1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十年六月三十日(木曜日)
午前十一時五分開会
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委員の異動
六月二十九日委員有馬英二君辞任につ
き、その補欠として小柳牧衞君を議長
において指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 小笠原二三男君
理事
伊能 芳雄君
石村 幸作君
赤松 常子君
委員
伊能繁次郎君
西郷吉之助君
高橋進太郎君
安井 謙君
岸 良一君
島村 軍次君
若木 勝藏君
森下 政一君
小柳 牧衞君
深川タマヱ君
国務大臣
国 務 大 臣 川島正次郎君
政府委員
自治政務次官 永田 亮一君
自治庁税務部長 奧野 誠亮君
自治庁財政部長 後藤 博君
事務局側
常任委員会専門
員 福永与一郎君
常任委員会専門
員 伊藤 清君
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本日の会議に付した案件
○入場譲与税法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
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001・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) ただいまより委員会を開会いたします。
入場譲与税法の一部を改正する法律案を議題に供します。本件につきまして、まず提案理由の説明を聴取いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/1
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002・永田亮一
○政府委員(永田亮一君) ただいま提案されました入場譲与税法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概略を御説明いたします。
入場譲与税法は、申し上げるまでもなく、昨年の第十九回国会において成立をみたものでありますが、この入場譲与税法によりますと、昭和三十年度におきましては、本年四月から来年二月までの間に収納した入場税の収入額すなわち十一カ月分の入場税の収入額の十分の九に相当する額を譲与することになるのであります。もし入場税が地方税でありますならば、毎年四月から三月までの間に納入されたものはそのままその年度の都道府県の歳入となるべきものでありますし、かたがた府県の財政も窮屈でありますので、国が当該年度分の入場税として収入した額は、これをそのまま当該年度において入場譲与税として都道府県に譲与したいと考えたのであります。このような趣旨によりまして、入場譲与税の譲与の時期を七月、十月、一月及び三月に改め、七月、十月及び一月においてはそれぞれ前三ヵ月間に収納した入場税の収入額を、三月においては一月及び二月に収納した入場税の収入額に三月の収入額の見込額を加えたものをそれぞれ譲与することとし、三月の収入見込額と収入額との差額についての精算は次の譲与時期において行うものといたしたものであります。
次に、昭和三十年度に限り、入場税の収入額の全額を入場譲与税として譲与することといたしましたが、これも現下の地方財政の状況がことのほか逼迫しておることにかんがみてとられた特例措置であります。
以上今回の入場譲与税法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概略を御説明申し上げたのでありますが、何とぞ慎重審議の上すみやかに本法律案の成立をみますようお願いいたす次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/2
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003・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/3
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004・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 速記を始めて。
これより質疑に入ります。御質疑のおありの方は御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/4
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005・島村軍次
○島村軍次君 入場譲与税につきましては、何も資料が出ていないようですが、何かお配りになる資料はないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/5
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006・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 地方税収入見込額算出基礎資料ですか。厚い冊子のその中に入場税についての収入見込みの基礎を全部掲げてございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/6
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007・森下政一
○森下政一君 ちょっと伺いますがね、今おっしゃった資料を見ればそういうこともわかるかもしれませんが、入場税が地方税になった場合、国税に移管されるということになってから収入の実績はどうですか。どういう経過をたどっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/7
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008・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 昨年入場税を国税に移すに当りまして、平年度で入場税の収入見込額を二百十八億円、こういうふうに予定し、御説明申し上げておったわけでございます。ところがその後税率につきまして修正が加えられました等の関係から、入場税の決算をみて参りますと、百億二千七百万円となっております。しかしこれは九・五カ月分でありますので、十二カ月分におき直しますと百二十六億六千万円となりまして、差額が九十一億八千二百万円となっております。言いかえれば九十一億ぐらい減収になった、こういうことでございます。今年度の見込みにつきましては百三十五億円と予定いたしておるのでありますが、この基礎は昨年の実績から推定いたしました額に消費増と言いましょうか、把握増と言いましょうか、そういう意味で一カ月分を加算した見込みを立てております。その額を先ほど申し上げました平年度の収入見込額二百十八億円と比較いたしますと、八十三億円ほど減収を来たしている、こういう結果を示しておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/8
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009・森下政一
○森下政一君 それは一体どういうわけなんでしょうね。当時大蔵省は国税に移管することを非常に念願しておったのですね。二十八年度の地方制度調査会の財政部会でこの問題が討議されたときに、大蔵省は非常に熱心に移管を要望しておったと私は思うのです。そういうことは、その大部分を国税移管後にやはり地方の財源として移譲するという含みを十分もっておった。しかもなおこれを国税に移管することによって徴収した暁には、大部分は地方に還元するというだけでなしに、そのことを実現することができるならば、地方税としての入場税を取り上げる格好に一応なるから、そのかわりとしてたとえばたばこの消費税のようなものを出していくというふうな態度をとったように私はみたのですが、ということは、おそらく大蔵省としては国税に移管されることによって、たとえば顔によって入場しているというような地方では往々そういうごまかしが盛んに行われているが、そういうものがなくなるに従って正確に徴収すると現在よりはよけいに収入が入ってくると見込んで、大蔵省はそういう考えを持ったのだと思うのだが、今お話しを聞くと、実績は減収になっているというのだが、それはどういうわけでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/9
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010・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 地方税当時の入場税の平均税率は四九%でありました。それを大蔵省で立案をいたしまして、政府案で国会に提出いたしましたときには、たしか平均税率として三四%くらいに落しておったと思います。落しておっても、なおかつ今おつしゃいますように、従来の収入額が確保できるのだということであったのであります。これにつきましては、実はいろいろ私たちの方で異論があったと思いますが、とにかく政府案としてそういうことにまとまったわけであります。ところがさらに国会におきまして再度税率の引き下げが行われました。平均税率で二三、四%になったと思います。その場合におきましても、修正されます側におきましては、今お話しになりましたように、地方税で相当把握されていない部分があるわけだから、従来通りの収入が確保できるのだ、こういう意見が一方に行われておりました。それに対しまして大蔵省側としましては、やはり多少の税収の減を来たす、こういう意見を述べておりましたし、当時の自治庁におきましては、大蔵省が言っているよりもざらにもっと大きな減収になるということを言っておつたわけであります。ところが結果は自治庁が言っておったよりもさらに大きな減収になってしまったのであります。言いかえれば、地方税におきましても、入場税に関しまする限りはかなり正確な徴税が行われておつたということにもなるのじゃなかろうかというふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/10
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011・森下政一
○森下政一君 これは私大へん何でしたが、ちようど去年この入場譲与税の法案が審議される時分に病気をしておったので、よく事情を知らなかったのですが、これを国税に移管するというときには、おそらく徴税を非常に峻厳にするとか、あるいは税率を高めるのじゃないかというような懸念があったが、大蔵省はそうじゃないと、むしろ税率は現在よりも下げたいくらいに思っておるというようなことを言っておったという意味から、下げたということはよく私にはわかるのです。下げてもなおかつ地方がとつておるよりも、あるいは少くともそれと同額くらいの税収は必ずあげられるものという大蔵省の見込みがあったと思うのですが、そうすると、ちょっと見込み違いになったと、こう解釈していいわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/11
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012・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) その通りと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/12
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013・森下政一
