四十五人だったのが二〇一五年度には千八百八十二人へと、二・二倍に大きく増加をしています。
 総理にお尋ねしますが、こういった営利企業にとって官民人事交流を行うメリットというのは何なのでしょうか。
○山本(幸)国務大臣 官民人事交流法に基づきます交流採用は、民間企業における実務の経験を通じて効率的かつ機動的な業務遂行の手法を体得している者を採用して職務に従事させることにより行政運営を活性化することを目的とするものであります。
 交流採用を実施した民間企業においては、人材の育成や相互理解の深化等に資するとの評価がなされているものと承知しております。
    〔委員長退席、葉梨委員長代理着席〕
○塩川委員 人材育成、相互理解ということがありましたけれども、第一次安倍政権の国公法の改正時に総務省が行った委託研究があります。民間企業等における官民人事交流に対する意識に関する調査研究というもので、ここに、官民交流によって民間側が得たいと考えるメリットは三点ある。一つが派遣する職員の人材育成、二つが官庁との人脈形成、三つが新たなビジネス機会の創出というものであり、つまり、官庁との人脈形成、新たなビジネス機会の創出が営利企業のメリットだということになります。そこに官民癒着が生じるのも当然であります。
 政権の政策立案の司令塔が内閣官房であります。内閣官房に置かれたTPPや健康・医療戦略、働き方改革などの事務局には、民間企業から多数が勤務をしております。赤い折れ線グラフですけれども、内閣官房における民間企業出身者数は、二〇〇七年度の六十人が二〇一五年度には二百五人へと、三倍以上に拡大をする。まさに、政権中枢で政策立案に深く関与するものとなっています。多数が出身企業の身分を持ったまま勤務し、数年後には出身企業に戻っていく。そうなれば、営利企業の利潤追求を代弁することになる。
 総理にお尋ねしますけれども、例えば、第二次安倍政権で成長戦略に位置づけられた健康・医療戦略は、先端医療分野に予算配分などを集中し、省庁の縦割りを排除した連携を進めるものです。その推進体制の事務局である健康・医療戦略室には、製薬メーカートップファイブの武田薬品、アステラス製薬、第一三共、大塚製薬、エーザイなどの大企業が加わっております。
 このように、予算の重点配分などの利益を得るような業界関係者を直接国家戦略の作成に当たらせるもので、これは公平公正な政策をゆがめるものとなると思いませんか。総理、いかがですか。
○山本(幸)国務大臣 官民人事交流法に基づいて民間企業から国に採用された職員は、当該民間企業と密接に関係する官職にはつかせず、当該民間企業の事業または事務に従事させないこと等の措置を通じて官民の癒着を防止しているところであります。
 また、採用昇任等基本方針においては、職務の特殊性等を踏まえて、官民癒着等の懸念が生じないように、制度を的確に運用することを定めております。
 これらに沿って、民間から国への職員の受け入れについては、官民の癒着との批判を招かないよう適切に行うことが必要と考えております。
○塩川委員 内閣官房における民間企業出身者二百五人のうち、非常勤職員が百五十九人なんですよ。ということは、皆さん、何年間か勤めたら帰っていくんですよね。そういう関係になっています。健康・医療戦略室においても、民間企業の出身者は十人おりますけれども、全て非常勤職員であります。先ほど紹介した製薬メーカートップファイブの企業など、大企業ばかりです。
 そこで、石原大臣にお聞きしますけれども、そういう民間企業から来た職員のうち、課長補佐クラスの参事官補佐、それから係長クラスの主査の勤務時間とか給与などの勤務条件はどうなっていますか。
○石原国務大臣 委員御指摘の健康・医療戦略室では、今委員が御指摘されましたような企業等々を含めまして、民間における研究開発やグローバルな産業競争の最前線で活躍している方々の専門的な知見を企画立案等に生かす、もちろん山本大臣の御指摘されたような方法でございます、任命しております。
 そこで、御質問でございますが、健康・医療戦略室に勤務する民間出身の職員の勤務時間は、月曜日から金曜日まで、午前十時から十二時及び午後一時三十分から五時十五分まで、一日五時間四十五分であると承知をしております。(塩川委員「給与。給与を質問したでしょう」と呼ぶ)
○葉梨委員長代理 給与についても、石原大臣。
