1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年五月二十六日(土曜日)
午後零時四十七分開議
出席委員
委員長 小澤佐重喜君
理事 寺本 齋君 理事 福永 健司君
理事 石田 一松君
石田 博英君 今村 忠助君
岡延右エ門君 岡西 明貞君
菅家 喜六君 倉石 忠雄君
佐々木秀世君 島田 末信者
田渕 光一君 椎熊 三郎君
土井 直作君 田中織之進君
松井 政吉君
委員外の出席者
議 長 林 讓治君
副 議 長 岩本 信行君
議 員 井之口政雄君
議 員 林 百郎君
議 員 石野 久男君
議 員 浦口 鉄男君
事 務 総 長 大池 眞君
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本日の会議に付した事件
国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律
の一部を改正する法律案(参議院提出、参法第
二一号)
教育公務員特例法の一部を改正する法律案につ
いて両院協議会の請求に関する件
決議案の取扱いに関する件
本日の本会議の議事に関する件
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/0
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001・小澤佐重喜
○小澤委員長 それでは、ただいまから本日の本委員会を開くことにいたします。
一番最初に、教育公務員特例法の一部を改正する法律案について、参議院から両院協議会を請求して参りましたから、これの取扱について御協議願います。まず事務総長から御報告願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/1
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002・大池眞
○大池事務総長 教育公務員特例法の一部を改正する法律案は、御承知の通り参議院が先議の法案でありまして、政府原案に対して数項目を挿入して来ております。つまり昭和二十七年十月三十一日までの間、当該都道府県、あるいは当該都道府県内の他の地方公共団体の設置する学校の職員とともに、給與、勤務時間その他の勤務條件に関して、都道府県の当局と交渉するために組合などの団体を結成したり、あるいはこれに加入することができるというようなこと、そのほか数項目を入れて修正して参つたのであります。しかるに衆議院では、その挿入された部分を削除して、修正して参議院に同付いたしたのであります。参議院は、衆議院のその修正に同意することができぬということになりまして、同時に国会法に基いて、両院協議会を請求して参つたのであります。御承知の通り、国会法をこしらえました際に、これは非常に議論のあつた條文でありまして、参議院先議の案が衆議院で修正を受け、参議院がそれに同意をしなかつた場合に処する道が国会法第八十四條の規定にあります。衆議院の方から、そういう場合に両院協議会を求めることができる規定になつておりました。それだけでありましたのを、参議院の強い希望に基いて、それと同時に参議院の方からも両院協議会を求めることができるという規定を入れたのであります。その場合に、衆議院はその参議院の両院協議会の申入れに対して、これを受入れるか入れないか、応ずるか応じないかは衆議院の自由だということになつて、これを拒むこともできることになつております。そこで、本案についてこれを拒むか、あるいは応ずるか、各派で御態度を御決定になりまして、もし応ずることになれば、本会議で議決をとりまして、両院協議委員を指名するわけであります。各派の御意見を承つて、これに対する態度を御決定願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/2
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003・岡延右エ門
○岡(延)委員 ただいまの法案については、結核患者の休職期間を、現在二箇年と規定しておりますが、これを三年に延長するという非常に重要な項目が入つておるので、これを流すことははなはだ妥当でないと思いますから、参議院の両院協議会請求に応ずるようにお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/3
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004・椎熊三郎
○椎熊委員 この法案は非常に重要な法案で、衆議院の削除の方には私ども反対である。参議院決定の方が合理性があるというのが私どもの党の態度であります。二年を三年にすることは、現に全国十一県では、すでに次官通牒によつてこれを実施しておるところさえある。自由党の主たる反対御意見は、予算に重大な影響を及ぼすだろうというところから来ておるようです。多少は予算に影響があつたにしても、教員の職分から申しまして、これは重大な問題ですから、参議院の修正のようにした方がよいと思うが、両院で意見が一致していないのだから、両院協議会を開いてもらいたい。自由党内でもこの修正案に賛成の人さえあるように聞いておる。両院協議会では必ず成案が出る問題と私は思いますので、両院協議会の参議院請求に応ずべきものだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/4
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005・岡延右エ門
○岡(延)委員 椎熊さんの御発言に関連してでありますが、実は、二年を三年にするという点については、自由党は反対は何もしていない。要するに、財政の許す範囲においてやるということについて、見解の相違があつた。われわれの修正はそういうことです。教員団体の組織の問題でありますから、この点は誤解のないように……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/5
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006・土井直作
○土井委員 わが党も自由党の修正には反対でありますから、両院協議会を開いていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/6
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007・小澤佐重喜
○小澤委員長 林君いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/7
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008・林百郎
○林百郎君 いいです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/8
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009・小澤佐重喜
○小澤委員長 それでは本問題は、参議院の両院協議会請求に応ずることに決定いたします。
その委員の数はいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/9
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010・岡延右エ門
○岡(延)委員 衆議院側といたしましては、きのうでこの前の協議委員の任務が終了いたしましたので、十名の協議委員を選ぶわけですが、前の協議委員の中から、前田郁君……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/10
