1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十三年五月八日(水曜日)
午前十時四十分開議
出席委員
委員長 古川 丈吉君
理事 志賀健次郎君 理事 田澤 吉郎君
理事 坪川 信三君 理事 早稻田柳右エ門君
理事 金丸 徳重君 理事 山花 秀雄君
理事 小沢 貞孝君
小渕 恵三君 加藤 六月君
金丸 信君 上林山榮吉君
羽田武嗣郎君 栗林 三郎君
中井徳次郎君 森本 靖君
中野 明君 田代 文久君
出席国務大臣
郵 政 大 臣 小林 武治君
出席政府委員
内閣法制局第四
部長 角田礼次郎君
郵政大臣官房長 溝呂木 繁君
郵政省郵務局長 曾山 克巳君
郵政省貯金局長 鶴岡 寛君
郵政省経理局長 上原 一郎君
委員外の出席者
大蔵省理財局国
庫課長 相原 三郎君
専 門 員 水田 誠君
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五月七日
委員安宅常彦君、森本靖君及び北側義一君辞任
につき、その補欠として佐々木更三君、山崎始
男君及び山田太郎君が議長の指名で委員に選任
された。
同日
委員佐々木更三君及び山崎始男君辞任につき、
その補欠として安宅常彦君及び森本靖君が議長
の指名で委員に選任された。
同月八日
委員古井喜實及び山田太郎君辞任につき、その
補欠として森山欽司君及び中野明君が議長の指
名で委員に選任された。
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四月三十日
簡易郵便局の受託範囲拡大等に関する請願(竹
下登君紹介)(第四九七一号)
同外二件(増田甲子七君紹介)(第四九七二
号)
五月二日
長野地方貯金局廃止反対に関する請願(増田甲
子七君紹介)(第四九八〇号)
簡易郵便局の受託範囲拡大等に関する請願外一
件(齋藤邦吉君紹介)(第五〇八〇号)
同外一件(相川勝六君紹介)(第五一一一号)
同(小山長規君紹介)(第五一一二号)
同(折小野良一君紹介)(第五一九四号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
お年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等
の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部
を改正する法律案(内閣提出第六九号)
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001・古川丈吉
○古川委員長 これより会議を開きます。
お年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
質疑の申し出がありますので、これを許します。森本靖君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/1
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002・森本靖
○森本委員 今度のこの法律の趣旨は、郵便募金管理会を廃止する、こういうことでございますが、ただ、この廃止をするということについては、一応大臣の提案理由の説明の中には、募金管理会の目的は達成されたから廃止をする、こういうことでありますが、これはあげ足をとるのじゃありませんけれども、募金管理会の目的が達成されたということでなしに、必要がないからやめた、こういうことじゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/2
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003・小林武治
○小林国務大臣 まあ、お話しのとおりでありまして、いまみたいなことがある程度事実である。すなわち、行政制度というものはできるだけ簡易化する、こういうたてまえからすれば、そう必要性がない、こういうことでありまして、まあしかし、十年働いてきましたから、働いたことによってそのほうの目的も大体果たされた、こういうことでございます。
しかし、要は、できるだけ簡素化の趣旨に従って、そう必要性も濃いものでないものはこの際やめたほうがよかろう、こういう趣旨でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/3
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004・森本靖
○森本委員 そこで、現在までこの募金管理会のいわゆる職員はどの程度おりましたか。これは事務当局でけっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/4
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005・曾山克巳
○曾山政府委員 現在八人おります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/5
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006・森本靖
○森本委員 役員と職員とに分けてどうなりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/6
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007・曾山克巳
○曾山政府委員 理事長一名、理事三名以内となっておりますが、現在二名おります。監事が二名でございますが、一名おります。残り職員でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/7
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008・森本靖
○森本委員 現在までは、この共同募金管理会が、一応この寄付金つきの寄付をしたあとの監査その他についてはやるというふうなたてまえになっておるんじゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/8
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009・曾山克巳
○曾山政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/9
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010・森本靖
○森本委員 それで、その監査は今日までどういうふうにやっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/10
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011・曾山克巳
○曾山政府委員 監査につきましては、四十一年度の例について申し上げますと、百十三施設実施いたしました。実地監査でございます。
これは、郵政大臣が承認いたしました計画どおり事業を行なっておるかどうか、また、経費の使用がはたして適正であったかどうかということでございましたが、いずれも実績は適正でございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/11
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012・森本靖
○森本委員 四十一年度に配分しておる施設はどの程度ありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/12
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013・曾山克巳
○曾山政府委員 四十一年度におきましては九十八施設に配分をいたしました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/13
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014・森本靖
○森本委員 そうすると、九十八施設の中の十三施設等をやった、こういうわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/14
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015・曾山克巳
○曾山政府委員 先ほど百十三施設と申し上げたつもりでございますが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/15
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016・森本靖
○森本委員 百十三ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/16
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017・曾山克巳
○曾山政府委員 はい、さようでございます。
と申し上げますのは、その差は、前年度の、たとえば三十九年度、四十年度と、それぞれの団体の都合によりまして施設がおくれたものがございまして、それの完成されたものが付加されておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/17
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018・森本靖
○森本委員 百十三施設を四十一年度にやった、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/18
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019・曾山克巳
○曾山政府委員 そのとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/19
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020・森本靖
○森本委員 こういう施設の監査は主にだれが行くのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/20
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021・曾山克巳
○曾山政府委員 主として役員が参ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/21
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022・森本靖
○森本委員 そうすると、役員は理事が二名と理事長一名、三名の役員が行くわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/22
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023・曾山克巳
○曾山政府委員 ことしの一月まで理事が一名なおおりましたが、退職しました。理事が現在一名でございますので、したがって、過去におきましては四名で執行しておったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/23
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024・森本靖
○森本委員 四十一年度は四名。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/24
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025・曾山克巳
○曾山政府委員 はい、そのとおりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/25
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026・森本靖
○森本委員 そうすると、四十一年度は四名で百十三施設を監査したと、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/26
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027・曾山克巳
○曾山政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/27
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028・森本靖
○森本委員 そうすると、この四名の監査というものは、百十三ということになると——それで行くときは、これは一人で行くのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/28
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029・曾山克巳
○曾山政府委員 大体施設がまとまっております地方、群に対しまして、たとえば十数施設、ちょっと多うございますが、数施設まとまった場合にそこに一人の理事が行くということをやっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/29
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030・森本靖
○森本委員 それじゃ一人ずつ行くわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/30
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031・曾山克巳
○曾山政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/31
