1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十五年三月六日(月曜日)
午前十時五十三分開会
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本日の会議に付した事件
○電波法案(内閣送付)
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001・松野喜内
○委員長(松野喜内君) それではこれから電気通信委員会を開会いたします。前回に引続いての質疑を進めたいと思いますが、どうぞ御発言を。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/1
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002・小林勝馬
○小林勝馬君 電波庁にちよつとお伺いしますが二メガ帯を中心とする周波数の割当については一九四九年の、例のジユネーブ会議の第三地域主管庁会議で各種の重要決定を見ていると思いますが、我が国政府は二メガ帯の妥当且つ有効な周波数使用について調査研究は進んでいると思うけれども、その進んでいる状況をちよつと知らせて貰いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/2
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003・網島毅
○政府委員(網島毅君) お答えいたします。御説のように昨年の九月に三チ九百キロサイクルまでの周波数の国際割当をやる第三地域会議がジユネーブで開かれまして、そこで大体極東方面の各国の使う周波数の案ができたのでありますが、我が国におきましてもこの辺は特に重要な業務を持つておりますので、事前に慎重に研究いたしまして、その研究の結果に基いて我が国の要求を目下、当時ジユネーブで指令部の顧問として駐在しておつた長谷施設監督部長を通じまして会議に種々要望したわけであります。勿論この周波数單位に対する各国の要求は相当多いのでありまして、我が国の要求が、全部が全部通つたということはないのでありますが、併し概ね私共が考えまして今後数年間賄える程度の波数の獲得はできたのではないかというふうに考えている次第であります。若しその周波数の割当の数字がどういうふうになつているかという御要望がありましたら後程いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/3
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004・小林勝馬
○小林勝馬君 このメガ帯の周波数は中短波単位を言うので、メーカーにおいてこれを有効能率的な機械の製作をする上に非常に技術的に困つておる。この困つておる二メガ帯の中短波帯の問題について政府はこの周波数帯の各業種別無線の周波数をどういうふうに選ぶように具体的には考えておられるか、ちよつと御意見を承わりたい思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/4
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005・網島毅
○政府委員(網島毅君) 御承知のように条約に附属した無線規則によりまして業種別の周波数のバンドというものが決まつております。従いまして、漁業用の移動通信には二メガ帯のどの辺を使うということが決まつておるわけでありまするから、その条約に基くそのバンドの中でできるだけ実際の業務の実情を考えまして、具体的に申上げますると、漁船につきましては、これは中波の波長も勿論使えるのでありまするが、その船体の構造上できるだけ設備が小さいものがいい、或いは又アンテナの能率等も考えまして、これにば同じ移動通信に使い得るところの波長の中で二メガ帯が一番適当だろうということから、漁船には中波帯よりも二メガ帯の中における移動のバンドから波長を要求いたしまして、この第三地域会議におきましては、先般申上げたように、漁業用として三十七波割当を得たという次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/5
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006・小林勝馬
○小林勝馬君 その波長の割当の大体のあれは何か資料が後で頂けますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/6
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007・網島毅
○政府委員(網島毅君) 承知いたしました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/7
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008・小林勝馬
○小林勝馬君 次に超短波帯、いわゆる百メガサイクル以下の超短波帯の使用については漁業関係、海運、港湾、こういうものが非常に使うような問題が起つて来ると思いますが、これをどんな場合に許可して、どんな面で利用させるという御意図であるか、又産業文化の発達に非常な影響があると思われるので、国際条約で制限されていない超短波は船舶碇泊中でも使用させることが適当じやないかと思うのですが、その点はどういうふうに考えておられるのでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/8
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009・網島毅
○政府委員(網島毅君) 超短波帯につきましては、これは余り波長電波が遠くべ飛びませんので、国際的な混信を起すという虞れがないものですから、これは一応各国の主管庁に委されております。
