1. 会議録本文
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000・会議録情報
令和六年三月二十八日(木曜日)
午後五時二十一分開議
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○議事日程 第八号
令和六年三月二十八日
午後二時二十分開議
第一 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為に
より支出すべき年限に関する特別措置法の一
部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
)
第二 在外公館の名称及び位置並びに在外公館
に勤務する外務公務員の給与に関する法律の
一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
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○本日の会議に付した案件
一、元本院副議長角田義一君逝去につき哀悼の
件
一、国家公務員等の任命に関する件
一、令和六年度一般会計予算
一、令和六年度特別会計予算
一、令和六年度政府関係機関予算
一、日程第一及び第二
一、地方税法等の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
一、地方交付税法等の一部を改正する法律案(
内閣提出、衆議院送付)
一、所得税法等の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/0
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001・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより会議を開きます。
元本院副議長角田義一君は、去る二月二十三日逝去されました。誠に痛惜の極みであり、哀悼の念に堪えません。
つきましては、この際、院議をもって同君に対し弔詞をささげることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/1
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002・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 御異議ないと認めます。
弔詞を朗読いたします。
〔総員起立〕
参議院は わが国 民主政治発展のため力を尽くされ さきに参議院副議長として憲政の発揚につとめられました 元議員従三位旭日大綬章角田義一君の長逝に対し つつしんで哀悼の意を表し うやうやしく弔詞をささげます
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/2
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003・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
内閣から、人事官、国家公務員倫理審査会委員、食品安全委員会委員、衆議院議員選挙区画定審議会委員、国地方係争処理委員会委員、公害等調整委員会委員、労働保険審査会委員、中央社会保険医療協議会公益委員、中央労働委員会公益委員、運輸審議会委員及び原子力規制委員会委員の任命について、本院の同意を求めてまいりました。
これより採決をいたします。
人事官に土生栄二君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/3
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004・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
次に、国家公務員倫理審査会委員に岩井康子君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/4
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005・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
次に、食品安全委員会委員に浅野哲君及び祖父江友孝君を、国地方係争処理委員会委員に菊池洋一君及び山田俊雄君を、運輸審議会委員に白石敏男君を、原子力規制委員会委員に山岡耕春君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/5
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006・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
次に、食品安全委員会委員に頭金正博君、小島登貴子君及び杉山久仁子君を、衆議院議員選挙区画定審議会委員に品田裕君及び飯島淳子君を、中央労働委員会公益委員に安西明子君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/6
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007・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 総員起立と認めます。
よって、全会一致をもって同意することに決しました。
次に、食品安全委員会委員に高原和紀君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/7
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008・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
次に、衆議院議員選挙区画定審議会委員に加藤淳子君、林崎理君、宍戸常寿君及び高橋滋君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/8
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009・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
次に、衆議院議員選挙区画定審議会委員に谷口尚子君を、公害等調整委員会委員に北窓隆子君を、労働保険審査会委員に植木敬介君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/9
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010・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
次に、国地方係争処理委員会委員に辻琢也君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/10
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011・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
次に、国地方係争処理委員会委員に小高咲君及び勢一智子君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/11
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012・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
次に、中央社会保険医療協議会公益委員に永瀬伸子君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/12
