1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十一年三月二十九日(火曜日)
午後三時五十七分開議
出席委員
委員長 砂原 格君
理事 秋田 大助君 理事 加藤常太郎君
理事 上林山榮吉君 理事 佐藤洋之助君
理事 内藤 隆君 理事 栗原 俊夫君
理事 畑 和君 理事 森本 靖君
綾部健太郎君 大野 明君
金丸 信君 木部 佳昭君
小泉 純也君 佐藤 孝行君
志賀健次郎君 徳安 實藏君
星島 二郎君 南 好雄君
安宅 常彦君 卜部 政巳君
大出 俊君 大柴 滋夫君
片島 港君 原 茂君
前田榮之助君 松井 政吉君
出席国務大臣
郵 政 大 臣 郡 祐一君
出席政府委員
郵政政務次官 亀岡 高夫君
郵政事務官
(大臣官房長) 鶴岡 寛君
郵政事務官
(郵務局長) 長田 裕二君
郵政事務官
(簡易保険局
長) 武田 功君
郵政事務官
(経理局長) 淺野 賢澄君
委員外の出席者
郵政事務官
(郵務局次長) 森 圭三君
郵政事務官
(貯金局次長) 北 雄一郎君
専 門 員 水田 誠君
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三月二十五日
委員大野明君辞任につき、その補欠として船田
中君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員船田中君辞任につき、その補欠として大野
明君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十九日
委員安宅常彦君辞任につき、その補欠として大
出俊君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員大出俊君辞任につき、その補欠として卜部
政巳君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員卜部政巳君辞任につき、その補欠として安
宅常彦君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出第三
一号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/0
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001・砂原格
○砂原委員長 これより会議を開きます。
郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。
質疑の申し出がありますので、これを許します。大出委員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/1
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002・大出俊
○大出委員 料金値上げの問題につきまして、本会議終了後たいへんどうもお忙しいところですけれども、少し質問をさせていただきますが、冒頭に、五十六億赤字になる、こういうわけですが、四十年度における収支はずばり結論的にいってどういうことになると見通しておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/2
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003・淺野賢澄
○淺野政府委員 四十年度は当初五十六億円の赤字予算をもって出発いたしました。それで、ある程度予算より上回りまして増収もあるものと期待いたしておりましたが、経済状況によりまして予定よりは延びる、ようやくいま最後の締めくくりをいたそうと思っている段階でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/3
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004・大出俊
○大出委員 いま淺野さんの答弁がちょっと聞き取れなかったのですが、もう一ぺん聞きますが、四十年度当初予算で五十六億の収入不足、こういうわけですね。私の質問をいたしておりますのは、当初予算で五十六億円の収入不足というわけですから、してみると、決算はいずれにしてもせにゃならぬわけで、そうなりますと、決算剰余金なんというものもある意味では考えなければならぬわけになります。御存じのように、郵政特別会計そのものをながめてみた場合に、貯金、保険の別途特別会計がありまして、そういうたてまえからいたしますと、言うならばどんぶり勘定でありますから、非常にものの見方がむずかしくなるわけであります。したがって、冒頭、そこに入る前に、当初予算で見通した五十六億の赤字、こういうわけなのですが、三月ですから、決算も控え、おおむね見当がつく段階だと思いますので、決算ということを想定をした場合にどのくらいのことになりますか、こういうことをお聞きしたいわけであります。私は、剰余金が出る、こう見ておりまして、いまの御答弁をはっきり聞いておきませんと、あとで私の試算等の数字上のこともありますので、そこで承りたいわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/4
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005・淺野賢澄
○淺野政府委員 ただいままだ全国から数字が上がってきておりません。はっきりしたことを申し上げることはいたしかねますが、大体とんとんになるものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/5
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006・大出俊
○大出委員 大体とんとんと、こういうわけでありますが、とんとんだとなりますと赤字ではないということになる。もう一ぺん御答弁いただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/6
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007・淺野賢澄
○淺野政府委員 予算のたてまえ上、私ども経理責任者といたしましては、赤字ということにはいたしかねます。ですから赤字になりそうな分につきましては節約をいたしまして、決算帳じりにおきましては、大体一ぱいになる程度におさめる、こういうことに相なります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/7
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008・大出俊
○大出委員 そうしますと、赤字にならぬように努力をされるというわけでありますから、そうなると三月でございますので、その努力の結果ということにもうすでになるわけであります。上がってくるこないは別といたしまして、会計年度を終わるわけでありますから。そうしますと、いまおっしゃったお話からすると、一年間で五十六億の節約ができたことになると理解してよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/8
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009・淺野賢澄
○淺野政府委員 五十六億円は、初めから持ち越し資金を充当いたしておりましたので、したがいまして、これは節約ではなしに、初めから歳出権をいただいておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/9
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010・大出俊
○大出委員 そういたしますと、先ほどの御回答は、それを入れてとんとんだというわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/10
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011・淺野賢澄
○淺野政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/11
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012・大出俊
○大出委員 そこではっきり聞いておきたいのですが、してみると、五十六億は赤字であるということですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/12
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013・淺野賢澄
○淺野政府委員 本年度におきます収入と支出の面から見てまいりますと、おっしゃるように赤字になると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/13
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014・大出俊
○大出委員 だから冒頭に伺ったのは、当初予算で五十六億の認められた金ではあっても、歳入不足という意味における赤字、こういうわけですから、それが一年間の努力の結果、決算という時期を迎えてどうなったかと聞いたら、あなたはとんとんとおっしゃった。したがって、しからば五十六億というのは出したことになるではないかと言ったら、最初から五十六億は赤字で、赤字で予算を組んできたんだから、それはそのままなんだというわけだ。だとすれば、予算までそのとおり執行してきたということであって、何ら企業努力その他で生み出したものはないということになりますか。逆にそうなりますか、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/14
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015・淺野賢澄
