1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十七年十二月二十四日(水曜
日)
午後七時三十五分開会
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委員の異動
十二月二十三日委員小滝彬君辞任につ
き、その補欠として高橋進太郎君を議
長において指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 油井賢太郎君
理事
堀 末治君
西郷吉之助君
中田 吉雄君
委員
石村 幸作君
高橋進太郎君
宮田 重文君
岡本 愛祐君
館 哲二君
小笠原二三男君
原 虎一君
岩木 哲夫君
国務大臣
国務大臣 本多 市郎君
政府委員
自治庁次長 鈴木 俊一君
自治庁財政部長 武岡 憲一君
事務局側
常任委員会専門
員 福永与一郎君
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本日の会議に付した事件
○地方財政平衡交付金法の一部を改正
する法律案(内閣送付)
○昭和二十七年度分の地方財政平衡交
付金の単位費用の特例に関する法律案
(内閣送付)
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/0
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001・油井賢太郎
○委員長(油井賢太郎君) 只今より委員会を開会いたします。
本日の議題になりますのは、地方財政平衡交付金法の一部を改正する法律案、並びに昭和二十七年度分の地方財政平衡交付金の単位費用の特例に関する法律案でありますが、本多国務大臣が見えておりますので、当委員会から、年末に際して、公務員の給与改善について、大蔵大臣といたしては何か措置をするというようなことを予算委員会等においても言われておるのであります。それに対しまして地方に対する財政措置はどういうふうにするかということが只今問題になつておるのでありますが、国務大臣といたしましてこの委員会においてその点をはつきりとされたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/1
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002・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 政府は今回年末に際し、公務員の給与改善につきまして、現行の法令及び予算の許す範囲内において措置することといたしたのでありますが、これに準じて措置するための地方に対する国の財政措置については、今後の地方財政状況の推移とも睨み合せて後日考慮いたしたい所存であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/2
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003・油井賢太郎
○委員長(油井賢太郎君) 只今国務大臣の御発表がありましたが、これに対して御質疑のかたがありましたら、この際、質疑を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/3
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004・中田吉雄
○中田吉雄君 非常に用意周到な、なかなか捕捉に苦しむような答弁ですが、今、地方公共団体とも議会を開いて、政府がどのような態度を表明されるかということを非常に注目しています。私の聞いただけでも、数県待機しておりますが、この文面からして、大体今後の地方財政状況の推移とも睨み合せてとありますが、○・二五については大体措置されるものと了解してやつてもいいでしようか、どうなんですか。その辺どうも、これでははつきりしないのですが、その辺はつきりもう少し……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/4
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005・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 今回年末に際しまして、政府が国家公務員に対して措置します、その措置と均衡を失しないようにいたしたいと存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/5
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006・原虎一
○原虎一君 具体的にいうと、どういうふうになるのですか。政府は○・二五というものを年末手当で出すのですか、出さないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/6
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007・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 現行の法令並びに予算の範囲内において措置するということになつておりまして、どの程度のことができますかということはまだ定つておりませんので、その実施の限度と申しましようか、そういうものを検討いたしまして、均衡を失しないように措置して行きたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/7
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008・岩木哲夫
○岩木哲夫君 お尋ねしますが、聞きますと、昨日か一昨日か知事会は決議をして曰く、「国家公務員の○・二五の支給ということを明確に政府が表明せざる限り、地方公務員には支給しない」という決議をしたという話であります。そこで政府が国家公務員に対しては明確な態度を表明しない。超過勤務の実情に応じて予算の範囲内で許す限り繰上げて支給するということである。この繰上げ支給を公式論で行くと、知事会はそれを受けて、今、私が申したように○・二五を増支給するように政府が明確にしない限り、地方の公務員に支給しないということを決議した……。これは市町村も同じことだろうと思う。そこで問題は、地方の公務員、教職員も含んでのことですが、実質上これはもう政府の腹としては、国家公務員に対しては○・二五の繰上支給が行われる。この繰上支給の穴によるものは又政府があとで財政措置を講ずるということも明確だ。ところが今大臣は、均衡を失しないようにして、そのあとはあとから補填するという、この意味はわかりますが、やはり公式論として、地方の公務員に、国家公務員に○・二五を明確に年末増支給するということを声明しない限り、渡さないという知事側の見解、態度というものと、地方公務員の考え方というものには、かなり激突を生じて来る。これは財政に余裕のある所ならよいが、ない所などは、さなきだに赤字でやかましいときにおいては、かなりこうした問題が起る虞れがある。こういうことに対して大臣はどう処置なさいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/8
