1. 会議録本文
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000・会議録情報
令和七年五月二十八日(水曜日)
午前十時一分開議
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○議事日程 第二十三号
令和七年五月二十八日
午前十時開議
第一 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第二 災害対策基本法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第三 令和五年度一般会計原油価格・物価高騰対策及び賃上げ促進環境整備対応予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(第二百十六回国会内閣提出、第二百十七回国会衆議院送付)
第四 令和五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(第二百十六回国会内閣提出、第二百十七回国会衆議院送付)
第五 令和五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(第二百十六回国会内閣提出、第二百十七回国会衆議院送付)
第六 令和五年度特別会計予算総則第二十一条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(第二百十六回国会内閣提出、第二百十七回国会衆議院送付)
第七 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律及び資源の有効な利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第八 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
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○本日の会議に付した案件
一、国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案(山本順三君外十六名発議)(委員会審査省略要求)
一、日本学術会議法案(趣旨説明)
以下 議事日程のとおり
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/0
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001・関口昌一
○議長(関口昌一君) これより会議を開きます。
この際、お諮りいたします。
山本順三君外十六名発議に係る国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/1
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002・関口昌一
○議長(関口昌一君) 御異議ないと認めます。
よって、本決議案を議題といたします。
まず、発議者の趣旨説明を求めます。川田龍平君。
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〔議案は本号末尾に掲載〕
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〔川田龍平君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/2
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003・川田龍平
○川田龍平君 ただいま議題となりました自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会、日本共産党及び沖縄の風の各派並びに各派に属しない議員鈴木宗男君及び神谷宗幣君の共同提案に係る決議案につきまして、発議者を代表し、提案の趣旨を御説明申し上げます。
案文を朗読いたします。
国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案
国際連合は、二〇二三年十二月の総会において、協同組合を振興し、持続可能な開発目標の実施と社会・経済開発全体に対する協同組合の貢献に対する認知を高めるため、二〇二五年を「国際協同組合年」とする旨決定した。
また、政府は、「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」において、「協同組合をはじめ、地域の住民が共助の精神によって参加する公共的な活動を担う民間主体が、各地域に山積する課題の解決に向けて、自立と共生を基本とする人間らしい社会を築き、地域の絆を再生し、SDGsへ貢献していくことが期待されている」と表明している。
よって政府は、次の基本的考え方の下に協同組合の振興に取り組むべきである。
一 協同組合に関する様々な施策を企画立案し、及び実施するに当たっては、国際連合の「協同組合の発展のための支援的な環境づくりをめざすガイドライン」(二〇〇一年)及びILO(国際労働機関)の「協同組合の促進に関する勧告」(二〇〇二年)に留意するとともに、ICA(国際協同組合同盟)の「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」(一九九五年)によって定められた協同組合の定義、価値及び原則を尊重すること。
二 協同組合が相互扶助の精神に基づき地域社会の持続可能な発展のために活動している点を重視し、持続可能な地域社会づくりに当たっては、その有力な主体として協同組合を位置付けること。
三 現代日本の経済社会において公共部門や営利企業ではない民間非営利組織が果たし得る役割を重視し、多くの人々が組合員として民主的に管理運営する民間非営利組織である協同組合の発展に留意すること。
右決議する。
以上であります。
何とぞ皆様方の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/3
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004・関口昌一
○議長(関口昌一君) これより採決をいたします。
本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/4
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005・関口昌一
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/5
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006・関口昌一
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十
賛成 二百二十七
反対 三
よって、本決議案は可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/6
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007・関口昌一
○議長(関口昌一君) ただいまの決議に対し、三原国務大臣から発言を求められました。三原じゅん子国務大臣。
〔国務大臣三原じゅん子君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/7
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008・三原じゅん子
○国務大臣(三原じゅん子君) 協同組合は、持続可能な開発目標の実施と社会・経済開発全体に対し貢献されており、様々な分野において社会課題の解決に取り組まれていると承知をしております。
今後、更に社会課題の解決に向けた取組が加速するよう、ただいまの御決議の趣旨を受け止め、取り組んでまいります。(拍手)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/8
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009・関口昌一
○議長(関口昌一君) この際、日程に追加して、
日本学術会議法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/9
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010・関口昌一
○議長(関口昌一君) 御異議ないと認めます。坂井学国務大臣。
〔国務大臣坂井学君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/10
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011・坂井学
○国務大臣(坂井学君) 日本学術会議法案につきまして、その趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。
本法律案は、日本学術会議の機能強化に向けて、その独立性・自律性を抜本的に高めるため、学術に関する重要事項に係る審議、大学、研究機関、学会その他の学術に関係する者の間における連携の確保及び強化、学術に関する研究を円滑に進めるための社会環境の整備、学術に関する外国の団体及び国際団体との交流等を行うことにより、学術の向上発達を図るとともに、学術に関する知見を活用して社会の課題の解決に寄与することを目的とする法人として、日本学術会議を設立し、その目的、業務の範囲等に関する事項を定めるものでございます。
次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
第一に、日本学術会議について、特別の法律により設立される法人とするほか、日本学術会議の目的等に関する事項を定めることとしています。
第二に、日本学術会議の機関として、日本学術会議会員、総会、会長、監事、会員候補者選定委員会、選定助言委員会等を置き、それらの職務等を定めることとしています。
第三に、日本学術会議会員は、優れた研究又は業績がある科学者のうちから、総会が選任することとし、日本学術会議は、客観性及び透明性を確保する方法でこれを行い、会員の選任の過程を国民に明らかにするよう努めなければならないこととしています。また、会長は、特に優れた研究又は業績があり、人格が高潔で、かつ、日本学術会議の業務を適切かつ効果的に運営することができる能力を有する会員のうちから、総会が、その決議により選任することとし、日本学術会議は、会長が選任されたときは、会長の選任の理由等を公表しなければならないこととしています。
第四に、日本学術会議の業務の範囲等について定めるほか、日本学術会議が、その適正な業務運営を確保し、また、国民に対する説明責任を果たすため、中期的な活動計画及び年度計画を作成し、毎事業年度の終了後における業務の実績等に関し、自ら点検及び評価を行うこと等を定めるとともに、内閣府に日本学術会議評価委員会を設置し、日本学術会議の自己点検評価の方法及び結果について、調査審議し、意見を述べることができることとしています。
第五に、政府は、予算の範囲内において、日本学術会議に対し、その業務の財源に充てるため、必要と認める金額を補助することができることとしています。
第六に、日本学術会議の設立準備に係る規定を設けるほか、現行日本学術会議法の廃止など、所要の規定の整備を行うこととしています。
なお、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和八年十月一日としています。
以上が、この法律案の趣旨及びその内容の概要でございます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/11
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012・関口昌一
○議長(関口昌一君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。石川大我君。
〔石川大我君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/12
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013・石川大我
○石川大我君 立憲民主・社民・無所属の石川大我です。
私は、会派を代表し、日本学術会議法案について質問をします。
まず、法案の経緯についてお尋ねします。
本法案は、七十六年にわたり続いてきた日本学術会議の在り方を根本的に変えるものです。二〇一五年に出された日本学術会議の新たな展望を考える有識者会議の報告書は「現在の制度は、日本学術会議に期待される機能に照らして相応しいものであり、これを変える積極的な理由は見出しにくい。」と述べています。十年ほどの間に組織の根本的な変更を必要とする事情の変化が果たしてあったのか、坂井大臣に伺います。
今月十六日、二〇一八年の安倍政権下で任命拒否を可能とした法解釈の内閣法制局審査資料の墨塗りについて、東京地裁が違法と断じ、全ての箇所を開示すべきと判示しました。判決は文書を従来の運用を大きく変えるものとし、墨塗り箇所について、公開される公益性は極めて大きいと述べています。しかし、これに対し国は、あろうことか二十六日に東京高裁に控訴をしました。
坂井大臣に質問します。黒塗り箇所は、任命に関する考え方、すなわち総理が任命拒否できる場合の法解釈が書かれているはずですが、具体的にどのような任命拒否の要件が書かれているのでしょうか。お答えください。また、その考えは、政府が答弁してきた二〇二〇年の菅総理による任命拒否の総合的、俯瞰的との判断の根拠となっているものなのですか、あるいは、それとは関係のないものなのですか。お答えください。
二〇一八年十一月十三日の最終の解釈文書では、十月三十日の審査で形式的任命の概念が破棄されたことにより、墨塗り箇所も削除され、任命拒否の要件が何もない無限定な解釈となっています。墨塗り箇所が開示されない限り、菅総理の六名の学者の任命拒否の正当性の判断はできず、改正法案の審議の前提を欠くのではないでしょうか。坂井大臣、見解をお示しください。
また、これに関して、十月三十日以前の内閣法制局審査資料には、菅総理の任命拒否が違法であることを政府が自白する文章があります。例えば、内閣総理大臣に拒否の権能はない、総理の任命行為は形式的なものと解している、実質的な任命権は日本学術会議にあり、などの文言です。
坂井大臣に伺います。これらの文言を削除した理由はなぜですか。また、一般論として、これらの見解は政府の現行の学術会議法の解釈と整合するのですか、それとも誤った解釈なのですか。お答えください。
