1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年五月二十七日(日曜日)
議事日程 第四十一号
午後一時開議
第一 住宅金融公庫法の一部を改正する法律案(田中角榮君外九名提出)
第二 租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
第三 保險業法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
第四 船主相互保險組合法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
第五 外国保險事業者に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
第六 自転車競技法を廃止する法律案(河田賢治君外二十五名提出)
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●本日の会議に付した事件
日程第一 住宅金融公庫法の一部を改正する法律案(田中角榮君外九名提出)
日程第二 租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第三 保險業法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
日程第四 船主相互保險組合法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
日程第五 外国保險事業者に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
午後三時五分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/0
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001・林讓治
○議長(林讓治君) これより会議を開きます。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/1
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002・林讓治
○議長(林讓治君) 日程第一、住宅金融公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。建設委員会理事内海安吉君。
〔内海安吉君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/2
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003・内海安吉
○内海安吉君 ただいま議題となりました、田中角榮君外九名提出の住宅金融公庫法の一部を改正する法律案につきまして、建設委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
御承知のごとく、住宅金融公庫は昨年五月、住宅金融公庫法に基きまして、国民大衆に対し健康で文化的な住宅の建設に必要な資金を融通することを目的として設立されたのであります。しかるに、最近の経済情勢の変動に伴いまして、建築資材、住宅の建設費が著しく騰貴いたしましたために、現行の融資條件のままでは、公庫から建設資金を借り受ける国民大衆にとつて過重な負担となり、本来の目的を達することが困難な状況と相なりました。
本法案におきましては、貸付限度を、従来の七割から、木造の場合は八割、簡易耐火構造及び耐火構造の場合は八割五分に引上げ、償還期間に関しましては、木造は十五年から十八年に、簡易耐火構造は二十年から二十五年に、耐火構造の場合は三十年から三十五年にそれぞれ延長いたしまして、融資を受ける人々の負担の軽減をはかりました。なお融資の対象となる住宅の坪数も、従来の十八坪から若干引上げて二十坪といたしまして、利用者の便宜をはかつた次第であります。なお附則におきまして、貸付率の引上げと貸付対象坪数の拡大とは、本年七月以降において住宅金融公庫で申込みを受付けたものに適用し、償還期間の延長のみは、それ以前に受付けたものに対してもさかのぼつて適用し得るごとく規定されたのであります。
本法案は、五月二十六日、本委員会に付託せられまして、同日提案者より提案理由の説明を聽取し、引続き質疑を行いました。
次に、質疑応答のおもなる点について申し上げます。第一に、本法案は融資を受ける者の負担を軽減する点はけつこうであるが、貸付率の増大に比例して全体の予算を増加しなければ、融資の恩惠に浴する人員はかえつて減少するのではないかとの質問に対しましては、今後預金部資金の借入れ等により公庫資金の拡大に努めたいとの答弁がありました。第二に、貸付率の引上げと貸付対象坪数の拡大は、現在工事中のものに対してもさかのぼつて適用してはどうかとの質問に対しては、過去にさかのぼることは事務的に煩雑であり、かつ新規貸付のわくを挾める結果になるので、一応除外してあるとの答弁がありました。
かくて、同日討論を省略して採決に入り、全会一致をもつて本法案は原案の通り可決いたした次第であります。
以上御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/3
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004・林讓治
○議長(林讓治君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/4
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005・林讓治
○議長(林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/5
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006・林讓治
○議長(林讓治君) 日程第二、租税特別措置法の一部を改正する法律案、日程第三、保險業法の一部を改正する法律案、日程第四、船主相互保險組合法の一部を改正する法律案、日程第五、外国保險事業者に関する法律の一部を改正する法律案、右四案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。大蔵委員会理事西村直己君。
〔西村直己君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/6
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007・西村直己
