1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十五年七月二十六日(水曜日)
午後三時二十四分開会
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委員の異動
七月二十五日委員江田三郎君辞任につ
き、その補欠として門田定藏君を議長
において指名した。
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本日の会議に付した事件
○京都国際文化観光都市建設法案(衆
議院提出)
○奈良国際文化観光都市建設法案(衆
議院提出)
○連合委員会開会の件
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001・柴田政次
○委員長(柴田政次君) 只今から建設委員会を開会いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/1
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002・赤木正雄
○赤木正雄君 この第六條に普通財産を讓與することができる。こういう字句があります。実はこれと同じような法案が前国会に出まして、伊東並びに熱海の都市に関して出たのであります。その場合に讓與ということは不穏当である。今後こういう法案は沢山各都市から出るかも分らない。そういう場合に僅か法律の文句の一つによつて国有財産の大部分を讓與するということは実に穏やかでない。そういうことでこの前の建設委員会では全会一致を以てこの讓與を讓渡に改めなのです。それが遺憾ながら、又衆議院では三分の二の多数を以て讓與にされた。私はこれは非常に遺憾に思つております。こういう点がありますから、この法案は今後出るこれに類する法案を関連して、やはり国有財産の観点から必要があれば讓渡してもいいが、讓與ということは、私は行き過ぎておると思います。でありますから、この法案を活かすならばどうしても讓渡にすべきが、国有財産の建前からも当然と思いますが、これに対して如何ですか。これはむしろ修正に属すると思いますが、如何ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/2
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003・田中伊三次
○衆議院議員(田中伊三次君) 御尤もな御意見であると存じますが、讓與は何か無償を意味する言葉になりまして、有償の場合と区別ができないような感じかございますが、その下にありますように普通財産を讓與することができる。必ずしも無償で讓與をして貰わねばならんことはない。有償でもいい。ただ無償で讓與して頂くことが、しようと思うならばできる、こういう意味に解釈いたしましたので、讓與という言葉を実は深く考えずに使つたようなことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/3
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004・赤木正雄
○赤木正雄君 今立業者の言われるように、善意に解釈するときには、この法案でいいかも知れません。併し法案はいつも善意に解釈されるよりは、むしろこの法案のごときは、成るべく有利に解釈されるのがこれは当然だと思います。その観点からこれを活かすならばどうしても讓與を讓渡にしたい、しないと非常な弊害があるということをこの委員会で強く力説するであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/4
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005・石坂豊一
○石坂豊一君 私はこの京都、奈良両国際文化観光都市建設法案に対しましては、只今賛否を表する場合でないかも知れませんけれども、先ずこれは極めて大切な国の施設であり、最もこれに対しては国民的の視聽が集まつておつたと私は思う。というのは、この戰時中六大都市において爆撃を受けなかつたのは京都である。奈良もやはり京都の範囲内において爆撃を受けなかつたと私は解釈しておる。敵国でありながらさように寛大に見ておるこの都市に対して政府がいい幸いにしてそれの後の施設に非常に等閑である。そのために国会においてあらゆる都市に対して或いは原子爆彈で破壊された長崎、広島等を率先して次から次、かような施設が要求されて来る。この間において法律は国会が制定するのが原則であつて、明治憲法のごとく政府が出すのではないのでありますけれども、併し建設省としては全く内務省の一局におつた時代と違います。独立の一国の再建を図るべ中樞機関であるその建設省が、国会がなすがままにそれをひとり見ておつて、幾らも幾らも今後かようなことが出て来るということは、これは誠に手落ちではないか。私はこれは真からそう考えております。尤も国会の要求するところに從つてやれば、それでいい、こうもとれますけれども、これは必ずしもそうでない。そういう行政方面において国家の再建を担任しておるところの中樞機関として何を最も取上げて行くべきかという考えを立てらるべきことであつたのじやなかろうかと思います。
