1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年五月十七日(木曜日)
午後一時三十四分開議
出席委員
委員長代理 理事 坂田 英一君
理事 青木 正君 理事 江花 靜君
理事 船田 享二君 理事 鈴木 義男君
井上 知治君 大内 一郎君
平澤 長吉君 本多 市郎君
松本 善壽君 千葉 三郎君
松岡 駒吉君 河田 賢治君
出席国務大臣
文 部 大 臣 天野 貞祐君
運 輸 大 臣 山崎 猛君
出席政府委員
内閣官房副長官 井上 清一君
特別調達庁次長 堀井 啓治君
総理府事務官
(行政管理庁管
理部長) 中川 融君
地方自治政務次
官 小野 哲君
外務政務次官 草葉 隆圓君
大蔵政務次官 西川甚五郎君
厚生政務次官 平澤 長吉君
農林政務次官 島村 軍次君
通商産業政務次
官 首藤 新八君
労働政務次官 山村新治郎君
物価政務次官 郡 祐一君
委員外の出席者
参議院議員 石川 榮一君
建設事務官
(大臣官房文書
課長) 小林與三次君
專 門 員 亀卦川 浩君
專 門 員 小關 紹夫君
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三月三十一日
委員河田賢治君辞任につき、その補欠として加
藤充君が議長の指名で委員に選任された。
五月十二日
委員加藤充君辞任につき、その補欠として河田
賢治君が議長の指名で委員に選任された。
同月十四日
委員河田賢治君辞任につき、その補欠として中
西伊之助君が議長の指名で委員に選任された。
同月十七日
委員中西伊之助君辞任につき、その補欠として
河田賢治君が議長の指名で委員に選任された。
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五月十二日
審議会等の整理のための総理府設置法の一部を
改正する法律案(内閣提出第一四三号)(予)
外務省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
出第一四四号)(予)
同月十四日
審議会の整理等のための農林省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一四六号)(
予)
審議会等の整理のための建設省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一四七号)(
予)
審議会の整理等のための経済安定本部設置法等
の一部を改正する法律案(内閣提出第一四八
号)(予)
利根川開発法案(石川榮一君外百二十二名提出、
参法第一七号)(予)
同月十五日
審議会等の整理のための文部省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一四九号)(
予)
審議会の整理等のための厚生省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一五〇号)(
予)
審議会等の整理のための国立世論調査所設置法
の一部を改正する法律案(内閣提出第一五一
号)(予)
審議会等の整理のための地方自治庁設置法の一
部を改正する法律案(内閣提出第一五二号)(
予)
特別調達庁の設置法の一部を改正する法律案(
内閣提出第一五三号)(予)
審議会等の整理のための大蔵省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一五四号)(
予)
審議会の整理等のための通商産業省設置法等の
一部を改正する法律案内閣提出第一五五号)(
予)
審議会の整理等のための運輸省設置法の一部を
改正する法律案(内閣提出第一五六号)(予)
審議会等の整理のための労働省設置法の一部を
改正する法律案(内閣提出第一五七号)(予)
四月二日
公務員の新恩給制度確立に関する請願(今村忠
助君紹介)(第一六七〇号)
同外一件(原健三郎君紹介)(第一七〇一号)
同外一件(降旗徳弥君紹介)(第一七六一号)
同(大上司君紹介)(第一七七二号)
同(山口シヅエ君紹介)(第一七七七号)
元海軍技師に恩給法適用の請願(山崎岩男君紹
介)(第一七〇二号)
戦傷病者に対する恩給増額の請願(亘四郎君外
一名紹介)(第一七七一号)
同月十三日
公務員の新恩給制度確立に関する請願外一件(
倉石忠雄君紹介)(第一八〇七号)
同(松岡駒吉君紹介)(第一八〇八号)
同外一件(井出一太郎君紹介)(第一八二一
号)
同(小坂善太郎君紹介)(第一八二二号)
同(川西清君紹介)(第一八四五号)
同(田中重彌君紹介)(第一八四六号)
同(小坂善太郎君紹介)(第一八六五号)
同(福田篤泰君紹介)(第一八六六号)
同(松岡駒吉君紹介)(第一八六七号)
同外一件(増田甲子七君紹介)(第一八八七
号)
同(吉田省三君紹介)(第一九〇二号)
同(井出一太郎君紹介)(第一九二八号)
同(有田喜一君紹介)(第一九二九号)
同(吉川久衛君紹介)(第一九三〇号)
同(田中重彌君紹介)(第一九三一号)
同(鈴木茂三郎君紹介)(第一九三二号)
同(石田一松君紹介)(第一九三四号)
戦傷病者に対する恩給増額等の請願(菅家喜六
君紹介)(第一八二〇号)
元軍人老齢者の恩給復活に関する請願(青柳一
郎君紹介)(第一八四四号)
公立学校教職員に新恩給制度適用に関する請願
(長野長廣君紹介)(第一九一四号)
の審査を本委員会に付託された。
三月三十一日
傷病者の恩給増額に関する陳情書
(第五〇八号)
四月六日
出版用紙の配給及び価格の統制撤廃反対の陳情
書
(第六〇一号)
五月四日
水産省独立に関する陳情書
(第六八〇号)
同月十二日
水産省設置に関する陳情書
(第
六八六号)
新聞用紙の統制撤廃反対に関する陳情書
(第七一六号)
遺族に対する恩給扶助料等受領順位に関する陳
情書
(第七一七号)
を本委員会に送付された。
―――――――――――――
本日の会議に付した事件
審議会等の整理のための総理府設置
法の一部を改正する法律案(内閣提第一四二
号)(予)
外務省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
出第一四四号)(予)
審議会の整理等のための農林省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一四六号)(
予)
審議会等の整理のための建設省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一四七号)(
予)
審議会の整理等のための経済安定本部設置法等
の一部を改正する法律案(内閣提出第一四八
号)(予)
審議会等の整理のための文部省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一四九号)(
予)
審議会の整理等のための厚生省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一五〇号)(
予)
審議会等の整理のための国立世論調査所設置法
の一部を改正する法律案(内閣提出第一五一
号)(予)
審議会等の整理のための地方自治庁設置法の一
部を改正する法律案(内閣提出第一五二号)(
予)
特別調達庁設置法の一部を改正する法律案(内
閣提出第一五三号)(予)
審議会等の整理のための大蔵省設置法等の一部
を改正する法律案(内閣提出第一五四号)(
予)
審議会の整理等のための通商産業省設置法等の
一部を改正する法律案(内閣提出第一五五号)
(予)
審議会の整理等のための運輸省設置法の一部を
改正する法律案(内閣提出第一五六号)(予)
審議会等の整理のための労働省設置法の一部を
改正する法律案(内閣提出第一五七号)(予)
利根川開発法案(石川榮一君外百二十二名提出、
参法第一七号)(予)
―――――――――――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/0
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001・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 これより会議を開きます。
委員長が所用のため理事の私が代行いたすことにいたします。
まず審議会の整理等のための運輸省設置法の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。山崎運輸大臣。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/1
