1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年二月十九日(月曜日)
午後一時四十八分開議
出席委員
委員長代理理事 坪内 八郎君
稻田 直道君 岡村利右衞門君
尾崎 末吉君 黒澤富次郎君
橘 直治君 畠山 鶴吉君
前田 正男君 滿尾 君亮君
山崎 岩男君 木村 俊夫君
江崎 一治君 寺崎 覺君
出席政府委員
運輸政務次官 關谷 勝利君
運輸事務官
(海運局海運調
整部長) 壺井 玄剛君
運輸事務官
(鉄道監督局
長) 足羽 則之君
海上保安庁次長 柳澤 米吉君
委員外の出席者
日本国有鉄道総
裁 加賀山之雄君
日本国有鉄道輸
送局配車課長 今村 義夫君
專 門 員 岩村 勝君
專 門 員 堤 正威君
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二月十四日
委員中西伊之助君辞任につき、その補欠として
江崎一治君が議長の指名で委員に選任された。
同月十九日
委員江崎一治君及び飯田義茂君辞任につき、そ
の補欠として川上貫一君及び寺崎覺君が議長の
指名で委員に選任された。
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二月十五日
港則法の一部を改正する法律案(内閣提出第三
七号)
海事代理士法案(内閣提出第三八号)
の審査を本委員会に付託された。
同月十四日
京都駅改築並びに鉄道高架建設促進に関する陳
情書(第二一六
号)
日本国有鉄道法中一部改正に関する陳情書
(第二二
五号)
同(第二二六号)
道路運送法第二十九條改正に関する陳情書
(第二三八号)
日本海水域の浮流機雷に関する陳情書
(第二四五号)
を本委員会に送付された。
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本日の会議に付した事件
港則法の一部を改正する法律案(内閣提出第三
七号)
海事代理士法案(内閣提出第三八号)
昭和二十六年度運輸省関係予算に関する説明聽
取鉄道輸送力整備計画に関する件
―――――――――――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/0
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001・坪内八郎
○坪内委員長代理 これより運輸委員会を開会いたします。
本日は都合によりまして、前田委員長が出席するまで私が委員長の職務を行いますから、御了承を願います。
去る十五日本委員会に付託となりました港則法の一部を改正する法律案及び海事代理士法案の両案を一括して議題といたしまして、その審査を進めます。
それでは両案につきまして趣旨の説明を願います。關谷政務次官。
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—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/1
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002・關谷勝利
○關谷政府委員 まずただいま提案されました港則法の一部改正の法律案の提案理由を御説明申し上げます。
この法律案によつて改正しようとする要点は、特定港内において船舶が火災を起した場合、船舶が発する火災警報に関する規定を新しく設けるものであります。
近来港内停泊中の船舶の火災事故は毎年多大に上り、その事故が絶えませんので、この火災による損害の防止、軽減策につき種々検討しました結果、火災発生時にすみやかに火災警報がなされていれば、人命及び財産の損害を軽減し得たものであるとの結論を得たのであります。この点に関しまして、米国、カナダ、東亜の諸港の種々の港則においても、一般火災報知手断に加えて、港内の火災発生船舶に対し、一定の火災警報を発する義務を課する旨法制化していることが判明いたしました。なお関係方面よりの強い要望もあり、わが国においてもこれらの火災警報に関する規定を港則法に取入れることが必要であると考えまして、ここにこの法案を提出した次第であります。
次に、海事代理士法案の提案理由を御説明申し上げます。
この法律案の対象となつております海事代理士が行う業務に申しますのは、他人の委託により、対価を得て海事関係の行政機関に対し、船舶法、船員法、船舶安全法といつたような海事法令の規定に基きまして、諸種の申請、届出、登録等の手続一切を行い、かつ事案によりましては、船主のなすべき官庁に対する申請者としての協力義務を代行する業務であります。
この法律案は、このような海事代理士の行う業務が一般の利便に少からぬ影響のあることにかんがみましてその資格を定め、試験、登録等の制度を設け、またその取扱い報酬額の届出、是正等につき規定を設けまして、事案を委託する海事関係者の利便をはかるとともに、海事代理士の行う業務の妥当な範囲を定め、関係業種との調和をはかろうとするものであります。
この業務に対する法規制といたしましては、昭和二十二年末までは、明治末期以来海事代願人取締規則、明治四十一年逓信省令第五十二号というのがありまして、この規則により管海官庁の許可を得た者に限り、その業務を行い得ることとなつておりました。しかるところこの規則は、新憲法のもとにおけるいわゆる法律をもつて規定すべき事項を規定している命令として、昭和二十三年一月一日以降その効力を失い、爾後この業務は、法律しまつたく自由な営業となつて今日に及んだ次第であります。当省といたしましては、右の規則の失効後、これにかわるべき法律を制定すべきかどうか、制定するとすれば、いかなる内容のものとすべきかというような点につき調査研究中でありましたが、主として次の二理由から、法律制定の必要があるとの結論を得ました。
すなわち第一の理由としては、運輸省並びに国会に対し、広く海事関係出一般から陳情、請願が参つているということであります。その趣旨とするところは、取締規則失効後、何人でもこの営業行える関係上、しばしば不適格者の開業が見られ、一方委託者のうちには、もつぱら海上で活動する者が多いため、陸上における官庁関係事務についてはほとんど代願人にまかせきりとならざるを得ず、かつそれらの人人は適当な代願人を選択するのが困難な実情であるので、事案の処理、報酬の類等につき、委託者の依頼にそむき、委託者に迷惑をかける場合も生じておるという実情である。そこで的確なる事案処理を期するため、その資格制限を行い、かつ業務の遂行につきましても、適当なる監督を加えられたいということであり、この趣旨は、当省の実情観察から来る結論と一致するのであります。
第二の理由としては、昭和二十五年に司法書士法が改正せられまして、一般に登記の申請は、船舶についても、司法書士でなければ業として取扱うことができないかの疑いが生じました。事実海事代願の業務を行う者が、登記を所掌する法務府関係の機関において、登記の代願申請を拒否されたことがしばしばありました。今ではそのようなことはなく、一応解決をいたしておりますが、これは司法書士法の解釈論に基く解決であり、かつまた最近その解釈論の生ずる條文につき、再度の司法書士法改正の機運もありますので、司法書士法の解釈論をまたず、法文士積極的に船舶の登記は、海事代願の業務としても、正当に行い得るものであることを明白にしておくことが、ぜひとも必要であると考えられることであります。この法律案はこのような見地から、なるべく広く利害関係者の意見をも徴して作成したものであります。
この法律案のありましは、お手元に差上げてある要綱で大体おわかり願えるかとも存じますが、その骨子とするところは、第一には、この法律案で定めた資格を有し、かつ適法な登録を受けた者を海事代理士と称するごと。第二には、海事代理士でなければ、法律案の別表第一に掲げた行政機関に対し、別表第二に掲げる法令の規定に基く申請、届出、登記その他の手続をしたり、書類の作製をしたりすることを営業として営んではならないこと。第三には、海事代理士は、委託者保護の見地から、ある程度官の監督を受けるということであります。