○森下政一君 私はこの問題で参議院の大蔵委員会で後藤さんの御意見も聞いて、あなた方事務当局で、自治庁でそんなことを考えておるということはとんでもないのじゃないかと言ったが、まあこれはいろいろの考え方があると思いますけれど、シャウプ税制の改正のときには地方財政のために一つの固定的な財源を与えたということは、これは画期的のことだというので大へん歓迎されたように思うのです。ところがその後の経過を眺めてみると、たとえば財源は与えたけれども、市町村に与えたものと都道府県に与えたものとはおのずから別であったと、しかも景気の変動が直接すぐ敏感に響くものとそうでないものとの区別があるが、それが一方に偏して財源として渡されておるというような関係があって、たとえば市町村の場合には比較的景気の変動がすぐ響いてこない固定資産税というようなのをとっておる関係で、従来潤沢であったと思われるものが財政状態がよくないというふうな点があって、逆に府県の方が潤沢になったという例もあるわけですね。そこで私は、これは地方に固定的な財源を与えたということはいいことには違いなかったけれども、さらに再検討する必要があるのじゃないかというふうな、そういう階段に近づきつつあるのじゃないかというふうに考える。そういう意味におきまして、二十八年度の地方制度調査会のときに、たとえば入場税を国税にとり上げようと大蔵省がいい、あるいは遊興飲食税もこれをとり上げたい、とり上げるかわりにほとんど大部分を還付するとか、あるいはそれをやつてくれるならばたばこ消費税も創設しようというふうな態度をとったわけです。というようなことから考えてみると、これは非常に思案のしどころであって、今日のような地方財政が窮乏を告げておるときに、むしろ大蔵省の提唱するところに耳を傾けた方が地方財政の窮状を打開することになるのじゃないかということを、私は後藤さんに大蔵委員会で申し上げたことがある。ところが後藤さんは、それはいかぬ、せっかく地方が固定財源を得ておるものを、それを国に移すなんということは自治庁としては反対だという御意見を聞いたのですが、あなた方はそんなことをお考えだったら、これはてんでお話しにならぬことになると私は言うたのですが、まあ各党のいろいろな思惑もあるようですけれども、考えようによっては私は遊興飲食税なんというものを、ある程度以下の遊興飲食なんというものに対しては免税するというふうな措置は必要だけれども、しかし現在は実際正直な納税が行われていないのだと私は思うのです。そういう意味においてこれを国税でとつて、大部分を地方に返してやるということにすることの方がはるかに地方の財源が潤沢になるのじゃないかというような考え方もしておるのですが、今のような入場税が大蔵省の見込み違いで、従来地方にあった場合よりは収入減になっておるというようなことでは、これは地方財政を窮乏に追い込んだようになる。そうだとすれば遊興飲食税を国税に移すなんということはできぬが、その辺どうですか。ここが思案のしどころじゃないかと私は実は考えておるのですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/13
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014・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 入場税の収入が減つて参りました部分につきましては、当初大蔵省が立案いたしましたときにも税率を下げたわけであります。そこにも原因がありましょうが、同時にまた国会でさらに引き下げられた、両方重なってこういう大きな減収になったんだと思いますが、こういう減収になるのだったら、単に収入だけの面からみれば何をやったのかわからないという感じを私自身強く持っているのであります。しかし、もちろん映画をみる人たちの負担を下げたのだ、こういうような見地から考えました場合には、いろいろな意見が出て参るだろうと思います。遊興飲食税の問題についてこういう心配なしに国税に移管され、そうして譲与税の形式で地方団体に財源が配分されるならば、それは一つの考えじゃないか、こういう意味のお話しだったろうと思います。これにつきましても、私は一つは都道府県とか市町村とかというもののあり方を将来どう持っていくかということが考えられなければならぬのだと思うのであります。それともう一つ、少くとも自主的な運営を期待していきます場合には、可能な範囲においてその得られる税種についての自治運営との結びつきを考えていきたい、こういうまあ感じを強く持っているのであります。やはり当該団体の施設と関連して税収入がふえたり減ったりするものがあるならば、なるたけその税種から得られる収入は当該団体の収入にしておいた方が自治の妙味をそこに期待できるのじゃないかというふうに思うわけであります。従いまして、ほかに策がなければまた別でありますけれども、他に策がありまして、貧困な団体にも相当の財源が与えられるという方法も他の改正方法によってあみ出されるならば、こういう税種を国税に移管するということは好ましくない、こういう考え方を持っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/14
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015・若木勝藏
○若木勝藏君 今のに関連いたしまして、今のお話しでは税率が下ったからこれは減収になった、これは当然のことだと思います。そうでなしに、税率を下げるということに関連なしに、地方でもって地方税としての入場税の場合と、それから国税に移管した場合にどういうような減収になりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/15
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016・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) これはまあいろいろな説明のしようがあるだろうと思いますけれども、私自身としては、別に特に運営上大きな差ができたとは思っておりません。ただ私たちが当時から一、二の県につきまして、入場税の徴収成績が特に不良とこういうふうに思っておった所がございます。そういう所につきましては、やはり国税になりましてから改善されたようであります。しかしながら、その影響というものが全体に非常に大きな割合を占めているかと言われるならば、これは私は大したものだとは思っておりません。一、二の府県においては相当改善されたあとがございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/16
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017・若木勝藏
○若木勝藏君 そうすると、一、二の県が改善されたとしても、全部としては地方税のときよりも落ちてきた、こういうことになりますね。その原因は一体どこにあるんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/17
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018・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 落ちておると言われるのが税収が減つておるという意味でありますならばその通りだと考えております。ただ税務行政が悪くなったことはないと思いますが、ただ二十三年に実は入場税を国税から地方税に還元してもらったわけでありますが、その際にも実は政府部内でも大分問題がございましたが、総司令部との間でもずいぶんすったもんだをやっております。しかし入場税を地方税に還元いたしました際に、入場券を府県がみずから印刷して一連番号をその中に書き入れて渡していく、これを使わせる、こういうことを法定したわけであります。これがやはり入場税が当時は国税時代よりはるかに軌道に乗ったと思います。それをそのまま今日も踏襲されて参ってきておるわけでありまして、従いまして漸次よくなりつつあるでありましょうけれども、全体的によくなったと私はみていない。国税側ではいろいろな資料を持っておられるかもしれませんけれども、それほど深く私は検討しておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/18
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019・若木勝藏
○若木勝藏君 その点がこの前にも懸念されたおけですね。移管したならば、やはり果して増収になるか、成績が上るか。むしろ地方に置いた方が上るのじゃないかというような議論があった。ところが現実において、税務行政の上においては特段悪くなったというようなことがないけれども、現実においては減収になる、そこが今後の問題の点になるかと思うのです。それを一方今度は地方の財源という立場から見まして、従来においては一〇〇%入った、今度は九〇%しか入らない、そういうところで財源の上からも地方が非常に不利になる、こういうふうに考えるのでありますが、どうですか、今回に限って。また将来においてはどういうふうに……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/19
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020・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 昨年国会で入場税の税率が下げられました際に、減収になるならないという議論があったわけでありますけれども、大蔵省でも減収になると言いましたし、自治庁ではさらに減収になると言っておつたわけであります。そういうようなことから地方交付税の税率を同時に引き上げて、将来にわたって地方財源を補てんしていくというような政策がとられたわけであります。ただ入場税の収入が地方税であった場合には全額地方団体の収入になるのじゃないか、譲与税制度をとった結果一割が国の収入になってくる、もちろんそうでございますが、それはそれとして、国と地方財源との財源のやりくりをやつておりますので、特に地方団体が不利になったということはございません。私はやはり国税として徴収をして、そうして相当分を地方団体に戻していくというふうな場合には、でき得るなら相当の部分を国の収入にしてもらった方が、その税の運営につきまして国税当局が相当の責任を感じてくれるのじゃないだろうか、地方の収入の減つてくる場合には、全体の財源のやりとりの上でそういう計算をすればいいのじゃないか、こういう考え方をいたしておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/20
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021・若木勝藏
○若木勝藏君 今のあなたの御説明は私は問題があると思う。これは地方の自主的な財源ということから、国税に移管するということは大問題であります。今のあなたのお話しでは、むしろ国税にしておいて、地方の財源についてはプール的に考えたらいい、そういうふうなお話しであったようであります。これは自治庁の御役人としてはちょっと受けとれないのでありますが、そういうふうな説明になるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/21
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022・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 私は今譲与税制度をどう思うかという意味のお答えをしたつもりはございません。ただ入場税を国税にした場合に、一割を国の収入にして九割を地方団体に還元していく、その行き方が地方財源にとってマイナスになるのじゃないかという御質問のように思えたのであります。そこで譲与税制度をとるという前提のもとで考えるなら、言いかえれば国が徴収をして、地方団体に人口按分等で返していくならば、そういう分についてはその税について国に責任をもってもらうためには、その相当部分を国の収入にしておいた方がいいのじゃないか、かように申し上げたわけであります。そのかわりその結果減る部分は、たばこ消費税であるとかその他の税で、国からよけいもらうようにした方がいいじゃないか、こう考えるわけであります。もとより国で徴収いたしまして、そのまま地方団体に、その徴収地の団体に還付していく、こういう性格のものでありますならば、それほど問題はございませんけれども、人口按分で地方団体に渡していくのは、これは調整財源だと思うのであります。税という名前をかぶせた調整財源だと思うのであります。税という名前だけのことであって、地方団体が自分で徴収したものほど自主的な感じを持たないのじゃないだろうかという考え方をいたしておるわけであります。そういう意味で一たび譲与税制度をとるならば、むしろ国に相当部分収入してもらい、そうしてまたその収入部分を通じてその税の運営を管理してもらうといいますか、補完してもらうといいますか、そういうあり方の方が望ましいのじゃないか、こういう考え方をしていると申し上げたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/22