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002・山崎猛
○山崎国務大臣 審議会の整理等のための運輸省設置法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。
このたびの改正は、第一には先般の臨時物資需給調整法の改正に伴う整理であります。すなわち従来臨時物資需給調整法に基く臨時の権限といたしまして、物資の輸送命令及びこれに伴う工事の施行に関する命令をなし得ることとなつていたのでありますが、今回同法の改正によつて、この権限規定が削除されましたので、これに伴いまして、運輸省の権限及び所掌事務の規定中、該当條文を整理いたす必要があるのであります。
改正の第二の点は、審議会の整理に関する事項でありますが、さきに政府において存続することと決定いたしました造船合理化審場議会、及び廃止することと決定いたしましたホテル審議会について、国家行政組織法第八條の規定に基き、附属機関の規定中前者を追加し、後者を削除する必要があるのであります。
以上がこの法律案の提案理由でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決せられることをお願いいたす次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/2
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003・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次は利根川開発法案を議題といたし、提出者より提案理由の説明を求めます。石川榮一君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/3
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004・石川榮一
○石川参議院議員 利根川開発法案の提案理由を説明いたします。
その理由を申し上げる前に、簡単にこの法案を出すに至りました経過をつけ加えさせていただきます。利根川は御案内のように、二十二年九月十五、十六のカスリーン台風によりまして、埼玉県の栗橋付近におきまして大きな決壊を起し、それがために埼玉県の六郡並びに東京都の江東三区を水浸しにいたしまして、床上数尺の恐るべき泥海がそこに生み出されまして、三十六日間という長い間酸鼻をきわむる惨状を呈したのであります。これはこの決壊ばかりでなしに、下流の茨城、千葉方面における決壊、渡良瀬川流水地域におきまする十六箇所における大きな決壊、また水源地の群馬県において随所に惨状をきわめる惨害を及ぼしたことは御承知の通りであります。当時の人の損傷は三千四百余人といわれており、この土木構造物その他公共構造物並びに民間の一切の損害を計上いたしますと、千三百五億に達したといわれております。さらに昨年も御案内のように、小貝川の合流堤付近において利根川の逆流による大決壊を受けまして、二町五箇村が十一日岡軒につくような水に浸つてしまつた。それがためにせつかく実り始めておりました水田は腐り果て、人畜あるいは家屋の倒壊無数でありまして、惨状目るおおうものがあつたのであります。
かように利根川は終戦後とみに災害の度を増して参りまして、その深刻の度はますます激化して参りました。山は御承知のように、戦争戦後を通じました過伐、濫伐並びに戦後における開墾の意識等が原因をいたしまして、水源であります群馬県並びに栃木県の出は赤はだになつてしまつておりまして、洪水と同時に土石粒が倍加いたしまして、その土石粒の量は水と折半であるとさえ言われているのであります。従いまして、その水圧の強さは随所に破堤を及ぼしたような状況に相なつているような状況であります。この恐るべき災禍に目ざめまして、この関係にあります一部市県の県民大会が二十二年に行われまして以来、今日まで期成同盟を結成して、これが災害復旧並びに根本対策の樹立に向いまして、猛運動を続けて参つたのでありますが、なかなか思うように参りませんで、現在の状態では、ようやく、昨年度において二十二年九月の災害の復旧工事を終つたというところでありまして、二十三年、四年、五年と年々参つております災害はほとんど手をつけておらないというような状況下でありますので、根本的な改修はほとんど捨てられておるのであります。ただ二十四年二月にできました建設省の改修計画が樹立されておりますが、これはその総額が七百六十五億余円、これに砂防工事といたしまして約五百億というものを予想しておりますから、通計いたしますと、利根川の治山治水だけでも千二百億円程度を要する。これに対する予算的な措置は、昨年度わずかに六億余円、本年は十二億程度しか出ておりません。かように相なつておりますので、このままで推移いたしますと、百年以上かからなければ利根川の改修はできないという結論になつておるのでありまして、この事態にかんがみまして、流域に住みます一千五百万住民は、戦々きようきようとして年々の出水に恐れおののいておる状況であります。こういうような点もわれわれは非常な関心を持ち、またこればかりでなしに、利根の水源によつて培養されております農地の改良、また河川の改修に伴つてできまするところの上流におけるダムの水力電気に寄與させるという建前等も取入れ、あるいは東京都の用水源、飲料水源というものも勘案いたしまして、根本改修をもちろん中心といたしますが、利根のあの大きな水資源をこの際総合開発の線に浩つて事業を実施いたし、そうして利根川の災害を永久に防除し、同時にこの水を高度に技術的に利用し、経済基盤としても寄與させようというようなねらいをもちまして、実はこの利根川開発法案の成案を見るに至つたのであります。
大体この利根川は全国で一番大きい川でありますことは御承知の通りでありまして、その利害を受けまする人口は約一千五百万人と称せられておるのであります。この全国人口の二割にも達しようとする一千五百万人の国民の利害に関係を及ぼす大きな河川であります。流域の面積は二百十三万町歩、これまた全国の六%に相当しております。食糧の面にこれを考えてみますると、全国の米の生産量の一四%をこの利根流域で生産し、大麦におきましては四三%をこの流域が生産しておるのであります。
この利根川に対しましては、実は徳川三百年のあの幕府時代におきましても、この問題を非常に大きく取上げまして、歴代の幕府は農業、運輸あるいは水害防除等の経営に非常な努力を払つておつたことは、歴史が物語つておるのでありますが、明治政府になりましてからも、政府は明治七、八年ごろからこの利根川の改修に力を盡して参つたのであります。特に明治四十三年の大洪水以来、政府はさらにこの改修に力を盡して参つたのでありますが、この努力にもかかわらず、昭和十年、十三年、十六年、二十二年、二十四年、二十五年と水害は頻繁に大きく災害を呼んで参りまして、この利根川の治山治水は今までの歴代の政府をして非常な努力を払わせて参つたのでありまするけれども、なかなか思うようにその工事は進みませんで、今日のような災害を増大する状況に相なつたのでございます。たとえば災害復旧のようなものにいたしましても、単なる災害復旧だけでは意味がないのでありまして、経済が進み、文化が進展しますに従いまして、水資源に殺到するところのあらゆる経済的な施設は、これから盛んに行われるでありましよう。そうなつて参りますると、予期せざるところの災害が経済の進展、文化の進展に伴つて起り得るような要素をも考えておかねばならない状況でありますので、こういう面からも総合開発の線に沿うて検討を加えておかなくちやならないという考え方も浮ぶのであります。
また現在利根川の流域には、千葉県、茨城県方面におきましても非常な湿地帯が多いのでありまして、思うにかせないような水田がたくさんある。また利根流域におきましては利根の河床が非常に上つておりますので、用排水事業も遅々として進まない。たとえば県内におきまする用排水事業を実施いたしましても、利根川本川の河床がいやが上にも上つております関係上、思うようにその排水ができないというような状況も随所に見られておりまして、このままで行きますれば関東の平野はほとんど荒蕪地になつてしまうのではないかということすら心配しておるのであります。洪水の損害ばかりでなしに、堤外の漂水におきましても、河床が上つておりますために、至るところにこの漂水地ができまして、今まで美田であつたものがここ数年来ほとんど腐れ去つてしまいまして、要するに池にかわつてしまつたような所が随所にできてしまい、至るところ湖沼を見るというような悲惨事も各所に現われておるのであります。こういうような観点から、利根川の水資源を総合的に開発する計画を立てまして、そうしてこの水資源の技術的な高度の利用をはかり、災害を永久に根絶させようというのが、この法案をつくりました基本的な方針であります。
