第196回国会 予算委員会 第3号
平成三十年一月三十日(火曜日)
    午前八時五十八分開議
 出席委員
   委員長 河村 建夫君
   理事 柴山 昌彦君 理事 菅原 一秀君
   理事 田中 和徳君 理事 橘 慶一郎君
   理事 福井  照君 理事 宮下 一郎君
   理事 逢坂 誠二君 理事 津村 啓介君
   理事 竹内  譲君
      あべ 俊子君    穴見 陽一君
      井上 貴博君    伊藤 達也君
      石崎  徹君    石破  茂君
      今村 雅弘君    岩屋  毅君
      江藤  拓君    衛藤征士郎君
      金田 勝年君    亀岡 偉民君
      古賀  篤君    佐藤ゆかり君
      竹本 直一君    根本  匠君
      野田  毅君    原田 義昭君
      平井 卓也君    平沢 勝栄君
      星野 剛士君    村上誠一郎君
      盛山 正仁君    山口  壯君
      山本 幸三君    山本 有二君
      渡辺 博道君    阿部 知子君
      青柳陽一郎君    池田 真紀君
      岡本あき子君    落合 貴之君
      中谷 一馬君    長尾 秀樹君
      堀越 啓仁君    本多 平直君
      松田  功君    松平 浩一君
      山内 康一君    山本和嘉子君
      井出 庸生君    伊藤 俊輔君
      稲富 修二君    今井 雅人君
      小熊 慎司君    大西 健介君
      源馬謙太郎君    後藤 祐一君
      関 健一郎君    柚木 道義君
      伊佐 進一君    中野 洋昌君
      菊田真紀子君    原口 一博君
      広田  一君    赤嶺 政賢君
      藤野 保史君    遠藤  敬君
      杉本 和巳君    馬場 伸幸君
    …………………………………
   内閣総理大臣       安倍 晋三君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   総務大臣
   国務大臣
   (男女共同参画担当)
   (マイナンバー制度担当) 野田 聖子君
   法務大臣         上川 陽子君
   外務大臣         河野 太郎君
   文部科学大臣       林  芳正君
   厚生労働大臣
   国務大臣
   (拉致問題担当)     加藤 勝信君
   農林水産大臣       齋藤  健君
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      世耕 弘成君
   国土交通大臣       石井 啓一君
   環境大臣
   国務大臣
   (原子力防災担当)    中川 雅治君
   防衛大臣         小野寺五典君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (復興大臣)       吉野 正芳君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)       小此木八郎君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (消費者及び食品安全担当)
   (海洋政策担当)     江崎 鐵磨君
   国務大臣
   (少子化対策担当)
   (クールジャパン戦略担当)
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)     松山 政司君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)   茂木 敏充君
   国務大臣
   (地方創生担当)
   (規制改革担当)     梶山 弘志君
   国務大臣         鈴木 俊一君
   財務副大臣       うえの賢一郎君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 杉本 和行君
   会計検査院長       河戸 光彦君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   田和  宏君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    樹下  尚君
   政府参考人
   (警察庁交通局長)    桝田 好一君
   政府参考人
   (消費者庁次長)     川口 康裕君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           大泉 淳一君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    辻  裕教君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    鈴木 量博君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    太田  充君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       佐野  太君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           小林 一久君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  藤井 直樹君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  蝦名 邦晴君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  前田  哲君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局長)  深山 延暁君
   参考人
   (国立研究開発法人科学技術振興機構理事長)    浜口 道成君
   参考人
   (国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長)       古川 一夫君
   予算委員会専門員     石上  智君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月三十日
 辞任         補欠選任
  今村 雅弘君     穴見 陽一君
  古賀  篤君     井上 貴博君
  渡辺 博道君     亀岡 偉民君
  岡本あき子君     本多 平直君
  落合 貴之君     中谷 一馬君
  山内 康一君     池田 真紀君
  井出 庸生君     今井 雅人君
  稲富 修二君     源馬謙太郎君
  小熊 慎司君     伊藤 俊輔君
  大西 健介君     柚木 道義君
  後藤 祐一君     関 健一郎君
  篠原  孝君     広田  一君
  藤野 保史君     赤嶺 政賢君
  遠藤  敬君     馬場 伸幸君
同日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     今村 雅弘君
  井上 貴博君     古賀  篤君
  亀岡 偉民君     渡辺 博道君
  池田 真紀君     山本和嘉子君
  中谷 一馬君     堀越 啓仁君
  本多 平直君     岡本あき子君
  伊藤 俊輔君     小熊 慎司君
  今井 雅人君     井出 庸生君
  源馬謙太郎君     稲富 修二君
  関 健一郎君     後藤 祐一君
  柚木 道義君     大西 健介君
  広田  一君     菊田真紀子君
  赤嶺 政賢君     藤野 保史君
  馬場 伸幸君     杉本 和巳君
同日
 辞任         補欠選任
  堀越 啓仁君     落合 貴之君
  山本和嘉子君     松田  功君
  菊田真紀子君     篠原  孝君
  杉本 和巳君     遠藤  敬君
同日
 辞任         補欠選任
  松田  功君     松平 浩一君
同日
 辞任         補欠選任
  松平 浩一君     長尾 秀樹君
同日
 辞任         補欠選任
  長尾 秀樹君     山内 康一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成二十九年度一般会計補正予算(第1号)
 平成二十九年度特別会計補正予算(特第1号)
     ――――◇―――――
○河村委員長 これより会議を開きます。
 平成二十九年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十九年度特別会計補正予算(特第1号)の両案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官田和宏君、公正取引委員会事務総局経済取引局長菅久修一君、警察庁刑事局長樹下尚君、警察庁交通局長桝田好一君、消費者庁次長川口康裕君、総務省自治行政局選挙部長大泉淳一君、法務省刑事局長辻裕教君、外務省北米局長鈴木量博君、財務省理財局長太田充君、文部科学省科学技術・学術政策局長佐野太君、経済産業省大臣官房審議官小林一久君、国土交通省鉄道局長藤井直樹君、国土交通省航空局長蝦名邦晴君、防衛省防衛政策局長前田哲君、防衛省地方協力局長深山延暁君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○河村委員長 この際、昨日の後藤君の質疑に関連し、昨日に引き続き、大西健介君から質疑の申出があります。後藤君の持ち時間の範囲内でこれを許します。大西健介君。
○大西(健)委員 希望の党の大西健介でございます。おはようございます。
 未来先取り政党、希望の党、我々は、当選者の平均年齢が四十九・四歳という非常に若い政党です。代表の玉木雄一郎代表も四十八歳、そしてきのうも後藤祐一委員、そして私、そしてきょうこの後には今井委員が質問させていただきますけれども、我々は当選同期です。こういう若い仲間でしっかりと質問をしていきたいというふうに思っております。
 この国会中継、恐らく高齢者の方もたくさんごらんになっていると思いますけれども、きょうは、高齢者を狙った消費者問題、我々は消費者の立場に立つということで、この消費者問題をやっていきたいんです。
 高齢者に高額の磁気ネックレスなんかを販売して、別の顧客に貸し出せば年六%のレンタル料が入ってくる、こういう預託商法を展開していたジャパンライフという会社が、昨年末、事実上倒産をしました。負債総額は約二千四百億円、恐らくこれはもっともっと膨らむと思います。豊田商事事件を上回る消費者被害になる可能性が高いというふうに思っています。
 私の手元に実は、昨年の十一月末現在ということですけれども、このレンタルをしていた大口レンタル事業者の名簿というのがあるんですけれども、一億円以上投資している人が、これを見ると、実は三百十四名も載っているんです。最高額は幾らだと思いますか。最高額は名古屋店で十二億四千七百八十万円、こういう契約をしておられる方がいらっしゃるということなんですね。
 私の地元の弁護士が中部の弁護団を結成したのを皮切りにして、今、被害者弁護団の全国連絡会というのが結成されております。きょうテレビをごらんの皆さんの中に、お知り合いも含めてもしこのジャパンライフに投資をしておられる方がいらっしゃいましたら、消費者ホットライン、一八八という短縮番号があります、ぜひかけていただいて、そしてお地元の消費者生活センターに御相談をいただきたいというふうに思っております。
 それでは、改めてこのジャパンライフのビジネスモデルというのを説明したいと思うんです。
 まず、下にありますけれども、例えばネックレスタイプ、百万円するんですけれども、この磁気治療器を、高齢者をターゲットにして、訪問販売や連鎖販売で商品を販売します。そして、ジャパンライフがこの商品をレンタルユーザーに貸し出すことで、年六%のレンタル料を支払うということなんです。
 ところが、これは、預託されてレンタルされているはずの商品と、実際にレンタルされている商品の数が見合っていない、いわゆる現物まがいもの商法であるという疑いが持たれています。そして、今までどんどん入金がありますからこのレンタル料も支払われていたんですけれども、だんだん、消費者庁の処分とかを受けることで、自転車操業が回らなくなって破綻をしたということであります。
 次のパネルをごらんいただきたいんですけれども、このジャパンライフをめぐる動きを時系列でまとめてみました。ピンクに塗ってあるところですけれども、二〇一六年の十二月、二〇一七年の三月、十一月、十二月と、実はこのジャパンライフ社は、消費者庁から四回にわたって、たった一年ぐらいの間に四回も業務停止命令を受けているんです。これは私は異例なことだというふうに思います。
 まず確認ですけれども、江崎大臣、一つの会社に四回もたった一年の間に行政処分を行うということはこれまでありましたでしょうか。どうでしょうか。簡単に。
○江崎国務大臣 大西委員長、私もいよいよ高齢の域、七十五歳になりましたが、こうしたことはあっちゃならぬですね。特に、委員長と言いましたが、もうこの問題で去年から一生懸命取り組んでおられます。
 特に今のお問合せですが、消費者庁はジャパンライフ社に対し、平成二十八年十二月、そして二十九年の三月、十一月及び十二月の四回にわたり、特定商取引法及び預託法に基づく行政処分を行い、新規の契約の勧誘や締結等の一部業務の停止を命じることにより、消費者被害を防止してまいりました。
 あわせて、同社が顧客から預かったことになっている商品の実際の保有数量が必要数よりも大幅に少なかったことや、大幅な債務超過に陥っていることにもかかわらずその事実を隠していたことなど、同社の業務や財政状況に関する重要な事実を認定し、顧客に通知させることにより、解約、返金請求などを促してまいりました。
 このように、消費者庁は、同社に対して法と証拠に基づき厳正かつ適正に対処することにより、消費者被害の拡大防止に努めてきて今日に至っております。
○大西(健)委員 消費者被害の拡大防止をしてきたって、これは真っ赤なうそですね。
 ぜひ見ていただきたいんですけれども、二〇一四年の九月、十月、最初に行政指導したのは二〇一四年九月、十月ですよ。それから昨年末の事実上の倒産まで三年以上もかかっているんです。私が言いたいのは、もっと迅速かつ厳正な処分を行っていればここまで被害が拡大することはなかったんですよ。
 中でも私が問題にしたいのは、実は、消費者庁の課長補佐がジャパンライフに天下りしているんです。
 皆さんのお手元に配付資料を配っていますけれども、その中に、ジャパンライフの会社案内二〇一六というのが入っています。ここに載っている水庫孝夫さんという人、この人は、消費者庁の取引対策課で何とジャパンライフを担当していた人ですよ。その人が天下りしているんです。
 そこで、消費者庁の事務方に確認しますけれども、この水庫さんがジャパンライフを担当していたのはいつからいつまでなのか、ぜひそれを教えてください。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 特定商取引法等の調査につきましては、担当管理職の指導のもとに複数名でチームをつくりまして調査を実施し、その上で、組織として処分方針を決定することにしております。
 本件もそのような対応をとっていたわけでございますが、お尋ねの課長補佐につきましては、二〇一四年四月から二〇一五年二月ころまで、担当管理職の指導のもとで他の職員とともにジャパンライフ社を担当するチームの一員でございました。
○大西(健)委員 今お答えがあったように、二〇一四年の四月から二〇一五年の二月なんですけれども、その間に何が起こっているか。
 二〇一四年の八月にこの課長補佐はジャパンライフに接触をして、定年後の再就職をお願いしているんです。これは実は、後に再就職等監視委員会から求職規制違反に認定をされています。さらに、二〇一四年九月、十月に行政指導をやっているんですけれども、まさにそのときに担当しているんですよ。担当しながら自分の定年後の職をお願いしている。こんなことで公正な取締り、処分ができるはずがないと私は思いますよ。
 まさに、私は、行政処分になるところを行政指導ということで、最初の、初めの初動で手心を加えた、そういう疑いがあるんじゃないかと思っています。
 さらに、二〇一五年の七月に、実際に課長補佐は顧問として天下りしています。その後に消費者庁は立入検査をやっているんです。問題は、その立入検査から一回目の業務停止命令まで実は一年三カ月もかかっているんですね。
 皆さんのお手元に、次の資料ですけれども、「執行関係に係る留意事項(メモ) 平成二十四年七月二十四日 取引対策課 企画官」というペーパーを配っていますけれども、これは、消費者庁において、調査の着手から処分、公表までの事務手続の流れを書いてあるんです。七カ月ルールというのがこれはあるんです。一般的にこの七カ月ルールに従ってやっているんです。
 ここで見ると、立入検査から処分、公表までは三カ月ですよ。一年三カ月かかっているというのは、これは余りにもかかり過ぎなんです。こんな悠長なことをしていたら、立入検査しても、その後、証拠隠滅がはかられてしまいますよ。
 ですから、私は、この処分までに時間がかかったのも、これもやはり何かあるんじゃないか。実際に、立入検査から一回目の業務停止命令の間にこの課長補佐が顧問を退職しているんです。これは怪しいと思いませんか。
 私は、先ほども言いましたように、この天下りが消費者庁の初動をおくらせた、また本来行政処分にすべきところを行政指導という形で甘くなった、こういうことにつながったんじゃないか。
 これはまさに、消費者を守るべき消費者庁が保身のために被害を拡大させたという、とんでもない、これはもう消費者庁の存在意義にかかわる大問題だというふうに思いますが、大臣、いかがお思いになりますでしょうか。
○江崎国務大臣 大西委員にお答えいたします。
 本件を含め、消費者庁としては、法令違反行為に対しては、法と証拠に基づき厳正かつ適切に対処を行っております。
 特に、ジャパンライフ社に対して、一年間に四回の行政処分という前例のない厳しい対応を行っているところであります。
 元職員の再就職が行政処分の時期や内容に影響を与えているという事実はないと伺っておりますが、内部文書か否かはお答えを差し控えさせていただきます。
○大西(健)委員 いや、影響を与えていないと言うけれども、誰が見たってこれはおかしいじゃないですか。だって、天下りをお願いしているときに処分しているんですよ。しかも、一年三カ月もかかるなんてことはこれまでになかったことなんです。
 ちょっと先を急ぎたいと思いますけれども、ジャパンライフは、ほかにも顧問とかに有名な方をいろいろ招き入れることで顧客の信用を得ようとしているんです、官僚のOBとかマスコミの関係者とか。
 次の資料をごらんいただきたいんですけれども、今度は、これは二〇一七年の会社案内です。ここにある役員一覧の中には、中嶋元特許庁長官、永谷元内閣府国民生活局長、元朝日新聞の政治部長の橘さん、こういう人が名前を連ねているんです。
 次の資料ですけれども、これは説明会で使われていたスライドなんですけれども、二〇一六年九月二十八日、元特許庁長官、現在、発明協会副会長の中嶋誠氏にジャパンライフの顧問に就任していただきました、こういうふうに書かれているんです。
 こういうようなスライドがサーバーからダウンロードできるようになっていて、これは、私、元社員の方から入手したんですけれども、各説明会場でスライドで映し出して高齢者の方に見せているんです。
 そのスライドの中にこういうものがあります。パネルにしました。ちょっとごらんいただきたいと思いますけれども、一月十三日金曜日、安倍内閣の重要閣僚の加藤大臣と山口会長、これはジャパンライフの会長です、が会食をして、ジャパンライフの取組を非常に高く評価していただきました、こういうふうに書いてあるんです。
 加藤大臣、お聞きをいたしますけれども、この山口会長、山口隆祥会長と二〇一七年一月十三日に会食をされたという事実はございますでしょうか。
○加藤国務大臣 一月十三日にマスコミの方が主催して経営者の方が集まる勉強会がございまして、そこで、当時私、一億総活躍担当大臣などをしておりましたので、その内容について説明をしてくれという、そういう勉強会に出席をいたしました。
 当初のメンバーの中には山口氏のお名前はありませんでしたが、そこに参加されていたので、そこで、明確ではありませんが、多分御挨拶はさせていただいた、こういうふうに記憶しております。
○大西(健)委員 大臣に重ねてお聞きしますけれども、大臣、二〇一七年の一月十三日以外に山口会長とお会いになっていることはありますでしょうか。もしあれば、どういうところで、どういうふうな形でお会いになったか教えていただきたいと思います。
○加藤国務大臣 その前ですね。平成二十五年の十一月だったというふうに記憶をしておりますけれども、マスコミの方との勉強会がありまして、これは、マスコミの方から、こういう勉強会があるから話をしてくれということで出席をさせていただいた、多分そのときに最初にお会いをしたのではないかというふうに記憶しています。
○大西(健)委員 二度もお会いになっているんですね。
 それで、ちょっとさっきのやつに戻っていただきたいんですけれども、二〇一七年の一月十三日というのはどういう時期かというと、先ほど言いました、二〇一六年の十二月に一回目の業務停止命令をかけているんです。その直後、二〇一七年の一月に大臣はお会いになっている。そして、ジャパンライフの社内向けの資料には、この加藤大臣のスライドを活用した結果、岡崎店で二件、私は隣の市なんですけれども、岡崎店で二件、一億五千万円の返金を撤回させることができたということが書かれている。
 被害に遭った高齢者の多くは、老後の蓄えを身ぐるみ剥がされて、このままでは自殺者が出てもおかしくない、こういう深刻な状況なんです。大臣自身は、そこにいるかどうか知らなかったとか言われていますけれども、二回もお会いになっている。
 そういう中で、大臣自身はそういうつもりではなかったと言っても、山口会長と大臣が会食したことが、このような形で、高齢者を安心させて、返金を撤回させることに使われていたということについて、大臣、どのようにお思いになりますでしょうか。
○加藤国務大臣 委員、お会いをしているというお話ですが、これは会っているわけじゃなくて、たまたま講演会があって、そこに結果として参加されていたということでございますので、私が意識的にその方と会っているということは全くないということをまず申し上げておきたいというふうに思います。
 それから、今のお話について、私どもも、いろいろそういう話があったので、どんな形でされているのか、いろいろ検索をしたんですが、残念ながら私たちは発見できなかったんですけれども、その後、マスコミ等、具体的に先ほどの資料等がございましたので、そうしたものが出ていたということを確認いたしましたので、このジャパンライフ社に、こうしたことを全く私どもの承知をしていない形で掲載されていること、そしてその背景について抗議を申し込んでいるということでございます。
 ただ、いずれにしても、本件について多くの被害者がいらっしゃるということでありますから、一日も早くこれが解明されて、そしてそれぞれの皆さん方の被害等が迅速に回復される、救済されるということを私も切に望んでいるところであります。
○大西(健)委員 私も、悪いのはジャパンライフだと思いますよ。
 ただ、次の資料をごらんいただきたいんですけれども、ジャパンライフ社が信用を得るために政治家を利用している事例というのはほかにもありまして、次の資料ですけれども、これはパネルにしていませんけれども、一月二十七日の金曜日、「自民党・二階俊博幹事長を囲む懇親会を山口会長主催で開催しました!」と大きく書かれていて、二階幹事長の顔写真が載っています。また、誰もが知っているようなマスコミの解説委員クラスの方々の顔写真と名前も載っています。元社員によれば、これはミレニアムの会という会で、毎月、帝国ホテルで開かれている。
 それから、次の資料は、総理主催の桜を見る会、この招待状と受付票、さらには安倍総理の写真も載っていますけれども、「安倍晋三内閣総理大臣から山口会長に「桜を見る会」のご招待状が届きました。」と。
 安倍内閣の重要閣僚や自民党ナンバーツーの人と会食をしていて、そして総理から桜を見る会にも招待されている、そういう立派な人がやっているから大丈夫だろうといって、おじいちゃん、おばあちゃんがころっとだまされるということは私は不思議じゃないというふうに思います。
 今、弁護団の行っている電話相談には、首をくくるしかないとか、もう死ぬしかない、こういう悲痛な声が寄せられています。これをごらんになって、総理、どのようにお思いになりますでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 桜を見る会につきましては、毎年、一万三千人ぐらいの方々に私の名前で招待状を出しているわけでありますが、当然、私自身は存じ上げる方ばかりではもちろんないわけでございます。
 いずれにせよ、ただいま加藤大臣が、また消費者担当大臣からお答えをしたように、本件については、消費者庁において、四度の行政処分による新たな消費者被害の防止、既存契約者への通知による財産の保護など、法令に基づき対応を進めてきたと理解をしています。何よりも消費者の保護を図ることが第一であり、引き続き、消費者庁において、対応に万全を期してまいりたいと思います。
○大西(健)委員 確かに、利用されたという部分はあると思いますけれども、ただ、私、これは知らなかったじゃ済まないと思うんです。というのも、この山口隆祥さんというのは消費者問題の世界ではかなり有名な方なんですよ。
 どういう方か、ちょっと簡単に、江崎大臣、簡潔に、時間がないので、テレビをごらんの方に御説明いただけますか。
○江崎国務大臣 私自身、山口さんは存じ上げておりませんが、特に大西委員にお話ししないといけません。
 私の立場で、今まで本件について、政府関係者、与党国会議員から働きかけなど一切ありません。(大西(健)委員「そんなこと聞いていないです。それだけ答えてください、山口さんのやつだけ」と呼ぶ)そんなこと聞いていないといっても……(大西(健)委員「時間がないので。じゃ、いいです。委員長」と呼ぶ)
○大西(健)委員 これは、お答えにならないけれども、そこに座っておられる麻生大臣が、参議院の財金委員会でこう答弁されていますよ。「この人は結構有名人。でしょう、」「あの山口さんがまだ生きていたのかと思って、これ見たんで、」「この人はその時代から結構有名な方で、マルチという言葉が始まった最初の頃からもう出ていた方だったと思いますけれども。」こう麻生さんは言われているんですよ。麻生さんはよく御存じですよね。
 皆さんのお手元に新聞記事を配っていますけれども、一九七六年に山口氏はジェッカー・フランチャイズ・チェーン事件というのを起こして、マルチで倒産をして、大消費者被害を出しているんです。
 それから、次のページですけれども、一九八五年の十二月十日、衆議院の商工委員会の流通問題小委員会というところで、ジャパンライフ商法に関する集中審議をやっているんですよ。
 だから、消費者問題の世界では超有名人なんですよ。そういう人を知らなかったとか言ったって、そういう人と実際に会って、そのことが現にお年寄りを安心させるために使われているわけですよ。これは広告塔になったと言われても仕方がないんじゃないですか。私、そういうふうに思いますよ。
 それから、もう一つ私指摘しておきたいのは、これを何でもっと早く行政処分じゃなくて刑事告発しなかったかということなんですよ。四回も行政処分をやっていると言いますけれども、最後につけておきましたけれども、例えば二回目の処分を受けた後に、ジャパンライフは、「大切なお知らせ」というのをホームページに載せています。今回の消費者庁の処分はずさんな調査と一方的な思い込みだということで、法的処置をとると言っているんです。
 さらには、昨年の十二月の二十二日、最後のページですけれども、顧客向けにおわび状というのを送っているんですけれども、ここに何と書いてあるか。「度重なる消費者庁の的外れの業務停止命令と、NHKの報道や新聞報道で、活動者も社員も本当に苦しめました。」
 全く、消費者庁の処分なんか、へとも思っていないんですよ。聞く気がないんですもの、だって。ずさんな調査と的外れな行政処分と言われて、なめられているんですよ。そんなところに四回も処分をやって、私は、もっと早く消費者庁が刑事告発をしていればこんな被害が広がることはなかった。これはまさに、政府の対応が後手後手に回ったことによってここまで被害が広がってしまった。
 私は、これは国家賠償を求められてもおかしくない、こういうふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○河村委員長 江崎大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
○江崎国務大臣 特に、一般論として、消費者庁は、消費者被害を防止するため、捜査機関を含め関係機関と緊密に連携しておりますが、個別事案についての刑事告発の有無等については、捜査機関における捜査に支障を来すおそれがあることから、答弁を控えさせていただきたいということでございます。
○大西(健)委員 時間が来ているので終わりますけれども、今まで消費者庁は、刑事告発をしたことを公開したことは幾らでもあります。大臣のお地元にも多分被害者はいらっしゃいますよ、名古屋店があるので。
 ぜひ、この問題、もう一度言いますけれども、テレビをごらんの中で、お知り合い等でかかわっている方がいらっしゃったら、必ず消費生活センターに御相談いただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
○河村委員長 この際、今井雅人君から関連質疑の申出があります。後藤君の持ち時間の範囲内でこれを許します。今井雅人君。
○今井委員 今井雅人でございます。
 きょうは、質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
 きょうはこの質問をする予定ではなかったんですけれども、きのうの茂木大臣の御答弁をお伺いしていましてちょっと違和感がありましたので、改めて確認をさせていただきたいと思います。
 きのう、政党支部で線香を配付されたということの話があったと思いますけれども、それで、御自分は配っていないというお話でした。
 記事によりますと、御自分、自分で配られた分と秘書さんが配られた分があるというような記事でしたけれども、これは事実確認ですが、御自分は配っておられなくて、秘書の皆さんとかがやはり配られた、そういうことでよろしいんでしょうか。
○茂木国務大臣 週刊誌の記事の一つ一つについてコメントすることは控えたいと思いますが、その上で、私自身は配付をいたしておりません。政党支部の政治活動として行っているものであります。
○今井委員 それでは、御自分でなければ、どなたが配付されたんでしょうか。
○茂木国務大臣 秘書を含め、政党支部の関係者が配付をいたしております。
○今井委員 秘書も配られたということですね。
 野田大臣、ちょっときのうの答弁で質問をしたいんですけれども、衆議院TVで何回も聞いたんですが、ちょっと気づいたんですが、公職選挙法百九十九条の三というのを読んでいらっしゃるんですけれども、実は飛ばして読んでいるところがあるんです。
 一般の政党支部の方が、「当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず」、「寄附をしてはならない。」このことをずっとおっしゃっていますが、この間にもう一つ文があるんですね。「いかなる名義をもつてするを問わず、これらの者の氏名を表示し又はこれらの者の氏名が類推されるような方法で寄附をしてはならない。」と書いてあるんです。
 どうしてこの部分を飛ばされたんですか。
○野田国務大臣 失礼いたしました。それでは、しっかりと申し上げたいと思います。
 総務省としては、個別の事案について実質的調査権を有しておらず、具体的な事実関係を承知する立場ではないので、一般論として申し上げますが、公職選挙法では、公職の候補者と後援団体については、原則として、選挙区内にある者に対する寄附を禁止する規定が置かれています。
 一方、お尋ねのありました一般の政党支部は、公職の候補者等の場合とは異なり、公職選挙法の第九十九条の三において、候補者等の氏名を表示し又は氏名を類推させる場合に限って、当該選挙区内にある者に対する寄附が禁止されています。
 いずれにしても、具体の事例が寄附に該当するか否かについては、個別の事案ごとに具体の事態に即して判断されるものと考えられます。
 そして、続きますけれども、一般論として申し上げると、氏名を表示しとは、直接、公職の候補者等の氏名を表示することをいいます。また、氏名が類推される方法とは、直接、候補者等の氏名の表示がなくても、法人、会社、団体名を記載することによってその氏名が類推されるような場合に、その団体名等を記載することをいいます。
 以上です。
○今井委員 きのうの答弁を聞いていますと、自分の名前を書いていなかったからよかった、いいんだ、いいんだということをしきりに強調されていたんですけれども、問題はここなんですね、今の。これらの者が、氏名が類推されるような方法で寄附をしてはならないというところに該当するかどうかというのがこの問題のポイントだというふうに思うんですね。
