1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十七年五月二十一日(水曜日)
午前十時四十五分開議
出席委員
委員長 中村 純一君
理事 高木吉之助君 理事 多武良哲三君
理事 中村 幸八君 理事 今澄 勇君
阿左美廣治君 江田斗米吉君
小川 平二君 福田 一君
村上 勇君 高橋清治郎君
加藤 鐐造君 横田甚太郎君
出席政府委員
通商産業政務次
官 本間 俊一君
委員外の出席者
専 門 員 谷崎 明君
専 門 員 越田 清七君
五月十六日
委員田代文久君辞任につき、その補欠として横
田甚太郎君が議長の指名で委員に選任された。
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五月十九日
輸出取引法案(内閣提出第二三九号)
同十六日
計量法の一部改正に関する請願(寺本齋君紹
介)(第二七六七号)
同十九日
中小企業資金融通法制定促進に関する請願(田
中不破三君紹介)(第二八三〇号)
中小企業等協同組合法等の一部改正に関する請
願(田中不破三君紹介)(第二八三一号)
中小企業庁廃止反対の請願(田中不破三君紹
介)(第二八三二号)
バターの輸入反対に関する請願(柄澤登志子君
紹介)(第二八九三号)
小林アルコール工場存置に関する請願外十六件
(小山長規君外三名紹介)(第二八九六号)
の審査を本委員会に付託された。
同月十七日
バターの輸入問題に関する陳情書
(第一八七一号)
臨時石炭鉱害復旧法案修正に関する陳情書
(第一八七二号)
中小企業の危機打開対策に関する陳情書
(第一八七三号)
中小企業の技能者養成制度に対する国費助成金
交付の陳情書
(第一八七四号)
中小企業資金融通法制定に関する陳情書
(第一八七五号)
電源開発促進に関する陳情書
(第一八七六号)
公益事業としての電源開発促進に関する陳情書
(第一八七七
号)
只見川電源開発流域変更案実施促進に関する陳
情書外二件
(第一八七八号)
小丸川水系川原、石河内第二両発電所の県復元
に関する陳情書(
第一八七九号)
電気料金値上げ反対に関する陳情書
(第一八八〇号)
電力料金値上げ反対に関する陳情書
(第一八八一号)
宮崎県に特別電気料金制設定に関する陳情書
(第一八八二号)
を本委員会に送付された。
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本日の会議に付した事件
輸出取引法案(内閣提出第二三九号)
通商産業省設置法案に対する修正申入の件
―――――――――――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101304793X03819520521/0
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001・中村幸八
○中村委員長 これより会議を開きます。
本日は、一昨日本委員会に付託になりました輸出取引法案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。本間政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101304793X03819520521/1
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002・本間俊一
○本間政府委員 ただいま議題となりました輸出取引法案の提案理由を御説明申し上げます。
平和条約の前文におきまして、わが国は「貿易及び通商において国際的に承認された公正な慣行に従う意思」を宣言しておりますが、国際経済社会に復帰したわが国が、広く世界各国と正常な通商関係を回復し、貿易を拡大して行く上には、公正な国際慣行を遵守することが最も肝要であることは申すまでもありません。しかしながら、わが国の経済の特殊性からして、輸出取引がとかく過度の競争となり、仕向国の工業所有権等を侵害したり、あるいは仕向国の関係産業、または輸入業者に不安または損失を与えた事例もみられますので、国際的信用を高めるために、不公正な輸出取引を防止するとともに、輸出取引の秩序を確立するために、輸出業者の協定または輸出組合の設立を認めることが緊要なことと認められます。この法案は右の目的達成のために制定せんとするものでありまして、その主要点は大要次の通りであります。
第一に、仕向国における工業所有権の侵害等の不公正な輸出取引を防止するとともに、その違反者に必要な制裁を科することになつております。
第二に、輸出価格が低いため、仕向国産業の利益を著しく害し、あるいは輸出価格が変動し、輸出取引の成立が困難となる場合等に限つて、輸出品の価格、品質、数量等について輸出業者の協定を認めることになつております。
第三に、民主的な輸出組合の設立を認めまして、その事業として、不公正な輸出取引の防止及び輸出業者の共通の利益増進のための業務を行わしめるほか、輸出業者の協定の場合と同趣旨で組合員の遵守すべき基準を決定し得ることといたしたのであります。
第四に、前に申し述べました輸出業者の協定及び輸出組合の決定については、独占禁止法及び事業者団体法の適用を除外することになつております。
第五に、通商産業省に諮問機関として輸出取引審議会を設置して、民間業界の意見を大いに取入れ、本法の運用の円滑を期することになつております。
これを要するに、長年わが国貿易業界がこぞつて念願してやまなかつたことが、内外の諸情勢を考慮してつくられたこの法案の成立によつて実現されることになり、わが国の公正にしてかつ秩序ある輸出取引を促進し、国際的信用を高め、輸出貿易の増進に役立つことを確信しております。
以上がこの法案の提案理由及び内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことを切望する次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101304793X03819520521/2
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003・中村幸八
○中村委員長 以上をもつて政府の提案理由の説明は終了いたしました。本案に対する質疑は次会において行うことといたします。
今澄委員より発言を求められておりますので、この際これを許します。今澄君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101304793X03819520521/3
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004・今澄勇
○今澄委員 この際当通産委員会としては、内閣委員会に出ております通商産業省設置法案に対して、ぜひ意思表示をする必要があるのではないかと私は思うのであります。その理由は、中小企業者に最も責任を持つ官庁である中小企業庁を内局に移管するという機構改革案になつておるけれども、私どもが全国の中小業者の現状を見るときに、中小企業庁をその守り本尊の役所としてますます拡充強化しなければならないときに、当通産委員会の審議をよそにして、内閣委員会だけでこれが削除をするということは、まことに大きな問題であると思います。よつて当通商産業委員会は、この行政機構改革の中で、少くとも通商産業省の中においては、中小企業庁はこれを現在のごとく存置せしめて、ますます中小企業行政を拡充強化して行くという点において意思表示すべきものであると私は思います。よつて中小企業庁存置に関する決議をこの委員会で行い、通商産業委員長より内閣委員長に対して強力にこれを申入れられるということを、私はここに提案する次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101304793X03819520521/4
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005・中村幸八
○中村委員長 ただいまの今澄委員よりの御提案のごとく内閣委員会に申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101304793X03819520521/5
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006・中村幸八
○中村委員長 御異議なければさようとりはからいます。
本日はこれにて散会いたします。
午後十時五十分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101304793X03819520521/6
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