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011・小澤佐重喜
○小澤委員長 まず数をきめてもらつて、その割当はあとできめたらいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/11
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012・岡延右エ門
○岡(延)委員 その数は十名として、與党だけから協議委員を出すことにお願いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/12
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013・土井直作
○土井委員 野党側が反対したのですから、反対者も入れたらどうですか。自由党とはわれわれ意見が違うので、両院協議会に行つて、われわれは別個な立場に立つて成案を得ることに主力を注ぎたいから、野党側も入れたらどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/13
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014・岡延右エ門
○岡(延)委員 参議院に送るときには、われわれだけが反対したのですから、その反対した自由党だけが入ればいいと思います。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/14
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015・小澤佐重喜
○小澤委員長 それでは、委員は自由党から十名を選ぶ、それは追つて発表することにいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/15
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016・小澤佐重喜
○小澤委員長 次に、決議案の取扱いについて御協議願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/16
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017・林百郎
○林百郎君 決議案は、きよう上程するのですか、しないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/17
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018・小澤佐重喜
○小澤委員長 それを御相談願つておるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/18
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019・大池眞
○大池事務総長 共産党から出ております小口電力、家庭電燈料金値下げに関する決議案、それと同じような電気料金値上げ反対の決議案が、民主党、社会党、農民協同党から出ております。それから米麦追加払実行に関する決議案、これが野党側から出ております。講和條約草案を調印前に国会に提出すべき決議案、それと同じような補正予算等諸経済法案早期提出要求決議案、これが三木武夫君外百二十六名から出ております。それと、昨日ちよつと椎熊さんからお話のありましたテレビジヨン放送実施促進に関する決議案、これが自由、民主、社会の各党共同で出ております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/19
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020・椎熊三郎
○椎熊委員 テレビジヨン放送実施促進に関する決議案は、共産党を除く各派共同提案です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/20
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021・小澤佐重喜
○小澤委員長 それではテレビジヨン放送実施促進に関する決議案は、共同提案として本日上程に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/21
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022・小澤佐重喜
○小澤委員長 それでは、これは本日上程することに決定いたします。
その他の決議案はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/22
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023・倉石忠雄
○倉石委員 その他のものは、委員会まわしにお願いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/23
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024・椎熊三郎
○椎熊委員 電気料金は上程してもいいじやないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/24
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025・倉石忠雄
○倉石委員 電気料金の問題も、当該委員会でもう少し愼重に検討してもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/25
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026・椎熊三郎
○椎熊委員 もう時期がないしするから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/26
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027・倉石忠雄
○倉石委員 これは重大な問題ですから、委員会でお願いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/27
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028・松井政吉
○松井(政)委員 電気料金値上げ反対と、米麦追加払実行に関するものと、講和條約草案を調印前に国会に提出すべきものと、補正予算等諸経済法案早期提出要求、これらの四つの決議案については、昨日議題になつたときに、自由党の方から、案文等を見せていただいて、急速に検討して、これをやろうということになつておつた。そこで、昨日案文を自由党の方にまわしてあるはずであります。それで椎熊さんからも御発言がありましたけれども、電力の問題にしても米麦の問題にしても、できれば本会議で決議をすることに急速に自由党の方でも検討を願つて、いつやるかということは別として、とにかく会期中にぜひ本会議へこの決議案を上程して、決定してもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/28
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029・倉石忠雄
○倉石委員 私の方は、今愼重に検討中ですが、もう少し当該委員会において、四案とも検討してもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/29
