1. 会議録本文
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000・会議録情報
令和六年六月十九日(水曜日)
午前十時一分開議
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○議事日程 第二十八号
令和六年六月十九日
午前十時開議
第一 地方自治法の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
第二 漁業法及び特定水産動植物等の国内流通
の適正化等に関する法律の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
第三 消費生活用製品安全法等の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
第四 学校設置者等及び民間教育保育等事業者
による児童対象性暴力等の防止等のための措
置に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第五 子どもの貧困対策の推進に関する法律の
一部を改正する法律案(衆議院提出)
第六 政治資金規正法の一部を改正する法律案
(衆議院提出)
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○本日の会議に付した案件
議事日程のとおり
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/0
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001・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより会議を開きます。
日程第一 地方自治法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。総務委員長新妻秀規君。
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〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
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〔新妻秀規君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/1
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002・新妻秀規
○新妻秀規君 ただいま議題となりました法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、公金の収納事務のデジタル化及び情報システムの適正な利用等のための規定の整備を行うとともに、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国と地方公共団体との関係等の特例の創設、地域の多様な主体の連携及び協働を推進するための制度の創設等の措置を講じようとするものであります。
なお、衆議院において、各大臣が生命等の保護の措置に関する指示をした場合に、その旨及びその内容を国会に報告する規定を設ける修正が行われております。
委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、本法律案の立法事実と地方自治の本旨や地方分権改革との整合性、補充的な指示に関する要件の明確化、地方公共団体との事前協議及び国会の関与の重要性、指定地域共同活動団体の制度運用の在り方、地方公共団体における情報セキュリティ確保の取組等について質疑が行われました。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、立憲民主・社民を代表して小沢雅仁理事より反対、日本維新の会・教育無償化を実現する会を代表して高木かおり委員より賛成、日本共産党を代表して伊藤岳委員より反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/2
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003・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 本案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。小沢雅仁君。
〔小沢雅仁君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/3
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004・小沢雅仁
○小沢雅仁君 立憲民主・社民の小沢雅仁です。
会派を代表して、ただいま議題となりました地方自治法改正案に反対の立場で討論を行います。
反対の理由の第一は、大規模な災害、感染症のまん延など国民の安全に重大な影響を及ぼす事態であれば個別法に規定がなくても国が自治体に必要な対策を指示できるようにする、いわゆる補充的指示権などの特例は、想定できない事態をあえて想定したものであり、特例を規定するような法案の根拠となるべき立法事実がないことです。
今回の改正案、法改正で補充的な指示権をつくり、国と自治体間で情報交換や情報流通する制度をつくったところで、ダイヤモンド・プリンセス号問題はどのように打開できたのか、全国一斉休校要請は法的根拠があればうまくいったのか。アベノマスクや、四日間連続で三十七・五度以上でなければ検査もできなかったことや、地方を無視し国の準備もできていなかったワクチン接種百万回の大号令も同様です。これらの事実関係の綿密な検証がない限り、今回の法改正はあり得ません。
既存の災害法制が分権的な立て付けになっていて、それだから機能不全を起こしてコロナ対策がうまくいかなかったのではなく、既に十分集権的な要素があったにもかかわらず、それを上手に使いこなすことができなかった。あたかも法制の立て付けが悪いからそこに問題があるのだと落とし込んでいるのが今回の自治法改正案の最大の問題点です。
反対の第二の理由は、いわゆる補充的指示権などの特例は、二〇〇〇年の地方分権改革一括法に基づき積み上げられてきた、国と自治体との関係を上下主従から対等協力に改めた地方分権改革の成果を無にして分権への流れを逆行させ、憲法九十二条の保障する地方自治の本旨に反することです。
六月十一日の参考人質疑において、早稲田大学政治経済学術院の小原隆治教授は、新設第十四章の補充的な指示権は、国が自治体に対して余計なおせっかいをする、その道を開くものだという認識を示し、地方自治法第一条で国と地方公共団体との基本的な関係を確立し、地方公共団体の健全な発達を保障することを目的としながら、新十四章で地方自治の本旨を否定する、つまり地方自治法自体が地方自治法を自己否定しているということに当たる懸念を強く持ち、端的に申して新設の第十四章は要らないと思っているとの見解を述べられました。
反対の第三の理由は、指示権発動の要件が極めて曖昧な上に、発動の手続は閣議決定のみとなっており、事前の自治体との協議、調整の義務はなく、意見徴収も努力義務にとどまり、国会の関与もないなど、濫用が懸念され、自治体への国の不当な介入を誘発するおそれが高く、将来どんどん拡大解釈されるおそれがあることです。
全国知事会を始めとする多くの関係団体から、拡大された国の指示権行使の際には事前に関係自治体と十分な協議、調整を行うことが求められていました。しかし、改正案には、事前協議、調整を義務とする規定はどこにも存在しません。あるのは、国が地方自治体から資料や意見を提出するよう求められる努力義務規定だけです。これでは、全国知事会を始めとする地方からの要求に真正面から答えたものでないことは明らかです。
地方自治体の首長が地方分権への逆行や恣意的運用への懸念や反対の声が続々と上げられていること、さらには、地方議会が補充的指示権を含む本改正案の審議について慎重審議を求める意見が日に日に可決されています。
松本大臣、さらには賛成される議員の皆さん、こうした地方の声を無視して法改正をしてよいのでしょうか。改めて立ち止まっていただくことを強く求めたいと思います。
また、松本総務大臣が事前の国会の関与を認めない理由として説明しているのは、地方制度調査会では、事前協議をしていると緊急事態に対して機動性に欠いた対応しかできないので、国会の関与は要らなくて閣議決定でいいのだという議論であったと答弁されました。
しかし、小原教授が今回の制度改正につながる地方制度調査会の一年分の議事録を全て点検したところ、機動性に欠けるという言葉が出てきたのは、山本委員長と田中行政課長が、機動性に欠けるという議論だったよね、はい、そうでしたねというやり取りのみで、公式記録上は機動性に欠けるから国会の関与は要らないんだとの議論はなかったのに、機動性に欠ける議論があったのだということで、国会の関与を弱めることは、国会の最高機関としての権限を損ないかねない重大な問題であると指摘されました。松本総務大臣はこの指摘にどう答えますか。
反対の第四の理由は、本来、大規模災害や感染症への対処においては自治体と国が連携、協力することこそが大事であるにもかかわらず、補充的指示権、調整に関する指示、応援の指示のいずれも国が常に正しいとの前提で国の一方的指示に従う義務を自治体に課すものであり、自治体側の主体性や自発性をも損ない、現場の的確な判断や対処を妨げかねないことです。
地方制度調査会の専門小委員会では、非平時として、自然災害、感染症、武力攻撃の三類型が議論されていました。想定していない事態とはどういう事態なのかをただしたところ、特定の事態を排除しないとしながら、武力攻撃事態では必要な規定を設けているから補充的指示権は想定していないとする一方で、大規模災害や感染症では、想定していない事態に対処するため補充的指示権が必要だとしているのも大きな矛盾です。武力攻撃事態対処法制で想定していない事態に対応できるというのであれば、大規模災害や感染症について必要な個別法改正で対応できるはずです。
補充的指示権の要件や範囲も不明確で、おそれがあるなどの判断は全て各大臣に一任されています。事前の自治体との協議、調整の義務はなく、意見聴取も努力義務にとどまっており、実効性が担保されておりません。事前報告や事前承認など国会の関与もないなど、閣議決定のみで発動可能となっています。時の内閣の恣意的な判断で自治体に指示を行う余地を残すものであり、濫用が懸念されます。
