1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十三年六月八日(火曜日)
午後二時三十二分開議
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議事日程 第五十四号
昭和二十三年六月八日(火曜日)
午後一時開議
一 國務大臣の演説
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第一 農薬取締法案(内閣提出)
━━━━━━━━━━━━━発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/0
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001・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) これより会議を開きます。
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002・笹口晃
○笹口晃君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、倉石忠雄君提出、労働政策に関する緊急質問を許可せられんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/2
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003・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/3
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004・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。労働政策に関する緊急質問を許可いたします。倉石忠雄君。
〔倉石忠雄君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/4
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005・倉石忠雄
○倉石忠雄君 私は、政府の抱懐せらるる労働政策に対しまして、きわめて端的に総理大臣、安定本部長官、労働大臣及び法務総裁に、その御所見を承りたいと存ずるのであります。
まず第一に安定本部長官に承りたいと存じますのは、長官は、最近しばしば、わが國経済の中間安定方策についてお述べになつておられるのであります。すなわち、わが國従来の鎖國的孤立経済から、本格的に国際経済に参加せんとする態勢を整えるために、まずさしあたり中間的な経済安定方策をとり、この期間中に家計の一應の安定及び企業面の合理化の促進による経営基盤の安定、さらにまた財政の実質的均衝の確保、通貨信用の向上等を実現すると言われるのであります。しかして、その具体策といたしましては、價格の改訂、健全財政の確立、外資導入等を取上げておられるのであります。
まことに、昨今の情勢を見まするのに、日銀券の発行高は、最近なお二千二百億円前後におちついております。またこれに照應をして、物価もその上げ方が多少鈍つてきており、大局的に見て横ばいの状態であります。このような状態は、終戦以来珍しい現象であり、インフレーションはようやく小康を呈し来つたかの感があるのであります。しかしながら、政府はいかにしてこれをほんとうの中間安定策としてその実を結ばしめるか、その対策が予算編成を通じていかに表現されるか、國民が最も注視いたしておるところであります。
そもそも、今日のごとき通貨の小康状態を現出いたしましたのは、本年初頭より、租税徴収の苛烈なる措置が強行せられたのみならず、他面、政府の支払の繰延べ、あるいはまた復興金融金庫を通ずる赤字金融の抑制等一連の財政金融措置に関連しておるところが多いのであります。おそらく政府のお考えを推測いたしまするならば、かくのごとき中間安定策をとりつつある間に企業の整備を完成して、それに外資導入の活を入れて生産の増強を策し、かくて本格的なる安定帯を維持しようとせられるのでありましよう。しかしながら、はたして事態は政府の計画通りに進行いたしておるでありましようか、私どもは多大の失望感を禁じ得ないものであります。すなわち、政府のとられたる金融技術的措置は、インフレの抑制の前段的対策にすぎず、問題は、いかに強力なる実質的裏づけを行い得るかにかかつていると思うのであります。
かくの如き観点から見ましたならば、このたぴ政府の計画せられましたるマル公價格の大幅な引上げ、官業料金の法外な値上げ、また四千債になんなんとする厖大なる歳出など、これら二、三の点を見ただけでも、およそ政府の意図せられる中間安定への希望を裏切る点がすこぶる多いのであります。しかも、見逃すことのできないことは、政府がかくのごとき方策をとりつつある間に、生産もまたその増加の足どりなくして、横ばいの状態であるということであります。外においては、政府が一枚看板として宣伝せられておりましたるアメリカの復興援助費は否決せられ、内においては、企業界は金詰りに悲鳴を上げ、生産は一向に増加せず、かくて、政府が何ら裏つけの自信なき安定頻を強行しつつある間に、おそらくわが國の経済の病根は内攻して、やがて急速度にジリ貧状態になるのではないかと、私どもはまことに深憂にたえないのであります。(拍手)しかるに、かくのごとき客観的情勢のもとにあつて、政府は賃金の安定政策を採用するやに承つたのでありまするが、政府ははたしていかなる見通しのもとに、さようなお考えをもたれたのであるか、またいかなる方法によつてその方策を実施せららるるやを承りたいと存ずるのであります。
