1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年五月三十一日(木曜日)
午後二時三十五分開会
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本日の会議に付した事件
○ニッケル製錬事業助成臨時措置法案
(内閣送付)
○緊要物資の売拂に関する法律案(内
閣送付)
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001・深川榮左エ門
○委員長(深川榮左エ門君) これより通産委員会を開会いたします。速記をとめて下さい。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/1
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002・深川榮左エ門
○委員長(深川榮左エ門君) 速記を始めて。
次にニツケル製錬事業助成臨時措置法案及び緊要物資の売佛に関する法律案を議題に供します。御質問のあるかたは御発言をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/2
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003・結城安次
○結城安次君 ここにニツケル製錬の原価予想について表をもらつたのですが、予想をつけるのに、資源庁鉱山局は、五月二十六日に「ニツケル鉱石代は現在の輸入商談中安価なものを採用した。」ということですが、これで見ると運賃がたしか二十何ドル、原鉱石が何十ドルかになつておつたのですが、これはどういう方面の商社からお取りになりましたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/3
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004・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) 実は手許に商社の名前を書いた資料を持つておりませんので、私記憶していないのでございますが、資料にいたしました場合、具体的の商社の名前を出すことは、商社の取引からも如何かと思いまして、各種の資料を作製いたしましたときに商社名を抹殺してありますから、私記憶に残つておりませんのでお答えいたしかねます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/4
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005・結城安次
○結城安次君 それでは何社くらいからお取りになりましたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/5
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006・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) 四社から取つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/6
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007・結城安次
○結城安次君 四社からどういう価格が出ておりましようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/7
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008・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) この資料に書かれてありますように比較的安いものをとつたわけでありますけれども、それだけは資料にまとめておりますけれども、FOB幾らで運賃幾ら、保険料幾らというような資料……、そういう安いものと申しましても、高いものとはそう大きな狂いがなかつたというのが私の記憶でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/8
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009・結城安次
○結城安次君 ニユーカレドニア、フランスのほうの原石代は大体このくらいだろうというようなことを昨日伺つたのですが、それとこれは非常な差がある。殊に運賃が三十七トンで四十六万円、トン何ドル、どのくらいが妥当であるとお認めになりましたか。ニユーカレドニアとジヤパンと。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/9
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010・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) ニユーカレドニアと日本との距離はキロにいたしまして七千キロでございます。この資料にとりましたものは鉱石一トンのフレート運賃が二十ドルに見てあるわけであります。それにロスその他の関係がありまして、そういう計算で二四・三九ドルというような数字に相成つておるわけであります。鉄鉱石その他の最近における運賃の変化の状況から見て、そう運賃として高いものではないというふうに推定いたしておつたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/10
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011・結城安次
○結城安次君 今大体ニユーカレドニア、ポンペイ近くまで日本からの距離で行くのですが、これの運賃はどれくらいお拂いか御存じですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/11
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012・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) 私そのほうの全般な知識はないのでありますが、たまたま経理部長が海上運賃のことをよく存じておるのでありまげが、今お聞きしましたところによりますと、ボンベイ航路は十七、八ドルが最近の数字だそうでございます。ただボンベイ航路は航路として行き帰り等の関係から割合に条件がいい航路でございまして、ニユーカレドニアになりますと、航路の条件が悪い所になりますので、それも高くなるというふうに見るのが常識だということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/12
