第195回国会 安全保障委員会 第2号
平成二十九年十二月一日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 寺田  稔君
   理事 大岡 敏孝君 理事 門山 宏哲君
   理事 武田 良太君 理事 宮澤 博行君
   理事 若宮 健嗣君 理事 本多 平直君
   理事 渡辺  周君 理事 浜地 雅一君
      江渡 聡徳君    小田原 潔君
      大野敬太郎君    北村 誠吾君
      熊田 裕通君    高村 正大君
      中谷  元君    中谷 真一君
      浜田 靖一君    福田 達夫君
      古川  康君    御法川信英君
      宮路 拓馬君    和田 義明君
      宮川  伸君    村上 史好君
      井上 一徳君    古本伸一郎君
      佐藤 茂樹君    広田  一君
      赤嶺 政賢君    浦野 靖人君
      照屋 寛徳君
    …………………………………
   外務大臣         河野 太郎君
   防衛大臣         小野寺五典君
   外務副大臣        佐藤 正久君
   防衛副大臣       山本ともひろ君
   外務大臣政務官      岡本 三成君
   外務大臣政務官      堀井  学君
   防衛大臣政務官      大野敬太郎君
   防衛大臣政務官      福田 達夫君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  増田 和夫君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  菅原 隆拓君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    樹下  尚君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 船越 健裕君
   政府参考人
   (海上保安庁警備救難部長)            奥島 高弘君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  前田  哲君
   政府参考人
   (防衛省整備計画局長)  西田 安範君
   政府参考人
   (防衛省人事教育局長)  武田 博史君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局長)  深山 延暁君
   政府参考人
   (防衛省統合幕僚監部総括官)           鈴木 敦夫君
   政府参考人
   (防衛装備庁長官)    鈴木 良之君
   安全保障委員会専門員   林山 泰彦君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月三十日
 辞任         補欠選任
  下地 幹郎君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  浦野 靖人君     下地 幹郎君
十二月一日
 辞任         補欠選任
  大西 宏幸君     古川  康君
  浜田 靖一君     御法川信英君
  下地 幹郎君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  古川  康君     宮路 拓馬君
  御法川信英君     浜田 靖一君
  浦野 靖人君     下地 幹郎君
同日
 辞任         補欠選任
  宮路 拓馬君     大西 宏幸君
    ―――――――――――――
十一月三十日
 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第九号)
十二月一日
 戦争法の廃止に関する請願(本村伸子君紹介)(第二〇六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第九号)
 国の安全保障に関する件
     ――――◇―――――
○寺田委員長 これより会議を開きます。
 この際、佐藤外務副大臣及び堀井学外務大臣政務官より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。佐藤外務副大臣。
○佐藤副大臣 おはようございます。外務副大臣の佐藤正久でございます。
 一昨日の北朝鮮による弾道ミサイル発射に見られるとおり、我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しております。我が国の安全と繁栄を確保し、国民の生命と財産を守ることは、政府が取り組むべき最優先課題であります。
 私は、河野外務大臣を補佐し、外交、安全保障政策の推進に全力で取り組む決意であります。
 寺田委員長を初め理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)
○寺田委員長 次に、堀井学外務大臣政務官。
○堀井(学)大臣政務官 おはようございます。外務大臣政務官の堀井学でございます。
 我が国の安全保障上の脅威が多様化する中、積極的な外交努力を重ね、国際社会の平和と安定に貢献していくことが、ひいては我が国の平和と繁栄につながると考えております。
 外務大臣政務官として、河野外務大臣を補佐し、外交、安全保障政策の推進に全身全霊を注ぐ考えであります。
 寺田委員長を初め理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)
     ――――◇―――――
○寺田委員長 国の安全保障に関する件について調査を進めます。
 この際、北朝鮮による弾道ミサイル発射について防衛大臣から報告を聴取いたします。小野寺防衛大臣。
○小野寺国務大臣 北朝鮮による弾道ミサイル発射について御報告申し上げます。
 十一月二十九日の北朝鮮による弾道ミサイル発射について、現時点までに得られた諸情報を総合的に勘案すると、北朝鮮は、十一月二十九日午前三時十八分ごろ、北朝鮮西岸の平城付近から一発の弾道ミサイルを東の方向に発射、午前四時十一分ごろ、我が国の排他的経済水域内である青森県西方約二百五十キロの日本海に落下、飛翔時間は約五十三分、飛翔距離は約千キロ、最高高度は四千キロを大きく超える過去最高の高度に達するものと見られます。
 その上で、今回発射された弾道ミサイルは、飛翔距離、高度及び北朝鮮の発表内容等を踏まえれば、本年七月に二度発射されたICBM級の弾道ミサイルとは異なる、新型のICBM級の弾道ミサイルであったと考えられます。
 国際社会の一致した平和的解決への強い意思を踏みにじり、北朝鮮が再び弾道ミサイルの発射という暴挙を行ったことは、断じて容認できません。
 今回の事案の対応として、防衛省・自衛隊としては、ミサイルの動きを着実に探知、追尾しており、国民の生命を守るために万全の体制をとってまいりました。
 防衛大臣としては、発射後直ちに報告を受けた上で、引き続き警戒監視に万全を期すことを指示いたしました。
 今回の弾道ミサイル発射に際しては、我が国に飛来するおそれがないと判断したことから、自衛隊法第八十二条の三第三項に基づく弾道ミサイル等破壊措置は実施しておりません。
 また、今回の弾道ミサイルが落下したと見られる地点周辺においては、自衛隊のF2戦闘機、P3C哨戒機を飛行させ、情報収集に当たらせましたが、被害は確認されませんでした。
 防衛大臣としても、国家安全保障会議に出席し、情報の集約及び対応について協議をしたほか、防衛省内において関係幹部会議を開催するなど、対応に万全を期したところです。
 防衛省・自衛隊としては、今後の北朝鮮の動向も含め、引き続き、米国や韓国と緊密に連携しながら、必要な情報の収集、分析及び警戒監視に全力を挙げ、我が国の平和と安全の確保に万全を期してまいります。
○寺田委員長 以上で報告は終わりました。
    ―――――――――――――
○寺田委員長 この際、お諮りをいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官増田和夫君、内閣官房内閣審議官菅原隆拓君、警察庁刑事局長樹下尚君、外務省大臣官房参事官志水史雄君、外務省大臣官房参事官船越健裕君、海上保安庁警備救難部長奥島高弘君、防衛省防衛政策局長前田哲君、防衛省整備計画局長西田安範君、防衛省人事教育局長武田博史君、防衛省地方協力局長深山延暁君、防衛省統合幕僚監部総括官鈴木敦夫君、防衛装備庁長官鈴木良之君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○寺田委員長 異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○寺田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高村正大君。
○高村委員 おはようございます。
 このたびの総選挙で山口一区から初当選させていただきました高村正大です。初めての質問に立たせていただきます。何分ふなれなことも多いのでいろいろ御迷惑をかけるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
 今防衛大臣の報告にもありましたように、一昨日、十一月二十九日の未明、北朝鮮が日本海に向け再び弾道ミサイルを発射しました。今回北朝鮮が発射したミサイルは、米国本土の東海岸にも到達可能であり、核ミサイル、大型のものも搭載できる、このように報道されています。今回のミサイル発射によって米国の対応フェーズが変わり、戦争が近づいているのではないか、このような意見も見られます。
 一方で、我々は今回の選挙戦を通じて、北朝鮮に対して、彼らがみずから交渉のテーブルに着くように圧力をかけ続けていかなければならない、この圧力は戦争のための圧力ではなく、彼らを交渉のテーブルに着かせるための圧力だ、このように訴えてまいりました。
 今ますます北朝鮮情勢が緊迫化している中、今後、米国はどのように北朝鮮に対応していくと思われるのか。また一方で、韓国の国会で慰安婦をたたえる日法案が可決されるなど、韓国側はこの北朝鮮危機に一丸となって対応する気があるのか、疑わざるを得ないような状況が散見されます。
 北朝鮮に対し日米韓で一枚岩となって対応できているのか、韓国は日米の連携にしっかりついてきているのか、外務省と防衛省に見解を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○河野国務大臣 初めての質問にお答えができるのは大変光栄でございます。ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。
 北朝鮮のミサイルの発射を受けまして、日本は、米国、韓国と協調して直ちに安保理の緊急会合の開催を要請いたしました。また、日米、日韓の間の首脳の電話会談、そして私とティラソン国務長官あるいは康京和外交部長官との電話会談を行いました。その中で、日米韓、朝鮮半島の非核化を目指し、今は圧力を最大にしていく、ここは三カ国とも全く食い違いがなく、日米韓三カ国の連携をしっかり維持したまま安保理の緊急会合を開催することもできました。
 我々、しっかり三カ国で連携を強め、中国、ロシアとも連携をしながら、北朝鮮そして朝鮮半島の非核化に向けてしっかり頑張ってまいります。
○小野寺国務大臣 今回の案件でまず指摘したいのは、北朝鮮問題については、挑発を行っているのは北朝鮮の方であり、安倍総理も私もまたトランプ大統領も、世界じゅうの誰一人として紛争など望んでいないという点であります。北朝鮮に政策を変えさせるために、あらゆる手段を使って圧力を最大限にし、北朝鮮の方から対話を求めてくる状況をつくるということが必要だと思っております。
 先般のトランプ大統領訪日に際しては、日米両首脳間で、安保理決議の完全な履行、独自制裁の実施、共同訓練の実施、北朝鮮との関係の縮小に向けた各国への外交面での働きかけなど、あらゆる手段を使って北朝鮮に対しての圧力を最大限にすることで一致し、日米が北朝鮮に関して一〇〇%ともにあることを確認しております。
 また、日米韓の連携が大変重要であります。防衛省としても、きょう八時からでありますが、日米韓の局長級の協議を、VTC協議で今行っております。
○高村委員 ありがとうございます。
 お答えいただけましたとおり、北朝鮮を交渉のテーブルに着けるため、日米そして韓国で連携して、引き続き経済制裁等を初めとした圧力を強化していくということではございますが、万が一の事態が発生した場合、韓国にいらっしゃる日本人の方をしっかりと守り抜く必要があります。
 詳細については、どういう対応をするというようなことはおっしゃれないかもしれませんが、邦人保護に万全の体制をとるという覚悟、そしてしっかり守っていける、このような自信を外務省からお答えいただけますでしょうか。お願いします。
○河野国務大臣 海外で邦人が危機にさらされたときその生命身体を守るというのは、これは国としての責務でございますから、しっかりやっていかなければいかぬと思っております。
 韓国にいらっしゃる邦人の方に関しましては、海外安全情報の発出、あるいは、年に一回、連絡手段の確認、こういったことをやっております。また、万が一に備え、韓国にいる邦人の、さまざま、安全の確保につきましては、韓国政府としっかり緊密に連携をしていきたいと思っておりますし、米国ともさまざま、ガイドラインにのっとって対応してまいりたいと思います。
○高村委員 続きまして、平和安全法制について伺いたいと思います。
 平和安全法制の審議の際には、この法案は戦争につながる戦争法案だ、あるいは、徴兵制が復活する、このような批判が一部野党やマスコミからあったように記憶をしております。しかし、現在、平和安全法制が実際に整備され、そのような兆候が少しでも見られるでしょうか。改めて、このような批判に対する見解を伺いたいと思います。
○増田政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のような批判があることは承知しておりますが、平和安全法制は、従来同様、専守防衛の範囲内のものでございます。
 また、平和安全法制に対しましては、さきの大戦で戦場となったフィリピンを初め東南アジアの国々、そして、かつて戦火を交えた豪州や欧州の国々など、世界の多くの国から強い支持と高い評価が寄せられておるところでございます。これは、平和安全法制が日本と世界の平和と安全に貢献する法律であることの何よりのあかしであると認識しているところでございます。
 また、政府として、徴兵制は憲法に違反するとの従来からの立場に変わりはなく、徴兵制が復活するとの批判も当たらないと考えておるところでございます。
○高村委員 ありがとうございました。
 今御答弁いただきましたとおり、当時見られたような批判について、全くそのようなことは起こっておりません。そのような兆候も見えていないと思っております。
 一方で、現在、北朝鮮情勢、ますます緊迫しています。このような中で、平和安全法制の整備によって日本の安全保障体制はさらに盤石なものとなりました。平和安全法制の整備によって、新たに何が可能となり、自衛隊の活動する現場では具体的にどのようなメリットがあるのか、平和安全法制の意義について防衛省に伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○増田政府参考人 お答え申し上げます。
 昨年施行した平和安全法制によりまして、日米間の協力は非常にスムーズに行われてきております。日米同盟は一層強固になりまして、抑止力の強化につながり、さらに、米国を初め関係国からの信頼を一層向上させたと考えており、今この瞬間も、日米が連携して北朝鮮の弾道ミサイル対応を行っているところでございます。
 具体的には、自衛隊の部隊が、我が国の安全のため、情報収集、警戒監視活動や弾道ミサイル等に対する破壊措置をとるため必要な行動等を行う場合に、当該部隊とともに現場に所在して同種の活動を行う合衆国軍隊に対しまして、物品、役務の提供を実施することができるようになりました。また、自衛隊の部隊と連携して我が国の防衛に資する活動を行う合衆国軍隊等の部隊等を警護することができるようにもなりました。
 これによりまして、我が国の安全も一層確実なものになったことは間違いないと考えており、政府としても、引き続き、平和安全法制を効果的に運用し、いかなる事態にも国民の命と平和な暮らしを守るべく、緊張感を持って対応に万全を期してまいりたいと考えているところでございます。
○高村委員 続きまして、北朝鮮に万が一のあった際や、今各地で起きている災害等に対応する自衛隊の処遇改善について伺いたいと思います。
 今、私の選挙区には多くの駐屯地があり、個人的にも、自衛隊の方、隊員の方、OBの方ともいろいろお話をさせていただく機会があります。その中で、彼らが、実態がどうかという細かいことまで調べていませんが、なかなか自衛隊の処遇がいろいろな面で警察や消防に比べて厳しいんだ、もう少し、命をかけているんだから何とかならないだろうかというお話を伺うことがあります。
 今回の選挙戦において、我々自由民主党は、憲法の改正の中で自衛隊の存在をしっかりと明記するべきだと訴えてまいりました。自衛隊の方々は、命をかけて日本を守ってくれております。その彼らがしっかりと任務を遂行するためにも、彼ら自身が納得できるような処遇をしっかりとしていかなければならない、このように考えております。
 自衛隊の立ち位置の問題のほか、現場の自衛官の処遇、それらについてどう改善されていくか、防衛省の見解を伺えればと思います。よろしくお願いいたします。
○武田政府参考人 お答えいたします。
 自衛官は我が国の防衛という崇高な任務に従事しており、自衛官としてふさわしい処遇を確保していくことが大変重要であり、そのための努力をしていかなければならないと考えております。
 自衛官の具体的な処遇の例について申し上げれば、自衛隊の任務の特殊性を踏まえた手当として、航空手当、艦艇の乗組手当などのいわゆる配置手当や、災害派遣等手当、海上警備等手当などの特殊勤務手当が支給をされております。
 全国の部隊等におきまして、処遇に関するさまざまな要望がございますけれども、私どもとしては、それら要望についてヒアリングをし、取りまとめて、毎年度の予算要求に盛り込み、予算を通じて必要な処遇のさらなる改善を図ってきております。
 防衛省としては、引き続き、自衛隊の活動や部隊等の実情を十分に踏まえながら、今申し上げた手当も含め、自衛官の処遇に関する施策について不断の検討を行い、適切な措置を講じてまいりたいと考えております。
○高村委員 済みません、引き続き処遇についてもう少し伺いたいんですが。
 震災の現場で、自衛官が派遣された際に、ほかの警察、消防の方が温かい御飯を食べている中、自衛官の方は冷たい非常食のようなものを食べていたりとか、自衛隊のお風呂ですね、お風呂をみんなにやる際も、一番最後、汚いお風呂、汚いお湯になってから彼らが入っている。
 これが、一部週刊誌などでは、報道では美談のように伝えられていますが、彼らがしっかりと任務を果たしていただくためには、やはり、ほかの方と同じように現場で温かい御飯を食べたり、お風呂に関しても、毎回毎回汚い泥水のようなところに入るんじゃなくて、たまにはきれいなお風呂にも入れてあげる、このようなこともあってもいいんじゃないかと思いますが、その辺についていかがお考えでしょうか。どうぞよろしくお願いします。
○小野寺国務大臣 委員の方から隊員に対しての大変温かいお言葉、感謝を申し上げます。
 私も東日本震災のときに、現場でむしろ被災者として自衛隊の活動を見ておりました。その際に、今委員がおっしゃるような立場の中で活躍してくれたことも事実だと思っております。ただ、隊員は、やはり被災者優先ということで、まず被災者のことを考えて行動することが重要でありますが、隊員の任務の遂行に支障が出ないように、私どもも改善に取り組んでいきたいと思っております。
○高村委員 小野寺大臣、ありがとうございます。しっかりと自衛隊の皆さんが働きやすいような環境をつくっていただくことをお願いしたいと思います。
 最後になりますが、今、このように北朝鮮情勢が緊迫化していく中、我々政治家あるいは国に求められている役割というのは国民の生命財産をしっかり守っていく、このようなことだと思っておりますが、国民、我が国を守っていくためにしっかりやっていく、このような御決意を外務大臣、防衛大臣から伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○河野国務大臣 政府といたしましては、平素から北朝鮮の核、ミサイルについて重大な関心を持って情報を収集し、国際社会としっかり連携をしております。
 万が一というようなことが起こらないように、そこはしっかり外交で対応してまいりたいと思いますが、いずれにしろ、何が起きても国民の生命、身体、財産、しっかり守れるように頑張ってまいります。
○小野寺国務大臣 世界の誰一人として紛争など望んでいない。しかしながら、先日のミサイル発射を含め、北朝鮮は国際社会の一致した平和への強い意思を踏みにじり、危険な挑発を繰り返しております。
 私ども防衛当局としても、万が一の事態に備え、我が国の守りには万全を期します。そのためには、日米同盟による強い抑止力は必要不可欠であります。この点、平和安全法制の整備により、自衛隊と米軍の連携は一層緊密化し、日米同盟の抑止力は大きく向上していると思います。
 いずれにしても、防衛省・自衛隊はいかなる事態にも対応し、国民の平和を守ってまいります。
○高村委員 外務大臣、防衛大臣、ありがとうございます。
 今回、私、選挙戦で、先ほどもちょっと触れさせていただきましたが、我々としては北朝鮮に対して、彼らが交渉のテーブルに着いてもらうためにしっかりと圧力をかけていかなければいけない、このようなことを訴えさせていただきましたが、多くの選挙民の皆様から、それでも何か戦争になるんじゃないか、このような不安の声をたくさん聞いてまいりました。その際、私自身も今六歳と五歳の娘がいる、誰よりも戦争を起こしちゃいけない、このような思いで政治に向かっていきたい、我々はそう考えているんだ、このようなことを選挙の際、述べさせていただきました。
 ぜひ、しっかりと圧力をかけながらも、国民の生命財産を守っていくため全力を尽くしていただくこと、このことをお願い申し上げまして、私の質問を終えたいと思います。ありがとうございました。
○寺田委員長 次に、和田義明君。
○和田委員 自由民主党、北海道五区の和田義明でございます。
 安全保障委員会、三度目の質問の機会を賜りまして、心から御礼を申し上げます。
 去る十一月二十九日、北朝鮮の弾道ミサイル火星15が発射され、青森県沖の排他的経済水域に着水をいたしました。政府関係各位の地道な外交交渉と日々の迅速な状況把握そして対応に敬意を表すとともに、二十四時間三百六十五日、黙々と国民の生命と財産を守ってくれております自衛隊精鋭諸官に心から感謝と敬意を表します。
 それでは、早速質問に移らせていただきます。
