1. 会議録本文
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000・会議録情報
令和七年六月三日(火曜日)
午後一時開会
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委員の異動
五月二十九日
辞任 補欠選任
山本 博司君 河野 義博君
五月三十日
辞任 補欠選任
古庄 玄知君 太田 房江君
六月二日
辞任 補欠選任
河野 義博君 伊藤 孝江君
六月三日
辞任 補欠選任
太田 房江君 越智 俊之君
鬼木 誠君 杉尾 秀哉君
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出席者は左のとおり。
委員長 和田 政宗君
理 事
磯崎 仁彦君
酒井 庸行君
山本 啓介君
木戸口英司君
竹谷とし子君
委 員
青木 一彦君
石井 浩郎君
今井絵理子君
越智 俊之君
友納 理緒君
山谷えり子君
石垣のりこ君
石川 大我君
奥村 政佳君
杉尾 秀哉君
伊藤 孝江君
片山 大介君
柴田 巧君
竹詰 仁君
井上 哲士君
大島九州男君
事務局側
常任委員会専門
員 岩波 祐子君
参考人
政策研究大学院
大学客員教授 上山 隆大君
横浜市立大学名
誉教授・学長室
顧問
国際医療福祉大
学学事顧問 相原 道子君
同志社大学法学
部法律学科教授 川嶋 四郎君
東京大学名誉教
授 吉村 忍君
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本日の会議に付した案件
○日本学術会議法案(閣法第三六号)(衆議院送付)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/0
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001・和田政宗
○委員長(和田政宗君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、山本博司君及び古庄玄知君が委員を辞任され、その補欠として太田房江さん及び伊藤孝江さんが選任されました。
また、本日、太田房江さん及び鬼木誠君が委員を辞任され、その補欠として越智俊之君及び杉尾秀哉君が選任されました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/1
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002・和田政宗
○委員長(和田政宗君) 日本学術会議法案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、政策研究大学院大学客員教授上山隆大君、横浜市立大学名誉教授・学長室顧問・国際医療福祉大学学事顧問相原道子さん、同志社大学法学部法律学科教授川嶋四郎君及び東京大学名誉教授吉村忍君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、上山参考人、相原参考人、川嶋参考人、吉村参考人の順にお一人十五分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず上山参考人からお願いをいたします。上山参考人。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/2
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003・上山隆大
○参考人(上山隆大君) ありがとうございます。本日、参議院に提出され、審議されることになっております新しい日本学術会議法案について意見を申し上げる機会をいただきました。
私は、二〇一六年から九年間にわたって内閣府総合科学技術・イノベーション会議の、CSTIといいますが、常勤議員を務めて、その間に幾つかの場面で日本学術会議の在り方に関する議論に参加した経験も踏まえ、自身の見解を述べたいと思います。
私のアカデミックのバックグラウンドを申し上げますと、アメリカのスタンフォード大学の大学院を経て、上智大学、慶応大学での教員生活、そして政策研究院大学の副学長を務めてまいりました。その間の研究者としての関心はアメリカやイギリスでのアカデミアの歴史的変遷と科学技術イノベーション政策でしたが、特に米国と英国のアカデミーの歴史的状況についても関心を持っております。
以上の経験と知識から、法案の骨子である日本学術会議が政府の機関から離れ、独立した法人として再出発を支援するこの法案に賛成の意見を持っております。
以下、五つの点について陳述させていただきます。
第一に、私がこの法案を支持する最大の論点は、国を代表するアカデミーは決して政府の中に存在してはならないというアカデミーの根幹の大原則に沿うものだからです。
各国のアカデミーは、学問の自由、アカデミアの独立、自律性を堅持し、政府の政策に対しても十分な科学的根拠を持って自由に賛成あるいは反対の見解を述べることができる組織でなければならないという原則で貫かれています。各国のどの国においてもアカデミーが政府の中に入らないのは、アカデミーが行う科学的調査、分析について、国民の目からは政府の関与や政府への忖度が疑われてしまいかねない、それは避けなければならないという大原則を貫こうとしているからです。
このように申しますと、各国のアカデミーはそれぞれの歴史的な経緯を背負っている、我が国においても独自の歴史的背景があったのだというお答えが必ず返ってまいります。我が国においては、さきの大戦において科学者が戦争の遂行に心ならずも協力してしまったことへの強い反省が日本学術会議設立の精神であって、その目的を達するためには政府の中に存在しなければならないというお考えが返ってまいります。しかしながら、戦後既に八十年を経て世界に冠たる成熟したアカデミアへと変貌した現状において、それぞれの極めて見識のある科学者の自己判断で下した見解を組織としてまとめ上げるために政府の中にいることの影響力がどれほど大きなものであるのか、私には理解できません。これがまず申し上げたいことです。
第二に、日本学術会議の在り方については、現在のCSTIの前身である総合科学技術会議において平成十五年に「日本学術会議の在り方について」という意見具申が取りまとめられ、そこには、欧米主要国のアカデミーの在り方は理想的方向と考えられ、日本学術会議においても今後十年間に改革の方向の進捗状況を評価し、より適切な設置形態の在り方を検討すべしと記載されています。そのあるべき理想型とは、国から独立した政府組織形態ということにほかなりません。我が国の見識ある科学者が平成十五年に書き残しているメッセージは、紛れもなく世界のアカデミーの独立の理想型に近づけよというものであったと私は指摘したいと思います。
第三に、日本学術会議が二〇二一年四月の日本学術会議のより良い役割に向けてという声明の中で示された、ナショナルアカデミーの満たすべき五要件が発表されました。学術的に国を代表する機関としての地位、そのための公的資格の付与、国家財政支出による安定した財政基盤、活動面での政府からの独立、会員選考における自主性、独立性です。
私がこの法案に賛成するのは、政府の中にとどまっている限り、この要件は十分には担保されないだろうと考えているからです。それは、特に国家財政支出による安定した財政基盤と活動面での政府からの独立という部分に関わります。このことに関連して、一つの経験を申し上げたいと思います。
二〇二〇年五月のコロナパンデミックの真っただ中、アメリカのアカデミー・オブ・サイエンスもイギリスのロイヤルソサエティーも、所属する専門家の大規模なチームをつくって、コロナ感染症に関する科学的分析に基づく驚くべき数の提言を次々と発表し、その中には政府の方針への批判を含むものさえあったと記憶をしています。一方で、日本学術会議は、感染症についての特別委員会を設けて国際的動向に関連する論文の紹介はしましたが、諸外国のアカデミーの取組とは比較にならないほど静観したものでした。
当時、CSTIでこの問題に直面していた私は、日本学術会議の当時の会長に対して各国の取組を紹介し、学術会議の姿勢について質問をしたことがございます。その回答は、政府の専門家会議に物申すというのは現時点ではなかなかできにくいというもので、最終的には会長の一枚紙の談話の発表にとどまったと記憶をしています。政府の中にいることで、政府の政策、ポリシーに批判的視点を持って科学的に重厚な分析を付与しながら関与することの難しさがあるのだろうとその当時納得をいたしました。
第四のポイントはこの点と関わります。コロナ感染症の経験は今申し上げましたが、私は、日本学術会議が他国のアカデミーと比べて科学的助言に積極的にならなかったことを批判することはできません。それは、日本学術会議の財政的基盤が、そのような重厚な科学的分析に基づく提言を行うことができないほどに貧弱であると承知していたからです。
アメリカのアカデミーの場合、年間の収入は約四億六百四十万ドル、日本円にして六百億程度、予算の八五%は連邦政府の契約や助成金から、残りは民間財団や企業からの寄附によって賄われて、年間約二百本を超える重厚な報告書を発行し、科学政策に関する助言を提供しています。翻って、我が国の学術会議の予算は年間十億円、その半分は事務経費などの運営資金ですから、会議に参加している科学者をまとめ上げて真摯な科学的、学術的分析を行うほどの体力を与えられていないからです。
どの国でも、アカデミックな視点からの政策への提言をますます求められるようになっている。その基盤となるアカデミーは、政府や各省との真摯な対話を通して社会の課題を解決するための政策提言、これは助言よりももっと政策に直結するものだと思いますが、それを行う責務があります。それは、現代のアカデミーに求められているサイエンス・フォー・ポリシーです。そして、それを遂行するために、政府との対話によって様々な形の契約や助成金を政府から得る一方で、その活動への信頼を高めて民間からの寄附を募っていく。そのような強固な組織を自らでつくり上げていくためには、政府から独立した組織へと変貌することが不可欠であると信じております。
第五に、新法人において会員以外の外部の者で構成される四つの委員会、すなわち選定助言委員会、運営助言委員会、監事、評価委員会の導入が、学術会議の独立性を脅かす可能性があるという意見があるのは承知をしております。
この懸念の妥当性を論じるためにもう一つ付け加えたい必要な視座は、今後の学術会議を、より広範囲な国民の理解を得て大きな組織へと拡大、発展させていくべきだと考えているのか、あるいは、現状の小さな予算で政府の中にとどまって、世界のアカデミーと比べてもはるかに小さな社会的影響力しか持たない現状を維持したいと考えているか、このどちらかです。
私は、本来のアカデミーの使命を考えれば、より政府や国民の信頼を得て、科学者の集まりである学術会議がその時々に求められる専門知を迅速に提供する、そのためには、組織の財務と政府との信頼を確実なものにして政府予算をもっと拡大させ、また民間との連携を強めるべきだと考えています。さきに挙げた委員会は、それらのことを行うためのコミュニケーションのツールにすぎません。問題は、こうした委員会を通して深い信頼のコミュニケーションのネットワークを学術会議の外へと広げていくこと、それが法人化後に生まれてくる学術会議の更なる発展につながると確信をしております。
私からは以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/3
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004・和田政宗
○委員長(和田政宗君) ありがとうございました。
次に、相原参考人にお願いをいたします。相原参考人。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/4
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005・相原道子
○参考人(相原道子君) 有識者懇談会の委員並びに会員選考等ワーキング・グループの主査を務めた者といたしまして、意見を述べさせていただきます。
ちなみに、私のバックグラウンドは医学部でして、学長を務めております間に、公立大学協会の副会長、会長を務めさせていただきました。
まず、本法案は、懇談会の最終報告書を十分に意識し、それを勘案した上で立案されたものと認識しております。
論点を明確にするために、内容を三つに分けて説明いたします。一つ目は、法人化することの必要性と、それにより何が変わるかについて、二つ目は、法案についての学術会議の懸念事項について、三つ目は、法律制定に当たり重視していただきたい点についてです。
まず、一つ目の法人化することの必要性についてですが、今、学術会議が社会から求められているのは、これまでの活動、すなわち我が国の学術、科学を発展させるための活動に加えて、我が国を含む世界の課題解決を目指した学術活動と考えます。これは学術会議でも大いに認識されていることと思います。更に加えて、学術研究における我が国の国際競争力や発信力の強化も重要です。
それらの活動のためには、学術会議の機能強化を是非とも進める必要があります。しかし、現在のような政府機関のままでは制約が多く、機能の強化には限界があります。そこで、学術会議がもっと自由に幅広く活動できるようにするためには、国とは別の組織とすることが必要と考えます。
実際に法人化することにより何が変わるかですが、一つは、独立性と自律性が高まることです。一番は、政府の会員任命権がなくなり、制度的に学術会議自身で会員を決めることができるようになります。
また、外部から資金を自由に獲得できるようになり、財源の多様化を進めることができます。それによって、基盤的な経費は国からの補助金で賄うにしても、国の予算に縛られることなく活動の幅を広げることができるようになります。また、外国人も会員になれるなど、法人化することにより組織としての自由度が高くなります。そして、何より、提言をする際に、場合によっては政府の方針と違った提言を政府の機関がするという矛盾がなくなります。
もう一つの変化は、我が国を代表するナショナルアカデミーとして国際的プレゼンスが向上することです。これは国にとってもとても重要なことと考えます。G7各国のナショナルアカデミーは国とは独立した機関であり、政府の機関である今の学術会議は、G7各国から見て、その政治的独立性に疑問が持たれるものと考えます。政府から独立することによって、諸外国と同等の独立性を有するナショナルアカデミーとして国際的に認められること、そして、それによって我が国の学術界から国際的な発信力が高まることが期待されます。
次に、二つ目の法案についての学術会議の懸念についてです。
学術会議が提唱する五要件が守られないのではないかという懸念についてですが、五要件そのものは学術会議の見解であり、有識者懇談会でも疑問や意見が述べられました。ただ、指摘されている五要件の項目はいずれも大事なことだとは思いますし、そういう前提で申し上げれば、五要件はこの法案でも守られていると考えます。
一つ目の学術的に国を代表する機関としての地位や二つ目のそのための公的資格の付与については、法案に我が国の科学者の内外に対する代表機関としてと明記されていますし、また、政府に勧告することができると、その権限を法律で規定しています。これは単に学術的、科学的知見に基づいた客観的な助言、提言を政府や社会に提供するにとどまらず、政府に勧告できる組織であることが法律で示されていることになります。
三つ目の国家財政支出による安定した財政基盤については、業務を遂行するための財源としての財政措置が継続されることは記載されています。ただし、活動をより活発化させるためには、財源の多様化による自主財源の獲得の努力は今後必須と考えます。
四つ目の活動面の政府からの独立については、先ほども申し上げましたように、政府機関でなくなることによって強化され、法案には学術会議の自主性、自律性に常に配慮しなければならないと明記されています。また、特殊法人であることによって、他の法人のような国による目標の指示や計画の認可は行われませんので、自由に目標や計画を立てることができるようになります。
五つ目の会員選考における自主性、独立性については、政府機関ではなくなることによって政府の会員任命権がなくなり、これも先ほど申し上げましたように、制度的に学術会議自身で会員を決めることができるようになります。
ここで、懸念事項の四番目と五番目にある独立性や自律性について、もう少し詳しく述べたいと思います。
まず、総理大臣が任命する監事を置くことについてですが、監事は、学術会議が自身で立てた計画や、ルールどおりに適正に業務が執行されているのかを見るのが役割です。つまり、組織の内容そのものの価値、つまりこの活動はいまいちだとか、どうなんでしょうねみたいなことを審査するものではなく、活動の独立性が損なわれるものではありません。また、国費が投入される以上、監事を置くことは当然です。その際、監査される側が選んだ監事でないことは必須と考えます。
続いて、評価委員会を置くことについてですが、その主な役割は、学術会議が自ら行った自己点検評価について審査し意見を述べることです。学術会議は今でも自己点検評価を行っていると聞いていますので、新たに膨大な事務作業が発生するとは思われませんが、ただし、過大な業務負担にならないような配慮は必要と思います。また、評価委員会の意見は拘束力を持つものではありません。重要なのは、外部の視点が入ることによって自分たちの評価の在り方を再考する機会が得られるということです。これは、閉じられた組織から外に開かれた組織になる第一歩であると考えます。
次に、会員選考における選定助言委員会の設置についてです。
選定助言委員会の役割は、より幅広い視点でオープンな会員選考をするための方法を助言することです。よって、会員の個別な選考に関与するものではありません。例えば、学術の動向や社会の情勢などに詳しい委員から、中長期的な視点で学術を発展させるためには、どのような領域から、どういう方法で会員を選ぶのが適切なのかといった意見が聞くことができるようになります。これは学術会議にとってとても有用なシステムと思います。
そもそもなぜこのような委員会が必要かというと、外部の意見を聞くことによって、会員の学術分野の固定化を阻み、より発展性のある組織にするためです。また、助言委員会の委員は総会が選任し、会長が任命しますので、学術会議自身が意見を聞きたいと思う人を選ぶことができるわけです。よって、会員選考の自律性を損なうものではないと考えます。
もう一つの助言委員会である運営助言委員会ですが、その設置によって会長は、学術会議の運営や活動を充実させていくための助言を外部から得ることができるようになります。例えば、経済情勢や研究成果の社会活用に詳しい専門家や、経営や広報の専門家などからアドバイスを受けることができるようになります。これは、学者である会員だけではカバーし切れない部分を補い、会長の活動を助け、組織としての強化に役立つと考えます。また、選定助言委員会同様、委員は学術会議が選任し、会長が任命しますし、あくまで助言のための委員会であって、自律を損なうものではないと考えます。
続いて、法の制定に当たり重視していただきたいことについて述べさせていただきます。
新法は、学術会議を我が国が世界に誇れるナショナルアカデミーに発展させるためのものでなければなりません。そのためには、独立性に加えて、外部に開かれた学術会議になるための仕組みづくりが必要です。同時に、学術会議が自律的に機能強化の取組を続けていけるよう、様々な観点からサポートする法であることが重要です。法定は大枠にとどめ、詳細は学術会議の内部規則に任せるなど、学術会議の自由で伸びやかな発展を可能とする新法であることを強く望んでおります。
最後に、懇談会の委員と会員選考等ワーキング・グループ主査を務めました感想を一言述べたいと思います。
懇談会並びにワーキング・グループでは、委員の間の意見交換だけでなく、学術会議の会長、副会長の皆様と活発な意見交換がなされたことはとても良かったと思っております。そういう時間を持つことによって、互いの気付きや歩み寄りも多くあったと思います。そして、それぞれの立場や視点は異なっても共に目指したものは、報告書のタイトルにもある世界最高のナショナルアカデミーです。ひたすらそれに向けて熱心に議論し、多大な労力を費やしてくださいました参加者の皆様に心から敬意を表したいと思います。
なお、懇談会の最終報告書には法案には記載されていない提案等が多数入っていますので、新たな学術会議の会員に選ばれる皆様には、是非とも参考にしていただきたいと思っています。
以上で私の発言を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/5
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006・和田政宗
○委員長(和田政宗君) ありがとうございました。
次に、川嶋参考人にお願いをいたします。川嶋参考人。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/6
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007・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 同志社大学法学部教授の川嶋四郎でございます。
連携会員を二期六年務めた後、任命拒否があった第二十五期から会員になり、その期に法学委員会の副委員長を、そして今期、二十六期に法学委員会の委員長を拝命しております。
専門は民事訴訟法で、紛争解決プロセスの公正な在り方について研究をしてまいっております。
この度は、全国民を代表する良識の府の皆様方の前でこのような貴重な陳述の機会を与えていただき、心から御礼を申し上げます。
今日は、一会員として、また第一部法学委員会の委員長として、日本学術会議総会決議の内容である法案修正を求めるためにやってまいりました。すなわち、ナショナルアカデミーの五要件全てを充足し、会長声明で示した五懸念を払拭する、その法案の内容に修正をしていただくためにここに参りました。そのことを皆さんに強くお願いしたいと思っております。私は、この修正の決議と申しますのは、日本学術会議の総会における言わば科学的助言の一種と考えております。
さて、七十六年前、私たちの先輩科学者は、戦争の惨禍のまだ消えないここ東京で、日本国憲法が志向する自由で民主的な文化国家、平和国家を科学を用いて創造的に構築するという崇高な使命を持って、科学者の総意の下に現在の日本学術会議を創設いたしました。現在の私たちは、独立した日本学術会議制度の存亡の危機に直面しており、ナショナルアカデミーの五要件を完備した現在の日本学術会議が永続できるか否かの試練を受けております。
日本学術会議は、四月に行われた総会で、私たちが提出した決議案を多数で可決しました。その背景には、法案に対する大きな危惧がありました。法案が通れば、ナショナルアカデミーとしての五要件を堅持している現在の日本学術会議が政府従属的な疑似ナショナルアカデミー、えせナショナルアカデミーに変容してしまうこの絶体絶命の瀬戸際で総会で何らの意思決定もしなければ、法案をそのまま学術会議は受け入れたとみなされ、後世に多大な禍根を残すことになると。しかし、それは、政治に左右されず、科学者の良心に従って純粋に知の探求を行う使命を持ったナショナルアカデミーに対する国民の信頼を裏切ることになると、私たちはそう考えたからであります。
