1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十二年四月十六日(火曜日)
午前十時三十九分開会
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委員の異動
四月十二日委員大河原一次君辞任につ
き、その補欠として中村正雄君を議長
において指名した。
本日委員中村正雄君及び西田信一君辞
任につき、その補欠として大河原一次
君及び石坂豊一君を議長において指名
した。
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出席者は左の通り。
委員長 中山 福藏君
理事
石井 桂君
岩沢 忠恭君
田中 一君
委員
稲浦 鹿藏君
石坂 豊一君
小山邦太郎君
斎藤 昇君
中野 文門君
内村 清次君
北 勝太郎君
村上 義一君
政府委員
建設政務次官 小沢久太郎君
建設省道路局長 富樫 凱一君
建設省住宅局長
事務取扱 鬼丸 勝之君
事務局側
常任委員会専門
員 武井 篤君
説明員
建設省住宅局建
築指導課長 小宮 賢一君
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本日の会議に付した案件
○高速自動車国道法案(内閣提出、衆
議院送付)
○道路整備特別措置法の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○建築基準法の一部を改正する法律案
(内閣提出)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/0
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001・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ただいまから委員会を開会いたします。
委員変更の件を御報告申し上げます。四月十二日大河原一次君が辞任され、補欠として中村正雄君が指名され、また本日中村正雄君が辞任され、補欠として大河原一次君が指名せられました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/1
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002・中山福藏
○委員長(中山福藏君) つきましては、高速自動車国道法案、道路整備特別措置法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題に供します。
まず高速自動車国道法案の質疑を行いたいと存じますが、便宜第一章から順次章ごとにお願いいたしたいと存じます。御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/2
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003・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと存じます。それでは第一章について御質疑のおありの方は御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/3
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004・田中一
○田中一君 きょうは建設大臣はどうしました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/4
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005・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 本日旅行中で、金曜日に帰ってくるということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/5
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006・田中一
○田中一君 政務次官に伺いますが、この本法案の付則第八項に国土開発縦貫自動車道建設法の改正を企図されておりますが、これは先月二十六日に撤回したのでありますけれども、この高速自動車道の予定路線の策定というものは建設大臣、運輸大臣がやる、縦貫自動車道の方は御承知のように総理大臣がやるということになっておるのです。国土開発縦貫自動車道と高速自動車国道とは同一のものであるという答弁は先般道路局長から伺いました。従ってわれわれは高速自動車国道というものは、縦貫自動車道が幹線となって持たれるものであろうと考えております。そういう場合には、総理大臣がその予定路線の決定をするわけですけれども、その間の高速自動車国道法との関連は、予定路線の決定に関する関連性はどういう工合に調整をしていこうという考えを持っておるか、伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/6
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007・小沢久太郎
○政府委員(小沢久太郎君) 国土縦貫自動車道とそれから高速自動車国道との関係でございますが、ただいま田中委員が言われましたが、国土開発縦貫自動車道が幹線であることは、われわれもそう考えております。それから関連性の問題でございますけれども、これはやはり全国を一つのものと見まして、先ほど申し上げました国土開発縦貫自動車道を幹線といたしまして、そのほか主要な経済準備を進めまして、ほんとうの日本の大事な自動車国道を作るというふうな意味合いから、両方とも一緒に考えて国道網を結成したい、そういうふうに考えておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/7
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008・田中一
○田中一君 どうもはっきり聞きとれなかったので、もう一ぺん質問するわけなのですが、衆議院の委員会においては瀬戸山委員、また二階堂委員等の質問に答えて、建設大臣は、将来国土開発縦貫自動車道の予定路線の決定というものは、運輸大臣と建設大臣が主務として担当するというふうに法律を直そうというような考え方を表明しているように聞いております。従って、もし政務次官から同じそのような答弁があるならば、その間には何ら調整する必要もないという結論になるわけなのですけれども、そういうような考え方を持っておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/8
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009・小沢久太郎
○政府委員(小沢久太郎君) 大臣がこの前衆議院におきまして、国土縦貫自動車道の方も将来運輸大臣あるいは建設大臣が予定路線を決定するというふうに申し上げたそうでございますが、役所としてはそういうふうに考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/9
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010・田中一
○田中一君 もしもそのような考えを今持っていたならば、少くともこの法律案に織り込んだ付則第八項というものは抹殺されておりますけれども、その精神は生きておるということになりますれば、委員長にお願いしたいのは、総理大臣もここにお呼び願いたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/10
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011・中山福藏
○委員長(中山福藏君) それじゃ田中君にお願いしますが、総理大臣に対してはただいま交渉中でありますから、残余の、その余の質疑を一つお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/11
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012・田中一