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023・若木勝藏
○若木勝藏君 今の御答弁を聞いても、私は税制のみならず、地方の自主性というものは国に返上してしまうような考え方になってしまうのだ、結論としてはそこへいく。だって譲与税制度を認めたならばというあなたも、事実認めることになる。そんなものは、譲与税制度というものはどこまでも地方自治に反するもので、自主財源ということからいったら、むしろ自治庁としては譲与税制度はやめてしまった方がいいのじゃないか、こう持っていく方が私は至当じゃないかと思います。そういうところから考えて、現在においては結果的に見ても財源として非常な減収になっているのですが、これは将来どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/23
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024・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 先ほど森下さんから遊興飲食税についても入場税と同じような格好に持っていくかということの意見を求められたのでありますが、それに対して私は否定的なお答えをしたのであります。入場譲与税は制度としてでき上ったもので、このでき上った制度の上に立ってお答えしておるわけで、その制度自身の批判はしていなかったつもりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/24
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025・安井謙
○安井謙君 今の見込み違いということなんですが、その見込み違いがどういうふうな基礎数字になっておるのか、あるいは税率が低くなったか、こういうことに対する具体的な資料は出ておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/25
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026・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 入場税の収入見込みの基礎は掲げてありますが、その基礎は先ほども申しましたように資料に書いてあるのでありますが、従来の国税移管後の実績から計算した額に一月分が算した額をもって三十年度の収入見込額、こういうふうにいたしておるわけであります。それがどうして減つてきたかということになりますと、先ほど申しましたように平均税率が四九%で、それが半分以下になっておるわけでありますので、相当の減収を生ずるわけであります。しかし税収入はむろん半分になってはおりません。先ほど申しましたような数字であります。その部分だけがあるいは料金の値上りの部分もございましょうし、あるいは税務行政が改善された部分もございましょうし、いろいろな要素が入ってくるだろうと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/26
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027・安井謙
○安井謙君 そうすると、税率の下ったのに比べれば収入は減つていないというわけですね。比例してそれ以下に収入が減つておるというわけじゃないというわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/27
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028・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) もちろんそうであります。ただ税率が下れば、それだけそのまま映画館の入場料金が下ったかといいますと、そこにも一つ問題がございます。いろいろ複雑な要素が入ってくると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/28
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029・安井謙
○安井謙君 そういった今の入場料金がどの程度に下ったか、そういったより正確な数字というものはデータがありますか、できますか。極端に言えば徴収率がどうであったかということにもなる、それはむずかしいかな。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/29
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030・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) お話しの趣旨がちょっとわかりかねるのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/30
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031・安井謙
○安井謙君 要するに税率が二〇%下つても料金は一〇%しか下らなかったという場合がたくさんあるわけですな、税率が二〇%下つても実際の料金は五%くらいしか下らなかったという、極端な場合には入場料金自体は下らなかったという場合もあるわけですな。そういう場合も想定していくと、税率の低減に比例して税収がなかったのだから、これは徴収成績がよかったとは言えないわけですね。ですからその実態を把握するために従来の地方税として扱った場合の徴収効率というか、それと国税に移ってからのその効率と何か数字で比較するようなものはないですか、今なければあとで出してもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/31
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032・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 国税庁の方では、従前地方税であった時代の課税上の入場人員は幾らであり、国税になってから後の課税上の入場人員が幾らであるかというような数字を時々公表されておるようであります。しかし私はこの数字自身を自治庁から出すのはあまり適当じゃないと思います。従前の入場人員をどこまで正確にしておるか、いろいろ問題があります。あるいは課税されないなまの入場人員もその中に入っておったりするものですから、なかなか地方税時代と国税時代と比較することはむずかしいのじゃないかと思います。ただ先ほど私が申し上げましたように、入場税の税率が半分以下に下つてきて、それに対して税収入が今年度の見込みで申し上げますと百三十五億円、昨年予定しておったのが二百十八億円で、差額が八十三億であります。ですからその差額程度のものがあるいは税務行政が改善されたとか、あるいは消費がふえてきたとか、あるいは税が下ったとか下らないとか、そういうような総体的な数字で埋められているのだ、こう考えていただくより今のところとしては仕方がないんじゃないだろうかというふうに思っております。いずれにしましても非常に大きな減収でありまして、八十数億円の減収にとどまったのだから非常に税務行政が改善されたということには一つもならぬ、大きな減収だというふうには思っておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/32
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033・安井謙
○安井謙君 もう一つ、これは非常にむずかしい計算になるだろうと思いますが、とにかく税率が下つても予定通りの、従来通りの税額は確保できるという見込みもあったわけなんですから、それが出なかったという点については相当数字的に調べてみる必要があると思うので、自治庁だけで出なければ、一つ委員長の手で大蔵省なり何なり連絡して一つこの徴収の何というか、効率についての資料を出してもらうように心配してほしい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/33
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034・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/34
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035・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 速記をつけて。では承知いたしました。
関連してちょっとこの数字でお伺いしておきたいのですが、去年の税収見込額二百何億というのは政府提案のもとの税率での計算であるか。それで本年の税収見込み額が百三十五億だ、それで二百何億と対比する御意見がありましたが、財政計画で出ておるのは昨年の税収見込額は百五十五億になっておる。これは昨年議員立法で直した税率でみてなお百五十五億とれるものと昨年は考えられた、それが同じ税率で本年やれば百三十五で二十億減になるのだ、こういうことになるのでありますか。そうしてしかも二十億減になることがはっきりわかるような入場譲与税について、何の考慮も払わずに本年はこれでいいのだとしたわけなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/35
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036・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 昨年入場税を国税に移すに当りまして、当時大蔵省から出されておりました数字では平年度二百十八億円の収入が上げられるということであったわけでございまして、その九割の額を入場譲与税として地方団体に譲与される、こうなっておつたわけであります。ところが入場税法案の成立がおくれまして、結局たしか六月十六日からでありましたか、施行されることになったわけであります。従いまして地方団体に入場譲与税として九割分を還元されますのは九・五カ月分で、しかも入場税収入の九割の額、これが百五十五億円であったわけでございます。その額はしかしとうてい入らないというようなことから、法律でその額だけは必ず譲与するのだ、収入がなければ一般会計で繰り入れをするのだ、こういうことで保証されたわけであります。三十年度以降の財源につきましては、先ほど申し上げました地方交付税の繰り入れ割合を引き上げるということで措置されるというふうに考えておるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/36
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037・島村軍次
○島村軍次君 まず、七月一日から必ず施行せにゃならぬということは、入場譲与税というものはすでに徴収されつつあるのですから、これは施行期日がおくれてもいいんじゃないかと思いますが、その点はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/37
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038・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 一応七月中に地方団体へ入場譲与税を譲与しようとしております。地方財政がそう苦しくなければよろしいのですけれども、やはりできるだけ早く譲与したいというふうに思っておりますので、あまりおくれますことは望ましくないという感じでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/38
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039・島村軍次