法案それ自体の御説明も簡単に申し上げますが、第一條は、この法律の目的として、利根川の流域における資源を総合的に開発し、利用し、及び保全し、もつて災害の防除と産業の振興に資することを目的とするという旨を規定しておるのであります。ここで利根川流域と申し上げますのは、第二條に規定しておりまするが、利根川水系を含む地域でありまして、これは政令で定めるということにしておるのであります。
この目的を達成するために、この法案は、第一に利根川総合開発計画に関する事項、第二には利根川開発庁に関する事項、第三には利根川開発審議会に関する事項、第四には関係行政機関及び関係地方公共団体の協力、助成並びに利根川開発のための特別法人に関する事項の四項目を規定しておるのであります。
すなわち第三條から第九條までは、利根川開発計画に関するものであります。利根川開発計画とは、利根川流域において施行せられる重要な施設及び事業の総合的かつ基本的な計画である基本計画と、この基本計画に基く事業、この中にはもちろん災害復旧事業も含んでおるのでありますが、これを実施するための毎年度の計画であるいわゆる年次計画の二つであります。基本計画に盛られます施設の計画及び事業の基準は第四條に詳しく規定をいたしております。この総合開発計画の樹立は、利根川開発審議会の議決を要するものといたし、また関係地方公共団体は、開発計画に関して内閣に意見を申し入れることができることとして、関係地方公共団体の意向を十分に反映せしめることといたしてあります。しかしてこの開発計画に基く事業は、事態がまことに緊急を要する状態でありますので、昭和二十八年度から十年間で完成しなければならないことといたしました。なお先年制定せられました国土総合開発法に基く国土総合開発計画との調整は、第七條に規定いたしてありますように、内閣総理大臣が利根川開発庁長官と国土総合開発審議会の意見を聞いて行うことといたしておるのであります。
次に第十條から第十三條まで、並びに第十六條及び第十七條は、利根川開発庁に関する規定であります。利根川総合開発計画を樹立し、これを推進するためには、中央にこれを専管する強力な行政機関の存することを必要と考え、新たに総理府の外局として国務大臣を長とする利根川開発庁を設置することといたしたのであります。利根川開発庁は開発計画について調査し、立案する機関でありますが、同時に開発計画に基く事業の実施に関する関係行政機関の事務の調整及び推進に当る権限を有するものといたしております。
利根川開発庁には長官及び次長以下の常勤職員が置かれますが、別に非常勤の参與十人以内が置かれることになつております。参與は関係行政機関の職員のうちから長官が命じ、庁務に参與させるものでありまして、これによつて利根川開発庁の任務の遂行に当り、関係行政機関との連絡協調につき遺憾なきを期そうとするものであります。
また第十四條及び第十五條は、利根川開発審議会に関する規定であります。利根川開発計画の調査、立案等にあたつては、広く各方面の知識経験を活用する必要がありますので、利根川開発庁に附属機関として利根川開発審議会を置くことといたしたのであります。利根川開発審議会は、両議院の議員、関係都県の知事、関係都県の議会の議長及び学識経験のある者のうちから内閣総理大臣の任命する委員三十人以内で組織することとし、開発計画樹立に関する事項のほか、開発計画に関する重要事項について、利根川開発庁長官の諮問に応じて調査審議し、また関係行政機関に対して建議することができることといたしております。
最後に第十八條以下におきまして、利根川開発庁長官に資料の提出を求める権限及び必要な勧告をする権限を與えますとともに、関係行政機関及び関係地方公共団体の協力義務を規定し、また国が国有財産の無償の貸付または譲與をなし得る旨を規定し、及び地方公共団体の経費を軽減するための必要な規定も設けておるのであります。
かようにいたしましてこの開発計画は、もとより多額の費用を要するものでありまして、これが負担を国の財政投資にまつことは多いことはもちろんでありますが、それのみをもつては足りるものではないと存じますので、そのためには地方民の出資に期待することは可能であり、また適当であると考えますので、開発事業の一部を実施し、または実施する者に対して投資をする特別の法人の設立を予想しておるのであります。これは第二十三條に規定いたしておりまして、これに関する法案につきましては他日成案を得たいと存じておる次第であります。
以上簡単でありますが提案の理由並びに條文の精神等につきまして一応の御説明を申し上げた次第であります。なお御審議をいただきますうちにおきまして、皆様方の御質疑によりまして詳細を申し上げたいと思います。どうかこの法案に対しまして、皆様方の絶大なる御協力をもちまして、慎重に御審議をなされ、そうしてすみやかに可決いただけますようひとえにお願いする次第であります。
以上簡単でありますが説明を終ります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/4
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005・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 委員長からあらかじめ申し上げたいのですが、本日の議題は利根川開発法案並びに審議会等の整理の必要上それぞれ各省設置法等の一部を改正しようとする法律案十四件でありますので、逐次提案理由の説明を求めることにとどめ、質疑は次会においていたしたいと思います。なお審議の便宜上、まず審議会等の整理の基準となるべきものについて、行政管理庁から意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/5
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006・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 御異議なければさよういたします。中川政府委員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/6
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007・中川融
○中川(融)政府委員 政府各行政機関に置かれております審議会、協議会等につきましては、昨年度の第七国会におきましてその当時約三百五十五でありましたものを半減いたしまして、百八十ほどに減らされておるのでございます。しかしながらその後いろいろの事情から、その数が漸次ふえて参りまして、今年三月現在におきましては二百三十六を算しておるのでございます。政府におきましてはこの審議会、協議会等の性格またその権限、あるいは委員数、委員の任期というようなものにつきまして、現行の制度を慎重に検討いたしました結果、行政簡素化及び行政の責任体制の確立という見地から、これに対しまして大幅な縮減改組を加えることを適当と認めたのでございます。そのために二月十六日に閣議決定をいたしまして、審議会、協議会等の設置に関する閣議決定をいたしたのであります。その二月十六日の閣議決定は大要その内容を御説明いたしますと、まず第一には審議会の性格というものを明確にいたしたのでございます。従来審議会、協議会等は国家行政組織法の第八條に法律をもつて審議会、協議会その他の機関を置くことができるということが規定されておるだけでございまして、審議会、協議会等がはたしてどのような性質のものであるかにつきましては、明確な基準がなかつたのであります。これを今回の閣議決定におきまして、審議会、協議会等は原則として政府に対して一般的な事項について助言をするものである、諮問的な機関であるという点を明らかにしたのでございます。しかしながら例外といたしまして、個々の特定の事件について審議し得るものを例外的に若干認めたのであります。