海事代理士の資格を限定したのは、一般委託者が、安心して事案を依頼し得るためには、この程度の知識と経験のある者であることが必要であると考えられるからでちり、原則として、試験によることといたしまして、試験規定、試験問題の作所、合格の判定等につきましては、民間の学識経験者の意向を十分尊重することを、法律上明定致しました。また、登録制を設けたのは、主として委託者が事案を依頼すべき海事代理士を選択するための便宜を考慮したからであります。なおまた経過的な措置としては、旧海事代願人取締規則の規定で、海事代願人の許可を受けた者は、当時すでに許可に際し試験が行われており、その後の経験も豊富に有しておると認められるので、本法案による海事代理士の資格を認め、あらためて試験を行うことなく、登録することにより、ただちに海事代理士となり得ることといたしました。また現にこの種のことをとにかく業として行つている者は、六箇月間は今まで通り営業して支障ないことにいたしました。なお猶予期間を六箇月間といたしましたのは、旧海事代願人取締規則の許可を受けていない者の便宜を考慮したからであります。
以上簡單ではありますが、本法案提出の経緯、理由、その骨子につき申し述べました。何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/2
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003・坪内八郎
○坪内委員長代理 それではまず港則法の一部を改正する法律案につきまして質疑に入ります。江崎一治君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/3
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004・江崎一治
○江崎(一)委員 今まで港湾で船舶が火災を起した場合、どういう処置をとつておつたか、お話願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/4
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005・柳澤米吉
○柳澤政府委員 今まで船舶が火災を起しますと、国際信号によつて火災の危險の旗をあげることになつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/5
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006・江崎一治
○江崎(一)委員 われわれの知つておるところによりますと、最近日本でも各港湾で船舶の火災の事故が相当ふえております。その原因をよく調べてみますと、船舶の設備の不十分であるとか、危險物の塔載の率が非常に多くなつたということです。そこでこの港則法の一部改正によりまして火災を防止するために警笛を鳴らして、これによつて火災を防止する、こういうふうに言つておられるけれども、火災を予防するために警笛だけで十分なのかどうか。もつとも一番の問題は、この原因がどこにあるのかということに触れなければ、船舶の火災の問題は解決しないと思う。その原因をそのままにしておいて警報だけやればそれで火災が防げるとでも考えておられるのかどうか。その点きわめて不十分と思うので、明らかにしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/6
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007・柳澤米吉
○柳澤政府委員 火災に関しまして、積荷あるいは船舶の設備その他につきましては十分取締りをいたしておりますが、その上に今まで不備でありました港則法の中に、火災発生上すぐに知らせ得る警笛の條項を入れまして、これによつて未然防止あるいは消火の一日も早からんことを期待しておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/7
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008・江崎一治
○江崎(一)委員 警笛を鳴らすことによつて火災を報知するということには、反対ではありません。しかしそれよりももつと重要なことは、設備に対して規定し、危險物の搭載に対してある制限を設けるということの方が、より必要じやないかと思うので、その点について御意見を承りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/8
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009・柳澤米吉
○柳澤政府委員 毎々船舶安全法によつて、設備その他につき十分な取締りを行い、これによつて、安全法の励行を確実にすることにより、これらの火災の予防が一面において減少される、それと相まちまして今の警笛を励行する、かような考えであります。なお危險物等に関しましても、危險物搭載に関する規則がありますので、これらを嚴重にこれからやつて行きたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/9
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010・江崎一治
○江崎(一)委員 そうすると今までそういう規則を嚴重にやつておらなかつたから、あんなに船舶の火災が多かつたのか、近ごろ火災が非常にふえたのはどういうところに原因するのか、その点を今の御説明の趣旨に従つて御説明いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/10
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011・柳澤米吉
○柳澤政府委員 現在における船舶の状況は、相当質が落ちております。従いまして安全法の施行をいたしましても、戰後におきましては備品その他はそろつてはおりますが、その質に相当低下があります。しかしながら現在そのレベルがやや上つて参りましたので、戰前に復帰した設備その他材料ができ上るようになりました。これによつて着々と戰前の状況に復帰しつつあるような状態であります。
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012・坪内八郎
○坪内委員長代理 次に海事代理士法案に対する質疑に入ります。江崎一治君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/12
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013・江崎一治
○江崎(一)委員 現在の海事代理士法案によつて、この範囲に入る人たちはどれくらい全国的におられるのか、その対象をひとつ説明していただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/13
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014・壺井玄剛
○壺井政府委員 ただいま全国で百五十名ばかりおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/14
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015・江崎一治
○江崎(一)委員 こういう問題は非常に範囲が狭いのであつて、これがまたいろいろな法律上の調査をやるとかいう問題になりますと、海事代理士だけの資格ではやれないと思いますむこれはやはり弁護士の問題になると思うのでありますが、どうしてこういう非業に幅の狭い業務だけを、特別な海事代理士法というようなものを設けなければならないのか、この点非常に無理な法律のような感じがするのでありますが、その点はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/15
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016・壺井玄剛
○壺井政府委員 税務代理士、司法書士、弁護士等につきましては、それぞれの法律では付随的な業務といたしまして、海事代願も行うことができることに、それぞれの法律の建前及び本法の建前上なつているのでございます。従つて弁護士、司法書士等において、かなりの人が海事代願の事務を処理するわけでありますが、なお百五十名ばかりの專門の書士の方がおられまして、專門的にこの仕事に当つておるわけであります。そうして海事代願をされる一般の人たちは、この百五十人の人たちの活動によりまして、かなりの便宜を得ておるわけでありますが、同時にあまり実力のないのにかかわらず、自分がこの仕事をやつてやるということを宣伝してまわりまして、実際やつてみると、非常に失敗したという実例が最近において出て参りました。同様のことが明治、大正にわたりましてたびたびあつたわけでありますので、先ほど提案理由にもありました通り、省令でもつてそういうことのないように、防禦及び是正の規則があつたわけであります。それが新憲法の制定と同時に失効いたしましてそのままとなつておつたのでありますが、今仰せのように数の対象が少い面もあり、そのまま放置しておいてもいいのではなかろうかということで参つたのでございますけれども、最近そういつた弊害の実例がございましたので、本法の制定を必要と認めた次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/16