改めて申し上げます。
二〇〇〇年の地方分権改革一括法により、国と地方は上下主従から対等協力の関係となり、機関委任事務制度も廃止されました。自治体に対する国の関与の原則も法定化され、必要な最小限度のものとするとともに、自治体の自主性及び自立性に配慮しなければならないとされました。違法な事務処理をした等の場合、是正の指示ができるのは法定受託事務のみで、自治事務については是正の要求までしかできないとされ、個別法に基づく指示も、あくまでも極めて抑制的に例外的なものとして可能としているにすぎません。
今回の補充的指示権などの特例によって、国は自治体の自治事務の処理に対し、個別法の根拠規定なしに、違法等でなく緊急でない場合でも指示権の行使が可能になります。このことは、地方分権改革の成果を無にして上下主従への時代へと分権の流れを逆行させるとともに、憲法の保障する地方自治の本旨に反する問題です。
立憲民主党は、今回の改正に対し憂慮する首長や有識者、関係労働組合、また立憲民主党自治体議員ネットワークや政令指定都市政策連絡会等との連携を強化し、最低限、指示権行使を極めて限定的にするため、国の地方への関与の原則の維持、自治体との事前協議、調整の義務化、国会の関与と事後検証の義務化という三点を柱にした修正を与党に求めましたが、全く受け入れられませんでした。
憲法にある地方自治の本旨は、自治体は地域の運営に対して自己決定権を有しており、国が必要な範囲を超えて介入してはならないという原理があります。住民に身近な行政はできるだけ自治体に委ねること、防災、公衆衛生など、まさに住民に身近な行政は自治体の役割であり、これは自治体の矜持です。
地方分権推進決議から三十年余、地方分権一括法から四半世紀となりますが、国からの地方への税財源の移譲を含め分権改革は道半ばです。立憲民主党は、真の地方自治の確立を目指し、地方分権、地域主権改革の推進に全力で取り組む決意を申し上げまして、政府案に断固反対の討論を終わります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/4
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005・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 高木かおり君。
〔高木かおり君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/5
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006・高木かおり
○高木かおり君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の高木かおりです。
私は、地方自治法の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論いたします。
本改正案の大きな柱は、DXの進展を踏まえた対応、地域の多様な主体の連携及び協働の推進、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例の三点ですが、それぞれについて賛成の理由と制度運用に当たっての我が会派の意見を申し上げます。
まず、DXの進展を踏まえた対応に関して申し上げます。
先日、民間の有識者グループが将来的に消滅の可能性がある自治体を公表し、各種報道で大きく取り上げられました。これら地域の人口減に対処することは喫緊の課題でありますが、しかし同時に、日本全体で人口減を前提としたシステムづくりを進めることも重要です。
そのために、全体的な最適化を図りながら、デジタル技術を活用して業務改革を飛躍的に進めるべきとする第三十三次地方制度調査会の指摘は的を得たものだと言えます。また、eLTAXの活用範囲を拡大することはデジタル歳入庁にもつながりますし、地方のDX推進にとって重要な一歩であると言えます。
しかし、システム間の相互連携の強化には落とし穴もあります。例えば、システム内に一か所でも脆弱性があると、影響が全体に及ぶこととなります。その結果、サイバー攻撃を受けた際の被害もそれだけ甚大なものとなるでしょう。
附帯決議に盛り込まれたように、国と地方、関係行政団体が連携し、日本全体でセキュリティーを強化すること、また、そのために国がセキュリティーの状況を適切に把握し、的確に助言を行うことが極めて重要である旨指摘させていただきます。
また、サイバーセキュリティーを強化するためには、デジタル人材の充実が欠かせません。しかし、近年の人手不足を背景に、民間ですらデジタル人材の採用には苦慮しています。このまま手をこまねいていては、DXの推進だけではなく、既存のシステムの管理もままならないでしょう。
このような状況を打開すべく、地域の創意工夫によって専門人材を確保する取組が進められています。例えば、広島県では県と市町村でデジタル人材を共通採用し、人材をシェアする取組が生まれています。このように、採用方法や職務内容を見直すことで、デジタル人材にとって効率的でやりがいのある仕事を創造する必要があります。国は、全国の事例に目を配り、適時適切な助言をすることが求められています。
次に、地域の多様な主体の連携及び協働の推進について申し上げます。
さきに述べた消滅可能性自治体の公表では、十年前と異なり、人口を吸収してしまうブラックホール型自治体の存在が新たに指摘されました。都市と地方の人口流入の不均衡や出生率の不均衡はこの十年間で拡大していますが、この不均衡を是正することは、一地方のみならず日本全体の課題であると言えます。
しかし、都市部よりも地方、特に農村部の方が自治会の加入率が高いなど、地域の公共を担う活動が活発である傾向にあることは周知の事実です。人口減少が進む局面だからこそ、地域に積極的に貢献しようとする住民の活力を無駄にしてはなりません。行政と住民の間で有する資源を融通し、共同で活用する取組を推進することで、公と民の連携を強化することが期待されます。
ただし、多様な主体の中心である自治会の加入率が減少傾向にある事実は見逃せません。地方や農村部では高齢化が急激に進行する中で、行政との協力が多様な主体にとって過大な負荷となり、組織力を弱めることのないように目を配る必要があります。
また、行政財産の貸付けや随意契約による事務委託を可能とすることや、国の法律を基に地方が条例で定める随意契約のルールを崩すことは、過剰な便宜の供与につながるのではないかとの声もあり、多様な主体が自律した運営を維持できるようにするための工夫が不可欠です。
本改正案では、民主的で透明性の高い運営を確保するためのルールは条例で定めることとなっています。自治体と多様な主体の間で緊張感のある関係が維持できるよう、取組を慎重に見守っていく必要があります。
最後に、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例について申し上げます。
個別法に規定されていない事態に対する規律を平時から整備しておかなければ、かえって国民の権利や自由がなし崩し的に制限されることがコロナ禍の様々な局面で明らかとなりました。身近な例でいえば、感染拡大当初にはマスク問題がありました。同調圧力でマスクの着用を強制することへの可否が国会を巻き込んで議論されたことは今でも思い起こされます。
また、非常時における分散している医療資源の再配置も問題となりました。新型インフルエンザ等対策特措法三十一条に基づく医療等の実施の要請、指示は個人の医療関係者を対象としており、適用の場面が極めて限定されていました。そのため、我々は病院等の医療機関も対象となるよう求めてきましたが、今のところ実現してはおりません。
コロナ禍のように現行法に定めのない状況においては、既存の法律に権限が明示されず、法の不存在の中、国も地方自治体も手探りで動かなければならないことも想定されます。これらの事態を法の支配の下に押しとどめるべく、民主的統制の下、平時と有事を切り替えることのできる複線的な統治システムが必要であると我々は考えます。法案は、そのような場面における国と地方の権限の明確化につながり、意義のあるものであります。
しかし、課題もございます。委員会で度々議論となったのは発動要件の曖昧さですが、我が会派も問題意識を持ち、政府に度々質問してまいりました。
総務大臣は六月六日の委員会で、補充的指示権に関して、現時点で想定し難い国民の生命等を守るために必要な措置であって、かつ個別法に規定がない場合に限り、限定的な要件、適正な手続の下、自治体と情報共有、コミュニケーションを図った上で慎重に発動されるものと述べ、平時に用いるものではないと明言しました。
附帯決議にも、当該指示以外の措置では目的を達成することができないと認められる場合に限定してこれを行うとすることが盛り込まれました。政府は、本決議に従い適切に指示権を行使することを強く求めます。
また、我々は、我が国の緊急事態対応が個別法中心であることを考慮し、補充的指示権の行使後に各大臣はその旨及び内容を国会に報告するものとする修正案を衆議院で提出いたしました。補充的指示権が行使された後の国会報告において、立法府の無為無策により同様の指示権行使が繰り返されることのなきよう、我が会派は積極的に個別法の改正論議に参加することをお約束いたします。
ただし、補充的指示権のみでどのような事態にも対応できるわけではありません。発災時に初動を担うのは現場を持つ各自治体です。重要なのは、既知の事態に対しては首長が中心となって対応を行い、そうでない事態に対しては国が責任を持って対処方針を決定するという役割分担ではないでしょうか。国の責任と国、地方の役割分担の明確化、そして地方への権限、財源の移譲、どちらもそろって初めて国民の安全に重大な影響を及ぼす事態に十分に対応できるものと考えます。
るる述べてまいりましたとおり、これら三つの柱はコロナ禍で明らかになった課題に対処し得るものだと我々は認識しています。今後もこれらの制度が適切に運用されるよう注意深く見守っていくことをお誓いし、賛成討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/6
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007・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 伊藤岳君。
〔伊藤岳君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/7
