1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十四年十一月十五日(火曜日)
午前十一時二十六分開議
出席委員
委員長 原 彪君
理事 岡延右エ門君 理事 圓谷 光衞君
理事 水谷 昇君 理事 若林 義孝君
理事 松本 七郎君 理事 今野 武雄君
甲木 保君 佐藤 重遠君
千賀 康治君 森戸 辰男君
渡部 義通君
出席政府委員
文部政務次官 平島 良一君
(大学学術局
長)
文部事務官 剱木 亨弘君
委員外の出席者
議 員 長谷川四郎君
專 門 員 横田重左衞門君
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十一月十四日
教育委員会の一部改正する法律案(内閣提出第
三〇号)
同月十二日
教育予算増額並びに定員定額制廃止に関する請
願(仲内憲治君紹介)(第一三三号)
同(有田喜一君紹介)(第一三四号)
同(福田喜東君紹介)(第一三五号)
同外六件(青柳一郎君紹介)(第一三六号)
同(山手滿男君紹介)(第一三七号)
同外一件(多田勇君紹介)(第一三八号)
同外三件(原健三郎君紹介)(第一三九号)
同(小玉治行君紹介)(第一四〇号)
同(高木松吉君紹介)(第一四一号)
同外五件(今澄勇君紹介)(第二二四号)
同(中野四郎君外五名紹介)(第二二七号)
同(周東英雄君紹介)(第二二九号)
同(橋本登美三郎君外十一名紹介)(第二三〇
号)
同外一件(川野芳滿君外四名紹介)(第二三一
号)
同(庄司一郎君外五名紹介)(第二三三号)
同(川端佳夫君紹介)(第二三四号)
同(小峯柳多君外一名紹介)(第二三五号)
同(永田節君紹介)(第二三六号)
旧大村海軍航空隊跡に国立学校設置の請願(岡
延右エ門君紹介)(第一五〇号)
文化財保護法案の改正に関する請願外一件(淺
香忠雄君紹介)(第一五一号)
暦法審議会設置の請願(眞鍋勝君外一名紹介)
(第一八〇号)
国宝阿彌陀堂修理費国庫補助の請願(庄司一郎
君紹介)(第二一四号)
姫路城改修並びに保護施設請願(堀川恭平君紹
介)(第二一五号)
戰災私立学校に国庫貸付金制度復活の請願(福
田昌子君紹介)(第二二二号)
宮崎大学に法、文、経済学部設置の請願(川野
芳滿君外四名紹介)(第二二三号)
新制中学校建設費助成に関する請願
(石原圓吉君紹介)(第二四五号)
の審査を本委員会に付託された。
同月十二日
六・三制予算並びに教員定数に関する陳情書外
三百四十八件
(第一四号)
新制中学校舍の建設許可申請に関する陳情書
(第二一号)
六・三制完全実施のため国庫補助継続の陳情書
(第三八
号)
戰災私学復興に関する陳情書
(第七七
号)
同月十四日
六・三制予算並びに教員定数に関する陳情書外
百六十九件
(第一一四号)
を本委員会に送付された。
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本日の会議に付した事件
連合審議会開会の件
国立学校設置法の一部を改正する等の法律案(
内閣提出第二〇号)
―――――――――――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/0
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001・原彪
○原委員長 これより会議を開きます。
この際お諮りいたします。それは過日、私より申し上げておきました国立学校設置法の一部を改正する等の法律案の審査に関しまして、運輸委員会より連合審査の申入れがありました。本委員会といたしましては、衆議院規則第六十條により、運輸委員会と連合審査会を開くに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/1
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002・原彪
○原委員長 御異議なければさよう決定いたします。なお期日につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/2
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003・原彪
○原委員長 それではさよういたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/3
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004・原彪
○原委員長 次に国立学校設置法の一部を改正する等の法律案を議題といたします。前回に引続き質疑を行います。今野武雄君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/4
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005・今野武雄
○今野委員 この法案の趣旨については了承したのでありますが、ただ別表の中で、人数がたいへん減ることになつておるのであります。これについて、この法案に書いてあるところだけでは、はつきりいたしませんので、一体どういう職種の人が減るのかという点、それからこれを見ると、東京などは少しもなくて、ほかの所ばかりのようでありますが、何ゆえにこういう学校が減る対象に選ばれて来ているのかというような事情について、もう少し詳しい御説明を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/5
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006・剱木亨弘