次にこれと同時に私共の考えることは、私共は戰災地の選出の者で戰災都市の復興に対しては鋭敏なる考えを持つておる。而して戰災都市に対してはこれは又普通のやり方で、むしろ戰災年復興に対する規模をますます縮少し、百十五あつたものを百にし、百のものを八十五にするというふうに段々縮少して、その復興事業についても実は戰災地の者から見ると誠に牛歩遅々として進まないように思える。かような観点からいたしますと、戰災を受けた都市の者は一種の僻んだ考えを持つということに相成るので、そういうことからこの囲会内において戰災議員の会合もありまして、実は昨日もその会合があつたのでありますが、そこで特別委員を選んで、我々戰災都市の復興を促進するために何かの叫びをしなければならをいうことが寄り寄り私共の耳に入る。かような場合において政府としてはこの法案などの提案されるこの機会になすがままにただ自然の成り行に委して置けばいいという今までのようなそういう観念でおられるのか。又そうではなく、これに対しては特に一種の観光都市に対しては政府はかようかような雄大なる考えを持つておる、或いは又戰災地復興に対しては今後特にかような施設もして行きたいというお考えがあるならば、それを一つ発表して頂かなければならん。なぜかようなことを申すかというと、戰災都市復興に対しては歴代の内閣創立と共に政見発表の第一條に織込んでおる。片山内閣、芦田内閣、吉田内閣でも盡く罹災者に対しては満腔の同情を寄せ、これが復興に対しては十分の努力をすると誓つておるけれども、なすところを見ると何ら斬新な施設をしておるとは思えない。これを見ると私は甚だ遺憾に思う。私は過ぎ去つたことをここで愚痴を申上げるのではないけれども、ここに建設省におられる方々が一つ建設省としての大責任を痛感せられまして、かような法案が出ることについては如何なる考えを持つて処理しておられるか。これは国民的要求に対して我々は追從してむけばいい、何ら指導的方針を以て臨む必要はない、かように考えておるのか。それを一つ明瞭にして貰いない。実は私は大臣の出席を要求しましたが、ここに来ておりません。併し私は大臣よりは伝統的に建設省の事務を忠実に守つて下さる事務当局でも一向差支ありませんから、一つ説明を聽きたい。
それから同時に私はこの京都、奈良のごとき特別の施設については政府が何としても等閑であつたというようなことは、これがただ部分的に起つたことで敢えてどうすることもできなかつたことでありましようけれども、奈良においては法隆寺の金堂が漏電によつて火災にかかり、又最近においては金閣寺が燒けるというようなことはこれは決して国家の慶事ではありません。かようなことは一般の注意が欠けておるから、私は事ここに至つたんだと誠に心外に堪えないことであります。私はこの法案を審議の上皆さんと共にこれを賛成することにおいては吝かでないものでありますけれども、それはそのときにおいて意見を発表するとして、先ず冒頭において本案のごときものを今日において漸く現われるというようなことになつたことは、これに対し政府は何とも感じておらんのかどうか、又これと同時に各地において非常な苦痛を感じておる戰災都市の復興について特別の今後の施設についてお考えを持つておるのかどうか、それを伺いたいと思います。これを審議するに先立つて一つ伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/5
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006・八嶋三郎
○説明員(八嶋三郎君) 只今石坂先生から誠に肯繁に当つた御意見を承わりまして私共戰災復興事務を担当いたしております事務当局といたしまして誠に責任の重且つ大なることを痛感いたしておる次第であります。都市局の私の決心を申上げますならば、私は何と言つても私の担当いたしておりまする仕事の範囲におきましては、戰災復興の仕事を一日も速かに完遂を図つて行きたい。これはあらゆるものを犠牲に拂つてもやつて行きたいという強い決心を持つておる次第であります。微力のいたすところ今日まで戰災復興の仕事が遅々として進まなかつた点につきましての重大な責任を実は痛感いたしておる次第であります。どうか議員各位の御盡力と御支援によりまして、先に立てました五ケ年計画というものが速かに完遂のできるように今後とも御援助と御協力を願いたいと存ずる次第であります。從いましてこうしたいろいろの特別法によりまする法案というものが出て参るのでございまするが、これにつきましては私共といたしましては国の財政の許す限りにおきましてその必要性という点を十分考慮いたしまして、それぞれの措置を講じて行きたいという工合に考えておる次第でございますが、これがために戰災復興の仕事を犠牲にするということは絶対に考えておらない次第でございます。尚いろいろと観光都市の問題が今日議題に上つておる次第でありますが、実は観光の問題につきましては内閣にも観光審議会というものが設置いたされまして、そこでいろいろと観光に関しまする各般の事柄が議せられておるのであります。私共といたしましては、先に通過いたしました、別府それから熱海、伊東というものの外に、この観光審議会におきまして、観光の中心的な都市の整備を図つて参りたいというような都市が今日提案になつておりまする京都、奈良その外まだ多少ございますが、そういう方面につきまして、観光審議会と十分にタイアツプいたしまして、そこの方面から要求いたしておりまするもので、都市局所管の事項につきましては、地方財政の許す限り、又国家財政の許す限りにおきまして、それぞれ施設を充実して行きたいという気持を実は持つておる次第であります。從来京都、奈良等について都市局として相当等閑に附しておつたじやないかという御意見もございまするが、実は京都につきましては、非戰災都市といたしましては、実は私の方としては重要なるものとして都市計画を考えておる次第でございます。從来多少予算は軽少でございましたのですけれども、重要幹線、街路その他拜水整備等の費用は、実は他の都市計画の事業費よりも、相当多いので從来におきましても、他の都市より見れば予算は多くしてやつておるつもりでありますが、ただ国家財政が非常に多端なものでございますから、思う通り行かなかつたことについては誠に遺憾至極に存じておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/6
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007・石坂豊一
