1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年三月三十一日(土曜日)
午後一時五十分開議
出席委員
委員長 小金 義照君
理事 多武良哲三君 理事 中村 幸八君
理事 高橋清治郎君 理事 今澄 勇君
今泉 貞雄君 小川 平二君
澁谷雄太郎君 高木吉之助君
中村 純一君 福田 一君
南 好雄君 加藤 鐐造君
出席国務大臣
通商産業大臣 横尾 龍君
委員外の出席者
專 門 員 谷崎 明君
專 門 員 大石 主計君
專 門 員 越田 清七君
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三月三十一日
計量法案(内閣提出第一三七号)
の審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した事件
公聽会開会承認要求に関する件
計量法案(内閣提出第一三七号)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004793X02219510331/0
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001・小金義照
○小金委員長 ただいまより通商産業委員会を開会いたします。
高圧ガス取締法案に対する質疑は、次会にこれを延ばしまして、ただいま当委員会に付託せられました計量法案を議題といたします。
まず計計量法案の提案理由の説明を求めます。通商産業大臣横尾龍君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004793X02219510331/1
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002・横尾龍
○横尾国務大臣 ただいま議題と相なりました計量法案について、提出の理由を御説明申し上げます。
計量に関しては、現在度量衡法がございますが、度量衡法は、明治四十二年法律第四号として制定されたものであつて、その後大正十年メートル法採用の大改正を初め数次にわたつて改正されましたが、なお、その大綱については、制定当時と大した変化はなく、終戰後の諸制度の一新の情勢から取残された観がありました。そのため学界、業界、計量器の使用者など各方面から現行度量衡法改正の要望が高まり、国会において同法の改正促進の建議案が提出されたことも一再でなかつたのであります。そこで通商産業省としては、昭和二十一年十一月よりこれが改正に着手し、種々検討を加えて来ました結果、今回計量法の成案を得た次第であります。
計量法案は、現行度量衡法を全面的に改正しようとするものでありますが、その改正の要点は左の通りであります。1 單位については、現行度量衡法が
規定する長さ、面積、体積、質量、温度、密度、圧力、工率、力及び仕事の十單位のほかに、時間、速さ、加速度の大きさ、熱量、角度、流量、粘度、濃度、光度、光束、照度、周波数、騒音の大きさ、繊度、かたさ、衝撃値、引張強さ、圧縮強さ、粒度、屈折度、濕度、比重及び耐火度を加え、電気関係のものを除き、最近経済界において取引または証明に使用されている單位を網羅しました。
2 現行度量衡法が、製作、修覆及び販売の営業に免許制度を採用しているのに対し、計量法案では、製造及び修理の事業に許可制度を、販売の事業に登録制度を採用しました。
3 検定については、その構造、公差に幅を持たせて用途に応じた精度または構造を有する計量器の検定ができるようにいたし、かつ、検定の主体としては、精度の高低、検定の難易等により通商産業大臣と都道府県知事との間の所管を明確にするとともに、部品検査及び原型検査の制度を新たに設け、検定の簡素化の道を開きました。
4 原器に比較してその器差を測定するための比較検査の制度を確立するとともに、容器の容量検査の制度を新たに設けました。
5 貨物の運送、寄託または売買に関連して積込みもしくは積下げ、倉入れもしくは倉出しまたは引渡しをする際にその貨物の計量單位による証明をする計量証明業者の使用する計量器について新たに登録制度を設け、その積度保持の義務を定めました。
6 計量に関する取締りについては、現行度量衡法では、主として都道府県知事の権限になつていますが、計量法案では、さらに市町村長に対しても大幅にその権限を與えました。
7 工場、事業場、店舗、官公所などにおける計量管理を促進するため指定事業場の制度及び計量士の制度を確立しました。
8 現行度量衡法においては、検定または取締りの統一の保持が困難でありましたが、計量法案では検定または取締りに新たに覆審制度を設け、その審査をするために計量調査官を置き、さらに検定、取締り用基準器その他につき基準器検査制度を設けてその統一に留意しました。
なお現行度量衡法のもとにおいても、度量衡法制度は、メートル法を基本とし、尺貫法、ヤードポンド法を昭和三十三年十二月末日まで併用することになつていますが、この点は計量法案においても、そのまま踏襲しました。
現行度量衡法は、すでに半世紀を経たものでありまして、最近の経済及び文化の実情とは疎隔して来ているのでありまして、政府はここに計量法案を提出して、取引証明の安全を確保し、経済及び文化の発展に資せしめようとするものであります。
何とも十分御審議の上、御議決あらんことを希望いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004793X02219510331/2
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003・小金義照
○小金委員長 これにて計量法案の提案理由の説明は終りました。
お諮りいたします。ただいま提案理由の説明を聽取いたしました計量法案は、非常に大部な法律案でありますのみならず、業界にとりましても影響が相当ありますし、またわれわれ国民の生活上の問題にも、非常な密接な関係がございます。そこで当委員会といたしましては、公聽会を開いて審議いたしたいと存じますが、御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004793X02219510331/3
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004・小金義照
○小金委員長 御異議ないようでありますから、そのように決定いたしてとりはからいをいたします。ちよつと速記をとめてください。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004793X02219510331/4
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005・小金義照
○小金委員長 速記な始めてください。
次会は、明後四月二日午後一時に開会いたします。なおその際は、電力再編成の問題について調査を進めたいと存じます。時間はなるべく御励行を願います。
本日はこれにて散会いたします。
午後二時七分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004793X02219510331/5
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