○淺野政府委員 予算編成当初におきましては、仲裁裁定等によります人件費の幅というものがはっきりしていなかったわけであります。したがいまして、それ以降、出てまいりました仲裁等によります経費の支出を節約並びに企業努力によります増収、こういったものにおいて約五十六億円まかなっております。予備費は、約三十億使っております。したがいまして、その点におきまして、企業努力は十分に出てまいった、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/15
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016・大出俊
○大出委員 企業努力分は幾らになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/16
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017・淺野賢澄
○淺野政府委員 その分約三十数億になるんじゃないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/17
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018・大出俊
○大出委員 ちょっと伺いますが、三十数億、仲裁裁定の話が出ましたから、黙って聞いておりますと、あとでものを言うときに引っかかりが出ますから一言言っておきますけれども、ベース改定がないなどと考えること自体が間違いなので、それらしい努力は例年おやりになっておる。かつて予算の概計要求のときにも、その辺のところを見込んで予算編成をしたことまである。ところが大蔵省との関係で呼びつけられておこられたりしたことがいろいろあって、もっともかりに五%ベースアップするとすれば八十億かかりますなんて、概計要求に書いて、予算総則のところに、しかしこの予算に組んでございませんと書いて出したこともある。だからそこのところは、私もしろうとですけれども、いままでの過去の経験からわかるのです。だから、ひとつそういうきれいごとを言わないで、ベース改定を予測しないなどということはあり得ないのですから、しかも例年の例からいって、仲裁裁定がどのくらい出るかなんということは、土生審議官という天下のベテランもおるのですから、それほどわからないことでもない、おそらくそれは初めから企業努力のうちに入らない。そうなるとますますもって、これは冒頭御質問申したことに対する御答弁で、たいへんな企業努力をいただいたように聞こえたのですが、結果的には企業努力をどうもあまりおやりになったように見えないわけです。
そこで再度聞きますけれども、ともかく五十六億赤字であるというわけですね、そういう理解でいいわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/18
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019・淺野賢澄
○淺野政府委員 さようでございます。それは私が当初申し上げました意味におきまして赤字でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/19
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020・大出俊
○大出委員 そうなりますと、決算期がきてみればすぐわかるので、三月二十九日ですか、きょうは。そういう答弁をされておって将来に向かって決算期がきて計数が上がってきたときに、どうもということになっては困るので念を押すのですが、後ほど私、少しその点に触れて申しますけれども、ほんとうにそれでいいですか、決算剰余金はないとおっしゃっていいわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/20
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021・淺野賢澄
○淺野政府委員 年間に三千億ないし四千億歳出歳入予算を扱っております。それから店舗といたしまして約二万近い局所があるわけであります。そういたしますと年度末の手持ちのお金は何がしかずついかなる場合においてもあるわけであります。ですからそれを締めてまいりますと、ある年によりましてはそれが二億になり、ある年によりましては五億になり、大体一、二億から三、四億というものはこれは事業の性質上やむを得ず各局所に出てまいるお金はございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/21
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022・大出俊
○大出委員 こういうふうにひとつ答えてください。保険関係、それから貯金関係、郵便関係、電電関係もございますけれども、こういうことになるわけですが、ところで保険関係で死差益、利差益、費差益、勘定いたしましてそれがどういうことになるとお考えになりますか、もう三月ですから、わからぬでは済まないわけでありまして、したがって保険関係のほうは剰余金等がどうなるかということが一つ、それから貯金関係につきまして四十年度の事業会計を見ますと、二百五億の剰余金が出ておりますね。したがいまして決算期を控えまして貯金関係で剰余金がどのくらいになるかということ、あわせて再度御答弁をいただきたいのですが、私は冒頭にどんぶり勘定と申しましたが、事実そういうことになるので、反論があれば私はなんぼでも反論をいたしますが、したがってまず貯金、保険の見当をつけておきませんと郵政特別会計自体の決着がつかないと思いますから、そういう意味でそこのところをお知らせをいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/22
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023・淺野賢澄
○淺野政府委員 ちょっと保険の点はあとからにいたしておきますが、貯金につきましては、大体当初目標三千八百億に対しまして、いまのところ約四千六百億前後に相なるものと思っております。それによりまして約百二、三十億ふえてまいります。そのうちから利子を三十七億ばかり払ってまいりますと、おそらく従来の利益金が二百六十億、それに対しまして本年度の剰余金が九十数億出てまいりますと、三百五十億くらいになるのではないかと思っております。ただこれは貯金、保険それぞれの勘定でございますから、郵政事業特別会計としては、その点は関係はないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/23
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024・大出俊
○大出委員 淺野局長念を押されましたが、そこはよくわかっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/24
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025・大出俊
○大出委員 私が承りたいのは、貯金はどういうふうに剰余金は動くかということと、保険はどうなるか、保険の場合に計算の基礎がやはり死差益なのか死差損なのかあるいは利差益なのか。日本人じょうぶになりましたから、おそらく死差益だ、ろうと思うけれども、そこらはどういうふうに見通されて、かつ保険会計はどうなるかというその二つをお出しをいただく、あわせて郵政特別会計全体の雲行きはどうなるかという点をお話しをいただければおおむね郵便事業特別会計等についての見当もつくのではないか、こう思ったのでそういう質問をいたしておりますから、私は念のため申し上げておきますが、委員部の皆さんのほうに前もって、貯金、保険、郵便、郵政特別会計という形で決算書と首っ引きではじから聞きますから、各事業局の皆さんにお出かけいただきたいということを申し上げてありますので、したがって、お見えいただいておられぬようですが、経理局長がおられますから、おそらくたいていのことはおわかりになっておるだろうと思うので、各事業局おいでにならぬでも、大臣もおいでになることですから、お答えさえいただけば一向差しつかえない、そういうことでお答えいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/25
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026・淺野賢澄
○淺野政府委員 保険につきましては、保険局長がいま間もなく参ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/26
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027・大出俊
○大出委員 実はこれが一つのポイントでございまして、今回郵政事業は赤字だから料金値上げを必要とする。しかもそれは審議会の答申からいきますと、経常的な赤字なんだということで、料金値上げを考える以外に道がないというふうに書いてある。そうだとすると、経常的な赤字であるということについて、ほんとうにそうなのかということをはっきりさせませんと、ものごとの基礎が成り立たないわけです。もしその基礎が間違っていたんだとするならば、大臣から御提案をいただきました郵便法の改正というものは、砂上につくられた楼閣でございまして、根底からつぶれる筋合いでございますから、したがって、そこのところを承らぬことには、この予算にからむ問題、剰余金にからむ問題、しかも郵便会計自体の見当をつけなければなりませんから、そうなりますと郵政特別会計の性格上、保険、貯金を承らざるを得ないわけでございます。分計定員もございますし、したがって、そういう意味で承りたいわけでございますので、そうしませんと、たとえば皆さんが——これは郵務局の森さんおられますが、審議会にお出しになった資料でございますが、内訳その他何もございませんので、この資料で審議会がよくおわかりになったと思うのですが、そこに入ってまいれませんので、ひとつ保険局の方を早急にお呼びいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/27