○劔木政府委員 これにつきましては、お手元に資料を差し上げてございますが、大体この根拠になりましたのは、二十四年一月一日現在での附属病院人員調べであります。その当時欠員がございましたその半数を整理するということになつているのでありまして、総合大学では、京都が三十九名、東北大学が二十名、九州大学三十七名、それから東京医科、歯科大学が十二名、前橋医大が五名、弘前医大が四名、松本医大が四名、米子医大が二名、これで百二十三名になつているわけであります。欠員は大体そのときによつて異動がございますので、結局二十四年の一月一日で押えたところで整理しようということになつたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/6
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007・今野武雄
○今野委員 そうすると、ここでもつて整理される人というのは全部事務系統の職員ということになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/7
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008・剱木亨弘
○劔木政府委員 さようでございます。大体実質的には雇用人でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/8
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009・今野武雄
○今野委員 雇用人という中に、研究所の、たとえば助手とか、そういうものも含まれるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/9
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010・剱木亨弘
○劔木政府委員 助手とか、そういう三級官以上の事務官は入つておりません。雇員、用人でございます。門番とか給仕だとか、そういつたものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/10
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011・今野武雄
○今野委員 そうすると、京都大学の場合ですけれども、京都大学の、たとえば湯川さんの研究室で、大分人が整理せられるというような話は、このことには関係なく、前ので行われているのですか。どつちですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/11
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012・剱木亨弘
○劔木政府委員 これはそういう研究所とは全然関係がありません。それからこの湯川研究室ということも聞いておりますけれども、これは一般に欠員の半数が整理になつたという行政整理の結果、当時欠員がありましたところは二分の一になつておるわけでございますから、湯川研究室だけが整理になつておるというわけではないと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/12
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013・若林義孝
○若林委員 この国立学校設置法が実施されまして、今年度の入学状態がいわゆる志望者と入学を許可せられるものとの振合い、なお新制高等学校から大学に来た者と旧制の高等学校から新制大学へ入つた人との率を、一応承つておきたいと思うのですが、今日その資料がないとすれば、後日でけつこうですから、それをひとつお願いいたします。
それから漏れ聞くところによりますと、旧制高等学校の人たちと新制高等学校の君たちとが、フリーの立場で入学試験を受けた場合に、旧制高等学校から受験をする者がほとんど入つてしまうきらいがあるので、一応ここに新制高等学校から来る方の者と、旧制高等学校から来る受験者との人員を初めから按分してとつた。そのために実力がありながら、旧制高等学校を出てから受験をした者がはねられておるということを聞いておるのでありますが、そういうことは文部省として御承知であるかどうか、ひとつ承りたいのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/13
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014・剱木亨弘
○劔木政府委員 ただいまの入学受験者及び入学者の率の問題については、正確な数字を後ほど資料としてお手元に差上げますが、ただいま概略のことだけを一応申し上げます。
新制大学の入学につきましては、たとえば国立と私立学校の少数でございますけれども、それには大体進学適性検査を全国一斉に実施いたしまして、大体の受験者の総数はそれによつてわかるのでありますが、その進学適性検査をやりましたときには、約十二万受験生があつたわけでございます。ところが国立の新制大学の方は入学試験が大分遅れまして、大体本年の五、六月のころになつたので、その当時に実際受験いたしました者は約七、八万程度でございました。実際は国立につきましては、第一期と第二期の試験をやつたのでございますから、ダブつて受験をしたものもありますので、実数は明確にわかりませんが、大体五万もしくは六万程度だと考えます。それで十二万の入学志願者がありましたのに、実際受験者が減少いたしました理由は、初め国立学校の方はずつと遅れまして、大部分のものは、他の公私立学校が開校になりましたので、その方に入つたということであろうと思います。
それから入学率の問題でございますが、これは非常にきついところと、非常に楽なところとあるわけでありますが、大体といたしましては、約五万くらいが入学者でございますから、入学率としてはそうきつくないだろう。ただその中で、特に志願者が少くて入学者の少かつたのは、いわゆる師範学校から転換いたしました学芸学部もしくは教育学部、これは定員に対して約五十六パーセントの入学率でございまして、これを志望して落ちた者は非常にわずかでございます。大体そういう状況になつております。