私は、三つの点について陳述をさせていただきたいと思います。
まず一点目は、法案作成、提出プロセスの問題点の指摘でございます。
当初、私は期待をしておりました。岸田内閣のときに一旦作成されたさきの法案が結局国会不提出となったときに、その理由を聞かれた後藤担当大臣は、学術会議の理解が得られなかったからと語りました。それゆえ、次に法案が提出されるとしても、私たちの理解を得る努力がなされるであろうと期待していたからであります。さきの法案の提出の前には、笹川内閣府総合政策推進室長自ら総会に出席して丁寧な説明を行ってくださいまして、質疑にお答えいただきました、質問にお答えいただきました。非常に勇気ある行動だと、私は心から尊敬をしておりました。
それに対して今回は、そもそもプロセスが適切ではございません。当事者である光石会長、懇談会の正規のメンバーではありませんでした。出席することは要請はされましたけれども、対等な立場で話すことはできなかったと国会で陳述しております。内閣府担当者は会長が参加したと言っておりますけれども、正規のメンバーではなく、意思決定にも加われず、懇談会の議事録からは、発言の機会はあっても聞きおかれただけと、そういう印象を私は持ちました。そして、最終報告書は、日本学術会議の意見なんかを両論併記した形で記したというようなこともほとんどありませんでした。私は、会長をその参加者と呼ぶのは虚偽に近いと思います。
さらに、この間、私が非常に気になったのは、総会などで会長の口から、日本学術会議が廃止になるよりはという言葉が何度か出たことです。会長は、法案を受け入れなければ日本学術会議は廃止になるという強い圧力を受けていたのでしょうか。
また、国会の速記録を読んでいるとき、担当大臣、内閣府担当者の話は、ごまかしあるいは虚偽とさえ言える話が多いことに気付きました。
例えば、日本学術会議は法人化には反対していないと言われましたが、私たちは五要件を具備した法人化には反対しないという立場で、両者の間には大きな違いがあります。また、日本学術会議は法案に反対していないと言われましたけど、法案に反対しているからこそ総会で決議を可決したわけでございます。さらに、驚くべきことに、大臣や内閣府担当者は、法案は五要件を押さえている、あるいは結果的に押さえた設計になっているというつもりでおりますなどと言っておられますが、私には全く理解できません。ここにおける押さえるという意味がしっかり確保して盛り込んでいるということなら、それは当たっていない、つもりと言われても結果的にそうなっていない。だから修正を求めているわけでございます。
良識の府の皆さん、真実を理解してほしいのです。これでは国会を舞台とした言葉遊びにすぎません。官僚主導の法案作成の問題点が顕在化しているとも言えるでしょう。何しろ、作成した本人である内閣府担当者がこんがらがると認めているのですから、今こそ、政治の主導によって、シンプルで五要件を充足した法案に改めていただきたいと思います。
世界最高のナショナルアカデミーをつくるという言葉も出ました。一瞬、悪い冗談かなというふうに思いました。法案にあるナショナルアカデミーの形態は、先進主要国のナショナルアカデミーと比較しますと、権力統制の下におけるえせナショナルアカデミーにすぎません。中国、ロシア型のナショナルアカデミーと言ってもよいかもしれません。
内閣府担当者は、今回の法案がベストなものだと言っておられます。そこには学問や学術会議に対する愛や敬意の片りんさえ感じられないのは私だけでしょうか。ある専門分野や組織の法を作るとき、私は、法技術だけではなく、愛が必要だと思います。今回の例でいえば、日本の学問世界への愛、日本学術会議への愛、愛に基づく立案担当者の情熱が不可欠だと思います。しかし、今回の法案からは愛を全く感じません。私は、科学者、法学者として、科学や学術に対する愛や敬意の感じられない立案担当者の起草した法案をそのまま受け入れることはできません。
次に、パネルを用いて説明をさせていただきます。(資料提示)
まず、この資料一を御覧ください。
会員選考に政治が介入しているのは中国やロシアのナショナルアカデミーだけであって、米、英、独、仏といった主要先進国のナショナルアカデミーの会員選考には政治は介入しておりません。また後で述べます。
次に、政府は、法人化の根拠として、海外のナショナルアカデミーの中で予算全額を国から支出してもらっているところはないと主張しています。確かにそうです。しかし、先進国のナショナルアカデミーを見ると、ドイツは予算の九一%、イギリスは八五%から国から拠出金をもらっています。その額も、一方では二十一億、一方では百九十八億でございます。公的資金の割合が比較的低いアメリカ合衆国でさえも四五%で、しかも二百六十億円という桁違いの金額です。先ほど上山先生のお話では、その倍ぐらい現在ではあるということでした。
これに対して、日本学術会議の予算は九億程度です。いかに脆弱な存在であることか。さらに、法案のように公的支出が補助金になれば、必要性と裁量性に基づいて算出されるために、予算の見通しは全く立ちません。現在の九億という金額さえ確保できる保証はありません。
次、資料二を御覧ください。
坂井大臣は、必要最低限のルールを法律上定め、詳細については学術会議が自律的に定めることができると言っておられます。しかし、この一覧表を見ていただく限り、内部の規則制定権の余地は一番下の二行、いわゆる猫の額ですね。これで自主、自律、独立などと言えるんでしょうか。さらに、法律の中だけではなく、政令、内閣府の府令の中にも、独立性を毀損しかねない規定が幾つも組み込まれる可能性があります。アリの一穴、トロイの木馬という比喩で示すことができると思います。
次、資料三を御覧ください。
これは、法案が考えている新日本学術会議が四面楚歌の中で活動しなければならないことを示したものでございます。星印は現在の学術会議には存在しないシステムでございますが、オレンジ色、星印の付いた四つのシステムでございますが、外部者から成り、活動に目を光らせることになります。法案が可決されれば、新しい日本学術会議は、日々、外部の目を気にしつつ、四面楚歌の中で活動や会員選考をしなければなりません。特に、活動面を見ると、監事の職務範囲が広過ぎて科学的助言の内容にまで及ぶ可能性があるほか、評価委員会の評価は補助金の額に反映されることになるでしょう。
その上、日本学術会議の会員は、解任請求、損害賠償請求、罰則の付加、是正請求等、現在ほとんど存在しないような威嚇規定の下に置かれています。このようなえせナショナルアカデミーの会員を引き受ける人がいるのでしょうか。私は非常に心配です。これは国益を損ないます。それを私、断言することができます。
次に、最後の資料四を御覧ください。
法案によりますと、ここに書いております水色の、現在のコオプテーションの方式で選ばれた人たちというのは、完全にダイダイ色の新たな特別の方式で選任された人たちに入れ替わります。これによって、完全な、異質なえせナショナルアカデミーというものが二〇二九年十月に誕生することになります。
次に、衆議院でなされた十一項目における附帯決議の含意についてお話をしたいと思います。
そもそも、衆議院でなされた十一項目の附帯決議は、いずれも法案の骨格部分に関わり、本質的な構成要素に瑕疵があることを象徴しております。確かに多くの法案に附帯決議付きますけれども、それは、附帯決議を付けてでも、まさにその法案を国民のために通す必要性、緊急性があるということを示しているんです。ところが、今回の法案にはそういうものはございません。修正していただければと思います。
私たち科学者が後世に残さなければならないのは、自由で民主的な文化国家、平和国家を科学的知見で下支えできる学術会議です。このために、五要件を完備した学術会議は存続させなければなりません。その成否が今ここにいらっしゃる皆さんの双肩に懸かっているわけでございます。大切なことは、純粋な科学者の科学者による、つまり御用学者じゃなく、科学者の科学者による全国民、人類社会のための日本学術会議がこの日本の地上から消え去らない、このことでございます。そのために、日本学術会議は法案の修正を強く求めております。
最後に、ルソーの社会契約論のメッセージを皆様方にお伝えできればと思います。
もろもろの国民に適する社会についての最上の法を見付けるためには、優れた知性が必要であります。その知性は、人間の全ての情熱をよく知っていて、しかもそのいずれにも動かされず、私たちの性質を知り抜いていながら、それと何らのつながりも持たず、自らの幸福が私たちから独立したものでありながら、それにもかかわらず私たちの幸福のために心を砕き、最後に、時代の進歩のかなたに光栄を用意しながらも、一つの世紀において働き、後の世紀において楽しむことができる、そういう知性でなければならない。
我らと我らの子孫のために、学問の自由がもたらす恵沢を確保し続けることができるように、良識の府の皆様方の知性がここで発揮されることを心から期待をいたしております。
ありがとうございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/7
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008・和田政宗
○委員長(和田政宗君) ありがとうございました。
次に、吉村参考人にお願いいたします。吉村参考人。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/8
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009・吉村忍
○参考人(吉村忍君) 私は、東京大学名誉教授の吉村忍です。
二〇〇六年から二〇一七年まで日本学術会議の連携会員を務め、二〇一七年十月に始まった第二十四期、第二十五期と第三部の会員となり、二十四期には総合工学委員長、二十五期には第三部長を務めました。
専門は工学です。中でも、計算力学、構造力学、シミュレーション、システムデザインを専門としております。そのような専門ですので、これまで様々な企業とのシーズ・ニーズマッチング型の産学連携活動も活発に行い、二〇一七年からは、組織対組織で行うビジョン共有型の産学協創活動にもコーディネーターとして積極的に関わっております。
本日は、そうした経歴、経験、専門を持つ者として、今般の学術会議を特殊法人に変える法案について意見を述べさせていただきます。
本日、私からは、一、ナショナルアカデミーの科学的助言機能の役割と特性、二、現在審議中の法人化法案の下でできる新組織がシステム的にどのように振る舞うと予想されるか、三、現在の法人化法案の審議プロセスがシステム的にどのように見えるかという三点に絞って意見を申し上げたいと思います。
第一点目として、日本のナショナルアカデミーである現在の日本学術会議の重要な機能の一つ、科学的助言機能の観点から述べたいと思います。
現代の科学が相対する諸問題には、様々な現象が絡み合い、一つの学術分野だけからは適切に対応することが困難な課題が山積しています。地球温暖化の防止、軽減とカーボンニュートラル社会の実現に向けた取組しかり、AI、量子、ロボット、スーパーコンピューター、自動運転、ゲノム編集等の最先端技術と人々や社会との関係しかりです。あまたいる理学・工学系、生命科学系の科学者はそれぞれの分野に対して多様な意見を持っていますし、そうした問題を社会は、人間はどのように受け取るべきか、対応すべきかについて、人文・社会科学系の科学者も多様な観点、意見をお持ちです。重要なことは、ある専門分野の科学者と一言で言っても、その意見は本質的に多様であるということです。
このため、こうした複雑な諸問題に適切に対応していくためには、多様な観点から多様な科学者がそれぞれの科学的知見に基づく丁寧な議論を行いながら、科学者間の合意形成、すなわち科学的合意形成を進めていくことが肝要です。
現在の日本学術会議には、世界のナショナルアカデミーの標準的な方法であるコオプテーションにより、それぞれの科学分野において優れた研究又は業績があるという観点から選ばれた科学者として、第一部人文・社会科学系、第二部生命科学系、第三部理学・工学系に、それぞれほぼ七十名、合計二百十名の会員と約二千名の連携会員が集い、日々、複合化した課題に向き合い審議を繰り返し、科学的合意形成の成果を、勧告、声明、提言や見解等の意思の表出として公表しているところです。また、政府等の外部から審議依頼があれば、それに対して審議を行い、回答も出します。
これらの提言等を読んでいただけると分かりますが、一旦科学的な合意形成がなされたとしても、それは唯一の解ではなく、合意形成に至る多様な視点が内包されています。合意形成の結果とともに整理された多様な視点、多様な審議プロセスこそがナショナルアカデミーの信頼に足る科学的助言の価値だと思います。
そうした科学的合意形成の結果も参考に、社会は現代的諸課題に対する社会的な合意形成を進めていくことになりますし、政治は政治的意思決定をしていくべきものと思います。ですので、ナショナルアカデミーの発出する科学的合意形成の結果と社会的合意形成の結果は、必ずしも一致するものではありません。また、科学的合意形成の結果と政治的な意思決定の結果も、必ずしも一致するものではありません。
なぜ違うかというと、ナショナルアカデミーは広い時間軸、空間軸と広範な学術的視野を見ているからであり、一方、社会は現在生活する人々や組織の影響の及ぶ範囲で考えがちであるからです。また、政治家は、政治家個人の政治信条に基づきながら、様々な要因に強弱を付けながら社会に必要なものは何かを判断し、意思決定していくのではないでしょうか。それぞれの役割は違うのです。例えば、防災や災害対応のように科学と政治が協調して対処することもあれば、結果的に科学的合意形成の結果と政治的意思決定が対峙するケースが出てくることも当然のことと思います。
しかし、ここで重要なのは、政治的意思決定の基盤として、政治的思惑や意思とは独立して学術の幅広い観点から十分な科学的議論が行われることであり、もしそうしたプロセス、機能が完全に失われてしまったら、何らかの政治的な意思決定はできても、それは勘だけに頼るものになってしまうでしょう。
昨今、政治の世界では、役所ごとやテーマごとに審議会を組織し、そこに限られた数の有識者と言われる方々を招集し、そこで議論を行い、その結果を科学的合意形成の結果であるかのようにみなし、それに基づいて政治的意思決定をするということが頻繁に行われます。今回、法案提出に先立ち行われた日本学術会議の在り方に関する審議を行った有識者会議も、その典型の一つと思います。
ここで、学術会議がこれまで行ってきた科学的合意形成及びそれに基づく提言等の活動と審議会のそれとの違いが重要です。審議会の場合、課題設定や審議会委員選定の段階で政治や行政の意思が働き、場合によっては、議論の前提に既に政治的な判断が埋め込まれることも起こり得ます。運用次第ですが、終始政治的コントロールの下で進んだ場合には、科学的観点から本来検討しなければならない観点がすっぽりと抜け落ちる、あるいは意図的に落とすこともあり得ます。
私は、決して審議会を全否定しているわけではありません。審議会の場合には、科学的判断と社会的判断と政治的判断という異なる次元のものが混在する可能性があります。現在の日本学術会議が行う科学的合意形成プロセスと、専門的知見とともに政治的、行政的意思も反映される審議会の審議プロセスは、科学者が参加しながらも性格が全く異なるということを御理解いただきたいと思います。
さて、ナショナルアカデミーの五要件ということが学術会議側から繰り返し述べられているところですが、現在の日本学術会議のようなナショナルアカデミーは、現代社会や学術が相対する複雑な諸問題に対して信頼できる科学的助言を行えるという意味において、現代社会の重要な構成要素の一つです。それが健全に機能するためには、ナショナルアカデミーとしての真の独立性と自主性、自律性が必須なのです。
ところが、今般、国会の審議にかけられている日本学術会議法人化法案は、その説明において、法人化したのだから独立性は保たれている、また、独立性及び自主性、自律性に配慮すると言いつつ、国費を一部投入するのであるからと、運用や会員選考等において様々な網、すなわち制約を掛けて学術会議の独立性及び自主性、自律性を奪い、政治的意思に学術会議を従わせることを意図している、さらには、学術会議のナショナルアカデミーの機能を弱体化させようとしているようにしか見えません。
現在、ナショナルアカデミーとして機能している日本学術会議を、この法人化法案に基づく法人化を通して機能を弱体化させ事実上消滅に向かわせてしまうとすれば、それこそ日本にとって大きな国家的損失であります。また、日本のように先進的で民主的な国家から真のナショナルアカデミーが事実上消えてしまうということは、世界にとっても大きな損失です。しかも、ここで一旦失ったものを修復することは極めて困難になります。
第二点目として、工学系の私にとって、システム的な観点から、今回の法案に関して感じる幾つかの疑問点を述べさせていただきます。
現在の日本学術会議にも改善すべき点はあり、二十五期にその観点で真摯に議論が行われ、二〇二一年四月二十二日に「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」が総会で決定され、学術会議内でそれに従った取組がまさに進んでいるところです。現行の法の下で、ナショナルアカデミーの五要件を満足し、日本の科学者コミュニティーを代表するナショナルアカデミーとして健全に機能しているところです。
この現行の日本学術会議法の下で、二〇一七年に当時の菅首相による六名の会員候補の任命拒否が行われ、その納得できる理由は現在に至るまで開示されていません。それまで総理大臣の会員任命は形式的なものであるとされていたにもかかわらずこのようなことが起こったということは、法律に書かれていれば時の政権の意向によって運用は幾らでも変えられるということを証明していると思います。そうすると、そのような法文に対する疑心暗鬼が解消されない下で今回の法案を審議することが果たしてできるのでしょうか。法文に対する政府側の答弁を信頼することができるのでしょうかという素朴な疑問です。そもそも六名の候補者は、科学分野において優れた研究又は業績がある科学者という観点から、現行の日本学術会議法にのっとって正当に選考されたにもかかわらず、それを総理大臣が拒否するにはどのような判断基準があったのか、それが現在の日本学術会議法に抵触しないのかどうか、大変興味あるところです。
もう一点、今回の法案を見ると、ここに選ばれた会員は、社会的な課題、学術的な課題の審議に向かうよりも、国際的な連携に取り組むよりも、社会とのコミュニケーションや情報発信に取り組むよりも、内閣総理大臣が任命した監事、内閣府に置かれた評価委員会、中期目標、中期計画の策定、選考助言委員会への対応などに必要となる評価書や資料作成にいそしむことを強要されることになると想像します。さらに、企業や民間から学術会議の活動のための外部資金を獲得することにもいそしまねばなりません。
冒頭述べたように、私は、様々な企業と数多くの産学連携活動や産学協創活動を行ってきました。大学に籍を置く者として、大学における基礎研究成果の社会実装を進める上で、その活動の意義を十分に認めています。一方、民間から資金を集めるための活動というのは、そうたやすい活動ではないことも実感しています。それは、至極当たり前のことですが、大半の企業が出資に見合う実業やビジネスに役立つ成果を求めるためです。しかし、そもそも学術会議のような組織の行う科学的助言や国際活動は、本来公益を目的としたものですから、場合によっては個別企業の利益と矛盾したり、利益相反になることもあり得ます。そのような条件の下で民間からの資金に期待するのは非現実的ではないでしょうか。国家による財政的保障は公益性のための条件です。多忙を極める会員に資金集めの活動を求めるのは無理難題であり、本来業務を損なうおそれさえあります。
現在の学術会議においても、非常勤であり、そもそも各人が所属する常勤職の現場で既に研究や教育、外部資金獲得、評価、組織運営、学会、社会活動に多大な時間を割かれる中で、非常勤で活動する学術会議の会員や連携会員として、社会のために、国民のため、世界のために時間を絞り出して審議活動や国際活動をしているわけです。今度、この法人化された新組織の中でさきに述べたような仕事をやらされることになれば、のであれば、会員を引き受ける科学者などいないのではないかと大いに危惧します。
今回の法人化法案に対して、法文上で議論されていることが私にはとても空虚に感じられ、この法人化された組織が、この社会の中で、科学者コミュニティーの中で自律的に回っていくとは私にはとても思えないのです。
最後に、もう一点述べさせていただきます。
先日、今回の法案が衆議院本会議で採択された際に、法案は無修正で通ったけれど、十一項目に及ぶ附帯決議が付いたと伺い、その附帯決議も読みました。現在の日本学術会議法と今回審議中の法人化法案、そして衆議院本会議で付いた附帯決議の三者を工学的な頭で読み解きますと、附帯決議は、今回の法人化法案の重要構成要素をことごとく否定しており、現在の学術会議法と同等となるように運用しなさいということを衆議院の意思として実現していることを望んでいると読めました。
そうであるとすれば、本法人化法案の本文中にきちんと附帯決議の趣旨を入れ込むよう法案修正を加え、参議院での十分な審議を経て決定していくべきであると思います。また、それを行う時間が十分でないのであれば、一旦審議を中断し、法案を再度ゼロから検討すべきではないかと感じた次第です。現在、日本学術会議は、現行の法の下で真のナショナルアカデミーとして機能しているのですから、この法人化法案の審議をあえて拙速に行う必要はないのではないでしょうか。
私の意見は以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/9
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010・和田政宗
○委員長(和田政宗君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/10
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011・酒井庸行
○酒井庸行君 自由民主党の酒井庸行でございます。
今日は、参考人として、上山さん、そして相原さん、川嶋さん、吉村さん、大変御多忙のところ御参加をいただきまして、ありがとうございます。まずお礼を申し上げたいと存じます。
まず最初にお聞きしたいと思うのは、この学術会議の法案の目的をちょっと読みますね。日本学術会議は、我が国の科学者の内外に対する代表機関として、学術に関する重要事項に関わる審議、大学、研究機関、学会そのほかの学術に関する者の間における連携の確保及び強化、学術に関する研究を円滑に進めるための社会環境の整備、学術に関する外国の団体及び国際団体との交流等を行うことにより、学術の向上発達を図るとともに、学術に関する知見を活用して社会の課題の解決に寄与することを目的とすることというふうにあります。
