第196回国会 内閣委員会 第22号
平成三十年五月三十日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 山際大志郎君
   理事 石原 宏高君 理事 谷川 弥一君
   理事 中山 展宏君 理事 永岡 桂子君
   理事 松野 博一君 理事 阿部 知子君
   理事 稲富 修二君 理事 遠山 清彦君
      安藤 高夫君    池田 佳隆君
      大隈 和英君    大西 宏幸君
      岡下 昌平君    加藤 鮎子君
      金子 俊平君    神谷  昇君
      亀岡 偉民君    小寺 裕雄君
      古賀  篤君    杉田 水脈君
      高木  啓君    武井 俊輔君
      長坂 康正君    西田 昭二君
      鳩山 二郎君    百武 公親君
      本田 太郎君    松本 洋平君
      三谷 英弘君    宮内 秀樹君
      村井 英樹君    大河原雅子君
      篠原  豪君    福田 昭夫君
      森山 浩行君    山崎  誠君
      源馬謙太郎君    森田 俊和君
      浜地 雅一君    濱村  進君
      中川 正春君    塩川 鉄也君
      浦野 靖人君    玉城デニー君
    …………………………………
   国務大臣         石井 啓一君
   内閣府大臣政務官     村井 英樹君
   内閣府大臣政務官     長坂 康正君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)
   (特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長)  中川  真君
   政府参考人
   (警察庁生活安全局長)  山下 史雄君
   政府参考人
   (警察庁刑事局組織犯罪対策部長)         露木 康浩君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 加藤 俊治君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 新川 浩嗣君
   政府参考人
   (国税庁課税部長)    山名 規雄君
   政府参考人
   (スポーツ庁スポーツ総括官)           齋藤 福栄君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    宮嵜 雅則君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           小原  昇君
   政府参考人
   (観光庁審議官)     秡川 直也君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  亀澤 玲治君
   内閣委員会専門員     長谷田晃二君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月三十日
 辞任         補欠選任
  泉田 裕彦君     宮内 秀樹君
  大隈 和英君     安藤 高夫君
  高木  啓君     百武 公親君
同日
 辞任         補欠選任
  安藤 高夫君     大隈 和英君
  百武 公親君     高木  啓君
  宮内 秀樹君     本田 太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  本田 太郎君     鳩山 二郎君
同日
 辞任         補欠選任
  鳩山 二郎君     松本 洋平君
同日
 辞任         補欠選任
  松本 洋平君     泉田 裕彦君
    ―――――――――――――
五月二十八日
 マイナンバー制度の中止・廃止に関する請願(畑野君枝君紹介)(第一三四九号)
 特定秘密保護法を即時廃止することに関する請願(宮本徹君紹介)(第一三九三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 特定複合観光施設区域整備法案(内閣提出第六四号)
     ――――◇―――――
○山際委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、特定複合観光施設区域整備法案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、明三十一日木曜日午前八時三十分、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山際委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官・特定複合観光施設区域整備推進本部事務局次長中川真君、警察庁生活安全局長山下史雄君、警察庁刑事局組織犯罪対策部長露木康浩君、法務省大臣官房審議官加藤俊治君、財務省大臣官房審議官新川浩嗣君、国税庁課税部長山名規雄君、スポーツ庁スポーツ総括官齋藤福栄君、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長宮嵜雅則君、国土交通省大臣官房審議官小原昇君、観光庁審議官秡川直也君、環境省自然環境局長亀澤玲治君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山際委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○山際委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。神谷昇君。
○神谷(昇)委員 おはようございます。自由民主党の神谷昇でございます。
 先週の金曜日に引き続きまして質問の機会をいただきまして、心から感謝を申し上げます。大臣始め皆さん方、よろしく御答弁のほどお願いを申し上げる次第でございます。
 早速、特定複合観光施設区域整備法案、いわゆるIR法について質問をさせていただきます。
 この法案の、成立へのプロセスにつきましては、まず、都道府県と立地市町村との協議、同意に始まり、そして政令都市では議会同意でございます。そこから厳しい審査を経て、国土交通大臣の認定、公示に至り、そしてさらにはカジノ管理委員会の厳格な審査を経てカジノ免許が付与され、完結となるわけであります。
 カジノは、世界で今や百二十七カ国の国そしてまた地域で承認され、設置をされているところであります。
 私も、平成の三年のことでございますけれども、府議会に当選した年でございますけれども、あの時分は大阪府も裕福でございましたから、南ヨーロッパへ視察に連れていっていただいたことがありました。
 ちょうどニースに泊まったものですから、一度モナコに行こうかというようなことで、モナコに行って、まあ、ここまで来たんやから、一回カジノに入ろうかということで、入りまして、入った途端、すごいなと思いまして、むちゃくちゃすごい。それからまた、奥へ入ったらもっとええでということで、また何ぼか払って奥へ入りまして、そこでルーレットを初めて試したわけであります。何と三十分ほどで三十万円は勝ちまして、もっとやっていたら負けているんですね。
 そこで、案内の日本の女性でございますけれども、言われました。神谷さん、これね、ディーラーというのはすごいんですよ、ルーレットをがあっと回すんですけれども、それを回して、あるところにコントロールして入れることができるんですと。ええっ、そんなすごわざがあるんですかというので、感心したことがありました。
 そのときに思いましたのは、ああ、これは高級社交場だなというふうな印象が強いわけであります。その後も、ヨーロッパを視察したついでにバーデンバーデンとか、それからオーストラリアとか、何カ所も行ったことがあるんですけれども、その都度思ったことは、やはりどの国も非常に規則正しくされて、そしてまた高級社交場のイメージがあったわけでありまして、私はそのとき、青少年の健全育成に悪影響を与えることはないなというふうに思ったわけであります。
 日本でも、このIR法案が成立いたしますと、初めてカジノができてくるわけであります。IR法案の中では、カジノだけではなく、ホテル、日本では五つ星のホテルが少ないと言われております、国際会議場、そして見本市会場、エンターテインメント施設、ショッピングセンターなど、これらをあわせ持ち、外国人観光客の集客施設として大いに期待をされているところであります。
 我が国では、二〇一三年、外国人観光客が待望の一千万人を超え、その後も驚異的に伸びて、昨年は何と二千八百六十九万人に達しました。すごい伸び率であります。その方たちの多くは、日本の美しい自然、気候、文化、食文化、治安のよさなどによって、安心して日本へ来られる、おいしいものがたらふく食べられる、そういうことでふえているんだろうというふうに思っております。この伸びが続きますと、二〇二〇年のオリパラの年には四千万人達成も夢ではないというふうに思っているわけであります。
 例えば、IRが完成しますと一段と外国人観光客増が期待されるところでございますけれども、先日の本会議場で、議論の中で、日本型IR、世界最高水準のIR、このような言葉が飛び交っていたと思いますけれども、一体これはどのような施設をお示しされているのか、具体的にお答えを賜りたいと思います。
○石井国務大臣 IRは、カジノ施設のみならず、MICE施設等のさまざまな誘客施設が一体となった総合的なリゾート施設であります。
 御指摘の日本型IRにつきましては、これらの施設が一体的に運営をされまして、これまでにないような国際的な展示、会議ビジネスを展開し、新たなビジネスの起爆剤となり、日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツの導入により世界に向けた日本の魅力を発信し、これらにより世界じゅうから観光客を集める滞在型観光モデルを確立することによりまして、観光や地域振興、雇用創出といった大きな効果が見込まれるものとなっております。
 また、IR整備法案におきましては、MICE施設等を必置施設といたしまして、それぞれについて我が国を代表することとなる規模とすること等を政令等で規定することとしており、さらに、国際競争力の高い魅力あるIRでなければ区域整備計画の認定を行わないこととしております。
 今後、魅力ある日本型IRを実現するために、依存防止対策などの課題に万全の対策を講じながら、観光先進国の実現に向けまして、世界じゅうから観光客を集める滞在型観光を推進してまいりたいと考えております。
○神谷(昇)委員 ありがとうございます。
 日本を代表する施設ということをお答えいただきました。
 国際会議場をとってみますと、日本では、東京と横浜に五千人規模の国際会議場がございます。ところが、関西には、大阪国際会議場、大体二千八百人ぐらいです。今の世界標準規模からしますとちょっと小さいですから、やはり五千人ぐらいがというふうに思っております。
 それと、今、日本でも一番叫ばれているのは、見本市会場が小さいということでございまして、最大のビッグサイトは九万六千平米、何とこれが世界ランキング六十八番でございます。大阪ではインテックス大阪というのがあるんですけれども、これが七万平米でございまして世界九十五位でして、もう、とてもですけれども、世界標準規模になっておりません。
 世界では、何と、ドイツのハノーバーです、四十六万六千平米、ちょっと桁違いの見本市会場があります。そういうふうに見てみますと、日本のビッグサイトより広い会場を持っている国はどうかなと調べてみますと、中国が十二カ所、ドイツが九カ所、アメリカ九カ所、イタリアは六カ所、スペインが七カ所、フランスが三カ所、イギリス二カ所。いわば、いかに日本の見本市会場が狭くて少ないかということが一目瞭然であります。
 その中で、やはりこれはいろいろな経済効果の、発展を阻害していることが事実でございますから、ですから私は、少なくともやはり、見本市会場では二十万平米規模、そして国際会議場では五千人収容規模をひとつ指導していただきまして、検討していただきたい。
 特に、これは民間が、カジノ事業者が自己資金で建ててくれるわけですから、公共としては大変ありがたいことであります。それと、ランニングコストがカジノの収益で賄えるということですから、あわせてこれは非常にいいことでありますから、ひとつその辺をしっかりと御指導していただきたいなというふうに思っておるところであります。
 そこで、今、シンガポールが非常に、カジノができて、観光客がふえ、経済効果が出ているというふうにお聞きしております。シンガポールでは、二〇一〇年、二〇一一年と立て続けにIRができております。
 一つは、リゾート・ワールド・セントーサ。これが、美しい自然、古来の伝統文化が息づくIR。ここにはさらに、カジノ、ユニバーサル・スタジオ、水族館、海洋歴史博物館、レストラン、ショッピングセンター、コンベンションセンター、そしてホテル群を持つ、非常にリゾート型のIRが完成をしております。
 もう一つは、翌年にできましたマリーナ・ベイ・サンズ。これはテレビでよく出てまいります。三棟のホテルの上に船のような、展望プールですかね、ありまして、あれを見ると私も一回行きたいなと思うんですけれども、それを中心に、カジノ、大規模国際会議場、見本市会場、レクリエーション施設、ショッピングモール、パビリオン、これはレストランとか高級ブランド店が入っているそうでございますけれども、美術館、博物館等があって、この二つの施設、そういうパンフレットを見ると、誰もが行ってみたいというすばらしい施設であるというふうに思っております。
 私は、カジノの経験がありますけれども、一度はラスベガスに行って世界の一流のエンターテインメントを見たいなというふうに思うんですけれども、この二つのシンガポールのIRによって、シンガポールではどのように外国人観光客がふえて、消費額がふえて、経済効果がどのようにあらわれたのか、それをちょっとお示しを願いたいと思います。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。
 今、神谷委員御指摘の、シンガポールの二つのIRが開業したことに伴う経済効果でございますけれども、開業前の二〇〇九年と開業後の二〇一四年を比較した現状を説明させていただきます。
 まず、外国人旅行者数でございますけれども、二〇〇九年には九百六十八万人でありましたものが、二〇一四年には一千五百十万人にと増加しております。約六〇%の増でございます。
 外国人旅行消費額は、約一兆円から約一・九兆円と、ほぼ倍増に近い増加でございます。
 また、今御指摘をいただきました国際会議の開催件数でございますけれども、二〇〇九年には六百八十九件であったものが、二〇一四年には八百五十件にと増加しております。
 もちろん、日本の場合、国の規模だとかが異なりますので単純には比較できないと思っておりますけれども、シンガポールでは以上のような成果が出ているというふうに承知しております。
○神谷(昇)委員 ありがとうございます。
 シンガポールでは、外国人の観光客がこの施設によって六〇%ふえた、これは驚異的な伸びであります。そしてまた、消費額が一兆円から一・九兆円、ほぼ倍増であります。国際会議もふえてきた。いいことずくめであります。
 こういうふうにお聞きしますと、やはり日本でもこのすばらしいIRが欲しいなというのは誰しも思うと思うんですが、ところが、やはり心配なのは、ギャンブル依存症対策をどうするかということがあります。
 聞くところによりますと、シンガポールでは、国を挙げてギャンブル依存症対策に取り組んで、依存症者数が大きく減ってきたというふうには聞いておるんですけれども、その辺はどうでしょうか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 シンガポールにおきましては、IRの開業前から、三年に一度、国がギャンブル等依存症の状況について調査をしておりまして、この二つのIRが開業する前の二〇〇八年と、それから直近の、シンガポール当局が発表している二〇一七年のデータを比較して御説明させていただきたいと思います。
 結論から申し上げますと、開業の前後において、ギャンブル等依存症が疑われる者の割合はかなり減少しているということになります。
 具体的には、シンガポールにおきましては、病的賭博と推定される者の割合とギャンブルに問題を抱えると推定される者の割合、病的賭博と推定される者の方が症度としては高いという判定でございますけれども、この二つの割合を合計した値は、IR開業前の二〇〇八年には二・九%だったものが、二〇一七年には〇・九%に減少しているというふうに理解してございます。
○神谷(昇)委員 ありがとうございます。
 今のシンガポールのお話を聞いておりますと、観光客もふえ、そして経済効果もぐんと上がった。そして一方、ギャンブル依存症が何と、お聞きしますと二・九%から〇・九%、これはすごい激減、三分の一に減ったわけであります。
 こういうすごいところがあるわけですから、我が国もこれを見習ってしっかりと対策すればそれなりの効果が出てくるというふうに思っているところであります。
 それでは、日本のギャンブル依存症の対策についてお聞きします。
 カジノにつきましては、連続する一週間で三日、連続する二十八日で十日に制限をされています。ところが、三日間連続しますと七十二時間入り浸る、これについて非常に警鐘を鳴らす方もおられるわけであります。
 しかしながら、私は、これがよいなと思うことは、本人若しくは家族の申告によって利用制限をするということ、これは非常にいいことではないかというふうに思っております。
 私の同級生の父親が、昔、岸和田に春木競馬という地方競馬がございまして、それに入り浸りまして、家を二、三軒売ったということで、一旦お父さんとお母さんが離婚になって、また戻ったというふうなことを、ギャンブル依存症の最たるものをお聞きしたことがあります。やはり、ギャンブル依存症によって家庭が崩壊したり、また、それによって殺人が起こったり、いろいろ起こるわけでありますから、これは大変いいのではないかというふうに思っているところであります。
 それと、特定金融業務、これは日本人のみ対象でございますけれども、クレジットなどいろいろと世界最高水準の規制と言われておりますけれども、これらについて、ちょっと具体的にお示しをいただきたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 整備法案の中に盛り込まれておりますカジノ事業者による利用客、お客への金銭の貸付けについてでございますけれども、まず、その貸付対象を、外国人の非居住者と、日本人等であれば一定以上の金銭をカジノ事業者に預託できる資力を有する者に限るということにしております。
 また、いずれの場合の貸付けにつきましても、顧客の返済能力に関する調査をしっかりやり、その結果に基づいて、お客さん一人一人について貸付限度額を定めなければならないということをカジノ事業者に対して義務づけております。
 このような措置によりまして、この顧客への金銭の貸付けについては極めて限定的に認めるという方針にしております。
 また、カジノ事業者が貸し付けるということは、あくまでもカジノ行為に付随した顧客へのサービスとして認めるものでございますので、事業者が貸し付ける場合には無利息での貸付けを法律において義務づけております。
 以上でございます。
○神谷(昇)委員 その辺、いろいろと的確にまたひとつ推進していただきたいと思っております。
 日本は、先進国の中でも一番のギャンブル依存症患者の多い国であります。成人の三・六%、約三百二十万人がこの症状の方だと言われております。アメリカは一・九%、そしてフランスは一・二%、韓国が〇・八%、イタリアが〇・四%、ドイツが〇・二%。これから見ても、日本の依存症率の高さはうかがえるわけであります。
 そこで、これが何が原因かなというふうにちょっとお聞きしましたら、二十九年度で、中央競馬が約二兆七千億円、地方競馬が五千六百億円、これは売上げですね。それから、モーターボートが一兆二千三百億円。何とパチンコは、二十八年度でございますけれども、二十一兆六千億円ですね。九百四十万人の愛好者がおって、店舗数が一万六百。このパチンコの売上げが多い。この中で、いわばどのことで依存症になるかといえば、もちろん、パチンコの依存症が高いのは一目瞭然であります。
 この中で、カジノが加わって、更にギャンブル依存症の方がふえるということは、これは絶対に阻止しなければいけない。ですから、その依存症対策を的確にして、依存症を減少に持っていかなければいけないというふうに思っているところであります。
 先週金曜日に、ギャンブル依存症対策基本法が衆議院で成立したわけであります。内閣官房長官を本部長とするギャンブル等依存症対策推進本部を設置し、そしてギャンブル等依存症対策推進関係者会議を設置しながら、本格的に取り組んでいくということであります。その中で、やはり、医師や自治体との相談体制、指導体制、そしてまた気軽に相談できる民間団体の活用法などが議論されていくというふうに思っています。
 依存症の方にこの前もこの内閣委員会で聞いたわけでございますけれども、パチンコ依存症になりますと、もうパチンコがしたくてしたくて仕方ない、いらいらして。そして、もう何が何でも、どんなふうにお金を持ってでも、パチンコ台に座ると、それがすっと落ちつく。これが依存症でありまして、こういうことが続きますと、家庭崩壊になったり、あるいは強盗したり、殺人したり、そしてまた暴力沙汰を起こしたり、いろいろ現象が起こってくるわけでありまして、そういう対策をこれから進めていく。
 今ほど、シンガポールの例を聞きました。しっかりとやれば、二・九%から〇・九。そうしたら、日本も三・六からアメリカ並みの一・九にすることが、やりようによってはそう難しくないのではないかというふうに希望的に考えるわけであります。
 そこで、やはり、IRが設置されてギャンブル依存症がかえって減った、そういうふうにすべきと思いますけれども、それについての決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 ギャンブル等依存症対策につきましては、政府におきましても、今委員御指摘のように、既に一昨年末から関係閣僚会議を設置いたしまして、昨年の夏には依存症対策の強化策を取りまとめ、例えばでございますけれども、インターネット投票などにおける本人、家族申告によるアクセス制限、あるいはパチンコの出玉規制などの射幸性の抑制、全国における相談、治療拠点の整備、学校教育、消費者教育などにおける指導、啓発の強化などの対策を、実施可能な施策から順次これまで実行に移してきているところでございます。
 現在、この国会において御議論いただいておりますギャンブル等依存症対策の基本法が成立した場合、政府は、これまでの取組も踏まえまして、対策を総合的かつ計画的に推進するために、この法律に基づきまして基本計画を策定することになります。
 こうした基本計画の策定などの新たな制度を通じまして、ギャンブル等依存症により不幸な状況に陥る人をできるだけ少なくし、健全な社会を構築するため、政府一体となって必要な取組をより一層徹底的かつ包括的に講じてまいる所存でございます。
○神谷(昇)委員 法律ができました、それをどう推し進めていくのか、やはりこれは人の力であります。法律をしっかりと運用して、人が力の限り頑張って、そして、これまで外国に比べて三十年おくれておったというギャンブル等依存症対策、これを早急に立ち上げて、世界から、日本はIRをつくったけれども依存症は激減したと言われるように、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っているので、よろしくお願いいたします。
 ギャンブル依存症対策については、そういうことで頑張っていただきたいと思いますけれども、もう一つは、やはり反社会勢力がこのIR事業に対して、あの手この手を使って入り込んでくるのではないかということであります。
 最近では、いろいろな法律によって締めつけられて、あの手この手でやっている、会社を使ってとか、いろいろなことをうわさに聞くわけであります。この点につきましてもしっかりと対策を立てていただいて、世界最高水準を形成していくということが大事だというふうに思っています。
 特に、カジノ事業者、ゲームメーカー、そして取引先に至るまで、しっかりと、こういう反社会勢力が入り込んでいかないか、そういう中で、IR事務局、カジノ管理委員会として具体的にどのように取り組んでいかれるのか、ちょっとその辺の対策をお示しいただきたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 カジノ事業は、IR事業の実施によって公益目的を達成していくため、これまでの刑法の賭博に該当するものとして禁止されていました行為を例外的、特権的に認めるものだというふうに理解しております。
 その実施主体となるカジノ事業者、あるいは、今、神谷委員御指摘の、機器メーカーですとかあるいはその調達の契約先などを含めまして、関係者を含め、暴力団員等を徹底的に排除するなど、高い廉潔性を確保するとともに、こういう人たちには高度な規範と責任を求める必要があるというふうに考えてございます。
 この基本認識をもとにいたしまして、IR整備法案の中では、カジノ事業者だけでなく、その主要株主などや契約の相手方、カジノ業務に従事する従業者などについても、カジノ事業に与える影響力の程度の特性に応じてそれぞれ免許などの対象とするとともに、その審査の過程におきまして、十分な社会的信用を持っている者であるということの適格要件を定めておりますし、また、暴力団員や、暴力団員でなくなってから五年を経過していないという者に該当しないということなどの要件、欠格要件も法律の中で定めているところでございます。
 また、その審査をカジノ管理委員会が行う場合には、例えば暴力団員などの該当性につきましては、委員御指摘のように、警察への照会を行うなど、カジノ管理委員会が対象者本人やその関係者についても徹底的に廉潔性を調査することにより、事業全体のクリーンさ、廉潔性を適切に確保していくことが大事だというふうに考えております。
○神谷(昇)委員 ありがとうございます。ちょっと安心をしたところであります。
 それでは、入場者をどのように規制するのか、また、外国からいろいろな形で回り込んでくることもあると思うんですが、その辺の対策はいかがですか。
○中川政府参考人 今、外国人の入場者についてのお尋ねがございました。
 一般論としてでございますけれども、我が国に上陸しようという外国人が、日本の国内あるいは国外を問わず、罪を犯し、一定の刑罰に処せられたことがあるなど、入管法上の上陸拒否事由に該当すると認められる場合には、上陸をそもそも拒否されるということになるというふうに承知をしております。
 その上で、IR整備法案では、カジノ施設への入場者につきましては、暴力団員等、等といいますのは、先ほど御説明いたしましたように、暴力団員をやめてから五年が経過していない者でございますけれども、こういう暴力団員等のカジノ施設への入場を禁止するとともに、カジノ事業者に対しましても、暴力団員等を入場させることを禁止しておりますし、また、それぞれの違反につきましては罰則を科することとしております。
 政府がこのような措置を含む法案を提出させていただくのは、我が国では初めてのことだというふうに承知をしている次第でございます。
 また、犯罪の発生の予防、その他カジノ施設などにおける秩序の維持を図る観点から、カジノ施設の利用が不適切であると認められる者につきましては、カジノ施設利用約款にそういう入場禁止措置を定めるなど、カジノ施設の利用の禁止、制限の措置をとることをカジノ事業者に義務づけることとしている次第でございます。
 こうした入場者からの暴力団員等の排除に当たっては、カジノ事業者は、みずから収集する資料と照合すること、あるいは入場者本人から暴力団員等に該当しない旨の確約を徴収することなどによってその該当性を確認するということを想定しておりまして、仮に暴力団員等に該当する者が入場しようとするのであれば、その入場をカジノ事業者が拒否をするということになっております。
 また、カジノ事業者におきましては、暴力団排除を行っている他の事業者と同様、必要に応じて警察への照会を行うなどの措置をとることが想定されています。
 以上です。
○神谷(昇)委員 子細にわたってお答えをいただきました。だんだんと安心が高まってくるわけであります。
 今、IR事務局、そしてまたカジノ管理委員会の取組をお聞きしました。
 何といいましても、やはり警察とどう密接に連携していくか、そしてまた、お互いの情報交換をして常に連携をしていくということは私は大変必要だと思っております。
 それで、反社会勢力の対策として、警察としてはどういうお気持ちでおられるのか、ちょっとそれをお聞きしたいと思います。
○露木政府参考人 お答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、暴力団はその組織や活動を潜在化、巧妙化をさせておりますけれども、私ども警察といたしましては、暴力団自体はもちろんでありますけれども、暴力団の組織の維持や活動を資金面で支えている企業などにつきましても徹底的な取締りを行い、その実態把握に努めているところでございます。
 また、外国人の犯罪組織でございますけれども、海外の捜査機関と連携するなどして、積極的な摘発に努めておるところでございます。
 その上で、委員のお尋ねでございますけれども、先ほど内閣官房からも答弁がございましたけれども、カジノ管理委員会による各種審査がございます。また、カジノ事業者による入場規制もございます。こうした措置に関しまして、私ども警察といたしましても、これらが的確に行われますように、情報提供等の必要な協力を行ってまいりたいと考えております。
○神谷(昇)委員 ありがとうございます。
 これはうわさだけだといいんですけれども、世界のカジノは何カ所かございますけれども、IRがございますけれども、やはりあそこのところはちょっとおかしいんと違うかというような、悪いうわさのところもあるわけですね。
 先ほど申し上げました、ディーラーが、ルーレットをばあっと回しながら、それにぱっと玉を投げるんですが、それをぴたっと入れるという技術を持っているというんですね。そうしますと、やはり反社会勢力の人がそういうところに入り込んで、そこでイカサマがされるというようなことは、これは当然予測をしていかなければいけないと思うんです。
 そういういろいろなところをいわば防ぎながら、日本のIRはやはり世界一の警察がついてるんやから世界一安心、安全やでというような気持ちになっていただくと、日本の自然がすばらしい、食文化もすばらしい、それでどんどんどんどんと来ていただいて、日本の観光産業として更に隆盛が来る。
 そのために、やはり日ごろから常に、カジノ管理委員会、事務局、そして警察が連携をしていただいて、一層密にしながら、世界一の安心、安全なIRをつくるために頑張っていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いをしたいと思っております。
 それで、IR事業者に対しまして、カジノ収益の活用に当たりまして、国土交通大臣による評価結果に基づき、IR事業の事業内容の向上、認定都道府県が実施する施策への協力に充てるように努めることを義務づけるとなっておりますけれども、これの内容についてちょっとお答えをいただきたいと思います。
○中川政府参考人 IR事業に対する国土交通大臣による評価制度についてのお尋ねがございました。
 IR事業を適切に実施して、国際競争力の高い魅力ある滞在型観光の実現を図るためには、認定区域整備計画の実施状況について定期的に確認をし、不断の見直しを行うことができるような制度設計にすることが重要だというふうに考えております。
 このため、既に委員御指摘のことではございますけれども、法案の三十七条第一項におきましては、国土交通大臣は、毎年度、認定区域整備計画の実施状況について評価をすることとなっております。
 また、法案の三十七条第六項におきまして、認定都道府県等及びIR事業者は、評価結果を事業計画などに適時に反映させるなど、認定区域整備計画に係る業務の運営の改善に適切に反映させなければならないという義務づけがなされております。
 さらに、加えまして、法案の第十五条の第三項におきましては、IR事業者に対して、評価結果に基づき、カジノ事業の収益をIR事業の事業内容の向上ですとかあるいは認定都道府県等の施策への協力に充てるよう努めることを義務づけております。
 以上の評価制度及びその反映によりまして、国土交通大臣は、カジノ事業の収益がIR事業の事業内容の向上に適切に再投資されているかを含めて認定区域整備計画の実施状況について評価をし、カジノ事業の収益の適切な公益還元を図ることができることとしております。
○神谷(昇)委員 今の御答弁をお聞きしまして、やはり、IRができる、その中にカジノができる、その収益は地元のいわば地域発展のために使われるという非常にうれしい話を聞きました。
 関空が平成の六年に開港したんです。地域と共存共栄できるということでありましたけれども、私は泉大津なんですけれども、当初は、ラピートの騒音がうるさくて、共存共栄できるどころか、そういういわば振動、騒音対策については、やいやいとお願いをしたことがあります。