 日本を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しい状況にあると言っても過言ではございません。とりわけ中国の急速な軍備増強と我が国の領土、領海、領空に対する圧力、また、北朝鮮の核とミサイルの脅威は、想像をはるかに超えるスピードで高まっております。
 現在、政府は、南西、北朝鮮、北方の三正面をにらみ、我が国と国民の守りを固めていると承知をしております。その中でも、静かな脅威となっております北方正面の防衛体制の重要性に関する防衛大臣の見解をお伺い申し上げます。
○小野寺国務大臣 御指摘のとおり、北朝鮮が発射する弾道ミサイルが北海道襟裳岬付近上空を複数回通過しており、防衛省・自衛隊としても、不測の事態に備えて、函館にPAC3部隊を展開させているほか、襟裳分屯基地において航空自衛隊のPAC3の機動展開訓練を実施するなど、地域の皆さんの安心を醸成できるよう取り組んでいるところであります。
 北海道については、その良好な訓練環境や地域コミュニティーとの関係を踏まえれば、自衛隊にとって重要な地域であると考えております。また、近年活動を活発化しているロシア軍の動向にも注視しつつ、あらゆる事態に対して万全な対応を期すべく防衛体制の充実に取り組んでまいります。
○和田委員 御答弁ありがとうございました。
 今大臣がおっしゃりましたとおり、北海道においても、北朝鮮の弾道ミサイルがその上空を二度にわたり通過いたしました。また、一度は北海道の沖の排他的経済水域に着水をしております。
 海の方では、津軽海峡では、ことしの七月に中国の軍艦が領海に侵入しております。また、九月には、宗谷海峡におきましてロシアと中国の軍艦が合同演習を実施いたしました。空におきましては、スクランブルの回数は過去最高を数えておりますが、ロシア機に対するものにつきましても、冷戦時を超える勢いになっております。
 また、先日、松前に漂着をしました北朝鮮の漁船でございますけれども、幸い今回は偽装漁民、偽装難民ではなかったように伺っておりますが、木造船であっても北海道にまでやってこられる、こういったことがまさに証明されたわけでございます。
 さらには、日本の固有の領土であります北方領土は、引き続きロシアに不法占拠をされておりまして、近年、ロシア政府は北方領土における部隊と装備を増強しております。
 大臣御指摘のとおり、北方正面の脅威は、まさに南西、北朝鮮と変わらぬ高い緊張度を有しておりまして、引き続き、北方正面の守りにつきましてもよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、次の質問に移りますけれども、ただいま御答弁いただきました状況を鑑みますと、北方正面における防衛体制の維持強化、これはまさに必要なことは明白でございます。国防の最前線は空と海であり、これを強化して、脅威が国土、国民に及ばないように防ぐことの必要性は言うまでもございません。
 一方で、万が一、脅威が国土に及んだ場合は、陸上戦力が最後のとりでになってまいります。脅威は、外部からの侵入に加えまして、テロ等の国内から生じるものも否定できない状況下、陸上戦のかなめである戦車、火砲をこれ以上減らすことは絶対にあってはならないと私は考えておりますけれども、防衛大臣の見解をお伺い申し上げます。
○小野寺国務大臣 平成二十五年に安倍政権下において決定した現大綱においては、我が国を取り巻く安全保障環境の変化を踏まえ、主に冷戦期に想定されていた大規模な陸上兵力を動員した着上陸侵攻のような侵略事態への備えについては、不確実な将来情勢の変化に対応するための最小限の専門的知見や技能の維持、継続に必要な範囲に限り保持することとし、より一層の効率化、合理化を徹底することといたしました。
 その結果として、陸上自衛隊の戦車は平成二十五年度末の定数である約七百両から約三百両まで、また、火砲は約六百両から三百両まで減少させ、戦車部隊は本州では廃止、九州では方面隊に集約し、火砲部隊は本州、九州では方面隊に集約することとしています。
 その一方で、北海道においては、その良好な訓練環境等を考慮し、このような部隊の廃止、集約を行っておりません。今後の戦車、火砲の部隊編成を含む北部方面隊の体制については、これまで実施してきた取り組みや我が国を取り巻く安全保障環境を踏まえて適切に判断してまいる所存でございます。
○和田委員 御答弁ありがとうございました。
 とりわけ、雪、泥、瓦れきにおきまして、戦車の有効性というのは、これはもう確認をされており、御存じのとおりでございます。ぜひとも、これ以上の削減がないように、重ねてお願いを申し上げます。
 一度部隊を縮小いたしますと、熟練隊員はいなくなります。そして、これを取り戻すためには膨大な時間と労力がかかってまいります。また、さらには、関連装備の生産ライン、これも縮小せざるを得なくなり、高度な技術を持つ技術者はいなくなり、継承されなくなっています。この点も重ねて御理解賜りますようにお願いを申し上げます。
 次の質問でございますけれども、昨日、北海道の自衛隊駐屯地等連絡協議会の陳情で、山口会長、原田副会長ほか多数の首長さんとともに大臣のもとにお伺いをさせていただきました。その際は大変温かくお迎えをいただきまして、本当にありがとうございました。心から御礼を申し上げます。
 北海道駐連協は、六十年以上にわたり自衛隊と市民のパイプを強め、共存共栄に努めてまいりました。隊員と市民との温かく力強いきずなはどこにも負けない自負がございます。
 隊員の練度向上は、国防の観点でも、また隊員の生命の安全の観点からも極めて重要だと考えておりまして、北海道におきましては、引き続きほかに負けない訓練環境を提供していきたい、その思いで考えております。自衛隊には、引き続き北海道を日本最高の道場として活用していただきたいと考えますけれども、大臣の御意見をお伺い申し上げます。
○小野寺国務大臣 北海道においては、自衛隊は半世紀以上にわたって受け入れをいただいておりますが、北海道の存在のおかげで、自衛隊は、北の守りのみならず日本全体の防衛を全うし、世界の安定にも貢献をしております。
 これは、北海道においては、大規模な演習場等を数多く有するすぐれた訓練環境、今委員は道場とおっしゃっていただきましたが、それが整っていること、地域の皆様に自衛隊が支えられ、また、自衛隊の存在が地域コミュニティーを支えるという、地域コミュニティーとの連携が機能しているということによるところであります。北海道の重要性は、現在の防衛計画の大綱にも明記をしております。
 防衛省としては、半世紀以上にわたり自衛隊と北海道が培ってきた信頼関係、共存関係を、将来においても維持発展するべく努力してまいります。
○和田委員 力強い御答弁、ありがとうございました。次期中期防、そして防衛大綱の改定におきましても、引き続き北海道の陸海空の自衛隊体制維持強化について明記をいただきますよう、心からお願いを申し上げます。
 次の質問に移ります。
 自衛隊の任務がふえる一方で、自衛官の定員と実員の乖離が解消されておらず、自衛官お一人お一人の負担が大変増加をしております。とりわけ北海道における乖離が大変大きくなっておりまして、何とかこれを解消する必要がございます。
 自衛官の定員を減らすことなく実員を着実にふやすことによってこの問題解決に対応していくことが肝要だと思いますけれども、現在、防衛省はどのような取り組みを行っておられるか、また、今後どのような取り組みを行い、この点を確実に遂行していくか、御意見をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○小野寺国務大臣 自衛官の定数は、自衛隊の任務の遂行に必要な部隊等のあるべき自衛官の人員数を積み上げたものであり、自衛官の実績の向上により自衛官の充足率を一〇〇%に近づけていくことが、自衛隊の体制強化の観点から望ましいと考えております。
 このため、現在、自衛官の実員について、艦艇及び潜水艦の増勢など、優先度の高い部隊を中心に充足率の向上に取り組んでおります。
 昨今の自衛官の年度末充足率は、平成二十五年度九二・六%、二十六年度九二・六三%、二十七年度九二・七〇%、二十八年度九二・七八%となっており、継続的に充足率を向上させております。
 二十九年度においては、北朝鮮の弾道ミサイル発射を初めとする厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、現在の中期防において最大となる三百十名の実員の増加を図り、年度末充足率を九二・九〇%に向上することとしております。
 安全保障環境が一層厳しさを増す中、防衛大綱、中期防を踏まえ、防衛省としては、必要な人員及び装備を確保していくことが基本の方向性です。こうした認識のもと、充足率を極力一〇〇%に近づけるべく最大限努力するとともに、次期中期防の策定の議論の中においてもしっかりと検討し、引き続き充足率の向上による自衛隊の体制強化に取り組んでいく考えであります。
○和田委員 御答弁ありがとうございました。
 釈迦に説法ではございますけれども、自衛官の皆さんは、命をかける宣誓をしている国内でも唯一の職業でございます。この自衛官の充足率を高めるためには、やはり、自衛官一人一人の覚悟にふさわしい処遇を差し上げることも大事だと考えております。
 例えば、叙勲におきましては、やはり、ほかの公務員と同じではなく、世界スタンダードに則した叙勲等々もしていただく必要があると思います。
 また、定年のタイミングが早いということもございまして、再就職の資格取得のメニュー等々の増強も、これまた必要だと思っております。
 また、北国におきましては、古い官舎、古いロッカールーム等々、職場環境も大変厳しいものがございますので、この点につきましてもぜひとも御配慮を賜りますよう、心からお願いを申し上げます。
 それでは、次の質問に参ります。
 我が国に対して武力攻撃が行われた場合、これまでは、まず海空域で防衛をすることが想定をされておりましたが、今後は、抑止効果の観点からも、また隊員の安全の観点からも、サイバーと電子戦が有事の際の最前線になってくると考えますし、またそうしなければいけないと私は考えております。
 サイバーと電子戦に関する日米防衛当局間の協力の現状についてお伺いします。また、例えばオーストラリアなど、米国以外の国との防衛当局の間において、サイバー協力の状況をお伺いします。
○前田政府参考人 お答えいたします。
 今委員から御指摘がございましたサイバー空間、陸海空あるいは宇宙と並ぶ第五の領域とも呼ばれておるわけであります。このサイバー攻撃によるリスクというものが深刻化をしているものと認識をいたしてございます。
 防衛省としては、安全保障上の極めて重大な課題であるサイバー攻撃に対しまして迅速かつ的確に対応するためには、諸外国と効果的に連携することが必要である、このように認識をしております。
 こうした問題意識のもとで、防衛省・自衛隊として、サイバー攻撃への対処能力の向上のため、米国を初めとする各国等の防衛当局と脅威情報あるいはサイバー攻撃対処に関する取り組み、こういったことについて意見交換を行うなど、諸外国との連携強化に取り組んでいるところでございます。
 同盟国である米国との間では、さまざまなレベルにおきまして定期的に協議を実施いたしております。平成二十七年四月、新ガイドラインをつくりましたけれども、ここにおきましては、さらなる情報共有、あるいは重要インフラ防護についても具体的な協力分野として重視をされてございます。こうした方向性に基づきまして、日米間のサイバー防衛協力、一層加速をいたしてきております。
 また、その他の国々につきましては、豪州、英国、それからNATO等の関係国あるいは国際機関とのさまざまなレベルでの協議を通じまして、情報共有等の協力、これを進めてきてございます。
 今後とも、安全保障を考える上で、新たな領域、ドメインと申しますけれども、このドメインの一つであるサイバー分野は避けて通れないという共通認識のもとで、国際連携を一層強化していきたい、このように考えてございます。
○和田委員 御答弁まことにありがとうございました。
 サイバー、電子戦の重要性はこれから増す一方だというふうに考えております。その一方で、日本のサイバー能力、これは、アメリカやロシア、北朝鮮、中国に対して大きく劣後していると認識をしております。技術能力の強化、そして人材の育成についてもこれから積極的に投資をしていただきますよう、この場をおかりしましてお願いを申し上げます。
 最後の質問にさせていただきます。
 防衛省は、新たな対艦ミサイルの開発に当たり、対地ミサイル機能を付加することで日本版トマホークの保有を計画していると報道がございました。島嶼防衛などにおきましては、極めて有効な抑止力になると私は考えておりまして、この必要性を強く感じておりますけれども、事実確認をお願いいたします。
○西田政府参考人 お答えを申し上げます。
 新たな対艦ミサイルについての御質問でございます。
 防衛省といたしましては、平成三十年度の概算要求の中に、島嶼防衛用新対艦誘導弾の要素技術の研究ということで七十七億円を計上して、予算要求をしているところでございます。
 これは、現在、諸外国の艦艇のレーダー覆域あるいは対艦ミサイルの射程などの能力向上が図られてきている中、あくまでも我が国の島嶼防衛のために現有の対艦ミサイルの能力向上を行う、つまり、相手方の艦艇への対処のために必要なミサイルの要素技術の研究を行っていくというものでございまして、対地ミサイル機能を付加するというものではなく、また、日本版トマホークといった位置づけをしているといったものではございません。
 なお、このような対艦ミサイルの長射程化につきましての能力向上は、これまでも我が国単独で実施をしてきておりまして、今回も我が国単独で研究をすることとしてございます。
 他方で、防衛装備あるいは技術協力、一般論として申し上げれば、厳しさを増す我が国を取り巻く安全保障環境、また防衛装備品の高度化、複雑化が国際的に進んでいるといったことも踏まえれば、日米の共同研究開発を進めるといったことは防衛協力の深化あるいは抑止力の向上に資するものでございますので、今後とも積極的に取り組んでまいる所存でございます。
○和田委員 御答弁ありがとうございました。
 複数のレーダーやミサイルを、ホットゾーンと言うべきでしょうか、に配備することで、しっかりとした抑止力を確立するといったことになると思います。対艦ミサイルの技術は間違いなく必要になってくると思いますし、また、日本の技術力を上げるという意味におきましても大変重要だと思っておりますので、積極的に進めていただきたいと思います。
 日本を取り巻く安全保障環境は時々刻々と変わり続けてまいります。環境の変化に沿った装備開発を行っていただきたいと思います。開発に当たっては、技術、装備移転協定を締結した国との共同開発や、政府主導の積極的な技術移転によりまして、開発の主導権をしっかりと握り、技術立国日本としての立場を強化しながらも、費用対効果を追求して防衛予算の効率的な使用をお願いしたいと思います。
 本日は、質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございました。これで終えさせていただきます。
○寺田委員長 次に、浜地雅一君。
○浜地委員 おはようございます。公明党の浜地雅一でございます。さきの国会に引き続きまして、この安保委員会で理事を務めさせていただきます。
 今、この日本が置かれています安全保障環境は最も厳しい時期に参っておりますので、この安全保障委員会は大変重要な委員会になってまいります。充実した審議とともに、やはり通すべき法案はしっかりと迅速に通す、そのために私も汗をかいていきたいと思っておりますので、またどうぞよろしくお願い申し上げます。
 先ほど、小野寺防衛大臣より、十一月二十九日の火星15と称する北朝鮮の弾道ミサイルの報告がございました。今さまざま分析中ということで、なかなか、また安全保障上の問題もあって、詳しい内容はこういった委員会の場では難しいということも承知をしております。
 しかし、先ほどの御説明の中で、新型のICBM級であったという評価をされておりました。当然、今回は、四千キロ以上、四千五百キロ程度と言われていますが、一番高く飛んでおりますし、五十三分間、しかも朝の三時十八分という、ニューヨークが日中の、アメリカにもインパクトが与えられるような時間に飛ばしておりますので、なかなか相手も、夜中に飛ばしてきたなと思っております。
 ただ、今回は、多段式で三段じゃないかというふうに言われておりました。しかし、どうも報道ベースによりますと、今回は二段であると。ですので、私、それを聞いたときには、これは新型じゃなくて、火星14等のものを弾頭を軽くして少し高く飛ばしたんじゃないかなというふうに思っておりましたが、昨日ニュースを見ておりますと、この二段目のブースター部分というのは非常に太いものでございまして、そういう意味では非常にやはり新型でないかなと思っております。
 ですので、ぜひ、弾頭が軽量化をされた上であそこまで飛んだのかどうか、そういった分析があれば、また詳細に我々委員の方にお伝えいただければなというふうに思っております。これは御答弁を求めませんので、そういった私の感想でございました。
 また、今回、TELの発射台で九軸の大型にもなっておりますので、やはり、そういった点についてもまた我々委員に対してでき得るべき情報を公開いただいて、共有をしてまいりたいというふうに思っております。
 ところで、今回、北朝鮮がミサイルを撃った六分後に韓国が弾道ミサイルの発射訓練を行ったという報道に接しております。六発、日本海に向けて、逆に韓国がこれを撃ったということでございます。F16も飛ばして、非常に北朝鮮のミサイル実験に対して、発射に対して抗議の意味も込めて行っております。
 しかし、日本はなかなかそういったことは行うことはできないわけでございますけれども、私はやはり、国民の皆様方にひとつ安心をしていただくために、しっかりと日本も、弾道ミサイルの迎撃に資するような、そういった訓練をやっているんだよということを一つ示す必要があろうかと思っています。
 ただ、日本の場合は、実際に誰かにミサイルを飛ばしてもらってそれを試しに撃つというのはなかなか難しいところもございますので、やはり、日米韓で連携をして何らかの弾道ミサイル迎撃に資する共同訓練は行っているという姿勢を私は見せるべきだと思いますが、この点について、日米韓で弾道ミサイルの迎撃に資するような共同訓練、これまで行われたことはあるんでしょうか。
○前田政府参考人 お答えいたします。
 今委員御指摘になりましたように、日米韓の三国におきましては、弾道ミサイルの情報を各国の艦船等で共有をする弾道ミサイルの情報共有訓練、これを共同で行っております。これまで五回実施をさせていただいております。
 直近では、北朝鮮によるたび重なる核実験あるいは弾道ミサイル発射を含めて、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、本年の十月二十四日及び二十五日に我が国周辺海域で実施をいたしております。海上自衛隊からは護衛艦「きりしま」及び「みょうこう」が、また米韓からもそれぞれ艦艇が参加をいたしてございます。
 このような日米韓三カ国による実効的な共同訓練の実施や強固で緊密な連携は、適時かつ実践的な訓練、演習が抑止を強化するというガイドラインにおける方針でありますとか、積極的かつ目に見える形で地域の安定化に向けた我が国の意思と高い能力を示すとしております防衛大綱における方針、こういうものに合致をするものであると考えておりまして、今後も同様の取り組みを継続させたいと考えてございます。
○浜地委員 御答弁ありがとうございます。
 情報の共有について弾道ミサイルの共同訓練を日米韓で行われているという今御答弁でございました。既にもう五回も行われているということでございます。
 しかし、報道を見ていますと、日本とアメリカというのは非常に共同訓練、当然、同盟国でございますので行っております。韓国との間で大きく目に見える形での共同訓練はなかなか行われていないんじゃないかというふうに思っています。
 これは、やはり、韓国側の国民のさまざまな感情等もあるかとは思いますが、私は今、日米韓で取り組むべき北朝鮮のミサイルの危機に対するこういった状況の中で、まさに韓国とともにそういった日米韓での共同訓練を行う一つ絶好の機会でもございますし、またそれを進めていかなければならないというふうに思っております。
 十一月の十二日には、日米間で、アメリカの三個空母打撃群と日本の海上自衛隊が共同訓練を行いました。かなり報道でも国民の皆様方に知っていただいたと思っています。まさに、ニミッツ、ロナルド・レーガン、セオドア・ルーズベルトという大きな空母が日本海に展開をいたしまして、そして日本からは、「いせ」、「まきなみ」、「いなづま」の護衛艦が共同訓練を行ったわけでございます。このとき、アメリカの爆撃機でございますB1Bもこの上空を飛んだわけでございますが、私は、あれは北朝鮮から見ると物すごく脅威に感じたんじゃないかと思っています。非常に抑止がきくような共同訓練であったというふうに私は思っております。
 ですので、ここにまた韓国も加わった上で大規模な訓練を行うことによって、これ以上の挑発をしても無駄ですよという、まさに抑止をきかせるための訓練をする必要があろうかと思っています。それがまた、ひいては日本国民の安心にもつながろうかと思っておりますので、ぜひ小野寺防衛大臣には、韓国へも働きかけをしていただいて、日米韓での目に見える形での大規模な訓練に向けて実現の御努力をしていただきたいと思いますが、大臣の御所見、御決意をお聞きしたいと思っております。
○小野寺国務大臣 防衛省としては、日米のみならず日米韓三カ国による共同訓練を実施することは、日米同盟全体の抑止力、対処力を一層強化するだけでなく、戦略的利益を共有する最も重要な隣国である韓国との連携を強化するものという観点から重要であると考えております。
 九月の日米韓首脳会談においては、日米韓の安全保障、防衛協力を進めていくことで一致をしております。
 また、私が参加した十月二十三日の日米韓防衛大臣会談においても、マティス米国防長官と宋永武韓国国防長官との間で、日米韓三カ国の安全保障協力を推進することへの強いコミットメントを確認しております。この会談を受け、翌二十四日及び二十五日には、先ほど政府参考人から答弁がありました弾道ミサイル情報共有訓練を三カ国で実施しております。
 また、今般の弾道ミサイル発射を受け、本日朝、日米韓三カ国の防衛当局間でテレビ会議を開催し、北朝鮮情勢についての評価と三カ国の対応状況について意見交換を行ったところであります。
 日米韓の連携は、それぞれの国家の安全のみならず地域の安全保障にも大きく寄与するものであり、御指摘のような訓練の実現も含め、引き続き三カ国の連携強化を進めてまいりたいと考えております。
○浜地委員 小野寺防衛大臣には、ぜひ、目に見える形での大規模な共同訓練に向けて、韓国も参加できるような環境に向けて、引き続き御努力をしていただければというふうに思っております。
 あと五分しか時間がないんですが、最後に、外務省にお聞きをしたいと思っています。
 来年は、日中平和条約締結四十周年でございます。ですので、非常に日本と中国の関係、特に大事な時期になります。