○石原国務大臣 健康・医療戦略室に勤務する民間出身の職員の給与については、一般職の職員の給与に関する法律、いわゆる給与法でございます、これの第二十二条第二項において、常勤の職員の給与とのバランスを考慮するとされており、これに基づき支給をしているものと承知しているところでございます。
○塩川委員 具体的には幾らですか。
○石原国務大臣 個々人が幾らということは、個人情報がございますので、予算書の中で計上している金額を申し述べさせていただきたいと思います。一日当たり、ただいま委員が御指摘をされました課長補佐クラスでおよそ一万一千円、係長クラスで一万円弱となっております。
○塩川委員 ですから、係長クラス一万円弱ということで、週五日ですから、月に二十日、年間にすると二百四十万円です。非常勤職員の方です。
 この募集要項を見ると、この非常勤職員の場合には昇給はありませんし、ボーナスもありません。社会保険の適用もないということになると、暮らしていくのも大変なんですよ。だから、実態は、こういった民間企業からいわば出向で来る人に対して、民間企業側が給与等の補填をしているということになるんじゃないですか。そうなれば、まさに見返りを期待するようになるのも当然じゃないでしょうか。そこに、官から民と同時に民から官が官民癒着、官業癒着をもたらすということが問われてくるわけであります。
 こういった官民交流が官民癒着、官業癒着になる、民間から利潤追求で効率のみを優先する意識と制度が持ち込まれれば国民全体の奉仕者という公務の性格がゆがめられる、官民癒着、官業癒着をきっぱりと断ち切るべきだということを申し上げ、お呼びした方でお聞きできなかった方は申しわけありませんでした、以上で質問を終わります。
○葉梨委員長代理 これにて宮本君、塩川君の質疑は終了いたしました。
 次に、浦野靖人君。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いをいたします。
 本日、我々もまず天下りについて質問させていただきたいと思います。
 我々は大阪で、安倍第一次内閣のときにつくられたものを手本にして、さらに実効性のある厳しい条例をつくりました。我々がその条例をつくるのは、天下りをしない、させない、できないようにするのがやはり目的だった、だからこそ事前に全て禁止するということにしてあります。
 今、「再就職情報の届け出(イメージ)」というものを出させていただいています。ここにあるように、在職中の職員の再就職の約束時とか、これはちょっと、どういうふうなことを想像しているのか。こんなのわからぬでしょうというふうな感じなんですけれども、これはさておいて、こっち側ですね、管理職経験のある元職員。
 管理職の経験のある方ということは、一定の役職にある人以外はもう既に再就職監視委員会の網の目から逃れてしまっているんですね。管理職以上の方と管理職以下の網にかからない人たちの退職者で、どっちの方が人数が多いんですかとお聞きすると、管理職以下の人たちの方が多いと言うんですね。
 ということは、委員会の網の目にかからなくて天下りをしている可能性のある人がさらにたくさんいてる、これはあくまでも可能性ですけれども、そういうことになってしまうわけですね。私は、それではやはり、ある一定の役割を果たしていると総理もおっしゃっていますけれども、完璧ではないというのは言えることだと思います。
 監視委員会の方にもお聞きしました。事後の審査の今のやり方ではやはり人数的にかなり難しい、全てを毎年毎年きっちりと網羅して調べることができるというのは非常にタイトな仕事ですということもおっしゃっておりました。
 さらに、天下りというか、退職された方が就職したときにまず報告をするのは各省庁なんですね。省庁でまとめて、さらにそれを内閣に出す、その時点でまたフィルターがかかってしまっているんじゃないかという疑いも持つことになると思います。
 私は、だから、監視委員会の人数も不十分だし、こういった制度だとやはりこの委員会の制度がかなり形骸化してしまうんじゃないかというふうに思っています。我々はもちろんもっと厳しい法案を提出させていただいておりますけれども、この点についてどうお考えでしょうか。
○山本(幸)国務大臣 国家公務員の再就職について今一番問題となっているのは、官民の癒着につながりかねない公務員OBの口ききや、予算、権限を背景とした再就職のあっせん等の不適切な行為でございます。
