1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
昭和四十一年三月三十一日(木曜日)
午前十時三十七分開議
出席委員
委員長 砂原 格君
理事 秋田 大助君 理事 加藤常太郎君
理事 上林山榮吉君 理事 佐藤洋之助君
理事 栗原 俊夫君 理事 畑 和君
理事 森本 靖君
綾部健太郎君 大野 明君
金丸 信君 木部 佳昭君
小泉 純也君 佐藤 孝行君
志賀健次郎君 服部 安司君
南 好雄君 卜部 政巳君
大柴 滋夫君 片島 港君
中井徳次郎君 前田榮之助君
松井 政吉君 佐々木良作君
出席国務大臣
郵 政 大 臣 郡 祐一君
出席政府委員
郵政政務次官 亀岡 高夫君
郵政事務官
(大臣官房長) 鶴岡 寛君
郵政事務官
(監察局長) 山本 博君
郵政事務官
(郵務局長) 長田 裕二君
郵政事務官
(貯金局長) 稲増 久義君
郵政事務官
(簡易保険局
長) 武田 功君
郵政事務官
(人事局長) 曾山 克巳君
郵政事務官
(経理局長) 淺野 賢澄君
委員外の出席者
専 門 員 水田 誠君
—————————————
三月三十一日
委員原茂君辞任につき、その補欠として卜部政
巳君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員卜部政巳君辞任につき、その補欠として原
茂君が議長の指名で委員に選任された。
—————————————
本日の会議に付した案件
郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出第三
一号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/0
-
001・砂原格
○砂原委員長 これより会議を開きます。
郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。
質疑を続行いたします。卜部委員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/1
-
002・卜部政巳
○卜部委員 先日、いろいろとこの逓信委員会におきまして、根本的な問題についてメスが加えられておるようでありまするが、その問題に触れる前に、若干当局のお答えをひとつ参考にして私これから質問をしていきたいと思います。
まず、世界各国の国民平均の郵便物数が出ておりますね。この点をまず明らかにしていただきたいと思います。日本ももちろんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/2
-
003・長田裕二
○長田政府委員 世界各国の平均の郵便物数はとっておりませんのですが、各個別の国でございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/3
-
004・卜部政巳
○卜部委員 国民一人当たりのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/4
-
005・長田裕二
○長田政府委員 お手元に実はお配りすることにしておりまして、お手元へ届いて……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/5
-
006・郡祐一
○郡国務大臣 資料等でお目にかけておると思いますが、一九六三年について申し上げますると、アメリカの三百五十通、スイスの二百七十三通、ベルギー、カナダの約二百通、日本では一九六四年で一人当たり九十一通となっております。現在はもう少し多い数になっておるのでありまするが、したがいまして確かに世界各国に比べますると一人当たりの通数は日本は低くなっております。しかしこれには、物の内容等いろいろな事情がございますので、政府委員のほうから詳細は申し上げることにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/6
-
007・長田裕二
○長田政府委員 ただいま大臣が申し上げましたように、またお手元に資料を差し上げましたのですが、一九六三年までの五年間につきまして見ますと、これは内国郵便でございますが、アメリカが一人当たり三百五十通、イギリスが百九十五通、西ドイツ百四十七通、フランス百七十二通で、日本につきましては一番右の参考欄に記入してございますが、昭和三十九年におきまして一人当たり九十一通でございます。なお年々の郵便物の増加率もその表にしるしてありますが、アメリカが、過去五年間の平均が二・六%、イギリスが二・六%、西ドイツ三・四%。フランスが九・七%でございますが、これは実は一九六一年に、備考の注にもございますように、フランスではそれまで定期刊行物を入れておりませんでしたのを新たに入れたことによりまして三三・五%という大幅な増加をいたしましたためで、平均いたしましてフランスも大体三%でございます。
日本におきましては、戦後の復興並びに経済の成長等の事情もございましょうし、また基本が比較的少なかったという事情もございましょうが、右の参考欄にございますように三十五年度以来六・一%、七・六%、七・四%、六・七%、五・七%、こういうような伸び方をしているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/7
-
008・卜部政巳
○卜部委員 ここに書かれてあります内容の中に、私の調査したやっと若干の食い違いがあるわけですが、この点はどういうふうなかっこうになっておるのですか、たとえばイタリアの場合におきましては、九十九と書いてあるのですが、私の調査ではこれは少しく上回る数字であるわけです。その点若干食い違いがあるわけですが、どうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/8
-
009・長田裕二
○長田政府委員 これは万国郵便連合で発行しております各国の年報を基礎にしてとっておりまして、ただこの場合全部内国通常だけを取り上げて比較しておりまして、外国郵便物を入れておりません。ヨーロッパの国は国境が近うございますし、外国郵便物の比率は日本よりも少し高いのではないかと思われますが、統計のいろいろな資料をそろえます関係で、内国通常に限定しておるわけでございます。なお日本のこの伸び率は選挙と外国郵便物と両方除いております。残りのものだけについての統計をとったものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/9
-
010・卜部政巳
○卜部委員 そういたしますと、日本の場合が各国に比べて少ないということはこの資料にも明らかなとおりです。しかしこれが将来どの程度まで追いつくものであるかという点については、当局のほうとしてはどの程度の判断をされておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/10
-
011・長田裕二
○長田政府委員 その予測は非常にむずかしいわけでございます。日本の通数が少ないという観点からいたしますと、まだ日本の郵便物の伸び率は今後も七%、六%、相当維持できるのではないかという考え方もされないではございませんが、ただ手紙の出し方は生活様式などと非常に結びついておりまして、日本では電話が各国に比べて早く発達した、あるいはその他手紙をやりとりするという慣習が外国ほど生活に定着していないことなどを考え合わせますと、それほどふえないということも考えなければならない。アメリカ、イギリスのように三%を割るようなことがないともいえないという気がするわけでございます。今回の料金値上げにあたりまして、収入と最も深い関係にあります郵便物数をどういうふうに見込むかということでいろいろいたしましたのですが、結局四十一年度につきましては、四十年度の見込み物数に五・三%を加えましたものから、値上げによる利用減を一億五千九百万通ばかり見込みまして、差引四十年度の予想物数より三・六%だけふえるという見込みを立てました。それから四十二年度につきましては、これも実はお手元にお配りしました別表のほうにその数字などは書いてございますが、四十二年度におきましては、対四十一年度比四%増、それと利用減が回復する、そういう見方をいたしました。四十三年度、四十四年度、四十五年度につきましては、四十三年度はこれはもう景気の回復という点もございましょうし、値上げ後の郵政省の施策等も反映いたしまして、若干物数がふえるのではないか、対前年比四・五%、四十四年度は五%、四十五年度は五・五%程度の物数にまでは回復するのではないか、かように見通した次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/11
-
012・卜部政巳
○卜部委員 その問題については十分承知をしておるわけですが、私がこの問題について若干お伺いをしておきたい点は、少なくとも郵政当局はこうした各国との比率というものに準拠いたしまして、イタリアやフランス、こうしたまでのいわゆる物増、まあ物増というよりもそういうふうに伸びを示していくための努力をしたい、こういう点が明らかにされておるわけなんですね。この点は間違いございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/12
-
013・長田裕二
○長田政府委員 私どもは事業に対する信頼度を、先ほども大臣が申し上げましたように諸施策によりまして回復いたし、また日本の経済や社会なりの発展とも関連いたしまして、ただいまお話のようにフランスあるいはドイツ、それに近い程度までは、日本の生活慣習もございましょうけれども、長い目で見ますれば伸びていくのではないか、かように考えているわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/13
-
014・卜部政巳
○卜部委員 そうすると、悲観的な問題じゃなくて、成長産業である——成長産業というのはちょっとおかしいのですが、そういう位置づけというものができるわけですね。そういう意味の成長産業である、伸びていくのですから斜陽じゃないのですから、そういう面は確認ができますね。よろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/14
-
015・郡祐一