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017・坪内八郎
○坪内委員長代理 他に御質疑はありませんか。——それでは両案に対する質疑は、今日はこの程度に止め、次会に行いたいと思います。
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018・坪内八郎
○坪内委員長代理 次に昭和二十六年度運輸省関係予算につきまして、前会に引続き質疑を行います。江崎一治君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/18
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019・江崎一治
○江崎(一)委員 国鉄は第二次裁定によりまして、いよいよ八千二百円ベースを実施することになつたわけでありまして、待望の八千二百円ペースはこの二月八日に暫定拂いを行い、そうしてこの二月二十日にその精算をやるのでありますが、さて手にとつて見ると、八千二百円ペースというのだから、おそらく国家公務員よりもずつと上まわつた給料が参るだろうと考えておつたところ、実は逆である。たとえば公務員の六千円クラスの人たちは、本給が大体九百三十円ばかり上つておりますけれども、国鉄はずつと少くて七百五十円から八百円くらいである、こういうように概して減つておる。しかも地域給を減らしたのは、本給に繰入れたからだと言つているのでございますが、こういうようにペースが上つたにもかかわらず、実際に絶対賃金も少いし、またペース改訂による値上りも少いという結果を来しているのですが、一体これはどういうところに原因があるのか。これでは五十万国鉄労働者をすつかりペテンにかけたようになつたのではないかと思いますが、その点について御答弁が願いたいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/19
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020・足羽則之
○足羽政府委員 国鉄の給與ペースが、今お話のように改訂になつたのでございますが、さて現実に個々の人に当てはめて、どういうような改訂になつたかということにつきましては、組合と国鉄との間で団体交渉に基いて協定が結ばれまして、それによつて給與規程が改正になり、それに基いて個々の人の給與が改正をされるわけであります。そこで地域手当にいたしましても、あるいはそうした給與の内容にいたしましても、公務員について定められているものとは全然別個なのでございますから、個々の人の個々の問題につきましては、あるいはお話のような事例があろうかと思いますが、全体として給與ペースが上つたということにつきましては、その内容は従来御承知のように、昨年の本給に比べましてペース・アツプは千円として予算が組まれ、それを財源としてそうした給與のきめ方がなされた、こういう点につきましては御了解をいただいておる間違いのない通りでございまして、公務員との関係についてそういう差のありますことは、あるいは地域手当にいたしましても、公務員の方は二割五分、一割五分、五分だと思いますが、国鉄の方は二割、一割、五分になつております。いろいろ個々の点について給與の体系が違うというところから出た違いはあろうかと思いますが、その詳細の御指摘の点につきましては、ちよつとただいま私ここで御返答はいたしかねますが、あるいはそういう点があるかもしらぬと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/20
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021・江崎一治
○江崎(一)委員 ただいまの御説明ではどうもわからぬのです。これを説明できる国鉄の公社のだれかに来ていただきたいと思うのですが、この次の機会でもけつこうです。この問題は次の委員会に保留いたします。
次に二十六年度の車両の新造計画でありますが、貨車の新造計画につきまして、その内訳、どういう貨車をどれだけつくるかということについて、詳しく御説明を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/21
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022・足羽則之
○足羽政府委員 車両費は全体といたしまして来年度は、二十五年度に比べて相当幅が広く大きく考えられており、その大部分が貨車の増備ということに考えられておるわけでございますが、その内容につきましては、最近資材の値上りもございますし、これをいかにきめて行くかということについては、いろいろな点から検討中でございますので、どういうふうに今後きめて行くかという点については、まだはつきり申し上げかねる次第でございます。この資材の値上りその他の点で、当初の予定より相当貨車をつくることが少くなつて行くのではないかというふうな点が考えられるのでございますが、そういう点について鋭意現在検討中でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/22
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023・江崎一治
○江崎(一)委員 今のお答えは、資材の値上りがあつたから、ちよつと見当がつかぬというようなお話でありますが、私の尋ねておるのはそういう点ではありませんので、ことしは青森でも約二百万箱のりんごが駅頭で腐つております。こういつたように、国鉄は日本の民間産業に大きな打撃を與えてしまつた。こういうことを二度と再び繰返さないために、貨車の計画は十分に愼重にやつてもらわなければいかぬが、この資材が値上つて、予定通りできぬというのはしかたがないかもしれません。そうすればどういう貨車をどのようにつくるかということを、みな知りたがつていると思うのです。大きな貨車もあるし、小さい貨車もありましよう。そういう内訳について知らしていただきたいと考えるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/23
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024・足羽則之
○足羽政府委員 国鉄から配車課長が参つておりますので、現在いろいろ検討中でございますから、あるいは御満足の行くようなはつきりした考え方まで、まだ御説明ができぬかもしれませんですが、説明さしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/24
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025・今村義夫
○今村説明員 ただいまお話のありました貨車の新造問題につきましては、絶対的な貨車の数量が不足であるということから、非常に御迷惑をかけておりまして、来年度、ただいま監督局長から申し上げましたように、相当数の貨車を整備して行きたいということで、計画を進めております。その内容につきましては、大体われわれといたしましては、有蓋車と特殊車——冷蔵車でありますとか家畜車でありますとか、そういうような車に重点を置いて整備して行きたい、こういう計画で目下検討をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/25
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026・江崎一治
○江崎(一)委員 貨車の大きさですが、大量に物を運ばなければならぬと思うのです。小さな車をたくさん作つていても何もならぬと思いますが、もつと具体的に、何トン車をどれくらいつくりたいというような形で説明してもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/26