昨日の本会議において、小坂善太郎君の質疑に対して安定本部長官は、賃金安定策は目下検討中であると、軽くあしらつておられたのでありまするが、私はまことに意外に存じたのであります。爾来現内閣の一つの特徴は、閣僚一人々々が時と所の異なるに従つて、その御説明の内容が異なるという点であります。(拍手)過般参議院の労働委員会において、水谷商工大臣は、きわめて具体的に賃金安定策についての御説明をなさつていることは、御承知の通りであります。願わくば安定本部長官より、すでに提出せられましたる本年度予算案にも影響があり、また全國の勤労大衆と企業家が重大なる関心を寄せているこの問題について、政府の責任ある御説明を承りたいと存ずるのであります。
私どもは、今日のわが国経済の再建は、労働生産性の向上にあると存ずるのであります。労働生産性の向上は、高能率高賃金でなければならぬと思うのであります。計画経済のもとにおいては、価格統制のみではその統制の目的を達成することの不可能なることは、片山内閣及び芦田内閣が、十分に國民の前に実験せられたところであります。かくて賃金統制にまで手を伸ばされたのでありましようけれども、およそ流通秩序が破壊され、生活物資の裏づけなくして、名目賃金までも一定の線に抑えようとすることは、いたずらに勤労大衆の生活を圧迫するものであつて、私どもの断じて賛成しがたいところであります。(拍手)この点について、安定本部長官及び労働大臣の率直なる御意見を承りたいと存ずるのであります。また、野定施策に必要欠くべからざる企業整備に対する政府の構想及びこれに関連あるところの失業対策について、政府の御意見を承りたいと存ずるのであります。
また特に加藤労働大臣にお伺いをいたしたいのは、政府当局は口を開けば経済再建と生産の増強を叫ばれるのでありますが、今日の労働問題の対象といたしましては、とかく組織労働者のみに重点をおかれておる傾向がありまするが、この考え方が、そもそも根本的に誤りだと存ずるのであります。わが國の再建は、日本民族の連帯責任の上にかかつておるのでありまするがゆえに、政府の労働政策も、また広く一般國民の納得し得る、普遍妥当性のある政策でなければならねと思うのであります。(拍手)
申すまでもなくわが國は、経済的に一本立ちのできない國であります。また外国の援助なくしては、経済再建も断じて不可能であることは、国民一般のひとしく了解いたすところであります。この今日の國情において、労働大臣は、わが國の現行労働法規を改正することなくして、よく経済再建の目的を達成し得ると考えられるかどうか。もちろんわが国には、一部極端なる保守的分子や、また一部の頑冥なる資本家の中には、労働運動を危険視する人人もあるようでありますけれども、さような人々は別としても、わが國の労働立法には、なお今日のわが國情において、反省と考慮とを必要とするもの多々ありと存ずるのであります。
私どもは、せつかく成長して来つた、わが國の労働運動を健全化し、組合の民主的発達をはかるために、一、組合費の公開、組合專従職員給與の組合員担、争議中の給料不払い等に立法手続きを行う意思なきや。二、組合健康保険制度の再建、療養所設置、労働学校の設立等を実施せらるる意志なきや。三、職場規律を確立するために、特に立法手段をとる意志なきや。四、政府の考えておられる賃金新ベース三千七百円で、物価改訂とはたしてうまく調整できる自信ありや。なお、わが国経済の現段階において、たといいかなる事情あるにせよ、経済復興に重大なる支障を及ぼすような争議行為の発生を、國民としてわれわれは黙視いたしておることはできないのであります。このような争議行為をいかにして防止することができるかを、真剣に考えてみなければならないのであります。アメリカにおいて問題になつた、あのタフト・ハートレー法のごときも、労働団体の猛烈なる反対と、大統領の拒否権の発動ありたるにもかかわらず、議会において圧倒均なる支持を得て、これが成立を見たる、あの事情を静かに観察してみる必要があるのであります。組織労働力の強化が社会全般に與える圧力の恐るべき武器でありますることは、昨年の二月一日ゼネスト及び先般行われましたる全逓のストライキの経過によつて、国民のひとしく認識していたところであります。
今日の日本の情勢で、現行労働法規そのままで、わが國の再建に支障を来すことなしと確信し得るでありましようか。私どもは、多年惨憺たる弾圧のもとに過してこられましたるわが国の勤労大衆が、ポツダム宣言によつて開放され、人たるに値する生活の保障を與えられたことは、心から祝福するものであります。しかし、今日の段階において、産業人の一人である労働者諸君が、静かにわが国の国情の実態を反省してみましたならば、今日のごとき労働運動のあり方が日本再建にとつてはなはだしき障害となつている点を多く発見せらるるはずであります。芦田内閣の閣僚諸公に、私は真心をこめて伺いたい。現内閣は連立内閣であり、異なる思想の人々をその與党に抱いておられるのでありまするが、現下わが国経済の情勢を総合して、大乗的見地に立ち、わが国経済が一應の安定点に達するまで、労働組合法、労働基準法の一部を改正する御意思がありませんか。政府はしばしば外資受入態勢を申されまするけれども、受入態勢いうことについては、その前提条件として、企業の合理化と労働不安を除かなければならないのであります。これらの点に対する労勧大臣の御所見を承りたいと存ずるのであります。