○石坂豊一君 只今の都市の実際の問題に当つておられる八嶋局長から、同君の抱負の一端を拝聽しまして、私共は同君の考えの通り必ずさような方針で着々進行して行くことを念願するものであります。これは私共国会においてそれに協力するのみならず、一層それに積極性を持たせられて、国会に対しても各種の要求をなさつて差支ないと考えております。私はこの京都及び奈良の文化都市に対しては何かその点において、我々よりはむしろ敵が守つて呉れた。実際どうも妙な関係であるけれども、敵が守つて呉れる。それ程大切だ。それで最後とは言いませんが、あとに横浜とか神戸とか出て来ますけれども、観光都市としては最後に廻つて来なければならんということは、我々もそれは気が付かなかつたという誇りを免れないのですけれども、とにかく政府の指導及びその地方自治団体その他において、いろいろ多事のためにここに来たんでありましようけれども、今日すでに今からでも遅くはない次第でありますから、鋭意一つこれをやつて頂かなければならないと思うのでありますが、併し歴史を考えて見ますと京都は古い都といつてもしばしば戰災にかかつて、これは古くなつておらんのであります。極く古いものはむしろ京都を逃げておる。殊にその近い例は東本願寺のごときは維新の戰争のときに真先に燒いてしまつた、実に無謀千万のことによつて燒けてしまつた。その後又信徒の者によつてあれを建てたものであります。建設物も極めて最近のものです。そこで我々は京都に行つて、一石一塔を見まして、も、非常に感慨深く見ておるんでありますが、一昨年私京都に行きまして驚いたのは、東山にはそういうことはありませんが、西の方に当りますか、そちらの方は山の麓を開墾して、これは開墾したのか茶畑にするのか分らないのですけれども、一様に何百年の間でないと生えることのできない欝蒼たる松林の根を掘り返してしまつて、却つて水害なんかを招くような事態にしたりしている。京都市にいる人は却つて京都市を侮つているというような感を私は深くした。かような関係でとにかくこの観光都市の保全、建設については怠つた感がありますが、一層この法案に対して頼ることなく、これに対する法文にも書いてありますように十分その自治体として市民が協力して、この本当の再建に寄與するように、一般の覚悟を要求したいと思うものであります。これに対する当事者の所見を伺つて置きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/7
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008・東井三代次
○衆議院議員(東井三代次君) 御意見のごとく、この法案が可決通過いたしました暁は、十分御意見を尊重いたしまして、特に奈良の持つております、古文化財は尊重をいたしまして、そうしてこの法案の目的を達成するために、十分の努力をして行きたいと存じております。どうぞよろしくお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/8
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009・小林亦治
○小林亦治君 広汎なこの戰災区域が最低線の復興も未だ見ておりませんこういうときに、この文化観光都市が雨後の筍のようにどんどん出て参るということは、必ずしも私共としては嬉しいことではないように考えるんであります。併しながらです、熱海とか伊東のようないわば文化といいましても観楽街なんであります。観楽文化なんていうものは発達すればこれは人類の堕落は当然なんです。そのような地域すらが観光都市に指定されて、独立の立法を以て自治体を組織しておるという今日、奈良や京都が今日かような要求をして参ることは、これは極めて当然なことである。義理にもこれは通してやらなければならん次第だと私は考えるのであります。不賛成の面から申しますれば、伊東や熱海を府別に指定したということはこれは誤りなんで、その面は別といたしましても今回それらすら通つておる今日、奈良、京都からかような運動に参り、今日国会においてかような特別の審議を重ねられるということは当然のことであります。問題はそれといたしまして、立法の体裁であります。御承知のように国会は法律メーカーなんでありまして、立法の体裁につきましても特段の御留意を願いたい。それはなぜかと申しますれば、第四條なんであります。これが私共には気にくわない。かような中味の何にもない、法律上これはいわば訓示規定とか軟性條文とかいつたような名前で呼ばれておるのであります。何ら意味がないものであります。却つてかような條文を残して置きますれば、全体の條文が非常に軟らかくなつて、法を行なうところの当事者の義務性というものがこのために軟らかくなつて来る、第四條などはこうではないかということが具体的な場合にこれは随分出る問題であります。御承知のように現行の新憲法であります。冗漫なまでに余計な文句を使つてある。できもしないところの理想を掲げるといつたような、法律の前文にでも掲げるような抱負経綸ならば別でありますが、かような無意味な無内容な、而も單なる理想を掲げるといつたようなものを候文に加えるということは、これは法律メーカーとしては愼しまなければならない。只今の日本憲法は御承知のように飜訳憲法なんであります。この飜訳憲法が日本語に直されてあのようなだらだらとした、木に竹を継いだような、読めば頭が痛くなるような冗漫な文庫で以て飾られでおるのであります。丁度その真似をその末端の法令がしておるような印象が沢山見られるのであります。これは無批判であり、前例に倣うべきことでは決してないのであります。これはこの法文のみならず、法律メーカーとして十分これを反省しなければならない。恐らく諸外国の法律学者は笑つておるだろうと思います。何でもかでも真似なければ気が済まんといつたようなのが最近現われるところの條文の文句であります。東洋の思想から引出された立法の体裁というものは簡潔を以て非常に尊ぶ、必ずしも私はそれがよろしいとは思いません。よろしいとは思いませんが、意味も、何ら義務性もない而も逃れ易いところの、全体としてぼやけさせろような空なるところの條文を挿入すべきでないと、かように考えておるのであります。どうもこの法案が通りそうなんでありまして、先程は黙つておりまして、又居眠りをしておつなために全体を拜聴することができませんでしたが、これが通るならば、特にこの四條はそういつた意味合からも十分に御検計を加えて頂いて、意味のないことを真似ないように、而も何にもならないというのではなく、いろいろな害になるのです。実行のできない條文、義務性の確立してないところの條交というものは、これは法ではないのであります。法というものはそんな單純な作文ではないのであります。義務付けられるもの、要求し得るもの、要求された場合に応えなければならないものを法の成文に出さにければならないのであります。これは世界の法理上常識なんであります。そう常識の欠けておるのが現行の憲法であり、その憲法後に施行されたところの諸々の法案の内容なんであります。十分これを御検討順いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/9
