1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十五年十二月十二日(火曜日)
午前十一時一分開会
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委員氏名
委員長 木下 源吾君
理事 加藤 武徳君
理事 千葉 信君
瀧井治三郎君
平岡 市三君
森田 豊壽君
重盛 壽治君
森崎 隆君
岡部 常君
小野 哲君
早川 愼一君
大隈 信幸君
紅露 みつ君
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委員の異動
十二月十日委員瀧井治三郎君及び平岡
市三君辞任につき、その補欠として草
葉隆圓君及び西川甚五郎君を議長にお
いて指名した。
本日委員西川甚五郎君、森田豊壽君及
び草葉隆圓君辞任につき、その補欠と
して平岡市三君、石原幹市郎君及び瀧
井治三郎君を議長において指名した。
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本日の会議に付した事件
○一般職の職員の給與に関する法律の
一部を改正する法律案(内閣提出・
衆議院送付)
○理事の補欠選任の件
○調査承認要求の件
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001・木下源吾
○委員長(木下源吾君) それでは委員会を開きます。
本日の議題は政府提案、衆議院送付、本院付託に相成りました一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案であります。提案理由の御説明を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/1
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002・岡崎勝男
○政府委員(岡崎勝男君) 只今議題となりました一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申上げます。
政府職員の給與につきましては、その生計費及び民間の賃金その他の事情に鑑みまして、これを適正に改訂し、その生活の安定確保を図る必要がありますことは申すまでもない次第であります。政府といたしましては、かねてから財政及び経済の見通しを得次第速やかに給與の改訂を実行すべきことを公約して参つたのであります。然るに政府職員の給與改訂は、財政及び経済に及ぼす影響が極めて大きいので、今日までこれを実行することを得なかつた次第であります。然るに最近に至りまして、インフレも収束して我が国民経済は漸く安定の段階に達したので、政府職員の給與の、改訂を行いましても、一般物価や民間賃金に悪影響を及ぼす虞れなしとの確信を得るに至りました。又他面これがため所要の財源につきましても本年度予算の実施に際し極力経費の節約を励行いたしました結果、今日に至りようやく給與改善に要する財源捻出の見通しが立ち得るに至つたのであります。よつて政府は政府職員の給與の改訂を行うことといたしまして、その一環として本法律案を提案した次第であります。
申すまでもなく本案作成に当りましては、先ず本年八月九日付の人事院の勧告に示めされました政府職員の給與の改訂案につきまして、愼重に検討を重ねたのでありますが、目下の財政事情、その他を総合的に勘案いたしますと、遺憾ながら人事院案の全体をそのまま実施することは困難であるとの結論に到達したのであります。従いまして政府は生計費及び民間賃金その他諸般の事情を彼此勘案いたしました上、財政の許す範囲内において、努めて人事院勧告を尊重する建前の下に、給與改善を図ることといたしまして、これを本法律案作成の基本方針といたした次第であります。
次に本法律案の要旨の大要を御説明申上げます。
第一にこの法律案は一般職員に対しまして昭和二十六年一月以降における職員の平均給與額を月額約千円引上げて、おおむねこれを八千円程度とすることを目途といたしたものであります。なおこの給與改訂に伴う、所要経費の増加は本年度分総体として一般会計十六億、特別会計十八億、計三十四億円でありまして、先般臨時国会へ提出いたして可決されました昭和二十五年度補正予算にこれを計上しております。
第二に俸給につきましては、先ず一般俸給表の適用を受ける普通職員については人事院勧告の趣旨を尊重いたしまして、成年独立者の標準生計費及び民間給與の実態を考慮して、その俸給表を定めることといたし、次いで特別俸給表の適用を受ける税務、警察、船員等の特殊職域に勤務する職員につきましては勤務時間差、職務内容等に基いた従来の取扱を最近の事情に基き美して、或る程度調整いたして普通職員との均衡を図ることといたしました。
第三に、扶養手当につきましては、人事院の勧告に従い現行の六百円、四百円をそのまま据置く方針を取りました。
第四に、勤務地手当につきましては最近の経済事情、各地域の実情などを勘案いたしまして、その支給地域の区分を別に法律で定める方針をとり、更にその支給割合は人事院の勧告に従い従来の三割、二割、一割の三区分を二割五分、二割、一割五分、一割、五分の五区分に改めることにいたしましたが、前に申しました支給地域に関する法律が制定施行されるまでは、暫定的に従前の支給割合が三割であつた地域については二割五分、二割であつた地域については一割五分、一割であつた地域につきましては五分といたすことにいたしております。
第五に、昇給、昇格等は実質的には職員の俸給月額の変更でありますので、その基準は本来法律事項であるにもかかわらず、従来は政令に委任しておりましたので、今回の改訂を機に法律に明確に規定することといたしました。なお昇給制度につきましては、新たに能率給の制度を加味いたしまして、勤務成績特に良好なる者などにつきましては、特別の昇給の道を開くことといたしたのであります。
第六に、職員が離職及び死亡等によつて職員でなくなつた場合、その俸給の全額をその際、支給すること等の現行の規定に基く給與支給方法につきましては、従来から若干問題がありましたので、人事院の勧告に基きましてそれらについて所要の改正をなすことといたしました。
以上が本法律案の提案理由、並びに要旨の大要でありまするが、何卒速かに御審議の上御賛成あらんことをお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/2
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003・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 皆さんのお申合せによりまして暫時休憩いたします。
午前十一時八分休憩
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午後四時三十五分開会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/3