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013・結城安次
○結城安次君 今ボンベイ航路が十七、ハドルというのは、フルーカーゴーで十七、八ドルですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/13
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014・石井由太郎
○説明員(石井由太郎君) 私からお答えいたすのも如何かと存じますが、これはフル・カーゴーでの、例えばゴアの鉱石でありますとか、そのような場合を例にとつての運賃でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/14
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015・結城安次
○結城安次君 これ以上は、実際やらなければわからんことだから、議論をしませんが、私が昨日ここを出て工業倶楽部に行つてその方面のかたにちよつと、来てもらつて、余りにも話が違う、鉱石も半分、フレートも或いは半分以下だということを聞かされました。併しこれは玄人であつても今はすぐフレートの部分の関係は出ないから、はつきり言えんがということでしたが、とにかくこの鉱石代もニユーカレドニアの鉄鉱石がFOBで三ドル五十セントぐらいなものです。尤もあそこならすぐ海岸からずつと立派な防波堤ができておつて、すぐ船に積込める、一日大体七千トン積込みができる。若し元のように壊れていないとすれば、七千トンの積込みができる。それで行くと二十四ドルとか二十ドルというものは法外じやないか。それでこれをフイリツピンと比べておりました。それと比べても余りにもひど過ぎる。これはどうも外国商社に足許を見られておるのだろうという言葉も言つておりましたが、ニツケルそのものが日本に足りないから、こんなばかばかしい二百五十万、三百万という値段で出る。本当にやればこの何分の一かで済むはずだ。而もニツケルがどうしても必要であるから、これを早くやつて頂きたいと思うが、こういう基礎の上に立つたものではこれを実行するというお考えには簡單には賛成できないと思う。この点もう一遍よくあなたがたのほうで製錬費、運賃、原石代等も御調査なすつて、これが妥当のものだという数字をお示し願いたい。今のが妥当だということならそれでいい。もう一遍御調査願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/15
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016・栗山良夫
○栗山良夫君 この前の質問の続きをいたしたいと思いますが、先ず最初に第六条におきまして「指定業者は、政令で定める額をこえる価格でその生産したニツケルを販売してはならない。」ということでありますが、この政令でもつて幾らにきめられるかということは、製造原価と、それから第七条によるところの積立金とに関係をするのでありますが、一番問題になりますのは製造原価の決定に関係が出て来るわけであります。そこで私は今指定をせられようとしておる企業に対して事業の収益率というものをどの程度に抑えて、政令価格というものを決定する基本にせられようとしておるのか、その点を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/16
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017・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 企業家の一定利潤の判定でありまするが、これはまだ最終的に決定しておりません。今後の原価計算をもう少し厳格に判定いたしまして、その上で一般の産業の利潤とも睨み合せまして、そして適切な決定をいたしたいと考えておりまするが、大体において一般の通念から考えますると、一割前後の利潤は見るのが至当ではないかと、一応の構想は持つておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/17
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018・栗山良夫
○栗山良夫君 こちらへ提出を願いました販売総原価百六十八万八千七百二十円というのの中には、そういう収益分も包含されておるのでありますか。或いはそういうものはないのでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/18
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019・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) それは全くネツトの原価計算でありまして、利潤は含まれていないのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/19
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020・栗山良夫
○栗山良夫君 この資料の前に秘で頂きました調書には、生産原価——円という数字が出ておりました。この百六十八万八千円と内容は違うのでありますが、これはどういうことから出て来たものですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/20
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021・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) この百六十八万幾らとなつておりますほうの数字、これは実は原価計算の専門は物価庁になるものでございますから、物価庁のほうで一遍検討してくれということをお願いいたしまして、そこで一応物価庁も司令部からの要求もあつて割合に急いで作つたように聞いておりまするけれども、そこの数字でございまして、私どもが作りましたのと資料の若干の時期の食い違いがあるわけであります。私ども、まあ言い訳をするわけではございませんけれども、一番大きく先ほどから衝かれておりますように、輸入の鉱石代そのものがべらぼうに高くなつておる。これは値切る余地もあるのだろうというようなこと、それから契約自体がまだできていないという状況でもありまするので、嚴密には、私どもとしまして法律が、成立した以後におきまして、本法が適用になるということになつた場合に、厳重に我々として調査検討しなければならんというふうには思つておるわけでありますけれども、只今法案の説明の大体の見当をつける数字というようなつもりで資料を作成いたしておりまして、国会側の要求であの資料を出し、この資料を出し、というようなことをいたしておりまして、要求がありまして改めて統一的な資料を作つたということでもございませんので、前に作つた資料をお出ししたというようなことでございますので、時期の違い、或いは調査した人の違い等によりまして、若干食い違いがあるということに御了承頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/21
