1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十年三月二十三日(火曜日)
午後二時六分開会
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委員の異動
三月十八日
辞任 補欠選任
江藤 智君 前田 久吉君
三月十九日
辞任 補欠選任
前田 久吉君 江藤 智君
三月二十二日
辞任 補欠選任
増原 恵吉君 上林 忠次君
三月二十三日
辞任 補欠選任
浅井 亨君 白木義一郎君
野上 進君 山崎 斉君
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出席者は左のとおり。
委員長 松平 勇雄君
理 事
金丸 冨雄君
前田佳都男君
吉田忠三郎君
委 員
河野 謙三君
木暮武太夫君
山崎 斉君
相澤 重明君
小酒井義男君
浅井 亨君
政府委員
運輸政務次官 大久保武雄君
運輸省海運局長 若狹 得治君
運輸省船舶局長 芥川 輝孝君
運輸省船員局長 亀山 信郎君
運輸省港湾局長 佐藤 肇君
事務局側
常任委員会専門
員 吉田善次郎君
説明員
運輸省海運局参
事官 高林 康一君
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本日の会議に付した案件
○港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○運輸事情等に関する調査
(海運に関する件)
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001・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
初めに委員の異動について報告いたします。
三月二十二日付をもって委員増原恵吉君が辞任し、その補欠として上林忠次君が選任され、また、本日付をもって委員浅井亨君及び野上進君が辞任し、その補欠として白木義一郎君及び山崎斎君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/1
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002・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) まず、港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のある方は、順次御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/2
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003・相澤重明
○相澤重明君 前回御説明をいただきましたのは、港湾整備五カ年計画を、いわゆる現在の輸送状況あるいは港湾の取り扱い貨物量の増大に伴って現在の計画では不十分であるということで、今回四十年を起点として五カ年計画を策定をするということの御説明をいただいたわけです。
そこで、これらの計画を実施するためには、運輸大臣は港湾審議会の意見を聞いて策定をされたことだと思う。そこで、港湾審議会の意見というものはきわめて重要になると私は思うのでありますが、現在まで港湾審議会で審議された意見の中で重要なものを二、三あげてひとつ御説明をいただきたいと思う。それがいままでの第二次五カ年計画ともいうべきこの策定の大きな要素に私はなっていると思う。こういう意味で、どういう点が港湾、審議会で特に強調され、今回のこうした方向をとるに至ったかということを、審議会の中から、局長等も御出席を願っておると思いますので、特徴点をひとつあげてほしいわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/3
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004・佐藤肇
○政府委員(佐藤肇君) 実は、この五カ年計画につきましては、従来持っておりましたのは事務当局の素案でございまして、今回このワクが閣議了解を経まして法律が改正され、この法律に基づきまして新しい案をつくって、それを審議会にかけるわけでございますから、まだこの案については審議会にかける段階に至っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/4
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005・相澤重明
○相澤重明君 私のお尋ねしているのは、つまり三十六年を起点として港湾整備五カ年計画というものを策定をしているわけです。それで港湾審議会でもいろいろと御意見を受けておる。そこで、先ほど申し上げたように、現在の貨物の取り扱い量とかあるいは輸送状況等を考えると、いままでの計画ではこれは不十分であると、こういうことは当然審議会の中でもそれは述べられておるのではないか。したがって、政府も、この現在の状況に応じて、従来は五カ年計画のその内容についても単年度においてそれぞれ決定をしてきたわけでありますが、その総合的なものについてはきまってなかったわけです。それを今回は閣議決定ということで、一応の案としてこれは提案をされておるわけですから、そういう意味で、これが、法律が通れば、もちろん予算を伴うものですから、港湾審議会におかげになる、これは当然のことであります。しかし、いままでこういうふうなことが生まれてくるというのは、やはりそこに港湾審議会でも私は議論のあったところだろうと、こう思うんです。そういう点の特徴的なものはどういうものがあったか、こういう点を、前の話を実はお伺いをしているわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/5
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006・佐藤肇
○政府委員(佐藤肇君) 港湾審議会におきまして、昨年度実施いたしましたのは、各港につきましての計画の審査でございますが、この前の五カ年計画をつくるにつきましては、審議会にかけておるわけでございまして、当時審議会として重点を置いて議論されましたことは、やはりこの生産の伸び、特に輸出というものに対して、港湾の施設がこれでいいかどうかということが一点。もう一つは、船型が大きくなるのでございますから、これに対応して港の水深をいかに深くしていくかという点、これが主要な議論だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/6