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008・伊藤岳
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
私は、会派を代表して、地方自治法の一部を改正する法律案に対して反対の討論を行います。
本改正案に対して、地方自治体の首長などから、指示権が将来なし崩し的に適用され、地方自治の根幹を壊してしまわないか危惧する、白紙委任するのは有事法制の作りと一緒だ、個別法で十分対応でき、立法事実がないといった深い懸念や批判の声が今次々と上がっています。本法案は廃案とすべきであり、採決に強く抗議するものです。
反対の最大の理由は、本改正案が、政府が国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、又は発生するおそれがあると判断すれば、国が地方自治体に指示をすることができる指示権を新たに導入するものであるからです。
自治体は国の補充的指示を拒否できるのかという私の質問に、政府は指示には従っていただくと答弁しています。地方自治体を国に従属させる仕組みをつくる、こうした乱暴極まりないやり方は、これまで歩みを進めてきた地方分権を否定するだけでなく、憲法が保障する地方自治を根本から破壊するものです。断固として反対するものです。
我が国を悲惨な侵略戦争に導いた戦前の中央集権的な体制の下、地方自治体は戦争遂行の一翼を担わされました。その深い反省の上に、日本国憲法は第八章に地方自治を明記し、地方自治の本旨として、国から独立した団体が行うべきとする団体自治と住民の意思に基づき行われるべきとする住民自治を保障しました。
しかし、歴代の自民党政権は、自治体の権限や財源を抑制し続け、一九九九年に成立した地方分権一括法でも、地方分権を掲げて機関委任事務を廃止したものの、広範な自治体の事務を法定受託事務とした上に、国による強力な関与の仕組みを新たに法定化し、自治事務に対しても国による是正の要求を可能としてきました。
本法案による指示権がとりわけ重大なのは、国による強制的な関与は基本的に認められないとされている自治事務にまで、国による極めて強い関与の仕組みが設けられていることです。
まず、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態と判断する類型も基準も、大規模な災害、感染症のまん延その他としているだけで極めて曖昧であり、さらに、発生のおそれがある場合も判断することができるなど、恣意的判断が広く可能となっていることです。
さらに、総務委員会の審議では、新設される特例関与は、いわゆる補充的指示の条項だけでなく、言わばその前段である資料、意見の提出の要求や事務処理の調整の指示に関する条項においても特例関与がたやすく発動され、そして発動されたならば強力な権力的関与として働くことが明らかとなりました。
資料、意見の提出の要求では、権限行使の主体である各大臣に限らず、都道府県知事とその他の執行機関、つまり県教育委員会や公安委員会、選挙管理委員会なども、その担任する事務に関して、事態や発生のおそれがある場合であると判断できることが明らかになりました。
さらに、資料の提出要求では、自治体の保有するデータや住民の個人情報全般が含まれ、オンラインでやり取りされることも想定されます。これでは、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態の場合に限って特例的な関与として行われるオンラインでのデータの交換が日常的、恒常的に行われないとも限りません。
政府が国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、又は発生するおそれがあると判断した場合、各大臣は、その担任する事務に関して、事態が発生している当該都道府県に対して、市町村を超える広域の見地から事務処理の調整を指示する事務処理の調整の指示を行うことができます。この調整の指示の対象となる自治体の事務には道路などのインフラ管理や都市計画が含まれ、さらに、法改正を踏まえ、今後、政令によって指定する事務の対象には、市町村の規模や能力に応じて設置されている保健所や福祉事務所などが含まれます。
つまり、生命保護の措置を的確かつ迅速に実施するために必要とされる全ての自治体の事務が調整の指示の対象事務とされて、さらに、この調整の指示は、法定受託事務として、都道府県に法的義務として実行を迫り、代執行さえも可能とされるのです。松本大臣は、国が直接に調整の指示を行うことはあることを明言しました。地方分権、地方自治の本旨を真っ向から否定するもので、断固容認することはできません。
本法案の核心である補充的指示権を新設することについての立法事実は、衆参の審議を通じて、ついに全く示されませんでした。
そもそも自治体に対する国の関与は、現行地方自治法に基づき、関与法定主義、関与最小限度などの原則によるものです。この地方自治法の一般ルールで間に合わない場合に例外として個別法を設けることができるものであり、本改正案の補充的指示権は、これを覆して、個別法の規定で想定できない場合は国が自治体に指示権を行使するというもので、これまでの地方分権の考え方を否定するものです。
総務省は、個別法には三百六十二件の指示の規定があることを示しました。しかし、本法案の提出に責任を持つ総務省は、これら個別法で想定される事態やそれぞれの指示について、何が可能で何が課題かなどについて検討、精査すらしていません。立法事実がないことは明白です。
政府が、存立危機事態を含む事態対処法や安保三文書に基づく特定利用空港・港湾への法律の適用について、除外するものではないとしていることは看過できません。アメリカの戦争に自治体を動員するために使われる危険は極めて重大です。安保三文書に基づく戦争する国づくりのための立法は断じて許されません。
さらに、本改正案は、国による特例関与と一体に、国による自治体職員の派遣のあっせんを可能とするもので、国の補充的指示に基づく業務遂行のために自治体職員までも駆り出すもので、強く反対するものです。
また、本改正案は、他の自治体又は国と協力し、情報システム利用の最適化を図ることを自治体の努力義務と規定するものです。
政府は、これまでも地方公共団体システム標準化や国が構築するガバメントクラウドの活用を求めてきました。今後国が進める情報システムの整備の取組に幅広く協力していくことを自治体に求めるものです。自治体は国がつくる鋳型に収まる範囲しか施策を行わないことになり、地方自治を侵害しかねません。地方自治法にこうした規定を持ち込むべきではありません。
最後に、重ねて申し上げます。
戦前、団体自治、住民自治がなかったことが政府が戦争体制を国の隅々まで貫徹する要因となりました。政府が行うべきは、地方自治体に権限と財源を十分に保障し、国民の命と暮らしを支える現場の力を強くすることです。憲法が保障する地方自治を踏みにじることは断じて許されません。
以上を述べて、討論とします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/8
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009・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これにて討論は終局いたしました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/9
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010・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/10
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011・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/11
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012・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 日程第二 漁業法及び特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長滝波宏文君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔滝波宏文君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/12
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013・滝波宏文
○滝波宏文君 ただいま議題となりました法案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法案は、厳格な漁獲量管理を行うべき水産資源について、個体の数の報告、船舶の名称の伝達等を義務付ける等の措置を講じようとするものです。
委員会におきましては、太平洋クロマグロの管理強化の実効性、情報伝達の負担軽減や電子化等について質疑が行われました。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して紙委員より反対する旨の意見が述べられました。
採決の結果、本法案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決しました。
なお、附帯決議が付されております。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/13
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014・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/14
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015・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/15
