1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十年七月七日(木曜日)
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議事日程 第三十七号
昭和三十年七月七日
午後一時開議
第一 麻薬取締法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
第二 積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の一部を改正する法律案(松浦東介君外四十一名提出)
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●本日の会議に付した案件
議員請暇の件
議員清瀬一郎君を懲罰委員会に付するの動議(淺沼稻次郎君外一名提出)
北海道水害対策に関する緊急質問(渡辺惣蔵君提出)
日程第一 麻薬取締法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
日程第二 積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の一部を改正する法律案(松浦東介君外四十一名提出)
午後三時四十七分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/0
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001・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) これより会議を開きます。
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002・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) お諮りいたします。議員石山權作君、同中居英太郎君、同岡良一君、同小平忠君から、ロンドンにおいて開催の社会主義インターナショナル大会に出席のため、七月八日から本会期中請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/2
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003・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって許可するに決しました。
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議員清瀬一郎君を懲罰委員会に付するの動議(淺沼稻次郎君外一名提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/3
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004・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 淺沼稻次郎君外一名より、成規の賛成を得て、議員清瀬一郎君を懲罰委員会に付するの動議が提出されております。右動議を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。鈴木義男君。
〔鈴木義男君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/4
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005・鈴木義男
○鈴木義男君 私は、提案者を代表して、議員清瀬一郎君の懲罰を求むる動議の趣旨弁明を行わんとするものであります。(拍手)
私は、平素憲政の先輩として法曹界の長老として尊敬する清瀬氏を弾劾することは、私情において忍びず、衷心これを遺憾とするものであります。けれども、問題は公けのことであり、国会における最高の政治道義の問題でありまするがゆえに、大義親を滅する立場より、清瀬君の責任を問わんとするものであります。(拍手)
事案は、申すまでもなく、一昨日の議場における清瀬君の言動に関するものであります。およそ、国会議員の責務として何よりも大切なものは、国の最高法規たる憲法を尊重し、順守し、これを擁護することであります。(拍手)これ以上のものはないのであります。特に、憲法第九十九条はこのことを明記しているのであります。国会議員その他の公務員はこの憲法を尊重し擁護する義務を負うとあります。単に順守するだけでなくして、尊重と擁護とを命じていることに特に留意しなければならないのであります。(拍手)しかるに、清瀬君は、この壇上において、明らかに現行憲法を侮辱し、過去の国会の審議をも侮辱したのであります。