○郡国務大臣 私は、その点はどうしても伸びてまいらなければいけない。何か、考えてみますれば、郵便物の物の数は、政府委員から申し上げましたように、なるほど三種等に当たりますようなものの分量や何かのことで必ずしも数どおりには申せないと思いますけれども、やはりその国の文化なり経済なりの力というものに比例した結果が出てくるのだと思います。さよういたしますならば、日本の国が伸びていくのにつれてどうしても物が増加すべきであり、また私ども自身の努力で物を何とか増加してまいる。そうすることによって、形は人間に働いてもらって、そうして物を多く扱いますことによって収入をあげていく。比較的形態は簡単な事業でありますだけに、どうしても物を伸ばしていかなければならぬし、その物を伸ばすということは国の伸びていくということに相照応するものでございますから、そういう意味合いでも十分意義のあることだけに、郵政省としては物を伸ばす努力を極力いたしてまいるつもりでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/15
-
016・卜部政巳
○卜部委員 いま大臣のお答えの中に、その気持ちはあるにいたしましても、その国の経済云々、そういう点からして、ことばをかえて言うならば、不況なんかにも左右されるということの指摘があったように見受けられます。しかし実際問題として、景気による郵便物の変動があるのかないのか、この点はひとつ大臣のほうから、あるのかないのかはっきりさせていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/16
-
017・郡祐一
○郡国務大臣 いままで、二十六年に料金の幅を改めまして、それから三十六年当時、これは何と申しましても当時の相当激しい人件費の増加等が影響して料金の改定もいたしたのでありますが、その後における経済活動の模様を見ますと、やはり郵便の大口利用の数には響いてまいる。そうしたことが総物数には影響してまいっておるようでございます。大口利用の伸び、したがいまして、各種の販売業等の法人需要で相当景気の波に相応じた物の動きが出てまいってきております。しかし、これはアメリカは別にいたしましても、今後外国の相当物の多いところに近づくように伸ばしてまいるという大きい目標のときには、必ずしも強い要素にはならないのじゃないかと思います。これから物を伸ばていくということは、やはり国民全体が御利用願う物の数をふやしていくということだと思いますけれども、ここ数年の日本の国の物の動きを見ますと、そのときの経済に左右されている分が相当見られるという判断をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/17
-
018・卜部政巳
○卜部委員 大臣、過去数年間にわたって調査をした結果、かなりのそういう影響があるかに見受けられるというお答えでありました。大臣は郵政が発行しております郵政研究というものを読まれたことがございますか。読まれたことはございませんか。——それはこういうことが書いてある。大臣が言ったのとは全く逆なことが書いてある。過去数年間にわたる調査、これは三回やっております。その結果、率直に言って景気の変動というものに対する影響はない、そういうことが書いてある。そうなりますと、大臣のお答えとはだいぶん違ってくるわけですね。そういうことと考え合わせて今度の料金改定というものは、かなりここら辺からさらに掘り下げていって、この間大出君のほうから追及のありましたこういう問題に派生的に入っていかざるを得ないわけですが、その点はどうなんですか。ひとつはっきりさせておいていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/18
-
019・郡祐一
○郡国務大臣 雑誌についての記事は私は存じませんので、これは政府委員のほうからお答え申し上げますが、私の個人的な判断でなく、郵政部内の判断で、ことに今度は種類体系の整備をいたしますが、一種でもそうであるようでありますけれども、五種ではかなりなやはり景気の動向の影響を受けておる、こういうことは現在の郵政部内の者の一致した判断でございます。しかし、そのいまの御指摘の記事については、どういう資料によって書かれておりますか、事務当局のほうからお答え申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/19
-
020・長田裕二
○長田政府委員 景気と郵便物数との関係はどうも非常にむずかしゅうございまして、省内でもほとんど関係がないのだという主張と、いや相当あるのだ、あることはあるけれども景気より少しずれて、半年くらいずれて出てくるのだというような見方、あるいはまた、ただいま大臣申し上げましたように、第五種の中のダイレクトメール、証券の投資信託の郵便物などは、日本橋局その他では激減いたしまして、三年くらい前の三分の一くらいになってしまっておるという例もございますし、また景気の動向を反映するものといたしまして、株主にあてて発送いたします、これはきまりの書類、株主総会の通知、あるいは配当、ああいうものはあまり変動があるまいと思いますのに、やはり不景気になりますと株主の数がどうも相当減ってくるように郵便の面からは見受けられまして、非常に敏感に反映する面もあることはございます。しかし、どうも終戦後ただいままでの経験では、非常にくっきりとそれが全体の数の上にあらわれるというところにまでは至っておりません。ごく最近の三十九年度ごろから郵便の伸び率が、先ほども申し上げましたようにかなり落ちてきておるということは、ただいまの景気の問題と関係があるように思われますが、また別な見方をすれば、日本の郵便の出され方がどうもずっと壮年期に入ってきて、アメリカとかイギリスのようなものに少しずつ近づいてきたとも考えられないわけではありません。私どもは、ただいまのところは景気との関係は非常に微妙で、ごく一部のものについてはかなり敏感にあらわれておる、総体としては終戦後、戦後の復興という大きな流れ、あるいは経済成長という大きな流れとからみ合ってまいりますために、なかなかくっきりしたものはとらえにくい、さように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/20
-
021・卜部政巳
○卜部委員 大臣が御答弁になられた中に、雑誌の中に云々——ことに雑誌というような位置づけをいたしますと権威がないような感じがするのです。そうではなくて、そういう郵政研究というものは下部にどんどん流れておりますし、郵政従業員自体としてもこの問題について研さんに大いにつとめておるところなんです。したがって私が申すのは、その問題のやりとりということではなくて、少なくともそこにあらわれた数字というものが八・八%あるということですね。しかし、長田局長のほうから四十年度から四十三年までの云々というこの上昇率の問題を先ほど指摘されたけれども、さらに答弁が出されておりますところのそういう内容をながめてみましても、四・五ですか、故意にこれを押えておりますね。そういうようなあり方というものがおかしい、私はそういうことを指摘したいのです。なぜなら、現実に定員の算定の問題からからめた原価計算、これはまた勢いそこに入ってまいりますが、実際問題としてそういうかっこうの中で物増によるところの定員というむのがはじき出されますね。もちろん、このはじき出し自体についても、さらに原価計算の出し方によってもこれは問題があるところです。現実問題としてアメリカにおいてさえ権威がないといわれておるんですね。そういうことは別問題といたしましても、そういうことではじき出されておる、こういう定員の状態を見ても、現実に東京都内においても、実際問題として一日じゅう配達をされていないという個所もあるわけです。じゃ、そういうふうな個所がなぜ出てくるかというと、これは何も全逓という労働組合がサボタージュしておるわけでも何でもないのですよ。物が多くなってくるのです。それに対する定員が足らないということでしょう。何といってもこれの証左なんですね。そういうかっこうの中でながめてまいりますと、なぜに故意にこういう数字に押えなければならなかったかというこの問題と、さらに、先ほど私が指摘をいたしておりますところの八・八%というものがすでに数字となってあらわれている以上、それに似通ったところの、私は当然、この料金改定におきましても措置というものがなされなければならないはずじゃないか。それをなぜに四・五とか三・五とか、こういうように低く押えるのかという、ここに私はやはり問題がある。さらにこういう点についてのひとつ御答弁を願いたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/21
-
022・長田裕二
○長田政府委員 ただいまのお話の八・八%ありました年は、これはたしか三十八年度で、統一地方選挙が行なわれまして、私どもの予想をはるかに上回る郵便が出されました。異常なというか、たいへん失礼ですが、私どもはあの年の郵便の伸び率は少し異常だったのではないか。翌年その反動で非常に少ない数が出てまいりましたが、先ほど申し上げましたように、私どもは、選挙と外国郵便物数を一応推定数を除外いたしまして出されました率が、申し上げましたような三十六年度七・六から七・四、六・七、五・七、四十年度はまだ終わっておりませんが、五%台のまん中くらいではないかというふうに考えておりまして、このところ数年漸減しているというふうに思われるわけでございます。それを今後の料金改正とからめて今後の三年間、五年間に考えるかという点につきましては、郵政審議会の御審議を願っておりました時期は、去年の夏から秋ごろでございまして、私どもは、その当時、先進国といいますか、英米等の率にかなり日本の郵便の型も近づいていくのではないか、そういうことを相当懸念しておったわけでございます。その後、正式に料金の幅をきめる段階におきましては、実は政府のあれしております景気振興策あるいは物価安定策、そういうようなものも相当考慮に入れるべきではなかろうか。ことさらに押えるという意味ではなしに、あるいはまた、ことさらに大きくするという意味ではなしに、相当考慮に入れるべきではなかろうかというような観点かち、先ほど申し上げましたように、実は三・五%という見方は、郵政審議会の審議の当時は、先行き考えております昭和四十三年度以降三・五%くらいで横ばいするのではないかというふうに考えておりましたが、その後、考えを変えまして、四十二年度が対前年比四%、これを一応底にして、四十三年度からまた少し戻る、回復していく、四十三年度四・五、四十四年度五、四十五年度五・五%、その程度までは回復し得るのではないか。企業努力等ともからみあわせまして、回復するのではないかというふうに考えたわけでございまして、決して不当にその上昇率を押えて収入を低く見ようというような意図はもうないわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/22
