1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十三年六月二日(水曜日)
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本日の会議に付した事件
○製造たばこの定價の決定又は改定に
関する法律案(内閣送付)
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午前十時三十二分開会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/0
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001・黒田英雄
○委員長(黒田英雄君) これより委員会を開会いたします。本日は先ず予備審査のために付託されておりまする製造たばごの定價の決定又は改定に関する法律案を議題にいたしまして、御審議を願いたいと思います。先ず政府より提案理由の説明を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/1
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002・森下政一
○政府委員(森下政一君) 只今議題となりました製造たばこの定價の決定又は改定に関する法律案について提案理由を説明いたします。
昭和二十三年度專賣益金として九百四十三億円を計上いたしておるのでありますが、この益金を捻出するために、政府は自由販賣たばことして新たに「いこい」、「ハッピー」及び「ききよう」を発賣すること、自由販費たばこである「ピース」及び「朝日」と、配給たばこである「きんし」、「みのり」及び「のぞみ」を値上げすることといたしまして、この法律案を提案いたしたのであります。
自由販賣たばこは、御承知のように浮動購賣力を吸収するために賣出されておるのでありますが、これが價格を決めますときには、國民の負担能力は勿論、その品質に慮じた適正な價格とすること、闇たばこの防止に役立たし得る定價とすることなどを十分に考慮する必要があるのであります。従いまして、今回提案いたしました自由販賣たばこの價格につきましては、十本分当り「ピース」六十円を最高といたしまして、品質に應じ「ひかり」五十円、「いこい」四十円、「ハッピー」三十円、[朝日」、「ききよう」及び「新生」二十円の價格構成とすることといたしまして、自由販賣総量の約五割に相当する数量を三十円以下の價格で自由販賣することとし、闇たばこの防止に役立たせることにいたすことが適当であると考えた次第であります。
配給たばこにつきましては、國民生活の安定を図る必要がありますので、「きんし」十本当り十一円、「みのり」十グラム当り十円、「のぞみ」十グラム当り九円にそれぞれ値上げする程度に止めることといたしたのであります。
以上のように、製造たばこの價格を決めますれば、その賣上額は自由販賣品において八百五十七億円、配給品において二百七十一億円、合計千百二十八億円と相成るのでりまして、その金額比率は自由販賣品七六%、配給品二四%となるのであります。
要するに、今回の製造たばこの價格改定案は、財政收入確保のため止むを得ざる値上案でありまして、政府は國民生活の安定との調和を図りつつ、専賣益金を確保することを目標にいたしまして、製造たばこの價格を決めたいと考えまして、財政法範三條の規定によりこの法律案を提案いたしました次第であります。
何卒御審議の上速かに御賛成あらんことを切望いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/2
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003・黒田英雄
○委員長(黒田英雄君) この法案につきまして御質問がございますならばお願いいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/3
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004・西川甚五郎
○西川甚五郎君 製造原價の額をちよつと御説明して頂けないでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/4
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005・原田富一
○政府委員(原田富一君) 只今の製造たばこの原價の御質問にお答え申上げます。本年度の予算、これはまだ御決定にならないのでありますが、一應この専賣益金を出します計算に用いまして、やがて國会に提出されることになります予算に基いての原價を計算いたしましたものを申上げます。「ピース」が十本当り四円四十五銭五厘、「ひかり」四円三十四銭四厘、「いこい」四円五厘、「ハツピー」三円六十六銭九厘、「新生」三角六十三銭七厘、「朝日」三円九十銭二厘、「ききよう」三円八十三銭八厘、「きんし」三円三十八銭大厘、「みのり」三巴三十六銭四厘、「のぞみ」三円四十二銭五厘、以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/5
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006・西川甚五郎