今私が読みましたけれども、学術という言葉が何回出てきますかね、これ。この学術という言葉の意味というか、皆さん方それぞれにお伺いしたいんですけれども、どんなふうに捉えられていますか。そこからまずお聞きをしたいと思いますので、上山さんからお願いしたいと思います。(発言する者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/11
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012・和田政宗
○委員長(和田政宗君) 挙手を、お手数ですが、お願いをいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/12
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013・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 学術という言葉を英語に直したときには、適切な我が国のニュアンスと合致すると言えるものは余りないと思います。サイエンスと呼ぶのか、あるいはアカデミアと呼ぶのか、少し難しいところがあると思います。
我が国において学術という言葉が盛んに使われるようになった背景は、自然科学、人文・社会科学という垣根を越えた真摯な研究と知識の追求に携わる者たちの意識の総体として学術という言葉は使われるようになってきていると思います。
日本学術会議において、第一部、第二部、第三部と、それぞれの領域ごとの専門家が集まり、先ほどの少しお答えにもありましたけれども、決して専門知にとらわれることなく、社会に対してその専門知のあり得べき姿を問うていくということを旨として活動をされておられますから、それは学術という言葉を使って結構かと思います。
ただ、英語名としては、日本学術会議はサイエンスという言葉を使っておられます。サイエンスという言葉の中に人文・社会科学、とりわけヒューマニティーズを入れることができるかどうかというのは、諸外国においてはかなり大きな疑問を持たれると思います。サイエンスと言っている限りは、日本の学術が含むようなヒューマニティーズ、人文学ですね、これも含むようなものとして理解されているとは思いません。
具体的にも、例えばアカデミーと言われているものの中で、アメリカにおいてもアカデミー・オブ・サイエンス、これは、医学、工学含めたところを、自然科学系がありますが、同時に、人文・社会科学系とは別にアカデミーを構成をされております。イギリスの場合のロイヤルソサエティーも、これは主に、僅か二%ぐらいの人文系の学者がいますが、それ以外のところは別のアカデミーを構成をされております。
したがって、日本学術会議が学術という言葉において異なる専門知を一つの袋の中に入れるという方向性は、言葉として英訳されているサイエンスという言葉とも矛盾しますし、また、一般的に諸外国におけるアカデミーの捉え方とも異なっていると思います。本来であれば、やはり専門知の、これほど先鋭化されている専門知の区別ということであれば、人文系と自然科学系というのはどこか違う組織として動かしていくのが普通であろうと私は思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/13
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014・酒井庸行
○酒井庸行君 ありがとうございます。
じゃ、相原参考人。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/14
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015・相原道子
○参考人(相原道子君) 私は、今、上山委員がおっしゃったようなことは全くそのとおりだと思います。シンプルに言えば、研究と知識の総体という一言が非常に印象に残りまして、私もそのとおりだと思いました。
以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/15
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016・酒井庸行
○酒井庸行君 川嶋参考人、お願いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/16
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017・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 恐らく学術という言葉は、文脈によって様々な意味を持つのではないかと私は思っております。今おっしゃっていただきましたように、日本学術会議における学術というのは、これはもう本当に科学者会議というふうに考えられますので、これは科学というふうに同定してもいいんじゃないかなというふうに思います。
ただ、他の分野、いろんなところで使われているのは、それぞれのところでやはり固有の意味があると。特に、学術といった場合には、よく学問と対比されると思います。学問の場合には、かなり抽象的、観念的な真理の探求、知の探求、そういうものが一つの大きな柱になっていると。それに対して学術というのは術でございますので、やはりかなり具体的な、応用的な、あるいは技術的な、そういうニュアンスを持った文脈で使うこともできるかと思います。
したがいまして、先ほどちょっとおっしゃっていただきましたように、私は人文・社会科学も学術の一部に属していると考えておりますけれども、学術といった場合に多くの方々が考えられるのは科学技術、それを略す、略称すると学術というふうにもなり得るわけで、そうすると、理系志向のような形の評価になるかも分かりません。しかしながら、英訳がどうかはともかくといたしまして、それぞれの文脈で考えたらいいというだけでございますので、私は、基本的に学術というのは、もう知の探求、真理の探求、別の言葉で言えば、政治に左右されない純粋な知の探求ということでまとめることができるのではないかと思っております。
ありがとうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/17
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018・酒井庸行
○酒井庸行君 ありがとうございます。
そうしたら、吉村さん。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/18
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019・吉村忍
○参考人(吉村忍君) ただいまの御質問になりました学術という言葉ですけれども、その中に入っている様々な分野、研究の分野、科学の分野がたくさんある中で、やっぱりそれを総合するような総体の言葉として学術という言葉が一番使われるんだろうというふうに思います。
それなので、いわゆる私が所属していた第三部の理学・工学系から見る場合の学術というのと第一部の人文・社会系から見る学術というのは、細かく話をしていくと、やはりカバーする範囲というのはちょっと違うのかなというふうには思うところですけれども、そこをディテールで定義するというよりも、そういう研究であるとか真理の探求であるとか、また人間行動に関しても、それを、そもそも人間とはどういうものであるかということを追求していくという意味で大きな共通性がある分野だと思っております。
〔委員長退席、理事磯崎仁彦君着席〕
あともう一点述べさせていただきますと、現代の社会そのものが、多分、二十年前、三十年前、四十年前と比べるとはるかに複合化してきていて、そういう意味では、個別の分野に分解して考えるというのが極めて適切でない状況になってきていますので、現在の学術会議が第一部、第二部、第三部というふうに一見分かれているように見えますけれども、重要なのは、人文・社会系も生命科学系も理学・工学系も、全部そこにそろっているというのは極めて大きな財産だろうというふうに感じているところです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/19
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020・酒井庸行
○酒井庸行君 ちょっとそれは、私は学術という言葉がよく分からなかったのでちょっと調べたら、学術とはというので出てきたんですね。そこには、研究者の探求心や自由な発想に基づく自主的、自律的な知的創造活動、その成果としての知識や方法の体系であり、人類の知的探求心を満たすとともに、それ自体が知的、文化的な価値を有するものであるというのが出てきます。
〔理事磯崎仁彦君退席、委員長着席〕
そして、学術研究というのは次世代への人材育成とも一体となっており、得られた知識を世代を超えて伝達、進化、発展させ、社会へ還元する役割を担っていると。専門的な研究としての学問を捉えることもでき、原理、応用、技術を含む場合もあると。そして、学問と芸術、あるいは学問と技芸、技芸というのは技の芸です、という意味を持つこともあるというふうに出てきました。
非常に、これ言葉としては、さっきおっしゃったように、幅広く多様的な部分に捉えてしまうかなというふうに思います。
そこで、上山参考人にお聞きしたいのは、先ほどから皆さんも、上山参考人もこれまでの変遷ということをちょっとおっしゃっていただきました。七十六年にもわたって日本学術会議というのがあって、この変遷を私なりに感じるところは、やはり、専門家の学者さん及びそういう方々が、本当に専門知識の中での研究及び探求をしてきたんだろうと思うんですね。ところが、ここに来て、やはり今回の法案もそうですけれども、その各分野の人たちがいろんな研究を、探求をしていく中で政府とも相対することもある中で、これをいかに社会に貢献できるかということだというふうに理解をしているんですけれども、その変遷のプロセスというのが、これを実際的に、具体的にちょっとおっしゃいましたけど、上山参考人は、この変遷の中でこうなってきたということをもう少し具体的にお話ができることがあったら教えていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/20
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021・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 具体的かどうか分かりませんが、この日本学術会議という設立のプロセスの中に、当時のアカデミアの人間、とりわけサイエンティストがそうだと思いますが、これが第二次世界大戦との関わりの中で強い社会的な疑義を感じたと。そこに対して、社会的な貢献として自らのアカデミックな知見を発出すべきだという、そういう意識があったところは確かだったと思います。また、それは極めて健全なことであったろうと思います。
それが出発地点であることは認めながらも、現在において、学術のその在り方、あるいは学術が社会において求められる貢献度というものが極めて多岐にわたり始めている。先ほどの私の陳述の中で述べましたけれども、COVID―19が出てきたときに、これを迅速にどのような対応するのかについては、学術的な知見が極めてスピーディーに求められるということがるる積み重なっているわけですね。
それに対して、アカデミアの中からどのような意見発出の場ができるかというと、恐らくは日本学術会議が最大の基盤になるべきだと私は思います。そのことがアカデミアの人間として行ってきた活動の知恵の発出の場ですから。そこに果たして日本学術会議が積極的に関与することができたのか、あるいはそれを求められる状況があったのかというと、長い七十年の歴史の中で、その部分が徐々に欠落してきたと。それは先ほども申し上げましたけれども、欠落したということが学術会議の間違いだとは思いません。なぜかといえば、そのような学術的な知見を発展させるための極めてアカデミックな活動をする財務的な基盤がほぼなかったからです。
私がずっと学術会議に求めていることは、もしそのような現代的な意味でのアカデミーが求められるのであれば、政府はこれに対してもっと財政的な支援をすべきだということであります。ただし、それは、運営費交付金のように、渡し切りの、何でもどうぞやってくださいということではなくて、今、これこれの事案に関してこのようなことが社会の中では求められているという諮問が政府あるいは民間からなされ、それについての専門家としての知見を披瀝してくださいという要請があったときに、そのある種の対価として予算が積み上がっていく。アメリカにおいても、先ほど申し上げましたが、六百億を超えるような資金がある、そのほとんどは、そのような政府とのコミュニケーションの中での財政的な支援の積み上げです。
私は、あくまで政府がアカデミアの中心である日本学術会議をもっと支えるべきだ、あるいは、その支えることが、現代的な意味の、第二次世界大戦が終わった後の学術会議ではなくて現代における学術会議が果たすべき責務だと思いますが、それを果たせるような状況を果たして政府はつくってきたのかと言われると、それはクエスチョンです。しかしながら、同時に、そのような財政的な支援も含めた国民の支援を求めるという態度を果たして日本学術会議が行ってきたのかというと、これに対してもクエスチョンです。
その意味で、私は、こういうような法案ができることによって、そのコミュニケーションの輪を開く、広く開かれた学術会議の意義を一般の国民にも認めてもらい、政府関係者にも認めてもらうようなそのメカニズムをつくることが最大のチャンスだと考えています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/21
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022・酒井庸行
○酒井庸行君 ありがとうございます。
今、上山さんが最後におっしゃった言葉が一番重要かなというふうに思います。やっぱり、国民の皆さんにも理解をしてもらい、やっぱりこの日本学術会議が、さっきおっしゃったように、日本最大の基礎という、基礎とおっしゃったんでしたっけね、基盤か、基盤となるということをおっしゃいました。
そういう意味で、今度は相原参考人にお伺いをしたいんですけれども、これだけのすばらしい重要法案をこれ考えていく中で、やっぱり、じゃ、選考人ということを相原さんはワーキング・グループの中で務めたというお話でした。大変御苦労があったというふうに思います。大変、非常に厳しい中でのおまとめだったというふうに、御意見だったというふうに思います。
言い方がちょっと変かも分かりませんけど、例えば民間の会社でいうと、どんな役員を選ぶとか、いろんな役職を社長が選ぶというときがありますよね。こういうときには、その人たちの能力だとか、あるいはある意味では人柄だとか、いろんなものを考慮しながら、もちろん知見もですけど、選びながらやっていくという中で、社員から見たら、何で俺が選ばれて、俺は選ばれないんだろうみたいなことってあるじゃないですか。
そういうことを考えていく中で、相原さんがいろいろ苦労された中で、やっていく中で、選考方法というのがどこに、さっきもちょっとおっしゃいましたけれども、問題というか課題があったのかということが御自分の御意見ではっきり言ってもらったらいいと思いますし、そのことと、やっぱりもう一つは、やっていく中で、これは懇談会の中で報告書に沿ったものになっているかということもあっていいのかなと、その中での選考をやってきたのかなということが考えられるんですけど。
そして、もう一つは、コオプテーションの問題ですよね。これは、初回はとにかく、そうではなくて、きちんとした形の中でみんなで選定方法していくという中で、さっき言ったように、懇談会の報告書に沿ったものだというふうな感じ方、お考えの下なのかなと。その後のこととして、そのコオプテーションというのはどうなんだろうと。これは、それは駄目だという言い方をする方もいらっしゃるようですし、それはそうなのかどうかということなんだけれども、その辺の御見解をお願いできればと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/22
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023・相原道子
○参考人(相原道子君) 選考方法、どこが問題かという、現在のですね、学術会議ですけれども、今の会員の方々がすばらしい科学者であるということはもちろん明らかなわけです。ただ、日本にはたくさん優秀な科学者の方がいらっしゃいます。その方々の中で、なぜこの方が選ばれたかというのが外から見て見えない。それはなぜかというと、コオプテーションが、コオプテーション、私はすばらしいことだと思いますし、どこの国でもコオプテーションで会員は選んでいらっしゃいますが、コオプテーションで選ばれた、推薦された方々をそのまま全て総会で認めるという今の方式では、そのすばらしい方々の中からどれを選ぶかという意思が、ほかの会員が表明する段階がないと私は思っております。
ですから、今のやり方が全ていけないとかそういうわけではなくて、より幅広い優秀な科学者の方々をコオプテーションで推薦していただいて、例えば、この領域のバランスから見てこの組合せでいいのかとか、そういうことも勘案しながら学術会議全体で考えていただくという方針、方法を取ることがいいと思って、それを報告書にまとめたところでございます。
この法案でそれが実現できるかどうかというと、書き込みが正直言って随分緩いので、会員の選任の過程を国民に明らかにするように努めなければならないと記載されております。ただし、これは学術会議がどうやって会員をちゃんと選んでいくのかということを自分たちでしっかり考えていける余地をしっかり残した書き方だと認識しておりますので、これからG7の諸外国のような投票制度も組み入れた新たな選考方法をつくっていただけることを期待しております。
以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/23
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024・酒井庸行
○酒井庸行君 申し訳ないです。川嶋さん、吉村さんにも質問を用意していたんですけれども、時間がなくなりましたので終わります。ありがとうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/24
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025・奥村政佳
○奥村政佳君 立憲民主・社民・無所属の奥村政佳です。
私からも、参考人の先生方に心より御礼を申し上げます。また、資料の用意なんかも本当にありがとうございます。
最初に、川嶋先生にお伺いします。
先生には事前にお目通しお願いしましたが、立憲民主党は修正案の提出を行います。修正案は、政府案の問題の根幹である学術会議の独立を明文で規定し、それを保障する財政措置を明記し、かつ、不合理かつ濫用の危険のある監事、候補者選定委員会、運営助言委員会、評価委員会などの諸制度については、削除あるいは要件を厳しく限定するなどの措置を講じているものです。
先生の目から御覧になって、この修正案は、今審議されている本法案が可決されてしまうと形作られてしまう、資料三ですね、新学術会議、四面楚歌の図、つまり学術会議の運用が政府によってがんじがらめになってしまう、先ほど酒井委員からも自由、自律という言葉がありましたけれども、この事態を解決し、ナショナルアカデミーの五要件を満たすものとお考えでしょうか。
また、修正案は、科学者の総意の下の学術会議の四月十五日総会の声明及び政府案修正決議の趣旨にかなうものでしょうか。
御答弁をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/25
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026・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) ありがとうございます。
このパネルを示してよろしいでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/26
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027・和田政宗
○委員長(和田政宗君) はい、構いません。どうぞ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/27
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028・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 御質問ありがとうございます。
この限られた時間の中で私たち日本学術会議の総会決議の趣旨を酌み取っていただきまして、本当にどうもありがとうございます。特に、本質的な修正部分、これを多く盛り込んでいただきましたので、総会決議の基本的な趣旨にかなうのではないかなと私は考えております。
まず、独立を明記していただき、ありがとうございます。
次に、選定助言委員会及び運営助言委員会関係の規定を削除いただきました。この図でいきますと、四面楚歌のうちの二面の憂いが消えたということでございます。監事につきまして、私は、私自身は、会計検査院による検査で十分であると、財政民主主義も十分満たしていると考えるんですけれども、この修正案におきましては、主体面で監査対象を限定し、職務等を明確化していただいております。政治的な介入の余地は縮小したのではないかと考えております。学術会議の独立を高めた改正案と評価できると思います。
補助金の金額についても、安定という言葉を入れていただきまして、ありがとうございます。
また、日本学術会議評価委員の任命に際しても、政治的介入の余地が制限できる規定を置いていただきました。ありがとうございます。
以上から、おおむねナショナルアカデミーの五要件の趣旨を踏まえた、現実に可能な限りの法案の修正をしていただいたものと考えております。ありがとうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/28
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029・奥村政佳
○奥村政佳君 ありがとうございました。
続いて川嶋先生にお尋ねいたしますけれども、政府は法改正の立法事実として、外国員会員と外国との共同研究は特殊法人化しなければできないと主張をしていますが、先生の御見解を御答弁願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/29
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030・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) ありがとうございます。