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027・今村義夫
○今村説明員 貨車の大きさの問題につきましては、日本の現在の商取引の單位から、非常に小型車の要求が強いのです。しかしながら十トン程度の小型車では、運転保安上いろいろな問題がありますので、われわれといたしましては、大体標準といたしましては十五トン車を整備するということで、十五トン車の整備に重点を置き、しかも有蓋車に重点を置いて行く、こういう方向で今検討を進めております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/27
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028・江崎一治
○江崎(一)委員 そういう御答弁では、国鉄の新車の建造計画も全然わからないのです。大体資材が上つてこれぐらいになつたけれども、それならこれぐらいはできるということ、何トン車が何何、何トン車が何両ぐらいできるのだという、そういう具体的なかつこうで回答をしてもらいたいと思うのです。今のでは回答にならぬのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/28
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029・足羽則之
○足羽政府委員 その点は私、先ほど御満足の行く回答があるいはまだできないかもしれないかと申し上げたのでありますが、目下いろいろ検討中でございまして、あるいは確かに御不満かもしれませんですが、その点まだはつきり申上げる段階になつておらぬ、こういうふうに御承知を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/29
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030・江崎一治
○江崎(一)委員 私はいろいろな、そういう機械関係の生産の実務にずつと従事しておりましたから、二十六年度に何をつくるかということがいまだにぼんやりしているというような状態——設計の問題もあるし、資材の手配もある。それではものにならぬです。これでは惡くとれば言いのがれだ。もつとはつきり国会に、この国鉄のやり方、国鉄の計画を発表して、そうして運輸委員会で審議してもらうという態度に出なければいかぬです。われわれが実際に車両を整備する責任者だつたら、そんなのんきなことでは、二十六年度の輸送はきわめて不安です。きわめて責任のないことです。もつとしつかり返答してもらいたいと思う。今わからぬのなら、次の機会でもけつこうですから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/30
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031・山崎岩男
○山崎(岩)委員 ただいま配車課長さんから、二十六年度の貨車の新造につきまして、有蓋車を多くつくりたいという御発言でございましたが、私としましては非常に喜ばしいことと思うのであります。と申しますのは、青森県のりんごの凍傷を起したというのが、無蓋車の結果なのです。貨車に積んでもシートがない、むしろもないのです。それですから積んだままにしておいて、そうしてそれを今度機関車で引張つて行くまでの間に、一週間も明けておくから、全部凍傷を起してしまう。凍傷を起したものは東京に持つて来ましても、これは全然市場の価値がありませんから、全部捨てるより方法がない。一月から東京に持つて来たりんごが、どんなにいたんでおるかということを調べるには、市場と小売商店
○調べるより方法がない。実際無蓋車の中の方に入つているりんごは、周囲に箱がありますなら、まだ凍傷を受けない。ところが周囲にあるのや上に載つているものは凍傷を受ける。これが市場に行くと、十箱もいたんでないものを、五十箱も百箱もいたんだものとして、金も拂わない。ですから実際凍傷を受けないものまでも、凍傷を受けたと同じような損害を受けることになるわけですから、内地の、非常に天候のよい、全然雪の降らないような、寒気のあまり当らないようなところは、無蓋車でもそれはよいでしようけれども、どうも東北、北海道にかけて雪害地方に配する貨車につきましては、今後とも有蓋車をひとつ何とかごくめんを願いたい。これをやつていただかなければだめなんです。魚は御承知の通り冷凍を受けても何でもない、使うことができる。わざわざこれを冷凍いたしましてがちがちに凍らせてしまつて送ることができるのです。りんごだけは、くだものだけはそういうわけに行かない。冷凍してしまつたものは使いものにならない。その中で、何かに向けることができないかというので、いろいろ工夫しましてそしてただいまのところではそれをりんごジヤムの方に向けようという案を立てて、二百万箱くらいのいたんだりんごの中から、約二、三十万箱を選んで、それでもつてジヤムをつくろうという計画をただいま進めておるのです。これは全部凍つてしまつたものを東京に持つて来て、暖かい空気に触れて、それが解けた場合にはもうだめです。凍つたままのものを持つて行つて、かまの中で煮詰めてしまう場合には、ジヤムになるということがわかつて来た。そこで私たちいろいろ研究して、何せ二千二百万箱もとれたりんごですから、なかなか鉄道の輸送だつて、今年のような貨車のこういう事態になつて来ると、思う通りに行きません。雪も多いし、そのことはよくわかる。鉄道もなかなかよく、一生懸命やつてくれていることはよくわかりますが、何せ十億なり十五億なりという損害なんですから、これはどうも私どもとしてどうしても投げておくことができないので、いろいろくふうしまして、そして東京あたりへ持つて来て、凍傷を受けたものを解かしてしまわないうちに、何とかりんご加工の方にしようというわけで、案を進めておるわけです。ですから、当局が有蓋車を多くこしらえたいという案に対しては、私どもとしては非常に感謝にたえない。その点ひとつ、日本国中の運輸輸送の計画を立てられる上には、九州や関西地方のように暖かい地方もあるでしよう。東北、北海道のような寒いところもあるのでありますから、その点にらみ合せまして、何とかこういうくだものの凍傷を起して使いものにならないようなものに対する処置といたしましては、有蓋車を多く配車していただきたい、この点を地方の要望としてお願い申し上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/31
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032・江崎一治
○江崎(一)委員 最近六箇月聞における鉄道の滯貨の状態、何万トンくらいあるか、月別に、ひとつわかつておりましたら発表願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/32
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033・今村義夫
○今村説明員 最近六箇月の数字を今手元に持ちませんが、大体在貨の状況を申し上げますと、五、六月ごろまでは大体一日四十万トン程度の在貨を持つておりました。それが朝鮮動乱を契機といたしまて、逐次上昇いたしまして、十二月には古五十万トンくらいの在貨に達したのであります。一月の初めに九十万トンまで下りましたが、最近再び出荷が非常に強調でありまして、百五十万トン、多いときには百六十万トンまで二月の初めごろ上つたのでありますが、最近はややおちつきまして、百五十万トン程度に減つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/33
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034・江崎一治
○江崎(一)委員 この百五十万トンからの滯貨は、日本の経済復興と皆さん言われるのだが、これに大きな影響があると思う。この百五十万トンの滯貨は、いつごろはくことができるか、そういう見通しがあるかどうか、その点について御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/34
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035・今村義夫