 先ほど、秘書が配られたというふうにおっしゃっていましたけれども、秘書が配られているということは、茂木議員の秘書だということを認識して相手は受け取っているというふうに当然考えられますから、そう考えると、当然、誰が配っているのかというものが類推できるというケースに当てはまるんじゃないかと私は感じるんですけれども、この点において、私は、百九十九の三に抵触する可能性があるんじゃないかというふうに思うんですが、総務大臣、お願いします。
○野田国務大臣 お答えします。
 一般論として申し上げますけれども、今おっしゃった、氏名が類推される方法という例えばの例では、候補者野田聖子が代表取締役社長である会社の社名が野田商事株式会社であるとした場合に、この社名を表示して寄附をした場合は、これらの者の氏名が類推されるような方法によって寄附をしたこととなるものと解されているところです。
○今井委員 総務省はこういう案件についてはなかなか見解を出していただけないんですけれども、これは私たちの政治活動にとても影響するんですね。もしこれが許されるなら私もどんどんやりたいですし、政党支部でどんどんいろんなものを配れるんだったらそれはやりたいですから、これが許されるか許されないかということはやはり総務省としてしっかり判断していただきたいんですよ。ぜひお願いします。
○野田国務大臣 公職選挙法においては、金のかかる選挙を是正するため、寄附禁止の規定が設けられておりますが、政党支部については、公職の候補者個人についての寄附禁止の規定とは異なり、禁止される場合が限定されています。
 今お話ありました、政党支部からの寄附の規制を含めた政治活動のあり方については、各党各会派において御議論いただくべき事柄だと思っています。
○今井委員 法律の解釈を各党会派にしてもらうというのは、やはりおかしいんじゃないですか、それは。これはやはり所管の省庁として見解を出すべきことなんじゃないんでしょうか。各党会派で決めることなんですか、それは。
 委員長、済みません、ちょっとこの問題を余り長くやりたくないので、ぜひ総務省から、こういうことの事案に関しての見解をしっかり出していただきたいんです。これは別に茂木大臣がどうこうというんじゃなくて、我々の政治活動にかかわることで、どういうことが許されて、どういうことが許されないかということはとても大事なんですね。ですから、ぜひそのことを、見解を出していただくようにお願いしたいと思います。
○河村委員長 わかりました。理事会で協議をさせていただきます。
○今井委員 私は今、これを素直に読みますと、類推されるケースというのは、当然やはり、秘書や皆さんが配っていれば、それはどなたのものかというのはわかると思いますから、非常にこれは疑義があると思いますので、その指摘だけさせていただきたいと思います。
 続きまして、ちょっとスパコンの話をしたいと思いますけれども、今、世の中で話題になっておりますのは、ペジーコンピューターとエクサスケーラー社の斉藤社長が補助金をだまし取ったというふうな疑いで逮捕されたという事案であります。
 この点について、まず総理にお伺いしたいんですが、この間、玉木我が党の代表が代表質問で質問させていただきました。ここに政治家などの関与があったんでしょうかという質問だったんですけれども、総理のお答えは、それぞれの所管省庁、実施機関において、法令や予算の趣旨にのっとって適切に実施されるべきであり、御指摘の事実において、そのように行われていると承知していますという、ちょっとよくわからないんですが、つまりこれは、政治家の関与はなかったという意味でよろしいんでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 先日の本会議では、各省の予算の執行について私に質問がございました。私に質問がございましたので、補助金の交付等については、それぞれの所管省庁、実施機関において、法令や予算の趣旨にのっとって適正に実施されるべきものであり、そのようにお答えをしたところでございます。
 具体の予算執行については、当然、当該予算を所管する大臣に聞いていただきたいと思います。
○今井委員 先日、玉木代表は、政治家の関与はありましたかという質問もしておりまして、それに対してはお答えになっていないということですか。
 改めてちょっとお答えいただけますか、それに対しての認識は。
○安倍内閣総理大臣 もう一度繰り返しますね。
 先日の本会議においては、各省の予算の執行について、予算の執行に関することについて私に質問がございました。そこで、補助金の交付等については、それぞれの所管省庁、実施機関において、法令や予算の趣旨にのっとって適正に実施されるべきものであり、そのようにお答えをしたところでございました。
 ですから、具体の予算の執行に当たっては、当然、その所管の大臣がお答えをするべきところでございますが、本会議でございますし、私しかそれは答えられないわけでありまして、私しか、指名された者しか本会議では答えられませんので、私がこのようにお答えをしたわけでございますが、今、これは委員会でございますから、予算の執行については、当該予算を所管する大臣に聞いていただきたいというふうに申し上げたところでございます。
○今井委員 いやいや、本会議のときも、実はこれはお答えになっていないんです。私たち、実は本会議場で、これは答えていないじゃないですかということを言ったら、これをもって答えたんだとおっしゃったので、与党の皆さんは、この文章をもって政治家の関与があったかどうかというのを答えたんだというふうにおっしゃっておられたので、私は確認しているんですよ。それは、政治家の関与はないということでよろしいんですか。それは、与党の皆さんがそうおっしゃったんです。
○安倍内閣総理大臣 ですから、今申し上げましたように、本会議において私が聞かれたわけでありますが、私が答えられる範囲というのは当然あるわけであります。私が答えられる範囲というのは今申し上げたところでございまして、各省の予算の執行について質問がございましたから、補助金の交付等については、それぞれの所管省庁や実施機関において、法令や予算の趣旨にのっとって適正に実施されるべきものであり、そのようにお答えをしたということであります。
 ですからこれは、私、それぞれの所管の官庁にあのとき玉木氏が聞いていれば、それはそれぞれの所管の大臣がお答えをしたわけでありますが、私に聞かれましたので、私はこうとしかお答えのしようがないということでございまして、今この委員会においては、まさに各大臣がそろっておりまして、今井委員は各大臣に聞くことができるわけでありますから、当該予算を所管する大臣に聞いていただきたい、このように論理的に申し上げているところでございます。
○今井委員 本会議のときの答弁について私はお伺いしているんですよ、本会議のときの答弁の意味はどうだったんでしょうかということを。
 繰り返しになりますけれども、議場に行ったときに、これは質問漏れじゃないかということで、うちの理事が、議場整理係が言いに行ったんです。(発言する者あり)済みません、答弁漏れじゃないかと言いに行ったら、これがその答弁の回答だというふうに言われたので、その意味をもう一度確認しているんです。
 玉木代表の質問は、政治家の関与はありませんでしたかという質問なんですね。それに対しての答えですから、それはなかったということでよろしいんですかと。総理の答弁に対しての質問です。
○安倍内閣総理大臣 総理の答弁に対しての質問というのは、私は質問に対して答えているんですが……(今井委員「そうです、その意味がわからなかったから」と呼ぶ)あ、意味がわからなかった。(今井委員「そうです。だから、ちゃんと質問のとおり答えて」と呼ぶ)
 ですから、もう何回も申し上げますが、私は、予算の執行については各府省の所管の大臣が答えるのは、これはいわば当たり前の話でありまして、しかし、私に質問がございましたので、私がお答えできる範囲でお答えをしたということでございまして、それ以上質問したいということであれば、まさに私が今申し上げましたように、具体の予算執行については、当該予算を所管する大臣に聞いていただきたい。
 これは別に、政府としては、答えないということではなくて、それぞれ所掌所掌がございますから。私は内閣総理大臣として聞かれましたので、本会議では私が答えられることをお答えをしたということでございました。そのことを御説明させていただきまして、それ以上については所管の大臣に聞いていただきたい、こういうことでございます。
○今井委員 ちょっと、もう押し問答ですから。
 世耕大臣が手を挙げられておられますので、改めて所管の大臣に、政治家の関与があったかどうかお答えください。
○世耕国務大臣 まず、NEDOは、補助金をある意味詐取されたという立場ではありますけれども、国民からの大切な税金が元手である補助金がこういう形でだまし取られたということに関しては、本当に遺憾に思っておりまして、捜査にも全面協力したいと思いますし、国会での質疑にも誠実に対応させていただきたいというふうに思っています。
 我々、いろいろ、NEDOでの採択の過程について、できる限りの調査をやりました。
 外部有識者が入って、採択審査委員会で客観的な審査が行われているという状況であります。
 例えば、去年の十二月に立件をされた平成二十四年度イノベーション実用化ベンチャー支援事業では、半導体の専門家も含めた有識者による事前書面審査、これは六名であります。そしてさらに採択審査、これは本番ですけれども、これも六名ということで、二段階の審査が行われております。そして、五百九十一件応募のうち、六十八位で採択をされたということであります。
 政治家の関与、お答えします。
 特定議員の関与があったのかないのかという御質問に関して、この採択委員会の委員というのは秘密で選ばれます。全部終わるまでは事業者にはわからない仕組みになっていますので、委員への働きかけというのは想定はできないと思いますけれども、私の指示で、今回この審査に当たった人、今言ったものだけじゃなくて、補助金、経産省のNEDOのものは五回受けていますから、この五回分の審査に携わった外部有識者、五十六人おります、これに直接コンタクトをして、政治家からの働きかけがあったか、あるいは政治家からの委託を受けた経産省職員の働きかけがあったかということを、五十六名全員に連絡をとりました。
 五十二名と連絡がつきまして、そういった働きかけはなかったという回答をいただいています。連絡がとれない四名のうち、二名はお亡くなりになりました。一名は海外にいらっしゃるので、ちょっと今はまだ連絡がつかない。残り一名は退職をされていて所在不明ということでございます。
 ということで、現時点で確認できる範囲では、今おっしゃっているような政治家の関与はなかったということでございます。
○今井委員 では、続いて、ちょっと事実関係を確認していきたいと思います。
 平成二十八年の七月十三日に、麻生財務大臣が情報基盤センターと戎崎計量宇宙物理研究所というのを御訪問なさっておられます。
 ここでスパコンを視察に行っているんですが、これは多分、写真に写っている、説明している人が当該の斉藤社長で、なぜこの人が説明しているかというと、この二つのセンターのところにペジーコンピューターとエクサスケーラー社が共同設置をしているということで説明をされていると思うんですけれども、まずお伺いしたいのは、この斉藤社長と麻生大臣、もともと御面識があったのか、ここで初めてお会いになったのか、どちらですか。
○麻生国務大臣 この方の話は、エクサスケールの本、こんな本は読まれたことがありますか。あの本を私も読ませていただいて、えらい関心を持ちましたので、この人が有名だということは知っていました。その意味で、この方に会った、この前に会ったことはあったんですかね、ちょっと余り記憶がありません。
 このあれを見せてもらいたいという話を持っていったので、そういう現場というのはよく見たい方なものですから、いろいろこれまでも、山海先生のロボットのあれも、東海大学に行きまして、いろんなことを前々しておりましたので、現場に行きたいなと思って、これを見せてもらいたいと言ったのが始まりだったと記憶しております。
○今井委員 以前にお会いしているかどうか、ちょっと記憶がないということでありましたので、一度また確認をしていただきたいと思います。
 それで、今のちょっと確認ですけれども、ここを視察することになったのは、大臣の方から、どなたかの紹介ということではなくて、大臣からここを見たいということで指定されて行ったということですか。
○麻生国務大臣 あの本を読んでも、正直申し上げて、コンピューターを水の中につけるという発想は私には全く理解ができませんでしたので。
 考えてみれば、自動車も、昔は空気、空冷だったものが水冷になって車も飛躍的に発展したんだと思いますが、コンピューターも、水の中に入れるということによって、御存じのように巨大なスペースが要るんですけれども、電気洗濯機が五台ぐらいで同じスペースができるというのは、これはすごいなと思って、それは見ないと信用できぬと思って、ぜひそういうのは見せてもらいたいという話をこちらの方から申し上げたと思います。
○今井委員 この件に関しては一つずつ、わからない部分がたくさんあるので事実を確認していきたいんですが、一応、時系列のことだけちょっと申し上げたいと思います。
 七月十三日に麻生大臣がスパコンを視察なさいましたけれども、その翌月の八月二十四日に補正予算が閣議決定しています。この中で、このスパコンの補助事業というのは入っているんですが、それが十月の十一日に補正予算で成立して、十月十二日から緊急の募集になっているというスケジュールなんですけれども、この中が非常に問題があって、不自然なところもあるということで御質問したいと思うんですが、問題は、十月の三日です。
 この十月の三日、これは総理大臣が議長を務めておられます経済財政諮問会議のところの二〇三〇年展望と改革タスクフォース第一回会合というのが開かれております。ここに委員の名簿がありますが、ほとんどの方は学者さんです。学者さんなんですが、ペジーコンピューターの斉藤社長だけが利害関係者というかビジネスをやっていらっしゃる方なんですね。
 資料はつけてありますが、この方、第一回目のこの十月三日の会議で非常に熱心なプレゼンをしておられます。
 何をしているかというと、次世代スーパーコンピューターがいかに必要であるかということを力説しておられて、保有するスパコンの能力イコール国力だ、ここまで言って力説をされています。そして、自分の著書である「エクサスケールの衝撃」、先ほど御紹介ありました、これが社名にもなっています、この会社の、問題の社名です、にもなっているものをここでプレゼンしておられるわけですね。
 そして、そのわずか十日後の緊急の募集に御自分が申込みをされて、六十億の融資枠をとられております。
 総理大臣にお伺いしたいんですけれども、私は、この仕組み自体がとても問題だと思うんですね。
 というのは、こういう新しいことをやっていこうと、諮問会議のメンバーで、その中でスパコンが大事だということを主張しておられて、その方が自分で自分の会社の融資枠をとりに行く、公金のですね。これは、こういう人を人選すること自体に非常に私は問題があると思うんですね。
 これは、ともすれば、自分のためにこうやって持っていって、その予算をとるためにそこで主張するということができるじゃないですか。だから、そもそも、こういうところに選ばれた人はそういう融資を受けてはいけないとか、そういうルールがない限り、これは非常にお手盛りというか、自分の利益のためにそういうことを誘導できる立場になってしまうわけです。だから、こういうことがいろんなところで疑義を持たれるんですよ。
 この人選をされて、こういうことになったということを、諮問会議の議長としてどうお考えになられるんでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 タスクフォースのことでございますから、どのような過程で人選されたということは私は全く存じ上げませんので、担当大臣から答弁させます。
○茂木国務大臣 斉藤氏につきましては、一昨年、二〇一六年九月に設置をされ、昨年一月に報告書を取りまとめて終了した内閣府政策統括官の研究会、二〇三〇年展望と改革タスクフォースの委員を務めていたと承知をいたしております。
 本研究会につきましては、七人の有識者によりまして、二〇三〇年に向けた経済社会の展望を検討する研究会でありまして、その有識者の一人として、最新のIT技術等に知見がある斉藤氏が参加をされた、そのように考えております。斉藤氏以外にも、人工知能の専門家の方等々にも参加をしていただいております。
○今井委員 もう一度、委員を言いましょうか。研究センター長、大学の教授、大学の教授、資源・食糧問題研究代表、それから市長、飯田市長ですね、東京大学の教授。こういうメンバーの中の一人が斉藤社長なんです。
 利害関係者はこの人一人だけなんですよ。だから、そういう人がこの融資を受けているということに対して、しかも、こんな短期間の間にこういうのを受けるということが私は大変問題だ、こういうことがあるものだから、何かがあるんじゃないかというふうに疑われるということだと思いますから、この仕組みをぜひ変えていただきたいということをまずお願いしておきたいと思います。
 それで、きょうはJSTの方はいらっしゃっていただいていますか。はい。
 済みません、一つお伺いしたいんです。
 まず、百二十億という緊急の枠があったわけでありますけれども、仕様書を見ますと原則五十億円までということなんですが、この会社は六十億円まで融資がふえていますけれども、ちなみに、これまで何社これが申請があって、この原則五十億円を超えた社は一体何社ありますか。
○浜口参考人 ただいまは御質問ありがとうございます。
 五十億を超える融資があったということでございますが、そもそも、この五十億を超える融資というのは、募集段階から、募集要項の中に、もし五十億を超える申請があったらちゃんと申請してくださいということを書いて募集をしております。
 それから、今回の件に関しては、五十億を超えるのはこれ一件でございますが、過去をずっと振り返ってみますと、上限額を超えた事例はありまして、三億とか五億とか超えた例が実際ございますので。
 私ども、審査は非常に厳しくやっております。十一名の評価委員会と、その下に、この場合はコンピューターの専門家、AIの専門家、それから半導体チップの開発専門家、そういう方々をしっかり集めまして、まず技術評価をやっていただいて、技術だけでは、会社が動くとか、マネジメントがちゃんといくとか、実際に社会に実装できるかとか、そういうことがわかりませんので、評価委員会はその上に立って、幅広くいろんな申請をコンシステンシーを維持しながらきちっと評価をして判断していただくという構造になっております。
○今井委員 この事業に関して、その後も募集が続いていますよね、五十億円以上を認めたケースはほかにありますか。
○浜口参考人 超えたケースを認めたものはございませんが、超えた申請はございました。
○今井委員 そういうことですね。超えた申請はあったけれども、認めたのはこの一社だけということです。ですから、ある意味、ほかよりも大きな、原則を超える金額で認めているという事実があるわけですね。
 それと、もう一つ、非常に不思議なのは、補正予算が十一日に成立した後、募集が翌日から始まって、わずか二週間であります。この間に、申請が認められたのは二社ですね。
 一つはこの社で六十億、もう一つの社はたしか二億ですね。金額に大きな隔たりがありますけれども、これだけ短期間のところで申込みをしようと思ったら、なかなかやはり、課題提案書というのを見せていただきましたが、こんな分厚いんですね。ああいうものをきちっと用意するのに二週間じゃとても時間が私は足らないと思うんですけれども、結果的に、その後十件ぐらい、後になって申込みがあると伺っていますが、この期間の間は結局この二件しか申込みができなかったわけです。それで、百二十億円のうち半分をこの当該の会社が枠をとっているわけですね。
 これは、もう少しやはり期間を置いて、ほかの人たちにもう少し準備をする期間を与えるべきだったんじゃないでしょうか。
○浜口参考人 確かに、御質問の件、御懸念はございますが、思いますが、基本的な枠組みとしては、産学連携に関心がある、あるいは既に実施している企業には、こういう募集があることは従前から広く認知されていることでございます。
 今回、特に、補正予算の緊要性に鑑み、平成二十八年度内に一定程度の規模で事業を実施すべきであるということでまず募集をして、その後更に募集をずうっと重ねる作業をやっておりまして、現在も公募中でございます。
 十件というのは、昨年の十一月までの募集の件数でございまして、現在も二件審査をしておりますし、更に公募を進めているという状況でございます。
○今井委員 もう一度整理しておきますと、この補正予算に関して言うと、百二十億円の措置なんですね。その分の、この二週間の間にこの斉藤さんの会社が六十億を先に枠をとってしまったわけです。残り半分がまだ未消化になって、その先続いているのでありますが、言ってみれば、この会社が先にその半分の枠をとってしまった、確保したということであります。
 この短い期間に、もう少しやはり時間を広げていろんな方に準備をさせるということをするべきだったと思いますし、どうしても、事実関係をもう少ししっかり調べなきゃいけませんが、この斉藤社長の会社に優遇するようなことが起きていたんじゃないだろうかという疑義が消えません。
 ですから、きょうは事実関係を確認しておくだけにしますけれども、いろいろスケジュール等を見ても不自然なところが非常に多いので、これからもちょっとこの件に関しては引き続き中身を質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、もうずっとやっておりますが、森友学園の問題です。
 前回の特別国会で歴史的な珍答弁をいただきまして、金額と価格は違うという、私は、日本人になって初めて聞いた、答弁を聞きましたけれども、きょうはその続きが出てまいりまして、これはどうしても私は許せないんですけれども、いわゆる相談書ですね、情報公開によって出されましたこの法律相談書、この中にこういう記述があります。下のところです。
 なお、予算を必要とする不動産鑑定士の評価鑑定まで行った後に学校法人が買わないようにする結果にならないよう売買金額については、できる限り学校法人との事前調整に努めるとする、売買金額については事前調整に努めると書いてあります。
 これは事前交渉のことじゃないんですか。もともと、省内で事前交渉をしましょうという方針を打ち出しているじゃないですか。だから、そこから籠池理事長たちとの売買価格の金額の交渉が始まったんじゃないんですか。どうですか。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。
 先ほど委員から、珍答弁だという御批判を頂戴いたしました。
 価格と金額ということについて、さきの特別国会でも御議論がございましたけれども、私が申し上げたことは、あくまで今回の森友学園の売却における手続においての価格決定のことを申し上げました。
 それは、今回の森友学園の土地売却においては、相手方において契約金額を見積もることは難しいという判断をして、見積合わせを行うことはなくということでございました。見積合わせを行うということになりますれば、相手方から買受けを希望する金額というのを承るんですが、それは困難であるということから、見積合わせを行うということなくということでございました。
 その上で、国の方で不動産鑑定評価に基づいて会計法、予決令に基づいたいわゆる予定価格を作成した上でその価格を通知し、相手方がその価格を受け入れればその価格を売却価格として契約が成立する、受け入れなければ契約が成立しないという手続のもとでの価格、そういう意味での、厳密な意味での予定価格ということを申し上げました。
 私ども、公務員でございますので、会計法、予決令に基づいた厳密な意味での予定価格ということで仕事をさせていただいているものですから、そういうことを申し上げました。一般的な名詞としての価格と金額がどう違うんだということであれば、それはおっしゃられることはよくわかります。ただ、一般的な意味での価格ということを申し上げているわけではなくて、会計法、予決令、法上での予定価格ということで申し上げさせていただいております。
 その上で、今ほど御質問をいただきました、下の部分に出てくる、法律相談書に出てくるところでございます。
 今の、御答弁申し上げました、あるいはこれまで今井委員からもあるいは他の議員からも御指摘をいただいているものは、平成二十八年の三月に新たな地下埋設物が発見をされて、それから、じゃ、その撤去費用をどうするんだ、最終的には八億二千万という積算をし、結果的に、後に出てきた不動産鑑定評価額九億五千六百万から差し引いて、最終的な価格が一億三千四百万になった、その価格の過程のことをおっしゃっておられるわけですが、今ごらんいただいているものは、今申し上げた平成二十八年の三月の新たな地下埋設物が発見される以前、平成二十七年十二月の法律相談のものであります。
 ということは、新たな地下埋設物があるということは私ども財務局の方も知りませんし、先方、森友学園も全く知らないという状況下の話なので、全く異なるところの話でございますので、その上でという話でございます。
○今井委員 もう一度佐川元理財局長の答弁を確認したいと思いますが、そういう価格につきまして、こちらから提示したこともございませんし、先方から幾らで買いたいといった希望もあったこともございません、こうおっしゃっているわけです。
 それで、私は、この新しく出た法律相談書を見て感じたんですけれども、なお、予算を必要とする不動産鑑定士の鑑定評価まで行った後に学校法人が買わないようにする結果にならないよう売買金額については、できる限り学校法人との事前調整に努めるということは、これは財務省の皆さんは、価格が高過ぎて森友学園が買えないようになってしまったら困る、こういうことをおっしゃっているんだと思うんです。
 ですから事前に、この予定価格も含めて、森友学園とどれぐらいなら買えるんですかという事前調整をしたい、こういう意思が最初からあったということじゃないですか。
 どの場面とかいうことではなくて、もともとこの物件に関して、最終的に森友学園に購入してもらうために、購入してもらうことがある意味失敗しないように、必ずこれが成約できるように、金額を事前に調整しましょうということがここに書いてあるんだと思うんです。
 それに従って協議がどんどんなされていって、どれぐらいならいい、そういう流れだというのは、普通これを見たらそう思いますよ。そうじゃないですか。これは明らかに、「学校法人が買わないとする結果にならないよう」と。だから、買えないようなことにならないようにしなきゃいけないというのが財務省の皆さんの意図じゃないですか。
 だから、私、これを読んですっきりしましたよ。ああ、そういう意図があったから価格交渉が始まったんだなと。それならつじつまが合いますから。そういうことじゃないんでしょうか。
○太田政府参考人 お答えを申し上げます。
 今ほど来出ています法律相談は、先ほど申し上げましたように、平成二十七年の十二月、新たな地下埋設物が発見される以前のものだと。
 その上で、では、そのときにどういう議論をしておったか、どういう法律相談をしておったかということでございますが、新たな地下埋設物が発見される前、それは、できていた定借の契約と、それから、いずれ買うという売買予約がついているという売買予約契約の二つの契約がそのとき成立をしておりました。その売買予約の契約は、契約が確定をしておりまして、先方が買うという意思表示をすればその契約が成立するという形になっておりました。
 そのときの契約上の売買価格はと申し上げますと、国有財産評価基準に基づいて算定された額、すなわち不動産鑑定に基づく時価だということが予定価格になるということが契約上決まっておったということであります。
 そういう状況のもとで、先方が買いますと言えば、その瞬間にこの売買契約は成立することになります。その金額は幾らかといえば、不動産鑑定評価をして、そこで決まった金額だということになるわけです。
 抽象的というか、不動産鑑定評価ということですが、では、具体的な金額は幾らか、八億なのか、七億なのか、九億なのかというのは、不動産鑑定評価をしてみないとわかりません。そうすると、相手方からすると、買うという意思表示をすると契約が成立してしまう、その上で、不動産鑑定評価の結果が出てみたら、ああ、それはとても私には買えないとなっても、契約は成立していますと。そうすると、では、違約金を払うんですかというようなことになって、いずれにせよ売買契約が大変混乱することになる。混乱することになるので、そうならないようにするにはどうしたらいいかと。
 あらかじめ事前に不動産鑑定評価を得て、それをどういう形で考えるかということを含めて、それを、売買契約が混乱しないようにするにはどうしたらいいかということを法律関係の部門と相談をしておったということであります。
 ただ、残念ながらといいますか、結果的には、翌年三月に新たな地下埋設物が出てきたために、売買完結権の予約を行使するという形の売買契約ではなくて、事前に結ばれた売買契約とは全く異なる状況になりましたので、新たな売買契約を結んでおりましたので、結果的にはこの法律相談は実は残念ながら役に立たないという状況になったというのが事実でございます。
○今井委員 そうなんですよ。話が流れているんです。
 今はそうやって、売買契約つきのものをやって、最終的に売りたいと思ってやっていて、そこで、どれぐらいなら向こうが買ってくれるかと事前に交渉しようとしたら、新しいごみが出てきたという事実があって、そこでまた価格の交渉が始まっているんですね、新たに。ですけれども、それは前の流れから来ているわけです。
 とにかく、一番大事なことは森友学園に購入してもらえるということ、幾らなら購入してもらえるかというところが大前提にあるものですから、条件が変わっても買ってもらえるか買ってもらえないかということが一番最優先されているので、価格を幾らにしましょうかということを事前に協議をした、こういうことだと思いますよ。違いますか。
○太田政府参考人 委員はおわかりの上で御質問されていると思いますが、価格を事前に協議したと言われれば、それはそうではないというお答えをするしかありません。
 この法律相談は、あくまで、買うと言った瞬間に決まってしまう、だけれども、その価格が具体的には相手方にわからない中で、契約が成立したら違約金を払ってもらわなきゃいけないじゃないか、それは相手方にとってということも含めていろいろなことを考えて、では、どうしたらいいんだということを相談しているだけで、基本的に、買ってもらわないといけないから云々という話だというふうに整理をされれば、それは違うとお答えをせざるを得ないということだと思っております。
○今井委員 私は、ちょっと議論がすりかわっていて、ちょっと理解できませんので、きょう、実は、国税庁長官に来ていただいて直接話を伺おうと思ったんですけれども、委員会で調いませんでしたけれども、どうしても私はこのときの答弁の中身を本人から聞きたいんです。ですから、ぜひ、委員長、佐川今の国税庁長官を参考人で呼んでいただきたいと思います。
○河村委員長 理事会で引き続き協議をさせていただきます。
○今井委員 この問題は、ここを通り過ぎないと私は解決しないと思いますから、必ずお願いしたいと思います。
 もうあと四分しかありませんので、最後にちょっとプライマリーバランスの話だけをさせていただきたいと思います。
 去年の二月の予算委員会で、私は、それまで施政方針演説に毎年毎年プライマリーバランスの黒字化を目指すと言っているのが突然消えたので、もうやるつもりないんじゃないですか、ことし中に何か理由をつけて先延ばしするんじゃないですかということを御質問しましたところ、いやいや、堅持しているというふうにおっしゃったんですが、やはり私の懸念していたとおり、消費税の使い道を変えたからというような、よくわからない理由で、やはりできないという言いわけが始まりました。安倍総理というのは、できる数字はそうやって自慢されますが、できないことに関しては、こうやってごまかされるんですね。
 もう時間がありませんから、最後一つ聞きますけれども、もともと、二〇二〇年、八・二兆円の赤字が予想されているところで、消費税一・七兆円しか影響を及ぼさないわけで、六・五兆円足らないんです。ところが、総理は、二〇二〇年のプライマリーバランスの黒字化が困難なのは消費税の使い道を変えたからとおっしゃっていますが、これは詭弁ですね。その一部であって、それでも六・五兆円足らないんですから。このことはちょっと言い直していただきたいんですよ。
 消費税の引上げも影響はしていますが、それだけじゃないんです。もともと足らないんです。このことをまず総理、総理が、いやいや、ちょっと待ってください。時間がありませんから、もう一つ同時に質問しておきます。
 二月のときに、私はもう一つ申し上げました。二〇一八年度の中間評価、これがPBベースで一%の赤字という目標があるので、これはやるんですねという話をしましたら、ここはしっかり見ていきますというふうにおっしゃったんですけれども、もうそれも実はすっ飛ばしてやっているんですが、実は、この二〇一八年度というのは、消費税の引上げは影響しません、二〇一九年十月ですから。ですから、今までのベースで評価はできるはずです。
 最新の数字を見ると、二〇一八年度はGDP比マイナス二・九%になっています。中間評価の目標は一%だったわけですから、これは全く達成できなかったというふうに政府は評価するしかないと思うんですよ。