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013・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
次に、原子力規制委員会委員に長崎晋也君を任命することについて採決をいたします。
内閣申出のとおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/13
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014・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、同意することに決しました。
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/14
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015・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) この際、日程に追加して、
令和六年度一般会計予算
令和六年度特別会計予算
令和六年度政府関係機関予算
以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/15
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016・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 御異議ないと認めます。
まず、委員長の報告を求めます。予算委員長櫻井充君。
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〔審査報告書は本号末尾に掲載〕
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〔櫻井充君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/16
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017・櫻井充
○櫻井充君 ただいま議題となりました令和六年度予算三案の審査の経過と結果を御報告申し上げます。
令和六年度予算三案は、去る一月二十六日に国会に提出され、二月二日に財務大臣から趣旨説明を聴取し、衆議院から送付の後、三月四日より質疑に入りました。
以来、基本的質疑、一般質疑に加え、六回にわたる集中審議を行い、三月十二日に公聴会を開催し、三月二十一日及び二十二日には各委員会に審査を委嘱したほか、予備審査中の二月五日及び六日の二日間、沖縄県に委員を派遣して現地調査を行うなど、本日まで熱心に審査を行ってまいりました。
質疑は、能登半島地震の復旧復興、少子化対策の取組と財源の在り方、社会保障制度の方向性、マイナス金利政策解除の影響、次期戦闘機の第三国輸出の方針、イスラエル・パレスチナ情勢への外交姿勢、物流二〇二四年問題への対応、人手不足対策と賃上げの取組、価格転嫁の重要性、年収の壁対策の課題、障害者政策の拡充、食料安全保障の強化、原子力防災の取組、選択的夫婦別氏制度の導入、政治資金をめぐる問題等など多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
本日をもって質疑を終局し、討論、採決の結果、令和六年度予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/17
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018・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。小沼巧君。
〔小沼巧君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/18
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019・小沼巧
○小沼巧君 立憲民主党の小沼巧です。
立憲民主・社民会派を代表して、令和六年度総予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。
本予算案は、衆議院での混乱があったとはいえ、複数回の集中審議を経て、例年同等の時間を掛けて議論が行われました。これは、熟議の府たる参議院の本領発揮であり、与党理事には議会人として敬意を表したいと思います。このように申し上げるつもりでした、今朝の混乱を目の当たりにするまでは。
本日の委員会が二時間以上遅れたのはなぜか、委員会中に何度も速記が止まったのはなぜか。これまでの自民党の説明と矛盾し得る重大な報告があり、熟議の前提を自民党が破壊したからであります。
理事会協議事項に誠実に向き合わなかったのはなぜか。かつて霞が関は反対意見をよく聞いて、説得と理解を求めてきました。今や、丁寧な説明は、質疑者の意図を酌み取って論理を紡ぐのではなく、政府の一方的な時間稼ぎへと堕落しているのであります。
それゆえ、時間の充実は中身の充実と必ずしも一致しない。百兆円を超える規模ありきの国家予算を掲げても、失われた三十年を克服できる政権運営とは到底認められない。本討論の目的は、無所属含む野党議員には反対という共感を、与党議員には造反という英断を迫るものであります。
昨今は、与党も野党も賃上げや価格転嫁の大合唱であり、一種の流行時代であります。確かに公的部門の賃上げなど、政府案にも傾聴する価値は認められます。しかし、自公政権十一年間の弊害は相変わらず、美辞麗句の雰囲気だけにすぎないと物申さなければならないのであります。
価格転嫁のため下請Gメンを三百人から三百三十人へ増やすとおっしゃるが、一年前の予算委員会での議論を思い出してください。日本に存在する企業は三百六十七万四千社であります。他方で、下請Gメン一人当たりの生産性は年間四十社であります。対策徹底のためには単純な割り算で九万一千八百五十人が必要であるのに、規模が二桁以上足りません。価格転嫁対策の実効性なくして、労働組合が存在しない中小企業も含めた賃上げは決して達成し得ないのであります。
アベノミクスの幻想に拘泥していることも根本的な問題であります。不安定な非正規雇用の増大、貧困や格差の拡大、こうした負の遺産を一掃する抜本的な具体策は何ら見当たらない。ばんそうこうの上にばんそうこうを貼る場当たり的な対応で失敗を繰り返すと予見せざるを得ない。もしこの認識が誤りがあれば、賛成討論で是非とも正していただきたいのであります。
子ども・子育て支援も画竜点睛を欠いております。新アベノミクスで掲げた希望出生率一・八は、自公政権十一年間を経ても未達成どころか悪化しております。この事実から我々は目を背けることはできない。やれこども未来戦略、やれ加速化プラン、何となくやってる感じの雰囲気づくりはさすがであります。
しかし、児童手当拡充で明らかに増額となるのは第三子以降だけであり、給食費無償化は調査だけでおしまい。持続可能な経済社会の真ん中にいる人に対する真剣度や優先度が著しく欠落しているのであります。
法改正で創設を狙う子ども・子育て支援金についても、支援されるべき世代の負担増加が明白であるのに、率だの何だのへ理屈こねて、負担と給付の全体像は結局分からない。これのどこが丁寧な説明でありますか。少子化対策として異次元であるべきは、給食費の無償化、教育ローンの減免を具体的かつ前倒しで実施する、それぐらいの規模と真剣さであります。しかし、政府案では、様々な云々という別の流行語の中にかき消され、人への投資も、ベーシックサービスの充実も、雰囲気だけで結果は付いてこないと十分予見できるのであります。
令和六年元日に発生した能登半島地震への対応も大きな問題であります。申すまでもなく、被災地の復旧復興は今国会における最優先事項の一つでありますが、政府案には具体的事業が存在せず、予備費の積み増しだけであります。
財政民主主義の本義にあらがうことができない一大汚点を据えたる巨額予備費の濫用は、政府にとって便利であるに違いない。しかし、政府にとって便利であることが国民にとって便利であるとは限らない。事実、令和四年度に創設したウクライナ予備費一兆円は今日まで一銭も使われず、一切国民の役に立たなかったのであります。