○今村説明員 今在貨の状況を申し上げましたが、これに対しまして輸送の状況は、五、六月ごろまでは大体三十万トン前後しか送つていなかつたのでありますが、十月から十二月まで増送運動を起しまして、大体三十七、八万トンの線まで上昇いたしております。多い日には四十万トンという終戰後の最高記録をつくつておりますし、最近雪の関係で少し落ちておりますが、最近におきましても大体三十七万トンから三十八万トンは確保されております。従いまして在貨全体といたしまして、百五十万トンの在貨が連続続いておりますので、これをいつ全部解消できるかということは、これはランニング・ストツクでございますから、全部なくなつたら鉄道の仕事になりませんので、われわれといたしましてはできるだけ早く百万トン前後までは持つて行きたいという気持は持つておるのでございますが、大体三十七、八万トン前後で、在貨がそう大幅に今伸びておりませんので、今しばらくがんばれば、そう大幅には解消できなくも、徐々ながらだんだんよくなつて来るのではなかろうかと思つております、
三月の計画を申し上げますと、三月は実は非常に出荷要請が強くありまして、千四百万トンくらいの要請があるわけでございますが、十二月が千二百八十六万トンの実績で、これは戰後最高でございます。三月の計画といたしましては、それを千二百四十四万トンくらいまで能率を上げて輸送を確保したい、こういう気持で今進んでおるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/35
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036・江崎一治
○江崎(一)委員 増送運動と言われましても、言うだけは楽ですが、現場はたいへんだと思う。技術的にはどういう方法で増送をやられるか、その点を伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/36
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037・今村義夫
○今村説明員 増送運動で十月から十二月までやりました実績を申し上げますと、十月たまたま時刻改正を行いまして、列車キロを非常に大幅に増発いたしまして、その結果能率も非常に上つております。それから技術的には、今まで三運用くらいでやつたような大量貨物の輸送について、三運用くらいでやつておりましたものを、これを荷役の方も荷主さん方に協力を願つて、運用で済ますとか、いろいろ技術的な面を考慮して、非常に能率を上げて、おるわけです。これには鉄道だけでは何ともできない問題がありまして、やはり荷役とか、荷受態勢につきまして、いるいろ荷主さんなり通運関係の方の、御協力を得るということで、その結果十月から十二月までの実績についても、非常に上つておるということになつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/37
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038・江崎一治
○江崎(一)委員 増送運動をやられるのはいいのですが、その結果非常な無理が起つておるようにわれわれは聞いておるのです。たとえば列車のスピード・アツプをやる、そのためにレールが摩耗して、無理をやるものだから、脱線事故が起る。そういう事故がたくさん起つております。それからまたダイヤが非常に輻輳して来るので、乘務員がオーバー労働をする、超過勤務のために健康を害し、あるいはそのために負傷をするような事故が、非常に起つておると思うのです。そういう方法を続行しますと、国鉄の運営の上に非常に大きな支障を起すと思うのですが、これらの点について将来どう考えておられるか、明確にしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/38
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039・加賀山之雄
○加賀山説明員 お答えいたします。無理ということの解釈にもよるのですが、能率を極度に上げるためには、どうしても精一ぱいに使わなくてはならない。これは人の問題からいいましても、施設からいいましても、同じであります。但しそのために無理があとに響いて、破綻が来るようではいかぬ、これは仰せの通りだと思いますが、そういう使い方には私どもは考えておらないので、人も施設も、その持つている能力一ぱいに働いてもらう、また働いてもらわなければ、現在のこの情勢を打開することはできない、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/39
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040・江崎一治
○江崎(一)委員 加賀山総裁はなかなか説明がお上手ですけれども、実際の現場においでになつたのですか。新鶴見の操車場あたりでどんなひどい強制労働をやつているか、こういう点について実際に御存じであろうかどうであろうか。われわれ不審に思うのでありますが、その点はどうでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/40
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041・加賀山之雄
○加賀山説明員 私どもこの現場を直接見てまわるという立場にございませんので、これは直接の現場の経営といたしましては、管理局長という責任者がいるわけでありますから、われわれといたしましては、全国的にそういつた現場の直接の責任者の報告を徴し、そういうものを通じて対策を講じている状態であります。もちろん現場へまわるような場合には、そういつたおもな現場を私みずから視察をいたしまして、現場従事員の直接の声も聞いているつもりであります。元はそういつた声が多分にありましたが、私は現在の国鉄労組員の中で、今江崎さんが御心配になつたようなことの声を立てている従事員はないと確信をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/41
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042・江崎一治
○江崎(一)委員 総裁がせつかくおいでになりましたので、先ほどの給與の問題をもう一度お伺いいたしたいと思います。私は先ほどここで一回発言を求めたのですけれども、この国鉄は第二次裁定の結果、八千二百円ペースが今春から実施されるようになつておつて、いよいよ八千二百円ペースの実際の給料を受取つたのがこの二月の八日です。ところが受取つてびつくりした。これは下の労働者諸君です。国家公務員は八千円ペースになつている、国鉄は八千二百円、元は同じ六・三ペースであつた。だから今度はおそらく相当上るだろうと思つておつたところが、手にもらつてびつくりした。国家公務員の給料の上りよりも一、二割少い。ベース賃金は高くて手取りが少くなるのは、一体どういうわけだというので、非常に不審に思つている。こまかい地域給についても、国家公務員よりも国鉄の方が少い。なぜこういうことになるのかということなんです。これをひとつ加賀山総裁の方から、よくわかるように御説明を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/42
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043・加賀山之雄
○加賀山説明員 ただいま言われましたことで、ひとつ誤解がおありのように思います点は、二月の上期に支給いたしましたものは、ふえていない従来のものの姿で支給いたしているわけでありまして、ただいまの給與のペースを上げたにつきましては、非常にいろいろ複雑な切りかえを要するわけであります。その計算をいたしている段階でありまして、この二月の下旬には、その差額が追給されるという段取りになつておりますので、この点ひとつ御承知になつていただきたい。また上り方は、公務員の方が多いのではないかという問題につきまして、私どもの方といたしましては、初めからいわゆる八千二百円——実を申しますと八千四百円くらいに相なりますが、国会において審議をしていただきました四十九億を、全部それにつぎ込みましていたしましたので、これは裁定そのままを実施いたしているのでありまして、そこに何ら間違いはない、かような状態であります。公務員の方は、私の方ではチエツクいたしておりませんし、操作をする立場にございませんので、どういうやり方をしておるか、私どもは知らない。これは事実その通りであります。また建前からいいましても、日本国有鉄道が公務員でなくなつたので、そのベースなり体系なりは、公務員とは切り離して考えて行くというような考え方になつておるわけです。公務員の方は、もつぱら各省の予算内でやられるだろうと思つておりますので、これと比較されて、公務員よりは少いではないかと言われましても、私どもとしてはお答えいたしかねます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/43