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004・木下源吾
○委員長(木下源吾君) それでは休憩前に引続いて会議を開きます。
先ず理事互選に関する件を議題に供することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/4
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005・木下源吾
○委員長(木下源吾君) では理事互選に関する件を議題にいたします。西田委員が辞任されましたので理事が一名欠員になつております。つきましては理事の互選の方法は如何いたしましようか。
〔「委員長一任」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/5
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006・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 只今委員長に指名を一任するとの御意見が出ましたがそのようにして御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/6
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007・木下源吾
○委員長(木下源吾君) では委員長が指名いたします。早川愼一君を理事に指名いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/7
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008・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 次は調査承認要求の件を議題にいたすことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/8
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009・木下源吾
○委員長(木下源吾君) ではそのようにいたします。専門員に説明をいたさせます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/9
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010・川島孝彦
○專門員(川島孝彦君) 先ほどの懇談会で大体お打合せが済みました問題でございますから、案文を朗読いたします。
国家公務員の給與問題に関する調
査承認要求書
一、事件の名称 国家公務員の給與問題に関する調査
一、調査の目的 国家公務員の給與問題に関し適正妥当なる解決をはかり、もつて国家公務員制度に関する各般の根本基準を確立し、公務の民主的能率的運営を促進するため、本委員会としては、今国会も引続いて本問題の調査を行う。
一、利 益 国家公務員の給與を適正化し、公務の民主的能率的運営に寄與する。
一、方 法 各方面の関係者、学識経験者等より説明及び意見を聽取し、資料を蒐集し、必要に応じて現地の実情を調査する。
一、期 間 今期国会開会中。
右本委員会の決議を経て、参議院規則第三十四條第二項により要求する。
昭和二十五年十二月十二日
人事委員長 木下 源吾
参議院議長 佐藤尚武殿
この給與問題に関する調査につきましては、従来から引続いて各種の問題を調査しておるのでございますが、なお今後もそのときに応じ必要に応じまして、具体的な問題につきまして調査を続行して行きたいという趣旨でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/10
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011・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 只今の案件を議決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/11
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012・木下源吾
○委員長(木下源吾君) そのように決します。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/12
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013・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 次は只今委員会付託になつております一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案の質疑に移つて頂きます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/13
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014・千葉信
○千葉信君 午前中の人事院諸君との懇談会の際に申上げましたが、政府原案に対する修正試案のようなものを印刷されましたからそれについてのお話合いを一応申上げたいと思います。委員会を打合会に一つ切り換えて頂きた
いと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/14
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015・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 只今の千葉君のお申出に御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/15
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016・木下源吾
○委員長(木下源吾君) それではそういうふうに決します。打合会にいたします。委員会はこれにて散会いたしまする
午後四時三十九分散会
出席者は左の通り。
委員長 木下 源吾君
理事
加藤 武徳君
早川 愼一君
千葉 信君
委員
石原幹一郎君
瀧井治三郎君
平岡 市三君
森崎 隆君
岡部 常君
大隈 信幸君
紅露 みつ君
政府委員
内閣官房長官 岡崎 勝男君
事務局側
常任委員会專門
員 川島 孝彦君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X00119501212/16
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