政府が予算事業として具現化する努力を怠る結果、国会で精査すらできない弊害は深刻であります。被災地出身かつ選出の与党議員が四日、漁船の掛かり増し経費に対する支援創設を訴えましたが、こうした要望がかなえられるか、全く判然としないのであります。
なぜ政府は補正予算を編成して正々堂々と議論しないのか。推察するに、予算編成に対する真剣さがないからであります。国民の声を聞く意思がないからであります。変化に対応して当初案を改善する責任感がないからであります。政府の予算編成能力の劣化、国会軽視の姿勢は極めて重大なる問題であります。
コロナ予備費のなれの果てたる物価・賃上げ予備費一兆円は予算審議権の白紙委任であり、国会審議を無力化して独断専行に決したい邪悪な考えと言うべきであります。これに我々が賛成するがごとき行為は立法府の堕落であり、議会の自殺行為であります。立法府に集う我々は、その矜持に懸けて財政民主主義の崩壊を決して許してはならないのであります。
そもそも政府や上司に物言わず、長いものに巻かれたい、そんな卑屈な政治姿勢が国会軽視を助長し、国民の政治不信に拍車を掛けている、その象徴が自民党政治と裏金をめぐる大問題であります。何十億円もの使途不明金、何千万円もの裏金を受け取っておきながら、なぜ犯罪にならないのか、なぜ脱税を問えないのか。国民からの厳しい指摘を受けても、なぜ何にも変わらないのか、なぜ何にも明らかにしようとしないのか。国民は、政府・与党の命令に従って納税義務を果たしながらも、怒りと不安は蔓延しているのであります。
かかる政治不信に直面する与党議員諸兄姉はなぜ沈黙するのでありますか。裏金や既得権益を守ろうという魂胆があるからでありますか。国民の意識を、国民の気持ちを政治から遠ざけ、投票率を下げれば自民党が得をするなどと考えているからでありますか。国民を失望させ、諦めさせる政治を行うことで、権力を私利私欲のために濫用する政治を保守し続けたいからでありますか。答えが否であるとおっしゃるのであれば、かかる裏金疑惑や不公正な政治姿勢が凝縮されたこの政府案に対し反対票を投じるべきであります。未来に向かって関係を絶つ、その確固不抜の決意を反対票を投じるという行動でもって示していただきたいのであります。
与党でも反対すべき理由を自覚しているはずであります。四日、文化庁の予算規模では日本の伝統芸能や国立施設の整備など絶対無理ですよ、こう明言したのは与党議員であります。十五日、学校体育館のエアコン光熱費が支援対象から除外されている、その欠陥を指摘したのも別の与党議員でありました。
農林水産関係にも不満を抱いているに違いない。民主党政権よりも減らしてしまった予算額に賛成して本当によいんですか。目玉政策たる輸出拡大について、補正含めた今年度予算から八割も減らすことに賛成して本当によいんですか。営農型太陽光発電の乱開発を見逃す意気地なき政権運営に賛成してしまって本当によいのでありますか。
そうじゃないでしょう。今こそ勇気を出して反旗を翻すべきであります。健全な民主主義を守り、日本再建、真っ当な政治を取り戻すため、志ある与党議員諸兄姉には造反という一大決心を望むのであります。
最後に、議場に集う皆様を通じて国民にお訴えしたいことがあります。
今の政治を正すためには国民の力を借りるしかありません。多くの国民が政治に失望し、諦めた結果、どう考えたっておかしい政治がまかり通ってしまう悪循環。これを断ち切ることができるのは、全て国民の力なんです。
立憲民主党は決して諦めない。人へ、未来へ、真っ当な政治を、そのような志を決して投げ出さない。いつか見てろと熱い気持ちで、諦めさせる政治を行う政府・与党に立ち向かい、政治を立て直す。それでも直らなければ与党を倒し、この国難を本気で乗り越えるため、立憲民主党にはあなたの力が必要です。
国民の皆様、御検討のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/19
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020・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 中西祐介君。
〔中西祐介君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/20
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021・中西祐介
○中西祐介君 自由民主党の中西祐介です。
私は、自民、公明を代表し、令和六年度一般会計予算外二案に対し、賛成の立場で討論を行います。
まず冒頭、能登半島地震を始め各地で頻発する大災害で被災された方々に思いを致すとき、希望ある政治の姿を我々は示すことができているかと胸に手を当てて自問自答を重ねる姿勢を持ち続けねばならないと自省するものであります。
我が国は、戦後の占領統治下、連合国軍総司令部より貴族院を廃止し一院制とせよとの憲法改正原案があったものの、本議会先輩諸氏の粘り強い議論と要請により二院制維持を実現し、参議院が誕生した重い歴史があります。
本院予算委員会では、今国会、予算審議前に集中十四時間、予算総審議七十時間、集中審議六回三十時間と、まさに与野党共に衆議院に見劣ることのない審議時間を積み重ねてまいりました。
謙虚で丁寧な参議院らしい充実した審議の姿を描きながら日一日と臨んでまいりましたが、野党筆頭石橋通宏先生始め理事や委員の皆さんの御協力をいただき、櫻井委員長の御差配の下、審議が尽くされたことに心から感謝を申し上げたいと存じます。
我が国は今、史上最高値を付ける株価や総税収の増加、また全国の公示地価の上昇や三十年ぶりの賃上げ幅の確保など、着実にデフレを脱却し、好転している実体経済があります。それらとともに、避難生活の続く被災地の皆様の不安、物価高、生活コストや社会構造の変化に伴う国民の皆様の将来への憂い、外交安全保障ではしたたか、かつ猛烈に迫る脅威など、現下の課題に即応する政策を実現せねばならないと存じます。
百十二兆五千億円余りの令和六年度総予算案はこれら遂行に必要不可欠であり、以下、本案への賛成理由を申し述べます。
まず第一に、能登半島地震への対応です。
人口減少と高齢化に直面する地域が自然災害に見舞われた場合、どのように将来に希望を見出せる復旧復興策を実現させるのか。今回の能登半島地震はそうした重要性も内包しています。以前の生活となりわいを取り戻すための施策と迅速かつ適切な措置を講じるために、本予算案提出後、一兆円に増額修正した予備費を含む本予算案を速やかに成立させることが絶対に必要であります。
そして第二に、物価高に負けない賃上げを実現する。そして経済の好循環をつくり出す。そのためにも、本予算案の迅速な展開は欠かせません。
昨年の春闘は三十年ぶりの高水準、本年もそれを上回る、より高い回答が続いています。堅調な企業収益や業況を賃金や投資に回し、デフレ経済を脱却する千載一遇のチャンスであります。
日銀は今月十九日、足下の経済状況を踏まえ、マイナス金利を解除し、十七年ぶりの利上げを行うなど、これまでの枠組みを変更すると同時に、緩和的な金融環境を維持し、前向きな経済を引き続き後押ししていく方針です。
政府においても、中小・小規模事業者を含めた更なる賃上げ環境の実現や、輸出促進を始め企業の稼ぐ力の強化、スタートアップ企業の育成や脱炭素社会の実現、サプライチェーン強靱化のための支援策、さらには社会保障分野における医療、介護、障害者福祉分野に携わる職員の方々の処遇改善など、あらゆる施策を総動員していただく必要があります。
第三に、少子化への対応も待ったなしであります。
令和五年の出生数は、速報値で七十五万人台でありました。八十六万ショックという言葉が生まれたのは僅か五年前です。まさに国難ともいうべきスピードで少子化が進んでいます。
政府・与党は、この危機感を共有し、総額三・六兆円に及ぶ抜本的な強化案を取りまとめましたが、本予算案はその財源的裏打ちも含んでおります。
中学生までとなっている支援金の支給対象を高校生世代まで拡大し、さらに、第三子以降への倍増を実現、また、両親の育児休業取得の際の手当拡充や児童手当の抜本的な充実、児童扶養手当の要件緩和や保育士の配置基準の改善など、子育て世代のニーズに合わせた充実した予算を計上しています。
