1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十年二月二十五日(木曜日)
午前十時三十二分開会
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委員の異動
二月二十四日
辞任 補欠選任
江藤 智君 村上 春藏君
上林 忠次君 増原 恵吉君
井野 碩哉君 佐藤 芳男君
二月二十五日
辞任 補欠選任
村上 春藏君 丸茂 重貞君
野上 進君 紅露 みつ君
浅井 亨君 鬼木 勝利君
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出席者は左のとおり。
委員長 松平 勇雄君
理 事
前田佳都男君
吉田忠三郎君
委 員
加賀山之雄君
河野 謙三君
紅露 みつ君
木暮武太夫君
佐藤 芳男君
平島 敏夫君
松野 孝一君
丸茂 重貞君
相澤 重明君
岡 三郎君
小酒井義男君
鬼木 勝利君
国務大臣
運 輸 大 臣 松浦周太郎君
政府委員
運輸政務次官 大久保武雄君
運輸省鉄道監督
局長 佐藤 光夫君
運輸省航空局長 栃内 一彦君
事務局側
常任委員会専門
員 吉田善次郎君
説明員
日本国有鉄道常
務理事 宮地健次郎君
日本電信電話公
社総務理事 佐々木卓夫君
参考人
日本鉄道建設公
団総裁 太田利三郎君
日本鉄道建設公
団理事 渡辺 寅雄君
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本日の会議に付した案件
○鉄道敷設法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○運輸事情等に関する調査
(航空に関する件)
(日本国有鉄道の運営に関する件)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/0
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001・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
初めに、委員の異動について御報告いたします。
二月二十四日付をもって、委員江藤智君、上林忠次君及び井野碩哉君が辞任し、その補欠として、村上春藏君、増原恵吉君、佐藤芳男君が選任され、また、本日付をもって、委員野上進君、浅井亨君及び村上春藏君が辞任され、その補欠として、紅露みつ君、鬼木勝利君及び丸茂重貞君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/1
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002・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 鉄道敷設法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案に対し御質疑のある方は、順次御発言願います。
なお、本法案審査のため、参考人として、日本鉄道建設公団総裁太田利三郎君及び理事渡辺寅雄君の出席を求めましたので、御報告いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/2
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003・岡三郎
○岡三郎君 外郭環状線の早期建設について建議があって、これに伴って、その後の輸送量の増大という問題でいろいろと検討せられた結果、こういうふうな新線の建設が必要である、こういうことで、国分寺付近と神奈川県小倉付近とを直結する新線その他二線をやるということになったそうです。全体的に言って、私は建設公団の太田さんに聞きたいんですが、東京なり、大阪なり、年々増加する人口増、社会増に対して、これは現在の政治の姿勢そのものが、まだこの緊迫度に対する態勢というものが、ただ騒いでいるだけで、具体的になかなか緒についていない。そういうふうな面で、社会開発とか、いろんなことを言われておるけれども、まことにむずかしい問題だと考えているわけです。いま目の前に窮迫している状態の中で、円卓会議を開いてどうしようかこうしようか論議しているというのがいまの現状のように見受けられる。そういう点で、一番端的にその緊急性を必要としている鉄道——国鉄なりあるいは建設公団がこういう問題について絶えずやはり連絡協議して、一体どういうふうにこういう問題について対処するのか、こういう点を私は伺いたいんです。というのは、同僚の委員からも御質問があったと思うんですが、新線建設の中において、たとえば根岸線の問題等についても、国鉄当局は、これは最優先してやらなきゃならぬということを国会で言明している。ところが、建設公団のほうはまことに遅々として、先般は、新予算が通ったならば杉田あたりまで二キロの間路盤工事を着手したい、こういうことを運輸省の国鉄部長として答えているわけですが、非常に何かちぐはぐしているような印象を受けるわけです。だから、この新線建設の、新鶴見操車場に至る輸送量増大に対する対処のしかたとしてこれをつける、こういうものがこの一環ですが、国鉄と建設公団がどういうふうに連絡提携してやっておられるのか。この点、いままでの事例の中においては、かなり認識の相違があるのではないか。もっと逆に言うと、われわれが鉄道建設公団法を通したときに、やはりこれは政治路線というものが非常に多くなるのではないか、こういうふうな心配をしていたわけです。そういう圧力によって、緊急の度合いというものがさまざまな形によって薄められてしまうということでは残念なので、こういう点について直蔵に、いまのこの敷設法の関連として、これに伴う問題としてでもいいのですが、御回答願いたいと思います。緊密なる提携の度合いを、それをどういうふうにしてやるのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/3
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004・太田利三郎
○参考人(太田利三郎君) ただいま御質問がございましたけれども、鉄道建設公団は運輸大臣の指示されました基本計画に基づきまして建設を進めることになっております。したがいまして、ただいまおっしゃいましたような、都市周辺の非常に緊急を要する問題の処理というようなことは、これは主としてやはり国鉄がまず運輸省と御相談になりまして、それによってその新線計画に組み入れられ、われわれのほうに運輸大臣から指示があるわけでございます。ただいまおっしゃいました、たとえば武蔵野線にいたしましても、むろんこれは指示をいただいておるわけでございますが、これはわれわれが聞いておりますところでは、国鉄の七カ年計画の一環となっております。国鉄としましても、それと歩調を合わせてやってほしいという程度の御要望をいただいております。それで、ぜひ何年度までというようなまだ具体的の問題までは協議いたしておりませんけれども、各線につきまして、緊急の度合いにつきましては、常時国鉄とは、われわれの幹部並びに事務当局におきまして十分に打ち合わせをやって進めておるつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/4
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005・岡三郎
○岡三郎君 これはさっきの委員会でも相澤君が質問をしておるわけですが、この前私もしておったわけですが、結局運輸省がやはり大局的な立場に立って国鉄なり建設公団と十分打ち合わせをして、一体どこから敷くのか、そういうふうな点について、私は明確さを欠いているのじゃないかと思うのですよ。ですから、いずれも早く敷いたほうがいいということについては、これは当然なんですがね。ただ限られた財政の中で、この過密人口、過密都市のこの現状を打開するために、いま社会開発の会議を開いている——会議を開いているのじゃなくして、いま実行の段階にもうすでに入らにゃいかぬ、そういう認識がかなりまだ希薄であるけれども、そういう段階になったことについては喜ぶべきものだなんていうことを言っているけれども、われわれは現場にぶつかってみるというと、もうそんなゆうちょうな問題じゃないと思う。それで、神奈川県においても、現在の人口が四百万で、今後の十年——昭和五十年を想定するというと、六百万にとめたいけれども、まごまごしているというと六百五十万から七百万に増大するのじゃないか、そうなってからでは手がつかぬということで、いま住宅公団等に対しても、県外からここへ流入してくる人口を制止する一つの法律をつくってくれ、行政上これは渋滞どころではなくして、行政が破壊されるということを指摘しているわけです。そういうふうな点から考えてみて、まあ、水道の問題も大きな問題ですが、輸送問題という問題が一番でかい。そこで、われわれは、いま中途はんぱに終わっているいわゆる桜大線とか根岸線といわれている線が、私は武蔵野線よりも重要じゃないかと思っている、実は。というのは、運輸省当局が、まずもってこれを一番先にやるべきだということを言明しているわけです。緊急度合いとしてはこれは最上のものだ、こういうことを国鉄の部長なりあるいは運輸省当局がはっきり言っている。まあ、ここで敷設法の一部を改正して、ここに武蔵野線を敷かれるということもいいのですが、一体そういう点について割り切れないものを持つというのが私の気持ちで、いま質問しているわけですがね。その桜大線なり根岸線といわれている線については、先般の答弁では不十分で、もう一ぺん考え直してこいと、こういうことになっているのですがね。私のほうとしても、まとめてこれははっきりしてもらいたい。もっと論を進めるならば、東海道の輸送緩和について、国鉄当局は、いまの新鶴見から平塚に行っている貨物線を客車線に変えて、そうして新しい貨物線路を敷いてから、鶴見に向けて敷かなければならぬということをいまやっているわけです。これも第三次計画の中に入っているとは言っておっても、まだこれは緒についていない。いま計画で、測量といいますか、机上測量をやっておられるのか、そういう段階です。そうなるというと、そういうふうな緊急なものをどういうふうに考えているのか。やはり鉄道公団のほうでも、運輸省なら運輸省から、この点はこうだとこう言われても、全体として、われわれがこの運輸委員会でそういう質疑を繰り返して、明確に速記録に載っている、そういう問題を、一体運輸省と鉄道公団でどういうふうにこたえようとしているのか、この点がはっきりしてないわけだ。そういうふうな点について、太田さんのほうでお聞きになっていないですか。いわゆる東海道線の過密ダイヤという緊急事項として、新鶴見の操車場に向けて貨物線を敷くとか、それから現在のその貨物線を客車線に直す、そうしなければ、いまあふれている通勤輸送が、やがては大きな事故のもとになる。それから、せっかくつくりかかっている根岸線を大船まで至急に延長しなければ、これは宝の持ちぐされで、いまのところはこれは役に立っていない、全然意味をなしていないということで、これは緊急にやはり横須賀線の緩和の問題、東海道線の緩和の問題の一環としてやるべきだ、こういうような形で国会の答弁を伺っているわけですね。それが、全然公団のほうとしてはどういうふうになっているのかわからぬ。その点の説明を聞きたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/5
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006・渡辺寅雄
○参考人(渡辺寅雄君) ただいまお話しの東海道本線の主として旅客輸送の関係でございますが、これは国鉄当局と公団のほうともちろん密接に連絡をとっております。国鉄で考えております根本的な対策といたしましては、東海道本線から都心部に至るまでもう二本客線をふやしたいというのが根本的思想と承知しております。そのために国鉄は、新鶴見以西の線路増設といいますか、それを根本的な計画の一つとして持っております。新鶴見から中に対しましては、公団の武蔵野線を早くつくることによりまして、現在の山手貨物、あるいは新鶴見から品川付近に至る貨物線、こういうものをもう一まわり外に出す、そうして都心部における貨物列車の余った輸送能力を旅客に充てる、こういう根本的計画がございます。これに対しましては、当然両方で工期なり進捗ぐあいなりバランスを保っていかなければならぬと考えております。