その次には委員の人選の標準でございますが、これにつきましても従来は特にこれの基準というものが定まつておらなかつたのでありますが、今回の閣議決定におきましては、委員等の人選は公平にしなければならない、そのために内閣総理大臣が各省で選びました委員につきまして、さらにこれの承認をするというふうなことを定めたのでございます。また委員の任期につきましても従来特に基準がございませんでしたが、今回の閣議決定におきまして、審議会、協議会等のうち、経済関係のものにつきましては、特に任期の制限を設けまして、六箇月ということにいたしました。しかしながら必要に応じまして、さらに一回を限つて更新できるということにいたしたのであります。経済関係等でない審議会等につきましては、特に閣議決定では任期の限度は定めておりませんが、大体二年を限度としたいというふうに取扱つております。
その次に現存審議会等の処理でございますが、これにつきましても、先ほど申しました二百三十六の審議会につきまして、大幅にこれを縮減するということを、二月十六日の閣議決定として定めたのであります。この二月十六日の閣議決定に基きまして、さらに二百三十六のおのおのの審議会につきまして検討を加えました結果、三月二十七日にこの具体的処理につきまして、さらに閣議決定がなされたのであります。その閣議決定の結果といたしまして、この二百三十六の審議会のうち、中央におきまして六十三、地方出先機関におきまして七、合計七十のものを廃止する、あるいは実際上の連絡会程度のものにして、法律上の審議会、協議会からはずすということに決定を見たのであります。そのほか存置するものにつきましても、約五十につきましては、二月十六日にきめました閣議決定の基準に基きまして、所要の改組を加えるということを決定いたしたのであります。その所要の改組の内容といたしましては、まず審議会等で権限が非常に強いものがあるのであります。個々の行政行為につきまして、相当の決定権を有するというものがあるのでありますが、そういうものにつきましては、これを一般的な諮問機関と、原則として改組するということにいたしております。
それから審議会の委員の任期につきましても、経済関係等の審議会につきましては、これを六箇月というように短縮いたしましたし、それ以外のものにつきましても、三年、四年あるいは五年というような任期のものにつきましては、大体任期を短縮いたしまして、二年といたしたのであります。
そのほか委員の数につきましても、従来相当数の多いものがあつたのでありますが、これらのものにつきましては、委員の数をできるだけ縮減するという措置をとるということに決定を見たのであります。これらの三月二十七日に決定いたしました個々の具体的措置の中には、あるいは法律を改正しなければならないものもあり、あるいは政令、省令等の改正を必要とするもの等、いろいろあるのでありますが、そのうち政令以下で処理し得るものにつきましては、五月一日現在をもちまして処理済みであります。このうち法律の改正を要するものにつきましては、今回おのおの各省設置法等の一部改正案といたしまして、国会に提出御審議を願うということになつたのでございます。方針といたしまして、各省一つの法律で出すということにいたしまして、各省それぞれの設置法の一部改正ということにいたしました。設置法以外の各種の実体法の規定につきましても、改正を要するものがあるのであります。これらの改正は原則といたしまして、この設置法改正案の中に盛り込んでおります。しかしながら例外的に、その実体法それ自体につきまして、審議会以外の事項につきましても、この際改正を要するものがあるものにつきましては、別に実体法自体として改正案が提出されているものも約四件ございます。
各省設置法につきましては、郵政省、電通省、法務府等以外の各省につきましてはそれぞれ一つずつ、総理府におきましては、さらに数箇の設置法が改正案となつて出ておるのでありますが、設置法改正案が出ております全体の数として、十四の設置法の改正案が出ているのであります。
以上簡単でございますが、審議会等の整理基準に関する政府の方針を御説明申し上げたのであります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/7
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008・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 審議会等の整理のための文部省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。天野文部大臣。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/8
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009・天野貞祐
○天野国務大臣 ただいま議題となりました審議会等の整理のための文部省設置法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を説明いたします。
先般、政府は行政の簡素化、経費の節約、行政機関の自主性確立等の見地から、審議会等の設立基準等に関する方針を決定し、審議会等の整理改組を行うことになりました。文部省においては、この方針にのつとつて通信教育審議会外五審議会についてその委員数を減少し、あるいはその任期を短縮する等の措置を講じて参りましたが、さらに今般教科書出版資格審査会を廃止することとし、ここにこの法律案を提出いたした次第であります。
教科書出版資格審査会は、昭和二十四年、文部省設置法及び文部省著作教科書の出版権等に関する法律によつて文部省に置かれたものでありまして、文部大臣の諮問に応じ、文部省が著作の名義を有する教科書の出版権を取得しようとする者に対し、その資格を審査するために設けられたものであります。この審査会は、審査員二十人以内で組織され、製紙、出版、印刷、発行供給関係者を主体とする学識経験者及び関係各省各庁の職員のうちから任命され、出版権を取得しようとする者二十数社について審査し、教科書行政の民主化のため貢献するところが大でありました。しかるところ、文部省著作教科書は、検定教科書を主とする新教科書制度の確立によつて逐次減少して参りましたので、この審査会の任務の大半は一応終了したものと認められるに至りました。そこで今般この審査会を廃止することにしたのであります。
教科書出版資格審査会の廃止につきましては、文部省設置法第二十四條第一項の表を改正いたしまして、教科書出版資格審査会の項を削り、また文部省著作教科書の出版権等に関する法律の一部を改正いたし、教科書出版資格審査会に関する規定を削り、またそれに伴う條文の整理をすることにいたした次第であります。
以上が今回の審議会等の整理のための文部省設置法等の一部を改正する法律案を提出いたしました理由であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに可決せられんことをお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/9
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010・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に審議会等の整理のための大蔵省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。西川政府委員。
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審議会等の整理のための大蔵省設
置法等の一部を改正する法律案
審議会等の整理のための大蔵省
設置法等の一部を改正する法律
(大蔵省設置法の一部改正)第一條 大蔵省設置法(昭和二十四
年法律第百四十四号)の一部を次
のように改正する。
第十三條第一項の表中特別融通
損失審査会、産業設備営団損失審
査会、国民更生金庫損失審査会、
復興金融審議会及び社寺境内地処
分中央審査会の項を削り、中央特
定契約審査会の項中「中央特定契
約審査会」を「特定契約審査会」
に改める。
第十八條を次のように改める。第十八條 削除
第三十九條第一項の表中財産審発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/10