そして第四に、あらゆる脅威から国土と国民、生活を守り抜く姿勢を強く打ち出している点も本案の特徴であります。
頻発する激甚化災害から国民の命と暮らしを守るため、防災・減災、国土強靱化対策の迅速な推進を盛り込んでいます。また、厳しさを増す安全保障環境に対応するため、スタンドオフ防衛能力や統合防空ミサイル防衛能力、施設整備など、防衛力の抜本的強化、安定的な維持を図るものでございます。外交面では、同志国への防衛装備品供与の取組での支援拡充や、外務省全体の情報セキュリティーの強化にも取り組んでおります。
第五は、今年の重要なテーマである食料安全保障にも積極的に取り組む編成になっています。
気候変動や国際的な穀物争奪戦の激化、さらには穀物や肥料等の価格高騰など、極めて厳しい状況があります。そこで、本予算案では、国内自給率の低い麦、大豆など畑作物の生産や、海外に依存した肥料、飼料などの国内生産の推進、さらに、危機的な酪農の現状に鑑み、生乳の生産費上昇に対し適正な価格転嫁に向けた需給ギャップ解消への支援などを充実していくことで我が国の強い一次産業を実現し、食料安全保障の強化を図ってまいります。
以上、るる申し上げた以外にも賛成すべき理由は数多くありますが、今まさに重要な諸課題に即応する強い責任感と覚悟で政策と予算を実現する政治の力が今求められております。国民の皆様のニーズに寄り添い、史上二番目の規模で編成された本予算案に対し、時代を切り開く決意と覚悟のある議員の皆様の厚い御賛同を賜りますよう強くお願いを申し上げ、賛成討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/21
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022・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 金子道仁君。
〔金子道仁君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/22
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023・金子道仁
○金子道仁君 日本維新の会、金子道仁です。
教育無償化を実現する会との統一会派を代表して、令和六年度予算三案に対し、反対の立場から討論いたします。
日本の少子化は、もはや抜き差しならぬ状況にあります。本年二月、厚生労働省は、二〇二三年の出生数が七十五万八千六百三十一人だったと明らかにしています。出生数は昨年に引き続き八十万人を割り、過去最低を更新しています。最後に百万人を超えたのは二〇一五年であり、八年間で二十五万人近く減少したことになります。
そもそも我が国の合計特殊出生率は一九七四年に人口置換水準を下回っており、以降五十年間にわたって若い世代の人口は減少を続けています。
地方に目をやると、問題は一層深刻です。今年は増田寛也元総務大臣が「地方消滅」を出版し日本を震撼させてから十年になりますが、その間の地方の人口減少は悪化の一途をたどっており、現在、全国で人口最小の鳥取県、人口が約五十三万五千人、東京都世田谷区の人口約九十一万八千人を大きく下回るに至っています。
厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は、二一〇〇年の日本の人口はおよそ六千三百万人まで減少すると推計しています。少子化は我が国の活力を徐々にむしばみ、様々な社会システム維持すら不可能にしています。
総理はしばしば二〇三〇年までが少子化反転のラストチャンスと述べておられますが、ついに今回がラストチャンスになってしまうまで、幾つのチャンスを逃し続けてきたこれまでの子育て政策を真摯に振り返り、その反省を生かして政策に着手すべきです。本来は事前に抜本的な行財政改革に取り組み、しっかり財源を確保した上で新しい施策に大胆に取り組むべきだと考えますが、このラストチャンスに当たり、これから社会保障の歳出改革を行い財源確保を目指すというのは、後手に回った余りに悠長な対策ではないでしょうか。危機感の欠如と言わざるを得ません。
このような状況にありながら、今国会の大半の質疑時間は政治と金の問題に費やされました。政治資金パーティー収入の不記載が初めて問題になったのは昨年秋のことです。しかしながら、これまで自民党が国民に対して誠実に説明責任を果たしたとはとても思えません。
安倍元総理の死後、清和政策研究会においてキックバックが再開した経緯についても、派閥の幹部全員が知らぬ存ぜぬを貫き通し、キックバックがいつから始まったのか、誰の発案なのか、いずれも明らかになっていません。これで国民に対して説明責任を果たしたと言えるでしょうか。
総理御自身も政倫審へ御出席になりました。政倫審での真相究明は非常に不満が残る結果となり、残念ながら説明責任を果たそうとする総理のリーダーシップが十分発揮されたとは言えない状況です。政倫審の限界が見えた以上、疑惑の残る議員には、証人喚問を含めて説明責任を果たす別の機会を用意するのが総理の党総裁としての責任ではないでしょうか。
自民党は聞き取りを行った約八十二名の議員の皆さんを対象に処分を行おうとしているという報道がございます。そもそも真相が明らかでない状態で、どのように処分の軽重を決めるのでしょうか。性急に幕引きを図ろうとする姿勢が見受けられることは誠に遺憾です。
総理は、今国会中に政治資金規正法の改正を行うと明言しておられます。しかし、政治改革を前に進める責任は各党各会派に押し付けたままです。自民党は衆参の過半数を占める最大会派であり、今回の改正の大きな立法事実である派閥による政治資金パーティー裏金問題の責任会派として、政治資金規正法改正の議論を積極的にリードすべきではないでしょうか。
一月に出された自民党政治刷新本部の中間とりまとめ、これはそもそも内容が希薄な上、公表から二月が経過しても続報が聞かれません。最終取りまとめは、いつ公表されるのでしょうか。自民党が置かれた立場を考えれば、最も早く、最も踏み込んだ方針を表明し、議論を主導すべきです。
そもそも実態が明らかになっていない以上、再発防止策も的を得たものにはなり得ないという懸念もあります。また、裏金が必要である背景であるお金の掛かる政治から脱却しなければ、根本的な再発防止にはなりません。課題は山積しています。しかし、各党各会派の議論すら始まっていません。ゆゆしき事態であることを御指摘いたします。
総理は、関係者や総理が事実を実直に公表していれば、真相究明や処分が段取りよく進み、再発防止に向けた政治資金規正法等の改正の議論を腰を据えて始められたはずです。しかし、このような混乱が今後も続けば重要な法案の審議にも悪影響が及びます。今国会では明らかに内容の詰められていない政策が議論の俎上に上がっています。その一つが政権の看板政策である子ども・子育て政策です。
子ども・子育て政策加速化プランにおいて、令和十年までに支出予定の金額計三・六兆円のうち、一兆円は子ども・子育て支援金で賄おうとしています。政府は、歳出改革と賃上げによって実質的な社会負担、社会保険負担軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築することにより、実質的な負担増は生じないなどと繰り返し説明しておられますが、答弁は今に至るまでぶれ続けています。
総理は支援金の財源について歳出改革と賃上げで財源を捻出すると述べておられますが、経済再生担当大臣は歳出改革でカバーするため賃上げは関係しないと述べておられます。閣内ですら解釈が一致していません。こども政策担当大臣の答弁でも、一人当たりの負担金額は五百円、千円、千二百五十円と変化し続けており、内容が十分精査された上で提案されているようには思えません。法案審議までには具体的な負担額計算が示されるということですが、これも遅過ぎると言わざるを得ません。
政府は常々、支援金によって全体として実質的な負担増は生じないと述べておられますが、個々人のレベルで実質的な負担が生じる可能性は明らかです。また、政府は、国民負担率の計算上、全体として実質的な負担は増加しないとしていますが、そもそも賃上げがなされなければ、また今後の歳出削減がうまくいかなければ、全体としても必ず負担増が生じます。これでは子育て世代、若者世代の可処分所得はいつになっても増える見通しが立ちません。