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022・栗山良夫
○栗山良夫君 大体了承しましたけれども、例えば電力量だけでも一番最初に頂いた資料は二万五千円、そのあとで頂いた資料は三万二千円、そういう工合に個別に見てみますと随分違いがあるのでありますが、こういう基準は鉱石がきまつておる限りにおいては、そう大きな変動は出て来ないはずでありますが、これはどちらが大体正確なわけでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/22
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023・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) この明細のほうにお出ししてあります電力の数字を見ますと、原単位が二百七十六と書いてございますが、私、別途ほかの者からお答え申したいと思いますが、電力はアルミにほぼ似た数字で二万三千五百キロくらい要るというふうに私ども了承いたしておるわけであります。原單位の若干の違いが、この三万二千円と出ておりますものの分に若干の違いがあるのではなかろうかと想像いたすわけでありますが、尤も電力代もごの資料を作ります際に、全部が何と言いますか、割当電力だけでもらえるという計算と、それから一部が超過電力を使わなければならんということになる計算とで若干違つて来ることもあるわけでありますが、そこらの誤差が作つたときの誤差、データーの取り方の違いではなかろうかと想像するわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/23
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024・栗山良夫
○栗山良夫君 実はそういう誤差程度のものではない違いが、私は恐らくこのまとめて一番最初に頂いた資料の明細ですね。これを要求してないわけですけれども、頂くと出て来るのではないかと思うのでありますが、そのことは結局この原価計算というものが実施をしてないために、若干推定の数字も入らざるを得ないということは了承いたしますけれども、相当の検討を要するものである。百七十万円と言われますけれども、今結城君のお話もありましたように、輸入鉱石そのものについても多大の疑問があるわけでありまして、相当検討を要しなければならんものである。慎重に検討しなければならんものである。我々はこの金額を簡單に鵜呑みにはできない、こういうことは大体あなたのほうでお認めになるでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/24
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025・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) 私先ほどから言い訳いたしましたような事情でございまして、本当の法案の参考資料としての大体の生産費がどのくらいになるかという目安をつける資料程度の実は気組みで資料作成に当つておるのであります。これが実行に相成ります際には、厳密に原單位等も、過去の数字によるばかりでなしに、現実の数字によらなければならないことは勿論であります。法律上の仕組はそこらの点が十分に遺憾なくできるようにということで十条か、十何条でございましたか、この経理につきましては特別勘定を設けさすつもりで、詳細なデーターというものがとれるという仕組を実は作り上げておるわけであります。この点が実際問題でいよいよ法律の運用という段階になりますれば、我々としても国会から負託されました責任に鑑みまして、嚴重にこれを粗漏のないようにいたさなければなりませんし、又いたすだけの十分の、何と申しますか、権力とでも申しますか、そういうようなものも法案の中に用意されておることでありますから、遺憾のないことは期して間違いの起らないように思つておるわけであります、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/25
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026・栗山良夫
○栗山良夫君 大体お話で、慎重にやるというお説でありますから、結構でありますが、そうしますと、更に突つこんでお聞きいたしますのは、この法律は公布の日から十日以内に施行することになつておりますが、そうすると本国会でパスをするということになりますれば、公布を予定されておる日はいつでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/26
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027・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) これは、この法案施行の準備に関連いたすわけでありますが、私ども事務的に若干の検討をいたしておるのでありますけれども、差当り法案が通りますといたしまして、すぐに省令等の作成に着手しなければならない。従つてそれまでに数字をきめなければならないというものは実はこのうちで非常に少いのでありまして、この第二条の三項にございまする工事費、それから生産原価のマキシマムにするという、この二項目と、それからもう一つは、終りのほうに出て参ります不服の申立に関するこれらの本当の手続的な規定にとどまるわけでありますが、実体的に省令の中に織込まなければならんということにつきましては、二号、三号、それから省令には出ませんが、先日来申上げておりますように、同じく二条の三項にございまする需給の推算を安本中心で作り直してもらうという仕事、それが差当り大急ぎでしなければならんという仕事であります。そこらの捗り工合を検討いたしまして、国会も少し遅れました事情もございますが、早くて五日公布で、遅くて十日公布にいたしますと、それから施行が十日頃という見当で今事務的な準備を進めつつあるような状況でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/27