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010・赤木正雄
○赤木正雄君 先程石坂委員から戰災都市の問題が出ましたが、こういう法案が出るようになつたそもそもの起りは、あの広島と長崎の特別都市法案が起りだと思いますが、その法案に対して、あの法案を作るために外の百二十余の戰災都市の復興を薄めではいけないということを私共は強く言つたのであります。その結果どうなつておるかということを前の前の委員会で私はここにおられる局長に要求してあるのです。あの結果を先ず御報告願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/10
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011・八嶋三郎
○説明員(八嶋三郎君) この前お話のございました点につきまして、本年度は広島、長崎におきまして二億七千万円の交付金が出たのであります。そうしてそのうちの戰災復興の分は広島におきましては一億八千五百万円という、これは事業費であります。長崎が一億八百万円というような数字に相成つておるのであります。これが五ケ年計画におきまして広島におきまして重ねました再検討の計画全体が十二億五千三百万円ということに相成つております。本年度支出いたしまするものはその一四・八%という形に相成つておるのでございます。長崎の方は一九・六%という形に相成つておるのであります。然らばこれを一般の都市につきましてどういう工合になつておるかということを申上げますれば、再検討の結果の事業費が大体二百億ということに相成つておりまするので、そのうちの本年度の事業費といたしまして、二十八億七千万円という数字に相成つておるのでございまするので、全国平均が一四・五%という数字に相成つておりまするので、多少の率はいいようでございます。平均から見ますれば、多少の率はいいようでございまするが、併し広島、長崎だからといつて特別に戰災復興の費用を多くつけておらないというのは実情でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/11
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012・赤木正雄
○赤木正雄君 大体分りましたが、私のこの間の質問はもう少し詳しい意味の質問でありました。つまりあの法案を通過する前の両都市における復興費と、法案を通過してから後の復興は何%か多少増すとおつしやいましたが、法案の通過したために、どれ程重点が置かれているか、これをこの前にはつきり質問したのです。今の答弁は大体当つておりますが、まだ詳しい御答弁のように思えません。私今その数字を言いませんから、この次の委員会までに間違いないように、その数字をはつきりして置いて頂きたい。ややもするとこの質問に対して特に都市局の方はこの委員会の質問に対して御答弁が非常にまずいのです。まずいというより誠意を欠いておるのです。よく質問をしてその結果何ら答弁をされない場合が今までの委員会でたびたびあつたのです。それは恐らく從前の委員の方が皆御承知と思います。特に都市局にそういうことがたびたびあるのです。これを私は重ねてこの場合に申しまして、もう少し我々委員の質問に対してまじめな答弁を、又催促するからやつと答弁するというようなことなしに、我々は常に委員会を開いておりますから、その都度に御答弁を願いたい。
それから次に戦災都市の問題でありますが、やはり石坂さんからおつしやつた通りに、戰災都市にはどうしても重点を置いて頂かないと困る。別府のあの法案を通過する場合に、我々はそれを非常にやかましく申しました。あの法案を通過させるために特に別府に沢山の金を持つて行つて、それがために折角復興を急いでいる戰災都市を手蒲にして貰つては困る。又熱海のときにも又伊東のときにも同じようなことを繰返して言つておられます。私はこの京都なんか特別な重要な都市であることはよく存じております。これは別府や或いは伊東や熱海に比べてとても比較にならない、より重要な都市ということはよく存じております。私は先程石坂さんのおつしやつた通りに特にこれを重点的にやつて、外が薄くなつては困ります。それは先程局長が御答弁なさつたから、そういうことは万々なかろうと思つております。これは提案者として先程地方との連合委員会のときにもお話がありましたが、大体これによつて特別の補助を賃つて早く施設をしようというお考えはないでしようか。これは率直に御回答願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/12
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013・田中伊三次
○衆議院議員(田中伊三次君) 連合委員会でも御説明を申上げましたように、市の財源の許す範囲においてでき得る限りその歳出の節約をいたしまして、歳出の縮減ができた限度において余剩財源が生ずるわけでありまするから、その余剩財源を以て能う限りの観光施設を実行して行くことに努力をするのでございますが、この法案がお蔭を以て成立をいたしますならば、国においてもでき得る限り財源の上で御援助頂きたい。先ず起債の点につきましても、又観光施設の事業とは言いながら、見返資金を割愛して頂くに適する事業も沢山ございます。例えば河川の修復の面におきましても、道路の改修の画につきましても、殊に下水道の完備とうい問題につきましても見返資金は使つていいのだと考えられるが相当強くございます。こういう面につきましては、成るべく私達の考えております観光事業の極く一部分としてのこれらの諸点については見返資金の活用についてもその運用上好意ある御後援を頂きたい、こういうふうに考えておるのであります。これもでき得べくんば市民の負担をこれ以上増大する処置には出たくない、そういう趣旨で市民の負担を増大せしめない限りは節約して余剩財源を得、国のいろいろ助成によつて、或いは起債が認められたり、或いは援助を受け、或いは交付金の増額であるとかというような方面においてでき得る限りの御援助を頂いて速かにそれが計画の実現に努力をして行きたい、こういう考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/13