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007・相澤重明
○相澤重明君 そこで、私が再度お尋ねをしたいのは、この本法が制定された後に、いま局長からも指摘されたように、重点項目というのがあると思うんです。したがって、たとえば新産業都市の関係の港湾、あるいは外国貿易港の整備、あるいは内国貿易とかというふうに、それぞれの項目があるわけですね。そういう中で、地方単独事業をも含んで、私はこの重点事業というものをどういうふうにあげるかということは、政府の予算を投資する場合、いわゆる一つの先行投資あるいは設備投資、やはり財政の効率的運営を考えなければならぬわけです。ただ金を、政府が港湾整備だからということで、一律にかけたところで、効果というものはそうあがらないと思う。そういう意味で、やはり重点的に国際競争力を培養するとか、あるいはいまの時点でここを最も重点にやらなければいけない、こういうものが私は策定されなければならぬと思うのですよ。そういう意味で、計画の重点をいまどこにこれから置こうかということを、政府として、立案者として考えておかなければ、私はやはり問題が残るだろう、こう思うので、先ほどの御答弁に続いて、これからこの法案が制定されたら、どこに一体重点を置くのか、こういう点を再度ひとつ御説明をいただきたい思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/7
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008・佐藤肇
○政府委員(佐藤肇君) この法案を提案いたしました理由と申しますか、五カ年計画を新たに改定しなければならなくなった一番大きな要素は、貨物量が急激にふえてきたということでございまして、貨物量の増大に対応して港湾施設を増加していくということが一番重点を置かれているわけでございます。しかも、その中で外国貿易港における輸出貨物の増加というのは顕著なものがございますし、昭和三十六、三十七年における船込みというのも六大港を中心にして行なわれたわけでございますから、貨物量の増大のうちに、特に外国貿易港を中心にして整備するというのが最重点でございます。
次に、新しく新産業都市または工業整備特別地域というようなものが指定されまして、これは全体の国土総合開発的な観点と、過密都市対策として考えられているものでございますから、これらに対応する港湾の整備というものをあわせて考えていきたい。
第三点は、先ほど申しましたように、船が大型化してまいりましたので、航路につきまして新たに大型船が通れるように改良していきたい、この三つでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/8
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009・相澤重明
○相澤重明君 そこで、これは、政務次官御出席いただきましたので、お尋ねをしていきたいと思うのですが、いま局長の言われる三つの重点項目については、よくわかりました。しかし、港湾整備をして船の荷役等の問題がたとえばスムーズに行なわれる施設ができたとしましても、これは海上輸送だけでは、いわゆるせっかくの貨物の取り扱いというものが半減してしまうわけです。そこで、陸上との関係がなくてはいかぬと私は思う。そういう場合に、たとえば六大港を含んで港をそういう重点施設をしたけれども、陸上の整備というのは一体どうなのか、こういう点について——これは国鉄とか私鉄とかいろいろあるでしょう。あるでしょうが、一応、運輸省としては、監督官庁として、これだけの投資をして、そして港湾のいま申し上げたような施設ができるわけですから、それに輸送力が一致するような陸上輸送というものを考えなければならぬだろう、こういう点について、前回私は決算委員会なり運輸委員会でも北海道の苫小牧港の話を例に出したことがあるのですが、全国的に政府がお考えになっている、そういう港湾と陸上輸送との関係をどういうふうにお考えになって、またどういうふうにやろうとしているのか、これをひとつ政務次官からお答えをいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/9
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010・大久保武雄
○政府委員(大久保武雄君) ただいま相澤委員の御指摘のとおり、港湾の機能というものは、単に船舶がそこに着き得るか着き得ないかというだけの問題ではございませんので、その港湾の船につながる陸上諸施設というものが完備いたさなければ港湾機能の大半はこれは死んだもひとしい、かように私は存じております。すなわち、ただいま御指摘もございましたように、鉄道引き込み線はどうなっているか、あるいは港湾における上屋、倉庫等の荷さばき施設はどうなっているか、あるいはそういうものに接続する港湾の荷役機械はどうなっているか、またそれらの荷物の取り扱い、いろいろな行政組織というものはいかに連絡よくそれをさばいているか、またその港湾からつながっていく小運送の運行というものは円滑にさばけているか、こういうあらゆる面をしさいに検討いたしまして、港湾の全機能が有機的に動いていきますように取り計らわなければならぬと考えておりまして、いろいろな施設もございますけれども、港湾はあらゆる行政、産業並びに交通の末端神経の一番集中したところでございますので、それを間違いなくそれぞれの機能が有機的に動くように取り扱っていきませんと、どんなに机の上で、紙の上の経済計画をつくりましても、これはその面から瓦解してまいりますことと私は考えております。そこで、ただいま仰せのございましたように、海陸輸送の調整あるいは総合化ということのほかに、さらにそれに付帯する諸行政、諸施設まで含めました意味におきまして港湾機能の全面的な増強ができますように配慮いたしていきたいと、かように考えているような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/10