清瀬君は、平素から、われわれの知る限りにおいては、日本国憲法を軽視し白眼視しているのであります。かつて書かれた二、三の論文を引用しますれば、そのことはおのずから明らかであります。たまたま、一昨日、同僚議員飛鳥田一雄君の質問に答えて、われわれがこれから作る理想的憲法とこのマッカーサー憲法と比べて、どちらがよいかを国論に問うのだと申したのであります。国会議員が公式の議政壇上においてわが憲法を論議する場合には、必ず日本国憲法とか現行憲法とか申すべきであります。それを、ことさらにマッカーサー憲法とは何事であるか。(拍手)マッカーサー憲法は一種の愛称であり、あだ名であるなどと弁護する者がありますけれども、一昨日の場合、そういう弁解は通らぬ発言であります。それは清瀬君の言葉の用い方に現われておる。清瀬君は、憲法調査会の必要を力説し、この調査会で作るものを理想的憲法と賞揚し、これに対比するものとして現行憲法をマッカーサー憲法とやゆし、罵倒し、諷刺したものでありまして、現行憲法蔑視の感覚が言外にあふれているのであります。(拍手)これは、あたかも、清瀬君が平素いろいろの機会に、現行憲法は占領中に与えられた憲法だ、しいられた憲法だ、屈従的憲法だ、はなはだしきは、法律上有効に成立したかいなかを疑うというがごとき説をなしていられるのと符節を合するものでありまして、不用意のうちに思わず本音を吐いたものであります。(拍手)市井無頼の徒が巷間または酒席等において冗談に言うのならいざ知らす、堂々たる国会議員が、この議政壇上において白昼公然、マッカーサーに押しつけられた憲法という意味でマッカーサー憲法と呼称するがごときは、国政に参与する者として断じて許すことのできない憲法の侮辱であります。(拍手)これを審議可決した国会に対する冒涜であります。発言者が国会議員なるがゆえに、許すことができないのであります。
あるいは、なるほど清瀬君の言は不謹慎である、しかし、これを取り消したのであるからよいではないか、と言う者があるかもしれない。しかし、われわれは、これを単なる失言と見るわけには行かないのである。不用意の失言ならば取り消しによって宥恕してもよいのでありますが、これは清瀬君の憲法蔑視の現われであり、平素の信念の表現であって、これを不問に付することは、国民精神に与える悪影響はかり知るべからざるものがあると信ずるのであります。
従来の保守派の諸君の憲法を蔑視することはまことに遺憾にたえないのでありまして、あるいは自衛隊といい、あるいは防衛庁法といい、MSA協定といい、ほとんど憲法違反ならざるなしでありまするが、これみな憲法を軽視するから起るところの問題でありまして日本国憲法は、いかにも、一夜のうちにマッカーサーから与えられ、押しつけられ、有無を言わさず作られたものであるかのごとく信じている者も少しとしないのであります。そこに、憲法の長老、先輩の清瀬君の放言である。これを放置するならば、いよいよこの誤まった信念を国民に普及せしむるおそれがあるのであります。これ、私どもが、あえてこの問題を取り上げて、泣いて馬謖を切らんとするゆえんであります。(拍手)
思うに、清瀬君も、親しく憲法の審議に参与されなかったために、押しつけられた憲法という道途の説に迷わされて、そう信じておられるのではないかと信ずるのでありまするが、私は、親しくこの憲法の審議に参与し、ことに小委員として参与いたしたのでありまするから、こまかく承知いたしておるつもりでありまするが、当時この憲法の草案が政府から提出せられまして、そうして、いかなる点について修正を加えても差しつかえない、ただ天皇の地位を動かすことと軍隊を再び作ることは許さない、この二つの条件がありましたけれども、その他の点については修正は自由であるということでありまして、われわれも、たくさん修正をいたしたのであります。あるいは司法大臣の任命する最高裁判所長官を天皇の任命に直し、あるいは公務員の不法行為による損害に対して国家が賠償の責めに任ずる規定を設け、あるいは文化的にして健康な最低限度の生活を保障するという規定を入れたのはわれわれであり、すべていろいろな点において修正を加えておるのでありまして、少しも押しつけられたというがごときことは通らないことであります。のみならず、極東委員会も、短期間にこれを作ることにおいて日本に適切ならざるものがあることをおもんばかり、実施後一年を過ぎた後もし修正すべき点があるならば遠慮なくこれを申し出よということを、当時、両院に対し、内閣に対して通達があったくらいであります。(拍手)しかし、当時少しも変える必要がないということで、修正の必要なしという回答をいたしておることは明らかなことであります。
のみならず、あるいは基本的人権のごとき、今日の憲法がよ過ぎると申しまするが、要するに、人権に関する世界宣言というものをそのまま取り入れたものでありまして、あらゆる国々に通じて最も進歩的であり普遍的であるところの人権規定であり、一点一画といえどもこれを修正することの必要はないばかりでなく、不可能なことに属するのであります。あるいは国会の規定、内閣、裁判、地方自治の規定、これらは、要するに政治、行政運営の技術的規定でありまするから、いかようにも変えることはできましょうけれども、国民の政治意識がそこまで行かない限り、いかにこれらの規定を改正いたしましても、断じて日本の政治はよくならないことは明らかなことであります。(拍手)
しかるに、そういう点を無視して、いたずらに慢罵するがごときは、断じて憲法の精神を理解しておるものと言うことはできないのであります。改正を論ずることはけっこうであります。しかし、現行法を慢罵するがごときは、国民を誤まるものであり、順法精神を裏切るものでありまするから、われわれは断じて許すことができないのであります。(拍手)
要するに、清瀬君の憲法蔑視は天下の人心を誤まるものと存するのであります。すべからく、憲法の尊厳を守るために、責任をとって公人としての進退を明らかにしていただかなければならないのであります。(拍手)これ、われわれが断固として懲罰に付すべきことを要求するゆえんであります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/5