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032・森本靖
○森本委員 そうすると、これはどうなりますか、百十三カ所を四名で行くということは、一年じゅうにどのくらい行かなければならぬですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/32
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033・曾山克巳
○曾山政府委員 相当期間行っております。具体的に申し上げますと、たとえば一回の出張日数が十日にまたがるというような例もございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/33
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034・森本靖
○森本委員 この四名の人は、出張日数が一年間大体どのくらいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/34
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035・曾山克巳
○曾山政府委員 ただいま金額の点については私、覚えておりますが、日数につきましては、すぐ調べまして、後ほどの機会に御報告いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/35
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036・森本靖
○森本委員 大体このくらいのことは、郵務局長、すぐ答弁できるように用意しておかなければいかぬですよ。
ちょうど法制局が来ましたので、先に法制局のほうを済ましたいと思いますが、今回のこの法律の改正によりまして——現在までこの寄付金というものは共同募金管理会が保管をしておった、ところが、今回の法律の改正によって共同募金管理会がなくなるので、郵政大臣がこれを保管することになる、そこで、郵政大臣はこれを配分するまで資金運用部に預託することができるということになるわけですが、この場合、これは一応国庫金というふうに解釈をするわけですね。これは郵政省からの答弁でいいのですが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/36
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037・曾山克巳
○曾山政府委員 国庫金というぐあいになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/37
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038・森本靖
○森本委員 そこで、国庫金というものの解釈は、法制局にお伺いしますが、どういう解釈をせられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/38
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039・角田礼次郎
○角田政府委員 国庫金というのは、財政法上あるいは会計法上概念があると思いますが、一応一般的に申し上げれば、国庫に属する金、もっと平たく申しますと、国の所有に属する金銭、こういうふうに言えると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/39
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040・森本靖
○森本委員 そうすると、憲法上いうところの公金というのはどうなるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/40
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041・角田礼次郎
○角田政府委員 御指摘のように、憲法八十九条に公金ということばが用いられておるわけでございます。で、いま私が申し上げた国庫金の解釈というのは、いわば公金についての解釈も同様な意味で申し上げたわけでございますが、一般的に公金と言う場合には、いま申し上げたように、国の所有に属する金銭というふうに言い得ると思います。しかし、憲法八十九条にいう公金というのは、必ずしもそういう形式的に国の所有に属する金銭というふうには理解し得ないのではないかと思います。
と申しますのは、憲法八十九条で公金という場合には、やはりその実質という点に着目していっておるのでございます。で、形式的には国の所有に属しない金銭、たとえば全額政府出資の特殊法人の金、こういうものは、名目的には国庫金、あるいはいわゆる公金には属しないわけでございますが、憲法八十九条の規定の趣旨から言いますと、そういう実質的に国の所有に属するような特殊法人の金銭というものもすべて八十九条の規定の公金というのは、政府の解釈もそうでございますし、ほとんどすべての憲法学者もそういうふうに言っております。たとえば国鉄の金であるとか、あるいはそのほかの公庫の金、こういうものも全部八十九条の公金に含めるべきである、こういう解釈をしておるわけでございます。
そういうふうに、八十九条というのは、実質に着目して公金ということばを使っているのじゃないかと思います。
今回の改正で、御指摘のように一応国庫金ということになりまして、その限りにおいては、一般的、形式的には公金という概念に入ると思いますが、八十九条にいう公金には——今回の寄付金の性質上、いわば国が配分するまでの間、一時国民の浄財を預かっておる、そういう実質的な状態、性格に着目して言えば憲法八十九条の公金には当たらないというふうに考えるわけでございます。
なお、直接御質問にはまだ出ておりませんが、一応、かりに一歩譲りまして公金ということばを形式的に解釈いたしますと、今回の金も国庫金として国の所有に属するわけでございますから、八十九条の公金というものをかりに形式的に解釈した場合にどうなるかという問題も出てくるかと思いますが、その際には、やはり八十九条の規定の全体の趣旨ということも考えていかなければならないと思います。まあ、八十九条の趣旨がどういう趣旨であるかということについては、まだ御質問もございませんし、一応そこまで申し上げておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/41
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042・森本靖
○森本委員 八十九条の趣旨は、言うまでもなく、いわゆる国が特定の宗教上の団体とか、あるいは個人のやっておるものに対して出してはならぬ、こういう規定であることはもちろん明らかです。
そこで、公金ということと国庫金ということの解釈ですが、公金というものの解釈のほうが、国庫金という解釈よりももっと大きいんじゃないですか。普通法律上の法律概念でいけば……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/42
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043・角田礼次郎
○角田政府委員 そのとおりでございます。
たとえば、公金という場合には地方公共団体の金も入りますし、そういう意味では、国庫金というのは地方公共団体の金は入りませんから、当然公金のほうが広い概念だろうと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/43
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044・森本靖
○森本委員 そこで今回の場合、これが預金部資金で国庫金になるわけですね。国庫金になるけれども、この憲法八十九条にいうところの公金には当てはまらぬというのは、ちょっと解釈のしようが拡大解釈をしたような形になりやせぬですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/44
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045・角田礼次郎
○角田政府委員 拡大解釈ではございません。むしろ縮小解釈です。
と申しますのは、いま申し上げたように、形式的には公金に入るわけでございます。しかし、八十九条にいう公金というのは、その実質に着目して、形式的に入っているものでも、実質からいって公金でないということをいっておるわけでございますから、むしろ縮小解釈だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/45
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046・森本靖
○森本委員 かりにそれなら、この八十九条の公金というのはこういう場合の国庫金は入らぬ、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/46
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047・角田礼次郎
○角田政府委員 そのとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/47
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048・森本靖
○森本委員 しかし、この解釈は法制局としてもちょっと無理な解釈じゃないですか。やはり公金ということになると、国庫金は当然公金じゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/48
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049・角田礼次郎
○角田政府委員 形式的には、八十九条と切り離して形式的にあるいは一般的な概念として申し上げれば、国庫金は公金に入る、こういうことを申し上げたわけであります。しかし、八十九条で用いております。公金ということばの意味は、これは実質説をとるということはもう通説だという意味におきまして、今度の金は国庫金ではありますけれども、いわば保管金と申しますか、一時的に預かっておる金、そういう意味で、実質的に国がその目的を達成するために、本来の国の権限に基づいて管理、使用する、そういう意味の金ではございません。まあ、学問上の概念を申し上げれば、一種の信託財産といいますか、そういうようなものだろうと思います。預かり金といいますか、あるいは保管金と言ってもいいだろうと思います。そういう意味で、ちょっと八十九条の公金には当たらない、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/49
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050・森本靖
○森本委員 これ以上になりますと、押し問答になりますからやめますけれども、預かり金ならまた預かり金として、別途にこれは会計法その他の改正をして、国庫金でない、これは単なる国の預かり金であるというふうに法律的に明らかにしなければならぬ。ところが、現在の財政法、会計法上からいけば、そういうやり方がない、ないから国庫金に入る、そこで、ないから預金部資金に入る、預金部資金は当然もうこれは国庫金である。そうなると、やはり私は、憲法の解釈はこのとおりの解釈であって、一方の財政のやり方そのものを変えていくのがほんとうじゃないか。これを現在の会計法、財政法がこうあるからこういうふうに解釈をする、しかし、その金は実際は憲法八十九条による公金に当てはまらないという解釈をするよりかは、それは預かり金であるから預かり金としてやってもよろしいというふうに、財政法、会計法上から扱えるようにしていくのが憲法上のたてまえではないか。私はやはり若干でも疑義のあるものについてはそういうことを避けたほうがいいのではないか、こういう考え方なんですが、これは事が憲法に関する問題ですから、やはり私が言うような法律的な措置をとっていくのがほんとうじゃないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/50
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051・角田礼次郎
○角田政府委員 多少立法論にわたる御議論だと思いますが、私は、現金というものは、これは番号がついているわけでも何でもございませんし、一たん預かっても、それを所有権をもとの人に残しておくというよりは、一たん預かった以上は、会計処理上、国の所有といいますか、そういうものにしておくというほうが、むしろ会計法あるいは会計技術の上からいって適当だろうと思います。
憲法の問題と確かにからむわけでございますけれども、現在会計法の上では、今度の寄付金のようなものだけではなくて、供託金であるとかあるいは請負の際の保証金であるとか、いろいろ本質的には国の管理、支配できる金でないものがあるわけでございます。ひもつきの金でございます。しかし、こういうものも、すべて会計法あるいは会計技術の上では国庫金として歳入歳出外現金ですか、そういう形で、一般の国が処理し得る金とは別個のたてまえを保持しつつ、いわゆる国庫金という形の国の所有の金にしておるわけでございます。それがおそらく一番合理的な処理の方法ではないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/51
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052・森本靖
○森本委員 いや、これは要するに、たとえば供託金とか保証金の場合は、これは利子がつかない。だから、そういうものの性格とこの場合とはだいぶ違うのですよ、この金の性格とは。だから、供託金とか保証金とかいう場合については、当然これは供託金も保証金も国に入れるわけですか。——その場合にはこれは一時国の国庫金になるわけです。しかし、これはもともと国に対して保証金としてやるとか供託するとかいう金ではないわけです。要するに、国の財政を通り抜けてそのままいくわけなんですから。もとがはっきりきまっているわけですからね。
