1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成八年六月十四日(金曜日)
午前十一時三十二分開議
出席委員
委員長 和田 貞夫君
理事 衛藤 晟一君 理事 木村 義雄君
理事 鈴木 俊一君 理事 青山 二三君
理事 石田 祝稔君 理事 柳田 稔君
理事 横光 克彦君 理事 荒井 聰君
伊吹 文明君 稲垣 実男君
狩野 勝君 近藤 鉄雄君
自見庄三郎君 田中眞紀子君
竹内 黎一君 戸井田三郎君
中山 太郎君 長勢 甚遠君
根本 匠君 堀之内久男君
持永 和見君 保岡 興治君
山下 徳夫君 小沢 辰男君
大野由利子君 鴨下 一郎君
北村 直人君 高市 早苗君
野呂 昭彦君 桝屋 敬悟君
矢上 雅義君 山本 孝史君
五島 正規君 田邊 誠君
森井 忠良君 岩佐 恵美君
土肥 隆一君
出席政府委員
厚生大臣官房長 山口 剛彦君
厚生省健康政策
局長 谷 修一君
厚生省保健医療
局長 松村 明仁君
委員外の出席者
参議院厚生委員
長 今井 澄君
厚生委員会調査
室長 市川 喬君
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委員の異動
六月十四日
辞任 補欠選任
熊代 昭彦君 自見庄三郎君
高橋 辰夫君 中山 太郎君
赤松 正雄君 小沢 辰男君
粟屋 敏信君 矢上 雅義君
久保 哲司君 野呂 昭彦君
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本日の会議に付した案件
歯科医師法の一部を改正する法律案(参議院提
出、参法第一号)
臓器の移植に関する法律案(中山太郎君外十二
名提出、第百二十九回国会衆法第七号)
優生保護法の一部を改正する法律案起草の件
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/0
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001・和田貞夫
○和田委員長 これより会議を開きます。
参議院提出、歯科医師法の一部を改正する法律案を議題といたします。
趣旨の説明を求めます。参議院厚生委員長今井澄君。
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歯科医師法の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/1
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002・今井澄
○今井参議院議員 ただいま議題となりました歯科医師法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
近年、歯学・歯科医療技術が進歩し、また、人口の高齢化等を背景に国民の歯科医療ニーズが多様化、高度化していること等に伴い、歯科医師の資質の向上が強く求められております。こうした中で、歯科医師免許取得直後の臨床研修の重要性が増しております。
しかしながら、現行の歯科医師法においては臨床研修に関する規定は設けられておらず、昭和六十二年度から国の予算事業として開始された公私立大学附属病院での期間一年の臨床研修と国立大学附属病院で実施されている臨床研修を合わせても、歯科医師免許新規取得者の半数程度が参加しているにとどまっております。
このため、歯科医師法を改正して臨床研修を歯科医師の努力義務として制度化し、臨床研修の実施を推進することを目的としてこの法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
第一は、一年以上の臨床研修を歯科医師の努力義務とすることであります。
第二は、臨床研修を行う機関を大学の附属病院または医療関係者審議会の意見を聞いて厚生大臣が指定する病院もしくは診療所とすることであります。
第三は、臨床研修を行う機関の長は、実施した臨床研修について厚生大臣へ報告することとすることであります。
なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して六十日を経過した日としておりますが、臨床研修に関する規定は、同日以降に実施された歯科医師国家試験に合格した者から適用することとしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/2
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003・和田貞夫
○和田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/3
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004・和田貞夫
○和田委員長 本案に対しましては、質疑、討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決をいたします。
参議院提出、歯科医師法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/4
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005・和田貞夫
○和田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
お諮りいたします。
ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/5
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006・和田貞夫
○和田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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〔報告書は附録に掲載〕
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/6
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007・和田貞夫
○和田委員長 次に、厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
優生保護法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。
本件につきましては、先般来各会派間において御協議いただき、意見の一致を見ましたので、委員長において草案を作成し、委員各位のお手元に配付いたしてございます。
