1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
昭和二十七年六月九日(月曜日)
午後一時三十九分開会
—————————————
出席者は左の通り。
理事
千葉 信君
委員
溝口 三郎君
木下 源吾君
森崎 隆君
紅露 みつ君
国務大臣
大 蔵 大 臣 池田 勇人君
政府委員
大蔵大臣官房長 森永貞一郎君
日本専売公社監
理官 久米 武文君
大蔵省主計局長 河野 一之君
大蔵省主計局給
与課長 岸本 晋君
事務局側
常任委員会専門
員 川島 孝彦君
常任委員会専門
員 熊埜御堂定君
—————————————
本日の会議に付した事件
○昭和二十七年度における国家公務員
に対する臨時手当の支給に関する法
律案(内閣提出・衆議院送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/0
-
001・千葉信
○理事(千葉信君) それでは只今より人事委員会を開会いたします。
本日の議題は昭和二十七年度における国家公務員に対する臨時手当の支給に関する法律案、その他公報を以て御通知申上げました五件の法律案でございます。只今政府のほうからは大蔵大臣が御出席になつておられますから一質疑のあるかたは順次御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/1
-
002・木下源吾
○木下源吾君 まあ忙がしいのを大蔵大臣にわざわざ見えて頂き、今日は久しぶりに一つお尋ねしなければならんが、この間から地域給のときにも是非おいでを願いたいと思つておつたんですが、つい機会がなくて、お蔭でごてごてしまして、ところが今日は今の議題のお盆手当で、これは大分あちこちで騒ぎ大きいのですが、いろいろ今まで公社やら、それから国鉄やら、あなたのほろの政府委員のほうからやらお伺いしておつたのですが、なかなかやはりこれは大蔵大臣の一つ裁量でやつて頂くよりほかに途がないようなところまで来ておるのですが、大臣どうでございましよう、一つふんばつて財政上何とかやり繰りできませんですか、国鉄その他皆引つくるめて……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/2
-
003・池田勇人
○国務大臣(池田勇人君) 御承知の通り昭和二十七年度の予算につきまして、国家公務員並びに公社職員につきましての俸給手当の問題は、予算で御審議願つておるのであります。一般公務員のほうの分は、即ち一般会計或いは特別会計等の分は年一割、それから国鉄公社のほうは〇・五カ月分、それから御承知の通り専売公社のほうには手当が載つておりません。これはその給与をきめますときに、この沿革によつて予算を作つて審議御決定を願つたのでございます。で一般公務員のほうにつきましては一カ月分について六月に〇・二、年末に〇・八と、こういう考えで国会のほうに御説明申上げておつたのであります。然るところ最近の事情から申しまして〇・二というのは今少しく殖やされはしないかという考慮をめぐらしまして、たまたまこの六月に手当を出すということにつきましては法律を要しますから、その法律制定の際に今までのわけ方を変えまして、六月にも〇・五を支給するようにいたそう、これにならいまして、国鉄につきましては普通ならば〇・一というところを一般公務員が予算の半分出るのですから、国鉄のほうも〇・二五ということでやつて行こう、専売公社のほうにはもともとないのですから、これは御我慢願うよりほかない、それで閣議の決定を経まして、御審議を願つておる状況であるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/3
-
004・木下源吾
○木下源吾君 今のお話は御尤もですが、その予算の通りでありますれば、そういうことにならざるを得ないのですが、今のお話の中でも政府職員はすでに八対二で年間やるつもりでおつたのが、五やらにやいかんというような事情の変化はお認めになつておられます。そういうような情勢であるのであるから、深く私どもから申上げなくても大蔵大臣はもうおわかり、そこで予算は予算、ともかくとして、この種の予算はやはりいわゆる予算なんで、情勢が変れば変つたなりに一つ政府でもそれに応ずるようなお骨折りを願わにやなうんと思う。今日の場合、すでに現下のベース並びに公社の給与などでも、大分前にきまつたものであつて、成るほどペースはその計算の基礎が大分前なので、一般物価の面においては或るものは横這い、或いは下つたものがあつても、生計費に対しは殆んど変りはないのです。