 そして、関空の場合は、泉佐野市、田尻町、泉南市、二市一町のところが固定資産税とか償却税が入るんですけれども、ほかのところは一切ないんですね。例えば、空港、空を飛ぶルートなんか、よそを飛ぶ、そして、鉄道なんか、騒音をほかの近隣都市にまき散らす。ところが、一銭も入らないんですね。最初はちょっと何か振興費みたいなのをくれていたんですけれども、それも今はなくて、地域と共存共栄できるということが本来かどうかということが今問われているんですね。
 しかし、泉州も、やはりこの関空を中心とした町づくり、それを基本としてもう一度観光産業等をいわば積極的に考えていかなければいけない時期が来ているわけですけれども、今のお話を聞いておりますと、このカジノはまさに地域と共存共栄できる。これをしっかりと推し進めていただきたいというふうに思っているところであります。
 カジノによる粗利益、いわば売上げから配当金を渡すその粗利益、その一五%が国庫に納付されますね。そして、一五%が認定都道府県に配賦されることになっている。要するに三〇%配賦で、これは結構大きいなと思いますね。どれぐらいの額になるのか、ちょっと私、想像できませんけれども。
 そこで、ちょっとお聞きしたいのは、例えばですが、和歌山市でIR事業が成立したとしましょう。そうしますと、和歌山市ですから、いわば大阪と近くなんですね。例えば、大阪府とそれから和歌山県、府の境というか県境というんですか、そうしたらもう泉州なんですね。ここは地域的には一体なんです。
 そのときに、近くにIRができたけれども、立地自治体と隣接するところには一つもそういう配分とか、あるいはまた地域整備がないのか。ちょっとこれは、先ほど申し上げたように、関空のときにはそれがないものですから、その辺についてどうなんですか。お聞かせください。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 認定都道府県等に納付される納付金の使途についてのお尋ねがございました。
 この納付金につきましては、IR整備法で定める納付金の使途に充てることを前提といたしまして、都道府県等が作成し、国土交通大臣が認定する区域整備計画の中に具体的な使途を記載することが義務づけられております。認定都道府県等がこの納付金を関係する地方公共団体に交付しようとする場合には、その条件などを含めて納付金の使途として区域整備計画に記載をし、国土交通大臣に認定申請をしていただき、そして、国土交通大臣の認定を受ければ、そこに記載されているような形での交付が行われるということは可能になります。
 そして、お尋ねの、どこまでがそういう交付の対象になるのかということにつきましては、一義的には、区域整備計画を作成する都道府県等が関係する自治体との調整なども通じて判断をしていくことになりますけれども、お尋ねのような県境を越える場合も含めて、周辺自治体のさまざまな協力が必要となる場合もございますので、IR区域の周辺自治体は関係する地方公共団体に含まれ得るものだというふうに考えている次第でございます。
○神谷(昇)委員 今のお答えでしたら、認定都道府県が周辺自治体といろいろな話をして、そういう話の中で一つ成立して、そしてそれを国土交通大臣に認めていただく、そうすると、府県を越えてもいけるということで、それは僕は非常に重要なことだと思うんですね。隣にあるんですが、ちょっと府県が違うために何にも恩恵を受けない、いろいろな迷惑だけを受ける、こういうことのないように、しっかりその辺も認定の都道府県にひとつ積極的に働きかけていただきたいというふうに思っております。
 最後にお尋ねします。
 今、いろいろとお話を聞いておりまして、カジノ管理委員会は非常に重要な役目を果たすわけであります。その体制をお聞きしますと、委員長と四人の委員の五人体制となっている。
 まあ、どうでしょうかね。我々の近くのいろいろな法人がございますけれども、そういう社会福祉法人でももうちょっと人数がおるかなというふうに思うんですね。
 ですから、膨大な事務事業とかいろいろなことを考えると、五人で大丈夫なんかというふうに心配するんですけれども、それについてのお考えをお示し願いたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、カジノ管理委員会の業務内容は非常に多岐にわたってございます。カジノ事業免許審査に係る厳格な審査から始まり、依存対策あるいはカジノ関連機器の技術面の監督などなど、多方面がございます。
 したがいまして、幅広い見識と高い能力が委員には求められるというふうに考えておりますが、一方、カジノ管理委員会は、迅速に規制権限を発動する必要がある、そういう場面もあるというふうに想定されるところでございまして、委員会の人数が、余りにも多数の委員で構成されている場合には、そういう機動的な会議の開催ですとかあるいは意思決定が阻害されるとの懸念が一方ではあるのではないかと思っております。
 我が国で規制行政を担っている公正取引委員会ですとか原子力規制委員会などの例も踏まえつつ、総合的に勘案した結果、カジノ管理委員会の委員長、委員の合計人数については五名としているところでございます。
 なお、整備法案の中におきましては、カジノ管理委員会全体として幅広い分野への対応に万全を期するため、専門委員を置くことができるとしておりますので、こういうものも含めた適切な運用を図っていくことが重要だというふうに考えてございます。
○神谷(昇)委員 ありがとうございます。
 いろいろと、種々質問をし、そしてまた、誠意のあるお答えをいただきました。本当にありがとうございます。
 やはり、IRをつくる、その第一に考えなければいけないのは、IR施設ができてギャンブル依存症がふえた、これは絶対に避けなければいけないというふうに思っています。法律もできて、対策はこれから進んでいくわけでございますけれども、短期、中期、計画を立てて、早くアメリカ並みの一・九%に落としていく、そして、長期的には、韓国の〇・八%に持っていく、そのぐらいの意気込みで取り組んでいただきたいというふうに思っているところであります。
 そして、もう一つは、先ほどお願いしましたように、いわば反社会勢力は、最近は、あの手この手で入り込もうとして、もうむちゃくちゃいろいろなことをしております。それをどう阻止していくのか、これが大きな課題でありまして、やはりそこで世界一の警察力を十二分に発揮していただいてこれを阻止していただきたいというふうに思うところであります。
 この五年間で我が国への外国人観光客は急増しております。IRが完成することによって長期滞在型旅行者がふえるということが予想されますから、もちろん、それによって消費額も増加が予想されるわけであります。観光の収益のGDPに占める割合、日本では、四、五年前に二%でした。これを世界並みの九%に持ってくると大きく違ってくるわけでありまして、国内のGDP増強のためにもしっかりとIRをつくっていただいて、そして、そういう悩みを消していただいて、頑張っていただきたいと思います。
 時間が来ました。どうもありがとうございました。これで終わります。
○山際委員長 次に、高木啓君。
○高木(啓)委員 自由民主党の高木啓でございます。
 本日は、いわゆるIR実施法について質疑をさせていただきます。
 このIR実施法に今日に至るまで、IRの問題というのは長い歴史の経緯があったというふうに私は記憶をいたしておりまして、IRの中の一番議論になるカジノについては、これはそもそも、問題提起は平成十一年に当時の東京都知事であった石原慎太郎知事から発言があったところまで実はさかのぼらないといけないんだろうと思っています。
 実は、当時の時代背景というのは一度ちょっとつかんでおかなきゃいけないと思うんですが、平成十一年の東京都というのは、ちょうど青島知事が御勇退をされて石原知事にかわったのが、平成八年、そして、青島知事が残された膨大な財政赤字というのがございまして、隠れ借金二兆円と言われた時代だったんですね、あのとき。この隠れ借金二兆円と言われたときに、石原知事がまず着手をしたのが財政再建。十年かかって財政再建を東京都はなし遂げていくわけであります。
 そのときに、新たな財源を探していたという中での一環としてこのカジノの問題が提起をされたということは、これは一つの事実として押さえておかなければいけないと思います。
 そしてさらに、青島知事が、当時は世界都市博覧会をお台場地域で行おうと言っていたものを突然中止されたということでございまして、臨海副都心開発が大幅におくれまして、未利用の用地が、あの地域に大変広大な未利用地があったということが背景にありました。
 つまり、都財政の立て直しと臨海部の未利用地の有効利用の一つの案として、カジノという考え方もあるのではないかというのが石原知事の思いだったと私は理解をいたしております。
 石原知事は、その後、都庁の展望台でカジノの模擬実験などもやられたり、そういうことをして世論を喚起してきたんですが、刑法の賭博罪でありますとかあるいは賭博場開張罪などのいわゆる法規制を超えることはできないという判断に至って、一旦断念をして法改正を待つということになったわけであります。
 その後の経過が今日に至っておりまして、カジノだけではなくて、そうではない複合観光施設ということで、IRという形で平成二十八年の推進法に結びつき、今日の実施法の審議に至るという経過は一度押さえておかなければいけないだろうなと私は思っておりましたので、今御披瀝をさせていただきました。
 そこで、このIRという特定複合観光施設の問題については二面性というのが私はあると思っております。
 一つは、ホテルあるいはコンベンション、展示場を含めて、そういうものが我が国には圧倒的に不足をしているというふうに思っています。先ほどの神谷先生のお話にもありましたように、東京にある日本国内最大の施設と言われているビッグサイトであっても、これももう世界的にはかなり見劣りのする施設になってしまった。つくったときは、何でこんな大きな施設をつくるんだとまで言われた施設ですけれども、今やもうそれも見劣りをする施設になってきた。ですから、そういう不足をしている機能が新たに創出をされるということは、非常に期待感があるわけであります。
 一方で、カジノというギャンブル施設が犯罪の温床になるのではないかというようなことですとか、あるいは、懸念をされているギャンブル依存症の問題がもっともっと深刻になってしまうという可能性があるのではないか、そういう懸念があるということで、このIRについては、いろいろ議論をされてきた中でも、この二面性があるというふうに思っているわけであります。
 そこで、政府は、こうした議論の過程の中で出てきたこの二面性ということに対してどのように考えているのか、そして、今後どういうふうにIRについて国民に対して広く説明をしていくのか、そのことをまずお聞かせ願いたいと思います。
○石井国務大臣 IRは、カジノのみならず、国際的な会議場、展示施設、レクリエーション施設、宿泊施設等のさまざまな誘客施設が一体となった総合的なリゾート施設であり、観光や地域振興、雇用創出等の効果が非常に大きく、我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となることが期待をされております。
 一方で、御指摘のように、さまざまな弊害を心配する声もございますので、犯罪防止、治安維持対策といたしまして、例えば、カジノ事業者に対し、暴力団員等をカジノ施設に入場、滞在させることを禁止する規定、暴力団員等本人に対し、入場、滞在することを禁止する規定、犯罪収益移転防止法の枠組みやこれに上乗せをいたしました厳格なマネーロンダリング規制を講じるための規制などを設けているところでございます。
 IRに期待される非常に大きな効果を実現するために、弊害防止対策に万全の対策を講じた上で、魅力的な日本型IRを実現してまいりたいと考えております。
○高木(啓)委員 今、魅力的な日本型IRという大臣のお話でございました。
 もう一つは、観光について、新たな観光のビジネスモデルをつくるということも言われているわけでありまして、つまり、この新たな観光のビジネスモデルということについて、政府はどのようにこれを想定しているのか、どういうものなのかということを教えていただきたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 日本型IRを通じてどのような新しい観光ビジネスモデルが実現可能になるのかという御質問をいただきました。
 カジノの収益も活用して我が国に国際競争力を有する日本型IRを整備することにより、これまでにないような国際的な展示、会議ビジネスを展開し、これが新たなビジネスの起爆剤になるということ、それから、日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツを導入することによりまして、日本のよさを生かした、世界に向けた日本の魅力を発信することができるようになるということ、そして、これらを通じて世界じゅうから観光客を集め、そして滞在型の観光モデルを確立していく、これらを実現することにより、我が国を観光先進国へと引き上げる原動力にこの日本型IRがなることを期待している次第でございます。
 また、IR施設の必置施設の一つといたしまして、各地域の観光の魅力に関する情報を適切に提供し、あわせて各地域への観光旅行に必要なサービスの手配を一元的に行うことによって国内における観光旅行の促進に資する施設を設け、IRに来るお客さんが全国各地に更にIRを出発点として出かけ、訪れることで、IR区域の整備による効果が地域や全国に波及する仕組みを設けることとしております。
 これらの目標を実現するためにも、弊害防止に万全の対策を講じました上で、魅力的な日本型IRを実現してまいりたいというふうに考えてございます。
○高木(啓)委員 観光を我が国の新たな成長戦略の柱というふうに位置づけているわけですから、今御指摘のあった今後の日本型IR、そして新たな観光ビジネスモデル、大変期待が高いと思います。
 特に、幾つかの具体例を挙げていただきましたが、展示、会議ビジネス、いわゆるMICEということについてもまだまだ日本は弱い。
 そして、例えば、観光客の送客という意味では、なかなか送客というのが今のところそううまくいっているとも思えない。一カ所にとどまってしまう。特に、東京に来た人は東京で帰ってしまうとか。
 もっともっと全国の、我が国の魅力というものを知っていただいた上でそれぞれのお国に帰っていただくという意味での、送客に対する総合コンシェルジュというんですかね、IRがそういう形になっていただくのは、我が国の地方創生にとっても、また、国際社会の中で我が国を知っていただくという意味でも極めて重要なことだと思いますので、ぜひそういう期待感をこのIRによって実現をしていただきたい、このように思うわけであります。
 そこで、IRの中心的な議論になっておりますカジノについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 カジノについては、IRの法案の中で、目的として、健全なカジノ事業の収益を活用して、観光、地域経済の振興、財政の改善に資することを目的とするというふうに、簡単に言うと、そう書かれているわけであります。
 この目的の対象になるのは、特に、収益を活用して財政の改善ということにちょっと焦点を当てたいと思うんですけれども、ここに書かれている財政の改善を目的とするというのは、国なのでしょうか、それともこれは地方自治体なのか、あるいは両方なのかということが考えられるんですが、先ほどの神谷先生のお話の中でも、県境をまたいでというような話もありました。つまり、地方自治体も、それぞれの地域の事情もありますから、地方自治体はIRの区域指定がされるところだけではないんだというようなお話も先ほどあったと思うんです。
 もう一度確認なんですが、特に、この財政の改善ということに対して、どこまでが目的の範囲になっているのかということを教えていただけますか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 第一条の目的規定の、財政の改善の対象についての御質問がございました。
 この整備法の中に仕組まれております財政制度につきましては、納付金が国の方にも、国が賦課し、国に納付されることになっておりますし、また、地方が賦課する納付金もございます。カジノの粗収益由来の新たな財源は、国にも入るし、そして地方にも入るということになってございますので、そういう意味では、財政の改善は、国の場でも、そして地方の場でも起こる、そういうことを想定した目的規定になっているというふうに理解をしております。
 無論、それ以外にも、先ほど神谷委員の御質疑の中で御答弁申し上げましたように、カジノの収益を使って、カジノ事業者が、地元の周辺地方公共団体も含めて、そこの行う施策にも協力をしていくということが努力義務として課せられてございますので、そういう形を通じても、地元の地方公共団体、この場合には、認定を受けている都道府県等だけでなく、区域整備計画の中に、その周辺の関係する地方公共団体との協議、合意の結果次第ではございますけれども、そういう広い範囲で、関係地方公共団体にさまざまなベネフィットが、裨益をする可能性を秘めた制度設計にしている所存でございます。
○高木(啓)委員 このあたりは、まだ議論の余地というか、もっと詰めていかなければいけないのかなというふうにも思っておりまして、つまり、IRが設置をされる自治体というものが、議会が合意をしなければいけない、それは都道府県が合意をしなければいけないということでありますとか、あるいは、基礎的自治体については議決事項にしてもよろしいということまで書かれているわけですから、地方自治体に対して、これがある意味で地域にメリットがあるんだということをもっと出さなければいけないのではないかなと思うんですね。
 つまり、はっきり申し上げて、そういう大きな施設が来るといろいろな問題が起こるわけで、それを解決するのは、自治体が解決していくという形が多いわけですよ。もちろん、法整備を通じて解決をしていただくということは当然あるんですが、しかしながら、実際、その前面に立つのは自治体ですから、そこはやはりちゃんと財政の問題も含めて考えていただきたいと思うわけでございます。
 今、自治体の財政のお話をさせていただきましたが、このことに対する期待感も、自治体の方も当然あるわけです。これからカジノ事業をIRを通じて進めていく際に、ここに書いてある粗収益、これがどのように算定をされるのかということは非常に大事なことだと思います。
 つまり、納付金は納付金で最初に納付をする、国と自治体に一五%ずつということで、全体で三〇%。この粗収益の、つまり、カジノというのは、多分日本で、多分というか、当たり前なんですけれども初めてのことなので、いわゆるその会計基準というのも定まっていないと思うんです、もともとこういう事業はありませんから。
 ですから、合理的な会計基準が定まっていない中で、総額主義、つまり顧客が投じたかけ金全体が総額であるという考え方でいくのか、あるいは純額主義、かけ金から払戻金額を差し引いたもの、それによってこの粗収益というものが算定をされるのかということをちょっとはっきりさせておきたいんです。それによって納付金の金額ですとか課税金額が大きく変わってきますので、そこをちょっと教えていただけますか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 カジノ事業行為粗収益の算定方法についてお尋ねがございました。
 カジノ事業行為粗収益は、カジノ事業者と顧客の間のカジノ行為の結果、カジノ事業者が得る収益と、お客さん同士で、顧客相互間で行われるポーカーなどのカジノ行為をカジノ事業者が運営することによって得られる利益、この二つの収益、利益の総額として計算することとしております。
 特に、お客さんとの間のカジノ行為の結果の、前者についてでございますけれども、このIR整備法の中におきましては、カジノ行為において顧客がかけたチップの価額に相当する金額から勝ち金として顧客に払い戻した金額を差し引いたものとして計算することが規定されております。
 その意味では、高木委員の御質問に短くお答えするとすれば、純額主義でこの計算をするという前提となっているということでございます。
○高木(啓)委員 純額主義でということで、それははっきりしました。
 そこで、伺うんですが、かけ金から払戻金額を差し引いたものが純額主義の考え方なんですけれども、この払戻金額というのがそもそもどのぐらいになるのかということは想定をしなきゃいけない。
 つまり、例えば公営ギャンブルの中央競馬会の例で言えば七割五分ぐらいということになっておりまして、ほかのギャンブル事業もそうなんですが、七割から大体七割五分ぐらいが払戻金ということになりますので、今回のカジノ事業についてはどのぐらいということを想定するんでしょうか。
○中川政府参考人 カジノ行為についての収益の見通しについてのお尋ねがございました。
 高木委員御指摘の、競馬その他、今、日本で行われております公営競技の仕組みは、財政の仕組みといたしましては、いわゆる富くじ販売のモデルに従ったものだというふうに理解をしております。
 いわゆるパリミューチュエル方式というものでございまして、この競技のゲームのやり方では、お客さんが投票券を購入した売上げの総額のうち何十%をお客さんに払い戻すものにするということがあらかじめ決められておるわけでございます。おっしゃるように、競馬などの場合では七五%程度ということになっているわけでございまして、あらかじめ、お客さんに幾らを払い戻すかということが決まってございます。
 一方、カジノで行われますゲームにつきましては、大半のゲームが、ゲームを行うことによって、そのときの偶然の事象で決まる結果に応じて払戻しをするということになってございます。
 無論、ゲームのルールによって数学的にはどれぐらいの確率でお客さんがかける事象が起こるのかということは、計算をすることは可能になってございます。
 そういうことをカジノ事業者が勘案しながら、そして、お客さんがどういうカジノ行為をとることが多いのか、そういう蓄積なども通じて、カジノ事業者が、それぞれのこれまでの経験とか知見に応じて、自分のカジノがこういう場所に立地したらばどういうお客さん、客層が来るようになるのか、あるいは、自分のこれまでの事業実施の中から世界の富裕層のお客さんを顧客管理してございますので、そういうお客さんをいかにして自分のカジノフロアに呼んでくるのか、そういうことがさまざまに絡み合った形でカジノ事業のビジネスモデルは成り立っているというふうに考えてございます。
 そういう意味で、カジノで起こるゲームは、全く純粋に偶然の事象で、いわば乱数表で決まるような確率で起こるような事象によってその売上げが左右されるということを原則としているゲームでございますので、日本の今行われています公営競技などの財政の仕組みとは全く異なったものになるというふうに御理解を賜りたいと思います。
○高木(啓)委員 偶然の事象というお話がありましたけれども、偶然の事象じゃないという説もありまして、まあ、いろいろな考え方があると思います。
 もう一つ、じゃ、あえて聞くんですが、世界的な、例えばシンガポールだ、マカオだ、あるいはラスベガスだというところの払戻金額というんですかね、その率というのは多分もうデータとしては出ていると思うんですけれども、それは、ごめんなさい、御存じですか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 確かに、カジノで行われるゲームにもさまざまなものがございまして、統一してあるルールは、今、高木委員から御指摘のように、偶然ではないという意見もあるということでございましたけれども、もし日本のカジノで偶然でない事象でお客さんとの間で勝負が争われることになりましたら、それは規制違反ということになりまして、カジノ管理委員会が介入をしなければいけない状況になるんだというふうに考えております。
 そういう意味で、シンガポールやネバダ州におきましても、カジノの中で行われるゲーミングにつきましては、どういうゲーミングの種類をどういうルールで行うのかということについても当局で厳しく管理をされております。将来、日本でも、日本のカジノ管理委員会が同様の規制をしくことを想定しております。
 それで、お尋ねのシンガポールやネバダではどのようになっているのかということでございます。
 今申し上げましたように、そもそもゲーミングの種類そしてルールをきちんとあらかじめ決めておりますので、基本的には、そのルールに従ってプレーをすれば、どういう事象がどれぐらいの確率で生じるということは、数学的な計算で決まるようになってございます。
 そういうものを全部まとめまして、カジノ事業者側、いわば胴元側が一回のゲームをすればどれぐらいの取り分があるのか、これをハウスエッジというふうに呼んでおりますけれども、そういうハウスエッジに関する規制などもかけられているところでございます。
 これは我々もいろいろ勉強はしておりますけれども、事業者ごとに違っているというところがあるのは事実でございます。スロットマシンなどにおきましては多少ハウスエッジを低くして、お客さんのことを考慮しているというような方針をとっているカジノもあるというふうに聞いているところでございます。
○高木(啓)委員 この問題はちょっとこれ以上は言いませんけれども、お客さんが来るか来ないかというのは、払戻金額、返金率というんですかね、そこにもかかわってくると思うので、余り絞っちゃうとお客さんが来なくなっちゃうわけですよね。勝てないところには行かなくなっちゃう。ですから、そういう国際的な環境の中でこれからやるわけですから、そのあたりの、事業者に任されている部分はもちろんあるんでしょうけれども、よく考えていただいたらよろしいんじゃないかなと思います。
 私は、払戻金額云々の話はともかくとして、そこがベースになると思いますので、納付金の算定ですとか、あるいはこれから課税の話もしますけれども、そこのベースになるところがどのぐらいの規模になるのかということと、つまり、それがどのぐらいの規模になるかということは粗収益の的確な捕捉ということだと思うんですけれども、その的確な捕捉がきちんとできるのかということに非常に私は疑問を持っているんですね。
 つまり、納付金の算定、課税額の確定にとどまらず、マネーロンダリングの問題についてもこれは非常に重要なので、捕捉をどうするのかということをぜひ厳しく考えていただきたいんですけれども、この捕捉が的確に実施できるかどうか、そのことをお伺いします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR整備法案の第六十七条におきましては、カジノ行為粗収益の的確な集計を確保する観点から、まず第一に、カジノ事業者は、適切かつ確実に集計することができる集計方法としてカジノ管理委員会規則で定める方法により、カジノ行為粗収益を集計するということになっております。
 また、第二に、カジノ行為粗収益の集計に関する業務の手順及びその体制をどのように構築するか、そういう手続も含めて定めて、そしてカジノ管理委員会の認可を受けなければいけないという義務づけをしております。
 また、法案の中におきましては、カジノ事業者は、カジノ行為粗収益の集計の状況につきまして、特別の利害関係のない公認会計士又は監査法人の監査を定期的に受けなければならないとしているところでございまして、こういう規制なりを通じて、カジノ粗収益がきちんと捕捉できるように、間違いなく捕捉できるような体制を整備したいというふうに考えているところでございます。
 なお、一点だけちょっとつけ加えさせていただきますけれども、先ほど高木委員の御指摘の中で、事業者ごとに集客のためにいわば払戻し分を考慮する必要があるのではないかという御指摘をいただきましたけれども、基本的に、ゲームのルールは、そのルール次第でどのような事象が起こるのかということが決まっているわけでございまして、そのような人工的な介入をゲームの結果にするようなことは日本のカジノでは許されていない、許されないことになるということにつきましては御理解を賜りたいと思います。
○高木(啓)委員 今の後段の部分はよくわかります。
 いわゆる粗収益の捕捉の話なんですけれども、やはり本当にできるのかどうかというのは、きちんと管理をしていただきたいということと同時に、事業者の選定の部分についても、そういうことができる事業者にやってもらわなければいけないわけですよね。ですから、そういうことも条件の一つになるんだろうと思うので、そこは厳しく見ていただきたいと思うわけです。
 粗収益の捕捉について、ちょっと角度を変えて聞くんですが、利用者の勝ち金、例えばポーカーをやりました、あるいはほかのカードゲームをやりました、勝ちましたと。勝ち金に対する課税はどうなるんですか。
○山名政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねのカジノの利用者の勝ち金につきましては、現時点でその内容や性質が明らかでないため、その課税関係についても確たることは申し上げられませんが、その上で一般論で申し上げますと、居住者である個人がいわゆるギャンブルにより得た利益については、営利を目的とする継続的行為から生じたものに該当せず、一時的、偶発的な所得と考えられることから、一時所得として課税の対象となります。
 また、外国からの観光客などの非居住者である個人が国内におけるギャンブルにより得た利益については、国内法上、国内源泉所得に該当するため、居住者と同様に、一時所得として課税の対象となります。ただし、その非居住者の居住地国と日本が租税条約を締結している場合には、その租税条約の規定いかんにより、日本で課税されるか否かが判断されることとなります。
○高木(啓)委員 基本的には一時所得として課税をされるという見解だと思うんですね。これは当然だと思います。今の税法のルールからすれば当然なんですが、何で私はこの話を聞くかというと、その捕捉ができるのかというところなんですよ。
 この勝ち金に対する捕捉という方法は、いろいろなやり方があると思うんですけれども、先ほど言った全体の粗収益と同じように、最終的にどうやって捕捉するのかというのが一番問題なんですけれども、そこは何か見解は持たれていますか。
○山名政府参考人 お答え申し上げます。
 今ほど先生から御議論ございましたけれども、粗収益等の利益捕捉の方法等につきましても、今後、カジノに関する制度設計の中で御議論いただくものと承知しておりますけれども、いずれにいたしましても、国税当局におきましては、あらゆる機会を通じて課税上有効な資料情報の収集に努め、必要があると認められる場合には調査を行うなどして、カジノで得た利益につきましても適正公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えております。
○高木(啓)委員 極めて国税庁らしい見解が示されたというふうに思いますが、捕捉をきちっとしてほしい、つまり、全体の捕捉をしてほしいということの意味で言っていることなので。
 宝くじは課税されないわけですよね。これは課税されていない。これは、特別の、別の法律でやっていますから課税されない。カジノは一時所得で課税をされる。このことも今後いろいろな議論の俎上に上がるのかなというふうには思いますが、今のところは捕捉をきちっとしてほしいという意味で申し上げておりますので、ぜひ考えていただきたいと思うわけであります。
 私がなぜ捕捉のことをこれだけ言うかといいますと、今度は、捕捉をすることによって課税の課題というのが出てくるわけであります。
 カジノ事業に対する税制、課税、このことについてどう考えるのかということをぜひ見解を伺わせていただきたいんですが、まず、課税をする客体については、粗収益から納付金を控除したものというふうに考えてよろしいですか。
○新川政府参考人 お答え申し上げます。
 例えば法人税を例にとりますと、カジノ事業者の各事業年度の課税所得に課税するのが法人税ということでありますので、今御指摘のありましたカジノ行為の粗収益のみならず、その他の事業活動で得た収入、それからその事業に係る人件費ですとかあるいはその他の全ての損金を差し引いたもの、これが課税所得となりますので、それに計算をするということになります。
 それで、納付金の扱いですが、今御審議いただいております実施法上は、カジノ事業者に対して国庫納付金等の納付が義務づけられているということでございますので、通常、こうした法令において義務づけられて、事業を遂行する上で必要な納付金は、法人税の所得金額の計算上、基本的には損金算入可能ということになります。
 したがって、粗収益とその他の事業で得た収入から人件費等の経費を差し引いて、更に国庫納付金も損金として差し引いたものが課税の対象ということになります。
 なお、付言いたしますと、更に地方税で法人住民税ですとかあるいは法人事業税等が課税されますので、これらについても課税されるということでございます。
○高木(啓)委員 済みません。ちょっと前提をきちっと設定しないで聞いちゃって、ごめんなさい。つまり、国税という意味で言ったんですけれども、それは地方税も課税客体は一緒ですから、そこも控除をされた上で国税は課税をされるということで、納付金もその対象ですよということですよね。
 税目なんですけれども、じゃ、何が課税されるのかということなんですが、今考えられるのは、普通の、いわゆる一般の事業と同じだと思いますので、IR事業者に課せられる国税というのは、多分、法人税、地方法人税、それから消費税、登録免許税、印紙税、このあたりかなというふうに思います。地方税については、法人住民税、それから法人事業税、不動産取得税、固定資産税、都市計画税、地方消費税、事業所税、このあたりかなというふうに、これは私が考えたところであります。