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009・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 政府の国家公務員に対する措置を検討いたしまして、その措置と均衡を失しないように地方にも連絡はするつもりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/9
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010・岩木哲夫
○岩木哲夫君 連絡をするということは、実質上超勤の名において繰上支給するのであるから、地方においても同様のことをやれという連絡をする意味だと思う。ところがそれは、地方財政が黒字なり、余裕があるならそれでもよいが、ないものを果して、政府はその公式論として、繰上支給で増給じやない、こう言つておる。併し実際は増支給に等しい結果が生まれて来る。けれども、あとの赤字を自治庁なり大蔵省が補填してくれるかどうかの確めを得なければ渡さんだろうと私は思うのであります。それは日が迫つて、三日間か、四日間しかない今日において、そういうことが完全に連絡をとれますか。又約束できますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/10
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011・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 実は私が御答弁申上げる範囲についてはおのずから限度があるわけですが、昨日でございますか、昨日までの政府の考え方といたしましては、超過勤務手当の実情に即応して第四・四半期分の予算の繰上支給等の措置を講ずるというようなことになつておりましたが、本日参議院の予算委員会において内容を明白にされた決議がございまして、今回の政府の方針となつたのでございます。先般の「超過勤務手当の実情に即して、第四・四半期分の予算を繰上支給する」ということを発表いたしましたときには、給与の改善ということを明白にしてなかつたのでありますが、今度は給与の改善について、現行の法令、予算の範囲内において措置するということになつたのでございますから、幾分政府の今度とります措置が前のものよりも幅があるのではないかということが考えられるのでございます。それでは具体的にどれくらいの限度のものであるかということは、私としてはまだ御答弁申上げることができないのでございますが、その点は十分検討いたしまして、その程度と均衡を失しないように、地方の財政措置についても将来考慮して行きたい、こういうように考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/11
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012・岩木哲夫
○岩木哲夫君 そうしますと、本日の参議院の予算委員会においての共産党を除く各党の一致した附帯決議を政府は尊重して、その趣旨に副いたいという大蔵大臣の言明がありましたことは、従来のお態度なり考え方をやや修正して、とにかく〇・二五のものは国家公務員も地方公務員も教職員も含んで支給するということを明らかにしたことと解釈してよろしいのかどうか。それは、そこで、私たちは現在の段階においては、別にそういつたことを明らかにされたところで、第二補正予算を組めということはこの際政府には言うまいという、暗黙の政治了解の下に、政府の態度を明らかにして、地方公務員のいざこざが起らないようにしてもらいたいということから、ああいうことをやつたと思うのですが、その辺はもうそういうことは絶対にごたごたが起りませんか。従つて政府が必ずそれは補填しますか。地方財政が赤字であつてもなくても、この分だけはプラスして、○・二五に相当するものは、地方財政が赤字であろうが、黒字であろうが、黒字の所はどうか知らんが、赤字の所はその補填をする用意があるという意味でありますかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/12
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013・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 岩木委員は、政府の国家公務員に対する年末手当の増額○・二五というようなはつきりしたことがきまつているのかということを前提として御質問になるのでございまするけれども、本日岩木委員も予算委員会で御承知の通りでございまして、現行の法令、予算の範囲内において措置するということになつておるのでございますから、その措置がどういう限度のものであるかということはまだ未定でございます。従つてその実施される状況を検討いたしまして、それに対応するだけの財源措置を地方に対しても講じてやるということについて、只今私が御答弁申上げた通りの方針で進みたいと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/13
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014・原虎一
○原虎一君 それはちよつとおかしくなつて来る。本多国務大臣だけでは少し困難ではないかというふうな考えがして来たが、従つて大蔵大臣の出席を求めて明確にしておかないと、駄目なものは駄目、措置ができるものはどの程度のものをやるということが明確になりませんと困る。この点は委員長から然るべく大蔵大臣の出席を求めて、その上で一つ進めたいと思うのです。と申しますのは、本多大臣だけでは困難である、幾ら本多大臣にこれ以上質問してみましたところで明確にならんと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/14