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014・赤木正雄
○赤木正雄君 第三條の三項にありますが「その禁止又は制限によつて損害を受けた者に対しては」「損害を補償しなければならない」。こういう字句があります。その補償に対してこれに不服があつた場合には、裁判所に申出るとかそういうことがありませんが、これは一般のこれに類した法案にはそういうことはあるように思いましたが、これはどうでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/14
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015・田中伊三次
○衆議院議員(田中伊三次君) 他の今までできております分にもこれはないようでございます。それからこれはやはりその損害を受けた場合には、形式としては司法裁判ができるわけでございます。そこで法律によつて補償を受ける補償の全額が気に入らんという場合においては、司法裁判所に申出でて訴訟が起せるわけでありますが、救済の方法は司法裁判によるということになるわけであります。ここに規定がございません。併しながらこの法案に特別の規定もなく、從つて司法裁判にかけるより救済の余地がないということになるわけでございます。そういうことの起りませんように、在来の京都市の美しい伝統と温い方針を引続いて踏襲をいたしまして、できるだけ補償に際しましては、被害者に満足の行くような金額を決定するように努力をいたしまして、運用の上で決して司法裁判その他にかけて事件が起ることの余地のないように、又ここに特別の規定がないからと言つて迷惑のかかることのないようにその点については万全の努力を司法当局をして盡して行くように努力したいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/15
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016・赤木正雄
○赤木正雄君 この問題はもう少しあとから研究して見たいと思います。
もう少し承わりたいのは京都、奈良でもそうだと思いますが、あすこには随分市の中に農地がありますが、農地法の関係はどうなつておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/16
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017・東井三代次
○衆議院議員(東井三代次君) 現在の我々の持つております今回のこの法律による計画によりましては、農地は潰さないように計画を進めております。全部、荒蕪地とか、そういつた山地の方を、計画の中には農地に直接関係を持たせんように考えております。尚そういう関係が出て参りました場合には適当にこの農地法に牴触しないように考えて行くつもりでございます。現在の計画ではそういうようにいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/17
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018・田中伊三次
○衆議院議員(田中伊三次君) 今の御質問が第三條の指定というのとは深い関係が出て来ると思いますが、これはどの大臣が指定するとは書いてございませんが、言うまでもなくこれは建設大臣のつもりなのであります。建設大臣が観光保有地区の指定をして参りますと、その指定の地域の範囲内においてその事業を実施するには京都市は次の項目によつて條例を以てこれを定めて行くわけでございます。從つて今のお話のような農地法に牴触を生じないようにして参ります場合には建設大臣が指定するに際して、そういう不都合の起らん、農地を犠牲にして指定が起ることのないように建設大臣の方で十分なる努力をして呉れることと考えます。尚具体的な実際問題といたしましては、大臣が突如藪から棒に指定をして来るということでなしに、よく意見を聞いて観光計画の内容を予めこれを知悉した上でよく相談をして、その間に際しましては苟くも農地を犠牲にすることのないように十分に心掛けてその所見を市長において建設大臣に具申いたしまして、そういう牴触を避けるように努力をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/18
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019・小川久義
○小川久義君 いろいろ御意見があろうかと思いますが、質疑を打切りまして、討論採決に入つたら如何かと思います。お諮りを願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/19
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020・岩崎正三郎
○岩崎正三郎君 ちよつと、戰災都市と、この観光都市の問題は、たしかにこの前の委員会で戰災都市を早くやれということは我々が強く要求したわけなんです。ところが戰災都市の方も一生懸命やつているというお話であるのでしよう。だからまあこつちの方を忘れてしまつて、観光都市の方を忘れてしまつておつたと思うのでありますが、そのときも観光都市の方の問題を、先程も連合委員会であつたように一般法を作る必要はないのじやないかというお話も出たのであります。そういう話に対しまして都市局の方では、今後こういうふうにいろいろな法律が各都市から出て来るというと、これは早い者勝ということになつて来ると、早い者が早く国家の補助を余計に取りたいということになつて来るのであります。これでは国費を負担する国民が、正直者が損をするということになるので、これは国家の方はそういう点で一般法の国際観光法とか、或いは特別な特別都市法とかというものを御当局は徹底する意思があるかどうか、研究しておるかどうか先ず質問して置きます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/20