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011・相澤重明
○相澤重明君 抽象的な御答弁としてはいいわけですが、そこでひとつ私は資料を要求をしたいわけです。たとえば外国貿易港はどことどことどういうふうに、いまの政務次官のお話のように、臨港鉄道と申しますか、あるいはそういう陸上輸送との関係について施設の改善等をお考えになっているのか。これは単に港湾局では港湾だけのことをお考えになっていると思いますが、運輸省自体としては、政府自体としては、いま言った総合的なものがあると思います。それをひとつ、いま全部というわけにいきませんから、あとでひとつ、外国貿易港の計画についてこういうものがある、それから新産業都市の港湾整備についてはこういうものがあるということを、ひとつ後刻資料で御提出をいただきたい。この中で、従来の目標が、先ほども局長から御説明をいただきましたように、急激に貨物の取り扱い量が伸びて、計画目標としては一〇・五億トンを政府もお考えになっておるようでありますから、たいへん私はけっこうだと思うのです。けっこうだが、それがそういうふうに実際に進まなければならぬと思いますので、いまの計画をひとつ発表願いたい。
それからいま一つの点、これは資料でお出しいただきたいのですが、三十六年に制定をされた当時の港湾審議会委員の名簿、それからいまの港湾審議会の委員がどういう方がなっておるか、私よく存じませんので、港湾審議会委員の経歴を含んだ名簿の御提出をいただきたいと思うのです。それによって、先ほどお話をいただきました、今後のこの法制定後における重要な課題になろう、こう思うのであります。
そこで、いま一つ、第三点の問題としては、この前の御説明では、港運協会法は今年の半ばごろ、六月末ごろというような話じゃなかったかと思うのでありますが、やはり今日そういうお考えでおるのかどうか、この点もひとつ御答弁をいただきたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/11
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012・佐藤肇
○政府委員(佐藤肇君) 先に資料の点でございますが、外国貿易における臨港鉄道なり臨港道路なりの計画といいますものは、この五カ年計画におきましては、細部についてこれからきめていくわけでございますので、この資料と申しましても、現時点では実はまとまりかねるのではないかと思うのでございます。
それから、委員の名簿その他経歴については、これは手元にございますので、次の委員会までに提出申し上げます。
それから、最後に、港運協会でございますか、これは答申にも、港湾関係人が自主的に、そういうことをやはり自覚をすることが必要だということがございますので、現在、関係業者並びに団体に、私どものほうも示唆いたしまして、公益法人として全国一本の港運協会にまとめるということを、六月を目標にしてやっておるような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/12
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013・相澤重明
○相澤重明君 最初の点で、もちろん私の資料要求というのは、運輸省の計画であって、もちろん港湾審議会で御論議いただき、また経済企画庁長官とも協議をして、最終的なものはきまるわけですよ。きまるが、この予算を要求し、法律を提案する、その骨子というものはあるわけですよ、考え方というものは。たとえば、さっき申し上げました六大港なら、外国貿易港についてはどうするのだと、こういうものがあるから、それに伴う資料というものを御提出をいただきたい。いわゆる説明資料だ。
それから、いま一つは、港運協会、いわゆる公益法人を進めるにあたって、いろいろと業界のことですから要望もあると私は思うのです。したがって、なるべくそうい関係業界とも話し合いをして、それで案がまとまれば、これは来年の国会提案になるでしょう、もし法律ということになれば。一応、公益法人だけならば、別にそういう問題はないと思いますが、そういう点について、法律としてお考えになる場合があるかもしれぬし、あるいは公益法人だけでいく場合もあるかもしれませんが、一応ひとつ、関係業界と十分素案を練って、できるだけやはり一本化するのが私は望ましいと思う。そういう点で御質問申し上げたわけですが、その国会提出を来年度お考えになっておるのか、それとも、そういうことじゃなくて、これは事実上そういう運動体としてでき得るというお考えで進めておるのか、いま一度、この点不明確だったので、お答えをいただきたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/13
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014・佐藤肇
○政府委員(佐藤肇君) 日本港運協会というものは、公益法人化するのは、要するに、公益法人としてこの法律に準拠すればいいわけでございまして、特にこれの法律というものを考えておるわけではございません。ただ、これをつくりまして、一丸としての意見を聞くことによって、来年度の国会提案を予定しております港湾運送事業法の改正を考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/14
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015・相澤重明
○相澤重明君 では、いまの御説明で大体骨子がわかりましたので、先ほどの資料を御提出いただいて、次回に譲りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/15
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016・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 残余の質疑は、次回に譲ることにいたします。
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017・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/17