そうすると、現在の会計法と財政法からいったらそういうやり方しかないから、今回の法律の場合これをやるわけですね。いままでは共同募金管理会というものが法律においてあって、それが預かってやっておったから国庫金でないわけです。だから、これは昭和三十三年にこの法律をつくるときに憲法上の疑義が若干あるということもあったわけですよ。
そこで、その管理会というものができてそういうことになったというその経過を振り返ってみた場合に、現在の財政法、会計法がこうなりておるからこれはこういうふうになる、その結果、これは国庫金であるけれども、八十九条によるところの公金扱いではない、こういうふうな三段論法でいくよりかは、この金はもともと国庫金でないような、要するに、ほんとうの預かり金であるという形の法律的な方向に持っていくのが、一番私は憲法上からいっても正しいやり方ではないか、若干でも疑義のあるやり方をとるということは、これは人の解釈解釈によっては違ってきますからね。やはりこの公金というものの解釈については、これは学者の考え方についてもやはりそれぞれ変わってくると思う。
だから、私の考えておるのは、いま言ったように、こういう金の処理については、なるべくなら国庫金でないような取り扱いにするように立法的に考えていくのが正しいのではないか、こう思うのですが、法制局としては、そういう見解、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/52
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053・角田礼次郎
○角田政府委員 私はちょっと違うのでございまして、そもそも、今回のような寄付金は八十九条の禁止の規定にかからないと思っておりますから、そのためにわざわざ会計法を改正してそういう疑義をなからしめる必要はないというふうに考えます。
ただ、先ほども申し上げたように、一応形式的には公金という一般的概念には入るという議論に立てば、確かに、会計法を改正して公金でないような扱いをする立法措置も必要かもしれません。しかし、八十九条そのものの趣旨からいって、今回の寄付金が八十九条の違反になるとはゆめ思いませんし、また……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/53
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054・森本靖
○森本委員 国庫金でなければいい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/54
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055・角田礼次郎
○角田政府委員 いや、国庫金でありましても、八十九条の趣旨からいって憲法違反であるというふうにはおそらくだれも考えないであろう、こう思っておりますので、そこまでは、改正までは思いつかないという気がしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/55
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056・森本靖
○森本委員 しかし、あなたも国庫金であるから形式上は公金であるということは言っておるわけだ。そうでしょう。国庫金というものは、法律の形式上は公金である、しかし、実質的にはこれは憲法八十九条には違反しない、こういうことを言っておるわけでしょう。私は、憲法というものは、読んで字のごとし、書いてあるとおり正しく読むのがほんとうだと思う。憲法九条の再軍備論の問題でも、解釈のしようによってどうにでも出てくる。だから私は、憲法は読んで字のごとく解釈をしていきたい。
だから、あなたもさっき言ったように、国庫金ということになれば、形式上は一応公金ということになる。公金については、八十九条では出してはならぬ、こうなっておる。憲法の解釈は、拡大解釈するなり縮小解釈するなり、憲法九条の解釈でもこれだけもめておるわけですから、それはいろいろの解釈があろうと思いますが、法制局の統一した見解だけを最終的に聞いておきたい。
これは、そうすると形式的には広い意味の公金とはいえる、広い意味の公金とはいえるけれども、憲法八十九条に抵触する公金ではない、こういう最終的な法制局の解釈である、こういうことですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/56
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057・角田礼次郎
○角田政府委員 そのとおりでございます。
なお、つけ加えて一言だけ申し上げさせていただきたいのですが、森本委員のように形式的に公金であるという解釈をしても——八十九条の公金に当たると解釈しても、八十九条全体の趣旨からいって憲法違反にはなるおそれはない、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/57
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058・森本靖
○森本委員 私はその答弁にはだいぶ疑義があるけれども、もうここでこれ以上やっても押し問答になるので、法制局長官としての見解をここで明らかにしておいてもらえばけっこうでありますから、法制局の方はこれでけっこうです。
それでは、先ほどの質問に戻りまして、四名の人が百十三施設へ行ったということでありますが、その一人の人の出張日数わかりましたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/58
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059・曾山克巳
○曾山政府委員 一人平均三十日、一年間に出張いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/59
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060・森本靖
○森本委員 一人平均三十日間出張して、それで一人で行って調べるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/60
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061・曾山克巳
○曾山政府委員 なお詳細に調べましたところ、一人平均一回の出張日数が十日でございまして、その十日の間に七ないし八施設、大体十施設近くを調べることになっております。
そのほか、先ほど私不確かなことを申し上げましたが、理事のほかに職員にもときに監査出張を命じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/61
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062・森本靖
○森本委員 監査報告書は理事長に出しておるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/62
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063・曾山克巳
○曾山政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/63
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064・森本靖
○森本委員 これはどういうふうな形式の監査をやっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/64
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065・曾山克巳
○曾山政府委員 先ほど申し上げました監査の内容といたしましては、郵政大臣が承認いたしましたその施設の計画があるわけでございます。その計画が、はたして計画どおりやられておるかどうか、また、その計画にふさわしく寄付金が支出されておるかどうかということについてやっております。
なお、これにつきましては、現時点において郵便募金管理会と配分団体との間に約定を締結しております。その約定にいろいろさようなことがうたってあるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/65
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066・森本靖
○森本委員 大体、四名の人が百十三施設も一年に監査をするなんということは、私に言わせれば、常識的に考えたら、これはおざなりの監査しかできぬ、建物を見て、ははあこの建物か、これでよろしいということで帰ってくるぐらいのことではないかというのが大体想像であります。だから、そういう募金管理会は必要ない、こういうことに大臣はなったろうと思うのです。
そういうことで、これは今度廃止することでありますから、いままでやったことのよしあしを言ったところでしかたがないわけでございますが、大体百十三施設を監査するのに——募金管理会は監査の仕事だけじゃないわけです。ほかに、寄付金を受け入れて、それから配分をしなければならぬ、こういうので、たった四名の人間と四名の職員とで監査もし、それから受け入れもしというようなことは、なかなか実質的にはむずかしいというふうに考えますが、そのことはそのことで、もうこれでなくなるわけですからいいわけであります。
そこで、現在おるのは八名の人間ですね。これは年齢は大体どの程度の人々ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/66
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067・曾山克巳
○曾山政府委員 理事長が六十七歳、理事二人が六十二歳と六十五歳でございます。あと、監事が六十一歳でございます。職員につきましては、三十歳平均でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/67
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068・森本靖
○森本委員 三十歳平均というのは、男女別と年齢を言ってみてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/68
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069・曾山克巳
○曾山政府委員 男子二名、女子二名でございます。男子は、一人の人は私のよく知っておる者でございますが、たしか三十五、六歳だと思いますし、一人の者は二十七、八歳だと思います。女子は、一人が二十二、三歳の者、あと一人が二十七、八歳と記憶しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/69
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070・森本靖
○森本委員 まあ、この役員になっておった六十歳以上の人、これはおそらく郵政省を退職してなった人ですから、これは功なり名を遂げて、それで募金管理会の理事、監事を一期か二期やった。これは、あとあまり世話せぬでも、どこか四、五万でも取れるところでも世話すればいいんじゃないかと思うが、若い四名の職員については、やっぱり郵政省がある程度責任を持って、事業団のセンターとか、あるいは郵政省の職員に特別に採用するとかいう措置はとってやるべきじゃないかと思いますが、成績がうんと悪い人ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/70
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071・曾山克巳
○曾山政府委員 いずれも成績良好でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/71
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072・森本靖
○森本委員 もし成績良好であるとするならば、その四名の人の行き先については、こまかいようですけれども、ひとつ郵政省としては親心をもって何らかの具体的な措置をとるということを考えておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/72
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073・小林武治
○小林国務大臣 そのつもりでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/73
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074・森本靖
○森本委員 それでは、この点は繰り返しお願いしたい。こういう募金管理会が廃止されて、たった四名の配置転換ということは珍しいことで、四名くらいですから、何とかひとつお願いしたいと思うわけであります。
それから、今回のこの法律案の中で賞品の一番上の分の単価が二万円から三万円に変わったわけですね。これはどういうような考え方で一万円上げたわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/74
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075・曾山克巳
○曾山政府委員 この二万円をきめましたのがこの旧法の成立当時、つまり昭和二十四年でありまして、昭和二十四年から昭和四十一年までの間に、卸売り物価指数において約七割数分上昇しております。したがって私どもは七割数分ふやしてもと思いましたが、そこは賞品のことでございましたので、若干査定をいたしまして五割ふやすということで、従来の二万円を三万円にいたしたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/75