我が国におきましては従来は超短波単位も含めまして、あらゆる周波数について波長の割当をするときには、一応司令部と相談することになつておつたのでありまするが、最近そのメモランダムが改正されまして、超短波帯のある波長の範囲内のものは日本政府において適当にこれを許可してよろしいということになつたのであります、従いましてこの部分につきましては、日本政府として相当自由度が出て参りましたので、目下この波長をできるだけ有効に使つて一般の公衆の利益利便のために使うようにしたいと考えております。只今お説にありましたようなこの船とそれから海岸との間の連絡、或いは漁船と漁船との問の連絡、そういうものにつきましても、若し要望がありまするならば、できるだけその要望に副いたいと思いますし、今のところ大体その要望に副い得るだけの波長は持つておるつもりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/9
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010・小林勝馬
○小林勝馬君 五十二条にそのいろいろな通信の順位というか、それを示とてあるのですが、船舶無線に関する限りは遭難通信、緊急通信、安全通信どこの三つで大体はいいのじやないかと場いうふうに考えておりますが、非常通信の順位はこの遭難、緊急、安全の次が非常通信だと思うのだけれども、非常通信はそのどの辺に考えられでおるかということをちよつと承わりたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/10
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011・網島毅
○政府委員(網島毅君) 大体お説の通りであります。
遭難通信、緊急通信、安全通信とこれは主として船の場合でありますが、船におきましても尚私共として非常通信というものをその次に考えております。と申しますのは、御承知のように船が碇泊中は、これは原則として電波を出さないことになつております。併しながら或る地域に非常な災害が起つた、たまたまそこに船が碇泊しておつたというような場合には、この五十二条によりまして非常通信を出してもよろしいというふうに私共は考えておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/11
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012・小林勝馬
○小林勝馬君 先日この電波管理委員会規則案の要綱というものを貰いましたけれども、ゆつくり読む暇がなかつたのですが、一、二気が付いたので質問申上げたいのですが、その免許の更新をする場合にも戸籍抄本、身許証明書を取られると、これは更新の場合はこういうようなことば免除してもよいと思うし、尚又最初の免許を申請するときは写真は一枚でよいのに、更新をする場合にどううしてこういうふうに写真を二枚も取るような形式をとられるのか。そういう腑に落ちないような点が多少ありますが……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/12
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013・網島毅
○政府委員(網島毅君) これはまだほんの要綱でございまして、一応こういうものについて考えたいということの案をお示ししたわけであります。勿論この免許の更新については、そういうむずかしい書類は私共は要らないと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/13
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014・小林勝馬
○小林勝馬君 それともう一つ。今の中にある二級無線通信士と三級無線通信士の、電話の場合においては二級無線通信士は一分間に五十字を打つ、三級無線通信士は六十字を打つと逆に上つておるというようなちよつとおかしな点があるのですが、電気通信術においてもこう格段の差がつけてあるのは、つけ過ぎるのではないかと思いますが、その点は現行通りを引直したのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/14
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015・石川武三郎
○説明員(石川武三郎君) この要綱の中には誤植その他もあると思いますが、大体電話の通信術につきましては二級も三級も電話級というようなものも速度については同じくらいなものにという方針で考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/15
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016・小林勝馬
○小林勝馬君 それならば二級も三級も電話級の通信速度を一分間五十字なら五十字と一定にすればよいのに、中間にある三級が六十字というのはどういうわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/16
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017・石川武三郎
○説明員(石川武三郎君) それは間違いだろうと思います。まだほんの試案でございまして、十分練つておりませんですから……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/17
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018・小林勝馬
○小林勝馬君 質問はこれくらいでちよつと打切りまして、あとちよつと打合せがあるそうですから打合会に移つて頂きたいと思いますが……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/18
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019・松野喜内
○委員長(松野喜内君) それでは本日の委員会はこれにて打切りまして、後は打合会にいたしたいと思います。今日はこれで散会いたします。
午前十一時九分散会
出席者は左の通り。
委員長 松野 喜内君
理事
小林 勝馬君
委員
大島 定吉君
尾崎 行輝君
水橋 藤作君
政府委員
電波監理長官 網島 毅君
説明員
電気通信事務官
(電波庁施設監
督部海上課長) 石川武三郎君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714847X01219500306/19
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