 私はなぜ税の話をしているのかといいますと、カジノにかかわる税制、IR全体ではなくてカジノだけですよ、カジノについては、私は、国税、地方税ともに、今後、改めて新たな税の仕組みというのをつくるべきではないのかというふうに思っています。
 それはなぜかというと、これは新しい法律をつくって新しい事業をやるわけですし、もっと言うと、地方創生に資するような、地方に厚みのある税制をやはりつくっていくべきだと思います。
 一番最初に申し上げましたように、地方がやはり前面に立つんですよ、こういう話は。いろいろな問題の処理も、地方がやはり直接手を下すことになるんですよ。ですから、例えば固定資産税であっても、通常のいわゆる地方税法の中での固定資産税の評価基準というのは決まっておりますが、地方でできることというのは超過課税ぐらいの話であって、ほかのことは、地方税法の中で決められていますから、何もできないんですね。だけれども、例えばカジノの部分については、固定資産税の部分についてはもっとこういう評価をしていいよとか、独特のそういうものがあっても私はいいと思っております。
 要するに、国が徴収をする税と地方が徴収する税、それぞれ違います。課税客体は一緒ですから、地方税をある程度厚くしても、申しわけないんだけれども、事業者全体としては損金算入になりますから国税の方がちょっと減るぐらいの話で、地方に厚くなるというのは地方としては大歓迎なんですよ。
 ですから、そういう意味で、地方がきちんとこのIR事業を例えば議会の議決に付するというときに、要するにそういう税制においても国は地方に配慮しているんだよということがわかれば、やはりある一定は地方の御理解というものも私は進んでくるのではないかというふうに思っておりますので、こういう新たな仕組みをつくっていくべきではないかという意見に対して御意見があったら、ぜひお願いしたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 高木委員からのただいまの御指摘、非常に大事な御指摘になる可能性を秘めた御指摘だというふうに理解をしております。
 一方で、今回の法案の中では、カジノの粗利に着目をいたしました、合計で三〇%に及ぶ納付金を設定しておるところでございまして、政府といたしましては、この納付金率を設定する際には、今、高木委員が御指摘になられましたその他の国税そして地方税も賦課された上で、IR事業者全体としての実効負担率がどれぐらいになるのかということ、そして、日本のIR事業としての実効負担率が、近隣マーケットでの同様のIR事業者の実効負担率と比較して、日本のIRが国際競争力を保てる、そういう投資環境を提供できるものであるかどうかということも考慮しながら、この設定をしたものでございます。
 したがいまして、今後の新たな税制に関する、仮にそういう議論があるとした場合も、日本のIR事業の、そしてカジノ事業の国際競争力の維持、そして近隣の同様のマーケットに勝ち抜いていくIRビジネスを日本が提供できるという視点も忘れてはならないものになるかというふうに考える次第でございます。
○高木(啓)委員 カジノについてもう一つ伺います。マネーロンダリング対策です。
 マネーロンダリングに対してはどういう対策を今考えていらっしゃるのか、端的にお答えいただきたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 マネーロンダリング対策についてのお尋ねがございました。
 IR整備法案の中では、既存の犯罪収益移転防止法を改正いたしまして、犯罪収益移転防止法の規制対象にカジノ事業者を追加するという改正をして、基本的には犯罪収益移転防止法の枠組みの中で取引時の本人確認あるいはその記録の作成、保存といった形での対策を進めることとしております。
 また、現金やクレジットカードなどの支払い手段にかかわらず、一定金額以上のチップの交付など政令で定める取引につきましては、本人確認などの義務づけをするなど、取引記録の作成、保存や、別途、疑わしい取引のカジノ管理委員会への届出などを義務づけることとしております。
 また同時に、犯罪収益移転防止法の枠組みを超える、それに上乗せをする措置といたしまして、事業者に対しましては犯罪収益移転防止規程の作成を義務づけて、これをカジノ管理委員会が審査するということにもしておりますし、また、事業者に対しましては、政令で定める額を超える現金とチップの交換などにつきまして、記録を作成し、カジノ管理委員会への届出を義務づけるという、既存の犯収法にない取組も盛り込んでございます。
 また、お客さんに対しましては、他人へのチップの譲渡やカジノ行為区画外、カジノ場外への持ち出しを禁止するという、ほかの国では例のない規制も含めて、マネーロンダリング対策に対しましては万全を期したいというふうに考えているところでございます。
○高木(啓)委員 今まで研究をされてきたんだと思いますので、その知見の蓄積を生かして、しっかりとしたマネロン対策をお願いしたいと思います。
 さて、今までカジノについて議論をしてきたんですが、私は、IR全体が成功してもらいたいと思うし、そういう意味でいえば、カジノは、きちっとした規制をしっかりつくって、それでやはりスタートすべきだという意味で申し上げてきたわけであります。
 我が国については、公営ギャンブル以外は、先ほど石原知事の事例を引き合いに出しましたけれども、刑法の賭博罪とか賭博場開張罪を超えることはできないということで、したがって、カジノに類するギャンブルを新たに認めるとすれば、法規制をやはり阻却するだけの合理的理由がなきゃいけないんだ、これは当然のことだと思います。
 また、治安の悪化あるいはギャンブル等依存症対策など、マイナス要因を排除するためのあらゆる努力がやはり国によってなされない限り、法規制を阻却する合理的理由を見出せないと私は思います。
 したがって、ギャンブル等依存症対策基本法を、先週の金曜日、法律が可決をしました。IR実施法の制定を一つのきっかけとして、カジノに限らない、広い意味でのギャンブル全体の依存症対策を強化するというこの先般制定をされた法律は、私は全く正しい方向だというふうに思っているわけであります。
 その証拠に、公営ギャンブルの実施主体及び所管官庁の実質的なギャンブル依存症対策は極めて私は今脆弱だと思っています。ですから、今年度から重い腰を上げた程度の対策しかまだとられていないので、この法律をきっかけにして、先ほど神谷先生もおっしゃられたように、やはりギャンブル依存症を減らしていくんだということを国を挙げてやっていかなきゃいけないと思っています。
 さらに、IR実施法の制定に向けて、今申し上げたギャンブル等依存症対策をこの委員会でも先議をして、先に議論を行って、知見を高めて、全国に、国民の皆さんにも知らしめて、そしてIR、カジノの議論をするということは、私は、この内閣委員会の委員会運営にとっても、これは法案審査の順序としても極めて適切だったというふうに思っています。
 ですから、この順序が大事だったわけで、ギャンブル依存症対策をきちっと議論をし、法律をつくり、そしてIR実施法に持ってきたというこの委員会運営はまことに私は適切だったと思っておりまして、委員長を始め理事の皆さんに大変感謝をしたいと思っています。
 最後に申し上げたいんですが、最後に一つ質問なんですが、安倍総理もおっしゃっていらっしゃいましたけれども、今回のこのIR実施法について、そしてカジノについて、世界で最も厳しい規制をしくんだ、世界一なんだということをおっしゃられていましたし、それはそうしていただいた方がいいと思います。その内容、その規制、世界一厳しい規制というのは何を指すのかということをぜひお示しをいただきたい。最後にお願いします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 世界最高水準の規制というふうに申しておりますけれども、それは、世界で最高レベルの規制が行われている、例えばアメリカのネバダ州ですとかシンガポールなどの事例も参考にしながら、今、高木委員御指摘の、さまざまな依存対策ですとかマネロン対策ですとか青少年健全育成といった、懸念に対する予防措置がどれだけ盛り込まれているかということを念頭に置いて、この規制をつくり上げてきたものでございます。
 まず、事業者のクリーンさを保つものとしましては、カジノ事業者やその関係者に非常に厳しい参入規制を課して、カジノ管理委員会が徹底的に調査をして、クリーンな者しかこの事業に参入ができないというバリアをつくっているということが挙げられるかと思います。
 また、依存防止対策としましては、一つのものによるのではなく、重層的、多段階的な対策を組み合わせていくことで、委員御指摘のような成果を上げられるようにしたいというふうに考えているところでございます。
 日本人などに対して、他国では例のない、一律の長期、短期にわたる入場回数制限を課すといったこともそうでございますし、また、回数の確認手段として、マイナンバーカードや公的個人認証を使うということを義務づけるということもそうでございますし、また、カジノ施設内におけるATMの設置も認めないほか、カジノ施設の周辺におきましては、貸付機能がついていないATMに限って設置を認めるといった規制も盛り込んでいるところでございます。
 また、広告、勧誘につきましても、二十歳未満の者に対する勧誘などを一切禁止するといった、さまざまな規制を盛り込んでおりますし、マネロン対策については先ほど申し上げたとおりでございます。
 また、本邦初の規制として、暴力団員等が入場、滞在できない、禁止するといったことも盛り込んでいるし、それを罰則で担保するといったものになっている。
 こういったものが総体として世界最高水準の規制になっていく、また、模範といたしましたネバダ州やシンガポールなどの先進的な制度と肩を並べられるような水準の、最高水準のカジノ規制が整備されるということを期待している次第でございます。
○高木(啓)委員 観光先進国としての我が国の進むべき方向、そして一方では、カジノを中心とする世界で一番厳しい規制……
○山際委員長 質疑時間が終了していますから、終わってください。
○高木(啓)委員 はい。
 それを、ぜひバランスをとって実現をしていただきたいと思います。
 以上で終わります。
○山際委員長 次に、濱村進君。
○濱村委員 公明党の濱村進でございます。
 金曜日に七分半質問をさせていただきましたが、きょうはその続きをさせていただければと思っております。
 まず冒頭に確認をしたいと思いますが、先週金曜日にはスポーツIRの話を少しさせていただきましたが、今回のIR整備法について、ちょっと私、先週も申し上げたんですけれども、スポーツ施設、スタジアムとかアリーナとかそういうものについて、設置が可能であるのかどうかという点について確認をしておきたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 スタジアムやアリーナといったスポーツ施設の位置づけにつきましては、そこで展開されるコンテンツの内容とか活動の状況、内容などを踏まえる必要があるというふうに考えてございますけれども、法案の二条第一項三号で言います、我が国の伝統、文化、芸術等を生かした公演その他の活動を行うことにより、我が国の観光の魅力の増進に資する施設か、あるいは第二条第一項第六号の、国内外からの観光旅客の来訪、滞在の促進に寄与する施設のいずれかに該当する可能性があるというふうに考える次第でございます。
○濱村委員 ありがとうございます。
 今、二条一項の三号であれば、例えば相撲とかそういうのには当てはまるのかなというふうには思ったりするわけですけれども、それ以外の、ボールパークとかそういうものであれば恐らく六号であろうということかと思っております。
 私は、ちょっとしつこく申し上げるわけですが、観光というものは非常に大事な成長産業にしていかなければいけないというのがこのIR整備法の大前提であるわけでございますけれども、もう一つ、やはりスポーツ産業というものもしっかりと我が国において発展をさせていかなければならないということを申し上げておきたいと思っております。
 きょう、実は先週、もう一つ私が申し上げたことで、配付資料を配らせていただきました。先週の補足をさせていただきたいと思っているんですが、皆様のお手元に月刊公明の五月号というものをお配りしております。
 ジャン・ジョーンズ・ブラックハーストという方の記事でございますが、この方は、一九九一年から二期八年、ラスベガスで市長を務められた方でございます。この六十ページに書いてあるんです、中段の後ろの方でございますけれども、「カジノでの勝率は、必ず施設側に有利になるように設計されている。」。ハウスアドバンテージ。ハウスエッジと先ほど中川次長はおっしゃっておられたかと思いますが、いろいろな言い方があろうかと思っております。
 これは当たり前の話だなと思っておるんですが、このことを踏まえて利用者側もカジノでお金を使うということをしっかりと認識していくことがギャンブル依存症対策として非常に重要であるということを申し上げたいと思って、きょう、この資料を配付させていただきました。
 六十ページの下の段、真ん中ぐらいに「さらに、」とありますが、「ギャンブルは娯楽の一形態にすぎないと啓発していくことが重要である。」。そして、その後ろの方に、そのまま続けて、例えば「百ドルを使ってコンサートや映画館に出かけるのと同じように、カジノでは「娯楽にお金を費やす」心構えが必要である。」、これが私が先週申し上げたことでございます。余裕資金、基本的に、生活が苦しくなるような程度にまでお金を突っ込むということは考えてはいけませんよと。
 あるいは、「消費した金銭はあくまでも娯楽の対価であり、別の日に「取り戻す」ものではない。これを損失として追いかけることは、最も危険な行動の一つである。」ということが記載されております。
 こうしたギャンブルに対する大前提というものを周知していくことがギャンブル依存症対策のまず入り口になるということを、冒頭、改めて申し上げておきたいというふうに思っております。
 続きまして、その上で、今回、IRにおいてはカジノが必置なわけでございますけれども、このカジノについて、産業としてどれほどの収益性があるのかという点についてお伺いをしていきたいと思っております。
 カジノの事業自体、今いろいろなことを想定しているわけです。カジノ収益をもってさまざま施設整備をしようとか、あるいはギャンブル依存症対策をするとか、そういうことも含んで制度設計されているわけでございますけれども、そもそもカジノ事業自体に収益性がなければ、今いろいろ考えているような国際競争力の高い魅力ある滞在型観光とかというのも絵に描いた餅になってしまうわけでございます。
 そこで、お伺いをしたいと思うんですが、どのようにしてカジノ事業の収益性を担保していくおつもりなのか、お伺いいたします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 カジノ事業の収益性についてのお尋ねがございました。
 カジノ事業の収益性を考える際には、マーケット環境を考える必要はあると思います。
 まず、東アジアにおきましては、カジノ産業全体として見れば、引き続き復調又は拡大傾向にあるというふうに理解をしておりまして、こうしたカジノ市場の拡大は一定の収益性を前提としたものだというふうに理解をしております。
 また、マカオやシンガポールにおけるカジノの売上げにおきましては、全体として、約半分が優良顧客、いわゆるVIPのお客によるものだというふうに聞いておりまして、カジノ事業者のビジネスモデルによるところもございますけれども、VIP客からの収入、収益というものはカジノ事業の収益上重要な柱であることが伺えます。
 民間事業者には、このVIP客の誘客に当たりまして、長年にわたって蓄積してきた顧客管理など独自のノウハウがあるというふうに聞いているところでございます。この法案は、民間事業者の活力を活用することを眼目に置いておりますので、日本におけるカジノ事業の運営におきましても、こうした収益性を確保するため、民間事業者が有する独自のノウハウについても当然ながら十分に活用されることが前提だというふうに考えている次第でございます。
○濱村委員 ノウハウが事業者にしっかり蓄積されているということで、VIP客が半数を占めるというようなことも事例としては見られるということで、この収益自体を揺るぎないものにしていくということが非常に重要なわけでございますが、はっきり言って日本は、東アジアのマーケットでいえば、シンガポールとかマカオとかあるいは韓国が先行しているわけでございますから、後発となるわけでございます。
 今、東アジアの中で、成長力がなくて、競争過多の状況で市場に入っていくのかというと、そうではなくて、先ほども、復調している、あるいは拡大しているという話がございましたけれども、この点、もう少し、マーケットとしてどのように捉えておられるのか、各国の最近の売上げ動向を踏まえて、お示しいただきながら、ちょっとお答えいただければと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 東アジア各国におけるカジノ産業の動向につきましては、中国政府による政策変更の影響もあると言われているというふうに承知しております。
 まず、マカオでございますけれども、カジノの売上げは、二〇一五年に対前年比で約三四%減少いたしましたけれども、二〇一七年には対前年比で約一九%増加いたしております。また、二〇一八年に入ってからも、第一・四半期は対前年同期比で二一%増と、引き続き堅調でございます。
 シンガポールでございますけれども、二〇一五年に対前年比で約一四%減少したものの、二〇一七年には対前年比で約一四%の増加という形で転じてございます。
 また、韓国のカジノの売上げは、この間も一貫して増加しているものと承知しております。
 また、マカオのコタイ地区におきましては、例えば、二〇一六年九月に、客室数三千室といった大きなホテルを含む大規模なIRが開業するなど、近年、大規模なIRの新規建設、開業が進んでおりまして、二〇一四年には三十五件でございましたカジノが、二〇一八年の第一・四半期には四十一件に増加している状況でございます。
 また、韓国におきましても、二〇一七年に、仁川空港の隣接地に新たなIR施設が開業したというふうに承知しております。
 したがいまして、東アジア・マーケットにおきましては、カジノ産業全体として見れば引き続き復調又は拡大傾向にありまして、我が国にIRを設置するに当たりましては、魅力的な日本型IRを実現することによって、幅広く世界じゅうの観光客を引きつける、国際競争力を有するものとすることが非常に重要だと考えている次第でございます。
○濱村委員 非常に伸びているというようなお話もございましたし、私も韓国の仁川を少し拝見させていただきましたが、まだまだ東アジアのマーケットにカジノを含むIRはどんどん進出していっているというのがトレンドなんだろうということを確認できました。
 その上で、ただ、二〇一五年、マカオにしてもシンガポールにしても、恐らく中国の綱紀粛正の影響かと思いますが、中国人客の減少というものが売上げに影響しているんだろうということが今見受けられたわけでございますが、日本ではどのような客層をターゲットとして考えるべきなのか、御所見をお伺いいたします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 どのような客層をターゲットにするのかという御質問でございますけれども、これまでも何度か答弁させていただいていますように、日本型IRは、これまでにないような国際会議、展示ビジネスを展開して新たなビジネスの起爆剤にすることですとか、日本の伝統、文化、芸術を生かした日本の魅力を発信することなどを通じて、世界じゅうから観光客を集める滞在型モデルを確立して、その上で、日本を観光先進国に引き上げていく原動力にしたいということでございます。
 したがって、日本型IRにおきましては、カジノ事業の、カジノのお客さんのみならず、ゲーミング以外の幅広いお客さんがターゲットになるというふうに考えているところでございまして、こういうIR施設全体の集客力はカジノの集客にも一定程度反映されていくものだというふうに考えております。
 いずれにしましても、魅力的な日本型IRを実現することによりまして、幅広く世界じゅうの観光客を引きつける、国際競争力を有する日本型IRをつくり上げていくことが重要であるというふうに考えている次第でございます。
○濱村委員 ゲーミング以外の事業も含めて世界じゅうから幅広く観光客を呼び込むということが大事だと思っておりますが、一方で、日本人客について話を移しますと、日本人客というのは、マイナンバーカードで本人確認をして入場できるということになっております。恐らく、これを機にマイナンバーカードの普及が少しでも進むということを期待していきたいということは、私も同じ思いでございます。ただ、どれぐらい普及をさせていこうと、目標をお持ちなのかどうかということなんですね。
 なぜそういうことを聞くかというと、事業者さん、カジノ事業者の側ですが、投資戦略上、株主への説明責任とかそういうことを考えますと、普及目標を提示することなく入場規制を行うということ自体は事業者のリスクになると思っておるんです。
 そういう観点から、政府は目標を提示するべきなんじゃないかと思うわけですが、いかがでございましょうか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 マイナンバーカードについてのお尋ねがございました。
 マイナンバーカードは、その便利さ、利便性が評価されて、必要と思われた場合に、申請に基づき交付されるものでありまして、目標設定という取組がなじむものではないというのが、政府でマイナンバーカードを担当している部局の見解でございます。
 したがいまして、取得枚数の目標を掲げることは適当ではないことから、政府としては、枚数目標は設定してございません。
 ちなみに、マイナンバーカードにつきましては、現在、毎日約一万枚が申請されており、交付開始から二年四カ月たちましたところで、既に、約千四百四十万枚、人口の一割以上の方に交付されているのが現状でございます。
 一方、このIR整備法案では、厳格な入場規制、入場回数制限をするために、この規制を確保するために、入場者の本人特定事項ですとか、あるいは入場禁止対象者に該当しないことを確実に確認をする必要がございまして、その道具として、特に入場回数制限につきましては、お客さん、顧客の同一性の確認を確実にするということが必要条件になっております。
 この点、マイナンバーカードは、氏名、住所、生年月日、顔写真が記載されているということ、それから、カードのICチップに格納されている電子証明書を用いた公的個人認証を活用しますと、特定の個人について一貫して最新の情報を確認できるということから、本人確認及び同一の者の入場回数を管理する手段としては最もすぐれているという判断から、マイナンバーカードを使うということを義務づけているところでございます。
 くれぐれも、マイナンバーカードは、住民基本台帳に記録されている人は誰でもが容易に入手できるものでございまして、必要な場合には、申請によりマイナンバーカードが取得されるものであるということを御理解賜ればというふうに考えている次第でございます。
○濱村委員 事業者リスク、例えば、事業者から、日本人客をなかなか呼び込めなかったということの理由にされないように、しっかりと対処していかなければいけませんし、マイナンバーのカード普及において、手続がちょっとおくれるとかそういう話も当初はございました。一気に、IRが開業するに当たって申請数がふえてとかで、発行手続がおくれるというようなことがあるのも、事業者としては機会ロスになるわけでございますので、代替手段とかを講じるべきかどうかというところも含めて、しっかり勘案をしておいていただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。
 入場規制の話についてお伺いしますが、入場料を賦課する目的は何か、依存症対策なのか、確認をいたします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR制度の制度設計を政府内で検討いたしましたIR推進会議の取りまとめにおきましては、入場料を賦課することにより、入場料を徴収する際に、入場回数制限のための本人確認を確実に行えること、またカジノ施設への安易な入場を抑止できること、そして徴収した入場料を公益目的に還元できる、こういった制度的なメリットがあることから、カジノ施設への入場者に対し入場料を賦課すべきであるというふうにまとめられていたところでございます。
 こういう考え方を踏まえまして、IR整備法案には、日本人等、日本人と居住外国人には入場料を賦課することとしている次第でございます。
○濱村委員 よくわかりました。
 実は、きょう配付した資料の六十一ページにも、依存症対策としてなされているのであれば意味ないよというような、入場規制について書かれているんです。六十一ページの中段でございますが、「定額の入場料を設定すると、参加者は会場で過ごす時間をできるだけ増やそうとして、のめり込む率が高くなる」、ちょっと飛ばしますが、「つまり、問題ある参加者にとっては、高額の入場料はかえって多額の金銭的損失につながり得ることが示唆されるものであり、必ずしも効果的な依存症対策にはならない。」ということがございましたので、政策目的としては違うということが確認できました。
 その上で、もう一つ、入場料についてお伺いしますが、入場料は、入場料と認定都道府県等入場料ということが、二つに分かれていて、それぞれが三千円、合計で六千円ということでございますけれども、これは、そもそも、最低ラインとして捉えていいんでしょうか。
 どういうことを言っているのかというと、事業者の戦略で、更に入場料を高く設定することで、例えば、フロアごとに入場料を分けて、富裕層のターゲットのフロアを設定するとか、そういう事業者の工夫を妨げるものではないのかどうかという点についてお伺いをしたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 入場料及び認定都道府県等入場料につきましては、カジノ施設の立地がどこになるかということに関係なく、安易な入場を抑止しよう、そういうことを図りつつ、そして日本人利用客などに過剰な負担とならないための制度として、国といたしましては、一定の水準を確保していく必要があるというふうに考えております。
 また、そういう趣旨からいたしますと、国、地方が賦課する入場料とは別に、事業者が経営戦略として、独自に提供するサービスの対価として、入場料という形にはならないと思いますけれども、例えば利用料、サービス料などを徴収することができるかどうかということにつきましては、そのサービスの内容が認められるかどうかも含めて、カジノ事業が健全に運営されるかどうか、それへの影響なども勘案して判断をしていく必要が出てくるだろうというふうに考えている次第です。
○濱村委員 ありがとうございます。
 次に、入場回数について伺います。
 入場回数制限の目的は何なのかと更に続けてお伺いしますが、入場回数制限、連続する七日間で三回、連続する二十八日間で十回としているわけでございますけれども、区域をまたがった回数についてカウントする仕組みについても、誰が整えるのか、これは政府か事業者なのか、この点をお伺いします。
○中川政府参考人 入場回数制限の目的などについてお答え申し上げます。
 これは、そもそも、IR推進法の第十条第二項におきまして、外国人旅客以外の者に係るカジノ施設の利用による悪影響を防止する観点から、カジノ施設への入場に関し必要な措置を講じなければならないとされていたこと、そしてまた、このIR推進法の附帯決議におきまして、依存症予防等の観点から、カジノには厳格な入場規制を導入することとされているということを踏まえて検討がなされてきたものでございます。
 政府の中におきましては、入場回数ということは、客観的に、誰でも見て把握できる指標であるということと、それから、一般論として、入場回数が多くなるにつれて依存が進むリスクが大きくなるというようなこと、そういうことも踏まえまして、日本人そして国内居住の外国人はカジノ施設へのアクセスが比較的容易な環境にございますので、こういう者を対象にして入場回数制限を設けることが適切だというふうに考えた次第でございます。
 一方、連続する七日で三回、二十八日間で十回としている根拠でございますけれども、これは、複数のカジノ施設への入場回数を一元的に把握して、新たな入場の可否を判断する仕組みが必要になります。
 IR整備法案におきましては、カジノ管理委員会が入場回数を管理することとして、カジノ事業者が、入場者について、回数制限を超える者であるかどうかということを確認するに当たって、カジノ管理委員会に照会をしなければならないという形になっております。また、照会を受けたカジノ管理委員会は、カジノ事業者に対して、入場の可否などについて直ちに回答をしなければならないということになっておりまして、こういう形で入場回数制限の実効性が確保されることになるというふうに考えているところでございます。
 なお、この三回、十回の根拠でございますけれども、長期と短期の規制を組み合わせるという考え方は、連続するカジノ利用をなるべく抑制する仕組みを考える中で出てきたものでございまして、連続する七日間で三回といいますのは、日本人の平均的な旅行日数が二泊三日になっているようなことなどを踏まえて三回としたものでございますし、また、連続する二十八日間で十回といいますのは、日本人の平均的な有給休暇の取得ですとか国民の祝日が二十八日間当たりどれぐらいあるかということと週休二日の勤務形態を前提としますと、二十八日間で日本人が平均的に休日をとれる日数が約十日ぐらいになるというようなことを踏まえまして、日本人等につきまして過度の規制にならないという観点も踏まえて制度設計をしたものでございます。
○濱村委員 カジノ管理委員会がこのカウントをする仕組みを整えていかないといけないということですが、海外に行ってカジノで遊び、国内に戻ってきてとなると、その方からすれば、海外の回数はカウントされないということになるのかなと思っております。そういう意味からすると、期間内の回数ということを制限することの、依存症防止の観点からすると、少し限定的なのかなということも思っております。
 カジノ事業者さん自体は、海外資本であったり、あるいは海外でも事業を行うような日本企業であったり、そういう事業者さんが参入する可能性があるということを踏まえますと、利用者の情報を共有する仕組み、プラットホームについては、世界共通でつくることができると、その仕組みを利用していること自体がカジノ事業者としての健全性を主張する強みとすることもできるんじゃないかと考えますが、いかがでございましょうか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど御答弁申し上げましたように、入場回数制限を設ける趣旨は、比較的日本にできるカジノにアクセスが容易な環境にある者を対象にして、依存防止の観点から実施、実行することが適切だという考え方の整理でございます。
 そういう考え方に立ちますと、海外のカジノにつきましては、通常の日本人の場合、アクセスがどこまで容易かという議論はあるかもしれませんけれども、継続的なアクセスが容易であるという点につきましては、国内にできるカジノとは必ずしも同じものではないというふうに考えられますことから、直ちに海外のカジノ施設への入場回数についてもカウントをしていかなければならない、そういう必要があるというところまでは考えていないところでございます。
 一方で、IR整備法案の中では、今申し上げましたのは日本人等に適用される一律の入場回数制限のことでございますけれども、法案の中では、利用者の個別の事情に即した措置として、本人、家族の申出による利用制限ですとか、あるいはカジノ施設の利用が不適切であると認められる者への早期発見ですとか声かけといった措置を事業者に義務づけているところでございまして、カジノ事業者の取組として、委員が御指摘のような、海外の施設の利用状況も把握した上で、カジノ施設の利用が不適切であると認められる日本人の利用客を把握する点では、一つの御示唆をいただいているのではないかというふうに考えている次第でございます。
○濱村委員 ぜひ検討いただければと思います。
 カジノの運営についてお伺いをします。
 カジノ労働者の確保について伺いますが、一つのカジノを運営するのにどれぐらいの人数のカジノスタッフを雇用しなければいけないと考えているのか。あるいは、ディーラーとか、ホールでドリンク、フードのサービスを行う方の内訳の想定もあれば、あわせてお示しください。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 現時点におきましては、日本で行われるカジノ事業の規模ですとか、あるいは、それがどのように運営されるのか、その方法、内容などがわからないということもあり、また、そういうことによって、御質問の、スタッフがどれぐらい必要になるのかということも変わってくるというふうに考えておりますので、現時点で一概にお答えすることは難しいというふうに思っております。
 なお、御参考まででございますけれども、カジノを含むIR施設全体についてでございますけれども、例えば、シンガポールで開業しております二つのIR施設では、二つ合わせて約二万二千名の直接雇用が生まれているというふうに承知をしております。