 私も、ことしの夏に重慶に行ってまいりました。一帯一路の起点でございまして、非常に、私が思った想像以上に発展をしておりまして、ドイツとつながれている鉄道も実際に拝見しますと、非常に中国の経済力というのは、まさに、無視できないのは当然でございますけれども、非常な大きさも感じたわけでございます。
 しかし、それと安全保障の面というのは別であるというふうに私は思っています。特に南シナ海の問題については、私は非常に懸念をしております。
 私は、昨年、外務政務官の任にございました。そのときに、ちょうど昨年の七月に中国とフィリピンの仲裁判断が出る前後で政務官の任にあったわけでございますが、このときは、ASEANの諸国、またアフリカや太平洋島嶼国の首脳に対して、とにかく、国際法を守る判断が出た場合にはこれを遵守してほしいということをかなり言わせていただきました。
 しかし、私は、今北朝鮮の問題がある中、南シナ海の問題については、日本政府は、大変失礼なんですが、少しトーンダウンしているんじゃないかというふうに危惧をしております。
 それは、総理が、この前、ASEANの会合で習国家主席と会談をされましたけれども、このときに、やはり、南シナ海というキーワードを出して強くこの中比裁判に沿った解決を言われたというようなことに接しておりません。当然、北朝鮮の問題のさまざまな協力が必要だと思いますので、そういったことじゃなかったんじゃないかな、少しトーンが落ちたんじゃないかなというふうに思っております。
 逆に、李克強さんと総理がお話をされたときには、向こうの方から、いわゆる南シナ海のCOCという行動規範、ASEANの諸国と中国で南シナ海のルールを決めようじゃないかという交渉を開始しましたということを先方から言ってきたわけでございます。
 河野外務大臣も御存じのとおり、国際法の世界は執行力がきかない世界でございます。判決といいますか判断が出ても、それに対して従わなければ力で従わせることはできない。その中にあって、私は、中国は、ASEAN諸国とともに、このCOC、行動規範を中国に有利なものに変えていくんじゃないか、国際法にのっとったとはいっても中国に有利なような仕様ができるようなものになるんじゃないかというふうに私は懸念をしております。
 そうなりますと、今は、自衛隊の方は、宮古や、また石垣、また与那国の方で、東シナ海の方の守りというものは強くしておりますが、今回、南シナが、本当にある程度中国の思うような仕様になってしまいますと、今度は南から日本は脅威があるんだと私は思っています。非常に安全保障上の懸念をしておりますので、しっかりとこれまで以上にASEAN諸国に働きかけ、このCOC、南シナの行動規範に対して、国際法にのっとった解決になるよう河野外務大臣には強く働きかけをしていただきたい、そのように私は念じますが、御答弁をよろしくお願い申し上げます。
○河野国務大臣 南シナ海における大規模かつ急速な埋め立て、拠点構築、その軍事目的の利用など、一方的に現状を変更する緊張を高める行為というのは、我が国を含み国際社会共通の懸念事項になっているのは間違いないと思います。
 中国とASEANの間でCOC、コード・オブ・コンダクトの策定に向けた対話というのが始まったことは我が国としても歓迎をしておりますが、この取り組みが南シナ海の現場の非軍事化につながらなければならないというふうに思っております。
 先般の東アジア首脳会議においては、こういう考えのもと、安倍総理から各国に働きかけをいたしました結果、ASEAN首脳会議の議長声明には入っていなかった「懸念」という表現が明記され、国連海洋法条約を含む国際法に基づく紛争の平和的解決及び非軍事化の重要性というのが強調されました。
 一連の日中首脳会談においても、総理から習近平主席あるいは李克強総理に対して、いかなる地域でも法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序が重要であるという指摘をしているところでございます。
 政府としては、各国に海洋における法の支配の重要性を訴えかけると同時に、その実効性を高める外交努力を行って、現状を変更し緊張を高める一方的な行動への強い反対を国際社会と共有することにしております。また、関係国との関係を強化していくと同時に、沿岸国に対して法執行の能力向上支援などを通じて、地域の安定に資する活動をしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○浜地委員 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。
○寺田委員長 次に、宮川伸君。
○宮川(伸)委員 立憲民主党の宮川伸でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、北朝鮮の問題について御質問をさせていただきます。
 早速ですが、外務大臣にお伺いしたいと思っております。
 アメリカのスタンスについて日本政府がどのように捉えているかということでございますが、まず、トランプ大統領が、これまで世界が見たこともない炎と怒りを見ることになるというような牽制をしていたり、あるいは、全ての選択肢がテーブルの上にあるというような発言をされておりますが、テーブルの上に軍事オプションもしくは先制攻撃、こういったものが含まれているというように認識されているかどうか、お答えいただけますでしょうか。
○河野国務大臣 まず最初に申し上げなければいけないのは、この北朝鮮問題、挑発をして国際的な危機をつくり出しているのは北朝鮮でございます。世界じゅうの誰一人として紛争は望んでいない中で、北朝鮮が一方的に緊張を高める行動をしているということをまず指摘しなければいけないというふうに思っております。しかも、この北朝鮮は、一九九四年の枠組み合意、二〇〇五年の六者会合、こうした合意をほごにして、一方的に核、ミサイルの開発を進めてきた、そういうことをやってまいりました。
 トランプ大統領が来日された際には、安保理決議の完全な履行、独自制裁の実施、共同訓練の実施、北朝鮮との関係を各国に向けて縮小してもらうような働きかけ、こうしたあらゆる手段を使って北朝鮮に対する圧力を最大限にするということで一致をしております。
 日本政府としては、他の国の体制を力で変えるというようなことを目標として掲げたことはございません。しかし、米国との間で北朝鮮の情勢を分析し、これにどう対応していくかということで一致をしているわけでございます。
 アメリカがどのような対応をするかということを予断することは差し控えたいと思いますが、日米間の間で、北朝鮮問題、しっかりと緊密に連携をして対応してまいりたいと思います。
○宮川(伸)委員 今の大臣のお答えで、やはり今の北朝鮮の状況、緊迫しているということで、おっしゃるとおり、しっかり取り組んでいく必要があると思います。
 もう一度、マティス国防長官等の発言、あるいはマスコミ等でも、テーブルの上に軍事オプションがあるかどうかということが多く議論をされておりますが、日本政府、外務省としては、テーブルの上に軍事オプション、先制攻撃がのっているというようにお考えなんでしょうか。お願いします。
○河野国務大臣 全ての選択肢がテーブルにのっているということだと思います。
○宮川(伸)委員 韓国の文在寅大統領は、先日、誰も韓国の同意なく軍事行動を決定することはできないというような発言をしております。
 これも外務大臣にお伺いしたいんですが、このように日本政府の方からアメリカに対して、先制攻撃をするような場合がある場合に、事前に日本政府の了解をとってほしい、相談をしてほしいというようなことは打診をしているんでしょうか。よろしくお願いします。
○河野国務大臣 一般論で申し上げますと、米軍が我が国から行われる戦闘作戦行動のための基地として日本国内の施設・区域を使用する場合、我が国に対する武力攻撃に対処するものを除いて、日米安全保障条約の事前協議の対象となります。
 また、このような事態に限らず、日米間においてはさまざまなレベルでしっかりと政策のすり合わせを行っておりますので、今後とも、北朝鮮の核、ミサイルへの対処に当たっては米国と緊密に連携してまいりたいと思います。
○宮川(伸)委員 先日の二十九日のミサイル発射がどのようなものだったかというのを先ほども、もう少し詳細なことがこれから出てくるのかもしれませんが、アメリカ本土まで届くかもしれないというような報道がされていると思います。
 そういった中で、今回の、二日前でしょうか、それを受けて、改めてこういった先制攻撃等に関して日本としっかり事前に協議をしてほしいというような打診はされているのでしょうか。よろしくお願いします。
○河野国務大臣 繰り返すようでございますけれども、一般論として申し上げると、米軍が我が国から行われる戦闘作戦行動のための基地として日本国内の施設・区域を使用する場合は、我が国に対する武力攻撃に対処するものを除き、日米安保条約の事前協議の対象となります。
 このような事態に限らず、日米間ではさまざまなレベルで政策のすり合わせを行っており、北朝鮮の核・ミサイル問題への対処に当たっては緊密に連携してまいりたいと思います。
○宮川(伸)委員 ありがとうございます。
 もう少しここを聞きたいところなんですが、ちょっとまた次回、もう少し煮詰めて質問をさせていただければと思います。
 次に、国連との関連に関して御質問をしたいんですけれども、外務省に御質問したいと思います。
 少し前の話になりますが、イラク戦争がございました。イラク戦争で起こったことをしっかりと検証する、しっかりとそのときの経験を生かして今回の北朝鮮の問題に関しても取り組んでいく必要があるんではないかというふうに私は思っております。
 当初、イラク戦争、開戦をしていくに当たりまして、国連決議がされていない状況でアメリカの方が攻撃をしていった。その攻撃に対して真っ先に日本は支持をしたということだと思います。当時、イラクに対して大量破壊兵器の査察が行われていた。ロシア、中国は当然でありますが、フランス、ドイツにおいても査察を継続するべきだという立場をとっていた中で、日本は攻撃に支持をしていった。大量破壊兵器をなくすためにということだったと思います。
 しかし、結果は、今、十五年近くたってもイラクがああいう状況のままである、そして、結果を見て、大量破壊兵器が何もなかったというのが今の状況だと思うのですが、こういったことを踏まえた上で、国連決議がない状況でアメリカが攻撃をするという決断をしていった場合に、日本は賛成をする考えでいるのかどうか、お答えいただけますでしょうか。お願いします。
○河野国務大臣 イラクの場合と違って、北朝鮮は核実験をたびたび繰り返しておりますし、ミサイルを我が国の上空を越えて発射をしているというかなり差し迫った状況の中にあるわけでございます。
 米国が今後どのような対応をするか予断することは差し控えたいと思いますが、日米間で緊密にこの問題は連携してまいります。
○宮川(伸)委員 もう一度確認なんですけれども、安倍首相は一〇〇%ともにという表現を使っておりますが、国連決議の判断よりも日米との関係の方を優先するというようなお考えであるという理解でよろしいんでしょうか。
○志水政府参考人 お答え申し上げます。
 今の御質問に関しましては、仮定の質問ということでございまして、現時点で確定的なことを申し上げるのは困難ではございますけれども、大臣から答弁申し上げましたように、現在の状況に鑑みて、日米、日米韓において緊密な連携をとり、また国際社会とも緊密に連携をして対応しているというところでございまして、特にアメリカとの関係におきましては、日本は常日ごろからさまざまなレベルで連携しているところでありまして、それらをもとに対応をしていく考えでございます。
○宮川(伸)委員 もう少しこの部分も質問していきたいところなんですが、ちょっと質問内容を変えさせていただきます。
 今、北朝鮮の問題、緊迫している中で、安倍首相は対話ではなく圧力だと。圧力を最大限まで上げていくというのが今政府の発言でございますが、圧力というのは今必要であると思いますが、一方で、圧力が最終目標ではなくて、やはり、圧力から対話に変えていく、あるいは平和協定をどういうふうに結んでいくか、こういった出口の部分が目標であり、出口の部分をしっかりと議論していくということが重要だと考えております。
 こういった中で、今、出口戦略といいますか、北朝鮮がどのような態度を示せば、どのような状況になれば、圧力から対話の方に変えていくというようにお考えであるのか、いただけますでしょうか。お願いします。
○河野国務大臣 この北朝鮮危機の出口が朝鮮半島の非核化であるということについては、日米韓中ロ、完全に一致をしているところでございます。
 そして、北朝鮮と意味のある対話を行うためには、これまでの失敗、つまり、米朝合意、米朝枠組み合意、あるいは六者会合の失敗を繰り返してはならないというふうに思っております。北朝鮮が完全に、不可逆的に、検証可能な核・ミサイル計画を放棄するということにコミットをした場合において、そしてそれに向けての具体的な行動をとった場合に、国際社会は北朝鮮と対話に入る、そういうことだろうというふうに思います。
○宮川(伸)委員 今の部分、もう少しお伺いをしたいんですが、一つ、安保理決議がある、そのことに対してということがあると思うんですが、その中で、今おっしゃっていた非核化という問題があります。これが、核施設が完全に壊される、使えないようになる、もしくは今まだわからない部分もあると思うんですが、こういったところまできちんと調べて、そして非核化されたんだというのを確認するところまで、出口としては、出口といいますか、対話に戻していく上では必要だというふうに考えているのか。今はもう圧力がかかってきているところですから、やはりどういう状況になれば対話に戻せるのかというのをかなり具体的に考えておく必要があると思うんですが、まず、この核施設、核に関してはどのぐらいのレベルまで考えていらっしゃるのか、お答えいただけますでしょうか。
○志水政府参考人 お答え申し上げます。
 今大臣から申し上げましたように、北朝鮮とは意味のある対話を行えるようにするためには、北朝鮮が、完全、検証可能かつ不可逆的な方法で核・ミサイル計画を放棄するとのコミットメント、そしてそれに向けた具体的な行動を示すことが必要であると考えております。
 では、具体的にその核・ミサイル計画の放棄、そしてそれに向けた具体的な行動というのが何を意味するのかという御質問かと思いますけれども、そこに関しましては検討を重ねてまいりたいと存じますけれども、まずは、今この時点におきましては、北朝鮮はそのような方向性を全く示していない、むしろ逆のことをしています。二十九日にはさらに挑発を繰り返したという状況でございますので、まずは北朝鮮からそのコミットメントを示す、そしてそれに向けたジェスチャーを示すということがまずは大事だというふうに考えております。
○宮川(伸)委員 今の御答弁で、ちょっと今はまだ決まっていないということかもしれませんが、一応念のため、もう一つ、核とともにミサイル発射の問題も、ミサイルの発射がやめられるということがあると思うんですが、このミサイル発射のミサイルというのは、ICBM、長距離のミサイルだけなのか、あるいは中距離のミサイルも含めてなのか、こういったところをアメリカとしっかり議論しているのかどうか、教えていただけますでしょうか。
○志水政府参考人 お答え申し上げます。
 アメリカとはさまざまなレベルでふだんから密接に連携し、協議をしているところでございます。
 先ほどの御質問の点、それから今の御質問の点にも関しますけれども、詳細に関しましては現時点でお答えすることは差し控えたいと存じますけれども、まさに今大臣から申し上げたような問題意識で、不断に検討を重ねているところでございます。
○宮川(伸)委員 今のこの部分に関しては出口の部分ですので、また改めて、もう少ししっかり質問をさせていただきたいと思います。出口がしっかりしていないと、やはりなかなか話が進まないのではないかというように思います。
 次の質問なんですが、今、経済制裁ということで、経済制裁を強めていっているところであると思いますが、この経済制裁がしっかり有効に働くことによって、北朝鮮が政策を変える、そして平和の方向に近づいていくということだと思います。
 ですから、この経済制裁が極めて今重要なポジションにあるという中で、では、この経済制裁がきちんと機能しているのかどうか、これが北朝鮮に対してどのようなインパクトを今与えているのかどうか、ここをしっかりと認識していく必要があるのではないか。ここが有効に動かなければ、武力攻撃、こちらの方に移っていかざるを得なくなるかもしれない、ここを懸念しているわけでありますが、現状におきまして、今のこの経済制裁がどのように機能し、北朝鮮にどのようなインパクトを与えているか、お答えいただけますでしょうか。
○河野国務大臣 先ほど委員がおっしゃいました出口の話でございますが、これは極めて重要なことだというふうに思っております。
 最終的なゴールが非核化でなければならないというところは、この五カ国を初め国際社会で一致をしているんだろうと思いますが、先ほど事務方から答弁がありましたように、残念ながら、今まだそこを議論する方向にも向かっていないというのが現実だと思いますので、北朝鮮がそのように向かい出したときには、もう少し御丁寧に説明をさせていただきたいというふうに思います。
 また、今の北朝鮮の経済制裁の効果についてでございますが、安保理決議二三七五を完全に履行することができますと、北朝鮮の輸出の外貨収入の九割をとめることができるわけでございます。また、北朝鮮に供給されている石油製品の五〇%以上、石油供給全体としては三割を減らすことができるというふうに思っております。
 その中で、北朝鮮との貿易額の九割は中国でございますので、この中国との間の関係が非常に重要になっております。ことしの十月の中国と北朝鮮の貿易総額、これはさまざま情報をとった上での推計でございますが、前月比で二割削減されているという統計がございます。また、八月に採択された安保理決議二三七一の規制対象品のうち、石炭、鉄、鉄鉱石については中国はほぼ輸入をゼロにしているという情報もございます。
 そういうことを考えますと、かなり経済制裁が効果を出しているのではないかというふうに思っております。特に、石油全体で三割以上削減というのは、我が国に当てはめればもう経済が成り立たなくなるという状況でございますので、これから北朝鮮にとってはかなり厳しい冬になってくる中で、経済制裁はさまざま効果を上げてくるだろうというふうに思っております。
○宮川(伸)委員 ありがとうございます。
 今、その制裁に関して、多くがやはり中国そしてロシアが輸出あるいは石油ということで関係を持っているんだと思いますが、少しの報道によると、例えば石炭だとかそういうものに関しては違う国を通して輸出しているのではないかというような報道があったりもしているのかもしれないと思います。
 しかし、どちらにしても、この経済制裁がどのぐらい北朝鮮にインパクトを与えているのかはしっかりウオッチをしておかなければ全く戦略が立てられないということだと思いますが、ここはやはり中国やロシアとしっかりどういう状況なのか話をしていく必要があると思いますが、そういった外交、そういった交渉と話し合いというのは実際に外務省の方ではやられているのでしょうか。
○河野国務大臣 先般、モスクワで日ロの外相会談がありましたときにも、この北朝鮮の問題については相当時間をとって突っ込んだ話をしてまいりました。
 中ロ、正直言って少し意見の違う部分というのがないわけではありませんけれども、少なくとも安保理決議の完全な履行が必要だというところは両国も一致をしておりますし、安保理決議が求めている制裁については、両国ともこれはしっかりやっているというふうに思っております。
 ロシアには例えば北朝鮮の労働者が多数おります。安保理決議は新しいビザの発給をするなということになっておりますが、我々としてはそうした労働者を早く送り返してほしいというようなことを申し上げ、そこについてはロシアは安保理決議にのっとってやろうというようなことで、多少意見の違いはございますけれども、少なくとも安保理決議の範囲内は両国ともしっかり遵守する、そして、朝鮮半島の非核化が最終の出口だというところは一致しておりますので、これからも中国、ロシアとしっかりと連携をしてやってまいりたいというふうに思います。
○宮川(伸)委員 大臣、ありがとうございます。
 時間になったということで、圧力を加えて行き過ぎた場合に北朝鮮が暴発もしくは崩壊するおそれがあるかもしれないわけで、やはり、この経済制裁がどういう状況なのか、またちょっと場所を変えましてもう少し細かく質問させていただければと思います。
 最後に、決して武力衝突あるいは紛争が起こらないように細心の注意を払って外交努力を続けていく、精いっぱい続けていくということをお願いしまして、私の質問を終わりにさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○寺田委員長 次に、本多平直君。
○本多委員 立憲民主党の本多平直です。
 私からも北朝鮮問題を中心に質問をさせていただきたいと思います。
 一昨日の弾道ミサイルの発射、これに関しましては、私からも強く北朝鮮に対し抗議をしたいと思いますし、立憲民主党としても、一昨日、即日に抗議声明を出したところであります。政府におかれましても、こうした対応が繰り返されないように万全の対策をとっていただきたい、こう考えています。
 私からは、今、北朝鮮情勢に関していろいろな危険性があると思います。もちろん北朝鮮の側からの暴発、そしてまた、こういう緊張状態ですから偶発的な事態というのも大変危険性があると思っています。しかし、それと残念ながら同様に、アメリカからの先制攻撃ということも今想定をせざるを得ない状況になっている。これは宮川委員からの質問にもあるとおり、このことがある意味、アメリカとしての立場は理解はできるんですが、近隣の日本としてこれにつき合うわけにはいかないと私は思っていますので、ここについてしっかりとお答えをいただきたいと思っています。
 先ほどちょっとまだ明確にならなかったんですが、安倍総理は、全ての選択肢がテーブルの上にあるとのトランプ大統領の立場を一貫して支持と言っています。全ての選択肢にアメリカからの先制的な軍事攻撃、これが含まれているのかどうか。もう一度、外務大臣、お願いします。
○河野国務大臣 全ての選択肢というのは全ての選択肢ということだろうと思います。
○本多委員 それは、そこには含まれている、それを支持しているという理解でよろしいんでしょうか。
○河野国務大臣 繰り返すようで恐縮でございますが、全ての選択肢というのは全ての選択肢だろうと思います。
○本多委員 全ての選択肢ということは全ての選択肢はわかりました。それを支持していると安倍総理は申していますが、それを支持しているということでよろしいんでしょうか。
○河野国務大臣 全ての選択肢がテーブルの上にあるというトランプ大統領の立場を一貫して支持してきている。
○本多委員 我が国は、国際法上、予防攻撃、先制攻撃は違法という認識でよろしいんでしょうか。
○河野国務大臣 一概には言えないんだろうと思います。具体的にそれぞれの事象に適して、国際法に違反しているものは違反しているし、適しているものは適しているということになると思います。
