1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十二年七月六日(木曜日)
午前十時三十九分開議
出席委員
委員長 矢野 絢也君
理事小宮山重四郎君 理事 齋藤 憲三君
理事 福井 勇君 理事 渡辺美智雄君
理事 石野 久男君 理事 三木 喜夫君
理事 内海 清君
秋田 大助君 池田 清志君
岡本 茂君 桂木 鉄夫君
佐々木義武君 世耕 政隆君
増岡 博之君 箕輪 登君
石川 次夫君 三宅 正一君
出席国務大臣
国 務 大 臣 二階堂 進君
出席政府委員
科学技術政務次
官 始関 伊平君
科学技術庁長官
官房長 小林 貞雄君
科学技術庁計画
局長 梅澤 邦臣君
科学技術庁研究
調整局長 高橋 正春君
科学技術庁振興
局長 谷敷 寛君
科学技術庁原子
力局長 村田 浩君
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本日の会議に付した案件
原子力基本法の一部を改正する法律案(内閣提
出第七二号)
動力炉・核燃料開発事業団法案(内閣提出第七
三号)
科学技術振興対策に関する件
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/0
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001・矢野絢也
○矢野委員長 これより会議を開きます。
原子力基本法の一部を改正する法律案及び動力炉・核燃料開発事業団法案を一括して議題といたします。
両案に対する質疑を終了するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/1
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002・矢野絢也
○矢野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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003・矢野絢也
○矢野委員長 ただいま委員長の手元に、石野久男君外三名より自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党の四派共同提案にかかる動力炉・核燃料開発事業団法案に対する修正案が提出されております。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/3
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004・矢野絢也
○矢野委員長 まず、提出者より趣旨の説明を求めます。石野久男君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/4
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005・石野久男
○石野委員 私は、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党の四党を代表いたしまして、動力炉・核燃料開発事業団法案に対する四派共同の修正案を提出いたします。
修正案は、お手元に配付されておりまするので、朗読は省略させていただき、その趣旨について簡単に御説明申し上げます。
まず第一は、事業団設立の目的について、平和利用及び自主開発の趣旨を明確にする。
第二は、理事長の任命は原子力委員会の同意を必要とする。
第三は、原子燃料公社の例にならい、事業団の業務として核燃料物質、核原料物質の輸出入、売り渡し等を加えるとともに、核燃料開発関係の業務についても基本計画に従って実施されなければならないものとする。
以上であります。
何とぞ各位の御賛同をお願いいたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/5
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006・矢野絢也
○矢野委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/6
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007・矢野絢也
○矢野委員長 これより両案及び修正案について討論に入るのでありますが、別に討論の通告がありませんので、順次採決いたします。
まず、原子力基本法の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/7
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008・矢野絢也
○矢野委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。
次に動力炉・核燃料開発事業団法案について採決いたします。
まず最初に、石野久男君外三名提出の修正案について採決いたします。
本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/8
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009・矢野絢也
○矢野委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。
次に、ただいまの修正部分を除いて原案について採決いたします。
これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/9