○濱村委員 二万二千名、二つのシンガポールのIRでは直接雇用ということでございますが、ほかの、カジノ以外の事業であれば日本でもそういう労働者の確保というのは割と容易にしやすいのかなと思うんですが、一方で、特殊というか専門性が求められるカジノで働くディーラーについてはスキルを習得していただかなければいけないわけですが、どのように習得することを想定しているのか、お伺いします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 カジノで働くディーラーなどのスタッフのスキルにつきましては、基本的に、民間事業者であるカジノ事業者において習得させるべきものだというふうに承知をしております。
 海外の事例におきましても、こういうカジノで働く従業員に対して、許認可、ライセンスなどの仕組みがしかれていますけれども、そういうライセンスを申請している間の例えば三カ月間などを使って、カジノ事業者、IR事業者みずからが、そういうスタッフの養成プログラムを持ち、そういう養成スクールを持って、申請をしている間、そこでこのスキルを習得させるという例も承知しております。
○濱村委員 事業者が一義的にそういう方々を育成、養成しなければいけないということでございますが、認定されてから開業までの間にそういう方々を養成するということになろうかと思いますが、認定もされないうちから養成するのは難しいと思っております。そういう意味では、それなりに準備期間が必要だということは申し上げておきたいなと思っております。
 さらに、百四条に、チップの譲渡等の防止のための措置という規定がございます。百五条には、チップの譲渡等の禁止の表示の記載があるわけでございますが、これは、顧客にチップ譲渡を禁止しようということで定めている規定であるわけですけれども、カジノのテーブルを囲んでいる状況の中で、横にいる人間同士が他人なのか配偶者なのか、それを判断しながらコントロールするということも、ディーラーには求められるスキルとなってくるわけですね。
 そう考えますと、そのスキル習得は、事業者に任せられるとなかなか負担が大きいと思ったりするわけですが、政府の御所見をお伺いします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 カジノ事業は、そもそも刑法で禁じられている賭博事業を特例的、特権的に認めるものである。その目的は、IR事業を実施して、日本にとっての公益目的を達成するための、そういう特別なものであるというのが大前提になっておりますので、そういう意味では、カジノ事業の実施主体になりますカジノ事業者に対しまして、その関係者も含めて、廉潔性を確保するとともに、非常に高度の、健全な事業運営に対する高度の規範と責任を求めるということは大原則なのだろうというふうに考えてございます。
 そこで、御質問の、第百四条のチップの譲渡等の防止ですとか、第百五条のチップの譲渡等の禁止の規定でございますけれども、これは確かに、カジノフロアの中でこういうことをお客さんがやっていないかどうかということを、ディーラーなど、あるいはピットを管理する方、あるいはカジノフロアを見回るカジノ事業者の従業員自身が、不審な挙動をしているお客さんがいないかどうかということをモニターしていかなければ見つけられないだろうというふうに思います。
 そういう意味では、カジノ事業者は、カジノ事業に携わる従業員に対して、そういうことも含めたきちんとした従業員教育をしなければならないということもこの法律の中に義務づけをしておりますし、こういう従業者のスキルの習得につきましては、カジノ事業者において適切に行わなければならないものというふうに考えておりますし、また、それをカジノ管理委員会自身が監査などで、そういうことが適切に行われているかどうかということをきちんとモニターしていくという形になるというふうに考えてございます。
○濱村委員 事業者が第一義的に求められる基準をクリアしなければいけないということは、当然理解をいたします。ですが、余り、こうした事業者の人材育成に何もしない、あるいは準備を容易な形でできると思っていると、いざ開業してみてトラブルが起きてしまうということも想定されますので、十分に準備ができるように、ぜひとも取組をお願いしたいと思います。
 百四条、百五条にはチップの規制がありました。百八条には、コンプ規制、コンプリメンタリー、上客を囲い込むような顧客サービス、これについて規制が書き込まれているわけです。これは割と細かいことを書いているなというような気もしたんですが、カジノ管理委員会規則で記載するということも条文にも書かれてあるんですが、これは、程度の問題なのかもしれません、程度の問題なのかもしれませんが、なぜ法律にも書き込んでいるのか、その意図についてお伺いをいたします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 御質問の第百四条、第百五条は、マネーロンダリング防止の観点から、事業者に対して義務づけをしようという規制でございます。
 また、第百八条につきましては、善良な風俗の保持の観点から、カジノ事業者に対して、カジノ行為関連景品類というふうに呼んでおりますけれども、いわゆるコンプリメントの提供方法などについて制限を加えるというものでございます。
 いずれの規制も、カジノ事業の健全な運営を確保するために、事業者の事業活動に対して一定の制限を課すものになってございますので、したがいまして、法律で規範を置く必要があるというふうに整理をしたものでございます。
○濱村委員 わかりました。ありがとうございます。
 最後、事業者にとって、カジノ事業のリスクの低減についてお伺いをしていきたいと思います。
 最初の区域整備計画の認定日から起算して五年経過したら、法律の施行状況について検討を加え、必要に応じて所要の措置を講ずることとなっております。これは五年後見直し規定ですね。
 計画の認定から五年ですと、初期投資の回収すら終わっていないことが容易に想像がつくわけでございますが、これだと事業者の投資リスクは非常に高いんじゃないかなという懸念もあるわけですが、政府の御所見をお伺いいたします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 附則におきます法制度全体の見直し規定の趣旨についてお尋ねがございました。
 政府におきましては、規制改革推進のための三カ年計画(再改定)というものが平成二十一年三月三十一日に閣議決定されておりますけれども、そこにおきましては、一定期間経過後に規制の見直しを行う旨の条項を盛り込む際の期間の設定につきましては、五年を標準として、それより短い期間となるよう努めることとされております。
 こういう政府の方針を踏まえまして、IR整備法案はいわば規制の塊のような法律でございますので、法案全体の施行状況の検討ですとか、検討の結果に基づく所要の措置につきましては、最初の区域整備計画の認定の日から起算して五年経過後に行うことということで御提案をさせていただいているところでございます。
○濱村委員 それでいいますと、ほかにも実はリスクはあって、地元の同意についてなんです。
 九条の六項から九項ぐらいにさまざま規定されております。都道府県等は地元の同意を得なければいけないことが記載をされているわけでございますけれども、特に七項、「都道府県等は、区域整備計画を作成しようとするときは、公聴会の開催その他の住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。」と記載があります。
 この特に、住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければいけないというのは、具体的に何を意味しておられるのか、お伺いをいたします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 そもそも、IR推進法の附帯決議におきまして、地方公共団体による公聴会の開催など、地域の合意形成に向けた具体的なアクションを、国の認定に当たっては十分踏まえることということが御決議されているところでございます。
 これを踏まえまして、IR整備法案では、都道府県等は、区域整備計画を作成しようとするときには、公聴会の開催など、住民の意見を反映させる措置を講じなければならないというふうにしているところでございます。
 これは、IRの区域が整備される地域の住民から幅広く意見を聞くことを目的にしているものでございまして、具体的にどういう措置をとるかということにつきましては、都道府県等が地域の実情に応じて適切に御判断をいただくことになるというふうに考えておりますけれども、例えばですけれども、公聴会を開催する、あるいは地域住民にアンケート調査を行う、あるいは地域住民などからパブリックコメントを実施するなどがこれに相当するのではないかというふうに考えているところでございます。
 あと、一点だけ、先ほどちょっと答弁を漏らしていたところがございまして、濱村委員からは、事業リスクの関係で五年経過後の見直しのことをお尋ねになられておりました。
 一方、事業リスクという観点からしますと、区域整備計画は認定されますと最初の有効期間は十年になっておりますので、仮にその間に制度の見直しがあったとしても、最初に認定を受けた期間内の事業の継続実施には十分な配慮をするような、いわば途中でゲームのルールを変えるような形にしないような、そういう配慮が必要になるのではないかというふうに考えている次第でございます。
○濱村委員 事業リスクで十年間の有効期間を設けていますよということを、今、最後におっしゃっていただいたんですが、そもそも、九条の七項に書いてあるような必要な措置、アンケート、パブコメということをおっしゃっておられました。
 ちょっと更に確認をしたいんですけれども、党内論議の場でも私は確認をさせていただきました。区域認定は認定から十年間有効ですね、地元の政治状況がその間に変わったらどうなるんですかということを党内論議の場でもお話をさせていただいたんですが、設置したにもかかわらず、認定から十年たったときに地元で同意を得られないというようなことになってしまうと、事業者にとってはリスクが高いと思っております。
 これは、実は、認定期間の十年というのが、シンガポールとかマカオは三十年とか二十年というふうに聞いているわけですけれども、それで比較すると短いなと思っているんですね。
 そういう意味では、先ほども申し上げたとおり、初期投資すら回収できないというリスクが高いというふうに思いますが、リスク低減策をぜひ講じていただきたいというふうに思っておるんですが、いかがでございましょうか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR整備法案の中では、濱村委員御指摘のように、カジノを含むIR事業を地元に誘致して、来ていただく際には、立地市町村を含めた地元での十分な合意形成というものが非常に重要になるというふうに考えております。また、そういう十分な合意形成ができているということ自体が、IR事業者にとってみれば、健全な運営を長期間にわたって継続できる絶対条件になるのであろうというふうに考えております。
 したがいまして、区域整備計画の認定の更新に当たっても、認定の申請時と同様、都道府県などの議会の議決を経ることを要件とするとともに、都道府県が申請をする場合には立地市町村の行政部門の同意を得るということを条件にしているわけでございます。
 こういうことでございますので、IR事業者は、観光、地域経済の振興に積極的に貢献をするとともに、カジノ事業の実施に伴う弊害防止の点でも地元のことも含めて万全を期するとともに、健全なIR事業を展開しているということについて地元の理解を深めて、地元の積極的な協力が得られるように、ふだんからそういうIR事業の運営に努めることが肝心なのではないかというふうに考えている次第でございます。
○濱村委員 時間が来ましたので終わりますが、責任あるゲーミングをしっかりと中心に据えてこの事業が進められることを望み、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○山際委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時十九分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三分開議
○山際委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。武井俊輔君。
○武井委員 自民党の武井俊輔でございます。
 午後一でございますが、声の大きさには自信がありますので、皆さん、午後、しっかりと内容ある質疑をさせていただきたいと思います。
 きょうは、こうしてIRの質問に立てますこと、大変うれしく思っております。私はもともと観光業出身でございまして、こうしてIRが新しいステージに立つということ、大変うれしく思っております。
 まず、石井大臣、国土交通大臣でもいらっしゃいますので、一言お礼を申し上げさせていただきたいと思います。
 私の地元の宮崎県えびの市におきまして、霧島の硫黄岳の噴火に伴いまして、一部河川におきまして重金属などの物質が基準を上回る数値になった問題、まだまだ厳しい状況は続いておるんですが、国土交通省として大変迅速に適切な御対応をいただいているところでございます。
 まだまだ先が長くて、本年の稲作を断念した農家も多数に上っているわけでございますが、また引き続き、丁寧な長期的な御支援をお願いしたいというふうに思っております。よろしくお願いを申し上げます。
 さて、IRの質問に入らせていただきます。
 率直に、先ほどもお話ししましたが、ここまで来た喜びはあるわけですけれども、非常に、懸念がさまざまにあることも承知をしております。そういったようなものを一つ一つ解決しながら前に進んでいくということが重要であると考えております。
 昨年、私、外務省の政務官をしておりまして、中南米、アフリカ、さまざまな国に参りましたけれども、非常に小さな国でも意外とIRの整備というのは進んでおりまして、よく、治安の悪い国なんかに行きますと、IRの中が一番安全だみたいな話も聞いたりすることがありまして、そういう意味でも、非常にセキュリティー高く、世界各地で臨んでいる。
 我が国は、与野党そしてまた議連、そういった緻密な議論の中で、非常にレベルの高い法案に仕上がっているというふうに思っているわけでございます。
 午前中も神谷先生、高木先生、また濱村先生からもさまざまな角度からお話がございましたので、私は地方の人間でもございますので、運営会社のあり方とかまた地方の誘客等について、かつてありましたリゾート法の教訓に基づいて少し御質問をしてまいりたいというふうに思っております。
 実は、きょうお昼に、宮崎県の国会議員と県の知事また部長との意見交換などがありましたが、その中でもこのIRの話題が出ておりました。やはり、この法案が可決をされますと、誘致を既に表明している地方はもちろんとして、各地で新たな検討もふえてくるというふうに思いますし、私ども宮崎県も与党を中心に関心が高くございまして、この法案の、中心的に我が党で担ってこられました岩屋毅先生を講師にお迎えして、県議会の会派の勉強会などもいたしていただいているところでございます。
 そういう意味でも、この法案が仮に可決されれば、非常に、全国的にますます盛り上がってくるのではないだろうかというふうに思っておるところでございます。そういう時期だからこそ、やはり考えておかなければいけない思いというものを込めて、きょうは御質問をさせていただきたいと思います。
 大変個人的なことで恐縮ですが、私が政治を志したのは二〇〇一年でございました。この年、宮崎県では、第三セクターのリゾート施設、シーガイアが三千三百七十二億円という莫大な赤字を出しまして破綻をいたしました。バブルの空気もありましたが、身の丈をはるかに超えるリゾート開発が進んだわけで、これは決して宮崎シーガイアだけではなくて、全国各地にこのような事例があったわけであります。
 シーガイアは会社更生法を申請しまして、個人的に多くお世話になった方も再雇用されないという形で会社を去っていかれた、百三十人ぐらいそういう方がいらっしゃったわけですが、その一連の経緯が私が政治に足を進める思いになったものでございました。
 ただ、計画の段階から、我々市民で、私は中学生とか高校生、大学生のころでしたけれども、こんなのを宮崎につくって大丈夫なんだろうかというふうな議論をしておりました。当時の集計ですと、宮崎に来る全ての飛行機が全部満席になっても、なおもって足らないような需要予測をしているわけですね。これはもう今思えばばかげた話でもあるわけです。
 当時、オーシャンドームという人工の波を発生するプールがありまして、これは首都圏でもコマーシャルをいっぱい打ったんですけれども、ところが、実際に東京の人に聞くと、あのCMは八景島のシーパラですかとか、あと、もう今は潰れてなくなったんですが、ワイルドブルーヨコハマという似たような施設もあったりしたんですけれども。そういったような、なかなか効果も厳しかったわけです。
 宮崎県も、本来ならばもっと早く整理もできたんですけれども、ちょうどそのときに東京以外で初めての開催をする九州・沖縄サミットがありまして、宮崎は外相会談をするということで、そういった経緯の中でなかなか対応がおくれてしまい、結局、二〇〇〇年にサミットがあって、翌年に三千二百六十一億円赤字を出して破綻をしたということでございます。
 私にとりましては、まさに政治の原点、今もってそこにあるわけであります。県会議員に宮崎で当選させていただいて、当時、東国原知事でありましたけれども、最初に質問したのもこのシーガイア問題でありました。
 ですから、これからIRがさまざまな形で地方で盛り上がってくるというふうに思うわけですけれども、そういったことの二の舞にはならないようにしていかなければいけない、私はこういったようなことを強く、現場で仕事をしてさまざまな涙も見てきた人間として思うわけであります。
 そういう意味で、このリゾート法のときに、当時のシーガイアの運営会社の社長が、やるのであれば世界レベルのものをつくらなければいけないといったようなことで、あれもつくる、これもつくるというふうになっていった。そして、その後、破綻をしたときに、記者会見で、国会でリゾート法が決まって、全国の各県が我も我もと手を挙げた、リゾートというものがどういうものかもよくわからぬままに、施設さえつくれば人が来るとみんな思っていた、そんな雰囲気があったと述べたことに私は尽きるのではないかというふうに思うわけです。
 これからさまざまな開発がIRについては伴っていくわけですけれども、まず国土交通省にお伺いをしたいのは、地方に非常にこういった多くの課題を残したリゾート法についてどのように総括をなさっているか、お伺いをしたいと思います。
○小原政府参考人 お答えさせていただきます。
 御指摘のリゾート法、すなわち総合保養地域整備法は、昭和六十二年に施行されたもので、ゆとりある国民生活のための利便の増進と総合保養地域等の振興を図るため、都道府県がリゾート施設の整備等に関する基本構想を定め、それに基づき総合保養地域の整備が進められるというものでございます。
 このリゾート法に基づきまして、平成十一年までの間に、四十一道府県で四十二の基本構想が策定され、総合保養地域の整備と利用の促進が図られてまいりました。しかしながら、バブル経済の崩壊を背景とし、基本構想に基づく施設の整備が大きくおくれ、施設の利用者数も想定を下回る状況になったところであります。
 こうした状況を踏まえまして、国土交通省等において政策評価が行われ、平成十六年に国の基本方針を改定し、基本構想自体の廃止を含めた抜本的な見直しを求めるとともに、人材の育成などソフト面の一層の充実、地域間交流の促進など、地に足のついた取組を進めることといたしました。
 リゾート法に基づく取組は、総合保養地域の整備と利用の促進に一定の役割を果たしてきたところでございますが、一方で、観光関連の施設整備に当たりましては、需要の見通しを的確に把握した上で計画的に進めることが重要であると考えておるところでございます。
 以上でございます。
○武井委員 その、地に足のついた、今回のIRの整備はまさにそういうことでなければならないというふうに思っております。言いかえて言えば、自治体の身の丈に合った、そういったような形で進んでいかなければいけないんだろうというふうに考えております。
 このIR区域制度におきましては、特定複合観光施設、これは、国際会議場施設、展示施設等、また、我が国の伝統、文化、芸術を生かした公演等による観光の魅力増進施設、送客機能施設、宿泊施設から構成される一群の施設、その他、観光の来訪、滞在の促進に寄与する施設など、こういう規定をされているところであります。
 この要件ですけれども、地方でいろいろと話をしますと、率直に言って、都市部であればいろいろな需要もある、そしてまた需要も掘り起こせるというふうに思うんですが、では、今のを地方で、私たち宮崎県のような地方で字義どおり満たしていく、これはやはりなかなか厳しいものがあるんじゃないかというふうに思っております。
 もちろん、今、地方でも目指している自治体はあるわけですが、相当なハードルがあるなというふうに思っております。ただ、どうしてもやりたいといえば、これを満たさなければいけないということになるわけですが。そういう意味で、どうしても、地方がどうこれに取り組んでいくかというのが課題になるというふうに思います。
 政府として、先ほど午前中の質疑でもありましたが、シンガポール型という話があるわけですけれども、私も施設を視察に参りました。シンガポールは、確かに、大規模なホテル、マリーナ・ベイ・サンズの中にあるのが大都市型、郊外のセントーサ島にあるのが地方型と言えるのかなという感じはするんですけれども、さはさりながら、シンガポールは、シンガポール自体が都市国家であります。なかなか日本の地方とイメージするのは難しいというふうに思っております。
 私、観光業に身を置いておりましていつも感じていましたのは、カレンダーが青い日と赤い日だけだったら絶対もうかる業界なんだ、ところが、残念ながら黒い日が五日ありまして、そうしますと、結局、青い日、赤い日に例えば台風が来るとかそういうことが繰り返されていくと、一気に経営が苦しくなるといったようなことも感じる。非常にそういう意味で、観光業というのはなかなか地方では難しい。
 シンガポールでいうならば、確かにセントーサは地方型ですけれども、あそこにはUSJ、USSか、シンガポールですからね、ユニバーサル・スタジオもあるわけですが、あれもシンガポールにあるからということだというふうにも思っております。
 そういう意味で、非常にこの観光というのが、自然災害、また、IRが特に外国人をターゲットにしていくということであれば、外交のリスク、例えばある国の方が突然来なくなるとか、そういうこともリスクとしてあり得るわけであります。そういう意味で、なかなかこの条件、率直に言って、地方だとこれは我々はなかなか無理だなという声は非常に多いわけであります。
 それで、御質問でございますけれども、この要件、地方は地方らしく、緩和とは言いませんけれども、やはりより柔軟に対応していただくということが重要であると考えますが、見解を伺いたいと思います。
○石井国務大臣 IRは、カジノ施設のみならず、MICE施設等のさまざまな誘客施設が一体となった総合的なリゾート施設であります。
 御指摘のIRの中核施設につきましては、IR推進法に係ります附帯決議におきまして、「国際的・全国的な視点から、真に観光及び地域経済の振興の効果を十分に発揮できる規模のものとすること。」とされております。このため、具体的には、IRが立地をされる地域の特性がさまざまであることも十分に踏まえつつ、我が国を代表することになる規模等とすることなどを政令等において規定することとしております。
 なお、IRの区域整備計画は、全ての都道府県又は政令指定都市が、都市、地方に限らず、申請を行えるものとしているところでございます。
○武井委員 ありがとうございます。
 確かに行えるわけですね。ただ、なかなか実際に、これを読んだ地方の人たちがそういう印象を持っているというのは事実でありますので、これからまた、要件の告知のときに、地方でもしっかりと手を挙げられる、挙げて大丈夫なんだなと思ってもらえるような形をぜひお願いしたいというふうに今思っております。
 その上で、実はきょうも、さっきも宮崎県の話の中で、別の代議士からもあった話だったんですが、この法案では、認定区域の整備計画の上限は三とするとあるわけですね。これは、三程度とか、めどでもありません。三と書いてありますから、右から読んでも左から読んでも三は三であります。解釈のしようがない具体的な数字。これは非常に議論の末にあったということは十分承知をしておりますから、大変重く受けとめているんです。
 ただ、今実際に現場の方と議論をすると、この三に入るのは難しいと。今お話ししたように、一回目は都市部だよね、一回目はどうも無理だなと。じゃ、この運営状況を見守って、要するに次を期そうという声があるのは事実です。きょうのお話の中でもそういう話がありました。第二弾目が来たら手を挙げられるかなみたいな話が出たところなんです。
 これは、数については五年間の経過観察ということで合意をされておりまして、建設に当然二年ぐらいかかるということを考慮しますと、七年後ぐらい、つまり、数字を積み上げれば、この三という数について次の議論があるのは二〇二五年ぐらいになるのかなというふうになるわけですけれども、そういったイメージでよろしいのか。この件についての今後のスケジュール、工程について、御説明をいただきたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 区域認定数の上限の見直しについての御質問をいただきました。
 このIR整備法案の中におきましては、区域整備計画の認定できる上限の数については、最初の区域認定が行われた日から起算して七年を経過した場合において検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずることとしております。
 これは、既に今、武井委員の方からも御指摘ございましたように、最初の区域認定から当該認定に係るIR施設の開業まで、建設工事などで数年かかることが見込まれること、また、IR区域の整備による効果と影響を検証するに当たりましては、IR施設の開業後複数年を要することなどを考慮して、最初の認定の日から七年を経過した場合において検討を加えることとしたものでございます。
 今、武井委員から御指摘のございましたように、じゃ、次の見直しが行われるのがいつごろになるのかということにつきましては、この規定案にありますように、最初の区域整備計画の認定がいつ行われるのかということ次第でございますので、現時点におきましては、いつごろになったらこの見直しが行われるということについて、確たることを申し上げることは難しいということを御理解賜りたいと思います。
○武井委員 確かに趣旨はわかるわけですけれども、現実にそこに期待が非常にあるということもありますから、多分、非常にこの件については、問合せとか、またこれからさまざまな陳情などもあるのではないかというふうに思います。つまり、逆に言えば、それだけやはり地方において期待が高いということはまずぜひ御理解をいただければありがたいというふうに思っております。
 続いてですが、先ほどもお話ししました特定複合観光施設という言葉の部分でございますけれども、これにつきましては、民間事業者により一体として設置、運営されるものとするというふうにあるわけです。
 この設置の部分についてお伺いしたいと思うんですが、字義どおりに読みますと、IRを新たにつくることによって新たに建設をすると、設置ということですからね、読めるわけであります。
 しかし、先ほどリゾート法のお話をさせていただきましたが、やはり私は、さっきもお話ししました、当時の運営会社の社長の、国会がリゾート法を決めて、リゾートがどういうものかわからずに、遊ぶ施設さえつくれば人が来るという雰囲気があったという言葉を思い出すわけであります。つまり、IRを誘致したいという空気感の中で、こういったようなことをどれだけ冷静に議論できるかということは極めて重要であるというふうに思っております。
 つまり、先ほども地に足のついたというお話がまさにございました。やはり、これから地方がIRに臨むに当たって、初期投資を極力適正な形で、抑えられるものは抑えていくということが必要だ。すなわち、ということは、既存の施設をやはりうまく織り込んで活用していくということも大事ではないかというふうに思うわけであります。
 そもそも、新しくつくらなきゃというのは、これは必ずやはり過剰投資とか過剰供給を招来する可能性があるわけであります。
 そもそも、やはり、地方でもう既にIRに興味を持っているところというのは、それなりに観光のポテンシャルがあるところなわけですよね。今まで全く観光をやってもありません、興味もありません、無人の原っぱに突然IRをつくりますみたいなところというのはなかなかないわけであります。そういう意味でも、既にあるホテルとか国際会議場、こういったようなものにIRを付加していくといったようなことでもこの要件に該当するのか。
 すなわち、この議論をしておりますと、新しくつくる方が経済効果が高いというお話、いろいろと議論の中でもさせていただいたんですが、確かに新しくつくる分で経済効果というのもそれはあるんですけれども、ただ、大事なことはやはり、IRがしっかりと中核に存在しながらさまざまな施設がサステーナブルに回っていくということですから、これは別に、新しくつくることと今までのものに加えることというのは、少なくとも選考において、新しくつくる、つくっているからこっちの方が有利だみたいな、そういった取扱いになるというのは私は適切ではないというふうに思うんです。
 そういう意味で、選考において、新設の施設と既設、既存のものに付加するという形が、その事実をもって選考に差がつくということはあるべきではないと私は思うんですけれども、その件について、そういう理解でよろしいか、お伺いしたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR整備法案は、カジノ施設を単体での整備として認めるものではございませんで、カジノ施設と国際会議、展示施設など我が国の観光の魅力増進施設、それから送客施設、宿泊施設が一体として設置、運営される施設の整備を図るものでございます。これは武井委員御指摘のとおりでございます。
 IR施設を整備するに当たりまして、既存施設を活用することは必ずしも排除するものではございませんけれども、カジノ施設以外の施設については既存施設の活用にとどまり、事実上、カジノ施設単体での整備と変わらないような計画については、認定することは、この法案の趣旨からいくと適当ではないのではないかというふうに考えている次第でございます。
 また、法案の中では、区域整備計画の認定基準として、観光及び地域経済の振興に寄与すると認められるものであることという基準を規定しておりますし、また、区域整備計画の記載事項といたしまして、見込まれる経済的社会的効果に関する事項を記載してもらわなければならないというふうに求めているところでございます。
 したがいまして、区域整備計画の作成に当たりましては、民間の活力と地域の創意工夫を生かしたものとするとともに、大規模な民間投資が行われ、大きな経済効果、雇用創出効果をもたらすものとすることが重要だというふうに考えている次第でございます。
 また、武井委員からは、区域整備計画の審査基準に関するお尋ねもございました。
 認定基準そのものにつきましては、法案の第九条第十一項に法律として書かれているところでございますけれども、それに基づいて、具体的に、提案された区域整備計画を、どのような基準で、どのような視点で、またそれをどのように評価していくのかということにつきましては、今後、主務大臣事務を担うことになる国土交通省におきまして更に詰めていくことになるかと考えてございます。
 したがいまして、今の時点で、武井委員から御指摘のような形で審査が進められることになるのかということについては、まだ確たることを申し上げることはできないというふうに考えてございます。
○武井委員 ここは非常に、ぜひ緻密にやっていただきたいなと思うんですね。
 やはり、例えばIRを推進していくということで自治体の立場ですと手を挙げるというのも意外となかなか大変でありまして、御案内のとおり、国会でも各党各会派さまざまな議論がある。地方議会の、都道府県議会の議決ということを考えれば、当然地方議会でも反対の意見も必ず出るというふうに思いますし、市民団体の動き、またマスコミの声、そういったようなものもあるわけで、知事さんなりからすると、やはりこれを進めていくというのはそれなりの一定の政治的リスクというのはあるわけですね。
 それでもこれを進めていく。しかも、進めていくという以上は、進めていってとれませんでしたというのは、これはまた更にダメージになるので、やはりやる以上は絶対とらなきゃいけない。それだったら、これも計画していかなきゃいけない、これも計画していかなきゃいけない、何としてもとらなきゃいけない、やはりそういうことになる。まさにリゾート法というのはそういうところだったんじゃないかというふうに思います。
 その辺が、自治体が、まさに地に足のついた、まさにこれは一つのキーワードだと思うんですが、身の丈に合った、そういったような形でできるように、ここはぜひ緻密な制度設計をお願いしたいというふうに思っております。
 引き続き、地方でIRに取り組む場合の課題について、もう一点御質問したいというふうに思います。