 一方で、法令に違反することなく再就職し、公務部門で培ってきた能力や経験を活用して社会に貢献することには意味があると思っております。
 このために、密接な関係のある営利企業への離職後二年間の再就職の原則禁止にかえて、平成十九年の国家公務員法改正によりまして、それまで禁止されていなかった各府省による再就職あっせんの禁止等、厳格な規制を導入するとともに、監視体制として再就職等監視委員会を設置したところであります。
 今般の文科省の事案もこの機能が発揮したからということで考えておりますが、しかし、こうした国民の疑念を払拭する意味で、総理からは全省庁について徹底的な調査を行うように指示がありました。
 御指摘の大阪府大阪市における日本維新の会の取り組みについては承知しておりますが、いずれにしても、全力を挙げて調査を行い、その結果を踏まえて、どのような対策をとれば実効の上がる対策がとれるか、維新の会の取り組みも一つ念頭に置きながら、しっかりと検討してまいりたいと思います。
○浦野委員 一件もなくすようにするためには、今のままではだめだと思うんですね。どこかをやはり変えないといけないというふうに思います。
 これも提案ですけれども、受け入れ側のペナルティーについてなんですね。
 今回、一番大きな問題になっているのは早稲田大学。早稲田大学といえば、誰もが知る名門私立大学ですよね。政治経済学部は一八八二年、明治十五年から、二〇一二年には百三十周年という非常に歴史のある大学です。もちろん、今、前に座られている中にも早稲田大学の出身の方がいらっしゃいます。大隈重信公はもちろんですけれども、下村前文科大臣、岸田外務大臣、稲田防衛大臣、山本農水大臣、そして松野文科大臣も早稲田の出身者であります。官僚にもたくさん優秀な人材を輩出している大学です。その大学がですね、天下りのことについて何も知らなかった、何も気づかなかったなんという言いわけは、本当にただの言いわけにしかならないと思うんですね。
 起こってしまったことは、もうこれはこの国会で今さんざん追及していますから、それはそれでおいておいて、やはり私は受け入れ側のペナルティーがないと話が前に進まないなと思っているんですけれども、大臣は今後、この対策としてそういったことも含めて検討する意思があるかどうか、御確認をしたいと思います。
○山本(幸)国務大臣 現行の国家公務員法上の懲戒処分等は、まさに国家公務員制度の秩序維持という観点から行われているわけであります。その意味では、ある意味で公務員の内部の秩序維持ということでそうした処分が科されるわけであります。
 一方で、外部の方あるいは企業、団体等に対してそうした措置をすべきかどうかということについては、相当慎重な検討が必要だと思っております。
    〔葉梨委員長代理退席、委員長着席〕
○浦野委員 私は、するべきだと思うんですね。ペナルティーがあることによって受け入れ側も天下りを断ることができるようになりますので、そういったインセンティブが働くということで、ぜひこれは検討していただきたいと思います。
 私は松野大臣に答弁を求めたんですけれども、松野大臣はどうですか。
○松野国務大臣 現行体制における法規制のあり方は、今、山本大臣からお話をさせていただいたとおりであります。
 また、今回の事案で文部科学省としても早稲田大学に対して大変な御迷惑をおかけしておりまして、私の方からも鎌田総長におわびを申し上げたところであります。
 文部科学省としては、現行法体制の中において、今、違法行為について御指摘をいただき、真相解明に取り組んでいるところでございますので、まず徹底的な事実解明を進め、そして国民の信頼回復を図ってまいりたいと考えております。
○浦野委員 今回の件を受けて、冒頭に言いましたように、できないように仕組みを変えるべきだというふうに思いますので、これからもこの点についてはしっかりと日本維新の会はやっていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 続きまして、保育士給与についてです。
 全産業との格差を埋めようと、安倍政権におきましても今回予算をつけていただきました。これは今までの質問で恐らく誰も言っていないことなんですけれども、日本の全保育士を代表してお礼を言いたいと思います。どうもありがとうございます。私も保育士ですので、もともと。今までやってこなかった政権もありますし、本当に我々にとってはありがたい話です。保育士を国家資格に上げるという運動も我々は行ってきました。