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010・矢野絢也
○矢野委員長 起立総員。よって、本案は修正議決いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/10
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011・矢野絢也
○矢野委員長 ただいま修正議決いたしました本案に対し、小宮山重四郎君外三名より、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党の共同提案として附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
動力炉・核燃料開発事業団法案に対する附帯決議(案)
一 動力炉及び核燃料の開発並びに原子力産業の樹立は、エネルギー政策の推進、科学技術の振興等の見地から国家的にきわめて重要な課題である。よって政府は、これを重要国策として経済の変動等に左右されることなく長期にわたり強力に推進すべきである。
二 高速増殖炉及び新型転換炉の開発は、長期的かつ画期的な国策である。したがって政府は、これに必要な資金及び人材の確保のために強力な施策を講ずるとともに、努めてその自主的な開発をはかるべきである。
三 動力炉開発は、きわめて広範な分野にわたる大規模なプロジェクトであるので、政府は、新事業団がその中核体として新しい運営方式によって関係各機関の総合的活用をはかり、もつてその総力を結集しうるよう、特段の配慮を払うべきである。
四 政府は、核燃料サイクルの確立をはかるため、天然ウラン及び濃縮ウランの確保、再処理施設の建設等核燃料の開発利用政策を国の責任のもとに強力に推進すべきである。
また、当面の原子力発電の大部分が在来型炉によるものであることにかんがみ、その建設及び国産化については、特段の配慮を払うべきである。
五 動力炉及び核燃料の開発は、その安全性を確保するため、内部体制を十分に整備するとともに、施設が適切に配置されるよう配慮すべきである。
六 政府は、原子力政策の強力な推進をはかるため、原子力委員会を含む各機関の権限、機能等を再検討し、抜本的な改革をはかるべきである。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/11
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012・矢野絢也
○矢野委員長 まず、提出者に趣旨の説明を求めます。小宮山重四郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/12
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013・小宮山重四郎
○小宮山委員 ただいま議決いたしました動力炉・核燃料開発事業団法案に対し、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党の四派を代表いたしまして附帯決議を提出いたします。この附帯決議案は四党円満に話し合いのついたものであります。
案文はお手元に配付してあるとおりでございますので、説明は省略させていただきます。
委員各位の御賛同をお願いいたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/13
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014・矢野絢也
○矢野委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
本動議につきましては、別に発言の申し出もございませんので、これより採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/14
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015・矢野絢也
○矢野委員長 起立総員。よって、本動議は可決いたしました。
この際、ただいまの附帯決議について、二階堂国務大臣より発言を求められておりますので、これを許します。二階堂国務大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/15
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016・二階堂進
○二階堂国務大臣 ただいま御決議をいただきました附帯決議はわが国における原子力の研究、開発及び利用全般にわたって、これに取り組む基本的姿勢にかかる重要事項を網羅しているものであり、原子力の行政に携わる私どもといたしましては、今後この附帯決議の趣旨に沿いまして鋭意努力してまいる所存であります。
特にこの事業団が行ないます高速増殖炉及び新型転換炉の開発は、長期間にわたる画期的なプロジェクトでありますので、これに必要な資金及び人材の確保については十分配慮してその円滑な遂行を期する所存であります。
なお、この附帯決議の第五項において、安全性の確保の見地から、施設が適切に配置されるよう配慮すべしとありますが、この中には、一般的に申しまして施設が過度に集中しないようにとの趣旨も含まれているものと解しております。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/16
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017・矢野絢也