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016・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 日程第三 消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。経済産業委員長森本真治君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔森本真治君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/16
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017・森本真治
○森本真治君 ただいま議題となりました消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律案につきまして、経済産業委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、消費生活用製品等による一般消費者の生命又は身体に対する危害等の防止を図るため、規制の対象に係る輸入の定義を見直すとともに、主務大臣による取引デジタルプラットフォームの利用停止要請の創設等の措置を講ずるほか、主として子供の生活の用に供される製品の安全性を確保するための措置を講ずるなど、四法律について改正を行おうとするものであります。
委員会におきましては、海外事業者の国内管理人の要件及び規制の実効性を担保する方策、取引デジタルプラットフォーム提供者に期待される役割、子供用特定製品の対象品目の在り方及び民間の任意規格との関係等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対して九項目から成る附帯決議を行いました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/17
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018・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/18
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019・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/19
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020・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 日程第四 学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
日程第五 子どもの貧困対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)
以上両案を一括して議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長阿達雅志君。
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〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔阿達雅志君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/20
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021・阿達雅志
○阿達雅志君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
まず、学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律案は、児童対象性暴力等の防止等のために学校設置者等が講ずべき措置等について定めるとともに、教員等及び教育保育等従事者が特定性犯罪事実該当者に該当するか否かに関する情報を国が学校設置者等及び認定を受けた民間教育保育等事業者に対して提供する仕組みを設けようとするものであります。
委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、本法律案の提出に至る検討経緯、対象事業・業務や特定性犯罪の範囲を拡大する必要性、犯罪事実確認の対象期間の妥当性、安全確保措置の具体的内容、更生、教育、治療などの性被害防止に向けた総合的な取組の推進等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し附帯決議を行いました。
次に、子どもの貧困対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案は、こどもの貧困の解消に向けた対策を総合的に推進することとし、法律の題名をこどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律に改め、目的及び基本理念を見直すほか、民間団体の活動の支援等について定めようとするものであります。
委員会におきましては、衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員長谷公一君より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し附帯決議を行いました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/21
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022・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより採決をいたします。
まず、学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律案の採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/22
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023・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 総員起立と認めます。
よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
次に、子どもの貧困対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/23
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024・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/24
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025・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 日程第六 政治資金規正法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。政治改革に関する特別委員長豊田俊郎君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔豊田俊郎君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/25
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026・豊田俊郎
○豊田俊郎君 ただいま議題となりました法律案につきまして、政治改革に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、最近における政治資金をめぐる状況に鑑み、政治団体の収支報告の適正の確保及び透明性の向上により政治に対する国民の信頼の回復を図るため、国会議員関係政治団体の代表者の責任の強化、収支報告書の不記載及び虚偽記入に係る収入等の国庫納付制度の導入、政治資金監査の強化、政治資金の透明性の向上のためのデジタル化の推進、政治資金パーティーの対価支払者の氏名等の公開基準の引下げ、いわゆる政策活動費の使途の明細の公開の導入、政党交付金の交付停止等の制度の創設、政治資金に関する独立性が確保された機関の設置等の措置を講じようとするものであります。
委員会におきましては、井上哲士君発議に係る政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法を廃止する法律案並びに竹詰仁君外一名発議に係る政治資金規正法等の一部を改正する法律案と一括して議題とし、各発議者、岸田内閣総理大臣等に質疑を行うとともに、参考人を招致してその意見を聴取いたしました。
委員会における主な質疑の内容は、政治資金規正法違反事件の真相究明と政治家の責任の在り方、政策活動費の是非と公開の範囲や時期についての具体的な考え方、政治資金に関する独立性が確保された第三者機関の必要性とその役割、企業・団体献金の是非と政治資金パーティーの適正な実施についての考え方、検索機能等を備えた収支報告書のデータベース化の必要性等であります。
本法律案について質疑を終局いたしましたところ、日本維新の会・教育無償化を実現する会を代表して音喜多駿委員より修正案が提出されました。
続いて、討論の後、順次採決の結果、修正案は否決され、本法案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/26
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027・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 本案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。水岡俊一君。
〔水岡俊一君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/27
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028・水岡俊一
○水岡俊一君 立憲民主・社民の水岡俊一です。
会派を代表して、ただいま議題となりました政治資金規正法の一部を改正する法律案に反対の立場で討論を行います。