 まず、このことをちゃんと認めてから次の新しい試算をつくらなきゃいけないと思うので、ここのところをしっかり答えていただきたいと思います。
○茂木国務大臣 今井先生から再三にわたりまして御指摘いただいておりますことは承知をいたしております。
 その上で、確かに、昨年七月にお示しをしました中長期の試算におきまして、二〇二〇年度のPBの赤字がマイナス八・二兆円程度と試算されていたのは事実でありますが、これは二〇一九年以降の歳出改革を織り込んだものではございません。この意味で、PB黒字化の目標年次に直結するものではないと考えているところであります。
 それから、二〇一五年に策定されました経済・財政再生計画との関係でいいますと、中間目標でありますが、二〇一六年六月に判断をいたしました消費税率の再引上げの延期、この影響はあります。
 これに加えまして、二〇一五年以降、世界経済の成長率の低下などもありまして、日本経済の回復がそれまでの想定より緩やかになっていることから、税収が当初予定ほど伸びていないこと、そして今年度の補正予算等の影響によりまして、二〇一八年度のPB赤字の対GDP比、昨年夏の試算ではマイナス二・四%、今回の中間試算ではマイナス二・九%となっております。
○今井委員 時間だから終わりますけれども、総理は、この間の代表質問のときに、政府として決定した経済・財政再生計画の集中改革期間の最終年度だ、ことしが、とおっしゃっているわけで、最終年度の結果、二〇一八年がどうなったかということを評価しないと、これは前に進めません。このことをしっかりもう一度整理をして答えていただきたいということをお願い申し上げて、質問を終わります。
○河村委員長 これにて後藤君、大西君、今井君の質疑は終了いたしました。
 次に、原口一博君。
○原口委員 おはようございます。民進党の原口一博でございます。
 無所属の会を代表して質問させていただきます。
 まず冒頭、草津の白根山の噴火で亡くなられました自衛官の方に心から哀悼の誠をささげ、けがをされた方々にお見舞い、そして御遺族の方にお悔やみを申し上げます。
 また、きょうは、この補正予算は、九州北部豪雨を中心とする災害対策、それに対する予算でございますが、お手元の資料をごらんになってください。
 今、河川のチェックということでございますが、これは久大本線、花月川橋梁でありまして、総理、ごらんになれますか、巨大な橋架、橋桁が強烈な川の流れで丸ごと流されてしまっている。ここにある鉄骨の残骸は鉄橋の橋梁であります。どれほど大きな流れが襲ったかということをこれは如実に物語っていると思います。
 河川だけではなくて、これは要望でありますが、有明海に注ぎ込むところ、あるいは山林ですね、今回は大きな流木が流れて、そしてそれも被害を拡大させました。山が荒れてしまえば地域を守ることはできないということ。そして、この下、これは日田彦山線であります。鉄道自体を復旧する、これは地域の貴重な足でございましたけれども、かなりの困難を要するものであるということをまず申し上げて、そして、激甚災害、指定をしていただいてありがとうございます。迅速な予算の執行で地域の安心、安全を守っていただきたい。
 九州北部豪雨でも多くの犠牲がありました。総理、あのとき、七月の五日でしたか、この雨は最低でも十日、十一日まで降り続く雨だということを私は気象研究者の方から聞きました。しかし、気象庁の発表は三日ぐらいだったんですね。
 覚えておられますか、あのときは断続的に降ってはやみ、降ってはやみ。だから、警戒を解いたところについてはやはり大きな被害をもたらすんじゃないかということで、私は、各首長さんに、これは最低でも十日まで続くような雨だから警戒を解かないでくださいというお願いをしたところであります。
 さてそこで、ちょっと官房長官がまだ間に合っておられませんので。こういうハードの面とソフトの面、私、ソフトの面もとても大事だと思うんですね。
 東日本大震災の行方不明の方の死亡一時金について、その手続について瑕疵があって、私が総務相のときに設置いただいた年金業務監視委員会、これが最後の仕事として指摘をしていただいて、官房長官が来られましたけれども、直接菅官房長官にお願いをして、そしてこの死亡一時金については、官房長官、ちょっと着いたばかりで申しわけないですけれども、東日本大震災の死亡一時金、これを処置していただきました。そのもととなったのは、やはり年金業務監視委員会なんですね。
 官房長官にまずお伺いしますが、私は、年金業務は国民にとって大変重要であり、かつて、社会保険庁、それから消えた年金ということで、多くの方々が年金に対する信頼を失いました。私は、この年金業務監視委員会をもう一度復活すべきだ、こう考えております。
 官房長官、そのときの経緯とそれからお考えを聞かせていただければと思います。
○菅国務大臣 もう十年前ですか、当時、年金記録問題が発生をし、年金行政に関する国民の厚生労働省への不信感が極めて大きい状況でありました。そうした中に、年金行政に対する信頼の早期回復のため、特別かつ異例の取組の一環として、行政評価と行政監視という機能がある総務省に監視委員会を設置し、年金業務の監視に当たるように、総理の命で、当時私は総務大臣でありましたので、ここを対応させていただいたということでありました。
○原口委員 総理、今それはないんですよ。その後も、データが流出したり、さまざまな年金にまつわる不安、あるいは事件と言っていいでしょう、そういうものが起きました。
 もうお答えは結構ですけれども、総務大臣、ぜひ、総務省の中に年金業務監視委員会、これをもう一回検討してください。そのお願いをして、働き方改革について伺いたいと思います。
 ちょっとこのパネルを、皆さんのお手元の次の資料をごらんになってください。
 これは、主要国の生産年齢人口で、内閣府が作成したものであります。今、働き方改革ということでいろいろな議論をしていますけれども、我が国は現在、生産年齢人口が十五歳から六十五歳未満、その年齢が、二〇四〇年をごらんになってください、このままいくと先進国で最低になる。だから、どんな働き方改革をしようが、生産性を上げるか、もっとたくさんの人たちが働けるようにしないと、我が国はこれこそ国難だというふうに思います。
 しかし、これを、例えばこのグラフにありますように二十歳から七十五歳未満にシフトをさせると、ごらんになってください、先進国の中でも我が国はほぼトップの、そういう生産年齢人口を抱えるということになる。
 誤解をしないでいただきたいのは、七十五歳まで働きなさいと言っているんじゃないんです。七十四歳や五歳までも働く意欲があり、そして元気で、週に全ては無理だとしても働くことができれば、私たちのこの日本というものは、二〇四〇年、五〇年、六〇年、こういう大きな人口減少の衝撃を緩めることができる、このように思うんです。ですから、そのような施策を与野党協力してやらなきゃいけない。
 そこで、そのことについての御所見と、今回、総理が施政方針演説において非正規という言葉を一掃するということをおっしゃいました。これは大変大事なことだと思います。しかし、それは正規職員が非正規の方の待遇に近づいてしまったのでは何の意味もない。ですから、非正規の待遇を改善する。
 そして、実質賃金、実質所得、GDP、生産年齢人口、これを試算していただいて、これから法案が出てくると思いますけれども、十年、二十年後の働き方改革の結果、どのような将来像になるのか、これを数字で示していただきたい。
 二点、総理に伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 基本的に原口委員と同じ考えでございまして、いわゆるアベノミクスによる効果もあって、生産年齢人口が三百九十万人減少する中にあって、六十五歳以上の高齢者の就業者数は百六十万人、そして女性の就業者数は百五十万人ふえているわけであります。高齢者も若者も、そして女性も男性も、障害や難病のある方も、誰もが活躍できる一億総活躍社会を実現することが重要であり、その最大のチャレンジが働き方改革であろう。
 つまり、みんなが働くことができるチャンスを得ることができる社会をつくっていくためには、そういう方々にとって、働くことができる、そういう労働環境をつくらなければならない、こういうことでございます。
 働き方改革においては、史上初めて、労働界と経済界の合意のもとに、三六協定でも超えてはならない罰則つきの時間外労働の限度を設ける、そして、加えて、勤務間インターバル制度についてもその普及に努めていきます。
 また、長時間労働を是正すれば、ワーク・ライフ・バランスが改善をし、女性や高齢者が仕事につきやすくなり、男性も子育てを行う環境が整備をされます。
 また、同一労働同一賃金によって、これはまさに、正規の方が非正規になるということは決してないわけでございまして、同一労働同一賃金によって雇用形態による不合理な待遇差を禁止する。非正規という言葉は、その中においてこの国から一掃していくという考え方であります。
 子育て、介護などさまざまな事情を抱える方が意欲を持って働くことができ、誰もがその能力を発揮できる柔軟な労働制度へと抜本的に改革をしていきます。
 このほか、高齢者の方々が年齢にかかわりなく働き続けることができる企業などへの支援の充実を行うとともに、女性の活躍を推進するため、育児休業の取得促進などに一層取り組んでいきます。
 今後とも、高齢者や女性が働きやすい社会に向けて、しっかりと取り組んでいく考えでございます。
 この中で、こうした働き方改革を進めていくことによって、生産年齢人口、GDP等々にどのような効果を及ぼすと試算しているのか、こういうことでございます。
 御指摘のような試算を今具体的に行っているわけではございませんが、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の理由のない待遇差を埋めていけば、自分の能力を評価されているという納得感や働くモチベーションが高まり、労働生産性が向上し、賃金やGDPの増加につながっていくと考えておりまして、この働き方改革を通じて生産性向上の成果を働く人に分配することで、賃金の上昇、需要の拡大を通じた成長を図る、成長と分配の好循環をつくり上げていきたいと考えております。
○原口委員 ぜひ試算をしていただきたいと思うんです。定性的なことを言うのは、法律ということでも大事だと思います。しかし、それが日本の社会、経済あるいは労働をどのように変えるかという、やはりビジョンを数値で示してほしい。
 次のパネルに参ります。核兵器禁止条約です。
 お手元の資料の三をごらんになってください。これは、「米軍機による原子爆弾投下に対する抗議について」、昭和二十年八月九日に当時の大日本帝国が発したものであります。
 総理、ごらんになっていただくと、大変ショッキングなというか、当たり前のことが書いてあるわけです。
 一九四五年八月六日に、米国が、何ら軍事目標たる性質を持っていなかった広島市の上空で原爆を爆発させ、瞬時に多数の市民を殺傷し、同市の大半を壊滅させた。これに対して、大日本帝国は米国政府にこのような抗議文を送っています。
 大日本帝国政府の主張は、米国による広島市での原爆攻撃は、既に当時でも国際法で禁じられていた無差別かつ残虐性によって禁止されている毒ガス兵器をはるかに凌駕するものとして、米国は国際法及び人道の根本原則を無視したもので、この原爆攻撃は、ここにございます、人類文化に対する罪悪であるということまで言っているわけです。
 そこで、伺います。
 安倍政権は、現在も、この原爆投下について、人類文化に対する罪悪であり、人道に対する罪である、このような認識をお持ちでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 広島に投下された一発の原子爆弾により、一瞬にして十数万とも言われるあまたのとうとい命が失われ、町は一瞬にして焦土と化したわけであります。一命を取りとめた方々にも筆舌に尽くしがたい苦難の日々をもたらし、若者の夢や明るい未来も容赦なく奪われました。このように人類に多大な惨禍をもたらした核兵器が将来再び使用されるようなことがあってはならないと認識をしております。
○原口委員 人道に対する罪であり、人類文化に対する罪悪である、このような認識をお持ちかということを伺ったわけです。
 ちょっと別の観点から伺います。
 この抗議文では、米国が使用した原爆を非人道的兵器と断定して、その使用の即時放棄を米国政府に厳重に要求しているわけであります。
 総理は、広島市で行われた、あるいは長崎の原爆投下を、非人道兵器とお考えになっているか、そこの認識をお伺いしているわけでございます。
○河野国務大臣 政府としては、広島に対する原子爆弾の投下は、極めて広い範囲にその害が及ぶ人道上極めて遺憾な事態を生じさせたものと認識しております。
○原口委員 非人道的兵器と認識をしていますかということを聞いているわけです。
○河野国務大臣 繰り返しになりますが、極めて広い範囲にその害が及ぶ人道上極めて遺憾な事態を生じさせたものと認識しております。
○原口委員 答えませんね。残念です。
 広島市と長崎市に、現在も放射線影響研究所という名称の、現在は公益財団法人となっている組織がございますが、もともとは、一九七五年に、米国の原爆傷害調査委員会、これはABCCといいます、このアーカイブスを私はずっと調査をしてきましたが、これと我が国の厚生省国立予防衛生研究所原子爆弾影響研究所とが再編されて、日米共同出資の運営方式の財団法人として発足したものでございます。
 私は、この原爆を落とした罪だけではなくて、研究すれども治療せず、ルーズベルト大統領の御夫人がその状況について、これはあんまりひどいじゃないかと言っている文書もございます。
 ABCCという組織は、米国が開発した新型爆弾による人体等への影響をその後の軍事計画再構築に生かすために、日本で被爆をしたけれども生き延びたいわゆる被爆者の方々を、彼らにとって貴重な生のサンプルとして利用し、人体実験を通じて必要なデータを集めるためにつくられたもので、被爆者の治療はその目的に入っていない。これは米国の民間組織でございますが、米海軍長官がトルーマン大統領に要請してつくられた組織でございます。
 このことで、外務大臣、あなたとはずっと核の問題について議論をしてきました。同じスタンスにいたと信じていましたけれども、今の答弁はとても残念です。
 国連憲章で戦争が違法化された現在も、戦争は決してなくなっていません。そのために国際社会は戦争のルールをつくっている。それが、戦争放棄、近年は国際人道法と呼ばれるもので、このルールのもとで非人道的な兵器は具体的に使用を禁止されています。生物兵器もそう、化学兵器もそう。また、軍事目標たる軍人以外に被害が広がり、いわば無差別殺りくにつながるとして、クラスター爆弾も禁止する条約がございます。そのほか、対人地雷の条約も皆さんと協力してつくってきました。
 しかし、さまざまな兵器を規制してきた国際社会が、最も非人道的であり、最も無差別的であり、かつ戦後の被害が最も甚大であり、我が国は唯一の戦争被爆国であるにもかかわらず、なぜ戦争後七十年以上たってもその使用が全く禁止されていないのか。私は、その禁止の先頭に日本が立たずして誰が立つんだと。
 総理、先日、終末時計があと二分ということになりました。一九五三年の冷戦期と同じ、最も緊迫した状況ですよ。なぜ我が国は批准しないんですか、なぜ署名しないんですか。理由を教えてください。
○河野国務大臣 被爆国として核兵器の非人道性を知る我が国は、核廃絶に向けて、国際社会の取組の先頭に立っていく責務があると思っております。一方、現実の脅威に対して、政府は何よりも国民の生命財産を守らなければなりません。
 核兵器禁止条約が目指す核廃絶という目標は、我が国も共有しているところであります。しかし、残念ながら、この条約は現実の安全保障の観点を踏まえることなくつくられたものですから、核兵器国は一つも入っておりません。また、核の脅威にさらされている非核兵器国からも支持を得られておりません。
 その一方で、北朝鮮の核及び弾道ミサイル計画の進展は、我が国だけでなく、国際社会の平和と安定に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威になっているわけでございます。北朝鮮のように核兵器の使用をほのめかす相手に対しては、通常兵器だけで抑止をきかせることは困難であります。そのためには、核兵器による抑止が必要でございます。
 こうした厳しい安全保障環境を踏まえれば、我が国は非核三原則を堅持しておりますので、日米同盟のもとで、核兵器を有する米国の抑止力を維持しなければなりません。核兵器禁止条約に参加すれば、この米国による核抑止力の正当性を損なうことになります。国民の生命と財産を守る責任のある政府としては、現実の安全保障上の脅威に適切に対処しながら、地道に、現実的に核軍縮を前進させる道筋を追求していくべきだと考えております。
 以上のことから、この核兵器禁止条約は、核兵器廃絶に向けた我が国の考え方とは異なり、我が国としては署名することはできないと考えております。
    〔委員長退席、橘委員長代理着席〕
○原口委員 核の抑止力ということについても、あなたと若いときからずっと議論をしてきましたね。その抑止力が本当なのか。核の傘よりも非核の傘をつくるべきだ、その先頭に日本が立つべきだ。
 少しまた観点を変えます。
 私たちの放射線の安全基準というのは、まさに、広島、長崎で被爆をされた方々をもとにつくられているんです。DS64とかDS86とかDS02、02というのは二〇〇二年です。これが多分、一番新しい数字ですよ。
 しかし、今申し上げたように、被爆の実相をできるだけ小さく見せる、そして内部被曝も、後から入市した黒い雨に当たった人たちも、その影響を過小評価してきた、その結果が今の放射線の安全基準の弱さに出ているんじゃないんですか。違うんですか。御答弁ください。厚労大臣。
○加藤国務大臣 放射線の安全基準そのものを評価する立場ではございませんけれども、いわゆる放射線の安全基準である放射線防護に関する国際的な基準については、民間の国際学術組織である国際放射線防護委員会、ICRPが各国に対し勧告を行っているわけであります。
 このICRPにおいては、勧告の作成に当たって、今お話がありました放射線影響研究所、放影研が行った広島や長崎の原爆被爆者の疫学調査、被爆者のデータのほか、放射線に関する広範な科学的知見を考慮して、そうした勧告のための作成を行っている、こういうふうに承知をしております。
○原口委員 総理、ぜひ、多くのデータがまだABCCのアーカイブスの中にございます。そして、これが明らかになって、あの例の水爆のブラボーショット、第五福竜丸が被曝をしました。そういったもののデータについてもまだ隠されているんです。隠された被曝者がおられる。この日本が核兵器廃絶の先頭に立つべきだ。
 そして、今のような、私は河野さんがおっしゃった方がよほど非現実的だと思っています。アメリカの核の抑止力といって、今のアメリカはどうなっていますか。これは締め総で議論しますけれども、FMSについても。
 私は、これを皆さんがしっかり認めて、先頭に立つまで、質問を続けていきます。
 総理と憲法についても議論をしておきたいと思います。
 この国会で、憲法改正について私たちも憲法調査会で議論をしています。
 まず第一点。よく聞かれるんですよ、総理。今の日本国の憲法では国は国民を守ることができないんですか、こう聞かれます。まあ素朴な質問だと思います。総理、どう思われますか。
○安倍内閣総理大臣 今の我が国の憲法下においても、平和的生存権、そして幸福追求の権利の中において、必要最小限度の戦力として我々は自衛隊を保持しているわけでございます。
 それと同時に、米国との日米同盟があります。主に日本は盾の役割、打撃力はアメリカに依存しているわけでございます。そして、その中における米国の抑止力もあわせ、日本の平和と安全を守っているところでございます。
 と同時に、憲法についてはさまざまな議論があるということは承知をしております。
○原口委員 総理、今の日本国の憲法、平和憲法九条、この九条の中でも、一昨年ですか、もうその前になりますか、いわゆる平和安全法制ということで、切れ目のない、まさに私たちのこの国は万全の状態になったと皆さんはお答えになりました。ですから、憲法九条を何か変えなければ日本国は日本国民を守ることができるのかできないのか、そこの基本的なお考えを総理に問うております。
○安倍内閣総理大臣 平和安全法制の際にさんざん議論をしたことでございますが、平和安全法制の成立によって、我々は、三要件がかかりますが、日本の存立を守るためという中において限定的に集団的自衛権の行使が可能となったわけであります。
 これは普通に考えればわかることでありますが、やはり、お互いに助け合うことができる同盟とそうでない同盟は、その強靱さは格段に違うわけであります。米国も日本もお互いに民主国家である中において、米国は、米国の兵士が命をかけて日本を守る、しかし、この逆は一〇〇%全くないんですよ、日本を守るためであってもという中において。果たしてその同盟は長続きするかどうかというこれは根本問題であろう、こう思うわけでございます。
 その中において、お互いが、これは三要件の中で日本を守るためということでございますが、いわば助け合うことができる同盟となったわけでありまして、そのきずなは間違いなく強靱なものになった、こう考えているわけでございます。そういう平和安全法制のもとでのまさに同盟、今回の北朝鮮の脅威に対しても十分にその意味、意義を証明している、このように考えているところでございます。
 そこで、では、憲法改正の議論についてでございますが、基本的には、私、ここには内閣総理大臣として立っておりますので、自民党の案の議論について御説明を申し上げる立場にはないわけでございますが、しかし、まさに日本の平和と安全を担っている自衛隊の存在自体をしっかりと憲法に明記するべきであろう、私はこのように考えているところでございます。
○原口委員 二点、総理、伺います。
 私も、総理とは、若いころから安全保障について御指導いただいてきました。
 そうすると、もともと、安保法制懇、総理の諮問機関の安保法制懇は二案出していましたね。一案は、現行憲法のもとでも、いわゆる芦田修正と言われるフルスペックの集団的自衛権が認められる。それに対して、皆さんが採用されたのは、一部解釈改憲。
 なぜ、フルスペックの、岡崎先生が主張されていたような集団的自衛権というのは現行憲法のもとで認めないとしたのですか。それと、翻って、今おっしゃった、じゃ、自衛隊を明記した、その自衛隊は、フルスペックの集団的自衛権の行使というのはできるようになる憲法改正でございますか。二点伺います。
○安倍内閣総理大臣 先ほどの私の発言の中で、必要最小限の実力と申し上げるところを戦力と申し上げましたので、これは訂正させていただきたいと思います。
 平和安全法制の制定により限定的な集団的自衛権の行使が可能となりましたが、これに先立ち、今、原口委員が御指摘になったように、安保法制懇によって提言された二つの案のうち、芦田修正の考え方については、これまでの政府の憲法解釈と論理的に整合せず採用できない、こう判断をしたところでございます。
 日本政府の、この自衛隊の合憲性については、芦田修正論ではなくて、先ほど申し上げましたように、前文と十三条による平和的生存権と幸福追求の権利という観点から、これは必要最小限の実力組織としての自衛隊を持つことができるという判断をしているところでございますので、これまでの政府の解釈の一貫性の中において芦田修正はとらなかったということでございます。
 そして、もう一つの考え方は、我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるときに限定的に集団的自衛権を行使することは許されるとの考え方があったわけでございまして、政府としては、後者の考え方について、従来の憲法解釈との論理的整合性と法的安定性に十分留意をし、これはさんざん平和安全法制で議論したことでございますが、昭和四十七年の政府見解における憲法解釈の基本的な論理の枠内で当てはめを行い、結論として導いたものであります。これにより、あらゆる事態に切れ目のない対応が可能になり、国民の命と平和な暮らしを守ることができるようになった、このように考えております。
 平和安全法制では、あくまで自国防衛のための限定的な集団的自衛権の行使が認められるのであって、国際社会の平和と安定のためにフルスペックの集団的自衛権の行使を行えるようにするものではありません。政府としては、現行憲法のもとでは、世界各国と同様の集団的自衛権の行使一般を認めるなど、今回の解釈を超えて自衛権を広げるような解釈を採用することは困難であると考えている、このことは申し上げてきたところでございます。
 そこで、憲法改正について、一項、二項がございますが、では二項を変えるということになれば、それは当然そこに、まあ書き込み方でございますが、書き込み方においては、フルスペックの集団的自衛権の行使ということを容認、認めるということは、当然これは書き方でございますから可能となろうとは思いますが、例えば、本来ここで私が説明すべき立場ではございませんが、原口委員の御質問でございますので、もう少しちょっと丁寧に答弁させていただきますと、二項については、二項をそのまま残すという私の提案においては、これは二項の制限がかかるということは今までの政府の解釈と同じでございますから、平和安全法制を制定したときの新三要件はこれはかかる、このように考えているところでございます。
○原口委員 丁寧に御答弁いただいてありがとうございます。
 ということは、総理の案では、二項、つまり交戦権の否認というのが入っておりますから、新しく憲法が改正されたとしてもフルスペックの集団的自衛権は行使できない、しない、こういう解釈でよろしいですか。
○安倍内閣総理大臣 基本的に、これは交戦権の云々というよりも、必要最小限度の実力の行使という中においては、いわばフルスペックの集団的自衛権の行使は認められないのではないか、こう考えているところでございますが、まだこれは自民党の中においては議論がある。今、石破委員がこちらを見ておられますが、まだ二項を削除すべきだという議論もございますので、これは、自民党総裁で、個人に近い立場で申し上げた、一石を投じるということで。一石を投じた後、その中で波紋が広がり、議論が広がっているということではないか。
 私が今申し上げたことが自民党を代表する考え方にはまだなっていないということは申し上げておきたい。ただ、二項を削除しない場合においては今申し上げたとおりであろう、こう思うわけでございます。
    〔橘委員長代理退席、委員長着席〕
○原口委員 石破委員に答えておられるわけじゃなくて、私が質問していますので。
 つまり、交戦権の否認というものは、要するに交戦する権利じゃないんですよね、交戦国に与えられた権利そのものがない。それから、自衛隊については、戦力に至らない、ゆえに合憲である。こういう枠組みを私たちはずっと守ってきました。やはり、この憲法九条といったことが、この七十数年、日本と世界に果たした役割は非常に大きい、そのことを踏まえた議論をしていきたいと思います。
 ちょっと時間が少なくなりましたので。きょう、公取に来ていただいています。公取委員長、リニアの談合の疑いでいろいろな調査が行われていると聞いておりますが、リーニエンシー、私も独禁法を今の委員長の前の竹島委員長といろいろな議論をしまして、その制定にも、議論に加わらせていただきました。
 リーニエンシーの現状と、そして、今の調査の内容については言えないでしょうけれども、リーニエンシーによる告発があったのかどうか、それも、言えるかどうかも含めておっしゃってください。リーニエンシーが何かというのを国民の皆さんにもわかりやすく説明いただければと思います。
○杉本政府特別補佐人 お答えさせていただきます。
 リーニエンシー、課徴金減免制度でございますが、これは、事業者がみずから、関与したカルテル、入札談合等につきまして、その違反内容を公正取引委員会に自主的に報告した場合、課徴金が減免される制度でございます。
 その趣旨は、事業者みずからがその違反内容を報告し、さらに資料を提出することにより、カルテル、入札談合の発見、解明を容易化して、競争秩序を早期に回復することにあると考えております。また、本制度の運用を通じまして、事業者がみずからコンプライアンス意識を高めまして、違反行為をみずから是正し、かつ防止するということにも役立っていくんじゃないかと思っております。そういった意味でも、独占禁止法違反の未然防止にも資する制度だと考えております。
 この制度を導入いたしまして以来、リーニエンシーの活用というものは相当活発に行われておりまして、相当数の申告件数を私どもは受け取っており、それに基づいていろいろな違反事件にも対応することができることとなっているところでございます。
 こうした入札談合とかカルテルといったものは、独禁法違反の中でも悪質な行為というふうに位置づけられておりまして、納税者である国民の利益を損なう行為でございますので、公正取引委員会としては、そのような行為に対して厳正かつ積極的に対処するとともに、未然防止のための取組を行っていきたいと思っております。
 お尋ねのリニアの事案につきましては、個別事案でございますので、答弁については差し控えさせていただきたいと思っております。
○原口委員 資料十一をごらんになってください。これが工事契約締結区間です。二十二ございます。南アルプストンネル、品川駅、それから名古屋駅、つまり最初と最終ですね、それから南アルプス、物すごく工事が難しいところ、これをJR東海が発注をしています。それで、米印のあるところ、この三つが、鉄道・運輸機構、昔の鉄建公団ですね、ここが基本協定を結んで、そして発注をしている。
 ちょっともう時間が来ましたので。なぜわざわざ鉄道・運輸機構が、難易度の高いところをやっているんだったらそれは一つの理由でしょうけれども、難易度が高くもないところをやっている。
 それから、十二の一、二、それの入札の結果であります。もうこれは触れることはできません。
 あと、総括質疑の中に続きますので、ペジーコンピューティングについて、きょう、法務省刑事局に来ていただいていますが、公訴事実についてまず確認をしたいと思います。
○辻政府参考人 御指摘の会社につきましては、その代表取締役及び元役員につきまして、東京地方検察庁が平成二十九年十二月二十五日に公判請求しております。
 その公訴事実の概要を申し上げますと、両名が共謀の上、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構から、ベンチャー企業への実用化助成事業の助成金をだまし取ろうと考え、平成二十六年二月、同機構職員に対し、同助成事業に要した費用を水増し計上した内容虚偽の実績報告書を提出し、同年三月、現金約四億三千百万円を自社名義の預金口座に振り込み入金させ、もって人を欺いて財物を交付させたというのが公訴事実の概要でございます。
 次に、平成三十年一月二十四日に、同じく東京地検がこの両名について公判請求しておりますが、その公訴事実の概要は、両名が共謀の上、同機構から戦略的省エネルギー技術革新プログラム実用化開発の対象事業として概算払いを受けた助成金に余剰金が生じた場合には、これを同機構に返還しなければならないのに、その返還を免れようと考え、平成二十六年四月、同機構職員に対し、助成対象費用を水増し計上した内容虚偽の実績報告書を提出し、本件助成事業に要した費用に対する助成金額との差額約二億二千二百万円の返還を免れ、もって人を欺いて財産上不法の利益を得たという事実であると承知しております。
○河村委員長 原口君、時間が来ております。
○原口委員 時間が来ましたので、終わります。
 しかし、この二と三、ここが今の公訴事実です。その後も助成金が行っています。後の質問で追及したいと思います。
 ありがとうございます。
○河村委員長 これにて原口君の質疑は終了いたしました。
 次に、赤嶺政賢君。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
 沖縄の米軍基地問題について質問をいたします。
 先週の衆議院の本会議で、我が党の志位委員長が相次ぐ米軍機事故の問題を取り上げていたとき、安倍政権の現職の副大臣である自民党の松本文明議員が、それで何人死んだかという許しがたい発言を行いました。
 戦後、米軍機の墜落や物資投下訓練によって、どれだけの人が犠牲を受けてきたと思っているのか。また新たな犠牲者が出るまで、事故もトラブルも県民は受け入れよということなのか。とんでもない発言であります。
 松本氏は辞任をしましたが、やめれば済むという問題ではありません。
 県民が一番恐れているのは、今に重大な事故につながりかねないということであります。言葉だけの対応を繰り返す政府の姿勢も、その不安を増大させています。県民からすれば、これが政府の本音ではないかと疑わざるを得ません。
 総理、問われているのは、安倍政権の姿勢そのものではありませんか。
○安倍内閣総理大臣 沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら基地負担の軽減に全力を尽くす、これが政府としての一貫した方針であります。
 こうした中で、松本副大臣から、先週金曜日、みずからの発言によって沖縄県民並びに国民の皆様に御迷惑をかけたので辞任したいという申出がありましたので、辞表を受理することとしました。
 政治家は、その発言に責任を持ち、有権者から信頼を得られるよう、みずから襟を正すべきであります。今回の発言は国会議員としての活動における発言ではありますが、内閣の一員であり、沖縄の皆さん、国民の皆さんに対し、深くおわびをしたいと思います。