 ただ、キャリアパスというのも今回検討していただいていますけれども、一法人一施設の小さな保育園がこれを使い切れるのかという、ちょっと不安の声が上がっています。その点についても少し、総理肝いりのこの政策ですので、ちょっと言っていただけたらな、説明をしていただけたらなと思うんですけれども、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 大変、我々の保育士の処遇改善について評価をいただいたこと、御礼を申し上げたいと思います。
 安倍政権においては、高い使命感と希望を持って保育の道を選んだ方々に仕事を続けていただくために、処遇改善を初め、潜在保育士の再就職支援や保育士の事務負担の軽減などに総合的に取り組んでおります。
 具体的には、政権交代直後から、毎年度、保育士の処遇改善に取り組んできたところでございますが、平成二十九年度予算では全職員の処遇を二%改善します。これによって、政権下においては合計一〇%の改善が実現をいたします。
 そして、一律の処遇改善に加えまして、ただいま委員から御指摘がございました、努力が評価され、将来に希望が持てるようなキャリアアップの仕組みを構築しまして、経験年数がおおむね七年以上の中堅職員に対しては月額四万円、そして経験年数がおおむね三年以上の職員に対しては月額五千円の処遇改善を行うこととしております。
 また、労働基本権が制約されている国家公務員の給与については、その代償措置である人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢のもと、民間の水準を踏まえ決定されているわけでございますが、こうした中にあっても、厳しい財政事情を踏まえ、国家公務員の総人件費に関する基本方針に沿って、給与制度の総合的見直しの実施や定員合理化等を行うことなどにより人件費の抑制を図っていく考えでございますが、これは……(浦野委員「それは次の質問に対する答弁なんですけれども」と呼ぶ)ちょっと先回りさせていただきましたが。
 四万円、五千円について、使い勝手の問題等でございますが、実際にこの使い勝手がよくなるように我々も実施状況をよく見ていきたい、このように考えております。
○浦野委員 今ちょっと先走って答弁をしていただきましたけれども、今から聞くことに対することだったと思うんですけれども、気を取り直しまして。
 我々は、「“今すぐ”待機児童「ゼロ」作戦」というのを去年の三月十七日に日本維新の会で総理に提案させていただきました。ボードにあるように、一気にそれだけの給料を上げるというのはなかなか難しい、予算も難しいですから、五年かけて上げましょう、段階的に上げていきましょうねと、五年で、我々のそのときの計算では、たったの二千五百八十一億円。あえて、たったの二千五百八十一億円と言わせていただきます。
 なぜ、たったのという数字になるかといいますと、二十六年から二十九年、この四年間で、公務員の皆さんの人件費は、予算が三千八百二十六億円上がりました。四年間でこれだけ財源を生むことができたんですね。私たちは、では何で保育士にこの一部でもいいから人件費を回してもらえなかったのか、そういうことなんですね。優先順位が違うのか、どこが違うのか我々にはわからないけれども、保育士の給料が低い低いと言っている中で、公務員の人件費だけは三千八百億も上がってしまったんですね。保育士は、例えば、先ほど示させていただいたように、五年間で二千五百億なんですね。私は、やる気さえあれば保育士の給料も上げられたと思います。
 ここからが問題ですけれども、来年度も恐らく人勧の勧告があって、上がる下がるはちょっとわからないです、人事院勧告は。ただ、でも、上げなさいと言われたときに、総理は、保育士の給料を上げるのか、公務員の給料を上げるのか、どちらを選択されるのか。御答弁をお願いします。
○安倍内閣総理大臣 先ほど一部答弁をしてしまったのでございますが、改めて申し上げますと、労働基本権が制約されている国家公務員の給与については、その代償措置である人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢のもと、民間の水準を踏まえて決定されているわけでありまして、こうした中にあっても、厳しい財政事情を踏まえて、国家公務員の総人件費に関する基本方針に沿って、給与制度の総合的見直しの実施や定員合理化等を行っていくことなどにより人件費の抑制を図っていく考えでございまして、このように国家公務員の人件費抑制の取り組みを行っているところであることをどうか御理解いただきたい、このように思います。