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028・淺野賢澄
○淺野政府委員 いますぐ参りますからしばらくお待ち願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/28
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029・砂原格
○砂原委員長 ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/29
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030・砂原格
○砂原委員長 速記を始めてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/30
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031・大出俊
○大出委員 次長さんお見えになったようですから、承りたいのですが、この四十年度の「郵政要覧」がございますけれども、「郵政要覧」で保険事業に関する経営状況というのを載せておりますが、四十年度の決算まぎわなので四十年度の見通しとしては、ここできわめて簡単に要領よく述べられているのですけれども、死差益か損か、利差益か利差損かという問題を含めて、おそらく死差益だろうと思いますけれども、その状態をひとつ本年度について御説明願いたいのと、あわせて剰余金その他決算を控えてどういうことになりそうかということを御説明を賜わりたいわけです。——私が申し上げたのは、四十年度郵政要覧がございまして、その六十四ページの上段の左側に「三九年度損益計算の結果は、」云々というところがひとつありますね。それからどこかその前のほうに差益勘定が載っておりますが、そこらを含めてさっき項目的に申し上げましたが、経費の関係は一体どうなったかという点、費差益なのか損なのか、損だとすればどのくらい、それから利差益なのか利差損なのか、その額、どのくらい、死差益なのか損なのか、その額、どのくらい、こういう御説明をいただきたいわけです。ここで説明している、三十九年度で言うならば、「二六二億円を保険契約準備金に編入しなければならないので、差し引き一七五億円の利益剰余金を計上した。」こうなっているのですが、この利益剰余金は四十年度ということでいけばどうなるかということです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/31
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032・泉秀則
○泉説明員 お答え申し上げます。
四十年度におきまして、これはいわゆる予算額で、現在決算の関係、ちょっといま資料を持っていないのでございますけれども、本年度の利益剰余金としましては、これは保険会計でございますが、百四十九億円考えております。(森本委員「その決算だよ、三月末、大体どの程度になるか、局長答弁、次長じゃない、局長だ」と呼ぶ)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/32
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033・武田功
○武田(功)政府委員 まだ年度内でございまして、地方からの資料も出てまいりませんので、いまこの場で的確なことを申し上げかねますので、もうしばらく御猶予願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/33
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034・大出俊
○大出委員 先ほど実は武田さんがおいでにならぬときに申し上げたのですが、このつまり郵政審議会の答申内容からいきましても、あるいは郵政大臣の提案理由の説明からいきましても、当初予算における五十六億円の収入不足があるというところから始まって、四十年度の収支と、こういう形における立論のしかた、それから、三年、五年先を見通してどうなるかという物数の伸びといったようなものにあわせて料金改定が提案されているわけなんですね。そうすると基礎になる四十年度というものをとらえて、提案理由はそうなんですから、その説明からいくと四十年度の当初予算の五十六億の赤になっておるということから、これが大きな原因になっているわけです。四十年度当初予算で五十六億円の収入不足があり、最近の収入実績も予定を下回っていること、経営改善を見込んでも、昭和四十一年度以降、三年間で約一千百億円、五年間で約二千五百億円の収入不足が見込まれること、これが非常に大きな理由になっているわけですね。そうすると五十六億円なる当初予算の赤字、これは経理局長さんに先ほど来決算期を迎えた四十年度、どう動いていくかということについての想定はお聞きをいたしました。ところがその想定は郵政特別会計の性格上、保険、貯金、さて郵便あるいは委託というふうに考えなければ、はたしてどういうことが基礎になるかという土台がきまらない。そこで保険会計の関係を承りたいし、貯金の関係を承りたいわけなんであります。そうでなければ、ある意味でどんぶり勘定である郵政特別会計の想定はつかない。あなた方にその想定がないというならば、今日三月で国会で料金値上げを審議しようというのに、ずいぶん無定見きわまるということになりますよ。それならば先行きの見通しが立たないじゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/34
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035・淺野賢澄
○淺野政府委員 まだ保険のほうにおきます年度末の整理が時間がかかると考えておりますが、ただいま先生の御質問の中にございました郵政事業会計の状況を見るために、貯金事業特別会計と保険事業特別会計との関係がからんでくる。そのためには両会計の利益金の見通しがつかなければ、特別会計の想定ができないのではないか、こういうふうに、いまおっしゃいましたように承りました。もしその点でございますと、保険のほうは、いまは直ちに出なくてもよいようにも考えます。と申しますのは、いまの特別会計のたてまえといたしまして、貯金と保険に要しましたお金は、他会計繰り入れといたしまして、必要額は全部繰り入れることになっております。それで一応そのつけは回してございますので、それぞれの会計の利益金とは無関係に整理いたしておりますから、一応いま直ちに保険の一番新しい利益の状況までは必要でないように考えますが、いかがでございましょう。
〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/35
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036・大出俊
○大出委員 総がかり費というのがありますね、経理局長よく御存じのとおり総がかり費がありまして、それが三事業会計のある意味のどんぶりになりますから、ものの見方としては、そこが一つの問題の焦点になりましょう。
そこで三事業の分計定員がございますね。そうしますと、分計定員、三事業のみならず委託もありますね。そうなると、その分計定員をずっとはじいていきますと、ここで私のこまかい試算の数字を申し上げますと、一時間くらいかかりますから、時間があればやってもいいのですけれども、その分計定員をはじいていきますと、あとから質問するつもりでしたけれども、いまお話があったから言ってしまうのだけれども、分計定員は入り組んでいるのです。そうでしょう。入り組んでおります。貯金が一体剰余金がこれこれ出るからと言ったって、ぶちまけてみたら剰余金がなかったということになりかねない。そういう面が出てくる。保険の場合もしかり。私はよしんば保険会計の分を貯金がたとえば一人でも二人でも食っていたということになると、これは明らかに国民に対する約束違反ですよ。なぜならば保険には約款があって、その約束事に基づいて保険に入ってもらうわけですよ。してみると、保険会計の、おっしゃる意味ならば、あくまでも独立してほかにびた一文流れないで、保険としてかくかく剰余金が出ているということで、筋道は、すべて加入者に還元されなければならないのですよ。それを貯金が食っておったということになるならば、国民はおこらなければならぬ。わからぬから黙っているのですよ。これはそういう相関関係が、総がかり費というものが、分けていえば郵政特別会計でこれこれ繰り入れますよということで済むのですけれども、実際はそんな簡単な会計内容ではないのですよ。してみると、あなたが言うように簡単にはいかない。だから聞いているのだから、想定が立たないとおっしゃるなら立たないでもいいですよ。それならそれで、その点はあとで私は数字的に詰めていきますよ。私はあっさり聞こうと思ったけれども、どうしても想定が立たないというなら数字的に詰めますよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/36
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037・淺野賢澄
○淺野政府委員 ただいまおっしゃいましたように、非常に複雑でありますなど、なかなかむずかしい内容の会計でございます。それで、一番問題点は、やはり総合服務という部門もございます。また総がかり費において検討しなければならない部門があるわけでございます。それで、一緒に仕事をしておりますし、それから事業自身が一つの特別会計としてひっくるめてやっております。それぞれの会計に分解していきます見方というものは、これまた非常にむずかしいのではないかと思います。いまおっしゃいましたように、定員から見てまいりますこれは一番従来からやっておりました方法でございます。またこれが一番手っとり早い。結局予算の面におきましてもそういった面からこれを見ておりますので、一応私どもとしましては、現在の予算でできております内容が一番よいのではないか、かように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/37