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021・八嶋三郎
○説明員(八嶋三郎君) 都市計画の全般につきましては、実はもつと民主的な都市計画法の改正を図つて行きたいという意図を以ちまして、只今研究を進めておる次第であります。私の方面で主として取扱つて行きたいと考えておりますものといたしましては、できるだけこの権利関係とか、そういうような方面につきましての点を都市計画法の中に謳つて置きたい。その中にはそれぞれの都市の性格に応じまして観光問題は観光問題として取扱つて行こうというような、このいわゆる都市の性格、規模といつたようなものから今後は都市計画の立案の仕事に当つて行きたいという工合に実は考えておる次第でございます。從いまして国といたしましてはその都市計画法の中にはそれぞれその制度に応じて、国も財政の融資計画におきまして援助しなければならない。援助することができるという規定は一般法としては作つて行きたいという工合には考えておる次第でございます。ただそれぞれの都市の性格に即しまして観光都市の助成についての一般法を出すとかいつたような準備は現在のところいたしておらないわけであります。私共といたしましてはそれぞれの都市の性格に応じまして、それぞれの都市の都市計画の指導に当つておるのであります。それにいろいろな点についての問題、保護の問題というものを一般法の中に計画をして行きたいという工合の準備は今いたしております。特別に観光都市だけを取扱つて行くという法律の準備を今いたしておらないのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/21
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022・岩崎正三郎
○岩崎正三郎君 各都市にはそれぞれ特殊性があることは事実であります。併しながら京都、奈良と或いは又日光であるとか、或いは又温泉都市なら温泉都市であるとか、又観光にもそれぞれの特色かあるけれども、それぞれの特色によつて特殊性がある、部分的な特殊性があるけれども又特色の中に一つのブロツク的なものがあるということはこれは事実である。そう考えて来るならば特別都市法を作る場合、特に東京都はその天下の首都であるからというけれども又その内容においては大阪の市とは非常に似ておる。ところがそのこういうふうに関連して来ると、私共は何も一体に一つの観光都市法を作れというのでなくてそういう意味で三つ、四つの分れた意味の而も総括的な意味の一般的な法律を作るべきである、これは国家的な観点からやるべきである、局長はそういう責任を持たなければならんと私は存ずるのでありますが、局長の意見を伺います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/22
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023・八嶋三郎
○説明員(八嶋三郎君) 現在のところは先程申上げましたように準備は今取運んでおらないような事情でありますから、先程石坂先生からの御質問にもお答えいたしたのでありますが、実はその問題につきましては観光審議会というものがありまして、そこにおきましても御答申が出ております、そういう点を私共は十分に参酌いたしまして具体的な問題を研究いたしたいというふうに実は考えておるのであります。お話の点につきましては今後十分に御意見のあるところを尊重して行きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/23
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024・岩崎正三郎
○岩崎正三郎君 これは説明者の方に伺いますが、第三條の規定の中に「文化観光施設の維持保存に著しい影響を及ぼす虞のある行為を禁止し、又は制限することができる。」ということは必ず必要なことでありまするが、先程の金閣寺を燒いてしまつたということは誠に心配であろうからこういうことを作つているだろうと思うが、そういうことに対して我々は嚴罰を以て臨むべきだと思う、そういう際に單に禁止制限のできるだけでは本当に古い文化を愛する立場からしては物足らんと思うのでありますが、或る場合には金閣寺を作れと言つても作れないでしようけれども、そういう原状に回復せしめるということもできるというくらいの強い規定があつても、そういう規定がここではありませんが、それはどういう考えでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/24
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025・田中伊三次
○衆議院議員(田中伊三次君) 岩崎先生の御尤もな御質問でございますが、誠にその通りでございまして、本来からはもう強い規定を盛上げる筋のものでございます。併しながら何分にも行為の禁止制限を行う規定でございますので、苟くも自由を認めたる人の財産その行為について制限禁止を行うという以上はこれはそれを而も法文化する段階に至りますると最小限度の規定を盛るということが理想ではなかろうかと、こういうふうに考えまして生温いのではありまするけれども、人々の行為の制限禁止に関する規定につきましては、只今御指摘のように大変生温いが最低はこれだけはしなければならない。尚且つそれによつて生じたる損害については賠償の責に任じ、賠償の金額の決定については御満足の行くような、文句の出ないような、争いの起らないような、司法裁判の問題にならんような方法に努力をするということを只今お誓い申したわけでありますが、それ以外に例えば只今申上げました金閣寺のことについては禁止の規定だけで、金閣寺は放任されておるというのではないのでありまして、全力を挙げてこの金閣寺につきましても、昔の歴史上の遺物としての金閣寺の姿を再現することができるように、その姿を再現することのできるように一生懸命に努力をすべく只今立案中でございま正す。