1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十三年三月二十二日(金曜日)
午後二時開会
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出席者は左のとおり。
委員長 光村 甚助君
理 事
吉武 恵市君
小野 明君
鬼木 勝利君
委 員
井川 伊平君
高橋雄之助君
徳永 正利君
二木 謙吾君
宮崎 正義君
片山 武夫君
政府委員
通商産業政務次官 熊谷太三郎君
通商産業省石炭局
長 中川理一郎君
通商産業省鉱山保
安局長 西家 正起君
事務局側
常任委員会専門員 小田橋貞寿君
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本日の会議に付した案件
○石炭鉱業経理規制臨時措置法の廃止期限等を変
更するための法律案(内閣送付、予備審査)
○当面の石炭対策樹立に関する調査
(太平洋釧路炭鉱落盤事故及び大夕張炭鉱ガス
爆発事故に関する件)
○派遣委員の報告
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814589X00319680322/0
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001・光村甚助
○委員長(光村甚助君) ただいまから石炭対策特別委員会を開会いたします。
予備審査のために本委員会に付託されました石炭鉱業経理規制臨時措置法の廃止期限等を変更するための法律案を議題とし、その提案理由の説明を聴取いたします。熊谷政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814589X00319680322/1
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002・熊谷太三郎
○政府委員(熊谷太三郎君) 石炭鉱業経理規制臨時措置法の廃止期限等を変更するための法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
御承知のとおり、わが国石炭鉱業は、 エネルギー革命の渦中にあって憂慮すべき状況に置かれており、政府といたしましても、昭和三十七年の第一次石炭鉱業調査団の答申以降、数次にわたり対策の強化を行ない、石炭鉱業の安定をはかってまいりました。
石炭鉱業経理規制臨時措置法及び臨時石炭対策本部は、ともに昭和三十七年の第一次答申に基づき、石炭鉱業合理化計画の円滑な推進をはかるものとして、一は経理の適正化と経営の合理化をはかるために制定され、他は産炭地域振興対策、労務者対策等につき現地の実情に即した石炭対策を推進するために九州に設置されたものであります。両者は、これまで石炭鉱業合理化の推進に大きく寄与してまいりましたが、当時の合理化計画の目標年度が昭和四十二年度とされていたため、ともに本年度末をもって終了することとされております。しかしながら、石炭鉱業は、なお深刻な不況の中にあって、今後とも強力な国の施策を必要としており、現在昭和四十五年度を目標とする合理化安定対策が講じられているところであります。したがいまして、石炭鉱業経理規制臨時措置法及び臨時石炭対策本部も、これらの対策の円滑な推進をはかるため、新たな合理化計画の目標年度である昭和四十五年度まで存続させる必要があります。本法律案は、このような考えのもとに、石炭鉱業経理規制臨時措置法の廃止期限及び臨時石炭対策本部の存置期限を昭和四十三年三月三十一日から昭和四十六年三月三十一日まで三年間延長しようとするものであります。
以上がこの法律案の提案理由及び要旨であります。何とぞ慎重御審議の上御賛同くださいますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814589X00319680322/2
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003・光村甚助
○委員長(光村甚助君) 以上で本案の提案理由の説明を終了いたしますが、以後の審査は、これを後日に譲ることといたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814589X00319680322/3
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004・光村甚助
○委員長(光村甚助君) 次に、当面の石炭対策樹立に関する調査を議題といたします。
まず、太平洋釧路炭鉱の落盤事故及び大夕張炭鉱のガス爆発事故に関する件について政府側から説明を聴取いたします。西家鉱山保安局長。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814589X00319680322/4
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005・西家正起
○政府委員(西家正起君) ことしに入りまして、なお重大災害があとを断ちません。まことに恐縮に存じている次第であります。
お手元の資料を中心といたしまして、太平洋釧路炭鉱の落盤災害並びに大夕張炭鉱のガス爆発災害につきまして、御説明をさしていただきます。
太平洋釧路炭鉱の落盤災害でございますが、太平洋釧路炭鉱の春採坑におきまして災害が発生をいたしました。釧路市の春採にございます。鉱業権者は太平洋炭鉱株式会社、社長は寺山朝、災害の起こりましたのは、昭和四十三年一月三十一日十時二十分ごろでございます。発生をいたしました個所は春採坑の中の東益浦左一片卸八号九番目抜きでございます。災害の種類は落盤でございます。罹災者は死亡者三名、うち係員が一名、重傷三名、うち係員一名、軽傷一名、計七名でございまして、いずれも直轄の労働者でございます。当炭鉱は、鉱山労働者の数は四千二百四十四名でございまして、出炭規模は毎日七千四百トンの炭鉱でございます。