○浦野委員 人事院勧告は必ず国会が従わなければならないというものではないというのは人事院もおっしゃっていますので、それは国会の判断だということになりますので、ぜひ、そのときが来たら検討をよろしくお願いいたします。
 最後に、教育無償化について質問をさせていただきます。
 安倍政権が目指す教育無償化、これまでも安倍政権の方ではこういうことを言っていただいて、我々と同じように言っていただいていますが、我々と全く方向性が一緒なのかどうかということをまず一点確認したいということと、幼児教育という一言で言いますと、幼稚園に行っている子供たちだけのことを指して幼児教育と思っていらっしゃる方も実はたくさんいらっしゃいます。政府の言う幼児教育というのはどこまでの範囲のことを幼児教育と言っているのかということを、まず確認したいと思います。
○松野国務大臣 幼児教育について私の方から答弁をさせていただきます。
 幼児教育の無償化につきましては、幼稚園、保育所、認定こども園の全てを対象として、これまで段階的に取り組んできたところであります。今後とも、財源を確保しながら、幼児教育無償化の実現に向けて、内閣府、厚生労働省を初めとする関係省庁と連携しつつしっかりと取り組んでまいります。
○浦野委員 ともすれば、先ほど言ったみたいに、幼稚園に行っている子供だけが対象だみたいに思っている方も中にはいらっしゃいますので、保育園に通っている子供も、もちろん認定こども園に通っている子供もひとしく幼児教育無償化の範囲にあるんだということをしっかりと明言していただいたと思いますので、ありがとうございます。
 もう一つ、きのう我々の伊東委員の方から麻生財務大臣に質問させていただいて答弁をしていただいた大学無償化の教育国債の件ですけれども、麻生大臣にはきのうしっかりと答弁をしていただいて、もちろん我々と全く同じ思いであるということは確認をいたしました。
 私は、さらにきょう、安倍総理大臣にもしっかりとこの件について答弁をしていただきたいと思っているんですけれども、総理のお考えはいかがですか。
○安倍内閣総理大臣 我々といたしましても、安倍政権としても、どんなに貧しい家庭に育っても、その家庭の経済事情によって進学を諦めることがないような、そういう日本をつくっていきたいと思っております。
 その中において、大学進学を可能とするために、今回、給付型の奨学金制度を新たに創設いたしましたし、無利子奨学金につきましても成績要件というのを事実上外したわけでございます。また、有利子のものも極めて低い金利となっているわけでございますし、また、所得連動型にしていることによって、返し方が今までとは違って、ある程度収入がふえたら返すことができるようにしているわけでございます。
 そこで、大学の無償化ということでございますが、財源をどのようにするかということについてはしっかりと責任を持って考えていく必要があるだろう、このように考えているところでございます。
○浦野委員 ぜひ、昨日、麻生大臣がおっしゃったように、国債でそれを賄うということは先送り以外の何物でもないと私たちも考えておりますので、そういったことがないようにしっかりと議論していただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
○浜田委員長 この際、椎木保君から関連質疑の申し出があります。浦野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。椎木保君。
○椎木委員 日本維新の会の椎木保です。
 浦野議員に引き続き、国家公務員の再就職問題、いわゆる天下り問題について質問いたします。
 本来であれば問題追及も必要かもしれませんが、他党の質問の答弁にもありますように現在は調査中の段階ですので、私からは、問題追及、責任追及の視点ではなく、再発防止に向けた取り組みを強化する視点で質問させていただきます。
 初めに、第一次安倍内閣において国家公務員の再就職に関するルールづくりが行われましたが、その際、省庁ごとに行われていた再就職先のあっせんを廃して、官民人材交流センターを設置し、ここで一元的に国家公務員の再就職先をあっせんしていくこととなったと認識しております。