-
023・卜部政巳
○卜部委員 いまそういう御答弁があったわけですが、私たちの申し上げた物増に伴う定員増という見方からしても、やはり私は、ただ四・五とか三・五とかという数字の中で押えるのではなくて、そういう一つの現実に照らしあわせた姿の中でのはじき出しというものは当然行なってみたのではないだろうかと思うのです。事実八%とかいう問題は別といたしましても、八%という形の中で計算をしてみたことがありますか。何ぼくらいになるのか計算してみたことがありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/23
-
024・長田裕二
○長田政府委員 実は八%物が伸びるというふうに今日あるいは今後数年の間につきましては予想をいたしませんでした。先ほど申し上げました四・五あるいは五・五ぐらいの範囲につきまして検討いたしたわけでございます。
なお、先ほどお話にもございましたが、郵便物数を小さく押えて定員の増加を押えるというような意図はもとよりございませんのでして、実は物数が非常に伸びて、臨時的なものでない郵便物数が相当伸びてまいりますと、そういうものは次の年に定員として大体とることにしておりますし、当該年度中は、物数が伸びますと収入もふえますので、弾力条項の形で賃金等によりまして、当該年度中でも労働力はある程度ふやすことができるし、次年度以降はそれを定員化することができる、そういうことになっておりますので、先ほども申し上げましたように、いろいろな意味から、特に定員を押えるという意図は決してないわけでございます。むしろ必要な労働力、定員その他の労働力を確保いたしませんと、事業の円滑な遂行が期し得られませんし、事業そのものをあえて縮小再生産と申しますか、事業そのものを首を締めていくようなことにもなりますので、私どもは定員の確保は事業運営上の非常に重要な要素というふうに考えているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/24
-
025・卜部政巳
○卜部委員 ちょっと脱線するようですが、いま長田局長のほうから、私はその問題はあとからちょっと質問したいと思っておりましたが、その問題に触れて出されましたので、ちょっと定員問題について若干質問をしておきたいと思うのですが、そういうふうなかっこうになった場合のこの答申の内容を見ましても、合理化によるところの機械化——これは率直にいいますと、ここにあらわれています合理化によるところの定員減という姿を打ち出しておりますね、これは答申に対するところの参考資料として出された郵政省の内容なんですが。こういう問題をからめてまいりますと、いま長田局長がおっしゃったように、定員も云々だというこういう問題に対して、絶対に減らさないということについてはこれは間違いないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/25
-
026・長田裕二
○長田政府委員 現実の姿として今後やはり日本の郵便物数は伸びてまいりますし、作業の主体はやはり労働力でございます。機械化も相当進めますにしても労働力でございますから、絶対数が減るということは私ども全然考えておらないわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/26
-
027・卜部政巳
○卜部委員 そういうことはまた後の論議の中でやっていくことにいたしまして、現実に私が先ほど指摘をいたしましたように、四・五%ないし三・五%で押えていくという形の中で出てきたものは、労働強化という姿になってあらわれているということは、もう指摘するまでもないということを私は何回も何回も言っておるわけなんです。
そこで、実際問題として定員の、そうしてまた種別の郵便物の増加の問題に対する原価計算にいたしましても、そうしていま局長は五種が減ったとか、さらにはそういうものの激増が予想されるというふうなことを言われておるわけでありますが、実際問題として、この中に分析されておりますように、特殊関係だけはぐんと伸びている、黒字である、そういうものが赤字だという、こういう状態をながめたときに、こういう一つの調査というものがどういう形でなされておるのか、この点をひとつ明らかにしてもらいたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/27
-
028・淺野賢澄
○淺野政府委員 御存じのように、郵便の会計に関係いたしてまいりますが、郵政事業の中に郵便、貯金、保険、それから委託をされましたいろいろな仕事、全部かかえ込んでおりまして、そういったものをただいま原価計算で分析いたしております。その出し方でございますが、勤務時間、種類別、こういったものを主体にして出してまいっておるわけであります。それで特殊は黒字であるが、一体それはどういうふうな内容であるか、こういうふうなお話のように承りましたが、郵便関係のほうからまいりますと、郵便事業経費の会計決算額を基礎といたしまして、これをまず現業部門費は一体窓口でどれくらいかかっておるか、配達部門で幾らかかる、こういうふうに作業の種類別に分けてまいります。それに要しました延べ勤務時間の比率を基礎にして分けたわけでありますが、次にこれを窓口事務、配達事務、そういった経費を書状、はがき、特殊のような種類別に分けてまいりまして、それに要する手数を見ていくわけであります。こうして出てまいりました書状、特殊、はがき、こういった経費は最後は引き受け物数で割って一通当たりの原価を出してまいる。さらに本省郵政局等の管理部門に要しました経費を現業部門の経費の比率によって割りかけてまいっております。したがいまして原価計算といたしましては、手続といたしましては、きわめて正確に表現されておるわけであります。ただ何と申しましても、たくさんの物数でもありますし、それから勤務時間をとってまいりますのも、全郵便局の全職員を把握するしかた等、一年間のある時点をとってやっておりますから、その点においては若干の幅があるかもしれません。しかし少なくとも、こういった広い場所で多くの人でやっております限りにおきましては、最も事実に近い原価が表現されておる、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/28
-
029・卜部政巳
○卜部委員 まあちょっと私も質問が若干舌足らずの面があって御答弁がしにくかったと思うのですが、そういたしますと、端的にお伺いをしますが、物増を見た場合の大蔵省に対する定員要求をどのように計算して出すのかというこの問題について、具体的にひとつ言っていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/29
-
030・長田裕二
○長田政府委員 見込みの増加物数を見まして、これはたとえば書留とか速達とかいう、ああいう特殊取り扱いのものは普通通常一種と比較してどの程度何倍くらい手数がかかるかというふうに換算しまして、全部一つの単位にいたします。それで次年度に予想されます増加物数に伴います一つの基本単位を一定の数量を見込みまして、内勤につきましては、それに一人当たり年にどの程度処理できるかという、そういうものを出して持っておりますので、それで割って出すことにいたしております。なお外勤につきましては、これはある程度個別の局の状況によりまして、各局別に不足になる見込みの数を算定いたしまして、それらを集計して予算要求するというようなことにいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/30
-
031・卜部政巳
○卜部委員 端的に申し上げて大蔵省に対するそういう要求を行なう場合に、かりに四%増の物増を見てこれをはじき出す。いろいろなテクニックの問題はここでは言いません。けれども実際問題として常識的に考えられることは物増でしょう。物増によって数字をはじき出す。そうするとかりに四%で物増を見てこれを出していった、ところが大蔵省としてはその四%でもってこれを一〇〇%認めて四%の定員をくれた、しかしながら現実にそういう形の中でもらった定員というものがからくなってくるということになりますと、その四%という郵政局の出し方というものに実際問題として誤りがあるのではないか。こういうことはどうなんですか。現場の時点でそういうものが明らかになるわけなんですね。大出君がこの間追究したことは言いませんよ。けれども実際問題そういう時点から徐々に押えていくとそういうものを明らかにせざるを得ないのです。実際問題として、これは抽象的な論議では困るわけですが、そういう点についてはどうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/31
-
032・長田裕二
○長田政府委員 とれました定員を全国に配分いたします際に、どうしても従来非常に不足の程度の激しかったところから先に、あるいは不足の程度の激しくなりそうなところから先に配るわけでございまして、不足の度合いあるいは郵便物数で計算いたしますと、たとえばある局では三人不足だ、ある局では一人不足だ、あるいは〇・五不足だとか、算出の関係でいろいろ出てまいります。時にはいろいろな事情から切り上げた配分を受ける事情もありますから、見方によれば少し多過ぎるというようなところもできてくるわけでございますが、それらに対しまして整数である人間を、定員を配分いたします際に、どうしても非常に激しいところから先に配ってまいりますと、たとえば地方で一人増員するまでに至らないけれども、だんだん年々郵便物がふえてきている。いままでは一人当たりかりに五百通なら五百通やっていたのが五百三十通になり四十通になる、しかしどうも六百通になるまでは一人配分するわけにはいかない、そういうような状態のもとにおきましては、だんだんつらくなってきている状態というものを、その職場の人はある程度感ずるかもわかりません。あるいはまた六百通になったら一人配ることになっておりますのが、六百十通、二十通になってもまだ配ることができない、もう少し超過して初めて一人分を配分することができる、そういうような事態が、全国一万六千の職場でいろいろな形であらわれているわけでございます。私ども総体といたしまして四十一年度四千二百二十六人の郵便定員を予算上とることができましたが、このほか非常に欲をいえばまだもっとほしいということも感じないわけではございませんけれども、事業をしっかり運行していくのにまずまず必要な定員は確保し得たというふうに考えておるわけでございます。しかし今後も職場の実態をよく調査を続けまして、今後の定員をきめます際には、そういう事柄も重要な参考にし、ふやすべしという結論が出ますればまた強力に予算折衝をいたしてまいらなければならないというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/32