更に重要な問題を指摘をします。
各資料の墨塗り箇所は、総理の任命拒否の要件などが記載されている、すなわち、総理の学術会議への問題意識の根幹が記されているはずです。これらは、今回の改正案において、総理の任命である監事や評価委員、さらには総理が指定する設立委員についての総理の判断基準の根幹であるはずです。これが記載された墨塗りの開示なくして改正案の審議は許されようがありません。また、政府は、先週の二十三日に改正法と現行法の法解釈は関係がないなどと答弁していますが、政府の学術会議への関与の問題意識は変わらないはずです。なぜ関係がないと言えるのか、坂井大臣、具体的に御説明ください。
これに関係して、衆議院の審議の際に坂井大臣は、党派的な主張を繰り返す会員は学術会議が解任できるといった答弁を行いました。学術会議が判断するとは言っているものの、何が党派的な主張に当たるかの判断は難しく、そうした判断自体が党派性を帯びることにもなりかねません。このような仕組みは、形を変えた任命拒否です。
坂井大臣の党派的な主張を繰り返す会員は学術会議が解任できるという答弁の判断が本当に可能とお考えなのか、また、そもそも党派性を理由に会員を解任することが許されると今もお考えなのか、さらには、坂井大臣の答弁の問題意識は墨塗り箇所にその意味するところが書かれているのか、坂井大臣に答弁を求めます。
ほかにも、本改正案と墨塗り箇所との関係を裏付けるものがあります。十三回にも及ぶ内閣法制局審査の七回目の資料で、それまで存在していた日本学術会議は独立した立場からという文言と、学問の自由は憲法で保障されているところでありという文言が削除されています。学術会議の独立の文言削除と学問の自由への侵害は、本改正案で学術会議側も最も危惧する争点です。なぜ当時これらの文言を削除したのか、その理由を御答弁ください。そして、その理由と密接に関係するはずの墨塗り箇所の開示なくして本改正案の審議を求める資格は政府にはありません。坂井大臣の答弁を求めます。
また、この墨塗り資料は、憲法の定める議会制民主主義そのものの否定行為です。これまで、内閣法制局審査資料の解釈部分に墨塗りがなされたことはないと承知しています。墨塗りのままでは、国会として、政府の任命拒否の法解釈の正当性そのものが判断できず、本改正案の正当性も判断できません。そして、このような墨塗りが許されるのであれば、国会による政府の法解釈への監督は一切できなくなり、我が国の法の支配が崩壊します。このことについて、東京地裁判決は、現時点で整理した法解釈及び運用だけでなく、当該法解釈及び運用が整理される経緯や理由についても、国民に十分に明らかにされ、吟味される必要があると判示しています。また、このように解することは、情報公開法の理念とも整合するとも判示をしています。憲法が定める国会の政府監督権を否定する墨塗りの即刻の開示を行うべきです。坂井大臣の見解を問います。
以上のような問題を有する墨塗りの開示については、令和二年十二月十七日付けの内閣委員会理事会協議案件となっていました。墨塗りは参議院の内閣委員会に対して行われている暴挙であり、墨塗りのままの委員会審議は、内閣委員会を否定し愚弄する行為です。そして、墨塗りを開示しないまま改正案の審議を求めることは許されません。坂井大臣の見解を問います。
次に、改革の方向性や理念について質問します。
法案は、独立性という学術会議が訴えるナショナルアカデミーの五要件における最も本質的な要素についての規定もありません。国から独立した法人格を有するというだけで、活動の独立性が保障されるわけではありません。むしろ、現行法と同様に、独立性という文言を規定することが改正法全体の運用方針となるはずです。政府が本当に学術会議の独立性を尊重する意思があるのであれば、明確に法案に記載すべきです。坂井大臣、御答弁ください。
次に、会員選考の自主性、自律性です。
現在の学術会議が採用するコオプテーション方式は、主要国ナショナルアカデミーのスタンダードです。しかし、法案では、新法人発足時の会員選考、さらに、その三年後の会員選考について、会員以外の者を含む候補者選考委員会が新会員の候補者を選考するという仕組みです。
なぜ現会員が入れ替わるまでこのような不自然とも言える仕組みを取る必要があるのか、また、法案が定める特別な選考の仕組みがなぜ現在のコオプテーション方式より優れていると言えるのか、その理由について坂井大臣の答弁を求めます。
次に、監事についてです。
官僚だった者が監事に就く可能性を大臣は衆議院で否定されませんでした。これは、いわゆる天下りではないでしょうか。政府の意向を天下った元官僚が監事となり学術会議に反映させる。独立性が脅かされる危険性があり、決して許されることではありません。天下りは禁止すべきではありませんか。坂井大臣に明確な答弁を求めます。
法案では、内閣総理大臣が任命する委員から構成される評価委員会が内閣府に設置されます。委員会は、自己点検評価の方法及び結果や中期的な活動計画について意見を述べることとされています。この意見が学術会議の活動の本質的な部分にまで影響を及ぼすのではないでしょうか。また、中期的な活動計画については、独立行政法人などの中期計画との違いが不明瞭です。政府が学術会議の業務の事細かな管理を意図しているのではないかという疑念も生じます。こうした仕組みを通じて、学術会議の活動の独立性が損なわれないと言えるのか。坂井大臣の見解を求めます。
安定した財政基盤の保障という点でも、法案には必要と認める金額を補助するとのみ規定されており、補助金を通じ、政府が学術会議の活動に影響力を及ぼすことができることは明白です。
また、今の時代、公費だけに頼らず外部資金の獲得に努めるべきとの意見は、一見するともっともです。しかし、では具体的にどのような組織から資金を獲得することを想定しているのでしょうか。また、原子力産業や防衛産業、製薬会社など、特定の企業や団体、組織などから資金を受け取れば、その意向に沿った調査研究が行われる危険性もあります。中立性にも疑義が生じます。こうした危険、疑義は生じないとするならばその理由と、その企業や組織が外国の日本に好意的でない勢力とつながっている可能性をどう排除するのか、坂井大臣の明確な答弁を求めます。
本法案は、日本学術会議の機能強化に向けて、その独立性、自律性を抜本的に高めるためとされています。しかし、独立性や自律性への配慮よりも、政府によるガバナンスをいかに強化するかを最優先に設計されたものと言わざるを得ません。
トランプ政権のアメリカを見てください。民主主義の下においても、様々な政府の権限を背景に、ハーバード大学に対し、多様性推進などを問題視して、補助金を凍結したり、留学生受入れ資格取消しを発表するなどの圧力を掛けています。
トランプ政権が行っている学問の自由への侵害と今回の法案が目指すものとどこが違うのか、坂井大臣、明確にお答えください。
政府の方針に反する大学などアカデミアは潰してしまえと言わんばかりの今回の法案は、極めてトランプ政権の行為と類似性が高いと言わざるを得ません。支持率低下の現政権の焦りなのか、離れる一部保守層を再び引き付ける道具として本法案を提出したのであれば、全くこれは許されないことです。立法事実がない本法案は、選挙対策法案と言っても過言ではありません。
アカデミアへの政府の介入は民主主義の自殺行為です。政治的介入に影響されることなく、日本の未来に対して提言をすることができる、それが科学者の最高組織であるナショナルアカデミー、日本学術会議です。日本学術会議の独立性を法文、運営において明確に保障することが国際的に日本政府の品格を示すことになるのではないでしょうか。
私たち立憲民主党は、学問の自由を守り、学術会議の独立性を担保する修正案を準備しています。野党各党の皆様におかれましては、広く御賛同いただきますようお願いを申し上げます。また、政府・与党におかれましては、法案の正当性判断の前提である墨塗り箇所の即刻の開示とともに、内閣提出の日本学術会議法案は廃案にし、修正案に真摯に向き合っていただきますよう強く申し上げて、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣坂井学君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/13
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014・坂井学
○国務大臣(坂井学君) 石川大我議員の御質問にお答えいたします。
組織変更の必要性についてお尋ねがありました。
学術会議の在り方については、これまで様々な場で議論されてきました。例えば、平成十五年、二〇〇三年の総合科学技術会議の報告書においては、国の行政組織の一部であるよりも、国から独立した法人格を有する組織であることがよりふさわしいのではないかと述べられていると承知しています。その後約十年を経て、御指摘の有識者会議の報告書となったものと承知しています。
昨年十二月の有識者懇談会の最終報告書においては、その後十年余りの学術の進歩と社会の変化、また、いわゆる政策のための科学が強く求められるようになっているという世界的な潮流なども踏まえて、学術会議には拡大、深化する役割に実効的に対応していくことが求められており、国の機関のままの改革では限界があり、機能強化に向けて独立性、自律性を抜本的に高めることとし、より良い役割、機能の発揮にふさわしい組織形態として学術会議を法人化することが提言されました。
先日発表された学術会議の外部評価有識者による評価書においても、例えば、国民のアカデミアへの期待に応えるためには喫緊の社会課題をしっかり取り上げて検討していくべきである、東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故が起きたとき、放射線の生体影響に関する科学的知見が国民に正しく伝わらなかったのではないかという反省もあるなどと指摘されているものと承知しています。
また、少なくとも一部の人たちが、これまで特定の思想の人たちを排除するような選考を行ってきたという懸念が生じており、このような懸念を払拭するためには、直ちに会員の選考方法を改める必要があります。
私としても、学術会議が社会と向き合い、国民と対話をしながら、ナショナルアカデミーに求められる現代的な役割を果たしていくためには、海外アカデミーのような柔軟な活動ができる組織にステップアップしていくことが必要であり、それが今回の法人化の趣旨だと考えています。
墨塗り箇所の内容及び二〇二〇年の任命との関係についてお尋ねがありました。
御指摘の箇所は、内閣総理大臣による日本学術会議の会員の任命に関する考え方の検討途中の部分であり、情報公開法の不開示事由に該当すると判断したことから不開示としているものであるので、その内容に関する御質問へのお答えは差し控えさせていただきます。
審議の前提についてお尋ねがありました。
令和二年十月の会員任命については、現行の学術会議法に沿って任命権者である当時の内閣総理大臣が判断を行ったものであり、一連の手続は終了していると承知しています。
その上で、我が国の研究力の向上や国際競争力の強化などの観点から、学術会議の機能強化は先延ばしできない喫緊の課題であると認識しています。
このため、有識者会議懇談会において、学術会議の会長等にも毎回御参加いただき、合計三十三回の議論を重ねながら、学術会議に求められる機能及びそれにふさわしい組織形態の在り方を検討し、より良い役割、機能の発揮にふさわしい組織形態として学術会議を法人化することが提言されたところです。
この法案は、こうした報告書の内容を踏まえ、学術会議とコミュニケーションを取りながら取りまとめたものであり、学術会議には、法人化及び法案自身に反対でないというところまで御理解いただいたものと認識しています。
文言の削除の理由についてお尋ねがありました。
御指摘の箇所は、最終版には記載されなかった未成熟な記載の部分であり、最終版を作成する過程において変更されたり、削除されたりしたものです。
また、政府としての日本学術会議法第十七条による推薦と内閣総理大臣による会員の任命との関係についての考え方は、平成三十年十一月十三日の日付が付された最終的な文書に記載しているとおりです。
法案と現行法の法解釈などについてお尋ねがありました。
御指摘の文書の不開示部分には、内閣総理大臣による学術会議の会員の任命に関する考え方の検討途中の部分が記載されていると承知しており、その内容についてはお答えできません。
この法案は、国が設置する法人として必要な規定を整備するものであり、国の機関である現行の学術会議について規定する現行法の解釈と関係はないと承知しています。
会員の解任についてお尋ねがありました。
会員の解任については、現行法でも、会員として不適当な行為があった場合、学術会議からの申出に基づいて、任命権者である内閣総理大臣が退職させることができることになっており、この法案により新設するものではありません。
その上で、この法案では、会員の解任は、会員が学術会議の業務に関し著しく不適当な行為をしたと認められる場合に限り、会員候補者選定委員会の求めを受けて、総会の決議により行うこととされています。すなわち、国が会員の解任に関与する仕組みにはなっておりません。
学術会議の会員が個人として政治的、社会的又は宗教的な意見を持つことはもとより自由であり、アカデミーにおける学術的な議論の結果としての助言等が結果的に特定の政治的、社会的又は宗教的な立場からの主張に沿っているように見えるものであったとしても、学術的な議論を経て示されたものである限り、アカデミーとしての使命、目的にかなうものであると考えます。
しかしながら、アカデミーの活動は、政治的、社会的又は宗教的な諸勢力からの影響を受けずに学術的な見地のみによって行われるべきものと承知しており、特定の思想たちを排除するような選考を行ったり、政治的な主張や活動を行うようなことがあれば、アカデミー本来の在り方に沿ったものであるかどうか懸念が生じることになると考えられます。
その上で、私が五月九日の衆議院内閣委員会で述べたのは、政治的、社会的勢力や特定の外国勢力から独立して学術的な活動をしていただくというのが望ましいということは言うまでもない、特定のイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は学術会議が解任できる、どのような場合が解任に該当する事由となるかについては学術会議において適切に判断されるべきであろうということです。
このため、仮に政治的な中立性を疑われるようなことがあるなら、それが学術会議の業務に関する著しく不適当な行為に当たらないのかどうか、国民や社会にきちんと説明できるように、学術会議において自主的、自律的に適切に判断されるだろうということを申し上げたものです。
なお、御指摘の文書の不開示部分には、内閣総理大臣による学術会議の会員の任命に関する考え方の検討途中の部分が記載されていると承知しており、その内容についてはお答えができません。
内閣法制局審査の過程の文書についてお尋ねがありました。