やはり今のぺ—スの決定後において相当以上我々のなんでは三〇%以上も生計費が上つておるように承知しております。従つて夏期年当というものに、それ故に夏期手当の斟酌をしてくれということは当らないかも知れませんけれども、なにせ給与はその日暮らし、漸く賄つておるような事情であるので、政府職員並びに専売公社のような人々でもですね、この際は一つ何とかして上げなければ相当窮迫しておると思う。そこで私共はこの際やはりおしなべて、一カ月分ぐらい支給して上げなければ、どうにもなうんのじやないか。こういうように考えておるのですが、予算は予算として、情勢の変化に応じて何とかしてやろうというようなお考えはないものだろうか、一つその点もう一つお考えをお聞かせ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/4
-
005・池田勇人
○国務大臣(池田勇人君) 私は大蔵大臣として国会で御審議願つた予算を忠実に施行して行くのが務めであります。予算の範囲でやつて行くべきだと考えております。それでやつて行けない情勢になりますれば、これは人事院の勧告なり或いは又国会の承認を経てでないと私としてはできないと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/5
-
006・木下源吾
○木下源吾君 これはもう御尤もで、国会の決定を忠実におやりになる、それと同時にやはり行政上においての全般の責任があるのであるからして、職員の給与の面においてもやはり常に関心を持つておられると思うのです。ですから国会が何らかの形で決めれば忠実にやつて行くと、こういうように聞えるにですが、なかなか国家が決めてもですね、予算の関係でうまくないというように常に言われるので、これは本当の内容を言つておるのですが、そうするとやはりその跳ね返りは一つ大蔵大臣のお考えのところに戻つて来るように思うのです。余りくどくてもしようがないのだが、只今私が申上げたように、殊にまあ現政府のこれまでのおやりになつて来た恰好では、政府の考えが国家のいろいろの審議に可なり強い指導権と言いますか、優越的な力を持つておるように私共考えておるのです。そういうかれこれの事情から、私は大蔵大臣にこの際当初予算できめたということにこだわり過ぎないでお考えを願いたい、こう思うのですが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/6
-
007・池田勇人
○国務大臣(池田勇人君) お話のような点も一部にありますので、〇・五を出すことを実は私は決意したのであります。だが、それ以上出すということになりますと、これはそれ以上出す気持はございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/7
-
008・木下源吾
○木下源吾君 専売ですが、まあ予算には何もないと言つておられるのですが、最近、この間専売の人に聞いてみますと、ピースでも、光で本昨年の倍くらい売れ行きがあるということを言つておりましたが、まあ売れておるということは、同時にやはり従業員がいろいろ一生懸命やつておるというように、まあこの間も総裁その他から聞いておるのですがね。こういろ面にやはりこれは特別なつまり仕事をしておるので、生産面に携わつておるのであるから、何とか一つそういう場合には生産意欲の点も考えたり、かれこれ何とかしてやらにやいかんのじやないかと、こういう考えを持つのですが、やはり予算に出ておうんからというのでは、余りにもそういう面には几帳面過ぎはせんか、こう思うのですが、それはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/8
-
009・池田勇人