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011・西川甚五郎
○西川政府委員 ただいま議題となりました審議会等の整理のための大蔵省設置法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
今回政府におきましては、行政の簡素化及び円滑化、経費の節減等の見地から、現存の審議会等のうち、すでに実質的機能を喪失しているもの、またはその設置の目的を達成したもの等につきまして、この際これを廃止することとし、また今後存続を必要とするものにつきましても、委員の定数の減少、任期の短縮等をはかることといたしたのであります。大蔵省関係の審議会等につきましても、この趣旨に基きましてその整理を行うことといたし、このため大蔵省設置法を初め、関係法律に所要の改正を加える目的をもちまして、この法律案を提案いたした次第であります。
次にその内容の概略を申し上げます。まず審議会等の廃止につきましては、特別融通損失審査会、産業設備営団損失審谷会、国民更生金庫損失審査会、復興金融審議会、地方特定契約審査会、財産審査会及び財産調査会は、この法律施行の日から、また社寺境内地処分中央審査会及び社寺境内地処分地方審査会は、昭和二十六年度末限りでそれぞれ廃止することといたしております。次に廃止しないものにつきましても、専売事業審議会の委員の任期を三年から二年に短縮し、資産再評価審議会の委員の定数を四十人以内から三十人以内に減少し、さらに財政制度審議会、資産再評価審議会、全国資産再評価調査会及び地方資産再評価調査会の委員の任期を新たに二年と定めることといたしております。
以上がこの法律案の提出の理由及び内容の概略であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/11
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012・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に審議会の整理等のための経済安定本部設置法等の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。郡政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/12
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013・郡祐一
○郡政府委員 ただいま議題となりました審議会の整理等のための経済安定本部設置法等の一部を改正する法律案につき、その提案理由の説明をいたします。
政府はかねて行政簡素化の一環として審議会、審査会、協議会等をできるだけ整理をいたす方針を決定いたしました。次に戦後の臨時的機構として各種の公団が設立せられたのでありますが、その後経済の安定に伴い、本年三月末日をもつてそのすべてを解散することにいたした次第であります。本件案は右申し上げました二点に関連いたしまして、経済安定本部設置法その他の関係法律に改正を加えようとするものであります。
次に本法案のおもなる内容について御説明いたします。第一は、審議会の整理等に伴う経済安定本部設置法並びに企業再建整備法、金融機関再建整備法及び企業再建整備法の一部改正であります。すなわち当本部の附属機関の中から、経済再建整備審議会、国民食糧及び栄養対策審議会並びに河川総合開発調査協議会の項を削除いたしました。当本部の外局たる物価庁の附属機関として、米価審議会を新たに設けました。これは従来閣議決定に基いて運営せられて参りましたが、これを明確にするため、新たに法制化しようとするものであります。しこうして同審議会は、物価庁長官及び農林大臣の諮問に応じて、米価その他主要食糧の価格決定の基本事項を調査審議することを目的とするものであります。経済再建整備審議会の廃止に伴い、同審議会の存在を前提として規定されました企業再建整備法及び金融機関再建整備法等の一部に所要の改正を加えた次第であります。
第二は、各種の公団の全面的廃止に伴う経済安定本部設置法及び国家行政組織法の一部改正であります。すなわち当本部の権限として列挙されたものの中から、公団に関する権限を削除しました。価格調整公団の廃止に伴い、当本部の外局たる物価庁第一部の事務として列挙されたものの中から、同公団に関する事務を削除するとともに、国家行政組織法別表第一の中の当本部の項から同公団を削りました。
本法案の内容は以上の通りであります。何とぞ御審議の上すみやかに賛成されるよう切望する次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/13
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014・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に外務省設置法の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。草葉政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/14
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015・草葉隆圓
○草葉政府委員 外務省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。
今次の改正は、外務省に新たに国際経済局を設置すること、京都連絡調整事務局を廃止すること、及び地方連絡協議会を廃止することの三点であります。
まず第一に、外務省に新たに国際経済局を設置する必要性について御説明いたします。
御承知の通り、日本政府在外事務所は、すでに十七箇所に開設されておりますが、これらのほか、月下ラングーン、リマ、メキシコ、ワシントン、オタワ、ロンドン、ジャカルタ、スラバヤ等の開設が進捗中であり、リマ以下七箇所については、今国会に日本政府在外事務所設置法の一部改正として法制化することとなつておりますが、さらに引続き、その他の国にも在外事務所が開設される見込みであります。従つてこれに対応する外務省の経済関係事務はますます充実し、複雑化して来る現状であります。
一方、GATTべの加入、平和條約成立後の通商航海條約の締結、国際経済機構及び條約への加入等のための諸準備をなす必要性も増大して参つているのであります。
これらの事態に対処するため、本改正案は、本省に二課を増置いたしまして、現在の政務局経済第一課及び経済第二課を合せて四課からなる国際経済局を設置しようとするものであります。
新設される国際経済局の所掌事務は、現在政務局の所掌事務とされておりますもののうち、経済関係のものでありまして、特に従来の外務省の権限に変更を加えるものではなく、また、他省の権限との関係において問題を生ずることもないのであります。
なお、国際経済局の定員につきましては、予算その他の関係上、当分の間従来の外務省の定員内でこれに充当することとし、今次改正の第二点である京都連絡調整事務局の廃止による剰員及び他局部からの人員の移しかえ等によつて、その事務に支障を招くことのないよういたす覚悟であります。
次に第二に、京都連絡調整事務局の廃止について御説明いたします。現在十二箇所に連絡調整事務局が設置されておりますが、この中で京都連絡調整事務局は、従来主として現地部隊との連絡事務の処理に当つておりましたが、行政機構の簡素化の趣旨によりましてこれを廃止し、その所掌事務を近畿連絡調整事務局に引継ぐこととしようとするものであります。
最後に第三に、地方連絡協議会の廃止についてでありますが、これは本年三月二十七日の閣議決定、審議会等の整理に関する件に基きまして、行政機構の簡素化と経費の節減をはかるため、地方連絡協議会を廃止せんとするものであります。
なお附則におきまして、行政機関職員定員法を改正して、外務省本省に八十人の定員増を規定していますが、これは近い将来設置を予想されている在外事務所の派遣要員に充てるものであります。
以上がこの法律案を提案いたす理由及びその説明であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御採択あらんことをお願い申し上げる次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/15
