1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成九年三月二十五日(火曜日)
午後一時十二分開会
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委員の異動
三月二十一日
辞任 補欠選任
亀谷 博昭君 大河原太一郎君
笹野 貞子君 国井 正幸君
前川 忠夫君 川橋 幸子君
三月二十四日
辞任 補欠選任
大河原太一郎君 海老原義彦君
国井 正幸君 笹野 貞子君
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出席者は左のとおり。
委員長 勝木 健司君
理 事
石渡 清元君
坪井 一宇君
長谷川 清君
川橋 幸子君
委 員
上野 公成君
海老原義彦君
小山 孝雄君
佐々木 満君
西田 吉宏君
野村 五男君
今泉 昭君
武田 節子君
星野 朋市君
大脇 雅子君
笹野 貞子君
吉川 春子君
国務大臣
労 働 大 臣 岡野 裕君
政府委員
労働大臣官房長 渡邊 信君
労働省労働基準
局長 伊藤 庄平君
労働省職業安定
局長 征矢 紀臣君
事務局側
常委員会専門
員 佐野 厚君
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本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の一
部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○地域雇用開発等促進法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/0
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001・勝木健司
○委員長(勝木健司君) ただいまから労働委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る二十一日、亀谷博昭君及び前川忠夫君が委員を辞任され、その補欠として大河原太一郎君及び川橋幸子君が選任されました。
また、昨日、大河原太一郎君が委員を辞任され、その補欠として海老原義彦君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/1
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002・勝木健司
○委員長(勝木健司君) それでは、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/2
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003・勝木健司
○委員長(勝木健司君) 御異議ないと認めます。
それでは、理事に川橋幸子君を指名いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/3
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004・勝木健司
○委員長(勝木健司君) 労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案に対する質疑は去る二十一日に終局をいたしておりますので、これより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/4
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005・吉川春子
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に対し、反対討論を行います。
週四十時間労働制は、労働基準法で定められた猶予措置が本年三月三十一日で終了し、この四月から名実ともに実施される予定でした。ところが、多くの中小企業で働く労働者がこの時短から取り残されたことは、憲法の定める法のもとの平等の観点からも許されるものではありません。人間らしい生活、ゆとりある生活を取り戻すために、労働時間の短縮はすべての労働者にもたらされなくてはならないものです。にもかかわらず、この恩恵にあずかれない労働者がまだ四割以上もいるということは、国の方針として時短を進めてきた政府の重大な責任です。こうした事態に至った政府の責任をあいまいにしたまま、さらに二年間、事実上の猶予措置を設けるという今回の措置は認めることはできません。これが本改正案に反対する第一の理由です。
第二は、労働基準法の変質につながるおそれがあるからです。
労働基準法は、労働者が人たるに値する生活を営むための労働条件の最低基準を定め、その実効性を刑罰で担保するものです。ところが、本改正により指導期間を設けることは、労働基準法のこの基本的性格を変質させるものです。同時にそれは、規制緩和の名のもとに労働基準法から刑罰を廃止せよという財界の要求にも先鞭をつけることにもなります。
第三の理由は、行政の公平・公正の観点からも許されないからです。このことは、三月末までの週四十時間達成に努力し、実現を追求してきた多くの事業場から行政に翻弄されたとの不満が出ていることからも明らかです。行政の信頼性を失わせるような労働省のたび重なる既定方針の変更は、指導を担当する労働行政の第一線に多大の混乱を持ち込み、職員の中からも大きな不信の声が出ております。
以上、本法案に反対する主な理由を述べて、私の討論を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/5
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006・勝木健司
○委員長(勝木健司君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/6
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007・勝木健司
○委員長(勝木健司君) 御異議ないと認めます。
それでは、これより採決に入ります。
労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/7
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008・勝木健司
○委員長(勝木健司君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
この際、長谷川清君から発言を求められておりますので、これを許します。長谷川清君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/8
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009・長谷川清
○長谷川清君 私は、ただいま可決されました労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、平成会、社会民主党・護憲連合及び民主党・新緑風会の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、国民がゆとりと豊かさを実感できる社会を実現し、国際公約ともなっている年間総実労働時間千八百時間を早期に達成するよう、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一、関係省庁間の連携・協力を一層強化し、政府が一体となって労働時間短縮対策を総合的に推進すること。