○国務大臣(池田勇人君) これは、木下委員御承知の通りに、専売のほうも、あれは正確に申し上ますと、給与月額約九千六百円のほか、特別手当一月分約八百円を組んでありましたが、裁定で一万四百円になつております。それで、元来一カ月分の特別手当を組んだですが、それを裁定に乗つかつて行つて、給与のほうに廻しまして一万四百円を出しておるのです。だからこれは手当を毎月に分けてもらつておるというわけであります。だからこれ以上手当は出せない、一カ月分の手当を毎月毎月もうべースを引上げてもらつておるのです。それでないのでございます。実はもう出しておるわけでございます、月々に。今ここで別に手当をやるというわけには行きません。お話のように、まあ非常にというところまでも行きませんが、予定よりも相当売れております。これはストツクがある。ストツクもありまして、それから皆超過勤務でやつてくれておりますから、どんどん需要に応じて行つております。御承知の通り、専売にはこういうことがあると考えて、十分生産報償金というものがつけてあります。手当としては出ません。増産、需要増によりますところの生産増加というものに対して手当としては出しておりますが、それ以外に生産報償金というものを置いております。国鉄も同じようなもので、今の手当に相当するものは月々食つておるわけでございます。これを手当が予算上少ない、ないとかいうので、又別にプラスするということは、これは権衡上よくないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/9
-
010・木下源吾
○木下源吾君 そのことはやはりこの間も聞いておりまして、説明がありましたように、今の大蔵大臣の話の根拠で行けば、その給与はなんぼか余つてそつちでもできると、こういう場合ならぴたりと当てはまると思うのですがね、なにせ今日はひどいですよ。大臣も御承知の通り、我々のところもそうですが、これはひどいです。一般の景気から、そうして公務員の生活状態、私ども知つておる範囲では相当に苦しいですが。ぺースのことも大臣はお忙しいから、いろいろ計算の基礎だとか、非常にタツチしておられんから知うんだろうけれども、今日では大体今の四千円ですか、公務員の基準生計費、四千円だと思いますが、仮に四千円でも四千二百円にしましても、それはですね、着物など買うわけには行きませんが、シヤツでもズボン下でもひどいですね、とてもひどい、今何か貯金でもできたり、どうかこうか間に合つてやつておるという給与ならば、まあお話のようなことも私はそれは成立ちそうだと思うのですけれども、どうも今日ではやはりこういうときには、何とかしてもらわないと、理窟抜きですね。勿論政府ですから国民のために條理は立てなければいかんですけれども、実情はやはり汲んでやうんというと無理が出て来るのではないか、こう思うのですが、何とか一つ数字の面その他についても事務当局にもう一度検討さして、若しもどうしてもそれでいけないというならば何とか流用してやるというようにして、その代りあとはこうせよというようにして上げたらいいじやないか、こう思うのですが、もう一応御勘考願えないですかな。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/10
-
011・池田勇人
○国務大臣(池田勇人君) 今お話しのような点は、日頃から十分考慮いたしておりますが、何と申しましても、財政需要が相当多いわけです。国民の租税負担も決して安いんじやない、重過ぎるような状態でございますし、又思い切つて行政整理も十分できませんし、あれやこれやで只今のところ差迫つた給与としましては、予定を少し殖やしましてつ、〇・五で一般の公務員我慢して頂く、片一方ではできるだけ物価が上らないように抑えて行く、とにかく給与と物価が悪循環しては一般大衆が困る。殊に勤労階級が一番困る。私はもう財政経済政策の根本というのは、殊に手近なものとして、公務員の給与は何とかしたい、私は一昨日も或る新聞記者の諸君と会いまして、誠に失敬だけれども、君は月給はどうだ、こういつて聞きまたら、いろいろと時間外勤務とかいろいろ入れまして、その人は昭和十四年で大学を出た。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/11
-
012・千葉信
○理事(千葉信君) 大蔵大臣もつと大きい声で。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/12
-
013・池田勇人
○国務大臣(池田勇人君) 十四年出の人でしたが、私の秘書官の十二年出の者と、もう一人の十七年出の者との丁度間頃でした。新聞社はもつといいじやないかと思つていたら大体似ております。私は常にそういう民間との比較を取り、実態等も考えておりますが、只今のところ〇・二の予定のものを〇・五まで引上げて支給しよう、それ以上には行きかねる状態でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/13
-
014・木下源吾