 先ほどの区域の要件ですと、一体となって整備されることが必要だということであります。確かにこれはそのとおりだというふうに思うんですが、ただ、都市部であれば、例えば一定の敷地の中に非常に集約してぎゅっとあるというのが一般的なわけですけれども、地方の場合ですと、非常に大規模に、大きな敷地の中に、自然を含んで地域一体として整備をするといったようなリゾートもたくさんあるわけです。
 例えばリゾート施設なんかでも、例えば、ホテルは景色の非常にきれいな山の上にあって、会議場などは山の麓の交通の便利のいいようなところに置くとか、岬とか半島一体となって全部整備をして、その間をシャトルバスで回りながら、リゾートを楽しみながらIRの時間を過ごす、こういったようなものもあるんだろうというふうに思っております。もちろん、車で例えば一時間かかりますとかというのは、これはさすがに論外だろうなというふうに思うんですけれども。
 つまり、一体の施設というのがどれぐらい密着感を持っていなければならないものかというのは大変重要な点であるというふうに考えております。
 例えば、連檐した、つまり、歩いてつながっていなければならないとか、一つの建物でなければならないなんということになりますと、さっきお話ししたような、新たな施設を既存のものに追加していくというのは難しくなるということにもなりますし、やはり地方らしい、先ほど大臣からもお話がございましたが、自然や環境を生かすような、地方の魅力を生かすようなIRというのはなかなか、どんなに山の中にあっても全部狭い中でしかできないというと、また地方らしいIRのやり方では難しいのかなというふうに思うわけです。
 この点につきまして、一定の範囲というものはどのような範囲を指しているのか、その基準をお伺いしたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR施設の整備に当たりましては、IR施設を構成する各施設が相互連携し、その相乗効果を発揮することによってIR施設全体としての誘客効果を最大限発揮させていただくことが必要だろうというふうに考えております。
 仮に、構成する各施設が複数の地域に分散いたしますと、各施設の集客効果が分散して相乗効果が発揮できなくなると考えておりますので、このため、IR施設は一体として設置される施設だというふうに定義を御提案申し上げている次第でございます。
 さらに、各構成施設が集約して設置されることを確保するために、法案の中では、IR施設は一団の土地の区域に設置することとしております。
 この一団の土地の区域の解釈でございますけれども、連続した一区画内の土地のことをいうというふうに理解しておりまして、例えば、陸地と島の間に海があるなど、社会通念上、一体と言えないものについては一団の土地の区域とは認められないということだというふうに考えておりますが、一方、その二つの場所が専用の橋で結ばれていまして、来訪者が徒歩で行き来できるなど密接なつながりのあるような、そういう御提案の場合であれば、一団の土地の区域として考える余地はあるものというふうに考えてございます。
○武井委員 ぜひ、このあたりも柔軟に、できるだけ、それが客観的に見て、これはこの地域の一体のIRだなと思って判断できるようなものであれば、弾力的な判断をお願いしたい、実態に即してお願いしたいというふうに思っております。
 続いて、運営の主体についてお伺いをいたします。
 運営の主体は民間企業ということで、民間の活力でIRに取り組む、これは今回の法案の目玉でもあるわけで、これはそのとおりだというふうに思っております。
 しかし、民間企業と一口に言いましても、さまざまな形態があるわけでありまして、もちろん既存の株式会社が事業部として行う場合もあるでしょうし、例えば、そのための目的会社、いわゆるSPCというものをつくるという場合もあると思います。例えば、第三セクターも法的には株式会社であり、民間とも言えるわけであります。
 昨今、民間資金の導入がさまざまに進んでいるわけであります。例えば空港の改革、いわゆるコンセッションでありますが、こういったようなものは、新千歳空港を始めとする北海道、仙台空港や福岡空港、さまざまに進んでいるわけですが、そういったようなものの実態を見ますと、一社だけが単独でやるというよりは、Aという会社を中心にB、C、Dみたいな形でグループを組んで会社をつくっての連合体とか、あとは、地元の企業がお金を出し合って、金融機関まで入って、いわゆる地元連合みたいなものをつくって取り組むというものもあるわけですし、非常に多様な形態があるわけです。
 例えば、先ほどのシーガイアのお話ですと、これは第三セクターでありました。第三セクターになった理由というのは、シーガイアというのは非常に松林の中にあるんですが、そこが林野庁の国有林でありまして、その国有林を解除するときに、林野庁が、県と市が出資しなさいということを言って第三セクターになったといったようなことで、これから開発に当たって、それぞれの地域、それぞれの土地の事情とかもあれば、本当に多様なことが考えられるんだろうな。例えば海を埋め立てるとか土地を開発するとか、そういうことも当然出てくるわけであります。
 そういう意味で、例えばこれから、このIRにつきましても、地元が誘致を目指して、運営ノウハウのある会社を中心に地元企業なりが出資をしてそういったSPCをつくって、そこに、例えば我々も応援するということで県とか市も出資をするということもあるわけであります。
 自治体が民間会社の出資をしたり株を持っているというのは意外と例もありまして、私は宮崎県ですけれども、宮崎県、民放が二局、まあ二局しかないんですけれども、この二局の民放の株を県も持っていたり、例えばJR九州の株を持っている自治体があったりとか、いろいろなこともあるわけで、さまざまなケースもあるわけです。
 そういう意味で、この民間企業というのは、例えば第三セクターとか、行政が出資をしているとか、また地元連合のSPCとか、そういったようなものでもこの民間企業というものを主体として成立し得るのか。民間企業というのはどういうものを想定されているのか、お伺いしたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR整備法案では、IR区域の整備は民間の活力を生かして行うということを目的としておりますので、IR事業は、公的主体による運営ではなく、民間事業者が行うものというふうにしております。
 したがいまして、第三セクターの場合は、公的部門が一定の割合を出資し、そこに支配権を及ぼすという形であるというふうに理解いたしますと、第三セクターがIR事業の運営主体になることはできないというふうに考えております。
 また、IR事業は、公益性を確保するために、カジノ事業を含むIR事業全体の経営責任を明確化する必要があるということ、それから、カジノ事業からカジノ事業以外の事業への収益還元を確実に行うということ、それから、IR事業全体としての廉潔性を確保しなければならないということ、こういうことが求められるものですから、一体性が確保された民間事業者がIR事業を担うことが必要になるというふうに考えているところでございます。
 またさらに、IR事業者は専らIR事業を行う必要があることに加えて、IR事業者は兼業をこの法律案において禁止をしているところでございます。
 以上を踏まえますと、委員が今御指摘の、特別の目的のために設立される会社であるSPCは、IR事業の運営主体として適した事業形態になるというふうに整理しているところでございます。
○武井委員 ありがとうございます。
 SPC、いろいろな方が参画をしてある、第三セクターがだめだということはわかりましたし、今の状況もわかったわけですけれども、当然、IRをやろうというぐらいの会社ですから、相当の資本規模とやはり相当のノウハウ等がなければならないわけでありまして、きのう、私、起業しましたみたいな人ができるというような性格のものではないわけであります。
 そうしますと、非常に大きな企業であるということなわけですけれども、そうしたときに、いわゆる何か反社会的勢力の、先ほど、午前中、神谷先生のお話でもありましたけれども、そういったような者との関係があれば、当然、免許は取消しをされるということ、そうなるわけですけれども、ただ、大きな会社というのは、さまざまなステークホルダーもあるわけであります。
 例えば、そこにそのための会社をつくりましたけれども、その会社自身は、それはカジノ運営の会社ですから、当然、相当高いモラルと、厳格にやっていたとしても、例えば、その会社の親会社であるとか、またその会社の子会社とか、またグループの別会社とか、いろいろなものがあるわけですよね、そういったようなところでそういった非常に重大な問題が発生したとき、どうなるか。
 もちろん、例えば、小さな、社員が個人的に横領をしたとか、そういったようなことでの処分とかというのは一般企業でもあり得るわけで、それが反社会勢力と癒着等がなければ、それをもって厳しい処分というのは、常識的なところはあると思うんですが。
 そういう意味で、さまざまな、そのSPC自体は問題がなかったとしても、実態として、経営的に別法人であるけれども、客観的に見ればグループ的な存在である、そういったような法人等にこの欠格事由が発生した場合、それはどのような措置になるのか、お伺いしたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR整備法案におきましては、カジノ事業免許を取得したIR事業者、すなわちカジノ事業者や、その役員ですとかあるいは主要株主等、今委員の御指摘からいきますと、SPCの主要株主として親会社など関連会社があるということの想定だと思っておりますけれども、こういう関係者が十分な社会的信用を有する者であることという適格要件を設けておりまして、カジノ事業免許の取得ですとかその更新の際には、カジノ管理委員会が対象者本人ですとかあるいはその関係者について徹底的な調査を行うことにより廉潔性を確保するという仕組みにしておるところでございます。
 こういう要件が満たされない場合には、カジノ事業免許の取得ができない、ないしは、取得しているカジノ事業免許が取り消されることができるということになっているわけでございます。
 この十分な社会的信用という言葉でございますけれども、これは、例えば、法令遵守状況のほか、社会生活における活動の状況、あるいは経済的な状況、ほかの者との社会的、経済的な関係が適切であるかどうか、そして、カジノ事業に関連して不正又は不誠実な行為を行うおそれがないと認められる者だというふうになることを想定しております。
 したがいまして、御質問のケースで、関連会社などで不祥事があった場合にどうなるかということでございますが、さまざまなケースが想定されるため、一概にお答え申し上げることは非常に難しい、困難でありますけれども、いずれにしましても、カジノ管理委員会におきましては、個別具体的な事案に基づいて、厳格な調査を行った上で厳正に判断、対処をすることになるというふうに考えてございます。
○武井委員 済みません。残り五分ということで、まだ大分あったので、ちょっと割愛して少し進ませていただきます。
 そういった中で、例えば、事業者が、最初の計画は始めるんですけれども、企業は生き物ですので、さまざまに、例えば施設をリノベーションしたり、場合によっては廃止して新しいものをつくったりといったようなことも当然あるわけですけれども、そういった中で、当初はこういう計画でスタートしました、それでIRが認められました、ところが、始めてみたら、送客施設は経営が、なかなか運営が厳しいので、ちょっとここはもうやめますとか、例えば土日だけにしたいと思いますとか。
 つまり、そういったような形で、経営を開始したころと大きく、経営形態又は中身や実態が大分変わってしまうということも、これは民間企業であれば、普通のリゾートであれば当然認められるわけですけれども、こういったような形での、最初に提出したものを変更するということはこのIRにおいてどの程度認められるのか、お伺いしたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 基本的には、地元の都道府県等と民間事業者で共同作成した区域整備計画が認定されますれば、その認定された区域整備計画に従って、それにのっとってIR事業を展開していただくということがこの法律案で求められていることでございます。
 しかし、今、武井委員の御指摘のような状況になりました場合には、この法案の中には、区域整備計画の変更の認定を受けることですとか、あるいは、カジノ事業の譲渡の承認などの手続を踏んで、都道府県等が選定した、例えば後継事業者が必要になった場合には、そういう後継事業者にもカジノ事業を含むIR事業を承継することが可能になるような法制度をとっております。
 また、事業承継が残念ながらなされないようなときにはIR事業を廃止せざるを得ないということもあり得るのかもしれませんが、あらかじめ、認定都道府県等の同意を得て、国土交通大臣の承認を得なければならないという手続も用意しているところでございます。
○武井委員 では、ちょっと時間もありますので、少し飛ばさせていただきます。
 今お話ございましたけれども、例えば運営会社が倒産するとかそういうことであれば、それは免許の取消しとかがあるわけですが、例えば今も日本を代表する家電会社が海外のメーカーに買われたというようなこともありましたけれども、会社の名前も会社の形態も変わらないけれども、例えば株主がかわって外国の会社が筆頭株主になりましたみたいなことというのは普通の企業であればあり得るわけなんですけれども、そういう意味で、運営会社又は経営に参画している企業の倒産、撤退もそうですけれども、こういった重要な経営の内容の中核部分が変更になったときの事業免許というのはどのような取扱いになるのか、お伺いしたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 そういう場合には、IR事業を行うIR事業者としての継続性を認めることが適切であるかどうかということと、それから、IR事業の中には、カジノ事業免許を受けているわけですので、IR事業者がカジノ事業者にもなりますので、先ほど申し上げましたように、カジノ事業者としての事業承継、後継ができるのかどうか、そういうことを、カジノ事業免許の場合にはカジノ管理委員会が、そして、IR事業全体の継続性のことについては主務大臣であります国土交通大臣が区域整備計画の変更などを承認できるのかどうかということを判断していくことになるというふうに思っております。
○武井委員 続いて、納付率が今回三〇%ということなんですが、消費税、法人税、ライセンス料などを積み上げると、なかなかこれは税負担が高いという声もあるわけであります。
 こういったようなものの中で国際競争力を確保していかなければならないわけですが、そういう意味でも、都市部であればともかく、地方においては誘客と事業者の事業の安定性ということも図っていかなければいけないわけですが、この納付率で競争力がきちんと確保されるということについての懸念があるわけですが、それについて見解をお伺いしたいと思います。
○石井国務大臣 納付金のカジノ行為粗収益に対する比例部分については、IR推進会議におきまして、諸外国との実効負担の比較及びIRを取り巻く競争環境を踏まえ、その水準を定めるべきとされたところであります。
 この点、我が国同様、免許数を制限している諸外国について、ライセンス料等の定額負担、法人税及び地方税も含めた実効税率を見ますと、豪州のビクトリア州は三八・五%、全米各州平均では三二・一%となっております。これに対しまして、我が国の三〇%という納付金率は実効負担率で三一・四%となることから、必ずしも過大なものではないと考えております。
○武井委員 時間が参りましたので終わらせていただきますが、このIRが、まさに先ほどお話がありました、地に足のついた形で、またリゾート法の二の舞にならないように、地方にとっても都市部にとっても、みんなにとってプラスになりますこと、そういったような形で進んでいきますことを祈念いたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○山際委員長 次に、福田昭夫君。
○福田(昭)委員 立憲民主党の福田昭夫でございます。
 政府・与党は各種重要な法案を短時間の審議で通そうとしておりますけれども、法案の審議をおくらせているのは森友、加計学園問題です。その原因をつくっているのは、ほかならぬ安倍総理と麻生財務大臣のお二人です。そろそろ潮どきだと思うんですけれども、与党の皆さん、ぜひ決断をさせてやってください。
 それでは、特定複合観光施設区域整備法案について政府の考えをただしてまいりますので、簡潔にお答えをください。
 まず、目的についてであります。
 一つ目は、観光産業の振興についてであります。
 第一点は、訪日外国人が増加している理由は何かであります。
 資料の一をごらんいただきたいと思いますが、これは訪日外国人の旅行者数の推移と、さらに、下段の方は訪日外国人旅行消費額の推移についてであります。
 まず、この観光客、訪日外国人が増加している理由は何と考えているのか、教えていただきたい。
○秡川政府参考人 お答えいたします。
 二〇一七年の訪日外国人旅行者数は対前年比一九・三%増、二千八百六十九万人となっておりまして、二〇一二年からの五年間で約三・五倍に増加してございます。この増加の背景といたしましては、近隣アジア諸国を中心とした経済成長と、これに伴うアウトバウンド需要の拡大があったと思われます。
 また、こうした状況の中で、政府といたしましては、特にここ数年、戦略的なビザの緩和、消費税免税制度の拡充、CIQ体制の充実、航空、鉄道、港湾などの交通ネットワークの整備などを政府一丸として進めてまいりました。さらに、日本政府観光局を中心としたプロモーションの強化、多言語表記などの受入れ環境整備に関する取組も進めてきたところであります。これらの取組の成果がインバウンド増加の数字としてあらわれたものと考えております。
○福田(昭)委員 非常な勢いで観光客がふえているんですね。これはやはり政府の取組で、アジアの経済成長があったり、それからビザの緩和、これは民主党政権時代で始めて、ふえてきたんですけれどもね。消費税の免税とか、さまざまな施策が生きてきたということであります。
 それで、第二点でありますけれども、明日の日本を支える観光ビジョンの目標である、訪日外国人旅行者を二〇二〇年四千万人、二〇三〇年六千万人、これはどうでしょう、達成できそうですか。その見込みをお聞かせください。
○秡川政府参考人 お答えいたします。
 二〇一七年の訪日外国人旅行者数、先ほど申し上げました二千八百六十九万人となっておりまして、アジア地域からの訪日外国人旅行者数が大幅にふえるとともに、欧米豪地域からも順調に人数がふえてございます。
 現時点で今後の見込みをお答えすることはちょっと難しいんですけれども、二〇二〇年四千万人、二〇三〇年六千万人という非常に意欲的な目標を達成するためにも、今後も引き続き、幅広い国、地域から訪日外国人旅行者を確実に増加させていくことが重要と考えております。
○福田(昭)委員 ありがとうございます。
 私も、これだけふえているということは、IRがなくても観光客はどんどんふえてくるなと思っております。
 と申しますのは、我々日本人がつくってきた文化というのは、どちらかというとフランスと似ているんですよね。フランスも独自の文化を持っていて、フランスは観光客が、多分、今、年間八千万人ぐらい来ているんですかね。
 ですから、そういった意味では、すぐれた文化財も持って、そして独特の文化を持っているフランスです、フランスは絶対英語を使わない、フランス語でいく、こういうような独特なフランス人の気風があります。
 日本も、そういう意味では独特の文化をつくってきたということで、やはり和食などが世界の遺産になった。私、フランスのヴォークリューズ県に行ったときに、フランス人に聞いてみました。皆さん、世界の三大料理って何ですかと聞いたら、残念ながら日本料理が入ってこなかった。フランス料理それからイタリア料理、中国料理だというわけですよ。ですから、私は言ったんです。そうじゃないですよ、中国料理と日本料理というのは全く別ですよという説明をしたんですが、なかなか通用しませんでした。
 しかし、ここへ来て和食が世界遺産に登録されたということで、多分、世界の人々も日本の和食のよさというのを理解し始めているんじゃないかな、こう思っております。
 ですから、私は、IRに頼らないような観光振興を考えていくべきだ、こう考えております。
 第三点でありますけれども、外国人旅行者がふえている世の中で、我が国の観光産業、今回この整備法案の目的の中にも観光振興というのはうたってありますが、IRを推進する立場から、我が国の観光産業の課題は何と考えているのか、また、特定複合観光施設区域の整備の推進により、どのような効果を期待しているのか、教えてください。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国の観光政策上の課題をIRの推進という観点から見た場合の見解というお尋ねでございますけれども、確かに、今御質疑いただきましたように、我が国のインバウンド数、非常に堅調にといいますか、爆発的に伸びているところでございまして、そういう意味では、非常にこれまでの政策対応が効果を発しているということなのかというふうに考えております。
 一方、我が国の中におきましては、まだ国際会議、展示ビジネスなどが、かつてはアジア、オセアニアマーケットの中で五〇%のシェアを占めていたものが、今は残念ながら二五%程度、あるいは二八%程度になっているというふうにも伺っておりますけれども、に低迷している。その間に、シンガポールですとか韓国などほかのアジアの国が、このマーケットシェア上、非常に大きな伸びを示しているといったような状況はあるのだというふうに考えております。
 また、福田委員御指摘のように、我が国には既に豊かな観光資源が全国にもあるところでございますけれども、そういう我が国の伝統や歴史に根差した、我が国が持っている観光資源を、世界のマーケットを相手にどういうレベルで、グローバルなレベルでプレゼンテーションできているのかどうか、それがフルポテンシャルまでできているのかどうかということについては、まだ伸び代があるのかもしれないというふうに考えている次第でございます。
 したがいまして、IRを推進する場合には、MICEなどのさまざまな誘客施設が一体となった総合的なリゾート施設を整備することによって、観光や地域振興、雇用創出といった経済効果のみならず、こういう新しい国際会議や展示ビジネスを展開して新しいビジネスの起爆剤になることを狙うこと、それから、日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツを更にブラッシュアップして発信することにより、世界に、これまでにないスケールで、クオリティーで日本の魅力を発信すること、こういうことを通じて、これまでより以上の滞在型観光モデルをつくり上げ、更に世界じゅうから観光客を集めるビジネスモデルを確立し、ひいては我が国を世界に並ぶ観光先進国へ引き上げる原動力になっていくということを、このIRの整備を通じて目指していくべきだというふうに考えている次第でございます。
○福田(昭)委員 長々と説明がありましたが、もう少し簡潔にお願いをします。
 それでは、その次の、そういうことを考えているのであれば、二つ目でありますが、目的に地域経済の振興、財政の改善等が挙げられておりますけれども、こうしたことでは、GDPとか雇用とか税収等、どの程度の経済効果を見込んでいるのか、教えていただきたいと思います。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。
 ただいま御指摘の、成長率、雇用の確保、税収などについてどのような見込みかというお尋ねでございますけれども、現段階では、IRがどこに設置されるのか、また具体的にどのような内容の施設が設置されるのか不明でございますので、今御指摘の点を含めた経済効果、雇用効果、財政上の効果などを定量的に試算することは困難だというふうに考えてございます。
○福田(昭)委員 やはり、先ほど武井委員がすばらしい質問をいたしましたけれども、リゾート法の失敗を考えたら、これはもっと緻密な計画を立てる必要が私はあると思っております。
 今の話も後でしたいと思いますが、(三)は時間の関係でちょっと、ギャンブル依存症対策は省略をいたします。
 次に、いわゆる特定複合観光施設、IR区域制度についてであります。
 一つ目は、我が国の国際会議の開催状況と目標についてであります。
 先ほどちょっと回答をいただきましたけれども、資料の二と三をごらんいただきたい。これは、アジア大洋州における国際会議の開催件数の推移と、日本の主な国際会議場についてと、主な新設の状況等であります。
 二〇一五年は、日本が三百五十五件、中国が三百三十三件、韓国が二百六十七件等となっておりますが、政府として、国際会議をどの程度まで伸ばしていこうと考えているのか、教えてください。
○秡川政府参考人 お答えいたします。
 国際会議協会の統計によりますと、我が国における国際会議の件数というのは、二〇一七年、過去最高の四百十四件となっておりまして、アジア主要国に占める割合は約三〇%、六年連続で世界第七位、アジア大洋州地域では第一位ということになっております。
 国際会議の開催に関する目標といたしましては、観光立国推進基本計画におきまして、アジア主要国における国際会議の開催件数に占める割合を二〇二〇年までに三割以上とし、かつアジア最大の開催国の地位を維持するということを掲げております。
 また、平成二十五年六月に策定されました日本再興戦略におきましては、二〇三〇年にはアジアナンバーワンの国際会議開催国として不動の地位を築くというふうに掲げております。
○福田(昭)委員 そのように国際会議をふやす目標があったからといって、わざわざカジノをつくる必要はないんじゃないでしょうかね。
 先ほども申し上げましたが、資料の三ですけれども、今、日本でも新たに八カ所でこうした国際会議場の新設をしたり、新設の計画があります。既にある十カ所とプラスすると、日本全国に十八カ所も国際会議場ができてしまう。先ほどのリゾート法じゃないですけれども、そんなにたくさんつくって本当にそれだけの需要があるのか、観光客を呼び込めるのか、そういうことをしっかりやはり緻密に考えるべきだと思うんですね。
 二つ目でありますけれども、我が国の国際会議場の数と規模についてであります。
 今申し上げたように、主な国際会議場が十カ所、新設又は新設が検討されている国際会議場が八カ所です。十八カ所は確実にあることになるわけでありますが、その数は適正なのかどうか。あるいは、一施設の規模を、先ほども話がありましたけれども、ドイツのハノーバーのやつは四十六・六万平米もある、こんな話ですから、日本の規模と比べるとえらい大きさが違うんですけれども、じゃ、新たにこのIRでつくる国際会議場など、IRの複合施設は規模をどの程度にしようとしているのか、教えていただきたい。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IRに置かれます各施設につきましては、この法案の中では、それぞれ、政令で定める基準のものという形で御提案申し上げている次第でございます。
 この必置施設の基準につきましては、必置施設のそれぞれについて我が国を代表することとなる規模とすることなどを政令等で規定することにしておりまして、また、国際競争力の高い魅力あるIRでなければ区域整備計画の認定を行わないということにしているところでございます。
○福田(昭)委員 そうすると、三つ目の質問は、そうした国際会議場などの中核施設の基準等について、政令で定めようというんだけれども、どんな基準を定めようとしているのかという質問を用意しておりましたけれども、質問しても回答はないということですね、きょうの場合は。何平米ぐらい予定しているとか、そういうのはないわけでしょう。しかし、その次の質問にもかかわりますけれども、上限三としたのだったら、どの程度の規模のものを三カ所予定しているぐらいのことを考えなければ、より緻密な計画にはなりませんね。
 次、四つ目に行きますけれども、認定区域整備計画の数の上限を三とした理由は何か、また、三カ所でどの程度の経済効果を生み出せると考えているのかです。
 資料の三をごらんいただきたいと思います。三の下の段ですけれども、これは都道府県別の人口であります。一番人口が多いのはもちろん東京ですね、千三百六十二万四千人。それから、第二位が神奈川県、九百十五万人ですね。大阪が八百八十三万人となっています。
 認定区画整備計画の数の上限を三とした理由、そして三カ所でどの程度の経済効果を考えているのか、それも試算していないということですか。
○中川政府参考人 区域整備計画の認定数の上限が三になっていることについてのお尋ねがございました。御答弁申し上げます。
 これは、そもそも、IR推進法の附帯決議におきまして、国際競争力の観点、そしてギャンブル等依存症予防の観点から、認定できる数については、厳格に少数に限ることとして、区域認定数の上限を法定することと御決議されたことに基づいてございます。
 また、この区域整備計画の整備による効果や影響を検証するに当たりましては、複数の特定複合観光施設区域の整備を行った上で、それぞれの効果や影響を比較考量することが必要になるというふうに考えております。
 この場合、地域や事業者固有の事情によらず、制度的な観点から効果や影響を比較考量できる数とする必要があるであろう、こういうことも総合的に勘案いたしまして、上限数を三とすることとしたことでございます。
 また、この三つの区域でどれだけの経済効果を算定しているのかということでございますけれども、恐縮ですけれども、現段階では、この三つの区域がどこに認定されるのか、また具体的にどういう内容の施設が設置されるのか不明でございますので、経済効果などについては定量的に試算することは困難であるというふうに考えている次第でございます。
○福田(昭)委員 私は、この都道府県別人口を示したのは、もし手を挙げてくるとすると、東京と横浜、大阪、この三カ所で終わりかな、こう想定しております。
 次、五つ目でありますが、東京一極集中の是正、地方創生の観点から、私は、国立公園と世界遺産、無形文化遺産などを結びつけた新国立公園満喫プロジェクト、そうしたものを策定していくことが、日本の経済の活性化にとって、あるいは地域振興、観光振興にとって大変重要だと考えております。
 資料の四をごらんいただきたいと思います。これは、まさに世界遺産について、それから無形文化遺産についての一覧表であります。これに実は国立公園の位置を入れるとよくわかるようになると思うんですが、国立公園は北海道から奄美、沖縄まで、まさに地方にあるのが国立公園であります。
 そうした中で、今、五月二十五日、総務省の地方財政審議会は、政府の地方創生、まち・ひと・しごと総合戦略が二〇一九年度で期限切れとなる、一九年度以降も息長く支援すべきだと指摘しております。さらには、二〇一九年十月の消費税増税、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック後の経済は、地方はもちろん、東京も実は大変厳しくなるというふうな指摘がされております。
 そうした中で、ぜひとも、私は、今申し上げたような国立満喫プロジェクトをバージョンアップして新しい公園満喫プロジェクトをつくって、北海道から沖縄まで元気にさせるような政策がIRと違って必要だ、こう考えておりますが、どう考えているのか、お伺いをいたします。
○亀澤政府参考人 国立公園満喫プロジェクトにつきましては、現在、先行的、集中的に取組を進めるべく選定した八つの国立公園につきまして、自然のみならず、地域の歴史や文化も含めまして、魅力の磨き上げや海外プロモーションを強力に推進しております。この結果、先行八公園では二〇一七年の国立公園の訪日外国人利用者数が前年比二九%増となるなど成果が見られてきており、地方への誘導という点でも貢献しているというふうに考えております。
 本年は、満喫プロジェクト全体の中間評価を実施の上、先行八公園の計画をそれぞれ見直す予定としており、国立公園の中、あるいは近くの文化財や文化遺産など、文化的な側面も含めたさまざまな地域の魅力を結集しつつ、先行八公園の取組を更に加速化させるとともに、その成果を全国に横展開していく考えであります。
 環境省といたしましては、満喫プロジェクトを必要に応じて随時見直しながら推進していくことにより、その地域ならではの魅力を求める外国人始め国内外のより多くの方々に国立公園を利用していただき、地方創生につなげてまいります。
○福田(昭)委員 私は、そういった意味では、まさに二〇二五年問題、二〇三〇年、四〇年問題はありますが、我が国の大きな課題の一つに少子高齢化、人口減少時代があるわけです。そうした中で、しっかり東京一極集中を是正して地方を元気にさせるとしたら、国土交通省と観光庁そして環境省の役割はすごく大きいと考えているんですよ。ですから、ぜひ三者が連携して取り組んでほしいというふうに思っています。
 時間の関係で、たくさん質問を用意しましたが、三番、四番それから五番は省略をして、次の機会もいただけるかもしれないので、そのときに質問させていただきたいと思っていますが、六番目です。この法案で重要な論点がありますので、それについて政府の考えをただしてまいりたいと思います。
 一つは、本法律案におけるカジノ行為について、刑法第百八十五条賭博と、百八十六条常習賭博、賭博場開張などの罪の規定を適用しないとした趣旨は何なのか、どのような条文をもって違法性を阻却したというふうに考えたのか、教えていただきたいと思います。