それから桜大線のほうでございますが、これは私どものほうでは根岸線と申しております。これは根岸線を大船まで延ばすことによりましただけでは、先ほど申し上げました東海道線全体の旅客輸送の根本的増強には必ずしもならない。当然その一環にはなりますが、横浜まで参りました旅客が東京その他に向かいますときには、現在の線にそれがかぶさってくるわけでございます。たとえば、品川付近におきます旅客輸送の混雑というものは、根本的には根岸線の全通だけによりましては解消はいたしかねるのではないかと思います。先ほどお話ししました東海道全線におきます旅客線の漸増、これと関連して初めて根岸線の輸送の効果もより一そう発揮できるのではないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/6
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007・岡三郎
○岡三郎君 そういう答弁はわかっているのだけれども、ただ問題は、あなたの認識はどの程度しているのか私にはわからないが、問題は、いま生きていない線が金をかけることによって生きてくるということなんですね。つまり、いまの磯子でとめておくならば、せっかく相当金額を費してつくった線がいま生きていないのです。黒字になっていない。当然無字になるべき線が、予定よりもずっと旅客が少ない。これは結局、中途はんぱに終わっているからです。これを通すことによって、東海道線の通勤緩和の一環として——これが全部主力だとは考えていない。しかし、これを通すことによって、根岸線全部が生きてくると同町に、これは横須賀のほうから横浜市内に流入する旅客というものがこれで全部吸収できる。だから、つまり横須賀線なり、それから東海道線から来た人が、大船乗りかえで横浜に直接に入ってこれる。わざわざ横浜駅に出ないで、途中で乗りかえられる。横浜駅の混雑はたいへんなものになってきている。そういうようなことを考えて、自体も、緊急にラッシュのときに貨物線の間を縫って旅客線を五、六本品川まで通したい、こういう緊急計画があるということを国鉄総裁が言っているわけです。そういうことになれば、これはかなり横浜−品川に至る旅客というものは、横浜−品川にだんだんあふれてくる。こういう形の一環として、この前の大船駅からやはり横浜市内に出る客はかなりのものですから、これを全部根岸線に吸収してしまうということが、かなり将来にわたって有益だし、その線そのものがそのことによって大幅にこれは活用されて生きてくる。そういう点で、私は、東海道線の大きな輸送緩和にもなるし、新増路線がせっかくある程度の投資によって生きてくる、こういうことがわかるならば、しかも、これは国鉄として運用するならば黒字線に必ずなる、大きな線になる、こういうことを考えれば、こういうものは総合的にやはり緊急対処すべき線であるということは私は言をまたないと思う。だから、運輸省当局がはっきりそれを言っているわけです。これは、いま運輸省のほうから答弁さしてもいいのですが、武蔵野線をやってはいけないと言っているのではない。具体的な大きな問題として、一体どこに問題があるのかというときに、いま言ったように、武蔵野線を通じて貨物の輸送緩和に当たるということもよくわかるわけです。われわれはしょっちゅう新鶴見の操車場を通っているから、そういう点もよくわかります。ただ問題は、いま言ったような問題で、貨物の線路をお客を乗せた車を走らせなければならぬ現状にきているということですね。貨物線の間を縫って旅客車を走らせなければならぬということを見たときに、やはり根本的に言えば、全部が一つの大きな連関を持っているけれども、これを具体的にやはりやることによってかなりいい面が出てくるということを指摘しているわけです。それについて、先般の相澤委員の質問に対して、ずいぶんゆうちょうな面が見られるという、非常に不満の意を表されたということを聞くわけですが、私自身としても、国鉄あるいは運輸省にこの前質問をして、この問題はまあ検討中になっているわけですが、こういう点について一体どういう認識を持っておるのか。いまの程度の認識では、やはりなかなかこれは根岸線がうまくいかないということがよくわかった。そこのところをもう一ぺんはっきり答えてもらおう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/7
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008・相澤重明
○相澤重明君 関連して。公団の総裁も理事も来ているから、やはりいま岡君の言うように、あいまいもことしておってはだめだ。おとといの当委員会でも、私は国鉄総裁なり公団の篠原副総裁、また鉄監局長にも言っておいたのだが、経済効果の問題として考えれば、巨額な投資をしてだらだらやっていることは国損だ、そういうようなことはいまのこの輸送力増強のために役に立たぬ、公団をつくったのは何のためにつくったか、こういう点でおとといは盛んに私が言ったわけなんです。そこできょうは、いまの岡委員の言うことについてぼくはひとつ確認をしておきたい。ということは、四年九カ月建設にかかると、こういうまあ話であったけれども、そのどこからどう手をつけるかわからぬという態度では、この予算が、もう衆議院の段階であと四、五日すれば予算があがる。予算はあがったけれども、一体手をつけるのはどこなのかということがわからぬという、そんなふぬけた話はない。こういうことであるので、きょうはむしろ四年九カ月という建設の期間という大ワクで私は考えていきたいわけです。そこで、土地の買収の問題について、このまま放任をしておいたならば、地価の高騰等によって建設予算というものはさらに増額されなければならぬ、投資額というものはますます効果をあげることができない、こういうことになるわけですから、国有財産の大船のPXの用地の払い下げの問題、あるいは日本住宅公団の洋光台団地の中に国鉄を通すという地元横浜市住宅公団との協議に入っておる問題等についても、これはもう建設公団が積極的に話を進めなければきまらない。こういう意味で、鉄道建設公団としては、この桜大線の磯子——大船間に残された工事について、用地確保をいつまでにやるのか。これをやはり四年も五年もかけてやるというつもりなのか、それとも用地確保については、少なくとも今年度内にそういう方向で確保して、そうして毎年のこの予算の中でできるだけ早くやっていくという考えなのか。そういうことがないと、これはもう岡君の質問に対して的をはずれた答弁をしておるような、ふやふやしているようなことでは、これはわれわれ運輸委員としては納得できない。ですから、ぜひその点についてはっきり公団側の態度というものを私はここで確認をしておきたいと、こう思うのです。態度を説明していただきたい、あわせて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/8
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009・渡辺寅雄
○参考人(渡辺寅雄君) 根岸線の重大性につきましては、もちろん十分に認識しておるつもりでございますが、途中で開業区間がいまのところ切れておりますので、全通すればなお一そう先ほど岡先生の言われましたような効果が発揮できるのではないかと思っております。それで、私どもといたしましても、根津線は当公団として最も重点を置く線の一つと心得ております。
根岸線の今後の進め方でございますが、この線は、ただいま申し上げましたように、部分的開業ということでなくて、全線開通によって効果が一そうあがる線でございますので、ただいまの用地のお話につきましては、全面的に展開できるように、なるべく早期に用地を片づけたい。できれば四十年度、あるいは、もし問題がございまして残るといたしましても、四十一年度くらいまでには大体全線にわたる用地を見当をつけたいと、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/9
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010・岡三郎
○岡三郎君 そうして、本年度の予算でどの程度やれるのか一この前運輸省から答弁があったわけですが、大体の方針といいますか、具体的に用地のほうを確保するために努力するということはわかったけれども、この前の答弁は、予算が通れば路盤工事を開始するという答弁があった。その杉田に向かって二キロ程度ね、これはまず着手するという話があった。この点についてもうちょっと詳細に説明してもらいたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/10
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011・渡辺寅雄
○参考人(渡辺寅雄君) 全面的に用地の獲得をはかりたいと申し上げましたんですが、もちろん、部分的に比較的早く用地を確保する可能性があるところにつきましては、同時にそこのところから実際の工事に手をつけてまいりたいということで、たまたまただいまの終点の磯子から杉田間におきましては、これは埋め立て地でございまして、横浜市との一括の契約で早期に用地が確保できる予定でございます。こういう線につきましては早く手をつけることができる、こういうことを申し上げた次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/11
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012・岡三郎
○岡三郎君 予算はどのくらいになっているんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/12
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013・渡辺寅雄
○参考人(渡辺寅雄君) 四十年度の各線別予算につきましては、ただいま関係方面といろいろ折衝中でございまして、まだ最終的には決定しておらない現状でございますが、与えられた条件のもとでできるだけここに多くの金をつけたいと考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/13
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014・岡三郎
○岡三郎君 そうすると、昭和四十年度において杉田までひとつやるということですか。用地の問題ないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/14
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015・渡辺寅雄
○参考人(渡辺寅雄君) ただいま申し上げましたように、埋め立て地は、あれは横浜市のただいま所有になっておりまして、市と話をあらかじめ進めておりまして、場合によりましてはもう近々のうちに用地の話は解決がつくと思う。そういうところは仕事にかかりたいと申しておりますので、この杉田までで開業するとか、そういうことは今後の問題になるかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/15
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016・岡三郎
○岡三郎君 だから、具体的にいまのところまあ予算についていろいろ検討されておるというんですがね、大幅にこの線には金をかけたいという答弁もあったわけです。まあ用地の問題については、私は問題がないと思う。だから、やる気になれば、第一期工事として、新しい工事としては、杉田まではどんどんどんどん仕事がはかどるのじゃないかというふうに思っておる。そういうふうな形に動けば、それ以後における土地の買収等についても、やはり市当局も、あれは鎌倉市との間にいろいろとこの線については促進方を非常に要望しておる。だから、こういうふうにあったまっておる状況の中で、積極性を持っていけば、かなり土地の買収等においても協力体制が得られるのではないかというのがわれわれの考え方だ。ほうっておけばいつまでかかるかわからぬということでは、協力しろといっても、なかなか協力しきれない。そういうことで、年々歳々地価が上がっておる現状においては、やはり当然これを早急に敷くべきであるということになれば、早急にやってもらいたい。そうすれば、地元は、横浜市も鎌倉市もともに協力するということを誓っているんですね。ですから、そういう点で、いまの御答弁を信用して、一応予算が通過したならば、極力仕事がはかどるようにひとつお願いしたいと思うのですが、これはいつごろそういうふうな予算の配分が大体見込まれるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/16