○田中一君 結局総理の腹を伺わなければその点はわからぬわけです。少くとも閣議において高速自動車国道法でこの国土開発縦貫自動車道建設法の八項の点を削除するという考えがあったならば、現在持っておるならば、衆議院における建設大臣のそういう発言はありようがないと思うのです。それは当然法律案の提案権はむろん政府が持っておるのでございますから、次国会においてその意思表示をなすべきものであって、ごらんのようにこの二つの同じ目的を持つこの法律案の審議に当っては、相当衆参両院とも委員会の審議に難渋を来すことは事実でございます。それをようやくここに軌道に乗せたというにかかわらず、まだ付則第八項に盛ってあるところの精神は、高速自動車国道法という法律案の審議の過程においても、なおかつそのような発言をするということになりますと、これは単なる与党の委員と建設大臣との質疑としては看過できない問題だろうと思うのです。多数を持っておるから一応引っ込めたけれども、次にはこうするのだというのと同じような、どうかつ的な意思から出るものであると、われわれ少数党の社会党はそういう感じを受けるわけなのですけれども、こういう点については今総理大臣、が見えたら総理大臣の意図も十分聞きたいと思いますから、もしできるならば、政務次官は間違った答弁をなさらないように、さっそく総理大臣のところへ行ってよく答弁を打ち合せていらっしゃい。そう老婆心ながら申し上げる次第なんです。今のような形でこの法律案を押し通すということになりますと、今のような考えを持っていながら、ここにきてこの法律案の成立がやはり困難を来たすのではないかという気持を持つものですから、やはり慎重に答弁はしていただきたいと思うのです。これは建設大臣が旅行中で、おらぬそうですから、政務次官の発言じゃないから、政務次官には追及をいたしませんけれども、総理大臣が見えたときに、総理大臣との打ち合せばよく十分にしてきていただかぬと、いたずらな紛争を続けるのじゃないかと思いますから申し上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/12
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013・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ちょっと田中君にお伺いいたしますが、そういたしますと、よく打ち合せてからというお言葉があれば、本日総理大臣がお見えになって、果して的確なあなたの御満足のいくような答弁が、打ち合せ前にあり得るかどうかということは一応疑問のようにも考えますが、やはり当日呼ぶお考えですか。ちょっとお伺いしてみたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/13
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014・田中一
○田中一君 この提案された高速自動車国道法の中の付則第八項というもの、これは削除して修正をして提案されているものを、責任ある大臣の発言としては、この意思はまだ捨てないのだという意思の表現しいうことはこれはあり得ないのです。従って、せめてもこの法律案の審議中は、これは削除して現在のところそういうことは意図がございませんというのが当然なんです。何がために削除したか、しないという意思をかためて削除したはずなんです。従ってこの法律案の審議中は少くともただいまのところこういう意思はございません、八項に盛られたような改正の意思はございませんという答弁が正しいのじゃないかと思うのです。この法律案が通ってしまったあとは、これは情勢の変化によって変えるかもわかりませんという発言はあり得ると思う。少くともこの法律案の審議中においてそのような発言をなすことは、われわれはすなおに受け入れることができないと考えるのです。従って総理から、これに対する閣議決定なり、この削除の決定の状況なり、総理大臣の意思というもの、むろんこの縦貫自動車道というものは総理大臣が決定するのですから、総理大臣、が当然知っておるはずですから、総理大臣が変える意思があるならば別の問題ですが、この法律案審議中において、衆議院におけるような発言があったとするならば、これは重大な問題だと思うのです。従って委員長の御質問ですが、その意図が明らかにならぬとこの審議は継続できないのじゃないか、こういう見方を私は申し上げたようなわけなんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/14
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015・岩沢忠恭
○岩沢忠恭君 ただいま田中委員の発言によって、衆議院における建設大臣の発言三会々のあれですが、これは一つ衆議院の速記録を取り寄せて、どういうようなことをはっきり言うたのか、これを調べてみないと、ただ—田中君がどういう聞き違いがあるかもしれない、またその通りかもしれませんから、それには念には念を入れて、重大問題ですから、一つお取り調べ願いたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/15
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016・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ただいま岩沢委員から御申し入れの件は、委員長において一応取り調べるということにはいたします。が、それにつきまして何か田中君、御意見がありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/16
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017・田中一
○田中一君 どうぞそうしていただきたい。そうして私もはっきり—そばにおったわけではございませんけれども、今、政務次官もそれを肯定なすったわけですから、その問題ははっきりしたいと思いますから、さっそく一つお調べ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/17
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018・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 承知いたしました。
ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/18
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019・中山福藏
○委員長(中山福藏君) それじゃ速記をつけて下さい。
ただいま総理大臣の方から、田中委員の要求に対して返答が参りましたから御報告申し上げます。
総理大臣は、午前中はメソジス・オーストラリア首相が会見に来られる。午後はイラン文化協定に調印されるそうであります。三時からは本会議にメソジス首相が来院されるということになっておるそうであります。この間に参議院の外務委員会から要求があるけれども出席できないというような状態にあるそうであります。従って本日の出席というものはできないと、こういう御返答でありますから、御報告申し上げておきます。
つきましては、ただいまの部分を除外したほかの点について御質疑を継続できませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/19
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020・小沢久太郎
○政府委員(小沢久太郎君) 先ほど衆議院において建設大臣の発言が問題になっておるわけでございますが、これはまあ私のそんたくするところによりますと、この第八項で修正するということを削除したわけでございますが、
いろいろやっておる分につきまして、調査費の問題、いろいろの問題でうまくいかなかったような場合には修正したいと、そういうような意味じゃないかと私はそんたくするわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/20
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021・田中一
○田中一君 高速自動車国道の路線の決定というものと、国土開発縦貫自動車道の何の決定というものとが、決定する責任者が違うんです、御承知のように。ですからそのところはこういう工合に円滑に調整をとってやるんだという答弁があるならば、それでも私は認めていいと思うのです。ただそういう表現でちっとも変りないと思うのです。今のように付則第八項というものの削除は不本意だというような発言になりますと、これはちょっとそのままじゃ困るのであって、だからもう少し表現を変えてくれればいいと思うのです。この法律案が通ったあとでもって政府の意思をどう変えても一向差しつかえないと思うのです。しかし今の場合、建設大臣おらないんだから何とも言えませんけれども、まあ一つ斎藤さん、記録がついていますから、何かそれを打開するようなことを、与党の責任で一つ進行するようにして下さい。もし政務次官並びに道路局長がいけないなら。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/21