○島村軍次君 絶対的なものでないので、結局審議は十分尽されて、そうしてあるいは遡及にするか、あるいは七月分の徴収分から譲与するのだと、こういうことを明らかにすればそれでけっこうだと思いますが、その点はいかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/39
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040・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) お話しのように、そう長くおくれるということでなければ、別に政府側からやかましく言わなければならないことはないと思います。しかしその場合に入場譲与税法の修正を必要とするような趣旨になっておりますので、もう一ぺん衆議院に戻っていかなければならない、そういうことがあるものでございますから、できる限り入場譲与税法案はさらに参議院で修正を加えていただかなければならないことのないようにしたいという希望は政府として持っておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/40
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041・島村軍次
○島村軍次君 本日御提案になって、直ちに本日やれというまあ御意向かどうかしれませんけれども、それははなはだ審議の期間を無視したものだと私は思う。それから一体入場税の問題は今お話しになったように財源関係からいっても相当問題があるもので、この法案が提案されるようになれば、少くともこれは大蔵省も出席して、そうして十分に審議を尽されるように政府の方で計ろうべきものだ。政務次官おいでになっておるけれども、自治庁長官はおいでになっておらぬ。これはいつ衆議院で上ったのかしりませんけれども、会期も延びたのですし、そうお急ぎになることは事務的には必要かもしれぬが、はなはだ国会、ことに参議院の審議に対してあまり甘く考えておられるのですが、政務次官はどうお考えになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/41
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042・永田亮一
○政府委員(永田亮一君) まことにごもっともでございまして、きょう提案いたしまして、すぐに御決定を願いたいというのは、少し私どもといたしましても御無理なお願いかと思っておるのであります。ただ衆議院の方の審議もおくれまして、それと同時に地方の団体が財政上逼迫しておりますために一日も早くこの法案を上げていただいて、地方の方に財源を回したいという考えでございますので、はなはだ短時間で恐縮でございますが、できますれば本日御審議を願い、御決定をいただければけっこうだと思う次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/42
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043・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 委員長からも申し上げますが、この点につきましては、今後慎重審議するかしないかは問題は別といたしまして、従来までの経過から申し上げますと、衆議院側においては十分参議院が審議できるだけの時間を置いて相当前に仕上げてこちらに回してきておるので、当委員会の委員長の不手ぎわのためにこういうことになったので、政府ばかりの責任でもないということを島村委員におわび申しておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/43
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044・島村軍次
○島村軍次君 委員長のお言葉はわかりましたが、地方の財政が窮乏しておるのと、この法案を必ず本日上げなければならぬということとは直接の関係はないと思う。その点はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/44
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045・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 島村さんのおっしゃる通り、一日おくれれば非常な障害を来たすということはもちろんございません。しかし先ほど申し上げましたように、法案の扱いの上からいいまして、七月一日施行ということになっておりますが、おくれますとこれを修正しなければなりません。修正しなければならなくなりますと、衆議院へも戻りまして、一日二日の遅延じゃなくなってしまうものですから、その意味で大へんに無理な希望を持っておるわけでございます。おしかりになりますれば、全くその通りでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/45
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046・島村軍次
○島村軍次君 これは将来のために私は申し上げておきますが、政務次官の御答弁では地方財政の窮乏もあるので一日も早くというようなこと、それは答弁にならぬと思うのです。これは希望として申し上げておきます。
そこで昨年の入場税の総額が二百十八億である、それが施行がおくれて、そのために九・五ですか、それに九を掛けたのが百五十五億だ、地方財政の窮乏の点からいえば、これは一年に換算いたしますと、一つの問題でありますが、これは一体大蔵省の入場税に対する見積りの過大という問題もあったろうと思うし、徴収の実績というものについては私はほんとうならばうんともっと検討をしてみて、今地方財政は非常に問題のあるときであります。再建整備の問題等、赤字の非常に多い際に、入場税は大蔵省の主張したごとく、非常に徴収が十分であったかどうかということに対しては私は疑問がある。自治庁としては御不満の点があったが、まあやむを得ず国税に移管したというようないきさつもわからぬではない。そこで本来ならばこういう問題は率直にもっと数字的に説明資料として提出さるべきものであって、私はそういう意味で先に質問したら、資料はあなたの方へお配りした分に上っておるという、それを見まするというと、それだけしか上っておらぬです。これはあとで参考のために申し上げておかなければならぬと思う。私は今これは自治庁の人の資料によりますと、入場一譲与税の三十年度の見込み百三十五億ですか、それの説明が書いてあるだけなんです。そんなことは資料を見んでもわかりきったことなんです。それだけで、この法案そのものは簡単でありますが、各委員のお話しのありまするように、入場譲与税については、これは地方財政の見地からいえば重要なものだと思う。これも希望ですから、そういう問題についてはこれは審議の方は本委員会においてどういうふうな御審議になるかわかりませんが、しかしその資料は十分整えるべきであると同時に、大蔵省の一体これに関する資料なり今後の情勢を私はぜひ聞きたい。
それからもう一つ申し上げておきますが、入場税を地方で扱った時分のその徴収に当っておった総人員は幾らであったか。それから昨年大蔵省で国税移管の場合にたしか六十人かの増員があったと思うのです。そのくらいのことじゃやれんじゃないかと言ったらば、これはほかのと一緒にやるのだという説明があったと思う。そこで地方財政の窮迫の折柄、これは財政計画にも関係のあることですから、人員整理の問題と関連して、従来入場税の徴収のために府県にどのくらいの経費を要しておったか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/46
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047・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 入場税のためにどれくらいの人が従事しておるかということになりますと、実は賦課関係のものとか徴収関係のものとか、しかもそれぞれのものにおきましても入場税だけ別個に扱いませんで、遊興飲食税その他の税も一緒にやつているものですから、なかなか調査がむずかしいので、特に入場税について従事しておるもの何人と、こういうふうな資料は当時とらなかったのであります。で、なお地方財源としては、全体的に昨年府県の一般職員につきまして五%ぐらい、こういう問題もございました。しかしその他の問題もございますので、これでもっていけるという建前の下に地方財政計画というものが策定されて参つたわけでございまして、ただ入場税を新税として新しく加えるというそういう場合には当然増員をしなければなりませんので、そういう数字ははっきりわかっているのでございますが、長くやつて参りましたものを特にその部分にどれだけ従事しておったかということはかなり調査が困難でございますので、現在のところは持っていないのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/47
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048・島村軍次
○島村軍次君 そこで国税移管のために非常に能率が上ると、地方で徴収したよりは能率が上るのだということは、これは確かに大蔵省は説明しておった。そこで先の安井委員の御質問になったように、税率引き下げ等によって減収すべきものが幾らで、能率増進と言いますか、徴収が非常にスムースにいったというようなことによってカバーできたと、こういうふうな見方について自治庁ではどうお考えになっておるか。
それから地方財政の見地からいきますと、昨年税率の引き下げが行われたのですが、自治庁としてはこの入場譲与税については、税率の引き上げをやるべきであるというような御意見があるかどうか。
それからもう一つは、徴収の実績がたとえば大都市である東京都等と、これは義務教育の国庫負担にも関係があった問題ですが、一体その大都市と、いわゆる富裕府県との間の関係がどういうふうになっているのか、そういうふうな資料があなたのところに今お手元にあるかどうか。それを承わりたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/48
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049・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 入場税が国税になりましてから、特にたとえば熊本県でありますとか千葉県でありますとかいうふうな所には顕著に成績が上っております反面、東京でありますとか大阪でありますとか、今おっしゃいましたいわゆる富裕府県と言われる所、こういう所につきましては、大体において税率が引き下ったため減収になっております。こういう事情でございます。将来入場税の税率をどう持っていくかということにつきましては、全体の税と総合的に比較して考えていかなければならない問題でございますので、よく検討すべき問題であろうと思っております。なお計数的な比較は、これは御審議によりまして資料として提出するようにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/49
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050・赤松常子
○赤松常子君 この改正によりまして、実際地方財政はどのくらい潤うことになるのでございましょうか。数学的に大体でよろしゅうございますが、二、三の点ちょっと例をおっしゃってみて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/50
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051・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) この改正と申しますのは、昨年度の改正の部分でございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/51
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052・赤松常子
○赤松常子君 今度……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/52