○矢野委員長 おはかりいたします。
ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/17
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018・矢野絢也
○矢野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
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〔報告書は附録に掲載〕
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019・矢野絢也
○矢野委員長 次に、科学技術振興対策に関する件について調査を進めます。
質疑の申し出がありますので、これを許します。三木喜夫君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/19
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020・三木喜夫
○三木(喜)委員 きのう参考人相当多数においでいただきましていろいろ御意見を承りました。その中で私たちが見のがすことのできない、学術研究について大学の教授の方から非常に示唆に富んだ御意見を聞いたわけなのです。幸いに、そうした問題につきまして、あすは文教委員会と合同審査をいたすわけなのでありますけれども、その前にぜひお聞きしておきたい点が学術研究体制についてあるわけであります。したがってその点で、科学技術庁の長官あるいは研究調整局長から、ひとつはっきりした態度を聞いておきたいと思います。
私の疑問点を率直に、そして具体的に申し上げたいと思うのです。きのうのお話の中でこういうお話があったわけです。いわゆる科学学術研究というようなものについては、一つはいわゆる純然たる研究、それから目的研究とある。それでビッグサイエンスになりビッグビジネスになった場合は、どちらかというと目的研究になり、あるいは産業界の要請になりますと目的研究が多くなってくる、これはやむを得ないと思うのです。しかしながら、きのうの話の中では、どうしても基礎研究の段階というものはおろそかにできないということを私も痛感いたしました。なぜかといいますと、科学が非常に大きくなってきて、すそ野が非常に長くなった。そうすると、いよいよもってその目的それ自体の学科でなくて、むしろ人文とか、あるいはまた工学方面でも、直接ロケットとか原子力に関係のない工学、理学が必要だ、こういうようなことを言っておられたように思う。そういう観点に立ちまして今度の学術振興会法案を見ますと、どちらにウエートを置いておるんだろうかと私は疑問に思って、まずそのことを第一点としてお聞きしておきたい。科学技術庁といたしましては目的研究もけっこうだが、しかしながら基礎的な研究にやはり主眼を置かなければならないという考えを持って学術振興会法案に臨まれたかどうか。省庁の関係からいえば、皆さんのほうは技術ですから目的研究のほうに主体を置かれる、これは当然だと思うのです。文部省はむしろ基礎研究に主体を置くのが主体ではないかと思う。しかし、今度の学術振興会法案を見ますと、何か目的を早急のところに置いておるような感じがするのです。そういうところから勢い——あの法律案を見ますと、内部は大臣の権限が非常に強いのです。そこで、あした、その点については文部省関係に質問をして審議をいたしますけれども、しかし、その前に科学技術庁のお考えをよく聞いておきたいと思うのです。これが一つです。
それからもう一つは、学術振興体制には、どうしても三つの潮流は否定できない。一つは科学技術会議と科学技術庁ですね。一つは大学をかかえておる文部省、それからきのうも私、文教委員会に午前中出席しておったのでありますけれども、学術会議の意向が今度の学術振興会法の中には入ってないという意見が学術会議の委員からも出ておりました。このいわゆる三つの潮流、三つの考えというものを一致させなければ、原子力の、この高速増殖炉の開発といっても、基礎にはやはり学術研究があるのですから、その根底に政治的な混乱があるんじゃないだろうか。先般、別の問題ですけれども、中曽根さんが非常に示唆に富んだことばを言われました。乱気流の中にあると言われましたけれども、日本の学術研究なりビッグサイエンスというものが、そうした三つの研究基盤ともいうべきところの調整ができていなかったら、乱気流の中に原子力の研究もロケットの研究も、さらに広範な学術研究というものも埋没し、研究者あるいは学者というものが予算のこま切れに対しまして陳情にこれつとめるという情けない状態が出てまいる。そして最終的には、アメリカの極東軍の軍事費までもらわなければならぬというようなことが起こってくるわけです。私たちは、研究費をふやせということにつきましては非常に強く要請するのですけれども、それを受けて立つところの基盤にやはり混乱があるんじゃないかということを思うのです。
この二つの点について、きょうはよくお聞きしておきまして、あしたの合同審査に臨みたいと思いますので、お答えをお願いしたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/20
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021・二階堂進
○二階堂国務大臣 きのうの参考人の意見の中に、いま三木先生のおっしゃったような御意見がありまして、私もその意見を拝聴しておったわけでありますが、科学技術庁の科学技術振興に対する基本的な態度は、これは基礎研究というものをおろそかにしては目的研究も完全に達成できないというように考えておりまして、やはりこれは基礎研究をおろそかにしてはならない。ビッグサイエンスに対する取り組み方についても、これは当然そうあるべきだと思っております。