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018・相澤重明
○相澤重明君 政務次官並びに関係局長にお尋ねをしたいのでありますが、機帆船の問題について若干質問を申し上げたいわけです。平水区域の帆船登録など、改正に伴って業界の中では非常な混乱を来たしておるわけであります。
そこで、まず第一に、船舶局長ですか、海運局長ですか、どちらでもけっこうですが、現在全国で機帆船というものは何隻ぐらい、トン数にして何トンぐらいあるのか、お答えをいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/18
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019・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 機帆船と申します定義が、若干明確を欠くところがございますが、一応二十トン未満の貨物船、そういうふうに考えますと、全国で約一万二千隻ございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/19
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020・相澤重明
○相澤重明君 いまのは、二十トン未満という定義をつけて考えた場合に、一万二千隻——全部二十トンですか、そういうことじゃないでしょう。だから、トン数は幾らかと……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/20
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021・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 失礼いたしました。訂正させていただきます。いま申し上げましたのは、二十トン以上が一万二千隻でございます。それから二十トン未満は九千隻でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/21
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022・相澤重明
○相澤重明君 これは、具体的には、トン数はわからぬですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/22
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023・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 二十トン以上でございますと九十三万トン、それから二十トン未満でございますと約十四万トンでございます。詳細数字はございますけれども、これは若干報告その他につきまして、報告漏れ等考えられますので、約でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/23
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024・相澤重明
○相澤重明君 いまの隻数、トン数等の御報告は、三十九年ですか、それとも何年度の御報告ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/24
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025・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 三十八年十二月末現在でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/25
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026・相澤重明
○相澤重明君 これを、今度は二百トン以下というふうに直した場合には、どのくらいの隻数になりますか。二十トン以上は一万二千隻、九十三万トン、こういう御説明でしたね。二百トンまでだったらどのくらいになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/26
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027・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) ただいまの資料は、そういう区分けはしておりませんが、一応各トン型別に出ておりますので、ちょっと計算させていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/27
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028・相澤重明
○相澤重明君 それでは、あと二百トン以下について資料を作成してお出しをいただきたいわけです。
その次にお尋ねをするのは、これらの機帆船が遭難をする、いわゆる海上での事故が起きたというような事故件数はどのくらいになっておりますか。これはできれば三十七年、三十八年でけっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/28
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029・高林康一
○説明員(高林康一君) トン数別の事故件数でございますが、三十七年について申し上げますと、三十七年の要救助海難の総隻数は、二千八百十八隻でございます。これをトン数階層別に申し上げますと、五トン未満が五百七隻、それから五トンから二十トンというのが五百二十一隻、二十トンから百トンまでが千八十六隻、それから百トンから千トンまでが六百二十八隻、千トン以上は七十六隻でございます。計二千八百十八隻。三十八年について申し上げます。三十八年の要救助海難の総隻数は、二千九百三十一隻でございます。そのうち五トン未満が五百八十一隻、それから五トンから二十トンまでが五百十九隻、二十トンから百トンまでが千五十三隻、百トンから千トンまでが七百二隻、千トン以上が七十六隻、計二千九百三十一隻でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/29