○本多委員 これまでの政府の答弁を大きく変えられる今御答弁をされていますよ。
 例えば、前大臣、岸田大臣の答弁、これは五月二十七日ですけれども、岸田前大臣は、国際法上は、予防攻撃も先制攻撃も認められておりません、これは国際法に違反するものであります、我が国は、国際法に違反する武力行使を集団的自衛権において支援する、こういったことは全くあり得ませんと。後段はいいです。前半の岸田前外務大臣の答弁を変えられるんですか。
○河野国務大臣 我が国は国際法上違法なものは支持しないという立場は、そのとおりであります。
 個別具体的にそれが一方では先制攻撃に当たると主張する場合もあるでしょうし、そう主張はしているけれども実際はそうでない場合もあるでしょうから、これは個別具体的に判断をしなければいけないものなんだろうと思います。片方が明らかに先制攻撃でない場合であっても、他方が先制攻撃であったという主張をする場合もありますから、こういうものは個別具体的に判断をしなければいけないものであって、その上で、我が国は国際法上違法なものは支持しないという立場には変わりございません。
○本多委員 いや、私、そんな外務大臣の答弁をとても認めるわけにはまいりません。
 先制攻撃をした国というのは、今回の場合は、一般例で言えば、北朝鮮の側から挑発している、河野大臣の主張はそのとおりだと思います。しかし、過去の戦争の例を見れば、そちらが先にやってきたんだろうという因縁をつけて先制攻撃をした例というのは過去にたくさんあるわけです。
 ですから、国際法上、外形的に、これは岸田外務大臣の答弁をそのまま読んでいただかないと困りますよ。「国際法上は、予防攻撃も先制攻撃も認められておりません。」それを個別に判断するなんて岸田外務大臣は言っていないんですよ。この答弁、変えるということでよろしいんですか、本当に。
○河野国務大臣 具体的な事象のどれが先制攻撃に当たり予防攻撃に当たるのかというのはきちんと判断をされるべきものであって、一方が、そうでないものを先制攻撃であったと主張する場合もあるだろうと思いますので、そこはいろいろな立場があるんだろうと思います。
 我が国は、そうしたことを踏まえて、国際法上違法なことは支持しないという立場に変わりはございません。
○本多委員 大臣のそういう理屈に立ちますと、日本の専守防衛自体が成り立たなくなるんですよ。
 つまり、日本が、これは非常に存立が脅かされる、こういったときに、日本の理屈で、これはもう日本にとって大変危機的な状況だから、先に武力攻撃をしかけていいという理屈になりませんか、そんなことを認めたら。そんなこと、憲法上も国際法上もあり得ないじゃないですか。
○河野国務大臣 おっしゃることの意味がよくわかりませんが、我が国は国際法上違法なことは支持しないという立場に変わりはございません。
○本多委員 国際法上の違法というのはどこが判断をするんですか。
○河野国務大臣 我が国の場合は、我が国が判断します。
○本多委員 我が国は国際法上の解釈権を有しているんですか。
○河野国務大臣 我が国が行動をとるときには、我が国の政府が判断をして行動せざるを得ないわけですから、どこかに伺いを立てるわけにはこういう場合いきませんから、国際法上違法かどうかというのは、我が国が厳正に判断をして行動せざるを得ないと思います。
○本多委員 北朝鮮がまず一方的に非があるというのは私も同意をしています。しかし、北朝鮮が一方的に非がある状況の中で、アメリカが北朝鮮に先制攻撃をしたと、北朝鮮からの攻撃がないまま。これは、一般的に言えば、先制攻撃だと外形的にわかるわけですよ。これを国際法上違法だと判断しないことがあり得るんですか。どういうケースなんですか、それは。
○河野国務大臣 仮定のお話ですので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○本多委員 いやいや、河野大臣が岸田外務大臣の答弁を変えられたからこんなことを聞いているんですよ。先制攻撃はだめだと言ってくださいよ、しっかり。先制攻撃はだめなんですよね。
 では、いいです、こういう聞き方をしましょう。我が国が、これはアメリカの先制攻撃だと判断をしたら、これは国際法上違法ですよね、当然。
○河野国務大臣 国際法上違法なことは支持しないという我が国の立場には変わりがありません。
○本多委員 いや、質問に答えていないです。
 我が国が先制攻撃と判断をしたら、アメリカの先制攻撃は違法ということでいいですね。
○河野国務大臣 繰り返しますが、国際法上違法なものは我が国は支持しないという立場に変わりはございません。
○本多委員 当たり前のことを言われても困るんですよ。
 先制攻撃かどうかを判断するのは日本だとおっしゃいましたね。それはよろしいんですね。
○河野国務大臣 繰り返して恐縮ですが、私がここで申し上げているのは、国際法上違法なことは我が国は支持しないということでございまして、それ以上でもそれ以下でもございません。
○本多委員 先ほど大臣がそう言われたので聞いているので、もう一度お答えください。
 先制攻撃かどうか。アメリカでもどこでもいいですよ、A国がB国を攻撃した場合、これが先制攻撃かどうかを判断するのは日本がするということでよろしいんですか。
○河野国務大臣 我が国は、この北朝鮮危機の中にあって、我が国の国益を守るために行動するわけでございまして、その中で、私どもは、アメリカが全ての選択肢がテーブルの上にあるという立場をとっていることを一貫して支持しております。それ以上でもそれ以下でもございません。
○本多委員 質問に答えてください。
 先制攻撃かどうかを判断するのは日本だとおっしゃったので、それでいいんですねということをもう一回確認しているんです。全然違うことを答えないでください、大臣。
○河野国務大臣 きょうのこの委員会は、北朝鮮問題についての審査を中心に行われていると思いますが、私が申し上げているのは、アメリカが全ての選択肢がテーブルの上にあると言っていることを我が国は一貫して支持しているということでございます。
○本多委員 何かとんでもない、岸田外務大臣の、これまでの日本政府の国際法の解釈を大きく変えるような問題答弁をされたと思いますので、引き続き私は追及したいと思います。
 まず外交交渉において、一般的に、全ての選択肢、これを一〇〇%一致、こういう言い方をする外交交渉というのはいかがなものかと私は思うんですよ。つまり、今おおむねアメリカと、そして他国と協調してやっているこの北朝鮮への圧力、私も支持します。
 しかし、国内の課題においても、いやいや、応援をしていただいている自分に近い方にとっても、あなたと一〇〇%一致ですなどという言葉は普通政治家はなかなか使いません、一般の方同士も。一〇〇%ということは、一%もないということですよ。
 こういう言葉遣いを他国、私は利害が全て一致しているとは思いません、アメリカとは。距離の問題もあります。アメリカが先制攻撃することはアメリカの国益にかなう、私は支持しませんが、あり得るかもしれません。しかし、それに付随して被害を受ける韓国や日本は、また別の意見も持つべきだと思います。
 こういう局面において、全ての選択肢がある、それを一貫して支持し、それを一〇〇%支持する、こういう安倍内閣の姿勢は、外交交渉に臨む姿勢としていかがなものかと思いますが、いかがですか。
○河野国務大臣 日本政府は、全ての選択肢がテーブルの上にあるというアメリカの立場を一貫して支持しております。
○本多委員 私の意見についてのコメントを求めているんですが、いかがですか。
○河野国務大臣 我が国政府の立場は、全ての選択肢がテーブルの上にあるというアメリカ政府の立場を一貫して支持しております。
○本多委員 あと、政府の答弁で、米国の行動を予断することは差し控えるとよく言われているんですけれども、きちんとこれは情報をとっていただかないといけないと思うんですね。
 先制攻撃をする場合の事前協議の話、さっき宮川委員からも聞きました。先ほど河野大臣がお答えになった内容は、日米安全保障条約に基づく日本の基地を使用する場合の事前協議、これは当然行うということでよろしいですよね、確認です。
○河野国務大臣 日米安保条約に定められている事前協議は当然に行われます。
○本多委員 私の思いは、日米安全保障条約に規定をされていないけれども、アメリカが、いや先制攻撃的な行動でもいいです、先制攻撃と私は思いますが、先制攻撃的な行動と河野大臣がおっしゃるのであれば、そういう日本に重大な影響が及びかねないものをやるときは、日本は私は反対すべきだと思いますが、今の安倍政権はどうかわかりません。今の河野大臣の答弁を聞いていたら、私は大変不安になりました。
 しかし、いずれにしても、連絡をしろということを求めることは伝えるべきだと思うんですけれども、まだ伝えていないんですか。
○河野国務大臣 これまでも、この北朝鮮問題に関して、日米は緊密に連携をしてまいりましたし、今後も緊密に連携してまいります。
○本多委員 いや、そういう抽象的なお答えではなくて。
 例えば韓国の文在寅大統領は、こういうふうに述べているんですね。米国のトランプ大統領は、北朝鮮に対してどんなオプションを使おうが、その全てのオプションに対して事前に韓国と十分協議して同意を得ると約束した、こういう合意が韓国とアメリカの間にあるということは認識をされていますか。
○河野国務大臣 日本は、これまでアメリカと緊密にこの北朝鮮の問題で連携をしてまいりましたし、今後も緊密に連携をしてまいります。この立場に変わりはございません。
○本多委員 質問に答えてください。
○河野国務大臣 日本の立場を申し上げたまででございます。
○本多委員 北朝鮮に関して、大変大切な韓国とアメリカの合意が、いや、これは国内向けに文大統領が言っているかもしれないじゃないですか、国民を安心させるために、こういう合意があったかどうか、大切な点だと思うので、どうですか。
○河野国務大臣 日本は米国と緊密に連携をしてまいりましたし、今後も緊密に連携してまいります。
○本多委員 いや、この合意があるかどうかの事実関係を聞いているので、お願いします。
○河野国務大臣 日米関係はアメリカとほかの国との関係に左右されることはございません。
○本多委員 これがあるから日本もしろという話は僕が次にする話なので、そんなことは言っていません。韓国とアメリカが合意したからそのままやれなどとまだ言っていないので、まず、この合意が、文大統領は言っていますが、本当なんですかということを聞いているだけです。
○河野国務大臣 文大統領がどう言っているかどうかについて、一々コメントは差し控えます。
○本多委員 これは、記者会見で述べて、相手のあることを合意したと言っているので、私は合意をしているんだと思います。
 アメリカは、やるときは韓国に同意を得ると約束というのは、なかなか、本当なのかなと若干思いますが、韓国は同意しないはずなので、こういうことをアメリカがもし答えているとしたら自分の選択肢を狭めていると思うので、これは事実関係を知りたいので、この事実関係に対してお答えにならないというのはちょっと不誠実だと思うので、また再度質問させていただきたいと思いますけれども。
 私は、こういう同意をとるべきだと思いますよ。それに関していかがですか。
 では、韓国がこうしているからという言い方はお気に召さないようなので、私は、日本としてイエスと言うかノーと言うかは、それは安倍総理の判断だと思いますよ、私はノーと言うべきだと思いますが。しかし、まさか先制攻撃や先制攻撃的なことをこの日本の近所でやるときには、きちんと、これまでの日米安全保障条約の事前協議の条項とは別に、友好国としてしっかり事前協議をするべきだということを言うことはあるべきだと私は思いますが、大臣、いかがですか。
○河野国務大臣 我が国の立場は、北朝鮮の問題について日米で緊密に連携をするということでございます。
○本多委員 当たり前のことを繰り返さないでいただきたいんですよ。そんなことは当然ですよ。私たちも何も反対しませんよ。一緒に圧力をかけていくという方向も何も反対していませんよ。
 ただ、物の言い方ですよ。(発言する者あり)反対していないんですよ。一〇〇%とか、全ての選択肢とか、そういう言い方をしなくても、今大臣がおっしゃったとおり、日米は北朝鮮問題に関しては緊密に連携してこれからも圧力を強めていく、そういう言い方だったら、私、何も言いませんよ。全ての選択肢がのっている、それに先制攻撃も含まれている、それを支持するなんということは、私はあり得ないと思っているだけなんです。
 それで、緊密に連携するということは、求めない理由は何ですか。求めているんですか、求めないんですか。お聞かせください。
○河野国務大臣 日米間で緊密に連携をしてまいりました。これからも緊密に連携してまいります。
○本多委員 お答えをいただけなくて残念ですけれども、私は、きちんと日米安全保障条約のもとで私たちは連携をしていくんですから、この日本の、遠くでやるときはアメリカはこれまでも勝手なことをやってきましたよ。そのときに事前に連絡があったかどうか、これはいろいろな例があったかもしれません。しかし、今回は、日本人の多くの命がかかっている、本当にそういう局面だと思っています。
 ティラーソン国務長官の更迭なんという情報も入ってきていますよ。本当に、もちろん、何割かの確率で、これは専門家によっても見方があるけれども、非常にそういった可能性がゼロじゃない中で、韓国が言っている程度のことを、しっかり、韓国は合意したと言っていますけれども、求めるぐらい、向こうがイエスと言うかノーと言うかは知りませんよ。しかし、ちゃんと求めていただきたいと私は思います。お願いをしたいと思います。
 次に、小野寺防衛大臣にお聞きをしたいと思います。
 北朝鮮がこういう状況の中で、私は、自衛官の方の士気というのが大変大切な状況だと思っています。自衛官の方は、本当に日々、日夜、ある意味命をきちんとかけた上で日本の防衛のために努力をされていることに心から敬意を表したいと思います。
 そういう中で、このままうやむやにしたくない問題が一つあります。小野寺防衛大臣就任直後に出ました、南スーダンの日報問題の特別防衛監察の結果。私は全く納得がいっていません。私のような野党の政治家が納得いかないことは小野寺さんにとってはどうでもいいと思いますが、自衛官の方ですよ。真面目に仕事をしてきて、大臣に報告を上げたのにそれをひっくり返されて、大臣はみんな内閣交代の何日か前に辞任をして責任をとったことにされ、そして陸自の担当者だけが実質的な意味の更迭をされ、まあ内局の方はそういう時期だったのかな、こんな処分をされた。
 私は、あの報告書を読む限り、政権を守る範囲でぎりぎり稲田さんは知っていたというふうに読めますよ、否定できないと書いているんですから。こんな防衛監察、私たちはあのときの直後に閉会中審査をしていただきました、野党は全く誰一人あの中身の詳細も納得していませんけれども、自衛隊の皆さんの士気の観点から、私は、今、北朝鮮問題が緊張している中でこのことに時間をこれ以上割く気、細かいことを聞く気はないんですが、自衛官の方の士気を維持していくためにも、小野寺防衛大臣には、あのときの出来事について、防衛監察についてどういう思いでいらっしゃるのか、陸自の皆さんの納得性をどう担保していくのか、このことをお答えいただきたいと思います。
○小野寺国務大臣 このPKOの日報問題は大変重大な問題だと私どもは受けとめ、その再発防止に努めております。
 今委員の方から御指摘のありましたことでありますが、特別防衛監察結果、これを私は報告を受けて、そして、その中で委員が御指摘されるようなさまざまな内容も書かれております。それを踏まえた上で、私は、実は、報告を受けた後、その関係者に私自身、直接電話なり面談をして、そして確認をさせていただき、全てから防衛監察の結果に記載のとおりだというふうにお答えをいただきました。その監察結果を私どもとしては受けとめ、厳正かつ公正に今後とも私どもとしてこの日報問題については対処していきたいと思っております。
○本多委員 それでは、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○寺田委員長 次に、渡辺周君。
○渡辺(周)委員 希望の党の渡辺でございます。
 それでは、まず防衛大臣に、先ほどの北朝鮮による弾道ミサイル発射について説明をいただきましたことにつきまして、何点か御質問をさせていただきます。
 この新型のICBM級の弾道ミサイルでありますけれども、最高高度は四千キロを超えるロフテッド軌道であったということの説明が冒頭にございましたけれども、この飛翔距離は約千キロ、最高高度は四千キロを大きく超える過去最高の高度に達するものと見られますと。
 これは、通常の軌道で発射した場合は、専門家やあるいはアメリカの識者なんかも、いろいろ報道しているように、火星十五号、これは一万キロを超える射程ということで理解をしてよろしいのでしょうか、通常軌道で発射された場合は。いかがでしょうか。
○小野寺国務大臣 今回、最高高度が四千キロを大きく超えるという、そのような撃ち方になりました。これをミニマムエナジー、いわば一番効率的な撃ち方で撃った場合の飛行距離ということでありますが、私どもとしてはかなりの能力を持つものだと判断しております。詳細については、現在分析中であります。
○渡辺(周)委員 アメリカでは、アメリカの全土到達が可能となったのではないかというような分析もあります。そしてまた、北朝鮮は、当日、重大報道という名前で発表をしておりますけれども、この発射は成功したのだ、アメリカ全土に到達するものができた、非常に喜ばしいことだということを大変強調しているんです。
 実際、今分析とお話がありましたけれども、今回のミサイルがアメリカ全土に到達する可能性もあるということで、日本も認識は持っているということでよろしいですか。確認です。
○小野寺国務大臣 北朝鮮が、二十九日の発表で、同日に発射した弾道ミサイルについては米国本土全域を打撃することができると主張していることは承知をしております。
 また、一部の報道で、今回の弾道ミサイルの射程は一万三千キロ以上であり、ワシントンDCを含む米国全土を射程におさめるとの指摘があることも承知をしております。
 いずれにしても、防衛省・自衛隊としては、射程も含め今回の弾道ミサイルの詳細について、引き続き、所要の情報をもとに、総合的、専門的な分析を行ってまいります。
○渡辺(周)委員 運搬手段が、今おっしゃったように、そのような分析がある中で、日本政府としてはまだ詳細についての分析はできていないということだと思いますけれども、ただ、もし我々の懸念がそのとおりであるとすれば、これはアメリカの東海岸まで到達をするということになりますと、やはり、万々が一、核弾頭が搭載をされるということになれば、これはいろいろ見方があります。いわゆる核弾頭の小型化、あるいは大気圏再突入のときの高温に耐えられるような技術というものについてはまだではないか、いや、しかし来年にはできるのではないかと、さまざまな分析があるわけなんです。
 今回、朝鮮中央通信を通して北朝鮮が、重大報道という中で、エンジン動作の正確性や弾頭の大気圏再突入技術の信頼性が確立されたとして、核戦力完成と、ちょんちょん括弧で核戦力完成ということを強調したんですね。そうしますと、やはり懸念されるのは弾頭に小型の核が積まれるかどうかということなんですけれども、小型の核弾頭の開発の見通しについては、日本政府はどのように分析していますか。
○小野寺国務大臣 北朝鮮は、十一月二十九日の重大報道で、米全土を射程におさめる、超大型重量級核弾頭を搭載可能の新型大陸間弾道ロケット火星十五号型の試験発射に成功した旨主張しており、核兵器を弾道ミサイルに搭載するための核開発計画を一貫して推進してきたものと考えております。
 実際、過去六回の核実験を通じた技術的成熟を踏まえれば、北朝鮮は核兵器をミサイルに搭載するための小型化、弾頭化を既に実現している可能性があります。
 他方、核兵器を弾道ミサイルに搭載して運用するためには、弾頭の大気圏再突入技術等が必要となります。この点、北朝鮮は今般、ミサイル制御技術等に加え、再突入環境で戦闘部の信頼性を再実証したと主張しておりますが、今回の発射で北朝鮮が再突入技術を実際に実証したか否かについては、引き続き慎重な分析が必要となります。
 いずれにしても、我が国としては、核、弾道ミサイルの発射動向を含め北朝鮮の軍事動向について、引き続き、米国、韓国等と緊密に連携しながら、必要な情報の収集、分析及び警戒監視に全力を挙げてまいります。
○渡辺(周)委員 そこで、当然それは、小型の核弾頭がもし積まれることになれば、今までのさまざまな委員が質問されているとおり、アメリカの自衛権発動という可能性というのはやはりどんどん現実味を帯びていくと思うんですね。
 このことにつきましては、ちょっときょうは余り深い議論はいたしませんが、やはり、懸念するのは、過去の、二〇一六年、最近の直近だけでも見ますと、ミサイルがこれだけ発射をされてきた。過去には、何回か、失敗したのではないかというような例も相当ございます。例えば、これはICBMかどうかわかりません、弾道ミサイルが、二〇一七年、ことしの三月から四月、三月に一回、四月に三回ありますけれども、四回のうち例えば三回は失敗しているというような中で、ここへ来て急速に、まさに大臣が、あるいは我々も同じように認識しておりますけれども、性能、能力が非常に上がっているわけなんですね。
 非常に北朝鮮は経済制裁を受けて、しかも大変厳しい環境にあるにもかかわらず、このミサイルの技術だけは、経済発展をしながらミサイルの技術、核も含めた軍備も増強するという彼らのスローガン、彼らというか、かの国のスローガン、そうはいっても、やはりちゃんと進捗しているということに驚くわけでございます。
 反面で、我々の国が今後ミサイル防衛をしていくという中で、そのスピードは、北朝鮮のミサイル開発のスピードの方が速いんじゃないかというような懸念を持つんですね。
 そこで、ちょっと一つ二つ伺いたいんですけれども、スタンダードミサイル、SM3ブロック2A、今この進捗はどうなっていますでしょうか。
 といいますのは、平成十八年から平成二十六年度までに日米で共同開発する予定、しかし、平成二十三年に二年程度の延長ということになりました。実際、ことしの二月はハワイ沖で迎撃テストをやったら、それは成功したんだ、しかし、六月に行ったときは失敗だったと。さまざま報告をされていますけれども、射程の、射高の長いSM3ブロック2A、この今現在の進捗はどうなっていますか。
○前田政府参考人 お答えいたします。
 今委員御指摘になりましたSM3のブロック2A、これは能力向上型のSM3でございまして、我が国を防衛するためのBMDシステムには欠かせないものだと思っております。
 開発状況でございますけれども、今もう開発最終段階に至っております。迎撃試験を最近二回行っているところでありまして、我々は、ほとんどこれはもう完成が見込めるだろうということで、防衛省としては、八月の概算要求の段階で、このブロック2Aの取得に関する予算を概算要求させていただいております。金額にいたしますと四千七百億円程度でありますが、おっしゃるように、速やかにBMD体制の能力向上を図っていくことが必要だと考えておりますので、このミサイルの取得についても可及的速やかに取り組んでまいりたい、このように思っております。