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076・森本靖
○森本委員 いま賞品は何等から何等までありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/76
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077・曾山克巳
○曾山政府委員 現在一等から五等までございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/77
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078・森本靖
○森本委員 そのうちの一等が二万円から三万円になるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/78
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079・曾山克巳
○曾山政府委員 さようであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/79
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080・森本靖
○森本委員 四十一年度を例にとってみた場合に、一等は何になっておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/80
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081・曾山克巳
○曾山政府委員 一等はポータブルテレビでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/81
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082・森本靖
○森本委員 ポータブルテレビが二万円で買えますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/82
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083・曾山克巳
○曾山政府委員 法律の趣旨から申しまして、この金品の単価——単価と申しますのは市価でございます。郵政省が賞品として購入いたします場合、単価はこの市価よりも下回っております。郵政省が市価数万円のものを、たとえて申し上げますと、現時点におきまして市価四万円ぐらいのものを賞品として購入いたしますときには、購買単価といたしましては二万円以内に押えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/83
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084・森本靖
○森本委員 そうすると、四十一年に買ったポータブルテレビというのは何ぼで買ったのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/84
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085・曾山克巳
○曾山政府委員 一万八千五百円でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/85
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086・森本靖
○森本委員 その一万八千五百円のポータブルテレビは、市価で幾らですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/86
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087・曾山克巳
○曾山政府委員 三万九千円でございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/87
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088・森本靖
○森本委員 三万九千円のものが一万八千五百円で買えるという理屈は、どういう理屈ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/88
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089・曾山克巳
○曾山政府委員 これは、御案内のように賞品として申し込みます業者の側におきましても、お年玉の年賀はがきの賞品になるということは、言うならば、非常に宣伝価値が高いわけでございまして、したがって、さような宣伝価値等を業者のほで見込みまして、かような低い価格に押えて納入しても結果的にペイするというような判断で私のほうに申し出るわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/89
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090・森本靖
○森本委員 これは何台買うわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/90
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091・曾山克巳
○曾山政府委員 当せん本数といたしまして二千九百本でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/91
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092・森本靖
○森本委員 このポータブルテレビの三万九千円というもののいわゆる会社のでき上がりの原価というものは何ぼか、大臣知っておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/92
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093・小林武治
○小林国務大臣 存じません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/93
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094・森本靖
○森本委員 これは、私、ちょうどいい機会だから聞こうと思っておったのですけれども、実はカラーテレビの十八万円のものが、たしか原価が三万円か四万円くらいだったと思うのです。はっきり私も記憶いたしておりません、いま資料を持っておりませんから。その上にいろいろの広告費、それから何かかにか積んでかなり高いものになっておるわけです。そこでこの三万九千円のポータブルテレビを一万八千五百円で売っても十分に採算がとれる。一万八千五百円で売っても会社のほうは全然損してないですよ。
それからもう一つは、この一万八千五百円のポータブルテレビを二千九百台買うときに、この買い方はどういうふうになっておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/94
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095・曾山克巳
○曾山政府委員 買い方と申しますと、まず郵務局のほうにおきましては、それぞれ一等の賞品につきましていろいろと申し出のあるものの中から最も適当なものをまず選ぶわけでございます。同時に、申し出がなくても、かかる賞品が国民の方々にとって好ましいものであるだろうという判断からさがしまして、さようなものにつきまして業者と接触いたします。
そうして接触いたしましたものの中で、比較的に見まして最も好ましいものがございましたならば、それを郵政省の中では資材部に調査させまして、資材部のほうで専門的に、はたして適当な、瑕疵のない品物であるかどうか、同時に、申し出の価格が正当な価格であるかどうかということを、見積もり書その他をとりまして厳密に査定いたします。その上で、適当だと判断をいたしました後に購買するという形にいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/95
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096・森本靖
○森本委員 資材部長にお聞きしますが、それじゃその場合に、これは随意契約にするのですか、入札にするのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/96
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097・曾山克巳
○曾山政府委員 一般的には入札でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/97
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098・森本靖
○森本委員 この場合は入札ですか、一万八千五百円のポータブルテレビは。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/98
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099・曾山克巳
○曾山政府委員 ただ、先ほど申しましたように、非常にいい品物、つまり、内容につきましてパテント等を持っておりまして、しかもそのパテントを持った商品でも、私どもとしてはいいというようなことがわかったものについては随意契約をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/99
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100・森本靖
○森本委員 テレビにいいも悪いもあるかね。ポータブルテレビだったら、三洋にしてもソニーにしても、四社か五社かあるわけだ。だから、そういう場合にどういうふうなやり方をするか。これは郵務局長じゃないんだ。資材部のほうだ。どういうふうにしているか、これを聞いているわけですよ。
これはなぜかというと、一万八千五百円という金で売って全然損をしない。損もしていないし、さらに全国に宣伝になる。だから、売ったほうはこれは非常なもうけなんですよ。そういう場合に、これは必ず競争があるわけだ。そういうことをどういうふうにしておるか、こういうことを聞いたわけです。やり方です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/100
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101・曾山克巳
○曾山政府委員 きょう資材部長が参っておりませんので、かわって答えさせていただきますが、郵務局のほうで資材部のほうに提供いたします先ほど申しました資料、規格があるわけでございます。それを、たまたまおっしゃいましたトランジスタポータブルテレビについて申し上げますと、現金正価におきまして三万数千円のものであること、正確に申し上げますと三万八千円以上のものであること、それから、前面のガラスが黒色ガラスを用いまして目の疲れを防げるようなもの、それから画面のサイズが十インチ型あるいは九インチ型のものであって、しかもポータブルであること、以下いろいろ、キャビネットは堅牢なものであるとかいろいろございますが、さらに付属品というようなことをいろいろ私のほうで注文いたすわけでございます。
それで、たまたま、森本委員のおっしゃいますように、同じようなものがほかにもあるではないかというお話でございますが、ほかから言ってまいります場合には、必ずしもこの一万八千五百円というような値引きと申しますか、価格を申し出ておりません。一万九千円以上とかいうことがございますので、私のほうとしては、できるだけ安いところでとるというようにいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/101
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102・森本靖
○森本委員 テレビはぼくのほうが郵務局長より詳しいよ。テレビはそれぞれのメーカーによってそれぞれの型があるわけなんですね。だから、君がいま答弁をしたようにどれかの会社に当てはまるように規格をやれば、そのとおりになるんだよ。ポータブルテレビについても、三洋は三洋、ソニーはソニーというふうに、それぞれ違った規格においてテレビをつくっているわけだ。だから、その一社しかつくっていないところの、いま言ったように、黒色で何だといえばソニーになってしまう。だから、ポータブルテレビを買うならポータブルテレビを買うでもいいですよ。しかし、一社の規格に合わすようにしてしまえばほかにないんだよ。だから、ポータブルテレビを買うならポータブルテレビを買いますということで、各社から全部とって入札をさすなら入札をさすということが、一番やり方がいい。郵務局や資材部でそんなことをやったってわかるはずないよ。電波監理局と相談してやれば別だ。そんなこと電波監理局は全然関係していないんだろう、こんな賞品については。電波監理局長がたまたま審査委員の一人ぐらいに入っておるかどうか知らぬけれども、電波監理局長はそれほどの興味はない。
いま言ったような規格でやるとしたらば、それは初めからきまったようなものだね。郵務局長、そうだろう、各メーカーはそれぞれ規格の違ったテレビを競争でつくっておるわけなんだから。そうじゃないですか。これは郵務局長に聞くよりも私は資材部長に聞いてみたいと思うんだが、そうじゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/102