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006・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 清瀬君より弁明のため発言の申し出があります。これを許します。清瀬一郎君。
〔清瀬一郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/6
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007・清瀬一郎
○清瀬一郎君 私が一昨日あの発言をなしたことにつき、私を懲罰委員会の審査に付すべしとの動議につきまして、簡単に一身上の弁明をいたします。
一昨日私がなした憲法調査会法案の趣旨説明に関係いたしまして、飛鳥田君の質問に対し私のいたしました答弁のうちに、わが現行の日本国憲法を、将来憲法調査会の審議を経て作成せらるべき日本国憲法案と、この二つを比較するに際しまして、前者をマッカーサー憲法と申したことは、速記録にはありませんけれども、これは事実でございます。(発言する者多し)これは、明治天皇欽定の憲法を明治憲法と申し、(発言する者多し)第一次世界戦争後のドイツ憲法をワイマール憲法と称すると同じく、(発言する者多し)今日一般の用語に従ったのであります。(発言する者多し)現行日本国憲法に対して侮蔑の意味を含んではおりません。(発言する者多し)しかし、当日……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)声が聞えましたから、即時議長の許しを得て取り消しました。これは議事進行を円滑にせんがためでございます。
本院におかれましては、本院議員の議場内における言論自由の原則をも参照せられまして、公平なる御判断あらんことを切望いたします。終り。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/7
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008・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 懲罰の動議は討論を用いずして採決をいたすのであります。よって直ちに採決いたします。この採決は記名投票をもって行います。淺沼稻次郎君外一名提出の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。氏名点呼を命じます。
〔参事氏名を点呼〕
〔各員投票〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/8
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009・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 投票漏れはありませんか。——投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。閉鎖。投票を計算いたさせます。
〔参事投票を計算〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/9
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010・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
〔事務総長朗読〕
投票総数 三百五十
可とする者(白票) 百三十三
〔拍手〕
否とする者(青票) 二百十七
〔拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/10
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011・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 右の結果、淺沼稻次郎君外一名提出の動議は否決されました。(拍手)
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淺沼稻次郎君外一名提出議員清瀬一郎君を懲罰委員会に付するの動議を可とする議員の氏名
阿部 五郎君 青野 武一君
赤路 友藏君 赤松 勇君
茜ケ久保重光君 足鹿 覺君
飛鳥田一雄君 有馬 輝武君
淡谷 悠藏君 井谷 正吉君
井手 以誠君 伊藤 好道君
猪俣 浩三君 石田 宥全君
石橋 政嗣君 石村 英雄君
岡本 隆一君 加賀田 進君
加藤 清二君 風見 章君
片島 港君 上林與市郎君
神近 市子君 川村 継義君
河野 正君 木原津與志君
北山 愛郎君 久保田鶴松君
栗原 俊夫君 小松 幹君
佐々木更三君 佐藤觀次郎君
櫻井 奎夫君 志村 茂治君
島上善五郎君 下川儀太郎君
下平 正一君 田中 武夫君
田中 稔男君 多賀谷真稔君
高津 正道君 滝井 義高君
楯 兼次郎君 辻原 弘市君
中村 英男君 成田 知巳君
西村 力弥君 野原 覺君
芳賀 貢君 長谷川 保君
原 茂君 原 彪君
福田 昌子君 古屋 貞夫君
細迫 兼光君 正木 清君
松原喜之次君 三鍋 義三君