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030・相澤重明
○相澤重明君 このいまの数字を御報告いただきますというと、三十七年よりは三十八年のほうが事故件数はふえておるということですね。しかも、二十トン以上百トンまでが事故件数の最高である。ここは両年度を通じてそういうように指摘をされるわけでありますが、この最も多いトン数の事故件数を減らすには、どういう行政措置を行なってきたのでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/30
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031・高林康一
○説明員(高林康一君) 最も多い階層は、大体二十トンから百トンというような階層が一番多いかと考えます。これにつきましては、一番根本的には、そういうような船舶乗り組み員というものがどのようにして現在おるかということにつきましては、それぞれ船舶職員法上の適用につきまして、また小型船舶操縦士等につきまして、いろいろそれの充実をはかるというような措置をはかっております。さらに、これらの企業経営と申しますか、これにつきましては、大部分が一ぱい船主というような零細企業でございます。これにつきましては、これらの老朽船というようなものを解決いたしまして、そして新鋭船をつくらせるというような措置を、特定船舶整備公団等の手によりましてこれを進めているというような状況でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/31
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032・相澤重明
○相澤重明君 そこで、これをひとつ一番近いところの京浜地区、いわゆる東京とか横浜、川崎、こういうところには、いまの機帆船といわれるものはどのくらい——先ほど全国の隻数は発表がありましたが、京浜地区はどのくらいあるでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/32
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033・高林康一
○説明員(高林康一君) 京浜地区——大体東京湾内でこれを見ますと、現在のところ九百八十六隻、六万三千トン程度ございます。これは現在海運組合に所属しておる船舶でございますけれども、そのほかに組合に加入していないものも若干あるかと考えておりますけれども、組合所属船といたしまして九百八十六隻程度存在するわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/33
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034・相澤重明
○相澤重明君 いまの九百八十六隻という、これは組合に加入しておる隻数ですね。組合に加入していないその他の隻数はどのくらいあると想定しておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/34
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035・高林康一
○説明員(高林康一君) 正確にはつかめませんが、大体いま九百八十六隻——大体千隻でございますけれども、その約二割程度が、二百隻前後というようなものがまだ未加入ではないかというふうに見ております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/35
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036・相澤重明
○相澤重明君 私の大体調べたところでは、いま少しあるように思う。大体京浜間で動いておるのは千三百隻前後と見ておるわけです。そこで、もちろん強制加入ということではないでしょうが、やはり組合に加入することが私は望ましいと思うのですが、そういう行政指導というものは、政府はどういうふうに行なっておるでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/36
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037・高林康一
○説明員(高林康一君) 内航海運組合法——昨年、従来の小型船舶海運組合法を内航海運組合法に改正いたしまして、それと同時に、これらの組合の調整規定等を早急に設定するというふうに考えまして、現在いろいろ指導しておるわけでございます。現在のところ、全国におきまして主要なこれらの内航海運事業者につきましては、できるだけ組合に加入をさせるようにというようなことで指導しておりまして、全国的な団体といたしましても、昨年中にほぼ五つの団体が足並みをそろえて発足した次第でございます。ただ、若干、ただいまの東京湾の事例にもありますように、一割、二割というような程度の、それぞれの地区におきまして、未加入船が存在するように推定されております。そこで、私どもといたしましては、やはり組合を設立いたしまして、この段階は進んでおりますけれども、組合自身が調整規定を早急に設定する、そうしてこの調整規定によりまして組合の自主調整をはかり、さらに当該地区の大部分の事業者がその調整規定の適用を受けるようになりました場合、内航海運組合法のいわゆるアウトサイダーについての調整、事業活動の規制というようなことをさらに指示することができるように、目下調整規定の設定を急いでおるという段階でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/37
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038・相澤重明