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044・江崎一治
○江崎(一)委員 今二月の初旬に八・二ベースについての暫定拂いをした、月末にその精算をするというように言われたのでありますけれども、現場では二月の八日に暫定拂いを行いまして、二月の二十日に清算支給をしておるのです。これを合算して、今私が申し上げたようなことが言い得るのです。全体としてのべース・アツプは、国家公務員よりも約二百円余りも多いのです。ところが国鉄の従業員は、その給料の値上がりが、国家公務員の同じ級の人たちに比べると一、二割少ないので、これはどうしてもわからぬというのです。あなたはなるほど国家公務員の方は御存じないかもしれません。労働者にとつてみると、近ごろの資金形態はさつぱりわからない。わからぬようにできている。これは日本だけです。わからぬようにつくつているとわれわれは考える。こういうことでごまかさぬようにしてもらいたい。労働者は單純です。あなたのように頭がよくない。だからわかるように話してもらいたい。それがあなたの務めだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/44
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045・加賀山之雄
○加賀山説明員 たいへん異なことを承るのですが、われわれ別に頭がよいとも思つておりません。ごまかしているというようなおつしやり方ですが、これはたいへん迷惑に存じます。われわれは四十九億というものを国会で審議を受けたときに、一体ではどれだけべース・アツプができるかということを考えたのでありますが、当時は約千円上るといわれておりました。それで計算してみると、当時は七千二百円という平均給でありましたので、八千二百円くらいになるが、その後の昇給や何かで、結局八千四百円くらいの平均になるという見込みでやつておりました。従つてこれは最初と全然見込みも違わなければ、また国会において審議を受けた以上でもなければ以下でもないわけでありまして、国鉄の給與をいかにお責めなつても、われわれとしてはいかんともし得ない問題なのであります。特に複雑だと言われますが、そんなに複雑なものではありません。頭がよくなければわからぬというような建前のものではなく、今回の切りかえの方式にいたしましても、現場でもよくわかる程度にやつておるのであります。また二月の二十日には支給されたと言つておりますが、これは私には疑問があります。二十日に支給されるようには、おそらく現場に渡つていまいというのが私の観測であります。従つてそういうことはどこからお聞きになりましたのか、私にはよくわかりません。
それから公務員の方はどうしてそういうふうになつたかということは、私にお聞きにならないで、各省におただし願いたい。どうして最初の人事院の勧告なり、最初のおきめになつたよりはふえておるのかということは、各省におただしになつた方がよいだろうと私は思います。私はそれを知りませんし、またかりに知つているといたしましても、責任者では、ございませんので、御答弁申し上げる立場ではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/45
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046・江崎一治
○江崎(一)委員 今二月の二十日と言いましたが、二月二十日というのは、二月の二十日に支給される予定額はちやんとわかつておりますから、それを合算したという意味でありますから、その点申し添えておきます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/46
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047・坪内八郎
○坪内委員長代理 次に鉄道輸送力整備計画に関する件を議題とし、前会に引続き質疑を行います。質疑を許します。山崎岩男君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/47
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048・山崎岩男
○山崎(岩)委員 加賀山総裁が御出席なされましたので、ちよつとお尋ね申し上げたいと思います。
この間の輸送増強の問題につきまして、岡田五郎委員からいろいろ総裁に御質疑がありました中に、駅頭滯貨の問題が取上げられまして、その際駅頭の滯貨というものは多少なければならぬ、駅頭滯貨が全然ないということになれば、貨車が配車されましてもすぐに載せるわけに行かぬものだから、多少の駅頭滯貨は必要だというお話がございました。私の方の県では駅頭滯貨というものがあれば、ただいまの時期ではたいへん困るわけなのです。先ほど配車課長さんからのお話で、昭和二十六年度における貨車の新造計画については、有蓋車を多くやりたい御意向であるということがはつきりいたしましたが、私はそれは非常に賛成である。なぜならば青森県地方に参ります貨車は無蓋車が多くて、しかもシートも何もない、むしろさえもなかなか手に入れることができないので、りんごを積みつぱなしたその青果なるものが、温度の差によりまして、満足に東京に運ばれることもありますけれども、非常に寒冷の際には凍傷を起して、市場価値を失つてしまう、そのための損害は非常に多いのだ。それが有蓋車であるならば、その有蓋車の中にりんごを積んでおりまして、三日や四日、ある場合には雪の中におりましても、凍傷を起すことはない、そういう意味から言いましても、私は有蓋車の方が賛成だということを申し上げたのでありますが、その有蓋車をぜひつくつていただきたいということが一つ。それから青森県のりんごの滯貨という点につきましては、この間もお話申し上げましたし、またその点について調査のために東京からもだれかが派遣されておるはずでありますから、その方からの御回答もあろうかと思うのであります。何せ青森県のりんごの状態というものは、一局部的なものでありますけれども、青果でありまして、生の物であります。その取扱い方が惡いということになれば、たちまちの間に何十億というような損害を受けることになりますので、私ども県民といたしましても、また運輸行政に多少でも責任を持つておる立場からしましても、この点につきまして絶えず苦心をして、状況を観察しておるようなわけなのであります。加賀山総裁のなされました今までの縦割り制度に基くところの国鉄の機構の上において、私はどうしてもまだそれが円滑に運営されていないという点を、遺憾ながら指摘せざるを得ないのであります。と申しますのは、青森県の状況は、三つの局に分割されてしまいましたために、貨車が少くなればなるほど、やはりセクシヨナリズム的なやり方が行われておるのである。貨車が少い、盛岡方面においても——岩手県方面においても、その貨車を何としても必要とするのであります。そうなつて来ると盛岡の管理局というものは、いかに中央において総裁の御威令があつても、総裁の思う通りに行かない。地方的にセクシヨナリズム的な考え方を持つて、自分の田に水を引くようなやり方が非常に多いのである。ですから総裁の方では、青森県の方の状況あるいは北海道の状況も照し合せまして、貨車の配車をうまくやれというふうに命令されましても、どつこいそうはいかぬ。秋田県方面におきましてもその通り、秋田の停車場を通過しなければならぬ貨車は、秋田の管理局においてこれを押え、秋田の木材を積んで東京の方に来る、これは人情です。そこで青森県に対する貨車は、遺憾ながらターミナルの関係がありますから、思う通り運搬されて行かないという結果になるのであります。北海道の関係はどうかといいますと、北海道に行く貨車は御承知の通り荷物は積んで行きます。それが連絡船に載つて行きます。しかし荷物を積まない貨車は、絶対に連絡船が積んで青森にもどつて参りません。そうすると北海道に参りました貨車は、青森県においてりんご輸送あるいは鮮魚の輸送にこれを使うことができないようになるわけである。それですから何としても青森県がまま子扱いをされておるわけなのです。三つに分割されておるから、そういうことになるじやありませんか。ですから中央においてあなた方がいかにいい計画を立てられましても、それは單なるテーブル・プラン、ペーパー・ワークだ。そこでそういう計画を立ててやつても、結局するに中途において盛岡で押えられ、秋田で押えられ、北海道の函館で押えられまする結果が、残念ながら今度のりんごの輸送の上においても、非常に惡い事態が起りまして、数億の損害を受けたという結果になると思うのであります。そこでこの点について絶えず総裁に、どうもいやがらせのようなことを聞かなければならぬ、またいろいろな点を申し上げなければならぬのでありますけれども、私は何としても今度のようなこの縦割り制度による輸送計画の点から、どうしても青森はまま子扱いをされる結果、青森県の重大な産業というものに、一大蹉跌が来ておるのだということを申し上げざるを得ない、この点について総裁はどうお考えになつておりますか、伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/48