災害の概況でございますが、災害発生個所は、春採坑の中の東益浦区域の坑道で起こっておりまして、坑口から七千三百二十メートルの位置にございます。当坑道は採炭準備の卸坑道でございます。採炭準備坑道といたしまして本連の二本の坑道を間隔二十五メートルをもって平行に掘進しておりまして、それぞれベルト卸と材料卸というふうにしておるわけでございます。掘進方法といたしましては、まず先に材料卸を掘進をいたしまして、少しおくれまして平行してベルト卸を掘進をいたします。そしてベルト卸から七十メートルあるいは九十メートルごとに目抜きの形で四十五度の角度で掘進をいたしまして、材料卸に貫通をさせることにいたしているわけでございます。そうしてその次に、それが貫通いたしますと、さらに材料卸を先進させまして、同じことを繰り返しまして掘進をしておるのでありますが、今回それがちょうど九日抜きの貫通個所におきましてこの災害が発生いたしたのでございます。
三十一日の朝の七時ごろでございますが、前の日の三番方の機械係員から左一片卸八号九日抜き前が崩落しているという報告がありましたので、報告を受けました上席係員でございます係長は、すでに入坑いたしております当部内の担当係員一名と坑員十名の番割りを急速変更いたしまして、またそのほかに他の現場から応援のために係員一名と坑員六名を招集いたしまして、当崩落個所の山固め作業に従事さしたのでございます。八時ごろから、さらにほかの上席係員、これは区長でございますが、この方が加わりまして、現場の総指揮に当たっております。九日抜きの側の一部を含めてすりばち状に崩落いたしております。この崩落の規模は、幅五・三メートル、長さ八・七メートル、高さ一・五メートルくらいの個所で、九日抜き側から七名、材料卸から五名、奥部から四名、三方からこの個所の山固めに取りかかったのでございます。そうして応援にかけつけましたもう一人の仕繰り担当係員と三人の坑員が長材——レールでございますが、レールを笠木に乗せようとしたときに再びその個所で崩落が起こりまして、山固め作業に従事しておりました七名が埋没、罹災したものでございます。すぐに救出作業に取りかかりましたけれども、三名の方は遺体として収客された次第でございます。
災害の原因でございますが、山固め作業にあたりましての状況判断の甘さ、それから作業手順の誤りがあったものと考えております。この資料の以後の調査によりまして、やはり作業手順の誤りによるものとわれわれのほうは考えておる次第でございますが、なお、第一次崩落を防止するという意味で、非常にスピード化いたしました掘進作業時における支柱の技術に対しても、やや問題があったというふうに考えておる次第でございます。
で、さらに次の略図によりまして補足さしていただきますが、この略図が当該災害個所でございまして、中央の右の上のほうにきておりますのが卸八号の坑道でございます。材料卸でございます。それから左のほうに、この図面には載っておりませんが、左のほうに並行してベルト卸がございまして、このベルト卸の先から四十五度の角度で目抜きナンバー九となっておりまして、目抜きが、コンテニュアスマイナーというスピードのある掘進機械があって、掘っているわけでございます。その目抜きとこの材料卸とのちょうど交差点のところで、第一崩落は、右のほうに斜線がございますが、斜線の入っておる地域が第一次的に崩落をしたわけでございます。その次に第二次に崩落をいたしましたのが、碁盤の目に書いてある部分でございまして、これが作業中に再度崩落いたしまして、落盤、罹災者を出したような次第でございます。
以上が、はなはだ簡単でございますが、太平洋釧路炭鉱の落盤災害の概要でございます。
続きまして、大夕張炭鉱のガス爆発災害につきまして御報告をいたします。
炭鉱名は、大夕張炭鉱大夕張坑でございまして、夕張市の鹿島にございます。鉱業権者は三菱鉱業株式会社。災害の起こりましたのは昭和四十三年二月二十八日十六時ごろでございます。起こりました場所は、奥部第二立て坑本坑底付近でございまして、特免区域にはなっていない。いわゆる管理者の許可なくしては火を使えない場所でございます。罹災者の数は死亡者一名、重傷者十五名、合わせまして十六名。これは二人の直轄係員と一名の請負組係員、さらに十三名の請負組夫の方、計十六名となっておるわけでございます。同炭鉱の労務者数は、四十二年十一月末現在で千八百十七名。出炭量は月五万七百トンでございます。
災害の概況でございますが、災害を発生いたしました第二立て坑は、内径が六メートルの丸い入気立て坑でございます。入気量は毎分四千五百立方メートルでございまして、従来この立て坑は、下部のほうの採掘あとを流送充てんするための材料を下部の三片坑道からこの第二立て坑を経由して坑外まで搬出しておったものでございます。去る昨年の十一月二十三日に発生をいたしました自然発火の処置といたしまして、昨年の十二月五日に下のほうの三片坑道を水没させたために、この立て坑の坑底におけるいろんな施設は使用が不可能になったのでございまして、そのために新しくこの三片坑道の上のほうの本片坑道地並みの立て坑の中にチップラーを設置する作業を実施しておったのでございます。
災害当日は、このチップラーの据え付け作業に三名の係員、うち二名が直轄、一名が組の方でございますが、三名の係員の監督指揮のもとに請負組夫十三名、北宝建設の方が十一名、北菱建設の方が二名、計十三名の方が従事をいたしておりまして、チップラーの防じんカバーの取り付け、キブルガイドの取り付け、チップラー下部の座張り、ロープカプラテンションウェイトの取り付け等の作業を行なっておったのでございます。これはアセチレン溶接を使っておったわけでございます。その際、突然爆発がございまして、前記の十六名の方が罹災したのでございます。
