1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十四年十一月十日(木曜日)
午前十一時五分開議
出席委員
委員長 岡野 清豪君
理事 大上 司君 理事 小峯 柳多君
理事 島村 一郎君 理事 庄司 一郎君
理事 上林與市郎君 理事 河田 賢治君
理事 逢澤 寛君
小金 義照君 小山 長規君
平野 三郎君 南 好雄君
村上 勇君 笹山茂太郎君
内藤 友明君 石野 久男君
委員外の出席者
法制局参事 濱中雄太郎君
法制局参事 荒井 勇君
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本日の会議に付した事件
政府契約の支拂遅延防止等に関する法律案起草
の件
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100604581X00319491110/0
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001・岡野清豪
○岡野委員長 これより会議を開きます。
政府契約の支拂遅延防止等に関する法律案起草の件を議題にいたします。本案は御承知のごとく前国会の委員会において起草に着手いたしましたが、時間的の関係等によりまして、成案を得るに至らなかつたのでございます。前回の委員会における決定に基き、本日より御審議を願うのでございます。本日は前国会における最後の委員会におきましてお配りいたしました案について、御審議をいただきたいと存じます。
まず法制局の方から逐條の御説明を伺うことにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100604581X00319491110/1
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002・濱中雄太郎
○濱中法制局参事 それでは一応朗読いたしまして、各條について御説明申し上げます。
政府契約の支拂遅延防止等に関する法律案というこの題目でございますが、政府契約という言葉が出ております。これは国のなす契約を意味するのでございまして、政府というのは国をさす用例がしばしばございますので、ここに政府契約という字句を使つてございます。
(目的)
第一條 この法律は、政府契約の支拂遅延防止等その公正化をはかるとともに、国の会計経理事務処理の能率化を促進し、もつて国民経済の健全な運行に費することを目的とする。
第一條はこの法律の目的を掲げたのでございまして、この法律の目的は、政府契約の支拂遅延防止等その公正化をはかるとともに、他方、国の会計事務処理の能率化を促進して国民経済の健全な運行に資することを目的とする。こういうことでございます。
(定義)
第二條 この法律において「政府契約」とは、国を当事者の一方とする契約で、国以外の者のなす工事の完成若しくは作業その他の役務の給付又は物件の納入に対し国が対価の支拂をなすべきものをいう。
第二條は政府契約の定義を掲げておるのでございまして、その政府契約とは、国を当事者の一方とする契約でありまして、国以外のものが工事の完成あるいは作業その他の役務の給付あるいはまた物件の納入をして、これに対して国が対価の支拂いをなすべきものを、政府契約と規定したのでございます。
(政府契約の原則)
第三條 政府契約の当事者は、各々の対等な立場における合意に基いて公正な契約を締結し、信義に従つて誠実にこれを履行しなければならない。
これは政府契約をなす場合の原則を掲げたのでございまして、すなわち政府契約をなす場合は、当事者は平等の立場において、信義誠実の原則に従つてこれを締結し、あるいはこれを履行しなければならない。当然でございますが、その原則を掲げたのでございます。
(政府契約の必要的内容事項)
第四條 政府契約の当事者は、前條の趣旨に従い、その契約の締結に際しては、給付の内容、対価の額、給付の完了の時期その他必要な事項のほか、左に掲げる事項を書面により明らかにしなければならない。但し、他の法令により契約書の作成を省略することができるものについては、この限りでない。
一 契約の目的たる給付の完了の確認又は検査の時期
二 対価の支拂の時期
三 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