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049・加賀山之雄
○加賀山説明員 ただいまの御説に対しましては、遺憾ながら私どもはさように考えておらないのであります。青森県を三分割したと言われますが、輸送の成績を見ますと、青森県下における旧原価を標準にしで調べたところによりますと、各鮮魚にいたしましても、りんごにいたしましても、昨年よりははるかに多くのものを送つておるのであります。これは特にその事に当りました住民の努力がしからしめたと私は考えておりますが、実は施策の上におきましても、青函鉄道局長なるものはそういう考え方をとつて青函を一手に持つておりまして、この範囲の貨車を北海道へ渡さないで、青森県で使うという権限も持つておるのであります。また盛岡の管理局長はそういう権限を持つております。時期的に見て青森のりんごの出る季節、あるいは鮮魚の出る季節には、空車の回送については特に留意してやるということを指示しておるのであります。従つてセクシヨナリズムというよりは、そういつたわれわれの指示がきいてそういうようになつておる、かように考えるのでありまして、これが今山崎先生が言われるように、セクシヨナリズムが起つて取合いになるようでは困りますので、それをも考慮いたしまして、青森には特に副支配人を配置いたしまして、これを指令権を與えておるのであります。これらの施策をあわせて行うことによりまして、青森県下の輸送は管理部があつたときよりも、決して惡くなつてないという見解を私は持つておるのであります。なおこの百五十万トンの在貨の問題でありますが、これは私先日の委員会におきまして言葉が足らないと存じたのでありますが、これは平常のときにおきましても三日分くらいの在貨は普通のことです。これはどういうことかと申しますと、たとえば木材等については、駅頭に持ち込まれたものばかりが在貨に計上されるのではなくて、山の上にあるものも、輸送要請量となつて入つておるのであります。そういうことからいたしますと、これは決して驚くべき数というわけではない、これが三百万トンなり五百万トンになればゆゆしいことだと考えますが、私どもとしては百五十万トンの在貨というものは、このままで進むならばさしてこわいというふうには考えておらない。われわれとしてはちようど水が枯れてしまわない、絶えずそこにこんこんと水が流れて行つて、井戸水が出るということが大事であるように、この在貨というものが適当にないと、むしろ輸送の不円滑を起しがちになるというように申し上げたつもりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/49
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050・山崎岩男
○山崎(岩)委員 その滯貨の問題については、いかにも内地の暖かい地方はそれでよいのです。そういう一つの源泉がなければならぬということもよくわかるのであります。けれども青森のような青果の取扱いをするところにおいては、そういう滯貨が多いということは、非常に困るということを実は申し上げておるわけであります。それからただいまのセクシヨナリズムの関係からしまして、青森には副支配人の三宅さんという、なかなか優秀な方で、総裁の御信任の厚い方を置かれたということは、総裁からもかねがね聞いておるのであります。この間も三宅さんに会つていろいろ話をして、確かにこれは輸送の状況がよくなつておるということを聞いた。去年よりも一昨年よりもよい、しかし去年や一昨年はこんとんたる日本の状態であつて、あれが標準にされたのでは、ほんとうのお答えにはならぬと思うのです。去年、一昨年などは、何からかにまでまだこんとんたるものでありました。それがごく最近に至りましてから、皆様方の御努力によりまして、平静の状態に復して来ておる。また鉄道の状態も、輸送関係にしましても、車にしましても、ずいぶんと思い切つて改善されております、そのことは認める。けれども今年は去年よりもよかつた、一昨年よりもよかつたということを言われる。現地の方々も言われますけれども、それはあたりまえの話なのであつて、ここまで来たならば、もつと効果を上げて行くのがほんとうではないか。効果を上げることができなかつたために、私の方としては滯貨の結果、凍傷を見たりんごの数というものは莫大であるという結論が、ここに出て来ておるようなわけなのであります。そこで私は総裁がいろいろな点において考えられた命令はよくわかるのです。秋田に対しても、また盛岡の管理局に対しても、総裁が特に気を配られておるということはよくわかるのです。けれどもそうは行かないのです。総裁の考えの通りには末端が動かないのです。これはまことに残念だ。この間こういうことがあつた。これは私のごときはまことにとるに足りないことと思うのですが、地方の新聞のごときは堂々と書いておる。青森に管理局がなくなつたので、小学校の生徒の輸送関係でも、非常なえこひいきが行われておると書いてある。それはどういうことかというと、京都方面において行われたあの国体に、青森県からも学徒がたくさん出陣したわけです。ところが盛岡から来る学徒に対しては、シートのついたりつばな客車が配給された。青森県から来る学徒に対しましては、シートも何もついてない、実にそまつなひどいものであつた。こういうひどい客車に乘せられたのでは、一体これで学徒は競技の力を養つて行くことができるものか。何時間というもの汽車に揺られて行かなければならぬ。それが板張りの、シートも何もできていないような、まことにそまつなものに乘せられておる。これのごときも、青森に管理局がなくなつた結果、こういうまま子扱いをされておるのだということを、地方の新聞が書いておる。そこでそれを私のところに持つて来て、山崎、こういう状況だと言うから、それは君ら、あまりにひど過ぎる、ひどい批判だ、そんなものではなかろうと、むしろ私はそれに対して大いに陳弁に努めたのです。そんなばかな話はないのだ、それは配車の関係でそういうことになつたのであつて、盛岡に管理局ができたからというので、特に学徒に対してもそういう不公平なやり方をするというようなことはないのだ。君らはそういうことまで取上げてわれわれを非難し、また当局を非難するということは、実に迷惑だということを言つて、陳弁に努めて歩いたようなわけです。そんなことは、ここで申し上げるようなことではありませんで、まあ座談的にでも総裁のお耳に入れるのですが、そういうふうにみな曲解するような状況にまでなつて来ておる。これは何の結果かというと、ただいまのようなセクシヨナリズム的な考え方の現われだと思うのでありまして、まことに私も残念です。こういうことは、ああいう大きな産業を持つておるのでなければ、私は決して総裁に申し上げません。たとえば青森県知事は、りんご税の問題でもつて辞職いたしました。そのりんご税は、わずかに一億五千万円取立てるりんご税なのですが、それが地方自治庁の審議会で採択されなかつた。そのため一億五千万円のりんご税を取上げることができなくなつてしまつた。一体そのりんご税一億五千万円をとつて何に使うか。これは道路の改修費に使うわけです。停車場まで持つて行くには、何としてもトラツクを使わなければならぬ。そのトラツクのために道路がいたむ。その道路を補修して行かなければならぬ。これはやはりりんごでもつていたんだ道路であるから、りんご税を取上げて、それで直すのがほんとうだ。