次に、鈴木法務総裁にお伺いいたしたいと存じますのは、今日各地で行われておりまする争議行為のうち生産管理に対して、司法当局の見解がきわめて不統一であるということを、私はまことに遺憾に存ずるものであります。過般、全国の検事長会同の席上において、検事総長は、生産管理の違法性を強調せられておるのでありまするが、争議手段としての生産管理は生産を阻害することきわめて多いのであります。
およそ生産管理は、労働者が要求貫徹のために工場を占拠し、設備、資金、資材等をその手に収め、よつてその商品を賣却する等、使用者の意思を排除して、その所有物を管理処分する事実行為でありまするから、かくのごとき行為は、労資対等の地位を認めようとする労働立法の精神に反するのみならず、法益平等の原則に反すると私は思うのであります。政府は、かくのごとき生産管理は断固禁止するよう、明確なる処置を決定する御意思はありませんか。
また、争議が裁判所に参りますると、その係争中のために、事件が解決するまでには非常なる時間を要しているのが、今日の実情であります。すなわち、いずらに破壊を目的とする一部の人々には、この裁判の係争によつて企業が停止するということが、すでに一つの目的であるのでありまするから、この弊を除去し、速やかに生産が開始いたされまするよう、労働裁判の制度に対して考慮を加える御意思はないかどうかということを、法務総裁に承りたいと思うのであります。
最後に私は、総理大臣に特にお尋ねをいたしたいのであります。今日、わが国の労働争議を見まするに、その争議行為のきわめて苛烈なものの多くは、その指導者に共産党員もしくはその影響のもとに立つ者がきわめて多いのであります。私どもは、イデオロギーとしての共産主義の存在を否認せんとするものではありません。しかしながら、共産党の諸君が、今日のわが国の労働争議に対してとられるその態度は、遺憾ながら日本再建の目的に副わざるものであり、むしろ破壊的行動に出られつつあるのであります。(拍手)ただいま現に行われておりまする新潟県小千谷の理研工場における乱暴なる争議のごとく、またあるいは東宝映画会社のある撮影所内における乱脈きわまる醜態のごとき、かくのごとき争議行為は、せつかく芽生えたるわが国の労働運動の健全なる発達を阻害するのみならず、わが国再建に一大支障を生ずることは、天下万人の憂えを同じゆうするところであます。(拍手)
現内閣は、先般の全逓スト、全財のスト行為等、現下のわが国の国情から見て、国民一般大衆の同情を失いたるのみならず、明らかに非合法的争議なるにもかかわらず、何らこれに対して策の施すところを知らず、わずかに総司令部の断固たる処置によつてようやく収拾し得たるがごときは、政府としては、謹んでそ責任を痛感せらるべきであります。しかも、これら悪質の争議行為の背後には、國家的機構を破壊し、わが国経済を故意に撹乱せんとする者の活動ありたることを見逃すことはできないのであります。かくのごとき亭柄を、政府は知つてなおかつこれを見逃しておつたといたしたならば、明らかに公職怠慢のそしりを免れず、また知らずして何等の注意を払わなかつたならば、無策無能これよりはなはだしきはなしと申さなければならないのであります。
芦田総理大臣は、外資導入に対し、過日来きわめて自信に満ちた声明をこの壇上においてなされたのでありますけれども、一億五千万ドルの復興援助費は、遂にアメリカ議会において否決されました。しかし私どもは、この種のいわゆるガヴァメント・ローンよりも、むしろその後に来るべき民間投資に多大の関心をもつておるのであります。しかるに、今日の日本経済及び労働不安の状態を見て、外国の投資家は、このままの姿では、おそらくわが国に投資をあえてするの勇気をもつものはないでありませしよう。現内閣の国民に示されたるあらゆろ経済再建方策の基礎をなすものは、いわゆる外資導入であります。総理大臣は、この日本経済再建を阻害する、侵略的にして、かつ全体主義的なる、國家機構を破壊せんとする過激なる一部の運動に対して、いかなる態度をもつて臨まるるや、率直明快なる御答弁をいただきたいと思うのであります。(拍手)
これを要するに、政府今日の経済政策に対し、外資導入の困難を併せ考え、さらにまた国内の労働不安に対する政府の優柔不断等を総合して勘案いたしますれば、政府が先般発表せられましたる産業復興五箇年計画のごときは、いたずらに希望的数字を羅列したる空中楼閣にすぎざるものであると断ぜざるを得ないのであります。
以上各項にわたりまして、それぞれ関係閣僚の明快なる御所見を承りたいと存ずる次第であります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/5
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006・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 総理大臣はやむを得ない用務のため退席されましたので答弁は適当の機会に承ることといたします。
〔國務大臣栗栖赳夫君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/6
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007・栗栖赳夫
○國務大臣(栗栖赳夫君) 政府の中間安定策につきまして、一部の新聞に政府の知らないところが出ておるのでございますけれども、政府といたしましてはただいまその筋その他といろいろ交渉をいたしておりまして、遠からず発表をする時期になると思うのであります。しかし、ただいま政府として考えておりますところを申し上げてみたいと思うのであります。