○渡辺(周)委員 配備の予定というのは、我々は二〇二一年度というふうには聞いております。いろいろ報道等で見ておりますけれども、配備はいつになりますでしょうか。めどでも結構です。
○前田政府参考人 おっしゃるとおり、二〇二一年、平成三十三年に導入するということを考えてございます。
○渡辺(周)委員 二〇二一年度には配備されると。これは、これまでのスタンダードミサイル、SM3以上の、大気圏外で、倍の射高で迎撃できるというようなふれ込みでございます。二〇二一年度の配備予定。これは、とにかく、今からでも、まさに北朝鮮のミサイルの技術の進捗、そしてまた、我が国の、これは枕言葉で言われている、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増すという中で、しかし、まだ四年先の話なのかというふうに思わざるを得ないんですね。
 どうして共同開発やあるいは配備が予定よりも遅くなっているかということについてはここでは余り議論しませんけれども、とにかく、この点については、早急なやはりミサイル防衛のシステムということを考えなければ、四年先の話だとこれはもう手おくれになるんじゃないかというふうに思うわけなんですね。
 あわせて、陸上配備型のイージスシステムも来年度の概算要求の中に盛り込まれていますが、いわゆるイージス・アショア、陸上配備型のイージスシステム、この議論も最近盛んにされているんですけれども、これをちょっと伺いたいんですが、これは一体いつ配備されるのか。また、一部報道では山口県と秋田県に配備をされるということなんですけれども、そのような事実はございますでしょうか。また、配備の予定についてはめどは立っていますでしょうか。教えていただければと思います。
○前田政府参考人 お答えいたします。
 今委員御指摘のとおり、我が国のBMD能力を向上させるために、新規のBMDアセット、この導入を行うための事項要求を概算要求の中でさせていただいております。年末の予算要求までにはその内容を決定していきたいと考えてございますけれども、現在は、防衛省の方でその内容について検討しているというところでございます。
 どの新規BMDアセットを導入するか、性能面、費用対効果、それから防衛力全体における位置づけも含めてしっかり精査をしていきたいと思います。その上で、どの場所に配置するかなども含めて引き続き検討を進めて、決まった段階で御説明をさせていただきたい、このように考えてございます。
○渡辺(周)委員 報道されているように、もう既に山口県と秋田県と名指しされているわけですけれども、それについてはいかがなんですか。それについてはまだ決まっていないんですか。
○前田政府参考人 お答えいたします。
 先ほど来委員も御指摘ありますように、我々としては、なるべく早いスケジュールでこの事業を進めていきたいと考えているわけでありまして、そのために今内部でさまざま検討はいたしてございます。ただ、現時点では、どの場所に配置するかなど、まだ決めているわけではございません。引き続き必要な検討を進めていきたい、このように考えてございます。
○渡辺(周)委員 先ほども申し上げましたように、北朝鮮のミサイルの性能はどんどん進んでいるのに、我が国のミサイルディフェンスについてはまだ検討段階だということで、明確な答えがないわけでございます。
 この点については、どこに配備するかということになれば、地元自治体の理解なりも当然必要なんだろう。もしかして、今ここで公では言えないことがあるのかもしれませんが、断片的には報道されているという中で、ぜひ早急に、配備に向けて進めていただきたいと思います。
 あわせてもう一つ伺いたいんですけれども、運用は、これはイージス艦と同じ陸上のイージスですから、一体どこが運用するのかということで、これはどちらなんですか、大臣。陸上自衛隊ですか、それとも海上自衛隊ですか。その点はいかがですか。
○前田政府参考人 お答えいたします。
 新規のアセットについては、先ほど来お答えいたしていますように、今、政府の中で、防衛省の中で検討いたしております。決定をいたした暁で、これはきちんと御説明をしていきたいと考えてございます。
 なお、先ほど私、答弁の中で、ブロック2Aの概算要求額について、四千七百億と言ったかもしれません。間違えておりました。申しわけありません。四百七十億の間違いでございました。大変失礼をいたしました。訂正させていただきます。
○渡辺(周)委員 この点については、また引き続いて質疑をやりたいと思います。
 だからこそ、地上のミサイル防衛がそうはいってもなかなか明確な時期がはっきりしない中で、やはり国民に対して、今現状できることをどのように対応するかということが、私たちは非常に、国民に対して、避難訓練もそうかもしれませんが、ミサイルの動きを着実に探知、追尾したと。きょう、先ほど大臣が説明されたとおりです。
 ちょっとここで確認ですけれども、探知というのは事前も含むということでよろしいのかという質問でございます。といいますのは、既に前日あたりからテレメトリー信号というものを実はキャッチしている、それによって何らかの動きがあるのではないかということが事前にも報道されました。ですから、大臣も、前日、恐らく防衛省の近くにいて構えていらっしゃったんじゃないかと思いますけれども、四時十一分に、発射されて破壊措置命令もなく、Jアラートは作動しなかったということでございます。
 まあ、このことについては、説明があるように、我が国に飛来するおそれがないと判断したからということでございますが、今回の北の発射場所なんかは、ある程度把握できたのではないかというふうに思うんですね。だからこそ、ある程度余裕を持って対応できたのかと思いますが、これはなかなかインテリジェンスにかかわる部分ですから答えにくいかもしれませんけれども、国民としては、事前の心構えということを考えれば、我々は手のうちは見せないけれどもここまでわかっていますよ、だからそこはある程度の信頼をしてくださいということを、やはり事前に、そういう兆候があったときには伝えるべきだと思うんですね。
 そうしなければ、朝の五時ごろJアラートが鳴っても、ほとんどの人は家にいるわけでございます。例えば、テレビをつけているかどうか、ラジオをつけているかどうかわかりません。ネットのニュースを見ていないかもしれない。ということを考えれば、やはり私は、事前に、動きがあった場合には何らかのささいな兆候も正確に伝えるべきと思いますが、今回、テレメトリー信号の把握ということで、ある程度の把握ができていたのかどうなのか、その点はいかがですか、大臣。
○小野寺国務大臣 北朝鮮のミサイル発射に関する動向については、防衛省として、平素から重大な関心を持って情報収集、分析に努めております。個々の具体的な情報の内容については、我が国の情報収集能力が明らかになりかねないため、お答えは差し控えさせていただきます。
 いずれにしても、防衛省としては、こうした弾道ミサイルの発射も含め北朝鮮の軍事動向について、引き続き、米国や韓国を初めとする関係国と緊密に連携しつつ、重大な関心を持って情報の収集、分析に努め、我が国の平和と安全の確保に万全を期していく所存でございます。
○渡辺(周)委員 少し質問をちょっと先に進めますが、先ほど来、日米の緊密な連携ということ、関係各国との緊密な連携という中で、特に、一つ少し視点を変えて質問しますが、先日、会計検査院が、いわゆる対外有償軍事援助、FMS、フォーリン・ミリタリー・セールスについて指摘がありました。
 それは、国内産業の整合性、私どもは、正直、隷属的な契約じゃないかと思うんですね。契約価格、納入期限というのはもう見積もりであって、代金は前払い、そして向こうの理由で契約解除できる。正直、不平等な、透明性に欠くような、こういう形で我々は有償軍事援助を受けるわけでありますけれども、その点について、例えば、国内産業が本来参画するはずが契約されていなかった、あるいは納入されたものが、実は受け取っていない品が明細に計上されていたとか、注文したものが破損品や旧型のものだった、一年以内に申告しなかったから、結果そのままになってしまったなどということが会計検査院から指摘をされました。
 緊密な連携の名のもとに、やはり私たちは、言うべきことを言わなきゃ、とはいいながらも言わなきゃいけない。実際、これからミサイル防衛についてもさまざまなアセットを導入するということについては、今後、今回のことは教訓にしなきゃいけないと思うんですけれども、その点について、やはり、同盟国、パートナーと言われながら、我々は物を言えないということであってはならないと思います。
 ですので、この点については、今回の指摘を受けて、アメリカに対して、あるいはアメリカ企業に対して、当然政府としては何らかの対応をしたと思いますが、そこはいかがでしょうか。
○鈴木(良)政府参考人 まず、FMSの制度のことでまず御説明……(渡辺(周)委員「制度はいいです、知っていますから」と呼ぶ)はい。
 FMSにつきましては、基本的には、アメリカとの契約書におきまして、アメリカ軍に適用される同じ契約条項、契約管理及び品質、監査検査手続等をFMS購入国が使用する装備品にも適用するという規定が適用されておりますので、基本的には、FMS調達におきましては、米国の調達制度と同等の公正性と透明性が担保されていると考えております。(渡辺(周)委員「いや、いいから。だから、アメリカに対して、今回のことを受けて、物言うことを言っているのという話」と呼ぶ)
 今回の点も含めまして、FMSにつきましては、これまでも価格、納期などについてさまざまな御指摘があることも事実でございますので、防衛省におきましては、ハイレベルも含めまして、さまざまなチャンネルで働きかけを行ってきておりますし、今後とも行っていきたいと考えております。
○渡辺(周)委員 いや、これは恐らく、与党内でも、これでいいのかというような声は上がったと思う。大臣、やはりここは、緊密なパートナーだ、緊密な連携だと言うならば、こういう点についてもしっかりとアメリカと話をしていただきたいと思うんです。そこら辺の御決意はいかがですか。
○小野寺国務大臣 FMS調達に関しては、米国のすぐれた装備品を導入するということで、大変重要性もあるということは委員も共通の認識だと思っております。
 その上で、導入に当たっては、透明性の確保を含め、さまざまな改善点があると思っております。
 十月の末、フィリピンで行いましたマティス国防長官との日米の防衛大臣会合において、私の方から、FMS調達に関しての透明性を高めること、協力要請について直接依頼をし、先方も同意していただいたと思っております。
○渡辺(周)委員 この点についても、また次の質問がいっぱいありますので、また改めてやりたいと思います。
 一つ、これは防衛省の所管でないことはわかっておりますけれども、我々、ミサイルに気をとられて空をいつも心配しておりましたら、最近も、言葉は適切じゃないかもしれませんが、たやすく領海、領土の中に漁船が遭難をしてやってきている。これはおびただしい数で、もう例を挙げるまでもありません。
 正直言って、もう既に、上陸までして助けを求めた八人の方が由利本荘でありましたけれども、これはやはり、我々、よく、朝鮮半島有事の際には偽装難民が来たらどうするんだ、どう対応できる、水際でと言いながら、実はもう既に我が国の領海あるいは領土まで入ってきている。
 この点について、海上保安庁、当然、ここは潮の流れからいって、遭難した船が潮の流れに乗ればここに着くのかなという中で、東シナ海の警戒等もあって、正直、海上保安庁も厳しいんじゃないかと思いますけれども、現状を端的に教えていただきたいということと、防衛大臣、これはもし不審船が工作船だったら、過去の例を見るまでもなく、海上警備行動の発令につながりかねない話だったんですね。それについて、今回を踏まえて、関係機関と今後、今回のことを教訓にどう連携していくか、その点についてお答えいただきたいと思います。
○奥島政府参考人 お答えをいたします。
 昨今、日本海沿岸への木造船の漂着が相次いでございます。十一月には、北朝鮮半島からのものと思料されます漂流あるいは漂着木造船が二十八件確認をされております。また、こうした漂流、漂着木造船は、昨年は六十六件、本年に入りましては五十九件、きょう現在でございますけれども、確認されておるという状況でございます。
 海上保安庁といたしましては、日本海沿岸に木造船の漂着が相次いでいる、こういう状況を鑑みまして、通常のパトロールに加えまして、航空機によりまして、北海道から山口県に至る日本海沿岸の調査を実施しております。現在のところ、特異な事象は認めていないというところであります。
 海上保安庁におきましては、関係機関との連携を強化いたしますとともに、引き続き、日本海側の我が国沿岸の哨戒態勢を強化するなど、領海警備に万全を期してまいりたい、このように考えてございます。
○小野寺国務大臣 海上保安庁、警察とは、常日ごろから連携を密にする体制を整えております。
 自衛隊は、海上保安庁等の警察機関では対応が不可能または著しく困難である場合において、自衛隊法八十二条に基づく海上警備行動等の発令を受け、警察機関と緊密に連携して対処するということになります。
 防衛省・自衛隊では、過去、これは委員が御指摘ありました平成十一年の能登半島事案だと思いますが、不審船事案等の教訓を踏まえて、海上保安庁と定期的に共同訓練を行うなどの取り組みを行ってきておりますが、引き続き、情報共有も含め関係省庁との連携に取り組んでまいりたいと思っております。
○渡辺(周)委員 ぜひそこは、北朝鮮が国を挙げて漁獲高をふやすために、とにかく号令をかけて、こんな、そういうひどい状況でも、相当な型の古い船が漁場に出ている。中には、もうEEZ内まで来て、それこそイカ釣りなんかをして、大和堆ですか、能登半島沖でもやっている。
 またこういうことが起きたときに、実はこの中に何らかの、例えば覚醒剤であるとか、あるいは何らかの工作員が紛れているとかという可能性もこれは否定できない。今回のことで、いかにやはり日本の日本海側の警備網というのはまだこんなに薄いのかということを実は北朝鮮がもう知ってしまったんじゃないか。そういう中で、万全の体制をとっていただきたいと思います。
 次は、外務大臣にお尋ねをします。
 けさ方、ティラーソン国務長官が更迭されるのではないかと、これはニューヨーク・タイムズの電子版というところで、何か後任の名前まで挙がりましたけれども、その後にホワイトハウスの報道官は否定していました。
 この点について、何らかのアメリカからの説明なり否定なりがあったのかどうか、その点はいかがでしょうか。
○河野国務大臣 ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、報道しているというのは事実でございますし、その後、米国側からそれを否定しているということもございます。
 特に米国からこの点についてどうこうという説明もございませんし、つい二、三日前にティラソン国務長官と電話で会談をしたばかりでございますので真偽のほどはよくわかりませんが、そういう報道があったということは事実でございますので、認識をしております。
○渡辺(周)委員 ぜひそこは、否定はされていますけれども、それこそ大臣のカウンターパートでありますので、こちら側からもやはりアメリカ側に確認をしていただきたいと思うんですね。
 この北朝鮮のミサイル、今回の発射を受けまして、ちょっとここからお尋ねしたいのは、在日米国大使館のホームページで、北朝鮮のミサイル発射に関するティラーソン国務長官の声明というのが日本語訳で載っています。
 その中で、ちょっと私わからないんですが、その中に、「米国はカナダと連携して国連軍派遣国の会合を開催し、韓国、日本など影響を受ける主な国々を加え、北朝鮮が国際平和に与える脅威に国際社会がいかに対抗できるかを協議する。」ということが書かれておりますね。
 国連軍派遣国の会合というのは一体何なのかということについて、当然、もし開催するというならば呼びかけがあるのではないかと思いますが、大臣はその点をどう解釈していますでしょうか。
○河野国務大臣 ティラソン国務長官の出したステートメントの中に、そういう会合について触れております。国連軍派遣国ということも触れられております。
 これは、若干経緯がいろいろありまして、当初は国連軍派遣国ということでは恐らくなかったんだろうというふうに思っておりますが、この会合についてはさまざま今外交上のやりとりがございます。ちょっとまだ、外交上のやりとりでございますので詳細についてはここで申し上げるわけにはいきませんが、我々もこの会合については認識をしておりますが、この会合そのものが開催されるかどうかを含め、まだ未定でございます。
 この国連軍派遣国という言葉があったものですから、何となくミリタリーのような感じがするかもしれませんが、そういう性質の会合ではないということは理解をしておりますが、この会合が実際に行われるかどうか、いつ行われるかどうか、我が国としてどうするか、これはまだ未定のところでございます。
○渡辺(周)委員 といいますのは、普通に考えると、国連憲章に基づく国連軍というのはいまだにまだ組織されたことはない、これは皆さん御案内のとおりですが、考えれば、国連軍の名前を使って、朝鮮戦争のときに、いわゆる朝鮮戦争国連軍の派遣国、二十二だったですか、がいて、それをもう一回集めるというふうにとると、これは何か、もしかしたら、朝鮮戦争の休戦状態にある当時の派遣国を集めてもう一回朝鮮戦争を再開するのか、それとも、休戦協定はもうなしにして新しい協定に入るのか、一体何か不穏なことが起きるのではないか。
 といいますのは、やはり、六カ国協議でもなければ国連の安保理でもない別の枠組みでこういう会合を何か意図すると。横田には国連軍の後方司令部があります。在京の大使館、各国の大使館の中には、国連軍としての地位協定を結んでいる駐在武官が連絡員としている大使館もあるわけです。ですから、これまでにも多分こんなことは呼びかけられたことはないというふうに考えると、何か新しい動きになるんじゃないかと思いますが、その意図については大臣はどう解釈していますか。
○河野国務大臣 なかなか申し上げにくいところがありますので、ちょっと気をつけて申し上げたいと思いますが、これは、米国がリーダーシップをとって呼びかけているわけでは実はございません。ですから、なぜこの形でステートメントの中にこのことが触れられたかというのは、ちょっと私も驚いておりまして。
 日本も、実はこの会合については以前から把握をしております。日本はもちろん国連軍派遣国でもございませんし、派遣国という場合には韓国もこれは含まれません。当初の話は、全く、国連軍派遣国の会合ということでは、想定される参加国も呼びかける国もそういうわけではございませんでしたので、どうしてこういう言葉になったかというのも、ちょっと私は正直よくわかっていないところがございまして、日本として、これが北朝鮮の問題に対処するのに有効ならばやるべきだというふうに思いますし、そうでないならばそうでないんだろうというふうに思っておりますので。
 済みません、ちょっと歯切れが悪くて申しわけございませんが、今、外交上のやりとりをさせていただいているところでございますので、もう少し詳細がわかってきたときに御報告なりなんなりできるようにしたいというふうに思います。
○渡辺(周)委員 私も読んでいて非常に違和感を持つここのくだりでございます。ですので、この点について、アメリカの真意や、あるいはその意図というものをぜひ確認していただいて、しかるべき対応をしていただきたいと思うんです。もう時間がありませんから、この問題は余り深くできませんが。
 それでは、ちょっと国連の安保理についてお尋ねをします。
 大臣がこの十二月、今月から、日本が議長国ということで議長を務められるということでございます。先日の緊急国連安保理においては、ヘイリー米国大使が国交断絶を各国に呼びかけた。あわせて、そこで言ったのは、安保理決議で北朝鮮から石炭輸出が禁止だと言いながら、近隣のアジア諸国は石炭を密輸している、あるいは、違法に石油精製品を近隣国から北朝鮮は入手しているというようなことを激烈に言いました。そのことは事実なのかどうかということをまず一点。
 そして、この後、最大級の制裁ということであれば、当然、今度は原油の禁輸を訴えるということになるんでしょうが、なかなかこれは中ロがいる限りは難しい。
 そこで、やはりこれから、我が国として、ぜひ議長としてイニシアチブを発揮してやるとすれば、例えば、今の制裁の履行状況を、これは履行状況については報告義務があるはずなんですが、八月の石炭、鉄鉱石の輸出の全面禁止ということについては、報道によれば加盟百九十三カ国のうち三十一カ国しか報告書を提出していないということなんですが、やはりこの厳格な履行ということについてはしっかりと進めるべきと思いますが、大臣、いかがですか。
○河野国務大臣 まず、前段の石炭の密輸その他についてですが、申し上げてもよかろうというのは、例えば、北朝鮮がマレーシアとかベトナムとか、石炭の輸出先の多様化を図ろうとしているということはございます。それから、恐らく石油と思われるような積み荷を船舶の間で移しかえて監視から逃れようとしているという動きもございます。こういうものについては、抜け道を防ぐべく、日米韓、協調し、その他の国の協力も得て、こうしたことをしっかり防いでいこうというふうに考えているところでございます。
 それから、おっしゃるように、報告書の提出というのがかなり、正直言うとずさんになっているところがあって、TICADですとかその他いろいろな国際会議でバイの会談をやったときには、報告書を提出してくださいということを申し上げております。ほとんどの国が、うちは特に何もないからうっかりしていたみたいなことなんですが、そこはやはりきちんきちんと出していただくということが重要だろうと思いますので、これから先もしっかりと引き続き働きかけはやってまいりたいというふうに思っております。
○渡辺(周)委員 そこで、やはり最大級の制裁を、最大級の圧力というのではあるけれども、国際社会の舞台ではなかなかこれは各国の足並みがそろわないということも承知しています。
 であるならば、例えば議長国の日本、ぜひ、国連決議を履行しないという国に対しては、例えばなんですけれども、先ほど密輸もそうでした、疑わしい国に対して、日本がここまで言っているんだから、従わない国には、余り非協力的だったらODAを見直すぞぐらいのことをやはり私は言うべきだと思うんですよ。
 そうしないと、いや、働きかけています、呼びかけています、だけれども、結局、なかなかそれが足並みがそろわないのであれば、やはり日本は本気だぞというところを見せるためには、例えば、いろいろな経済援助、さまざまな円借款も含めて、いろいろなODA、今、今年度で五千五百億円ぐらいでしょうか、ぜひ、それぐらいの覚悟を持って臨んでいただきたいと思います。
 どうですか、その辺のはっきりしたリーダーシップをとっていただけないでしょうか。