私は、いずれも立法事実になり得ないと考えております。
明治初期におけるお雇い外国人よろしく、今日のような国際交流の盛んな時期に、そもそもあえて外国人会員は必要ないと思います。例えば上山先生のような方がいらっしゃれば十分じゃないかなと思っております。数名の外国人会員を入れるために、現在の国の特別機関は不可能なので、それを全部改めて法人化するというのは本末転倒であると思っております。
日学は、既に国際連携を重ねておりまして、世界の情勢を入手し、多様なチャンネルにも、実績にも、もうこれには問題がございません。日学は引き続き国民の税金を使って運営する面があることから、日本人会員の活躍を願っております。なぜ国民とか国費とかに鋭敏な内閣府がこのような立法事実を挙げてくるのか、全く理解できません。
外国との共同研究も、寄附金などが、外部資金を国庫の一般会計に組み込むことになって結局できないんじゃないかというふうなお話もあるんですけれども、例えば、外部の財団で処理して、それを日本学術会議の会員等が用いることにする方法を考えることもでき、それ自体、立法事実になり得ないと考えます。
以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/30
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031・奥村政佳
○奥村政佳君 ありがとうございます。
重ねて川嶋先生にお尋ねしますけれども、先生は学術会議第一部の法学委員長という要職をお務めですけれども、そもそも現在の学術会議に何か問題が今あるというふうにお考えでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/31
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032・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) ありがとうございます。
問題といえば、二十五期に三名もの任命拒否が法学委員会から出たということで、法学委員会として十分な活動ができなかったという点は指摘できるのではないかと思います。
そもそも会員は非常勤の公務員ですし、他に本務がある人がほとんどです。予算も限られておりますので、実際には分科会の活動などが制限されることはやむを得ないかと思います。時間的な、日程的な制限でございます。ただ、それ以外に法改正をしなければならないほどの大きな問題があるとは私は全く考えておりません。
以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/32
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033・奥村政佳
○奥村政佳君 ありがとうございます。
全く今問題がないと考えているということでおっしゃっていただきました。
今、学術会議を代表する先生より、政府の主張する法改正の立法事実の不合理性、また欺瞞性というのを明確に御指摘いただきました。そもそも法改正の立法事実そのものが全く存在しないという見解をいただいたことは極めて重要かと考えます。是非、与党や政府案に賛成の野党の皆様におかれましては、世界基準のナショナルアカデミーの五要件を満たす立憲の修正案について、修正協議に是非応じていただきたいと、そして賛同をお願いしたいと思います。
次に、川嶋先生に、二〇一八年の内閣法制局審査資料墨塗り問題について質問をしたいと思います。
事前にこの墨塗りの資料、お目通しいただいておりますが、この箇所は総理が任命拒否できる場合の要件や判断基準が書かれていると、こういうはずなんですけれども、こうした墨塗り資料を国会に提出したまま改正法案の審議が行われているということをどのように考えていらっしゃるでしょうか。
特に、我々立憲民主党は、この墨塗り箇所は本改正案とも密接不可分な関係がある、すなわちそれは、総理が監事、評価委員、設立委員の任命等を行うに際して学術会議に対して有する問題意識が書かれたもの、要するに、総理や政府の学術会議への関与の在り方の目的、動機などが書かれたものであり、その墨塗りの開示なくして本法案の審議は成り立ち得ないと訴えているところであります。
先生の率直な御見解をお願いをいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/33
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034・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 御質問ありがとうございます。
この判例というのは、恐らく研究者が判例研究で取り上げるべき、注目すべき判例ではないかと考えております。
御質問の趣旨、非常によく分かります。今回の法案、まさに国費が投じられている日学の説明責任や透明化の名の下に法改正をしようとしているからでございます。それでは、まずですけれども、まるで日学がこれまで何か悪いことをしてきた、説明責任を果たさず不透明なことをしてきた、そういうようなお話でございまして、それは非常に私は心外でございます。ホームページ見ていただければ御理解いただけるのではないかと思います。
さて、お答えでございますが、まず、任命拒否のような不意打ち的な、人権侵害的な行為を理由なくできる国家というのは、およそ自由で民主的な文化国家、平和国家とは考えられません。日学には会員選考過程における説明責任とか透明化などそう言いながら、まず隗より始めないで、まともに理由も言わないのが、これ信義則違反であると、信頼行為を毀損する、信頼関係を毀損する行為であると考えられるわけでございます。
重大な公益に関わる意思形成の過程でございますけれども、私は、プライバシーに反しない限り、開示すべきであると考えます。紙媒体であれ、これからでしたら電子文書であれ、公文書は公共財でございまして、国民の税金に基づくものでございます。民主主義の基盤を支える知る権利が重視されるべきでございます。
そもそも本件は、憲法の定める議院内閣制において、国会が有する政府の法令解釈権の監督権を否定するものであり、速やかな開示が憲法上も必要であると私は考えております。政府がそれに応じない場合には、恐らく本件、最高裁まで行くというふうに思われますけれども、最高裁で私は開示が認められると思っておりますけれども、本判決が最高裁まで行って確定するまでは、この法案の審議を止めていただくのが妥当ではないかなと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/34
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035・奥村政佳
○奥村政佳君 重ねて川嶋先生にお伺いします。
先生は日本を代表する法学者であられますけれども、その立場からして、そもそも政府がこの法律の条文解釈の内閣法制局審査資料に墨塗りをして国会に提出するということをどのようにお考えでしょうか。戦後初めての事件というふうに承知をしているんですけれども、東京地裁の判決では、現時点で整理した法解釈及び運用だけでなく、当該法解釈及び運用が整理されるいきさつや理由についても国民に十分に明らかにされ、吟味される必要がある、このように解することは情報公開法の理念とも整合すると判示していることも含めて、先生の御見解を改めてお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/35
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036・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) どうも御質問ありがとうございます。
私は民事訴訟法の研究者でございますけれども、その法学的な観点から若干お話をさせていただければと思います。
この東京地裁判決というのは、国会が国権の最高機関であり、全国民の代表機関であるということから考えましても、至極妥当な判決であると私は考えております。任命拒否事件は、これ自体、学問の自由に関わる重大な問題をはらんでおります。しかも、それだけではなくて、内心の自由であるとか表現の自由とか、教育なんかの問題にも関係すると私は考えております。
国会が制定した法律の解釈、運用が実際にどのように行われているか、これが把握できない、理解できない、事前に分からないというのならば、法の支配、法治国家などとは私はとても言えないのではないかと思います。法律自体も確かに大事ですけれども、文言が抽象的な場合には、具体的にいかなる場合がそれに当たるのか、どのような基準とか考慮要素というのが大事になってくるのか、こういうことを絶えず国会は理解しておく必要があると私は思います。それらが隠し通せる国家というのが、私が大好きな自由で民主的な文化国家、平和国家、この日本とはやはり程遠いのではないかと。言わば、よく分からない形で突然不意打ちをされる、不意打ちの権力国家、そういうものになってしまうんじゃないかなと思っております。
しかも、その法執行の過程で濫用があったとしても、トレースできない、なぜそういうことが起こったのかということの検証もできない、プロセスが全部隠蔽されてしまうことになる、これは非常に大きな問題ではないかなと思います。国権の最高機関であるこの国会が法を改正しようにも、もう立法事実の収集さえもできなくなってしまいます。
さきに述べましたように、即時の開示、その黒塗りの部分の開示を行うべきであって、それまでは私は本法案の国会審議は止めるべきであるというふうに考えております。控訴があったということでございますけれども、このような裁判の係属の現況を考えてみましても、本法案の審議につきましては、この良識の府の参議院の皆さんの御見識に強く期待をしたいと考えております。
以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/36
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037・奥村政佳
○奥村政佳君 ありがとうございます。
この墨塗り開示というのは本委員会の二〇二〇年の理事会協議事項にも既になっておりまして、与野党の先生方に、法案の賛否を超えて、この墨塗りの開示をなくして政府案の審議は国会としてあり得ないということを共有していただくことを心よりお願いを申し上げたいと思います。
ちょっと川嶋先生に偏っているので、吉村先生にもお伺いをしたいと思います。
先生のお立場から、この政府案に関してどのような御見解をお持ちであるかと。学術会議が、現行法、すなわち改正をされていない現在の学術会議法に基づいて、これは現行法の前文にもなっていますけれども、日本国民を始め人類社会の福祉に貢献していくために、具体的にどのような活動を更に行っていくべき又は行っていくことができるというふうにお考えでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/37
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038・吉村忍
○参考人(吉村忍君) 私は現在は会員、また連携会員ではありませんけれども、学術会議の活動に過去参加していたという観点からしますと、現在の学術会議は非常勤で、また選ばれた会員の方もすばらしい研究成果、業績をお持ちの方なんですけれども、同時に、大変お忙しい方ばっかりが参加されているんですね。
ただ、そういう方たちがあえてやっぱり時間をつくり出して参加し、本当に真摯に議論に参加、審議に参加されているというのを見ますと、現在の学術会議というのが、やっぱり日本のため、また世界のためにナショナルアカデミーとしてしっかり機能していますし、そこで審議するということが、ひいては国民のため、社会のためになると。それは、自分が所属している組織の中でただ頑張るだけではできないような活動ができるんだという、そういうプライドを持って参加されているということで今のような活動が成立しているというふうに思います。それを支えているのが、実は、日本の場合には国の組織でありますし、会員を首相が最終的に任命しているということが、実はそのプライドのもとにも私はなっているんじゃないかと思います。
ところが、現在審議されている法人化法案を見ますと、冒頭でも、私の意見陳述でも言いましたけれども、あと先ほどの議論にもありましたけれども、元々こういう話が起こってきたのが、正当に選ばれた候補が任命されなかった、しかもその理由が分からないという状況の下でこれ審議進んでいますので、多くの研究者、科学者あるいはそのコミュニティーの人間からすると、何か政府とこの学術会議というのが対立していて、その結果としてこういう法人化もなされた組織であると。そうすると、その組織に、じゃ、それ選ばれたといってわざわざそこに参加するのかという観点からすると、もうほとんど科学者コミュニティーに対して冷や水を浴びせかけているような状況でこの新法人が、これもし通ると発足しますので、そうすると、事実上、会員が集まらない、あるいは会員というのがなかなか厳しい状況になるということで。
そういう観点からすると、組織だけはつくっても何かほとんど中身のないような組織になる危険性があるということで、やはり、絶対法人化を反対というわけではありませんけれども、先ほどお話あったように、きちっとナショナルアカデミー、五要件を満たすようなものをつくるという、そういう観点であれば法人化というのもあるとは思いますけれども、そういう中身、しっかりと科学者がそこに参加できるような、プライドを持って参加できるような組織にしていただけないといけないかなというふうに思います。現在のナショナルアカデミーである学術会議はその要件を満たしているというふうに思いました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/38
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039・奥村政佳
○奥村政佳君 ありがとうございます。
加えて吉村参考人にちょっとお伺いしたいんですけれども、今日の説明の中で、防災や災害対応のように、科学と政治が協調して対処することもあれば、結果的に科学的合意形成の結果と政治的意思決定が対峙するケースが出てくることがあるというふうにおっしゃっておりました。
これ僕聞いたときに、地球温暖化の問題とかここに当たるんじゃないかなと思ったんですが、要するに、つまり、科学の方は、温暖化をしている、ただ、産業の方は、それを認めるといろいろと活動が制約されてしまうのでできないみたいなことがあると思うんですが、ちょっと短めに、そういうことがあり得るかどうか、お答えいただけますでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/39
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040・吉村忍
○参考人(吉村忍君) 基本的に、一つ一つの産業であるとか個人って、いわゆる意思決定者というのは、どうしても自分の関われる範囲というのが限られますので、どうしてもそういう観点からしか判断できないわけですけれども、学術会議の方では、長い時間スパンであるとか広い視点でしっかり議論したものがあった中で何を選び取るかというのを個々人が考えることができるというのが何よりも重要だし、それは場合によっては、ある方はそれに反するという、反対するということもあり得るかなと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/40
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041・奥村政佳
○奥村政佳君 ありがとうございます。そういうのが対峙する場合があると、やっぱり僕はそこは危惧するわけです、非常にね。
済みません、最後、上山参考人にお伺いしたいと思います。
先ほど企業の方から寄附があって研究がという話がありましたけれども、この結果、企業から寄附をもらって活動をする学術が増えると、逆にそっちにも忖度をするようなことが増えてくるんじゃないかなと私自身は思ったりもするんですが、この辺の何か御見解があればお答えいただければと思います。つまり、政府と企業がくっついていて、そこが更に間接的に政府の方を向いてしまうという場合です。お願いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/41
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042・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 先ほどの参考人の方のお話を聞いていても、恐らく大きな誤解があるというふうに思います。一般的に、自然科学分野において企業との共同研究というのがあり得るわけですね、企業からの委託において、いわゆるスポンサードリサーチと言われているものですが。これは、企業が、これこれのことを研究してほしいと、そのための知見が欲しいと思って資金を出すというケースですが、ナショナルアカデミーに関してそのような依頼が来ることはまずあり得ないですね。企業が特定の目的のためにナショナルアカデミーを使うというようなことは聞いたことがありません。
一般的に、例えば先ほどおっしゃいましたけれども、地球温暖化の問題に関して、企業もやがて片々のところでは関わるけれども、大きな世界の流れを知りたいと、世界の流れにおいて我が国の立ち位置を知りたいというようなミッション性のある諮問というのはあるかもしれませんが、共同研究を行っていくためにその研究者を使うということはまずないと思いますね。それは大学の中において産学連携の中でやっていくことであって、むしろ純粋に寄附ですね。寄附というのは、このアカデミーを支えるために、どのような形でも裁量権のある資金として使ってくださいよというものが増えていくというのは多々あります。
それぐらい、企業あるいは一般のいわゆる富を持っている方たちにとっても、このナショナルアカデミーというものがその国において極めて重要な存在であるということを認識されている。したがって、これを財政的にも支えないといけないという機運があるがゆえに寄附行為が増えてきているわけです。実際のところ、そのようなものが我が国においても、特に東日本大震災以降、アカデミア全体に対する寄附行為というのは急速に増えています。これはアカデミーよりむしろ大学のところで非常に増えています。
このようないわゆる純粋な形での支える資金というものは、単に法的に守られているからとか組織が存在するからではなくて、その組織が行っている社会的な貢献度、社会的な認知度によって明らかに変わっていくものです。そのようなものを期待するのがこの民間からの資金だというふうに思っています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/42
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043・奥村政佳
○奥村政佳君 ありがとうございます。
時間ですので終わりますが、ちょっとまた、これについては引き続き議論を深めていきたいと思います。ありがとうございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/43
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044・竹谷とし子
○竹谷とし子君 竹谷とし子でございます。
上山参考人、相原参考人、川嶋参考人、吉村参考人のお話拝聴させていただき、大変勉強になりました。本当にありがとうございます。
この日本学術会議という大変重要な組織について、やはり国民の皆様が、どういう組織であるかということについて十分理解が進んでいない面もあるのではないかというふうに感じております。国民の皆様に認められる、理解される、また重要な存在であると認識をされていくということが大事だというふうに思っておりますので、まず、四人の参考人の先生方に、日本学術会議がこれまで国民生活にどのように貢献してきたと考えられるか、あるいは、今後どう貢献していくべきと考えるかについて伺いたいというふうに思います。
上山参考人からお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/44
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045・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 日本学術会議の設立の過程の中で、とりわけ戦後の、大きな戦争に対する責務を認識した上でなされてきた活動、それは、純粋にアカデミアにある人間はとりわけ戦争なるものに関わるべきでないという強いメッセージが発されたこと、これは私は大きな貢献であったというふうに思います。
それから八十年、もっと以前からですけれども、私のように政策の現場ということを学術的に経験している立場からすると、アカデミアの知見というものが、これほど国の命運を決する様々な政策の中で求められている時代はないと思います。それは、このパンデミックもそうでしょうし、あるいは震災もそうでしょうし、様々な防災の面でもそうです。これは単なる一個人でできるような調査ではない。
例えば、学術会議において、本格的に調査をし、そしてそれについての真摯な討議を重ねてレポートを出していこうとすれば、今の学術会議が有しているような研究者の数と、そしてその貢献では難しいと思います。なぜならば、あくまでボランタリーベースでこの活動を行っているにすぎないからです。
私が先ほど申し上げたように、各国のアカデミーにおいては、なぜこれほど大きなお金がアカデミーの中に投じされているのか。それは、アカデミーから発生されるような知見をつくり上げていくためには、チームを作り、これは人文・社会科学も含めてですが、それに対する専門知を集め、それの根拠を明確に積み上げて、それに対する、それによる助言をしていかなければいけないと。今の学術会議でそれができるかというと、私はできるとは思いません。
また、それをやっていけない限り、各国のアカデミーとの間でのある種の対話は、恐らくは真摯な形では成立しないだろうと思うぐらいの彼我の差がある、その彼我の差をどのように克服していくのか。これは政治の問題ですから、この法人化をきっかけにして、政治がどのような形で学術会議の独立性と、そして学術会議が社会に対して求められている責務を明確にし、それについての評価をある程度していくということが必要なんだろうと思っています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/45
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046・竹谷とし子
○竹谷とし子君 相原参考人、お願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/46