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038・大出俊
○大出委員 大臣から御答弁いただいている本会議の答弁によりますと、総括原価主義でございますということを前提にされて——間違いございません、そのとおりでございますが、そういたしますというところから大臣の説明がございます。本会議におけるこの引き続きの中で、郵便貯金会計からの剰余金を使用できぬのかというようなお話がございました。郵便貯金会計は、申すまでもなく、国民の貯金による資金を安全に運用いたしまして、預金者に利益をそのまま還元いたさなければならぬものだ、だから貯金に関する限りそれをほかに持っていくわけにいかないのだとおっしゃっている。そのとおりだと私は思う。それは先ほど私が保険について申し上げたことと同じだと思う。保険についてもあくまでも国民の皆さんから保険料という形で付加保険料を付して徴収をするのですから、これはほかに使われてはいけないわけです。たてまえ上はあくまでも加入者に返すということにならなければならぬ筋合いだ。同じことなんですね。そうしますと、貯金会計なり保険会計なりというもの、あるいは総括的郵政特別会計というものをながめてみて、しからば郵便事業はどうなっているのか、こういうふうに並べていきますと、実は郵便事業はどうなっているのかわからない。これが郵政特別会計の特色なんですね。こんな会計はどこにもない。厚生省に国民年金、その他に関して多少ありますが、末端のほうで、庶務会計費用その他を出し合って経理しているかっこうはありますけれども、明らかに郵政特別会計とは違う。して見ると、まず郵便事業なら郵便事業というものがどうなっているのかという、予算経理的にあるいは決算分計的にものを見なければ、正直のところ、はたして五十六億の赤字というものが赤字であるのかないのかということがわからない。そうなってまいりますと、私はこの資料はきわめて不親切きわまるという考え方なんですよ。これでおわかりになられるなら、この郵政審議会なるものはたいへんに権威者がそろっているということになるのだが、ながめてみるとそういう方々ばかりはいない。つまり、四十年九月に、年度別郵便事業収支表というものを郵政審議会に出されておる。これが一つの基礎になっているとお見受けをする。これはマル秘という判こがついている。私はこれは一体、森さんおられるけれども、郵便事業をなす各事業局——経理局あるいは貯金局、保険局、その他のところと十二分に打ち合わせの上でお出しになった資料かどうかが疑わしい。これはなぜかというと、例を申し上げましょう。この中には郵便事業収支算定要領とあるのですが、収支とは一体何だということ、郵便関係だけでものを見て収支と言えるかどうかということ、そういうものの考え方をいたしますと、私がいま申し上げたような郵政特別会計の性格に戻っていかざるを得ない。そこで私は先ほどのような質問を申し上げているわけなんですが、残念ながら武田さんのほうからは、どうも決算間近ではあるけれどもちょっとわからないという。わかっておられてもわかっているとおっしゃらないのじゃないかという気がするけれども、問題をややこしくしないために答えないという点もありましょうから、それはそれでよろしゅうございます。
それでは一つだけ承りたいのは、出しておられるこの資料、これは各事業局を含めて、経理の方々を含めて相談の上でお出しになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/38
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039・森圭三
○森説明員 昨年の九月に郵政審議会に提出しました五カ年間の収支を計算いたします際に、先ほど先生のおっしゃいました総がかり費の分計につきましては経理局と十分打ち合わせまして、郵便事業に適用される分計率を使って間接費をはじいております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/39
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040・大出俊
○大出委員 あわせて承りたいのですが、そうなりますと例をあげましょう、そのほうが早いでしょうから。この資料に基づきますと、人件費という面で定期昇給並びにベース改定などというものはどういうふうにお見積もりになっておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/40
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041・森圭三
○森説明員 定期昇給につきましては、例年予算を算定しております三・五%を見積もりました。それからベースァップにつきましては、一応過去のベースアップ率を勘案いたしまして、年平均七%を見込んでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/41
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042・大出俊
○大出委員 私がちょっと見た感じなんですが、定昇込み七%ではないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/42
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043・森圭三
○森説明員 さようではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/43
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044・大出俊
○大出委員 そうしますと、七%というのは定昇込みでない、こういうことですか。七%から三・五%引いたものがベース改定分、こうなりますね。もう一ぺん言いましょう。いま森さんの御答弁によると、定昇込み七%かと私が質問をしたら、そうではございませんとおっしゃるということになると、これはたいへんなことだからはっきりしてください。記録に残りますから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/44
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045・森圭三
○森説明員 私間違いました。定昇三・五%を含めて七%でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/45
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046・大出俊
○大出委員 だから、私がいま定昇込み七%ではないですかと申し上げたのですが、あなたそうではないとおっしゃるのですが、そうですね。間違いないですね。
そうなると、定昇込み七%となると定昇率は御存じのとおり三・五%前後でしょう。そうすると、ベース改定は三・五%になる。そういう打ち合わせを経理局はされたのですか。されたとすればこれは問題だ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/46
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047・淺野賢澄
○淺野政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/47
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048・大出俊
○大出委員 そうなると、将来の予算上三・五%予算を組まなければこの数字は出てこない。こんなことはできるはずがないでしょう。だから、私はこのあたりをほんとうに経理の皆さんと相談されたのかというわけです。四十一年度から始まるのですから、この資料はそうすると、四十一年度は皆さんは三・五%ベース改定を見込んだことになる。いいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/48
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049・森圭三
○森説明員 例年新年度の予算が編成されます際には、新年度のベースアップ率というものは見込まないで予算が組まれておるのが例でございますが、私どもが五年先の将来を考えますときに毎年、特に三十九年で本年度を見ますと、過去平均七%くらいのベースアップが行なわれております。そうして当時ありました政府の中期経済計画も、平均の賃金ベースアップのアップ率が七・五%という数字もございました。片や、国鉄のほうで作業いたしておりました長期計画の中の人件費見込みなども参考にいたしまして、一応長期計画としては年七%程度のものは——七%強になっておろうと思いますが、程度のものは見込んで五カ年間の収支というものを見るのが妥当か、そういうように考えまして、こういう計算をいたしまして、審議会に提出いたした次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/49
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050・大出俊
○大出委員 ということになりますと、皆さんの出しておられるのは、これはあくまでも想定なんですね。そこで賃金、たとえば物件費の中の賃金、これもそうなれば七%でなければならないことになる。そういうことでいいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/50
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051・森圭三