○相澤重明君 それから、この事故を概括して考えた場合に、機帆船ということになれば、平水もあるだろうし、太洋もあるだろうと思う。そこで、事故の内容を検討した場合に、いま言った組合に加入しておるものと非加入のものとを考えた場合に、やはりどうしても、組合に加入しておるものよりは非加入のもののほうが、私はそういう点に不十分の点があるのではないかという実は心配をするわけなんです。つまり、全国的な、そういう強制ではないにしても、懇談をし、あるいは意思の疎通をはかり、政府の行政指導を受けるという立場になれば、事故を何とかなくそうという努力をみんながすると思うのです。そういう意味で、政府として、組合に加入しておるものの隻数とか事故件数というものについて、非加入のものにどういうふうにパーセンテージが違っておるかというような点を御検討されたことがあるかどうか、もしおわかりになったら御説明いただき、あとで御説明いただくなら資料としてひとつ御提出いただきたいと思う。
それから二つ目の質問は、機帆船といういまの定義の問題になるわけですが、この帆船というのは一体現在はどういうふうな航法をつまりしておるのか。帆がなければ帆船とは言えないですね、これは。だから、平水地域にしても、大洋にしても、帆船というその定義ですね、こういうものについて政府はどう考えておるのか、この点もあわせてひとつ御説明をいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/38
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039・高林康一
○説明員(高林康一君) 第一の点でございますけれども、組合非加入船と組合加入船の海難事故の件につきましては、目下そのような資料ができておりませんので、なお主要な組合あるいは地区につきまして、これはすぐ調査をいたしまして、わかり次第また御報告申し上げたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/39
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040・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 帆船の技術的認定の問題について申し上げます。船舶法では汽船と帆船二種類に分けておりますが、そのうちで帆船と申しますのは、「主トシテ帆ヲ以テ運航スル装置ヲ有スル船舶ハ機関ヲ有スルモノト雖モ之ヲ帆船ト看做ス」、そういうことで帆船の技術的な判定基準といたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/40
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041・相澤重明
○相澤重明君 いまの局長の説明ですと、帆船といっても、動力を持っておっても帆を持っておれば帆船という、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/41
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042・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 主として帆をもって運航する場合ならば、動力を持っておっても帆船とみなす、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/42
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043・相澤重明
○相澤重明君 そうしますと、平水地域における帆船は実際に帆を上げて走っているんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/43
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044・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 運航している実態につきましては、非常にむずかしいと思うわけでございますが、帆を上げる場合は比較的少ないのではないかというふうに想像されるわけでありますが、この実態の確認は非常に問題がむずかしいところではないかと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/44
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045・相澤重明
○相澤重明君 政府の答弁も苦しい答弁だと思うのですが、私はあなたの答弁したとおりだと思う。実際に平水地域で帆を上げて走っておる船なんというものは、ごくまれです。事故の起きたとき、あるいは大洋に出ようとするとき、こういう以外に、そんなにいわゆる機関を持っておる船が、動力を持っておるものが、帆を使っておるというのは私はないと思う。ですから、現実にはそういうふうな帆は使っていなくても、いわゆる機帆船といういままでのありきたりの慣習の中でそういうふうに私は解釈しておるんじゃないかと思うのです。そこで、政府に私がお尋ねしたいのは、帆船の場合と汽船の場合との検査のしかたは違うのですか、違わないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/45
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046・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 帆船と汽船につきましては、検査の適用基準が違っておりまして、平水の帆船につきましては安全法を当分の間適用いたさないことにしております。これを汽船と認定されますと、安全法の検査を受けることになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/46
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047・相澤重明
○相澤重明君 そうしますと、政府のそういう御解釈でいくと、いまたとえば行政管理庁の勧告をもし政府が尊重するとなったらどういうことになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/47