○西川甚五郎君 間接費は入つておりませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/6
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007・原田富一
○政府委員(原田富一君) 入つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/7
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008・西川甚五郎
○西川甚五郎君 どういう程度の間接費が入つておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/8
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009・原田富一
○政府委員(原田富一君) 「ピース」につきまして……間接費の計算は各たばこに同じに平均に見ておりますが、十本当り間接費が二円八銭二厘でございます。
ちよつと附言して置きたいと思いますが、只今原價を申上げましたが、これはピースならばピース六十円に対しまする原價ではなくて、六十円のピースは政府から小賣人に賣渡すときは、定價の四分引きで賣渡しますので、五十七円六十銭で賣渡すことになつております。それの原價がさつき申しました四円四十五銭厘、こういうことでございます。この点御了承願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/9
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010・栗山良夫
○栗山良夫君 私三点ばかりちよつと伺いたいと存じますが、只今御説明を頂きました中で、自由販賣総量の五割に相当する数量を三十円以下の價格で自由販賣すると、こういう工合でございましたが、問題は各喫煙をする人が、これと同じような比率で以てたばこを購入し得るかどうかということであると思います。然るに実際の面におきますと、過日の「新生」の値下げのときでもはつきりしておるのでありますが、安いたばこは全部どこかに影を沒してしまいます。そうして暇のない忙がしいような、本当にたばこを勤労の憩いに使いたいというような人は、止むを得ず高額のピースを手に入れなければならん。こういうような状態にあるわけでありますが、当局として、普遍的に各種のたばこが平均して喫煙者の手に渡るような、具体的な方法をどういう工合にお考えになつていらつしやいますか。その辺を先ずお伺いしたいと思います。
それからもう一つは、國家財政補填のためとは申しながら、自由販賣品が七六%、配給品が二四%、こういうことでありますけれども、配給品も当値上げになつて來ておるわけでありす。もつと配給品の配給率というものを上げることができないか、こういうような点について伺いたいと思います。どうして二四%くらいで止められたのか、二四%と申しますと、現在の配給数量と、一人当りどのくらいの差が出ておるのか、この点を一つ伺いたいと思います。
それからもう一つは、本年度の予算の三千九百九十余億円に対して九百匹十何億円の專賣益金というような、國家予算のともかく四分の一程を占めておるわけでありますが、こういつた專賣益金で以て、國家財政の四分の一を賄うというようなことの妥当を欠くことは、もういつのときでも問題になつておつたのでありますが、どうしてこういうものがもう少し修正されて、そうして外の財源で補填されないか。非常に嗜好品という名前で言われておりますけれども、嗜好品でなくして、もう完全にこれは國民の必需品であります。そうしてこのたばこの値段が闇價格の水準になるというようなことももう公知の事実であります。どうしてもたばこを成るべく安くしてそうして財源を外から求めるというようなことでなければやはり物賣安定の一つの條件も充たされないと思うのでありますが、こういつたような問題を、大藏当局としてお考え直す余地がないのでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/10
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011・原田富一
○政府公務員(原田富一君) 只今お尋ねがございました点についてお答え申上げます。自由販賣の各品種のたばこの賣り方について、消費者の方に公平に分けられるような方法をとるかどうかというお話でございますが、現在のところでは、成るべくいろいろの品種のたばこを作りまし、て、そうして嗜好に適した品物を、適当にお分けするように考えておるのでありますが、特別の方法をとるといたしましても、いろいろ実際問題として困難があるのでございまして、いろいろ考えたいとは存じますが、現在のところでは、具体的にどういう方法にしてやるかということは考えてはおらないのであります。そうして、或いは模様によりましては、割合に安い自由販賣品で、非常に賣れて、公平にお分けすることができないような状態にでもなりますれば、或いは又制限賣りと申しますか、一人一個とか何とかいうことを考えたいと思いますが、これは又状況を見まして、一つ考えて行きたいと思う次第であります。