○森説明員 賃金につきましては、七%を見込んでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/51
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052・大出俊
○大出委員 ということになりますと、私はさっきから申し上げているように、つまり郵政省が出された資料、これは念のために聞いておくのですが、経理局と、ベース改定を含めてそこまで全部打ち合わせ済みですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/52
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053・淺野賢澄
○淺野政府委員 審議会に提出いたしました昨年の資料におきましては、郵務局、経理局とも相談した上で出しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/53
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054・大出俊
○大出委員 そうなりますと、これはベース改定率なるものも、郵便関係だけじゃないのですね。貯金、保険のほうは上げなくていいわけではない。そうなりますと、全事業に、これはやはり間違いなくからみますね。そういうことになりますと、これはやはり、さあ貯金会計はどうなって、保険はどうなって、郵便はどうなってということにならざるを得ぬのですがね。これはだから収支という名がついているんだけれども、これだけでは収支にならないということになる、郵政特別会計全体とからむということになる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/54
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055・淺野賢澄
○淺野政府委員 おっしゃいますように、郵政事業特別会計は、貯金事業特別会計と、保険事業特別会計との三事業が一体になってまとまっておりますのが郵政事業特別会計でございます。したがいまして、ただいま御指摘のように、ベース改定がございますと、その分に対する分は、その年度におきましてまた必ず繰り入れをしてもらうことになりますから、その意味におきましては関係があるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/55
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056・大出俊
○大出委員 そこでひとつ聞いておきたいのですが、昭和三十二年に行管から意見が出ておりますね。御存じですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/56
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057・淺野賢澄
○淺野政府委員 出たことは聞いておりますが、内容は私よく……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/57
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058・大出俊
○大出委員 非常に重要な内容なんですがね。一ぺんお読みをいただいておく必要がどうしてもあるのです。経理局長さんが御存じないということは、ちょっとまことにこれは心外なんです。
それじゃもう一つ聞きますが、昭和三十四年に第一回郵政審議会の答申が出ておりますが、この内容はお読みになっておりますか、経理局関連の分。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/58
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059・淺野賢澄
○淺野政府委員 保険事業特別会計との間におきまして、分計の面において検討するように、こういうふうな内容の勧告はあったと記憶しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/59
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060・大出俊
○大出委員 三十二年の行管のものの言い方がそうであり、したがって、三十四年の郵政審議会の答申がそうであるわけなんですが、以来ずいぶんたちますが、どうもあまり感心したものがないように思うわけなんですね。したがって、どんぶり勘定の中身が、突き詰めていいますと、さっぱりわからないということになる。正数は出てこないことになる。どうもこういうことでは困るので、いま気がつかれておっしゃったようだから深追いはしませんが、しかしさっきお話にあったように、貯金、保険、郵便というふうに分けて考えて、いま分計とおっしゃったけれども、そこらあたりがやはり明確になっておりませんと、ほんとうの意味で郵政特別会計がどうなっているかわからない。わからないことになると、どうもどういう資料を審議会にお出しになっても、砂上の楼閣にしかならないということになる。つまり年度別郵便事業収支表というのだけれども、ほんとうの意味の収支ではないことになる。なぜならば、分計らしきものがないから、あったとしても不的確きわまるからこういうことになる。そのことは責めないわけです。それは過去のいろんな経緯の中でそうなっているわけです。私もその意味では、しろうとでありましても多少いじくったこともありますので、その点はとやかく申し上げるつもりはございませんけれども、しかしやはり値上げを提案をしようという立場に立たれる郵政省ならば、わかっている方々が多い逓信委員会ですから、だとすればおそらくそこのところをとらえたくなる。ところがそこのところが明らかでない、こういうわけですから、ひとつそこは来年以降に向かわれて十分御用意をいただいて、将来に向かって郵政事業特別会計全般が三事業に分かれ、かつ委託を含めて、相互服務の意味もありますから含めて、こうなっているという的確な基礎を置いていただく、こうでなければならぬと思いますが、この点はいかがですか、御意見を承っておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/60
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061・淺野賢澄
○淺野政府委員 おっしゃいますように、三事業の分計は、やはり事業であります以上できる限り正確にまた明確にしていく必要があると考えます。ただなかなか会計制度全般に影響してまいりますので、数年以来検討してまいっておりますが、いまだにその点は手をつけ得なかったのであります。しかしまた審議会におかれましてもやはりその点に関心を持っておられます。私どもといたしましても、事業会計のあり方につきましても今後は検討すべきである、と同時に分計自身のやり方につきましてもなお検討を要する点もございますので、御趣旨の点等を十分念頭に置きながら研究してまいりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/61
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062・大出俊
○大出委員 大臣にひとつお願いをいたしたい、かつまた御意見をいただきたいのですけれども、先ほど私がちょっと引用いたしました大臣が本会議で御答弁をいただいている点、私も全くそうでなければならぬし同感なんです。同感なんですが、実はいまの点を明らかにいたしませんと、大臣が口でそうおっしゃっても、そうなっているかどうかということが世の中に明らかになりません。したがって、そうは言ったがほんとうかと言われたときに、間違いございませんと御答弁はいただけないはずです。もし間違いございませんとおっしゃったら、おっしゃるほうが間違いということになる。したがって将来に向かって私がいま提案をいたしましたようにお願いをしなければならぬと思うのですが、そこのところの御意見をひとついただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/62
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063・郡祐一
○郡国務大臣 私自身郵政事業特別会計については、これはおっしゃるような検討は当然いたさなければ相ならぬと思います。
〔佐藤(洋)委員長代理退席、委員長着席〕
私は本会議でもちょっと申し上げましたように、貯金の将来等につきましても、あの会計全体をよほど考えなければならないものである、むしろ目の先で、まだ窓口等で私どもがサービスが進んでおりません点は、これは改善をいたさなければいけませんけれども、もっと根本に何か考える問題が非常にあるような気がいたして、ああいうことを申し上げたのであります。したがいまして、ただいまお話のとおり、この特別会計にはひとつ考え方を新たにいたしまして、ある程度時間をかけましてもしっかりした筋を立てることにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/63
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064・大出俊
○大出委員 たいへん御親切な答弁をいただきましたが、私が長年心配しておるのはそこなんです。私が逓信官吏練習所の学生時代、個人郵便量というのは全国平均しますと六十六通ございましたが、戦後二十六、七通に落ちまして、今日八十通をこえるという段階にきているわけです。諸外国の例からいえば、アメリカのように極端に伸びているところもある。伸びの、つまり伸展の度合いが、年度別にながめまして鈍化したり急速に高まったりという、ときの世間一般の情勢がございますから一がいに申せませんが、日本の郵政事業というものも、郵便を中心に考えれば諸外国の例からいって相当の伸びを将来示す事業なんですね。その郵便そのもの、付帯業務ではない本体である業務、それがどうも不的確であるということになりますと、原価計算をするにしても一々そこに問題が生じてまいります。だからそこのところをかちっとやはりお固めをいただくことが必要だろうという気がするわけなんで、深追いをしてものを申し上げる考えはございませんけれども、事郵便料金の改定を提案をされる郵政省の立場とすれば、そうでなければならぬという気がするわけであります。