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022・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 委員変更の件を御報告申し上げます。
ただいま西田信一君が辞任され、補欠として石坂豊一君が選任せられました。
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023・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ただいま田中君の御発言に対して政務次官から何か御発言ありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/23
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024・小沢久太郎
○政府委員(小沢久太郎君) ただいまも申し上げました通り、政府の意思をそんたくいたしまして、将来調査費等の関係につきまして不都合が生ずるようなことがあったならば、将来変更するようなことも考えていいのではないかというようなことを発言したんじゃないかというふうに、私はそんたくするわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/24
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025・田中一
○田中一君 国土開発縦貫自動車道法と高速自動車国道法とは、不可分のものであって、当然これは事業の進行とともにこの範囲内に入るわけなんですけれども、ただ計画路線の決定などというものが、やっぱり二つになっておるということに対する調整の方法をどうするかということだけを伺ってるんですから、その点について間違いのないように運営をするんだということだけで、私は満足してもいいと思ます、当面。しかしそれを現在われわれの方に提案されている—一つは提案された、一つは提案されているこの問題について、これでは困るのである、こっちの方を考え直すんだというならば、即刻またお出し願いたいと思う、そういう意思があるならば。そのところはどうも腹と口が違うということになると、これはわれわれまともに審議をしている当委員会としては見のがすことはできないと思う、従って南條建設大臣が参議院において国土開発縦貫自動車道法の審議の中で、十分にその点に対する発言をなすっておりますが、その発言を引用して衆議院におけるところの今の、不本意などという発言は…という意味でこうだというような説明を、もし政務次官ができなければ、与党のだれかが発言して説明すればいいんだ、質問する形で。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/25
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026・斎藤昇
○斎藤昇君 付則第八項削除の問題については、かねて縦貫道路法審議の際に、建設大臣が説明をしておられました通り、今日縦貫自動車道法案は議員の提案であり、それが審議中に政府が修正案を出すということは、いかにも道をはずれたような感があるし、また今今日の段階では、縦貫自動車道法案の路線の決定の調査もまだこれから緒につこうとするときである、従って今日段階では、運輸省その他と調整をはかって調査を進めるということは事実上できるように思う、またそういうふうに努力をしてみたい、しかしいよいよ実施の段階になってみて、どうしても工合が悪いという場合には、また修正をお願いすることがあるかもしれぬけれども、しかしできるだけ事実上の運用でやれるだけのことをやってみたい、こういうような御説明だと私ども聞き、それを了解しておったのです。従って今後一切こういう修正は考えないというようにはもちろん聞いておりませんけれども、必ず修正をするんだということを条件にして、私どもは賛成をしたというわけでもない。それは今後の通常に待って、そして修正が必要であるかどうかということを決定しよう、こういう御答弁だったと私どもは考えておりますが、その点は衆議院において建設大臣が答弁をせられました不本意であると言われた事柄は、参議院の国土縦貫自動車道法案審議の際に説明されたのを私たちが聞き、私どもがそれを信じて賛成をした、それと、その後において内容が変ったのかどうか、その点を一つはっきりと言明して下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/26
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027・小沢久太郎
○政府委員(小沢久太郎君) この問題につきましては、付則で変えるというのを削除いたしましたのは、参議院におきまして国土縦貫自動車道法というものはまだ審議中でございますので、この自動車道法で変えるということは不穏当であるというようなことで撤回したのでございまして、ただいま斎藤委員が言われましたように、調査等の問題についていろいろ問題はございます。ございますが、これをもって善処いたしまして、そしてやっていく。そして、将来もしも、不都合な点があるならば、これを修正を考慮するというようなことを大臣は申し上げたと私はそんたくするわけでありまして、将来必ず修正するというようなことを申し上げたんではないと思います。ただ問題としては、このままでどうしてもできないような場合がありましたら、将来は考慮しなければならぬというふうに大臣は申し上げたというふうに私はそんたくするのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/27
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028・斎藤昇
○斎藤昇君 それではただいまの大臣のお考えは、将来どうしても先般通過をした国土縦貫自動車法そのままであった場合に、運営に非常に困難を来たした場合にはお願いをする、そういう意味で今後修正を一切お願いしないんだというような意味ではないと了解してよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/28
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029・小沢久太郎
○政府委員(小沢久太郎君) ただいま斎藤委員が言われましたように、今後は修正しないんだということでもございませんし、将来もしも運営上支障が来たしました場合には、またお願いするというような意味だと私は解釈しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/29
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030・田中一
○田中一君 まあ建設大臣もおられぬから、斎藤委員の質問と政府の答弁との問に、一応参議院においてかつて審議中の答弁がもとになってあのような発言をされたということで一応了解いたします。従って、総理が来ても来なくてもけっこうですから…。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/30
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031・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/31
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032・中山福藏
○委員長(中山福藏君) それでは速記を起して下さい。
それでは、本案の質疑はこの程度にいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/32
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033・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 次に道路整備特別措置法の一部を改正する法律案の質疑に入ります。順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/33
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034・田中一
○田中一君 高速自動車道は、大体道路公団にのみ実施させようという考え方でおるのか、あるいは直営で、直轄工事として地建等を優ってやられるのか。大体どんな考えを持っておりますか、現在の状態では…。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/34