○石井国務大臣 本法律案におきまして、カジノ行為については刑法第百八十五条及び第百八十六条の規定を適用しないとした趣旨でありますが、IR政策を効果的に推進するためには、IR事業及びカジノ事業の安定的な運営に対する国内外の利害関係者や顧客の信頼と予見可能性を確保することが重要と考えております。
 このため、IR整備法案におきましては、法案の中で直接、IR整備法案第三十九条後段の要件を満たしたカジノ行為は刑法の賭博罪等が適用されないことを明記することといたしまして、IR整備法案により行われるカジノ事業は刑法の賭博罪等に抵触しない合法な事業であることを明確にしたものであります。
○福田(昭)委員 大臣、ここでは議論をする時間はありませんが、条文を適用しないとした条文だけで阻却できたというのはおかしいんじゃないですかね。ちょっとひど過ぎますよね。いいですよ、これは、次のときにやりますから、また。
 二つ目は、カジノを含む特定複合観光施設区域の整備についてはまだまだ国民の理解は得られていないと思いますが、このまま強硬に推し進める考えなのか、教えていただきたいと思います。
○石井国務大臣 IRについては、カジノばかりに焦点が当たりがちなことから、さまざまな弊害が、心配をする声があることは承知をしております。
 カジノの設置につきましては、依存症防止対策、犯罪・治安維持対策、青少年の健全育成対策として厳格な入場規制や広告・勧誘規制などの重層的かつ多段階的な措置を講じているところであります。
 政府といたしましては、IR推進法及びその附帯決議に基づきまして、IR整備法案の策定に当たりまして、その制度の大枠について、パブリックコメントや説明会を実施いたしまして、国民の皆様の御意見を丁寧に伺う機会を設けてまいりました。
 引き続き、国民の皆様に丁寧に説明を行うとともに、世界最高水準の規制の執行体制の整備等を着実に実施いたしまして、依存症防止対策に万全を期しながら、世界じゅうから観光客を集める滞在型観光を推進していく、こういった趣旨を丁寧に説明していきたいというように思っております。
○福田(昭)委員 平成三十年三月に共同通信社が行った世論調査によると、日本でカジノを解禁することに賛成二二・六%、反対六五・一%となっています。このような状況で推し進めるのは反対であります。
 最後の質問になりますが、本法律案には、政令で定める事項が七十項目以上、国土交通省令で定める事項が四十項目以上、カジノ管理委員会規則で定める事項が二百三十項目以上あります。これを全部合わせると、何と三百四十項目以上あるんですね。
 これらの政令等で定める事項を明らかにしないまま今国会での法案審議を進める考えなのか、しっかりこの法案を審議中に出してくるのか、ぜひお答えをください。
○石井国務大臣 今般御審議いただいておりますIR整備法案は、本則が二百五十一条に及ぶ大部の法案でございます。そのことから政省令に委任する事項が多くなっておりますが、これらは専門的、技術的な事項でございます。
 これらの政令等で定めるべき事項の方向性についてはその根拠となる法律の条文で明らかにしておりますし、また、そのうち重要な事項についてはその考え方を御審議の中で御説明しているところでありますし、今後も御説明をしていくつもりでございます。
 したがいまして、政令等で定める事項が多数あることが法案審議に影響を与えるものではないと考えております。
○福田(昭)委員 そんなことを言ったら、法案審議できないでしょう。だって、経済効果も何も、全く推計もしていないんでしょう。そんな法案を認めろなんて、そんな無理な話はないじゃないですか。
 三カ所つくったら、どれぐらいの経済効果を見ている、経済はどれぐらい成長するんだ、雇用はどれぐらい確保したいんだ、そんなものがなくてこんなことをやっていたら、必ずリゾート法の失敗と同じ失敗をやりますよ。さすがにその失敗がわかっているから、三カ所という上限を決めましたけれどもね。
 そんないいものだったら我も我もぜひ誘致したいなんて地方が出てきたときに断り切れなくなることは多分ないんだと思いますけれども、まず、こんな中身がよくわからないような法案を審議して採決しろなんというのは、とんでもない話だ。
 最近の政府のやり方って、法律を何本も重ねて一本の法律にして提案してきて、短時間で仕上げる。それから、さらには、今回のように、たくさんの政令や省令やそういったものでしっかり何でもやるという形での法案、これはやはり国会審議をしっかりやらせないようなやり方であって、しかも国民の理解が深まらないのは当たり前、こういう話になるんです。
 こうしたことを改める考えはありませんか。
○石井国務大臣 先ほど御答弁させていただいたとおりであります。
○福田(昭)委員 わかりました。そろそろ時間が来ましたからやめますが、非常に残念ですね。
 石井大臣、この間も言いましたけれども、あなたは行革を標榜する公明党出身の大臣なんですよね。だから、やはり行政改革ということもしっかり頭に入れて法律というのはつくる、それがあなたの役目じゃないですか。
 以上で終わります。
○山際委員長 次に、山崎誠君。
○山崎委員 立憲民主党の山崎誠でございます。
 福田委員に続きまして、また御質問を続けたいと思います。
 今、私も、カジノの収益性に関してのお話が非常に気になって、資料をいろいろ取り寄せて見ていたら、IR推進会議というのがございますよね。この検討の中では、税収が幾らになるとか、いろいろな条件付ではありますけれども、論文の中に検討している結果が出ているんですけれども、IR推進会議でそういう収益についても議論しているんじゃないですか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 御通告をいただいていない質問でございますけれども、今……(山崎委員「とんでもないよ。委員長、通告していますよ、収益の見通し」と呼ぶ)
○山際委員長 答えている途中ですから。
 答弁をお願いします。
○中川政府参考人 今、答弁申し上げます。
 今委員が御指摘の資料は、確かにIR推進会議の中で審議のために提供した資料として使っているものだと思っておりますけれども、それは、民間事業者が民間ベースで、IRが日本のあるいはどことどこにできた場合にという前提で使わせていただいた資料かというふうに理解をしております。
○山崎委員 これは論文に書いてあります。IR推進会議は、シンガポール等のカジノ収益実績をもとに、日本のIR収益二千百十二億円、カジノ収益一千八百八十八億円ということを出して、カジノ税率一〇から四〇%の各パターンでの納付金等の見込みを計算していると書いてあるんですよ。これはうそですか。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。失礼いたしました。
 IR推進会議の取りまとめに上がっている、IR全体収入を二千百十二億円とする計算資料につきましては、これは、納付金の負担率をどれぐらいのレンジで考えるべきか、それを諸税も含めました諸国との実効負担率の比較をするために、既存のIR事業者が開示している財務書類を使いまして、一定のIR事業の財政モデル、経営モデルをつくったものでございます。
 したがいまして、IR全体収入が二千百十二億円等となっておりますのは、そのモデルで置かれている数字でございます。したがって、このモデルで置いて……(山崎委員「それを聞いているんですよ」と呼ぶ)わかりました。大変申しわけございませんでした。そのモデルを使って日本で新しいカジノ粗利益に対する納付金率を設定して、かつ、法人税等国税ですとかあるいは地方税を賦課した場合の実効負担率がどれぐらいになるかということを算定するために、試算をするために使ったモデルでございます。
○山崎委員 当然、現時点でモデル以外のいろいろな数字が出てくるとは思っていませんよ。でも、モデルでも、何らか根拠を持っていろいろな収益を計算し、税収を計算し、納付金を計算しとやっているわけですよね。それに基づいて、いろいろな整備計画だとかギャンブル依存症対策だとかをやるわけですよね。世界最高水準のカジノ規制の費用を賄い、その根拠で計算しているじゃないですか。何でそれを出さないんですか。私がレクチャーを受けたときも、絶対言わないんですよ、皆さんは。何か不都合があるんですか。
 石井大臣、どうですか。こういう議論じゃ我々はもう審議ができない。
○石井国務大臣 ちょっと私の理解ですけれども、今委員が出した数字は、あくまでも実効負担率がどれぐらいになるかという数値を出すために仮置きした数値であって、経済効果を示すために置いた数字ではないというふうに私は理解をしています。
○山崎委員 仮置きというんだったら、例えば、じゃ、大阪府は出していますよね。数字を出しています。開発に伴う経済効果、二〇三〇年までに一兆三千三百億円、それから年間の収入は大体六千三百億円と出していますよ。それから、三〇年の開業時には、外国人の観光客が七百万人、日本のお客さんが千五百万人、こんな数字もあります。
 これは大阪府が出した数字だから政府は知りおかないというお話だとは思いますが、いろいろな計算をそれぞれやっているんですよ。だって、大阪府だってこういう数字を出しているんだから。何かしら専門に、根拠があってやっているわけじゃないですか。
 私が言いたいのは、政府が何もそんな根拠がないというのはおかしいでしょうと。で、見たら、IR推進会議でも何らかの根拠を持って数字を置いているじゃないですか。数字を置いているから、いろいろな、納付金だとか税収だとか議論ができているわけでしょう。その上で今の法案が出てきているという認識でいるんです。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 関心のある地方公共団体などにおきましてそういう試算が行われているということは承知をしてございますが、国の立場といたしましては、現時点で、IRがどこに設置されることになるのか、またその事業内容がどういうものになるのか、そういうことに関して国として一切判断をしていない状態でございますので、そういう現状の中では、国として正確に、この三つのIRでどのような経済効果が生まれるのかということについて、数字を挙げた試算をすることは困難であるということを御説明申し上げている次第でございます。
 また、先ほど来の推進会議での資料でございますけれども、先ほど石井国務大臣から御答弁がありましたとおり、これは、納付金率を率として算定するために、諸外国との実効負担率の比較をするために、それに必要な限りにおいて一定のIR全体収入などの数字を仮置きしたモデルを置いたものでございまして、この推進会議の取りまとめに挙がっている数字が、将来、日本でできたIRの全体の収入になるですとか、あるいは税収になるということを意味しているものではございません。
○山崎委員 ちょっと委員長にお願いです。
 資料として、IR推進会議でいろいろ公開されていると思いますので、我々が調べてもいいんだけれども、ぜひ、仮置きでも何でもいいですよ、こういう収益に関する計算をしている部分があれば、そういったものをまとめて資料として提出してください。委員長、取り計らいをお願いします。
○山際委員長 後ほど理事会で協議いたします。
○山崎委員 あと、何か重要事項というのがあって、この重要事項については審議の中で説明をするというお話もありますが、どんなぐあいかわかりますか。
○石井国務大臣 先ほどの私の答弁の中で、福田委員の御質問について、政省令に委ねられている部分が多いじゃないかというお話がありました。政省令の中身について御質問等もいただいておりますので、具体的な数字はなかなか、今後の話ですから申し上げられないとしても、基本的な考え方についてはなるべく御説明をさせていただくつもりであります。
○山崎委員 またこれからも、そのあたりもぜひ、できるだけ議論になるような情報の提供と御説明をお願いしたいと思います。
 ちょっと収益のお話にいきなり入ってしまったんですが、とにかく今、私なんかも読んでいる論文などでも懸念されているのは、やはりこれは収益性が上がるんだろうかと。例えば、床面積が一万五千平米ですか、上限を設けていて、これはほかの……(発言する者あり)あっ、なくなりましたか、済みません。申しわけない。三%ですよね。そういったことが、ほかの地域のカジノと比べて規模感が劣るのではないかという主張もあります。
 要するに、その中で収益がきちっと上がるのか。IR施設全体の運営をカジノの収益で引っ張っていこうというのが全体のスキームと思うんですが、そのときに、要するに、IRがうまくいかなくなる、収益を確保するためにカジノを頑張らなきゃいけない、そういう流れになったときに、果たして本当にこのいろいろ懸念されている対策のようなものがきちっと行われるのかということを懸念する声が上がっています。
 なので、収益がカジノでどのぐらい上がるんだ、それがどのぐらいの安定性で確保できるんだというのは、IR全体そしてまたカジノに対するいろいろな懸念をきちっと整理するためにも大事な要素だと思うんですよね。
 なので、ちょっと数字についてはこの後いろいろまた出していただけるものがあれば出していただきながら、この収益をどう考えるかというポイントをこの場でもある程度見通しをつけなきゃいけない、ほっておけないと思うんですが、考え方でもいいですから、実施計画をこれから審査していくに当たっても、この収益についての考え方、どうですか。
○石井国務大臣 収益の見通しがない中で本当に経営が回るのかという御指摘かと思いますが、都道府県等がIR事業者と共同して作成をいたします区域整備計画におきましては、IR事業者が作成する案に基づき、IR事業の基本となる事項に関しまして事業基本計画を定めることとしております。
 また、区域整備計画の認定に当たりましては、区域整備計画において定めます事業基本計画が一つのIR事業者により一体的かつ継続的に行われると認められるものであること等を要件としています。
 これを踏まえまして、IR事業者及び都道府県等は、この事業基本計画において、事業の実施により見込まれる来訪者数等の具体的なデータに基づき、IR事業の収支の見通し等を記載していただくことになります。このことによって、事業が継続的に行えること等を示す必要があるものと考えております。
 申請を受けまして、国土交通大臣は、収支の見通し等を含めた区域整備計画によりまして、IR事業が継続的に行われると見込まれるかどうかについて適切に判断をすることとなるものと考えております。
 したがいまして、この法律案を成立させていただければ、今後の具体的な手続の中で、区域整備計画の中の事業基本計画の中でIR事業の収支の見通し等もきちんと示していただいて、事業が継続的に行えることを示していただく必要があるということであります。
○山崎委員 今のお話は一定理解はしますが、やはりどうしても皆さんは、今のお話で、要するに、今現在、政府は収益に対する見通しを持てないわけですよ。持てないわけですね。それは、いろいろな仮定を置いても、持っていないということだと思います。
 では、区域が決まりました、都道府県は一生懸命自分たちのところである程度事業が書けたら数字が出せるんだということなのかもしれないですが、本当にその収益が、きちっとその収益の計画、事業計画が本当にフィージブルなものかというのは、私は、かなりチェックをしないと難しいと思います。いろいろな想定がやはりまだまだ入ってきます。本当にカジノにどれだけお客さんが来てくれるんだろうか。
 だから、私が言いたいのは、そういうチェックを、整備計画を出したときに、誰が、専門的な方々がきちっとできるのかどうか、そういう体制をつくってちゃんと検討することができるのかどうかですよね。
 私は、ある意味、例えば五自治体が出してきたとしても、ある一定の収益のフィージブルなものでなければ、採用は一つかもしれない、二つかもしれない、三つ選ぶということではないと思うんですよね。言っている意味はわかりますか。そのあたり、どうですか。
○石井国務大臣 それは、委員の御指摘のとおり、今後、区域整備計画が申請されたとしても、必ずしも三つ認定しなければいけないということではありません。その申請の中身がしっかりしたものでなければ、全く認定をしないということもあり得るわけであります。
○山崎委員 それはもう、ぜひお願いします。
 だから、収益にしても、事業計画の中身全体で、だめなものはだめで、それは今のお話で私もぜひお願いをしたい、やる以上はそうだというふうに思います。
 では、ちょっと次のポイントに行きまして、今とも絡むんですが、特定複合観光施設区域整備の手続についてちょっとお聞きをしたいんです。
 少しはしょりますが、区域整備計画の認定は九条で決められていて、十一項に内容がいろいろ上がっています。
 あっ、ごめんなさい。順番としては、基本方針の方が先ですね。
 第五条に、基本方針をまず決めなきゃいけないと。この基本方針の内容をちょっと御説明いただいていいですか。
○中川政府参考人 基本方針の中では、これは法律に書かれておりまして、国交大臣がまず基本方針を出すということになっておりますけれども、これは基本的には、国が国の立場で日本にどういうIRを整備してもらいたいのかという基本的な政策方針を示すものでございます。
 また同時に、国がこの基本方針を出すことになりますれば、今度は、誘致に関心のある都道府県等の方で、地元での実施方針をつくり、そして民間事業者を公募選定し、計画をつくるというプロセスに入ってまいりますので、国といたしましては、基本方針を出すタイミングで、今後の申請のプロセスがどういう日程で進んでいくのかとか、あるいは申請を受け付けた区域整備計画の内容をどのように審査していくのかの審査基準ですとか、そういう今後の起こることについての手順ですとかあるいはその基準ですとか、そういう国としての方針をお示しするのがこの基本方針になるというふうに考えている次第でございます。
○山崎委員 まず、ここが肝だというのは間違いないと思います。ここで、いろいろ大事な、一番の肝が決められる。
 ここで、三項に、特定複合観光施設区域整備推進本部の決定を経なければならないとなっていますよね。これはどういう意味ですか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 国交大臣が区域整備計画を認定する、あっ、三項でございますか。三項でございますね。
 基本方針は、今申し上げましたように、国としてどういう方針を持ってIRの整備をするのかという非常に一番ベーシックな方針になるものでございますので、IR推進法に基づいて設置されております、総理大臣を本部長とし、そして全閣僚をメンバーとする特定複合観光施設区域推進本部においてもその内容を見ていただく、そういう趣旨でございます。
○山崎委員 基本方針について、推進本部の決定を経なければいけない、その本部長は総理大臣ということですね。
 区域整備計画の認定、これも、ちょっと行きますが、九条で、基本方針等に沿って審査をして認定を出すということですね。これも、十二項で、推進本部の意見を聞かなければならないとなっています。推進本部の本部長は総理大臣ということだと思います。この手続をどう透明化していくかだと思います。
 結局、今までも国家戦略特区とか、ここでつべこべ言うつもりはありませんけれども、いろいろ手続についてやはり今疑義が生じている中で、この認定プロセスにも同じような疑義が生じたら困る。それが法律の中には明確になっていません。
 だから、どういう手続で、これからいろいろなルールを決めてやるんでしょうけれども、実施計画を立てていくんでしょうけれども、どういうふうに透明化をして明確化をして、今お話ししたような、例えば収益性をどういうふうに評価するんだ、それがちゃんと公正に、専門家の意見なんかも入って、できているんだとみんなが納得して選定が進んでいかないと困ると思うんですが、そのあたりはどうですか。
○石井国務大臣 IR区域の整備につきましては、都道府県又は政令指定都市が公募により選定したIR事業者と共同で区域整備計画を作成し、国土交通大臣の認定を受けることとしております。
 認定に当たりましては、IR整備法案の目的に最大限資するよう、国土交通大臣において、認定基準に適合するかを厳正に審査し、関係行政機関の長に協議をし、さらに関係行政機関の長の同意を得るとともに、全閣僚から構成されるIR推進本部の意見を聞いて認定を行うこととなります。
 また、認定審査に当たりましては、透明性の確保が重要でございますので、あらかじめ、審査項目、審査基準等、具体的な審査方法を定め、公表することが必要と考えております。
 さらに、認定数の上限内ですぐれた計画を認定するために、例えば第三者による審査委員会を設置すること等により、公平かつ公正に審査を実施することが必要と考えております。
○山崎委員 これまでもありましたが、公文書管理のお話で、やはり議事録をきちっととる、内容も、やはり参加したような方の記録をしっかりとる、それをちゃんと公開するプロセスを踏む、そういったことがやはりどうしても必要だと思います。
 これはやはり公募ですよね。認定をやっていく、審査をしていく中から選ぶというプロセスは同じでございますので、極めてそのあたりは厳格にやっていただきたいということをお願いさせていただきます。
 ちょっと一番でやりたかったんですが、福田委員からもありました、日本の観光としてのカジノの位置づけについては、私はやはり福田委員と同じ意見でございます。
 きょうお配りした資料、これは毎日新聞の社説でございますが、「賭博が観光の目玉なのか」ということがタイトルに上がっています。これは社説ですから、新聞の意見ではあります。ですが、下線を引きました「自然や文化資源にめぐまれた日本でなぜ観光の目玉が賭博なのか。根本的な疑問として残る。」、私も同感でございます。
 ちょっと手短にお願いしたいんですが、観光庁の方にお越しいただいていますので、今調査できているのはどういう範囲かわかりませんが、インバウンドで海外からお客様が来ていらっしゃって、何を求めていらっしゃるか、何に感動されているか、どういうところに感動されているか、何かそんなことの一端がわかる情報があれば教えてください。
○秡川政府参考人 お答えいたします。
 平成二十九年度、訪日外国人消費動向調査をやっておりまして、訪日外国人の旅行者のうち九七・三%の方が訪日旅行に満足したというふうに回答しておられます。
 その中で、訪日前に最も期待したことは何ですかとお伺いしますと、日本食を食べること、自然、景勝地の観光、あとショッピングなどを挙げる方が多くいらっしゃいます。
 一方、お帰りになったときに実際に満足したことは何ですかとお聞きしますと、日本の日常生活体験、歴史、伝統文化体験、日本食を食べたこと、テーマパークに行ったこと、スポーツ体験、あと日本の四季の体験などを挙げる方が多くいらっしゃいます。
○山崎委員 私も、いいお話だなと思います。
 きょうはちょっと皆さんとも共有したいんですが、裏面の二というところで、宣伝するわけではないんですが、ちょうど私のいとこが新潟の糸魚川というところで小さなペンションを経営しています。家族経営で経営をしている小さなペンションなんですが、たまたま五月の二十七日の日に寄ったんです。そうしたら、スイスから御夫妻が見えていまして、このペンションに、ペンション・クルーというんですけれども、小さなペンションに三泊されているということでした。
 このお客様は、実はそのペンション・クルーというところは、インバウンドで、スイスあたり、今もう口コミです、ネットのいろいろな情報で、結構お客さんが次から次へと来ているというところなんですね、小さなペンションなのに。
 糸魚川という町は、日本人でも余り知らない方もいるでしょう。そんなにすごい観光地であるわけではないんですが、日本海があり、山、田んぼ、畑、美しい地域ではございます。
 ここに来た外国人の方々、ちょうどこれは、写真を見ていただくと、私が行った晩に、和楽器で、琴と尺八の地元の演奏家の方を呼んでミニコンサートをやって、それで、いろいろな楽器を体験してもらったり、今まさに御説明があったようなことをやっておりました。
 その下の写真は、和菓子の製作体験ですかね。和菓子をつくる体験をしたり、隣の相撲の様子は、これは、お相撲を見たいというので、地元の高校の練習にお連れをして見ていただいているというようなことなんですね。
 この晩、この外国人のお二人といろいろ話す機会がありまして、この方は、四週間、日本を旅行してきたというんですね。東京へ行きました、京都へ行きました、宮島へ行きました、それで、本当の日本を見たい、田舎の体験がしたいということで、口コミでここ糸魚川に来たんだよという話をして、この琴の体験が終わった後にお話ししていたんですけれども、日本の旅行の中で今晩が一番楽しかったと言っているんです。私は、それは本当にうそじゃないしお世辞でもなくて、本当にすごくうれしそうで、すばらしい体験をさせてもらったというお話を聞きました。
 私は、ほかにもこういう、要するに、地元のいろいろな方々が協力して、地元にあるものを丁寧にお見せすることで、実は観光客の方は非常に感動して、得るものがあってというお話だと思うんです。
 ここの「現場の声」という、ちょっとちっちゃい文字なんですが、これは、若旦那にその後お話をして、聞きました。
 かつて、美しい国日本という言葉があったと思います、今、海外から来られるたくさんのお客さんは、そんな美しい国の姿と、そんな国を愛する人に会いに来たいんだと。無理してつくるカジノよりも、もう物は必要ありません、既にある物とか事を私たち人が大事にすればよいんだ、また来たいと思わせる素材は、物はたくさんもうある、それを演出できる人がいない、それを育てることが最も重要ですよというお話を聞きました。
 例えば、この外国人の方々、旅行のエージェントから話を聞いてきているのは、このペンションに行くと英語を話せる人がいるから、若旦那の奥さんが英語が堪能なんですね、英語が話せるから、そこへ行ったらいろいろな質問ができるよと言われてと。
 それで、私が夕食後、そのコンサートの後、お話をしていたら、いろいろな質問をされるわけですよ、例えば宮島のおみくじを持ってきて、日本語で書いてあるので、これはどういう意味だとかね。でも、それを楽しく説明してあげて、たどたどしくてもいいんですよ、英語で会話をしながら、日本というのはこういう国なんだよ、日本のいろいろな風習だとかを一生懸命説明してあげるというのが、本当に外国人にとってはかけがえのない思い出になっているということを知りました。
 私は、IR施設の中で、いろいろな準備をして、先ほども高木委員の御質問に対するお答えで、例えば各地域への観光の窓口になるような、そんなことをやるんだ、総合的なコンシェルジュみたいな話をされていました。
 だから、私は、そういうところで、例えばこういう地域地域で一生懸命観光業をやろうとしている人たちをつなげていただくことは大いに結構ですが、このカジノの中にとどまらせて、滞在型観光というのが、あの施設の中で完結するようなことでは断じていけないと思います。
 あの施設の中に、自然だ、環境だ、日本の豊かな文化だ、伝統だ、そんなものを再現しても、それは本物ではありません。地域に出ていただかなきゃいけないじゃないですか。本当の観光振興というのはそういうことだと思うんですけれども、観光庁の方、どうですか。
○石井国務大臣 ちょっとIRの関係が出ましたので、私から御答弁させていただきます。
 今委員がお示しいただきました、日本は魅力的な観光資源の宝庫だ、これはそのとおりだと思います。
 今、インバウンドの方も物消費から事消費、体験型の観光を求めるようになっていますし、また、団体旅行から個人旅行というふうに大きく変わってきております。
 全国各地域にいろいろな努力をしていただいておりますけれども、IRというのは、そういった各地域の努力を更に促す仕組みが盛り込まれていると私は思います。日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツ、IRがふえることによって、いやあ、こういう伝統や文化や芸術がある地域に行きたいなというふうに思っていただく、あるいは必置施設の一つとして、各地域の観光の魅力に関する情報を提供して、観光旅行に必要なサービスの提案を一元的に行う。
 ですから、今ここで言っている滞在型観光というのは、IRに滞在するのと、IRから各地域に行っていただいて各地域に滞在をしていただくという二つの意味の滞在型観光ということを言っておりまして、私は、今委員がお示しいただいた各地域のいろいろな観光振興の努力を更にIRが促すような形にぜひしていきたいなというふうに思っております。
○山崎委員 終わりにしますが、かなり無理がある御答弁だったと思いますよ。カジノに食われて、カジノで時間をとって、行きたいところに行けなくなるというお客さんの方が多いと思いますよ。もちろん、カジノ目的だけの方はいるかもしれないけれども。
 ぜひ、私は、日本はもっと豊かな国で、賭博やカジノで日本の魅力を高める、そういう国ではないと思いますので、私はカジノ反対でございまして、今後も議論を続けていきたいと思います。
 ありがとうございました。
○山際委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午後二時四十七分休憩
     ――――◇―――――
    午後三時五十三分開議
○山際委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。森田俊和君。
○森田委員 国民民主党の森田俊和でございます。
 質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 引き続き、IRにつきましての質問をさせていただきます。
 私自身は、祖母の遺言によりギャンブルをやりませんけれども、ということで、カジノができても行くことはないと思うんですが、国民の皆様の中にも、特にIRが設置されるかもしれないという地区にお住まいの方でも、当然、IRができてもカジノに行かないという方も多いだろうと思います。そういう方にとってはやはりカジノを取り巻く疑問、課題といったところに当然目が行くというふうに思っておりまして、そういった皆様の心配事であったり懸念であったり、こういったことを一つでも減らせるように、基本的なところも含めて質問させていただきたいというふうに思っております。
 まず、そもそものお話でございますけれども、カジノの違法性についての問題です。
 これは今までも幾度となく議論になっているところでございますけれども、改めての確認でございます。
 この法案におけるカジノ、違法でしょうか、違法ではないでしょうか、御答弁をお願いします。
○加藤政府参考人 お答えを申し上げます。
 この法案におけるカジノが違法ではないかというお尋ねに対しては、法律の形式面とそれから中身、実質面の両面からお答えするのが適当かと思います。
 まず形式の方でありますが、本法律案に基づいて行われるカジノ行為というのは刑法の賭博罪等に当たり得る行為ではありますが、本法律案の三十九条におきましては、免許を受けた認定設置運営事業者が本法律案の規定に従って行う場合のカジノ行為については刑法の賭博罪等の規定は適用しないという旨を規定しております。
 したがいまして、このような行為については、賭博罪等は成立しないということになります。これは、いわゆる法律の一般法と特別法の関係で、特別法が優先的に適用されるという関係で、これがいわば形式面でございます。
 次に、中身の方でございますが、刑法で処罰するとされている行為を一方で処罰しないというふうに規定しているわけでありますので、そこで整合性が保てなくなってしまうのではないかというのが疑問の中核ではないかと思います。
 この点については、本法律案と刑法の賭博に関する法制との関係について、IR推進法の附帯決議におきまして、本法律案の立案に当たって、いわゆる八要素と呼ばれているもの等の観点から、刑法の賭博に関する法制との整合性が保たれることになるように検討せよというふうに求められていたところでございます。
 そして、結論を先に申しますと、本法律案においては、それらの諸点を踏まえて、附帯決議の趣旨に沿った制度設計がなされているものと承知をしておりまして、刑法を所管する法務省の立場からも、賭博に関する法制との整合性は保たれているというふうに考えております。
 この点をもう少し具体的に、その八要素に沿って、立案当局から伺って理解しているところを含めて申し上げますと、例えば附帯決議に掲げられましたいわゆる八要素のうち、最初にございます目的の公益性との関係では、本法律案において、カジノ収益の内部還元によるIR区域整備を通じた観光及び地域経済の振興等、並びにカジノ収益の国庫等納付、社会還元を通じた公益の実現を具体化する諸規定が具体的に設けられているものだと承知しております。
 また、二番目以下、二番目の運営主体等の性格との関係では、カジノ事業免許等に基づく事業者その他の関係者の厳格な管理監督等、三番目の収益の扱いとの関係では、カジノ収益の内部還元によるIR区域整備を通じた観光及び地域経済の振興、あるいはカジノ収益の国庫等納付、社会還元を通じた公益の実現等、それから四番目の射幸性の程度との関係では、カジノ行為の種類及び方法の制限、あるいは公正なカジノ行為の実施の確保、さらにはカジノ施設へのアクセスの制限等、また五番目の運営主体の廉潔性との関係では、カジノ事業の免許制やカジノ関連機器等製造業等の許可制による廉潔性の確保等、また六番目の運営主体の公的管理監督との関係では、専門の規制、監督機関であるカジノ管理委員会による規制、監督等、七番目の運営主体の財政的健全性との関係では、カジノ事業免許申請時の財政的健全性の審査等、最後の八番目の副次的弊害の防止との関係では、重層的、多段階的な依存防止対策、青少年の健全育成及び暴力団員等の排除や、上乗せしたマネーロンダリング対策等にそれぞれ関する制度設計が附帯決議の趣旨に沿った形で行われているものと理解をしているところでございます。
○森田委員 ありがとうございました。