そこでずばり承りたいのですけれども、郵便事業そのものの剰余金は私は相当程度あるように思うわけなんです。そうでなければ、一例をあげれば十一億ばかりの為替なんかもこれは埋められないでしょう。それから建設関係にしても、十六億九千万円ぐらいの金は必要になる。私も私なりにこまかく数字を当たってみましたし、昨晩おそくまでやりまして、試算みたいなものをやってみました。そこでこのあたりを皆さん方のほうは、先ほども経理局長の答弁ですと、全く私の調べているところと逆なことをおっしゃっているので、だとすれば、一々数字をあげて論争をしなければならぬことになるから、したがってそこらをもう一ぺん私は筋を追っていま質問をしてまいっておりますから、おわかりいただけたと思うので、そこらあたりをひとつどういうふうにお考えになっているか。純然たる剰余金引き当てがないという形であるのか、それとも私の見るところ相当な剰余金があるが、それはおのおのこうこうこういう引き当てなんだということなのか、そこらあたりを御説明いただかないと、先ほど五十六億論争をいたしましたが、納得いたしかねるので御説明をいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/64
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065・淺野賢澄
○淺野政府委員 昨年度まではおっしゃいますように大体三十億前後の剰余金がございます。本年度におきましては、先ほど申し上げました意味におきましては、四十四億円ぐらいの赤になっておる、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/65
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066・大出俊
○大出委員 私は、この剰余金なるものは赤字とおっしゃったが、そのくらい逆にあるのではないかという、そういうものの見方、考え方をするのですが、そこらあたりをもう一ぺん御答弁いただけませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/66
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067・淺野賢澄
○淺野政府委員 三十九年度までは剰余金がございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/67
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068・大出俊
○大出委員 たとえば公債償還でもこれは十四億ぐらい要るのじゃないですか。これは一応剰余金の計算をしなければいけないのじゃないですか。そうでなければ払えないでしょう。あなたの言うように四十四億ですか。四十三億ですか、赤字だと言うなら、これはみんな赤字でどうにもならぬじゃないですか。公債償還だけで十四億、建設関係だけで十六億九千万円、為替貯金関係で十一億か払わなければならないでしょう。これは払えないじゃないですか。そういうことになったら、経理局長の御答弁としたら、筋が通らなさ過ぎるのですが、そうなると五十六億の赤だというのもおかしなことになるのですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/68
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069・淺野賢澄
○淺野政府委員 当初申し上げましたように、十二億ばかり借り入れ金償還を行ないましてとんとんになるということであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/69
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070・大出俊
○大出委員 公債償還は幾らあるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/70
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071・淺野賢澄
○淺野政府委員 十二億余りであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/71
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072・大出俊
○大出委員 そうすると、十二億ばかり償還をしてとんとんと言ったら、それだけをさしているわけですな。そうとっていいですか。決算をする、そうするとどうしても返さなければならぬ金がいまおっしゃるようにあるでしょう。あなたのいまの御答弁だと、十二億ばかりの返さなければならぬ金がある、こうおっしゃる。それでとんとんだとおっしゃった。じゃ公債償還はと聞いたら十二億四千万ですか、こうおっしゃったですね。そこらのところをもう一ぺん説明していただけませんか。私もおっしゃっていることがよくわからないんだよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/72
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073・淺野賢澄
○淺野政府委員 利益金処分の形におきまして、公債借り入れ金償還を行なっております。それを終わりまして、大体当初申し上げましたところのとんとん、こういうところにまいります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/73
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074・大出俊
○大出委員 あなたに先ほど御答弁いただいた、十二億円を返すんだとおっしゃったのですが、それはなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/74
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075・淺野賢澄
○淺野政府委員 これは公債借り入れ金償還であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/75
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076・大出俊
○大出委員 そうすると、それは決算上利益金になって、そこから返すわけでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/76
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077・淺野賢澄
○淺野政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/77
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078・大出俊
○大出委員 それでは建設関係で、これはやはり十六億九千万ぐらい入れなければならぬ金が出てくる勘定になるのですが、それはどこから返すのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/78
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079・淺野賢澄
○淺野政府委員 これは三十九年度でございます。本年度は入れておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/79
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080・大出俊
○大出委員 そうすると、本年度は公債償還だけということになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/80
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081・淺野賢澄
○淺野政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/81
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082・大出俊
○大出委員 それだけでいきましょう。私のほうでいろいろ当たりますと十四億ぐらいあるんだけれども、もう一ぺん言ってください。十二億幾らですって。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/82
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083・淺野賢澄
○淺野政府委員 十二億二千二百万円でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/83
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084・大出俊
○大出委員 為替関係はどういうことになりますか、ことしは。三十九年度でいきますと十億何がし、十一億ぐらいあったのじゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/84
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085・淺野賢澄