自民党派閥の裏金事件とそれに対する自民党の対応は、国民の政治に対する信頼を根本から損なう深刻な事態を招いています。国民は、真相究明と責任追及、再発防止策を国会にこそ求めていました。
昨年末、岸田総理は、国民の信頼回復のため火の玉となって党の先頭に立ち取り組むと記者会見で強調しました。しかし、委員会の審議では、しっかり調査する、丁寧に説明する、事実を確認するといった中身のない答弁ばかりで、自身の責任には触れることすらありませんでした。そして、一月には総裁派閥の解散を宣言、二月には衆議院政治倫理審査会に現職総理として初出席するなど、パフォーマンスばかりを繰り返しました。結局、裏金事件の真相は全く明らかになっておらず、その責任もあやふやなままで、信頼回復どころか、国民にはますます不信や不安感が広がっています。
さて、政治資金規正法は、政治腐敗の防止を目的に、一九四八年、議員立法で成立しています。
政治資金規正法の規正は、規範を正すと書く規正であって、制限する意味の規制ではないことに改めて注目したいと思います。
他の法律とは違い、あえて規正、規範を正すとしたことから、この法律が政治資金の流れを国民に明らかにし、正しい方向で政治活動が行われることを目的としていることが自明の理であると言えます。失礼ながら申し上げますが、このことを自民党の方々は理解なさっているでしょうか。
更に申せば、規正とは、公正な規律に照らし、不都合なところを直すことと捉えるならば、この改正案が公正な規律でなければ意味がありません。特別委員会の審議において、抜け穴だらけの法案、ざるのような法案との指摘を覆せなかった自民党は、そもそもこの法律が目指した方向性に逆行していると言わざるを得ません。
以下、反対の理由を申し上げます。
第一は、この改正案では政治家本人の処罰強化につながらないことです。
自民党派閥が組織ぐるみの違法な行為を行っているにもかかわらず、結局、秘書や会計責任者に責任を押し付けて、政治家が罪を逃れることが繰り返されています。今こそ政治家本人に対して責任を問うことができる仕組みを強化しなければなりません。
しかし、自民党案の確認書方式は、会計責任者の説明に問題があった、確認したが気付かなかったと言い逃れの余地を残しており、実効性が乏しい、なんちゃって連座制にほかなりません。
第二は、この改正案では裏金の温床とも言える政策活動費が温存される点です。
今回の事件では、派閥からの裏金を政策活動費と認識していたとの説明がなされました。政党から党の役職者に対して政策活動費等の名目で寄附や渡し切りの支出が行われていますが、政治資金の透明性の向上を図るため、政策活動費の全面的な廃止か領収書を全面公開することが求められていました。
しかし、自民党案では、項目別に幾ら使ったかにとどまるものであり、領収書の添付もなく、証明にならないものでした。
修正で十年後の領収書公開と五十万円以下も対象とすることになりましたが、そもそも公訴時効が五年であり、十年後に公開されたところで全く意味がありません。領収書の中身も黒塗りやマスキングが認められ、全面開示からは程遠いものです。また、年間の上限額も決まっていません。
第三は、この改正案では利益誘導政治を存続させることです。
これまでも多額の企業・団体献金が腐敗や癒着構造の温床となってきたことから、政治家個人及び資金管理団体に対する企業・団体献金は禁止されました。しかし、政党への献金が引き続き認められたことから、政党支部経由の献金がまかり通るとともに、今回、裏金事件の舞台となった政治資金パーティーが企業・団体献金の代わりとして活用されました。大企業や業界と自民党が癒着する裏で国民のための政策決定がゆがめられてきたからこそ、私たち野党は企業・団体献金を禁止すべきだとしてきましたが、回答はありませんでした。
政治資金パーティーについては、元々、公開基準が一回二十万円までと、年間五万円を公開とする寄附より緩く、パーティー券を買った側が政治資金規正法の対象でない個人や企業の場合は購入側による公開はほとんどなく、裏金化が容易だと言われてきました。
任意団体の主催する岸田方式や、オンラインパーティー、会場のキャパシティーの数倍にも及ぶパーティー券の販売、券だけを売り、出席者はほぼいない架空パーティー、加えて、御入金のみというパーティー案内など、公開を逃れ、事実上の政治家個人への企業・団体献金禁止の迂回路となる抜け道は全く塞がっていません。
第四は、検討、先送りのオンパレードである点です。
附則では各党各会派に委ねる検討事項が多過ぎて、委員会では何を聞いても今後の制度の詳細は各党間の議論になるとの答弁ばかりでした。そんな曖昧な法律なんて聞いたことがありません。
その上、参議院の審議では、政策活動費について、金銭しか対象になっておらず、商品券や小切手という有価証券が除外されていたことが明らかになりました。公開対象は党の役職者の支出に限られ、党の役職者からお金を受け取った国会議員の最終支出に関わる領収書が公開対象となるかどうかについても、領収書の保存先すらも決まっていません。まさにブラックボックス合法化法案です。
ところで、本法案の審議では、同一の政党が衆議院と参議院で賛否をたがえるという異例の対応がありました。審議において法案に重大な瑕疵が発見されるなど、やむを得ない場合を除き、今回のように当該法案と関係のない要素を理由に衆参で賛否を変えるのはいかがなものでしょうか。党の判断ですから、他党の人間がとやかく言う必要はないかもしれません。しかし、公党の行動として、国民の理解は得られにくいのではありませんか。少なくとも、我が会派としては極めて理解に苦しみます。
最後に、フランス人作家バルザックの言葉を紹介します。法律はクモの巣である。大きな虫は突き抜け、小さな虫だけが引っかかる。
まさに自民党案は、小さな虫だけが引っかかり、巨悪は温存するような小手先の改革にすぎず、相も変わらぬ裏金体質や金権腐敗の根を絶ってガラス張りの政治を実現するものではありません。こんな抜け道だらけの規正法改正で裏金事件の幕引きとは、自民党は国民の怒りを甘く見過ぎてはいないですか。幕を引くべきは、裏金事件だけではなく、自民党政治そのものです。
国民の期待に応え、本気の政治改革に取り組み、真っ当な政治を実現するのは一体誰なのか。総理が言われるように、国民に判断してもらおうではありませんか。
以上で、立憲民主・社民を代表しての反対討論を終わります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/28
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029・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 佐藤正久君。
〔佐藤正久君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/29
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030・佐藤正久
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。
私は、会派を代表し、自民提出の政治資金規正法の一部を改正する法律案(衆第一三号)に対し、賛成の立場から討論を行います。
まず、我が党をめぐる政治と金に関する問題により国民の皆様に多大な政治不信を抱かせてしまっていることに、心から深くおわびを申し上げます。
そもそも政治家は、国民の命と暮らしを守るために、日々、政策を立案し、それを遂行し、結果を出さなければならない存在であり、模範とならなければ国民の皆様の信頼を得られません。
国民の政治に対する不信があれば、我々が決めた法律や制度に納得していただくことも難しい部分が出てくると思います。その意味で、今回の件については、本当に深く反省し、襟を正し、抑止力と透明性を高める政治改革を何としても進めなければなりません。
そのため、岸田総裁の指示を受け、本年一月に政治刷新本部を立ち上げて以降、実効性ある措置や法改正に向けて連日議論を重ねてきた結果、現在の政治資金規正法で不祥事を防げなかったところを改めるべく、法改正案を提出しました。今回の規正法の改正は、まさに制限するのではなく正すという意味で大きな前進であると考えます。
ただ、これだけで課題が全て解決されるわけではありません。
やはり政治家は、まず、より高い遵法精神と意識改革、そして強い責任感を持って政治に取り組んでいかなければなりません。それこそが政治への信頼回復の第一歩であると強く申し上げたいと思います。
本法案にはこれまでにない多くの措置が盛り込まれましたが、その主なものについて申し上げますと、まず、いわゆる連座制の導入などによる政治団体代表者への処罰の強化で抑止力を高めています。
政治団体の会計責任者に収支報告書提出時の確認書の添付を義務付けることで、記載や虚偽記入の場合、確認書の未交付や未確認があれば、代表者は公民権停止の対象になります。会計責任者に任せていた、自分は知らなかったという言い訳や責任転嫁を許さない制度となります。
また、虚偽記入などに関わる収入を国庫に返納させる制度、そして、政党に属する国会議員が政治資金に関する犯罪で起訴された場合に政党交付金を交付停止とする制度を講じることで、不祥事により生じた資金を手元に残すのを許さないこととし、抑止力の実効性を一層高めます。
また、透明性の向上についても、政治資金パーティーの対価支払者の公開基準額の更なる引下げ、収支報告書のオンライン提出の義務化やインターネット利用による公表といったデジタル化の推進を講ずることで対処します。
さらに、政党の収支報告書に併せて記載する政策活動費の支出について、その記載対象を拡大するとともに、支出に関わる年月を記載事項として追加しています。
外部監査の強化として、いわゆる派閥とも言われた政策研究団体を国会議員関係政治団体とするとともに、収入に関し、翌年への繰越しの状況を外部監査の対象としています。
その上で、参考人意見陳述でも全ての参考人から重要と指摘された、独立性の高い第三者機関の具体的な内容、政策活動費の支出の上限金額の設定と使用状況に関わる領収書の公開のための制度の内容、外国人等による政治資金パーティーの対価の支払に関わる実効的な規制の在り方、個人献金促進のための寄附控除などの在り方、自らが代表を務める政党選挙区支部に対する寄附への税制優遇の適用除外といった附則に記載されていることを早期に各党間で決着させ、確実に実現させていくことも審議において明らかになっております。すなわち、スピード感を持って本改正法案に更なる魂を入れて実効性を上げていくことが大事であります。
以上、本法案について賛成すべき主な理由を申し上げました。