○木下源吾君 いろいろ当面問題になつている国鉄、専売ですね、それは国鉄が言うのは非常に夏期手当がなければ閉ると言うて、まあいろいろなことが始まつておることも御承知でしようが、公社の予算を組まれるときと今日は年度も替つて、一般の租税収入というようなことも非常に何とかもつと考えるように私どもはお願いしておるのですが、金がないからという理由より、均衡が取れんからというところにまあ重点があるのではないかと思つていろいろお話を承わつているのですけれども、これは政府職員にしてもです、いろいろほかのほうに支出はそれはいろいろな必要なものがあるのが、なお租税収入などの決算上の状況を見ますと、相当やはりまあ当初考えておつたよりも低いようにも考えております。これらは民間の資金を政府がまあ吸収しておるという形になつておる。これらを今日はできるだけ早い機会に、購買力と言いますか、有効需要と言いますか、そういう面に振り向けるには、国全体のやつぱり経済事情も今日のような事情であればいいのではないか、こういうようにもまあ考えるのです。併し私はいろいろそういう財政政策やら金融政策やら、そういうことをお話して今の問題を解決してもらいたいというのではなく、当面するやはり公務員の生活というものの実態に眼を向けて、この際何とか一つお考えを願つたならば、財政上の全体の責任を負つておられる大蔵大臣の考え一つで何とかなるのじやないか、こういう見解からお願いしておるわけなんです。専売に対しては今のようなお話も御尤もの点が多々あるのですが、やはりよそにやるならば専売にもこの際お盆手当、お盆の小遣いと言いますか、そういうものをやつてもらいたい。それから国鉄に対しましてもいろいろ国鉄の当事者から聞きますと、成るほど旅客は計画通りに行つておるが、貨物はどうだとかいろいろ経営上のことを言つておられましたが、やはりあれはまあ一つの商売としても、さればといつて運賃値上げもなかなかそれはできるものではないのだし、かれこれ従業員のやつばり考え一つでいろいろ経営上の成績にも影響するものであるからして、こういう場合には、最悪の場合には一般会計から繰入れるということも考慮の中に入れて、一つこの際は何とかして上げてもらいたい、こう考えます。
国家公務員の場合、政府職員の場合ですが、これはとうにベース勧告はなさらなければならないのであるし、勧告から行けば、今から申上げておくのも何だと思いますが、今人事院が作業している民間給与、いろいろ調査をしていて、近く出るであろうと思う勧告でも、相当私は上廻るものが統計の上から出て来ると思うのです。それが出ないからというのではなく、実情は本当に今日の場合は窮迫しているのであるから、公務員の場合でも一カ月出してもらえば、これが又すぐ購売力になつて、民間のいろいろな方面に直接注射をするようなもので、薬をのんで腹を通してというのではなく、注射をするようなもので、すぐあらゆる方面に好影響をするのじやないか、こう考えているわけで、それが又民間の賃金に影響するのだというふうに考えれば考えられますけれども、民間も又同じく困つている実情にあるので、もう少しあなたの基本的に言う民生安定という面に油を入れてやつて、そうして十分に廻すというほうが先決だ、それが安定への恐らくもう直接な途だ、こういうふうに考えてもらつておやりを願いたいと思うのですが、どうか一つお考えを飜すと言えば語弊がありますが、そういう基礎をもう一応やはりいろいろ調査をせられて、事務上のことは事務当局、又今日の実情、そういうものの調査は人事院等にも又一応内容を聞くとか何とかいうような方法でおやりを願いたいと、こう思うのですが、あなたばかり責めるようで誠に恐縮ですが、一つこの際もう一度御勘考願いたいとこう思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/14
-
015・池田勇人
○国務大臣(池田勇人君) だんだんのお話でございますが、要するに先ほど申上げた答弁以外には出ないので、ただ他の点で自然増収も相当あつたのじやないか、こういうお話でございますが、幸いに補正予算を組みますときに千六百億近い自然増収を見込みましたが、多過ぎるというお話がございました。それを今回四百億余り……。併しこの自然増収が将来もずつと続いてあるものなら別でございますが、これは一年こつきりのもので、手当とか賞与というものは将来ずつと続くもので、今昭和二十六年度に自然増収があつたからと言つて、これを恒久財源にするにはまだ早い。殊に今経済界は私は正常化の道を歩いていると思いますが、人によつては不調だと言います。