この中間安定、これが安定恐慌というところに行くということは、ただいま金石君のお話しの通り、最も恐るべき点でありまれすので、そこで、これは通貨面、つまり財政金融面のみならず、生産増進、物資の輸入、こういう面に相当の力点をおいて、今施策を立てておる次第でございます。そうして中間安定が安定恐慌への道にならぬよう、やがて本格的の安定への道に通ずるようにいたしたいと努めておる次第でございます。
それから、賃金の安定についてのお話がございましたが、これは各省あるいはいろいろな委員会その他において個人的の意見が述べられておるかと思うのでありますが、私は、政府のまとまつた意見として、こに申し上げてみたいと思うのであります。昨日小坂君の質問に対してお答えいたしました通り、この問題はきわめて重大な問題であり、また諸般の、殊に周囲の事情その他をも慎重に考え、そうして慎重にきめる必要がありますので、ただいま関係閣僚の間において、この問題について取調べ検討をし、考究中でございます。いずれ政府の態度がきまりますれば、あらためてお答え申し上げたいと思うのであります。
それから、企業再建整備の点についてお尋ねがございました。これは、財政も企業も家計もすべて赤字でございまして、速やかにこの再建整備を必要とすることは、お説の通りでありますが、企業の面におきましては、これは集中排除、賠償物の指定等の関係上延び延びになつておりますけれども、こういうものも大体順調に遊んでまいりましたので、速やかに企業再建整備の手続を進めることができるように、政府といたしましても、これを進め、速やかに完了することに努めたいと思うのであります。
戦時体制のもとにおける日本の企業を移して、平和体制における新企業に転換していくことを速やかにいたしたいと思うのであります。そうして、これにつきましては、自然やむを得ない失業その他も出ると思いますので、こういう者を吸収する場所といたしましては、公共事業その他においてこれを能う限り吸収する。さらに貿易の振興、従つて貿易産業、中小企業の面において吸収する。それから電気その他の工事を相当いたすことになると思いますが、こういう面においてもさらに吸収をする。やむを得ないものについて失業手当その他の最後の手段によりたいと思うのであります。その間において、労働の需給調整等につきましては十分努めるとともに、金融その他の面をも総合的ににらみ合わせまして、速やかなる企業再建整備の実行を終えたいと思うのであります。さようにしてこそ初めて本格的な外資導入も望み得られることになる。こう思つて、政府はこれに努めておる次第でございます。
〔國務大臣加藤勘十君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/7
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008・加藤勘十
○國務大臣(加藤勘十君) ただいま倉石さんから、現下の労働諸問題に関して御質問がありましたが、これを要約いたしますれば労働法規の改訂をする意思はないかどうか、三千七百円ベースと物価改訂とよく調和が保たれると思うかどうか、組織労働者に重点をおいておるのは誤りでないかどうか、最後に失業問題、こうした点に対しての御質疑であつたと思うのであります。第一の、労働法規改訂の問題でありまするが、ただいま御指摘になりましたる通り、日本経済再建のために、外資導入がぜひともなされなければならない大きな前提である、このことについては、おそらく、いかなろ立場にある人たるとを問わず、肯定される点であろうと思うのであります。問題は、外資導入をなそうとする場合に、現在のような労働不安のまき起こつておるわが国に、はたして外資を期待し得るかどうか、こういう点にあつたと思うのであります。なるほど、今日の日本の労働界が安定状態にないということは、御指摘の通りであります。なぜ一体労働不安が超つておるか。言うまでもなく、これは現在の日本経済の悪性インフレ高進下において、労働者の生活が非常に窮迫し、日々そのことに脅かされておるということが、何と申しましても労働不安の最大原因であると、このように見ておるのであります。(拍手)従つて、本質的に言うならば、労働不安を一掃するの拳は、いかにしたならば悪性インフレーションを阻止することができるかどうかという点から始められなければならないと思うのであります。このことにつきましては、政府としてはあちゆる可能な努力を続けて、悪性インフレーションの高進を食い止めようとして努力しておることは、お認めを願いたいと思うのであります。
また、もし労働不安をこれ以上に大きくせしめないというならば、労働者をして、今日の経済的窮乏下において、日本経済再建のために、熱意をもつて協力態勢をとつでもらうようにしなければならないが、経済的には、何と申しましても今日の情勢下において、満足を買うまでには、とうていそのすべての施設をもつことができないので溜ります従つて、経済的には非常に不満であるが、しかしながら、がまんがし得られるというところで、がまんをしてもらうということにしなければなりませんが、他の一面においては、労働者の心理的な、あるいは精神的な面に不安を生ぜしむるようなことは、極力避けなければならないのであります。
言うまでもなく、労働関係法規、ただいま御指摘の労働組合法にしましても、労働基準法にしましても、これらの問題は、日本民主主義化の大前提として、その根幹として労働者に與えられた権利と、その生活を保護する規定であります。もし、この労働者の基本的権利を規定した労働組合法なり、その最低保護を規定した基準法なりというものが、わずかな経験によつて殊に労働基準法のごときは、その全面実施は、わずかこの五月一日からであります。まだ経験の徴すべきものすらないといつてもよい状態でありますが、このようなわずかな経験によつて、ただちにこれが改訂されるというようなことになりますれぼ、労働者は一体何によつてその精神的不安を除くことができるか。(拍手)