-
033・卜部政巳
○卜部委員 三十六年に郵便法の改正が行なわれたときのその時点でながめた場合におきましても、率直に言うならばいろいろとやりくりをやっておる。しかもその記念切手であるとかさらには年賀はがきだとかそういう形の中でやりくりをやっていって、結果的にとどのつまりどうしようもない、言うならばストリップになったという形の中で改正をしておるという状態がある。そういうふうな形の中でやられた郵便法の改正の中で、郵政当局のこれは大蔵のほうへ折衝に行かれたある方の談話ですが、これは私はっきり聞いておるわけですが、これはどの本に書いてあったかということも指摘をしてもいいと思うのですが、もし皆さん方がその点だれかということであれば。しかしきょうはここでは名前を申し上げませんが、そういう場合におきましても、これはもう十年間は絶対これでもってだいじょうぶだということを公言をされておった。しかしそのことを私は指摘をしようとしておるのではないのですけれども、そういう一つの物増に対する十分なる配慮とそしてまたそれに対する的確ないわゆる計数整理といいますか、そういう方面におけるところの姿というものが出てこないと、やはりまたいつの日か郵便料金の改定というものが爼上に上がってくるのではないだろうか、こう思うのです。したがって、大臣にお伺いをしたいのですが、これはまだ値上げなんか私たち賛成をしていませんけれども、もしかりに上がったとしたときに、何年先にこれを変更するか、さらにまた何年まではだいじょうぶなのか、ここら辺をはっきりひとつ大臣のほうから御答弁を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/33
-
034・郡祐一
○郡国務大臣 私、ただいまの物の状況、これは確かにむしろ一番状況の悪い事態でとらえてものを見ておりましたようなのが、三十九年から四十年へかけての状況だと思います。したがいまして、でき得る限り正確に見ながらも、やはり物の増加は期待できるものだと思います。それからお目にかけておりますそれぞれの機械化の努力なり、庁舎の建築なり、それぞれの方向も次第に充実してまいります。そういたしますならば、能率的な事業の運営と、そして物の増加と両方を期待することができると思います。そうして収支の計算を立ててまいりまして、五カ年間はこの状態で仕事を進めていくことができる。さらにもちろんそれを期待するのでございますが、当時の経済の安定なりそうした状況からまいりますならば、それから先についても、もちろん公共料金でありますので、みだりに手をつけるべきものでないことも皆様御指摘のとおりでございます。したがいまして、将来についても、私どもは最善を尽くしてまいりますけれども、いま申しましたように、五カ年間は十分計画を立てて、そうして再度お願いをする必要のない計画のもとで事柄を進めてまいる所存でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/34
-
035・卜部政巳
○卜部委員 大臣、いまそういうふうな御答弁がなされましたが、実際問題として今度の郵便料金が上がるということを仮定をいたした場合に、私たち当然この問題に対して無関心であるということにはならないわけでありますが、そうした面において、生計費に占めるところの郵便料金の割合について、ひとつ大臣のほうから述べてみてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/35
-
036・郡祐一
○郡国務大臣 三十九年の家計費調査が出ておりますし、四十年末で一応統計を総理府にとってもらっておりますものでも、家計費調査では〇・一四という数字が出てまいります。御承知のように消費者物価指数には、この家計費調査をもとにいたしまして、そうして家計費調査でいずくにも分類できないものは落としますので、ちょっと消費者物価指数には届くあらわれてまいりますが、〇・二というのを通信費では占めております。四十一年度に料金の値上げをお願いいたしまして、家計費調査にどう響くかは、家計費の支出総額がある程度変わってまいりますので、その割合がどうもとれませんけれども、おそらく〇・一四が〇・二八か〇・一七に影響する程度であろう。したがいましていろいろな心理的な影響や何か十分考えなければなりませんけれども、家計費調査なり消費者物価指数にあらわれますところでは、さしたる影響は起こらないという判断をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/36
-
037・卜部政巳
○卜部委員 さっきから何かくどいように申しておりますけれども、実際問題としてぼくはこの物増というものは将来、郵政当局が言っているように決して四・五だとか三・五というふうにはならないということを私は言いたいのです。特にこれも郵政の調査のそれに出ておりますが、いま大臣のおっしゃったように、いま〇・一四という姿が出てきておりますね。それを年次を追ってながめてまいりましても、かなり高まっておる数字が出てきております。したがってそういう問題をながめてまいりますと、やはり文化水準というものが高まれば高まるほど利用度も多い、こういうふうなかっこうの中で当然この物増というものも私は予想されるのではないかということをるる指摘しておるわけなんであります。しかしながらこういう問題と生計費に占める郵便料金という問題をその面からながめてみましても、これは確かにそう私たちの生活というものに関連がないという大臣のことばでは私は納得できないと思うのです。やはりこれについては十分なる配慮というものがあってしかるべきだと私は思うのです。と同時に、そういう面からの一つの物増というものに対してこういうような料金というものを上げなくてもいい、そういう姿というものが当然出てきておるのだから、今回はそういう料金というものを上げる必要はないのだということを私は指摘をしておるところです。そういう問題について、大臣、率直にここで私はお伺いをしたいのでありますが、決してこの四・五%だとか三・五%に押えるという、こういうことにこだわらずに、ひとつ私の言う八%なら八%ということが妥当でないとするならば、八・八%が正しいのですが、せめて八%というところまで妥協をして——これは妥協じゃありませんね、当然なんですから。ひとつこれをはじき出してごらんなさい。決してこんな料金というものの上がるということには私はならないと思うのです。そういう点について先ほど長田局長のほうにも質問をいたしたわけでございますが、そういうことは考えていないからはじかない、こういうのですけれども、実際問題としては、先ほども指摘をした、景気の変動というものに左右されない、こういうことを言いながらも、実際は左右されるという言い方をし、そしてまたその中からそういうムードをつくり上げていって、そうしてこの料金改定というものを行なわんとするところの意図的な姿というものが私は多分にあると思うのです。そういう面について私は、若干問題がありますが、ここで八%に対するところのはじき出し方を一ぺんやって、この委員会にひとつ出してごらんなさい。出してみたらどうか、こういうふうに考えるのですが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/37
-
038・長田裕二
○長田政府委員 特別の御要望で、それを算出するようにというお話でございましたら算出いたしますが、私どもは昭和三十五年以来八%、選挙などを除きまして八%に達した年もなかったようにも思われますし、今後のことも考えまして、そこまで回復といいますか、そこまで伸びていくことは、よほど社会情勢とか経済情勢とか何か変わった事情がなければならないのではないかと考えているわけでございます。もっとも算出は別途いたしまして、また先生の御質問にもう一度お答えいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/38
-
039・卜部政巳
○卜部委員 では個別の問題にちょっと入っていきますけれども、二種が実際に赤字かどうかという、この問題なんですが、ほんとうに二種は赤字だという根拠はございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/39
-
040・淺野賢澄
○淺野政府委員 先ほど申し上げましたように、これは原価計算の上から出てまいった数字でございます。それで原価計算の方法は、物数と勤務時間とをたてまえにいたしまして出しておるわけでございますが、大ざっぱに見てみましても、一種と二種とにおいて、山の中を配達しました場合も、やはり手数におきましてはほんとうはそうは変わらない。こういった点からいきますと、一種と二種との料金の差が十円と五円であるということ自体においても、二種に負担がかかっておることはまず当然じゃないかと思います。それで原価の実態でいきますと、一種と二種とで原価の差がだいぶ出てまいっておりますが、これは年賀の関係の経費が出ておりますから、二種のほうはこれでも安くなってまいっております。もしそれがなければ一種と二種の差はもう少し縮まっておるのではないか。そういたしますと単位収入から見てみまして、やはり、二種の赤字は当然ではないか、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/40
-
041・卜部政巳
○卜部委員 端的にお答え願いたいのですが、原価計算によることはもちろんわかっています。しかしその原価計算のやり方ですが、率直に言いますと、計算をする場合の調査などはどういうふうにやられておるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/41
-
042・淺野賢澄
○淺野政府委員 先ほど申し上げましたように、原価計算の母体になりますのは、作業に要しました服務時間が主体になってまいります。ただ、いま御指摘の点で、どういうふうにしてそれをとったか、こういうふうに御指摘があったと存じますが、これは一年間に二回、五月と十月に全国の郵便局のうち約七百局余りを選定いたしまして、ここで要しました服務時間を一週間とりまして、その服務時間を全体に引き伸ばしてはじいてまいっております。したがいまして、その点につきましては一週間でよいかどうかという点はございますが、一週間でとりました数字そのものを使っております限りにおきましては、きわめて公平に合理的に現在の単価に表現されておる、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/42