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028・栗山良夫
○栗山良夫君 そういたしますと、第二条の三項の三にある「当該事業における生産に要する原価が、通商産業会」で定められるわけでありますが、その原価を定められるところの基準は何の資料を基にしてやられますか。今ここに提出を願つておる程度のものでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/28
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029・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) この資料は前にもちよつと申上げましたように、この中にもございますが、作りましたときにとりましたデーターも実は古いわけであります。それから本委員会等におきまして御指摘になつておりますように、私どもとして国会の参考資料等を作りました事情もありまして、改めまして検討をしたいというふうに考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/29
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030・栗山良夫
○栗山良夫君 検討はされますけれども、まあ六月の十日には公布をする予定であると、こう言つておられれば、ほぼ腹案がなければなりませんが、その最高額の腹案というのはどの程度でございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/30
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031・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) まだそこに到達いたしておりません。この鉱石代等につきましても最も最近の商談の進行状況等も取寄せて検討してもらいたいというようなことで、私どもとして、物価庁と合同でやりたいと考えておりますが、まだ作業プログラムを考えました程度でございまして、内容的にまだ結論に到達してないわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/31
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032・栗山良夫
○栗山良夫君 そうしますと、この前、販売価格を二百五十万円に成るべく近い価格にして、そして百七十万円との差額を積立金に充当するようにしたいというような御説明がありましたが、それは一応再検討をせられる、こういう工合に了承してよろしゆうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/32
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033・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) この販売価格をきめます事項は、実は今申しました逆の推測をして頂けばよろしいのでございますが、工場が建設が終つて、生産品が出る時期においてきめるのが最も適当ではなかろうかというふうに考えておるわけであります。国会のこの法案の趣旨の御説明の便宜上、今あります資料で今すぐやるとすれば、そんな見当になりますということで、申上げておるわけであります。その後、今から数カ月の間にいろいろな変化があろうと思います。国内市価の変化も考慮しなければならない大きな要素だと思いますが、そこらの点は、この六条の規定が本当に要ります、その切迫した時期においての最も新らしい事情を、周囲の条件というものを勘案してきめるということが妥当な理由ではないかと考えておりまして、すぐ政令その他できめなければならんというようなことをいたしますのは、むしろ実情と離れたものができる危険があるというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/33
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034・栗山良夫
○栗山良夫君 そういうこともありましようけれども、やはり一番企業家として問題になるのは企業計画、企業目論見としては、生産に要する原価の最高額というものを国がきめるわけでありますから、これが基本でなければならない。従つてこれが今言われるように六月十日に発布される、而もそれに対して腹案はない、こういうことでありますが、それでは私ども非常に近い時期に公布される法律案を審議しておる者としては、少し了解するのに困難を極めるわけでありますが、その点は如何なんでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/34
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035・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) この二条できめまする工事費なり生産費というものは、国が許容します最高限度の意味できめるわけであります。具体的には、六条の販売価格をきめます際に、そのとき数ヵ月経過いたしておるわけでありますが、そのときの事情できめるわけでございます。差当りの問題といたしまして、全然用意がないと申上げました意味は、再検討しようといたしておるわけでありますが、ラフな資料といたしましては先般来御説明申上げておりますような資料なり、一応のあれは持つておるわけでございますが、それを最も愼重を期して、今度この法律に基く行為として最高額をきめなければならんということになりますと、改めまして関係者が集まつて、手ぬかりのないように検討した結果で作りたいという趣旨でございまして、まあそれは時間的に十月乃至二週間あればできる仕事であるというふうには見当をつけておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/35
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036・栗山良夫
○栗山良夫君 そうしますと、第二条による最高生産原価が仮に近く決定されても、その額というものは、第六条の販売価格を政令で決定しまするときには、何らその政令の販売価格の決定には拘束されないと、こういう工合に理解してよろしゆうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/36