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035・小沢久太郎
○政府委員(小沢久太郎君) 高速自動車道路は、原則といたしましては国道といたしまして国がやるわけでございますが、有料道路としていたします場合は公団がやるわけでございます。現在のところといたしましては、有料道路として公団にやらせるわけでございますが、これを国道といたしまして無料でやるような場合には、直轄でやるというようなことになっておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/35
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036・田中一
○田中一君 国土開発縦貫自動車道は有料ですか、無料ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/36
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037・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 国土開発縦貫自動車道は、北海道から鹿児島まであるわけでございます。このうち有料で実施しなければならぬと考えております部分もございますが、しかし全線にわたって有料ということは考えておりませんで、中には無料で実施すべきものがある、かように考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/37
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038・田中一
○田中一君 どうも無料公開の原則というものは、財政計画の変更から非常に重要な道路というものは有料道路になるという考え方は、まああまり好ましくないと思うのです。ことに観光道路とか何とかいうものはまだこれはいいとしても、重大な交通、産業開発というような点から見るところの道路は、どうも道路公団の施行になり、従って有料道路になるという傾向は好ましくないと思うのです。
そこで、大体計画しようとする地点はどこからどこまでを考えているのか、前の委員会でも伺ったのですが、どういうところを考えて、こういう場合には有料道路である、従って公団がやるのだ、こういう場合にはむろんこれは直轄工事として国がやるのだ、従ってその部分は無料公開だというような点について、せんだってもくどく例示してくれということを申し上げたのですけれども、それはまだはっきりいたしませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/38
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039・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) ここ数年間に考えられます高速自動車国道が、おそらく東京—神戸というようなことになろうと考えております。ここ数年の間は道路整備の費用も一般の財源で自動車国道をまかなうということは考えられませんので、この部分につきましては有料道路と考えなければならないと思っております。しかし高速国道がだんだん北あるいは南に延びるということになりますと、これは必ずしも有料道路として適当な所ばかりではないのでありますから、こういう部分につきましては補助金を相当額入れるなり、あるいは無料公開の高速自動車国道にするという考え方で実施いたさなければならないと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/39
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040・田中一
○田中一君 これはむろん営利的な目的でもって道路を作るという場合に、これは例の十国峠のようなものはやはり自動車専用の高速自動車道路として指定をするわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/40
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041・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 有料道路のほかに一般自動車道があるわけでございますが、十国峠の道路は一般自動車道であるわけでございます。これは道路運送法に基くものでございますが、こういった道路もだんだんにできて参ることと思いますが、これはこの法律によるのではなくて、道路運送法によって実施されることになるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/41
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042・岩沢忠恭
○岩沢忠恭君 この高速道路の網は事前に設定するものであると思うのですがね、今の答弁によると、大体高速自動車国道というものは有料道路かある議会でこれを鉄道の路線の認可をする場合と同じような方法で民間の出願を処理させると、こういう方法でもっていくのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/42
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043・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 高速自動車国道の予定路線をきめます際には、一般自動車道との調整を考慮してきめることになっておるわけでございます。従いまして、一般自動車道によるものが現実に考えられておる所は高速自動車国道の予定路線からはずすわけになるのでございますけれども、高速自動車国道の幹線になる部分は私企業には無理ではないかという考えでおります。ただ枝線等で私企業に実施させるのが適当であるというものがあります場合には、その部分を予定路線からはずすという考えでおります。また予定路線としてきまりましたものでも、将来それが高速自動車国道として適当でないと判断されました場合には、変更いたしまして予定路線からはずすということも考えるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/43
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044・岩沢忠恭
○岩沢忠恭君 今の答弁によると、どうも高速国道というものに非常に重点を置いて、それが常に国なりあるいは公団でやるというような方針でおるのだけれども、しかしこの高速道路というものは時代の要求によってできるだけ早く全国的に敷衍するという趣旨からくれば、国もやるし、あるいは公団もやるし、あるいはまたその路線を国が一般民間に開放してできるだけ早くやらせると、こういう方針を立てなければどうもおかしいじゃないかと思う。今とにかくそういうようなものはどうも第二義的に考える、私企業に対する出願については第二義的に考える、こういう考え方は改めたらどうかと思うのですが、どうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/44
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045・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 申されました通りと考えます。一般自動車道もあわせて全体の道路網の整備をすべきものと考えるわけでございますが、予定路線というものがきまって参りますと、この予定路線を建設に移さなければならぬわけでございます。で、予定路線というものを全国一ぺんにこれをきめるということはなかなか困難と思うわけでございますが、予定路線にならない前でありますれば、私企業がこれを実施して差しつかえないわけでございます。ただその私企業を第二義的に考えておるということでございますが、実は高速自動車国道の幹線になるような分は、管理者が途中でかわるというようなことは不便でございますので、さきに申し上げたように幹線については私企業はとらないという方針であることを申し上げたわけでありますが、一つには予定路線のきめ方、それから予定路線も建設に着手しなければならぬ分からきめて参りますので、その辺の調整は可能であろうと考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/45
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046・岩沢忠恭