-
043・卜部政巳
○卜部委員 淺野局長は現実にその調査に行かれたことがありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/43
-
044・淺野賢澄
○淺野政府委員 私はまだ現場には行っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/44
-
045・卜部政巳
○卜部委員 それで実際問題、このやり方を私たちはよくながめて知っておるわけです。割り振りというのをやるわけです。かばんの中にははがきも入れる、あらゆる書状なんかも入れて持っていく。たまたまそこにはがきが少なければそれによって計算がはじかれるという、これは率直に言ってきわめてずさんなものです。原価計算そのものについては、先ほどちょっと言ったように、アメリカにおいても権威がないものだとさえ言われておりますけれども、しかしそのことは別としても、実際問題として第二種のはがきについては、具体的に言うならば、私が言った以外にどうやってそういうものを出しておるかということをひとつ御答弁願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/45
-
046・淺野賢澄
○淺野政府委員 いまおっしゃいましたどういうふうにして服務時間を厳格に出しておるのか、それがはがきに何分を要し、手紙に何分を要した、こういうふうに厳格に出ておるのか、こういう御質問と拝承いたしましたが、この点につきましては、おっしゃいます点は事実あるものと考えます。たまたまそれを報告する人によりまして錯覚もございましょうし、またその日によりましてはがきが多かったり少なかったりする場合は当然ございます。ただ、こういったたくさんの職場でたくさんの人が従事しております場合に、一年間を通じて全局舎でやりますということも一つの方法かと存じますが、経費その他手数等を考えますと、やはり大体のところがつかめれば原価計算としてはよいのではないか。事業の性格からいきまして、その点は一年間に仕事のじゃまにもならないように、それから経費もできる限り合理的に済むように、そういった点からまいりますと、一年間のうちで仕事にさしてじゃまにならない、また一応安定した物数があると思われます五月と十月に一週間をとってやるということは、やむを得ない状況だと思います。そこでやりました調査のうち、それぞれの実際に配達をされた方から報告を求めてやりますから、場合によっては錯覚もあるかもしれない、しかし私どもはほとんど間違いないと信じておりますので、一応出てまいった数字は、少なくとも現在の事業におきましては妥当なる数字である、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/46
-
047・森本靖
○森本委員 ひとつ質問と答弁をかみ合わせてもらいたいと思う。いま言っているのは、どういうふうに第二種の原価計算をしておるかということを聞いておるわけです。だから年に二回一週間で云々なんて言ってもわからない。二種も一種も書留も速達も、すべての郵便物をプールにして取り扱っておるのが現業局でありますから、それを一体どういうふうに取り出して、労働時間の密度をどういうふうに見て、どうやっておるかということを克明に分析しなければ、いまの卜部委員の質問の答弁にはならぬ。だからもっと質問にかみ合った答弁を親切にしなければ議事は進みませんよ。卜部委員の聞いておるのは、現在郵便物というものは一種から五種まであるにもかかわらず、その中で二種の原価計算というものをとるのには一体どういうふうな原価計算の方式をとっておるかということを聞いておるわけです。郵便局だけでも小包もあれば一種もあれば二種もあれば、いろいろの郵便物を一緒に取り扱っておるわけでありますから、具体的に原価計算のやり方はどうなっておるか、その具体的な例をはっきりと答弁願いたいということを言っておるわけですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/47
-
048・淺野賢澄
○淺野政府委員 五月と十月の二回にわたりまして調査いたしますときに、たとえばいま卜部先生のおっしゃいましたはがきを何通配ったかといった場合に、その当日においてははがきと一種と三種と五種と小包といったものを何通持っていった、それに要した時間はどういう状況であったか、こういうふうに種別と時間を一々割り出していくわけであります。
まずとり方としましては服務時間を全部報告してもらいまして、その局においてそれを集計いたします。それからその局におきまして当日取り扱った種目を、一種、二種、三種それぞれの通数を出してくるわけであります。これを全部集めてまいります。先ほどの報告を母体にしておりますだけに、それぞれの通数は間違いなく入ってまいる、また配達に要した、また局内で要しました作業時間もおおむね間違いなく入ってくる、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/48
-
049・卜部政巳
○卜部委員 確かに苦しい答弁だと思うのですが、この二種の取り出しをやった場合に、たまたま持っていくかばんの中に二種が少なかったという場合がありますね。そうするとそれが全体の二種としての原価計算の基準になるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/49
-
050・淺野賢澄
○淺野政府委員 七百局でやっておりますから、少なくとも七百局においては平均化された数字がまず出てくる。それから、ある個人のかばんの中には二種は少なかったかもしれないが、しかしまた他の人のかばんの中には二種が多い場合もある。いずれにしましてもその数は正確に出しておりますし、報告をしてもらっておりますから、ある人の場合には——確かにおっしゃいましたように、その場所により、その日によって二種が少ない場合もございますし、それから……(森本委員「それは調べようがないよ」と呼ぶ)その日によって、場所によって二種の多い少ない、これは当然でございます。しかしそれぞれ当日のものを忠実に報告してもらっておりますと、これを七百局集めますと、大体公平な数字が出てくるのじゃないか。それを日本じゅうに類推いたしますから、なるほど若干の食い違いは出てまいりましょうが、しかし七百局においては正確な数字が出てまいっておりますから、まずこれを信用していく以外に方法がない、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/50
-
051・卜部政巳
○卜部委員 いま森木理事のほうから声がかかっておりましたけれども、実際問題としてただかばんに入れていくというだけのあれじゃないんですね。もちろん道順組み立ての問題もありますし、それから逓送途中の問題、こういう問題なんかを厳密に計算するということになりますと、実際はできないと思うんですね。ただばく然としたそういうものの数字が出るということが、率直に言うと、何というのですか、私はまだ質問をしていませんが、単位原価などをあとからちょっと質問してみたいと思いますが、これをからめてみても、実際問題としてこんなばかな数字になるはずがないと私は思うんですよ。これはいかにもずさんな、ずさんというとおかしいですけれども、的確を欠くところの調査ではないだろうか、こういうふうに考えるわけなんですが、そういう点についてどうですか。浅野局長えらく、七百局をつかんでとるのだから的確であります、正確な資料でありますなんて言っていますけれども、これは私が淺野局長を助けるために言うわけじゃないのですけれども、アメリカにおいてもこういう問題については権威がないとさえいわれておる。実際はないんですよ。それが郵政省は、この問題に関する限りは絶対の自信があるような御答弁なんですけれども、これは率直に、あまり権威はない、実際はできない、大まかの数字というものがこういうかっこうになるんだというような御答弁でなければ、私はちょっとおかしいと思うんですよ。そう言ったって恥ずかしくないんですから。ほんとうなんですから。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/51
-
052・淺野賢澄
○淺野政府委員 確かに郵便事業の郵便物の流れの過程におきまして、どの郵便局にきょうは五種が何通窓口に集まり、それから局内作業で何通種別に動いたか、これを的確につかむことはきわめて困難でございます。ただし原価計算をやる以上はそういったことをある程度推定しなければしようがないと思います。きわめて厳格な意味に何通動き、何分かかったということになりますと、これはまず不可能に近いと思います。ですからそういった意味におきましては、ただいま先生のおっしゃいました点は全くごもっともでありまして、世界各国ともその点につきましてはそういったものである。これはやっぱり、局内はどんどん郵便物が動いておるわけでありますから、それを一切とめてまではかるわけにいきません。ただ配達の面におきましては、かばんの中に入っておりますからこれは正確であります。局内の面におきましてとめてまで正確にやるということはとても不可能であります。したがいましてそういったところは類推と平均とでいかざるを得ない。七百局は、私が力んだとおっしゃいましたが、これはやむを得ないから七百局にいたしたのであります。本来ならばやはり一万七千の職場全部をやるべきだろうと思います。しかし原価計算のための原価計算になってもまずい、できる限り安く合理的な経費を使ってまいりますとすると、また時間的にも無理がありますから、七百局にやむを得ず限定したのでありまして、その点におきましてはやはり類推であるということにはなると思います。ただそういった面から、類推の範囲におきましては一番よい数字が出ておるように考えておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/52
-
053・卜部政巳
○卜部委員 そうすると、追い打ちをかけるというわけじゃないのですが、局長、郵政部内では、日本の郵政省自体ではその調査というものが数字として出てきたときには、これについてはもう絶対に間違いがないという意識統一ができておるわけですか。絶対だ、このとおりだというものが出ておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/53
