1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十七年二月二十日(火曜日)
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議事日程 第十一号
昭和三十七年二月二十日
午後二時開議
第一 交通の安全と円滑並びに事
故防止に関する決議案(園田直
君外十名提出)
(委員会審査省略要求案件)
第二 特定船舶整備公団法の一部
を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
農業災害補償法の一部を改正する
法律案(第三十九回国会、内閣
提出)中修正の件
農業保険事業団法案(第三十九回
国会、内閣提出)中修正の件
日程第一 交通の安全と円滑並び
に事故防止に関する決議案(園
田直君外十名提出)
日程第二 特定船舶整備公団法の
一部を改正する法律案(内閣提
出)
午後二時九分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/0
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001・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) これより会議を開きます。
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農業災害補償法の一部を改正する法律案(第三十九回国会、内閣提出)中修正の件
農業保険事業団法案(第三十九回国会、内閣提出)中修正の件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/1
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002・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) お諮りいたすことがあります。
内閣から、農業災害補償法の一部を改正する法律案、農業保険事業団法案、右両案に対してそれぞれ修正したいとの申し出がございます。
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003・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 両案に対する修正をそれぞれ承諾するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/3
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004・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、承諾するに決しました。
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日程第一 交通の安全と円滑並びに事故防止に関する決議案(園田直君外十名提出)
(委員会審査省略要求案件)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/4
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005・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 日程第一は、提出者より委員会の審査省略の申し出があります。この申し出の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/5
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006・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。
日程第一、交通の安全と円滑並びに事故防止に関する決議案を議題といたします。
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交通の安全と円滑並びに事故防止に関する決議案
右の議案を提出する。
昭和三十七年二月十九日
提出者
園田 直 小澤 太郎
金子 岩三 纐纈 彌三
高田 富與 渡海元三郎
丹羽喬四郎 太田 一夫
川村 継義 阪上安太郎
門司 亮
賛成者
伊藤 幟外二十名
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交通の安全と円滑並びに事故防止に関する決議
最近の都市交通事情はマヒ寸前の深刻な状況の下におかれており、また交通事故による貴重な人命の損傷は全国的に激増の一途をたどりつつある。これが解決は現下最大の政治的、社会的並びに人道上の問題であつて一日といえども放置することを許されない。
政府は、さきに臨時交通関係閣僚懇談会を設け、本問題解決のための方途を講じつつあるが、事態のきわめて重大かつ遷延を許さざる事情にかんがみ、この際、さらにその全機能をあげて道路交通対策の一元的運営をはかることはもとより、交通安全諸施設の整備充実とそのための財政的措置、大量輸送対策の樹立、交通安全教育の徹底、道路整備の早急な促進等につき強力に諸施策を推進し、交通の円滑化並びに事故防止に対する全国民のし烈なる要望にこたえるべきである。
右決議する。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/6
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007・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 提出者の趣旨弁明を許します。小澤太郎君。
〔小澤太郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/7
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008・小澤太郎
○小澤太郎君 ただいま上程されました三党共同提案にかかる、交通の安全と円滑並びに事故防止に関する決議案について、自由民主党、日本社会党、民主社会党の三党を代表して、その趣旨を御説明いたしたいと存じます。(拍手)
まず初めに、決議案の案文を朗読いたします。
交通の安全と円滑並びに事故防止に関する決議案
最近の都市交通事情はマヒ寸前の深刻な状況の下におかれており、また交通事故による貴重な人命の損傷は全国的に激増の一途をたどりつつある。これが解決は現下最大の政治的、社会的並びに人道上の問題であつて一日といえども放置することを許されない。
政府は、さきに臨時交通関係閣僚懇談会を設け、本問題解決のための方途を講じつつあるが、事態のきわめて重大かつ遷延を許さざる実情にかんがみ、この際、さらにその全機能をあげて道路交通対策の一元的運営をはかることはもとより、交通安全諸施設の整備充実とそのための財政的措置、大量輸送対策の樹立、交通安全教育の徹底、道路整備の早急な促進等につき強力に諸施策を推進し、交通の円滑化並びに事故防止に対する全国民のし烈なる要望にこたえるべきである。
右決議する。
〔拍手〕
ただいま案文で述べました通り、最近の都市交通事情は、今や麻痺寸前のきわめて深刻な状況に置かれておるのであります。東京都では、昨年六月から十一月までの約半年間に、交差点の通過に三サイクル以上を要する交通の渋滞が、驚くなかれ、五千七百九十七回も発生いたしました。ほぼ同様のことは大阪市でもいえるのでありまして、このような交通渋滞の傾向は、その後ますます増加し、今日では、すでに広域慢性化の傾向を明瞭に示しておるのであります。
わが国の道路は、旧態依然として、十分に改善されず、ワトキンス調査団の報告にもある通り、文明国の道路としては考えられないほど悪い状態であるにもかかわらず、自動車は、戦後、昭和二十二年末約十八万八千台であったものが、昨年末には約四百二十五万台、実に二十二倍という驚くべき増加を示しており、その上、現在毎月東京都では約一万台、大阪府では約七千台の自動車が増加しつつあるのであります。
これに伴い、悲惨な交通事故もまた全国的に激増の一途をたどっており、昨年は、事故件数四十九万一千八百十九件、死者一万二千八百五十二人、負傷者三十万七千三百二十五人でありまして、一年間に、ほぼ長崎市の人口に匹敵する驚くべき多数の人々が貴重な人命を損傷している次第であります。すなわち、昨年は、くる日もくる日も、毎日、われわれの国、この日本の中で、死者三十五人、負傷者八百四十二人という痛ましい交通事故が起こっていたことになるのであります。
今日、全国で七十七の市町村が、交通安全都市の宣言をいたしております。また去る一月二十二日には、交通事故をなくすための交通安全国民総ぐるみ運動が、東京において発足いたしました。