○岩沢忠恭君 そうすると、この高速自動車国道というものは、路線選定については審議会にかけることはもちろんこの法律になっておるのですが、路線は全国的な網でなくて、ただ必要なところだけをまずもって一本一本やる、こういうことなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/46
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047・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 先ほど申し上げましたことで多少足らない点もあろうかと思いますけれども、全国一度に予定路線をきめることは非常に困難であろうということを申し上げたのでございますが、といって一本ずつきめようという考えでもございません。と申しますのは、高速自動車国道はやはり道路網の整備として考えられるべきものでありますから、ある程度の延長と面積とを考えなければならぬと思うわけでございます。ただそれが全国一ぺんに予定路線をきめてしまうかということになると、それは非常に困難であろうという考え方でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/47
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048・岩沢忠恭
○岩沢忠恭君 そこで措置法によると大体公団でやらすというのが原則になっておるのですが、なっておるけれども、その公団のやり方というものは、きょうは公団の人がいないから何しませんけれども、やり方というものがどうもせっかく何十年来内務省、建設省以来から建設省における地建の建設力というものをほとんど利用しないという傾向があるのですが、この点は監督官庁である建設省が公団に対する建設省の地建の建設力をどういうふうに利用するとか、あるいは利用しなくても公団の独自の裁量によって、大手筋とかあるいは業者によって建設をやらそう、こういうような点の考えはどうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/48
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049・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 公団は地方建設局の建設力を利用してやっておるのでございますが、ただ地方建設局といたしましても、余力のある場合にはその委託を受けられるわけでありますが、従ってその建設力は公団に対しては相当制限されることになるわけでございます。ただ公団の力を増すためには建設省としても十分に人事等においても考慮をいたしておりまして、できる限りの配慮をいたしておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/49
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050・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ほかに御質問ありませんか。——御質問なければ、これはこの程度にとどめます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/50
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051・中山福藏
○委員長(中山福藏君) この際、建築基準法の一部を改正する法律案を議題に供します。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
前回の委員会におきまして、社会党の態度決定のために建築基準法の一部を改正する法律案を今日に持ち越してくれということでございましたが、田中委員から御発言がありますれば御発言を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/51
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052・田中一
○田中一君 この法律案は簡単なものなのですが、道路上を横断して通路を作るということに対する政令の案といいますか、これが出ておりますが、これに対して一つ御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/52
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053・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) 政令で定める建築物ということでございますが、これは道路の上空に設けられる通路である建築物というふうに考えておりますが、単に道路である建築物ということのみでは少し幅が広過ぎるんじゃないかということで、実は法律の頭から除外されるものが公益上必要なものということになっておりますので、次の段階におきましては、やはりある程度の公益性を持ったものというふうに考えておりまして、その意味で、通路でありましてももう少し限定して参りたいと考えて、お手元に差し上げましたような案を考えておるのであります。
この案にありますように、三つのグループに考えておりますが、一つは学校、病院等の建築物に設けまして、生徒とか患者等の通行上の危険を防止するためのものと、もう一つは多数の人が通行するものであるか、あるいは多量の物品を輸送する工場等の場合を考えておりまするが、そういうもので、しかも道路の交通の緩和に寄与するもの。第三といたしましては、建築物に設ける避難施設に該当するようなものというふりに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/53
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054・田中一
○田中一君 これに対して道路局長は道路行政の面からどういう割り切りをしておるか、それを一つ御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/54
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055・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 道路の上空を通路が占用するという場合でございますが、この道路の占用につきましては、交通に支障がなければ占用を許してよろしいという考え方に立っております。今回の建築基準法の改正でも道路の上空を横断し、また縦断する通路ができるようになっておるわけでございますが、道路の面から考えますと、この占用によって交通に支障がなければ、かような通路は許可して差しつかえないもの、というように考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/55
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056・田中一
○田中一君 横断はわかりましたが、縦断の場合はどういう形で実施をする意向ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/56
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057・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 縦断の場合につきましては、建築物から道路上に出て参ります建築物というのは、この横断の場合は道路を全部横断してつながれる場合があるわけでございますけれども、縦断の場合につきましては、幅はそうたくさんは出ないものと考えるのであります。また出ましてそれが道路の交通に支障を及ぼすようなものであれば、それは適当でないと考えるわけでございますが、道路に支障を及ぼさない範囲でありますれば、建築物から出まして道路を縦断して通路ができるということは、差しつかえないものと考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/57
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058・田中一