-
054・淺野賢澄
○淺野政府委員 原価計算から出ました結果としましては、そういう意識統一は出ております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/54
-
055・卜部政巳
○卜部委員 率直に申し上げて、郵務なんかの計算と、それから淺野局長が言っているような形の中の計算、また各課でやるところの計算というものはこういうように実際問題としては違っているじゃないですか。ぴしっと合っていますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/55
-
056・淺野賢澄
○淺野政府委員 郵便につきましては、それぞれの種別の原価につきましては、これはこれしか方法がないものですから、やはり正しい。これを信じ、またこれを母体にして仕事をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/56
-
057・卜部政巳
○卜部委員 いわばその点はまず局長のほうからそういう御答弁があって、決して——何といいますか、物は動いておるのですから、その意味の形の中では正しいものではないということは、私の指摘を是認をしていただきましたので、確認をした中で進んでいきたいと思います。
そこで、この単位原価を一応知らせていただきたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/57
-
058・淺野賢澄
○淺野政府委員 三十九年度の単位原価を申し上げます。三十九年度でございますが、二種は五円八十六銭でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/58
-
059・卜部政巳
○卜部委員 そういうかっこうになってくると、私が指摘をしたいと思うのは、そんなに高くなるだろうかということです。実際問題として高くなるだろうかということです。私はそういう点をこれから質問しますが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/59
-
060・淺野賢澄
○淺野政府委員 二種は、むしろこれじゃ安いのじゃないかとも思っております。五円八十六銭は少なくともかかるお金であろうと考えております。と申しますと、一種と二種との差といいましても、これは持って回る人件費は全く同じであります。ですから重さが違います点でいきましたら、鉄道に払っておりますお金、そういった運搬費とかそういうものになっておりますから、この点では全予算から見てまいりましたら非常に安いものであります。むしろ一種と二種の差がもっと縮まってもいいのじゃないかと思われるくらいであります。ただこれは年賀が入っておりますから少し安くなっております。ですから当然五円八十六銭、これは実費そのものである、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/60
-
061・卜部政巳
○卜部委員 そうすると、まず一通当たりの収入からひとつ述べてください。それと対比せなければなりませんから。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/61
-
062・淺野賢澄
○淺野政府委員 収入は、はがきは四円六十一銭でございます。これは一通当たり普通は五円でございますが、年賀の四円と平均いたしまして単位収入は四円六十一銭、こういうふうに相なっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/62
-
063・卜部政巳
○卜部委員 もう一ぺん言ってください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/63
-
064・淺野賢澄
○淺野政府委員 収入は、はがきの場合は平均四円六十一銭、それから原価が五円八十六銭、五円八十六銭に対しまして収入は四円六十一銭、差額は一円二十五銭、こういうふうになっております。もっとも、これは三十八年度の決算から出しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/64
-
065・卜部政巳
○卜部委員 私はそういうような状態の中から原価計算自体が若干おかしいじゃないかということを指摘したいのです。ともかく、実際問題としてそんなに上がるはずがないですよ。この姿でいきますと大体一円二十五銭ですね。これだけのものが上がるのかということになりますと、これは皆さん方の中にも、そしてまた私たち働く従業員の中からも出てきておる声ですけれども、実際問題としてそんな山奥の一軒家にはがきを持っていってそれで五円などというのはちょっと高いじゃないか安いじゃないか、これはもう少し検討すべきじゃないかという声があることは率直に言ってあるのです。そういうような声を巧みに利用してそれで大幅な値上げをやろうとするような意図に見えてしょうがない。私は決してこれは二円も上げていくような内容のものじゃないと思うのです。その点私どもの考え方が正しいと思いますが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/65
-
066・淺野賢澄
○淺野政府委員 たとえば五円八十六銭、これは三十九年度の決算から出しております。四十年度はこれにベースアップの分等が加わりますと、これは決算が出ておりませんけれども六円……(「六円九十一銭という報告がある」と呼ぶ者あり)それは四十一年度です。四十年度はおそらく六円三十銭くらいになるのじゃないかと思います。四十一年度は現在の予算を割っておりますから、同じ方式でいきますと六円九十一銭くらいに相なる、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/66
-
067・卜部政巳
○卜部委員 あまり二種に限って質問すると前に進みませんから、各種別ごとの私の質問したような内容を全部明らかにしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/67
-
068・淺野賢澄
○淺野政府委員 原価は三十九年度で、単位収入は三十八年度で申し上げますが、原価は一種八円六十二銭、収入が十円四十七銭。二種は原価は五円八十六銭、収入が四円六十一銭。三種の低料が原価が九円四十三銭、収入が二輿一銭。その他の三種は原価が十一円三十六銭、収入が八円三銭。四種の通信教育が原価が十三円三十六銭、単位収入が五円三十一銭。盲人用点字は三十九円九十一銭の原価に対しまして収入はゼロ。農産種苗が単位原価四十二円七十一銭に対しまして収入は四円二十九銭。五種は十円五十九銭の原価に対しまして収入は十一円五十五銭。今度は特殊であります。書留が五十円十七銭に対しまして収入が六十一円四十銭。それから書留速達が七十二円十四銭に対しまして収入は九十三円十八銭。普通速達は三十四円七銭に対しまして収入は四十一円十六銭。小包、普通小包が百四十四円三十四銭に対しまして収入は百九円三十七銭であります。それから特殊は、書留が百八十円八十五銭に対しまして収入が百六十八円五十一銭。書留速達が二百二十四円八十四銭に対しまして収入は二百三十八円五十一銭。普通速達が百八十九円八十一銭に対しまして収入が百八十五円九十一銭。それで四十年度はこれに対しまして大体一〇%近く上がっておるのじゃないかと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/68
-
069・卜部政巳
○卜部委員 ついでに、一種、二種、三種、そして特殊という形の伸び率も明らかにしてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/69
-
070・長田裕二
○長田政府委員 実はお手元へ差し上げました法律案条文等を込めました資料の一番最後のページのところに過去の郵便物の伸びてまいりました状況、数字で入れてあるわけでございます。実は一つ一つの種別ごとの率はただいま手元にこしらえておりません。将来の伸び率につきましては、先ほどお配りいたしました資料に全体の通数があるわけでございます。概して申しますと、いままでは、速達、書留が昭和三十年前後からほかの一般的な伸び率に比べまして相当高い伸び率できているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/70
-
071・卜部政巳
○卜部委員 先ほど淺野局長のほうから出されました内容なんですが、ここでぱっぱと書いておりましても若干間違って記録する点もありますので、ひとつ資料としていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/71
-
072・淺野賢澄
○淺野政府委員 お出しするようにいま準備しております。それと一緒にお出しする資料にちょっと間違った点がありますので、それをいまちょっと訂正しておりますから、きょうじゅうにはお出しできると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/72
-
073・卜部政巳
○卜部委員 それから長田局長のほうから申されましたけれども、この資料の云々ということですが、これは各種別の比率がないと、実際の問題としてグラフの線上にあらわれてきますところの黒字の特殊関係、赤字の特殊関係、一体どこら辺からそういうものが出てくるのかという問題もこれから論議をしなければならぬところだと思うのです。そういう面でひとつその伸び率というものも明らかにしてもらいたいと思うのです。それから実際問題として、同じようにまんべんなく上がっておるというわけではないのでしょう。そうですね。この上昇率というものについてはやはりでこぼこはあるはずですね。まんべんなく上がっておるわけではございませんね。そういうふうなかっこうになってまいりますとこの特殊関係と、それから赤字であるところの二種関係、三種関係、こういうものの分析というものが行なわれなければ、率直に言って今度の料金改定という問題も私はかなり問題があるのじゃないか、こういうふうに思いますし、当然この点にもメスを入れていかなければならぬのじゃないか、こういうふうに思うわけです。
そこで次に、ちょっと参考に一つだけでいいからお聞かせ願いたいのですけれども、第一種のものだけでいいからちょっと述べてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/73