その起草案の趣旨及び内容について、委員長から簡単に御説明申し上げます。
本案は、現行の優生保護法の目的その他の規定のうち不良な子孫の出生を防止するという優生思想に基づく部分が障害者に対する差別となっていること等にかんがみ、所要の規定を整備しようとするもので、その主な内容は、
第一に、法律の題名を優生保護法から母体保護法に改め、法律の目的中「優生上の見地から不良
な子孫の出生を防止するとともに」を「不妊手術及び人工妊娠中絶に関する事項を定めること等により」に改めること。
第二に、「優生手術」の語を「不妊手術」に改め、遺伝性疾患等の防止のための手術及び精神病者等に対する本人の同意によらない手術に関する規定を削除すること。
第三に、遺伝性疾患等の防止のための人工妊娠中絶に係る規定を削除すること。
第四に、都道府県優生保護審査会及び優生保護相談所を廃止すること。
第五に、この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行すること。
以上が、本起草案の趣旨及び内容であります。
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優生保護法の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/7
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008・和田貞夫
○和田委員長 この際、お諮りいたします。
お手元に配付いたしております草案を優生保護法の一部を改正する法律案の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/8
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009・和田貞夫
○和田委員長 起立総員。よって、そのように決しました。
なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/9
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010・和田貞夫
○和田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/10
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011・和田貞夫
○和田委員長 次に、第百二十九回国会、中山太郎君外十二名提出、臓器の移植に関する法律案を議題といたします。
この際、本案に対し、中山太郎君外十一名から修正案が提出されております。
提出者より趣旨の説明を求めます。中山太郎君。
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臓器の移植に関する法律案に対する修正案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/11
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012・中山太郎
○中山(太)委員 ただいま議題となりました臓器の移植に関する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨及び概要について御説明を申し上げます。
臓器の移植に関する法律案は、臓器の移植が適切に行われるようにするため、必要な事項を定めるものであります。
本法律案においては、医師が脳死体を含む死体から移植術に使用されるための臓器を摘出することができる場合として、一、生存中に本人が書面により提供の意思を表示している場合であって、遺族が臓器の摘出を拒まないとき、または遺族がないとき、二、本人の生前の提供の意思が不明等の場合については、遺族が書面により臓器の摘出を承諾しているときの二つの場合が規定されております。
また、本法律案には、この法律の施行後五年を目途として検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるべきことも規定されております。
本法律案は、平成六年四月に国会に提出された後、既に二年余が経過しておりますが、この間、国会内外において、本人の生前の提供の意思が不明等の場合であっても、遺族が書面により承諾しているときは臓器を摘出することができると規定されていること等に関してさまざまな議論がなされております。
一方、脳死体からの臓器提供が必要である心臓、肝臓等の移植については、今日に至るまで移植への門戸が事実上閉ざされてきており、臓器移植法の制定は、移植を一日千秋の思いで待ち望む患者及びその家族の方々の悲願となっております。
このような状況にかんがみ、本法律案の国会での審議を促進し、一日も早い法制化の実現を図るとともに、移植医療が広く国民に受け入れられ、浸透することを期待し、本修正案を提出するものであります。
以下、本修正案の主な内容について御説明申し上げます。
第一に、脳死体を含む死体からの臓器の摘出については、本人の提供の意思が不明等の場合であっても遺族の承諾があれば可能とする原案の規定を削除し、本人の書面による提供の意思表示がある場合に限り臓器を摘出することができることとしております。
第二に、眼球及び腎臓の摘出については、これまで角膜及び腎臓の移植に関する法律に基づいて遺族の承諾による摘出が行われてきたことを踏まえ、このような取り扱いも今後も認めることとしております。
第三に、この法律による臓器の移植に関する検討等については、施行後三年を目途として行うこととしております。
以上が、本修正案の趣旨及び概要であります。
何とぞ、速やかに御審議の上、委員各位の御賛同をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/12
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013・和田貞夫
○和田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
次回は、来る十八日火曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時四十四分散会
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/113604237X02919960614/13
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