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016・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に特別調達庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。堀井政府委員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/16
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017・堀井啓治
○堀井政府委員 ただいま御提案になりました特別調達庁設置法の一部を改正する法律案の概要を御説明いたします。
内部部局につきましては第一に連合国軍に対する施設その他不動産の提供、その使用を解除されました場合の財産の管理、返還並びにこれらの業務に附帯する補償及び求償等、いわゆる不動産業務が講和を控え、きわめて重要となりましたことにかんがみ、本業務に関する機構を一段と強化いたしました。すなわち従来不動産業務と、連合国軍に対する労務者提供の業務をあわせ所掌いたしておりました労務管財部を労務部と管理部に分轄し、新設の管理部におきましては、不動産業務のほか、広く調達に伴う補償、求償並びに解除物件処理に関する事務をつかさどることといたしました次第であります。
第二に、従来工事、役務及び需品の調達に関する契約、技術、促進及び監督の事務を分掌いたしておりました契約部及び技術監督部を統合して業務部を新設し、事務の的確、迅速を期するとともに、機構の簡素化をはかりました。
次に膨大な終戦処理費の執行を担当する特別調達庁といたしまして、予算執行の適正に万全を期するために監察事務を一段と強化いたしたく、監察官を設け、庁務の監督に関する事務を掌理せしめることといたしました。
次に本庁の附属機関につきましては、従来の調達役務審議会、調達芸能審議会及び中央調達不動産審議会の三審議会中、調達役務、調達芸能の両審議会を簡素化して統合し、行政機構簡素化の趣旨に沿うことといたしました次第であります。
本法案の概要は以上御説明いたしました通りでありますので、よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/17
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018・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に審議会の整理等のための通商産業省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案趣旨の説明を求めます。首藤通産政務次官。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/18
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019・首藤新八
○首藤政府委員 ただいま議題となりました審議会の整理等のための通商産業省設置法等の一部を改正する法律案につき、その提案理由を御説明いたします。
政府は、行政簡素化及び経費節減の見地から、各省の附属機関として置かれている審議会、協議会等の整理について、かねてから研究して参つたのでありますが、ようやくその基準を決定し、通商産業省につきましても、これに基く整理を行うと同時に、最近の情勢に対処する組織の整備をはかるべく、鋭意検討を重ねた結果、今般その結論を得るに至りましたので、ここに審議会の整理等のための通商産業省設置法等の一部を改正する法律案として国会に提出し、御審議を仰がんとする次第であります。
法案の内容につきましては、御審議の途上、逐次御説明申し上げますが、以下その概要について申し述べますならば、この法案は、第一條及び第二條において、それぞれ通商産業省設置法及び工業技術庁設置法の改正について規定し、第三條以下におきましては、鉱山保安法を初め六法令につきまして、審議会等に関する部分の改正を規定しております。まず第一に、通商産業省設置法の改正につきましては、本省、資源庁、工業技術庁及び特許庁に置かれております審議会等について整理統合を行いましたほか、従来通商企業局において所掌しておりました特需関係の事務を通商振興局に移管すると同時に、すでに清算段階に入つております貿易公団および産業復興公団について、国家行政組織上の機関としての機能を失つているとの見地から、これらの公団に関する根拠規定を削除する等の措置を規定いたしました。次に工業技術庁設置法以下各法令の改正につきましては、すべて審議会等に関する規定の改正でありまして、工業技術庁設置法の改正におきましては、工業技術運営審議会を工業技術協議会に統合し、鉱山保安法及び工業標準化法の改正におきましては、委員の任期または定数について、臨時鉄くず資源回収法、輸出信用保険法、商品取引所法及び連合国人工業所有権戦後措置令の改正につきましては、審査会の所掌事務等について整備すると同時に、関係條文の整理を行つた次第であります。その他本則における法令改正に伴い、国家行政組織法の改正及び商品般引所法に関する経過規定を必要といたしますので、附則においてこれらに関し規定いたしております。
以上が、この法案の提案理由及びその概要でございますが、政府といたしましては、この法案の成立により、今後の円滑な通商産業行政の遂行に一層の努力をいたす所存でありまして、何とぞ、この意図するところを了とせられまして、十分御審議の上、御承認あらんことを切に希望する次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/19
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020・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に審議会等の整理のための建設省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。小林説明員。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/20
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021・小林與三次
○小林説明員 ただいま議題となりました審議会等の整理のための建設省設置法の一部を改正する法律案について、その要点を御説明申し上げます。
本法案は、すでに当委員会において御審議を願つている各省の設置法等の改正と同様の趣旨に基くものでありまして、行政の簡素化及び経費の節減と行政の責任的な処理をはかる建前から、建設省所管の各種の審議会等についても、特に支障のない審議会は廃止し、存置を必要とする審議会についても、その権限及び委員の任期について所要の改正をいたしたいと存ずるものであります。
第一に土本審議会はただちに廃止することとし、測量審議会は昭和二十七年三月三十一日まで存置して、その後は廃止する方針で、建設省設置法に所要の改正を加えたいと存じます。
第二に、建設業審議会についてその権能及び委員の任期に所要の改正を加えたいと考えております。
従来建設業者について、建設大臣または都道府県知事が営業の停止を命じ、または登録を取消す場合においては、それぞれあらかじめ中央建設業審議会または都道府県建設業審議会の同意を得なければならないものとされていたのでありますが、かかる処分は、建設大臣または都道府県知事がその責任において行い、民間の委員も加わつている審議会の同意を得ることを要しないものとする考えであります。そのかわり建設大臣または都道府県知事がこれらの処分をする場合には、登録の拒否または抹消等をする場合と同様に、あらかじめ当該建設業者について聴聞を行い、なお必要があるときは参考人の意見を聞かなければならないものとし、処分の慎重適正を期したいと存じます。
建設業審議会の委員の任期は、一般方針に従い、現行法では四年でありますが、これを六月に短縮したいと考えます。なお、建築士審議会につきましても、委員の任期は、従来三年でありますが、やや長きに過ぎると思われますので、二年に短縮いたしたいと存じます。
以上でございますからよろしく御審議のほどをお願いいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/21