こういうように考えてみまするならば、われわれは労働者に経済的にがまんをしてもらつておるのでありまするから、精神的に、心理的に不安を感ぜしむるがごときことを極力避けなければならない。こういう点において、私は現在の労働組合、労働者の其本的権利、あるいは生活保護を規定したところのこれらの法律について、私自身としては、改訂する意思はありません。(拍手)また、今日の労働運動の上において労働運動の実際の状況において、若干の反対をすべきものがあるということは、これを認めております。しかしながら、労働組合の、たとえば專従者の給與の問題のごとき、労働組合運動の健全な発達上から、かくのごとき事柄は一日も速やかに、元来の姿である、労働組合運動のすべての費用が労働組合によつて負担せられるようなるということは、最も望ましいことであります。ただ、日本の労働運動の現実の発展の状態におきましては、御承知の通り終戦後に、わずか二年有余の短日月の間に、世界のどこの国にもその事実を見ないほど偉大なる数的発展を遂げておる。この数的発展に此して、その質的な充実と申あいまするか、発展と申しますることが、未だこれに副うていない。そこで、これらの内容の充実を数的発展に適應せしむるがためには、ある程度の過渡的な、暫定的な、適当な措置が必要であるということは、当然お認めになる点であろうと思うのであります。
私は、こういう点から、日本の現在置かれている経済再建への最大の力の一つとして労働者諸君の強力を求めるという点から、最も適切妥当と信ずる立場において、現在組合專従者をある程度、過渡的な事実としてこれを認めることが必要である、かく考えておれます。
また、アメリカにおいてタフト・ハートレー案がどうこうということを言われましたが、タフト・ハートレー案がアメリカにおいて制定されたことは、アメリカにおけるまつたく持殊なる條件のもとに生れた法律であります。日本においては、私どもはどこの国をまねることもなく、日本における現実の情勢下において適当であると思う立法がなされることが望ましいのであります。従つて、アメリカにタフト・ハートレー案が制定されたからというて、これを物まねのごとく日本において制定する必要はない、このように信じております。(拍手)
また、組織労働者に重点をおき過ぎておるのではないか。もちろん労働問題は、大きな意味における経済問題の一環であります。従つて根幹は、日本経済の再建をいかにするかという観点から労働問題は見られるのであります。従つて、國家全般の観点から、その一環として労働問題が扱われまする場合に、最も大きな影響力をもつておるのが組織労働者であります。御承知の通り、日本の一切の有業人口の中に占める組織労働者の数の偉大性を思うならば、組織労働者の問題がもし解決されるならば、従つて労働問題はおのずから解決される、このように考えまする点から、組織労働者に重点をおくことは当然であるといわなければならぬのであります。(拍手)
さらに、三千七百円の賃金ベースと物価改訂とよく調和するかどうか、こういうような御質問でありまするが、昨日もこの席においてお答えいたしましたる通り、現在政府が持つておりまする数字的資料によりますれば、私どもよく調和し得る——もし持つておる数字が誤りであり、あるいは政府の所期する物価改訂の率が変つてくればおのずから別でありまするが、現在のところ、私どもはよく調和し得ると考えております。
失業問題につきましては、多くの点において今安定本部長官からお答えがありましたが、私どもといたしましては、極力失業者をいかにしたならば発生せしめないか、第一がこれでありまするが、しかし、企業整備が行われて、どうしても新しき産業戰にこれらの労働者を吸収することができなくして、やむを得ずして発生する失業者諸君に対しては、憲法の保障する最低生活を保障しなければならぬという建前から、失業保険法等によつてその最低の生活を保障する、そして、新しき次の仕事への斡旋に極力努力をする、こういう方針をとつておるのであります。(拍手)
〔國務大臣鈴木義男君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/8
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009・鈴木義男
○國務大臣(鈴木義男君) 倉石君の第一の御質問は、生産管理についで裁判所の態度が統一されておらないとうことでありまするが、裁判は独立でありまして、政府が何ら干渉をするわけにいかぬのであれまするが、確かに統一しておらないことは事実であります。生産管理の性格が千差万別であるから、自然そういうふうに相なるであろうと思うのでありまして、生産管理にも、違法行為を件うものと、違法行為を必ずしも伴わないものとあるのでありまするから、別に生産管理罪というようなものがあるわけではないのでありまして、刑法各本條の罪に当るような行為が現われてまいりますれば、断固これを取締るのでありまして、その点については
〔発言する者多し〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/9
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010・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 静粛に願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/10
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011・鈴木義男