○淺野政府委員 訂正させていただきますが、為替関係で一億四、五千万不足分がございまして、それを入れますとおっしゃいましたように十四億になるはずでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/85
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086・大出俊
○大出委員 どうも全部数字を並べてもいいのですけれども、どうも少し食い違い過ぎるものですから。建設関係もないというのはおかしな話で、ない年があるなんて考えられないと私は思うのです。もっと詳しく説明してもいいのですけれども、どうも困ったですな。私は、おおむね四十億ぐらいの、つまり利益処理をして返さなければならぬ金、こういうことになる、それでも幾らか残りはせぬかという気がするのですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/86
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087・森本靖
○森本委員 ちょっと、質問者の大出君のほうから貯金局長と保険局長の出席を要求をしてあるはずであります。次長という制度があるわけでありますから、参議院の逓信委員会あるいは参議院の予算委員会分科会で貯金局長の要求があったとするならば、当委員会のほうには次長なり局長なり適当な人が出席をするようにお取り計らいを願いたい。それがなければやめます。それがために次長制度というものがあるはずでありますから、ひとつ貯金局長か次長かどちらか呼んでください。だめですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/87
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088・砂原格
○砂原委員長 ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/88
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089・砂原格
○砂原委員長 速記を始めてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/89
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090・淺野賢澄
○淺野政府委員 三十九年度までは、毎年いまおっしゃいましたように剰余金から建設勘定へ充当いたしておりましたが、本年度におきましては当初から持ち越し現金充当という状況でございますから、剰余金充当はいたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/90
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091・大出俊
○大出委員 一つずつ聞きますが、昨年はどのくらいあってどういうふうに処理をされましたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/91
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092・淺野賢澄
○淺野政府委員 昨年は剰余金が大体三十五億ございまして、そして建設勘定に決算上処理いたしましたのが約十七億ございました。それから公債借り入れ金償還等が約十四億でございます。それで残りましたのは四億四千万円がほんとうの剰余、こういうことに相なります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/92
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093・大出俊
○大出委員 為替、貯金の関係はなかったですか、去年は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/93
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094・淺野賢澄
○淺野政府委員 それを整理しましたあとであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/94
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095・大出俊
○大出委員 という意味はどういうことでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/95
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096・淺野賢澄
○淺野政府委員 当初の三十五億出しましたときには、これは整理は終わっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/96
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097・大出俊
○大出委員 そうしますと、十一億出しましたあとでということですね。三十五億はそういう理解でいいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/97
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098・淺野賢澄
○淺野政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/98
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099・大出俊
○大出委員 そうしますと、四億その他の剰余金が残ったというわけですね。純然たる引き当てのないもの、こういう理解でいいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/99
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100・淺野賢澄
○淺野政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/100
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101・大出俊
○大出委員 もう一ぺん聞きますが、それは本年はどういうことになりますか。つまり公債償還にしても、先ほどのお話では十二億とおっしゃったが、それは何だと言ったら公債償還だというお話ですが、そうすると、十二億はどうなるのですか、ことしは公債償還は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/101
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102・淺野賢澄
○淺野政府委員 持ち越し現金が三十九年度で大体七十億あるわけでございます。したがいまして、そういった問題は起きないと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/102
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103・大出俊
○大出委員 もう一ぺん念のために聞いておきますが、持ち越し現金とは何ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/103
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104・淺野賢澄
○淺野政府委員 これは持ち越し現金という名前を使っておりますが、実際の意味の剰余金、利益金になると思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/104
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105・大出俊
○大出委員 そうすると、実際上の剰余金、利益金は七十億あることになる。持ち越してきておるわけですね、あなたの言う御説明ならば。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/105
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106・淺野賢澄
○淺野政府委員 さようでございます。したがいまして、そのうちから五十六億円ことしの不足分に充当したことに相なっております。残るところが大体十四億くらいあるのじゃないか、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/106
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107・大出俊
○大出委員 ようやくはっきりしてきたような気がするのですが、そうしますと、先ほど言う為替、貯金あるいは差し引いた残りを三十五億、こうおっしゃっておるわけですね、十一億抜いて。そうでしょう。そうしますと、正確にいえば十六億九千万です。先ほど概算で十七億といわれましたが、そうでしょう。それから公債償還の十四億、これはことしはどういうことになりますか。公債償還は幾らあるかと聞いたら、先ほどの御答弁では十二億四千万とおっしゃいましたけれども、その辺は、ことしはどうなるのですか。あなたのさっきの答弁は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/107
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108・淺野賢澄
○淺野政府委員 先ほど十二億二千二百万と申し上げたのですが、そのとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/108