○田中一君 たとえば、私は東北の方ですが、東北の方ですと、雁木とか、こみせとかいう雪の積ったときの通路がございます。こういうものは全部その車道と歩道の間に柱を建てて、屋根を建てて道路にしておくというのですけれども、今度これを縦貫する通路という見方をしますと、これは構造上どういうような形のものを施行令の一部改正でもって実施するかという点なんですが、御承知のように通牒で、道路局、住宅局、それから警察庁、消防庁等がともに各商業区域の道路の上にアーケードを作っておるということも通牒でそれを御承認になっておるように聞いております。そこで今度、やはり歩道上に建築物をもって通路として、二階にも三階にもその通路とする部分を認めるということになりますと、構造の面からいってどういう形になるか。それからたとえば五メーターの歩道の場合には可能なる範囲は何メーターなのかという点です、柱が立っていいのかどうか。柱は、無論もし五メーターの中で二メーター半ということが出るならば、柱が立っていたらじゃまですから道路にできません。車道と歩道との間までその構造物を許すのかどうかという点についてはどの程度の基準を考えておるか。これはまあ住宅局の方で技術的に考えられる程度ということになるでしょうけれども、その程度はどんなものでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/58
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059・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) お話にございました東北の雁木のようなものですが、今度この基準法の改正がございますと、あの雁木の屋根が道路になって、その上にまた屋根がかかるというようなものが考えられるわけでございます。もっとも道路として必要な構造上の基準が定められなければならぬわけでございますが、そういった、要するに二階建の雁木のようなものができてくることになろうと思うわけでございます。またお話にございましたどの程度出せるかという問題でございますが、これは建築の方の構造の問題になると思うのでございますが、道路の方といたしましては、途中に柱が出るような場合は、これはいけませんが、車道と歩道との間に立つ柱などは、その土地々々の交通の状況によって判断してきめらるべきものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/59
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060・田中一
○田中一君 縦断する歩道上の通路は、区域としてはどういうところに認めようとする考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/60
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061・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 御質問の趣旨をはっきりのみ込んでおらないかもしれませんが、区域として特に限定いたしませんで、交通上の支障の有無にその限定を置きたいと考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/61
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062・田中一
○田中一君 たとえば土地区画整理法で区画整理を施行する場合などは非常に減歩率が減るわけですね。どうしてもひどいところは三割以上も減るような場合があるのです。こういう場合にそれを通路ということになっておりますので、通路法上それが事務所または店舗または、住宅というような見方はしたくないでしょうけれども、そういうものが許されますと、減歩率が減る。減るから区画整理も推進する、進捗するというようなことが考えられるわけなんです。そこでこれは今計画局長が来ておりませんけれども、そういう点から見ても、私は常に長い間この問題は主張を続けてきたのですが、幸い横断、縦断両面に日本の狭い国土を立体化し、そうして有効に利用しようという点については、望ましいことであると思うのです。そこで施行令の改正をして、やはり指定区域というもの、たとえば商業地域であるとか、住宅地域であるとか、工業地域であるとかいうもので限定しないで、その必要度に応じてどこでも許可する、あるいは、どこでも許可しないというようなことが考えられると思うのですが、その点について計画局長がいれば計画局長の意見も聞きたいと思うのです。どういう形になるかを一つ説明してほしいと思うのです。これは住宅局の方の分野になるかもしれませんけれども、どの程度のものを許可するか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/62
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063・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) 先ほど道路局長から申し上げましたように、別に地域は限定して考えておりません。ただおのずからそういうケースが多く出るであろうと予想される地域と申しますか、地区と申しますか、そういうことは考えられると思います。一つのこれは例示的なお話でございますが、従来のアーケードにつきましては、これは取扱い通達でございますが、商業地域内の準防火地域に認めるのを原則というふうに考えております。ただこの場合は、そういうふうに地域、地区を限定しないで、その地元側の要望を聞きまして、それがこの法律の運営上適格なものであれば認めて参りたいというふうに考えております。お話の縦断の通路につきましては、実際問題といたしましては、やはり土地区画整理等で減歩される地区の、しかも繁華街に相当するような場所、あるいは一般的にはやはり商業地域の相当商店が連檐しておるような場所につきまして、その例が多くなるのではなかろうかというように考ええております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/63
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064・田中一
○田中一君 むろんこれは耐火構造でなくてはならぬということは限定されておりますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/64
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065・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) 許可の方針といたしましては、木造の建物をつなぐものは認めないという考え方でございます。従いまして耐火構造の建物相互をつなぐ場合には、もちろん通路も耐火構造にする。その他いわゆる耐火構造でなくとも簡易耐火建物の場合は、やはり通路も少くとも不燃構造にするというふうに許可の方針として考えて参りたいというように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/65
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066・田中一
○田中一君 それからもう一つ。むろん歩道の上部だけに限るのでなくて、車道と歩道との区別のない道路に対してはどういう考えを持っているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/66
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067・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 歩車道の区別のない道路についてでございますが、法律的には可能でございますけれども、これはしかしそういうものができますし、道路の交通に支障を与えるということが非常に多くあろうと思いますので、そういう面から検討いたしますれば、歩車道等の区別のない道路には、実際問題として非常に少いことになろうかと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/67
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068・石井桂