○國務大臣(鈴木義男君)(続) 政府として適当にやつておる次第であります。ただいまの御質問は…
〔議長、答弁者の態度を注意しろ」「何を注意するのだ」と呼び、その他発言する者多し〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/11
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012・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 静粛に願います。
静粛に願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/12
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013・鈴木義男
○國務大臣(鈴木義男君)(続) 第二の御質問は、これが裁判になつた後に非常に長くかかつて…。
〔発言する者多し〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/13
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014・松岡駒吉
○議長(松岡駒君) 静粛に願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/14
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015・鈴木義男
○國務大臣(鈴木義男君)(続) 当事者が迷惑するということでありますが、この点は、確かに裁判が長くかかるということは、ひとり生産管理の問題だけでなく、私どもも憂えておるのでありまして、これまた裁判所の態度をわれわれの方から間接に促進いたしまして、できるだけ早くかくのごとき問題が解決するようにいたしたい、かように考えておる次第であります。(拍手)
〔倉石忠雄君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/15
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016・倉石忠雄
○倉石忠雄君 ただいま、私のお尋ねに対しまして種々御答弁をいただいたのでありまするが、加藤労働大臣は、個人の御意見をここに披露されたようであります。
〔「個人じやない、労働大臣だよ」と呼び、その他発言する君あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/16
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017・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 静粛に願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/17
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018・倉石忠雄
○倉石忠雄君(続) 私は、現内閣の諸公は常に人格の使いわけをしておいでになることを、まことに遺憾に存じます。(拍手)先般、外交委員会における共産党員の公務員云々の問題についても、共産党の人々に詰め寄られたる芦田総理大臣は、翌日、あれは個人としての意見であるというふうなことを言われました。総理大臣が委員会において発言する場合において、個人と総理大臣の人格の使いわけをおやりになるようなことで、われわれ国民は、何を総理大臣としての言葉として取扱うことができましようか。(拍手)払は、現内閣が現在の日本の経済の段階において、現在の国情において、労働法規をまつたく改正する御意思はないかどうかという政府の統一ある御答弁を要求いたしたのであります。加藤労働大臣の個人の御所見ではなくして、政府の統一ある御説明をお願いいたしたいのであります(拍手)
〔國務大臣加藤勘十君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/18
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019・加藤勘十
○國務大臣(加藤勘十君) ただいま倉石君から、私が個人の見解を述べたと言われましたが、私は労働大臣としての責任において申し上げたのであります。(拍手)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/19
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020・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 大蔵大臣より、財政に関する演説のため発言を求められております。これを許します。大蔵大臣北村徳太郎君。
〔國務大臣北村徳太郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/20
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021・北村徳太郎
○國務大臣(北村徳太郎君) 昭和二十三年度予算の大綱につきましては、先日本議場において御説明申し上げたのでありますが、その後予算書も調製されまして、昨日予算案とともに正式に提出いたしましたのであります。この際、若干説明を補足いたしたいと思います。