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030・田中織之進
○田中(織)委員 この問題、特に電力料金の問題については、通産委員会において今日まで相当検討して来ておる問題だと思いますので、至急本決議案に対する各党の態度をおきめ願つて、ぜひとも上程していただきたいと思います。通産委員会ではかなり細部にわたつて、各産業等に対する状況等も検討されておるものであるし、通産委員会の私の方の委員からも、大体そういうふうに報告がありますから、そういう御方針で自由党の方も同調して行つてもらいたいと思います。事情はそういうことですから、各党の通産委員諸君と各党内部において御検討願つて、ぜひともこれはこの会期中に上程していただくようにお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/30
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031・倉石忠雄
○倉石委員 私の方は今申し上げましたように、野党側の御意向も十分承つたのでありますが、さらに愼重に検討していただきたいので、当該委員会に付託してもらいたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/31
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032・田中織之進
○田中(織)委員 重ねて申し上げます。この問題は、日本の産業再建の上に非常に大きな影響を持つ、かなり大幅な値上げでありますために、当然これは公益事業委員会においても公聴会等を持つわけでありますが、すでに公益事業委員会が公聴会を持つ計画を進めておる今日の段階において、国民代表の府である国会においてこの値上げ案に対する意思表示をやつておくことは、国会としての当然の責務だと思います。各党においては、すでに担当委員会の委員諸君によつて、当該委員会並びに通産委員会において検討されております。そこで早く各党のこの決議案に対する態度を御決定願つて、至急に上程していただきたい。これがわれわれ国民の負託に沿うゆえんだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/32
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033・土井直作
○土井委員 今倉石君から、テレビジヨン以外の事柄は、全部委員会でもつと愼重に審議するという御説がありました。緊急質問か何かの場合なら、そういう説も成り立つと思うのですが、御承知の通りこれは決議案である。それを委員会に付託して審議することは筋違いだと思う。それぞれ成規の手続をもつて決議案の提出を出しておるのだから、議運としては、これをいつ上程せしめるかという問題だけであつて、委員会でさらにその問題を検討するということは、性質が違うものと私は思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/33
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034・倉石忠雄
○倉石委員 ただいま土井君のお話ですが、かねて当運営委員会において申し合せてある通り、各派共同提案のものに限つて、今あなたがお話になつたように取扱うということになつておる。そうでないものは委員会にまわして、これを愼重に審議するということがきまつておる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/34
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035・土井直作
○土井委員 決議案の場合はそうではない。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/35
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036・倉石忠雄
○倉石委員 いや決議案でもそうです。従つてそういうことを私たちは申し上げておる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/36
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037・土井直作
○土井委員 そこで今田中君が言うように、要するにこれは重大問題であるから、各党がそろつてできるような形で提案の運びにしていただきたいということを要望しておる。決議案というものは、各党一致でない場合は委員会にまわして慎重に審議するということは、あくまでも筋違いだと私は思う。性質が違う。一致しておる決議案はすみやかに上程するけれども、そうでないものは、これをどう取扱うかという問題で、成規な手続をもつて提出しておるものを、キヤンセルするということはできないわけです。あすやるか、あさつてやるかという時期の問題だけで、議院運営委員会としては、議案の審議状況を見て、むしろその時期をどうするかということを考えて行くことが必要である。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/37
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038・小澤佐重喜
○小澤委員長 今の土井君の解釈の問題については、私どももちよつと疑問があるのですが、それを議論しておつてもしようがないから、とりあえずどうでしよう。自由党の方では、一応委員会に付託して愼重に御協議願いたいという意見であるし、社会党の方からは、もう一度考慮してくれというお話もあるので、これは本日は決定を留保して、もう一度考えてみたらどうでしようか。
〔「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/38
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039・小澤佐重喜
○小澤委員長 それではテレビジヨン放送実施促進に関する決議案は、本日上程することにきまりましたが、あとの決議案は、本日は決定を留保いたしまして、もう一度自由党の方も各党とよく研究して、できるだけ共同提案になるように御努力願います。そこで、本日はこの問題は決定を留保いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/39
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040・小澤佐重喜
○小澤委員長 次に、本日の本会議の議事の順序につきまして、事務総長のお考えを承ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/40
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041・大池眞
○大池事務総長 それでは、本日の議事の順序について御協議願いたいと思います。
先ほど御決定を願いました教育公務員特例法の一部を改正する法律案は、その修正を不承認の結果、両院協議会を参議院が請求しておりますから、これを議長が御報告をいたしまして、これに応ずることに異議があるかどうかを問います。これは御異議がないようでございますから、両院協議会に送ることにいたしまして、ただちにその委員を議場で御指名願う。それから日程に入る、こういうお運びに願いたいと思います。
次に日程第一は、厚生委員長松永佛骨君の御報告で、全会一致でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/41
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042・椎熊三郎