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047・相原道子
○参考人(相原道子君) 学術会議というところは、人文、文系、社会系、理系、医系、工学系、様々な領域の方々が入って、研究者が入って意見をまとめて発信していくところでして、それは、いわゆる学会とか一つの大学ができることではない、非常に貴重な活動だと思っております。そういう意味での社会貢献は、これまでもたくさんされてきたのだと思います。
ただ、これからどういうことを期待されるかといえば、よりはっきり言ってスピーディーに、そして、どんどん社会って変わっていくわけですよね。その現状に対応した提言とか、いろんな科学的知見に基づいたいい発信をするように是非お願いしたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/47
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048・竹谷とし子
○竹谷とし子君 川嶋参考人、お願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/48
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049・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 御質問ありがとうございます。
率直に言いまして、日本学術会議、これまで七十六年の歴史の中で本当に様々な貢献ができてきたのではないかと私は考えております。その一覧表、それは全てホームページに載っておりまして、最近でしたら、例えばAI関係でありますとか、私たちの人文・社会の分野でしたら、例えば社会の科目の中で総合という科目ができるとか、もう具体的な、社会的な影響というのも私は考えられるんじゃないかなと思っております。
実際に私たちが行っている活動でございますけれども、単にその会員だけではなくて、連携会員も含めまして、多くの私たち分科会というのを設けております。その分科会で特定のトピックについて検討いたしまして、できれば提言あるいは見解という形で科学的な助言、意思の発出というのをやろうと日々努力はいたしております。
その際に、そういうものを発出するときに、例えばシンポジウムを開催すると、シンポジウムを開催することによって、一般市民の方々も含めて多くの方にそこに参加していただくと。それから、それ以外に各地区に地区の会議がございまして、そのそれぞれの地区、日本全国でございますけれども、そういうところで、会員、連携会員がそういうところに行きまして、そういうところで活動しまして、例えばオープンカフェなんかを行いまして科学というものを身近に感じてもらうということ、こういうことを今最先端で研究しているんですよと、こういうことを議論しているんですよということを普及活動を行っていると。
それによって、実は、今後こういうことに関心を持ってくれる小学校、中学校、高校の人たちなんかも参加してくれるわけでございます。それによって、将来研究者を目指そうというような方々も増えてきて、それを私は、日本の科学が非常にもう重層構造、重みのある、しかも厚みのあるものになる、しかも、それを市民を巻き込んだ形で展開する、そういう存在になると考えております。
ただ、いかんせん、活動が非常に地味でございます。マスコミもそれほど残念ながら取り上げられることはございません。でも、あたかもここにある空気のように、目に見えないけれども非常に大切なことというのを私たちは日々行っていると、しかも、いつかどこかで誰かの役に立つということを現在私たちは粛々とやっているということでございます。ただ、今後、おっしゃっていただいたように、目に見える形で国民の皆様方により広く広報活動をやっていかないといけないということは考えております。
その意味でも、こういう法案の検討過程あるいはその具体的な検討の中身がいろんな形で公表されることによりまして、日本学術会議というものの存在あるいは活動内容、あるいはその会員選考の方式等が公になるということは、私はこれは非常にいいことではないかなと考えております。
ありがとうございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/49
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050・竹谷とし子
○竹谷とし子君 吉村参考人、お願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/50
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051・吉村忍
○参考人(吉村忍君) ちょっと一つ具体的な事例で、先ほどもちょっと話題に出ましたけれど、防災・減災関係でいいますと、防災・減災というのは本当に国民一人一人の生活に密着していますし、あと、しかもそれが物すごく激甚化している、あるいは広範囲になっていたりとか、そういう状況にあるわけで、これは当然、学術会議の僅かな会員、連携会員だけで問題を解こうというふうには全く思っておりません。
ただ、学術会議の中に一部、二部、三部を横断した委員会をつくり、その委員会が今度はその関連の学協会と防災学術連携体というネットワークをつくりまして、それに、それこそ内閣府、国交省、そういったところの役所の方も参加して、実は日本横断的な連携組織というのが動いていまして、それが実際の具体的なアクションに関する提案等をするというような仕組みになっております。
個別の学協会があれば、じゃ、足りるのかというふうに見えますけれども、先ほど言いましたように、広範囲になっていろんなところが絡んできて、なおかつ、例えば防災というと、いわゆる理学、工学だけの問題のように見えますけれども、例えば、避難所の中での人々のケアをどうするかであるとか、あと、そういう災害で避難しているところで今度は感染症がはやるような状況の下であればどうするかとか、そういう人のこととかライフサイエンス的なことまで出てくると、学術会議の持っているこの横断的な力というのが極めてその中核を担うというようなことになっておりまして、実はそういう意味で、現在でも、この日本学術会議だけでも十分に稼働しているということを、それは是非理解いただきたいなというふうに思います。
なかなかそこだけ取り上げて、マスコミで取り上げられるということないんですけれども、縁の下の部分での巨大な、強力なネットワークを活用、つくっているというのが学術会議の一つの大きな力かなというふうに思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/51
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052・竹谷とし子
○竹谷とし子君 四人の先生方、ありがとうございます。
続きまして、上山参考人にお伺いしたいと思います。
やはり、四人の先生方のお話聞いておりましても、学術会議がやっぱりこれまで財政的に十分な予算がなく、活動をするに当たってもやはり制約があったのではないかというふうに感じているところでございますけれども、外部から、外部資金の獲得の意義というものもあると、必要性というものもあると思うんですけれども、それによって自主性、自律性、中立性が危うくなるのではないかという御意見に対して、それを防ぐ方法といいますか、決してそうではないということについて、どのように担保していくかということについてお伺いしたいというふうに思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/52
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053・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 先ほど参考人、別の参考人の方から出てきた例えば防災・減災という領域に関して、私もCSTIの常勤議員として、例えばSIPとかBRIDGEとか様々な資金を動かして、そのテーマについても取りかかっていました。これは、それだけでも数百億のお金を、僅か、私の目から見ると小さいと思いますが、動かして、そういういろんなプロジェクトについて動かしていました。
一方で、学術会議は、学協会を通して様々な人的なネットワークはありますけれども、その人たちをみんな動かして、ある特定のテーマに関して研究を行うだけの財務的な基盤はありません。もし真摯に国民が求めるような新たな学術の知見を展開したいと思うならば、それは、それをよしとする研究者が集まり、外部資金、これはすなわち政府からのお金ですが、政府からの資金を取り、これに関して我々の答えを出しますという提言を出すべきだと思います。それによって、例えば一つのプロジェクトごとに数十億のお金が付いていく可能性がある。それは、チームをつくり、文字どおり学協会の人々を集めたような見解を出していくことになると思います。それが果たして学術会議そのものの独立性を奪うことになるかというと、私はそれはそんなことはないと思います。
なぜかと言えば、独立性を持った研究者が集まり、それぞれの知見を発揮し、そして彼らの信念に基づいて正しい方向性の見地を、専門知を展開していくということが学術会議そのものの独立性を奪うことには私はならないと思うし、むしろそのような活動の拡大が学術会議の独立性という意識を高め、社会における認知度を高め、さらに、次々と学術会議の活動をサポートするような資金的援助が生まれ、そして我が国のアカデミーを発展させていく方法だと信じています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/53
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054・竹谷とし子
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
川嶋参考人に、済みません、伺いたいと思います。
今日、資料を御準備いただきまして、パネルも御準備いただき、ありがとうございました。資料一のところに、会員の選考というところで、アメリカ、英国、ドイツのことも御紹介をいただいております。ありがとうございます。
ここの資料の中に、会員の選考について、アメリカは会員の選挙を行っているということ、また英国は会員による推薦と投票ということが行われていること、またドイツは会員による投票が行われているという、そういう記述がございます。
コオプテーション方式というものを採用されているということでございますが、これまで学術会議でこのような選挙や投票を行ってこなかったのかどうかについて、もしそうであれば、その理由について伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/54
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055・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 御質問ありがとうございます。
私、現在の会員でございまして、連携会員とそれから会員も含めまして十年、約十年ぐらいでございます。私が会員になった後、あるいは連携会員にしていただいた後は、もう全てコオプテーション方式で行っております。
ところが、日本もかつては投票制だったというふうに聞いてはおります。ただ、その投票制の場合には、結局、選挙活動を行わなきゃいけないと。そうしますと、学閥であるとかなんとかが票集めに奔走せざるを得ないと、あるいは奔走させる。自分の弟子あるいは教え子なんか、あるいは研究室の学生なんかを動員して選挙に奔走させると。それが日本における本来の科学者の姿として適切かどうかというようなことが問われて、やはりその専門家が専門家の視点で、非科学的な選抜を排除して、純粋に科学的な業績だけで何重にも選抜していくと、内部で選抜していくというようなシステムが現在取られているということでございます。
諸外国でなぜこういう制度が取られているかというのは、恐らく上山先生がこの御研究の御専門ですから、後で聞いていただくということで、ちょっとあと一言だけ。
先ほどお話がございまして、現在のコオプテーション方式というのは不透明であると、だから今回、法案によって透明化しようと、こういうようなお話もよく聞きます。
ところが、これもホームページを御覧いただくと明らかなように、例えば、前の期、つまり二十五期で二十六期の人たちを選ぶときには、実はこれまで多くの学協会からの推薦等を受けておりました。そのときには、当然、名前と業績、それだけではなくて、まあ現在ではやや疑問があるかも分かりませんけど、ジェンダー、それから地域、地域性の問題、こういういろんな要素を考慮して、業績をもちろん中心に評価はいたしますけれども、様々な点を考慮して、何段にも分けてセレクトしていくわけでございます、内部で。二十五期の場合にはそれ以外にも、例えば日本弁護士連合会でございますとか、他の、私の法学関係でしたら、これまでそういうところからの推薦を受けてないような人たちでも、例えば弁護士さんの中にも研究業績、もう高いものを持っておられる方もいらっしゃいます。そういうところからも推薦していただきまして、私たちが多くの人間の目で何回も段階を経ながらセレクトしていくと、そういうような作業をさせていただいたということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/55
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056・竹谷とし子
○竹谷とし子君 ありがとうございました。時間ですので終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/56
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057・柴田巧
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。
今日は、四人の参考人の皆さん、本当にお忙しい中、ありがとうございました。そして、それぞれのお立場から貴重な御意見を賜りましたことに、私からも感謝を申し上げたいと思います。
順次お聞きしていきたいと存じます。
まず、上山参考人にお尋ねをします。
私どもは、やっぱりこの日本学術会議というのは、最終的に民営化を目指すべきではないかという基本的な考え方を持っています。独立性を担保するためにも、あるいは学問の自由を追求するためにも、やっぱり資金面でそういう意味ではまずは自立をしていくというのは大変重要なことだと考えていまして、そのためにも、先ほどもお話が出ましたが、いかに外部の資金を獲得していくかというのは大変重要なことだと位置付けています。ただ、これまで日本学術会議がそういったことをやる必要がなかった、やってこなかったわけですが、もしこの外部資金の獲得を進めていく上で、まずどういうところから始めればいいとお考えになっているかというのが一つ。
それから、やはり税金の依存の体質を改めていくためにも、寄附を始めとした多様な自主財源を確保していくことが非常に重要だと思っています。そのためには、日本学術会議を応援しようとして寄附をされる方々の税制面での何らかの措置がやっぱりあってしかるべきではないかと。そのことがこの資金を、外部資金を獲得していく上で大変重要なことではないかと思いますが、この二点についてどのようにお考えか、まずお聞きをいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/57
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058・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 日本学術会議と諸外国のアカデミーを比べたときにおける最大の私の残念な点は、このアカデミーに、我が国のアカデミーにそこまでの権威がないということです。
アカデミー・オブ・サイエンスのメンバーに選ばれるということは、それは学術のトップの人間の一人であると認められ、それによって大きな名誉を得るということにあります。例えば、大学の執行部なども、ノーベル賞を何人持っているかに加えて、アカデミー・オブ・サイエンスのメンバーをうちの大学は何人そろえているかということを自慢するぐらいの社会的な権威があるということです。この権威は一朝一夕につくられたものではなくて、単に政府があなたたちは権威がありますよといった形では、ものではなくて、その権威そのものがそれぞれのアカデミーの歴史的な努力によって積み上げられてきたものです。
そのときに決定的に重要なのが、誰を会員として選ぶのかと、選考方法において極めて先鋭な方法を持っているかどうかです。選挙で選ばれる、これは論外でありました。コオプテーションもそれに対する一歩の改善ではありますが、例えば、我が国におけるアカデミアと例えばアメリカその他のアカデミアの大きな違いは、学協会が細分化されてしまっているというのが我が国のアカデミアの問題点です。小さな学会がたくさん存立し、その学会からの推薦の中で、この人がいいよという方たちが選ばれていく。そこに果たして、ナショナルアカデミーが自らの知見で会員を選定しているのかという疑問を持たざるを得ない状況があるということです。
恐らく求められるのは、日本学術会議におけるガバナンスの問題であり、日本学術会議という組織を極めて強い権威のある組織へと進化させていくという執行部の思いだと思います。これは、単なる組織的に存在していくということではなくて、組織そのものを全て統括して、そして組織の成長を考えていくときにどのような資金でこれを支えるのか、どのような信頼を国民から得るのか、そのチャンネリングを考えていくだけの知見が学術会議のガバナンスの中で求められていく。そのような厳しさを果たして日本学術会議が持っていたかどうかというと、大きな疑問を感じざるを得ません。
各国のアカデミーの極めて権威ある構造を知っている私とすると、この日本学術会議に対する大いなる期待と、そして今後の発展を考えたときに、このままの状態でいいとは私は思いません。その意味で、意識を持って外部の資金を獲得しながら組織の活動を拡大させていくという強い意思を持つ組織体を政府の外につくっていく必要があると思います。そのときに、総理大臣から任命されたということでもって権威を得るなどという発想自体が私には茶番に聞こえます。アカデミーそのものが大きな権威を持って選んでいる、そのこと自体を受け止めて、そのような組織体へと昇華させていく必要があるんじゃないかと私は考えますけれども。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/58
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059・柴田巧
○柴田巧君 ありがとうございます。
後段ちょっとお尋ねした、国民が例えば学術会議に寄附をした際に、この寄附金の控除の制度などを設けるという考え方についてはいかがでしょうか。改めてお聞きします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/59
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060・上山隆大
○参考人(上山隆大君) アカデミアというのは、税金による、タックスペイイングマネーがやっぱり中心じゃなければいけないと思います、支えるお金としても。ただ、タックスペイイングマネーというのは、常に様々な細かい評価の対象になっていくんですね。一円たりとも無駄に使うことを許されないお金として組織に入ってくるんです。
一方で、組織を一旦動かしてみればすぐに分かることですが、そのような厳格な評価の対象にならない資金、これが組織を強くしていくものですから、それはある種のバッファー層として、何にでも使えるお金というのは必ず必要になる。それは、民間からの資金がそれのある種の潤滑剤のようになって資金の強さをつくっていく。
その意味で、どれだけそのような民間からの寄附を募っていけるだけの権威ある組織に成長していくことができるかどうかということが日本学術会議に問われている現状ではないかというふうに思いますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/60
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061・柴田巧
○柴田巧君 ありがとうございました。
続いて、上山委員にもう一回、別の問題をお聞きをしたいと思います。
先ほどもおっしゃいましたように、結局、国の機関だから一定の重みを持つというよりも、やはりそのクオリティーが高いから、あるいは国民が求めている機能、役割をしっかり果たして理解、信頼されているから権威を持つといいますか、それが大事なことだと思っていまして、そういう意味では、この法案が成立した後もいろんな、これはまあ第一歩にすぎないと我々は思っていますが、いろんなこの改革、改善が必要なんだというふうに意識を、認識をしています。
先ほどからお話がありますように、さきの大戦の反省の上に立ってこの日本学術会議ができました。しかし、それから、できて七十六年、八十年近い歳月が流れて世の中も変わってまいりましたし、国民が求めるものも随分変わってきた。だけれども、学術会議がなかなかそこら辺の変化がないままに来ている、ここがちょっとやはり問題点の一つだというふうに思っているんですけど。
特に、いわゆる軍事研究などについては、明らかにこれは反対の姿勢を取ってきました。ようやくこのデュアルユースのことにも、ここも言及されるようになりましたが、この二十九年声明においても結局この審査制度というハードルが事実上設けられて、そのことによって、やはりこの学術会議が研究者の声を反映していないとか、あるいはこの研究者の学問の自由を制約しているんではないかという意見がやっぱり耳にされるようになったと思いますが、やっぱり、こういうことを変えていく、しっかり自由に学問ができるようにしていく、あるいは世の中のいろんなニーズに応えていける、そんな学術会議になっていくべきではないかと思いますが、ここら辺の御見解はいかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/61
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062・上山隆大
○参考人(上山隆大君) デュアルユースという言葉は不幸にして流布してしまいましたが、本来、その学問の知識というものは、最終的なアウトカムとして何を生み出すかについては誰も予測はすることができないものです。それがゆえに学術の面白さがあると。それを、この研究は将来的に明らかにこの方向に行くからやるべきではないということを止めるという発想は、アカデミアの自由を奪う行為だと私は思います。