また、きのうの御意見の中でビッグサイエンスが最近ビッグビジネスになってきておる。これは当然目的研究は、営利とからんで、そういう事業とからんで非常にそういう声が大きくなってきておる。そうなりましても、やはり基礎研究というものは、おろそかにしてはならない、こういう考え方を私は基本的に持っております。
それから、学術振興会法ですか、私はこの法律の内容については、まだ十分勉強いたしておりません。まことに申しわけないと思っておりますが、実はあした何かこの問題についてお尋ねがあるというので、きょう午後からいろいろ勉強してみたいと思っております。これはまことに私の勉強の足らないところで申しわけないと思っておりますが、まあこの法案のこまかいことについては、いまお尋ねの点につきましては、官房長から具体的にお答えをさせることにいたしますが、いろいろ問題があるようでございます。それは聞いておりますので、私も、そういう問題があればなおさらもう少し掘り下げて、この体制を進めていく上において、学術会議とかあるいは文部省とかあるいは科学技術庁、こういうものが完全な合意の上でこういう体制がつくられていく、そして学術の振興がちぐはぐにならないように進められていくということが何よりも私は大事なことだと思っております。
なお、こまかいことについては、官房長から答弁させます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/21
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022・小林貞雄
○小林(貞)政府委員 基礎研究と、応用研究あるいは目的研究、企業化研究等々との関係につきましては、お説のように、密接なる関連、一貫性がなければならないものだと思っております。その点は、大臣のお話にもあったとおりでございます。
そこで、それを行政のベースといいますか、それに引き直してみますと、かねがね問題になります学術と科学技術の関係、こういうことになるのじゃないかと思います。現在の法律の関係でいいますと、科学技術庁は、自然科学技術を中心にして所管いたしておりますが、その中で大学に関係するものは一応除く、こういうことになっておるわけであります。一方、学術のほうは、学問の研究ということでございまして、これは学術振興会法の中にも学術の定義が示されておりますが、これは文部省設置法でいう学術でございます。したがって、それは科学技術ということばに翻訳いたしますと、基礎研究というような分野がその中に多く入るのではないか、かように考えております。したがって御指摘のように、ビッグサイエンスをうまくやるために基礎研究と目的研究をうまく結びつけるためには、学術と科学技術とをうまく結びつけていく必要がある、こういうことになるだろうと思います。
そこで、この学術振興会法案のときにもその辺の問題が問題になっておるわけでございますが、結局私どもの考えておりますことは、要はその学術のほうと科学技術との連携をうまくとっていくという二とに焦点があるのではないか、こういうふうに考えております。したがって、この法案の政府内部での検討の段階でも、学術と科学技術とをいかに調和させていくか、こういうところが問題の焦点になった次第でございます。それぞれがばらばらにいったのでは現在の情勢に合わない、こういうことでございますので、したがってこの法案の最後の閣議の段階でも、大臣から特に発言をされまして、振興会の事業というものは科学技術の振興と密接な関係があるので、今後科学技術庁と文部省とは相互に緊密な連携を保ち、一体となってその振興をはかっていこうではないかということで、文部大臣も了承されたように伺っておりますが、そういう姿勢で学術振興会の運営その他に取り組んでいく、こういう状況で考えておるわけでございます。
科学技術庁関係、文部省関係、学術会議、そういう三つの流れというおことばをお使いになりましたけれども、現状では、先ほど権限関係で申されましたような科学技術の関係とそれから学術の関係、大学の関係、そういうようなことがそこにあるわけでございますが、結局はこれらがいかに連携をうまくとってやっていくかというところに焦点があるかと思いますので、運用の問題といたしましては、そういう問題を背景にしまして、日本学術振興会の業務運営について十分なる連携を文部省ととっていって、基礎研究と目的研究、純粋研究と目的研究との調和をうまくはかっていきたいというのがわれわれの現在の考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/22
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023・三木喜夫
○三木(喜)委員 大臣の御答弁と官房長の御答弁はもっともな御答弁だと思います。しかし今回この科学技術振興対策特別委員会ではうらはらの法律案の二つだけだったのです。それに私たちは全力を傾注して、政府なり与党に極力協力してまいり、そして日本のビッグサイエンスをどのようにして組み立てていって、どういう協力体制が必要になるかということでかなり探求をいたしました。そして、この事業団の仕事をナショナルプロジェクトとして十分やらなければならぬ、こう考えたわけであります。非常にすそ野も広いし、そして山も高いのであります。したがって科学技術庁長官といたしましても、科学技術庁としても、十分基礎を深く掘って、基礎工事をやられる必要があると思う。その一つとして学術振興会法案が文教で提案になっておる、こういうような観点で見ておったのですけれども、あれをいろいろ私なりに検討してみますと、そうでないのです。