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017・佐藤光夫
○政府委員(佐藤光夫君) いま建設公団から説明がありましたように、鋭意事務的の検討を進めておるところでございますので、ちょっと日にちをいつということはまだ確定的なことは申し上げられませんが、なるべく早くわれわれとしては決定するように努力いたしたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/17
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018・岡三郎
○岡三郎君 なるべく早くったって、それはあんた予算が通ったあとの問題だから、そういうふうな答弁もしかたがないと思うけれども、大体の目安として、大体大まかにいって、何月何日ということは聞いているわけじゃないのだから、大体そういう点はこのころに決定される、いままでの経過から見てですね、まあそういう答弁でもいいと思うんです。これは運輸省のほうからひとつ聞かしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/18
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019・佐藤光夫
○政府委員(佐藤光夫君) 四十年度の工事の施行に支障を来たさないように予算を早くきめていただくようにわれわれとしては努力をいたしたい、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/19
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020・岡三郎
○岡三郎君 そうすると、大体工事を開始する予定時期はいつごろに想定しているんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/20
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021・佐藤光夫
○政府委員(佐藤光夫君) 御承知のように、従前からの継続工事その他もございますので、それぞれ事情が違うわけでございますが、予算をおきめいただきましたならば、継続工事等、問題点といいますか、手続が全部済んであるものから早急に手をつけてもらうように、公団のほうにお願いするように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/21
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022・岡三郎
○岡三郎君 ずいぶん慎重な答弁だが、だから大体いつごろになるかと聞いているんですよ。いつごろになるんですか、大体。そのくらいの見当がつかないで行政をやるということは、私はふかしぎなことだと思うんだな。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/22
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023・佐藤光夫
○政府委員(佐藤光夫君) 四十年度当初なるべく早い時期というふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/23
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024・岡三郎
○岡三郎君 なるべく早い時期というのは、大体いつごろなんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/24
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025・佐藤光夫
○政府委員(佐藤光夫君) お尋ねは根岸線の問題かと思いますが、これは前々から申し上げておりますように、事務手続は非常に進んでおるわけでございます。したがいまして、実地測量が完了したならば直ちに用地に手をかける。それから、先ほど来御説明しておりますように、杉田までにつきましては路盤工事に着工できるということを言っておりますので、そういう工事の準備状況が予算の配分のためにおくれるということがないようにするということであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/25
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026・岡三郎
○岡三郎君 そうするというと、大体いままでの例でいうと、配分というものは大体二月ぐらいかかると見て、六月ごろからやられるんですか、公団のほうにひとつお聞きします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/26
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027・渡辺寅雄
○参考人(渡辺寅雄君) まだはっきり工事に着手するという時期は決定されておりませんが、大体八月ごろに手をつけられることになるのではないかといまのところ予定しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/27
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028・岡三郎
○岡三郎君 この前の答弁は、新年度予算が、四十年度予算が通ったら直ちに着工するという答弁が速記録に載っているんです。そうすると、四月に予算がいよいよ発効するということになれば、四、五、六、七と、ちょっとゆうちょうじゃないかと思うんだがね。だから、いつも予算が最終段階になって使い切れないなんということがよく寒い土地には行なわれておるわけですがね。そんな四月も五月もかかるものですかな。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/28
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029・渡辺寅雄
○参考人(渡辺寅雄君) 実際に工事を出す段階に至りますまでには、用地の問題、それから補償の問題、あるいは設計協議の問題、こういうものの解決をまたなければ実際に手がつけられない状態が多いのでございまして、それまでにそういう事前の措置を一応完了するという期間が多少見込まれなければならないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/29
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030・岡三郎
○岡三郎君 それはよくわかるのだが、用地の問題は横浜とも話がつくという話だった。用地の問題は大体問題がない。あとは鉄道建設公団でいつやるかということになるわけですが、用地の問題でぐずぐずしているのならば、われわれからハッパかけて、もう四月の一日でもできるようにいたしますがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/30
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031・渡辺寅雄
○参考人(渡辺寅雄君) 杉田までで打ち切られる線ではございませんで、当然先のルート、それから先の検討といいますか、そういった措置も考えながらやる必要がございますので、多少の期間が必要かと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/31
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032・岡三郎
○岡三郎君 現状においては、これ以上その質問を続けてもはっきりした答弁が得られないようですから、大体いまのところの答弁を集約するというと、まあ新年度予算が通過した暁においては、極力すみやかに大幅に予算をつけて、ひとつこの線が生きてくるように措置するというふうに伺ったわけですが、そういうふうに確認してよろしいかどうか、公団のほうにひつともう一ぺん再確認をしておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/32
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033・太田利三郎
○参考人(太田利三郎君) いままで渡辺理事からたびたび御答弁申しましたように、この線は、われわれ公団としましても、一番優先して着工し、かつ早く完成しなければならぬ線であります。国鉄からも要望されております。ただ、これは将来の予算問題がございますから、何年何カ月ということは実は責任あるものとしてこれは申し上げかねます。ですけれども、公団としてはこれはもうできるだけ早くやりたいというのが当然われわれの気持ちでございます。したがいまして、予算もこれはできるだけつける。また、実際に払う金以外にいろいろな契約がございますが、工事自体はこれはできるだけひとつ早く進めていきたい、これはわれわれ公団として変わらぬ気持ちとして、この点をひとつ申し上げておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/33
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034・相澤重明
○相澤重明君 関連質問。どうも公団の総裁は、当委員会における答弁は、慎重論もいいけれども、やはりわかっていることは思い切って答弁すべきだと私は思うのですよ。そこで、二百五十四億の十四線の建設についての予算配分というものは、衆議院を予算が通ったら、当委員会に提出してもらいたい。そんなものはあたりまえの話です。
それから、いま一つは、さっきから渡辺理事も答弁しておるのですが、工事の着手は八月ごろになりますとか、何月ごろになりますなんて、工事というのはくい打ちをすることが工事の着手であるのかということになるわけです。そうでなくて、もうすでにこの予算を提出しておるときには、この線とこの線とこの線はこういう程度に必要な資金も考えて予算というものは提出をしておるということになるわけですから、もう当委員会で鉄監局長が何回も答弁したように、磯子から杉田までの約二キロについてはこれはもう四十年度やるのだ、そういうことはきまっておるわけなんだ。きまっておることを、いまさら総裁や理事が出てきて、幾ら国会答弁だから慎重にいたしますと、こう言ったところで、ぼやけたような答弁をしてはいかぬです。そういう答弁というものはないんです。そこで、やはり工事に着手する、予算が通れば当然当初の計画を進めるのだ。したがって、四月以降については、用地の確保の問題もあるだろうし、具体的な実筆調査もあるだろうし、そういうようなことは、これはまあ工事は一つなんですから、だから、この四月年度予算が通ればこれは直ちに着手します、そうしてこの二キロの程度のところはこれはやるのですと、こういう答弁をしないから、いつまでたっても委員から追及されるわけなんだ。いままで言っておったことを公団がここで確認すればいいことであって、先ほどの岡委員の質問に対する公団側の答弁というものは全く技術的にへただよ。もっとじょうずにやればこんなに時間はかからないんだ。時間を無理に延ばしているようなものだ、これは。だから、そういうことで、ひとつあと総裁も理事も答弁をするのには、そういういままでの経緯もあるのだから、鉄監局長にそういうことをよく聞いてやっぱり答弁をしないと、何か公団が煮え切らないということになってしまう。私は公団の誠意を認めておるのだから、むしろそういうふうにあとは答弁してもらわなければいかぬ。それから、前回の当委員会で、二百五十四億の予算が通れば、当委員会の委員としては、輸送力緩和のためにぜひ早くやってもらいたいということを言っておるのだから、政府がその各線に対するところの配分というものを当委員会に資料として提出するということは当然のことだ。そういうことも答弁をしておけば、皆さんも大体質疑は終わると思うのだけれども、そういうことをいつまでも言わぬから文句が出るわけだ。そういうことを改めて、いま運輸大臣出席したけれども、来たばかりじゃ答弁できないから、鉄柵局長が答弁をしたほうがいいと思う。答弁を要求する。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/34