○河野国務大臣 先ほどの密輸その他は、ほとんどの場合、政府は知らずに、さまざまな企業間、北朝鮮の関係する企業がいろいろなことをやっていて、なかなか政府は知らないというケースが多いと思いますので、一概に政府を責めるわけにはいかないと思いますが、当然、それぞれの政府においては目を光らせていただく必要があると思いますので、ODAを直接言うのはいいかどうかは別として、そこは日本としてしっかり働きかけていきたいと思っておりますし、アジア、アフリカの国々も、この北朝鮮の危機が大きな問題である、特にアジアの国の多くは、これは別に日本、韓国だけでなく自分たちにもかかわってくる問題だというふうに認識をしてくれている国が多いと思いますので、そうした国としっかり協力関係を強めて、実際に実効性のある制裁にしてまいりたいというふうに思います。
○渡辺(周)委員 実効性のある制裁、やはりそこはぜひしっかりとやっていただきたいと思う。
 最後、数分だけ残ります。端的に伺いますが、慰安婦像の設置について最後に伺いたいと思いますが、サンフランシスコでいわゆる慰安婦像が設置をされました。この碑文の中身も、もう看過できないことだらけでございまして、正直、我が国として非常に今回いろいろな形で言っていたにもかかわらず、結果的には設置されることになってしまった。
 この問題について、私は、中国あるいは韓国に対して、特に韓国については、最終的、不可逆的な解決ということが二〇一五年の暮れにまとめられたわけであります。しかし、これを破棄しようという韓国での中の野党の動きも当然承知はしておりますが、やはり日本として、外務省からしっかりとした説明を世界に向かってしなければいけない、そうしないと結局情報戦に負けてしまう、歴史戦に負けてしまうということでございます。
 中でも、例えば外務省のホームページには、「歴史問題Q&A」というところの五番目に、慰安婦問題についてはどうなんですかというところの最後の四行のところに、実は日韓でこういう合意をしましたということが触れてあるだけなんですよ。
 私は、これから恐らく世界各国で同じような動きがある中で、日米韓の緊密な連携と言いながらも、しかし、なかなかこの問題については韓国国内の世論等もあって、やはり覆そうという動きがある中で、今回の日韓合意をしたことについてどのように我が国として発信をしていくのか、そのことについて、最後、御決意を伺いたいと思います。
○河野国務大臣 一昨年の合意で最終的かつ不可逆的な解決を確認して、米国を含む国際社会もこの合意を歓迎し、アメリカ、ヨーロッパの主要なメディアも日韓関係が改善をするということで高く評価をしたわけでございます。
 これまでも、ことしの一月、小田原大臣政務官がウォールストリート・ジャーナルへ寄稿をしたり、さまざまな形で各国の政府、有識者に、メディアを含め、説明を積極的に行ってまいりました。
 これからも積極的な説明というのは続けてまいりたいと思いますが、御指摘のありましたホームページその他については、少しきっちり見て、直すべきところは直していきたいと思います。
○渡辺(周)委員 時間が来たので、終わります。
○寺田委員長 次に、広田一君。
○広田委員 無所属の会の広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。
 私は、今回、衆議院の方は初当選でございますが、参議院議員時代は両大臣には大変お世話になりました。小野寺大臣は覚えていらっしゃるかどうかわかりませんけれども、防衛政務官時代にいわゆる事務次官通達について、先ほど答弁された武田局長も大変御苦労されましたけれども、これについて御指導いただきました。また、河野大臣は、災害対策特別委員会において、緊急事態条項について本当に適切な御答弁を頂戴したところでございます。本委員会にも両大臣にはそれぞれ適切な御答弁をいただきますように、よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、早速ではございますが、質問に入らせていただきます。
 まず、我が国を取り巻く安全保障環境について御質問をいたします。
 安倍総理大臣は、さきの所信表明演説の中で、我が国を取り巻く安全保障環境、これは戦後最も厳しい旨を述べられております。小野寺大臣も所信で同様の見解を示しているわけであります。
 これまでも、我が国を取り巻く安全保障環境はより一層厳しさを増している、こういう旨の表現はよくありました。確かに、残念なことでありますけれども、安倍政権になって我が国を取り巻く安全保障環境はより一層厳しくなったというふうに私も認識をしているところでございます。そう認識を持ちながらも、戦後最も厳しいというのは、これまでにない、とても踏み込んだ表現だというふうに思います。
 そこで、まずは小野寺大臣にお伺いしますけれども、戦後最も厳しい理由を含めて、我が国を取り巻く安全保障環境に対する現状認識をお伺いしたいと思います。
○小野寺国務大臣 御質問ありがとうございます。
 安倍総理が所信表明演説で示したように、私も本委員会の所信において、「我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後、最も厳しいと言っても過言ではありません。」と申し上げました。
 これは、我が国を取り巻く安全保障環境について、平成二十五年末に策定されました防衛計画の大綱で示された「一層厳しさを増している。」という状況が今日まで継続しており、そうした状況の中、昨年来、北朝鮮はこれまでにない頻度で弾道ミサイルを発射しております。昨年来、三回の核実験のほか、特に六度目の九月三日の核実験においては、推定出力百六十キロトン、広島に落とされた原爆の十倍の能力があるのではないかという推定もございます。また、弾道ミサイルについても、二年間で約四十発の発射を行い、おとといにおきましても、かなり飛距離のある弾道ミサイルを発射しております。
 このようなことを踏まえ、改めて、我が国を取り巻く安全保障環境について戦後最も厳しいと言っても過言ではないという認識、これを私どもは持っております。
 このような厳しい安全保障環境のもと、防衛省・自衛隊が直面する課題は山積しておりますので、私ども、真摯に取り組んでまいりたいと思っております。
○広田委員 御答弁をいただきました。
 北朝鮮の動向、これを特出しで御答弁をされたわけでございます。これについては、また絡めて質問したいと思いますが、確かに、安倍政権になって、この直近二年間でも、北朝鮮の弾道ミサイルの発射、これを見ると、抑止力が安保関連法で高まったというふうに皆さんは主張されておりますけれども、抑止力が高まるどころか緊張が高まっている、危険が高まっているというふうに言わざるを得ないということを今の防衛大臣の答弁を聞いても改めて認識をしたところでございます。
 次に、河野大臣は、所信では戦後最も厳しいという言葉は使われませんでした。同様に、我が国を取り巻く安全保障環境についてどういった認識を持たれているのか、お伺いしたいと思います。
○河野国務大臣 国際社会において、かつてないほどパワーバランスの変化というのが起きているというふうに思っております。
 アジア太平洋地域の重要性というのが、経済の面からも安全保障の面からも重要性が高まってきているというのは、一面、安全保障面における協力の機会というのも提供されてきていると思いますが、同様に、緊張、問題というのもこの地域にふえてきているのも紛れもない事実だと思います。
 特に、北東アジアに関して言えば、大きな軍事力を保有している国が集中し、核兵器を保有しているロシア、中国、それから核兵器の開発を継続しようとしている北朝鮮という国も存在をするわけでございますが、他方、安全保障に関する地域的な協力の枠組みというのが制度化されていないというのもまたあるんだろうと思います。
 その中で、やはりこの北朝鮮の核・ミサイル開発というのは、これまでにない重大かつ差し迫った脅威と言わざるを得ないんだろうと。これだけ核開発を継続し、核実験を継続し、ミサイルの発射を強行する。そして、日本を沈めるでしたか、というような挑発的な言動もあるというのは、恐らく、直接日本を名指ししてそのようなことを言った国というのは戦後なかったんだろうというふうに思います。
 そういう意味で、我が国を取り巻く安全保障環境というのが厳しくなっているというふうに認識をせざるを得ないと思います。
○広田委員 河野大臣とは、北東アジアの動向についての現状認識、全く同じくするところでありますが、再度の確認の質問になって恐縮なんですけれども、より一層厳しくなっている、これは私は同じ考え方であります。しかし、これは、戦後最も厳しいというふうに河野大臣も考えていらっしゃるのか。この点について、ちょっと明確に御答弁いただければと思います。
○河野国務大臣 戦後確かに冷戦がございました。これは東西ブロックが対立をしているという状況でありましたが、そのときでも、当時のソ連が日本を名指しして日本を沈めるというようなことは、恐らく言動としてなかったのではないかというふうに思います。
 そういう中で、今回、核実験を繰り返してきた北朝鮮が日本に対して、正確にちょっとどう言ったかはあれですが、日本を沈めるというような言動をしているというのは、戦後振り返ってみてもそういうことはなかった。つまり、東西の対立というのは冷戦の中でありましたけれども、それは大きな枠組みの中での対立であり、少なくとも、米ソが核兵器を保有する中で、お互い抑止力というのを働かせ、緊張関係の中でも核抑止というのは働いていたんだろうというふうに思います。
 今回の場合は、少なくとも、その国のトップが外国の要人と一度もトップに就任してから会ったことすらないという体制が、核兵器を保有し、そういう言動を繰り返しているというのは、これまでになかったのではないのかなというふうに思います。
○広田委員 ちょっとはっきり言っていただかないので、若干腹に落ちないんですけれども。
 それでは、今の防衛大綱に即して質問したいと思いますが、まず、我が国を取り巻く安全保障環境、現行の防衛大綱で示されております。これについて、今も有効だというふうに防衛大臣はお考えでしょうか。
○福田大臣政務官 お答え申し上げます。
 委員御存じのとおり、防衛計画の大綱、これには、さまざまな課題や不安定要因がより顕在化、先鋭化してきており、一層の厳しさを増している、この一文が入っております。これは、今、外務大臣の方からもるる指摘がございましたけれども、世界全体の状況も踏まえた上で、なお、この中には北朝鮮についての記述もございますけれども、我々は、北朝鮮について、例えば核そしてミサイルの開発についても触れておりますが、この状況そのものというのが今日まで継続する、この状況というものは変わってきていないのだろうなというふうに思っています。
 また、その状況の中において、先ほど防衛大臣の方からも話がございました、直近において三回の核実験または四十発に上る弾道ミサイルの発射、非常に最近この動きが激しいということも含めて、この防衛大綱の中には一層厳しさを増している認識ということでも入っているということで、現在でもこの状況というものは防衛大綱の中でも整合的であるというふうに私どもは考えております。
○広田委員 御答弁にあったように、今でも有効だというふうな旨の答弁だったというふうに理解をいたします。
 その上で、歴代防衛大綱でよく書かれていることなんですけれども、我が国の存立を脅かすような本格的な事態、こういう表現がよくありますけれども、これは具体的にどのようなことなのか、その中の代表的な事態というものは一体何なのか、御答弁願います。
○小野寺国務大臣 存立を脅かす事態ということでありましょうか。これは、さまざま我が国に対しての事態が想定をされますが、例えば武力攻撃が我が国に及ぶとか、そういう事態を指すものではないかと思います。
○広田委員 その中でも、特に、着上陸侵攻、これは、我が国の存立を脅かす本格的な事態の代表例だというふうに私は認識をしておりますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○小野寺国務大臣 これは、他国が我が国の了解なく我が国の領土に侵入をしてくる、また、その際に武力を使うということは、間違いなく我が国への武力、我が国への侵略ということになりますから、委員がおっしゃるとおりの認識だと思っております。
○広田委員 これは、先ほど和田委員の御質問にも防衛大臣の方からも御答弁があったように記憶をいたしますけれども、大規模な着上陸侵攻など我が国の存立を脅かすような本格的な事態が発生する可能性、これは冷戦期に比べて高いのか低いのか、どのように御認識でしょうか。
○小野寺国務大臣 これは、脅威の見積もりということで、当然、現在の安全保障環境で我が国にどのような侵攻が考えられるかという脅威の見積もりの中で防衛力整備を行っていくことが重要であります。
 また、その中で、現時点での脅威の見積もりということもありますし、あるいは将来にわたる脅威の見積もりということもありますので、そういうさまざまなことを想定して私どもとしては防衛力整備をしていく必要があると思っております。
○広田委員 そのとおりだと思います。
 現状の脅威の見積もり、将来的な予測、それを踏まえて、今のこの状態は冷戦期に比べて着上陸侵攻の発生する蓋然性が高いのか低いのか、この点は非常に大事なことでありますので、大臣の明確な御答弁を求めます。
○小野寺国務大臣 これは、当然、我が国に侵略を意図する国があった場合に、我が国がどう考えているかということを対外的につまびらかにするということは手のうちを明らかにすることですので、明確な言い方は難しいとは思いますが、ただ、最近のさまざまな防衛装備の進展からすれば、弾道ミサイルは長射程化をしておりますし、また、さまざまな新しい装備も出てきております。
 今後発生する事態に対しては、私ども、しっかり備えていく必要があると思っております。
○広田委員 今の安倍政権の防衛大綱は後で聞きますけれども、歴代の防衛大綱は、冷戦期に比べて本格的な着上陸侵攻など我が国の存立を脅かすような事態が発生する可能性は低いというふうに、これまでの防衛大綱はその旨を書いております。
 今の安倍政権、そして今安倍政権がつくった防衛大綱では、そういった認識はとらないという理解でよろしいんでしょうか。手のうち云々の答弁がありましたけれども、実は、防衛大綱に冷戦期より低いんだというふうに書いてあります。
 安倍政権はこれについての評価、判断を避けるという理解でよろしいんでしょうか。
○小野寺国務大臣 私どもが想定をしておりますのは、冷戦期に懸念されていたような主要国間での大規模武力紛争の蓋然性は引き続き低いものと考えられるがということで、そのことについての言及をしておりますが、例えば、相手がどのような形で我が国に侵略をしてくるかということは、これはさまざまなことを想定して対処する必要があるんだと思っております。
○広田委員 今答弁があったように、今回の防衛大綱の主要な問題点の一つは、腹に入らない一つは、着上陸侵攻の蓋然性について明記すらしていないことなんです。これは、一言で言えば、問題意識すら持っていないというふうに言わざるを得ません。
 これまでのるるの流れから見ると、冷戦期に比べて我が国に対する着上陸侵攻が発生する可能性は低いというのが、これが一般的な理解でありますので、この点からいって、冷戦期に比べて我が国の安全保障環境が厳しいということは私は言えないというふうに理解をしますけれども、これまでの防衛大綱等々を踏まえての御見解について、防衛大臣、判断を避けられているわけでありますけれども、この点について、再度聞きますが、御答弁願いたいと思います。
○小野寺国務大臣 委員がおっしゃっているその着上陸ということがどのことを指しておっしゃっているかわからないんですが、少なくても、最近の防衛装備、あるいは我が国に対する直接的な脅威を考えますと、どこかの国が着上陸で侵攻する、そういう当然安全保障上の危機もあるかもしれませんが、今直面しておりますのは、北朝鮮の弾道ミサイルの問題、あるいは、最近の防衛装備というのは相当数進化をしておりますので、それぞれの脅威に合わせて私どもとしては対応していく、防衛体制をとるということが重要だと思っております。
○広田委員 いや、その答弁をされますと、先ほどの和田委員への答弁とちょっと矛盾するんですよね。
 和田委員への答弁を思い返してほしいんですけれども、我が国に対する着上陸侵攻の可能性が低くなったこと等を受けて戦車の数を減らすというふうな判断をして、実際それを行っているわけであります。そして、和田委員からは、いや、それはもうこれ以上下げるのは問題じゃないかというような御指摘があったわけでありますので、先ほどの和田委員への着上陸侵攻は低下をしている答弁と今の私に対する答弁というものは矛盾をしてまいります。そして、私は根拠を持って冷戦期に比べて着上陸侵攻の可能性は低いというふうに言っているわけですから、防衛大臣として、やはりここは大事なところでありますので、明確な御答弁を願いたいと思います。
○小野寺国務大臣 ちょっと委員の言っている意図をなかなか正確に把握をしていないかもしれませんが、私どもとしては、冷戦期に想定された着上陸ということ、これについての状況、認識は低くなってきているということであります。
 いずれにしても、委員も政務官をされて大変御存じの状況であると思いますが、防衛装備やあるいは我が国周辺の安全保障環境がその都度変化する中で、今直面している課題というのは、例えば北朝鮮の弾道ミサイルの問題、あるいは周辺国もさまざま防衛装備を大変近代化してきている、そういうことを勘案すれば、安全保障環境は一層厳しくなっている、そのようなことで私どもは答弁をさせていただいております。
○広田委員 この点についてはまた後で聞きますけれども、先ほど防衛大臣が御答弁をされた中で、冷戦期に懸念されていたような大規模武力紛争の蓋然は低い、この旨は今の防衛大綱にも書いてあります。これは同様の認識を示しているわけであります。この一点をもっても、冷戦期に比べて大規模武力紛争の蓋然性は低いという意味では、安全保障環境は厳しいというふうには言えないのではないでしょうか。
○小野寺国務大臣 大綱の中に記載をされておりますのは、「冷戦期に懸念されていたような主要国間の大規模武力紛争の蓋然性」ということであります。冷戦期ということになれば、当時は米ソの冷戦ということでありますので、そのことの環境を踏まえた主要国間の大規模紛争の蓋然性は引き続き低いのではないかという判断をしております。
○広田委員 よって、安全保障環境を議論する際に我々が最も問題意識を持たなければならない大規模武力紛争の蓋然性は、冷戦時代に比べたら低いというふうに認めていらっしゃるので、だから、そこについてはやはり訂正をしていかなければならないんじゃないかなというふうに思います。
 ただ、いずれにいたしましても、安倍総理大臣とか小野寺防衛大臣の御発言というのは、非常に影響力があって、重いものがあります。このことを考えたら、確かに戦後最も厳しいというのであれば、るるこれまで御答弁されていたように、例えば、北朝鮮の弾道ミサイルの発射事案については戦後最も厳しい状況であるとか、あと、中国の海洋進出のあり方、これについては戦後最も厳しくなっているとかというふうに、もっと対象を絞って具体的に言わないと、漠として我が国を取り巻く安全保障環境は冷戦後最も厳しいというふうに明言されることは、私は、避けた方が、国民の皆さんに余計な誤解や不安というものを駆り立ててしまうんじゃないか、そういった懸念を持っております。
 ですから、そういう問題意識から質問させていただいておりますので、どうか、この言葉は非常に重要なことだと思いますので、大臣におかれましては、非常に気をつけてこの言葉を使っていただきたいなというふうに思うところでございます。この点についていかがお考えでしょうか。
○小野寺国務大臣 私ども、大綱の中にあるのは、冷戦期に懸念されたような主要国間の大規模武力紛争ということでありますので、これは、当時は米ソの冷戦構造でありますので、主要国間ということはおよそそういうことだということだと思います。
 ただ、今委員がおっしゃいましたが、戦後の最も厳しいということの評価の中で、それは、北朝鮮の弾道ミサイルの問題あるいは周辺国のさまざまな能力の向上の問題、こういうことをあわせて丁寧に説明をさせていただきたいと思います。
○広田委員 委員長にお願いしたいんですけれども、今のきょうのような議論を踏まえて、ぜひ当委員会に、戦後最も厳しいというふうに言っておりますこの理由、考え方について、しっかり統一した政府の見解として文書で提出をしていただくように、理事会の方でお取り計らいをよろしくお願いいたします。
○寺田委員長 理事会にて取り扱い協議をさせていただきます。
○広田委員 続きまして、弾道ミサイル攻撃について、残された時間、質問をさせていただきたいというふうに思います。
 先般の北朝鮮の弾道ミサイルの発射については、私たち無所属の会も断固抗議をするところであり、政府におかれましては万全な対策をとっていただきますように、よろしくお願いをいたします。
 そういった中で、今のこの北朝鮮のミサイルの発射動向を見ますと、この問題は、これも答弁があったように、新たな段階の脅威に入ってきたのではないかなというふうに思っております。
 そういったことを踏まえて、この新たな段階の脅威ということに対して防衛省としてどのような見解を持たれているのか。あわせて、ミサイル防衛体制の充実強化について、これは渡辺理事の方からも質問があったわけでございますけれども、ブロック2Aの早期の配備、さらに、イージス・アショアの件、さらにはTHAADについても検討されていると思いますけれども、こういったことを踏まえて、ミサイル防衛に対する決意というものをお伺いしたいと思います。
○福田大臣政務官 お答え申し上げます。
 今御質問ありました新たな脅威、この新たなというのは多分二つの側面があると思っております。
 一つは、推測される事実としての北朝鮮のミサイル技術の開発、また運用能力の向上であると思います。
 それまで三年から四年ごとに行ってきた核実験を、わずか八カ月の間に二回行う、また二十発以上という過去に例を見ない頻度での弾道ミサイルの発射、このことをもちまして、核兵器の小型化、弾頭化を実現した可能性がある、または弾道ミサイルの技術的信頼性の向上など、こういう技術的な開発もしくは運用能力が向上できている、この事実がまず一つ。
 また、この技術開発をもとにしまして繰り返される挑発行動、我々が一生懸命、本年に入ってからも繰り返されるミサイルの発射に対しまして国連安保理決議で国際社会的に示された意思を無視するというような行動、核実験またはミサイル発射等を繰り返し、また最近にはICBM級の弾道ミサイルを発射するなど、技術開発そして能力向上、それに加えてこの行動というものが新たなという事態を生み出しているというふうに私どもとしては考えております。これが、国際社会に対する正面からの挑発であるとともに、我が国とそして周辺国に対する脅威を与えているということが、この新たなという意味に入っていると思っております。
 この状況に対しまして、御質問がございましたSM3ブロック2A、これは今までと比べまして攻撃範囲が拡大いたします。また、多性能化、多様化した弾道ミサイル攻撃への対処能力が向上するということで、また、これに基づいて、ロフテッド軌道による攻撃、一昨晩ありました発射についてもロフテッド軌道を使っているということもあります、このロフテッド軌道による攻撃への対処能力、また同時対処能力、これに格段に対応できるということで、防衛大綱に書いてあります「我が国全体を多層的かつ持続的に防護する体制の強化」、これが期待されるというふうに思っております。