 このような取り組みに対し、私の地元であります大阪府、大阪市は大いに刺激を受け、松井知事と当時の橋下市長が先頭に立って、公務員の再就職に関する独自のルールづくりを行いました。
 その際の基本的な考え方は、公務員が再就職するに際し、府民、市民から疑いの目を持たれてはならないということであり、外郭団体への再就職は全面的に禁止するとともに、適用除外に関しては、人事監察委員会で審査し、最終的に知事、市長が承認するか否かを決定するということです。いわゆる、組織のトップが最終的に責任を持つということです。
 大阪では、この条例が制定されて以降、天下りに関する問題は生じておらず、職員の意識も大きく変わったと聞いております。
 ここで、おさらいをさせていただきます。第一次安倍内閣が行った国家公務員法の改正がきっかけとなって大阪府、大阪市の職員条例が制定された、その結果、天下り問題は生じなくなった、加えて、職員の意識も大きく変わった。これはまさに、松井知事、当時の橋下市長を先頭に、我々の同志でもあります地域政党大阪維新の会の覚悟と本気度を持った取り組みの結果だと思っております。
 そこで、安倍総理にお聞きいたします。
 総理は、できることは何でもやるとおっしゃっていただいております。そうであるならば、国としても、今回の文部科学省天下りあっせん問題を踏まえ、国民の行政への信頼回復という点から、大阪で行った職員基本条例改正を参考にして、出口戦略の一つとして検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 御指摘の大阪府、市における日本維新の会の取り組みについては存じ上げております。
 国においては、管理職員であった者が離職後二年以内に営利企業、独立行政法人、そして公益法人、地方公共団体等に再就職した場合には、これを公表することとしております。さらに、極めて独立性が高く、かつ強力な調査権限を有した再就職等監視委員会が、公表された再就職情報等に基づいて、再就職等規制違反が疑われる事案について積極的な監視活動を行うことで、規制を実効性あるものにしているところでございます。
 しかしながら、今般、文部科学省の事案が発生をしたわけでございまして、国民の疑念を払拭するため、山本国家公務員制度担当大臣に、同様の事案がないかどうか、徹底的な調査を行ってもらいたいと思います。
 調査結果を踏まえまして、我々、必要なことは何でもやるとの考え方のもとにおいて、国民の信頼を確保していく考えでございます。
○椎木委員 次に、日本維新の会は、さきの国会で、政治資金使途制限法案、文通費使途公開・日割支給法案、議員歳費削減法案、教育無償化法案、公職に係る二重国籍禁止法案等々、百一本に上る議員立法を提案いたしました。与野党の国対や関係委員会の理事の皆様に対して、再三にわたって審議入りをお願いしてまいりました。国民の目線からすれば反対する理由が思い浮かばない法案ばかりと自負していたのですが、残念ながら聞き入れられませんでした。
 国家公務員法改正案もその中の一つです。天下り規制が不十分であることを踏まえ、大阪府職員条例なども参考にしながらつくった法案です。
 我が党が提出した国家公務員法改正案は、管理職職員等について、離職後二年間は一定の法人の役員等に再就職してはならないこととしています。再就職が禁止される法人としては、まず、行政執行法人以外の独立法人です。次に、政令で定める特殊法人、認可法人、公益社団法人、公益財団法人であります。
 これらの法人への管理職職員等の再就職は、現行の国家公務員法では、百六条の二十四で、内閣総理大臣への届け出のみが必要になっております。我が党の法案は、単なる届け出ではなく、国と特に密接な関係のあるこれら法人への再就職自体を禁じております。これが大原則になります。
 このお配りしている資料は、さきの参議院の予算委員会で我が党の浅田均参議院議員がお示しした資料と同じものです。
 この資料を見ていただけるとおわかりだと思いますけれども、職員条例と国家公務員法の大きな違いが二点ございます。
 まず、外郭団体等への再就職。これは、大阪府、大阪市の職員条例と比べて、現行の国家公務員法は禁止規定がなし。もう少し細かい話をすると、大阪府、大阪市の現在の職員条例では、外郭団体、出資法人、大阪府、大阪市から補助金、交付金を受ける団体に対する再就職、いわゆる天下りを全面的に禁止している。現行の国家公務員法は、その禁止規定がない。これが第一点目。