本法案の審議の中で、参考人の方からは、政治資金は自由な政治活動を支える重要な基盤であり民主主義のコストであるが、だからこそ不断の議論が必要だという見解が示されました。あわせて、政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制し、民主主義を衰退させることのないように注意する必要もあるという趣旨の発言もありました。
これらの観点から見て、我が党の法案は、政治活動の自由を確保しながら、政治資金の更なる透明化、適正化に貢献するものと考えています。
同時に、この法案の下、国民の皆様からの信頼を回復し、民主主義の発展を促すことができるよう、私たちはより高い意識と責任感を持って政治改革とともに意識改革も成し遂げねばならないとの決意を深く胸に刻み込んだところであります。
最後となりますが、改めて我が党提出の法案への議員各位の幅広い御賛同をお願い申し上げまして、私の討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/30
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031・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 音喜多駿君。
〔音喜多駿君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/31
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032・音喜多駿
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。
教育無償化を実現する会との共同会派を代表して、自民党提出、政治資金規正法の一部を改正する法律案に反対の立場から討論を行います。
八十名以上の国会議員が関与した、自民党による意図的、組織的、長期的な不法行為である裏金問題。問題発覚後、岸田総理は国民に対して徹底的な調査を行うと約束をしましたが、実際には調査の進展はほとんどなく、関係者への厳しい処罰や責任の追及も行われておりません。結局、裏金問題がいつから、なぜ、何のために引き起こされたのか、いまだに不明なままであり、原因が分からなければ適切な再発防止策など講じられるはずがありません。
案の定、裏金問題の震源地、張本人となった自民党は、その問題の範囲を派閥の政治資金パーティーに限定した上で、さらに、その中の収支報告書の不記載という点のみに矮小化し、そこに対する的外れで小手先の対応策を提示するばかり。不透明な政治と金のつながりを一掃してほしいと願う国民の期待とは懸け離れた法案が自民党案として提示されるに至りました。
本来、今回の裏金事件を奇貨として断行すべき改革の本丸は、不透明、不公正な入り、つまり収入と、出、つまり支出の双方を改革することです。
入りとは、言うまでもなく企業・団体献金や業界団体に対するパーティー券販売です。特に政策のゆがみや政治家の金銭感覚、倫理規範の毀損に直結しかねない巨額の企業・団体献金は、かねてよりその存在の是非が議論されていたにもかかわらず、その禁止に踏み込まなかったことは完全な落第点であると言わざるを得ません。
そもそも政党助成金制度の導入とともに廃止されるべきであった企業・団体献金は、言わば唾棄すべき金銭の二重取りであり、結党以来、企業・団体献金を受け取らないという姿勢を堅持してきた日本維新の会として、一刻も早く廃止されるべきであると改めて申し上げます。
一方で、出、支出の問題は、政治資金における政治家個人のブラックボックスである旧文書通信交通滞在費と、政党のブラックボックスである政策活動費の二つです。この国民の目から全く理解できない、議員特権としか言いようのない二つの壁を打ち破り、公正で透明な政治資金の流れをつくる、政治家や政党の狂ってしまった金銭感覚や倫理意識を正していく、これが今般の政治改革議論における私たちの最大の目標の一つでした。
衆議院で法案審議が開始された当初、自民党は、建設的な協議を行うと建前で言いながら、他党の意見に耳を傾ける姿勢をほとんど見せませんでした。しかし、そうした中で、与党の一角である公明党が政治的理念を重視し、自民党の政治的圧力に屈しない粘り強さを見せたこと、そして、立憲民主党、国民民主党の皆様が踏み込んだ法案を提出し、他の野党とともに厳しい姿勢で自民党と対峙し続けたことが大きく影響し、自民党の対応に変化が生じます。この点、他党の皆様の尽力に心から敬意を表するものです。
そして、衆議院における審議の終盤、旧文書通信交通滞在費の領収書公開と政策活動費の将来的な領収書公開、この二点を法改正によって実現し、透明性を高めるという自民党からの申出、歩み寄りを受けて、合意文書を交わした上で、我が党は衆議院では法案に賛成し、その成立に協力をいたしました。
ブラックボックスを打ち破り、政界から不透明な政治資金を一掃していく、政治家の感覚を狂わせる議員特権をなくしていくというのは、維新が結党以来目指している最重要事項の一つです。とりわけ旧文通費については、二〇一五年から領収書の自主公開を開始し、何としても改革を実現すべく、私たちはもがき続けてきました。
ですから、今回、総理や自民党が合意項目として旧文通費の改革を承諾したと聞いたときは、非常に驚くとともに、改めてこの改革をやり遂げる使命を感じ、不十分だ、自民党に擦り寄ったという批判を受けてでも前に突き進もうと決意をいたしました。
ところが、衆議院で法案が通過し、国会の会期末が迫る中、にわかに自民党内から旧文通費の領収書公開を今国会中に成し遂げることは困難だとの声が上がり始めます。旧文通費の改革は、その名称が変更された二年前の通常国会で今国会中に結論を得ると既に約束をされていたはずです。そこから二年以上のたなざらしが続き、その不透明性と特権性に国民の不満は頂点に達しています。自民党内の、自民党の党内でも、心ある議員からは今回こそ旧文通費改革を行うべきだとの声も上がっていたはずです。
月百万円という現金が非課税で支給される旧文通費は、国会議員に関わる、国会議員全員に関わる巨大な議員特権です。その改革、領収書公開に強く抵抗する議員が与野党問わずおられることは承知をしております。だからこそ、高い熱量と強い推進力を持って改革を断行しなければならず、今回の政治改革からの流れはその最大のチャンスでした。
それをただただ野党の一角を法案賛成に引き込むことに利用し、事が終われば約束をほごにして議員特権を温存する。これは、公党同士の約束をたがえたということにとどまらない、国民に対する重大な裏切り行為であります。
旧文通費は歳費法の改正項目であり、今回審議されている政治資金規正法とは別問題との指摘もあります。しかし、不透明な政治資金をなくすという観点から、明らかにこれは政策活動費とも地続きとなるものであり、党首間の合意のとおり、それらがセットで法改正されなければ、法案に賛成することはできません。
衆議院と参議院で採決態度が異なることはおかしいとの声もあります。しからば、参議院の存在意義とは何でしょうか。現状では二院制がしかれる中、法案審議を行う過程で新たな事実や状況の変化が分かれば法案に対する対応も変わる。論じるまでもなく当然の話であって、今回の総理及び自民党が参議院の審議中に見せた今国会中の歳費法改正を諦めるという不誠実な態度は、法案に反対し、また総理に対する問責決議を出すに十分な理由を与えるものだと確信をしています。
そして、現在、我が党から提出した異例とも言える総理に対する問責決議案は、野党の皆様からは理解が得られたにもかかわらず、与党の意向で審議、採決すら諮られることなく宙づりにされています。総理に対する問責決議案を数の力で審議、採決すらさせない姿勢は、まさに多数派の横暴、民主主義の根幹、信頼を揺るがすものだと、また裏金問題に全く反省のない姿勢を示すものだと強く指摘をいたします。
今回の法改正における政治闘争において、我々はまだ余りにも力不足でした。数倍の議席を保有する巨大政党と対峙し、協議し、得たものは余りに少ないとの批判はあるでしょう。
それでもなお、政策活動費については不十分ながらも一定の進展が見られました。附則十四条に領収書公開が明記され、その制度設計は法実施日の令和八年一月一日までに行われると総理も明確に答弁をされています。
抜け穴はなお残されているものの、何ら公開ルールが存在しなかった現状よりは明らかな前進であって、本法案が成立するならば、まずは、これまで公然と行われてきた権力者によるお金配り、領収書公開という網を掛けて、それを更に網羅的にするよう、不断の制度改善が行われることを強く求めるものです。
「日本維新の会は古い政治に対する国民の怒りから発足した政党である。従って政策決定においては常に国民の理解を重視し、永田町や霞ヶ関をはじめとした政治・行政側の論理や慣行に迎合することなく、常に国民の目線に立ち、国民が納得のいく政策の実現を指向する。」。
これは、結党時に制定された我が党の綱領に刻まれている言葉です。今回の政治闘争において必ずしも満足のいく結果が残せなかった。それでもなお、国民の目線に立ち、永田町の論理に取り込まれることなく、この怒りを胸に刻み込み、政治改革に邁進をしていく。勝ち取ったその一歩を橋頭堡として、必ずや近い将来の抜本改革へとつなげていく。その決意をお誓い申し上げまして、私の反対討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/32
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033・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 谷合正明君。
〔谷合正明君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/33
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034・谷合正明
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。
私は、ただいま議題となりました政治資金規正法の一部を改正する法律案(衆第一三号)に賛成の立場から討論をします。
今回の法改正は、自民党の一部派閥議員による政治資金収支報告書の不記載問題に端を発したものです。国民の政治に対する不信が日ごとに高まる中、参議院では初めてとなる政治倫理審査会で全会一致により弁明・出席要求をしましたが、多くの議員が要求に応じないなど、当事者である与党第一党の自民党の危機意識が余りに希薄だったと指摘せざるを得ません。
私たち公明党は、一九六四年の結党以来、不適切な政治資金の問題にはどの政党よりも厳しく追及をしてまいりました。