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037・徳永久次
○政府委員(徳永久次君) 只今の御質問のごとく、第六条によりまする価格はそのときの状況によつてきめるということになるわけでありますけれども、法の第四条によりまして、この指定業者が出しました計画を変更しようというときには認可によるということにしてあるわけであります。例えば電力代が変つたがら、その関係から最初この第二条の規定に基きまして申請するときには、政府のきめた最高限度の日数でやるということで出しておつたとしましても、事業開始前におきまして電力料金がいついつ変つた、或いは鉱石代がいついつ変つたというようなことから、その枠の中ではできませんというようなことが万一起りました場合には、第四条において変更認可を受けるという仕組になつておるわけであります。その変更認可をいたします際に、政府当局としましても、今の状況できめました見込みの最高生産価格というもの、それが不穏当であるということになります場合には、それを修正するというふうなことも必要であるのじやないか、法律解釈上はさような扱いになるのじやないかというふうに了解しておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/37
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038・栗山良夫
○栗山良夫君 政務次官にちよつと伺いますが、今の価格決定はお聞き及びのような状態で、まだ不安定な分野が残つておるように思いますが、従いましてこれは企業の運営に非常に関係する基本の点がまだきめられてないということになるわけであります。これ炉対しては収益率は一〇%くらいにしたい、それくらいが常識的にも妥当じやないか、こういうことをおつしやつたのでありますが、企業が一旦操業に入りました場合には、そういうような収益率の点についても国は何らかの拘束力をこの指定業者に持たれるのでありますか、その点をお伺いいたしたいただその程度が望ましいという程度のものでありましようか。その点を伺います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/38
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039・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 先ほど申上げましたごとく、原価の算定につきましては飽くまでも厳密に検討いたしまして、できる限り、何といいますか、本当の価格を把握いたして、そうして価格を決定いたしたい。こういうことにいたしますれば、或る程度の利潤はやはりこれだけの巨額の資金を投資しておるのでありますから、一応みることが適正ではないか、妥当ではないかというふうに考えておるのでありまして、強制的ではありませんが、こういう程度はみるのが穏当であろうという希望を持つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/39
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040・栗山良夫
○栗山良夫君 みるというのは、向うの経理内容を国が監督するという意味でございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/40
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041・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) お説の通りでありまして、経理内容を分に監督はできまするので、その上で正確でありまする限り適正な利潤を認めたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/41
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042・栗山良夫
○栗山良夫君 その企業の内容を国が監督するというのは、それは法的にはどれによつておやりになるわけでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/42
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043・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 第十条に「通商産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、第七条第一項の特別積立金、ニツケルの生産に要した原価その他必要な事項」云々と書いておるのでありまして、この条文で大体監督ができるのであります。かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/43
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044・栗山良夫
○栗山良夫君 次に政務次官にやはりお尋ねいたしますが、この前、実は三つ私は問題を残して置きましたが、その一つの問題は、国の必要とするニツケルの最低量というものは、年千四百トン程度であろうということが言われたのであります。その千四百トンの中には特需向もやはり入つておるわけであります。ところが別子鉱業の計画を見ますると、月百トンで年千二百トン、日本アルミのものが月五十五トン、両方寄せますると千八百六十五トンほどになるのであります。そうしますると、国が計画されたニツケルの最低所要量よりもずつと上廻る。更にこの上に国際割当会議の結果によつて、米国から今年度でも三百六十五トンの輸入があるわけでありまして、そうするとニツケルは非常に豊富になるわけでありますが、そういうような事情の間において私は一つ問題があると思うのです。それは只今日本にニツケルが拂底をしておるということによつて割安なニツケルが三百六十五トン輸入を許可されておる。ところが国で今申上げましたように相当多量のニツケルを非常に不利な条件ではありますけれども、これを製錬して需要を充して行くということになりますれば、従つて世界的に拂底しておるところのニツケルの状況からしまして、アメリカの日本向への割当というものは今年度は三百六十五トンでありますが、漸次減少して行く、こういうことになりはしないかと考えますが、その辺のお考えはどうでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/44