だから今回のこの法律案、これはわりにマスコミあたりは大きく評価しておりませんけれども、これは重大な法案だと私は思いますし、事業だと思うのです。にもかかわらず、これに対するところの評価はわりに少ないのですけれども、しかししっかりやらなければいかぬという考え方で、基礎を深く掘るという考え方に立って私は見ておったのです。科学技術庁としては、大臣も言われるように、きょう昼から勉強するんだ、こういうふうなお話でもありますし、小林官房長の話では、よく連携をとってやらなければならぬ、こうおっしゃるわけですけれども、事実あの法律案をひとつ見てください。これを私は非難し、高踏的なことを言うのじゃないのですけれども、あれではビッグサイエンスをやるところの、事業をやるところの形になって、研究者の研究に対する意欲、学問に対するところの好奇心を満足させるというような自由研究が影をひそめ、あれは目的研究に走るところの法律案になっており、大臣の権限が非常に強いのですから、勢いこれから文部省に対しても研究費を下さいというお百度参りをしなければなりませんし、あの事業団に対しましてもお百度参りをしなければならぬという、学者、研究者が哀れな状態になるのではないかという心配を持つのです。私はあしたはその点を強調してお聞し、是正してもらえるなら是正してもらいたいと思うのですけれども、科学技術庁あたりも、これだけ大きなビルディングを建てよう、何十年かかってやりあげられるであろうところの大事業をなさろうとするなら、それに対するところの強い要望を持ち、関心を持ってもらわなければならぬと思うのですね。あの法律案は何でもない法律案ではないのです。私はそういうように把握しておるのできょうはお聞きしておるわけなんです。そういう意味合いで、しからばどういうように——いままで大臣はお知りにならぬかしれませんけれども、事務当局でそういう意欲を持って文部省と折衝をなさったか、これをひとつ聞きたいと思うのです。聞くところによりますと、そういう覚え書きを出そうとしたところがけられたという話なんですが、これでは私は——私たちは科学技術庁というものはもう省に昇格すべきだと思うのです。科学技術振興対策特別委員会もむしろ常任委員会にしてもらう必要があるとさえ思うのです。これだけ各国とも科学に力を入れ、ビッグサイエンスに取り組んできたら、私はそういうように思うわけなんです。そういう中におけるところの科学技術庁の主体性というものはいずくにありやということを考えたいと思うのでお尋ねしておるのです。
それから第二は、いま小林さんが御説明なさいましたけれども、この三つの流れというものは必ずしも今回も一致しておりませんし、乱気流だと言いたい。それはなぜかというと、科学技術基本法がいまだに出ない。こういうところに与党の中でも調整に苦労されておるようですけれども、しかしすそ野が広いのなら、すそ野の広いところの科学技術基本法をお互いにつくらなかったら、ことばのやりとりや修正じゃないと私は思うのです。根性の問題だと思うのです。精神の問題だと思うのです。そういうように考えて、この三つの潮流をいかに一つにして国家目的に合致さして、研究者が意欲を持ってやるような方向にしてもらうかということが私は大事だと思うのですね。その点につきまして科学技術庁としてどういうような接触を持たれたか。そして事実覚え書きを突っ返されたというようなことなら、どうされるかということをひとつ聞かせていただきたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/23
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024・小林貞雄
○小林(貞)政府委員 学術振興会が御案内のように現在財団法人としてあるわけでございまして、それを今度いわゆる特殊法人に切りかえる、こういうことでございます。そういうことで従来やっております仕事をより拡充強化をしていく、こういうことになろうかと思いますが、正確な数字は実はいま手元に資料がございませんのであれでございますが、四十二年の予算で三億三千万ぐらいですかの補助金が計上されております。そのうち二億の金が現在開かれております日米科学委員会の関係の予算、こういうような内容を持っております。そこで、たとえばわれわれのほうで宇宙開発をやりあるいは原子力開発をやりますときに、御指摘のように基礎研究を強化する、そういう観点から大学の協力を得なくてはならぬという事態も出てくるわけでございますが、そういうようないわゆるビッグサイエンスの基礎研究の場合には、学術振興会が直接これに関与するということは、われわれとしてはいまのところちょっと考えてはおらないような次第でございます。そういう意味でやはり基礎研究と純粋研究と目的研究との関連というものは十分着目をしていくことは、先ほど来御指摘のように、私も申し上げたとおり必要かと思いますが、そういう意味で学術振興会がすべての、何でもかんでもわれわれのほうの首根っこを押えていく、こういうようなことには実はならないんではないかというふうに、われわれとしては現在考えております。