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103・曾山克巳
○曾山政府委員 そのように、全く仕様、規格が同じでございまして、競争さしたほうがいいと判断されますもの、さようなものにつきましては、先ほど申しておりますように、原則は競争入札でございますから競争入札でやっておりますが、こういうような形の賞品につきましては、できるだけ評判のいいものをとっておるというような形でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/103
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104・森本靖
○森本委員 だから、ポータブルテレビを入札にしたかどうか聞いておるわけですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/104
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105・曾山克巳
○曾山政府委員 それは随契でございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/105
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106・森本靖
○森本委員 だから、そうなってくると、随契というものは、初めから随契にするつもりの随契でしょうが。これは金額は少ないし、私は汚職があるとかなんとかということを言っていないのだ。こんなものは別にたいした金額じゃないからね。しかし、君が言うようなちゃんと立案をしていったら、テレビというものはほかの会社は同じにみんなつくりませんよ。ラジオでも、全部それぞれの会社が違った規格によって違ったデザインで出しておるわけだから、そのどこかの会社のデザインに合った形のものを選考して、これしかないといったらその一社しかないのだから、それはポータブルテレビを買うのだったら、ポータブルテレビということで入札をするのがほんとうでしょうが。これは今後のこともあることだから、どうですか、その点。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/106
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107・曾山克巳
○曾山政府委員 御意見の点も確かにあろうかと思いますが、私どもといたしましては、なるほどたまたま森本委員のほうが御専門でございましょうけれども、その当時一般の市中の評判のいいもの、しかも、新しく出して、それがきわめて需要が高いといったようなもの等は賞品として適当じゃなかろうかというぐあいに考えて四十一年度の場合はトランジスタテレビを選び、また四十二年度につきましてもさような措置をとった次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/107
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108・森本靖
○森本委員 そんなことを言ったら、それはメーカーがおこるよ。トランジスタテレビはどこの会社のテレビが一番いいというようなことを郵政省が言われますか。それは各会社それぞれつくっておるわけだからね。
だから、やはりこういうものが誤解のないようにするためには、公開入札にするのが一番いいのですよ、いろいろ理屈をつけて随契にするよりか。どうですか、今後こういうものは全部公開入札にしたら。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/108
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109・曾山克巳
○曾山政府委員 その点はさらに検討してみたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/109
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110・森本靖
○森本委員 検討するということだからそれでおきますが、一等はそれでいいとして、二等、三等、四等、五等、こうあるわけですが、二等、三等、四等、五等の賞品を答えてくれませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/110
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111・曾山克巳
○曾山政府委員 四十一年度の例を申し上げますと、二等がハーフサイズのカメラでございます。——失礼いたしました。これは四十二年度の賞品でございます。四十一年度は二等がトランジスタの六石ポケットラジオでございました。これも先ほど申しましたように、仕様を私のほう、つまり郵務局のほうで希望いたしまして、その希望のものを資材部のほうで見積もりをとって選んでもらったわけであります。同じく三等について申し上げますと、三等は、四十一年度はサランサラッシュという金属でできました一種の家庭用品でございます。それとボールペンとつけましたものを三等として選定いたしました。四等につきましては、御案内のように封筒セットでございます。五等が年賀のための七円切手でございました。これが四枚でございます。
以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/111
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112・森本靖
○森本委員 そのうちの三等と二等が一番宣伝材料になるわけですが、その二等と三等は随意契約ですか、公開入札ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/112
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113・曾山克巳
○曾山政府委員 これも随意契約だと記憶しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/113
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114・森本靖
○森本委員 今後これは一切公開入札にするようにしなさい。これはなぜかというと、広告宣伝になるのだよ、もうけなくとも。だから非常にこれに対する要請が強い。
だから、今後はこういうものは原則として——原則というものを入れておかないと、それは特例が出てくるかもわからぬ。原則としてこれはやはり公開入札にしたらどうですか。大臣、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/114
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115・小林武治
○小林国務大臣 賞品の選定とか購入とか、ややもすれば疑惑を招くというか、批判が出たこともありますので、実は私は一切口を出さない、こういうことでやっておりましたので、選定についても、そのほかの購入の方法についても、実は私は関知してなかったわけでありますが、お話しのように、やはりできるだけ公開入札というふうなことがよかろう、こういうふうに私は思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/115
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116・森本靖
○森本委員 いまの大臣のように、原則としてこれはひとつ公開にしていただきたい、こういうことでございます。それから、つまらぬことで疑惑を受けても郵政省としても損でありますから、その点ひとつ申し上げておきたいと思います。
それから、今度の法律改正で新しく「交通事故の発生若しくは水難に際して人命の応急的な救助を行なう団体」というのが出てきたわけですね。これは大体どういうふうな団体を考えておるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/116
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117・曾山克巳
○曾山政府委員 団体としまして考えておりますのは、たとえば水難に際しましては水難救済会、それから交通事故の発生の応急的救助につきましては、ただいま多数ございませんけれども、現在東海地方に東海交通災害コントロールセンターというのがございますが、こういうところが希望いたしております。したがって、さようなところが配分を受けます場合の団体の対象になろうかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/117
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118・森本靖
○森本委員 それはいまのところ一カ所くらいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/118
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119・曾山克巳
○曾山政府委員 さようでございません。今後、特に交通事故の発生に対しましては現下関心が高うございますので、あちこちに出ておるというぐあいに聞いております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/119
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120・森本靖
○森本委員 私はひとつ郵政省に言っておきたいと思いますが、こういうふうにいろいろの利用範囲を広げることはけっこうですけれども、あまり広げ過ぎて今後配分に困るというふうになっても、私はこれはいかぬと思うのですよ。
もともとこれはお年玉はがきのときに実は論議をせられたことでありますけれども、その後もだんだん原爆の団体、ガンの団体、結核、小児麻痺というようなことになって、今度またこういう団体とふえてくるわけですね。あまりにもこれをどんどんふやしていってやるということについては、少しこれは郵政省としても考えていかなければならぬじゃないか、最後には配分団体に困るのじゃないかというふうに考えるわけですね。いままでは大体日赤と共募ということで限定しておったけれども、その後ガン研あるいは原爆の療養所というようなものが出てきたわけですが、あまりこれを広げていくということについても考えものである、はたしてそこまで郵政省がこの寄付金つきをやっていかなければならぬかどうかということになると、少し郵政事業の本来の業務から逸脱をしてきやせぬか、これも一種の限度があるということを考えながらひとつ実行に移していってもらいたいということを私は考えるわけですが、これはひとつ大臣からお答えを願っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/120
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121・小林武治
○小林国務大臣 同感でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/121
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122・森本靖
○森本委員 それから寄付金の配分を受けようとする団体の公募というものは、これは郵務局長、どういうふうな形式でやるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/122
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123・曾山克巳
○曾山政府委員 これは現法律ないし新法律によりましても、寄付目的をまず告示いたします。さらにその際、発行枚数あるいは売りさばき期間、付加される寄付金の額——今度は従来と違いまして、配分団体の決定とさらに配分金の決定を同時にいたしますので、従来は団体の名称等につきまして告示いたしておりましたが、それを本法律におきましては省きまして、したがって、結果的には、先ほど申しました目的、数、あるいは売りさばき期間、寄付金の額等をあらかじめ告示いたしまして、それに対しまして応募させるということになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/123
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124・森本靖
○森本委員 それから、今回の新設のアラビア数字の2項の「郵政大臣は、前項の規定により取りまとめた寄附金の額から、当該寄附金つき郵便葉書等の発行及び売りさばき並びに同項の規定による取りまとめのため郵政省において特に要した費用の額並びに寄附金の額の百分の一・五に相当する額を限度として、寄附金の管理並びに配分金」の最初の「特に要した費用の額」というのはどういう意味ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/124
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125・曾山克巳
○曾山政府委員 郵政省におきまして、寄付金つきはがき等を発行するにつきましていろいろ経費が必要でございます。たとえて申し上げますと、寄付金額をはがきに表示しますために必要な経費とか、あるいはそれを送ります経費とか、そのほか、これらの発送とか受け入れ、補充等につきまして必要な人件費等々、いろいろあるわけでございますが、さような事務のために郵政省として要しました費用が、ここにございます発行、売りさばき、取りまとめのための費用でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/125
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126・森本靖