こういう考え方をもつて、青森県知事は県議会に上程をし、予算が通つて、そうして一億五千万円の予算もちやんと立てまして、政府の補助金も組んで、約三億ぐらいの金で道路の補修費を組んだわけです。ところが地方自治庁において、りんご税をとつてはいかぬ、これは大衆課税だ、これを対象にするのはあまりに酷だというわけで、その審議会で落選してしまつた。そこで青森県知事の立場というものは、非常に困窮の状態に立ち至りましたので、責任をとつて、昨年の十月知事は辞職いたしたのであります。わずか一億五千万円の金でもつて、知事が辞職しておる。これはりんご税に関係する——りんご王国といつては何ですが、りんご産業の青森県としては、けだしまことにやむを得ない状態なのであります。そこで輸送上の問題につきましても、ややともすると五億、十億の損害を招来するということになるのでありますから、知事がいくら首をかけても、私ども代議士がいくら首をかけても、追いつくものではない。それほど大きな問題でありますので、特に私は総裁にお願い申し上げたいのでありますが、これは何と申されましても、総裁の命令が地方の末端まで浸透しておりません。その結果は何としても、やはりこれは盛岡で押えられ、秋田で押えられ、のど首を押えられたような状況になつて来る。たとえばこの間津軽新城かどこかで、貨車の脱線事故があつた。その事故について、新聞記者が記事にしようと思つたが、秋田の管理局に連絡をとらなければ記事にならない。そこで秋田の管理局へ電話で連絡をとつたが、一日一ぱいかかりても電話が通じなくて、とうとうそれは記事の役に立たなくて、載せることができなかつた。これはほんとうの話だ。こういう状態で、何か一つの事件が起きて、新聞記者がその事件に対するニユースをあげようと思つても、盛岡の管理局へ電話をかけなければならぬ、秋田の管理局へ電話をかけなければならぬ、函館の管理局へ電話をかけなければならぬというふうにやつている間に、すでにそれはニユース価値を失つてしまう。これではどうにもならぬということを、新聞評者は言つておるのであります。青森県のような関門の場所でありますから、総裁もいろいろ御配慮になつていることはわかるのでありますけれども、これは何としても、地方的に末端にまで総裁の御意向が浸透していないという点を、遺憾ながら指摘せざるを得ないのであります。そこで私は、何としてもこの機会において、輸送と関連をいたしまして、総裁に一段の御奮発を願つて、この点の明快なる御解決をお願い申し上げなければならぬという結論になるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/50
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051・加賀山之雄
○加賀山説明員 りんごのお話を承りましたが、青森県としてはりんごが重要な貨物であるということは、われわれは十分承知いたしております。ただりんごの出る時期が、いかにも惡うございまして、寒さに向つて出る。従つてできたりんごを一ぺんに輸送するという道があればともかく、そうでなければ、これを徐々に送つて行くというためには、やはりわれわれとしては、それを腐らせないための相当の設備を、県下に持つていただきたい。魚にいたしましても、魚の水揚げをする所には、やはりどこにも冷蔵設備というものがあるわけであります。それと同じ意味合いのものを、われわれとしてもお願いしたいのでありますが、要望を聞かなければならないということで、三宅副支配人等が中心になつて、地元の生産される立場の方と、幾度か懇談をやつているのであります。一体一日に何車あつて、何トン送るべきかという打合せでありますが、こちらの計画としては、三千トンの計画を立てておるが、貨車をまわしても、それだけはない。もちろん日によつて、あるいは一日、二日食い違つた日があるかもしれないが、これは御了承願いたいと思います。結局その結果、生産者側から提出せられた要望は、千九百二十トンでよろしいということで、われわれが計画したよりも千トンも下まわつた数が要望された。従つて一日にそれだけの輸送でありますならば、何ら落度なくやり得る能力を持つておりますし、またそれを努めて来ておるというのが現状であります。それから先ほど、昨年より多いというのはあたりまえじやないかと言われましたが、私の方から申し上げますと、もちろん逐年トンキロは伸びて来ておりますが、昨年より鮮魚が五十何パーセント多いという数字は、どこにも出ていないのであります。全体がようやく一億三千四百万トンというようなところで、せいぜい三%から四%という数字になつているわけでありますが、それが県下の輸送では、パーセンテージは、たとえば鮮魚について見ますならば約五二%、一昨年の八月から昨年の一月までの総合計に対して、そういう数字を出している。従いまして青森県下の輸送は、一昨年よりは昨年は、一般の平均より非常によくやつたということを申し上げておる次第であります。
それからいろいろ御不便の点も御指摘がございましたが、たとえば事故等の場合には、少しでも鉄道のことをわかる新聞の方でありますならば、私はそれほど御不自由をお感じにならないで済むのではないか。たとえばこれは鉄道電話もございますので、直接新聞記者諸君に電話をお使い願うことはできないまでも、そこに副支配人もおれば、輸送長もおることでありますから、これらを通じて鉄道電話によつて十分現場の状況を把握することは可能であります。何も秋田を公衆電話でお呼びにならないでも、青森にいる鉄道の代表者を通じてお聞き願えば、ニユースにさしつかえない程度でやれるはずでありまして、これは鉄道職員全般、クラブのあるようなところでは常識になつておるような問題と心得ておるのであります。もしそういう点で欠ける点がありましたら、私から重々その不心得をさとして、あやまちのないようにいたさせたいと考えております。
それから学生の問題、これは事実あつたかどうか、少くとも山崎先生からそういうお話が国会の委員会であつたとすると、私としてはこれを默過することはできませんので、事実をよく調査いたしまして、万一そういうことがあつたとすれば、今後の態勢を考えて行きたい。ただ申し上げたいと思うことは、りんごにつきましても、りんごの長距離割引でありますとか、りんごの列車を九州まで出すということは、従来やつていなかつたことをすでに実施している。これらのよくなつた点についても、十分お認め願いたい。そういういい点は默過されて、たまたま出て来た欠陥だけを取上げて大きく言われたことは、はなはだ私どもとして迷惑といいますか、心外に存ずる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/51
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052・山崎岩男
○山崎(岩)委員 先ほど江崎委員も、加賀山総裁は御答弁が上手で困ると言われたが実際私ども困る。今の学童の問題なんか、ただ座談的に、速記録にとつてはおりますが、あとで削除してもいいのです。一例でありまして、地方ではいろいろな点でひがみを持つている。青森でなければ私は申し上げません。青森の場所であるがゆえに、最も重大な場所であると自他ともに許していると考えるから、私は申し上げるのでございまして、どうぞ今後ともこの点につきましては十分御研究くださいまして、快刀乱麻的に事態の收拾に当つていただきたい。私は決してつまらないことを——今の新聞記者の事件のごときでも、そういう事件がいろいろあつて、私どもの耳に入ることでありますから、お話を申し上げたのでありまして、本委員会において取上げて論ずべきものであるかどうかということについては、私も十分了承するのであります。それほど大きな問題として取上げたのではなく、二つのエピソードとしてお話を申し上げたわけなのであります。要は私の聞くところの問題につきまして、どうぞ十分御検討を加えられて、何分にも地方的のそういう問題が残つている点に、御研究のほどをお願い申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/52
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053・坪内八郎
○坪内委員長代理 他に質疑もないようでございますから、今日はこの程度で散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。
午後三時五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101003830X00619510219/53
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