それから旧制の高等学校から四年制の新制大学に入りましたのは、全般的にそう大きな数ではないのでございますが、ある特別の数箇の大学には、今までの既得権を捨てて新制大学の一年生からでも入ろうというのがおつたと思うのであります。しかし、これは実際申しますと、正式のコースではないのでございまして、ただ入学資格はありますけれども、大体この旧制の高等学校は旧制のものに入つて行くのが筋でございます。ただ、それから非常に圧迫されたというようなことは、今まで私どもよく聞いておらぬのでありますけれども、この事実は取調べてみたいと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/14
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015・若林義孝
○若林委員 短期大学を要望する声が、相当にあると思うのであります。また短期大学についての法案に修正いたしますときにも、私たちは一つでもたくさん短期大学ができることを望んだ気持をもつてやつたのでありますが、現在短期大学の設立要望は、全国的に見てどういうような結果になつておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/15
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016・剱木亨弘
○劔木政府委員 短期大学は去る十月十五日で、設置の希望学校の申請書の締切をやつたのでございますが、非常にたくさんな申請がございまして、現在百八十二校あつたと思います。それをただいま設置審議会にかけて審査中でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/16
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017・若林義孝
○若林委員 次に世にいわゆる白線浪人をつくらぬようにという声があるわけでありますが、今度旧制大学がこのままで順調に行つて閉鎖されたときに、旧制の高等学校から大学に行き得ない人たちをどのくらいに予想せられておるか。あるいはこれに対するところの救済策はお考えになつておられるかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/17
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018・剱木亨弘
○劔木政府委員 白線浪人の問題は、実は私どもとしては非常に切実な問題でございまして、本年度におきまして卒業いたしました者が、旧制大学を受ける最後のチヤンスになりまして、それを落ちた場合には、いわゆる白線浪人として将来の望みを絶つというような関係になりますので、この問題は非常に切実な問題として、いろいろ考究をいたしておるのでございます。ただその原因は、戰時中に、主として理科系統でございますが、高等学校の学生定員を増加募集いたしました。それでそれが高等学校を卒業いたしますときには、新たに進学すべき大学の設備を拡大する予定で、実は増加しておつたのでありますが、それが終戰とともにその定員増ということができなくなつた。そこでその差が一方的に出て来ましたのと、それから終戰後いわゆる高等学校の生徒に対して優先入学ということを認めなくなりまして、專門学校出とまつたく同等の立場で入学試験を受けるという関係から、專門学校の卒業者がたくさん旧制大学に入つて行くという二つの面から、いわゆる白線浪人というものが出て参りました。ただいま八千人から九千名くらい出るのじやないかと思いますが、これは今までの通り放置いたしまして、来年旧制大学の入学試験をやることになりますれば、約一万名を少し越える程度の白線浪人が出て参ると思います。そこでその対策につきましては、実は非常に困難な事情がございますけれども、今考えております対策といたしましては、まず第一に今まで旧制高等学校の出身者は旧制大学—主として七つの総合大学を希望するのであります。そこで今までは七つの総合大学は全部同日に試験期日を定めまして試験をしたのでございますが、今度はこれを少くとも二回以上にわけまして、そして幾つかの大学区分にわけて二回以上のチヤンスを與えるということを一つの方法として考えております。文科系統の方は、大体問題はないと思いますが、理科系統につきましても、各大学にお願いしまして、できるだけ収容人員を増加してもらうことを、今各大学に折衝中でございます。これらの方法は、やりましてもなお一部分でございまして、新制大学の二年生を相当数定員を増加いたしまして、これに対する編入試験を行つてみたいというように考えております。それでは今どのくらい救済できるかということは、各大学等の收容し得べき人員が確定いたしませんと、計算ができませんので、ただ現在のところでは、できるだけ白線浪人の救済をやろうという目的をもちまして、計画を進めておるような次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/18
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019・若林義孝
○若林委員 ちよつと順序がかわつたのですが、短期大学設立の條件というものは、前の国立大学設置のときのような基準に従うわけでありますか、基準はどういうことになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/19
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020・剱木亨弘