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035・佐藤光夫
○政府委員(佐藤光夫君) 前回申し上げましたように、御趣旨に沿いまして、なるべくすみやかに提出するようにいたしたいと思います。ただ、内容が非常に各方面にわたっておりますので、事務的な抗衝を要しますので、その時間だけはひとつおかしを願いたいと思います。それから、いま御注意がありましたように、公団としては、具体的に工事に手をつけるまでは、動くという状態も考えながら御答弁をしているわけでございますが、本線につきましては、数回申し上げておりますように、新年度からは本格的に工事をするということにいたしておりますので、さよう御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/35
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036・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/36
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037・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認めます。
それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御意見もないようでございますが、討論はな
いものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/37
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038・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認めます。
それでは、これより採決に入ります。鉄道敷設法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/38
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039・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 総員挙手、全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/39
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040・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認めて、さよう決定します。
松浦運輸大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/40
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041・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) 鉄道敷設法に対しましては、慎重御審議の上御決定いただきましたことを、厚くお礼を申し上げます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/41
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042・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/42
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043・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 衆議院の予算委員会の分科会が開かれておりますから、大臣たいへん忙しいと思いますが、簡単に運輸大臣の考え方、それから政府の方針を、この際新東京国際空港に関して伺っておきたいと思います。この点につきましては、かなり早い時期に航空審議会が持たれまして、種々技術的な面から主として議論をしておったようでありますが、私の記憶では、昭和三十八年のたしか十二月ごろだと思いますけれども、その答申がなされたと思います、当時の運輸大臣は綾部さんでございましたが。その後政府は、一体、今日の羽田空港の実情からかんがみまして、この答申をどう扱っていくのか、この際お聞かせ願いたいというふうに思います。で、これに関しまして最近各新聞報道も取り上げておりまして、私の持っております朝日の新聞記事だけでも四件ございます。しかも、この新聞の記事の内容では、非常に国民にこの問題の取り扱いについて疑惑を招くような記事が載っております。私どもはかなり前に、この答申を踏まえて運輸省がそれぞれ検討を加えました場所等々のことについても新聞などで伺っておりましたが、そのことが今度は、たしか今月の十一日ごろだと思いますが、運輸省の案というものが全くたな上げにされて、第二国際空港というものが、建設することについて新たな角度で議論をする、検討をされる、こういうことになった。このいきさつは一体どうなっているのか。それから、二十三日の閣議で一応何かこれに伴う法律案を今国会に政府が提案をするようなことが了承された、こう新聞記事に載っておりましたが、翌日の二十四日には、今度はこれまた、先ほど私が申し上げたように、国民の立場から見れば非常にふかしぎな、ある意味においては疑惑を招くような内容の、政府と与党がさっぱり意見が合わぬので最終調整を何かしなければならぬような記事が載り、けさの新聞を見ますると、今度は松浦運輸大臣の積極論というものと、それから河野さんの慎重論と、両論に分かれて、何か川中島の戦いのように、これからが勝負どころなんだというふうに出ております、その真偽のほどはわかりませんけれども。松浦さんの積極論については、私は航空審議会の答申もここに持っておりますが、それを踏まえて私はいろいろ運輸省が策定をしたことについて運輸大臣は閣議で意見を申し述べておるのではないかと推測をいたしますけれども、河野さんの慎重論なるものに一体具体的な対案があるのかどうか、この点もこの際この委員会で運輸大臣から私は明らかにしていただきたいというふうに思います。大体要約して三つの点を伺っておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/43
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044・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) 総括的にお答え申し上げます。
就任以来、この問題に対しましては、現地の調査、その他党内の検討をいろいろ今日まで重ねてまいりました。そして、この予算には、公団をつくって、土地買収その他工事、あるいは今後公団によって管理、経営を行なわすべきである、としての管理、経営を今後永久に行なわすべきである、その三点のもとに公団というものを提築いたしました。これについて、いろいろお説のような議論もあります。これは内部の議論でありまして、われわれは自分の省内において検討してつくりました方向に向かって、いまなおその希望を捨てておりません。本日中くらいには必ずまとまるであろう、かように思って努力を続けております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/44
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045・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 本日中に運輸大臣の希望というものは捨てていませんから結論を出したいというような意向の答弁ですね。そうしますと、運輸大臣、二十三日の閣議了承ということはどういうことになるのですか。根本的に内容が変わってくるのですか。これは私は、松浦さんのように大臣ではないから、閣議に出席する機会がありませんから、どういう内容かわかりませんが、新聞に出た内容では、一つには、建設の公団をつくり上げて、この新東京国際空港の設置と管理をさせるのが第一の目的である、それから第二には、新空港は東京周辺にこの場所をきめる、その場所を最後にきめるのは政令できめるのである、こう書かれております。それから三つ目には、政府はこの公団に五億円を出資する——これは、今度の予算案を見ますと、そういうことになっておりますから、予算審議が終了すれば自動的にそうなると思いますから、それを確認したものだと思う。それから四つ目には、この法律は——法律というのは、これから提案されるであろう法律でありましょうけれども、この法律は、公布の日から起算して九カ月をこえない範囲内で、政令で定める日から施行する、こういうことが骨子になって閣議が了承している、こうなっておりますから、いまあなたのお答えでは、きょうあたりに何とか結論を出したいという意味は、きょうあたりの結論というのは、この内容と変わるのですか、この内容が結論になって出るのか、これを伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/45
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046・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) まあおおむねその方向であろうと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/46
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047・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 おおむねその方向であろうということですが、ぼくはここらあたりに問題があると思うのです。閣議というものは、そういう私はいいかげんなものではないと思うのです。閣議というのは行政府の私は執行機関だと思う。しかも、大臣も先ほど申されたように、就任以来この問題を鋭意手がけてきた、こういうことですが、大田はその長い間の期間ではございませんけれども、綾部さんのときからですから、しかも、航空審渡会のメンバーその他はあとで私は専門家に伺いますが、三十八年のたしか八月ごろに、今日の羽印の国際空港が手狭である、さらに国際的な航空事業の発展の趨勢等にかんがみまして、何といたしましても東京に羽田にかわる空港をつくらなければならぬであろうということが建議されて、審議会ができ上がったと思うのであります。いま申し上げたように、十二月の中旬に一応答申が出て、今日に至っているわけで、私はかなり長い時間がかかっていると思うのです。こういうものをすなおに国民がながめてみた場合に、私はあまりにも政府が怠慢をある意味においてはしていたとさえうかがえる。ざっとまる一年半くらい審議会の答申というものはたなざらしにされていたと言っても過言ではないと思う。そういう意味から、まことに政府はこの種問題については怠慢であったというそしりを私は免れないと思うのです。そういうことが、いろいろあなた方としては努力は私はされてきたと思いますけれども、ようやく一年半たって、曲がりなりにも、今月の二十三日に閣議が、いま申し上げたような内容のことを了承し、決定をした。それが今度はどういうものか、われわれの目から見ればふかしぎな状態のものが今日付か起きてまいりました。新聞にも書かれておりまするように、問題が何かしらこじれて、いま大臣が答えたように、できればきょうあたり答えを出したい。その答えが、いやしくも二十三日の政府、行政機関の最高執行機関たる閣議が了承した内容と同じであるというなら、これは運輸大臣、あまり国民は、そこのところで時間がかかり過ぎたという感じは受けますけれども、さして疑問を持ちませんが、内容がおおむね同じであろうなどという抽象的なこの委員会で運輸大臣が答弁をするということについては、やはり何といたしましてもこれは疑義の念を持たざるを得ない、こう思うのであります。そこで、これは出てみなければわからぬことですが、おおむねどこらあたりに問題があるのですか。つまり、変わるかもわからないわけでしょう。内容が変わらないと断言していないわけですから、変わるやもはかり知れないわけですね。そうした場合に、どの辺に一体そういう問題があるか。私は、やがて法律が出てくることでありましょうから、その法律審議の参考のためにしたいと思うので、この際その辺のところを明確に答弁してもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/47