我が党議員の質疑により、子ども・子育て支援金は今後増額される可能性があることが明らかになりました。社会保険料はこれまでもなし崩し的に引き上げられてきた経緯があります。そもそも社会保険料は逆進性が高いため、子育て支援のための財源確保策には最も適さないのではないでしょうか。
様々、このほかにも財政上の懸念事項があります。コロナ禍を越え、財政の平時への回帰も重要な課題でありながら、令和六年度予算の歳出規模は令和五年度から僅か一・八兆円弱、約一・六%の減額にとどまります。また、その内訳は特定目的予備費の減額や防衛力強化資金の繰入れ停止を主としており、経費の膨張トレンドは全く反転できていません。
新型コロナウイルス感染症が拡大した令和二年度から、政府は機動的な対策を盾に予備費を積み増し、その合計は約三十兆円に上っています。同時に、基金の残高は約十六兆円を超えています。にもかかわらず、来年度予算では能登半島地震の復旧復興を大義名分とし、一兆円の一般予備費を計上しました。加えて、基金にも約八千億円を積み増すこととしています。財政規律が徹底的に毀損されています。
これまでるる指摘してきたとおり、政府の予算案には検討不足の点、懸念点が山積しています。こうした議論、本来すべき議論に、事項に速やかに集中するため、裏金問題の実態解明、処分、そして再発防止策のための政治資金規正法の改正が速やかに行われ、深刻な政治不信という国難に速やかに対応していただくことを強く求め、私の反対討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/23
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024・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 伊藤孝恵君。
〔伊藤孝恵君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/24
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025・伊藤孝恵
○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会を代表し、ただいま議題となりました令和六年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。
私が就職活動で百社もの会社に落ちた一九九七年、北海道拓殖銀行や山一証券が相次いで経営破綻しました。バブル崩壊後の日本経済を襲った金融不安は、消費を鈍らせ、融資を衰えさせ、企業の設備投資を凍らせました。
長引くデフレと実質賃金の低下、経済成長力を失った社会の中で雇用は不安定化し、若者は奨学金という名の借金返済に追われ、はびこる性別役割分担意識が働く女性をせめぐ中、いつしか我が国の少子化の底は抜けました。
二〇二三年の日本の出生数は七十五・八万人、一九九〇年は百二十二・一万人。あの年、一・五七ショックに対して正しい危機感を持ち、対策を打てたのは一体誰だったのでしょうか。二〇二三年の日本の一人当たりGDPランキングは三十四位、一九九〇年は八位。あの頃、どんどん貧しくなっていく国民の所得を守れたのは一体誰だったのでしょうか。二〇二三年の日本の世界競争力ランキングは三十五位、一九九〇年は一位。あの瞬間、競争力を失わないための人的資本投資やデジタル革命を決断できたのは一体誰だったのでしょうか。二〇二二年の日本の過疎化率は五一・五%、一九九〇年は三八・三%。あの時代、東京一極集中以外の選択肢をつくれたのは一体誰だったのでしょうか。
失われた三十年をつくったのは、言うまでもなく政治であり、これらの検証と反省の下に国家の予算は編成されるべきです。
今般、春闘の賃上げ率は二年連続で前年を大きく上回り、一九九一年以来、三十三年ぶりに五%台を達成しました。
まさにここからが正念場です。中小・小規模事業者の価格転嫁対策を徹底し、ガソリン代、電気代などエネルギーコストを抑え、そうして生まれた企業の利益を労働者の賃上げの原資とする。日本社会の構造的、根本的な課題である賃金デフレの脱却に向け、千載一遇の好機が今目の前にあります。しかしながら、本予算にはこの危機感が通底せず、何ともちぐはぐな施策が並び、到底賛成することはできません。
以下、本予算に反対する主な理由を申し述べます。
反対の第一の理由は、賃上げの機運を中小企業や非正規雇用労働者、地方に波及させる内容になっていない点です。
この十年間、企業の営業収益は年率一・六%しか増えていないにもかかわらず、社会保険料負担は年率三%で伸びています。
子ども・子育て支援金制度は、現役世代に重くのしかかるステルス増税であることや、保険料の目的外使用が問題であることのみならず、企業にとっても社会保険料の更なる負担増となり、賃上げ抑制要因になりかねません。言わずもがな、社会保険料は総人件費であることから、雇用抑制と非正規化を進める原因にもなります。
加えて、ガソリン価格高騰対策についても、会計検査院があれほど補助金が消費者ではなくガソリンスタンドの利益に回っている可能性を指摘していたにもかかわらず、燃料油価格激変緩和対策事業を継続することは到底看過できません。
二〇二二年一月から補助金が始まり、既に二年以上が経過しました。総理は近く七度目の延長を表明されるそうですが、延長幅は六月末で調整に入ったとのこと。まず、五月以降も補助金を続けられるのであれば、予算案を組み替える必要があります。予備費の中で中途半端な延長をするなど、おためごかし以外の何物でもありません。
また、企業の経営者が、たった二か月の補助金延長をよりどころとして安心して従業員の給料を上げられると思われますか。リッター百七十五円前後で高止まりするガソリン価格に今日も頭を抱える生活者を支えることができますか。
トリガー条項凍結解除とともに、暫定税率、二重課税を見直すことでガソリン価格を引き下げ、再エネ賦課金の一時徴収停止によって電気代の負担軽減を図る。さらには、安定的に賃金上昇率が物価上昇率プラス二%になるまでの間、消費税率を一〇%から五%に引き下げ、伴ってインボイス制度を廃止する。賃金と物価の好循環のためには、総理が拘泥する一度きりの所得税の定額減税より国民民主党の提案の方がよほど効果をまみえるはずです。
反対の第二の理由は、異次元の少子化対策が家族政策先進国であるスウェーデン並みになったと事実を歪曲されている点です。
施政方針演説で岸田総理は、少子化対策が画期的に前進した根拠として、家族関係支出の水準がOECDトップのスウェーデンに並ぶGDP比一六%になったことを挙げられましたが、これは十八歳以下人口一人当たりの家族関係社会支出という日本独自の計算式によって昨年十一月に突然財政審で登場した物差しであり、国際比較可能なGDP比では二%が二・四%になっただけで、スウェーデンの三・四%にはいまだ至っておりません。スウェーデン並みではないのにスウェーデン並みと喧伝するのは国民を欺くトリックです。
政府が本来見るべき数字は、例えば二〇二〇年の内閣府国際意識調査、自国は子供を産み育てやすい国だと思うかの問いに、とてもそう思うと答えたのは日本四・四%、スウェーデン八〇・四%、両国には七六%の開きがあります。この隔たりは何によって生じるかを考え、スウェーデンの制度に学ぶのが政治家であるはずが、机上の数字のみをスウェーデン並みにするために知恵を絞るなど言語道断です。
ほかにも着目していただきたい数字があります。実質賃金の低下と出生数の低下の相関係数は〇・九三、強い相関関係があります。また、婚姻数の減少と出生数の低下の相関係数は〇・九五、こちらもかなり強い相関です。さらには、奨学金利用者の増加と出生数の低下の相関係数はマイナス〇・九〇、明確な相関が確認できます。
これらを鑑みれば、異次元の少子化対策とは若者世代、子育て世代の異次元の可処分所得対策であり、一日も早く教育無償化を実現し、子供たちを奨学金返済から解放し、結婚や出産がリスクだと感じない社会をつくるのが、失われた三十年を失われた四十年にしないために今私たちが決断すべきことです。