○劔木政府委員 短期大学と四年制の大学、いわゆる新制大学とは、その性格におきまして相当異なるものがあると考えるのでありまして、これにつきましては、短期大学の基準を設定する委員会を設けまして、その委員会で十分検討いたしまして、短期大学の設置基準というものをつくつたのであります。それに基いて今申請書を出してもらいますし、またそれに基いて審査を行つて行く、こういう運びになつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/20
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021・松本七郎
○松本(七)委員 私も、今若林委員の指摘された白線浪人について、少し伺つておきたいのであります。大体来年になりますと、一万二千人からの白線浪人ができるだろうと言われておりますが、ただいまの御答弁の中に、来年度旧制の募集人員を増加せしめたいというお話がありましたが、大体どの程度現在より増加させる御見当でございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/21
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022・剱木亨弘
○劔木政府委員 これは実は各大学の設備と收容力との問題で、大学で研究してもらわなければなりませんので、まだ明確なる数字は出ておりませんけれども、大体理科系統におきまして一割ないし二割ぐらいの増員をお願いしようと思つております。ただ実験を伴いますものにつきましては、文科系統と違いまして、定員の増加が非常に困難でありますので、極力大学に依頼してお願いしておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/22
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023・松本七郎
○松本(七)委員 それから入学試験期日をかえるというようなことがございましたが、これは各大学との話合いがついておるのですか、單なる立案中という程度でしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/23
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024・剱木亨弘
○劔木政府委員 これは大体、大学の当事者と相談いたしまして、そうしてなお入学志願者の統計と申しますか、分布の状況、それらを合理的に考えまして、大体二つの部分にわけて試験をやるということで、相談を進めて、大体の案はできております。ただ最後的には、各大学の承認はまだ得ておりませんので、その話合いをいたしましてこれを発表したいと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/24
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025・松本七郎
○松本(七)委員 大学ごとにやるのですね。それを二つにわけるとか、三班にわけるとか、一、二校を一緒にするというのでなく、一校々々でやるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/25
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026・剱木亨弘
○劔木政府委員 試験そのものは、各大学別々にやりますけれども、期日は大体わけてやるということになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/26
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027・松本七郎
○松本(七)委員 それから新制大学の二年を増員するというようなお話がありましたが、これは二十五年度に三学年を設置するという、そこで待つという意味ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/27
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028・剱木亨弘
○劔木政府委員 二十五年度に第三学年を置くことは、最初計画しましたけれども、これは学校の方からの非常な反対もありますし、予算的措置もできませんので、三学年を新設することは現在では不可能であります。そこでやむを得ませず、二年生を増員して行く、そうしますと、旧制の高等学校の卒業者といたしましては、実は三年生に入り得る資格はあるのですけれども、それが一年だけ損をするわけでありますが、これもやむを得ない現在の状況だと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/28
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029・松本七郎
○松本(七)委員 そうすると、昭和二十六年度に三学年の募集人員をふやすことに当然なりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/29
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030・剱木亨弘
○劔木政府委員 二十五年度に非常にたくさんしふやした学校は、二十六年度にもふやすことは困難な状況ができると思いますけれども、二十五年度に大してふやしていない学校は、二十六年度に第三学年をふやして收容することができる、そういうことになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/30
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031・松本七郎
○松本(七)委員 これに対する一年間の予算はどういうことになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/31