原因につきましては、ここには簡単にしか書いてございませんが、いろいろその後の調査の結果、溶接作業中の赤熱鉄分が座張りの下に停滞をいたしておりましたガスに引火したものとわれわれは考えております。そのガスがどこから出たかにつきましては、その後もいろいろな試験をいたしたのでございますが、後ほど図面で説明をいたしますが、やはり下部のほうからたまってきたガスというふうに判断をいたしております。当日のこの個所は、特免地域でございませんので、管理者の許可を受けなければ火を使えない個所であったのでございますが、この個所は一応前日までは管理者の許可を受けて作業をやっておったのでございますが、当日の朝、ガスが若干あるということを発見いたしまして、火を使ってはいけないということになっておったことがその後明らかになっております。
災害後の罹災者に対する処置でございますが、二十八日の夜に、美唄労災病院から院長以下三名、また北大から皮膚科教授以下二名、計五名の医師の方の来援を請うとともに、美唄労災病院から高圧酸素室を輸送、罹災者の治療に当たったのでございます。
次に略図がございますが、この略図が坑内の大体の構造を示したものでございまして、これは上から見た図面でございます。中央からちょっと右のほうのまん中寄りに第二立て坑という四角いところがございますが、この立て坑が災害の発生をいたしました個所でございまして、これが坑外から直接坑内に入っておる立て坑でございまして、入気になっておるのでございます。これの下部のこの本片坑の地並みも左右に抜きがそれぞれ分かれて坑内のほうに入っておるわけでございます。右のほうの黒い立て入れ坑道というのがございますが、これが特免区域となっておりまして、いわゆるガスのない地域になっておるわけでございます。当災害発生個所は、特免区域にはなっていない地域でございます。
さらに次の略図で、立て坑の付近をややや詳しく書いた図面でございますが、一番左側が立て坑を横から見た図面でございまして、坑外から立て坑がずっと入っておりまして、一番下のほうに三片という坑道があるわけでございますが、この三片は昨年の自然発火によりまして水没をさせまして、三片の部分が水没をされておるわけでございまして、坑道から九メートル上がったところまで水が入っておるわけでございます。それから途中この立て坑は石炭層を通っておりませんで、全部岩盤になっておるのでありまして、その上のほうの本片坑道で横につながっておるわけでございますが、この本片坑道と立て坑の交わっている個所にチップラー——これは鉱車を持ってまいりまして、自動的にひっくり返しまして運び出すような設備でございます。このチップラーを備えつける作業をやっておったわけであります。本片坑道座張り——図面によりますように、七メートル下のほうに座張りとりをしておるわけでありまして、その上で作業をやっておったわけでございます。そういうことで、それからさらにその右のほうの図面は、これは本片坑道を上から見た図面でございまして、レールが左右に入っておりまして、立て坑の中に敷かれておりまして、そこにチップラーを設けまして、チップラーから、鉱車が帰ってきたら、ひっくり返しまして、下のほうのホッパーを通してキブルの穴に入れまして巻き上げる、こういうしかけになっておるわけでございます。
右の下の図面は、さらに断面を横から見た図面でございまして、チップラーからホッパーを通ってキブルに入る状況を示したものでございます。その下に座張りの部分がとってあるわけでございます。こういうふうなことでございまして、災害はこの座張りの下にメタンガスがたまっておったと判定をいたしております。そのガスは、実はその立て坑の下のほうは全部岩盤でございますので、どこからそのガスがきたかということを目下調査をいたしておりますが、現場をよく実験の結果、要するにその後においても、ほっておきましてもここにガスがたまることが明らかになっておりまして、どこから出たかにつきましては、この岩石の壁から浸出したものか、あるいは水の中に溶けて、奥のほうから溶けたメタンガスがたまったものであるか、これにつきましては目下調査をいたしておる状態でございます。いずれにいたしましても、この座張りのすき間からたまっておりましたガスに、上で使っておりましたアセチレン溶接の鉄の火花、赤熱鉄粉がガスに当たりまして爆発をした、こういうことが明らかになっておる次第でございます。
以上簡単でございますが、御報告いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814589X00319680322/5
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006・光村甚助
○委員長(光村甚助君) ただいまの説明に対し御質疑はございませんか——別に御発言もなければ、本件については本日はこの程度にいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814589X00319680322/6
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007・光村甚助
○委員長(光村甚助君) 次に、当面の石炭対策樹立に関する調査を議題といたします。
先般当委員会は、石炭に関する最近の実情調査のため委員派遣を行ないました。派遣委員は小林理事、阿部委員、大矢委員、宮崎委員と私の五名でございます。期間は二月七日から二月九日までで、派遣地は北海道の美唄炭鉱と三菱南大夕張炭鉱を中心に視察してまいりました。
詳細については、別途文書をもって派遣報告書を提出いたしております。これを本日の会議録の末尾に掲載することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814589X00319680322/7
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008・光村甚助
○委員長(光村甚助君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
本日はこれにて散会いたします。
午後二時二十分散会
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814589X00319680322/8
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