 今後、沖縄の基地負担軽減を始め各般の政策課題に、内閣として、これまで以上に気を引き締めて取り組んでいきたい、このように思います。
○赤嶺委員 問われているのは、政府の姿勢であります。負担の軽減とかと言いながら、実態は全く違うことが進んでいるわけです。
 この短い間の事故を振り返ってみたいと思います。
 一昨年十二月、米軍普天間基地所属のオスプレイが名護市安部の浅瀬に墜落をしました。地元の人たちがふだんから散歩をしたり、魚や貝をとる、そういう生活の場で起きた事故でありました。米軍は、事故原因の調査も終わっていないのにオスプレイの飛行と空中給油訓練を次々と再開し、その米軍の暴挙に、政府はそれを容認したのであります。
 さらに、総選挙のさなかの昨年十月、東村高江の牧草地で、同じ普天間基地所属の大型ヘリCH53Eが炎上、大破する事故を起こしました。三十年をかけ、苦労してつくってきた評判の牧草地でした。政府は当初、事故原因と安全が確認されるまで運用を停止すべきだと述べておりました。ところが、選挙が終わってその四日後、事故原因は何もわかっていないのに、飛行再開を容認したのであります。
 こうしたもとで、十二月、普天間基地周辺でCH53Eによる落下事故が立て続けに起こりました。
 普天間基地の北東側の、滑走路の延長線上にある緑ケ丘保育園で、ヘリの円筒状の部品が園舎の屋根に落下いたしました。五十センチ先の園庭には、クリスマスの劇の練習を終えた子供たちが遊んでおりました。
 その六日後に、フェンス一枚で基地に隣接する普天間第二小学校の運動場に、飛行中のCH53Eから、重さ七・七キロの窓が落下をいたしました。二年生と四年生の児童五十四人が体育の授業中でした。十数メートルのところにいた児童一人に、落下の衝撃で飛んできた小石が当たり、軽傷を負いました。
 沖縄県の翁長知事は、日米両政府に対し、全ての米軍機の点検とその間の飛行停止を求めました。しかし、政府はそれにも応じませんでした。
 その後、ことしに入ってからだけでも、UH1Y、AH1Zという米軍ヘリの不時着が三件、伊計島、読谷村、渡名喜島などで相次いで起こっています。沖縄全域で、あらゆる機種が事故とトラブルを繰り返しています。
 総理に伺いますが、事故を繰り返している米軍は許しがたいわけですが、飛行再開を容認してきた日本政府の責任も極めて重大であります。総理、そういう認識はありますか。
○小野寺国務大臣 米軍機の飛行に際しては、安全確保が大前提です。米軍機による事故等は、地域住民の方々に大きな不安を与えるものであり、あってはならないと思います。
 防衛省としては、これまで、米軍機による事故等が発生した場合、事故等の重大性を勘案し、米側に対して再発防止の徹底や飛行停止を求めてきたところです。
 例えば、御指摘ありました、平成二十八年十二月に発生したオスプレイの事案や、昨年十月に発生しましたCH53Eの着陸、炎上、先月に発生したCH53Eの窓落下事故について、事故後、直ちに米側に対し飛行停止を申し入れ、米側も実際に飛行停止をいたしました。
 先月に発生したCH53Eの窓落下の際には、事故のあった普天間第二小学校にカメラを設置するとともに、監視員を配置し、米軍機が上空を飛行したとの報告があった際には、米側に強く申し入れております。現在もしっかり監視をしておりますし、この事案以降、そのような特異な事例はまだ発生していないということであります。
 また、ことしに入っても、二度の予防着陸を行いましたAH1Zについても飛行停止を求めています。これを受け、米側からは、同型機のヘリ全てについて追加的な点検を行い、点検が完了するまでは飛行を行わなかった、ヘリ部隊に対し抜き打ちの安全検査を行ったとの説明を受けております。
 米軍機の事故後の飛行再開については、我が国としても、米側の事故調査や再発防止策について自衛隊の専門的知見も活用して検証を行い、その合理性を判断をしてきております。
 今回のAH1Zヘリの予防着陸についても、米側が実施した点検や整備の状況については、今週後半にも、専門的、技術的な知見を有する自衛官を現地に派遣し、米側が実施した点検や整備について確認することを検討しております。詳細については、現在、米側と調整中であります。
 今後とも、安全の確保については最優先の課題として日米で取り組んでまいりたいと思います。
○赤嶺委員 CH53Eが昨年十月、総選挙の最中に墜落、炎上したときには、あなた方は飛行停止を求めておりました。でも、選挙が終わったらその四日後に、米軍が出した安全宣言を日本も、安全だと追認したわけですよ、事故原因もわからないのに。そのCH53Eが昨年十二月、落下事故を起こしているわけですよ。
 何で、そういう事故原因も解明しないで安全を後押ししてきた日本政府の責任を感じないんですか。あれ以降CH53は事故を起こしていないと言うけれども、事故がこれからも本当に起きないという保証はありますか。全くないのに、本当に口先ばかりだと思いますよ。
 私は、具体的な問題に沿って質問をしていきたいと思います。
 緑ケ丘保育園の問題です。
 政府の出される資料にも、緑ケ丘保育園の物資落下事故は消えております。出てきません。
 緑ケ丘保育園の父母会が、父母や保育士一人一人の声を嘆願書にまとめておりますが、そこには事故当時の子供たちの様子が書かれております。
  十二月七日(木)十時過ぎ、保育室の屋根に突然大きな音をたて、何かがドンとぶつかってきました。「なに、今の大きな音は」。すると、すかさずパートナー保育士も青ざめた顔で「今、ヘリが飛んだよね、何か落ちたんじゃないの」と告げました。庭へ出ると、三才になった男の子があどけないいつもと変わらぬ表情で私に寄ってきて「せんせい、ヘリコプターとんだね。ガガガガーンってなったね」と言いにきました。この小さいお友達がどんな気持ちで、あの音を聞いたのだろうか。
  又、二才になる男の子が家に帰ってから「大きい音がした、こわい」と夜、話したそうです。
  現実におこってしまったことを何もなかったかのように過ごすことは、出来ません。
たくさんの嘆願書の中に、こういうのもありました。
 落下してきたのは、米軍ヘリの部品であります。沖縄県が近くに設置している騒音測定器には二度の衝撃音が記録され、静止画カメラにはCH53Eの画像が残っています。ところが、米軍は落下の事実を認めていません。飛行していたヘリの部品は離陸前に全て取り外され保管されていたなどと言っています。
 防衛大臣に伺いますが、米軍の説明を検証するため、普天間基地に立ち入って、当時の整備記録や実際の保管状況を確認しましたか。
○小野寺国務大臣 答弁に先立ちまして、先ほど私が、CH53Eの飛行について、窓落下以降ないと言っておりましたが、これは正確には、一月十八日に小学校上空を飛行しているのを確認して以来ないということであります。
 それから、今お話がありました保育園に対しての落下であります。
 本件事案については、宜野湾市から通報を受け、沖縄防衛局の職員を現地に派遣するとともに、米側に対して事実確認を照会いたしました。
 米側からは、当該部品はIBISというCH53Eのブレードの損傷を検知するための装置の保護に用いるカバーである、本件事案が発生した当日、十二月七日でありますが、午前十時十五分ごろに普天間飛行場からCH53Eヘリが一機離陸しているが、この機体に使用している七個のカバーは離陸前に全て取り外され保管されていたことを確認した、また、普天間飛行場で運用されているCH53EヘリのIBISのカバーは全数が適切に保管されていることも確認をした、引き続き、日本側関係機関と連携をし、事実関係の究明に協力をするという説明がありました。
 防衛省としては、事実関係について米軍の調査の結果を待ちたいということで、現在おります。
○赤嶺委員 今、政府に求められているのは、米軍が説明したことを検証することですよ。米軍の説明を待つことじゃないわけですよ。
 ですから、整備記録やあるいは実際の保管状況、ちゃんとそろっているというのであれば、それを確認すれば簡単じゃないですか。何でそれも確認できないんですか。
○小野寺国務大臣 この事案が発生した直後、これは保育園ということで私どもも大変心を痛め、そして米側について、かなり繰り返し確認をしておりますが、米側からは、自分たちが持っている、この装着をしていたIBISのカバーは全数が適切に保管されていることを確認したという報告を受けております。
 ただ、私どもとしては、この事案について、実際にこのカバーが落下をし、それが現物があるということは、これはどういうことかということを含めて米側に確認をしていることであります。
○赤嶺委員 確認じゃないんですよ、検証なんですよ。
 離陸前や落下当時の状況について、ヘリの整備士や搭乗員から直接話は聞いたんですか。
○小野寺国務大臣 この事案については、米側で調査をし、私どもに報告した限りでは、普天間飛行場で運用されているCH53EのIBISのカバーは全数が適切に保管されていることを確認したということであります。
○赤嶺委員 検証をなぜやらないか。事故原因の解明、再発防止というなら、そこまで踏み込むべきですよ。
 民間機の事故の場合は、運輸安全委員会が関係者から直接話を聞いて、実際に企業に立ち入って調査しています。昨年、大阪市でKLMオランダ航空機から部品が落下する事故が起きました。あのとき、運輸安全委員会は、調査官をオランダに派遣して、整備記録や機体の状況を調べていました。一次資料に当たらない限り、原因究明などできるはずがありません。
 防衛大臣、基地内への立入りや関係者への事情聴取に応じるよう米側に求めるべきではありませんか。説明を待つのではなくて、そういう、米側に事情聴取に応じるよう求めるべきだと思いますが、いかがですか。
○小野寺国務大臣 私ども、このような一連の、例えばCH53Eの窓の落下事案、このことについて、あるいは、たび重なるヘリの事故、そしてまた今回、米側は、この保育園の事案については、そのカバーは離陸前に全て取り外され保管していることを確認したというお話がありましたが、やはり、一連のさまざまなことに関して沖縄の皆さんが大変心配をしている、そのことをハリス太平洋軍司令官にも、あるいはマティス米国防長官にも直接、私は伝え、このようなことがないようにということを、しっかり対応してもらうよう、私どもとして米側には強く要求をしているところであります。
○赤嶺委員 検証したかどうかを問うているのに、米側には強く要求していると言うだけであります。
 それじゃ、警察に伺いますが、基地内への立入りや関係者への事情聴取はできていますか。
○樹下政府参考人 お尋ねの件につきましては、昨年十二月七日、沖縄県宜野湾市内の保育園において、軍用ヘリに使用されている部品カバーが発見された事案と承知をしております。
 沖縄県警察では、通報を受け、直ちに現場に臨場し、現場の状況を確認するとともに、関係者から事情聴取するなど、事実確認を進めているところでございます。
 お尋ねの、米軍機からの落下物であるか否かにつきましては、関係機関とともに事実確認を行っているものと承知をしております。
○赤嶺委員 警察が関係者から事情聴取したのは、米軍の関係者から事情聴取をしたということですか。
○樹下政府参考人 個別事案の詳細についてでございますので、お答えを差し控えさせていただきますけれども、先ほど申し上げましたように、関係機関とともに事実確認を行っているものと承知をしております。
○赤嶺委員 米軍から事情聴取等を求めているんですか。
○樹下政府参考人 繰り返しになりますけれども、個別の事案の詳細につきましてはお答えを差し控えさせていただいておりますけれども、米軍機からの落下物であるか否かにつきまして、関係機関とともに事実確認を行っているものと承知をしております。
○赤嶺委員 個別事案でなくて、そういう場合、一般的に、警察は、米軍を調査したり関係者を事情聴取する権限を持っているんですね。いかがですか、この点。
○樹下政府参考人 捜査上必要があれば、米軍の協力を得て事実確認に努めるものと承知をしております。
○赤嶺委員 米軍の協力を得る。しかし、米軍がそれに応ずるかどうかは全く別。今回の事案に関しても、警察は米軍からの事情聴取を全くやっていないわけですよ。
 個別事案、答えられないと繰り返しますが、関係者というのは保育園の関係者であって、こんな答弁を保育園の関係者が聞いたら大変怒りますよ。自分たちだけから事情聴取して、肝心の米軍からは何の事情聴取もしていない。つまり、防衛省も警察もできていないということです。
 防衛大臣、更に伺いますが、民間機には、飛行中の高度や速度などを記録するフライトレコーダー、あるいは操縦士の音声を記録するボイスレコーダー、これは民間機には搭載されています。事故原因の究明には、これらの機器の解析が欠かせないからです。
 CH53Eには、これらの機器は搭載されていますか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の米軍CH53Eについては個別に確認をいたしますけれども、一般に、米軍機に関しては、先生御指摘の機材の搭載は義務づけられていない、そのように承知しております。
○赤嶺委員 総理に伺いますが、総理は、我が国としても自衛隊の専門的知見を活用して検証し、合理性を判断してきている、こう言っています。しかし、防衛省も米軍関係者への聞き取りはやっていない、あるいは警察も、そういう権限、強制力はない。
 この間、普天間第二小学校のグラウンドに落下した窓枠は、当初、日本の警察が押さえました。その翌日、米軍基地に入ったという話を聞いたので、捜査に行ったのかと思ったら、窓枠を返しに行ったんですね。
 操縦士から事情も聞いていない。第一次資料、ボイスレコーダーもない。そういう中で、一次資料には日本側が全く手を触れられない、事故原因の究明に欠かせない機器の搭載状況、これもないという、これでどうやって主体的な判断が日本側でできるんでしょうか。
○小野寺国務大臣 繰り返しますが、私どもとしては、日米の信頼関係の中、米軍に対して、さまざまな事案が発生した場合には、その原因究明、そして飛行の安全を確保すること、これを、高いレベルでも、そしてまた現地の沖縄のレベルでも常々話をし、そしてまた、米側にこれからもそのような姿勢を求めていくという姿勢でございます。
○赤嶺委員 米軍には、原因を究明して再発防止策をとろうという真摯な態度はないですよ。
 高江のあの牧草地の牧草主に対して、謝罪もない、事故原因の説明もない。だのに、米軍の事故処理に協力していただいてありがとうございましたと感謝状を贈ってきたんですよ。牧草地の持ち主は怒っていますよ、被害者に感謝状を贈ってごまかすつもりかと。しかし、それ以上、日本政府は立ち入れないわけですよ。
 問題は、調査権限だけではありません。日本側による事故調査そのものの法的根拠がありません。みずから放棄してしまっているからです。
 航空法には、出発前に機長がきちんと確認を行うことや、航空機から物を落下させてはならないことが明記されております。だから、今起こっていることは、航空法でいえば犯罪なんですよ。ところが、日米地位協定の実施に伴う航空法特例法という法律で、米軍への適用は除外してしまっております。
 国土交通大臣に伺いますが、法律の根拠もないのに、事故調査に応じさせることなどできるはずがありません。米軍にも航空法を適用すべきではありませんか。
○石井国務大臣 そもそも航空法は、民間航空機のみに適用されます国際民間航空条約の規定等に準拠いたしまして、航空機の航行の安全等を図るための方法を定めるために制定をされたものであります。
 一方で、国際民間航空条約の適用を受けない米軍機につきましては、日米地位協定の実施に伴う航空法の特例法によりまして、民間航空機の円滑な航空交通を確保するためのものを除き、航空機の運航に関する規定などについて適用が除外をされております。
 これは、我が国が締結いたしました日米地位協定等に基づき、米軍が我が国において活動することが認められていることを踏まえ、その履行を担保するために定められたものと承知をしております。
 その性格に鑑みますと、米軍機に適用される航空法の規定を見直すに際しましては、米国との調整を要するものと考えられます。
○赤嶺委員 米軍に適用されていないということでしたが、別に地位協定上の根拠があるわけではありません。国土交通省が所管している航空法特例法、これによって米軍は除外されているわけです。
 保育園の屋根に物資が落下しても、それを、航空法であれば取り締まることができるけれども、特例法があるから日本の警察は取り締まることができないわけです。
 しかし、航空法の規定の中には米軍にも適用されているものがあるわけですね、国内法の適用が。離着陸のときに管制の指示に従うこと、通行秩序の維持のための規定は適用されています。
 ところが、その一番の大前提となる安全にかかわる規定、具体的には航空法第六章によって定められておりますが、それは全て適用除外になっています。だから、どんな危険な低空飛行訓練をやっても、無灯火でヘリが飛び回っても、部品を落下させても、米軍の責任を問えないのであります。
 既に航空法特例法の中には適用されているのもあるわけですから、何で安全にかかわる規定を全部適用除外にしてしまったのか。それを適用を求めるのは当然ではありませんか。
 これは別に地位協定の改定に至らなくても、国内法の改正によってできるわけですよ。特例法から、そういう第六章、航空の安全に関するその除外措置を撤廃すべきだ、航空特例法を撤廃すべきだと思いますが、いかがですか。
○石井国務大臣 先ほど申し上げたとおりでありますけれども、航空法は国際民間航空条約の規定等に準拠しておりますが、この国際民間航空条約は民間航空機のみに適用されるものでありまして、米軍機等にはそもそも適用されないということでありますが、一方で……(発言する者あり)
 先ほど言ったことをもう一度繰り返しているんですけれども、日米地位協定に基づいて米軍が我が国において活動することが認められることを踏まえて、その履行を担保するために特例法をつくっているわけでありますが、この特例法において、米軍機が航空法の適用を受けるのは、米軍機が民間航空機と同一の空域や経路を使用する際に円滑な航空を確保するために航空法の規定が適用されるということでございます。
 これを超えまして、米軍機に適用される航空法の規定を見直すに際しましては、米国との調整を要するものと考えられるところであります。
○赤嶺委員 ですから、地位協定の改定なしに、航空法の改正で米軍の特権を制限することができるわけです。できるわけです。しかし、地位協定の問題でいっても、さっき国際条約という話がありましたが、地位協定の第五条、その合意議事録では、日本国内で米軍が移動するときは日本の法令が適用されるとはっきり書いています。
 それに基づけば、安全が一番大事だということは、総理、繰り返しているわけですから、その航空機の安全を担保するのが航空法の第六章ですから、この第六章を除外している今の現状が残される限り、事故は繰り返され、原因究明もできない、再発防止もできない、日本政府は手も足も出ない。手も足も出ないけれども、アメリカに意見は言っていますと言って、これでは県民の不信感は解けないと思うんですよね。
 総理、米軍にこの六章を適用すべきではありませんか。
○小野寺国務大臣 御指摘のように、米軍は航空法の全ての適用を受けているわけではありませんが、飛行訓練を含め、米軍は全く自由に飛行を行っていいわけではなく、公共の安全に妥当の考慮を払うことは言うまでもありません。(発言する者あり)
 引き続き、米側に対しては、安全面に最大限配慮するとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう、米軍の飛行訓練に関しては、必要に応じ、日米合同委員会の場などで議論をしてきておりますし、これからもしっかり進めていきたいと考えております。
○河村委員長 傍聴席は、答弁中、御静粛に願います。
○赤嶺委員 米軍が公共の安全に配慮して、今の事態なんですよ。そんな考え方では是正されないんです。
 米軍にも航空法は適用されているんです。されているけれども、わざわざ安全に関する部分は除外措置の法律をつくっているんですよ、日本政府が。そこを直せと言っているわけです。
 第六章も米軍に適用すべきだと思いますが、総理はどのように考えますか。
○安倍内閣総理大臣 既に石井国交大臣と、また小野寺防衛大臣が答弁しているとおりでございまして、我々も、安全が大前提であり、今後、米軍に対して強く申入れを行っていきたい、このように考えております。
○赤嶺委員 やはり、今のような態度では主体的な事故調査などできるはずがありません。
 航空法特例法が制定されたのは、サンフランシスコ講和条約と日米安保条約が発効した一九五二年のことです。当時、日本の空の主権は、事実上、完全に米軍に握られていました。その米軍の特権を日本が独立した後も保障するためにつくられたのが、航空法特例法であります。それが一度も改正されないまま今に引き継がれているのであります。
 形の上では主権を回復したとされていますが、今も事実上の占領状態が続いているわけです。憲法の上に安保がある、そういう日本に、一九七二年に沖縄は返還されました。航空特例法をそのままにしておいては、沖縄で繰り返される航空機事故、米軍の事故、絶対に防止はできません。
 米軍に航空法を適用すべきである、そしてさらに、日米地位協定にもそのようなことを明記すべきであるということを強く求めて、質問を終わります。
○河村委員長 これにて赤嶺君の質疑は終了いたしました。
 次に、馬場伸幸君。
○馬場委員 お疲れさまです。日本維新の会、馬場伸幸でございます。
 きょうは、各マスコミ、メディア等がいろいろな世論調査をしていると思いますが、そのいろいろな世論調査の中でもいつも上位に出てくる、国民の皆様方が政治に対してどういうことを求めているか、きょうはテレビ中継も入っておりますので、国民の皆様方が、自分たちが求めていることを安倍政権がどういうふうに実現してくれるか、実行してくれるか、そういう観点で総理と議論をさせていただきたいというふうに思います。
 時間の配分、また時間の関係上、通告をしております質問については、真逆で、最後の項目から質問をさせていただきたいというふうに思います。
 総理、普通の国民は、普通に働けば普通に暮らしができて、そして、年齢を重ねて第一線を引けば、何の不安や心配もなく余生が過ごせる、そういう社会の実現を目指しています。それを政治という場面で、いろいろな政策また法律に基づいて制度設計をしていく、不安、心配というものをきちっと取り除いていく、そういうことが求められているわけですが、具体的に言えば、今、国民の多くは年金制度について大きな不安を抱えています。
 また、現役世代は、可処分所得、毎月給料をもらって、それを幾ら自由に使えるか、これがどんどん右肩上がりでふえていかなければ、夢や希望というものを暮らしの中で持つことができない。今さら言うまでもないことかもわかりませんが、そういう社会を望んでいるという国民がほとんどです。
 そういった中で、この年金制度、これももう古くて新しい議論、課題だというふうに思いますが、今の国民年金制度は昭和三十四年に成立をされて、六十年近くもこの制度が続いてきております。
 総理、まず直球で質問させていただきたいと思いますが、今のこの国民年金制度、この先五十年、百年、やっていける制度だというふうに思われておられますか。(発言する者あり)直球がちょっと曲がりましたけれども、まず冒頭、それをお伺いいたしたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 年金のいわば持続性、安定性を向上させるために、年金の改正、五年ごとに大きな改正を行ってまいりましたが、これは、さきの改正におきましては、マクロ経済スライドを導入いたしまして、しっかりと受給者とそして支える側のバランスがとれるような仕組みに変えたところでございます。また、年金の運用につきましても、安倍政権が発足してから数十兆の運用益を上げている中において、年金財政も安定をしてきているところでございます。
 しかし、今後、さらなる改善が必要かどうかということにつきましても、改革が必要かどうかということについても常に検討していく必要があるだろう、このように考えております。
○馬場委員 制度的には、いろいろな改正、改革を行って、まだまだこの先やっていけるだろうと、総理のお考えだというふうに思います。
 しかし、私は、いろいろな国民の皆様方と地元等でもお話をさせていただいておりますと、この年金制度自体に国民側からの信頼があるかどうか、これは、私はどんどん低下していっているんじゃないかなというふうに思います。
 年金受給者の皆様方にお伺いをしますと、いろいろな、物価スライド制度とか、新しいそういう制度を導入したことによって、事実上、年金は下がっているんじゃないか、年金はどんどん、馬場さん、私たちの手取りは減っていっているんじゃないですか、そういうことを思っておられる受給者の方はたくさんいらっしゃいます。
 また、現役世代の皆さん方にお伺いをしますと、ほとんどの方が、自分たちが年がいったら年金もらえないんでしょう、もう完全にそういうふうに思い込んでいる方がたくさんいらっしゃるんですね。そして、少し知恵を持っている方は、年金満額もらったとしても、これは年金を掛けずに生活保護をもらった方がその金額も大きいでしょう、その方がいいんじゃないですかと堂々と言う国民の方もたくさんいらっしゃいます。
 私は、こういった、年金そのものに、制度そのものに信頼がない、いろいろな管理をしている役所側にもいろいろなミスが起こって、余計にその信頼度の低下というものに今拍車がかかっている、こういう中では、やはり制度自体を見直していく。
 この今の年金制度は、人口がどんどんとふえて、税収がどんどんと上がっていく、そういうことを前提に考えられている制度です。今の日本社会、そういう観点でも、人口が減って、税収も大きく伸びていく、長期的に伸びていくという保証はどこにもありません。
 したがって、この五十年先を見据えた私は大改革に取り組んでいく時期が来ているんじゃないかな、そういうふうに思いますが、学識経験者等の皆さん方も、かねてから、今の年金制度の賦課方式、現役世代が年金受給者を支えていく、こういう制度は必ず限界が来ます。どんどんどんどん支える側の人数が今減っているということはもう言うまでもありませんが、そういった観点では、賦課方式から積立方式に、どこかの世代で線を引いて改革をすべきじゃないか。これは、多くの学識経験者の方、書籍等もたくさん出ているところでございます。
 また、国民年金という国民同士の互助精神、こういうことを感じてもらうためには、例えばカナダで実際に行われているクローバック制度。これはかつて松下幸之助さんが、日本は必ずだめになる、そういうことを名言としておっしゃいました。それを聞いた方が、なぜ日本はだめになるんですかということを松下幸之助さんに聞きましたら、いやいや、私のような金持ちにまでこの日本という国は年金をくれる、こういうことが長もちするはずがないということをおっしゃったという記録も残っています。
 クローバック制度というのは、高額所得の高齢者の皆様方の年金を削除していく、減額していくという制度でありますし、遠藤国対委員長もかつてこの予算委員会で申し上げたと思いますが、今、一億総活躍、また人生百年時代ということを政府の皆様方、盛んにおっしゃっています。そうなると、前期高齢者の皆様方にはできるだけ生きがいを持つ、また働いていただく、そういうことが必要だと思いますが、このパネルを見ていただきますとよくわかるんですが、年金受給者がどんどん働いて収入を得ると、収入が十八万円というラインまで来ると年金のカットが始まります。ずうっとそれ以降はどんどんどんどん年金がカットされていくという状態になるわけですね。
 そうしますと、六十五歳を少し超えたような、まだまだ元気で能力もある、働く気力もある、そういう皆さん方が実際世のために、そして自分のために一生懸命働こうと思っても、十八万円を超えて年金がカットされていくということになれば、就労意欲は低下します。それならもう働かないでおこうかというようなことになると思います。
 これが後期高齢者になってくるとまた変わってくると私は思いますが、そういった細かな制度設計というものも今求められているんじゃないかなというふうに思います。
 今、自民党、残念ながら、私から申し上げると残念ながらですが、自民党一強時代というふうに言われています。そして、安倍政権、間違いなく今安定政権です。私は、こういう状態だからこそ、こういう時期だからこそ、この五十年先、百年先を見据えた、国民が不安に思っている、そういう制度の抜本的改革を行うべきだと思いますが、この抜本的な改革、いろいろな継ぎはぎだらけの今までの制度改革というものはまあいいとして、抜本的な改革を行っていくということについて総理はどうお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 今、馬場委員が御指摘になったような論点、さまざまな課題があるのは私は事実だろう、こう思っております。
 そこで、この抜本的な改革ということについては、我が国は、公的年金制度は、現役世代が負担する保険料や税によって高齢者世代を支えるという助け合いの仕組み、いわゆる賦課方式をとっているわけでございますが、仮に、いわばこの賦課方式をやめて、では積立方式にするかという議論が随分あるわけでございますが、例えば賦課方式から積立方式へ切りかえる場合には、若い世代を含む全世代が自分の積立てに加えて現在の高齢者の給付を賄うこととなるわけでありまして、いわゆる二重の負担の問題が生じるというのは御承知のとおりだろうと思います。
 具体的には、自分の積立てとは別に、既に年金として支払わなければならない金額が合計で八百七十兆円あるわけでございまして、現在保有する積立金は百八十兆円でございます。これは運用によって随分ふえたわけでありますが、差し引きますと六百九十兆円となるわけでありまして、この必要となる大きな財源をどのように確保するかといった問題もあるわけでございます。
 自民党内でも随分議論がなされました。全くさらから、では年金制度を日本でつくろうと言ってつくるのであれば、それは選択ということが可能だと思いますが、もう既に五十年以上運用されてきた制度から一気に変えるということについては今言った問題が生じるわけでございまして、現行の年金制度は、賦課方式を基本としつつも一定の積立金を保有しており、これにより少子高齢化の進んだ将来の保険料負担の緩和と平準化が図られているということ。そのために積立金を今我々は持っているわけでございますが、現行制度はこうした積立金を保有するメリットも生かした財政運営を行っており、これが公的年金制度に最も適した財政方式じゃないかと認識をしています。
 また、クローバック方式でございますが、これは、平成二十八年の年金改革法におきまして、社会保障制度改革プログラム法で示された課題の一つとして検討する旨の規定が盛り込まれており、引き続きしっかりと検討してまいりたい、このように思っております。
○馬場委員 そういう御答弁をされるだろうというふうには思っておりましたが。
 実は、総理、今、自民党を中心に、地方議員の年金制度というのを復活させようという動きがあるんですね。
 これは、きょう、地方議員年金制度のこれまでの経緯をまとめてきました。
 私も、この地方議員年金制度、改革をしたり廃止をしたときに、地元の堺市の市会議員を務めておりましたので、この経緯についてはよく覚えています。そして、いろいろな交渉もさせていただきました。
 これは、細かく申し上げませんが、簡単に言いますと、今の国民年金の先行モデルになっているんです。これは、地方議員が集まって年金の積立てをして、そこに税の投入をしている。そして、ずっと、議員が引退してから年金で暮らせるようにやってまいりました。これができたのが昭和三十六年、国民年金制度ができたときと同じ時期であります。
 ところが、この地方議員年金制度は、平成の大合併で多くの地方議員が職を失うことになりました。いわば高齢者が一気にふえた。今の国民年金制度と同じ状況です。
 受給者が一気にふえて、そこで慌てていろいろな改革を二度にわたって行いました。給付水準を下げたり、掛金、負担金を上げたり、そういうことを二度にわたって行ったんですね。
 二度目のときに、私も、腹に据えかねてきまして、これは何度も給付水準を下げたり掛金を上げるのはいいけれども、本当に十年先、三十年先、やっていけるんでしょうねということを聞きましたら、大丈夫です、馬場さん、馬場さんがもらえるようになるまで必ずこの制度は大丈夫ですという太鼓判をいただいたんです。
 ところが、その次の年ですよ。慌てて議会事務局の職員が来ました、例の地方議員年金制度ですが、いよいよ破綻することになりましたと。はあ、あなたは去年、十年先、三十年先、私が議員年金をもらえるようになるまで絶対大丈夫だと太鼓判を押したんじゃないですかと。いやあ、想像以上の給付水準の伸び、そして積立金の枯渇、そういうものが机上で計算した以上に伸びたんですと。これは国民年金とどこか似ているんじゃないかなというふうに思うんですね。
 そして、私は二十年間市会議員を務めさせていただきましたが、その間で掛けた掛金が何と二千万円。二千万円です。それを廃止する。廃止する際には、六十五歳になったときに今の制度のままで年金をもらえるか、それとも一時金で支給を受けるか、どちらか選んでください、そういうことだったんですね。
 私は議会事務局の職員に聞きました、これはどちらの方が得かな。そうしたら、議会事務局の職員は、馬場さんはまだ若いから、六十五歳になったらこの制度自体またどうなるかわかりません、だから一時金をもらった方がいいんじゃないですかと。だから、私は一時金を選択しました。当初、一時金は幾らもらえるのか、四割カットしますと。二千万掛けて一千二百万円ですよ。これはおかしいんじゃないですかということを仲間とともに訴えました。
