1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十一年六月四日(金曜日)
午後零時四十二分開会
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出席者は左のとおり。
委員長 野間 赳君
理 事
岩永 浩美君
三浦 一水君
和田 洋子君
須藤美也子君
谷本 巍君
委 員
岸 宏一君
佐藤 昭郎君
中川 義雄君
長峯 基君
森下 博之君
小川 敏夫君
郡司 彰君
風間 昶君
木庭健太郎君
大沢 辰美君
村沢 牧君
阿曽田 清君
衆議院議員
修正案提出者 松岡 利勝君
国務大臣
農林水産大臣 中川 昭一君
政府委員
農林水産大臣官
房長 高木 賢君
事務局側
常任委員会専門
員 鈴木 威男君
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本日の会議に付した案件
○食料・農業・農村基本法案(内閣提出、衆議院
送付)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515007X01919990604/0
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001・野間赳
○委員長(野間赳君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
食料・農業・農村基本法案を議題といたします。
まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。中川農林水産大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515007X01919990604/1
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002・中川昭一
○国務大臣(中川昭一君) 食料・農業・農村基本法案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
現行の農業基本法は、昭和三十六年、その当時における社会経済の動向や見通しを踏まえて、我が国農業の向かうべき道筋を明らかにするものとして制定されました。
しかしながら、我が国経済社会が急速な経済成長、国際化の著しい進展等により大きな変化を遂げる中で、我が国食料・農業・農村をめぐる状況も大きく変化し、関係者の多大な努力により成果を上げた面がある一方で、国民が不安を覚える事態が生ずるに至っております。
まず、食料自給率の低下であります。米の消費の減退、畜産物、油脂の消費の増加という国民の食生活の変化や食料需要の高度化等に対応した国内の供給体制はいまだ十分に確立されていない状況にあります。
次に、農業者の高齢化とリタイアが進んでいますが、次代の担い手の育成確保は不十分な状況にあります。農地面積は減り続け、耕作放棄地も増加しています。農地を有効に利用する体制も十分ではありません。
さらに、農業生産の場であり、生活の場でもある農村の多くは、高齢化の進行と人口の減少により、活力が乏しくなっています。地域社会の維持が困難となる集落も相当数見られるようになっています。
一方、国民の我が国農業・農村に対する期待は高まっております。
すなわち、健康な生活の基礎となる良質な食料の合理的価格での安定供給の役割を果たすこと、国土や環境の保全、文化の伝承などの多面的機能を十分に発揮することなど、暮らしと命の安全と安心の礎としての農業・農村の役割に大きな価値を見出す動きは近年着実に増大しております。
しかし、現状のままに推移するのでは、期待される役割を果たすことは困難です。
現行農業基本法を初め農政全般の総合的な見直しを行うとともに、全国各地で見られる新しい芽生えに未来を酌み取り、早急に、国家社会における農業・農村の位置づけなど食料・農業・農村政策に関する基本理念の明確化と政策の再構築を行わなければなりません。
このような二十一世紀を展望した新たな政策体系の確立により、これまでの傾向に歯どめをかけ、国民は安全と安心を、農業者は自信と誇りを得ることができ、また、そのことを通じて、生産者と消費者、都市と農村の共生が可能になるものと確信しております。
本法案は、このような基本的考え方のもとに、食料・農業・農村基本問題調査会答申を踏まえ、食料、農業及び農村に関する施策についての基本理念とこれに基づく基本的な施策の枠組みを国民的合意とするべく、提案したものであります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、食料、農業及び農村に関する施策についての基本理念を明らかにすることであります。食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的な発展及び農村の振興という四つの基本理念と、国及び地方公共団体の責務等を定めております。
第二に、基本計画を策定することであります。食料、農業及び農村に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、食料・農業・農村基本計画を定めて、施策についての基本的な方針、食料自給率の目標、総合的かつ計画的に講ずべき施策を国民の前に示すこととしております。
第三に、食料、農業及び農村に関する施策の基本方向を明らかにすることであります。食料の安定供給の確保、農業の持続的な発展及び農村の振興に関する施策として基本的なものを定めております。
第四に、国に食料・農業・農村政策審議会を設置すること等について定めることであります。
以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容でありますが、この法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところであります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515007X01919990604/2
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003・野間赳
○委員長(野間赳君) 次に、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員松岡利勝君から説明を聴取いたします。松岡利勝君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515007X01919990604/3
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004・松岡利勝
○衆議院議員(松岡利勝君) 衆議院の松岡利勝でございます。衆議院におきます共同修正の提出者を代表して御説明に上がりました。
食料・農業・農村基本法案に対する衆議院の修正について、その趣旨を御説明申し上げます。
第一点は、国民に対する食料の安定的な供給については、国内の農業生産の増大を図ることを基本として行われなければならないものとしたことであります。
第二点は、食料・農業・農村基本計画に定める食料自給率の目標は、その向上を図ることを旨として定めるものとしたことであります。
第三点は、政府は、食料・農業・農村基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを国会に報告しなければならないものとしたことであります。
以上であります。
何とぞ、御賛同を賜りますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515007X01919990604/4
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005・野間赳
○委員長(野間赳君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
午後零時四十八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515007X01919990604/5
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