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015・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 誠に微力で申訳ないとは存じますけれども、本日の参議院の予算委員会において明瞭になりました通り、現行の法令及び予算の範囲内において措置するということになつておるのでございましてその内容につきまして例えば何%になるのであるかとか、或いはどういう方法でやるのかということは未定でございますから、大蔵大臣をお呼びになりましても同じことでございます。ただ、そうした実質的に国家公務員の手当なり給与なりが増額されたということになりましたならば、それに対しまする地方財政の措置だけは、地方財政の数字とも睨み合せまして将来こうするということを申上げたのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/15
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016・原虎一
○原虎一君 そうすると、本多大臣にお伺いいたしますが、国家公務員の超勤手当の繰上げ支給ということも、これはもう具体的に今までは説明されて或る程度の責任ある答弁をされておりましたが、これも漠然として来ているのですが、そうでなしに、現行の法令、予算の範囲内でやるということの中には、少くとも十二月分の国家公務員に対する超勤手当の繰上げ支給というものは明らかに必ず実行すると、そのほかにということになるのであるか。こういう点がはつきりしません。もう一つは、その点は、本多大臣の言を信じないわけではないのでありますけれども、大蔵大臣が答弁されるのが私は当然だと思う。そこで大蔵大臣の出席を求めている。
〔委員長退席、理事西郷吉之助君委員長席に着く〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/16
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017・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 大蔵大臣の答弁を求められるのも決して私からお邪魔するわけではないのであります。併し政府部内におきましてはそれぞれ協議をいたしておりますので、方針には二つはないのでありまして、最前私が話中に措置を必ず講ずるというふうに言つたのは誤りでございまして、地方財政の状況の推移と睨み合せて考慮したいという所存を持つておると読み上げた通りでございますが、この本日の予算委員会における附帯決議、決議だつたと思いますが、その決議がありまして、その決議もあり、大蔵大臣から政府の方針を明らかにいたしたのでございますが、それは給与の改善について、現行の法令、予算の範囲内において措置を講ずる、こういうことでございますので、それ以上国家公務員についてどういうふうに、具体的にはどの限度になるのかということはまだ申上げかねるのでございます。併しそれに準ずるだけの財政措置はこれは考慮しなければなりませんので、只今申上げた通りの方針を持つておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/17
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018・原虎一
○原虎一君 そういたしますと、私が先ほどお尋ねいたしました国家公務員に対する現行の法令、予算の範囲内において年末手当或いは超勤手当の繰上げ支給をやるということは、これはもう実施されないのであるかどうか、具体的にお聞きしているのであります。ただ抽象的なだけでははつきりいたしません。それからもう一つは、給与の改善という決議がされたために、給与の改善という決議が出たために、折角政府が今まで考えておつた年末の超勤、十二月分の超勤繰上げ支給も、これもいつであるかわからんということであつたのでは、決議の精神に反する。従いまして、会期は来年の三月三十一日までである。一体いつ政府はこれを、参議院の予算委員会における決議を具体化して、御答弁をいつなさるか。会期は本日終るわけではありません。この点を具体的にお聞きしたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/18
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019・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 本日の予算委員会における決議がありまして明らかにいたしました措置は、勿論年内にこれは措置されることと存じます。それから原さんのお話の中に、昨日まで言われておつた超過勤務手当の第四四半期分を繰上げて手給する等の措置も却つて困難になるのではないかというような意味のお話でございましたが、本日はつきり給与の改善について、法令、予算の範囲内において許す限りやろうということでございますから、むしろその範囲は広くなつたのでありまして、そうしたこと以上にできる限りのことをやろうという意味に私は了解いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/19
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020・原虎一
○原虎一君 そういたしますと、まあ大体十二月分の超勤繰上げ支給、そのほかに給与改善が考えられるということが予想されますし、その予想は間違つた予想ではない。そうなりますと、地方の公務員にもそういう問題が考えられて来るわけです。そこで政府は、今度本多国務大臣の所管内の問題でありますが、地方に対して一体どういう見通しが持たれるのであるか。地方財政の推移と睨み合せて適当な措置をとるというのですが、どういう見通しをお持ちになつているのかお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/20
