1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年三月三十一日(土曜日)
午後四時三十一分開会
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本日の会議に付した事件
○国家公務員等に対する退職手当の臨
時措置に関する法律の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
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001・木下源吾
○委員長(木下源吾君) それでは開会いたします。本日の議事日程は公報の通りであります。
先ず国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題に供することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/1
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002・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 御異議ないものと認めます。直ちに質疑に入ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/2
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003・千葉信
○千葉信君 大蔵省のほうからどなたとどなたがいらつしやいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/3
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004・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 御報告しますが、政府のほうからは、大蔵省の給与課長、それから人事院の給与局長、次長が見えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/4
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005・千葉信
○千葉信君 あと大蔵省関係のどなたがお出になる予定でございましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/5
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006・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 別に予定はありません。要求があればいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/6
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007・千葉信
○千葉信君 大蔵当局にお尋ねいたします。只今上程になつておりまする退職手当の臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、御承知のように、衆議院における大蔵委員会の審議の過程では、最初私どもの希望するような修正案が大蔵委員会を通過したようでございますが、その後再び回付になりましたような結論に落ち込んだようでございますが、こういう結論が一度出たということは、或る程度予算上の見通し等がなければあの結論が出るはずがないと思つておりますが、若し仮に大蔵委員会が先に決定しましたような修正がなされた場合に、大蔵当局としてその予算についてのお見通しがどういう状態だつたか、その点についてお差支ない限りの程度において御答弁願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/7
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008・磯田好祐
○政府委員(磯田好祐君) ちよつとこの点につきましては、速記をとめて頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/8
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009・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/9
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010・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 速記を始めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/10
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011・千葉信
○千葉信君 重ねてお尋ねいたしますが、私どもの承わりました非公式な話によりますと、衆議院の方におけるいろいろな審議の過程の中で、大蔵省当局としては、若しどうしても衆議院の最初の委員会における修正が不可能であつた場合には、当然近い機会に或る程度の補正予算を組まなければならないという情勢があると考えるから、その時期にでも補正予算でこの問題の解決を図るように計上して救済したい、こういう考え方が大蔵省当局にないわけではないというようなお話ですが、その点については、問題のいい解決を図るためにできるだけ大蔵省当局の考えをこの際承わつて置きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/11
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012・磯田好祐
○政府委員(磯田好祐君) 只今千葉委員からお話のありました、近い機会におきましてこの退職手当の基準の引上に伴う分といたしまして、補正予算を提出して、そのために努力をするというようなことを答弁いたしましたことはございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/12
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013・千葉信
○千葉信君 速記をとめて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/13
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014・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/14
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015・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 速記を始めて下さい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/15
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016・千葉信
○千葉信君 この衆議院から回付されました案件に関連のある問題ですが、御承知のように、大蔵本省の賠償施設処理事業費の支弁に係る事務に従事する職員に対して退職手当がどういう扱いになるか、この点を御質問申上げたいと思うのですが、只今申上げた職員の定数は、行政機関職員定員法昭和二十四年法百二十六号の第二条第四項に基ずく終戦処理業務費等の支弁に係る事務に従事する職員の各行政機関別の定数を定める政令によつて、当初の四千七百十五名が極く最近千四百十五名に減らされるまで、政令が改正されると否とにかかわらず、実際上しばしば数名或いは数十名ずつ、連合国軍の各地方の民事部からのメモランダムにより人員の削減を余儀なくされて、たまたま政令の改正された際に退職した者は、退職手当法、或いは国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律附則第五項第一号の適用を受け有利な取扱をされているが、その政令の改正との間に退職した者は、同法第四条第四号の適用を受けて不利に取扱われているとのことであるが、こういう取扱が果してなされておるかどうか、この点の関連についてお伺いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/16
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017・磯田好祐
○政府委員(磯田好祐君) 只今御質問の賠償関係の職員或いは終戦処理事業費関係の職員等につきまする定員法との関係につきましては、定員法の第二条に、各行政機関別の定数は、これら終戦処理事業費、特殊財産処理費、賠償施設関係のもの等につきましては、これを政令を以て定めるということになつておるのであります。で御承知のように、一般の行政各省各庁におきまする定員は、例えば本省の分幾ら、外局の分何人というふうに、それぞれ、各省各庁ごとに定員を定めておるのでありまするが、この只今問題になつておりまする終戦処理事業費、それから賠償施設処理費或いは特殊財産処理費等の関係につきましては、各省各庁別の定員が法律では明定できないという関係にあるわけです。従いましてこれを政令に譲つておるわけでありまするが、この分につきましては、もともと定員法によりまする各省各庁の定員と全く同様に取扱うべきものであるという関係よりいたしまして、現在におきましては同様の取扱をするというふうにいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/17
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018・千葉信
○千葉信君 御承知の通りに、退職手当の支給の率の問題につきましては、衆議院の大蔵委員会における審議の経過並びに参議院における本案審議に際して、各党派が一応一致してどうしてもこの支給率の引上が理の当然であるという考えを以ていろいろ修正案の案件も考慮されましたけれども、遺憾ながら成功はしなかつた。併し実際上これらの公務員諸君の状態を見ますと年年三割以上の人員がどしどし首を切られておる。そういう前提の下に或る程度給与に幅もあるようではございまするけれども、何と申しましても、現下の国情からいつて失業者の氾濫している街頭に放り出されて行くこれらの諸君に対しては、やはり国家としても相当その点を考慮する必要がある。こういう点から大蔵省当局としても単に予算の関連だけに拂われないで、国会における審議の経過を十分参考にされて、今後この問題の適正な解決を図るようにされることを私から強く要望して私の質問を一応これで打切ります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/18
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019・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 質疑はありませんか。……質疑がなければ、直ちに討論に入りたいと思いますが御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/19
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020・木下源吾