御指摘の箇所は、最終版には記載されなかった未成熟な記載の部分であり、最終版を作成する過程において変更されたり、削除されたりしたものです。
また、政府としての日本学術会議法第十七条による推薦と内閣総理大臣による会員の任命との関係についての考え方は、平成三十年十一月十三日の日付が付された最終的な文書に記載しているとおりです。
御指摘の文書の不開示部分には、内閣総理大臣による学術会議の会員の任命に関する考え方の検討途中の部分が記載されていると承知しており、内容についてはお答えできません。
この法案は、国が設置する法人として必要な規定を整備するものであり、国の機関である現行の学術会議について規定する現行法の解釈と関係はないと承知しています。
墨塗りの開示についてお尋ねがありました。
御指摘の箇所は、内閣総理大臣による日本学術会議の会員の任命に関する考え方の検討途中の部分であり、情報公開法の不開示事由に該当すると判断したことから不開示としているものです。
また、政府としての日本学術会議法第十七条による推薦と内閣総理大臣による会員の任命との関係についての考え方は、最終的な文書に記載しているとおりです。
令和二年十二月十七日付けの内閣委員会理事会協議案件についてお尋ねがありました。
理事会協議案件については、政府としても、都度必要な御対応をさせていただいているものと承知しております。
いずれにせよ、この法案は、国が設置する法人として必要な規定を整備するものであり、国の機関である現行の学術会議について規定する現行法の解釈と関係はないと承知しております。
独立性の尊重についてお尋ねがありました。
まず、国から独立した法人になること自体が、国から独立して業務を行うことを明らかにしています。これにより、政府の方針と一致しない見解も含めて政府等に助言を行う機能を果たしやすくなるとともに、海外アカデミーから見て、日本は政府組織だが独立性が保たれるのかなどという懸念が生じることがなくなります。
現行法では、学術会議は国の行政機関であるため、関係府省庁との調整等によって自由な意思表出などができなくなることを避けるために、独立して職務を行うという規定が置かれていますが、法人化によって組織面からも国からの独立性が明確になるため、法案では独立して職務を行うとの規定を置いていません。
その上で、御指摘の趣旨は、学術会議の運営の自主性、自律性を尊重という趣旨だと理解しますが、法案では国の責務として学術会議の運営の自主性、自律性に常に配慮しなければならない旨も明記し、学術会議がナショナルアカデミーとして独立して自律的に活動することを明確にしています。
なお、教育基本法第七条第二項には「大学については、自主性、自律性その他の大学における教育及び研究の特性が尊重されなければならない。」との規定がありますが、これは、国に限らず、広く一般にこれらの性質が認知され、肯定的に捉えられるべきとの趣旨で定められたものです。
一方、国の責務を定めた国立大学法人法第三条においては、「国は、この法律の運用に当たっては、国立大学及び大学共同利用機関における教育研究の特性に常に配慮しなければならない。」としています。国立大学法人法第三条の規定は、国立大学法人法において国立大学の自治を法制的に確立させる規定のうちの一つであり、条文の趣旨に照らしても、日本学術会議に対する国の責務の規定はこれに倣うことが適切と考えています。
特別な選考の仕組みについてお尋ねがありました。
新法人設立時の会員選考について、よりオープン、慎重かつ幅広く選考することは必須であるところ、新分野、融合分野、ダイバーシティーを踏まえた会員の多様性の拡大などの観点から、現会員だけによる候補者の研究、業績の卓越性の精査では必要十分な選考を行うことは難しいことから、平成十七年制度改正時を参考に、学術会議の意見を踏まえながら、会員も含め科学者コミュニティー全体で選ぶ仕組みを設計しました。
学術会議の意見を踏まえて、現会員の意向が反映され、コオプテーションの考え方が維持されるようにするとともに、人的な継続性も担保されるようにしています。
また、法人発足時の会員だけでなく、三年後の会員も同じ方法で選考するのは、新法人発足時には半数の会員しか選考しないため、二百五十人の会員全体の構成を最初に一括して考えておく必要があるからです。
その上で、組織としての人的な継続性にも配慮しつつ、三年間掛けて二回に分けて具体的な人選を行い、学術の進歩や社会の変化にも対応できるようにしたものです。
監事への公務員OBの就任についてお尋ねがありました。
監事は法人の適法、適正な運営を担保するための機関であり、国が設立し、国の財政的支援を受けて運営される法人に共通して求められる運営の健全性を担うものです。アカデミーの自主性、自律性とは別な、国民への説明責任からの要請です。
この法案における監事の所掌事務は、国が設置する他の法人と同じものであり、学術的な内容、価値に立ち入るものではありません。監査事項も他の法人と同様のものです。
この法案に国家公務員であった者が監事に就くことを禁じる規定はありませんが、それも他の国が設立する法人と同様です。なお、国家公務員法等に基づく再就職に関する規定も、他の法人と同様に適用されるところです。
内閣総理大臣においては、関連するルール等も踏まえつつ、適材適所で判断されるものと考えます。
中期的な活動計画や評価委員会についてお尋ねがありました。
学術会議における評価制度の役割は、人事、業務への国の直接的な関与の代わりに、業務の改善、活性化に関する法人自身の自律的なサイクルを整えることにあり、主務大臣が法人に中期目標を指示し、業務の実績を主務大臣が評価する独立行政法人の評価制度とは大きく異なっています。
評価委員会の所掌事務は、活動内容そのものの評価ではなく、学術会議が行った自己点検評価の方法及び結果に意見を述べることに限定されています。評価委員会は、学術的な内容や価値を評価するものではありません。評価委員会の意見には法的拘束力はなく、意見を踏まえた最終的な判断は学術会議が行います。意見を述べる相手は学術会議であり、内閣総理大臣には意見の内容を通知するだけです。こうした評価の在り方も、学術会議の意見を反映したものです。
中期的な活動計画については、独立行政法人等の中期計画とは異なり、国からの目標の指示や計画の認可はありません。作成に当たって評価委員会の意見を聴くことになっているのは、計画期間終了後に行われる自己点検評価に沿って評価委員会の評価が適切に行われるように、あらかじめコミュニケーションを取るという趣旨です。評価結果は、業務の改善や活性化に活用していただくためのもので、予算配分を直接連動させる仕組みにはなっていません。
以上のように、評価委員会は、政府の意向に沿った活動を求めるものではなく、学術会議が政府から独立して自律的に活動していることを国民に説明し、理解と支持を得るための仕組みです。
自己点検評価の結果の計画等への反映状況は公表することになっており、この際に評価委員会の意見も併せて公表されることになるので、評価委員会が不当な評価をするのではないかという懸念については、十分な抑止効果が働くものと考えています。
この法案は、学術会議が懸念するような運用を許容するようなものではないことを改めて申し上げます。
外部資金の獲得についてお尋ねがありました。
海外アカデミーの状況は様々でございますが、我が国のような国が設立し国の財政的支援を受けて運営される法人であり、特別な地位、権限が法律で明記されている国はなく、民間組織からの資金の獲得、委託調査など柔軟な活動を適切に実施しているものと承知しており、日本学術会議においても、アカデミーとしての中立性や信頼性を担保しながら活動していかれることと考えています。
ナショナルアカデミーが特定の政治勢力や外国勢力から独立して活動することが大事であることは言うまでもなく、学術会議において必要な基準やガイドラインを定めるなど、適切に御対応いただきたいと考えております。
政府全体としても、各大学、研究機関等において、採用や競争的研究費の申請に際して、研究者自身による適切な情報開示を所属機関に対し報告することなどを求めており、各大学、研究機関等において、こうした研究者からの報告等も踏まえた上でマネジメントを行っているところです。
我が国の科学者を代表する機関である学術会議は、このような我が国の科学者コミュニティー全体としての取組も当然踏まえながら、不透明な資金提供を受けるなど公平、公正性に問題があるような人物が会員とならないよう、適切に対応されるものと考えています。
トランプ政権及びこの法案の趣旨についてお尋ねがありました。
まず、アメリカでの状況については、他国の内政に関わる事項ということで、直接のコメントは控えさせていただきたいと思います。
その上で、この法案は、独立性、自律性を抜本的に高めることによる学術会議の機能強化と説明責任の担保を図るものであり、アカデミーとしての自由な活動を阻害するようなものではありません。
今回の改革により、学術会議は、中国やロシアと同じ、国の機関であり、会員の選考に国が関与するアカデミーから、先進諸国と同じ、国から独立した法人で、国が会員、会長の選考に関与しないアカデミーに移行することになります。法人化により学術会議の独立性が組織面でも明確になり、政府とは別の法人である海外アカデミーと同様の高い独立性を有する組織になるものと考えています。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/14
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015・関口昌一
○議長(関口昌一君) 柴田巧君。
〔柴田巧君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/15
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016・柴田巧
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました日本学術会議法案について質問をいたします。
日本学術会議は、設立から七十六年を経た今、その役割が国民から見えなくなっており、既にその役割を終えたとの声すら上がっています。それゆえ、本法案が学術会議の抜本的改革を実現する第一歩となるのか否か、そういう観点から以下お尋ねをしていきます。
まず、学術会議のこれまでの活動に関する評価及び本法案による変化についてです。
本法案は、我が国のナショナルアカデミーである日本学術会議について、その求められる使命、目的を果たすことのできる組織として機能強化を図る上で、現在のような国の機関のままの改革では限界があるため、国から独立した法人格を有する組織として新たに設立しようとするものと承知をしております。
学術会議には、いわゆる政策のための科学、サイエンス・フォー・ポリシーの観点から、例えば気候変動、人口減少、エネルギー、安全保障など、近年複雑化、深刻化が進む様々な社会課題に対し、科学的エビデンスや学術的な知見を適切に整理し、世界的、社会的にインパクトのある提言を行うことなどが期待されているところです。
そこで、こうした観点から見て、これまでの学術会議の活動に対しどのように評価し、本法案によりどのような変化を期待しているのか、坂井大臣にお伺いをいたします。
次に、安全保障に資する研究についてお尋ねします。
学術会議は、昭和二十五年に「戦争を目的とする科学研究には絶対従わない決意の表明」、また、昭和四十二年に「軍事目的のための科学研究を行わない声明」、そして、平成二十九年には「軍事的安全保障研究に関する声明」等と、安全保障に資する研究に対し否定的な発信を繰り返し行ってきました。特に平成二十九年の声明では、「軍事的安全保障研究と見なされる可能性のある研究について、その適切性を目的、方法、応用の妥当性の観点から技術的・倫理的に審査する制度を設けるべきである。」としました。
この声明のフォローアップとして令和二年八月に出された「「軍事的安全保障研究に関する声明」への研究機関・学協会の対応と論点」によると、この提言を受けて何らかの審査制度を設けたり検討しているかの設問について、回答が得られた百三十五の大学等研究機関のうち、声明をきっかけに新たに審査制度を設けたが一二・六%、新たに審査制度を設けるかどうかを検討中が三二・六%で、合わせると半数近くになります。このように、軍事的安全保障研究に関する審査制度の整備をめぐる議論に声明が重要なインパクトを与えたことを示しています。
光石日本学術会議会長は、五月九日の衆議院内閣委員会で、平成二十九年声明はいわゆるデュアルユースに係る研究のような安全保障に資する研究を一律に禁止する趣旨のものではないと答弁していますが、同声明は、審査制度というハードルを設けることを提唱し、多くの研究機関がそれに応じたことで、結果として我が国の安全保障に資する研究にネガティブな影響を与えてしまったのではないでしょうか。中谷防衛大臣の見解をお伺いをいたします。
次に、組織形態の在り方についてお尋ねをします。
本法案は、学術会議を特殊法人として設立し独立性、自律性を高めることで機能強化を図ろうとするものでありますが、学術会議からは、総理任命の監事による監査、中期的な活動計画や年度計画の策定、それらに対する内閣府に置かれる日本学術会議評価委員会の関与、選定助言委員会の設置を含む会員選任の仕組み等について、政府の関与が大きく、独立性、自律性に懸念があるとする声明が決定されています。
監事による監査や評価委員会の関与などは、財政民主主義の観点から必要最小限のものではないかと考えられますが、それですら支障があるというのであれば、独立性、自律性の確保と財政民主主義の要請の両立の実現は極めて困難ではないでしょうか。
そこで、学術会議の求めるような独立性、自律性を確保するためには、本法案によりまずは特殊法人として設立するとしても、国費に依存しない財源基盤を早急に整え、公益法人など純粋な民間法人への速やかな移行を目指すべきではないでしょうか。坂井大臣の見解を求めます。
続いて、会員選任、会長選任への説明責任等についてお尋ねをします。
会員選任について、透明性、国民への説明責任などの観点から、選任理由等の公表は当然に行うべきことでありますが、本法案では、第二十九条第二項で、会議は、選任された会員の研究又は業績の内容及び選任した理由、その他の措置を講ずることにより、会員の選任の過程を国民に明らかにするよう努めなければならないとして、努力義務にとどまっています。
第二十一条第四項並びに第二十二条第五項において、会長や副会長については選任理由等の公表が義務化されていますが、会員についても同様に選任理由等の公表を義務付けるべきではないでしょうか。そこで、努力義務規定とした理由は何か、坂井大臣にお伺いをします。
現在の学術会議の会員について、選考理由や抱負を記載した資料が学術会議により公表されていますが、国民に積極的に説明しようという気があるのかと疑いたくもなるような、学術会議ウェブサイト上の非常に分かりづらいところに掲載されています。また、選考理由は、これまでの活動や受賞歴など簡潔な内容しか書かれておらず、抱負の記載についても一言か二言程度しか述べられていない会員が多いのが現状です。