-
074・長田裕二
○長田政府委員 先ほど申し上げました資料の実は下のほうの欄に、指数という形ででございますけれども、三十九年度まで出してございます。それによりますと、特種は、二十七年度を一〇〇といたしまして、三十九年度におきましては、書留通常が二七二、普通速達が四六七、速達は非常に高い伸び率を示しております。もっとも速達につきましては、今後、一、二種の航空搭載をいたします関係等もありまして、需要は、四十一年度におきましては若干減るものと考えておりますし、書留につきましても、これは郵便の正常化とも関係があるかと思いますが、最近書留通数は、もうふえることなく横ばいの状況になってきております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/74
-
075・卜部政巳
○卜部委員 ちょっとうしろのほうを見ていなかったために、若干質問に要領を得ない点があって、まことに恐縮でございます。
そうすると、これによりますと、引き受け総数、これは物数ですね。——これに伴うところの金額というのはどうなっていますか。これはやはり当然考えられなくちゃならぬですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/75
-
076・長田裕二
○長田政府委員 最初のときのお話にちょっとございまして、用意はしてまだお配りしていないのがございますので、ただいまからお配りさせていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/76
-
077・卜部政巳
○卜部委員 なぜ私こういう質問をするかといいますと、やはり物数とそれから総経費というものと、今度は個別単価をかけてみた場合の数量というものとが若干違ってくるのじゃないかと思うのです。その点は次の委員会に譲って質問をしたいと思いますので、この点の資料は十分に出していただきたいと思います。それから個別のその問題に対する質問は、資料に基づきましていろいろ検討を加えて、後ほどまた質問をしたいと思いますが、その点については、委員長、質問を保留いたしますので、またの機会にぜひやらしていただきたいと思います。よろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/77
-
078・砂原格
○砂原委員長 いいです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/78
-
079・卜部政巳
○卜部委員 委員長は確認をされた。いいですね。
それから大臣、ちょっとこれは話が飛躍するようでありますが、零細なる国民の貯金、保険、その他のもの、積み立て金なんかの問題を含めますが、財政投融資を国家が管理しておるというような国がどこかありましたら教えてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/79
-
080・郡祐一
○郡国務大臣 私、ちょっと外国のこと知りませんので……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/80
-
081・卜部政巳
○卜部委員 それでは事務当局のほう……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/81
-
082・稲増久義
○稲増政府委員 郵便貯金という制度が、御承知のとおり日本のように発達している国はございませんが、まあやっておるとすれば、イギリスが一つの例でございますけれども、やはり大蔵省と相談して運用しておるように聞いております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/82
-
083・卜部政巳
○卜部委員 稲増局長、私の質問は、国家で管理しておるところの国ですね——相談をしてやるのは全然問題じゃない、そういう国があったらひとつ聞かしていただきたいということを申し上げておるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/83
-
084・稲増久義
○稲増政府委員 詳細まだ存じておりませんので、よく調べてみたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/84
-
085・卜部政巳
○卜部委員 それはそれでよろしゅうございます。
そうすると、この財政投融資、私たちちょっと疑問に思うのですが、どういう機関を通じてどういうところへ貸し出されているのか、お伺いをしたいと思います。これは大臣どうですか、これは大臣はもう詳しいでしょう。——知らないですか。まあいいです。大臣でも局長でもどちらでもけっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/85
-
086・稲増久義
○稲増政府委員 わが国におきましては、大蔵省の資金運用部に一応郵便貯金はすべて預託されていることは御承知のとおりでありまして、資金運用資金といたしまして、各種——機関ごとに小さく申し上げますか……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/86
-
087・卜部政巳
○卜部委員 いや、どういう機関からどういうところに貸し出されているかということでけっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/87
-
088・稲増久義
○稲増政府委員 大蔵省資金運用部を通じて地方公共団体、あるいは政府各機関、あるいは公社、公団等に貸し出されております。特別会計といたしましては国立病院、国立学校、開拓者資金、特定土地改良、郵政事業、都市開発基金、公社といたしましては、国有鉄道、電電公社、公庫といたしましては、住宅公庫、医療公庫、国民公庫、中小公庫、農林公庫、北海道東北公庫、開発銀行、輸出入銀行、公団といたしましては、住宅公団、年金福祉事業団、雇用促進事業団、公害防止事業団、特定船舶整備公団、帝都高速度交通営団、社会福祉事業振興会、私学振興会、愛知用水公団、農地開発機械公団、森林開発公団、農地管理事業団、八郎潟新農村建設事業団、海外移住事業団、道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、鉄道建設公団、新東京国際空港公団、日本放送協会、水資源公団、産炭地域振興事業団、石炭合理化事業団、鉱害基金、金属鉱物探鉱促進事業団、海外経済協力基金、地方公共団体、これには一般地方債、特別地方債がございます。特殊会社といたしましては、商工中金、日本航空会社、東北開発会社、石油資源会社、電源開発会社、航空機製造会社等でございまして、このうち郵便貯金は四〇%くらいが資金運用部の資金でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/88
-
089・卜部政巳
○卜部委員 えらい詳しく説明がされたわけですが、その中に輸銀、それから開発銀行、こういうものがありましたね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/89
-
090・稲増久義
○稲増政府委員 ありました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/90
-
091・卜部政巳
○卜部委員 ありましたでしょう。その銀行なんかがどこに金を貸していますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/91
-
092・稲増久義
○稲増政府委員 開発銀行には資金運用部資金といたしまして、四十一年度の計画では千三百七十億貸す予定になっております。
〔森本委員「累積」と呼ぶ〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/92
-
093・卜部政巳
○卜部委員 いま森本委員のほうから累積ということばが出たわけですが、この問題について輸銀なり開発銀行が貸し出しておるところの金そのものについて問題があることについて、稲増局長はよく知っていますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/93
-
094・稲増久義
○稲増政府委員 そこまでは存じません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/94
-
095・卜部政巳
○卜部委員 これは政治的にはよく貝塚の輸銀云々というのが出てまいりますので、当然大臣なんかはこの問題についてはよく御承知だと思うのですが、特に郵政大臣は、その面における自分たちの金の使い方なんですから関心のあるところだと思うのですが、その点については大臣はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/95
-
096・郡祐一
○郡国務大臣 時々話として聞きますけれでも、特に分析してと申しまするか、いままで申し上げるようにはっきりした事柄をつかんでおるということにはなっておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/96
-
097・卜部政巳
○卜部委員 森本委員のほうから先ほど声がかかったように、率直に言って、これに貸し出されるところの金、こういうものに対する金については、国会の審議を経なくてもいいということは御存じのとおりですね。そしてこれが焦げついておるということについても、これはもう明白なる事実です。そういうような明白な事実の中にあって、しかもニチボー貝塚あたりで、こういうふうなプラント輸出とかこういうものについて、なぜ輸銀にたよらざるを得ないかという背景などを考えてみたときに、そこに焦げついてもやむを得ない、焦げついても取り立てが行なわれないというところに、この輸銀の魅力があると思うのですね。実際問題として私たちの零細なる貯金ですからね。貯金、保険の積み立て金、こういうようなものがそこに使われるということについて、郵政省当局として、いま私が質問することに対して、全然知らぬ、存ぜぬ、ただおぼろげながら知っているという程度のことであるということでは私は情けないと思うのです。その辺に対して一つのメスを入れたことがあるのかないのか、また将来に向かってそれにメスを入れようとするのか、ひとつ大臣から抱負をお聞かせ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/97