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048・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) これは、すでに現存している船は、船舶法によりまして、帆船なり汽船なりの認定を受けているわけでございますので、船舶検査官なりその他適当な官吏がその船に参りまして確認をいたしまして、実態に即した、変更をする必要がある場合にはそれを行なう、そういうふうに行政上の措置はなると考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/48
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049・相澤重明
○相澤重明君 いまの局長の答弁ですと、すでに汽船なり帆船で認定をされているものについては、そういう登録をされている立場でいわゆる検査が行なわれる。したがって、平水地域における帆船の場合は、船舶安全法の適用は除外される、そういうことですね。そういうことですが、それがもし改造をするとか、あるいは厳格な意味でのいわゆる動力があるということで、検査というものが汽船のほうに重点を置くというような考え方はないですか、その点はどうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/49
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050・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 平水帆船の実態の問題につきまして、ただいま御質問のような、たとえば改造をするような場合には、改造をいたしまして、それが船舶法による表示に影響を与えるような場合には、当然検査を行なうわけでございますが、そういう場合に、これを汽船とみなすほうが妥当であるということでございましたら、当然これは汽船といたして登録がえをするわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/50
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051・相澤重明
○相澤重明君 時間の関係で、私もきょうはごく概略だけ質問しておきたいと思うのですが、いま一度念を押しておきますが、帆船の場合でも、いわゆる動力があっても帆船と認定をした場合には、それを特に検査の場合でも汽船とはみなさない、こういうふうに確認してよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/51
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052・芥川輝孝
○政府委員(芥川輝孝君) 一ぺん船舶法による帆船と認定をいたしましたあとは、何らかの事由によってその事項を変更する理由のない限りは、帆船であるというふうにみなしてまいるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/52
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053・相澤重明
○相澤重明君 これはいま全国的に、また私の地元の京浜港においても、運輸省の機帆船の検査のしかたについて、非常に問題があるわけです。もしこれを、先ほど私が簡単に申し上げたように、政府が帆船と認定をしておっても、実際に帆を使って航行しているなんていうのは、平水地域においてはまれなんです。したがって、いわゆる汽船とこれはみなすということになったら、私はたいへん業界が混乱をすると思うのです。そこでいま御質問申し上げたわけです。
ですから、私は、暫定的にせよ恒久的な施策というものは、いろいろの名称の使い方等も法律上は出てくるかもしれぬと思うが、現在の帆船として登録されているもの、これについては、当分そういう面で私はやはり進んでもらう。行政管理庁の勧告が出たからといって、これをただちに実施をするということについては、相当私は問題があると思う。ただし、それをどういう名称にするかという、機帆船という名称もおかしいだろうし、ただ単に帆船というのも、あるいは現在の時点から考えて適当でないかもしれない。だから、その点はひとつ、業界のほうから意見も出るだろうし、政府でお考えになってもいいと思う。そういう点で、私は名称のいかんにかかわらず、現在の帆船として認定をされている、登録をされているものについては、やはり行政指導としては、事故を起こさない程度の監督の強化はしても、そのままでやはり進んでもらう、こういうことで、実はきょうも、運輸大臣にも御出席いただいて、その点を私は確認をしておきたかった。幸いいまの局長の答弁で、ほぼ私の申し上げたことも大体変わりないようでありますから、政務次官も出席しているので、今後の課題としてはあると思いますが、早急に、ただ単に行政管理庁の勧告の名によって業界を混乱をさせないように、それからまたそういう取り扱いの場合には十分配慮した取り扱いをしてもらいたいということを申し上げて、きょうのところは私は質問を終わっておきたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/53
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054・大久保武雄
○政府委員(大久保武雄君) ただいま相澤委員からお尋ねの件は、船舶局長が答弁いたしましたとおりでございますが、御質問の趣旨を体しまして、遺憾なきを期したいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/54
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055・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 本件については一応この程度といたします。
次回は、三月二十五日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午後二時五十分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X01419650323/55
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