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045・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 御説の通り今日までの内需の消費量は大体千四百トン内外と推定されておるのであります。而も本年度は三百六十五トンの特需用の輸入が考えられておるのでありますが、併しながらこの三百六十五トンは今日までの内需としては考えられない、いわゆる新特需用としての需要でありまするが故に、これが入つたがらと言つて千四百トンが減るということは考えられないのであります。のみならず今後東南アジア向の輸出の増進、或いは日本内地の全般的な需要の増加も期待されておるのでありまするがために、別子或いはその他におきまして千六百トンの生産があげられましても、大体これによつて供給が過剰するというようなことは万あるまいという一応の構想を持つております。と同時に、只今御指摘の通りに本年度は国際割当として三百六十五トンの輸入が可能でありまするけれども、アメリカの軍備拡張がいよいよ軌道に乗つて参る将来を考えますると、果して来年もそのような数字の輸入が確保できるかどうかの点は全く疑問でありまして、むしろ常識的に考えますれば内地の生産が殖えますれば、幸い計画通り殖えますれば、国際割当の輸入額は漸次減つて参るというふうに考えておいたほうが適当ではないかというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/45
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046・栗山良夫
○栗山良夫君 そこで問題になるのは、この前あなたは、輸入ニツケルの製錬価格を決定する法律案の中に、裸値段で特需向けに放出をいたしたい、それは低廉な価格を以て放出することにより特需品の価格を国際価格へ鞘寄せをするために是非とも必要である、こういうことを随分力説をせられたわけであります。従つて私はその考え方が飽くまでも貫いて行かれるものであるとするならば、日米経済協力の考え方からしましても、東南アジア向けの民需品その他の含みでやはりそういう割安なものを入手することにするのが適当である。今ここで言われておりまするように、国内ニツケルを生産してそうして国内の需要に十分充たし得るような生産計画を以てやるということは、そういう努力をする足場もなし、そうして殆んどそういう割安のものをみずから締め出しをして行く、こういうような逆現象が起きて来る。それでありますから、この前、製錬価格を決定するときに説明された説明の内容と、それからこの間ここで局長がこのニツケル製錬のためにいろいろと説明されたことと全く相反する説明を私は政府側から聞いておる。その点を一つ明かにして頂きたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/46
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047・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 私が昨年輸入が多少減るかも知れんという不安を持つておるということを申上げましたのは、少くとも本年よりも明年の錫の消費は、アメリカを中心として世界的に更に著しく殖えるのではないか、然るに一方の生産がこれにマツチしてくれるかどうか、即ちアメリカの軍備拡張が永続性のないものでありますがために、仮に明年において相当激増いたしましても、これがために生産はさほど殖えないのではないかということになると、勢い日本に対する供給量が、結局日本の一方における生産が殖えましたならば、そういう点も考慮して、多少減るのではないかというような考えを申上げたのでありますが、併しそういうことに相成りますれば、当然国際的ニツケルの価格というものは、本年よりも来年に亘りましては更に相当高くなるのではないかというふうに一応考えてもいいと思つているのであります。従つてそういう面から考え、又将来日本がこういう措置によつて設備の原価を国家が補償するということに相成りますれば、勢い投資というものが或る程度十分になりまするから、従つてその後におけるところの生産原価というものが非常に安くなつて参る。そういたしますれば、仮に将来世界的にニツケルの需給が緩和いたしましても、そうしてこれがために値段が下りましても、なお日本の企業が永続性を持つ可能性ができて来るのではないが。でき得るならばさような方向に今後ば指導して行きたい。そういう面から、この際こういう措置を取ることが適当である。かように考えておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/47
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048・栗山良夫
○栗山良夫君 そうしますと、実際に国内製錬を行い、且つ企業の保護のために特殊の積立金をいたしますために、今後はなるべく高い値段で売りさばきたいというニツケル製錬に対する法律案の考え方のほうが、私はウエートが重くなつていると思うのでありますが、この前、緊急物資の売拙いに関する法律案においてあなたは、輸入ニツケルについては成るべく安くて、そうして国際価格に鞘寄せをしたい、こういう工合に力説せられましたその考え方というものは、この緊急物資の売拂いに関する法律案の本当の措置ではなくして、もう少し違つた意味の措置をせられて然るべきであるとこう考えるのでありますが、如何でありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/48
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049・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 緊要物資の価格に対しては、できる限り安く販売いたしたい。そうして、この助成法によるところの販売価格は高くいたしたい。この間に矛盾があるのではないかという御意見でありますが、現在矛盾はないと考えているのであります。何となれば、この指定価格の問題でありまするが、昨日も小野委員の御質問にお答えいたしたのでありまするが、この際、仮に五十万円を補償額として加算いたしますれば、仮に現在構想いたしておりまする原価を百七十万円といたしまして二百二十万円になります。然るに現在の市価は大体三百万或いはそれ以上だと見てよいと思うのでありまするが、そういたしますると、仮に二百二十万円でも、市価に比較いたしますれば百万円乃至百万円以上の安値となつて来るのであります。