しかしながら、先ほどのお話のように、業務の問題になってきますと、学術振興会とわれわれのほうのやっております仕事との接触という問題、重複の問題、そういう問題が出てくる可能性があるわけでございます。したがって、そこのむだを省き、お互いにうまくやっていくということが将来の重要課題で、それを先ほど来、連携を密にするということばで申し上げておるわけでございます。そこで、閣議で大臣がそういう発言をされ、文部大臣がそれを了承されたということで、それを受けて御指摘のように覚え書きを交換しようという話を実はしておるのでございますが、現在の段階では、率直に言いまして、まだ妥結点が見出せておりません。私のほうから言えば、少し強い、連携を密にするという意味で、強い連携策を——若干立場の違いもございますので、その返、こちらの強い要求がそのまま向こうのほうへ、完全な意見の一致を見るというところまで行ってない、こういう意味で覚え書きが現在できていないということは、現状といたしましては事実でございます。しかし、何といいましても最高の場である閣議で、大臣同士連携を密にしていこう、こういう御発言に合意をいたしておるわけなので、将来その発言をベースにいたしまして、さらに一そう両方の合意を事務的合意に達成させたい、かように現在は考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/24
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025・石川次夫
○石川委員 関連。いま三木さんから基本的な問題について質問があったわけでありますが、あしたまた連合審査会がありますから、連合審査会では、大体学術振興会をつくろうとする当事者に対する質問を行なうわけでありますけれども、きょうはその半面の科学技術関係だけにして、ちょっと審議を進める便宜をはかる上から質問したいと思います。それで、ちょっと大ざっぱなものの言い方をします。
きのう、御承知のように、動力炉・核燃料開発事業団法案を審議する過程で、参考人の意見をいろいろ聞いたわけであります。そのときにも、私、申し上げたのでありますけれども、原子力は、OECDの科学政策委員会でも言われておりますように、日本では、原子力の研究だけは原子力委員会があって、どうやら日本の衆知を集めるという体制ができておる。その他のビッグサイエンスにつきましては、残念ながら、いろいろな審議会はあるけれども、これはただ単に助言をするというだけで、統制のとれた指導、プロジェクトリーダーとしての完全な機能というものを果たしていないということはきわめて遺憾であるということが明快に指摘されておるわけです。今度、学術振興会法というものができて、あの法案それ自体だけを見ると、たいして科学技術庁の現在の仕事に影響はなさそうな形に見えますけれども、これはこの場で申しませんが、将来これがどういうふうに発展をするか、あるいはまた、科学技術振興の基本的なあり方についての重大な転機をもたらす危険があるのではなかろうか、こういう点で、私はこれを非常に重視しておるわけであります。
そこで、ラフな質問でたいへん恐縮でありますが、いま三木さんからいろいろな御質問がありましたけれども、大学の基礎研究というのは、目的を持たない純粋な基礎研究というものに重点を置いており、この学問の自由というもの、自治というものを完全に守っていかなければならぬ。しかしビッグサイエンスというものは完全に目的づけられた基礎研究であり、開発研究である、こういう違いがあると思うのです。ところが、現在の純粋に学問の自治を守って基礎研究に携わるべき大学は、それ自体なかなか力を持っておるということはありますけれども、ビッグサイエンスに相当積極的に乗り出しているわけですね。それはたとえば海洋の問題について、——そのうち、またあらためて質問したいと思っておりますけれども、東大ではすでに海洋研究のための船を二隻つくっておる。科学技術庁もおくればせながら、潜水調査船を現在つくっておる。この調整を一体どうするのか。文部省並びに東大それ自体非常に力があることは認めますけれども、それはおれのところでやるんだという意欲はたいへんけっこうでありますけれども、ビッグサイエンスはそういう局限された部門でやるべき仕事ではないと思います。これをいかに統合し、そうしてプロジェクトというものをはっきり与えて指導をするかということになると、現在の姿は、いま三木さんが質問されたように、こんとんとしております。こんとんとしておるところにこの学術振興会というものができますと、なおさらその混迷に拍車をかける、こういうことを私はおそれております。実を言いますと、われわれは別に科学技術庁のかばん持ちをして、この権限を大いに固持しようというようなけちな気持ちは毛頭ないので、日本のビッグサイエンスを進めるにはどういう形であるべきかということをほんとうに心配しておるわけです。その点から言いますと、文部省のほうは、科学技術庁は、ざっくばらんに申しますが、もう原子力だけやればいいんだ、こういうふうな考え方が強いんじゃないか、私はそういう印象を非常に強く受けておりまして、おれのほうにまかせれば、おれのほうで全部やるんだという、その意欲はなかなかいいかもしれませんけれども、そういう形ではたして日本の学術研究の完全な推進というものが整然と一定のプロジェクトに従って進め得るかどうかということについて、私たちは非常に疑問を感じておるわけであります。私たちはこの動力炉・核燃料開発事業団について非常に熱心に討議したつもりでおりますけれども、日本のビッグサイエンス並びにビッグビジネスに通ずる大事業というものを、原子力を基準として一つのモデルを示したいという意欲を持っております。曲がりなりにも原子力のほうについてはそういうモデルができても、その他がこれについていかないということでは、審議をした意味が半減されると私は思っている。そういう点で、この学術振興会の中身その他については、きょうは質問をいたしませんけれども、これは初めは、文部省と科学技術庁が共管をしようという話があったはずです。ところが共管はだめだということで、覚え書きというところに下がった。覚え書きも、これは両者間の意見がなかなかかみ合わないで、まだ成立をしない。それで、ざっくばらんに伺いますけれども、その覚え書きの内容、これは科学技術庁のほうから提案をされたというふうに聞いておるわけでありますが、その内容を一応聞かしてもらいたいと思います。