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053・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 今度の改正では、全国で二十五億でありましたか…発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/53
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054・赤松常子
○赤松常子君 地方に潤うことになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/54
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055・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 二十五億ほど収入がふえるわけでありますから、一県当り平均して五千万円ほどふえるということになります、今度の改正によりましては。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/55
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056・赤松常子
○赤松常子君 これは三十年度及び三十一年度における特別措置としてございますが、それはそういう意味なのでしょうか。この年度だけでよろしいのでしょうか。もっと先になると徴収額がふえるというわけで、三十一年度までになっているんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/56
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057・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 入場譲与税の制度をとりましたのが昨年からでございます。今回改正を加えようとしているのが二点ございまして、三月に入ったものは翌月以降でないと渡せないのですが、それを見込みで地方団体に渡していこうとしております。これは将来ともそうやつていきたいと考えております。もう一つは国税として収入されました額の九割を地方団体に譲与する建前になっているんですが、それは今年だけは十割全額を譲与するようにしたい、こう考えているわけでありまして、これは今年だけの臨時的なものであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/57
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058・赤松常子
○赤松常子君 そうすると、その三十二年度以降そういうことをしなくてもよろしいということはどういうわけなんでございましょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/58
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059・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) これは先ほど若木さんのおっしゃったのもそういう問題に関連しているだろうと思いますが、国税として徴収したものを地方団体に一般財源として人口按分で譲与していく、その場合に全額を譲与してもいいんじゃないか、こういう考え方もあるわけですけれども、やはり国にもその税務行政上の責任を持ってもらうと言いましょうか、一般会計に繰り入れられる金額の多寡を通じて、ある程度一般会計の検討の場合にもいろいろと議論されることにもなって参りますので、その考え方をやはり将来とも踏襲をしていきたい。しかし今年だけは都道府県の財政が非常に困っているものでありますので、その一割を国としては投げ出して地方財政の財源に貢献したい、こういう考え方であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/59
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060・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/60
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061・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 速記を始めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/61
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062・森下政一
○森下政一君 どうですか、自治庁当局はね、去年入場税を地方税であったものを国税にするということについては、かなり強力な反対意見が展開されたろうと私は思うのです。ことに自治庁御当局の考え方も先刻私ちょっと触れましたように、せっかく地方自治体がそれぞれの財源として与えられたものをこの際また幾ばくもなく国税として引き揚げる、たとえその大部分が還元されて地方の財源になるにしても、その根本の精神においてさような地方税を国税に移すということは反対だというのが、私は自治庁あげての御意見であったのではないかとこう思うのです。先刻御説明のあったように税率が下げられた、ことに政府原案として出したもの以上に議員立法で下げたということが減収の大きな原因である、それは確かに税率は下ったのだから、従来地方税として据え置かれたときのことを思うと、減税になったのもやむを得ないかとも思うが、昨今の地方財政窮乏の赤字に悩んでおる状況からみれば、今日のようなことになるのでは国税に移した値打はないわけだと私は思うのです。国税にすることによって正確な徴収が行われ、しかもその大部分が地方に還元されて、少くとも従来通りぐらいの財源としての効能を現わすならともかく、赤字の原因をなしたような結果になっちゃったのでは、今日の赤字というものは国税に移した、しかも税率を非常に下げたということも地方が赤字になったということの一原因をなしておるのではないかと私は思うのですが、どうでしょうか。自治庁の考えとしては国税からもう一ぺん地方税に還元さすべきだという改正意見を出したいというお気持はありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/62
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063・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) お話しのように昨年入場税を国税に移しまして、譲与税制度をとろうという意見につきましては、自治庁としては反対でありましたが、大蔵省と自治庁と話し合った結果、最後に政府としてそういう制度をとるということになったわけであります。当時も、二十三年に国税から地方税に移管されたばかりである、しかも入場税の税務行政が非常に混乱しているかというと、国税当時よりもよくなっているじゃないか、よくなっているものをまだ大した年数がたたない、十年たっていない、六、七年ということになりましょうか、それでまた国税に移すというようなことは穏当でないのじゃないか、いたずらに税務行政をあっちへやったりこっちへやったりするだけで、かえってその間にマイナスもあるのじゃないかというような意見を申し上げておきました。その意見から言いますと、昨年国税に非常に大きな問題を投げかけながら、一たんきまってしまったものであります。そうなりましたものを、また地方税に移すということは、譲与税制度にはいろいろ意見がありますけれども、いたずらに税務行政をあっちへやったりこっちへやったりということは、昨年私どもが言いましたように、やはり今お話しの問題につきましても、甘えるのじゃないかと思います。従いまして自治庁といたしましては、入場税をまた地方税に移すという意見は現在のところ持っていないわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/63
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064・森下政一
○森下政一君 ただいたずらにじゃないのです。私の言うのは、地方に確固たる財源を与えるというふうに、それぞれの固定の財源を持つということは望ましい。これはいたずらなことじゃないので、私は実は去年これはやむを得ないかと思っておりましたことは、ひそかにそういうふうに考えておりましたことは、こうすることによってかえって地方が潤うのじゃないかという結果を予想しておったのです。ところが議員立法で税率を下げられたということは、減収になってもやむを得ないと思いますが、こんなことならむしろ地方税に還元して、もう一ぺん地方がもっと潤沢に財政事情が潤うように一つ財源として確保する方がいいのじゃないかと、こう私は思うのです。社会党の人たちは、たとえば遊興飲食税を国税に税管するなんと言ったら大反対だということは、あなた方と同じように、それぞれ地方団体が与えられておる財源を今さら国税に税すなんてばかなことはない、こういう意見が大多数です。しかも私はその社会党におって、あれを国税に移す方がいいんじゃないかというような考えを持ったというのが、先ほど私があなたに質問したゆえんなんですが、これを地方税から取り上げて国税に税すと言えば、もう大反対が業者の中から起ってくることは火を見るよりも明らかである。国税に移管しないようにというので、たとえば自由党の政調会あたりへ料理屋のおかみなんかがわんさと押し寄せたなんということは、社会党なんかには料理屋のおかみなんか来てくれやせんけれども、やっぱり自由党と同じようにその方がいいというわけで、地方に残した方がいいというわけで大反対をやつているのだけれども、なぜそういうふうに異論が民間から起ってくるかということを考えるというと、お客さんが払っている、遊興飲食税は料理屋が払うのじゃない、それをごまかしている料理屋がうまいことをやれるものだから、地方税に据えおいてほしいということが彼らの念願だということを考えると、地方に潤沢な財源を与えるために国税で峻厳に徴収して、そうしてこの大部分を地方に還元していく、特に人口に按分して還元していくなんということは、これはおそらく今日各都道府県の知事の意見を聞いても大賛成だと思うのです。たとえば大阪市で遊興するなんというような連中は大阪の市民だけじゃないですよ。近畿、大阪を取り巻いている府県の連中が出てきて飲み食いもするし、宿泊もするし、遊興もしているわけだから、何も大阪だけが潤う必要はない。これを国税に移して、そうして人口按分でこれを還元してやるなんということは私は一つの方法じゃないか、地方を潤わす方法じゃないかと思う。と言うと、あなた方の言われる通りに、一たん固定財源として与えられたものをわざわざ国に戻す必要はない、いたずらに戻す必要はないということをおっしゃることはよくわかりましたけれども、今日の実情を見れば、業者が自分のふところを肥やすために、お客さんの納めた税金で甘い汁を吸っているのではないかということは同情できない。だからやはりこういう場合においては国税に移すのも一つの方策じゃないかという工合に考えるのですが、地方財政の赤字というものを何とかしてこれを救済しなければならぬ、財源を潤沢にするという意味からいうと、彼らに固定財源を与えておくよりも、やり方によっては国税に移す方が、くどいようですが、いいんじゃないかというふうに私は思うのですがね。しかしながらそれはやっぱり地方がそれぞれ持っている方がいいのだ、ことに今度の入場税の実績を見て、国税に移した妙味なんというものは何にも出ていないということを知らされて、これによって地方はちっとも潤おっていないのだということを聞かざれると、これはやっぱりもう一ぺん地方税に還元して、地方でごまかしが行われるとか、公正な徴税が行われないということを矯正することの方が地方財源のためにはいいんじゃないかという考えを持つのです。だからいたずらにどこへやれ、どこへやれというのじゃないんですよ。地方財政を何とか潤沢にしたい、赤字を解消させたいということから、その一助にもなればという考えで、ことに年来のあなた方の主張にかなうものだと思うのだが、国は返したらいいと強力にそういう意見を自治庁が政府部内に主張すれば、われわれもお手伝いして、議員立法でもう一ぺん返せということを出してもいいというくらいに思うが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/64