それから配給品の数量のことでございますが、二四%という先程政務次官から御説明いたしましたこの数字は、現在一人月五十本この計算で行つておるのであります。それで私共も、お話のように、できますれば、配給煙草の数量を殖やしたいという考えを常に持つておるのであります。ただ現在の九百四十三億の益金を上げる基礎として作りました数字によりますれば、現状で行くことになるのでございますが、できるだけ製造工場の復旧や製造数量の増加を考えておりまして、できますれば、今年度内にでも数量の都合がつきますれば、配給たばこを殖やしたいという考えを持つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/11
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012・森下政一
○政府委員(森下政一君) 栗山さんの最初のお尋ねは、二十三年度の專賣益金が予算の総額の殆んど四分の一に近く莫大な金額になつておるが、これは甚だ穏当を欠くものであつて、なぜ益金以外の財源を確保するごとに努めないか、こういうお尋ねであつたと思うのであります。誠に御尤もなお尋ねであると存ずるのであります。言うまでもなく、収入の第一義的なものは税収入であるわけであります。ところで、税は御承知のように殆んど限界点に達しておるというぐらいにまで一般に強化されて來ておるというふうな状態で、政府はさような点に思いをいたしまして、特に今回いずれ御審議を願う筈でありまする所得税等につきましては、思い切つた軽減を図りたいというふうな施策を取つておるわけであります。ただ誠に残念なことは、当然負担力が豊富に潜んでおると思われますところの、いわゆる新興階級とでも申しますか、闇利得に暖衣飽食しておりますところの階級を、税の手段によつて確実に捕捉することが非常に困難であることのために、これに対する政治性を多分に持つた施策というものがまだ発見されていない点において、甚だ欠けるところがあると思うのであります。かような際に、私個人の氣持を申上げることは甚だ不都合かと思いまするが、私自身にいたしましても、例えば前内閣の時代における二十二年度予算を見ましても、專賣益金の相当多いものが計上されておる。経費に対應するために最も安易に収入を上げやすいと思われる專賣益金のごときものに頼るということは、方策としては決して妥当な方策ではないという考えを持つたのであります。ただ併しながら、今初めて政府側に立つて見て、少し私は考え方を変えて参りましたことは、先刻申しますように、闇利得に対する捕捉手段の適正なものが発見されるまでにおきましては、インフレを抑制する意味からでも、できるだけ浮動購買力を吸収するという途を考えなければならん。それにはたばこのごときものによつてその目的を達成するということは比較的容易な途ではないかということが考えられるのでありまして、さような観点に立つて少々無理を伴うかとも思いますけれども、專賣益金に頼つて、ここにこういう数字を計上しなければならんというようなことになつた実情であると、かように存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/12
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013・原田富一
○政府委員(原田富一君) 先程私が申上げた点につきまして、一言敷衍して申上げたいのでございますが、配給品の数量の問題でございますが、配給品が二四%と申しますのは、金額の点が二四%になるのでございまして、数量の点につきましては自由品が四〇%、配給品が六〇%、こういうような割合になつております。この六〇%は何とかしてできますれば殖やしたいということを考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/13
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014・栗山良夫
○栗山良夫君 今森下次官からの御説明で、政府のお考えになつておる私の第三の質問に対する点は大体明らかになつたと思いますが、この点は私自身としてはまだ了解しかねるわけであります。なぜ了解しかねるかと申しますと、國家財政の非常に窮迫しておることは私認めるのであります。併し税が限界点に達しておるから、外の手段は取れないので、浮動購買力によつてこれを吸収するのだ、こう言われたのでありますが、たばこはもう私共も非常に吸う量では多く喫煙をする方でありますが、これを取られたならば恐らく生理的な現象からいつても仕事はできないと私は存ずるのであります。それからそういうような嗜好品の度を超えた、生活上どうしてもなくてはならないものに対して、こういうような大きな税収を図るということは、税の限界点に達しているという名目の下に限界点をぎりぎりのところ追い込まれた、或いはすでは現在越してまで納税をしているようないわゆる國民大衆から強圧的に税金を取上げる、こういうふうな形が醸し出されて來るので、この点は甚だ残念に思うのであります。そこで私は第二の、配給品をもう少し殖やすことができないかという問題と、第一問の、自由販賣品の各種の比率を公平に配分するような方法が考えられないかと申しましたことは、その裏付けでありまして結局一サラリーマンが六十円の「ピース」を毎日毎日一つ一つ買うとして、三十個買うか或いは二十円のたばこを三十個で済まされるか。これは各サラリーマンの家庭において非常に大ぎな問題であろうと私は思うのであります。三千七百円の賃金ベースから見まして、この價格は非常に大きな問題を起すわけです。そこで自由販賣品があの小賣業者の手によつてどのように捌かれているか。