繰り返される政治と金の不祥事の再発を断ち切ることは政治の責任であるとの危機意識の下、本年一月に各党に先駆けて独自の政治改革ビジョンを策定し、四月には政治資金規正法改正案の要綱を発表して与党協議に臨み、五月九日には自公で政治資金規正法改正案の概要を取りまとめました。全部で九項目あるうち議員の罰則の強化を含む七項目は、公明党が示した政治改革ビジョンと要綱を踏まえた内容となりました。
一方で、政治資金パーティー券購入者の公開基準と、議員が政党から受け取る政策活動費の使途公開の在り方の二項目については折り合えず、与党の共同法案を提出できないこととなり、公明党は与野党間での合意形成に努める努力をしてまいりました。
その後の衆議院での与野党修正協議により、五月三十一日、自公の党首会談で岸田総裁から、公明党の主張に沿って再修正する内容の決断が示されました。すなわち、パーティー券購入者の公開基準については五万円超まで引き下げることと、政策活動費をチェックする第三者機関を設置するということで、このことにより、公明党のみならず、野党の意見も取り入れた幅広い再修正案となったと評価し、衆議院では賛成をいたしました。
ここで改めて今回の一連の事件の問題点を申し上げます。
今回の最大の問題は、現行の法律が遵守されず徹底されなかったということであります。現行法では代表者である国会議員の責任範囲が明確でなく、いわゆる派閥が規制の厳しい国会議員関係政治団体から除外をされていたこと、現金での管理が許容されていたことなどが明らかになりました。
政治資金規正法の趣旨は、政治資金の流れを広く国民に公開し、その是非についての判断は国民に任せるというものです。その趣旨にのっとり、今回の法改正案は罰則の強化と透明性の向上を図るものになっています。
法改正により施された対策について申し上げます。
まず、議員の罰則の強化です。
問題に関係した議員が会計責任者とした秘書に責任を押し付け、自身の責任を認めない場面が目立ちました。このような言い逃れは今後絶対にあってはなりません。そこで、会計責任者だけでなく、議員も連帯して責任を負う、いわゆる連座制の強化を盛り込みました。
会計責任者に対して政治家に監督責任を負わせ、収支報告書を確認したことを示す確認書の提出を政治団体の代表者である政治家に義務付けました。会計責任者が本来書くべき収支を報告書に記載しなかったり、虚偽の記載をした場合、代表者の政治家による確認が不十分だったり、怠ったりすれば、罰金刑を科すとともに、公民権が停止されます。議員は身分を失い、その後、数年間、立候補ができなくなり、事実上政治生命を絶たれるという厳しい罰則を設けました。参議院の審議での参考人意見陳述のとおり、政治団体の代表者責任に踏み込んだことは重要な成果であり、再発防止に向けた抑止力を高めたと考えています。
公明党は、二〇〇九年の民主党政権のときにも今回の措置と同趣旨の法案を提出して審議を重ねましたが、民主党の歴代首相は前向きな答弁だけは繰り返しながらも、結局、法案は廃案になりました。今回、立憲民主党から、なんちゃって連座制と茶化した批判が上がりましたが、その本気度が気になるところです。
次に、いわゆる政策活動費の領収書なしの使い切りについては、自民党だけでなく多くの野党でも行っていましたが、不透明であり、国民感覚から大きくずれています。
公明党は議員本人に政策活動費を一切支給していませんが、政治資金に関する独立性が確保された第三者機関を設置し、政策活動費を監査させることを盛り込むよう自民党に求め、このことも再修正され、本法案に反映されております。
附則第十四条が自民と維新との修正合意で盛り込まれましたが、参考人質疑で四人の参考人全員から、政策活動費の十年後の領収書の公開では透明性は十分確保されず、第三者機関の監査が極めて重要だとの指摘がありました。参議院の審議では、総理より、公明党の主張であった第三者機関を令和八年、二〇二六年一月一日目指して設置することや、政策活動費の領収書等を毎年監査するなどの方針を確認して、衆議院の不足部分を補いました。
そのほか、今回の法改正案では、国会議員関係政治団体の政治資金の預貯金管理を義務付けた上で、収入も政治資金監査の対象として、いわゆる派閥も国会議員関係政治団体に含め、政治資金監査の対象としました。
また、先ほど申し上げたパーティー券購入者の収支報告書記載の公開五万円超への引下げと、さらに、政治団体間の資金移動の規制強化や収支報告書のオンライン提出に加え、所属議員が規正法違反などで起訴された場合に政党交付金の交付を停止する制度の創設や、施行後三年をめどとした見直し規定などが盛り込まれました。
以上が規正法改正の概要であり、賛成する理由です。この法案が実現しなければ、国会は自らのルールを自らで決められないという醜態に陥り、国民の政治不信は決定的なものになることでしょう。
法案の附則の検討事項は公布即施行となっております。特に透明性確保に向けた鍵となる第三者機関の制度設計について、公明党は各党各会派間の議論をリードしていく所存です。規正法以外にも、調査研究広報滞在費の改革、当選無効になった議員の歳費返還を可能とする仕組みについても早期に結論を得るべきです。
国民の政治への信頼という基盤があってこそ、現下の国内外の諸問題に対して速やかな対策が実行できるものであります。今後とも不断の政治改革に努めることをお誓いし、公明党を代表しての賛成討論といたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/34
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035・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 浜野喜史君。
〔浜野喜史君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/35
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036・浜野喜史
○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史です。
ただいま議題となりました、衆議院で公明党と日本維新の会が賛成した自民党の政治資金規正法改正法案について、反対の討論を行います。
「今や、幾多の先人の努力の積み重ねにより築き上げられてきた議会制民主主義や政党政治は、その土台を大きく突き崩されかねない極めて憂慮すべき事態となっている。 政治家にとって国民の尊敬と信頼が最高の基盤であることを忘れ、政治家が政界内部にのみ配慮するようになると、国民の常識と遊離することになる。」。
これは、現状のことを言っているのではありません。平成元年、リクルート問題等による政治不信が高まる中、竹下総理から諮問を受けた政治改革に関する有識者会議がまとめた提言の一部です。平成の時代が過ぎ、令和の世になっても、またもや政治が先達の警告した憂慮すべき事態に陥ってしまっていることを遺憾に思います。
また、政治改革に関する有識者会議の提言には、政治腐敗は、つまるところ政治倫理、すなわち、国民の常識を無視するところから生じるという記述もあります。政治倫理とは国民の常識であります。
私たちは、こうした考え方に立ち戻り、政治資金の問題を始めとした諸課題について、国民の常識に照らして、どうあるべきかを議論していく必要があります。
この観点に立って、以下、自民党案に反対の理由を述べます。
反対理由の核心は、真相の究明がなされていないこと、さらに、究明のための努力がなされていないことにあります。
今回の法改正のそもそものきっかけは、自民党の一部の派閥、議員の収支報告書の不記載、虚偽記載の問題です。この不正を誰が、いつ、どのような理由で始め、行ってきたのか明らかにしなければ、再発防止策は取れません。
自民党の行った弁護士も参加された聴き取り調査の報告書を拝見しましたが、聴取事項は、収支報告書の訂正内容、不記載となっていた金銭の有無及びその内容、金銭の還付があったか否か、還付金が存在していた事実の認識の有無、還付金が記載されていなかったことの認識の有無とその理由、還付金の管理者・管理方法、還付金の使用の有無・使途、本件についての所信、これが全てです。不正を誰が、いつ、どのような理由で始め、行ってきたのかということを究明することにつながる聴取事項が全く見当たらず、真相を究明しようとする姿勢がないと断ぜざるを得ません。
事件の発覚以降、なぜかほとんどの派閥の解散が行われました。自民党内において、派閥の存在が問題なのではなく不正が問題なのではとの議論があったと聞きます。同感であり、なぜ派閥を解散したのか、いまだ理解不能です。
また、パーティー券購入の公開について、十万円超であるべき、いや、五万円超であるべきとの議論も行われてきましたが、それが再発防止に資する議論なのかと、これまたいまだ違和感が拭えません。こうした理解不能な対応や議論の迷走は、真相の究明がなされていないことが生み出した混乱ではないでしょうか。徹底した調査を行い、その上で法改正を行うことを求めます。
以上で反対の理由は尽くされていると考えますが、次に、改正法案の問題点を述べます。
政策活動費についてです。
この本会議で衆議院で公明、維新が賛成した自民党案が可決されれば、今まで政治資金規正法に明記のなかったいわゆる政策活動費が法律に規定されることになります。
この法案には、十年後に領収書を公開する、年間の上限額を設定するなどの日本維新の会の意見を踏まえた内容が盛り込まれています。十年後であっても領収証の黒塗りは否定されない。罰則はその要否を含めて検討する。十年後の領収証で脱税が発覚しても、最長七年の時効が成立しており、罪に問われることはない。国民の常識に照らして、透明性向上に値する納得いく制度とは到底言えません。
また、政策活動費を必要な支出とする一方、年間の上限額を設ける理由は何かとの問いに、透明性の確保のためと意味不明な説明がなされました。必要な支出なら、限度額など設けずに正々堂々と支出すればよいのではないですか。こんな法改正をすれば、政策活動費というものに対する国民の不信を逆に高めることになりかねません。これまでのいわゆる政策活動費として支出する方がまだましと言えるのではないでしょうか。
また、不正の再発防止策と言えそうな国会議員関係政治団体の代表者の責任強化についても、国民民主党の提出法案にあるような、収支報告書の提出を会計責任者のみならず代表者の国会議員にも義務付けるというシンプルかつ実効性あるものではなく、確認書の交付が導入されるのみです。確認書を出すに当たり、入出金の具体的な流れをどこまでチェックすべきかが不明確であり、形式的な確認書を出しただけで罰則を免れることとなるのではないかといった指摘まであります。これが本当に不正に対する抑止力になるのか、甚だ疑問です。