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021・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) これは地方公務員の給与が国家公務員に準ずるというようなことになつておりまする建前上、地方公務員の給与が増額されるというときには、それだけ地方に対しましては国として財政措置を講じてやらなければならんことになるのでございます。従つて、今回の措置によりまして国家公務員の給与が増額されるというようなことでありますれば、それだけ地方の財政措置を国として講じてやらなければならん。このことにつきまして、実はそれでは直ちにその措置を講ずべきではないかという考え方もあるのでございますけれども、これは中央と地方の関係が、実はやはり一県ごとに処理して行くということはこれは困難でございます。補正予算等を成立させて行かなくてはならんのでございますから、その間、地方財政がその財源のために圧迫を感じない、圧迫されないという程度のところまでは、やはり地方で賄つておいて頂いて、あとから措置については財政状況に睨み合せて考慮して行かなければならんと思います。最も差迫つた財源に困るというような事情につきましては、その地方団体の財政状況等も勘案いたしまして、短期融資等の方法も考慮いたしておるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/21
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022・原虎一
○原虎一君 具体的に申しますと、国が十二月分の超勤繰上げ支給をやつた場合に、地方もそういうことが行い得るところが行なつた場合に、それは地方財政が豊かであり、余裕があるからやつたということで、余裕があるところはやれますが、ないところはやれない。併しながら一時の措置はとつてもらつて、又その後、国が何らかの措置をやるという国の方針が示されれば、地方の公共団体もそういう措置がとり得る、こういうことが想像できるのでありますし、そうなければ年末に際していろいろごたごたが起つて来るんじやないか。余り具体的に責任を持つた御答弁はできないかと思いますけれども、国がとつた措置に類似する措置を地方がやる場合におけるところの便宜を、自治庁長官はどの程度のお考えでやつているか。もう一度お伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/22
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023・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 只今の御心配御尤もだと存じます。従つて国で今回の方針に基いて措置しますその実際を検討いたしまして、地方にも国として全般的な財政措置について最前申上げました通り考慮すると同時に、地方にも均衡を失し或いは又その政府の処置を十分に理解していないために間違いが起きてはなりませんので、これは国の措置に対応して、国はこういう措置をとつたということを地方団体に連絡いたしたいと存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/23
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024・岡本愛祐
○岡本愛祐君 私からもお尋ねしておきたい。予算委員会で、緑風会のほうで発案をしまして、皆さんの御協力を得て決議案が出来上つたのでありまして、その問題について我々も十分の考慮を払つたのであります。そこで、その予算委員会における公務員等の給与改善に関する決議案におきましては、第一に、一般公務員、教職員を含めての一般公務員については、本年末において概ね月給与の○・二五分を目途として実質上の増額支給をなすよう措置すること、ということであります。それを受けて第三に、地方公務員、教職員を含めて本年末給与については一般公務員に準ずる措置を講ずること、こういう決議であります。そこで大蔵大臣はその決議の趣旨を尊重して善処する、考慮するというお答えがあつたやに聞いておるのであります。そういたしますと、今、原さんも段々御質問がありましたのですが、予算委員会で地方財政の非常に逼迫しておることと、而もそれに加えて、こういうふうに公務員等の給与改善ということが又必要になつて来た。そういうことから公募公債を更に百億殖やす、又短期融資を五十億殖やすというような言明をなすつた、こういうことですが、これは主として地方公務員のほうの関係並びに地方財政のほうの関係の処置であるかどうか。それを伺つておきたい。公募公債百億、短期融資の五十億ということは、地方財政を考えての措置であるかどうかということを伺つておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/24
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025・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 御指摘の通り地方財政の実情を考慮してのことだと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/25
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026・岡本愛祐
○岡本愛祐君 そこで、まあこの一般公務員の本年末における実質上の増額支給の措置というようなことから地方公務員に及ぼして来る措置に要する費用が、まあ仮りに給与の○・二五としますと大体五十億となるという話ですが、そうすると、丁度短期融資と見合うように思うのですが、固より一般公務員がそういうふうに措置がせられて、それに地方公務員がならうということになつたときに、その短期融資、而もそれは資金運用部資金から各市町村並びに府県が早速借りられる手配になるのかどうか、それを伺つておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/26
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027・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 御質問の趣旨がはつきりして参りましたが、これは短期融資の措置を講じましたのは、今回の国で年末に際して国家公務員に措置する、その措置に対応する措置の財源のための短期融資であるかと、こういう御質問でございますが、それは今回の国の措置に対応する措置をするために、直ちに金に困るというところもあるかも知れませんけれども、全部がそうであろうとは思いません。従つて短期融資は、今回の年末に際しての特別措置のために限るものでなく、一般に地方団体の財政状況に対応してこの短期融資はその措置を考慮して行くというのが政府の考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/27
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028・岡本愛祐