 大分丁寧な御回答をいただいておるわけでございますけれども、今まで公営ギャンブルで積み上げてきた議論がある中で、今回の法案にこういった刑法を適用しないということがあえて書かれなければいけないような背景があるというふうに理解をいたしております。
 今までの公営ギャンブルをめぐる議論も含めて、賭博は社会的に害悪になるということから今までの議論がなされてきたというふうに理解をしております。これがアリの一穴にならないよう、例外が例外を生むようなことがないように十分留意をしていかなければいけないなというふうに思っておるところでございます。
 次に、設置区域にある市町村や住民の皆さんとの信頼関係の構築についてお伺いをさせていただきます。
 IRの申請自体は都道府県とか政令市ということになっておりますけれども、都道府県が申請をする場合には、直接、IRが置かれる市町村の同意が必要ということになっておりますけれども、これは、直接は市町村長の同意ということであって、議会の議決は必須ではない、義務にはなっていないというふうに理解をしております。
 そこで、大臣にお尋ねしたいんですけれども、設置される地域を抱える市町村議会の議決は必要ないということでございますけれども、そういう状況の中で、どのように市町村、あるいはそこに暮らす地域住民の方との信頼関係を構築していくのか、御答弁をお願いいたします。
○石井国務大臣 IR整備法案におきましては、IR推進法の附帯決議を踏まえまして、区域整備計画の構想段階から、地域において十分な合意形成が図られるよう手続を定めているところであります。
 具体的には、都道府県の場合、IR区域の整備方針である実施方針を定めるときや、実施方針に即して民間事業者の公募選定を行うときは、協議会を組織している場合は協議会における協議を、協議会を組織していない場合は立地市町村等への協議をすることとしております。また、都道府県が必要と認めるときは、住民の代表を協議会の構成員とすることができます。
 次に、区域整備計画を作成する段階では、協議会を組織している場合は協議会における協議をすること、協議会を組織していない場合は立地市町村等への協議をすることとしております。また、公聴会の開催等、住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならないこととしております。
 さらに、区域整備計画の認定の申請に当たりまして、都道府県の議会の議決を経るとともに、立地市町村の同意を得ることとしております。この立地市町村の同意につきましては、地方自治法第九十六条第二項の規定に基づきまして、条例により、立地市町村の議会の議決事項とすることも可能でありまして、その旨を法案でも明確にしているところでございます。
 都道府県が申請主体となる場合、これらの手続を通じまして、立地市町村や住民も含めまして、地域における合意形成が十分図れるよう措置をしているところでございます。
○森田委員 ありがとうございました。
 IRについては国会の中でもいろいろな考えがありますし、それから、当然、これから名乗りを上げる地域においても、賛否含めいろいろな意見が飛び交うというふうに思っております。特に、IRを抱えはするけれども申請者そのものではないという市町村の立場というのは微妙な立場になるというふうに思っておりまして、経済効果などプラスの面がある一方、地域の安心、安全がどう保たれるか、あるいは青少年が入り浸ったり、あるいは悪い仲間に引き込まれたりしないだろうかと、いろいろな心配が出てくるだろうと思います。
 都道府県が整備計画をつくる際には、初歩的なところから、丁寧な疑問点の解消をしていく必要があるというふうに思っておりまして、先ほどいろいろな手段を御説明いただきましたけれども、そういったいろいろな機会を経て、市町村の方でも、わかりました、ではこういう対応が必要だ、こういう対策をとりましょうということも当然出てくるだろうと思います。
 申請者である都道府県がいろいろと対応していくというのは当然のことですけれども、その設置場所となる市町村についても、いろいろな取組をせざるを得ないというような状況にもなってくると思います。そういった過程を経て初めて住民の皆様の合意が図れるんだろうなと思っております。
 そうすると、どうしてもある程度手間暇がかかるというふうに思っておりまして、そういった意味では、決してアリバイ的な手段をこなしたということではなくて、ぜひ、特に最初のケースのときには丁寧にやる必要があるというふうに思っております。
 ぜひ、いろいろな角度から説明や合意形成の場を持ち、設置される市町村議会の議決も経てということも含めて、慎重に進めていくという考えが必要だと思っておりますので、改めてここで強調させていただきたいと思います。
 次に、送客施設についての質問でございます。これは大きな課題でございます。
 カジノの事業者は自分の事業の区域内にどうしてもお客様を囲い込みたいというふうに思っているわけでございまして、なるべく施設内にいてもらってお金を落としてもらう、それに反する施設がこの送客施設になってくると思いますので、これは大きな課題だというふうに思っております。
 しかし、私は、IRを日本でやるなら、これがないと意味がないというふうにも思っております。
 そもそも、先ほど来委員の皆様からもお話が出ておりますけれども、日本の観光は何を目指すかといえば、日本の独自の歴史、文化、自然、こういったものを楽しんでもらう、これが本筋でございます。あくまでIRはそのきっかけでございまして、やはり本筋を目指さなければいけないというふうに思っております。
 そこで、お伺いをさせていただきますけれども、送客施設でございますが、現状でどんな具体案が考えられておりますか、そして事業者と国との役割分担についてはどのようにお考えでしょうか、御答弁をお願いします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 送客機能、送客施設についてでございますけれども、今、森田委員の方から御指摘のございましたように、この送客施設をIRの施設の中核施設の一つとして必ず義務づけているというところが、まさしく日本型IRの一つの特徴だというふうに考えております。諸外国ではIRの中に閉じ込めておくというのがビジネスモデルでございますけれども、それと違うことを日本でやろうということでございます。
 本法案では、必置施設の一つとして、各地の観光の魅力に関する情報を適切に提供して、あわせて各地への観光旅行に必要なサービスを一元的に提供することによって、国内の観光旅行を促進するための施設を義務づけているところでございます。
 例えばでございますけれども、IRを訪問する外国旅行客に対して、日本各地の観光の魅力についてショーケースとして発信するとともに、実際に現地で体験していただくため、日本国内の旅行の提案ですとか、あるいはチケットの手配などを行うコンシェルジュ機能ともいうべき機能を有する施設を想定してございます。
 その具体的な内容につきましては、都道府県等がIR事業者と共同して作成し、認定を申請する区域整備計画において定めることになりますが、その上で、国土交通大臣は、今後、政令などで定めます施設の基準ですとかあるいは区域整備計画の認定基準に照らして区域整備計画を認定していくことになると考えております。
○森田委員 ありがとうございます。
 更に踏み込んで質問させていただきたいと思いますが、周辺の観光地であるとか観光施設との連携についてはどのように図っていくお考えでしょうか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR整備法案の中では、区域整備計画の認定基準といたしまして、国際競争力の高い魅力ある滞在型観光の実現を図ることにより、観光及び地域経済の振興に寄与すると認められるものであることという基準を定めてございます。
 また、この区域整備計画の記載事項といたしまして、都道府県等と事業者の創意工夫によりまして特定複合観光施設区域の整備を推進することにより、我が国において国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現するための施策及び措置を具体的に記載していただくこととしております。
 例えば、送客施設を活用しまして、周辺地域にとどまらず、各地の観光地、観光施設とも連携した広域的な観光ルートを設定し、そしてそれをIRの送客施設で提案していくというようなことも考えられるわけでございます。
○森田委員 ありがとうございます。
 これは国が直接やる事業ではありませんので、あくまで基準を定め、その基準によってその案を審査し、認定していくというようなことになるんだろうと思います。
 ただ、これはIRの中心となることだと思っておりますので、踏み込んだ対応が必要になってくるのではないかなというふうに考えております。
 カジノをやりに来た外国からのお客さんが、一日じゅう屋内でカジノに精を出して、場合によっては身ぐるみ剥がされて悶々として帰っていくのか、あるいは、適度に遊んでいただいて、気分転換も兼ねて、その周辺の観光地であったりだとか、いろいろな、食事を楽しんでいただいたり自然に触れていただいたり、すばらしいな、日本にまた来たいなというふうに思っていただいて帰っていただくのかということでは、全くその意味が違ってくるわけでございます。
 カジノで遊ぶというだけを考えれば別に日本でなくてもいいわけでございまして、まず、アジアの中を見てみても、シンガポールとかマカオとか韓国とか、いろいろとほかにそういったところもございますので、別に日本に来る必要はない。
 何で日本に来るのかといったら、やはりそこのIR、カジノに来たとはいいながらも、日本に来ると御飯がうまい、あるいは、春になれば桜が見られ、今は新緑がきれいだし、秋になれば紅葉が見られて、冬になれば雪が見られるんだよ、こういったやはり日本なりの魅力があるからここに来るんだということをやるために、ぜひこの送客の施設というものを充実させていただきたいなというふうに考えております。
 これからのいろいろ判断基準を具体的につくっていくんだと思いますけれども、周りの観光地であるとか観光施設であるとか、別にその周辺、近いところに限ったことでなくてもいいと思いますけれども、ぜひ、こういった送客をきちんとしていないところは通さないということを基準の中に盛り込んでいただきたいなというふうに思うわけです。
 先ほど、福田委員からの質問にも、海外のお客様のニーズ、どういうところに感銘を受けたかなんということが観光庁の方からも御答弁がありましたけれども、今、観光のニーズというのも多様化しているというふうに思っておりまして、私たちが、これが観光かなというような、思うものとはちょっと違ったようなものも出てきているだろうと思います。
 例えば、南の方から来る方にとっては雪があるだけでそれが観光資源になるとか、ラッシュアワーの電車を体験してみるとか、アニメの聖地を訪れるとか、あるいは、先ほどもお話がありましたけれども、人里離れた祖谷なんという四国の平家の落人の、ああいうところに、民家を改修して、ひっそりと滞在したいんだなんという方もいらっしゃいますし、今の時期ですと、一面に広がる平野の田んぼを見たいんだという方もいらっしゃると思います。日本人からすると、えっ、そんなことが観光資源になるのといったようなことが、やはり外国から来られる方にとっては大変な意義を持っている、価値を持っているということもあるんだろうなというふうに思っております。
 ぜひ、こうした周辺地域を含めた観光地、ほかの地域との連携というものを有機的に担保されているということを、繰り返しになりますけれども、送客施設の判断基準の中に入れ込んでいただくということが条件になってくるのかなと思っております。
 続いて、治安、秩序の維持についてお伺いをさせていただきます。
 まず、銃器を使った犯罪等についてですけれども、これは、地域の安心、安全にとっては直接の脅威となることでございます。例えば、ラスベガスで去年の十月に起きた銃の乱射事件というのがありましたけれども、これは、五十八名死亡で、五百四十六名が重軽傷を負うという大変ショッキングな事件でございました。
 もちろん、カジノができたからすぐこういう事件が起きるわけではないんですけれども、設置予定だというふうになってきた住民の方からすれば、大丈夫なのかな、そういう心配も当然出てくるだろうと思います。
 こうした銃器犯罪等を含めた犯罪への対策はどのようにお考えでいらっしゃるでしょうか、また事業者と警察との連携をどのようにこれから担保されていくか、御答弁をお願いいたします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR整備法案では、カジノ施設及びその周辺における犯罪発生の予防ですとか秩序維持を図る観点から、まず第一に、暴力団員等のカジノ施設への入場を禁止するとともに、カジノ事業者に対しても、暴力団員等を入場させることを禁止し、そしてその違反については罰則を科することとしております。
 また、第二に、カジノ施設の利用が不適切であると認められる者についても、カジノ施設の利用の禁止、制限の措置を講ずるほか、カジノ施設及びその周辺における監視ですとか警備の実施等の秩序維持措置を講ずることをカジノ事業者に義務づけることとしております。
 これらの措置を講ずるに当たりましては、犯罪発生時における都道府県警察との連絡体制ですとか、あるいは防犯訓練における事業者と当局との協力体制を確保する、あるいは暴力団員等や不適切者の排除の際に必要に応じて都道府県警察に対してカジノ事業者から照会を行うといった形で、カジノ事業者が警察と連携することを想定しております。
 このほか、区域整備計画におきましては、カジノ施設の設置、運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策及び措置を記載することとなっておりまして、区域整備計画の作成に当たりましては、犯罪の発生の予防等の観点から、認定都道府県等は都道府県の公安委員会や立地市町村等と協議をするということにしておりまして、これによって都道府県公安委員会など関係行政機関との連携を確保することとしております。
○森田委員 重ねての質問なんですけれども、海外からの犯罪者であったり、あるいはそれと推測される者への備えはどうなっているでしょうか。こちらについても、事業者と関係当局との関係についてお答えいただきたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 海外から来訪するお客さんと、その犯罪防止についての御質問がございました。
 一般論でございますけれども、我が国に上陸しようとする外国人が、日本国内及び国外を問わず、罪を犯して一定の刑罰に処せられたことがあるなど、入管法上の上陸拒否事由に該当すると認められる場合には上陸を拒否されることになるというふうに承知をしております。
 その上で、先ほども御説明いたしましたように、カジノ施設における犯罪の発生の予防や秩序維持を図る観点から、カジノ事業者に対しましては、暴力団員などをカジノ施設へ入場させることを禁止することに加え、カジノ施設の利用が不適切であると認められる者による利用の禁止、制限措置などを講ずることを義務づけ、事業者が必要に応じて都道府県警察と連携することを想定しております。
 それから、区域整備計画におきましては、有害な影響の排除を適切に行うための必要な措置、施策を記載することにしておりまして、先ほども触れましたけれども、犯罪発生の予防等の観点から、認定都道府県等と都道府県公安委員会など関係行政機関との連携を確保するということになってございます。
○森田委員 ありがとうございました。
 あくまで、事業者の主体的な取組によるというようなところになってくるのかなというふうに思っております。
 ただ、これが大都市だったらいいと思う。まあ、いいと思うということはないんですけれども、大きな組織が、警察あるいは関係当局もあると思うんですけれども、例えば地方のリゾート地など、あるいは島といったところを考えてみると、なかなか特別なことをする人員、組織がないといったようなこともあるのではないかなと思います。
 ぜひ、こういった国や関係機関の対応というところも、この計画の中も含めた形で担保する必要があるかなと思っておりますので、考慮すべきであるというふうに触れさせていただきたいと思います。
 続きまして、ギャンブル依存対策についてお伺いをさせていただきます。
 まず、お金を借りるということに関して、カジノ施設にATMあるいはお金を借りられるような施設、窓口、こういったものの設置が認められるかどうかということについて御答弁をお願いします。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、御質問のATMについてでございますけれども、政府のIR推進会議の取りまとめにおきましては、カジノ施設内におけるATMの設置を禁止すべきとされていますことを踏まえ、カジノ施設内においては設置を認めないこととしております。
 また、カジノ事業者によるお客さんへの金銭の貸付けにつきましては、貸付対象をまずは外国人非居住者にする、又は、日本人等であれば、一定以上の金銭をカジノ事業者に預託できる資力を有する者に限定するとともに、いずれの者に対する貸付けにおきましても、顧客の返済能力に関する事項を調査し、その結果に基づいて顧客一人一人につき貸付限度額を定めなければならないという形の義務づけをした上で、極めて限定的に認める制度を御提案申し上げております。
 また、カジノ事業者が貸付業務を第三者に委託することも認めないということを考えてございます。
○森田委員 ありがとうございました。
 先日の参考人質疑のときも、やはりお金を借りられないことが大事だという御発言がありましたので、ぜひ、このあたり、考慮に入れていただきたいと思います。
 次に、依存で悩む方からの相談やあるいは問題への介入ということで、保健師さんの配置あるいは増員、こういったお考えはあるでしょうか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 法案におきましては、カジノ事業者に対して、入場者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制を整備することを義務づけております。
 具体的には、依存に関して、入場者や家族からの相談に応じられるよう専用の窓口を設け、カウンセラー等、専門的に対応できる人材が配置されることを想定しております。
 また同時に、区域整備計画の中では、カジノ事業者である事業者の取組に加えまして、都道府県等が実施する、カジノの設置、運営に伴う有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策、措置を記載することにしております。
 したがいまして、具体的な内容は整備計画をつくる都道府県等が検討することになりますけれども、その中で、都道府県のイニシアチブで保健所などにおける相談体制などを強化するといったことも想定されるところでございます。
○森田委員 ありがとうございました。
 この前、参考人の西村さんの御説明によれば、問題ギャンブラーというような、ちょっと広い枠組みの中でそういった方の相談に乗れるという体制が必要だと思っておりますので、周辺自治体も含めた体制の整備を求めさせていただきます。
 それから、教育とか予防の観点なんですけれども、適切な遊び方あるいはリスクを認識したよいプレーヤーを育てていくという視点での教育が必要だと思うんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 法案の中では、まず、カジノ事業者に対しまして、カジノ行為の方法などを記載したカジノ施設利用約款の作成を義務づけて、それをカジノ事業免許申請時の審査対象としております。また、カジノ施設利用約款に基づきまして顧客にカジノ施設を利用させるとともに、その内容について顧客に提供することをカジノ事業者に義務づけておりますし、また、カジノ行為に関し、その公正性を確保して、顧客の利益が不当に害されることのないよう、カジノ行為の方法などの顧客に参考となるべき情報を提供することを義務づけることとしております。
 カジノ事業者に対しましては、カジノ施設の利用に関する利用者の適切な判断を助けるための措置を義務づけることともしておりまして、具体的には、入場者が依存について注意しながらカジノ行為をできるよう、カジノ施設内にポスターを掲示するなどの方法によって依存に関する注意喚起を行うことを想定してございます。
○森田委員 事業者がそういうことを行うということですけれども、ぜひ、学校であるとか職場であるとか地域であるとか、そういったところを含めたつき合い方を教育していくといった姿勢を持つことが必要だと思いますので、そんな体制づくりを求めさせていただきます。
 最後に、今までのようなことを踏まえて大臣にお伺いしますけれども、カジノへの依存対策は政府としてどのように進めていくお考えでしょうか、御答弁をお願いします。
○石井国務大臣 IR整備法案では、カジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除に関しまして、国及び地方公共団体の責務として明確に位置づけるとともに、国の基本方針及び都道府県等の実施方針に基づき、区域整備計画や実施協定において都道府県等及びIR事業者が実施する施策及び措置を記載することを義務づけておりまして、こうした制度的枠組みを通じまして依存防止対策が適切に講じられていくことになります。
 さらに、本法案におきましては、具体的な依存防止対策といたしまして、IR区域数の限定やカジノ施設の規模の制限、一つのIR区域におけるカジノ施設の数を一つに限定すること、日本人等を対象とした一律の入場回数制限や入場料の賦課、依存防止規程に基づく本人、家族の申出等による利用制限措置や相談窓口の設置、日本人等に対する貸付業務や広告、勧誘等の誘客時における規制といった重層的、多段階的な取組を制度的に整備しております。
 加えて、ギャンブル等依存症に関する医療・回復支援や学校教育等における取組につきましては、政府において既に関係閣僚会議を立ち上げ、昨年八月に強化策を打ち出したところでありまして、患者が必要なときに早期に相談や治療を受けられる環境の整備等を推進しているところであります。
 カジノ行為への依存防止に当たりましては、こうした制度や取組を通じて万全な対策を期してまいりたいと考えております。
○森田委員 ありがとうございました。
 カジノも含めた包括的な対策をとっていただくことを求めて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○山際委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 カジノ実施法案、いわゆるIR実施法案について質問をいたします。
 カジノ解禁については、国民世論は反対が多数であります。例えば、共同の三月三、四日の調査では、カジノ解禁に賛成が二六・六%に対して、反対が六五・一%。また、朝日の四月十四、十五日の調査では、カジノ法案を成立させるべきは二〇%で、必要はないというのが七一%であります。
 大臣にお尋ねいたしますけれども、このように、カジノ解禁について国民世論は反対が多数であります。その理由は何だとお考えでしょうか。
○石井国務大臣 IRにつきましては、カジノばかりに焦点が当たりがちなことから、さまざまな弊害を心配する声が世論調査に反映されているのではないかと思われます。
 カジノの設置につきましては、依存症防止対策、犯罪・治安維持対策、青少年の健全育成対策として厳格な入場規制や広告・勧誘規制など、重層的かつ多段階的な措置を講じているところであります。
 政府といたしましては、IR推進法及びその附帯決議に基づき、IR整備法案の策定に当たりまして、その制度の大枠についてパブリックコメントや説明会を実施し、国民の皆様の意見を丁寧に伺う機会を設けてまいりました。
 引き続き丁寧に説明を行うとともに、世界最高水準の規制の執行体制の整備等を着実に実施いたしまして、依存症防止対策などに万全を期しながら、世界じゅうから観光客を集める滞在型観光を推進してまいりたいと考えております。
○塩川委員 いや、大臣は質問に答えていないんですけれども、反対が多数だ、その理由は何かと聞いているんですよ。対策の話は聞いていないんです。
 大臣も言っていたように、国民の意見は丁寧に伺ってきたと。要するに、国民はどんな意見を言っているのか、反対だという理由は何なのか、その点をもう一回答えてもらえますか。
○石井国務大臣 冒頭答えたと思いますが、IRについては、カジノばかりに焦点が当たりがちなことから、さまざまな弊害を心配する声が世論調査に反映されているのではないかと思われますと先ほど答弁をさせていただいたところであります。
○塩川委員 じゃ、何でカジノに焦点が当たるから反対が多いんですか。
○石井国務大臣 IRは、カジノだけではなく、MICE施設等さまざまな誘客施設が備えられた総合的なリゾート施設であります。そのIRの全体像がなかなか知られていないというところに、やはり一つの要因があるのかなというふうに思っております。
○塩川委員 いや、だから、IRの話じゃなくて、カジノの解禁の話をしているわけですよ。カジノ解禁に反対だという国民多数の意見、それはなぜだと思いますかと聞いているんです。
○石井国務大臣 カジノを単体で解禁するわけではありません。あくまでもIR、統合型リゾートの中の施設としてカジノを解禁する、なおかつ、これがさまざまな弊害防止対策を行っている、そのことについてまだ十分知られていないのではないかなというふうに思っておりますので、今後とも丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。
○塩川委員 いや、IRにカジノが含まれるのははっきりしているんですよ。そのカジノの解禁に反対だという声が多数なんだから、カジノ解禁反対というその国民多数の理由は何だと考えているんですかということをお聞きしているんです。単純な話なんです。何で答えられないんですか。
○石井国務大臣 ですから、カジノを単体で解禁するのではなくて、IRの一部として実施をするということが十分に知られていないのではないかと思っております。
○塩川委員 だから、十分に知られていないということを前提に、じゃ、何で反対なのか。
○石井国務大臣 十分に知られていないから反対が多いのではないかと思っているということであります。
○塩川委員 だって、知られていなければ反対のはずもないじゃないですか。知られていないんだから。
○石井国務大臣 ですから、繰り返しになりますけれども、IRの中で統合型リゾートの一つとしてカジノがあるということが十分に知られておられずに、カジノ単体で解禁されるのではないかというふうにお思いの方が多いのではないかというふうに想像をしております。
○塩川委員 いや、ですから、カジノが入っているんです、IRは。そのことが、IR全体の話が知られていないという話、それはそれとしてあるわけだけれども、カジノがあるからですよ。カジノがあるから反対だと言っているわけだから。
 その理由について、だって、具体的にこの後皆さんに説明するんだったら、そこの部分は欠かせないじゃないですか。どういうふうに説明するということですか。
○石井国務大臣 これまで重ねて答弁してきたとおりであります。
○塩川委員 いや、ですから、答えていないんですよ。
 そもそもカジノ解禁について反対が多数だということは出ているわけですから、その理由を端的に聞いているんですよ。もう一回。
○石井国務大臣 これまで答弁してきたとおりであります。
○塩川委員 そんなのじゃ、説明になっていないですよ。こういったことを繰り返すから、国民の理解が得られないんじゃないですか。こういう答弁だから、国民の理解が得られないということになるじゃないですか。
 この対応策で、大臣が言っていたように、ギャンブル依存の問題とか、治安の悪化の問題とか、青少年の健全育成の心配だとか、結局、こういうところがあるから反対の声が多数であるわけで、国民の中には、カジノ、ギャンブルは依存症、経済破綻、地域社会の荒廃をもたらすことへの懸念がある、それが反対が多数の理由であるわけです。
 大臣に重ねてお尋ねしますけれども、そもそもギャンブルというのは、抑止、抑制すべきものじゃないでしょうか。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。
 政府といたしましても、今、国会におきまして、ギャンブル等依存症の対策を強化するための法制について御議論をいただいているものというふうに理解をしております。
 これは、IR推進法、議員立法でございましたけれども、の成立を機会といたしまして、その附帯決議などで、既存のギャンブル依存症などについて抜本的に取組を強化すべきであるという御決議をいただきまして、それをもとにして、政府におきましても、依存を防止し、そしてギャンブルのことで生活を破綻させ、あるいは経済的な生活、社会生活に悪影響を及ぼしている方を一人でも少なくするための措置に取り組んできているところでございます。
 したがいまして、今、国会を挙げて、それから政府も含めて、ギャンブル等による悪影響に対して真っ正面から向かって抜本的な対策を強化しなければいけない、そういう流れにあるということは重々理解してございます。
○塩川委員 附帯決議の話とかされましたけれども、既存ギャンブルの依存症対策、抜本的強化をするという話ですけれども、大臣にもう一回聞きますよ。そもそもギャンブルは、抑止、抑制すべきものじゃないんですか。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。
 我が国における賭博法制につきましては、もちろん刑法にあります賭博に関するルールをベースといたしまして、これまでも議員立法などにより各種公営競技法がつくられてきて、その法制のもとで公営競技などが行われているというふうに理解をしているところでございます。
○塩川委員 だから、公営ギャンブルとかパチンコについても依存症対策のためにはしっかり対策をやりましょうと、この前の法案の審議のときにも提出者の方は言っていたじゃないですか、依存症者を減らすんだと。そういう目的でやるわけでしょう。
 だから、ギャンブルそのものについて、抑止、抑制すべきものというのは当然じゃないですか。大臣、お答えください。
○石井国務大臣 現行法上、カジノ行為については刑法等で禁止をされているということかと存じます。
○塩川委員 ですから、禁止されているカジノ、ギャンブルについては抑止、これも許されないと。当然のことながら、そういうギャンブルは抑止、抑制するものだというのは当然のことですよね。
○石井国務大臣 IR推進法の附帯決議では、刑法等の賭博に関する法制との整合性が図られるよう、目的の公益性等八つの観点から十分な検討を行うこととされたところでありまして、本IR整備法案につきましては、この八つの観点から具体化した諸制度を整備したところでありまして、刑法が賭博を犯罪として規定している趣旨を没却するものではなくて、法秩序全体の整合性は確保されているものと考えております。
○塩川委員 単純な話にお答えにならないというのは何なのかということがそもそも問われるわけですけれども、賭博、カジノについては犯罪で、禁止されているということですから、当然そういうギャンブルというのは許されるものではない、当然のことながら、抑止、抑制すべきもの、当たり前の話であります。
 大臣に重ねて伺いますけれども、こういった既存ギャンブルに加えて、新たなギャンブルであるカジノを合法化することで、これは結果として、新しいギャンブルを始めるわけですから、ギャンブル依存症がふえることになりますよね。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど御答弁申し上げましたように、我が国の賭博法制の展開を振り返ってみますと、もちろん刑法がベースにあることは間違いないことでございますけれども、そのときそのときの公益上の政策目的などに鑑みまして、例えば競馬でございますれば、畜産を振興する、あるいは戦後すぐの地方公共団体の財源を確保していく、そういう公共政策の目的に沿った形で公営競技を行うという法制がつくられてきたものだというふうに考えております。
○塩川委員 だから、公営ギャンブルは、公共政策の目的に沿っていわば賭博ではないといった形での整理をしているわけですけれども、その話を聞いているんじゃないんですよ。
 そもそも、新しい類型のギャンブルであるカジノを始めることになれば、そこでのギャンブル依存症者はふえることになりますよねという話ですよ。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 まさしく塩川委員御指摘のとおりでございまして、これまでの我が国のギャンブル法制といいますか賭博法制につきましては、そのときそのときの公共政策上の目的に応じて、どのような制度設計のもとで刑法が禁じている事実行為を開催することができるかという観点から法制度が形づくられてきたものだというふうに考えてございます。
○塩川委員 違法性の阻却の話を聞いているんじゃないんですよ。それはまた後で聞くから。
 そもそも、新しいギャンブル、カジノを始めれば、そこで新しいギャンブル依存症者がふえることになるんじゃないですかと、そのことについての確認を大臣にお聞きしているんです。
○石井国務大臣 それは明確にはお答えできないと思います。
○塩川委員 信じられない答弁ですね。じゃ、何でこの法案の中に依存症対策とかカジノ規制が入っているんですか。そんな当たり前のことが何で言えないのか。もう一回。