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048・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) もうこの答弁一つで……、呼びに来ていますから。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/48
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049・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 呼びに来るといっても、大事なことだよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/49
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050・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) 大事なことですから、一つでわかるようにきっぱり答弁します。新聞記事をお読みになって、それでこのとおりかと、こう言われるから、それは法文はいま記憶しておりません。そのとおりではないかもしれない。しかし、筋はおおむねそのとおりであろう、こういう意味であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/50
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051・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 そうしますと、つまり閣議で大体四つの項目、先ほど読み上げましたから読み上げませんが、この内容のものがまとまるということですね。間違いないですね。大臣、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/51
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052・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) その方向に努力しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/52
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053・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 努力というそのことですが、運輸大臣、努力という意味はいろいろあるのですよ。あなたも御存じのように、あなたは一閣僚として二十三日の閣議に出席をして、あなたから発言をしてこの問題が了承されているわけでしょう。私は責任を持たなければいかぬと思うのですよ。努力じゃなくて、あなた責任を持って、この問題を閣議で了承させたわけですから、閣議決定を実行させるというやはりここで明確な答弁をしなければ、運輸大臣としてはまことに私は情けないような気がするのだ。努力ということだけでは、私は了承できないね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/53
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054・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) やっぱり努力します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/54
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055・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 大臣はまあ努力で帰ったのですけれども、さしてたいした努力にも私はならぬような気がするし、大臣は向こうの委員会がありますから、この問題はあとに残して、次回の委員会で私またやりますが、航空局長にちょっと伺っておきます。この航空審議会のメンバーというのは、どんな構成で構成しておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/55
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056・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) ただいま委員の全体の名簿が手元にございませんので、一人一人のお名前を申し上げることはただいまはできませんが、大体の構成を申しますと、大きく分けまして、民間の方と、それから関係各省の事務次官ということになっております。民間の方につきましては、航空関係の方、言論関係の方、それから金融関係の方、あるいは産業関係の方、あるいは大学の専門の教授というような方、こういう方で構成されております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/56
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057・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 かなり長い期間でありますから、その間にメンバーの変更等々もあったでありましょうから、次回の委員会までに構成メンバーの名簿を提出をしていただきたいというふうに思います。
それから、加えまして、ささやかなことでございますけれども、おそらくは、この審議会を開くたびに報酬を与えていると思いますから、そういう関係の資料も提出していただきたいというふうに思います。
それから、この答申がなされる期間中に、会が何回開かれて答申案をまとめたか、その経緯も、概略でけっこうですから、出していただきたいというふうに思います。
それからもう一点、事務的に伺っておきますけれども、当然のことだと考えますが、事務当局としては、当時の運輸大臣に答申されたわけですから、綾部さんから事務次官を通じて、それぞれ所管の、直接には航空局長だと考えますが、この答申を踏まえて具体的な作業を指示されたと思います。その経緯も、ここで、おわかりであれば答弁をしていただくし、直ちにできないとすれば、書面でけっこうですから、次回の委員会に私は出していただきたいというふうに考えます。
それと、運輸省がすでに考えられていますものは、たびたび新聞等で私ども拝見をいたしておるところでございますが、いまの大臣の答弁でもわかりまするように、都合のいいところは新聞の発表を活用する、ちょっと都合が悪くなれば、新聞の内容は違う、こういういいかげんなことを言いますので、この際、今日の段階では、具体的に航空局の事務当局として確定したものが私はあろうと思うのです、閣議に提出をして了承を得るくらいですから。ですから、その確定した内容をこの委員会で私は求めておきたいというふうに思います。これからいろいろ出てまいるであろう法律審議にあたって私は参考にしたいという序うに思います。
それから、航空局長に伺うことはどうかと思う件でありますが、なぜ一体、一年半もこの種問題でいまだに結論が出ないのか。この点、非常に私どもふしぎに感ずるのですね。こういう点、率直に、事務を担当したあなたとして、どこに問題があるのかということをひとつこの委員会で、答弁できる範囲内でけっこうですから、答えていただきたいというふうに思います。
それからもう一つですね、伺っておきますが、確かに、今度の提出予算を拝見しますと、政府の出資が五億となって予算がついています。それから、答申をここに持っておりますけれども、大体この全文を見て、中心になっていますものは、新しい空港の規模が一つ目には分析されています。それから二つ目には、空港の候補地が分析されているわけです。この点については、いま冒頭にあなたが答弁したように、関係各省の事務次官、それから航空関係の学識経験者とでも申しましょうか、そういう専門家、あるいは産業、経済、金融界、こういう方々が入って、この案文だけで察してみますと、かなり専門的な、しかも、気象等の問題も含めて技術的に結論を出したようになって
いる。私はこの答申書を信じたいわけであります。そういう立場で伺うわけですけれども、候補地の場合は、第一、第二、第三と、それぞれ明確に候補地をきめているわけです。この答申で具体的に答申していますこれが、今日一年半もたって、依然として——この答申のナンバー一、二、三と分けて候補地がきめられているにかかわらず、依然として候補地がきまらないといういきさつは何なのか。どこに一体、事務当局として問題があるのか、こういう点。
それからもう一つは、ジェット機が中心になって発着陸をするわけでございます。さらに、この答中にも書かれておりますように、国際航空機の発展の推移等を見て、これからはやがて超音速の航空機が開発をされているので、これに備えるために、つまり、一つの要素として取り上げて、新しい第二——第二というより、新東京国際空港というものが必要だ、こう結んでいます、この答申では、私どももささやかな認識ですけれども、大体そういう趨勢になるのじゃないか、こう思っておりますが、必然的に、私は、どこの飛行場でも問題になりますように、騒音の問題が、最近の流行の公の害−公害問題としてかなり社会問題になっていると思う。こうした騒音防止に対する考え方として、答申だけではあまり具体的に記載されていませんので、こういう点、一体、担当航空局としてはどうお考えになっているか、この点もあわせてこの機会にお答えを願えれば、私は幸いだと思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/57
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058・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) ただいま御質問になりましたうちで、資料によって、資料を提出しましてお答えしたほうが適当であるという分につきましては、次回の委員会までに資料を調製するということにお許しを願いたいと思います。
いま御質問になりましたうちで、たくさん重要な点がございますが、一番重点を置かれて御質問になりましたのは、審議会の答申が出てから長い間、なかなかきまらぬではないかという点が、一番重要な御質問ではないかと思います。この点につきましては、まことに残念でございますが、まだ最終的な決定を見ておりません。
で、これでどういうことかというお尋ねでございますが、この最終決定につきましては、答申が出ましたあと、当時の運輸大臣から閣議で御説明したわけでございますが、そのとき、もう少し調査するようにというようなお話もございまして、その後、調査を続けておるということ、それから、航空審議会の答申によって出ております候補地について、別の見地から難点がありはしないかというような御批判が出ておること、あるいは、その他の候補地についてさらに検討してみたらどうかというようなお話もあること等々によりまして、現在まで決定がなされておらない、こういうような事情にあるということを申し上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/58
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059・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 資料を提出して、あとは御説明を加えることについては了承しておきます。