そこで、本法案に基づき選任理由の公表等が努力義務化されていることになりますが、これまでの学術会議の取組も含め、今後どのような対応がなされることを期待しているのか、坂井大臣にお伺いをします。
現行日本学術会議法第八条に基づく会長互選の仕組みはまさにブラックボックス状態であり、選任理由について説明するような資料も見当たりません。有識者懇談会の最終報告書では、例えば学術会議の内部に会長選考委員会、仮称を置くなどして、会長候補者の資質や業績を整理し、会員間で会長候補についての十分な情報を事前に共有することが考えられると記載されていましたが、本法案では会長選考の具体的な仕組みについては一切規定されておりません。これは、学術会議の独立性、自律性、自主性に配慮して条文上規定を置かず、内部規則に委ねることにしたとのことでありますが、新たな学術会議において、これまでのようなブラックボックス状態の仕組みが継続されることがあってはならないと考えます。
そこで、会長選考は、学術会議の運営全体に多大な影響をもたらす極めて重要なものであることに鑑みて制度設計の検討を行うべきでありますが、坂井大臣の御見解をお伺いをします。
学術会議の法人化のメリットとして、会員が国家公務員ではなくなることから、外国人を会員として選任できるようになることが挙げられています。海外の知見を活用する観点から、外国人会員の重要性は否定しないものの、昨今の国際情勢に鑑みると、研究インテグリティーや研究セキュリティーの観点についても十二分に考慮する必要がありますが、どのように認識し、学術会議にどのような対応を求める考えか、坂井大臣にお伺いをします。
第三十四条に秘密保持義務規定が設けられていますが、対象は会議の役員、役員以外の会員及び職員に限られています。例えば、現在の連携会員のような立場の者や、運営助言委員会の委員等については対象外ということになるのでしょうか。そうであるとすれば、当然、そうした者に秘密情報を共有することは秘密保持義務違反に問われることになるという認識でよいのか、併せて坂井大臣にお伺いをします。
最後に、財政的支援についてお尋ねをします。
特殊法人への移行後も、当面は国からの財政的支援が継続されることが見込まれ、学術会議が策定する年度計画を踏まえ、活動に必要な予算額が査定されることになります。現在の学術会議においては、翌年度の活動内容を示すような年度計画は策定されていないものと承知をしていますが、どのようにして必要な予算額が査定されているのか。また、慣例により前年度同程度の予算措置が続けられているかのような疑念を持たれないようにするためにも、法人化後は予算措置の明確な根拠を求められると考えますが、併せて坂井大臣の見解をお伺いします。
終わりに一言申し上げます。
日本維新の会は、国民生活のあらゆる分野で最新の科学研究や学問的知見が生かされるべきだと考えています。その一端は、現在開催中の大阪・関西万博でじかに感じることができるでしょう。今後、国民を豊かにする科学が一層発展することを願って、私の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣坂井学君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/16
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017・坂井学
○国務大臣(坂井学君) 柴田巧議員の御質問にお答えいたします。
日本学術会議の活動の評価と変化への期待についてお尋ねがありました。
まず、ナショナルアカデミーは、主要先進国を始めとする海外諸国に置かれており、各国アカデミーや国際学術団体と連携して、学術の発展のためにグローバルな活動を行うとともに、政府から独立した立場で中長期的、俯瞰的な見地から、政府や社会に対して学術的なエビデンスを提供することなどを重要な役割としているものと承知しています。
日本学術会議は、南極地域観測などのほか、数多くの共同利用研究所や研究機関の創設に関与したと承知しています。また、科学的助言等を行うとともに、G7の科学アカデミーの一員として、あるいは四十二に及ぶ国際学術団体と連携して学術の進歩に貢献してきたと承知しています。
しかしながら、有識者懇談会の最終報告書においては、設立以来七十六年の学術の進歩と社会の変化を踏まえると、学術会議には拡大、深化する役割に実効的に対応していくことが求められており、国の機関のままの改革では限界があることから、機能強化に向けて独立性、自律性を抜本的に高めるため、より良い役割、機能の発揮にふさわしい組織形態として、学術会議を法人化することが提言されました。
先日発表された学術会議の外部評価有識者による評価書においても、例えば、国民のアカデミアへの期待に応えるためには喫緊の社会課題をしっかり取り上げて検討していくべきである、東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故が起きたとき、放射線の生体影響に関する科学的知見が国民に正しく伝わらなかったのではないかという反省もあるなどと指摘されているものと承知しています。
この法案は、有識者懇談会の最終報告書の内容を踏まえ、学術会議とコミュニケーションを取りながら取りまとめたものであり、独立性、自律性を抜本的に高めることによる学術会議の機能強化と、国が設立し、国の財政的支援を受けて運営される組織としての説明責任の担保を主な内容とするものです。
私としても、学術会議が社会と向き合い、国民と対話をしながらナショナルアカデミーに求められる現代的な役割を果たしていくためには、海外アカデミーのような自由度が高く活動しやすい組織にステップアップしていくことが必要だと考えております。学術会議がサイエンス・フォー・サイエンスのみならず、サイエンス・フォー・ソサエティーやサイエンス・フォー・ポリシーなどの役割に主体的にチャレンジし、国際社会における課題解決の貢献を通じて、我が国の国際的プレゼンスの向上にも寄与することを期待をしております。
民間法人への移行についてお尋ねがありました。
有識者懇談会では、各国のアカデミーの在り方は、様々な歴史的経緯などを背景に各国にふさわしい形態が取られているという認識の下で、我が国に適した形でのナショナルアカデミーとしての理想的な在り方を議論していただきました。
その上で、海外アカデミーに見られる公益法人のような形に落ち着いていくことが理想的な在り方ではないかとしつつ、国が設立する法人として出発し、国民の理解と信頼を獲得するよう努め、財政面も含めた運営の自律性を着実に高めていくことが現実的だと考えたものと承知しています。
その際、学術会議に期待される役割をより良く発揮するために、特別な地位、権限や、国による必要な財政的支援を法律に明記することから、公益法人といった民間が設立する法人ではなく、国が設立する特殊法人とするものです。
将来的、最終的には公益法人のような形態となることも考えられますが、私としては、現実を踏まえ、学術会議が拡大、深化するアカデミーの役割にふさわしい組織にステップアップし、海外アカデミーのような活動をしやすい体制を整えていくことが今回の法人化の目的だと受け止めています。
会長、副会長及び会員の選任理由の公表についてお尋ねがありました。
法人化後の学術会議の人事については、国が関与せず、学術会議の意思決定により完結することとなっており、国が設置する法人としての適正性を確保するためには、選任の過程の透明性を確保し、国民への説明責任を果たすことが重要と考えています。
会員の選任については、会員選任の過程の大枠を法定していること、選定の基準、方法等を選定方針の形で決定し、公表しなければならないことに加えて、選任された会員についての選任理由の公表などにより、選任の過程を国民に明らかにすることを求めています。
これに対し、会長や副会長については、法人の運営のマネジメントを担う者であり、その時々の学術会議の具体的な目標や重点ミッションに基づく活動の形態などにより、求められる具体的な人物像とそれにふさわしい選出方法が異なると考えられることから、具体的な選任の過程については法定せず、学術会議に具体的な選任過程を委ねていることとしました。そのため、選任された会長や副会長の選任の理由等の公表を義務付けることにより、選任の過程の透明性を確保し、国民への説明責任を果たすこととしております。
会員の選任理由の公表に対する今後の対応についてお尋ねがありました。
有識者懇談会の報告書においては、学術会議の活動が国民から納得感を持って受け入れられるためにも、コオプテーションが適切に機能する前提としても、より良い選考基準や選考手続等の検討のために外部の意見を幅広く聴くこと、会員が仲間内だけで選ばれる組織だと思われないために、外部に説明できるような選考の仕組みを整えることを、国民の約束として制度的に担保することが必要であると提言されております。
学術会議が我が国の科学者を代表し、特別な権限を有することを国民に納得していただくため、さらに、特定の思想の人たちを排除するような選考を行ってきたという懸念を払拭するためにも、学術会議の活動、運営を担う会員が客観性及び透明性を確保する方法で選任されることは極めて重要です。
この法案では、国は会員の選任に関与せず、法定事項も選任過程の大枠のみに限定していますが、これは、分野の固定化防止や選任理由の公表等による透明性の確保については、学術会議が自主的、自律的に対応することを前提とした制度設計になっているということです。
有識者懇談会の議論には学術会議の会長、副会長等にも毎回御参加いただいたわけですから、新制度の運用に当たっては、以上のような懇談会での議論や法律の趣旨を踏まえて学術会議において適切に対応されることを期待をしております。
会長選考の制度設計についてお尋ねがありました。
学術会議の会長は、学術会議を代表し、総会の議長の職務を行うほか、学術会議の経営に関する事務を総理する役割です。学術会議の使命、目的の拡大、深化、法人化後に見込まれるマネジメントに係る業務量及び責任の増大を考慮し、有識者懇談会最終報告書では、会長の資質としては、卓越した研究、業績に加えて、学術及び学術会議の方向性への明確なビジョン、組織マネジメント及びガバナンスに係る能力、経験、会員や国民、社会とのコミュニケーション能力なども求められると指摘されたところです。
選考方法についても、会長は引き続き会員の互選とすることが適切、適当だが、会長に求められる資質を十分に勘案しながら選考するためには、慎重かつ丁寧なプロセスで選出することが必要であり、例えば学術会議の内部に会長選考委員会などを置くなどして、会長候補者の資質や業績を整理し、会員間で会長候補についての十分な情報を事前に共有することが考えられると述べられています。
会長の資質や選考方法については、以上のような議論について学術会議においても特段の異論はなかったことから、この法案では、会長の要件として、学術会議の業務を適切かつ効果的に運営することができる能力を有することと規定するにとどめ、具体的な選任方法は学術会議の自主性、自律性に配慮して学術会議に委ねることとしました。
会長が選任されたときは、学術会議は、会長の選任の理由その他の事項を遅滞なく公表することとなっており、法の趣旨に沿って国民に説明できる方法で会長を選任していただくことになっています。
研究インテグリティー、そして、及び研究セキュリティーについてお尋ねがありました。
ナショナルアカデミーが特定の政治勢力や外国勢力から独立して活動することが大事であることは言うまでもありません。政府全体としても、各大学、研究機関等において、採用や競争的研究費の申請に際して研究者自身による適切な情報開示を所属機関に対し報告することなどを求めており、各大学、研究機関等において、こうした研究者からの報告等も踏まえた上でマネジメントを行っているところです。
我が国の科学者を代表する機関である学術会議は、このような我が国の科学者コミュニティー全体としての取組も当然踏まえながら、不透明な資金提供を受けるなど公正性に問題があるような人物が会員とならないよう、適切に対応されるものと考えています。
秘密保持義務についてお尋ねがありました。
この法案の秘密保持義務規定は、国が設立する法人に一般的に置かれているものであり、秘密とは、非公知の事実であって、実質的にもそれを秘密として保護するに値するものとされており、人事や法人経営に関する秘密も対象とする一般的なものです。ここで漏らすとは、秘密である事実を一般に知らしめること又は知らしめるおそれのある行為をすることをいい、秘密を漏らす対象は、不特定多数の人々である場合はもちろん、特定の人を対象とした場合であっても、その者を通じて広く流布されるおそれがある場合は、漏えいに該当することとなるとされています。
法人と雇用契約関係となる者については、常勤、非常勤を問わず秘密保持義務規定の対象となるので、秘密保持義務規定が適用されるかどうかは雇用契約関係の有無によって判断していくことになりますが、適用対象外となる者に秘密を共有する場合には、秘密保持に関する契約を交わすなど適切な措置を講ずることが求められると考えております。仮に適切な措置を講じずに秘密を共有し、当該秘密を広く流布されるおそれを生じさせた場合には、当該会員又は職員は秘密保持義務違反に該当し得ると考えております。
予算についてお尋ねがありました。
学術会議に対する国の財政的支援については、有識者の最終報告書を踏まえ、学術会議の業務の財源に充てるため、必要と認める金額を補助することができることとしています。
学術会議に関する経費は、これまでも予算編成過程のプロセスを経て、他の組織と同様に必要な金額が措置されてきたところであり、今後も必要な財政的支援は行っていくことになります。
いずれにせよ、必要な金額が支援されるためには、予算要求の前提として活動、運営についての考え方が明確に示されていなければならず、法人化後は、実施しようとする主な活動は年度計画の中に位置付けられ、その意義やコンセプトが国民に説明できるものになっている必要があります。(拍手)
〔国務大臣中谷元君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/17
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018・中谷元
○国務大臣(中谷元君) 柴田巧議員にお答えをいたします。
日本学術会議の平成二十九年の声明が我が国の安全保障に資する研究に与えた影響についてお尋ねがございました。
防衛省では、先進的な民生技術の積極的な活用を図るため、安全保障技術研究推進制度を平成二十七年度に設立をいたしました。
当該制度の大学等の応募は、近年、件数自体は増加をしてきているところ、必ずしも御指摘の声明の影響だけではないと考えますが、様々な声に配慮して、依然として応募に慎重な主要大学が存在しているというのは事実であります。
引き続き、学術界における御理解を賜れますよう、様々な努力を重ねてまいりたいと考えます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/18