○森本委員 そうすると、それは寄付金の中からそれを控除してもらうわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/126
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127・曾山克巳
○曾山政府委員 そのとおりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/127
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128・森本靖
○森本委員 その額は幾らになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/128
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129・曾山克巳
○曾山政府委員 四十一年度におきまして五千三百二十八万円でございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/129
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130・森本靖
○森本委員 そうすると、その額とそれから次の百分の一・五と、二つになるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/130
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131・曾山克巳
○曾山政府委員 そのとおりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/131
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132・森本靖
○森本委員 そうすると、たとえば、この四十三年度は、その百分の一・五の額が幾らで、それから特に要した費用の額というものは幾らになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/132
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133・曾山克巳
○曾山政府委員 四十三年度の見込みといたしましては、大体一・五%に相当いたしますものが、もちろん発行枚数によりますし、金額にもよりますけれども、約六百万円くらいになろうかと思われます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/133
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134・森本靖
○森本委員 片一方は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/134
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135・曾山克巳
○曾山政府委員 一方につきましては、約五千四百万円くらいになろうかと思われます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/135
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136・森本靖
○森本委員 そうすると、その経費は今度は郵政事業特別会計に正式に入るわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/136
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137・曾山克巳
○曾山政府委員 さようでございます。
なお、先ほどちょっと失礼いたしました。五千四百万円と申し上げましたのは、四千万円の間違いでございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/137
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138・森本靖
○森本委員 そうすると、両方で四千六百万円というものが大体これで入ってくる、こういうことになるわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/138
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139・曾山克巳
○曾山政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/139
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140・森本靖
○森本委員 そうすると、その四千六百万円というのは、郵政事業特別会計の雑収入になるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/140
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141・曾山克巳
○曾山政府委員 雑収入でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/141
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142・森本靖
○森本委員 それは本年度の雑収入の中に見込んでおるわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/142
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143・曾山克巳
○曾山政府委員 さようであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/143
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144・森本靖
○森本委員 それから百分の一・五という金額ですね。これはどういうふうな算定根拠で出されておるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/144
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145・曾山克巳
○曾山政府委員 御承知のように、従来この割合は百分の二でございましたが、それが従来の実績は百分の二を若干下回っておりました。一・九八%とか一・九九%でございました。今度は募金管理会の廃止によりまして、先ほど来お話しのございました役員給与等が要らなくなるわけでござまいす。その分を省きまして、そして従来の事務量その他を算定いたしますと約一・五%に相当するというのが大体の考え方でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/145
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146・森本靖
○森本委員 それから、ついでに申し上げておきますが、実は、昭和三十三年にこの法律を改正するときに、たしか寄付金の一割だったと思うのですが、あるいはもっと少なかったか、とにかくこれは私が提案をして、それで与野党満場一致で衆議院の本会議においてこの法律が通過をしたわけです。
それはどういうことかというと、要するに従業員のいわゆるこれに対する慰労ということでやろうということで、実は当時衆議院は満場一致本会議ですらすらと通って参議院に送られた。ところが、ちょうど参議院の選挙の直前であって、いわゆるおしゃもじをかついだ人々が寄付金のピンはねだということでわいわい騒いで、結局、参議院のほうが、どういうものか知らぬがそれを審議未了にした、衆議院を通ったものを向こうで審議未了にした、こういう経緯があるわけです。当時、それについてわれわれのほうとしては、大臣はどうかという質問に対して、大臣はけっこうですという答弁もしておるわけです。
これについて、いますぐどうこうせよということは私は言いませんけれども、大体そういう考え方についてどういうお考えを持っておられますか。これは大臣、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/146
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147・小林武治
○小林国務大臣 大体のことを申せば、寄付金はできるだけその寄付者の意図に従って使用すべきだ、こういうことで、なるべく多くのものを相手方に渡したい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/147
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148・森本靖
○森本委員 それはなるべくなら多くのものを向こうに渡したいということはわれわれも同じですが、ただしかし、いわゆる労働に対する正当な報酬というものは考えてもいいんじゃないか。いわば、これは郵政省としては本来はやらぬでもかまわぬわけですね。郵政省としてはやめてしまってもいいんですよ。郵政省の従業員としてはそう望んでいるわけです。しかし、これをやれば若干でも世の中のためになるだろうということで一生懸命やっておるわけでありますから、それは、大臣のおっしゃったなるべく多く差し上げたいというのははっきりしておるわけでありますが、そういう点からいくとするならば、やはりいま私が言ったような理屈は、現にいますぐやれとは言わぬでもその理屈は通ると思うのですが、その点どうですか、大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/148
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149・小林武治
○小林国務大臣 私も特別な労力を郵便局員にかけるということは非常に気の毒だと思っておりますが、いまのような問題が必ずしも私は悪いこととは思いません。ただ、いま一種の勤労奉仕みたいなかっこうでできるだけ寄付金を多く渡す、こういうようなたてまえにいたしておりますが、お話しのようなこともやはり私は検討に値することだ、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/149
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150・森本靖
○森本委員 それから、このお年玉はがきの賞品ですね。たとえば四十一年に例をとってみて、未交付の賞品はどの程度残っていますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/150
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151・曾山克巳
○曾山政府委員 四十一年度の未交付率は、逆に申しまして交付率で申し上げたいと思いますが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/151
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152・森本靖
○森本委員 いや、未交付率を聞いている。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/152
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153・曾山克巳
○曾山政府委員 未交付率のほうで申しますと、まず一等につきましては三六%、二等につきましては四五%、三等につきましては五二%、四等につきましては五〇%、五等につきましては五三%というのが未交付率でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/153
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154・森本靖
○森本委員 その未交付の賞品はどういうふうに処理しますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/154
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155・曾山克巳
○曾山政府委員 この中で、たとえば五等について申し上げますと四七%が交付した率でありますが、私のほうとしましては、一応五五%ぐらいはこれが交付されるであろうと見込みまして最初に策定いたします。したがって、その差の約八%ぐらいがそのまま賞品の残品として残るということになりますが、その残品につきましては、五等賞品、つまり切手につきましてはこれは煮つぶします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/155
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156・森本靖
○森本委員 煮つぶすとは、どういうことだ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/156
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157・曾山克巳
○曾山政府委員 煮つぶすと申しますのは、棄却することでございます。ぐつぐつ煮つぶすわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/157
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158・森本靖
○森本委員 他に渡らないようにするわけか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/158