四 契約に関する紛争の解決方法これは政府契約をなす場合には、第三條の趣旨に従いまして、必ず契約書中に次の各号に掲げる事項と、それから給付の内容、対価の額、給付の完了の時期、その他必要な事項を掲げなければならない。次の各号と申しますのは、ここに掲げてあります一号から四号まででございます。なお他の法令により契約書の作成を省略できる場合と申しますのは、予算、決算及び会計令にございますし、またその他の法令の規定にもある場合があると思いますが、たとえば契約金額が三十万円に満たないもの、あるいは外国においてなす契約について、その契約金額が五十万円に満たないもの、あるいはせり売りにする場合、物を提供してただちに金額を支拂う場合でございます。こういう他の法令によつて契約書の作成を省略することができる場合については、必ずしも書面によつて契約をしなくてもよろしい。但し、また書面によつて契約を締結し、この條文に掲げる事項を明らかにすることもまたできる。かような規定でございます。
(給付の完了の確認又は検査の時期)
第五條 前條第一号の時期は、国が相手方から給付を終了した旨の通知を受けた日から工事については十四日、その他の給付については十日以内の日としなければならない。
2 国が相手方のなした給付を検査しその給付の内容の全部又は一部が契約に違反し又は不当であることを発見したときは、国は、その是正又は改善を求めることができる。この場合においては、前項の時期は、国が相手方から是正又は改善した給付を終了した旨の通知を受けた日から前項の規定により約定した期間以内の日とする。
第四條におきまして、契約の目的たる給付の完了の確認または検査の時期を書面によつて明らかにしなければならないと規定してありますが、この事期については、国が相手方から給付を修了した旨の通知を受けた日を起算点とするのでありまして、工事についてはその日から十四日、その他の給付、すなわち役務の提供あるいは物件の納入等の給付については、十月以内に給付の完了の確認または検査をしなければならない。こういうことを規定したのであります。
第二項は国が相手方のなした給付を検査して、その給付の内容の全部または一部にわたつて不備、不当がある場合には、国がその是正または改善を求めることができる。なおその是正または改善を求める場合は、相手方の責任によるのでございますから、給付の完了の確認、検査の時期と申しますのは、国が相手方から、その是正または改善した給付を終了した旨の通知を受けた日から、その期間が算定されるのであります。
(支拂の時期)
第六條 第四條第二号の時期は、国が給付の完了の確認又は検査を終了した後相手方から適法な支拂請求書を受理した日から工事代金については四十日、その他の給付に対する対価については三十日(以下この規定又は第七條の規定により約定した期間を「約定時間」という。以内の日としなければならない。
第六條で、第四條第二号の時期というのは、すなわち対価の支拂いの時期でございますが、これは国が給付の完了の確認または検査を終了した後に、相手方が適法な支拂請求書を出しまして、それを国が受理した日から、工事代金については四十日、その他の給付に対する対価については三十日、その期間以内の日としなければならない。
2 国が相手方の支拂請求書を受理した後、その請求書の内容の全部又は一部が不当であることを発見したときは、国は、その事由を明示してその請求書を相手方に返付することができる。この場合においては、当該請求書を返付した日から国が相手方の是正した支拂請求書を受理した日までの期間は、約定期間に参入しないものとする。但し、その請求書の内容の不当が相手方の故意又は重大な過失による場合は、適法な支拂請求書の提出があつたものとしないものとする。
第二項は、国が相手方の支拂請求書を受理した後に、その請求書の内容に不備があつた場合には、国はその事由を明示して、その請求書を相手方に返付して訂正を求めることができる規定でございます。なおこの場合におきましては、その請求書を返付した日から、国が相手方の是正した支拂請求書を受理した日までの期間は、これは相手方の責任によるものでございますから、この期間は約定した期間に算入しないものとする。すなわち四十日あるいは三十日という、第六條第一項の期間に参入しないわけであります。それについて但書がございます。「その請求書の内容の不当が相手方の故意又は重大な過失による場合は、適法な支拂請求書の提出があつたものとしないものとする。」その不備、不当が相手方の故意または重大な過失による場合は、これはまつたく相手方の責任でございますから、これは初めから支拂請求書の提出があつたものとしない。新しいものが出て来てから、これを国が受理した日から支拂いの時期が算定されるわけであります。
3 第一項において「国が相手方から適法な支拂請求書を受理した日から」とあるのは、政府の契約の特例に関する法律(昭和二十一年法律第六十号)第一條に規定する特定契約で国の支拂金額の確定していないものについては、確定した日又は国が確定支拂金額を指定(指定金額に対し改訂の申請があつたときはその決定、その決定に対し裁判所に出訴したとにきには裁判確定)した日からとする。