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019・関口昌一
○議長(関口昌一君) 竹詰仁君。
〔竹詰仁君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/19
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020・竹詰仁
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。
会派を代表し、ただいま議題となりました日本学術会議法案について質問いたします。
まず、今回の法案提出に至るプロセスについて触れざるを得ません。
政府は、これまで学術会議と丁寧なコミュニケーションを取ってきたと説明されていますが、それであればなぜ、本法案の閣議決定と同日の三月七日、学術会議の光石会長が、学術会議が自主性、独立性の観点から指摘してきた懸念が払拭されていない中で法案の閣議決定が行われたことについては遺憾との談話を公表されたのでしょうか。丁寧なコミュニケーションとはどのようなコミュニケーションだったのか、坂井大臣に説明を求めます。
学術会議が懸念を指摘してきたことに対し、学術会議の理解、納得を得ずに法案が提出されたため、四月十五日の日本学術会議総会において、国会に対し法案の修正を求める決議や様々な懸念を指摘する声明が採択されています。これでは、法案提出のプロセスに瑕疵があったと言わざるを得ません。
学術会議の法案修正を求める決議や声明を政府としてどのように受け止めているのか、坂井大臣の答弁を求めます。
衆議院での審議が始まると、全国の学会からも次々と懸念や反対の声明が発表されるようになりました。日本物理学会、日本心理学会、日本社会学会、日本法社会学会など、主要な学会が声明を出しています。こうした学会の声明を坂井大臣は読んでおられますか。読んでいるか読んでいないか、坂井大臣にお尋ねします。
衆議院内閣委員会で坂井大臣は、有識者会議には学術会議にも毎回御参加いただき、会長自ら参加いただき、合計三十三回の議論を重ねた、様々な学術会議の意見も踏まえながら検討を重ね、会員の選考方法、評価、監事の仕組みなどを取りまとめたと発言されています。最終報告書の取りまとめ後も学術会議と協議を行った、学術会議の意見も法案に反映したとも言われています。これは本当ですか。私も数名の学術会議会員の方から直接お話を聞きましたが、政府と学術会議との協議もないし、意見の反映もないとおっしゃっていました。政府と学術会議と主張が食い違っています。
学術会議自身、法人化そのものには反対しておらず、我が国のナショナルアカデミーとしてより良い役割発揮ができる組織へと変革する必要性については一致するところだと思います。目指すべきゴールが同じであるならば、真摯な協議を粘り強く積み重ねることで、政府と学術会議の双方が納得する解を出せるのではないでしょうか。
学術会議との協議をもう一度やり直しませんか。そして、合意形成に取り組まれてはいかがでしょうか。坂井大臣の答弁を求めます。
現在、立憲民主党と我が党とで法案の修正案の提出を検討しておりますが、政府案が学術会議の機能強化に寄与するものとなっているかという観点や、学術会議からも懸念を示されている論点について大臣に質問いたします。
政府は、日本学術会議の機能強化に向けて、その独立性、自律性を抜本的に高めるため、新たに特殊法人としての学術会議を設立すると説明しております。独立性、自律性を高めることが学術会議の機能強化にどのように資することになるのか、説明を求めます。
政府は、現行の学術会議が内閣府の特別の機関であるのに対し、新たな学術会議は特殊法人として設置することから、政府から独立していることが自明であるとして、現行法に規定されている独立性という文言を本法案には規定していない旨説明しています。
しかし、本法案では、内閣総理大臣が任命する監事を学術会議の役員として設置することや、学術会議の運営状況を評価する日本学術会議評価委員会を内閣府に設置し、内閣総理大臣が委員を任命する仕組みが設けられております。
これらはいずれも現行の学術会議には存在していない仕組みであり、特殊法人化して形式的には独立性を高めているように見えますが、実質的には政府の関与が現行学術会議よりも強化されることになりませんか。実質的に独立性が低下すれば、本法案の目的である機能強化に逆行することになりませんか。大臣の説明を求めます。
学術会議の自律性について伺います。
会員の選任については、現行の総理が任命する仕組みから総会が選任する仕組みに変わることで自律性が高まるとされています。しかし、現行法の下でも、令和二年十月に任命拒否問題が生じるまでは、総理の任命は形式的なものにすぎないとの昭和五十八年の中曽根総理の答弁のとおり、学術会議が推薦した会員が推薦どおりに任命されてきました。つまり、元々、会員選任は自律的な運用がなされていたと言え、むしろ任命拒否問題で政府が自律性を損なわせてしまったのではないでしょうか。
会員以外の委員から成る選定助言委員会の設置や、六事業年度にわたる中期的な活動計画、毎事業年度の年度計画の作成などが法的に義務付けられており、むしろ自律性が低下するように思えます。自律性の観点から、会員の選任方法、選定助言委員会の設置、活動計画、年度計画について説明願います。
国費により財政的支援を行う以上は、国として、学術会議の活動や運営が適切、適正であることなどを国民に説明できるようにする必要性は理解いたします。そのための方法が、監事や評価委員会の法定、中期的な活動計画の策定を義務付けることとしていますが、これらの方法が学術会議の独立性、自律性を低下させることにならないのか、大臣の見解を伺います。
学術会議の機能強化を図るためには、財政基盤と事務局体制の強化も重要です。これまでの審議の中では必要な人的、財政的支援がどのように確保されるのかが不透明で、学術会員から不安の声を聞きました。財政基盤や事務局体制は学術会議に丸投げとお考えですか。学術会議の機能強化の観点で、財政基盤、事務局体制の強化について大臣の考えをお尋ねいたします。
学術会議の活動が国民に見えにくいという指摘があります。活動が見えにくいので、学術会議の存在自体を後ろ向きに思う人が多いことも否めないと思います。これを機に政府としても、学術会議の歴史や活動内容、政策提言、国の政策、国の施策との関係、社会への影響などについて、国民により積極的に発信していただけませんでしょうか。学術会議を多くの人に正しく知ってもらうことも重要だと考えますが、大臣の見解を求めます。
また、学術会議の提言などが国や地方の政策に反映されにくい、社会に余り影響を与えていないとするならば、どのような点が阻害要因になっているのかを分析し、政府と学術会議のコミュニケーションにより改善を図るべきと考えます。学術会議の提言等と政府の政策との関係についてどうあるべきか、坂井大臣の見解を求めます。
以上、法案内容について質問いたしましたが、やはり令和二年十月の任命拒否問題について、政府には改めて誠実な説明を行うよう求めます。と申しましょうか、説明を求められなくても、政府は自ら起こした行動について自ら説明すべきと考えます。私は、この件で、学術会議は政府から拒否されるような人を推薦するのだと誤ったレッテルを貼られてしまった気がいたします。同時に、政府と学術会議との信頼関係も損なってしまった、学術会議の活動も国民に見えにくくなってしまったと思っております。
学術会議と政府との間の信頼関係が損なわれ続ける状態は、社会課題の複雑化、深刻化が進み、国民生活や政策立案に科学的な知見を取り入れていく必要が非常に高まっている中で、国益を毀損していると言えます。
任命拒否問題の情報を開示し、説明をし、学術会議と政府との信頼関係を再構築した上で、本法案はやり直すべきと考えますが、坂井大臣の見解を求め、質問を終わらさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣坂井学君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/20
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021・坂井学
○国務大臣(坂井学君) 竹詰仁議員の御質問にお答えいたします。
学術会議とのコミュニケーションについてお尋ねがありました。
懇談会の最終報告書で提言された法人像の基本的な考え方は、国が設立する他の法人のような人事、業務へ国の関与はなく、学術会議だけで会員を選べるようにして会員選考の自律性を高め、法人の適法、適正な運営を担保するための仕組みも必要最小限のものとするなど、学術会議の意見を踏まえたものになっていると承知しております。
また、個別の論点についても、議論の過程でお互いの理解が進んだものもあり、学術会議の懸念や意見を受け止めて、会員の選考方法、評価、監事の仕組みなどに反映した部分もあったと承知しています。
この法案は、このような報告書を踏まえ、また、二月十三日の学術会議の幹事会で内容的にほぼ法案と言えるような詳細な資料で説明するなど、学術会議と引き続きコミュニケーションを取りながら作成したものでございます。さらに、閣議決定後も、学術会議に対しては、法案に関して示された懸念事項について四月八日に内閣府から詳細な見解を文書で示すなど、丁寧な説明に努めてきたところでございまして、学術会議には法人化及び法案自身に反対ではないというところまでは御理解いただいたものと認識をいたしております。
この法案の意義及び内容について、更に広く御理解いただけるよう、引き続き丁寧に説明してまいりたいと思います。
学術会議の決議や声明についてお尋ねがありました。
先日の学術会議総会において、決議「日本学術会議法案の修正について」及び声明「次世代につなぐ日本学術会議の継続と発展に向けて」が可決されたことは承知しています。また、決議については、提案者自身が、総会において、法案に対する反対ではないかという御指摘も聞きますが反対ではございません、法案反対だとか法案を撤回せよというものではないと述べられたことも承知しております。
政府としても、この法案の趣旨、内容について、法案審議の中でしっかりと説明を尽くしてまいりたいと考えております。
全国の学会等から寄せられている声明などについてお尋ねがありました。
御指摘の声明等については、内閣府に寄せられたものについては私も読ませていただいております。
学術会議との協議や合意形成についてお尋ねがありました。
法案においては、このような報告書の内容を踏まえ、学術会議とコミュニケーションを取りながら、独立した法人である学術会議の自主性、自律性に配慮しつつ、学術会議にふさわしい固有の制度設計を行いました。
また、総会では、学術会議の懸念に対してゼロ回答ではなかった、やり取りを通じて相当の内容を勝ち取ることができた、予算、活動面や会員選考の独立性など一部の懸念については学術会議側の活動次第で問題にならない可能性もあるなどという議論もあったと聞いています。
政府としては、この法案の趣旨、内容について、更に広く御理解いただけるように説明してまいりたいと考えております。
学術会議の機能強化についてお尋ねがありました。
この法案は、独立性、自律性を抜本的に高めることによる学術会議の機能強化、説明責任の担保を図るものでございます。
国の機関から特殊法人に移行することにより、組織面でも機能面でも国から独立して職務を行うことが明らかになって、政府の方針と一致しない見解も含めて政府等に助言を行う機能を果たしやすくなるとともに、海外アカデミーから見て、日本は政府組織だが独立性が保たれるのかなどという懸念が生じることがなくなります。また、学術会議だけで自主的、自律的に会員を選べるようになり、外国人会員を登用しダイバーシティーを高めることも可能になります。
組織運営の自由度が高まり、海外アカデミーのような柔軟な活動や必要な体制強化が可能になり、外部資金を獲得する努力を通じて、財政基盤の強化や活動の活性化にも資することになります。
現状では、人事・組織関係制度や会計法令の制約があり、外部資金の受領や柔軟な人材登用などができないため、例えば、海外アカデミーや内外シンクタンクとの共同事業に対等な立場で参加ができない、専門人材の登用、官民や外国との研究者の交流に制約があるなど、海外アカデミーとの交流促進や、国内の各種学術団体との連携強化等に必要な活動や体制強化には限界があると考えられます。
ナショナルアカデミーに求められる現代的な役割を果たしていくためには、海外アカデミーのような自由度が高く活動しやすい組織にステップアップしていくことが必要だと考えております。
特殊法人化後の学術会議に対する政府の関与についてお尋ねがありました。
新法人の設計に当たっての基本的な考え方としては、独立した法人としての学術会議の自主性、自律性に配慮し、独立行政法人等のような人事、業務への国の関与は行わず、評価制度等を通じて業務の改善、活性化に関する法人自身の自律的なサイクルを整えるにとどめるものとしております。
新法人に対する内閣総理大臣の関与は、他の法人の主務大臣の権限に比べて大きく限定されており、例えば国が設立する他の法人のような人事、業務への国の関与はなく、内閣総理大臣は法人の長の任命、目標の指示や計画の認可は行いません。内閣総理大臣による会員の任命は行わず、学術会議だけで会員を選べるようにし、会員選考の自律性を高め、法人の適法、適正な運営と説明責任を担保するための仕組みも必要最小限のものとしています。
また、監事や日本学術会議評価委員会は、法人の適法、適正な運営の確保や国民に対する説明責任の観点から設けているものであり、政府による不当な介入を許容するものではありません。
したがって、実質的に独立性が低下するという御指摘は当たらず、法人化により、機能強化とより良い役割の発揮が図られると考えております。
会員の選任方法、選定助言委員会の設置、活動計画、年度計画についてお尋ねがありました。
新法人の設計に当たっては、独立した法人として学術会議の自主性、自律性に配慮し、法人自身の自律的なサイクルをとどめるところに国の関与をとどめています。
会員の選任については、内閣総理大臣による任命は行わず、学術会議だけで会員を選任できるようにして自主性、自律性を高めており、会員選任の基準や手続等の詳細は学術会議に委ねることとしております。
選定助言委員会は、選定の基準や方法を決定するに当たって外部の意見を聴くことを制度的に担保するために設けられているものであり、学術会議が国民からの信頼を維持するために不可欠です。委員は総会が選任し、その意見に法的な拘束力はなく、個別の選考について意見を述べないことから、学術会議が行う会員の選任に直接的な影響力を及ぼすものではありません。
中期的な活動計画については、独立行政法人等の中期計画とは異なり、国からの目標の指示や計画の認可はなく、学術会議の自主性、自律性に配慮した仕組みとしています。