 二点目に、監視体制。大阪府、大阪市の職員条例では、人事監察委員会が有効に機能しているために、天下りに関する問題が生じていない。さらに、職員の意識改革につながった。現行の国家公務員法では、こういった再就職等監視委員会が大阪府の職員条例と比べて有効に機能していない、そのように我が党は認識しております。
 ただ、今回の事案を明らかにしたことについては、これは我が党としても大変評価はしております。ただ、いいものといいものを比較して、大阪の職員条例であれば、これが我が党が提出した議員立法であれば、大阪府、大阪市のように監視体制がしっかりできて、今回の事案は発生しなかった、そういうことをこの資料で私の方では説明させていただきたいと思っています。
 したがって、この法律改正が必要だ、この点を強く申し上げたいと思います。
 そこで、山本幸三大臣にお聞きします。
 昨日公表された再就職等監視委員会の調査結果、中間報告によると、複数の人事課長経験者が関与という報道がありました。複数の関与があるのは、現在の制度規制だけでは防げないということです。大阪のように、職員の意識に踏み込んだ防止制度にすることが必要だと思います。
 私は、我が党が提出した法案が法制化すれば、天下りが根絶できる最も有効な手法であると確信しておりますが、山本幸三大臣の所感をお聞かせください。
○山本(幸)国務大臣 今般の文部科学省事案で生じました国民の疑念を払拭するために、安倍内閣総理大臣から私に対して、同様の事案がないかどうか、全省庁について徹底的な調査を行うよう指示がございました。
 御指摘の大阪府、大阪市における日本維新の会の取り組みについては承知しております。
 いずれにしても、全力を挙げて調査を行い、その結果を踏まえて、どのような対策をとれば実効の上がる対策がとれるか、しっかりと検討してまいりたいと思います。
○椎木委員 山本大臣に一点ちょっと確認させていただきたいんですけれども、大阪の取り組みは承知しているという御答弁をいただきましたけれども、この大阪の実績を調べていただくという予定はあるんでしょうか。
○山本(幸)国務大臣 調べさせていただきます。
○椎木委員 ありがとうございます。
 我が党は、建設的な考え方で、これはそもそも第一次安倍政権のいいものを取り込んで条例制定したものですから、今度は我々がさらにいいものをつくったのでそれを提案したい、そういう考えで質問させていただいていますので、しっかり調べていただいて、さらによりいいものをつくっていただければと思います。
 私は、今回、文部科学省の天下りあっせん問題発覚後、この問題については、週末の地元活動を通して大阪府民の声を聞いてまいりました。町会、商店街の皆様、若い御夫婦、お年寄りの方、そして大阪府、大阪市の職員及びOBを含めて、多くの声を聞かせていただきました。
 私は、大阪二区の選挙区ですが、今日に至るまで、地元の皆様にも恵まれ、大阪のすばらしい文化を見てまいりました。さらに加えて、大阪府民の皆様のこの改革に対する意識の高さ、そして大阪の改革を次は国のレベルで取り組んでほしいという大阪府民の声を踏まえて、我が党が提出した国家公務員法改正案の必要性について訴えております。
 先ほどから外野がうるさい中、大阪、大阪と言ってまいりましたが、大阪の声はすなわち国民の声であります。国民の疑惑を払拭するという観点から真摯に対応する必要があると考えますが、安倍総理の御見解をお願いいたします。
○安倍内閣総理大臣 天下りの根絶は、今後も変わらない安倍内閣の基本方針でございます。
 文部科学省における再就職規制違反事案については、文部科学省の人事当局も関与して行われました。まさに組織ぐるみと言われても仕方がない事案であります。国民の信頼を揺るがすものであり、あってはならないものである、こう認識をしています。
 国民の疑念を払拭するためにも、徹底した調査を行います。必ず、必ず徹底した調査を行います。そして、徹底して調査したものをしっかりと我々も公表させていただき、それを分析して、しっかりとした再発防止策を立てていくことによって責任を果たしていきたい、このように決意をいたしております。
○椎木委員 総理から大変力強い御答弁をいただきました。