 そして、国会議員の年金制度が既に廃止をされておりましたので、国会議員の一時金は幾らだったのか、何割カットされたのかと聞きましたら、二割カットですと。何で国会議員と地方議員がそれだけ違うんですかと、まあ、我々、ごて倒しました。そうしましたら、わかりました、国会議員と同じ二割カットでやりましょうということで、私は一千六百万円の一時金をいただきました。一回目の衆議院選挙でそれは全部消えてしまいましたが。それを一時金としてもらいました。
 そういう、この地方議員の年金制度というのは経過があるんです。もうだめだからということでやめた経過があるんです。それを今また復活させようという動きがあります。
 これは、総理、自民党が中心になって今考えられているんですが、どういう制度設計になっているか御存じでしょうか。新しい議員年金制度の、新しいその制度設計の中身というのは御存じでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 地方議員の新しい年金の制度設計について、私はつまびらかに存じ上げません。
○馬場委員 これは、地方公務員さん等が加入をされているいわゆる厚生年金に入るということを考えられておられると仄聞をしています。
 厚生年金制度に入れば、今までと同じように、地方議員は自分で掛金を払います。そして、普通の一般サラリーマンのように雇用主の方が半分保険料を負担するということになると思うんですが、地方議員の場合は雇用主というのは誰になるんでしょうか。
○野田国務大臣 現在のところ公表されていないので、ちょっとこちらでお答えしかねます。申しわけありません。
○馬場委員 半分負担する雇用主というのは国であり、税金であるということになると思うんですね。
 私は、この地方議員の年金制度、姿形を変えても構造的には同じ構造になるんです。税金が投入されて地方議員の年金を守っていくという制度設計になることは、まず間違いないと思います。
 私は、そもそも論ですが、なぜ地方議員に年金が要るのか、これに大きな疑問を感じています。なぜ地方議員に年金が要るか、お答えいただける大臣、いらっしゃいますか。
○野田国務大臣 お答えいたします。
 総務省で知る範囲ですけれども、まず、各党各派でさまざまなお考えがあるということは承っております。
 その理由としては、地方議会議員が厚生年金等に加入することによって、国民の幅広い政治参加や、地方議会における人材確保の観点から必要との考え方を聞いているところでございます。
 他方で、御指摘のように、保険料の公費負担などの課題もあるわけでございます。
 いずれにしても、これは地方議会の議員の身分の根幹にかかわることでありますので、さまざまな御意見をしっかり聞いた上で、各党各派でしっかり御議論いただくことではなかろうかと存じています。
○馬場委員 私は、地方議員さんの年金があれば議員のなり手が集まるということは、まやかしだというふうに思います。
 今現在、地方議員の選挙、大阪でも、小さな自治体の議員さんの選挙というのは、定員割れぎりぎりというところは確かにあります。ところが、なぜ定員割れになるかというのは、ほかに大きな理由があります、あるんです。議員年金を復活させたからといって、我先に議員になりたい、そういうよこしまな議員さんをつくっても仕方ないと思うんですね。
 ですから、私は、野田大臣もおっしゃったような、議員の活動の中身をもっと改革していくべきだと思います。土曜日、日曜日に議会を開いたり、夜、議会を開いたり、働きながらでも議会活動ができる、議員活動ができる、企業に身を置きながらでも立候補することができる、そういう選挙制度も必要だというふうに思いますし、そういった抜本的な見直しをする時期がやってきていると思います。
 今、地方議員年金を復活させたからといって議員のなり手がふえるということは想像しにくい、私はそういうふうに申し上げておきたいと思いますし、先ほどの国民年金制度の話に戻りますけれども、恐らく、地方議員、全国で数万人単位だと思います。
 今、国民年金のみで生活をされておられる皆さん方、推計ですが、一千四百万人と言われています。一千四百万人の、国民年金で細々と苦しいながら生活をしていただいている国民年金受給者の皆様方の抜本的な改革を後にして、先に数万人の地方議員の年金制度、これを熱心に制度設計をしていく。国民の皆様方に本当に理解が得られるんでしょうか。
 地方議員というのは兼業を認められています。兼業している地方議員は、今さらもう新しい年金制度、不要だ、要りませんと実際おっしゃっている議員もたくさんいらっしゃいます。そして、我々維新の会のように、痩せ我慢をして、本当は欲しいかもわかりません、でも痩せ我慢をして、そして、こういった税金を使わしていただくような、そういう年金制度には入らない、入れない、そういう議員もたくさんいるんですね。
 ですから、総理、これはよく考えていただいて、地方の声を聞くとおっしゃっておられますが、最悪、こういう制度を復活させるということになれば、今までの地方議員年金制度は全員加入でした。任意ではありませんでした。強制加入ということでした。私は、やるのであれば、これは任意で入れる、もう入りたくない人は入らなくて結構ですよ、そういうような選択制を導入するということを、本当はしてほしくないですよ、復活はしてほしくないですが、復活するとしても、そういう選択制の導入というのを考えるべきだと思いますが、今の議論を聞いていただいて、総理のお考えをお伺いします。
○安倍内閣総理大臣 ただいま馬場委員のお話を伺っていて、一つの見識だと敬意を表する次第でございますが、基本的に、先ほど野田大臣から答弁をさせていただいたように、この問題は地方議員の身分の根幹にかかわることでありまして、国民の皆様の声や議員の声をよく聞きながら、各党各会派において検討がなされる必要があると思っております。
 地方議員のなり手不足については、政府としても、これまで、通年会期制の創設など、より幅広い層が議員として参画しやすい環境の整備に努めてまいりましたが、現在、総務省において、町村議会のあり方に関する研究会を設置しまして更に議論を深めているところでございまして、引き続き、各地方議会における自主的な取組とあわせ、政府としても議員のなり手の確保に努めてまいりたい。
 この地方議員の年金制度につきましては、先ほど申し上げましたように、各党各会派において、今馬場委員がおっしゃった議論も踏まえまして御検討いただければ、このように思います。
○馬場委員 ぜひ、そういう具体的なアクションが始まったときには、総理から直接のいろいろなサジェスチョンをしていただきたいというふうに思います。
 そして、つけ加えて申し上げれば、地方議員の年金制度、これが仮に復活した暁には、私がよこしまな考えを持っているのかわかりませんが、国会議員の年金制度を復活するんじゃないか。そういううわさも駆けめぐっているんです。地方議員の年金制度を先に復活をさせてから国会議員さんも同じようにやるんじゃないか、そういう話があります。
 総理、まさか国会議員の年金制度も復活させるというようなことはないでしょうね。
○安倍内閣総理大臣 まさにこれは、先ほどと同じ答弁になりますが、議員の身分の根幹にかかわることでございますから、国民の皆様の御意見も当然あると思うわけでございますので、これは各党各会派において御議論をいただければ、このように思っております。
○馬場委員 先ほど申し上げましたように、この国民年金制度に対する国民の不安、そういうものは今最大限増大をしています。そういった国民の皆様方のための大改革を先に行うべきであって、政治は先憂後楽と下地代議士の代表質問でも申し上げたと思います。政治家は先憂後楽、先に国民のことを憂いて自分たちのことは後で考えるということが原則だと思いますが、このままでは先楽後憂、そういうことになってしまうんじゃないかという危惧を持っております。
 ことし平成三十年は、明治維新から数えてちょうど百五十年目の年になります。人生百年時代と言われる今、たった百年前です。たった百年前に、日本をよくしたい、平和で豊かな国にしたい、そういう思いで、文字どおり命をかけて戦ってくれた先人の皆さん方がいらっしゃいます。そういう先人の皆様方の思いに応えるためには、今、あほくさいことかもわかりません、でも、我々政治家が、五十年先、百年先、百五十年先のことを考えながら政治を行っていく、改革を進めていく、そういう最大の山場に差しかかっているのではないかと思います。
 何度も申し上げますが、この一強時代、安倍政権、安定の政権、これは誰もが認めるところであります。ぜひ、大改革、安倍総理のリーダーシップで、ほかにもきょうはいろいろ申し上げたかったんですが次の機会に回すといたしまして、取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、間もなく迫ってまいりました平昌オリンピック、総理が開会式に出席されるか欠席されるか、ここしばらく大きな話題でございました。昨日、菅官房長官の会見によりますと、開会式の前に韓国の大統領と会談をする見込みがついたということでございますが、実際のところ、今どういう状況になっているんでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 国会の日程もございまして、諸般の事情が許せば、平昌五輪の開会式に出席するとともに、日本人選手を激励したいと考えております。また、その際、現地にて文在寅大統領と日韓首脳会談を行う予定であります。
 慰安婦問題をめぐる日韓合意は、日韓両国がさまざまな分野で協力を進め、未来志向の日韓関係を築いていく上で欠くべからざる基盤であります。この合意は国と国との約束であり、政権がかわっても約束を守ることは、国際的かつ普遍的に認められた原則であります。韓国側が一方的にさらなる措置を求めることは、全く受け入れられません。日本側は、約束したことを全て、誠意を持って既に実行しています。韓国側にも引き続き、約束を実行するよう強く働きかけていく考えであります。
 また、北朝鮮問題についても、北朝鮮に政策を変更させ、核・ミサイル計画を放棄させるため、あらゆる方法で圧力を最大限まで高めていくとの方針からぶれてはならないことを直接伝え、日米韓でしっかりと連携していく必要性を改めて確認したい、このように考えております。
 また、日韓首脳会談については、平昌オリンピックの開会式に先立って、開会式の会場近くのホテルで行うことになっております。
○馬場委員 時間が参りました。
 ぜひ、私は、安倍総理、訪韓をしていただきたいと思います。自民党の中にもいろいろな御意見があって、反対決議をされたというようなことも聞いておりますけれども、その反対決議も韓国にプレッシャーをかけるための応援メッセージだというふうに理解をして、私も開会式に参りますので、御用があれば呼んでいただければと思います。
 以上で質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○河村委員長 これにて馬場君の質疑は終了いたしました。
 これをもちまして各会派一巡の基本的質疑は終了いたしました。
 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時一分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時十六分開議
○河村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 これより締めくくり質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。盛山正仁君。
○盛山委員 自由民主党の盛山正仁です。
 きょうは、御質問の機会を頂戴しまして、まことにありがとうございます。
 質問時間が限られておりますので、いろいろ伺いたいことは多々ございますが、働き方改革について御質問をさせていただきたいと思います。
 国土交通省の関係では、自動車の運転業務と建設事業に時間外労働の上限規制の適用等、こういうことを導入することとされております。
 御案内のとおり、運送業も建設業も、荷主あるいは施主に対して大変弱い立場にございます。例えば、トラックでは何時間にもわたる荷待ち時間、建設では短期間での完成を求められるということが日常茶飯事でございます。
 私の選挙区は神戸でございまして、ポートアイランドというところがあります。オフィスも住宅もあるわけでありますが、一番浜の方へ行きますと、港湾地域でありまして、そちらの方へ車で行きますと、道路の片っ方が、大型のトレーラーが何台も並んでいることが多いです。どこまでが信号待ちなのか、どこまでが待機なのかわからない、そういったことで、我々一般の運転をする者にとっても危険でございますけれども、そこでひたすら一時間、二時間、三時間と待っているドライバーの方にとっても大変な御苦労だろうな、こう思うわけでございます。
 引受けの拒否をする、これは運送業であっても建設であってもそうでございますが、そういうことをすると、じゃ、ほかのところに頼むよ、こういうことになるのが通例でございまして、泣く泣く引き受けられるということも多いのではないかと思います。
 今回、この働き方改革ということで、関係省庁連絡会議が設置されております。ここで実効性の上がる協議、あるいはそういうようなお話合いが進むことを心から期待しておりますけれども、自動車運送業あるいは建設業の方からしますと、荷主様あるいはお施主様、こういった業界の方々の意識改革を進めていくためには、国土交通大臣みずから、あるいは関係大臣とともに、経済団体等に対して御理解を深めていただくことが必要ではないかと考えておりますが、国交大臣、いかがでございましょうか。
○石井国務大臣 トラック事業や建設業の働き方改革を実現していく上では、例えば、トラック事業におきましては、荷主や配送先の都合によりまして荷待ち時間が発生するなどといった業務の特性や取引慣行等の問題がございます。建設業におきましては、天候不順などの自然条件により作業日程が圧迫される中にあっても施主から工期を厳格に守ることを求められる等の問題がございます。個々の事業主の努力だけでは解決できない課題もあることから、荷主や施主の意識改革を進めることが必要であります。
 そのため、これまでも、トラック事業における労働時間や適正取引に関するルール等についての荷主団体等への周知、説明や、建設工事における適正な工期設定等のためのガイドラインの民間発注者等への周知、協力要請などの取組を行ってまいりましたが、委員御指摘のように、私といたしましても、関係大臣と連携をいたしまして、さらなる荷主や施主からの理解と協力が得られるよう、率先して経済団体等に働きかけを行ってまいりたいと存じます。
    〔委員長退席、柴山委員長代理着席〕
○盛山委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。
 さて、働き方改革を進めるに当たりましては、安全規制という点では、しっかりとこれからも守っていっていただきたい、そんなふうに思います。
 例えば、有償で旅客を運送する場合に第二種免許を不要にしてほしいという動きがあると承知しておりますが、それではなぜ道路交通法にそういう二種免許というような免許の規定を置いているのかという、そもそもの道交法の規定というものを否定することになると思うんですけれども、そういったことにつきまして、国家公安委員長、どのようにお考えか、お尋ねしたいと思います。
○小此木国務大臣 まず、安全第一という観点からだと思いますが、第二種免許は旅客自動車運送事業においての免許であります。
 人命を預かるタクシーあるいはバスの運転者は、さまざまな状況下において旅客を安全かつ確実に輸送するため、通常より高度な運転技能等が求められるということから、第二種免許を要することとされております。
 第二種免許は旅客の安全確保に重要な役割を果たしていると私は考えております。
○盛山委員 私が役所におりますときに、規制改革が進められました。経済学者の方から、安全規制、社会規制はともかく、経済規制は不要である、なぜそういうものを認めなければならないんだ、こんな大変な厳しい御指摘がございまして、そういう主張に押され、バスやタクシーの規制緩和が進められました。
 頭の上では、経済規制と安全規制、社会的規制は別ではあると区別ができるのかもしれませんが、実態を考えますと、なかなかそうはいきません。やはり事業者の方が安定した経営を続けることができなければ、安全規制といったようなところがだんだんだんだんおろそかになるというのが現実ではないかと思います。
 残念ながら、一昨年、軽井沢のスキーバスが事故を起こしましたけれども、そのような無理な運行につながり、そしてまた、それはひいてはドライバーの方々にとっても労働環境が悪化していくということになります。働き方改革を進めるに当たりましては、ぜひ安全性の確保をおろそかにすることがないよう御配慮をいただきたい。これは働く方にとっても大変大事なことではないかなと私は考えております。
 働き方改革の実現に向けまして、既に労使間でさまざまな協議が重ねられていると承知しております。自動車や建設の分野に限らず、今、多くの分野で人手不足が深刻になっております。長時間労働、特に時間外労働の是正が必要であるからこそ、政府を挙げてこの取組が進められているわけでございますけれども、そういった改革を進めるに当たって、あるいは具体的な施策を定めるに当たって、ぜひ現場のお声をしっかり聞いていただきたい、そんなふうに思います。
 例えば、法定検査など、期限内に完成するために、今までは、いろいろな形で人を集め、そして残業その他、そういったことを重ねて何とか工程内に間に合わせているということが実態ではないかと思います。今後、働き方改革を進めるに当たってどうすればいいのか、どうやって人手を集めるか、それにふさわしい職人さん、職種の人を集められるのか、頭を抱えている事例があるとも伺っております。また他方、働く側からしても、残業手当がなくなると住宅ローンの返済をどうすればいいんだ、そんなお声も上がっております。
 事業者にとりましても、あるいは働く側にとっても受け入れられる施策を実現するために、大臣みずから現場に足を運んでいただいて現場のお声を伺っていただきたい、そんなふうに考えるのでございますが、厚生労働大臣、いかがでございましょうか。
○加藤国務大臣 働き方改革を実際進めるためには、労使双方がそれぞれ推進をしていっていただくことが大変肝要だというふうに思っております。そういった意味で、経営をされる方、また実際働く方々、こういった声をしっかり受けとめて対応していくことが何より重要でありまして、私自身も、働き方改革担当大臣を拝命した当時から、現場で働く方との意見交換をできるだけするように努めているところであります。
 長時間労働を始めとする働き方改革、これを実効あるものにするためには、もちろん法律による規制というのはありますけれども、同時に、現場において具体的な取組を実行していただかなきゃなりません。
 そういう意味において、今、盛山委員からお話がありましたように、人手不足ということに対してどう対応するのか、あるいは、先ほど議論がございましたように、発注企業からの短納期要請や顧客からの要求などに応えようとするとどうしても長時間労働になる、こういった実情がございます。そういった意味で、そうした商慣行の見直し、あるいは人手不足に対する対応、これが非常に大事だというふうに思っております。
 厚生労働省でも、中小企業庁とともに立ち上げた検討会において、中小企業の経営者、また有識者の方からも、いろいろと商慣行上の問題を含めた課題についてヒアリングをしているところでございます。その中には、先ほど委員御指摘のような御意見もございました。
 そうした支援策をしっかりとこれから議論させていただいて、それにのっとった対応をしていくとともに、また今、全国、全都道府県に働き方改革推進センターを設置しておりますので、そういったところにおける個別相談、あるいは、労働基準監督署にも、中小企業、小規模事業者の相談に対応する特別チームの編成等、相談体制も充実をさせていただいているところでございます。さらには、生産性の向上にも取り組んでいかなければならないと思っております。
 いずれにしても、今後とも、現場の皆さんの声にしっかり傾けながら、労使双方にとってそれぞれメリットがあり、そして推進をしていただける、そういった形で改革が進むよう、一つ一つの課題に丁寧に対応していきたいと思っております。
○盛山委員 ありがとうございます。ぜひ現場をよく見ていただければと思います。
 総理にお尋ねをしたいと思います。これまでの三人の大臣の御発言をお聞きになって、どのようにお考えかということでございます。
 少子高齢化の進展によりまして、今、人口は減少し、生産年齢人口も減っております。女性の活躍、高齢者の活用が求められているところでございます。また、労働力の確保を図るため、外国人労働者への要望、こういったものも強まっているのが現状であります。
 労働力不足が前面に出がちでありますが、その一方で、家庭生活を充実させることは、すばらしい、誇りを持てる日本を実現するために必要であると私は考えております。
 こういった今の日本の置かれている環境変化を踏まえて、そして現状をよくしていくためには、変えるべきところは変え、そして守らなければならないところは守っていくということが必要であると思います。
 総理はこれまで、少子高齢化対策を始め、さまざまな施策を講じておられますけれども、先日の施政方針演説のトップにこの働き方改革を置かれているわけでございます。
 俗な言い方でありますが、この分野で俺は一生飯を食っていくんだというふうに、それぞれの働く方にとって誇りを持てるような、そういう労働環境をつくっていくことが、それぞれの産業がこれからも残っていくためには必要であると私は考えております。
 事業者と働く側双方にとって受入れ可能な、そして多くの国民の皆様がその実現を強く期待しておりますワーク・ライフ・バランスの実現、ぜひ図っていただきたいと思うんですが、総理の御所見を伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 安倍政権は、高齢者も若者も、女性もそして男性も、障害や難病を持つ方も、誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現に取り組んでおります。
 これは、もちろんあるべき社会の姿として描いているわけでございますが、委員がおっしゃったように、人口が減少する中において、この社会を実現しなければ日本の明るい未来はない、このように考えております。
 高度成長時代の猛烈社員のように、長時間働いたことを自慢するような社会は、根本から改めなければなりません。欧州諸国と比較して、我が国の年平均労働時間は長く、かつ時間外労働を行っている労働者の割合も高くなっています。
 こうした長時間労働を是正するため、今回、史上初めて、労働界と経済界の合意の上に、ここが大切なところだと思うんですが、合意の上に、三六協定でも超えてはならない、罰則つきの時間外労働の限度を設けることとしました。これは、戦後の労働基準法制定以来の七十年ぶりの大改革となります。
 あわせて、働き方改革関連法案では、年次有給休暇の取得促進のため、有給休暇のうち年五日分について、時季を指定して労働者に与えることを事業主に義務づける、そしてまた、十分な生活時間や睡眠時間の確保のため、前日の終業時刻と翌日の就業時刻との間に一定の休息を設ける勤務時間インターバル制度、インターバル導入を事業主の努力義務とするといった改革を盛り込むこととしております。
 こうしたことによって、しっかりとワーク・ライフ・バランスを確保する、これによって、我々の、国民の生活はより豊かになっていくと同時に生産性も上がっていくということではないか、そして、女性や高齢者も、誰もが働きやすい社会を実現することができるのではないか、こう考えているところでございます。
    〔柴山委員長代理退席、委員長着席〕
○盛山委員 私も、生まれるのがもう少し遅ければ、月に二百時間、三百時間という残業をせずに済んだのかなと思います。ぜひ、今の総理の御発言、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて力強く進めていただきたいと思います。
 最後にもう一点だけ、ちょっと通告外でございますが、外務大臣にお伺いしたいと思います。
 北朝鮮問題につきまして、朝鮮総連による制裁逃れ等があり、これらのために北朝鮮への制裁が効果を発揮できていないのではないか、こういうような御指摘がありますが、これに対して、外務大臣、どのようにお考えでしょうか。
○河野国務大臣 我が国は、諸外国に対して、国連安保理の決議による制裁の完全履行を求めているわけでございます。そういう中で、我が国の足元で制裁逃れが起こるということは防がなければなりません。
 北朝鮮と密接な関係を有する団体であります朝鮮総連への対応を含め、北朝鮮による制裁回避に対しては、従来以上に厳しく対応してまいりたいと思います。
○盛山委員 ありがとうございました。
○河村委員長 これにて盛山君の質疑は終了いたしました。
 次に、本多平直君。
○本多委員 立憲民主党の本多平直です。
 昨日に続いて、茂木大臣の公職選挙法関連の問題について御質問をしたいと思います。人づくり革命担当大臣ということでございますので、そうした人づくり革命などということを担当する御資質が本当におありなのかどうか、しっかりと見きわめたいと思います。
 昨日の答弁では、衆議院手帳をお配りになった活動は政党で行ったということですけれども、確認ですが、よろしいでしょうか。
○茂木国務大臣 政党の政治活動として行っております。
○本多委員 これは誰がやったか。茂木さん個人がやられたのか、政党がやったのか、後援会がやったのか、こういったことで適用される法律が違ってくる、大切な論点であります。
 私は違うのではないかという疑念を持っているんですが、こういったものに対して、政党でやったということをどういうふうに御証明をされますか。
○茂木国務大臣 政党の活動として行っております。その分、収支の方にもそのような報告をいたしております。
○本多委員 収支報告書はちゃんと御提出いただけるんですか。
○茂木国務大臣 収支報告書は、政治資金規正法に従いまして既に提出はいたしております。
○本多委員 そうしますと、大変おかしな支出を茂木さんの政治団体で見つけたんですね。
 茂木敏充政策研究会というのは、茂木さんの政治団体ということでよろしいですか。
○茂木国務大臣 さようでございます。
○本多委員 この団体から、毎年出る衆議院手帳が発売をされるちょうど時期に、衆議院手帳を販売をしているお店が、資料代として、この六年ぐらいにわたって大体同じような、九十万円から百万円の支出がされているんですけれども、これは衆議院手帳ではないんですか。
○茂木国務大臣 具体の部分はわかりませんが、恐らく衆議院手帳であると思っております。
 政治資金団体で購入いたしまして、その手帳につきまして、政党支部の方に無償で寄附をいたす、そして今度は政治団体の方が配付をしている、こういう形の政治活動です。
○本多委員 ちょっと、にわかによくわからないんですけれども、政治資金団体で購入をしていると。
 政党からはお金は出ていないんですか、これは。
○茂木国務大臣 購入いたしましたのは政治資金団体であります。これは、場所の関係もありまして、購入をいたしました。そして、この政治資金団体の方が政党支部の方に寄附をいたしております。そして、寄附をされた政党支部、これが実際に政治活動として配付をいたしております。
○本多委員 確認なんですけれども、これを配付したのは茂木さんの秘書だということですけれども、茂木さんの秘書は全て自由民主党員ですか。
○茂木国務大臣 全員が政党の党員かどうか今確認できないところでありますが、いずれにしても、秘書を含め、政党の活動として行っております。
○本多委員 自由民主党員じゃない方が政党としての活動というのはどういうふうに行うんですか、全く理解できないんですけれども。
○茂木国務大臣 恐らく立憲民主党の方でもほかの政党の方でもそうだと思いますが、例えば、政治家若しくは党員以外でも支援をしていただいている方が、例えばその党の党勢拡大であったり、さまざまな形の政治活動、これは行っているものだ、このように承知をいたしております。
○本多委員 いろいろ脱法的なことをおっしゃっていますが、私、この法律の趣旨は、選挙区内に何千冊という単位で六百円の衆議院手帳が配られているということにあると思っています。
 この法律はなぜあるかというと、私たち、選挙、民主主義の土俵である選挙を戦うに当たって、こういうものがまずい影響を与えちゃいけないということで、こういう法律をつくっているわけです。
 その主体はどこかということで、いろんなへ理屈をつけて、ダミー団体みたいなのを通してお金を寄附してみたいなことで、これは有権者から見たら、茂木さんの秘書が持ってきたと思っているんですよ。誰も自由民主党栃木県第五区総支部なんて名前は知らないんですよ。そういう認識のもとに、選挙の公平が害されている。
 法律上はこういう抜け道を通しちゃいけないと私は思いますが、この選挙の公平を、野党の候補と戦っているわけですよ、茂木さんの側だけ六百円するものを毎年何百冊も配っている、このことについて、政治的、道義的にどう思われますか。
○茂木国務大臣 政党の政治活動として行っております。そして、政党の支部でありますから、公選法百九十九条の三に沿って活動していると考えております。
 私が、全てのケースについて適正であるかとか、本多先生の政治活動についてどうであると言う立場にありませんが、それぞれの先生方、それぞれの政党、そこでの活動というものは行われている。全く政党に属していない方は別でありますけれども、政党に属されている方はさまざまな形で党勢を拡大するための活動を行っている、このように私は理解いたしております。
○本多委員 道義的な責任もお認めにならない。
 私、こういう形で選挙の公平が害されているということは大問題だと思いますので、これはしっかりと、法律上だって、私は決して、本当に認められているのか、証明が不可能な、政党でやったと言ったら何でも通る、こんなルールを認めるわけにいかないと思っているので、しっかり今後も追及していきたいと思います。
 さらに、私は、この国会の質疑というのをどう考えているのかなという出来事が、きのう、野田大臣の答弁でございました。
 午前中に今井議員からも質問がございましたけれども、私は、改めて、大問題だと思うので、きょう茂木大臣に質問しようと思って準備をして、読み返していましたら、野田大臣にうちの逢坂委員から、何度も公選法の規定を、担当大臣だから確認のために読み上げてもらおう、読み上げてもらった上で質疑をしようということで読み上げをお願いしたところ、法律の条文を読まなかったんですよ、三回とも繰り返して。
 これは、野田大臣、法律の条文が役所によって、大臣の答弁のところが変えられて、趣旨が変えられ、何か茂木さんに不利そうなところが飛ばされていたことを気づいて読まれていましたか。
○野田国務大臣 お答え申し上げます。
 私とすると誠意を持って御答弁させていただいたつもりですが、仮に私に答弁漏れがあったとするならば、訂正させていただきたいと存じます。
○本多委員 いや、答弁漏れではなくて、役所のつくったペーパーは、法律の言葉を変えているんですよ。
 こんなの、テレビで全国の皆さんが見ている前で、その法律をそのまま読めばいいじゃないですか。何をやっているんですか。
 候補者等の氏名を表示する等の場合について、「当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、」「寄附をしてはならない。」これは法律の条文そのままですか、大臣。
○野田国務大臣 もう一度、委員の前で全部申し上げればよろしゅうございますか。(本多委員「それを求めているんじゃなくて、きのうなぜ読まなかったのか聞いているんです」と呼ぶ)
 決して読まなかったわけではなくて、逢坂委員に求められた必要な部分を申し上げたつもりでございます。
○本多委員 いや、読まなかったんですよ。
 読まなかったところを読みましょうか。「当該選挙区内にある者に対し、」ここまでは読んでいるんですよ。「いかなる名義をもつてするを問わず、これらの者の氏名を表示し」、ここまでは何か言っているんですよ、組みかえて、そのまま読めばいいのに。そこから先を読んでいないんですよ。「又はこれらの者の氏名が類推されるような方法で寄附をしてはならない。」読んでいないじゃないですか。
○野田国務大臣 今御指摘のところを、私はその場では等という形で御披露させていただきました。
○本多委員 なぜ、逢坂委員はわざわざ担当大臣を呼んで、法律の確認をするために呼んでいるのに、わざわざ等にされると、ここに何か絡むんじゃないかと疑念を感じちゃうんですよ。
 いいですよ。私は信じたい、野田さんが自分でそのことにかかわっていたとは思わないけれども、総務省の役人がペーパーで勝手にこんなところを等に変えて大臣に渡しているとしたら、これは大問題だと感じませんか、大臣。後でちゃんと役所に注意していただけませんか。
○野田国務大臣 確かに等という言葉で短縮させていただきましたけれども、趣旨は変わっておりませんので、問題ないと存じます。(発言する者あり)
○河村委員長 質疑中、御静粛に願います。
○本多委員 私は、問題はあると思いますよ。わざわざ、法律の条文をきちんと確認したいから大臣に問うているわけですよ。そこを、等にして、順番も並べかえているんですよ、言い方を。法律をそのまま読めばいいじゃないですか。
 こういうことをすると、本当に、総務省内に何かあるのかという疑念を感じざるを得ないので、しっかりと後で役所と追求をしていただきたいと思います。役所の方で話し合って、どうしてこうなったのか、しっかり確認をしていただきたいと思います。