この支拂の時期というのは、国が相手方から適法な支拂請求書を受理した日から一定期間内に定められるのでありますが、政府の契約の特例に関する法律というのがございまして、これは国が進駐軍の指示によりまして工事、荷役、運送等急ぐ契約をする場合には、契約の当初において支拂金額が確定していないものもございます。かような場合は、あとで一定の期間内に国が確定支拂金額を通知によつて指定することになつておりますので、その場合にはその指定した日、あるいはまた当事者の合意によつて確定する場合もございますので、その場合においてはその確定した日、また国の確定支拂金額の決定について異議がある場合には、相手方は特定契約審査会に改訂の申請ができることになつておりますので、その場合にはこの審査会が決定した日、またその決定に対して裁判所に出訴できることになつておりますので、その場合におきましては、裁判確定した日が基準となつて算定されるわけであります。
(時期の定の特例)
第七條 契約の性質上前二條の規定によることが著しく困難な特殊の内容を有するものについては、当事者の合意により特別の期間の定をすることができる。但し、その期間は、前二條の最長期間に一・五を乘じた日数以内の日としなければならない。
これは第四條に検査あるいは対価の支拂の時期等について、書面によつて明らかにしなければならないと規定してあります。また第五條第一項及び第六條第一項によつて、給付の完了の確認または検査の時期及び支拂の時期について何日以内というふうに規定してございますが、それらの規定した日数によることが非常に困難な特殊な内容を有する契約もございますので、この場合におきましては、当事者の合意によつて特別の定めをすることができる。但しその期間を定める場合に——それぞれの期間の定めがございますが、その最長期間に一・五を乘じた日数以内の日としなければならない。期間の特約をする場合にも、最長期間に一・五を乘じた日数以内の日にしなければならないというふうに、時期の定めの特例について、一応の制限を設けたわけでございます。
(支拂遅延に対する遅延利息の額)
第八條 国が約定の支拂時期までに対価を支拂わない場合の遅延利息の額は、約定の支拂時期到来の日の翌日から支拂をする日までの日数に応じ、当該未支拂金額に対し大蔵大臣が銀行の一般貸付利率を勘案して決定する率を乘じて計算した金額を下るものであつてはならない。但し、その約定の支拂時期までに支拂をしないことが天災地変等やむを得ない事由に因る場合は、特に定めない限り、当該事由の継続する期間は、支拂時期までの期間に算入せず、又は遅延利息を支拂う日数に計算しないものとする。
2 前項の規定により計算した遅延利息の額について特に定めない限り、その額が百円未満であるときは、遅延利息を支拂うことを要せず、その額に百円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てるものとする。
これは、第四條の第三号におきまして、契約を締結する場合には「履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金」を明らかにしなければならない、こういうふうにございますが、その遅延利息の額に対する定めでございます。国が約定した支拂時期までに対価を支拂わない場合は、遅延利息を、当然契約の條項に従いまして拂わなければならないのでありますが、この遅延利息の額と申しますものは、約定の支拂時期到来の日の翌日から支拂をする日までの日数に応じまして、その未支拂金額に対して大蔵大臣が銀行の一般貸付利率を勘案して決定する率——銀行の一般貸付利率と申しますと、これは一般に行われております銀行の貸付利率でございますが、これを大蔵大臣が勘案して決定する率を乘じまして計算した金額を下つてはならない。但しその約定の支拂時期までに支拂をしないことが天災地変等のやむを得ない事由による場合は、特約をしない限りは、それらの事由の継続する期間は、支拂時期までの期間に参入しない。また遅延利息を支拂う日数に計算しない。
第二項はこの遅延利息をつける場合でございます。これについて特に定めない場合は、遅延利息の額が百円未満であるときは、遅延利息を支拂うことを要しない。また計算に百円末満の端数があるときは、その端数を切り捨てる。もちろん特約をもつて、百円未満である場合におきましても遅延利息をつけ、あるいはまた端数をも計算するということができるのでございます。
(完了の確認又は検査の遅延)
第九條 国が約定の時期までは給付の完了確認又は検査をしないときは、その時期を経過した日から完了の確認又は検査をした日までの期間の日数は、約定期間の日数から差し引くものとし、又当該遅延期間が約定期間の日数を越える場合には、約定期間は満了したものとみなし、国は、その越える日数に応じ前條の計算の例に順じ支拂遅延に関し約定した利率をもつて計算した金額を相手方に対し支拂わなければならない。