二、本法の施行に当たり、労働基準法の適用については、労働条件を低下させないとの同法の趣旨が徹底されるよう十分留意すること。また、本法に基づくきめ細かな指導、援助等が週四十時間労働制の定着に向けて十分な効果を上げることができるよう万全の対応を図ること。
三、週四十時間労働制の円滑な定着に向けて、中小零細企業対策を効果的に行うとともに、下請中小企業の労働時間短縮のため、発注方法の改善等取引慣行の是正など、関係法律の遵守に向けた取組を一層強力に進めること。また、年次有給休暇の付与及び取得日数の増加、時間外労働の抑制策等について労使の認識を高めるように努めること。
四、週四十時間労働制に完全に移行できるよう、本法の趣旨、内容、労働時間の短縮の意義について、事業主団体等に対する周知を図るとともに、業種や地域の実情に応じた労働時間短縮の進め方については、地方労働基準審議会や地方労働時間問題懇談会等の場を活用して、十分な論議が行われるようにするなど、関係者の合意形成の促進に努めること。
右決議する。
以上でございます。
何とぞ御賛同いただけますよう、よろしくお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/9
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010・勝木健司
○委員長(勝木健司君) ただいま長谷川清君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/10
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011・勝木健司
○委員長(勝木健司君) 多数と認めます。よって、長谷川清君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
ただいまの決議に対し、岡野労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。岡野労働大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/11
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012・岡野裕
○国務大臣(岡野裕君) ただいま決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、努力してまいる所存でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/12
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013・勝木健司
○委員長(勝木健司君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/13
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014・勝木健司
○委員長(勝木健司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/14
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015・勝木健司
○委員長(勝木健司君) 次に、地域雇用開発等促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
政府から趣旨説明を聴取いたします。岡野労働大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/15
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016・岡野裕
○国務大臣(岡野裕君) ただいま議題となりました地域雇用開発等促進法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を説明申し上げます。
我が国においては、企業の生産拠点の海外移転、あるいは製品輸入の増大などが進んでおり、産業及び雇用の空洞化現象が懸念されております。中でも、製造業関係の企業が集積している地域においては、経済の国際化の影響を強く受けている事業主が増加しており、雇用状況の悪化やそのおそれが生じているところであります。
他方で、これらの地域では、我が国の物づくりを支える高度な熟練技能者が多数就業しており、これらの技能を生かした新事業の展開を図ることによって、新たな雇用機会を創出することが可能であります。
このため、このような地域において、産業に関する施策と相まって、我が国の生産能力、国際競争力の基盤となる高度の技能等を発展させるとともに、高度の技能等の活用による雇用機会を創出するための施策を講ずることによって、労働者の雇用の安定を図ることが重要な課題となっております。
政府としては、こうした課題に対処するため、中央職業安定審議会の建議を踏まえ、高度の技能等を有する労働者を雇用する事業所が集積し、国際経済環境の変化等による雇用状況の悪化やそのおそれのある地域について、高度の技能等を活用した雇用機会の創出及びこのために必要な能力開発の推進等の措置を講ずるための法律案を作成し、関係審議会にお諮りし全会一致の答申を得て、ここに提出申し上げた次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして、概要を説明申し上げます。
第一に、この法律で新たに対象とする地域として高度技能活用雇用安定地域を加えることとしております。この地域は、高度の技能等を有する労働者を雇用する事業所が集積しており、地域内の相当数の事業所に関し経済上の理由により製品または役務の供給の減少を余儀なくされ、これに伴い雇用状況の悪化やそのおそれがある地域のうちから労働大臣が指定することとしております。
この地域の指定に当たりましては、この措置にあわせて講ぜられる、製造業の発展を支える技術を有する事業者の集積の活性化に関する措置との総合的かつ効果的な実施に資するよう配慮することといたしております。
第二に、この高度技能活用雇用安定地域におきましては、高度の技能等を有する労働者等の受け入れを行う事業主、高度の技能等を活用した地域雇用開発を図るための調査研究を行う事業主団体及び新たに必要な高度の技能等を習得させるための教育訓練等を行う事業主に対して、雇用保険法に基づく必要な助成及び援助を行うこととしております。
また、これらの助成及び援助に係る事業は雇用促進事業団において実施することとしております。
なお、この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上、この法律案の提案理由及び内容の概要につきまして説明申し上げました。
何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015289X00619970325/16
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017・勝木健司
○委員長(勝木健司君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。
本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
午後一時二十五分散会
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