武藤運十郎君 森 三樹二君
森島 守人君 森本 靖君
八百板 正君 八木 昇君
安平 鹿一君 山口丈太郎君
山田 長司君 山花 秀雄君
山本 幸一君 横錢 重吉君
横路 節雄君 横山 利秋君
渡辺 惣蔵君 淺沼稻次郎君
井上 良二君 井堀 繁雄君
伊瀬幸太郎君 伊藤卯四郎君
池田 禎治君 稲富 稜人君
今澄 勇君 今村 等君
受田 新吉君 大西 正道君
大矢 省三君 春日 一幸君
片山 哲君 神田 大作君
川島 金次君 川俣 清音君
河上丈太郎君 木下 哲君
菊地養之輔君 小平 忠君
小牧 次生君 河野 密君
佐々木良作君 佐竹 新市君
佐竹 晴記君 杉山元治郎君
鈴木 義男君 田中幾三郎君
田中 利勝君 田万 廣文君
竹谷源太郎君 戸叶 里子君
堂森 芳夫君 中居英太郎君
中村 高一君 中村 時雄君
西尾 末廣君 西村 榮一君
西村 彰一君 日野 吉夫君
平岡忠次郎君 平田 ヒデ君
細田 綱吉君 松井 政吉君
松尾トシ子君 松岡 駒吉君
松平 忠久君 松前 重義君
三宅 正一君 三輪 壽壯君
門司 亮君 矢尾喜三郎君
山口シヅエ君 山下 榮二君
吉川 兼光君 吉田 賢一君
久保田 豊君 志賀 義雄君
中原 健次君
否とする議員の氏名
赤城 宗徳君 赤澤 正道君
秋田 大助君 有田 喜一君
有馬 英治君 安藤 覺君
五十嵐吉藏君 井出一太郎君
伊東 岩男君 池田 清志君
石坂 繁君 石田 博英君
石橋 湛山君 一萬田尚登君
今井 耕君 今松 治郎君
宇田 耕一君 植原悦二郎君
植村 武一君 遠藤 三郎君
小笠 公韶君 小川 半次君
大石 武一君 大久保留次郎君
大倉 三郎君 大高 康君
大橋 忠一君 大村 清一君
大森 玉木君 岡崎 英城君
荻野 豊平君 加藤 高藏君
加藤常太郎君 亀山 孝一君
唐澤 俊樹君 川崎末五郎君
川崎 秀二君 川島正次郎君
菅 太郎君 菅野和太郎君
木崎 茂男君 木村 文男君
岸 信介君 北 れい吉君
北村徳太郎君 吉川 久衛君
草野一郎平君 楠美 省吾君
小泉 純也君 小枝 一雄君
小島 徹三君 河野 一郎君
河野 金昇君 河本 敏夫君
高村 坂彦君 纐纈 彌三君
佐々木秀世君 齋藤 憲三君
櫻内 義雄君 笹本 一雄君
笹山茂太郎君 薩摩 雄次君
志賀健次郎君 椎熊 三郎君
椎名悦三郎君 椎名 隆君
重政 誠之君 重光 葵君
島村 一郎君 首藤 新八君
白浜 仁吉君 杉浦 武雄君
鈴木周次郎君 砂田 重政君
世耕 弘一君 園田 直君
田中 龍夫君 田中 久雄君
高岡 大輔君 高木 松吉君
高瀬 傳君 高橋 禎一君
竹内 俊吉君 竹山祐太郎君
辻 政信君 渡海元三郎君
徳田與吉郎君 床次 徳二君
中川 俊思君 中曽根康弘君
中村 梅吉君 中村三之丞君
中村 寅太君 中村庸一郎君
楢橋 渡君 根本龍太郎君
野田 武夫君 野依 秀市君
長谷川四郎君 鳩山 一郎君
花村 四郎君 濱野 清吾君
早川 崇君 林 博君
原 捨思君 廣瀬 正雄君
福田 赳夫君 藤枝 泉介君
藤本 捨助君 古井 喜實君
保科善四郎君 坊 秀男君
堀内 一雄君 本名 武君
眞崎 勝次君 眞鍋 儀十君
前田房之助君 牧野 良三君
松浦 東介君 松岡 松平君
松澤 雄藏君 松永 東君
松村 謙三君 松本 瀧藏君
三浦 一雄君 三木 武夫君
三木 武吉君 三田村武夫君
宮澤 胤勇君 村松 久義君
粟山 博君 森下 國雄君
森山 欽司君 山手 滿男君
山村新治郎君 山本 勝市君
山本 正一君 山本 利壽君
横井 太郎君 米田 吉盛君
亘 四郎君 相川 勝六君
逢澤 寛君 愛知 揆一君
青木 正君 荒舩清十郎君
石井光次郎君 犬養 健君
植末庚子郎君 内海 安吉君
江崎 真澄君 小笠原三九郎君
小澤佐重喜君 越智 茂君
大坪 保雄君 大野 市郎君
大野 伴睦君 大平 正芳君
太田 正孝君 加藤鐐五郎君
鹿野 彦吉君 川野 芳滿君
北澤 直吉君 熊谷 憲一君
倉石 忠雄君 黒金 泰美君
小金 義照君 小平 久雄君
小林 郁君 小林かなえ君
佐藤 榮作君 周東 英雄君
助川 良平君 鈴木 直人君
薄田 美朝君 瀬戸山三男君
關谷 勝利君 田口長治郎君
田中伊三次君 田中 正巳君
田村 元君 竹尾 弌君
中馬 辰猪君 塚田十一郎君
綱島 正興君 戸塚九一郎君
徳安 實藏君 中山 マサ君
仲川房次郎君 灘尾 弘吉君
二階堂 進君 西村 直己君
野澤 清人君 馬場 元治君
橋本登美三郎君 橋本 龍伍君
林 讓治君 平野 三郎君
福井 順一君 福井 盛太君
福田 篤奏君 福永 一臣君
船田 中君 古川 丈吉君
前尾繁三郎君 前田 正男君
町村 金五君 松野 頼三君
松山 義雄君 水田三喜男君
村上 勇君 山崎 嚴君
山下 春江君 山中 貞則君
吉田 重延君 渡邊 良夫君
小山 亮君
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北海道水害対策に関する緊急質問(渡辺惣蔵君提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/11
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012・長谷川四郎
○長谷川四郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、この際、渡辺惣蔵君提出、北海道水害対策に関する緊急質問を許可されんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/12