○椎熊委員 ちよつとそれに入る前に、テレビジヨン放送の決議をやろうじやありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/42
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043・大池眞
○大池事務総長 それでは決議案を先にやりますか。そうすれば、今の両院協議委員の指名の次に、ただいま御決定のテレビジヨン放送の決議案を御説明願う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/43
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044・土井直作
○土井委員 これはだれがやるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/44
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045・椎熊三郎
○椎熊委員 それは各党代表でぼくだ。(笑声)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/45
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046・大池眞
○大池事務総長 それでは両院協議会の委員がきまりましたあと、テレビヨン放送の決議案を上程しましてそれから日程に入る。
日程第一は、厚生委員長松永佛骨君の御報告で、全会一致、日程第二と第三は一括して農林委員長千賀康治さんの御報告で、共産党が御反対のようでありますから、起立採決でお願いする。日程第四と第五は通商産業委員長小金義照君の御報告で、日程第四の方は反対が共産党で、起立採決、日程第五は全会一致であります。日程第六、第七は大蔵委員会の理事西村直己君の御報告で、日程第六は全会一致、日程第七は反対が共産党で起立採決。これで一応昨日まで上つております議案は済みますが、本日緊急上程をお願いしたいというのが、緊急上程予定議案としてお手元に御配付申し上げてあります。その中の内閣委員会の二案は、すでに上つております。これは内閣委員会の理事青木正君が御報告になり、一案とも共産党が反対で、起立採決。次の大蔵委員会と通産委員会の法案は、まだ上つておりません。運輸委員会の方の七案は、最初の六案と、最後の港湾法の一部を改正する法律案とはちよつと問題が違いますので、最初六案を一括上程して、理事の大澤嘉平治君が御報告になり反対討論が林百郎君——林さん、これは六案に反対ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/46
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047・林百郎
○林百郎君 港湾法の一部改正にも反対ですから、二つやりたいのですが、二度出る必要もないからひとつ……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/47
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048・大池眞
○大池事務総長 それでは、六案に対して反対討論が林君。それだけであります。次の港湾法の一部を改正する法律案は、理事の坪内八郎君が御報告になつて、起立採決ということになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/48
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049・小澤佐重喜
○小澤委員長 これは一括して、順次委員長報告を願つたらどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/49
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050・田中織之進
○田中(織)委員 林君の討論も、一括討論したらいいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/50
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051・大池眞
○大池事務総長 それではそういうふうにお願いいたします。
それからここに載つておりませんが、漁港法第十七條第二項の規定により、漁港整備計画について承認を求めるの件というのが、水産委員会で上つて来る予定だそうであります。これはすぐ上るということですから、緊急上程をお願いしたい。こういうことになつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/51
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052・田渕光一
○田渕委員 この委員長報告は、冨永委員長が報告します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/52
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053・小澤佐重喜
○小澤委員長 それでは、別に御異議もないようですから、ただいまの事務総長の御報告のように、本日の議事を進めることにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/53
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054・小澤佐重喜
○小澤委員長 次に、会期も大分切迫して参りましたので、明日本会議を開くかどうかということについて御協議を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/54
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055・石田博英
○石田(博)委員 会期の問題は、なお参議院の様子を見なければならぬと思つておりますが、それはともかくといたしまして、延ばすにしてもむやみに延ばすわけにも行かないし、延ばすか延ばさないかという仮定を前提にして議論するわけにも参りません。そこでわれわれとしては、付託されております多数の法案がございますので、明日本会議をお開き願いまして、すみやかにこれを参議院に送付するようにいたしたいと存じますから、明日は本会議を開くことに御協力をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/55
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056・椎熊三郎
○椎熊委員 会期を延ばすかどうか、未決定にしておくことには私は反対です。法案がどうなつておるかということは、参議院がどうとかいうことでなしに、議員提出の法律案もこんなに残つておる。議員提出の法律案を残して終了してしまうということは、私は国会の自殺行為だと思う。通つても通らなくてもいいような不見識のものなら、初めから出さない方がいい。出した以上は、断じて通すものは通す。会期の延長などはその場合当然の問題で、完全に通すという前提のもとに、立法の趣旨を生かして行かなければいけない。ここに書いてある黒星のついておるものは全部議員提出法案です。こういうものをみずから出して審議未了にすることは恥ずべき行為だと思います。何日延ばすとかいうことを言わずに、議員提出の法律案を全部こなしてしまうまで会期を続ける、こういう建前でやつて行くべきであると思う。これにはおそらく反対できまい。(笑声)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/56