これは御承知のごとくに……細かいお話を申上げて恐縮でございますが、金閣寺は京都市の地域内にございますけれども、これは個人の寺院の有になつておるわけでございます。從つてこれを復興して元の姿を作り出しますためには、どうしても寺そのものが重大な決意をして、その再建に、姿の再現に努力をして呉れるという決意ができなければなりません。その決意が寺にできまして、初めて我が京都が国家並びに関係の地方公共団体の御援助、御助カを得まして、これに力瘤を入れ、そうしてむしろ前に見ることのできなかつた、もつと力瘤を入れた立派な姿にこの寺を建直して行きたい、こういう計画を只今立案中であります。從つてこういう生温いことにはなつておりますけれども、このような重要な問題につきましては、全力を挙げて御趣旨に副うように努力をすることをお誓い申上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/25
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026・赤木正雄
○赤木正雄君 もう一つ伺いたい。この法案と河川法、道路法或いは砂防法との関係はどういうふうになりますか。例えて申しますと、河川法、道路法、砂防法で或る事業をしようという場合に、この法案のためにその制約を受けることになりましようかどうでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/26
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027・田中伊三次
○衆議院議員(田中伊三次君) 河川法による河川の修復、延長、それから底渫いのようなものは、これはお説のごとく河川法でやるわけでございます。併しながらその河川の修復、河川の幅を拡げる、縮める、深めるといつたような工事をいたします場合に、單に水を流す、或いは水害の防止というような点だけに止まる場合は河川法で十分なのでございますか、一段進んでこれを観光の対象として眺めて行こう。お叱りを頂きました加茂川について申上げますというと、加茂川は下の方から上の方を眺めますと、実にこの幽玄な姿で霧の中から流れて来たような姿になつておりますが、残念ながら水が足りない。あの川に水があればもう世界一の川であります。併し水が足りない。水がなくなつた原因はその根源を濫伐したからである。木がなくなつたから水を蓄えて置くことができないので、水が足らなくなつて、少し雨が降れば水が一杯になるが、天気が来ると水が直ぐになくなるという姿で、そこでどうしてもこの河川の修復をいたします場合には、河川を特に観光的に眺めて、美しい幽玄な姿に見えるように河川の幅を狭くしてこれを低くして行く、こういうことに努力しようということになりますと、これは單なる河川法ではいけない。これはそういう状態でございますので、そういうふうに川幅を観光的に改めて行くと同時に、根本の水の本であります根源の山林に至ましては伐採を禁ずるのみならず、それに対しては速かに植林の道を講ずるというようなことも併せて行いたいということになりますと、河川法だけで、は十分ではないのではないかということを考えておるわけであります。それから道路につきましても、ちよつとこの前の委員会でお話を申上げましたように、それ自体はお説のごとく道路法によつてやれるわけであります。道路法によつで行います筋道は都市計価法によつて筋道は立つわけでございますが、その道路を例えば美しい並木路にする、街路樹を植えまして如何にも京都らしい落ち着きのあるしつくりした美しい街路樹を植えて行こう。その廻りに消路を上、下に拵えまして、左右に歩道を作り真中に車道を作る。歩道と車道の環境を美しい優美なものにして行く、こういうふうにやつて参ります場合は、單なる道路法だけではどうしても十分ではないのではないか。どうも道路の観光的な装備と申しましようか、そういうことにして行くために、どうもこの法律が必要であろうと思います。
砂防につきましても、この砂防法による砂防は御承知のように單に災害の防止という点に重点が置かれておるわけでございますが、砂防に際しても、災害の防止というものから一歩進めまして、これに観光的な砂防を行う。從つて砂防の道は土木工事的砂防に止まらずしてこれを植林的な砂防にまで進めて参りまして、美くしい樹木を植えて、美くしい芝生を生やして、そうして観光的な砂防の目的を達するように努力して行く。こういうふうにして参りたいと考えておりまして、まあこの法律をお願いしておるような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/27
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028・赤木正雄
○赤木正雄君 今言われることは誠に理想的なことでありましよう。併しそういうふうなことになりますと少しく申したい。現に国立公園になつておる場所におきまして、やはり一定のそういう土木事業に対して制限しようじやないか。これがために事業ができないのです。やはり仕事をする者の考えと、又特にそういうふうなことばかり考えておるお方と、大分頭の持方が違う。例えて申しますと、一つの例を言うならば、黒部川のこともそうです。あの常願寺川の奥の堰堤があります。我々はあの堰堤は立派であると思います。あすこに道ができた。そうして而も堰堤を造らなかつたならば、あの黒部の奥までか行くことができなかつたのです。言い換えれば黒部の今日観賞できるようになつたのは、あの堰堤のお蔭である。あの堰堤も又今日の文化財として綺麗なものであると思います。併しながら單に昔の形を保存するということになりますと、あれは非常に惡いものになります。実際をいうと、やはりあれと同じことが箱根にもあります。又最近は日光にもあります。又この法律によると、きつと第三條にかかりはしないかという懸念があります。我々実際現場に当る者から見ると、何らそれで風景を害するものとは思わないことが、法律になるとそれが規則的になつて、却つて惡い点があると思う。それは今までの風景を害さんと、こういうふうな頭で考えたその結果、予算も取れない、仕事もできない。尚甚だしいのは、この法案を以てそういうことをやつ、ては困る。そういうことまで言つて来られる。そうすると実際の仕事はできやせん。だからこういう第三條の法案を設けられる場合には、もう少しそういう道路法、砂防法までも制限される考えかどうかということをはつきりして置きたい。これについては我々非常に考えなければならんのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/28