○委員長(木下源吾君) それでは御異議ないと認めます。只今よりこの法案の討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べをお願いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/20
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021・千葉信
○千葉信君 私は本案に対して反対いたします。反対の理由につきましては本会議における討論と重複いたしますので省略したいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/21
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022・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 他に御発言ございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/22
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023・森崎隆
○森崎隆君 この法案につきましては結論的には賛成をいたすことになるのでございまするが、党といたしましても、随分修正の一番大切な問題につきまして努力をいたして参つたのでございまするが、現在の情勢といたしましてこれに希望が持てないような状況にございます。併しながら近い将来におきまして何とか所期の我々の意向をこの中に盛るように努力を続けるのは私たちとして変らない方針でございまするが、ただ問題はここで我々の反対によりまして通過しなかつた場合にはそこに相当期間のブランクがある。このこと自体はやはり公務員のかたがたに対しまして相済まないという点もございまするので、いろいろ大切な問題を含んだまま今回は一応賛成の意を表したいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/23
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024・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 他に御発言はございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/24
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025・紅露みつ
○紅露みつ君 私は本案に賛成をいたします。但し無条件の賛成ではございませんので、条件につきましては今森崎委員から言われましたようなことと大体一致しておりますので、重複いたすと思いますから省略いたしますけれども、飽くまでもこの法律は臨時措置という意味におきまして、当然将来においてはこの公務員の要望に応える、そうして立派な法律にして行くということを条件として、実施期間も切れるということでございまするし、諸般の情勢からも修正案が通らないという現実の上において、仕方なくと申しましようか、これは止むを得ず賛成をいたす次第でございます。併し政府におきましても十分この意を汲みとつて頂きまして、これが立派な法律になることに努力されまするように、本当に強く要望いたしまして賛成いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/25
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026・加藤武徳
○加藤武徳君 自由党は本法律案に賛成をいたします。賛成の理由は省略いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/26
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027・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 討論は終結したものとみなして採決に入りますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/27
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028・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 御異議ないと認めます。
それでは国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を可とされる方の御挙手を願います。
〔挙手者多数〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/28
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029・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 多数と認めます。よつて本案は可決すべきものと決定されました。
なお本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四条によつて、あらかじめ多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において本法案の内容、本委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/29
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030・加藤武徳
○加藤武徳君 一言私、申述べたいと思うのでありまするが、第九国会におきまする給与法の委員長報告の際に、我が党内におきまして若干異論を挾む者がないでもなかつたのであります。私は必ずしもそうは思わなかつたのでありまするが、或いは委員長の私見が委員長報告の内容に盛られたのではないかという疑いがあつたやに私は記憶しておるのであります。この点第九国会におきまするような疑いを起さないように御処置を下さいますようお願いを申上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/30
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031・木下源吾
○委員長(木下源吾君) その他御意見ありませんか。……それでは只今加藤君の御発言のことを附加いたしまして御承認願うことに御異議ございませんか。
〔「異議なし上と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/31
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032・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 御異議ないと認めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/32
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033・千葉信
○千葉信君 私は全く条件を付けないで委員長に一任いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/33
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034・木下源吾
○委員長(木下源吾君) それから本院規則第七十二条によりまして、委員長が議院に提出する報告書につき、多数意見者の署名を付することになつておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。
多数意見者署名
加藤 武徳 宮本 邦彦
森崎 隆 小野 哲
紅露 みつ 西川甚五郎発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/34
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035・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 御署名漏れはありませんか。……ないと認めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/35
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036・千葉信
○千葉信君 動議を提出いたします。本会議の方に相当重要な案件がかかつておるようでありまして、多数記名採決を要する法律案が審議されておるようでございますから、一時この際委員会を休憩せられんことの動議を提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/36
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037・加藤武徳
○加藤武徳君 只今千葉君から委員会休憩の動議がございましたが、私は只今の千葉君の動議に反対いたします。なぜかならば或々には国家公務員災害補償法案がすでに一カ月も前に付託されておるのでありまして、いよいよ自然休会も明日からというような取りきめに相成るように承わつておるのでありまして、是非私は本法案の審議を継続いたしまして、できるだけ早くこの法案を、我々が先議でもありますし、衆議院に送り込みたいという希望も持つておりますので、本法案の審議の継続を私は動議として提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/37
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038・千葉信
○千葉信君 私の動議を撤回いたします。但し実は今私は本会議の方に出て討論しなければならない時間になつておりますので、退席いたしますから、あとはどうぞよろしく皆さん御継続されんことを願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/38
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039・森崎隆
○森崎隆君 私も本会議の方にどうしても今から出席しなければならない立場でございますので、退席いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/39
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040・木下源吾
○委員長(木下源吾君) ちよつと速記を止めて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/40
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041・木下源吾
○委員長(木下源吾君) 速記を始めて下さい。
暫時休憩いたします。
午後四時五十五分休憩
〔休憩後開会に至らず〕
出席者は左の通り
委員長 木下 源吾君
理事
加藤 武徳君
伊藤 保平君
千葉 信君
委員
西川甚五郎君
宮本 邦彦君
重盛 壽治君
森崎 隆君
小野 哲君
紅露 みつ君
政府委員
人事院事務総局
給与局長 瀧本 忠男君
人事院事務総局
給与局次長 慶徳 庄意君
大蔵省主計局給
与課長 磯田 好祐君
事務局側
常任委員会専門
員 川島 孝彦君
常任委員会専門
員 熊埜御堂定君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014548X01419510331/41
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