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022・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に審議会等の整理のための総理府設置法の一部を改正する法律案及び審議会等の整理のための国立世論調査所設置法の一部を改正する法律案の両案を一括議題といたし、政府より挺案理由の説明を求めます。井上内閣官房副長官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/22
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023・井上清一
○井上(清)政府委員 ただいま議題となりました審議会等の整理のための総理府設費法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
政府におきましては、行政機構の簡素化の一環といたしまして、各種の審議会を整理する方針のもとに審議会の権限、緊要性等について検討いたしました結果、総理府設置法に関係する審議会につきましては、身体障害者製作品購買審議会を廃止し、従来閣議決定で内閣に設置されておりました失業対策審議会を法制化することといたしました。
身体障害者製作品購買審議会は、身体障害者福祉法に基きまして、身体障害者の製作品の購買の事務について調査審議する審議会でありますが、身体障害者の福祉に関する事項の調査審議のための機関といたしましては、別に同じく身体障害者福祉法に基く中央身体障害者福祉審議会が厚生省の附属機関として設置されておりますので、この際行政機構簡素化の見地から、身体障害者製作品購買審議会の権限を、中央身体障害者福祉審議会の権限に含め、身体障害者製作品購買審議会を廃止することといたした次第であります。
なお、身体障害者福祉法の関係條文につきましては、別途改正案を御審議願うことにいたしております。
次に、失業対策審議会は、昭和二十四年三月当時の急迫した失業事情に対処するために、失業対策閣僚会議にかえて急ぎ設置したものでありますが、わが国の失業問題の解決は、その根本対策たる雇用量の増大という見地から、財政、金融、産業、貿易等各分野にわたる総合的施策を樹立する必要があるばかりでなく、失業者の救済対策につきましても、一般社会保障的各種政策との総合的な調整を必要とする状況にありますので、これらの事項につき調査審議の任に当るべき本審議会は、今後当分の間存置することがぜひとも必要であると認め、この際行政組織に関する原則に基き、その設置につき法律的根拠を與えようとするものであります。
国立世論調査所は、国民の世論を行政施策に反映させて行政の民主化を一層促進させまするために、昭和二十四年六月総理府の附属機関として設置いたされたのであります。以来、調査所は行政の各分野にわたり、時々に起きる行政問題について調査を重ね、着々と所期の効果を上げて今日に至つております。
調査所が調査を実施するにあたりましては、厳密な科学的方法と公正な態度とをもつて不偏不党、純客観的な正確な世論を捕捉するよう努めているのであります。この点について、調査所に置かれている世論調査審議会は、自主的機関として外力からの制約も受けることなく、過去約二年間調査の正確と公正のために、その機能を果してきたのであります。すなわち、審議会は、調査研究の方針、調査の実施計画及び調査の結果の発表方法について決定権を持ち、なおかつ、その決定権は調査所の一般事業方針及び調査所の運営の分野にも及んでいるのであります。
今般、政府におきまして、全般の審議会等の性格、職務権限等につきまして、種々検討を加えました結果、行政責任を明確にするため、必要な調整をする方針を定めました。これに従つて、世論調査審議会につきましても、世論調査の特殊性を十分検討考慮しまして、調査研究の独立性を尊重し、かつ、行政責任の明確化を期することといたしました。従来の一般的決定機関たる性格を改めて、調査研究、すなわち、調査研究方針及び調査の実施計画はもちろん、調査の結果の発表方法の決定にあたつては、審議会の同意を求めることによつて、調査研究の独立性を保障して調査の正確と公正を期することとし、他方、行政管理的事項については、その責任体制を整備することとなり、今回これに関する所要の改正をいたしたい次第であります。
以上が本法律案の提案理由であります。何とぞ御審議の上すみやかに可決せられるよう希望いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/23
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024・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に審議会等の整理のための労働省設置法の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。山村政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/24
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025・山村新治郎
○山村政府委員 ただいま議題となりました審議会等の整理のための労働省設置法の一部を改正する法律案の審議をせられるにあたり、提案の理由を御説明いたします。
政府といたしましては、かねてから行政機構の簡素化に力をいたしておるのでありますが、今般各省附属の各種審議会等をできる限り整理し、行政効率の向上をはかることとなり、労働省といたしましてもこの方針に即応し、現在労働省に附属する審議会等のうち、労働教育審議会を廃止することにいたしたのであります。
このことは、申すまでもなく、労働教育そのものの意義を軽視するものではありませんので、今後といえども労働教育の振興をはかり、健全な労働組合の発展を助長し、合理的な労使関係を樹立することの重かつ大なることはもちろんのことであります。ただ戦後五年の経験を積んだ労働運動及び労使関係の現段階においては、必ずしも審議会委員というごとき形式にとらわれず、必要性に応じて随時労働関係者の意見を聞くという弾力ある方式により、その趣旨をよりよく達成することができるという趣旨に出ずるのであります。
何とぞ御審議の上すみやかに可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/25
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026・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に審議会の整理等のための厚生省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。平澤政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/26
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027・平澤長吉
○平澤政府委員 ただいま議題となりました審議会の整理等のための厚生省設置法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を説明いたします。
政府はさきに行政の簡素化等をはかるために、各省庁の審議会等の設立基準整理方針等を決定したのでありますが、これに伴い厚生省につきましては、その附属機関であります医師、歯科医師実地修練審議会、日本医療団清算監理協議会及び地方食品衛生調査会を廃止いたしますとともに、従来薬事審議会が、委員会的性格のものとして一定の行政的権限を持つているのを純然たる諮問機関に改めること、その他、審議会の委員数並びに任期等についても適宜縮小するため、厚生省設置法その他関係法律について所要の改正を行うことが必要となつたのであります。
以上が本法律案の提案理由でありますが、何とぞ御審議の上すみやかに可決されますようお願いいたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/27