その意味で、扶養控除の維持拡充と年少扶養控除の復活については、検討するかしないかではなく、もはやそれは少子化対策の前提であることを改めて強く申し上げます。
加えて、反対の第三の理由は、能登半島地震の復旧復興支援に必要な予算が盛り込まれていない点です。
高齢化率四八・九%の奥能登を元日に巨大地震が襲いました。被災地の一日も早い復旧復興を願ってやみません。
復旧、とりわけ生活支援となりわいの再建を急がないと、若い人の流出が止まらず、町の高齢化に更に拍車を掛けます。
この間、政府は、令和五年度予算における予備費からおよそ二千八百億円を使用したのみで、本予算においては具体的な事業を提示しておりません。
今すぐ被災者生活再建支援金の上限額と国庫補助率を引き上げ、臨時特例交付金を増額し、適用地域を拡大してください。復旧なくば復興もありません。本予算には、被災地に向けられた思いもスピードも足りないのです。
最後に、反対の第四の理由は、平時への回帰を主張しながら、いまだに積算根拠が不明瞭な予備費や基金を積み増している点です。
特に予備費については、昨年、会計検査院が、積算のずさんさや、繰越し、流用、目内融通など著しく規律を欠いた各府省の執行状況を明らかにしました。予備費は国会による事前議決原則の例外だからこそ、会計法令にのっとった適切な運営をしていることを積極的な情報開示によって証明しなければなりません。それが全くなされていない現状を黙認するわけにはまいりません。
以上、本予算に反対する主な理由を申し述べました。
昨夜、岸田総理による安倍派幹部への事情聴取の中で、キックバックの再開判断に森元総理が関与していた旨の報道がありました。
自民党の組織的な裏金作りの背景には、閉鎖的な風土や長老支配、時代錯誤を時代錯誤と、間違っていることを間違っていると、それを断罪できないそんたくやなれ合いの弊害の結果であり、それが今や民主政治の機能不全を引き起こすバグになっています。
結局、政治はそんなもの、政治家は変わらない、そんな諦め感や軽蔑が社会の閉塞感や生きづらさにも連なっています。果てなく広がる格差や孤独、孤立の中で政治の力が必要なのは、いつだって政治家の知り合いなどいない人たちです。
国民民主党は、寄せられた一つ一つの声に社会課題の本質を見出し、建設的な提案に変えていく。そんないちずな決意を申し上げ、私の討論を終わります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/25
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026・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 山添拓君。
〔山添拓君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/26
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027・山添拓
○山添拓君 日本共産党を代表し、二〇二四年度総予算三案に反対の討論を行います。
能登半島地震から間もなく三か月です。長期化する避難生活の改善とともに、被災者が安心して戻れるよう踏み込んだ支援を行うべきです。
審議で求めた液状化被害の支援は、自治体の地盤強化対策などと一体に行う場合の国の補助率が二分の一に引き上げられ、傾いた住宅の修復に最大百二十万円補助など一定の強化が図られました。より費用が掛かるケースも支援が必要です。住宅再建の支援額は能登六市町に限定せず、被災者生活再建支援法の改正で増額をすべきです。
農業用水路が壊れています。田植に間に合うよう、仮設パイプラインの設置など整備が求められます。隆起した漁港を復旧しなければ、漁業が成り立ちません。総理は、県管理も市町管理も同様に支援すると答弁しました。なりわいの再生を支え、希望を示すべきです。
外国人労働者は、こうした産業に欠かせない存在です。ところが、政府は、一月一日時点の技能実習生の人数も、実習再開の有無も、賃金の支払状況も監理団体任せでまともに把握していません。きめ細かな対応に改めるべきです。
珠洲に原発がなくてよかった、被災地で聞く痛切な声です。トラブルが相次いだ北陸電力志賀原発も、深刻な事故の一歩手前でした。現在の避難計画では複合災害に対応できないことも改めて露呈しました。不可能な避難計画策定を自治体に押し付けるのは無責任です。地震、津波が多発する国で、原発とは共存できません。
本予算案は、能登半島地震を受け、予備費五千億円を増額しました。国会審議を回避する予備費の安易な積み増しではなく、党派を超えてつかんだ現場の実情を踏まえた支援へ補正予算で対応するのが財政民主主義というべきです。
自民党の派閥ぐるみの裏金事件に国民の怒りは爆発しています。民主政治の土台を揺るがす組織的犯罪です。ところが、岸田総理は、組織的犯罪の定義は承知していないなどとうそぶきました。反省が見えません。
派閥幹部らの政治倫理審査会での弁明は、そろいもそろって、覚えていない、関与していない、秘書に任せていた、到底信じられません。一方、裏金を不正に使っていないことだけはそろって断言される、支離滅裂です。
総理が行う追加調査は、政倫審で語られなかった安倍派の幹部協議の疑念が理由といいます。キックバック再開に森元総理が関与をしていたとの新証言も報じられています。事実なら、政倫審でうそを述べた疑いが生じます。国会と国民をどこまで愚弄するつもりですか。
総理と自民党に真相解明も自浄作用も期待できません。うそをつけば偽証罪に問われる証人喚問がいよいよ必要です。森元総理を含め、証人喚問を重ねて強く求めます。
総理の資金管理団体の収入は、実に九八%をパーティー収入が占めます。多くの企業に参加いただいていると総理も認めたとおり、パーティー券は形を変えた企業・団体献金にほかなりません。
九四年の政治改革は、政党助成金をつくる一方、企業・団体献金の抜け道を残しました。これを最大限活用し、巨額の裏金作りまで行ってきたのが自民党です。金権腐敗の根を絶つには企業・団体献金の全面禁止しかありません。しがみついているのは自民党だけです。今国会での法改正を強く求めるものです。
政治改革からの三十年は失われた三十年と重なります。自民党が大企業にたかるように献金を求め、裏金作りにかまけ、その見返りに経済界の要求に応じてきた結果、国民の暮らしと経済は疲弊し続けてきました。
この間、生活に密接した食料品や家庭用品ほど物価上昇が続き、家計は悲鳴を上げています。一回限りの定額減税ではなく、消費税減税で物価全体を下げ、インボイスを中止すべきです。
実質賃金は二十二か月マイナスが続いてきました。物価高を上回る所得の実現が本丸というなら、中小企業と非正規ワーカーの賃上げこそが鍵です。
与党税制改正大綱は、赤字企業が多い中小では賃上げ減税は有効でないと認めました。ところが、本予算案は、懲りもせず賃上げ減税の拡大を掲げます。これでは失敗を重ねかねません。
大企業の内部留保に適切に課税して財源をつくり、中小企業の賃上げに直接支援を行い、最低賃金を速やかに千五百円に引き上げる、実効ある賃上げ策に踏み出すべきです。
性別役割分担を前提に、女性は家計補助的な働き方でよいという位置付けが根強くあり、非正規や一般職は圧倒的に女性が多く、低賃金です。間接差別をなくすことを政治の課題に据えるべきです。不当な雇い止めをなくし、同一価値労働同一賃金など均等待遇を実現する、非正規ワーカーの待遇改善をいよいよ進めるべきです。
バス路線の廃止、撤退が相次いでいます。国交大臣は運転手不足が原因と答弁しました。ならば、その賃金、処遇を改善し、タクシーを含め地域交通の担い手を支えるべきです。
総理は、医療や介護、福祉などの賃上げは喫緊の重要な課題と言います。では、なぜ訪問介護の基本報酬引下げなのですか。厚労大臣は加算措置があると言いますが、加算でカバーできる保証はありません。訪問介護事業所の四割近くが赤字です。自民党や公明党がかつて公約としていたように、国費を投入し、基本報酬引下げを撤回するべきです。
年金改定率二・七%は、昨年の物価上昇率三・二%を下回り、実質所得が下がっています。これでは年金生活者は物価高を上回る所得の実現から置き去りです。月額七万円弱の年金では足りず、痛む膝を引きずりながら仕事を続ける高齢女性の声があります。厚労大臣は、二二年度までに目標を超えた年金積立金の運用益が三十六兆円に上ることを認めました。計画的に取り崩して還元し、暮らせる年金へと再改定するべきです。