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065・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) お話しの点も、地方税に移しまして増収をはかれるというなら一つの考え方だと思うのであります。しかし、一たび下げられた税率をそのままで移しましても、別段現状よりも多額の収入が得られるということは望めないと思います。そうしますと、貧弱府県に回った、人口按分で回っておった財源が富裕な府県に戻つてきまして、貧弱府県で減った財源を何によって補てんをするかという問題がまた加わってくるわけであります。そういたしますと、国民負担をふやすとかいうふうな問題にもなって参りますので、現在におきましてはそういう考えは持たない、こういう意味で申し上げておりますので、御了承願つておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/65
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066・赤松常子
○赤松常子君 ちょっとお伺いいたしますが、さっき熊本、千葉県は大へん成績がいい、そうして大阪、東京などは非常に減収とおっしゃっていますが、それはなぜ成績がよくなったのですか。またこういう大きなところの徴税方法に何か欠陥があるのでしょうか。どうして成績が悪いか、どういうふうなそこには原因があるのでございましょうか。成績がいいのはどういうわけでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/66
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067・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 国税になってから、税率が下ったにもかかわらず相当の収入を上げてきておるということは、言いかえれば地方税時代において相当把握が漏れておったと、こういうことになるのだろうと思います。税率が下ったので減収になっておるということは、従前においても適正な税務行政が行われておつたというような関連になると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/67
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068・赤松常子
○赤松常子君 そうすると、国税に移った方が結果的にはよかった、プラス、マイナスはどういうふうに見ておいででございましょうか、全体に見まして。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/68
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069・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) これは大蔵省もあることでありまするし、私だけが結論を述べることは適当でないと思います。しかしながら、入場税として得られておった収入を各都道府県に人口按分で譲与することによって、弱小の府県に補てんしなければならない財源を相当それによって補てんしようとしておる、そのことが総領において大幅な減収を来たして参りましたので、意義が非常に少いものになってしまったと思います。そういう意味においては、私は当初の意図を失ったと、こういう考え方をしております。しかし、ものは見ようでございまして、入場税を減税できたから、その面においては非常にいい結果を来たしておるのじゃないか、こういう言い方もできょうかと思いますので、それぞれの見方があるということを御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/69
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070・赤松常子
○赤松常子君 結果的に見まして、自治庁側からごらんになると、やはり地方に地方税として置いた方がよかったとお思いでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/70
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071・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) もし従来通りの収入を確保できる制度のもとで地方税でありますならば、私はその方が望ましかったというふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/71
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072・島村軍次
○島村軍次君 大臣の御出席がありましたから、重ねて希望を申し上げておきます。入場譲与税の問題は、各委員から御質疑のありました通り、地方税から国税移管にするときに相当問題があったのでありますが、これはむしろ地方の財政窮乏に対して一つのプール的な措置を講ずるということの理由で、当時われわれも賛成をいたしたのであります。ところが、その全体の額は、地方で徴収した当時は二百十八億であったにかかわらず、それが昨年大蔵省において国税に移せば税率が減つても百五十五億の確保は期し得られる、しかしそれは修正によって短期間になり、かつまたその十分の九であっても、なおそれだけ確保できると言ったにかかわらず、実際の情勢を見ますというと、必ずしもそういっていない。しかも今日財政が窮乏している際に百五十億は出なくて、二十億も少い百三十数億が財政経済計画にのるというようなしり込みの情勢になったということは根本的に非常に問題がある、こういうことで本委員会では懇談の際には、入場譲与税全体についてもっと根本的な調査を進めていくべきじゃないかという意見が多数であります。そこで本日御提案になっておる問題は、これは別途に審議いたしまして、さらにそういう問題について十分な検討を本委員会としては加える必要があるということはぜひ考えなければならぬ。しかも政府は今日地方財政の窮乏に関していろいろな措置を講ぜられておりますが、こういう根本的な問題について、譲与税制度のとられたという基本に触れずして考えられたことに対しましては、われわれは非常に遺憾に思います。それが一点。
なおかつそれから衆議院の審議がおくれたとは申しますものの、現状のものをそのままで本年度に限って、三十年度に限って別に百分の十を交付するというような法律を出された。しかも審議期間は、本日御提案になって本日直ちに決定してくれというようなことは、われわれどうしても納得できないと思うのでありますが、法律そのものは問題は簡単ですけれども、入場譲与税全般については今お触れになった点で相当に考究を要する問題でありますがゆえに、この際政府におきましては、こういう問題については十分な考えを将来持って善処していただきたい。同時に法案の取扱いについて、いま後段に申し上げたようなことは将来慎しんでいただきたいということを特に希望申し上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/72
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073・川島正次郎
○国務大臣(川島正次郎君) 予算委員会へ出席しまして、おくれて参って申しわけありませんでした。ただいまのお話しにつきましては、まことにごもっともでありまして、今年の財政計画の見積りにおきまして、入場譲与税が昨年に比して減少しておるという原因につきましては、政府委員からいろいろ御説明申し上げた通りと思うのであります。三十年度に限りまして、政府が取得するはずの十分の一を特に地方に交付するということは、大蔵大臣と私との交渉におきまして、本日の窮乏せる地方財政の現状にかんがみまして、額としては十数億で大した額ではないのでありますが、それでも地方財政を救う上に一助になると考えまして、特にそういう処置をとったのでございますが、三十一年度以降において、しからばどうするかということについて、まだ大蔵省との間に相談はできておりません。とりあえず三十年度におきましては全額地方に譲与する、こういう暫定的の処置をとったのでありますが、三十一年度以降につきましてはあらためて協議をすることになっております。この入場譲与税以外に自治庁といたしましては、相当多数の法案を本国会に提案して御審議を願うことになっておりまして、ただいま衆議院の方にそれがいろいろな事情でたまっておるのでありますが、提案のおくれたことはまことに申しわけありません。十分注意をいたしまして、御期待を裏切らないようにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/73
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074・若木勝藏
○若木勝藏君 いま島村委員の方から御希望の点がありましたが、私もそういう点を考えていたのであります。これは長官御承知だろうと思うのでありまするけれども、昨年入場譲与税法が提案された場合に、とにかくこういうことによって地方の自主財源というものが破れてくる、漸次国の方に移管されていく、これは重大問題だということで非常に反対があった、われわれも反対しておった、自治庁自身もそういう意向であったように思う。しかし大蔵省に対しては自治庁は自来弱いのです、長官も十分御存じかと思うのであります。押された感がある。たしか連合審査会で大蔵大臣も来ておられ、論議された問題であるのであります。結果としては譲与税が通つている。この問題については今も島村さんのお話しがありましたけれども、今後におけるところの地方財源、これは相当検討しなければならない。いわんや今回の税収の結果から見ても、大分思わしからざるところの結果が出ている。こういうことになりますと、今後において、長官のほんとうの腹としては、この譲与税というものに対してどういうふうにお考えになるか、この点をまず伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/74
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075・川島正次郎
○国務大臣(川島正次郎君) 昨年国会の御審議を得まして地方税から国税に移管された理由につきましては、先ほどもお話しがありましたようにプール計算をしまして、比較的富裕県からして貧弱県の方へ回し得る制度にいたしたのであります。現在の地方財政から見ると、これもまたやむを得ないことだと私は考えているのであります。従いまして、今後直ちに入場譲与税を元通り府県税にするということは即等はいたしかねるのであります。なお十分検討する余地がある問題ではないかと考えて、一応昨年の国会の御意思を尊重して、譲与税の形で今日また御審議願つているわけでありますから、御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/75
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076・若木勝藏
○若木勝藏君 そこで、ことしは地方財政の赤字の状態は一般的な問題ではないかと思うのであります。とにかく昨年においては十分の九だけ譲与しておいた、本年度に限って十分の十までやる、また一カ年分といった面からいろいろなことを考える、これは私はいいと思うのであります。だけれどもこういうこと自体が出てくるということが、すでに入場譲与税の今の制度に欠陥があるやに考えられる。だから今後におきまして、そういう問題を場当り的な解決で過ごしておいては地方の財政は重大な問題になる。こういう点を考えますので、この点もう一ぺん私は長官の確固たるお考えを伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/76
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077・川島正次郎
