1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十六年二月十日(土曜日)
午前十一時十九分開議
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議事日程 第十一号
昭和二十六年二月十日
午前十時開議
第一 公立学校の教育公務員と地方公共団体の議員との兼職についての臨時措置に関する法律案(荒木正三郎君外十名発議)(委員長報告)
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001・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。
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002・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) これより本日の会議を開きます。
この際お諮りいたします。工藤鐵男君から病気のため八日間請暇の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/2
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003・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。
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004・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 次にお諮りいたします。
運輸委員長から、日本国有鉄道の新機構移行後における実情を実地調査するため、栃木県及び群馬県に、岡田信次君、菊川孝夫君、前之園喜一郎君を、本月十七日より二日間の日程を以て派遣いたしたいとの要求がございました。これら三名の議員を派遣することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/4
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005・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。よつて議員派遣の件は決定いたしました。
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006・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 次に議員派遣変更の件についてお諮りいたします。過般決定いたしました新給與法の勤務地手当支給地域の区分に関し実地調査のための議員派遣中、森田豊壽君を加藤武徳君に変更いたしたい旨、人事委員長から申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/6
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007・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。よつて議員派遣変更の件は決定いたしました。
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008・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) この際、日程に追加して未帰還同胞の引揚促進並びに実体調査に関し国際連合に謝意を表明することに関する決議案、千田正君外十八名が発議いたしましたる委員会審査省略要求事件を議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/8
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009・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。本決議案につきましては千田正君外十八名より委員会審査省略の要求書が提出されております。発議者要求の通り委員会審査を省略し、直ちに本決議案の審議に入ることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/9
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010・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。よつてこれより発議者に対し趣旨説明の発言を許します。千田正君。
〔千田正君発壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/10
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011・千田正
○千田正君 只今議題となりましたる未帰還同胞の引揚促進並びに実体調査に関し国際連合に謝意を表明することに関する決議案につきまして、提案の趣旨を説明いたします。
先ず案文を朗読いたします。
未帰還同胞の引揚促進並びに実体調査に関し国際連合に謝意を表明することに関する決議
同胞引揚に関する諸問題解決について、終戦以来五年有余にわたる連合国の終始変らない好意は日本国民として衷心より感謝に堪えないところである。
さきに第七回国会において、未帰還同胞の引揚促進並びに実体調査等を国際連合を通じて行うことを懇請する決議が議決されるや、連合国軍総司令部は、直ちにその趣を国際連合に伝達せられ、且つ戰時捕虜問題の審議に際しては、特に我が国より三名の代表が非公式とはいえオブザーバーとして出席を許されたことについては、日本国民の感銘殊に深いものがある。
第五回国際連合総会において、戰時捕虜問題を人道上の見地から広く国際的平和的に解決するための措置が採択されたことにより、国民はひとしく感激を新にし、既にその肉身との再会に光明を失つていた留守家族は更に希望を新にするに至つた。
国民へはこの国際連合総会の決定が捕虜問題を平和的に解決する最後の途であることを信じ、一すじに今後の成行きに絶大の期待をかけている。この措置によつて、未帰還同胞及び抑留中死亡した者についての調査が今後綿密に進められ、且つ残留者の帰還が一日も速かに完了することは、日本国民の念願である。
本院はここに院議をもつて、わが民を代表し、世界の平和及び基本的人権と自由の擁護の高い理想に基く国際連合の努力に対し深甚なる感謝の意思を表明する。