政府が英国、イタリアと開発する次期戦闘機の輸出を閣議決定したことに断固抗議し、撤回を求めます。どれだけ歯止めを装っても、戦闘機は紛れもない殺傷兵器です。際限ない武器輸出に道を開くものです。国際紛争を助長する武器輸出は行わない、国会決議で確認された憲法に基づく大原則を密室協議で勝手に変えるなど断じて認められません。
本予算案は八兆円に迫る軍事費を計上しています。安保三文書に基づく大軍拡二年目で早くも一・五倍、二・五兆円も積み増し、新たな兵器購入ローンである後年度負担額は十四兆円を超えます。憲法違反の長射程ミサイルの開発と大量導入、自衛隊を米軍指揮下に置く統合作戦司令部の設置、全国の基地強靱化など、日米一体の敵基地攻撃態勢の構築を進めるのではなく、対話と協力の平和外交の努力こそ進めるべきです。地元に説明もなく進めようとしている沖縄うるま市の陸上自衛隊訓練場計画は断念するべきです。
防衛省の有識者会議では五年で四十三兆円を突破する議論が早くも行われ、そのメンバーに三菱重工現会長が含まれていることが明らかになりました。総理はおかしいことではないと強弁しますが、巨額の兵器発注を受ける企業がタブーなき大軍拡をあおるとは、たがが外れていると言うほかありません。
今国会で焦点の子育て支援策は国を挙げて取り組むとしています。ところが、政府は、社会保障以外の分野の歳出改革で生じる財源は全て防衛力強化に充てるため、少子化対策には回さないといいます。大軍拡が暮らしの予算を圧迫しています。平和を壊し、暮らしを脅かし、財政をゆがめる大軍拡はやめるべきです。
自らの派閥や自らの資金管理団体の会計さえまともに管理できない自民党に国家財政を預けることはできません。政治は、裏金ではなく、一人一人の声と行動によってこそ動かすものです。自民党政治を終わらせ、希望ある日本へ転換する決意を述べ、討論といたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/27
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028・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これにて討論は終局いたしました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/28
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029・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより三案を一括して採決いたします。
表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。
議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
〔議場閉鎖〕
〔参事氏名を点呼〕
〔投票執行〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/29
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030・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
〔投票箱閉鎖〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/30
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031・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
〔議場開鎖〕
〔参事投票を計算〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/31
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032・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百四十四票
白色票 百四十六票
青色票 九十八票
よって、三案は可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/32
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033・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 日程第一 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案
日程第二 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案
(いずれも内閣提出、衆議院送付)
以上両案を一括して議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長小野田紀美君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔小野田紀美君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/33
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034・小野田紀美
○小野田紀美君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
まず、特定防衛調達特別措置法改正案は、特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の失効規定を削除する等の措置を講ずるものであります。
委員会におきましては、法律を恒久化することの意義、調達価格算定の妥当性、長期契約が防衛産業再編に及ぼす影響、財政硬直化への懸念等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党の山添委員より反対、沖縄の風の伊波委員より反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、在外公館名称位置給与法改正案は、在ナイロビ国際機関日本政府代表部を新設するとともに、在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額、在勤手当の月額の通貨等を改定することについて規定するものであります。
委員会におきましては、ナイロビに政府代表部を新設する意義、在勤手当を外貨建てで支給することの効果と課題等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/34
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035・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより採決をいたします。
まず、特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/35
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036・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、本案は可決されました。(拍手)
次に、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/36
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037・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 総員起立と認めます。
よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/37