今までの実績からいつて、恐らく専賣当局でもよく御存じであろうと私は思うのでありますが、配給品を殖やすことができないというならば、自由販賣品の方は、数量は六〇%、今おつしやつたように数量においても多いのでありますから、これを準配給品のような形で一般家庭に、小賣業者の自由奔放な賣捌き方法でなくて、うまく行き亘るような方法を、これは是非とも考えて頂かなければ、今の第三問に対する、國家財政の四分の一をもこれによつて期待をするという政府の考え方と、それから國民大衆、特に勤労階級に対して、この必需品を如何に安く供給するか、こういうような考え方の二つの矛盾点を私は調和させることができない、こういう工合に思うのであります。この点について、もう少しどちらか……九百五十億を減らすことが何とかしてできるような努力が携われるのか、或いはそれができなければ、自由販賣品の中の安いものを、何とかして一般勤労階級の手に公平に渡るような具体的な方法をとられるのか、そういう点をもう少し突込んで私はお聞きしたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/14
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015・原田富一
○政府委員(原田富一君) 只今のお尋ねのうち、ちよつと私の申上げようが間違つたかと思いますが、自由品と配給品の数量の割合、自由販賣品が四〇%で、配給品が六〇%でございます。それから自由販賣品の安い方の品物の配給につきましていろいろ御意見、お話、お尋ねがございまして誠に有難うございました。尚私共十分研究いたしたいと存じます。只今のところは、先程も申上げたように具体案を持つていないのでありますが、十分研究したいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/15
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016・栗山良夫
○栗山良夫君 私は今の点は非常に重要視しておるのでありまして、この間「新生」の四十円を二十円に値下げされるときも、私は参議院で、阿竹議員とただ二人だけ反対したのであります。これはなぜ反対したかと申しますと、例えば政府がああいうような、この説明書にも國民の負担能力は勿論、その品質に應じて適正な價格にする。これは完全にこういう工合には「新生」はなつていなかつたのでありまして、非常に政府の商賣としては怪しからん商賣だと思うのでありますが、だからといつて、あれを一挙に二十円に下げてしまうということは、恐らく下げると同時に「新生」は街から消えてしまつて、そうしてとんでもないところに流れて行くのではないかということを心配した。若しこれを早く賣捌きたいと思うのなら、農家の方でもたばこに困つておりますから、農家の報奨物資かなんかで早く捌くという方法、値下げをしないで四十円の定價賣のままで、実質的には二十円で出すという方が、國家の政策としては正しいのじやないかというので反対をしたのであります。然るに値下げをされると同時にどうかと申しますと、「新生」は殆んど街から姿を消してしまつて、そうして、成る程安いたばこが町に出たに拘わらず、勤労階級は殆んど手に入つていないという状態であります。それでいろいろ安いたばこが自由販賣品で出ましても、そういうものは一般サラリーマン或いは労働者の喫煙に全然廻されないということになれば大変だと思いますので、この点特に私は強調いたしまして、若しこの法案が決定いたしました後の具体的な措置として、專賣当局として緊急に何らかの方法を考えて頂かなければならない。こういうことを意見として申上げて置きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/16
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017・西川甚五郎
○西川甚五郎君 この「新生」はやはり造るんでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/17
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018・原田富一
○政府委員(原田富一君) 「新生」は、この前御説明申上げましたように、三月の初めを以て製造を一旦打切りまして、財政事情から「ハッピー」三十円、「いこい」四十円ということになうましたので、これに配給たばこの十一円と三十円との間に余りに開きがある。喫煙者の方もお困りだろうし、一方闇の方も出て来る隙を與えるというような結果になりましたので、ここに又「新生」を造るということにいたしまして併し今直ぐ造るとは申しませんが、数量もそう沢山計画いたしておりませんので、一二ケ月の中に造る、こういうことを考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/18
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019・西川甚五郎
○西川甚五郎君 そういたしますと、この説明のところに闇たばこの防止という字がありますが、この「新生」を造らぬと、大体闇防止ということは不可能じやないかと思いますが、如何でしよう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/19