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029・田中伊三次
○衆議院議員(田中伊三次君) 河川法に優先して制限をし、道路法や砂防法に優先してこの法律を実行して行くのだという考え方は、現在私達の方ではそこまでの自信はございません。河川法に從い、道路法に從い、砂防の法律に從いまして、更にそれを越えて観光的な努力をするのにこの法律が必要だという心持があるのみでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/29
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030・柴田政次
○委員長(柴田政次君) お諮りいたしますが、只今小川君から動議が提出されております。質問を打切り、討論に入りたいという動議がございます。御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/30
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031・柴田政次
○委員長(柴田政次君) 御異議がないようでございますからさよう決定したいと思います。ちよつと速記を止めて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/31
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032・柴田政次
○委員長(柴田政次君) 速記を始めて。他に御発言もないと認めまして、直ちに採決に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/32
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033・柴田政次
○委員長(柴田政次君) 御異議ないと認めます。京都国際文化観光都市建設法案、奈良国際文化観光都市建設法案二案を一括して採決いたしたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)この両案に対して可決することに賛成の方の挙手を願います。
〔総員挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/33
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034・柴田政次
○委員長(柴田政次君) 満場一致と認めます。(拍手)本会議における委員長の口頭報告の内容は本院規則第百四條によつて多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますから、これは委員長において本案の内容、委員へ会の質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/34
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035・柴田政次
○委員長(柴田政次君) 御異議はないと認めます。次いで、本院規則第七十二條によりまして委員長が議院に提出する報告書につき多数意見の署名を附することになつておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。
多数意見者署名
岩崎正三郎 赤木 正雄
小川 久義 石川 榮一
石坂 豊一 田中 一
小林 亦治 尾山 三郎
田方 進 東 隆発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/35
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036・柴田政次
○委員長(柴田政次君) 御署名漏れはございませんか……。署名漏れはないと認めます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/36
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037・柴田政次
○委員長(柴田政次君) 昨日本委員会に付託されました横浜国際港都建設法案及び神戸国際港都建設法案につきまして、地方行政委員会では連合委員会を開いて連合審査を行うことを希望しておりますが、両法案につきまして、地方行政委員会と連合委員会を開くことに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/37
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038・柴田政次
○委員長(柴田政次君) 御異議ないと認めます。
本日はこの程度で散会いたします。
午後四時二十九分散会
出席者は左の通り。
委員長 柴田 政次君
理事
岩崎正三郎君
赤木 正雄君
小川 久義君
委員
石川 榮一君
石坂 豊一君
田中 一君
小林 亦治君
尾山 三郎君
田方 進君
東 隆君
衆議院議員
田中伊三次君
東井三代次君
国務大臣
国 務 大 臣 岡野 清豪君
政府委員
地方自治政務次
官 小野 哲君
大蔵省管財局長 吉田 晴二君
説明員
建設省都市局長 八嶋 三郎君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/100814149X00519500726/38
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