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038・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) この際、日程に追加して、
地方税法等の一部を改正する法律案
地方交付税法等の一部を改正する法律案
(いずれも内閣提出、衆議院送付)
以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/38
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039・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 御異議ないと認めます。
まず、委員長の報告を求めます。総務委員長新妻秀規君。
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〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔新妻秀規君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/39
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040・新妻秀規
○新妻秀規君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
まず、地方税法等の一部を改正する法律案は、現下の経済情勢等を踏まえ、令和六年度分の個人住民税の定額減税を実施するとともに、法人事業税の外形標準課税に係る適用対象法人の見直し、令和六年度の評価替えに伴う土地に係る固定資産税及び都市計画税の税負担の調整、森林環境譲与税の譲与基準の見直し等を行うほか、税負担軽減措置等の整理合理化等を行おうとするものであります。
次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、令和六年度分の地方交付税の総額の特例措置を講ずるほか、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するための地方交付税の単位費用等の改正を行うとともに、個人の道府県民税及び市町村民税の所得割の減収額を埋めるため、定額減税減収補填特例交付金の創設等を行おうとするものであります。
委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、定額減税の実施に伴う地方行財政への影響、森林環境譲与税の譲与基準見直しの効果、子ども・子育て政策に係る地方財政措置、会計年度任用職員の処遇改善の必要性、特別交付税の算定方法の客観化及び明確化等について質疑が行われました。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、立憲民主・社民を代表して小沢雅仁理事より地方税法等の一部を改正する法律案に反対、地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成、日本維新の会・教育無償化を実現する会を代表して高木かおり委員より両法律案に賛成、日本共産党を代表して伊藤岳委員より両法律案に反対、NHKから国民を守る党を代表して浜田聡委員より両法律案に反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
討論を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/40
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041・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより採決をいたします。
まず、地方税法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/41
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042・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、本案は可決されました。(拍手)
次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/42
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043・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/43
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044・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) この際、日程に追加して、
所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/44
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045・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 御異議ないと認めます。
まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長足立敏之君。
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〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔足立敏之君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/45
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046・足立敏之
○足立敏之君 ただいま議題となりました法律案につきまして、財政金融委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本法律案は、物価高を上回る持続的な賃金の上昇が行われる経済の実現、生産性の向上等による供給力の強化等の観点から、国税に関し、所要の改正を行おうとするものであります。
委員会におきましては、定額減税の実施に当たり能登半島地震の被災者を始め国民に対して周知徹底を図る必要性、中小企業の賃上げの実現に向けた賃上げ促進税制の在り方、戦略分野国内生産促進税制の目的及び効果、プラットフォーム課税創設の意義、租税特別措置の適用実態及び政策効果の検証方法の妥当性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、立憲民主・社民を代表して柴愼一委員、日本維新の会・教育無償化を実現する会を代表して柳ヶ瀬裕文委員、日本共産党を代表して小池晃委員より、それぞれ反対する旨の意見が述べられました。
討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/46
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047・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/47
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048・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、本案は可決されました。(拍手)
本日はこれにて散会いたします。
午後六時五十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X00820240328/48
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