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032・剱木亨弘
○劔木政府委員 学生の收容人員の増加につきましては、大体現在の予算的措置は、生徒経費として計上されるわけでありますが、その増加分は実は計上していないのであります。しかしこのことは実際から申しますと、予算上にあります生徒経費は、定員をもつて組んでありますので、たとえばさきに申しましたような教育学部部とか、そういうところで相当な欠員がある学部がありますので、大体その予算的措置をしないでも、ある程度の増員はできると考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/32
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033・松本七郎
○松本(七)委員 もう二点だけまとめて伺います。旧制にはむずかしいと思いますが、少くとも新制大学には、夜間部ぐらい設けて、学生の吸收をはかることが必要だと思うのでありますが、そういう考えはないかどうかということと、それからいわゆる来年度の旧制の第二次募集というようなことを具体化される意向はないか、この二点を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/33
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034・剱木亨弘
○劔木政府委員 夜間部の問題につきましては、ずいぶん研究をしてみたのでありますが、夜間部で最も可能なのは、むしろ文科系統でありまして、実験実習を伴うもの、特に旧制の大学につきましては、晝間と夜間との区別なく連続して実験実習を続けて行くというような関係から、最も必要とする理科系につきましては、夜間部の建設が非常に困難であると考えますので、この点は予算的措置もできませんでしたが、事実的にも非常に困難な状態でありまして、計画できませんでした。
それから旧制大学の時期をずらして、第二次募集をするかどうかという問題でございますが、これも実は研究はいたしておりますけれども、現在までのところ、なかなか実施は困難であろうと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/34
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035・岡延右エ門
○岡(延)委員 ただいまこの法案によりまして、商船大学は商船大学として、運輸省から文部省に移管されるのでありますが、この大学はその性質上、実質的には非常に運輸省と関係が深い大学であると私は信じます。それゆえに、実は第五国会において六十九の大学をつくつたその際、同時にやるべきこの大学が、今日まで延び延びになつておつたということは、その間の消息を如実に物語るものであると、私はさように信ずるのであります。幸いにこの法案によりましても、船員教育審議会というものができて、その審議会は「運輸大臣の諮問に応じて船員教育に関する重要事項を調査審議すること。」かように相なつておるのでありますが、今後もこの大学ができた上は、文部省と運輸省とは密接なる連をとつて、いわゆるセクシヨナリズム、なわ張り争いをするようなことがなく、密接な協調を保ちつつ教育の実をあげていただきたい、私はかように考えるものであります。その意味におきまして、今後その間をうまく協調してやつて行こうという、両省の間に何かの措置が講ぜられることが望ましいと私は思うのでありますが、そういう点について、何か話合いがございましようか、この点承つておきたいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/35
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036・平島良一
○平島政府委員 ただいまの岡委員の御質問は、まことにごもつともなことでありまして、文部省及び運輸省におきましても、そのことは痛切に考えておりまして、現在文部大臣と運輸大臣との間に覚書を交換いたしまして、そういうことを円滑に行くようにいたしたいと考えておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/36
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037・岡延右エ門
○岡(延)委員 その覚書ができましたならば、この委員会に提示していただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/37
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038・平島良一
○平島政府委員 さようにいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/38
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039・原彪
○原委員長 ほかに御質疑はございませんか。——それでは本日はこの程度で散会したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/39
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040・原彪
○原委員長 それではこれをもちまして散会いたします。次回は追つて公報をもつて御通知申し上げます。
午前十一時五十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100605115X00419491115/40
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