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057・田中織之進
○田中(織)委員 会期の問題については、私の方の党としては、会期の再延長には反対の態度を決定しておりますが、本日は、直接会期延長をするかどうかということでなく、明日本会議を開くかどうかという問題なので、それはきようの委員会なり、あすの委員会において上る程度の法案があるとすれば、やはり会期末でありますから、本会議は開く態勢をとつておつてさしつかえないと思います。ただあす本会議を開いても、議すべき法案で、上る見通しが今のところないじやないかとも思いますが、あるならば、明日本会議を開くべきだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/57
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058・石田博英
○石田(博)委員 両院協議会をやりますから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/58
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059・倉石忠雄
○倉石委員 両院協議会は、きよう開かなければならぬから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/59
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060・林百郎
○林百郎君 その結論は、二十八日にきめたらどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/60
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061・倉石忠雄
○倉石委員 きようあすの委員会で上るものもあるから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/61
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062・林百郎
○林百郎君 採決だけなら明後日でも……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/62
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063・石田博英
○石田(博)委員 委員会から相当上るのがあるでしよう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/63
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064・田中織之進
○田中(織)委員 大蔵委員会でも続々と出ておるから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/64
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065・大池眞
○大池事務総長 お手元に御配付申し上げてある表の中の委員会でも、上るものがあると思います。大蔵委員会の商法の一部改正法案と、通産委員会のニツケル製錬、緊要物資の売払い、地方行政委員会の地方公務員法の制定に伴う関係法律の整理、これらの法律案は、おそらくきよう中にも上るのではないか、こういう予定であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/65
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066・土井直作
○土井委員 明日本会議を開くかどうかという問題については、ただいま田中君の方から大体わが党の考え方を表明しておりますから、重複を避けます。ただ会期の問題をどうするかということについては、先ほど椎熊さんから非常な御名説を拝聴いたしたのであります。従つて、議員提出法案が審議未了に終つたりすることは自殺行為であるという御説は、一応私は承認できると思いますが、私はこう考えます。議員提出であつても、私なら私個人が提出したものが、必ずしも全体の共鳴を得るとのみ考えることはできない。案件の内容によつては、そういうことも起り得る。それが審議未了に終つてもいいようなものならば、出さない方がいいという御意見もありますが、それはごもつともだと思う。けれども、それぞれの議員の角度から提出されておる案件が、通る場合もあるし、否決される場合もある。またときには審議未了に終る場合もある。これは将来の国会の運営の面においても、起ることではないかと思う。議員提出法案を何らかの形で結末をつけるという問題については、異議のないところでございますが、将来の国会の運営の上において、椎熊さんのいわれるように、議員提出法案の審議が、いずれかに決するまでは会期を延長して継続すべきであるという結論には、私は賛成できません。そういうことがあるので、審議未了に終る場合もあり得ることを考慮の中に入れなければならぬ。ただ見渡すところ、法律案が非常に残つておるというこの事実で、仮定の上に立つて議論するということは、よく常用語として石田君がお使いになりますが、われわれは仮定じやない。法案の審議の内容、実体から見て、どうしても会期を延長しなければならぬという見通しがあれば、議院運営の立場から、大体会期はこの程度に延長してやるべきであるとか、あるいはそうでなければ、この程度の法案は審議未了に終るということもやむを得ない、そこに何らかの見通しをつけて、会期の問題を審議しなければならないと考えるのであります。どたんばに来てから、もう審議の期間がないから会期を延長すべきであるとかいうよりは、議院運営の点から、先までのことを考えて問題を処理決定し、運営の妙を発揮するというのが運営委員会の役員ではないかと考えておる。そこで、会期の問題についてはいろいろ問題もありますが、とにかく審議を進めることが正しいのではないかという見解を持つております。従つてこの点をあらかじめ御了承の上、会期の問題も審議していただくことが必要だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/66
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067・石田博英
○石田(博)委員 私が申し上げましたのは、もとより審議の状況を見きわめまして見通しをつけなければならないのでありますが、会期が明らかに切迫しておるにかかわらず、審議未了法案がたくさんあります。しかしなお現在において、この法案の審議の状況から、今日会期を延長すべきやいなやということの議論を進めるのは、まだ早いように私どもは考えるのであります。それは明日、あるいは明後日に御議論を願いたい。従つて会期を延長するかいなかということをまだ決定しない状況におきましては、いずれ会期は二十八日で切れるという状態でございますので、とにかく明日は本会議をお開き願いまして、審議をお進め願いたいと存ずるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/67
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068・椎熊三郎
○椎熊委員 あす開くことについては異議なし。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/68
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069・小澤佐重喜
○小澤委員長 会期の問題は今議題としておりませんが、会期の問題に関連することはもちろんであります。そこで一応皆さんの御意見を承つたわけですが、明日本会議を開くことには御異議ないようですから、明日は本会議を開くことに決定いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/69