○西村直己君 ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案外三法律案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果につき御報告申し上げます。
まず租税特別措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本改正案は、一昨年以来の漁業制度の根本的変革に伴い、漁業権等が消滅する場合に交付される補償金、また土地收用法等に基き土地等の收用の場合におきます補償金について課税上の特例を設け、漁業制度改革及び土地收用等の円滑な実施を目的といたしております。すなわち、漁業権の消滅に伴つて交付されます補償金に対する課税につきましては、個人の場合は、補償金額を再評価額として再評価が行われたものとみなし、六パーセントの再評価税だけを課税し、讓渡所得に対する課税を行わないのであります。また法人の場合は、補償金額まで再評価を行うことができるように、従つて再評価税のみを課税し、法人税は課税されないことといたしております。次に、土地收用等の場合の補償金に対する課税上の負担軽減の特例につきましても、右と同趣旨の規定を設けたのであります。
この法案は、去る五月十六日、政府委員より提案理由の説明を聽取し、ただちに質疑に入り、十九日には水産委員会と連合審査を行う等、愼重審議の上、特に漁業権証券の性格、発行條件、償還財源並びにその資金化等について活発な質疑が重ねられました。その内容につきましては速記録に讓ります。
次いで、昨二十六日質疑を打切り、討論採決に入りましたところ、竹村委員は共産党を代表して希望條件付賛成、田中織之進委員は社会党を代表して賛成の旨それぞれ討論せられました。次いで採決の結果、起立総員をもつて原案の通り可決いたしました。
次に保險業法の一部を改正する法律案について申し上げます。
保險業法改正の第一点は、現に諸外国において保險会社によつて行われておりますいわゆる保証保險事業を、保險業法上の保險事業として認め、保險会社が物品納入者、被用者または工事請負人等の一般契約上の債務者から保險料を受入れ、物品注文者、使用者または工事発注者等の債権者が契約の履行に関してこうむる損失を補填することができることといたそうとするものであります。改正の第二点は、商法の改正に伴い、準用規定その他につき所要の改正を行おうとするものであります。
この法案に関する審議の詳細は速記録に讓ります。
次いで、昨二十六日、自由党より修正案が提出されました。その内容は、今国会において商法の一部を改正する法律の一部を改正する法律が成立いたしましたので、これに伴いまして、さらに関係條文の整理を行おうとするものであります。
次いで、討論省略の上、修正案及び修正部分を除く原案について採決の結果、起立多数をもつて修正議決されました。
次に船主相互保險組合法の一部を改正する法律案について申し上げます。
この法案は、商法の改正に伴い、商法の規定を準用している部分について所要の改正を行おうとするものであります。
この法案に関しましては、昨二十六日、自由党より修正案が提出されました。この修正案もまた、今回の商法の一部改正法律の一部改正に伴い関係條文の整理を行おうとするものであります。
次いで、討論省略の上、修正案及び修正部分を除く原案について採決の結果、起立多数をもつて修正議決されました。
次に、外国保險事業者に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
この法案は、商法の改正に伴い、外国保險事業者に関する法律の中で商法の規定を準用している部分について所要の改正を加えるとともに、保險業法におけると同様に、外国保險事業者につきましても、新たにいわゆる保証保險事業を営むことを認めようとするものであります。
本法案につきましては、審議の結果、昨二十六日、討論省略の上採決いたしましたところ、起立多数をもつて原案の通り可決いたしました。
右御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/7
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008・林讓治
○議長(林讓治君) まず日程第二につき採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/8
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009・林讓治
○議長(林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
次に日程第三、第四及び第五の三案を一括して採決いたします。日程第三及び第四の委員長の報告は修正でありまして、日程第五の委員長の報告は可決であります。三案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/9
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010・林讓治
○議長(林讓治君) 起立多数。よつて法案とも委員長報告の通り決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/10
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011・福永健司
○福永健司君 日程第六は延期し、明二十八日定刻より本会議を開くこととし、本日はこれにて散会せられんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/11
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012・林讓治
○議長(林讓治君) 福永君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/12
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013・林讓治
○議長(林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて動議のごとく決しました。
本日はこれにて散会いたします。
午後三時十七分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101005254X04219510527/13
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