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013・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 長谷川君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/13
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014・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって日程は追加せられました。
北海道水害対策に関する緊急質問を許可いたします。渡辺惣蔵君。
〔渡辺惣蔵君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/14
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015・渡辺惣蔵
○渡辺惣蔵君 私は、日本社会党を代表いたしまして、このたびの北海道地方を襲いました水害に対しまして、その緊急対策に関する質問を行う次第であります。(拍手)
このたびの北海道の水害は、七月三日の未明から四日の早朝にかけまして豪雨があり、石狩川の水系を中心となす雨龍川がはんらんをいたしまして、沼田町、妹背牛町等六カ町村を一瞬の間に泥沼のうちに埋没をしてしまったのであります。さらに、低い分水嶺を越えた天塩川の上流もまた水浸しになり、さらに、南部地方の太平洋沿岸であります日高地方におきましても、新冠川、静内川は十キロも上流から人家を海に押し流し、多くの住民が屋根に上ったまま海上にただよい出てしまいまして、今日におきましてもなお静内町、新冠村等は通信の連絡が絶えておるという状態でございます。しかも、新冠村のごときにおきましては、特に死者二十七名という数でございまして、今次災害における死傷者の最大の記録を表わしておるという状態でございます。
すなわち、ただいままで判明をいたしました災害の状況の概要を申し上げますならば、その人的被害におきましては、死傷者、行方不明の者合せまして九十名、住宅の被害は、全壊、半壊、流失を合せまして二百六十六戸。上下浸水をいたしました家屋は二万八百十四戸を数え、非住家の浸水は三千七百七十戸を加えておるという状態でございます。さらに、田畑の被害及びこれの冠水状態は実に四万八千九百十四町歩でございまして、また家畜、林業、水産等の被害では五億一千百三十三万円、商工、鉱山の被害九億五千八十二万円及び土木の被害や河川、道路、橋梁等二千五十一カ所、金額にいたしまして二十四億八千六百二十万四千円、その他不明なる被害を除きまして、目下判明いたしましたものだけでも実に八十九億七千五百万円という大きな被害でございます。しかも、この災害によりまして災害救助法を適用いたしまし光市町村は、昨日までに二市十六カ町村という情報でございましたが、ただいま参りました確報によりますと、さらに追加をいたしまして、二市二十二カ町村という膨大な地域にわたって、その全地域は八千五百三十九平方キロ、すなわち東京、神奈川、千葉、埼玉の各県を合せた面積に匹敵するほどの広範なる範囲にわたっておる状態でございます。
御存じの通り、北海道は、戦後十年間におきまして、幾たびか災害に見舞われて参りました。特にこの三、四年間のうちにおきまして顕著なものをあげてみますると、昭和二十七年二月には十勝沖の震災を受け、さらに二十八年七月の風水害に見舞われ、二十九年の五月には冷害を受け、さらに二十九年九月、昨年の十五号台風に見舞われまして、まことに大きな被害を連続受けておるのであります。しかも、このなまなましい惨害の打撃がいまだいえないうちに、三たびここに大水害に見舞われてしまいました。その水害の様相は、北海道におきましては、まさに戦後最大の様相を呈しておるのでございます。かかる数年にわたりまする連続したる被害の続出は、しかも年を経るごとに一年々々その被害状態が拡大して参っておりますことは、単に大自然の不可抗力の暴威によるばかりではないのでございます。このことは、明らかに戦前、戦後を通じまして——わが国が戦争に突入し、戦後におきましては再軍備のために国費の重大な部分を投入いたしまして、治山治水の根本的な措置を何らはかっておらないところに、こういう大きな事態が出てきておるということを認めざるを得ないのでございます。(拍手)しかも、政府は、この累年起ります災害に対しまして、何ら根本的な措置を講ずることなく、こうやくばりの、目先だけのごまかしの対策に終始して参りましたために、その被害の範囲が累年一段と拡大し、しかも累年同一の地積にこういう災害が起っているということは、明らかに、天災ではなくして、自然的災害ではなくして、その根本は政治的理由に基くところの政治的災害であると断ぜざるを得ないのでございます。(拍手)