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070・田中織之進
○田中(織)委員 ただいま椎熊君からお話のあつた議員提出法律案の取扱いに関連して、会期末が非常に迫つておるのに法案がたくさんだまつておるということの一つの具体的な事例として申し上げたい。大蔵委員会にかかつておる例の農林中央金庫法の一部を改正する法律案は、自由党、民主党、社会党の三党共同提案で出されたものですが、この前自然休会に入る前にも、他の法案との審議の関連において、與党側の運営委員諸君には、與党内に議論があつてそれが進行しないというので、まとめていただくように申し上げ、非常に骨を折つていただいた。ところが、実は今日に至るも與党内の意見がまとまらないために、大蔵委員会においてこれを推進することができない。大蔵委員会にかかつておる法案については、賛否の態度は別問題として、あくまで委員会の審議を十分やると同時に、審議促進について協力をして来ておるのでありますが、いまだに各党一致の提案が通過しないというような奇現象を呈しております。私は議員提出の法案で、各党の賛否の得られるものはできるだけ早く上げて、議員立法の数が漸次増大して行く方向に向つて行くことに、国会側としては一層の努力をすべきであるという観点から申し上げておる。議員提案に対する取扱いについては土井君からも御議論がありました。私は土井君と別に食い違つておるわけではありませんが、農林中金の改正法律案については、なお前からの行きがかりもありますので、與党内に修正の意見等も出て参りまして、さらに当局とも意見の交換等も行い、成立するまでに来ておるものが、與党内部の意見がまとまらないために、これの成立ができないということは非常に困る事情にあるわけです。これについては與党の運営委員諸君から政調会長にも御連絡を願いまして、すみやかに御協力をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/70
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071・小澤佐重喜
○小澤委員長 ただいまの問題は、自由党の方にも御協力願うことにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/71
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072・小澤佐重喜
○小澤委員長 次に、庶務小委員長の今村君から御報告があるそうですから、御聴取願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/72
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073・今村忠助
○今村委員 庶務小委員会に付託されておりました議員の退職金に関する法律案は、参議院の方で、本国会には見送つてはどうかという意向がありまして、本国会には提出されぬことになりました。衆議院側の原案は、一応オーケーをとつたのでありますが、右のような次第でありますから、本国会には出さぬことになりました。御了承を願います。
次に議会役員の手当を上げる問題であります。これは場内で御了解を得ました通り、二百円を五百円にすることで、前の議員歳費の変更の場合に、当然直すべきものが落ちておつたものであります。議会役員だけ二百円を五百円に上げるということですから、御了解を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/73
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074・小澤佐重喜
○小澤委員長 この問題は先日も議題に上りまして、一応庶務小委員会に御審議を願つておりましたが、前の審議の際に一括承認を得ておる問題が、ただ期日がずれて来ておるだけでありますから、本日上程をして簡単に御報告を願つて、御審議を願うことにしたいと思いますが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/74
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075・椎熊三郎
○椎熊委員 ただ、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正するとなつておると、新聞等では、議員の歳費、手当なんかをお手盛りするものだと誤解されるのです。だから一般の議員には関係なくして、国会の役員の手当であるということを特に明確にして、審議していただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/75
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076・林百郎
○林百郎君 私参考までに聞いておきますが、これは議員歳費の法律の中に含まれておるのですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/76
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077・小澤佐重喜
○小澤委員長 予算の問題は承認を得たわけです。歳費や旅費手当を幾らにするということは、すでに予算を決定するときに通つておつて、その措置として規則できめるものもあるし、法律できめるものもあるのですが、これだけが遅れておつたわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/77
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078・林百郎
○林百郎君 私たちみたいにこの前のときに反対したものは、これにも反対しなければならぬわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/78
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079・小澤佐重喜
○小澤委員長 賛成されてもいいでしよう。(笑声)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/79
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080・林百郎
○林百郎君 それではよく党に諮つてみます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/80
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081・小澤佐重喜
○小澤委員長 それでは別に御異議もないようですから、本日これは本会議に諮ることにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/81
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082・田中織之進