租税収入も法人関係におきましては、三月決算は昨年の九月よりも相当悪いというようなことから考えますと、自然増収が出たからと言つて、すぐそれを恒久財源に充てるわけには行かない。それから又鉄道、専売は先ほど申上げましたように手当を毎月食つている。これを若し給与を将来上げるという、今から上げるという措置をとると、お話のありましたように独立採算制がなく、一般会計から入れるのだということになりますと、一年こつきりのものなら、一年こつきりのことは考えるべきじやありませんが、独立採算制というものをすぐやつて行く、一般会計から給与、手当を支給するのだということになりますると、これは国民の租税負担に影響することは、人事院の勧告も出るかもわかりませんが、今すぐ様子を見て……独立後のしつかりした日本の経済の運営をやつて行くほうが、長い目において適当な方策じやないか、政府も物価が上つた場合にはこれにマッチする、こういうふうな二段、三段構えで公務員の生活のことも十分考えているつもりでございます。予算決定の直後でもございますし、これからの財政需要その他を見込んで行かなければなりません。お話のような点は十分考慮に入れて施策をやつておる段階なのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/15
-
016・木下源吾
○木下源吾君 私最後に一点申上げておきたいことは、いろいろ財政計画その他から考えれば、そういうお考えのこともやはり私どもは妥当だとは考えますけれども、重要な点は、政府が財政措置をするという、そういうような点には政府はまだゆとりが時間的にもあるのですな。ところが今日の実際生活をしておるものの実情というものは、その時間的なゆとりは実際のところはないのです。そこでやはり問題が起きて来るのではないかと思うのです。物価が上つたからと言つてすぐ何とかして貰えるならいいけれども、これは半年後、一年後でなければ人事院の調査が完了しない、それが完了してから又いろいろ時間がかかつて、そうしておるうちに又次の生計費が上るというようなわけで、時間的な問題が政府の考えと実際公務員の実情とは私は適応しておうんのじやないか、そういうところにこういうような問題が起きて来るのではないか、又実際はそれで起きておると私は考えるので、今言う自然増収の点もよく承知しておりますが、成るほど恒久財源としての見通しのためにと言われることも御尤もであるが、併しながらそれかと言つてこの種の給与というものは今やつておるから将来もやらなければならんというようなことでなく、一年ぽつきりの法律が出ておるので、次の勧告がどう出て来るかわかりませんが、実情に即したように出て来さえすれば、何もそういうことを恒久的にやらなければならんというふうに考えられない。ただ私の言うのは、現在の給与の計算の基礎が一昨年の五月ですか、今日までの間にそれだけのズレがある、そのズレの問に苦しんでおるのだと思う。そうしてその間にいろいろ政府も生活保障金、年末手当とか、いろいろ考慮されておるけれども、そのズレのために非常に苦しんでおるということは、私どももどうしても認めざるを得ない、こういう点についても十分一つ御考慮願いたいと思うのであります。それで最後にそれだけ申上げてこれでお願いはやめますけれども、時間のズレ、そのために相当苦しんでおる、深刻な状態であるということを一つお考え頂きたいとこう考えるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/16
-
017・千葉信
○理事(千葉信君) ほかに御質疑がなければ、ほかの委員会の関係で大蔵大臣はこれくらいで退席されることを希望されておりますので、大蔵大臣に退席して頂いて結構でございますか、それでは御質疑がなければ、大蔵大臣どうぞ……。
なお大蔵省の岸本給与課長が出席されておりますので、只今の問題に関連して御質疑のあるかたから御発言をお願いいたします。ちよつと速記を止めて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/17
-
018・千葉信
○理事(千葉信君) 速記を始めて下さい。それでは本日の委員会はこれを以て終了いたします。
午後二時十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101314548X02519520609/18
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。