○石井桂君 関連して。今私、田中さんの質問のことでわからなくなったのですが、この提出された原案は横断の場合を予想して改正されたように思ったのですが、今の田中さんの御質問を聞いていますと、建築物で下が通路になる場合、あるいは上が通路になる場合には、敷地から通路に突出して、道路の線に平行して通路ができるようなことを含まれておると、そうすると非常に便利にはなるけれども、いわゆる昔あった建築線というような制度はすっかり考えを放擲したということになるわけです。そこで私は横断の場合だけを予想心して今考えておったけれども、田中さんの御質問で気がついたのですが、そうするとある場合には一メートル道路の上—道路というのは歩道も含めた—に出る場合もあり、ある場合には三メートルも出る場合もある。つまりカンティレバーにすれば構造上幾らでも出られますので、それは差しつかえないと思います。強度の上から。しかし、そういうことだと建築の基準というか、基準線というものがなくなってしまうように思うのですがね。それも考えられてやっておるのですか。含まれておるのですか。ちょっとわからなくなったな、その辺が…。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/68
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069・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) 石井先年のお尋ねに的確なお答えになるかどうかちょっと心配ですが、縦断の通路の場合には、建築物ではありますけれども、ほんとの道路でございますから、いわば歩道の上に二重に歩道ができるというふうに考えておりまして、本体の建築物はその通路に接するものが本体の建築物であると、さように考えておりますが…。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/69
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070・石井桂
○石井桂君 そういたしますと、田中さんの御質問で急に私もその問題について考えなければならぬようになったんです。今までは非常に気楽な気持で横断の場合、レア・ケースの場合だけを予想しておったけれども、いわゆる建築物が道路に平行して廊下みたいなものがずうっとつく形を予想して、その廊下の幅がいろいろさまざまに道路の幅によって許されることになると、建築の基準というものがまた非常にこれから変ってくるんじゃないかというふうに思うのです。それらも検討されておるでしょうかどうでしょうか。その辺のお答えですね、いや、局長こまかい点はおわかりにならなければ指導課長でも……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/70
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071・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) お尋ねの点は、具体的なケースにつきまして検討しなければならぬ点が多分にありまして、ちょっと一がいに申し上げかねると思いまするが、たとえば商店街が共同でこういう通路を歩道の上に作るという場合には、道路の交通その他あるいは交通量の見通し等に支障のない限り、ある程度相当長いものになるということは考えられます。ただ法律にもありまするように、周囲の環境を害するおそれがないというような点で、都市計画上の観点からする考慮も十分いたさなければなりませんので、そうむやみにとてつもない長いものがどんどんできるというふうには考えておらないのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/71
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072・石井桂
○石井桂君 そうすると、例を沼津の商店街にとりますと、あの場合にあれはたしか歩道まで道路の敷地だったと思うのです。区画整理によって家が前に出て二階から上が出ておりますが、あの二階の前面の方を通路に、ずっと町なりにつなげました場合に、そういう形のものが今度東京だとか大阪だとか神戸、そういう所に現われることを予想してもいいかどうかということですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/72
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073・小宮賢一
○説明員(小宮賢一君) ただいまの沼津の例でございますが、沼津の場合は現在車道に使われておりますところだけが建築基準法にいう道路でございまして、通れるようになっております。いわゆるアーケードの部分は道路敷地外の土地なんです。今度の改正によって予想されますようなものは沼津の場合のように、下が通路で上が建築物の一部、住宅等の一部、店舗になっておりますものでなしに、歩道の上にもう一枚歩道がある。それに接してつまりほんとうの建物の敷地の上に二階がありまして、その三階が二重の歩道に面しておって、それを使うというようなものを予想しておりまして、沼津のような例は考えていないわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/73
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074・石井桂
○石井桂君 実は建設省から、「建築基準法第四十四条第一項但書の規定に基き政令で定める予定の建築物」と、こういう資料をいた、だきまして、それが道路の上空を横断する通路という資料になっているのですよ。それで今の問題になっている縦断することは一つも書いてないのですね。だから今田中さんの御質問で知恵をつけられたことになったの、だが、横断の場合はこまかくいろいろな考えを資料としてお出し願ったのですが、縦断の場合は突如として質問によって私が気がついたものですから、これをも含めて立案しておるとすれば、それは建設省いささか親切味が欠けているのではないかと思うのです。田中さんの御質問で応用的に、臨機応変に答えられたのなら了承いたします。そいつだけは伏せて資料を出されたのならば、少しずるいやり方ではないかと思うのだが、その辺どうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/74
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075・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) 実は石井先生のお手元にも最新の資料としてお配りしたと思いますが、もしお手元に届いておらなければ私どもの手落ちで、はなはだ申しわけないと思います。実は立案の過程におきましては、当初横断ということになるべく限定したらという気持でそういうことを考えた時期がありまして、その後縦断も含めるべきではないかというように事務当局といたしましては考えまして、だいぶ前に縦断も含めたものとして案をまとめたのでございます。従いまして、先般これが最初の御質疑の際ですか、私単に道路の上空に設けるということで御説明申し上げましたのはそういう意味でありますから、一つ御了承を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/75
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076・斎藤昇
○斎藤昇君 ただいま道路の上空の縦断通路のことが問題になっておりますが、これは消防の方ともよくお打ち合せになって、ことに具体的な場合は防火上の点をよく注意していただきたいと思います。上空に長い通路ができたら防火上非常に支障をきたすのじゃないか。従って大体われわれの考えとしてそう長いものができることはないように思うのですが、具体的な場合に防火上の点を特に注意して、許可に当っては留意せられるようにお願いしたいと思います。それについてはどういう御意見ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/76
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077・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまの斎藤先生の御質問並びに御意見は、まことにごもっともでございまして、縦断の通路はもちろん横断のものにいたしましても、これが許可に当りましては、消防長または消防署長、それから警察署長及び道路管理者等と十分協議いたしまして、その意見の一致をみた上で処置をいたしたいと、かように考えております。従いまして、たとえば具体的に消防用はしご、自動車の活動が妨げられるとか、あるいは消防活動に支障を来たすような場合にはこれを許可しないと、かように考えておる次第でございます。なお通路自身の構造も先ほど申し上げましたように、耐火構造か少くとも不燃構造にいたしたいとかように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/77
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078・田中一