本予算編成の経緯並びにその基本方針に関しましては、すべて先日申し述べました通りでございます。これに対して特別に附加いたしまして申し上げることはありませんので、省略いたします。
昭和二十三年度一般会計予算の計数につきましては、これを予算大綱のそれに比較いたしますと、国有鉄道事業及び通信事業両特別会計に対する業務収支差額の繰入れにつきまして、さらに検討を加えました結果、おのおの十億円ずつを増額いたしましたほか、その他の事項におきましても計数整理の結果若干の異動を生じておりまするが、総額におきましては、予算大綱の金額にいささかも異動を生じておりません。
すなわち、昭和二十三年一般会計予算の総額は、歳入、歳出ともに三千九百九十三億八千万円でありまして、これを前年度予算額二千百四十二億五千余万打に比較いたしますれば、千八百五十一億二十余万円の増加と相なつておるのであります。
今、歳入予算の内訳を申し述べますれば、租税及び印紙収入二千六百三十二億四千余万円、專賣廳益金その他官業及び官有財産収入八千三億七千余万円、雑収入三百四十九億二千余万円、前年度剰余金繰入八億三千余万円と相なつております。
次に、歳出予算中重要な事項について申し上げますれば、終戦処理費用九百二十六億円、賠償施設処理費六十四億円、連合国財産返還費十六億円、価格調整費五百四十五億円、公共事業費四百二十五億円、地方分與税分與金四百四十九億千余万円、地方警察費国庫負担金二十八億九千余万円、住宅復興資材費十八億九千余万円、政府出資金百八十九億七千余万円、国債費七十五億二千余万円、同胞引場費五十二億三千余万円、小学校教員給與国庫負担金八十七億四千余万円、新制中学校実施費四十四億四千余万円、生活保護費七十四億余万円、失業保険費十九億六千余万円、農地改革費四十二億三千余万円、大蔵省預金部へ繰入四十五億七千余万円、鉄道業務収支差額繰入百億円、通信業務収支差額繰入五十億円、鉄道通信行政費繰入二十億二千余万円、船舶運営会補助四十億円、価格補正等特別補充費六十億余万円、予備費二十億円等と相なつております。
なお、その詳細につきましては予算委員会において申し上げることといたします。何とぞ御審議の上、速やかに御賛成あらんことを希望する次第であります。(拍手)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/21
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022・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 日程第一、農薬取締法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。農林委員長井上良次君。
〔井上良次君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/22
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023・井上良次
○井上良次君 ただいま議題となりました、内閣提出、農林委員会付託にかかる農薬取締法案につきまして、その経過並びに結果の概要を御報告申しあげます。
御承知のごとく、農薬は重要生産資材といたしまして、農業生産上重要なる役割をもつものでございますが、近來資材不足に乗じ、殺菌殺虫の効果がないのみならず、かえつて農作物に薬害を及ぼす不正粗悪品が跋扈し、農家に対して甚大なる損害を與え、ひいては食糧増産に少からず支障を來しているのであります。そこで、今回新たに農薬取締法を制定し、不正粗悪品を一掃するとともに、農薬の品質の保持向上をはかりたいというのが、本法案提出の理由でございます。
次に、法案の要点を申し上げますと、取締りの対象となる農薬は、当然農林産品を害する病虫害の防除に用いられるもののみでございまして、従つて、他の用途に用いられます薬剤は、本法の適用外でございます。
次に、取締りの方法としましては、登録制度及び表示制度を採用しているのでございまして、すなわち、登録制度によつて販賣しようととする農薬は、これを登録しなければならぬこととし、また表示制定によつて、農薬の製造また輸入を行う者は、品質などを保証する一定の表示を要求せられ、これらに基いて検査官吏は検査を行い、違反者に対してはそれぞれ適当の処罰が加えられるのであります。
以上に関する農林大臣の処分及びこれに対する異議申立を審査する議決機関といたしまして農薬審議会を設置し、また農薬の検査に関する事務を掌らせるために農薬検査所を設置することになつているのであります。
次に、本法案の審議に関連いたしまして政府委員との間に行われました質疑応答中、重要と思われます事項若干を御紹介いたし、御参考に供します。
質問の第一点といたしましては、病虫害による損害は、一割以上といわれ、不正農薬による農家の損失も少くないのであるが、今日までこれを放任しておいたのは怠慢ではないかというのでありますが、これに対する政府の答弁は、元來日本では農薬の製造が盛んに行われ、優良品も多かつたのであるが、戰後粗悪品が殖えた、これがため、とりあえす昨年農薬検査所を設置したのであるが、法案の提出は、関係方面との折衝のため今日至つたのである、今後は、単に取締りのみならず、積極的に認定農薬制度を取入れ、優良品を広く拡めたいと思つているというのであります。
次に、農薬製造の現状及び見透しいかんという質疑に対しまする答弁は、硫酸銅など殺菌薬はおおむね需要に應ぜられるが、砒素、デリス根、除虫菊等は不足している、除虫菊は價格問題に隘路があるから適正價格をきめたい、デリス根等は輸入を懇請している、主食物に必要な石灰硫黄合剤は、供給が殖えたため、昨年來統制を外した、柑橘用薬剤もおおむねバランスがとれているというのであります。