○国務大臣(川島正次郎君) 今日地方の赤字財政を解決しますのには、いろいろな方面から施策を施さなければならぬのでありますが、地方に確固たる財源を当てることは必要であることは言うまでもないのであります。今後の地方税法にいたしましても、また交付金制度にいたしましても、現状のままで決して地方の財政が健全化すると私どもは考えておらぬのであります。三十年度の予算を組みます際には、それらに対する処置がまだ確定いたしませんので、とりあえず今御審議願つている予算を出したのでありますが、前回も申しあげたかと思うのでありますが、極端に窮乏した地方財政の立て直しは二十年度だけではできないのでありまして、三十年度、三十一年度両年度を通じまして、根本的に機構の改革をいたしましたその上に、地方財政の健全合理化をはかりたい、こういう考え方でやつておるのであります。三十年度の予算編成に当りましては、各方面から地方財政を立て直す点について施策を施したい、こういう気持でやつておるわけであります。決して現状で満足しておるわけではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/77
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078・若木勝藏
○若木勝藏君 もう一点お尋ねいたします。御趣旨はよくわかりました。そこで譲与税制度をどうするかということは後に研究される場合もあると思いますが、もしも譲与税制度で行くとした場合に、やはり将来においては、三十一年度以降におきましては、これは今回も三十年度の暫定措置として出された十分の十を譲与するということは私はどうしても必要になってくると思う、今度の結果から見ても。この点については自治庁長官として大蔵省に対しても強い考えを持っていかなければならぬと思いますが、これはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/78
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079・川島正次郎
○国務大臣(川島正次郎君) とりあえず三十年度だけは私と大蔵大臣との間の話しをつけまして、地方へ全額交付することにいたしたのでありますが、三十一年度の問題は未解決のままになっておりますので、今後地方財政全体を見まする場合に、大蔵大臣と十分協議をいたすつもりでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/79
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080・若木勝藏
○若木勝藏君 そうすると、自治庁長官の腹としては、十分の十は譲与するという方向に持っていきたい、こういうふうに考えていいのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/80
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081・川島正次郎
○国務大臣(川島正次郎君) ただ入場譲与税だけでなしに、地方税法全体に対しまして、さらに大蔵当局と懇談を重ねまして、地方財政の健全化をはかりたい、こういう考えでいるのでございます。入場譲与税もむろんその問題の一つでありますが、ただそれ一つのみを取り上げまして問題としているのではないのでありまして、それ以外に地方財政を救う道があれば、その方で目安がつくかもしれませんが、それらもいろいろ勘案しませんと、入場譲与税だけについて三十一年度から必ず全額地方に交付するということは、私はちょっと言い切るのは、政府全体の立場から差し控えたいと思います。自治庁長官としてはどうかというと、私としては地方財政を救うには一体どうしたらいいかということに日夜苦慮いたしているのでありますが、もとよりお考えのようにいたしたいと考えておりますが、しかし全体をにらみ合せてやりたい、こういうふうに御了解を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/81
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082・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/82
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083・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 速記を起して。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/83
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084・森下政一
○森下政一君 先刻大臣がお見えになる前に、事務当局にだいぶ質疑を重ねたのでありますが、先刻若木さんの質問に対する御答弁によって、大蔵大臣とは今後のことについてはさらに強硬に話し合ってきめたいという御決意があることがわかったのですが、この入場譲与税につきまして、先刻来事務当局の説明を聞いて、また私の質問に対する御答弁を聞いて非常に私の悲観したことは、昨年いろいろ強力な反対があったにかかわらず地方税からこれを国税に移したということは、国税に移して妥当な徴収をして、そうしてその大部分を地方に還元することによって地方財政が多少とも潤沢になるのではないか、大蔵当局ではそういうような見通しを持っていたと思う。こういうふうに期待しておったのが実は何にもなっていない。むしろ考え方によっては地方財政の今日の赤字の原因をなしたのではないかというようなことさえ考えられると思うのでありますが、ことに昨年これが国税に移管されることについて自治庁はあげて反対しておられた。これは自主的財源を奪うもので、これは地方自治の要望に逆行するものだというようなお考えが強かったのですが、もう一ぺん現状のごとくんば、これを地方税に移して、地方の自主的な財源としてこれをもう一ぺん国税から地方に還元さすことの方が妥当ではないかというふうなくらいに考えるのですが、現に事務当局も、もし従来地方税として扱われておったときに上げ得たような収入を確保できるという税率を持って地方税に返ってくるならば、それが一番あるべき姿ではないかという御意見があったのですが、そのようなことまで一つ大臣の決心の中に含めて、大蔵当局と話し合おうという御決意を持ってもらえるでしょうか、これは一に地方財政救済のために私は考えることなんですが、その点承わりたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/84
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085・川島正次郎
○国務大臣(川島正次郎君) 昨年地方税から国税に移しました大きな理由は、これはプール計算しまして、ややともすると富裕県に片寄っておる地方税の収入を貧弱県に交付するようにしようということだと思うのでありますが、これは確かに現在の地方財政全体を見ますると、必要なことなんでありますが、お話しの点もわかるのでありますけれども、そういう点も一つにらみ合せまして根本的に今よく検討いたしております。ここで直ちに自治庁長官といたしまして、再び地方税に移すということをお答えする段階にはまだないのであります。十分熱心に検討いたしてみることだけは、はっきり申し上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/85
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086・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 他に御質疑はございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/86
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087・伊能芳雄
○伊能芳雄君 今年の百三十五億、財政計画に出しておるこの百三十五億は、二十九年度の実績から見て自治庁も納得して、このくらいは確かに入るという自信があるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/87
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088・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 先ほど申し上げましたように、実績を伸ばしまして、それに一ヵ月分を加算した金額でございまするので、漸次税務行政もさらに伸びていくことでございましょうし、消費の増等を勘案いたしまして、それだけ入ると、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/88
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089・伊能芳雄
○伊能芳雄君 昨年は一割の徴税費を一応大蔵省が保留した、今年はそれを投げ出してしまって全部よこす、これは地方財政に対してはそれだけありがたいわけだけれども、今度は裏を言うと、一割徴税費を取るということは、税務職員にすれば、一応われわれが取ってやって国にも幾分か入るのだという気持がある。今年は全部地方のために取ってやるのだ、この金は全部今度はのしをつけて地方に行ってしまうのだという感じが、税務職員が徴税する上において熱意を失わせるのじゃないか、こういうことを考えたのでありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/89
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090・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) お話しのような問題もございまして、全額地方へ譲与する制度はさしあたり今年度だけの問題にいたしておるのであります。大蔵当局に聞きますと、当時そういう点を心配したけれども、案外国の税務機関は地方の収入だ国の収入だということにかかわりなくやつておる、こういうことを言っておるのであります。しかし制度の問題として考えます場合には、なおよく検討しなければならないので、現在のような臨時的な制度として提案いたしておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/90
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091・伊能芳雄
○伊能芳雄君 去年は百五十五億というのは国会の方から保証をつけたわけです。今年の百三十五億というのは何も保証はないので、これだけしか入らぬぞというように、そういうことに考えなければならぬのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/91
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092・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) お話しの通りでありまして、逆にまた百三十五億よりもさらに上回った収入が得られまする場合には、上回った部分をそのまま府県に譲与できる建前になっております。百三十五億ということは一応の見込みでありまして、これを若干上下すると思うのでありますが、上下はいたしましても大した金額じゃなかろうというふうに見込んでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/92
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093・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/93
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094・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 速記を始めて。
それでは大臣御退席を願ってけっこうでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/94
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095・森下政一