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020・日下部滋
○政府委員(日下部滋君) お説の通りでございまして、闇たばこは、葉煙草の原料をいつ手に入れて闇たばこは出て來るかということになりますのでありますが、たばこのできますのが早くて九月、葉たばこでございますが、その頃から闇たばこの葉を買集めて造つて出す。こういうことになるのであります。只今も若干闇屋が手持ちしておるのもありますが、一番盛んになるのは十月から十一月、十二月それから一月というときが一番盛んになる。その辺を狙つて参りたいと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/20
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021・西川甚五郎
○西川甚五郎君 ちよつと伺いますが、闇たばこはどういうところから出ておるのでありますか、御説明願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/21
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022・日下部滋
○政府委員(日下部滋君) 闇たばこは大体三つの元があるのであります。その一つは昨年は全國で四万町歩作りましたが、その耕作者の方から出て参るもの、これ耕作者がいろいろな誘惑を受けます。或いは衣類でありますとか、或いは地下足袋でありますとか、そういうような物を以て誘惑を受けるのであります。或いは脅迫に近いような手段で買われるものもあります。たまには間違つてみずから進んでやるという者もあるように見受けます。それが一つと、それからその次には、密耕作者というのがありまして、無許可で祕かに家の裏でありますとか、或いは山の奥でありますとかいうところに、三十本なり十本なりというものをこつそり作つておる。これも数としては相当ございます。それからいま一つは数量に極めて少いのでありますが、外國でできた葉をこつそり持つて來るというのがあります。これも極めて微々たるもので大して申上げる程のことはございません。一番多いであろうと私共が推定いたしておりますのは、耕作者の手許から出るものが、数量的には一番多いと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/22
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023・西川甚五郎
○西川甚五郎君 その監督方法はどういうふうになつておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/23
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024・日下部滋
○政府委員(日下部滋君) これは先ず耕作者の自主的な横流れ防止ということをやるのに俟つのが一番いいのでございまして、その方法を先ず採つております。耕作者の優良な人を自治防犯委員というふうにいたしましてそれらの人がそれぞれ独自の良法を作りまして防犯に努める。その次は、全國の小賣人及び耕作者の人を專賣局の方で指導いたしまして、專賣局の防犯委員というものを作りまして、これらの人が巡羅したり、或いは惡い者があつたならば通告して貰うというような手段を採つております。それから昨年御協賛を得まして監視陣容の強化を図りました。従來は三四百人の監視官で取締つておりましたが、これを千三百人に、九百人ばかり増員いたしまして二月頃からその陣容がほぼ整いまして、着着実効を挙げておるようなわけであります。併しながら、これらの措置、昨年の十二月から二月に亘りまして漸くこれを整えたというわけでありますからして、只今行われておりまする闇というものの本当の元を取締るのにはやや遅かつた。こういう憾みがあるわけでありまして、本年度はこの陣容を以ちまして只今工作に着手中でございますからして、この着手の段階からこの方針をますます強化いたして参るつもりでございます。尚追つて法律案として御協賛を得たいと思つておりまするが、従來の葉たばこ耕作者から収納をいたしまする方法でございますが、これが昔の、非常に善良なということを建前にした方法によつておつたのが、從來の葉たばこ収納の取扱方でございます。ところが、最近のように外部からの誘惑があり、その他いろいろな風潮としての誘惑があるのでございますから、本年度からはこれを根本的に改めたい、かように考えておるのでありまして、これは大体只今申上げました耕作者の方から出るのが一番多いのでありますから、これに最も主力を注いで、この横流しを防ぐということが、たばこの闇が大部分なくなる所以であるのでありまして、私共はこれにつきましては大体五つの方法を講じようと思つておるのであります。その第一は、耕作者に対しまして筆ごとに責任量目、この畑の質で、これくらいの肥料をやれば、これくらい取れる、從來どれだけ取れておつたということから、量目を相談いたしまして、これくらいは取つて貰いたいという責任量目を賦課する方法を探つたのでありまして、この量目は是非とも取るように努力をして貰いたいし、取れたものは無論全部國家に収める、こういう方法であります。それから第二には査定の方法でありまして、今まではこの畑では見立てによりまして何キロ取れた、こういう見立ての量目を査定いたしておりましたが、これは極めて大雜把な方法であります。