次に、病虫害駆除を国営で行う必要はないかという質疑に対しましては、農薬の製造は国営の必要を認めないが、防除については國家施設、指導機関を拡充する必要がある、今年は予算の関係上やめたのであるとの答弁であります。
次に、登録の有効期間三箇年は長過ぎると思うがいかんという質疑に対しましては、この法律の建前は、農薬の内容を明らかにし、農民自体が優良品を選び、進歩をはかりたいというのであるから、三年くらいが手頃ではないかと思うとの答弁でございます。
次に、罰則が軽過ぎる、農民が実際に使つてみて被害があつたとき、その損害補償をどうするかという質疑に対しまして、罰則の第二項によつて、登録を行わず、不正品を販賣し、巨利を得たものに対しては、利益を全部没収することになつている、また損害の補償については、民法に基いて損害賠償を請求すれぼよいと思うとの答弁であります。
最後に、本法の運用に関して技術的に万全が期せられるかどうかとの質疑に対しまして、この点が最も重要な問題であつて、現状ではもちろん不満足である、法律上取締りの権限を與えられている官吏の数が少いから、一般地方民及び技術員の協力にまち、広い意味で農業技術の滲透を図つていきたいという答弁でございました。
本法律案は、五月二十五日農林委員会付託となり、六月一日、政府委員より提案の理由について説明を聴取し、ただちに質疑を行い、熱心に審議を行つたのであります。六月三日、再び本案を議題とし会議を開きましたが、民主党小林委員より、本法律案は農民年來の要望に應えたものであり、かつ現下不良薬の排除は喫緊の案件であるので、この際討論を省略して、ただちに採決に入られたいとの発言があり、全員の賛成を得、ただちに採決をいたしましたるところ、全員起立、本法律案は原案のままこれを可決すべきものと議決した次第でございます。
以上、簡単ながら御報告申し上げましたが、御賛成のほどをお願いいたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/23
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024・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 採決いたします。本案の委員長報告は可決であります。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/24
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025・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長の報告の通り可決いたしました。(拍手)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/25
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026・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 農林大臣より、昨日の井出一太郎君の質疑に対し答弁のため発言を求められております。これを許します。農特大臣永江一夫君。
〔國務大臣永江一夫君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/26
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027・永江一夫
○國務大臣(永江一夫君) 昨日井出君からお尋ねになりました米価のことにつきましては、昨日の議場におきまして、大蔵大臣及び大島農林政務次官からそれぞれお答えをいたしたのでありますが、この際、あらためて私から御答弁を申し上げます。
米価に関しましては、物価改訂に伴い適当なる処置をとりたいと存じまして、目下関係方面と折衝中であります。従つて成案を得ましたならば、きわめて近い機会に、この席上よりあらためて御報告を申し上げたいと存じます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/27
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028・笹口晃
○笹口晃君 大蔵大臣の演説に対する質疑は延期し、明九日定刻より本会議を開きこれをなすこととし、本日はこれにて散会されんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/28
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029・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/29
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030・松岡駒吉
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて動議のごとく決しました。
本日はこれにて散会いたします。
午後三時三十分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100205254X05819480608/30
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