年度計画については、予算編成過程において、翌年度に行おうとする活動を御説明いただく際に必要となるものであり、かかるプロセスを経て必要な金額が措置されることになります。
いずれも国が設立する法人が適正、適切に運営されるために必要最小限の仕組みになっており、学術会議の自主性、自律性を損ない、過度な制約を課すということにはならないと考えております。
監事、評価委員会及び中期的な活動計画についてお尋ねがありました。
監事は、法人の適法、適正な運営を担保するための機関であり、国が設立し、国の財政的支援を受けて運営される法人に共通して求められる運営の健全性を担うものです。アカデミーの自主性、自律性とは別な、国民の説明責任からの要請です。
監事の所掌事務は、国が設置する他の法人と同じものであり、監査事項も他の法人と同様のものです。監事が他の役員のように運営に直接携わったり、その職務において、学術的な内容、価値を評価するものではありません。
評価委員会の所掌事務は、活動内容そのものの評価ではなく、学術会議が行った自己点検評価の方法及び結果に意見を述べることに限定されています。評価委員会は、学術的な内容や価値を評価するものではなく、また、その意見には法的拘束力はなく、意見を踏まえた最終的な判断は学術会議が行うこととなります。
中期的な活動計画につきましては、独立行政法人等の中期計画とは異なり、国の目標の指示や計画の認可はありません。学術会議の自主性、自律性に配慮した仕組みとしています。
これらの仕組みは、学術会議の意見を踏まえ、国が設立する法人が適正、適切に運営されるために必要最小限の仕組みになっており、学術会議の自主性、自律性を低下させるということはないと考えています。
学術会議の財政基盤や事務局体制の強化についてお尋ねがありました。
学術会議に対する国の財政的支援については、有識者の最終報告書を踏まえ、学術会議の業務の財源に充てるため、必要と認める金額を補助することができることとしています。
学術会議に関する経費は、これまでも予算編成過程のプロセスを経て、ほかの組織と同様に必要な金額が措置されてきたところであり、今後も必要な財政的支援は行っていくことになります。
必要な金額が支援されるためには、活動、運営についての考え方が明確に示されていなければならず、年度計画の中にしっかり位置付けられ、意義やコンセプトが説明できることになっている必要があります。
また、事務局体制については、法定事項等は必要最小限にとどめ、内部規則に委ねるべきであるという学術会議の意見を踏まえて、学術会議において弾力的に対応していただくこととしたものです。
法人化によりマネジメントの自由度が高まることから、現在は内閣総理大臣が行っている職員の任免は学術会議が行えることになり、自前の職員を採用し、長期間配置しておくことなども可能となります。また、給与の格付、応募資格、採用手続なども学術会議が定めることができます。
いずれにせよ、独立性、自律性を高めるというこの法案の趣旨を踏まえ、学術会議において適切に対応していただくということだと思いますが、政府としても、学術会議の本来の活動に支障が出ることのないよう、しっかり対応していきたいと考えています。
学術会議の活動の発信についてお尋ねがありました。
日本学術会議がその役割を発揮していく上で、活動内容を国民に分かりやすく発信していただくことは極めて重要であります。
これまでも、日本学術会議においては、定期的な記者会見やパンフレット、ウェブサイト等を通じて、日本学術会議の歴史や公表した提言とその内容等について周知に努めてきたものと考えておりますが、今期示されております日本学術会議第二十六期アクションプランにおいて情報発信強化の強化が掲げられているところであり、今後、国民に向けてより一層積極的な発信をしていただくことを期待しております。
学術会議の提言等と政府の政策との関係についてお尋ねがありました。
そもそもアカデミーとは、学術的知見に基づいて助言をしたり見解を述べたりすることを期待されているものであり、その際に、政治的、社会的あるいは宗教的な諸勢力からの影響を受けずに、学術的見地からのみによって行われるべきものと理解されているものと承知しています。そして、アカデミーから提示された学術的知見を踏まえて、何をどのように取り入れるかを検討し、政治的、社会的に決定するのは、政治や行政、社会、国民であると理解されています。
その上で、世界的にサイエンス・フォー・ポリシーが強く求められている中、学術会議が国民や社会からの理解と信頼を得て支持を拡大していくためには、学術的助言等の実効性を高めること、すなわち国民、社会の関心やニーズを適切に拾い上げ、実現、実装の視点も加味した課題設定や審議を行うこと、学術的な知見を提供していただくことが必要です。また、発出した学術的助言等が理解され、実現されるよう、必要なフォローアップを行うとともに、法人化により、自由度が高く活動しやすい組織になり、国民と対等でフラットな立場から国民に届くような発信や対話に努めていただきたいと考えております。
既に学術会議におきましても、アクションプランに基づき、より良い役割発揮に向けて、タイムリー、スピーディーな意思表出、産業界や国民等とのコミュニケーションなどに取り組んでいるものと承知をいたしているところでございます。
学術会議と政府との信頼関係についてお尋ねがありました。
この法案は、独立性、自律性を抜本的に高めることによる学術会議の機能強化と説明責任の担保を図るものです。
この法案は、そのような報告書を踏まえ、二月十三日の学術会議の幹事会で内容的にほぼ法案と言えるような詳細な資料で説明するなど、学術会議とコミュニケーションを取りながら作成したものであり、この閣議決定後も、四月八日に内閣府から詳細な見解を文書で示すなど、丁寧な説明に努めてきたところです。
この法案の趣旨、内容について、更に広く御理解いただけるよう、法案審議の中で丁寧に説明してまいりたいと考えております。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/21
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022・関口昌一
○議長(関口昌一君) 井上哲士君。
〔井上哲士君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/22
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023・井上哲士
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
会派を代表して、日本学術会議法案に対し、坂井大臣に質問します。
まず指摘しなければならないことは、二〇二〇年十月、当時の菅総理が会員候補者六名の任命を拒否した問題です。
総理大臣による任命が形式的であることは、国会で答弁され、確定した法解釈です。にもかかわらず、政府は、内部の勝手な検討で、国会にも示さず、推薦のとおりに任命すべき義務があるとまでは言えないと解釈を一方的に変更し、六名の任命を拒否しました。
解釈変更に関し、日本学術会議事務局と内閣法制局との間で行われた検討過程を示す文書の黒塗り部分の開示は、内閣委員会での理事会協議事項となったまま、実現していません。一方、東京地裁は十六日、不開示部分の内容は、内閣総理大臣による会員の任命権ないし任命拒否権の限界を考えるに当たり有用な資料だとし、開示を命令する判決を下しました。
不開示部分には、任命拒否できる場合の判断基準、要件等が記載されていると推察され、本法案で総理大臣が監事、学術会議評価委員、新法人設立時の会長職務代行者、設立委員の指名や委任を行う場合の基本となる考え方と密接に結び付くものであり、不開示のまま法案の審議に入ることは許されません。政府は直ちに控訴を取り下げ、開示するべきです。
現行の学術会議法の解釈を勝手に変更し、違法な任命拒否を行いながら、その経過も理由も明らかにしない政府に本法案を提出する資格はないのではありませんか。答弁を求めます。
大臣は、衆議院で、特定なイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は、今度の法案の中で解任できると驚くべき答弁をしました。優れた研究又は業績があるとして選ばれた会員を政治信条を理由に解任するなど、極めて重大です。ここに、気に入らない科学者は排除するという政府の本音が現れているのではありませんか。この答弁は即刻撤回すべきです。
安保法制が強行された二〇一五年を機に、政府は軍需産業振興に大きくかじを切りました。その年に防衛装備庁が発足し、大学等に研究を委託する安全保障技術研究推進制度がつくられました。それに対し、政府による研究への介入を指摘し、慎重な判断を求めたのが二〇一七年の学術会議の「軍事的安全保障研究に関する声明」です。以降、政府は学術会議への介入を強め、二〇二〇年の任命拒否の上、本法案が提出されました。
本法案は、学術を軍事に動員し、短期的で実用的な経済的利益の獲得に貢献させるため、学術会議から独立性、自主性、自律性を奪い、時の政権の意に沿う別組織につくり替える学術会議解体法案にほかならないことは明らかではありませんか。答弁を求めます。
このことは、本法案が現行法にある前文を削除していることに如実に示されています。
前文は、科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、科学者の総意の下に、我が国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と協力して学術の進歩に寄与することを使命とすることをうたっています。学術会議法は、戦前の政府が学術を政治に従属させ、学術の側も戦争遂行に加担したとの痛苦の反省の上に、国内の科学者の手で法案要綱が起草され、国会による審議を経て成立したものです。前文の科学者の総意の下にとの文言は、学術会議の独立性、自主性、自律性のよりどころにほかなりません。
大臣は、現行法の理念は本法案に引き継がれていると言いますが、科学者の総意は法案のどこに引き継がれているのですか。
四月十五日の学術会議の総会決議は、学術会議の合意もないまま、科学者の代表により起草された現行法を廃止し、日本学術会議の理念や組織の骨格を定める内容の法案を政府が提出したことは遺憾と言わざるを得ないと厳しく批判しています。学術会議の同意もない法案を提出すること自体が、科学者の総意を否定するあからさまな政治介入ではありませんか。
別に法律の定めるところにより内閣府に置かれる特別の機関とされてきた学術会議は、本法案により、その組織及び運営に関する事務が内閣府の所掌事務に位置付けられ、政府の監督の下に置かれます。さらに、法案は、運営助言委員会、日本学術会議評価委員会、監事、選定助言委員会など、学術会議の組織、運営、財務、会員選考に幾重にも政府や学術会議外の者が介入する仕組みを定めています。政府はこの法案が学術会議の独立性、自律性を高めるものと言いますが、管理、監督の仕組みをこれだけ張り巡らせて、なぜ独立性、自律性が高まると言えるのですか。
学術会議は、これらの仕組みが、近視眼的な利害に左右されない独立した自由な学術の営みを代表するアカデミーの活動を阻害するもので、到底受け入れられないと表明しています。そのような法案をなぜ押し付けるのですか。政府は、学術会議の活動を阻害したいのですか。お答えください。
総理大臣任命の監事及び評価委員会の設置、中期目標、中期計画の法定、次期以降の会員選考への特別な方法の導入、選定助言委員会の設置という学術会議が到底受け入れられないとした五つの内容について、政府はどう対応したのですか。その結果、学術会議の懸念は完全に払拭されたのですか。
その国の学者、科学者を代表して、社会と政府に対し科学的見地から助言を行い、学術の国際活動に参加し、世界的にも連携して世界の学術と社会の発展に貢献するナショナルアカデミーの役割は、政府からの独立が確保されてこそ発揮されるものです。学術会議が政府から自立した存在であるということが国際的な信用を得ることにもつながっている、他国のアカデミアは、学術会議の意見を日本政府の意向を反映した意見ではなく中立的な意見として聞いてくれる、それを政府が管理してしまったらアカデミアとしての信用は失墜してしまう、この指摘をどう受け止めるのですか。
学術会議という科学者コミュニティーへの政府の介入は、学問の自由を乱暴に踏みにじるものです。思想、信条、表現の自由などとは異なり、学問の自由は、個々の科学者の研究、発表、教授の自由の保障に加え、科学者の相互批判と検討を可能とする科学者集団の自律的な規律があってこそ保障されます。
大臣は、本法案が学術会議の会員である者が個人として有している学問の自由に影響を及ぼすものではないと答弁していますが、科学者コミュニティーには学問の自由の保障は及ばないのですか。お答えください。
会員の選任は、学術会議の自主性、自律性の要です。ところが、法案は、会員以外の科学者から学術会議総会が選任する選定助言委員会を設置し、会員の選定方針に意見を述べるとしています。会員候補者選定委員会の諮問に応じてなら、個別の会員選考に意見を述べることは否定されていません。
学術的な業績を審査し、優れた科学者を選考することは、その分野に通じた科学者以外には困難です。だから、現会員が次期会員を選任するコオプテーション方式は、世界のアカデミーで採用されている標準的な会員選考方式となっています。五人から七人という少数の選定助言委員会委員の意見が会員選考に反映される仕組みは、コオプテーション方式とは相入れないのではないですか。
学術を軍事に動員し、目先の経済的利益の獲得に貢献させるため、学術会議を解体する本法案は廃案以外にありません。
以上を述べ、質問とします。(拍手)
〔国務大臣坂井学君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/23
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024・坂井学
○国務大臣(坂井学君) 井上哲士議員の御質問にお答えいたします。
黒塗り部分の開示及び法案を提出する資格についてお尋ねがありました。
御指摘の箇所は、内閣総理大臣による日本学術会議の会員の任命に関する考え方の検討途中の部分であり、情報公開法の不開示事由に該当すると判断したことから不開示としているものです。政府としては、当時の不開示決定は適法なものであると考えているため、控訴したものです。
法案審議との関係についてお尋ねがありましたが、この法案は、国が設置する法人として必要な規定を整備するものであり、国の機関である現行の学術会議について規定する現行法の解釈と関係はないと承知しております。
会員の解任についてお尋ねがありました。
会員の解任については、現行法でも、会員として不適当な行為があった場合、学術会議からの申出に基づいて、任命権者である内閣総理大臣が退職させることができることになっており、この法案により新設するものではありません。