 それでは、次の質問に行きたいと思います。
 沖縄のヘリ問題について質問をしたいと思います。
 実は私は安全保障委員でございまして、昨年の、普天間第二小学校にヘリの窓が落下して以降、安全保障委員会でしっかりと閉会中審査をするべきだということを申し続けてまいりました。政府の対応はこれで十分なのか、こういったことについてしっかりと問いただしたい、こういうことで閉会中審査を求め続けてまいりましたが、大変残念なことに、自由民主党から拒否をされ、ずっとこの閉会中審査ができないまま、更にヘリの不時着は相次ぎ、そして、ついには、再度、まさに避難訓練を行った直後の校庭の真上をヘリが飛ぶ、こういう事態になっているわけです。
 総理は、質疑の中では、沖縄に寄り添う、寄り添うと言っておりますけれども、こういう事件が起こったときでさえ委員会さえ開かない、こういう自由民主党の姿勢をどう思われますか。
○安倍内閣総理大臣 委員会のことは委員会でお決めになることであります。
○本多委員 いや、お決めになるって、自由民主党、与党が拒否をしているわけです。私は、決してこれは寄り添った姿勢だとは思いません。
 さらに、総理、沖縄に寄り添っているって、あんなとんでもない人を副大臣にしておいて、あんなやじを飛ばす人を副大臣にしておいて、私、これは沖縄に行けばいいというだけではないかもしれないですけれども、総理、御自分で、この就任以来、第二次安倍内閣でいいですよ、何回沖縄に行かれていますか。私は調べたんですけれども、御存じですか。
○安倍内閣総理大臣 突然の御質問ですぐには答えかねますが、しかし、大切なことはそういうことではなくて、しっかりと……(発言する者あり)済みません、委員外の方々が非常にうるさいので、ちょっと、委員長、注意していただけますか。
○河村委員長 傍聴席の皆さん、答弁中、静粛に願います。
○安倍内閣総理大臣 大切なことは、しっかりと沖縄の負担軽減のために結果を出していくということなんですよ。それができるかできないか、これが私たちに求められているわけでありまして、何かスローガンを叫んだところで負担は軽減されません。
 大切なことは、例えば空中給油機の問題、これはずっと解決できなかった。御党の前身の党の間、三年三カ月、一ミリも進まなかった。しかし、安倍政権ができて、岩国市を説得し、山口県を説得し、県民と市民を説得し、十五機全て移駐が完了しました。そうやって一つ一つ実績をつくっていくことが大切なんですよ。
 例えば、地位協定の問題もそうですよ。地位協定についても、しっかりと結果を出していくか。(発言する者あり)
○河村委員長 答弁中、聞いてください。
○安倍内閣総理大臣 これが一番大切なことですから、少し、しばらく聞いていただきたいと思いますが、そうやって、地位協定についても、全然……(発言する者あり)よろしいですか。
 つまり、しっかりと、例えば地位協定についても、環境補足協定についても、軍属の問題についても、そうした補足協定をつくっていくということなんですよ。これは米側とちゃんと交渉しなければ結果は出ないわけでありまして、申しわけないんですが、御党の前身の党においてはこれは一ミリも進まなかったのは事実である、こういうところが大切だろう、このように思います。
○本多委員 私は別に回数が大切だとも何とも言っていませんので、普通に答えていただければいいんですよ。
 そもそも、総理、わずか七回ですよ。普天間を見たのは一回。辺野古も見ていない。そして、毎年戦没者追悼式には行かれているけれども、それだけなんですよ。それで戻られて、一回、御葬儀で行かれたことがありますが、そういう行き方。これは決して寄り添っている姿勢とは思えないんですよ。
 それと、十二月十五日、あのヘリ窓の事故の直後、さすがにこれは知事も、総理に面会したいということで来られた。お会いしていませんよね。どういう理由でお会いにならなかったのですか。
○安倍内閣総理大臣 いろいろと居丈高におっしゃっていますが、これは、私にも日程があるわけでありまして、官房長官が対応したんですかね、ということだろうと思います。
 しかし、重ねて言いますが、安倍政権においてはしっかりと軽減を進めてきている。これがよっぽど気に食わなかったのかもしれませんが、我々はしっかりと、そういうお顔をされているからそういうふうに思ったんですが、我々はしっかりとこのように進めてきているということは申し上げておきたいと思います。(発言する者あり)
○河村委員長 静粛に願います。
○小野寺国務大臣 普天間第二小学校へのCH53ヘリの事案でございますが、この事案が発生した直後、私ども、総理からの指示をいただきまして、現地に沖縄防衛局の職員を派遣、そして、山本副大臣からマルティネス在日米軍司令官に対して飛行の自粛を申入れいたしました。また、福田大臣政務官を沖縄に派遣しまして、沖縄県の副知事、宜野湾市長、普天間第二小学校の校長に対して防衛省の対応等を説明しております。
 その後、普天間第二小学校にカメラを設置し、監視員を配置し、米軍機が上空を飛ばないよう、今、監視をしております。
 安倍総理が現地に行かなくても、私ども、総理の指示で防衛省はしっかり対応していると思っております。
○本多委員 今、現地に行った話じゃなくて、知事に会わなかった話を伺っているんです。
 それで、官房長官がかわりに会われたということなんですけれども、私、日程を調べてみたんですよ、総理の日程は出ていますので。
 総理は何をされていたかというと、北村さんという身内の情報官ですよ。ちょうど官房長官とお会いをしているときに、同じ官邸の中だと思いますよ。外国からのお客様とか地方からのお客様、それから会議とか、あらかじめ設定されているものは、それは公務と言えますよ。知事が官房長官と会っているときに、本当に身内の、しょっちゅう会われているわけですよ、北村情報官というのは、その方と会っている。
 まさに会う姿勢を示さなかったということではないですか。これのどこが沖縄に寄り添っているんですか。お答えくださいよ。
○安倍内閣総理大臣 情報官からのいわば情報のブリーフというのは、極めて重要なブリーフがあるわけであります。その時々の我が国の安全保障にかかわるブリーフがあるわけでありまして、あらかじめ決まっていたわけでございますので、そのブリーフを受けたということでございます。
○本多委員 何か先ほどから、私の聞いていないところでいろいろ安倍政権も取り組まれているんでしょう、沖縄の負担軽減に。そのことは別に否定するものではありません。しかし、まだまだ不十分だということをちょっとこれから議論させていただきたいと思います。
 ヘリの事故がここまで相次いで、そしてこれだけなめられる形で飛行再開が、こちらが完全に納得したのかどうかわからないようなタイミングで繰り返されて、おまけに事故、不時着が相次いでいる。
 この状況をつくっているのは、私は、ずっと長い歴史があると思うんですが、例えば、絞ってみて、おととしの十二月のオスプレイのあたりからでもいいんですけれども、一個一個のことをきちんと解明しないまま飛ぶ、それを追認する、この繰り返しをしてきたことがつながっているんじゃないか。ましてや、きちんと事故機を調査できていない。主権国家としてどうなのか。この問題を置き去りにしていたことがこうしたことにつながっているんじゃないかという強い疑念があります。
 一つ一つ防衛大臣に確認をしたいんですが、まず、一昨年十二月のオスプレイの事故からです。
 これは飛行停止してから飛び立ったんですけれども、その飛行再開は、合意の上で飛び立たれたんでしょうか。
○小野寺国務大臣 一昨年の平成二十八年十二月のオスプレイの事案でございます。
 本件事故の発生を受けて、防衛省としては、稲田前防衛大臣からマルティネス在日米軍司令に対して、事故原因の究明、安全が確認されるまでの飛行停止を強く申し入れました。
 米側においてはオスプレイの飛行及び空中給油の停止措置がとられており、これを再開するに当たっては、米側だけの判断ではなく、日米間で原因究明と対策等について集中的に協議を行いました。
 防衛省においては、米側から得た情報等を踏まえ、本件事故を引き起こした要因についてあらゆる可能性を分析した上で、防衛省・自衛隊の専門的知見及び経験に照らして、それらの要因を幅広く網羅する再発防止策を米側が全て実施したことを確認いたしました。
 さらに、米側においては今後とも空中給油訓練は陸地から離れた海域の上空でしか実施しないということを確認しており、防衛省として、今後このようなことがないように強く申入れをしたということであります。
○本多委員 この事故の調査は海上保安庁の方でされていると思うんですけれども、国土交通大臣、この調査は終わったんですか、一昨年の事故の調査は。
○石井国務大臣 平成二十八年十二月十三日の件でございますね。
 海上保安庁におきましては、不時着水の情報を入手後、機体を含む現場の状況確認や写真撮影など、捜査を実施しているとの報告を受けております。また、米国側から昨年九月に事故調査報告書の提供を受けましてこの内容を精査するなど、所要の捜査を実施していると承知をしております。
○本多委員 まだ捜査中という認識でよろしいんですね。
○石井国務大臣 捜査中であるのか捜査が終了しているのかの報告はまだ受けておりません。
○本多委員 大臣が、こうした大事な問題で、捜査中なのか捜査が終了したのかわからない、こんな形の中で飛んでいる。
 それからもう一つ、国土交通大臣、この現場で機体をと言いましたけれども、本当に機体を検証できているんですか、機体を調査しているんですか、海上保安庁は。
○石井国務大臣 捜査の詳細についてはお答えを差し控えさせていただきますが、先ほど申し上げたような捜査を実施したほか、付近住民からの聞き取りや、海上保安庁潜水士等による現場海域の実況見分を実施しているとの報告を受けております。
○本多委員 何か、被疑者の情報とか個人情報とかそんなことを聞きたいんじゃなくて、どういう捜査をしたかということも国会の場で明らかにされず、調査報告書も我々には一部しか見せていただけず、それで、総理は、不十分じゃないかというのに、本会議場で、十分な捜査をしている、終わったかどうかもわからないような捜査にそういうことを答えているんですよ。
 総理、本会議場でおっしゃった、十分な捜査をしているというのと、私たちに機体を見たかどうかも言えない、捜査が終わったかどうかも言えない、こんなので十分な捜査と言えるんですか、総理。
○小野寺国務大臣 このオスプレイの事案につきましては、米側の調査報告書及び説明によれば、困難な気象条件下で空中給油訓練を行った際のパイロットのミスが本件事故の原因であり、機体のふぐあいや整備不良等が原因ではない、その兆候はなかったとされております。
 ただ、防衛省としては、オスプレイを含む米軍機の飛行に際しては、安全面の確保が大前提との認識のもと、米側に対して、安全面に最大限配慮するように、地域住民の影響がないように求めてまいります。
○本多委員 こういう答弁の繰り返しなんですよ。安全を確認したとかなんとか言いながら事故が繰り返されているから、一旦飛行を中止をするとか、全機種の点検をするとかということを沖縄の議会とか沖縄県が求めているわけじゃないですか。そういうことができていない中で、またきょうも飛んでいる。
 また、一つ、私、これは沖縄の方に寄り添うという観点もありますけれども、日本の主権としてどうなのかという例として、これは昨年の十月です、我々選挙中だったので、ニュースを後で詳しく読んだわけですけれども、高江でヘリが墜落をいたしました。このときの後処理なんですけれども、とんでもないことが沖縄で起こっているんですよ。
 さっき共産党の赤嶺先生も質問していましたけれども、牧草地に、私有地ですよ、民有地ですよ、これの土をちょっと、どれぐらいの範囲、土をとったらいいか確認したいから、土をとっていっていいかと事前の連絡が米軍から来たそうです。何かこのぐらいのコップに少し持っていくのかなと思ったら、トラックが来て、ヘリが落ちたところの、放射性があるかどうかわからない牧草地を丸ごと持っていったんですよ。
 これは、どういう法的根拠で米軍は民有地の土地をトラックで持っていっているんですか。
○小野寺国務大臣 これは昨年十月の東村におけるCH53Eヘリの事故だと思っておりますが、私もこの現場に行きました。そして、所有者の方からお話を聞き、そのときの状況をつぶさに聞き、やはり米軍に対しては、これは安全確認が完全に行われるまでの飛行停止を要請しなきゃいけない事案だったなと、そのときも改めて感じました。
 実は、御案内のとおり、ヘリが燃えた場所というのは、かなりヘリ自体が形が変形するぐらい燃えておりましたので、部品その他が相当広範囲にその地域に散らばって落ちていたということで、結果として、米軍が最終的にそれを回収するときに、その底地のところも一緒に回収したというふうに米側から報告を受けております。
○本多委員 米軍の言い分は今のでわかりましたけれども、日本の法律上、民間の、民有地の土地をトラックで大量に持っていくというのは、どういう法的根拠で持っていっているんですか。
○小野寺国務大臣 米側にとっては、やはりそこで多数の部品等がその地面等に散乱をしているので、それをしっかり回収するという形で作業をしたというふうに報告を受けておりますし、私ども沖縄防衛局が仲介となりまして、この地権者の方にはしっかり補償するということでお話をさせていただきました。
 私も現地で地権者の方とお話をし、ちょうどやはり優良な牧草地ということで、この優良な牧草地がこのようなことになったということは、私どもとしても、大変残念でならないと思っております。
○本多委員 補償していただくのはそれで結構なんですけれども、法的な根拠を聞いているんですけれども。
○河村委員長 ちょっととめてください。
    〔速記中止〕
○河村委員長 速記を起こしてください。
 防衛大臣。
○小野寺国務大臣 これは米側からの説明ではありますが、そのときヘリがかなり燃えてしまい、そして地面に相当の部品が落ちてしまって、それを回収するために一旦土も一緒に一部持っていかなきゃいけないということに関して地権者の御了解を得た上で対応したというふうに米側からは報告を受けていると、今ちょっと防衛局から聞いております。
 詳しくは、もし政府委員で登録していただければ、担当の局長等から改めて説明をさせていただきたいと思います。
○本多委員 こういうふうに、法的な根拠もなく、土のサンプルをとるからということで……(小野寺国務大臣「地権者の了解があるからいいでしょう」と呼ぶ)いや、了解をとったときは、少し検査のためにサンプルをとると言われたという証言があるんですよ。だから、こういう行き違いはここで詰めませんけれども。
 私は、ようやく小野寺大臣も、米軍の言うことをそのまま信じないということはきのうあたりから言っていただくようになりました。ようやくきのう言われたら困るんですよ。
 これまでのこと、ずっと本当だったのか、米軍の言い分が本当だったのかの一番わかりやすい例が、最近の、あの窓が落ちたところをまた飛んだ事案じゃないですか。防衛省の職員ですよ、国家公務員が三人も校庭で見張っていて、三人か何人か、私、確認……(発言する者あり)三人ですよね。それを、アメリカ軍が違うと言ったら、まだ協議中で、抗議もできない。我々だって追及しにくいですよ、アメリカと違って、今調整中なんて言われて。
 ただ、私も現場へ行きました、今月二回。私の行っているときでも、すれすれのところを飛んでいますからね。まさに、そんな、ぎりぎりかどうかなんて問題じゃないんですよ。
 窓というのは垂直にだけ落ちるんですか、飛んでいるヘリからは、大臣。
○小野寺国務大臣 私も現地に行き、また、今回、沖縄防衛局の職員が確認をした映像、それから確認をした職員の話を部下から聞きました。
 私は、間違いなく、あれは米軍が、普天間第二小学校の上をあのヘリは飛んだと思っています。ですから、米側が言っていることに対して私どもが納得することはない。
 今でも防衛省の職員は、同じようなことが起きないように、しっかり普天間第二小学校で監視をしているということであります。
○本多委員 今の答弁を聞いて、少し安心をいたしました。日本側としては、しっかりと、飛んだということで、私も、じゃ、そういうことで、日本政府の立場に立って、アメリカに強く抗議をしていきたいと思います。
 きちんと、アメリカ軍の言いなりだけをしていることというのは、事故の継続にもつながっていますが、日本国民にも影響を与えているんですよ。緑ケ丘保育園、米軍が認めないせいで誹謗中傷されているわけです。保育園がわざわざそういう、自分のところにそんなことをする、そういうとんでもない話、私は想定できないんです。
 これを調査するのは簡単で、警察がしっかりとアメリカ軍の言っているとおりなのかどうかということを確認すべきだと思うんですが、国家公安委員長、お願いします。
○小此木国務大臣 保育園の件で、十二月七日、宜野湾市の保育園において、軍用ヘリに使用されている部品カバーが発見された事案ということだと思いますけれども、沖縄県警では、通報を受け、直ちに現場に臨場し、現場の状況を確認するとともに関係者から事情聴取するなど、事実確認を進めているものと承知をしております。
 個別の事案について詳しくここでお答えすることは控えさせていただきたいと思います。
○本多委員 日本国民の被害者側が誹謗中傷を受けているわけですから、私は、警察としてしっかりと米軍に対しての、本当に部品がそろっていたと言われても、ついには小野寺防衛大臣まで認めているわけです、アメリカ軍の言うことを全て信用していいわけではないということをきのうから答弁で認めているわけですから、警察も、日本国民に変な誹謗中傷の被害など及ばないように、しっかりと捜査をしていただきたいと思います。
 いずれにしても、私は、沖縄の話というのはなかなか、皆さん、私も行って感じるところはあるんですけれども、そこの日比谷公園とか皇居前に勝手に不時着をして、警察が外周は被害線を引きますけれども、内周の被害線の中は米軍の同意がなきゃ入れない。機体には米軍の同意がなきゃさわれない。これが、日比谷公園や皇居前広場や国会の前や総理官邸の屋上に不時着したらどうなるんですか。規制線の中側、米軍が拒否したら、総理の真上に日本の政府は立ち入れないんですよ。
 こんな、いろいろ、地位協定、問題点はあります。変えればいいのかどうか、いろんな議論もある。しかし、例えばこういうところ、基地の外で事故が起こった場合の調査は米軍の同意がなくてもしっかりできる、こういうところから一歩一歩、地位協定を改定していくべきだと考えますが、外務大臣、いかがですか。
○河野国務大臣 米軍機が飛行する際の安全確保は、これは米軍が我が国に駐留する上での大前提だと思います。
 その上で、米軍機が起こした事故に関し、関係当局において所要の調査、捜査を行っております。米軍の施設・区域外で日本側当局が捜査を行えないということはありません。
 日米地位協定についてさまざまな御意見があることは承知をしておりますが、この合意議事録を含んだ大きな法的枠組みである日米地位協定の中で効果的かつ機敏に対応できるよう、最も適切な取組を通じ、一つ一つ具体的な問題に対応してまいりたいと思います。
○本多委員 米国の同意がなく調査できるんですか、機体は、基地の外で事故を起こした米国の機体を。私はそういう理解ではないんですけれども。米国の同意もあって初めて調査できる場合も時々出てきていますが、米国の同意がないと調査できないんだと私は理解しているんですが。
○河野国務大臣 日米地位協定第十七条は、米軍が施設・区域の外部で必要な警察権を行使することを日本側当局との連絡を前提として一般に認めた上で、その際に従うべき条件を、すなわち、そのような米軍による警察権の行使の範囲を当局間の取決めによって絞り込むことを規定しているわけでございます。個別に、さまざまな事案についてそうした捜査が行われているというふうに認識しております。
○本多委員 個別に、結局、米軍の拒否で機体をさわれなかった事例がこの近辺でもたくさんありますので、私は、そういうことをしっかりと地位協定で変えていくべきだと考えています。
 それでは、次のテーマに移りたいと思います。
 今回の補正予算、今審議中の補正予算ですけれども、大変異常なことになっていると思うんですね、防衛費。
 補正予算というのはそもそも、災害が起こった、地震が起こった、これの対策、もうちょっと譲っても、急に景気が悪くなった、経済対策をしなきゃいけない、こういうときにやるものだけれども、きのうの野党委員の指摘にもありましたとおり、どんどんどんどんゆがめられて、本予算に入らなかったものが入ってきている。
 まあ、いろいろな御都合はあるので、そこまでは、そういうこともあるのかなと思いますが、防衛費というのは、はっきり言って、緊急に必要というよりか、しっかりと計画的に整備をしなきゃいけないものだと思っているんです。
 ところが、今回の予算で、いつもは補正予算全体の割合の、防衛費というのは、二、三%なんですけれども、十何%、こんな巨額になっているんですが、これはどういう事情なんでしょうか。
○小野寺国務大臣 平成二十九年度補正予算案に計上している装備品は、いずれも、当初予算成立後に生じたさまざまな状況を踏まえ、緊要性が高い事業を計上しております。
 具体的には、大別して三つの分野の事業です。
 一つは、弾道ミサイル防衛能力の向上を図るための事業について、北朝鮮の核実験やICBM級の弾道ミサイル発射など、これまでにない重大かつ差し迫った脅威に対応するため、平成三十年度概算要求を前倒しするなどして計上しているものであります。
 二つ目は、九州北部豪雨など頻発する大規模自然災害や、一層厳しさを増す安全保障環境への対処能力向上に必要となる装備品等の調達経費であります。
 三つ目は、昨年、墜落事故によって失われた航空機の調達経費であります。
 このように、いずれも補正予算の趣旨に合致したものであり、国民の生命財産、我が国の領土、領海、領空を守るため不可欠なものと考えております。
○本多委員 北朝鮮の脅威とかそういったことは、別に本予算の成立後に発生した事象ではございません。全く、補正予算に新しくそういうものを入れる理由にならない。
 そして、脅威が続いていますけれども、三カ月待てない話じゃないんですよ、これは別に。本予算の成立まで、こんな巨額の防衛費を補正予算に計上する、補正予算のあり方としてはおかしいと思います。
 それで、一点確認をしたいんですが、最近、専守防衛の範囲を超えるんじゃないかという兵器の導入が盛んに報道されています。幾つかあるので、これはどんどん本予算のところでも議論していきたいんですが、一つ、総理が本会議でお認めになっていないものに護衛艦「いずも」の改修、空母化というのがあるんですけれども、これは本当に検討していないんですか、総理。
○小野寺国務大臣 防衛省におきまして、防衛力のあり方に関して不断にさまざまな検討を行っておりますが、これまで、御指摘のような、護衛艦「いずも」の空母化のことだと思いますが、に向けた具体的な検討を行ってきた事実はありません。
○本多委員 中央、全国紙全てに、一面に載ったり、既に、導入を前提に社説で批判をしたりという、新聞としては、もう導入かとか検討かじゃないんですよね。
 こういう報道が出ていることを防衛大臣はどう思いますか。大臣が具体的に検討していないものを報道されて、誰がこんなことを流しているんですか。
○小野寺国務大臣 済みません、私自身戸惑っております。
○本多委員 御調査なさった方がいいんじゃないですか。これだけ全ての新聞社に……。
○小野寺国務大臣 この報道が出て以来、私も記者会見等でこの問題を各社から聞かれますが、異口同音に私は同じ発言をしておりますので、私がこのことに関して具体的な検討を行ってきた事実はないということを各社も今は理解していただけるものだと思っております。
○河村委員長 本多君、時間が参っております。
○本多委員 そのことを確認したいので、昨年からきょうまででいいですけれども、防衛省内で護衛艦「いずも」に関する文書、改修とか「いずも」とか載っている言葉、空母とかそういうもの、文書を全て委員会に提出していただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○河村委員長 理事会で協議をさせていただきます。
○本多委員 はい。
○河村委員長 本多君、時間が参っております。
○本多委員 いずれにしましても、防衛の議論をこういうなし崩し的にやるというのが一番よくないと思っているんですよ。攻撃型の空母は、過去の政府答弁では、持つことができないと、一貫して、我々ではなくて自民党、与党の政府が答弁をしてきたことなんです。
 こういうことを、こういうふうに新聞でアドバルーンを上げてみたり、それからまた、今回、皆さんがスタンドオフミサイルと名前を変えている長射程巡航ミサイル、こうしたものも、本当に、実は兵器というのは必ず、攻撃にも使えるし防御に使えるという言い方もできるんです。
 だから、しっかりと国民の前に議論を出して、特に、普通の、ほかの国と違って我が国は専守防衛の原則があるわけですから、ほかの国よりも丁寧な予算との関係、関連、他国との関係、ほかの予算と比べて本当にこれが要るのか、こういう議論をしっかりとしなきゃいけない。
 しかし、本予算ならまだしも、補正というこんな短い審議時間を要求される、これは災害とかだからできる、こういうときに多額の防衛費を入れてくる、こういう補正予算のあり方にも大問題だということを指摘して、私の質問を終わります。
 以上です。
○河村委員長 これにて本多君の質疑は終了いたしました。
 次に、稲富修二君。
○稲富委員 希望の党の稲富修二と申します。福岡から参りました。本日は質問の機会をいただき、まことにありがとうございます。
 本日は、税や財政に対する内閣の基本的な姿勢についてお伺いをしたいと存じます。
 まず、補正予算について財務大臣にお伺いをいたします。
 昨日の審議で、同僚の後藤議員から、財政法第二十九条が要請する緊急となった経費の支出と言えない事業も補正予算に含まれているのではないか、そういった趣旨の具体的な指示がございました。補正予算が常態化をしているという御指摘でございます。
 そこで、お伺いをいたします。
 概算要求をされたけれども当初予算に計上されず、しかし平成二十九年度の補正予算で復活している事業は幾つぐらいあるか、財務大臣、お答えください。
○麻生国務大臣 お尋ねの事業について、御党からの御依頼がありましたので、各省庁が提出した資料に記載されております事業というのを機械的に足し合わせます、機械的に。
 三十年度予算と二十九年度補正予算の両方に計上されております事業は百六十、三十年度予算には計上されず二十九年度補正予算に計上されている事業は二十八事業となっております。
○稲富委員 今財務大臣から御答弁いただきましたように、かなり多くの事業、補正予算と本予算とセットで実行されているというのが現状でございます。これも、るるこれまでの審議で御指摘がありましたけれども、二十九条の緊急がかなり幅広く解釈をされ、緊急となった経費の支出という財政法の趣旨を踏まえて補正予算の編成に当たらないといけないということでございます。
 そしてまた、昨日、同じく後藤議員からもありましたけれども、むしろ、緊急なものにはもっと充てるべきというところもあると私も思います。例えば昨日御指摘があった火山活動の監視体制など、これは昨日も財務大臣から前向きな答弁がございましたけれども、そういったこと。そして、緊急であると、例えば九州北部豪雨に対する復旧の手当て等々あります。その緊急を、しっかりと枠をはめていかなければいけないということでございます。本予算が計上しにくい事業の抜け道にならないよう、そういった財政運営が必要ではないかということでございます。
 そこで、次に行きたいと思います。まず、新税の創設について、国土交通大臣にお伺いをいたします。
 来年度、新たに国際観光旅客税が創設をされる予定になっております。国税の新税というのは地価税の創設から二十七年ぶりということになると伺っております。なぜ今、新税が必要なのかという点、大臣、お答えいただけますでしょうか。
○石井国務大臣 今の安倍内閣になりまして、訪日外国人旅行者数はこの五年間で三・五倍、旅行消費は約四倍、増加しておりまして、昨年一年間での旅行者数は二千八百六十九万人を達成したわけでありますけれども、二〇二〇年の目標、四千万人等の目標はいまだ道半ばであるというふうに考えております。
 今回の国際観光旅客税は、二〇二〇年訪日外国人旅客者数四千万人等の目標や東京オリンピック・パラリンピック開催を踏まえ、より高次元の観光政策を展開するために必要な恒久的な財源を確保するためのものでございます。
○稲富委員 この税収なんですけれども、来年の一月七日から徴収ということで、来年度は六十億、そして再来年度、一年間通してであると四百億になると伺っておりますが、その使途についてお伺いいたします。
○石井国務大臣 国際観光旅客税の税収につきましては、二〇二〇年訪日外国人旅行者数四千万人等の目標達成に向けまして、一つは、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備、二つ目には、我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化、三つ目には、地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上の三つの分野に充当することを、政府の基本方針として、昨年十二月に定めたところであります。
○稲富委員 財務大臣にぜひお伺いしたいんですけれども、これは新税でございまして、観光促進税とするのであれば、その使途については、例えば、今、国交大臣から御説明ありましたけれども、やはり精査をしていかなければいけない。その中で、やはり空港における航空保安や出入国手続円滑化、厳格化など、観光の促進に資する使途に限定すべきであると思います。
 そして、この基本方針があると思います。国際観光旅客税の使途に関する基本方針というものがございますね。その中で、三分野に使い道を限定するという内容がございます。予算書にもこの財源の使い道を明確化すると書いてある。
 しかし、三分野といっても、まだやはり漠然と私はしていると思います。先ほど、補正予算でも、これまで議論がありましたように、緊急の支出がこれまで幅広く解釈されてきたと同様に、何でもありとは言いませんけれども、幅広い解釈が私はまだたくさんあると思います。
 この六十億は、これは来年度、もう決まっております。しかし、年度を通して税収となる本来であれば四百億をどうするのかという使途を明確にするというのが私は先ではないかと思います。来年の六十億というのは、四百億からすると、わずか一五%にすぎません。あとは、基本方針にのっとり、平成三十一年度以降はそれに任せるというのは、新しい税をつくるというのにしては、私は安易な設計と言わざるを得ないと思います。
 この新税は、やはり増税でございます。やはり最初の設計が非常に大事でございます。使途はもっと明確にすべきだと私は考えますが、財務大臣、いかがでしょうか。
○石井国務大臣 国際観光旅客税の税収につきましては、先ほど申し上げました三つの分野を明示するとともに、受益と負担の関係が明確で、先進性や費用対効果が高い取組を充てることを基本方針として明確化しているところであります。
 さらに、こうした点につきましては、観光庁所管の法律案をこの通常国会に提出をさせていただきまして、改正をして法文上明記することとしております。
 その上で、平成三十一年度以降の税収につきましては、こうした基本方針に沿った施策、事業を充てることとしておりまして、具体の施策、事業につきましては、民間有識者の意見も聞きながら検討を行うこととしております。
 中身をしっかりと精査をして、使途の使い道を確定してまいりたいと考えております。
○稲富委員 財務大臣、どうお考えでしょうか。
○麻生国務大臣 今言われましたように、福岡だったよね、たしか。(稲富委員「そうです」と呼ぶ)今、福岡で、旅客船、クルーザーのいわゆる離発着回数は、福岡が一番、二番が長崎、三番が那覇ですよね。横浜とか神戸よりずっと多くなっちゃっている。
 一客船が泊まると、大体三千人から五千人おりてくるんですよ。それに対応できるだけの税関職員、法務省の職員がいるか。いませんよ。そんな前提でできていませんから。板付から移すわけ。これはとてもじゃない、足りないということになって、えらいことになっているという実態を、地元にいれば知っている、余り知っている顔じゃないけれども、こういうことになっているんですよ、実態として。これは非常に深刻なの。私どもにとってはこれは物すごく過剰ワークになっていますから。だから、こういったものに大増員せざるを得なくなる。
 おまけに、税関職員に限りませんから、法務省の職員も要るし、というので、これの機械化を、五点というのはわかりますか、目とあれと合わせて顔の認定をできる機械があるんですけれども、五点セット。少々ひげを生やしたぐらいじゃすぐ見破れる機械が今、日本で開発したものがあるんです。
 こういったもののセットの機械を買って取り急ぎというふうなものも、実はもう、四百万人とか八百万人だったものがいきなり三千万人近い数になっていますので、とてもじゃないというので、これがさらに四千万人、もっとふえますということになると、とてもじゃない、それに対応ができないというのが最前線の現場で起きている事件です。
 プラス、いろいろなところの話がずっとありますので、私どもとしては、観光というものは今後ともいろいろな意味で、私どもが地方の発展のために、観光というのは非常に大きな日本の国益というか収入源になると思いますので、そういったところで、スムーズに旅行客が行けるようにするためにいろいろな新しい機械というものを置くことにより、ネットを見ると十何カ国語で言葉が全部出てくる機械とかそういったものを設置していくというのがあります。そういったものに予算を充てたいというのが考え方の基本だと思っております。