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028・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に審議会の整理等のための農林省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。島村政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/28
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029・島村軍次
○島村政府委員 審議会の整理等のための農林省設置法等の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
今般審議会等の整理その他農林省機構の一部を改正する等の必要が生じましたため、ここに審議会の整理等のための農林省設置法等の一部を改正する法律案を提案した次第であります。
今回の改正法案は、農林省設置法のほか、農林中央金庫特別融通及損失補償法、農村負債整理資金特別融通及損失補償法、臨時農村負債処理法、農地調整法、自作農創設特別措置法及び漁港法の六法律にもわたるものでありますが、これら法律の改正は、いずれも農林省設置法改正に付随する改正でありますので、まず農林省設置法の改正から御説明いたしたいと思います。
農林省設置法改正の要点は、審議会等の諮問機関を整理することが第一であり、農事改良実験所及び農業機械指導所を廃止することが第二であり、輸出品検査所を統合することが第三であり、林野庁の所掌事務を整理することが第四であり、公団の解散等に伴い、関係規定を整理することが第五であります。
第一の審議会等の整理につきましては、今回は、昨年の整理に次ぐ第二回目のものであります。終戦後行政民主化の線に沿うものとして、多数設置された審議会も行政簡素化の一手段として、昨年以来逐次整理の方向にあつたのでありますが、今年二月政府におきましては、その必要不可欠のものに限り存続を認め、他は廃止する等の措置を講ずることに閣議決定をいたしたのであります。農林省におきましても、この方針に即応いたしまして、今回本省におきまして農林金融改善特別融通損失審査会、中央農業調整審議会、中央農地委員会議及び作況報告審議会を、材野庁におきまして保管林処分審査会を廃止することといたしたのであります。
第二の農事改良実験所及び農業機械指導所の廃止についてでありますが、まず農事改良実験所につきましては、すでに昨年実現を見ました試験研究機関の整備統合の際、都道府県農業試験場への移管が予定されていたのでありますが、移管に伴う予算措置の見通しの困難等に伴い、その実施を一年間延長し、その間なお再検討いたすこととされたのであります。今回その一部の事務を国立の地域農業試験場に移し、残余を都道府県農業試験場に移管することに最後的に決定いたしましたので、設置法に所要の改正を加えることにいたしたのであります。また農業機械指導所につきましても、機構簡素化と経費節減の見地からこの際廃止することといたしたわけであります。
第三の輸出品検査所の統合につきましては、従来輸出品検査所は、検査事務の円滑をはかるため、その所掌する物資別に輸出食料品検査所と輸出農林水産物検査所の二本建で運営が行われて来たのでありますが、その後今日までの実績と予算節約の要求からいたしまして、この際両検査所を統合して、より強力な一体とする方が、輸出品検査を総合統一的に行う上に有利であると考えられるに至りましたので、今回その線に沿う改正をいたしたわけであります。
第四に林野庁内部部局の所掌事務の整理につきましては、昨年薪炭の政府買上げを廃止いたしまして以来、鋭意清算事務に励みました結果、本年三月一ぱいをもちまして、おおむねその整理を完了いたしましたので、この際業務部にあつた薪炭に関する指導、助長の行政をその本来の位置である林政部にもどし、業務部は国有林野に関する業務に限ることといたし、またこれに伴いまして、林政部にあつた林道の指道監督に関する事務は、指導部本来の事務と密接な関連があるところから、これを指導部に移管いたすこととしたのであります。
第五に公団の解散等に伴う関係規定の整理についてでありますが、御承知のごとく、今年三月一ぱいをもちまして、食糧配給公団及び油糧砂糖配給公団が、また昨年七月には肥料配給公団がそれぞれ解散となり、現在すでに清算中の段階でありますので、この際公団に関する関係規定を削除いたすこととしたのであります。
以上で第一條すなわち農林省設置法の改正について大略の御説明を終り、次に第二條以下の御説明に移りたいと思います。
すでに申し述べましたように、今回審議会等の整理を行いました結果、他の法律でこれら廃止審議会等の権限を規定しているものにつきましても、同時に当該條項の整理を行う必要が生ずるに至りました。第二條から第六條まで、すなわち農林中央金庫特別融通及損失補償法、農村負債整理資金特別融通及損失補償法、臨時農村負債処理法、農地調整法及び自作農創設特別措置法の改正は、まさにその整理のための改正でありまして、その内容もただ従来の審議会等が行つていた権限を、主務大臣に行わしめる等の措置を講じたにすぎないのであります。また第七條の漁港法の改正は、同じく審議会等の整理の一翼として、漁港審議会の委員の任期を三年から二年に短縮いたしたものであります。
以上が本法案の提案理由の大要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/29
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030・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次に審議会等の整理のための地方自治庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。小野政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/30
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031・小野哲
○小野(哲)政府委員 ただいま議題となりました地方自治庁設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を簡単に御説明申し上げます。
この法案の要点は、各省庁に附属する審議会等の設立基準等に関する政府の方針に沿いまして、地方自治委員会議の委員に二年の任期を設けようとするものであります。
地方自治委員会議は、地方自治庁設置法第七條に基いて地方自治庁に付置されている諮問機関でありますが、六団体すなわち全国知事会、全国市長会、全国町村会、都道府県議会議長会、全国市議会議長会及び全国町村議会議長会がおのおのその代表者として推薦した者六人及び学識経験者二人について、内閣総理大臣が任命した八人の委員からなつているのであります。
現在、地方自治委員会議の委員には任期について別段の定めがないのでありますが、一般的に任期のない審議会の委員に任期を付することとしたいという方針に従い、かつは、地方自治委員会議の性格、権限、委員の選出方法などを勘案し、さらに他の審議会等の委員の任期との振合いを考慮し、委員の任期は二年とすることといたしているのであります。
なお、現に在任中の委員の任期は、本法施行の日から起算することが適当であると認められますので、これに関する所要の経過措置を講ずることとしているのであります。
以上が本法案の提案の理由でありますが、何とぞ慎重御審議の上、適当に御議決あらんことをお願いいたす次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/31
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032・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 本日の日程はこれにて全部終了いたしました。
次会は明後土曜日午前十時三十分より委員会を開くことといたし、本日はこれにて散会いたします。
午後二時五十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101004889X01219510517/32
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