○田中(織)委員 一つこれに関連してお願いしたい件があります。昨日関係方面の承認があつたということで、内閣委員会に付託せられました北海道開発法の一部を改正する法律案は、現に内閣委員会で審議が始まつたようであります。これは非常に重要な内容を持つておる法案でありますから、わが党といたしましては、先例もあることだと思いますので、この法案に対して本会議において政府の説明を求め、その説明に対して総括的な質問を本会議でやらせていただくようにとりはからつていただきたい。これは重要な法案であるにもかかわらず、会期末に突如として出て来たことに対しては、当然われわれの方でも深い事情がひそんでおるものだと見るのであります。委員会に付託される前にということが通例でありますけれども、私の記憶するところにおいては、委員会の審議を開始したものについても、国会全体としてきわめて重要なものと見る場合におきましては、本会議において特に説明を求め、総括的な荒筋を本会議で明らかにすることは、前に行われた例があります。本日は本命議の案件も相当ございますけれども、討論等の行われる案件は比較的少いようでありますから、これはぜひお許し願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/82
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083・小澤佐重喜
○小澤委員長 中間報告があれば、それはできますが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/83
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084・椎熊三郎
○椎熊委員 これは内閣委員会の審議が終れば、当然本会議に来るのですから、そのとき十分ではないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/84
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085・石田博英
○石田(博)委員 その通りです。私の方といたしましては、椎熊君の御発言に賛成であります。非常に重要な法案であることはわかりますが、第一にすでに委員会にかかつておることでありまして、国会法で中間報告を求めるか何かしなければ、そういう取扱いはできないと思います。さらに、どんな重要性を持つものであつても、やはりこの問題は一地域に限定された問題でありまして、今おつしやつた全体の問題とは意味が違いますから、そういう取扱いをすることには反対であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/85
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086・土井直作
○土井委員 一応御説はごもつともな点もないわけではないのでありますが、御承知の通り北海道開発に対する問題は、いろいろ世論にとりざたされておる点もありますし、またわれわれ議員の立場から考えましても、北海道全体の総合開発に対するこの改正案というものは、きわめて重要な内容を含んでおると考えるわけであります。従つてこういう事柄については、世論にいろいろとりざたされておることが誤解であるということを明らかにすることは、どの党がどうというのではなく、これは国民に対してわれわれが示すべき一つの方法ではないかと思う。犬糞的な形に見えるとか見えないとかいうこともあるのでありますが、これに賛成する方も反対する者も、国会を通じて、少くとも本会議の席上で堂々と事理を明白にして、しかる後に所定の方法によつてこれを処理するのがよいのである。そういう意味において、一地方の問題ではあるけれども、何かしら含むところがあるようにとりざたされておる問題は、雲散霧消せしめることが必要だと私は考えておる。地方的なものだという石田委員の御発言もありましたが、北海道は地方的というように、ある局地的に考えられるよりも、日本としては非常に重要な地域であり、また将来も非常に重要な部分として行かなければならぬ。これを総合的に開発するこの法案が、いろいろ疑惑を持たれる。あるいはとりざたされておるということになれば、将来のために暗影を投ずることになるから、できるだけこういう点については明白にせしめる必要がある。そこで本会議において中間報告をする、これは建設大臣がやつてくれればいい。その前例は、炭鉱国管の問題についてもすでにあることなんです。その報告に対して、さらに質疑をすることもあるわけです。議事の形式の上からいつても何ら支障のないことであるから、これはぜひやつていただくことがお互いのためによいのではなかろうかと考えます。だから虚心坦懐に、お互いが堂々と北海道開発の問題について、院議をもつてすべての問題が処理決定されて行くようにした方がいい。特に椎熊さんなどは北海道の御出身であるが、何か衒気的にやつたというように考えられるよりも、こういう方法をとつて堂々とやつてこうなつたという方が、何かの場合に非常にぼくは利益ではないかと思う。これは椎熊さん個人のことを申し上げる必要はないが、他の議員の場合でも同様だと思う。選挙直後に出されたこれを、公明正大に、天下に明々白白たる態度をもつて取扱つてもらいたい。こういう意味合いにおいて、この際建設大臣に中間報告をしていただいて、それに対して疑義を持つておる方に質疑をしてもらう、こうしていただいた方が、しごく運営の上においてもよろしいと考えます。特別にひとつ御留意をお願い申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/86
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087・椎熊三郎
○椎熊委員 私は土井君と同じ理由で、土井君の御説には反対なんです。誤解がある、その誤解を解くのに、本会議で宣伝的な演説なんかやつたら、その誤解は深まるばかりである。それよりもおちついた委員会で愼重に審議ていただく、その方が誤解が解けて行く。そこでしつくり洗いざらい明々白々にして、その次には本会議で堂々と議論することもあるので、われわれは委員会で堂々と議論してきめて行きたい。私のことを何とか言われましたが、私は公明正大を期するために慎重なる委員会の審議を要求し、その結果を本会議において堂々と論争することを要求して、御決定を願いたい。中間報告なんかしたら、ますます誤解は深まるばかりである。犬糞的というのはおかしい。われわれは社会党の知事であろうが、自由党の知事であろうが、そんなことは眼中にない。私どもは北海道におつて、社会党の知事や市長とともにやつてみたいこともあるし、自由党とともにやつてみたいこともある。犬糞的のことは、わが党に関する限りはない。それは委員会においてちやんと調べて行けばわかることです。私は北海道知事の反対議論は全部持つておるのです。これは法律で認められた北海道開発審議会の委員の資格をもつて、委員会の公開の席上で、これについて一から七まで、長官の出席の面前において反駁したが、長官は答えられなかつた。それはどうでもいいが、公開の席上で明らかに論議することによつて、誤解を一掃することもできると思う。なお内閣委員会にはわれわれ北海道の議員が入つていないので、必ずや公平な見地で審議してくれるだろうと思う。きようもわが党内で、党議をきめるのを急ぐということだつたから、そんなことは待つてもらいたい、そんなことで党議をきめて委員を縛つてはいかん、委員は公平な見地に立つて、自由に審議をしてもらいたい、委員会で採決をする前に党議を決定すればいいと言つた。そこまで私どもは公平を期しておる。そこは御信頼を願いたい。あなた方は北海道のことをあまり知らぬから、そんなことを言われるのです。(笑声)本会議で中間報告をしたら、両方で宣伝戦をやるようなものだと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/87
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088・土井直作
