1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十五年三月二十九日(水曜日)
午前十時五十四分開会
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本日の会議に付した事件
○連合委員会開会の件
○連合国軍人等住宅公社法案(内閣提
出、衆議院送付)
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001・中川幸平
○委員長(中川幸平君) 只今から建設委員会を開会いたします。本日は連合国軍人等住宅公社法案と請願の第百三十七号の御審議を願うことになつておりますが、その先にちよつとお諮りいたして置きます。北海道開発法案を内閣に付託されておりますが、本建設委員会と相当関係のあることでありますから、連合審議の申込を要求するかどうかという点と、それから昭和二十五年度における災害復旧事業費国庫負担の特例に関する法律案、これを大蔵委員会に付託されております。これも本委員会で非常に関心を持たねばならん問題でありますから、連合の要求をするかせぬかという二つのことをお諮りいたします。もう一度申上げます。北海道開発法案、これは内閣に付託されておる、それから昭和二十五年度における災害復旧事業費国庫負担の特例に関する法律案、これは大蔵委員会に付託されております。両法案について連合審議を要求するかせぬかという事柄をどういたしましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/1
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002・赤木正雄
○赤木正雄君 今の問題は建設と非常に関係がありますからして、連合審議を御要求になつたらどうですかな。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/2
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003・中川幸平
○委員長(中川幸平君) 御異議ございませんか。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/3
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004・中川幸平
○委員長(中川幸平君) それでは御異議ないものとして、さよう申込むことに決定いたします。
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005・中川幸平
○委員長(中川幸平君) それでは連合国軍人等住宅公社法案について、提案理由の説明をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/5
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006・根道廣吉
○政府委員(根道廣吉君) 只今議題となりました連合国軍人等住宅公社法案の提案の理由を御説明いたします。
連合国軍用の住宅が未だ十分でない現状に鑑みまして、政府といたしましては、この際米国対日援助見返資金を利用して、連合国軍用の住宅を建設して、これを連合国軍人等に賃貸することといたしました。この目的のために特に連合国軍人等住宅公社という公社を設立して、その住宅建設及び賃貸料徴収の業務を行わしめることに相成りましたので、本法案を提案いたします次第であります。
本公社は、その性格におきましては、従来の専売公社、日本国有鉄道等の公法人と同様でございまして、本法案の概要を御説明いたしますならば、第一に、公社の目的は、第一條におきまして「連合国占領軍の軍人及び連合国占領軍に附属し、又は随伴する連合国人並びにこれらの者の家族の使用する住宅を建設して、これを連合国軍人等に賃貸すること」となつております。第二は、援助資金を本目的に運用することができますように、その第五條におきまして、米国対日援助見返資金特別会計法第四條に規定する同資金運用の目的を拡張した点であります。第三は、本建設が従来特別調達庁で行なつて来ておりまする連合国軍用住宅の建設と同様の性質である点と、急速建設の必要に迫まられております点から考えまして、本公社の理事長以下の役員及び職員を、すべて特別調達庁の職員から兼任せしめて、特別調達庁と表裏一体の関係に立たせしめまして、以て別個に職員を募集して公社を設立することによる国費の増加と建設の遅延を避けることとしたわけであります。第四に、公社の経理に関する事項といたしましては、住宅の建設費は援助資金の借入金で支弁いたしますが、住宅の維持修理は終戦処理費で行い、公社の事務費は特別調達庁との表裏一体の関係からいたしまして、特別調達庁の庁費として支出することといたしました。その他は国有財産を公社に無償で貸与する途を開いたことと、公社成立まで特別調達庁で公社の事務を代行すること以外は、国税、地方税の不課税に関すること、公社の監督に関することなど、概ね他の公法人と共通的な事項に関する規定であります。
本法案の概要は以上御説明いたしました通りでありますので、何とぞよろしく御審議をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/6
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007・中川幸平
○委員長(中川幸平君) 尚この法案は衆議院で修正になつておりますので、修正の点について政府から御説明をちよつとお願いいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/7
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008・根道廣吉
○政府委員(根道廣吉君) 衆議院で修正に相なりました点を申上げますと、第七條に一項を加えまして、都道府県とか、市町村、その他これに準ずるものは、公社に対して地方税を課することができない。但し、鉱産税、入場税、酒消費税、電気ガス税、木材引取税及び遊興飲食税、これらの附加税並びに遊興飲食税割についてはこの限りでない。それからもう一つは、第十七條中「連合国軍最高司令官の命令に基き」というのを削ること。それから附則第十一項を削る。こういう修正でございます。
地方税を課さないということをここに明記いたしましたのは、実はこの法案を提出いたしましたときには、地方税法の改正が先になるものであろうと予想いたしまして、その改正案を盛込んだものでありますが、現在まだ審議未了の法案の改正をすることは適当でございませんので、その技術的の手続上、当然にこういう修正をして、現法令に基いての附加税の項目を加えなければならない。こういうようなことになつたわけでございます。それから第十七條中の「連合国軍最高司令官の命令に基き」という字句を削除いたしましたのは、これは我が国の置かれております現状から考えまして、こういう字句は必要がないから、ない方がよろしかろうという考えに基いたものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/8