しかしながら、ただ一つ評価できる点もあります。今回の法案の附則十三条では、私たち国民民主党が主張してきた、犯罪があった場合の政党交付金の交付停止について、「交付をしないこととする制度を創設するため、必要な措置が講ぜられるものとする。」とされています。
一方、外国人のパーティー券購入禁止や自分の政党支部への寄附による節税の禁止については「検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。」とされ、措置を講じるのか、講じるのだか講じないのだか、分からない規定になっています。
それに対して、政党交付金の交付停止は、制度を創設するため必要な措置を講じることを断定をしております。私たち国民民主党の提案を明確に法案に取り入れたことを評価します。今回の法案全体を撤回し、この部分だけの改正を行われることを強くお勧めを申し上げます。
今回の法改正のそもそものきっかけは、自民党の一部の派閥、議員の収支報告書の不記載、虚偽記載の問題です。この不正を誰が、いつ、どのような理由で始め、行ってきたのか、それを今明らかにしないまま、派閥を解散することで目先を変え、実効性があるのか疑わしい法改正を行っても、政治不信が解消されるとは思えません。
徹底調査の上で、国民の常識に基づいた法改正をすることを求め、反対討論を終わります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/36
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037・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 山下芳生君。
〔山下芳生君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/37
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038・山下芳生
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表し、自民党が提出し、公明、維新の賛成で可決され、参議院に送付された政治資金規正法改定案に反対の討論を行います。
今国会に課せられた重要な責務は、自民党裏金事件の真相を徹底解明し、再発防止の抜本改革を実現することであります。
ところが、自民党には真相を解明する気がさらさらありません。政治倫理審査会では、衆議院で申し立てられた四十四名、参議院で規程十七条に基づき出席と説明を求められた二十九名の自民党議員はいまだ誰一人応じておりません。加えて、東京地裁における安倍派会計責任者だった松本淳一郎被告の証言によって、三月に出席した安倍派幹部議員の弁明が偽りだった疑いが強まっています。審査のやり直しが必要ではありませんか。
真相解明に最も重い責任を持っているはずの岸田自民党総裁から法案の発議者に対し、裏金事件の真相を徹底解明せよとの指示がなかったことも明らかとなりました。
自ら起こした裏金事件の真相も解明できない自民党に抜本的な解決策が出せるはずがありません。昨日の新聞の世論調査で、法案は再発防止に効果はないとする回答が七七%に上ったのも当然であります。
自民党提出法案に反対する第一の理由は、肝腎要の企業・団体献金の禁止がすっぽり抜け落ちているからです。
自民党裏金事件の原資は政治資金パーティーの収入であり、パーティー券の大半は企業、団体が購入しているのが実態です。パーティー券購入を含めた企業・団体献金を全面禁止することこそ再発防止の決定打となります。法案はパーティー券購入の公開基準を二十万円から五万円にしたといいますが、それは一回当たりにすぎず、複数回に分ければこれまでと何ら変わりません。
そもそも営利を目的とする企業が政治に金を出せば必ず見返りを期待するものであり、企業・団体献金は本質的に賄賂性を持っています。
参議院の質疑の中で、ゼネコンの業界団体、日建連から自民党の政治資金団体、国民政治協会に十年間で二十億円の献金が行われ、日建連の要望どおりに大型工事の予算の別枠計上が実現した上、日建連会員企業が十年間で受注した公共事業額が二十七兆円を超えていたことも明らかとなりました。二十億円の献金で二十七兆円の受注。見返り率は実に一万三千五百倍にもなります。
ほかにも、企業・団体献金が政府の政策に影響を与えている例は枚挙にいとまがありません。化石燃料にしがみつく業界団体からの献金が政府の気候変動・エネルギー政策をゆがめています。大企業、財界が政治献金と一体に要求してきた労働法制の規制緩和に歴代自民党政権が応じ続けてきた結果、非正規雇用が四割にまで増え、結婚したくてもできない若年層が広がり、未婚化、少子化の最大の要因となっています。
目先の利益を追い求める企業、団体からの献金は、今やこの国の未来、地球の未来と相入れないものとなっていることを政治に携わる者は直視すべきであります。
自民党は、口を開けば五十年前の最高裁判決を持ち出して、企業にも政治献金の自由があると正当化しますが、この判決は、大企業による巨額の寄附は金権政治の弊を生む、弊害に対処する方途は立法政策にまつべきと述べて、企業献金を禁止する立法措置を否定しておりません。
企業・団体献金の全面禁止は、金権腐敗政治根絶の核心であり、国民の願いに応える政治の土台です。企業・団体献金を聖域とする自民党案は、国民の期待を裏切り、願いに背を向けるものであり、断じて認められません。
反対する第二の理由は、政策活動費を合法化し、温存することが重大な改悪だからであります。
言うまでもなく、政治資金規正法の目的は、政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにし、もって民主政治の健全な発展に寄与することであり、その肝は政治資金の公開、すなわち国民に対し収入と支出を全てガラス張りにすることであります。
その点で、歴代の自民党幹事長が年間十億円もの資金を党から受け取り、その使途を明らかにしてこなかった政策活動費は、法律に規定も定義もない脱法行為にほかなりません。
ところが、このやり方をやめるのではなく、逆に法律に書き込んでお墨付きを与えるのが自民党案であります。しかも、維新との修正で使途の公開は十年後になるといいます。
衆議院で維新の発議者は、十年後の公開について、政治家が国会の外で会合を行う場合によく使う場所が外に出れば、その党の動きが分かってしまうし、メディアなどの取材もある、でも、十年たてばそんなものはもう気にならないと答弁しました。
参議院で我が党の井上議員に、行き付けのお店が明らかになると困るというような理由で政治資金の使途を十年も非公開にしていいなど規正法のどこに書いてあるのかと問われ、総理も自民党発議者も答弁することができませんでした。こんないいかげんな法案を通すわけにはいきません。
また、党の役職者でなくても国会議員・候補者であれば、政党から支出を受けて十年間使途を明らかにせずに使えるようにすることで政治資金の非公開を拡大すること、さらに、政治資金の公開は国民が選挙権を行使する際の重要な情報なのに、十年後の公開では、有権者が前回投票した政党、政治家について適切に判断して投票することができなくなることも極めて重大な改悪であります。
国民にとって百害あって一利なしの政策活動費は、法制化し、合法化し、温存し、拡大するのではなく、きっぱり廃止すべきであります。
法案に反対する第三の理由は、現行の規正法にある、収支報告書の要旨を作成し、官報又は都道府県の公報に公表する義務を削除することが国民の不断の監視を大きく後退させることになるからです。
現在公表されている要旨には、寄附者の氏名や寄附額、項目ごとの収入、支出額など、収支報告書の根幹部分が記載されています。委員会質疑で自民党発議者は、この要旨が廃止されることを認めました。収支報告書そのものは三年経過すれば削除されるので、官報や公報で要旨が公表されなくなれば、政治資金の実態を過去に遡って確認することができなくなります。
裏金事件を告発した神戸学院大学の上脇博之教授は、要旨の作成を廃止すれば、過去三年を超える政治資金に関する公的な資料がなくなり、政治資金の監視に困難を伴うと危惧されています。
裏金事件の真相解明に背を向ける自民党が過去の汚職事件を追及されにくくする仕組みをつくるとは、まさに火事場泥棒と言わなければなりません。要旨作成の廃止はやめるべきです。
なお、日本共産党提出法案は、パーティー券購入を含む企業・団体献金の全面禁止、政策活動費を許さない、政治団体代表者のいわゆる連座制の導入、政治資金収支報告書の要旨の作成義務化と永久公開、公表を図ります。加えて、企業・団体献金と二重取りとなっており、政党支持の自由を侵す政党助成制度を廃止するものであります。
日本共産党は、企業・団体献金、政党助成金を一切受け取らず、政治資金パーティー券購入を含む企業・団体献金禁止法案をこの三十年間、国会に提出し続けてきました。その実現に全力を挙げることを申し上げ、討論を終わります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/38
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039・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これにて討論は終局いたしました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/39
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040・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) これより採決をいたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/40
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041・尾辻秀久
○議長(尾辻秀久君) 過半数と認めます。
よって、本案は可決されました。(拍手)
本日はこれにて散会いたします。
午前十一時五十三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121315254X02820240619/41
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