これは第五條におきまして、給付の完了の確認または検査の時期は、一定期間以内の日としなければならないといつて定められてあるのでありますが、完了の確認または検査がはなはだしく遅延した場合、すなわちこの期間内にすることができない場合は、その遅延した日数は支拂期間の日数から差引くことになります。またこれを越える場合には、その越える部分につきましては、遅延利息をつける日数に計算されるわけであります。
(定をしなかつた場合)
第十條 政府契約の当事者が第四條但書の規定により、同條第一号から第三号までに掲げる事項を書面により明らかにしないときは、同條第一号の時期は、相手方が給付を終了し国がその旨の通知を受けた日から十日以内の日、同條第二号の時期は、相手方が請求書を提出した日から十五日以内の日と定めたものとみなし、同條第三号中国が支拂時期までに対価を支拂わない場合の遅延利息の額は、第八條の計算の例に準じ同條第一項の大蔵大臣の決定する事をもつて計算した金額と定めたものとみなす。政府契約の当事者が第四條但書の場合を除き同條第一号から第三号までに掲げる事項を書面により明らかにしないときも同様とする。
第四條におきまして、契約を締結する場合は契約書の作成を必要とする。またその契約書には、一定の事項を書面によつて明らかにしなければならないと指定しておりますが、但書におきまして、契約書の作成を省略することができる場合には、特にそれらの事項を書面によつて明らかにしなくてもよろしいということに指定してございますので、この但書によりまして、契約書によつて四條一号から四号までの事項を明らかにしない場合は、この給付の完了の確認または検査の時期、第一号に掲げるこの時期については、給付を終了し、国がその旨の通知を受けた日から十日以内の日、また対価の支拂いの時期につきましては、相手方が請求書を提出した日から十五日以内の日と定めたものとみなされるわけであります。なおまた第四條第三号におきまして、遅延利息、違約金その他の損害金を特約によつて定めることになつておりますが、これも特に契約書に書面によつて明らかにしない場合は、第八條の計算の例によりまして、大蔵大臣の決定する率をもつて計算した金額と定めたものとみなされる、こういう規定でございます。
(国の過拂額に対する利息の加算)
第十一條 国が前金拂又は概算拂をなした場合においてその支拂済金額が支拂確定金額を超過し当該契約の相手方がその超過額を返納告知のあつた期限までに返納しないときは、その相手方は、その期限の翌日からこれを国に返納する日までの期間に応じ、当該未返納金額に対し第八條第一項に定める率と同じ率を乘じて計算した金額を加算して国に返納しなければならない。
今までの規定は、国が支拂いの遅延をした場合に対する定めでございますが、第十一條は、国が過拂い、あるいは前金拂い、あるいは概算拂いをしまして、その過拂額について相手方が返納告知があつてもなお返納しない場合についての規定でございます。この場合におきましては、その返納告知に指定された日から国に返納する日までの期間に応じまして、第八條に定める大蔵大臣の定めた率と同じ率を乘じて計算した金額が加算されるわけでございます。
(大蔵大臣の監督)
第十二條 大蔵大臣は、この法律の適正な実施を確保し政府契約に基く支拂の遅延を防止するため、各省各庁(財政法(昭和二十二年法律第三十四号月)第二十一條に規定する各省各庁をいう。)及び公団に対し支拂の状況について報告を徴し、実地監査を行い、又は必要に応じ、閣議の決定を経て支拂について必要な指示をすることができる。
2 大蔵大臣は前項の目的をもつて政府契約の相手方に対して支拂の状況について報告させ、又は必要に応じ実地調査をすることができる。
これは政府契約に基く国の支拂いが遅延した場合に、これを防止するために、大蔵大臣の監督の権限が規定されているのでございまして、大蔵大臣は各省各庁及び公団に対して、支拂いの状況について報告を徴したり、実地監査を行つたり、または心要に応じては、閣議の決定を経て、支拂いについて各省各庁または公団に対して必要な指示をなすことができる。または大蔵大臣は政府契約の相手方に対しましても、支拂いの状況について報告させ、または実地調査をすることができる。こういうことを規定してございます。
(懲戒処分)
第十三條 国の会計事務を処理する職員が故意又は過失により国の支拂を著しく遅延させたと認めるときは、その職員の任命権者は、その職員に対し懲戒処分をしなければならない。