○森下政一君 奥野さんにもう一つ聞きたいのですがね。今大臣が言うように、去年これを国税に移したのはプール計算で、そしてまあ富裕府県のようないろいろな入場税のとれる施設のある所はいいが、これが全くない所はほとんど入場税の収入なんかで潤うていない、そういう所に均霑させるというのは、いい制度だというので移した、たしかにそうだと私は思うのですが、そのために財政的に救われたという所がありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/95
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096・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 当初のように二百十八億円の収入を上げられるという場合には、正確には覚えておりませんが、独立税でやった場合よりも収入のふえる府県が三十くらいあったのじゃないかというふうに思っております。今度のように収入が減つて参りますと、そういう府県はごくわずかな団体にとどまる、こういうことになって参るわけであります。現在百三十五億円を基礎にしてそういう計算はいたしておりませんけれども、それは計算をしてみれば出ると思います。なお二百十八億円という数字につきまして、先ほどどなたでありましたか、従来地方団体が収入としてた金額だとこうおっしゃったようでありますが、私はそう申し上げているのじゃございませんので、二十九年度地方税であればどれだけ収入が上げられるか、その際に政府部内で検討しました結果、二百十八億円という数字を得たわけであります。国税になってもこの二百十八億円は確保する、税率を下げても確保できるからこういう政府案として国会に提出したわけであります。よけいなことでありますが、一応正確に申し上げると、そうであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/96
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097・森下政一
○森下政一君 そうするともちろん二百十八億の収入になったという場合とそうでない場合とはまるっきり立場が違ってくるというのはよくわかるのですよ。現在の実績から判断してみて、どこか地方税であったときに比較して、より恵まれておるというような所がかりにわずかにもせよあるのかどうかということです。そんなことの調べをなすったことないですか。もしたくさんの収入があるときなら、従来通り二百幾らも収入があるのならあなたがおっしゃるように三十数県が恵まれる、それはそうでしょう。しかし実際はそうでなくなったのだから、しかもなお何か恵まれておる所がありますかということが、私の質問です。収入が、税率が減つて少地方税であった場合よりはうちの県は恵まれておるなんというのがありますかというのが私の質問です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/97
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098・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 少し的をはずれているかもしれませんけれども、現在の地方団体の一般財源は地方税法による独立財源、これがまあ基本的なものだと言わなくちゃならぬ。その上をさらに大ざぱに地ならしをいたしておりますのが譲与税制度による財源だと思います。これは一種のまあ調整財源だと思います。第三に、そうやってなお足りない団体にだけ地方交付税制度で足りない財源を保障しておる。保障財源と言えるかもしれません。地方財政の財源として考える場合に、地方交付税として与えられるよりは譲与税財源で与えられる方がどちらかと言いますと、自主的な性格が強いと思います。譲与税財源で与えられるよりは純地方税で与えられます方がはるかに自主的な姿は強いと思います。従いまして、また入場税が譲与税制度をとる結果収入がふえる、収入がふえただけは逆に先ほどの地方交付税の収入が減つて参ることになります。しかしそれでもまあ地方交付税財源が与えられるよりは、入場譲与税で町源が与えられる方が自主的な性格が強いのじゃないか、自分の財源という感じが若干強いのじゃないか、こういう感じは持っております。そういう面での違いはあるかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/98
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099・森下政一
○森下政一君 私のお尋ねしているのは、そんなあなたの言うようにむずかしいことを聞いているのではない。たとえば岩手県なら岩手県、かりにそういう県が従来地方税としてとっておったときの収入と、それから現実は国税になって、日本全体からみれば地方税であったよりは収入が減ったわけです。減ったけれども、岩手県なら岩手県に対しては還元されているわけなんでしよう、入場譲与税によって。その収入と比較してみて、今度の方が地方税としての入場税収入よりは余計もらえているのがあるかというのが私の質問です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/99
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100・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) やはり弱小の府県におきましては、地方税としての入場税収入よりも人口按分で得られる入場譲与税収入の方が多い団体がございます。ただどれくらいになるかということは一つ計算をした上にさしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/100
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101・森下政一
○森下政一君 これは調べられたことないんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/101
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102・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 百三十五億円を基礎にしての計算はやっておりませんから、必要のないことじゃないかと思っておつたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/102
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103・赤松常子
○赤松常子君 さっきね、大へん成績がよくなったとおっしゃって、熊本地方をおあげになりまして、なぜ成績がよくなったかということを申しましたときに、今まで地方税として取り立てていた時代に把握できなかった部分が、国税として徴収してはっきり把握できたからだとおっしゃいましたね。そうすると地方税として把握できなかったそういう場合に、何かそこに盲点があるか欠陥があると私思うのでございますが、これが地方税、国税との差となる私は財源の問題がそこに含まれていると思うんでございますね。そういうことはほかの例もたくさんございますでしょうか。地方が非常に赤字財政に苦しんでおるところなんか、そこに税の徴収方法に何か抜け穴というか、盲点というものがある結果なんでしょうかとも思われるのですが、そういう点はどういうふうにお考えでいらっしゃいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/103
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104・奧野誠亮
○政府委員(奧野誠亮君) 地方税でありますと、地方団体がその税務行政というものを自主的に決定していきます結果、ある団体においては減免の範囲を広げるとか、他の団体においてはそういう面におきましても強い態度をとってゆく、あるいは徴収猶予につきましてもいろいろ差はあろうかと思います。ことに現在でいいますと、遊興飲食税等につきましては、その差はかなり激しいのではないかというふうに思っております。しかしこのことが地方財源の不足の主要な原因になっておる、こういうふうなところまでは問題はきていないというふうに思っております。もちろん歳出の点につきましても、地方団体ではかなり施設をよけいやつておる所も、必要な施設をやつていない所もございまして、全体の財政運営としては差がございます。税の問題がたまたま地方税だから非常に悪くてこれが地方財政に影響する、そういう問題ではないというふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/104
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105・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 他に御質疑はございませんか。——御発言がなければ、質疑は終局したものと認めて、これより討論に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/105
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106・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 御異議ないと認めて、これより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
別に御発言もなければ、討論は終局したものと認めて採決に入ります。入場譲与税法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の諸君の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/106
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107・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
なお前例によりまして、本会議における委員長の口頭報告の内容、報告書の作成等につきましては、便宜委員長に御一任願うこととして御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/107
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108・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 御異議ないと認めて、さよう決定いたします。
それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。
多数意見者署名
西郷吉之助 伊能 芳雄
石村幸作 安井 謙
岸 良一 島村 軍次
高橋進太郎 森下 政一
若木 勝藏 小柳 牧衞
深川タマヱ 赤松 常子発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/108
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109・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) ちょっと速記をとめて。
午後零時四十九分速記中止
午後一時二分速記開始発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/109
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110・小笠原二三男
○委員長(小笠原二三男君) 速記を起して。
本日はこれにて散会いたします。次回は来週火曜日にいたします。
午後一時三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102214720X01419550630/110
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