右決議する。
海外残留者の引揚は、終戰直後より引続き行われたのでありまするが、集団引揚につきましては、昨年の二月シベリア方面よりの引揚がありまして以来全く中止されたのであります。政府発表によりまするというと、三十万を超えまする未帰還者の消息は、その後、沓として不用なのであります。以来留守家族の不安動揺は極度に達したのございますが、かような状況におきまして、昨年の五月二日、第七回国会の末期に、本議場におきまして、引揚の促進、残留者と死歿者の実情調査につきまて、いよいよ最後に残された途としては、国際連合に訴えるのほかないということになりまして、未帰還同胞の引揚促進並びに実体調査を国際連合を通じて行うことを懇請する決議が提案せられ、大多数の賛成を以て採択されたのであります。
右の決議は連合国軍総司令部の好意により直ちに国際連合に通達され、国際連合におきましては、者段階、各種の経緯を経て、遂に去る十二月十四日、捕虜問題の平和的解決のための措置という決議が、総会におきまして大多数の国の賛成を得て採択せらるるに至つたのであります。この間、英・濠、米三国の特別なる努力その他の詳細なる消息は、連合国の好意によつて特に国際連合総会に非公式とはいえオブザーバーとして出席を許されましたるところの、我が国民代表から、本院の引揚問題に関する特別委員会におきまして極めて詳細に報告がなされたのであります。この報告を聞きましても、国際連合が我が未帰還同胞の問題に了解を深めましで、いよいよ真剣に問題解決に乗り出すことになつたことは明らかであります。国民諸君と共に誠に感銘すべき事柄であると信ずるものであります。
この国際連合総会における決議におきましては、その本文中にありまする通り、「今なお捕虜を抑留している諸政府に対し、これを速やかに帰還せしむべきことを要望する」と共に、「本年四月三十日までに、今なお抑留中の捕虜、抑留中死亡した捕虜の消息を公表することを要求し、」且つこの捕虜問題を平和的に解決するために、三人から成る特別委員会の設置を定めているのであります。
改めて申上げるまでもなく、私どものこの問題は今日のところ解決の緒についたばかりではありまするが、国連の手を通じまして解決を図ることが、今日の日本として、もはや真に最後の手段であることを確信いたしまして全国民殊に留守家族は、国連総会のこの決議と、三人委員会の活動とに、一道の光明を認め、これに全幅の信頼をかけておるのであります。
かように我が国の捕虜問題が国際連合諸国間に真劍に問題とせられ、その解決の方向が示さるるに至りましたることは、我が国民の国家再建の努力が国連諸国の間に認められ、国際的の仲間入りをいたす第一歩となつたものでありまして、その基礎をなすものは我が国民が終戦以来、ポツダム宣言を忠実に守り、或る場合には真に歯を食いしばつて堪えがたきを堪えへ平和日本建設のため拂つた真劍なる努力の結果にほかならないことは、特に申すまでもないところと存ずるのであります。
今回の捕虜問題に関する国連総会の決議はその冒頭に謳つてありまする通り、「問題を解決するに当り、国際協力を達成し、すべての人に対する人権及び基本的自由の尊重を助長奨励する」ことを目的とした高遠なる理想に根柢を置くものでありまして、かような理想に導かれる方向をその進路とする我が国の努力、国民の真情に応えたものでありますることは、誠に感激に堪えないものであります。若し問題の調査のため国連より我が国に調査員を派遣せられるようなことである場合におきましては、朝野を挙げましてこれに協力すべきことは勿論であると思うのであります。かような国際連合の真劍なる盡力に対しては、留守家族のみならず、国民を一挙げて感謝すべきであると信ずるものであります。世界の如何なる国に抑留されておるとも、最後の一人まで還るということを念願いたしまして、何とぞこの本決議に皆様の心からなる御賛同をお願いいたしまして、私の趣旨の説明に代える次第であります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/11
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012・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。兼岩傳一君。
〔兼岩傳一君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/12
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013・兼岩傳一
○兼岩傳一君 私は日本共産党を代表して只今上程されております決議案に反対の意を表するものであります。
(「怪しからん」「何だ」「聞け聞け」と呼ぶ者あり)
提出されております決議案によりますと、第七国会、昨年の五月二日、この参院院議場において決議されました未帰還同胞の引揚促進並びに実体調査等を国際連合を通じて行うことを懇請する決議、これに基いておるのであります。そうして、この決議の内容が多少修正されまして、今回第五回国際連合の総会においてこれを解決するための措置が採択された、それに対する感謝をしようというのが、只今の議題の内容なのであります。
私はこの提案されております決議に二つの点から反対するものでありますが、その第一は、これはかかる問題を国連で取上げるということは、国連憲章百七條に違反するという点であります。(「そんなことないぞ」と呼ぶ者あら)国連憲章百七條を読み上げてみますと、「この憲章の如何なる規定も、第二次世界大戰中にこの憲章の署名国の敵であつた国に関する行動であつて、それについて責任を有する政府が右の戰争の結果として執り、又は許可したものを、無効にし、又は排除するものではない。」という、非常にわかりにくい文章なんでありますが、これをもう一度分解してみますと、「この憲章の署名国の敵であつた国」、この場合、日本であります。それから「それについて責任を有する政府」、この只今の問題によつて、これはソ同盟になつております。(「国連の解釈は国連でやつてくれ」と呼ぶ者あり)「右の戰争の結果として執り、又は許可したもの」、これは捕虜送還の問題であります。結局、国連憲章の百七條の言つておるものは、旧敵国に対して責任を有する政府が戰争の結果としてとつた行動に干與することができないそういうことを国連で取上げるべきことではないということを規定しておるのであります。然らば捕虜送還の問題は何によつて国際的、に処理せられるべきものであるか。それは一九四六年十二月十九日に決定されております捕虜送還に関する米ソ協定(「そんなこと国連で言え」と呼ぶ者あり)であります。これはマツカーサー元帥とデレビヤンコ中将が協定して作成されたものでありまして、これに基きまして、四九年四月には年内完了の正式発表があり、十一月には完了し、(「完了していないぞ」と呼ぶ者あり)五〇年五月には、タス通信によつて、ソ同盟政府の送還完了の正式発表がなされたのであります。そこで、今(「日本人か」「何だ」「そう怒るな」「遺家族が泣いているぞ」と呼ぶ者あり)野次があるようですから、(「野次ではない」と呼ぶ者あり)それに対する解明のために、(「国民の叫びだ」と呼ぶ者あり)ここにおられる議員の約半数しか参加になつておりませんが、第七国会の決議の極く主要な点を読み返えしてみますと、こういうことなのであります。