2 会計検査院は、検査の結果国の会計事務を処理する職員が故意又は過失により国の支拂を著しく遅延させたと認める事件でその職員の任命権者がその職員を前項の規定により処分していないものを発見したときは、その任命権者に当概職員の懲戒処分を要求しなければならない。
これは国の会計事務を担任する職員に対する懲戒処分の規定でございまして、これらの職員が故意または過失によりまして、国の支拂いを著しく遅延させた場合におきましては、その任命権者は、その職員に対して必ず懲戒処分をしなければならないということを定めてあるのでございます。
なお会計検査院におきましても、検査の結果、会計事務を担任する職員が、故意または過失によりまして、国の支拂いを著しく遅延させたと認める場合におきまして、任命権者が懲戒処分を行つていない場合におきまして、任命権者に対して職員の懲戒処分を要求しなければならないということを定めてあるのでございます。
(この法律の準用)
第十四條 この法律の規定は、日本專売公社、日本国有鉄道及び地方公共団体のなす契約に準用する。但し、第十二條及び第十三條第二項の規定は、地方公共団体については、この限りでない。
この規定は日本専売公社、日本国有鉄道及び地方公共団体にも適用があることになつております。ただ地方公共団体は国の行政機関でありませんので、大蔵大臣の監督あるいは懲戒処分等につきましては、これらの條項については地方公共団体には適用しない。こういうことを定めてあるのでございます。
なお附則に行きまして、
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 政府契約でこの法律施行前において国が相手方から給付を終了した旨の通知を受け、なお完了の確認又は検査をしないものがあるとき、又は相手方から適決な支拂請求書を受理し、なお支拂をしないものがあるときは、第四條第一号及び第二号に掲げる時期は、この法律施行の日からそれぞれ第五條及び第六條の最長期間以内の日と定めたものとみなす。但し、第七條の規定により、その期限内で特別の期間の定をすることを妨げない。
3 国が支拂確定金額を超過する支拂をなしたものでこの法律施行前に返納告知に指定した期限が経過し、なお相手方が返納しないものがあるときは、その相手方は、この法律施行のから第十一條の規定により計算した金額を加算して国に返納しなければならない。
4 経済安定本部設置法(昭和二十四年法律第百六十四号)の一部を次のように改正する。附則第六項中「会計法(昭和二十二年法律第三十五号)」を「会計法(昭和二十二年法律第三十五号)政府契約の支拂遅延防止法に関する法律(昭和二十四年法律第 号)」に改める。
この法律は公布の日から施行されるのでありますが、政府契約であつて、この法律施行前においてすでに相手方が給付を終了いたしまして、なお国が完了の確認または検査をしていないものがありますが、これのその完了の確認、または検査をする時期につきましては、第五條の最長期間が定められたとみなされるのであります。また相手方が支拂請求書を出しまして、国がこれを受理して、なお支拂いをしていない場合につきましては、その支拂いをなすべき期間は第六條第一項の最長期間の日と定められたものとみなされる。かような規定でございます。なおこの場合におきまして、この期間をそれぞれ適用することが困難である場合も予想されますので、その場合には第七條の規定による範囲内で、特別の期間の定めをすることができる。こういうことを規定したのでございます。
なお国が前金拂い、あるいは概算拂いをいたしまして、この法律施行の日において、その超過拂いに対して返納していないものにつきましては、その返納の遅延に対して利息をつける日数の基準は、第十一條によつて算定されるわけであります。
なおこの法律で各省各庁に対して大蔵大官がそれぞれの監督をなす規定がございますが、この場合には、経済安定本部も各省各庁とされるというふうに規定する必要がございますので、経済安定本部の設置法を改正いたしまして、経済安定本部も各省各庁とする。こういうふうに規定したのでございます。
簡單でございますが、一応説明をこれで終ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100604581X00319491110/2
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003・岡野清豪
○岡野委員長 それでは本日はこれにて散会いたします。
午前十一時五十六分三散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100604581X00319491110/3
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