從つてこの誘惑の多い眞つ只中に、かような隙のあることにして置くのは却てよくないと考えまして、今年から葉数査定ということをいたしたいと思います。これは畑にできておりまする葉つばの葉数がこの田圃には何枚あるかということを査定いたすのであります。極めて物理的な機械的な方法であります。この葉数査定ということをやつて参りたいと、かように考えております。それから第三には、その責任量目を超えまして非常にいい成績を挙げて、責任量目よりも超する量目を収納した、こういう者に対しましては報奨的な措置を講じて、経済的の両から横流しをしようとする慾望を減殺しよう、こういう考え方を持つておるのであります。四番目としましては、罰則の強化をいたしたい。間違つた考えから横流しをする、或いは虚僞の報告によつてごまかす、こういうような者に対しましては、相当徹底した処罰を加えて行くかようなことを考えるのであります。更に第五番目としましては、いろいろ口実を設ける、或いは取られたとか、或いは査定を受けた後に病氣になつたというような虚僞の口実を設ける隙を與えるのもこれもよくありませんので、これらに対しまして、警察方面、或いは若干の経費を負担してやりまして、夜警をするとか、こういうようなことをしまして、そういうふうな横流しをする隙を與えないということ、耕作者に対しまして誘惑の多い中に隙を與えるということは最も惡い事だと思いますので、かような処置をとろうといたしておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/24
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025・栗山良夫
○栗山良夫君 今の西川委員の質問に関連いたしまして、五つ例を挙げて御説明がありましたが、一番大事な点で私一つ拔けておるのじやないかと、思いますことは、果たして今のたばこの耕作者が、政府買上げの値段で似て生産者として十分経営が成り立つておるかどうかという問題が私は一つあると思うのであります。それは生前に要するところのいろいろな器具、器材その他の政府の手当ての問題も勿論あるでありましようが、米が、現在うまく供出ができなくて闇へ流れる根本も、やはり米價の不適正ということが、農家の方で強く叫ばれておるのであります、こういう点をもう少し具体的に御説明を願いたいと、こう思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/25
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026・日下部滋
○政府委員(日下部滋君) この賠償金でございますが、結局賠償金をどの程度に決めるか、こういうことでありますが昨年取りました葉つば、これは米價と権衡をとりまして定めたもであります。たばこ耕作者を、昨年の状況から申上げますならば、昨年の生産コストというものから考えまして、昨年の賠償金というものは、多くの耕作者にはそう私は無理があつたというふうには考えておりません。ただその後におきまして物價が段々上つて参りました。この物價が上りまするのにつきましては、米のほうも同様思いまするが、この出來秋の買収價格というものも引上げなければならん、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/26
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027・栗山良夫
○栗山良夫君 実際に反当りどれくらいの収入になつておるのでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/27
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028・日下部滋
○政府委員(日下部滋君) 反当り約八千円をちよつと超えております。これは平均でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/28
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029・黒田英雄
○委員長(黒田英雄君) 如何ですか、本日はこの程度にして、尚次回に質疑をお願いすることにして御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/29
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030・黒田英雄
○委員長(黒田英雄君) それでは本日はこれにて散会いたします。
午前十一時四十分散会
出席者は左の通り。
委員長 黒田 英雄君
委員
木村禧八郎君
西川甚五郎君
木内 四郎君
深川タマヱ君
星 一君
赤澤 與仁君
小林米三郎君
小宮山常吉君
渡邊 甚吉君
中西 功君
栗山 良夫君
政府委員
大藏政務次官 森下 政一君
専賣局長官 原田 富一君
大藏事務官
(専賣局煙草部
長) 日下部 滋君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100214365X03019480602/30
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