「日本国民は終戰以来ポツダム宣言を忠実に履行して今日に至つた。然るに終戰以来五カ年になんなんとする今日なお三十有余万名の日本人がソ連並びにソ連勢力下にある地域、シベリヤ、樺太、北鮮、大連、並びに中共地区を含む。)に残留せしめられ、生死不明の状況にある。政府は総司令部を通じ、ソ連に対し、しばしば正式の報告を求めたにもかかわらず、ソ連より何ら正式の報告がないので、今や留守家族は勿論、全日本国民の心痛は、その極に達している。本院は、ここに院議をもつて、わが国民のこの気持を代表し、連合国最高司令官に対し、国際連合を通じて世界の正義と輿論に訴え、本件の速かな解決のため」云々と、こういうふうに言つておるのであります。ところで、この内容は、一言にして言つて、反ソ、反共の言葉を以て貫かれておるのでありまして、これを(「何を」と呼ぶ者あり)それを非公式オブザーバーとして三名出られましたそのうちの中山マサ議員の報告によりましても、イランその他のアラビア・ブロックは、今、私の読み上げました第七国会で議決されました、この要請の内容をそのまま取上げることは政治的な意図を持つものであり、これを若し取上げるとすれば、戰争の糸口になる虞れがあるから、これを取上げてはいけないということをイランその他のアラビア・ブロツクが表明して(「そんなことない」と呼ぶ者あり)おられます。それは中山マサ議員の報告であります。それから、この採決に際しましては、ソ同盟、その他五ヵ国が反対し、インドその他の八カ国が棄権をいたしております。(「反対のことだけ言わないで、賛成はなんぼあるか、賛成のことを言え」「四十三カ国」と呼ぶ者あり)国際連合は諸君の御承知の通り多数決を以て横車を押す場所ではございません。(「正論じやないか」と呼ぶ者あり、笑声)これは第一次大戰後の国際連盟の弱点を露呈し、資本主義と社会主義の二つの体制が平和のうちに存立できるという建前の下に、スターリン、ルーズヴエルトその他によつて作られたものでありまして、最も重要な安保理事会のごときは拒否権を認め、五大国の一致した意見のない限りは何事も力を以てこれを押すことはしないというようなふうに内容がきまつておるのも、全く国際連合が、(「それがどうした」「黙れ」と呼ぶ者あり)国際連合が多数決を以て戰争に巻き込む機関でなくして、資本主義と社会主義との二つの機構が平和のうちに存立し得るという建前から、五大国の意見と一致の上で世界平和を促進しようとする機関なのであります。(「平和を撹乱するじやないか」「決議とは関係ない、ソ連に行つてやれ」と呼ぶ者あり)そこで、私が先ほど送還は完了されたと申しましたところ、ノーノーの声がありましたが、ソ連政府の正式な発表は、送還された者五十一万余、残留者としては戰犯が千四百八十七名、重病者が九人、中国に戰犯で引渡し九百七十一名、(「死亡者は」と呼ぶ者あり)そうして死亡者関係が若干、これはタス通信の(笑声)若干(「何を言つているんだ」と呼ぶ者あり)これはタス通信の報告によりまして、不明なる部分が、政府の調査によりましても、一万二百四十四という数字が政府の資料によりますると読みとられるのであまするが、この不明或いは亡くなられたかたに対しましては、先般引揚者団体が民主団体の斡旋で会われましたときに、キスレンコ将軍から、これは戰友を通して氏名が報告してあり、又国際赤十字本社に通知がしてあるということを言明いたしております。(「反対の論旨を言え」と呼ぶ者あり)そして三十七万の残留の外務省のこの内容は、シベリアが二十三万二千、樺太が七万九千、満洲が六万と、こういう驚くべき内容になつておるのであります。(「驚くよ」と呼ぶ者あり)荒唐無稽な点において驚くべき内容なのであります。然らばその他の地域はどうなつておるかと申しますと、これを私が政府委員に対して直接尋ね要したところ、満洲を除く中国百五十余万、その全部引揚げた。台湾の約四十八万は全部引揚げて、残りはゼロである。北鮮の約六十万、これも残りゼロ。南鮮三十二万、これもゼロである。フイリピン、マレー、ビルマ、仏印、ジヤワ、スマトラ、ボルネオ、ニユーギニアはいずれも日本人は一人も残つていない。これが政府の報告であります。而も全世界の日本と交戰いたしました国のうち、送還した数字をはつきり発表いたしました国はソ同盟だけで、その他の国はいずれも正式の発表さえいたしていないのがその真相なのであります。そうして三十七号につきまして吉田総理は、これは架空の数字であると答えておる。それから政府の当局は手のうちは見せられぬと言つておる。私が草葉政務次官に委員会で質しますと、これを語られない。答えられない。科学的な説明ができない。(「時間々々」「十分過ぎた」申訳ないと言いなさい」「良心があるか」「日本人か君は」「日本人の遺家族の心を知らんか。君は冷酷だね」と呼ぶ者あり)
これを要するに、この参議院が第一回から七回に至る、そうして七回の決議にまで至りました一連の行動は、世間へ反ソ反共の印象を與えること、而も今回のこりの国連憲章百七條に違反するところの内容……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/13
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014・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 時間が来ました。兼岩君、時間であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/14
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015・兼岩傳一
○兼岩傳一君(続) 内容は、ダレス氏の来朝を機として、この感謝決議の形、人情づくめ、きれいごとの形の中に、反ソ反共の(「もうよろしい」と呼、か者あり)宣伝を浸潤させようとする意図である。これが私の反対する第二の点であります。(「議長、時間」と呼ぶ者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/15