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009・北條秀一
○北條秀一君 今のこの修正案の、市町村やその他これに準ずるものというのは、具体的にどういうものが問題になりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/9
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010・岩永賢一
○政府委員(岩永賢一君) それは市町村の関係で、市町村の中の区とかいうものであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/10
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011・北條秀一
○北條秀一君 その東京都の区の場合は、それはこういうような言い方をしておるのでしようか。従来の法律で…発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/11
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012・岩永賢一
○政府委員(岩永賢一君) 従来の、現在あります専売公社法とか、日本国有鉄道法という公法人が、こういうような規定の仕方になつております。現在のところ……この通りでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/12
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013・仲子隆
○仲子隆君 従来あるところの住宅…今日もありますが、それは何にも組織なしに、あれでできておつて、今度これから新たにこの公社ができるという形になるのであるか、これからできる建物についてやるのであるか、従来のものも皆加えたものを考えるのであるか、従来は何があつたか、これらを説明して貰いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/13
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014・根道廣吉
○政府委員(根道廣吉君) このたび作りますものは、所有及び管理に属することになります。従来ありますのは、政府直接の所有でございます。そうして又その管理につきましては国が直接に面倒を見て参る建前になつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/14
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015・北條秀一
○北條秀一君 従来の政府の説明によりますと、今回出ました連合国軍人等住宅公社法案は、目下政府が提出する予定であるところの住宅金融公庫法案と大同小異であるということであつたのであります。而も住宅金融公庫法案が元でこの法案が作られておるというふうに説明を承つておつたのでありますが、そういたしますと、この法案を我々が審議して決定して行くということは、未だ提出しないところの住宅金融公庫法案を、論理的に言えばこれを承認するということになるような気がするのであります。従つて私は従来政府が説明いたしておりました住宅金融公庫法案が元で、これができたのだという考え方を完全に切離して、これはこの法律として本日提出されたのですから、これはこれで審議して、住宅金融公庫法案の方は全くこれとは切離して、従来の政府の説明を了解しないという立場でこれを審議して行きたいと、こういうふうに考える。そういう立場から本法律案の質疑を続けて、更に討論をして審議を終結するように議事を運営して頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/15
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016・岩永賢一
○政府委員(岩永賢一君) 私は従来住宅金融公庫法が元になつてということは実は申上げなかつたつもりであります。ただ従来の説明の過程に申上げましたことは、こういう公社を作つて建物を作つて貸すようにというお話がありましたときに、特別調達庁で直接にこの仕事を行う方法もありますし、或いは又大蔵省方面からも、住宅金融公庫という団体を作ろうとしておるので、その団体にやらしたらどうかという話もありまして、そういうことを司令部に申入れたことがありますということと、司令部方面でそれに対しまして、その団体は住宅金融公庫は銀行業務をやるものであるし、又建設の事業を全然持たないものであるし、この法人とは全然性質が違うものであるから、別個に公社は作るべきであるという意見がございましたがために、全然別個にあれと離れて作ることになつたという事情を御説明したことは、或いはあるかと存じます。こういう事情になつております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/16
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017・中川幸平
○委員長(中川幸平君) 旧軍港転換法案について大蔵委会員との連合委員会を今開きたいという申込みがありましたから、本日の委員会を……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/17
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018・赤木正雄
○赤木正雄君 この方はどうなるのですか。今日はこれで措いて、又審議するのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/18
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019・中川幸平
○委員長(中川幸平君) 明日やつて貰いたいというつもりでおりますが、どうかそういうことに一つお願いしたいと思います。それでは本日これにて散会いたします。
午前十一時九分散会
出席者は左の通り。
委員長 中川 幸平君
理事
仲子 隆君
赤木 正雄君
委員
島田 千壽君
大隅 憲二君
佐々木鹿藏君
北條 秀一君
政府委員
特別調達庁長官 根道 廣吉君
総理府事務官
(特別調達庁長
官官房長) 岩永 賢一君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100714149X01119500329/19
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