また、我が国において幅広い意味での国の安全保障を考えたときに、もはや軍事などというものは安全保障の中のとても小さな部分であって、我が国が直面する様々な課題、問題、これ全体を解いていくということが国家の安全保障に必要だということが世界の安全保障の基本的な合意点でありますから、そうだとすれば、例えば最近のトランプの現象を見ても、民主主義という体制が下手すると崩壊するかもしれない、あるいは資本主義という制度も危機にさらされているかもしれない。このようなことも学術の研究の対象になっていくとすれば、これは、じゃ、それはデュアルユースなんですかということになっていくと思いますね。
むしろ、学問、学知の自由度を広げて、それが幅広い国民のその負託に応えることができるような方向性をサポートしていくのがアカデミアの本来の使命だと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/62
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063・柴田巧
○柴田巧君 ありがとうございました。
もう一問、上山参考人にお聞きをします。
このナショナルアカデミーにとって沿えるこの国際化の時代に、国際関係業務って非常に重要な活動の一つになると、ますますこれからそうなると思っていますが、この法案が成立すれば海外のアカデミーと言わばちょっと近い形になっていくと思いますが、そうすると、これまで以上に対等の立場でいろんな研究交流など、交流に資するものになるんではないかと期待をしますが、この点はいかがでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/63
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064・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 少なくとも、他国のアカデミーにとって、政府の中に存在するナショナルアカデミーということそのものが前提条件を満たしていないという感覚は恐らく強いと思いますね。そのことがまず出発点で、もし真摯に対話をしようとすれば、なぜ政府の中に入る道を選んでいるんですかというクエスチョンが必ず投げかけられると思います。
もう一段階のところでは、じゃ、国際的に、科学者のコミュニティーが地球温暖化や感染症やあるいは地球災害、震災などの問題、防災に関して共同で声明を出そうというときに、恐らく多額の資金が必要になってくると思います。それを諸外国のアカデミーと共同で声明を出すのであるから、我が国においても、それに対して政府はもっと資金を出すべきだという声を上げることもできるでしょうし、また、それに、特に気候温暖化の問題であれば民間の企業にとっても死活の問題でありますから、それについての方向性を日本のアカデミーが他国のアカデミーと共同して発表していく、これは極めて魅力的な提案になるでしょうね。
そういうものを日本学術会議が組織としてつくり上げていけるかどうかは、次の段階として、次の試金石としてみんなが見ていくことになるんだろうと思いますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/64
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065・柴田巧
○柴田巧君 ありがとうございました。
じゃ、続いて、相原参考人にお尋ねをいたします。
相原参考人は、先ほどもお話がありましたこの有識者の会議で、特にワーキング・グループの主査もお務めになられたと承知をしておりますが、そんな中で、先ほども他の参考人から御意見がありましたし我々も漏れ聞いておりますのは、学術会議が、懇談会でオブザーバーのような形で、対等な形での議論はなかったと、十分な議論ができなかったような発言等々もありましたが、実際にやっておられてどのように感じていらっしゃるか。十分なコミュニケーションが取れた、意見のやり取りができたとお考えになっていらっしゃるか、お聞きをしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/65
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066・相原道子
○参考人(相原道子君) そもそも、なぜ学術会議の方々に出席していただいたかといえば、やはり、学術会議の現状をちゃんと伺って、しっかりとした意見交換をして、一緒により良いものをつくっていこうという発想があるからです。そういう意味で、少なくとも私のワーキングに参加していた委員の方々は、学術会議の方々をオブザーバーとして扱っているのではなくて、本当に対等な、委員とは言わないけれども、そういう立場でお話ししていたと思います。
私の感覚からいいますと、発言の多かった委員みたいな感じがしております。パワーポイントを使って現状の紹介もしていただきましたし、意見を発表する場所も時間もかなり取らせていただきました。互いにその場ではリスペクトする雰囲気はしっかりとあったと思っております。正直言いまして、かなり学術会議の方々の意見を取り入れた会員選考の結果になりました。
一つ例を挙げますと、会員の増加ですけれど、最初は三百とか五百とか、まあ外国のアカデミーとはやっていることが違いますから同じ数にはならないとは思うんですが、もう少し大幅に増やしたいという意見が、議論が出ていたんですけど、学術会議の方からは、そんなに急激に増やされてはやっぱり運営がしづらいと。若い会員は若手アカデミーで頑張ってもらって、そこから会員に上がってきてほしいというような御意見もあって、それを尊重して二百五十から三百。そうしたら、法案は、その一番学術会議寄りの二百五十で法案ができ上がっておりました。
以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/66
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067・柴田巧
○柴田巧君 法案ができるまでにいろんな、十二分なやり取りがあったものというふうに理解をしました。
じゃ、次に、川嶋参考人にお尋ねをしたいと思いますが、私らと基本的に考えが異なるのは、参考人は、問題はない、基本的に問題はないんだと、今のままでというふうに受け取りましたが、我々的には、やはり国民の期待や理解がされない部分が大きくなっているんではないか、その役割がしっかり果たされているか首をかしげざるを得ないようなことを国民は感じているんじゃないかというふうに気がするんですね、考えるんですね。
そんな中で、川嶋参考人は、いろんな監事とかつくられることに対して懸念を示されているんですけれども、やはり税金によって活動をするということになれば、ましてや国民の理解、共感、信頼を得るためにも、やはりこの国費の適法な、適正なあるいは使用を国民にちゃんと説明できることが必要だと思っていまして。
そういう意味でも、監事を置くことは重要だと思いますし、それが置かれるのはよろしくないということをおっしゃることは国民にとってはむしろ非常に不可解で、まあそんなことはないと思いますが、知られたくない、チェックされたくない何かがあるのかと、うがった見方も出てくるのではないかと思いますが、この点、やはりしっかり税金を使うからには、血税を使うからには、そういった仕組み、制度というものはあってしかるべきだと思いますが、御見解を改めてお聞きをしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/67
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068・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 御質問どうもありがとうございます。
まず、ちょっと私よく分からないのは、国民がというふうにおっしゃられたんですけれども、例えば今回のこの法案に関しましても、私、幾つかの新聞が法案賛成という、そういう国民の声を取り上げているといいますか、新聞というメディアを通じて取り上げているというのは見たことはございますけれども、また逆に多くの新聞が反対というような国民の声を取り上げているわけでございます。したがいまして、私は私が考える国民の視点で物を申させていただいたということはまず御理解をいただきたいと思います。先生の場合には、先生のおっしゃる国民の視点に立っておっしゃっているというふうに私は理解をさせていただきました。その上で回答をさせていただきます。
まず、税金が投入されている。これ、私、物すごく大事なことであって、おっしゃるとおりこれは、説明責任を尽くして、おかしなことは絶対やっちゃいけないと、先ほど出てきました一円たりともということだと私は思っております。ただし、その説明責任の果たし方というのは多様であると私は考えております。例えば裁判所。裁判所にも、非常に司法予算少ないんですけれども、多額の税金が投入されております。会計検査院がきちんと検査をやっているということで、例えば個々の判決の内容であるとか国家賠償請求でどうだったとか、そんなことは一切評価はされないわけでございます。つまり、具体的な活動の内容についての評価ということは一切行われていないという形での公明正大な説明責任が、会計検査院、憲法に規定された会計検査院によって果たされているということでございます。
私は、学問の自由というものは、裁判所における裁判官の法と良心に基づいて活動するその活動、これまで日本が歴史的にようやく築いてきた司法権の独立、そして裁判官の独立というものを現在きちんと守って、あるいは守られているように、日本学術会議も、戦前の国家動員の不幸な歴史を踏まえて戦後新たにつくられ誕生し、崇高な前文が置かれ、そこには平和的復興という言葉が語られ、人類社会の福祉というこれまた崇高な使命が語られ、このような日本学術会議は、私は会計検査院がきちんと検査をしてくれればいいと。
それから、あともう一つ大事なことは、活動につきましては、先ほどもちょっと申し上げましたように、国民に審査をしてもらうというので私はいいと思います。これは、例えばオープンカフェでありシンポジウムであり、学術独自の国民の評価のしてもらい方というものもあるのではないかなと思います。つまり、独立行政法人が考えるような監事というような固い形ではなくて、もっとそれぞれの組織の個別具体的な特質に応じた説明責任の果たし方、そういうものを私は十分に実現できるんじゃないかなと考えております。
ありがとうございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/68
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069・柴田巧
○柴田巧君 時間が来ましたので、吉村参考人にもお聞きしたかったんですが、申し訳ありません。参考人の方々、ありがとうございました。終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/69
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070・竹詰仁
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。
今日は、参考人の四人の皆様、ありがとうございました。
私、先週のこの内閣委員会では、平成十六年改正、十七年改革というところについて主に政府に聞かせていただいたときに、その平成十七年改革で、例えば会員の選出方法が改まったり、あるいは会員の任期ですね、それまでは一期六年ということだったんですけれども、あるいは七十歳の定年制が導入されたとか、そういうことがあったんですが。
ちょっとここで上山参考人と相原参考人に、お二人に同じ質問なんですけれども、平成十七年以降改革したこの制度、今既存のこの制度で何か問題があるのか、それで、問題があるからこそ変えなきゃいけないのかという、その点についてお二人はどういうふうにお考えなのかをちょっと改めて教えてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/70
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071・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 私がこの法案を作る過程の中で、その審議会のメンバーでもありましたが、一番関心を持っていたのは、先ほどから申していますように、大きな大改革だなということです。それは、先ほど先生がおっしゃったように、会員の選考のただ選挙をやめるとか、その幾つかの改革を超えて抜本的な日本学術会議の組織改正を行うという意思があるんだなということを確認し、また、そのことは我が国のナショナルアカデミーの将来にとって正しい方向性だなと思って賛成をしているという状態であります。
具体的に言うならば、政府の外にまず出ることだと、政府の外に出て自らの権威ある組織をつくることだということは何度も申し上げていますが、そのような一歩が築かれるのであれば、それは政府としては応援していくべきだと考えていると、その方向性を打ち出している法案だとすれば大きな改革になる、そういうふうに考え、賛成をしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/71
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072・相原道子
○参考人(相原道子君) 今、定年と一期が変わるというお話が出ましたので、そこについてお答えさせていただきたいと思います。
今のやり方で問題があるかというと、そこはちょっとよく分からないんですけれども、やはり、いい人材に長く学術会議の会員、すばらしい方々に長く学術会議の会員になってほしいという状況と、また、新しい会員を迎え入れて新陳代謝を図って、より現状に即した形で活動していただきたいという両方のいいとこ取りをすることを考えますと、ちょうど定年七十を七十五まで、ほかの外国のアカデミーのように定年なしではなくて、やっぱり定年制はしくべきだろうと、だけど七十五で切るべきだろうと。
それから、一期六年で終わりますと、五十代で活躍された方が六十代にもうなれないとかということもありますので再任は認めるべきだとは思いますが、そうはいっても、ただ自動的に再任では、その方が今後活躍していただくのに本当に適任かということが分かりませんので、そこで新しい方々と一緒になってやっぱり審査を受けていただく、それでもう一回再任。そういう形でまずは、まずはと言ったら言い過ぎかもしれませんけれども、やっていただいて、本当にそれでアクティビティーが上がるのかどうか見た方がいいのではないかと思ってこの案になっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/72
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073・竹詰仁
○竹詰仁君 ありがとうございます。
続いて、上山参考人にちょっともう少し聞かせていただきたいのは、その外に出るというのは先ほどの、今までの上山参考人の御回答にもあったんですけれども、であれば、外に出すだけで、それ以外の運営助言委員会だとか、まあいろんな、今回、ちょっと私もすぐにはぱっと言えないぐらいの委員会が出ているんですけれども、そういった委員会はむしろ要らない手もあったんじゃないかと、ただ外に出すだけですと、ということもあったんじゃないかと思うんですが。
これに付随して、いろんな評価委員だとか運営委員会、助言委員会だとかというのがこうやって付随してきたことについては、やっぱりこれは必要な、全て必要な委員会だというふうにお考えだったんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/73
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074・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 運営助言委員会なるものができた経緯あるいはその提案が入った経緯というのは詳しくは存じませんが、私は政府の外に出すべきだと考え、例えば、じゃ、これからあなたたちは政府の外に行くんですよと。例えば、その後の組織のつくり方、恐らく今のように全くゼロの状態から、外に出た瞬間に組織がどのようになっていくかに関しては、私が学術会議の側であれば非常に不安に思うと思います。
例えば、財務構造を誰が見るのか、あるいは運営の組織体を誰がつくっていくのか、誰が政府との交渉において資金を取っていくような窓口をやるのか、この組織体というものをつくっていくときに、相当程度大きな助言が必要だろうと私なら思います。もちろん、本来であれば、その組織体が完全にでき上がったときにはそのような助言などはむしろ必要としない、あるいは第三者的に俯瞰してもらうようなアドバイザーは必要だと言うかもしれませんけれども、組織をつくり上げていくときにおいて、恐らく最も困るのが日本学術会議であろうと思います。
政府の中に入っている限り、十億円の予算の中から五億円ぐらいは運営の経費として入っていますが、その運営を支えているのはほとんど様々な省庁からのお役人です。お役人さんたちがその組織体を動かしてくれている。日本学術会議の中心のメンバーの方たちは、その組織の在り方に関して考える必要はない。それが今の心地よさをつくっているのだとすれば、一つの選択肢として、このまま、そのままいきたいんだと、我々は。それは、今の十億円ぐらいの資金の中で、さして世界的には大きな尊敬を得ることのできないようなアカデミーとして存在していきたいと思うなら、私はそれでも構わないとは思います。
ただ、もし本気でグローバルな意味でのナショナルアカデミーへと進化していこうとすれば、それは、強い組織体をつくり、そこが様々な資金を獲得しながら運営をしていかなければいけないと、その運営をしていくための助言というのは恐らく必要であろうとは思います。そういう意図を持って運営助言委員会というものができたのだとすれば、それはある一定の期間の間、存在する必要があるのかもしれないとは思ったりはいたします。それがどういう意図でこういうものが出てきたか分かりませんが、私ならばそれを欲しいなというふうに思うだろうと、むしろポジティブに受け止めています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/74
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075・竹詰仁
○竹詰仁君 続いて、川嶋参考人と吉村参考人、同じ質問をさせていただきたいんですが、川嶋参考人には先ほどもう意見陳述の中でも触れていただいたんですけど、ちょっと改めて。
そのナショナルアカデミーの五要件が、今もこの制度では五要件が整っている、今提案されている政府案についても五要件は整っているかいないかについて、お二人に同じ質問をさせていただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/75
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076・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 御質問ありがとうございます。
先ほども述べましたように、私は、現在の日本学術会議は五要件、これを満たしておりますけれども、遺憾ながら、極めて遺憾ながら、法案の新しい日本学術会議なるものは、五要件の中の形式的な部分、これはともかくとしまして、実質的な部分、コアの部分、最も大切な部分、その部分が欠けていると。つまり、安定した財源の基盤というものの確保がこれで本当にできるのかどうかと。
先ほど外部資金というふうにおっしゃられて、それは非常に美しい言葉ではございます。ところが、非常勤の私たちがそれを取ってくるという作業をしなければいけませんし、外部資金といいましても非常に多様でございまして、例えば、何かを申請すると、申請してから採択があるまで、これタイムラグがございます。その間、その活動はできない、ペンディングになっているということ。仮に採択でそれが認められたとしても、その期間の間、会員の任期が続くかどうか分からない。そうすると、せっかくもらったお金がその後どうなるのと。まあ継続的に使える何らかの工夫は可能だと思いますけれども、そもそも外部資金、そのような申請型の外部資金を取ってくるということは、活動の基本的な考え方とは私は相入れないんじゃないかなと考えております。
したがいまして、寄附文化というものが必ずしも十分でないこの日本におきまして、財政的な基盤というのは非常に脆弱になると。確かに、多様な財源が可能になるという美しい言葉が出てきます。この法案には、美しい言葉、例えば外部の知見であるとか、ガバナンスの確保とか透明化とか、美しい言葉が出てきますけど、これ、この出てくる文脈をよく読むと、結局、それによって監視、監督、統制をしていくというシステムが組み込まれたところにそういうことが書かれているという落とし穴がある、トロイの木馬があるということでございます。
二つ目のコアの部分。一つ目は財源、二つ目のコアの部分、活動の自主性、自律性ということでございますけれども、これももちろん予算にまず制約をされるわけでございますけれど、財源に制約をされるわけでございますけれども、この活動が全て評価されていくと。で、監事、先ほども申しましたけれども、監事の職務内容が非常に広過ぎて、どこまで監査されるか分からない、そういう中で活動せざるを得ないということ。これは非常に活動に萎縮が伴うことになるというふうに思いまして、監事の存在、これがもうどうしても消すことができないということでしたら、是非、その職務内容の限定というようなこと、あるいは監事として選任される人の資格の限定というようなことは必ず書いていただきたい、あるいは職務の中立性ということもきちんと書いていただきたいと私は考えております。
それから、三つ目のコオプテーション。これは、やはり外部の知見というのは非常に重要です。しかも、人間というのは無い物ねだりをすれば切りがございません。つまり、科学者の総意ということを仮に形式的、実質的に実現しようと思えば、まず科学者を定義しなきゃいけません。誰をもって科学者というのかと、科学者だというふうに言っている人が全て科学者かと。これ非常に難しい問題がございます。
それから、全ての科学者の意見を聞かなきゃいけないということにすると、これは恐らく立ち行かないと。そうすると、一定の学協会でありますとか、あるいは科学的な知見を持った人たちの集まりと、そういうものに限定せざるを得なくなってきて、結局は現在の日本学術会議におけるコオプテーションの方式というのが、最終的には、歴史的な試練を経た最も最適な日本的な専門的知見を持った科学者の選抜方式になっているということを結局は実証してしまうんじゃないかと。つまり、外部の非科学的な目が少しでも入る、あるいは少しでも忖度が働く。まあ私みたいに忖度をしない人間というのも少なからず科学者の中にはいますけれども、必ずしもそういう人たちばかりではございませんので、どうしても萎縮効果というのが生じてきます。