○稲富委員 今、財務大臣がおっしゃっていただいたように、本当に観光促進に使われるならいいんですよ、私も。要するに使い道の問題でございまして、これも、それが本当になされるのかという疑問があるから、わざわざ私は申し上げているわけでございます。
 そして、これは総理にもお伺いしたいんですけれども、今回の増税というのは、先ほど申しました新税、二十七年ぶりということと、あとは所得税に関しても、八百五十万円超に対するサラリーマンの増税がございます。そして森林環境税、これは課税は平成三十六年度からですけれども、導入をされました。また、社会保険料ですけれども、人づくり革命というところの事業主負担、これは約三千億、これも負担増ということでございます。増税がさまざまあるわけです。
 そこで、一つは、このサラリーマン増税について、我が党の玉木代表も指摘をしましたけれども、昨年末の衆議院選挙で明確に増税というのはうたっておられません。
 そして、自民党政権公約二〇一七という冊子、私も読ませていただきましたけれども、財政再建の項目に、消費税については、これは明確に書いていらっしゃいます。二〇一九年十月に消費税を引き上げる。しかし、所得税については、「個人所得課税改革を行います。」という表現にとどまっている。サラリーマンへの増税とか、あるいは課税強化なんという表現はございません。また、観光立国という項目には、「観光財源の確保に取り組み、」というのは書いてあります。しかし、新たな税をつくる、あるいは増税をするという表現はございません。
 したがって、お伺いしたいのは、やはり国民に負担を強いるという増税であり、そして、あの選挙の日程からすると、私は十分に選挙公約に書けたタイミングだったと思います。なぜ書かなかったのか、そして書くべきだったのではないか。それで堂々と、私は国民の信を問うべきだったと思いますが、総理の見解を伺います。
○安倍内閣総理大臣 税と選挙の関係でございますが、確かに、委員がおっしゃるように、まさに税こそ、民主主義でありますから、しっかりと、選挙をやる際には、税制を大きく変える場合には、選挙において訴えていくべきなんだろう、このように思うところでございますが、いわば、今御紹介いただいた基本的な考え方については述べさせていただいたところでございまして、それを具体的にしたものが、いわばサラリーマン税制における改革と、観光税ですか、これを新たに創設をした、こういうことになったわけでございます。
 いずれにせよ、まさに新たな、大きな税制上の改革については、私どもは、選挙で問わなければならない、こう申し上げてきたところでございまして、その意味におきましても、さきの総選挙に際しましては、まだ具体的な形となっていなかったのでございますが、国際観光旅客税という形にはなっていなかったわけでございますが、そうした方向に向けて財源を確保する、そういう趣旨については記載をさせていただいたところでございます。
○稲富委員 この観光にかかわる税は、実は多くの方が賛成が多くて、反対の方が少ないんですよね。そこがより根深いと私は思っております。
 というのは、要するに、この負担者は、もちろん旅行される方が千円、チケットに乗るわけでございます。そして、恐らく内税になるということで、そのあり方もわからない。そして、役所や政治家からすると財源がふえる。そして、もちろん観光業界も、千円だからこれはよしとしようということで、なかなか見えない形でこの課税が進んでいくということ。そして、私が思うのは、増税がそもそも、総理、行政改革に逆行するのではないかと私は思うんです。
 新税の創設ということは、これは役所の仕事をふやすということ、国民の負担をふやすということでございます。財政需要はさまざまこれから出てくると思うんですね。でも、そのたびごとに、反対がないからどんどんどんどん税をつくる、あるいは増税をするというのであれば、行政の仕事もふえる。
 総理もよくおっしゃいます。経済成長なければ財政再建なしとおっしゃいますが、そのとおりだと思います。しかし、経済成長だけでも財政再建は私はできない、やはり行政改革も必要であると。
 本来ならば、これも、税収がバブル期並みの約六十兆ということであるならば、この観光財源約四百億はまさにその税収から捻出すべきものだと私は思うんです。わざわざ新税をつくって、新たな仕事をつくって、そこから観光ではなくて。
 私は、新税を創設して財源をつくるというのは、むしろ国民の負担をふやし、役所の仕事をふやす、行革に逆行するのではないかと私は思うんですが、総理の見解を伺います。
○安倍内閣総理大臣 行政改革は、政府への国民の信頼を得るとともに、合理的かつ効率的な行政を実現するため極めて重要な取組であり、不断に進めるべき課題であると思います。このため、安倍内閣においても、私を議長とする行政改革推進会議のもとで行政事業レビュー等の取組を行っているところでございます。
 一方、観光促進税については、観光先進国の実現のため、今後さらに増加する、これは麻生副総理からもお話をさせていただきましたが、増加する観光需要に対応し、より高次元な観光施策を展開するという政策の必要性に鑑みて創設するものであって、行政改革に矛盾するものではないと考えております。
 ただ、委員の御指摘も重要な御指摘だ、このように考えるところでございまして、新税をつくったからには、しっかりと、目的に合っているかどうか、効果を発揮しているかどうか、その事業自体が、この新税で行う事業について、ということはしっかりと見ていかなければいけないと思っておりますので、いずれにせよ、創設された観光促進税については、行政事業レビュー等を活用して、第三者の視点から適切なPDCAを行うことにより、効果的かつ効率的に使用されるように取り組んでまいりたい、このように思っております。
○稲富委員 財務大臣がお帰りになりましたので、この観光の新税の議論の経過を簡単に御説明していただいていいですか。(麻生国務大臣「何の経過をですか」と呼ぶ)今回の新税の創設に至った議論の経過を簡単に御説明ください。
○麻生国務大臣 観光財源の確保というのは結構前から話題になっておりましたので、安倍内閣になりましてから、八百万人ぐらいの外国人観光客が二千四、五百万になっていると思っておりましたので、こういった事態で、福岡あたりの港の話やら何やら、各地でいろいろ話題になっておりましたので、こういったものについて何らかの形をしなければならぬという話は、前々からあちゃこちゃあった。ただ、与党税制改正大綱の中に記載があったわけではありません、御存じのように。
 ただ、オリンピックだ、パラリンピックだ、いろいろ抱えておりますので、そういった意味では、これはどうしても二〇二〇年まではもう急激にふえてまいりますので、それに対応するために、いろいろな意味で対応する。最前線のところはもちろんですけれども、そういったところに関しまして、未来投資戦略二〇一七において、観光財源の確保を目指すという旨の閣議決定がされておりますので、そういった形でいろいろさせていただいた経緯が長くありますので、いろいろ経緯は、検討させていただいた結果です。
○稲富委員 終わります。ありがとうございました。
○河村委員長 これにて稲富君の質疑は終了いたしました。
 次に、柚木道義君。
○柚木委員 希望の党の柚木道義でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 十九分しか時間がございませんので、安倍総理中心に伺いたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 皆さん、このボードあるいは資料の最後のページをごらんをいただければ。
 この二冊の本、そのうちの一冊の表紙の方はどなたか。「総理」というタイトルです。恐らく日本じゅうの方が御存じの方、安倍総理御本人でございます。著者は黒塗りにきょう突然なりましたが、この方を被疑者として、この横の「ブラックボックス」、その後出版をされた伊藤詩織さんを被害者とする準強姦罪のもみ消し疑惑。さまざまこれは報じられてまいりましたが、きょうは傍聴席に伊藤詩織さん御本人も初めておいででございまして、もちろん御本人は、性暴力被害者支援、ワンストップ支援センターの整備など、通告もしておりますが、こういった点をぜひ、自分と同じような被害者を二度と出したくない、家族にそういう思いをさせたくない、命を落とした方もいる、そういう中で、御本人のことというよりは、まさに、今後そういう方が生まれない社会を目指して、勇気を持って会見を実名で行われて、その後、さまざまなお取組をなされている方です。
 ちなみに、この「総理」の著者の方は元テレビ局の記者で、そして、この事案というのは、詩織さんが所轄の警察署に訴えた後に、所轄の捜査員が地道な証拠を積み重ねて、そして、もちろん所轄の警察署長が決裁をして、裁判所が逮捕状を発付して、そして、当時、詩織さんがドイツに仕事に行っておりました。捜査員から、容疑者を逮捕するから今すぐ、至急帰国してくれと連絡があって、そして、その逮捕の当日、捜査員は、当時、この著者の方がワシントンから成田に帰ってくる、逮捕のためにもう行っていた、広報を通じてメディアにも伝わっていた。しかし、当時の警視庁刑事部長、現在は警察庁官房総括審議官中村格さんが、御本人も認めておられますけれども、その逮捕寸前、当日です、現場までもう捜査員が行っている、そのときに、いきなり前例のない逮捕中止命令を出した事案でございます。
 ちなみに、この「総理」の著者の方、きょう午前中に、ペジーコンピューティングの斉藤容疑者、もう既に三回逮捕されて、ごらんをいただければわかるように、脱税あるいは詐欺、十億円近く、起訴、追起訴をされている方です。そのペジー社の顧問として、まさにこの著者の方は、これも私もいろいろ取材する中でですけれども、ペジー社の顧問として、毎月二百万円の家賃がする、そこのキャピトル東急のレジデンスに住まわれ、そして顧問報酬も毎月二百万円、これは年間でいえば四千八百万円ということになりますが、これがペジー社から支払われていた、そういう証言がございます。
 私は、こういうことがあるんだなと本当に驚いているんですけれども、これは下手をすれば、ペジー社に百億円の国民の税金が投入されて、そして今既に十億円は詐欺やあるいは脱税で起訴されている、その税金の中から、まさに毎月四百万円もこの著者の方に流れていたということになりかねません。こういう方である。
 しかも、資料の六ページから八ページ目を皆さんごらんください。こういう状況に疑問を持っているのは、別に私ということではありません。世界のさまざまな主要紙、きょうはニューヨーク・タイムズだけつけておきましたが、一面から三ページまでずっと特集です。
 そして、もちろんそのほかにも、これは私が確認しただけでも十カ国以上の世界の主要紙、例えばニューヨーク・タイムズ以外にも、フランスのル・モンド、あるいはイギリスBBC、日本でいうとNHKですね。さまざま報道がなされていて、そして、その報道のなされ方というのは、この著者の方が政権の中枢の、安倍総理の本を書かれている方ですから、自他ともに認める、帯に麻生さんとか菅さんの名前も出てきます、近しい方であったからもみ消されたのではないかという疑惑があると報じておられます。
 そういうような疑惑が報じられる国であってはならないとも思いますので、これはぜひ安倍総理に幾つか伺いたいんですが、安倍総理、このような「総理」という本を書かれた方ですから、当然、私も何回も読みましたから非常に親しい関係であることはわかるんですが、この方が準強姦罪で捜査対象であったことを御存じでしたか。
○安倍内閣総理大臣 個別の案件について答える立場ではございません。
○柚木委員 いや、個別の案件じゃなくて、これは、皆さん、世界じゅうが、今、本当にこの日本という国は、性犯罪厳罰化法を厳格化して、そしてミー・トゥー運動、さまざまあります、そういうさなかで、性暴力被害後進国である。そういう中で、本当に、法改正は行われていても、その捜査がお手盛り、場合によってはもみ消しなどで、万々が一あったら、法改正しても何の意味もないじゃないか、そういう疑惑の目を持って、世界じゅうの主要紙、メディアが報じている。日本が疑惑の目で見られているんです。ですから、事は個人、個別の案件じゃないんです。
 しかも、詩織さんは、自分のことということで実名で会見されているんじゃないんです。誰しもが被害者になり得る、家族も含めて。もちろん、場合によっては被疑者にもなり得るわけです。もみ消しもでっち上げもだめなんです。ですから、捜査の公正性や、あるいは検察審査会、まさにブラックボックスであること。私も取材をする中で、本当に最後のとりでの検察審査会がこんなブラックボックスであれば、これは、検察審査会法の改正も何度も提案しています。
 こういうことをしていくことが開かれた司法につながっていきますし、安倍総理、これは個別の事案じゃないんです。日本がそういう目で見られているんです。ぜひ、この捜査が行われていたかどうか、知っていたか知らなかったかぐらいはお答えいただけませんか。
○河村委員長 小此木国家公安委員長。(柚木委員「いやいや。登録していないですよ。登録していないです。いやいや、総理に知っていましたかと言っているんですよ。ちょっと、総理に知っていましたというので何で答えるんですか。妨害ですよ。質問妨害ですよ」と呼ぶ)
○小此木国務大臣 座っておりますから。(柚木委員「いいです。いいです。委員長、いいです」と呼ぶ)
 お尋ねの事案に……(柚木委員「国家公安委員長が答えるんだったら、いいですよ。総理が知っていますかと聞いているんですから」と呼ぶ)指名を受けましたので。
 お尋ねの事案について、警視庁において、法と証拠に基づき、必要な捜査を遂げた上で、関係書類及び証拠物を東京地方検察庁に送致し、検察庁における捜査も経て、不起訴処分になったものと承知。
 さらに、その後、検察審査会においても、先ほどおっしゃったように、所要の審査の上、不起訴相当の議決がなされたものと承知しております。
 今委員からもみ消し等のお話がありましたけれども、そんなことはあり得ないと存じます。(柚木委員「総理、ぜひこれ、何でそんなことを聞くかといえば、その後もお尋ねをしたいんですよ」と呼ぶ)
○河村委員長 柚木君、指名していませんが。
 柚木君。
○柚木委員 この「総理」という本は、皆さん、きょう、ちょっとパネル提示が不許可になったので紙でごらんいただきたいんですが、二ページ目、三ページ目ですね。この「総理」という本が出版をされたのは、実はこの記者、著者の方が不起訴処分になる直前なんですね。普通考えたら、起訴されることがわかっていたら、出版社、私も業界にいましたからわかりますけれども、怖くて出版社は出版なんかできません。ましてや、これは表紙が安倍総理ですからね。
 安倍総理、私、ちょっと、これはこういう声があるということでお尋ねしたいんですけれども、不起訴になることを、ひょっとして、安倍総理、御存じではございませんか。違いますか。
○安倍内閣総理大臣 柚木議員、常識で考えていただきたい、このように思います。
 まずは、そもそも総理大臣として、個別のそれぞれの事件について、知っている、知らない、中身についてどう思うかということについては一切言わないことになっているんですよ、これは常識として。
 それと、不起訴になっていることを私が知り得るわけがないじゃないですか。
 それと、基本的に、一般論で申し上げますよ、個別のことについてではなくて。一般の捜査の状況について私が一々報告を受けるということは基本的にないんですよ、これは。例えばテロ事案とかは別ですよ。そうではなくて、一般の傷害とか、それは準強姦ですか、そういう個々の事件について総理大臣が報告を受けるということはないということは、これははっきりと申し上げておきたい。
 その上で、常識で考えて質問していただきたいと思いますが、私が不起訴であることを知っていたからこの取材に応じたとか、それは全くそんなことはないわけでありまして、記者として、私の番記者であった者から取材をしたいということで取材を受けたことはありますよ。それ以上のものでもそれ以下のものでもないということははっきりと申し上げておきたい、このように思います。
○柚木委員 いや、これは私がということではなしに、いろいろな方がそういう指摘をされている中で、その声を私は代弁をさせていただいているわけでございます。
 じゃ、ペジーコンピューティングの件は、これはもう先ほど午前も質疑がありましたし、私はいろいろ取材をする中で、顧問料としてこの著者の方が毎月二百万円、かつ、ペジーコンピューティングから二百万円の家賃をキャピトル東急レジデンスで支払われていてということ自体も、だって、ペジーの件も、今後、今まだ捜査が進んでいますよね。それで、この著者の方が、実は、まさに先ほどのボードにも示しましたようなさまざまな事案の中で、顧問に就任して以降の部分ですよ、今捜査中ですよね、こういった点について、営業で行かれて、そしてその際に、決めぜりふが、この本をお示しをして、自分は総理、もちろん麻生さん、そういった方ともちろん親しくて、場合によってはそういった場を持つこともできるというようなことを、まさに決めぜりふとしてですね。
 これ、もちろん、さまざまな取材や報道の中で、私もそういう中で知り得た情報ですけれども、仮にそういうことであれば、まさにこの本を使って営業して、そして百億円、もちろんそれ以降のことですから、顧問就任の、全部ではありませんが、そういった形で場合によっては貢献をされていたという可能性もあるというふうに思うんです。
 これは、顧問としてペジー社、テレビ局をやめられた後、もちろん非常に親しい関係であるということはこの本の中で、山に登られたり、あるいは、いろいろなことが書かれておられます、ゴルフに行かれたり。これは御本人から報告はあったりしましたか、ペジー社の顧問に今なったんだとか。いかがですか。営業でそういうことを言われているそうですよ。いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 恐らく委員は週刊誌の報道をもとに質問されておられるんだろうと思いますが、ぜひ委員には、そういうものを直接当たっていただいて、それが事実であるということを確かめた上で質問をしていただきたいと強く思います。
○柚木委員 私は、これまでの質問を週刊誌報道だけで質問したことは過去一度もありませんので、それはちゃんと取材をさせていただいた中で質問をしていることは申し上げておきたいと思います。
 そもそもですよ、中村格当時のまさに前例なき執行中止命令を出した当事者の方、法務委員会で十二月一日も五日も、総括審議官ですよ、要求しても来ない。きょうも来ていない。何で来ていないんですか。しかも、所管ですよ、その部下の方が何回か答弁に来られましたよ。
 中村さんに聞かなきゃわからないんですよ。しかも、中村さんが執行停止命令を出したと認めているんです。しかも、メディアの取材に対して認めて、何で国民の代表の場のこの国会でそういうこと、説明責任を果たされないんですか。
 これは委員長、きょう理事会で御協議いただいたと聞いていますが、ぜひこの中村当時の執行中止命令を出した元刑事部長に、私、過去を調べましたけれども、現職の方でも答弁に来られていることがありますよ、個別の事案で。ぜひこの委員会に呼んでいただきたい。理事会で協議いただけますか。
○河村委員長 理事会で協議をさせていただきます。(発言する者あり)
○柚木委員 いやいやいや、委員長に聞いているんです。聞いていない。もう時間ないんで。ちょっと……(小此木国務大臣「説明しますから」と呼ぶ)いや、いいです、時間ないんで。二回とも出席拒否されたんですから、ここで妨害しないでください。(発言する者あり)いや、もう結構です、結構です。
○河村委員長 説明すると言っていますが。
○柚木委員 いや、私指名されましたから。委員長、済みません、よろしいですか。ちょっと時間ないんで。よろしいですか。
 これは、中村当時の執行中止命令も出した刑事部長、それから所轄の捜査員の方ですね、実際に逮捕状をとって現場に逮捕に行かれようとした方、完全に本当に食い違っています。これは場合によっては元捜査員の方も、現職の警官も来たことがありますよ、国会に証言に。私、お越しいただけるんだったらぜひお越しいただいて、どちらが言っていることがより正しいのか、真実なのか、国民の皆様に明らかにしていただきたいと思いますので、これは本当に、御本人が了解されるんであれば、ぜひ元捜査員の方にもお越しいただくように理事会で協議いただけませんか。
○河村委員長 国家公安委員長から説明を求めます。
○小此木国務大臣 中村現総括審議官の話ですが、その前に、私のことも先ほど言われましたけれども、法務委員会で柚木委員から声がかかったことは存じておりますけれども、委員会の決定として呼ばれていないということがまずございます。中村総括審議官にしても、そのとおりのことが言えると思います。
 そして、政府参考人については、現に担当する施策、業務に責任を持つ立場の者でなければならないとされていると私は認識しております。
 政府参考人の出席については国会でお決めいただくことでありますけれども、お尋ねの事項は事件捜査についてであり、現在、警察庁刑事局の所掌に属するものであることから、刑事局から答弁を行っているところであります。
○柚木委員 ちょっと時間がないんで。
 まさに、きょう、本当に勇気を出してお越しいただいている詩織さんの思いも込めて質問させていただきますので。ぜひ総理、実は、この間、法務委員会あるいは厚生労働委員会でこの問題、性暴力被害者支援という視点で何度も質問させていただいていまして、それなりの答弁をいただいているんですが、もう一歩なんです。
 ぜひ、これは世界の中でも、まさにこういう事案も含めてさまざま報じられている中で、性暴力被害者支援として二問ちょっとまとめて伺いますが、ワンストップ支援センターの拡充と、そして性暴力被害者支援について、これはぜひ、ワンストップ支援センターもまだまだ不十分でございます。これを全国に整備するということを、これは所管の野田大臣も答弁されていますが、安倍政権挙げて性犯罪、性暴力被害の対策充実を目指す、そういった総理の御決意を伺いたいのと、実は、性暴力被害者支援法案、これは野党で衆議院に、国会に提出しているんですね。
 ぜひこれは、実は、ワンストップ支援センターの整備も重要なんですが、そもそも、被害者、届出を出す人はわずか三・七%で顕在しにくい、こういうこともございますので、ぜひ、そういった被害者支援を、より特化した、例えば医療的、心理的支援、被害者がお子さんである場合の支援を進めて、性暴力被害者に寄り添った支援が行われるように、当事者や支援にかかわる民間人をメンバーとする性暴力被害者支援審議会を設置することなど、ぜひ関係省庁、横串で進めていただきたい。
 これはぜひ安倍政権として挙げて進めていただきたく、両点について、総理の御所見、御決意を伺います。
○安倍内閣総理大臣 最も重要なことは、性犯罪、性暴力被害者の心身の負担をできるだけ少なくすることであります。
 そのため、病院拠点型など被害者が相談しやすいワンストップ支援センターを整備し、そこを中心に、捜査機関等と連携する被害者目線での体制構築が必要と考えています。
 こうしたワンストップ支援センターの整備を後押しするため、今年度から新たな交付金を創設いたしました。既に四十一の都道府県において設置が実現をしています。
 今後、全ての都道府県に最低一カ所以上支援センターを設置するとともに、その運営の安定化を図るなど、政府として、自治体と緊密に連携しながら、性犯罪、性暴力被害者支援を更に充実させていく考えであります。
○柚木委員 前向きな御答弁をありがとうございます。
 終わりますけれども、ぜひこの問題は、私も現地を、いろいろなところを取材しました。準強姦罪が行われたとされるホテル、あるいは薬が使われたという疑惑のある飲食店、それぞれ取材もしています。この著者の方と、証言と大きく食い違っている点、具体的に何点もあります。まだ今後やりますが。ぜひ、この真相の究明と同時に、今の被害者支援の、これは両輪で進めていただくことが本当の意味での被害者支援だということをお願いを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○河村委員長 これにて柚木君の質疑は終了いたしました。
 次に、原口一博君。
○原口委員 民進党の原口一博です。
 午前中に引き続き、ペジー社の件について。
 NEDO、来ていますね。ここで、この資料をごらんになってください。午前中、公訴事実についてお話しいただきました。皆様のお手元の資料七に挙げています。この二と三が公訴事実であります。
 そこで、先ほどの午前中の答弁でいうと、審査については瑕疵はなかったということでございますが、NEDOに聞きます。
 これは、発注先はどこですか、発注先。ペジー社からの発注先です。
○古川参考人 お答えいたします。
 ペジー社からの発注は、ウルトラメモリ始め各外注会社でございます。
○原口委員 ウルトラメモリ、今名前が出ましたね。ページの八です。ウルトラメモリ株式会社として、これは子会社で、アセンブリーをやっていますね。子会社は台湾の会社じゃないですか。ウルトラメモリ台湾株式会社、これは、台湾の新竹という科学園区、ここにあるものであります。ここでつくったものですか。
 結局、なぜこの詐欺を見抜けなかったのか。製品は真正のものですか。これは実用化できているんですか。成果が上がっているんですか。NEDOに聞いています。
○世耕国務大臣 今御指摘の事案は、我々は、ペジー社に補助金を交付しました。そのペジー社がウルトラメモリという会社に外注をしたと言っていたわけなんです。
 ところが、これは捜査に協力する過程で我々もわかったわけですが、実はウルトラメモリには外注をしていなかった。じゃ、どこに外注をしていたのかということについては、これは捜査でこれから明らかになってくること。我々はウルトラメモリだと聞いていたんですけれども、そうではなかったというのが、今、我々、NEDOが了解をしているところであります。
 我々は、当然、お金を払うに当たって確定という作業をやります。そのときに何らかの形でごまかされた、詐欺に遭ったというふうに認識をしております。
○原口委員 成果物はあるんですか。ちょっと、世耕大臣、あなたに聞いていないから。直接のNEDOに聞いているので。時間が短いので、よろしくお願いします。
 成果物は、これはウルトラメモリの新竹科学園区でつくっていなくて、じゃ、どこがつくったんですか。
 そして、調査をしている。いないじゃないですか。これをごらんになってください。総理、これは二番目と三番目が今回の公訴事実なんですよ。ところが、その後も、二十七、八、九、三十と、二十七、八、九は並行して二つの事業までやっているじゃないですか。つまり、審査過程がオーケーであっても、その成果物やあるいはその外注先やあるいはそのチェックといったものをあなた方が怠ったんじゃないかと私は思っているわけですよ。
 そこは、成果物はできたんですか。これはプロセッサーでしょう。実用化できたんですか。それだけ教えてください。
○古川参考人 お答えいたします。
 まず、ウルトラメモリの子会社に関しましては、ウルトラメモリに確認いたしましたが、その子会社には物はつくらせておりません。そこは確かでございまして、その会社というのは、評価用の会社でございまして、当時はまだできていなかった会社でございます。これが一点です。
 それから、まず、成果はあったのかどうかということでございますが、もちろんペジー社に出したものは非常に大きな成果がございまして、グリーン五〇〇という、省エネプロセッサーとしては二〇一四年からトップファイブの中に入って、昨年十一月では、トップファイブの中の四つがペジー社がつくったプロセッサーでございます。
 そういう意味で、十分成果があったと考えておりますし、私どもとしても、きちっと成果物を評価し、外部の先生方に事前にも事後にも評価していただいていますので、成果は確実にあったというふうに考えております。
○原口委員 それでどうしてこんなに詐欺が、先ほど公訴事実、ごらんになったでしょう。かかっていないじゃないですか、こんなコスト。つまり、彼らの言いなりになって、そして、何のチェックもなしにこうやって次々と助成金を詐欺をされている。
 この項の最後、十ページをごらんになってください。これが彼がいわゆるタスクフォースで出した資料ですよ。内閣府経済財政諮問会議と書いてあるけれども、経済財政諮問会議の委員じゃないんですよ。経済財政諮問会議の委員が入っている中で、この斉藤さんという方がプレゼンをしている。つまり、この中で、スーパーコンピューターはいかに大事か、そして、シンギュラリティーといって、特異点を迎えるから、特異点を迎えるまでにどんどんどんどん投資をしろということを言って、そしてお金をもらって、そこで詐欺をしている。おまけに、これにぶら下がる日本シンギュラリティ財団もつくっている、こういう構造なんです。
 こればかりやれないので、次に行きます。
 先ほどの森友の問題で、ずっと理事会で、資料を出してもらうと。本当、委員長を始め理事の皆様のおかげで、十四ページ、十五ページの資料が出てきました。
 会計検査院、結局、財務省からはこの八億円の値引きに係る資料が、要するに根拠となるものが出てこなかった、それは、行政文書であろうとなかろうと根拠づけるものがなかった、こういう報告だったと思いますが、よろしいですか。
○河戸会計検査院長 会計検査院は、参議院からの検査要請を受け、学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関し、当該国有地の貸付け及び売却に関する行政文書の管理状況等について、本件土地の貸付け又は売払いに係る会計経理の妥当性の検証に必要な資料は法令等に基づき適切に作成され、保存されているかなどに着眼して検査をいたしました。
 そして、検査の結果として、本件土地に係る決裁文書等の行政文書では、売却に至る森友学園側とのやりとりなどの内容等が確認できず、会計経理の妥当性について検証を十分に行えない状況となっていたことなどを報告したところでございます。
○原口委員 財務大臣、お聞きになりましたか。これがあなたが指揮している財務省ですよ。
 そして、十四の資料をごらんになってください。これが、きょう、委員長を始め皆さんが努力していただいて、出していただいたデータなんです。
 結局、総理、私は報道資料でやりたくないんです。現物で、役所が出してきたものでやりたいので。じゃ、どこを確認したんだと。
 この一番下のところでストーリーという言葉を使っておりますが、これは大変適切でなかったというふうに本人も申しておりますと、この本人が誰なのかもわからない資料を理事会に出しているわけです。これのもとになったのは、ここにいらっしゃる菅原筆頭がさきの国会で質問された、それがもとになった答弁です。
 では、この職員は誰なのか、この会話は何なのかということを理事会で明らかにしました。ちょっと読んでみます。
 これは多分、三好という人だと思いますが、財務省の職員、その下にあるごみは国が知らなかった事実なので、そこはきっちりやる必要があるでしょうというストーリーはイメージしているんですと、自分らでストーリーをつくっているわけです。工事関係者は、そういうふうに認識を統一すべきなら我々も合わせるがと言っているんですよ。合わせているんですよ。そして、池田さんと思われる人が、そういう方向でお話合いさせてもらえたらありがたいと。
 さらに、工事関係者は、三メーターより下からごみが出てきたかどうかはわからないですと伝えているんですけれどもと言っているわけです。森友側の代理人と思われる弁護士は、そこは言葉遊びかもしれないですけれどもと。そして、工事関係者と思われる人は、その辺うまくコントロールしてもらえるんでしたらと。財務省の職員は、池田さんと思われるんですが、御協議させていただけるなら、そういう方向でお話合いをさせていただければと言っているんです。
 最後、これはきわめつけです。これは三好さんと思われますが、言い方としては、混在、ごみがいろいろまざっている、土とまざっている、そして九メーターまでの範囲でと。
 自分でストーリーをつくっているじゃないですか。だから出てこないんですよ。
○河村委員長 原口君、時間が来ております。
○原口委員 財務省、この職員の二人の名前を言ってください。それできょうの質問は終わります。誰ですか、これは。理事会で言ったでしょう。
 さんざんここを質問すると言って、では、財務大臣で結構ですよ。わからぬでしょう。(麻生国務大臣「わかりません」と呼ぶ)わからぬですね。さんざん言ってきたじゃないですか、質問をすると。それで財務大臣で答えられると思っているから。私は佐川さんを要求したわけですよ。佐川さんがわかるだろうと、ここの一番で。その人は出さない、財務大臣もわからぬと。
 人の名前ぐらいわかるでしょう、財務大臣。
○麻生国務大臣 政府参考人を私どもの方で申し上げたら、断られたと理解しております。
○原口委員 そういう事実はありません。
 いや、それだったら質問できませんよ。政府参考人がいなければ、財務大臣が答えればいいじゃないですか。
○麻生国務大臣 登録していないから答えようがないんだと私ども理解しております。
○原口委員 質問のレクの中でさんざん聞いてきました。それは、ここにいらっしゃる理事の皆さんも御案内のとおりです。そして、資料がいつまでも出てこなかったから、午前中、質問できなかったんですよ。(発言する者あり)いやいや、それは、財務大臣がお見えなんだから。
○河村委員長 財務大臣。(原口委員「人の名前、わかるでしょう」と呼ぶ)財務大臣でいいですね。