而も五十万円を若し加算いたしますれば、計画通り月百トンの生産を上げますれば、十カ月でこの設備の補償は全部終了するわけであります。そういうことから企業家といたしましては生産意欲を相当上げるであろう、少くともこの加算額を二十万円、三十万円程度に抑えるよりも、五十万円にしたほうが生産意欲を上げて、早く目的の生産を上げるであろうということが構想されまして、そうして、そういうふうに相成りますれば、現在の市価が下る時期が非常に早められる。若し二十万円、三十万円の加算額で、それがために予定の生産が相当時間的に延びるということになりますれば、この市価の下る時期が非常に延びて参る。そうして一般消費者にとりましても決して利益でないという結論に到達すると考えまするから、多少この際、高くても、短期間に償却のできるような方法を講じて、そうしてできる限り早く生産目標を達成せしめる。そうして内地の需給関係をできる限り速かに緩和して、そうして市価を低くするような指導をとつたほうが適当ではないかと、こういうふうな考え方を持つているのでありまして、これがためには特別緊要物資の安値販売と、こちらの高値販売、一応高値の販売になりまするけれども、究極の目的は同一でありまして、決して矛盾はないと、かうに考えておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/49
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050・栗山良夫
○栗山良夫君 大体お考えはわかりましたが、そういたしますと、この前の局長の説明では、二十六年の五月現在におけるニツケルの国内市価というものは、大体二百五十万円から三百万円くらいの見当である。従つて最低のほうの二百五十万円に近い価格で政令で規定いたしたい、こういうことを言われたのであります。そのときに、私は、ニツケルが全然見込がないというために、市場で煽られて、昨年の十月に八十七万円程度であつたものが、今日これほど高くなつて来ている、ニツケルの供給が若干緩む、こういう見通しが付くならば、市場価格というものは下るのではないか。そうして、そういうような価格で以て、これを基礎にして政令価格というものが決定されなければならんではないか。こういうことを、私は随分唱えたのであります。ところが当時局長はそこまで話をくだけておつしやらなかつたのでありますが、先ほど局長のお話では、政令価格の決定というものは、この法律を公布しても今直ちに行うのではない、相当あとになる、それで而もそのあとに市価の変動があるであろうから、そういうことを考えて決定をしたい、こういうことを言われたのでありますが、そこで今日は重要な発言をして頂いたわけでありますが、政令価格を決定されます場合には、その政令価格の決定をされるときのニツケルの市価によつて
一つの基準とせられるつもりなのか、或いは前回、前々回に答弁をせられたように、二百五十万円というものを釘付けにしまして、それに近い価格で決定するという考えで行かれるのか。この点を明瞭にしておいて頂きたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/50
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051・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 先ほど局長が答弁いたしましたように、この販売価格の決定は、成るべく精算が間近かに迫つたという場合に、すべての事情を基礎にして検討することが妥当であろうと考えておるのでありまして、その場合の販売価格の決定に際しましては、その当時の市価を重要な要素として考えることが適当であろうと考えております。なお、先ほど販売価格の決定時期に対して局長から詳細御答弁いたしましたが、先ほど結城委員からも御質問がありました通りに、運賃も非常に現在は一つの異常の形態とでも申しますか、殊に日本の船腹寡少のために、更に政府の巨額な輸入を敢行いたしました関係上、昨年十月から本年三月までは運賃は全く上昇の一途を辿つたのでありまして、昨年の秋頃の運賃に比較いたしますれば、三倍乃至甚だしきは三倍半というところまで暴騰いたしたのであります。然るにその後船腹が若干緩和いたし、更に又輸入物資も最盛時を一応越したのではないかというような関係から、最近むしろ反動的に下つておるのでありまして、二十三ドル前後の運賃が最近は十六ドル乃至は十六ドル半程度に下つておるのもあるのであります。而も将来この船の獲得の問題、或いは輸入物資の関係等等が日に日に変化いたしまするので、運賃の問題は今後も相当大きな相違が出て来ると思うのであります。又原鉱石の価格にいたしましても、従来は、久しい間、向うからの輸入が中絶いたしておりました関係上、これ又簡單な貿易商の調査だけでは実際の価格を把握することは困難ではないかというふうにも考えられまするので、いよいよこれが実行期に入りましたならば、それらの問題をもつと突き進んで深く検討いたしまして、そうしてできる限り適切な原価を総合して販売価格を決定いたしたい。かように考えております。従つて先ほど申上げましたごとく、現在の状況では日に日に変化いたしておりますので、最も販売のできる間近かな情勢を斟酌いたしまして決定することが適切であると、かように考えておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/51
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052・栗山良夫
○栗山良夫君 大体わかりました。そこで私はこれは政府側へ要望をして置きたいのでありますが、第二条の第三項の三号の生産原価の最高額を決定されたときには、その詳細な内容、並びに第六条の政令で販売価格を決定されましたときは、その詳細な内容、これを国会へ御提出を願いたいということをお願い申上げて置きます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/52
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053・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 当然その最も近い機会に国会に提案いたしまして、御批判を仰ぐことにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/53
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054・栗山良夫