 また、この体制をさらに深めるという意味におきまして、今御指摘ございましたイージス・アショアまたはTHAADなど、ある意味、この体制をより一層万全なものにするためのことをやっておりまして、平成三十年度の概算要求におきましても、イージス・アショアを中心に新規BMDアセットの導入、これを事項要求させていただいているところでございます。
○広田委員 時間が参りました。
 ブロック2Aの平成三十三年度の本格配備ということでありますが、一年でも一日でも早い前倒しの配備を強く要求しまして、要望しまして、質問を終了したいと思います。
 どうもありがとうございました。
○寺田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩といたします。
    午前十一時五十五分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議
○寺田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。赤嶺政賢君。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
 きょうは、東村高江で発生した米軍ヘリ炎上事故について質問をいたします。
 十月十一日、沖縄県東村高江の牧草地で、米軍普天間基地所属の大型ヘリCH53Eが炎上、大破する事故を起こしました。
 事故の報道を受け、私も直ちに現場に向かいましたが、しかし、既に警察、米軍によって規制線が張られ、事故現場に立ち入ることはできませんでした。二〇〇四年の沖縄国際大学のヘリ墜落のときと何も変わらない、地位協定の壁を強く感じました。
 総選挙が終わり、先日改めて高江を訪問してきました。事故から一カ月近くたっていましたが、現場はまだブルーシートが敷かれ、油のにおいが漂っていました。米軍車両が牧草を踏み荒らした跡も残っていました。
 牧場主の西銘さんにお話を伺いましたが、事故が起きたのは、西銘さんが三十年をかけて自身の豚舎から出るふん尿を利用してつくってきた豊かな牧草地でした。ヤギや闘牛を育てる農家からも評判の牧草地でした。西銘さんは、事故のために一年は収穫できないのではないかとおっしゃっていました。
 沖縄防衛局は、当初、牧草地全体の土を入れかえることを提案したそうですが、全部入れかえたらまた三十年かかると、入れかえる土を最小限にする方向で話し合いを進めておられました。
 一つの事故が与える被害の大きさを実感したわけですが、防衛大臣は今回の炎上事故が与えた被害についてどのような認識を持っておりますか。
○小野寺国務大臣 この米軍機CH53Eの事故については、大変沖縄の皆様に御心配をおかけしております。特に、御指摘の牧草地につきまして、その所有者、西銘さんが、その御家族とともに長い年月をかけて育ててこられたと承知をしております。そのような牧草地に被害が生じたことは遺憾に思っております。
 防衛省としては、現在、西銘さんの御意見を伺いながら、被害の実態調査を行っており、その結果を踏まえ、日米間で協議の上、適切に補償をし、また、これからもしっかりその御意見を賜っていきたいと思っております。
○赤嶺委員 三十年かけてつくった牧草地の土づくり、適切な補償なんてあり得ないんですよ、これは。これだけの被害を与えているわけです。もとどおりにするには、あと三十年かかるような努力をしていかなきゃいけない。
 事故現場は、福地ダムの流域の境目までわずか四百メートルのところでした。沖縄本島の北部は県民の水がめとなっている場所です。本島全域の上水道の約八割が北部のダムから送水されています。そのうち、福地ダムからの送水が約六割を占めています。
 ダム周辺で事故が起こっていれば、福地ダムからの送水が停止し、沖縄本島全体の水の供給に重大な影響が出た可能性もありました。防衛大臣はその点についてどのような認識を持っていますか。
○深山政府参考人 福地ダムについてお尋ねがございましたので、現状を御報告したいと思います。
 防衛省は、沖縄県と協力をいたしまして、十月十三日から、事故現場及びその周辺の環境調査、これは土壌、水質、放射能調査でございますけれども、実施しているところでございます。
 福地ダムにつきましては、十月十三日及び二十六日に沖縄県と協力して水質及び放射能調査を実施いたしました。
 十月十三日に実施した水質調査の結果については、環境基準値を超える値はなく、異常はない旨の結果を得まして、十月十七日に沖縄県と共同で公表を行ったところでございます。
 また、十月二十六日に実施した同ダムの水質及び放射能検査の結果については、現在成分分析を行っているところでありますが、結果が判明次第、速やかに地元の方々や関係自治体等の皆様に丁寧に御説明してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○赤嶺委員 私は大臣に聞きたかったんですよ。福地ダムに影響があったかどうかというのではなくて、福地ダムの取水地域からわずかしか離れていない場所にヘリが墜落したわけですよ。これが、一歩間違えて取水地域に墜落したら県民の命の水がめを失うことになるんですよ、そういう性格の事故だったんですよということを申し上げているわけです。
 何か、福地ダムを検査したけれども影響はなかったといって、今まで福地ダムに対して米軍の演習がどんな被害を与えてきたかという歴史も振り返ってみたらいいですよ。だから、県民の命の水がめ、その水がめの上でヘリやオスプレイが訓練をしている、そこに対する、県民が、一歩誤れば大変なことになるという危機感を持ってあの事故を見ているわけです。
 そこで、小野寺防衛大臣は、事故直後の十月十三日、事故原因と安全が確認されるまでの間、運用が停止されることが必要だ、このように述べられました。ところが、米軍は、その四日後、事故原因も再発防止策も明らかにしないまま同型機の飛行を再開いたしました。ニコルソン四軍調整官は、私自身が安全でないと感じる航空機の運用を許可することはないと述べました。ニコルソンが安全だと言っているんだから安全に間違いないだろうという態度であります。本当にとんでもない発言ですよ。このとき、防衛大臣は遺憾を表明いたしました。ところが、その後の十月二十六日、事故原因が明らかになっていないにもかかわらず、飛行再開を追認いたしました。
 なぜこのような判断に至ったのか、事故原因が確認されるまで運用が停止されるべきという当初の説明と違うのではありませんか。
○小野寺国務大臣 十月十一日に事故を起こした米海兵隊CH53Eのヘリ飛行再開に当たっては、十分な安全性の確認が重要であるとの認識のもと、専門的知識を有する自衛官を現地に派遣し、事故現場の状況を確認するとともに、米側に聞き取りを行うなどして、CH53Eの安全性に関する米側の判断の根拠等について確認をしました。
 具体的には、米側の初期調査において、飛行中のエンジン火災がCH53Eの機体の構造上のふぐあいに起因するものであったと判断する材料はなかったこと、日本にあるCH53E全機について、エンジン火災に関係するエンジン本体、燃料系統等について徹底的な安全点検が行われたこと、全搭乗員、整備員に対するマニュアル類の再教育、安全に関するブリーフィング等が実施され、内部規則で定める技能基準が満たされていることが確認をされたなどを確認いたしました。
 防衛省としては、これらの確認事項について、同種の事故調査を行う場合の知見に照らせば、米軍がCH53Eの飛行を再開するまでに飛行の安全を確認するための一定の合理的な措置がとられたと判断をいたしました。
 防衛省として、例えば、自衛隊においても、本年十月十八日に百里基地においてF4の主脚部分にふぐあいが生じ火災が発生するという事故が起こったところ、保有するF4全機を対象として主脚部分の検査を実施し、異常がないことを確認した上、順次飛行を再開しております。F4事故については、現在も自衛隊において詳細な調査を行っております。
 これに照らして、今回、米軍のCH53Eのヘリの問題についても合理的な対応を行っていると思いますので、自衛隊機についても同じような対応で飛行再開をしているということであります。
 ただ、いずれにしても、このような事故があってはならないということでありますので、私もマティス国防長官に対して、また、安倍総理からトランプ大統領に対して、米海兵隊のCH53Eヘリコプターの事故を含め、米軍の事故、事件に関する地元の懸念について真摯に対応することが重要である旨述べております。
 これからも、自衛隊も含め、安全面に最大配慮するよう対応していきたいと思っております。
○赤嶺委員 今大臣がるる述べたのは、安全に関することなんですね。最初の大臣の発言は、事故原因が解明され、安全が確認されるまでは飛行停止だ、遺憾だと述べていたわけですよ。事故原因は何の解明もされていない。追認したら安全面だけをるる強調する。
 その安全面ですが、派遣した自衛官は現場で事故機を見ているわけですが、事故機の搭乗員や整備要員に直接話を聞いたんですか。
○深山政府参考人 現地に赴いた自衛官ほかの防衛省から派遣した者たちは、米側から話を聞いております。ただ、米側から聞いた場合には米側でその担当をしている者から話を聞いたところでございまして、直接搭乗員から話を聞き取っているということではございません。
○赤嶺委員 搭乗員や整備要員から直接話は聞いていないということですね。
 フライトレコーダーやボイスレコーダー、整備記録などのデータは直接確認したんですか。
○深山政府参考人 今御答弁申しましたように、米側の事故担当者から我々は現地で説明を聞き取ることはいたしましたが、フライトレコーダーなどの資料については、我々は直接は見ておりません。
○赤嶺委員 全く、一番大事な一次資料に触れることもできない。結局、アメリカ側の説明をそのまま繰り返していると言われても仕方がない状態だと思いますよ。こういうことがずっと繰り返されておりますので、今回に限ったことではありませんので、到底納得できるものではありません。
 そこで、今回の事故は、沖縄の負担軽減の名のもとに、高江の集落を取り囲むように六つの着陸帯が建設され、集落上空の飛行訓練が激化する中で起きたものでした。
 資料を配付させていただきました。沖縄防衛局の騒音測定結果から高江の騒音発生状況をまとめたものであります。
 六つの着陸帯のうちの二つが米軍に提供された二〇一五年二月以降、騒音発生回数が急増しています。昼間の発生回数は、二〇一二年度が四百六十五回だったのが、二〇一六年度は五千二百二十三回に急増いたしております。夜間も百二回から千六百六十四回になっています。
 着陸帯があの一帯に建設をされ、米軍機の飛行が激しくなる中で今回起きた事故だったということは防衛大臣もお認めになりますか。
○深山政府参考人 委員から御提示いただきました資料の背景となるデータにつきましては、当方から御提出申し上げた資料だと承知しておりますけれども、御指摘のように、この地区における騒音の発生回数がふえておるということは事実だと認識をいたしております。
 我々といたしましては、地元の方がこうしたことに対して大きな懸念を持っていらっしゃることは十分承知をしております。数々の要請も受けているところでございます。我々といたしましては、これらの御懸念に最大限配慮し、地元への影響が最小限にとどまるように、米側とも緊密に調整していく所存でございます。これまでもそうした申し入れはしているところでございます。
 このような考えから、米軍のパイロットが住宅密集地や学校の位置を上空から把握できるように、これまで東村に航空標識灯を四カ所設置しておりますが、地元の皆様の御要望を踏まえまして、さらなる増設を今検討しているところでございます。
 また、北部訓練場の周辺における航空機騒音につきましては、継続的な把握に努めておりまして、今後とも継続的に調査を行い、さらなる影響の軽減に向けて、米側に対し、住宅地上空の飛行を回避する飛行ルートを提案するなどの措置を続けてまいりたいと考えておるところでございます。
○赤嶺委員 大臣、この事故は、たまたま起きた事故じゃないんです。あの一帯に着陸帯の建設が強行されて、騒音発生回数もどんどんどんどんふえてきた。まだ使っているのは六カ所の着陸帯のうちの二カ所だけで、これから残りの四カ所も使っていく、今に墜落事故が起こるんじゃないか、起こるんじゃないかと心配していたことが現実になったというのが地元の実感なんですね。
 つまり、防衛省が向こうに着陸帯を建設して、そして、その結果訓練が激しくなり、こういう事故が起こった、そういう認識、お持ちじゃないですか、大臣は。
○小野寺国務大臣 今回の高江地区の騒音を含めて、東村高江区の騒音状況あるいは今飛行の安全の問題についても御指摘がございました。
 私どもとしては、航空機の運用に当たり、地元の皆様に与える影響を最小限にとどめるように米側にも申し入れておりますし、住宅や学校上空の飛行を回避するための航空標識灯の増設を進めるなど、しっかり対応していきたいと思っております。
 なお、今回、このヘリパッドその他の移駐については、その目的が、北部訓練場の過半、約四千ヘクタールの返還に伴うヘリパッドの移設ということであります。確かに、かなりの訓練場が日本に返還をされたということはありますが、ただ、その背景として、やはり高江区の皆様にこのような御迷惑をかけることもございますので、私どもとしては、その影響の最小限の軽減に努めてまいりたいと思っております。
○赤嶺委員 今の答弁とは裏腹に、訓練場をふやして、もしかしたらと思っていたら墜落事故が現実のものになった。墜落事故が起こったから、今度はこの事故を教訓にして、訓練も少しは少なくなるのか、あるいは騒音も緩和されるのか、あるいは見直されるのかと思ったら、事故前と全く変わらない訓練場の使い方。いわば事故が起きても何も変わらない現実に、高江の人たちは怒りを持っているわけです。できるだけ影響を最小限にしようと努めているとここで述べたってだめですよ、現実は何も変わっていないんですから。
 私は、ことし二月の予算委員会でも、N4地区の着陸帯から四百メートルのところに住む住民の方が撮影した自宅の真上を飛ぶオスプレイの写真や、東村に連日送った悲痛なメールも紹介して、着陸帯の速やかな撤去を求めました。深山局長も覚えていらっしゃるのかどうか、あのメール、読み上げました。ところが、政府は具体的な対策をとらないで、事故は現実のものになったわけです。住民の声を無視して着陸帯の建設を強行した政府の責任は極めて重大です。
 高江区は、事故が起こった後、十月十二日の緊急代議員会で、完成したヘリパッドの全面的な使用禁止を求めることを決めました。さらに、沖縄県議会も、民間地上空、水源地上空での米軍機の飛行訓練を中止し、東村高江周辺の六カ所のヘリパッドの使用禁止を求める決議、意見書を全会一致で可決しました。政府はこの声に応えるべきだと思いますが、いかがですか。六カ所のヘリパッドの使用禁止、これについて政府はどう受けとめていますか。
○小野寺国務大臣 繰り返しますが、北部訓練場の過半、約四千ヘクタールの返還は、二十年越しで実現をいたしました。これは、沖縄県内の米軍施設・区域の二割、本土復帰後最大の返還であることから、沖縄の基地負担軽減に資するものと考えております。
 ただ、その上で、この返還に伴うヘリパッドの移設により、高江区を中心に影響を受ける地元の皆様への配慮は大切だと思っております。
 防衛省としては、米軍機の飛行に際しては安全の確保が大前提と認識しており、引き続き、米側に対し、安全管理の徹底に万全を期すとともに、地元の皆様に与える影響を最小限にとどめるよう求めてまいりたいと思います。
○赤嶺委員 大臣、四千ヘクタール返還したんだから、負担の軽減だからといって、本当に墜落の危険を日々感じながら暮らしている人々がいる、六カ所の着陸帯をつくって訓練も激しくなった、もしかしたら県民の命の水がめそのものも失う結果になるような、今でも県議会の決議は水源地上空は飛ぶなということですよ。こういう重大な事態を引き起こしているという責任感はないんですか。何でそれが負担の軽減ですか。そんなのは負担の軽減じゃないですよ。もっと起きた事故の重大性を、責任を認識していただきたいと思います。
 まだありますが、ちょっと時間も迫ってきましたので、今度は外務大臣に伺いたいと思いますが、外務大臣の前に警察庁ですね。
 警察庁、今回の炎上事故にかかわって、事故機の機体に対する差し押さえ、検証のための令状、事故現場に対する捜索、差し押さえや検証のための令状を裁判所から取得していると聞いています。また、それに基づいて、米側に対し機体の検証への同意や嘱託を要請しているとも聞いています。それらについて、事実関係と米側の回答状況を明らかにしていただけますか。
○樹下政府参考人 沖縄県警察におきましては、事故翌日の十月十二日に、機体に対する差し押さえ許可状及び検証許可状、現場に対する捜索・差し押さえ許可状及び検証許可状を取得したことを承知しております。
 同県警におきまして、十月十七日に、米側当局に対しまして機体の検証等に係る同意請求を実施し、同意が得られなかったことから、十月二十日に、機体の検証を米側当局に嘱託したものと承知をしております。
 お尋ねの事案は、現在捜査中でありまして、米側当局との具体的なやりとり等についてはお答えを差し控えさせていただきますけれども、沖縄県警察におきまして、引き続き、米側当局と協力しつつ、適切に捜査を進めていくものと承知をしております。
○赤嶺委員 米側の同意が得られなかったから捜索できなかったと。
 それで、外務大臣に伺いますが、今回の事故は、米軍基地の外の民有地で起きたものです。機体の検証に米軍が同意するよう働きかけるのが当然だと思いますが、この点について、どのように対応しているんですか。
○河野国務大臣 現在、沖縄県警と米側でさまざまなレベルで意思疎通が行われていると認識しております。米側の協力を得て、所要の捜査を引き続き行っていけるように、外務省としても引き続き必要な働きかけを行ってまいりたいと思います。
○赤嶺委員 いやいや、民有地で起こった事故なんですよ。事故機の検証も、日本の警察は米側の同意が得られていないわけですよ。そういう基地の外で起こった事故について、全部米軍が押さえて、捜査もできないような事態、これが続いているわけです。これについて、やはり外務省の方から米側に同意するよう警察任せにしないで働きかけるのが当然だと思いますが、いかがですか。
○河野国務大臣 今の日米地位協定並びに合意議事録を初め、米軍が機体の検証に同意を与えないことがあったとしても、これが直ちに地位協定に違反するとは考えられません。
 米側に日本の当局の捜査への協力義務が課されているわけではございませんけれども、米側から必要な協力が得られるように、さまざまなルートを通じて協議をしてまいりたいと思いますし、これまでも随時改善が行われてきていると認識しております。
○赤嶺委員 全然、結局、事故原因も解明できない、警察は、証拠の山である事故機に触れることさえできない、検証もできない。それは地位協定十七条で、米側が拒否することも認められているんだ、地位協定上認められているんだというお答えでしたが。
 地位協定の十七条は、基地の中の事故、基地の外の事件、それらについて規定しておりますが、基地の外の場合の警察権を米軍が発動するときは、米軍同士のけんかやトラブル、そのときは基地の外であっても米側の警察権が発動できるんですが、それ以外ですよ。今度のは別に米軍同士のトラブルやなんかじゃないですよ。米軍が、県民に、日本人に与えた被害ですよ。
 だから、その後の合同委員会合意というのは、十七条の解釈をねじ曲げて、そして米側の警察権を免除している。そういう屈辱的なものと、十七条の解釈さえ外務省はねじ曲げているということを指摘しておきたいと思います。
 河野外務大臣は、地位協定の取り組みに御熱心な時期もありました。極めて屈辱的で、事故が起きても、日本の警察が捜査もできない、検証もできない、自衛隊が見てきたから安全だというような事態、事故が起こっても米軍の運用について物も言えない日本政府の態度に強く抗議、改善を申し上げて、質問を終わります。
○寺田委員長 次に、浦野靖人君。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。
 安保委員会では初めて質疑に立たせていただきます。よろしくお願いをいたします。
 とはいうものの、きょうは下地政調会長の代理というか、かわりにちょっと立ってくれないかということで来ておりますので、よろしくお願いをいたします。
 きょうは、主に河野大臣にいろいろな質問をさせていただきます。
 ツイッターを見せていただくと、きのう、遅くまで質問通告が来なくて、職員の皆さんが頑張っておられるということをツイッターでも書いておられました。本当に、質問通告はなるべく早く我々もできるように努力はしますけれども、やはり委員会が決まるのが、いつもばたばたと決まったりして、前の日に突然ということも多々あります。
 こういった国会の委員会の審議のあり方も、やはり、職員の、公務員の皆さんの、今ほかの委員会で、給与法とか働き方改革とかそういうことも議論をされていますけれども、そういったことをしっかりとやっていくには、まず、国会、我々国会議員の方がそういった負担を公務員の皆さんに押しつけることがないようにまずはやっていっていかないと改善できないと思いますので、そこは少し言わせていただきたいと思います。
 本題に入りますけれども、サンフランシスコの慰安婦像問題についてです。
 アメリカのサンフランシスコ市議会が、十一月十四日、中国系アメリカ人の団体が市内に設置した慰安婦像の市への寄贈を受け入れる決議案を全会一致、残念ですね、全会一致で可決し、二十二日、サンフランシスコ市が寄贈を正式に受け入れました。
 姉妹都市である大阪市の吉村市長は、リー市長に、市議会決議への拒否権行使を公開書面ですけれども申し入れるなど、本件に対する異議をサンフランシスコ市にかなり早い段階で伝えておりました。にもかかわらず、寄贈受け入れという、しかも積極的な受け入れという結果となってしまいました。これを受けて、大阪市は姉妹都市関係を年内に解消するということで、正式に吉村市長が表明をされました。
 これは、これまでもいろいろと議論がされてきましたけれども、外務省は、サンフランシスコ市に、この慰安婦像の寄贈受け入れを阻止するためにどのような働きかけを行ってきたのか、そして、それはなぜ失敗したと考えているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○河野国務大臣 まず最初に、浦野委員の先ほどの御発言、この委員会を見ている、外務省のみならず霞が関の公務員一同、喜んでいると思います。ありがとうございます。
 サンフランシスコの慰安婦像の寄贈の問題でございますが、この件を含め、アメリカを初め、慰安婦像の設置というのは、我が国政府の立場とは相入れない極めて遺憾なことだというふうに思っております。
 外交上、個々どういう働きかけ、取り組みをしたかという詳細を公に申し上げることは、今後の対応に支障を及ぼすおそれがございますから、この場でお答えすることは差し控えなければならないと思いますが、我が国政府は、こうした慰安婦像の設置が我が国政府の立場とは相入れないという考えを繰り返し明示し、また、さまざまな関係者に説明を行ってきているところでございます。
