1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十一年二月十七日(金曜日)
午前十一時七分開議
出席委員
委員長 高橋 禎一君
理事 池田 清志君 理事 椎名 隆君
理事 高瀬 傳君 理事 福井 盛太君
理事 三田村武夫君 理事 佐竹 晴記君
小島 徹三君 小林かなえ君
世耕 弘一君 林 博君
横井 太郎君 神近 市子君
菊地養之輔君 志賀 義雄君
出席国務大臣
法 務 大 臣 牧野 良三君
出席政府委員
法務政務次官 松原 一彦君
検 事
(民事局長) 村上 朝一君
委員外の出席者
判 事
(最高裁判所事
務総局家庭局
長) 宇田川潤四郎君
専 門 員 小木 貞一君
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二月十五日
都島区に大阪拘置所設置反対の請願(西尾末廣
君外十名紹介)(第六五一号)
同(野原覺君紹介)(第六五二号)
の審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
家事審判法の一部を改正する法律案(内閣提出
第二号)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102405206X00919560217/0
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001・高橋禎一
○高橋委員長 これより法務委員会を開きます。
家事審判法の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際質疑の通告があればこれを許します。——別に質疑もないようでありますから、本案に対する質疑は終了いたしました。
ただいま池田清志君より諸君のお手元に配布いたしてあります修正案が提出されました。修正案の趣旨説明を求めます。池田清志君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102405206X00919560217/1
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002・池田清志
○池田(清)委員 私は、日本社会党及び自由民主党を代表いたしまして、政府原案に対し修正案を提出するものであります。
まず案文を朗読いたします。
家事審判法の一部を改正する法律
案の一部を次のように修正する。
第十五条の二中「家庭裁判所は、」
の下に「権利者の申出があるとき
は、」を加える。
およそ司法機関の行いまする判決、審判、調停等は、これが必ずその通りに行われるということをもちまして終るものだと思います。司法機関につきましては、それらのことが行われたかどうかというようなところまで世話をやく制度が現在までないのであります。家庭裁判所におきましても、審判、調停等は行いますが、それだけでありまして、その履行について世話をするところがなかったのでありますが、幸いにいたしまして、今回の政府の改正案におきましては、審判、調停の後の世話もしようというところまで一歩踏み出しておりますることは、まことに画期的な事柄であると考えます。ところが、審判、調停をいたしましたのちに世話をするのでありますが、法律上すべての審判、調停につきましてその事後調査をいたしましたり勧告をいたしましたりするというようなことは、この際といたしましてはあまりにも飛躍するように考えられまするので、この問題につきましては、権利者の申し出があるときに限って調査し勧告ができるようにいたしたいと考えるわけであります。
以上修正案の趣旨を申し上げました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102405206X00919560217/2
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003・高橋禎一
○高橋委員長 以上で修正案の趣旨説明は終りました。
この際修正案について質疑があればお許しいたします。——なければ、原案及び修正案を一括して議題とし、討論採決を行いますが、討論は通告がありませんので、直ちに採決に入ります。
家事審判法の一部を改正する法律案を修正案の通り修正議決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔総員起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102405206X00919560217/3
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004・高橋禎一
○高橋委員長 起立総員。よって、本案は修正議決せられました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102405206X00919560217/4
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005・佐竹晴記
○佐竹(晴)委員 この際自由民主党並びに日本社会党共同で次の附帯決議をいたしたいと考えます。
附帯決議
一、家事々件の小額債権について
は、その執行を容易ならしめ、且
つ簡易化するため、政府は速かに
適切なる方策をたてること。
二、第二十八条の過料制度運用につ
いては、慎重を期し適正に行われ
るよう深く留意すること。
右決議する。
この附帯決議案を提出いたしまする理由は、第一、家事事件の小額債権については執行費用が多額にかかりますし、また、手続の煩瑣のために、せっかく審判血いし調停によって債権が確定いたしましても、その実行が容易でなく、泣き寝入りになる場合が多々ありますので、あるいは執行救助のためその費用を増額するなり、あるいは手続の簡素化のために適切なる立法措置を講ずるなり、適当なる方策を講ずる必要があると思います。
第二に、二十八条の過料は何回でも繰り返してできますので、その慎重を期し、乱用の弊に陥らないよう適正な運営を期するため深く留意しなければならぬと思うのであります。
以上の次第でありますので、この附帯決議案を提出いたすわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102405206X00919560217/5
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006・高橋禎一
○高橋委員長 ただいま佐竹君より提出されました附帯決議を付すべしとの動議について議事を進めます。この際発言があればお許しいたします。——別に発言もないようでありますから、本附帯決議について採決を行います。賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102405206X00919560217/6
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007・高橋禎一
○高橋委員長 起立多数。よって、本附帯決議は可決せられました。
次にお諮りいたします。ただいま議決せられました法律案の委員会報告書の作成については委員長に御一任を願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102405206X00919560217/7
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008・高橋禎一
○高橋委員長 御異議なければ、さよう取り計らいます。
本日はこれにて散会いたします。
午前十一時十五分散会
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/102405206X00919560217/8
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