それから、科学技術庁長官に伺いたいのでありますけれども、私が先ほど申し上げましたように、日本のビッグサイエンスというものを進める上で、科学技術庁というものはそういうふうに目的づけられて、サイエンスを振興するための取りまとめといいますか、調整といいますか、振興といいますか、そういう任務を果たすためにできた科学技術庁である、私はこう思っております。しかしながら、科学技術庁だけでそれを動かすことはなかなか困難でありましょう。少なくとも文部省と科学技術庁との間の調整をとって、その中心となってこれを全部統合していくという形に水をさすというか、今度の学術振興会というものが将来どう発展するかによって非常に大きなガンになる、こういう疑念を持っておるわけであります。そうすると、科学技術庁それ自体は、残念ながら、いまのところはそれほど大きな力があるとは思いませんけれども、あるべき姿としては、ビッグサイエンスを衆知を集めて進めるというときにおける中心的な役割りはどういう形がいいのか、どういうふうにお考えになっておるのか、これをひとつ聞かしてもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/25
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026・二階堂進
○二階堂国務大臣 おっしゃるとおり、科学技術の振興に関する関係各省間の調整の役割りをしていくという本来の役所の使命もあると私は承知いたしております。したがいまして、研究費の配分等については、調整費をもってそういうところに費用を配分しておる。一括調整費をとりまして、関係各省の研究に必要な金を配分しておる、こういうことをやっておるわけでございますが、なおそういう機能を強めて、そうして研究開発、技術の開発等が円滑に総力をあげてできるような体制に持っていくことが、私は科学技術庁の非常に大きな仕事ではないかというふうに考えております。そういうことをますます強めていくことがまた当然であろうと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/26
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027・小林貞雄
○小林(貞)政府委員 御指摘の科学技術庁の役割りという問題について非力でいかぬ、こういうことで私どもたいへん叱吃激励を受けた気持ちでおるわけでございますが、問題は、御案内のように科学がこうやって進歩いたしますときに、基礎から最終までの連携をどうやってうまくやっていくか。一方、学問研究が総合的になってくるときに横の総合性をどうやって発揮するか、こういう情勢が出てきておるときに、科学技術庁がその使命を果たすべきであるということかと思いますが、先ほど申し上げましたように、この問題は、科学技術庁ができます前後からの重要課題であることは御案内のとおりでございます。自然科学技術については科学技術庁がいわゆる総合調整機能を持っておりますけれども、大学にかかわる分は除外する、こういうことになっております。それではいかぬじゃないかというのがその後の毎度の議論でございます。例の臨時行政調査会でも科学技術班というものを特におつくりになりまして、そういう研究の一貫性あるいは総合性をどうやってやるかという問題に取り組まれておるわけでございます。そういう意味でこの問題を解決する必要性は私ども全く強く感じておるわけでございますが、いまの設置法との関係をどうやって壁を破るかということになりますと、この辺の問題はたいへん重要な問題でございますので、例の科学技術基本法もその辺の問題に取り組む一つの場であったかと思いますが、いずれにいたしましても重要な問題としてなお今後大いに検討をしていかなければならない問題かと思います。御説のようにそれらが総合性を発揮し、一貫性を発揮する必要性は強く感じておる次第でございます。
そこでもう一つの、覚え書きの内容いかんということでございますが、これは私どものほうはあすこへ書いております文部省の権限につきまして、具体的にこういう権限は科学技術庁と相談をしてもらうべきである。それを文部大臣が個々の権限を行使いたしますときに、学術と科学技術との関連という意味で科学技術庁にも相談をしてもらいたいというような個々の問題をわれわれのほうで取り上げておりますのに対して、文部省のほうでは一般的な精神的な協議ということでいいじゃないかというのが両方のいままでのいきさつでございます。今後、学術と科学技術とはそごしないように、総力が発揮できるような趣旨ということを織り込んでまいりたいというのがわれわれの現在の考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/27
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028・三木喜夫
○三木(喜)委員 お話を聞いておりまして、大体どういう態度で臨んでおられるかということはわかりました。きょうは、あした合同審査をするところの前段としてお聞きしておるので、あまりくどくは申しませんけれども、文部省のほうといたしましては、今回特殊法人で学術振興会というものをつくろう。公社公団を新設しないというその線の上で科学技術庁関係は非常に遠慮なさって、国のビッグサイエンスと取り組むのに、一つの公団公社をつぶして、そしてその上につくろう。端的な言い方ではあるのですが、非常に遠慮したやり方をしておる。片方は新設するのですよ。だから異常な決意で文部省は臨んでおるわけです。そして予算も本年度は四十億です。財界からいろいろ寄付を受けて四十億になるのです。そして将来は三百億の予算でやろうとするわけなんです。非常に大きな事業ですよ。今回はこうしたビッグサイエンス、ビッグビジネスを打ち立てられるそれの裏打ちになるところのものでありますから、十分科学技術庁長官としても責任を感じていままでの折衝をやっていただいて、真にその裏打ちにふさわしいところの学術振興会法になったかどうかということを私は聞いたのですが、いまのところではそうでなかったような気がいたします。一国の文教政策並びに科学政策を進めるのについては実にばらばらな感じを受けました。これは遺憾ながらいままでの経過を聞きました中で、そういう感じを持って非常に残念に思うのですが、しかしいまからでもおそくはないですから、その点には今後十分気をつけて進んでいただきたいと思うのです。