もう一つだけ参考に聞きますがね、いま羽田を主として日本の国内にかなりの飛行場がございますね。かつて軍で建設したもの、戦後新たに建設したもの、ございますね、二種、三種含めまして。そうした場合に、どんなローカルの飛行場でも、かなり広面積が必要になってくるわけですか、必然的に土地家屋買収移転補償等々があろうと思いますが、今度のこの答申にございます第一の候補地の千葉県の富里ですか、ここは、聞くところによりますと、相当の農家戸数が存在をしているというふうに聞いています。私が聞いているところでは、大体千五、六百戸どうしても移転をしなければならぬ農家戸数がある、こう聞いている。それから一面、今度は、農家収入を見ますと、全国の平均から見ますと、この辺の農家収益というものは、ハイクラスの収益をあげている、まことに農村としては、まれに見る豊かな農家経営をしているところというふうに聞いていますが、こういう関係、航空局はどう認識しておられるか。
それから、いままでに新しい飛行場を建設した場合に、私はしろうとでわかりませんので、千五百戸とか、あるいは千六百戸などという農家戸数を移転をしたり、土地を全部買収した経験があるかないか、この点ひとつ教えていただきたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/59
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060・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) 現在、富里は航空審議会の答申におきましても第一の候補地になっておりますことは、いま吉田委員の仰せられたとおりでございます。ただ、この候補地がかりに正式にそこに飛行場をつくるということに決定いたしますれば、富里村の付近でもどの部分ということをそれから具体的にきめなければならないわけで、ございますが、現在のところ、そういう段階にまだ立ち至っておりませんので、おおよそ富里村付近でつくるとすれば、大体何戸ぐらいの人家の立ちのきが必要であろうかというような程度の調査でございまして、具体的に何戸になるかという点は、候補地が富里にきまってから具体的にきめる。ただ、候補地としてあげられておる以上、おおよそ、どのくらいのものかということは調査することが必要でございますので、これは主として航空写真によりまして調べた戸数でございます。具体的に地域も特定しませんで、大体あの付近ならば千五百戸ぐらいかかるのではないか。ただ、その場合も、空中写真で調べておりますので、一軒のうちに二棟なり三棟あるというような場合には、戸数としては千五百よりも減ってくる。要するに、航空写真で見た棟の数が千五百戸程度であろうというような意味でございまして、候補地がかりにあそこにきまれば、さらに綿密な調査は必要であろう、かように考えております。それから、他の空港の建設の場合に、何軒ぐらいの立ちのきの家があったかというような御質問がございましたが、これにつきまして、一つ一つの空港について記憶しておりませんが、とても千五百戸というようなオーダーのものは皆無でございます。もちろん、立ちのきをお願いしたところはございます。現に立ちのきをお願いして、進めておるところもございますけれども、とてもそのようなオーダーのものではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/60
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061・相澤重明
○相澤重明君 先ほど吉田委員の質問の中で、騒音防止、つまり、いまの陸上の自動車の公害等の問題を含んで、だんだん近代化すれば、ジェット機の速度も速くなるわけです。そういう意味で、アメリカに提供している軍事施設の中で、横田が消音装置をしておるわけです。さらに、神奈川県の厚木の航空基地で、司令官と地元の代表と話したときに、消音装置をしてもらいたい、こういうことであったんですが、私も決算委員会でやはりこれを取り上げて、厚木にもひとつ消音装置をつくれと。基地は大都市からどくというのが基本原則であるけれども、まあ、おる間は、とにかくそういう措置をとってやれと、こう言っておいて、日米合同委員会分科会に政府としては提案することになった。そこで、外国の基地に対するそういうことは言っても、国内の今度はそういう飛行場ができた場合に、この消音装置というものを私は当然考えなければならぬと思う。二・五あるいは三というようなマッハの高速になれば、当然これはあわせてジェットエンジンの整備の問題もありますから、こういうことで、消音装置は、当然きまれば私はやはりつくるべきだと思うんですよ。そういう点で、答弁が先ほど漏れておったように思うので、この点は、第二空港がきまったならば、予算化とともに私は進めてもらいたいと思う。その点は、ひとつ局長からなり、あるいは政務次官から御答弁を願いたい。
それから、同じ航空関係の問題で、第二の点は、前回の当運輸委員会において、貨物飛行機の事故があったことを御報告いただいたわけです。その後、新聞発表によると、何か運輸省の管制本部の機械が故障したとかなんとかいうことでもって修理に出しておったとか、こういうようなことで、せっかくの遭難の時期を、好機をとらえることができないで、実は捜索に非常に困難を来たした、こういうようなことも、新聞記事ですよ、出ておるので、せっかく事故報告をされて、私は、昭和十七年製造のこの飛行機の安全性という問題で、この前は局長にもずいぶん意見を申し上げたんでありますが、それはそれなりに、一体、運輸省の管制本部として、そういうことがあったのかなかったのか。それから、事故の結果は、捜索は現在どうなっているのか、これは見つかったのか、見つからないのか、そういうようなこともあわせて私は、調査が——航空局長に質問を吉田委員が行なっておりましたので、お答えいただきたいと思います。
それから、あとで河野さんがまたお話しになると思いますので、私も注文だけつけて終わりたいと思うのですが、これは政務次官にひとつ調べてあとで報告してもらいたいのは、横浜港の中で船の出入口があるわけですね。その中で、本牧先に、狭いところですが、四、五百隻、船が毎日出入りをするところが、海上保安庁か海運局かよく知りませんけれども、とにかく、港湾管理者の横浜市で、あかりをつけろ、どうもあかりがなくて、非常に事故が多くて困る、こういうようなことで、運輸省に何とかつけてほしいという、これは航行安全の上からも、地元の業者なり市のほうから要請があった。しかし、そんなことは金が出ない、こういうことでいまだにあかりがつかないので、業者あるいは船の人たちが非常に困難を来たしておる、こういう話があるわけです。これは私は、何キロどういう地点でこうだというこまかい点をきょうは申し上げませんが、ひとつ政務次官が、海上保安庁か海運局か知りませんが、横浜市の横浜港内における航行安全の問題について、もと政府が力を入れていいんじゃないか、こういう点について注文をしておきますから、あとでお調べになって報告をしていただきたい。以上で私の質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/61
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062・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) ただいまの相澤委員からの御質問につきましてお答えいたしますが、騒音問題につきましては、これはいま仰せられましたように、今度つくります新空港は、SSTの受け入れということが一つの目的になっております。SSTは現在は開発中でございまして、この騒音につきましては、いろいろな情報があるわけでございますが、いまだ確定した情報はございません。騒音等の問題につきましては、実際に飛行機が飛んでみるということがありませんと、はっきりしたことは言えないわけでございます。かりに、このSSTという飛行機が音速の二・五倍あるいは二・七倍ということが言われております。これもまだ最終的にはきまっておらないのでございますが、飛べば非常に大きな音が出るじゃないか、この点はアメリカでも非常に問題になっておりますが、ただ、アメリカの専門家の意見によりますと、この問題は、米国大陸においては非常に大きな問題であるが、日本のような国、あるいはイギリスのような国、すなわち、海に比較的近いところに飛行場を求めやすいというところでは、比較的問題は簡単であろう、と申しますのは、いわゆるマッハ幾らかを出しますのは、日本の付近で言えば、洋上に出てからそういう速いスピードを出すということで、離発着の際に、そう速いスピードを出すわけではございませんので、いわゆるソニック・ブームというものは、日本で言えば、太平洋の上で起こるのではないか、かように考えております。しかし、いずれにしましても、非常に大きい重量の飛行機でございますので、離発着には相当の騒音が起こるということは予想されます。これに対しましては、新しい飛行場である意味では、一番解決を要し、また解決の困難な問題でございますが、これについてどういうふうにするかということは、われわれとしても、いまから十分データーを整えて、そして納得のいくような対策を考えるべきである。その場合には、現在米軍の基地でやっておるようなジェットあれもマッハ三か、私は専門的に知りませんが、ああいういわゆる音速をすぐ出すような戦闘機というようなものに対する対策というものは、いろいろな意味で参考になると思いますので、十分それらも関係当局の知識をかりまして、民間航空についてもどういうふうに持っていったら地元の方が御納得いただけるかということを検討を続けていきたいと、かように考えております。
それから、事故の問題でございますが、この点につきましては、現在まで、残念ながら墜落した現場というものが確認されておりません。
それから、管制本部の問題でございますが、この問題は、テープに録音してなかったということは事実でございますが、テープに録音してあったかなかったかということと、捜索が行なわれたかどうかという問題とは、いわば直接の関係はないわけでございまして、いずれにしましても、テープに録音されてなかったというのは事実でございますし、また、すべての管制のやっておるのが全部録音されておるというわけではもちろんございませんですが、この間の事情につきまして、現在、本局から管制本部に人をやりまして、どういう事情であったかということを調査中でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/62
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063・大久保武雄
○政府委員(大久保武雄君) お尋ねがございました横浜の安全施設に関しましては、横浜のような非常な船舶のふくそうします港の航行安全に関する標識施設がない、それによって、安全が阻害されておるということでございましたならば、きわめて重大な問題でございまして、さような航行安全の施設は当然いたすべき筋合いでございますので、なお具体的に事情を拝承いたしまして、万全の措置を講じたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/63
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064・河野謙三
○河野謙三君 私は一点だけ伺いたいことがあるのですが、それは、質問に先立ちまして一言申し上げますが、最近の国会の論議、また地方議会の論議等を通じまして、政府が負担すべきものか、公共団体が負担すべきものか、国民が負担すべきものか、これがはっきりしないために、当然政府または政府機関が持つべきものを国民が負担したり、また逆に、国民が当然負担すべき性質のものを、いろいろな圧力その他によって政府がいたずらに持たされたり、こういうその間の区分というものが非常にあいまいになってきたために起こる紛糾というものが非常に多いと思うのです。これは少なくとも、中央ではっきりとこのどちらが負担すべきかということはもう少し原則をきめておかぬと、ただケース・バイ・ケースでそういうものを処理するというような、一部に慣行がございますが、そういうことが、こういう問題が起こる原因だと思うのですが、そこで、私は具体的にきょうひとつ伺いたいのは、国鉄新幹線と、それによって起こるいろいろな影響であります。
国鉄新幹線が通った、それによって、その沿道の住民、これが、国鉄の新幹線がもしなかったら負担しなくても済むことを、国鉄の新幹線ができたために負担が重くなるということはあり得ないことでありますね。ところが、そういう具体的の事例がだんだん起こってまいりましたので、この機会に伺いたい。