○石井国務大臣 ギャンブル依存症が全体としてふえるか減るかという御指摘かと思いますけれども、必ずしも、IRをつくったからといって全体としてギャンブル依存症患者がふえることにはならないというふうに思っています。
○塩川委員 だから、全体の話は聞いていないんですよ、全体を減らすのは当たり前なんだから。
 既存ギャンブルやパチンコのを減らすというのは、依存症対策、当然のことであるわけで、聞いているのは、新しい類型、今までやっていない新たなギャンブル、カジノを始めるんですから、そこで新しい依存症者がふえることになるんじゃないか、そこの話を聞いているんですけれども、そう思いませんか。
○石井国務大臣 塩川委員の当初の御質問は、全体としてギャンブル依存症患者がふえるのではないかというふうに受けとめたから、それは明確にはお答えをできない。
 だから、それはそうだと思うんですよね。公営ギャンブルもありますし、パチンコもありますし、今後IRもつくりますけれども、ギャンブル依存症対策もこれからしっかりやりますから、全体としてふえるかどうかは明確ではないというふうに思っています。
○塩川委員 だから、全体の話は聞いていません。全体の話は聞いていないんです。新しい類型であるギャンブルのカジノを始めることによって、そのカジノに伴う依存症者がふえることになるんじゃないですかと、そこを聞いているんです。そこをはっきり答えてください。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。
 塩川委員お尋ねの点につきましては、IR推進法案を国会で御審議いただいているとき以来国会でも議論になり、そのための万全の対策をすべきだという附帯決議がなされたものだというふうに理解しております。
 そういう意味では、国民の中に、あるいは国会の中に、新しい形での賭博行為を社会の中につくっていくということになればそういう依存がふえるのではないかという懸念があることは重々承知しているつもりでございます。
○塩川委員 ですから、依存症者がふえる懸念があるということで、やはり多くの方が心配になっているというのは、現に、新しいギャンブルであるカジノを始めれば依存症者がふえるということが見込まれるからであります。何で、こんな当たり前の基本のところでこんな時間がかかるのかと言わなければならないんですけれども。
 大臣にお尋ねします。こういった国民多数が反対をしているカジノを、IRと言いかえてもいいですけれども、なぜ推し進めるんでしょうか。
○石井国務大臣 政府といたしましては、議員立法で成立をいたしましたIR推進法において、カジノを含むIRの整備推進が国の責務とされております。ですから、法律上、国は、IRの整備推進が責務とされているわけであるということが一つございます。
 それから、カジノ収益も活用して、MICE施設等のさまざまな誘客施設が一体となった国際競争力を有するIRを整備することによりまして、これまでにないような国際的な展示、会議ビジネスを展開し、新たなビジネスの起爆剤とする、日本の伝統、文化、芸術を生かしたコンテンツの導入により世界に向けた日本の魅力を発信する、これらにより、世界じゅうから観光客を集める滞在型観光モデルを確立することを実現いたしまして、我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となることが期待をされているところであります。
 一方で、カジノの設置につきましては、今御指摘もありましたようなさまざまな弊害を心配する声もあることから、依存症防止対策、犯罪・治安維持対策、青少年の健全育成対策として厳格な入場規制や広告・勧誘規制など、重層的かつ多段階的な措置を講じているところであります。
 今後、魅力ある日本型IRを実現するために、世界最高水準の規制の執行体制の整備等を着実に実施し、依存防止対策などの課題に万全の対策を講じながら、観光先進国の実現に向けまして、世界じゅうから観光客を集める滞在型観光を推進してまいりたいと考えております。
○塩川委員 今、お話の中でも、国際競争力、そういう中で、世界で勝ち抜くMICEビジネスの確立ですとか、滞在型観光モデルの確立とか、世界に向けて日本の魅力を発信するとか、こういったIRの役割を強調されておられるわけですけれども、そうなると、そういった国際競争力に資するような、観光先進国となり得るような、そういったIRの実施法案というのは、結果として、当然、その中核にカジノがエンジンとしてあるわけですから、抑止すべきギャンブルというのを奨励することになってしまうんじゃないのかと思うんですが、率直にどうですか。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。
 ただいま石井国務大臣からIR制度を整備する趣旨について御答弁がございましたけれども、まさしくIRは、カジノをIR事業全体の収益源とするという位置づけではございますけれども、その収益を活用して、さまざまな誘客施設を展開することにより、これまでにないビジネスチャンスを日本につくったり、あるいはこれまでにない形で日本の観光資源の魅力を世界に向けてアピールする、そういう舞台を提供するものだというふうに考えてございます。
 したがいまして、IRで実現されるこういうノンゲーミング部分の付加価値、これは、まさしく究極のIR制度の目的であります、日本を観光先進国にしていく原動力にするということでございまして、そのためにIR制度が設計されているというふうに理解してございます。
○塩川委員 ですから、観光先進国の原動力となるようなIRは、その収益のエンジンはカジノですから、IRの収益源のかなめであるわけです。
 結局、IRを推進するということは、抑止すべきギャンブルというのを結果として収益源として奨励することになるんじゃないですかということを聞いているんですけれども、大臣、いかがですか。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。
 先ほど御答弁申し上げましたように、IR制度の究極の目的は日本を観光先進国に引き上げていくということでございまして、それを実現するためのものとしてIR制度を設計しておりますし、また、そこでさまざまな事業を展開していく際の民間事業資金を獲得する一つの方法としてカジノも位置づけられている、そういう形でございます。
○塩川委員 観光先進国に引き上げるためにカジノ解禁を国民は認めているわけじゃないんですよ。だから、国民の多数はギャンブルによる経済振興に反対だというのがやはり実態ですから、そここそ踏まえるべきだということを申し上げておくものであります。
 次に、そもそも賭博行為であるカジノは違法であるわけですけれども、その理由についてもう一回確認したいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR整備法案は、IRの推進法に基づきまして、カジノ施設を含む特定複合観光施設を設置する区域を整備するための法制上の措置でございますので、これは、カジノ単体の整備のための制度を設計するものではございません。
○塩川委員 そもそも、単体でのカジノを整備しない、整備するものではないのは当たり前の話で、賭博であるカジノは違法だ、その違法性の阻却の話を聞いているわけです。
 刑法の賭博禁止のもとで特別法で実施されている公営ギャンブルというのは、八要素の話も先ほどやりとりがありましたけれども、公設、公営で公益を目的とするという極めて限定的な条件で、特例として認められてきているわけです。
 今回のIRの場合でいえば、民間事業者がみずからの私的利益のためにカジノを開設することがどうして許容されるのか、そういう整理はどうしていますか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねの点は、先ほど法務省の刑事局の方からも御答弁がありましたように、法務省の見解によりますと、新たな賭博法制を考える場合には、刑法が賭博を禁じているその法の趣旨を、刑法の趣旨を没却しない新たな法制度になっているかどうかということを確認する際、この八つの観点からの考察を総合的に行うというふうに伺っております。
 今のお尋ねでございますけれども、特に、この八つの観点のうち、運営主体等の性格ですとか、あるいは運営主体に対する公的な管理監督の仕組みが新しく提案されている法制度の中でどれだけきちっとセーフティーネットがつくられていて、それが刑法が賭博を禁じている趣旨を没却しないものになっているかどうかという観点を踏まえて制度設計がなされておりますし、また、先ほどの法務省の答弁によりますと、法務省としても、今回の御提案申し上げている制度設計案は、この八つの観点からの考察をした上で、刑法が賭博を禁じているその制度の趣旨を、法の趣旨を没却するものではない、そういう意味で整合性がとれているものだと判断しているという御答弁があったというふうに理解をしております。
○塩川委員 法務省の答弁で、八つの要素それぞれの説明がありました。目的の公益性のところでは、例えば観光や地域経済振興とか財政への貢献もあるでしょうけれども、そういった公共性があるんだということでの説明です。これは、推進法の第一条でも、観光及び地域経済の振興に寄与、財政の改善に資するというものであれば、いわばカジノは許容されるというたてつけになっているということです。
 そういうことは、民間企業がカジノ行為を行うことで観光に貢献し、雇用や地域経済の振興に寄与し、多額の納税などを通じて財政改善に資すればカジノはオーケーという理屈ということですかね。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 新しい法制度を賭博法制として検討する際には、法務省の答弁によりますと、八つの観点からきちんと確認をしていく、総合的に考察をしていくということでございますので、今、塩川委員からは目的の公益性とそれから運営主体の性格などの御指摘がございましたけれども、そのほかにも、収益の扱い、先ほどの法務省の答弁によりますと、カジノ収益を内部で還元して、ゲーミング以外のさまざまな誘客施設を通じて観光、地域振興、経済の振興を図る、それからさらには、カジノ収益そのものが、国庫ないしは地方に対する納付金として、社会還元を通じて公益を実現するものになるといったようなことも触れられているわけでございます。
 そのほかにもこの八つの観点がございますので、それらを総合的に考察して、先ほどの法務省の答弁によれば、刑法が賭博を禁じている、刑法の趣旨を没却するものにはなっていない、整合性がとれている、そういう御答弁があったものというふうに理解をしております。
○塩川委員 公共政策の話でも、さっき一条の答弁でもやりとりがありました。
 今回のIRにおいては、やはり公共政策としてのIRとして、MICEビジネスの話や滞在型観光モデルや日本の魅力発信、こういうスキーム、こういうものが政策目的に合致をしているということで、賭博も合法化できるというスキームになるわけです。これは、その解釈ですと、どんどんどんどん広がっていくんじゃないのかなという懸念がするわけであります。
 この点についてはまた改めて議論したいと思うんですが、そもそも、今回のIRの制度設計についてはシンガポールのIRを大きく参考にしているということは一つの事実だと思うんですが、その点はよろしいですか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 はい。シンガポールを含め、カジノの規制、そしてカジノの事業の廉潔性を保つための制度的な取組、あるいは依存防止のための取組、またマネロン対策を講ずるという点からの取組、そういうものが世界で非常に高いレベルにある諸国の制度を参考にさせていただいております。
○塩川委員 シンガポールも参考にしているということです。
 昨年の七月、IR整備推進会議の取りまとめでは、カジノの施設面積について、上限値(絶対値)でカジノ施設の面積の規制を設けるべきであるとしていましたが、しかし、法案では、上限規制ではなく、IR施設床面積の三%以内となっています。これはなぜでしょうか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 カジノ施設の規模の規制につきましては、そもそも、IR推進法の附帯決議におきまして、国際的、全国的な視点から、真に観光、地域経済の振興の効果を十分に発揮できる規模のものとして、その際、複合観光施設全体に占めるカジノ施設の規模に上限等を設けるということが御決議されていたことも踏まえまして、これまで制度設計を検討してきたことでございます。
 この法案の中におきましては、カジノ施設のカジノ行為区画のうち専らカジノ行為の用に供される部分の床面積の合計につきまして、IRの規模をあらわすものとして、IR施設全体の延べ床面積を基準としてその一定割合以下に制限することが適切であるという考えに基づいて法案を作成しているところでございます。
 御指摘のとおり、この上限値を絶対値とする考えもあり得ますけれども、IRの立地地域や規模が現時点では未確定だということでございまして、そういう状況の中では、そういう絶対値の上限を設けることによりカジノ事業の収益を活用して整備されるIRの施設規模が制限される可能性もあり、そういう意味では、IRを通じて達成することができるかもしれない公益の部分について制約要因になり得るかもしれない、そういう考慮の上で現在のような御提案になっている次第でございます。
○塩川委員 時間が参りましたので、次回に回したいと思います。
 終わります。ありがとうございました。
○山際委員長 次に、浦野靖人君。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いをいたします。
 まず最初に、私は、個人的には、ギャンブルは全く興味がありません。今までラスベガスに一度行ったことはありますけれども、それは、大阪府議会議員の時代、百聞は一見にしかずということで、視察を議会でしました。原田憲治先生もそのとき同じ府議会の仲間でしたので、先輩でしたので、一緒に行かせていただいた。本当に今思えば懐かしい記憶なんですけれども。
 そのとき、既にラスベガスは、カジノはもちろん盛んでしたけれども、しかし、いわゆるカジノのイメージ、例えばマフィアが絡んでいるんじゃないかとか、カジノってすごく治安が悪いんじゃないかとか、そういう一般的なイメージというのは私も非常に持っておりましたけれども、初めてラスベガスに行かせていただいて驚いたのは、アメリカって治安が悪い国ですよね、比較的。比較的というか、かなり悪いですね。夜なんて一人じゃ絶対歩かない方がいいというような国ですけれども、その当時でも、もう十年以上前の話ですけれども、ラスベガスだけは、アメリカでも珍しい、親子連れで夜でも歩ける町の一つだったんですね。治安が、アメリカの中で一番いいと言っても過言じゃないぐらい、いい町であったということなんですね、そのときのラスベガス。今でも、この間大変残念な事件がありましたけれども、それでもラスベガスは比較的治安のいい町です。
 ラスベガスのそういうコンサルティングをされている方からいろいろ勉強させていただきました。その当時、既にラスベガスでもカジノ産業は斜陽産業になりつつあって、もう市の収入のほとんどは、カジノではなくて、いわゆる国際見本市、ああいったところからの収入がほとんどだということでした。
 私は初めてそのときに、ああ、自分の思っていたイメージというのは、本当に、今までの例えば映画だとかそういったもので植え付けられた、いわゆる一般的なイメージだったんだなと。私は、だから、ラスベガスへ行ったときに、ちょっと自分の思っていたのと違うかったなというのははっきり思いました。
 ただ、私も、さっき言うたみたいに、ギャンブルはそんなに好きじゃありませんので、後学のために行きはしましたけれども、そんなに高額ではないですけれども、ラスベガスに貯金をして帰ってまいりました。まあ、まだ取り返せていないのであれなんですけれども。
 我が党日本維新の会は、IRを推進していこう、経済政策として推進をしていこうと。反対をされている方々がもちろんカジノにひっかかるというのは、非常に私も理解はできます。理解はできますけれども、私が思っているIRのイメージというのは、これまでも、午前中の答弁もさまざまされているとおりで、基本的には、MICE、観光ですね、観光に資するそういった施設が大多数、大きな部分を占めていて、その中についでにカジノがあるというイメージが私のIRのイメージです。
 我々はやはり、それを大阪で経済の一つの核として誘致をしたい、そしてそれが、大阪、ひいては関西、そして日本の経済のエンジンの一つになるんだろうというふうに思って、今まで取り組んでまいりました。
 確かに、直近の世論調査とかで、先ほどあったように、反対をされる方も、たくさん声はあります。しかし、我々、大阪で選挙を戦ってきた人間としては、そもそもIRも公約に掲げて戦ってきた。自民党さんもそうですけれども、我々も、公明党さんもそうです、少なくとも、私の知る限り、その三党は、それで選挙を戦って、しっかりと信託を受けてこの場にやってまいっております。ですから私は、進めるべきだというふうに、それははっきり断言をしておきたいと思います。
 それで、カジノ、これは聞くところによりますと、二十一年ぶりのゼロからつくる法案だということで、非常に政府も苦労されたということをお聞きしています。介護保険法以来の非常に大きな法案だということなんですね。私は、やはり、ギャンブルのことが話題になっておりますので、しっかりとそういうことを捉えて、ギャンブル依存症に対する対策だとか依存症にならないような対策だとか、そういった本当に非常にさまざまなたくさんの仕掛け、仕掛けといいますか、ものをこの法律に書き込むことによって、世界で一番厳しいIRの法律になるというのは本当にいいことだと思っております。
 与党のプロジェクトチームなどでも、本当にさまざまな議論がなされていました。納付金率、カジノ入場制限、こういった重要な論点について、本当に非常に精力的な議論がされておりました。我々は野党の一員ですので、それに対して口出しがなかなかできませんでしたけれども、本当にそういった議論を経た中で出されてきた法案、非常に敬意を表したいと思っております。
 その上で、今回の法案でちょっと気になっている件を確認していきたいと思っております。
 一つ目は、これは事業者が当初、大規模な投資をしていただくことになります。PFIなどでもそうですけれども、やはり、長期にわたってこの事業が継続的に、しかも安定的に運営されるという担保、確保がされていることが条件になってくると思います、そういう大きな投資は。
 今回の制度設計で、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、シンガポールを参考にしている部分が結構ありますけれども、シンガポールなんかでは三十年間の営業権が付与されている。今回、我々も、このIRの事業は、何十年、数十年にわたって、長期的な取組でまず話がスタートするということを認識しているんですけれども、その認識で構わないか、答弁をいただきたいと思います。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。
 浦野委員御指摘のとおり、IR整備法案は、IR区域の整備を推進することによりまして、我が国において国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現し、もって観光や地域経済の振興に寄与することを目的としております。
 このような目的に鑑みますと、IR事業者が、都道府県等を始め地域の関係者と、IR区域の整備の意義ですとかあるいはその目標について共有をして、IR事業を長期にわたって継続的かつ安定的に実施することは望ましいものだというふうに理解、認識をしているところでございます。
 一方、IR区域の整備は、地域における経済、雇用情勢などに大きな影響を与えますことから、本法案では、IR事業者と都道府県等が共同して区域整備計画を作成するに当たりましては、地元において十分な合意形成を図るとともに、地元の合意を得た区域整備計画に従ってIR事業を実施することをIR事業者に義務づけております。
 このような趣旨に鑑みますと、IR事業者は、IR事業の実施を通じて観光や地域経済の振興に積極的に貢献するとともに、カジノ事業の実施に伴う弊害対策に万全を期することにより、健全なIR事業に対する地元の皆さんの理解を深め、地元の積極的な協力が得られるように日々の運営で努めるということが肝要なのではないかというふうに考えている次第でございます。
 なお、浦野委員からは、シンガポールの例の言及がございましたけれども、シンガポールは、シンガポールのカジノ管理法に基づいてIRが設置されているということでございまして、法制度としては、基本的に、カジノを、どのように廉潔性を保った事業をしてもらうかということを法規制で定めております。
 一方、御提案申し上げておりますIR整備法案は、カジノを規制するカジノ規制法も無論でございますけれども、その収益をどのように活用して、それを日本の国益を増進するためにどのように使ってもらうかということを確保する、IR制度法の部分を含んでいるものでございますので、そういう意味では、シンガポールのカジノ管理法に基づいて行われているカジノの運営機関、当局との開発協定の期間が長くなっているものとは、少し制度設計の趣旨が違うということを御理解賜りたいというふうに存じます。
○浦野委員 ありがとうございます。
 法案の第十条で、区域整備計画の認定の有効期間が、当初が十年、更新が五年というふうになっていますけれども、当初の十年は、認定時点から十年なので、認定後に施設の設計、工事、こういったことが例えば五年かかるとしたら、実際の営業期間は五年間ということになりますよね。そうなると、以降の更新も五年刻みということですから、結局、五年の事業として短期で投資回収みたいなことになってしまうと、短ければ食い逃げされるような事業になりかねないなというふうに思うという部分がありまして、いろいろ長期的な取組であるかどうかというのを確認させていただいたんですけれども。
 一方で、例えば治安や依存症対策やインフラ整備、こういった経済的、社会的な効果も、やはり長期のスパンで考えないとその目的がなかなか達成できないというのは先ほども言わせていただきました。
 MICEは、そういった中長期的な取組、誘致活動、例えば国際見本市でも、六年、七年前ぐらいから計画を立てて、どこでやるかとか、そういう会場を世界じゅうで探し回っているようなところがあれば、やはり決まって実施するまでに相当な時間がかかりますよね。そういった中で、これが短期の話で終わってしまえば、そういったビジネスチャンスも失ってしまうんじゃないかというふうな懸念もしています。
 だから、長期的な取組を前提とするというのであれば、自治体と事業者がつくる区域の整備計画についても、有効期限にかかわらず、長期間をベースとしないといけないというふうに思うんです。
 例えば、それを何十年と、それは期間は別にして、長期間を想定した上で、区域整備計画を認めてもらえるのかというのをちょっと確認したいと思うんです。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 認定を受けた区域整備計画の有効期間についての御質問がございました。
 この区域整備計画につきましては、先ほども申し上げましたとおり、一定期間の事業の継続性及び安定性を確保するために、IRの政策効果をできるだけ早く発現させていただくという観点から、法律で認定の有効期間を定めております。これは、建設などに長い時間をかけて、いつまでもIRができなくて、そしてIRの効果が発現をしないということが起こらないようにという観点でございます。
 特に、最初の認定につきましては、委員御指摘のように、IR施設の建設ですとか事業免許の取得に一定期間を要しますことから、有効期間を認定の日から起算して十年という形で法定しているところでございます。
 したがいまして、最初の区域整備計画につきましては、当初の認定の有効期間である十年間におきまして、IR施設の工事を早期に完了させ、できるだけ早期にIRの営業を開始する内容であることが求められるというふうに考えている次第でございます。
○浦野委員 今お答えいただきましたけれども、もちろん、今お答えをいただいたことはそうだと思うんですけれども、それの前提となる計画を、十年間だけを決めてしまうんじゃなくて、二十年、三十年を事業者と決めた上での十年間だという認識で構わないということ。もう一度、済みません。
○中川政府参考人 御答弁申し上げます。
 浦野委員御指摘の、長期間の事業を行っていくための取決めといたしましては、法案の中で提案させていただいております実施協定がございます。そして、その実施協定の中では、これはもともと、認定を受けようとする都道府県等と民間事業者が交渉して、どのような体制、責任分担などでIR事業を今後運営していくのかということを設定いたします。IR事業を行うための最も基本的な枠組みともいうべきものでございますけれども、そういうIR事業の具体的な実施方法などを定めた実施協定を締結することにしております。
 この実施協定の記載事項としましては、協定の有効期間を定めることが義務づけられておりまして、そして、実施協定の有効期間をどうするかということにつきましては、事業者と都道府県等との双方の合意に基づいて、IR事業を長期間にわたって実施しようとする場合には、そういう合意に基づいて、実施協定において長期の期間を有効期間として定めることができるというふうに整理をしております。
 その上で、浦野委員が先ほどから御指摘をいただいている、区域整備計画の有効期間が最初は十年になっているということにつきましては、こういう、場合によっては長期の有効期間を持っている実施協定という枠組みの上に乗って、そして、最初の十年ではどういうIR事業を具体的に展開していきたいのか、そういうIR事業に関する具体的なビジネスプランをつくっているものが区域整備計画というふうに位置づけておりまして、この有効期間は、実施協定の合意期間が長い場合には、その一部をなす十年間、あるいは更新後は五年間のビジネス計画、IRビジネスプランを立てていくものだという形で理解をしてございます。
○浦野委員 ありがとうございます。
 続いて、区域整備計画の変更の位置づけについてお聞きいたします。
 先ほど言ったように、十条で、区域整備計画変更の際、都道府県の議会の議決などが、九条に定められている当初の区域整備計画認定手続と同様の手続が必要ということになっています。
 これは、IR事業そのものが、先ほどから答弁をいただいているように、長期的な取組であるという前提のもとで、途中で、しっかりそういった協定などで話し合い、合意されたようなことがちゃんとなされているかというチェックをする意味合いで設けられているものというふうに認識をしているんですけれども、それでいいでしょうか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 この法案では、IR事業者に対して、地元と十分な合意形成をした後、都道府県等と共同して区域整備計画、そして、この区域整備計画を適切に実施していくための体制について合意をする実施協定に従ってIR事業を展開していっていただくということを義務づけている次第でございます。
 そして、区域整備計画の実施状況につきましては、国土交通大臣が毎年度行う評価を行いまして、その評価の結果を区域整備計画の業務運営の改善に反映させていくことを義務づけているという次第でございます。
 これらを踏まえますと、IR事業者の義務が適切に履行されていて、そして区域整備計画が適切に実施されているかどうかといったようなことなどについて、国土交通大臣が一定期間ごとに確認をするために区域整備計画の認定更新の仕組みを設けているところでございまして、そういう意味では、今、浦野委員から御指摘がございましたけれども、実施協定の合意が長期である場合には、そういう長期の事業期間の途中でチェックをする意味合いでこの更新の制度を設けている、そういう趣旨に御理解賜って結構だというふうに理解しております。
○浦野委員 ありがとうございます。
 続いて、確認をしていきたいと思います。
 先ほども少しお話がありましたカジノの面積、三%のやつですけれども、これは、開業当初の面積に対して三%というのはわかりやすいんですけれども、IR施設が更に業績を上げて拡張していく、大きくなっていくといった場合に、この三%というのは、当初の床面積に対する三%のままなのか、それとも、設備、施設が大きくなった分の、更にその部分に対しても三%の面積がかけられて、カジノ面積はふえていくことができるのか、その点をちょっと確認をしたいと思います。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 区域整備計画に従ってIR事業を展開されていく中で、また毎年度の評価を受けていく中で、更に事業の拡大が可能であるという場合には、公益実現を更に膨らませていく観点から、区域整備計画を変更申請していただいて、その中で規定される、書き込まれるIR施設全体の規模が大きくなっていくということもあり得る制度設計になってございます。
 それで、このような場合、IR施設全体の延べ床面積が大きくなっていくわけでございますので、そういう意味では、三%にカジノの専らゲーミングに供される面積を規制するということにつきましても、いわば分母の方が大きくなっていくということでございますので、それに応じて、カジノ施設のカジノ行為区画のうち専らカジノ行為の用に供される部分の床面積の合計の上限も増加することになるというふうに整理をしてございます。
○浦野委員 ありがとうございます。
 我々、私は大阪の人間ですから、もう周知の事実ですけれども、IRを大阪で実現したいということで今までもいろいろ取り組んでまいりました。
 このIRを大阪以外の地域でも、これは三つまで、まずは三つまでということになっていますので、手を挙げる自治体、もちろんほかにも、大阪以外にもあるでしょうし、そういったところで、事業者と話合いをしていく中で、事業主からすれば、やはり、初めて日本でそういった事業に挑戦をするということで、リスクをどれだけ負うのか、そして、そのリスクをどれだけ自治体との協議の中で話合いができるのかというのは、結構大きな話だと思うんですね。
 大阪のように、大阪府も大阪市もこの話に前向きで、しかも、自治体としても非常に大きな自治体であるからこそ、できる話というのもたくさんあると思います。ただ、そういった自治体ばかりでないところでも、手を挙げて、このIRの実施に向けて議論ができる、わかりやすく言えば、ほかの地域でこういった話が本当にしっかりできるのかという思いも実は結構しています。
 そういった部分で、地方における立地について、インセンティブじゃないですけれども、何かこういったものがあるんだというものは今考えられていらっしゃいますか。
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 IR制度の設計につきましては、IR推進法の御議論のとき以来、全国的な観点から見ても、日本が国際競争力の高い、そして魅力ある観光政策を推進できる、そういうものにしていくという意識が明確になっているものかというふうに思います。
 そういう意味で、IRの基本理念といたしましては、地域の創意工夫及び民間の活力を生かした、国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現して、地域経済の振興に寄与するというものになっているのだというふうに考えております。
 これを受けて、誘致に御関心のある地方公共団体におきましては、競争力のある、そして魅力ある滞在型観光を実現できるような区域整備計画を立案していただくということが必要になってくると思っております。
 区域整備計画の認定に当たりましては、全ての都道府県又は政令指定都市が申請を行えることになっておりまして、大都市、地方都市によらず、認定基準を満たし、すぐれたものであれば、認定の上限数を超えない範囲で国土交通大臣からの認定を受けることができる制度としておるところでございまして、こういう趣旨を踏まえまして、各地域において、それぞれの特色があると思いますので、その特色を生かした創意工夫あふれる区域整備計画が作成されることを期待したいというふうに考えている次第でございます。
○浦野委員 本日はもう時間がこれでなくなりますので、一言。
 我々大阪は、IRを誘致しようと言っている土地は、もともと、大阪でオリンピックをということでつくった土地でした。それが、誘致に失敗をして、そのままずっと、利用されている地域も一部ありますけれども、大部分が利用されないまま、要は負の遺産として残っている部分で、それをいかに大阪の経済発展のために再生させようかというのが、IRを誘致していこうという話の一つだったんですね。
 だからこそ、我々はやはり、過去にそうやって失敗はしましたけれども、失敗をしたおかげと言ったら怒られますけれども、そのおかげで、そういった土地がしっかりと大都市の大阪のすぐそこにある、その土地を利用しない手はないということで、これはまだまだ議論は続く、あすも参考人質疑がありますけれども、しっかりと議論をして、政府が掲げる観光立国を実現したいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 質問を終わります。
○山際委員長 次回は、明三十一日木曜日午前八時十五分理事会、午前八時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時二十三分散会