 我が党はいろいろと、補完勢力とか与党寄りとか言われますけれども、我々は、別に安倍政権、自民党のために政治をやっているんじゃないんです、国民のためにやっている。その過程で、安倍政権が正しい道に行けば、これは賛同するのが当然じゃないですか。それが今、国民が望んでいる新しい政治なんです。このことを一言申し上げておきます。
 今国会においても、我が党は国家公務員法改正案を議員立法として提出してまいりたいと思っております。ぜひとも審議していただくよう、この場をおかりして、各党各会派に対して早期の審議入りをお願いしたいと思っております。
 余り申し上げたくはないんですけれども、永田町では、議員立法といいますと、何か政党とか個人の手柄のような、そんな文化とか風土を感じます。特に、批判的な野党からはそういうものを痛切に感じてならないんですけれども、我が党はこういった手柄なんかどうだっていいんです。そして、自民党、安倍政権の補完勢力と言われても何でもそれは構わない。我々は、国民のために、国民のための政治がやりたい、そのことも改めてきょうここで申し上げておきたいと思っております。
 るる、本当に外野がやじを飛ばしてきますので、総理の答弁のときの不愉快な気持ちが私は本当に痛いほどわかります。
 日本維新の会は、何を語るかではなく、何を実行するかなんです。そういう政党なんです。どこかの党のように、選挙のことを考えてここに立っているんじゃない。今、国民のために何ができるか、その一点で政治をやっているんですよ。そういう意味では、安倍政権に対しても、意見の違いはあっても真摯かつ建設的な議論を闘わせて結果を出していきたい、これが我が党の考えなんです。提案型責任政党としての役割を十分に果たしてまいりたい。
 これまで、我が党幹事長そして国対委員長、常に至るところでこの是々非々の党のスタンスは申し上げておりますけれども、我々は、野党だから反対だ、そういった古い政治を壊して新しい政治をつくってまいりたい。そのためには、るる申し上げましたが、国民にとってプラスなのかマイナスなのか。残念ながら民進党では決してプラスにはならない、これは私は確信しております。今の日本の政治にとって、やはり自公政権、そして我々みたいな新しいスタンスの政党が私は必要だと思います。
 今いろいろ申し上げましたけれども、今の私の質問について安倍総理の感想があれば、一言。
○安倍内閣総理大臣 椎木委員は、ずっと教壇に立って、教育の現場に立ってこられた。その真摯な姿勢が伝わってまいりました。
 我々も、大阪府連は実は御党と激しく戦っておりますから、御党を褒めると、後ろに大阪府連の議員がおりまして、私をにらんでおりますから、御党のことを余り褒めたたえることはしないわけでございますが、大切なことは、お互いに切磋琢磨しながら政策を磨き上げ、そして結果を出していくことではないか、このように思う次第でございます。
○椎木委員 これはちょっと申し上げるつもりじゃなかったんですけれども、大阪府、大阪市の職員条例なんですけれども、これは、制定された府議会、市議会の議決の過程で、我が党と自民党、そして公明党は賛同していただきました。残念ながら、申し上げない政党については反対。やはり大阪は、確かに我が党は与党だと思っています。これは自負しております。ですから、大阪では自民党ともいろいろ対立することもあります。しかし、大阪府民にとってプラスだと思えば、自民党だって賛成しているんですよ。そういうところは少し見習っていただきたいと思います。
 総理の方から私の経歴について触れていただいたので、改めて申し上げますけれども、私も、小学校、中学校、高校で教師をしておりました。教師をしていると、まず、初等教育、中等教育、高等教育、それぞれで共通して教師が指導するのは、人の話は黙って聞きなさいということなんです。これは家庭教育も一緒なんです。
 そういった学校教育、そして家庭教育で学んだ立派な皆さんが今国政の場に立っているんですから、そういう責任ある立場で、国民の代表として、しっかりとした建設的な議論を我が党は交わしていくことをお約束しまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○浜田委員長 これにて浦野君、椎木君の質疑は終了いたしました。
 次回は、明八日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時九分散会