○岡本愛祐君 公募公債の百億というのは、これは本多国務大臣がかねてからおつしやつておりました地方の公営事業に対する起債の枠を拡げたい、そうして地方財政の枯渇を少しでも救いたいという話があつたと思います。それと関連しておると思うんですが、公営事業のためですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/28
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029・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) 専ら……専らというより公営事業に限定する考えではありませんけれども、只今御指摘のような趣旨でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/29
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030・岡本愛祐
○岡本愛祐君 もう一つお尋ねしておきたいんですが、仮りに地方においても、この年末給与の改善のために、地方公務員に対して概ね月給与の○・二五を目途として実質上の増額支給をなす措置を講じまして、短期融資で繋いで行き、財源があるところは財源措置をしましようが、そうして来ますと、短期融資でもこれは三カ月で終りになつてしまう、そうすると又地方は非常に困つて来るんですが、そういう場合に若し、これは仮定のことですが、本年度内に第二次補正の必要がほかのことであつたとすれば、当然この年末に地方公務員に対して払つた措置についての財源として政府が地方財政に対して措置を講ずるということになる。その措置を第二次補正の際に、あるとすれば一緒にやつてもらわなければならんと思いますが、それだけの覚悟があるかどうか。それから又第二補正というものが出ないとすれば、来年度の地方財政平衡交付金にこの分を余計に見て、二十八年度において救済しなければならんと思うのですが、これは先ほど原君に対するお答えでも、政府は地方に対して財源措置がこのために必要だとおつしやつておるんですから、そうせざるを得ないと思うのですが、そういうおつもりであるかどうか、お尋ねしておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/30
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031・本多市郎
○国務大臣(本多市郎君) お話の通りに大体なると思うのでございます。そこで今後の地方財政状況の推移に鑑みまして、考慮いたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/31
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032・中田吉雄
○中田吉雄君 これはもう質問ではありません。一言申上げますが、本多大臣は地方自治について非常に関心をお持ちだし、深い造詣もありますし、言外の意味を高く買つて諒といたします。併し私は申上げますが、野党連合、野党三派の連合戦線も、参議院に廻つて百歩後退して、この惨めな程度の決議になつて来ておるのです。私はその際に申上げたいのは、自由党とされては党内の民主化同盟が叛乱いたしまして、非常に苦況に入つておられる際、野党三派の修正案が出ました際に、私は極めて指導的な地位にある人が、政府原案と野党三派の修正案との中間ぐらい、二、三百億の修正なら応ずることは可能なんだというようなことを承わつて、我々としても戦略の誤謬を今思うのですが、私はやはり党内の調整ができたときに、あのときの自由党の党内の困難な状態から思いをいたされて、二、三百億ぐらいな修正は来年度予算の編成にも余り支障を来たさない、こういうあの当時の考えを、私は少くともこの○・二五とか、こういう措置に対して生かされることが、私は今百三十六万或いは国家公務員五十万等における澎湃たる、人事院勧告より遥かに遠いということに対する国民的な批判というようなものをうまく収拾されて、政治をされることが、私は困難な日本の情勢においては、非常に必要ではないかと思うのです。党内がうまく調整できたらもう一歩も譲らんというようなことは、やはり三百名近いところの圧倒的な多数を持たれた当時のやはりまだ名残が残つて、このようなことが政治的な蹉跌を来たすことがないかというようなことをまあ考えるわけですが、是非一つこの程度の決議は十分御考慮頂いて措置をされることを心から希望するものであります。なお、来年になりまして二十八年度予算が出ました際に、この決議が尊重されません限りは、来年度予算の審議に入るまでに、先ずこの問題の解決ということで、我々は二週間ぐらい頑張れとすら言つているわけであります。一つ、来年は参議院選挙もありますし、そういうことに困らないように、ここ一両日中ぐらいの間に、一つ、国家公務員のほうはできると思いますが、地方公務員に対して温かい御措置のほどをお願いいたしまして私の質問を終ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/32
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033・岡本愛祐
○岡本愛祐君 本多国務大臣に私ももう一言希望を申上げておきますが、短期融資の五十億で繋いで参りまして、年度末に参りまして、その短期融資を法律上年度内に何とかしなければならん、そうすると、二十六年度から二十七年度の移り変りにやりましたように、来年度分といいますか、二十七年でありますれば、二十八年度分の起債の枠を五十億なり、七十億なり、百億なり前借りをして、そして糊塗するということになりますと、結局二十八年度分の起債の枠はそれだけ縮まる、こういうことになり勝ちなんであります。そうなればちつとも地方財政の窮乏を解決することにならない。それで今度こういう決議があり、又先ほど本多大臣の良心的な御答弁がありました、それで、そういうことにならないように政府のほうで御努力をお願いいたしたい。それだけを申上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/33
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034・西郷吉之助
○西郷吉之助君 ほかに御質問ありませんか……なければ今委員長が議運に交渉に行つておりますから暫時休憩いたします。
午後八時十六分休憩
〔休憩後開会に至らなかつた。〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101514720X01319521224/34
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