政府は、戦後、国土狭隘となりまして、人口の増大や食糧問題の解決、産業の振興のために、特に北海道を中心とする総合開発の推進をする計画を発表し、昭和二十四年には北海道開発庁を設置し、さらに昭和二十六年には北海道開発局という特殊の機関を持ちまして、北海道の総合開発を推進して参ったのでございます。こういうように、政府は、北海道の特殊的事情を認め、特殊的な施策を講じておると称しておりまするけれども、その行政的な結果につきましては何ら効果が上っておらないのでございます。(拍手)このことについては、特に過去一年間におきまして、北海道の開発庁長官と称する方が、わずか一年の間に六人も交代をいたしておるのでございます。過去数年間は、北海道開発庁長官は建設大臣の兼任するところでございました。ところが、昨年の五月、建設大臣から新たに独立をして専任の北海道開発庁長官を置くことになりまして以来、特に緒方竹虎氏あるいは大野伴睦氏を初めとして、前後今日までまる一年間のうち、六人の北海道開発庁長官がかわっておるのであります。わずかに二カ月の北海道開発庁長官で、どうして北海道の根本的、抜本的な施策が行われ得るか。こういう無責任な政治的措置がついに今日の政治的災害を発生するに至った大きな原因であるということを私は言わざるを得ないのでございます。(拍手)この点、特にこういう問題に対しましてこの際鳩山首相から、北海道災害に関連し、北海道の総合開発に対するところの基本的な態度とその責任を明確にしていただきたいことを希望する次第であります。
さらに、いま一つ鳩山首相に対してお伺いいたします。政府は、このたびの北海道水害の対策に関しまして、七月四日根本官房長官の談話発表によりますると、北海道の水害については、五日建設、農林当局などの報告を聞いた上で善処したい、政府に対策本部を設けるかどうかをも協議すると発表いたしておるのであります。ところが、翌日の五日の閣議の席上におきまして、北海道開発庁長官たる大久保国務相は、北海道の水害状況については、現在の被害は軽微であり、特に災害対策本部を設ける必要はないと発言をいたしておるのであります。この閣議において、河野農相や竹山建設大臣は、さきの東北地方の水害対策といたしまして、なるべくすみやかにつなぎ資金の融資の措置を講ずべきことを発言いたしておるのでありますが、肝心の北海道水害の主管大臣であるはずの大久保国務相は、あべこべに、北海道水害の緊急性を認めておらないのでございます。この閣内の意見の不一致と、こういう見解に対しまして、特に大久保国務大臣と根本官房長官のこの発言の食い違いに対しまして、特に鳩山首相の意見をお伺いいたしますとともに、首相は、北海道の水害の緊急重大性にかんがみまして、政府におきまして対策本部等を設置いたしまして、その対策の完璧を期する用意ありやいなやをお伺いいたしたいのでございます。(拍手)
特にこの際関係大臣にそれぞれお伺いをいたしたいのでございまするが、このたびの災害の一番重大な点は、太平洋沿岸における静内及び新冠村の水害の場合と、北空知の雨龍郡一体の地積との二つの問題があるわけでございます。特に、北空知における七カ村の被害が直接発生いたしました大きな原因は、鷹泊ダムと、同じく雨龍川のダムが急にはんらんをいたしまして、この両ダムの放水を行なったということでございます。その放水の量は、一秒時二百三十トンという放流でございます。このダムにつきましては、一昨年国会におきまして問題となりましたところの北海道の風水害の対策の場合におきましても、特にこの地方における水害は、鷹泊及び雨龍ダムの放流のために生じたところの原因が究明されたのでございますが、このたびの水害に当りましても、この膨大なる貯水を一挙に放流いたしました。一昨年は一秒時二百十トンでありましたが、このたびは二百三十トンを放流いたしておりまするために、一瞬にしてその下流の数カ町村が水浸、となって、一切の家屋あるいは農作物が被害をこうむるに至ったのであります。昭和二十八年におきましては、特にこのことは関係当局で重大な問題として討議せられたのでございますが、前回よりもさらに多くの水を放流しておるということについての政治的責任を明確にいたしていただきたいと思うのでございます。特にここで問題になりますのは、電力会社が、みずからの夏季の渇水期に備えるために、水をダムに満ぱいして貯水をいたしておりますために、急激な増水になりますと、一挙にこれを放流せざるを得なくなって参ります。一電力会社の利益を擁護し、一電力会社のため多くの下流沿岸の農民が重大な被害を負うておるのでありまして、かかる措置に対しましては、当局は、その沿岸の農民に対して責任をもって事前に予告し、もしくはこれを法的に規制する用意があるかどうかをお伺いする次第でございます。
なお、こうした大きな農村災害、漁業災害等に対しまして農林大臣並びに大蔵大臣は、これに対するつなぎ融資、あるいは特別立法措置あるいは補助金等を通じまして、至急にこれに対するところの措置を講じますとともに、この予算のために適正な措置を明確にしていただきたいことを希望いたしまして、私の質問を終る次第でございます。(拍手)
〔国務大臣鳩山一郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/15
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016・鳩山一郎
○国務大臣(鳩山一郎君) 渡邊君の御質問に対しましてお答えをいたします。
今回の北海道の水害は、まことに遺憾にたえない次第でございます。治山治水の対策は、もとより、きわめて重要なことと考えております。ただ、財政上の制約があるために、治山治水が完全になっておらないのは遺憾でございますが、今後とも、重点的に、かつ効率的に施策を講じて参りたいと思っております。
いろいろの御質問がありましたが、関係当局から答弁をしてもらう方が便利と思いますから、さようにお願いをいたします。(拍手)
〔国務大臣一萬田尚登君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/16