○原口委員 御存じないって、自分たちが結局ストーリーをつくって、会計検査院からここまでやられて、そして国会は何度もとまり、だから、誰がここにかかわっていたかというのは、理事会でも言ったじゃないですか、その人の名前をここで言ってくださいと言っているんですよ。何で財務大臣に伝わっていない。(発言する者あり)いや、大臣がかわりに答えるでしょう。(発言する者あり)何を言っているんですか。ちゃんと通告しているじゃないですか。(発言する者あり)それは関係ないです。政府参考人は大臣を補佐するものだから。大臣を補佐するものだから、大臣がちゃんと答えられればいいんですよ。
 私は政府参考人を拒絶した覚えはないですよ。(発言する者あり)しています。
○河村委員長 これは、財務大臣、理事会でも公表されておりますので、事務方で……(発言する者あり)
 ちょっととめてください。
    〔速記中止〕
○河村委員長 速記を起こしてください。
 原口君に。先ほどの質問に対しまして、質問通告がなかったということですから、ちょっとそういう面でそごを来したようでありますから、改めて私の方から、質問に対して、大臣から答弁をしていただきます。
○原口委員 御配慮ありがとうございます。
 しかし、財務省からこうやって、私、あれを言った、これを言ったというのが嫌だから、全部紙にしております。後で提出します。
 通告がないとか、資料はないとか、説明できないとか、あげくには、自分らでストーリーをつくって。そして、根拠なんかあるわけないじゃないですか、全くむちゃくちゃなことをやっておいて。
 どうぞその二人の名前を教えてください、職階と。どうぞ。
○麻生国務大臣 事前に質問通告がなかったことは重ねて申し上げておきます。
 その上で、私どもが聞いている範囲ですから、直接この者に関して聞いたわけではないですから、この範囲で、これまでの経緯から池田と三好という名前だということが私どもの耳に入っておりますけれども、これは確認がとれているわけではありません。
○原口委員 いやいや、それは違うでしょう。だって、そのペーパーをやったわけだから。確認がとれているわけではないと。その当該職員にやったという、その人は誰かと聞いているのに。納得いきません。
○河村委員長 時間が参りましたので、これにて終わります。
○原口委員 終わります。
○河村委員長 これにて原口君の質疑は終了いたしました。
 次に、藤野保史君。
○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。
 私は、核兵器禁止条約に関連して質問いたします。
 昨年七月、国連加盟百二十二カ国、圧倒的多数の賛成で核兵器禁止条約が採択をされました。まさに歴史的な快挙であり、核兵器をめぐる歴史にとって大きな転換点だと思います。
 核兵器廃絶国際キャンペーン、通称ICAN、このICANは、同条約採択への貢献が高く評価をされ、昨年十二月、ノーベル平和賞を受賞いたしました。被爆国の国民の一人として、私も本当にうれしいし、感動いたしました。
 ことしの一月十二日、そのICANのベアトリス・フィン事務局長が来日をいたしました。広島、長崎、東京を訪れ、被爆者などと懇談をしております。フィン事務局長は、安倍総理との懇談も要請したが、日程上の都合で面会できないと回答されたということです。
 フィン事務局長は、広島の原爆資料館を見学した後に、こう述べています。他国の指導者たちとは面会できたこともあり、大変残念、特に日本は被爆という独自の経験があり、首相や日本政府の方々と話をしたいと思っていた、次の機会に期待している、こう述べております。
 総理にお聞きしたいんですが、総理は、昨年八月の広島、長崎両市の平和記念式典で、被爆者の方々に寄り添うとおっしゃっています。私も、広島の式典には参加をさせていただいておりまして、総理の言葉を直接お聞きしました。ノーベル平和賞を受賞したICANには、まさにその被爆者の方々も、団体も、たくさん参加をしております。
 そこで、総理にお聞きしますが、今回、このICANの事務局長と懇談できなかったことをどうお感じになっていらっしゃいますか。
○安倍内閣総理大臣 先般の、ICANのフィン事務局長からの面会要請については、ちょうどこれは私の外国訪問、バルト三国とバルカン諸国への訪問に、十二日から十七日までちょうど出張しておりまして、その間、ちょうどICANの事務局長が来られた。そして、十八日の午前中、十八日も朝からターンブル首相が来日をされるということは、もうこれは随分前から決まっておりましたので、ちょうどその期間に来日をされたので、お目にかかることはできなかったということでございます。
 今後、ICANの事務局長から改めて面会要請があった場合には、そのときの日程等を踏まえて検討したい、このように考えております。
○藤野委員 私がお聞きしたのは、日程で会えなかったということではなくて、どう感じているか、この現時点での総理の思いをお聞きしたわけであります。
 次にもその思いをお聞きしたいんですが、昨年のノーベル平和賞の授賞式では、このICANと並んで、広島出身の被爆者で、カナダ在住のサーロー節子さんがスピーチをされました。一部を紹介させていただきたいと思っております。
 きょう、私は皆さんに、この会場において、広島と長崎で非業の死を遂げた全ての人々の存在を感じていただきたいと思います。皆さんに、私たちの上に、そして私たちの周りに、二十五万人の魂の大きな固まりを感じ取っていただきたいと思います。その一人一人に名前がありました。一人一人が、誰かに愛されていました。彼らの死を無駄にしてはなりません。
 一発の爆弾で私が愛した町は完全に破壊されました。住民のほとんどは一般市民でしたが、彼らは燃えて灰と化し、蒸発し、黒焦げの灰となりました。この中には、私自身の家族や、三百五十一人の同級生もいました。
 広島について思い出すとき、私の頭に最初に浮かぶのは四歳のおい、英治です。彼の小さな体は、何者か判別もできない溶けた肉の塊に変わってしまいました。彼はかすれた声で水を求め続けていましたが、息を引き取り、苦しみから解放されました。
 私にとって彼は、世界で今まさに核兵器によって脅かされている全ての罪のない子供たちを代表しています。毎日、毎秒、核兵器は、私たちの愛する全ての人を、私たちの親しむ全ての物を危険にさらしています。私たちは、この異常をこれ以上許していてはなりません。
 核兵器の開発は、国家の偉大さが高まることをあらわすものではなく、国家が暗黒のふちへと墜落することをあらわしています。核兵器は必要悪ではなく絶対悪です。
 世界の全ての国の大統領や首相たちに懇願したい。核兵器禁止条約に参加し、核による絶滅の脅威を永遠に除去してください。
 総理にお聞きしたいんですが、私も、サーローさんが壮絶な、悲痛な経験に基づいておっしゃっているように、核兵器は必要悪ではなく絶対悪だというふうに思います。総理もそのようにお思いになりませんか。
○安倍内閣総理大臣 広島、長崎の被爆者の方々が、長年にわたって、核兵器のない世界の実現に向け、被爆の実相を世界に伝える活動に取り組まれており、その努力に対して改めて敬意を表したいと思います。
 ノーベル平和賞を受賞したICANが推進した核兵器禁止条約は、日本政府のアプローチとは異なりますが、核廃絶というゴールは間違いなく共有しているわけであります。今回の受賞が、被爆の悲惨な実相や核兵器の非人道性についての国際社会の理解を深めるきっかけとなればうれしく思います。
 他方、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の進展など、我が国の安全保障環境がますます厳しさを増す中で、政府には、何よりも国民の命と平和な暮らしを守り抜く責任があります。そのためには、核兵器による抑止力を維持しなければなりません。
 我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器と非核兵器国との間の橋渡し役を務めていく。先般広島で開催した核軍縮の実質的な前進のための賢人会議等を通じて、核兵器のない世界の実現に向けて粘り強く努力を重ねていく考えであります。
○藤野委員 今、抑止力とおっしゃいましたけれども、サーローさんのおいの英治さんが広島で四歳で命を奪われたように、核兵器は、何万人、何十万人もの罪のない一般市民の命を奪う非人道的な兵器であります。
 核抑止論というものを突き詰めますと、いざというときには核兵器を使用する、そういうおどしによって安全保障を図るという考え方であります。いざというときには広島、長崎のような非人道的な惨禍を引き起こしても許される、こういう考え方であります。この考え方に立つことが、総理の言う、被爆者に寄り添うということになるのか。
 日本政府は、ともかくも核兵器の非人道性を訴えております。先ほども河野外務大臣は、極めて広い範囲に人道上極めて遺憾な事態を生じさせたというふうに答弁をされました。まさに、人道上極めて遺憾な事態を生じさせる、こういう核兵器、唯一の被爆国がこうした認識を一方で持ちながら、非人道性という認識を持ちながら、核抑止論を続けていいのかということが問われているというふうに思います。
 総理に最後にお聞きしたいんですけれども、やはり、そうした唯一の戦争被爆国日本として、被爆者に寄り添うという立場から、核兵器禁止条約、これを採択すべきじゃありませんか。
○安倍内閣総理大臣 我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取組を主導していく使命を有していると考えています。
 他方、昨年、北朝鮮は、広島に投下された原爆の十倍以上の威力を持つ核実験を強行し、日本列島を核爆弾で海の中に沈めるといった極めて挑発的な声明を発出していることは、藤野議員もよく御存じのとおりだろうと思います。
 北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の進展は、我が国の平和と安定に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威となっています。
 政府には、何よりも国民の命と平和な暮らしを守り抜いていくという責任があります。そのためには、日米同盟のもとで、通常兵器に加え、核兵器による米国の抑止力を維持していくことが必要不可欠だと考えています。
 核兵器禁止条約は核抑止そのものを否定しており、北朝鮮が参加をするという見通しがない中、その見通しもないわけでありまして、政府としては、核兵器禁止条約に参加することはできないと言わざるを得ないわけであります。
 政府としては、現実の安全保障上の脅威に的確に対処しながら、唯一の戦争被爆国として、米国を含む核兵器国と非核兵器国双方に働きかけを行い、双方の橋渡し役として主導的な役割を務めることにより、現実的な観点から核なき世界を実現するための努力を積み重ねていく考えであります。
○河村委員長 藤野君、質疑時間が来ております。
○藤野委員 もう時間は参りましたけれども、北朝鮮の核開発、ミサイル開発は私たちも断固反対であります。
 しかし、対話による平和的解決を図ることが唯一の解決策であって、そして同時に、北朝鮮の問題があるからこそ、この核禁条約がいよいよ重要になってきているというふうに思います。この核禁条約によって核兵器を違法化する、悪の烙印を押す、そのことが北朝鮮に対して核開発を諦めさせていく、国際的な包囲網として大きな力になることは間違いありません。
 そして、日本政府としても、この条約に参加してこそ、私たちはもうそういう核抑止力に立たない、だからあなた方も核兵器を捨てなさいという強い立場で迫ることができるわけです。
 北朝鮮問題の本当の解決を考えても……
○河村委員長 藤野君、時間が来ております。
○藤野委員 この核禁条約という道が最も抜本的かつ現実的な道であります。日本政府がこの条約に参加することを強く求めて、質問を終わります。
○河村委員長 これにて藤野君の質疑は終了いたしました。
 次に、杉本和巳君。
○杉本委員 日本維新の会の杉本和巳であります。
 締めくくり総括質疑、しんがりの質問者ということでございますが、総理の施政方針演説で国難というお言葉がございました。この点を中心に、短い時間ですが、質問をさせていただきます。
 過去の国難は幕末の黒船であり、また太平洋戦争前の状況ということで、目に見えて国難があったかと思いますが、昨今の、まさに今我々が当たっている国難というのは、静かに進む国難であるということで私は認識をしております。
 そんな意味で、与野党が対峙するのではなくて、協力するところは協力するということでこの国難に我々は当たらなければならないというふうに私は感じております。
 三年ほど、国会ではなくてお茶の間で、テレビで、ニュースで質疑を拝見する中で、年を追うごとに比較的総理の答弁というのは冷静になっているかなというふうに、僣越でございますけれども、私は感じておりますし、客観的にあるいは国際的に見て安定した政権というのは、政権交代も必要でありますけれども、一方で国益に資しているということで、この五年間の総理の運営に敬意を表したいと思います。
 そんな中で、少子高齢化は国難ということで、総理のお話は、少子高齢化、きっと克服できる、今こそ新たな国づくりのときだ、こう言われましたけれども、きっとという言葉はちょっと弱かったんじゃないかなということで、むしろ、必ず克服しなければならないのがまさにこの静かに進む国難であると私は認識をしております。
 財政健全化とともに、経済成長、デフレ脱却ということも経済財政の面であり、また北朝鮮の問題もあり、そういった状況もありますけれども、この国難を越えるために我々が持つべき政治姿勢というものを、生意気かもしれませんが、総理と確認をさせていただきたいと思います。
 先ほどの質疑で、我が党、維新の馬場幹事長は先憂後楽と申し上げました。また、さきの代表質問で、下地政調会長も先憂後楽という言葉を申し上げました。
 先ほど、馬場幹事長の質疑の中では、地方議員の年金の復活について、国会議員の身分にかかわることであり、基幹に関することであるので、それは国会でお決めになることという答弁は想定されるので、あえてそういった具体のことはお聞きしないんですけれども、政治姿勢として、この先憂後楽、並びに、もう二つほど四文字熟語を私は申し上げたいんですが、率先垂範という言葉と有言実行という言葉がこの国難には極めて大切だと思っております。
 手前みそですけれども、日本維新の会、身を切る改革、国会議員、衆参全員、平成二十九年一月から毎月、最終的な手取りから十八万円を寄附という形で削減を実行しています。
 地方議会ですが、大阪府議会では、七年前に定数削減、百九名から八十八名に、実行いたしました。率先垂範でございます。
 そのことによりまして、逆に有言実行として、私立の高校の授業料無料化は大阪府では七年前、そして幼児教育の無償化は、大阪市が一昨年五歳児、昨年四歳児、そして守口市においては昨年の四月から、ゼロ歳から五歳児の幼児教育の無償化を有言実行させていただいております。
 まさしくこの国難の状況において、我々政治家の姿勢というものが、国民の皆様からの信頼であり、支持を得る、本当の国難を克服する一番の後ろ盾ではないかと私は感じておりますけれども、具体の答弁ではなくて、総理がお受けとめになる率先垂範する政治家の姿勢、あるいは実行力を伴う、言ったことを実行する、幾つか実行されているということは、この五年間、十分お茶の間でも拝見させていただいているんですけれども、この二点について、総理の政治姿勢についての御答弁をいただきたく存じます。
○安倍内閣総理大臣 まさにこの率先垂範、そして言ったことは実行するということは、政治家にとって極めて重要なことであろうと思います。
 身を切る改革につきましては、衆議院では昨年の通常国会において十の定数削減を実現させましたが、これは議長のもとに設置された第三者による調査会での専門的な議論、その答申を踏まえた各党各会派によるそれぞれの案を示しての真剣な議論など、さまざまな困難を乗り越えようとする努力の末、ようやく結論を得るに至ったもの、こう承知をしております。
 こうした問題を実際に動かしていくための道筋はさまざまであろうと思いますが、日本維新の会が、言葉だけではなくて、率先垂範して身を切る改革をみずから実行に移すというやり方で政策を実現されようとしていることにつきましては、その努力に対しましては敬意を、評価したいと思います。
 いずれにせよ、政治の責任とは実現させていくことでありまして、言葉を幾ら重ねてもゼロはゼロ、それでは政治の信頼は失われるわけでありまして、私どもも、なすべきと思う政策には多くの賛同を得て実現させることができるよう、引き続き全身全霊を傾けていきたいと考えております。
○杉本委員 さきの総選挙で、私の地元では、消費増税の前に国会議員の給料を下げて、あるいは年金を下げる前に国会議員の給料を下げてという言葉がありましたので、改めて総理にその言葉をお伝えしたく存じます。
 さて、次に、少子化対策という点で、今回も施政方針で高らかにうたっていただいたかと思いますけれども、教育無償化。
 これは、我々が先行して進めさせていただいていますし、それを実行に移そうという方向に敬意を表したく存じますが、あわせて、ちょっと先んじ過ぎるかもしれないんですが、これは国難であります。そんな意味で、教育の無償化も大切なんですけれども、その先、二の矢、三の矢が私は必要だと思っております。
 そういった意味で、欧州のフランス、スウェーデン、イギリス、出生率一・九台、一・八台を確保していますが、殊にフランスでは、給付であったり手当であったり、あるいはN分N乗方式というか、税制上の優遇措置を具体的に実行することによって出生率一・九二を確保していると私は認識しております。
 総理にお伺いしたいんですけれども、このフランスを始め、欧州の先駆的な、あるいは実績を上げている事例について、その方策を講じる必要性、いかに考えておられるか、今後その検討をされるのか、この点を最後に確認させていただきたく存じます。
○安倍内閣総理大臣 諸外国では、例えばフランスの場合、人口問題について国民的な議論を重ね、育児と仕事の両立支援等を拡充することにより、出生率を一・六六から一・九二まで回復させています。
 こうした、今委員が御指摘になったように、諸外国の経験も参考にしながら、的確な政策を展開し、財源を確保しつつ、官民挙げて取り組んでいきたいと考えております。
○河村委員長 杉本君、時間が来ております。
○杉本委員 時間ですので終わりますが、いずれにしろ、本当に必ず克服すべき国難であるということで、与野党の枠を超えてこの国難を越えていきたいと思いますので、皆さん、お力合わせをお願い申し上げます。
 以上で終わります。
○河村委員長 これにて杉本君の質疑は終了いたしました。
 これをもちまして締めくくり質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして平成二十九年度補正予算両案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○河村委員長 これより討論に入ります。
 討論の申出がありますので、順次これを許します。伊佐進一君。
○伊佐委員 平成二十九年度補正予算につきまして、自民党、公明党を代表し、賛成の立場から討論をさせていただきます。
 平成二十九年度補正予算は、我々が訴えてきた全世代型の社会保障を推進し、お年寄りも若者も安心できる社会を目指す施策が多数盛り込まれております。
 例えば、人づくり革命の一環としては、教育無償化と車の両輪となって進めている保育の受皿整備として六百四十三億円が措置されており、これらによって、子育て安心プランを前倒しして実施することとしています。
 また、保育中の園児の死亡事故をなくすため、睡眠時の園児の動きをモニターする備品の整備など、我々の主張が盛り込まれていることも評価します。
 次に、防災・減災事業については、昨年七月の九州北部豪雨災害を受け、我々の提案により、政府は、全国約二万の中小河川の総点検を実施しました。その結果、中小河川緊急治水対策プロジェクトを策定しましたが、本補正予算では、同プロジェクト実施のために必要な予算の六割が計上されております。
 そのほか、学校耐震化についても九百五十七億円が計上されており、国民の命と生活を守る防災・減災事業を着実に前に進めることができます。
 また、中小企業の生産性革命に関する予算としては、物づくりやサービス業への設備投資を支援する一千億円、ITツール導入を支援する五百億円の予算など、我々が強く後押しする取組が反映されています。なお、本年三月三十一日をもって期限を迎える予定であった高速道路の大口利用者の料金割引が継続されることは、両党の申入れをも踏まえた措置であり、高く評価します。
 TPP関連については、農地集積や集約化の加速化、排水対策の整備などを支援する三百五十億円の予算のほか、高収益作物に転換するための予算など、合わせて三千百七十億円の予算が盛り込まれております。政府には、いわゆるTPP11や欧州とのEPAなどの対応として、国内の現場の意見もしっかりと聞きながら、国内農林水産業の体質強化を遅滞なく進めるよう強く要望します。
 いよいよデフレからの脱却に向けて、アベノミクスの恩恵が今まで及んでこなかった層への力強い政策展開が今求められております。自民党、公明党は、引き続き、現場の視点、地域の視点から各種施策をチェックしていくことを申し上げて、賛成討論といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
○河村委員長 次に、岡本あき子君。
○岡本(あ)委員 立憲民主党・市民クラブの岡本あき子でございます。
 私は、ただいま議題となりました平成二十九年度補正予算案について、反対の立場から討論を行います。
 通常国会が開会して一週間。この間、安倍政権の姿勢は、国民と向き合おうとせず、横暴、慢心、おごりが如実に明らかとなる一週間でした。
 横暴として、まず、与党は冒頭から、再三再四、野党の質疑時間削減を求めてきました。都合の悪い追及から逃れようとする総理の姿勢は、国民に対して丁寧な説明をすると言った言葉とは真逆な態度であり、それを擁護する与党の対応は横暴そのものです。その一方で、初日の予算委員会で質問に立った自民党議員の中には、質問時間が足りないどころか、早く終えた方もいました。何のために政府の姿勢を問う質問を奪い取ったのでしょうか。
 慢心も明らかになりました。沖縄県での米軍ヘリ不時着に関し、当時の松本内閣府副大臣は衆議院本会議でやじを飛ばし、即刻辞表を提出しました。沖縄を担当したこともある内閣の一員の行動は、政権の慢心そのものです。沖縄県民の民意を踏みにじるものであり、厳しく厳しく抗議します。
 おごりとして、森友問題については、当時の佐川財務省理財局長の答弁の数々が虚偽であることが判明いたしました。そのような人物が、国民の皆さんに税の信頼と理解を求めるべき国税庁の長官に栄転したことについて、総理は、適材適所と説明をし、私たちが求める更迭に応じる様子は全くありません。
 国会を通じて国民をごまかし、みずから説明をしようともしない人物が適材であり、その人物の適所が国税庁長官だとすれば、国民に対しても失礼千万、無責任そのものです。国民の意識とは全くかけ離れたおごりそのものであり、佐川国税庁長官は即刻更迭すべきです。
 今回の補正予算は、防衛費も、緊急度よりもむしろ計画的に検討すべき内容であり、補正総額に占める割合もここ二十年で突出する高さであること、そもそも、緊急を要する、あるいは新たな事象に対応するなど、本来の補正予算という趣旨と合致しない内容もあり、丁寧な説明もないままに、横暴、慢心、おごりを積み重ねていることから、平成二十九年度補正予算案には断固反対であることを申し上げ、私の討論といたします。(拍手)
○河村委員長 次に、小熊慎司君。
○小熊委員 私は、希望の党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました政府提出の平成二十九年度第一次補正予算二案について、反対の立場から討論を行います。
 まず冒頭、森友学園の問題について、総理と財務大臣が適材適所だと高く評価する佐川国税庁長官について、一日も早く、一刻も早く予算委員会に出席をされてみずからの虚偽答弁について説明を果たされるか、出席しないのであれば即刻辞職するよう強く求めて、討論に入ります。
 安倍総理は、昨年の総選挙以来、将来の消費増税分の使途を変更するから、二〇二〇年度、プライマリーバランスの黒字化が困難になったという旨を繰り返し発言されていますが、もともと現状でも二〇二〇年度末に八・二兆円の赤字が見込まれており、厳しい財政についての認識に大きな誤りがあると言わざるを得ません。
 厳しい財政の原因は、毎年の予算編成における歳出にあり、大きな問題の一つが補正予算です。来年度当初予算案では、歳出をふやしつつも、新規国債発行額は前年度よりわずかに減らすとして、国の財政再建計画を守っているかのように装っておりますが、足りない歳出分を、同時編成される補正予算案で手当てする手法が常態化しています。
 当初予算の見ばえをよくするために、本来は当初予算に計画的に計上すべきものを補正予算に盛り込んだ結果、例えば、農林水産予算総額は、平成三十年度当初予算案では前年度比〇・二%減ですが、二十九年度補正予算案を合わせると二〇%増となっております。また、災害復旧などの公共事業費は、来年度当初予算案では前年度から微増の約六兆円とされながら、補正に約一兆円が計上されています。
 さらに、昨年度、税収が当初の見込みを大幅に下回り、不足分を補うために、リーマン・ショック以来七年ぶりに、年度途中、新たに一・七兆円の国債を追加発行する事態に陥ったばかりですが、今年度補正予算案では、二十八年度決算の剰余金では足りず、新たな借金となる一兆一千億円規模の国債を追加発行までして補うありさまです。
 財政法二十九条は、補正予算の趣旨を、一つ、国の経費の不足を補う、二つに、当初予算作成後に発生した緊急を要する経費の支出に限ると規定しておりますが、この趣旨から大きく逸脱していることは明白です。該当するのは九州北部豪雨などの災害復旧費ぐらいであります。
 米国の離脱を無視したTPP対策費、一回の補正予算としては過去最大の二千三百四十五億円を計上した防衛費は、本来、当初予算に計上して、その規模や必要性を徹底的に議論しチェックするべきです。
 新たな借金を重ねるのではなく、前年度の決算剰余金や国債利払い費の不用額、さらに税収増が予想されるのであれば、過去の借金返済に充当されるべきです。
 以上、財政法の趣旨を無視した平成二十九年度補正予算案の問題を指摘し、本補正予算案の反対討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○河村委員長 次に、原口一博君。
○原口委員 原口一博でございます。
 私は、無所属の会を代表し、ただいま議題となりました政府提出の平成二十九年度補正予算二案について、反対の立場から討論を行います。
 昨年の夏から秋にかけて、九州北部豪雨災害や台風により、大きな被害がもたらされました。お亡くなりになられた方々に哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。こうした災害に際し、被災者の方々が以前のように生活していくことができるよう、迅速に予算を措置していくことは何より重要であります。
 一方、安倍政権下では、族議員、省庁が一体となって、不要不急の事業を山盛りにした補正予算が組まれることが多いと言わざるを得ません。財政健全化に後ろ向きという批判を少しでも避けるため、当初予算の編成時には多くの事業の予算を減額したかのように取り繕い、後で補正予算を組んで大幅に増額する手法が常套手段となっております。
 今回の補正予算も御多分に漏れず、不要不急の事業が山盛りです。防災、減災、生産性革命や人づくり革命の名のもと、二十九年度も終わりが近づいているのに、具体的な計画もなく、緊要性が認めがたい事業が多数計上されています。また、概算段階で要求されたものの予算編成過程で三十年度予算から落とされた事業が、本補正予算で復活しているケースも見受けられます。
 我が国経済財政が危機的状況にある中、このような予算に対し、一・二兆円もの建設国債を発行し、将来世代にツケ回しを行うことは認められません。
 最後に、信頼ある政治を取り戻すため、全力を尽くしていくことを国民の皆様にお誓い申し上げ、私からの反対討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○河村委員長 次に、藤野保史君。
○藤野委員 私は、日本共産党を代表して、二〇一七年度補正予算案に反対の討論を行います。
 初めに、草津白根山噴火で犠牲になった方への哀悼とともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。政府に、万全の対応とともに、全国百十一の活火山の警戒監視体制の総点検を求めるものです。
 本補正予算案の災害対策費は、九州北部の豪雨被害対策、熊本地震復旧など、緊急かつ必要な支出です。
 最大の問題は、巨額の軍事費です。
 そもそも、財政法上、補正予算が認められるのは、予算編成後に生じた事由に基づく緊要な場合に限られています。ところが、安倍政権は、この間、戦闘機、護衛艦、ミサイルなどの購入経費を補正予算に盛り込むやり方を常態化させています。これは、補正予算の趣旨を歪曲するものにほかなりません。
 本補正予算案でもその傾向は顕著です。
 本案に計上された軍事費は二千三百四十五億円に上りますが、その八割を占めるのが、オスプレイ、潜水艦、護衛艦などを前倒し取得するための歳出化経費、つまり、兵器購入の分割払いです。既に発注済みの兵器の後年度負担分を繰り上げて払うことに緊急性がないことは明白です。
 さらに、本案は、イージス・アショア導入経費、能力向上型迎撃ミサイル調達、弾道ミサイル防衛システム関連経費などの新規調達経費を盛り込んでおり、新たな後年度負担を生み出します。新規後年度負担額は、本年度補正後予算で二兆三千二百六十七億円に達しています。
 安倍政権は、この間、北朝鮮の弾道ミサイル対処のためとして軍拡を進めてきました。現行中期防計画にもないイージス・アショアの導入は、昨年夏、突如決定されましたが、その総額は二基で二千億円にとどまらないと言われております。
 さらに、一八年度予算案は、長距離巡航ミサイル導入経費を計上しています。これらは、敵基地攻撃能力の保有、ひいてはさらなる大軍拡に道を開くものであり、断じて認められません。
 北朝鮮問題への対応は、軍事対軍事の悪循環ではなく、経済制裁の強化と一体とした対話による解決を目指すべきです。
 暮らしと社会保障応援へ、税金の集め方、使い方を抜本的に改めることを強く求めて、反対討論を終わります。(拍手)
○河村委員長 次に、遠藤敬君。
○遠藤(敬)委員 日本維新の会の遠藤敬でございます。
 今回の補正予算は、生産性革命、人づくり革命、災害対策費、TPP関連予算、国民の安全確保に向けた自衛隊の運用体制の確保等の事項について措置を講ずるものと理解をしております。
 今回の補正予算では、台風二十一号や九州北部豪雨などの災害復旧費が計上されました。激甚災害にも指定された、昨年十月末に発生した台風二十一号では、大阪府内でも甚大な被害が発生したことから、小此木防災担当大臣にも現地を御視察いただきました。
 大阪も含め、被害のあった自治体において、今回の補正予算で復旧、減災に向けた取組が進むことを期待しております。
 中小河川における水害により流木被害が多発し、二次災害を引き起こす危険性に対する間伐等の森林整備による治山対策や、水位の監視強化の治水対策に対しても緊急的、集中的に推進することについては、非常に重要な取組であると評価をいたしております。
 住民の避難対応を確実とし、命を守るためにも、ハード整備だけでなく、減災に向けた自治体との連携を強化することを求めております。
 一方、災害復旧事業等については、本来予備費で対応すべきところ、そのほか、補正予算について、緊急を要するのか、不明確なままであります。
 補正予算が財政法の趣旨から外れ、常態化している中、当初予算案に盛り込む事業のつけかえ等については、財政規律等について、徹底した見直しを行っていただきたいと思っております。
 徹底した行財政改革、身を切る改革なしに財政再建の道は開かれません。財政規律を欠いたままの財政運営の結果、公債残高は増加の一途をたどり、財政赤字は極めて深刻な状況であります。
 国際公約にもなっている二〇二〇年のPB黒字化目標の達成が困難となり、先送りを続けている状況を重く受けとめるべきであり、国際的な信用低下を招くことにならないように、財政悪化に歯どめをかけるよう努力を強く求めたいと思っております。
 以上、我々が指摘した問題につきましては、今後、迅速かつ誠実な対応をとることを強く要望し、我が党は、平成二十九年度一般会計補正予算案に賛成をいたします。
 以上でございます。(拍手)
○河村委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○河村委員長 これより採決に入ります。
 平成二十九年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十九年度特別会計補正予算(特第1号)の両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○河村委員長 起立多数。よって、平成二十九年度補正予算両案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました平成二十九年度補正予算両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
○河村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時五十四分散会