したがいまして、それは活動の本質的な部分でございまして、もうそれが認められなければ、ああ、日本にはそういうものがあるんだという、学術会議というような存在があるんだというぐらいにおとしめられてしまうんじゃないかなと私は思います。恥ずかしいと思います。
ありがとうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/76
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077・吉村忍
○参考人(吉村忍君) 今議員から御質問のあった件に関しまして言うと、結論から言いまして、今の学術会議が満たしている五要件のうちの一部がこの法案の中では毀損しているというふうにまず理解しておりますし、それの理由のほとんどは、今、川嶋委員から、参考人からあったのとほとんど一緒です。
ただ、一つ私がこの場でちょっと強調したいことが、財源的な話です。
現在の学術会議は、事務の方は多くの方が役所からの出向という形になっておりますけれども、実は、学術会議がしっかりとした提言活動、審議活動あるいは国際連携をやろうとしたときに何が足りないかというと、非常勤の職員を補う例えば学位を持った優秀なスタッフ、審議スタッフ、そういう方たちが何人もそろっていて、日々から情報を収集し、またベースとなるようなデータを集め分析し、その上にこの非常勤の会員、連携会員の方が一緒になってしっかりとした提言であるとかあるいはデータを出していくと、そういうことであります。ただ、それが現在は欠落しております。これは、海外のアカデミー、アメリカ、イギリス等のアカデミーと比べても一番大きな点で、それを法人化か法人化でないかという、現在の法人化という観点だけで議論するということ自体が私としては正直言ってナンセンスであります。
もう一点なんですけれども、外部資金の獲得というのは、まあきれい事ではあるんですけれども、例えば、先ほど別の参考人の方から、共同研究の費用じゃないと、あくまでも寄附なんだと、寄附を集めるんだというお話だったんですが、寄附を集める方がよっぽど大変でして。
現在、私も大学に所属しておりますけれども、大学も当然、寄附を一生懸命取ろうと思っていろいろな努力をしておりますけれども、正直言って、常勤の教員の技術というか活動だけで、そんな寄附なんか集まりません。やはり、それなりの専門のスタッフをまた大学独自の予算で用意して、いろんなところに働きかけをして、ようやく得られるかどうかというところですので、それでは、法人化した後のこの新しい組織で一体誰がそういうことをやるのかということを考えたときに、先ほど申しましたように、本来であれば様々な科学的な観点に関するデータを集め分析するというような、そういう作業をやった上できちっとした審議をすべきなのに、お金集めに奔走している、寄附集めに奔走しているというのはまさしく本末転倒だなというふうに感じるところでして。
そういう意味で、この財源の基盤の、安定した財源基盤ということを、今の学術会議の皆様、あと私も個人的に要望しているんだということを是非御理解いただけると有り難いかなと思いました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/77
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078・竹詰仁
○竹詰仁君 ありがとうございました。
もう一問、吉村参考人にですね。
先ほど、学術会議の会員の皆さん忙しいんだということで、ちょっと私もどれだけ忙しいかというのはもちろん分かりようもないんですけれども、この中で、新しい組織になったらそれが解消されるんですか。あるいは、何か新しいことをやるためには今よりもいいことが期待できるということが本来あるべき法改正だと思うんですけれども、そのことについて、この新しい法律で今の事務局の運営だとかが何か改善できる期待値というのは、参考人は何かお感じになることがあれば、あるいは感じないということだったら感じないとおっしゃっていただければと思いますけど、お願いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/78
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079・吉村忍
○参考人(吉村忍君) 科学者であるのに科学的なベースに基づいた発言にはなりませんけれども、法人化前の国立大学と現在法人化された後の国立大学でいうと、法人化されれば、もっと先生たち自由に好きなように研究できますよというふうに言われたところですけれども、現在は、その法人組織のいろんな維持とかいろんなことの管理運営のために、現役の先生方も大きないわゆる力をそこで使わなければいけない。
当然、大学のスタッフの方もそういうことに使わなければいけないということが起こっていまして、正直言って、先ほど研究教育と言いましたけれども、それに外部資金であるとか評価であるとか管理運営、特に、例えば安全管理だとかいろんな、利益相反とか、あるいはそういう該非判定であるとか、いろんなことを実はやることになっておりまして、今回この法人化の法案が通ったからといって、仕事が減るようには実は全く思えません。むしろ、責任が出てくるというのは当然ですけれども、仕事の内容が明らかに増えてくるような気がしている。
だからこそ、本当になり手がいるのかなというのが正直言った私の疑問点であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/79
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080・竹詰仁
○竹詰仁君 今日は、御参考人の皆さん、ありがとうございました。以上で終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/80
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081・井上哲士
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
今日は、四人の参考人、貴重な御意見いただきまして、ありがとうございます。
〔委員長退席、理事磯崎仁彦君着席〕
まず、川嶋参考人にお聞きいたします。
他の参考人から、国を代表するアカデミーは政府の中に基本的に存在していないというお話がありました。ただ、日本の場合は、戦前以来、歴史があるということはあるけれども、八十年もたって、もう政府の中にいる意味とかいろんなことが問われているというお話もあったと思うんですね。
もちろん、学術会議はこの八十年間、様々な自己改革もされてきたわけでありますけれども、あの前文の中にある例えば平和的復興というようなことは八十年たった今も大変重要だと思うんですが、これがなくなりまして、この間質問いたしますと、この平和的復興という言葉は経済の健全な発展に含まれているんだと、こういう話もあったんですが、今のやはり学術会議の持っているこの歴史的な意味とか、それが前文に込められたこととかどのようにお考えか、まずお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/81
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082・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 御質問ありがとうございます。
まず、その前文の話に入る前に、国の中に日本学術会議が特別の機関として現在存在するという点について御指摘いただきました。
私は、これは、日本国というものの歴史を考えた場合に、そしてまた、世界におけるナショナルアカデミーの位置付けを考えた場合に、非常に重要なことであると考えております。なぜかと申しますと、諸外国の先ほど挙げましたようなナショナルアカデミーというのは、もう十七世紀から存在しております。古い歴史を持っております。ところが、日本の場合には必ずしもそうではございません。まさに、日本国憲法の歩みとともに日本学術会議ができたと私は考えております。
そして、日本政府の中、内閣府の中にあるということの意味は、まさに、言わば、比喩的に言えば、学問に関する軍師を絶えず従えている。従えているという表現は従属的に聞こえるかも分かりませんけれども、諸葛孔明ですので、もう何でも言う。なぜかといいますと、それがこの国を自由で民主的な、文化的な国家、平和国家に仕上げるための一番大事なことであると。つまり、諫言というのは、これはもういつも耳に痛いわけでございます。
しかし、そういうこともきちんと評価をしながら、国の政策というのを国民的な視点から、しかも科学的な知見をきちんと踏まえて実現していくと。いつでもそういうことができる組織というのを内部に持っている、まあ言わば、常に一定の安全弁。これは国家の品格であり、あるいは国家の度量であり雅量であり、これは日本国というものの非常に重要な私は一つの宝であるというふうに考えております。
〔理事磯崎仁彦君退席、委員長着席〕
これが先生の前半部分の御指摘に関係する陳述でございますが、後半部分、後半部分の政府の、内閣府の理解は、まやかしだと私は思っております。つまり、より普遍的な文言に変更したんだというふうな説明がこの条文の趣旨として政府は語っておりますけれども、なぜ文化であるとか平和であるとか、それが普遍的ではないのかという説明はなされていない。しかも、例えば平和的復興という言葉が時代遅れだということだったら、平和的発展と、こんなすばらしい言葉が日本語ではございます。
今まさに、私は個人的には、日本学術会議は、本当に日本の中の小さな静かな村で、その村人たちが、自分たちの生活、使命、これを粛々と営み、実現していた。そういうところに突然何か巨大な権力が押し込んできて、この村全体はもうなくなるんです、出ていってください、自主的にお金を集めて何とかやりくりをしてくださいというふうに言われているのと私は余り変わらないと思います。
したがいまして、私は、そもそも経済社会の健全な発展、これ私すごく大事だと思います。ところが、一国の経済的な健全な発展というのは、私はあり得ない、あってはいけないというふうに思います。そういう国があるかも分かりませんけれども、私は、あくまでも世界平和、平和の中での経済的な発展、国民のウエルビーイング、その中での経済的な発展。経済的な発展という裏には、格差社会というものは必ず発生します。そういうものを克服できるような平和的な発展、公正な社会の実現、これがまさに現在の日本学術会議だったら私は可能ではないかと考えております。
したがいまして、私は、前文が消えるというのは、恐らく承継性、つまり現在の日本学術会議と新たな日本学術会議、つまり、もうほかの団体は日本学術会議と名のってはいけないというふうに条文に書いておりますので、新たにできる日本学術会議、そういうものとは完全に切断をするという。じゃ、なぜ切断をするのかというと、私、これいじめだと思います。なぜそういうふうにせざるを得ないかというと、これははっきり申し上げまして、任命拒否に徹底的に反対しているからでございます。
でも、不合理なことに、違憲、違法なことに反対しないで、もうその点はともかく、前向きにこれからは仲よく信頼関係を保ちながらやっていきましょう。まあそれでいいという人もいるかも分かりませんけれども、私は、私が考える国民の多くの方々、やはり筋を通す、こういう人たちには恐らく理解はしてもらえない、信頼を勝ち取ることはできないというふうに思います。
したがって、前文が消えるということは、完全に新しいものをつくって、つくり変えちゃうと。それはどういうものかというと、政府依存型のナショナルアカデミーをつくるということの象徴的な表現がここに表れているんじゃないかというふうに私は思います。
ありがとうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/82
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083・井上哲士
○井上哲士君 ありがとうございました。
次に、上山参考人にお聞きいたしますけれども、今のとも関わりまして、先ほど来、川嶋参考人や吉村参考人からは、現在の学術会議は五要件を満たしていると。しかし、上山参考人の最初の陳述で、政府の中にとどまっている限り五要件は実現できないというふうに言われました。むしろ、法改正によってこの五要件が妨げられるというのがお二人の陳述だったわけであります。
有識者会議の最終報告書が取りまとめられたあの懇談会でも学術会議の光石会長は、残念ながら日本学術会議がこれまで主張してきた点について完全に反映されていないと言われましたし、この間国会でも懸念は払拭されていないという答弁をされています。
こういう一連の御発言について、どのような受け止めていらっしゃるでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/83
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084・上山隆大
○参考人(上山隆大君) 五要件の一つ一つが世界のどのナショナルアカデミーでも基盤になっているものかどうかと、これちょっとまず分かりません。日本学術会議が出してきたこの五要件なるものが、全ての各国のアカデミーがこの五要件をもってアカデミーの基盤だと考えているとは私は承知はしておりません。
その一つ一つは極めて妥当なものだというふうに思っています、アカデミーとしては妥当なものだとは思っています。ただ、その一つ一つを、特に私が挙げた二点ですけれども、厳密な意味で確保しようとすれば、政府の中にいることとはやっぱり矛盾するだろうと。具体的に言うならば、全ての活動の独立性ですね。独立性ということに関して言えば、政府の中にいることによって起こる様々な忖度、様々なある種の考え方というものが発生するだろうというふうには私は思いますね。だから、この五要件を厳密に組織として遂行していこうとするならば、必然的な方向性として、政府の中にいることは無為だというのが普通の結論になると思います。
問題は、出たときに果たして学術会議がここである五要件を満たせるだけの組織になれるのかどうか、それに対して政府がどのようなサポートをするのか、これは大きな論点だとは思います。そこは、政治の力でこれを担保するためにはどのような資金的あるいは助言的なサポートをすべきかということをはっきりと言わなければいけないと思います。
したがって、この五要件を今のところ満たしているから、したがって政府の中にあるべきだという、その議論は私にはやっぱり理解はできないんですね。政府の中にいれば、この五要件は厳密な意味では確保することはできないと私は思っています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/84
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085・井上哲士
○井上哲士君 政府の中にいると忖度が働くということがあったんですけど、吉村参考人にお聞きしますが、過去様々な提言とか出されたときに、自分たちはこの政府の中にいる組織やからちょっとこれは言わぬとこうとか、そういう忖度をされたような事実があるんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/85
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086・吉村忍
○参考人(吉村忍君) 冒頭の私の参考人意見で述べましたけれども、学術会議が出した様々な意思の表出、多くのものをいろいろな形で受け止めていただいたり、あるいは無視されたり、あるいは物すごく強く反発されたりと、いろんなケースありましたけれども、まさしくそれが、そういうことが行われたということ自体が、しっかりと学術会議、ナショナルアカデミーとして、政府との、政治との忖度なしで審議してきた結果だというふうに私は理解しているところです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/86
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087・井上哲士
○井上哲士君 テーマも含めて自分たちで選んでいるということもあると思うんですね。
それに関連しまして、法人化の必要性について、相原参考人から、首相の会員任命権がなくなるということが一つのメリットとして言われました。これが独立性ということになるんですけど、しかし今起こっていることは、そもそもその首相の任命権というのは形式的なものだという国会の答弁があり、この法解釈があるのに、これを一方的に変えて、首相がこの任命権なるものを悪用して任命拒否したということが今問題になってきているわけですよね。
その政府が出した法案によって学術会議の独立性が高まるというのは、私、大変矛盾に聞こえるんですけれども、その点いかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/87
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088・相原道子
○参考人(相原道子君) そういうことが起こってはいけないということは、私も皆様方と認識は同じなんです。これについて意見を言う場ではないので、そこはちょっと今差し控えさせていただきますが。
だから、今後そういうことが起こらないようにするためには、政府が任命権持っていてはいけないと思います。そういう意味で先ほど申し上げました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/88
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089・井上哲士
○井上哲士君 ありがとうございました。
ただ、あくまでも学術会議が推薦をして公務員としての地位を与えるためには、このいわゆる任命という行為がどうしても必要だけど、これを形式的だということでありますから、私は、今の学術会議の組織の在り方からいえば、大変工夫をされた、そして明確なことだなと思っております。
その上で更にお聞きいたしますけれども、この間、安全保障研究に関する学術会議の声明について、これ吉村参考人にお聞きしますけれども、何か研究の自由を侵したかのような議論もありますが、私もあの当時、外交防衛委員会でいろいろ質問しましたけれども、むしろ、あの制度が学問の自由を侵す、それを守る立場からあの学術会議の声明はあったと思うんですよね。あの研究テーマの設定とか研究の進捗管理とか、研究成果の知的財産権などで問題があるということから慎重な対応をそれぞれの大学に求めたということだと思うんですけれども、その辺の具体的な中身と、それから、しかも、何か学術会議に大学の研究を禁じるような機能や力があるわけでもないと思うんですけれども、その辺の、今言われていることについての御意見をお願いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/89
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090・吉村忍
○参考人(吉村忍君) どうもありがとうございます。
今御指摘いただいた内容というのは、軍事的安全保障研究に関する声明の話と、あと、最近、まあ最近と言っても二〇二二年ぐらいになりますけれども、学術会議の会長から当時の科学技術担当大臣に、小林科学技術担当大臣に出されたデュアルユース等に関する回答、さらに、それに関連して、二〇二三年の九月に出されました研究インテグリティーに関する提言という形で、ずっと実はいろんな形で続いてきております。
ただ、この間、一貫してあるのは、研究そのものの、いわゆるどんどんどんどん変遷しているわけですよね。特に、先端的な科学技術研究、AIあるいは量子、そういったものそのものが本当にもう、すぐいろんな形で生活にも結び付いてくるし、あるいはその国の国力にも影響するというようなそういう関係がある中で、一方でオープン化とか国際化も物すごい勢いで進んでくる中で、そうすると、研究をどうやって進めるかという視点だけではなくて、どういう形でそれに携わる研究者の自律性であるとか、あるいは研究者がそこで遭遇し得るリスク、これをどのようにマネジメントしていくのかということについてしっかりとした議論がない中では、本当にもう荒波の中に放り投げられたいわゆる研究者という形になってしまいますので、そういう観点から、まさしく学術会議としては、その都度その都度しっかりとした議論をして、声明であるとかその意思の表出を出してきているところです。
ただ、一言申し上げますと、どうしてもその中のワンワードだけ取り上げてイエスかノーかという議論にすぐのせて、されてしまうんですけれども、例えば、デュアルユースであるとか研究インテグリティーに関して提言の中では、どのようなリスクがあり得るかとか、あるいはそのためにはどういう対応をすべきかということがしっかりと実は盛り込まれて書かれていますので、むしろそれそのものを御理解いただいて活用いただくと、社会あるいは政治にでも活用いただくというのが本来の趣旨ですので、そういう意味では、そういう一連の大きな流れの中で、学術会議のこれまで取り組んできた考え、見解を御理解いただけるといいのではないかなというふうに思いました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/90
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091・井上哲士
○井上哲士君 最後、時間ないので端的に川嶋参考人にお聞きしますが、法案でこの学術会議の業務以外の業務を行うことに罰則が科せられるわけですけれども、これについてどのようにお考えでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/91
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092・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 先ほども少し述べましたように、現在の日本学術会議の活動につきましてはこのような制約はないと。もちろん、犯罪行為を犯すというのはちょっと別ですけれども。
したがいまして、私は、もうこれは非常に大きな萎縮効果が生じるのではないかなと思います。もちろん、解任の問題であるとか、守秘義務の問題であるとか、不適切な行為、言動、こういう問題、不正の行為の問題でありますとか、もういろんな網が張られておりまして、そういうことをも絶えず気にしながら活動をしていかないといけないという状況に私たちは置かれていると考えております。
ここもやはり問題になるのは、私たちは本業がございますし、その本業で例えば何か語るというようなことが実は日本学術会議に関係するようなことだったら、それは日本学術会議の活動とも関わるというふうに例えばこじつけられることなんかもございますし、絶えず本務と学術会議の活動というのを切り分けて話したり書いたりしなきゃいけないと思いますし、もう今まで以上の細心の注意を払わないといけない。それを会員になるときに最初に、こういうことも課されますよということがきちんとインフォームド・コンセントされるのかどうか、これも大きな課題になるかなと思います。これは、会員になり手がいるのかどうかというような問題にも関わるかなと思います。
ありがとうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/92
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093・井上哲士
○井上哲士君 どうもありがとうございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/93
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094・大島九州男
○大島九州男君 どうも。れいわ新選組、大島九州男でございます。
今日は、参考人の皆さん、本当にお忙しい中、ありがとうございます。
まず、上山参考人にお伺いしますけど、やはり自分たちがいろんな研究したりするのにお金が掛かると、それを、補助金とか、何か上からもらうというよりは自分たちで獲得していくというのは、それは私は非常にすばらしい姿勢だと思うんですが、文科省が大学に対して、なかなかお金はもう出せないよと、だからあなたたち自分たちでいろんな産業界と連携しながら集めて研究しなさいよというようなふうに言われ財布を絞られたときに、防衛省がこういうことを研究、基礎研究やったらお金あげるよと言ったら、そっちに飛び付くというか、ああ、有り難いなと思って行く研究者というのは多いですよね。
そこら辺は現実的にどうかという御意見を。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/94
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095・上山隆大
○参考人(上山隆大君) ここのテーマではないですけれども、日本の防衛省からの資金のことは少し置いておきます。
例えば、アメリカのDOD、国防総省から、実はアメリカの科学技術あるいはアカデミアに対する資金の半分以上が国防総省の由来のお金であります。しかも、そのお金というのは、全く研究の自由を侵害しないオープンソースで、どうぞ公表してくださいと、ファンダメンタルなリサーチをどうぞやってください、そこに対する制限は一切掛けませんという形のものが恐らく九〇%を超えていると思います。それは何のために国防総省からお金が出ているかというと、それは学術を守るということ、基礎的なリサーチを支えるということがアメリカの国力と直結しているということを認識しているからにほかなりません。
日本の防衛省の場合において、防衛装備庁がお金を出してというときには、すぐに武器の話と連動した形で、かなりミッション性の強い、あるいは、いわゆる英語で言うところのクラシファイドリサーチ、機密研究ですね、成果を外に出すことのできないリサーチの形で出てくるんじゃないかというふうに捉えられがちですけれども、世界における安全保障系のお金というのは完全にオープンです。このほとんどがオープンで、機密研究はありますが、ごく僅かであるということをまず大きな違いとして申し上げなければいけません。それが我が国においてどうなるかということはちょっと別の話ではありますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/95
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096・大島九州男
○大島九州男君 ありがとうございます。
いろんな基礎研究がありまして、これちょっと我々素人が例えるなら、お箸で御飯を食べると、じゃ、この箸は食事のために使うものだと。じゃ、でも、その箸をある人は刺して凶器にするわけですよ。だから、それは、その研究を誰がどの目的でどう使うかによって、御飯を食べるものになったり凶器になったりすると。だから、基本、研究というのは、やっぱりそういう使う人、その人によって大きく変化をしていくという理解ですね。
それで、ちょっと相原参考人にお伺いするんですけど、今回、この中で私が非常に理解に苦しむのは、選定助言委員会というのがありますよね、会員を選定するのにね。その選定助言委員会とかいうのをわざわざつくって、候補者選定委員会があるのに、何かちょっと非常に私は理解に苦しむんですけど、こういうのは必要なんですかね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/96
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097・相原道子
○参考人(相原道子君) 選定助言委員会と選定委員会は全く別物です。選定委員会は、個々の会員を推薦していくための、どの方がいいという推薦をしていくための委員会です。選定助言委員会は、それを、どういう方を選ぶ、その個々の話ではなくて、その方式を助言する。
実際、なぜそれが必要かというのを一番最初に申し上げたんですけれども、要は、そこにいる人たちが、要するに現会員だけが考えるやり方ではなくて、外の人たちもいろいろ意見を言って、こういう状況の、こういう今の世界でどういう領域の人が必要かとか、それを選ぶにはどうしたらいいかとかということの助言をするための委員会ですので、そういう意味で、外部に開かれた学術会議を目指すためには必要だと思いました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/97
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098・大島九州男
○大島九州男君 個々の人を選ぶんじゃなくてどういう人を選んだらいいかとかいうのは、一回ルール決めれば、毎回そんなやる必要ないんだから、だから意味がないんですよ。結果的に、その個々の人に対する意見が当然出てくるような話になるわけですよ。それで、ここのメンバーなんか、国権だとか企業の人とかいったら、まさしく自分たちの研究、そしてまた政府の意見を忖度するような人たちが、こういう方向だということを、そのA、B、Cさんが今回選ばれた中で、そういう人は駄目なんだみたいなことをその都度その都度言っていく、そういう委員会になると私は理解をしているんですね。
これは吉村参考人にちょっと私はお伺いしたいんですけど、私もこの世界三十年ぐらいいまして、事務局がいろんな審議会のシナリオ作って大体進んでいくというのが常だなと。そうしたら、参考人もそういうふうにおっしゃっているというか、危惧されていらっしゃいます、同じ考え方なんですけど。
この間も日本学術会議の事務局の人とちょっと話したんですけど、やっぱり役所から来ているじゃないですか。その人たちが、じゃ、今回新しい法律になったらどうなるのと。いやいや、先のことはまだこれから法案が通ってからですけどと言うけど、当然、役所から派遣されて、実際、独立法人とか別の法人だから、役所の席を離れて、そしてそこからまた戻っていくというのはよくあるじゃないですか。そうすると、今まではある程度、その役所の席があって守られているから、ある程度、まあこれぐらいいいかなと思っていたところがあっても、一回席離れてもう一回戻ろうと思ったら、もっともっと忖度するようになるんですよ。政府に対してちょっとでも何かあれするような事務局運営やると戻してもらえないから、いやいや、特にもうそれは国の方ばっか向いて学術会議の事務局やるようになるんだろうなと私はちょっとそういうふうに受け取ったんですけど、吉村参考人、どう思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/98
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099・吉村忍
○参考人(吉村忍君) 私自身が事務局のそういう立場になったわけではないので、ちょっとどのように感じるかと言われても、余りこれも科学者として根拠がある意見は述べられませんけれども。現在、学術会議の事務局で働いていただいている方というのは、これは私が第三部にいたときですけれども、やはり大変優秀な方がしっかりと議論をサポートいただいて、特に法的なことであるとか、現在の学術会議はやはり学術会議の法にのっとって運用されていますので、そういう観点での問題がないかということに関しては真摯にサポートをいただいていましたので、そういう意味では大変有り難い、非常勤の会員、連携会員と事務局の連携というのはすばらしいものではないかなというふうに思います。
ただ、これが法人化されたときに、その法人にもし出向があったときにその方たちの置かれる状況というのは確かに今とはかなり大きく変わる可能性があるなというふうに思いまして、場合によってはかなり不安定化するようなふうにも感じますから、先ほど議員から質問があったようなことももしかしたら起こるのかなとは思いますけれども、科学的な根拠に基づいた意見ではありませんので、御容赦いただければと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/99
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100・大島九州男
○大島九州男君 もうまさしく、そういう先生たちは、そういう科学的見地だとかそういった部分で客観的に物を言うと。だから、忖度しなくていいんですよ、当然。
だから、学術会議の先生たちというのは、自分たちがこう思うと、こういう研究はこうなんだというのを、もうそれこそ本当、空気読まずに発信するというのが先生たちの仕事なんで、それができるように私はすべきだし、今回こういう法案が出てきたのは、結局、学術会議が、いやいや、そんなこと言って、軍産学みたいなところに何か防衛省が金出すからといって、じゃ、分かりましたといってすぐ飛び付くなよと、もっとしっかり研究して、考えて大学はやれというようなちょっと発信をつぶやいたら、ちょっと急にしぼんじゃったと。いやいや、何で余計なことを言うんだと、そんなことを、余計なことを言うようなところは見ておけと、じゃ、任命しねえぞとか、そういうふうになったと。いや、これは私がそう思うわけですよ。
だから、今回こういう法案を出してくるその流れがちょっと私はよろしくないんじゃないと。そういうのがなくて、こういう形でやりますよというならまだ受け取れるんだけれども、もう発信源がそこから来ているから、幾らいろんなことを言われてもすっきりしない。
で、資料の四にあります、川嶋参考人のこの資料の四。私は、この法案見たときにこういう例えしたんですよ。ここに人がいて、その血を入れ替えたら違う人間になるみたいな、そういう、まあちょっと血じゃそうならないから脳を入れ替えて、外見は学術会議だけど中身はもう、政府に忖度じゃなくて政府の言うとおりに何でも発信してくれるような、そういうのになってほしいと思ってこういうのを出しているんじゃないというふうに私はふと感じたんですけど、川嶋参考人、どういうふうな、私の見解はどういうふうに思われますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/100
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101・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 御質問ありがとうございます。
まず、私も、もしも法案を出すとしましたら、今のタイミングというのは極めて筋が悪い、不適切なタイミングであるというふうに思います。
つまり、前の法案の不提出、その後、先ほども申しましたけれども、理解を得られるだろうと思っておりましたら、何か有識者懇談会なるものができ上がりまして、で、法人化するという、法人化ありきの議論が爆走し始めたわけでございます。
そのときのメンバーを見ましたら、何と法学者はたった一名しかメンバーに入っておりません。唯一無二の法案を作る、法律を作る、法人をつくる、それはナショナルアカデミーだから。ところが、唯一無二でしたら、新たな創造的な法案作成能力というのが当然必要になってくるわけでございます。それこそ法学者の英知を結集して新しい法案を作る必要があると私は考えております。それが残念ながらそうはならなかった。これは非常に大きな問題ではないかなと思っております。
したがいまして、私は、今回は非常に筋が悪いタイミングで出てきた。今だったら、私は、内閣府はそうは思っていないとしても、思っていないとしても、あっ、これは結局は、任命拒否というのを糊塗する目的、別の言葉で言えば、新しい法案ができれば今度は任命拒否がなくなる、ということは、別の言葉で言えば、法の正規の手続を通じて任命拒否、事実上任命を拒否することができるようなシステムを内在化させることができる、潜在化させることができる、そういう法案を出してきた、そういうふうに私の思う国民の方々から思われてしまうんじゃないか、そんな時期にこれを出すというのは非常に筋が悪いお話ではないかなというふうに思っております。
ありがとうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/101
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102・大島九州男
○大島九州男君 まさにシステム化されていると、そういうものが、装置がここに入っていると、私はだからそういうふうに理解するんですよね。
だから、ちょっとこれは国会内のあれでいうと、衆議院で修正でも何でもこうやって闘ってもらったら大きく変わったんじゃないかなと思っていて、参議院でしっかり頑張ってくれよと言われ、いや、それは頑張りますよと、頑張るけど、それだったら衆議院でやっておいてくれよと。何か私なんか、サイバーとかAIとか難しい、何かもう僕ら素人には分からないような法案も、一生懸命勉強しながらやってきたやつは修正案向こうで出ているから、いや、学術会議のこの問題は、もっと向こう、衆議院でやってきてほしいなと。まあこれは国会の話で申し訳ないですけど。
先生たちも、ずっといろんなことは発信されてきたと思うんですけど、非常に私はそこがちょっとじくじたる思いがあるわけで。でも、先生たちが一生懸命頑張ってくださっているので、いや、我々も弱小政党でありますけれども、力のない政治家ですが、忖度せずに、やっぱり言うべきことは言わなきゃと。
それで、今回、次にまた法案質疑もあるし、修正案も出てきましたので、議論がまだ延々と続くと思うんですよ。まあ次にぱっと採決するようなことはないんだろうなと私は個人的には思うんだけど、先生たちが忖度せずにいろいろ発信しても、今度会長になったら、私はこれ、川嶋参考人、会長になったら、やっぱり光石会長もいろんな意見に忖度しなきゃいけないから歯切れが悪くなったりするんじゃないかなとか思ったりするんですけど、もし参考人が会長になったら、忖度せずに、何か、ばんと言えたりしますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/102
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103・川嶋四郎
○参考人(川嶋四郎君) 大変難しい質問をいただき、ありがとうございます。
私は会長ではございませんし、日本国憲法の下において個々の、個人というのは個人として尊重されるということでございますので、会長は会長の、私たちが選んだ会長の御意思で活動されているということで、私は会長を非常に尊敬しております。
恐らく、私が思うには、会長は非常に悩まれていると。なぜそうなのかといいますと、梶田会長のときは日本学術会議が一枚岩になっていたと。ところが、システムとして半分入れ替わった。新たに入れ替わった方が人数が多い、任命拒否がなかったものですから。そういう中で、恐らくかじ取りというのは非常に難しいのではないかなと思います。
ただ、私は、例えば今日、私がこのようにここで自由に物を言わせていただいている、これは私は会長のおかげだと考えております。それをお許しいただいた会長のおかげだというふうに思っております。したがいまして、私は、ハムレットあるいは平重盛的な、現在非常に悩まれている会長の思いというのは十分に理解はできますけれども、私は、日本学術会議総会の修正決定、修正決議、これがまさに国会で実現されるべきであると、これが日本学術会議の科学的な助言、意思であるというふうに考えて今日ここに参加させていただいて、陳述をさせていただいたということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/103
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104・大島九州男
○大島九州男君 ありがとうございます。
私もこの間、会長に、会長、もう好きなこと言ってくださいよと言って、委員会終わった後に個人的にお話ししたんですけど、やはり平和的復興を、先ほど言った平和的発展を目指す学術会議の使命、科学者としてやっぱり平和を追求していく、希求していくというその前文の精神をしっかり引き継いでいく学術会議が残っていかなければならないというのも、私も強いそういう願いを持っているので、仮にこういう法案ができても、先ほど言ったように、運用する側、それを使う人がその精神をしっかり持って政府と連携していくようになっていかなくちゃいけませんし、先生方のその熱い思いはしっかり受け取らせていただきましたので、いい勉強をさせていただきまして、今後とも、ありがとうございました、よろしくお願いします。
ありがとうございます。終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/104
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105・和田政宗
○委員長(和田政宗君) 以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。
参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。
参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。(拍手)
では、速記を止めてください。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/105
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106・和田政宗
○委員長(和田政宗君) 速記を起こしてください。
本案の修正について木戸口君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。木戸口英司君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/106
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107・木戸口英司
○木戸口英司君 私は、日本学術会議法案に対し、立憲民主・社民・無所属を代表して、修正の動議を提出いたします。
その内容は、お手元に配付されております案文のとおりです。
これより、その趣旨について御説明をいたします。
本法律案は、日本学術会議が確保を求めていたナショナルアカデミーとして満たすべき五要件における、国家財政支出による安定した財政基盤、活動面での政府からの独立及び会員選考における自主性、独立性の三つの要件を充足しておらず、また、光石日本学術会議会長の声明で示されていた懸念を払拭できていないにもかかわらず、日本学術会議との完全な合意に至らない中で提出されたものであります。その結果、日本学術会議において、国会に対し、法案がナショナルアカデミーの五要件を充足し、会長声明で示された懸念を払拭したものとなるよう修正を求める決議が採択されております。そこで、本修正案は、ナショナルアカデミーの五要件を全て充足するとともに、懸念を払拭するために必要な修正を行うものであります。
以下、修正案の内容の概要について御説明申し上げます。
第一に、目的規定及び日本学術会議の業務に係る規定を修正し、日本学術会議が独立して業務を行う旨を明記しております。
第二に、監事に係る規定を修正し、監事は、学術研究の特性に配慮しつつ、常に公正不偏の態度を保持して、その職務を遂行しなければならない旨の規定を追加すること、監事は、日本学術会議の業務に関し優れた識見と経験を有する者及び監査に関する実務に精通している者のうちから任命されるものとすること、内閣総理大臣は、監事を任命しようとするときは、あらかじめ日本学術会議の意見を聴き、その意見を尊重しなければならないものとすることのほか、監事は、一回に限り再任されることができるものとしております。
第三に、選定助言委員会に係る規定を削除し、選定助言委員会は設けないこととしております。
第四に、運営助言委員会に係る規定を削除し、運営助言委員会は設けないこととしております。
第五に、会員の候補者の選定に関する規定を修正し、分野別業績審査委員会は設けないこととするほか、会員候補者選定委員会が会員の候補者を選定するに当たっての幅広い候補者を得るために必要な措置に係る規定等を削ることとしております。
第六に、日本学術会議評価委員会に係る規定を修正し、内閣総理大臣は、日本学術会議評価委員を任命しようとするときは、あらかじめ日本学術会議の意見を聴き、その意見を尊重しなければならないものとするほか、日本学術会議が日本学術会議評価委員会の意見を自己点検評価の方法の改善に適切に反映させる義務を努力義務に変更することとしております。
第七に、財源措置に係る規定を修正し、日本学術会議に対する補助金の額については、日本学術会議が中期的な活動計画及び年度計画に基づく活動を継続的かつ安定的に行うことができるようなものでなければならないものとしております。
第八に、附則における会員予定者に係る規定等を修正し、会員予定者は現行日本学術会議が選定するものとすること、候補者選考委員は現会員のうちから任命するものとすること、現会長が候補者選考委員の任命をしようとするときに内閣総理大臣が指定する者と協議しなければならない旨の規定を削ること等のほか、所要の整理を行うこととしております。
以上が修正案の趣旨であります。
何とぞ、委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/107
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108・和田政宗
○委員長(和田政宗君) 以上で修正案の趣旨説明の聴取は終わりました。
修正案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
午後四時二十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121714889X01920250603/108
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