 今後も引き続き、効果的な働きかけの相手あるいは手法について検討を重ねながら、取り組みを続けてまいりたいと思います。
○浦野委員 大阪市は、姉妹都市関係解消に踏み出すことによって、サンフランシスコ市に強い抗議の意を示しております。一地方公共団体がこのような断固たる措置をとる一方、外務省、国は、慰安婦像の寄贈を受け入れた後、サンフランシスコ市にどのような抗議を行いましたか。
○河野国務大臣 大阪市とサンフランシスコ市との間の姉妹都市関係のあり方に関する大阪市長の発言は承知をしております。地方公共団体の長の御発言に国がコメントすることは差し控えたいと思いますが、その上で、今回を初め、米国等における慰安婦像の設置は、我が国政府の立場と相入れない極めて遺憾なことであると考えております。大阪市長の御発言も、サンフランシスコ市と姉妹都市関係を続けてきた地方自治体の長として、慰安婦像の設置が極めて遺憾であるという点が根底にあるものというふうに受けとめております。
 先般十一月二十二日でしたか、サンフランシスコ市長が慰安婦像の寄贈を承認してからも、我が方総領事館からサンフランシスコ市の関係者に対し、慰安婦問題に関する我が国の立場を改めて御説明を申し上げ、この件は我が国政府の立場と相入れない極めて遺憾なことである旨を伝えております。
 今後も引き続き、さまざま検討を重ねながら取り組みを続けてまいりたいと思います。
○浦野委員 予算委員会において下地議員が質問をしたときに河野大臣がお答えになった答弁の中で、「史実でない極めて不適切な表現が含まれておりまして、」という回答をされております。
 この史実でないという史実とはどういうことか、具体的にお答えいただけますか。
○河野国務大臣 例えば、この碑文に書かれている性奴隷という表現は事実に反し、不適切でありまして、日韓合意においても一切使われておりません。また、何十万人という表現についても、平成五年八月四日の政府調査結果の報告書において、発見された資料には慰安婦の総数を示すものはなく、また、これを推認させるに足りる資料もないので、慰安婦総数を確定することは困難であると述べられております。
 こうしたことが史実ではない不適切な表現ということで申し上げました。
○浦野委員 性奴隷という表現といい、人数といい、あともう一つ、私は、強制性があったかどうかということについてもこの問題に関しては非常に大きな議論の一つのテーマですので、こういったところも日本国としてしっかりとこれからも発信をしていただきたいと思います。
 この慰安婦像問題は、我が国の歴史に関する、今言っているような誤った理解が世界に広まっていることの一つのあかしだと思うんです。
 外務省は、日本の正しい姿の周知などに向けた戦略的外交発信関連予算として、平成二十七年度以来、毎年五百億円以上支出しております。平成三十年度の予算概算要求では八百十億円、さらに上乗せして計上をされておりますけれども、しかし、今回の事案を見れば、巨額の公費が投じられているにもかかわらず、戦略的対外発信が日本の正しい姿への理解を深める成果を上げていないというふうに言えると思うんです。
 外務省としては、この対外発信のこれまでの成果についてどう評価しているのかというのがまず一点。そして、この発信をどのようにして立て直して我が国の歴史に関する誤解を解いていくつもりなのかということをお聞かせいただきたいと思います。
○河野国務大臣 御指摘いただきましたように、平成二十七年度の当初予算が四百十二億、その後、二十八年度が五百四十億、二十九年度が五百五十九億と戦略的対外発信予算をいただいております。
 我が国の歴史や文化について客観的な事実に基づいた正しい認識が形成され、日本の取り組みが国際社会から正当な評価を受けるということは重要だと思っておりまして、こうした考えに基づいて政府として戦略的対外発信の強化に努めているところでございます。
 具体的には、国際社会の正しい理解を促進するために、まず外国メディアへの発信の強化、及び、必要な場合には適切な反論投稿の実施、さらにホームページや動画を使った発信というのを行っております。また、各国の有識者、オピニオンリーダーを日本に招いたり、海外のシンクタンクと連携を強化するというようなことを通じて、日本からあるいは在外公館から戦略的な広報をやってきたところでございます。
 これらの結果、我が国の立場に対する一定の理解は得られてきているものと思っておりますが、委員御指摘のように、日本の正しい姿に対する誤った認識も引き続き存在しているのも事実でございます。こうした状況を踏まえながら、引き続き、国際社会の正しい理解を得るべく、戦略的かつ効果的な発信の強化に努めてまいりたいと考えております。
○浦野委員 先ほどの答弁の中に、日本大使館、領事館なども、サンフランシスコ市の関係者に対して、日本の立場をしっかりと説明を再度しているということでした。
 これは、アメリカにある大使館、領事館はもちろんですけれども、やはり世界各国にある外務省の出先の機関である大使館、領事館は、しっかりと発信をこれからもしていただきたいと思うんですね。
 これは私、ちょっと質問通告をしていないので、もしわかるんであればお答えいただきたいんですけれども、例えば、この慰安婦像の問題、一番最初に根本的に何から始まったかというと、朝日新聞の、足立康史いわくの捏造報道です。これは足立康史が言っているんですよ、私が言っているんじゃない、足立康史が言っている捏造報道ですね。
 これについては、朝日新聞も世論の批判を盛大に受けまして、検証記事、検証するということで、検証をした結果、その当時の社長が謝罪をする、記者会見を開かざるを得なくなるというところまで追い込まれました。これはその検証でもはっきりと、ほかの新聞等のそのときの記事とかも全部見ますと、結局は、時の総理大臣が訪韓直前に政治問題化することを意図的に企図して、吉田清治さんという人の証言に虚偽があったことも知りながら、検証を意図的に行わず報道を続けたのが朝日新聞の今回の一連の始まりなんですね。これが結局、今世界にはびこっている慰安婦という、日本の慰安婦という問題を世界じゅうにはびこらせた原因、一番最初のきっかけになっていると思います。
 この検証記事、そういったいろいろなものが、果たして世界にちゃんと英文で発信されているのかどうかというのを私はちょっと気にしているんですけれども、そういったところは、事実はどうですか。
○河野国務大臣 外務省のホームページにも英語版というのがあって、若干そこに載っているようでございますが、それが十分なのかどうかというのは、しっかり検証して取り組んでまいりたいと思います。
○浦野委員 ぜひ、この朝日新聞自身の検証記事はもちろんですけれども、そのときの日本の各社マスメディア、そして識者の皆さんがどういったことを言っていたか、日本の国内の議論はどうだったかということを、私はしっかりとやはり外務省が説明をしていくことをしないと、なかなか、この誤解されている部分、今史実でないと大臣がおっしゃったような部分も、全く違う意味で伝わっていってしまっている。これが現状で、だからこそサンフランシスコ市でこういった慰安婦像ができてしまう。これは、サンフランシスコ市だけで終わればいいですけれども、グレンデール市もありました。いろいろなところでこういった問題がこれからも、恐らく某国のロビー活動によって行われていく可能性があります。
 こういったことに対して、しっかりと外務省、国が責任を持って対応していかないと、これからグローバル社会だと言われている中で、我々の子供たち、次の世代の人たち、今の世代ももちろんそうですけれども、世界に羽ばたいていく日本人が、事実に基づかない非難の声にこれからさらされることにまだまだなっていくんです。こういったことがないように、国が責任を持ってしっかりとこういったことに対応していただきたいと思います。
 これは質問ではありませんけれども、一連の朝日新聞のこういった報道が河野談話も生み出してしまったわけです。河野大臣も、大臣になられたときに必ずこういった河野談話のお話を誰かにぶつけられると思いますけれども、違う河野さんだということで、私もそう思っていますので、河野大臣にこのことは聞きません。
 しかし、やはり政府が、もちろん、安倍内閣では見直しをしないということを公式に言っていますので、この安倍内閣では恐らくもうこれを検証すらできないとは思います。思いますけれども、やはり政府が河野談話を追認しているからこそ世界に誤ったメッセージが届いてしまっているんじゃないかというふうに私は危惧しています。そういったところをもう少し、閣議決定とかそういうもので、これは外務省だけの問題ではありませんからここで質問もしませんけれども、しかし、この河野談話等も見直すべきだというふうに私は思っております。
 これから、さっきも言いましたけれども、この国が、世界に日本がそういう国なんだと思われないように、もちろん親しい人たちは、日本はそういう国じゃないというのはわかってくれている人もたくさんもちろんいますけれども、意図的に日本をおとしめる国があるということは周知の事実ですから、そこをしっかりと国は反論をしていっていただきたいと思います。
 もし、今の話で何か発言をするということがあるんでしたら、いいですか、どうですか。
○河野国務大臣 日本の正しい姿がきちんと発信できるように、しっかり外務省を指揮してまいりたいと思います。
○浦野委員 用意した質問はこれで終了いたします。
 ちょっと時間が早過ぎますので、照屋先生、済みません、もう終わります。
 以上で質問を終わります。どうもありがとうございました。
○寺田委員長 次に、照屋寛徳君。
○照屋委員 去る十一月二十八日、嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会、いわゆる三連協の三名の首長が外務省、防衛省を訪れて、最新鋭ステルス戦闘機F35Aの嘉手納基地への暫定配備に抗議し、嘉手納基地におけるパラシュート降下訓練の禁止、嘉手納基地に関する使用協定の締結を求めるなどの要請を行っております。
 両大臣、私は、嘉手納基地のフェンスから約四キロのうるま市に住んでおります。昨今、極東最大の米空軍基地嘉手納は、SACO合意に違反する機能強化や、我が国の裁判所において違法と断罪された爆音が激化しております。
 両大臣は、三連協首長らからの三点の要請をどのように受けとめておられますか。
○河野国務大臣 十一月二十八日、外務省を訪問された三市町連絡協議会から、嘉手納飛行場基地使用協定の締結について、嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練について及びF35Aライトニング2戦闘機の嘉手納飛行場への飛来について御要請がありました。
 嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練の実施及び航空機騒音をめぐる問題は、地元の皆様にとりまして深刻なものであると認識をしております。在日米軍は我が国及び地域の平和と安全の維持のために駐留をしておりますが、外務省としても、その安定的駐留には地元の御理解を得ることが必要不可欠であると認識をしておりまして、沖縄の負担軽減にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 嘉手納飛行場基地使用協定の締結につきましては、具体的にどのような内容を想定されているものか必ずしも明らかではないのですが、地元の御要請を真摯に受けとめ、防衛省とともに対応を検討してまいりたいと思います。
 その上で、嘉手納飛行場の運用に当たっては、引き続き、航空機騒音規制措置の遵守、あるいは、SACO最終報告に沿ったパラシュート降下訓練の実施などを米側に働きかけてまいりたいと思っております。
○小野寺国務大臣 外務省に協力して、沖縄の負担軽減に努めてまいります。
○照屋委員 河野大臣、きょうからあしたまで沖縄を訪問されるようですが、私は先ほどの御答弁を聞いて、嘉手納基地に関する使用協定の締結、大変前向きな答弁だったと思います。実は、この使用協定の内容というのは非常に膨大で、しかも、詳細はでき上がっているんです。もう十年前から要請しているんです。ぜひ、沖縄を訪れる機会を生かして、その内容を掌握した上で、大臣のこの使用協定締結へ向けての御活躍を私は期待したいと思います。
 さて、去る九月十日、NHKスペシャルのドキュメントスクープ、沖縄と核で報じられた内容は衝撃的なものでありました。私も見ました。同番組によると、復帰前の在沖米軍基地には千三百発の核兵器が貯蔵されていたこと、一九五九年、米軍那覇基地で核弾頭ナイキハーキュリーズ一発が水平誤射されて近くの海に突っ込んだこと、幸いに爆発はしなかったものの、爆発しておれば沖縄は吹き飛んでしまっただろうと元米兵らが証言しております。NHK報道をきっかけに、去る十一月十三日、核兵器から命を守る沖縄県民共闘会議が設立されました。
 河野外務大臣に尋ねます。
 大臣は、復帰前の在沖米軍基地に配備、貯蔵されていた全ての核兵器は復帰を機に撤去されたとお考えですか。撤去されたと断言できるのであれば、その根拠を具体的にお示しください。
○河野国務大臣 沖縄の核抜き返還につきましては、一九六九年十一月の佐藤総理とニクソン大統領との共同声明第八項で明らかなとおり、日米最高首脳間の深い相互理解と信頼に基づく確約でございます。その実施について何ら疑いの余地はございません。また、返還協定交渉に当たっては、これをさらに明確にするために、協定第七条において、核に関する我が国の政策に背馳しない沖縄返還を明記してございます。
 さらに、米国政府は、一九七二年五月十五日付の、当時のロジャース国務長官から当時の福田外務大臣宛ての書簡において、沖縄の核兵器に関する米国政府の確約が完全に履行されたことを通報するとともに、あわせて、米国政府は事前協議の対象となる事項については日本国政府の意思に反して行動する意図のないことを確認しております。
 以上により、復帰時において沖縄に核兵器が存在しなかったことについて、何ら疑いはないと思っております。
○照屋委員 今の大臣の答弁、想定をしておりましたけれども。
 核兵器から命を守る沖縄県民共闘会議は、沖縄返還交渉における核密約問題もあり、復帰後の在沖米軍基地に核兵器が再持ち込みされたとの懸念を払拭するため、米軍基地への査察の実施を求めておりますが、その必要性について外務、防衛両大臣にお考えをお聞きします。
○河野国務大臣 先ほどの質問に対する回答で述べたとおり、政府としては、沖縄復帰時において沖縄に核兵器が存在せず、また、米国政府は我が国の非核三原則を十分に理解しており、沖縄に核兵器がないことについて何ら疑いの余地がないと考えておりますので、米軍施設の査察を実施する必要はないものと考えております。
○深山政府参考人 防衛省から一点お答え申し上げます。
 御指摘のような査察あるいは立ち入りといったことに対する要請が沖縄県で議論されているということは承知いたしております。
 この件に関しましては、本年十月十日、沖縄県から沖縄防衛局に対しまして、嘉手納弾薬庫地区の視察に係る調整をお願いしたい、どのような内容で調整するかについては、沖縄県において検討の上、改めて連絡するという旨の御連絡をいただいたところでございます。
 現時点においては沖縄県からまだ特段の連絡はいただいておりませんけれども、御連絡がありました場合には、沖縄県と協議いたしまして適切に対応させていただきたいと考えております。
○照屋委員 県民の核の不安、これは払拭されないでしょうね。
 さて、防衛省に伺います。
 去る十一月十九日、那覇市の国道五十八号泊交差点で発生した米軍人の公用車による飲酒運転追突死亡事故について伺います。
 同事故の加害者である米海兵隊上等兵は、犯行当日に基地内、基地外で飲酒しております。これは、在沖米軍が定めた午前零時から午前五時までの外出規制、基地外飲酒規制を定めたリバティー制度に反する疑いが極めて濃厚でありますが、防衛省の認識を伺います。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の事故の事実関係につきましては、現在、捜査当局において捜査中であると承知しております。
 防衛省といたしまして、在日米軍が自主的に措置として設けた勤務時間外行動の指針、今委員からリバティー制度と、我々もリバティー制度と申しておりますが、これとの関係といった個別の状況につきましては、捜査中ということを踏まえまして答弁することは差し控えさせていただきたいと思います。
○照屋委員 沖縄防衛局の責任者は、地元の皆さんの抗議、要請に、本件についてはリバティー制度の違反だということをおっしゃっているんですよ。この事件は、小野寺大臣、私は、非常に悪質で残忍、そして非常に悲惨な事故であります。遺族の心中を察するに、胸が張り裂けそうですよ。
 在沖米軍はよく、よき隣人になりたい、こういうことを言いますけれども、この事件で見る限り、これはあしき無法者だというふうに私は言わざるを得ません。遺族への補償を含めて、防衛省はしっかり対応されるように要望をしておきます。
 さて、本件と関連して、この犯行時は公務外であったにもかかわらず、容疑者の米兵は、なぜ米軍公用車の二トントラックを飲酒運転の上、死亡事故を惹起したのか、一体、在沖米軍の公用車管理について防衛省は米軍からどのような説明を受けておるのか、そして、本当に在沖米軍は公用車管理を徹底していると思っていらっしゃるのか、聞きます。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 今、なぜ公用車をこの事故を起こした米兵が使えたのかという点についてお尋ねがございました。
 先ほどもお答えしたところでありますが、本件事故は、引き続き事実関係の捜査中であると考えております。私どもといたしましては、その捜査の結果を踏まえて対処してまいりたいと考えておりますけれども、今御指摘の点につきましては、非常に我々も関心を強く持っているところでございまして、捜査の推移を注視しながら適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
○照屋委員 防衛大臣、また防衛省に言っておきますけれども、ことし発生をした米兵の飲酒運転あるいは飲酒絡みの事件、事故、この半数以上が例のリバティー制度に違反をしていることは、もう沖縄県警でも県民もみんな承知しているんです。だから、大臣、本当に公用車管理の徹底を国として強く米軍に申し入れるべきだ、このように私は思います。
 最後に、本件に関連して、十一月二十八日、沖縄県議会が全会一致で、在沖米海兵隊員による飲酒死亡事故に関する抗議決議及び意見書を採択しております。その中で、日米両政府に対し、「在沖米海兵隊の早期の国外、県外の移転を求める」、さらには、「沖縄県・日本政府・米国政府の三者による特別対策協議会を設置して、事件・事故の再発防止を図ること。」などを決議しております。
 両大臣に私は申し上げますけれども、もう手あかのついた言葉で、再発防止とか綱紀粛正とか言っても、全く効果がない。そのことによって、米兵の事件、事故によって、沖縄県民の平和のうちに生きる権利も侵害をされております。
 両大臣は、この県議会が、いいですか、全会一致で採択をした抗議決議、意見書、私が指摘をした二点について、見解を伺います。
○寺田委員長 河野外務大臣。
 申し合わせの時間が来ておりますので、簡潔に御答弁お願いします。
○河野国務大臣 在沖米海兵隊の早期の国外、県外の移転に関する要請につきましては、政府としては、地理的な優位性を有する沖縄にすぐれた機動性及び即応性を有する米軍海兵隊が駐留することは、日米同盟の抑止力を構成する重要な要素であって、我が国の平和と安全を確保する上で必要なものであると考えております。
 他方、政府としては、在沖米海兵隊のグアム移転を含む在日米軍再編事業をしっかりと進めてまいります。
 新たな協議会の設置に関する要請については、そもそも、米軍による事件、事故は地元の皆様に大きな不安を与えるものであって、本来あってはならないものでございます。外務省の沖縄事務所では、沖縄県や沖縄防衛局、在沖米軍をメンバーとする、米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チームを開催し、沖縄県内のさまざまな意見を伺いながら、在日米軍の事件、事故防止のため協議をしております。
 政府としては、地元の意向を踏まえて米側とやりとりをするのは当然のことであると考えており、地元の皆様から承った御意見等を考慮した上で、米側と協力し、意思疎通を行ってきております。
 引き続き、米軍との意思疎通について、政府として責任を持って実施してまいります。
○小野寺国務大臣 この事故で亡くなられた方、そしてまたその御家族に心からお悔やみを申し上げたいと思っております。
 この事案の深刻さは、直後、沖縄海兵隊ニコルソン四軍調整官がおわびをされた、そのことにもう尽きるんだと思っております。
 防衛省としても、外務省とともに、しっかりこのようなことがないように対応してまいりたいと思います。
○照屋委員 終わります。
○寺田委員長 外務大臣におかれては、御退席をいただいて結構でございます。
     ――――◇―――――
○寺田委員長 次に、内閣提出、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。小野寺防衛大臣。
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 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○小野寺国務大臣 ただいま議題となりました防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
 防衛省職員の給与について、平成二十九年度の官民較差に基づく改定を実施するため、所要の措置を講ずる必要があります。
 以上が、この法律案の提案理由であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、一般職の職員の例に準じて、自衛隊教官及び自衛官の俸給月額について引き上げることとしております。
 第二に、防衛大学校及び防衛医科大学校の学生に係る学生手当及び期末手当等について引き上げることとしております。
 このほか、附則において、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置等について規定しております。
 なお、事務官等の俸給月額の改定、自衛官及び事務官等の勤勉手当の支給割合の引き上げ等につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の改正によって、一般職の職員と同様の改定が防衛省職員についても行われることとなります。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○寺田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 次回は、来る五日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会をいたします。
    午後二時九分散会