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016・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 時間であります。(「やめろやめろ」と呼ぶ者あり)兼岩君、時間が来ました。すでに二分過ぎておりますから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/16
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017・兼岩傳一
○兼岩傳一君(続) 以上の二点から、この上程されております感謝決議に我が党は賛成するわけにはいかないのであります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/17
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018・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) これにて討論の通告者の発言は終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
これより本決議案の採決をいたします。本決議案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔起立者多数〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/18
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019・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて本決議案は可決せられました。(拍手)
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/19
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020・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 日程第一、公立学校の教育公務員と地方公共団体の議員との兼職についての臨時措置に関する法律案(荒木正三郎君外十名発議)を議題といたします。
先ず委員長の報告を求めます。文部委員長堀越儀郎君。
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〔堀越儀郎君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/20
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021・堀越儀郎
○堀越儀郎君 只今議題となりました公立学校の教育公務員と地方公共団体の議員との兼職についての臨時措置に関する法律案、これにつきまして文部委員会における審議の経過並びに結果について御報告申上げます。
この法案は荒木正三郎君ほか十名の諸君の発議提案にかかるものでございます。法案の内容は、今第十回国会に政府から提出いたしまして現在審議中の教育公務員特例法の一部を改正する法律案の附則第四項に相当いたすものでございまして、公立学校の教育公務員で現に地方議会の議員を兼ねている者について、この議員の残任期間中なお議員を兼ね得るよう措置をいたそうとする趣旨のものであります。
公立学校の教育公務員で地方公共団体の議員を兼ねておりまする者は、昨年六月三十日で、府県会百二十七名、市町村会が二千三百五十一名に達しておるのであります。ところが、御承知のように、この兼職の根拠規定をなしておりまする教育公務員特例法第三十三條及ひそれに基く教育公務員特例法施行令第十六條は、ニ月十三日、地方公務員法の施行に伴い失効いたすこととなつておるのであります。只今政府より提出いたしておりまする教育公務員特例法の一部を改正する法律案の附則第四項が、これに対してこれらの議員の残任期間中兼職を継続いたし得るよう措置しておりまするのは、そのような理由に基くものであります。併しながら同法案は、現在における国会の審議経過から推察いたしまして、到底二月十三日までには両院においてその審議を終了いたす見込がございませんので、その際には兼職議員は失格の止むなきこととなりまして、既得権の重大な剥奪と相成りまする故に、ここに取りあえず同法案の附則第四項だけも取り出しまして單行法として提案し、早急に必要な措置を講ずるようにしたものであります。
本法案は以上のような理由に基いて提案いたされたものでございまするから、委員会においても動議に基きまして質疑討論を省略いたしまして、全会一致を以て可決いたしたものであります。以上御報告申上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/21
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022・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。
本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔総員起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/22
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023・佐藤尚武
○議長(佐藤尚武君) 総員起立を認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
次会の議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午前十一時四十九分散会
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○本日の会議に付した事件
一、議員の請暇
一、実地調査のため議員派遣の件
一、議員派遣変更の件
一、未帰還同胞の引揚促進並びに実体調査に関し国際連合に謝意を表明することに関する決議案
一、日程第一 公立学校の教育公務員と地方公共団体の議員との兼職についての臨時措置に関する法律案発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101015254X01219510210/23
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