それから前の私の質問に対しまして御答弁をいただけていないように思うのですが、それは科学技術基本法の問題です。これはさわらぬ神にたたりなしということで、科学技術庁なりあるいはわれわれの科学技術振興対策特別委員会もそういう態度であっては、ほんとうの裏打ちはできぬと私は思うのです。だから、これにつきましては、与党の議員からも聞きました。一応現在修正されておる形で国会に出して、そして継続審議のかっこうで次期国会へ持ち越そう、こういうような技術的な面がうかがわれるのですけれども、技術ではないのです。私は精神だと思うのです。われわれは学術会議と科学技術会議と、それから科学技術庁、そして文教委員も入り、文部省関係も入って、そして人文と自然科学というものとうまく調整しながらいくということに一応決定したわけです。これは非常にくどいようですけれども、しかしその後、それに対してやはり基本的な姿勢に対しての科学技術庁の取り組みは、もう非常に消極的な感じがしてならないのです。この根底に狂いがあれば、三つの潮流を潮流のまま置いておくということになれば、今後のビッグサイエンスというようなものが非常に心配なわけですね。そういう意味合いでこの科学技術基本法に対処したところの科学技術庁のあり方を聞いたわけです。これもかくあらねばならぬ、こうすべきだという考え方を聞くだけであって、これに対するところの体当たり的な熱意と将来のビジョンというものが、われわれはいまの御答弁の中では読み取れない。でき得べくんば、私たちも、佐々木良作氏もかつて言いましたように、科学技術庁の長官、原子力委員長というものはかわらないようにしてくれ。きのうも大蔵大臣の話が出ておりましたが、大蔵大臣もかわるな、こういうようなことまで言っている。これはなぜかといいますと、こういう大事業がなされるときに次々と大臣がかわられたり、科学技術庁というものが非常に微力であったりしてはならないという意味から言っているわけです。具体的な問題に対しましてもそういうようなかまえでは、学術振興会法、それから科学技術基本法に対して私たちは非常に不満足です。そういう意味合いできようは御質問申し上げたのですけれども、もう御答弁でわかりました。あすはそういうようなかっこうでひとつ私たちも対処したいと思っております。お答えをいただけるならばいただいてもけっこうです。私の質問はこれで終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/28
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029・二階堂進
○二階堂国務大臣 いま三木さんのお述べになりましたことは、すべてこれは基本に関する問題であって、私も重大な問題だと思っております。したがいまして、科学技術基本法の国会提出につきましても、私どもの立場としては、一応の案文は持っておるわけですけれども、これを出す場合には、何と申しましても政府・与党の一体的な立場から申しまして、与党のほうの組織の了解を得なければどうしても提出ができないということでありまして、この与党内の内部における問題点を煮詰めて、そして私は今国会中にぜひ出したいという決意でもって話を進めてもらってまいっていることは事実でございますが、まだ今日の段階におきましても、そこまでまいっておりません。しかし、引き続き党におきましても今度は小委員会を設けられまして、科学技術関係の先生方と文教関係の先生方とひざを突き合わせて何とか合意に達するように努力いたそう、そしてできればこの国会に出して、この審議ができなければ継続でもしていく、こういうふうに私はぜひしていただきたいと思って、まだ今日もその努力を党に対しても行なっておるようなわけでございます。三木先生のおっしゃるとおり、基本に関する、もとになる精神の問題でもございますので、そういう趣旨を十分に体して、最後まで私は何とかそういう努力を続けてみたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/29
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030・三木喜夫
○三木(喜)委員 終わります。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/30
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031・矢野絢也
○矢野委員長 この際、文教委員会と当委員会との連合審査会の開会は明七日午前十時となりましたので、お知らせいたします。
次会は、来たる十二日水曜日午後一時より理事会、一時三十分より委員会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。
午前十一時三十二分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105503913X02119670706/31
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