その上で、この法案では、会員の解任は、会員が学術会議の業務に関し著しく不適当な行為をしたと認める場合に限り、会員候補者選定委員会の求めを受けて、総会の決議により行うこととされています。すなわち、国が会員の解任に関与する仕組みにはなっておりません。
私が五月九日の衆議院内閣委員会で述べたのは、政治的、社会的勢力や特定の外国勢力から独立して学術的な活動をしていただくというのが望ましいということは言うまでもない、特定のイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は学術会議が解任できる、どのような場合が解任に該当する事由となるかについては学術会議において適切に判断されるべきであろうということです。
このため、仮に政治的な中立性を疑われるようなことがあるなら、それが学術会議の業務に関する著しく不適当な行為に当たらないのかどうか、国民や社会にきちんと説明できるように、学術会議において自主的、自律的に適切に判断されるだろうということを申し上げたものです。
学術会議解体法案ではないかとのお尋ねがありました。
新法人の設計に当たっての基本的な考え方としては、独立した法人としての学術会議の自主性、自律性に配慮し、独立行政法人等のような人事、業務への国の関与を行わず、評価制度等を通じて業務の改善、活性化に関する法人自身の自律的なサイクルを整えるにとどめています。
このため、新法人に対する内閣総理大臣の関与は、他の法人の主務大臣の権限に比べて大きく限定しており、国が設立する他の法人のような人事、業務への国の関与はなく、内閣総理大臣は、法人の長の任命、目標の指示や計画の認可は行わないこととしています。したがって、学術会議解体法案という御指摘は当たらないと考えます。
科学者の総意についてお尋ねがありました。
七十六年前に科学者の総意の下に設立されたという基本的な在り方及び前文に書かれている設立時の理念は、我が国のナショナルアカデミーの基本理念として、時代の変化に合わせた形で新法、新法人に引き継がれていくものです。
学術会議においても、四月十五日の総会における声明において、日本学術会議の理念と位置付けは変わらず存続する、これまでの歩みや取組を、世界及び国内の社会課題の解決に寄与しつつ、学術の更なる発展のために自ら行動し、次世代へと引き継いでいくと宣言されているものと承知しています。
学術会議の同意についてお尋ねがありました。
繰り返しになりますが、有識者懇談会の最終報告書は、学術会議の会長等にも毎回参加していただき、三十三回の議論を積み重ねて取りまとめたものです。このような報告書の内容を踏まえ、学術会議とコミュニケーションを取りながら、学術会議にふさわしい固有の制度設計を行いました。
四月十四日の学術会議総会では、学術会議の懸念に対してゼロ回答ではなかった、やり取りを通じて相当の内容を勝ち取ることができた、予算、活動面や会員選考の独立性など一部の懸念については、学術会議側の活動次第で問題にならない可能性もあるなどといった議論もあったと聞いております。
このように、学術会議には、法人化及び法案自身に反対でないというところまで御理解いただいていると認識しており、引き続き丁寧に説明してまいりたいと考えております。
学術会議の管理監督の仕組みについてお尋ねがありました。
まず、国の機関から特殊法人に移行することにより、国から独立して職務を行うことが明らかになり、政府の方針と一致しない見解を含めて政府等に助言を行う機能を果たしやすくするとともに、海外アカデミーから見て、日本は政府組織だが独立性が保たれるのかなどという懸念が生じることがなくなります。学術会議だけで自主的、自律的に会員を選べるようになり、外国人会員を登用し、ダイバーシティーを高めることも可能になります。組織運営の自由度が高まり、海外アカデミーのような柔軟な活動や必要な体制強化が可能になり、外部資金を獲得する努力を通じて、財政基盤の強化や活動の活性化にも資することになります。
その上で、新法人の設計に当たっての基本的な考え方としては、評価制度等を通じて活動、運営の実施と改善に関する法人自身の自律的なサイクルを整えるにとどめています。
選定助言委員会は、委員は総会が選任し、意見に法的な拘束力はなく、個別の選考について意見を言わないことから、学術会議が行う会員の選任に直接的な影響力を及ぼすものではありません。
運営助言委員会は、その意見に拘束力はなく、会長の諮問機関にすぎません。
監事の所掌事務は、国が設置する他の法人と同じもので、学術的な内容、価値に立ち入るものではありません。監査事項も他の法人と同様のものです。
また、日本学術会議評価委員会は、自主性、自律性に配慮し、独立行政法人のように業務の評価を内閣総理大臣が直接行う代わりに、学術に関する研究の動向等に広い経験と高い識見を有する委員に専門的な見地から審議していただくために設けるものであります。
以上のように、この法案は、学術会議の独立性、自律性を抜本的に高めることになる機能強化を目的とするものであり、監事などの国が設立する法人が適正、適切に運営されるための仕組みも必要最小限のものになっております。
学術会議の表明についてお尋ねがありました。
有識者懇談会での議論の中で、学術会議から御指摘のような意見の表明があったと承知していますが、四月十四日の学術会議総会では決議の提案者自身が、法案反対だとか法案を撤回せよというのではないと明確に述べており、学術会議には、法人化及び法案自身に反対でないというところまでは御理解いただいていると認識しています。
いずれにせよ、この法案は、独立性、自律性を抜本的に高めることによる学術会議の機能強化と説明責任の担保を図るものであり、アカデミーとしての自由な活動を阻害するようなものではありません。
学術会議の懸念に対する具体的対応についてお尋ねがありました。
監事については、その所掌事務を国が設立する他の法人と同じものとし、法人に対する忠実義務も課すとともに、常勤でなくてもよいこととしました。
評価委員会については、意見を言う対象を自己点検評価書に記載されている自己点検評価の方法及び結果に限定し、学術会議の活動の学術的な価値を評価するものではないことを明確にしました。
中期目標や中期的な活動計画については、国による目標の指示や計画の認可は行わず、活動計画も独立行政法人のような細かいものとはしないこととしました。
会員の選考方法については、選定助言委員会が意見を言う対象を選定方針に限定する、つまり、各会員の個別の選考には意見を言わないこととしました。
このように、この法案では様々な点で学術会議の意見や懸念を反映しており、学術会議には、法人化及び法案自身に反対でないというところまで御理解いただいていると認識しております。
アカデミーとしての国際的信用についてお尋ねがありました。
法人化により、学術会議の独立性が組織面でも明確になり、政府とは別の法人である海外アカデミーと同様の高い独立性を有する組織になるものと考えています。
先日、学術会議の元会長が述べられていたように、海外アカデミーから見て、日本は政府組織だが独立性が保たれるのかなどという懸念が生じることもなくなります。
会員の選任についても、内閣総理大臣による任命は行わず、海外アカデミーと同じように、学術会議だけで自律的に選任できるようにして、会員の選任についても自主性、自律性を高めています。
このように、この法案の目的は、独立性、自律性を抜本的に高めることによる学術会議の機能強化です。学術会議の独立性が組織面でも明確になり、海外アカデミーと同様に、政府とは完全に別な立場で活動できるようになるということを海外アカデミーに対してもきちんと説明していくことは大事なことだと考えています。
学問の自由についてお尋ねがありました。
憲法第二十三条に定められた学問の自由については、政府としてこれまで答弁してきたとおりに、広く全ての国民に保障されたものであり、特に大学における学問研究の自由、その成果の発表の自由、教授の自由を保障したものであると承知しています。
その上で、この法案は、学術会議の会長等にも毎回参加していただいた有識者懇談会の最終報告書を踏まえ、独立性、自律性を抜本的に高めることによる学術会議の機能強化と説明責任の担保を図るものであり、我が国の科学者や学術会議の自由な活動を阻害するようなものではありません。
選定助言委員会についてお尋ねがありました。
この法案における選定助言委員会は、委員は総会が選任し、意見に法的な拘束力はなく、個別の選考について意見を言わないことから、学術会議が行う会員の選任に直接な影響力を及ぼすものではありません。
その上で、有識者懇談会の報告書においては、学術会議の活動が国民から納得感をもって受け入れられるためにも、コオプテーションが適切に機能する前提としても、より良い選考基準や選考手続等の検討のために外部の意見を幅広く聴くこと、会員が仲間内だけで選ばれる組織だと思われないために外部に説明できるような選考の仕組みを整えることを国民との約束として制度的に担保することが必要であると提言されたものです。
政府としては、報告書に沿って選定助言委員会を設けることとしたところであり、狭い範囲内でのコオプテーションは独善的な結果に陥る可能性があるということは、学術会議自らも指摘しているところと承知しています。
特定の思想の人たちを排除するような選考が行われてきたという懸念を払拭するためにも、選定の基準や方法を決定するに当たって外部の意見を聴くことを制度的に担保することは、学術会議が国民からの信頼を維持するために不可欠であると考えられます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/24
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025・関口昌一
○議長(関口昌一君) これにて質疑は終了いたしました。
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/25
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026・関口昌一
○議長(関口昌一君) 日程第一 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。政治改革に関する特別委員長豊田俊郎君。
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〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔豊田俊郎君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/26
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027・豊田俊郎
○豊田俊郎君 ただいま議題となりました法案につきまして、政治改革に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、最近における物価の変動、選挙等の執行状況等を考慮し、選挙等の円滑な執行を図るため、国会議員の選挙等の執行について国が負担する経費で地方公共団体に交付するものの基準を改定しようとするものであります。
委員会におきましては、選挙に要する経費の基準を法律により定める意義と必要性、投票立会人等の費用弁償額の妥当性、現行選挙制度における課題とその解消、障害者の投票環境改善等について質疑が行われました。
質疑を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/27
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028・関口昌一
○議長(関口昌一君) これより採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/28
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029・関口昌一
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/29
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030・関口昌一
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十二
賛成 二百二十六
反対 六
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/30
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031・関口昌一
○議長(関口昌一君) 日程第二 災害対策基本法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。災害対策特別委員長塩田博昭君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔塩田博昭君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/31
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032・塩田博昭
○塩田博昭君 ただいま議題となりました法律案につきまして、災害対策特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、令和六年能登半島地震から得られた教訓を今後に生かし、災害対策の強化を図るため、国による地方公共団体の応援体制の強化、被災者援護協力団体の登録制度の創設、広域一時滞在等における被災住民への情報提供の充実、地方公共団体における物資の備蓄状況の公表の義務化、救助の種類への福祉サービスの提供の追加、災害時における日本下水道事業団の業務の特例の創設、内閣府の防災監の新設等の措置を講じようとするものであります。
委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、登録被災者援護協力団体の欠格事由の在り方、被災者支援の担い手確保に向けた取組、広域避難を行う被災者の実態把握のための方策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局した後、日本共産党の仁比聡平委員より、登録被災者援護協力団体の欠格事由のうち、役員に、心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものに該当する者のあることを削除すること等を内容とする修正案が提出されました。
次いで、採決の結果、修正案は賛成少数により否決され、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/32
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033・関口昌一