このように国民は、この緊迫した事態の打開を心から願っておるのであります。今や、交通問題の解決は、現下最大の政治的、社会的並びに人道上の問題といわなければなりません。政府は、さきに臨時交通関係閣僚懇談会を設け、本問題解決のための各般の方途を講じつつありますが、事態はきわめて深刻かつ重大であり、一日も遷延を許さないのであります。
このような実情にかんがみまして、政府は、この際、勇断を持って、道路交通対策の一元的運営をはかることはもとより、交通安全諸施設の整備充実と、そのための財政的措置、大量輸送対策の樹立、交通安全教育の徹底、道路整備の早急な促進等、広範な施策を強力に実施して、国民の信託にこたえることを必要と認め、この決議案を提出した次第であります。
ここに満堂の御賛同あらんことをお願いして、提案理由の説明といたします。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/8
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009・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 採決いたします。
本案を可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/9
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010・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は全会一致可決いたしました。(拍手)
この際、安井国務大臣、運輸大臣及び建設大臣から、おのおの発言を求められております。順次これを許します。国務大臣安井謙君。
〔国務大臣安井謙君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/10
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011・安井謙
○国務大臣(安井謙君) 現在の交通問題、ことに都市を中心にいたしました交通難及び都市、地方を通じました死傷者を伴う事故の激増、これは政府としても、一日もゆるがせにできないものと心得ております。御説の通りに、過般来鋭意この対策に当たっておるわけでございます。
今回、自由民主党、日本社会党、民主社会党、この三党の共同の御決議を賜わりまして、私どもさらにそういった点に十分の留意をいたしまして、交通安全施設の整備拡充、大量輸送対策の樹立、交通安全教育の徹底、道路整備の早急な促進、特にこういった点につきましては、鋭意さらに努力を重ねるつもりでございます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/11
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012・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 運輸大臣斎藤昇君。
〔国務大臣斎藤昇君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/12
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013・斎藤昇
○国務大臣(斎藤昇君) ただいま御決議を賜わりました主要都市における交通問題の解決は喫緊の要務と考えております。御趣旨に沿いまして、さらに一段の努力をいたしたいと考えております。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/13
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014・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 建設大臣中村梅吉君。
〔国務大臣中村梅吉君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/14
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015・中村梅吉
○国務大臣(中村梅吉君) 御決議の趣旨に沿いまして、私どもといたしましては、道路の整備促進あるいは踏切道の除却等を初めといたしまして、道路交通の円滑化のために今後とも一そう努力をいたしたいと思っております。(拍手)
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日程第二 特定船舶整備公団法の
一部を改正する法律案(内閣提
出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/15
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016・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 日程第二、特定船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/16
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017・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。運輸委員長簡牛凡夫君。
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〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔簡牛凡夫君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/17
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018・簡牛凡夫
○簡牛凡夫君 ただいま議題となりました特定船舶整備公団法の一部を改正する法律案について、運輸委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
昨年の半ばごろより、主要港湾におきましては船込みが著しくなり、国際収支、国内生産その他わが国の国民経済に悪影響を及ぼしておりますが、かような現象を引き起こした原因の一つに、はしけの不足があげられておりまして、これが増強をはかることは焦眉の急務であります。今後増大を予想される貨物量に対応して、船込みの解消策の一環として、はしけその他港湾運送用船舶の増強をはかるとともに、一方特定船舶整備公団の業務運営の円滑化をはかろうとするのが、本法案の趣旨であります。
改正の第一点は、特定船舶整備公団の業務範囲を拡大して、港湾運送事業者等と費用を分担して、はしけその他の港湾運送用船舶の建造、貸し渡し等ができるようにすること、第二点は、特定船舶整備公団の資本金四億円を五億円に増額しようとするものであります。
本法案は、一月二十九日本委員会に付託され、同月三十一日政府より提案理由の説明を聴取し、二月九日、十六日質疑を行ないましたが、内容は会議録に譲ります。
かくて、十六日、討論を省略し、採決の結果、本法案は全会一致をもって政府原案の通り可決すべきものと決しました。
なお、同日の委員会において、政府に対して、港湾運送用荷役機械の増強について、資金のあっせんをはかるほか、すみやかに特別な制度を確立するよう要望する旨の決議が可決せられました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/18
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019・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 採決いたします。
本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/19
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020・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。
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021・清瀬一郎
○議長(清瀬一郎君) 本日は、これをもって散会いたします。
午後二時二十三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104005254X01319620220/21
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