○土井委員 椎熊さんの御説もごもつともと思う。多少ながら疑惑を持つておる事柄について、本会議でやればますます混迷して、収拾できないという御説はごもつともです。しかしこの前炭鉱国家管理法案を提出したときに、これにまつわるいろいろな疑惑があつた。そういう疑惑、包蔵しながら委員会で審議を進めて行くよりも、公明正大に本会議で中間報告をして、疑惑を一掃した方が有利だという立場から、あのときは中間報告が行われた。世上紛紛たる議論があるのに、そういうものを包蔵しながら委員会で審議を進めるよりも、中間報告をする方がいい。それによつてあとでますます公明でなくなるとか、ますます疑惑が深まるということもなかつた。中間報告によつて、世上言われておることが事実でないことが明らかになると信じておりますし、またそういうことはあり得べきことではないと思うけれども、しかし、今そういうようにとりざたされておることは、お互いがそのままにすべきことではなく、中間報告をしても、その問題が混迷したり、疑惑が増すおそれは、前例に徴してもないので、私は弊害は残らないと思う。審議半ばでありましても、重要な問題については中間報告をして、議員全体がこれを知り、審議の資料にし、党議決定の参考意見にすることも必要である。この案件は重大なものですから、ぜひ中間報告をなすべきである。これを拒否し、これをしないことによつてどれだけのプラスがあるか、私はないと思う。むしろ中間報告をすることが幾分でもプラスになるならば、それは決して気持の上に支障がないし、またやることに何ら弊害がないとすれば、そういうように取扱つてやることがお互いのためにいいのではないか、こう考える。なお念を押して申し上げますならば、これが民主党に関するとか、自由党に関するとか、そういう事柄についてはわれわれは特定の含みを持つて申し上げておるのではないのです。議員の立場として、各党超越して、この問題の取扱い方を愼重ならしめる必要上から申し上げておるのでありますから、誤解のないようにおとりはからいを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/88
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089・椎熊三郎
○椎熊委員 本会議で論議をすることがないなら別ですが、あるのですから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/89
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090・土井直作
○土井委員 この前の炭鉱国管でもやつたのですから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/90
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091・小澤佐重喜
○小澤委員長 せつかく社会党の提案のようでありますが、賛成者が少いようでありますから、この問題は今日決定しないでおきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/91
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092・土井直作
○土井委員 しかし考えてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/92
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093・小澤佐重喜
○小澤委員長 それでは、事務総長から皇太后陛下の御葬儀に関して報告事項があるそうでありますから、御聴取願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/93
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094・大池眞
○大池事務総長 取急ぐ点がございますので、各党の事務の方にはお伝えし、御依頼申し上げましたが、たまたま議院運営委員会等で御報告申し上げて、代議士会等にも御報告を願う方が、とりまとめやすいということから御報告を申し上げます。
皇太后様の御葬儀までの間に、宮中でいろいろな行事が行われるわけであります。ただいまとりあえず各党でおとりまとめを願いたいと思います点は、国会議員で、殯宮伺候ということがございます。正式の言葉はそうなつておりますが、われわれの方でいえばお通夜の関係に当るわけであります。宮様方には殯宮の御儀とか、御舟入りとか、いろいろの御儀がありますので、それに対して伺候されたいという御希望がありますれば、事務局でとりまとめて、今月の三十日までに宮内庁の方に申し出てもらいたいということであります。その殯宮の伺候の日にちは六月の三日から、六月の二十一日まで、午後八時から十時まで二時間、議員の方で御希望のあられる方は、至急に事務局の方でとりまとめてくれということであります。従つて各党で御希望の向きがありましたならば、お申出くださるなり、あるいは事務の方にお申出願つて、私の方から向うに申し上げる。こういうことにしたいと思いますから、お願い申し上げておきます。それが六月の三日から二十一日まででございます。六月の十九日には、斂葬の前の殯宮拝礼の儀というのが行われます。その儀式は午前十時から正午までで、大宮御所に国会議員が参入されることは自由でございますから、一応申し上げておきます。
六月の二十二日には、葬場殿の儀というのが豊島岡で行われます。そのときに参列を希望されることも御自由でございまして、その際には参列証を発行いたすことになつております。これは先のことでありますから、いずれ正式にきまり次第公報等で御報告申し上げます。とりあえずの問題としては、殯宮伺候の六月三日から二十一日までの間の八時から十時までの件であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/94
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095・小澤佐重喜
○小澤委員長 それも公報で出していただいたらどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/95
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096・大池眞
○大池事務総長 一応公報にも出しますが、とりあえず申し上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/96
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097・小澤佐重喜
○小澤委員長 何か御質問はありませんか——。御質問がなければ、この問題はこれで終ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/97
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098・小澤佐重喜
○小澤委員長 本会議の開会は何時にいたしましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/98
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099・椎熊三郎
○椎熊委員 二時十五分でどうですか。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/99
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100・小澤佐重喜
○小澤委員長 それでは三時十五分に本会議を開くことにいたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後一時四十四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004024X05119510526/100
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