-
098・郡祐一
○郡国務大臣 いままで確かにおっしゃるようにメスを入れると申しまするか、発言をいたしておりません。しかし、おっしゃるとおり、零細な資金の吸収であります。一方ではこうした貯金なり保険なり、これはもちろん国庫投入を原則としておりますけれども、それ以外に運用のようなことを、もっと利用者の益になるようなことを考えなければいかぬという問題もあると思います。そうした点を除きましても、いまおっしゃったような点、これからもっと強く私のほうで調べるものは調べ、発言するようにしなければならぬと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/98
-
099・卜部政巳
○卜部委員 大臣、運用審議会の構成などをながめてみましても、従来、大臣が言われる声を高めるという、また声を届かすということでございますが、実際問題としてどこの機関でやるのですか。ただ遠声にやるのでしょうか。そうしたら大蔵省のほうに通るということになるのでしょうか。そういうことでは私はおかしいと思うのです。その点構成人員の中に郵政の事務次官でもだれでもいいから入っているのかどうか、この点をひとつ明らかにしておいてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/99
-
100・郡祐一
○郡国務大臣 ただいまのところ保険局長と貯金局長の二人だそうです。これが専門委員という形で入っております。しかしながら、この審議会の構成、これはおっしゃるように、ああいうぐあいにいたしましたときから、それは両局長専門委員で入っておりましても、これは勢い事務的な発言に相なるだろうと思います。したがいまして、いまの形では、もちろん専門委員としてもっともっと活動させることも必要だと思いますが、いまの審議会の形でありますならば、郵政大臣が政治的に関係閣僚との間で話をいたすという形であります。しかしながら、審議会のほうでも、専門委員にしろ、ああいう現在の構成そのものになっておるのでございますから、それについてはさらに指図はいたしませんで、やはり政治的に扱っていくということだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/100
-
101・卜部政巳
○卜部委員 それで保険局長と貯金局長がこの中に専門委員として参加しておる、こういうことではございますが、この御両人の目の前で言うことは、ちょっと口幅つたいことだと思いますが、実際問題としてそういうものの意見が反映されておるかどうかということについては疑問があると思います。両局長のほうから、いやおれはこういうことを言ったということで、進んで発言がありましたならば、お聞かせをいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/101
-
102・武田功
○武田(功)政府委員 運用審議会の行き方でございますが、特に簡保の積み立て金の運用に関しましては、法律上、簡保が独自で財投計画に従った運用対象に対して貸し付けができる、融資ができる、こういうような形になっております。実際財投の計画を立てますときには、私ども大蔵省事務当局といろいろとその分担分につきまして打ち合わせをいたします。最終的に会議にはかりますときには、先ほど御指摘のような問題等につきましては、これは政府側ではない中立の委員の方々の審議になりまして、そういう席でも私どもは、簡保の金の使い方という観点におきまして十分希望は述べてございます。ただ、そういう個別的な問題については、私ども従来あまり発言はしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/102
-
103・卜部政巳
○卜部委員 それで私が言いたいことは、やはり専門委員としての発言という形ではなくて、持てる自分の任務の手前からいたしまして、それを越権行為くらいに考えて発言できないというような場合もあり得るだろうと思います。実際問題としてそういうことについては、やはり大臣みずからがそういう面の陣頭に立った一つの発言が行なえる場というものをつぐり上げていかないと、専門委員として十分な意見が述べられましょうか。その点については一九六〇年でありましたか、アメリカの郵便法の改正がございましたね。そういうときに実際にどういうことが行なわれたか、これは大臣御承知だろうと思います。このアメリカの郵便法の改正を行なったときのあちらの郵政大臣のような態度をとり得るかどうか、この点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/103
-
104・郡祐一
○郡国務大臣 私、その一九六〇年の御指摘の事柄を存じません。しかし、きっと大事なことで御指摘のことだと思いますから、さっそく調べさせていただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/104
-
105・卜部政巳
○卜部委員 長田局長並びに淺野局長は、この一九六〇年の郵便法の改正のことについては御存じでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/105
-
106・長田裕二
○長田政府委員 アメリカの郵便政策法のことでございましょうか。一九五八年に郵便政策法は制定されまして、公共負担的なものに要した経費を繰り入れるということにたてまえが変わりました。一九五八年でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/106
-
107・卜部政巳
○卜部委員 そういうときにどういう態度をとったかということですね。これはちょっとおわかりにならぬと思うのですが、これは率直に言って、いまの問題が提起されたときに、アメリカの郵政当局といたしましては、国民に対するサービスのダウンをやったわけです。サービスのダウンをやって、そしてまたその形の中で世論から率直に言ってたたかれた。しかしながらそういう問題についてPRをした結果、公共性をもたらすものについては当然国家が繰り入れるべきではないかという、こういう主張を行なって、これが通っておるという状態なんですね。一般繰り入れが行なわれるということになっておるわけです。そういうような形の中で私はこの預金部の問題なんかでも、預託利子の問題なんかもそうですけれども、実際大蔵省に預託をしてその利子によって郵政省がやるということ自体、これに対する当然の企業性ということも出てくれば、そこにある赤字というものもそこから出てくる。また苦しみというものも出てくるのでありますから、当然公共性というものが私たちの郵政の特に課せられた任務であるとするならば、やはりそういう面において郵便料金を上げるということの方向をたどるのではなくて、やはりそういう方向に向かっての努力というものを私はやはり当局自体として行なっていくことが正しいと思うのです。ところが本会議なんかにおきますと、いまでも外国のことだから内政干渉だなどというやじがありますけれども、何かしらそういうものを取り上げた本会議の質問などが行なわれますと、そんなような一般繰り入れをやっておったら大蔵のあれはもたぬじゃないか、予算がもたぬ、国の財政がもたぬというような発言があるということはまことに遺憾でございます。ともかくいま申し上げておるようなそういう金が、現実には開発銀行なり輸出入銀行を通じてこげつきがある。しかも返済をせないでいい、こういうような状態に放置されておって、それで私たちにはそういうような一般会計の繰り入れなどがなされないという、そういう措置を私たちがただ甘んじて手をくわえて見ておっていいものだろうかどうだろうか、大衆にそういうものの負担を課す方向ばかりをたどるのではなくて、郵政当局というよりも大臣がやはりそういう面において身を張っていただかなければ、私は前進はないと思うのです。ですから先ほどの発言の中にも申し上げたけれども、ほんの一枚のはがきを持って山奥に入っていかなければならない組合員の方々もいます。これは淺野局長が原価計算云々とおっしゃっていましたが、こいつを計算をしてみたり何かすると、これは何かまことに持って行った人にとってはやっぱり安いんじゃないかという、そういうような感じを与えます。しかしそれはそれとしても、それは原価計算ということを考えなくても当然渡さなければならないはがきなのですから、そういうものを何も大衆に、これは安過ぎるというようなことで値を上げていくということのみに専念をするということは、たいへん私としては心外である。まあしかしこれは将来の問題としての提起でもありますが、やはり佐藤総理が郵政大臣のときには企業権の奪還を行なったというような問題もありまして、大臣がただ本会議場、そしてこういう委員会の席上においてその答弁をうまく受け流しをする、よくこれに答えを行なっていくということだけが、私は大臣のつとめじゃないと思う。やはり郡大臣が郵政におったならばそこに一つの業績というものを残していかなければいかぬ、その業績というものは私は必ずしも自民党の政府のそれに沿ったものではなくて、国民からほんとうに郡大臣はよくやったという、そういう功績でなければならないと私は思うのです。そういう面においてひとつ十分なるこれからの配慮、そしてまたこれはどこの省においても言われることでありますけれども、大臣がかわるそのたびごとに事務当局が右往左往する、結果的に郵政に基本なしなどと言われたり、各省においても基本なしと言われるということは、私はそういうところの問題もあろうと思いますので、ぴしりとした方向を出すように、ひとつ郡大臣が今後そういう方向に向かっての努力をされんことを要望してやまないものです。ことに内容につきましては、資料その他の提出がおくれた関係がありまして、私がその資料に基づいての分析等を行なうところの時間もほしいわけでありますから、ひとつこの問題については後日の委員会の中でもう一度発言をさせるということを委員長も約束をしていただきましたので、この点を確約していただき、またそのことを私のほうとしても要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/107
-
108・砂原格
○砂原委員長 この際休憩をいたします。
午後零時二十七分休憩
————◇—————
〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X01719660331/108
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。