まず、国鉄当局に伺いたいのは、今後、国鉄の沿線において土地改良をやらなければいかぬ、道路もまたやらなければいかぬ、電話を引かなければいかぬ、いろいろな問題があります。その場合に、新幹線なかりせばという前提で、この負担の区分というものをはっきりされるのか。それとも、そうでなくて、新幹線は国家の大目的でやったのだ、したがって、その沿線の住民がそれによって負担が起こる場合はやむを得ない、こういうことなのか、この原則を私はまず伺っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/64
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065・宮地健次郎
○説明員(宮地健次郎君) いろんな、新幹線ができましたための障害が起こっておるのでございますが、いま先生お尋ねのプリンシプルにつきましては、原則としてはそうであろうと思います。先生のおっしゃるとおりであろうと思います。個々の場合につきまして、実情によりまして修正される点はございましても、原則としては、先生のおっしゃるとおりじゃないか、このように考えております。
〔委員長退席、理事吉田忠三郎君着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/65
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066・河野謙三
○河野謙三君 その原則を私は否定するわけにいかぬと思うのですが、それをもう少しはっきりしておきませんと、ある予想をされる具体的の事例、たとえば、いま私が申し上げた土地改良をやらなければならぬ、新幹線がなかったら、もう少し安い経費でいった、したがって、地元の農民の負担は安く済んだ。ところが、新幹線ができましたために負担が多くなった、こういう事例ですね。その場合にどうするか。道路をひとつやらなければならぬ場合に、一体、負担が重くなったらどうするか。こういうことを、およそ予想される事態につきましては、本省ではっきりしておかぬと私はいかぬのじゃないかと、こう思うのです。そうでありませんから、やはり国鉄とか、電電公社とか、その他政府機関、独立会計でやっておりますと、どうしてもそれは、出先は利益追求になりますよ。また、利益追求の気分でなければ、能率はあがりません。これはやむを得ないと思います。それらの利益追求におちいらぬように、あくまでも公共性の優先をやらなければならぬ。そういう性格のものが政府機関でございますから、そういう点をはっきりとしていないから、いろいろな問題が起こると思うのですが、そこで、私は時間がございませんから、具体的に申します。きょうは電電公社に御出席願いましたが、いま起こっておる問題は、新幹線の沿線で、二百メートルなり三百メートルの距離において電話を引こうという場合に、何か技術的に雑音その他を調整するために、一般の加入者の負担金のほかに、さらに五万円とか七万円とか負担をしなければ電話が引けない、こういう事例が起こっておるようですが、これは私は全く不可解千万だと思うのです。こういうことがいまごろ論議されること自体がおかしいと思うのです。これに対しまして、国鉄なり、また運輸省なり、電電公社の私はお考えを伺っておきたいと思うのです。
〔理事吉田忠三郎君退席、委員長着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/66
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067・宮地健次郎
○説明員(宮地健次郎君) 御指摘の点につきましては、直接には電電公社のほうからお答え願うのが筋でございますが、原因が新幹線でございますので、私からまずお答え申し上げたいと存じます。
鉄道の電化をいたしますと、もしそれが何もいたしませんければ、処置をいたしませんければ誘導障害というものが沿線の通信施設に起こりまして、その通信の機能に障害を与える場合が間々ございます。したがいまして、国鉄といたしましては、電化をいたします際には、あらかじめ電電公社に御相談申し上げまして、専門家であります、また所管しております電電公社の御指示によりまして、協議の上、必要な補償額を支払うというふうなことが通例でございますが、御指摘の新幹線の場合につきまして、同様な処置をとっておりまして、協定を取り結んでおりまして、この協定に基づきまして必要な資金をお支払い申し上げて、それによって電電公社のほうで防御をやっていただく、こういうふうなことをいたしております。どのように防御されるかは、やはり国鉄としては全然わかりませんので、電電公社のほうの御処置によっているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/67
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068・河野謙三
○河野謙三君 そうしますと、それでは、地元の関係住民に一銭たりとも負担させるべき性質のものではない。それによって起こる負担というものは、国鉄が電電公社にお払いして、電電公社に工事をしてもらう、こういうように伺いましたが、そうでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/68
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069・宮地健次郎
○説明員(宮地健次郎君) そのとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/69
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070・河野謙三
○河野謙三君 そうしますと、私は電電公社に伺いたいのですが、いままでそういう事例が東海道の沿線にあったかなかったか私は知らぬですが、いま起こりつつある問題はありますけれども、いままでそういう事例があって、過去において、地元の関係者に、一般の電話加入者が負担する金額のほかにプラス・アルファを負担さしたという事例はございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/70
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071・佐々木卓夫
○説明員(佐々木卓夫君) いまの先生の御指摘の点でございますが、私どもの基本的な取りきめと申しますか、電話の加入区域外あるいは特別加入区域で電話の架設の御要望がありました場合には、公衆電気通信法第三十二条の規定によりまして、該当の設備費を加入申し込み者から御負担いただく、こういうことになっているのでございまして、それに基づいて、御指摘のケースは、加入の申し込み者から設備負担をいただく、こういう扱いをしているケースだろうと思うのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/71
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072・河野謙三
○河野謙三君 いや、特別加入区域は一般の普通加入区域と違って、負担が特別加入区域が多いのはわかっている。その特別加入区域の一般の負担のほかに、新幹線の沿線なるがゆえにプラス・アルファ負担をかけておるという事例は、過去においてはございませんかと言っているのですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/72
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073・佐々木卓夫
○説明員(佐々木卓夫君) 先ほどの国鉄のほうからの御答弁にもございましたが、新幹線開設時点までの、私どもの線路に及ぼす被害に対する措置、これに要する経費は、国鉄と私のほうと協定を結びまして、移転に要する経費を国鉄で負担していただくのは負担していただくということでやったわけでございます。それで、いまの先生の御指摘の、負担額が、新幹線に基づく雑音のために、一般のケースよりも若干割り高になるケースというのは、ちょっといまのところ、全部調べておりませんけれども、記憶では、そういうケースはいままでにはなかったと思うのでございますが、先生の御指摘の神奈川県のケースが初めてじゃないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/73
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074・河野謙三
○河野謙三君 私は神奈川県とか東京を言っているのではない。これは御承知のように、新幹線は大阪−東京間ですからね。その沿線全体のことを私は申し上げているのですが、もしいまここにデータがなければ、また、電電公社は大きな組織で、幹部がそういうことを一々御存じないのは、私もわからないことはないが、そこで、もしかりに、過去において、いま私が申し上げたように、特別加入金のほかに、新幹線の沿線なるがゆえにプラス・アルファ、何ぼか取られているという事例がございましたら、これはお金は返されますね。もし、事例があったとしたら——あなたはないと断言はされるわけではないが、ないと思いますということです。私もないと思いますよ。しかし、もしあった場合には、それは取るべからざるものを取ったのだから、金を返しますと、こういうふうに解釈していいですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/74
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075・佐々木卓夫
○説明員(佐々木卓夫君) その点は、取るべからざるものを取ったということになるかどうか、ちょっと私よく検討してみないとわからぬと思うのでございますけれども、要するに、利用者の方に雑音の入る回線を提供するというわけにはまいりませんので、何らかの措置を必要とする。措置したならば、経費は、法律に規定するところによって、申し込み者のほうにひとつ負担していただく、こういうことになっておるわけで、ございますので、まあ取るべからざるものを取ったということには必ずしもならぬのじゃないかというふうに思うのでございますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/75
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076・河野謙三
○河野謙三君 それは私は、前段にその点をはっきりしているわけですよ。国鉄の新幹線が通った。新幹線がなかったら負担しなくていいものを、新幹線が通ったために負担をさせられたというものは、将来はもちろん、過去においてもそういうものがあったら、それは負担すべからざるものを負担さしたんだから、国鉄があなたのほうに弁償して、あなたのほうが加入者には迷惑をかけないようにする、こういうことだと思うんですよ。それを言っているんですよ。将来の問題はわかりました。そういうことはない。負担させない。過去において、もしそういうものがあった場合にはどうする。私はなぜこういうことを伺うかというと、今度、関係の住民に、国鉄の新幹線によって起こるところの障害、この障害を除去するために起こる費用、これは加入者が持つべきである、持つべきでないということで議論があったんですよ、非常に長い期間、あったんですよ。そういう理不尽のこと——私にすりゃ非常に理不尽だと思う。そういうことがあったんです。あったから、そうしてみると、過去においては、そういう負担すべからざるものを負担さした事例があるんではないかと私は想像せざるを得ない。なけりゃけっこうです。あった場合には、これからは負担させません1過去においてあったものは、負担をさして取りっぱなしだということはいけませんわね。そうでしょう。それを伺っているんですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/76
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077・佐々木卓夫
○説明員(佐々木卓夫君) ちょっとこれは同じことを言うような結果になるのでございますけれども、新幹線が設置されるまでの新幹線による影響というものにつきましては、電電公社と国鉄の間で、国鉄から経費を負担していただく。できたあとで起こるものにつきましては、これはまあ、たまたま新幹線ではございますけれども、いろんな、新しい道路ができるとか、いろんなケースもあり得るわけでございますが、区域外あるいは特別加入区域の申し込みにつきましては、ある一定の基準で経費の御負担を願うということが原則でございますので、ただ、そのときの状況に応じて、若干経費の積算等におきましては変わることがあるかとも思いますが、問い詰められますと、やはりいただくことになるんじゃないかと、私、思うのでございますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/77