○栗山良夫君 それから、更に私は、こういうような重要な法律案でありますから、その運用に当りまして、ただ軍に政府当局のみ、或いは業者のみに任すべきでなくて、やはり業者を除いた、政府を除いたところの公平嚴正な立場に立つてこれを調査し、批判し、指導し得るところの人を参加せしめなければならないのであります。従いまして、又この委員会では、本五月、国会は審議会のことばかりを委員会で言つておりますが、(笑声)私は審議会の設置を是非ともなすべきではないか、こういう工合に考えまするが、お考え如何ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/54
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055・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 只今御意見の問題につきましては、衆議院におきましても有力な御意見がありまして、その結果、附帯決議として、只今御意見の通りのことが決議されておるのでございまして、本日衆議院の本会議を通過いたしましたので、いよいよ後刻本委員会に提案されると思いますが、それにはこの附帯決議としてお説の問題が全部入つておりますので、さよう御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/55
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056・栗山良夫
○栗山良夫君 その衆議院の附帯決議は、これは委員長にお伺いいたしますが、参議院へ法案と一緒に添付されて参るのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/56
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057・深川榮左エ門
○委員長(深川榮左エ門君) これは参議院には附帯して来ないそうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/57
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058・栗山良夫
○栗山良夫君 衆議院のほうのその附帯決議の内容がどういう工合であるか、私は存じませんが、私は参議院は参議院としての、やはり独自の立場において、審議会の内容については衆議院と同様に、私はやはり決議をして置くべきではないかと考えますので、その点は委員各位にあとで委員長から一つ御相談を願いたいと、こう思うのであります。
で、ただ、その中で問題になりますのは、やはりどの点を、審議会の構成、或いは審議会の性格は別といたしまして、審議会が関係をすべき内容が問題になるであろうと私は思うのであります。その点は念のためにここでお聞きをして置きたいと思います。審議会の設置については、衆議院のほうで附帯決議になるということでありますから、恐らく政府もこれによつて近き将来に法律案の改正その他で善処をせられるということによつて、決議案が付けられたものと私は了承するのであります。その場合には少くともこの第二条の第一項によりまする事業者を指定いたしまする問題、これについては当然審議会の議に付すべきものであると私は考えます。
それから第四条の第一項の事業計画の変更を認可する、この場合におきましても、当然行われるべきものであると考えております。
それから第五条の第一項指定業者の取消をいたしまする場合、それから第六条或いは第七条第一項によつて、政令の制定、改正、廃止、そういうようなことを行います場合、又第七条第一項第三号又は第二項の規定によつて、通商産業大臣が指定をいたします場合、第七条第一項第三号、それから第二項であります。二項の規定によりまして通商産業大臣が指定をいたします場合、又第八条の規定によつて補償金の決定をいたしまする場合、こういうような場合には、やはりしなければならんと思うのであります。一般の審議会に参加する学識経験者の数とか、或いはその人が公正無私の立場にあるというのはどういう形でなければならないか、こういうようなことはまだ別段の問題でありますが、少くともその程度のことは、審議会で取上げる問題の中心として十分考慮をしなければならんと、こう考えまするので、これは一つ政府側のほうもその点について御意思表示を願うと同時に、委員長のほうにおきましても、そういうような点を中心にいたしまして、一つ参議院においても附幣決議を行うべきであるのかないのか、行うといたしまするならば、どういうかつこうで行うのか、この点を一応御相談を願いたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/58
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059・首藤新八
○政府委員(首藤新八君) 審議会の審議する内容は只今栗山委員の御意見と衆議院の意見も大体同一のようであります。ここまで詳しくは表現されていなかつたかと存じますが、趣旨は大体同一だと考えております。なお、別にフエロニツケルの助成ということも包含されておりまして、なお、先ほど私は附帯決議と申上げたのであります、が、只今聞きますならば附帯決議でなく單独の決議として本会議に上程するということになつておるそうであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/59
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060・深川榮左エ門
○委員長(深川榮左エ門君) 速記をとめて。
午後三時三十七分速記中止
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午後四時六分速記開始発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/60
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061・深川榮左エ門
○委員長(深川榮左エ門君) 速記を始めて。本日にこれにて散会いたします。
午後四時七分散会
出席者は左の通り。
委員長 深川榮左エ門君
理事
古池 信三君
廣瀬與兵衞君
栗山 良夫君
結城 安次君
委員
上原 正吉君
小野 義夫君
椿 繁夫君
加藤 正人君
山川 良一君
西田 隆男君
政府委員
通商産業政務次
官 首藤 新八君
通商産業省通商
振興局長 井上 尚一君
資源庁鉱山局長 徳永 久次君
事務局側
常任委員会專門
員 山本友太郎君
常任委員会專門
員 小田橋貞壽君
説明員
通商産業省振興
局経理部長 石井由太郎君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101014793X04019510531/61
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