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159・曾山克巳
○曾山政府委員 そうであります。
四等につきましては、封筒でありますから、郵政省として消粍品として使います。事務用品として使います。
なお三等、二等、一等につきましては、調製しましたものと交付するものとの差額、交付しなかったものにつきましては、最初の契約のときに、買い取らせるというぐあいにしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/159
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160・森本靖
○森本委員 返品したものは、その金は寄付金の中にもう一回入れるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/160
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161・曾山克巳
○曾山政府委員 それは省の雑収入になるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/161
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162・森本靖
○森本委員 この賞品は省の金で出ておるからそういうことになるわけだね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/162
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163・曾山克巳
○曾山政府委員 そのとおりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/163
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164・森本靖
○森本委員 これも、前から私はこの賞品の出し方はもうちょっとおかしいと思っておるのですが、この賞品の経理ですね、四十一年度の賞品の総計は幾らですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/164
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165・曾山克巳
○曾山政府委員 四十一年度につきましては一億四千二百七十三万七千円支出いたしました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/165
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166・森本靖
○森本委員 一億四千万円というのは、結局郵政事業特別会計から出ておるわけでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/166
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167・曾山克巳
○曾山政府委員 さようであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/167
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168・森本靖
○森本委員 これは、この次からもこうなるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/168
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169・曾山克巳
○曾山政府委員 これはお年玉でございますので、私どもとしては今後もさような方向で進みたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/169
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170・森本靖
○森本委員 そうすると、寄付金つき、それから寄付金つきでないやつの賞品も同じなんですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/170
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171・曾山克巳
○曾山政府委員 そのとおりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/171
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172・森本靖
○森本委員 しかし、理屈からいったら、寄付金つきでない場合の賞品は郵政事業特別会計から出しても当然でありますけれども、寄付金つきのほうの賞品は、郵政事業特別会計から出すということはおかしいのじゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/172
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173・曾山克巳
○曾山政府委員 さような御議論もあろうかと思いますが、一般的には、私どもとしましては、寄付金のついたもの、つかないもの全部お年玉を出しております以上は、省のお年玉でございますから、したがって省の経費、省の歳出から支出しても差しつかえないと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/173
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174・森本靖
○森本委員 これは論争の残るところでありますけれども、私は前から言っておることですが、寄付金つきのほうについては、やはり賞品くらいは向こうに出してもらってもそう悪いことじゃないというふうに感じます。しかし、これは原価の七円そのものは郵政省に入ってくるのだから、その分の賞品だといえばいま郵務局長が答弁したようなことになるわけですけれども……。
それからもう一つ、七円切手の四枚の記念切手シートですね。これは今後変えるつもりはないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/174
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175・曾山克巳
○曾山政府委員 私どもといたしましては、十二月の半ばごろ、正月用のめでたい切手といたしまして発行いたしますものですから、これをお年玉に使うことは非常に意義があると思っております。
これを変えるという御議論は、どのように変えるという御趣旨か存じませんが、このとおり継続していったほうがいいのではないかと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/175
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176・森本靖
○森本委員 封書はいま幾らですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/176
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177・曾山克巳
○曾山政府委員 封書は、定型郵便物につきましては、二十五グラムまで十五円でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/177
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178・森本靖
○森本委員 切手を出すならば、やはり封書に張れるものを出すほうがもっと親切じゃないですか。実際に、七円の場合にははがきを出す人が多い。そうすると、記念切手シートとして出すのなら、封書に張れる記念切手を二枚なら二枚にしたほうが、七円が四枚で二十八円ということよりももっと親切じゃないか、こう思うのです。私なんか、年賀はがきをたくさんもらうものだから、あの記念切手シートがたくさんある。それをべたべたと封筒へのしのごとく張って出していくという結果になる。それよりかは、やはり封書に張れる記念切手シートにしたほうが親切じゃないですか。一般の人ははがきにそんなにあの七円は張りませんよ。たいていはがきはもう官製はがきを使いますよ。その辺はどうですか。一考を要する余地はありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/178
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179・曾山克巳
○曾山政府委員 そのような御希望のあることは十分承知しております。
ただ、私どもといたしましては、十二月半ばに出します年賀はがき用の七円切手は主として私製はがき等に使っていただきたいという趣旨で発行いたしておるものでありますから、あわせて、年頭のあいさつ等は主としてはがきが多うございますから、そのはがきにお使いになるのであればお使いいただいてもいいだろうということで、従来とも七円の発行をずっとしております。ただ、使われる側から申しますと、どうも七円は使いでがない、それよりも十五円のほうがいいという御意見もございましたので、いろいろ内部で検討してみましたが、いまのところは、やはり愛玩用の意味も含めまして郵趣を普及するという想思からも七円のほうがいいのではないかと考えまして、従来ともそういうことにしておったのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/179
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180・森本靖
○森本委員 だから君ら郵政官僚の頭はかちかちだと言うのだよ。賞品としてもらうなら、使いやすいような賞品をもらったほうがいいでしょう。七円切手をもらっても、十五日ですから、もう年賀も済んでしまっておる、その次の年の年賀はがきに去年の記念切手シートを使うなら別だけれども。おそらく国会議員の人だったらみんな何千通という年賀はがきをもらうから、あの記念切手シートは相当あるはずです。一般の人でも少し名のある人なら記念切手シートをたくさんもらう。あんなものをたくさんもらってもしようがないと思うのだよ、来年使うなら別だけれども。一般の家庭の人は七円切手二枚張って、あと一円切手を張って出すかね。それはやはり利用する人の側に立って賞品を考えてやるというのがほんとうでしょう。
だから、記念切手シートを出すなら、封書に張って出せるものにしたほうがいいでしょう。これはやはり郵務局長、将来、君ら偉うなっていくのだったら、それほど頭をかちかちにせずに、もっとゆるやかに、国民のためになるように考えたらどうかね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/180
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181・小林武治
○小林国務大臣 これは御趣旨、たいへんごもっともなところと思いますから、十分考えます。私も、もらって一年じゅう使わざるを得ないということで、たいへん困ったという経験を持っておりますから。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/181
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182・上林山榮吉
○上林山委員 関連して。
これは従来私も考えておった一つですが、この段階にくれば、もう物による、ことに商品によるお年玉つきの賞品制度はあっさりと廃止すべき時期にきておるのではないか、私は、小手先のいろいろの改良も必要かもしれぬけれども、根本的には、この制度はもうやめたらどうか、そうしてやはり正常な郵政事業だけに終わるべきだ。もし百歩譲ってやるとすれば、いま森本君も触れておられたようだが、私は、郵政省自体でできるもの、たとえば切手とはがき、これだけを賞品としてやるならばそれでもいいかもしれぬが、それ以外のことをもう考える時期じゃない、あっさりこれはやめるべきものだ。
これは私が言っても、あなた方もすぐにやめましょうとなかなか言えないと思うが、一つのテーマとして御研究になったらいかがですか。検討してみよう、どうなるか知らぬけれども検討してみましょう、そういうふうに考えていくべきだ、こう思うのです。やるならば、いま言ったように、商品を廃止して、はがきと切手だけを賞品としてつける、こういうふうに、二段がまえですけれども、できれば廃止、もし廃止がすぐできぬというならば、いま言ったように、暫定的に私の言う方向に賞品を縮小して、はがきと切手だけを賞品としてやる、あとはやらない。
いろいろこれ以上、うわさも聞くということを言うとおかしくなるから言いませんが、やはりそういう商品を入れるについてもいろいろと競争もあることだから、できるだけ、かからぬハチは刺さぬそうだから、そういう方向に方向づけていくことも必要な時期じゃないか、こういうように考えるので、即答は求めませんが、大臣の感想を聞いて、一つのテーマとして研究する、これだけ……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/182
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183・小林武治
○小林国務大臣 私も実は寄付金つきのはがきはやめたいということを前から申しておるのでありますが、なかなかすぐにやめるわけにいきません。せめてお年玉くらいは続けていこうという要望が非常に強いのですね。簡単な、一番やすきにつくと申すか、すぐに、はがきに割り増し金をつけてくれぬかという要望を方々からしょっちゅう受けております。これを防ぐのはなかなかたいへんでございます。したがって、全廃等もすぐにはなかなかできない、こういうことで、漸減をして、やがてやめたい、こういうふうなことをいま考えております。
