1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十四年十二月一日(木曜日)
午前十時四十三分開会
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本日の会議に付した事件
○医師国家試験予備試験の受験資格の
特例に関する法律案(衆議院送付)
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001・塚本重藏
○委員長(塚本重藏君) それではこれより委員会を開会いたします。
日程の順序を変更して、医師国家試験予備試験の受験資格の特例に関する法律案を議題といたしまして御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100614237X00819491201/1
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002・塚本重藏
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。提案者は衆議院議員大石武一君であります。先ず提案理由の説明をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100614237X00819491201/2
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003・大石武一
○衆議院議員(大石武一君) この法案の対象となりますものは興亜医学館と申す医学校の卒業生であります。この興亜医学館と申す学校は、昭和十四年頃、当時衆議院議員でありました野形二郎氏を中心として、慶応義塾の医学部の教授方、或いは助教授、講師の方々を中心とした医学教育機関が設立されたのでありまして、これは主に外地の、殊に満洲における医師を養成しようとする目的のために作られた学校でございまして、その後この学校より三年の修業年限を経まして、数百名の卒業生が出て参りまして、おのおの満洲或いは蒙古方面において、その方面の医療のために活動して参つたのであります。然るに昭和二十年に終戰になりまして、外地に医師を派遣することができなくなつたのでありますが、最近この昭和二十年の卒業生或いは昭和十九年の卒業生という者は外地において医業を行う暇がなくて、その途が鎖されてしまつたのであります。こういう学生は約六十何名、これもこの学校は日本人ばかりでなく、中国人或いは朝鮮人を対象といたしておりまして、その卒業生も可なり多いのでありますが、その外国の方々は大体おのおの郷里に帰られて医業に従事されておるようでありますが、この日本人の卒業生の約六、七十名の者は全然学校を卒業しても、医業に従事することができないという状態でおるのであります。尤もこの專門学校の卒業生は直ぐ、国家試験の施行される以前のように、学校卒業生は直ぐ医師になれるという資格を持つておらなかつた学校でありますので、これらの数十名の卒業生は現在将来の医師たる途を鎖されて、非常に意気沮喪している状態であります。併しこの学校は当時その卒業生が文部省から当然專門学校と同等の資格を有するという証明を持つており、相当の学力を持つておるのでありまして、これらを勉強さして行きますならば、将来立派な医師として、我が国の保健、衛生の方面に活動させることのできる者が多数あると思われるのであります。従つてこれらの者の将来の途を開いて、将来医師として立つて行途を開いてやるために、是非とも国家試験を受ける資格を与えてやりたいと念願する次第であります。そのためには直接国家試験を受けるということは直ぐできませんので、一応国家試験の前提である予備試験を受験させまして、それを通過しましたならば、一年のインターンを置いて、更に国家試験を受けるということにしてやりたいと考えまして、この特例に関する法案を持つて参つた次第でございます。何とぞよろしく御審議の程をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100614237X00819491201/3
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004・塚本重藏
○委員長(塚本重藏君) 本日はこれで散会いたします。
午前十時四十七分散会
出席者は左の通り。
委員長 塚本 重藏君
理事
谷口弥三郎君
岡元 義人君
委員
中平常太郎君
草葉 隆圓君
中山 壽彦君
藤森 眞治君
井上なつゑ君
穗積眞六郎君
衆議院議員 大石 武一君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100614237X00819491201/4
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