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017・一萬田尚登
○国務大臣(一萬田尚登君)今回の北海道、東北の風水害につきまして、心から御同情を申し上げます。
ただいま御質疑の点は、ただいま程案いたしております災害に関しまする国庫負担法の改正で御希望に沿うことができると考えております。
なお、災害に関しましての融資等につきましては、特に今回迅速に取り運ぶ考えをいたしておることを申し上げておきます。
〔国務大臣河野一郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/17
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018・河野一郎
○国務大臣(河野一郎君) 今回の北海道の災害につきましては、ただいまお話しになりました通り、私といたしましては、早急にその被害の実態について十分調査をいたしました上で、災害の復旧並びに農家の営農に支障のないように万全の処置を講じたいと考えておる次第でございます。
なお、治山治水等の根本対策につ費ましては、きわめて重要なものであると考えますので、財政の許す限り、今後とも十分善処いたしたいと考えます。
〔国務大臣竹山祐太郎君登壇]発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/18
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019・竹山祐太郎
○国務大臣(竹山祐太郎君) 今回の北海道の被害は、まことにお気の毒にたえません。
今日まで事務的にわかりました被害は、土木被害につきましては二千五十一カ所、二十四億八千四百万円でありますが、なお、昨日の朝の飛行機で二人本省の専門家を派遣いたしまして、調査をいたして連絡をとらせております。
なお、ダムの問題についていろいろ御意見がありましたが、私も、特にダムにつきましてはいろいろ誤解等があってはいけませんから、専門家をそのために派遣して、現地について正確に調査した上で、また適当な機会に委員会等で御報告することを、きょう建設委員会にも申しておいたような次第であります。
なお、今大蔵大臣が申されましたように、ただいま提案中の公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の改正の要点は、大きな災害または連年災害の場合における全額国庫負担の制度を拡大することにいたしておりますことと、災害の起りました後におきましての予算の処置を三年間に完成するということを法律をもって明確にした点等でありまして、これによって、ただいまお話しの点は今後処理して参ることはもちろん、当面緊急のつなぎ融資の問題につきましても、道庁等から提出がありますれば、大蔵省とともに努力いたすことは当然と心得えておる次第であります。
〔国務大臣大久保留次郎君登壇]発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/19
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020・大久保留次郎
○国務大臣(大久保留次郎君) 石狩川の上流でありまする雨瀧川付近及び日高地方の今回の洪水の被害につきましては、まことに遺憾でございます。
ただいまお尋ねのありました復旧本部の設置の問題でありますが、私は本部を作る必要がないということは申し上げたはずがございません。何らかの間違いじゃなかろうかと思っております。私は、今日といえども、現地と相談の上、必要があれば皆さんと相談の上に、これをやろうかという考えは捨てておりません。御参考までに申し上げておきます。
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第一 麻薬取締法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/20
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021・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 日程第一、麻薬取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。社会労働委員会理事中川俊思君。
〔中川俊思君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/21
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022・中川俊思
○中川俊思君 ただいま議題となりました麻薬取締法の一部を改正する法律案の、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
麻薬取締法別表第二十一号、三ーヒドロオキシーエヌーメチルモルヒナン及びその塩類並びに第二十二号、三ーメトオキシーエヌーメチルモルヒナン及びその塩類は、麻薬として同法の取締り対象となっておるのでありますが、今般、国際連合より、これらのうち右旋性のものについては、一九四八年の麻薬に関する国際条約第三条の規定に基き、麻薬から除外する旨の通告があったのと、これらのものは麻薬としての危害が全くないことがわかりましたので、これを麻薬から除外しようとするのが、本法案提出の理由であります。