○議長(関口昌一君) これより採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/33
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034・関口昌一
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/34
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035・関口昌一
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十三
賛成 二百二十七
反対 六
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/35
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036・関口昌一
○議長(関口昌一君) 日程第三 令和五年度一般会計原油価格・物価高騰対策及び賃上げ促進環境整備対応予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書
日程第四 令和五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書
日程第五 令和五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書
日程第六 令和五年度特別会計予算総則第二十一条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書
(いずれも第二百十六回国会内閣提出、第二百十七回国会衆議院送付)
以上四件を一括して議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。決算委員長片山さつき君。
─────────────
〔審査報告書は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔片山さつき君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/36
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037・片山さつき
○片山さつき君 ただいま議題となりました令和五年度予備費関係四件につきまして、決算委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
令和五年度予備費関係四件は、憲法、財政法等の規定に基づき、予備費の使用等について国会の事後承諾を求めるため提出されたものであります。
これらの主な費目について申し上げますと、まず、一般会計原油価格・物価高騰対策及び賃上げ促進環境整備対応予備費の使用は、地域の実情に応じた低所得者支援及び定額減税を補足する給付に必要な経費であります。
次いで、一般会計予備費の使用は、道路等災害復旧事業等に必要な経費などであります。
次いで、特別会計予備費の使用は、給油所等設備災害復旧に必要な経費などであります。
次いで、特別会計予算総則の規定による経費の増額は、地方譲与税譲与金に必要な経費の増額などであります。
委員会におきましては、これら四件を一括して議題とし、まず、財務大臣から説明を聴取した後、質疑は決算外二件と一括して行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、立憲民主・社民・無所属を代表して青木理事より、予備費三件については反対し、特別会計予算総則の規定による経費の増額については賛成する旨の意見が述べられました。次いで、日本維新の会を代表して山口理事より、予備費関係四件に反対する旨の意見が述べられました。次いで、日本共産党を代表して大門委員より、一般会計原油価格・物価高騰対策及び賃上げ促進環境整備対応予備費及び特別会計予備費については反対し、その他二件については賛成する旨の御意見が述べられました。
討論を終局し、採決の結果、令和五年度予備費関係四件はいずれも多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/37
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038・関口昌一
○議長(関口昌一君) これより採決をいたします。
まず、日程第三及び第五の予備費使用総調書二件を一括して採決いたします。
両件を承諾することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/38
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039・関口昌一
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/39
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040・関口昌一
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十三
賛成 百五十一
反対 八十二
よって、両件は承諾することに決しました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/40
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041・関口昌一
○議長(関口昌一君) 次に、日程第四の予備費使用総調書について採決をいたします。
本件を承諾することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/41
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042・関口昌一
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/42
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043・関口昌一
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十三
賛成 百六十四
反対 六十九
よって、本件は承諾することに決しました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/43
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044・関口昌一
○議長(関口昌一君) 次に、日程第六の経費増額総調書について採決をいたします。
本件を承諾することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/44
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045・関口昌一
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/45
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046・関口昌一
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十二
賛成 二百七
反対 二十五
よって、本件は承諾することに決しました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/46
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047・関口昌一
○議長(関口昌一君) 日程第七 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律及び資源の有効な利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。経済産業委員長牧山ひろえ君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔牧山ひろえ君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/47
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048・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 ただいま議題となりました脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律及び資源の有効な利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、経済産業委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、脱炭素成長型の経済構造への円滑な移行に資する投資を促進するため、二酸化炭素の排出に係る排出枠の割当て及び排出枠に係る取引、脱炭素化再生資源の利用を促進するための制度を創設するとともに、化石燃料賦課金の徴収等に関する規定を整備する等の措置を講じようとするものであります。
委員会におきましては、排出削減に係る政策の在り方、カーボンプライシングの価格水準、中小企業の脱炭素化に向けた取組、循環経済への移行に向けた取組等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して岩渕委員より反対する旨の意見が述べられました。
次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対して附帯決議を行いました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/48
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049・関口昌一
○議長(関口昌一君) これより採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/49
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050・関口昌一
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/50
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051・関口昌一
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十三
賛成 二百十一
反対 二十二
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/51
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052・関口昌一
○議長(関口昌一君) 日程第八 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長和田政宗君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔和田政宗君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/52
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053・和田政宗
○和田政宗君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図り、もって国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与するため、人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する施策について、基本理念及び人工知能基本計画の策定その他の施策の基本となる事項を定めるとともに、人工知能戦略本部を設置しようとするものであります。
委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、我が国におけるAIの研究開発の現状と競争力強化に向けた支援策、AIの利活用により生じるリスクへの対応、国際的議論の動向と他国の法令との比較を踏まえたAI規制の在り方、AI分野における人材育成の必要性、AIリテラシー向上を図るための施策の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党の井上委員より反対、立憲民主・社民・無所属の木戸口理事より賛成、れいわ新選組の大島委員より反対、日本維新の会の片山委員より賛成、国民民主党・新緑風会の竹詰委員より賛成の旨の意見がそれぞれ述べられました。
次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し附帯決議を行いました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/53
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054・関口昌一
○議長(関口昌一君) これより採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/54
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055・関口昌一
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/55
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056・関口昌一
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十二
賛成 二百十四
反対 十八
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/56
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057・関口昌一
○議長(関口昌一君) 本日はこれにて散会いたします。
午後零時二十四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121715254X02220250528/57
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