○田中一君 この第三の問題ですが、道路占用を許す場合の事例と申しますか、どういう場合を想定したらよろしいのですか。たとえばこれは土地区画整理があるという場合もこれに該当するものだと考えられるのですが、そういう点はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/78
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079・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまお尋ねの仮設店舗等に道路を占用させることを認めるケースといたしましては、お話のように土地区画整理の場合、あいは道路を拡幅するような場合あるいは従来の店舗等が木造のものであります場合にこれを建てかえる、先般成立いたしました中高層耐火建築物の融資等に関連いたしまして、建てかえるというような場合に考えられるケースであると考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/79
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080・田中一
○田中一君 私はこういう方法があるのが望ましいと思っておったのですが、ようやくそれが実現して、おそらく中小企業者は新しい道が開かれると思うのです。従って改造の場合にしても、強制によるもの以外の場合でも、こういうふうに考えますと、生活が安定いたしますし、望ましいものであろうと考えておるのです。
そこで今提案されておりますこの三つの法律案に、施行令等を改正しなければならぬ点もたくさんあると思うのですが、実施は大体どういうことに…、この法律では公布の日から施行するといいますが、公布するのはいつごろ公布するつもりでおりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/80
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081・富樫凱一
○政府委員(富樫凱一君) 道路法施行令の公布は、建築基準法の改正が成立いたしまして、その法律による政令ができましたときに公布いたしたい考えでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/81
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082・田中一
○田中一君 基準法はいつごろから公布しますか、改正されたものは。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/82
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083・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) なお公布の日取りにつきましては、今はっきり何日ということを申し上げかねますが、国会で成立いたしましたら、できるだけ早く公布いたしまして、施行されるように計らいたいと思っております。すでに基準法関係の政令等も準備いたしまして、近日中に案を確定いたしたいと思っておりますので、なるべく早く公布さしていただきたいと、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/83
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084・中山福藏
○委員長(中山福藏君) ちょっと私からお尋ねしておきますが、「商業地域内で、」という文字を使ってありますね、理由書に。この商業地域内というのは、主観的に官庁当局が認定されるのですか、あるいはその人間の通る数から、一方に店舗があるというようなことをいろいろ勘案して、道の幅なんかともにらみ合せておきめになるのですか、ちょっとその点、伺っておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/84
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085・鬼丸勝之
○政府委員(鬼丸勝之君) 商業地域と申しますのは、建築基準法に用途地域といたしまして規定されておりまするが、これは都市計画の施設として指定することに相なっております。で、その手続につきましては、地元側の申し出がありますと、それを地方公共団体におきまして十分検討いたしました上で案を作りまして、建設大臣が都道府県に設けられておりまする都市計画審議会に付議いたしまして、決出するというような運びになっておりまして、十分地元の意向も聴取した上で、これは決定することになっております。現在相当大都市におきましては、商業地域、住居地域、工業地域とあわせまして、指定されているような状況でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/85
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086・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 他に御発言はございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/86
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087・石井桂
○石井桂君 ちょっと速記を…。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/87
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088・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/88
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089・中山福藏
○委員長(中山福藏君) それでは速記始めて。
それでは質疑を終局して御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/89
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090・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認めます。
討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/90
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091・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認めます。
本案の採決を行います。建築基準法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/91
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092・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
なお、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/92
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093・中山福藏
○委員長(中山福藏君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたします。
それから、報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。
多数意見者署名
石井 桂 岩沢 忠恭
田中 一 石坂 豊一
稲浦 鹿藏 小山邦太郎
中野 文門 内村 清次
北 勝太郎 斎藤 昇発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/93
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094・中山福藏
○委員長(中山福藏君) それでは、本日はこれで散会いたします。
午後零時二十三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102614149X02519570416/94
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