本案は、四月二十八日予備審査のため本委員会に付託せられ、五月六日厚生大臣より提案理由の説明を聴取し、六月二十九日本付託となり、七月六日質疑及び討論を省略して採決に入りましたところ、本案は全会一致原案通り可決すべきものと議決された次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/22
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023・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/23
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024・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。
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第二 積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の一部を改正する法律案(松浦東介君外四十一名提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/24
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025・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 日程第二、積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。農林水産委員長綱島正興君。
〔綱島正興君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/25
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026・綱島正興
○綱島正興君 ただいま議題となりました積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の一部を改正する法律案に関する審議の概要を御報告いたします。
御承知のごとく、積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の対象となります地帯は、いずれも自然的、社会経済的に恵まれない地域でありますが、この地帯の農家によりまして全国の食糧供出量の約六割を供給しておるのであります。従って、この地帯の農業生産の基礎条件を整備し、生産力の向上と食糧増産をはかることは、ただにこの地帯の農業経営の安定と農民生活の改善となるばかりでなく、国民経済の発展に寄与するところがきわめて大でありますために、昭和二十六年三月、本法の制定を見たのであります。本法施行以来、農業振興計画に基きまして、土地改良、耕種改善、家畜導入、営農施設の整備等、各種の事業を極力促進して参ったのでありますが、その進捗度は、まだ全体計画のおよそ三割にすぎないのでありましてなおなすべき事業が今後に残されているのであります。そこで、本法の有効期限をさらに五カ年延長いたしまして、諸事業をさらに促進いたし、本法の所期の目的達成をはからんとして本法案が提出せられたのであります。
本案は、各派の有志議員四十二名の提案にかかり、百八十四名の賛成署名を得て提出せられたものでありまして本農林水産委員会には六月十六日付託となり、二十三日提案者代表の松浦東介君より提案理由の説明を聞き、次いで七月六日質疑に入りまして、川俣委員より提案者並びに政府当局に対し御質問がございましたが、その概要は、農業振興計画の裏づけとなるべき国家予算の支出がまことに不十分であって、今後においても政府の予算措置が現在までのごとく不足であるままであるならば、単に法律の期限延長のみをはかるのであっては所期の目的達成も疑わしいというのでありまして、これに対し、提案者及び政府当局よ将来は十分かつ効率的な予算措置を講ずるよう最善の努力をする旨の答弁がございました。
同日質疑を終了いたし、討論を省略して直ちに採決に入りましたところ、全会一致をもって本案は可決すべきものと決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/26
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027・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/27
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028・益谷秀次
○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。
明八日は定刻より本会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後四時四十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102205254X03819550707/28
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