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109・大出俊
○大出委員 この十二億二千二百万は何ですかと聞いているのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/109
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110・淺野賢澄
○淺野政府委員 これを公債借り入れ金の償還に充てるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/110
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111・大出俊
○大出委員 その十二億二千二百万はどこから出てくる金ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/111
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112・淺野賢澄
○淺野政府委員 これは持ち越し現金の積み立て金の中から出してございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/112
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113・大出俊
○大出委員 そうすると、七十億持ち越してきた金、言いかえれば剰余金、このうちから五十六億、これは歳入歳出、つまり当初予算の面で借りた形になっている、こういうわけですね。残り十四億、これが引き当てということになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/113
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114・淺野賢澄
○淺野政府委員 たてまえとしては、これは利益金勘定から出すようになるものと考えられますが、義務費的なものでございますから、当初から予定をいたしておりました。予算上は予定しておったわけであります。したがいまして、先ほどの十四億を使うのではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/114
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115・大出俊
○大出委員 それならば剰余金が明確に十四億残っていることですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/115
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116・淺野賢澄
○淺野政府委員 現在の特別会計法におきましては、これは剰余金として明確にはいたしておりませんが、これは確かに会計上十四億になりますが、非現金、未収金等がございまして、使えるものはほとんどないわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/116
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117・大出俊
○大出委員 例年それはどういう経理をされておりますか。非現金、未収金等は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/117
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118・淺野賢澄
○淺野政府委員 積み立て金として……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/118
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119・大出俊
○大出委員 大体事の経緯は明らかになりました。いまのお話、表面どおり受け取れば。そこで、だから冒頭に申し上げたのですが、四十年度の決算を控えまして、ことしは皆さんがどういうお見通しかということを聞いたら、先ほど御答弁があったのですが、五十六億の問題に触れれば貯金局長さんお見えになりましたからあらためて聞かなければなりませんので、もう一ぺん以上の総括の上に立って、ことしはどういうことになるかということをお答えいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/119
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120・淺野賢澄
○淺野政府委員 四十年度予算におきまする収支におきましては、五十六億収支差額がある、こういうことに相なります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/120
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121・大出俊
○大出委員 そうしますと、先ほどこういうふうにお答えになったのですが、つまりベース改定、仲裁裁定などというものを予測していなかったとあなたはおっしゃったが、それらは企業努力でいろいろカバーする。そうすると五十六億は赤字のままにしておいて、ベース改定その他いろいろ努力をしてとんとんだ、こういうわけですね。そういう理解ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/121
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122・淺野賢澄
○淺野政府委員 おっしゃいますとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/122
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123・大出俊
○大出委員 そうすると、当初予算の五十六億を赤字のまま、この決算でも赤字ということになる、こういうことだというわけですか。もう一ぺん念を押しますが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/123
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124・淺野賢澄
○淺野政府委員 いや、充当することによって、決算上はとんとんになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/124
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125・大出俊
○大出委員 ですから、こういうことでしょう。七十億の剰余金が前年度あった。それを持ってきた。早い話が、五十六億当初予算で歳入不足だから充当した。そのほかにベース改定その他があったから処理をした。五十六億を……。要するに使っちゃった。使っちゃって、それで歳入歳出とんとんだ。だから繰り越し金で残りが十四億残っておる。しかしこれは非現金、未収金だという理解をしてほしい、こういうことでしょう。それでいいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/125
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126・淺野賢澄
○淺野政府委員 おっしゃるとおりでございます。ただ十四億につきましては、いまおっしゃったようになります。ただこれは未収金も多うございますから使うわけにはまいりません。一応そういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/126
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127・大出俊
○大出委員 しかし、これはどこの会計にもあるのですが、未収金なりあるいは非現金なりあるのですが、これを剰余金として計算をしていくのがルールですから、してみると剰余金十四億はあるということになる。したがって、その説明はわかりますけれども、たてまえ上はそういうものの考え方でいかなければならぬ、それが筋だと思います。繰り越して一年先にいって主計局の総括に入っていくにしても、そこで締めるときには、こういう締め方をするのだから、そうなると剰余金ということになる。間違いなくこういう理解でいいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/127
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128・淺野賢澄
○淺野政府委員 おっしゃるとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/128
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129・砂原格
○砂原委員長 ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/129
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130・砂原格
○砂原委員長 速記を始めて。
大出委員の残余の質疑は、明日の委員会に繰り越しまして、明三十日は、午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午後五時五十一分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01519660329/130
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