そういうわけでありまして、お年玉の賞品については世間でいろいろの批判が前からあります。売り込みだとか、あるいはかけ込みだとか、指定だとか、強要だとか、いろいろな話がありまして、私もこれは非常に不愉快に思っておりますので、したがって、いま御提案のようなもう賞品などやめてしまって、やるならはがきか切手にしろ、これは非常にいい御意見であると思います。郵政省でも、あの選定はくだらぬことでもって会議を幾度か開いて、たいへんです。ですから、そういうことをひとつ考えましょう。
それからさっき、もし残すなら切手も七円はいかぬ、このことも考えてみたいと思います。それから、次の機会からはお年玉はがきでも寄付金のつかないものには賞品をやめて、一円くっついたものだけに賞品をやるようなことにすればどうか、また、その際いろいろな改革の意見も出てくると思いますが、こういうこともいま検討しておりますので、こういうようなときにいろいろなところを考えていきたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/183
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184・森本靖
○森本委員 これは私は前から全部やめろという意見を出しておるけれども、たまたま、やめずにこういう改正をしてくるから、改正に応じた質問をしておるわけであって、根本的にやめろということについては、むろんわれわれは初めから賛成しておるわけであります。しかし、どうしてもやめないということで、一応法律として出してくるから、その法律に対する質問もして明らかにしておこうということです。
そこで、時間もだんだんと切迫してまいりましたので、最後に、私は一つの重要なことを聞いておきたいと思いますが、今度募金管理会が十月に廃止されるというときに、募金管理会の資産と決算とは大体どういうふうになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/184
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185・曾山克巳
○曾山政府委員 この十月一日からこの法律が施行になりますと、十月一日以降は募金管理会の事務を省側が吸収するわけでございます。それで、大体九月三十日現在の募金管理会におきます寄付金その他事務経費等が幾らぐらい残るだろうかということを試算いたしてみました結果、寄付金といたしまして、保有額が約三億二千六百万円になろうと思われます。また、事務経費等の現在募金管理会の一般会計分として保有しておりますものが一千二百万円と思われます。合計いたしまして、三億三千八百万円が九月三十日現在で残ることになろうと思われます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/185
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186・森本靖
○森本委員 そうすると、募金管理会としてのいわゆる借財はないわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/186
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187・曾山克巳
○曾山政府委員 ただ、先ほど申しました事務経費の保有額の中から必要な、たとえばこの中に見込んでおりますのは退職手当とか、いろいろ事務経費とかいうものがございますので、退職手当等は当然払わなければいけません。したがってこの金は控除されることになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/187
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188・森本靖
○森本委員 だから、一切全部清算をした場合に、本来この債務というものはないと解釈をしていいわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/188
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189・曾山克巳
○曾山政府委員 そのとおりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/189
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190・森本靖
○森本委員 そうなりますと、これは具体的にはありませんけれども、この附則の施行規則の2「郵便募金管理会は、この法律の施行の時において解散するものとし、その資産及び債務は、その時において郵政事業特別会計が承継する。」この字句が私はほんとうは非常に気に食わぬわけです。郵便募金管理会というものが今度の法改正によって解散されるわけですから、本来ならば、郵便募金管理会は清算法人をつくって清算をすればいいわけで、郵政事業特別会計が承継する必要は何にもない。郵政事業特別会計が承継するというその理由は、一体どういうところにあるのですか、大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/190
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191・小林武治
○小林国務大臣 普通のやり方でいけば、そういうふうに清算人を置いてきまりをつけるのが筋だと思う。ただ、清算人を置くほどの必要もなかろう、そういうものを置くと多少のめんどうが残りますから、ごく簡略にするために、こういう異例と申しますか、そういう方法をとったということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/191
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192・森本靖
○森本委員 いままでこういう例が法律的にありますか。これは事務当局でけっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/192
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193・曾山克巳
○曾山政府委員 私どもの省に関してはそういう例はございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/193
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194・森本靖
○森本委員 大臣の言ったことはわかるのですよ。こういうようにやれば、非常に簡素化して、すっきりやれるということはわかるのですけれども、ただ、郵政事業特別会計とは全く無関係のものを郵政事業特別会計が債務も資産も両方とも承継するという一つの法律的な例をここにつくるということは、私は将来あまりよろしくない例だというように考える。今回の場合はこういうことで、債務もそれから資産その他についても、承継しても実質的被害は郵政省にはないわけですね。なければ、その時点においてはそれはいいわけです。しかし、その他のものもまたこういう形においてやられるということになると、法律的には私は非常に疑義があると思います。だから今回の附則の2の項については今回限りだ、将来こういうようなことはやらないのだということをひとつ明確にしておいてもらいたいと思う。それが郵政事業特別会計と密接な関係のあるものなら別ですよ。しかし、これは郵政事業特別会計とは全く関係のない事業ですから、その点、大臣どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/194
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195・小林武治
○小林国務大臣 これはもうお話しのとおりでありまして、ただ、関係があるとすれば、われわれの関係者が扱ってきた、こういうだけの話であります。したがって、実害もないし、また清算人を置くと、法律的にもいろいろな規定をしなければならぬということで、非常にめんどうになりますから、やむを得ずこういう異例の措置をとったのであります。したがって、いまのような事情からこれをやりますから、むろんこれは将来においてこういうことが行なわれるべきでないというふうに私は考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/195
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196・森本靖
○森本委員 次に、先ほど来言っておりました募金管理会が監査しておった事項については、今度は当然郵政省が監査することになるわけですね。
それは郵政省のどこがやることになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/196
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197・曾山克巳
○曾山政府委員 郵務局でございます。担当課は業務課で所掌させようと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/197
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198・森本靖
○森本委員 これは郵務局の業務課がやるよりも監察局に移管をしてやるほうがほんとうじゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/198
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199・曾山克巳
○曾山政府委員 さような御意見もあろうかと思いますが、郵便業務の付帯業務として私どもこの募金の保管、監査事務等をやるわけでございますので、所掌といたしましては本来郵務局でやるべきではなかろうかと考えております。
ただ、いまの御意見につきましては検討はいたしてみたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/199
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200・森本靖
○森本委員 いや、それは要するに、これを保管し、あるいは配分する業務は郵務局が当然やってしかるべきだ。しかし、実際にこれを監査する場合には、専門家の監察にまかせたほうがいいじゃないか、私の言うのはこういうことです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/200
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201・曾山克巳
○曾山政府委員 御案内のように、監査につきましては、交付された金が適正に費消されたかどうか、ないしは計画どおりまいっておるかどうかということが主でございます。
私どもといたしましては、先ほど来お話の出ておりますように、今回募金管理会を廃止をいたしますけれども、過去十年間の実態を見ますと、監査の結果、大体と申しますよりも、ほとんど一〇〇%各受配団体が適正に寄付金を運用しておると考えられますので、今回募金管理会は廃止しても差しつかえないという決意をいたしたわけであります。
そういう趣旨からいたしましても、今回は従来のように立ち至った監査を本省から一々やらなくても、地方に私どもの機関もございますし、むしろさような地方の機関を通じて、具体的には郵便局を通じてやってもよかろうというぐあいに考えておるわけであります。したがって、非違等がありました場合に監察局等の専門知識を利用することは考えられますが、一般的には、主として会計上の面でございますので、監察局でなくてもよろしいのじゃないかと考えるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/201
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202・森本靖
○森本委員 私が言うのは、その点はどうしても意見が違うわけですが、これは全部の施設を今後は全部監査しなくてもいいと思うのですよ。抽出検査をやって、そして厳密に監査をしたほうがいいと思う。そういう意味においては、いまの郵務局系統でそれだけやる余裕、能力は、忙しくてありませんよ。それで、そういうことをやるよりかは、地方には地方監察局があって、地方監察支局があるわけですから、そこにこの業務を移管すればいいわけですから、これはひとつ省内でも意見をまとめて、この監査については監察のほうに移管したほうがいい。しかし、配分その他については郵務局が従来どおりやるというふうにしたほうが事務がすっきりするのじゃないですか。大臣、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/202
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203・小林武治
○小林国務大臣 いまのことは法律事項でもございませんから、庁内で適当なあんばいをして、御趣旨にできるだけ沿うようにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/203
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204・森本靖
○森本委員 それでは終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/204
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205・古川丈吉
○古川委員長 次回は、来たる十日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午後零時一分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804816X02019680508/205
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