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078・河野謙三
○河野謙三君 そうすると、国鉄があなたのほうに、弁償といいますかね、しておったのは、新幹線が開通するまでの工事中に起こったいろんなものについて国鉄は払ったと。新幹線開通の、去年の十月一日ですか、それ以後においては、もう国鉄は負担をしないということになっているんですか。そこが何かちょっと私、解釈がはっきりしないんですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/78
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079・佐々木卓夫
○説明員(佐々木卓夫君) 開通するまでの負担と申しますのは、開通するまでにすでに私のほうの設備があるものが、国鉄の新幹線を通すことによって、雑音を受けるとか、あるいは敷地なりを移さなくちゃいかぬとか、いろんな設備を移転をする経費を国鉄から御負担していただくということでございまして電話加入者と私どもの関係じゃないのでございまして、国鉄と電電公社の間で、既存の設備を新幹線のために移転したり何かする場合の経費を、両者の協定に基づいて国鉄からいただいておる、こういうことを申し上げたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/79
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080・河野謙三
○河野謙三君 そうしますと、最初から申し上げておるのですが、もう一ぺん申しますが、具体的に、私が鉄道の新幹線の百メーターなり二百メーターの距離のところにおって、電話の加入を申し込みますね、そうすると、一般の加入者が負担するもの以外に、特別の装置をするのだから、おまえはあと六万円出さなければいかぬ、九万円出さなければいかぬと言われた。私は、そういうばかなことはない、鉄道の新幹線が通って、三十分おきにガーガーいうだけでも迷惑しておるのに、その上に今度は、たまたま、ここに鉄道が通ったために、電話を引くにも、一般の人と違って、六万円も九万円も払わなければならぬ、そんなばかなことはないじゃないかという理屈はわかるでしょう。この理屈は成り立ちませんか。よくわかるでしょう。これからまず——これは一体、国民がそういうことを言うのが無理なのか、それとも、あなたのほうが負担させるのがあたりまえなのか、この点からまずひとつ聞いておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/80
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081・佐々木卓夫
○説明員(佐々木卓夫君) まことにごもっともなことだと思うのでございますけれども、実は、私のほうも、区域外あるいは特別加入区域からの電話の申し込みというのは、全国的に起こり得るケースでございますので、そういうことを予想して法律でも規定されておりますので、まあ、そういう場合に、必要な経費の一部を申し込み者から御負担いただくということはやむを得ないのじゃないかというふうに思うのでございますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/81
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082・河野謙三
○河野謙三君 これは、私は委員長にお願いしますが、そういう、私から考えますと、ばかげきった、理屈にならないようなことは、そういうこと自体が、私は前段申しましたように、国民が負担すべからざるものを国民に負担させたり、政府が負担すべからざるものを政府が負担したり、そこに根本がある。だから、委員長、運輸大臣呼んでください。郵政大臣呼んでください。そうして、この問題は、私、はっきりしなければならぬ。きょうは政務次官おられますが、この機会に、政務次官から、政務次官としては、政治家として、そういうことで一体、世の中が平和に無事にいきますか。公平の原理がどこにあります。これは政治の第一歩ですよ。そういうことをここでお互いにやりとりしていること自体が、私はおかしいと思うのです。これを政務次官からも伺っておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/82
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083・大久保武雄
○政府委員(大久保武雄君) 直接の所管の問題ではございませんけれども、ただいま河野委員のお話はしごく私もごもっともでございまして、もしさような事態がございますならば、何らかこれは調整する必要があろうか、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/83
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084・河野謙三
○河野謙三君 一応次回に郵政大臣の御出席をひとつお願いをいたしまして、この問題について郵政省としての根本的な私は考え方を聞きたい、かように思いますが、ただ、せっかく電電公社からお見えになりましたから、この機会に伺いますが、そういうふうなことですと、私は、それによって起こるいろいろな問題があると思います。たとえば、その地域は当然普通加入地域に指定されるべき性質のものも、新幹線が通っておるために、これはよけいな負担をしなければいかぬということになりますと、指定地域にする場合に、特別地域、普通地域とありますが、こういう地域を指定する場合にも、これを指定地域にしたらたいへんやっかいな問題が起こる、負担が多くなるというような、指定地域の指定にあたりましでも、そういう利害関係がからんで、非常に私は不公平なものになると思う。電話の指定地域、これは普通、特別、これはいずれも将来の発展性とか、その土地の住民の密度とか、地価とかいうものを勘案してやるのでしょう。やるけれども、そのほかに、さらに新幹線があるからというようなことも一つの大きなファクターになって、そして、これを入れたほうが損だとか得だとかいうそろばんをはじかれる危険もある。そうしますと、前段申しましたように、新幹線が通ったために、沿線の者は迷惑している、これは国家の犠牲ですよ。さらに、日常の生活において、そういう犠牲が次から次へと重なってくるということになると、新幹線に限らず、新しい鉄道の敷設の問題がありましたが、そういう鉄道とか道路とか電車とかいうものを通す場合にも、国民が非常に非協力になりますよ、国家の大きな目的を達成するために、その沿線の人は犠牲になるんですから。犠牲は犠牲で、ただ土地を高く買ってやればいいというだけの問題じゃありません。そこで、指定地域あたりの指定にも、そういうファクターが入りますか。私は、あなたが入るとは言わないだろうけれども、当然いまあなたのほうのそろばんでいけば、指定地域の指定にあたって、新幹線が通ってるからあそこは条件が悪いというようなことも影響するんじゃないかと、そうすれば、新幹線が通らなければとっくに普通地域になったかもしらぬ、ところが、新幹線が通ったために、普通地域には指定されなくて、特別地域に指定されたということはあり得ることですね。そういうことは一切影響ないと断言されますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/84
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085・佐々木卓夫
○説明員(佐々木卓夫君) 私のほうの電話加入区域の設定の基準がございまして、その地域の行政区域の状況あるいは電話の密度等を総合的に勘案いたしまして、ある基準に基づいてこの区域を設定いたしておりますので、特別に新幹線がどうこうという要素は、区域設定のときの条件には現在なっておらないのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/85
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086・河野謙三
○河野謙三君 私は次回に郵政大臣に御出席を求めまして、同時に、運輸大臣の御出席を求めまして、この場合は政務次官の御出席けっこうでございますが、そして、この問題を根本的にただしたい、かように思いますが、私は本来、電電公社が本来の使命を達成するために負担すべきものは負担するが、いまのような場合は、国鉄の新幹線に原因があるんですから、これは工事中のみならず、これから新幹線の沿線において、新幹線によって起こる影響によって、電電公社が特別負担をするということは、これは私は電電公社としてはなかなかつらいところで、むしろ、これは運輸省と申しますか、国鉄と申しますか、これが私は負担をしてやるべきだと、こう思いますがね。これらの点をよく御協議の結果、この次までにはっきりしてもらいたい、かように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/86
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087・相澤重明
○相澤重明君 関連。宮地常務がいるから、いまの話を聞いておって、やはり問題があると思うのですよ。この点、河野委員が言うように、郵政大臣なり運輸大臣を、次回出席を求めて御質問されるそうですからよく打ち合わせてやってもらいたいと思うのだけれども、それはそれとして、新幹線ができたために、付近の住民がいろいろ迷惑をこうむる。たとえば国鉄の新幹線の変電所がある。その変電所のスイッチの切りかえのたびにバーンという大きな音がして、その数が多くて付近の住民がたまらぬ。こういうものも現実にはある。そういう問題については、国鉄自体は調査をされて、そうして確かに被害がある、こういう場合には、その被害に応じた措置を講ずるということになっているのかどうか。河野委員の御質問の際に、電電公社との関係の話はわかりましたけれども、国鉄側のひとつそういう態度についてお答えを願っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/87
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088・宮地健次郎
○説明員(宮地健次郎君) ただいまの変電所の御指摘は、私、現実に保土ヶ谷にありますものにつきまして存じております。この三月に一応の対策ができ上がる予定になっておりますが、これによって試験をしてみまして、もしだめであれば、一そう徹底した防護施設というものを、来年度の予算ですぐ手がけるというふうなことで、現在、その調査をさしております。
なお、どうも新幹線につきましては、各方面にたいへん御迷惑をかけている面が多々ございます。たとえて申せば、これは、私の所管外のことはよくわかりませんが、所管の範囲で申しますと、たとえば電圧が新幹線の列車が通るたびに変動いたしまして、そのために、近辺の工場の製品に悪い影響を与えるというふうなこともございまして、これらにつきましても、今秋の列車往復本数を五十往復にふやす機会に、全部解決しちまうつもりで、これは電力会社のほうに、三十八億というふうなお金をもちましてお願いしまして、電源強化をやるというふうなこともいたしております。そういったことで、技術的にできますことは、何でもひとつやっていくつもりでございます。御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/88
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089・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 本件については、一応この程度といたします。
次回は、三月二日午後一時開会の予定とし、本日はこれにて散会いたします。
午後零時二十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X00719650225/89
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